(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】レーダ装置及びその駆動方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/03 20060101AFI20240920BHJP
G01S 13/931 20200101ALN20240920BHJP
【FI】
G01S7/03 246
G01S13/931
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521038
(86)(22)【出願日】2022-10-04
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 KR2022014894
(87)【国際公開番号】W WO2023059024
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】10-2021-0132815
(32)【優先日】2021-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0000729
(32)【優先日】2022-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】イム トン ファン
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AF03
5J070AK01
(57)【要約】
実施形態に係るレーダ装置及びその駆動方法が開示される。前記レーダ装置は、アンテナと、前記アンテナの上側に配置され、外部刺激によって形状が変形するレドームと、前記レドームの少なくとも一側に接続され、予め定められた制御信号によって前記レドームの少なくとも一側に前記外部刺激を印加する駆動部と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナと、
前記アンテナの上側に配置され、外部刺激によって形状が変形するレドームと、
前記レドームの少なくとも一側に接続され、予め定められた制御信号によって前記レドームの少なくとも一側に前記外部刺激を印加する駆動部と、を含む、レーダ装置。
【請求項2】
前記レドームは、
固定部と、
前記固定部に結合され、前記固定部が第1軸方向に移動することにより、第1軸方向と垂直な第2軸方向に前記形状が変形する変形部と、を含む、請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記変形部の長さは、前記アンテナの放射角よりも大きく形成される、請求項2に記載のレーダ装置。
【請求項4】
前記変形部は、オーゼティック(auxetic)材料で形成される、請求項2又は請求項3に記載のレーダ装置。
【請求項5】
前記固定部は、第1固定部と第2固定部を含み、
前記駆動部は、第1駆動部及び第2駆動部を含み、
前記第1固定部は、前記第1駆動部によって第1軸方向に移動し、
前記第2固定部は、前記第2駆動部によって第1軸方向に移動する、請求項2又は請求項3に記載のレーダ装置。
【請求項6】
前記駆動部は、
前記レドームの一側に固定される結合部と、
前記結合部に接続される移動ユニットと、
前記移動ユニットを第1方向又は第2方向に回転させるアクチュエータと、を含む、請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項7】
前記駆動部は、
前記予め定められた制御信号によって前記外部刺激のための所定の液体を前記レドームの内部空間に流入又は流出させる、請求項6に記載のレーダ装置。
【請求項8】
前記レドームは、
固定部と、
前記固定部の一側面に結合固定される第1変形部と、
前記固定部の他側面に結合固定される第2変形部と、を含む、請求項7に記載のレーダ装置。
【請求項9】
前記第1変形部と前記第2変形部は、所定の弾性力を有する弾性部材で形成される、請求項8に記載のレーダ装置。
【請求項10】
前記第1変形部と前記第2変形部の長さは、前記アンテナの放射角よりも大きい、請求項8又は請求項9に記載のレーダ装置。
【請求項11】
前記レドームは、
前記液体が流入されることによって膨脹して凸レンズ状に変形し、
前記液体が流出することによって収縮して凹レンズ状に変形する、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のレーダ装置。
【請求項12】
前記駆動部は、
前記レドームの一側に結合されるチューブと、
一側が前記チューブに接続され、予め定められた量の液体が満たされた収容部と、
前記収容部の他側に挿入され、前記収容部の中心軸に沿って移動する移動部と、
前記移動部を前記中心軸上で第1方向又は第2方向に移動させるモータと、を含む、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のレーダ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、車両に取り付けて使用できるレーダ装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、レーダ装置は、電波を送受信することにより標的装置の距離、速度及び角度を検出又は追跡することができる。このようなレーダ装置は、電磁波を送受信するアンテナ、内部の電子部品及びこれを保護するレドーム(Radome)を含む。アンテナから電磁波が放射され、放射された電磁波はレドームを通過して放射される。
【0003】
このようなレドームは、フラットな構成で固定された形状を有しているため、アンテナのFOV(Field Of View)に影響を与えることができない。すなわち、レドームは、固定された形状により能動的にFOVを変化することができず、解像度が常に一定であるため集中又は拡大が不可である。したがって、センシング領域を能動的に調節できる新しいレーダが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、能動的なFOV調節が可能なレーダ装置及びその駆動方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係るレーダ装置は、アンテナと、前記アンテナの上側に配置され、外部刺激によって形状が変形するレドームと、前記レドームの少なくとも一側に接続され、予め定められた制御信号によって前記レドームの少なくとも一側に前記外部刺激を印加する駆動部と、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0006】
実施形態によれば、オーゼティック(auxetic)材料でレドームを構成し、所定の刺激を印加してレドームを伸ばしたり縮めたりすることで、凸レンズ状又は凹レンズ状に変形させることにより、センシング領域を変化させ、能動的なFOV調節を可能となる。
【0007】
