(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】水素を処理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01M 8/0258 20160101AFI20240925BHJP
H01M 8/0606 20160101ALI20240925BHJP
H01M 8/04089 20160101ALI20240925BHJP
H01M 8/10 20160101ALN20240925BHJP
【FI】
H01M8/0258
H01M8/0606
H01M8/04089
H01M8/10 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509369
(86)(22)【出願日】2022-08-15
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 US2022040367
(87)【国際公開番号】W WO2023022995
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522125593
【氏名又は名称】アモジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ジョンウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジョ, ヨン スク
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヒュンホ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン, グレゴリー ロバート
【テーマコード(参考)】
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
5H126BB06
5H127AA06
5H127AC05
5H127BA01
5H127BA16
5H127BA21
5H127BB02
5H127DC43
5H127DC53
5H127DC56
(57)【要約】
本開示は、アノード、カソード、およびアノードとカソードの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルと、を備える燃料電池を提供し、第一のチャネルはアノードと流体連通し、第一のチャネルは一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体は、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備え、第二のチャネルは第二の流入口および第二の流出口を備え、第二のチャネルはカソードと流体連通している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池を使用して発電するための方法であって、
(a)窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、前記アンモニア改質器が前記燃料電池と流体連通し、前記燃料電池が、
i.アノード、カソード、および前記アノードと前記カソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、
ii.第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、前記第一のチャネルが前記アノードと流体連通し、前記第一のチャネルが、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、前記第一の連続流が前記アノードに接触した場合に、(i)前記燃料電池の水素消費率を増加させる、または(ii)同じ水素消費率で前記燃料電池の出力電圧を増加させる、ように構成される一つまたは複数の形体を備え、前記一つまたは複数の形体が、(1)一つまたは複数のカット部、(2)一つまたは複数のカットアウト部、(3)一つまたは複数の溝部、または(4)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、
iii.第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、前記第二のチャネルが前記カソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、
(b)前記水素が前記アノードに接触するように、前記第一の連続流を前記第一の流入口を経由して前記第一のチャネル内へ導くことと、
(c)酸素が前記カソードに接触するように、前記酸素を含む第二の連続流を前記第二の流入口を経由して前記第二のチャネル内に導くことと、
(d)前記燃料電池を使用して発電するために、前記水素と前記酸素とを反応させることと、を含む、方法。
【請求項2】
前記一つまたは複数の形体が、前記水素消費率を少なくとも20%増加させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一つまたは複数の形体が、前記電圧を少なくとも10%増加させる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
窒素の蓄積が第一のチャネル内で低減されるように、前記窒素が前記一つまたは複数の形体によって前記第一のチャネルから連続的にパージされ、それにより、前記形体が全くない同等の燃料電池と比較して前記水素消費率を増加させる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の連続流が前記アノードに接触する場合、前記燃料電池の前記水素消費率が、前記第一の連続流中の水素の少なくとも約20%である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記水素消費率を断続的に減少させて、水素、窒素、または水のうちの少なくとも一つをパージすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記水素消費率を減少させることと、前記第一の連続流の少なくとも一部を前記アンモニア改質器に導くことと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
一つまたは複数の燃焼ヒーターの一つまたは複数の燃焼排気部において、前記アンモニア改質器に導かれる前記第一の連続流の前記少なくとも前記一部を燃焼させることをさらに含み、前記一つまたは複数の燃焼ヒーターが、前記アンモニア改質器を加熱するために前記アンモニア改質器と連動し、前記一つまたは複数の燃焼ヒーターが、前記第一の連続流の前記少なくとも前記一部を受け取るために前記燃料電池と流体連通する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
燃料電池を使用して発電するための方法であって、
(a)窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、前記アンモニア改質器が前記燃料電池と流体連通し、前記燃料電池が、
i.アノード、カソード、および前記アノードと前記カソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、
ii.第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、前記第一のチャネルが前記アノードと流体連通し、前記第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、前記一つまたは複数の形体が(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、
iii.第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、前記第二のチャネルが前記カソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、
(b)前記水素が前記アノードに接触するように、前記第一の連続流を前記第一の流入口を経由して前記第一のチャネル内へ導くことと、
(c)酸素が前記カソードに接触するように、前記酸素を含む第二の連続流を前記第二の流入口を経由して前記第二のチャネル内に導くことと、
(d)発電するために、前記燃料電池を使用して前記水素と前記酸素とを反応させることであって、
前記燃料電池が、前記燃料電池の電力出力の、前記アノードの投影表面積に対する比、少なくとも約0.05W/cm
2が得られるように構成され、
前記第一の連続流が約25モル%の窒素および約75モル%の水素を含み、前記第二の連続流が少なくとも20モル%の酸素を含む、反応させることと、を含む、方法。
【請求項10】
前記比が少なくとも約0.2W/cm
2である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
燃料電池を使用して発電するための方法であって、
(a)窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、前記アンモニア改質器が前記燃料電池と流体連通し、前記燃料電池が、
i.アノード、カソード、および前記アノードと前記カソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、
ii.第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、前記第一のチャネルが前記アノードと流体連通し、前記第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、前記一つまたは複数の形体が(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、
iii.第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、前記第二のチャネルが前記カソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、
(b)前記水素が前記アノードに接触するように、前記第一の連続流を前記第一の流入口を経由して前記第一のチャネル内へ導くことと、
(c)酸素が前記カソードに接触するように、前記酸素を含む第二の連続流を前記第二の流入口を経由して前記第二のチャネル内に導くことと、
(d)基準電力の少なくとも50%である電力を発電するために、前記燃料電池を使用して前記水素と前記酸素とを反応させることであって、前記基準電力が、少なくとも99モル%の水素を含む流れを前記第一の流入口内に受け取る前記燃料電池を使用して生成され、前記電力が、前記基準電力と同じ電流または同じ水素消費率で生成される、反応させることと、を含む、方法。
【請求項12】
前記電力が、前記基準電力の少なくとも80%である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
燃料電池を使用して発電するための方法であって、
(a)窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、前記アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、前記燃料電池が、
i.アノード、カソード、および前記アノードと前記カソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、
ii.第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、前記第一のチャネルが前記アノードと流体連通し、前記第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、前記一つまたは複数の形体が(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備え、前記一つまたは複数の形体が10mm未満の深さを備える、第一のチャネルと、
iii.第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、前記第二のチャネルが前記カソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、
(b)前記水素が前記アノードに接触するように、前記第一の連続流を前記第一の流入口を経由して前記第一のチャネル内へ導くことと、
(c)酸素が前記カソードに接触するように、前記酸素を含む第二の連続流を前記第二の流入口を経由して前記第二のチャネル内に導くことと、
(d)前記燃料電池を使用して発電するために、前記水素と前記酸素とを反応させることと、を含む、方法。
【請求項14】
前記燃料電池が、前記アノードと流体連通する複数のチャネルを備え、前記複数のチャネルが前記第一のチャネルを備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のチャネルが、互いに隣接する層のスタックを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のチャネルのうちの少なくとも一つのチャネルが、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える前記形体を、全く備えない、またはそれらが全くない、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記一つまたは複数の形体が、前記第一のチャネルのアノードガス拡散層から選択材料をパージすることを容易にするようにさらに構成され、前記選択材料が、窒素、アンモニア、水、または一つもしくは複数の不純物のうちの一つもしくは複数を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記一つまたは複数の形体が、前記燃料電池が発電中に、前記燃料電池から窒素をパージするように構成される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第一の連続流中のアンモニアの濃度が、最大で1000ppmである、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記一つまたは複数の形体が、前記燃料電池の出力密度を少なくとも10%増加させる、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記燃料電池から、未転化水素を含む第三の連続流を排出することをさらに含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記未転化水素を含む前記第三の連続流を前記アンモニア改質器に導くことと、前記未転化水素を燃焼して前記アンモニア改質器を加熱することと、をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記未転化水素を燃焼する前に、前記第三の連続流中の水を除去することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第三の連続流を燃焼させることをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、前記第一の連続流の絶対圧力を調節することをさらに含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせが、前記燃料電池の下流に配置され、前記未転化水素の逆流を防止する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記燃料電池が複数の燃料電池を備え、前記アンモニア改質器が水素および窒素を含む複数の流れを前記複数の燃料電池に供給する、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池が、前記複数の燃料電池のうちの他の燃料電池とは異なる電力を出力する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池が、前記複数の流れのうちの一つの流れを受け取り、前記一つの流れが、前記複数の流れのうちの他の流れの流量とは異なる流量を備える、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
システムであって、
(a)アンモニアを反応させて窒素および水素を含む第一の連続流を生成するように構成されるアンモニア改質器と、
(b)前記アンモニア改質器と流体連通する燃料電池であって、前記燃料電池が、
i.アノード、カソード、および前記アノードと前記カソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、
ii.第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、前記第一のチャネルが前記アノードと流体連通し、前記第一のチャネルが、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、前記第一の連続流が前記アノードに接触した場合に、(i)水素消費率を増加させる、または(ii)同じ水素消費率で出力電圧を増加させる、ように構成される一つまたは複数の形体を備え、前記一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、
iii.第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、前記第二のチャネルが前記カソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、燃料電池と、
(c)実行可能な命令を実行するように構成される少なくとも一つのプロセッサーを備えるコントローラーであって、前記コントローラーによって実行可能な命令が、
i.水素および窒素を含む前記第一の連続流を生成するために、前記アンモニア改質器を使用して前記アンモニアを反応させる、
ii.酸素を含む第二の連続流を前記燃料電池の前記カソードに導く、
iii.前記水素と酸素とを反応させて発電するために、前記第一の連続流を前記燃料電池の前記アノードに導く、ように構成される、コントローラーと、を備える、システム。
【請求項31】
燃料電池であって、
(a)アノード、カソード、および前記アノードと前記カソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、
(b)第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、前記第一のチャネルが前記アノードと流体連通し、前記第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、前記一つまたは複数の形体が(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、
(c)第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、前記第二のチャネルが前記カソードと流体連通する、第二のチャネルと、を備え、
前記燃料電池が、前記燃料電池の電力出力の、前記アノードの投影表面積に対する比、少なくとも約0.05W/cm
2が得られるように構成され、
前記第一の流入口に約25モル%の窒素および約75モル%の水素を含む第一の連続流が供給され、前記第二の流入口に少なくとも20モル%の酸素を含む第二の連続流が供給される、燃料電池。
【請求項32】
燃料電池であって、
(a)アノード、カソード、および前記アノードと前記カソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、
(b)第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、前記第一のチャネルが前記アノードと流体連通し、前記第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備える、第一のチャネルと、
(c)第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、前記第二のチャネルが前記カソードと流体連通する、第二のチャネルと、を備え、
前記燃料電池が、窒素および水素を前記燃料電池に供給するように構成されるアンモニア改質器と流体連通し、
前記燃料電池が、基準電力の少なくとも80%の電力を発電するように構成され、前記基準電力が、少なくとも99モル%の水素を含む連続流を前記第一の流入口内に受け取る前記燃料電池を使用して生成され、前記電力が、前記基準電力と同じ電流または同じ水素消費率で生成される、燃料電池。
【請求項33】
システムであって、
(a)アンモニア改質器と、
(b)前記アンモニア改質器と流体連通する燃料電池であって、前記燃料電池が、
i.アノード、カソード、および前記アノードと前記カソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、
ii.第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、前記第一のチャネルが前記アノードと流体連通し、前記第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、前記一つまたは複数の形体が(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備え、一つまたは複数の形体が10mm未満の深さを備える、第一のチャネルと、
iii.第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、前記第二のチャネルが前記カソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、燃料電池と、
(c)実行可能な命令を実行するように構成される少なくとも一つのプロセッサーを備えるコントローラーであって、前記コントローラーによって実行可能な命令が、
i.水素および窒素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニアを前記アンモニア改質器に導く、
ii.酸素を含む第二の連続流を前記燃料電池の前記カソードに導く、
iii.前記水素と酸素とを反応させて発電するために、前記第一の連続流を前記燃料電池の前記アノードに導く、ように構成される、コントローラーと、を備える、システム。
【請求項34】
燃料電池であって、
アノードと、
カソードと、
前記アノードと前記カソードとの間の膜と、を備え、
前記アノードが、原料材料を処理して電流を生成するために、水素および窒素を含む前記原料材料を前記アノードに導くための一つまたは複数のチャネルを備えるアノードガス拡散層を備え、前記一つまたは複数のチャネルが、前記アノードガス拡散層を通る前記原料材料の拡散および輸送を向上させるように構成される(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、または(iii)一つまたは複数の溝部、を備える一つまたは複数の形体を備え、
前記一つまたは複数の形体が、窒素が前記アノードガス拡散層に蓄積しないように、前記アノードガス拡散層から前記燃料電池の外へ窒素の流れを導くように構成される、燃料電池。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
相互参照
本出願は、2022年1月31日に出願された米国特許出願第17/589,287号の優先権を主張し、2021年8月17日に出願された米国仮特許出願第63/234,137号の優先権を主張するものであり、その各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
燃料源を使用して様々なシステムに電力を供給することができる。燃料源は、燃料の単位質量当たりに貯蔵または抽出可能なエネルギーの量に対応する比エネルギーを有することができる。燃料源は、様々なシステムに供給されて、このようなシステムがエネルギー(例えば、電気エネルギー)を生成し、および/または(例えば、移動または輸送の目的で)電力を供給できるようにすることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
水素は、様々なシステムに電力を供給するために、クリーンエネルギー源として利用されることができる。水素は、他の種類の燃料、例えば比エネルギーが約45メガジュール/キログラム(MJ/kg)(熱)のディーゼル、ガソリン、もしくはジェット燃料、または比エネルギーが約0.95MJ/kg(電気)のリチウムイオン電池に、比べて明確な利点をもたらすことができる。対照的に、水素は140MJ/kgを超える比エネルギー(熱)を有する。したがって、1kgの水素は、約3kgのガソリンまたはケロシンと同じ量のエネルギーを生み出すことができる。したがって、燃料源としての水素は、他の従来の燃料源と同等の量のエネルギーを生み出すのに必要とされる(質量による)燃料の量を減少させるのに役立つことができる。さらに、水素を燃料源として(例えば、燃焼反応物質として)使用するシステムは、一般的に、二酸化炭素および亜酸化窒素の排出を最小限またはほぼゼロにしながら、無害または非毒性の副生成物、例えば水を生成し、それにより、水素を燃料源として使用するさまざまなシステム(例えば、輸送手段)の環境への影響が軽減される。
【0004】
電気エネルギーを生成するために水素および/または水素と窒素との混合物を処理する従来のシステムおよび方法にはさまざまな制限があることが、本明細書で認識される。例えば、市販されている燃料電池は、水素および他の不純物(例えば、ガス、例えばアンモニアおよび/または窒素)を含む原料材料を処理する場合、経時的に性能の低下を示す可能性がある。水素担体から抽出される水素には、燃料電池の性能(例えば、原料材料から電気エネルギーへの転化効率)に悪影響を与える可能性がある一つまたは複数の他の元素または化合物が含まれる可能性があり、市販されている燃料電池では、水素を燃料電池に供給する前に他の材料から水素を分離する必要があり、これには時間がかかり、資源を大量に消費する可能性がある。
【0005】
本開示は、原料材料を処理して電気エネルギーを生成するための従来のシステムの少なくとも上記の欠点に対処するシステムおよび方法を提供する。本出願は、概ね、原料材料(例えば、水素および/または窒素)を処理してエネルギー(例えば、電気エネルギー)を生成するためのシステムおよび方法に関する。エネルギーを使用して、システム、例えば車両に電力を供給してもよい。いくつかの実施形態では、車両は、ドローン、軽量車両、大型車両、または船舶を含むことができる。いくつかの実施形態では、車両は、ヒトまたはコンピューターによって操作されるように構成されることができる。いくつかの実施形態では、車両は自動または半自動である。原料材料は、水素および他の元素または化合物を含んでもよい。場合によっては、原料材料は、水素と窒素との混合物を含んでもよい。原料材料は、他の不純物を含んでもよく、または含まなくてもよい。場合によっては、原料材料は、燃料電池に供給される前に濾過されてもよい。このような濾過は、一酸化炭素および/またはアンモニアを原料材料から除去するために使用されてもよい。本開示のシステムおよび方法を用いて、窒素および/またはアンモニアを除去するために水素混合物の濾過または純化を必要とすることなく、水素混合物を電気エネルギーに変換することができる。
【0006】
一態様では、本開示は、水素を処理して電流を生成するための燃料電池を提供する。燃料電池は、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の膜を備えてもよい。いくつかの実施形態では、アノードは、原料材料をアノードに導くための一つまたは複数のチャネルを有するアノードガス拡散層を備え、原料材料の処理を容易にして電流を生成することができる。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のチャネルは、(i)アノードガス拡散層を通る原料材料の拡散および輸送を強化し、(ii)アノードガス拡散層からの選択材料のパージを容易にするように構成される一つまたは複数の表面形体を備えてもよい。いくつかの実施形態では、原料材料は、水素および/または窒素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、選択材料は、少なくとも窒素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、選択材料は、一つまたは複数の不純物または未転化アンモニアを含んでもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、窒素がアノードガス拡散層内に蓄積しないように、アノードガス拡散層から燃料電池の外へ窒素の流れを導くように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、原料材料を処理することは、原料材料の一つまたは複数の水素分子を一つまたは複数のプロトンおよび一つまたは複数の電子に解離することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、アノードガス拡散層は、フェルト材料、発泡体材料、布材料、または紙材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、炭素系材料(例えば、炭素繊維)であってもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の表面形体は、一つまたは複数のチャネルの表面上に一つまたは複数のカット部もしくは溝部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、一つまたは複数のチャネルの表面の一部にわたって延在してもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、互いに平行な二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、互いに垂直な二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、互いに対してある角度で配置される二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。角度は0度~約90度の範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、互いに交差する二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、交差しない二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の表面形体は、一つまたは複数のチャネルの表面上に一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、一つまたは複数のチャネルの表面の一部にわたって延在してもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、互いに平行な二つ以上のカットアウト部または開口部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、互いに垂直な二つ以上のカットアウト部または開口部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、互いに対してある角度で配置される二つ以上のカットアウト部または開口部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、角度は、0度~約90度の範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、互いに交差する二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、交差しない二つ以上のカットアウト部または開口部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体のうちの一つの形体は、約0.01ミリメートル(mm)~約10mmの範囲の深さを有する。
【0009】
いくつかの実施形態では、アノードガス拡散層は、一つまたは複数の層を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の層は、二つ以上の層を備えてもよい。いくつかの実施形態では、二つ以上の層のうちの少なくとも一つの層は、一つまたは複数の表面形体を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の表面形体は、(i)一つまたは複数のカット部もしくは溝部、または(ii)一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、二つ以上の層は、表面形体の第一のセットを備える第一の層と、表面形体の第二のセットを備える第二の層とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、形体の第一のセットおよび形体の第二のセットは、形体の同じまたは類似のセットを備えてもよい。いくつかの実施形態では、形体の第一のセットおよび第二の形体のセットは、異なる形状、寸法、配置、または向きを有する形体の異なるセットを備えてもよい。いくつかの実施形態では、形体の第一のセットと形体の第二のセットは、重なり合ってもまたは部分的に重なり合ってもよい。いくつかの実施形態では、形体の第一のセットと第二の形体のセットは、重なり合わなくてもよく、または重なり合う必要はない。
【0010】
いくつかの実施形態では、カソードは、一つまたは複数の気流チャネルを備えてもよい。いくつかの実施形態では、カソードは、カソード集電層およびカソードガス拡散層を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の気流チャネルまたはそのサブセットは、集電層として機能するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アノードはアノード集電層をさらに備えてもよい。
【0011】
