(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】セカンダリセルグループのアクティベーション時のビーム障害回復のトリガリング
(51)【国際特許分類】
H04W 24/04 20090101AFI20240925BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240925BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240925BHJP
【FI】
H04W24/04
H04W16/28
H04W72/0457 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509017
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-04-10
(86)【国際出願番号】 EP2022071963
(87)【国際公開番号】W WO2023020852
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】トゥルティネン サムリ ヘイッキ
(72)【発明者】
【氏名】ヘントネン テロ
(72)【発明者】
【氏名】コスケラ ヤルッコ トゥオモ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA33
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK03
5K067LL14
(57)【要約】
1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを含む方法を開示する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、
少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、
を実行させるように構成される、前記装置。
【請求項2】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作していると判定したことにも基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガすること、
を実行させられる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、
前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガするために、前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作していることと、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられた前記ビーム障害インスタンスカウンタの前記値がビーム障害インスタンス閾値以上であることと、を要求すること、
を実行させられる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記ビーム障害インスタンスカウンタが前記ビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、
前記ビーム障害回復プロシージャをトリガする前に、前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信するまで待つことと、
を実行させられる、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害を検出することと、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記ビーム障害を検出すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたタイムアライメントタイマーを期限切れになるようにトリガすることと、
を実行させられる、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害を検出することと、
前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信することに応答して、前記少なくとも1つのセルに関連付けられたタイムアライメントタイマーを期限切れになるようにトリガすることと、
を実行させられる、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記装置はさらに、
前記タイムアライメントタイマーが期限切れになる時に、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害検出を実行することを停止すること、
を実行させられる、請求項5または6に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、競合なしランダムアクセスリソースがコンフィグレーションされていない場合に、前記タイムアライメントタイマーが期限切れになる時に、前記ビーム障害検出を停止するように構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記装置はさらに、
マスターセルグループを介して、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいて検出されたビーム障害を示すこと、
を実行させられる、請求項1~8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記装置はさらに、
無線通信ネットワークのネットワークエレメントから受信された前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションに応答して、または内部トリガに応答して、前記セカンダリセルグループをアクティベートすること、
を実行させられる、請求項1~9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記装置は、マスターノードからマスターセルグループを介して前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信するように構成される、請求項1~10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記装置は、ランダムアクセス(RA)プロシージャを実行することによって前記ビーム障害回復プロシージャをトリガするように構成される、請求項1~11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのセルは、前記セカンダリセルグループのプライマリセカンダリセル(PSCell)を含み、
前記装置は、前記PSCellに対して前記RAプロシージャを実行することによって、前記ビーム障害回復プロシージャをトリガするように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記装置は、ランダムアクセスプリアンブルを前記PSCellに送信することによって前記RAプロシージャを実行するように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージをユーザ機器に送信すること、
を実行させるように構成され、
前記コンフィグレーションは、セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対してビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、をインディケートする、前記装置。
【請求項16】
前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作していると判定することにも基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガするために、前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作していることと、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられた前記ビーム障害インスタンスカウンタの前記値がビーム障害インスタンス閾値以上であることと、を要求することをインディケートする、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害を検出すると、タイムアライメントタイマーを期限切れにさせることをインディケートする、請求項15~17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害が検出された場合、タイムアライメントタイマーに前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信することを期限切れにさせることをインディケートする、請求項15~18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを前記ユーザ機器に送信すること、
をさらに実行させられる、請求項15~19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループがアクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害検出を実行するための第1のパラメータのセットを前記ユーザ機器に送信することであって、前記第1のパラメータのセットは、少なくとも前記第1のビーム障害検出タイマー及び前記第1のビーム障害インスタンス閾値を含む、前記送信することと、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害検出を実行するための第2のパラメータのセットを前記ユーザ機器に送信することであって、前記第2のパラメータのセットは、少なくとも第2のビーム障害検出タイマー及び第2のビーム障害インスタンス閾値を含む、前記送信することと、
を実行させられる、請求項15~20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つのセルは、スペシャルセル、プライマリセカンダリセル、セカンダリセルの少なくとも1つを含む、請求項1~21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
方法であって、
セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であるとユーザ機器によって判定することと、
少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、
を含む、前記方法。
【請求項24】
方法であって、
セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージをネットワークエレメントによってユーザ機器に送信すること
を含み、
前記コンフィグレーションは、セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対してビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、をインディケートする、前記方法。
【請求項25】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は装置に少なくとも、
セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、
少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、
を実行させるためのものである、前記コンピュータプログラム。
【請求項26】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は装置に少なくとも、
セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージをユーザ機器に送信すること、
を実行させるためのものであり、
前記コンフィグレーションは、セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対してビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、をインディケートする、前記コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の例示的な実施形態は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
リソースには限りがあるので、ネットワークリソースの使用を最適化することが望ましい。より良いサービスが1つまたは複数の端末デバイスに提供され得るように、セルラー通信ネットワーク内のセルが利用され得る。したがって、1つまたは複数のセルの使用を最適化することにより、リソースのより良い使用が可能になり、端末デバイスのユーザにとってのユーザエクスペリエンスが向上し得る。
【発明の概要】
【0003】
様々な例示的な実施形態に対して求められる保護の範囲は、独立請求項によって定められている。独立請求項の範囲に入らない本明細書に説明する例示的な実施形態及び特徴は、もしあれば、様々な例示的な実施形態を理解するために役立つ例として解釈されるべきである。
【0004】
一態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置が提供され、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを実行させるように構成される。
【0005】
他の態様によれば、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガするための手段を備える装置が提供される。
【0006】
他の態様によれば、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを含む方法が提供される。
【0007】
他の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラムが提供され、命令は装置に少なくとも、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを実行させるためのものである。
