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特表2024-535679パイプライン用のパイプを内部曲げするための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】パイプライン用のパイプを内部曲げするための装置
(51)【国際特許分類】
   B21D 9/05 20060101AFI20240925BHJP
   B29C 53/08 20060101ALI20240925BHJP
   F16L 55/26 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
B21D9/05
B29C53/08
F16L55/26
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024508790
(86)(22)【出願日】2022-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 EP2022072586
(87)【国際公開番号】W WO2023017129
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】102021121057.7
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524055539
【氏名又は名称】ベンドフォース・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】バウム・オーリヴァー
【テーマコード(参考)】
4E063
4F209
【Fターム(参考)】
4E063AA04
4E063BC30
4E063HA10
4E063JA07
4E063MA02
4F209AG12
4F209AH43
4F209NA01
4F209NB01
4F209NG03
4F209NG05
4F209NK07
(57)【要約】
本発明は、パイプライン用のパイプ(100)、特にコーティングされたパイプを内部曲げするための装置であって、この装置が、パイプ内に位置決め可能な基体(11)を有し、この基体が、少なくとも一方の側(12)、好ましくは下側に、曲げるべきパイプ(100)の内壁(101)に対する少なくとも1つの支持面(13)を備え、基体(11)が、支持面(13)とは反対の側、好ましくは上側を備え、この側に、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも1つの工具が可動に設けられ、工具が、曲げ力を導入するための少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)を介して基体(11)に対して移動可能である装置に関する。この場合、本発明は、工具が、工具要素(21)として設けられ、この工具要素が、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも2つの曲げ力導入部分(28,29)を備え、これら曲げ力導入部分が、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)によって基体(11)に対して相対的に移動可能であること、を企図する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプライン用のパイプ(100)、特にコーティングされたパイプを内部曲げするための装置であって、この装置が、パイプ内に位置決め可能な基体(11)を有し、この基体が、少なくとも一方の側(12)、好ましくは下側に、曲げるべきパイプ(100)の内壁(101)に対する少なくとも1つの支持面(13)を備え、基体(11)が、支持面(13)とは反対の側、好ましくは上側を備え、この側に、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも1つの工具が可動に設けられ、工具が、曲げ力を導入するための少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)を介して基体(11)に対して移動可能である装置において、
工具が、工具要素(21)として設けられ、この工具要素が、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも2つの曲げ力導入部分(28,29)を備え、これら曲げ力導入部分が、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)によって基体(11)に対して相対的に移動可能であること、を特徴とする装置。
【請求項2】
少なくとも2つの曲げ力導入部分(28,29)が、工具要素(21)の外側の領域に設けられていること、を特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
工具要素(21)が、2つの外側の曲げ力導入部分(28)の間、好ましくは中央に設けられた、パイプ内壁(101)に対する接触部分(29)を備えること、を特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
接触部分(29)が、1つのアクチュエータ(20)又は複数のアクチュエータを介して、特に半径方向に移動可能であること、を特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
曲げ力導入部分及び/又は接触部分(28,29)が、それ自体弾性変形可能である及び/又は拡大すること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の装置。
【請求項6】
少なくとも2つの曲げ力導入部分及び/又は接触部分(28,29)の間に、少なくとも1つの弾性部分(31)が設けられていること、を特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の装置。
【請求項7】
弾性部分(30)が、工具要素(21)内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域によって、好ましくは工具要素(21)内の凹部の形態で提供されていること、を特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
工具要素(21)内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域が、少なくとも部分的に弾性材料で満たされていること、を特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
アクチュエータ(18,20)が、油圧シリンダ、空圧シリンダ、ネジ付きスピンドル及び/又はピエゾ素子であること、を特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の装置。
【請求項10】
アクチュエータ(18,20)が、基体から離間する(A)ように、好ましくは上に向かって、かつ基体(11)からパイプ(100)の内壁(101)に向かって弧(D)を描くように、工具を移動させること、を特徴とする請求項1~9のいずれか1つに記載の装置。
【請求項11】
アクチュエータ(18)が、上(A)に向かって、かつ基体(11)からパイプ(100)の内壁(101)に向かって弧(D)を描くように、工具要素(21)の外側の曲げ力導入部分(28)を移動させること、を特徴とする請求項1~10のいずれか1つに記載の装置。
【請求項12】
下の接触面(13)が、アーチ状に形成されていること、を特徴とする請求項1~11のいずれか1つに記載の装置。
【請求項13】
基体(11)に、パイプ(100)内を移動するための走行機構が設けられていること、を特徴とする請求項1~12のいずれか1つに記載の装置。
【請求項14】
走行機構が、少なくとも2つの走行機構要素を備え、これら走行機構要素が、好ましくは端面に及び/又は下の接触要素の前後に位置し、好ましくはバネ要素を介して後退可能であること、を特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
少なくとも1つの走行機構要素が、下の接触要素の領域に配置され、バネ力を介して本体内に後退可能に配置されていること、を特徴とする請求項13又は14に記載の装置。
【請求項16】
曲げるべき/曲げられたパイプ内に曲げ装置を押し込むもしくは曲げるべき/曲げられたパイプ外に曲げ装置を引き出すためのプッシュロッド及び/又はプッシュチェーンが設けられ、このプッシュロッド及び/又はプッシュチェーンは、パイプの外側で基部に固定され、そこから機構を介して駆動可能であること、を特徴とする請求項1~15のいずれか1つに記載の装置。
【請求項17】
プッシュロッド/プッシュチェーンを介して、パイプ内の機械の位置が検出可能であること、を特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
プッシュロッド/プッシュチェーンが、パイプの外側の基部にねじり剛性を有するように保持されていること、を特徴とする請求項16又は17に記載の装置。
【請求項19】
少なくとも1つのローラが、基体及び/又は工具の上の領域に設けられていること、を特徴とする請求項1~18のいずれか1つに記載の装置。
【請求項20】
少なくとも1つのローラが、基体に不動に結合されていること、を特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
少なくとも1つのローラが、工具要素(21)内の開口を経て延在すること、を特徴とする請求項19又は20に記載の装置。
【請求項22】
少なくとも1つのローラと基体(11)の間の間隔が、調整可能であること、を特徴とする請求項19~21のいずれか1つに記載の装置。
【請求項23】
基体及び工具が空中で自由になる程度まで、少なくとも1つの走行機構要素が、少なくとも1つのプリロード要素を介してプリロードを受けていること、を特徴とする請求項14~22のいずれか1つに記載の装置。
【請求項24】
プリロード要素が、バネ要素、空圧シリンダ又は部分的にのみ充填された油圧シリンダであり、プリロードが、好ましくは調整可能であること、を特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
工具要素が、少なくとも2つの曲げ力導入部分(28)によって、曲げるべきパイプ(100)の内壁(101)と実質的に全面的に、好ましくは工具要素(21)の一方の側(27)、好ましくは上側の全長にわたって接触していること、を特徴とする請求項1~24のいずれか1つに記載の装置。
【請求項26】
