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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】車両窓アセンブリ及び車両
(51)【国際特許分類】
   B60Q 3/208 20170101AFI20240920BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240920BHJP
   B60Q 3/62 20170101ALI20240920BHJP
【FI】
B60Q3/208
F21S2/00 413
B60Q3/62
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521364
(86)(22)【出願日】2021-10-15
(85)【翻訳文提出日】2024-04-09
(86)【国際出願番号】 CN2021124224
(87)【国際公開番号】W WO2023060599
(87)【国際公開日】2023-04-20
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516151818
【氏名又は名称】フーイャォ グラス インダストリー グループ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】イェ,ジャロン
(72)【発明者】
【氏名】リン,シェンイェ
(72)【発明者】
【氏名】マオ,ズオシュイ
(72)【発明者】
【氏名】カオ,リミン
【テーマコード(参考)】
3K040
3K244
【Fターム(参考)】
3K040AA02
3K040GC11
3K244AA04
3K244BA48
3K244CA02
3K244EA01
3K244EC30
3K244ED22
(57)【要約】
本出願は車両窓アセンブリ及び車両を提供する。車両窓アセンブリは車両窓ガラス及び導光アセンブリを備える。車両窓ガラスは、第1透明板、中間層、第2透明板を備える。第1透明板は中間層を介して第2透明板に接続されており、第2透明板は貫通孔をさらに有する。導光アセンブリは導光部材及び固定部材を備える。導光部材の少なくとも一部は貫通孔内に設けられており、且つ導光部材の少なくとも一部は、中間層及び第2透明板に当接し、導光部材の光出射面は貫通孔の周側壁に対向して設けられている。固定部材は、第1透明板から離れた第2透明板の一側の表面に設けられており、固定部材及び第2透明板は光源を収容するための収容空間を形成する。光源の発光面は導光部材の光入射面に対向して設けられており、光源から放出された光線が導光部材を介して感光性素子に入射するようにする。導光部材は貫通孔が設けられた箇所で車両窓ガラスと互いに支持し、貫通孔が設けられた箇所で一定の支持強度を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両窓アセンブリであって、前記車両窓アセンブリは車両窓ガラス及び導光アセンブリを備え、前記車両窓ガラスは、順に積層配置されている第1透明板、中間層、第2透明板を備え、前記第1透明板は前記中間層を介して前記第2透明板に接続されており、前記第2透明板は貫通孔をさらに有し、前記導光アセンブリは導光部材及び固定部材を備え、前記導光部材の少なくとも一部は前記貫通孔内に設けられており、且つ前記導光部材の光出射面は前記貫通孔の周側壁に対向して設けられており、前記固定部材は、前記第1透明板から離れた前記第2透明板の一側の表面に設けられており、前記固定部材及び前記第2透明板は光源を収容するための収容空間を形成し、前記光源の発光面は前記導光部材の光入射面に対向して設けられており、前記車両窓ガラスは感光性素子をさらに備え、前記感光性素子は、前記導光部材の光出射面に対応して設けられており、前記光源から放出された光線が前記導光部材を介して前記感光性素子に入射するようにし、前記感光性素子は、光線を車両内に伝播させるために用いられる、
ことを特徴とする車両窓アセンブリ。
【請求項2】
前記固定部材は、基板と、ハウジングと、少なくとも1つの補強材とを備え、前記基板は前記光源を固定的に載置するために用いられ、前記基板は、前記補強材を介して前記ハウジングの内側壁に固定接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項3】
前記導光部材は光学サブ素子を有し、前記光学サブ素子は前記光源から放出された光線を屈折させ、屈折させた光線は、前記導光部材の光出射面から出射する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項4】
前記導光部材の光出射面と前記導光部材の光入射面との間の角度が0°~90°である、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項5】
前記導光部材の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、前記反射材は光線を反射するために用いられる、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項6】
前記中間層に隣接し且つ対向する前記導光部材の一側の表面の反射率は、予め設定された反射閾値以上である、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項7】
前記貫通孔の形状は、矩形、楕円形、円形又は任意の多角形のうちの1つ又は複数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項8】
前記貫通孔の形状が円形である場合、前記貫通孔の孔径は50mm以下である、
ことを特徴とする請求項7に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項9】