【0008】
他の態様によれば、プログラム命令を含むコンピュータプログラム製品が提供され、プログラム命令は、コンピューティング装置で実行された場合に、コンピューティング装置に少なくとも、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを実行させる。
【0009】
他の態様によれば、プログラム命令を含むコンピュータ可読媒体が提供され、プログラム命令は装置に少なくとも、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを実行させるためのものである。
【0010】
他の態様によれば、プログラム命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体が提供され、プログラム命令は装置に少なくとも、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを実行させるためのものである。
【0011】
他の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置が提供され、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを実行させるように構成され、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。
【0012】
他の態様によれば、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信するための手段を備える装置が提供され、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。
【0013】
他の態様によれば、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを含む方法が提供され、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。
【0014】
他の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラムが提供され、命令は装置に少なくとも、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを実行させるためのものであり、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。
【0015】
他の態様によれば、プログラム命令を含むコンピュータプログラム製品が提供され、プログラム命令は、コンピューティング装置で実行された場合に、コンピューティング装置に少なくとも、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを実行させ、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。
【0016】
他の態様によれば、プログラム命令を含むコンピュータ可読媒体が提供され、プログラム命令は装置に少なくとも、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを実行させるためのものであり、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。
【0017】
他の態様によれば、プログラム命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体が提供され、プログラム命令は装置に少なくとも、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを実行させるためのものであり、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。
【0018】
他の態様によれば、少なくとも端末デバイスと無線通信ネットワークのネットワークエレメントとを備えるシステムが提供される。ネットワークエレメントは、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを実行するように構成され、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。端末デバイスは、ネットワークエレメントからコンフィグレーションをインディケートするメッセージを受信することと、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、を実行するように構成される。
【0019】
他の態様によれば、少なくとも端末デバイスと無線通信ネットワークのネットワークエレメントとを備えるシステムが提供される。ネットワークエレメントは、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信するための手段を備え、コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする。端末デバイスは、ネットワークエレメントからコンフィグレーションをインディケートするメッセージを受信するための手段と、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガするための手段と、を備える。
【0020】
様々な例示的な実施形態について、添付図面を参照しながら以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】セルラー通信ネットワークの例示的な実施形態を示す図である。
【
図2】いくつかの例示的な実施形態が適用され得る無線通信システムの一例を示す図である。
【
図3】いくつかの例示的な実施形態によるシグナリング図である。
【
図4】いくつかの例示的な実施形態によるシグナリング図である。
【
図5】いくつかの例示的な実施形態によるフローチャートである。
【
図6】いくつかの例示的な実施形態によるフローチャートである。
【
図7】いくつかの例示的な実施形態によるフローチャートである。
【
図8】いくつかの例示的な実施形態によるフローチャートである。
【
図9】いくつかの例示的な実施形態によるフローチャートである。
【
図10】いくつかの例示的な実施形態によるフローチャートである。
【
図11】いくつかの例示的な実施形態によるフローチャートである。
【
図12】いくつかの例示的な実施形態による装置を示す図である。
【
図13】いくつかの例示的な実施形態による装置を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0022】
下記の実施形態は例示的である。本明細書は、本文のいくつかの箇所で「1つ(an)」、「1つ(one)」、または「いくつか(some)」の実施形態(複数可)を参照し得るが、これは必ずしも、各参照が同じ実施形態(複数可)を参照すること、または特定の特徴が単一の実施形態にのみ適用されることを、意味するわけではない。異なる実施形態の単一の特徴を組み合わせて、他の実施形態を提供することもできる。
【0023】
下記では、例示的な実施形態が適用され得るアクセスアーキテクチャの例として、ロングタームエボリューションアドバンスト(LTEアドバンスト、LTE-A)またはニューラジオ(NR、5G)に基づく無線アクセスアーキテクチャを使用して、異なる例示的な実施形態が説明されるが、例示的な実施形態をそのようなアーキテクチャに限定することはない。また、パラメータ及びプロシージャを好適に調整することにより、適切な手段を有する他の種類の通信ネットワークにも例示的な実施形態が適用され得ることは、当業者には明らかである。適切なシステムの他のオプションのいくつかの例として、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)無線アクセスネットワーク(UTRANまたはE-UTRAN)、ロングタームエボリューション(LTE、E-UTRAと実質的に同じ)、無線ローカルエリアネットワーク(WLANまたはWi-Fi)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX)、Bluetooth(登録商標)、パーソナル通信サービス(PCS)、ZigBee(登録商標)、広帯域コード分割マルチアクセス(WCDMA)、超広帯域(UWB)技術を使用したシステム、センサネットワーク、モバイルアドホックネットワーク(MANET)、及びインターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。
【0024】
図1は、いくつかの要素及び機能エンティティを示す簡略化されたシステムアーキテクチャの例を示し、これらの要素及び機能エンティティは全て論理的なユニットであり、その実施態様は図示したものと異なり得る。
図1に示す接続は論理的な接続であり、実際の物理的な接続は異なり得る。当業者には、システムが
図1に示すもの以外の機能及び構造も備え得ることは明らかである。
【0025】
しかしながら、例示的な実施形態は、例として与えられたシステムに限定されず、当業者は、必要な特性が提供された他の通信システムにこの解決策を適用し得る。
【0026】
図1の例は、例示的な無線アクセスネットワークの一部を示す。
【0027】
図1は、セル内の1つまたは複数の通信チャネル上で、セルを提供するアクセスノード(たとえば、(e/g)NodeB)104と無線接続するように構成されるユーザデバイス100及び102を示す。ユーザデバイスから(e/g)NodeBへの物理リンクはアップリンクまたは逆方向リンクと呼ばれ得、(e/g)NodeBからユーザデバイスへの物理リンクはダウンリンクまたは順方向リンクと呼ばれ得る。(e/g)NodeBまたはその機能は、そのような使用に適した任意のノード、ホスト、サーバ、またはアクセスポイントなどのエンティティを使用して実装され得ることを理解されたい。
【0028】
通信システムは、2つ以上の(e/g)NodeBを備え得、この場合、(e/g)NodeBは、互いとの通信も、その目的で設計された有線または無線のリンクを介して行うように構成され得る。これらのリンクはシグナリング目的で使用され得る。(e/g)NodeBは、自身に結合されている通信システムの無線リソースを制御するように構成されるコンピューティングデバイスであり得る。(e/g)NodeBは、基地局、アクセスポイント、または無線環境で動作可能な中継局を含む他の任意のタイプのインターフェースデバイスとも呼ばれ得る。(e/g)NodeBは、送受信機を含み得、または送受信機に結合され得る。(e/g)NodeBの送受信機から、ユーザデバイスへの双方向無線リンクを確立するアンテナユニットへの接続が提供され得る。アンテナユニットは、複数のアンテナまたはアンテナ素子を備え得る。(e/g)NodeBはさらに、コアネットワーク110(CNまたは次世代コアNGC(next generation core))に接続され得る。システムに応じて、CN側の相手は、サービングゲートウェイ(S-GW、ユーザデータパケットをルーティング及び転送する)、外部パケットデータネットワークへのユーザデバイス(UE)の接続を提供するためのパケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、またはモバイル管理エンティティ(MME:mobile management entity)などであり得る。
【0029】
ユーザデバイス(UE、ユーザ機器、ユーザ端末、端末デバイスなどとも呼ばれる)は、エアインターフェースのリソースが割り当てられ(allocated)、割り振られ(assigned)得る装置の1つのタイプを示しており、したがって、ユーザデバイスに関して本明細書で説明する任意の特徴は、リレーノードなどの対応する装置によって実装され得る。そのようなリレーノードの例は、基地局へのレイヤ3リレー(セルフバックホールリレー)であり得る。セルフバックホールリレーノードは、統合アクセス及びバックホール(IAB:integrated access and backhaul)ノードとも呼ばれ得る。IABノードは、バックホールリンク(複数可)(すなわち、IABノード及びドナーノード、別名、親ノードの間のリンク(複数可))に対処するモバイル終端(MT:mobile termination)部分と、アクセスリンク(複数可)、すなわち、IABノードとUE(複数可)との間、及び/またはIABノードと他のIABノードとの間(マルチホップシナリオ)の子リンク(複数可)に対処する分散ユニット(DU:distributed unit)部分との2つの論理部分を備え得る。
【0030】
ユーザデバイスは、加入者識別モジュール(SIM)を用いてまたは用いずに動作する無線移動通信デバイスを含むポータブルコンピューティングデバイスを指し得、これには、限定はしないが、以下のタイプのデバイス、すなわち、移動局(携帯電話)、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ハンドセット、無線モデムを使用するデバイス(アラームまたは測定デバイスなど)、ラップトップ及び/またはタッチスクリーンコンピュータ、タブレット、ゲーム機、ノートブック、ならびにマルチメディアデバイスが含まれる。また、ユーザデバイスは、ほぼアップリンク専用のデバイスであり得、その一例は、画像またはビデオクリップをネットワークにロードするカメラまたはビデオカメラであり得ることを理解されたい。ユーザデバイスは、モノのインターネット(IoT)ネットワークで動作する機能を有するデバイスでもあり得、これは、人間-人間間のまたは人間-コンピュータ間のやりとりを必要とせずにネットワーク上でデータを転送する能力がオブジェクトに提供され得るシナリオである。ユーザデバイスはクラウドも利用し得る。一部のアプリケーションでは、ユーザデバイスは無線部品を有する小型のポータブルデバイス(たとえば、時計、イヤホン、またはメガネ)を備え得、計算はクラウドで実行され得る。ユーザデバイス(またはいくつかの例示的な実施形態では、レイヤ3リレーノード)は、ユーザ機器機能のうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る。ユーザデバイスは、ほんの一部の名前または装置を挙げると、加入者ユニット、移動局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末デバイス、またはユーザ機器(UE)とも呼ばれ得る。
【0031】
