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特表2024-5356972,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンP2X7拮抗薬
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  • 特表-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンP2X7拮抗薬 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンP2X7拮抗薬
(51)【国際特許分類】
   C07D 249/12 20060101AFI20240925BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 13/02 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240925BHJP
   A61K 31/4196 20060101ALI20240925BHJP
   C07D 401/06 20060101ALI20240925BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20240925BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20240925BHJP
   C07D 403/10 20060101ALI20240925BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20240925BHJP
   C07D 413/06 20060101ALI20240925BHJP
   C07D 405/06 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
C07D249/12 CSP
A61P43/00 111
A61P25/00
A61P25/28
A61P25/18
A61P25/04
A61P21/00
A61P29/00
A61P1/16
A61P1/00
A61P13/02
A61P15/00
A61P27/02
A61P11/00
A61P35/00
A61K31/4196
C07D401/06
A61K31/4439
A61K31/5377
C07D403/10
A61K31/506
C07D413/06
C07D405/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510278
(86)(22)【出願日】2022-09-01
(85)【翻訳文提出日】2024-04-16
(86)【国際出願番号】 EP2022074293
(87)【国際公開番号】W WO2023031319
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】21194819.5
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523216344
【氏名又は名称】ブルイエ・セラピューティクス・アー・ペー・エス
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100107386
【弁理士】
【氏名又は名称】泉谷 玲子
(72)【発明者】
【氏名】カタラニ,マリア・ピア
(72)【発明者】
【氏名】ペバレッロ,パオロ
(72)【発明者】
【氏名】ソダーノ,マリアンジェラ
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC60
4C086BC73
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA12
4C086MA02
4C086MA05
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA08
4C086ZA15
4C086ZA18
4C086ZA33
4C086ZA66
4C086ZA81
4C086ZA94
4C086ZB11
4C086ZB26
4C086ZC41
(57)【要約】
本発明は、P2X7受容体(P2X7)拮抗特性を有する式(I)の新規な2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン化合物、これらの化合物を含む医薬組成物、これらの化合物を調製するための化学プロセス、および動物、特にヒトにおけるP2X7受容体活性に関連する疾患の治療または予防におけるそれらの使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、
【化1】
それらの任意の立体化学的異性体形態を含み、式中、
Rは、芳香族、脂肪族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族の環であって、以下から選択される1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている:
ハロゲン;
~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
は、C~Cシクロアルキル、当該C~Cシクロアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている、またはC~Cアルキル、当該C~Cアルキルは以下から選択される1個もしくは複数個の置換基で任意選択的に置換されている:
ハロゲン;
OR、式中、Rは、HまたはC~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
NR基、式中、RおよびRは、HまたはC~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
~Cシクロアルキル、当該C~Cシクロアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
フェニル環、当該フェニル環はハロゲンで任意選択的に置換されている;
nは1または2であり;好ましくは、nは1である;
は、芳香族、ヘテロ芳香族、脂肪族およびヘテロ脂肪族の単環式環または二環式環から選択され、それらは以下から選択される1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている:
ハロゲン;
~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;および
ヘテロ芳香族環、当該ヘテロ芳香族環は1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
またはRは-OHである、
化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、それらの任意の立体化学的異性体形態を含み、式中、
Rは、フェニル、ピリジニル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピペリジニルまたはピペラジニルであって、それらは以下から選択される1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている:
ハロゲン、好ましくはClおよびF;
~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている、好ましくはメチル、好ましくはメチルまたはトリフルオロメチルである、
化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、それらの任意の立体化学的異性体形態を含み、式中、Rは、C~Cアルキル(好ましくはメチルもしくはエチル)であり、以下により任意選択的に置換されている:
1個もしくは複数個のハロゲン(好ましくはF)、
~Cシクロアルキル(好ましくはシクロプロピル)、当該シクロアルキルはハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、または
フェニル環、
化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、それらの任意の立体化学的異性体形態を含み、式中、Rは、芳香族、脂肪族、ヘテロ芳香族もしくはヘテロ脂肪族の環から選択され、それらはフェニル、C~Cシクロアルキル、C~Cビシクロアルカニル、ピリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニルおよびモルホリニルから選択され、式中、前記環は、ハロゲン、ヘテロ芳香族環、当該ヘテロ芳香族環はハロゲンによって任意選択的に置換されている、およびC~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲン原子で任意選択的に置換されている、から選択される1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている、またはRは-OHである、
化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、それらの任意の立体化学的異性体形態を含み、式中、
Rは、シクロヘプチル、シクロヘキシルまたはフェニルから選択され、それらは、1個または複数個のハロゲン(好ましくはFもしくはCl)、またはC~Cアルキル(好ましくはメチル)で任意選択的に置換されている、ここにおいて、当該C~Cアルキルはハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている;
は、C~Cアルキル(好ましくはメチルもしくはエチル)から選択され、当該C~Cアルキルは、
ハロゲン(好ましくはF)、
~Cシクロアルキル(好ましくはシクロプロピル)、当該C~Cシクロアルキルはハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、または、
フェニル環、
で任意選択的に置換されている、
nは1または2であり、好ましくは、nは1である、
は、以下から選択される:
フェニル、当該フェニルは、ハロゲン(好ましくはFもしくはCl)、C~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、または、ピリミジニル、当該ピリミジニルは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、から選択される、1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている;
ピリジニル、当該ピリジニルは、1個または複数個のC~Cアルキル(好ましくはメチル)で任意選択的に置換されており、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、;
ピペリジニル、当該ピペリジニルはC~Cアルキル(好ましくはメチル)で任意選択的に置換されている;
シクロヘキシル、当該シクロヘキシルは、ハロゲン(好ましくはF)、C~Cアルキル(好ましくはメチル)、当該C~Cアルキルはハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、から選択される、1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている;
シクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘプチル、それらは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている;
テトラヒドロフラニル;
モルホリニル、当該モルホリニルは1個または複数個のC~Cアルキル(好ましくはメチル)で任意選択的に置換されている;
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル;
スピロ[2.5]オクタン-6-イル、当該スピロ[2.5]オクタン-6-イルは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている;
-OH、
である化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、前記化合物またはその薬学的の許容される塩は、それらの任意の立体化学的異性体形態を含む、式中、