別の態様では、本開示は燃料電池システムを提供する。燃料電池システムは、互いに隣接して配置されるか、または互いのトップ上に積み重ねられる、本明細書に開示される複数の燃料電池を備えてもよい。複数の燃料電池は、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間に配置される電解質を有する燃料電池を備えてもよい。いくつかの実施形態では、アノードは、原料材料をアノードを介して導くための一つまたは複数のチャネルを有するアノードガス拡散層を備え、原料材料の処理を容易にして電流を生成することができる。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のチャネルは、(i)アノードガス拡散層を通る原料材料の拡散および輸送を強化し、(ii)アノードガス拡散層からの選択材料のパージを容易にするように構成される一つまたは複数の表面形体を備えてもよい。いくつかの実施形態では、燃料電池システムは、複数の燃料電池と流体連通する少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器を備えてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器は、(i)原料材料を生成し、(ii)原料材料を燃料電池に供給するように構成される。いくつかの実施形態では、燃料電池システムは、燃料電池を動作させ、燃料電池が発電中に燃料電池から窒素をパージすることを可能にするように構成されるコンピューターを備える。いくつかの実施形態では、コンピューターは、燃料電池を動作させて窒素の連続パージを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、燃料電池システムは、原料材料を受け取るように構成される一つまたは複数の入口ポートをさらに備え、原料材料中のアンモニア濃度は100万分の1(ppm)未満である。いくつかの実施形態では、燃料電池システムは、燃焼加熱のために、未転化水素を複数の燃料電池から少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器に導くように構成される一つまたは複数の出口ポートをさらに備える。
【0012】
いくつかの態様では、本開示は、燃料電池を使用して発電するための方法であって、窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触した場合に、(i)燃料電池の水素消費率を増加させる、または(ii)同じ水素消費率で燃料電池の出力電圧を増加させる、ように構成される一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(1)一つまたは複数のカット部、(2)一つまたは複数のカットアウト部、(3)一つまたは複数の溝部、または(4)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、水素がアノードに接触するように、第一の連続流を第一の流入口を経由して第一のチャネル内に導くことと、酸素がカソードに接触するように、酸素を含む第二の連続流を第二の流入口を経由して第二のチャネル内に導くことと、燃料電池を使用して発電するために、水素と酸素とを反応させることと、を含む、方法、を提供する。
【0013】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触する場合、燃料電池の水素消費率を増加させる。
【0014】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、水素消費率を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0015】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、水素消費率を最大で5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0016】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触する場合、同じ水素消費率で出力電圧を増加させる。
【0017】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、電圧を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0018】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、水素消費率を最大で5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0019】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、燃料電池から窒素を連続的にパージする。
【0020】
いくつかの実施形態では、窒素は、窒素の蓄積が第一のチャネル内で低減されるように、一つまたは複数の形体によって第一のチャネルから連続的にパージされ、それにより、形体が全くない同等の燃料電池と比較して水素消費率を増加させる。
【0021】
いくつかの実施形態では、第一の連続流がアノードに接触する場合の燃料電池の水素消費率は、第一の連続流中の水素の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%である。
【0022】
いくつかの実施形態では、第一の連続流がアノードに接触する場合の燃料電池の水素消費率は、第一の連続流中の水素の最大で約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%である。
【0023】
いくつかの実施形態では、方法は、水素消費率を断続的に減少させて、水素、窒素、または水のうちの少なくとも一つをパージすることをさらに含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、方法は、水素消費率を減少させることと、第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くことと、をさらに含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、方法は、燃料電池の水素消費率をゼロに減少させることと、第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くことと、をさらに含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、方法は、一つまたは複数の燃焼ヒーターの一つまたは複数の燃焼排気部において、アンモニア改質器に導かれる第一の連続流の少なくとも一部を燃焼させることをさらに含み、一つまたは複数の燃焼ヒーターが、アンモニア改質器を加熱するためにアンモニア改質器と連動し、一つまたは複数の燃焼ヒーターが、第一の連続流の少なくとも一部を受け取るために燃料電池と流体連通する。
【0027】
いくつかの態様では、本開示は、窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、水素がアノードに接触するように、第一の連続流を第一の流入口を経由して第一のチャネル内に導くことと、酸素がカソードに接触するように、酸素を含む第二の連続流を第二の流入口を経由して第二のチャネル内に導くことと、発電するために、燃料電池を使用して水素と酸素とを反応させることであって、燃料電池が、燃料電池の電力出力の、アノードの投影表面積に対する比、少なくとも約0.05W/cm2が得られるように構成され、第一の連続流が約25モル%の窒素および約75モル%の水素を含み、第二の連続流が少なくとも20モル%の酸素を含む、反応させることと、を含む、方法、を提供する。
【0028】
いくつかの実施形態では、比は、少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2である。
【0029】
いくつかの実施形態では、比は、最大で約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2である。
【0030】
いくつかの実施形態では、比は、少なくとも約0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、または100000モル/秒の水素流量を含む第一の連続流に基づく。
【0031】
いくつかの実施形態では、比は、少なくとも約0.0001、0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、100000、1000000モル/秒の酸素流量を含む第二の連続流に基づく。
【0032】
いくつかの実施形態では、比は、空気を含む第二の連続流に基づく。
【0033】
いくつかの実施形態では、比は、アンモニア改質器からの水素および窒素を含む第一の連続流に基づく。
【0034】
いくつかの実施形態では、アノード投影表面積は、平面上に投影されるアノードの可能な最大表面積を含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、アノード投影表面積は、アノードの最大表面の表面積を含む。
【0036】
いくつかの態様では、本開示は、燃料電池を使用して発電するための方法であって、窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、水素がアノードに接触するように、第一の連続流を第一の流入口を経由して第一のチャネル内に導くことと、酸素がカソードに接触するように、酸素を含む第二の連続流を第二の流入口を経由して第二のチャネル内に導くことと、基準電力の少なくとも50%である電力を発電するために、燃料電池を使用して水素と酸素とを反応させることであって、基準電力が、少なくとも99モル%の水素を含む流れを第一の流入口内に受け取る燃料電池を使用して生成され、電力が、基準電力と同じ電流または同じ水素消費率で生成される、反応させることと、を含む、方法、を提供する。
【0037】
いくつかの実施形態では、電力は、基準電力の少なくとも60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である。
【0038】
いくつかの実施形態では、電力は、基準電力の最大で60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である。
【0039】
いくつかの態様では、本開示は、燃料電池を使用して発電するための方法であって、窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備え、一つまたは複数の形体が10mm未満の深さを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、水素がアノードに接触するように、第一の連続流を第一の流入口を経由して第一のチャネルの内へ導くことと、酸素がカソードと接触するように、酸素を含む第二の連続流を第二の流入口を経由して第二のチャネル内に導くことと、燃料電池を使用して発電するために、水素と酸素とを反応させることと、を含む、方法、を提供する。
【0040】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mm未満の深さを備える。
【0041】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mmを超える深さを備える。
【0042】
いくつかの実施形態では、深さは、第一のチャネルの厚さの少なくとも1/32、1/16、1/8、1/4、1/2、3/4、7/8、15/16、または31/32である。
【0043】
いくつかの実施形態では、深さは、第一のチャネルの厚さの最大で1/32、1/16、1/8、1/4、1/2、3/4、7/8、15/16、または31/32である。
【0044】
いくつかの実施形態では、第一のチャネルは、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である、一つまたは複数の形体の第一の投影表面積の、第一のチャネルの第二の投影表面積に対する比を備える。
【0045】
いくつかの実施形態では、第一のチャネルは、最大で0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である、一つまたは複数の形体の第一の投影表面積の、第一のチャネルの第二の投影表面積に対する比を備える。
【0046】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、二つ以上の形体を備える。
【0047】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに実質的に平行である。
【0048】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに実質的に垂直である。
【0049】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに対してある角度をなし、角度は、0~90度、15~75度、0~30度、または30~60度である。
【0050】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体が連結されている。
【0051】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体が分離されている。
【0052】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体が交差している。
【0053】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、蛇行形状を備える。
【0054】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、第一のチャネルの最長面と実質的に平行である。
【0055】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、第一のチャネルの最短面と実質的に平行である。
【0056】
いくつかの実施形態では、燃料電池が、アノードと流体連通する複数のチャネルを備え、複数のチャネルが第一のチャネルを備える。
【0057】
いくつかの実施形態では、複数のチャネルは、互いに隣接する層のスタックを備える。
【0058】
いくつかの実施形態では、複数のチャネルのうちの少なくとも一つのチャネルが、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える形体を、全く備えない、またはそれらが全くない。
【0059】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体が、アノードガス拡散層から選択材料をパージすることを容易にするようにさらに構成され、選択材料が、窒素、アンモニア、水、または一つまたは複数の不純物のうちの一つまたは複数を含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、燃料電池は、選択材料および未転化水素を燃料電池から排出するための一つまたは複数の出口ポートをさらに備える。
【0061】
いくつかの実施形態では、第一のチャネルは、フェルト、発泡体、布、または紙材料を含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、フェルト、発泡体、布、または紙材料は炭素系材料である。
【0063】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、第一のチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する。
【0064】
いくつかの実施形態では、電解質はプロトン交換膜を含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、燃料電池が発電中に、燃料電池から窒素をパージするように構成される。
【0066】
いくつかの実施形態では、第一の連続流中のアンモニア濃度は、最大で1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmである。
【0067】
いくつかの実施形態では、第一の連続流中のアンモニア濃度は、少なくとも1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmである。
【0068】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、燃料電池の出力密度を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0069】
いくつかの実施形態では、燃料電池の出力密度は、少なくとも約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lである。
【0070】
いくつかの実施形態では、燃料電池の出力密度は、最大で約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lである。
【0071】
いくつかの実施形態では、方法は、燃料電池から未転化水素を含む第三の連続流を排出することをさらに含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、方法は、未転化水素を含む第三の連続流をアンモニア改質器に導くことをさらに含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、方法は、未転化水素を燃焼させ、アンモニア改質器を加熱することをさらに含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、方法は、一つまたは複数の給気ユニットを使用して、アンモニア改質器に少なくとも酸素を供給して、第三の連続流中の未転化水素を燃焼させることをさらに含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、方法は、未転化水素を燃焼する前に、第三の連続流中の水を取り除くことをさらに含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、方法は、第三の連続流を燃焼させることをさらに含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、第一の連続流は、最大で約50、60、70、80、90、95、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、または99.9モル%の水素を含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、第一の連続流は、少なくとも約50、60、70、80、90、95、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、または99.9モル%の水素を含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、第一の連続流の絶対圧力は、少なくとも約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、または40バールである。
【0080】
いくつかの実施形態では、第一の連続流の絶対圧力は、最大で約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、または40バールである。
【0081】
いくつかの実施形態では、方法は、第一の連続流の絶対圧力を、絶対圧力の1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、150、200、300、400、500、または1000%の許容範囲内に維持することをさらに含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、方法は、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、第一の連続流の絶対圧力を調整することをさらに含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせは、燃料電池の上流または下流に配置される。
【0084】
いくつかの実施形態では、方法は、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、第三の連続流の流量を調整することをさらに含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせは、燃料電池の上流または下流に配置される。
【0086】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせは、燃料電池の下流に配置され、未転化水素の逆流を防止する。
【0087】
いくつかの実施形態では、方法は、発電された電力を使用して、一つまたは複数の電気デバイスに電力を供給することをさらに含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、方法は、発電された電力を使用して、一つまたは複数の電気網に電力を供給することをさらに含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、燃料電池が複数の燃料電池を備え、アンモニア改質器が水素および窒素を含む複数の流れを複数の燃料電池に供給する。
【0090】
いくつかの実施形態では、方法は、燃焼加熱のために、未転化水素を複数の燃料電池から少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器に導くことをさらに含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池とは異なる電力を出力する。
【0092】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、電力出力を減少させるように構成される。
【0093】
いくつかの実施形態では、方法は、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、複数の流れの流量を調整することをさらに含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、複数の流れのうちの一つの流れを受け取り、一つの流れは複数の流れのうちの他の流れの流量とは異なる流量を備える。
【0095】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のそれぞれは、複数の流れのうちの一つの流れを、複数の流れのうちの他の流れの他の流量とほぼ同じ流量か、または他の流れの他の流量の選択される許容範囲内の流量で、受け取る。
【0096】
いくつかの実施形態では、選択される許容範囲は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%である。
【0097】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池は、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が他の燃料電池とは異なる少なくとも一つの燃料電池を備える。
【0098】
いくつかの態様では、本開示は、システムであって、アンモニアを反応させて窒素および水素を含む第一の連続流を生成するように構成されるアンモニア改質器と、アンモニア改質器と流体連通する燃料電池であって、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルが、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触した場合に、(i)水素消費率を増加させる、または(ii)同じ水素消費率で出力電圧を増加させる、ように構成される一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、燃料電池と、実行可能な命令を実行するように構成される少なくとも一つのプロセッサーを備えるコントローラーであって、コントローラーによって実行可能な命令が、水素および窒素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させる、酸素を含む第二の連続流を燃料電池のカソードに導く、水素と酸素とを反応させて発電するために、第一の連続流を燃料電池のアノードに導く、ように構成される、コントローラーと、を備える、システム、を提供する。
【0099】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触する場合、燃料電池の水素消費率を増加させる。
【0100】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、水素消費率を少なくとも20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0101】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、水素消費率を最大で20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0102】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触する場合、同じ水素消費率で出力電圧を増加させる。
【0103】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、同じ水素消費率で出力電圧を少なくとも20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0104】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、水素消費率を最大で20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0105】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、燃料電池から窒素を連続的にパージする。
【0106】
いくつかの実施形態では、窒素は、窒素の蓄積が第一のチャネル内で低減されるように、一つまたは複数の形体によって第一のチャネルの外へ連続的に導かれ、それにより、形体が全くない同等の燃料電池と比較して水素消費率を増加させる。
【0107】
いくつかの実施形態では、第一の連続流をアノードと接触させる場合の燃料電池の水素消費率は、第一の連続流中の水素の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%である。
【0108】
いくつかの実施形態では、第一の連続流をアノードと接触させる場合の燃料電池の水素消費率は、第一の連続流中の水素の最大で約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%である。
【0109】
いくつかの実施形態では、コントローラーによって実行可能な命令は、水素、窒素、または水のうちの少なくとも一つをパージするために、水素消費率を断続的に減少させるようにさらに構成される。
【0110】
いくつかの実施形態では、コントローラーによって実行可能な命令は、水素消費率を減少させ、第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くようにさらに構成される。
【0111】
いくつかの実施形態では、コントローラーによって実行可能な命令は、燃料電池の水素消費率をゼロに減少させ、第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くようにさらに構成される。
【0112】
いくつかの実施形態では、コントローラーによって実行可能な命令が、一つまたは複数の燃焼ヒーターの一つまたは複数の燃焼排気部において、アンモニア改質器に導かれた第一の連続流の少なくとも一部を燃焼させるようにさらに構成され、一つまたは複数の燃焼ヒーターが、アンモニア改質器を加熱するためにアンモニア改質器と連動し、第一の連続流の少なくとも一部を受け取るために一つまたは複数の燃焼ヒーターが燃料と流体連通する。
【0113】
いくつかの態様では、本開示は、燃料電池であって、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通し、燃料電池が、燃料電池の電力出力の、アノードの投影表面積に対する比、少なくとも約0.05W/cm2が得られるように構成され、第一の流入口に約25モル%の窒素および約75モル%の水素を含む第一の連続流が供給され、第二の流入口に少なくとも20モル%の酸素を含む第二の連続流が供給される、第二のチャネルと、を備える、燃料電池、を提供する。
【0114】
いくつかの実施形態では、比は、少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2である。
【0115】
いくつかの実施形態では、比は、最大で約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2である。
【0116】
いくつかの実施形態では、比は、少なくとも約0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、100000モル/秒の水素流量を含む第一の連続流に基づく。
【0117】
いくつかの実施形態では、比は、少なくとも約0.0001、0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、100000、1000000モル/秒の酸素流量を含む第二の連続流に基づく。
【0118】
いくつかの実施形態では、比は、空気を含む第二の連続流に基づく。
【0119】
いくつかの実施形態では、比は、アンモニア改質器からの水素および窒素を含む第一の連続流に基づく。
【0120】
いくつかの実施形態では、アノードの投影表面積は、平面上に投影されるアノードの可能な最大表面積を含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、アノードの投影表面積は、アノードの最大表面の表面積を含む。
【0122】
いくつかの態様では、本開示は、燃料電池であって、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通する、第二のチャネルと、を備え、燃料電池が、窒素および水素を燃料電池に供給するように構成されるアンモニア改質器と流体連通し、燃料電池が、基準電力の少なくとも80%の電力を発電するように構成され、基準電力が、少なくとも99モル%の水素を含む連続流を第一の流入口内に受け取る燃料電池を使用して生成され、電力が、基準電力と同じ電流または同じ水素消費率で生成される、燃料電池を提供する。
【0123】
いくつかの実施形態では、電力は、基準電力の少なくとも60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である。
【0124】
いくつかの実施形態では、電力は、基準電力の最大で60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である。
【0125】
いくつかの態様では、本開示は、システムであって、アンモニア改質器と、アンモニア改質器と流体連通する燃料電池であって、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備え、一つまたは複数の形体が10mm未満の深さを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、燃料電池と、実行可能な命令を実行するように構成される少なくとも一つのプロセッサーを備えるコントローラーであって、コントローラーによって実行可能な命令が、水素および窒素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニアをアンモニア改質器へ導く、酸素を含む第二の連続流を燃料電池のカソードに導く、水素と酸素とを反応させて発電するために、第一の連続流を燃料電池のアノードに導く、ように構成される、コントローラーと、を備える、システム、を提供する。
【0126】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mm未満の深さを備える。
【0127】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mmを超える深さを備える。
【0128】
いくつかの実施形態では、深さは、第一のチャネルの厚さの少なくとも1/32、1/16、1/8、1/4、または1/2である。
【0129】
いくつかの実施形態では、深さは、第一のチャネルの厚さの最大で1/32、1/16、1/8、1/4、または1/2である。
【0130】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体の第一の投影表面積の、第一のチャネルの第二の投影表面積に対する比は、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である。
【0131】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体の第一の投影表面積の、第一のチャネルの第二の投影表面積に対する比は、最大で0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である。
【0132】
いくつかの実施形態では、アンモニア改質器は、最大で1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmのアンモニアをさらに含む第一の連続流を生成する。
【0133】
いくつかの実施形態では、アンモニア改質器は、少なくとも1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmのアンモニアをさらに含む第一の連続流を生成する。
【0134】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、二つ以上の形体を備える。
【0135】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに実質的に平行である。
【0136】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに実質的に垂直である。
【0137】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに対してある角度をなし、角度は、0~90度、15~75度、0~30度、または30~60度である。