実施形態によれば、外部刺激のためにレドームの内部空間に液体を流入又は流出させることで、レドームを伸ばしたり縮めたりすることにより、センシング領域を変化させ、能動的なFOV調節を可能となる。
【0008】
実施形態によれば、周辺状況に応じてレドームを伸ばしたり縮めたりすることで、センシング領域を変化させることができるため、能動的に周辺状況を把握することができる。
【0009】
実施形態によれば、センシング領域の変化が可能であるため、使用するレーダ装置の数を削減でき、これによりコストが削減し、空間を効率的に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【
図2a】
図1に示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図2b】
図1に示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図2c】
図1に示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図2d】
図1に示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図2e】
図1に示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図3】
図1に示された駆動部の詳細な構成を示す図である。
【
図4a】第1実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図4b】第1実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【
図6a】第2実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図6b】第2実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図7】本発明の第3実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【
図8a】第3実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図8b】第3実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図8c】第3実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図8d】第3実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図8e】第3実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図8f】第3実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図9】本発明の第4実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【
図10a】第4実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図10b】第4実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図10c】第4実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図10d】第4実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図10e】第4実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図10f】第4実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図11a】本発明の第5実施形態に係るレーダ装置を示す分解斜視図である。
【
図11b】本発明の第5実施形態に係るレーダ装置を示す分解斜視図である。
【
図12a】レーダ装置の配置形態を説明するための図である。
【
図12b】レーダ装置の配置形態を説明するための図である。
【
図12c】レーダ装置の配置形態を説明するための図である。
【
図13】本発明の第6実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【
図14a】
図11aに示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図14b】
図11aに示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図14c】
図11aに示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図14d】
図11aに示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【
図15a】レドームの形状の変形原理を説明するための図である。
【
図15b】レドームの形状の変形原理を説明するための図である。
【
図16】
図11aに示された駆動部の詳細な構成を示す図である。
【
図17a】実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図17b】実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【
図18】実施形態に係るレドームと駆動部の接続関係を示す図である。
【
図19】本発明の第7実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【
図20】本発明の実施形態に係るレーダ装置の駆動方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳しく説明する。
【0012】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部の実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施形態間のその構成要素のうちの1つ以上を選択的に結合及び置換して使用することができる。
【0013】
また、本発明の実施形態で使用される用語(技術及び科学的用語を含む)は、明確に特に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に一般的に理解される意味として解釈でき、辞書で定義されている用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができるであろう。
【0014】
また、本発明の実施形態で使用される用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0015】
