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特表2024-535657セラミックス材料の残留応力の検出方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】セラミックス材料の残留応力の検出方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/00 20060101AFI20240925BHJP
【FI】
G01L1/00 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571487
(86)(22)【出願日】2023-02-16
(85)【翻訳文提出日】2023-11-15
(86)【国際出願番号】 CN2023076520
(87)【国際公開番号】W WO2024036898
(87)【国際公開日】2024-02-22
(31)【優先権主張番号】202210979980.9
(32)【優先日】2022-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521307613
【氏名又は名称】東莞市唯美陶瓷工業園有限公司
【氏名又は名称原語表記】DONGGUAN CITY WONDERFUL CERAMICS INDUSTRIAL PARK CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Tangxia Village, Gaobu Town Dongguan, Guangdong 523281, China
(71)【出願人】
【識別番号】523432874
【氏名又は名称】東莞材料基因高等理工研究院
【氏名又は名称原語表記】CENTRE OF EXCELLENCE FOR ADVANCED MATERIALS
【住所又は居所原語表記】Room 902-905, Building 2, No. 4, Qinyuan Rd., Songshan Lake Industrial Park, Dongguan, Guangdong 523808, China
(71)【出願人】
【識別番号】523432885
【氏名又は名称】馬可波羅控股股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MARCOPOLO HOLDINGS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 102 Gaobu Section, Beiwang Road, Gaobu Town, Dongguan, Guangdong 523281, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】余 海龍
(72)【発明者】
【氏名】黄 家祺
(72)【発明者】
【氏名】饒 徳林
(72)【発明者】
【氏名】林 克輝
(72)【発明者】
【氏名】侯 暁東
(72)【発明者】
【氏名】張 瑞堯
(72)【発明者】
【氏名】張 書彦
(72)【発明者】
【氏名】李 忠民
(57)【要約】
本発明はセラミックス材料の残留応力の検出方法及びシステムを提供する。前記検出方法は、レーザー彫刻機を用いて対象位置を研磨するステップと、研磨完了後、ひずみゲージロゼットを対象位置に貼り付け、貼り付けたひずみゲージロゼットをひずみ収集器に接続するステップと、レーザー彫刻機のソフトウェア端末においてひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて所望の穿孔経路を設計するステップと、レーザー彫刻機を用いて、所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うステップと、穿孔完了後、ひずみ収集器によって収集されたひずみデータを残留応力分析端末に入力し、残留応力分析端末によって残留応力結果データを算出するステップと、を含む。本発明は、レーザー彫刻機を用いてセラミックス材料に穿孔を行い、残留応力分析端末を利用して残留応力結果データを自動的に計算することによって、セラミックス材料に対する残留応力検出を可能にし、セラミックス材料の生産を指導することができ、それによって、セラミックス製品の生産品質を高め、後続の使用に存在し得る危険性及びリストを低減させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックス材料残留応力システムによって実現される、セラミックス材料の残留応力の検出方法であって、
前記セラミックス材料残留応力システムは、レーザー彫刻機と、アイスボックスと、ひずみ収集器と、前記ひずみ収集器に接続された残留応力分析端末と、を含み、
レーザー彫刻機の作業台上に、角氷を容れたアイスボックスを置くステップと、
レーザー彫刻機を用いて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨するステップと、
研磨完了後、ひずみゲージロゼットを前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付け、貼り付けた前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続するステップと、
レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて所望の穿孔経路を設計するステップと、
レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って、検出対象セラミックス材料に穿孔を行い、すなわち、レーザーパワー3~30W、集束パルスビーム径0.02~0.05mm、パルス幅5~30ns、周波数5~30HZとして、不連続加工方式によって、1回あたり0.005~0.05mmの深さまで作用し、作用した後に10~60秒の間隔ごとに次の作動を行い、前記所望の穿孔寸法の深さまでこのように繰り返すと、穿孔操作を完了するステップと、
穿孔完了後、前記ひずみ収集器によって収集されたひずみデータを残留応力分析端末に入力し、前記残留応力分析端末によって残留応力結果データを算出するステップと、を含む、
ことを特徴とするセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項2】
レーザー彫刻機を用いて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨する前記ステップは、
穿孔対象位置が前記アイスボックスの中央位置となるように、検出対象セラミックス材料を前記アイスボックス上に置くステップと、
レーザー彫刻機を起動させて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨するステップと、を含み、
研磨するときのレーザーは、波長355nm、パルス幅5~30ns、周波数5~30HZ、パワー3~30Wであり、研磨回数は1~5回である、ことを特徴とする請求項1に記載のセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項3】
研磨完了後、ひずみゲージロゼットを前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付け、貼り付けた前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続する前記ステップは、
研磨完了後、ひずみゲージロゼットを接着剤で前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付けるステップと、
前記ひずみゲージロゼットの位置をリング端子で固定し、前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続するステップと、を含み、
前記ひずみゲージロゼットは3つのひずみユニットを含み、それぞれのフィルムゲートの角度が0°、45°、及び90°である、ことを特徴とする請求項1に記載のセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項4】
前記レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて穿孔経路を設計する前に、
前記残留応力分析端末の残留応力分析ソフトウェアにおいて検出対象セラミックス材料の弾性率及びポアソン比を入力するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載のセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項5】
レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて所望の穿孔経路を設計する前記ステップは、
レーザー彫刻機を起動させて、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に合わせるようにレーザーヘッドの位置を調整するステップと、
所望の穿孔経路を設計して、フォーカス操作を行うステップと、を含み、
前記レーザー彫刻機は、レーザー波長が355nmであって、3Dガルバノメータ走査ヘッドを採用しており、所望の穿孔寸法の直径が0.5~3mmであり、所望の穿孔寸法の深さが直径の1.2倍である、ことを特徴とする請求項1に記載のセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項6】
前記所望の穿孔経路を設計するステップは、具体的には、
レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、所望の穿孔寸法に従って、前記所望の穿孔寸法とは直径が同じ第1環状経路を作成するステップと、
内部のパディングを選択して、線角度を45°、線間隔を0.01mmに設定して、パディング線を均一に分布させるようにするステップと、
パディングが選択された第1環状経路に全体的な計算を行い、前記第1環状経路に従って1周するステップと、
直径が前記所望の穿孔寸法未満の第2環状経路を作成するステップと、
内部のパディングを選択して、線角度を135°に設定し、前記第1環状経路へのレーザー線と互いに垂直にし、線間隔を0.01mmに設定し、パディング線を均一に分布させるようにするステップと、
パディングが選択された第2環状経路に全体的な計算を行い、前記第2環状経路に従って1周するステップと、
