IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オーデーエム、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツングの特許一覧

<>
  • 特表-イヤーカップ 図1
  • 特表-イヤーカップ 図2
  • 特表-イヤーカップ 図3a
  • 特表-イヤーカップ 図3b
  • 特表-イヤーカップ 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】イヤーカップ
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
H04R1/10 102
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521238
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2022077052
(87)【国際公開番号】W WO2023057289
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】102021125704.2
(32)【優先日】2021-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524129519
【氏名又は名称】オーデーエム、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ODM GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100224856
【弁理士】
【氏名又は名称】朱牟田 奏人
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー、キューン
(72)【発明者】
【氏名】ダーフィト、プフリューガー
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BC00
(57)【要約】
本発明は、電気音響部品および音響減衰材を収容するためのハウジング1.1を有するヘッドホン10用のイヤーカップ1において、
前記ハウジング1.1は、電気音響部品を収容するためのハウジングベース体2と、吸音材を収容するための主シェルモジュール3と、を備え、前記主シェルモジュール3は、前記ハウジングベース体2に機械的に接続し、
a)前記ハウジングベース体2は、モジュール態様で追加可能であり、第1ハウジングモジュール2.1および第2ハウジングモジュール2.2が設けられ、前記第1ハウジングモジュール2.1および前記第2ハウジングモジュール2.2は、各々、前記ハウジングベース体2に、異なる構成ステージとして、交互に機械的および電気的に接続可能である、および/または、
b)異なる拡張ステージを提供するために、前記ハウジング1.1は、前記主シェルモジュール3を有し、
b1)前記主シェルモジュール3はモジュール式に交換可能であり、前記主シェルモジュール3に対する代替として前記ハウジングベース体2に機械的に接続可能である少なくとも1つの第1シェル交換モジュール3.1が設けられる、および/または、
b2)前記主シェルモジュール3は、モジュール式に補足可能であり、少なくとも1つの第1シェル交換モジュール3.1が設けられ、前記第1シェル交換モジュール3.1は、前記主シェルモジュール3に機械的に接続可能である、
イヤーカップ1に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気音響部品および音響減衰材を収容するためのハウジング(1.1)を有するヘッドホン(10)用のイヤーカップ(1)において、
前記ハウジング(1.1)は、電気音響部品を収容するためのハウジングベース体(2)と、吸音材を収容するための主シェルモジュール(3)と、を備え、前記主シェルモジュール(3)は、前記ハウジングベース体(2)に機械的に接続し、
a)前記ハウジングベース体(2)は、モジュール態様で追加可能であり、第1ハウジングモジュール(2.1)および第2ハウジングモジュール(2.2)が設けられ、前記第1ハウジングモジュール(2.1)および前記第2ハウジングモジュール(2.2)は、各々、前記ハウジングベース体(2)に、異なる構成ステージとして、交互に機械的および電気的に接続可能である、および/または、
b)異なる拡張ステージを提供するために、前記ハウジング(1.1)は、前記主シェルモジュール(3)を有し、
b1)前記主シェルモジュール(3)はモジュール式に交換可能であり、前記主シェルモジュール(3)に対する代替として前記ハウジングベース体(2)に機械的に接続可能である少なくとも1つの第1シェル交換モジュール(3.1)が設けられる、および/または、