Rは、シクロヘキシル、4,4-ジフルオロシクロヘキシル、シクロヘプチル、2-クロロ-6-フルオロフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、2-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、2-トリフルオロメチルフェニルから独立して選択され、
は、水素、メチル、エチル、2,2,2-トリフルオロエチル、シクロプロピルメチル、ベンジル、3,3,3-トリフルオロプロピル、2,2-ジフルオロエチルから独立して選択され、
nは1または2であり、好ましくは、nは1である、
は、4-フルオロフェニル、2-クロロ-6-フルオロフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、2-クロロ-5-(5-フルオロピリミジン-2-イル)フェニル、2-メチルピリジン-3-イル、シクロヘキシル、4,4-ジフルオロシクロヘキシル、3,3-ジフルオロシクロペンチル、6,6-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル、4-フルオロシクロヘキシル、4-トリフルオロメチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル、4-スピロ[2.5]オクタン-6-イル、4,4-ジメチルシクロヘキシル、テトラヒドロフラン-2-イル、1-メチルピペリジン-2-イル、モルホリニル、2,2-ジメチルシクロヘキシル、3,3-ジメチルモルホリニル、シクロヘプチルメチルおよび-OHから独立して選択される、
化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
以下からなる群:
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
より選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
請求項1に記載の式(I)の化合物を調製するためのプロセスであって、式(II)の化合物:
【化2】
(式中、RおよびRは、上記で定義した通りである)と、
式(III)の化合物:
【化3】
(式中、Rおよびnは、上記で定義した通りであり、Xは適切な脱離基である)とを反応させるステップ、および任意選択的に、得られた式(I)の化合物をその付加塩に変換するステップ、および/またはその立体化学的異性体形態を調製するステップ
を含むプロセス。
【請求項9】
医薬組成物であって、請求項1~7に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、それらの任意の立体化学的異性体形態ならびに薬学的に許容される希釈剤および/または担体を含む、医薬組成物。
【請求項10】
医薬として使用するための、請求項1~7に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、それらの立体化学的異性体形態を含む、化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
P2X7受容体媒介状態または疾患から選択される状態または疾患の治療において使用するための、請求項1~7に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、それらの任意の立体化学的異性体を含む、化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
神経変性障害、認知障害、精神障害、神経因性疼痛、慢性疼痛、筋肉-骨格系の炎症過程、肝線維症、胃腸管障害、尿生殖器管障害、眼疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、癌および増殖性疾患の予防および/または治療に使用するための、請求項1~7に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、それらの立体化学的異性体を含む、化合物またはその薬学的に許容される塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、P2X7受容体(P2X7)拮抗特性を有する式(I)の新規な2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン化合物、これらの化合物を含む医薬組成物、これらの化合物を調製するための化学プロセス、および動物、特にヒトにおけるP2X7受容体活性に関連する疾患の治療または予防におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
P2X7は、P2Xイオンチャネル型受容体ファミリーに属する。P2X7は、細胞外ヌクレオチド、特にアデノシン三リン酸(ATP)によって、活性化される。P2X7は、特異的局在化(特にCNSおよび免疫担当細胞)、それを活性化するために必要とされる高濃度のATP(mMの範囲)、および長期または反復刺激時に大きな孔を形成するその能力によって、他のP2Xファミリーのメンバーと区別される。P2X7は、リガンド依存性イオンチャネルであり、主に炎症および/または免疫プロセスに関与することが知られている様々な細胞型、具体的にはマクロファージ、肥満細胞およびリンパ球(TおよびB)上に存在する。細胞外ヌクレオチド、例えば、ATPによるP2X7受容体の活性化は、インターロイキン-1β(1L-1β)の放出、および巨細胞形成(マクロファージ/ミクログリア細胞)、顆粒消失(肥満細胞)、およびL-セレクチン放出(リンパ球)をもたらす。P2X7受容体は、抗原提示細胞(APC)、ケラチン生成細胞、唾液腺腺房細胞(耳下腺細胞)、肝細胞、赤血球、赤白血病細胞、単球、線維芽細胞、骨髄細胞、神経細胞、および腎メサンギウム細胞上にも位置する。P2X7受容体は、神経系における疼痛センサーであることも知られている。P2X7欠損マウスを使用する実験において、これらのマウスがアジュバント誘導性炎症性疼痛および部分的神経結紮誘導性神経障害性疼痛の両方の発症から保護されたため、疼痛の発症におけるP2X7の役割を実証する。P2X7またはIL-1βなどのその下流エフェクターが、アルツハイマー疾患などのいくつかの神経障害の病理生理学に関与するという証拠も増えつつある(J.I. Diaz-Hernandez et al., Neurobiol. Aging 2012,1816-1828:In vivo P2X7 inhibition reduces Aβ plaques in AD through GSK3β)。P2X7は、シナプス後および/またはシナプス前のニューロンおよびグリア上でのその活性化を介して、CNS内の神経伝達において重要な機能を有すると考えられている。in situハイブリダイゼーションを使用すると、P2X7受容体mRNAがラット脳全体に広く分布しているというデータが明らかになった。特に、P2X7 mRNAの高発現領域は、前嗅核、大脳皮質、梨状皮質(Pir)、外側中隔核(LS)、海馬錐体細胞層(CA1、 CA3、 CA4)、橋核、外側楔状束核、および前庭神経内側核において見出された。P2X7ハイブリダイゼーションシグナルは、三叉神経運動核、顔面神経核、舌下神経核、および脊髄前角の運動ニューロンにおいても観察された。
【0003】
したがって、様々な疾患状態の治療におけるP2X7拮抗薬の使用には治療上の理論的根拠がある。これらの状態としては、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、脳虚血、頭部外傷、髄膜炎、睡眠障害、気分障害および不安障害、HIV誘導性神経炎症、ならびに慢性神経障害性および炎症性疼痛などの、CNSに関連する疾患が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、末梢炎症性疾患および自己免疫疾患、例えば、リウマチ性関節炎、変形性関節症、乾せん、アレルギー性皮膚炎、ぜんそく、慢性閉鎖性肺疾患、気道過敏症、敗血性ショック、気管支炎、糸球体腎炎、過敏性大腸症候群、脂肪性肝疾患、肝線維症、皮膚損傷、肺気腫、筋ジストロフィー、線維症、アテローム性動脈硬化症、熱傷、クローン病、潰瘍性結腸炎、加齢性黄斑変性症、悪性細胞の増殖および転移、シェーグレン症候群、骨髄芽球性白血病、糖尿病、骨粗しょう症、虚血性心臓疾患を含むが、これらに限定されない、は、全てP2X7受容体の関与が示唆されている例である。P2X7の臨床的重要性を考慮すると、P2X7受容体機能を調節する化合物の同定は、新しい治療剤の開発への魅力的な道を表す。
【0004】
P2X7阻害剤は、様々な特許出願に記載されている:
WO2004099146は、P2X7受容体のベンズアミド阻害剤および炎症性疾患の治療におけるそれらの使用を開示する。
【0005】
WO2009108551は、ヘテロアリールアミド類似体およびP2X7受容体媒介状態におけるそれらの使用を開示する。
WO2009132000は、キノリンおよびイソキノリン置換P2X7受容体拮抗薬およびP2X7受容体媒介状態におけるそれらの使用を開示する。
【0006】
WO2015119018は、P2X7受容体拮抗薬としてのチアゾールおよびオキサゾール誘導体、ならびにP2X7受容体媒介状態におけるそれらの使用を開示する。
WO2015/099107A1は、ピリミジノン置換P2X7受容体拮抗薬およびP2X7受容体媒介状態におけるそれらの使用を開示する。
【0007】
WO2018202694A1は、オキサジアゾリノン化合物P2X7受容体拮抗薬およびP2X7受容体媒介状態におけるそれらの使用を開示する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、アプリケーションプロトコルを示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、P2X7に効率的に拮抗でき、脳を含むP2X7媒介性病態の部位である異なる標的器官に送達できる化合物に対する満たされていない必要性が依然として存在する。そのような化合物が本明細書に示される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の様々な態様を以下に提示する。
本発明は、下記式(I)の2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン化合物またはその薬学的に許容される塩であって、
【0011】
【化1】
【0012】
それらの任意の立体化学的異性体形態を含み、式中、
Rは、芳香族、脂肪族、ヘテロ芳香族またはヘテロ脂肪族の環であって、以下から選択される1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている:
ハロゲン;
~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
は、C~Cシクロアルキル、当該C~Cシクロアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている、またはC~Cアルキル、当該C~Cアルキルは以下から選択される1個もしくは複数個の置換基で任意選択的に置換されている:
ハロゲン;
OR、式中、Rは、HまたはC~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
NR基、式中、RおよびRは、HまたはC~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
~Cシクロアルキル、当該C~Cシクロアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
フェニル環、当該フェニル環はハロゲンで任意選択的に置換されている;
nは1または2であり;好ましくは、nは1である;
は、芳香族、ヘテロ芳香族、脂肪族およびヘテロ脂肪族の単環式環または二環式環から選択され、それらは以下から選択される1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている:
ハロゲン;
~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;および
ヘテロ芳香族環、当該ヘテロ芳香族環は1個もしくは複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
またはRは-OHである、
化合物またはその薬学的に許容される塩、
に関する。
【0013】
上記の定義で使用されるように、
「ハロ」、「ハロゲン」および「ハライド」という用語は、互換的に使用でき、置換基フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを指す。
