(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】不安定な妨害信号の検出
(51)【国際特許分類】
H04B 17/318 20150101AFI20240925BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20240925BHJP
H04K 3/00 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
H04B17/318
H04L27/26 410
H04K3/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510698
(86)(22)【出願日】2022-07-10
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 US2022036615
(87)【国際公開番号】W WO2023027818
(87)【国際公開日】2023-03-02
(32)【優先日】2021-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジョーダン・クックマン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・キャロライン
(72)【発明者】
【氏名】アンジェリカ・ウォン
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナランジャン・ラオ
(72)【発明者】
【氏名】リアン・ジャオ
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・ウォン
(57)【要約】
妨害された信号の使用を抑制するための方法であって、希望信号を受信機においてワイヤレスに受信することと、強度が経時的に変動する不要信号を受信機においてワイヤレスに受信することと、不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制することとを含む方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の信号をワイヤレスに受信するように構成された受信機と、
メモリと、
前記受信機および前記メモリに通信可能に結合されたプロセッサと
を備える装置であって、前記プロセッサは、
希望信号を前記受信機を介して受信し、
強度が経時的に変動する不要信号を前記受信機を介して受信し、
前記不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、前記不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、前記希望信号の測定または前記希望信号の測定値の使用を抑制する、ように構成される、装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記受信機を介して受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定し、
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定し、
前記不要信号の前記変動が閾値変動を超えることを前記変動メトリックの前記第2の値が示すことに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定する、ようにさらに構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定するようにさらに構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記妨害信号が存在しない場合の前記希望信号についての前記信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、前記信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
前記受信機は、前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を前記受信機を介して受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記妨害信号は、前記第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、前記プロセッサは、前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの前記第2の値と、前記第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を動的に決定するようにさらに構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を決定するために、前記プロセッサは、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前の値、および前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の1つと前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値との差に基づいて、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の現在の値を決定するようにさらに構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の前記1つが前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値を超える場合に、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の前記1つが前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値を調整して、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記現在の値を決定するようにさらに構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を決定するために、前記プロセッサは、帯域外妨害が存在しない場合に、前記帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前の値を変更して、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の現在の値を決定するようにさらに構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、前記プロセッサは、前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、前記装置による測定を可能にするようにさらに構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
妨害された信号の使用を抑制するための方法であって、
希望信号を受信機においてワイヤレスに受信することと、
強度が経時的に変動する不要信号を前記受信機においてワイヤレスに受信することと、
前記不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、前記不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、前記希望信号の測定または前記希望信号の測定値の使用を抑制することとを含む方法。
【請求項13】
前記受信機においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定することと、
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定することと、
前記不要信号の前記変動が閾値変動を超えることを前記変動メトリックの前記第2の値が示すことに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定することと
をさらに含む、請求項12に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項14】
前記不要信号が前記妨害信号であると決定することは、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づく、請求項13に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項15】
前記妨害信号が存在しない場合の前記希望信号についての前記信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、前記信号強度閾値を決定することをさらに含む、請求項14に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項16】
前記信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
妨害された信号の使用を抑制するための前記方法は、
前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信することと、
前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定することと
をさらに含む、請求項15に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項17】
前記妨害信号は、前記第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、前記第1の信号強度閾値を決定することは、前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの前記第2の値と、前記第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づく、請求項16に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項18】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を動的に決定することをさらに含む、請求項15に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項19】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を決定することは、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前の値、および前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の1つと前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値との差に基づいて、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の現在の値を決定することを含む、請求項18に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項20】
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の前記1つが前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値を超える場合に、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の前記1つが前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値を調整して、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記現在の値を決定することをさらに含む、請求項19に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項21】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を決定することは、帯域外妨害が存在しない場合に、前記帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前の値を変更して、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の現在の値を決定することを含む、請求項18に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項22】
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、妨害された信号の使用を抑制するための前記方法は、前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、前記受信機による測定を可能にすることをさらに含む、請求項12に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項23】
希望信号をワイヤレスに受信するための手段と、
強度が経時的に変動する不要信号をワイヤレスに受信するための手段と、
前記不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、前記不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、前記希望信号の測定または前記希望信号の測定値の使用を抑制するための手段とを備える装置。
【請求項24】
前記装置においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定するための手段と、
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定するための手段と、
前記不要信号の前記変動が閾値変動を超えることを前記変動メトリックの前記第2の値が示すことに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定するための手段と
をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記不要信号が前記妨害信号であると決定するための前記手段は、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定するための手段を備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記妨害信号が存在しない場合の前記希望信号についての前記信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、前記信号強度閾値を決定するための手段をさらに備える、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
前記装置は、
前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信するための手段と、
前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定するための手段と
をさらに備える、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記妨害信号は、前記第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、前記第1の信号強度閾値を決定するための前記手段は、前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの前記第2の値と、前記第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定するための手段を備える、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
非一時的なプロセッサ可読記憶媒体であって、プロセッサ可読命令を備え、前記プロセッサ可読命令が、装置のプロセッサに、
希望信号をワイヤレスに受信させ、
強度が経時的に変動する不要信号をワイヤレスに受信させ、
前記不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、前記不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、前記希望信号の測定または前記希望信号の測定値の使用を抑制させる、記憶媒体。
【請求項30】
前記プロセッサに、
前記装置においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定させ、
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定させ、
前記不要信号の前記変動が閾値変動を超えることを前記変動メトリックの前記第2の値が示すことに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定させる、プロセッサ可読命令をさらに備える、請求項29に記載の記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、すべての目的のためにその内容全体が参照により本明細書に組み込まれている、「UNSTABLE JAMMING SIGNAL DETECTION」と題する、2021年8月26日に出願された米国特許出願第17/412,308号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(暫定2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービス、および第4世代(4G)サービス(たとえば、Long Term Evolution (LTE)またはWiMax)、第5世代(5G)サービスなどを含む、様々な世代を通じて発展している。現在、セルラーシステムおよびPersonal Communications Service (PCS)システムを含めて、多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムが使用されている。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのモバイルアクセス用グローバルシステム(GSM)変形形態などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0003】
第5世代(5G)モバイル規格は、改善の中でも、より高いデータ転送速度、より多数の接続、およびより良好なカバレッジを必要とする。次世代モバイルネットワークアライアンスによれば、5G規格は、毎秒数十メガビットのデータレートを数万人のユーザに提供するように設計されており、オフィスフロアの数十人の就業者に対しては毎秒1ギガビットを提供する。センサの大規模展開を支えるには、数十万の同時接続がサポートされなければならない。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく高められるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が高められ、レイテンシが大幅に低減されなければならない。
【0004】
モバイルデバイスによって受信される信号、たとえば、5G信号、衛星ビークル信号などは、妨害され、受信信号の有用性を低下させることがある。信号は、たとえば、モバイルデバイスの通信および/もしくは正確な測位を抑制することを望むエンティティにより意図的に妨害されることがあり、ならびに/または、たとえば、信号リピータおよびエリア内の他のデバイスによって信号が受信されるよりもはるかに高い電力で信号を再送信する同リピータにより、もしくは帯域内もしくは帯域外の妨害を誘発する信号を受信するモバイルデバイスによる送信により、意図せずに妨害されることがある。
【発明の概要】
【0005】
ある実施形態では、装置は、1つまたは複数の信号をワイヤレスに受信するように構成された受信機と、メモリと、受信機およびメモリに通信可能に結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、希望信号を受信機を介して受信し、強度が経時的に変動する不要信号を受信機を介して受信し、不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制する、ように構成される。
【0006】
ある実施形態では、妨害された信号の使用を抑制するための方法は、希望信号を受信機においてワイヤレスに受信することと、強度が経時的に変動する不要信号を受信機において受信することと、不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制することとを含む。
【0007】
ある実施形態では、装置は、希望信号をワイヤレスに受信するための手段と、強度が経時的に変動する不要信号を受信するための手段と、不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制するための手段とを含む。
【0008】
ある実施形態では、非一時的なプロセッサ可読記憶媒体は、プロセッサ可読命令を含み、プロセッサ可読命令は、装置のプロセッサに、希望信号をワイヤレスに受信させ、強度が経時的に変動する不要信号を受信させ、不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】例示的なワイヤレス通信システムの簡略図である。
【
図2】
図1に示す例示的なユーザ機器の構成要素のブロック図である。
【
図3】例示的な送信/受信点の構成要素のブロック図である。
【
図4】
図1に様々な実施形態が示される例示的サーバの構成要素のブロック図である。
【
図7】妨害検出のための機能ユニットのブロック図である。
【
図8】
図5に示されているユーザ機器の例のブロック図である。
【
図9】妨害された信号の使用を抑制するための方法のブロック流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
信号の妨害を検出し、妨害された信号の検出に基づいて1つまたは複数のアクションをとるための技法について、本明細書で論じる。たとえば、受信信号の信号強度を分析して、信号が妨害信号であることを信号強度が示すかどうかを決定することができる。信号強度が(たとえば、N個のサンプルにわたる平均で)信号強度閾値を超え、信号強度が経時的に有意な変動を有すれば、信号を妨害信号と考慮することができる。妨害信号の検出に応じて、妨害信号によって妨害され得るいかなる信号の測定も、(たとえば、受信チェーン内の1つもしくは複数の構成要素をオフにすることによって)回避し、したがって、測定を阻止することができ、または妨害され得る信号の測定値の使用を、たとえば、測定値を未承認もしくは無効としてフラグを立てることにより、抑制することができる。
【0011】
本明細書で説明する項目および/または技法は、以下の能力のうちの1つまたは複数、ならびに言及されない他の能力を提供し得る。妨害された信号を使用することの負の結果(たとえば、妨害された信号を処理する電力消費、妨害された通信信号の測定値の使用による通信不良、妨害された測位信号の測定値の使用による測位精度の不良および/またはレイテンシなど)を、たとえば、妨害された信号の測定値を阻止する、無視する、または重視しないことにより、回避または低減することができる。従来の技法では検出できなかった妨害信号を検出することができる。他の能力が提供されてよく、本開示によるあらゆる実装形態が、説明する能力のうちのいずれか、ましてすべてを提供しなければならないとは限らない。
【0012】
ワイヤレスネットワークにアクセスしているモバイルデバイスのロケーションを取得することは、たとえば、緊急呼、パーソナルナビゲーション、消費者アセット追跡、友人または家族の位置を特定することなどを含む、多くの適用例に有用であり得る。既存の測位方法は、基地局およびアクセスポイントなどの、ワイヤレスネットワーク中の衛星ビークル(SV)および地上波無線ソースを含む様々なデバイスまたはエンティティから送信された無線信号を測定することに基づく方法を含む。5Gワイヤレスネットワークのための規格化が様々な測位方法に対するサポートを含むことが予想され、そうした測位方法は、LTEワイヤレスネットワークが現在、位置決定のために測位基準信号(Positioning Reference Signal、PRS)および/またはセル固有基準信号(Cell-specific Reference Signal、CRS)を利用するのと同様にして基地局によって送信される基準信号を利用し得る。