本明細書において、文中で特に断りのない限り、単数形は複数形も含むことができ、「A及びB、Cのうちの少なくとも1つ(又は1つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせることができる全ての組み合わせのうちの1つ以上を含むことができる。
【0016】
また、本発明の実施形態の構成要素を説明するとき、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。
【0017】
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって該当の構成要素の本質や順番又は手順などが限定されない。
【0018】
さらに、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結、結合又は接続される場合だけでなく、その構成要素と他の構成要素との間のまた他の構成要素によって「連結」、「結合」又は「接続」される場合も含むことができる。
【0019】
また、各構成要素の「上又は下」に形成又は配置されると記載される場合、上又は下は、2つの構成要素が互いに直接接触される場合だけでなく、1つ以上の他の構成要素が2つの構成要素の間に形成又は配置される場合も含む。また、「上又は下」と表現される場合、1つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0020】
実施形態に係るレーダ装置は、アンテナと、これを保護するレドームとを含むように構成されており、電磁波を送受信して対象の距離、速度、角度などを検出又は追跡することができる。このようなレーダ装置は、車両に適用して使用でき、例えば、車両周辺のオブジェクトを検出するために使用できるが、必ずしもこれに限定されるものではない。他の例として、車両の内部に取り付け、内部空間に人が乗車しているか否かを検出するか、特定の空間における人の呼吸を検出するための用途にも使用することができる。
【0021】
以下、実施形態においては、オーゼティック(auxetic)材料でレドームを構成し、所定の刺激を印加してレドームを伸ばしたり縮めたりすることで、凸レンズ状又は凹レンズ状を変形させる。ここで、オーゼティック材料とは、負(-)のポアソン比(poisson’s ratio)とポアソン数を有する特定の構造を有する材料を指し、メタ(meta)物質とも呼ばれる。
【0022】
図1は、本発明の第1実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【0023】
図1を参照すると、本発明の第1実施形態に係るレーダ装置は、ハウジング(housing)100、アンテナ(antenna)200、レドーム(radome)300、駆動部400を含んでもよい。
【0024】
ハウジング100は、アンテナ200を収容できるように構成され、上部面が開放されていてもよい。ハウジング100の内部底面には、アンテナ200が配置固定されてもよい。
【0025】
アンテナ200は、ハウジング100の内部底面に配置され、電磁波を放射又は受信することができる。アンテナ200は、図示してはいないが、基板及び放射パターンを含んでもよい。基板は、例えば、PCB(Printed Circuit Board)基板であってもよい。放射パターンは、基板の一面に形成され、電磁波を放射するための様々な形状に形成されてもよい。
【0026】
アンテナ200は、1つの放射パターンだけでなく、複数の放射パターンを含んでもよい。アンテナ200は、少なくとも1つのアンテナを含むアンテナアレイを含んでもよい。
【0027】
レドーム300は、アンテナ200の上側に配置され、外部刺激によって形状が変形し得る。レドーム300は、状況に応じてFOV(Field Of View)を大きく又は小さく調節できる形状、例えば、凸レンズ状又は凹レンズ状に変形し得る。
【0028】
図2aから
図2eは、
図1に示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【0029】
図2aを参照すると、実施形態に係るレドーム300は、アンテナ200の焦点を変化させてセンシング領域を調節するための構成を有し、固定部300a、変形部300bを含んでもよい。
【0030】
図2bを参照すると、変形部300bは、所定の長さWと高さHを有するオーゼティック材料で構成されてもよい。変形部300bの長さは、アンテナの放射角よりも大きく形成されてもよい。
【0031】
変形部300bは、変形して長さが変わってもアンテナの放射角よりも大きいように設計されてもよい。
【0032】
図2cを参照すると、変形部300bは、両側が固定部300aに結合され、所定の力により形状が変形し得る。
【0033】
このようなオーゼティック材料は、両側から引っ張ると膨らむ構造を有する。オーゼティック材料は、両側から引っ張る力により膨らむ程度が変わり得る。
【0034】
図2dを参照すると、変形部300bは、所定の幅と高さを有しており、両側から引っ張る力が作用すると膨脹するため凸レンズ状に変形し得る。
【0035】
予め定められた基準領域をセンシングしている場合、狭い領域にフォーカシングするための制御信号によって駆動部を駆動させて固定部300aに引っ張る力を印加すると、固定部300aが両側に引っ張る力により第1軸方向に移動し、これにより固定部300aに結合された変形部300bも第1軸方向に伸びると共に第1軸方向と垂直な第2軸方向に膨張し、すなわち変形部300bの内側面はアンテナの方向に膨脹し、外側面はアンテナとは反対方向に膨脹して凸レンズ状に変形し得る。
【0036】
このとき、第1軸方向はX軸方向であり、第2軸方向はY軸方向であってもよい。
【0037】
図2eを参照すると、変形部300bは、所定の幅と高さを有しており、両側から押す力が作用すると収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0038】
予め定められた基準領域をセンシングしている場合、広い領域に確張するための制御信号によって駆動部を駆動させて固定部300aに押す力を印加すると、固定部300aが両側から押す力により第1軸方向に移動し、これにより固定部300aに結合された変形部300bも第1軸方向に収縮すると共に第1軸方向と垂直な第2軸方向に収縮し、すなわち変形部300bの内側面はアンテナとは反対方向に収縮し、外側面はアンテナの方向に収縮して凹レンズ状に変形し得る。
【0039】
図3は、
図1に示された駆動部の詳細な構成を示す図である。
【0040】
図3を参照すると、実施形態に係る駆動部400は、レドームに刺激を与えるための手段であり、結合部400a、移動ユニット400b、アクチュエータ(actuator)400cを含んでもよい。
【0041】
結合部400aは、レドーム300に結合され、レドーム300に所定の力を印加することができる。
【0042】
