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特表2024-535549エアロゾル発生装置用のクリーニングツール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置用のクリーニングツール
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/85 20200101AFI20240920BHJP
【FI】
A24F40/85
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521187
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 IB2022059837
(87)【国際公開番号】W WO2023062587
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】21202836.9
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ルシオ ダニ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AF01
(57)【要約】
加熱チャンバーを有するエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールであって、第一のクリーニングヘッド、第二のクリーニングヘッド、ツール基部、ハウジング、および開口タブを含む、ツール。第一のクリーニングヘッドは、近位端と遠位端の間にツールの長軸方向軸に沿って延びる。第二のクリーニングヘッドは、第一のクリーニングヘッドと背中合わせに配設される。ツール基部は、第一のクリーニングヘッドと第二のクリーニングヘッドとの間に配設される。ハウジングは、第一のキャップおよび第二のキャップを含む。第一のキャップは、ツール基部と係合して第一のクリーニングヘッドを収容するように構成される。第二のキャップは、ツール基部と係合して第二のクリーニングヘッドを収容するように構成される。開口タブは、ツール基部から延び、第一のキャップまたは第二のキャップをツール基部から選択的に係合解除するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱チャンバーを有するエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールであって、
前記ツールが、
近位端と遠位端との間に前記ツールの長軸方向軸に沿って延びる第一のクリーニングヘッドと、
前記第一のクリーニングヘッドと背中合わせに配設された第二のクリーニングヘッドと、
前記第一のクリーニングヘッドと前記第二のクリーニングヘッドとの間に配設されたツール基部と、
ハウジングであって、
前記ツール基部と係合して前記第一のクリーニングヘッドを収容するように構成された第一のキャップ、および、
前記ツール基部と係合して前記第二のクリーニングヘッドを収容するように構成された第二のキャップ、を含む、ハウジングと、
前記ツール基部から延び、開口タブとのユーザー相互作用に基づいて、前記第一のキャップまたは前記第二のキャップを前記ツール基部から選択的に係合解除するように構成された前記開口タブと、を備える、ツール。
【請求項2】
前記第一のキャップおよび前記第二のキャップが、各々ノッチを含み、
前記開口タブが、前記第一のキャップが前記ツール基部と係合する時に、前記第一のキャップの前記ノッチを通って延び、前記第二のキャップが前記ツール基部と係合する時に、前記第二のキャップの前記ノッチを通って延びる、請求項1に記載のツール。
【請求項3】
前記開口タブが、前記第一のキャップが前記ツール基部と係合する時に、前記第一のキャップの端面上に突出し、前記第二のキャップが前記ツール基部と係合する時に、前記第二のキャップの端面上に突出するように構成される、請求項1および2のいずれか一項に記載のツール。
【請求項4】
前記開口タブが、
前記ツールの前記長軸方向軸に対して直角を成して配設された第一の面と、
前記ツールの前記長軸方向軸に対して直角を成し、前記第一の面の反対側に配設された第二の面と、を含み、
前記開口タブが、
圧力が前記第二の面に印加された時に、前記第一のキャップを前記ツール基部から係合解除し、
圧力が前記第一の面に印加された時に、第二のキャップを前記ツール基部から係合解除するように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載のツール。
【請求項5】
前記第一のキャップおよび前記第二のキャップが、スナップ嵌め接続を介して前記ツール基部と係合するように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のツール。
【請求項6】
前記開口タブが、開口タブに圧力が加えられるのに応答して、前記ツールの前記長軸方向軸に平行な方向に、一定の範囲内で弾性的に屈曲するように構成され、前記屈曲の前記範囲が、前記開口タブが、前記第一のキャップまたは前記第二のキャップを前記ツール基部から係合解除するのに十分な圧力を前記第一のキャップまたは前記第二のキャップに加えることを可能にするように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載のツール。
【請求項7】
前記第二のクリーニングヘッドが、前記ツール基部から取り外し可能である、請求項1~6のいずれか一項に記載のツール。
【請求項8】
前記第一のクリーニングヘッドが、
前記ツール基部から延びる第一の細長い部材であって、前記第一の細長い部材が前記ツール基部から遠位にある第一の遠位端を含む、第一の細長い部材と、
前記ツール基部から延びる第二の細長い部材であって、前記第二の細長い部材が前記ツール基部から遠位にある第二の遠位端を含む、第二の細長い部材と、を含み、
スロットが、前記第一の細長い部材と前記第二の細長い部材の間に画定されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のツール。
【請求項9】
前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材の少なくとも一部分を取り囲む管状部材をさらに備える、請求項8に記載のツール。
【請求項10】
前記管状部材が、
第一の半円筒形シェルと、
第二の半円筒形シェルと、をさらに含み、
前記第一の半円筒形シェルおよび前記第二の半円筒形シェルが、互いに結合して管を形成するように構成される、請求項9に記載のツール。
【請求項11】
