(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】子供向け製品のための多感知触覚音響システムのシステム、方法、及び装置
(51)【国際特許分類】
A47D 9/00 20060101AFI20240925BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
A47D9/00
H04R1/00 310G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508800
(86)(22)【出願日】2022-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-04-11
(86)【国際出願番号】 US2022040050
(87)【国際公開番号】W WO2023018865
(87)【国際公開日】2023-02-16
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】310019730
【氏名又は名称】グラコ・チルドレンズ・プロダクツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ライアン・ディー・リューク
【テーマコード(参考)】
5D017
【Fターム(参考)】
5D017AA11
(57)【要約】
子供向け製品又は子供向けアクティビティ装置用の多感知触覚音響システムは、表面と、該表面上に配置される少なくとも1個のトランスデューサとを備えることができる。表面は、子供向け製品に接続可能である。少なくとも1個のトランスデューサは、音声出力及び触覚振動出力を生成するように構成される。子供向け製品用の多感知触覚音響システムの実装方法は、多感知触覚音響システムを準備することを含むことができる。この方法は、多感知触覚音響システムに、複数の音声出力のうちの第1の音声出力と、複数の触覚振動出力のうちの第1の触覚振動出力とを生成させることをさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
子供向け製品用の多感知触覚音響システムであって、
表面と、
前記表面に配置された少なくとも1個のトランスデューサと
を備え、
前記表面は前記子供向け製品に接続可能であり、
前記少なくとも1個のトランスデューサは、音声出力及び触覚振動出力を生成するように構成される、多感知触覚音響システム。
【請求項2】
前記子供向け製品がブランコであり、前記ブランコが、
フレームと、
前記フレーム上又は前記フレームの周囲に配置された軟質製品を含むカバーであって、表面が前記軟質製品に挿入されるカバーと
をさらに備える、請求項1に記載の多感知触覚音響システム。
【請求項3】
前記子供向け製品がマットレスプラットフォームを有するバシネットであり、前記表面が前記マットレスプラットフォームである、請求項1に記載の多感知触覚音響システム。
【請求項4】
前記音声出力及び前記触覚振動出力は、子供の意図する行動を達成するために、ユーザによって選択されるか、独立して生成されるか、又は同期される、請求項1~3のいずれかに記載の多感知触覚音響システム。
【請求項5】
入力デバイスをさらに備え、
前記ユーザは、前記入力デバイス上で選択を入力することにより、前記音声出力及び前記触覚振動出力を選択することができる、
請求項1~3のいずれかに記載の多感知触覚音響システム。
【請求項6】
子供向けアクティビティ装置であって、
表面と、
前記表面に配置された少なくとも1個のトランスデューサを備える多感知触覚音響システムと
を備え、
前記表面は前記子供向け製品に接続可能であり、前記多感知触覚音響システムは、音声出力及び触覚振動出力を生成するように構成される、子供向けアクティビティ装置。
【請求項7】
前記子供向け製品がブランコであり、
フレームと、
前記フレーム上又は前記フレームの周囲に配置された軟質製品を含むカバーであって、表面が前記軟質製品に挿入されているカバーと
をさらに含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記子供向け製品がマットレスプラットフォームを有するバシネットであり、前記表面が前記マットレスプラットフォームである、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記音声出力及び前記触覚振動出力は、子供の意図する行動を達成するために、ユーザによって選択されるか、独立して生成されるか、又は同期される、請求項6~8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
入力デバイス
をさらに含み、
前記ユーザは、前記入力デバイス上で選択を入力することにより、前記音声出力及び前記触覚振動出力を選択することができる、請求項6~8のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
子供向け製品用の多感知触覚音響システムを実装するための方法であって、
多感知触覚音響システムであって、
表面と、
前記表面上に配置された少なくとも1個のトランスデューサと
を含み、前記表面が子供向け製品に接続され、かつ
少なくとも1個のトランスデューサが、複数の音声出力及び複数の触覚振動出力を生成するように構成される前記多感知触覚音響システムを準備し、及び
前記多感知触覚音響システムに、複数の音声出力のうちの第1の音声出力と、複数の触覚振動出力のうちの第1の触覚振動出力とを生成させること
を含む方法。
【請求項12】
前記子供向け製品がブランコであり、
フレームと、
前記フレーム上又は前記フレームの周囲に配置された軟質製品を含むカバーと
