(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/57 20200101AFI20240920BHJP
A24F 40/53 20200101ALI20240920BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20240920BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/53
A24F40/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521228
(86)(22)【出願日】2022-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 KR2022015431
(87)【国際公開番号】W WO2023068641
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0139795
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0023262
(32)【優先日】2022-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、チョンソプ
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ピョンスン
(72)【発明者】
【氏名】パク、サンキュ
(72)【発明者】
【氏名】チュン、ウソク
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テナム
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC34
4B162AD06
4B162AD16
4B162AD20
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル生成装置及びその動作方法が提供される。エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を貯蔵するチャンバーを有するカートリッジと、前記カートリッジと結合されるボディーと、前記チャンバーと連結される液体伝達部と、前記液体伝達部を加熱するヒーターと、前記ヒーターに供給される電力を制御する少なくとも一つのプロセッサと、を含み、前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、前記カートリッジが前記ボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離される場合、前記ヒーターに供給される電力を制御して、前記ヒーターの温度を前記液体伝達部内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物質を貯蔵するチャンバーを有するカートリッジと、
前記カートリッジと結合されるボディーと、
前記チャンバーと連結される液体伝達部と、
前記液体伝達部を加熱するヒーターと、
前記ヒーターに供給される電力を制御する少なくとも一つのプロセッサと、を含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、前記カートリッジが前記ボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離される場合、前記ヒーターに供給される電力を制御して、前記ヒーターの温度を前記液体伝達部内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、前記カートリッジが前記ボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離される場合、所定の時間の間に前記ヒーターに供給される電力を制御して、前記ヒーターの温度を前記液体伝達部内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記ヒーターの温度をモニタリングし、
前記ヒーターの温度が基準温度以上の場合、前記ヒーターに供給される電力を遮断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記ヒーターは、前記ヒーターの温度によって変化する抵抗を有し、
前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、前記ヒーターの抵抗温度係数に基づいて前記ヒーターの温度を判断する、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記カートリッジが前記ボディーと結合されること及び前記ボディーから分離されることを感知するカートリッジ感知センサーをさらに含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、前記カートリッジ感知センサーから受信する信号に基づいて、前記カートリッジが前記ボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離されることを感知する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記ボディーと結合されるカートリッジのタイプ情報を保存するメモリをさらに含み、
前記カートリッジ感知センサーは、さらに、前記カートリッジが前記ボディーと結合される場合、前記カートリッジの情報を受信し、
前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、
前記カートリッジ感知センサーによって受信する情報に基づいて、前記カートリッジのタイプを決定し、
前記決定されたカートリッジのタイプが、最近前記ボディーと結合されて使用されたカートリッジのタイプに対応するかに基づいて、前記ヒーターに供給される電力を制御する、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、前記カートリッジのタイプが最近前記ボディーと結合されて使用されたカートリッジのタイプに対応しない場合、前記ヒーターに供給される電力を制御して、前記ヒーターの温度を前記液体伝達部内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記カートリッジのタイプは、前記チャンバーに貯蔵されるエアロゾル生成物質の種類又は前記チャンバーに貯蔵されるエアロゾル生成物質に含まれる香料又は香味剤の種類に基づいて決定される、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
使用者入力を受信する入力装置をさらに含み、
前記カートリッジは複数のチャンバーを含み、前記複数のチャンバーのそれぞれは相異なるエアロゾル生成物質を貯蔵し、
前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、
前記入力装置によって受信する使用者入力に基づいて、前記複数のチャンバーのうちで使用者によって選択されたチャンバーを識別し、
前記使用者入力に基づいて前記選択されたチャンバーが変更される場合、前記ヒーターに供給される電力を制御して、前記ヒーターの温度を前記液体伝達部内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
ヒーターと、チャンバーを有するカートリッジと、前記チャンバーに連結される液体伝達部と、前記カートリッジが結合されるボディーと、を含むエアロゾル生成装置の動作方法であって、
カートリッジがボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離されることを感知する動作と、
前記カートリッジが前記ボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離されることを感知する場合、ヒーターに供給される電力を制御して、前記ヒーターの温度を前記液体伝達部内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる動作と、を含む、エアロゾル生成装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル生成装置はエアロゾルを介して媒質又は物質から所定の成分を抽出するためのものである。媒質は多様な成分の物質を含むことができる。媒質に含まれる物質は多様な成分の香味物質であり得る。例えば、媒質に含まれる物質は、ニコチン成分、ハーブ成分及び/又はコーヒー成分などを含むことができる。近年、このようなエアロゾル生成装置に対する多くの研究が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は前述した問題及び他の問題を解決することを目的とする。
【0004】
本開示の他の目的は、ボディーに結合されるカートリッジが変更されるか又は使用者によって選択されるエアロゾル生成物質が変更される場合、液体伝達部内に残っている残余エアロゾル生成物質を除去するエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供することである。
【0005】
本開示のさらに他の目的は、カートリッジの変更又は選択されたエアロゾル生成物質の変更によって、液体伝達部内に残っている残余エアロゾル生成物質の香が変更されたエアロゾル生成物質の香と混合されることを最小化するエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供することである。
【0006】