【0013】
本説明は、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行されるべき一連のアクションに言及することがある。本明細書で説明する様々なアクションが、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、プログラム命令が1つもしくは複数のプロセッサによって実行されることによって、またはその両方の組合せによって実行され得る。本明細書で説明するアクションのシーケンスは、実行時に、本明細書で説明する機能を関連するプロセッサに実行させることになるコンピュータ命令の対応するセットをその上に記憶した、非一時的コンピュータ可読媒体内に具現され得る。したがって、本明細書で説明する様々な態様は、いくつかの異なる形態で具現されてよく、それらのすべては、請求される主題を含む、本開示の範囲内にある。
【0014】
本明細書で使用する「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、任意の特定の無線アクセス技術(RAT)に特有ではなく、またはそうでなければそうしたRATに限定されない。概して、そのようなUEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使われる、どのワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、消費者資産追跡デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であってもよい。UEはモバイルであってよく、または(たとえば、いくつかの時間において)静止していてもよく、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)と通信してもよい。本明細書で使用される「UE」という用語は、「アクセス端末」または「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」またはUT、「モバイル端末」、「移動局」、「モバイルデバイス」、あるいはそれらの変形形態と互換的に呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEはインターネットなどの外部ネットワークと、かつ他のUEと接続され得る。当然ながら、UEには、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE(米国電気電子技術者協会)802.11などに基づく)WiFiネットワークなどを介するなどして、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構が可能である。
【0015】
基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得る。基地局の例は、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、または一般ノードB(gノードB、gNB)を含む。加えて、いくつかのシステムでは、基地局は純粋にエッジノードシグナリング機能を提供し得るが、他のシステムでは、基地局は追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供し得る。
【0016】
UEは、限定はしないが、プリント回路(PC)カード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外付けまたは内蔵のモデム、ワイヤレスまたは有線の電話、スマートフォン、タブレット、消費者向け資産追跡デバイス、資産タグなどを含むいくつかのタイプのデバイスのいずれかによって具現化され得る。UEが信号をRANに送信することができる通信リンクは、アップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。RANがそれを通じて信号をUEへ送ることができる通信リンクは、ダウンリンクチャネルまたは順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(traffic channel、TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネルまたはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0017】
本明細書で使用する「セル」または「セクタ」という用語は、文脈に応じて、基地局の複数のセルのうちの1つに、または基地局自体に対応し得る。「セル」という用語は、(たとえば、キャリアを介した)基地局との通信のために使用される論理通信エンティティを指す場合があり、同じかまたは異なるキャリアを介して動作する隣接セルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連付けられてよい。いくつかの例では、キャリアは、複数のセルをサポートしてよく、異なるセルは、異なるタイプのデバイスにアクセスを提供し得る、異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、または他のもの)に従って構成されてよい。いくつかの例では、「セル」という用語は、論理エンティティがその上で動作する地理的カバレージエリアの一部分(たとえば、セクタ)を指すことがある。
【0018】
図1を参照すると、通信システム100の一例は、UE105と、UE106と、無線アクセスネットワーク(RAN)、ここでは第5世代(5G)次世代(NG)RAN(NG-RAN)135と、5Gコアネットワーク(5GC)140と、サーバ150とを含む。UE105および/またはUE106は、たとえば、IoTデバイス、ロケーション追跡器デバイス、セルラー電話、車両(たとえば、車、トラック、バス、ボートなど)、または他のデバイスであってよい。5Gネットワークは、新無線(NR)ネットワークと呼ばれることもあり、NG-RAN135は、5G RANまたはNR RANと呼ばれることがあり、5GC140は、NGコアネットワーク(NGC)と呼ばれることがある。NG-RANおよび5GCの規格化が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標、以下同じ))において進行中である。したがって、NG-RAN135および5GC140は、3GPPからの、5Gサポートのための現在および将来の規格に準拠し得る。NG-RAN135は、別のタイプのRAN、たとえば、3G RAN、4Gロングタームエボリューション(LTE)RANなどであり得る。UE106は、システム100中の同様の他のエンティティに/から信号を送るおよび/または受信するように構成され、UE105に同様に結合され得るが、そのようなシグナリングは、図を簡単にするために
図1に示されていない。同様に、本考察は、簡潔のためにUE105に焦点を置いている。通信システム100は、全地球測位システム(GPS)、全地球ナビゲーション衛星システム(GLONASS)、Galileo、もしくはBeidouのような、衛星測位システム(SPS)(たとえば、全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS))、またはインド地域航法衛星システム(IRNSS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、もしくはワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)などの、いくつかの他の局所的もしくは地域的なSPSのために、衛星ビークル(SV)190、191、192、193のコンスタレーション185からの情報を利用してよい。通信システム100の追加の構成要素について、以下で説明する。通信システム100は、追加または代替の構成要素を含み得る。
【0019】
図1に示すように、NG-RAN135は、NRノードB(gNB)110a、110b、および次世代eノードB(ng-eNB)114を含み、5GC140は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、セッション管理機能(SMF)117、ロケーション管理機能(LMF)120、ならびにゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125を含む。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、互いに通信可能に結合され、各々がUE105と双方向にワイヤレス通信するように構成され、各々がAMF115に通信可能に結合され、AMF115と双方向に通信するように構成される。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、基地局(BS)と呼ばれることがある。AMF115、SMF117、LMF120、およびGMLC125は、互いに通信可能に結合され、GMLCは、外部クライアント130に通信可能に結合される。SMF117は、メディアセッションを作成、制御、および削除するための、サービス制御機能(SCF)(図示せず)の初期接触点として機能し得る。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114などの基地局は、マクロセル(たとえば、高電力セルラー基地局)、またはスモールセル(たとえば、低電力セルラー基地局)、またはアクセスポイント(たとえば、WiFi、WiFi-Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、Zigbeeなどの短距離技術で通信するように構成された短距離基地局)などであってよい。1つまたは複数のBS、たとえば、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数は、複数のキャリアを介してUE105と通信するように構成されてもよい。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114の各々は、それぞれの地理的領域、たとえばセルのための通信カバレージを提供し得る。各セルは、基地局アンテナに応じて複数のセクタに区分され得る。
【0020】
図1は様々な構成要素の一般化された図を提供し、構成要素のいずれかまたはすべてが適宜に利用されてもよく、構成要素の各々が必要に応じて複製または省略されてもよい。具体的には、1つのUE105が示されるが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が通信システム100において利用されてもよい。同様に、通信システム100は、より多数(または、少数)のSV(すなわち、示される4つのSV190~193よりも多数または少数)、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、外部クライアント130、および/または他の構成要素を含んでもよい。通信システム100の中の様々な構成要素を接続する図示の接続は、追加(中間)の構成要素、直接もしくは間接的な物理接続および/もしくはワイヤレス接続、ならびに/または追加のネットワークを含み得る、データおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わせられ、分離され、置換され、かつ/または省略されてもよい。
【0021】
図1は5Gベースのネットワークを示すが、3G、ロングタームエボリューション(LTE)などの他の通信技術のために同様のネットワーク実装形態および構成が使用されてもよい。本明細書で説明する実装形態(それらが5G技術用であろうと、1つまたは複数の他の通信技術および/またはプロトコル用であろうと)は、指向性同期信号を送信(またはブロードキャスト)し、UE(たとえば、UE105)において指向性信号を受信および測定し、かつ/またはロケーション支援をUE105に(GMLC125または他のロケーションサーバを介して)提供し、かつ/またはそのような指向的に送信された信号についてのUE105において受信された測定量に基づいてUE105、gNB110a、110b、もしくはLMF120などのロケーション対応デバイスにおいてUE105のロケーションを計算するために使用されてもよい。ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125、位置管理機能(LMF)120、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、SMF117、ng-eNB(eNodeB)114、ならびにgNB(gNodeB)110a、110bは例であり、様々な実施形態では、それぞれ、他の様々なロケーションサーバ機能および/もしくは基地局機能によって置き換えられてもよく、またはそれらを含んでもよい。
【0022】
システム100の構成要素が、たとえばgNB110a、110b、ng-eNB114、および/または5GC140(および/または、1つまたは複数の他のベーストランシーバ局など、図示されない1つまたは複数の他のデバイス)を介して、直接または間接的に互いに(少なくとも時々ワイヤレス接続を使用して)通信できるという点で、システム100はワイヤレス通信が可能である。間接通信の場合、通信は、たとえば、データパケットのヘッダ情報を変更するために、フォーマットを変更するためになど、1つのエンティティから別のエンティティへの送信中に変更され得る。UE105は、複数のUEを含み得、モバイルワイヤレス通信デバイスであり得るが、ワイヤレスに、およびワイヤード接続を介して通信し得る。UE105は、様々なデバイスのいずれか、たとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ビークルベースのデバイスなどであり得るが、UE105は、これらの構成のいずれかである必要がないので、これらは例であり、他の構成のUEが使用され得る。他のUEは、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ、スマートジュエリー、スマートグラス、またはヘッドセットなど)を含んでよい。現在存在するかそれとも将来開発されるかにかかわらず、さらに他のUEが使用されてよい。さらに、他のワイヤレスデバイス(モバイルであるか否かにかかわらず)が、システム100内で実装され得、互いと、ならびに/あるいは、UE105、gNB110a、110b、ng-eNB114、5GC140、および/または外部クライアント130と通信し得る。たとえば、そのような他のデバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイス、医療デバイス、家庭用娯楽および/または自動化デバイスなどを含み得る。5GC140は、たとえば、外部クライアント130が(たとえば、GMLC125を介して)UE105に関するロケーション情報を要求および/または受信することを可能にするために、外部クライアント130(たとえば、コンピュータシステム)と通信し得る。
【0023】
UE105または他のデバイスは、様々なネットワークにおいて、および/または様々な目的で、および/または様々な技術(たとえば、5G、WiFi通信、Wi-Fi通信の複数の周波数、衛星測位、1つまたは複数のタイプの通信(たとえば、GSM(Global System for Mobiles)、CDMA(Code Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)、V2X(Vehicle-to-Everything、たとえば、V2P(Vehicle-to-Pedestrian)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2V(Vehicle-to-Vehicle)など)、IEEE802.11pなど)を使用して、通信するように構成されることができる。V2X通信は、セルラー(セルラーV2X(C-V2X))および/またはWiFi(たとえば、DSRC(専用短距離接続))であってよい。システム100は、複数のキャリア(異なる周波数の波形信号)上での動作をサポートし得る。マルチキャリア送信機は、複数のキャリア上で変調信号を同時に送信することができる。各変調信号は、符号分割多元接続(CDMA)信号、時分割多元接続(TDMA)信号、直交周波数分割多元接続(OFDMA)信号、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)信号などであることができる。各変調信号は、異なるキャリアで送信することができ、パイロット、オーバーヘッド情報、データなどを搬送することができる。UE105、106は、物理サイドリンク同期チャネル(PSSCH)、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、または物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)などの1つまたは複数のサイドリンクチャネル上で送信することにより、UE間サイドリンク(SL)通信によって互いに通信することができる。
【0024】
UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を含んでもよく、かつ/またはそのように呼ばれるか、もしくは何らかの他の名称で呼ばれることがある。その上、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、PDA、消費者資産追跡デバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、健康モニター、セキュリティシステム、スマートシティセンサ、スマートメーター、装着可能追跡器、または何らかの他の可搬型もしくは可動デバイスに対応し得る。一般に、必ずではないが、UE105は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標、以下同じ))、LTE、高レートパケットデータ(HRPD)、IEEE802.11WiFi(Wi-Fiとも呼ばれる)、Bluetooth(登録商標)(BT)、世界規模相互運用マイクロ波アクセス(WiMAX)、5G新無線(NR)(たとえば、NG-RAN135および5GC140を使用して)などのような1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使用するワイヤレス通信をサポートしてもよい。UE105は、たとえばデジタル加入者ライン(DSL)またはパケットケーブルを使用して他のネットワーク(たとえば、インターネット)に接続し得るワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を使用してワイヤレス通信をサポートしてもよい。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用は、UE105が外部クライアント130と(たとえば、
図1に示されない5GC140の要素を介して、または場合によってはGMLC125を介して)通信することを可能にし、かつ/または外部クライアント130がUE105に関するロケーション情報を(たとえば、GMLC125を介して)受信することを可能にし得る。
【0025】
UE105は、ユーザがオーディオ、ビデオおよび/もしくはデータI/O(入力/出力)デバイスならびに/またはボディセンサおよび別個のワイヤラインもしくはワイヤレスモデムを採用し得るパーソナルエリアネットワークなどにおいて、単一のエンティティを含んでもよく、または複数のエンティティを含んでもよい。UE105のロケーションの推定は、ロケーション、ロケーション推定、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定、または位置フィックスと呼ばれることがあり、地理的であってもよく、したがって、高度成分(たとえば、標高、地面、床面、または地下からの高さまたは深さ)を含んでも含まなくてもよい、UE105のロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供する。代替として、UE105のロケーションは、都市ロケーションとして(たとえば、郵便住所、または特定の部屋もしくはフロアなどの建物の中の何らかの地点の目的地もしくは小さいエリアの呼称として)表されてもよい。UE105のロケーションは、UE105が何らかの確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でその中に位置すると予想される(地理的にまたは都市形態でのいずれかで定義される)エリアまたはボリュームとして表されてもよい。UE105のロケーションは、たとえば、既知のロケーションからの距離および方向を含む、相対ロケーションとして表されてもよい。相対ロケーションは、たとえば、地理的に、都市の観点で、または、たとえば、マップ、フロアプラン、もしくは建物プラン上に示された地点、エリア、もしくはボリュームを参照することによって定義され得る既知のロケーションにおける何らかの起点に対して定義される相対座標(たとえば、X、Y(およびZ)座標)として表されてもよい。本明細書に含まれる説明では、ロケーションという用語の使用は、別段に示されていない限り、これらの変形態のいずれかを含んでもよい。UEのロケーションを算出するとき、局所的なx、y、および場合によってはz座標を求め、次いで、所望される場合、(たとえば、緯度、経度、および平均海面の上または下の高度について)局所座標を絶対座標に変換することが一般的である。
【0026】
UE105は、様々な技術のうちの1つまたは複数を使用して他のエンティティと通信するように構成されてよい。UE105は、1つまたは複数のデバイス間(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続するように構成され得る。D2D P2Pリンクは、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)などの、任意の適切なD2D無線アクセス技術(RAT)を用いてサポートされ得る。D2D通信を利用するUEのグループのうちの1つまたは複数は、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数などの送信/受信点(TRP)の地理的カバレージエリア内にあってもよい。そのようなグループの中の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外側にあることがあり、または基地局からの送信を別様に受信できないことがある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ内の他のUEに送信し得る、1対多(1:M)システムを利用することができる。TRPは、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPが関与することなくUE間で実行され得る。D2D通信を利用するUEのグループのうちの1つまたは複数が、TRPの地理的カバレージエリア内にあってよい。そのようなグループの中の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外側にあってよく、またはそうでなければ基地局からの送信を受信できない場合がある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ内の他のUEに送信し得る、1対多(1:M)システムを利用することができる。TRPは、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPが関与することなくUE間で実行され得る。
【0027】
図1に示されるNG-RAN135の中の基地局(BS)は、gNB110aおよび110bと呼ばれるNRノードBを含む。NG-RAN135の中のgNB110a、110bのペアは、1つまたは複数の他のgNBを介して互いに接続され得る。5Gネットワークへのアクセスは、UE105とgNB110a、110bのうちの1つまたは複数との間のワイヤレス通信を介してUE105に提供され、これらのgNBは、5Gを使用するUE105の代わりに5GC140へのワイヤレス通信アクセスを提供し得る。
図1では、UE105用のサービングgNBはgNB110aであると想定されるが、別のgNB(たとえば、gNB110b)が、UE105が別のロケーションに移動する場合にサービングgNBとして働いてもよく、または追加のスループットおよび帯域幅をUE105に提供するための2次gNBとして働いてもよい。