【0014】
本明細書中上記で使用される場合、「立体化学的異性体形態」という用語は、式(I)の化合物が取り得る全ての可能な異性体形態を定義する。別段の言及または指示がない限り、化合物の化学名は、全ての可能な立体化学的異性体形態の混合物を示し、前記混合物は、基本的分子構造の全てのジアステレオマーおよび鏡像異性体を含有する。より詳細には、立体中心は、R-またはS-立体配置を有することができ、二価環状(部分)飽和基上の置換基は、シス-またはトランス-立体配置のいずれかを有することができる。
【0015】
式(I)の化合物の立体化学的異性体形態は、明らかに本発明の範囲内に包含されることが意図される。
式(I)の化合物およびそれらの調製において使用される中間体の絶対立体化学配置は、例えば、X線回折などの周知の方法を使用して、当業者によって容易に決定され得る。
【0016】
さらに、式(I)のいくつかの化合物およびそれらの調製において使用される中間体のいくつかは、多形性を示し得る。本発明は、上記の状態の治療において有用な特性を有する任意の多形形態を包含すると理解されるべきである。
【0017】
上記の薬学的に許容される塩は、式(I)の化合物が形成できる治療的に活性で非毒性酸付加塩形態を含むことを意味する。これらの薬学的に許容される酸付加塩は、塩基形態をそのような適切な酸で処理することによって好都合に得ることができる。適切な酸は、例えば、無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸または臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など;または有機酸、例えば酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸(すなわち、エタン二酸)、マロン酸、コハク酸(すなわち、ブタン二酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p-アミノサリチル酸、パモン酸などを含む。
【0018】
逆に、前記塩形態は、適切な塩基で処理することによって遊離塩基形態に変換できる。
式(I)の化合物は、非溶媒和形態および溶媒和形態の両方で存在してもよい。「溶媒和物」という用語は、本明細書において、本発明の化合物および1種または複数種の薬学的に許容される溶媒分子、例えば水またはエタノールを含む分子会合体を説明するために使用される。「水和物」という用語は、前記溶媒が水である場合に使用される。
【0019】
好ましくは、Rは、フェニル、ピリジニル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピペリジニルまたはピペラジニルであって、それらは以下から選択される1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている:
ハロゲン、好ましくはClおよびF;
~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている、好ましくはメチル、好ましくはメチルまたはトリフルオロメチルである。
【0020】
nは、1または2であり、好ましくは、nは1である。
好ましくは、Rは、C~Cアルキル(好ましくはメチルもしくはエチル)であり、以下により任意選択的に置換されている:
1個もしくは複数個のハロゲン(好ましくはF)、
~Cシクロアルキル(好ましくはシクロプロピル)、当該シクロアルキルはハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、または
フェニル環。
【0021】
好ましくは、Rは、芳香族、脂肪族、ヘテロ芳香族もしくはヘテロ脂肪族の環から選択され、それらはフェニル、C~Cシクロアルキル、C~Cビシクロアルカニル、ピリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニルおよびモルホリニルから選択され、式中、前記環は、ハロゲン、ヘテロ芳香族環、当該ヘテロ芳香族環はハロゲンによって任意選択的に置換されている、およびC~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲン原子で任意選択的に置換されている、から選択される1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている、またはRは-OHである。
【0022】
本発明の好ましい態様は、上記で定義した式(I)の化合物に関する:
Rは、シクロヘプチル、シクロヘキシルまたはフェニルから選択され、それらは、1個または複数個のハロゲン(好ましくはFもしくはCl)、またはC~Cアルキル(好ましくはメチル)で任意選択的に置換されている、ここにおいて、当該C~Cアルキルはハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている;
は、C~Cアルキル(好ましくはメチルもしくはエチル)から選択され、当該C~Cアルキルは、
1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)、
~Cシクロアルキル(好ましくはシクロプロピル)、当該C~Cシクロアルキルはハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、または、
フェニル環、
で任意選択的に置換されている、
nは1または2であり、好ましくは、nは1である、
は、以下から選択される:
フェニル、当該フェニルは、ハロゲン(好ましくはFもしくはCl)、C~Cアルキル、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、または、ピリミジニル、当該ピリミジニルは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、から選択される、1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている;
ピリジニル、当該ピリジニルは、1個または複数個のC~Cアルキル(好ましくはメチル)で任意選択的に置換されており、当該C~Cアルキルは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、;
ピペリジニル、当該ピペリジニルはC~Cアルキル(好ましくはメチル)で任意選択的に置換されている;
シクロヘキシル、当該シクロヘキシルは、ハロゲン(好ましくはF)、C~Cアルキル(好ましくはメチル)、当該C~Cアルキルはハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている、から選択される、1個または複数個の置換基で任意選択的に置換されている;
シクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘプチル、それらは1個または複数個のハロゲン(好ましくはF)で任意選択的に置換されている;
テトラヒドロフラニル;
モルホリニル、当該モルホリニルは1個または複数個のC~Cアルキル(好ましくはメチル)で任意選択的に置換されている;
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル、当該ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イルは1個または複数個のハロゲンで任意選択的に置換されている;
スピロ[2.5]オクタン-6-イル、そして、
-OH。
【0023】
本発明の別の好ましい態様は、上記で定義した式(I)の化合物に関する:
Rは、シクロヘキシル、4,4-ジフルオロシクロヘキシル、シクロヘプチル(cicloheptyl)、2-クロロ-6-フルオロフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、2-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、2-トリフルオロメチルフェニルから選択される。
【0024】
は、水素、メチル、エチル、2,2,2-トリフルオロエチル、シクロプロピルメチル、ベンジル、3,3,3-トリフルオロプロピル、2,2-ジフルオロエチルから選択される。
【0025】
nは1または2であり、好ましくは、nは1である。
は、4-フルオロフェニル、2-クロロ-6-フルオロフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、2-クロロ-5-(5-フルオロピリミジン-2-イル)フェニル、2-メチルピリジン-3-イル、シクロヘキシル、4,4-ジフルオロシクロヘキシル、3,3-ジフルオロシクロペンチル、6,6-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル、4-フルオロシクロヘキシル、4-トリフルオロメチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル、4-スピロ[2.5]オクタン-6-イル、4,4-ジメチルシクロヘキシル、テトラヒドロフラン-2-イル、1-メチルピペリジン-2-イル、モルホリニル、2,2-ジメチルシクロヘキシル、3,3-ジメチルモルホリニル、シクロヘプチルメチルおよびOHから選択される。
【0026】
最も好ましくは、本発明による式(I)の化合物は、以下に記載の化合物からなる群:
【0027】
【表1-1】
【0028】
【表1-2】
【0029】
【表1-3】
【0030】
【表1-4】
【0031】
より選択される:
式(I)の化合物は、一般に、式(II)の化合物:
【0032】
【化2】
【0033】
(式中、RおよびRは、上記で定義した通りである)と、
式(III)の化合物:
【0034】
【化3】
【0035】
(式中、Rおよびnは、上記で定義した通りであり、Xは適切な脱離基である)と、
を反応させるステップ、および任意選択的に、得られた式(I)の化合物をその付加塩に変換するステップ、および/またはその立体化学的異性体形態を調製するステップを含む。
【0036】
式(III)の化合物中のXは、例えばハロ、例えばクロロ、ブロモなどの適切な脱離基であり、場合によっては、Xはアルコールなどの反応性脱離基であってもよい。式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応は、例えば、アセトニトリルまたはDMFなどの反応不活性溶媒中で、任意選択的に、例えば、炭酸カリウムまたはナトリウムメトキシドなどの適切な塩基の存在下で実施し得る。撹拌は反応速度を高め得る。反応は、室温と反応混合物の還流温度との間の範囲の温度で都合よく行い得る。
【0037】
式(III)の化合物は、当技術分野において公知である。
式(II)の化合物は、以下のスキームに従って調製され得る:
【0038】
【化4】
【0039】
式(II)の化合物(式中、RおよびRは式(I)で定義した通りである)は、それぞれのエチル-N-(エトキシカルボニル)イミデート誘導体(VI)の環化によって得ることができる。
【0040】
反応は、1,4-ジオキサンなどの適切な溶媒中で、塩基としてのヒドラジン誘導体およびTEAの存在下、好ましくは還流温度で行う。
Rが式(I)で定義される通りである式(VI)の化合物は、不活性溶媒、例えばジクロロメタン(dichlormethane)中、好ましくは0~20℃で、第三級アミン、例えばジイソプロピルエチルアミンの存在下、クロロギ酸エチルと反応させることにより、式(V)の化合物から調製され得る。
【0041】
式(V)の化合物(式中、Rは式(I)で定義した通りである)は、溶媒としてEtOHを使用し、好ましくは室温で、塩化アセチルと反応させることにより、適切なニトリル誘導体(IV)から調製され得る。
【0042】