本開示のさらに他の目的は、相異なる種類のエアロゾル生成物質を使用するに際して、エアロゾル生成物質の混合によって使用者が感じ得る異質感を最小化するエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願で説明する主題の一側面によれば、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を貯蔵するチャンバーを有するカートリッジと、前記カートリッジと結合されるボディーと、前記チャンバーと連結される液体伝達部と、前記液体伝達部を加熱するヒーターと、前記ヒーターに供給される電力を制御する少なくとも一つのプロセッサと、を含み、前記少なくとも一つのプロセッサは、さらに、前記カートリッジが前記ボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離される場合、前記ヒーターに供給される電力を制御して、前記ヒーターの温度を前記液体伝達部内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる。
【0008】
本出願で説明する主題の他の側面によれば、エアロゾル生成装置の動作方法が提供される。前記エアロゾル生成装置は、ヒーターと、チャンバーを有するカートリッジと、前記チャンバーに連結される液体伝達部と、前記カートリッジが結合されるボディーと、を含む。前記方法は、カートリッジがボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離されることを感知する動作と、前記カートリッジが前記ボディーと結合されるか又は前記ボディーから分離されることを感知する場合、ヒーターに供給される電力を制御して、前記ヒーターの温度を前記液体伝達部内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる動作と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、ボディーに結合されるカートリッジが変更されるか又は使用者によって選択されるエアロゾル生成物質が変更される場合、液体伝達部内に残っている残余エアロゾル生成物質を除去することができる。
【0010】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、カートリッジの変更又は選択されたエアロゾル生成物質の変更によって、液体伝達部内に残っている残余エアロゾル生成物質の香が変更されたエアロゾル生成物質の香と混合されることを最小化することができる。
【0011】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、相異なる種類のエアロゾル生成物質を使用するに際して、エアロゾル生成物質の混合によって使用者が感じ得る異質感を最小化することができる。
【0012】
本開示の適用可能な追加的な範囲は以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、本開示の思想及び範囲内で多様な変更及び修正は当業者に明らかに理解可能であるので、詳細な説明及び本開示の好適な実施例のような特定の実施例はただ例示として与えられたものと理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】エアロゾル生成装置の一例を示すブロック図である。
【
図2】エアロゾル生成装置の例を説明する図である。
【
図3】エアロゾル生成装置の例を説明する図である。
【
図4】エアロゾル生成装置の例を説明する図である。
【
図5】エアロゾル生成装置の動作の例を示すフローチャートである。
【
図6】エアロゾル生成装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図9】エアロゾル生成装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照してこの明細書に開示する実施例を詳細に説明する。同一又は類似の構成要素は相異なる図面に図示されていても同じ参照番号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0015】
以下の説明で使われる構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は明細書の説明の容易性のみを考慮して使用されるものである。「モジュール」及び「部」は互いに区別される意味又は役割を有するものではない。
【0016】
また、本明細書に開示された実施例の以降の説明において、関連した公知の技術についての具体的説明が本明細書に開示された実施例の要旨をあいまいにする可能性がある場合はその詳細な説明を省略する。また、添付図面は本明細書に開示された実施例を容易に理解することができるようにするためのものであり、添付図面によって本明細書に開示された技術的思想が限定されない。したがって、添付図面は本開示の思想及び範囲に含まれるすべての変更、均等物及び代替物を含むものと解釈されなければならない。
【0017】
第1、第2などのような序数を含む用語は多様な構成要素を説明するのに使われることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されないことを理解しなければならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使われる。
【0018】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」されていると言及するときには、中間に他の構成要素が存在することもできると理解可能であろう。一方で、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」されていると言及するときには、中間に他の構成要素が存在しないと理解可能であろう。
【0019】
単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。
【0020】
図1は本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0021】
図1を参照すると、エアロゾル生成装置10は、通信インターフェース11、入出力インターフェース12、エアロゾル生成モジュール13、メモリ14、センサーモジュール15、バッテリー16、及び/又は制御部17を含むことができる。
【0022】
一実施例で、エアロゾル生成装置10はボディー100のみで構成され得る。この場合、エアロゾル生成装置10に含まれた構成要素はボディー100に位置することができる。他の一実施例で、エアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物質を貯蔵するカートリッジ200及びボディー100から構成され得る。この場合、エアロゾル生成装置10に含まれた構成要素はボディー100及びカートリッジ200のうちの少なくとも一つに位置することができる。
【0023】
通信インターフェース11は、外部装置及び/又はネットワークとの通信のための少なくとも一つの通信モジュールを含むことができる。例えば、通信インターフェース11は、USB(universal serial bus)などの有線通信のための通信モジュールを含むことができる。例えば、通信インターフェース11は、WiFi(wireless fidelity)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、ブルートゥース(登録商標)低電力(BLE)、ジグビー(Zigbee(登録商標))、NFC(near field communication)などの無線通信のための通信モジュールを含むことができる。
【0024】
入出力インターフェース12は、使用者から命令を受信する入力装置121及び/又は使用者に情報を出力する出力装置を含むことができる。例えば、入力装置121は、タッチパネル、物理的ボタン、マイクなどを含むことができる。例えば、出力装置は、ディスプレイ、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)などの時刻情報を出力する表示装置、スピーカー、ブザーなどの聴覚情報を出力するオーディオ装置、触覚効果などの触覚情報を出力するモーターなどを含むことができる。
【0025】
入出力インターフェース12は、入力装置121を介して使用者から入力された命令に対応するデータをエアロゾル生成装置10の他の構成要素(等)に伝達することができる。入出力インターフェース12は、エアロゾル生成装置10の他の構成要素(等)から受信されたデータに対応する情報を出力装置を介して出力することができる。
【0026】
エアロゾル生成モジュール13は、エアロゾル生成物質からエアロゾル(aerosol)を発生させることができる。ここで、エアロゾル生成物質は、エアロゾルを発生させることができる液体状態、固体状態、ゲル(gel)状態などの多様な状態のうちのいずれか1種の物質又は2種以上の物質の組合せを意味し得る。
【0027】
液体状態のエアロゾル生成物質は、一実施例によって、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であり得る。液体状態のエアロゾル生成物質は、他の実施例によって、非タバコ物質を含む液体であり得る。例えば、液体状態のエアロゾル生成物質は、水、ソルベント、ニコチン、植物抽出物、香料、香味剤、ビタミン混合物などを含むことができる。
【0028】
固体状態のエアロゾル生成物質は、再構成タバコシート、細断タバコ、顆粒タバコなどのタバコ原料を基にする固体物質を含むことができる。また、固体状態のエアロゾル生成物質は、味調節剤、調味料などが含まれた固体物質を含むことができる。例えば、味調節剤は、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、酸化カルシウムなどを含むことができる。例えば、調味料は、ハーブ顆粒などの天然物質、香成分を含むシリカ(silica)、ゼオライト(zeolite)、デキストリン(dextrin)などを含むことができる。
【0029】
また、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤をさらに含むことができる。