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記表面が前記軟質製品に挿入される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記子供向け製品がマットレスプラットフォームを有する子供向けバシネットである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の音声出力及び前記第1の触覚振動出力は、子供の意図する行動を達成するために、ユーザによって選択されるか、独立して生成されるか、又は同期される、請求項11~14のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本願は、2021年8月13日に出願された米国仮出願第63/233,067号の優先権及びその利益を主張するものであり、参照によりその全体が援用される。
【0002】
技術分野
本開示は、一般に子供向け製品に関し、より詳しくは、子供向け製品のための多感知触覚音響システムのシステム、方法、及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
子供向け製品用の音響システムが当該技術分野で知られている。音響システムは、チャイルドシート、ベビーカー、キャリア、プレイヤード、ハーネス、ブランコ、バウンサ、その他の子供向け製品など、様々な子供向け製品に組み込まれることがある。場合によっては、親は、子供が子供向け製品に乗っている間に、子供をなだめ、子供を楽しませ、子供の入眠を助けようとすることがある。そのため、親は、子供向け製品に、モバイル、ライト、振動ユニット、音楽再生機能など、これらの結果を達成するための複数の機能を持たせることを望む場合がある。従来の子供向け製品では、複数の機能は、各機能を出力するために別々のシステムで製造されていた。例えば、従来の子供向け製品では、音声と触覚振動の両方の出力を提供するために、スピーカーと二次的な振動ユニットとを組み合わせることがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の子供向け製品は、より大きな部品を必要とする場合や、より高出力の部品を必要とする場合、カスタマイズされた機能及び/又はダイナミックな機能を提供しない場合、様々な音声出力と触覚振動出力の同期を提供しない場合、没入感を与えない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
実施形態において、本開示は、子供向け製品用の多感知触覚音響システムについて説明する。このシステムは、表面と、該表面上に配置された少なくとも1個のトランスデューサとを備えることができる。表面は、子供向け製品に接続可能である。少なくとも1個のトランスデューサは、音声出力及び触覚振動出力を生成するように構成される。
【0006】
実施形態において、本開示は、子供用アクティビティ装置を説明する。この装置は、表面と、該表面上に配置された少なくとも1個のトランスデューサを含む多感知触覚音響システムとを備えることができる。表面は、子供向け製品に接続可能である。多感覚触覚音システムは、音声出力及び触覚振動出力を生成するように構成される。
【0007】
実施形態において、本開示は、子供向け製品用の多感知触覚音響システムを実装するための方法を説明する。この方法は、多感知触覚音響システムを準備することを含むことができる。このシステムは、表面と、表面上に配置された少なくとも1個のトランスデューサとを備えることができる。表面は子供向け製品に接続される。少なくとも1個のトランスデューサは、複数の音声出力と複数の触覚振動出力とを生成するように構成される。この方法は、多感知触覚音響システムに、複数の音声出力のうちの第1の音声出力と、複数の触覚振動出力のうちの第1の触覚振動出力とを生成させることをさらに含む。
【0008】
添付の図面を参照して詳細な説明を示す。同一の符号の使用は、類似又は同一の項目を示す場合がある。様々な実施形態は、図面に示された要素及び/又は構成要素以外の要素及び/又は構成要素を利用してもよく、いくつかの要素及び/又は構成要素は、様々な実施形態において存在していなくてもよい。図中の要素及び/又は構成要素は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。本開示を通じて、文脈によっては、単数及び複数の用語が互換的に使用される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係る子供向けロッカーにおける例示的な多感知触覚音響システムの図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に係る子供向けロッカーにおける例示的な多感知触覚音響システムの図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に係る子供向けバシネットにおける例示的な多感知触覚音響システムの図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に係る子供用バシネットのデモンストレーター試作品における、例示的な多感知触覚音響システムの図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態に係る多感知触覚音響システムを有する子供向けブランコの例示的なフレームの図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態に係る多感知触覚音響システムの例示的な部分の図である。
【
図7】
図7は、本開示の実施形態に係る多感知触覚音響システムの一部の例示的なシェルの図である。
【
図8】
図8は、本開示の実施形態に係る、
図3に示された子供向けバシネットの大人サイズの試作品における、例示的な多感知触覚音響システムの図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施形態に係る、