本明細書で説明する様々な技術は、サイバーフィジカルシステム(CPS)(物理エンティティを制御する計算要素を連携させるシステム)にも適用され得る。CPSは、様々な場所の物理オブジェクトに埋め込まれた大量の相互接続されたICTデバイス(センサ、アクチュエータ、プロセッサ、マイクロコントローラなど)の実装及び活用を可能にし得る。問題のフィジカルシステムが固有の移動性を有し得るモバイルサイバーフィジカルシステムは、サイバーフィジカルシステムのサブカテゴリである。モバイルフィジカルシステムの例には、人間または動物によって運ばれるモバイルロボット及び電子機器が含まれる。
【0032】
さらに、これらの装置は単一のエンティティとして示したが、様々なユニット、プロセッサ、及び/またはメモリユニット(全てが
図1に示されているわけではない)が実装され得る。
【0033】
5Gでは、多入力多出力(MIMO)アンテナを使用して、LTE(いわゆるスモールセルの概念)よりもさらに多くの基地局またはノードが可能になり、これには、より小さな局と連携して動作し、サービスのニーズ、ユースケース、及び/または利用可能なスペクトルに応じて様々な無線技術を採用するマクロサイトも含まれる。5Gモバイル通信は、幅広いユースケース及び関連アプリケーション、たとえば、ビデオストリーミング、拡張現実、様々なデータ共有方法、及び様々な形態のマシンタイプアプリケーション、たとえば、(大規模)マシンタイプコミュニケーション(mMTC)、たとえば、車両の安全性、様々なセンサ及びリアルタイム制御をサポートし得る。5Gは、6GHz未満、cm波、mm波などの複数の無線インターフェースを有し、LTEなどの既存のレガシー無線アクセス技術とも統合可能であることが期待され得る。LTEとの統合は、少なくとも初期段階では、マクロカバレッジがLTEによって提供され得る、5G無線インターフェースアクセスが、LTEへのアグリゲーションによってスモールセルから得られ得るシステムとして実装され得る。換言すれば、5Gは、RAT間運用性(たとえば、LTE-5G)と、RI間運用性(無線インターフェース間運用性、たとえば、6GHz未満-cm波、6GHz未満-cm波-mm波)との両方をサポートし得る。5Gネットワークで使用されると考えられる概念の1つは、レイテンシ、信頼性、スループット、及び移動性に関して異なる要件を有するサービスを実行するために、実質的に同じインフラストラクチャ内に複数の独立した専用の仮想サブネットワーク(ネットワークインスタンス)が作成され得るネットワークスライシングであり得る。
【0034】
LTEネットワークの現在のアーキテクチャは、無線で完全に分散され、コアネットワークで完全に集中化され得る。5Gの低レイテンシアプリケーション及びサービスは、コンテンツを無線に近づける必要があり得、これがローカルブレークアウト及びマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)につながる。5Gにより、データのソースにおいて発生する分析及び知識の生成を行うことが可能になり得る。このアプローチでは、たとえば、ラップトップ、スマートフォン、タブレット、及びセンサなど、ネットワークに継続的に接続されない場合があるリソースを活用する必要があり得る。MECは、アプリケーション及びサービスのホスティングのための分散コンピューティング環境を提供し得る。また、応答時間を短縮するために、携帯電話加入者の近くでコンテンツを記憶及び処理する能力も有し得る。エッジコンピューティングは、たとえば、無線センサネットワーク、モバイルデータ取得、モバイルシグネチャ分析、ローカルクラウド/デューコンピューティング及びグリッド/メッシュコンピューティングとしても分類可能な協調的な分散型ピアツーピアアドホックネットワーキング及び処理、フォグコンピューティング、モバイルエッジコンピューティング、クラウドレット、分散データストレージ及び取得、自律型自己修復ネットワーク、リモートクラウドサービス、拡張現実及び仮想現実、データキャッシング、モノのインターネット(大規模接続及び/またはレイテンシクリティカル)、クリティカルな通信(自動運転車、交通安全、リアルタイム分析、タイムクリティカルな制御、ヘルスケアアプリケーション)などの幅広い技術をカバーし得る。
【0035】
通信システムは、公衆交換電話網またはインターネット112などの他のネットワークと通信したり、それらによって提供されるサービスを利用したりすることも可能であり得る。通信ネットワークは、クラウドサービスの使用をサポートすることも可能であり得、たとえば、コアネットワーク動作の少なくとも一部がクラウドサービスとして実行され得る(これは
図1では「クラウド」114により示している)。通信システムは、たとえばスペクトル共有において異なる事業者のネットワークが協力するための設備を提供する中央制御エンティティなども備え得る。
【0036】
ネットワーク機能仮想化(NFV:network function virtualization)及びソフトウェア定義ネットワーキング(SDN:software defined networking)を利用することにより、エッジクラウドが無線アクセスネットワーク(RAN)に組み込まれ得る。エッジクラウドの使用は、リモートラジオヘッド(RRH)もしくは無線ユニット(RU:radio unit)に動作可能に結合されたサーバ、ホストもしくはノード、あるいは無線部品を備える基地局において少なくとも部分的にアクセスノード動作が実行されることを意味し得る。ノード動作が、複数のサーバ、ノード、またはホスト間で分散されることも可能であり得る。RAN側で(分散ユニットDU104で)RANリアルタイム機能を実行し、集中型の方式で(中央ユニットCU108で)非リアルタイム機能を実行することは、たとえばクラウドRANアーキテクチャの適用によって可能になり得る。
【0037】
また、コアネットワーク動作と基地局動作との間の作業配分は、LTEの場合とは異なり得、さらには存在しない場合があることを理解されたい。使用され得る他のいくつかの技術進歩としては、ビッグデータ及びオールIPが挙げられ得、これによりネットワークが構築及び管理される方法が変わり得る。5G(またはニューラジオNR)ネットワークは、複数の階層をサポートするように設計され得、コアと基地局またはnodeB(gNB)との間にMECサーバが配置され得る。MECは4Gネットワークにも同様に適用され得ることを理解されたい。
【0038】
また、5Gは衛星通信を利用して、たとえばバックホールを提供するなどして、5Gサービスのカバレッジを強化または補完し得る。考えられるユースケースとしては、マシンツーマシン(M2M)もしくはモノのインターネット(IoT)デバイス、または車両の乗客にサービス継続性を提供すること、または重要な通信及び将来の鉄道/海上/航空通信のためのサービス可用性を確保することが考えられ得る。衛星通信は対地静止地球軌道(GEO:geostationary earth orbit)衛星システムを利用し得るが、低地球軌道(LEO:low earth orbit)衛星システム、特にメガコンステレーション(数百の(ナノ)衛星が配備されるシステム)も利用し得る。メガコンステレーション内の少なくとも1つの衛星106は、地上セルを作成するいくつかの衛星対応ネットワークエンティティをカバーし得る。地上セルは、地上中継ノード104を介して、あるいは地上もしくは衛星内に位置するgNBによって作成され得る。
【0039】
図示したシステムが無線アクセスシステムの一部の一例に過ぎず、実際には、システムが複数の(e/g)NodeBを備え得、ユーザデバイスが複数の無線セルにアクセスすることが可能であり得、システムが物理レイヤリレーノードまたは他のネットワークエレメントなどの他の装置も備え得ることは当業者には明らかである。(e/g)nodeBのうちの少なくとも1つはホーム(e/g)nodeBであり得る。
【0040】
さらに、(e/g)nodeBまたは基地局は、また、無線送受信機(TRX)、すなわち送信機(TX)及び受信機(RX)を備える無線ユニット(RU)と、いわゆるレイヤ1(L1)処理及びリアルタイムのレイヤ2(L2)処理に使用され得る1つまたは複数の分散ユニット(DU)と、非リアルタイムのL2及びレイヤ3(L3)処理に使用され得る中央ユニット(CU)または集中ユニットと、に分割され得る。CUは、たとえばF1インターフェースを使用して、1つまたは複数のDUに接続され得る。そのような分割により、セルサイト及びDUに対するCUの集中化が可能になり得、一方、DUはより分散され得、さらにはセルサイトに留まり得る。CU及びDUは合わせて、ベースバンドまたはベースバンドユニット(BBU)とも呼ばれ得る。また、CU及びDUは共に、無線アクセスポイント(RAP:radio access point)に含まれ得る。
【0041】
CUは、(e/g)nodeBまたは基地局の、たとえば、無線リソース制御(RRC:radio resource control)、サービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)、及び/またはパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)などの上位レイヤプロトコルをホストする論理ノードとして定義され得る。DUは、(e/g)nodeBまたは基地局の無線リンク制御(RLC:radio link control)レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、及び/または物理(PHY)レイヤをホストする論理ノードとして定義され得る。DUの動作は、CUによって少なくとも部分的に制御され得る。CUは制御プレーン(CU-CP)を備え得、制御プレーン(CU-CP)は、(e/g)nodeBまたは基地局のための、RRCと、CUのPDCPプロトコルの制御プレーン部分とをホストする論理ノードとして定義され得る。CUはユーザプレーン(CU-UP)をさらに備え得、ユーザプレーン(CU-UP)は、(e/g)nodeBまたは基地局のための、CUのPDCPプロトコル及びSDAPプロトコルのユーザプレーン部分をホストする論理ノードとして定義され得る。
【0042】
CU及び/またはDUを動作させるために、クラウドコンピューティングプラットフォームも使用され得る。CUはクラウドコンピューティングプラットフォームで動作し得、これは仮想化CU(vCU:virtualized CU)と呼ばれ得る。vCUに加えて、クラウドコンピューティングプラットフォームで動作する仮想化DU(vDU:virtualized DU)も存在し得る。さらに、DUがいわゆるベアメタルソリューション、たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)または顧客固有の標準製品(CSSP:customer-specific standard product)のシステムオンチップ(SoC)ソリューションを使用し得る組み合わせも存在し得る。また、上述の基地局ユニット間の、または異なるコアネットワーク動作及び基地局動作の間の作業配分が異なり得ることも理解されたい。
【0043】
さらに、無線通信システムの地理的エリアには、複数の異なる種類の無線セルならびに複数の無線セルが提供され得る。無線セルは、最大数十キロメートルの直径を有する大きなセルであり得るマクロセル(もしくはアンブレラセル)、またはマイクロセル、フェムトセル、もしくはピコセルなどのより小さいセルであり得る。
図1の(e/g)NodeBは、任意の種類のこれらのセルを提供し得る。セルラー無線システムは、数種類のセルを含むマルチレイヤネットワークとして実現され得る。マルチレイヤネットワークでは、1つのアクセスノードが1種類の1つまたは複数のセルを提供し得るので、そのようなネットワーク構造を提供するには複数の(e/g)NodeBが必要となり得る。
【0044】
通信システムの展開及びパフォーマンスを向上させるニーズを満たすために、「プラグアンドプレイ」(e/g)NodeBの概念が導入され得る。「プラグアンドプレイ」(e/g)NodeBを使用し得るネットワークには、ホーム(e/g)NodeB(H(e/g)nodeB)に加えて、ホームnodeBゲートウェイ、またはHNB-GW(
図1には示していない)が含まれ得る。事業者のネットワーク内に設置され得るHNBゲートウェイ(HNB-GW)は、多数のHNBからのトラフィックを集約してコアネットワークに戻し得る。
【0045】
図2は、いくつかの例示的な実施形態が適用され得る無線通信システム200の一例を示す。無線通信システム200の少なくとも一部は、デュアル接続(DC:dual connectivity)でのキャリアアグリゲーションを実装するように構成され得る。デュアル接続により、UE203は、マスターセルグループ(MCG)210及びセカンダリセルグループ(SCG)220の2つのセルグループに同時に接続することが可能になる。デュアル接続はキャリアアグリゲーションと組み合わせられ得、所与のセルグループ内に複数のセル(たとえば、アグリゲートされたキャリアごとに1つ)が存在し得る。2つのセルグループが、異なるRANノード201、202(すなわち、基地局)に関連付けられ得る。2つのセルグループは、異なる無線アクセス技術(たとえば、LTE及び5G)に基づき得、または同じ無線アクセス技術に基づき得る。
【0046】
MCG210は、マスターノード201(すなわち、コアネットワークへの制御プレーン接続を提供するRANノード)に関連付けられたサービングセルのグループである。MCG210は、プライマリセル(PCell)211、すなわちMCG210のスペシャルセル(SpCell)、及び任意選択により1つまたは複数のセカンダリセル(SCell)212を含む。PCell211は、MCG210の下で初期アクセスに使用され得るプライマリ周波数で動作するセルである。SCellは、RRC接続が確立されるとコンフィグレーションされ得、追加の無線リソースを提供するために使用される得るセカンダリ周波数で動作するセルである。所与のサービングセルは、1つまたは複数の実際の送受信ポイント(TRP:transmission and reception point)からのものであり得る物理リソースに関連付けられ得、UE203はまた、1つまたは複数のTRPを利用するように構成され得る。そのような場合、UE203は、アグリゲートされたキャリアまたは周波数ごとに2つ以上のセルからのリソースを使用し得る。
【0047】
SCG220は、セカンダリノード202(すなわち、追加のリソースをUEに提供するRANノード)に関連付けられたサービングセルのグループである。SCG220は、プライマリセカンダリセル(PSCell)221、すなわちSCGのSpCell、及び任意選択により1つまたは複数のSCell222を備える。PSCell221は、SCG220の下で初期アクセスに使用され得るセルである。
