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特表2024-535649三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム
<図1>
  • 特表-三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム 図1
  • 特表-三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム 図2
  • 特表-三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20240920BHJP
【FI】
H02M7/48 S
H02M7/48 R
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024546352
(86)(22)【出願日】2022-10-10
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 CN2022124411
(87)【国際公開番号】W WO2023066068
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202111212740.8
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524149506
【氏名又は名称】成都尚▲華▼▲電▼气有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】王 永建
(72)【発明者】
【氏名】▲鐘▼ 磊
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲偉▼▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 波
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770BA03
5H770BA11
5H770CA01
5H770CA02
5H770DA01
5H770DA03
5H770DA10
5H770DA24
5H770DA30
5H770DA41
(57)【要約】
三相交流入力ポートと3組の直流出力ポート群を含み、各組の直流出力ポート群は、n個の直流出力ポートを含み、nは1以上であり、nの数は外部三相電源の電圧レベルに応じて設定される三相整流装置(100)と、3n個の独立したパワーエレクトロニクス変圧器(210)を含み、各パワーエレクトロニクス変圧器(210)の入力ポートが三相整流装置(100)の1つの直流出力ポートに対応して接続され、各パワーエレクトロニクス変圧器(210)の出力ポートが並列接続されてその直流出力ポートとなるDC/DC変換装置(200)と、入力ポートがDC/DC変換装置(200)の直流出力ポートに接続され、出力ポートがトラクションモータ(400)に電気的に接続されるトラクション逆変換装置(300)と、を含む、三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システムを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システムであって、
三相交流入力ポートと3組の直流出力ポート群を含み、各組の直流出力ポート群はn個の直流出力ポートを含み、nは1以上である三相整流装置と、
3n個の独立したパワーエレクトロニクス変圧器を含み、各パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートが前記三相整流装置の1つの直流出力ポートに対応して接続され、各パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートが並列接続されてその直流出力ポートとなるDC/DC変換装置と、
入力ポートが前記DC/DC変換装置の直流出力ポートに接続され、出力ポートがトラクションモータに電気的に接続されるトラクション逆変換装置と、を含む、ことを特徴とする三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項2】
前記三相整流装置は、3組のカスケードH-ブリッジ整流器を含み、各組のカスケードH-ブリッジ整流器は、n個の単相整流器を含み、各組のカスケードH-ブリッジ整流器のn個の単相整流器の入力ポートがカスケードされて第1入力端子及び第2入力端子となり、3つの第1入力端子は互いに接続され、3つの第2入力端子は共同で前記三相整流装置の三相交流入力ポートを構成し、各組のカスケードH-ブリッジ整流器のn個の単相整流器の出力ポートは共同で前記三相整流装置の1組の直流出力ポート群を構成する、ことを特徴とする請求項1に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項3】
nの値は、外部三相電源電圧レベル、単相整流器の定格入力電圧に応じて決定される、ことを特徴とする請求項2に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項4】
入力ポートが前記DC/DC変換装置の直流出力ポートに接続され、出力ポートが補助機器に電気的に接続された補助逆変換装置をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項5】
前記三相整流装置の三相交流入力ポートにはリアクトルが直列接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項6】
前記パワーエレクトロニクス変圧器は、順次接続された単相フルブリッジインバータ、高周波変圧器、及び単相フルブリッジ整流器を含み、前記単相フルブリッジインバータの直流入力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートとし、前記単相フルブリッジ整流器の直流出力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートとする、ことを特徴とする請求項1に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項7】