【0138】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体が連結されている。
【0139】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体が分離されている。
【0140】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体が交差している。
【0141】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、第一のチャネルによって完全に取り囲まれる。
【0142】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、第一のチャネルによって部分的に取り囲まれる。
【0143】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、蛇行形状を備える。
【0144】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、第一のチャネルの最長面と実質的に平行である。
【0145】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、第一のチャネルの最短面と実質的に平行である。
【0146】
いくつかの実施形態では、燃料電池が、アノードと流体連通する複数のチャネルを備え、複数のチャネルが第一のチャネルを備える。
【0147】
いくつかの実施形態では、複数のチャネルは、互いに隣接する層のスタックを備える。
【0148】
いくつかの実施形態では、複数のチャネルのうちの少なくとも一つのチャネルが、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える形体を、全く備えない、またはそれらが全くない。
【0149】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体が、アノードガス拡散層から選択材料をパージすることを容易にするようにさらに構成され、選択材料が、窒素、アンモニア、水、または一つまたは複数の不純物のうちの一つまたは複数を含む。
【0150】
いくつかの実施形態では、燃料電池は、選択材料および未転化水素を燃料電池から排出するための一つまたは複数の出口ポートをさらに備える。
【0151】
いくつかの実施形態では、第一のチャネルは、フェルト、発泡体、布、または紙材料を含む。
【0152】
いくつかの実施形態では、フェルト、発泡体、布、または紙材料は炭素系材料である。
【0153】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、第一のチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する。
【0154】
いくつかの実施形態では、電解質はプロトン交換膜を含む。
【0155】
いくつかの実施形態では、燃料電池は、燃料電池が発電中に、燃料電池から窒素をパージすることを可能にするように構成される。
【0156】
いくつかの実施形態では、第一のチャネルには、最大で1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmの濃度のアンモニアを含む流れが供給される。
【0157】
いくつかの実施形態では、第一のチャネルには、少なくとも1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmの濃度のアンモニアを含む流れが供給される。
【0158】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、燃料電池の出力密度を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0159】
いくつかの実施形態では、燃料電池の出力密度は、少なくとも約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lである。
【0160】
いくつかの実施形態では、燃料電池の出力密度は、最大で約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lである。
【0161】
いくつかの実施形態では、システムまたは燃料電池は、燃料電池によって出力される出口流を燃焼してアンモニア改質器を加熱するための一つまたは複数の燃焼ヒーターをさらに備え、出口流は未転化水素を含む。
【0162】
いくつかの実施形態では、システムまたは燃料電池は、一つまたは複数の燃焼ヒーターに少なくとも酸素を供給するための一つまたは複数の給気ユニットをさらに備える。
【0163】
いくつかの実施形態では、システムまたは燃料電池は、未転化水素を燃焼する前に出口流中の水を取り除くための一つまたは複数の脱水装置をさらに備える。
【0164】
いくつかの実施形態では、システムは、一つまたは複数の燃焼ヒーターの燃焼排気部において、未転化水素を燃焼させるように構成される。
【0165】
いくつかの実施形態では、システムまたは燃料電池は、燃料電池の入力流または排出流の絶対圧力を調整するために、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせをさらに備える。
【0166】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせは、燃料電池の上流または下流に配置される。
【0167】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせが、燃料電池の下流に配置され、未転化水素の逆流を減少させるまたは防止する。
【0168】
いくつかの実施形態では、システムまたは燃料電池は、電気化学回路に接続する電気負荷をさらに備える。
【0169】
いくつかの実施形態では、電気負荷は一つまたは複数の電気装置を含む。
【0170】
いくつかの実施形態では、電気負荷は一つまたは複数の電力網を含む。
【0171】
いくつかの実施形態では、電気負荷はエンジンまたはモーターを含む。
【0172】
いくつかの実施形態では、燃料電池は、アンモニア改質器と連動する複数の燃料電池を備え、アンモニア改質器は、水素および窒素を含む複数の流れを複数の燃料電池に供給するように構成される。
【0173】
いくつかの実施形態では、システムは、未転化水素を複数の燃料電池からアンモニア改質器と熱的に連通する一つまたは複数の燃焼器に導くように構成される。
【0174】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池とは異なる電力出力を備える。
【0175】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、電力出力を減少させるように構成される。
【0176】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池と流体連通する一つまたは複数のアンモニア改質器は、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池に、他の燃料電池に供給される他の流れの流量とは異なる流量を備える流れを供給する。
【0177】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池と流体連通する一つまたは複数のアンモニア改質器は、複数の燃料電池に複数の流れを供給するように構成され、複数の流れの流量は、複数の流れのうちの他の流れの他の流量とほぼ同じ流量か、または他の流れの他の流量の選択される許容範囲内である。
【0178】
いくつかの実施形態では、選択される許容範囲は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%である。
【0179】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池は、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が他の燃料電池とは異なる少なくとも一つの燃料電池を備える。
【0180】
いくつかの態様では、本開示は、燃料電池であって、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間の膜と、を備え、アノードが、原料材料を処理して電流を生成するために、水素および窒素を含む原料材料をアノードに導くための一つまたは複数のチャネルを備えるアノードガス拡散層を備え、一つまたは複数のチャネルが、アノードガス拡散層を通る原料材料の拡散および輸送を向上させるように構成される(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、または(iii)一つまたは複数の溝部、を備える一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、窒素がアノードガス拡散層に蓄積しないように、アノードガス拡散層から燃料電池の外へ窒素の流れを導くように構成される、燃料電池を提供する。
【0181】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、二つ以上の形体を備える。
【0182】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体が、アノードガス拡散層から選択材料をパージすることを容易にするようにさらに構成され、選択材料が、窒素、アンモニア、水、または一つまたは複数の不純物のうちの一つまたは複数を含む。
【0183】
いくつかの実施形態では、燃料電池は、選択材料および未転化水素を燃料電池から排出するための一つまたは複数の出口ポートをさらに備える。
【0184】
いくつかの実施形態では、原料材料の処理は、原料材料の一つまたは複数の水素分子を一つまたは複数のプロトンおよび一つまたは複数の電子に解離することを含む。
【0185】
いくつかの実施形態では、アノードガス拡散層は、フェルト、発泡体、布、または紙材料を含んでもよい。
【0186】
いくつかの実施形態では、フェルト、発泡体、布、または紙材料は炭素系材料である。
【0187】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、一つまたは複数のチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する。
【0188】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体は、互いに平行である。
【0189】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体は、互いに垂直である。
【0190】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体は、互いに対してある角度で配置され、角度は0度~90度の範囲である。
【0191】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体は、互いに交差する。
【0192】
いくつかの実施形態では、二つ以上の形体は交差しない。
【0193】
いくつかの実施形態では、アノードガス拡散層は、複数の層を備える。
【0194】
いくつかの実施形態では、複数の層の少なくとも一つの層は、一つまたは複数の形体を備える一つまたは複数のチャネルを備える。
【0195】
いくつかの実施形態では、複数の層は、形体の第一のセットを備える第一の層と、形体の第二のセットを備える第二の層とを備える。
【0196】
いくつかの実施形態では、形体の第一のセットおよび形体の第二のセットは、形体の同じまたは類似のセットを備える。
【0197】
いくつかの実施形態では、形体の第一のセットおよび第二の形体のセットは、異なる形状、寸法、配置、または向きを有する形体の異なるセットを備える。
【0198】
いくつかの実施形態では、形体の第一のセットと形体の第二のセットとは、重なり合うまたは部分的に重なり合う。
【0199】
いくつかの実施形態では、形体の第一のセットと第二の形体のセットとは、重なり合わない。
【0200】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体のうちの少なくとも一つの形体は、約0.01ミリメートル(mm)~約10mmの範囲の深さを有する。
【0201】
いくつかの態様では、本開示は、本明細書に開示の燃料電池を備える複数の燃料電池と、複数の燃料電池と流体連通する少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器と、を備える燃料電池システムであって、少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器が、(i)原料材料を生成し、(ii)原料材料を燃料電池に供給するように構成される、燃料電池システム、を提供する。
【0202】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池は、(i)横型構成で互いに隣接して、または(ii)積層型構成で互いのトップ上に、配置される。
【0203】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池は、少なくとも一つのプロトン交換膜燃料電池(PEMFC)を備える。
【0204】
いくつかの態様では、本開示は、本明細書に開示の燃料電池を備える燃料電池システムを提供し、燃料電池システムは、燃料電池を動作させ、燃料電池が発電中に燃料電池から窒素をパージすることを可能にするように構成されるコントローラーを備える。
【0205】
いくつかの実施形態では、燃料電池システムは、燃料電池を動作させ、燃料電池が発電中に燃料電池から窒素をパージすることを可能にするように構成されるコントローラーを備える。
【0206】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体のうちの少なくとも一つの形体は、約0.01ミリメートル(mm)~約10mmの範囲の深さを有する。
【0207】
いくつかの実施形態では、燃料電池システムは、原料材料を受け取るように構成される一つまたは複数の入口ポートをさらに備え、原料材料中のアンモニア濃度は1ppm未満である。
【0208】
いくつかの実施形態では、燃料電池システムは、未転化水素を複数の燃料電池から少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器に導くように構成される一つまたは複数の出口ポートをさらに備え、未転化水素は、アンモニア改質器または反応器を加熱するために燃焼される。
【0209】
本開示の別の態様は、一つまたは複数のコンピュータープロセッサーによって実行されると、本明細書の上記または他の箇所に記載の方法のいずれかを実行する、機械実行可能コードを含む、非一時的なコンピューター可読媒体を提供する。
【0210】
本開示の別の態様は、一つまたは複数のコンピュータープロセッサーと、それに結合されたコンピューターメモリとを備えるシステムを提供する。コンピューターメモリは、一つまたは複数のコンピュータープロセッサーによって実行されると、本明細書の上記または他の箇所に記載の方法のいずれかを実行する、機械実行可能コードを含む。
【0211】
本開示の別の態様および利点は、以下の詳細な説明から当業者には容易に明らかになり、本開示の例示的な実施形態のみが示され、説明される。理解されるように、本開示は他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、すべて本開示から逸脱することなく、様々な明らかな点で修正が可能である。したがって、図面および説明は本質的に例示的なものとみなされるべきであり、限定的なものとしてみなされるべきではない。
【0212】
参照による援用
本明細書で言及するすべての刊行物、特許、および特許出願は、個々の刊行物、特許、または特許出願のそれぞれが参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されている場合と同じ範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物および特許または特許出願が明細書に含まれる開示と矛盾する限り、明細書はあらゆるこのような矛盾する内容に取って代わる、および/または優先するものとする。
【0213】
特許または出願ファイルには、カラーで作成された少なくとも一つの図面が含まれる。カラー図面を含む本特許または特許出願公開公報の複写は、請求および必要な手数料の納付で、米国特許商標庁によって提供される。
【0214】
本発明の新規の形体は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本発明の形体および利点は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明、および(本明細書では「図」とも呼ばれる)添付の図面を参照することによって、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0215】
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態による燃料電池システムを概略的に例示する。
【0216】
【
図2】
図2A~2Bは、従来の燃料電池のガス拡散層におけるH
2/N
2拡散を概略的に例示する。
【0217】
【
図3】
図3は、いくつかの実施形態による、一つまたは複数のカット部を備えるアノードチャネルの性能改善を概略的に例示する。
【0218】
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態による、一つまたは複数のカットアウト部を備えるアノードチャネルの性能改善を概略的に例示する。
【0219】
【
図5】
図5は、いくつかの実施形態による、様々な多層構造を備えるアノードチャネルの性能改善を概略的に例示する。
【0220】
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態による、複数の燃料電池を備える燃料電池のスタックを概略的に例示する。
【0221】
【
図7】
図7は、いくつかの実施形態による、窒素が水素ガス混合物中に存在する(水素と窒素の体積比が3:1)場合の多層ガス拡散層構造を有する燃料電池のスタックの耐久性試験結果を概略的に例示する。
【0222】
【
図8】
図8は、いくつかの実施形態による、アンモニア改質プロセスから生成される水素と窒素とのガス混合物流を有する多層ガス拡散層構造を有する燃料電池のスタックの耐久性試験結果を概略的に例示する。
【0223】
【
図9】
図9は、いくつかの実施形態による、水素および窒素を含む原料材料を処理するためのシステムを概略的に例示する。
【0224】
【
図10】
図10は、いくつかの実施形態による、燃料電池にリフォメートガスを供給するためのプロセスを概略的に例示する。
【0225】
【0226】
【
図11】
図11は、いくつかの実施形態による、燃料電池のアノードチャネルに利用されることができるカット構造の様々な実施例を概略的に例示する。
【0227】
【
図12】
図12は、いくつかの実施形態による、燃料電池のアノードチャネルに利用されることができるカットアウト構造の様々な実施例を概略的に例示する。
【0228】
【
図13】
図13は、いくつかの実施形態による、多層アノードチャネル構造の様々な実施例を概略的に例示する。
【0229】
【
図14】
図14は、本明細書に提供される方法を実施するようにプログラムされるまたは構成されるコンピューターシステムを概略的に例示する。
【0230】
【
図15】
図15は、いくつかの実施形態による、他の燃料と比較したアンモニアのエネルギー密度を示す。
【発明を実施するための形態】
【0231】
本明細書では本発明の様々な実施形態を示し説明してきたが、このような実施形態が単なる例として提供されたものであることは当業者には明らかであろう。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、数多くの変形、変更、および置き換えを思いつくであろう。当然のことながら、本明細書に記載の本発明の実施形態に対する様々な代替物が採用されてもよい。
【0232】
用語「少なくとも」、「より大きい」、または「以上」は一連の二つ以上の数値の最後の数値の後ろにある場合はいつでも、用語「少なくとも」、「より大きい」、または「以上」は常に、その一連の数値内の各数値に適用される。例えば、1、2、または3以上は、1以上、2以上、または3以上と同等である。
【0233】
用語「以下」、「未満」、または「以下」が一連の二つ以上の数値の最後の数値の後ろにある場合、用語「以下」、「未満」、または「以下」は、その一連の数値内の各数値に適用される。例えば、3、2、または1以下は、3以下、2以下、または1以下と同等である。
【0234】
本明細書で互換的に使用される用語「リアルタイム」または「リアル-タイム」は、一般的に、最近取得された(例えば、収集または受信した)データを使用して実施される事象(例えば、動作、プロセス、方法、技術、算定、計算、分析、視覚化、最適化等)を指す。場合によっては、リアルタイムイベントは、ほぼ即座に、または十分に短い時間内に、例えば、少なくとも0.0001ミリ秒(ms)、0.0005ms、0.001ms、0.005ms、0.01ms、0.05ms、0.1ms、0.5ms、1ms、5ms、0.01秒、0.05秒、0.1秒、0.5秒、1秒、もしくはそれ以上以内に実行される場合がある。場合によっては、リアルタイムイベントは、ほぼ即座に、または十分に短い時間内に、例えば、最長1秒、0.5秒、0.1秒、0.05秒、0.01秒、5ms、1ms、0.5ms、0.1ms、0.05ms、0.01ms、0.005ms、0.001ms、0.0005ms、0.0001ms、もしくはそれ未満内に実行される場合がある。
【0235】
用語「AおよびBのうちの少なくとも一つ」ならびに「AまたはBのうちの少なくとも一つ」は、Aのみ、Bのみ、またはAとBの両方を意味すると理解されることができる。用語「Aおよび/またはB」は、Aのみ、Bのみ、またはAとBの両方を意味すると理解されることができる。
【0236】
燃料電池
一態様では、本開示は、原料材料を処理するための一つまたは複数の燃料電池を提供する。
図1は、いくつかの実施形態による燃料電池を概略的に例示する。燃料電池は、アノード(101)、カソード(103)、およびアノードとカソードとの間の電解質(102)を含む電気化学回路を備えることができる。電気化学回路は、燃料電池によって生成される電気エネルギーを受け取るように構成される電気負荷(104)を備えることができる。燃料電池は、第一の流入口(106)および第一の流出口(107)を備える第一のチャネル(105、「アノードチャネル」)を備えることができ、第一のチャネルはアノードと流体連通する。アノードチャネルは、アノード用ガス拡散層(GDL)を備えることができ、これはアノード拡散層と呼ばれることができる。燃料電池は、第二の流入口(109)および第二の流出口(110)を備える第二のチャネル(108、カソードチャネル)を備えることができ、第二のチャネルはカソードと流体連通する。カソードチャネルは、カソード用GDLを備えることができ、これはカソード拡散層と呼ばれることができる。
【0237】
原料材料(111)は水素を含むことができる。原料材料は、原料材料がアノードに接触するように、第一の流入口(106)に供給されることができる。原料材料は、アノード触媒に拡散することができ、そこでプロトンおよび電子に解離する。燃料電池は、アノードを使用して、H2→2H++2e-を含む前半の反応を実行することができる。プロトン(H+)は、電解質を通してカソードに伝導されることができ、一方、電子(e-)は、外部回路に沿って電気負荷を通ってカソードへ移動するように導かれる。酸化性物質(113、例えば酸素)を含む流れは、流れがカソードに接触するように、第二の流入口(109)に供給されることができる。燃料電池は、カソードを使用して、2H++2e-+1/2O2→H2Oを含む後半の反応を実行することができる。酸素は、プロトンおよび電子(そのどちらもそれぞれ電解質および外部回路を通ってアノードから移動した)と反応して、副生成物(例えば、水)を形成することができる。全体として、燃料電池は、2H2+O2→2H2Oを含む電気化学反応を実行することができる。電気化学反応の標準電位は約1.23ボルトである。燃料電池の出力電圧は、燃料電池の動作中の電位損失(例えば、反応速度損失、抵抗損失、および/または物質移動損失による)により、標準電位よりも低くなる可能性がある。
【0238】
原料材料(111)は、一つまたは複数の燃料電池によって処理されて、エネルギー(例えば、電気エネルギー)を生成することができる。いくつかの実施形態では、原料材料は、アンモニア改質システム(112、例えば、アンモニアを水素および窒素にクラッキングまたは分解するためのシステム)の一つまたは複数の構成要素またはサブ構成要素から供給されてもよく、またはそれらから受け取ってもよい。アンモニア改質システムからの原料材料は、例えば、燃料(例えば、水素、窒素、および/またはアンモニア)を貯蔵するための貯蔵部(114)と、必要に応じて、燃料を反応させて水素および窒素を(例えば、H2のN2に対する体積比が約3:1で)生成するための反応器(115)とを備えることができる。
【0239】
場合によっては、水素および窒素を含む原料材料を処理すると、高純度水素(例えば、純度99%超)を処理することと比較して、燃料電池の電力を削減することができる。
図2Aは、燃料電池が、約75%の水素と約25%の窒素との混合物を含む原料材料に対して、高純度水素(例えば、体積あたり約99.999%の純度の水素)を含む原料材料を処理している場合の燃料電池の電流-電圧特性プロットを示す。水素と窒素との混合物を受け取る燃料電池は、著しく低い電気エネルギー生成量を示した。
図2Bは、例示的な燃料電池のGDLにおけるH
2対H
2/N
2の拡散および輸送を概略的に例示する。GDLが主に水素を含む原料材料の拡散および輸送に使用される場合、水素は、GDLの流入口からGDLの流出口に流れることができる。水素がGLDを通って流れると、イオンの解離または移動が起こるプロトン交換膜(PEM)にも拡散する可能性がある。特定の理論に拘束されるものではないが、GDLが水素と窒素の両方を含む原料材料(例えば、水素/窒素混合物)の輸送に使用される場合、部分的にGDL内の窒素の堆積または蓄積(窒素が流れを弱める可能性がある)により、PEMへの水素の輸送が制限される可能性がある。この蓄積は、GDL内の水素の物質移動に関連するより大きな電位損失につながる可能性がある。場合によっては、この蓄積は、GDLを通る水素の不均一な分散をもたらす可能性がある(例えば、GDLの一部は、GDLの他の部分と比較してより少ない水素を受け入れる可能性がある)。場合によっては、この蓄積は、アノードへの水素の不均一な分散をもたらす可能性がある(例えば、アノードのある部分は、アノードの他の部分と比較してより少ない水素を受け入れる場合がある)。場合によっては、この蓄積により、PEMを通る水素イオン輸送が不十分になる可能性がある。この蓄積は、燃料電池の性能の低下および/または燃料電池の欠乏につながる可能性がある。
【0240】
いくつかの実施形態では、アノードチャネルは、燃料電池による水素および窒素を含む原料材料の処理を改善するように構成される一つまたは複数の形体を備えることができる。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、一つもしくは複数のカット部、一つもしくは複数のカットアウト部、および/または一つもしくは複数の溝部を備えることができる。一つまたは複数の形体は、燃料電池から窒素を連続的にパージするように構成されることができる。アノードの少なくとも一部における窒素蓄積を減少させることは、燃料電池の水素消費率を増加させるか、燃料電池の出力電圧を増加させるか、またはその両方を行うことができる。場合によっては、アノードに隣接する少なくとも一部における窒素蓄積を減少させることは、燃料電池の水素消費率を増加させるか、燃料電池の出力電圧を増加させるか、またはその両方を行うことができる。一つまたは複数の形体は、燃料電池が発電中に、燃料電池から窒素をパージするように構成されることができる。一つまたは複数の形体を備えるアノードチャネルは、一つまたは複数の形体を含むGGLを備えることができる。
【0241】
図3は、一つまたは複数のカット部を備えるアノードチャネルの性能改善を概略的に例示する。水素と窒素との混合物(例えば、約3:1の体積比)が、電気エネルギーを生成する処理のために燃料電池に供給される場合、アノードチャネルに一つまたは複数のカット構造を備える燃料電池の出力電圧は、アノードチャネルにカット部が全くない燃料電池の出力電圧よりも著しく高くなる可能性がある。場合によっては、アノードチャネルの表面上により高いカット密度を備える燃料電池は、アノードチャネルの表面上により低いカット密度を備える燃料電池と比較して、より良好な性能(例えば、水素/窒素混合物を処理して電気エネルギーを生成する場合、出力電圧がより高い)を示す可能性がある。
【0242】
図4は、一つまたは複数のカットアウト部を備えるアノードチャネルの性能改善を概略的に例示する。水素と窒素との混合物(約3:1の体積比)が、電気エネルギーを生成する処理のために燃料電池に供給される場合、アノードチャネルに一つまたは複数のカットアウト構造を備える燃料電池の出力電圧は、アノードチャネルにカットアウト部が全くない燃料電池の出力電圧よりも著しく高くなる可能性がある。場合によっては、アノードチャネルの表面上により高いカットアウト密度を備える燃料電池は、アノードチャネルの表面上により低いカットアウト密度を備える燃料電池と比較して、より良好な性能(例えば、水素/窒素混合物を処理して電気エネルギーを生成する場合、出力電圧がより高い)を示す可能性がある。場合によっては、アノードチャネルの表面上に高すぎるカットアウト密度を備える燃料電池は、アノードチャネルの表面上により低いカットアウト密度を備える燃料電池と比較して性能が低下する可能性がある。
【0243】
図5は、様々な多層アノードチャネル構造を備えるアノードチャネルの性能改善を概略的に例示する。多層アノードチャネル構造は、一つまたは複数のカット部、カットアウト部、溝部、またはそれらの任意の組み合わせを備える複数の層を備えることができる。水素と窒素との混合物が電気エネルギーを生成する処理のために燃料電池に供給される場合、多層アノードチャネル構造を備える燃料電池の出力電圧は、多層アノードチャネル構造のない燃料電池の出力電圧よりも著しく高くなる可能性がある。
【0244】
図3、
図4、および
図5に示すように、アノードチャネルの一つまたは複数の形体は、基準電力の少なくとも50%の発電を可能にすることができ、基準電力は、燃料電池を使用して生成され、少なくとも99モル%の水素を含む流れを第一の流入口に受け入れる。例えば、
図3に示す「カット部2」の構造は、約20アンペアの電流で基準電力の電圧の約60%を示す。いくつかの構造は、基準電力の電圧、例えば、
図5に示す「構造1」のほぼ100%を示す。燃料電池の電力および基準電力は、同じ電流または同じ水素消費率で生成されることができる。場合によっては、電力は、基準電力の少なくとも60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である。場合によっては、電力は、基準電力の最大で60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である。
【0245】
一つまたは複数の形体は、燃料電池の水素消費率を増加させることができる。燃料電池の水素消費率の増加を、形体を全く備えない同等の燃料電池と比較することができる。場合によっては、一つまたは複数の形体は、水素消費率を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。場合によっては、一つまたは複数の形体は、水素消費率を最大で5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。場合によっては、水素消費率は、燃料電池に供給される水素の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%であることができる。場合によっては、水素消費率は、燃料電池に供給される水素の最大で約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%であることができる。
【0246】
場合によっては、燃料電池の水素消費率を調整して、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持することができる。自己熱改質プロセスは、アンモニア改質器のアンモニア改質プロセスが、アンモニア改質器によって生成される水素の少なくとも一部を燃焼または消費することによって、正味でプラスの水素を生産させるプロセスとして解釈されることができる。場合によっては、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスは、燃料電池に供給されるが燃料電池によって消費されない水素(例えば、未転化水素)のうちの少なくとも一部を燃焼させることによって維持される。例えば、未転化水素はアンモニア改質器の一つまたは複数の燃焼ヒーターに導かれてもよく、一つまたは複数の燃焼ヒーターで燃焼させてアンモニア改質器を加熱してもよい。場合によっては、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスは、燃料電池に供給されるが燃料電池によって消費されない水素のうちの少なくとも一部を燃焼させることによって、および、さらに燃料電池から生成される電力のうちの少なくとも一部によって得られる電気加熱によって維持される。場合によっては、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスは、アンモニア改質器によって生成される水素の少なくとも一部を燃焼させることによって、および、さらに燃料電池から生成された電力の少なくとも一部によって得られる電気加熱によって維持される。
【0247】