図3に示された子供向けバシネットの大人サイズの試作品における、例示的な多感知触覚音響システムの図である。
【
図10】
図10は、本開示の実施形態に係るいくつかの例示的な多感知触覚音響システムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本開示は、添付の図面を参照し、より詳細かつ具体的な説明を提供する。図面及び図面の具体的な説明、ならびに議論される任意の具体的な又は他の実施形態は、本開示の全体とともに読まれるものとする。
【0011】
詳細な説明
以下、例示的な実施形態が示されている添付図面を参照して、例示的な実施形態をより完全に説明する。しかしながら、本明細書で開示される技術思想は、多くの異なる形態で具体化できるものであり、本明細書で示される例示的な実施形態に限定されるものと解釈すべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、当業者に対して技術思想の範囲を十分に伝えるように提供される。同様の符号は同様のものを示すが、全体を通して必ずしも同一又は同一の要素ではない。
【0012】
本明細書では、例えばブランコのような子供向け製品の特徴間の特定の関係を、「実質的に」又は「実質的に等しい」という用語を用いて説明する。本明細書において、「実質的に」及び「実質的に等しい」という用語は、等しい関係が厳密な関係ではなく、機能的に類似した変形例を排除するものではないことを示す。文脈又は説明から別段の指示がない限り、2つ以上の記載した寸法に関する「実質的に」又は「実質的に等しい」という用語の使用は、寸法間の等しい関係が、当該技術分野で認められている数学的及び工業的原則(例えば、丸め、測定その他の系統誤差、製造公差など)を用いて、寸法の最小有効桁を変化させないであろう変動を含むことを示す。本明細書において、「実質的に平行」という用語は、平行な関係が厳密な関係ではなく、機能的に類似した変形例を排除しないことを示す。本明細書では、「実質的に直交」又は「実質的に垂直」という用語は、直交関係が厳密な関係ではなく、機能的に類似した変形例を排除しないことを示す。
【0013】
本開示は、とりわけ、子供向け製品用多感知触覚音響システムのためのシステム、装置、及び方法に関する。実施形態では、子供向け製品用多感知触覚音響システムのためのシステム、方法、及び装置が提供され得る。
【0014】
例示的な一実施形態では、多感知触覚音響システムを有する子供向けブランコのためのシステム及び装置が提供され得る。子供向けブランコは、ベース構造と、フレームとカバーとを備える子供用コンテナと、コンピュータプロセッサと、子供用コンテナ内に配置された少なくとも1個のトランスデューサを含む多感知触覚音響システムとを備えることができる。
【0015】
実施形態では、多感知触覚音響システムを有する子供向けバシネット用のシステム及び装置が提供され得る。子供向けバシネットは、マットレスパッドと、マットレスプラットフォームに取り付けられた少なくとも1個のトランスデューサとを備えることができる。実施形態において、多感知触覚音響システムは、親などのユーザが予めプログラムされた音声出力及び/又は触覚振動出力を選択するためのオプションを備えることができる。実施形態において、多感知触覚音響システムは、親などのユーザが多感知触覚音響システムに関連する設定を調節するためのオプションを備えることができる。
【0016】
実施形態では、多感知触覚音響システムは、少なくとも1個のトランスデューサを備えることができる。
【0017】
実施形態では、多感知触覚音響システムは、シェルに囲まれた少なくとも1個のトランスデューサを備えることができる。
【0018】
実施形態では、多感知触覚音響システムは、スタンドアロンシステムとして動作し、様々な子供向け製品間で転送できる。
【0019】
実施形態では、多感知触覚音響システムを有する子供向けブランコのための方法を提供することができる。別の実施形態では、多感知触覚音響システムを有する子供向けバシネットのための方法を提供することができる。
【0020】
図面を参照すると、
図1は、多感知触覚音響システムを備える子供向けロッカー100の側面図を示す。子供向けロッカー100は、ベース構造102と、ベース構造102上に配置される子供用コンテナ104とを備えることができる。ベース構造102は、子供用コンテナ104を固定するためのフレームを備えることができる。子供用コンテナ104は、ベース構造102に固定可能に又は移動可能に固定されていてもよい。子供用コンテナ104は、子供のための座席又はベッドを形成することができる。
【0021】
子供用コンテナ104は、ベース構造102が配置されている表面よりも高くされている。ベース構造102は、子供向けロッカー100の多感知触覚音響システムを制御するように構成された処理回路を有するコンピュータプロセッサ106をさらに備えることができる。例えば、コンピュータプロセッサ106は、多感知触覚音響システムに信号を送信し及び/又は該システムから信号を受信することができる。
【0022】
図2は、子供向けロッカー200の子供用コンテナ204の下面図をさらに示す。子供用コンテナ204は、フレーム206及びカバー208を備えることができる。いくつかの実施形態では、フレーム206は、例えば、金属、合金、硬質プラスチック、複合材、又はそれらの組み合わせなどの硬質物品材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、カバー208は、軟質物品材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、カバー208をフレーム206の周囲に巻き付けて、子供を支えて収容することができる子供用コンテナ204を形成することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム210を子供用容器204に実装しもよい。いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム210は、フレーム206とカバー208との間に配置できる。例えば、多感覚触覚音システム210は、フレーム206とカバー208との間に機械的又は接着的に結合又は固定されていてもよい。いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム210は、少なくとも1個のトランスデューサ212を備えることができる。他の実施形態では、