【0030】
エアロゾル生成モジュール13は、少なくとも一つのヒーター131を含むことができる。
【0031】
エアロゾル生成モジュール13は、電気抵抗性ヒーターを含むことができる。例えば、電気抵抗性ヒーターは、少なくとも一つの電気伝導性トラック(track)を含むことができ、電気伝導性トラックに流れる電流によって加熱され得る。ここで、加熱された電気抵抗性ヒーターによってエアロゾル生成物質が加熱され得る。
【0032】
電気伝導性トラックは、電気抵抗性物質を含むことができる。一例として、電気伝導性トラックは、金属物質から形成され得る。他の一例として、電気伝導性トラックは、セラミック物質、炭素、金属合金、又はセラミック物質と金属との合成物質から形成され得る。
【0033】
電気抵抗性ヒーターは、多様な形状に形成された電気伝導性トラックを含むことができる。例えば、電気伝導性トラックは、管状、板状、針状、棒状及びコイル状のうちのいずれか一つに形成され得る。
【0034】
エアロゾル生成モジュール13は、誘導加熱(induction heating)方式を用いるヒーターを含むことができる。例えば、誘導加熱式ヒーターは、電気伝導性コイルを含むことができ、電気伝導性コイルに流れる電流を調節することで、周期的に方向が変わる交番磁場(alternating magnetic field)を発生させることができる。ここで、交番磁場が磁性体に印加される場合、磁性体で渦電流損(eddy current loss)及びヒステリシス損(hysteresis loss)によるエネルギー損失が発生することがあり、損失されるエネルギーが熱エネルギーとして放出されることにより、磁性体に隣接したエアロゾル生成物質が加熱され得る。ここで、磁場によって発熱する客体はサセプタ(susceptor)と言える。
【0035】
一方、エアロゾル生成モジュール13は、超音波振動を発生させることで、エアロゾル生成物質からエアロゾルを生成することもできる。
【0036】
エアロゾル生成モジュール13は、カートマイザー(cartomizer)、噴霧器(atomizer)、気化器(vaporizer)などと言える。
【0037】
エアロゾル生成装置10がエアロゾル生成物質を保有するカートリッジ200及びボディー100から構成される場合、エアロゾル生成モジュール13はボディー100及びカートリッジ200のうちの少なくとも一つに配置され得る。
【0038】
メモリ14は、制御部17内の各信号処理及び制御のためのプログラムを保存することができ、制御部17で処理されたデータ及び処理対象のデータを保存することができる。
【0039】
例えば、メモリ14は、制御部17によって処理可能な多様な作業を実行するための目的で設計された応用プログラムを保存し、制御部17の要請の際、保存された応用プログラムのうちの一部を選択的に提供することができる。
【0040】
例えば、メモリ14は、エアロゾル生成装置10の動作時間、最大パフ回数、現在のパフ回数、バッテリー16の充電回数、バッテリー16の放電回数、少なくとも一つの温度プロファイル、使用者の吸入パターンについてのデータ、充放電についてのデータなどを保存することができる。ここで、パフは使用者の吸入を意味することができ、吸入は使用者が口や鼻を通して使用者の口腔内、鼻腔内又は肺内に引き込む状況を意味し得る。
【0041】
例えば、メモリ14は、ボディー100と結合されるカートリッジ200のタイプ情報を保存することができる。メモリ14は、現在ボディー100と結合されたカートリッジ200のタイプ情報を保存することができ、以前にボディー100と結合されたカートリッジ200のタイプ情報を保存することができる。
【0042】
例えば、メモリ14は、カートリッジ200に備えられる複数のチャンバーのうちで使用者によって選択されたチャンバーについての情報を保存することができる。
【0043】
メモリ14は、揮発性メモリ(例えば、DRAM、SRAM、SDRAMなど)、非揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリー(Flashme mory)、ハードディスクドライブ(Hard disk drive;HDD)、ソリッドステートドライブ(Solid-state drive;SSD)など)のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0044】
メモリ14は、ボディー100及びカートリッジ200のうちの少なくとも一つに配置され得る。メモリ14は、ボディー100及びカートリッジ200にそれぞれ配置され得る。例えば、ボディー100のメモリは、ボディー100内部に配置された構成についての情報、例えば、バッテリー190の全容量についての情報などを保存することができる。例えば、ボディー100のメモリは、以前又は現在にボディー100と結合されたカートリッジ200から受信したカートリッジ情報を保存することができ、カートリッジ200のメモリは、カートリッジの識別情報(ID情報)、カートリッジのタイプ情報などを含むカートリッジ情報を保存することができる。例えば、ボディー100のメモリは、カートリッジ200に備えられる複数のチャンバーのうちで使用者によって選択されたチャンバーについての情報を保存することができる。
【0045】
センサーモジュール15は、少なくとも一つのセンサーを含むことができる。
【0046】
例えば、センサーモジュール15は、パフを感知するセンサー(以下、パフセンサーという)を含むことができる。ここで、パフセンサーは、IRセンサーのような近接センサー、圧力センサー、ジャイロセンサー、加速度センサー、磁場センサーなどによって具現され得る。
【0047】
例えば、センサーモジュール15は、エアロゾル生成モジュール13に含まれたヒーター131の温度、エアロゾル生成物質の温度などを感知するセンサー(以下、温度センサーという)を含むことができる。
【0048】
ここで、エアロゾル生成モジュール13に含まれたヒーター131が温度センサーの役割を果たすこともできる。例えば。ヒーター131の電気抵抗性物質は抵抗温度係数(temperature coefficient of resistance、TCR)を有する物質であってもよい。センサーモジュール15は、温度によって変わるヒーター131の抵抗を測定してヒーター131の温度をセンシングすることができる。
【0049】
例えば、エアロゾル生成装置10の本体にスティックが挿入可能な場合、センサーモジュール15は、スティックの挿入を感知するセンサー(以下、スティック感知センサーという)を含むことができる。
【0050】
例えば、エアロゾル生成装置10がカートリッジ200を含む場合、センサーモジュール15は、ボディー100に対するカートリッジ200の装着/分離、位置などを感知するセンサー(以下、カートリッジ感知センサーという)153を含むことができる。
【0051】
ここで、スティック感知センサー及び/又はカートリッジ感知センサー153は、インダクタンス基盤のセンサー、静電容量型センサー、抵抗センサー、ホール効果(hall effect)を用いたホールセンサー(hall IC)などによって具現され得る。本発明のいくつかの実施例によれば、カートリッジ感知センサー153は、接続端子を含むことができる。接続端子はボディー100に備えられ、カートリッジ200がボディー本体100に結合されることにより、カートリッジ200に備えられた電極と電気的に連結されることができる。
【0052】
例えば、センサーモジュール15は、エアロゾル生成装置10に備えられた構成(例えば、バッテリー16)に印加される電圧を感知する電圧センサー及び/又は電流を感知する電流センサーを含むことができる。
【0053】
例えば、センサーモジュール15は、エアロゾル生成装置10の動きを感知する少なくとも一つのセンサー(以下、動作センサーという)を含むことができる。ここで、動作センサーは、ジャイロセンサー及び加速度センサーのうちの少なくとも一つによって具現され得る。
【0054】
バッテリー16は、制御部17の制御によって、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給することができる。バッテリー16は、エアロゾル生成装置10に備えられた他の構成に電力を供給することができる。例えば、バッテリー16は、通信インターフェース11に含まれた通信モジュール、入出力インターフェース12に含まれた出力装置、エアロゾル生成モジュール13に含まれたヒーターなどに電力を供給することができる。
【0055】
バッテリー16は充電可能なバッテリーであるか又は使い捨てバッテリーであり得る。例えば、バッテリー16は、リチウムイオンバッテリー又はリチウムポリマー(Li-Polymer)バッテリーであり得るが、これに限定されない。例えば、バッテリー16が充電可能な場合、バッテリー16の充電率(C-rate)は10C、放電率(C-rate)は10C~20Cであり得るが、これに限定されない。また、安定的な使用のために、バッテリー16は、充放電を2000回実施した場合にも、全容量の80%以上を確保することができるように製作され得る。
【0056】
エアロゾル生成装置10は、バッテリー16を保護するための回路であるバッテリー保護モジュール(Protection Circuit Module、PCM)をさらに含むことができる。バッテリー保護モジュール(PCM)はバッテリー16の上面に隣接して配置され得る。例えば、バッテリー保護モジュール(PCM)は、バッテリー16の過充電及び過放電を防止するために、バッテリー16と連結された回路で短絡が発生する場合、バッテリー16に過電圧が印加される場合、バッテリー16に過電流が流れる場合などにおいて、バッテリー16に対する電路を遮断することができる。
【0057】
エアロゾル生成装置10は、外部から供給される電力が入力される充電端子をさらに含むことができる。例えば、エアロゾル生成装置10の本体の一側に充電端子が形成され、エアロゾル生成装置10は、充電端子を介して供給される電力を用いてバッテリー16を充電することができる。ここで、充電端子は、USB通信のための有線端子、ポゴピン(pogo pin)などから構成され得る。