前記第一のクリーニングヘッドが、前記ツール基部と、前記第一の細長い部材の前記第一の遠位端および前記第二の細長い部材の前記第二の遠位端の両方との間に配設された一つ以上の旋回部材をさらに備え、前記一つ以上の旋回部材が、前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材を、前記第一の細長い部材の延長部に対して横断方向の好ましい方向に旋回させることを可能にするように構成され、前記一つ以上の旋回部材が、好ましくない方向における前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材の旋回を制限するように構成される、請求項8~10のいずれか一項に記載のツール。
【請求項12】
前記一つ以上の旋回部材が、前記加熱チャンバー内の前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材の軸回転を防止するために、前記加熱チャンバーのリブと係合するように構成されたチャネルを有する外周を画定する楕円形部材を含む、請求項11に記載のツール。
【請求項13】
前記楕円形部材が、ディスクまたはシリンダーを含む、請求項12に記載のツール。
【請求項14】
前記第二のクリーニングヘッドが、一つ以上の掻き取り表面を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のツール。
【請求項15】
システムであって、
加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から前記加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備える、エアロゾル発生装置と、
請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールと、を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置用のクリーニングツールに関する。特に本発明は、エアロゾル発生装置の少なくとも加熱チャンバーをクリーニングするためのクリーニングツールに関する。
【背景技術】
【0002】
吸入可能なエアロゾルを発生するためのエアロゾル形成基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品は、当該技術分野で周知である。典型的には、こうした加熱式エアロゾル発生物品では、エアロゾルは熱源から物理的に別個のエアロゾル形成基体または材料への熱伝達によって発生される。エアロゾル形成基体は熱源内に、熱源の周りに、または熱源の下流に位置してもよい。使用中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、エアロゾル発生物品を通して引き出された空気中に同伴される。放出された化合物は冷却されるにつれて凝縮して、エアロゾルを形成する。
【0003】
国際特許公開公報第2013/102614号は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体が加熱ブレードと直接接触して加熱されて、吸入可能なエアロゾルを形成する、電気的に作動するエアロゾル発生装置の例を開示している。加熱ブレードは、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から延びるブレードの形態である。加熱ブレードは、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体セグメントの中に挿入されている。
【0004】
たばこ基体などのエアロゾル形成基体が加熱された時に、揮発性化合物が放出される。加熱ブレードからの熱によって放出された揮発性化合物およびエアロゾルの一部は、エアロゾル発生装置上に堆積されるようになる場合がある。特に、こうした残留物は、加熱チャンバーの底部チャンバー壁上に堆積されるようになる場合があり、加熱チャンバーの側壁上の残留物は、エアロゾル発生物品の挿入および取り外しによって少なくとも部分的に除去され得る。エアロゾル形成基体自体の粒子もまた、特に加熱ブレードがエアロゾル形成基体と直接接触している場合、加熱ブレードに付着するようになる場合がある。例えば、国際特許公開第2013/102614号に記載の装置を使用する場合、加熱ブレードは、たばこ基体を摂氏200~350度の温度に温め、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物、ニコチン、およびグリセロールを放出する。それにもかかわらず、残留物およびダストは、複数のエアロゾル発生物品の使用後に、装置内の加熱チャンバー内部に収集されうる。
【0005】
チャンバー底部壁上に残留物およびダストが蓄積すると、エアロゾル発生装置の気流通路を塞ぐことがある。さらに、加熱ブレードは、不適切なツールまたは物体を使用して加熱チャンバーをクリーニングした場合、損傷を受けやすい。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一態様によると、加熱チャンバーを有するエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールが提供されている。ツールは、近位端と遠位端との間にツールの長軸方向軸に沿って延びる第一のクリーニングヘッドを備えてもよい。ツールは、第一のクリーニングヘッドと背中合わせに配設された第二のクリーニングヘッドを備えてもよい。ツールは、第一のクリーニングヘッドと第二のクリーニングヘッドとの間に配設されたツール基部を備えてもよい。ツールは、ハウジングを備えてもよい。ハウジングは、ツール基部と係合して第一のクリーニングヘッドを収容するように構成された第一のキャップを含み得る。ハウジングは、ツール基部と係合して第二のクリーニングヘッドを収容するように構成された第二のキャップを含み得る。ツールは、ツール基部から延び、開口タブとのユーザー相互作用に基づいて、第一のキャップまたは第二のキャップをツール基部から選択的に係合解除するように構成された開口タブを備えてもよい。
【0007】
クリーニングツールは、各々が異なる方法でクリーニングチャンバーから残留物およびダストをクリーニングするように機能する二つのクリーニングヘッドを含んでもよい。こうしたクリーニングヘッドは、各クリーニングヘッドを収容するように構成された別個のキャップを有するクリーニングツールの対向する端部に配設されてもよい。キャップを同時に引っ張る場合、一方のキャップまたは他方のキャップを選択的に取り外すことは困難である場合がある。ユーザーは、いずれのキャップを取り外すかについて制御できない場合があり、また所望のキャップが、ツールのツール基部から係合解除する最初の一つでない場合がある。したがって、ユーザーは、所望のクリーニングヘッドにアクセスするために両方のキャップを取り外す必要がある場合がある。
【0008】
有利なことに、開口タブは、ツール基部からの第一のキャップまたは第二のキャップのいずれかの選択的な係合解除および取り外しを可能にし得る。さらに、開口タブは、製造しやすい単純な設計により、第一のキャップまたは第二のキャップの選択的な係合解除を可能にし得る。さらに、キャップを選択的に係合解除する能力は、所望のツール上のキャップが取り外される前に望ましくないクリーニングヘッド上のキャップが取り外される状況を防止する。