半径方向の若干の弾性的な拡大を可能にするため、工具が、その縦方向に少なくとも部分的にスリットを入れられていること、を特徴とする請求項1~25のいずれか1つに記載の装置。
【請求項27】
少なくとも1つの接触要素及び/又は少なくとも1つの曲げ力導入部分が、プラスチック、真鍮、アルミニウム、木から成る要素で覆われていること、を特徴とする請求項1~26のいずれか1つに記載の装置。
【請求項28】
工具要素及び/又は基体が、無負荷状態で、パイプの内径よりも小さい直径を有しており、これにより、装置が、パイプ内を移動可能であること、を特徴とする請求項1~27のいずれか1つに記載の装置。
【請求項29】
工具要素(21)が、基体の少なくとも一端で、基体を越えて延在すること、を特徴とする請求項1~27のいずれか1つに記載の装置。
【請求項30】
工具要素(21)が、走行機構を覆うこと、を特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
工具要素が、少なくとも一方の側で、基体の端面を越えて延在し、これにより、少なくともオーバーハング領域が存在すること、を特徴とする請求項1~30のいずれか1つに記載の装置。
【請求項32】
基体(11)及び/又は工具要素(21)が、2部材で、好ましくは内側の基体(11a)及び外側の基体(11b)及び/又は内側の工具要素(21a)及び外側の工具要素(21b)の形態で構成されていること、を特徴とする請求項1~31のいずれか1つに記載の装置。
【請求項33】
外側の基体(11b)及び/又は外側の工具要素(21b)が、好ましくはプラスチックから成るカバー要素の形態で設けられていること、を特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
工具要素(21)が、複数部材で構成され、工具要素(21)が、互いに結合された、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品(60)と、好ましくは弾性的に形成された1つの接触部分部品(61)から構成されていること、を特徴とする請求項1~33のいずれか1つに記載の装置。
【請求項35】
接触部分部品が、少なくとも2つのバー材(63)から成ること、バー材(63)が、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品(60)に結合されていること、及び、バー材(63)に、少なくとも2つのリブ要素(64)が配置されていること、を特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項36】
バー材(63)のそれぞれ一方の側(65)に、好ましくはルーズに取り付けられたリブ要素(64)が、アーチ状に形成されていること、を特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項37】
リブが、曲げバー材に対して噛合い係合を備え、これにより、リブの著しい変形が回避され、パイプ内での良好な支持作用が達成されること、を特徴とする請求項35又は36に記載の装置。
【請求項38】
少なくとも2つのリブ要素(64)が、間隔(66)を備え、これにより、中間スペースが存在すること、を特徴とする請求項35~37のいずれか1つに記載の装置。
【請求項39】
中間スペース内に、少なくとも1つの弾性変形可能な要素(67)が設けられていること、を特徴とする請求項38に記載の装置。
【請求項40】
接触部分部品(61)の領域に、少なくとも1つのアクチュエータ(20’)が設けられていること、を特徴とする請求項34~39のいずれか1つに記載の装置。
【請求項41】
少なくとも2つのバー材(63)の下で中央に、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(20’)が配置されていること、を特徴とする請求項40に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプライン用のパイプ、特にコーティングされたパイプを内部曲げするための装置であって、この装置が、パイプ内に位置決め可能な基体を有し、この基体が、少なくとも一方の側、好ましくは下側に、曲げるべきパイプの内壁に対する少なくとも1つの支持面を備え、基体が、支持面とは反対の側、好ましくは上側を備え、この側に、パイプに曲げ力を導入するための少なくとも1つの工具が可動に設けられ、工具が、曲げ力を導入するための少なくとも1つのアクチュエータを介して基体に対して移動可能である装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これらパイプは、長距離にわたって大量の液体又は気体を案内するパイプラインのようなパイプラインにおいて使用される。搬送される媒体には、石油、化学物質及び/又は水が含まれる。銅、ステンレス鋼、真鍮等の異なる材料から成る他のパイプも曲げることができる。この技術は、直径に対して比較的小さい肉厚を有するパイプに特に適しているが、それは、これらパイプは、さもなければ曲げることが非常に困難であるか、又は全くできないからである。
【0003】
長距離にわたって液状物質と気体状物質の両方を案内するためのパイプラインが、世界中に存在する。これらパイプラインは、一般に、6~18メートルの長さを有する個々のパイプの部分から構成されている。パイプは、少なくとも4~75インチを優に超える直径を備え、パイプラインに溶接されて、地表、地下及び/又は水中に敷設されている。しばしば、パイプラインは、地表の一般的な輪郭に従う。パイプラインの経路は、特に、その水平及び垂直の範囲内で迂回するか、または他の方法で障害物の周りに案内することができる。
【0004】
このようなパイプラインの計画及び建設時の主要な課題は、個々のパイプの端を高品質の溶接継手で接合することにある。地表の輪郭に従い、パイプラインの経路内の何らかの障害物を回避するため、パイプライン内で方向変化が必要である。方向変化の生成時、溶接継手を避けることが、できるだけ試みられる。パイプライン内の方向変化は、まさに大きい直径を有するパイプの場合、マイターカットによる個々のパイプ片を溶接することによって生成することができる。溶接継手の数を最小化し、従って、パイプラインの信頼性を高めるため、パイプ内の方向変化は、パイプを曲げることによって生成しなければならない。付加的に、曲がりパイプは、建設現場での著しく良好な柔軟性、並びにルーティング時の著しく狭い半径を可能にする。
【0005】
大きい直径のパイプで一般的であるように、曲げは、パイプ内に配置された多数の小さい曲げステップが実行されることによって達成される。従って、所望の曲げ半径は、理想的には、完成した弧では識別不能であっても、多角形の形態で生成される。このような曲げシステムの場合、オペレータは、生成すべきインクリメンタルな及び/又はステップ状の曲げの数、インクリメンタルな及び/又はステップ状の曲げ間の間隔、並びにパイプ内の各インクリメンタルな及び/又はステップ状の曲げの程度を完全にコントロールすることができる。経験豊富なオペレータは、パイプ曲げ機械を効率的に制御して、パイプに正確な曲げを生成する一方で、時間と、エネルギー及びパイプ等の原材料を無駄にする損傷した又は不正確に曲げられたパイプの数を最小化する。
【0006】
各曲げ過程の後、パイプ及び曲げ装置は、高い精度で互いに相対的に移動されなければならない。この場合、曲げ装置内でのパイプの移動と曲げ装置自体の移動の両方が可能である。後者のバリエーションは、パイプが曲げ装置内で再び位置合わせされなければならないとの欠点を有する。大きい直径を有するパイプの移動、マンドレルの正確な変位、及び生成される曲げのコントロールは、多くの人員及びエネルギーを必要とする。
【0007】
曲げるべきパイプのサイズに基づいて、曲げ装置は、一般に、その種類が固体であり、油圧により操作される。曲げ装置は、一般に、米国特許第3834210号明細書及び米国特許第5092150号明細書から知られている。そのような曲げ装置は、パイプを把持し、曲げ装置内でパイプを移動させ、パイプに曲げを生成するための装置を有する。これらの装置は、全て、オペレータの制御下で液圧により操作される。
【0008】
独国特許出願公表第60028484号明細書は、大きい直径のパイプに曲げ部を生成するために適合された従来の曲げ装置を示す。曲げ装置は、一般に、構成要素を相対移動に抗して固定した補強されたフレームを含む。パイプ曲げ装置の主要構成要素は、曲げ工具、マンドレルとも呼ばれるマンドレル、支持装置、及び固定シューを含む。曲げ工具は、パイプに面する曲面を有する、フレームに対して静止した固体であり、パイプは、曲げ過程中に曲げ工具に押し付けられる。支持装置は、曲げ過程中に液圧によって操作され、曲げ工具の方向に旋回される。一方、固定シューは、パイプを固定する。曲げ装置の作業領域内で、曲げ過程中に、曲げ工具、支持装置、及び固定シューによって力がパイプに伝達され、これにより、パイプが変形する。マンドレルは、曲げ箇所でパイプの円形の形式を変えることなくパイプを曲げることを可能にする、関節を備えた柔軟な構造である。そのようなマンドレルは、従来技術において知られており、通常は、バネ鋼ストリップ/シートから構成されている。
【0009】
上述の曲げ装置が既に示すように、曲げ装置は、通常は、パイプを曲げるために必要な力をチューブに伝達する3つの作業領域を備える。曲げ過程時、1つの作業領域で、油圧シリンダによる能動的な力の導入が行なわれる。残りの受動的な作業領域は、アバットメントとして使用され、フレームを介して能動的な作業領域に接続されている。独国特許出願公表第69603499号明細書は、3つの作業領域の内の中央の作業領域が、能動的な作業領域として形成された曲げ装置を示す。
【0010】
大きい直径を有するこのようなパイプを曲げるためには、大きい力が加えられなければならない。必要な曲げ装置及びマンドレルは、相応に大きく及び中実に形成しなければならない。例えばディーゼルユニット、油圧ポンプ及びマンドレルのような、このように大きい曲げ装置を使用するために必要な装備も、大きい容積及び大きい質量を有する。全体として、そのような(外部)曲げ装置の操作が、搬送中及び使用場所において必要なスペースに高い要求を課すことが認められる。物流の高コストに対して、消耗品、特に燃料およびエネルギー源用のコストが加わる。
【0011】
作業量を低減するため、独国特許出願公表第60028484号明細書から、更に、曲げ装置を自動化するための方法及びプログラミング可能なプロセッサによる制御が知られている。まさに、高度の再現性及び精度で、インクリメンタルな及び/又はステップ状の曲げを実行するため、自動化は必要である。より高い品質の場合でも、曲げ過程全体の持続時間は低減されるべきであり、同時に、曲げ装置の搬送重量及びエネルギー必要量が軽減されるべきである。
【0012】