前記貫通孔内に設けられた前記導光部材の形状と、前記貫通孔の形状とが互いにマッチングしている、
ことを特徴とする請求項7に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項10】
前記導光部材は支持部を備え、前記支持部は前記貫通孔の内側壁に当接する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項11】
前記貫通孔内に設けられた前記導光部材と、前記貫通孔の内側壁との間に隙間があり、前記隙間は2mm以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項12】
前記貫通孔を越えて延出する前記導光部材の光出射面の延出長さは5mm以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項13】
前記貫通孔の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、前記反射材は光線を反射するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項14】
前記車両窓ガラスは反射層をさらに含み、前記反射層は、前記第2透明板に隣接する前記中間層の一側の表面に設けられており、且つ前記貫通孔に対応して設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項15】
車両であって、
前記車両は、請求項1~14のいずれか1項に記載の車両窓アセンブリと車体フレームとを備え、前記車両窓アセンブリは前記車体フレームに取り付けられている、
ことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、車両部品の技術分野に関し、特に車両窓アセンブリ及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車両は従来から人々の重要な交通手段の一つである。現在、車両上の窓ガラスに穴を開けることにより、内部に複数の発光ダイオードを統合的に設置することができ、それによって、異なる機能を実現する。
【0003】
既存技術において、構造では、穴が開けられた箇所での車両窓ガラスの強度が強化されていないため、例えば、穴が開けられた箇所に発光ダイオードが直接に設けられるため、穴が開けられていない箇所での車両窓ガラスの強度と比べて、穴が開けられた箇所での車両窓ガラスの強度が弱く、車両運転の安全性に影響するおそれがある。
【発明の概要】
【0004】
本出願は車両窓アセンブリを開示する。それによって、穴が開けられていない箇所での車両窓ガラスの強度と比べて、穴が開けられた箇所での車両窓ガラスの強度が弱いという技術的課題を解決し、車両運転の安全性に影響することを回避する。
【0005】
第一様態において、本出願は車両窓アセンブリを提供する。車両窓アセンブリは車両窓ガラス及び導光アセンブリを備える。車両窓ガラスは、順に積層配置されている第1透明板、中間層、第2透明板を備える。第1透明板は中間層を介して第2透明板に接続されており、第2透明板は貫通孔をさらに有する。導光アセンブリは導光部材及び固定部材を備える。導光部材の少なくとも一部は貫通孔内に設けられており、且つ導光部材の少なくとも一部は、中間層及び第2透明板に当接し、導光部材の光出射面は貫通孔の周側壁に対向して設けられている。固定部材は、第1透明板から離れた第2透明板の一側の表面に設けられており、固定部材及び第2透明板は光源を収容するための収容空間を形成する。光源の発光面は導光部材の光入射面に対向して設けられている。車両窓ガラスは感光性素子(light-sensitive member)をさらに備える。感光性素子は、導光部材の光出射面に対応して設けられており、光源から放出された光線が導光部材を介して感光性素子に入射するようにする。感光性素子は、光線を車両内に伝播させるために用いられる。
【0006】
導光部材が貫通孔内に設けられ、且つ導光部材の少なくとも一部が中間層及び第2透明板に当接することにより、導光部材は貫通孔が設けられた箇所で車両窓ガラスと互いに支持し、貫通孔が設けられた箇所で一定の支持強度を有する。それによって、車両運転の安全性に影響することを回避する。
【0007】
選択的に、固定部材は、基板と、ハウジングと、少なくとも1つの補強材とを備え、基板は光源を固定的に載置するために用いられ、基板は、補強材を介してハウジングの内側壁に固定接続されている。
【0008】
選択的に、導光部材は光学サブ素子を有し、光学サブ素子は光源から放出された光線を屈折させ、屈折させた光線は、導光部材の光出射面から出射する。
【0009】
選択的に、導光部材の光出射面と導光部材の光入射面との間の角度が0°~90°である。
【0010】
選択的に、導光部材の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、反射材は光線を反射するために用いられる。
【0011】
選択的に、中間層に隣接し且つ対向する導光部材の一側の表面の反射率は、予め設定された反射閾値以上である。
【0012】
選択的に、貫通孔の形状は、矩形、楕円形、円形又は任意の多角形のうちの1つ又は複数である。
【0013】
選択的に、貫通孔の形状が円形である場合、貫通孔の孔径は50mm以下である。
【0014】
選択的に、貫通孔内に設けられた導光部材の形状と、貫通孔の形状とが互いにマッチングしている。
【0015】
選択的に、導光部材は支持部(supporting portion)を備え、支持部は貫通孔の内側壁に当接する。
【0016】
選択的に、貫通孔内に設けられた導光部材と、貫通孔の内側壁との間に隙間があり、隙間は2mm以下である。
【0017】
選択的に、貫通孔を越えて延出する導光部材の光出射面の延出長さは5mm以下である。