【0028】
図1に示されるNG-RAN135の中の基地局(BS)は、次世代発展型ノードBとも呼ばれるng-eNB114を含み得る。ng-eNB114は、場合によっては1つもしくは複数の他のgNBおよび/または1つもしくは複数の他のng-eNBを介して、NG-RAN135の中のgNB110a、110bのうちの1つまたは複数に接続され得る。ng-eNB114は、LTEワイヤレスアクセスおよび/または発展型LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスをUE105に提供し得る。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数は、UE105の位置を決定するのを支援するための信号を送信し得るが、UE105からのまたは他のUEからの信号を受信し得ない、測位専用ビーコンとして機能するように構成され得る。
【0029】
gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114は、各々、1つまたは複数のTRPを備え得る。たとえば、BSのセル内の各セクタがTRPを備えてもよいが、複数のTRPが1つまたは複数の構成要素を共有してもよい(たとえば、プロセッサを共有するが別個のアンテナを有してもよい)。システム100は、マクロTRPのみを含み得るか、またはシステム100は、異なるタイプのTRP、たとえば、マクロ、ピコ、および/またはフェムトTRPなどを有し得る。マクロTRPは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし得、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。ピコTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、ピコセル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。フェムトTRPまたはホームTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、フェムトセル)をカバーしてよく、フェムトセルとの関連付けを有する端末(たとえば、自宅の中のユーザ用の端末)による制限付きアクセスを可能にし得る。
【0030】
gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114の各々は、無線ユニット(RU)、分散型ユニット(DU)、および中心ユニット(CU)を含み得る。たとえば、gNB110bは、RU111、DU112、およびCU113を含む。RU111、DU112、およびCU113は、gNB110bの機能性を分割する。gNB110bは単一のRU、単一のDU、および単一のCUとともに示されているが、gNBは、1つもしくは複数のRU、1つもしくは複数のDU、および/または1つもしくは複数のCUを含み得る。CU113とDU112との間のインターフェースは、F1インターフェースと呼ばれる。RU111は、デジタルフロントエンド(DFE)機能(たとえば、アナログ-デジタルコンバージョン、フィルタリング、電力増幅、送信/受信)およびデジタルビームフォーミングを実施するように構成され、物理(PHY)レイヤの一部分を含む。RU111は、大規模多入力/多出力(MIMO)を使ってDFEを実施することができ、gNB110bの1つまたは複数のアンテナと統合されてよい。DU112は、gNB110bの無線リンク制御(RLC)、媒体アクセス制御(MAC)、および物理レイヤをホストする。1つのDUが1つまたは複数のセルをサポートすることができ、各セルが単一DUによってサポートされる。DU112の動作は、CU113によって制御される。CU113は、ユーザデータ、モビリティ制御、無線アクセスネットワーク共有、測位、セッション管理などを転送するための機能を実施するように構成されるが、いくつかの機能は、DU112に排他的に割り振られる。CU113は、gNB110bの無線リソース制御(RRC)、サービスデータ適合プロトコル(SDAP)、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)プロトコルをホストする。UE105は、RRC、SDAP、およびPDCPレイヤを介してCU113と、RLC、MAC、およびPHYレイヤを介してDU112と、ならびにPHYレイヤを介してRU111と通信し得る。
【0031】
述べられたように、
図1は、5G通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードを示すが、たとえば、LTEプロトコルまたはIEEE802.11xプロトコルなどの他の通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードが使用されてもよい。たとえば、LTEワイヤレスアクセスをUE105に提供する発展型パケットシステム(EPS)では、RANは、発展型ノードB(eNB)を含む基地局を含み得る発展型ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)を含み得る。EPSのためのコアネットワークは、Evolved Packet Core(EPC)を備えてもよい。EPSは、E-UTRANにEPCを加えたものを含んでもよく、
図1において、E-UTRANはNG-RAN135に対応し、EPCは5GC140に対応する。
【0032】
gNB110a、110b、およびng-eNB114は、AMF115と通信してもよく、AMF115は、測位機能のためにLMF120と通信する。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートすることができ、UE105へのシグナリング接続、ならびに場合によってはUE105のためのデータおよび音声ベアラをサポートすることに関与してもよい。LMF120は、たとえば、ワイヤレス通信を通してUE105と直接通信するか、あるいはgNB110a、110bおよび/またはng-eNB114と直接通信し得る。LMF120は、UE105がNG-RAN135にアクセスするときのUE105の測位をサポートし得、支援GNSS(A-GNSS)、観測到着時間差(OTDOA)(たとえば、ダウンリンク(DL)OTDOAまたはアップリンク(UL)OTDOA)、ラウンドトリップ時間(RTT)、マルチセルRTT、リアルタイムキネマティック(RTK)、精密単独測位(PPP)、差動GNSS(DGNSS)、拡張セルID(E-CID)、到着角度(AoA)、離脱角度(AoD)、および/または他の位置方法などの位置プロシージャ/方法をサポートし得る。LMF120は、たとえば、AMF115からまたはGMLC125から受信された、UE105に対する位置サービス要求を処理し得る。LMF120は、AMF115に、かつ/またはGMLC125に接続され得る。LMF120は、ロケーションマネージャ(LM)、ロケーション機能(LF)、商用LMF(CLMF)、または付加価値LMF(VLMF)などの、他の名称で呼ばれることがある。LMF120を実装するノード/システムは、追加または代替として、エンハンストサービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)などの、他のタイプの位置特定サポートモジュールを実装し得る。(UE105のロケーションの導出を含む)測位機能の少なくとも一部は、(たとえば、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114などのワイヤレスノードによって送信された信号についてのUE105によって取得された信号測定値、ならびに/または、たとえばLMF120によってUE105に提供された支援データを使用して)UE105において実行され得る。AMF115は、UE105と5GC140との間のシグナリングを処理する制御ノードとして働き得、QoS(サービス品質)フローおよびセッション管理を提供し得る。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートしてよく、UE105へのシグナリング接続をサポートすることに参加してよい。
【0033】
サーバ150、たとえば、クラウドサーバは、UE105のロケーション推定値を取得し、外部クライアント130に提供するように構成される。サーバ150は、たとえば、UE105のロケーション推定値を取得するマイクロサービス/サービスを稼働するように構成されてよい。サーバ150は、たとえば、UE105、gNB110a、110bのうちの1つもしくは複数(たとえば、RU111、DU112、およびCU113を介して)ならびに/またはng-eNB114、ならびに/またはLMF120から、(たとえば、それらへロケーション要求を送ることによって)ロケーション推定値をプルしてよい。別の例として、UE105、gNB110a、110bのうちの1つもしくは複数(たとえば、RU111、DU112、およびCU113を介して)、ならびに/またはLMF120が、UE105のロケーション推定値をサーバ150へプッシュしてよい。
【0034】
GMLC125は、サーバ150を介して外部クライアント130から受信されたUE105についてのロケーション要求をサポートし得、AMF115によってLMF120にフォワーディングするためにそのようなロケーション要求をAMF115にフォワーディングし得るか、またはLMF120にロケーション要求を直接フォワーディングし得る。(たとえば、UE105のためのロケーション推定値を含んでいる)LMF120からのロケーション応答は、直接またはAMF115を介してのいずれかでGMLC125に戻され得、GMLC125は、次いで、サーバ150を介して外部クライアント130に(たとえば、ロケーション推定値を含んでいる)ロケーション応答を戻し得る。GMLC125は、AMF115とLMF120の両方に接続されて示されているが、いくつかの実装形態では、AMF115またはLMF120に接続されなくてもよい。
【0035】
図1にさらに示されるように、LMF120は、3GPP技術仕様(TS)38.455において定義され得る新無線測位プロトコルA(NPPaまたはNRPPaと呼ばれることがある)を使用して、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114と通信し得る。NRPPaは、3GPP TS 36.455において定義されるLTE測位プロトコルA(LPPa)と同じであるか、それと同様であるか、またはその拡張であってもよく、NRPPaメッセージは、AMF115を介して、gNB110a(またはgNB110b)とLMF120との間、および/またはng-eNB114とLMF120との間で転送される。
図1にさらに示されるように、LMF120およびUE105は、3GPP TS 36.355において定義され得るLTE測位プロトコル(LPP)を使用して通信し得る。LMF120およびUE105は、同じくまたは代わりに、LPPと同じであるか、それと同様であるか、またはその拡張であり得る新無線測位プロトコル(NPPまたはNRPPと呼ばれることがある)を使用して通信し得る。ここで、LPPおよび/またはNPPメッセージは、AMF115およびUE105用のサービングgNB110a、110bまたはサービングng-eNB114を介して、UE105とLMF120との間で転送され得る。たとえば、LPPおよび/またはNPPメッセージは、5Gロケーションサービスアプリケーションプロトコル(LCS AP)を使用してLMF120とAMF115との間で転送されてもよく、5G非アクセス層(NAS)プロトコルを使用してAMF115とUE105との間で転送されてもよい。LPPおよび/またはNPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、OTDOA、および/またはE-CIDなどのUE支援型および/またはUEベースの測位方法を使用して、UE105の測位をサポートするために使用され得る。NRPPaプロトコルは、(たとえば、gNB110a、110b、またはng-eNB114によって取得された測定値とともに使用されるとき)E-CIDなどのネットワークベースの測位方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用されてもよく、かつ/または、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114からの指向性SS(同期信号)もしくはPRS送信を定義するパラメータなどのロケーション関連の情報をgNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114から取得するためにLMF120によって使用されてもよい。LMF120は、gNBまたはTRPとコロケートまたは統合されてよく、あるいはgNBおよび/またはTRPから遠隔に配設されてよく、gNBおよび/またはTRPと直接または間接的に通信するように構成されてよい。
【0036】
UE支援型測位方法を用いると、UE105は、ロケーション測定値を取得し、UE105についてのロケーション推定値の算出のために測定値をロケーションサーバ(たとえば、LMF120)に送ることができる。たとえば、ロケーション測定値は、gNB110a、110b、ng-eNB114、および/またはWLAN APについての受信信号強度指示(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)、および/または基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含み得る。位置測定結果は、同じくまたは代わりに、SV190~193に対するGNSS擬似範囲、コード位相、および/またはキャリア位相の測定結果を含んでもよい。
【0037】
UEベースの測位方法を用いると、UE105は、(たとえば、UE支援型測位方法のロケーション測定値と同じであるか、またはそれと同様であり得る)ロケーション測定値を取得することができ、(たとえば、LMF120などのロケーションサーバから受信された、あるいはgNB110a、110b、ng-eNB114、または他の基地局もしくはAPによってブロードキャストされた支援データを用いて)UE105のロケーションを算出することができる。
【0038】
ネットワークベースの位置方法では、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114)またはAPは、ロケーション測定値(たとえば、UE105によって送信された信号のためのRSSI、RTT、RSRP、RSRQまたは到着時間(ToA)の測定値)を取得し得、および/またはUE105によって取得された測定値を受信し得る。1つまたは複数の基地局またはAPは、UE105についてのロケーション推定値の算出のために測定値をロケーションサーバ(たとえば、LMF120)に送ってもよい。
【0039】
NRPPaを使用してgNB110a、110b、および/またはng-eNB114によってLMF120に提供される情報は、指向性SSまたはPRS送信のためのタイミングおよび構成情報、ならびにロケーション座標を含み得る。LMF120は、この情報の一部または全部を、NG-RAN135および5GC140を介してLPPおよび/またはNPPメッセージの中で支援データとしてUE105に提供してよい。
【0040】
LMF120からUE105に送られるLPPまたはNPPメッセージは、所望の機能に応じて、様々なことのうちのいずれかを行うようにUE105に命令することができる。たとえば、LPPまたはNPPメッセージは、UE105がGNSS(またはA-GNSS)、WLAN、E-CID、および/またはOTDOA(または何らかの他の測位方法)用の測定値を取得するための命令を含む場合がある。E-CIDの場合、LPPまたはNPPメッセージは、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数によってサポートされる(またはeNBもしくはWiFi APなどの何らかの他のタイプの基地局によってサポートされる)特定のセル内で送信された指向性信号の1つまたは複数の測定量(たとえば、ビームID、ビーム幅、平均角、RSRP、RSRQ測定値)を取得するようにUE105に命令することができる。UE105は、サービングgNB110a(またはサービングng-eNB114)およびAMF115を介して、LPPまたはNPPメッセージの中で(たとえば、5G NASメッセージの内部で)、測定量をLMF120に送り返してもよい。
【0041】
述べられたように、通信システム100は、5G技術に関して説明されているが、通信システム100は、(たとえば、音声、データ、測位、および他の機能を実装するために)UE105などのモバイルデバイスをサポートし、それらと対話するために使用される、GSM、WCDMA、LTEなどの他の通信技術をサポートするように実装され得る。いくつかのそのような実施形態では、5GC140は、異なるエアインターフェースを制御するように構成され得る。たとえば、5GC140は、5GC140における非3GPPインターワーキング機能(N3IWF、
図1に図示せず)を使用してWLANに接続され得る。たとえば、WLANは、UE105のためのIEEE802.11 WiFiアクセスをサポートすることができ、1つまたは複数のWiFi APを備え得る。ここで、N3IWFは、WLANに、かつAMF115などの5GC140の中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、NG-RAN135と5GC140の両方は、1つまたは複数の他のRANおよび1つまたは複数の他のコアネットワークで置き換えられてもよい。たとえば、EPSでは、NG-RAN135は、eNBを含むE-UTRANで置き換えられてもよく、5GC140は、AMF115の代わりのモビリティ管理エンティティ(MME)と、LMF120の代わりのE-SMLCと、GMLC125と同様であり得るGMLCとを含むEPCで置き換えられてもよい。そのようなEPSでは、E-SMLCは、E-UTRANの中でeNBとの間でロケーション情報を送り、受信するためにNRPPaの代わりにLPPaを使用してもよく、UE105の測位をサポートするためにLPPを使用してもよい。これらの他の実施形態では、指向性PRSを使用するUE105の測位は、5Gネットワークについて本明細書で説明する方法と類似した方法でサポートされてもよく、違いは、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、およびLMF120について本明細書で説明する機能および手順が、場合によっては、代わりに、eNB、WiFi AP、MME、およびE-SMLCなどの他のネットワーク要素に適用されることがあるということである。
【0042】
述べられたように、いくつかの実施形態では、測位機能は、少なくとも部分的に、その位置が決定されることになるUE(たとえば、
図1のUE105)の範囲内にある(gNB110a、110b、および/またはng-eNB114などの)基地局によって送られる指向性SSまたはPRSビームを使用して実装され得る。UEは、いくつかの事例では、UEの位置を算出するために、(gNB110a、110b、ng-eNB114などの)複数の基地局からの指向性SSビームを使用し得る。
【0043】
図2も参照すると、UE200は、UE105、106のうちの1つの、例であり、プロセッサ210と、ソフトウェア(SW)212を含むメモリ211と、1つまたは複数のセンサ213と、トランシーバ215(ワイヤレストランシーバ240およびワイヤードトランシーバ250を含む)用のトランシーバインターフェース214と、ユーザインターフェース216と、衛星測位システム(SPS)受信機217と、カメラ218と、位置デバイス(PD)219とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ210、メモリ211、センサ213、トランシーバインターフェース214、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、および位置デバイス219は、バス220(たとえば、光および/または電気通信のために構成され得る)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、カメラ218、位置デバイス219、および/またはセンサ213のうちの1つもしくは複数、など)は、UE200から省かれてよい。プロセッサ210は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含んでもよい。プロセッサ210は、汎用/アプリケーションプロセッサ230、デジタル信号プロセッサ(DSP)231、モデムプロセッサ232、ビデオプロセッサ233、および/またはセンサプロセッサ234を含む複数のプロセッサを備えてもよい。プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数は、複数のデバイス(たとえば、複数のプロセッサ)を備えてもよい。たとえば、センサプロセッサ234は、たとえば、(送信される1つまたは複数の(セルラー)ワイヤレス信号、ならびに物体を識別、マッピング、および/または追跡するために使用される反射を用いた)RF(無線周波数)感知、および/または超音波などのための、プロセッサを備えてもよい。モデムプロセッサ232は、デュアルSIM/デュアル接続(またはさらにより多くのSIM)をサポートしてもよい。たとえば、あるSIM(加入者識別情報モジュールまたは加入者識別モジュール)が相手先ブランド製造会社(OEM)によって使用されてもよく、別のSIMが接続のためにUE200のエンドユーザによって使用されてもよい。メモリ211は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ211は、ソフトウェア212を記憶し、ソフトウェア212は、命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってもよく、命令は、実行されると、プロセッサ210に本明細書で説明される様々な機能を実行させるように構成される。代替として、ソフトウェア212は、プロセッサ210によって直接実行可能ではなくてもよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ210に機能を実行させるように構成されてもよい。この説明は、プロセッサ210が機能を実行することに言及することがあるが、このことは、プロセッサ210がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。この説明は、プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数が機能を実行することに対する略記として、プロセッサ210が機能を実行することに言及することがある。この説明は、UE200の1つまたは複数の適切な構成要素が機能を実行することに対する略記として、UE200が機能を実行することに言及することがある。プロセッサ210は、メモリ211に加えて、かつ/またはメモリ211の代わりに、記憶された命令を有するメモリを含んでもよい。プロセッサ210の機能が、以下でより十分に論じられる。
【0044】
図2に示されるUE200の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてもよい。たとえば、UEの例示的な構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234、メモリ211、およびワイヤレストランシーバ240のうちの1つまたは複数を含む。他の例示的な構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つまたは複数、メモリ211、ワイヤレストランシーバ、ならびに、(1つまたは複数の)センサ213、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、PD219、および/またはワイヤードトランシーバのうちの1つまたは複数を含む。
【0045】
UE200は、トランシーバ215および/またはSPS受信機217によって受信およびダウンコンバートされた信号のベースバンド処理を実行することが可能であり得るモデムプロセッサ232を備えてもよい。モデムプロセッサ232は、トランシーバ215による送信のためにアップコンバートされるように、信号のベースバンド処理を実行してもよい。同じくまたは代替的に、ベースバンド処理は、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。しかしながら、他の構成が、ベースバンド処理を実行するために使用されてもよい。