【0009】
第一のキャップおよび第二のキャップは、各々ノッチを含み得る。開口タブは、第一のキャップがツール基部と係合する時に、第一のキャップのノッチを通って延びてもよい。開口タブは、第二のキャップがツール基部と係合する時に、第二のキャップのノッチを通って延びてもよい。開口タブは、第一のキャップがツール基部と係合する時に、第一のキャップの端面上に突出するように構成されてもよい。開口タブは、第二のキャップがツール基部と係合する時に、第二のキャップの端面上に突出するように構成されてもよい。
【0010】
開口タブは、ツールの長軸方向軸に対して直角を成して配設された第一の面を含み得る。開口タブは、ツールの長軸方向軸と直角を成し、第一の面の反対側に配設された第二の面を含み得る。開口タブは、圧力が第二の面に印加された時に、第一のキャップをツール基部から係合解除するように構成されてもよい。開口タブは、圧力が第一の面に印加された時に、第二のキャップをツール基部から係合解除するように構成されてもよい。
【0011】
第一のキャップは、スナップ嵌め接続を介してツール基部と係合するように構成されてもよい。第二のキャップは、スナップ嵌め接続を介してツール基部と係合するように構成されてもよい。第一のキャップは、ツール基部のスナップ嵌め保持機構と係合するように構成されたスナップ嵌め保持機構を含み得る。第二のキャップは、ツール基部のスナップ嵌め保持機構と係合するように構成されたスナップ嵌め保持機構を含み得る。スナップ嵌め保持機構は、一つ以上の隆起、突出部、陥凹部、チャネル、またはクリップを含み得る。スナップ嵌め保持機構は、スナップ嵌め保持力が満たされるかまたはそれを超えるまで、係合または係合解除に抵抗するように構成され得る。スナップ嵌め保持力が満たされるかまたはそれを超えると、保持機構は、キャップがツール基部に係合またはツール基部から係合解除されるまで屈曲するように構成され得る。
【0012】
第一のキャップおよび第二のキャップは、任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、第一のキャップおよび第二のキャップは、金属材料、プラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料から形成されてもよい。
【0013】
開口タブは、開口タブに圧力が加えられるのに応答して、ツールの長軸方向軸に平行な方向に、一定の範囲内で弾性的に屈曲するように構成されてもよい。屈曲の範囲は、開口タブが、第一のキャップまたは第二のキャップをツール基部から係合解除するのに十分な圧力を第一のキャップまたは第二のキャップに加えることを可能にするように構成され得る。第一のキャップまたは第二のキャップを係合解除するのに十分な力は、スナップ嵌め保持力であってもよい。
【0014】
第二のクリーニングヘッドは、ツール基部から取り外し可能であってもよい。第二のクリーニングヘッドは、スナップ嵌め接続を介してツール基部に結合可能であってもよい。ツール基部は、第二のクリーニングヘッドの代わりにアクセサリに結合されるように構成されてもよい。アクセサリは、スナップ嵌め接続を介してツール基部に結合するように構成されてもよい。
【0015】
第一のクリーニングヘッドは、ツール基部から延びる第一の細長い部材を含み得る。第一の細長い部材は、ツール基部から遠位にある第一の遠位端を備えてもよい。第一のクリーニングヘッドは、ツール基部から延びる第二の細長い部材を含み得る。第二の細長い部材は、ツール基部から遠位にある第二の遠位端を備えてもよい。スロットは、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されてもよい。
【0016】
加熱チャンバー内における、第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端のうちの少なくとも一つの往復運動は、底部チャンバー壁を掻き取るように構成され得ることが好ましい。本明細書で使用される「往復運動」という用語は、加熱チャンバーの中に延びる加熱ブレードを有する加熱チャンバー内の第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端との一方または両方の文脈において、加熱ブレードがある平面に概ね平行な角運動を指す。角運動は、ツール基部を加熱ブレードとスロットとに平行な方向に移動することによって開始されうる。これに応答して、第一の細長い部材および第二の細長い部材は、ツール基部の移動と反対の方向に移動し、第一の遠位端と第二の遠位端のうちの一方または両方が旋回運動においてチャンバー底部壁を掻き取り得る。
【0017】
ツールは、第一の細長い部材および第二の細長い部材の少なくとも一部分を取り囲む管状部材を備えてもよい。管状部材は、第一の半円筒形シェルおよび第二の半円筒形シェルを含み得る。第一の半円筒形シェルおよび第二の半円筒形シェルは、互いに結合して管を形成するように構成されてもよい。管状部材は、管状部材の外表面上に一つ以上のチャネルを含んでもよい。一つ以上のチャネルは、管状部材の長軸方向軸に平行に延びてもよい。一つ以上のチャネルは、加熱チャンバーのリブを受容するように構成されてもよい。
【0018】
管状部材は、管状部材の内表面上に一つ以上の管状部材突出部を含んでもよい。一つ以上の管状部材突出部の各々は、第一の細長い部材または第二の細長い部材の外表面上に位置する一つ以上の細長い部材突出部のうちの対応する一つと係合するように構成されてもよい。一つ以上の管状部材突出部の各々は、管状部材の長軸方向軸に向かって延びる凸状形状を画定してもよい。
【0019】
管状部材、または管状部材の一部分は、管状部材が中に挿入され得る加熱チャンバーの内部形状および寸法と類似した外部形状および寸法を有してもよい。こうした類似の形状および寸法を有することにより、加熱チャンバーの中への管状部材の挿入が容易になり得る。こうした類似の形状および寸法を有することにより、管状部材と加熱チャンバーの整列が容易になり得る。管状部材と加熱チャンバーの適切な整列により、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されたスロットと、装置が加熱ブレードを有する場合に、加熱ブレードとの適切な整列がもたらされ得る。
【0020】
管状部材は、加熱チャンバーのリブを受容するように構成された少なくとも一つのチャネルを有する外周を画定し得る。チャネルとのリブの係合は、加熱チャンバー内の第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を防止しうる。軸回転を防止することにより、有利なことに、加熱ブレードが破壊されることが防止され得る。少なくとも一つのチャネルは、受容端にてフレア状であってもよい。フレア状の受容端を有する少なくとも一つのチャネルを提供することは有利なことに、ツールの整列と加熱チャンバーの中へのツールの挿入とを容易にし得る。
【0021】