ニトリル誘導体(IV)は、既知の化合物であり、市販されている、または当技術分野で一般に知られている従来の反応手順に従って調製し得る。式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩およびそれらの立体異性体形態は、薬理学的実施例において実証されるように、P2X7受容体拮抗特性を有する。式(I)の化合物を他の式(I)の化合物に変換するための当該技術分野で公知の基変換反応の他の例は、カルボン酸エステルの対応するカルボン酸またはアルコールへの加水分解;アミドの対応するカルボン酸またはアミンへの加水分解;アルコールはエステルおよびエーテルに変換され得る;第一級アミンは第二級または第三級アミンに変換され得る;二重結合は対応する単結合に水素化され得る。出発物質および中間体のいくつかは、既知の化合物であり、市販されている、または当技術分野で一般に知られている従来の反応手順に従って調製し得る。上記の方法で調製される式(I)の化合物は、鏡像異性体のラセミ混合物の形態で合成でき、これらは当技術分野で公知の分割手順に従って互いに分離できる。ラセミ形態で得られる式(I)の化合物は、適切なキラル酸との反応によって、対応するジアステレオマー塩形態に変換できる。このジアステレオマー塩形態は、その後、例えば、選択的または分別結晶化によって分離され、鏡像異性体はアルカリによってそこから遊離される。式(I)の化合物の鏡像異性体形態を分離する別の方法は、キラル固定相を用いる液体クロマトグラフィーを伴う。この純粋な立体化学的異性体形態は、反応が立体特異的に起こるならば、適当な出発物質の対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘導することもできる。好ましくは、特定の立体異性体が所望される場合、この化合物は、立体特異的調製方法によって合成される。これらの方法は、鏡像異性体的に純粋な出発物質を有利に利用する。式(I)の化合物ならびに本明細書に記載の出発物質および/または中間体の調製において、反応条件に対して感受性のある特定の基を保護することは有用であり得る。任意的な保護の有用性の評価、ならびに本発明の化合物の調製において行われる反応および保護される官能基に応じた適切な保護剤の選択は、当業者の常識の範囲内である。任意的な保護基の除去は、従来の技術に従って行われる。有機化学における保護基の使用に関する一般的な文献としては、Theodora W. Greene and Peter G.M. Wuts “Protective groups in organic synthesis”, John Wiley & Sons, Inc., II Ed., 1991を参照のこと。
【0043】
式Iの化合物の塩の調製は、既知の方法に従って行われる。したがって、式(I)の本発明の化合物は、P2X7受容体、特にP2X7受容体拮抗薬活性によって媒介される状態または疾患の治療における医薬として有用である。続いて、本化合物は、P2X7受容体活性、特にP2X7受容体拮抗薬活性によって媒介される状態または疾患の治療のための医薬の製造のために使用され得る。
【0044】
本発明は、P2X7受容体によって媒介される状態または疾患から選択される状態または疾患の治療用医薬の製造のための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用も提供する。一態様において、本発明は、医薬として使用するための、またはP2X7受容体媒介性の状態もしくは疾患から選択される状態もしくは疾患の治療において使用するための、式(I)の化合物を提供する。さらに、本発明は、哺乳動物対象におけるP2X7受容体活性によって媒介される状態の治療方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法も提供する。上記の作用機序を考慮すると、本発明の化合物は、種々の起源の神経変性障害、例えば、アルツハイマー病および他の認知症症状態、例えば、レビー小体、前頭側頭型認知症およびタウオパチー;筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、パーキンソン病および他のパーキンソン症候群;HIV誘導性神経炎症;本態性振戦;他の脊髄小脳変性症およびシャルコー・マリー・トゥース神経障害の治療に有用である。本発明の化合物は、てんかんなどの神経学的状態、例えば、単純部分発作、複雑部分発作、二次全身性発作を含み、さらに欠神発作、ミオクローヌス発作、間代発作、強直性発作、強直間代発作および脱力発作を含む、の治療にも有用である。
【0045】
本発明の化合物は、認知障害および精神障害の治療にも有用である。精神医学的障害としては、大鬱病、気分変調症、躁病、双極性障害(I型双極性障害、II型双極性障害など)、気分循環性障害、急速周期性(rapid cycling)、超概日性周期性(ultradian cycling)、躁病、軽躁病、統合失調症、統合失調症様障害、統合失調性感情障害、人格障害、多動性行動を伴うまたは伴わない注意障害、妄想障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、全身病状による精神病性障害、物質誘発性精神病性障害または他に特定されない精神病性障害、全般性不安障害などの不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、衝動調節障害、恐怖性障害、解離状態、さらには喫煙、薬物中毒およびアルコール中毒が含まれるが、これらに限定されない。特に、双極性障害、精神病、不安および中毒である。
【0046】
本発明の化合物は、神経因性疼痛の予防または治療に有用である。ニューロパシー性疼痛症候群としては、糖尿病性ニューロパシー;坐骨神経痛;非特異的腰痛;多発性硬化疼痛;線維筋痛;HIV関連ニューロパシー;神経痛、例えば、ヘルペス後神経痛および三叉神経痛、モートン神経痛、灼熱痛;および身体的外傷、切断、幻肢、癌、毒素または慢性炎症状態から生じる疼痛;中枢性疼痛、例えば、視床症候群において観察されるもの、混合型の中枢性疼痛および末梢性疼痛、例えば、反射性交感神経性ジストロフィーとも呼ばれる、複合性局所疼痛症候群(CRPS)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
本発明の化合物は、慢性疼痛の治療にも有用である。慢性疼痛としては、炎症または炎症に関連する状態によって引き起こされる慢性痛、変形性関節症、リウマチ性関節炎、急性損傷またはトラウマ、上背部痛または下背部痛(全身性、局所性または神経根障害などの原発性脊椎疾患から生じる)、骨痛(変形性関節症、骨粗しょう症、骨転移または未知の理由による)、骨盤痛、脊髄傷害関連疼痛、心臓性胸痛、非心臓性胸痛、中枢性卒中後疼痛、筋膜疼痛、鎌状赤血球疼痛、癌性疼痛、ファブリー病、AIDS疼痛、老人疼痛または頭痛による疼痛、顎関節症候群、通風、線維症または胸郭出口症候群によって引き起こされる疼痛、特にリウマチ性関節炎および変形性関節症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
本発明の化合物は、急性傷害、病気、スポーツ医学傷害、手根管症候群、火傷、筋骨格捻挫および筋緊張、筋腱緊張、頸肩腕痛症候群、消化不良、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、月経困難症、子宮内膜症または手術(心臓切開またはバイパス手術など)、術後疼痛、腎結石疼痛、胆嚢疼痛、胆石疼痛、陣痛または歯痛によって引き起こされる急性疼痛の治療にも有用である。
【0049】
本発明の化合物は、片頭痛、緊張性頭痛、変容性片頭痛または発展性頭痛(evolutive headache)、群発性頭痛のような頭痛、ならびに感染、代謝障害または他の全身疾患に由来するもののような二次的頭痛障害、ならびに上記の一次および二次的頭痛の悪化に起因する他の急性頭痛、発作性頭痛などの頭痛の治療にも有用である。
【0050】
本発明の化合物は、目まい、耳鳴、筋痙縮などの疾患、および心血管疾患(心不整脈、心筋梗塞または狭心症、高血圧、心虚血、脳虚血など)、内分泌障害(末端肥大症または尿崩症など)を含むがこれらに限定されない他の障害、障害の病理生理学が内因性物質(カテコールアミン、ホルモンまたは成長因子など)の過剰もしくは分泌過剰または他の不適切な細胞分泌を伴う疾患にも有用である。
【0051】
本発明の化合物は、炎症性肝疾患、例えば慢性B型肝炎、慢性C型肝炎、アルコール性肝障害、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎、肝線維症、非アルコール性脂肪性肝炎および肝移植拒絶反応などの肝疾患の選定的治療においても有用である。
【0052】
本発明の化合物は、全ての体組織に影響を及ぼす炎症過程を阻害する。したがって、筋骨-骨格系の炎症過程の治療に有用であり、その例としては、強直性脊髄炎、頚部関節炎、繊維筋痛、通風、若年性関節リューマチ、腰仙関節炎、変形性関節症、骨粗しょう症、乾癬性関節炎、リウマチ性疾患などの関節炎状態;皮膚および関連する組織に影響を及ぼす疾患:湿疹、乾せん、皮膚炎および日焼けのような炎症状態;呼吸器系の疾患:ぜんそく、アレルギー鼻炎および呼吸窮迫症候群、ぜんそくおよび気管支炎のような炎症が関与する肺障害;慢性閉塞性肺病;免疫および内分泌系の障害:結節性関節周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、強皮症、重症筋無力症、多発性硬化症および他の脱髄性疾患、脳脊髄炎、類肉腫症、腎炎症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎が挙げられるが、全ての標的疾患を包括するものではない。
【0053】
本発明の化合物は、例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病、回腸炎、直腸炎、セリアック病、腸疾患、顕微鏡的もしくはコラーゲン性結腸炎、好酸球性胃腸炎、または直腸結腸切除術および回腸肛門吻合後に生じる嚢炎、ならびに幽門痙攣、神経性消化不良、痙攣性結腸炎、痙攣性大腸炎、痙攣性腸、腸神経症、機能性大腸炎、粘液性大腸炎、緩下性大腸炎および機能性消化不良などの腹痛および/または腹部不快感に関連する任意の障害を含む過敏性大腸症候群を含むが、これらに限定されない、炎症性腸障害のような胃腸(GI)管障害の治療に有用であるが、萎縮性胃炎、疣状胃炎、潰瘍性大腸炎、消化性潰瘍、胸やけ、ならびにGI管への他の損傷、例えば、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)による、胃食道逆流疾患、糖尿病性胃不全麻痺などの胃不全麻痺;ならびに非潰瘍性消化不良(NUD)などの他の機能性腸障害;嘔吐、下痢および内臓炎症の治療にも有用である。
【0054】
本発明の化合物は、過活動膀胱、前立腺炎(慢性細菌性および慢性非細菌性前立腺炎)、前立腺痛、間質性膀胱炎、尿失禁および良性前立腺肥大症、付属器炎、骨盤炎症、バルトリン腺炎および膣炎などの泌尿生殖器の障害の治療にも有用である。特に、過活動膀胱および尿失禁である。
【0055】
本発明の化合物は、網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎および眼組織への急性傷害、加齢黄斑変性、慢性眼圧亢進症、緑内障、結膜炎などの眼疾患の治療にも有用である。
本発明の化合物は、例えば、サブタイプ制限型および過食/瀉下型を含む神経性食欲不振;サブタイプ排出型および非排出型を含む神経性過食症;肥満;強迫性摂食障害;むちゃ食い障害;および特定不能の摂食障害などの摂食障害の治療においても有用である。
【0056】
本発明の化合物は、アレルギー性皮膚炎、気道の過剰反応性、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支炎、敗血症性ショック、シェーグレン症候群、糸球体腎炎、アテローム性動脈硬化症、悪性細胞の増殖および転移、骨髄芽球性白血病、糖尿病、髄膜炎、骨粗しょう症、熱傷、虚血性心疾患、脳卒中、末梢血管疾患、静脈瘤、緑内障にも有用である。
【0057】
本明細書で使用される「治療する」および「治療」という用語は、治癒的、一時的に緩和および予防的治療を指し、そのような用語が適用される疾患、障害もしくは状態、またはそのような疾患、障害もしくは状態の1種もしくは複数種の症状の進行を逆転、緩和、阻害、または予防することを含む。
【0058】
加えて、本発明は、少なくとも1種の薬学的に許容される担体および治療有効量の式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明の医薬組成物を調製するために、有効成分としての、塩基または酸付加塩形態の特定の化合物の有効量を、少なくとも1種の薬学的に許容される担体と緊密な混合物中で組み合わせるが、この担体は、投与のために望ましい調整の形態に応じて、多種多様な形態をとることができる。これらの医薬組成物は、好ましくは経口投与、直腸投与、経皮投与または非経口注射に適した単位剤形であることが望ましい。
【0059】