【0018】
選択的に、貫通孔の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、反射材は光線を反射するために用いられる。
【0019】
選択的に、車両窓ガラスは反射層をさらに含み、反射層は、第2透明板に隣接する中間層の一側の表面に設けられており、且つ貫通孔に対応して設けられている。
【0020】
第二態様において、本出願は車両をさらに提供する。車両は、第一態様に記載の車両窓アセンブリと車体フレームとを備え、車両窓アセンブリは、車体フレームに取り付けられている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本出願の実施形態における技術案をより明確に説明するために、以下、実施形態に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、説明される図面は本出願のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者にとって、創造的な努力なしに、これらの図面によって他の図面を得ることができる。
図1図1は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。
図2図2は、図1における線I-Iに沿った断面図である。
図3図3は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。
図4図4は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。
図5図5は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。
図6図6は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。
図7図7は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。
図8図8は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。
図9図9は、図2における点線枠という局部を示す拡大図である。
図10図10は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。
図11図11は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。
図12図12は、本出願の一実施形態に係る車両を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本出願の実施形態の図面を参照しながら本出願の実施形態における技術案を明晰に、全面的に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本出願の一部の実施形態のみであり、すべての実施形態ではない。本出願における実施形態に基づいて、当業者が創造的な努力なしに得ることができるすべての他の実施形態は、皆本出願の保護範囲に属する。
【0023】
本出願は、車両窓アセンブリ1を提供する。図1及び図2を併せて参照すると、図1は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。図2は、図1における線I-Iに沿った断面図である。車両窓アセンブリ1は車両窓ガラス11及び導光アセンブリ12を備える。車両窓ガラス11は、順に積層配置されている第1透明板111、中間層112、第2透明板113を備える。第1透明板111は中間層112を介して第2透明板113に接続されており、第2透明板113は貫通孔115をさらに有する。導光アセンブリ12は導光部材121及び固定部材122を備える。導光部材121の少なくとも一部は貫通孔115内に設けられており、且つ導光部材121の少なくとも一部は、中間層112及び第2透明板113に当接し、導光部材121の光出射面1212は貫通孔115の周側壁に対向して設けられている。固定部材122は、第1透明板111から離れた第2透明板113の一側の表面に設けられており、固定部材122及び第2透明板113は光源21を収容するための収容空間123を形成する。光源21の発光面211は導光部材121の光入射面1211に対向して設けられている。車両窓ガラス11は感光性素子114をさらに備える。感光性素子114は、導光部材121の光出射面1212に対応して設けられており、光源21から放出された光線が導光部材121を介して感光性素子114に入射するようにする。感光性素子114は、光線を車両内に伝播させるために用いられる。
【0024】
なお、車両窓ガラス11は合わせガラスである。車両窓ガラス11が車両に取り付けられる場合、第2透明板113から離れた第1透明板111の一側が車両の外側であり、第1透明板111から離れた第2透明板113の一側が車両の内側である。即ち、本実施形態では、導光アセンブリ12及び光源21は、車両の内側に設けられている。
【0025】
中間層112は、一定の接着性を有し、第1透明板111と第2透明板113とを接着するために用いられる。図2に示されたように、第2透明板113に貫通孔115を開けるとき、貫通孔115が設けられた箇所に中間層112の少なくとも一部が残されることにより、導光部材121が中間層112に当接するとき、中間層112に接着され、一定の強度を有する一体構造を形成する。同時に、導光部材121は第2透明板113に当接し、導光部材121及び車両窓ガラス11の、貫通孔115が設けられた箇所での強度をさらに高める。
【0026】
具体的に、光源21の発光面211は、光源21が発光した後、主に光線を出射するための面を指す。導光部材121の光入射面1211は、導光部材121の、主に光線を受光するための面を指す。導光部材121の光出射面1212は、導光部材121の光入射面1211によって受光された光線が導光部材121内を伝播した後、主に上記伝播した光線を出射するための面を指す。理解できるように、本出願では導光部材121の光入射面1211の数、光出射面1212の数が限定されない。
