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特表2024-535688接続セットアップメッセージに応答して設定されたアプリケーション層測定の管理
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】接続セットアップメッセージに応答して設定されたアプリケーション層測定の管理
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20240925BHJP
   H04W 76/19 20180101ALI20240925BHJP
   H04W 76/18 20180101ALI20240925BHJP
   H04W 76/27 20180101ALI20240925BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W76/19
H04W76/18
H04W76/27
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509331
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 SE2022050752
(87)【国際公開番号】W WO2023022645
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】63/233,977
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.BLUETOOTH
3.ZIGBEE
4.WCDMA
5.LoRa
6.SIGFOX
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】エクレフ, セシリア
(72)【発明者】
【氏名】パリチェレッテロージナイ, アリ
(72)【発明者】
【氏名】ルナルディ, ルカ
(72)【発明者】
【氏名】バーリストレーム, マティアス
(72)【発明者】
【氏名】バラク, フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ルーン, ヨハン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD45
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
実施形態は、無線アクセスネットワーク(RAN)におけるアプリケーション層測定のために設定されたユーザ機器(UE)のための方法を含む。かかる方法は、UEがRANに接続されている間にUEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を受信することと、UEがアプリケーション層測定を実施するように設定されている間のRANへのUEの接続における中断に応答して、UEの接続を再開する要求又はUEの接続を再確立する要求をRANに送信することと、を含む。かかる方法はまた、RANに送信された要求に応答して、RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドをRANから受信することと、コマンドに応答して、受信された構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄することと、を含む。他の実施形態は、RANノードのための相補的な方法、並びにかかる方法を実行するように設定されたUE及びRANノードを含む。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスネットワーク(RAN)におけるアプリケーション層測定のために設定されたユーザ機器(UE)のための方法であって、前記方法は、
前記UEが前記RANに接続されている間に前記UEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を受信すること(1010)と、
前記UEが前記アプリケーション層測定を実施するように設定されている間の前記RANへの前記UEの接続の中断に応答して、前記UEの接続を再開する要求、又は前記UEの接続を再確立する要求のうちの1つを前記RANに送信すること(1030)と、
前記RANに送信された前記要求に応答して、前記RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドを前記RANから受信すること(1040)と、
前記コマンドに応答して、前記受信された構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すること(1060)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記受信された構成の各々について、
前記構成を受信すること(1010)、
前記コマンドを受信すること(1040)、又は
前記構成に関連付けられたアプリケーション層測定報告を前記RANに送信すること
のうちの1つに応答して、前記構成に関連付けられたタイマを開始すること(1050)
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
構成に関連付けられたタイマを開始すること(1050)の後に、
前記タイマの満了、及び前記構成をサポートするRANノードを介して前記RANに接続することのうちの早い方まで、前記構成に関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を維持すること(1070)と、
前記構成をサポートするRANノードを介して前記RANに接続することなく前記タイマが満了した後に、前記構成を解放し、前記構成に関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すること(1080)と、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記構成をサポートするRANノードを介して前記RANに接続すると、
前記構成と関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告と、
意図された受信側測定収集エンティティ(MCE)の識別子と、
を前記RANノードに送信すること(1090)
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コマンドを受信すること(1040)は、前記UEが前記受信された構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すべきであることを暗示的に示す、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ以上の構成が第1のRANノードから受信され、前記要求が第2のRANノードに送信され、前記コマンドが第2のRANノードから受信されること、又は
前記1つ以上の構成が単一のRANノードから受信され、前記要求が単一のRANノードに送信され、前記コマンドが単一のRANノードから受信されること、
のうちの1つが適用される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記アプリケーション層測定は、体感品質(QoE)測定である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記RANへの前記UEの接続における前記中断は、前記UEの接続が非アクティブ状態にサスペンドされることに基づき、
前記要求は、前記UEのサスペンドされた接続を再開する要求である、
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ユーザ機器(UE)によるアプリケーション層測定を管理するように設定された無線アクセスネットワーク(RAN)ノードのための方法であって、前記方法は、
前記RANに接続されている間に前記UEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を以前に提供されたUEから、
前記RANへの前記UEの接続を再開する要求、又は
前記RANへの前記UEの接続を再確立する要求のうちの1つを受信すること(1120)と、
前記UEからの前記要求に応答して、前記RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドを前記UEに送信すること(1140)であって、前記コマンドは、前記UEが前記UEに以前に提供された前記1つ以上の構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すべきであることを暗示的に示すことと
を含む、方法。
【請求項10】
前記UEからの前記要求に応答して、
前記RANに記憶されたUEコンテキストの取り出しを試みた間に発生した失敗、又は
前記1つ以上の構成の少なくとも一部が前記RANノードにとって望ましくないこと、のうちの1つを決定すること(1130)を更に含み、
前記新しい接続をセットアップするための前記コマンドは、前記決定に応答して前記UEに送信される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記UEコンテキストの取り出しを試みた間の前記失敗は、
前記UEコンテキストが取り出されるために利用不可能であること、又は
前記RANノードが前記取り出されたUEコンテキストのある部分を解釈又は理解することが不可能であること、
のうちの1つである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の構成の少なくとも一部が前記RANノードにとって望ましくないと判定すること(1130)は、前記RANに記憶された前記UEコンテキストを正常に取り出すこと(1131)であって、前記取り出されたUEコンテキストは、前記1つ以上の構成の前記少なくとも一部を含むことを含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上の構成の少なくとも一部が前記RANノードにとって望ましくないと判定すること(1130)は、前記取り出されたUEコンテキストに基づいて、
前記RANノードが前記少なくとも一部に関連付けられた1つ以上の特徴をサポートしないこと、
前記RANノードが前記少なくとも一部をサポートするために利用可能なリソースを有しないこと、及び
前記RANノードによってサーブされるエリアが前記少なくとも一部に関連付けられた測定エリア内にないことのうちの1つ以上を決定すること(1132)
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の構成は、前記RANノードによって前記UEに提供され、
前記方法は、前記要求を受信すること(1120)の前に、前記RANノードによって記憶されたUEコンテキストを削除すること(1110)であって、前記記憶されたUEコンテキストは、前記1つ以上の構成を含むことを更に含む、
請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の構成は、更なるRANノードによって前記UEに提供された、請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記アプリケーション層測定は、体感品質(QoE)測定である、請求項9から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
無線アクセスネットワーク(RAN)(199,299,1204)におけるアプリケーション層測定のために設定されたユーザ機器(UE)(205,310,810,1212,1300,1706)であって、前記UEは、
1つ以上のRANノード(100,150,210,220,320,820,830,1210,1400,1602)と通信するように設定された通信インターフェース回路(1310)と、
前記通信インターフェース回路に動作可能に結合された処理回路(1302)と、を備え、前記処理回路及び前記通信インターフェース回路は、
前記UEが前記RANに接続されている間に前記UEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を受信することと、
前記UEが前記アプリケーション層測定を実施するように設定されている間の前記RANへの前記UEの接続における中断に応答して、前記UEの接続を再開する要求、又は前記UEの接続を再確立する要求のうちの1つを前記RANに送信することと、
前記RANに送信された前記要求に応答して、前記RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドを前記RANから受信することと、
前記コマンドに応答して、前記受信された構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄することと、
を行うように設定されている、UE。
【請求項18】
前記処理回路及び前記通信インターフェース回路は、請求項2から8のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように更に設定されている、請求項17に記載のUE。
【請求項19】
無線アクセスネットワーク(RAN)(199,299,1204)におけるアプリケーション層測定のために設定されたユーザ機器(UE)(205,310,810,1212,1300,1706)であって、前記UEは、
前記UEが前記RANに接続されている間に前記UEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を受信することと、
前記UEが前記アプリケーション層測定を実施するように設定されている間の前記RANへの前記UEの接続の中断に応答して、前記UEの接続を再開する要求、又は前記UEの接続を再確立する要求のうちの1つを前記RANに送信することと、
前記RANに送信された前記要求に応答して、前記RANから、前記RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドを受信することと、
前記コマンドに応答して、前記受信された構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄することと、
を行うように更に設定されている、UE。
【請求項20】
請求項2から8のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように更に設定されている、請求項19に記載のUE。
【請求項21】
無線アクセスネットワーク(RAN)(199,299,1204)におけるアプリケーション層測定のために設定されたユーザ機器(UE)(205,310,810,1212,1300,1706)の処理回路(1302)によって実行されると、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記UEを設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体(1310)。
【請求項22】
無線アクセスネットワーク(RAN)(199,299,1204)におけるアプリケーション層測定のために設定されたユーザ機器(UE)(205,310,810,1212,1300,1706)の処理回路(1302)によって実行されると、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記UEを設定するコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品(1314)。
【請求項23】
ユーザ機器(UE)(205,310,810,1212,1300,1706)によるアプリケーション層測定を管理するように設定された無線アクセスネットワーク(RAN)ノード(100,150,210,220,320,820,1210,1400,1602)であって、前記RANノードは、
UE及び1つ以上の更なるRANノード(100,150,210,220,320,820,1210,1400,1602)と通信するように設定された通信インターフェース回路(1406,1604)と、
前記通信インターフェース回路に動作可能に結合された処理回路(1402,1604)と、を備え、前記処理回路及び前記通信インターフェース回路は、
前記RANに接続されている間に前記UEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を以前に提供されたUEから、
前記RANへの前記UEの接続を再開する要求、又は
前記RANへの前記UEの接続を再確立する要求のうちの1つを受信することと、
前記UEからの前記要求に応答して、前記RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドを前記UEに送信することであって、前記コマンドは、前記UEが前記UEに以前に提供された前記1つ以上の構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すべきであることを暗示的に示すことと、
を行うように設定されている、RANノード。
【請求項24】
前記処理回路及び前記通信インターフェース回路は、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように更に設定されている、請求項23に記載のRANノード。
【請求項25】
ユーザ機器(UE)(205,310,810,1212,1300,1706)によるアプリケーション層測定を管理するように設定された無線アクセスネットワーク(RAN)ノード(100,150,210,220,320,820,830,1210,1400,1602)であって、前記RANノードは、
前記RANに接続されている間に前記UEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を以前に提供されたUEから、
前記RANへの前記UEの接続を再開する要求、又は
前記RANへの前記UEの接続を再確立する要求のうちの1つを受信することと、
前記UEからの前記要求に応答して、前記RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドを前記UEに送信することであって、前記コマンドは、前記UEが前記UEに以前に提供された前記1つ以上の構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すべきであることを暗示的に示すことと、
を行うように更に設定されている、RANノード。
【請求項26】
請求項10から16のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように更に設定されている、請求項25に記載のRANノード。
【請求項27】
ユーザ機器(UE)(205,310,810,1212,1300,1706)によるアプリケーション層測定を管理するように設定された無線アクセスネットワーク(RAN)ノード(100,150,210,220,320,820,830,1210,1400,1602)の処理回路(1402,1604)によって実行されると、請求項9から16のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記RANノードを設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体(1404,1604)。
【請求項28】
ユーザ機器(UE)(205,310,810,1212,1300,1706)によるアプリケーション層測定を管理するように設定された無線アクセスネットワーク(RAN)ノード(100,150,210,220,320,820,830,1210,1400,1602)の処理回路(1402,1604)によって実行されると、請求項9から16のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記RANノードを設定するコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品(1404a,1604a)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してワイヤレスネットワークに関し、より詳細には、ユーザ機器(UE)の無線アクセスネットワーク(RAN)への接続が中断されたときに、UEがRANにおいて設定された及び/又は進行中のアプリケーション層(例えば、体感品質)測定をどのように管理するかに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、第5世代(「5G」)のセルラーシステムは、新無線(New Radio)とも称され、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で標準化されている。NRは、複数の実質的に異なる使用事例をサポートするための最大限の柔軟性のために開発されている。これらは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、マシンタイプ通信(MTC)、超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)、サイドリンクD2D(device-to-device)、及び複数の他の使用事例を含む。
