(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】外科用エネルギー機械及び超音波メス
(51)【国際特許分類】
A61B 17/32 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
A61B17/32 510
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521206
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 CN2022127175
(87)【国際公開番号】W WO2023072008
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】202111264221.6
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523134118
【氏名又は名称】安速康医療(蘇州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】張軍
(72)【発明者】
【氏名】呉智▲しん▼
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ12
4C160JJ42
4C160MM32
(57)【要約】
外科用エネルギー機械及び超音波メスであって、エネルギー機械は、内蔵バッテリー(2)と、制御ユニット(3)と、制御ユニット(3)に電気的に接続される第1電力消費回路(41)と、作動状態での電力消費が第1電力消費回路(41)よりも大きい第2電力消費回路(42)と、を含み、外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に、制御ユニット(3)及び第1電力消費回路(41)は、それぞれ内蔵バッテリー(2)に回路を接続するようにトリガー可能であり、且つ第1電力消費回路(41)は、制御ユニット(3)の指令に応答して外科用エネルギー機械の状態パラメータの情報を出力するように構成され、第2電力消費回路(42)は、外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に作動停止状態を保持する。このような外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に、低電力消費回路の短期運転をトリガーすることができ、例えば、残りの利用可能回数などの機器状態パラメータの提示に用いることができるが、高電力消費回路に内蔵バッテリー(2)が接続されない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用エネルギー機械であって、
内蔵バッテリーと、制御ユニットと、前記制御ユニットに電気的に接続される第1電力消費回路と、作動状態での電力消費が前記第1電力消費回路よりも大きい第2電力消費回路と、を含み、
前記外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に、前記制御ユニット及び前記第1電力消費回路は、それぞれ前記内蔵バッテリーに回路を接続するようにトリガー可能であり、且つ前記第1電力消費回路は、前記制御ユニットの指令に応答して前記外科用エネルギー機械の状態パラメータの情報を出力するように構成され、
前記第2電力消費回路は、前記外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に作動停止状態を保持する
ことを特徴とする外科用エネルギー機械。
【請求項2】
操作ボタンと、初期状態がいずれもオフ状態である第1パワースイッチ管及び第2パワースイッチ管を含む開閉回路と、を更に含み、前記第1パワースイッチ管は、前記第1電力消費回路と前記内蔵バッテリーの負極との間に設けられ、前記第2パワースイッチ管は、前記第1電力消費回路と前記内蔵バッテリーの正極との間に設けられ、
前記第1パワースイッチ管の制御端子は、前記操作ボタンを介して前記内蔵バッテリーの前記正極に接続され、前記第2パワースイッチ管の制御端子は前記第1パワースイッチ管に接続され、前記操作ボタンのトリガーに応答して、前記第1パワースイッチ管及び前記第2パワースイッチ管は、いずれもオフ状態からオン状態に変換され、前記第2電力消費回路には前記内蔵バッテリーの前記正極又は前記負極が接続されない
ことを特徴とする請求項1に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項3】
前記第1電力消費回路は表示ユニットであり、前記制御ユニットの制御で前記外科用エネルギー機械の前記状態パラメータを表示するように構成され、及び/又は、
前記第1電力消費回路はスピーカーユニットであり、前記制御ユニットの制御で音声メッセージを再生するように構成され、前記音声メッセージは前記外科用エネルギー機械の前記状態パラメータを表し、及び/又は、
前記第1電力消費回路はインジケーターライト装置であり、前記制御ユニットの制御で点灯して前記外科用エネルギー機械の前記状態パラメータを表すように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項4】
前記開閉回路は、初期状態がいずれもオフ状態である第3パワースイッチ管及び第4パワースイッチ管をさらに含み、前記第3パワースイッチ管は、前記第2電力消費回路と前記外部電源の負極との間に設けられ、前記第4パワースイッチ管は、前記第2電力消費回路と前記外部電源の正極との間に設けられ、
前記第3パワースイッチ管の制御端子は電源コネクタを介して前記外部電源に接続され、前記第4パワースイッチ管の制御端子は前記第3パワースイッチ管に接続され、前記外科用エネルギー機械が前記外部電源に接続されることに応答して、前記第3パワースイッチ管及び前記第4パワースイッチ管はいずれもオフ状態からオン状態に変換される
ことを特徴とする請求項2に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項5】
前記第2電力消費回路は駆動回路又はデジタル処理回路である