b2)前記主シェルモジュール(3)は、モジュール態様で追加可能であり、少なくとも1つの第1シェル交換モジュール(3.1)が設けられ、前記第1シェル交換モジュール(3.1)は、前記主シェルモジュール(3)に機械的に接続可能である、
ことを特徴とするイヤーカップ(1)。
【請求項2】
前記ハウジングベース体(2)および/または前記ハウジングモジュール(2.1)および/または前記主シェルモジュール(3)および/または前記シェル交換モジュール(3.1、3.2)は、対称平面Eを有するとともに、前記対称平面Eに対して鏡面対称となるように設計される、
ことを特徴とする請求項1に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項3】
前記ハウジングベース体(2)は、前記ハウジングベース体(2)の外側に配置される、ヘッドバンド(9)用の少なくとも一対の軸受マウント(4a、4b)および/またはスピーカマイクロホン(6)用の少なくとも一対のマウント(5a、5b)を有し、前記軸受マウント(4a、4b)および/または前記マウント(5a、5b)は、前記対称平面Eに対して対称的に設計される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項4】
前記ハウジングモジュール(2.1、2.2)は電気音響部品を有し、前記ハウジングベース体(2)は電気音響部品を有し、前記電気音響部品は前記電気音響部品にアクティブ接触可能である、
ことを特徴とする請求項1~3の一項に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項5】
プラグイン接点(2.6、2.6’)が設けられ、これを介して前記アクティブ接触が確立可能である、
ことを特徴とする請求項4に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項6】
前記第1ハウジングモジュール(2.1)は、電気音響部品として少なくとも1つのマイクロホン(2.3、2.4)を有する、
ことを特徴とする請求項1~5の一項に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの第2シェルモジュール(3.2)が設けられ、
a)前記第2シェルモジュール(3.2)は、前記主シェルモジュール(3)に対する代替として、または前記第1シェルモジュール(3.1)に対する代替として、前記ハウジングベース体(2)に機械的に接続可能である、または、
b)前記第2シェルモジュール(3.2)は、前記第1シェルモジュール(3.1)に機械的に接続可能である、
ことを特徴とする請求項1~6の一項に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項8】
前記主シェルモジュール(3)は全高S0を有し、前記第1シェル交換モジュール(3.1)は全高S1を有し、前記全高S0と前記全高S1とは異なる、
ことを特徴とする請求項1~7の一項に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項9】
全高S2を有する第2シェル交換モジュール(3.2)が設けられ、前記全高S0と前記全高S1と前記全高S2とは異なる、
ことを特徴とする請求項7に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項10】
前記全高S0、前記全高S1、および/または前記全高S2に対して、S1=f1*S0および/またはS2=f2*S0が適用され、X1<f1<Y1およびX2<f2<Y2である、
ことを特徴とする請求項8または9の一項に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項11】
前記ハウジングベース体(2)は、第1イヤーカップ(1.2)への電気接続ケーブル(7)のプラグ(7.1)用のプラグソケット(2.5)を有する、
ことを特徴とする請求項1~10の一項に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項12】
請求項1~11の一項に記載のイヤーカップ(1)と、
第2イヤーカップ(1.2)と、を備えるヘッドホン(10)であって、
前記2つのイヤーカップ(1、1.2)の、前記ハウジングベース体(2)および/または前記ハウジングモジュール(2.1)および/または前記主シェルモジュール(3)および/または前記シェル交換モジュール(3.1、3.2)は、同一形状を有する、ヘッドホン(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気音響部品および吸音材を収容するハウジングを有する、ヘッドホン用イヤーカップに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドホン用のイヤーカップは、DE 1 209 163 Bからすでに知られている。