一つ以上の細長い部材突出部は、丸みのある細長い部材突出部であってもよい。一つ以上の細長い部材突出部は、第一の基部によって互いに接続され、第一の細長い部材から延びる第一の対の細長い部材突出部を含んでもよい。第一の対の細長い部材突出部の細長い部材突出部は、基部に隣接し、第一の対の細長い部材突出部の細長い部材突出部の間に位置する第一の間隙によって離間してもよい。一つ以上の細長い部材突出部は、第二の基部によって互いに接続され、第二の細長い部材から延びる第二の対の細長い部材突出部を含んでもよい。第二の対の細長い部材突出部の細長い部材突出部は、第二の基部に隣接し、第二の対の細長い部材突出部の細長い部材突出部の間に位置する第二の間隙によって離間してもよい。
【0022】
ツールは、基部と、第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端の両方との間に配設された旋回部材を含んでもよい。旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材を、第一の細長い部材の延長部に対して横断方向の好ましい方向に旋回することを可能にするように構成されてもよい。旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材を好ましくない方向に旋回することを制限するように構成されてもよい。好ましくない方向は、好ましい方向と直交する成分を含む任意の方向を含んでもよい。旋回部材は、加熱チャンバーの中に延びる加熱ブレードを有する装置をクリーニングするためにツールが使用される場合に、加熱ブレードを損傷しうる、加熱チャンバー内の第一の細長い部材および第二の細長い部材の移動を防止するように構成されていることが好ましい。
【0023】
旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材のうちの少なくとも一つの外表面から延びる一つ以上の延長部を画定し得る。一つ以上の延長部は、円筒形の延長部であってもよい。旋回部材は、二つの円筒形の延長部を画定し得ることが好ましい。二つの延長部のうちの一つは、第一の細長い部材の外表面から延びてもよく、第二の延長部は、第二の細長い部材の外表面から延びてもよい。第一の細長い部材の外表面は、スロットから離れて面してもよい。第二の細長い部材の外表面は、スロットから離れて面してもよい。管状部材は、各々が延長部を受容するように構成された一つ以上のレセプタクルを含み得る。一つ以上のレセプタクルは、少なくとも一つの開放面を有する中空円筒を画定し得る。一つ以上のレセプタクルおよび延長部は、協働して、第一の細長い部材および第二の細長い部材が好ましい方向に旋回することを可能にするように構成されてもよい。一つ以上のレセプタクルおよび延長部は、協働して、第一の細長い部材および第二の細長い部材が好ましくない方向に旋回することを防止するように構成されてもよい。
【0024】
旋回部材、または旋回部材の一部分は、旋回部材が加熱チャンバーの中に挿入されている際に、加熱チャンバーのリブを受容するように構成された一つ以上のチャネルを有する外周を画定してもよい。リブがチャネル内に受容されている時、第一の細長い部材および第二の細長い部材の加熱チャンバー内の軸回転は制限され得る。一つ以上のチャネルは、受容端にてフレア状であってもよい。フレア状の受容端を有する一つ以上のチャネルを提供することは有利なことに、ツールの整列と加熱チャンバーの中へのツールの挿入とを容易にしてもよい。
【0025】
旋回部材、または旋回部材の一部分は、旋回部材が中に挿入されうる加熱チャンバーの内部形状および寸法と類似した外部形状および寸法を有してもよい。こうした類似の形状および寸法を有することで、加熱チャンバーの中への旋回部材の挿入を容易しうる。こうした類似の形状および寸法を有することで、加熱チャンバーとの旋回部材の整列を容易にしうる。旋回部材と加熱チャンバーの適切な整列により、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されたスロットと、装置が加熱ブレードを含む場合に、加熱ブレードとの適切な整列がもたらされ得る。
【0026】
旋回部材は、加熱チャンバーのリブを受容するように構成された少なくとも一つのチャネルを有する外周を画定する楕円形部材を備えてもよい。チャネルとのリブの係合は、加熱チャンバー内の第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を防止しうる。楕円形部材は、ディスクまたはシリンダーを備えてもよい。楕円形部材は、楕円の形状であってもよい。楕円の形状は、円形形状を含んでもよい。少なくとも一つのチャネルは、受容端にてフレア状であってもよい。フレア状の受容端を有する少なくとも一つのチャネルを提供することは有利なことに、ツールの整列と加熱チャンバーの中へのツールの挿入とを容易にしてもよい。
【0027】
旋回部材は、ツール基部、第一の細長い部材、および第二の細長い部材と一体的に形成されてもよい。旋回部材は、基部と、第一の遠位端と第二の遠位端の両方との間でしっかりと結合されることができる。旋回部材は任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、旋回材料は、金属材料、プラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料の組み合わせから形成されてもよい。
【0028】
細長い部材は、好ましい方向において中立位置と第一の旋回位置との間で、または好ましい方向において中立位置と第二の旋回位置との間で旋回するように構成されてもよい。第一の旋回位置および第二の旋回位置は、好ましい方向に沿った中立位置の両側にあってもよい。細長い部材の旋回は、往復運動によって開始されてもよい。
【0029】
管状部材の一つ以上の管状部材突出部は、第一の対の細長い部材突出部と係合するように構成された第一の管状部材突出部と、第二の対の細長い部材突出部と係合するように構成された第二の管状部材突出部とを含み得る。第一の管状部材突出部の頂部は、細長い部材が中立位置にある時に、第一の間隙内に位置し得る。また、第二の管状部材突出部の頂部は、中立位置において第二の間隙内に位置し得る。第一の管状部材突出部の頂部は、第一の細長い部材が第一の位置または第二の位置にある時に、第一の対の細長い部材突出部の細長い部材突出部のうちの一つと係合するように構成されてもよい。第二の管状部材突出部の頂部は、第二の細長い部材が第一または第二の位置にある時に、第二の対の細長い部材突出部のうちの一つと係合するように構成されてもよい。
【0030】
ツールは、第一の細長い部材、または第二の細長い部材、または第一の細長い部材と第二の細長い部材の両方から延びるブラシ毛を含んでもよい。ブラシ毛は有利なことに、ツールの有効なクリーニングエリアを増大しうる。ブラシ毛は、加熱チャンバーの表面をクリーニングするのに十分硬いが、加熱チャンバーの中に延びる加熱ブレードに損傷を引き起こすほど十分に硬くはないことが好ましい。ブラシ毛は好ましくは、表面に接触し、ツールが加熱チャンバーをクリーニングするために使用されている時に、加熱チャンバーまたは加熱ブレードの表面から外れる。