【0058】
エアロゾル生成装置10は通信インターフェース11を介して外部から供給される電力を無線で受信することもできる。例えば、エアロゾル生成装置10は、無線通信のための通信モジュールに含まれたアンテナを用いて無線で電力を受けることができ、無線で供給される電力を用いてバッテリー16を充電することができる。
【0059】
制御部17は、エアロゾル生成装置10の全般的な動作を制御することができる。制御部17は、エアロゾル生成装置10に備えられた各構成と連結され、各構成との間に信号を送信及び/又は受信して各構成の全般的な動作を制御することができる。
【0060】
制御部17は、少なくとも一つのプロセッサを含むことができ、プロセッサを用いてエアロゾル生成装置10の動作全般を制御することができる。ここで、プロセッサはCPU(central processing unit)のような一般的なプロセッサであってもよい。もちろん、プロセッサはASICのような専用装置(dedicated device)であるか又は他のハードウェアに基づくプロセッサであり得る。
【0061】
制御部17は、エアロゾル生成装置10の複数の機能のうちのいずれか一つを果たすことができる。例えば、制御部17は、エアロゾル生成装置10に備えられた各構成の状態、入出力インターフェース12を介して受信する使用者の命令などに応じて、エアロゾル生成装置10の複数の機能(例えば、予熱機能、加熱機能、充電機能、掃除機能など)のうちのいずれか一つを実行することができる。
【0062】
制御部17は、メモリ14に保存されたデータに基づいて、エアロゾル生成装置10に備えられた各構成の動作を制御することができる。例えば、制御部17は、メモリ14に保存された温度プロファイル、使用者の吸入パターンなどについてのデータに基づいて、バッテリー16からエアロゾル生成モジュール13に所定の電力を所定の時間供給するように制御することができる。
【0063】
制御部17は、センサーモジュール15に含まれたパフセンサーによってパフの発生を判断することができる。例えば、制御部17は、パフセンサーのセンシング値に基づいてエアロゾル生成装置10内の温度変化、流量(flow)変化、圧力変化、電圧変化などを確認することができ、パフセンサーのセンシング値に基づいて、確認した結果によってパフの発生を判断することができる。
【0064】
制御部17は、パフ有無及び/又はパフ回数によって、エアロゾル生成装置10に備えられた各構成の動作を制御することができる。例えば、制御部17は、メモリ14に保存された温度プロファイルに基づいて、ヒーター131の温度が変更されるか維持されるように制御することができる。
【0065】
制御部17は、所定の条件の下で、ヒーター131に対する電力供給を遮断するように制御することができる。例えば、スティックが除去されカートリッジ200が分離された場合、パフ回数が既設定の最大パフ回数に到逹した場合、既設定の時間以上にパフが感知されない場合、バッテリー16の残量が所定値未満の場合などにおいて、制御部17はヒーター131に対する電力供給を遮断するように制御することができる。
【0066】
制御部17は、バッテリー16に貯蔵された電力の残量を算出することができる。例えば、制御部17は、センサーモジュール15に含まれた電圧センサー及び/又は電流センサーのセンシング値に基づいてバッテリー16の残量を算出することができる。
【0067】
制御部17は、パルス幅変調(pulse width modulation、PWM)方式及び比例-積分-微分(Proportional-Integral-Differential、PID)方式のうちの少なくとも一方式を用いてヒーター131に電力を供給するように制御することができる。
【0068】
例えば、制御部17は、PWM方式を用いて、所定の周波数及びデューティ比を有する電流パルスがヒーター131に供給されるように制御することができる。ここで、制御部17は、電流パルスの周波数及びデューティ比を調節することで、ヒーター131に供給される電力を制御することができる。
【0069】
例えば、制御部17は、温度プロファイルに基づいて、制御の目標になる目標温度を決定することができる。ここで、制御部17は、ヒーター131の温度と目標温度との差分値、差分値を時間が経つにつれて積分した値及び差分値を時間が経つにつれて微分した値によるフィードバック制御方式であるPID方式を用いて、ヒーター131に供給される電力を制御することができる。
【0070】
例えば、制御部17は、温度プロファイルに基づいて、ヒーター131に供給される電力を制御することができる。制御部17は、ヒーター131を加熱する加熱区間の長さ、加熱区間にヒーター131に供給される電力量などを制御することができる。制御部17は、ヒーター131の目標温度に基づいて、ヒーター131に供給される電力を制御することができる。
【0071】
一方、ヒーター131に電力を供給する制御方式として、PWM方式と、PID方式とを例示として説明したが、本発明がこれに限定されるものではなく、比例-積分(Proportional-Integral、PI)方式、比例-微分(Proportional-Differential、PD)方式などの多様な制御方式を使うことができる。
【0072】
制御部17はヒーター131の温度を判断することができ、ヒーター131の温度によって、ヒーター131に供給される電力を調節することができる。例えば、制御部17は、ヒーター131の抵抗値、ヒーター131に流れる電流及び/又はヒーター131に印加される電圧を確認してヒーター131の温度を判断することができる。
【0073】
一方、制御部17は、既設定の条件の下で、ヒーター131に電力を供給するように制御することができる。例えば、入出力インターフェース12を介して使用者から入力された命令に従ってスティックが挿入される空間を掃除する掃除機能が選択された場合、制御部17は、ヒーター131に所定の電力を供給するように制御することができる。
【0074】
図2及び
図3は本開示の実施例によるエアロゾル生成装置を説明する図である。
【0075】
図2を参照すると、エアロゾル生成装置10は、ボディー100及びカートリッジ200を含むことができる。
【0076】
ボディー100はカートリッジ200を支持することができ、カートリッジ200はエアロゾル生成物質を保有することができる。
【0077】
カートリッジ200は、ボディー100に着脱可能に構成され得る。例えば、カートリッジ200の少なくとも一部がボディー100のハウジングによって形成される内部空間に挿入されることにより、カートリッジ200がボディー100に装着されることができる。
【0078】
ボディー100は、外部空気がボディー100の内部に流入することができる構造に形成され得る。ここで、ボディー100内に流入した外部空気は、カートリッジ200を通過して使用者の口に流動することができる。
【0079】
カートリッジ200は、エアロゾル生成物質を保有するチャンバーC1を含むことができる。カートリッジ200は、チャンバーC1と連通し、エアロゾル生成物質が流動することができる流路P1を含むことができる。流路P1内には、エアロゾル生成物質を含浸(含有)し、エアロゾル生成物質の移送に関与する第2液体伝達部210を含むことができる。チャンバーC1内のエアロゾル生成物質は、第2液体伝達部210に含浸され得る。例えば、第2液体伝達部210は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックなどのような芯(wick)を含むことができる。例えば、第2液体伝達部210はフェルト(felt)を含むことができる。第2液体伝達部210は、カートリッジ200がボディー100と結合される場合、ボディー100と接触する端部に配置され得る。
【0080】
ボディー100は、ヒーター131及び第1液体伝達部132を含むことができる。本開示の一実施例によれば、ヒーター131は多孔性セラミックヒーターであり得る。ヒーター131は、第1液体伝達部132と接触することができる。ヒーター131は、第1液体伝達部132との接触面積を最大化するために、板(plate)形状有することができる。しかしながら、ヒーター131の形状がこれに限定されるものではない。
【0081】
第1液体伝達部132は、カートリッジ200がボディー100と結合される場合、カートリッジ200と接触する端部に配置され得る。第1液体伝達部132は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックなどの芯を含むことができる。第1液体伝達部132はフェルトを含むことができる。
【0082】
カートリッジ200がボディー100と結合された状態で、流路P1は第1液体伝達部132と接触することができる。流路P1に第2液体伝達部210が含まれる場合、第2液体伝達部210は第1液体伝達部132と接触することができる。チャンバーC1内のエアロゾル生成物質は、流路P1及び/又は第2液体伝達部210を介してボディー100の第1液体伝達部132に移動することができる。
【0083】
ヒーター131の電気伝導性トラックは第1液体伝達部132を巻く構造に形成され得る。ヒーター131は、バッテリー16から供給される電力を用いて第1液体伝達部132を加熱することができる。ここで、加熱された第1液体伝達部132でエアロゾルが生成されることができる。
【0084】
第1液体伝達部132で生成されたエアロゾルは、ボディー100に形成された第1エアロゾル流路135及びカートリッジ200に形成された第2エアロゾル流路235を通して流動することができる。カートリッジ200の一側には、マウスピース(図示せず)が結合されることができ、使用者はマウスピースを口で銜えた状態でエアロゾルを吸入することができる。ヒーター131によって生成されたエアロゾルはマウスピースを通過して使用者の口に伝達されることができる。
【0085】