移動ユニット400bは、結合部400aに結合され、同軸上で第1方向又は第1方向とは反対の第2方向に移動し得る。移動ユニット400bが移動することにより、結合部400aも移動し得る。
【0043】
このとき、移動ユニット400bは、ギア(gear)で構成されてもよく、例えば、ウォームギア(worm gear)であってもよい。ギアは、回転運動を伝達する2つの軸の状態関係により、スクリューギア、平ギア、ウォームギア、ヘリカルギア、ベベルギア、ラックとピニオンなどに多様に分類され得る。実施形態ではワームギアを使用する場合を一例として説明しているが、必ずしもこれに限定されず、種々のギアを用いてもよい。
【0044】
また、移動ユニット400bと結合するために、結合部400aはナット(nut)を含んでもよい。
【0045】
アクチュエータ400cは、移動ユニット400bに結合され、移動ユニット400bを同軸上で直線移動させることができる。アクチュエータ400cは、例えば、モータ(motor)を含んでもよい。
【0046】
図4aから
図4bは、第1実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【0047】
図4aを参照すると、第1実施形態に係るレーダ装置は、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、狭い領域にフォーカシングするための制御信号によって駆動部を駆動させ、レドームの一側に引っ張る力を印加すると、レドームの長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0048】
例えば、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、特定の領域を集中的に見なければならない状況が発生すると、レーダ装置は、レドームを凸レンズ状に変形させてもよい。
【0049】
図4bを参照すると、第1実施形態に係るレーダ装置は、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、広い領域に確張するための制御信号によって駆動部を駆動させてレドームの一側に押す力を印加すると、レドームの長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0050】
例えば、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、広い領域を広範囲に見なければならない状況が発生すると、レーダ装置は、レドームを凹レンズ状に変形させてもよい。
【0051】
図5は、本発明の第2実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【0052】
図5を参照すると、本発明の第2実施形態に係るレーダ装置は、ハウジング(housing)100、アンテナ(antenna)200、レドーム(radome)300、第1駆動部410、及び第2駆動部420を含んでもよい。
【0053】
図1に示された第1実施形態に係るレーダ装置の駆動部が2つで構成されたことを除いては、構成及び動作が全て同一であるため、これについての詳細な説明は省略する。
【0054】
ここで、駆動部を2つで構成する理由は、アンテナの中心とレドームの中心とを一致させるためである。具体的に説明すると、
図1に示された第1実施形態に係るレーダ装置では、レドームの一側がハウジングに固定され、他側にのみ所定の力を印加することができるため、レドームが収縮又は膨張するとレドームの中心が移動するようになり、アンテナの中心と一致しなくなる。
【0055】
第1駆動部410はレドーム300の一側に結合され、第2駆動部420はレドーム300の他側に結合されるため、レドーム300の両側に同一の刺激を印加してレドーム300が変形しても、その中心が移動しないため常にアンテナ200の中心と一致することになる。
【0056】
したがって、第2実施形態に係るレーダ装置は、基準領域を正確にセンシングすることができる。
【0057】
図6aから
図6bは、第2実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【0058】
図6aを参照すると、第2実施形態に係るレーダ装置は、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、狭い領域にフォーカシングするための制御信号によって第1駆動部410と第2駆動部420を駆動させてレドーム300の両側に引っ張る力を印加すると、レドーム300の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0059】
図6bを参照すると、第2実施形態に係るレーダ装置は、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、広い領域に確張するための制御信号によって第1駆動部410と第2駆動部420を駆動させてレドーム300の両側に押す力を印加すると、レドーム300の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0060】
図7は、本発明の第3実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【0061】
図7を参照すると、本発明の第3実施形態に係るレーダ装置は、ハウジング100、アンテナ200、第1レドーム310、第2レドーム320、第1駆動部410、及び第2駆動部420を含んでもよい。
【0062】
図1に示された第1実施形態に係るレーダ装置のレドームと駆動部が二対で構成されたことを除いては、構成及び動作が全て同一であるため、これについての詳細な説明は省略する。
【0063】
第1レドーム310と第2レドーム320は、垂直方向に並んで配置されてもよい。
【0064】
第1駆動部410は、第1レドーム310の一側に結合され、第1レドーム310に所定の刺激を印加し、第2駆動部420は、第2レドーム320の一側に結合され、第2レドーム320に所定の刺激を印加することができる。第1駆動部410と第1レドーム310、及び第2駆動部420と第2レドーム320は、互いに独立して駆動されてもよい。
【0065】
図8aから
図8fは、第3実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【0066】
図8aを参照すると、第3実施形態に係るレーダ装置は、第1駆動部410を駆動させて第1レドーム310の一側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0067】
このとき、第2駆動部420を駆動させることなく元の状態をそのまま維持してもよい。
【0068】
逆に、第3実施形態に係るレーダ装置は、第1駆動部410を駆動させることなく第2駆動部420を駆動させてもよい。
【0069】