ことを特徴とする請求項4に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項6】
前記操作ボタンは、前記第1電力消費回路を制御し起動するための専用ボタンであり、或いは、
前記操作ボタンは、前記外科用エネルギー機械の機能ボタンであり、前記外科用エネルギー機械が前記外部電源から切断され、且つ前記機能ボタンが押下されると、前記第1パワースイッチ管がオンになるようにトリガーし、前記外科用エネルギー機械が前記外部電源に接続され、且つ前記機能ボタンが押下されると、前記第1パワースイッチ管をオンにするトリガーとは異なる他の機能を発揮する
ことを特徴とする請求項2に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項7】
前記第1パワースイッチ管をオンにするトリガーとは異なる前記他の機能は、
前記機能ボタンがトリガーボタンであり、前記トリガーボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のエネルギー発生器がエネルギーを発生するようにトリガーされること、
前記機能ボタンが電力レベルボタンであり、前記電力レベルボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のエネルギー発生器の出力電力が調整されること、或いは、
前記機能ボタンがカッターヘッド制御ボタンであり、前記カッターヘッド制御ボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のカッター端部がクランプ動作すること、
のうちのいずれか一つを含む
ことを特徴とする請求項6に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項8】
前記制御ユニットに電気的に接続されるタイマーをさらに含み、
前記外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に、前記第1電力消費回路がトリガーされることに応答して、前記タイマーが計時を開始し、予め設定された遅延閾値に達すると、前記第1電力消費回路と前記内蔵バッテリーとの間の回路が切断される
ことを特徴とする請求項1に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項9】
前記操作ボタンは、
前記操作ボタンが押下されていると、前記第1パワースイッチ管がオン状態を保持し、
前記操作ボタンが離されると、前記第1パワースイッチ管がオン状態からオフ状態に変換されるように構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項10】
前記第2パワースイッチ管及び前記第4パワースイッチ管の前記制御端子は、何れも抵抗を介して前記内蔵バッテリーの前記正極に接続され、初期状態で、前記第2パワースイッチ管及び前記第4パワースイッチ管は、それらのゲート電圧がオン電圧閾値よりも高いため、何れもオフ状態にあり、
前記第1パワースイッチのオンに応答して、前記第2パワースイッチ管は、そのゲート電圧が引き下げられることでオンになり、前記第3パワースイッチ管のオンに応答して、前記第4パワースイッチ管は、そのゲート電圧が引き下げられることでオンになる
ことを特徴とする請求項4に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項11】
前記第2パワースイッチ管及び前記第4パワースイッチ管はP型MOS管であり、前記第1パワースイッチ管及び前記第3パワースイッチ管はN型MOS管である
ことを特徴とする請求項10に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項12】
前記第4パワースイッチ管は、抵抗を介して前記第1パワースイッチ管の前記制御端子に接続され、
前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、前記第4パワースイッチ管のオンが前記第1パワースイッチ管をオンにするようにトリガーして、前記制御ユニットを前記外部電源の負極に接続させる
ことを特徴とする請求項4に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項13】
前記内蔵バッテリーは充電式バッテリーであり、前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、前記充電式バッテリーは、前記第4パワースイッチ管を介して前記外部電源に接続され、
或いは、前記内蔵バッテリーは非充電式バッテリーである
ことを特徴とする請求項4に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項14】
前記制御ユニットは前記第3パワースイッチ管のゲートに接続され、前記内蔵バッテリー又は外部電源の接続に応答して、前記制御ユニットは、前記第3パワースイッチ管のゲート電圧を検出するとともに、前記第3パワースイッチ管の前記ゲート電圧から前記電源コネクタが前記外部電源に接続されているか否かを判断する
ことを特徴とする請求項4に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項15】
前記外科用エネルギー機械は、超音波ナイフ、電気ナイフ又はレーザーナイフである
ことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項16】
電源コネクタを介して外部電源に接続されるように構成される超音波メスであって、
前記超音波メスは、操作ボタン、内蔵バッテリー、制御ユニット、第1電力消費回路、第2電力消費回路及び開閉回路を含み、前記第1電力消費回路の消費電力が第2電力消費回路の消費電力よりも小さく、
前記開閉回路は、初期状態がいずれもオフ状態である第1パワースイッチ管及び第2パワースイッチ管を含み、前記第1パワースイッチ管の制御端子が前記操作ボタンを介して前記内蔵バッテリーに接続され、且つ前記第1パワースイッチ管がオンになると、前記制御ユニット及び前記第1電力消費回路のいずれにも前記内蔵バッテリーの負極が接続されるように構成され、