水素消費率は、燃料電池の負荷電力(例えば、燃料電池と電気的に通信する装置が必要とする電力)を調節することによって調整されてもよい。場合によっては、燃料電池の水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために燃料電池に供給される水素の約20%~40%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために燃料電池に供給される水素の約30%~50%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために燃料電池に供給される水素の約40%~60%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために燃料電池に供給される水素の約50%~70%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために燃料電池に供給される水素の約60%~80%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために燃料電池に供給される水素の約70%~90%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために燃料電池に供給される水素の約55%~75%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために、少なくとも約20、30、40、50、60、70、80、または90%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために、最大で約20、30、40、50、60、70、80、または90%である。
【0248】
場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスを維持するために、目標水素消費率の選択される許容範囲内に維持される。例えば、選択される許容範囲10%で目標水素消費率50%の場合、水素消費率は45%~55%の範囲に維持されることができる。場合によっては、目標水素消費率の選択される許容範囲は、目標消費率の少なくとも約1%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%である。場合によっては、目標水素消費率の選択される許容範囲は、目標消費率の最大で約1%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%である。場合によっては、水素消費率は、アンモニア改質器の温度に基づいて少なくとも部分的に調整される。場合によっては、アンモニア改質器の一つもしくは複数の燃焼ヒーターまたはアンモニア改質器の温度が低下し始めると、水素消費率が低下し、より多くの水素が一つまたは複数の燃焼ヒーターに供給される。場合によっては、アンモニア改質器の一つもしくは複数の燃焼ヒーターまたはアンモニア改質器の温度が上昇し始めると、水素消費率が増加し、より少ない水素が一つまたは複数の燃焼ヒーターに供給される。
【0249】
場合によっては、燃料電池の水素消費率は、目標水素消費率の選択される許容範囲内に維持され、一つまたは複数の給気ユニットによって供給される少なくとも酸素を含む一つまたは複数の空気流量が調整され、アンモニア改質器の自己熱改質プロセスが維持される。場合によっては、アンモニア改質器の一つもしくは複数の燃焼ヒーターの温度、またはアンモニア改質器の温度が上昇し始めると、一つまたは複数の空気流量が減少する(一つまたは複数の燃焼ヒーターに供給される酸素がより少なくなる)。場合によっては、アンモニア改質器の一つもしくは複数の燃焼ヒーターまたはアンモニア改質器の温度が低下し始めると、一つまたは複数の空気流量が増加する(これにより、より多くの酸素が一つまたは複数の燃焼ヒーターに供給される)。場合によっては、燃料電池の水素消費率および一つまたは複数の空気流量の両方が、アンモニア改質器の一つもしくは複数の燃焼ヒーターの温度および/またはアンモニア改質器の温度に少なくとも部分的に基づいて同時に調整される。
【0250】
一つまたは複数の形体は、燃料電池の出力電圧を増加させる可能性がある。燃料電池の出力電圧の増加は、形体を全く備えない同等の燃料電池と比較することができる。場合によっては、一つまたは複数の形体は、出力電圧を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。場合によっては、一つまたは複数の形体は、出力電圧を最大で5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる。
【0251】
一つまたは複数の形体は、燃料電池の出力密度を増加させることができる。燃料電池の出力密度の増加を、形体を全く備えない同等の燃料電池と比較することができる。場合によっては、一つまたは複数の形体は、出力密度を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させることができる。場合によっては、一つまたは複数の形体は、出力密度を最大で5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させることができる。燃料電池の出力密度は、少なくとも約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/L(すなわち、電力出力の、一つもしくは複数の燃料電池または一つもしくは複数の燃料電池スタックの体積に対する比)とすることができる。燃料電池の出力密度は、最大で約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lとすることができる。
【0252】
一つまたは複数の形体は、燃料電池の物理的な設置面積(例えば、サイズ/体積、重量等)を低減することができる。設置面積の低減により、燃料電池を、軽量化および/もしくは体積の縮小が望ましい用途(例えば、航空機)、またはサイズが制限され、かつ電力要件が高い用途(例えば、一部の産業用車両)に組み込むことが可能となる。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体を備える燃料電池は、燃料電池の電力出力の、アノードの投影表面積に対する比、少なくとも約0.05W/cm2を得るように構成されることができる。いくつかの実施形態では、比は、少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2であることができる。いくつかの実施形態では、比は、最大で約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2であることができる。この比は、約25モル%の窒素および約75モル%の水素を含む第一の連続流を受け入れるアノードチャネル、および少なくとも20モル%の酸素を含む第二の連続流(例えば、空気)を受け入れるカソードチャネルに基づいてもよい。場合によっては、比は、少なくとも約0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、または100000モル/秒の水素流量を含む第一の連続流に基づいてもよい。場合によっては、比は、少なくとも約0.0001、0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、100000、1000000モル/秒の酸素流量を含む第二の連続流に基づいてもよい。場合によっては、比は、アンモニア改質器からの水素および窒素を含む第一の連続流に基づくことができる。投影表面積は、平坦な平面上に投影されるアノードの可能な最大表面積として解釈されてもよい。投影表面積は、アノードの最大表面の表面積とすることができる。最大表面は、アノードの最大の平面で定義されることができる。
【0253】
図6は、いくつかの実施形態による、複数の燃料電池を備える燃料電池のスタックまたはモジュール(601)を概略的に例示する。複数の燃料電池の各燃料電池は、一つまたは複数の構成要素を備えてもよい。一つまたは複数の構成要素は、(例えば、空気を流すための)カソードの一つまたは複数のチャネル、カソードの集電層、およびカソードのガス拡散層(603、GDL)を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の構成要素は、アノードのガス拡散層(605;GDL)およびアノードの集電層(606)をさらに備えてもよい。場合によっては、一つまたは複数の構成要素は、カソードのGDL(603)とアノードのGDL(605)との間に配置される電解質(604)をさらに備えてもよい。複数の燃料電池は、互いに隣接して連結することができる。
【0254】
燃料電池の構造は、一つまたは複数の燃料電池を備える一つまたは複数の燃料電池スタックもしくはモジュールでの使用に適している場合がある。燃料電池モジュールは、燃料電池のスタックまたは燃料電池の複数のスタックを備えてもよい。燃料電池は、横型構造または円形構造で配置されてもよい。燃料電池スタックの燃料電池は、互いの上および/または互いの隣に配置されてもよい。燃料電池のそれぞれは、原料材料を受け取るための一つまたは複数の流入口を備えてもよい。燃料電池スタックまたは燃料電池スタックの一つもしくは複数の燃料電池は、発電する原料材料を受け取るために、アンモニア改質器または反応器と流体連通していてもよい。燃料電池は、直列にまたは並列に連結していてもよい。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池スタックもしくはモジュールは、直列または並列に互いに流体連通していてもよい。燃料電池は、原料材料を処理して電気エネルギーを生成するように構成されてもよい。燃料電池スタックまたはモジュール(例えば、601)は、任意の数の燃料電池を備えてもよい。例えば、燃料電池は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10,000個の燃料電池を備えることができる。燃料電池は、最大で2、3、4、5、6、7、8、9、10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10,000個の燃料電池を備えることができる。
【0255】
図7は、いくつかの実施形態による、水素と窒素との混合物が供給される多層ガス拡散層構造を備える燃料電池のスタックの耐久性試験結果を概略的に例示する。耐久性試験は、32個の燃料電池を備える燃料電池スタックおよび二重層構造を備えるガス拡散層を使用して行われた。(水素対窒素体積比3:1を含む)水素と窒素との気体混合物を、一時間の耐久性試験のために燃料電池スタックに供給した。気体水素は、15標準リットル/分の体積流量で供給され、気体窒素は、5標準リットル/分の体積流量で供給された。
図7のプロットに示すように、燃料電池スタックの電力出力は約572ワットで安定化した。
【0256】
図8は、いくつかの実施形態による、アンモニア改質プロセスから生成される水素と窒素との混合物(水素の窒素に対する体積比3:1)が供給される多層ガス拡散層構造を備える燃料電池のスタックの、耐久性試験結果を概略的に例示する。水素混合物中のアンモニア濃度は、1ppm未満に維持されることができる。五つの燃料電池のスタックは、アンモニア改質プロセス中に生成されるガス混合物を使用して試験された。アンモニア改質中に生成されるリフォメートガスの処理を含む第一の試験シナリオと、ガスタンクからの水素と窒素との混合物の処理を含む第二の試験シナリオとの間には、燃料電池の性能に明らかな違いは見られなかった。さらに、動作期間中、燃料電池の性能に大きな劣化は観察されなかった。
【0257】
スタック内の燃料電池は、電気的に結合されることができる。燃料電池は、より高い電流を供給するために直列に電気的に結合されることができる。場合によっては、燃料電池は、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、または1.2Vの出力電圧を供給することができる。場合によっては、燃料電池は、最大で約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、または1.2の出力電圧を供給することができる。電気的に直列に結合される燃料電池は、直列に結合される燃料電池のそれぞれの出力電圧の合計とほぼ等しい総出力電圧を供給することができる。例えば、複数の燃料電池は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900Vを供給することができる。複数の燃料電池は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900kVを供給することができる。複数の燃料電池は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900MVを供給することができる。複数の燃料電池は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900Vを供給することができる。複数の燃料電池は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900kVを供給することができる。複数の燃料電池は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900MVを供給することができる。
【0258】
燃料電池は、より高い電流を供給するために並列に電気的に結合されることができる。燃料電池は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100Aを供給することができる。燃料電池は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100Aを供給することができる。並列に電気的に結合される燃料電池は、並列に結合される燃料電池のそれぞれの出力電流の合計に等しい総出力電流を供給することができる。例えば、複数の燃料電池は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900Aを供給することができる。複数の燃料電池は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900kAを供給することができる。複数の燃料電池は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900MAを供給することができる。複数の燃料電池は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900Aを供給することができる。複数の燃料電池は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900kAを供給することができる。複数の燃料電池は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、または900MAを供給することができる。
【0259】
一つまたは複数のアンモニア改質器は、水素および窒素を含む複数の流れを複数の燃料電池に供給するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のアンモニア改質器は、一つのアンモニア改質器を備える。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のアンモニア改質器は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアンモニア改質器を備える。
【0260】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池とは異なる電力を出力する。場合によっては、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、電力出力を低減するように構成され、一方、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池は、それぞれの電力出力を維持する。例えば、複数の燃料電池のうちの一つまたは複数の燃料電池は、動作可能にまたは断続的に電力出力を第一の電力レベルの約0%~50%に低減することができ、一方、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池は、第一の電力レベルの約50%~100%を出力する。場合によっては、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、電力出力を増加させるように構成され、一方、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池は、それらの電力出力を維持する。
【0261】
場合によっては、複数の燃料電池を備えるシステムは、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池の故障を検出するように構成されることができる。故障は、少なくとも一つの燃料電池およびコントローラーに動作可能に結合される、例えば、温度センサー、電圧センサー、電流センサー、圧力センサー、流量センサー等によって検出されることができる。場合によっては、故障を検出した後、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、故障に基づいて発電を停止または低減するように構成され、および/または少なくとも一つの燃料電池の入口流は、故障に基づいて減少または停止するように構成され、一方、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池は電力を出力し続けることができる。コントローラーは、少なくとも一つの燃料電池を動作させて、入口流を減少または停止させることができる。場合によっては、故障は、入口流の温度が閾値温度よりも高いこと、アンモニア濃度が閾値濃度よりも高いこと、入口流の圧力が閾値圧力よりも高いこと、電圧が閾値電圧未満に低下すること、入口流量が閾値流量より少ないまたは多いこと等を含むことができる。場合によっては、故障が少なくとも部分的に解決された後、コントローラーは、少なくとも一つの燃料電池を動作させて、入口流量または発電量を増やすことができる。場合によっては、入口流の温度が目標温度範囲に戻る、アンモニア濃度が閾値濃度未満に戻る、入口流の圧力が目標圧力範囲に戻る、電圧レベルが目標電圧範囲に戻る、または、入口流量が目標流量範囲に戻る、のうちの少なくとも一つが発生すると、故障は少なくとも部分的に解決される。
【0262】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池は、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が複数の燃料電池のうちの他の燃料電池とは異なる少なくとも一つの燃料電池を備える。いくつかの実施形態では、複数の燃料電池スタックまたはモジュールは、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの他のスタックまたはモジュールとは異なる少なくとも一つの燃料電池スタックまたはモジュールを備える。
【0263】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの他の燃料電池と直列に流体連通している。例えば、複数の燃料電池のうちの一つまたは複数の燃料電池の出口流は、複数の燃料電池のうちの一つまたは複数の他の燃料電池の入口流を供給することができる。場合によっては、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が、直列に流体連通する複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの他の燃料電池とは異なる。
【0264】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの他の燃料電池に並列に流体連通している。場合によっては、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が、並列に流体連通する複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの他の燃料電池とは異なる。
【0265】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの少なくとも一つの燃料電池スタックまたはモジュールは、複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの少なくとも一つの他の燃料電池スタックまたはモジュールに直列に流体連通している。例えば、複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの一つまたは複数の燃料電池スタックまたはモジュールの出口流は、複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの一つまたは複数の他の燃料電池スタックまたはモジュールの入口流を供給することができる。場合によっては、複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの少なくとも一つの燃料電池スタックまたはモジュールは、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が、直列に流体連通する複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの少なくとも一つの他の燃料電池スタックまたはモジュールとは異なる。例えば、出口流を第二の燃料電池スタックの入口流に排出する第一の燃料電池スタックは、サイズがより大きくなってもよく、またはより高い電力を出力してもよい。
【0266】
いくつかの実施形態では、複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの少なくとも一つの燃料電池スタックまたはモジュールは、複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの少なくとも一つの他の燃料電池スタックまたはモジュールに並列に流体連通している。場合によっては、原料材料を含む流れは、目標流量(例えば、単一の燃料電池スタックの目標入口流量)の少なくとも約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%以内で、複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの二つ以上の燃料電池スタックまたはモジュールの間で分配されてもよい。場合によっては、原料材料を含む流れは、目標流量の最大で約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%以内で、複数の燃料電池スタックまたはモジュールの二つ以上の燃料電池スタックまたはモジュールの間で分配されてもよい。場合によっては、原料材料を含む流れは、分配係数によって、複数の燃料電池スタックまたはモジュールの二つ以上の燃料電池スタックまたはモジュールの間で分配されるされてもよい。例えば、分配係数が約4~5である場合、第一の燃料電池スタックは、第二の燃料電池スタックよりも(例えば、原料材料の重量、体積、モル、または濃度で)約4~5倍高い原料材料を含む流れを受け入れてもよい。場合によっては、分配係数は、少なくとも約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であってもよい。場合によっては、分配係数は、最大で約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であってもよい。場合によっては、少なくとも一つの燃料電池スタックまたはモジュールは、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が、並列に流体連通する複数の燃料電池スタックまたはモジュールのうちの少なくとも一つの他の燃料電池スタックまたはモジュールとは異なる。
【0267】
場合によっては、燃料電池は、水素消費率を断続的に減少させ(したがって、燃料電池を出る未転化水素の流量を増加させ)、水素、窒素、または水のうちの少なくとも一つをパージするように動作されてもよい。水素消費率は、水素および窒素の第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くことによって低減されることができる。場合によっては、第一の連続流は、アンモニア改質器の一つまたは複数の燃焼ヒーターと直接流体連通することができる。場合によっては、第一の連続流の少なくとも一部を、一つまたは複数の燃焼ヒーターの一つまたは複数の燃焼排気部で燃焼させることができる。場合によっては、水素を含む第一の連続流の少なくとも一部は、一つまたは複数の燃焼ヒーターの一つまたは複数の燃焼排気部から排出される。
【0268】
一つまたは複数の燃焼ヒーターは、アンモニア改質器を加熱するためにアンモニア改質器と連動することができる。一つまたは複数の燃焼ヒーターは、第一の連続流の少なくとも一部を受け取るために燃料電池と流体連通することができる。
【0269】
一つまたは複数の形体は、選択材料のアノードガス拡散層からのパージを促進するように構成されることができる。選択材料は、窒素、アンモニア、水、または一つまたは複数の不純物のうちの一つまたは複数を含むことができる。場合によっては、燃料電池は、選択材料および未転化水素を燃料電池から排出するための一つまたは複数の出口ポートを備えることができる。場合によっては、複数の燃料電池からの未転化水素は、燃焼加熱のために少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器に導かれることができる。一つまたは複数の給気ユニットは、未転化水素の燃焼のためにアンモニア改質器に少なくとも酸素を供給することができる。場合によっては、複数の燃料電池からの未転化酸素(例えば、一つまたは複数のカソード出口流)は、未転化水素の燃焼のためにアンモニア改質器に少なくとも酸素を供給することができる。場合によっては、水は、未転化水素を燃焼する前に未転化水素を含む流れから除去されてもよい。場合によっては、未転化水素を含む流れを燃焼させることができる。本明細書に開示のシステムおよび方法は、一つまたは複数の燃料電池を使用して実施されてもよい。一つまたは複数の燃料電池は、本明細書の他の箇所に開示されているような燃料電池スタック内に配置されてもよい。いくつかの非限定的な実施形態では、一つまたは複数の燃料電池は、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間に配置される電解質を含んでもよい。場合によっては、アノードは、アノードのガス拡散層を通って原料材料を導くための一つまたは複数のチャネルを備えるガス拡散層を備え、電流を生成するための原料材料の処理を促進してもよい。場合によっては、一つまたは複数のチャネルは、アノードのガス拡散層を通って原料材料の拡散を高めるように構成される一つまたは複数の表面形体を備えてもよい。原料材料は、例えば、水素と窒素との気体混合物を含んでもよい。場合によっては、原料材料を処理することは、原料材料の一つまたは複数の水素分子を一つまたは複数のプロトンおよび一つまたは複数の電子に解離することを含んでもよい。
【0270】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の燃料電池は、アンモニアを触媒分解するために一つまたは複数の反応器モジュールと流体連通してもよい。一つまたは複数の燃料電池は、一つまたは複数の反応器モジュールを使用して生成される水素および/または窒素を受け取り、水素/窒素混合物を処理して電気エネルギーを生成するように構成されてもよい。
【0271】
場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、一つまたは複数の反応器と流体連通してもよい。一つまたは複数の反応器は、アンモニアを触媒分解して水素を生成するように構成されてもよい。一つまたは複数の反応器からの出口流は、水素、窒素、および/または未転化アンモニアを含んでもよい。一つまたは複数の反応器からの出口流は、一つまたは複数の燃料電池に導かれてもよく、燃料電池は出口流またはその一部を使用して(すなわち、処理して)電気エネルギーを発生させるように構成されてもよい。
【0272】
一態様では、本開示は、水素を処理するための方法を提供する。方法は、水素および/または窒素を含む反応器出口流を一つまたは複数の燃料電池に供給することを含んでもよい。反応器出口流は、アンモニアを触媒分解するための反応器または改質器からであってもよい。場合によっては、反応器出口流は、アンモニアを触媒分解するための改質器の様々な構成要素またはサブ構成要素からであってもよい。様々な構成要素またはサブ構成要素は、例えば、反応器、吸着塔、または改質器の熱交換器を備えてもよい。方法は、一つまたは複数の燃料電池を使用して、反応器出口流を処理して電気(すなわち、電流)を生成することをさらに含んでもよい。
【0273】
場合によっては、一つまたは複数の反応器からの出口流は、反応器出口流が一つまたは複数の燃料電池に導かれる前に、過剰なアンモニアまたは微量アンモニアを除去するために、一つまたは複数の吸着体に導かれてもよい。アンモニアは燃料電池に有害である可能性があるため、吸着剤は、一つまたは複数の燃料電池の性能および/または寿命を維持するのに役立つことができる。吸着体は、一定のサイクル数または動作数後に(例えば、カートリッジとして)交換可能であることができる。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の吸着体からの出口流中のアンモニアの濃度は、一つまたは複数の吸着体と直列に流体連通する追加のアンモニア濾過システムを使用して、(一つまたは複数の吸着体から一つまたは複数の燃料電池に出口流を供給する前に)さらに低減されることができる。追加のアンモニア濾過システムは、吸着体ベース、膜ベース、吸収体ベース、溶媒ベース、水ベース、または酸性ベースのアンモニア濾過システムであってもよい。場合によっては、追加のアンモニア濾過システムは、一つまたは複数のアンモニア濾過カートリッジを備え、その結果、一つまたは複数のカートリッジが完全にまたは少なくとも部分的に使用済みである場合、一つまたは複数の完全にまたは少なくとも部分的に使用済みのカートリッジを、一つまたは複数の新しいアンモニア濾過カートリッジと交換することができる。
【0274】
場合によっては、燃料電池は、複数の吸着塔と流体連通してもよい。複数の吸着塔は、少なくとも第一の吸着塔および第二の吸着塔を備えることができる。反応器出口流が一つまたは複数の燃料電池に導かれる前に、第一および/または第二の吸着塔を使用して反応器出口流からどんな微量のアンモニアでも除去することができる。第一の吸着塔が使用されている間、(例えば、アンモニアが第二の吸着塔から脱離されるように)第二の吸着塔が再生されてもよい。第一の吸着塔が完全に飽和すると(例えば、第一の吸着塔が追加のアンモニアを吸着できない場合)、第二の吸着塔は部分的にまたは完全に再生され、別のサイクルまたは操作で使用できる状態になることができる。本明細書に記載の実施形態のいずれかでは、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、九つ、十、またはそれ以上の吸着塔を使用して、反応器出口流が一つまたは複数の燃料電池に到達する前に、反応器の出口流を濾過することができる。
【0275】
プロトン交換膜燃料電池
本明細書に開示の燃料電池は、様々なタイプの燃料電池を含んでもよい。場合によっては、電解質は膜を含んでもよい。場合によっては、膜はプロトン交換膜を含んでもよい。場合によっては、燃料電池は、プロトン伝導性ポリマー電解質膜を備える一つまたは複数のプロトン交換膜燃料電池(PEMFC)を備えてもよい。プロトン交換膜燃料電池を使用して、水素と酸素とを電気化学的に反応させることによって、化学エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。場合によっては、PEMFCは、PEMFCのアノード側とカソード側とを分離するプロトン導電性高分子膜を備えてもよい。場合によっては、燃料電池は、一つもしくは複数のPEMFC、一つもしくは複数の固体酸化物形燃料電池(SOFC)、一つもしくは複数の溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、一つもしくは複数のアルカリ形燃料電池(AFC)、一つもしくは複数のアルカリ膜形燃料電池(AMFC)、または一つもしくは複数のリン酸形燃料電池(PAFC)を備えてもよい。
【0276】
本開示の燃料電池は、水素および/または窒素の混合物での使用に適している一つまたは複数のPEMFCを含むことができる。場合によっては、本開示の燃料電池を使用して、不純物を含有する水素ガス混合物から電気エネルギーを生成することができるが、本開示の燃料電池でなければ、不純物が従来の燃料電池(その一部は、原料材料として最大約99.7%の純粋な水素を必要とする場合がある)の性能を劣化させることになる。本開示の燃料電池は、デッドエンド型構造を備える燃料電池(例えば、燃料電池から外へ未転化水素および/または窒素を導くように構成されるアノードチャネルに出口のない燃料電池)と比較して、より良好な性能を提供することができる。デッドエンド型構造では、適切なパージを行わないとN2濃度が蓄積する可能性があるため、H2/N2混合物の効率的な処理ができない。本開示の燃料電池は、(連続的なパージを行わないとN2濃度が蓄積する可能性があるため)H2/N2混合物の効率的な処理ができない断続的なパージ動作を行う燃料電池と比較して、より良好な性能を提供することができる。場合によっては、連続パージは、パージ時間比(一つまたは複数の燃料電池によって発電されている間の総パージ時間の総動作時間に対する比)に基づいて定義されてもよい。場合によっては、パージ時間比が少なくとも約0.5である(すなわち、N2のパージが総動作時間の少なくとも約50%の間に起こる)場合、一つまたは複数の燃料電池は連続的にパージされる。場合によっては、パージ時間比が少なくとも約0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である場合、一つまたは複数の燃料電池は連続的にパージされる。場合によっては、パージ時間比は約1である(すなわち、N2のパージは総動作時間の約100%の間で発生する)。本明細書に開示の燃料電池はまた、H2/N2混合物を許容するフロースルー構造の燃料電池(例えば、未転化水素および/または窒素を燃料電池の外に導くように構成されるアノードチャネルに出口を備えた燃料電池)と比較して、向上した性能を提供することができる。なぜなら、このようなフロースルー構造の燃料電池は、過剰なH2/N2混合物が供給されない場合、またはH2/N2混合物からのH2がアノードに十分に分散されない場合、燃料不足に陥る可能性があるからである。本開示の燃料電池は、N2濃度の蓄積に起因する可能性がある性能の同様な劣化に陥ることなく、H2/N2混合物を利用して処理するように構成されることができる。こうした利点は、例えば、燃料電池用に最適に構成されるアノードチャネル(例えば、カット部、カットアウト部、または溝部を備えるアノードチャネル)を使用して実現されることができる。