制御部17は、センサーモジュール15に含まれたカートリッジ感知センサー153を介して、カートリッジ200がボディー100に結合されるか又はボディー100から分離されるかを判断することができる。例えば、カートリッジ感知センサー153は、カートリッジ200と連結される一端子を介してパルス電流を伝送することができる。ここで、カートリッジ感知センサー153は、他の端子を介してパルス電流を受信するかに基づいて、カートリッジ200の結合(連結)及び/又は分離(除去)を感知することができる。
【0086】
図3を参照すると、カートリッジ200は、スティック20が挿入可能に構成された挿入空間230を含むことができる。例えば、カートリッジ200は、スティック20が挿入される方向に沿って円周方向に延びる内壁(図示せず)によって形成される挿入空間220を含むことができる。ここで、挿入空間220は、内壁の内側が上下に開放することによって形成され得る。スティック20は内壁によって形成された挿入空間220に挿入され得る。この場合、カートリッジ200に形成された第2エアロゾル流路235は前記挿入空間220と連通することができる。
【0087】
スティック20は一般的な燃焼型シガレットと類似であり得る。例えば、スティック20は、エアロゾル生成物質を含む第1部分と、フィルターなどを含む第2部分とに区分され得る。若しくは、スティック20の第2部分もエアロゾル生成物質を含むこともできる。例えば、顆粒又はカプセルの形態に製造されたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されることもできる。
【0088】
スティック20が挿入される挿入空間220は、挿入空間220に挿入されるスティック20の一部の形状に対応する形状に形成され得る。例えば、スティック20が円筒形状に形成される場合、挿入空間220は円筒形状に形成され得る。
【0089】
スティック20が挿入空間220に挿入される場合、スティック20の外周面は内壁によって取り囲まれ、内壁に接触することができる。カートリッジ200の挿入空間220にはスティック20の一部が挿入され、残りの部分は外部に露出され得る。
【0090】
ヒーター131は、バッテリー16から供給される電力を用いてエアロゾル伝達スティック20の内部及び/又は外部を加熱することができる。ここで、加熱されたスティック20でエアロゾルが生成されることができる
【0091】
使用者は、スティック20の一端を口で銜えた状態でエアロゾルを吸入することができる。ヒーター131によって生成されたエアロゾルはスティック20を通過して使用者の口に伝達され得る。ここで、エアロゾルがスティック20を通過するうち、スティック20に含まれた物質がエアロゾルに付加され、物質が付加されたエアロゾルがスティック20の一端を通して使用者の口腔に吸入され得る。
【0092】
制御部17は、スティック20が挿入された時点から、パフセンサーのセンシング値に基づいて、パフ回数をモニタリングすることができる。制御部17は、挿入されたスティック20が除去された場合、メモリ14に保存された現在のパフ回数を初期化することができる。
【0093】
一方、ボディー100は、挿入空間(図示せず)にスティック20が挿入されるように構成され得る。
【0094】
エアロゾル生成装置10は、カートリッジ200に貯蔵されたエアロゾル生成物質を加熱する第1ヒーターを含むことができる。例えば、使用者がスティック20の一端を通して口で吸入する場合、第1ヒーターによって生成されたエアロゾルがスティック20を通過することができる。ここで、エアロゾルがスティック20を通過するうち、エアロゾルに香味が付加され得る。香味が付加されたエアロゾルはスティック20の一端を通して使用者の口腔に吸入され得る。
【0095】
一方、他の実施例によって、エアロゾル生成装置10は、カートリッジ200に貯蔵されたエアロゾル生成物質を加熱する第1ヒーターと、ボディー100に挿入されたスティック20を加熱する第2ヒーターと、を含むこともできる。例えば、エアロゾル生成装置100は、第1ヒーター及び第2ヒーターによって、カートリッジ200に貯蔵されたエアロゾル生成物質及びスティック20をそれぞれ加熱することによってエアロゾルを生成することもできる。
【0096】
図4は本開示の実施例によるエアロゾル生成装置を説明する図である。
【0097】
図4を参照すると、ボディー100の電流センサー162はヒーター131に電気的に連結され得る。
【0098】
ボディー100の内部に配置された電力供給回路161は、バッテリー16に貯蔵された電力をヒーター131に供給することができる。ここで、電力供給回路161からヒーター131に供給される電力は、制御部17の制御によって調節することができる。
【0099】
ヒーター131と電流センサー162には同じレベルの電流が流れることができる。ここで、電流センサー162に備えられたシャント抵抗の抵抗値Rsは温度によって変わらない値であり得る。
【0100】
制御部1700は、電力供給回路161からヒーター131に供給される電力、ヒーター131及び電流センサー162に流れる電流などに基づいて、ヒーター131及び電流センサー162に印加される電圧V1を判断することができる。制御部17は、電流センサー162のシャント抵抗に流れる電流、及びシャント抵抗の抵抗値Rsに基づいて、シャント抵抗に印加される電圧V2を算出することができる。ここで、制御部17は、ヒーター131及び電流センサー162に印加される電圧V1とシャント抵抗に印加される電圧V2との間の差(V1-V2)として、ヒーター131に印加される電圧を算出することができる。また、制御部17は、ヒーター131に印加される電圧、及びヒーター131に流れる電流に基づいて、ヒーター131の抵抗値Rhを算出することができる。
【0101】
したがって、制御部17は、ヒーター131によって第1液体伝達部132が加熱されるうちにも、電流センサー162を介して算出されるヒーター131に流れる電流を用いて、ヒーター131の温度を実時間で判断することができる。
【0102】
一方、ヒーター131の抵抗は抵抗の温度係数を有する物質であり得、ヒーター131の抵抗値Rhは抵抗の温度によって変わり得る。制御部17は、ヒーター131の温度を算出する算出式を用いて、ヒーター131の抵抗の温度係数、ヒーター131の抵抗値Rh、及び基準温度でのヒーター131の抵抗値に基づいて、ヒーター131の温度を算出することができる。ここで、ヒーター131の温度を算出する算出式は、次の数学式1で表現することができる。
【0103】
【0104】
前記数学式1で、TCRはヒーター131の抵抗の温度係数であり、T1はヒーター131の温度であり、R1はヒーター131の抵抗値であり、T0は基準温度であり、R0は基準温度でのヒーター131の抵抗値であり得る。ここで、T0は25℃であり、R0は25℃でのヒーター131の抵抗値であり得る。
【0105】
しかしながら、基準温度でのヒーター131の抵抗値は、カートリッジ200の製造上の誤差などによって、カートリッジ200ごとに異なり得る。これを考慮して、ヒーター131の抵抗値についてのデータなどが保存されたメモリを別に備えることができる。また、制御部17は、カートリッジ200のメモリに保存されたデータに基づいて、ヒーター131の温度を算出する算出式で使用される基準温度T0及び/又は基準温度T0でのヒーター131の抵抗値R0を決定することができる。
【0106】
一方、図面ではヒーター131に直列に連結される電流センサー162を例として説明したが、本発明がこれに制限されるものではない。ヒーター131に隣接して配置されてヒーター131の温度を感知する温度センサー、及びヒーター131に印加される電圧を感知する電圧センサーなどを備えることができる。
【0107】
図5は、本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置の動作を示すフローチャートである。
【0108】
図5を参照すると、エアロゾル生成装置10は、S810動作で、カートリッジ200がボディー100と結合されるか又は前記ボディー100から分離(除去)されることを感知することができる。
【0109】
ボディー100のカートリッジ感知センサー153は、カートリッジ200がボディー100に結合されるか又はボディー100から分離されることを感知することができる。
【0110】
カートリッジ感知センサー153は、インダクタンスに基づくセンサー、静電容量型センサー、抵抗センサー、ホール効果(hall effect)を用いたホールセンサー(hall IC)などによって具現され得る。カートリッジ感知センサー153は、接続端子を含むことができる。接続端子はボディー100に備えられ、カートリッジ200がボディー100に結合されることにより、カートリッジ200に備えられた電極と電気的に連結されることができる。
【0111】
エアロゾル生成装置10は、カートリッジ感知センサー153から出力される信号の変化を感知して、カートリッジ200がボディー100に結合されるか又はボディー100から分離されることを感知することができる。
【0112】
S820動作で、エアロゾル生成装置10は、カートリッジ200がボディー100と結合されるか又はボディー100から分離される場合、ヒーター131に供給される電力を制御することができる。エアロゾル生成装置10は、電力供給回路161を介して、バッテリー16に貯蔵された電力をヒーター131に供給することができる。エアロゾル生成装置10は、ヒーター131に供給される電力を制御して、ヒーター131の温度を第1液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させることができる。ヒーター131は第1液体伝達部132内のエアロゾル生成物質を加熱して気化させることができる。
【0113】
カートリッジ200がボディー100から分離される場合、ボディー100の第1液体伝達部132には、気化せずに液体状態で存在するエアロゾル生成物質が残っていることがある。エアロゾル生成装置10は、ヒーター131に供給される電力を制御してヒーター131の温度を第1液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させて、第1液体伝達部132内に残っている残余エアロゾル生成物質を加熱して気化させることができる。