冒頭で述べた装置及び相応の方法は、独国特許出願公開第102008060897号明細書から知られている。ここでは、曲げ機械の機能にとって重要なその部分が曲げるべきパイプの内部に完全に位置決め可能な曲げ装置が設けられている。これにより、曲げ装置が、パイプを曲げるために必要な力を内側からパイプに加えることが可能である。これは、作作業量を少なくし、エネルギー必要量も少なくする。更に、外からパイプに塗布されるコーティング、例えば塗料、断熱材及び/又は合成樹脂補強材への損傷は、原理に起因して回避される。
【0013】
特開昭58-138523号公報からも、パイプラインの内部で曲げを実行する曲げ装置が知られている。この曲げ装置の場合、2つの能動的な作業領域(前後)が存在するが、中央の作業領域は受動的に形成されている。ここでは、別個の両作業領域への正確な力の導入が欠点である。
【0014】
独国特許出願公開第102012012139号明細書は、キャリアに少なくとも3つの接触要素が設けられ、2つの接触要素が、キャリアの端のキャリの第1の側に配置され、1つの接触要素が、キャリアの中央のキャリアの第1の側とは反対の第2の側に配置されたパイプ内部曲げ装置を開示する。これにより、曲げ装置をパイプ内でロッカーのように可動にすることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第3834210号明細書
【特許文献2】米国特許第5092150号明細書
【特許文献3】独国特許出願公表第60028484号明細書
【特許文献4】独国特許出願公表第69603499号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開第102008060897号明細書
【特許文献6】特開昭58-138523号公報
【特許文献7】独国特許出願公開第102012012139号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の根底にある課題は、著しく高い力で、同時により高い精度で内側からパイプを曲げることができる曲げ装置を提供することである。付加的に、機械の構成は、できるだけ長い寿命を達成するために単純化されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この課題は、工具が、工具要素として設けられ、この工具要素が、パイプに曲げ力を導入するための少なくとも2つの曲げ力導入部分を備え、これら曲げ力導入部分が、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータによって基体に対して相対的に移動可能であること、によって解決される。
【0018】
これにより、特に容易かつ正確に、曲げるべきパイプに最適に曲げエネルギーを導入することができる。
【0019】
本発明の別の教示は、少なくとも2つの曲げ力導入部分が、工具要素の外側の領域に設けられていること、を企図する。
【0020】
本発明の別の教示は、工具要素が、2つの外側の曲げ力導入部分の間、好ましくは中央に設けられた接触部分を備えること、を企図する。この部分は、好ましくは、両周囲部分に接続されている。これにより、意図しない形状変化を回避するため、曲げ時にパイプを容易に支持することができる。
【0021】
この場合、第3の接触部分が、1つ又は複数のアクチュエータを介して、特に半径方向に移動可能であること、が有利である。これにより、パイプの塑性変形の領域において、特に有利に支持作用を付与することができる。
【0022】
本発明の別の教示は、曲げ力導入部分及び/又は接触部分が、それ自体弾性変形可能である及び/又は拡大し得ること、を企図する。これにより、容易に楕円化に対抗することができる。
【0023】
本発明の別の教示は、少なくとも2つの曲げ力導入部分の間に、少なくとも1つの弾性部分が設けられている、及び/又は、中央の接触部分が、生成すべき曲げの方向にそれ自体弾性的であること、を企図する。
【0024】
この場合、弾性部分が、工具要素内の材料縮小部によって、好ましくは工具要素内の凹部の形態で提供されていること、が有利である。このための好ましい実施形態は、リブ及びリブの間の凹部の形態の弾性領域の提供である。リブは、特に有利には、必要な変形を可能にし、この場合同時に必要な支持力を吸収し得るように設計されている。リブは、特に所望の変形を可能にする自由な形状をとることもできる。これら形状は、例えば、コンピュータでのトポロジー最適化によって決定される。
【0025】
この場合、更に、工具要素内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域が、少なくとも部分的に弾性材料で満たされていること、が有利である。この場合、好ましくは特に、前記リブ及び凹部は、弾性材料で完全又は部分的に満たされている。弾性材料は、曲げ時にリブ内で圧縮され、これにより、リブから押し出される。これは、特に薄肉のパイプに付加的な支持作用を提供する。
【0026】
本発明の別の教示は、アクチュエータが、油圧シリンダ又は例えば空圧シリンダのような同様のリニアアクチュエータ、ネジ付きスピンドル及び/又はピエゾ素子であること、を企図する。これにより、力は、特に効果的にかつ損失なく直接的にパイプに導入することができる。
【0027】
本発明の別の教示は、1つの又は相前後して配置された複数のピストンを有する油圧シリンダを企図する。この場合、ピストンは、1つの共通の又は複数の別々のシリンダブロックに収容され、共通の力伝達要素に作用することができる。この要素は、上の工具要素の構成要素であるか、そこに力を伝達するかのいずれかであり、シリンダに対する許容不能な力を回避するため、上の工具に対して回転可能に支承されている。
【0028】
本発明の別の教示は、アクチュエータが、基体から離間するように、好ましくは上に向かって、かつ基体からパイプの内壁に向かって弧を描くように、工具要素を移動させること、を企図する。これにより、工具とパイプの間並びにアクチュエータと工具の間に相対的な変位がないこと、が達成される。工具は、その弾性によって、パイプ内面の経過に正確に従い、同程度に圧縮される。
【0029】
本発明の別の教示は、アクチュエータが、上に向かって、かつ基体からパイプの内壁に向かって弧を描くように、工具要素の外側の曲げ力導入部分を移動させること、を企図する。これにより、曲げ力導入部分とパイプの間並びにアクチュエータと曲げ力導入部分の間に相対的な変位がないこと、が達成される。工具は、その弾性によって、パイプ内面の経過に正確に従い、同程度に圧縮される。
【0030】
更に、アクチュエータによって、基体から離間するように、好ましくは上に向かって、かつ基体からパイプの内壁に向かって弧を描くように、工具部分の外側の曲げ力導入部分が移動可能であるように、アクチュエータ及び工具要素の曲げ力導入部分が配置及び形成されていること、が有利である。
【0031】
本発明の別の教示は、下の接触面が、アーチ状に形成されていること、を企図する。このようにして、パイプの最適な曲げを、容易に設定することができる。
【0032】
本発明の別の教示は、基体に、パイプ内を移動するための走行機構が設けられていること、を企図する。これにより、曲げ装置は、容易にパイプ内を移動することができる。
【0033】
本発明の別の教示は、走行機構が、少なくとも2つの走行機構要素、好ましくはローラを備え、これら走行機構要素が、好ましくは端面に及び/又は下の接触要素の前後に位置し、好ましくはバネ要素を介して後退可能であること、を企図する。これにより、パイプの内部スペース内での確実な移動を容易に可能にすることができる。
【0034】
本発明の別の教示は、少なくとも1つの走行機構要素が、下の接触要素の領域に配置され、バネ力を介して本体内に後退可能に配置されていること、を企図する。これにより、能動的な上昇/下降を容易に避け得ることがわかった。
【0035】
本発明の別の教示は、曲げるべき/曲げられたパイプ内に曲げ装置を押し込むもしくは曲げるべき/曲げられたパイプ外に曲げ装置を引き出すための少なくとも1つのプッシュロッド及び/又はプッシュチェーンを企図するが、このプッシュロッド及び/又はプッシュチェーンは、パイプの外側で基部に固定され、そこから機構を介して駆動することができる。これにより、パイプ内での曲げ装置の移動を容易に行なうことができる。
【0036】
本発明の別の教示は、プッシュロッド/プッシュチェーンを介して、パイプ内の機械の位置が検出され得ること、を企図する。これにより、パイプ内の装置の正確な位置コントロールが容易に可能である。
【0037】
本発明の別の教示は、プッシュロッド/プッシュチェーンが、パイプの外側の基部にねじり剛性を有するように保持されること、を企図する。これにより、パイプ内の曲げ装置の回転を大幅に防止する又は少なくとも検出することができる。
【0038】
本発明の別の教示は、基体及び/又は工具の上の領域の少なくとも1つのローラを企図する。このローラは、下のローラのように弾性的に支承されているのではなく、調整可能な間隔で工具形状から突出する。第1の曲げステップ後、ローラは、下のローラがバネ力を介して機械を上に向かって押すとすぐ、パイプへの工具要素の当接を容易に防止する。
【0039】
本発明の別の教示は、基体及び工具が空中で自由になる程度まで、少なくとも1つの走行機構要素が、少なくとも1つのプリロード要素を介してプリロードを受けていること、を企図する。好ましくは、プリロード要素が、バネ要素、空圧シリンダ又は部分的にのみ充填された油圧シリンダであり、プリロードが、好ましくは調整可能である。例えば、パイプ内で工具要素が当接すること又は工具要素の除荷後に上のローラが当接することによって、機械の重量を超えると、プリロードを受けたバネが沈み始める。移動運動のため、曲げられたパイプの場合は、走行機構の下のローラ並びに上のローラが当接する。真直ぐなパイプを経て走行する場合、上のローラが当接する。
【0040】
本発明の別の教示は、工具要素が、少なくとも2つの曲げ力導入部分によって、曲げるべきパイプの内壁と実質的に全面的に、好ましくは工具要素の一方の側、好ましくは上側の全長にわたって接触していること、を企図する。
【0041】
本発明の別の教示は、少なくとも1つの接触要素及び/又は少なくとも1つの曲げ力導入部分が、プラスチック、真鍮、アルミニウム、木から成る要素で覆われていること、を企図する。
【0042】
本発明の別の教示は、工具要素及び/又は基体が、無負荷状態で、パイプの内径よりも小さい直径を有しており、これにより、装置が、パイプ内を移動可能であること、を企図する。
【0043】
本発明の別の教示は、半径方向の若干の弾性的な拡大を可能にするため、工具が、その縦方向に少なくとも部分的にスリットを入れられていること、を企図する。
【0044】
本発明の別の教示は、工具要素が、少なくとも一方の側で、基体の端面を越えて延在し、これにより、少なくともオーバーハング領域が存在すること、を企図する。