例えば、経口剤形の組成物を調製する際に、懸濁液、シロップ、エリキシルおよび溶液などの経口液体製剤の場合には、例えば水、グリコール、油、アルコールなどの通常の液体医薬担体のいずれか;または散剤、丸剤、カプセル剤および錠剤の場合には、デンプン、糖、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などの固体医薬担体を利用し得る。それらの容易な投与のために、錠剤およびカプセルは、最も有利な経口投薬単位形態を表し、この場合、固体医薬担体が明らかに利用される。非経口注射組成物については、医薬担体は、主に滅菌水を含むが、他の成分が、活性成分の溶解度を改善するために、含まれ得る。
【0060】
注射可能な溶液は、例えば、生理食塩水、グルコース溶液または両方の混合物を含む医薬担体を使用することによって調製され得る。注射用懸濁液は、適切な液体担体、懸濁化剤などを使用することによって、調製され得る。経皮投与に適した組成物において、医薬担体は、浸透促進剤および/または適切な湿潤剤を、皮膚に有意な有害作用を引き起こさない少量の適切な添加剤と任意選択的に組み合わせて、任意選択的に含むことができる。この添加剤は、皮膚への活性成分の投与を容易にするために選択され得、および/または所望の組成物を調製するために有益となり得る。これらの局所組成物は、種々の方法で、例えば、経皮パッチ、スポットオン(spot-on)または軟膏として投与され得る。式(I)の化合物の付加塩は、対応する塩基形態よりも水溶性が高いため、水性組成物の調製により適することは明らかである。
【0061】
投与の容易さおよび投薬量の均一性のために、本発明の医薬組成物を投薬単位形態で製剤することが特に有利である。
本明細書で使用される場合、「投薬単位形態」とは、単位投薬量として適切な物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要とされる医薬担体と関連して、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性成分を含む。このような投薬単位形態の例は、錠剤(分割錠剤またはコーティングされた錠剤を含む)、カプセル剤、丸剤、散剤パケット、ウエハース(wafers)、注射可能な溶液剤または懸濁剤、ティースプーン一杯(teaspoonful)、テーブルスプーン一杯(tablespoonful)など、およびそれらの分離された複数である。
【0062】
経口投与のために、本発明の医薬組成物は、固体剤形、例えば、錠剤(嚥下可能な形態および咀嚼可能な形態の両方)、カプセル剤またはジェルカプセルの形態をとり得、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、充填剤(例えば、ラクトース、微結晶セルロース、リン酸カルシウムなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカなど)、崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン、デンプングリコール酸ナトリウムなど)、湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容される賦形剤および担体を用いて従来の手段によって調製される。このような錠剤は、当分野で周知の方法によってコーティングもされ得る。
【0063】
経口投与のための液体製剤は、例えば溶液、シロップまたは懸濁液の形態をとってもよく、または使用前に水および/または別の適切な液体担体と混合するための乾燥製品として製剤化されてもよい。このような液体製剤は、従来の手段によって、任意選択的に他の薬学的に受容可能な添加剤、例えば、懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたは水素化食用脂肪)、乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシアゴム)、非水性担体(例えば、アーモンド油、油性エステルまたはエチルアルコール)、甘味剤、香味料、マスキング剤および防腐剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチルまたはp-ヒドロキシ安息香酸プロピルまたはソルビン酸)とともに調製され得る。
【0064】
本発明の医薬組成物において有用な薬学的に許容可能な甘味剤は、好ましくは、少なくとも1種の強力甘味剤、例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、シクラミン酸ナトリウム、アリターム(alitarne)、ジヒドロカルコン甘味剤、モネリン、ステビオシドスクラロース(4,1’,6’-トリクロロー4,1’,6’-トリデオキシガラクトスクロース)または、好ましくは、サッカリン、サッカリンナトリウムまたはサッカリンカルシウム、および任意選択的に少なくとも1種のバルク甘味剤、例えば、ソルビトール、マンニトール、フルクトース、スクロース、マルトース、イソマルトース(isomalt)、グルコース、水素化グルコースシロップ、キシリトール、キャラメルまたはハチミツを含む。強力甘味剤は、低濃度で都合よく使用される。例えば、サッカリンナトリウムの場合、その濃度は、最終製剤の約0.04%~0.1%(重量/体積)の範囲であり得る。バルク甘味剤は、約10%~約35%、好ましくは約10%~15%(重量/体積)の範囲のより高い濃度で効果的に使用できる。低用量製剤中の苦味成分をマスクできる薬学的に許容される香味料は、好ましくは果実香味料、例えばチェリー、ラズベリー、ブラックカラントまたはストロベリー香味料を含む。2つの香味料の組合せは、非常に良好な結果をもたらし得る。高用量製剤において、キャラメルチョコレート、ミントクール、ファンタジーなどの、より強い薬学的に許容される香味料が必要とされ得る。
【0065】
各香味料は、約0.05%~1%(重量/体積)の範囲の濃度で最終組成物中に存在し得る。強い香味料の組合せは有利に使用される。好ましくは、製剤の環境下で味および/または色のいかなる変化または損失も受けない香味料が使用される。
【0066】
式(I)の化合物は、注射、好都合には静脈内、筋肉内または皮下注射、例えば急速静注法または連続静脈内注入による非経口投与用に製剤化できる。注射用製剤は、添加された保存剤を含む単位剤形、例えばアンプルまたは複数回投与容器で提供できる。それらは、油性または水性ビヒクル中の懸濁剤、溶液または乳剤などの形態をとることができ、等張化剤、懸濁化剤、安定化剤および/または分散剤などの製剤化剤を含有できる。代わりに、活性成分は、使用前に適切なビヒクル、例えば、発熱物質を含まない滅菌水と混合するために、粉末形態で存在し得る。
【0067】
式(I)の化合物は、例えばカカオ脂および/または他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含有する、坐剤または停留浣腸などの直腸用組成物に製剤化することもできる。
リガンド依存性イオンチャネルの媒介に関連する疾患の治療における当業者は、以下に示される試験結果から、式(I)の化合物の治療有効量を容易に決定するだろう。一般に、治療有効用量は、治療される患者の体重の約0.001mg/kg~約50mg/kg、より好ましくは約0.01mg/kg~約10mg/kgであると考えられる。1日を通して適切な間隔で2回以上のサブ用量の形態で治療有効用量を投与することが適切であり得る。サブ用量は、例えば、各々が単位剤形当たり約0.1mg~約1000mg、より具体的には約1~約500mgの活性成分を含有する単位剤形として製剤化できる。
【0068】
本明細書で使用される場合、化合物の「治療有効量」は、個体または動物に投与された場合に、個体または動物において認識可能なP2X7受容体拮抗薬応答を引き起こすのに十分に高いレベルの化合物をもたらす化合物の量である。
【0069】
投与の正確な投薬および頻度は、当業者に周知であるように、使用される式(I)の特定の化合物、治療される特定の状態、治療される状態の重症度、特定の患者の年齢、体重および一般的な身体状態、ならびに患者が服用し得る他の薬物に依存する。さらに、「治療有効量」は、治療される患者の応答に応じて、および/または本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、減少または増加させることができる。したがって、本明細書中上記で言及される有効な1日量の範囲は、単なる指針である。
命名法および構造
一般に、本出願で使用される命名法は、ChemOfficeに基づき、IUPAC系統的命名法に従って作成される。本明細書に示される化学構造は、ChemDrawバージョン18.2を使用して作成された。本明細書の構造中の炭素、酸素、硫黄、または窒素原子上に現れる任意の開放原子価は、別段の指示がない限り、水素原子の存在を示す。窒素含有ヘテロアリール環が窒素原子上の開放原子価とともに示され、R、R、Rなどの変数がヘテロアリール環上に示される場合、そのような変数は、開放原子価窒素に結合または連結され得る。キラル中心が構造中に存在するが、キラル中心について特定の立体化学が示されていない場合、キラル中心に関連する両方の鏡像異性体がその構造に包含される。本明細書中に示される構造が複数の互変異性形態で存在し得る場合、全てのこのような互変異性体は、その構造によって包含される。本明細書中の構造において表される原子は、このような原子の全ての天然に存在する同位体を包含することが意図される。したがって、例えば、本明細書で表される水素原子は、重水素および三重水素を含むことを意味し、炭素原子は、13C同位体および14C同位体を含むことを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0070】
略語
以下のスキームおよび実施例の説明において使用され得る略語は、以下の通りである。
CC:カラムクロマトグラフィー;
DCM:ジクロロメタン、DMF:ジメチルホルムアミド;
EtOAc:酢酸エチル
EtOH:エタノール;
hrs:時間;
ACN:アセトニトリル;
min:分(s);N:通常;
NMR:核磁気共鳴;
r.t.:室温;
THF:テトラヒドロフラン;LC-MS:液体クロマトグラフィー質量分析;
CO:炭酸カリウム;
NaSO:硫酸ナトリウム;
HPLC:高速液体クロマトグラフィー;o.n.:一晩;
CHONa:ナトリウムメトキシド;
NaCl:塩化ナトリウム;
HCl:塩酸;
Y:収率;
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン;
EtO:ジエチルエーテル;
LiAlH:リチウムアルミニウム水素化物。
【実施例
【0071】
実験部分
以下の実施例は本発明を説明する。特に明記しない限り、全ての詳細(特にパーセンテージおよび量)は重量に関する。
中間体
A.ニトリル誘導体
出発物質として使用したほとんどの置換ニトリル誘導体は、化学薬品業者から購入した:
【0072】
【表2】
【0073】
B.ハロゲン誘導体
ほとんどのハロゲン誘導体は、化学薬品業者から購入した:
【0074】
【表3-1】
【0075】
【表3-2】
【0076】
一般的な合成スキーム
【0077】
【化5】
【0078】
ステップ1.塩化アセチル2(8.0当量)を、EtOH中のニトリル誘導体1(1.0当量)の冷却(0℃)および撹拌した溶液に滴下添加した;反応フラスコを密栓し、反応混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。LC-MS分析による反応終了後、揮発性物質を減圧下で除去し、生成物を塩酸塩として単離した。残渣はさらに精製することなく使用した。
【0079】
ステップ2.DCM中の3(1.0当量)の冷却(0℃)撹拌溶液に、N流下で、DIPEA(3.0当量)を添加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、クロロギ酸エチル(1.1当量)を30~45分以内に反応混合物に滴下添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。その後、塩を除去するために混合物をシリカプラグで濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。具体的な実施例で報告したように、粗生成物を精製した後、所望の生成物を得た。
【0080】
ステップ3.ジオキサン中の5(1.0当量)の溶液に、ヒドラジン誘導体(2.5当量)およびTEA(2.5当量)を添加し、反応混合物を16時間還流加熱した。冷却後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで洗浄した。次に、塩酸1MでpHを2に調整し、水溶液をEtOAcで抽出した。その後、有機相をブラインで洗浄して、乾燥させ(NaSO)、真空下で蒸発させた。具体的な実施例で報告したように、粗生成物を精製した後、所望の生成物を得た。
【0081】
ステップ4.