図2に示されるように、多感知触覚音響システム210は、2個のトランスデューサ212を備えることができる。多感覚触覚音システム210は、
図1に示されたプロセッサ106に含まれる処理回路などの処理回路に接続されていてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システムは、子供向けブランコ以外の子供向け製品に配置できる。例えば、
図3に示されるように、多感知触覚音響システム310は、子供向けバシネット300内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、親及び/又はユーザが、プログラムされたオーディオトラック及び/又は振動プログラムもしくはトラックを容易に選択すること、あるいはオーディオプログラム及び/又は振動プログラムもしくはトラックを転送することを可能にするために、ユーザが入力できるスクリーン314又は別の入力デバイスを子供向けバシネット300に取り付けてもよい。振動プログラム又はトラックを音声トラックと同期させてもよいし、そうでなければ音声トラックに補完してもよい。振動プログラム又はトラックは、時間依存的な振動パターンを含むことができ、振動プログラム又はトラックのセクションの強度、周波数、又は持続時間は、オーディオトラックに対応してもよい。実施形態において、オーディオトラックは、1分あたりの拍数などのオーディオパラメータに関連付けられていてもよく、振動プログラム又はトラックは、1分あたりの拍数の特定の値に相補的であってもよい。このように、1を超える振動プログラム又はトラックが、オーディオトラック、又はオーディオトラックの一部分と相補的であってもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム310は、現在の音声出力及び/又は振動出力に対する子供の反応をリアルタイムで検出するための少なくとも1個のセンサを備えることができる。いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム310は、検出された子供の反応が、親及び/又はユーザの子供に対する所望の結果と一致しない場合に、現在の音声出力及び/又は振動出力を自動的に調節するように構成できる。例えば、検出された反応に基づいて、音声及び/又は振動の量、強度、周波数、速度、又は持続時間を変更することができる。
【0026】
図3には示されていないが、多感知触覚音響システム310を、子供向けバシネット300のマットレスプラットフォーム306の下面に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、マットレスプラットフォーム306は、比較的薄く、剛性のある材料であってもよい。この配置により、多感知触覚音響システム310を、子供向けバシネット300内に配置された子供の真下に配置して、子供が経験する触覚振動出力量を最大にすることができる。この多感知触覚音響システム310の配置により、マットレスプラットフォーム306全体がさらにスピーカーに変わり、マットレスプラットフォーム306の大きく平坦な性質により良好な音量で明瞭なサウンドを生成する。したがって、従来のスピーカーとは対照的に、子供は、子供向けバシネット300内の多感知触覚音響システム310の向きや位置に関係なく、より均一なサウンド範囲を体験することができる。
【0027】
図3には示されていないが、別の実施形態では、子供向けバシネット300の乗員領域は、子供向けバシネット300のフレームの残りの部分から機械的に隔離されるように設計されていてもよい。このような構成により、フレームの残りの部分、子供向けバシネット300内に配置された子供以外の物体、又は床に対して触覚振動出力のいずれか又は少なくとも一部が伝わるのを防止する、又はそうでなければ最小限に抑えることができる。これらの不要な触覚振動出力を除去するか、又はそうでなければ最小化することができる場合には、無駄が少なくなり、これによって、子供が経験する所望の音声及び触覚振動出力に対して、より小さい及び/又はより低出力のトランスデューサを使用することが可能になる。乗員領域を製品の他の部分から機械的に隔離することは、他の子供向け製品にも応用できる。
【0028】
さらに、
図4に示されるように、システム400は、多感知触覚音響システムと、ユーザが予めプログラムされたオーディオトラック及び/又は振動トラックから選択し、所望のオーディオトラック及び/又は振動トラックを選択し、及び/又は子供向けバシネット300に関連する設定を調節することを可能にするためのシステムとを備えることができる。
【0029】
図5は、子供向けブランコ500のフレーム506を示す。
図5に示されるように、フレーム506は、硬質物品材料製であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、フレーム506は、上半身を起こした状態で横になっている子供を受けるような形状であってもよい。さらに、多感知触覚音響システム510は、フレーム506の上面又は下面に取り付けられるように構成されてもよい。
【0030】
図6及び
図7は、多感知触覚音響システム610の例示的な部分600を示す。