【0003】
図1は、次世代RAN(NG-RAN)199及び5Gコア(5GC)198からなる5Gネットワークアーキテクチャの例示的な高レベルの図を示す。NG-RAN199は、それぞれインターフェース102、152を介して接続されたgNB100、150など、1つ以上のNGインターフェースを介して5GCに接続されたgNodeB(gNB)のセットを含み得る。加えて、gNBは、gNB100と150との間のXnインターフェース140など、1つ以上のXnインターフェースを介して互いに接続され得る。UEへのNRインターフェースに関して、gNBの各々は、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、又はそれらの組み合わせをサポートすることができる。
【0004】
NG-RAN199は、無線ネットワーク層(RNL)及びトランスポートネットワーク層(TNL)に階層化される。NG-RAN論理ノード及びそれらの間のインターフェースは、RNLの一部である。各NG-RANインターフェース(NG、Xn、F1)について、関連するTNLプロトコル及び機能が指定される。TNLは、ユーザプレーントランスポート及びシグナリングトランスポートのためのサービスを提供する。
【0005】
図1に示されるNG RAN論理ノードは、中央(又は集中型)ユニット(CU又はgNB-CU)及び1つ以上の分散(又は非集中型)ユニット(DU又はgNB-DU)を含む。例えば、gNB 100は、gNB-CU110と、gNB-DU120及び130とを含む。CUは、上位層プロトコルをホストし、DUの動作を制御するような種々のgNB機能を実施する論理ノードであり、DUは、下位層プロトコルをホストし、gNB機能の種々のサブセットを含み得る論理ノードである。CU及びDUの各々は、処理回路、(例えば、通信のための)トランシーバ回路、及び電源回路を含む、それらのそれぞれの機能を実施するために必要とされる種々の回路を含み得る。
【0006】
gNB-CUは、図1に示されるインターフェース122及び132などのそれぞれのF1論理インターフェースを介してgNB-DUに接続する。gNB-CU及び接続されたgNB-DUは、gNBとして他のgNB及び5GCにのみ可視である。換言すれば、F1インターフェースは、gNB-CUを超えて可視ではない。
【0007】
体感品質(QoE)測定は、以前の世代のLong-Term Evolution(LTE)及びUMTSネットワークにおいて動作するUEのために指定され、NRネットワークにおいて動作するUEのために指定されている。これらの測定の全ては、ネットワーク上で特定のアプリケーションを実行するときにエンドユーザ体感を測定する目的で、同様の高レベルの原理に従って動作する。例えば、ストリーミングサービス及びIMS向けモビリティテレフォニーサービス(MTSI:Mobility Telephony Service for IMS)のためのQoE測定がLTEにおいてサポートされる。
【0008】
無線リソース制御(RRC)シグナリングは、UEにおけるアプリケーション層測定を構成し、設定されたUEからQoE測定結果ファイルを収集するために、RANによって使用される。具体的には、コアネットワーク(例えば、LTE EPC、5GC)又はネットワーク運用/管理/保守(OAM)機能からのアプリケーション層測定構成は、透過的コンテナ内にカプセル化され、UEのサービングRANノード(例えば、eNB、gNB)に送信され、それをRRCメッセージ内でUEに転送する。UEによって実施されるアプリケーション層測定は、透過的コンテナ内にカプセル化され、RRCメッセージ内でサービングRANノードに送信される。サービングRANノードは、次いで、CNに関連付けられたトレースコレクタエンティティ(TCE)又は測定収集エンティティ(MCE)にコンテナを転送する。
【発明の概要】
【0009】
しかしながら、第1のRANノード(例えば、gNB又はng-eNB)とのUEのRRC接続が(例えば、UEがRRC_INACTIVEに入ることによって)中断され、後で第2のRANノードとの再開又は再確立されるとき、UEの設定されたQoE測定に関係する種々の問題、課題、及び/又は困難がある。
【0010】
本開示の実施形態は、上記で要約され、以下でより詳細に説明される例示的な問題に対する解決策を提供し、可能にし、及び/又は容易にすることなどによって、ワイヤレスネットワークにおけるUEによるQoE測定に対する特定の改善を提供する。
【0011】
実施形態は、RANにおけるアプリケーション層(例えば、QoE)測定のために設定されたUEのための方法(例えば、手順)を含む。
【0012】
これらの例示的な方法は、UEがRANに接続されている間にUEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を受信することを含み得る。これらの例示的な方法はまた、UEがアプリケーション層測定を実施するように設定されている間のRANへのUEの接続における中断に応答して、UEの接続を再開する要求又はUEの接続を再確立する要求のうちの1つをRANに送信することを含み得る。これらの例示的な方法はまた、RANに送信された要求に応答して、RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドをRANから受信することを含み得る。これらの例示的な方法はまた、コマンドに応答して、受信された構成を解放することと、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄することと、を含み得る。
【0013】
一部の実施形態では、コマンドを受信することは、UEが、受信された構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すべきであることを暗示的に示す。
【0014】
一部の実施形態では、RANへのUEの接続における中断は、UEの接続が非アクティブ状態(例えば、RRC_INACTIVE)にサスペンドされることに基づき、要求は、UEのサスペンドされた接続を再開する要求である。
【0015】
一部の実施形態では、これらの例示的な方法はまた、受信された構成の各々について、構成を受信すること、コマンドを受信すること、又は構成に関連付けられたアプリケーション層測定報告をRANに送信することのうちの1つに応答してタイマを開始することを含み得る。
【0016】
これらの実施形態のうちの一部では、これらの例示的な方法はまた、構成と関連付けられたタイマを開始した後、以下の動作を含み得る。
・タイマの満了、及び構成をサポートするRANノードを介したRANへの接続のうちの早い方まで、構成と関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を維持すること。
・構成をサポートするRANノードを介してRANへ接続することなくタイマが満了した後、構成を解放し、構成と関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すること。
【0017】
これらの実施形態のうちの一部では、これらの例示的な方法はまた、構成をサポートするRANノードを介してRANに接続すると、構成と関連付けられるあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告、及び意図された受信側MCEの識別子をRANノードに送信することを含み得る。
【0018】
一部の実施形態では、1つ以上の構成は第1のRANノードから受信され、要求は第2のRANノードに送信され、コマンドは第2のRANノードから受信される。他の実施形態では、1つ以上の構成は単一のRANノードから受信され、要求は単一のRANノードに送信され、コマンドは単一のRANノードから受信される。
【0019】
他の実施形態は、RAN内のUEによるアプリケーション層(例えば、QoE)測定を管理するように設定されたRANノードのための方法(例えば、手順)を含む。
【0020】
これらの例示的な方法は、UEがRANに接続されている間にUEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を以前に提供されたUEから、RANへのUEの接続を再開する要求、又はRANへのUEの接続を再確立する要求のうちの1つを受信することを含み得る。これらの例示的な方法はまた、UEからの要求に応答して、RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドをUEに送信することを含むことができ、コマンドは、UEが、UEに以前に提供された1つ以上の構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すべきであることを暗示的に示す。
【0021】
一部の実施形態では、これらの例示的な方法はまた、UEからの要求に応答して、RANに記憶されたUEコンテキストの取り出しを試みた間に発生した失敗、又は1つ以上の構成の少なくとも一部がRANノードにとって望ましくないことのうちの1つを決定することを含み得る。かかる場合、新しい接続をセットアップするためのコマンドは、決定に応答してUEに送信される。
【0022】
これらの実施形態のうちの一部では、UEコンテキストの取り出しを試みた間の失敗は、UEコンテキストが、取り出されることが利用不可能であること、又はRANノードが、取り出されたUEコンテキストのある部分を解釈若しくは理解することが不可能であること、のうちの1つである。
【0023】
これらの実施形態のうちの一部では、1つ以上の構成の少なくとも一部がRANノードにとって望ましくないと判定することは、1つ以上の構成を含むUEコンテキストを取り出すことと、取り出されたUEコンテキストに基づいて、
・RANノードが少なくとも一部に関連付けられた1つ以上の特徴をサポートしないこと、
・RANノードが少なくとも一部をサポートするために利用可能なリソースを有しないこと、及び
・RANノードによってサーブされるエリアが少なくとも一部に関連付けられた測定エリア内にないこと
のうちの1つ以上を決定することと、を含む。
【0024】
一部の実施形態では、1つ以上の構成は、RANノードによってUEに提供され、これらの例示的な方法はまた、要求を受信する前に、RANノードによって記憶されたUEコンテキストを削除することを含む。特に、記憶されたUEコンテキストは、1つ以上の構成を含む。他の実施形態では、1つ以上の構成は、更なるRANノードによってUEに提供された。
【0025】
他の実施形態は、本明細書で説明する例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように設定されたUE(例えば、ワイヤレスデバイスなど)とRANノード(例えば、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど)とを含む。他の実施形態は、処理回路によって実行されると、本明細書で説明される例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように、かかるUE又はRANノードを設定するプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0026】
本明細書で説明されるこれら及び他の実施形態は、UEが種々の理由のいずれかのためにRANノードとのRRC接続を正常に再開又は再確立しないとき、アプリケーション層(例えば、QoE)測定に関するUEとRANとの間の不整合を回避及び/又は防止することができる。影響を受ける測定構成に関して種々の動作を実施することによって、実施形態は、従来の技術に対してUEエネルギー消費を低減することができ、それによって、UEは、RRC接続を再開又は再確立するための失敗した試みの後に接続セットアップメッセージを受信すると、測定を継続する。
【0027】
本開示の実施形態のこれら及び他の目的、特徴、及び利点は、以下に簡潔に説明される図面を考慮して、以下の発明を実施するための形態を読むことによって明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】例示的な5G/NRネットワークアーキテクチャの高レベル図を示す。
図2】例示的な5G/NRネットワークアーキテクチャの高レベル図を示す。
図3】NRユーザプレーン(UP)及び制御プレーン(CP)プロトコルスタックの例示的な構成を示す。
図4】RRC_INACTIVE UEが、その最後のサービングgNB以外のターゲットgNBによってサーブされるセルにおいてその接続を再開しようと試みるシナリオの信号フロー図を示す。
図5A】成功したRRC接続再確立手順及び不成功のRRC接続再確立手順についての信号フロー図を示す。
図5B】成功したRRC接続再確立手順及び不成功のRRC接続再確立手順についての信号フロー図を示す。
図6A】LTEネットワークにおけるUEのためのQoE測定構成の種々の態様を示す。
図6B】LTEネットワークにおけるUEのためのQoE測定構成の種々の態様を示す。
図6C】LTEネットワークにおけるUEのためのQoE測定構成の種々の態様を示す。
図7A】LTEネットワークにおけるUEのためのQoE測定収集の種々の態様を示す。
図7B】LTEネットワークにおけるUEのためのQoE測定収集の種々の態様を示す。
図7C】LTEネットワークにおけるUEのためのQoE測定収集の種々の態様を示す。
図8】本開示の種々の実施形態による、UEと、第1のRANノードと、第2のRANノードとの間のシグナリングの図である。
図9】本開示の種々の実施形態による、UEと、第1のRANノードと、第2のRANノードとの間のシグナリングの図である。
図10】本開示の種々の例示的実施形態による、UEのための例示的な方法(例えば、手順)のフロー図を示す。
図11】本開示の種々の実施形態による、RANノード(例えば、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど)のための例示的な方法(例えば、手順)のフロー図を示す。
図12】本開示の種々の実施形態による通信システムを示す。
図13】本開示の種々の実施形態によるUEを示す。
図14】本開示の種々の実施形態によるネットワークノードを示す。
図15】本開示の種々の実施形態によるホストコンピューティングシステムを示す。
図16】本開示の一部の実施形態によって実装される機能が仮想化され得る、仮想化環境のブロック図である。
図17】本開示の種々の実施形態による、複数の接続を介したホストコンピューティングシステム、ネットワークノード、及びUE間の通信を示し、そのうちの少なくとも1つは、ワイヤレスである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書で企図される実施形態のうちの一部は、ここで、添付の図面を参照してより完全に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書に開示される主題の範囲内に含有され、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるための実施例として提供される。
【0030】
概して、本明細書で使用される全ての用語は、それが使用される文脈から異なる意味が明確に提供され、かつ/又は暗示されない限り、関連する技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの/その要素、装置、構成要素、手段、ステップなどへの全ての言及は、別段に明示的に述べられていない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つのインスタンスを指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法及び/又は手順のステップは、ステップが別のステップの後又は前にあると明示的に記載されていない限り、及び/又はステップが別のステップの後又は前になければならないことが暗示されていない限り、開示された正確な順序で実施される必要はない。本明細書に開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、必要に応じて、任意の他の実施形態に適用することができる。同様に、実施形態のいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用することができ、その逆も同様である。同封される実施形態の他の目的、特徴、及び利点は、以下の説明から明白となるであろう。
【0031】
更に、以下の説明全体を通して、以下の用語が使用される。
・無線ノード:本明細書で使用される場合、「無線ノード」は、「無線アクセスノード」又は「ワイヤレスデバイス」のいずれかであり得る。
・無線アクセスノード:本明細書で使用されるように、「無線アクセスノード」(又は同等に「無線ネットワークノード」、「無線アクセスネットワークノード」、又は「RANノード」)は、信号をワイヤレスで伝送及び/又は受信するように動作する、セルラー通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)内の任意のノードであり得る。無線アクセスノードの一部の例は、限定はしないが、基地局(例えば、3GPP第5世代(5G)NRネットワークにおける新無線(New Radio)基地局(gNB)又は3GPP LTEネットワークにおける拡張若しくはエボルブドノードB(eNB))、基地局分散構成要素(例えば、CU及びDU)、高電力又はマクロ基地局、低電力基地局(例えば、マイクロ、ピコ、フェムト、又はホーム基地局など)、統合アクセスバックホール(IAB)ノード、伝送ポイント(TP)、伝送受信ポイント(TRP)、リモートラジオユニット(RRU又はRRH)、及びリレーノードを含む。
・コアネットワークノード:本明細書で使用されるとき、「コアネットワークノード」は、コアネットワーク内の任意のタイプのノードである。コアネットワークノードの一部の例は、例えば、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(SGW)、PDNゲートウェイ(P-GW)、ポリシー及び課金ルール機能(PCRF)、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、課金機能(CHF)、ポリシー制御機能(PCF)、認証サーバ機能(AUSF)、ロケーション管理機能(LMF)などを含む。
・ワイヤレスデバイス:本明細書で使用されるとき、「ワイヤレスデバイス」(又は略して「WD」)は、ネットワークノード及び/又は他のワイヤレスデバイスとワイヤレスに通信することによってセルラー通信ネットワークへのアクセスを有する(すなわち、セルラー通信ネットワークによってサーブされる)任意のタイプのデバイスである。ワイヤレスで通信することは、電磁波、電波、赤外線波、及び/又は空気を介して情報を伝達するのに適した他のタイプの信号を使用して、ワイヤレス信号を伝送及び/又は受信することを含み得る。別段の記載がない限り、「ワイヤレスデバイス」という用語は、本明細書では「ユーザ機器」(又は略して「UE」)と互換的に使用される。ワイヤレスデバイスの一部の例としては、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、ワイヤレスローカルループフォン、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスカメラ、ゲームコンソール又はデバイス、音楽記憶デバイス、再生機器、ウェアラブルデバイス、ワイヤレスエンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、ワイヤレス顧客構内機器(CPE)、モバイルタイプ通信(MTC)デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、車載ワイヤレス端末デバイスなどがある。
・ネットワークノード:本明細書で使用されるように、「ネットワークノード」は、セルラー通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(例えば、上記で議論される無線アクセスノード又は同等の)又はコアネットワーク(例えば、上記で議論されるコアネットワークノード)のいずれかの一部である任意のノードである。機能的には、ネットワークノードは、ワイヤレスデバイスへのワイヤレスアクセスを可能にする及び/若しくは提供するために、並びに/又はセルラー通信ネットワークにおける他の機能(例えば、管理)を実施するために、ワイヤレスデバイスと、並びに/又はセルラー通信ネットワークにおける他のネットワークノード若しくは機器と直接又は間接的に通信することが可能であり、通信するように設定され、配置され、及び/又は動作可能な機器である。