【0003】
本発明は、シンプルな製造と同時にコスト削減が保証されるように、ヘッドホン用イヤーカップを設計し配置するという課題に基づいている。
【発明の概要】
【0004】
本発明によれば、この問題は、電気音響部品および音響減衰材を収容するためのハウジングを有するヘッドホン用のイヤーカップにおいて、前記ハウジングは、電気音響部品を収容するためのハウジングベース体と、吸音材を収容するための主シェルモジュールと、を備え、前記主シェルモジュールは、前記ハウジングベース体に機械的に接続し、
a)前記ハウジングベース体は、モジュール態様で追加可能であり、第1ハウジングモジュールおよび第2ハウジングモジュールが設けられ、前記第1ハウジングモジュールおよび前記第2ハウジングモジュールは、各々、前記ハウジングベース体に、代替的な拡張ステージとして、機械的および電気的に接続可能である、および/または、
b)異なる拡張ステージを提供するために、前記ハウジングは、前記主シェルモジュールを有し、
b1)前記主シェルモジュールはモジュール式に交換可能であり、前記主シェルモジュールに対する代替として前記ハウジングベース体に機械的に接続可能である少なくとも1つの第1シェル交換モジュールが設けられる、および/または、
b2)前記主シェルモジュールは、モジュール態様で追加可能であるとともに、少なくとも1つの第1シェル交換モジュールを有し、前記第1シェル交換モジュールは、前記主シェルモジュールに機械的に接続可能である、イヤーカップという点で解決される。
【0005】
これは、ハウジングモジュールまたは主シェルモジュールおよびシェル交換モジュールを使用することにより、イヤーカップの電子機能および音響機能を単純かつ有利に拡大することができるということを意味する。電子機能には、アクティブノイズキャンセリング(ANC)および/またはアクティブノイズリダクション(ANR)等の特徴が含まれ得る。シェル交換モジュールとともに主シェルモジュールは、主シェルモジュールの内部容積の変更を確保する。これにより、イヤーカップの異なる音響減衰特性が保証される。したがって、異なるモジュールを変更したり使用したりすることにより、異なる拡張ステージ間での切り替えが可能となる。
【0006】
また、問題は、イヤーカップと第2イヤーとからなるヘッドホンであって、2つの前記イヤーカップの前記ハウジングベース体および/または前記主シェルモジュールおよび/または前記シェル交換モジュールは同一形状、特に同一の軸受構成および接続構成を有するヘッドホンにより解決される。
【0007】
また、前記ハウジングベース体および/または前記ハウジングモジュールおよび/または前記主シェルモジュールおよび/または前記シェル交換モジュールが対称平面Eを有するとともに、前記対称平面Eに対して鏡面対称である場合、有利であり得る。スピーカマイクロホン用の鏡面対称マウントまたはヘッドバンド用の鏡面対称のマウント等の軸受構成および接続構成は、特に着目される。使用される構成または形状の対称性により、同一のハウジングベース体、または同一の主シェルモジュールまたはシェル交換モジュールを、左右のイヤーカップに確実に使用することができる。スピーカマイクロホンも、左右両方のイヤーカップに配置され得る。カラー、カラーパターンまたはレタリング等のデザイン要素は、接続構成から除外される。
【0008】
この目的のために、前記ハウジングベース体が前記ハウジングベース体の外側に配置されるヘッドバンド用の少なくとも一対の軸受マウントおよび/またはスピーカマイクロホン用の少なくとも一対のマウントを有し、これにより、前記軸受マウントおよび/または前記マウントが前記対称平面Eに対して対称的に設計される場合、有利であり得る。この特殊な対称性により、イヤーカップを耳の左位置と右位置とで変更すること、そして、これとは独立してスピーカマイクロホンを左位置と右位置とで変更することが確保される。スピーカマイクロホンには、スピーカマイクロホン接続のために、ハウジングベース体上またはハウジングベース体内のマイクロホン入力接点が割り当てられる。
【0009】
また、前記ハウジングモジュールが電気音響部品を有し、前記ハウジングベース体が電気音響部品を有し、これにより、前記電気音響部品は前記電気音響部品にアクティブ接触可能である場合、有利であり得る。これにより、異なる電気音響拡張ステージ間での切り替えが可能となる。アクティブノイズキャンセリング(ANC)および/またはアクティブノイズリダクション(ANR)等の種々の電気音響機能または電子機能が用いられる。
【0010】
有利には、プラグイン接点が設けられ、これを介して前記アクティブ接触が確立可能である。したがって、プラグイン接点は、ハウジングモジュールの電気音響部品とハウジングベース体の電気音響部品とのインターフェースとして機能する。
【0011】