【0277】
原料材料
一態様では、本開示は、水素、窒素、アンモニア、および/または他のリフォメートガスを含有する様々なガス混合物と適合することができる燃料電池構造を提供する。このようなガス混合物は、アンモニア改質器またはアンモニアを処理する(すなわち、触媒分解する)ように構成される反応器によって得られることができる。水素は(MJ/kgで測定される)比較的高い重量密度を有するが、圧縮水素および液化水素用の燃料貯蔵システムには、特殊な貯蔵条件が設けられ、かつそれを維持する必要があるため、しばしば複雑である。例えば、ガスでの水素の貯蔵は、高圧タンク(例えば、350~700バールまたは5,000~10,000psi)を必要とすることになる。1気圧での水素の沸点が-252.8℃であるため、水素を液体として貯蔵するには、極低温温度を必要とする場合がある。水素担体としてアンモニアを使用すると、純粋な水素の保管と輸送に比べて、比較的標準的な条件(液体状態で0.8MPa、20℃)での容易な保管および便利な輸送を含むいくつかの利点をもたらすことができる。アンモニアはまた、比較的高い水素含有量(液体アンモニア1リットル当たり17.7重量%または120グラムのH2)を有する。さらに、Haber-Bosch法を使用したアンモニアの生成は、再生可能エネルギー源(例えば、太陽光発電、太陽熱、風力タービン、地熱、および/または水力発電)によって電力を供給されることができ、これにより、N2が唯一の副生成物であり、CO2のさらなる排出がないため、生成プロセスは環境的に安全かつ優しいものになる。アンモニアが作られると、アンモニアは、脱水素プロセスによって(すなわち、アンモニアを解離、分解、改質、またはクラッキングすることによって)水素を放出するように処理されることができる。
【0278】
原料材料は、様々な濃度の水素、窒素、およびアンモニアを含むことができる。原料材料がアンモニア改質器から直接供給される場合、窒素の水素に対する比は、モル比で窒素約1部、水素3部とすることができる。改質器によるアンモニアの転化の程度に応じて、原料材料にいくらかのアンモニアが存在する可能性がある。場合によっては、原料材料は、一つまたは複数の燃料電池に供給される前に別のガスと混合されてもよい。例えば、原料材料は、(例えば、純度99%を超える)高純度水素ガスの流れと混合されてもよい。原料材料は、(例えば、純度99%を超える)高純度窒素ガスの流れと混合されてもよい。原料材料は、一つまたは複数の燃料電池に供給される前に純化されることができる。例えば、原料材料を吸着体または吸収体と接触させて、原料材料中のアンモニア濃度を低減することができる。場合によっては、原料材料は、高純度窒素と高純度水素流とを混合することによって得られることができる。したがって、一つまたは複数の燃料電池に供給される水素、窒素、およびアンモニアの濃度および量を変化させることができる。
【0279】
図15は、エネルギー担体としてのアンモニア、およびアンモニアの様々な密度特性を、他の種類の燃料と比較して概略的に例示する。NH
3のH
2貯蔵容量は、アンモニア1リットル当たり約17.7重量%および120グラムのH
2である。他の燃料の種類、例えば水素と比較して、アンモニアは、その重量密度を考えると好ましい体積密度を示す。さらに、(炭素系燃料、例えばメタン、プロパン、メタノール、エタノール、ガソリン、E-10ガソリン、JP-8ジェット燃料、またはディーゼルを含む)他の種類の燃料と比較して、燃料としてアンモニアを使用すると、有害な排気物、例えばCO
2もCOも黒色炭素(すす)も作らず、かつ(特に選択的触媒還元[SCR]触媒と組み合わせると)NO
x(例えば、NO
2もN
2Oも)の排出物がゼロまたは無視できるほどにできる。したがって、エネルギー担体としてアンモニアを使用することにより、ここで開示されるシステムおよび方法のいくつかの実施形態は、(a)水素と比較してアンモニアの体積密度が大きいことと、(b)水素の貯蔵および輸送に通常使用される複雑で高圧の貯蔵容器を必要とせずに、標準的な温度および圧力でアンモニアを輸送できることと、を活用しながら、アンモニアが水素に分解されると、水素燃料の利点(例えば、環境的に安全で高い重量エネルギー密度)を利用することができる。
【0280】
いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が約30%~約99.7%のH2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が約30%~約99.99%のH2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が約70%~約99.999%のH2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、アンモニア改質によって提供される場合、体積分率が約70%~約80%のH2を含む。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の水素分離システム(例えば、圧力スイング吸着(PSA)または膜分離)を使用して、原料材料中の水素の体積分率を増加させることができる。
【0281】
いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99.7%、またはそれらの間の任意の値のH2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が少なくとも約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99.7%、またはそれらの間の任意の値のH2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が最大で約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99.7%、またはそれらの間の任意の値のH2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が約30%~約99.7%、約35%~約95%、約40%~約90%、約45%~約85%、約50%~約80%、約55%~約75%、約60%~約70%、約65%~約95%のH2を含む。
【0282】
いくつかの実施形態では、原料材料は、モル分率が少なくとも約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99.7%、またはそれらの間の任意の値のH2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、モル分率が最大で約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99.7%、またはそれらの間の任意の値のH2を含む。
【0283】
いくつかの実施形態では、原料材料は、分圧分率が少なくとも約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99.7%、またはそれらの間の任意の値のH2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、分圧分率が最大で約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99.7%、またはそれらの間の任意の値のH2を含む。
【0284】
原料材料は、様々な濃度の窒素を含むことができる。場合によっては、原料材料は、体積分率が少なくとも10%の窒素を含む。場合によっては、原料材料は、体積分率が少なくとも20%の窒素を含む。場合によっては、原料材料は、体積分率が約20%~約30%の範囲の窒素を含む。場合によっては、原料材料は、体積分率が約30%~約50%の範囲の窒素を含む。場合によっては、原料材料は、体積分率が約40%~約70%の範囲の窒素を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、またはそれらの間の任意の値の窒素を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が少なくとも約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、またはそれらの間の任意の値の窒素を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が最大で約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、またはそれらの間の任意の値の窒素を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、体積分率が約10%~約70%、約15%~約65%、約20%~約60%、約25%~約55%、約30%~約50%、約35%~約45%、約40%~約70%、またはそれらの間の任意の値の窒素を含む。
【0285】
いくつかの実施形態では、原料材料は、分圧分率が少なくとも約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、またはそれらの間の任意の値のN2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、分圧分率が最大で約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、またはそれらの間の任意の値のN2を含む。
【0286】
いくつかの実施形態では、原料材料は、モル分率が少なくとも約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、またはそれらの間の任意の値のN2を含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、モル分率が最大で約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、またはそれらの間の任意の値のN2を含む。
【0287】
原料材料は、様々な濃度のアンモニアを含むことができる。いくつかの実施形態では、原料材料は、濃度が約0.1ppm、約0.2ppm、約0.3ppm、約0.4ppm、約0.5ppm、約0.6ppm、約0.7ppm、約0.8ppm、約0.9ppm、約1ppm、約1.2ppm、約1.4ppm、約1.6ppm、約1.8ppm、約2ppm、またはそれらの間の任意の値未満のアンモニアを含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、濃度が最大で約0.1ppm、約0.2ppm、約0.3ppm、約0.4ppm、約0.5ppm、約0.6ppm、約0.7ppm、約0.8ppm、約0.9ppm、約1ppm、約1.2ppm、約1.4ppm、約1.6ppm、約1.8ppm、約2ppm、またはそれらの間の任意の値のアンモニアを含む。いくつかの実施形態では、原料材料は、濃度が約0.1ppm~約2ppm、約0.2ppm~約1.8ppm、約0.3ppm~約1.6ppm、約0.4ppm~約1.4ppm、約0.5ppm~約1.2ppm、約0.6ppm~約1ppm、約0.7ppm~約0.9ppm、または約0.8ppm~約2ppmのアンモニアを含む。いくつかの実施形態では、第一の連続流中のアンモニア濃度は、最大で1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmである。いくつかの実施形態では、第一の連続流中のアンモニア濃度は、少なくとも1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmである。
【0288】
原料材料は、様々な圧力で一つまたは複数の燃料電池に供給されることができる。原料材料は、少なくとも約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、または40バールの絶対圧力で一つまたは複数の燃料電池に供給されることができる。原料材料は、最大で約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、または40バールの絶対圧力で一つまたは複数の燃料電池に供給されることができる。原料材料は、約1~5バールの絶対圧力で一つまたは複数の燃料電池に供給されることができる。原料材料の圧力は、原料材料が一つまたは複数の燃料電池に供給される間、選択される許容範囲内に維持されることができる。選択される許容範囲は、絶対圧力の1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、150、200、300、400、500、または1000パーセントとすることができる。原料材料の圧力または流量は、原料材料が一つまたは複数の燃料電池に供給されている間に調整されることができる。一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、圧力または流量を調整することができる。例えば、一つまたは複数の圧力調節器は、一つまたは複数の燃料電池に供給される原料材料の圧力を、約5~10バールの絶対圧力から約1.5~3バールに減少させることができる。一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせは、燃料電池の上流または下流に配置されることができる。一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせは、燃料電池の下流に配置され、未転化水素または任意の他の流れの逆流を防止または低減することができる。
【0289】
場合によっては、原料材料は、複数の流れとして、複数の燃料電池、燃料電池スタック、または燃料電池モジュールに供給されることができる。複数の流れの流量または圧力は、維持または調整されることができる。一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、圧力または流量を調整することができる。場合によっては、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池は、複数の流れのうちの他の流れの流量とは異なる流量で流れを受け取ることができる。場合によっては、複数の燃料電池のそれぞれは、複数の流れのうちの一つを、複数の流れのうちの他の流れの他の流量とほぼ同じ流量か、または他の流れの他の流量の選択される許容範囲内の流量で、受け取ることができる。場合によっては、選択される許容範囲は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%である。場合によっては、選択される許容範囲は、最大で約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%である。
【0290】
改質器
図9は、電気エネルギーを生成するために原料材料910を処理するための例示的なシステムのブロック図を概略的に例示する。原料材料910は水素を含むことができる。場合によっては、原料材料910は、一つまたは複数の他のガス、例えば、酸素(O
2)、窒素(N
2)、および/またはアンモニア(NH
3)をさらに含んでもよい。原料材料910は、アンモニア処理システムによって生成される一つまたは複数のリフォメートガスを含んでもよい。システムは、水素担体(例えば、アンモニア、液体有機水素担体(LOHC)、ギ酸(HCOOH)、またはメタノール(CH
3OH))をクラッキングまたは分解して、水素を抽出または生成するように構成されることができる。場合によっては、原料材料910は、様々な不純物、例えばアンモニア処理システムを通過した未転化アンモニア、アンモニア処理システムを使用して抽出された水素と混合された窒素、および/またはアンモニア処理システム内の他の微量材料を含んでもよい。
【0291】
原料材料910は、燃料電池920に供給されてもよい。燃料電池920は、水素を処理して電気エネルギー930を生成するように設計または構成されてもよい。電気エネルギー930は、例えば、陸上車両、航空機車両、水上車両、船舶車両、潜水艦車両、もしくは水陸両用車両、移動式もしくは固定式電気装置、または定置型電力網を含む、様々なシステム、車両、および/またはデバイスに電力を供給するために使用されることができる。場合によっては、電気エネルギー930は、様々なシステム、車両、および/またはデバイスのバックアップ電力として使用されることができる。
【0292】
上記のように、水素および/または窒素を含むことができる原料材料910を使用して電気エネルギー930(例えば、電流または電子の流れ)を生成するために、一つまたは複数の燃料電池920を使用することができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、燃料の電気化学反応によって電気エネルギー930を生成することができる。燃料は、原料材料910中に水素を含むことができる。燃料電池によって生成される電気を使用して、一つまたは複数のシステム、車両、またはデバイスに電力を供給することができる。いくつかの実施形態では、燃料電池によって生成される過剰な電気は、将来の使用のために一つまたは複数のエネルギー貯蔵ユニット(例えば、電池)に貯蔵されてもよい。いくつかの実施形態では、燃料電池は、より大きな燃料電池システムの一部として設けられてもよい。
【0293】
いくつかの非限定的な例では、燃料電池システムは電気分解モジュールを備えることができる。一つまたは複数の燃料電池の副生成物(例えば、水)の電気分解は、副生成物を一つまたは複数の構成要素(例えば、酸素および/または水素)に分解することによって、副生成物を除去することを可能にすることができる。副生成物の電気分解はまた、燃料電池のための別の燃料(例えば、水素)を生成することができる。電気分解モジュールを運転するのに必要とされるエネルギーの一部は、太陽光発電、風力発電、水力発電、原子力発電、燃焼機関、燃焼タービン、蒸気タービン等を含むがこれらに限定されない余剰電力源から得られることができる。場合によっては、燃料電池は、一つまたは複数の改質器から原料材料を受け取ってもよい。一つまたは複数の改質器は、アンモニアの触媒分解またはクラッキングを実行して、水素を抽出および/または生成するように構成される改質器を備えてもよい。改質器からの出口流は、抽出される水素および/または他のガス(例えば、窒素および/またはアンモニア)を含んでもよい。出口流は、電気エネルギーを生成するために、燃料電池によって使用可能な原料材料に対応することができる。場合によっては、改質器は熱エネルギーを使用して動作されてもよい。場合によっては、改質器は、改質器の動作を促進するために熱エネルギーを生成する燃焼器を使用して加熱されてもよい。場合によっては、熱エネルギーは、化学化合物(例えば、水素または炭化水素)の燃焼から生成されてもよい。改質器を使用して生成および/または抽出される水素は、一つまたは複数の燃料電池に供給されてもよく、燃料電池は電気エネルギーを作り、一つまたは複数のシステム、サブシステム、または動作するために電気エネルギーを必要とする装置に電力を供給してもよい。場合によっては、改質器を使用して生成および/または抽出される水素は、一つまたは複数の他の反応器または改質器に供給されてもよい。このような場合、一つまたは複数の他の反応器または改質器は、水素を燃焼して熱エネルギーを生成するように構成されてもよい。このような熱エネルギーを用いて、一つまたは複数の他の反応器または改質器を加熱してアンモニアの別の触媒分解またはクラッキングを促進させ、別の水素を抽出および/または作る。場合によっては、改質器または反応器は、電気加熱、抵抗加熱、またはジュール加熱を使用して加熱されてもよい。場合によっては、改質器または反応器は、燃焼加熱および電気加熱、抵抗加熱、またはジュール加熱を使用して加熱されてもよい。このような場合、電流を、電気ヒーター、触媒、または改質器の触媒床に流して、触媒を直接加熱してもよい。
【0294】
図10は、いくつかの実施形態による、燃料電池にリフォメートガスを供給するためのプロセスを概略的に例示する。リフォメートガスは、水素と窒素の混合物を含んでもよい。混合物は、重量または体積比で水素ガスの窒素ガスに対する比を備えてもよい。比は、例えば、X:Yであってもよく、式中、Xは水素(例えば、アンモニア改質の場合は3)に対応し、Yは窒素(例えば、アンモニア改質の場合は1)に対応し、XおよびYは1以上の任意の整数である。リフォメートガスは、改質器(またはその任意の構成要素もしくはサブ構成要素)からの出口流を構成する一つまたは複数のガスを含んでもよい。改質器は、アンモニアを触媒分解するためのアンモニア改質器を備えてもよい。アンモニアの触媒分解は、熱源を使用して促進されることができる。熱源は、一つもしくは複数の燃焼器および/または一つもしくは複数の電気ヒーターを備えてもよい。一つまたは複数の燃焼器は、水素、アンモニア、一つまたは複数の炭化水素、またはそれらの任意の組み合わせを燃焼させて、熱エネルギーを生成するように構成されてもよい。一つまたは複数の電気ヒーターは、ジュール加熱機構によって電気エネルギーを熱エネルギーに変換するように構成されてもよい。熱エネルギーは、アンモニアの触媒分解を促進するために使用されることができる。
【0295】
チャネル形体
一つまたは複数の形体は、様々な寸法、形状、および向きを備えることができる。場合によっては、一つまたは複数の形体は、一つまたは複数のカット部、一つまたは複数のカットアウト部、一つまたは複数の溝部、またはそれらの任意の組み合わせを備えることができる。場合によっては、カット部は、アノードチャネル内の切開部またはスリットであってもよい。場合によっては、カット部は、アノードチャネルから実質的に少量の材料(例えば、重量で材料がゼロまたは材料がほぼゼロ、例えば、約1~3重量%未満)の除去を含んでもよい。カットアウト部は、アノードチャネル内の開口部とすることができる。カットアウト部は、アノードチャネルからの相当量の材料の除去を含んでもよい。溝部は、アノードチャネルの厚さ全体を貫通しては延在しない深さを備えるアノードチャネル内の凹部またはトレンチであることができる。溝部は、アノードチャネルからの相当量の材料の除去を含んでもよい。溝部は、アノードチャネルから実質的に少量の材料を除去することを含むことができる。
【0296】
一つまたは複数の形体は、様々な深さを備えることができる。一つまたは複数の形体は、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mm未満の深さを備えることができる。一つまたは複数の形体は、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mmを超える深さを備えることができる。一つまたは複数の形体の深さは、GDLの厚さと比べて解釈されてもよい。場合によっては、深さは、GDLの厚さの少なくとも1/32、1/16、1/8、1/4、1/2、3/4、7/8、15/16、または31/32である。場合によっては、深さは、GDLの厚さの最大で1/32、1/16、1/8、1/4、1/2、3/4、7/8、15/16、または31/32である。
【0297】
一つまたは複数の形体は、様々な表面積を備えることができる。一つまたは複数の形体は、アノードチャネルの表面の一部にわたって延在することができる。場合によっては、一つまたは複数の形体の投影表面積の、アノードチャネルの投影表面積に対する比は、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である。場合によっては、一つまたは複数の形体の投影表面積の、アノードチャネルの投影表面積に対する比は、最大で0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である。
【0298】
一つまたは複数の形体は、任意の数の形体を備えることができる。場合によっては、一つまたは複数の形体は、二つ以上の形体を備えることができる。一つまたは複数の形体は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100個の形体を備えることができる。一つまたは複数の形体は、最大で1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100個の形体を備えることができる。
【0299】
一つまたは複数の形体は、様々な向きを含むことができる。場合によっては、二つ以上の形体における第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体の第二の形体の第二のセグメントに実質的に平行である。場合によっては、二つ以上の形体における第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体の第二の形体の第二のセグメントに実質的に垂直である。場合によっては、二つ以上の形体における第一の形体の少なくとも第一のセグメントは、二つ以上の形体の第二の形体の第二のセグメントに対してある角度をなし、角度は、0~90度、0~30度、15~75度、または30~60度である。場合によっては、二つ以上の形体を連結するまたは切り離すことができる。場合によっては、二つ以上の形体が交差することができる。形体は、アノードチャネルの最長面と実質的に平行とすることができる。形体は、アノードチャネルの最短面と実質的に平行とすることができる。一つまたは複数の形体は、様々な形状を備えることができる。例えば、一つまたは複数の形体は、実質的に直線形状、湾曲形状、蛇行形状、または別の形状を備えてもよい。
【0300】
図11は、燃料電池のアノードチャネルに利用されることができるカット構造の様々な実施例を概略的に例示する。カット構造は、燃料電池のアノードチャネルの表面全域に複数のカット部を備えてもよい。複数のカット部は、アノードチャネルの表面内に一つまたは複数のカット部を備え、アノード内の窒素の蓄積を低減し、かつ窒素がアノードのガス拡散層に蓄積しないように燃料電池から窒素が流出するのを促進する。本明細書では、用語「アノードチャネル」は、「アノードガス拡散層チャネル」、「アノード集電層チャネル」、またはその両方の組み合わせとして解釈され得ることに留意されたい。
【0301】
カット部は、アノードチャネル内に延在する、約0.01ミリメートル~約10mmの範囲の深さを備えてもよい。いくつかの実施形態では、深さは、少なくとも約0.01mm、約0.05mm、約0.1mm、約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.7mm、約0.8mm、約0.9mm、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、最大で約0.01mm、約0.05mm、約0.1mm、約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.7mm、約0.8mm、約0.9mm、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、0.01mm~約10mm、約0.05mm~約9mm、約0.1mm~約8mm、0.2mm~約7mm、約0.3mm~約6mm、約0.4mm~約5mm、0.5mm~約4mm、約0.6mm~約3mm、約0.7mm~約2mm、0.8mm~約1mm、または約0.9mm~約10mmである。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部は、アノードチャネル内に延在する、アノードチャネルの厚さと等しい深さを備えてもよい。
【0302】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部は、アノードチャネルの厚さの約1/8~約1/2の範囲の深さでアノードチャネル内に延在してもよい。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの少なくとも約1/8、約1/7、約1/6、約1/5、約1/4、約1/3、約1/2、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの最大で約1/8、約1/7、約1/6、約1/5、約1/4、約1/3、約1/2、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの1/8~約1/2、約1/7~約1/3、約1/6~約1/4、または1/5~約1/2である。例えば、2mmの厚さを備えるアノードチャネルでは、カット部は、約0.25mm~約1mmの範囲の深さを備えてもよい。
【0303】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数のカット部は、アノードチャネルの厚さの約1/2~約4/5の範囲の深さでアノードチャネル内に延在してもよい。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの少なくとも約1/2、約2/3、約3/4、約4/5、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの最大で約1/2、約2/3、約3/4、約4/5、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの1/2~約4/5、約2/3~約3/4、または約3/4~約4/5である。例えば、2mmの厚さを備えるアノードチャネルでは、カット部は、約1mm~約1.6mmの範囲の深さを備えてもよい。
【0304】
場合によっては、一つまたは複数のカット部の一部は、一つまたは複数のカット部の他とは異なる深さでアノードチャネル内に延在してもよい(例えば、カット部の第一のセットは0.25mmの深さを備えてもよく、カット部の第二のセットは0.5mmの深さを備えてもよい)。場合によっては、一つまたは複数のカット部のそれぞれは、同じ深さでアノードチャネルの中に延在してもよい。
【0305】
場合によっては、燃料電池は、一つまたは複数のアノードチャネルを有するアノードガス拡散層を備える。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のアノードチャネルは、一つまたは複数の形体を備える。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、アノードガス拡散層を通る原料材料の拡散および輸送を向上させるように構成される(i)一つまたは複数のカット部もしくは溝部、または(ii)一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部を備える。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体は、窒素がアノードガス拡散層内に蓄積しないように、アノードガス拡散層から燃料電池の外へ窒素の流れを導くように構成される。
【0306】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の形体のうちの一つの形体は、少なくとも約0.01mm、約0.05mm、約0.1mm、約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.7mm、約0.8mm、約0.9mm、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、またはそれらの間の任意の値である深さを有する。いくつかの実施形態では、深さは、最大で約0.01mm、約0.05mm、約0.1mm、約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.7mm、約0.8mm、約0.9mm、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、0.01mm~約10mm、約0.05mm~約9mm、約0.1mm~約8mm、0.2mm~約7mm、約0.3mm~約6mm、約0.4mm~約5mm、0.5mm~約4mm、約0.6mm~約3mm、約0.7mm~約2mm、0.8mm~約1mm、または約0.9mm~約10mmである。
【0307】
場合によっては、カット構造は、アノードチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する一つまたは複数のカット部を備えてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカット部は互いに平行であってもよい。他の場合では、一つまたは複数のカット部は、互いに平行でなくてもよく、並行である必要もない。場合によっては、カット部は、アノードチャネルの幅に沿って延在する一つまたは複数の水平なカット部、および/またはアノードチャネルの長さに沿って延在する一つまたは複数の垂直なカット部を備えてもよい。一つまたは複数の水平なカット部と一つまたは複数の垂直なカット部とは、互いに交差してもしなくてもよい。場合によっては、アノードチャネルの表面は、カット構造の一つまたは複数のセットを備えてもよい。カット構造の一つまたは複数のセットは、アノードチャネルの表面の異なる部分または領域上に配置されてもよい。場合によっては、カット構造の一つまたは複数のセットは、アノードチャネルの表面の異なる四分区画全体にわたって分配されてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカット部は、互いに対してある角度で配置されてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカット部は、互いに対して複数の異なる角度で配置されてもよい。
【0308】
図12は、燃料電池のアノードチャネルに利用されることができるカットアウト構造の様々な実施例を概略的に例示する。カットアウト構造は、燃料電池のアノードチャネルの表面全域に複数のカットアウト部(例えば、開口部)を備えてもよい。複数のカットアウト部は、アノードチャネルの表面に一つまたは複数のカットアウト部を備え、アノード内の窒素の蓄積を低減し、かつ窒素がアノードのガス拡散層に蓄積しないように燃料電池から窒素が流出するのを促進する。場合によっては、カットアウト部の面積比((i)カットアウト部の除去された面積の(ii)アノードチャネル表面の元の面積に対する比、例えば、表面の元の面積の20%が除去される場合、カットアウト部の面積比は0.2とすることができる)は、約0.01~約0.5の範囲とすることができる。場合によっては、カットアウト部の面積比は、約0.3~約0.7の範囲とすることができる。場合によっては、カットアウト部の面積比は、約0.5~約0.9の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、カットアウト部の面積比は、少なくとも約0.01、約0.05、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、カットアウト部の面積比は、最大で約0.01、約0.05、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、カットアウト部の面積比は、0.01~約0.9、約0.05~約0.8、約0.1~約0.7、0.2~約0.6、約0.3~約0.5、または約0.4~約0.9である。