・基地局:本明細書で使用される場合、「基地局」は、例えば、eNB、gNB、ng-eNB、en-gNB、集中型ユニット(CU)/分散型ユニット(DU)、伝送無線ネットワークノード、伝送ポイント(TP)、送受信ポイント(TRP)、リモート無線ヘッド(RRH)、リモートラジオユニット(RRU)、分散アンテナシステム(DAS)、リレーなどの、無線信号を伝送する、又は無線信号の伝送を制御する物理ノード又は論理ノードを含み得る。
【0032】
上記の定義は、排他的であることを意味しない。換言すれば、上記の用語のうちの種々のものは、同じ又は同様の用語を使用して本開示の他の場所で説明及び/又は記載され得る。それにもかかわらず、かかる他の説明及び/又は記述が上記の定義と矛盾する限りにおいて、上記の定義が優先されるべきである。
【0033】
本明細書で提供される説明は、3GPPセルラー通信システムに焦点を当てており、したがって、3GPP固有の又は同様の用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、本明細書で開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。更に、本明細書では「セル」という用語が使用されるが、(特に5G NRに関して)ビームがセルの代わりに使用され得、したがって、本明細書で説明する概念は、セルとビームの両方に等しく適用されることを理解されたい。
【0034】
図2は、NG-RAN299及び5GC 298を含む、例示的な5Gネットワークアーキテクチャの高レベル図を示す。図に示すように、NG-RAN299は、それぞれのXnインターフェースを介して互いに相互接続されたgNB(例えば、210a、b)及びng-eNB(例えば、220a、b)を含み得る。gNB及びng-eNBはまた、NGインターフェースを介して5GCに、より具体的には、それぞれのNG-Cインターフェースを介してアクセス及びモビリティ管理機能(AMF、例えば、230a、b)に、及びそれぞれのNG-Uインターフェースを介してユーザプレーン機能(UPF、例えば、240a、b)に接続される。更に、AMFは、1つ以上のポリシー制御機能(PCF、例えば、250a、b)及びネットワーク公開機能(NEF、例えば、260a、b)と通信することができる。
【0035】
gNBの各々は、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、又はそれらの組み合わせを含むNR無線インターフェースをサポートすることができる。ng-eNBの各々は、第4世代(4G)LTE無線インターフェースをサポートすることができる。しかしながら、従来のLTE eNBとは異なり、ng-eNBは、NGインターフェースを介して5GCに接続する。gNB及びng-eNBの各々は、図2に示すセル211a~b及び221a~bなどのもう1つのセルを含む地理的カバレッジエリアにサーブすることができる。それが位置するセルに応じて、UE205は、それぞれ、NR又はLTE無線インターフェースを介して、そのセルにサーブするgNB又はng-eNBと通信することができる。図2はgNB及びng-eNBを別々に示しているが、単一のNG-RANノードが両方のタイプの機能を提供することも可能である。
【0036】
5G/NR技術は、LTEと多くの類似点を共有する。例えば、NRは、DLにおいてCP-OFDM(サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重(OFDM))を使用し、ULにおいてCP-OFDMとDFT拡散OFDM(DFT-S-OFDM)の両方を使用する。別の例として、時間領域では、NR DL及びUL物理リソースは、等しいサイズの1msサブフレームに編成される。サブフレームは、等しい持続時間の複数のスロットに更に分割され、各スロットは、複数のOFDMベースのシンボルを含む。しかしながら、時間周波数リソースは、LTEセルよりもNRセルに対してはるかに柔軟に設定されることができる。例えば、LTEにおけるような固定された15kHzのOFDMサブキャリア間隔(SCS)ではなく、NR SCSは、15~240kHzの範囲であり得、更により大きいSCSが将来のNR解放のために考慮される。
【0037】
LTEにおけるようにセルを介してカバレッジを提供することに加えて、NRネットワークはまた、「ビーム」を介してカバレッジを提供する。概して、ダウンリンク(DL、すなわち、ネットワークからUEへの)「ビーム」は、UEによって測定又は監視され得るネットワーク伝送参照信号(RS)のカバレッジエリアである。NRでは、例えば、RSは、同期信号/PBCHブロック(SSB)、チャネル状態情報RS(CSI-RS)、三次参照信号(又は任意の他の同期信号)、測位RS(PRS)、復調RS(DMRS)、位相追跡参照信号(PTRS)などのうちのいずれかを含み得る。概して、SSBは、ネットワークとのその接続の状態にかかわらず、全てのUEに利用可能である一方、他のRS(例えば、CSI-RS、DM-RS、PTRS)は、ネットワーク接続を有する特定のUEと関連付けられる。
【0038】
図3は、UE(310)、gNB(320)、及びAMF(330)の間のNRユーザプレーン(UP)又は制御プレーン(CP)プロトコルスタックの例示的な構成を示す。UEとgNBとの間の物理(PHY)層、メディアアクセス制御(MAC)層、無線リンク制御(RLC)層、及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層は、UPとCPとに共通である。PDCP層は、CPとUPの両方のための暗号化/解読と、完全性保護と、シーケンスナンバリングと、並べ替えと、重複検出とを行う。更に、PDCPは、UPデータのヘッダ圧縮及び再伝送を提供する。
【0039】
UP側では、インターネットプロトコル(IP)パケットがサービスデータユニット(SDU)としてPDCP層に到着し、PDCPは、RLCに配信するためのプロトコルデータユニット(PDU)を作成する。サービスデータ適応プロトコル(SDAP)層は、QoSフローとデータ無線ベアラ(DRB)との間のマッピングと、UL及びDLパケット内のQoSフロー識別子(QFI)のマーキングとを含む、サービス品質(QoS)を取り扱う。RLC層は、論理チャネル(LCH)を介してPDCP PDUをMACに転送する。RLCは、上位層との間で転送されるデータの誤り検出/訂正、連結、セグメンテーション/リアセンブリ、シーケンスナンバリング、並び替えを提供する。MAC層は、LCHとPHYトランスポートチャネルとの間のマッピング、LCH優先順位付け、トランスポートブロック(TB)への多重化又はトランスポートブロックからの逆多重化、ハイブリッドARQ(HARQ)誤り訂正、及び(gNB側の)動的スケジューリングを提供する。PHY層は、トランスポートチャネルサービスをMAC層に提供し、例えば、変調、符号化、アンテナマッピング、及びビーム形成を介して、NR無線インターフェースを経由した転送を取り扱う。
【0040】
CP側では、非アクセス階層(NAS)層がUEとAMFとの間にあり、UE/gNB認証、モビリティ管理、及びセキュリティ制御を扱う。RRC層は、UE内のNASの下に位置するが、AMFではなくgNB内で終端する。RRCは、無線インターフェースにおけるUEとgNBとの間の通信、並びにNG-RAN内のセル間のUEのモビリティを制御する。RRCはまた、システム情報(SI)をブロードキャストし、DRB及びシグナリング無線ベアラ(SRB)の確立、構成、維持、及び解放を実施し、UEによって使用される。また、RRCは、UEのためのキャリアアグリゲーション(CA)及び二重接続(DC)構成の追加、修正及び解放を制御する。RRCはまた、鍵管理のような種々のセキュリティ機能を実施する。
【0041】
UEは、電源投入された後、ネットワークとのRRC接続が確立されるまでRRC_IDLE状態にあり、その時点で、UEは、RRC_CONNECTED状態(例えば、データ転送が行われ得る)に遷移する。UEは、ネットワークとの接続が解放された後、RRC_IDLEに戻る。RRC_IDLE状態では、UEの無線機は、上位層によって設定された間欠受信(DRX)スケジュール上でアクティブである。DRXアクティブ期間(「DRXオン持続時間」とも称される)中に、RRC_IDLE UEは、UEがキャンピングしているセル中でSIブロードキャストを受信し、セル再選択をサポートするためにネイバーセルの測定を実施し、gNBを介して5GCからのページングについてPDCCH上のページングチャネルを監視する。RRC_IDLE状態にあるNR UEは、UEがキャンプしているセルにサービングするgNBには知られていない。
【0042】
NR RRCはまた、UEがサービングgNBによって(例えば、UEコンテキストを介して)知られているRRC_INACTIVE状態を含む。より詳細には、RRC_INACTIVE UEは、CM-CONNECTED(すなわち、UEのCNリソースが維持される)のままであり、RNA内のサービングgNBの変更をNG-RANに通知することなく、NG-RANによって設定されたRAN通知領域(RNA)内で移動することができる。RRC_INACTIVEでは、最後のサービングgNBノードは、UEのサービングAMF及びUPFとのUEコンテキスト及びUE関連NG接続を保持する。
【0043】
UEがRRC_INACTIVEにある間に最後のサービングgNBがUPFからUEのためのDLデータを受信した場合、それは、RNAに対応するセルにおいてページングし、RNAがネイバーgNB(複数可)のセルを含む場合、ネイバーgNB(複数可)にXnAP RANページングを送信し得る。最後のサービングgNBがAMFからDL UE関連シグナリングを受信するとき、UEコンテキスト解放コマンドメッセージを除いて、同じページングが行われる。RRC_INACTIVE UEのためのかかるUEコンテキスト解放コマンドメッセージを受信すると、最後のサービングgNBは、RNAに対応するセル中でページングし得、RNAがネイバーgNB(複数可)のセルを含む場合、UEを明示的に解放するために、ネイバーgNB(複数可)にXnAP RANページングを送信し得る。
【0044】
概して、UEのために設定されたRNAは、UEのCN登録エリア内の単一又は複数のセルであり得る。RNAをどのように設定することができるかについては、複数の異なる選択肢がある。例えば、UEは、RNAを構成する1つ以上のセルの明示的リストを提供されることができる。代替として、UEは、(少なくとも1つの)RANエリアIDを提供されることができ、RANエリアは、CN追跡エリア又はそのサブセットである。RANエリアは、1つのRANエリアIDによって指定され、RANエリアIDは、トラッキングエリアコード(TAC)と、任意選択でRANエリアコードとからなる。各セルは、そのSIにおいて1つ以上のRANエリアIDをブロードキャストすることができる。NG-RANは、異なるUEに異なるRNA定義を提供することができるが、任意の所与の時間に各UEに1つの定義を提供することはできない。
【0045】
図4は、RRC_INACTIVE UEが、RRCResumeRequestメッセージをターゲットgNBに伝送することによって、最後のサービングgNB以外のターゲットgNBによってサーブされるセルにおいて再開する(すなわち、RRC_CONNECTEDに入る)ことを試みるシナリオの信号フロー図を示す。このシナリオでは、ターゲットgNBは、最後のサービングgNBからUEコンテキストを取り出すために、XnAP UEコンテキスト取り出し手順をトリガする。図4の動作2~3におけるUEコンテキスト取り出し手順についての更なる詳細は、3GPP TS 38.300(v16.6.0)に見出すことができる。
【0046】
UEコンテキスト取り出しが成功すると(動作3)、ターゲットgNBは、RRCResumeメッセージをUEに伝送することによって再開手順を実施し、それにより、UEは、RRC_CONNECTED状態に再び入り(動作4)、RRCResumeCompleteメッセージで応答する(動作5)。ターゲットgNBは、NGAP経路切替要求をトリガし(動作7)、最後のサービングgNBからのデータの潜在的な回復のためのトンネル情報を含むXn-Uアドレス指示手順をトリガすることもできる(動作6)。経路切替手順の後、サービングgNBは、例えば、XnAP UEコンテキスト解放手順を介して、前のサービングgNBによるUEコンテキストの解放をトリガする(動作9)。
【0047】
図4におけるメッセージングの代替として、ターゲットgNBは、RRCResumeRequestを直接拒否し、再構成なしにUEをRRC_INACTIVEに保つことを決定することができ、又は新しいRRC接続をセットアップすることを決定することができる。いずれの場合も、シグナリング無線ベアラ0(SRB0、セキュリティなし)が使用される。逆に、gNBがUEを(例えば、新しいDRXサイクル及び/又はRNAを用いて)再構成すること、又はUEをRRC_IDLE状態に送信することを決定するときはいつでも、(以前に設定されたようなインテグリティ保護及び暗号化を用いた)SRB1が使用される。
【0048】
RRC_INACTIVE UEは、設定されたRNAから移動するとき、RNA更新(RNAU)を開始することを要求される。RNA更新要求をUEから受信すると、受信gNBは、XnAP UEコンテキスト取り出し手順をトリガし、最後のサービングgNBからUEコンテキストを取り出す。受信gNBは、UEをRRC_INACTIVE状態に戻すこと、UEをRRC_CONNECTED状態に移動させること、又はUEをRRC_IDLEに送信することを決定し得る。周期的RNA更新の場合、最後のサービングgNBが、UEコンテキストを再配置しないことを決定する場合、それは、UEコンテキスト取り出し手順に失敗する。
【0049】
ターゲットgNBはまた、UEがRRC接続再確立を試みるとき、UEコンテキストをフェッチする必要があり得る。RRC_CONNECTED UEは、アクセス層(AS)セキュリティがSRB2を用いて以前にアクティブ化され、少なくとも1つのDRBがセットアップされたとき、接続再確立を試み得る。ネットワークが有効なUEコンテキストを発見し、検証することができる場合、接続再確立は成功する。図5Aは、成功したRRC接続再確立手順の信号フロー図を示す。一方、UEコンテキストを取り出すことができない場合、ネットワークは、3GPP TS 38.331(v16.4.1)セクション5.3.3.4に従ってRRCSetupメッセージで応答する。図5Bは、新しいRRC接続の成功したセットアップ/確立へのフォールバックを伴う不成功のRRC接続再確立手順のための信号フロー図を示す。
【0050】
例えば、ネットワークは、以下の条件又はシナリオのいずれかの下で接続再確立を適用することができる。
・ASセキュリティがアクティブ化されており、ネットワークがUEコンテキストを取り出し又は検証するとき、
・アルゴリズムを変更することなくASセキュリティを再アクティブ化する、
・SRB1を再確立及び再開する、
・UEがRRC接続を再確立しており、ネットワークがUEコンテキストを取り出し又は検証することができないとき、
・記憶されたASコンテキストを破棄し、全てのRB及びBH RLCチャネルを解放する、
・新しいRRC接続を確立するためにフォールバックする。
【0051】
一方、UEは、再確立を開始しないが、代わりに、以下のシナリオにおいて、接続を解放し、直接、RRC_IDLEに移行する。
・ASセキュリティがアクティブ化されていないとき、解放原因「その他」を伴う、
・ASセキュリティがアクティブ化されているが、SRB2及び少なくとも1つのDRBが設定されていないとき、解放原因「RRC接続失敗」を伴う。
【0052】
上記で簡単に述べたように、QoE測定は、LTEネットワーク及び前世代のUMTSネットワークにおいて動作するUEのために指定されている。両方のネットワークにおける測定は、同じ高レベルの原理に従って動作する。それらの目的は、ネットワーク上で特定のアプリケーションを使用するときのエンドユーザの体感を測定することである。例えば、ストリーミングサービス及びIMS向けモビリティテレフォニーサービス(MTSI:Mobility Telephony Service for IMS)のためのQoE測定がLTEにおいてサポートされる。
【0053】
QoE測定は、概してUEのグループ(例えば、1つ以上の基準を満たす全てのUE)のためにOAMノードからRANに向かって開始され得るか、又はそれらはまた、特定のUEのためにCNからRANに向かって開始され得る。測定の構成は、RANに対して透過的なコンテナにカプセル化された測定詳細を含む。
【0054】
「TRACE START」S1APメッセージは、特定のUEによるQoE測定を開始するためにLTE EPCによって使用される。このメッセージは、RANに対して透過的である「アプリケーション層測定構成のためのコンテナ」IEにおいてアプリケーションが収集すべき測定構成に関する詳細を搬送する。このメッセージは、測定を送信すべきTCEに到達するのに必要な詳細も含む。
【0055】
図6A図6Cは、LTEネットワークにおいてQoE測定を構成するためのE-UTRANとUEとの間の手順を示す。図6Aは、UE無線アクセス能力情報をUEからE-UTRANに転送するために使用される、例示的なUE能力転送手順を示す。最初に、E-UTRANはUECapabilityEnquiryメッセージを送信することができる。UEは、「UE-EUTRA-Capability」IEを含むUECapabilityInformationメッセージで応答することができる。
【0056】
このIEは、UEがストリーミングサービス及び/又はMTSIサービスのためのQoE測定収集をサポートするかどうかを示すために使用され得る、UE-EUTRA-Capability-v1530 IEを更に含み得る。特に、UE-EUTRA-Capability-v1530 IEは、UEの測定サポートに関する情報を含むmeasParameters-v1530 IEを含み得る。場合によっては、UE-EUTRA-Capability IEは、qoe-Extensions-r16フィールドを含み得るUE-EUTRA-Capability-v16xy-IEを含むこともできる。図6Bは、これらの種々のIEに対する例示的なASN.1データ構造を示しており、種々のフィールドが以下の表1に規定されている。
【0057】
図6Cは、上記の表4で言及されたqoe-リファレンスパラメータの例示的なASN.1データ構造を示す。
【0058】
図7A図7Cは、LTEネットワークにおけるUEのためのQoE測定収集の種々の態様を示す。特に、図7Aは、LTEのためのQoE測定収集プロセスの例示的な信号フロー図を示す。QoE測定を開始するために、サービングeNBは、RRC_CONNECTED状態にあるUEに、QoE設定ファイル、例えば、OtherConfig IE内のmeasConfigAppLayer IEを含むRRCConnectionReconfigurationメッセージを送信する。上記で説明したように、QoE設定ファイルは、RRCメッセージ中でUEにフォワーディングされる、透明コンテナ中にカプセル化された(例えば、EPCから)eNBによって受信されたアプリケーション層測定構成である。UEはRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージで応答する。
【0059】
その後、UEは、設定されたQoE測定を実施し、QoE測定結果ファイルを含むMeasReportAppLayer RRCメッセージをeNBに送信する。図示されていないが、eNBは、この結果ファイルを透過的に(例えば、EPCに)転送することができる。より詳細には、UEがSRB4を用いて設定された場合、UEは、
・measReportAppLayerContainer in MeasReportAppLayerメッセージをアプリケーション層測定報告情報の値に設定することと、
・MeasReportAppLayerメッセージ中のserviceTypeをアプリケーション層測定報告情報のタイプに設定することと、
・SRB4を介した伝送のためにMeasReportAppLayerメッセージを下位層にサブミットすることと、を行うことができる。
【0060】
図7Bは、measConfigAppLayer IEのための例示的ASN.1データ構造を示す。セットアップは、関心のあるアプリケーションのためのQoE測定構成を指定する透過コンテナmeasConfigAppLayerContainerを含む。serviceTypeフィールドにおいて、「qoe」の値は、ストリーミングサービスについての体感品質測定収集を示し、「qoemtsi」の値は、MTSIについての拡張された体感品質測定収集を示す。このフィールドはまた、種々の予備値を含む。
【0061】