【0031】
ブラシ毛は、第一の細長い部材と第二の細長い部材との一方または両方から半径方向外向きに延びてもよい。半径方向外向きに延びるブラシ毛は有利なことに、加熱チャンバーの内周面をクリーニングしうる。
【0032】
ブラシ毛は、任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、ブラシ毛は、金属フィラメント、またはプラスチックフィラメント、または金属材料およびプラスチック材料を含むフィラメントから形成されてもよい。
【0033】
ツール基部、第一の細長い部材、および第二の細長い部材は、一体的に形成されてもよい。第一の細長い部材および第二の細長い部材は、ツール基部に結合されてもよい。ツール基部、第一の細長い部材、および第二の細長い部材は、任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、ツール基部、第一の細長い部材、および第二の細長い部材のうちの一つ以上は、金属材料、プラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料の組み合わせから形成されてもよい。
【0034】
第一の細長い部材は、スロットに面する第一の平坦面を備え、第二の細長い部材は、スロットに面する第二の平坦面を備え、第一の平坦面は、第一の平面を通って延び、第二の平坦面は、第二の平面を通って延び、第一の平面と第二の平面は、平行な平面であり、第一の平坦面と第二の平坦面は、互いに平行に延びる。このような平坦な内表面を有する第一の細長い部材および第二の細長い部材を有するツールを提供することは、チャンバー底部壁がツールで掻き取られる時に、第一の細長い部材および第二の細長い部材が加熱ブレードを損傷することを防止し得る。第一の細長い部材および第二の細長い部材の平坦な内表面のこうした配設は、チャンバー底部壁が掻き取られる時に軸回転を防止するようにツールが構成される場合に、損傷を防止することにおいて特に有用であり得る。例えば、軸回転は、ピボット要素の外周に沿ってチャネルを提供することによって阻止されることができ、チャネルは加熱チャンバーのリブを受容するように構成されている。
【0035】
第一の細長い部材および第二の細長い部材のうちの少なくとも一つは、スロットに面する表面上に一つ以上の隆起を含んでもよい。一つ以上の隆起は、トルクまたは屈曲の閾値レベルで崩壊するように構成されてもよい。一つ以上の隆起は、弾性的に変形可能な材料で形成されてもよい。一つ以上の隆起は有利なことに、底部チャンバー壁が掻き取られているまたはクリーニングされている間、加熱ブレードの表面をクリーニングしうる。さらに、崩壊するように構成された隆起、または弾性変形可能な材料で形成された隆起は、加熱ブレードへの損傷に対する追加の保護を提供し得る。
【0036】
ツール基部は、ハンドルを含んでもよい。ハンドルは、第一の細長い部材の第一の遠位端から離れる方向に延びてもよい。例えば、ハンドルは、ツールの長軸方向軸に沿って第一の細長い部材の第一の遠位端から離れて延びてもよい。ハンドルは、第二のクリーニングヘッドと互換性があってもよい。ハンドルは、スナップ嵌め接続でツール基部に結合されてもよい。
【0037】
第一の遠位端と第二の遠位端との一方または両方は、テーパ付き形状を有してもよい。例えば、第一の遠位端と第二の遠位端との一方または両方は、ツール基部に最も近い第一の遠位端と第二の遠位端との一方または両方の一部分よりも狭くてもよい。テーパ付き形状は、チャンバー底部壁を掻き取るのを容易にしてもよい。
【0038】
ツールは、クリーニングキャップを含んでもよい。クリーニングキャップは、エアロゾル発生装置と結合するように構成されてもよい。ツールは、クリーニングキャップがエアロゾル発生装置と結合されている時に、第一の細長い部材と第二の細長い部材のうちの一方または両方が底部壁に接触するように構成されてもよい。クリーニングキャップの少なくとも一部分は、第一の細長い部材および第二の細長い部材がエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中に受容されている時に、エアロゾル発生装置の一部分を受容するように構成されてもよい。
【0039】
クリーニングキャップは、任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、クリーニングキャップは、金属材料、またはプラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料から形成されてもよい。
【0040】
ツールは、第一の細長い部材および第二の細長い部材をクリーニングキャップに効果的に結合するロッドを備えてもよい。ロッドは、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を可能にしてもよい。ロッドは、第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を防止しうる。例えば、ロッドは、第一の細長い部材および第二の細長い部材がロッドの周りを旋回し得るように、第一の細長い部材および第二の細長い部材をクリーニングキャップに効果的に結合してもよい。ツールにクリーニングキャップおよびロッドを提供することは有利なことに、加熱ブレードの近くのチャンバー底部壁の制御された一貫したクリーニングを提供し得る。クリーニングキャップおよびロッドはまた、装置が加熱チャンバーの中に延びる加熱ブレードを含む場合、クリーニングキャップおよびロッドが第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を阻止し得るため、加熱ブレードへの損傷を阻止し得る。装置が加熱ブレードを含む場合、クリーニングキャップ、またはツールの別の要素は、加熱ブレードに対する第一の細長い部材および第二の細長い部材の適切な整列を容易にするために、エアロゾル発生装置の対応する特徴と嵌合するように構成された特徴を備えることが好ましい。
【0041】
ロッドは、任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、ロッドは、金属材料、またはプラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料から形成されてもよい。
【0042】
第二のクリーニングヘッドが底部壁に向かって加熱チャンバーの中に挿入される時、第一の細長い部材の遠位端は底部壁から離れて延びる。第二のクリーニングヘッドは、第一の細長い部材の第一の遠位端および第二の細長い部材の第二の遠位端が届かない可能性のある、加熱チャンバーの底面の領域をクリーニングするように構成されることが好ましい。第二のクリーニングヘッドは、加熱チャンバーの底面をクリーニングするための掻き取り表面を含んでもよい。第一の細長い部材の第一の遠位端および第二の細長い部材の第二の遠位端に対向するクリーニングヘッドを有するツールは有利なことに、クリーニングヘッドのないツールよりも良好に加熱チャンバーをクリーニングするために使用されうる。