【0309】
場合によっては、カットアウト構造は、アノードチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する一つまたは複数のカットアウト部を備えてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカットアウト部は、互いに平行であってもよい。他の場合では、一つまたは複数のカットアウト部は、互いに平行でなくてもよく、並行である必要もない。場合によっては、カットアウト部は、アノードチャネルの幅に沿って延在する一つもしくは複数の水平なカットアウト部、および/またはアノードチャネルの長さに沿って延在する一つもしくは複数の垂直なカットアウト部を備えてもよい。一つまたは複数の水平カットアウト部と一つまたは複数の垂直カットアウト部とは、互いに交差してもしなくてもよい。場合によっては、アノードチャネルの表面は、カットアウト構造の一つまたは複数のセットを備えてもよい。カットアウト構造の一つまたは複数のセットは、アノードチャネルの表面の異なる部分または領域上に配置されてもよい。場合によっては、カットアウト構造の一つまたは複数のセットは、アノードチャネルの表面の異なる四分区画全体にわたって分配されてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカットアウト部は、互いに対してある角度で配置されてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカットアウト部は、互いに対して複数の異なる角度で配置されてもよい。
【0310】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数の溝部は、アノードチャネルの厚さの約1/8~約1/2の範囲の深さでアノードチャネル内に延在してもよい。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの少なくとも約1/8、約1/7、約1/6、約1/5、約1/4、約1/3、約1/2、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの最大で約1/8、約1/7、約1/6、約1/5、約1/4、約1/3、約1/2、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの1/8~約1/2、約1/7~約1/3、約1/6~約1/4、または1/5~約1/2である。例えば、2mmの深さを備えるアノードチャネルでは、溝部は、約0.25mm~約1mmの範囲の深さを備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つまたは複数の溝部は、アノードチャネルの厚さの約1/2~約4/5の範囲の深さでアノードチャネル内に延在してもよい。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの少なくとも約1/2、約2/3、約3/4、約4/5、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの最大で約1/2、約2/3、約3/4、約4/5、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、深さは、アノードチャネルの厚さの1/2~約4/5、約2/3~約3/4、または約3/4~約4/5である。
【0311】
場合によっては、一つまたは複数の溝部は、アノードチャネルの厚さとは異なる深さでアノードチャネル内に延在してもよい。例えば、2mmの深さを備えるアノードチャネルでは、溝部は約1mm~約1.6mmの範囲の深さを備えてもよい。場合によっては、一つまたは複数の溝部は、アノードチャネルの厚さと等しい深さでアノードチャネル内に延在してもよい。場合によっては、溝部の面積比(溝部の面積のアノードチャネル表面の元の面積に対する比、例えば、元の面積の20%が溝部を構成する場合、溝部の面積比は0.2とすることができる)は、約0.01~約0.5の範囲とすることができる。場合によっては、溝部の面積比は、約0.3~約0.7の範囲であってもよい。場合によっては、溝部の面積比は、約0.5~約0.9の範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、溝部の面積比は、少なくとも約0.01、約0.05、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、溝部の面積比は、最大で約0.01、約0.05、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、またはそれらの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、溝部の面積比は、0.01~約0.9、約0.05~約0.8、約0.1~約0.7、0.2~約0.6、約0.3~約0.5、または約0.4~約0.9である。
【0312】
場合によっては、アノードチャネルは、アノードチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する一つもしくは複数のカット部、アノードチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する一つもしくは複数のカットアウト部、アノードチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する一つもしくは複数の溝部、またはカット部、カットアウト部および溝部の任意の組み合わせを備えてもよい。
【0313】
場合によっては、最小のカットアウト部の面積比が好ましい場合に、カット部が好ましい場合がある。場合によっては、カットアウト部もしくは溝部、またはそれらの組み合わせは、(例えば、比較的低い窒素パージ速度を達成する可能性があるカット部のみと比較して)より高い窒素パージ速度を達成するために好ましい場合がある。
【0314】
場合によっては、最小のカットアウト部の面積比または最小の溝部の面積比が好ましい場合、一つもしくは複数のカット部、一つもしくは複数のカットアウト部、または一つもしくは複数の溝部の組み合わせを使用してもよい。場合によっては、最小のカットアウト部の面積比または溝部の面積比は0.1未満であってもよい。場合によっては、最小のカットアウト部または溝部の面積比は0.2未満であってもよい。場合によっては、最小のカットアウト部または溝部の面積比は0.5未満であってもよい。
【0315】
場合によっては、アノードチャネルは、同じ深さでアノードチャネル内に延在するカット部およびカットアウト部の両方を備えてもよい。場合によっては、アノードチャネルは、異なる深さでアノードチャネル内に延在するカット部およびカットアウト部の両方を備えてもよい。
【0316】
場合によっては、カット部、カットアウト部、および溝部は、スタンピング、レーザーカッティング、エングレービング、化学エッチング、およびエンボス加工のうちの少なくとも一つを含む一つまたは複数の方法を使用して製造されてもよい。場合によっては、カットアウト部によって除去される材料は、リサイクルされ、一つまたは複数の燃料電池内に一つまたは複数のチャネルを形成するために使用されることができる。
【0317】
場合によっては、燃料電池は、アノードと流体連通する複数のチャネルを備える。複数のチャネルは、互いに隣接する層に積み重ねられることができる。
図6は、燃料電池を使用して水素と窒素との気体混合物を処理して電気エネルギーを生成する場合、燃料電池の性能を向上させるために実施できる多層アノードチャネル構造の様々な例を概略的に例示する。多層アノードチャネルは、複数の層を備えてもよい。複数の層は、少なくとも第一の層および第二の層を備えることができる。第一の層および第二の層のうちの少なくとも一つは、一つもしくは複数のカット部および/または一つもしくは複数のカットアウト部を備えてもよい。場合によっては、複数の層の第一の層は、カット部もカットアウト部も全く備えない場合がある。このような場合、複数の層の第二の層は、一つもしくは複数のカット部および/または一つもしくは複数のカットアウト部を備えてもよい。場合によっては、第一の層および第二の層のそれぞれは、一つもしくは複数のカット部および/または一つもしくは複数のカットアウト部を備えてもよい。第一の層のカット部またはカットアウト部は、第二の層のカット部もしくはカットアウト部と位置合わせされてもよく、またはどちらとも位置合わせされなくてもよい。場合によっては、第一の層は、カット部またはカットアウト部の第一のセットを備えてもよく、第二の層は、カット部またはカットアウト部の第二のセットを備えてもよい。カット部またはカットアウト部の第一および第二のセットは、互いに重なっても重なっていなくてもよい。場合によっては、カット部またはカットアウト部の第一および第二のセットは、異なるパターンのカット部またはカットアウト部を備えてもよい。場合によっては、カット部またはカットアウト部の第一および第二のセットは、水平および垂直のカット部またはカットアウト部の組み合わせを備えてもよい。場合によっては、カット部またはカットアウト部の第一のセットは、複数の水平のカット部またはカットアウト部を備えてもよく、カット部またはカットアウト部の第二のセットは、複数の垂直のカット部またはカットアウト部を備えてもよい。場合によっては、カット部またはカットアウト部の第一のセットは、複数の垂直のカット部またはカットアウト部を備えてもよく、カット部またはカットアウト部の第二のセットは、複数の垂直のカット部またはカットアウト部を備えてもよい。複数のチャネルのうちの少なくとも一つのチャネルは、カット部、カットアウト部、および/または溝部を備える形体を全く備えていなくてもよい(すなわち、欠いていてもよい)。
【0318】
上記のように、場合によっては、一つもしくは複数のカット部および/または一つもしくは複数のカットアウト部は、アノードチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在してもよい。場合によっては、一つもしくは複数のカット部および/または一つもしくは複数のカットアウト部は、互いに平行であってもよい。他の場合では、一つもしくは複数のカット部および/または一つもしくは複数のカットアウト部は、互いに平行でなくてもよく、または平行である必要はない。場合によっては、一つもしくは複数のカット部および/または一つもしくは複数のカットアウト部は、アノードチャネルの幅に沿って延在する一つまたは複数の水平のカット部もしくはカットアウト部、および/または、アノードチャネルの長さに沿って延在する一つまたは複数の垂直のカット部もしくはカットアウト部を備えてもよい。一つまたは複数の水平カット部もしくはカットアウト部と一つまたは複数の垂直カット部もしくはカットアウト部とは、互いに交差してもしなくてもよい。場合によっては、アノードチャネルの表面は、カット構造またはカットアウト構造の一つまたは複数のセットを備えてもよい。カット構造またはカットアウト構造の一つまたは複数のセットは、アノードチャネルの表面の異なる部分または領域上に配置されてもよい。場合によっては、カット構造またはカットアウト構造の一つもしくは複数のセットは、アノードチャネルの表面の異なる四分区画全体にわたって分配されてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカット部もしくはカットアウト部は、互いに対してある角度で配置されてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカット部もしくはカットアウト部は、互いに対して複数の異なる角度で配置されてもよい。場合によっては、一つまたは複数の表面形体は、一つまたは複数のアノードチャネルの表面上に一つまたは複数のカット部もしくは溝部を備えてもよい。一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、一つまたは複数のアノードチャネルの表面の一部にわたって延在してもよい。場合によっては、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、互いに平行な二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。他の場合では、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、互いに垂直な二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、互いに対してある角度で配置される二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。角度は0度~約90度の範囲であってもよい。場合によっては、角度は0度~約45度の範囲であってもよい。場合によっては、角度は0度~約30度の範囲であってもよい。場合によっては、角度は0度~約15度の範囲であってもよい。場合によっては、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、互いに交差する二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。他の場合では、一つまたは複数のカット部もしくは溝部は、交差しない二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。
【0319】
場合によっては、一つまたは複数の表面形体は、一つまたは複数のチャネルの表面上に一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部を備えてもよい。一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、一つまたは複数のチャネルの表面の一部にわたって延在してもよい。場合によっては、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、互いに平行な二つ以上のカットアウト部または開口部を備えてもよい。他の場合では、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、互いに垂直な二つ以上のカットアウト部または開口部を備えてもよい。場合によっては、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、互いに対してある角度で配置される二つ以上のカットアウト部または開口部を備えてもよい。角度は0度~約90度の範囲であってもよい。場合によっては、角度は0度~約45度の範囲であってもよい。場合によっては、角度は0度~約30度の範囲であってもよい。場合によっては、角度は0度~約15度の範囲であってもよい。場合によっては、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、互いに交差する二つ以上のカット部または溝部を備えてもよい。他の場合では、一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部は、交差しない二つ以上のカットアウト部または開口部を備えてもよい。
【0320】
いくつかの実施形態では、アノードのガス拡散層は、一つまたは複数の層を備えてもよい。場合によっては、一つまたは複数の層は、二つ以上の層を備えてもよい。二つ以上の層のうちの少なくとも一つの層は、一つまたは複数の表面形体を備えてもよい。一つまたは複数の表面形体は、(i)一つまたは複数のカット部もしくは溝部、および/または(ii)一つまたは複数のカットアウト部もしくは開口部を備えてもよい。場合によっては、二つ以上の層は、表面形体の第一のセットを備える第一の層と、表面形体の第二のセットを備える第二の層とを備えてもよい。場合によっては、形体の第一のセットおよび形体の第二のセットは、形体の同じまたは類似のセットを含んでもよい。他の場合では、形体の第一のセットおよび形体の第二のセットは、形体の異なるセットを含んでもよい。場合によっては、形体の第一のセットと形体の第二のセットは、重なり合ってもまたは部分的に重なり合ってもよい。他の場合では、形体の第一のセットと形体の第二のセットは、重なり合わなくてもよく、または重なり合う必要はない。
【0321】
場合によっては、アノードガス拡散層は、フェルト、発泡体、布、または紙材料を含んでもよい。フェルト、発泡体、布、または紙材料は、例えば、黒鉛または別の炭素系材料(例えば、炭素繊維)を含んでもよい。場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、綿材料と類似する形体、特性、または特徴を有することができる炭素フェルトを含んでもよい。あるいは、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、紙のシートと類似する形体、特性、または特徴を有することができるカーボン紙を含んでもよい。場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系材料を含んでもよい。場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、炭素系材料およびPTFE系材料の両方を含んでもよい。場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、約90度を超える水接触角を有する疎水性を備えてもよい。場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、約90度未満の水接触角を有する親水性を備えてもよい。場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料のうちの少なくとも一部は疎水性を備えてもよく、フェルト、発泡体、布、または紙材料のうちの少なくとも一つの他の部分は親水性を備えてもよい。フェルト、発泡体、布、または紙材料は多孔性であってもよく、異なる特性、例えば、空隙率、細孔径、密度、脆性、および可撓性を備えてもよい。場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、電流を流すことができる。場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、第一の面と第二の面との間で異なる表面テクスチャー、空隙率、または細孔径のうちの少なくとも一つを備えてもよい。場合によっては、第一の面は前面またはトップ面であり、第二の面は底面または裏面である。場合によっては、第一の面は電解質に面し、第二の面は燃料電池の外部に面する。場合によっては、材料の密度がより高くなると、アノードガス拡散層の性能が向上する可能性がある。場合によっては、密度が高すぎる材料は、ガス拡散または輸送抵抗が増加する可能性がある。場合によっては、材料がより薄くなると、ガス拡散または輸送抵抗が減少することにより、アノードガス拡散層の性能が向上する可能性がある。場合によっては、燃料電池の出力密度を増加させるために、より薄い材料が好ましい。場合によっては、材料が薄すぎると、ガスの拡散または輸送抵抗が増加する可能性がある。ここでは、アノード拡散層は、フェルト、発泡体、紙、布、炭素系材料、PTFE系材料以外の材料を含んでもよいことに留意されたい。
【0322】
単層構造が利用される場合、ガス拡散層用の材料は、ガス拡散層を通って水素を拡散するために多孔性である必要がある可能性がある。多層構造が利用される場合、ガス拡散層の膜側は多孔性シート材料を備えてもよく、(チャネルが配置される)集電側は、任意の導電性シート材料、例えば、金属、銅、ニッケル、亜鉛、白金、アルミニウム、鋼、チタン、金、または炭素系材料を含んでもよい。場合によっては、導電性シートは、異なる導電性材料の一つまたは複数のコーティングを有する任意の導電性シート材料を含んでもよい。
【0323】
場合によっては、フェルト、発泡体、布、または紙材料は、カーボン紙を含んでもよい。カーボン紙は、炭素系高分子シートを燃焼することにより製造されることができる。炭素フェルト、発泡体、布、または紙材料は、結晶構造を含まなくてもよい、または含む必要がない。
【0324】
燃料電池の出口流
【0325】
場合によっては、出口流は、一つまたは複数の燃料電池から出ることができる。燃料電池からの出口流は、H2、N2、O2、および/または一つもしくは複数の反応副生成物(例えば、水)を含むことができる。アノードチャネルからの出口流は、H2、N2、アンモニア(例えば、アンモニア改質からの微量アンモニア)、水、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。カソードチャネルからの出口流は、O2、N2、水、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。場合によっては、燃料電池出口流は、燃料電池からの未転化水素(燃料電池によって消費されず、電解質膜でプロトンおよび電子に転化されない水素)を含む場合がある。場合によっては、燃料電池出口流は、燃料電池のアノードチャネルの出口流からの未転化水素(アノード排ガス)を含んでもよい。場合によっては、未転化水素は、燃焼加熱のために一つまたは複数の反応器に戻されて、さらなるアンモニア分解のために反応器を加熱してもよい。場合によっては、燃料電池の出口流は、燃料電池からの未転化水素、反応器からの未転化アンモニア、または吸着塔からの未吸着アンモニアを含む場合がある。場合によっては、燃料電池からの未転化水素、および反応器または吸着塔からの未転化または未吸着アンモニアは、燃焼加熱のために一つまたは複数の反応器に戻され、さらなるアンモニア分解のために反応器を加熱してもよい。場合によっては、カソードチャネルの出口流からの未転化O2は、燃焼加熱のために一つまたは複数の反応器に導かれ、アンモニア分解のために反応器を加熱してもよい。
【0326】
場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が、最大で約0.0001、0.0002、0.0003、0.0004、0.0005、0.0006、0.0007、0.0008、0.0009、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9の水素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が、少なくとも約0.0001、0.0002、0.0003、0.0004、0.0005、0.0006、0.0007、0.0008、0.0009、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9の範囲の水素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.5~0.8の範囲の水素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.4~0.7の範囲の水素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.3~0.6の範囲の水素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.2~0.5の範囲の水素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.1~0.4の範囲の水素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.05~0.3の範囲の水素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.3~0.4の範囲の水素を含むことができる。
【0327】
場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が、最大で約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、0.991、0.992、0.993、0.994、0.995、0.996、0.997、0.998、または0.999の範囲の窒素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が、少なくとも約0.0001、0.0002、0.0003、0.0004、0.0005、0.0006、0.0007、0.0008、0.0009、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、0.991、0.992、0.993、0.994、0.995、0.996、0.997、0.998、または0.999の範囲の窒素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.1~0.4の範囲の窒素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.3~0.6の範囲の窒素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.5~0.8の範囲の窒素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.6~0.9の範囲の窒素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が0.4~0.6の範囲の窒素を含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、水素、窒素、水、または酸素のうちの少なくとも二つを含むことができる。
【0328】
場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が、最大で約0.0001、0.0002、0.0003、0.0004、0.0005、0.0006、0.0007、0.0008、0.0009、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9の範囲のアンモニアを含むことができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池を出る流れは、体積分率、モル分率、または分圧分率が、少なくとも約0.0001、0.0002、0.0003、0.0004、0.0005、0.0006、0.0007、0.0008、0.0009、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9の範囲のアンモニアを含むことができる。
【0329】
場合によっては、未転化水素を含む複数の流れは、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールから出てもよい。場合によっては、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールから出る複数の流れは、アンモニア改質器の一つまたは複数の燃焼ヒーターに導かれてもよい。場合によっては、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールから出る複数の流れは、流量、水素のモル分率、窒素のモル分率、または他の出口流からの水のモル分率が異なる少なくとも一つの流れを有する。場合によっては、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールから出る複数の流れは、目標流量(例えば、単一の燃料電池、燃料電池スタック、または燃料電池モジュールへの目標流量)に基づいて選択される許容範囲内の流量を含む。場合によっては、選択される許容範囲は、少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、または500%である。場合によっては、選択される許容範囲は、最大で約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、または500%である。
【0330】
場合によっては、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールから出る一つまたは複数の流れは、一つまたは複数の集水器または水凝縮器を通過することができる。場合によっては、一つまたは複数の集水器または水凝縮器は、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールを出る一つまたは複数の流れの水の少なくとも一部を除去する。場合によっては、一つまたは複数の集水器または水凝縮器は、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールを出る一つまたは複数の流れの水の少なくとも一部を除去し、その後、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールを出る一つまたは複数の流れをアンモニア改質器の一つまたは複数の燃焼ヒーターに供給する。場合によっては、一つもしくは複数の燃料電池、一つもしくは複数の燃料電池スタック、または一つもしくは複数の燃料電池モジュールを出る一つまたは複数の流れは、H2、N2、水、またはO2を含む。
【0331】
コンピューターシステム
一態様では、本開示は、本開示の方法を実施するようにプログラムされる、あるいは構成されるコンピューターシステムを提供する。
図14は、水素および/または水素と窒素との混合物を処理するための方法を実施するようにプログラムされるか、あるいは構成されるコンピューターシステム1401を示す。いくつかの実施形態では、コンピューターシステムは、燃料電池を動作させて、燃料電池が発電中に、燃料電池から窒素をパージすることを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、コンピューターシステムは、燃料電池を動作させて窒素の連続パージを可能にするように構成される。コンピューターシステム1401は、例えば、(i)水素および窒素を含む原料材料の一つまたは複数の燃料電池への流れを制御し、(ii)原料材料を処理して電気(例えば、電流)を生成する一つまたは複数の燃料電池の動作を制御するように構成されることができる。コンピューターシステム1401は、ユーザーの電子デバイス、または電子デバイスに対して遠隔に配置されるコンピューターシステムであることができる。電子デバイスはモバイル電子デバイスであることができる。
【0332】
コンピューターシステム1401は、中央処理装置(CPU、本明細書では「プロセッサー」および「コンピュータープロセッサー」とも呼ばれる)1405を含んでもよく、これは、シングルコアもしくはマルチコアプロセッサー、または並列処理のための複数のプロセッサーであることができる。コンピューターシステム1401はまた、メモリまたは記憶場所1410(例えば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶装置1415(例えば、ハードディスク)、一つまたは複数の他のシステムと通信するための通信インターフェース1420(例えば、ネットワークアダプター)、ならびに周辺機器1425、例えばキャッシュ、他のメモリ、データストレージおよび/または電子ディスプレイアダプターを備えてもよい。メモリ1410、記憶装置1415、インターフェース1420および周辺機器1425は、通信バス(実線)、例えばマザーボードを介してCPU1405と通信する。記憶装置1415は、データを記憶するためのデータ記憶装置(またはデータリポジトリ)であることができる。コンピューターシステム1401は、通信インターフェース1420を用いて、コンピュータネットワーク(「ネットワーク」)1430に動作可能に結合してもよい。ネットワーク1430は、インターネット、インターネットおよび/もしくはエクストラネット、またはインターネットと通信するイントラネットおよび/もしくはエクストラネットであることができる。場合によっては、ネットワーク1430は、電気通信ネットワークおよび/またはデータネットワークである。ネットワーク1430は、一つまたは複数のコンピューターサーバーを含むことができ、これにより分散コンピューティング、例えばクラウドコンピューティングを可能にすることができる。ネットワーク1430は、場合によっては、コンピューターシステム1401を用いて、ピアツーピアネットワークを実装してもよく、これにより、コンピューターシステム1401に結合するデバイスがクライアントまたはサーバーとして動作することができる。
【0333】
CPU1405は、プログラムまたはソフトウェアで具体化されることができる、一連の機械可読命令を実行することができる。命令は、記憶場所、例えばメモリ1410に格納されてもよい。命令は、CPU1405に向けられることができ、その後、本開示の方法を実行するようにCPU1405をプログラムするか、あるいは構成することができる。CPU1405によって実行される動作の例としては、フェッチ、デコード、実行、およびライトバックを挙げることができる。
【0334】
CPU1405は、回路、例えば集積回路の一部であることができる。システム1401の一つまたは複数の他の構成要素は、回路に含まれることができる。場合によっては、回路は特定用途向け集積回路(ASIC)である。
【0335】
記憶装置1415は、ファイル、例えばドライバー、ライブラリ、および保存されたプログラムを格納することができる。記憶装置1415は、ユーザーデータ、例えば、ユーザー設定およびユーザープログラムを格納することができる。コンピューターシステム1401は、場合によっては、コンピューターシステム1401の外部に設置される(例えば、イントラネットまたはインターネットを介してコンピューターシステム1401と通信するリモートサーバー上の)一つまたは複数の別のデータ記憶装置を備えることができる。
【0336】