前記第1環状経路と前記第2環状経路との円心を重ねて、穿孔経路の設計を完了するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項5に記載のセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項7】
前記セラミックス材料残留応力システムは、前記レーザー彫刻機による穿孔時に生じた粉末を除去するための排気装置をさらに含み、
前記レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うステップは、
レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行いながら、排気装置を起動させるステップを含み、
前記排気装置は、吸引力が1~10KPa、風量が10~100m/hであり、前記排気装置の排気口とレーザ穿孔位置との間の距離が0.1~1mである、ことを特徴とする請求項6に記載のセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項8】
穿孔完了後、前記ひずみ収集器によって収集されたひずみデータを残留応力分析端末に入力し、前記残留応力分析端末によって残留応力結果データを算出するステップは、
穿孔完了後、安定したひずみ値を前記ひずみ収集器で収集するステップと、
前記残留応力分析端末によって前記ひずみ値を取得するステップと、
前記残留応力分析端末の残留応力分析ソフトウェアによって、前記弾性率及びポアソン比から残留応力結果データを算出するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項4に記載のセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項9】
前記残留応力結果データは、最大主応力、最小主応力、0度の夾角、及び等価応力を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のセラミックス材料の残留応力の検出方法。
【請求項10】
セラミックス材料の残留応力の検出システムであって、
検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨すること、及び所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行い、すなわち、レーザーパワー3~30W、集束パルスビーム径0.02~0.05mm、パルス幅5~30ns、周波数5~30HZとして、不連続加工方式によって、1回あたり0.005~0.05mmの深さまで作用し、作用した後に10~60秒の間隔ごとに次の作動を行い、前記所望の穿孔寸法の深さまでこのように繰り返すと、穿孔操作を完了することに用いられるレーザー彫刻機と、
角氷を収納して、レーザー彫刻機による穿孔時に温度を下げて、穿孔による熱効果をていげんさせ、ひずみデータ精度を高めることに用いられるアイスボックスと、
研磨完了後、前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付けられたひずみゲージロゼットに接続し、穿孔完了後、収集したひずみデータを残留応力分析端末に入力することに用いられるひずみ収集器と、
前記ひずみ収集器に接続され、放出したひずみを収集して、残留応力結果データを算出することに用いられる残留応力分析端末と、
前記レーザー彫刻機による穿孔時に生じた粉末を除去することに用いられる排気装置と、を含む、ことを特徴とするセラミックス材料の残留応力の検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックス材料の性能検出の技術分野に関し、特にセラミックス材料の残留応力の検出方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
材料は、製造プロセスによって生じる不均一な機械的変形、温度変化や相変化などによって、不均一な塑性変形を生じることが多い。外部作用を除去すると、残留塑性変形が材料に作用するため、対応する弾性変形が材料内部に存在し、部材の平衡状態を維持し、材料内部に応力を発生させ、これは内部応力と呼ばれる。内部応力は、材料の広い領域に存在し、均一であると考えられ、それに関連する内部力と内部モーメントは、物体の各断面で平衡を保ち、この内部応力は残留応力と呼ばれる。残留応力の存在は、材料の使用中に変形やひび割れなどの現象を生じやすくし、材料の寿命に悪影響を与える。
【0003】
残留応力の検出方法は、主に非破壊検出と非破壊検出の2種類の方法があり、これらの方法は、金属部材及び材料中の検出への使用が比較的に成熟しており、対応する標準も確立されている。しかし、現在、セラミックス材料の残留応力の検出には、関連する標準と成熟した検出方法がない。特に建築用のセラミックス材料、例えば岩板などの材料の発展に伴い、残留応力の存在により加工や使用過程で岩板が破損しやすい問題を招き、これらの材料の発展が深刻に制限されてしまう。
【0004】
ブラインドホール法は、有効な残留応力の検出方法として金属材料において非常に成熟している。その原理は、ドリルを用いて材料の表面に小さな穴を開け、測定点の応力を解放した後、ひずみゲージに誘起される変形から、解放された残留応力の大きさを計算するというものである。しかし、セラミックス材料の硬度が高く、耐摩耗性が良いので、普通のドリルで穴を開けることができず、たとえダイヤモンドドリルでも発熱量が大きいので、測定結果が不正確で、また、ドリルの価格が高くて、コストが大きいので、現在のブラインドホール法はセラミックス材料の残留応力の検出に応用することがずっと難しくて、そのため、現有技術はセラミックス材料の残留応力の検出に適用できる方法がない。