【0046】
UE200は、たとえば、1つもしくは複数の慣性センサ、1つもしくは複数の磁力計、1つもしくは複数の環境センサ、1つもしくは複数の光センサ、1つもしくは複数の重さセンサ、および/または1つもしくは複数の無線周波数(RF)センサなどの、様々なタイプのセンサの1つまたは複数を含み得る、センサ213を含み得る。慣性測定ユニット(IMU)は、たとえば、1つもしくは複数の加速度計(たとえば、3次元におけるUE200の加速に集合的に応答する)、および/または1つもしくは複数のジャイロスコープ(たとえば、3次元ジャイロスコープ)を備え得る。センサ213は、たとえば、1つまたは複数のコンパスアプリケーションをサポートするためなど、様々な目的のいずれかのために使うことができる方位(たとえば、磁北および/または真北に相対して)を判断するための1つまたは複数の磁力計(たとえば、3次元磁力計)を含み得る。環境センサは、たとえば、1つまたは複数の温度センサ、1つまたは複数の気圧センサ、1つまたは複数の周辺光センサ、1つまたは複数のカメライメージャ、および/または1つまたは複数のマイクロフォンなどを備えてもよい。センサ213は、アナログおよび/またはデジタル信号を生成してもよく、信号の指示が、メモリ211に記憶され、たとえば、測位動作および/またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなどの1つまたは複数のアプリケーションを支援するDSP231および/または汎用/アプリケーションプロセッサ230によって処理されてもよい。
【0047】
センサ213は、相対位置測定、相対位置決定、動き決定などにおいて使用されてもよい。センサ213によって検出された情報は、動き検出、相対変位、自律航法、センサに基づく位置決定、および/またはセンサにより支援される位置決定に使用されてもよい。センサ213は、UE200が固定される(静止している)かそれとも移動式であるかどうか、および/またはUE200の移動性に関する何らかの有用な情報をLMF120に報告すべきかどうかを決定するのに有用であり得る。たとえば、センサ213によって取得/測定される情報に基づいて、UE200は、UE200が移動を検出したこと、またはUE200が移動したことを、LMF120に通知/報告してもよく、(たとえば、センサ213によって可能にされる、自律航法、またはセンサに基づく位置決定、またはセンサにより支援される位置決定を介して)相対変位/距離を報告してもよい。別の例では、相対測位情報に対して、センサ/IMUは、UE200に対する他のデバイスの角度および/または方位などを決定するために使用され得る。
【0048】
IMUは、相対的な位置決定において使用され得る、UE200の動きの方向および/または動きの速度についての測定値を提供するように構成され得る。たとえば、IMUの1つもしくは複数の加速度計および/または1つもしくは複数のジャイロスコープはそれぞれ、UE200の線形加速度および回転速度を検出し得る。動きの瞬時的な方向ならびにUE200の変位を決定するために、UE200の線形加速度および回転速度の測定値が時間にわたり積分され得る。UE200の位置を追跡するために、動きおよび変位の瞬時的な方向が積分され得る。たとえば、UE200の参照位置は、たとえば、SPS受信機217を使用して(かつ/または、何らかの他の手段によって)ある瞬間に対して、決定されてもよく、この瞬間の後に得られた加速度計およびジャイロスコープからの測定結果が、参照位置と比較したUE200の動き(方向および距離)に基づいてUE200の現在の位置を決定するために、自律航法において使用されてもよい。
【0049】
磁力計は、UE200の方位を決定するために使用され得る、異なる方向における磁界強度を決定し得る。たとえば、方位は、UE200にデジタルコンパスを提供するために使用され得る。磁力計は、2つの直交次元での磁界強度を検出し、その指示を与えるように構成された2次元の磁力計を含み得る。磁力計は、3つの直交次元での磁界強度を検出し、その指示を与えるように構成された3次元の磁力計を含み得る。磁力計は、磁界を検知し、磁界の指示を、たとえば、プロセッサ210に与えるための手段を提供し得る。
【0050】
トランシーバ215は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成されるワイヤレストランシーバ240および有線トランシーバ250を含んでもよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ240は、ワイヤレス信号248を(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)送信し、ならびに/または(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号248からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号に、およびワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号248に変換するための、アンテナ246に結合されたワイヤレス送信機242およびワイヤレス受信機244を含み得る。ワイヤレス送信機242は、適切な構成要素(たとえば、電力増幅器およびデジタル-アナログコンバータ)を含む。ワイヤレス受信機244は、適切な構成要素(たとえば、1つまたは複数の増幅器、1つまたは複数の周波数フィルタ、およびアナログ-デジタルコンバータ)を含む。ワイヤレス送信機242は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/または、ワイヤレス受信機244は、個別の構成要素もしくは合成/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤレストランシーバ240は、5G新無線(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、AMPS(Advanced Mobile Phone System)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(Wideband CDMA)、LTE(Long-Term Evolution)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Zigbeeなどの、様々な無線アクセス技術(RAT)に従って(たとえば、TRPおよび/または1つもしくは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成されることができる。新無線は、mm波周波数および/またはサブ6GHz周波数を使用し得る。ワイヤードトランシーバ250は、ワイヤード通信のために構成されたワイヤード送信機252およびワイヤード受信機254、たとえば、NG-RAN135と通信してNG-RAN135に通信を送出し、それから通信を受信するために利用され得るネットワークインターフェースを含み得る。ワイヤード送信機252は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機254は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ250は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成されることができる。トランシーバ215は、たとえば、光接続および/または電気接続によって、トランシーバインターフェース214に通信可能に結合され得る。トランシーバインターフェース214は、少なくとも部分的にトランシーバ215と統合されてもよい。ワイヤレス送信機242、ワイヤレス受信機244、および/またはアンテナ246は、適切な信号を、それぞれ、送り、かつ/または受信するための、それぞれ、複数の送信機、複数の受信機、および/または複数のアンテナを含み得る。
【0051】
ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなどの、いくつかのデバイスのうちの1つまたは複数を備えてもよい。ユーザインターフェース216は、これらのデバイスのいずれかのうちの2つ以上のデバイスを含んでもよい。ユーザインターフェース216は、ユーザが、UE200によってホストされる1つまたは複数のアプリケーションと対話することを可能にするように構成されてもよい。たとえば、ユーザインターフェース216は、ユーザからのアクションに応答してDSP231および/または汎用/アプリケーションプロセッサ230によって処理されるように、アナログ信号および/またはデジタル信号の指示をメモリ211に記憶し得る。同様に、UE200上でホストされるアプリケーションは、ユーザに出力信号を提示するために、アナログおよび/またはデジタルの信号の標示をメモリ211に記憶してもよい。ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、デジタルアナログ回路、アナログデジタル回路、増幅器、および/または利得制御回路を備える(これらのデバイスのうちのいずれかの2つ以上を含む)、オーディオ入力/出力(I/O)デバイスを含んでもよい。オーディオI/Oデバイスの他の構成が使用されてもよい。同じくまたは代替的に、ユーザインターフェース216は、たとえば、ユーザインターフェース216のキーボードおよび/またはタッチスクリーン上での接触および/または圧力に応答する1つまたは複数のタッチセンサを備えてもよい。
【0052】
SPS受信機217(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機)は、SPSアンテナ262を介してSPS信号260を受信し取得することが可能であってもよい。SPSアンテナ262は、SPS信号260をワイヤレス信号からワイヤード信号、たとえば、電気信号または光信号に変換するように構成され、アンテナ246と統合されてよい。SPS受信機217は、全体的にまたは部分的に、UE200の位置を推定するために、取得されたSPS信号260を処理するように構成されてもよい。たとえば、SPS受信機217は、SPS信号260を使用した三辺測量によってUE200の位置を決定するように構成され得る。汎用/アプリケーションプロセッサ230、メモリ211、DSP231、および/または1つまたは複数の専用プロセッサ(図示せず)が、取得されたSPS信号を全体的にまたは部分的に処理するために、および/あるいはUE200の推定されるロケーションを計算するために、SPS受信機217とともに利用され得る。メモリ211は、測位動作を実行する際に使用するために、SPS信号260および/または他の信号(たとえば、ワイヤレストランシーバ240から取得された信号)の標示(たとえば、測定結果)を記憶してもよい。汎用/アプリケーションプロセッサ230、DSP231、および/または1つまたは複数の専用プロセッサ、および/またはメモリ211は、UE200のロケーションを推定するために、測定値を処理する際に使用するためのロケーションエンジンを提供またはサポートし得る。
【0053】
UE200は、静止画像または動画像をキャプチャするためのカメラ218を含んでもよい。カメラ218は、たとえば、撮像センサ(たとえば、電荷結合デバイスまたはCMOS(相補型金属酸化膜半導体)イメージャ)、レンズ、アナログデジタル回路、フレームバッファなどを備え得る。キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化、および/または圧縮は、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。同じくまたは代替的に、ビデオプロセッサ233が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮、および/または操作を実行してもよい。ビデオプロセッサ233は、たとえば、ユーザインターフェース216のディスプレイデバイス(図示せず)上での提示のために、記憶された画像データを復号/圧縮解除してもよい。
【0054】
位置デバイス(PD)219は、UE200の位置、UE200の動き、および/もしくはUE200の相対的位置、ならびに/または時間を判断するように構成されてよい。たとえば、PD219は、SPS受信機217と通信し、かつ/またはその一部もしくは全部を含むことができる。PD219は、1つまたは複数の測位方法の少なくとも一部分を実施するために、プロセッサ210およびメモリ211と連携して適宜動作し得るが、本明細書の説明は、PD219が(1つまたは複数の)測位方法に従って実施するように構成されること、または(1つまたは複数の)測位方法に従って実施することに言及し得る。PD219は、同じくまたは代替的に、三辺測量のために、SPS信号260を取得し、使うのを支援するために、または両方のために、地上波ベースの信号(たとえば、信号248のうちの少なくともいくつか)を使ってUE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、サービング基地局のセル(たとえば、セル中心)および/またはE-CIDなど、別の技法に基づいて、UE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、カメラ218からの1つまたは複数の画像と、ランドマーク(たとえば、山などの自然ランドマークおよび/または建物、橋、道路などのような人工ランドマーク)の既知のロケーションと組み合わされた画像認識とを使って、UE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、UE200のロケーションを判断するための1つまたは複数の他の技法を(たとえば、UEの自己報告ロケーション(たとえば、UEの位置ビーコンの一部)に依拠して)使うように構成されてよく、UE200のロケーションを判断するのに、技法の組合せ(たとえば、SPSおよび地上測位信号)を使ってよい。PD219は、UE200の方位および/または動きを検知し、その表示を提供し得るセンサ213(たとえば、(1つまたは複数の)ジャイロスコープ、(1つまたは複数の)加速度計、(1つまたは複数の)磁力計など)のうちの1つまたは複数を含み得、プロセッサ210(たとえば、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231)は、UE200の動き(たとえば、速度ベクトルおよび/または加速度ベクトル)を決定するためにその表示を使用するように構成され得る。PD219は、判断された位置および/または動きにおける不確実性および/または誤差の指示を与えるように構成され得る。PD219の機能は、たとえば、汎用/アプリケーションプロセッサ230、トランシーバ215、SPS受信機217、および/またはUE200の別の構成要素によって様々な様式および/または構成で提供され得、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの様々な組合せによって提供され得る。
【0055】
また
図3を参照すると、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のTRP300の一例は、プロセッサ310と、ソフトウェア(SW)312を含むメモリ311と、トランシーバ315とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ310、メモリ311、およびトランシーバ315は、(たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス320によって互いに通信可能に結合され得る。示される装置(たとえば、ワイヤレストランシーバ)のうちの1つまたは複数は、TRP300から省略され得る。プロセッサ310は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ310は、複数のプロセッサ(たとえば、
図2に示されるように、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサを含む)を備え得る。メモリ311は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ311は、ソフトウェア312を記憶し、ソフトウェア312は、命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってもよく、命令は、実行されると、プロセッサ310に本明細書で説明される様々な機能を実行させるように構成される。代替として、ソフトウェア312は、プロセッサ310によって直接実行可能ではなくてもよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ310に機能を実行させるように構成されてもよい。
【0056】
この説明は、プロセッサ310が機能を実行することに言及することがあるが、このことは、プロセッサ310がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。この説明は、プロセッサ310に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数がある機能を実行することに対する略記として、プロセッサ310がその機能を実行することに言及することがある。本記述は、TRP300の(ならびにしたがって、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つの)1つまたは複数の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ310およびメモリ311)が機能を実施することに対する簡略として、TRP300が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ310は、メモリ311に加えて、かつ/またはメモリ311の代わりに、記憶された命令を有するメモリを含んでもよい。プロセッサ310の機能が、以下でより十分に論じられる。
【0057】
トランシーバ315は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ340および/またはワイヤードトランシーバ350を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ340は、ワイヤレス信号348を送信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)ならびに/あるいは受信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)し、ワイヤレス信号348からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびにワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号348へ信号を変換するために1つまたは複数のアンテナ346に結合されたワイヤレス送信機342およびワイヤレス受信機344を含み得る。したがって、ワイヤレス送信機342は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤレス受信機344は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ340は、5G新無線(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、AMPS(Advanced Mobile Phone System)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(広帯域CDMA)、LTE(Long-Term Evolution)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成されることができる。ワイヤードトランシーバ350は、有線通信のために構成されたワイヤード送信機352およびワイヤード受信機354、たとえば、NG-RAN135と通信して、たとえば、LMF120、および/または1つもしくは複数の他のネットワークエンティティに対して通信を送信し、また受信するために利用され得るネットワークインターフェースを含んでもよい。ワイヤード送信機352は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機354は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ350は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る。
【0058】
図3に示されるTRP300の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてもよい。たとえば、本明細書での説明は、いくつかの機能をTRP300が実行するように構成されるかまたは実行することを論じるが、これらの機能のうちの1つまたは複数が、LMF120および/またはUE200によって実行されてもよい(すなわち、LMF120および/またはUE200が、これらの機能のうちの1つまたは複数を実行するように構成されてもよい)。
【0059】
また
図4を参照すると、LMF120がその一例である、サーバ400は、プロセッサ410と、ソフトウェア(SW)412を含むメモリ411と、トランシーバ415とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ410、メモリ411、およびトランシーバ415は、(たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス420によって互いに通信可能に結合され得る。図示された装置(たとえば、ワイヤレストランシーバ)のうちの1つまたは複数は、サーバ400から省略され得る。プロセッサ410は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ410は、複数のプロセッサ(たとえば、
図2に示されるように、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサプロセッサを含む)を備え得る。メモリ411は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る、非一時的記憶媒体である。メモリ411は、ソフトウェア412を記憶し、ソフトウェア412は、命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってもよく、命令は、実行されると、プロセッサ410に本明細書で説明される様々な機能を実行させるように構成される。代替として、ソフトウェア412は、プロセッサ410によって直接実行可能ではなくてもよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ410に機能を実行させるように構成されてもよい。この説明は、プロセッサ410が機能を実行することに言及することがあるが、このことは、プロセッサ410がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。この説明は、プロセッサ410に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数がある機能を実行することに対する略記として、プロセッサ410がその機能を実行することに言及することがある。この説明は、サーバ400の1つまたは複数の適切な構成要素が機能を実行することに対する略記として、サーバ400が機能を実行することに言及することがある。プロセッサ410は、メモリ411に加えて、かつ/またはメモリ411の代わりに、記憶された命令を有するメモリを含んでもよい。プロセッサ410の機能が、以下でより十分に論じられる。
【0060】