前記第2パワースイッチ管の制御端子は、前記第1パワースイッチ管の一端に接続され、且つ前記第2パワースイッチ管がオンになると、前記制御ユニット及び前記第1電力消費回路のいずれにも前記内蔵バッテリーの正極が接続されるように配置され、
前記超音波メスが前記外部電源から切断されると、前記第2電力消費回路は作動停止状態になり、前記超音波メスが前記外部電源から切断され且つ前記操作ボタンが操作されると、前記制御ユニット及び前記第1電力消費回路は作動状態になる
ことを特徴とする超音波メス。
【請求項17】
超音波メスハンドルを含み、前記超音波メスハンドルは、
ハンドルシェル、シフトボタン、ハンドルを含み、
前記ハンドルシェルのヘッド部には、カッターに接続されるためのハンドル接続機構が設けられ、
前記ハンドルシェル内には、変圧器、トランスデューサー、第1PCB板、及び第2PCB板が設けられる空洞が設けられ、
前記第1PCB板は前記空洞の頂部に設けられ、
前記変圧器は前記空洞の尾端に設けられ、
前記第2PCB板は前記空洞の手持ち位置に設けられ、
前記第1PCB板及び第2PCB板は、いずれも制御基板又は電力基板として設置可能であり、
前記シフトボタンは、前記ハンドルシェルの前部に設けられ、高電力レベルと低電力レベルを切り替えるために用いられ、
前記ハンドルは、前記ハンドルシェルの前部に設けられ、前記カッターのクランプの開閉を制御するために用いられる
ことを特徴とする請求項16に記載の超音波メス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器分野に関し、特に外科用エネルギー機械及び超音波メスに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波エネルギーを使用する超音波メスなどの外科用エネルギー機械は、各種腹腔鏡手術や一般的な手術で広く使用され、手術前に病院設備部門の医療スタッフは手術用の器具や消耗品を準備する必要があり、エネルギー機械を利用する場合は、一般的にその使用寿命を確認する必要がある。
【0003】
エネルギー機械の残りの利用可能回数を記録するために、従来技術において、利用回数統計機能を有するエネルギー機械が開発され、例えば公告番号CN211187449Uの中国実用新案専利には、情報記録装置が設けられトランスデューサーの利用回数、残りの利用回数を記録し、手術操作者の参照のために表示機器が設けられ情報記録装置から受信した各情報を表示する超音波メスが開示される。そして、情報記録装置の記録した利用回数が予め設定された利用回数閾値以上となると、警告情報を発することも開示される。
【0004】
しかしながら、従来技術において、機器状態、例えば利用回数を照会するには、外部電源を入れて超音波メスを起動する必要があり、配線作業が面倒である。従来技術には外科用エネルギー機械がさらにあり、例えば公告番号CN207804334Uの中国専利にはケーブルレス超音波手術システムが開示され、即ち超音波駆動器へ給電するために駆動ハンドル内にエネルギー貯蔵装置を設け、超音波メスが外部電源を利用せずに利用されることができるが、その原理としては、電源コードを接続する煩わしい操作が除去されるものの、手術以外の段階で機器状態照会のために内蔵バッテリーによって超音波メスを起動すると、電気エネルギーがロスしてしまう。そして、ケーブルレス超音波手術システムは比較的高価であり、外部交流電源を使用する有線超音波手術システムに比べてバッテリーの寿命や電力出力の安定性が劣るため、現在でも有線超音波手術システムが主流の機械製品である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、外部電源が接続されることがなく機器状態パラメータを低消費電力で表示することができる外科用エネルギー機械及び超音波メスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を実現するために、本発明で採用される技術的手段としては、
デュアルモード電源回路を有する外科用エネルギー機械であって、内蔵バッテリーと、制御ユニットと、前記制御ユニットに電気的に接続される第1電力消費回路と、作動状態での電力消費が前記第1電力消費回路よりも大きい第2電力消費回路と、を含み、
前記外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に、前記制御ユニット、第1電力消費回路は、それぞれ前記内蔵バッテリーに回路を接続するようにトリガー可能であり、且つ前記第1電力消費回路は、前記制御ユニットの指令に応答して前記外科用エネルギー機械の状態パラメータの情報を出力するように構成され、
前記第2電力消費回路は、前記外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に作動停止状態を保持する。
【0007】
更には、前記外科用エネルギー機械は、操作ボタンと、初期状態がいずれもオフ状態である第1パワースイッチ管及び第2パワースイッチ管を含む開閉回路とを含み、前記第1パワースイッチ管は、前記第1電力消費回路と内蔵バッテリーの負極との間に設けられ、前記第2パワースイッチ管は、前記第1電力消費回路と内蔵バッテリーの正極との間に設けられ、
前記第1パワースイッチ管の制御端子は、前記操作ボタンを介して前記内蔵バッテリーの正極に接続され、前記第2パワースイッチ管の制御端子は第1パワースイッチ管に接続され、前記操作ボタンのトリガーに応答して、前記第1パワースイッチ管及び第2パワースイッチ管は、いずれもオフ状態からオン状態に変換され、
前記第2電力消費回路には前記内蔵バッテリーの正極又は負極が接続されない。
【0008】
具体的には、前記外科用エネルギー機械は、電源コネクタを介して外部電源に接続され、前記第1パワースイッチ管の制御端子は、前記操作ボタンを介して前記内蔵バッテリーに接続され、且つ第1パワースイッチ管がオンになると、前記制御ユニット、第1電力消費回路のいずれにも前記内蔵バッテリーの負極が接続されるように配置され、
前記第2パワースイッチ管の制御端子は、第1パワースイッチ管の一端に接続され、且つ第2パワースイッチ管がオンになると、前記制御ユニット、第1電力消費回路のいずれにも前記内蔵バッテリーの正極が接続されるように配置され、
前記第2電力消費回路には前記内蔵バッテリーの正極又は負極が接続されず、