【0048】
SCGは、たとえばアップリンク及び/またはダウンリンクにおけるUEの予想データレート、及び/またはSCGアクティベーションレイテンシ、及び/またはUEの電力消費、及び/またはUEまたは基地局が送信すべきデータを有する無線ベアラに基づいて非アクティベートされ得る。SCG非アクティベート状態では、PSCell及び全てのSCGのSCellが非アクティベートされ得る。たとえば、UEの予想データレートが低い(たとえば、閾値未満である)が、データレートが増加した時にネットワークがすぐにSCGを使用できるようにしたい場合、現時点ではSCGの追加の無線リソースは必要ないので、SCGは非アクティベートされ得る。他の例として、UEの予想データレートがMCGに関連付けられたシグナリング/データ無線ベアラに集中している場合(たとえば、SCGに関連付けられた無線ベアラにはデータがないか、またはほんのわずかしかない場合)、現時点ではSCGの追加の無線リソースは必要ない場合があるので、SCGは非アクティベートされ得る。SCGを非アクティベートすることは、UEとSCGとの間のデータ伝送を非アクティベートすることを指し得る。UEは、SCG非アクティベート状態においてSCGとのRRC接続モードに依然として留まり得る。SCG非アクティベート状態では、PSCellは、たとえば、アクティベート状態と比較して異なり得るサイクルで測定値モニタリング及び/またはビーム追跡を実行し続け得るが、UEとの物理アップリンク制御/共有チャネル(PUCCH/PUSCH)送信及び物理ダウンリンク制御/共有チャネル(PDCCH/PDSCH)受信が無効化され得る。SCGがアクティベートされると、少なくともPSCellがアクティベートされる(すなわち、UEとPSCellとの間のデータ伝送が有効化される)が、SCGのSCellは非アクティベート状態のままであり得る。あるいは、SCGのSCellの一部または全てがアクティベートされ得る。SCGのアクティベーション及び/または非アクティベーションは、ネットワークからの明示的なアクティベーション/非アクティベーションコマンドを介して、もしくは暗黙的に、たとえばタイマーに基づいて、またはデータレート閾値などの1つまたは複数の内部トリガに基づいてUEによって自律的に、あるいはSCGに関連付けられた1つまたは複数の無線ベアラ上のデータ出現などによって、実行され得る。
【0049】
ビームフォーミングは、5G通信などで使用される信号処理技術であり、基地局がターゲットを絞った指向性無線信号(ビーム)をUEに送信できるようにすることで、干渉を低減し、スペクトル効率を向上させて周波数スペクトルをより効率的に利用できるようにする。
【0050】
UEが移動しているかまたは屋内にある場合、UEと基地局との間の無線リンクは、無線信号の妨害及び劣化の影響を受けやすく、通信リンクが突然中断され、ビーム障害が発生し得る。適切なタイミングでビーム障害を検出するために、UEはビーム障害検出(BFD:beam failure detection)プロシージャを実行して、通信リンクにおけるそのような突然の急速な変化を測定し得る。たとえば、サービングビームの参照信号で測定された参照信号受信電力(RSRP:reference signal received power)が閾値を下回ったことを物理レイヤ(すなわち、L1)が検出した場合、ビーム障害インスタンス(BFI:beam failure instance)がトリガされ、MACレイヤに送られ得る。他の例として、サービングビームの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で測定されたターゲットブロック誤り率(BLER:block error rate)が閾値を上回ったことを物理レイヤ(すなわち、L1)が検出した場合、ビーム障害インスタンス(BFI)がトリガされ、MACレイヤに送られ得る。MACレイヤは、BFIを受け取ると、タイマー(beamFailureDetectionTimer)を開始し、BFIごとにBFIカウンタ(BFI_COUNTER)を1ずつインクリメントし続ける。BFIの特定の閾値(beamFailureInstanceMaxCount)に達すると、MACレイヤがビーム障害をトリガし、ビーム障害回復(BFR:beam failure recovery)プロシージャを開始する。
【0051】
BFRプロシージャにより、UEはビーム障害から回復し、サービスを継続することが可能になる。ビーム障害が発生すると、UEはあるビームからのリンクを失うが、BFRプロシージャ中に他のビームへのリンクを確立することが可能になり得る。SpCellのBFRは、ランダムアクセス(RA)プロシージャを介して実行され得、SCellのBFRは、MAC制御エレメント(MAC CE:MAC control element)ベースの報告を使用し得る。UEは新しい候補ビームを識別し得、これはRAプロシージャ(SpCell)またはMAC CE(SCell)を介して基地局に通知することができる。
【0052】
RAプロシージャ中に、UEは、アップリンク同期を取得するために、ならびに候補ビームを示すために、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を介してランダムアクセスプリアンブルをSpCellに送信し得る。RAプロシージャには、競合ベースのランダムアクセス(CBRA:contention-based random access)と、競合なしランダムアクセス(CFRA:contention-free random access)との少なくとも2つのタイプがある。CFRAは、非競合ベースのランダムアクセスとも呼ばれ得る。CFRAでは、UEはネットワークによって割り当てられた専用のランダムアクセスプリアンブルを有するが、CBRAでは、UEはセル内の他のUEと共有されるプリアンブルのプールからランダムにプリアンブルを選択する。CBRAでは、2つ以上のUEが同じリソース上で同じランダムアクセスプロシージャを使用してランダムアクセスプロシージャを試行すると、競合(または衝突)が発生し得る。ネットワークは、UEから受信したランダムアクセスプリアンブルに応答して、ランダムアクセス応答をUEに送信し得る。ランダムアクセス応答(RARまたはMsg2)は、UEから受信したランダムアクセスプリアンブル(Msg1)に基づいてネットワークによって定義されたタイミングアドバンス(TA)情報を含み得る。
【0053】
レガシー仕様によれば、BFDに対してコンフィグレーションされた所与のサービングセルについて、BFIインディケーションが下位レイヤから受け取られた場合、MACエンティティは、beamFailureDetectionTimerと呼ばれるタイマーを開始または再度開始し、BFI_COUNTERと呼ばれるビーム障害インスタンス(BFI)カウンタを1だけインクリメントし得る。換言すれば、BFI_COUNTERはBFIの数をカウントする。BFI_COUNTERがbeamFailureInstanceMaxCountと呼ばれる閾値以上である場合、ビーム障害が検出されたとみなされ得、サービングセルがSCellである場合、このサービングセルに対してBFRがトリガされ得る。サービングセルがSCellではない場合、SpCellに対してランダムアクセスプロシージャが開始され得る。
【0054】
タイマーbeamFailureDetectionTimer及び閾値beamFailureInstanceMaxCountは、たとえば次のように定義され得る。
beamFailureInstanceMaxCount ENUMERATED {n1, n2, n3, n4, n5, n6, n8, n10} OPTIONAL, -- Need R
beamFailureDetectionTimer ENUMERATED {pbfd1, pbfd2, pbfd3, pbfd4, pbfd5, pbfd6, pbfd8, pbfd10} OPTIONAL, -- Need R
【0055】
beamFailureDetectionTimerはBFD用のタイマーである。タイマーの値は、ビーム障害検出参照信号のいくつかのQout,LR報告期間の数である。たとえば、値pbfd1は、ビーム障害検出参照信号の1つのQout,LR報告期間に対応し、値pbfd2は、ビーム障害検出参照信号の2つのQout,LR報告期間に対応し、以下同様である。
【0056】
BFI閾値beamFailureInstanceMaxCountの値は、ビーム障害インスタンスが何回発生した後にUEがBFRをトリガするかを定義する。たとえば、値n1は1つのBFIに対応し、値n2は2つのBFIに対応し、以下同様である。
【0057】
BFD及びBFRプロシージャは、たとえば、周波数範囲2(FR2:frequency range 2)動作、周波数範囲1(FR1:frequency range 1)動作、または他の任意の現在もしくは将来の周波数範囲で使用され得る。FR1は450MHz~6GHzである。FR2は24.25GHz~52.6GHzである。
【0058】
NR Rel-17は、SCGが非アクティベートされている間にBFDを実行するためのサポートを提供し得る。SCG非アクティベーション後にタイムアライメントタイマー(TAT)が維持されており、またはまだ動作しており、ビーム障害が検出されなかった場合、SCGアクティベーション時にランダムアクセスプロシージャは不要であり得る(すなわち、UEはこのケースではランダムアクセスなしでPSCellをアクティベートし得る)。そうでない場合、ランダムアクセスプロシージャが実行され得る。TATは、UEにアップリンク時間調整が行われているとみなされる期間の長さを制御するために使用され得る。UEは、ネットワークからタイミングアドバンスコマンドを受信すると、TATを開始または再度開始し得る。
【0059】
SCGが非アクティベートされている間にBFDが実行される場合、障害が発生したビームについてネットワークに通知するためにBFRプロシージャの実行を許可すると有益であり得る。しかしながら、SCGのアクティベートが必要なデータアクティビティがない場合、ビーム障害を検出したらただちにBFRを実行することが不要であり得、その理由は、これによりネットワークがBFRをSCGアクティベーションとして解釈し得、それによってUEの電力消費とネットワークリソースの消費とが不必要に増加し得るためである。
【0060】
いくつかの例示的な実施形態は、SCGが非アクティベートされている間に、BFI_COUNTERがBFI閾値(beamFailureInstanceMaxCount)以上である場合に、BFRがトリガされないメカニズムを提供する。SCGアクティベーション時にBFI_COUNTERがBFI閾値(beamFailureInstanceMaxCount)以上である場合、またはSCGアクティベーション時にbeamFailureDetectionTimerがまだ動作中である場合(たとえば、SCGが非アクティベートされていた間にビーム障害が検出された場合)、UEによってBFRがトリガされ得る。
【0061】
図3は、例示的な実施形態によるシグナリング図を示しており、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされていない場合、SCGアクティベーション時にBFRがトリガされない。
図3に示したシグナリングは、たとえば、
図2に示した無線通信システムにおいて実行され得る。
【0062】
図3を参照すると、UEは、MCG及びSCGとのデュアル接続用に構成される(301)。MCGはマスターノードによってホストされ、SCGはセカンダリノードによってホストされる。マスターノードは第1の基地局とも呼ばれ得、セカンダリノードは第2の基地局とも呼ばれ得る。UEは、MCGとの間でデータ伝送(アップリンク及び/またはダウンリンク)を行い得る。UEはまた、SCGとの間でもデータ伝送(アップリンク及び/またはダウンリンク)行い得る(すなわち、SCGは最初はアクティブ状態にあり得る)。
【0063】
マスターノードは、MCGを介してUEにSCG非アクティベーションコマンドを送信する(302)。あるいは、セカンダリノードが、SCGを介してUEにSCG非アクティベーションコマンドを送信し得る(302)。SCG非アクティベーションコマンドは、UEがSCGアクティベート状態からSCG非アクティベート状態に切り替わる要求をインディケートする。SCGを非アクティベートする決定は、マスターノードまたはセカンダリノードで実行され得、データ量の比較または予想トラフィックレートの比較に基づき得る。たとえば、マスターノードまたはセカンダリノードは、データ量が第1の閾値未満である場合、及び/またはトラフィックレートが第2の閾値未満である場合、ならびに/あるいはネットワークがSCGアクティベーションの低レイテンシを許可したい場合に、SCGを非アクティベートすることを決定し得る。「データ量」という用語は、UEとSCGとの間で転送されたまたは転送されるデータの量を指し得る。同様に、「トラフィックレート」という用語は、UEとSCGとの間で転送されたまたは転送されるデータトラフィックのレートを指し得る。同様に、「低レイテンシ」という用語は、SCGを非アクティベートするUE機能をネットワークが認識していることを指し得る。マスターノードはまた、SCG非アクティベート要求をセカンダリノードに送信し得、セカンダリノードは、受信した要求に応答してSCGでのUEのコンテキストを非アクティベートし得る。SCG非アクティベート要求は、セカンダリノード(SN)変更要求とも呼ばれ得る。
【0064】
SCG非アクティベートコマンド302を受信したことに応答して、UEはSCG非アクティベート状態に入り(303)、SCGとの間のデータ伝送(アップリンク及びダウンリンクにおける)が非アクティベートされる。MCGに関するデータ伝送は、SCG非アクティベート状態でも継続し得る。
【0065】
UEは、SCG非アクティベート状態にある間に、SCGのサービングセルに対してBFDを実行する(304)。SCG非アクティベート状態にある間に、BFI_COUNTERがBFI閾値(beamFailureInstanceMaxCount)以上であるとUEが判定したとしても(305)、UEはBFRを開始しない。換言すれば、SCGが非アクティベートされている間にBFI_COUNTERが閾値に達した場合、BFRはトリガされない。SCGアクティベーション前にbeamFailureDetectionTimerが期限切れになった場合、UEはBFI_COUNTERを0にリセットし得る(306)。
【0066】