前記単相フルブリッジインバータの出力ポートと前記高周波変圧器の一次側との間にリアクトル及びコンデンサが接続されており、前記高周波変圧器の二次側と前記単相フルブリッジ整流器の入力ポートとの間にリアクトル及びコンデンサが接続されている、ことを特徴とする請求項6に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項8】
前記単相フルブリッジインバータの直流入力ポートにはコンデンサが並列接続されており、前記単相フルブリッジ整流器の直流出力ポートにはコンデンサが並列接続されている、ことを特徴とする請求項6に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項9】
前記パワーエレクトロニクス変圧器は、順次接続された単相ハーフブリッジインバータ、高周波変圧器、及び単相ハーフブリッジ整流器を含み、前記単相ハーフブリッジインバータの直流入力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートとし、前記単相ハーフブリッジ整流器の直流出力ポートは前記パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートとする、ことを特徴とする請求項1に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【請求項10】
前記単相ハーフブリッジインバータの出力ポートと前記高周波変圧器の一次側との間にリアクトル及びコンデンサが接続されており、前記高周波変圧器の二次側と前記単相ハーフブリッジ整流器の入力ポートとの間にリアクトル及びコンデンサが接続されている、ことを特徴とする請求項9に記載の三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年10月18日に提出された、中国特許出願202111212740.8の利益を主張しており、当該出願の内容は、引用により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、電気鉄道及び都市鉄道の技術分野に関し、特に三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システムに関する。
【背景技術】
【0003】
交流トラクションモータは、直流トラクションモータと比べ、出力密度が高く、価格が安く、シンプルで信頼性が高く、空転防止性能が優れているなどの利点があるため、直流モータに代わって幹線電気鉄道及び都市鉄道交通トラクションのための主な動力源となりつつある。電気鉄道は、単相給電を採用しており、電気機関車やモータトレインユニットに搭載された交流トラクションモータは、三相インバータで駆動する必要がある。この変換機能を実現するため、電気機関車やモータトレインユニットには、交流・直流・交流トラクションコンバータが搭載されている。すなわち、まず、単相交流を直流に変換し、さらにインバータにより三相交流に変換し、電圧・周波数を調整して速度を調整する。従来の電気鉄道給電システムのトラクションバスの定格電圧は27.5kVで、最高電圧は31kVに達し、パワーエレクトロニクスデバイスの定格電圧の制限を受けているため、電気機関車やモータトレインユニットには車載トラクション変圧器が搭載されており、まず、トラクションネットワークの電圧は降圧してからトラクション変換器に供給される。しかし、車載トラクション変圧器の体積と重量が大きく、機関車やモータトレインユニットの軸の重さを増加するとともに、損失を増加し、効率を低下させ、出力密度に影響を与え、モータトレインユニットの速度の更なる向上を制限する。
【0004】
車載トラクション変圧器を省略するために、出願人は、『モータトレインユニットトラクション伝動給電システム』(ZL202011206524.8)を出願したが、この出願は、単相トラクション給電でかつトロリ線の電圧が低いトラクション給電システムにのみ適用され、給電容量(能力)が同じである場合、三相発電機、電動機、送電線はいずれも単相の同種のデバイスの製造と建設よりも材料を節約し、しかも、構造が簡単で、性能が優れている。そのため、三相トラクション給電システムは、単相トラクション給電システムに代わる新たなトラクション給電方式になることが期待されている。その上で、様々な電圧レベルに適用しており、しかも、車載トラクション変圧器を省略することができる三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システムを設計することは研究に値する課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、直接三相整流装置によって外部電源から電力を取り込んでトラクションモータを駆動することによって、車載トラクション変圧器を省略することができ、また、電圧レベルに応じて直流出力ポートnの値を設定することができ、適用範囲が広い、三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の技術的解決手段によって達成される。
【0007】
三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システムであって、
三相交流入力ポートと3組の直流出力ポート群を含み、各組の直流出力ポート群はn個の直流出力ポートを含み、nは1以上である三相整流装置と、
3n個の独立したパワーエレクトロニクス変圧器を含み、各パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートが前記三相整流装置の1つの直流出力ポートに対応して接続され、各パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートが並列接続されてその直流出力ポートとなるDC/DC変換装置と、
入力ポートが前記DC/DC変換装置の直流出力ポートに接続され、出力ポートがトラクションモータに電気的に接続されるトラクション逆変換装置と、を含む。
【0008】