前記外科用エネルギー機械が外部電源から切断され、且つ前記操作ボタンが押下されると、前記内蔵バッテリーは前記第1パワースイッチ管がオンになるようにトリガーし、更に前記第1パワースイッチ管のオンは第2パワースイッチ管がオンになるようにトリガーし、前記制御ユニット、第1電力消費回路を作動状態にする。
【0009】
更には、前記第1電力消費回路は、下記のいずれか一つ又は複数の組み合わせであり、
前記第1電力消費回路は表示ユニットであり、制御ユニットの制御で前記外科用エネルギー機械の状態パラメータを表示するように構成され、及び/又は、
前記第1電力消費回路はスピーカーユニットであり、制御ユニットの制御で音声メッセージを再生するように構成され、前記音声メッセージは前記外科用エネルギー機械の状態パラメータを表し、及び/又は、
前記第1電力消費回路はインジケーターライト装置であり、制御ユニットの制御で点灯して前記外科用エネルギー機械の状態パラメータを表すように構成される。
【0010】
更には、前記開閉回路は、初期状態がいずれもオフ状態である第3パワースイッチ管及び第4パワースイッチ管をさらに含み、前記第3パワースイッチ管は、前記第2電力消費回路と外部電源の負極との間に設けられ、前記第4パワースイッチ管は、前記第2電力消費回路と外部電源の正極との間に設けられ、
前記第3パワースイッチ管の制御端子は電源コネクタを介して外部電源に接続され、前記第4パワースイッチ管の制御端子は第3パワースイッチ管に接続され、前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されることに応答して、前記第3パワースイッチ管及び第4パワースイッチ管はいずれもオフ状態からオン状態に変換される。具体的には、第3パワースイッチ管がオンになると、前記第2電力消費回路には前記外部電源の負極が接続され、
前記第4パワースイッチ管の制御端子は、第3パワースイッチ管の一端に接続され、且つ第3パワースイッチ管がオンになると、前記第2電力消費回路、制御ユニットのいずれにも前記外部電源の正極が接続されるように配置され、
前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、前記第3パワースイッチ管がオンになるようにトリガーし、さらに前記第3パワースイッチ管のオンは、第4パワースイッチ管がオンになるようにトリガーして、前記制御ユニット、第2電力消費回路を作動状態にする。
【0011】
更には、前記第2電力消費回路は、駆動回路又はデジタル処理回路である。
【0012】
更には、前記操作ボタンは、前記第1電力消費回路を制御し起動するための専用ボタンであり、或いは、
前記操作ボタンは、前記外科用エネルギー機械の機能ボタンであり、前記機能ボタンは、第1作動モード及び第2作動モードを有し、前記外科用エネルギー機械が外部電源から切断されると、前記制御ユニットは前記機能ボタンが第1作動モードで作動するように制御し、即ち、前記機能ボタンが押下されると、前記第1パワースイッチ管がオンになるようにトリガーし、前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、前記制御ユニットは前記機能ボタンが第2作動モードで作動するように制御し、即ち、前記機能ボタンが押下されると、前記第1パワースイッチ管のオンのトリガーとは異なる他の機能を発揮する。
【0013】
更には、前記第1パワースイッチ管のオンのトリガーとは異なる前記他の機能は、下記の機能のいずれか一つを含み、
前記機能ボタンはトリガーボタンであり、前記トリガーボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のエネルギー発生器がエネルギーを発生するようにトリガーされ、
前記機能ボタンは電力レベルボタンであり、前記電力レベルボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のエネルギー発生器の出力電力を調整し、或いは、
前記機能ボタンはカッターヘッド制御ボタンであり、前記カッターヘッド制御ボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のカッター端部はクランプ動作する。
【0014】
更には、前記デュアルモード電源回路を有する外科用エネルギー機械は、前記制御ユニットに電気的に接続されるタイマーをさらに含み、前記外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に、前記第1電力消費回路がトリガーされることに応答して、前記タイマーが計時を開始し、予め設定された遅延閾値に達すると、前記第1電力消費回路と前記内蔵バッテリーの回路をオフにし、
具体的には、前記外科用エネルギー機械が外部電源から切断され、且つ前記操作ボタンが押下されると、前記タイマーが計時を開始し、予め設定された遅延閾値に達すると、前記制御ユニットは前記第1パワースイッチ管の制御端子へ1つの低レベルを送信し、前記第1パワースイッチ管をオン状態からオフ状態に変換させる。
【0015】
更には、前記操作ボタンは、
前記操作ボタンが押下されていると、前記第1パワースイッチ管がオン状態を保持し、
前記操作ボタンが離されると、前記第1パワースイッチ管がオン状態からオフ状態に変換されるように構成される。
【0016】
更には、前記第2パワースイッチ管及び第4パワースイッチ管の制御端子は何れも抵抗を介して前記内蔵バッテリーの正極に接続され、初期状態で、前記第2パワースイッチ管及び第4パワースイッチ管は、それらのゲート電圧がオン電圧閾値よりも高いため、何れもオフ状態にあり、
前記第1パワースイッチのオンに応答して、前記第2パワースイッチ管は、そのゲート電圧が引き下げられることでオンになり、前記第3パワースイッチ管のオンに応答して、前記第4パワースイッチ管は、そのゲート電圧が引き下げられることでオンになる。
【0017】
更には、前記第2パワースイッチ管及び第4パワースイッチ管はP型MOS管であり、前記第1パワースイッチ管及び第3パワースイッチ管はN型MOS管である。
【0018】
更には、前記第4パワースイッチ管は抵抗を介して第1パワースイッチ管の制御端子に接続され、