トランシーバ415は、それぞれ、ワイヤレス接続および有線接続を通じて他のデバイスと通信するように構成されたワイヤレストランシーバ440および/またはワイヤードトランシーバ450を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は、ワイヤレス信号448を送信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)ならびに/または受信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)し、ワイヤレス信号448からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびにワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号448へ信号を変換するために1つまたは複数のアンテナ446に結合されたワイヤレス送信機442およびワイヤレス受信機444を含み得る。したがって、ワイヤレス送信機442は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤレス受信機444は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤレストランシーバ440は、5G新無線(NR)、GSM(Global System for Mobiles)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、AMPS(Advanced Mobile Phone System)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(広帯域CDMA)、LTE(Long-Term Evolution)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成されることができる。ワイヤードトランシーバ450は、有線通信のために構成されたワイヤード送信機452およびワイヤード受信機454、たとえば、NG-RAN135と通信して、たとえば、TRP300、および/または1つもしくは複数の他のネットワークエンティティに対して通信を送信し、また受信するために利用され得るネットワークインターフェースを含んでもよい。ワイヤード送信機452は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/またはワイヤード受信機454は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。ワイヤードトランシーバ450は、たとえば、光通信および/または電気通信のために構成されることができる。
【0061】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ410に言及している場合があるが、プロセッサ410がソフトウェア(メモリ411に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、サーバ400の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ410およびメモリ411)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ400が機能を実施することに言及する場合がある。
【0062】
図4に示されるサーバ400の構成は、特許請求の範囲を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使用されてもよい。たとえば、ワイヤレストランシーバ440が省略されてもよい。同じくまたは代替的に、本明細書での説明は、いくつかの機能をサーバ400が実行するように構成されるかまたは実行することを説明するが、これらの機能のうちの1つまたは複数が、TRP300および/またはUE200によって実行されてもよい(すなわち、TRP300および/またはUE200が、これらの機能のうちの1つまたは複数を実行するように構成されてもよい)。
【0063】
信号妨害検出およびそれに対する応答
UEは、様々なタイプの信号を受信することができ、それらのいずれか1つが、意図的なおよび/または意図しない妨害を受けることがある。第1の信号(たとえば、測位信号(衛星ベースまたは地上波ベース)、通信信号など)は、第2の信号が、受信されたときに第1の信号に比べて、第1の信号の測定を信頼できなくするのに十分な電力を有する信号であるために、第2の信号が第1の信号の測定に干渉する(たとえば、タイミング、復号などのための正確な測定を妨げる)場合に、第2の信号によって妨害される。受信信号が妨害信号である可能性が高いとの決定は、妨害信号の影響の軽減を容易にすることができ、たとえば、妨害された信号を測位や通信などのために使用することを回避する1つまたは複数のアクションをトリガすることができる。
【0064】
図5を参照すると、
図1から
図4をさらに参照すると、UE500は、バス540によって互いに通信可能に結合されたプロセッサ510と、インターフェース520と、メモリ530とを含む。UE500は、
図5に示す構成要素の一部または全部を含んでよく、UE200がUE500の例であり得るように、
図2に示すもののいずれかなど、1つまたは複数の他の構成要素を含んでよい。プロセッサ510は、プロセッサ210の1つまたは複数の構成要素を含み得る。インターフェース520は、トランシーバ215の構成要素のうちの1つまたは複数、たとえば、ワイヤレス送信機242およびアンテナ246、またはワイヤレス受信機244およびアンテナ246、またはワイヤレス送信機242、ワイヤレス受信機244、およびアンテナ246を含み得る。同じくまたは代替的に、インターフェース520は、ワイヤード送信機252および/またはワイヤード受信機254を含み得る。インターフェース520は、SPS受信機217とアンテナ262とを含み得る。メモリ530は、メモリ211と同様に構成されてよく、たとえば、プロセッサ510に機能を実施させるように構成されたプロセッサ可読命令をもつソフトウェアを含む。
【0065】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ510に言及している場合があるが、プロセッサ510がソフトウェア(メモリ530に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、UE500の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ510およびメモリ530)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、UE500が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ510(場合によってはメモリ530、および必要に応じて、インターフェース520とともに)は、妨害信号検出ユニット560および妨害影響軽減ユニット570を含む。妨害信号検出ユニット560は、たとえば、受信信号が許容できないほど不安定であるかどうかを決定することにより、受信信号が妨害信号であるかどうかを決定するように構成される。妨害影響軽減ユニット570は、UE500の動作、たとえば、(たとえば、測位信号、通信信号などの)正確な信号測定に対する妨害信号の1つまたは複数の影響を軽減する(たとえば、低減または回避する)ための1つまたは複数の機能を実行するように構成されることができる。たとえば、妨害影響軽減ユニット570は、信号を測定するためにUE500の異なる信号受信チェーンのアクティブ化ステータスを制御するように構成されることができる。信号受信チェーンは、RF経路(無線周波数経路)(たとえば、アンテナからADCまでの構成要素であるが、ADCを含まない)と、1つまたは複数のさらなる構成要素とを含むことができる。妨害信号検出ユニット560および妨害影響軽減ユニット570について以下でさらに論じるが、説明は、妨害信号検出ユニット560および妨害影響軽減ユニット570の機能のいずれかを実施するものとして、プロセッサ510全般に、または、それらの機能を実施するように構成されたUE500全般に言及することがある。
【0066】
図6も参照すると、ナビゲーション環境600において、UE500は、ユーザ620に関連付けられ(たとえば、それによって保持され)ることができ、衛星190、192から衛星信号611、612を受信することができ、基地局630から通信信号631を受信することができ、1つまたは複数の他のソース、たとえば、衛星191、193、1つまたは複数の他の基地局、1つまたは複数の他のUEなどから1つまたは複数の他の信号を受信することができる。UE500はまた、妨害器640から妨害信号641を受信する。妨害器640は、信号611、612、631のうちの1つもしくは複数を意図的に妨害するために妨害信号641を生成することができ、または妨害信号641は、信号611、612、631のうちの1つもしくは複数を意図せずに妨害することがある。たとえば、地上波ベースの衛星信号リピータが、UEによって受信される衛星信号を意図せずに妨害し得ることが分かっている。別の例として、妨害信号641は、ホワイトノイズ信号、意図的な妨害信号などであることがある。さらに、妨害信号は、妨害される信号とともに帯域内にあってもよく、または妨害される信号の帯域外にあってもよい。強い帯域外(OOB)妨害は、たとえば、受信チェーン内の利得圧縮効果により、帯域内信号電力メトリックの観測される低減をもたらすことがある。
【0067】
図7および
図8も参照すると、UE500の妨害信号検出ユニット560は、アナログ/デジタルフロントエンド710から受信された1つまたは複数の信号強度メトリックを処理して、対応する信号が妨害信号であるかどうかを決定するように構成される。アナログ/デジタルフロントエンド710は、信号を受信および処理して、1つまたは複数の信号強度メトリックを生成し、信号強度メトリックを妨害信号検出ユニット560、特に信号強度メトリック変動検出器720に提供するように構成される。信号強度メトリックはまた、いくつかの構成では、妨害器検出器730に提供されてもよい。信号強度メトリック変動検出器720は、信号強度メトリックの変動を測定し、1つまたは複数の変動メトリックを生成し、変動メトリックを妨害器検出器730に提供するように構成される。妨害器検出器730は、変動メトリックの1つもしくは複数および/または信号強度メトリックの1つもしくは複数を使用して、信号強度メトリックおよび/または変動メトリックに対応する信号が妨害信号であるかどうかを決定し、信号強度メトリックおよび/または変動メトリックに対応する信号が妨害信号であるとの決定に応じて妨害の指示を提供するように構成される。
【0068】
図8も参照すると、UE500の例であるUE800が、互いに通信可能に結合されたプロセッサ810、メモリ830、アンテナ840、およびアナログ/デジタルフロントエンド850を含む。プロセッサ810はプロセッサ510の例であり、メモリ830はメモリ530の例である。プロセッサ810は、アナログ/デジタルフロントエンド850の構成要素、たとえば、アクティブ化ステータス(構成要素(構成要素の一部分を含む)がアクティブ(たとえば、給電されている、および/もしくは別様に動作のために有効化されている)であるか、または非アクティブ(たとえば、給電されていない、および/もしくは別様に動作から無効にされている)であるか)を制御するように構成される。アンテナ840は、1つまたは複数のアンテナを備え、1つまたは複数のタイプの信号、たとえば、衛星信号、地上波ベースの通信信号、地上波ベースの測位信号(たとえば、測位基準信号(PRS))などを受信するように構成される。この例のアナログ/デジタルフロントエンド850は、異なる周波数帯域の信号を受信し、異なる信号を異なる受信チェーン860、870において処理するように構成される。
【0069】
アナログ/デジタルフロントエンド850は、たとえば、異なる周波数帯域の衛星信号を測定するための、複数の受信チェーン860、870を含む。
図8には2つの受信チェーンが示されているが、UE800は、たとえば、2つよりも多くの異なる周波数帯域(たとえば、異なるサブバンド)内の周波数を有する信号を測定するために、2つよりも多くの受信チェーンを含んでもよい。受信チェーン860、870は、たとえば、それぞれL1帯域内およびL2/L5帯域内の衛星信号を測定するように構成されることができるが、受信チェーン860、870のいずれかもしくは両方が他の周波数帯域の信号を測定するように構成されてもよく、ならびに/または他の受信チェーンがUE800に含まれてもよいので、これは例であり、本開示を限定しない。
【0070】
受信チェーン860、870は、異なる周波数帯域の信号を測定するためのそれぞれの構成要素を含む。受信チェーン860は、BPF861(バンドパスフィルタ)、LNA862(低ノイズ増幅器)、ダウンコンバート、信号調整/フィルタリング、および増幅のためのRFA863(無線周波数/アナログ処理ブロック)、ADC864(アナログ-デジタル変換器)、ベースバンドブロック865、および計算ブロック867を含む。RFA863は、プログラマブル利得増幅器(PGA)と呼ばれることがある。BPF861は、希望周波数帯域(たとえば、L1帯域)内の周波数の信号を、あったとしてもほとんど減衰なしで通過させ、BPF861の希望周波数帯域外の周波数の信号を大幅に減衰させるように構成される。LNA862は、BPF861を通過した信号を増幅するように構成される。RFA863は、信号調整および/またはフィルタリング(たとえば、エイリアシング除去フィルタリング)と、LNA862による増幅に追加した増幅とを実行するために、LNA862によって出力されたアナログ増幅信号をベースバンド周波数にダウンコンバートするように構成される。ここではRFIC880(無線周波数集積回路)の一部分であるADC864は、RFA863によって出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成される。ベースバンドブロック865は、ADC864によって出力されたデジタル信号の信号処理を実行するように構成され、たとえば、ADC864によって出力されたデジタル信号を、信号を(たとえば、1ミリ秒にわたって)積分し、積分信号をダンプすることにより、それぞれの基準擬似ランダム信号(たとえば、ゴールド符号)と相関させ、相関結果が真の信号を示すのに十分なエネルギーを有するかどうかを決定するためにさらに処理する。ここではCPU890(中央処理装置)の一部分である計算ブロック867は、ベースバンドブロック865によって出力された信号についての1つまたは複数の計算を実行して、(たとえば、信号強度(たとえば、信号振幅または信号電力)などの)1つまたは複数の測定値を決定するように構成されることができる。計算ブロック867は、すなわち、受信チェーン860についての、BPF861の希望周波数帯域内の信号に対応する測定計算を実行するためのCPU890の一部分を構成する。したがって、計算ブロック867は、周波数帯域1(FB1)の計算のためのものとして示されている。CPU890は、プロセッサ510の一部分であってもよい。受信チェーン870は、BPF871、LNA872、RFA873、ADC874、ベースバンドブロック875、および計算ブロック877を含む。BPF871は、希望周波数帯域内、たとえば、L2/L5帯域内の周波数の信号を、あったとしてもほとんど減衰なしで通過させ、BPF871の希望周波数帯域外の周波数の信号を大幅に減衰させるように構成される。LNA872、RFA873、ADC874、ベースバンドブロック875、および計算ブロック877は、LNA862、RFA863、ADC864、ベースバンドブロック865、および計算ブロック867と同様に構成されるが、BPF871の希望周波数の信号に対応する信号を処理するように適宜構成される。したがって、計算ブロック877は、N(2以上の整数)個の受信チェーンがあることがあるので、周波数帯域N(FBN)の計算のためのものとして示されている。
【0071】
受信チェーン860、870は、別個であり、プロセッサ810によって独立してアクティブ化/非アクティブ化されることができ、たとえば、受信チェーン860、870の一方または両方のうちの1つまたは複数のそれぞれの構成要素が、対応する受信チェーン860、870を非アクティブ化するために電源オフされる。RFA863、873およびADC864、874はRFIC880の部品であるが、RFA863およびADC864はRFIC880の一部分を構成することができ、RFA873およびADC874はRFIC880の異なる部分を構成することができ、たとえば、RFA863およびADC864は、RFA873およびADC874の有効化/無効化とは無関係に有効/無効にすることができる。同様に、計算ブロック867、877を独立して有効/無効にできるように、計算ブロック867はCPU890の一部分を構成することができ、計算ブロック877はCPU890の異なる部分を構成することができる。たとえば、計算ブロック877による処理を回避できる間に、計算ブロック867による処理を実行し、したがって、計算ブロック877による計算を実行するために使用されることになる電力を節約することができる。受信チェーン860、870の各々は、たとえば、BPF861、LNA862、RFA863、ADC864、ベースバンドブロック865、および計算ブロック867が給電された状態で、ならびに/またはBPF871、LNA872、RFA873、ADC874、ベースバンドブロック875、および計算ブロック877が給電された状態で、アクティブになるようにプロセッサ810によって制御されることができる。同様に、受信チェーン860、870の各々は、たとえば、BPF861、LNA862、RFA863、ADC864、ベースバンドブロック865、および計算ブロック867のうちの1つもしくは複数が給電されないか、さもなければ使用されない(たとえば、計算ブロック867に処理するデータが提供されない)状態で、ならびに/またはBPF871、LNA872、RFA873、ADC874、ベースバンドブロック875、および計算ブロック877のうちの1つもしくは複数が給電されないか、さもなければ使用されない状態で、非アクティブになるようにプロセッサ810によって制御されることができる。
【0072】
計算ブロック867、877は、受信信号の信号強度(たとえば、信号振幅および/または信号電力)の関数として1つまたは複数の信号強度メトリックを決定するように構成される。受信信号の信号強度は、受信チェーン860(および/または受信チェーン870)内の所望のポイントにおいて測定されることができる。たとえば、信号振幅がADC864によって出力されてもよく、RFA863の利得が決定されてもよく、および/またはベースバンドブロック865の利得が決定されてもよく、ベースバンドブロック865の出力信号電力が決定されてもよく、全体的なベースバンド信号電力メトリックは、ベースバンド出力電力、RFA利得、およびベースバンドブロックの利得に基づく。測定前に信号に適用される既知の利得を減算することができるので、信号強度メトリックを次式によって与えることができる。
Smetric=10・log10(信号電力)-総利得 (1)
ここで、Smetricは信号強度メトリックであり、総利得はdB単位である。すべての利得が既知であり、除去されれば、信号強度メトリックは絶対信号強度を表す。1つまたは複数の未知の利得があれば、信号強度メトリックは相対信号強度を表し、基準ノイズレベル(RNL)を比較のために使用することができる。RNLは、妨害信号が存在しないときの予想信号強度を表す。アナログ/デジタルフロントエンド850(たとえば、計算ブロック867、877の一方または両方(および/または任意の他の計算ブロックの1つもしくは複数))は、信号強度メトリックをプロセッサ810、特に妨害信号検出ユニット560に提供することができる。
【0073】
特に再び
図7を参照すると、信号強度メトリック変動検出器720は、信号強度メトリックの経時的な変動を測定するように構成される。信号強度メトリックの変動を測定するための様々なオプションのいずれかを使用することができる。たとえば、信号強度メトリックの連続するN個の観測値の標準偏差を変動メトリックとして決定することができる。すなわち、
V
metric(N)=std(S
metric(1:N)) (2)
ここで、V
metric(N)は、(観測値Nに対応する)現在の変動メトリックであり、S
metric(1:N)は、最新のN個の観測値についての信号強度メトリックのセットである。ADC振幅およびベースバンド出力信号電力に関して10または30など、様々な値のNを使用することができる。連続的な観測値を、たとえば、1秒で時間的に分離することができる。別の例として、変動メトリックは、N個の観測値にわたる信号強度メトリック値の範囲であってもよい。すなわち、
V
metric(N)=max(S
metric(1:N))-min(S
metric(1:N)) (3)
【0074】
別の例として、変動メトリックは、現在の観測値と前の観測値、たとえば、前のN-1個の測定値との間の最大絶対差であってもよく、したがって、
Vmetric(N)=max(abs(Smetric(N)-Smetric(1:N-1))) (4)
【0075】
これらは例であり、信号強度メトリックの経時的な変動に変動メトリックを対応させる(変動メトリック値を依存させる)、信号強度メトリックを決定する他の方法が使用されてもよい。
【0076】
妨害器検出器730は、信号強度メトリック変動検出器720から受信された1つもしくは複数の変動メトリック、および/または、たとえば、アナログ/デジタルフロントエンド710から受信された、1つもしくは複数の信号強度メトリックを評価することにより、信号が妨害信号であるかどうかを決定することができる。たとえば、妨害器検出器730は、変動メトリックのみに基づいて、変動メトリックに対応する信号が妨害信号であると決定することができる。たとえば、信号に対応する変動メトリックが、信号の変動が許容できないほど高いことを示す場合、たとえば、安定性メトリックが安定性閾値を超え、信号が許容できないほど不安定である(たとえば、信号の安定性が許容できないほど低い、または信号の不安定性が許容できないほど高い)ことを示す場合、信号を妨害信号と判断することができる。たとえば、妨害器検出器730は、変動メトリックが信号強度メトリックの変動量を示し、変動メトリックのより高い値がより高いレベルの変動に対応すれば、妨害器検出器730が以下のように妨害信号を検出するように、構成されることができる。
Vmetric>Vthreshであれば、妨害器インジケータを正に設定する (5)
ここで、Vthreshは変動閾値であり、妨害器インジケータが正であることは、信号が妨害信号であることを示す。変動閾値は、変動率、たとえば、時間量当たりの変動量、または観測数当たりの変動量であってもよい。別の例として、妨害器検出器730は、信号についての変動メトリックまたは信号についての信号強度メトリックのいずれかに基づいて、信号が妨害信号であると決定するように構成されることができる。たとえば、信号に対応する変動メトリックが、信号の変動が許容できないほど高いことを示す場合、または信号の信号強度メトリックが、信号強度が、信号を妨害信号であると考慮するのに十分高いこと、たとえば、妨害信号でない可能性が低いことを示す場合、信号を妨害信号と判断することができる。この場合、妨害器検出器730は、以下のように妨害信号を検出するように構成されることができる。
(Vmetric>VthreshまたはSmetric>Sthresh)であれば、妨害器インジケータを正に設定する (6)
ここで、Sthreshは信号強度閾値である。別の例として、妨害器検出器730は、信号についての変動メトリックと信号についての信号強度メトリックとの組合せに基づいて、信号が妨害信号であると決定するように構成されることができる。たとえば、妨害器検出器は、次式に従って妨害信号を検出するように構成されることができる。
(Smetric(1:N-1)のいずれか>SthreshおよびVmetric>Vthresh)であれば、妨害器インジケータを正に設定する (7)
【0077】
このようにして、変動メトリックは、妨害信号検出にヒステリシスをもたらす。この構成では、変動メトリックが変動閾値を超えることを妨害器検出器730が検出すると、変動メトリックが変動閾値を超え続け、前のN-1個の観測値のうちの少なくとも1つの信号強度が信号強度閾値を超える限り、妨害器インジケータは正に設定され続ける。すなわち、妨害器検出器730は、任意の最近の信号強度が信号強度閾値を超え、変動メトリックが信号の許容できない変動を示す限り、受信信号が妨害信号であると決定し続ける。したがって、妨害器検出器730は、妨害が検出されると、信号強度が信号強度閾値を下回った直後に妨害の判定結果が取り消されないように、信号が前の時間量または観測値にわたって許容できない変動を有する限り、妨害を示し続ける。このことは、妨害された信号を測定すること、および/または従来の技法を使用した場合には妨害されていないと考慮されていた妨害された信号の測定値を使用することを回避するのに役立てることができる。
【0078】
if-then論理(5)~(7)以外の評価を使用して、妨害信号を検出してもよい。たとえば、妨害器検出器730は、if-then論理(7)または以下のように現在の信号強度が信号強度閾値を超えることに基づいて、信号が妨害信号であると決定するように構成されることができる。