図8bを参照すると、第3実施形態に係るレーダ装置は、第1駆動部410を駆動させて第1レドーム310の一側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0070】
このとき、第2駆動部420を駆動させることなく元の状態をそのまま維持してもよい。
【0071】
逆に、第3実施形態に係るレーダ装置は、第1駆動部410を駆動させることなく第2駆動部420を駆動させてもよい。
【0072】
図8cを参照すると、第3実施形態に係るレーダ装置は、第1駆動部410を駆動させて第1レドーム310の一側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0073】
同時に、第2駆動部420を駆動させて第2レドーム320の一側に引っ張る力を印加すると、第2レドーム320の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0074】
図8dを参照すると、第3実施形態に係るレーダ装置は、第1駆動部410を駆動させて第1レドーム310の一側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0075】
同時に、第2駆動部420を駆動させて第2レドーム320の一側に引っ張る力を印加すると、第2レドーム320の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0076】
図8eを参照すると、第3実施形態に係るレーダ装置は、第1駆動部410を駆動させて第1レドーム310の一側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0077】
同時に、第2駆動部420を駆動させて第2レドーム320の一側に引っ張る力を印加すると、第2レドーム320の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0078】
図8fを参照すると、第3実施形態に係るレーダ装置は、第1駆動部410を駆動させて第1レドーム310の一側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0079】
同時に、第2駆動部420を駆動させて第2レドーム320の一側に引っ張る力を印加すると、第2レドーム320の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0080】
上記のように、独立して駆動する第1駆動部410と第2駆動部420を通じて、多様なFOVを満たすレーダ装置を提供することができる。
【0081】
図9は、本発明の第4実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【0082】
図9を参照すると、本発明の第3実施形態に係るレーダ装置は、ハウジング100、アンテナ200、第1レドーム310、第2レドーム320、第1-1駆動部411、第1-2駆動部412、第2-1駆動部421、及び第2-2駆動部422を含んでもよい。
【0083】
図5に示された第2実施形態に係るレーダ装置のレドームとは、駆動部が二対で構成されたことを除いては、構成及び動作が全て同一であるため、これについての詳細な説明は省略する。
【0084】
第1レドーム310と第2レドーム320は、垂直方向に並んで配置されてもよい。
【0085】
第1-1駆動部411と第1-2駆動部412は、第1レドーム310の両側にそれぞれ結合されて第1レドーム310の両側に所定の刺激を印加し、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422は、第2レドーム320の両側にそれぞれ結合されて第2レドーム320の両側に所定の刺激を印加することができる。
【0086】
第1-1駆動部411、第1-2駆動部412と第1レドーム310、及び第2-1駆動部421、第2-2駆動部422と第2レドーム320は、互いに独立して駆動されてもよい。
【0087】
図10aから
図10fは、第4実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【0088】
図10aを参照すると、第4実施形態に係るレーダ装置は、第1-1駆動部411と第1-2駆動部412を駆動させて第1レドーム310の両側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0089】
このとき、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422を駆動させることなく元の状態をそのまま維持してもよい。
【0090】
逆に、第4実施形態に係るレーダ装置は、第1-1駆動部411と第1-2駆動部412を駆動させることなく、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422を駆動させてもよい。
【0091】
図10bを参照すると、第4実施形態に係るレーダ装置は、第1-1駆動部411と第1-2駆動部412を駆動させて第1レドーム310の両側に押す力を印加すると、第1レドーム310の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0092】
このとき、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422を駆動させることなく元の状態をそのまま維持してもよい。
【0093】
逆に、第4実施形態に係るレーダ装置は、第1-1駆動部411と第1-2駆動部412を駆動させることなく、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422を駆動させてもよい。
【0094】
図10cを参照すると、第4実施形態に係るレーダ装置は、第1-1駆動部411と第1-2駆動部412を駆動させて第1レドーム310の両側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0095】
同時に、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422を駆動させて第2レドーム320の両側に引っ張る力を印加すると、第2レドーム320の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0096】
図10dを参照すると、第4実施形態に係るレーダ装置は、第1-1駆動部411と第1-2駆動部412を駆動させて第1レドーム310の両側に押す力を印加すると、第1レドーム310の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0097】
同時に、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422を駆動させて第2レドーム320の両側に押す力を印加すると、第2レドーム320の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0098】