【0045】
本発明の別の教示は、基体及び/又は工具要素が、2部材で、好ましくは内側の基体及び外側の基体及び/又は内側の工具要素及び外側の工具要素の形態で構成されていること、を企図する。
【0046】
本発明の別の教示は、外側の基体及び/又は外側の工具要素が、好ましくはプラスチックから成るカバー要素の形態で設けられていること、を企図する。
【0047】
本発明の別の教示は、工具要素が、複数部材で構成され、工具要素が、互いに結合された、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品と、好ましくは弾性的に形成された1つの接触部分部品から構成されていること、を企図する。
【0048】
この場合、接触部分部品が、少なくとも2つのバー材から成ること、バー材が、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品に結合されていること、及び、バー材に、少なくとも2つのリブ要素が配置されていること、が有利である。
【0049】
この場合、更に、バー材のそれぞれ一方の側に取り付けられたリブ要素が、アーチ状に形成されていること、が有利である。この場合、結合は、好ましくはルーズに形成されている。選択的に、リブ要素が、バー材に対して噛合い係合を備えること、が有利である。これにより、リブの著しい変形が回避され、パイプ内での良好な支持作用が達成される。
【0050】
更に、少なくとも2つのリブ要素が、間隔を備え、これにより、中間スペースが存在すること、が有利である。これにより、リブ要素は、中間スペース内で互いに向かって移動することができる。
【0051】
この場合、中間スペース内に、少なくとも1つの弾性変形可能な要素が設けられていること、が特に有利である。この要素は、間隔内へのリブの移動時に弾性変形すること、リブ要素を支持すること、及び/又はビード状に外に向かって移動することを可能にし、これにより、曲げるべきパイプの支持が生じる。
【0052】
本発明の別の教示は、接触部分部品の領域に、少なくとも1つのアクチュエータが設けられていること、を企図する。有利には、それぞれ1つのアクチュエータ(20’)が、少なくとも2つのバー材の下で中央に配置されている。
【0053】
以下で、本発明を、図面に関連した好ましい実施例によって詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】曲げるべきパイプ内にある本発明による曲げ装置の第1の実施形態の側面図
図2図1の立体図
図3図1の縦軸方向の断面図
図4】本発明による装置の第1の実施形態の一部の縦軸に対して横の断面図
図5】走行機構を有する本発明による曲げ装置の第2の実施形態の側面図
図6図5の第2の側面図
図7】走行機構及びプッシュロッドを有する本発明による曲げ装置の第3の実施形態の側面図
図8図7の立体図
図9図7及び8のプッシュロッドのガイドの立体図
図10】走行機構及び突出する曲げ工具を有する本発明による曲げ装置の第4の実施形態の側面図
図11図10の立体部分図
図12】走行機構、突出する曲げ工具及び接触部分のカバーを有する本発明による曲げ装置の第5の実施形態の側面図
図13図12の立体図
図14図13の実施形態に対してカバーを有しない基本構成の側面図
図15図14の立体図
図16図13の縦軸方向の側面図
図17】本発明による曲げ装置の第6の実施形態の側面図
図18】本発明による装置の第6の実施形態の一部の縦軸に対して横の側面図
図19】曲げ状態の図17の部分図
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1は、基体11を有する本発明による第1のパイプ曲げ装置10を示す。この場合、基体11は、下側12を備える。中央に、下側12は、下の接触面13を備える。ここでは、下側12は、好ましくは完全にアーチ状に形成されている。選択的に、部分的なアーチ状の形成も可能である。
【0056】
同様に、図示されていないが、パイプ100の水平曲げのために90度まで傾けたパイプ曲げ装置10も可能である。
【0057】
この場合、アーチ形状は、半径が、仕上げ曲げされたパイプ100の最終的な意図した半径よりも狭くなるように企図されている。この場合、下側12の曲げは、実質的に凸である。この場合、接触面13の形状は、曲げ後のパイプの最適な真円度を達成するために、自由形状として形成することができる。
【0058】
好ましくは、基体11は、一体的に形成されている。基体は、選択的に、例えば基体11の製造性を容易にするため、縦方向に分割することができる。
【0059】
更に、基体11は、ここで好ましくは、下の触面13の上で最大値を有するカーブ状に形成された上側14を備える。上側14は、図2に図示したように、パイプ曲げ装置10の端面15に凹の形状を備える。基体11は、好ましくは、できるだけ高い力を吸収することができ、同時に、必要なアタッチメント及び工具要素21のための十分なスペースを提供するように設計されている。
【0060】
基体11の内部で、基体11の前側及び後側に、チャネル17に接続された凹部16が設けられている。凹部16内には、アクチュエータ18、ここで好ましくは油圧シリンダが配置され、これら油圧シリンダは、上に向かって矢印方向Aに進出し、矢印方向Aとは反対方向に後退することができる。
【0061】
付加的に、ここでは図3に図示したように、下の接触面13の領域内で、凹部16の間の上側14内に、別の凹部19を設けることができ、この別の凹部内に、1つ又は複数の別のアクチュエータ20、ここで好ましくは油圧シリンダが配置されている。この油圧シリンダも、矢印方向Aに進出後退可能である。
【0062】
チャネル17内には、エネルギー供給及び制御をするためのアクチュエータ18の間の図示してない接続ラインを設けることができる。アクチュエータ20又は他のアクチュエータへの図示してない接続手段も、設けられている場合には、存在する。好ましくは、これは、油圧ライン及び弁、並びにセンサ又は電気的に駆動されるアクチュエータのための並びに走行機構のラインの接続を可能にするためのケーブルである。
【0063】
上側14に、工具要素21が配置されている。この工具要素は、下側22を備え、この下側は、好ましくは、基体11の上側14の上に配置され得るように、基体11の上側14と一致する。工具要素21の下側22は、凹部16の上に配置された対応する凹部23を備える。更に、下側22は、工具要素21が基体11の上に配置されたときに凹部19の上に相応に配置される凹部24を備える。
【0064】
凹部23,24は、アクチュエータ18,20の1つの接触面36が、その矢印方向Aの移動時に作用し、アクチュエータ18,20が、相応に力を矢印方向に加えるそれぞれ1つの接触面25,26を備える。
【0065】
更に、工具要素21は、上側27を備える。この場合、好ましくは、上側27は、パイプ100の内壁101との接触領域で、曲げるべきパイプ100の内径と実質的に一致するように形成されている。無負荷状態で、半径は、パイプ曲げ装置10がパイプに対して入出可能であるように、小さいか又は同じ大きさとすることができる。負荷状態で、半径は、例えば、必要であれば拡大することができる。
【0066】
好ましくは、上側27は、2つの外側の曲げ力導入部分28と、1つの中央の接触部分29を備える。
【0067】
外側の曲げ力導入部分28及び中央の接触部分29は、ここで好ましくは、弾性変形部分30によって互いに分離されている。
【0068】
更に好ましくは、工具要素21は、1つの一貫した部品又は複数の機械的に互いに結合された部品から成る。工具要素21は、曲げの間にパイプ100の内壁101に従うために、少なくとも中心を弾性的に形成されている。パイプ100の内壁101により強い/異なる力を導入するため、複数の弾性変形部分30を上側の中心以外に設けることもできる。工具要素21からパイプ100への力導入の力及び位置は、工具要素21の弾性及び元の形状を介して調整することができる。
【0069】
この場合、弾性変形部分30は、好ましくは、工具要素21の上側27に沿って周方向に延在するリブ31及び凹部32を備える。凹部32は、幅Bを備える。好ましくは、凹部32は、変形部分30の達成すべき弾性に依存して異なる深さで形成されている。図3で、凹部32は、中央の接触部分29からの間隔が増すとともに深くなる。ここで、好ましくは、深さは、凹部32の最深点33と工具要素21の下側22との間の間隔が、それぞれの凹部32に対して一定であるように選択される。選択的に、間隔は、達成すべき弾性に依存して変えることができる。
【0070】
アクチュエータ18,20が矢印方向Aに進出されると、工具要素21の上側27は、曲げ力導入部分及び中央の接触部分28,29及び必要に応じてリブ31の上側34が内壁101に当接するまで、パイプ100の内壁101に対して最初に移動される。
【0071】
この場合、中央の接触部分29は、パイプ100の変形を支持し、パイプ100の外周形状を維持しないパイプの変形を防止するために使用される。この場合、中央の接触部分29も弾性変形可能に形成されている場合が有利であることがわかった。
【0072】
更に、ここで、曲げ時に矢印方向Aの力を中央の接触部分29を介してパイプ100の内壁101に加え得るアクチュエータ20、好ましくは油圧シリンダを設け得ることが、改善された支持のために有利であることがわかった。アクチュエータ20を介して、中央の領域の支持作用は、任意に、例えば非常に薄肉のパイプのために、特に正確にコントロールすることができる。
【0073】
選択的な実施形態では、外側の曲げ力導入部分28及び中央の接触部分29は、個々の部品として形成することができる。この場合、曲げ力導入部分28及び/又は中央の接触部分29の間に、凹部/間隔を設けることができる。選択的に、より正確な案内を可能にするため、弾性部分の代わりに、関節継手を部分28,29の間に設けることもできる。
【0074】
ここで、アクチュエータ28が、矢印方向Aに進出されると、外側の接触要素28は、パイプ100の内壁101に力を加える。限界力を超えるとすぐ、外側の曲げ力導入部分28は、基体11のアーチ状の下側12がその外側の部分35においてパイプ100の内壁101と接触するまで、パイプ100と共に矢印方向Dに移動する。この場合、パイプ100は、弾性的にも塑性的にも変形する。矢印方向Dの外側の曲げ力導入部分28の移動時、凹部32内のリブ31の間の幅Bが小さくなる。
【0075】
ここで、アクチュエータ28が、矢印方向Aとは反対方向に戻されると、外側の曲げ力導入部分28は、矢印方向Dとは反対方向に移動する。パイプ100も、弾性変形が除去され、パイプ100の塑性変形のみが残るまで、弾性変形を除去するために矢印方向Dとは反対方向に移動する。一方、リブ31の間の凹部32の幅Bは、相応に広がる。
【0076】