図7Cは、UEがアプリケーション(又はサービス)のQoE測定結果を(例えば、SRB4を介して)E-UTRANに送信することができる、measReportAppLayer IEのための例示的なASN.1データ構造を示す。報告が送信されているサービスは、serviceType IEにおいて示される。
【0062】
シームレスモビリティは、3GPP無線アクセス技術(RAT)の重要な特徴である。概して、ネットワークは、UEがRRC_CONNECTED状態にある間のサービングセルからネイバーセルへのハンドオーバのためなど、ネットワーク制御モビリティ決定を支援するために無線リソース管理(RRM)測定を実施し、報告するようにUEを設定する。シームレスなハンドオーバは、UEが、データ伝送においてあまりにも多くの中断を引き起こすことなく、異なるセルのカバレッジエリア内を動き回ることを確実にする。
【0063】
ターゲットノードへのUEのハンドオーバの準備中に、ソースノードは、HANDOVER REQUESTメッセージ中でターゲットノードに現在のUE構成を送信する。ターゲットノードは、現在の構成と、ターゲットノード及びUEの能力とに基づいて、UEのためのターゲット構成を準備する。ターゲットノードは、HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGEメッセージ内でターゲット構成をソースノードに送信し、ソースノードは、それをUEへのRRCReconfigurationメッセージ内にカプセル化する。合理化されたオプションとして、ターゲット構成は、ソースセルにおけるUEの現在の構成との差のみを含む「デルタ構成」としてシグナリングされ得る。
【0064】
しかしながら、ターゲットノードは、UEの現在の構成中の何かを認識しないことがある。なぜなら、それは、ターゲットノードではなくソースノードによってサポートされる特徴であるからである。かかる場合、ターゲットノードは、完全構成をトリガし、UEに、現在の構成を破棄させ、新しい構成をゼロから作成させるであろう。これは、「フル構成」又は「フルconfig」と称され、3GPP TS 38.331(v16.4.1)セクション5.3.5.11に更に記載されている。フル構成は、以下の場合にも使用することができる。
・ネットワークがUEの現在の構成に関してデルタ構成ではなく完全なターゲット構成をシグナリングすることを好むとき、及び
・ターゲットノードがQoE測定をサポートしないか、又はソースノードによってサポートされた及び/若しくは以前に設定された特定のタイプのQoE測定をサポートしないとき。
【0065】
第1のRANノード(例えば、gNB)によって制御される第1のセルにおいてその接続をサスペンドしたRRC_INACTIVE UEは、(異なる)第2のRANノード(例えば、gNB)によって制御される第2のセルにおいてその接続を再開することを試みることができる。第2のRANノードがUEコンテキストを取り出すことができるが、QoE測定をサポートしない場合、第2のRANノードは、取り出されたUEコンテキストのこの部分を認識せず、RRC再開のRRCセットアップ手順をトリガする。第2のRANノードは、第2のRANノードのサーブされたエリアがQoE測定のエリア範囲内にないときなど、gNBがUEのためのQoE測定を設定しないことを決定したとき、RRCセットアップ手順をトリガすることができる。
【0066】
第2のRANノードがUEのためにRRC再開ではなくRRCセットアップをトリガする他の理由があり得る。例えば、UEコンテキストを取り出すための手順は、失敗することがあるか、又は試みられ得ない。取り出し失敗の理由は、UEコンテキストが第1のRANノードによって削除されたこと、又は第1のRANノードが取り出されたUEコンテキストを検証することができなかったことであり得る。UEコンテキスト取り出しを試みない理由は、第1のRANノードと第2のRANノードとの間の接続性が存在しないか、又は切断されていることを含む。
【0067】
第2のRANノードが、第2のセル内のUEによるQoE測定をトリガすることができないか、又はトリガすることを控えるときでも、QoE測定は、現在のRRCセットアップ手順において停止されない。したがって、QoE測定は、UEにおいて継続するが、ネットワーク側では継続せず、UE構成とネットワーク構成との間に不一致が存在することになる。
【0068】
別のシナリオでは、UEは、第1のRANノードによってサーブされる第1のセルに接続され得、第2のRANノードによってサーブされる第2のセルにおいて(例えば、3GPP TS 38.331(v16.4.1)セクション5.3.7.2に記載されているように)RRC接続再確立を試みる。第2のRANノードは、第1のRANノードからUEコンテキストを取り出すことができないことがあり、その結果、上記で説明したのと同じフォールバック手順、すなわち、RRC再開ではなくRRCセットアップ手順をトリガすることになる。
【0069】
別のシナリオでは、RRC_INACTIVE UEは、第1のセルにおける状態に起因して、第1のRANノードへのRRC接続を再開又は再確立することを試み得る。しかしながら、UEコンテキストは、(例えば、RRC_CONNECTEDにある他のUEに余地を作るために)削除されていることがあるが、UEはそれについて通知されていない。第1のRANノードは、UEコンテキストを回復することができないため、UEに対するRRCセットアップをトリガすることになる。このシナリオは、RRC_INACTIVE UEが、第1のRANノードがUEコンテキストを削除するのとほぼ同時に再開することを試み、その結果、UEにおけるUEのRRC状態及び/又はコンテキストとネットワークノードにおけるUEのRRC状態及び/又はコンテキストとの間に不一致がある競合状態において発生し得る。
【0070】
したがって、本開示の実施形態は、例えば、RRC接続を再開又は再確立しようとする試みに応答して、RRCセットアップ手順がRANノードによってトリガされたとき、UEが既存のQoE構成をクリア及び/又は解放することができる、柔軟で効率的な技術を提供する。これらの技術は、QoE測定をサポートしないRANノードによってサーブされるセルにおいてUEがQoE測定を実施し続ける状況、又はRANノードが以前に設定されたQoE測定の一部又は全部を設定しない状況を回避及び/又は防止することができる。
【0071】
実施形態は、以下のように高レベルで要約することができる。ネットワークノードとの接続再開手順を実施するUEは、再開要求メッセージをネットワークノードに送信することができ、ネットワークノードは、(例えば、ネットワークへの新しい接続をセットアップするために)接続セットアップメッセージでUEに応答することができる。例えば、これらのメッセージは、UEの無線層(例えば、RRC)によって送信/受信され得る。接続セットアップメッセージを受信したことに基づいて、UEは、(例えば、UEアプリケーション層で)UEに存在する1つ以上のQoE構成をクリア及び/又は解放することができる。
【0072】
同様に、ネットワークノードとの接続再確立手順を実施するUEは、接続再確立要求をネットワークノードに送信することができ、ネットワークノードは、接続セットアップメッセージでUEに応答することができる。例えば、これらのメッセージは、UEの無線層(例えば、RRC)によって送信/受信され得る。接続セットアップメッセージを受信したことに基づいて、UEは、(例えば、UEアプリケーション層で)UEに存在する1つ以上のQoE構成をクリア及び/又は解放することができる。
【0073】
このようにして、実施形態は、UEが種々の理由のいずれかのためにネットワークノードとのRRC接続を正常に再開又は再確立しないとき、QoE測定に関するUEとネットワークとの間の不整合を回避及び/又は防止する。既存のQoE構成をクリア及び/又は解放することによって、実施形態は、従来の技術に対してUEエネルギー消費を低減することができ、それによって、UEは、接続セットアップメッセージを受信するとQoE測定を継続する。
【0074】
実施形態の以下の説明では、以下の用語及び/又は略語のグループは、同じ又は実質的に同様の意味を有し、したがって、特に言及されない限り、又は異なる意味が使用の特定の文脈から明らかでない限り、交換可能に及び/又は同義的に使用される。
・「アプリケーション層」及び「UEアプリケーション層」(RANノードは、概して、アプリケーション層を有しない);
・「アプリケーション層測定」、「アプリケーション測定」、及び「QoE測定」;
・「QoE測定報告」、「QoE報告」、「測定報告」、及び「報告」;
・「QoE測定構成」、「QoE構成」、「測定構成」;
・「モデム」、「無線層」、「無線ネットワーク層」、及び「アクセス層」;
・「無線層接続」及び「RRC接続」
・「サービス」及び「アプリケーション」;
・「測定収集エンティティ」、「MCE」、「トレース収集エンティティ」、及び「TCE」。
【0075】
実施形態は、接続セットアップメッセージ(例えば、RRCSetup)を受信するUEのコンテキストにおいて説明されるが、実施形態は、接続を再開又は再確立する要求を送信することに応答してUEが他のメッセージを受信する場合にも適用可能である。
【0076】
図8は、本開示の一部の実施形態による、UE(810)と、第1のRANノード(820)と、第2のRANノード(830)との間のシグナリング図を示す。図8は、数字のラベルを用いて動作を示しているが、これらの数字は、そうでないことが明示的に述べられていない限り、動作の任意の特定の順序を要求及び/又は暗示するのではなく、以下の説明を容易にすることが意図されている。
【0077】
動作1において、第1のRANノードは、UEとの無線層(例えば、RRC)接続を介して、QoE測定構成でUEを設定する。第1のRANノードはまた、UEとのRRC接続を介してUEアプリケーション層から後続のQoE測定報告を受信するようにそれ自体を構成する。動作2において、UE無線層は、QoE構成をUEアプリケーション層に送信し、次いで、受信した構成に従ってQoE測定を実施するように設定されていると考えることができる。
【0078】
動作3において、第1のRANノードは、UEのRRC接続をRRC_INACTIVE状態にサスペンドする。これは、例えば、サスペンド指示を含むRRCReleaseメッセージをUEに送信することによって行われ得る。その後、ある時間量の後に、UEは、セル再選択を実施し、第2のRANノードに関連付けられた第2のセルを見つける。動作4において、UEは、RRCResume要求メッセージを第2のRANノードに送信する。動作5において、UEコンテキスト取り出し失敗がある。例えば、第2のRANノードは、(例えば、上記で説明した理由のいずれかのために)第1のRANノードからUEのコンテキストを取り出すことができないか、又は第2のRANノードは、UEコンテキストを取り出すことができるが、取り出されたコンテキストを理解及び/又は正しく解釈することができない。
【0079】
代替的に、取り出されたUEコンテキストにおけるQoE測定構成は、何らかの理由で第2のRANノードにとって望ましくないことがあり、したがって、第2のRANノードは、(例えば、任意選択のパラメータを)サポートしないか、又はUEがUEコンテキストにおいて識別された全ての以前に設定されたQoE測定を継続することを望まない。あるいは、第2のRANノードは、以前に設定されたQoE測定をサポートするために必要なリソースを有していないことがある。あるいは、第2のRANノード(及び/又は第2のセル)は、以前に設定されたQoE測定のための関連エリア内にないことがある。
【0080】
動作5の結果に基づいて、第2のRANノードは、動作6においてUEから受信されたRRCResumeRequestに応答して、動作4において接続セットアップメッセージ(例えば、RRCSetup)をUEに送信する。種々の実施形態では、RRCSetupは、第1のRANノードによってUEに提供されるQoE測定構成(複数可)の全て、一部を含むか、又は示すか、又はいずれも示さないことがある。RRCSetupメッセージに含まれない又は示されない以前に提供されたQoE測定構成は、「影響を受けたQoE構成」と称される。例えば、RRCSetupメッセージが以前に提供されたQoE測定構成のいずれも含まない場合、これは、以前に受信された全てのQoE測定構成が影響を受けるQoE構成であり、UEがそれらに応じて作用すべきであることを暗示的に示す。
【0081】
動作7において、RRCResumeRequestに応答してRRCSetupを受信すると、UE無線層は、影響を受けたQoE構成を解放するか、又はアプリケーション層に影響を受けたQoE構成を解放させる。代替的に又は追加的に、RRCResumeRequestに応答してRRCSetupを受信すると、動作8において、UE無線層は、影響を受けたQoE構成に関連付けられたあらゆる記憶されたQoE測定報告を破棄し、及び/又はUEアプリケーション層からその後受信される影響を受けたQoE構成に関連付けられたあらゆるQoE測定報告を破棄する。RRCResumeRequestに応答してRRCSetupを受信すると、動作9において、UEは、自身がネットワークにQoE測定報告を送信するように設定されていないか、又は影響を受けたQoE構成に関連したQoE測定報告を送信するように設定されていないと考える。
【0082】
一部の実施形態では、影響を受けるQoE構成は、UEに記憶されたQoE構成ID、例えば、VarMeasConfigAppLayerに記憶されたmeasConfigAppLayerID valuesによって識別され得る。UEは、これらの識別子に基づいて動作7、8、及び/又は9を実施することができ、それによって、QoE構成に関するUEとネットワークとの間の不一致を回避する。
【0083】
一変形形態では、UEは、設定されたQoE測定を継続し、可能なQoE報告を記憶するが、QoE測定構成がサポートされる(例えば、第1のRANノード又は第3のRANノードによってサーブされる)セルに後で入るまで、これらを送信することを控えることができる。この挙動をサポートするために、MCEアドレスは、QoE測定構成とともにUEに伝搬され得、UEは、かかる報告をサポートするセルに入ったときに、そのセルをサービングするRANノードがUEのコンテキスト中のQoE構成情報を取得及び/又は理解することができない場合でも、記憶されたQoE報告とともにこのアドレスを送信することになる。これは、上述のように、UEがRRCSetupメッセージを受信した後の場合であり得る。QoE報告と一緒にUEからこのMCEアドレスを受信することに基づいて、RANノードは、UEのコンテキストにおいていかなるQoE構成も有していなくても、QoE報告を正しいMCEに転送することができる。
【0084】
別の変形形態では、設定されたQoE測定エリア範囲が違反されないことを保証するために、UEは、RRCSetupメッセージの受信後、影響を受けるQoE構成の測定を停止又は一時停止する(すなわち、新しい測定を開始することを控える)が、影響を受けるQoE構成がサポートされる(例えば、第1のRANノード又は第3のRANノードによってサーブされる)セルに後で入るまで、影響を受けるQoE構成の記憶された報告を維持する。代替的に、エリア範囲は、QoE構成とともにUEに送信することもでき、その結果、UE自体が、設定されたエリア範囲の内側にあるか外側にあるかを追跡することができる。
【0085】
QoE報告を後で受信するRANノードは、記憶されたUEコンテキスト中にQoE構成を有していないため、UEによって提供されたRRC IDをMCEによって提供されたQoE基準IDにどのようにマッピングすべきかを知らない。この潜在的な問題に対処するために、UEは、そのUEのために記憶された関連するQoE構成UEコンテキストを有していないRANノードにQoE報告を送信するとき、RRC IDの代わりにQoE参照IDを送信することができる。
【0086】
別の変形形態では、UE内の各QoE構成にタイマを関連付けることができる。タイマの満了は、関連付けられたQoE構成を解放し(例えば、図8の動作7)、及び/又は関連付けられたQoE構成に関係するあらゆる記憶されたQoE報告を破棄する(例えば、図8の動作8)ようにUEをトリガすることになる。タイマは、QoE構成とともに設定されることができ、又は事前構成/指定されることができる。UEは、QoE構成を受信すると、QoE構成に従ってQoE報告を送信すると、又はRRCSetupメッセージを受信すると、タイマを開始することができる。UEは、タイマが満了する前にQoE構成をサポートするRANノードに接続することを期待して、関連付けられたタイマが動作している間、QoE構成及び関連付けられた記憶されたQoE報告を維持することができる。
【0087】
影響を受けるQoE構成がUEにおける全ての既存のQoE測定構成を含まないのには種々の理由があり得る。例えば、第2のRANノードは、例えば、サポートするリソースの欠如、関連付けられたサービスタイプ(複数可)、サービスサブタイプ(複数可)、S-NSSAI(複数可)などのサポートの欠如のために、特定の測定が継続することを望まないことがある。別の例として、第2のRANノードが5GCでAMFにコンタクトしてNGAP関係(すなわち、UE関連論理NG接続)及びUEコンテキストを確立するとき、AMFは、このUEがシグナリングベースのQoE測定構成のために以前に選択されたことを認識することができ、次いで、このQoE測定構成を繰り返すことを選択することができる。
【0088】
これを可能な限り早期にサポートし、UEが以前に記録された(しかしまだ報告されていない)QoEデータを破棄しないことを確実にするために、NGAP初期コンテキストセットアップ要求メッセージは、QoE測定構成情報の転送をサポートするように拡張され得る。これは、既存のトレースアクティブ化IEを任意選択のQoE測定構成情報で拡張することによって、又はこの目的のための新しいIEを初期コンテキストセットアップ要求NGAPメッセージに導入することによって行うことができる。このメカニズムをサポートするための追加のオプションは、第2のRANノードがNGAP初期UEメッセージにおいて、この接続セットアップ手順の理由が、第2のRANノードが第1のRANノードからUEのコンテキストを取り出すことに失敗したことであることを示すことである。これは、このUEのためのUEコンテキストを以前に記憶した可能性があることのAMFへの指示である。
【0089】
上述したように、第2のRANノードはまた、種々の理由のいずれかで失敗したUEの接続再確立に応答して、接続セットアップ手順をトリガすることができる。図9は、本開示のこれらの実施形態による、UE(810)と、第1のRANノード(820)と、第2のRANノード(830)との間のシグナリング図を示す。図9に示されるUE及びRANノードは、図8に示される同一の番号が付けられたものと実質的に同一であり得る。図9は、数字ラベルを用いて動作を示しているが、これらの数字は、反対のことが明示的に述べられていない限り、動作の任意の特定の順序を要求及び/又は暗示するのではなく、説明を容易にすることが意図されている。
【0090】
簡潔にするために、図8に関連して上述した動作と実質的に同一である図9の動作については、説明を省略する。動作3において、RRC接続再確立のためにUE無線層において特定の条件が満たされる。これは、ASセキュリティがSRB2で以前にアクティブ化され、少なくとも1つのDRBがセットアップされたときを含み得る。動作4において、UEは、RRCReestablishmentRequestメッセージを第2のRANノードに送信する。動作5において、(例えば、上記で説明した理由のいずれかのために)UEコンテキスト取り出し失敗があるか、又は(例えば、上記で説明した理由のいずれかのために)取り出されたUEコンテキスト中のQoE測定構成が第2のRANノードにとって望ましくないことがある。動作6~9は、図8に関して上述したのと同様に進行する。図8に関して上述した変形例は、図9に示す実施形態にも同様に適用可能である。
【0091】
図8図9は、第1のRANノード及び第2のRANノードを伴う実施形態を示しているが、基礎となる原理は、単一のRANノードを伴う一部の実施形態にも等しく適用可能である。例えば、RRC_INACTIVE UEは、第1のセル中の状態により、第1のRANノードへのRRC接続を再開又は再確立することを試み得る。しかしながら、第1のRANノードは、(例えば、RRC_CONNECTEDにある他のUEに空きを作るために)その記憶されたUEコンテキストを削除した可能性があるが、まだUEに通知しておらず、UEは、第1のRANノードに対してその記憶されたコンテキストを維持し続ける。
【0092】
第1のRANノードは、UEコンテキストを回復することができないため、UEにRRCSetupメッセージを送信する。このシナリオは、RRC_INACTIVE UEが、第1のRANノードがUEコンテキストを削除するのとほぼ同時に再開することを試み、その結果、UEにおけるUEのRRC状態及び/又はコンテキストとネットワークノードにおけるUEのRRC状態及び/又はコンテキストとの間に不一致がある競合状態において発生し得る。これは、第1のRANノードに、RRCSetupメッセージをUEに送信させることができ、UEは、それに応答して、上記で説明した動作(例えば、図8図9中の動作7~9)を実施することができる。
