(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】リファイナセグメントの3D金属部分印刷
(51)【国際特許分類】
B22F 10/85 20210101AFI20240925BHJP
B22F 10/25 20210101ALI20240925BHJP
B22F 10/38 20210101ALI20240925BHJP
B22F 10/66 20210101ALI20240925BHJP
B02C 7/12 20060101ALI20240925BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20240925BHJP
B33Y 50/00 20150101ALI20240925BHJP
D21D 1/30 20060101ALI20240925BHJP
B23K 9/04 20060101ALN20240925BHJP
B23K 26/34 20140101ALN20240925BHJP
B23K 26/21 20140101ALN20240925BHJP
【FI】
B22F10/85
B22F10/25
B22F10/38
B22F10/66
B02C7/12
B33Y10/00
B33Y50/00
D21D1/30
B23K9/04 G
B23K9/04 Z
B23K26/34
B23K26/21 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513505
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 US2022042222
(87)【国際公開番号】W WO2023034427
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502278600
【氏名又は名称】アンドリッツ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ギングラス,ラック
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド,イヴ
【テーマコード(参考)】
4D063
4E168
4K018
4L055
【Fターム(参考)】
4D063DD14
4D063GA01
4E168BA35
4E168BA81
4K018AA24
4K018BA13
4L055BB03
4L055CB14
4L055FA30
(57)【要約】
特徴部パターンを有するリファイナプレートセグメントの付加機械加工の方法は、部分的特徴部パターンを有するリファイナプレートセグメントを第1の材料から製造することと、部分的特徴部パターンの特徴部の位置を識別するためにリファイナプレートセグメントの光学走査を行うことと、光学走査から取得したデータから、部分的特徴部パターンの第1の指定された位置で第2の材料の三次元(3D)印刷を行うための第1のコードを自動的に生成することと、指定された位置で第2の材料の3D印刷を行うこととを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特徴部パターンを有するリファイナプレートセグメントの付加機械加工の方法であって、
部分的特徴部パターンを有する前記リファイナプレートセグメントを第1の材料から製造することと、
前記部分的特徴部パターンの特徴部の位置を識別するために前記リファイナプレートセグメントの第1の光学走査を行うことと、
前記第1の光学走査から得られたデータから、前記部分的特徴部パターンの第1の指定された位置で第2の材料の三次元(3D)印刷を行うための第1のコードを自動的に生成することと、
前記第1の指定された位置で前記第2の材料の3D印刷を行うことと
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記第2の材料が、前記第1の材料の硬度よりも高い硬度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の材料の前記3D印刷の後に、前記リファイナプレートセグメントを加熱することによって前記第2の材料を焼結する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記部分的特徴部パターンを有する前記リファイナプレートセグメントを製造した後、前記部分的特徴部パターンの前記特徴部の上面に平坦な表面を得るために平坦化工程を行うこと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
三次元(3D)印刷装置に所定の向きに前記リファイナプレートセグメントを配置することと、
前記部分的特徴部パターンの第2の指定された位置で第3の材料の三次元(3D)印刷を行うための予めプログラムされた第2のコードを取得することと、
前記予めプログラムされた第2のコードを使用して、前記第2の指定された位置で前記第3の材料の3D印刷を行うことと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記リファイナプレートセグメントを三次元(3D)印刷装置に配置することと、
前記部分的特徴部パターンの前記特徴部の前記位置を識別するために前記リファイナプレートセグメントの第2の光学走査を行うことと、
前記第2の光学走査から得られたデータから、前記部分的特徴部パターンの第2の指定された位置で第3の材料の三次元(3D)印刷を行うための第2のコードを自動的に生成することと、
前記第2の指定された位置で前記第3の材料の3D印刷を行うことと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
三次元(3D)印刷を行うための前記第1のコードに基づいて、前記第1の指定された位置で2つ以上の追加材料を3D印刷すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記リファイナプレートセグメントが、平面リファイナプレートセグメント、円筒形リファイナプレートセグメント、円錐形リファイナプレートセグメント、または一体成形の円形物である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
特徴部パターンを有さないブランクリファイナプレートセグメントの付加機械加工の方法であって、
特徴部パターンを有さない前記ブランクリファイナプレートセグメントを第1の材料から製造することと、
前記特徴部パターンの設計データから、前記特徴部パターンの三次元(3D)印刷を行うためのコードを生成することと、
第2の材料を用いて前記ブランクリファイナプレートセグメント上に前記特徴部パターンの3D印刷を行って、前記特徴部パターンを有するリファイナプレートセグメントを形成することと
を含む、前記方法。
【請求項10】