図10eを参照すると、第4実施形態に係るレーダ装置は、第1-1駆動部411と第1-2駆動部412を駆動させて第1レドーム310の両側に引っ張る力を印加すると、第1レドーム310の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0099】
同時に、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422を駆動させて第2レドーム320の両側に押す力を印加すると、第2レドーム320の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0100】
図10fを参照すると、第4実施形態に係るレーダ装置は、第1-1駆動部411と第1-2駆動部412を駆動させて第1レドーム310の両側に押す力を印加すると、第1レドーム310の長さが縮んで収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0101】
同時に、第2-1駆動部421と第2-2駆動部422を駆動させて第2レドーム320の両側に引っ張る力を印加すると、第2レドーム320の長さが伸ばされて膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0102】
ここでは、2つのレドームが垂直方向に配置された場合を一例として説明しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、必要に応じて3つ以上のレドームを用いてもよい。
【0103】
以下、実施形態においては、外部刺激のために、レーダ性能に必要な誘電率を有する液体を添加又は除去してレドームを伸ばしたり縮めたりすることで、凸レンズ状又は凹レンズ状に変形させる。
【0104】
図11a及び
図11bは、本発明の第5実施形態に係るレーダ装置を示す分解斜視図である。
【0105】
図11a及び
図11bを参照すると、本発明の第5実施形態に係るレーダ装置は、ハウジング(housing)100-1、アンテナ(antenna)200-1、レドーム(radome)300-1、及び駆動部400-1を含んでもよい。
【0106】
ハウジング100-1は、第1ハウジング110-1と第2ハウジング120-1を含んでもよい。第1ハウジング110-1は、アンテナ200-1、レドーム300-1、及び駆動部400-1を収容できる空間を有し、一側面が開放され、第2ハウジング120-1は、第1ハウジング110-1の一側面に結合し得る。
【0107】
アンテナ200-1は、第1ハウジング110-1の内部底面に配置され、電磁波を放射又は受信することができる。アンテナ200-1は、図示してはいないが、基板、及びその基板に形成された放射パターンを含んでもよい。ここで基板は、例えば、PCB(Printed Circuit Board)基板であってもよい。放射パターンは、基板の一面に形成され、電磁波を放射するための様々な形状に形成されてもよい。
【0108】
アンテナ200-1は、1つの放射パターンだけでなく複数の放射パターンを含んでもよい。アンテナ200-1は、少なくとも1つのアンテナを含むアンテナアレイを含んでもよい。
【0109】
レドーム300-1は、アンテナ200-1の上側に配置され、外部刺激によって形状が変形し得る。レドーム300-1は、状況に応じてFOV(Field Of View)を大きく又は小さく調節できる形状、例えば、凸レンズ状又は凹レンズ状に変形し得る。
【0110】
実施形態に係るレドーム300-1は、円状に形成された場合を一例として説明しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、必要に応じて多様な形状に形成され得る。
【0111】
図12aから
図12cは、レーダ装置の配置形態を説明するための図である。
【0112】
図12aから
図12cを参照すると、第1ハウジング110-1の内部底面には複数の突出部が備えられてもよい。複数の突出部は、第1突出部P11、P12、P13、P14、第2突出部P21、P22、P23、P24、第3突出部P31を含んでもよい。
【0113】
第1突出部P11、P12、P13、P14は、アンテナ200の溝H11、H12、H13、H14に結合され、アンテナ200-1を支持することができる。
【0114】
第2突出部P21、P22、P23、P24は、レドーム300-1の突出部P1、P2、P3、P4に結合され、レドーム300-1を支持することができる。
【0115】
第3突出部P31は、駆動部400-1に結合され、駆動部400-1を支持することができる。
【0116】
このとき、アンテナを支持する第1突出部P11、P12、P13、P14の高さは、第2突出部P21、P22、P23、P24の高さよりも低く形成されてもよく、第2突出部P21、P22、P23、P24の高さは、第3突出部P31の高さと同一に形成されるか高く形成されてもよい。
【0117】
図13は、本発明の第6実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【0118】
図13を参照すると、本発明の第6実施形態に係るレーダ装置は、第1ハウジング110-1に収容されたアンテナ200-1、レドーム300-1、及び駆動部400-1を含んでもよい。ここで、レーザ装置の断面構造は、説明の便宜上、全体構造を示すための図面であるため、
図11a及び
図11bのレーダ装置の断面構造とは異なり得る。
【0119】
このとき、駆動部400-1を駆動させ、1つのレドーム300-1を膨張させて凸レンズ状に変形させるか、又は1つのレドーム300-1を収縮させて凹レンズ状に変形させてもよい。
【0120】
レドーム300-1の内部空間には液体が満たされてもよく、液体の量によって収縮又は膨張し得る。ここで液体としては、アンテナ性能に最適な誘電率を有するシリコン液体が用いられてもよい。このとき、誘電率は、80GHzで3~4F/m程度に設計され得る。
【0121】
図14aから
図14dは、
図11aに示されたレドームの形状と動作原理を説明するための図である。
【0122】
図14aを参照すると、実施形態に係るレドーム300-1は、アンテナ200-1の焦点を変化させてセンシング領域を調節するための構成を有し、固定部310-1、第1変形部320-1、第2変形部330-1を含んでもよい。
【0123】
固定部310-1は、リング形状に形成され、外側に複数の突出部P1、P2、P3、P4が備えられてもよい。複数の突出部P1、P2、P3、P4は、
図12aに示された第1ハウジング110-1の内部底面に形成された複数の突出部P21、P22、P23、P24と結合し得る。
【0124】