【0114】
例えば、エアロゾル生成装置10は、所定の時間の間に残余エアロゾル生成物質を加熱することができる。エアロゾル生成装置10は、所定の時間の間に所定の電力をヒーター131に供給することができる。エアロゾル生成装置10は、カートリッジ200がボディー100と結合されるか又はボディー100から分離される場合、所定の時間の間にヒーター131に供給される電力を制御して、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱することができる。ここで、所定の時間は、第1液体伝達部132に更なるエアロゾル生成物質が供給されない状態で、第1液体伝達部132内に含まれたエアロゾル生成物質を全部気化させることができる時間又はそれ以上の時間であり、実験データなどに基づいて設定することができる。
【0115】
例えば、エアロゾル生成装置10は、ヒーター131に電力を供給しながらヒーター131の温度をモニタリングし、ヒーター131の温度が所定の温度以上の場合、ヒーター131に供給される電力を遮断することができる。エアロゾル生成装置10は、カートリッジ200がボディー100と結合されるか又はボディー100から分離される場合、ヒーター131に供給される電力を制御して、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱すとともにヒーター131の温度をモニタリングすることができる。モニタリングするヒーター131の温度が所定の温度以上の場合、エアロゾル生成装置10は、ヒーター131に供給される電力を遮断することができる。エアロゾル生成装置10は、ヒーター131が所定の温度に加熱されるときまで第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱することができる。
【0116】
ここで、所定の温度は、第1液体伝達部132内に含浸されたアロゾル生成物質が全部気化して枯渇した状態でのヒーター131の温度であり得る。所定の温度はエアロゾル生成物質の気化温度よりも高い温度であり得る。第1液体伝達部132に更なるエアロゾル生成物質が供給されない状態で、第1液体伝達部132内に含まれたエアロゾル生成物質が全部気化すると、ヒーター131の温度は急激に上昇することができる。よって、所定の温度は、第1液体伝達部132内に含まれたエアロゾル生成物質が全部気化した後、ヒーター131の温度が上昇し始める時点の温度に設定することができる。所定の温度は実験データなどに基づいて設定することができる。
【0117】
ヒーター131の抵抗は抵抗温度係数を有する物質であり、ヒーター131の抵抗値Rhは、抵抗の温度によって変わり得る。エアロゾル生成装置10は、ヒーター131の温度を算出する算出式によって、ヒーター131の抵抗温度係数と、ヒーター131の抵抗値Rhと、基準温度でのヒーター131の抵抗値に対応するヒーター131の温度と、を算出することができる。
【0118】
一方、エアロゾル生成装置10は、ヒーター131に隣接して配置されてヒーター131の温度を感知する温度センサー、ヒーター131に印加される電圧を感知する電圧センサーなどを含むことができる。エアロゾル生成装置10は、温度センサーから出力される信号に基づいて、ヒーター131の温度を算出することができる。
【0119】
図6は本開示の他の実施例によるエアロゾル生成装置の動作を示すフローチャートである。
【0120】
図6を参照すると、エアロゾル生成装置10は、S910動作で、現在ボディー100に結合されて使用されているカートリッジ200のタイプ情報を保存することができる。エアロゾル生成装置10のメモリ14は、現在ボディー100に結合されて使用されているカートリッジ200のタイプ情報、及び現在結合されているカートリッジ200を使用する前にボディー100と結合されて使用されたカートリッジのタイプ情報を保存することができる。
【0121】
エアロゾル生成装置10は、現在ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプ情報及び現在ボディー100に結合されたカートリッジ200の他に、最近ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプ情報をメモリ14に保存することができる。
【0122】
一方、エアロゾル生成装置10は、ボディー100にカートリッジ200が結合される場合、カートリッジ200が結合された時刻情報をカートリッジ200のタイプ情報とマッチングしてメモリ14に保存することができる。メモリ14に保存された複数のカートリッジ情報(タイプ情報及び結合時刻情報)は、結合時刻に基づいて整列され、エアロゾル生成装置10は、現在ボディー100に結合されたカートリッジ200の他に、最近ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプ情報を識別することができる。
【0123】
エアロゾル生成装置10は、S920動作で、カートリッジ200がボディー100から分離されることを感知することができる。カートリッジ感知センサー153から出力される信号に基づいて、エアロゾル生成装置10は、カートリッジ200がボディー100から分離されることを感知することができる。
【0124】
エアロゾル生成装置10は、S930動作で、カートリッジ200がボディー100に結合されることを感知することができる。カートリッジ200がボディー100から分離された後、エアロゾル生成装置10は、カートリッジ感知センサー153から出力される信号に基づいて、カートリッジ200がボディー100に結合されることを持続的に及び/又は繰り返し感知することができる。ボディー100に結合されるカートリッジ200は、分離されたカートリッジと同じカートリッジであってもよく、分離されたカートリッジと異なるカートリッジであってもよい。
【0125】
カートリッジ200がボディー100に結合されることを感知すると、エアロゾル生成装置10は、S940動作で、ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプを判断することができる。
【0126】
例えば、エアロゾル生成装置10は、ボディー100に結合されたカートリッジ200からカートリッジ200の情報を受信することができる。エアロゾル生成装置10は、カートリッジ200がボディー100と結合される場合、カートリッジ感知センサー153を介してカートリッジ200の情報を受信することができる。
【0127】
カートリッジ200の情報は、カートリッジの識別情報(ID情報)、カートリッジのタイプ情報などを含むことができる。エアロゾル生成装置10は、受信したカートリッジ情報から、カートリッジのタイプを判断することができる。ここで、カートリッジのタイプ情報は、チャンバーC1に貯蔵されるエアロゾル生成物質の種類及び/又はチャンバーC1に貯蔵されるエアロゾル生成物質に含まれる香料又は香味剤の種類によって異なる値を有し得る。
【0128】
例えば、エアロゾル生成装置10は、ボディー100に結合されるカートリッジ200の特徴部(図示せず)に基づいてカートリッジ200のタイプを判断することができる。カートリッジ200の特徴部は、カートリッジ200のタイプに対応する形状に形成され得る。例えば、カートリッジ200の特徴部は、カートリッジのタイプに対応する深さだけカートリッジ200の外部面に陥没した形状に形成され得る。カートリッジ200の特徴部は、カートリッジ200がボディー100と結合されるとき、ボディー100と接触する外面に形成され得る。
【0129】
カートリッジ感知センサー153は、カートリッジ200がボディー100に結合されるとき、カートリッジ200の特徴部に接触するように、ボディー100の一側に配置され得る。カートリッジ感知センサー153は、ボディー100の一側から突出するように配置され得る。カートリッジ感知センサー153の一部は、カートリッジ200がボディー100に結合されるとき、カートリッジ200の特徴部に接触するように、前記特徴部の陥没した部分に挿入されることができる。
【0130】
カートリッジ感知センサー153は、特徴部に接触する接触部と、接触部を弾支する弾性部材と、を含むことができる。カートリッジ感知センサー153は、特徴部と接触するとき、特徴部の陥没した部分の深さによって弾性部材が押される程度が異なり得る。カートリッジ感知センサー153は、弾性部材が押されることによって発生する力の大きさに基づいて、力の大きさに対応する信号を出力することができる。カートリッジ感知センサー153は、力センサー(force snsor)を含むことができる。
【0131】
エアロゾル生成装置10は、カートリッジ感知センサー153の出力信号に基づいて、ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプを決定することができる。エアロゾル生成装置10のメモリ14は、カートリッジ200のタイプ別にそれぞれ対応する力の大きさ情報を保存することができる。エアロゾル生成装置10は、カートリッジ感知センサー153の出力信号を、メモリ14に保存されたカートリッジ200のタイプに対応する力の大きさ情報と比較することにより、カートリッジ200のタイプを決定することができる。
【0132】
エアロゾル生成装置10は、S950動作で、ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプ情報が、メモリ14に保存されたカートリッジのタイプ情報のうち、以前にボディー100に結合されて使用されたカートリッジのタイプ情報に対応するかを判断することができる。
【0133】
エアロゾル生成装置10は、現在ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプ情報が、メモリ14に保存されたカートリッジタイプ情報のうち、最近ボディー100に結合されて使用されたカートリッジのタイプ情報と同一であるかを判断することができる。