前記第2の材料が、前記第1の材料の硬度よりも高い硬度を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ブランクプレートセグメントを製造した後、平坦化工程を行って、前記ブランクリファイナプレートセグメント上に平坦な表面を得ること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の材料の前記3D印刷の後に、前記リファイナプレートセグメントを加熱することによって前記第2の材料を焼結することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
2つ以上の異なる材料を用いて、前記特徴部パターンの3D印刷を行うことをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記リファイナプレートセグメントが、円錐形もしくは円筒形の表面を有するか、または一体成形の円形物である、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
付加機械加工を使用して、リファイナプレートセグメントの特徴部パターンを修復する方法であって、
第1の材料を含む以前に使用されたリファイナプレートセグメントを取得することと、
特徴部パターンの特徴部の上面に平坦面を得るために平坦化工程を行うことと、
前記特徴部パターンの前記特徴部の位置を識別するために前記リファイナプレートセグメントの光学走査を行うことと、
前記光学走査により得られたデータから、前記特徴部パターンの指定された位置で第2の材料の三次元(3D)印刷を行うためのコードを自動的に生成することと、
前記特徴部パターンの前記指定された位置で前記第2の材料の3D印刷を行うことと
を含む、前記方法。
【請求項16】
前記第2の材料が、前記第1の材料と同じである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の材料が、前記第1の材料の硬度よりも高い硬度を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の材料の前記3D印刷の後に、前記リファイナプレートセグメントを加熱することによって前記第2の材料を焼結することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記プレートセグメントが、平面リファイナプレートセグメント、円筒形リファイナプレートセグメント、円錐形リファイナプレートセグメント、または一体成形の円形物である、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
リファイナプレートセグメントの付加機械加工の方法であって、
前記リファイナプレートセグメントの設計データを取得することと、
リファイナプレートセグメント基板の三次元(3D)印刷のためのコードを生成することと、
第1の材料を用いて前記リファイナプレートセグメント基板の3D印刷を行うことと、
前記リファイナプレートセグメントの前記設計データから特徴部パターンの3D印刷のコードを生成することと、
第2の材料を用いて前記リファイナプレートセグメント基板上に前記特徴部パターンの3D印刷を行うことと
を含む、前記方法。
【請求項21】
前記第2の材料が、前記第1の材料の硬度よりも高い硬度を有する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記リファイナプレートセグメント基板及び前記特徴部パターンの下側部分が、前記第1の材料で3D印刷され、前記特徴部パターンの上側部分が、前記第2の材料で3D印刷される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記リファイナプレートセグメント基板の3D印刷を行うことが、複数の合金を用いた3D印刷を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
2つ以上の異なる材料を用いて、前記特徴部パターンの3D印刷を行うことをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の材料の前記3D印刷の後に、前記リファイナプレートセグメントを加熱することによって前記第2の材料を焼結することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記リファイナプレートセグメントが、平面リファイナプレートセグメント、円筒形リファイナプレートセグメント、円錐形リファイナプレートセグメント、または一体成形の円形物である、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
部分的特徴部パターンを有するリファイナプレートセグメントの付加機械加工の方法であって、
前記リファイナプレートセグメントの設計データに基づいて、第1の材料から部分的特徴部パターンを有する前記リファイナプレートセグメントを製造することと、
前記リファイナプレートセグメントを3D印刷機に既知の位置及び向きに配置することと、
3D印刷を行って、前記部分的特徴部パターンにおける所定の特徴部の上に特徴部を完成させることと
を含み、3D印刷のためのプログラムコードが、前記リファイナプレートセグメントの設計データから提供される、
前記方法。
【請求項28】
前記リファイナプレートセグメントを前記既知の位置及び向きに配置することが、固定具を介して達成される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記プレートセグメントの前記既知の位置及び向きが、前記リファイナプレートセグメントの走査を行うことによって決定される、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本明細書に別段の指示の無い限り、このセクションに記載の内容は、本出願の特許請求の範囲に対する先行技術ではなく、このセクションに含めることによって先行技術であると認められることはない。
【0002】
製紙プロセスの一部として、リグノセルロース材料、例えば、木材チップ及び他の繊維材料は、機械的リファイナによって精製される。繊維材料を処理するためのリファイナは、典型的には、リファイナディスクを備え、その一方が他方に対して回転する。他のタイプのディスク、例えばディスパーザディスクは、製紙プロセスの一部として他の工程を行ってよい。各ディスクは、複数のセグメントを備えてよく、機械的リファイナに組み立てられると、完全なディスクを形成する。
【0003】