本発明では、前記第1ハウジングモジュールが電気音響部品として少なくとも1つのマイクロホンを有することが非常に重要であり得る。好適には、ノイズ環境の空間的印象を再現するように、少なくとも一対の周囲ノイズ用のマイクロホンが設けられる。
【0012】
本発明による設計および配置に関して、少なくとも1つの第2シェルモジュールが設けられ、
a)前記第2シェルモジュールは、前記主シェルモジュールに対する代替として、または前記第1シェル交換モジュールに対する代替として、前記ハウジングベース体に機械的に接続可能である、または、
b)前記第2シェルモジュールは、前記第1シェル交換モジュールに機械的に接続可能である場合、有利であり得る。これにより、音響減衰構成レベルの幅広いバリエーションが可能になる。
【0013】
また、前記主シェルモジュールが全高S0を有し、前記第1シェル交換モジュールが全高S1を有し、これにより前記全高S0と前記全高S1とが異なる場合、有利であり得る。こうして、音響減衰ステージまたは音響減衰拡張ステージの全高を大きく変動させることができる。
【0014】
また、全高S2を有する第2シェル交換モジュールが設けられ、これにより前記全高S0と前記全高S1と前記全高S2とが異なる場合、有利であり得る。異なる高さを用いることにより、音響減衰の幅広い拡張ステージが達成され得る。したがって、主シェルモジュールを、異なる高さのシェル交換モジュールに交換することも、同一高さのシェル交換モジュールで補足することも可能である。
【0015】
また、前記全高S0、前記全高S1、および/または前記全高S2のすべてに対して、S1=f1*S0および/またはS2=f2*S0、そしてX1<f1<Y1およびX2<f2<Y2が適用される場合、有利であり得る。このようにして、音響減衰に関する拡張ステージの範囲が最適に拡張され得る。それぞれの主シェルモジュール、第1シェル交換モジュール、または第2シェル交換モジュールは、音響減衰材を含む。これにより、音響減衰材は、対応するモジュールの全高S0、全高S1、および/または全高S2に対応する厚さで提供される。
【0016】
前記ハウジングベース体が第1イヤーカップへの電気接続ケーブルのプラグ用のプラグソケットを有する場合、有利であり得る。プラグを手動でプラグソケットに接続したり、これから取り外したりすることができる。両イヤーカップを、接続ケーブルを介して電気的に接続することができる。
【0017】
本発明のさらなる利点および詳細が、特許請求の範囲および明細書に記載され、図面で示される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】イヤーカップの斜視図。
図2図1に示すイヤーカップの上面図。
図3a】シェル交換モジュールの斜視図。
図3b】シェル交換モジュールの斜視図。
図4】ヘッドホンの概略スケッチ。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1および図2に示すイヤーカップ1は、ハウジングベース体2と、主シェルモジュール3と、を有している。ハウジングベース体2は、主シェルモジュール3とともにイヤーカップ1を形成している。イヤーカップ1、すなわちハウジングベース体2および主シェルモジュール3は、共通の対称平面Eを有している。共通対称平面Eに対して、イヤーカップ1は鏡面対称である。これは、特に、図4に示すように、イヤーカップ1をヘッドバンド9に取り付けるための軸受マウント4a、4b、および、スピーカマイクロホン6用のマウント5a、5bに適用される。
【0020】
スピーカ等の電気音響部品は、ハウジングベース体2に収容されている。周囲ノイズ用のマイクロホン2.3、2.4等の追加の電気音響部品を有する第1ハウジングモジュール2.1が、ハウジングベース体2を補足している。第1ハウジングモジュール2.1は、ハウジングベース体2に、プラグイン接点2.6、2.6’を介して作動的に接続している。第1ハウジングモジュール2.1もハウジングベース体2も、対応または相互作用するプラグイン接点2.6、2.6’を有している。ハウジングベース体2は、第2ハウジングモジュール2.1とともに、イヤーカップ1の電気音響特性および電気音響可能性に関して、イヤーカップ1の第1拡張ステージを形成している。第1ハウジングモジュール2.1の代替として、第2ハウジングモジュール2.2が、モジュール設計において使用され得る。この場合、第1ハウジングモジュール2.1を第2ハウジングモジュール2.2に交換する。第2ハウジングモジュール2.2は、ノイズキャンセル機能またはノイズ低減機能等のさらなる電気音響特性を有し得る。第2ハウジングモジュール2.2は、第1ハウジングモジュール2.1と同一の設計を有するとともに、ハウジングベース体2、またはそのプラグイン接点2.6に、プラグイン接点2.6’を介して同様に電気的に連結している。対応する接点2.6が、それぞれのハウジングモジュール2.1、2.2の側面に設けられている(図示せず)。
【0021】