現在のデータ量が第1の閾値より大きいとマスターノードまたはセカンダリノードが判定した場合、及び/またはトラフィックレートが第2の閾値より大きい場合、及び/またはネットワークが、複数のサービングセルからUEをスケジューリングできることによるより優れたスケジューリングダイバーシティを有効にしたい場合、ならびに/あるいはデータが利用可能であるとネットワークが判定した場合、マスターノードは、MCGを介してUEにSCGアクティベーションコマンドを送信する(307)。あるいは、UEがマスターノードにSCGアクティベーションを要求し得、マスターノードがその要求に応答してSCGアクティベーションコマンドをUEに送信し得る。SCGアクティベーションコマンドは、UEがSCG非アクティベート状態からSCGアクティベート状態に切り替わる要求をインディケートする。UEは、SCGアクティベーションコマンドを受信すると、SCGアクティベート状態に切り替わり得る。あるいは、たとえば、データ量がコンフィグレーションされた閾値を超えたとUEが判定した場合、または特定の無線ベアラ(複数可)上でデータが利用可能になった場合などに、UEは、UEにおける内部トリガに基づいてSCGアクティベーションを開始し得る。
【0067】
SCGアクティベーションコマンドを受信した時に(またはSCGアクティベート状態に入った時に)、TATがまだ動作中であり(すなわち、TATが期限切れになっておらず)、BFI_COUNTERがBFI閾値(beamFailureInstanceMaxCount)を下回っているとUEが判定した場合308、UEは、SCGのPSCellへのランダムアクセスプロシージャを実行せずに(すなわち、BFRなしで)、SCGアクティベーションメッセージをセカンダリノードに送信する(309)。SCGアクティベーションメッセージは、SCGアクティベート状態への切り替えを示す。たとえば、スケジューリング要求が、SCGアクティベーションメッセージ309として使用され得る。
【0068】
セカンダリノードは、UEからSCGアクティベーションメッセージを受信したことに応答して、SCGでのUEのコンテキストをアクティベートし得る。セカンダリノードは、UEアクティベーションメッセージの受信を確認し、ひいてはSCGアクティベート状態への切り替えも確認するための応答をUEに送信する(310)。SCGアクティベート状態では、SCGとの間のデータ伝送が可能になる(すなわち、UEは、たとえばSCGのPSCellとの間でデータを転送し得る)。
【0069】
図4は、例示的な実施形態によるシグナリング図を示しており、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、SCGアクティベーション時にBFRがトリガされる。
図4に示したシグナリングは、たとえば、
図2に示した無線通信システムにおいて実行され得る。
【0070】
図4を参照すると、UEは、MCG及びSCGとのデュアル接続用に構成される(401)。MCGはマスターノードによってホストされ、SCGはセカンダリノードによってホストされる。マスターノードは第1の基地局とも呼ばれ得、セカンダリノードは第2の基地局とも呼ばれ得る。UEは、MCGとの間でデータ伝送(アップリンク及び/またはダウンリンク)を行い得る。UEはまた、SCGとの間でもデータ伝送(アップリンク及び/またはダウンリンク)行い得る(すなわち、SCGは最初はアクティブ状態にあり得る)。
【0071】
マスターノードは、MCGを介してUEにSCG非アクティベーションコマンドを送信する(402)。あるいは、セカンダリノードが、UEにSCG非アクティベーションコマンドを送信し得る(402)。SCGを非アクティベートする決定は、マスターノードまたはセカンダリノードで実行され得る。マスターノードはまた、SCG非アクティベート要求をセカンダリノードに送信し得、セカンダリノードは、受信した要求に応答してSCGでのUEのコンテキストを非アクティベートし得る。
【0072】
SCG非アクティベートコマンド402を受信したことに応答して、UEはSCG非アクティベート状態に入り403、SCGとの間のデータ伝送(アップリンク及びダウンリンク)が非アクティベートされる。MCGに関するデータ伝送は、SCG非アクティベート状態でも継続し得る。
【0073】
UEは、SCG非アクティベート状態にある間に、SCGのサービングセル(たとえば、SpCell/PSCell)に対してBFDを実行する(404)。SCG非アクティベート状態にある間に、BFI_COUNTERがBFI閾値(beamFailureInstanceMaxCount)以上であるとUEが判定したとしても(405)、UEはBFRを開始しない。換言すれば、SCGが非アクティベートされている間にBFI_COUNTERが閾値に達した場合(すなわち、ビーム障害が検出された場合)、BFRはトリガされない。
【0074】
UEがまだSCG非アクティベート状態にある間に、ビーム障害を検出すると、UEはTATを期限切れになるようにトリガし、もしくは期限切れにさせ、または期限切れとみなし得る。本明細書において、TATを期限切れになるようにトリガすることは、たとえば、TATの値をゼロにコンフィグレーションすることを指し得る。あるいは、UEは、TATを期限切れになるようにトリガし、もしくは期限切れにさせ、または期限切れとみなす前に、SCGのアクティベーションまで待ち得る。これにより、UEはSCGが非アクティベートされている間に(可能であれば)ビームを回復することが可能になり、TATの動作中にそれが起こった場合、UEはランダムアクセスプロシージャを実行せずに、依然としてPSCell(すなわち、SCGのSpCell)にアクセスすることができる。しかしながら、SCGアクティベートする時にビームにまだ障害が発生している場合、TATの期限切れにより、UEはランダムアクセスプロシージャを実行してPSCellに対してBFRを実行することを強制される。SCG非アクティベート状態でTATが期限切れになるようにトリガされるか、または後でSCGアクティベーション時にそのようにされるかは、ネットワークによってコンフィグレーションされ得、またはこれは事前にコンフィグレーションされたUE機能であり得る。
【0075】
マスターノードは、MCGを介してUEにSCGアクティベーションコマンドを送信する(406)。UEは、SCGアクティベーションコマンドを受信すると、SCGアクティベート状態に切り替わり得る。以下の事前定義された条件、すなわち、1)SCGアクティベーションにBFI_COUNTERがBFI閾値(たとえば、beamFailureInstanceMaxCount)以上である場合、2)UEが以前にステップ405においてビーム障害を検出しており、ビーム障害検出タイマー(たとえば、beamFailureDetectionTimer)がSCGアクティベーション時にまだ動作中である場合、3)UEが以前にステップ405において検出されたビーム障害に起因してSCGアクティベーション時にTATの期限切れをトリガする場合、及び/または4)SCGアクティベーション時にTATが期限切れである場合(たとえば、これは以前にステップ405で期限切れになり得る)、のうちの1つまたは複数が満たされている場合に、SCGアクティベーションコマンドを受信したことに応答して(またはSCGアクティベート状態に入った時に)、UEはSCGのサービングセル(たとえば、SpCell)に対するBFRプロシージャをトリガし(407)、またはこれを実行することを決定する。
【0076】
UEは、SCGアクティベーションメッセージをセカンダリノードに送信し408、SCGのPSCellへのランダムアクセスプロシージャを実行する(すなわち、BFRを伴うSCGアクティベーション)。たとえば、CBRAがBFR用のランダムアクセスプロシージャとして使用され得る。あるいは、専用プリアンブルなどのCFRA BFRリソースがUEにコンフィグレーションされている場合、CFRAがBFR用のランダムアクセスプロシージャとして使用され得る。
【0077】
セカンダリノードは、UEからSCGアクティベーションメッセージを受信したことに応答して、SCGでのUEのコンテキストをアクティベートし得る。UEは、SCGアクティベーションメッセージの受信と、SCGアクティベート状態への切り替えとを確認するセカンダリノードからの応答を受信する(409)。SCGアクティベート状態では、SCGとの間のデータ伝送が可能になり、すなわち、UEは、たとえばSCGのPSCellとの間でアップリンク及びダウンリンクでデータを転送し得る。応答409はランダムアクセス応答を含み得、ランダムアクセス応答は、PSCellとのアップリンク同期のためにUEで適用されるタイミングアドバンスコマンドを含み得る。
【0078】
図5は、例示的な実施形態によるフローチャートを示す。
図5に示す機能は、端末デバイス(たとえば、
図2のUE203)などの装置、または端末デバイスに含まれる装置によって実行され得る。この装置は、MCG及びSCGとのデュアル接続用に構成され得る。
図5を参照すると、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、SCGをアクティベートすることに応答して、SCGの少なくとも1つのセルに対してビーム障害回復プロシージャがトリガされ(501)、または開始される。ネットワークからSCGアクティベーションコマンドまたはインディケーションを受信したことに応答して、またはUE自体によって内部トリガに基づいて自律的にSCGアクティベーションをトリガすることによって、SCGがアクティベートされ得る。少なくとも1つのセルは、SCGの少なくとも1つのサービングセルを含み得る。換言すれば、少なくとも1つのセルは、PSCell、SpCell、及び/またはSCGのSCellのうちの少なくとも1つを含み得る。ビーム障害回復プロシージャ中に、この装置は、(SpCell/PSCellがサービングセルである場合)SCGのSpCell/PSCellにランダムアクセスプリアンブルを送信して、ビーム障害が検出されたビームとは異なるビームへのリンクを確立し得る。
【0079】
たとえば、1つまたは複数の事前定義された条件は、第1の事前定義された条件及び/または第2の事前定義された条件のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0080】
第1の事前定義された条件は、SCGをアクティベートする時に少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタ(BFI_counter)がビーム障害インスタンス閾値以上である場合に満たされる。ビーム障害インスタンス閾値は、beamFailureInstanceMaxCountとも呼ばれ得る。
【0081】
第2の事前定義された条件は、SCGをアクティベートする時に少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作している場合に満たされ得る。ビーム障害検出タイマーは、beamFailureDetectionTimerとも呼ばれ得る。
【0082】
あるいは、第2の事前定義された条件は、SCGが非アクティベートされている間に少なくとも1つのセルでビーム障害が検出され、SCGをアクティベートする時にビーム障害検出タイマーが動作している場合に満たされ得る。
【0083】
図6は、例示的な実施形態によるフローチャートを示し、SCG非アクティベート状態にある間にビーム障害を検出するとTATが期限切れになるようにトリガされる。したがって、SCGがアクティベーションされる時にTATが期限切れであるとみなされるので、UEは、SCGアクティベーション時にSCGのサービングセルとのランダムアクセスプロシージャを実行することを強制され得る。
図6に示す機能は、端末デバイス(たとえば、
図2のUE203)などの装置、または端末デバイスに含まれる装置によって実行され得る。
図6を参照すると、SCGが非アクティベートされている間に、SCGの少なくとも1つのセルでビーム障害が検出される(601)。BFI_counterがbeamFailureInstanceMaxCount以上である場合、ビーム障害が検出され得る。SCGが非アクティベートされている間に、ビーム障害を検出すると、少なくとも1つのセルに関連付けられたタイムアライメントタイマー(TAT)は、期限切れになるようにトリガされ(602)、または期限切れにさせられる。換言すれば、SCGアクティベーションを待たずに、SCG非アクティベート状態でビーム障害を検出すると、TATが期限切れになる。
【0084】
図7は、例示的な実施形態によるフローチャートを示しており、UEは、SCG非アクティベート状態でビーム障害を検出した後、TATを期限切れになるようにトリガする前に、SCGアクティベーションを待つ。したがって、SCGアクティベーション時にTATが期限切れであるとみなされるので、UEは、SCGアクティベーション時にSCGのサービングセルとのランダムアクセスプロシージャを実行することを強制され得る。
図7に示す機能は、端末デバイス(たとえば、
図2のUE203)などの装置、または端末デバイスに含まれる装置によって実行され得る。
図7を参照すると、SCGが非アクティベートされている間に、SCGの少なくとも1つのセルでビーム障害が検出される(701)。たとえば、BFI_counterがbeamFailureInstanceMaxCount以上である場合、ビーム障害が検出され得る。この装置は、SCGがアクティベートされるまで待つ(702)。SCGアクティベーションに応答して、少なくとも1つのセルに関連付けられたタイムアライメントタイマー(TAT)が、期限切れになるようにトリガされ(703)、もしくは期限切れにさせられ、または期限切れとみなされる。
【0085】
図8は、他の例示的な実施形態によるフローチャートを示す。
図8に示す機能は、端末デバイス(たとえば、
図2のUE203)などの装置、または端末デバイスに含まれる装置によって実行され得る。
図8を参照すると、UEは、TATの期限切れ時に、SCGの少なくとも1つのセルに対してBFDを実行することを停止する(801)。これは、TATが期限切れであるので、いずれにせよSCGアクティベーション時にSpCellに対してランダムアクセスプロシージャを実行する必要があることから生じる。BFDの実行の停止は、CFRA BFRリソースがUEにコンフィグレーションされているか否かに依存し得る。換言すれば、専用プリアンブルなどのCFRAリソースがコンフィグレーションされていない場合、TATが期限切れになると、UEはBFDの実行を停止することが許可され得る。CFRAリソースがコンフィグレーションされている場合、UEはTATが期限切れになった後もBFDを実行し続けることが許可され得る。