プレートセグメントとも呼ばれるディスクセグメントの製造は、鋳造プロセスを用いて従来通りに行われる。リファイナプレートセグメントは、典型的には、単一材料から鋳造される。単一材料は、破損を最小限に抑えるが急速に摩耗する比較的柔らかい材料の場合がある。あるいは、単一材料は、摩耗を低減するが破損しやすい比較的硬い材料の場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、プレートセグメントを製造する方法に関し、より詳細には、付加機械加工プロセスを用いて、リファイナプレートセグメント、ディスパーザプレートセグメント、フリンガプレートセグメント等のプレートセグメントを製造する方法に関するが、これに限定されない。
【0005】
本開示の様々な態様によれば、特徴部パターンを有するリファイナプレートセグメントの付加機械加工のための方法が提供される。いくつかの態様では、方法は、部分的特徴部パターンを有するリファイナプレートセグメントを第1の材料から製造することと、部分的特徴部パターン内の特徴部の位置を識別するためにリファイナプレートセグメントの光学走査を行うことと、光学走査から得られたデータから部分的特徴部パターンの第1の指定された位置に第2の材料の3次元(3D)印刷を行うための第1のコードを自動的に生成することと、指定された位置で第2の材料の3D印刷を行うこととを含む工程を含み得る。
【0006】
本開示の様々な態様によれば、特徴部パターンを有さないブランクリファイナプレートセグメントの付加機械加工のための方法が提供される。いくつかの態様では、方法は、特徴部パターンを有さないブランクリファイナプレートセグメントを第1の材料から製造することと、特徴部パターンの設計データから特徴部パターンの3D印刷を行うためのコードを生成することと、ブランクリファイナプレートセグメント上に第2の材料を用いて特徴部パターンの3D印刷を行ってリファイナプレートセグメントを形成することとを含む工程を含み得る。
【0007】
本開示の様々な態様によれば、付加機械加工を用いてリファイナプレートセグメントの特徴部パターンを修復する方法が提供される。いくつかの態様では、方法は、第1の材料を含む以前に使用されたリファイナプレートセグメントを取得することと、特徴部パターンの特徴部の上面に平坦面を得るために平坦化工程を行うことと、特徴部パターンの特徴部の位置を識別するためにリファイナプレートセグメントの光学走査を行うことと、光学走査から取得したデータから特徴部パターンの指定された位置で第2の材料の3D印刷を行うためのコードを自動的に生成することと、指定された位置で第2の材料の3D印刷を行うこととを含む工程を含み得る。
【0008】
本開示の様々な態様によれば、リファイナプレートセグメントの付加機械加工のための方法が提供される。いくつかの態様では、方法は、リファイナプレートセグメントの設計データを取得することと、リファイナプレートセグメント基板の3D印刷のためのコードを生成することと、第1の材料を用いてリファイナプレートセグメント基板の3D印刷を行うことと、リファイナプレートセグメントの設計データから特徴部パターンの3D印刷のためのコードを生成することと、第2の材料を用いて特徴部パターンの3D印刷を行うこととを含む工程を含み得る。
【0009】
様々な実施形態の特徴部の態様は、添付図面を参照して例を説明することによって、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の様々な態様による、基板上に製造された特徴部パターンのバーの例を示す図である。
【
図2A】本開示の様々な態様による、ブランクプレートセグメント上に製造された特徴部パターンのバーの例を示す図である。
【
図2B】本開示の様々な態様による、ブランクプレートセグメント上に製造された特徴部パターンのバーの例を示す図である。
【
図2C】本開示の様々な態様による、ブランクプレートセグメント上に製造された特徴部パターンのバーの例を示す図である。
【
図2D】本開示の様々な態様による、ブランクプレートセグメント上に製造された特徴部パターンのバーの例を示す図である。
【
図2E】本開示の様々な態様による、ブランクプレートセグメント上に製造された特徴部パターンのバーの例を示す図である。
【
図3】本開示の様々な態様による、特徴部パターンを有するプレートセグメントの付加機械加工の方法の例を示すフローチャートである。
【
図4】本開示の様々な態様による、特徴部パターンを有さないブランクプレートセグメント基板の付加機械加工の方法の例を示すフローチャートである。
【
図5】本開示の様々な態様による、付加機械加工を使用して、プレートセグメントの特徴部パターンを修復する方法の例を示すフローチャートである。
【
図6】本開示の様々な態様による、プレートセグメントの付加機械加工の方法の例を示すフローチャートである。
【
図7】本開示の様々な態様による、部分的特徴部パターンを有するプレートセグメントの付加機械加工の方法の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
特定の実施形態を記載するが、これらの実施形態は例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を制限する意図はない。本明細書に記載の装置、方法、及びシステムは、様々な他の形態で具現化されてよい。さらに、本明細書に記載の例示的な方法及びシステムの形態における様々な省略、置き換え、及び変更は、保護の範囲から逸脱することなく行われてよい。
【0012】
類似の参照番号は、別段の記載の無い限り、いくつかの図を通して対応する部分を示す。図面は、本開示による様々な特徴及び構成要素の実施形態を表すが、図面は、必ずしも縮尺通りではなく、特定の特徴は、本開示の実施形態をより良く例示するために誇張される場合があり、そのような例示は、本開示の範囲を制限すると解釈されるべきではない。
【0013】
本明細書において別段に明記されない限り、以下の解釈の規則が、本明細書に適用される。すなわち、(a)本明細書において使用されるすべての単語は、状況により必要な場合は、性別または数(単数または複数)であると解釈される、(b)本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される単数形の用語「a」、「an」及び「the」は、文脈が明確に別段の指示を行わない限り、複数への言及を含む、(c)記載の範囲または値に適用される先行する用語「約(about)」は、既知のまたは測定から当技術分野で予測される範囲または値の偏差内の近似値を示す、(d)単語「本明細書において(herein)」、「これによって(hereby)」、「これに(hereto)、「上記に(hereinbefore)」、及び「以下に(hereinafter)」ならびに類似の趣旨の用語は、別段の指定の無い限り、本明細書全体を指し、特定の段落、請求項、他の下位区分のいずれを指したものでもない、(e)説明上の見出しは、便宜上のものであり、本明細書の任意の部分の意味または構造を支配せず、影響も与えない、(f)「または(or)」及び「任意の(any)」は、排他的ではなく、「含む、備える(include)」及び「含む、備える(including)」は、制限的ではない。「備える」、「有する」、「含む」、及び「含有する」という用語は、オープンエンドの用語(すなわち、「含むがそれに限定されない」を意味する)と解釈されるべきである。