アクチュエータ18が再び完全に後退されていると、工具要素21の下側22は、ここで好ましくは、再び完全に基体11の上側14に載っている。次いで、パイプ曲げ装置10は、パイプ100内で次の曲げ点まで移動され、前述のプロセスが繰り返される。
【0077】
工具要素21をその元の位置に戻すため、バネ又は同様の戻し要素を設けることができる。付加的に、工具要素21を基体11に対して所定の位置に保持することができるが、同時に、工具要素21の弾性運動及び垂直方向の運動を可能にする案内用の要素を設けることができる。
【0078】
有利には、凹部23,24の接触面25,26は、部分円筒状又は部分球状に形成されている。更に、アクチュエータ18,20の接触面36も、部分円筒状又は部分球状に形成されていること、が有利である。この場合、接触面36の形状が接触面25,26の形状よりも平らである場合、が有利である。これは、図4に図示されている。これは、アクチュエータ18,20が矢印方向Aに移動されると、外側の曲げ力導入部分28及び/又は中央の接触部分29が矢印方向Eに変形/拡大され、次いで、パイプ100の横断面変形に対処するように、パイプ100の内壁101の形状に相応に適合させること、を生じさせる。
【0079】
図5は、図1~4に示した本発明による第1の実施形態と同一の構造を有する本発明による第2のパイプ曲げ装置10を示す。
【0080】
付加的に、第2の実施形態は、走行機構を備える。この走行機構は、端面15に、それぞれ1つの走行機構要素41と、基体11の上側14に取り付けられたローラ42とを有する。これらは、図示してないキャリア上に配置され、それぞれ、工具要素21の上側27の開口40を経て延在する。
【0081】
走行機構要素41は、端面15に結合された基盤体43を有する。基盤体43は、矢印方向Fに可動に支持要素44に結合されている。支持要素44に、ローラ45は、ここで好ましくは、パイプ内径と調和してパイプ曲げ装置の垂直二等分線に対して角度をなして配置され、ローラ45は、キャリア46を介して支持要素44に配置されている。
【0082】
基盤体43は、ここで好ましくは、それぞれガイド49の上に配置されたバネ要素48であるプリロード要素47を介して支持要素44に結合されている。バネ要素は、ガイドに関係なく配置することもできる。
【0083】
ローラ45は、パイプ曲げ装置10の移動時に、パイプの内壁101に載置されている。曲げ点に達すると、工具要素21は、アクチュエータ18,20を介して、矢印方向Aにパイプ内壁101に押し付けられる。この場合、ツール要素21は、ローラ42が開口部40を経て移動することによって、ローラ42に沿って移動される。曲げ力導入部分28を有する上側27は、上の内壁101に達すると、この上の内壁に押し付けられる。これにより、プリロード要素47は、反力の作用を受けるので、支持要素44は、基盤体43に対して矢印方向Fに移動し、ここで好ましくは、バネ要素48が圧縮される。これにより、接触面13を有する下側12は、接触面13が当接し、前述のようにパイプ曲げプロセスが開始され得るまで、パイプ内壁101の方向に移動される。パイプの曲げの終了後、手順が逆になる。
【0084】
図7~9は、図1~6に示した本発明による第1及び第2の実施形態と同一の構造を有する、本発明によるパイプ曲げ装置10の本発明による第3の実施形態を示す。
【0085】
付加的に、好ましくはねじり剛性の高いプッシュロッド50が設けられ、このプッシュロッドは、アタッチメント要素51によって、例えばパイプ曲げ装置10の端面15に、例えばジョイント52を介して結合されている。この結合は、プッシュプル力を、例えば矢印方向Gに伝達するために適しているが、このプッシュプル力は、パイプ曲げ装置10をパイプ100内で矢印方向Gに移動させるために、図示してない駆動装置によって発生されかつプッシュロッド50を介して伝達される。プッシュロッドは、ここでは模範的に正方形の横断面を備えている。この場合、図9は、ベース要素53を示すが、ここで好ましくは、プッシュロッド50の駆動、案内及び安定化をするためのローラ54を備えている。
【0086】
図10及び11は、図1~6に示した本発明による第1及び第2の実施形態と同一の構造を有する本発明によるパイプ曲げ装置10の本発明による第4の実施形態を示す。ここで、第3の実施形態の特徴は、加えることができるが、図示されてはいない。
【0087】
付加的に、工具要素21は、基体11よりも長く形成され、これにより、走行機構要素41の上に延在するオーバーハング領域60が存在する。これにより、曲げ領域は、容易に拡大されるので、パイプ内の面圧を低減し、これにより必要に応じて少ない曲げステップで最終的に所望の全体曲げを達成することができる。
【0088】
図12~16は、図1~4及び10,11に示した本発明の第1及び第4の実施形態と同一の構造を有する本発明によるパイプ曲げ装置10の本発明による第5の実施形態を示す。ここでは、工具要素21のリブ31のみが平らに形成されている。ここで、第2及び第3の実施形態の特徴は、加えることができるが、図示されてはいない。
【0089】
この場合、基体11及び工具要素21は、2部材で構成されている。この場合、これらは、それぞれ、内側の基体11a及び外側の基体11b並びに内側の工具要素21a及び外側の工具要素21bを備える。この場合、内側の基体11a及び内側の工具要素21aは、パイプ曲げ装置10の基本構造を構成し、好ましくは鋼から製造されている。ここで、基体11aは、例えば、曲げられてない平らな下側12を備える。
【0090】
基体11aの下側12aには、好ましくはプラスチックから成る下のカバー要素61が、支持面13も含む外側の基体11bとして設けられている。内側の工具要素21aの上側27aには、好ましくはプラスチックから成る上のカバー要素62が、外側の工具要素21bとして設けられ、カバーは、曲げ力導入部分28も備える。第5の実施形態のパイプ曲げ装置10の構造及び機能は、それ以外は前述のものに一致する。
【0091】
カバー要素61及び62は、別の実施形態としては、一貫した弾性的なプラスチック部品として形成することができる。
【0092】
本発明による装置10の第6の実施形態が、図17~19に示されている。この場合、アクチュエータ18,20を含む基体の構造は、前述の構造に一致する。
【0093】
工具要素21は、上側27を備える。この場合、好ましくは、上側27は、パイプ100の内壁101との接触領域で、曲げるべきパイプ100の内径に実質的に一致するように形成されている。無負荷状態で、半径は、パイプ曲げ装置10をパイプに対して入出可能であるように、小さいか又は同じ大きさとすることができる。負荷状態で、半径は、例えば、必要であれば拡大することができる。
【0094】
好ましくは、上側27は、2つの外側の曲げ力導入部分28と、1つの中央の接触部分29を備える。この場合、曲げ力導入部分28及び中央の接触部分29は、個々の部品60,61として形成されている。
【0095】
好ましくは、部品60,61は、結合要素62を介して互いに結合されている。特に好ましくは、結合は、ここでは摩擦係合式及び/又は噛合い係合式の結合手段を介して行なわれる。
【0096】
接触部分要素61は、ここで好ましくは、平行に配置された2つのバー材63から構成されている。バー材は、一体的又は複数の部分から成ることができる。図示されているのは、ここでは一体的な形成である。更に、複数のバー材を上下に配置することもできる。
【0097】
バー材63は、好ましくは結合要素62に結合されている。特に好ましくは、この結合は、ここでは摩擦係合式及び/又は噛合い係合式に結合手段を介して行なわれる。
【0098】
バー材63には、リブ31に一致するリブ要素64が配置されている。これらリブ要素は、好ましくは、アーチ状に形成されている。更に好ましくは、リブ要素64は、バー材63の上側65にルーズに取り付けられている。噛合い係合を介して、リブは、好ましくは、半径方向にビーム要素63に結合されている。
【0099】
2つのリブ要素の間に、好ましくは、凹部32に一致する間隔66が設けられている。この間隔66内に、特にこのましくは弾性要素67が設けられている。
【0100】
更に、ここで、曲げ時に、パイプ100の内壁101に中央の接触部分29を介して力Aを加え得るアクチュエータ20’、好ましくは油圧シリンダを設け得ること(図17の断面図部分参照)が、改善された支持のために有利であることがわかった。アクチュエータ20’を介して、中央の領域の支持作用は、任意に、例えば非常に薄肉のパイプのために、特に正確にコントロールすることができる。このため、少なくとも1つのバー材63の下に、少なくとも1つのアクチュエータ20’が設けられている。
【0101】
アクチュエータ18を介して曲げ力が工具部分21に導入されると、図18に図示したように、バー材が曲がる。これにより、リブ要素64は、互いに向かって移動し、弾性要素67を圧迫し、これにより、これら弾性要素は、外側に向かってそれぞれ1つのビード68を構成する。ビード68は、パイプ100を押圧し、付加的にパイプを支持する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2023-02-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプライン用のパイプ(100)、特にコーティングされたパイプを内部曲げするための装置であって、この装置が、パイプ内に位置決め可能な基体(11)を有し、この基体が、少なくとも一方の側(12)、好ましくは下側に、曲げるべきパイプ(100)の内壁(101)に対する少なくとも1つの支持面(13)を備え、基体(11)が、支持面(13)とは反対の側、好ましくは上側を備え、この側に、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも1つの工具が可動に設けられ、工具が、曲げ力を導入するための少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)を介して基体(11)に対して移動可能である装置において、
工具が、工具要素(21)として設けられ、この工具要素が、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも2つの曲げ力導入部分(28,29)を備え、これら曲げ力導入部分が、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)によって基体(11)に対して相対的に移動可能であること、少なくとも2つの曲げ力導入部分(28)が、工具要素(21)の外側の領域に設けられていること、及び、工具要素(21)が、少なくとも2つの曲げ力導入部分(28)の間に、少なくとも1つの弾性部分(30)を備え、この弾性部分を介して、曲げ力導入部分(28)が互いに結合されていること、を特徴とする装置。