(Smetric(N)>Sthreshまたは(Smetric(1:N-1)のいずれか>SthreshおよびVmetric>Vthresh))であれば、妨害器インジケータを正に設定する (8)
【0079】
妨害信号を検出するために、さらに他の評価が可能である。
【0080】
信号強度メトリック変動検出器720は、信号強度閾値を決定するように構成されることができる。たとえば、信号強度閾値は、RNLに、妨害されていると考慮され、したがって妨害インジケータの正への設定をトリガすることが望まれる、受信機性能の低下レベルを表す定数を加えたものに設定されることができる。したがって、たとえば、信号強度メトリック変動検出器720は、次式のように信号強度閾値を決定するように構成されることができる。
【0081】
Sthresh=RNL+C (10)
ここで、Cは定数であり、妨害と考慮される所望の性能低下に基づいて、ある値、たとえば10dBに設定することができる。複数の周波数帯域での動作をサポートする受信機(たとえば、UE800の受信チェーン860、870)の場合、1つの周波数帯域についての信号強度閾値を、別の周波数帯域についての信号強度インジケータに基づいて動的に設定することができる。たとえば、第1の周波数帯域についての信号強度閾値(Sthres1)は、第2の周波数帯域についての信号強度メトリック(Smetric2)に基づいて動的に設定されてもよい。第1の周波数帯域についての信号強度閾値は、次式に従って決定することができる。
Sthres1=RNL1+C+(Smetric2-RNL2) (11)
ここで、RNL1は第1の周波数帯域についての基準ノイズレベルであり、RNL2は第2の周波数帯域についての基準ノイズレベルである。第1の周波数帯域についての信号強度閾値を第2の周波数帯域の信号強度メトリックに基づいて設定することは、妨害されている第1の周波数帯域から、妨害されている第1の周波数帯域と同程度に、またはそれよりも大きく妨害されている、妨害されている第2の周波数帯域への切り替えを防止するのに役立つ。1つの帯域の信号強度閾値を別の帯域の信号強度メトリックに基づいて設定するとき、信号強度メトリック変動検出器720は、決定された信号強度閾値に下限(最低可能値)を適用するように構成されることができる。下限は、第2の帯域の信号強度メトリックが、第1の帯域についての信号強度閾値を、第2の帯域についての信号強度メトリックを考慮しない場合の第1の帯域についての信号強度閾値よりも低下させることを防止するのに役立てることができる。したがって、たとえば、信号強度メトリック変動検出器720は、次式に従って信号強度閾値を決定するように構成されることができる。
Sthres1=RNL1+C+max(0,Smetric2-RNL2) (12)
【0082】
妨害影響軽減ユニット570は、1つまたは複数のアクションをとることにより、妨害信号が存在するとの決定(たとえば、妨害インジケータが正に設定されている)に応答するように構成されることができる。たとえば、妨害影響軽減ユニット570は、妨害されている(たとえば、妨害信号とともに帯域内にある、OOB妨害によって影響を受けているなど)と判断された信号に対応する1つまたは複数の出力を推奨しないように構成されることができる。妨害影響軽減ユニット570は、たとえば、妨害された可能性がある信号に対応する出力、たとえば、擬似距離、信号タイミング、信号振幅、および/または妨害された可能性がある信号から導出された位置推定値についての何らかのレベルの不承認および/または警告の指示を提供することができる。指示は、たとえば、不承認、承認の欠如、および/または出力の使用の抑止を示すことができる。出力および非推奨指示の受信側は、出力を使用するかどうかを決定することができる。たとえば、測位エンティティが、非推奨の測定値なしで位置推定値を決定するのに十分な測定値を有しない場合、測位エンティティは、非推奨の測定値を使用することができ、測位エンティティが、位置推定値を決定するのに十分な量の非推奨でない測定値を有する場合、非推奨の測定値を無視することができる。別の例として、測位エンティティは、位置推定値を決定するために、非推奨の測定値を重視しないことができる。別の例として、非推奨の測定値の受信側は、不正検出をトリガすることができる。非推奨の指示は、妨害された信号の使用による測位精度の不良を防止するのに役立てることができ、出力が推奨されない代わりに阻止された場合に位置推定値が決定されないときに、(場合によっては、所望されるよりも精度が低いが)その位置推定値を決定するのに役立てることができる。
【0083】
同じくまたは代替的に、妨害影響軽減ユニット570は、1つまたは複数の他のアクションをとることによって、妨害信号が存在するとの決定に応答するように構成されることができる。たとえば、妨害影響軽減ユニット570は、妨害されていると決定された信号に対応する1つまたは複数の出力を阻止し、1つまたは複数の出力が受信側に到達して受信側によって使用されないようにすることにより、妨害信号が存在するとの決定に応答するように構成されることができる。このことは、良好な測位精度を保証するのに役立てることができる。別の例として、妨害影響軽減ユニット570は、妨害されていると決定された信号に対応する1つまたは複数の出力を無効化するように構成されることができる。妨害影響軽減ユニット570は、1つまたは複数の出力とともに無効指示を提供することができる。このことは、不正確な測定値の使用を防止し、したがって測位精度を向上させるのに役立てることができ、他の目的のために(たとえば、不正検出をトリガするために)使用され得る情報を提供することができる。別の例として、妨害影響軽減ユニット570は、妨害されている周波数帯域から、妨害されていない、または少なくとも妨害されている周波数帯域よりも妨害されていない別の周波数帯域にリソースをシフトすることができる。たとえば、妨害影響軽減ユニット570は、受信チェーン860の周波数帯域が妨害されており、受信チェーン870の電源を投入していることに基づいて、受信チェーン860の1つまたは複数の構成要素(たとえば、LNA862、RFA863、計算ブロック867など)の電源を開放することができる。このことは、測位精度を維持または向上しながら電力を節約するのに役立てることができる。妨害影響軽減ユニット570はまた、妨害ステータスの更新を可能にするために、しばらくの間、受信チェーン860の1つまたは複数の構成要素に時々(たとえば、周期的に)電源を投入することができる。
【0084】
妨害に関連する出力の非推奨および/または無効指示を集約し、配信することができる。したがって、妨害および妨害の欠如は、たとえば、1つまたは複数の測定を行うかどうか、1つまたは複数の予防措置をとる(たとえば、信号を無視する)かどうか、1つまたは複数の測定を報告するかどうかなど、1つまたは複数のアクションをとるかどうかを決定する際に使用するためにデバイスに提供される、妨害/不正の領域および妨害/不正のない領域のマップを用いて、クラウド参照することができる。
【0085】
基準ノイズレベル(RNL)は、信号強度メトリックの未知の利得を補償するために使用される。RNLは、たとえば、部品ごとの差異および/または製造の差異により、デバイスごとに変化することがあり、たとえば、構成要素の経年変化に起因して、経時的に変動することがある。RNLは、様々な方法のいずれかで設定することができる。たとえば、RNL値は、デバイス設計に基づいて、場合によっては1つまたは複数のデバイス測定値(たとえば、デバイスのサンプルを使用した測定値の平均)を使用して決定することができ、静的に構成され、たとえば、製造中にメモリ530にプログラムされることができる。別の例として、製造中の各デバイスは、そのデバイスのRNLを決定するために試験されることができ、このRNLは、静的に構成され、たとえば、製造中にメモリ530にプログラムされることができる。
【0086】
RNL較正の別の例として、RNLは、たとえば、使用中にUE500によって、動的に構成され、適宜更新されることができる。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、たとえば、UE500における各セッション、たとえば、各通信セッションまたは各測位セッションの開始時に、間欠的に信号強度メトリックを測定するように構成されることができる。妨害信号検出ユニット560は、各セッションの開始時に決定された信号強度メトリックにRNLを設定するように構成されることができる。別の例として、妨害信号検出ユニット560は、UE500の動作中にRNLを動的に較正するように構成されることができる。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、現在測定されている信号メトリックに基づいて、(古いRNL値RNLoldになる)RNL値を新しいRNL値RNLnewに、たとえば、次式に従って、現在測定されている信号強度メトリックと古いRNL値との差を古いRNL値に加えたものに置き換えるように構成されることができる。
RNLnew=RNLold+(Smetric-RNLold) (13)
【0087】
妨害信号検出ユニット560は、たとえば、セッションの終了前に(たとえば、RNLが決定されるたびに)較正された直近のRNL値を新しいセッションの開始時にメモリ530に記憶し、記憶されたRNL値をメモリ530から取り出すなど、較正されたRNL値をセッションにわたって保持することができる。UE500の最初の受信機セッションの前に、初期RNL値は、上で論じたように静的に構成されることができる(たとえば、UE500の設計に基づいて設定されるか、またはUE500の製造中に測定および設定される)。妨害信号検出ユニット560は、異なる周波数帯域について独立してRNLを較正することができる。
【0088】
妨害信号検出ユニット560は、RNLの較正不良または誤較正を回避するのを助けるように構成されることができる。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、周波数帯域がUE500において妨害されている間、その周波数帯域についてのRNLの較正を回避するのを助けるように構成されることができる。妨害信号検出ユニット560は、たとえば、周波数帯域についての妨害器インジケータが設定されている(すなわち、正に設定されている)間、その周波数帯域についてのRNLを較正しないように構成されることができる。別の例として、妨害信号検出ユニット560は、たとえば、1つもしくは複数の性能メトリック閾値を少なくとも満たす1つもしくは複数の性能メトリック、または組合せ基準を満たすメトリックの組合せによって示されるように、受信機性能が所望の性能を満たすかまたは超えるときに、RNLの較正を制限するように構成されることができる。たとえば、ビット誤り率(BER)が閾値誤り率を下回るか、またはSNR(信号対ノイズ比)がSNR閾値を上回るか、またはHEPE(推定される水平位置誤差)などの(たとえば、GNSS受信機の)推定される位置誤差が閾値位置誤差を下回るときに、較正を制限することができる。メトリックの組合せの場合、メトリックの1つまたは複数が、性能の個々の決定のための閾値を満たさないことがあるが、メトリック値の組合せが、閾値の組合せを満たす(たとえば、SNRのみを評価するためのSNR閾値が、許容可能な性能を決定するSNRおよびビット誤り率を評価するときのSNR閾値よりも高いことがある)。
【0089】
RNLを較正するために、妨害信号検出ユニット560は、RNLの新しい値(現在の値)がRNLの古い値(前の値)よりも高いか低いかに応じて、異なる量でRNLの古い値をRNLの新しい値に調整する(RNLのより速いまたはより遅い調整をもたらす)ように構成されることができる。真のRNLは、受信機が観測する最低の信号レベルであるべきであるので、妨害信号検出ユニット560は、RNLが減少しているときに、RNLが増加しているときよりも速く、RNLを調整することができる。RNLが増加している場合、対応する希望信号が妨害されるようになることがあり、したがって、RNLをゆっくりと増加させることは、妨害された信号が妨害されていないように見え、受信機、たとえば、UE500によって使用されることになるほどに、RNLを上昇させるのを防止することに役立つ。較正フィルタリング論理の例は、次式によって表すことができる。
Smetric>RNLoldであれば、
RNLnew=RNLold+(Smetric-RNLold)/RNLcoef1
さもなければ、RNLnew=RNLold+(Smetric-RNLold)/RNLcoef2 (14)
ここで、RNLcoef1>RNLcoef2であり、
(RNLold+(Smetric-RNLold)/RNLcoef1)<(RNLnew=RNLold+(Smetric-RNLold)/RNLcoef2)
したがって、Smetric>RNLoldであれば、RNLoldは、RNLnewになるように、Smetric≦RNLoldであるよりも多く(より大きな量で)増分される。
【0090】
妨害信号検出ユニット560は、較正のためにいかなる割合で(たとえば、いかなる増分量で)RNLを調整すべきかを決定するときに、帯域外(OOB)妨害が存在するかどうかを考慮するように構成されることができる。妨害は、測定されるべき希望信号(たとえば、PRS)のOOBであるが、希望信号を検出するために使用される回路(たとえば、受信チェーン860または受信チェーン870、たとえば、ADC864またはADC874)の帯域内である周波数に対して発生することがある。OOB妨害は、希望信号の知覚される利得がOOB妨害の存在下でより低くなるような利得圧縮を引き起こすことがある。RFAによる自動利得制御は、信号メトリックレベルを真のRNLよりも低下させることがあり、このことは、妨害信号検出ユニット560がRNL値が所望されるよりも低下することをガードしない限り、動的に決定されたRNL値を所望されるよりも低下させることがある。OOB妨害を検出するために、RNLの暗示された信号電力成分を、以下のように閾値と比較することができる。
【0091】
(RNL+総利得<信号電力閾値)であれば、OOB妨害器が検出される
OOB妨害はRNLを不自然に低下させるので、妨害信号検出ユニット560は、RNLが増加しており、OOB妨害が検出される場合に、OOB妨害が検出されない場合よりも大きな量で、古いRNL値を調整するように構成されることができる。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、以下のようにRNL較正論理を実施することができる。
Smetric>RNLoldおよびOOB妨害器が検出されなければ、
RNLnew=RNLold+(Smetric-RNLold)/RNLcoef1
さもなければ、 RNLnew=RNLold+(Smetric-RNLold)/RNLcoef2 (15)
ここで、RNLcoef1>RNLcoef2である。
【0092】
図1~
図8をさらに参照しながら
図9を参照すると、妨害された信号の使用を抑制するための方法900は、図示の段階を含む。しかし、方法900は、例であり、限定するものではない。方法900は、たとえば、段階を追加すること、削除すること、並べ替えること、組み合わせること、同時に実行すること、および/または単一の段階を複数の段階に分割することによって、改変されてよい。L1およびL5信号を受信するための例を以下に提示するが、本開示は、これらの周波数帯域に限定されず、衛星信号(SV信号とも呼ばれる)を受信(または測定)することに限定されない。さらに、方法900の説明が測位用信号の妨害の検出に焦点を当てているが、方法900は、他のタイプの信号(たとえば、通信信号)に適用可能である。
【0093】
段階910において、方法900は、希望信号を受信機においてワイヤレスに受信することを含む。たとえば、受信チェーン860は、アンテナ840を介して、衛星190からSV信号611を受信し、第1のSV信号は、第1の周波数、たとえば、周波数帯域、たとえば、L1帯域内またはL5帯域内の1つまたは複数の周波数を有する。別の例として、受信チェーン860は、基地局630から通信信号631を受信する。インターフェース520、たとえば、受信チェーン860またはその一部分(たとえば、BPF861)、およびアンテナ840は、希望信号を受信するための手段を備えることができる。受信チェーン860の他の構成要素が、希望信号を受信するための手段の部分を備えてもよく、構成しなくてもよい。たとえば、非アクティブな構成要素の下流の構成要素は、第1の衛星信号を受信するための手段の部分を備えなくてもよい。
【0094】
段階920において、方法900は、強度が経時的に変動する不要信号を受信機においてワイヤレスに受信することを含む。たとえば、受信チェーン860は、アンテナ840を介して、妨害信号641を妨害器640から受信し、不要信号は、帯域内(希望信号と周波数において重複する)または帯域外(希望信号と周波数において重複しないが、受信チェーン860が信号を受信および処理するように設計されている周波数帯域内)である。インターフェース520、たとえば、受信チェーン860またはその一部分(たとえば、BPF861)、およびアンテナ840は、不要信号を受信するための手段を備えることができる。段階910の説明と同様に、受信チェーン860の他の構成要素が、不要信号を受信するための手段の部分を備えてもよく、備えなくてもよい。
【0095】
段階930において、方法900は、不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制することを含む。たとえば、プロセッサ810(たとえば、プロセッサ510)は、受信信号が受信チェーン860によって完全に処理されず、希望信号が測定されることを防止するように、受信チェーン860(および/または受信チェーン870などの1つもしくは複数の他の受信チェーン)を非アクティブになる(少なくとも1つの構成要素が非アクティブになる、たとえば、電源オフされる(たとえば、電力を受信しない))ように制御することができる。このことは、妨害された信号を測定することを回避し、妨害された信号の測定値を使用して位置を決定することを回避することにより、電力消費を低減し、測位精度を向上させることができ、または少なくとも測位精度の悪化を防止するのに役立てることができる。妨害された信号が測定されなければ、妨害された信号は、測位または他の所望の使用(たとえば、通信)のために使用されない。別の例として、妨害影響軽減ユニット570は、希望信号の測定を阻止しないが、測定値を推奨しないか、または測定値を無効化することにより、希望信号の測定値の使用を抑制することができる。妨害影響軽減ユニット570は、1つもしくは複数の内部通知を用いて内部的に、および/または、たとえば、インターフェース520を介して(たとえば、アンテナ840を含むトランシーバを介して)1つもしくは複数の非推奨/無効メッセージを送信することによって外部的に、測定値を推奨しないか、または無効化することができる。このことは、妨害された信号の測定値を使用して位置を決定することを回避することにより、電力消費を低減し、測位精度を向上させるか、または少なくとも測位精度の悪化を防止するのに役立てることができる。プロセッサ510は、場合によってはメモリ530との組合せで、場合によってはインターフェース520(たとえば、受信チェーン860および/もしくは受信チェーン870、ならびに/または場合によってはワイヤレス送信機244およびアンテナ246)との組合せで、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制するための手段を備えることができる。
【0096】
方法900の実装形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含むことができる。例示的な実装形態では、方法900は、受信機においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定することと、信号強度メトリックの複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定することと、不要信号の変動が閾値変動を超えることを変動メトリックの第2の値が示すことに基づいて、不要信号が妨害信号であると決定することとを含む。たとえば、(たとえば、プロセッサ510および場合によってはメモリ530によって実装される)妨害信号検出ユニット560は、式(1)に従って信号強度メトリックSmetricを決定することができる。妨害信号検出ユニット560は、たとえば、式(2)~(4)のいずれか、またはVmetric(N)を計算するための別の技法(たとえば、式(2)~(4)のうちの2つ以上の組合せ)を使用して、変動メトリックVmetric(N)の値を決定することができる。妨害信号検出ユニット560は、if-then論理(5)~(8)のいずれか、または信号メトリック変動が妨害信号を示すと決定するための別の技法に従って、変動メトリックに基づいて不要信号が妨害信号であると決定することができる。プロセッサ510は、場合によってはメモリ530との組合せで、信号強度メトリックの複数の第1の値を決定するための手段と、変動メトリックの値を決定するための手段と、不要信号が妨害信号であると決定するための手段とを備えることができる。さらなる例示的な実装形態では、不要信号が妨害信号であると決定することは、信号強度メトリックの複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づく。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、if-then論理(6)~(8)のいずれか、または信号メトリック変動が妨害信号を示し、信号強度閾値を超える信号強度メトリックを含むと決定するための別の技法に従って、変動メトリックに基づいて不要信号が妨害信号であると決定することができる。さらなる例示的な実装形態では、信号強度閾値を決定することは、妨害信号が存在しない場合の希望信号についての信号強度メトリックの第1の予想値に基づく。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、式(10)に従って、またはRNL値を含む別の式に従って、信号強度閾値を決定することができる。プロセッサ510は、場合によってはメモリ530との組合せで、信号強度閾値を決定するための手段を備えることができる。さらなる例示的な実装形態では、信号強度閾値は第1の信号強度閾値であり、希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、方法900は、第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信することと、第2の信号についての信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて第1の信号強度閾値を決定することとを含む。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、式(11)または式(12)のいずれかに従って、第1の周波数帯域についての信号強度閾値を決定することができる。プロセッサ510は、場合によってはメモリ530との組合せで、インターフェース520(たとえば、ワイヤレス受信機244およびアンテナ246)との組合せで、第2の信号を受信するための手段を備えることができ、プロセッサ510は、場合によってはメモリ530との組合せで、第2の信号についての信号強度メトリックの値に基づいて第1の信号強度閾値を決定するための手段を備えることができる。さらなる例示的な実装形態では、妨害信号は、第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、第1の信号強度閾値を決定することは、第2の信号についての信号強度メトリックの第2の値と、第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の第2の信号についての信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づく。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、式(12)に従って、第1の周波数帯域についての信号強度閾値を決定することができる。別の例示的な実装形態では、方法900は、信号強度メトリックの第1の予想値を動的に決定することを含む。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、進行中の方法で決定された1つまたは複数の信号測定値に基づいてRNL値を設定および/または調整することにより、RNLを動的に決定することができる。プロセッサ510は、場合によってはメモリ530との組合せで、場合によってはインターフェース520(たとえば、アンテナ840および受信チェーン860)との組合せで、信号強度メトリックの第1の予想値を決定するための手段を備えることができる。さらなる例示的な実装形態では、信号強度メトリックの第1の予想値を決定することは、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値、および信号強度メトリックの複数の第1の値の1つと信号強度メトリックの第1の予想値の前の値との差に基づいて、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定することを含む。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、式(13)に従って、またはif-then-else論理(14)もしくはif-then-else論理(15)に従って、RNLnew値を計算することができる。さらなる例示的な実装形態では、方法900は、信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を超える場合に、信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を調整して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定することを含む。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、if-then-else論理(14)またはif-then-else論理(15)に従って、RNLnew値を計算することができる。別の例示的な実装形態では、信号強度メトリックの第1の予想値を決定することは、帯域外妨害が存在しない場合に、帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を変更して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定することを含む。たとえば、妨害信号検出ユニット560は、if-then-else論理(15)に従って、RNLnew値を計算することができる。