方法A.DMF中の6(1.0当量)の冷却(0℃)撹拌溶液に、CHONa(3当量)を添加して、反応混合物を同温度で10分間撹拌した。次に、ハロゲン化物7(5当量)を添加して、反応混合物を70℃に一晩撹拌した。反応を水の添加によりクエンチし、EtOAc(×3)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄して、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させた。具体的な実施例で報告したように、粗生成物を精製した後、所望の生成物を得た。
【0082】
方法B.ACN/DMF(5:1v/v)中の6(1.0当量)の冷却(0℃)撹拌溶液にKCO(2.5当量)を添加して、反応混合物を同温度で10分間撹拌した。次に、ハロゲン化物7(1.2当量)を添加し、反応混合物を一晩r.t.で撹拌した。反応を水の添加によりクエンチし、EtOAc(×3)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄して、乾燥させ(NaSO)、減圧下で蒸発させた。具体的な実施例で報告したように、粗生成物を精製した後、所望の生成物を得た。
【0083】
ステップ5.MeOHおよびDCM(3.5ml+1.5ml)中の安息香酸誘導体(9)(1.0当量)の溶液に(トリメチルシリル)ジアゾメタン(10)を滴下添加した。反応液を室温で2時間撹拌した。次に、さらに2当量の(トリメチルシリル)ジアゾメタンを添加して、反応液を室温でさらに2時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下で除去して、残った残渣をEtOAcに取り込ませた。溶液をNaHCO s.s.(2x10mL)で洗浄して、乾燥させ(NaSO)、濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣はさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0084】
ステップ6.THF中の11(1.0当量)の溶液にLiAlH(0.5当量)を0℃で激しく撹拌しながら添加し、反応物をrtに加温した。混合物をrtで2時間撹拌した。完了後、混合物を0℃に冷却して、HOでクエンチし、EtOを加えて希釈した。反応混合物を真空下で濾過し、濾液を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。具体的な実施例で報告したように、粗生成物を精製した後、所望の生成物を得た。
【0085】
ステップ7.DCM中の12(1.0当量)と塩化チオニル(1.5当量)の混合物を45℃で一晩加熱した。rtまで冷却した後、溶媒を真空下で除去して、残渣をさらに精製することなく次のステップに使用した。
具体的な実施例
実施例1
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-(4-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0086】
【化6】
【0087】
エチル2-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)アセトイミダート塩酸塩(中間体1)。市販のニトリルCAS:75279-55-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)によって表題化合物を調製した。
【0088】
エチル-2-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-N-(エトキシカルボニル)アセトイミダート(中間体2)。中間体1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。ヘキサン/EtOAc4:1v/vを溶離液として使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(Y=19%)。
【0089】
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体3)。中間体2およびメチルヒドラジンCAS:60-34-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。ヘキサン/AcOEt1:4v/vを溶離液として使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(Y=59%)。
【0090】
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-(4-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体3および臭化物CAS:459-46-1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=64%)。
【0091】
実施例2
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。
【0092】
【化7】
【0093】
中間体3および臭化物CAS:2550-36-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=58%)。
【0094】
実施例3
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0095】
【化8】
【0096】
中間体3および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=35%)。
【0097】
実施例4
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((3,3-ジフルオロシクロペンチル)メチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0098】
【化9】
【0099】
中間体3および臭化物CAS:1695914-13-6から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=73%)。
【0100】
実施例5
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((6,6-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0101】
【化10】
【0102】
中間体3および臭化物CAS:1393569-74-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=65%)。
【0103】
実施例6
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((4-フルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0104】
【化11】
【0105】
中間体3および臭化物CAS:1784609-74-0から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=29%)。
【0106】
実施例7
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-メチル-4-((4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0107】
【化12】
【0108】
中間体3および臭化物CAS:858121-96-7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=39%)。
【0109】
実施例8
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-4-(4-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0110】
【化13】
【0111】
エチル2-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)アセトイミダート塩酸塩(中間体4)。市販のニトリルCAS:75279-56-0から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)により表題化合物を調製した。
【0112】
エチル-2-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(エトキシカルボニル)アセトイミダート(中間体5)。中間体4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。ヘキサン/EtOAc4:1v/vを溶離液として使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(Y=64%)。
【0113】
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体6)。中間体5およびメチルヒドラジンCAS:60-34-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。ヘキサン/EtOAc4:1v/vを溶離液として使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(Y=91%)。
【0114】
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-4-(4-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体6および臭化物CAS:459-46-1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=89%)。
【0115】
実施例9
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-4-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0116】
【化14】
【0117】
中間体6および臭化物CAS:2550-36-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=66%)。
【0118】
実施例10
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-4-((3,3-ジフルオロシクロペンチル)メチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0119】
【化15】
【0120】
中間体6および臭化物CAS:1695914-13-6から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=58%)。
【0121】
実施例11
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-4-(シクロへプチルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0122】
【化16】
【0123】
中間体6および臭化物CAS:3814-32-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=57%)。
【0124】
実施例12
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-(シクロへプチルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0125】
【化17】
【0126】
中間体3および臭化物CAS:3814-32-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=44%)。
【0127】
実施例13
5-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-4-((2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0128】
【化18】
【0129】
エチル2-シクロヘキシルアセトイミダート塩酸塩(中間体7)。市販のニトリルCAS:4435-14-7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)によって表題化合物を調製した。
【0130】
エチル-2-シクロヘキシル-N-(エトキシカルボニル)アセトイミダート(中間体8)。中間体7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチルの0~50%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=49%)。
【0131】
5-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体9)。中間体8およびメチルヒドラジンCAS:60-34-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチルの0~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=64%)。
【0132】
5-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-4-((2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体9および塩化物CAS:1027545-48-7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=37%)。
【0133】
実施例14
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-メチル-4-(スピロ[2.5]オクタン-6-イルメチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0134】
【化19】
【0135】
中間体3および臭化物CAS:1621225-50-0から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=53%)。
【0136】
実施例15
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-(2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)エチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0137】
【化20】
【0138】
中間体3および臭化物CAS:2092565-10-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=31%)。
【0139】
実施例16
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-(2-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)エチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0140】
【化21】
【0141】
中間体3および臭化物CAS:570398-26-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=57%)。
【0142】
実施例17
4-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0143】
【化22】
【0144】
エチル2-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)アセトイミダート塩酸塩(中間体10)。市販のニトリルCAS:3038-47-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)によって表題化合物を調製した。
【0145】
エチル-N-(エトキシカルボニル)-2-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)アセトイミダート(中間体11)。中間体10から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。シクロヘキサン中での酢酸エチルの2~15%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=35%)。
【0146】
2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体12)。中間体11およびメチルヒドラジンCAS:60-34-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。さらに精製することなく次のステップに使用した(Y=97%)。
【0147】
4-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体12および臭化物CAS:2550-36-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=27%)。
【0148】
実施例18
4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0149】
【化23】
【0150】
中間体12および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=23%)。
【0151】
実施例19
4-((3,3-ジフルオロシクロペンチル)メチル)-2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0152】
【化24】
【0153】
中間体12および臭化物CAS:1695914-13-6から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=24%)。
【0154】
実施例20
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-メチル-4-((テトラヒドロフラン-2-イル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0155】
【化25】
【0156】
中間体3および臭化物CAS:1192-30-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。シクロヘキサン中での酢酸エチルの0~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=23%)。
【0157】
実施例21
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-メチル-4-((1-メチルピペリジン-2-イル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0158】
【化26】
【0159】
中間体3および臭化物CAS:1390654-84-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。ジクロロメタン中でのメタノールの0~20%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=44%)。
【0160】
実施例22
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-メチル-4-(2-モルホリノエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0161】
【化27】
【0162】
中間体3および臭化物CAS:42802-94-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=20%)。
【0163】
実施例23
4-((2,2-ジメチルシクロヘキシル)メチル)-2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0164】
【化28】
【0165】
中間体12および臭化物CAS:1501249-61-1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=11%)。
【0166】
実施例24
4-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-5-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0167】
【化29】
【0168】
中間体9および塩化物CAS:55117-15-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチル(1%TEA含有)の0%~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=50%)。
【0169】
実施例25
5-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-4-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0170】
【化30】
【0171】
中間体9および塩化物CAS:21742-00-7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチル(1%TEA含有)の0%~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=17%)。
【0172】
実施例26
4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0173】
【化31】
【0174】
エチル2-(2-フルオロフェニル)アセトイミダート塩酸塩(中間体13)。市販のニトリルCAS:326-62-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)によって表題化合物を調製した。
【0175】
エチル-N-(エトキシカルボニル)-2-(2-フルオロフェニル)アセトイミダート(中間体14)。中間体13から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチルの0~50%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=63%)。
【0176】
5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体15)。中間体14およびメチルヒドラジンCAS:60-34-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチルの0~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=17%)。