【0005】
そのため、従来技術には欠陥があり、改善と発展が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の上記の欠陥に対して、従来技術では、セラミックス材料の残留応力の検出に適している方法がないという問題を解決するために、セラミックス材料の残留応力の検出方法及びシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が技術的課題を解決するために使用される技術的解決手段は以下の通りである。
【0008】
セラミックス材料残留応力システムによって実現される、セラミックス材料の残留応力の検出方法であって、
前記セラミックス材料残留応力システムは、レーザー彫刻機と、アイスボックスと、ひずみ収集器と、前記ひずみ収集器に接続された残留応力分析端末と、を含み、
レーザー彫刻機を用いて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨するステップと、
研磨完了後、ひずみゲージロゼットを前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付け、貼り付けた前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続するステップと、
レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて所望の穿孔経路を設計するステップと、
レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うステップと、
穿孔完了後、前記ひずみ収集器によって収集されたひずみデータを残留応力分析端末に入力し、前記残留応力分析端末によって残留応力結果データを算出するステップと、を含む。
【0009】
一実装形態では、レーザー彫刻機を用いて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨する前記ステップは、
レーザー彫刻機の作業台上に、角氷を容れたアイスボックスを置くステップと、
穿孔対象位置が前記アイスボックスの中央位置となるように、検出対象セラミックス材料を前記アイスボックス上に置くステップと、
レーザー彫刻機を起動させて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨するステップと、を含み、
研磨するときのレーザーは、波長355nm、パルス幅5~30ns、周波数5~30HZ、パワー3~30Wであり、研磨回数は1~5回である。
【0010】
一実装形態では、研磨完了後、ひずみゲージロゼットを前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付け、貼り付けた前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続する前記ステップは、
研磨完了後、ひずみゲージロゼットを接着剤で前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付けるステップと、
前記ひずみゲージロゼットの位置をリング端子で固定し、前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続するステップと、を含み、
前記ひずみゲージロゼットは3つのひずみユニットを含み、それぞれのフィルムゲート角度が0°、45°、及び90°である。
【0011】
一実装形態では、前記レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて穿孔経路を設計する前に、
前記残留応力分析端末の残留応力分析ソフトウェアにおいて検出対象セラミックス材料の弾性率及びポアソン比を入力するステップをさらに含む。
【0012】
一実装形態では、前記レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて所望の穿孔経路を設計するステップは、
レーザー彫刻機を起動させて、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に合わせるようにレーザーヘッドの位置を調整するステップと、
所望の穿孔経路を設計して、フォーカス操作を行うステップと、を含み、
前記レーザー彫刻機は、レーザー波長が355nmであって、3Dガルバノメータ走査ヘッドを採用しており、所望の穿孔寸法の直径が0.5~3mmであり、所望の穿孔寸法の深さが直径の1.2倍である。
【0013】
一実装形態では、前記所望の穿孔経路を設計するステップは、具体的には、
レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、所望の穿孔寸法に従って、前記所望の穿孔寸法とは直径が同じ第1環状経路を作成するステップと、
内部のパディングを選択して、線角度を45°、線間隔を0.01mmに設定して、パディング線を均一に分布させるようにするステップと、