【0014】
本明細書の値の範囲の記載は、本明細書に別段に明示されない限り、それらの間の任意の部分範囲内の範囲内にあるそれぞれの別個の値に個々に言及する簡単な方法として機能することを意図しているに過ぎない。記載された範囲内の各別個の値は、各別個の値が本明細書に個々に記載されているかのように、明細書または請求項に組み込まれる。値の特定の範囲が提供される場合、文脈が別段に明示しない限り、下限値の単位の10分の1までの、その範囲の上限値から下限値の間にある各値、ならびにその記載範囲または部分範囲の任意の他の記載値または間にある値が、本明細書に含まれると理解される。すべての部分範囲も含まれる。より小さいこれらの範囲の上限値及び下限値も、記載の範囲内の具体的及び明示的に除外された限界値に従って、そこに含まれる。
【0015】
本開示の態様は、付加機械加工工程を行うために、3D印刷プロセス(本明細書では付加機械加工プロセスとも呼ばれる)を使用して、リファイナプレートセグメント、ディスパーザプレートセグメント、フリンガプレートセグメント等のようなプレートセグメント(本明細書では一般にリファイナプレートセグメントまたはプレートセグメントと呼ばれる)を製造する方法を提供することができる。開示された方法は、摩耗または損傷したリファイナプレートセグメントを修復するためにも使用されてよい。付加機械加工プロセスは、2つ以上の材料、例えば、限定されないが、特徴部パターンに対する摩耗を低減する比較的硬い材料と組み合わされた破損を最小限に抑える比較的軟らかい基板材料とを有するプレートセグメントを製造するために利用されてよい。
【0016】
本開示のいくつかの態様によれば、特徴部パターンを有するプレートセグメントの光学走査、例えば3Dレーザ走査を使用して、既存の特徴部パターンの特徴部上に追加の材料を3D印刷するための特徴部パターンデータを取得してよい。特徴部パターンを有するプレートセグメントは、従来の方法で、例えば、鋳造または他の従来の製造方法によって製造されてよい。特徴部パターンは、例えば、バー、溝、ダム等を含み得るが、これらに限らない。場合によっては、特徴部パターンの特徴部は、特徴部の基部より上面で特徴部が広くなるような寸法にされてよい。
【0017】
場合によっては、特徴部パターンの特徴部は、各特徴部の上面が同じ平面内に位置するように平坦化されてよい。プレートセグメントは、特徴部パターンの特徴の寸法及び位置を識別するために、例えば、3Dレーザ走査装置、またはカメラもしくは類似のものによる、2Dデジタル写真もしくは3Dデジタル写真等の他の撮像装置、またはレーダベースの走査装置等の他のタイプの走査装置を用いて光学的に走査されてよい。走査により、特徴部の位置及びサイズを決定するための正確な寸法を見つけるための設計データを取得する必要性を排除することができ、また、3D印刷工程を行うためのプレートセグメントの正確な配置の必要性を排除することができる。
【0018】
走査工程から取得したデータに基づいて、特徴部の上面が識別されてよく、追加すべき位置に追加すべき材料のタイプ及び厚さが、作業者によって選択されてよい。例えば、リファイナプレートの基板及び特徴部パターンは、破損を最小限に抑えるために比較的延性の材料から鋳造されてよいが、硬度を高め、摩耗を最小限に抑えるために特徴部パターンの選択された部分に追加の材料が追加されてよい。
【0019】
特徴部パターンの選択された表面上に追加材料を3D印刷するためのプログラミングコードは、プレートセグメントを走査することによって得られたデータから自動的に生成されてよい。プログラミングコードは、例えば、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置をプログラミングするためのコードであってよい。3D印刷装置は、追加材料を特徴部の最上部の上に堆積させ、溶融/融合させ、設計仕様及び走査によって識別されたパターンに基づいて指定された高さまで特徴部の高さを徐々に増加させてよい。いくつかの実施態様では、走査が行われている間に3D印刷が行われてよい。
【0020】
追加材料は、既存の特徴部の上に追加されてよい。付加機械加工プロセスを用いて、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の追加材料を追加してよいことを理解されたい。3D印刷は、付加機械加工のための方法として本開示を通して説明されるが、材料は、溶接、焼結、接着、鍛造、3D印刷等の任意の適切な方法を使用して追加されてよい。この工程は、約0.5mm~5mmの範囲の材料を特徴部の上面に追加し得る。追加された材料は、プレートセグメント基板材料と同じ組成のものであってもよいし、プレートセグメント基板及び特徴部の下側部分に使用される、より軟質でより弾性の(例えば、耐破損)材料の上に堆積されるより硬質の耐摩耗性材料などの異なる材料であってもよい。得られたプレートセグメントは、直接使用されてよい、及び/または熱処理されてよい、及び/または再研削されて平坦な、テーパ状の、円錐形の、円筒形の表面にされてよい。
【0021】
本発明の概念と共に使用するための1つのプロセス技術は、直接金属レーザ堆積(DMLD)であってよい。DMLDは、金属粉末または金属ワイヤを堆積源として用いて使用されてよい。場合によっては、金属ワイヤは、金属粉末と比較して、特徴部の形成により良好な精度を提供することができ、改善された表面仕上げを提供することができる。DMLDは、金属粉末またはワイヤを基板上に溶融させるためにレーザを使用し、これは、本開示の様々な態様によれば、リファイナプレートブランクセグメント、摩耗したリファイナプレートセグメント、またはバーの上部のみが基板とは異なる、例えば、より硬い材料が追加され得る部分的なバーの高さのリファイナプレートセグメントであってよい。このプロセスの多くの変形形態が存在し、例えば、限定されないが、レーザクラッディングまたは指向性エネルギー堆積法として知られ得る。
【0022】
レーザ加工ネットシェーピング(LENS:Laser Engineered Net Shaping)は、本発明の概念と共に使用され得る別のプロセス技術である。損傷した部分が損傷した領域に材料を追加することによって修理される場合に、LENSが適用可能であり得る。
【0023】
Gasタングステンアーク溶接(GTAW)としても知られるタングステン不活性ガス(TIG)溶接は、本発明の概念と共に使用され得るさらに別の付加機械加工プロセス技術である。TIG溶接はまた、3D付加製造のための堆積源としてワイヤを使用する。
【0024】