【0093】
上記で説明した種々の実施形態は、3GPP仕様において指定され得る。以下の本文は、その文書の既存のセクション番号を使用して、3GPP TS 38.331における特定の実施形態の例示的仕様を示す。
***提案された3GPP TS 38.331テキストを開始する***
5.3.3.4 UEによるRRCSetupの受信
UEは、RRCSetupの受信時に以下のアクションを実施する:
1> RRCReestablishmentRequestに応答してRRCSetupが受信された場合、又は
1> RRCSetupがRRCResumeRequest又はRRCResumeRequest1に応答して受信された場合、
2> あらゆる記憶されたUE非アクティブASコンテキスト及びsuspendConfigを破棄する。
2>影響を受けたQoE構成について、もしあれば、記憶されたアプリケーション層測定構成をクリアするように上位層に通知する。
2>影響を受けるQoE構成について、上位層からの受信されたアプリケーション層測定報告情報を破棄する。
2>影響を受けるQoE構成に対してアプリケーション層測定報告を送信するように設定されていないと考える。

***提案された3GPP TS 38.331テキストを終了する***
【0094】
以下の本文は、3GPP TS 38.331における他の実施形態の例示的な仕様を、その文書の既存のセクション番号を使用して示す。これらの実施形態では、UEは、VarMeasConfigAppLayer内の既存のQoE構成ID(例えば、measConfigAppLayerID)に基づいて上記で説明した動作を実施する。
***提案された3GPP TS 38.331テキストを開始する***
5.3.3.4 UEによるRRCSetupの受信
UEは、RRCSetupの受信時に以下のアクションを実施する:
1> RRCReestablishmentRequestに応答してRRCSetupが受信された場合、又は
1> RRCSetupがRRCResumeRequest又はRRCResumeRequest1に応答して受信された場合、
2> あらゆる記憶されたUE非アクティブASコンテキスト及びsuspendConfigを破棄する。
2>影響を受けるQoE構成に関するVarMeasConfigAppLayerの各measConfigAppLayerIDについて:
3>記憶されたアプリケーション層測定構成をクリアするように上位層に通知する。
3>上位層からの受信アプリケーション層測定報告情報を破棄する。
3>それ自体はアプリケーション層測定報告を送信するように設定されていないとみなす。

***提案された3GPP TS 38.331テキストを終了する***
【0095】
以下の本文は、3GPP TS 38.331における他の実施形態の例示的な仕様を、その文書の既存のセクション番号を使用して示す。これらの実施形態では、UEは、VarMeasConfigAppLayer内の既存のQoE構成ID(例えば、measConfigAppLayerID)に基づいて、図9(再確立)に関連して上述した動作を実施する。
***提案された3GPP TS 38.331テキストを開始する***
5.3.3.4 UEによるRRCSetupの受信
UEは、RRCSetupの受信時に以下のアクションを実施する:
1> RRCReestablishmentRequestに応答してRRCSetupが受信された場合、
2>Timer_for_QoE_Configuration_retentionが満了した場合、
3>影響を受けたQoE構成について、もしあれば、記憶されたアプリケーション層測定構成をクリアするように上位層に通知する。
3>影響を受けたQoE構成について、上位層からの受信されたアプリケーション層測定報告情報を破棄する。
3>影響を受けるQoE構成に対してアプリケーション層測定報告を送信するように設定されていないと考える。
又は
1> RRCSetupがRRCResumeRequest又はRRCResumeRequest1に応答して受信された場合、
2> あらゆる記憶されたUE非アクティブASコンテキスト及びsuspendConfigを破棄する。

***提案された3GPP TS 38.331テキストを終了する***
【0096】
上記で説明された実施形態の種々の特徴は、それぞれUE及びRANノードのための例示的な方法(例えば、手順)を示す図10図11に示された種々の動作に対応する。すなわち、以下に説明する動作の種々の特徴は、上述した種々の実施形態に対応する。更に、図10図11に示される例示的な方法は、本明細書に説明される問題に対する種々の利益、利点、及び/又は解決策を提供するために協働して使用されることができる。図10図11は、特定のブロックを特定の順序で示しているが、例示的な方法の動作は、示されているものとは異なる順序で実施することができ、示されているものとは異なる機能を有するブロックに結合及び/又は分割することができる。オプションのブロック又は動作は、破線によって示される。
【0097】
特に、図10は、本開示の種々の実施形態による、RANにおけるアプリケーション層測定のために設定されるUEのための例示的な方法(例えば、手順)を示す。例示的な方法は、本明細書の他の場所で説明されるようなUE(例えば、ワイヤレスデバイスなど)によって実施され得る。
【0098】
例示的な方法は、UEがRANに接続されている間にUEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成をUEが受信することができる、ブロック1010の動作を含み得る。例えば、アプリケーション層測定は、QoE測定であり得る。例示的な方法はまた、UEがアプリケーション層測定を実施するように設定されている間のRANへのUEの接続における中断に応答して、UEが、UEの接続を再開する要求、又はUEの接続を再確立する要求のうちの1つをRANに送信することができる、ブロック1030の動作を含み得る。例示的な方法はまた、ブロック1040の動作を含むことができ、(例えば、ブロック1030において)RANに送信された要求に応答して、UEは、RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドをRANから受信することができる。例示的な方法はまた、ブロック1060の動作を含むことができ、コマンドに応答して、UEは、受信された構成を解放すること、及びあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄することなど、受信された構成に関する1つ以上の動作を実施することができる。
【0099】
一部の実施形態では、(例えば、ブロック1040において)コマンドを受信することは、UEが受信された構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すべきであることを暗示的に示す。換言すれば、上記で説明したように、コマンドを受信することは、以前に受信された構成の全てが「影響を受ける構成」であることと、それに応じてUEが解放及び破棄すべきであることとを暗示的に示す。
【0100】
一部の実施形態では、RANへのUEの接続における中断は、UEの接続が非アクティブ状態(例えば、RRC_INACTIVE)にサスペンドされることに基づき、要求は、UEのサスペンドされた接続を再開する要求である。
【0101】
一部の実施形態では、例示的な方法はまた、ブロック1050の動作を含むことができ、受信された構成の各々について、UEは、(例えば、ブロック1010において)構成を受信すること、(例えば、ブロック1040において)コマンドを受信すること、又は構成に関連付けられたアプリケーション層測定報告をRANに送信することのうちの1つに応答してタイマを開始することができる。
【0102】
これらの実施形態のうちの一部では、例示的な方法はまた、(例えば、ブロック1050において)構成に関連付けられたタイマを開始した後に、対応するブロック番号でラベル付けされた以下の動作を含み得る。
・(1070)タイマの満了、及び構成をサポートするRANノードを介したRANへの接続のうちの早い方まで、構成に関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を維持すること。
・(1080)構成をサポートするRANノードを介してRANに接続することなくタイマが満了した後に、構成を解放し、構成に関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄することと。
【0103】
これらの実施形態のうちの一部では、例示的な方法はまた、ブロック1090の動作を含むことができ、構成をサポートするRANノードを介してRANに接続すると、UEは、構成に関連付けられた任意の記憶されたアプリケーション層測定報告と、意図された受信側測定収集エンティティ(MCE)の識別子とをRANノードに送信することができる。
【0104】
一部の実施形態では、1つ以上の構成は第1のRANノードから受信され、要求は第2のRANノードに送信され、コマンドは第2のRANノードから受信される。これらの実施形態の例を図8図9に示す。他の実施形態では、1つ以上の構成は単一のRANノードから受信され、要求は単一のRANノードに送信され、コマンドは単一のRANノードから受信される。
【0105】
加えて、図11は、本開示の種々の実施形態による、UEによるアプリケーション層測定を管理するように設定されるRANノードのための例示的な方法(例えば、手順)を示す。例示的な方法は、本明細書の他の場所で説明されるようなRANノード(例えば、基地局、eNB、gNB、ng-eNB、TRPなど)によって実施され得る。
【0106】
例示的な方法は、ブロック1120の動作を含むことができ、RANノードは、UEがRANに接続されている間にUEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を以前に提供されたUEから、RANへのUEの接続を再開する要求、又はRANへのUEの接続を再確立する要求のうちの1つを受信することができる。例えば、アプリケーション層測定は、QoE測定であり得る。例示的な方法はまた、ブロック1140の動作を含むことができ、UEからの要求に応答して、RANノードは、RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドをUEに送信することができ、コマンドは、UEがUEに以前に提供された1つ以上の構成を解放し、あらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄すべきであることを暗示的に示す。
【0107】
一部の実施形態では、例示的な方法はまた、RANノードが、UEからの要求に応答して、RANに記憶されたUEコンテキストの取り出しを試みた間に発生した失敗、又は1つ以上の構成の少なくとも一部がRANノードにとって望ましくないことのうちの1つを判定することができる、ブロック1130の動作を含み得る。かかる場合、ブロック1130の決定に応答して、(例えば、ブロック1140において)新しい接続をセットアップするためのコマンドがUEに送信される。
【0108】
これらの実施形態のうちの一部では、UEコンテキストの取り出しを試みた間の失敗は、UEコンテキストが、取り出されることが利用不可能であること、又はRANノードが、取り出されたUEコンテキストのある部分を解釈若しくは理解することが不可能であること、のうちの1つである。
【0109】
これらの実施形態のうちの一部では、(例えば、ブロック1130において)1つ以上の構成の少なくとも一部がRANノードにとって望ましくないと判定することは、(例えば、サブブロック1131において)1つ以上の構成を含むUEコンテキストを取り出すことと、(例えば、サブブロック1132において)取り出されたUEコンテキストに基づいて、
・RANノードが少なくとも一部に関連付けられた1つ以上の特徴をサポートしないこと、
・RANノードが少なくとも一部をサポートするために利用可能なリソースを有しないこと、及び
・RANノードによってサーブされるエリアが少なくとも一部に関連付けられた測定エリア内にないこと
のうちの1つ以上を決定することと、を含む。
【0110】
一部の実施形態では、1つ以上の構成は、RANノードによってUEに提供され、例示的な方法はまた、ブロック1110の動作を含み、RANノードは、(例えば、ブロック1120において)要求を受信する前に、RANノードによって記憶されたUEコンテキストを削除することができる。特に、記憶されたUEコンテキストは、1つ以上の構成を含む。他の実施形態では、1つ以上の構成は、(例えば、ブロック1120における要求の前に)更なるRANノードによってUEに提供された。
【0111】
種々の実施形態が方法、技術、及び/又は手順に関して上記で説明されたが、当業者は、かかる方法、技術、及び/又は手順が、種々のシステム、通信デバイス、コンピューティングデバイス、制御デバイス、装置、非一時的コンピュータ可読媒体、コンピュータプログラム製品などにおいてハードウェアとソフトウェアとの種々の組み合わせによって実施され得ることを容易に理解するであろう。
【0112】
図12は、一部の実施形態による通信システム1200の一例を示す。この例では、通信システム1200は、無線アクセスネットワーク(RAN)などのアクセスネットワーク1204と、1つ以上のコアネットワークノード1208を含むコアネットワーク1206とを含む通信ネットワーク1202を含む。アクセスネットワーク1204は、ネットワークノード1210a及び1210b(それらのうちの1つ以上は概してネットワークノード1210と称されることがある)などの1つ以上のアクセスネットワークノード、あるいは任意の他の同様の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)アクセスノード又は非3GPPアクセスポイントを含む。ネットワークノード1210は、UE1212a、1212b、1212c、及び1212d(それらのうちの1つ以上は、概してUE1212と称されることがある)を1つ以上のワイヤレス接続を介してコアネットワーク1206に接続することなどによって、ユーザ機器(UE)の直接又は間接接続を容易にする。
【0113】
ワイヤレス接続を介した例示的なワイヤレス通信は、電磁波、電波、赤外線波、及び/又はワイヤ、ケーブル、若しくは他の材料導体を使用せずに情報を搬送するのに適した他のタイプの信号を使用して、ワイヤレス信号を伝送及び/又は受信することを含む。更に、異なる実施形態では、通信システム1200は、任意の数のワイヤード若しくはワイヤレスネットワーク、ネットワークノード、UE、並びに/又は、有線若しくは無線接続を介するかどうかにかかわらず、データ及び/若しくは信号の通信を促進するか、若しくはそれに関与し得る、任意の他の構成要素若しくはシステムを含み得る。通信システム1200は、任意のタイプの通信、遠隔通信、データ、セルラー、無線ネットワーク、及び/又は他の類似タイプのシステムを含み、及び/又はそれとインターフェースをとり得る。
【0114】
UE1212は、ネットワークノード1210及び他の通信デバイスとワイヤレスに通信するように配置され、設定され、及び/又は動作可能なワイヤレスデバイスを含む、多種多様な通信デバイスのいずれかであり得る。同様に、ネットワークノード1210は、UE1212及び/又は通信ネットワーク1202内の他のネットワークノード若しくは機器と直接又は間接的に通信して、ワイヤレスネットワークアクセスなどのネットワークアクセスを可能にし及び/又は提供し、及び/又は通信ネットワーク1202内の管理などの他の機能を実施するように配置され、可能であり、設定され、及び/又は動作可能である。
【0115】
図示の例では、コアネットワーク1206は、ネットワークノード1210をホスト1216などの1つ以上のホストに接続する。これらの接続は、1つ以上の中間ネットワーク又はデバイスを介して直接的又は間接的であり得る。他の例では、ネットワークノードはホストに直接結合されてもよい。コアネットワーク1206は、ハードウェア及びソフトウェアコンポーネントで構築されたもう1つのコアネットワークノード(例えば、コアネットワークノード1208)を含む。これらの構成要素の特徴は、UE、ネットワークノード、及び/又はホストに関して説明されたものと実質的に同様であり得、したがって、それらの説明は、概して、コアネットワークノード1208の対応する構成要素に適用可能である。例示的なコアネットワークノードは、モバイルスイッチングセンター(MSC)、モビリティ管理エンティティ(MME)、ホーム加入者サーバ(HSS)、アクセス及びモビリティ管理ファンクション(AMF)、セッション管理ファンクション(SMF)、認証サーバファンクション(AUSF)、サブスクリプション識別子デコンシールファンクション(SIDF)、統合データ管理(UDM)、セキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)、ネットワークエクスポージャファンクション(NEF)、及び/又はユーザプレーンファンクション(UPF)のうちの1つ以上の機能を含む。
【0116】
ホスト1216は、アクセスネットワーク1204及び/又は通信ネットワーク1202のオペレータ又はプロバイダ以外のサービスプロバイダの所有又は制御下にあってもよく、サービスプロバイダによって、又はサービスプロバイダの代わりに操作されてもよい。ホスト1216は、1つ以上のサービスを提供するために種々のアプリケーションをホストすることができる。かかるアプリケーションの例は、ライブ及び事録されたオーディオ/ビデオコンテンツ、複数のUEによって検出された種々の周囲条件に関するデータを取り出すこと及びコンパイルすることなどのデータ収集サービス、分析機能、ソーシャルメディア、リモートデバイスを制御するか又は別様でそれと対話するための機能、アラーム及び監視センターのための機能、あるいはサーバによって実施される任意の他のかかる機能を含む。
【0117】
全体として、図12の通信システム1200は、UE、ネットワークノード、及びホスト間の接続性を可能にする。その意味で、通信システムは、限定はしないが、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、及び/又は他の好適な2G、3G、4G、5G標準、若しくは任意の該当する次世代標準(例えば、6G)、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11標準(WiFi)などのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)標準、並びに/あるいはWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax)、Bluetooth、Z-Wave、近距離無線通信(NFC)ZigBee、LiFiなどの任意の他の適切なワイヤレス通信標準、並びに/あるいはLoRa及びSigfoxなどの任意の低電力ワイドエリアネットワーク(LPWAN)標準を含む特定の標準など、あらかじめ定義されたルール又は手順に従って動作するように設定され得る。
【0118】
一部の例では、通信ネットワーク1202は、3GPP標準化機能を実装するセルラーネットワークである。したがって、通信ネットワーク1202は、通信ネットワーク1202に接続された異なるデバイスに異なる論理ネットワークを提供するためにネットワークスライシングをサポートすることができる。例えば、通信ネットワーク1202は、超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)サービスを一部のUEに提供する一方で、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)サービスを他のUEに、及び/又は大規模マシンタイプ通信(mMTC)/大規模IoTサービスをなおも更なるUEに提供することができる。
【0119】
一部の例では、UE1212は、直接的な人間の対話なしに情報を伝送及び/又は受信するように設定される。例えば、UEは、内部又は外部イベントによってトリガされたとき、あるいはアクセスネットワーク1204からの要求に応答して、所定のスケジュールでアクセスネットワーク1204に情報を伝送するように設計され得る。加えて、UEは、シングル若しくはマルチRAT又はマルチスタンダードモードで動作するために設定され得る。例えば、UEは、Wi-Fi、新無線(New Radio)及びLTEのいずれか1つ又は組み合わせで動作することができ、すなわち、E-UTRAN(エボルブドUMTS地上無線アクセスネットワーク)新無線二重接続(EN-DC)のようなマルチ無線デュアルコネクティビティ(MR-DC)のために設定されることができる。
【0120】