パディングが選択された第1環状経路に全体的な計算を行い、前記第1環状経路に従って1周するステップと、
前記第2環状経路直径が前記所望の穿孔寸法未満の第2環状経路を作成するステップと、
内部のパディングを選択して、線角度を135°に設定し、前記第1環状経路へのレーザー線と互いに垂直にし、線間隔を0.01mmに設定し、パディング線を均一に分布させるようにするステップと、
パディングが選択された第2環状経路に全体的な計算を行い、前記第2環状経路に従って1周するステップと、
前記第1環状経路と前記第2環状経路との円心を重ねて、穿孔経路の設計を完了するステップと、を含む。
【0014】
一実装形態では、前記セラミックス材料残留応力システムは、前記レーザー彫刻機による穿孔時に生じた粉末を除去するための排気装置をさらに含み、
前記レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うステップは、
レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行いながら、排気装置を起動させるステップを含み、
前記レーザー彫刻機は、レーザーパワー3~30W、集束パルスビーム径0.02~0.05mm、パルス幅5~30ns、周波数5~30HZであり、
前記排気装置は、吸引力が1~10KPa、風量が10~100m/hであり、前記排気装置の排気口とレーザ穿孔位置との間の距離が0.1~1mであり、
前記レーザー彫刻機は、不連続作動方式を採用して、毎回、設定されたパラメータに従って、1~10サイクル連続して作動し、毎回の作用深さを0.005~0.05mmにし、作用した後に、前記所望の穿孔寸法の深さまで10~60秒の間隔ごとに次の作動を行う。
【0015】
一実装形態では、穿孔完了後、前記ひずみ収集器によって収集されたひずみデータを残留応力分析端末に入力し、前記残留応力分析端末によって残留応力結果データを算出するステップは、
穿孔完了後、安定したひずみ値を前記ひずみ収集器で収集するステップと、
前記残留応力分析端末によって前記ひずみ値を取得するステップと、
前記残留応力分析端末の残留応力分析ソフトウェアによって、前記弾性率及びポアソン比から残留応力結果データを算出するステップと、を含む。
【0016】
一実装形態では、前記残留応力結果データは、最大主応力、最小主応力、0度の夾角、及び等価応力を含む。
【0017】
本発明はまた、
検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨すること、及び所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うことに用いられるレーザー彫刻機と、
研磨完了後、前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付けられたひずみゲージロゼットに接続し、穿孔完了後、収集したひずみデータを残留応力分析端末に入力することに用いられるひずみ収集器と、
前記ひずみ収集器に接続され、放出したひずみを収集して、残留応力結果データを算出することに用いられる残留応力分析端末と、
前記レーザー彫刻機による穿孔時に生じた粉末を除去することに用いられる排気装置と、を含む、セラミックス材料の残留応力の検出システムを開示する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によるセラミックス材料の残留応力の検出方法及びシステムでは、前記セラミックス材料の残留応力の検出方法は、セラミックス材料残留応力システムによって実現され、前記セラミックス材料残留応力システムは、レーザー彫刻機と、ひずみ収集器と、前記ひずみ収集器に接続された残留応力分析端末と、を含み、前記セラミックス材料の残留応力の検出方法は、レーザー彫刻機を用いて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨するステップと、研磨完了後、ひずみゲージロゼットを前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付け、貼り付けた前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続するステップと、レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて所望の穿孔経路を設計するステップと、レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うステップと、穿孔完了後、前記ひずみ収集器によって収集されたひずみデータを残留応力分析端末に入力し、前記残留応力分析端末によって残留応力結果データを算出するステップと、を含む。本発明は、レーザー彫刻機を用いてセラミックス材料に穿孔を行い、残留応力分析端末を利用して残留応力結果データを自動的に計算することによって、セラミックス材料に対する残留応力検出を可能にし、セラミックス材料の生産を指導することができ、それによって、セラミックス製品の生産品質を高め、後続の使用に存在し得る危険性及びリストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明におけるセラミックス材料の残留応力の検出方法の好適な実施例のフローチャートである。
図2】本発明におけるセラミックス材料の残留応力の検出方法の好適な実施例のステップS100の具体的なフローチャートである。