図7に示されるように、実施形態では、トランスデューサ612が部分600のシェル614内に配置されていてもよく、トランスデューサ612は、トランスデューサ612の動作を可能にするための他の処理回路に接続されていてもよい。シェル614は、トランスデューサ612を収容することができる任意の形状及びサイズであってよい。シェル614は、子供向け製品に配置された子供が音声及び触覚振動を体験できるようにするために、任意の適切な材料をさらに含むことができる。シェル614は、トランスデューサ612が損傷するのを防止する保護機能を有することもできる。また、シェル614は、子供向け製品自体の表面よりも、子供が体験する音声及び/又は触覚振動効果を生じさせるための比較的剛性の高い表面として機能することもある。さらに、トランスデューサ612は、任意の適切な表面上に配置されてもよいことに留意すべきである。
【0031】
図6及び
図7には示されていないが、多感知触覚音響システム610は、トランスデューサ612に加えて、オーディオ増幅器、電源、及び/又は任意の他の構成要素などの追加の構成要素を備えることができる。
【0032】
図8は、
図3に示されている子供向けバシネットと同様の多感知触覚音響システム810を備える装置800を示す。
図8に示されるように、2個のトランスデューサ812が試作品800に取り付けられていてもよい。いくつかの実施形態では、インサート806は、可撓性で半剛性であってもよい。いくつかの実施形態では、インサート806はプラスチック製であってもよい。いくつかの実施形態では、インサート806は、軟質物品内に配置されていてもよい。トランスデューサ812がインサート806に取り付けられているため、インサート806は、音声振動及び触覚振動が生成される表面として機能することができ、その後、音声振動及び触覚振動は、子供向けバウンサ800内に配置された子供及び軟質物品上に伝達できる。いくつかの実施形態では、2つのトランスデューサ812は、オーディオ増幅器に接続されていてもよい。
【0033】
図9は、
図3に示された子供向けバシネットと同様の大人サイズの装置900に配置された、例示的な多感知触覚音響システム910を示す。装置900を壁に立てかけると、大人は、
図3に示された子供向けバシネット300の振動に比例する音声及び触覚振動を体験することができる。
【0034】
図10は、多感知触覚音響システム1000のトランスデューサ1012の例を示す。様々なトランスデューサ1012は、様々なサイズ及び出力を有することができ、それによって、様々な出力オーディオ音量及び/又は振動強度が得られる。音声及び触覚振動を生成するのに必要なトランスデューサ1012は1個だけであるが、1個以上のトランデューサ1012が望ましい場合がある。というのは、追加のトランスデューサ1012は、追加のパンニング効果、別々の周波数間の相互作用、一方のトランスデューサ1012が触覚振動を生成するために使用され、他方のトランスデューサ1012が音声出力を生成するために使用される場合の様々な出力、及び/又は両方のトランスデューサ1012の出力をブレンドすることができる可能性があるからである。
【0035】
いくつかの実施形態では、2個のトランスデューサ1012を使用することができ、一方のトランスデューサ1012は比較的高出力であり、他方のトランスデューサ1012は比較的低出力である。より高出力のトランスデューサ1012は触覚振動出力を生成するために使用される一方で、音声出力を生成するために使用される他方のトランスデューサ1012は比較的小さくてもよい。このような実施形態では、音声出力と触覚振動出力の質がともに改善され、音声出力を生成するためのトランスデューサ1012は、子供の頭の近くや自由に振動する表面の上など、その効果を最大にする、又はその他効果を高めるための領域に配置することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、複数のトランスデューサ1012を子供向け製品全体に配置して、所望のパターンの触覚振動出力を生成することができる。例えば、複数のトランスデューサ1012が互いに別々に配置される場合、多感覚触覚音システム1000は、複数のトランスデューサ1012のそれぞれから独立した振動を生成するように構成されてもよい。例えば、多感覚触覚音システム1000は、子供の頭から足まで伝わる優しいマッサージに似た、子供の体全体に伝わる振動の感覚を創り出すように構成されていてもよい。
【0037】
多感知触覚音響システム1000の特定の実施形態は、従来の子供向け製品と比較すると、独自の利点を提供することができる。例えば、トランスデューサ1012を使用する特定の実施形態は、子供向け製品に通常見られるよりも比較的高い品質で音を提供することができる。子供向けバシネット300(又は本開示に係る他の装置)のようないくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、多感覚経験及び没入体験を提供することができ、これは、ユーザが選択できる予めプログラムされたメディアコンテンツによって強化できる(例えば、
図3に示されたキオスクスクリーン314を介して)。いくつかの実施形態では、実際の乗り物(親が所有する乗り物など)に乗っているときのパターン、母親の心拍、親が子供に使用する特定のなでるリズム、及び他のパターンなどの特定の音声及び触覚振動パターンを記録し、その後、子供向け製品で再現することができる。いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム1000の記録及び再生機能を提供するために、マイクロフォン、加速度計、スマートモバイルデバイス、及び/又は他の部品などの追加の部品が必要となる場合がある。
【0038】