【0086】
図9は、他の例示的な実施形態によるフローチャートを示す。
図9に示す機能は、端末デバイス(たとえば、
図2のUE203)などの装置、または端末デバイスに含まれる装置によって実行され得る。
図9を参照すると、非アクティベートされたSCGの少なくとも1つのセルで検出されたビーム障害が、MCGまたはマスターノードを介して示される(901)。換言すれば、この例示的な実施形態では、非アクティベートされたSCGのサービングセル(たとえば、SpCell)でのビーム障害検出時に、UEはマスターノードを介してBFRプロシージャをトリガし得る。たとえば、UEは、マスターノード/MCGを介して、ビーム障害の発生と、SCGのサービングセル(たとえば、SpCell)の候補ビームとをインディケートし得る。そのようなインディケーションは、マスターノード/MCGに向けたRRCシグナリングまたは下位レイヤのシグナリング(たとえば、ダウンリンク制御情報DCI、またはMAC CE)を利用し得る。たとえば、RRCメッセージは、マスターノードを介してセカンダリノードに向けてトンネリングされ得、セカンダリノードはUEのRRCメッセージを解釈し得る。たとえば、セカンダリノードは、RRCシグナリングを使用することによって、マスターノード/MCGを介してUEに応答することを決定し得る。UEは、非アクティベートされたSCGのサービングセル(たとえば、SpCell)でのビーム障害検出時、またはSCGのアクティベーション時(すなわち、SCGアクティベーションコマンドの受信時、またはUE自体によるSCGアクティベーションのトリガ時)に、インディケーションを送信し得る。
【0087】
図10は、例示的な実施形態によるフローチャートを示しており、ネットワークは、BFR及び/またはTAT期限切れに関してUEがどのように挙動するかをコンフィグレーションする。換言すれば、ネットワークは、
図3~
図9のいずれかを参照して上述したUEアクション(複数可)を実行するようにUEを構成し得る。
図10に示す機能は、基地局(たとえば、
図2のマスターノード201またはセカンダリノード202)などのネットワークエレメントなどの装置、またはそれに含まれる装置によって実行され得る。
図10を参照すると、SCGに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージが端末デバイス(UE)に送信される(1001)。このコンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、SCGのアクティベーションに応答して、SCGの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガするようにUEにインディケートする。1つまたは複数の事前定義された条件は、たとえば、
図5を参照して上述したように、第1の事前定義された条件及び/または第2の事前定義された条件のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0088】
図11は、他の例示的な実施形態によるフローチャートを示し、beamFailureInstanceMaxCount及びbeamFailureDetectionTimerなどのBFD関連パラメータは、アクティベートされたSCGと比較して、非アクティベートされたSCGに対して別途コンフィグレーションされ得る。BFD関連パラメータは、BFDに使用される1つまたは複数の参照信号を含み得る。たとえば、BFD参照信号の周期がSCG非アクティベート状態においてSCGアクティベート状態と異なる場合、ネットワークは、SCGアクティベート状態と比較して、SCG非アクティベート状態ではbeamFailureInstanceMaxCount及びbeamFailureDetectionTimerに対してより小さい値をコンフィグレーションし得る。
図11に示す機能は、基地局(たとえば、
図2のマスターノード201またはセカンダリノード202)などのネットワークエレメントなどの装置、またはそれに含まれる装置によって実行され得る。
図11を参照すると、SCGがアクティベートされている間に、SCGの少なくとも1つのセルに対してビーム障害検出を実行するための第1のパラメータのセットがUEに送信される(1101)。換言すれば、第1のパラメータのセットは、SCGアクティベート状態にある間にUEによって使用される。第1のパラメータのセットは、アクティベートされたSCGに対する第1のビーム障害検出タイマー及び第1のビーム障害インスタンス閾値を少なくとも含む。SCGが非アクティベートされている間に、SCGの少なくとも1つのセルに対してビーム障害検出を実行するための第2のパラメータのセットがUEに送信される(1102)。換言すれば、第2のパラメータのセットは、SCG非アクティベート状態にある間にUEによって使用される。第2のパラメータのセットは、非アクティベートされたSCGに対する第2のビーム障害検出タイマー及び第2のビーム障害インスタンス閾値を少なくとも含む。第1のパラメータのセット及び第2のパラメータのセットは同時に送信され得、または別々に送信され得る。
【0089】
図3~
図11を用いて上記で説明した機能及び/またはブロックは、絶対的な時系列順ではなく、それらの一部は同時に実行され得、または説明した順序とは異なる順序で実行され得る。他の関数及び/またはブロックも、それらの間または内部で実行され得る。
【0090】
例示的な実施形態では、BFDがコンフィグレーションされた所与のサービングセルについて、BFIインディケーションが下位レイヤから受け取られた場合、MACエンティティは、beamFailureDetectionTimerと呼ばれるタイマーを開始または再度開始し、BFI_COUNTERを1だけインクリメントし得る。BFI_COUNTERがbeamFailureInstanceMaxCount以上である場合、及びこのMACエンティティに関連付けられたセルグループが非アクティベートされていない場合、またはこのMACエンティティに関連付けられたセルグループをアクティベートする再コンフィグレーションが受信された場合、サービングセルがSCellであれば、このサービングセルに対してBFRがトリガされ得る。サービングセルがSCellではない場合、SpCell上でランダムアクセスプロシージャが開始され得る。
【0091】
他の例示的な実施形態では、BFDがコンフィグレーションされた所与のサービングセルについて、BFIインディケーションが下位レイヤから受け取られた場合、MACエンティティは、beamFailureDetectionTimerと呼ばれるタイマーを開始または再度開始し得る。このMACエンティティに関連付けられたセルグループをアクティベートするための再構成が受信され、このMACエンティティに関連付けられたセルグループが非アクティベートされていた間にSpCell上でビーム障害が検出された場合、SpCell上でランダムアクセスプロシージャが開始され得る。それ以外の場合、BFI_COUNTERは1だけインクリメントされる。インクリメントされたBFI_COUNTERがbeamFailureInstanceMaxCount以上である場合、このサービングセルでビーム障害が検出されたとみなされる。BFI_COUNTERがbeamFailureInstanceMaxCount以上であり、このMACエンティティに関連付けられたセルグループが非アクティベートされていない場合、サービングセルがSCellであれば、このサービングセルに対してBFRがトリガされ得る。そうではなく、サービングセルがSpCellであり、このMACエンティティに関連付けられたセルグループが非アクティベートされていない場合、SpCell上でランダムアクセスプロシージャが開始され得る。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態によって提供される技術的利点は、ランダムアクセスプロシージャが必要ない場合に、SCGアクティベーション時にUEがBFRのためにランダムアクセスプロシージャを実行しないようにすることによって、UEの電力消費及びネットワークリソース消費を低減し得ることである。SCGが非アクティベートされている間にビーム障害が検出された場合、以前のサービングビームは既にUEによって回復され得る(たとえば、beamFailureDetectionTimerが期限切れであり得る)。TATがまだ動作中であり、ビーム障害後に1つまたは複数のビームが回復されている場合、SCGアクティベーション時に不必要なランダムアクセスプロシージャを回避することができる。
【0093】
図12は、例示的な実施形態による、端末デバイスなどの装置、または端末デバイスに含まれる装置であり得る装置1200を示す。端末デバイスは、本明細書ではUEまたはユーザ機器とも呼ばれ得る。装置1200はプロセッサ1210を備える。プロセッサ1210は、コンピュータプログラム命令を解釈し、データを処理する。プロセッサ1210は、1つまたは複数のプログラム可能なプロセッサを備え得る。プロセッサ1210は、組み込みのファームウェアを有するプログラム可能なハードウェアを備え得、代替的または追加的には、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)を備え得る。
【0094】
プロセッサ1210はメモリ1220に結合される。プロセッサは、メモリ1220に対してデータを読み書きするように構成される。メモリ1220は、1つまたは複数のメモリユニットを備え得る。メモリユニットは揮発性または不揮発性であり得る。いくつかの例示的な実施形態では、不揮発性メモリの1つまたは複数のユニット及び揮発性メモリの1つまたは複数のユニット、あるいは不揮発性メモリの1つまたは複数のユニット、あるいは揮発性メモリの1つまたは複数のユニットが存在し得ることに留意されたい。揮発性メモリは、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、または同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)であり得る。不揮発性メモリは、たとえば、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、電子的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、光学ストレージ、または磁気ストレージであり得る。一般に、メモリは非一時的コンピュータ可読媒体と呼ばれ得る。メモリ1220は、プロセッサ1210によって実行されるコンピュータ可読命令を記憶する。たとえば、不揮発性メモリはコンピュータ可読命令を記憶し、プロセッサ1210はデータ及び/または命令の一時記憶のために揮発性メモリを使用して命令を実行する。
【0095】
コンピュータ可読命令は、メモリ1220に事前に記憶され得、代替的または追加的には、電磁搬送信号を介してこの装置によって受信され得、及び/またはコンピュータプログラム製品などの物理的エンティティからコピーされ得る。コンピュータ可読命令を実行すると、装置1200は上述の機能のうちの1つまたは複数を実行する。
【0096】
本文書の文脈において、「メモリ」もしくは「コンピュータ可読媒体」または「コンピュータ可読媒体」は、命令実行システム、装置、もしくはデバイス、たとえばコンピュータにより使用される命令、またはこれらに関連して使用される命令を、包含、記憶、通信、伝播、または移送することができる任意の非一時的な媒体もしくは複数の媒体または手段であり得る。
【0097】
装置1200は、入力ユニット1230をさらに備え得、または入力ユニット1230に接続され得る。入力ユニット1230は、入力を受け取るための1つまたは複数のインターフェースを備え得る。1つまたは複数のインターフェースは、たとえば、1つまたは複数の温度センサ、動きセンサ及び/または向きセンサ、1つまたは複数のカメラ、1つまたは複数の加速度計、1つまたは複数のマイクロフォン、1つまたは複数のボタン、ならびに/あるいは1つまたは複数のタッチ検出ユニットを備え得る。さらに、入力ユニット1230は、外部デバイスが接続され得るインターフェースを備え得る。
【0098】
装置1200は、出力ユニット1240を備え得る。出力ユニットは、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、及び/またはシリコン上液晶(LCoS:liquid crystal on silicon)ディスプレイなどの、視覚コンテンツをレンダリングすることが可能な1つまたは複数のディスプレイを備え得、またはこれらに接続され得る。出力ユニット1240は、1つまたは複数の音声出力をさらに備え得る。1つまたは複数の音声出力は、たとえばラウドスピーカーであり得る。
【0099】
また、装置1200は、接続ユニット1250をさらに備える。接続ユニット1250は、1つまたは複数の外部デバイスへの無線接続を可能にする。接続ユニット1250は、装置1200に統合され得る、または装置1200が接続され得る少なくとも1つの送信機及び少なくとも1つの受信機を備える。少なくとも1つの送信機は少なくとも1つの送信アンテナを備え、少なくとも1つの受信機は少なくとも1つの受信アンテナを備える。接続ユニット1250は、装置1200に無線通信機能を提供する集積回路または集積回路のセットを備え得る。あるいは、無線接続は、ハードワイヤードの特定用途向け集積回路(ASIC)であり得る。接続ユニット1250は、対応する制御ユニットによって制御される、電力増幅器、デジタルフロントエンド(DFE)、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)、デジタル/アナログコンバータ(DAC)、周波数コンバータ、変/復調器、及び/またはエンコーダ/デコーダ回路などの1つまたは複数のコンポーネントを備え得る。
【0100】
装置1200は、
図12に示していない様々なコンポーネントをさらに備え得ることに留意されたい。様々なコンポーネントは、ハードウェアコンポーネント及び/またはソフトウェアコンポーネントであり得る。
【0101】