【0027】
導光部材121を設置することにより、導光部材121の光出射面1212を貫通孔115の内側壁に対向して設置して、光源21から放出された光線を、導光部材121を介して感光性素子114に入射させればいい。それによって、光源21が貫通孔115内に設置されることによる、貫通孔115が設けられた箇所での車両窓ガラス11の構造強度への影響、を回避する。
【0028】
なお、本実施形態では、感光性素子114は、積層方向において第1透明板111に隣接する第2透明板113の一側の表面に設けられている。理解できるように、他の可能な実施形態において、感光性素子114は、車両窓ガラス11の他の位置に設けられてもよい。例えば、図3及び図4を併せて参照すると、図3は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。図4は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。図3に示されたように、感光性素子114は、積層方向において第1透明板111から離れた第2透明板113の一側の表面に設けられている。又は、図4に示されたように、感光性素子114は、第2透明板113の内部に設けられていることなどが挙げられる。本出願ではそれについては限定されない。
【0029】
理解できるように、感光性素子114が第2透明板113に対応して設けられている場合、光源21から放出された光線は、導光部材121を介して第2透明板113にも入射する。即ち、本実施形態では、第2透明板113は導光層としても機能し、それによって、光線は第2透明板113内を伝播し、最終的に感光性素子114に入射する。
【0030】
具体的に、光源21から放出された光線が導光部材121を介して感光性素子114に入射した後、感光性素子114は光線を車両内に反射させることができ、又は、光線を車両内に屈折させることもできる。感光性素子114がフォトルミネッセンス素子(photoluminescence element)である場合、感光性素子114は光源21から放出された光線によって励起された後、車両内に向けて発光することができる。理解できるように、本出願では感光性素子114の種類が限定されない。
【0031】
理解できるように、本実施形態において、導光部材121が貫通孔115内に設けられ、且つ導光部材121の少なくとも一部が中間層112及び第2透明板113に当接することにより、導光部材121は貫通孔115が設けられた箇所で車両窓ガラス11と互いに支持し、貫通孔115が設けられた箇所で一定の支持強度を有する。それによって、車両運転の安全性に影響することを回避する。
【0032】
1つの可能な実施形態では、図2を再び参照すると、固定部材122は、基板1221と、ハウジング1222と、少なくとも1つの補強材1223とを備える。基板1221は光源21を固定的に載置するために用いられ、基板1221は、補強材1223を介してハウジング1222の内側壁に固定接続されている。
【0033】
具体的に、ハウジング1222の両端はそれぞれ、第1透明板111から離れた第2透明板113の一側の表面に固定接続されている。理解できるように、本出願では、ハウジング1222と第2透明板113との固定接続の方式が限定されない。本実施形態において、補強材1223は高い接続強度を有し、基板1221が補強材1223を介してハウジング1222の内側壁に固定接続されることにより、固定部材122の全体的な構造強度が大きくなる。
【0034】
本実施形態において、ハウジング1222に、基板1221を対応する位置にスナップできるスナップフィット部材(snap-fit member)がさらに設けられている。基板1221は導光部材121の入光面1211と平行に設けられ、光源21は基板1221に固定的に設けられ、それによって、光源21の発光面211が導光部材121の入光面1211に対向して設けられる。
【0035】
1つの可能な実施形態では、図2を再び参照すると、導光部材121は光学サブ素子1213を有し、光学サブ素子1213は光源21から放出された光線を屈折させ、屈折させた光線は、導光部材121の光出射面1212から出射する。
【0036】
具体的に、光学サブ素子1213の2つの表面は光線を屈折させる役割を有する。光線が光学サブ素子1213の2つの表面のそれぞれに入射すると、光線が屈折して光学サブ素子1213から出射する。本実施形態において、光源21から放出された光線は、導光部材121の光入射面1211から導光部材121に入り、光学サブ素子1213に入射し、光学サブ素子1213を通して屈折し、最終的に導光部材121の光出射面1212から出射する。
【0037】
理解できるように、他の可能な実施形態において、導光部材121には、導光部材121の光入射面1211と一定の角度をなす反射鏡などの光学素子が設けられることもでき、それによって、導光部材121の光入射面1211から入射した光線が導光部材121の光出射面1212から出射することを実現する。本出願ではそれについては限定されない。
【0038】
1つの可能な実施形態において、導光部材121の光出射面1212と導光部材121の光入射面1211との間の角度が0°~90°である。
【0039】
本実施形態において、導光部材121の光出射面1212と導光部材121の光入射面1211とは互いに垂直に設けられている。理解できるように、導光部材121の光出射面1212が貫通孔115の内側壁に対向して設けられるとき、導光部材121の光出射面1212から出射する光線が感光性素子114により多く入射することができる。具体的に、基板1221が貫通孔115の内側壁に対して垂直又はほぼ垂直であり、且つ導光部材121の光入射面1211が基板1221に対してほぼ平行であるため、導光部材121の光出射面1212と導光部材121の光入射面1211とは互いに垂直又はほぼ垂直に設けられている。