コンピューターシステム1401は、ネットワーク1430を介して一つまたは複数のリモートコンピューターシステムと通信することができる。例えば、コンピューターシステム1401は、ユーザー(例えば、水素および窒素を含む原料材料が作られる反応器を運転する個人、反応器、もしくは反応器に動作可能に連結する一つもしくは複数の燃料電池の動作を監視する作業者、または一つもしくは複数の燃料電池を使用して原料材料から導出もしくは生成される電気エネルギーを使用して給電されることができるデバイスもしくは車両を操作するエンドユーザー)のリモートコンピューターシステムと通信することができる。リモートコンピューターシステムの例としては、パーソナルコンピューター(例えば、ポータブルPC)、スレートまたはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad(登録商標)、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone(登録商標)、Android(登録商標)対応デバイス、Blackberry(登録商標))、またはパーソナルデジタルアシスタントが挙げられる。ユーザーは、ネットワーク1430を介してコンピューターシステム1401にアクセスすることができる。
【0337】
本明細書に記載の方法は、コンピューターシステム1401の電子的記憶場所、例えばメモリ1410または電子記憶装置1415に格納された機械(例えばコンピュータープロセッサー)実行可能コードによって実行されることができる。機械実行可能コードまたは機械可読コードは、ソフトウェアの形態で提供されることができる。使用中、コードはプロセッサー1405によって実行されることができる。場合によっては、コードは、記憶装置1415から取得され、プロセッサー1405による迅速なアクセスのためにメモリ1410に格納されることができる。場合によっては、電子記憶装置1415は除外されることができ、機械実行可能な命令はメモリ1410に格納される。
【0338】
コードは、コードを実行するように構成されるプロセッサーを有する機械で使用するように予めコンパイルおよび構成されることができ、または実行中にコンパイルされることができる。コードは、コードが予めコンパイルされたまたはコンパイルされた形式で実行できるように選択されることができるプログラミング言語で供給されることができる。
【0339】
本明細書に提供される、例えばコンピューターシステム1401のようなシステムおよび方法の態様は、プログラミングにおいて具体化されることができる。技術の様々な態様は、典型的には機械(またはプロセッサー)実行可能コード、および/または一種の機械可読媒体上で運ばれる、もしくはそれに組み込まれる関連データの形態の、「製品」または「製造物品」として考えられることができる。機械実行可能コードは、電子記憶装置、例えばメモリ(例えば、読取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)またはハードディスク上に格納されることができる。「ストレージ」タイプの媒体には、コンピューター、プロセッサー等の有形メモリ、またはそれらの関連モジュール、例えば、様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブ等のいずれかまたはすべてが含まれてもよく、それらはソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一時的ストレージを提供することができる。ソフトウェアのすべてまたは一部は、時にはインターネットまたは様々な他の通信ネットワークを介して通信されてもよい。このような通信は、例えば、あるコンピューターまたはプロセッサーから別のコンピューターまたはプロセッサーへ、例えば、管理サーバーまたはホストコンピューターからアプリケーションサーバーのコンピュータープラットフォームへソフトウェアをロードすることを可能にすることができる。したがって、ソフトウェア要素を搭載することができる別のタイプのメディアには、ローカルデバイス間の物理インターフェース全体で、有線および光固定電話回線ネットワークを経由して、および様々なエアリンクを介して使用される光、電気、電磁波が含まれる。このような波、例えば有線または無線リンク、光リンク等を伝送する物理的要素も、ソフトウェアを搭載する媒体とみなされることができる。本明細書で使用する場合、非一時的で有形の「ストレージ」媒体に限定されない限り、用語、例えばコンピューターまたは機械「可読媒体」は、実行のためにプロセッサーに命令を提供することに関与するあらゆる媒体を指す。
【0340】
したがって、機械可読媒体、例えばコンピューター実行可能コードは、有形記憶媒体、搬送波媒体、または物理的伝送媒体を含むが、これらに限定されない、多くの形態を取ることができる。例えば、光ディスクもしくは磁気ディスク、または任意のコンピューター等の任意の記憶装置を含む不揮発性記憶媒体を使用して、図面に示すデータベース等を実装してもよい。揮発性記憶媒体は、ダイナミックメモリ、例えばこのようなコンピュータープラットフォームのメインメモリを含む。有形の伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバーを含み、コンピューターシステム内のバスを含む配線を含む。搬送波伝送媒体は、電気信号もしくは電磁信号、または音響波または光波、例えば無線周波数(RF)および赤外線(IR)通信中に生成されるようなものの形式を取る場合がある。したがって、コンピューター可読媒体の一般的な形態として、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVDもしくはDVD-ROM、任意の他の光学媒体、パンチカードの紙テープ、穴のパターンを有する任意の他の物理的記憶媒体、RAM、ROM、PROMおよびEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップもしくはカートリッジ、データもしくは命令を伝送する搬送波、このような搬送波を伝送するケーブルもしくはリンク、またはコンピューターがプログラミングコードおよび/もしくはデータを読み取ることができる任意の他の媒体、が挙げられる。これらの形態のコンピューター可読媒体の多くは、実行のためにプロセッサーに一つまたは複数の命令の一つまたは複数の配列を伝送することに関与してもよい。
【0341】
コンピューターシステム1401は、例えば、ユーザーが一つまたは複数の燃料電池の動作または性能を監視または追跡するためのポータルを提供するためのユーザーインターフェース(UI)1440を備える電子ディスプレイ1435を備えることができ、またはそれと通信することができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池の性能は、例えば、一つまたは複数の燃料電池を使用して生成される電流の電圧を含んでもよい。ポータルは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介して提供されてもよい。ユーザーまたは作業者はまた、UIを介してポータル内の様々な要素と相互作用することができる。UIの例としては、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)およびウェブベースのユーザーインターフェースが挙げられるが、これらに限定されない。
【0342】
本開示の方法およびシステムは、一つまたは複数のアルゴリズムによって実行されることができる。アルゴリズムは、中央処理装置1405によって実行されると、ソフトウェアによって実行されることができる。例えば、アルゴリズムは、一つもしくは複数のセンサー測定値(例えば、温度測定値、流量等)に基づいて、電力需要に基づいて、または一つもしくは複数の燃料電池の性能に基づいて、一つまたは複数の燃料電池の動作を制御するように構成されてもよい。アルゴリズムは、燃料電池を動作させて、燃料電池が発電中に燃料電池からの窒素のパージを可能にするように、または燃料電池を動作させて窒素の連続的なパージを可能にするように構成されることができる。
【0343】
車両
場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、航空車両での使用に適応させることができる。航空車両は、例えば、有人航空車両、無人航空車両、またはドローンを含むことができる。場合によっては、燃料電池は、航空車両の本体に組み込まれることができる。他の場合には、燃料電池は、航空車両の本体のトップに、または下に配置されてもよい。場合によっては、燃料電池は、航空車両のモーターまたはエンジンに電気的に結合されていてもよい。
【0344】
場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、陸上車両、例えば、車、農業用車両、または自動車での使用に適応させてもよい。一つまたは複数の燃料電池は、陸上車両の前部に(例えば、車両のエンジン室内に)またはその近くに配置されてもよい。一つまたは複数の燃料電池は、陸上車両の下面領域にまたはその近くに配置されてもよい。一つまたは複数の燃料電池は、陸上車両の後部近くに配置されてもよい。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、地上車両の軸(例えば、車両の前輪軸および/または後輪軸)の近くに配置されてもよい。場合によっては、燃料電池は、陸上車両のモーターまたはエンジンに電気的に結合されていてもよい。
【0345】
場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、陸上車両、例えばトラックまたはセミトレーラートラックでの使用に適応させてもよい。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、トラックのトラクターユニットの後部に連結しても、またはそれに組み込まれてもよい。(原動機、トラック、トラックトレーラー、セミトラクター、リグ、大型リグ、または単にトラクターとしても知られる)トラクターユニットは、牽引またはトレーラー牽引する荷物を運搬するための動力を提供する頑丈な牽引エンジンを備えている場合がある。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、トラクターユニットの前部内またはその近くに(例えば、トラクターユニットのエンジン室内に)配置されてもよい。他の場合では、一つまたは複数の燃料電池は、トラクターユニットの下面側領域にまたはその近くに配置されてもよい。場合によっては、複数の燃料電池は、トラクターユニットの下面に沿って分散されてもよい。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、トラクターユニットの軸(例えば、前車軸)の近くに配置されてもよい。
【0346】
場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、海上車両での使用に適応させることができる。海上車両の例としては、有人船舶、無人船舶、ボート、または船が挙げられる。場合によっては、燃料電池は、海上車両の本体内に組み込まれてもよい。他の場合には、燃料電池は、海上車両の本体のトップに、または下に配置されてもよい。場合によっては、燃料電池は、海上車両のモーターまたはエンジンに電気的に結合されてもよい。場合によっては、燃料電池は、海上車両のバックアップ電力を供給することができる。場合によっては、一つまたは複数の燃料電池は、潜水艦車両での使用に適応させることができる。場合によっては、燃料電池は、潜水艦車両のモーターまたはエンジンに電気的に結合されてもよい。
【0347】
場合によっては、車両は複数の燃料電池を備えてもよい。場合によっては、複数の燃料電池モジュールは、互いに隣接して配置されてもよい。他の場合では、複数の燃料電池モジュールは、互いに離れて(すなわち、車両の異なる面、領域、または部分にまたはその上に)設置されてもよい。場合によっては、複数の燃料電池モジュールは、同じ方向に向けられていてもよい。他の場合には、複数の燃料電池モジュールのうちの少なくとも二つは、異なる方向に向けられてもよい。本明細書に記載の実施形態のいずれかでは、複数の燃料電池モジュールは、体積効率を最大化し、複数の燃料電池モジュールの物理的設置面積を最小化するように、適切に配置および/または向けられてもよい。本明細書に記載の実施形態のいずれかでは、複数の燃料電池モジュールは、燃料電池モジュールが配置または設けられる車両のサイズおよび/または形状に従うように、配置および/または向けられてもよい。本明細書に記載の実施形態のいずれかでは、複数の燃料電池モジュールは、燃料電池モジュールが結合されるまたは取り付けられる車両のサイズおよび/または形状に従うように、配置および/または向けられてもよい。
【0348】
本明細書に記載の実施形態のいずれかでは、燃料電池モジュールは、車両の異なる面、領域、もしくは部分にまたはその上に配置されてもよい。燃料電池モジュールは、燃料電池モジュールの体積効率を最大化し、物理的設置面積を最小化するように、適切に配置および/または向けられてもよい。燃料電池モジュールは、燃料電池モジュールが配置または設けられる車両のサイズおよび/または形状に従うように、配置および/または向けられてもよい。燃料電池モジュールは、燃料電池モジュールが結合または取り付けられる車両のサイズおよび/または形状に従うように、配置および/または向けられてもよい。
【0349】
番号付き実施形態
実施形態1
燃料電池を用いて発電する方法であって、燃料電池を使用して発電するための方法であって、窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触した場合に、(i)燃料電池の水素消費率を増加させる、または(ii)同じ水素消費率で燃料電池の出力電圧を増加させる、ように構成される一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(1)一つまたは複数のカット部、(2)一つまたは複数のカットアウト部、(3)一つまたは複数の溝部、または(4)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、水素がアノードに接触するように、第一の連続流を第一の流入口を経由して第一のチャネル内に導くことと、酸素がカソードに接触するように、酸素を含む第二の連続流を第二の流入口を経由して第二のチャネル内に導くことと、燃料電池を使用して発電するために、水素と酸素とを反応させることと、を含む、方法。
【0350】
実施形態2
一つまたは複数の形体が、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触する場合、燃料電池の水素消費率を増加させる、実施形態1に記載の方法。
【0351】
実施形態3
一つまたは複数の形体が、水素消費率を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態2に記載の方法。
【0352】
実施形態4
一つまたは複数の形体が、水素消費率を最大で5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態2または3に記載の方法。
【0353】
実施形態5
一つまたは複数の形体が、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触する場合、同じ水素消費率で出力電圧を増加させる、実施形態1~4のいずれか一つに記載の方法。
【0354】
実施形態6
一つまたは複数の形体が、電圧を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態5に記載の方法。
【0355】
実施形態7
一つまたは複数の形体が、水素消費率を最大で5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態5または6に記載の方法。
【0356】
実施形態8
一つまたは複数の形体が、燃料電池から窒素を連続的にパージする、実施形態1~7のいずれか一つに記載の方法。
【0357】
実施形態9
窒素の蓄積が第一のチャネル内で低減されるように、窒素が一つまたは複数の形体によって第一のチャネルから連続的にパージされ、それにより、形体が全くない同等の燃料電池と比較して水素消費率を増加させる、実施形態8に記載の方法。
【0358】
実施形態10
第一の連続流がアノードに接触する場合の燃料電池の水素消費率が、第一の連続流中の水素の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%である、実施形態1~9のいずれか一つに記載の方法。
【0359】
実施形態11
第一の連続流がアノードに接触する場合の燃料電池の水素消費率が、第一の連続流中の水素の最大で約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%である、実施形態1~10のいずれか一つに記載の方法。
【0360】
実施形態12
水素消費率を断続的に減少させて、水素、窒素、または水のうちの少なくとも一つをパージすることをさらに含む、実施形態1~11のいずれか一つに記載の方法。
【0361】
実施形態13
水素消費率を減少させることと、第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くことと、をさらに含む、実施形態1~12のいずれか一つに記載の方法。
【0362】
実施形態14
燃料電池の水素消費率をゼロに減少させることと、第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くことと、をさらに含む、実施形態1~13のいずれか一つに記載の方法。
【0363】
実施形態15
一つまたは複数の燃焼ヒーターの一つまたは複数の燃焼排気部において、アンモニア改質器に導かれる第一の連続流の少なくとも一部を燃焼させることをさらに含み、一つまたは複数の燃焼ヒーターが、アンモニア改質器を加熱するためにアンモニア改質器と連動し、一つまたは複数の燃焼ヒーターが、第一の連続流の少なくとも一部を受け取るために燃料電池と流体連通する、実施形態13または14に記載の方法。
【0364】
実施形態16
燃料電池を使用して発電するための方法であって、窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、水素がアノードに接触するように、第一の連続流を第一の流入口を経由して第一のチャネル内に導くことと、酸素がカソードに接触するように、酸素を含む第二の連続流を第二の流入口を経由して第二のチャネル内に導くことと、発電するために、燃料電池を使用して水素と酸素とを反応させることであって、燃料電池が、燃料電池の電力出力の、アノードの投影表面積に対する比、少なくとも約0.05W/cm2が得られるように構成され、第一の連続流が約25モル%の窒素および約75モル%の水素を含み、第二の連続流が少なくとも20モル%の酸素を含む、反応させることと、を含む、方法。
【0365】
実施形態17
比が、少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2である、実施形態16に記載の方法。
【0366】
実施形態18
比が、最大で約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2である、実施形態16または17に記載の方法。
【0367】
実施形態19
比が、少なくとも約0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、または100000モル/秒の水素流量を含む第一の連続流に基づく、実施例16~18のいずれか一つに記載の方法。
【0368】
実施形態20
比が、少なくとも約0.0001、0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、100000、1000000モル/秒の酸素流量を含む第二の連続流に基づく、実施形態16~19のいずれか一つに記載の方法。
【0369】
実施形態21
比が、空気を含む第二の連続流に基づく、実施形態16~20のいずれか一つに記載の方法。
【0370】
実施形態22
比が、アンモニア改質器からの水素および窒素を含む第一の連続流に基づく、実施形態16~21のいずれか一つに記載の方法。
【0371】
実施形態23
アノード投影表面積が、平面上に投影されるアノードの可能な最大表面積を含む、実施形態16~22のいずれか一つに記載の方法。
【0372】
実施形態24
アノード投影表面積が、アノードの最大表面の表面積を含む、実施形態16~23のいずれか一つに記載の方法。
【0373】
実施形態25
燃料電池を使用して発電するための方法であって、窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、水素がアノードに接触するように、第一の連続流を第一の流入口を経由して第一のチャネル内に導くことと、酸素がカソードに接触するように、酸素を含む第二の連続流を第二の流入口を経由して第二のチャネル内に導くことと、基準電力の少なくとも50%である電力を発電するために、燃料電池を使用して水素と酸素とを反応させることであって、基準電力が、少なくとも99モル%の水素を含む流れを第一の流入口内に受け取る燃料電池を使用して生成され、電力が、基準電力と同じ電流または同じ水素消費率で生成される、反応させることと、を含む、方法。
【0374】
実施形態26
電力が、基準電力の少なくとも60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である、実施形態25に記載の方法。
【0375】
実施形態27
電力が、基準電力の最大で60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である、実施形態25または26に記載の方法。
【0376】
実施形態28
燃料電池を使用して発電するための方法であって、窒素および水素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させることであって、アンモニア改質器が燃料電池と流体連通し、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備え、一つまたは複数の形体が10mm未満の深さを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、反応させることと、水素がアノードに接触するように、第一の連続流を第一の流入口を経由して第一のチャネルの内へ導くことと、酸素がカソードと接触するように、酸素を含む第二の連続流を第二の流入口を経由して第二のチャネル内に導くことと、燃料電池を使用して発電するために、水素と酸素とを反応させることと、を含む、方法。
【0377】
実施形態29
一つまたは複数の形体が、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mm未満の深さを備える、実施形態28に記載の方法。
【0378】
実施形態30
一つまたは複数の形体が、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mmを超える深さを備える、実施形態28または29に記載の方法。
【0379】
実施形態31
深さが、第一のチャネルの厚さの少なくとも1/32、1/16、1/8、1/4、1/2、3/4、7/8、15/16、または31/32である、実施形態28~30のいずれか一つに記載の方法。
【0380】
実施形態32
深さが、第一のチャネルの厚さの最大で1/32、1/16、1/8、1/4、1/2、3/4、7/8、15/16、または31/32である、実施形態28~31のいずれか一つに記載の方法。
【0381】
実施形態33
第一のチャネルが、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である、一つまたは複数の形体の第一の投影表面積の、第一のチャネルの第二の投影表面積に対する比を備える、実施形態28~32のいずれか一つに記載の方法。
【0382】
実施形態34
第一のチャネルが、最大で0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である、一つまたは複数の形体の第一の投影表面積の、第一のチャネルの第二の投影表面積に対する比を備える、実施形態28~33のいずれか一つに記載の方法。
【0383】
実施形態35
一つまたは複数の形体が、二つ以上の形体を備える、実施形態1~34のいずれか一つに記載の方法。
【0384】
実施形態36
二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントが、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに実質的に平行である、実施形態35に記載の方法。
【0385】
実施形態37
二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントが、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに実質的に垂直である、実施形態35に記載の方法。
【0386】
実施形態38
二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントが、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに対してある角度をなし、角度は、0~90度、15~75度、0~30度、または30~60度である、実施形態35に記載の方法。
【0387】
実施形態39
二つ以上の形体が連結されている、実施形態35~38のいずれか一つに記載の方法。
【0388】
実施形態40
二つ以上の形体が分離されている、実施形態35~38のいずれか一つに記載の方法。
【0389】
実施形態41
二つ以上の形体が交差している、実施形態35~38のいずれか一つに記載の方法。
【0390】
実施形態42
一つまたは複数の形体が蛇行形状を備える、実施形態1~41のいずれか一つに記載の方法。
【0391】
実施形態43
一つまたは複数の形体が、第一のチャネルの最長面と実質的に平行である、実施形態1~42のいずれか一つに記載の方法。
【0392】
実施形態44
一つまたは複数の形体が、第一のチャネルの最短面と実質的に平行である、実施形態1~42のいずれか一つに記載の方法。
【0393】
実施形態45
燃料電池が、アノードと流体連通する複数のチャネルを備え、複数のチャネルが第一のチャネルを備える、実施形態1~44のいずれか一つに記載の方法。
【0394】
実施形態46
複数のチャネルが、互いに隣接する層のスタックを備える、実施形態45に記載の方法。
【0395】
実施形態47
複数のチャネルのうちの少なくとも一つのチャネルが、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える形体を、全く備えない、またはそれらが全くない、実施形態45または46に記載の方法。
【0396】
実施形態48
一つまたは複数の形体が、アノードガス拡散層から選択材料をパージすることを容易にするようにさらに構成され、選択材料が、窒素、アンモニア、水、または一つまたは複数の不純物のうちの一つまたは複数を含む、実施形態1~47のいずれか一つに記載の方法。
【0397】
実施形態49
燃料電池が、選択材料および未転化水素を燃料電池から排出するための一つまたは複数の出口ポートをさらに備える、実施形態48に記載の方法。
【0398】
実施形態50
第一のチャネルが、フェルト、発泡体、布、または紙材料を含む、実施形態1~49のいずれか一つに記載の方法。
【0399】
実施形態51
フェルト、発泡体、布、または紙材料は炭素系材料である、実施形態50に記載の方法。
【0400】
実施形態52
一つまたは複数の形体が、第一のチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する、実施形態1~51のいずれか一つに記載の方法。
【0401】
実施形態53
電解質がプロトン交換膜を含む、実施形態1~52のいずれか一つに記載の方法。
【0402】
実施形態54
一つまたは複数の形体が、燃料電池が発電中に、燃料電池から窒素をパージするように構成される、実施形態1~53のいずれか一つに記載の方法。
【0403】
実施形態55
第一の連続流中のアンモニア濃度が、最大で1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmである、実施形態1~54のいずれか一つに記載の方法。
【0404】
実施形態56
第一の連続流中のアンモニア濃度が、少なくとも1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmである、実施形態1~55のいずれか一つに記載の方法。
【0405】
実施形態57
一つまたは複数の形体が、燃料電池の出力密度を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態1~56のいずれか一つに記載の方法。
【0406】
実施形態58
燃料電池の出力密度が、少なくとも約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lである、実施形態1~57のいずれか一つに記載の方法。
【0407】
実施形態59
燃料電池の出力密度が、最大で約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lである、実施形態1~58のいずれか一つに記載の方法。
【0408】
実施形態60
燃料電池から未転化水素を含む第三の連続流を排出することをさらに含む、実施形態1~59のいずれか一つに記載の方法。
【0409】
実施形態61
未転化水素を含む第三の連続流をアンモニア改質器に導くことをさらに含む、実施形態60に記載の方法。
【0410】
実施形態62
未転化水素を燃焼させ、アンモニア改質器を加熱することをさらに含む、実施形態61に記載の方法。
【0411】
実施形態63
一つまたは複数の給気ユニットを使用して、アンモニア改質器に少なくとも酸素を供給して、第三の連続流中の未転化水素を燃焼させることをさらに含む、実施形態61または62に記載の方法。
【0412】
実施形態64
未転化水素を燃焼する前に、第三の連続流中の水を取り除くことをさらに含む、実施形態62または63に記載の方法。
【0413】
実施形態65
第三の連続流を燃焼させることをさらに含む、実施形態60に記載の方法。
【0414】
実施形態66
第一の連続流が、最大で約50、60、70、80、90、95、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、または99.9モル%の水素を含む、実施形態1~65のいずれか一つに記載の方法。
【0415】
実施形態67
第一の連続流が、少なくとも約50、60、70、80、90、95、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、または99.9モル%の水素を含む、実施形態1~66のいずれか一つに記載の方法。
【0416】
実施形態68
第一の連続流の絶対圧力が、少なくとも約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、または40バールである、実施形態1~67のいずれか一つに記載の方法。
【0417】
実施形態69
第一の連続流の絶対圧力が、最大で約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、または40バールである、実施形態1~68のいずれか一つに記載の方法。
【0418】
実施形態70
第一の連続流の絶対圧力を、絶対圧力の1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、150、200、300、400、500、または1000%の許容範囲内に維持することをさらに含む、実施形態68または69に記載の方法。
【0419】
実施形態71
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、第一の連続流の絶対圧力を調整することをさらに含む、実施形態68~70のいずれか一つに記載の方法。
【0420】
実施形態72
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせが、燃料電池の上流または下流に配置される、実施形態71に記載の方法。
【0421】
実施形態73
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、第三の連続流の流量を調整することをさらに含む、実施形態71に記載の方法。
【0422】
実施形態74
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせが、燃料電池の上流または下流に配置される、実施形態73に記載の方法。
【0423】
実施形態75
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせが、燃料電池の下流に配置され、未転化水素の逆流を防止する、実施形態73に記載の方法。
【0424】
実施形態76
発電された電力を使用して、一つまたは複数の電気デバイスに電力を供給することをさらに含む、実施形態1~75のいずれか一つに記載の方法。
【0425】
実施形態77
発電された電力を使用して、一つまたは複数の電気網に電力を供給することをさらに含む、実施形態1~76のいずれか一つに記載の方法。
【0426】
実施形態78
燃料電池が複数の燃料電池を備え、アンモニア改質器が水素および窒素を含む複数の流れを複数の燃料電池に供給する、実施形態1~77のいずれか一つに記載の方法。
【0427】
実施形態79
燃焼加熱のために、未転化水素を複数の燃料電池から少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器に導くことをさらに含む、実施形態1~78のいずれか一つに記載の方法。
【0428】
実施形態80
複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池が、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池とは異なる電力を出力する、実施形態78または79に記載の方法。
【0429】
実施形態81
複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池が、電力出力を減少させるように構成される、実施形態78~80のいずれか一つに記載の方法。
【0430】
実施形態82
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、複数の流れの流量を調整することをさらに含む、実施形態78~81のいずれか一つに記載の方法。
【0431】
実施形態83
複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池が、複数の流れのうちの一つの流れを受け取り、一つの流れが複数の流れのうちの他の流れの流量とは異なる流量を備える、実施形態78~82のいずれか一つに記載の方法。
【0432】
実施形態84