図13の装置1300は、基地局などの装置、または基地局に含まれる装置の例示的な実施形態を示す。基地局は、たとえば、ネットワークエレメント、RANノード、マスターノード、セカンダリノード、NodeB、LTE進化型NodeB(eNB)、gNB、NR基地局、5G基地局、アクセスノード、アクセスポイント(AP)、分散ユニット(DU)、中央ユニット(CU)、ベースバンドユニット(BBU)、無線ユニット(RU)、ラジオヘッド、リモートラジオヘッド(RRH)、または送受信ポイント(TRP)と呼ばれ得る。この装置は、たとえば、説明した例示的な実施形態のいくつかを実現するために基地局に適用可能な回路またはチップセットを備え得る。装置1300は、1つまたは複数の電子回路を備える電子デバイスであり得る。装置1300は、少なくとも1つのプロセッサなどの通信制御回路1310と、コンピュータプログラムコード(ソフトウェア)1322を含む少なくとも1つのメモリ1320とを備え得、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコード(ソフトウェア)1322は、少なくとも1つのプロセッサを用いて、上述の例示的な実施形態のいくつかを装置1300に実行させるように構成される。
【0102】
プロセッサはメモリ1320に結合される。プロセッサは、メモリ1320に対してデータを読み書きするように構成される。メモリ1320は、1つまたは複数のメモリユニットを備え得る。メモリユニットは揮発性または不揮発性であり得る。いくつかの例示的な実施形態では、不揮発性メモリの1つまたは複数のユニット及び揮発性メモリの1つまたは複数のユニット、あるいは不揮発性メモリの1つまたは複数のユニット、あるいは揮発性メモリの1つまたは複数のユニットが存在し得ることに留意されたい。揮発性メモリは、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、または同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)であり得る。不揮発性メモリは、たとえば、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、電子的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、光学ストレージ、または磁気ストレージであり得る。一般に、メモリは非一時的コンピュータ可読媒体と呼ばれ得る。メモリ1320は、プロセッサを用いて実行されるコンピュータ可読命令を記憶する。たとえば、不揮発性メモリはコンピュータ可読命令を記憶し、プロセッサはデータ及び/または命令の一時記憶のために揮発性メモリを使用して命令を実行する。
【0103】
コンピュータ可読命令は、メモリ1320に事前に記憶され得、代替的または追加的には、電磁搬送信号を介してこの装置によって受信され得、及び/またはコンピュータプログラム製品などの物理的エンティティからコピーされ得る。コンピュータ可読命令を実行すると、装置1300は上述の機能のうちの1つまたは複数を実行する。
【0104】
メモリ1320は、半導体ベースのメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイス及びシステム、光学メモリデバイス及びシステム、固定メモリ、ならびに/あるいは着脱可能メモリなど、任意の好適なデータストレージ技術を使用して実装され得る。メモリは、コンフィグレーションデータを記憶するためのコンフィグレーションデータベースを含み得る。たとえば、コンフィグレーションデータベースは、現在の隣接セルリスト、及びいくつかの例示的な実施形態では、検出された隣接セルで使用されるフレームの構造を記憶し得る。
【0105】
装置1300は、1つまたは複数の通信プロトコルに従って通信接続を実現するためのハードウェア及び/またはソフトウェアを備える通信インターフェース1330をさらに備え得る。通信インターフェース1330は、装置1300に統合され得る、または装置1300が接続され得る少なくとも1つの送信機(TX)及び少なくとも1つの受信機(RX)を備える。通信インターフェース1330は、セルラー通信システムにおいて通信するための無線通信機能を装置に提供する。通信インターフェースは、たとえば、端末デバイスに無線インターフェースを提供し得る。装置1300は、ネットワークコーディネータ装置などのコアネットワーク、及び/またはセルラー通信システムのアクセスノードに対する他のインターフェースをさらに備え得る。装置1300は、リソースを割り当てるように構成されるスケジューラ1340をさらに備え得る。
【0106】
以下に、本解決策のいくつかの実施例を説明する。
【0107】
実施例1:少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを実行させるように構成される、前記装置。
【0108】
実施例2:前記1つまたは複数の事前定義された条件は、第1の事前定義された条件及び第2の事前定義された条件のうちの少なくとも1つを含み、前記第1の事前定義された条件は、前記セカンダリセルグループをアクティベートする時に、前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタがビーム障害インスタンス閾値以上である場合に満たされ、前記第2の事前定義された条件は、前記セカンダリセルグループをアクティベートする時に、前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作している場合に満たされる、実施例1に記載の装置。
【0109】
実施例3:前記第2の事前定義された条件は、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に前記少なくとも1つのセルでビーム障害が検出され、前記セカンダリセルグループをアクティベートする時に前記ビーム障害検出タイマーが動作している場合に満たされる、実施例2に記載の装置。
【0110】
実施例4:前記装置はさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記ビーム障害インスタンスカウンタが前記ビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、前記ビーム障害回復プロシージャをトリガする前に、前記セカンダリセルグループをアクティベートするまで待つことと、を実行させられる、先行実施例2または3に記載の装置。
【0111】
実施例5:前記装置はさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルでビーム障害を検出することと、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記ビーム障害を検出すると、前記少なくとも1つのセルに関連付けられたタイムアライメントタイマーを期限切れになるようにトリガすることと、を実行させられる、先行実施例1~4のいずれかに記載の装置。
【0112】
実施例6:前記装置はさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルでビーム障害を検出することと、前記セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記少なくとも1つのセルに関連付けられたタイムアライメントタイマーを期限切れになるようにトリガすることと、を実行させられる、実施例1~4のいずれかに記載の装置。
【0113】
実施例7:前記装置はさらに、前記タイムアライメントタイマーが期限切れになる時に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害検出を実行することを停止することを実行させられる、実施例5または6に記載の装置。
【0114】
実施例8:競合なしランダムアクセスリソースがコンフィグレーションされていない場合に、前記タイムアライメントタイマーが期限切れになる時に、前記ビーム障害検出が停止される、実施例7に記載の装置。
【0115】
実施例9:前記装置はさらに、マスターセルグループを介して、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいて検出されたビーム障害をインディケートすることを実行させられる、先行実施例1~8のいずれかに記載の装置。
【0116】
実施例10:前記装置はさらに、無線通信ネットワークのネットワークエレメントから受信されたインディケーションに応答して、または内部トリガに応答して、前記セカンダリセルグループをアクティベートすることを実行させられる、先行実施例1~9のいずれかに記載の装置。
【0117】
実施例11:少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションを示すメッセージを端末デバイスに送信することを実行させるように構成され、前記コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、前記セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする、前記装置。
【0118】
実施例12:前記1つまたは複数の事前定義された条件は、第1の事前定義された条件及び第2の事前定義された条件の少なくとも1つを含み、前記第1の事前定義された条件は、前記セカンダリセルグループをアクティベートする時に、前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタが第1のビーム障害インスタンス閾値以上である場合に満たされ、前記第2の事前定義された条件は、前記セカンダリセルグループをアクティベートする時に、前記少なくとも1つのセルに関連付けられた第1のビーム障害検出タイマーが動作している場合に満たされる、実施例11に記載の装置。
【0119】
実施例13:前記第2の事前定義された条件は、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害が検出され、前記セカンダリセルグループをアクティベートする時に前記第1のビーム障害検出タイマーが動作している場合に満たされる、実施例12に記載の装置。
【0120】
実施例14:前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害を検出すると、タイムアライメントタイマーを期限切れにさせることをインディケートする、実施例11~13のいずれかに記載の装置。
【0121】
実施例15:前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害が検出された場合、前記セカンダリセルグループをアクティベートする時に、タイムアライメントタイマーを期限切れにさせることをインディケートする、実施例11~13のいずれかに記載の装置。
【0122】
実施例16:前記装置はさらに、前記セカンダリセルグループがアクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルに対してビーム障害検出を実行するための第1のパラメータのセットを前記端末デバイスに送信することであって、前記第1のパラメータのセットは、少なくとも前記第1のビーム障害検出タイマー及び前記第1のビーム障害インスタンス閾値を含む、前記送信することと、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルに対してビーム障害検出を実行するための第2のパラメータのセットを前記端末デバイスに送信することであって、前記第2のパラメータのセットは、少なくとも第2のビーム障害検出タイマー及び第2のビーム障害インスタンス閾値を含む、前記送信することと、を実行させられる、実施例11~15のいずれかに記載の装置。
【0123】
実施例17:前記少なくとも1つのセルは、スペシャルセル、プライマリセカンダリセル、セカンダリセルの少なくとも1つを含む、先行実施例11~16のいずれかに記載の装置。
【0124】
実施例18:1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを含む、方法。
【0125】
実施例19:セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを含み、前記コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、前記セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする、方法。
【0126】
実施例20:命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は装置に少なくとも、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることを実行させるためのものである、前記コンピュータプログラム。
【0127】
実施例21:命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は装置に少なくとも、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを端末デバイスに送信することを実行させるためのものであり、前記コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、前記セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする、前記コンピュータプログラム。
【0128】
実施例22:少なくとも端末デバイスと無線通信ネットワークのネットワークエレメントとを備えるシステムであって、前記ネットワークエレメントは、セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージを前記端末デバイスに送信することを実行するように構成され、前記コンフィグレーションは、1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、前記セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートし、前記端末デバイスは、前記ネットワークエレメントから前記コンフィグレーションをインディケートする前記メッセージを受信することと、前記1つまたは複数の事前定義された条件が満たされている場合、前記セカンダリセルグループをアクティベートすることに応答して、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、を実行するように構成される、前記システム。
【0129】
本出願で使用される場合、「回路」という用語は、以下のうちの1つまたは複数あるいは全てを指し得る。
(a)ハードウェアのみの回路の実施態様(アナログ及び/またはデジタル回路のみの実施態様)。
(b)ハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせ、たとえば(該当する場合)