さらに、前記三相整流装置は、3組のカスケードH-ブリッジ整流器を含み、各組のカスケードH-ブリッジ整流器は、n個の単相整流器を含み、各組のカスケードH-ブリッジ整流器のn個の単相整流器の入力ポートがカスケードされて第1入力端子及び第2入力端子となり、3つの第1入力端子は互いに接続され、3つの第2入力端子は共同で前記三相整流装置の三相交流入力ポートを構成し、各組のカスケードH-ブリッジ整流器のn個の単相整流器の出力ポートは共同で前記三相整流装置の1組の直流出力ポート群を構成する。
【0009】
さらに、nの値は、外部三相電源電圧レベル、単相整流器の定格入力電圧に応じて決定される。
【0010】
さらに、入力ポートが前記DC/DC変換装置の直流出力ポートに接続され、出力ポートが補助機器に電気的に接続された補助逆変換装置をさらに含む。
【0011】
さらに、前記三相整流装置の三相交流入力ポートにはリアクトルが直列接続されている。
【0012】
さらに、前記パワーエレクトロニクス変圧器は、順次接続された単相フルブリッジインバータ、高周波変圧器、及び単相フルブリッジ整流器を含み、前記単相フルブリッジインバータの直流入力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートとし、前記単相フルブリッジ整流器の直流出力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートとする。
【0013】
さらに、前記単相フルブリッジインバータの出力ポートと前記高周波変圧器の一次側との間にリアクトル及びコンデンサが接続されており、前記高周波変圧器の二次側と前記単相フルブリッジ整流器の入力ポートとの間にリアクトル及びコンデンサが接続されている。
【0014】
さらに、前記単相フルブリッジインバータの直流入力ポートにはコンデンサが並列接続されており、前記単相フルブリッジ整流器の直流出力ポートにはコンデンサが並列接続されている。
【0015】
さらに、前記パワーエレクトロニクス変圧器は、順次接続された単相ハーフブリッジインバータ、高周波変圧器、及び単相ハーフブリッジ整流器を含み、前記単相ハーフブリッジインバータの直流入力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートとし、前記単相ハーフブリッジ整流器の直流出力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートとする。
【0016】
さらに、前記単相ハーフブリッジインバータの出力ポートと前記高周波変圧器の一次側との間にリアクトル及びコンデンサが接続されており、前記高周波変圧器の二次側と前記単相ハーフブリッジ整流器の入力ポートとの間にリアクトル及びコンデンサが接続されている。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明の有益な効果は以下の通りである。
【0018】
1.本発明は、直接三相整流装置によって外部三相電源(三相トラクションネットワーク又は三相トロリ線)から電力を取り込んでトラクションモータを駆動する三相トラクション給電システムに適用することができ、車載トラクション変圧器を省略し、様々な電圧レベルに応じてnの値を決定することができ、適用する電圧レベルの範囲が広くなる。
【0019】
2.従来のトラクション変圧器に比べ、パワーエレクトロニクス変圧器は、小型かつ軽量で、モータトレインユニットトラクション伝動給電システムに応用され、設備が占めるスペースを減らし、軸の重さを減らすことができる。また、パワーエレクトロニクス変圧器を採用することにより、電圧変動、歪み及び高調波の伝達を効果的に遮断し、電力網側と負荷側の分離を実現することができる。
【0020】
3.パワーエレクトロニクス変圧器を三相列車トラクション伝動システムに応用することにより、機関車のトラクションを実現し、これは、三相列車トラクション伝動システムに使用される手段である。
【0021】
本発明の他の特徴及び利点は、後の発明を実施するための形態の部分で詳細に説明される。
【0022】
添付の図面は、本発明の実施例の更なる理解を提供するために使用され、明細書の一部を構成し、以下の発明を実施するための形態と共に本発明の実施例を説明するために使用されるが、本発明の実施例を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】1つの例示的な実施例に示される三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システムの構造模式図である。
図2】1つの例示的な実施例に示されるフルブリッジ構造を用いたパワーエレクトロニクス変圧器の構造模式図である。
図3】1つの例示的な実施例に示されるハーフブリッジ構造を用いたパワーエレクトロニクス変圧器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の技術的態様を当業者によりよく理解させるために、以下では、図面及び特定の実施形態を参照して本発明をさらに説明する。
実施例
【0025】
図1に示すように、本実施例は、
三相交流入力ポートと3組の直流出力ポート群を含み、各組の直流出力ポート群はn個の直流出力ポートを含み、nは1以上である三相整流装置100と、
3n個の独立したパワーエレクトロニクス変圧器(図2図3には210と記する)を含み、各パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートが前記三相整流装置100の1つの直流出力ポートに対応して接続され、各パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートが並列接続されてその直流出力ポートとなるDC/DC変換装置200と、
入力ポートが前記DC/DC変換装置200の直流出力ポートに接続され、出力ポートがトラクションモータ400に電気的に接続されるトラクション逆変換装置300と、を含む、三相モータトレインユニットトラクション伝動給電システムを提供する。
【0026】