【0043】
第一の細長い部材および第二の細長い部材は、クリーニング動作中に、ツールの遠位端におけるスロットの幅を調整するために横方向に移動可能であることが好ましい。例えば、第一の細長い部材および第二の細長い部材は、加熱ブレードがスロット内に受容された後、加熱チャンバーの中へのツールの挿入中に、ツールの遠位端におけるスロット幅を減少させるように移動し得る。さらに、例えば、第一の細長い部材および第二の細長い部材が中立位置から第一または第二の旋回位置へと旋回するにつれて、第一の細長いは、ツールの遠位端におけるスロットの幅を減少させるように移動してもよい。スロットの幅のこうした横方向調整は、挿入中にブレードを損傷することなく、第一の細長い部材および第二の細長い部材を加熱ブレードの上で加熱チャンバーの中に挿入することを可能にしてもよい。それ故に、ツールは、挿入中に加熱ブレードに容易に順応し、挿入後に加熱ブレードの近くの底部チャンバー壁を掻き取るまたはクリーニングするために定位置に移動させることができる。
【0044】
細長い部材は、テーパ付き側面を含んでもよい。テーパ付き側面は有利なことに、加熱ブレードが細長い部材の間をより容易に通過することを可能にし、往復運動中の加熱ブレードへの損傷に対する追加の保護を提供し得る。細長い部材の遠位端はテーパ付きであってもよい。テーパ付き遠位端は、加熱チャンバーの中へのツールの挿入中に、加熱ブレードが遠位端の間をより容易に通過することを可能にし、加熱ブレードへの損傷に対する追加の保護を提供し得る。
【0045】
システムは、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備えてもよい。
【0046】
有利なことに、間にスロットを画定する第一の細長い部材および第二の細長い部材が提供されたクリーニングツールを含むシステムは、ツールが加熱ブレードの基部の近くでエアロゾル発生装置のチャンバー底部壁を掻き取ることまたはクリーニングすることを可能にする。ツールを使用して加熱チャンバーをクリーニングすることは、加熱ブレードを損傷しないことが好ましい。ツールはまた、加熱ブレードをクリーニングする役目を果たしてもよい。
【0047】
本発明の別の態様によると、エアロゾル発生装置をクリーニングするためにツールのハウジングを開口する方法が提供されており、方法は、ツールのツール基部から延びる開口タブに圧力を印加して、ハウジングの第一のキャップまたは第二のキャップを選択的に取り外して第一のクリーニングヘッドまたは第二のクリーニングヘッドのうちの一つを露出させることを含む。方法は、第一の面または第二の面に圧力が印加されることに応答して、開口タブを屈曲させることを含み得る。方法は、第一の面または第二の面に圧力が印加されることに応答して、開口タブを移動させることを含み得る。方法は、第一の面または第二の面に圧力が印加されることに応答して、第一のキャップまたは第二のキャップの端面上に力を加えることを含み得る。方法は、第一のキャップまたは第二のキャップと開口タブとのスナップ嵌め保持力を克服することを含み得る。有利なことに、開口タブに力を加えることにより、第一のキャップまたは第二のキャップを選択的に取り外すことが可能になる。
【0048】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1図1は、エアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールを含むシステムを示す。
図2図2は、図1のツールの分解図を示す。
図3図3は、ツールのキャップがツールのツール基部と係合した、図1のツールの側面図を示す。
図4図4は、ツール基部と係合したキャップの一方がなく、キャップの他方がツール基部から係合解除された、図1のツールの等角図を示す。
図5図5は、キャップがツール基部と係合した、図1のツールの別の側面図を示す。
図6図6は、キャップのうちの一方を係合解除するために、ツールの開口タブの第一の面に圧力が加えられた、図1のツールの別の側面図を示す。
図7図7は、キャップのうちの他方を係合解除するために、開口タブの第二の面上に圧力が加えられた、図1のツールの等角断面図を示す。
図8図8は、キャップがない図1のツールの別の側面図を示す。
図9図9は、管状部材の半円筒形シェルが互いから分離された、図1のツールの管状部材の等角図を示す。
図10図10は、ツールが楕円形の旋回部材を含む、ツールの変形。
【発明を実施するための形態】
【実施例
【0050】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0051】
実施例1:
加熱チャンバーを有するエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールであって、ツールが、近位端と遠位端との間にツールの長軸方向軸に沿って延びる第一のクリーニングヘッドと、第一のクリーニングヘッドと背中合わせに配設された第二のクリーニングヘッドと、第一のクリーニングヘッドと第二のクリーニングヘッドとの間に配設されたツール基部と、ハウジングであって、ツール基部と係合して第一のクリーニングヘッドを収容するように構成された第一のキャップ、および、ツール基部と係合して第二のクリーニングヘッドを収容するように構成された第二のキャップ、を含む、ハウジングと、ツール基部から延び、開口タブとのユーザー相互作用に基づいて、第一のキャップまたは第二のキャップをツール基部から選択的に係合解除するように構成された開口タブと、を備える、ツール。
実施例2:
第一のキャップおよび第二のキャップが、各々ノッチを含み、開口タブが、第一のキャップがツール基部と係合する時に、第一のキャップのノッチを通って延び、第二のキャップがツール基部と係合する時に、第二のキャップのノッチを通って延びる、実施例1によるツール。
実施例3:
開口タブが、第一のキャップがツール基部と係合する時に、第一のキャップの端面上に突出し、第二のキャップがツール基部と係合する時に、第二のキャップの端面上に突出するように構成される、実施例1および2のいずれか一つによるツール。
実施例4:
開口タブが、ツールの長軸方向軸に対して直角を成して配設された第一の面と、ツールの長軸方向軸に対して直角を成し、第一の面の反対側に配設された第二の面と、を含み、開口タブが、圧力が第二の面に印加された時に、第一のキャップをツール基部から係合解除し、圧力が第一の面に印加された時に、第二のキャップをツール基部から係合解除するように構成される、実施例1~3のいずれか一つによるツール。
実施例5:
第一のキャップおよび第二のキャップが、スナップ嵌め接続を介してツール基部と係合するように構成される、実施例1~4のいずれか一つによるツール。
実施例6:
開口タブが、開口タブに圧力が加えられるのに応答して、ツールの長軸方向軸に平行な方向に、一定の範囲内で弾性的に屈曲するように構成され、屈曲の範囲が、開口タブが、第一のキャップまたは第二のキャップをツール基部から係合解除するのに十分な圧力を第一のキャップまたは第二のキャップに加えることを可能にするように構成される、実施例1~5のいずれか一つによるツール。