【0040】
理解できるように、他の可能な実施形態では、図5を併せて参照すると、図5は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。導光部材121の光出射面1212から出射する光線が感光性素子114へ入射することに影響しない限り、導光部材121の光入射面1211と導光部材121の光出射面1212とは、角度をなして設けられてもよく、又は、平行に設けられてもよく、本出願ではそれについては限定されない。
【0041】
1つの可能な実施形態では、導光部材121の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、反射材は光線を反射するために用いられる。
【0042】
具体的に、光源21から放出された光線が、導光部材121の光入射面1211から導光部材121の内部に入射した後、入射した光線がすべて導光部材121の光出射面1212から直接に出射できるというわけではなく、一部の光線の伝播方向が変化する可能性がある。理解できるように、本実施形態では、光線をより効率的に利用するために、導光部材121の内側壁の少なくとも一部に反射材を設けることにより、導光部材121の光出射面1212から出射しなかった光線は、導光部材121の内部で複数回反射し、最終的に光学サブ素子1213又は他の光学素子の屈折/反射によって、光線の伝播方向が変えられることができ、導光部材121の光出射面1212から出射する。
【0043】
理解できるように、他の可能な実施形態において、導光部材121の光入射面1211の後方に、光線を集中し且つコリメートする(collimate)ための光学素子を追加的に設置してもよく、それによって、光線がより良い角度で光学サブ素子1213又は光線の伝播方向を変更する他の光学素子に入射する。本出願ではそれについては限定されない。
【0044】
1つの可能な実施形態では、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面の反射率は、予め設定された反射閾値以上である。
【0045】
具体的に、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面の反射率は、予め設定された反射閾値以上である。即ち、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面に入射した光線の大部分は、導光部材121の内部へ反射し、反射した光線の量は、予め設定された反射閾値によって決められる。理解できるように、この予め設定された反射閾値は、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面の材質によって決定される。本実施形態において、予め設定された反射閾値は、99%、97%、96%などであってもよく、実際の状況に応じて導光部材121の材質を変更することにより、予め設定された反射閾値を変更することができる。本出願ではそれについては限定されない。
【0046】
理解できるように、本実施形態において、このような設置方式によって、一方では、導光部材121の内部の光線の利用率をさらに向上させることができ、他方では、光線が、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面から出射することを防止することができ、即ち、光線が中間層112及び第1透明板111を通って車両の外側に出射することを防止することができ、それにより、車両窓ガラス11内の導光アセンブリ12などの構造を車両の外側から観察することを回避し、全体的な見栄えを向上させる。
【0047】
1つの可能な実施形態において、図6図8を併せて参照すると、図6は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。図7は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。図8は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。貫通孔115の形状は、矩形、楕円形、円形又は任意の多角形のうちの1つ又は複数である。
【0048】
なお、貫通孔115の形状をより明確且つ直感的に観察するために、貫通孔115は図6において透視で示されている。貫通孔115の形状とは、車両窓アセンブリ1の上面図における貫通孔115の輪郭の形状を意味する。理解できるように、貫通孔115の形状は、車両窓ガラス11に設けられた感光性素子114の位置に応じて変化する。それによって、光線は貫通孔115の内側壁を通して感光性素子114に入射することができる。
【0049】
具体的に、導光アセンブリ12は、貫通孔115の位置に応じて設けられる。理解できるように、貫通孔115は、図6に示されたように連続的に設けられてもよく、図7又は図8に示されたように間隔をあけて設けられてもよく、本出願ではそれについては限定されない。
【0050】
1つの可能な実施形態では、図8を再び参照すると、貫通孔115の形状が円形である場合、貫通孔115の孔径は50mm以下である。
【0051】
理解できるように、貫通孔115は孔径が大きすぎると、車両窓ガラス11の構造を損なうおそれがあるため、本実施形態では、貫通孔115の孔径は50mm以下である。貫通孔115を図6又は図7に示されたような形状に設ける場合、貫通孔115の短軸も50mm以下であるべきである。
【0052】
好ましくは、貫通孔115の孔径は40mm以下であってもよい。具体的に、貫通孔115の孔径は38mm、35mm、26mm、21mmなどであってもよく、本出願ではそれについては限定されない。