付加機械加工技術は、リファイナプレートの製造に使用されるものと同じまたは類似の材料を使用してよい。本開示は、付加機械加工プロセス技術において使用され得る材料の例を提供するが、様々な実施形態の向上した特性及び性能を提供するために、既存のまたは今後開発される広範な他の材料が使用されてよい。付加機械加工技術を使用して、多材料バー設計は、用途の要件に応じて、特徴部の基部及び/または中心のいずれかをより軟らかくし得るリファイナプレート特徴部を用いて実現されてよい。多材料バー設計は、基部の柔らかい材料の靭性と共に、最上層または外層から、改善された耐摩耗性を提供することができる。
【0025】
バーの基部(例えば、下側部分)は、オーステナイト系ステンレス鋼、または45HRC未満、例えば42HRC未満または40HRC未満の硬度を有する他の合金などの延性材料から作られてよい。バーの最上部に追加される材料は、より硬くてよく、例えば、45HRC、50HRC、または55HRCより高くてもよい。材料は、例えば、限定されないが、マルテンサイト系ステンレス鋼または高炭素白鋳鉄であってよい。あるいは、チタン、工具鋼、及び基部の材料に融着でき、良好な耐摩耗性を提供する任意の他の材料を含む、より多くの新種の材料が使用されてよい。
【0026】
場合によっては、付加機械加工技術を使用して、ブランクリファイナプレートディスクまたはセグメント上に、例えばバー/溝パターンなどの特徴部を製造してよい。リファイナプレートディスクまたはセグメントは、典型的な製造プロセスに従って、例えば、鋳造または別の方法によって製造されてよい。製造されたディスクまたはセグメントは、ブランク表面、例えば、リファイニング特徴部の無い表面を有してよく、その上に、付加機械加工プロセスを使用して、リファイニング特徴部を製造してよい。リファイニング特徴部は、精製機械において原料を処理するために利用される任意の特徴部を含み得る。
【0027】
ブランクセグメント機械加工装置の配置は、機械にブランク部品を正確にセットアップする必要なく、付加機械加工を可能にするために視覚的に正確に識別されてよい。視覚的測定は、ブランクディスクまたはセグメントに金属を正確に追加可能にするために、ブランク部品の寸法を正確にデジタル的に規定し、ブランク部品を付加機械加工装置上に配置することができるデジタル写真、3D写真/イメージング、レーザ走査、レーダ走査、または他の方法を介して行うことができる。バー/溝設計のようなプログラムされた特徴部設計は、ブランクディスクセグメントの表面に印刷されてよい。リファイニングバー及び/または他の特徴部の全体は、プログラムされた画像から金属堆積によって印刷されてよい。バー及び/または他の特徴部は、1つの材料または複数の異なる材料を用いて構築されてよい。
【0028】
ブランクセグメントは、バーを形成するために使用される合金が融合し得る任意の種類の金属から形成されてよい。ブランクセグメントの硬度/柔らかさは、用途に依存し得る。バーを有さないブランクセグメントが使用されるとき、バーは、単一合金または複数の合金から形成することができる。バーが複数の合金で形成されるとき、上部、外側部分、及び/または側部もしくは縁部の一部は、より硬い材料で作ることができる。
【0029】
図1は、本開示の様々な態様による、基板160上に製造された特徴部パターンのバー120の例を示す図である。
図1を参照すると、基板160及びバー120の基部は、同じ材料、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼または別の合金などの比較的延性の合金124で形成されてよい。基板160及びバー120の基部は、従来のプロセス、例えば、限定されないが、鋳造プロセスまたは他のプロセスを用いて製造されてよい。あるいは、基板160及びバー120の基部は、付加機械加工プロセス技術を用いて製造されてよい。耐摩耗性合金122、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼または別の合金が、付加機械加工プロセスを用いてバー120の最上部の上に堆積されてよい。付加機械加工プロセスを用いて、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の追加の材料を追加してよいことを理解されたい。いくつかの実施態様では、基板及びバーの基部は、複数の材料、例えば合金の組み合わせから形成されてよい。
【0030】
図2A~
図2Eは、本開示の様々な態様による、ブランクプレートセグメント上に製造された特徴部パターンのバーの例を示す図である。
図2Aを参照すると、特徴部パターンのバー210は、ブランクセグメント260(例えば、基板)上に単一の合金212から形成されてよい。DMLDプロセスまたは他の付加機械加工プロセス技術を使用して、例えばマルテンサイト系ステンレス鋼または他の合金から形成されたバーを、例えばオーステナイト系ステンレス鋼または他の合金から製造されたブランクセグメント上に堆積してよい。いくつかの実施態様では、基板は、複数の材料、例えば合金の組み合わせから形成されてよい。
【0031】
図2Bは、プレートセグメント262上に2つの合金222、224を用いて製造された特徴部パターンのバー220の例を示す。バー220の基部は、比較的延性の合金224、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼もしくは別の合金または合金の組み合わせから形成されてよく、より硬く、より耐磨耗性の高い合金222、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼または別の合金がバー220の最上部の上に堆積される。場合によっては、プレートセグメント262は、ブランクプレートセグメント(例えば、基板)であってよく、特徴部パターンのバー220は、ブランクプレートセグメント262上に製造されてよい。場合によっては、特徴部パターンのバー220は、プレートセグメント262上に、延性合金224を用いて、例えば、鋳造プロセスまたは別のプロセスによって予め製造されてよい。耐摩耗性合金222は、付加機械加工プロセスを用いて製造されてよい。場合によっては、プレートセグメント262は、以前に使用されたプレートセグメントであってよく、特徴部パターンのバー220は、使用済みプレートセグメント上に存在する延性合金224を有する。いくつかの実施態様では、基板は、複数の材料、例えば合金の組み合わせから形成されてよい。耐摩耗性合金222は、付加機械加工プロセスを用いて製造されてよい。付加機械加工プロセスを用いて、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の追加の材料を追加してよいことを理解されたい。
【0032】