【請求項2】
工具要素(21)が、2つの外側の曲げ力導入部分(28)の間、好ましくは中央に設けられた、パイプ内壁(101)に対する接触部分(29)を備えること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項3】
接触部分(29)が、1つのアクチュエータ(20)又は複数のアクチュエータを介して、特に半径方向に移動可能であること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項4】
曲げ力導入部分及び/又は接触部分(28,29)が、それ自体弾性変形可能である及び/又は拡大すること、を特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の装置。
【請求項5】
少なくとも2つの曲げ力導入部分(28)及び/又は接触部分(29)の間に、少なくとも1つの弾性部分(30)が設けられていること、を特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の装置。
【請求項6】
弾性部分(30)が、工具要素(21)内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域によって、好ましくは工具要素(21)内の凹部の形態で提供されていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項7】
工具要素(21)内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域が、少なくとも部分的に弾性材料で満たされていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項8】
アクチュエータ(18,20)が、油圧シリンダ、空圧シリンダ、ネジ付きスピンドル及び/又はピエゾ素子であること、を特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の装置。
【請求項9】
アクチュエータ(18,20)が、基体から離間する(A)ように、好ましくは上に向かって、かつ弧(D)を描くように、工具を移動させること、を特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の装置。
【請求項10】
アクチュエータ(18)が、上(A)に向かって、かつ弧(D)を描くように、工具要素(21)の外側の曲げ力導入部分(28)を移動させること、を特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の装置。
【請求項11】
下の接触面(13)が、アーチ状に形成されていること、を特徴とする請求項1~10のいずれか1つに記載の装置。
【請求項12】
基体(11)に、パイプ(100)内を移動するための走行機構が設けられていること、を特徴とする請求項1~11のいずれか1つに記載の装置。
【請求項13】
走行機構が、少なくとも2つの走行機構要素(41)を備え、これら走行機構要素が、好ましくは端面に及び/又は下の接触要素(13)の前後に位置し、好ましくはバネ要素(48)を介して後退可能であること、を特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
少なくとも1つの走行機構要素(41)が、下の接触要素(13)の領域に配置され、バネ力を介して(11)内に後退可能に配置されていること、を特徴とする請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
曲げるべき/曲げられたパイプ内に曲げ装置を押し込むもしくは曲げるべき/曲げられたパイプ外に曲げ装置を引き出すためのプッシュロッド及び/又はプッシュチェーンが設けられ基部に固定され、そこから機構を介して駆動可能であること、を特徴とする請求項1~14のいずれか1つに記載の装置。
【請求項16】
プッシュロッド/プッシュチェーンを介して、パイプ内の機械の位置が検出可能であること、を特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
プッシュロッド/プッシュチェーンが基部にねじり剛性を有するように保持されていること、を特徴とする請求項15又は16に記載の装置。
【請求項18】
少なくとも1つのローラ(42)が、基体(11)及び/又は工具の上の領域に設けられていること、を特徴とする請求項1~17のいずれか1つに記載の装置。
【請求項19】
少なくとも1つのローラ(42)が、基体(11)に不動に結合されていること、を特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
少なくとも1つのローラ(42)が、工具要素(21)内の開口(40)を経て延在すること、を特徴とする請求項18又は19に記載の装置。
【請求項21】
少なくとも1つのローラ(42)と基体(11)の間の間隔が、調整可能であること、を特徴とする請求項1820のいずれか1つに記載の装置。
【請求項22】
基体及び工具が空中で自由になる程度まで、少なくとも1つの走行機構要素(41)が、少なくとも1つのプリロード要素(47)を介してプリロードを受けていること、を特徴とする請求項1321のいずれか1つに記載の装置。
【請求項23】
プリロード要素(47)が、バネ要素(48)、空圧シリンダ又は部分的にのみ充填された油圧シリンダであり、プリロードが、好ましくは調整可能であること、を特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
半径方向の若干の弾性的な拡大を可能にするため、工具が、その縦方向に少なくとも部分的にスリットを入れられていること、を特徴とする請求項1~23のいずれか1つに記載の装置。
【請求項25】
少なくとも1つの接触要素及び/又は少なくとも1つの曲げ力導入部分が、プラスチック、真鍮、アルミニウム、木から成る要素で覆われていること、を特徴とする請求項1~24のいずれか1つに記載の装置。
【請求項26】
工具要素(21)が、基体(11)の少なくとも一端で、基体を越えて延在すること、を特徴とする請求項1~25のいずれか1つに記載の装置。
【請求項27】
工具要素(21)が、走行機構を覆うこと、を特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
工具要素(21)が、少なくとも一方の側で、基体(11)の端面を越えて延在し、これにより、少なくともオーバーハング領域が存在すること、を特徴とする請求項1~27のいずれか1つに記載の装置。
【請求項29】
基体(11)及び/又は工具要素(21)が、2部材で、好ましくは内側の基体(11a)及び外側の基体(11b)及び/又は内側の工具要素(21a)及び外側の工具要素(21b)の形態で構成されていること、を特徴とする請求項1~28のいずれか1つに記載の装置。
【請求項30】
外側の基体(11b)及び/又は外側の工具要素(21b)が、好ましくはプラスチックから成るカバー要素の形態で設けられていること、を特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
工具要素(21)が、複数部材で構成され、工具要素(21)が、互いに結合された、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品(60)と、好ましくは弾性的に形成された1つの接触部分部品(61)から構成されていること、を特徴とする請求項1~30のいずれか1つに記載の装置。
【請求項32】
接触部分部品が、少なくとも2つのバー材(63)から成ること、バー材(63)が、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品(60)に結合されていること、及び、バー材(63)に、少なくとも2つのリブ要素(64)が配置されていること、を特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
バー材(63)のそれぞれ一方の側(65)に、好ましくはルーズに取り付けられたリブ要素(64)が、アーチ状に形成されていること、を特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
リブが、曲げバー材に対して噛合い係合を備えこと、を特徴とする請求項32又は33に記載の装置。
【請求項35】
少なくとも2つのリブ要素(64)が、間隔(66)を備え、これにより、中間スペースが存在すること、を特徴とする請求項3234のいずれか1つに記載の装置。
【請求項36】
中間スペース内に、少なくとも1つの弾性変形可能な要素(67)が設けられていること、を特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項37】
接触部分部品(61)の領域に、少なくとも1つのアクチュエータ(20’)が設けられていること、を特徴とする請求項3136のいずれか1つに記載の装置。
【請求項38】
少なくとも2つのバー材(63)の下で中央に、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(20’)が配置されていること、を特徴とする請求項37に記載の装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプライン用のパイプ(100)、特にコーティングされたパイプを内部曲げするための装置であって、この装置が、パイプ内に位置決め可能な基体(11)を有し、この基体が、少なくとも一方の側(12)、好ましくは下側に、曲げるべきパイプ(100)の内壁(101)に対する少なくとも1つの支持面(13)を備え、基体(11)が、支持面(13)とは反対の側、好ましくは上側を備え、この側に、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも1つの工具が可動に設けられ、工具が、曲げ力を導入するための少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)を介して基体(11)に対して移動可能である装置において、
工具が、工具要素(21)として設けられ、この工具要素が、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも2つの曲げ力導入部分(28,29)を備え、これら曲げ力導入部分が、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)によって基体(11)に対して相対的に移動可能であること、少なくとも2つの曲げ力導入部分(28)が、工具要素(21)の外側の領域に設けられていること、及び、工具要素(21)が、少なくとも2つの曲げ力導入部分(28)の間に、少なくとも1つの弾性部分(30)を備え、この弾性部分を介して、曲げ力導入部分(28)が互いに結合されていること、を特徴とする装置。