この例では、ハブ1214は、アクセスネットワーク1204と通信して、1つ以上のUE(例えば、UE1212c及び/又は1212d)とネットワークノード(例えば、ネットワークノード1210b)との間の間接通信を容易にする。一部の例では、ハブ1214は、コントローラ、ルータ、コンテンツソース及びアナリティクス、又はUEに関して本明細書で説明する他の通信デバイスのいずれかであり得る。例えば、ハブ1214は、UEのためにコアネットワーク1206へのアクセスを可能にするブロードバンドルータであり得る。別の例として、ハブ1214は、UE中の1つ以上のアクチュエータにコマンド又は命令を送信するコントローラであり得る。コマンド又は命令は、UE、ネットワークノード1210から、又はハブ1214内の実行可能コード、スクリプト、プロセス、若しくは他の命令によって受信され得る。別の例として、ハブ1214は、UEデータのための一時ストレージとして機能するデータコレクタであり得、一部の実施形態では、データの分析又は他の処理を実施し得る。別の例として、ハブ1214はコンテンツソースであってもよい。例えば、VRヘッドセット、ディスプレイ、ラウドスピーカー、又は他のメディア配信デバイスであるUEの場合、ハブ1214は、ネットワークノードを介して知覚情報に関係するVRアセット、ビデオ、オーディオ、又は他のメディア若しくはデータを取り出し得、次いで、ハブ1214は、それらを、直接、ローカル処理を実施した後、及び/又は追加のローカルコンテンツを追加した後のいずれかにUEに提供する。更に別の例では、ハブ1214は、特に、UEのうちの1つ以上が低エネルギーIoTデバイスである場合、UEのためのプロキシサーバ又はオーケストレータとして機能する。
【0121】
ハブ1214は、ネットワークノード1210bへの一定/永続的又は断続的な接続を有し得る。ハブ1214はまた、ハブ1214とUE(例えば、UE1212c及び/又は1212d)との間、並びにハブ1214とコアネットワーク1206との間の異なる通信方式及び/又はスケジュールを可能にし得る。他の例では、ハブ1214は、ワイヤード接続を介してコアネットワーク1206及び/又は1つ以上のUEに接続される。その上、ハブ1214は、アクセスネットワーク1204を介してM2Mサービスプロバイダに、及び/又は直接接続を介して別のUEに接続するように設定され得る。一部のシナリオでは、UEは、ワイヤード又はワイヤレス接続を介してハブ1214を介して依然として接続されている間に、ネットワークノード1210とのワイヤレス接続を確立し得る。一部の実施形態では、ハブ1214は、専用ハブ、すなわち、その主要機能が、UEへの/からの通信をネットワークノード1210bから/にルーティングすることであるハブであり得る。他の実施形態では、ハブ1214は、非専用ハブ、すなわち、UEとネットワークノード1210bとの間の通信をルーティングするように動作することが可能であるが、加えて、特定のデータチャネルのための通信開始及び/又は終了点として動作することが可能である、デバイスであってもよい。
【0122】
図13は、一部の実施形態によるUE1300を示す。本明細書で使用されるように、UEは、ネットワークノード及び/又は他のUEとワイヤレスで通信することが可能であり、設定され、配置され、及び/又は動作可能なデバイスを指す。UEの例は、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、ワイヤレスローカルループフォン、デスクトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ワイヤレスカメラ、ゲームコンソール又はデバイス、音楽記憶デバイス、再生アプライアンス、ウェアラブル端末デバイス、ワイヤレスエンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、ワイヤレス顧客構内機器(CPE)、車載又は車載組み込み/統合ワイヤレスデバイスなどを含むが、それらに限定されない。他の例は、ナローバンドモノのインターネット(NB-IoT)UE、マシンタイプ通信(MTC)UE、及び/又は拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって識別される任意のUEを含む。
【0123】
UEは、例えば、サイドリンク通信、専用狭域通信(DSRC)、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、又はV2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートし得る。他の例では、UEは、関連するデバイスを所有及び/又は動作させる人間ユーザの意味でのユーザを必ずしも有しないことがある。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる動作が意図されているが、特定の人間のユーザに関連付けられていない可能性があるか、又は最初は関連付けられていない可能性があるデバイス(例えば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代替的に、UEは、エンドユーザへの販売又はエンドユーザによる動作を意図されていないが、ユーザの利益のために関連付けられるか又は動作させられ得るデバイス(例えば、スマート電力計)を表し得る。
【0124】
UE1300は、バス1304を介して、入出力インターフェース1306、電源1308、メモリ1310、通信インターフェース1312、及び/又は任意の他の構成要素、あるいはそれらの任意の組み合わせに動作可能に結合される、処理回路1302を含む。特定のUEは、図13に示す構成要素の全て又はサブセットを利用し得る。構成要素間の統合のレベルは、あるUEから別のUEに変動し得る。更に、特定のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機など、構成要素の複数のインスタンスを含み得る。
【0125】
処理回路1302は、命令及びデータを処理するように設定され、メモリ1310内に機械可読コンピュータプログラムとして記憶された命令を実行するように動作可能な任意の順次状態機械を実装するように設定され得る。処理回路1302は、1つ以上のハードウェア実装状態機械(例えば、離散論理、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)など)、適切なファームウェアを伴うプログラマブル論理、適切なソフトウェアを伴う、1つ以上の記憶されたコンピュータプログラム、マイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)などの汎用プロセッサ、又は上記の任意の組み合わせとして実装されてもよい。例えば、処理回路1302は、複数の中央処理装置(CPU)を含み得る。
【0126】
この例では、入出力インターフェース1306は、入力デバイス、出力デバイス、又は1つ以上の入力及び/若しくは出力デバイスへの1つ以上のインターフェースを提供するように設定され得る。出力デバイスの例は、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、又はそれらの任意の組み合わせを含む。入力デバイスは、ユーザがUE1300に情報を取り込むことを可能にし得る。入力デバイスの例は、タッチセンサ式又は存在センサ式ディスプレイ、カメラ(例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含む。存在感知ディスプレイは、ユーザからの入力を感知するための容量性又は抵抗性タッチセンサを含み得る。センサは、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、生体センサなど、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用することができる。例えば、入力デバイス及び出力デバイスを提供するために、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートが使用されてもよい。
【0127】
一部の実施形態では、電源1308は、バッテリ又はバッテリパックとして構築される。外部電源(例えば、電気コンセント)、光起電力デバイス、又は電力セルなどの他のタイプの電源が使用されてもよい。電源1308は更に、電源1308自体及び/又は外部電源から、入力回路又は電力ケーブルなどのインターフェースを介して、UE1300の種々の部分に電力を送達するための電力回路を含んでもよい。電力を送達することは、例えば、電源1308の充電のためであってもよい。電力回路は、電力が供給されるUE1300のそれぞれの構成要素に適した電力にするために、電源1308からの電力に対して任意のフォーマッティング、変換、又は他の修正を実施し得る。
【0128】
メモリ1310は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、フラッシュドライブなどのメモリであるか、又はそれらを含むように設定され得る。一例では、メモリ1310は、オペレーティングシステム、Webブラウザアプリケーション、ウィジェット、ガジェットエンジン、又は他のアプリケーションなどの1つ以上のアプリケーションプログラム1314と、対応するデータ1316とを含む。メモリ1310は、UE1300による使用のために、多種多様なオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせのいずれかを記憶し得る。
【0129】
メモリ1310は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内部ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタル・データ・ストレージ(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、USIM及び/又はISIMのような1つ以上の加入者識別モジュール(SIM)を含むユニバーサル集積回路カード(UICC)の形態の耐タンパモジュールのようなスマートカードメモリ、他のメモリ、又はそれらの任意の組み合わせのような多数の物理ドライブユニットを含むように設定され得る。UICCは、例えば、埋め込み型UICC(eUICC)、統合型UICC(iUICC)、又は概して「SIMカード」として知られる取り外し可能なUICCとすることができる。メモリ1310は、UE1300が、一時的又は非一時的メモリ媒体に記憶された命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、又はデータをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを利用するものなどの製造品は、デバイス可読記憶媒体であるか、又はそれを備え得るメモリ1310として、又はその中に有形に実施され得る。
【0130】
処理回路1302は、通信インターフェース1312を使用してアクセスネットワーク又は他のネットワークと通信するように設定されてもよい。通信インターフェース1312は、1つ以上の通信サブシステムを備え得、アンテナ1322を含み得るか、又はそれに通信可能に結合され得る。通信インターフェース1312は、ワイヤレス通信が可能な別のデバイス(例えば、別のUE又はアクセスネットワークにおけるネットワークノード)の1つ以上のリモートトランシーバと通信することなどによって、通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含み得る。各トランシーバは、ネットワーク通信(例えば、光、電気、周波数割振りなど)を提供するのに適切な送信機1318及び/又は受信機1320を含み得る。更に、送信機1318及び受信機1320は、1つ以上のアンテナ(例えば、アンテナ1322)に結合され得、回路構成要素、ソフトウェア又はファームウェアを共有し得るか、あるいは別個に実装され得る。
【0131】
図示の実施形態では、通信インターフェース1312の通信機能は、セルラー通信、Wi-Fi通信、LPWAN通信、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、近距離通信、位置を決定するための全地球測位システム(GPS)の使用などの位置ベースの通信、別の同様の通信機能、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。通信は、IEEE 802.11、符号分割多重アクセス(CDMA)、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA)、GSM、LTE、新無線(New Radio)、UMTS、WiMax、イーサネット、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、同期光ネットワーク(SONET)、非同期転送モード(ATM)、QUIC、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)などの1つ以上の通信プロトコル及び/又は標準に従って実装されてもよい。
【0132】
センサのタイプにかかわらず、UEは、ネットワークノードへのワイヤレス接続を介して、それの通信インターフェース1312を通して、それのセンサによってキャプチャされたデータの出力を提供することができる。UEのセンサによってキャプチャされたデータは、ワイヤレス接続を通して、別のUEを介してネットワークノードに通信され得る。出力は、周期的(例えば、感知された温度を報告する場合、15分毎に1回)、ランダム(例えば、複数のセンサからの報告から負荷を均等にするため)、トリガイベントに応答して(例えば、水分が検出されると、アラートが送信される)、要求(例えば、ユーザ開始要求)に応答して、又は連続ストリーム(例えば、患者のライブビデオフィード)であってもよい。
【0133】
別の例として、UEは、ワイヤレス接続を介してネットワークノードからワイヤレス入力を受信するように設定された通信インターフェースに関係するアクチュエータ、モータ、又はスイッチを備える。受信されたワイヤレス入力に応答して、アクチュエータ、モータ、又はスイッチの状態が変化し得る。例えば、UEは、受信された入力に従って飛行中のドローンの制御面若しくはロータを調整するか、又は受信された入力に従って医療処置を実施するロボットアームを調整するモータを備え得る。
【0134】
UEは、モノのインターネット(IoT)デバイスの形態であるとき、1つ以上のアプリケーションドメインにおいて使用するためのデバイスであり得、これらのドメインは、限定はしないが、都市ウェアラブル技術、拡張産業アプリケーション、及びヘルスケアを備える。かかるIoTデバイスの非限定的な例は、接続された冷蔵庫又は冷凍庫、TV、接続された照明デバイス、電気メータ、ロボット真空掃除機、音声制御スマートスピーカ、ホームセキュリティカメラ、動き検出器、サーモスタット、煙検出器、ドア/ウィンドウセンサ、洪水/水分センサ、電気ドアロック、接続されたドアベル、ヒートポンプのような空調システム、自律車両、監視システム、気象監視デバイス、ビークル駐車監視デバイス、電気ビークル充電ステーション、スマートウォッチ、フィットネストラッカー、拡張現実(拡張現実感)又は仮想現実(仮想現実)のためのヘッドマウントディスプレイ、触覚拡張又は感覚強化のためのウェアラブルデバイス、散水器、アニマルトラッキングデバイス又はアイテムトラッキングデバイス、植物又はアニマルを監視するためのセンサ、産業用ロボット、無人航空機(UAV)、及び心拍数モニタ又はリモート制御される手術ロボットのような任意の種類の医療デバイスであるか、又はそれらに組み込まれるデバイスである。IoTデバイスの形態のUEは、図13に示されるUE1300に関連して説明されるような他の構成要素に加えて、IoTデバイスの意図される用途に応じた回路及び/又はソフトウェアを備える。
【0135】
更に別の具体例として、IoTシナリオでは、UEは、監視及び/又は測定を実施し、かかる監視及び/又は測定の結果を別のUE及び/又はネットワークノードに伝送する機械又は他のデバイスを表し得る。UEは、この場合、M2Mデバイスであってもよく、3GPPコンテキストでは、MTCデバイスと称されることがある。1つの特定の例として、UEは、3GPP NB-IoT規格を実装し得る。他のシナリオでは、UEは、車、バス、トラック、船舶及び飛行機などの車両、又はその動作ステータス若しくはその動作に関連する他の機能を監視及び/若しくは報告することが可能な他の機器を表し得る。
【0136】
実際には、単一の使用事例に関して、任意の数のUEが一緒に使用され得る。例えば、第1のUEは、ドローンであるか、又はドローンに統合され、(速度センサを通して取得された)ドローンの速度情報を、ドローンを操作するリモートコントローラである第2のUEに提供することができる。ユーザがリモートコントローラから変更を行うとき、第1のUEは、ドローンの速度を増加又は減少させるために、(例えば、アクチュエータを制御することによって)ドローン上のスロットルを調整し得る。第1及び/又は第2のUEは、上述した機能のうちの2つ以上を含むこともできる。例えば、UEは、センサとアクチュエータとを備え、速度センサとアクチュエータの両方のためのデータの通信を処理し得る。
【0137】
図14は、一部の実施形態によるネットワークノード1400を示す。本明細書で使用される場合、ネットワークノードは、通信ネットワークにおいて、UE及び/又は他のネットワークノード若しくは機器と直接又は間接的に通信することが可能であり、通信するように設定され、通信するように配置され、及び/又は通信するように動作可能な機器を指す。ネットワークノードの例としては、限定はしないが、アクセスポイント(AP)(例えば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)及びNRノードB(gNB))がある。
【0138】
基地局は、それらが提供するカバレッジの量(又は、別の言い方をすれば、それらの伝送電力レベル)に基づいて分類され得、したがって、提供されたカバレッジの量に応じて、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、又はマクロ基地局と称されることがある。基地局は、リレーを制御するリレーノード又はリレードナーノードとすることができる。ネットワークノードは、集中型デジタルユニット及び/又はリモートラジオユニット(RRU)(リモート無線ヘッド(RRH)と称されることもある)などの分散無線基地局の1つ以上(又は全て)の部分を含むこともできる。かかるリモートラジオユニットは、アンテナ一体型無線機としてアンテナと一体化されてもされなくてもよい。分散型無線基地局の一部は、分散型アンテナシステム(DAS)におけるノードと称されることもある。
【0139】
ネットワークノードの他の例は、複数の伝送ポイント(マルチTRP)5Gアクセスノード、MSR BSのようなマルチスタンダード無線(MSR)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)のようなネットワークコントローラ、ベーストランシーバステーション(BTS)、伝送ポイント、伝送ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、運用保守(O&M)ノード、運用サポートシステム(OSS)ノード、自己組織化ネットワーク(SON)ノード、ポジショニングノード(例えば、エボルブドサービングモバイルロケーションセンタ(E-SMLC))、及び/又はドライブテストの最小化(MDT)を含む。
【0140】
ネットワークノード1400は、処理回路1402、メモリ1404、通信インターフェース1406、及び電源1408を含む。ネットワークノード1400は、複数の物理的に別個の構成要素(例えば、NodeB構成要素及びRNC構成要素、又はBTS構成要素及びBSC構成要素など)から構成され得、それらの構成要素は各々、それら自体のそれぞれの構成要素を有し得る。ネットワークノード1400が複数の別個の構成要素(例えば、BTS及びBSC構成要素)を備える特定のシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つ以上は、複数のネットワークノードの間で共有され得る。例えば、単一のRNCが複数のNodeBを制御してもよい。かかるシナリオでは、各一意のノードB及びRNCペアは、一部の事例では、単一の別個のネットワークノードと見なされ得る。一部の実施形態では、ネットワークノード1400は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。かかる実施形態では、一部の構成要素が複製され得(例えば、異なるRATのための別個のメモリ1404)、一部の構成要素が再使用され得る(例えば、同じアンテナ1410が異なるRATによって共有され得る)。ネットワークノード1400はまた、ネットワークノード1400に統合された異なるワイヤレス技術、例えば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、Zigbee、Z-wave、LoRaWAN、無線周波数識別(RFID)、又はBluetoothワイヤレス技術のための種々の図示された構成要素の複数のセットを含み得る。これらのワイヤレス技術は、ネットワークノード1400内の同じ又は異なるチップ又はチップのセット及び他の構成要素に統合され得る。