第1変形部320-1は、固定部310-1の一側面に結合され、第2変形部330-1は、固定部310-1の他側面に結合され、液体を収容するための密閉空間を形成してもよい。このとき、第1変形部320-1と第2変形部330-1は、固定部310-1の一側面と他側面に接着剤を用いて結合されてもよいが必ずしもこれに限定されるものではなく、超音波融着、シーラントなど多様な接着方法により固定することができる。
【0125】
第1変形部320-1と第2変形部330-1は、液体が流入又は流出することによりその形状が変形し得る。このため、第1変形部320-1と第2変形部330-1は、弾性部材で形成されてもよい。第1変形部320-1と第2変形部330-1は、
図14bのように同一の厚さに形成されてもよい。すなわち、中間部の厚さd1と縁部の厚さd2は同様に形成されてもよい。
【0126】
第1変形部320-1と第2変形部330-1は、
図14cのように、位置によって異なる厚さに形成されてもよく、変形の多い位置では厚さd1’が比較的薄く形成され、変形の少ない位置では厚さd2’が比較的厚く形成されてもよい。
【0127】
このとき、第1変形部320-1と第2変形部330-1は、収縮及び膨張が可能なシリコーンゴム(silicone rubber)又はTPEゴム(Thermal Plastic Elastomer)などの弾性部材で形成されてもよい。
【0128】
図14dを参照すると、レドーム300-1は、所定の幅Wと厚さDを有するように形成されてもよい。レドーム300-1の幅は、アンテナの放射角θよりも大きく形成されてもよい。
【0129】
このとき、レドーム300-1の幅又は直径Wは、10~15cm程度に形成されることが好ましい。レドーム300-1とアンテナ200-1との距離は、レドーム300-1の膨張による増加分を考慮して設計することができるが、2.5~5mm程度に形成されることが好ましい。
【0130】
図15a及び
図15bは、レドームの形状の変形原理を説明するための図である。
【0131】
図15aを参照すると、レドームの内部空間には液体を収容しており、第1変形部320-1と第2変形部330-1が変形しない状態であるが、液体の流入によって膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0132】
予め定められた基準領域をセンシングしている場合、広い領域に確張するための制御信号によって液体が流入されると、流入した液体によって第1変形部320-1が第1軸上の第1方向に膨脹し、第2変形部330-1が第1軸上の第2方向に膨脹して凸レンズ状に変形し得る。
【0133】
このとき、レドームの内部空間に流入される液体の量によって、第1変形部320-1と第2変形部330-1の変形の程度が異なる。例えば、流入される液体の量が多くなるほど第1変形部320-1と第2変形部330-1は大きく変形し、流入される液体の量が少なくなるほど第1変形部320-1と第2変形部330-1は小さく変形し得る。
【0134】
図15bを参照すると、レドームの内部空間には液体を収容しており、第1変形部320-1と第2変形部330-1が変形しない状態であるが、液体の流出によって収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0135】
予め定められた基準領域をセンシングしている場合、狭い領域にフォーカシングするための制御信号によって液体が流出すると、流出された液体によって第1変形部320-1が第1軸上の第2方向に収縮し、第2変形部330-1が第1軸上の第1方向に収縮して凹レンズ状に変形し得る。
【0136】
図16は、
図11aに示された駆動部の詳細な構成を示す図である。
【0137】
図16を参照すると、実施形態に係る駆動部400-1は、レドームを変形させるための手段であり、収容部400a-1、移動部400b-1、モータ400c-1、チューブ400d-1を含んでもよい。
【0138】
収容部400a-1は、液体を収容し、液体の量を調節可能な内部空間を有し得る。すなわち、収容部400a-1に収容された液体の一部がレドームに流入して液体の量が減少するか、又はレドームから液体の一部が流入して液体の量が増加し得る。このとき、収容部400a-1とレドームに収容された液体の総量は変更することなく同一である。
【0139】
移動部400b-1は、収容部400a-1が一側に挿入され、収容部400a-1の中心軸上で第1方向に移動するか第2方向に移動し得る。一例として、移動部400b-1が第1方向に移動すると、圧力が増加して収容部400a-1に収容された液体をレドームに移送させることができる。他の例として、移動部400b-1が第2方向に移動すると、圧力が減少してレドーム内の液体を収容部400a-1に移送させることができる。
【0140】
モータ400c-1は、移動部400b-1に接続され、移動部400b-1を移動させることができる。モータ400c-1は、例えば、線形リニアモータで構成されてもよいが、必ずしもこれに限定されるものでない。
【0141】
チューブ400d-1は、収容部400a-1の他側に結合され、レドームの内部空間に接続されてもよい。チューブ400c-1は、液体を移送するための手段であり、収容部400a-1の内部空間内の液体をレドームの内部空間に移送するか、又はレドームの内部空間内の液体を収容部400a-1内の内部空間に移送することができる。
【0142】
図17a及び
図17bは、実施形態に係るレーダ装置の動作原理を説明するための図である。
【0143】
図17aを参照すると、実施形態に係るレーダ装置は、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、狭い領域にフォーカシングするための制御信号によって駆動部を駆動させてレドームの内部空間に液体を流入させると、レドームが膨脹するため、凸レンズ状に変形し得る。
【0144】
例えば、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、特定の領域を集中的に見なければならない状況が発生すると、レーダ装置は、レドームを凸レンズ状に変形させてもよい。
【0145】
図17bを参照すると、実施形態に係るレーダ装置は、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、広い領域に確張するための制御信号によって駆動部を駆動させてレドームの内部空間内液体を流出させると、レドームが収縮するため、凹レンズ状に変形し得る。
【0146】
例えば、予め定められた基準領域をセンシングしている場合、広い領域を広範囲に見なければならない状況が発生すると、レーダ装置は、レドームを凹レンズ状に変形させてもよい。
【0147】
図18は、実施形態に係るレドームと駆動部の接続関係を示す図である。
【0148】
図18を参照すると、レドームの内部空間と駆動部が接続され、液体が流入又は流出し得る。このとき、レドームと駆動部との接続時に液体が外部に流出することもあるため、完全に封止処理する必要がある。したがって、実施形態においては、レドームのホールHと駆動部のチューブとが結合するとき、OリングOを用いて完全に封止するように処理することができる。このとき、Oリングは、1つのOリングのみならず、複数のOリングを用いてもよい。