【請求項2】
工具要素(21)が、2つの外側の曲げ力導入部分(28)の間、好ましくは中央に設けられた、パイプ内壁(101)に対する接触部分(29)を備えること、を特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
接触部分(29)が、1つのアクチュエータ(20)又は複数のアクチュエータを介して、特に半径方向に移動可能であること、を特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
曲げ力導入部分及び/又は接触部分(28,29)が、それ自体弾性変形可能である及び/又は拡大すること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも2つの曲げ力導入部分(28)及び/又は接触部分(29)の間に、少なくとも1つの弾性部分(30)が設けられていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項6】
弾性部分(30)が、工具要素(21)内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域によって、好ましくは工具要素(21)内の凹部の形態で提供されていること、を特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
工具要素(21)内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域が、少なくとも部分的に弾性材料で満たされていること、を特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
アクチュエータ(18,20)が、油圧シリンダ、空圧シリンダ、ネジ付きスピンドル及び/又はピエゾ素子であること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項9】
アクチュエータ(18,20)が、基体から離間する(A)ように、好ましくは上に向かって、かつ弧(D)を描くように、工具を移動させること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項10】
アクチュエータ(18)が、上(A)に向かって、かつ弧(D)を描くように、工具要素(21)の外側の曲げ力導入部分(28)を移動させること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項11】
下の接触面(13)が、アーチ状に形成されていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項12】
基体(11)に、パイプ(100)内を移動するための走行機構が設けられていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項13】
走行機構が、少なくとも2つの走行機構要素(41)を備え、これら走行機構要素が、好ましくは端面に及び/又は下の接触要素(13)の前後に位置し、好ましくはバネ要素(48)を介して後退可能であること、を特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
少なくとも1つの走行機構要素(41)が、下の接触要素(13)の領域に配置され、バネ力を介して基体(11)内に後退可能に配置されていること、を特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
曲げるべき/曲げられたパイプ内に曲げ装置を押し込むもしくは曲げるべき/曲げられたパイプ外に曲げ装置を引き出すためのプッシュロッド及び/又はプッシュチェーンが設けられ、基部に固定され、そこから機構を介して駆動可能であること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項16】
プッシュロッド/プッシュチェーンを介して、パイプ内の機械の位置が検出可能であること、を特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
プッシュロッド/プッシュチェーンが、基部にねじり剛性を有するように保持されていること、を特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項18】
少なくとも1つのローラ(42)が、基体(11)及び/又は工具の上の領域に設けられていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項19】
少なくとも1つのローラ(42)が、基体(11)に不動に結合されていること、を特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
少なくとも1つのローラ(42)が、工具要素(21)内の開口(40)を経て延在すること、を特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
少なくとも1つのローラ(42)と基体(11)の間の間隔が、調整可能であること、を特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
基体及び工具が空中で自由になる程度まで、少なくとも1つの走行機構要素(41)が、少なくとも1つのプリロード要素(47)を介してプリロードを受けていること、を特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項23】
プリロード要素(47)が、バネ要素(48)、空圧シリンダ又は部分的にのみ充填された油圧シリンダであり、プリロードが、好ましくは調整可能であること、を特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
半径方向の若干の弾性的な拡大を可能にするため、工具が、その縦方向に少なくとも部分的にスリットを入れられていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項25】
少なくとも1つの接触要素及び/又は少なくとも1つの曲げ力導入部分が、プラスチック、真鍮、アルミニウム、木から成る要素で覆われていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項26】
工具要素(21)が、基体(11)の少なくとも一端で、基体を越えて延在すること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項27】
工具要素(21)が、走行機構を覆うこと、を特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
工具要素(21)が、少なくとも一方の側で、基体(11)の端面を越えて延在し、これにより、少なくともオーバーハング領域が存在すること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項29】
基体(11)及び/又は工具要素(21)が、2部材で、好ましくは内側の基体(11a)及び外側の基体(11b)及び/又は内側の工具要素(21a)及び外側の工具要素(21b)の形態で構成されていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項30】
外側の基体(11b)及び/又は外側の工具要素(21b)が、好ましくはプラスチックから成るカバー要素の形態で設けられていること、を特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
工具要素(21)が、複数部材で構成され、工具要素(21)が、互いに結合された、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品(60)と、好ましくは弾性的に形成された1つの接触部分部品(61)から構成されていること、を特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項32】
接触部分部品が、少なくとも2つのバー材(63)から成ること、バー材(63)が、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品(60)に結合されていること、及び、バー材(63)に、少なくとも2つのリブ要素(64)が配置されていること、を特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
バー材(63)のそれぞれ一方の側(65)に、好ましくはルーズに取り付けられたリブ要素(64)が、アーチ状に形成されていること、を特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
リブが、曲げバー材に対して噛合い係合を備えること、を特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項35】
少なくとも2つのリブ要素(64)が、間隔(66)を備え、これにより、中間スペースが存在すること、を特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項36】
中間スペース内に、少なくとも1つの弾性変形可能な要素(67)が設けられていること、を特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項37】
接触部分部品(61)の領域に、少なくとも1つのアクチュエータ(20’)が設けられていること、を特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項38】
少なくとも2つのバー材(63)の下で中央に、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(20’)が配置されていること、を特徴とする請求項37に記載の装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0101】
アクチュエータ18を介して曲げ力が工具部分21に導入されると、図18に図示したように、バー材が曲がる。これにより、リブ要素64は、互いに向かって移動し、弾性要素67を圧迫し、これにより、これら弾性要素は、外側に向かってそれぞれ1つのビード68を構成する。ビード68は、パイプ100を押圧し、付加的にパイプを支持する。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
1.