【0177】
4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体15および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチル(1%TEA含有)の0%~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=38%)。
【0178】
実施例27
4-(シクロヘキシルメチル)-5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0179】
【化32】
【0180】
中間体15および臭化物CAS:2550-36-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチル(1%TEA含有)の0%~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=41%)。
【0181】
実施例28
4-(シクロヘプチルメチル)-2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0182】
【化33】
【0183】
中間体12および臭化物CAS:3814-32-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=10%)。
【0184】
実施例29
4-(2-クロロ-5-(5-フルオロピリミジン-2-イル)ベンジル)-5-(4-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0185】
【化34】
【0186】
エチル2-(4-フルオロフェニル)アセトイミダート塩酸塩(中間体16)。市販のニトリルCAS:459-22-3から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)によって表題化合物を調製した。
【0187】
エチル-N-(エトキシカルボニル)-2-(4-フルオロフェニル)アセトイミダート(中間体17)。中間体16から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチルの0~50%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=57%)。
【0188】
5-(4-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体18)。中間体17およびメチルヒドラジンCAS:60-34-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチルの0~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=23%)。
【0189】
メチル2-クロロ-5-(5-フルオロピリミジン-2-イル)安息香酸(中間体19)。安息香酸誘導体CAS:1227807-75-1から出発して一般的手順(スキーム2、ステップ5)によって表題化合物を調製した。さらに精製することなく次のステップに使用した。
【0190】
(2-クロロ-5-(5-フルオロピリミジン-2-イル)フェニル)メタノール(中間体20)。中間体19から出発して一般的手順(スキーム2、ステップ6)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチルの0~50%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(Y=49%)。
【0191】
2-(4-クロロ-3-(クロロメチル)フェニル)-5-フルオロピリミジン(中間体21)。中間体20から出発して一般的手順(スキーム2、ステップ7)によって表題化合物を調製した。
【0192】
4-(2-クロロ-5-(5-フルオロピリミジン-2-イル)ベンジル)-5-(4-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体18および塩化物(中間体21)から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチル(1%TEA含有)の0%~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=25%)。
【0193】
実施例30
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-(2-(3,3-ジメチルモルフォリノ)エチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0194】
【化35】
【0195】
中間体3および臭化物CAS:1098202-59-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=20%)。
【0196】
実施例31
5-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-4-((2-メチルピリジン-3-イル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0197】
【化36】
【0198】
中間体9および塩化物CAS:120277-68-1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=28%)。
【0199】
実施例32
4-((2,2-ジメチルシクロヘキシル)メチル)-5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0200】
【化37】
【0201】
中間体15および臭化物CAS:1501249-61-1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチル(1%TEA含有)の0%~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=13%)。
【0202】
実施例33
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((2,2-ジメチルシクロヘキシル)メチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0203】
【化38】
【0204】
中間体3および臭化物CAS:1501249-61-1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=16%)。
【0205】
実施例34
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0206】
【化39】
【0207】
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体27)。中間体2およびシュウ酸エチルヒドラジン(1:1)CAS:6629-60-3から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した(Y=50%)。
【0208】
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体27および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=31%)。
【0209】
実施例35
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-2-メチル-4-(スピロ[2.5]オクタン-6-イルメチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0210】
【化40】
【0211】
中間体6および臭化物CAS:1621225-50-0から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=33%)。
【0212】
実施例36
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-4-(2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)エチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0213】
【化41】
【0214】
中間体6および臭化物CAS:2092565-10-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=39%)。
【0215】
実施例37
4-(シクロヘプチルメチル)-5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0216】
【化42】
【0217】
中間体15および臭化物CAS:3814-32-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=17%)。
【0218】
実施例38
4-(2-クロロ-5-(5-フルオロピリミジン-2-イル)ベンジル)-5-(シクロヘキシルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0219】
【化43】
【0220】
中間体9および塩化物(中間体21)から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチル(1%TEA含有)の0~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(Y=48%)。
【0221】
実施例39
4-(2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)エチル)-2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0222】
【化44】
【0223】
中間体12および臭化物CAS:2092565-10-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチル(1%TEA含有)の0%~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=33%)。
【0224】
実施例40
2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-4-((4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0225】
【化45】
【0226】
中間体12および臭化物CAS:858121-96-7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=10%)。
【0227】
実施例41
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-4-(2-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)エチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0228】
【化46】
【0229】
中間体6および臭化物CAS:570398-26-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=48%)。
【0230】
実施例42
5-(2-クロロベンジル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0231】
【化47】
【0232】
エチル2-(2-クロロフェニル)アセトイミダート塩酸塩(中間体22)。市販のニトリルCAS:2856-63-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)により表題化合物を調製した。
【0233】
エチル-2-(2-クロロフェニル)-N-(エトキシカルボニル)アセトイミダート(中間体23)。中間体22から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中でのジクロロメタンの50~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(Y=34%)。
【0234】
5-(2-クロロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体24)。中間体23およびメチルヒドラジンCAS:60-34-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。ヘキサン中での酢酸エチルの50~100%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=5%)。
【0235】
5-(2-クロロベンジル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体24および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=43%)。
【0236】
実施例43
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-(シクロプロピルメチル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-オン
【0237】
【化48】
【0238】
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-(シクロプロピルメチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体25)。中間体2および(シクロプロピルメチル)ヒドラジンCAS:809282-61-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した(Y=62%)。
【0239】
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-(シクロプロピルメチル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体25および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=75%)。
【0240】
実施例44
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0241】
【化49】
【0242】
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体26)。中間体2および(2,2,2-トリフルオロエチル)ヒドラジンCAS:5042-30-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した(Y=64%)。
【0243】
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体26および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=48%)。
【0244】
実施例45
4-(2-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)エチル)-5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0245】
【化50】
【0246】
中間体15および臭化物CAS:570398-26-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=19%)。
【0247】
実施例46
4-(2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)エチル)-5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0248】
【化51】
【0249】
中間体15および臭化物CAS:2092565-10-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=8%)。
【0250】
実施例47
5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-4-(スピロ[2.5]オクタン-6-イルメチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0251】
【化52】
【0252】
中間体15および臭化物CAS:1621225-50-0から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=9%)。
【0253】
実施例48
2-メチル-4-(スピロ[2.5]オクタン-6-イルメチル)-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0254】
【化53】
【0255】
中間体12および臭化物CAS:1621225-50-0から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=43%)。
【0256】
実施例49
4-(2-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)エチル)-2-メチル-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0257】
【化54】
【0258】
中間体12および臭化物CAS:570398-26-4から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=31%)。
【0259】
実施例50
2-ベンジル-5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0260】
【化55】
【0261】
2-ベンジル-5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体28)。中間体2およびベンジルヒドラジン二塩酸塩CAS:20570-96-1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。シクロヘキサン中での酢酸エチルの0%~50%の直線勾配を使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=9%)。
【0262】
2-ベンジル-5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体28および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=5%)。
【0263】
実施例51
5-(2-フルオロベンジル)-2-メチル-4-((4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0264】
【化56】
【0265】
中間体15および臭化物CAS:858121-96-7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=24%)。
【0266】
実施例52
5-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-2-メチル-4-((4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0267】
【化57】
【0268】
中間体6および臭化物CAS:858121-96-7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=13%)。
【0269】
実施例53
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-4-(2-ヒドロキシエチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0270】
【化58】
【0271】
中間体3および臭化物CAS:540-51-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=35%)。
【0272】
実施例54
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-4-(シクロヘプチルメチル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0273】
【化59】
【0274】
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体29)。中間体23および(2,2,2-トリフルオロエチル)ヒドラジンCAS:540-51-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。この生成物を、精製せずに次のステップで使用した(Y=41%)。
【0275】
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-4-(シクロヘプチルメチル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体29および臭化物CAS:3814-32-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=16%)。
【0276】
実施例55
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-4-(シクロヘプチルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0277】
【化60】
【0278】
中間体24および臭化物CAS:3814-32-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=20%)。
【0279】
実施例56
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-2-メチル-4-[(1-メチルシクロへプチル)メチル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0280】
【化61】
【0281】
中間体3および臭化物CAS:1936250-61-1から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=15%)。
【0282】
実施例57
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0283】
【化62】
【0284】
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体30)。中間体2および(3,3,3-トリフルオロプロピル)ヒドラジンCAS:1446322-01-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。この生成物を、精製せずに次のステップで使用した(Y=67%)。