ここで、DC/DC変換装置200の3n個の独立したパワーエレクトロニクス変圧器は、3組のパワーエレクトロニクス変圧器群とみなされてもよく、各組のパワーエレクトロニクス変圧器群は、n個の独立したパワーエレクトロニクス変圧器を含み、3組のパワーエレクトロニクス変圧器群は、それぞれ、三相整流装置100の3組の直流出力ポート群に対応し、すなわち、各パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートは、三相整流装置の1つの直流出力ポートに対応して接続される。
【0027】
本実施例を実施する際に、三相整流装置100は、外部三相電源から電力を取り込み、外部三相電源は、三相トラクション給電システムにおける三相トラクションネットワーク又は三相トロリ線であってもよく、三相トラクションネットワーク又は三相トロリ線は、三相架線であってもよいし、地上に敷設された三相軌道であってもよく、外部三相電源電圧レベル(三相トラクションネットワーク又は三相トロリ線の電圧レベル)は実際の状況に応じて設定されてもよく、n値は、外部三相電源電圧レベルによって、異なる値に設定され、適用範囲が広い。
【0028】
好ましくは、前記三相整流装置は、3組のカスケードH-ブリッジ整流器を含み、各組のカスケードH-ブリッジ整流器は、n個の単相整流器を含み、各組のカスケードH-ブリッジ整流器のn個の単相整流器の入力ポートがカスケードされてから第1入力端子(input1と記する)及び第2入力端子(input2と記する)となり、3つの第1入力端子(input1)は互いに接続され、3つの第2入力端子(input2)は共同で前記三相整流装置の三相交流入力ポートを構成し、各組のカスケードH-ブリッジ整流器のn個の単相整流器の出力ポートは共同で前記三相整流装置の1組の直流出力ポート群を構成する。
【0029】
ここで、各組のカスケードH-ブリッジ整流器のn個の単相整流器の入力ポートがカスケードされて、1つの第1入力端子(input1)及び1つの第2入力端子(input2)を形成し、すなわち、3組のカスケードH-ブリッジ整流器は、3つの第1入力端子(input1)と3つの第2入力端子(input2)を含み、3つの第1入力端子(input1)は互いに接続され、3つの第2入力端子(input2)は共同で三相整流装置の三相交流入力ポートを構成する。
【0030】
好ましくは、nの値は、外部三相電源の電圧レベル、単相整流器の定格入力電圧に応じて決定される。一例として、外部三相電源電圧の入力電圧レベルは、10kV、6kV、4.5kV、3.5kV、3kVなどであってもよい。
【0031】
ここで、単相整流器のパワーエレクトロニクスデバイスは、IGBT、MOSFET、GTR、サイリスタなどであってもよく、単相整流器は、様々な電圧レベルのパワーエレクトロニクスデバイスを選択してもよく、n値(カスケードH-ブリッジ整流器の単相整流器の数)は、外部三相電源の電圧レベルに応じて設定され、それにより、三相整流装置の入力電圧レベルは、外部三相電源の電圧レベルに適合しており、電圧レベルの使用範囲が広くなる。
【0032】
好ましくは、入力ポートが前記DC/DC変換装置200の直流出力ポートに接続され、出力ポートが補助機器600に電気的に接続される補助逆変換装置500をさらに含む。
【0033】
好ましくは、前記三相整流装置の三相交流入力ポートにはリアクトルが直列接続されている。
【0034】
好ましくは、図2に示すように、前記パワーエレクトロニクス変圧器210は、順次接続された単相フルブリッジインバータ、高周波変圧器211、及び単相フルブリッジ整流器を含み、前記単相フルブリッジインバータの直流入力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートとし、前記単相フルブリッジ整流器の直流出力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートとする。
【0035】
好ましくは、前記単相フルブリッジインバータの出力ポートと前記高周波変圧器211の一次側との間にリアクトル及びコンデンサが接続されており、前記高周波変圧器211の二次側と前記単相フルブリッジ整流器の入力ポートとの間にリアクトル及びコンデンサが接続されている。ここで、リアクトル及びコンデンサは直列接続されて直列接続共振ユニットを構成し、それにより、中高周波変圧器の巻線の渦電流損を減少させ、パワーエレクトロニクス変圧器の効率をさらに高めることができる。
【0036】
好ましくは、前記単相フルブリッジインバータの直流入力ポートにはコンデンサが並列接続されており、前記単相フルブリッジ整流器の直流出力ポートにはコンデンサが並列接続されている。
【0037】
別の好ましい形態として、図3に示すように、前記パワーエレクトロニクス変圧器210は、順次接続された単相ハーフブリッジインバータ、高周波変圧器211、及び単相ハーフブリッジ整流器を含み、前記単相ハーフブリッジインバータの直流入力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の入力ポートとし、前記単相ハーフブリッジ整流器の直流出力ポートを前記パワーエレクトロニクス変圧器の出力ポートとする。
【0038】
好ましくは、前記単相ハーフブリッジインバータの出力ポートと前記高周波変圧器の一次側との間にリアクトル及びコンデンサが接続されており、前記高周波変圧器の二次側と前記単相ハーフブリッジ整流器の入力ポートとの間にリアクトル及びコンデンサが接続されている。
【0039】
以上は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、上記の好ましい実施形態は本発明に対する制限とみなすべきではなく、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で定められた範囲に準じるものである。当業者は、本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で、いくつかの改良及び修正を加えることもでき、これらの改良及び修正もまた、本発明の保護範囲とみなされるものとする。
【符号の説明】
【0040】
100 三相整流装置
200 DC/DC変換装置
210 パワーエレクトロニクス変圧器
211 高周波変圧器
300 トラクション逆変換装置
400 トラクションモータ
500 補助逆変換装置
600 補助機器
図1
図2
図3
【国際調査報告】