前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、前記第4パワースイッチ管のオンは第1パワースイッチ管がオンになるようにトリガーし、前記制御ユニットを前記外部電源の負極に接続させる。
【0019】
更には、前記内蔵バッテリーは充電式バッテリーであり、前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、前記充電式バッテリーは、前記第4パワースイッチ管を介して前記外部電源に接続され、
或いは、前記内蔵バッテリーは非充電式バッテリーである。
【0020】
更には、前記制御ユニットは前記第3パワースイッチ管のゲートに接続され、内蔵バッテリー又は外部電源の接続に応答して、前記制御ユニットは、前記第3パワースイッチ管のゲート電圧を検出するとともに、前記第3パワースイッチ管のゲート電圧から前記電源コネクタが外部電源に接続されているか否かを判断する。
【0021】
更には、前記外科用エネルギー機械は、超音波ナイフ、電気ナイフ又はレーザーナイフである。
【0022】
他方、本発明は、電源コネクタを介して外部電源に接続可能に配置される超音波メスがさらに提供され、前記超音波メスは、操作ボタン、内蔵バッテリー、制御ユニット、第1電力消費回路、第2電力消費回路及び開閉回路を含み、前記第1電力消費回路の消費電力が第2電力消費回路の消費電力よりも小さく、
前記開閉回路は、初期状態がいずれもオフ状態である第1パワースイッチ管及び第2パワースイッチ管を含み、第1パワースイッチ管の制御端子が前記操作ボタンを介して前記内蔵バッテリーに接続され、且つ第1パワースイッチ管がオンになると、前記制御ユニット、第1電力消費回路のいずれにも前記内蔵バッテリーの負極が接続されるように配置され、
前記第2パワースイッチ管の制御端子は、第1パワースイッチ管の一端に接続され、且つ第2パワースイッチ管がオンになると、前記制御ユニット、第1電力消費回路のいずれにも前記内蔵バッテリーの正極が接続されるように配置され、
前記超音波メスが外部電源から切断され、且つ前記操作ボタンが操作されると、前記制御ユニット、第1電力消費回路は作動状態になり、前記超音波メスが外部電源から切断されると、前記第2電力消費回路は作動停止状態になる。
【0023】
更には、前記超音波メスは、超音波メスハンドルを含み、前記超音波メスハンドルは、
ハンドルシェル、シフトボタン、ハンドルを含み、
前記ハンドルシェルのヘッド部には、カッターに接続されるためのハンドル接続機構が設けられ、
前記ハンドルシェル内には、変圧器、トランスデューサー、第1PCB板、及び第2PCB板が設けられる空洞が設けられ、
前記第1PCB板は前記空洞の頂部に設けられ、
前記変圧器は前記空洞の尾端に設けられ、
前記第2PCB板は前記空洞の手持ち位置に設けられ、
前記第1PCB板及び第2PCB板は、いずれも制御基板又は電力基板として設けられてもよく、
前記シフトボタンは、前記ハンドルシェルの前部に設けられ、高電力レベルと低電力レベルを切り替えるために用いられ、
前記ハンドルは、前記ハンドルシェルの前部に設けられ、カッターのクランプの開閉を制御するために用いられる。
【発明の効果】
【0024】
本発明で提供される技術的手段が奏する有益効果は下記の通りである。
a.外科用エネルギー機械に外部電源が接続されていない場合に、操作ボタンを押下することによって低電力消費回路の起動をトリガーすることができ、このような構成で病院の設備部門のスタッフは、残りの利用可能回数やバッテリー残量などの機器状況を迅速かつ簡単に照会することができ、
b.高消費電力の回路が内蔵バッテリーによって起動されることがないようにし、バッテリー容量に対する要求を低減させるとともに、バッテリーの消費電力を削減する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の実施例又は従来技術内の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は、実施例又は従来技術で使用される添付の図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明の図面は、本発明のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、他の図面もまた、創造的な努力なしにこれらの図面から得ることができる。
【0026】
【
図1】本開示の例示的な一実施例で提供されるデュアルモード電源回路を有する外科用エネルギー機械の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
当業者が本発明の解決手段をよりよく理解できるようにするために、以下、本発明の実施例における技術的解決手段を、本発明の実施例の図面を参照して明確かつ完全に説明し、明らかに、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な作業を要さずに取得する他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0028】
なお、本発明の明細書、特許請求の範囲、および上記の図面における用語「第1」、「第2」等は、類似する対象を区別するために使用されるもので、特定の順序や前後順序を説明するために必要ではない。このように使用されるデータは、本明細書に記載される本発明の実施例が、本明細書に図示または記載されるもの以外の順序で実施されることができるように、適切な状況で交換可能であると理解すべきである。また、「含む」及び「有する」という用語、及びそれらの任意変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、装置、製品や機器は、明確に挙げられたそれらのステップ又はユニットに限定されず、明確に挙げられないもの、或いはそれらのプロセス、方法、製品や機器に固有する他のステップまたはユニットが含まれてもよい。
【0029】