【0141】
処理回路1402は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイス、リソース、あるいは、単独で、又はメモリ1404などの他のネットワークノード1400構成要素とともに、ネットワークノード1400機能を提供するように動作可能なハードウェア、ソフトウェア、及び/又は符号化論理の組み合わせのうちの1つ以上の組み合わせを備えることができる。
【0142】
一部の実施形態において、処理回路1402は、システムオンチップ(SOC)を含む。一部の実施形態において、処理回路1402は、無線周波数(RF)トランシーバ回路1412及びベースバンド処理回路1414のうちの1つ以上を含む。一部の実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路1412及びベースバンド処理回路1414は、別個のチップ(又はチップのセット)、ボード、又は無線ユニット及びデジタルユニットなどのユニット上にあってもよい。別の実施形態では、RFトランシーバ回路1412及びベースバンド処理回路1414の一部又は全部は、同じチップ又はチップのセット、ボード、又はユニット上にあり得る。
【0143】
メモリ1404は、永続ストレージ、ソリッドステートメモリ、遠隔搭載メモリ、磁気媒体、光学メディア、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、大記憶媒体(例えば、ハードディスク)、リムーバブルストレージ媒体(例えば、フラッシュドライブ)、及び/又は処理回路1402によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を記憶する任意の他の揮発性又は不揮発性の非一時的なデバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含むがこれらに限定されない、任意の形態の揮発性又は不揮発性のコンピュータ可読メモリを含み得る。メモリ1404は、処理回路1402によって実行され、ネットワークノード1400によって利用されることが可能なロジック、ルール、コード、テーブル、及び/又は他の命令(コンピュータプログラム製品1404aと総称される)のうちの1つ以上を含むコンピュータプログラム、ソフトウェア、アプリケーションを含む任意の適切な命令、データ、又は情報を記憶してもよい。メモリ1404は、処理回路1402によって行われる任意の計算、及び/又は通信インターフェース1406を介して受信される任意のデータを記憶するために使用されてもよい。一部の実施形態では、処理回路1402及びメモリ1404は統合される。
【0144】
通信インターフェース1406は、ネットワークノード、アクセスネットワーク及び/又はUEの間のシグナリング及び/又はデータのワイヤード又はワイヤレス通信において使用される。図示のように、通信インターフェース1406は、例えば有線接続を介してネットワークとの間でデータを送受信するためのポート(複数可)/端末(複数可)1416を備える。通信インターフェース1406はまた、アンテナ1410に結合され得る、又は特定の実施形態ではその一部であり得る、無線フロントエンド回路1418を含む。無線フロントエンド回路1418は、フィルタ1420及び増幅器1422を備える。無線フロントエンド回路1418は、アンテナ1410及び処理回路1402に接続することができる。無線フロントエンド回路は、アンテナ1410と処理回路1402との間で通信される信号を調整するように設定されてもよい。無線フロントエンド回路1418は、ワイヤレス接続を介して他のネットワークノード又はUEに送出されるデジタルデータを受信してもよい。無線フロントエンド回路1418は、フィルタ1420及び/又は増幅器1422の組み合わせを使用して、デジタルデータを、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。次いで、無線信号は、アンテナ1410を介して伝送され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ1410は、無線信号を収集することができ、無線信号は、次いで、無線フロントエンド回路1418によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1402に渡されてもよい。他の実施形態では、通信インターフェースは、異なる構成要素及び/又は構成要素の異なる組み合わせを備えてもよい。
【0145】
特定の代替的な実施形態では、ネットワークノード1400は、別個の無線フロントエンド回路1418を含まず、代わりに、処理回路1402は、無線フロントエンド回路を含み、アンテナ1410に接続される。同様に、一部の実施形態では、RFトランシーバ回路1412の全て又は一部は、通信インターフェース1406の一部である。更に他の実施形態では、通信インターフェース1406は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つ以上のポート又は端子1416、無線フロントエンド回路1418、及びRFトランシーバ回路1412を含み、通信インターフェース1406は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路1414と通信する。
【0146】
アンテナ1410は、ワイヤレス信号を送信及び/又は受信するように設定された1つ以上のアンテナ、又はアンテナアレイを含み得る。アンテナ1410は、無線フロントエンド回路1418に結合されてよく、データ及び/又は信号をワイヤレスに伝送及び受信することが可能な任意のタイプのアンテナであってよい。特定の実施形態では、アンテナ1410は、ネットワークノード1400とは別個であり、インターフェース又はポートを介してネットワークノード1400に接続可能である。
【0147】
アンテナ1410、通信インターフェース1406、及び/又は処理回路1402は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明する任意の受信動作及び/又は特定の取得動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号が、UE、別のネットワークノード、及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ1410、通信インターフェース1406、及び/又は処理回路1402は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の伝送動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号が、UE、別のネットワークノード、及び/又は任意の他のネットワーク機器に伝送され得る。
【0148】
電源1408は、それぞれの構成要素に適した形態で(例えば、それぞれの構成要素毎に必要とされる電圧及び電流レベルで)ネットワークノード1400の種々の構成要素に電力を供給する。電源1408は、本明細書で説明する機能を実施するための電力をネットワークノード1400の構成要素に供給するための電力管理回路を更に備え得るか、又はそれに結合され得る。例えば、ネットワークノード1400は、電気ケーブルなどの入力回路又はインターフェースを介して外部電源(例えば、電力グリッド、電気コンセント)に接続可能であり得、それによって、外部電源は、電源1408の電力回路に電力を供給する。更なる例として、電源1408は、電力回路に接続された、又は電力回路に組み込まれた電池又は電池パックの形態の電力源を備えてもよい。バッテリは、外部電源が故障した場合にバックアップ電力を供給することができる。
【0149】
ネットワークノード1400の実施形態は、本明細書で説明される機能性のうちのいずれか、及び/又は本明細書で説明される主題をサポートするために必要な任意の機能性を含む、ネットワークノードの機能性の特定の態様を提供するために、図14に示されるもの以外の付加的な構成要素を含んでもよい。例えば、ネットワークノード1400は、ネットワークノード1400への情報の入力を可能にし、ネットワークノード1400からの情報の出力を可能にするためのユーザインターフェース機器を含み得る。これは、ユーザがネットワークノード1400の診断、保守、修理、及び他の管理機能を実施することを可能にし得る。
【0150】
図15は、本明細書で説明する種々の態様による、図12のホスト1216の一実施形態であり得るホスト1500のブロック図である。本明細書で使用されるように、ホスト1500は、スタンドアロンサーバ、ブレードサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバ、仮想マシン、コンテナ、又はサーバファーム内の処理リソースを含む、ハードウェア及び/又はソフトウェアの種々の組み合わせであってもよく、又はそれを備えてもよい。ホスト1500は、1つ以上のサービスを1つ以上のUEに提供することができる。
【0151】
ホスト1500は、バス1504を介して入出力インターフェース1506、ネットワークインターフェース1508、電源1510、及びメモリ1512に動作可能に結合された処理回路1502を含む。他の実施形態では、他の構成要素が含まれてもよい。これらの構成要素の特徴は、図13及び図14などの以前の図のデバイスに関して説明されるものと実質的に同様であってもよく、したがって、その説明は、概して、ホスト1500の対応する構成要素に適用可能である。
【0152】
メモリ1512は、1つ以上のホストアプリケーションプログラム1514を含む1つ以上のコンピュータプログラムと、ユーザデータ、例えば、ホスト1500のためにUEによって生成されたデータ又はUEのためにホスト1500によって生成されたデータを含み得るデータ1516とを含み得る。ホスト1500の実施形態は、示される構成要素のサブセットのみ又は全てを利用してもよい。ホストアプリケーションプログラム1514は、コンテナベースのアーキテクチャで実装され得、UE(例えば、ハンドセット、デスクトップコンピュータ、ウェアラブルディスプレイシステム、ヘッドアップディスプレイシステム)の複数の異なるクラス、タイプ、又は実装形態のためのトランスコーディングを含む、ビデオコーデック(例えば、多用途ビデオ符号化(VVC)、高効率ビデオ符号化(HEVC)、高度ビデオ符号化(AVC)、MPEG、VP9)及びオーディオコーデック(例えば、FLAC、アドバンスト・オーディオ・コーディング(AAC)、MPEG、G.711)のためのサポートを提供することができる。ホストアプリケーションプログラム1514はまた、ユーザ認証及びライセンシングチェックを提供し得、ヘルス、ルート、及びコンテンツ利用可能性を、コアネットワークのエッジ内又はエッジ上のデバイスなどの中央ノードに周期的に報告し得る。したがって、ホスト1500は、UEのためのオーバーザトップサービスのための異なるホストを選択及び/又は示し得る。ホストアプリケーションプログラム1514は、HTTPライブストリーミング(HLS)プロトコル、リアルタイムメッセージングプロトコル(RTMP)、リアルタイムストリーミングプロトコル(RTSP)、動的適応型HTTPストリーミングオーバー(MPEG-DASH)などの様々なプロトコルをサポートすることができる。
【0153】
図16は、一部の実施形態によって実装される機能が仮想化され得る仮想化環境1600を示すブロック図である。本文脈において、仮想化は、仮想化ハードウェアプラットフォーム、ストレージデバイス、及びネットワーキングリソースを含み得る装置又はデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用されるように、仮想化は、本明細書で説明される任意のデバイス、又はその構成要素に適用されることができ、機能性の少なくとも一部が1つ以上の仮想構成要素として実装される実装形態に関する。本明細書で説明される機能のうちの一部又は全ては、ネットワークノード、UE、コアネットワークノード、又はホストとして動作するハードウェアコンピューティングデバイスなどのハードウェアノードのうちの1つ以上によってホストされる1つ以上の仮想環境1600において実装される1つ以上の仮想マシン(VM)によって実行される仮想構成要素として実装され得る。更に、仮想ノードが無線接続性を必要としない実施形態(例えば、コアネットワークノード又はホスト)では、ノードは完全に仮想化されてもよい。
【0154】
アプリケーション1602(代替的に、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと称されてもよい)は、本明細書に開示される実施形態のうちの一部の特徴、機能、及び/又は利益のうちの一部を実装するために、仮想化環境1600内で実行される。
【0155】
ハードウェア1604は、処理回路、ハードウェア処理回路によって実行可能なソフトウェア及び/若しくは命令(コンピュータプログラム製品1604aと総称される)を記憶するメモリ、並びに/又はネットワークインターフェース、入出力インターフェースなどの本明細書に記載される他のハードウェアデバイスを含む。ソフトウェアは、1つ以上の仮想化層1606(ハイパーバイザー又は仮想マシンモニタ(VMM)とも称される)をインスタンス化し、VM1608a及び1608b(それらの1つ以上は、概してVM1608と称されることがある)を提供し、及び/又はここに述べる幾つかの実施形態に関して述べた機能、特徴及び/又は利益のいずれかを遂行するために処理回路により実行され得る。仮想化層1606は、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想オペレーティングプラットフォームをVM1608に提示することができる。
【0156】
VM1608は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキング又はインターフェース、及び仮想ストレージを備え、対応する仮想化層1606によって実行され得る。仮想アプライアンス1602のインスタンスの異なる実施形態は、VM1608のうちの1つ以上の上に実装されてもよく、実装形態は、異なる方法で行われてもよい。ハードウェアの仮想化は、一部の文脈において、ネットワーク機能仮想化(NFV)と称される。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンター及び顧客構内機器に配置することができる業界標準の大容量サーバハードウェア、物理スイッチ、及び物理ストレージ上に統合するために使用され得る。
【0157】
NFVのコンテキストでは、VM1608は、プログラムが仮想化されていない物理マシン上で実行されているかのようにプログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装形態であり得る。VM1608の各々、及びそのVMを実行するハードウェア1604のその部分は、そのVM専用のハードウェア及び/又はそのVMによって他のVMと共有されるハードウェアである場合、別個の仮想ネットワーク要素を形成する。更にNFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能は、ハードウェア1604上の1つ以上のVM1608において実行され、アプリケーション1602に対応する特定のネットワーク機能をハンドリングすることを担う。
【0158】
ハードウェア1604は、汎用又は特定の構成要素を有するスタンドアロンネットワークノードに実装され得る。ハードウェア1604は、仮想化を介して一部の機能を実装することができる。代替的に、ハードウェア1604は、多くのハードウェアノードが協働し、とりわけ、アプリケーション1602のライフサイクル管理を監督する管理及びオーケストレーション1610を介して管理される、(例えば、データセンター又はCPE内などの)ハードウェアのより大きなクラスタの一部であってもよい。一部の実施形態では、ハードウェア1604は、1つ以上のアンテナに結合され得る1つ以上の送信機と1つ以上の受信機とを各々が含む1つ以上の無線ユニットに結合される。無線ユニットは、1つ以上の適切なネットワークインターフェースを介して他のハードウェアノードと直接通信することができ、仮想構成要素と組み合わせて使用されて、無線アクセスノード又は基地局などの仮想ノードに無線機能を提供することができる。一部の実施形態では、ハードウェアノードと無線ユニットとの間の通信のために代替的に使用され得る制御システム1612を使用して、何らかのシグナリングが提供され得る。
【0159】
図17は、一部の実施形態による、部分的ワイヤレス接続を通じてネットワークノード1704を介してUE1706と通信するホスト1702の通信図を示す。次に、種々の実施形態による、前の段落で論じたUE(図12のUE1212a及び/又は図13のUE1300など)、ネットワークノード(図12のネットワークノード1210a及び/又は図14のネットワークノード1400など)、及びホスト(図12のホスト1216及び/又は図15のホスト1500など)の例示的な実装形態について、図17を参照しながら説明する。
【0160】
ホスト1500と同様に、ホスト1702の実施形態は、通信インターフェース、処理回路、及びメモリなどのハードウェアを含む。ホスト1702はまた、ホスト1702内に記憶されるか、又はそれによってアクセス可能であり、処理回路によって実行可能である、ソフトウェアを含む。ソフトウェアは、UE1706とホスト1702との間に延在するオーバーザトップ(OTT)接続1750を介して接続するUE1706などの遠隔ユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る、ホストアプリケーションを含む。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーションは、OTT接続1750を使用して伝送されるユーザデータを提供することができる。
【0161】
ネットワークノード1704は、ホスト1702及びUE1706と通信することを可能にするハードウェアを含む。接続1760は、(図12のコアネットワーク1206のような)コアネットワーク、及び/又は1つ以上のパブリックネットワーク、プライベートネットワーク、若しくはホストされたネットワークなどの1つ以上の他の中間ネットワークを直接通るか、又は通ることができる。例えば、中間ネットワークは、バックボーンネットワーク又はインターネットであってもよい。
【0162】
UE1706は、UE1706内に記憶されるか、又はそれによってアクセス可能であり、UEの処理回路によって実行可能である、ハードウェア及びソフトウェアを含む。ソフトウェアは、ホスト1702のサポートを用いてUE1706を介して人間又は非人間ユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る、Webブラウザ又はオペレータ特有の「アプリ」などのクライアントアプリケーションを含む。ホスト1702において、実行中のホストアプリケーションは、UE1706及びホスト1702において終端するOTT接続1750を介して、実行中のクライアントアプリケーションと通信することができる。ユーザにサービスを提供する際、UEのクライアントアプリケーションは、ホストのホストアプリケーションから要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供してもよい。OTT接続1750は、要求データとユーザデータの両方を転送することができる。UEのクライアントアプリケーションは、ユーザと対話して、OTT接続1750を通じてホストアプリケーションに提供するユーザデータを生成することができる。
【0163】
OTT接続1750は、ホスト1702とネットワークノード1704との間の接続1760を介して、及びネットワークノード1704とUE1706との間のワイヤレス接続1770を介して延びて、ホスト1702とUE1706との間の接続を提供することができる。OTT接続1750が提供され得る接続1760及びワイヤレス接続1770は、任意の中間デバイス及びこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングを明示的に参照することなく、ネットワークノード1704を介したホスト1702とUE1706との間の通信を示すために抽象的に描かれている。
【0164】