実施例7:
第二のクリーニングヘッドが、ツール基部から取り外し可能である、実施例1~6のいずれか一つによるツール。
実施例8:
第二のクリーニングヘッドが、スナップ嵌め接続を介してツール基部に結合可能である、実施例1~7のいずれか一つによるツール。
実施例9:
第一のクリーニングヘッドが、ツール基部から延びる第一の細長い部材であって、第一の細長い部材がツール基部から遠位にある第一の遠位端を含む、第一の細長い部材と、ツール基部から延びる第二の細長い部材であって、第二の細長い部材がツール基部から遠位にある第二の遠位端を含む、第二の細長い部材と、を含み、スロットが、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されている、実施例1~8のいずれか一つによるツール。
実施例10:
第一の細長い部材および第二の細長い部材の少なくとも一部分を取り囲む管状部材をさらに備える、実施例9によるツール。
実施例11:
管状部材が、第一の半円筒形シェルおよび第二の半円筒形シェルをさらに含み、第一の半円筒形シェルおよび第二の半円筒形シェルが、互いに結合して管を形成するように構成される、実施例10によるツール。
実施例12:
第一のクリーニングヘッドが、ツール基部と、第一の細長い部材の第一の遠位端および第二の細長い部材の第二の遠位端の両方との間に配設された一つ以上の旋回部材をさらに含み、一つ以上の旋回部材が、第一の細長い部材および第二の細長い部材を、第一の細長い部材の延長部に対して横断方向の好ましい方向に旋回させることを可能にするように構成され、一つ以上の旋回部材が、好ましくない方向における第一の細長い部材および第二の細長い部材の旋回を制限するように構成される、実施例9~11のいずれか一つによるツール。
実施例13:
一つ以上の旋回部材が、加熱チャンバー内の第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を防止するために、加熱チャンバーのリブと係合するように構成されたチャネルを有する外周を画定する楕円形部材を含む、実施例12によるツール。
実施例14:
楕円形部材が、ディスクまたはシリンダーを含む、実施例13によるツール。
実施例15:
第二のクリーニングヘッドが、一つ以上の掻き取り表面を含む、実施例1~14のいずれか一つによるツール。
実施例16:
システムであって、加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備える、エアロゾル発生装置と、実施例1~15のいずれか一つによるエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールと、を備える、システム。
【0052】
図1~4は、エアロゾル発生装置をクリーニングするためのツール110を示す。図1は、エアロゾル発生装置102およびツール110を含むシステム100を示す。図2は、ツール110を分解図で示す。図3は、キャップ120がツール110のツール基部118に係合した、ツール110の側面図を示す。図4は、キャップ120-1がツール基部118から係合解除されたツール110を示す。
【0053】
エアロゾル発生装置102は、加熱チャンバー104、加熱ブレード106、チャンバー底部壁108、およびリブ109を含む。加熱チャンバー104は、エアロゾル発生装置102内の空洞を画定する。チャンバー底部壁108は、加熱チャンバー104の内表面である。加熱ブレード106は、チャンバー底部壁108から加熱チャンバー104の中に延びる。示されるように、加熱ブレード106はブレードである。
【0054】
ツール110は、ツール基部118、第一の細長い部材112-1、第二の細長い部材112-2(まとめて細長い部材112と称する)、第一のキャップ120-1、第二のキャップ120-2(まとめてキャップ120と称する)、管状部材122、およびアクセサリ124、細長い部材突出部126、ならびに旋回部材130を含む。細長い部材112は、ツール基部118から延びる。第一の細長い部材112-1は、ツール基部118から遠位にある第一の遠位端114-1を含み、第二の細長い部材112-2は、ツール基部118から遠位にある第二の遠位端114-2(まとめて遠位端114と称する)を含む。スロット116は、細長い部材112の間に画定されている。
【0055】
細長い部材112は、加熱ブレード106がスロット116内に受容されるように、加熱チャンバー104内に受容されるように構成される。さらに、遠位端114は、加熱チャンバー内での遠位端の往復運動が底部チャンバー壁を掻き取るように、底部チャンバー壁108に延びる。特に、往復運動は、加熱ブレード106の基部に隣接する底部チャンバー壁を遠位端114に掻き取らせうる。遠位端114は、チャンバー底部壁108を掻き取るように構成された掻き取り縁部を含み得る。遠位端114は、チャンバー底部壁108を掻き取るように構成された粗面縁部を含んでもよい。
【0056】
細長い部材112は、それらの間にスロット116を画定する。細長い部材112の開放端または遠位端114は、細長い部材112に圧力が加えられるのに応答してスロット116の方向に屈曲するように構成される。こうした屈曲によりスロット116の幅が減少し、クリーニング動作中に細長い部材112が、幅が減少していないスロットと比較してより加熱ブレード106の近くに移動することが可能になる。したがって、細長い部材112は、加熱ブレード106の近くのチャンバー底部壁108をクリーニングすることができる。さらに、クリーニング動作中にスロット116の幅を減少させることにより、細長い部材112が加熱ブレード106をクリーニングすることが可能になり得る。
【0057】
細長い部材突出部126は、細長い部材112に結合される。細長い部材突出部126は、クリーニング動作がツール110に印加された時に、第一の細長い部材112-1および第二の細長い部材112-2を互いに向かって移動させてスロット116の幅を減少させるように構成される。クリーニング動作は、細長い部材112を好ましい方向に旋回させることを含み得る。示されるように、細長い部材112の各々の外表面上に位置する一対の細長い部材突出部126は、間隙128によって離間している。
【0058】
管状部材122は、細長い部材112を取り囲む。管状部材122は、加熱チャンバー104内に受容されるような形状である。管状部材122は、加熱チャンバーの内径に対応する外径を有してもよい。管状部材122は、リブ109を受容するように構成されたチャネル132を含む。管状部材122は、リブ109および旋回部材130と協働して、加熱チャンバー104の中に挿入された時のツール110の軸回転を防止する。
【0059】