手術前に病院設備部門の医療スタッフは手術用の器具や消耗品を準備する必要があり、エネルギー機械を利用する場合は、手術開始後にエネルギー機械の残り利用可能回数がゼロであることが判明するのを防止するように、一般的にその使用寿命を確認する必要がある。これについて、従来の解決策は、各エネルギー機器を運用後に配置する際に、各エネルギー機械の残り利用可能回数を手動で記録することであるが、より先進的な方法としては、設備部門でリアルタイムに照会するために、エネルギー機械自体に残り回数の統計機能を持つことである。しかし、病院内の各プロセスで責任が明確であり、手術を行う医師には手術を中止する前に残りの利用可能回数を照会し記録する義務がなく、これによって、設備部門は手術前の検査時にエネルギー機械の電源投入後に残りの利用可能回数を照会する必要がある。残りの利用可能回数を手動で記録する場合でも、電源投入の照会を行う場合でも、あまり便利ではないため、本発明の思想は、外科用エネルギー機械に外部電源が接続されることがなく残りの利用可能回数を便利に照会する解決手段を提供することにある。
【0030】
本発明の一実施例において、電源コネクタ6を介して外部電源に接続されるように配置される、デュアルモード電源回路を有する外科用エネルギー機械が提供され、
図1を参照すると、前記外科用エネルギー機械は、操作ボタン1、内蔵バッテリー2、制御ユニット3、第1電力消費回路41、第2電力消費回路42を含み、前記第2電力消費回路42は駆動回路又はデジタル処理回路であり、駆動回路は駆動エネルギー発生器、即ち、トランスデューサーのエネルギー発生器電力増幅モジュールとして配置されてもよいし、駆動スイッチ又は電機として配置されてもよく、前記デジタル処理回路はCPU又はDSPなどのデジタル回路であってもよい。前記第1電力消費回路41は、消費電力が第2電力消費回路42の消費電力よりも小さく、制御ユニット3の制御で前記外科用エネルギー機械の状態パラメータを提示するように配置され、前記状態パラメータは、例えば機械の残りの利用可能回数であり、第1電力消費回路41のいくつか種類の表現形式について下記のように説明する。
【0031】
第1形式としては、第1電力消費回路は表示ユニット、例えば液晶ディスプレイであり、制御ユニットの制御で前記外科用エネルギー機械の状態パラメータを表示するように配置される。
【0032】
第2形式としては、第1電力消費回路はスピーカーユニットであり、制御ユニットの制御で音声メッセージ、例えば「現在残りの利用可能回数は7回である」を再生するように配置される。
【0033】
第3形式としては、第1電力消費回路はインジケーターライト装置,であり、多種類のカラーを含んでもよく、例えば緑色ライトが点灯すると、現在残りの利用可能回数が20回以上であることを表し、黄色ライトが点灯すると、現在残りの利用可能回数が3回以上、20回未満であることが表され、赤色ライトが点灯すると、現在残りの利用可能回数が3回未満であることが表される。本発明では前記外科用エネルギー機械の状態パラメータを反映するためのカラーを限定せず、例えば、インジケーターライトの明るさの違いによっても現在残りの利用可能回数を表すことができ、明るいほど回数が多く、暗いほど回数が少ないことを表し、例えば、異なるインジケーターライトの箇所に「>20」、「[5-20]」、「<5」とマーク付け、実際の残りの利用可能回数に応じて対応領域のインジケーターライトを点灯する等してもよい。
【0034】
残りの利用可能回数については、背景技術で言及された従来技術CN211187449Uのように、情報記録装置を設置してトランスデューサーの実際の利用回数を記録し、残りの利用可能回数を算出することができ、外部電源が接続されない場合に、制御ユニット及び第1電力消費回路をトリガーすると、制御ユニットは情報記録装置から残りの利用可能回数を照会して、照会結果を第1電力消費回路まで送信し、提示機能を実現する。
【0035】
外部電源が接続されることがなく、前記第1電力消費回路41を駆動することを実現するために、前記外科用エネルギー機械は開閉回路をさらに含み、本実施例において、前記開閉回路は下記のように設計されてもよい。
【0036】
図1を参照すると、前記開閉回路は、初期状態がいずれもオフ状態である第1パワースイッチ管51(即ち
図1におけるスイッチ管Q1)、第2パワースイッチ管(即ち
図1におけるQ2)、第3パワースイッチ管(以下、スイッチ管Q3と略称する)及び第4パワースイッチ管(以下、スイッチ管Q4と略称する)を含み、スイッチ管Q1は、制御端子が前記操作ボタンを介して前記内蔵バッテリーに接続され、且つスイッチ管Q1がオンになると、前記制御ユニット、第1電力消費回路のいずれにも前記内蔵バッテリーの負極が接続されるように配置され、
前記スイッチ管Q2は、制御端子がスイッチ管Q1の一端に接続され、且つスイッチ管Q2がオンになると、前記制御ユニット3、第1電力消費回路41のいずれにも前記内蔵バッテリー2の正極が接続されるように配置され、
前記スイッチ管Q3は、制御端子が電源コネクタ6を介して外部電源に接続され、且つスイッチ管Q3がオンになると、前記第2電力消費回路42に前記外部電源の負極が接続されるように配置され、
前記スイッチ管Q4は、制御端子がスイッチ管Q3の一端に接続され、且つスイッチ管Q3がオンになると、前記第2電力消費回路42、制御ユニット3のいずれにも前記外部電源の正極が接続されるように配置され、
図1から分かるように、前記第2電力消費回路42には前記内蔵バッテリー2の正極又は負極が接続されない。
【0037】
図1を例とすると、スイッチ管Q1及びスイッチ管Q3はN型MOS管であり、そのスイッチ特性としては、ゲート電圧が所定の電圧値よりも高いと、スイッチ管がオンになり、そうではなければ、オフ状態にあり、前記スイッチ管Q2及びスイッチ管Q4はP型MOS管であり、そのスイッチ特性としては、ゲート電圧が所定の電圧値よりも低いと、スイッチ管がオンになり、そうではなければ、オフ状態にあり、
前記スイッチ管Q2の制御端子は
図1における抵抗R2を介して内蔵バッテリー2の正極に接続され、スイッチ管Q4の制御端子は
図1における抵抗R1を介して内蔵バッテリー2の正極に接続され、そのゲート電圧をいずれもオン電圧閾値よりも高くし、この際にスイッチ管Q2及びQ4の初期状態は遮断状態(オフ状態)であり、
初期状態で、スイッチ管Q1のゲートは抵抗R7を介して接地し、低レベルにあり、そのゲート電圧が引き上げられることについて、2つの手段があり、それぞれ下記のように説明する。
【0038】