【0285】
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体30および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=56%)。
【0286】
実施例58
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0287】
【化63】
【0288】
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体31)。中間体2および(2,2-ジフルオロエチル)ヒドラジンCAS:1504582-53-9から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。この生成物を、精製せずに次のステップで使用した(Y=78%)。
【0289】
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体31および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=9%)。
【0290】
実施例59
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-(シクロへプチルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0291】
【化64】
【0292】
エチル2-シクロヘプチルエタンイミデート塩酸塩(中間体32)。市販のニトリルCAS:5452-65-3から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)によって表題化合物を調製した。
【0293】
エチル-2-シクロヘプチル-N-(エトキシカルボニル)エタンイミデート(中間体33)。中間体32から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。ヘキサン/EtOAc4:1v/vを溶離液として使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=71%)。
【0294】
5-(シクロヘプチルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体34)。中間体33およびメチルヒドラジンCAS:302-15-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。精製せずに次のステップで使用した(Y=90%)。
【0295】
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-(シクロヘプチルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体34および塩化物CAS:55117-15-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法B)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=60%)。
【0296】
実施例60
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-(シクロへプチルメチル)-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0297】
【化65】
【0298】
5-(シクロヘプチルメチル)-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体35)。中間体33およびエチルヒドラジンCAS:6629-60-3から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。精製せずに次のステップで使用した(Y=90%)。
【0299】
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-(シクロヘプチルメチル)-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体35および塩化物CAS:55117-15-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=73%)。
【0300】
実施例61
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-(シクロヘプチルメチル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0301】
【化66】
【0302】
5-(シクロヘプチルメチル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体36)。中間体33および(2,2,2-トリフルオロエチル)ヒドラジンCAS:5042-30-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。精製せずに次のステップで使用した(Y=80%)。
【0303】
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-(シクロヘプチルメチル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体36および塩化物CAS:55117-15-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=88%)。
【0304】
実施例62
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0305】
【化67】
【0306】
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体29および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=12%)。
【0307】
実施例63
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0308】
【化68】
【0309】
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体37)。中間体23およびエチルヒドラジンCAS:6629-60-3から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。精製せずに次のステップで使用した(Y=38%)。
【0310】
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-4-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体37および臭化物CAS:858121-94-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=6%)。
【0311】
実施例64
5-[(2-クロロフェニル)メチル]-4-(シクロヘプチルメチル)-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0312】
【化69】
【0313】
中間体37および臭化物CAS:3814-32-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=7%)。
【0314】
実施例65
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-4-[(3,3-ジフルオロシクロペンチル)メチル]-2-エチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0315】
【化70】
【0316】
中間体27および臭化物CAS:1695914-13-6から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=75%)。
【0317】
実施例66
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-2-(シクロプロピルメチル)-4-[(3,3-ジフルオロシクロペンチル)メチル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0318】
【化71】
【0319】
中間体25および臭化物CAS:1695914-13-6から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=80%)。
【0320】
実施例67
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-4-(シクロヘプチルメチル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0321】
【化72】
【0322】
中間体26および臭化物CAS:3814-32-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=99%)。
【0323】
実施例68
5-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-4-[(1-メチルピペリジン-2-イル)メチル]-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0324】
【化73】
【0325】
中間体26および臭化物CAS:1390654-84-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=71%)。
【0326】
実施例69
5-(2-クロロ-6-フルオロベンジル)-2-(シクロプロピルメチル)-4-((4-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)メチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0327】
【化74】
【0328】
中間体25および臭化物CAS:858121-96-7から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)によって表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=78%)。
【0329】
実施例70
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0330】
【化75】
【0331】
エチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)エタンイミデート塩酸塩(中間体38)。市販のニトリルCAS:959600-88-5から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ1)により表題化合物を調製した。
【0332】
エチル-2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-N-(エトキシカルボニル)エタンイミデート(中間体39)。中間体38から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ2)によって表題化合物を調製した。ヘキサン/EtOAc4:1v/vを溶離液として使用して、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(Y=45%)。
【0333】
5-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体40)。中間体39および(2,2,2-トリフルオロエチル)ヒドラジンCAS:5042-30-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。精製せずに、次のステップで使用した(Y=81%)。
【0334】
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体40および塩化物CAS:55117-15-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)により表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=11%)。
【0335】
実施例71
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン
【0336】
【化76】
【0337】
5-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(中間体41)。中間体39およびメチルヒドラジンCAS:302-15-8から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ3)によって表題化合物を調製した。精製せずに次のステップで使用した(Y=79%)。
【0338】
4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メチル]-5-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-2-メチル-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。中間体41および塩化物CAS:55117-15-2から出発して一般的手順(スキーム1、ステップ4、方法A)により表題化合物を調製した。HPLCで精製した(Y=8%)。
【0339】
表1は、実施例1に記載した実験手順に従って調製した最終化合物のリストである。
【0340】
【表4-1】
【0341】
【表4-2】
【0342】
【表4-3】
【0343】
【表4-4】
【0344】
【表4-5】
【0345】
【表4-6】
【0346】
【表4-7】
【0347】
【表4-8】
【0348】
【表4-9】
【0349】
【表4-10】
【0350】
【表4-11】
【0351】
【表4-12】
【0352】
分析部分
システム精製
HPLC分取
HPLCシステムWATERS Quaternary Gradient Mobile 2535にWATERS UV/Visible Detector 2489を装着し、2波長UV検出を行った。移動相A:水(MilliQ)0.05%FA、移動相B:アセトニトリル(Chromasolv Sigma-Aldrich)0.05%FAという2種類の移動相を使用し、化合物ごとに勾配条件を設定した。精製は、Luna Phenomenex Column C18 5μm 19x150で行った。注入量は100~500μlで、フローは15ml/分であった。
LCMS-手順1
HPLC測定は、脱気装置を備えたクォータナリポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン(29℃に設定)、ダイオードアレイ検出器DAD、および以下のそれぞれの方法で指定されるカラムを含むDionex 3000モジュールを使用して実施した。カラムからの流れをMS分光計に分割した。MS検出器(LCQ Fleet Thermo Scientific)は、エレクトロスプレーイオン化源で構成された。質量スペクトルは、0.48秒間に50から800まで走査することによって得た。キャピラリーニードル電圧は、正および負イオン化モードで5 kVであり、ソース温度は275℃に維持した。窒素をネブライザーガスとして使用し、流量は8l/分であった。データ取得は、Thermo Xcalibur Qual Browserで実施した。
【0353】
一般的手順に加えて:逆相HPLCは、Kinetex XB-C18 カラムPhenomenex(1.7μm,50x2.1mm)において、流速0.300ml/分で行った。2種類の移動相、移動相A:pH3.5のギ酸アンモニウム緩衝液;移動相B:アセトニトリル(Chromasolv Sigma-Aldrich)を使用し、15%のBから50%までの勾配状態で15分、100%のBを0.9分、5%のBを0.1分稼働のため採用し、およびカラムを再平衡化するためにこれら条件を4分間保持した。注入量は5μlであった。
LCMS手順2
HPLC測定は、脱気装置を備えたクォータナリポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン(40℃に設定)、ダイオードアレイ検出器DAD、および以下のそれぞれの方法で指定されるカラムを含むVANQUISH FLEXモジュールを使用して実施した。MS検出器(ISQ Thermo Scientific)は、エレクトロスプレーイオン化源で構成された。質量スペクトルは、100から700まで0.2秒で走査して取得した。キャピラリーニードル電圧は、正イオン化モードでは3kV、負イオン化モードでは2kVであり、ソース温度は250℃に維持した。ネブライザーガスとして窒素を使用した。
【0354】
一般的な手順に加えて:逆相UHPLCは、Luna Omega-C18カラムPhenomenex(1,6μm、50x2.1mm)を使用し、流速0.600ml/分で行った。2種類の移動相、移動相A:水(LC-MSグレード)0.1%FA;移動相B:アセトニトリル(LC-MS MerckのためのLiChrosolv)を使用し、15%のBを0.2分、15%から95%を1.6分、95%のBを0.60分、15%のBを0.10分の勾配条件で稼働させ、カラムを再平衡化するためにこれらの条件を1.05分間保持した(総実行時間3.55分)。注入量は0.8μlであった。データ取得はChromeleon 7で行った。
【0355】
【表5-1】
【0356】
【表5-2】
【0357】
NMRによる特徴付け
H NMRスペクトルは、Bruker NMR 400MHzまたは600MHzスペクトロメーターで、CDClを溶媒として使用し記録した。化学シフト(δ)は、内部標準として使用したテトラメチルシラン(TMS)に対して百万分率(ppm)で報告される。
【0358】
【表6-1】
【0359】
【表6-2】
【0360】
【表6-3】
【0361】
【表6-4】
【0362】
【表6-5】
【0363】
【表6-6】
【0364】
薬理学的実施例
本発明の実施例は、自動パッチクランプ法によるヒトP2X7チャネルアッセイにおいて活性であることが見出された。
【0365】
P2X7チャネルのブロックを直接モニターするために、電気生理学的アッセイが開発され、QPatch16X自動電気生理学的装置で実施された。
P2X7チャネルを発現するHEK-293細胞を、改変EMEMで培養した。
【0366】
実験の72時間前に、500万個の細胞をT225フラスコに播種した。実験直前に細胞を2回洗浄して、トリプシン-EDTAでフラスコから剥離したのち、懸濁液に再懸濁し、QPatch16x上に置いた。
【0367】
-20℃で保存しておいた化合物(100%DMSO中に20mM)は、実験当日に調製した(100%DMSOで1:20に最初に希釈して1mMのストック溶液を調製し、その後、外部溶液で1マイクロM溶液を調製+1:10に連続希釈)。
【0368】
標準的な全細胞電圧クランプ実験を室温で行った。これらの実験からマルチホール技術を使用して、データを2KHzでサンプリングした。
細胞内溶液は(mM)135CsF、10NaCl、1EGTA、10HEPES、(CsOHでpH7.2)を含有し、その一方、細胞外溶液は(mM)145NaCl、4KCl、0.5MgCl、1CaCl、10HEPES、10Glc(NaOHでpH7.4)を含有した。
【0369】
シールを確立し、全細胞構成で通過させた後、細胞を-80mVに保持した。P2XR7電流は、100マイクロMのBzATPを単独で(4回)加え、その後、対象化合物の濃度を増加(1、10、100、および1000nM)させながら存在させることで誘発した。
【0370】
プレインキュベーション期間5~8は、図(アプリケーションプロトコル)に示すように、目的の化合物の濃度を増加させる(1、10、100、および1000nM)ステップを含有する。
【0371】
図:アプリケーションプロトコル。
対象化合物の濃度増加の非存在下または存在下で、BzATPによって誘発される最大内側向電流を測定し、正規化した。潜在的な作動薬効果は、用量反応曲線のデータを以下の式に当てはめて決定したコントロールの%およびIC50として測定した:
Y=100/(1+10^((LogIC50-X)*HillSlope))
式中:
X=濃度の対数
Y=正規化された反応、100%から0%まで、Xが増加するにつれて減少する。
【0372】
LogIC50:Xと同じ対数単位。
斜面(HillSlope):傾斜係数またはHS、単位なし(untiless)。
ここでは、効力範囲をA、B、C、Dとして報告する。Aは10nM未満、Bは10nM~100nM、Cは0.1~1μM、Dは1~10μMである。
【0373】
【表7-1】
【0374】
【表7-2】
【0375】
本発明の化合物は、ヒトP2X7チャネルカルシウム流入アッセイにおいて活性であることが見出された
Bz-ATPのP2X7受容体への細胞外結合は、チャネルを開き、細胞へのCa2+流入を可能にする。Screen Quest(商標)Fluo-8 No Wash Calcium Assay Kit(AAt Bioquest(登録商標)、cat. 36316)を使用して、P2X7受容体が安定的にトランスフェクトされたHEK-293細胞において、このCa2+流入を測定した。細胞内に入ると、Fluo-8の親油性保護基は、非特異的細胞エステラーゼによって切断され、細胞内に留まる負に荷電した蛍光色素を生じる。その蛍光は、カルシウムに結合すると増加する。HEK-293/P2X7細胞がBz-ATPで刺激されると、Ca2+が細胞に入り、Fluo-8 NWの蛍光が増加する。この色素は、アルゴンレーザー光源による488nmでの励起に適合する吸収スペクトルを有し、その発光波長は515~575nmの範囲である。
【0376】
P2X7受容体を安定的にトランスフェクトされたHEK-293細胞を、384ウェルプレートにおいて、10,000~20,000細胞/ウェルで、増殖培地中で一晩播種した。24時間後、培地を除去し、細胞に20μL/wのFluo-8 NWを室温で1時間、事前に取り込ませた。次いで、10μL/wの試験化合物および3×濃度の対照拮抗薬A438079をFLIPRTETRAによって注入し、5分間にわたる動態応答(kinetic response)を監視した。15μL/wの3×対照活性化因子(EC80のBz-ATP)の第2の注入をFLIPR TETRAを用いて実施し、放出された蛍光のシグナルをさらに3分間記録した。全ての実験は、低二価カチオンアッセイ緩衝液(0.3mM Ca2+および0mM Mg2+)中で行った。試験化合物の効果を、対照拮抗薬に対する阻害パーセントとして測定し、それに従ってIC50値を計算した。ここでは、効力範囲をA、B、C、Dとして報告する。Aは200nM未満、Bは200nM~1μM、Cは1~10μM、Dは10~30μMである。
【0377】
【表8-1】
【0378】
【表8-2】
図1
【国際調査報告】