OTT接続1750を介してデータを伝送する一例として、ステップ1708において、ホスト1702は、ユーザデータを提供し、これは、ホストアプリケーションを実行することによって実施され得る。一部の実施形態では、ユーザデータは、UE1706と対話する特定の人間ユーザに関連付けられる。他の実施形態では、ユーザデータは、明示的なヒューマンインタラクションなしにホスト1702とデータを共有するUE1706に関連付けられる。ステップ1710において、ホスト1702は、UE1706に向けてユーザデータを搬送する伝送を開始する。ホスト1702は、UE1706によって伝送された要求に応答して伝送を開始することができる。要求は、UE1706との人間の対話によって、又はUE1706上で実行されるクライアントアプリケーションの動作によって引き起こされ得る。伝送は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ネットワークノード1704を介して通過し得る。したがって、ステップ1712において、ネットワークノード1704は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホスト1702が開始した伝送において搬送されたユーザデータをUE1706に伝送する。ステップ1714では、UE1706は、伝送で搬送されるユーザデータを受信し、これは、ホスト1702によって実施されるホストアプリケーションと関連付けられたUE1706上で実行されるクライアントアプリケーションによって実行されてもよい。
【0165】
一部の例では、UE1706は、ユーザデータをホスト1702に提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータは、ホスト1702から受信したデータに反応又は応答して提供されてもよい。したがって、ステップ1716において、UE1706は、ユーザデータを提供することができ、これは、クライアントアプリケーションを実行することによって実施され得る。ユーザデータを提供する際に、クライアントアプリケーションは、UE1706の入出力インターフェースを介してユーザから受信されたユーザ入力を更に考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の方法にかかわらず、UE1706は、ステップ1718において、ネットワークノード1704を介したホスト1702へのユーザデータの伝送を開始する。ステップ1720では、本開示の全体を通して説明される実施形態の教示に従って、ネットワークノード1704は、UE1706からユーザデータを受信し、受信されたユーザデータのホスト1702への伝送を開始する。ステップ1722において、ホスト1702は、UE1706によって開始された伝送において搬送されたユーザデータを受信する。
【0166】
種々の実施形態のうちの1つ以上は、ワイヤレス接続1770が最後のセグメントを形成するOTT接続1750を使用してUE1706に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態は、UEが種々の理由のいずれかのためにネットワークノードとのRRC接続を正常に再開又は再確立しないときに、アプリケーション層(例えば、QoE)測定に関するUEとネットワークとの間の不整合を回避及び/又は防止することができる柔軟で効率的な技術を提供する。影響を受ける測定構成に関して種々の動作を実施することによって、実施形態はまた、従来の技術に対してUEエネルギー消費を低減することができ、それによって、UEは、RRC接続を再開又は再確立するための失敗した試みの後に接続セットアップメッセージを受信すると、測定を継続する。このようにしてアプリケーション層測定の性能及び報告を改善することによって、実施形態は、OTTサービスを含むアプリケーションによって体感される改善されたネットワーク性能を可能にする。これらの改善は、エンドユーザ及びサービスプロバイダに対するかかるOTTサービスの価値を高める。
【0167】
例示的シナリオでは、工場ステータス情報は、ホスト1702によって収集及び分析されてもよい。別の例として、ホスト1702は、マップを作成する際に使用するためにUEから取り出された可能性があるオーディオ及びビデオデータを処理することができる。別の例として、ホスト1702は、車両渋滞の制御(例えば、交通信号の制御)を支援するために、リアルタイムデータを収集及び分析してもよい。別の例として、ホスト1702は、UEによってアップロードされた監視ビデオを記憶することができる。別の例として、ホスト1702は、UEにブロードキャスト、マルチキャスト又はユニキャストすることができるビデオ、オーディオ、VR又はARなどのメディアコンテンツを記憶するか、又はそれへのアクセスを制御し得る。他の例として、ホスト1702は、エネルギー価格設定、発電需要のバランスをとるための非タイムクリティカルな電気負荷のリモコン制御、ロケーションサービス、プレゼンテーションサービス(リモートデバイスから収集されたデータから図などをコンパイルすることなど)、又はデータを収集し、取り出し、記憶し、分析し、及び/若しくは伝送する任意の他の機能のために使用され得る。
【0168】
一部の例では、データレート、レイテンシ、及び1つ以上の実施形態が改善する他のファクタを監視する目的で、測定手順が提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホスト1702とUE1706との間のOTT接続1750を再構成するための任意選択のネットワーク機能が更にあり得る。OTT接続を再構成するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホスト1702及び/又はUE1706のソフトウェア及びハードウェアに実装することができる。一部の実施形態では、センサ(図示せず)は、OTT接続1750が通過する他のデバイス内に、又はそれに関連して配置することができ、センサは、上記で例示した監視される量の値を供給することによって、又はソフトウェアが監視される量を計算若しくは推定することができる他の物理量の値を供給することによって、測定手順に関与することができる。OTT接続1750の再構成は、メッセージフォーマット、再伝送設定、好ましいルーティングなどを含むことができ、再構成は、ネットワークノード1704の動作を直接変更する必要はない。かかる手順及び機能性は、当技術分野において公知であり、実施され得る。特定の実施形態では、測定は、ホスト1702によるスループット、伝搬時間、レイテンシなどの測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェアが、伝搬時間、エラーなどを監視しながら、OTT接続1750を使用してメッセージ、特に空のメッセージ又は「ダミー」メッセージを伝送させるという点で実装され得る。
【0169】
上記は、単に本開示の原理を示すものである。記載された実施形態に対する種々の修正及び変更は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。したがって、当業者は、本明細書に明示的に図示又は説明されていないが、本開示の原理を具現化し、したがって本開示の趣旨及び範囲内にあり得る、多数のシステム、構成、及び手順を考案することが可能であることを理解されよう。種々の例示的な実施形態は、当業者によって理解されるべきであるように、互いに一緒に、並びにそれらと交換可能に使用され得る。
【0170】
本明細書で使用されるユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、及び/又は電子デバイスの分野における従来の意味を有することができ、例えば、本明細書で説明されるものなど、それぞれのタスク、手順、計算、出力、及び/又は表示機能などを実行するための電気及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、コンピュータプログラム又は命令を含み得る。
【0171】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、又は利益は、1つ以上の仮想装置の1つ以上の機能ユニット又はモジュールを通して実施され得る。各仮想装置は、一部のこれらの機能ユニットを備えることができる。これらの機能ユニットは、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得る処理回路、並びにデジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る他のデジタルハードウェアを介して実装され得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学ストレージデバイスなどの1つ又は複数のタイプのメモリを含み得る、プログラムコード記憶インメモリーを実行するように設定されてもよい。メモリ内に記憶されたプログラムコードは、1つ以上の通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令並びに本明細書に説明される技術のうちの1つ以上のものを行うための命令を含む。一部の実装形態では、処理回路は、それぞれの機能ユニットに、本開示の1つ以上の実施形態による対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0172】
本明細書で説明するように、デバイス及び/又は装置は、半導体チップ、チップセット、又はそのようなチップ若しくはチップセットを備える(ハードウェア)モジュールによって表すことができる。しかしながら、これは、デバイス又は装置の機能が、ハードウェア実装される代わりに、実行のための実行可能ソフトウェアコード部分を含むか、又はプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品などのソフトウェアモジュールとして実装される可能性を排除しない。更に、デバイス又は装置の機能性は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実装されることができる。デバイス又は装置は、機能的に互いに協働するか又は独立しているかに関わらず、マルチデバイス及び/又は装置のアセンブリとみなすこともできる。更に、デバイス及び装置は、デバイス又は装置の機能が保持される限り、システム全体にわたって分散された様式で実装され得る。かかる及び同様の原理は、当業者に知られていると考えられる。
【0173】
別途規定されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって概して理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本明細書及び関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書でそのように明示的に規定されない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されないことが更に理解されるであろう。
【0174】
更に、明細書及び図面を含む、本開示で使用される特定の用語は、特定の事例(例えば、「データ」及び「情報」)において同義的に使用され得る。これらの用語(及び/又は互いに同義であり得る他の用語)は、本明細書では同義的に使用され得るが、かかる単語が同義的に使用されないことが意図され得る場合があり得ることを理解されたい。更に、従来技術の知識が本明細書の上記で参照により明示的に組み込まれていない範囲で、その全体が本明細書に明示的に組み込まれる。参照される全ての刊行物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0175】
本明細書に記載される技術及び装置の実施形態はまた、以下に列挙される例を含むが、これらに限定されない。
A1.無線アクセスネットワーク(RAN)におけるアプリケーション層測定のために設定されるユーザ機器(UE)のための方法であって、方法は、
UEがRANに接続されている間に、UEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を受信することと、
アプリケーション層測定を完了する前のRANへのUEの接続の中断に応答して、以下の要求、すなわち、UEの接続を再開する要求又はUEの接続を再確立する要求のうちの1つをRANに送信することと、
要求に応答して、RANから、RANへの新しい接続を設定するためのコマンドを受信することと、
コマンドに応答して、1つ以上の構成の影響を受けた部分に対して1つ以上の動作を実施することと、
を含む、方法。
A2.1つ以上の動作は、
影響を受けた部分を解放することと、
影響を受けた部分を維持することと、
影響を受けた部分に関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を破棄することと、
影響を受けた部分に関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を維持することと、
影響を受けた部分に基づいてアプリケーション層測定を停止又は一時停止することと、
影響を受けた部分に基づいてアプリケーション層測定を継続することと、
継続されたアプリケーション層測定をRANに報告することを控えることと、
のいずれかを含む、実施形態A1の方法。
A3.コマンドに応答して、UEは、影響を受けた部分を維持し、影響を受けた部分と関連付けられたあらゆる記憶されたアプリケーション層測定報告を維持し、影響を受けた部分に基づいて、アプリケーション層測定を停止又は一時停止する、実施形態A2に記載の方法。
A4.構成の影響を受けた部分を受信すること、コマンドを受信すること、又は影響を受けた部分と関連付けられる測定報告を送信することのうちの1つに応答して、タイマを開始することを更に含む、実施形態A2~A3のいずれかに記載の方法。
A5.影響を受ける部分に関連付けられた1つ以上の記憶されたアプリケーション層測定報告は、タイマの満了と、影響を受ける部分をサポートするRANノードを介してRANに接続するUEとのうちの早い方まで維持され、
1つ以上の記憶されたアプリケーション層測定報告は、UEが影響を受ける部分をサポートするRANノードを介してRANに接続することなくタイマが満了した後、破棄される、
実施形態A4の方法。
A6.影響を受ける部分をサポートするRANノードを介してRANに接続すると、意図された受信側測定収集エンティティ(MCE)の識別子とともに、1つ以上の記憶されたアプリケーション層測定報告を送信することを更に含む、実施形態A5に記載の方法。
A7.受信された構成は、それぞれの識別子によって識別され、コマンドは、影響を受けた部分に対応する識別子を含む、実施形態A1~A6のいずれかに記載の方法。
A8.コマンドを受信することは、影響を受ける部分が受信された構成の全てを含むことを暗示的に示す、実施形態A1~A6のいずれかに記載の方法。
A9.1つ以上の構成が第1のRANノードから受信され、要求が第2のRANノードに送信され、コマンドが第2のRANノードから受信されること、又は
1つ以上の構成が単一のRANノードから受信され、要求が単一のRANノードに送信され、コマンドが単一のRANノードから受信されること、
のうちの1つが適用される、実施形態A1~A8のいずれかに記載の方法。
A10.アプリケーション層測定は、体感品質(QoE)測定である、実施形態A1~A9のいずれかに記載の方法。
A11.RANへのUEの接続における中断は、UEの接続を非アクティブ状態にサスペンドすることに基づき、要求は、UEのサスペンドされた接続を再開する要求である、実施形態A1~A10のいずれかに記載の方法。
B1.無線アクセスネットワーク(RAN)内のユーザ機器(UE)によるアプリケーション層測定を管理するように設定されたRANノードのための方法であって、方法は、
UEがRANに接続されている間にUEによって実施されるアプリケーション層測定の1つ以上の構成を以前に提供されたUEから、
RANへのUEの接続を再開する要求、又は
RANへのUEの接続を再確立する要求のうちの1つを受信することと、
要求に応答して、
RANに記憶されたUEコンテキストの取り出しを試みた間の失敗、又は
1つ以上の構成の影響を受けた部分がRANノードにとって望ましくない、のうちの1つが発生したと判定することと、
決定に応答して、RANへの新しい接続をセットアップするためのコマンドをUEに送信することと、
を含む、方法。
B2.UEコンテキストの取り出しを試みた間の失敗は、
UEコンテキストは、取り出されることが利用不可能であること、又は
RANノードが取り出されたUEコンテキストのある部分を解釈又は理解することが不可能であること、のうちの1つである、実施形態B1に記載の方法。
B3.1つ以上の構成の影響を受ける部分がRANノードにとって望ましくないと判定することは、1つ以上の構成を含むUEコンテキストを取り出すことと、
RANノードが、影響を受ける部分に関連付けられた1つ以上の特徴をサポートしないこと、
RANノードが、影響を受ける部分をサポートするために利用可能なリソースを有しないこと、及び
RANノードによってサーブされるエリアが、影響を受ける部分に関連付けられた測定エリア内にないことのうちの1つ以上を決定することと、
に基づく、実施形態B1又はB2に記載の方法。
B4.取り出されたUEコンテキストは、1つ以上の構成のそれぞれの識別子を含む、実施形態B1~B3のいずれかに記載の方法。
B5.コマンドは、影響を受ける部分に対応する識別子を含むこと、又は
コマンドは、影響を受ける部分が受信された構成の全てを含むことを暗示的に示すこと、のうちの1つが適用される、
実施形態B4に記載の方法。
B6.1つ以上の構成が、RANノードによってUEに提供され、方法が、要求を受信する前に、1つ以上の構成を含む記憶されたUEコンテキストを削除することを更に含む、実施形態B1~B5のいずれかに記載の方法。
B7.1つ以上の構成は、更なるRANノードによってUEに提供された、実施形態B1~B5のいずれかに記載の方法。
B8.アプリケーション層測定は、体感品質(QoE)測定である、実施形態B1~B7のいずれかに記載の方法。
C1.無線アクセスネットワーク(RAN)におけるアプリケーション層測定のために設定されるユーザ機器(UE)であって、UEは、
1つ以上のRANノードと通信するように設定される通信インターフェース回路と、
無線トランシーバ回路に動作可能に結合される処理回路であって、それによって、処理回路及び無線トランシーバ回路は、実施形態A1~A11の方法のうちのいずれかに対応する動作を実施するように設定される、処理回路と、
を備える、UE。
C2.無線アクセスネットワーク(RAN)におけるアプリケーション層測定のために設定されるユーザ機器(UE)であって、UEは、実施形態A1~A11の方法のいずれかに対応する動作を実施するように更に設定される、UE。
C3.無線アクセスネットワーク(RAN)におけるアプリケーション層測定のために設定されるユーザ機器(UE)の処理回路によって実行されると、実施形態A1~A11の方法のうちのいずれかに対応する動作を実施するようにUEを設定する、コンピュータ実施可能命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
C4.無線アクセスネットワーク(RAN)におけるアプリケーション層測定のために設定されるユーザ機器(UE)の処理回路によって実行されると、実施形態A1~A11の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにUEを設定する、コンピュータ実施可能命令を含む、コンピュータプログラム製品。
D1.無線アクセスネットワーク(RAN)内のユーザ機器(UE)によるアプリケーション層測定を管理するように設定されたRANノードであって、
UE及び1つ以上の更なるRANノードと通信するように設定された通信インターフェース回路と、
通信インターフェース回路に動作可能に結合された処理回路であって、それによって、処理回路及び通信インターフェース回路が、実施形態B1~B8の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定される、処理回路と、
を備える、RANノード。
D2.無線アクセスネットワーク(RAN)内のユーザ機器(UE)によるアプリケーション層測定を管理するように設定されたRANノードであって、実施形態B1~B8の方法のいずれかに対応する動作を実施するように更に設定された、RANノード。
D3.コンピュータ実施可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実施可能命令は、無線アクセスネットワーク(RAN)内のユーザ機器(UE)によるアプリケーション層測定を管理するように設定されたRANノードの処理回路によって実行されると、実施形態B1~B8の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにRANノードを設定する、コンピュータ可読媒体。
D4.無線アクセスネットワーク(RAN)内のユーザ機器(UE)によるアプリケーション層測定を管理するように設定されたRANノードの処理回路によって実行されると、実施形態B1~B8の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにRANノードを設定するコンピュータ実施可能命令を含むコンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】