第1種類の手段:外科用エネルギー機械が外部電源から切断される場合に、操作ボタン1を押下すると、内蔵電源2の正極はスイッチ管Q1のゲートへ高電圧を供給してオンにし、操作ボタン1としては外部の力で押下されると回路をオンにするボタンが選択されてもよく、前記操作ボタンが押下されると、前記スイッチ管Q1はオン状態を保持し、前記操作ボタンが離されると、前記スイッチ管Q1はオン状態からオフ状態に変換される。このように、機器部門の医療スタッフは残りの利用可能回数を照会する時に操作ボタン1を長押しして十分な時間で対応する照会結果を記録することができる。或いは、操作ボタンが押下された後、一定期間遅延して(例えば、10秒後)、制御ユニットは前記スイッチ管Q1の制御端子へ一つの低レベルを送信して前記スイッチ管Q1をオン状態からオフ状態に変換させてもよく、この場合は前記制御ユニットに電気的に接続されるタイマーを別に設ける必要があるが、人間の手で操作ボタンを押し続ける必要がない。
【0039】
第2種類の手段:外科用エネルギー機械が外部電源に接続される場合に、まずスイッチ管Q3のゲート電圧は外部電源からの接続によって影響されて引き上げられ、スイッチ管Q3がオンになった後、スイッチ管Q4のゲートは、オンになったスイッチ管Q3を介して接地し、即ちスイッチ管Q4のゲート電圧が引き下げられると、スイッチ管Q4は続いてオンになり、更には、外部電源は、オンになったスイッチ管Q4及び抵抗(
図1におけるR8及びR6を参照)によってスイッチ管Q1のゲート電圧を引き上げると、スイッチ管Q1がオンになる。
【0040】
前記スイッチ管Q1がオンになると、前記スイッチ管Q2のゲート電圧が引き下げられ、オンになる。
【0041】
上記、開閉回路の各パワースイッチ管間のトリガーオン関係については詳しく説明する。
【0042】
上記スイッチ管Q4-Q1は、内蔵バッテリーが給電されると、低電力消費回路のみ操作ボタン1によってトリガーされて作動することができるが、エネルギー発生器のアンプ回路が電力を消費せず(作動せず)、機器の状態パラメータを短時間で確認できるだけでなく、高消費電力回路が接続されていないため、バッテリーに過度の損失を与えることもなく、機器のライフサイクル中に頻繁にバッテリーを交換する必要がなく(非充電式バッテリーの場合)、バッテリーの使用寿命が延長され、小容量のバッテリーでも需要を満たすことができ、外部電源によって給電される場合に、すべての回路(高消費電力回路と低消費電力回路を含む)がいずれも電力を消費する(作動状態に入る)ように、実現できる。
【0043】
即ち、外科用エネルギー機械が外部電源から切断される場合に、操作ボタン1を押下すると、前記内蔵バッテリーは前記スイッチ管Q1がオンになるようにトリガーし、さらに前記スイッチ管Q1のオンはスイッチ管Q2がオンになるようにトリガーし、前記制御ユニット、第1電力消費回路41を作動状態にし、この際に制御ユニットは予め設定された機器状態パラメータを第1電力消費回路41まで送信し、さらに第1電力消費回路41は提示動作し、上述したディスプレイ又はスピーカー又は提示灯の関連解決手段の記載を参照し、ここで重複に説明しない。
【0044】
前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、スイッチ管Q3のゲート電圧は外部電源によって引き上げられて、スイッチ管Q3をオンにし、さらに前記スイッチ管Q3のオンはスイッチ管Q4がオンになるようにトリガーし、前記制御ユニット3、第2電力消費回路42、第1電力消費回路41のVCC端のいずれにも外部電源の正極が接続されるようになる。上記したように、スイッチ管Q4のオンは、スイッチ管Q1がオンになるようにトリガーすると、第1電力消費回路41及び制御ユニット3のVSS端には外部電源の負極が接続され(接地)、この際にユニット3、第2電力消費回路42、第1電力消費回路41はいずれも作動状態に移行するように制御される。
【0045】
図1を参照すると、前記制御ユニット3は前記スイッチ管Q3のゲートにも接続され、内蔵バッテリー又は外部電源の接続に応答して、前記制御ユニットは前記スイッチ管Q3のゲート電圧を検出するとともに、前記スイッチ管Q3のゲート電圧から前記電源コネクタ6が外部電源に接続されているか否かを判断し、具体的には、スイッチ管Q3のゲートピンレベルが高レベルであると、機械が現在外部電源から給電されていることが示され、低レベルであると、機械が現在内蔵バッテリーから給電されていることが示される。本発明では、内蔵バッテリーの具体的な内蔵位置について限定しない。
【0046】
前記制御ユニット3はスイッチ管Q1のゲートにも接続され、前記スイッチ管Q1のゲート電圧変化から前記操作ボタン1が押下されたか否かを判断し、具体的には上文から、外部電源が給電し、又は内蔵バッテリーが給電すると判断された前提で、内蔵バッテリーが給電する場合に、スイッチ管Q1のゲートピンレベルが低レベルから高レベルに変換されると、現在、操作ボタン1が押下されたことが示され、外部電源が給電する場合に、スイッチ管Q1のゲートレベルの幅値がさらに引き上げられると、現在、操作ボタン1が押下されたことが示される。
【0047】
操作ボタンについて、2種類の異なる実施形態があり、
第1種類の方式:前記操作ボタンは、前記第1電力消費回路を制御し起動するための専用ボタンであり、即ち、従来の外科用エネルギー機械の操作ボタンを基に新たなボタンが追加され、
第2種類の方式:従来の外科用エネルギー機械の操作ボタンを基に新たなボタンを追加する必要がなく、従来の一種類又は複数種類の機能ボタンを、第1電力消費回路41の起動をトリガーする起動ボタンとして選択することができ、この方式で、前記操作ボタン(選択された機能ボタン)は第1作動モード及び第2作動モードを有し、前記外科用エネルギー機械が外部電源から切断されると、前記制御ユニットは、前記機能ボタンが第1作動モードで作動するように制御し、即ち、前記機能ボタンが押下されると、前記スイッチ管Q1がオンになるようにトリガーし、前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、前記制御ユニットは前記機能ボタンが第2作動モードで作動するように制御し、即ち、前記機能ボタンが押下されると、前記スイッチ管Q1がオンになるようにトリガーする以外の前記機能をオンにする。具体的には、前記スイッチ管Q1がオンになるようにトリガーする以外の前記機能は、下記の機能のいずれか一つを含む:
前記機能ボタンはトリガーボタンであり、前記トリガーボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のエネルギー発生器がエネルギーを発生するようにトリガーされる;
前記機能ボタンは電力レベルボタンであり、前記電力レベルボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のエネルギー発生器の出力電力を調整する;或いは、
前記機能ボタンはカッターヘッド制御ボタンであり、前記カッターヘッド制御ボタンが押下されると、前記外科用エネルギー機械のカッター端部はクランプ動作する。本発明は、トリガーボタン、電力レベルボタン、カッターヘッド制御ボタンを選択される全範囲として限定することがなく、従来のエネルギー機械の既存の機能ボタンはいずれも選択可能であり、前記第1作動モード及び第2作動モードを有することができる。
【0048】
本発明の一実施例において、前記内蔵バッテリーは充電式バッテリーであり、前記外科用エネルギー機械が外部電源に接続されると、前記充電式バッテリーは、前記スイッチ管Q4を介して前記外部電源に連通し、具体的には、上述したように、外科用エネルギー機械が外部電源に接続されることに応答して、スイッチ管Q3はオンになり、さらにスイッチ管Q4、Q1、Q2は順次オンになり、この際に、外部電源はオン状態のスイッチ管Q4及びQ2を介して充電式バッテリーに充電することができる。
【0049】
本発明は、外科用エネルギー機械について具体的に限定せず、本発明の一実施例において、前記外科用エネルギー機械は、超音波ナイフ、電気ナイフ又はレーザーナイフである。
【0050】
説明すべきことは、本明細書において、第1及び第2等のような関係用語は1つの実体又は操作を他方の実体又は操作と区別するために用いられるだけであり、これらの実体又は操作の間に任意のこのような実際の関係又は順序が存在することを要求するか又は暗示するものではない。かつ、用語「含む」、又はその任意の他の変形は非排他的な包含をカバーすることを意味し、それにより一連の要素を含む過程、方法、物品又は端末装置はそれらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素を含み、又はこのような過程、方法、物品又は装置に固有の要素を含む。より多くの制限がない場合、語句「1つの……を含む」で限定された要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又は機器にさらに別の要素が存在することを排除するものではない。
【0051】
上記は本発明の具体的な実施形態に過ぎず、指摘すべきこととして、当業者にとって、本発明の原理から逸脱することなく、多数の改良および修正を行うことができ、これらの改良および修正も本発明の保護範囲内にあると見なすべきである。
【符号の説明】
【0052】
1 操作ボタン
2 内蔵バッテリー
3 制御ユニット
41 第1電力消費回路
42 第2電力消費回路
51 第1電力消費回路
52 第2電力消費回路
6 電源コネクタ
【手続補正書】
【提出日】2024-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
図1を参照すると、前記開閉回路は、初期状態がいずれもオフ状態である第1パワースイッチ管51(即ち
図1におけるスイッチ管Q1)、第2パワースイッチ管
52(即ち
図1におけるQ2)、第3パワースイッチ管
53(以下、スイッチ管Q3と略称する)及び第4パワースイッチ管
54(以下、スイッチ管Q4と略称する)を含み、スイッチ管Q1は、制御端子が前記操作ボタンを介して前記内蔵バッテリーに接続され、且つスイッチ管Q1がオンになると、前記制御ユニット、第1電力消費回路のいずれにも前記内蔵バッテリーの負極が接続されるように配置され、
前記スイッチ管Q2は、制御端子がスイッチ管Q1の一端に接続され、且つスイッチ管Q2がオンになると、前記制御ユニット3、第1電力消費回路41のいずれにも前記内蔵バッテリー2の正極が接続されるように配置され、
前記スイッチ管Q3は、制御端子が電源コネクタ6を介して外部電源に接続され、且つスイッチ管Q3がオンになると、前記第2電力消費回路42に前記外部電源の負極が接続されるように配置され、
前記スイッチ管Q4は、制御端子がスイッチ管Q3の一端に接続され、且つスイッチ管Q3がオンになると、前記第2電力消費回路42、制御ユニット3のいずれにも前記外部電源の正極が接続されるように配置され、
図1から分かるように、前記第2電力消費回路42には前記内蔵バッテリー2の正極又は負極が接続されない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
第1種類の手段:外科用エネルギー機械が外部電源から切断される場合に、操作ボタン1を押下すると、内蔵バッテリー2の正極はスイッチ管Q1のゲートへ高電圧を供給してオンにし、操作ボタン1としては外部の力で押下されると回路をオンにするボタンが選択されてもよく、前記操作ボタンが押下されると、前記スイッチ管Q1はオン状態を保持し、前記操作ボタンが離されると、前記スイッチ管Q1はオン状態からオフ状態に変換される。このように、機器部門の医療スタッフは残りの利用可能回数を照会する時に操作ボタン1を長押しして十分な時間で対応する照会結果を記録することができる。或いは、操作ボタンが押下された後、一定期間遅延して(例えば、10秒後)、制御ユニットは前記スイッチ管Q1の制御端子へ一つの低レベルを送信して前記スイッチ管Q1をオン状態からオフ状態に変換させてもよく、この場合は前記制御ユニットに電気的に接続されるタイマーを別に設ける必要があるが、人間の手で操作ボタンを押し続ける必要がない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
1 操作ボタン
2 内蔵バッテリー
3 制御ユニット
41 第1電力消費回路
42 第2電力消費回路
51 第1パワースイッチ管
52 第2パワースイッチ管
53 第3パワースイッチ管
54 第4パワースイッチ管
6 電源コネクタ
【国際調査報告】