【0053】
1つの可能な実施形態では、貫通孔115内に設けられた導光部材121の形状と、貫通孔115の形状とが互いにマッチングしている。
【0054】
具体的に、貫通孔115内に設けられた導光部材121の形状と貫通孔115の形状とが互いにマッチングしていることは、導光部材121の輪郭と貫通孔115の輪郭とがほぼ同じであることを意味する。理解できるように、本実施形態において、このような設置方式によって、一方では、導光部材121の光出射面1212ができるだけ貫通孔115の内側壁に対向して設けられることができ、それによって、光線の利用率を向上させることができ、他方では、形状が互いにマッチングすることによって、導光部材121と貫通孔115の内側壁との衝突を回避することができ、ある程度、導光部材121と車両窓ガラス11とを保護する。
【0055】
1つの可能な実施形態では、図9を併せて参照すると、図9は、図2における点線枠という局部を示す拡大図である。導光部材121は支持部1214を備え、支持部1214は貫通孔115の内側壁に当接する。
【0056】
本実施形態において、支持部1214は、中間層112に近い導光部材121の一側に位置する。支持部1214が貫通孔115の内側壁に当接することにより、貫通孔115が設けられた箇所で導光部材121と車両窓ガラス11とがより均一な力受け、貫通孔115が設けられた箇所での車両窓ガラス11の強度をある程度さらに向上させる。
【0057】
他の可能な実施形態では、貫通孔115が設けられた箇所での車両窓ガラス11の強度に影響しない限り、支持部1214は、導光部材121の他の位置に設けられてもよく、本出願ではそれについては限定されない。
【0058】
1つの可能な実施形態において、貫通孔115内に設けられた導光部材121と、貫通孔115の内側壁との間に隙間があり、隙間は2mm以下である。
【0059】
具体的に、取り付けを容易にするために、貫通孔115内に設けられた導光部材121と、貫通孔115の内側壁との間に隙間がある。理解できるように、隙間が大きすぎると、導光部材121の光出射面1212から出射した光線の一部が感光性素子114に入射できなくなる可能性がある。従って、本実施形態では、隙間は2mm以下である。好ましくは、上記隙間は1.5mm以下であってもよく、具体的に、上記隙間は1.3mm、1.1mm、0.7mm、0.5mmなどであってもよく、本出願ではそれについては限定されない。
【0060】
1つの可能な実施形態では、貫通孔115を越えて延出する導光部材121の光出射面1212の延出長さは5mm以下である。
【0061】
具体的に、貫通孔115を越えて延出する導光部材121の光出射面1212の延出長さは、導光部材121の光出射面1212に隣接する貫通孔115の一側の表面までの導光部材121の光出射面1212の高さを指す。
【0062】
本実施形態では、光線の利用効率を確保するために、貫通孔115を越えて延出する導光部材121の光出射面1212の延出長さは5mm以下である。好ましくは、貫通孔115を越えて延出する導光部材121の光出射面1212の延出長さは3mm以下であってもよい。具体的に、貫通孔115を越えて延出する導光部材121の光出射面1212の延出長さは2.8mm、2.4mm、1.0mm、0.5mmなどであってもよく、本出願ではそれについては限定されない。
【0063】
1つの可能な実施形態では、貫通孔115は、第2透明板113の、積層方向において互いに反対する2つの表面を貫通している。
【0064】
具体的に、本実施態様では、導光部材121は中間層112に接着されている。理解できるように、他の可能な実施態様において、第2透明板113にブラインド穴(blind hole)が設けられており、ブラインド穴は、第2透明板113の積層方向において互いに反対する2つの表面を貫通しておらず、一定の深さを有する固定溝に相当し、導光部材121はブラインド穴内に固定的に設けられており、本出願ではそれについては限定されない。
【0065】
1つの可能な実施形態では、貫通孔115の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、反射材は光線を反射するために用いられる。
【0066】
なお、貫通孔115の内側壁のすべてが光線の受光に用いられるというわけではない。従って、本実施形態では、光線の利用率をさらに向上させるために、貫通孔115の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、反射材は光線を導光部材121又は感光性素子114に反射する。
【0067】
1つの可能な実施形態において、図10を併せて参照すると、図10は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。車両窓ガラス11は反射層116をさらに含み、反射層116は、第2透明板113に隣接する中間層112の一側の表面に設けられており、且つ貫通孔115に対応して設けられている。
【0068】
具体的に、このような設置方式によって、導光部材121の内部から反射層116に入射した光線の大部分が導光部材121の内部に反射することができる。理解できるように、本実施形態において、このような設置方式によって、一方では、導光部材121の内部の光線の利用率をさらに向上させることができ、他方では、光線が、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面から出射することを防止することができ、即ち、光線が中間層112及び第1透明板111を通って車両の外側に出射することを防止することができ、それにより、車両窓ガラス11内の導光アセンブリ12などの構造を車両の外側から観察することを回避し、全体的な見栄えを向上させる。
【0069】