両ハウジングモジュール2.1、2.2の交換を、実施形態例図1に様式化した形態で示す。一方、ハウジングベース体2にモジュール設計において配置された第2ハウジングモジュール2.2は、実施形態例図2において上方から見た図で提供されている。
【0022】
実施形態例図1によれば、イヤーカップ1は、ハウジングモジュール2.1、2.2に対向してハウジングベース体2に接続する主シェルモジュール3も有している。主シェルモジュール3は、主として聴覚保護を目的とする吸音手段を収容するように使用される。実施形態例図1によれば、主シェルモジュール3は、全高S0を有している。
【0023】
主シェルモジュール3の代替または補足として、図3aによれば、全高S0よりもおよそ30%大きい全高S1を有する第1シェル交換モジュール3.1が設けられる。第1シェル交換モジュール3.1は、主シェルモジュール3の代替として、ハウジングベース体2にモジュール設計において取り付けられ得る、または固定され得る。第1シェル交換モジュール3.1が、主シェルモジュール3に加えて、主シェルモジュール3にモジュール設計において配置される、または取り付けられることも意図されている。いずれの場合でも、主シェルモジュール3の既存の高さS0は、0よりも大きい値S1、または値S0+S1の値まで増加する。
【0024】
モジュール設計を有する第2シェル交換モジュール3.2も設けられる。第2シェル交換モジュール3.2は、全高S1のおよそ2倍大きい全高S2を有する。第2シェル交換モジュール3.2も、主シェルモジュール3または第1シェル交換モジュール3.1にモジュール設計において装着され得る。代替的に、第2シェル交換モジュール3.2を、主シェルモジュール3に代えて、または第1シェル交換モジュール3.1に代えて使用することができる。このようにして、所望の音響減衰に適合させることを目的として、モジュール設計において様々な高さを実現することができる。
【0025】
設計例4は、イヤーカップ1および第2イヤーカップ1.2を有するヘッドホン10の基本図を示す。両イヤーカップ1、1.2は、ヘッドバンド9を介して互いに接続している、または、各々がヘッドバンド9の端部に取り付けられている。両イヤーカップ1、1.2は、図1に示す対称平面Eを有することにより、ヘッドバンド9の右側および左側の位置で使用され得る、または取り付けられ得る。両イヤーカップ1、1.2は、接続ケーブル7を介して互いに接続している。接続ケーブル7は、対応するプラグ7.1、7.1’を介してそれぞれのイヤーカップ1、1.2の対応するプラグソケット2.5、2.5’に電気的に接続している。このようにして形成された接点2.6は、それぞれのイヤーカップ1、1.2を交換するために手動で容易に解除することができる。図4によれば、右側に設けられたイヤーカップ1は、図1に示すホルダ5bを介してハウジングベース体2に取り付けられた、または装着されたスピーカマイクロホン6も有している。
【0026】
それぞれのイヤーカップ1、1.2と接続ケーブル7との間に手動で取り外し可能な接点2.6を形成することにより、それぞれの部品、すなわちそれぞれのイヤーカップ1、1.2または接続ケーブル7を容易に交換することができる。
【0027】
1 イヤーカップ
1.1 ハウジング
1.2 ハウジングベース体
2 ハウジングベース体
2.1 第1ハウジングモジュール
2.2 第2ハウジングモジュール
2.3 マイクロホン、周囲ノイズ用マイクロホン
2.4 マイクロホン、周囲ノイズ用マイクロホン
2.5 プラグソケット、接点
2.5’ プラグソケット、接点
2.6 接点、プラグイン接点
2.6’ 接点 プラグイン接点
3 主シェルモジュール
3.1 第1シェル交換モジュール
3.2 第2シェル交換モジュール
4a 軸受マウント
4b 軸受マウント
5a マウント
5b マウント
6 マイクロホン、スピーカーマイクロホン
7 接続ケーブル
7.1 プラグ
7.1’ プラグ
9 ヘッドバンド
10 ヘッドホン
E 対称平面
S0 全高
S1 全高
S2 全高
図1
図2
図3a
図3b
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気音響部品および音響減衰材を収容するためのハウジング(1.1)を有するヘッドホン(10)用のイヤーカップ(1)において、
前記ハウジング(1.1)は、電気音響部品を収容するためのハウジングベース体(2)と、吸音材を収容するための全高S0を有する主シェルモジュール(3)と、を備え、前記主シェルモジュール(3)は、前記ハウジングベース体(2)に機械的に接続し、
音響減衰のための異なる拡張ステージを提供するために、前記ハウジング(1.1)は、前記主シェルモジュール(3)を有し、
1)前記主シェルモジュール(3)はモジュール式に交換可能であり、全高S1を有する少なくとも1つの第1シェル交換モジュール(3.1)が設けられ、前記第1シェル交換モジュール(3.1)は、音響減衰材を含むとともに、前記主シェルモジュール(3)に対する代替として前記ハウジングベース体(2)に機械的に接続可能であり、前記全高S0と前記全高S1とは異なる、および/または、