図2Cは、プレートセグメント264上に3つの合金232、233、234を用いて製造された特徴部パターンのバー230の例を示す。バー230の基部は、比較的延性の合金234、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼または他の合金から形成されてよく、第1の合金232がバー230の最上部の上に堆積される。この第1の堆積された合金は、バー合金234よりも高い耐摩耗性を有してよく、またはバー合金234と最上部のより耐摩耗性の高い合金233との間の適切な接着を助ける中間合金であってよい。第1の合金232とは異なる第2の合金233、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼または他の合金が、第1の合金232の上に堆積されてよい。場合によっては、プレートセグメント264は、ブランクプレートセグメントであってよく、特徴部パターンのバー234は、ブランクプレートセグメント264上に製造されてよい。場合によっては、特徴部パターンのバー234は、プレートセグメント264上に、延性合金234を用いて、例えば、鋳造プロセスまたは別のプロセスによって予め製造されてよい。耐摩耗性合金233は、付加機械加工プロセスを用いて製造されてよい。場合によっては、プレートセグメント264は、以前に使用されたプレートセグメントであってよく、特徴部パターンのバー230は、使用済みプレートセグメント上に存在する延性合金234を有する。耐摩耗性合金233は、付加機械加工プロセスを用いて製造されてよい。いくつかの実施態様では、基板は、複数の材料、例えば合金の組み合わせから形成されてよい。付加機械加工プロセスを用いて、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の追加の材料を追加してよいことを理解されたい。
【0033】
図2Dは、プレートセグメント266上に2つの合金242、244を用いて製造された特徴部パターンのバー240の別の例を示す。
図2Dでは、バー240の内側部分は、比較的延性の合金244、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼または別の合金から形成されてよく、より硬く、より耐磨耗性の高い合金242、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼または別の合金がバー240の外側部分に堆積される。場合によっては、プレートセグメント266は、ブランクプレートセグメントであってよく、特徴部パターンのバー240は、ブランクプレートセグメント266上に製造されてよい。場合によっては、特徴部パターンのバー240は、延性合金244を用いて、プレートセグメント266上に、例えば、鋳造プロセスまたは別のプロセスによって予め製造されてよい。耐摩耗性合金242は、付加機械加工プロセスを用いて製造されてよい。場合によっては、プレートセグメント266は、以前に使用されたプレートセグメントであってよく、特徴部パターンのバー240は、使用済みプレートセグメント上に存在する延性合金244を有する。耐摩耗性合金242は、付加機械加工プロセスを用いて製造されてよい。いくつかの実施態様では、基板は、複数の材料、例えば合金の組み合わせから形成されてよい。付加機械加工プロセスを用いて、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の追加の材料を追加してよいことを理解されたい。
【0034】
図2Eは、プレートセグメント268上に2つの合金252、254を用いて製造された特徴部パターンのバー250のさらに別の例を示す。
図2Eに示されるように、バー250の1つまたは複数の側面は、比較的延性の合金254、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼または別の合金から形成されてよく、より硬く、より耐磨耗性の高い合金252、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼または別の合金が、バー250の残りの部位に堆積される。場合によっては、プレートセグメント268は、ブランクプレートセグメントであってよく、特徴部パターンのバー250は、ブランクプレートセグメント268上に製造されてよい。場合によっては、特徴部パターンのバー250は、延性合金254を用いて、プレートセグメント268上に、例えば、鋳造プロセスまたは別のプロセスによって予め製造されてよい。耐摩耗性合金252は、付加機械加工プロセスを用いて製造されてよい。場合によっては、プレートセグメント268は、以前に使用されたプレートセグメントであってよく、特徴部パターンのバー250は、使用済みプレートセグメント上に存在する延性合金254を有する。いくつかの実施態様では、基板は、複数の材料、例えば合金の組み合わせから形成されてよい。耐摩耗性合金252は、付加機械加工プロセスを用いて製造されてよい。
【0035】
場合によっては、付加機械加工プロセスは、既存の設計において、例えば、限定されないが、リファイニングバー、ダムまたは他の特徴部などの特徴部の最上部の表面に対して行われてよい。特徴部は、例えば、3Dレーザ走査装置または他の光学走査装置、音響ベースの走査装置、レーダベースの走査装置など、ならびに3D印刷プログラムに変換された位置及び寸法測定値を使用して、位置を特定し、正確に識別されてよい。正確なセットアップを必要とせずに、機械加工テーブル上のディスクまたはセグメントの位置に基づいて、付加機械加工を使用して、識別された位置に材料を堆積させてよい。光学走査技術は、用意された以前に使用されたリファイナディスクまたはセグメントを、例えば、リサーフェシングまたは平坦化によって修復して均一な高さの特徴部を提供するため、またはリファイニングバーの上部及び/または縁部に、より硬い材料を追加する目的で適合する特別の目的に作られたセグメントのために、特に有利であり得る。
【0036】
場合によっては、付加機械加工の後または間の部品の焼結及び/または熱処理は、硬度が達成される等、所望の材料特性を確保するために行われてよい。ショットピーニング、サンドブラスト、または任意の他の適切な手段を介したオプションの表面品質処理も行われてよい。オプションで、最終部品の平坦度及び特徴部上の鋭い縁部を確保するために特徴部の最上部に表面研削が行われてよい。特徴部上に非常に滑らかな表面が望ましい場合には、電解研磨も使用されてよい。
【0037】
図3は、本開示の様々な態様による、特徴部パターンを有するプレートセグメントの付加機械加工の方法300の例を示すフローチャートである。