1つの可能な実施形態では、図11を併せて参照すると、図11は、本出願の別の実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。具体的に、図11に示されたように、導光部材は、「L」字状の構造を有する。理解できるように、他の可能な実施形態において、導光部材の形状は他の形状であってもよく、本出願ではそれについては限定されない。
【0070】
本出願は車両2をさらに提供する。図12を併せて参照すると、図12は、本出願の一実施形態に係る車両を示す上面図である。車両2は、上述した車両窓アセンブリ1と車体フレーム22とを備え、車両窓アセンブリ1は、車体フレーム22に取り付けられている。具体的に、車両窓アセンブリ1については上記説明を参照することができ、本明細書では繰り返さない。
【0071】
本明細書では、具体的な例を用いて本出願の原理及び実施形態を説明した。上記実施形態の説明はただ本出願の中核となる思想への理解を助けるために用いられる。同時に、当業者にとって、本出願の思想に基づいて、具体的な実施形態及び応用範囲はいずれも変わるところがある。上記のように、本明細書の内容は本出願を限定するものであると理解されるべきではない。
【符号の説明】
【0072】
1…車両窓アセンブリ
11…車両窓ガラス
111…第1透明板
112…中間層
113…第2透明板
114…感光性素子
115…貫通孔
116…反射層
12…導光アセンブリ
121…導光部材
1211…光入射面
1212…光出射面
1213…光学サブ素子
1214…支持部
122…固定部材
1221…基板
1222…ハウジング
1223…補強材
123…収容空間
2…車両
21…光源
211…発光面
22…車体フレーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
第一様態において、本出願は車両窓アセンブリを提供する。車両窓アセンブリは車両窓ガラス及び導光アセンブリを備える。車両窓ガラスは、順に積層配置されている第1透明板、中間層、第2透明板を備える。第1透明板は中間層を介して第2透明板に接続されており、第2透明板は貫通孔を有する。導光アセンブリは導光部材及び固定部材を備える。導光部材の少なくとも一部は貫通孔内に設けられており、且つ導光部材の少なくとも一部は、中間層及び第2透明板に当接し、導光部材の光出射面は貫通孔の側壁に対向して設けられている。固定部材は、第1透明板から離れた第2透明板の一側の表面に設けられており、固定部材及び第2透明板は光源を収容するための収容空間を形成する。光源の発光面は導光部材の光入射面に対向して設けられている。車両窓ガラスは感光性素子(light-sensitive member)をさらに備える。感光性素子は、導光部材の光出射面に対応して設けられており、光源から放出された光線が導光部材を介して感光性素子に入射するようにする。感光性素子は、光線を車両内に伝播させるために用いられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
選択的に、中間層に隣接し且つ対向する導光部材の一側の表面の反射率は、反射閾値以上である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
本出願は、車両窓アセンブリ1を提供する。図1及び図2を併せて参照すると、図1は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す上面図である。図2は、図1における線I-Iに沿った断面図である。車両窓アセンブリ1は車両窓ガラス11及び導光アセンブリ12を備える。車両窓ガラス11は、順に積層配置されている第1透明板111、中間層112、第2透明板113を備える。第1透明板111は中間層112を介して第2透明板113に接続されており、第2透明板113は貫通孔115を有する。導光アセンブリ12は導光部材121及び固定部材122を備える。導光部材121の少なくとも一部は貫通孔115内に設けられており、且つ導光部材121の少なくとも一部は、中間層112及び第2透明板113に当接し、導光部材121の光出射面1212は貫通孔115の側壁に対向して設けられている。固定部材122は、第1透明板111から離れた第2透明板113の一側の表面に設けられており、固定部材122及び第2透明板113は光源21を収容するための収容空間123を形成する。光源21の発光面211は導光部材121の光入射面1211に対向して設けられている。車両窓ガラス11は感光性素子114をさらに備える。感光性素子114は、導光部材121の光出射面1212に対応して設けられており、光源21から放出された光線が導光部材121を介して感光性素子114に入射するようにする。感光性素子114は、光線を車両内に伝播させるために用いられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
なお、本実施形態では、感光性素子114は、積層方向において第1透明板111に隣接する第2透明板113の一側の表面に設けられている。理解できるように、他の可能な実施形態において、感光性素子114は、車両窓ガラス11の他の位置に設けられてもよい。例えば、図3及び図4を併せて参照すると、図3は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。図4は、本出願の一実施形態に係る車両窓アセンブリを示す断面図である。図に示されたように、感光性素子114は、積層方向において第1透明板111から離れた第2透明板113の一側の表面に設けられている。又は、図に示されたように、感光性素子114は、第2透明板113の内部に設けられていることなどが挙げられる。本出願ではそれについては限定されない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