2)前記主シェルモジュール(3)は、モジュール態様で追加可能であり、音響減衰材を含むとともに全高S1を有する少なくとも1つの第1シェル交換モジュール(3.1)が設けられ、前記第1シェル交換モジュール(3.1)は、前記主シェルモジュール(3)に機械的に接続可能であり、前記全高S0と前記全高S1とは異なる、および/または、
b)前記ハウジングベース体(2)は、対称平面Eを有するとともに、前記対称平面Eに対して鏡面対称となるように設計され、これにより、前記ハウジングベース体(2)は、前記ハウジングベース体(2)の外側に配置されるスピーカマイクロホン(6)用の少なくとも一対のマウント(5a、5b)を有し、前記マウント(5a、5b)は、前記対称平面Eに対して対称的に設計される、
ことを特徴とするイヤーカップ(1)。
【請求項2】
前記ハウジングモジュール(2.1)および/または前記主シェルモジュール(3)および/または前記シェル交換モジュール(3.1、3.2)は、対称平面Eを有するとともに、前記対称平面Eに対して鏡面対称となるように設計される、
ことを特徴とする請求項1に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項3】
前記ハウジングベース体(2)は、前記ハウジングベース体(2)の外側に配置される、ヘッドバンド(9)用の少なくとも一対の軸受マウント(4a、4b)を有し、前記軸受マウント(4a、4b)は、前記対称平面Eに対して対称的に設計される、
ことを特徴とする請求項1に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項4】
前記ハウジングモジュール(2.1、2.2)は電気音響部品を有し、前記ハウジングベース体(2)は電気音響部品を有し、前記電気音響部品は前記電気音響部品にアクティブ接触可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項5】
プラグイン接点(2.6、2.6’)が設けられ、これを介して前記アクティブ接触が確立可能である、
ことを特徴とする請求項4に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項6】
前記第1ハウジングモジュール(2.1)は、電気音響部品として少なくとも1つのマイクロホン(2.3、2.4)を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの第2シェルモジュール(3.2)が設けられ、
a)前記第2シェルモジュール(3.2)は、前記主シェルモジュール(3)に対する代替として、または前記第1シェルモジュール(3.1)に対する代替として、前記ハウジングベース体(2)に機械的に接続可能である、または、
b)前記第2シェルモジュール(3.2)は、前記第1シェルモジュール(3.1)に機械的に接続可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項8】
前記主シェルモジュール(3)は全高S0を有し、前記第1シェル交換モジュール(3.1)は全高S1を有し、前記全高S0と前記全高S1とは異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項9】
全高S2を有する第2シェル交換モジュール(3.2)が設けられ、前記全高S0と前記全高S1と前記全高S2とは異なる、
ことを特徴とする請求項8に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項10】
前記全高S0、前記全高S1、および/または前記全高S2に対して、S1=f1*S0および/またはS2=f2*S0が適用され、X1<f1<Y1およびX2<f2<Y2である、
ことを特徴とする請求項9に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項11】
前記ハウジングベース体(2)は、第1イヤーカップ(1.2)への電気接続ケーブル(7)のプラグ(7.1)用のプラグソケット(2.5)を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のイヤーカップ(1)。
【請求項12】
請求項1~11の一項に記載のイヤーカップ(1)と、
第2イヤーカップ(1.2)と、を備えるヘッドホン(10)であって、
前記2つのイヤーカップ(1、1.2)の、前記ハウジングベース体(2)および/または前記ハウジングモジュール(2.1)および/または前記主シェルモジュール(3)および/または前記シェル交換モジュール(3.1、3.2)は、同一形状を有する、ヘッドホン(10)。
【国際調査報告】