図3】本発明におけるセラミックス材料の残留応力の検出方法の好適な実施例のステップS200の具体的なフローチャートである。
図4】本発明におけるセラミックス材料の残留応力の検出方法の好適な実施例のステップS300の具体的なフローチャートである。
図5】本発明におけるセラミックス材料の残留応力の検出方法の好適な実施例のステップS320の具体的なフローチャートである。
図6】本発明におけるセラミックス材料の残留応力の検出方法の好適な実施例のステップS500の具体的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照して、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本明細書に記載された具体的な実施例は、本発明を説明するためにのみ使用され、本発明を限定するために使用されない。
【0021】
現在の市場では、セラミックス材料の残留応力を検出するための完備した技術がないが、本発明は、レーザー彫刻の方法を導入することによって、材料が放出した変形量を利用してセラミックス材料の残留応力を検出することに成功し、それによって、セラミックス業界の残留応力検出の空白を埋めることができる。
【0022】
図1を参照して、図1は、本発明のセラミックス材料の残留応力の検出方法のフローチャートである。前記セラミックス材料の残留応力の検出方法は、セラミックス材料残留応力システムによって実現され、前記セラミックス材料残留応力システムは、レーザー彫刻機と、ひずみ収集器と、前記ひずみ収集器に接続された残留応力分析端末と、を含む。
【0023】
図1に示すように、本発明の実施例の前記セラミックス材料の残留応力の検出方法は、以下のステップS100~ステップS500を含む。
【0024】
ステップS100:レーザー彫刻機を用いて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨する。
【0025】
一実装形態では、図2を参照して、前記ステップS100は、ステップS110~ステップS130を含む。
【0026】
ステップS110:レーザー彫刻機の作業台上に、角氷を容れたアイスボックスを置く。
【0027】
ステップS120:穿孔対象位置が前記アイスボックスの中央位置となるように、検出対象セラミックス材料を前記アイスボックス上に置く。
【0028】
ステップS130:レーザー彫刻機を起動させて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨する。
【0029】
本発明は、セラミックス材料分野への残留応力試験の適用の問題を解決することができる。従来のブラインドホール法では、セラミックス材料の表面に穿孔を行うことが難しく、また、穿孔による熱効果が試験の精度を損なうため、セラミックス材料の残留応力を試験するニーズに対応することができる。したがって、本発明は、レーザー彫刻機を用いて穿孔し、またアイスボックスを利用して温度を下げることで、穿孔時の熱による測定結果への影響を解消する。
【0030】
具体的には、レーザー彫刻機の作業台の氷面上に、角氷を一杯入れたアイスボックスを置き、セラミックス材料をアイスボックスの上に置き、穿孔を必要とする箇所をアイスボックスの中央位置に合わせ、レーザー彫刻機を起動させて、レーザー彫刻機を用いて、セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき位置に研磨を行う。ここで、研磨するときのレーザーは、波長355nm、パルス幅5~30ns、周波数5~30HZ、パワー3~30Wであり、研磨回数は1~5回である。
【0031】
前記ステップS100には、研磨完了後、ひずみゲージロゼットを前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付け、貼り付けた前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続するステップS200が続く。
【0032】
一実装形態では、図3を参照して、前記ステップS200は、具体的には、ステップS210とステップS220を含む。
【0033】
ステップS210:研磨完了後、ひずみゲージロゼットを接着剤で前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付ける。
【0034】
ステップS220:前記ひずみゲージロゼットの位置をリング端子で固定し、前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続する。
【0035】
具体的には、ひずみゲージロゼットを接着剤で研磨後のセラミックス材料の表面に貼り付け、ひずみゲージロゼットの位置をリング端子で固定し、ひずみゲージロゼットをひずみ収集器に接続する。前記ひずみゲージロゼットは3つのひずみユニット(フィルムゲート)を含み、それぞれのフィルムゲートは、角度が0°、45°及び90°であり、3つの方向のひずみ値を記録するものである。
【0036】
前記ステップS200には、レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて所望の穿孔経路を設計するステップS300が続く。
【0037】