図3を参照すると、ブロック310において、部分的特徴部パターンを有するプレートセグメントが製造される。プレートセグメントは、例えば、限定されないが、リファイナプレートセグメント、ディスパーザプレートセグメント、フリンガプレートセグメント、または他のプレートセグメントであってよい。プレートセグメントは、特徴部パターンの特徴部を指定する設計データと、付加機械加工が行われ得る特徴部の位置とに基づいて製造されてよい。プレートセグメントは、平坦なリファイナプレートセグメント、円筒形リファイナプレートセグメント、円錐形リファイナプレートセグメント、または一体成形の円形物であってよい。部分的特徴部パターンは、バー、溝、ダム、チャネル、または他の特徴部を含み得るが、これらに限定されない。プレートセグメントは、鋳造プロセスまたは他のプロセスを用いて製造されてよい。部分的特徴部パターンは、プレートセグメント基板から決定される高さを備えた特徴部を有する特徴部パターンであってよい。部分的特徴部パターンの高さは、特徴部の設計された高さ未満であってよい。場合によっては、特徴部パターンの特徴部は、特徴部が特徴部の基部よりも上面でより広くなるような寸法にされてよい。
【0038】
ブロック320において、オプションの平坦化工程が行われてよい。プレートセグメントは、部分的特徴部パターンにおける特徴部の上面が同じ平面に位置するように、平坦な表面を得るために機械加工されてよい。湾曲したプレートセグメントの場合、オプションの平坦化工程の結果、部分的特徴部パターンの特徴部の上面が、プレートセグメントの基部に対して同じ高さを有する。
【0039】
ブロック330において、プレートセグメントを走査して、部分的特徴部パターンの特徴部の位置及び高さを決定してよい。プレートセグメントは、例えば、限定されないが、3Dレーザ走査装置もしくは他の光学走査装置、音響ベースの走査装置、レーダベースの走査装置等によって走査されてよい。走査工程によって、プレートセグメントの外周を識別することができ、プレートセグメントの外周に対する部分的特徴部パターンの特徴部の位置及び寸法を規定する三次元マップを生成することができる。したがって、この場合、プレートセグメントの特定の位置合わせは必要とされない。場合によっては、部分的特徴部パターンの特徴部の位置及び寸法は、プレートセグメントの設計データから取得されてよい。あるいは、プレートセグメントは、3D印刷装置に所定の方法で配置されてよい。例えば、プレートセグメントは、3D印刷装置に既知の位置及び向きに設定された固定具を介して配置されてよい。
【0040】
ブロック340で、中間材料がオプションで適用されてよい。場合によっては、プレートセグメントを製造する材料と部分的特徴部パターンの特徴部に追加される、より耐摩耗性の高い材料との間のより強い結合を促進するために中間材料が適用されてよい。中間材料が適用されるとき、指定された特徴部位置での中間材料の3D印刷のためのプログラミングコードを生成するオプションの工程が行われてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。中間材料は、第1の材料の第2の材料への確実な結合を達成するために適用されてよい。中間材料が適用される特徴部は、作業者によって選択されてよい。中間材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、3D走査データ及び選択された特徴部から自動的に生成されてよい。
【0041】
ブロック350において、中間材料が適用されるとき、指定された特徴部位置における中間材料の3D印刷のオプションの工程が行われてよい。3D走査データ及び選択された特徴部から生成されたプログラミングコードに基づいて、中間材料は、識別された位置で特徴部上に3D印刷されてよい。
【0042】
ブロック360において、中間材料を適用するとき、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、中間材料を第1の材料に融合し、それによって材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、中間材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、識別された特徴部上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメントを熱処理することによって達成されてよい。
【0043】
ブロック370において、指定された特徴部位置における第2の材料の3D印刷のためのプログラミングコードが生成されてよい。場合によっては、3D印刷のためのプログラムコードは、プレートセグメントの設計データから入手可能なことがある。第2の材料は、部分的特徴部パターンの識別された特徴部に追加されるより耐磨耗性の高い材料であってよい。場合によっては、第2の材料は、第1の材料と同じであってよい。第2の材料が適用される特徴部は、作業者によって選択されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。第2の材料の3D印刷のためのコードは、3D走査データ及び選択された特徴部から自動的に生成されてよい。場合によっては、第2の材料の3D印刷のためのコードに基づいて、指定された位置に2つ以上の追加の材料が3D印刷されてよい。
【0044】
ブロック380において、指定された特徴部位置における第2の材料の3D印刷の工程が行われてよい。3D走査データ及び選択された特徴部から生成されたプログラミングコードに基づいて、第2の材料が、識別された位置で特徴部上に3D印刷されてよい。付加機械加工プロセスは、2つ以上の第2の材料の追加のために行われてよいことを理解されたい。
【0045】
ブロック390で、オプションの焼結工程を行ってよい。焼結工程は、第2の材料を第1の材料(または、使用されているときは中間材料)に融合し、それによって材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、第2の材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、識別された特徴部上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメントを熱処理することによって達成されてよい。場合によっては、平坦化工程がプレートセグメントに行われてよい。
【0046】
図3に示す特定の工程は、本開示の実施形態による特徴部パターンを有するプレートセグメントの付加機械加工の特定の方法300を提供する。代替実施形態に従って、他の一連の工程も行われてよい。例えば、本開示の代替実施形態は、上記で概説した工程を異なる順序で行ってよい。さらに、
図3に示される個々の工程は、個々の工程に適切な様々なシーケンスで行われ得る複数のサブ工程を含み得る。さらに、特定の用途に応じて、追加の工程が追加または除去されてよい。
【0047】
本開示のいくつかの態様に従って、3D印刷プロセスは、ブランクプレートセグメント基板上に特徴部パターンを製造するために使用されてよい。鋳造または他の従来の製造方法などの従来の方法によって特徴部パターンを有するプレートセグメントを製造するのではなく、特徴部パターンを有さないブランクプレートセグメント基板が製造されてよい。その後、特徴部パターンが、3D印刷などの付加機械加工を介して追加されてよい。特徴部パターンは、プレートセグメント基板と同じ材料、または硬い耐摩耗性材料のような異なる材料を用いて追加されてよい。