(i)アナログ及び/またはデジタルハードウェア回路(複数可)とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせ。
(ii)携帯電話などの装置に様々な機能を実行させるために連携して動作する、ソフトウェアを用いるハードウェアプロセッサ(複数可)(デジタル信号プロセッサ(複数可)を含む)、ソフトウェア、及びメモリ(複数可)の任意の部分。
(c)動作のためにソフトウェア(たとえば、ファームウェア)を必要とするが、動作に必要ない場合にはソフトウェアが存在しない場合がある、たとえばマイクロプロセッサ(複数可)またはマイクロプロセッサ(複数可)の一部などのハードウェア回路(複数可)及び/またはプロセッサ(複数可)。
【0130】
「回路」のこの定義は、あらゆる請求項を含む、本出願書類におけるこの用語の全ての使用に適用される。さらなる例として、回路という用語は、本出願で使用する場合、単なるハードウェア回路またはプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)、あるいはハードウェア回路またはプロセッサの一部、ならびにそれに(またはそれらに)付随するソフトウェア及び/またはファームウェアの一実施態様も包含する。回路という用語はまた、たとえば、特定の請求項の要素に該当する場合、モバイルデバイス用のベースバンド集積回路またはプロセッサ集積回路、あるいはサーバ、セルラーネットワークデバイス、または他のコンピューティングデバイスもしくはネットワークデバイス内の同様の集積回路も包含する。
【0131】
本明細書で説明する技術及び方法は、様々な手段によって実装され得る。たとえば、これらの技術は、ハードウェア(1つまたは複数のデバイス)、ファームウェア(1つまたは複数のデバイス)、ソフトウェア(1つまたは複数のモジュール)、またはそれらの組み合わせで実装され得る。ハードウェアの実施態様の場合、例示的な実施形態の装置(複数可)は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組み合わせ内で実装され得る。ファームウェアまたはソフトウェアの場合、本明細書に記載の機能を実行する少なくとも1つのチップセットのモジュール(たとえば、プロシージャ、機能など)を介して実装を行うことができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに記憶され、プロセッサを用いて実行され得る。メモリユニットは、プロセッサ内に実装され得、またはプロセッサの外部に実装され得る。後者の場合、当技術分野で知られている様々な手段を介してプロセッサに通信可能に結合することができる。さらに、本明細書で説明するシステムのコンポーネントは、それに関して説明する様々な態様などの実現を容易にするために、追加のコンポーネントによって再構成及び/または補完され得、当業者には理解されるように、提供した図に記載した正確な構成に限定されない。
【0132】
技術の進歩に伴い、本発明の概念が様々な方法で実現され得ることは、当業者には明らかであろう。実施形態は、上述の例示的な実施形態に限定されないが、特許請求の範囲内で変更され得る。したがって、全ての単語及び表現は広く解釈されるべきであり、例示的な実施形態を限定するものではなく、例示することを意図している。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、
少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、
を実行させるように構成される、前記装置。
【請求項2】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作していると判定したことにも基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガすること、
を実行させられる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、
前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガするために、前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作していることと、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられた前記ビーム障害インスタンスカウンタの前記値がビーム障害インスタンス閾値以上であることと、を要求すること、
を実行させられる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記ビーム障害インスタンスカウンタが前記ビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、
前記ビーム障害回復プロシージャをトリガする前に、前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信するまで待つことと、
を実行させられる、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害を検出することと、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記ビーム障害を検出すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたタイムアライメントタイマーを期限切れになるようにトリガすることと、
を実行させられる、請求項
1に記載の装置。
【請求項6】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害を検出することと、
前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信することに応答して、前記少なくとも1つのセルに関連付けられたタイムアライメントタイマーを期限切れになるようにトリガすることと、
を実行させられる、請求項
1に記載の装置。
【請求項7】
前記装置はさらに、
前記タイムアライメントタイマーが期限切れになる時に、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害検出を実行することを停止すること、
を実行させられる、請求項5または6に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、競合なしランダムアクセスリソースがコンフィグレーションされていない場合に、前記タイムアライメントタイマーが期限切れになる時に、前記ビーム障害検出を停止するように構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記装置はさらに、
マスターセルグループを介して、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルにおいて検出されたビーム障害を示すこと、
を実行させられる、請求項
1に記載の装置。
【請求項10】
前記装置はさらに、
無線通信ネットワークのネットワークエレメントから受信された前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションに応答して、または内部トリガに応答して、前記セカンダリセルグループをアクティベートすること、
を実行させられる、請求項
1に記載の装置。
【請求項11】
前記装置は、マスターノードからマスターセルグループを介して前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信するように構成される、請求項
1に記載の装置。
【請求項12】
前記装置は、ランダムアクセス(RA)プロシージャを実行することによって前記ビーム障害回復プロシージャをトリガするように構成される、請求項
1に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのセルは、前記セカンダリセルグループのプライマリセカンダリセル(PSCell)を含み、
前記装置は、前記PSCellに対して前記RAプロシージャを実行することによって、前記ビーム障害回復プロシージャをトリガするように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記装置は、ランダムアクセスプリアンブルを前記PSCellに送信することによって前記RAプロシージャを実行するように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージをユーザ機器に送信すること、
を実行させるように構成され、
前記コンフィグレーションは、セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対してビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、をインディケートする、前記装置。
【請求項16】
前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作していると判定することにも基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガすることをインディケートする、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対する前記ビーム障害回復プロシージャをトリガするために、前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害検出タイマーが動作していることと、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに関連付けられた前記ビーム障害インスタンスカウンタの前記値がビーム障害インスタンス閾値以上であることと、を要求することをインディケートする、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害を検出すると、タイムアライメントタイマーを期限切れにさせることをインディケートする、請求項15~17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記コンフィグレーションはさらに、前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害が検出された場合、タイムアライメントタイマーに前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信することを期限切れにさせることをインディケートする、請求項15~
17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを前記ユーザ機器に送信すること、
をさらに実行させられる、請求項15~
17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記装置はさらに、
前記セカンダリセルグループがアクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害検出を実行するための第1のパラメータのセットを前記ユーザ機器に送信することであって、前記第1のパラメータのセットは、少なくとも前記第1のビーム障害検出タイマー及び前記第1のビーム障害インスタンス閾値を含む、前記送信することと、
前記セカンダリセルグループが非アクティベートされている間に、前記少なくとも1つのセルにおいてビーム障害検出を実行するための第2のパラメータのセットを前記ユーザ機器に送信することであって、前記第2のパラメータのセットは、少なくとも第2のビーム障害検出タイマー及び第2のビーム障害インスタンス閾値を含む、前記送信することと、
を実行させられる、請求項15~
17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つのセルは、スペシャルセル、プライマリセカンダリセル、セカンダリセルの少なくとも1つを含む、請求項1
または15に記載の装置。
【請求項23】
方法であって、
セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であるとユーザ機器によって判定することと、
少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、
を含む、前記方法。
【請求項24】
方法であって、
セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージをネットワークエレメントによってユーザ機器に送信すること
を含み、
前記コンフィグレーションは、セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対してビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、をインディケートする、前記方法。
【請求項25】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は装置に少なくとも、
セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、
少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対するビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、
を実行させるためのものである、前記コンピュータプログラム。
【請求項26】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は装置に少なくとも、
セカンダリセルグループに関連付けられたビーム障害回復のためのコンフィグレーションをインディケートするメッセージをユーザ機器に送信すること、
を実行させるためのものであり、
前記コンフィグレーションは、セカンダリセルグループアクティベーションインディケーションを受信すると、前記セカンダリセルグループの少なくとも1つのセルに関連付けられたビーム障害インスタンスカウンタの値がビーム障害インスタンス閾値以上であると判定することと、少なくとも前記判定することに基づいて、前記セカンダリセルグループの前記少なくとも1つのセルに対してビーム障害回復プロシージャをトリガすることと、をインディケートする、前記コンピュータプログラム。
【国際調査報告】