【0134】
エアロゾル生成装置10は、S960動作で、カートリッジ200のタイプ情報が、カートリッジがボディー100に結合される前にボディー100と結合されて使用されたカートリッジのタイプ情報に対応するかに基づいて、ヒーター131に供給される電力を制御することができる。
【0135】
例えば、現在ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプ情報が最近ボディー100に結合されて使用されたカートリッジのタイプ情報と異なる場合、エアロゾル生成装置10は、ヒーター131に電力を供給して、ヒーター131の温度を第1液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させることができる。ヒーター131は、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱して気化させることができる。
【0136】
例えば、現在ボディー100に結合されているカートリッジ200のタイプ情報が最近ボディー100に結合されて使用されたカートリッジのタイプ情報と同一である場合、エアロゾル生成装置10は、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱するためにヒーター131に電力を供給する動作を実行しなくなり得る。
【0137】
現在ボディー100に結合されているカートリッジのタイプ情報が最近ボディー100に結合されて使用されたカートリッジのタイプ情報と同一である場合、カートリッジが交替されても、第1液体伝達部132に含浸されるエアロゾル生成物質の種類及び/又はエアロゾル生成物質に含まれる香料/香味剤の種類は同一であり得る。よって、エアロゾル生成装置10は、現在ボディー100に結合されたカートリッジ200のタイプ情報が最近ボディー100に結合されて使用されたカートリッジのタイプ情報と異なる場合、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱することにより、第1液体伝達部132内の相異なるエアロゾル生成物質及び/又はエアロゾル生成物質に含まれる香料/香味剤が混合されることを防止することができる。
【0138】
図7及び
図8は本開示の他の実施例によるエアロゾル生成装置を示す図であり、
図9は本開示の他の実施例によるエアロゾル生成装置の動作を示すフローチャートである。
【0139】
図7及び
図8に示すエアロゾル生成装置の構成のうち、
図2に示すエアロゾル生成装置の構成要素と同一又は類似の構成要素については重複説明を省略する。
【0140】
図7を参照すると、本実施例によるエアロゾル生成装置10は、ボディー100及びカートリッジ200を含むことができる。
【0141】
カートリッジ200は、エアロゾル生成物質を保有する複数のチャンバーC11、C12を含むことができる。カートリッジ200は、第1エアロゾル生成物質を保有する第1チャンバーC11、及び第2エアロゾル生成物質を保有する第2チャンバーC12を含むことができる。しかしながら、チャンバーの数はこれに限定されず、カートリッジ200は3個以上のチャンバーを含むことができる。
【0142】
カートリッジ200は、それぞれのチャンバーC11、C12と連通し、エアロゾル生成物質が流動することができる流路P11、P12を含むことができる。カートリッジ200は、第1チャンバーC11と連通する第1流路P11、及び第2チャンバーC12と連通する第2流路P12を含むことができる。
【0143】
第1流路P11内には、第1エアロゾル生成物質を含浸(含有)し、第1エアロゾル生成物質の移送に関与する第2液体伝達部210Aが備えられ得る。第2流路P12内には、第2エアロゾル生成物質を含浸(含有)し、第2エアロゾル生成物質の移送に関与する第3液体伝達部210Bが備えられ得る。第2液体伝達部210A及び第3液体伝達部210Bは、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックなどの芯を含むことができる。第2液体伝達部210A及び第3液体伝達部210Bはフェルトを含むことができる。
【0144】
第2液体伝達部210A及び第3液体伝達部210Bは、カートリッジ200がボディー100と結合される場合、ボディー100と接触する端部に配置され得る。
【0145】
ボディー100は、ヒーター131及び第1液体伝達部132を含むことができる。ヒーター131は第1液体伝達部132と接触することができる。ヒーター131は、第1液体伝達部132との接触面積を最大化するために、板形状を有し得る。しかしながら、ヒーター131の形状がこれに限定されるものではない。
【0146】
第1液体伝達部132は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックなどの芯を含むことができる。第1液体伝達部132はフェルトを含むことができる。
【0147】
ボディー100は、開閉部133及びボディー流路134A、134B、134Cを含むことができる。ボディー流路は、第1ボディー流路134Aと、第2ボディー流路134Bと、第3ボディー流路134Cと、を含むことができる。
【0148】
カートリッジ200がボディー100と結合された状態で、第1流路P11は第1ボディー流路134Aと連通することができる。カートリッジ200がボディー100と結合された状態で、第2流路P12は第2ボディー流路134Bと連通することができる。
【0149】
第3ボディー流路134Bの一端は第1液体伝達部132と連結され得る。第3ボディー流路134Bの他端は開閉部133と連結され得る。
【0150】
第1ボディー流路134A及び第2ボディー流路134Bは開閉部133を介して第3ボディー流路134Cと連結され得る。開閉部133は、開閉動作によって、第1ボディー流路134A又は第2ボディー流路134Bのうちのいずれか一方を第3ボディー流路134Cと連通させることができる。例えば、開閉部133はバルブであり得る。
【0151】
カートリッジ200がボディー100と結合された状態で、開閉部133によって、第1ボディー流路134Aが第3ボディー流路134Cと連結される場合、第1チャンバーC11内の第1エアロゾル生成物質は、第1流路P11、第1ボディー流路134A及び第3ボディー流路134Cを通して、ボディー100の第1液体伝達部132に流動することができる。
【0152】
カートリッジ200がボディー100と結合された状態で、開閉部133によって、第2ボディー流路134Bが第3ボディー流路134Cと連結される場合、第2チャンバーC12内の第2エアロゾル生成物質は、第2流路P12、第2ボディー流路134B及び第3ボディー流路134Cを通してボディー100の第1液体伝達部132に流動することができる。
【0153】
ヒーター131は、バッテリー16から供給される電力を用いて第1液体伝達部132を加熱することができる。ここで、加熱された第1液体伝達部132でエアロゾルが生成されることができる。
【0154】
一方、
図8を参照すると、開閉部、及び開閉部による流路の開閉構造がカートリッジ200に含まれ得る。この場合、第1流路P11の一端が第1チャンバーC11と連結され、他端が開閉部233と連結され得る。第2流路P12の一端が第2チャンバーC12と連結され、他端が開閉部233と連結され得る。第3流路P13の一端は開閉部133と連結され得る。カートリッジ200がボディー100と結合される場合、ボディー100と接触する端部に第3流路P13の他端が配置され得る。
【0155】
第1流路P11及び第2流路P12は開閉部233を介して第3流路P13と連結され得る。開閉部233は、開閉動作によって、第1流路P11又は第2流路P12のうちのいずれか一方を第3流路P13と連通させることができる。
【0156】
カートリッジ200がボディー100と結合された状態で、第3流路P13は第1液体伝達部132と接触することができる。第1チャンバーC11内の第1エアロゾル生成物質又は第2チャンバーC12内の第2エアロゾル生成物質は、第3流路P13を通してボディー100の第1液体伝達部132に移動することができる。
【0157】
カートリッジ200がボディー100と結合された状態で、開閉部233によって、第1流路P11が第3流路P13と連結される場合、第1チャンバーC11内の第1エアロゾル生成物質は、第1流路P11及び第3流路P13を通してボディー100の第1液体伝達部132に流動することができる。
【0158】
カートリッジ200がボディー100と結合された状態で、開閉部233によって、第2流路P12が第3流路P13と連結される場合、第2チャンバーC12内の第2エアロゾル生成物質は、第2流路P12及び第3流路P13を通してボディー100の第1液体伝達部132に流動することができる。
【0159】
図9を参照すると、エアロゾル生成装置10は、S1010動作で、チャンバー選択信号を受信することができる。エアロゾル生成装置10は、使用者入力を受信する入力装置121からチャンバー選択信号を受信することができる。例えば、チャンバー選択信号は、第1チャンバーC11選択信号又は第2チャンバーC12選択信号を含むことができる。エアロゾル生成装置10は、入力装置121から受信した使用者入力に基づいて、使用者によって選択されたチャンバーを識別することができる。
【0160】
エアロゾル生成装置10は、S1020動作で、チャンバーの変更を判断することができる。エアロゾル生成装置10は、受信したチャンバー選択信号に基づいて、複数のチャンバーC11、C12のうちで使用者によって選択されたチャンバーを識別することができる。エアロゾル生成装置10は、選択されたチャンバーが、以前に選択されて使用されたチャンバーと同一であるかを判断することができる。エアロゾル生成装置10は、使用者のチャンバー選択情報をメモリ14に保存することができる。エアロゾル生成装置10は、メモリ14に保存された情報に基づいて、受信したチャンバー選択信号を、メモリ14に保存された、以前に選択されて使用されたチャンバー選択信号と比較することができる。エアロゾル生成装置10は、使用者によって選択されたチャンバーが以前に選択されて使用されたチャンバーと異なる場合、チャンバーが変更されたと判断することができる。