【0097】
同じくまたは代替的に、方法900の実装形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含むことができる。例示的な実装形態では、希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、方法900は、第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、受信機による測定を可能にすることを含む。たとえば、妨害影響軽減ユニット570は、別の周波数帯域内の別の信号が妨害されている間に、妨害されていない信号の正確な測定を可能にするために、受信チェーン860の1つまたは複数の構成要素を非アクティブ化し、(たとえば、受信チェーン870が妨害されていない場合に)受信チェーン870をアクティブ化することができる。このことは、妨害された信号を測定し、またはその測定値を使用することを回避する一方で、妨害されていない信号を測定し、その測定値を使用することにより、妨害が存在する場合に測位精度を向上させるのに役立てることができる。
【0098】
実装例
以下の番号付きの条項において、実装例が与えられる。
【0099】
条項1
1つまたは複数の信号をワイヤレスに受信するように構成された受信機と、
メモリと、
受信機およびメモリに通信可能に結合されたプロセッサと
を備える装置であって、プロセッサは、
希望信号を受信機を介して受信し、
強度が経時的に変動する不要信号を受信機を介して受信し、
不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制する、ように構成される、装置。
【0100】
条項2 プロセッサは、
受信機を介して受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定し、
信号強度メトリックの複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定し、
不要信号の変動が閾値変動を超えることを変動メトリックの第2の値が示すことに基づいて、不要信号が妨害信号であると決定する、ようにさらに構成される、条項1に記載の装置。
【0101】
条項3 プロセッサは、信号強度メトリックの複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づいて、不要信号が妨害信号であると決定するようにさらに構成される、条項2に記載の装置。
【0102】
条項4 プロセッサは、妨害信号が存在しない場合の希望信号についての信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、条項3に記載の装置。
【0103】
条項5
信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
受信機は、第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信機を介して受信するように構成され、
プロセッサは、第2の信号についての信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、第1の信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、条項4に記載の装置。
【0104】
条項6 妨害信号は、第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、プロセッサは、第2の信号についての信号強度メトリックの第2の値と、第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の第2の信号についての信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づいて、第1の信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、条項5に記載の装置。
【0105】
条項7 プロセッサは、信号強度メトリックの第1の予想値を動的に決定するようにさらに構成される、条項4に記載の装置。
【0106】
条項8 信号強度メトリックの第1の予想値を決定するために、プロセッサは、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値、および信号強度メトリックの複数の第1の値の1つと信号強度メトリックの第1の予想値の前の値との差に基づいて、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定するようにさらに構成される、条項7に記載の装置。
【0107】
条項9 プロセッサは、信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を超える場合に、信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を調整して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定するようにさらに構成される、条項8に記載の装置。
【0108】
条項10 信号強度メトリックの第1の予想値を決定するために、プロセッサは、帯域外妨害が存在しない場合に、帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を変更して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定するようにさらに構成される、条項7に記載の装置。
【0109】
条項11 希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、プロセッサは、第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、装置による測定を可能にするようにさらに構成される、条項1に記載の装置。
【0110】
条項12 妨害された信号の使用を抑制するための方法であって、
希望信号を受信機においてワイヤレスに受信することと、
強度が経時的に変動する不要信号を受信機においてワイヤレスに受信することと、
不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制することと
を含む方法。
【0111】
条項13
受信機においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定することと、
信号強度メトリックの複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定することと、
不要信号の変動が閾値変動を超えることを変動メトリックの第2の値が示すことに基づいて、不要信号が妨害信号であると決定することと
をさらに含む、条項12に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0112】
条項14 不要信号が妨害信号であると決定することは、信号強度メトリックの複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づく、条項13に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0113】
条項15 妨害信号が存在しない場合の希望信号についての信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、信号強度閾値を決定することをさらに含む、条項14に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0114】
条項16
信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
妨害された信号の使用を抑制するための方法は、
第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信することと、
第2の信号についての信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、第1の信号強度閾値を決定することと
をさらに含む、条項15に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0115】
条項17 妨害信号は、第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、第1の信号強度閾値を決定することは、第2の信号についての信号強度メトリックの第2の値と、第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の第2の信号についての信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づく、条項16に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0116】
条項18 信号強度メトリックの第1の予想値を動的に決定することをさらに含む、条項15に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0117】
条項19 信号強度メトリックの第1の予想値を決定することは、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値、および信号強度メトリックの複数の第1の値の1つと信号強度メトリックの第1の予想値の前の値との差に基づいて、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定することを含む、条項18に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0118】
条項20 信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を超える場合に、信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を調整して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定することをさらに含む、条項19に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0119】
条項21 信号強度メトリックの第1の予想値を決定することは、帯域外妨害が存在しない場合に、帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を変更して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定することを含む、条項18に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0120】
条項22 希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、妨害された信号の使用を抑制するための方法は、第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、受信機による測定を可能にすることをさらに含む、条項12に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【0121】
条項23
希望信号をワイヤレスに受信するための手段と、
強度が経時的に変動する不要信号をワイヤレスに受信するための手段と、
不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制するための手段と
を備える装置。
【0122】
条項24
装置においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定するための手段と、
信号強度メトリックの複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定するための手段と、
不要信号の変動が閾値変動を超えることを変動メトリックの第2の値が示すことに基づいて、不要信号が妨害信号であると決定するための手段と
をさらに備える、条項23に記載の装置。
【0123】
条項25 不要信号が妨害信号であると決定するための手段は、信号強度メトリックの複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づいて、不要信号が妨害信号であると決定するための手段を備える、条項24に記載の装置。
【0124】
条項26 妨害信号が存在しない場合の希望信号についての信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、信号強度閾値を決定するための手段をさらに備える、条項25に記載の装置。
【0125】
条項27
信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
装置は、
第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信するための手段と、
第2の信号についての信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、第1の信号強度閾値を決定するための手段と
をさらに備える、条項26に記載の装置。
【0126】
条項28 妨害信号は、第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、第1の信号強度閾値を決定するための手段は、第2の信号についての信号強度メトリックの第2の値と、第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の第2の信号についての信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づいて、第1の信号強度閾値を決定するための手段を備える、条項27に記載の装置。
【0127】
条項29 信号強度メトリックの第1の予想値を動的に決定するための手段をさらに備える、条項26に記載の装置。
【0128】
条項30 信号強度メトリックの第1の予想値を決定するための手段は、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値、および信号強度メトリックの複数の第1の値の1つと信号強度メトリックの第1の予想値の前の値との差に基づいて、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定するための手段を備える、条項29に記載の装置。
【0129】
条項31 信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を超える場合に、信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を調整して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定するための手段をさらに備える、条項30に記載の装置。
【0130】
条項32 信号強度メトリックの第1の予想値を決定するための手段は、帯域外妨害が存在しない場合に、帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を変更して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定するための手段を備える、条項29に記載の装置。
【0131】
条項33 希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、装置は、第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、装置による測定を可能にするための手段をさらに備える、条項23に記載の装置。
【0132】
条項34 非一時的なプロセッサ可読記憶媒体であって、プロセッサ可読命令を備え、プロセッサ可読命令が、装置のプロセッサに、
希望信号をワイヤレスに受信させ、
強度が経時的に変動する不要信号をワイヤレスに受信させ、
不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて、希望信号の測定または希望信号の測定値の使用を抑制させる、記憶媒体。
【0133】
条項35 プロセッサに、
装置においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定させ、
信号強度メトリックの複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定させ、
不要信号の変動が閾値変動を超えることを変動メトリックの第2の値が示すことに基づいて、不要信号が妨害信号であると決定させる、プロセッサ可読命令をさらに備える、条項34に記載の記憶媒体。
【0134】
条項36 不要信号が妨害信号であるとプロセッサに決定させるプロセッサ可読命令は、信号強度メトリックの複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づいて、不要信号が妨害信号であるとプロセッサに決定させるプロセッサ可読命令を備える、条項35に記載の記憶媒体。
【0135】
条項37 プロセッサに、妨害信号が存在しない場合の希望信号についての信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、信号強度閾値を決定させるためのプロセッサ可読命令をさらに備える、条項36に記載の記憶媒体。
【0136】
条項38
信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
記憶媒体は、プロセッサに、
第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信させ、
第2の信号についての信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、第1の信号強度閾値を決定させる、プロセッサ可読命令をさらに備える、条項37に記載の記憶媒体。
【0137】
条項39 妨害信号は、第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、第1の信号強度閾値をプロセッサに決定させるプロセッサ可読命令は、プロセッサに、第2の信号についての信号強度メトリックの第2の値と、第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の第2の信号についての信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づいて、第1の信号強度閾値を決定させるプロセッサ可読命令を備える、条項38に記載の記憶媒体。
【0138】
条項40 プロセッサに、信号強度メトリックの第1の予想値を動的に決定させるプロセッサ可読命令をさらに備える、条項37に記載の記憶媒体。
【0139】
条項41 信号強度メトリックの第1の予想値をプロセッサに決定させるプロセッサ可読命令は、プロセッサに、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値、および信号強度メトリックの複数の第1の値の1つと信号強度メトリックの第1の予想値の前の値との差に基づいて、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定させるプロセッサ可読命令を備える、条項40に記載の記憶媒体。
【0140】
条項42 プロセッサに、信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を超える場合に、信号強度メトリックの複数の第1の値の1つが信号強度メトリックの第1の予想値の前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を調整して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定させるプロセッサ可読命令をさらに備える、条項41に記載の記憶媒体。
【0141】
条項43 信号強度メトリックの第1の予想値をプロセッサに決定させるプロセッサ可読命令は、プロセッサに、帯域外妨害が存在しない場合に、帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、信号強度メトリックの第1の予想値の前の値を変更して、信号強度メトリックの第1の予想値の現在の値を決定させるプロセッサ可読命令を備える、条項40に記載の記憶媒体。
【0142】
条項44 希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、記憶媒体は、プロセッサに、第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、装置による測定を可能にさせるプロセッサ可読命令をさらに備える、条項34に記載の記憶媒体。
【0143】
他の考慮事項
他の例および実装形態が、本開示および添付の特許請求の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアおよびコンピュータの性質に起因して、上記で説明した機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する機能部はまた、様々な場所に物理的に配置されてもよく、機能の一部が異なる物理的位置に実装されるように分散されることを含む。
【0144】
本明細書で使用する単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明確に示さない限り、複数形も含む。本明細書で使用される「備える」、「備えること」、「含む」、および/または「含むこと」という用語は、述べられる特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しない。
【0145】
本明細書で使用するとき、別段に明記されていない限り、機能または動作が項目または条件「に基づく」という記述は、機能または動作が述べられた項目または条件に基づいており、述べられた項目または条件に加えて1つまたは複数の項目および/または条件に基づいてもよいことを意味する。
【0146】