【0149】
また、レドームのホールと駆動部のチューブとが結合される部分にシーラントで封止処理してもよい。
【0150】
また、図示してはいないが、封止効果をさらに極大化するために、溝の内部にも結合溝を形成し、駆動部のチューブの末端部にも結合突起を形成して互いに噛み合うようにしてもよい。ここでは、封止のための一例を説明するに過ぎず、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0151】
図19は、本発明の第7実施形態に係るレーダ装置を示す図である。
【0152】
図19を参照すると、本発明の第7実施形態に係るレーダ装置は、第1ハウジング110-1に収容されたアンテナ200-1、第1レドーム300-1a、第2レドーム300-1b、第1駆動部400-1a、及び第2駆動部400-1bを含んでもよい。
【0153】
このとき、第1及び第2駆動部400-1a、400-1bをそれぞれ駆動させて第1及び第2レドーム300-1a、300-1bをそれぞれ変形させてもよい。ここでは、2つのレドームと駆動部で構成された場合を説明しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、3つ以上のレドームと駆動部で構成されてもよい。
【0154】
このとき、複数のレドームは同一の形状、すなわち凸レンズ状又は凹レンズ状に共に変形してもよいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、他の形状に変形してもよい。
【0155】
一例として、第1レドーム300-1aと第2レドーム300-1bは、同一に凸レンズ状に変形するか、又は凹レンズ状に変形してもよい。
【0156】
他の例として、第1レドーム300-1aは凸レンズ状に変形し、第2レドーム300-1bは凹レンズ状に変形するか、又は第1レドーム300-1aは凹レンズ状に変形し、第2レドーム300-1bは凸レンズ状に変形することで互いに異なってもよい。
【0157】
図20は、本発明の実施形態に係るレーダ装置の駆動方法を示す図である。
【0158】
図20を参照すると、本発明の実施形態に係るレーダ装置は、ユーザがメニュー又はキーを操作することによって駆動され、予め定められた基準領域内のオブジェクト(object)をセンシングすることができる(S1010)。
【0159】
次いで、レーダ装置は、ユーザの操作又は予め定められた条件を満たす場合、基準領域を調節するための制御信号、すなわち第1制御信号又は第2制御信号が入力されてもよい(S2010)。
【0160】
次いで、レーダ装置は、第1制御信号を入力される場合、レドームが膨脹して凸レンズ状に変形することで(S2020)、基準領域を狭め、狭い領域を集中的にセンシングしてもよい(S2030)。
【0161】
次いで、レーダ装置は、第2制御信号を入力される場合、レドームが収縮されて凹レンズ状に変形することで(S2040)、基準領域を広げ、広い領域を広範囲にセンシングしてもよい(S2050)。
【0162】
上記では本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野の熟練した当業者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更できることを理解することができるであろう。
【符号の説明】
【0163】
100、100-1:ハウジング
200、200-1:アンテナ
300、300-1:レドーム
400、400-1:駆動部
【手続補正書】
【提出日】2024-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナと、
前記アンテナの上側に配置され、外部刺激によって形状が変形するレドームと、
前記レドームの少なくとも一側に接続され、予め定められた制御信号によって前記レドームの少なくとも一側に前記外部刺激を印加する駆動部と、を含
み、
前記レドームは、中心軸上の第1の方向に加えられる外部刺激によって収縮し、第1の方向とは反対の第2の方向に加えられる外部刺激によって膨脹する、レーダ装置。
【請求項2】
前記レドームは、
固定部と、
前記固定部に結合され、前記固定部が第1軸方向に移動することにより、第1軸方向と垂直な第2軸方向に前記形状が変形する変形部と、を含む、請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記変形部の長さは、前記アンテナの放射角よりも大きく形成される、請求項2に記載のレーダ装置。
【請求項4】
前記変形部は、オーゼティック(auxetic)材料で形成される、請求項2又は請求項3に記載のレーダ装置。
【請求項5】
前記固定部は、第1固定部と第2固定部を含み、
前記駆動部は、第1駆動部及び第2駆動部を含み、
前記第1固定部は、前記第1駆動部によって第1軸方向に移動し、
前記第2固定部は、前記第2駆動部によって第1軸方向に移動する、請求項2又は請求項3に記載のレーダ装置。
【請求項6】
前記駆動部は、
前記レドームの一側に固定される結合部と、
前記結合部に接続される移動ユニットと、
前記移動ユニットを第1方向又は第2方向に回転させるアクチュエータと、を含む、請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項7】
前記駆動部は、
前記予め定められた制御信号によって前記外部刺激のための所定の液体を前記レドームの内部空間に流入又は流出させる、請求項6に記載のレーダ装置。
【請求項8】
前記レドームは、
固定部と、
前記固定部の一側面に結合固定される第1変形部と、
前記固定部の他側面に結合固定される第2変形部と、を含む、請求項7に記載のレーダ装置。
【請求項9】
前記第1変形部と前記第2変形部は、所定の弾性力を有する弾性部材で形成される、請求項8に記載のレーダ装置。
【請求項10】
前記第1変形部と前記第2変形部の長さは、前記アンテナの放射角よりも大きい、請求項8又は請求項9に記載のレーダ装置。
【請求項11】
前記レドームは
、
液体が流入されることによって膨脹して凸レンズ状に変形し、
前記液体が流出することによって収縮して凹レンズ状に変形する、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のレーダ装置。
【請求項12】
前記駆動部は、
前記レドームの一側に結合されるチューブと、
一側が前記チューブに接続され、予め定められた量の液体が満たされた収容部と、
前記収容部の他側に挿入され、前記収容部の中心軸に沿って移動する移動部と、
前記移動部を前記中心軸上で第1方向又は第2方向に移動させるモータと、を含む、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のレーダ装置。
【国際調査報告】