パイプライン用のパイプ(100)、特にコーティングされたパイプを内部曲げするための装置であって、この装置が、パイプ内に位置決め可能な基体(11)を有し、この基体が、少なくとも一方の側(12)、好ましくは下側に、曲げるべきパイプ(100)の内壁(101)に対する少なくとも1つの支持面(13)を備え、基体(11)が、支持面(13)とは反対の側、好ましくは上側を備え、この側に、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも1つの工具が可動に設けられ、工具が、曲げ力を導入するための少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)を介して基体(11)に対して移動可能である装置において、
工具が、工具要素(21)として設けられ、この工具要素が、パイプ(100)に曲げ力を導入するための少なくとも2つの曲げ力導入部分(28,29)を備え、これら曲げ力導入部分が、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(18,20)によって基体(11)に対して相対的に移動可能であること、を特徴とする装置。
2.
少なくとも2つの曲げ力導入部分(28,29)が、工具要素(21)の外側の領域に設けられていること、を特徴とする上記1に記載の装置。
3.
工具要素(21)が、2つの外側の曲げ力導入部分(28)の間、好ましくは中央に設けられた、パイプ内壁(101)に対する接触部分(29)を備えること、を特徴とする上記1又は2に記載の装置。
4.
接触部分(29)が、1つのアクチュエータ(20)又は複数のアクチュエータを介して、特に半径方向に移動可能であること、を特徴とする上記3に記載の装置。
5.
曲げ力導入部分及び/又は接触部分(28,29)が、それ自体弾性変形可能である及び/又は拡大すること、を特徴とする上記1~4のいずれか1つに記載の装置。
6.
少なくとも2つの曲げ力導入部分及び/又は接触部分(28,29)の間に、少なくとも1つの弾性部分(31)が設けられていること、を特徴とする上記1~5のいずれか1つに記載の装置。
7.
弾性部分(30)が、工具要素(21)内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域によって、好ましくは工具要素(21)内の凹部の形態で提供されていること、を特徴とする上記6に記載の装置。
8.
工具要素(21)内の材料縮小部を有する少なくとも1つの領域が、少なくとも部分的に弾性材料で満たされていること、を特徴とする上記7に記載の装置。
9.
アクチュエータ(18,20)が、油圧シリンダ、空圧シリンダ、ネジ付きスピンドル及び/又はピエゾ素子であること、を特徴とする上記1~8のいずれか1つに記載の装置。
10.
アクチュエータ(18,20)が、基体から離間する(A)ように、好ましくは上に向かって、かつ基体(11)からパイプ(100)の内壁(101)に向かって弧(D)を描くように、工具を移動させること、を特徴とする上記1~9のいずれか1つに記載の装置。
11.
アクチュエータ(18)が、上(A)に向かって、かつ基体(11)からパイプ(100)の内壁(101)に向かって弧(D)を描くように、工具要素(21)の外側の曲げ力導入部分(28)を移動させること、を特徴とする上記1~10のいずれか1つに記載の装置。
12.
下の接触面(13)が、アーチ状に形成されていること、を特徴とする上記1~11のいずれか1つに記載の装置。
13.
基体(11)に、パイプ(100)内を移動するための走行機構が設けられていること、を特徴とする上記1~12のいずれか1つに記載の装置。
14.
走行機構が、少なくとも2つの走行機構要素を備え、これら走行機構要素が、好ましくは端面に及び/又は下の接触要素の前後に位置し、好ましくはバネ要素を介して後退可能であること、を特徴とする上記13に記載の装置。
15.
少なくとも1つの走行機構要素が、下の接触要素の領域に配置され、バネ力を介して本体内に後退可能に配置されていること、を特徴とする上記13又は14に記載の装置。
16.
曲げるべき/曲げられたパイプ内に曲げ装置を押し込むもしくは曲げるべき/曲げられたパイプ外に曲げ装置を引き出すためのプッシュロッド及び/又はプッシュチェーンが設けられ、このプッシュロッド及び/又はプッシュチェーンは、パイプの外側で基部に固定され、そこから機構を介して駆動可能であること、を特徴とする上記1~15のいずれか1つに記載の装置。
17.
プッシュロッド/プッシュチェーンを介して、パイプ内の機械の位置が検出可能であること、を特徴とする上記16に記載の装置。
18.
プッシュロッド/プッシュチェーンが、パイプの外側の基部にねじり剛性を有するように保持されていること、を特徴とする上記16又は17に記載の装置。
19.
少なくとも1つのローラが、基体及び/又は工具の上の領域に設けられていること、を特徴とする上記1~18のいずれか1つに記載の装置。
20.
少なくとも1つのローラが、基体に不動に結合されていること、を特徴とする上記19に記載の装置。
21.
少なくとも1つのローラが、工具要素(21)内の開口を経て延在すること、を特徴とする上記19又は20に記載の装置。
22.
少なくとも1つのローラと基体(11)の間の間隔が、調整可能であること、を特徴とする上記19~21のいずれか1つに記載の装置。
23.
基体及び工具が空中で自由になる程度まで、少なくとも1つの走行機構要素が、少なくとも1つのプリロード要素を介してプリロードを受けていること、を特徴とする上記14~22のいずれか1つに記載の装置。
24.
プリロード要素が、バネ要素、空圧シリンダ又は部分的にのみ充填された油圧シリンダであり、プリロードが、好ましくは調整可能であること、を特徴とする上記23に記載の装置。
25.
工具要素が、少なくとも2つの曲げ力導入部分(28)によって、曲げるべきパイプ(100)の内壁(101)と実質的に全面的に、好ましくは工具要素(21)の一方の側(27)、好ましくは上側の全長にわたって接触していること、を特徴とする上記1~24のいずれか1つに記載の装置。
26.
半径方向の若干の弾性的な拡大を可能にするため、工具が、その縦方向に少なくとも部分的にスリットを入れられていること、を特徴とする上記1~25のいずれか1つに記載の装置。
27.
少なくとも1つの接触要素及び/又は少なくとも1つの曲げ力導入部分が、プラスチック、真鍮、アルミニウム、木から成る要素で覆われていること、を特徴とする上記1~26のいずれか1つに記載の装置。
28.
工具要素及び/又は基体が、無負荷状態で、パイプの内径よりも小さい直径を有しており、これにより、装置が、パイプ内を移動可能であること、を特徴とする上記1~27のいずれか1つに記載の装置。
29.
工具要素(21)が、基体の少なくとも一端で、基体を越えて延在すること、を特徴とする上記1~27のいずれか1つに記載の装置。
30.
工具要素(21)が、走行機構を覆うこと、を特徴とする上記29に記載の装置。
31.
工具要素が、少なくとも一方の側で、基体の端面を越えて延在し、これにより、少なくともオーバーハング領域が存在すること、を特徴とする上記1~30のいずれか1つに記載の装置。
32.
基体(11)及び/又は工具要素(21)が、2部材で、好ましくは内側の基体(11a)及び外側の基体(11b)及び/又は内側の工具要素(21a)及び外側の工具要素(21b)の形態で構成されていること、を特徴とする上記1~31のいずれか1つに記載の装置。
33.
外側の基体(11b)及び/又は外側の工具要素(21b)が、好ましくはプラスチックから成るカバー要素の形態で設けられていること、を特徴とする上記32に記載の装置。
34.
工具要素(21)が、複数部材で構成され、工具要素(21)が、互いに結合された、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品(60)と、好ましくは弾性的に形成された1つの接触部分部品(61)から構成されていること、を特徴とする上記1~33のいずれか1つに記載の装置。
35.
接触部分部品が、少なくとも2つのバー材(63)から成ること、バー材(63)が、少なくとも2つの曲げ力導入部分部品(60)に結合されていること、及び、バー材(63)に、少なくとも2つのリブ要素(64)が配置されていること、を特徴とする上記34に記載の装置。
36.
バー材(63)のそれぞれ一方の側(65)に、好ましくはルーズに取り付けられたリブ要素(64)が、アーチ状に形成されていること、を特徴とする上記35に記載の装置。
37.
リブが、曲げバー材に対して噛合い係合を備え、これにより、リブの著しい変形が回避され、パイプ内での良好な支持作用が達成されること、を特徴とする上記35又は36に記載の装置。
38.
少なくとも2つのリブ要素(64)が、間隔(66)を備え、これにより、中間スペースが存在すること、を特徴とする上記35~37のいずれか1つに記載の装置。
39.
中間スペース内に、少なくとも1つの弾性変形可能な要素(67)が設けられていること、を特徴とする上記38に記載の装置。
40.
接触部分部品(61)の領域に、少なくとも1つのアクチュエータ(20’)が設けられていること、を特徴とする上記34~39のいずれか1つに記載の装置。
41.
少なくとも2つのバー材(63)の下で中央に、それぞれ少なくとも1つのアクチュエータ(20’)が配置されていること、を特徴とする上記40に記載の装置。
【国際調査報告】