具体的には、前記残留応力分析端末は残留応力分析ソフトウェア、例えばシグマ社の総合試験ソフトウェアを備え、穿孔前に、残留応力分析端末はひずみ収集器に接続される。
【0038】
一実装形態では、前記ステップS300の前に、前記残留応力分析端末の残留応力分析ソフトウェアにおいて検出対象セラミックス材料の弾性率及びポアソン比を入力するステップをさらに含む。前記弾性率及びポアソン比は、実際に測定された値であり、例えば、建築用のセラミックス岩板の弾性率及びポアソン比は、それぞれ70GPa、及び0.23である。前記弾性率及びポアソン比は、残留応力結果データを計算することに用いられる。
【0039】
一実施例では、図4を参照して、前記ステップS300は、具体的には、ステップS310とステップS320を含む。
【0040】
ステップS310:レーザー彫刻機を起動させて、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に合わせるように、レーザーヘッドの位置を調整する。
【0041】
ステップS320:所望の穿孔経路を設計して、フォーカス操作を行う。
【0042】
具体的には、レーザー彫刻機を起動させて、ひずみゲージロゼットの穿孔位置に合わせるようにレーザーヘッド位置を調整し、穿孔経路を設計して、フォーカス操作を行う。前記レーザー彫刻機は、レーザー波長が355nmであって、3Dガルバノメータ走査ヘッドを採用しており、所望の穿孔寸法の直径Dが0.5~3mmであり、所望の穿孔寸法の深さが1.2×Dである。
【0043】
一実施例では、図5を参照して、ステップS320における「所望の穿孔経路を設計する」は、具体的には、ステップS321~ステップS327を含む。
【0044】
ステップS321:レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、所望の穿孔寸法に従って、前記所望の穿孔寸法とは直径が同じ第1環状経路を作成する。
【0045】
ステップS322:内部のパディングを選択して、線角度を45°、線間隔を0.01mmに設定して、パディング線を均一に分布させるようにする。
【0046】
ステップS323:パディングが選択された第1環状経路に全体的な計算を行い、前記第1環状経路に従って1周する。
【0047】
ステップS324:直径が前記所望の穿孔寸法未満の第2環状経路を作成する。
【0048】
ステップS325:内部のパディングを選択して、線角度を135°に設定し、前記第1環状経路へのレーザー線と互いに垂直にし、線間隔を0.01mmに設定し、パディング線を均一に分布させるようにする。
【0049】
ステップS326:パディングが選択された第2環状経路に全体的な計算を行い、前記第2環状経路に従って1周する。
【0050】
ステップS327:前記第1環状経路と前記第2環状経路との円心を重ねて、穿孔経路の設計を完了する。
【0051】
つまり、期待される穿孔寸法(すなわち、所望の穿孔寸法)に従って、所望の穿孔寸法とはサイズが同じ第1環状経路を作成し、内部のパディングを選択して、線角度を45°、線間隔を0.01mmに設定し、パディング線を均一に分布させるようにし、選択された対象(すなわち、パディング後の第1環状経路)に全体的な計算を行い、第1環状経路に従って1周する。次に、寸法が期待される穿孔寸法よりも0.05~0.2mm小さい第2環状経路を作成し、内部のパディングを選択して、線角度を135°に設定し、第1環状経路のレーザー線と互いに垂直にし、線間隔を0.01mmに設定し、パディング線を均一に分布させるようにし、選択された対象(すなわち、パディング後の第2環状経路が、期待される穿孔寸法よりも0.05~0.2mm小さい)に全体的な計算を行い、縁部に従って1周する。2つの環状経路の円心を重ねて、2つの対象を同一位置に置くと、穿孔経路の設計を完了する。このような方法で設計された経路によれば、垂直度に優れて試験のニーズを満たす孔径を作成することができる。
【0052】
前記ステップS300には、レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うステップS400が続く。具体的には、フォーカス完了後、レーザー彫刻機を起動させて、穿孔操作を行う。
【0053】
一実装形態では、前記セラミックス材料残留応力システムは、前記レーザー彫刻機による穿孔時に生じた粉末を除去することに用いられる排気装置をさらに含む。前記ステップS400は、具体的には、レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行いながら、排気装置を起動させることである。ここで、前記レーザー彫刻機は、レーザーパワー3~30W、集束パルスビーム径0.02~0.05mm、パルス幅5~30ns、周波数5~30HZである。前記排気装置は、吸引力が1~10KPa、風量が10~100m/hであり、前記排気装置の排気口とレーザ穿孔位置との間の距離が0.1~1mである。前記レーザー彫刻機は、不連続作動方式を採用して、毎回、設定されたパラメータに従って、1~10サイクル連続して作動し、毎回の作用深さを0.005~0.05mmにし、作用した後に、前記所望の穿孔寸法の深さまで10~60秒の間隔ごとに次の作動を行う。つまり、前記レーザー作動方式は、段階的に作用することであり、レーザーは、設定されたパラメータに従って、不連続加工方式によって、1回あたり0.005~0.05mmの深さまで作用し、作用した後に10~60秒の間隔ごとに次の作動を行い、深さ1.2×Dまでこのように繰り返すと、穿孔操作を完了する。ひずみ収集器は、安定的になった最終的なあらゆる方向のひずみ値を記録する。