また、本明細書で使用される、(「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」によって始まる可能性のある)項目の列挙において使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という列挙または「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」という列挙または「AまたはBまたはC」という列挙が、A、またはB、またはC、またはAB(AおよびB)、またはAC(AおよびC)、またはBC(BおよびC)、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、または2つ以上の特徴との組合せ(たとえば、AA、AAB、ABBCなど)を意味するような選言的列挙を示す。したがって、項目、たとえばプロセッサがAもしくはBの少なくとも1つについての機能を実行するように構成されるという記載、または、項目が機能Aもしくは機能Bを実行するように構成されるという記載は、項目がAについての機能を実行するように構成され得ること、またはBについての機能を実行するように構成され得ること、またはAおよびBについての機能を実行するように構成され得ることを意味する。たとえば、「AまたはBのうちの少なくとも1つを測定するように構成されるプロセッサ」または「Aを測定するまたはBを測定するように構成されるプロセッサ」という語句は、プロセッサがAを測定するように構成され得る(およびBを測定するように構成されてもされなくてもよい)こと、またはBを測定するように構成され得る(およびAを測定するように構成されてもされなくてもよい)こと、またはAを測定してBを測定するように構成され得る(およびAとBのどちらを測定するかを選択する、またはAとBの両方を測定することを選択するように構成されてもよい)ことを意味する。同様に、AまたはBのうちの少なくとも1つを測定するための手段という記載は、Aを測定するための手段(Bを測定することができてもできなくてもよい)、またはBを測定するための手段(Aを測定するように構成されてもされなくてもよい)、またはAおよびBを測定するための手段(AとBのどちらを測定するかを選択する、またはAとBの両方を測定することを選択することが可能であってもよい)を含む。別の例として、項目、たとえばプロセッサが機能Xを実行することまたは機能Yを実行することのうちの少なくとも1つを行うように構成されるという記載は、項目が機能Xを実行するように構成され得ること、または機能Yを実行するように構成され得ること、または機能Xを実行して機能Yを実行するように構成され得ることを意味する。たとえば、「Xを測定することまたはYを測定することのうちの少なくとも1つを行うように構成されるプロセッサ」という語句は、プロセッサがXを測定するように構成され得る(およびYを測定するように構成されてもされなくてもよい)こと、またはYを測定するように構成され得る(およびXを測定するように構成されてもされなくてもよい)こと、またはXを測定してYを測定するように構成され得る(およびXとYのどちらを測定するかを選択する、またはXとYの両方を測定することを選択するように構成されてもよい)ことを意味する。
【0147】
特定の要件に従って大幅な変形が加えられる場合がある。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用されてもよく、かつ/または特定の要素が、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)、またはその両方で実装されてもよい。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されてよい。互いに接続されるかまたは通信するものとして、図の中に示され、かつ/または本明細書で論じられた、機能的なまたはそれ以外の構成要素は、別段に記載されていない限り、通信可能に結合される。すなわち、構成要素は、それらの間での通信を可能にするように、直接または間接的に接続され得る。
【0148】
上記で説明したシステムおよびデバイスは例である。様々な構成が、適宜に様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加してもよい。たとえば、いくつかの構成に関して説明された特徴が、様々な他の構成において組み合わせられてもよい。構成の異なる態様および要素が、同様に組み合わせられてもよい。また、技術は進化し、したがって、要素の多くは例であり、本開示または特許請求の範囲の範囲を限定しない。
【0149】
ワイヤレス通信システムは、ワイヤレス通信デバイス(ワイヤレス通信デバイスとも呼ばれる)間で通信がワイヤレスに、すなわち、ワイヤまたは他の物理接続を通じてではなく大気空間を通じて伝搬する電磁波および/または音波によって伝えられる通信システムである。ワイヤレス通信システム(ワイヤレス通信システム、ワイヤレス通信ネットワーク、またはワイヤレス通信ネットワークとも呼ばれる)は、すべての通信をワイヤレスに送信させなくてもよいが、少なくとも一部の通信をワイヤレスに送信させるように構成される。さらに、「ワイヤレス通信デバイス」という用語または類似の用語は、デバイスの機能性が排他的に、もしくは主としてさえ、通信用であること、またはワイヤレス通信デバイスを使う通信が排他的に、もしくは主としてさえ、ワイヤレス、またはデバイスがモバイルデバイスであることを必要としないが、デバイスが、ワイヤレス通信能力(単方向または双方向)を含むこと、たとえば、ワイヤレス通信用の少なくとも1つの無線(各無線が送信機、受信機、またはトランシーバの一部である)を含むことを示す。
【0150】
(実装形態を含む)例示的な構成の完全な理解をもたらすために、説明において具体的な詳細が与えられている。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしに実践されてもよい。たとえば、構成を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造および技法は、不要な詳細なしに示されている。この説明は、例示的な構成を提供し、特許請求の範囲の範囲、適用可能性、または構成を限定しない。むしろ、構成の前述の説明は、説明された技法を実施するための説明を提供する。様々な変更が、要素の機能および配置において行われてよい。
【0151】
本明細書で使用される、「プロセッサ可読媒体」、「機械可読媒体」、および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の方式で動作させるデータを提供することに関与する任意の媒体を指す。コンピューティングプラットフォームを使用すると、様々なプロセッサ可読媒体が、実行のためにプロセッサに命令/コードを提供することに関与することがあり、かつ/またはそのような命令/コード(たとえば、信号)を記憶および/または搬送するために使用されることがある。多くの実装形態では、プロセッサ可読媒体は、物理的なおよび/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はされないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む、多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、たとえば、光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、限定はされないが、ダイナミックメモリを含む。
【0152】
いくつかの例示的な構成について説明してきたが、様々な修正、代替構成、および等価物が使用されてよい。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素であってもよく、ここにおいて、他の規則が本開示の適用例に優先してもよく、または本開示の適用例を別様に修正してもよい。また、上記の要素が考慮される前、考慮される間、または考慮された後に、いくつかの動作が行われてもよい。したがって、上記の説明は特許請求の範囲を制限しない。
【0153】
別段に規定されていない限り、量、持続時間などの測定可能な値に言及するときに本明細書で使用する「約」および/または「およそ」は、指定された値から±20%または±10%、±5%、または±0.1%のばらつきを、そのようなばらつきが本明細書で説明するシステム、デバイス、回路、方法、およびその他の実装形態の文脈で適切であるときには包含する。別段に規定されていない限り、量、持続時間、(周波数などの)物理的属性などの測定可能な値に言及するときに本明細書で使用される「実質的に」も、指定された値からの±20%もしくは±10%、±5%、または+0.1%のばらつきが本明細書で説明されるシステム、デバイス、回路、方法、および他の実装形態の文脈において適切である場合、そのようなばらつきを包含する。
【0154】
値が第1の閾値を超える(すなわち、それよりも大きいかもしくはそれを上回る)という記述は、値が第1の閾値よりもわずかに大きい第2の閾値を満たすかまたはそれを超えるという記述と等価であり、たとえば、第2の閾値は、コンピューティングシステムの分解能において第1の閾値よりも高い1つの値である。値が第1の閾値未満である(すなわち、それ以内であるかもしくはそれを下回る)という記述は、値が第1の閾値よりもわずかに低い第2の閾値以下であるという記述と等価であり、たとえば、第2の閾値は、コンピューティングシステムの分解能において第1の閾値よりも低い1つの値である。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の信号をワイヤレスに受信するように構成された受信機と、
メモリと、
前記受信機および前記メモリに通信可能に結合されたプロセッサと
を備える装置であって、前記プロセッサは、
希望信号を前記受信機を介して受信し、
強度が経時的に変動する不要信号を前記受信機を介して受信し、
前記不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、前記不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて
、前記希望信号の測定値の使用を抑制する、ように構成される、装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記受信機を介して受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定し、
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定し、
前記不要信号の前記変動が閾値変動を超えることを前記変動メトリックの前記第2の値が示すことに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定する、ようにさらに構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定するようにさらに構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記妨害信号が存在しない場合の前記希望信号についての前記信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、前記信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
前記受信機は、前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を前記受信機を介して受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記妨害信号は、前記第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、前記プロセッサは、前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの前記第2の値と、前記第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定するようにさらに構成される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を動的に決定するようにさらに構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を決定するために、前記プロセッサは、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前の値、および前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の1つと前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値との差に基づいて、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の現在の値を決定するようにさらに構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の前記1つが前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値を超える場合に、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の前記1つが前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値を調整して、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記現在の値を決定するようにさらに構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を決定するために、前記プロセッサは、帯域外妨害が存在しない場合に、前記帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前の値を変更して、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の現在の値を決定するようにさらに構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、前記プロセッサは、前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、前記装置による測定を可能にするようにさらに構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
妨害された信号の使用を抑制するための方法であって、
希望信号を受信機においてワイヤレスに受信することと、
強度が経時的に変動する不要信号を前記受信機においてワイヤレスに受信することと、
前記不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、前記不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて
、前記希望信号の測定値の使用を抑制することとを含む方法。
【請求項13】
前記受信機においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定することと、
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定することと、
前記不要信号の前記変動が閾値変動を超えることを前記変動メトリックの前記第2の値が示すことに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定することと
をさらに含む、請求項12に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項14】
前記不要信号が前記妨害信号であると決定することは、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づく、請求項13に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項15】
前記妨害信号が存在しない場合の前記希望信号についての前記信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、前記信号強度閾値を決定することをさらに含む、請求項14に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項16】
前記信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
妨害された信号の使用を抑制するための前記方法は、
前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信することと、
前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定することと
をさらに含む、請求項15に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項17】
前記妨害信号は、前記第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、前記第1の信号強度閾値を決定することは、前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの前記第2の値と、前記第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づく、請求項16に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項18】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を動的に決定することをさらに含む、請求項15に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項19】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を決定することは、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前の値、および前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の1つと前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値との差に基づいて、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の現在の値を決定することを含む、請求項18に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項20】
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の前記1つが前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値を超える場合に、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の前記1つが前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値よりも小さい場合よりも大きな量で、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記前の値を調整して、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前記現在の値を決定することをさらに含む、請求項19に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項21】
前記信号強度メトリックの前記第1の予想値を決定することは、帯域外妨害が存在しない場合に、前記帯域外妨害が存在する場合よりも大きな量で、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の前の値を変更して、前記信号強度メトリックの前記第1の予想値の現在の値を決定することを含む、請求項18に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項22】
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の第1の希望信号であり、妨害された信号の使用を抑制するための前記方法は、前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の周波数の第2の希望信号の、前記受信機による測定を可能にすることをさらに含む、請求項12に記載の妨害された信号の使用を抑制するための方法。
【請求項23】
希望信号をワイヤレスに受信するための手段と、
強度が経時的に変動する不要信号をワイヤレスに受信するための手段と、
前記不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、前記不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて
、前記希望信号の測定値の使用を抑制するための手段とを備える装置。
【請求項24】
前記装置においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定するための手段と、
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定するための手段と、
前記不要信号の前記変動が閾値変動を超えることを前記変動メトリックの前記第2の値が示すことに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定するための手段と
をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記不要信号が前記妨害信号であると決定するための前記手段は、前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値の少なくとも1つが信号強度閾値を超えることにさらに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定するための手段を備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記妨害信号が存在しない場合の前記希望信号についての前記信号強度メトリックの第1の予想値に基づいて、前記信号強度閾値を決定するための手段をさらに備える、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記信号強度閾値は、第1の信号強度閾値であり、
前記希望信号は、第1の周波数帯域内の第1の周波数の信号であり、
前記装置は、
前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域内の第2の信号を受信するための手段と、
前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第3の値にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定するための手段と
をさらに備える、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記妨害信号は、前記第1の周波数帯域内の第1の妨害信号であり、前記第1の信号強度閾値を決定するための前記手段は、前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの前記第2の値と、前記第2の周波数帯域内の第2の妨害信号が存在しない場合の前記第2の信号についての前記信号強度メトリックの第2の予想値との差にさらに基づいて、前記第1の信号強度閾値を決定するための手段を備える、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
非一時的なプロセッサ可読記憶媒体であって、プロセッサ可読命令を備え、前記プロセッサ可読命令が、装置のプロセッサに、
希望信号をワイヤレスに受信させ、
強度が経時的に変動する不要信号をワイヤレスに受信させ、
前記不要信号の変動が妨害を示すことに基づく、前記不要信号が妨害信号であるとの決定に基づいて
、前記希望信号の測定値の使用を抑制させる、記憶媒体。
【請求項30】
前記プロセッサに、
前記装置においてワイヤレスに受信された1つまたは複数の第1の信号についての信号強度メトリックの複数の第1の値であって、各々が異なる時間に対応する、複数の第1の値を決定させ、
前記信号強度メトリックの前記複数の第1の値に基づいて変動メトリックの第2の値を決定させ、
前記不要信号の前記変動が閾値変動を超えることを前記変動メトリックの前記第2の値が示すことに基づいて、前記不要信号が前記妨害信号であると決定させる、プロセッサ可読命令をさらに備える、請求項29に記載の記憶媒体。
【国際調査報告】