複数の燃料電池のそれぞれが、複数の流れのうちの一つの流れを、複数の流れのうちの他の流れの他の流量とほぼ同じ流量か、または他の流れの他の流量の選択される許容範囲内の流量で受け取る、実施形態78~82のいずれか一つに記載の方法。
【0433】
実施形態85
選択される許容範囲が、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%である、実施形態84に記載の方法。
【0434】
実施形態86
複数の燃料電池が、サイズ、電力出力、水素消費率、出力密度、または動作温度が他の燃料電池とは異なる少なくとも一つの燃料電池を備える、実施形態78~85のいずれか一つに記載の方法。
【0435】
実施形態87
システムであって、アンモニアを反応させて窒素および水素を含む第一の連続流を生成するように構成されるアンモニア改質器と、アンモニア改質器と流体連通する燃料電池であって、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルが、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触した場合に、(i)水素消費率を増加させる、または(ii)同じ水素消費率で出力電圧を増加させる、ように構成される一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、燃料電池と、実行可能な命令を実行するように構成される少なくとも一つのプロセッサーを備えるコントローラーであって、コントローラーによって実行可能な命令が、水素および窒素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニア改質器を使用してアンモニアを反応させる、酸素を含む第二の連続流を燃料電池のカソードに導く、水素と酸素とを反応させて発電するために、第一の連続流を燃料電池のアノードに導く、ように構成される、コントローラーと、を備える、システム。
【0436】
実施形態88
一つまたは複数の形体が、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触する場合、燃料電池の水素消費率を増加させる、実施形態87に記載のシステム。
【0437】
実施形態89
一つまたは複数の形体が、水素消費率を少なくとも20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態88に記載のシステム。
【0438】
実施形態90
一つまたは複数の形体が、水素消費率を最大で20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態88または89に記載のシステム。
【0439】
実施形態91
一つまたは複数の形体が、形体が全くない同等の燃料電池と比較して、第一の連続流がアノードに接触する場合、同じ水素消費率で出力電圧を増加させる、実施形態87~90のいずれか一つに記載のシステム。
【0440】
実施形態92
一つまたは複数の形体が、同じ水素消費率で出力電圧を少なくとも20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態91に記載のシステム。
【0441】
実施形態93
一つまたは複数の形体が、水素消費率を最大で20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態91または92に記載のシステム。
【0442】
実施形態94
一つまたは複数の形体は、燃料電池から窒素を連続的にパージする、実施形態87~93のいずれか一つに記載のシステム。
【0443】
実施形態95
窒素が、窒素の蓄積が第一のチャネル内で低減されるように、一つまたは複数の形体によって第一のチャネルの外へ連続的に導かれ、それにより、形体が全くない同等の燃料電池と比較して水素消費率を増加させる、実施形態87~94のいずれか一つに記載のシステム。
【0444】
実施形態96
第一の連続流をアノードと接触させる場合の燃料電池の水素消費率が、第一の連続流中の水素の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%である、実施形態87~95のいずれか一つに記載のシステム。
【0445】
実施形態97
第一の連続流をアノードと接触させる場合の燃料電池の水素消費率が、第一の連続流中の水素の最大で約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または99%である、実施形態87~96のいずれか一つに記載のシステム。
【0446】
実施形態98
コントローラーによって実行可能な命令が、水素、窒素、または水のうちの少なくとも一つをパージするために、水素消費率を断続的に減少させるようにさらに構成される、実施形態87~97のいずれか一つに記載のシステム。
【0447】
実施形態99
コントローラーによって実行可能な命令が、水素消費率を減少させ、第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くようにさらに構成される、実施形態87~98のいずれか一つに記載のシステム。
【0448】
実施形態100
コントローラーによって実行可能な命令が、燃料電池の水素消費率をゼロに減少させ、第一の連続流の少なくとも一部をアンモニア改質器に導くようにさらに構成される、実施形態87~99のいずれか一つに記載のシステム。
【0449】
実施形態101
コントローラーによって実行可能な命令が、一つまたは複数の燃焼ヒーターの一つまたは複数の燃焼排気部において、アンモニア改質器に導かれた第一の連続流の少なくとも一部を燃焼させるようにさらに構成され、一つまたは複数の燃焼ヒーターが、アンモニア改質器を加熱するためにアンモニア改質器と連動し、第一の連続流の少なくとも一部を受け取るために一つまたは複数の燃焼ヒーターが燃料と流体連通する、実施形態99または100に記載のシステム。
【0450】
実施形態102
燃料電池であって、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通し、燃料電池が、燃料電池の電力出力の、アノードの投影表面積に対する比、少なくとも約0.05W/cm2が得られるように構成され、第一の流入口に約25モル%の窒素および約75モル%の水素を含む第一の連続流が供給され、第二の流入口に少なくとも20モル%の酸素を含む第二の連続流が供給される、第二のチャネルと、を備える、燃料電池。
【0451】
実施形態103
比が、少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2である、実施形態102に記載の燃料電池。
【0452】
実施形態104
比が、最大で約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、または0.4W/cm2である、実施形態102または103に記載の燃料電池。
【0453】
実施形態105
比が、少なくとも約0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、100000モル/秒の水素流量を含む第一の連続流に基づく、実施形態102~104のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0454】
実施形態106
比が、少なくとも約0.0001、0.001、0.01、0.1、1、10、100、1000、10000、100000、1000000モル/秒の酸素流量を含む第二の連続流に基づく、実施形態102~105のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0455】
実施形態107
比が、空気を含む第二の連続流に基づく、実施形態102~106のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0456】
実施形態108
比が、アンモニア改質器からの水素および窒素を含む第一の連続流に基づく、実施形態102~107のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0457】
実施形態109
アノードの投影表面積が、平面上に投影されるアノードの可能な最大表面積を含む、実施形態102~108のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0458】
実施形態110
アノードの投影表面積が、アノードの最大表面の表面積を含む、実施形態102~109のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0459】
実施形態111
燃料電池であって、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通する、第二のチャネルと、を備え、燃料電池が、窒素および水素を燃料電池に供給するように構成されるアンモニア改質器と流体連通し、燃料電池が、基準電力の少なくとも80%の電力を発電するように構成され、基準電力が、少なくとも99モル%の水素を含む連続流を第一の流入口内に受け取る燃料電池を使用して生成され、電力が、基準電力と同じ電流または同じ水素消費率で生成される、燃料電池。
【0460】
実施形態112
電力が、基準電力の少なくとも60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である、実施形態111に記載の燃料電池。
【0461】
実施形態113
電力が、基準電力の最大で60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%である、実施形態111または112に記載の燃料電池。
【0462】
実施形態114
システムであって、アンモニア改質器と、アンモニア改質器と流体連通する燃料電池であって、燃料電池が、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間の電解質を備える電気化学回路と、第一の流入口および第一の流出口を備える第一のチャネルであって、第一のチャネルがアノードと流体連通し、第一のチャネルが一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備え、一つまたは複数の形体が10mm未満の深さを備える、第一のチャネルと、第二の流入口および第二の流出口を備える第二のチャネルであって、第二のチャネルがカソードと流体連通している、第二のチャネルと、を備える、燃料電池と、実行可能な命令を実行するように構成される少なくとも一つのプロセッサーを備えるコントローラーであって、コントローラーによって実行可能な命令が、水素および窒素を含む第一の連続流を生成するために、アンモニアをアンモニア改質器へ導く、酸素を含む第二の連続流を燃料電池のカソードに導く、水素と酸素とを反応させて発電するために、第一の連続流を燃料電池のアノードに導く、ように構成される、コントローラーと、を備える、システム。
【0463】
実施形態115
一つまたは複数の形体が、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mm未満の深さを備える、実施形態114に記載のシステム。
【0464】
実施形態116
一つまたは複数の形体が、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01mmを超える深さを備える、実施形態114または115に記載のシステム。
【0465】
実施形態117
深さが、第一のチャネルの厚さの少なくとも1/32、1/16、1/8、1/4、または1/2である、実施形態114~116のいずれか一つに記載のシステム。
【0466】
実施形態118
深さが、第一のチャネルの厚さの最大で1/32、1/16、1/8、1/4、または1/2である、実施形態114~117のいずれか一つに記載のシステム。
【0467】
実施形態119
一つまたは複数の形体の第一の投影表面積の、第一のチャネルの第二の投影表面積に対する比が、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である、実施形態114~118のいずれか一つに記載のシステム。
【0468】
実施形態120
一つまたは複数の形体の第一の投影表面積の、第一のチャネルの第二の投影表面積に対する比が、最大で0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9である、実施形態114~119のいずれか一つに記載のシステム。
【0469】
実施形態121
アンモニア改質器が、最大で1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmのアンモニアをさらに含む第一の連続流を生成する、実施形態114~120のいずれか一つに記載のシステム。
【0470】
実施形態122
アンモニア改質器が、少なくとも1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmのアンモニアをさらに含む第一の連続流を生成する、実施形態114~121のいずれか一つに記載のシステム。
【0471】
実施形態123
一つまたは複数の形体が、二つ以上の形体を備える、実施形態87~122のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0472】
実施形態124
二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントが、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに実質的に平行である、実施形態123に記載のシステムまたは燃料電池。
【0473】
実施形態125
二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントが、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに実質的に垂直である、実施形態123に記載のシステムまたは燃料電池。
【0474】
実施形態126
二つ以上の形体のうちの第一の形体の少なくとも第一のセグメントが、二つ以上の形体のうちの第二の形体の第二のセグメントに対してある角度をなし、角度が、0~90度、15~75度、0~30度、または30~60度である、実施形態123に記載のシステムまたは燃料電池。
【0475】
実施形態127
二つ以上の形体が連結されている、実施形態123~126のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0476】
実施形態128
二つ以上の形体が分離されている、実施形態123~126のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0477】
実施形態129
二つ以上の形体が交差している、実施形態123~126のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0478】
実施形態130
一つまたは複数の形体が、第一のチャネルによって完全に取り囲まれる、実施形態87~129のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0479】
実施形態131
一つまたは複数の形体が、第一のチャネルによって部分的に取り囲まれる、実施形態87~129のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0480】
実施形態132
一つまたは複数の形体が蛇行形状を含む、実施形態87~131のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0481】
実施形態133
一つまたは複数の形体が、第一のチャネルの最長面と実質的に平行である、実施形態87~132のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0482】
実施形態134
一つまたは複数の形体が、第一のチャネルの最短面と実質的に平行である、実施形態87~132のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0483】
実施形態135
燃料電池が、アノードと流体連通する複数のチャネルを備え、複数のチャネルが第一のチャネルを備える、実施形態87~134のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0484】
実施形態136
複数のチャネルが、互いに隣接する層のスタックを備える、実施形態135に記載のシステムまたは燃料電池。
【0485】
実施形態137
複数のチャネルのうちの少なくとも一つのチャネルが、(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、(iii)一つまたは複数の溝部、または(iv)それらの任意の組み合わせを備える形体を全く備えない、またはそれらが全くない、実施形態135または136に記載のシステムまたは燃料電池。
【0486】
実施形態138
一つまたは複数の形体が、アノードガス拡散層から選択材料をパージすることを容易にするようにさらに構成され、選択材料が、窒素、アンモニア、水、または一つまたは複数の不純物のうちの一つまたは複数を含む、実施形態87~137のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0487】
実施形態139
燃料電池が、選択材料および未転化水素を燃料電池から排出するための一つまたは複数の出口ポートをさらに備える、実施形態138に記載のシステムまたは燃料電池。
【0488】
実施形態140
第一のチャネルが、フェルト、発泡体、布、または紙材料を含む、実施形態87~139のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0489】
実施形態141
フェルト、発泡体、布、または紙材料が炭素系材料である、実施形態140に記載のシステムまたは燃料電池。
【0490】
実施形態142
一つまたは複数の形体が、第一のチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する、実施形態87~141のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0491】
実施形態143
電解質がプロトン交換膜を含む、実施形態87~142のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0492】
実施形態144
燃料電池が、燃料電池が発電中に、燃料電池から窒素をパージすることを可能にするように構成される、実施形態87~143のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0493】
実施形態145
第一のチャネルには、最大で1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmの濃度のアンモニアを含む流れが供給される、実施形態87~144のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0494】
実施形態146
第一のチャネルには、少なくとも1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1ppmの濃度のアンモニアを含む流れが供給される、実施形態87~145のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0495】
実施形態147
一つまたは複数の形体が、燃料電池の出力密度を少なくとも5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、または200%増加させる、実施形態87~146のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0496】
実施形態148
燃料電池の出力密度が、少なくとも約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lである、実施形態87~147のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0497】
実施形態149
燃料電池の出力密度が、最大で約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または30kW/Lである、実施形態87~148のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0498】
実施形態150
燃料電池によって出力される出口流を燃焼してアンモニア改質器を加熱するための一つまたは複数の燃焼ヒーターをさらに備え、出口流が未転化水素を含む、実施形態149に記載のシステムまたは燃料電池。
【0499】
実施形態151
一つまたは複数の燃焼ヒーターに少なくとも酸素を供給するための一つまたは複数の供給ユニットをさらに備える、実施形態150に記載のシステムまたは燃料電池。
【0500】
実施形態152
未転化水素を燃焼する前に出口流中の水を取り除くための一つまたは複数の脱水装置をさらに備える、実施形態149または150に記載のシステムまたは燃料電池。
【0501】
実施形態153
システムが、一つまたは複数の燃焼ヒーターの燃焼排気部において、未転化水素を燃焼させるように構成される、実施形態150に記載のシステムまたは燃料電池。
【0502】
実施形態154
燃料電池の入力流または排出流の絶対圧力を調整するために、一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせをさらに備える、実施形態87~153のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0503】
実施形態155
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせが、燃料電池の上流または下流に配置あされる、実施形態154に記載のシステムまたは燃料電池。
【0504】
実施形態156
一つまたは複数の流量調節器、圧力調節器、制御ユニット、またはそれらの任意の組み合わせが、燃料電池の下流に配置され、未転化水素の逆流を減少させるまたは防止する、実施形態154または155に記載のシステムまたは燃料電池。
【0505】
実施形態157
電気化学回路に接続する電気負荷をさらに備える、実施形態87~156のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0506】
実施形態158
電気負荷が一つまたは複数の電気装置を含む、実施形態157に記載のシステムまたは燃料電池。
【0507】
実施形態159
電気負荷が一つまたは複数の電力網を含む、実施形態158に記載のシステムまたは燃料電池。
【0508】
実施形態160
電気負荷がエンジンまたはモーターを含む、実施形態158に記載のシステムまたは燃料電池。
【0509】
実施形態161
燃料電池が、アンモニア改質器と連動する複数の燃料電池を備え、アンモニア改質器が、水素および窒素を含む複数の流れを複数の燃料電池に供給するように構成される、実施形態87~160のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0510】
実施形態162
システムが、未転化水素を複数の燃料電池からアンモニア改質器と熱的に連通する一つまたは複数の燃焼器に導くように構成される、実施形態161に記載のシステムまたは燃料電池。
【0511】
実施形態163
複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池が、複数の燃料電池のうちの他の燃料電池とは異なる電力出力を備える、実施形態161または162に記載のシステムまたは燃料電池。
【0512】
実施形態164
複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池が、電力出力を減少させるように構成される、実施形態161~163のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0513】
実施形態165
複数の燃料電池と流体連通する一つまたは複数のアンモニア改質器が、複数の燃料電池のうちの少なくとも一つの燃料電池に、他の燃料電池に供給される他の流れの流量とは異なる流量を備える流れを供給する、実施形態161~164のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0514】
実施形態166
複数の燃料電池と流体連通する一つまたは複数のアンモニア改質器が、複数の燃料電池に複数の流れを供給するように構成され、複数の流れの流量は、複数の流れのうちの他の流れの他の流量とほぼ同じ流量か、または他の流れの他の流量の選択される許容範囲内である、実施形態161~164のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0515】
実施形態167
選択される許容範囲が、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%である、実施形態166に記載のシステムまたは燃料電池。
【0516】
実施形態168
複数の燃料電池が、サイズ、出力電力、水素消費率、出力密度、または動作温度が他の燃料電池とは異なる少なくとも一つの燃料電池を備える、実施形態161~167のいずれか一つに記載のシステムまたは燃料電池。
【0517】
実施形態169
燃料電池であって、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間の膜と、を備え、アノードが、原料材料を処理して電流を生成するために、水素および窒素を含む原料材料をアノードに導くための一つまたは複数のチャネルを備えるアノードガス拡散層を備え、一つまたは複数のチャネルが、アノードガス拡散層を通る原料材料の拡散および輸送を向上させるように構成される(i)一つまたは複数のカット部、(ii)一つまたは複数のカットアウト部、または(iii)一つまたは複数の溝部、を備える一つまたは複数の形体を備え、一つまたは複数の形体が、窒素がアノードガス拡散層に蓄積しないように、アノードガス拡散層から燃料電池の外へ窒素の流れを導くように構成される、燃料電池。
【0518】
実施形態170
一つまたは複数の形体が、二つ以上の形体を備える、実施形態169に記載の燃料電池。
【0519】
実施形態171
一つまたは複数の形体が、アノードガス拡散層から選択材料をパージすることを容易にするようにさらに構成され、選択材料が、窒素、アンモニア、水、または一つまたは複数の不純物のうちの一つまたは複数を含む、実施形態169または170に記載の燃料電池。
【0520】
実施形態172
選択材料および未転化水素を燃料電池から排出するための一つまたは複数の出口ポートをさらに備える、実施形態171に記載の燃料電池。
【0521】
実施形態173
原料材料の処理が、原料材料の一つまたは複数の水素分子を一つまたは複数のプロトンおよび一つまたは複数の電子に解離することを含む、実施形態169~172のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0522】
実施形態174
アノードガス拡散層が、フェルト、発泡体、布、または紙材料を含んでもよい、実施形態169~173のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0523】
実施形態175
フェルト、発泡体、布、または紙材料が炭素系材料である、実施形態174に記載の燃料電池。
【0524】
実施形態176
一つまたは複数の形体が、一つまたは複数のチャネルの表面の少なくとも一部にわたって延在する、実施形態169~175のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0525】
実施形態177
二つ以上の形体が、互いに平行である、実施形態170~176のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0526】
実施形態178
二つ以上の形体が、互いに垂直である、実施形態170~177のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0527】
実施形態179
二つ以上の形体が、互いに対してある角度で配置され、角度が0度~90度の範囲である、実施形態170~178のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0528】
実施形態180
二つ以上の形体が、互いに交差する、実施形態170~179のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0529】
実施形態181
二つ以上の形体が交差しない、実施形態170~180のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0530】
実施形態182
アノードガス拡散層が複数の層を備える、実施形態169~181のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0531】
実施形態183
複数の層の少なくとも一つの層が、一つまたは複数の形体を備える一つまたは複数のチャネルを備える、実施形態169~182のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0532】
実施形態184
複数の層が、形体の第一のセットを備える第一の層と、形体の第二のセットを備える第二の層とを備える、実施形態183に記載の燃料電池。
【0533】
実施形態185
形体の第一のセットおよび第二の形体のセットが、形体の同じまたは類似のセットを備える、実施形態184に記載の燃料電池。
【0534】
実施形態186
形体の第一のセットおよび第二の形体のセットが、異なる形状、寸法、配置、または向きを有する形体の異なるセットを備える、実施形態184または185に記載の燃料電池。
【0535】
実施形態187
形体の第一のセットと形体の第二のセットとは、重なり合うまたは部分的に重なり合う、実施形態184~186のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0536】
実施形態188
形体の第一のセットと第二の形体のセットとは、重なり合わない、実施形態184~186のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0537】
実施形態189
一つまたは複数の形体のうちの少なくとも一つの形体が、約0.01ミリメートル(mm)~約10mmの範囲の深さを有する、実施形態169~188のいずれか一つに記載の燃料電池。
【0538】
実施形態190
実施形態169~189のいずれか一つに記載の燃料電池を備える複数の燃料電池と、複数の燃料電池と流体連通する少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器と、を備える燃料電池システムであって、少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器が、(i)原料材料を生成し、(ii)原料材料を燃料電池に供給するように構成される、燃料電池システム。
【0539】
実施形態191
複数の燃料電池が、(i)横型構成で互いに隣接して、または(ii)積層型構成で互いのトップ上に、配置される、実施形態190に記載の燃料電池システム。
【0540】
実施形態192
複数の燃料電池が、少なくとも一つのプロトン交換膜燃料電池(PEMFC)を備える、実施形態190または191に記載の燃料電池システム。
【0541】
実施形態193
燃料電池システムが、燃料電池を動作させ、燃料電池が発電中に燃料電池から窒素をパージすることを可能にするように構成されるコントローラーを備える、実施形態169~192のいずれか一つに記載の燃料電池を備える燃料電池システム。
【0542】
実施形態194
燃料電池を動作させ、燃料電池が発電中に燃料電池から窒素をパージすることを可能にするように構成されるコントローラーを備える、実施形態190~193のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
【0543】
実施形態195
一つまたは複数の形体のうちの少なくとも一つの形体が、約0.01ミリメートル(mm)~約10mmの範囲の深さを有する、実施形態190~194のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
【0544】
実施形態196
燃料電池システムが、原料材料を受け取るように構成される一つまたは複数の入口ポートをさらに備え、原料材料中のアンモニア濃度は1ppm未満である、実施形態190~195のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
【0545】
実施形態197
燃料電池システムが、未転化水素を複数の燃料電池から少なくとも一つのアンモニア改質器または反応器に導くように構成される一つまたは複数の出口ポートをさらに備え、未転化水素は、アンモニア改質器または反応器を加熱するために燃焼される、実施形態190~196のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
【0546】
本明細書は本発明の好ましい実施形態を示して説明されたが、このような実施形態が単なる例として提供されたものであることは当業者には明らかであろう。本発明は、本明細書に提供される特定の例によって制限されることは意図されていない。本発明は前述の明細書を参照して説明されたが、本明細書の実施形態の説明および例示は、限定的な意味で解釈されることを意図するものではない。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、数多くの変形、変更、および置き換えに想到するであろう。さらに、本発明のすべての態様は、様々な条件および変数に依存する、本明細書に記載の特定の記述、構成、または相対比率に限定されないことを理解すべきである。本明細書に記載の本発明の実施形態に対する様々な代替案が、本発明を実施する際に使用できることを理解されたい。したがって、本発明は、任意のこのような代替物、修正物、変形物、または等価物も網羅することが企図される。以下の特許請求の範囲は、本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物は、それによって網羅されることが意図される。
【国際調査報告】