【0161】
エアロゾル生成装置10は、S1030動作で、チャンバーの変更された場合、ヒーター131に供給される電力を制御して、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱して気化させることができる。
【0162】
例えば、エアロゾル生成装置10は、所定の時間の間にヒーター131に電力を供給して、ヒーター131の温度を液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させることができる。ヒーター131は、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱して気化させることができる。
【0163】
例えば、エアロゾル生成装置10は、ヒーター131に電力を供給しながらヒーター131の温度をモニタリングし、ヒーター131の温度が所定の温度以上の場合、ヒーター131に供給される電力を遮断することができる。エアロゾル生成装置10は、ヒーター131が所定の温度に加熱されるときまで第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱することができる。
【0164】
一方、エアロゾル生成装置10は、S1020動作で、チャンバーが変更されなかったと判断した場合、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱するためにヒーター131に電力を供給する動作を実行しなくなり得る。
【0165】
使用者が以前と同じチャンバーを選択する場合、第1液体伝達部132に含浸されるエアロゾル生成物質の種類及び/又はエアロゾル生成物質に含まれる香料/香味剤の種類は同一であり得る。よって、エアロゾル生成装置10は、チャンバーが変更された場合に限り、第1液体伝達部132内の残余エアロゾル生成物質を加熱することにより、第1液体伝達部132内に相異なるエアロゾル生成物質及び/又はエアロゾル生成物質に含まれる香料/香味剤が混合されることを防止することができる。
【0166】
一方、エアロゾル生成装置10は、S1030動作の後、使用者によって選択されたチャンバー内のエアロゾル生成物質が第1液体伝達部132に含浸されるように、開閉部133を制御することにより、第1ボディー流路134A又は第2ボディー流路134Bのうちのいずれか一方を第3ボディー流路134Cと連通させることができる。
【0167】
エアロゾル生成装置10は、ヒーター131によって残余液体を気化させた後、開閉部133の動作を制御することにより、チャンバーの変更によって第1液体伝達部132に互いに異なるエアロゾル生成物質が同時に含浸されることを防止することができる。
【0168】
前述したように、本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、ボディーに結合されるカートリッジが変更されるか、又は使用者によって選択されるエアロゾル生成物質が変更される場合、液体伝達部内に残っている残余エアロゾル生成物質を除去することができる。
【0169】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、カートリッジの変更又は選択されたエアロゾル生成物質の変更によって、液体伝達部内に残っている残余エアロゾル生成物質の香が変更されたエアロゾル生成物質の香と混合されることを最小化することができる。
【0170】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、相異なる種類のエアロゾル生成物質を使用するに際して、エアロゾル生成物質の混合によって使用者が感じ得る異質感を最小化することができる。
【0171】
図1~
図9を参照すると、本開示の一側面によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物質を貯蔵するチャンバーC1を含むカートリッジ200と、前記カートリッジ200と結合されるボディー100と、前記チャンバーC1と連結される液体伝達部132と、前記液体伝達部132を加熱するヒーター131と、前記ヒーター131に供給される電力を制御する制御部17と、を含むことができる。前記制御部17は、前記カートリッジ200が前記ボディー100と結合されるか又は前記ボディー100から分離される場合、前記ヒーター131に供給される電力を制御して、前記ヒーター131の温度を前記液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させることができる。
【0172】
本開示の他の側面によれば、前記制御部17は、前記カートリッジ200が前記ボディー100と結合されるか又は前記ボディー100から分離される場合、所定の時間の間に前記ヒーター131に供給される電力を制御して、前記ヒーター131の温度を前記液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させることができる。
【0173】
本開示の他の側面によれば、前記制御部17は、前記ヒーター131の温度をモニタリングし、前記ヒーター131の温度が所定の温度以上の場合、前記ヒーター131に供給される電力を遮断することができる。
【0174】
本開示の他の側面によれば、前記ヒーター131は、前記ヒーター131の温度によって前記ヒーター131の抵抗値が変化し、前記制御部17は、前記ヒーター131の抵抗温度係数に基づいて、前記ヒーター131の温度を判断することができる。
【0175】
本開示の他の側面によれば、前記エアロゾル生成装置は、前記カートリッジ200の結合及び分離を感知するカートリッジ感知センサー153をさらに含むことができる。前記制御部17は、前記カートリッジ感知センサー153から受信する信号に基づいて、前記カートリッジ200が前記ボディー100と結合されるか又は前記ボディー100から分離されることを感知することができる。
【0176】
本開示の他の側面によれば、前記エアロゾル生成装置は、前記ボディー100と結合されるカートリッジ200のタイプ情報を保存するメモリ14をさらに含むことができる。前記カートリッジ感知センサー153は、前記カートリッジ200が前記ボディー100と結合される場合、前記カートリッジ200の情報を受信し、前記制御部17は、前記カートリッジ感知センサー153から受信する情報に基づいて、前記カートリッジ200のタイプを決定し、前記カートリッジ200のタイプが、前記カートリッジ200が前記ボディー100に結合される前に前記ボディー100と結合されて使用されたカートリッジのタイプに対応するかに基づいて、前記ヒーター131に供給される電力を制御することができる。
【0177】
本開示の他の側面によれば、前記制御部17は、前記カートリッジ200のタイプが前記以前に使用されたカートリッジのタイプと異なる場合、前記ヒーター131に供給される電力を制御して、前記ヒーター131の温度を前記液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させることができる。
【0178】
本開示の他の側面によれば、前記カートリッジのタイプは、前記チャンバーC1に貯蔵されるエアロゾル生成物質の種類又は前記チャンバーC1に貯蔵されるエアロゾル生成物質に含まれる香料又は香味剤の種類に基づいて決定され得る。
【0179】
本開示の他の側面によれば、前記エアロゾル生成装置は、使用者入力を受信する入力装置121をさらに含むことができる。前記カートリッジ200は複数のチャンバーC11、C12を含み、前記複数のチャンバーC11、C12のそれぞれは相異なるエアロゾル生成物質を貯蔵し、前記制御部17は、前記入力装置121を介しての使用者入力に基づいて、前記複数のチャンバーC11、C12のうちで使用者によって選択されたチャンバーを識別し、前記使用者入力に基づいて前記選択されたチャンバーが変更される場合、前記ヒーター131に供給される電力を制御して、前記ヒーター131の温度を前記液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させることができる。
【0180】
一方、本開示の一側面によるエアロゾル生成装置の動作方法は、カートリッジ200がボディー100と結合されるか又は前記ボディー100から分離されることを感知する動作と、前記カートリッジ200が前記ボディー100と結合されるか又は前記ボディー100から分離される場合、ヒーター131に供給される電力を制御して、前記ヒーター131の温度を前記カートリッジのチャンバーC1と連結される液体伝達部132内のエアロゾル生成物質の気化温度以上に上昇させる動作と、を含むことができる。
【0181】
前述した本開示の特定の実施例又は他の実施例は互いに排他的であるか区別されるものではない。前述した本開示の実施例の特定の要素又は全ての要素は構成又は機能が他の要素と組み合わせられるか互いに組み合わせられることができる。
【0182】
例えば、本開示及び図面の一実施例で説明したA構成と本開示及び図面の他の実施例で説明したB構成は互いに組み合わせられることができる。すなわち、構成間の組合せについて直接的に説明しない場合であっても、前記組合せが不可であると説明した場合を除き、前記組合せは可能である。
【0183】
以上で実施例を多数の例示的実施例に応じて説明したが、本開示の原理の範囲に属する技術分野の当業者であれば多くの他の変形例及び実施例が可能であることを理解しなければならない。より具体的には、本開示、図面及び添付の特許請求の範囲の範囲内の対象組合せの構成部及び/又は配置において多様な修正例及び変形例が可能である。前記構成部及び/又は配置の修正例及び変形例に加えて、別の用途も当業者に明らかになるであろう。
【国際調査報告】