1つの可能な実施形態では、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面の反射率は、反射閾値以上である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
具体的に、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面の反射率は、反射閾値以上である。即ち、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面に入射した光線の大部分は、導光部材121の内部へ反射し、反射した光線の量は、反射閾値によって決められる。理解できるように、この反射閾値は、中間層112に隣接し且つ対向する導光部材121の一側の表面の材質によって決定される。本実施形態において、反射閾値は、99%、97%、96%などであってもよく、実際の状況に応じて導光部材121の材質を変更することにより、反射閾値を変更することができる。本出願ではそれについては限定されない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両窓アセンブリであって、前記車両窓アセンブリは車両窓ガラス及び導光アセンブリを備え、前記車両窓ガラスは、順に積層配置されている第1透明板、中間層、第2透明板を備え、前記第1透明板は前記中間層を介して前記第2透明板に接続されており、前記第2透明板は貫通孔を有し、前記導光アセンブリは導光部材及び固定部材を備え、前記導光部材の少なくとも一部は前記貫通孔内に設けられており、且つ前記導光部材の光出射面は前記貫通孔の側壁に対向して設けられており、前記固定部材は、前記第1透明板から離れた前記第2透明板の一側の表面に設けられており、前記固定部材及び前記第2透明板は光源を収容するための収容空間を形成し、前記光源の発光面は前記導光部材の光入射面に対向して設けられており、前記車両窓ガラスは感光性素子をさらに備え、前記感光性素子は、前記導光部材の光出射面に対応して設けられており、前記光源から放出された光線が前記導光部材を介して前記感光性素子に入射するようにし、前記感光性素子は、光線を車両内に伝播させるために用いられる、
ことを特徴とする車両窓アセンブリ。
【請求項2】
前記固定部材は、基板と、ハウジングと、少なくとも1つの補強材とを備え、前記基板は前記光源を固定的に載置するために用いられ、前記基板は、前記補強材を介して前記ハウジングの内側壁に固定接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項3】
前記導光部材は光学サブ素子を有し、前記光学サブ素子は前記光源から放出された光線を屈折させ、屈折させた光線は、前記導光部材の光出射面から出射する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項4】
前記導光部材の光出射面と前記導光部材の光入射面との間の角度が0°~90°である、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項5】
前記導光部材の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、前記反射材は光線を反射するために用いられる、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項6】
前記中間層に隣接し且つ対向する前記導光部材の一側の表面の反射率は、反射閾値以上である、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項7】
前記貫通孔の形状は、矩形、楕円形、円形又は任意の多角形のうちの1つ又は複数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項8】
前記貫通孔の形状が円形である場合、前記貫通孔の孔径は50mm以下である、
ことを特徴とする請求項7に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項9】
前記貫通孔内に設けられた前記導光部材の形状と、前記貫通孔の形状とが互いにマッチングしている、
ことを特徴とする請求項7に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項10】
前記導光部材は支持部を備え、前記支持部は前記貫通孔の前記内側壁に当接する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項11】
前記貫通孔内に設けられた前記導光部材と、前記貫通孔の前記内側壁との間に隙間があり、前記隙間は2mm以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項12】
前記貫通孔を越えて延出する前記導光部材の光出射面の延出長さは5mm以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項13】
前記貫通孔の内側壁の少なくとも一部に反射材が設けられており、前記反射材は光線を反射するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項14】
前記車両窓ガラスは反射層をさらに含み、前記反射層は、前記第2透明板に隣接する前記中間層の一側の表面に設けられており、且つ前記貫通孔に対応して設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両窓アセンブリ。
【請求項15】
車両であって、
前記車両は、請求項1~14のいずれか1項に記載の車両窓アセンブリと車体フレームとを備え、前記車両窓アセンブリは前記車体フレームに取り付けられている、
ことを特徴とする車両。
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正の内容】
図2
【国際調査報告】