例えば、実施形態では、音声出力が海の音である場合、子供は、波の衝突や動きに似た触覚振動出力を感じることができる。別の実施形態では、音声出力が車の走行音である場合、子供は、道路で車を運転することによる振動やゴロゴロ音に似た触覚振動出力を感じることができる。このように、これらの例示的な実施形態は、同期した没入感のあるサウンドスケープを提供することができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、入力デバイスは、ユーザが追加メディアコンテンツを購入するためのモバイルアプリケーション(「アプリ」)又はコンピュータベースのアプリケーションプログラムに接続されるように構成されていてもよい。
【0040】
従来の触覚サウンドトランスデューサシステムでは、サウンドトランスデューサを介して任意のオーディオファイルを再生することができるが、触覚振動出力は、オーディオファイルに既に存在する関連する任意の数の低周波数であってもよい。オーディオファイルに既に存在する、関連する低い周波数は、オーディオファイルごとに大きく異なる場合があるため、触覚振動出力に対するユーザの制御能力が低下し、一貫性のない触覚振動出力が発生することがある。子供向け製品に設置された各トランスデューサの周波数応答を分析することにより、子供向け製品内で比較的落ち着きのある効果的な触覚振動出力を生成する所望の周波数を特定することができる。所望の周波数は、使用されるトランスデューサと、多感知触覚音響システムが実装される子供向け製品の特性とに基づいて変動する場合がある。所望の周波数が特定されると、多感知触覚音響システム1000は、所望の周波数を割り当て、再生されるオーディオファイルにかかわらずそれらの所望の周波数を再生することができる。いくつかの実施形態では、所望の周波数をMIDI楽器に割り当てて、振動トラックの合成を可能にしてもよい。したがって、親などのユーザは、オーディオファイルに付随する触覚振動出力の種類、強度、及びバリエーションを制御することができる。さらに、触覚振動出力と音声ファイルの所望の周波数を分離することで、音声出力を伴わない触覚振動出力(又は振動のみのモードとして知られているもの)が可能になる。
【0041】
さらに、多感知触覚音響システム1000は、電力レベル入力で触覚振動出力を最大化するために、所望の周波数をブーストし、全ての望ましくない周波数をフィルタリングすることができる。これにより、子供が容易に区別できない音声及び触覚振動出力を生成するために電力を浪費することがないため、電力の浪費を抑えることができる。
【0042】
さらに、トランスデューサ1012を使用することにより、子供向け製品は、部品が比較的少なく、子供向け製品に可動部品がなく、製品寿命が全体として比較的長い状態で音声及び触覚振動を発生させることができる。さらに、トランスデューサ1012は偏心質量モータの固有振動数に制限されないため、多感知触覚音響システム1000は動的振動能力を提供することができる。限られた数の設定(高、中、低の設定オプションなど)しかない代わりに、触覚振動出力は音声ファイルと同じように動的であってもよい。いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、予め選択された睡眠を誘発する振動周波数を生成するために使用することができる。他の実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、予め選択された癒しの振動周波数を生成するために使用してもよい。他の実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、予め選択された娯楽振動周波数を生成するために使用してもよい。このように、多感覚触覚システム1000は、生成できる音声振動及び触覚振動の範囲が広いため、子供を比較的癒し、楽しませる点で、より効果的なことがある。
【0043】
いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、音声出力と触覚振動出力との間でクロスフェードするように構成されていてもよい。したがって、ユーザ(例えば親)は、音声出力のみでかつ触覚振動出力なしから、触覚振動出力のみでかつ音声出力なしまで、音声出力と触覚振動出力との割合を調節することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、ユーザが提供する音源と互換性があってもよい。
【0045】
他の一実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、音声出力を生成するための標準的なスピーカーにカップリングされた、触覚振動出力を提供するためのトランスデューサを備えることができる。この実施形態では、標準的な振動モータの代わりにトランスデューサを使用することにより、より広い範囲の触覚振動出力を提供することができる。
【0046】
別の実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、ソレノイドや振動モータなどの別個の振動発生素子とカップリングされた従来のスピーカーを備えることができる。
【0047】
他の実施形態では、他の子供向け製品も多感知触覚音響システム1000を備えるように構成することができる。
【0048】
実施形態では、プレイヤードは、プレイヤードの底面の下方に多感知触覚音響システム1000を備えることができる。プレイヤードは、サイズ、表面積、及び質量が大きいため、プレイヤードにおいて、より大きい及び/又はより高出力のトランスデューサ1012を使用することが望ましい場合がある。さらに、体重又は質量の大きい比較的大きな子供がプレイヤードを使用することがあるため、多感覚触覚システム1000を設計する際には、音声出力及び/又は触覚振動出力に対するより大きな減衰効果を考慮する必要がある。
【0049】