示されるように、旋回部材130は、スロット116から離れて面する、細長い部材112の表面から延びる二つの円筒形の延長部を含む。旋回部材130の円筒形の延長部は、管状部材122のレセプタクル146(図9に示す)内に受容される。旋回部材130は、図8に図示する矢印139に示すように、細長い部材の延長部に対して横断方向の好ましい方向に、細長い部材112を旋回させることを可能にするように構成される。旋回部材130はまた、好ましくない方向に細長い部材112を旋回させることを制限するように構成される。旋回部材130は、管状部材122のレセプタクル146(図9に示す)と協働して、細長い部材112が好ましい方向に旋回することを可能にする一方で、細長い部材112が好ましくない方向に旋回すること、または軸回転することを制限または防止する。
【0060】
アクセサリ124は、ツール基部118から取り外し可能である。アクセサリ124は、スナップ嵌め接続でツール基部118に結合されてもよい。示されるように、アクセサリ124は、加熱チャンバー104をクリーニングするためのクリーニングヘッドである。ツール基部118に結合し得る追加的なアクセサリは、ハンドルまたは別のクリーニングヘッドを含む。アクセサリ124は、好ましい方向に細長い部材112を旋回させるように動作可能であり得る。
【0061】
キャップ120は、ツール基部118に係合または結合して、ツール110のためのハウジングを形成する。キャップ120は、スナップ嵌め接続でツール基部118に結合されてもよい。第一のキャップ120-1は、細長い部材112および管状部材122を受容および収容するように構成される。第二のキャップ120-2は、アクセサリ124を受容および収容するように構成される。キャップの各々は、ノッチ162を含む。ノッチ162は、キャップ120がツール基部118と係合した時に、開口タブ160がノッチ162を通って延びることを可能にするように構成される。開口タブ160のいずれかの側への圧力により、開口タブ160が屈曲し、キャップ120の一方の端面164(図4に示す)に圧力が加わる。したがって、ユーザーは、開口タブ160を使用して、キャップ120の一方または両方を選択的に取り外すことができる。
【0062】
開口タブ160は、ツール基部118から半径方向外側に延びる。開口タブ160は、キャップ120のノッチ162を通って延び、キャップがツール基部と係合している時に開口タブ160にアクセス可能であるように構成される。
【0063】
図5~7は、ツール110のキャップ取り外しプロセスを示す。図5は、キャップがツール基部118と係合した、ツール110を示す。図6は、第二のキャップ120-2を係合解除するために使用される開口タブ160を示す。図7は、第一のキャップ120-1を係合解除するために使用される開口タブ160を示す。
【0064】
開口タブ160は、ツール110の長軸方向軸に直角を成して配設された第一の面166と、同じくツール110の長軸方向軸に直角を成して配設された第二の面168とを含む。第一の面166は、第二の面168の反対側に配設される。開口タブ160は、図6に示すように、圧力が第一の面166に印加された時に、第二のキャップ120-2をツール基部118から係合解除するように構成される。第一の面166に圧力が印加されると、開口タブ160が第二のキャップ120-2の方向に屈曲または移動し、第二のキャップ120-2の端面164を押す。開口タブ160によって第二のキャップ120-2に加えられた圧力は、第二のキャップ120-2をツール基部118に係合または結合するスナップ嵌め保持機構を克服するのに十分であり得る。
【0065】
開口タブ160は、図7に示すように、圧力が第二の面168に印加された時に、第一のキャップ120-1をツール基部118から係合解除するように構成される。圧力が第二の面168に印加されると、開口タブ160が第一のキャップ120-1の方向に屈曲または移動し、第一のキャップ120-1の端面164を押す。開口タブによって第一のキャップ120-1に加えられた圧力は、第一のキャップ120-1をツール基部118に係合または結合するスナップ嵌め保持機構を克服するのに十分であり得る。
【0066】
図8は、キャップ120がないツール110の側面図を示す。図9は、開状態にある管状部材122を示す。管状部材122は、第一の半円筒形シェル122-1および第二の半円筒形シェル122-2を含む。第一の半円筒形シェル122-1および第二の半円筒形シェルは、実質的に同一である。第一の半円筒形シェル122-1および第二の半円筒形シェル122-2は、互いに結合して管を形成するように構成される。第一の半円筒形シェル122-1および第二の半円筒形シェル122-2は、クリップ142と、クリップ142を受容および取り外し可能に保持するように構成されたクリップレセプタクル144とを含む。したがって、第一の半円筒形シェル122-1および第二の半円筒形シェル122-2は、スナップ嵌め構成で互いに結合することができる。
【0067】
第一の半円筒形シェル122-1および第二の半円筒形シェル122-2の各々は、管状部材突出部138およびレセプタクル146を含む。管状部材突出部138の各々は、第一の半円筒形シェル122-1または第二の半円筒形シェル122-2のうちの一つの縁部からレセプタクル146に延びる。管状部材突出部138の各々の頂部140は、組み立てられた管状部材122の長軸方向軸に平行に延びる。レセプタクル146の各々は、第一の半円筒形シェル122-1または第二の半円筒形シェル122-2のうちの一つの内表面136から延びる。レセプタクル146の各々は、旋回部材130の円筒形の延長部のうちの一つを受容するように構成された開放端を有する中空円筒を画定する。レセプタクル146は、円筒形の延長部と協働して、細長い部材112が矢印139(図8に示す)で示す好ましい方向に旋回することを可能にする一方で、細長い部材112の軸回転を制限または防止し、好ましくない方向における細長い部材112の旋回を防止する。
【0068】
図10は、楕円形の旋回部材156を含むツール310を示す。ツールおよび310の細長い部材突出部126は、エアロゾル発生装置102の加熱チャンバー104の内側壁107と係合するように構成される。ツール310は、楕円形の旋回部材156を含むが、管状部材を含まない。楕円形の旋回部材156は、加熱チャンバー104のリブ109を受容するように構成された少なくとも一つのチャネル158を有する外周を画定する。リブ109とチャネル158の係合により、加熱チャンバー104内の細長い部材112の軸回転が防止され得る。楕円形の旋回部材156は、ディスクまたはシリンダーを含み得る。少なくとも一つのチャネル158を提供することは有利なことに、ツールの整列および加熱チャンバー104の中へのツールの挿入を容易にし得る。
【0069】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、数量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±10パーセントとして理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】