【0054】
前記ステップS400には、穿孔完了後、前記ひずみ収集器によって収集されたひずみデータを残留応力分析端末に入力し、前記残留応力分析端末によって残留応力結果データを算出するステップS500が続く。
【0055】
一実施例では、図6を参照して、前記ステップS500は、具体的には、ステップS510~ステップS530を含む。
【0056】
ステップS510:穿孔完了後、安定したひずみ値を前記ひずみ収集器で収集する。
【0057】
ステップS520:前記残留応力分析端末によって前記ひずみ値を取得する。
【0058】
ステップS530:前記残留応力分析端末の残留応力分析ソフトウェアによって、前記弾性率及びポアソン比から残留応力結果データを算出する。
【0059】
具体的には、穿孔完了後、ひずみ収集器によって、安定後のひずみゲージロゼットの0°、45°、及び90°のそれぞれの方向のひずみ値を収集し、入力された弾性率及びポアソン比と組み合わせ、計算式により、シグマ社の総合試験ソフトウェアを用いて、残留応力結果データを自動的に算出し、それによって、穿孔部位での残留応力が検出される。
【0060】
一実装形態では、前記残留応力結果データは、最大主応力、最小主応力、0度の夾角、及び等価応力を含む。残留応力結果データは、セラミックス材料の残留応力を表すという問題を解決し、生産を指導することに用い、セラミックス材料の後続の使用における変形やひび割れなどの問題を解決する。
【0061】
このように、本発明は、レーザー彫刻機を用いて穿孔を行うことによって、速度を速め、穿孔精度を高め、レーザーが冷光源であるので、穿孔による熱に起因する影響が少なく、プロセスの設計と組み合わせることで熱の影響を低減させ、穿孔精度を高め、セラミックスの残留応力の検出精度を高める。本発明の検出方法によってセラミックス材料の残留応力を検出し、それをセラミックス材料生産の指導に用いることによって、セラミックス製品の生産品質を向上させ、後続の使用に存在し得る危険性及びリストを低減させることができる。本発明によるセラミックス材料の残留応力の検出方法は、セラミックス材料の残留応力を正確に測定することができ、中国国内及び国外のセラミックス材料の残留応力の検出における空白を埋める。
【0062】
本発明はまた、
検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨すること、及び所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うことに用いられるレーザー彫刻機と、
研磨完了後、前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付けられたひずみゲージロゼットに接続し、穿孔完了後、収集したひずみデータを残留応力分析端末に入力することに用いられるひずみ収集器と、
前記ひずみ収集器に接続され、放出したひずみを収集して、残留応力結果データを算出することに用いられることに用いられる残留応力分析端末と、
前記レーザー彫刻機による穿孔時に生じた粉末を除去することに用いられる排気装置と、を含む、ことを特徴とするセラミックス材料の残留応力の検出システムを開示する。具体的には、前記の通りである。
【0063】
前記の通り、本発明で開示されたセラミックス材料の残留応力の検出方法及びシステムでは、前記セラミックス材料の残留応力の検出方法は、セラミックス材料残留応力システムによって実現され、前記セラミックス材料残留応力システムは、レーザー彫刻機と、ひずみ収集器と、前記ひずみ収集器に接続された残留応力分析端末と、を含み、前記セラミックス材料の残留応力の検出方法は、レーザー彫刻機を用いて、検出対象セラミックス材料の表面のうちひずみゲージロゼットを貼り付けるべき対象位置を研磨するステップと、研磨完了後、ひずみゲージロゼットを前記対象位置に対応する検出対象セラミックス材料の表面に貼り付け、貼り付けた前記ひずみゲージロゼットを前記ひずみ収集器に接続するステップと、レーザー彫刻機のソフトウェア端末において、前記ひずみゲージロゼットの穿孔位置に応じて所望の穿孔経路を設計するステップと、レーザー彫刻機を用いて、前記所望の穿孔経路に従って検出対象セラミックス材料に穿孔を行うステップと、穿孔完了後、前記ひずみ収集器によって収集されたひずみデータを残留応力分析端末に入力し、前記残留応力分析端末によって残留応力結果データを算出するステップと、を含む。本発明は、レーザー彫刻機を用いてセラミックス材料に穿孔を行い、残留応力分析端末を利用して残留応力結果データを自動的に計算することによって、セラミックス材料に対する残留応力検出を可能にし、セラミックス材料の生産を指導することができ、それによって、セラミックス製品の生産品質を高め、後続の使用に存在し得る危険性及びリストを低減させることができる。
【0064】
なお、本発明の実装は上記の例に限定されるものではなく、当業者にとっては、上記の説明に基づいて改良または変形を行うことができ、これら改良及び変形はすべて本発明の特許請求の範囲の保護範囲に属するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】