実施形態において、ナッパー及びハイチェアは、上記の子供向けブランコ及びバウンサに組み込まれた多感知触覚音響システムと同様に、多感知触覚音響システム1000を備えることができる。しかしながら、このような子供向け製品は、吊り上げ式又は吊り下げ式の座席を含むことが多く、また、このような製品は軟質物品を含むことが多いため、このような製品の設計及びこのような製品に使用される材料は、場合によっては、トランスデューサから十分な音声出力及び触覚振動出力を生成することが望まれないことがある。したがって、このような子供向け製品の場合には、配置及び製品設計に関する追加的な考慮が必要となる場合がある。実施形態では、導電性表面を追加することでこの問題を克服することができ、あるいは軟質製品内に別個のインサートを追加することでこの問題を克服することができる。多感知触覚音響システム1000がフレーム上に配置されるか、又は子供から離れた場所に配置される場合には、多感知触覚音響システム1000の動作のために、より大きい及び/又はより高出力のトランスデューサが必要となる場合がある。
【0050】
実施形態では、チャイルドシートも多感知触覚音響システム1000を備えることができる。このような実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、チャイルドシートにおける多感知触覚音響システム1000の実装を可能にするために、電池電源、センサ、及び/又は他の構成要素などの追加の構成要素を必要とする場合がある。上記のように、多感知触覚音響システム1000が車載オーディオ及び触覚振動出力パターンを記録及び再生する場合、チャイルドシートは、このような記録をループ再生するように構成される場合があるため、子供が経験する音声及び触覚振動出力が継続する間にチャイルドシートを自動車から取り外すことが確保できる。これにより、子供の混乱が防止されるか、そうでなければ最小限に抑えられる可能性があり、自動車が停止したりエンジンが切れたりしたときに子供が目を覚ましたり騒いだりするという問題に対する独自の解決策を提供することができる。
【0051】
実施形態では、多感知触覚音響システム1000は、様々な子供向け製品間で転送可能なスタンドアロンシステムであってもよい。したがって、多感知触覚音響システム1000を他のシステム互換製品と共に使用して十分な結果を得ることもできるし、多感知触覚音響システム1000を他の非互換製品と共に使用して一定の結果を得ることもできる。多感覚触覚音システム1000が、
図6及び
図7に示されるシェル614などのシェル又はハウジングに封入されている場合、多感覚触覚音1000は、枕、マットレス、パッド、ぬいぐるみ、又は任意の他の軟質製品のような様々な軟質製品間で伝達可能であってもよい。
【0052】
態様
態様1:
子供向け製品用の多感知触覚音響システムであって、
表面と、
前記表面に配置された少なくとも1個のトランスデューサと
を備え、
前記表面は前記子供向け製品に接続可能であり、
前記少なくとも1個のトランスデューサは、音声出力及び触覚振動出力を生成するように構成される、多感知触覚音響システム。
【0053】
態様2:
前記子供向け製品が、ブランコ、バシネット、バウンサ、ナッパー、ハイチェア、ベビーカー、シート、又はチャイルドシートのうちの少なくとも1つである、態様1に記載の多感知触覚音響システム。
【0054】
態様3:
前記子供向け製品がブランコであり、前記ブランコが、
フレームと、
前記フレーム上又は前記フレームの周囲に配置された軟質製品を含むカバーであって、表面が前記軟質製品に挿入されるカバーと
をさらに備える、態様1又は2に記載の多感知触覚音響システム。
【0055】
態様4:
前記子供向け製品がマットレスプラットフォームを有するバシネットであり、前記表面が前記マットレスプラットフォームである、態様1~3のいずれかに記載の多感知触覚音響システム。
【0056】
態様5:
前記音声出力及び前記触覚振動出力は、子供の意図する行動を達成するために、ユーザによって選択されるか、独立して生成されるか、又は同期される、態様1~4のいずれかに記載の多感知触覚音響システム。
【0057】
態様6:
入力デバイスをさらに備え、
前記ユーザは、前記入力デバイス上で選択を入力することにより、前記音声出力及び前記触覚振動出力を選択することができる、
態様1~5のいずれかに記載の多感知触覚音響システム。
【0058】
態様7:
子供向けアクティビティ装置であって、
表面と、
前記表面に配置された少なくとも1個のトランスデューサを備える多感知触覚音響システムと
を備え、
前記表面は前記子供向け製品に接続可能であり、前記多感知触覚音響システムは、音声出力及び触覚振動出力を生成するように構成される、子供向けアクティビティ装置。
【0059】
態様8:
前記子供向け製品が、ブランコ、バシネット、バウンサ、ナッパー、ハイチェア、ベビーカー、シート、又はチャイルドシートのうちの少なくとも1つである、態様7に記載の装置。
【0060】
態様9:
前記子供向け製品がブランコであり、
フレームと、
前記フレーム上又は前記フレームの周囲に配置された軟質製品を含むカバーであって、表面が前記軟質製品に挿入されているカバーと
をさらに含む、態様7又は8に記載の装置。
【0061】
態様10:
前記子供向け製品がマットレスプラットフォームを有するバシネットであり、前記表面が前記マットレスプラットフォームである、態様7~9のいずれかに記載の装置。
【0062】
態様11:
前記音声出力及び前記触覚振動出力は、子供の意図する行動を達成するために、ユーザによって選択されるか、独立して生成されるか、又は同期される、態様7~10のいずれかに記載の装置。
【0063】
態様12:
入力デバイス
をさらに含み、
前記ユーザは、前記入力デバイス上で選択を入力することにより、前記音声出力及び前記触覚振動出力を選択することができる、態様7~11のいずれかに記載の装置。
【0064】
態様13:
子供向け製品用の多感知触覚音響システムを実装するための方法であって、
多感知触覚音響システムであって、
表面と、
前記表面上に配置された少なくとも1個のトランスデューサと
を含み、前記表面が子供向け製品に接続され、かつ
少なくとも1個のトランスデューサが、複数の音声出力及び複数の触覚振動出力を生成するように構成される前記多感知触覚音響システムを準備し、及び
前記多感知触覚音響システムに、複数の音声出力のうちの第1の音声出力と、複数の触覚振動出力のうちの第1の触覚振動出力とを生成させること
を含む方法。
【0065】
態様14:
子供向け製品が、ブランコ、バシネット、バウンサ、ナッパー、ハイチェア、ベビーカー、シート、又はチャイルドシートのうちの少なくとも1つである、態様13に記載の方法。
【0066】
態様15:
前記子供向け製品がブランコであり、
フレームと、
前記フレーム上又は前記フレームの周囲に配置された軟質製品を含むカバーと
をさらに含む、態様13又は14に記載の方法。
【0067】
態様16:
前記表面が前記軟質製品に挿入される、態様15に記載の方法。
【0068】
態様17:
前記子供向け製品がマットレスプラットフォームを有する子供向けバシネットである、態様13~16のいずれかに記載の方法。
【0069】
態様18:
前記表面が前記マットレスプラットフォームである、態様17に記載の方法。
【0070】
態様19:
前記第1の音声出力及び前記第1の触覚振動出力は、子供の意図する行動を達成するために、ユーザによって選択されるか、独立して生成されるか、又は同期される、態様13~18のいずれかに記載の方法。
【0071】
態様20:
多感知触覚音響システムが、
入力デバイス
をさらに含み、
前記ユーザは、前記入力デバイス上で選択を入力することにより、前記第1の音声出力及び前記第1の触覚振動出力を選択することができる、態様13~19のいずれかに記載の方法。
【0072】
開示された例は、多数の部品、構成要素、特徴、及び態様の特定の配置を含むが、本開示は、示されたこれらの例又は配置のみに限定されない。本開示の部品、構成要素、特徴、及び態様のいずれか1つ以上を単独で、又はいずれか2つ以上の他の配置で採用することができる。
【0073】
特定の製品の特徴、機能、構成要素、及び部品が本開示の教示に従って本明細書に記載されているが、特許請求の範囲はこれに限定されない。これに対し、本開示は、許容される均等物の範囲内に公正に収まる本開示の教示の全ての実施形態を対象とする。
【0074】
特に断りのない限り、本明細書で使用される用語は、関連技術分野における当業者による従来の用法に従って理解されるものとする。以下に提供される用語の定義に加えて、本明細書及び特許請求の範囲で使用されるときに、「a」又は「an」は、それが使用される文脈に応じて、1又は複数を意味する場合があること理解されるものとする。
【0075】
本出願全体を通じて、用語「~を含む」は、「~が挙げられるがこれらに限定されない」ことを意味する。なお、特定の実施形態が単一の構成要素に関連して記載される場合があるが、対応する説明は、2つ以上の構成要素の実施形態を含むように読むべきである。異なる特徴、変形例、及び複数の異なる実施形態が、様々な詳細とともに本明細書に示され、説明されている。本願において、特定の実施形態という観点から時折説明されてきたことは、例示のみを目的として行われたものであり、考案されたものが1つの特定の実施形態又は具体的な実施形態のみであることを限定又は示唆することを意図しない。本開示は、単一の特定の実施形態又は列挙された変形例に限定されないと理解すべきである。当業者であれば、多くの修正、変形及び他の実施形態が想起され、これらは本開示によって意図され、実際には本願発明の範囲内である。本開示の範囲は、出願時に存在する完全な開示に依拠する当業者によって理解されるように、均等物を含む本開示の適切な法的解釈及び解釈によって決定されるべきであることが実際に意図される。
【0076】
特に「できる」、「できるであろう」、「場合がある」、又は「してもよい」などの条件付き表現は、具体的に別段の記載がない限り、又は使用される文脈内で別段理解されない限り、一般に、特定の実装が特定の特徴、要素、及び/又は動作を含み得るが、他の実装はそれを含まないことを伝えることを意図する。したがって、このような条件付き表現は、一般に、特徴、要素、及び/又は操作が、1又は複数の実装に何らかの形で必要であること、又は1又は複数の実装が、これらの特徴、要素、及び/又は操作が任意の特定の実装に含まれるか、又は実行されるかどうかを、ユーザ入力又はプロンプトの有無にかかわらず、決定するためのロジックを必ず含むことを意味することを意図するものではない。
【0077】
本明細書及び添付した図面において説明したものには、子供向け製品のための多感知触覚音響システムを提供するシステム、方法、装置、デバイス、及び技術の個々の及び組み合わせの例が含まれる。もちろん、本開示の様々な要素を説明する目的で、構成要素及び/又は方法の考え得る全ての組み合わせを説明することは不可能であるが、開示された要素の多くのさらなる組み合わせ及び順列が可能であることが認識できる。したがって、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示に様々な変更を加えることができることは明らかであろう。それに加えて又はそれに代えて、本開示の他の実施形態は、本明細書及び添付図面、ならびに本明細書で提示される本開示の実施の検討から明らかであろう。本明細書及び添付図面に記載された例は、あらゆる点で例示的なものであり、限定的なものではないと考えられることが意図される。本明細書では特定の用語が使用されているが、これらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用されており、限定を目的とするものではない。
【国際調査報告】