【0048】
特徴部パターンに対して得られた設計データを用いて、ブランクプレートセグメント基板上に特徴部パターンを3D印刷するためのプログラミングコードが生成されてよい。プログラミングコードは、例えば、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置をプログラミングするためのコードであってよい。3D印刷装置は、追加の材料をブランクプレートセグメント基板上に堆積し、溶融/融合して、特徴部パターンを生成することができる。
【0049】
方法は、プレートセグメント基板と同じであっても異なっていてもよいすべての追加された特徴部に対して単一の冶金を使用することができるか、または特徴部の底部及び最上部、特徴部の中央(例えば、コア)、及び/または外面、特徴部の異なる表面/側面、プレートセグメントの異なる部分もしくはプレートセグメントの異なるゾーン、及び/または異なるプレート特徴部(例えば、異なる材料のダムを作る)等に複数の冶金を使用することができる。得られたプレートセグメントは、直接使用されてよい、及び/または熱処理されてよい、及び/または再研削されて平坦な、テーパ状の、円錐形の、または円筒形の表面にされてよい。
【0050】
図4は、本開示の様々な態様による、特徴部パターンを有さないブランクプレートセグメント基板の付加機械加工の方法400の例を示すフローチャートである。
図4を参照すると、ブロック410において、特徴部パターンを有さないプレートセグメント基板が製造されてよい。プレートセグメントは、平坦なリファイナプレートセグメント、円筒形リファイナプレートセグメント、円錐形リファイナプレートセグメント、または一体成形の円形物であってよい。プレートセグメント基板は、例えば、リファイナプレートセグメント基板、ディスパーザプレートセグメント基板、フリンガプレートセグメント基板、または他のプレートセグメント基板であってよいが、これらに限定されない。プレートセグメント基板は、鋳造プロセスまたは他のプロセスを用いて製造されてよい。
【0051】
ブロック415において、オプションの平坦化工程が行われてよい。プレートセグメント基板は、プレートセグメント基板の上面が同じ平面に位置するように、平坦な表面を得るために機械加工されてよい。湾曲したプレートセグメントの場合、オプションの平坦化工程の結果、均一な厚さを有するプレートセグメント基板となり得る。
【0052】
ブロック420において、特徴部パターンの3D印刷のためのプログラミングコードが生成されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。特徴部パターンの3D印刷のためのプログラミングコードは、特徴部パターン設計データから自動的に生成されてよい。場合によっては、特徴部パターンの3D印刷のためのプログラミングコードは、既存のプレートセグメント設計から入手可能であってよい。特徴部パターン設計データは、例えば、限定されないが、バー、溝、ダム等の特徴部のタイプ及び寸法、ならびにプレートセグメント上のそれらの位置を特定し得る。場合によっては、特徴部パターンの特徴部は、特徴部が特徴部の基部よりも上面でより広くなるような寸法にされてよい。
【0053】
ブロック425において、特徴部パターンの3D印刷の工程が行われてよい。特徴部パターン設計データから生成されたプログラミングコードに基づいて、特徴部パターンは、プレートセグメント基板上に3D印刷されてよい。場合によっては、例えば、特徴部が、プレートセグメント基板が製造された材料とは異なる材料から印刷されるとき、中間材料が、特徴部パターンと同じパターンでプレートセグメント基板に適用されて、プレートセグメント基板材料と、特徴部パターンの特徴部が製造される材料との確実な結合を促進し得る。
【0054】
ブロック430で、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、特徴部が製造される材料を、プレートセグメント基板が製造される材料(または使用されるときは中間材料)に融合させて、材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、特徴部パターンの材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、プレートセグメント基板上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメント(例えば、プレートセグメント基板及び3D印刷特徴部パターン)を熱処理することによって達成されてよい。
【0055】
ブロック435で、中間材料がオプションで適用されてよい。場合によっては、特徴部が製造される材料と特徴部パターンの特徴部に追加されるより耐摩耗性の高い材料との間のより強い結合を促進するために中間材料が適用されてよい。中間材料が適用されるとき、中間材料を指定された特徴部位置に3D印刷するためのプログラミングコードを生成するオプションの工程が行われてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。中間材料は、第1の材料を第2の材料に確実に結合するために適用されてよい。中間材料が適用される特徴部は、作業者によって選択されてよい。中間材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、3D走査データ及び選択された特徴部から自動的に生成されてよい。
【0056】
ブロック440において、中間材料が適用されるとき、指定された特徴部位置における中間材料の3D印刷のオプションの工程が行われてよい。3D走査データ及び選択された特徴部から生成されたコードに基づいて、中間材料は、識別された位置で特徴部上に3D印刷されてよい。
【0057】
ブロック445において、中間材料を適用するとき、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、中間材料を第1の材料に融合し、それによって材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、中間材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、識別された特徴部上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメントを熱処理することによって達成されてよい。
【0058】
ブロック450において、指定された特徴部位置における第2の材料の3D印刷のためのコードが生成されてよい。第2の材料は、部分的特徴部パターンの識別された特徴部に追加されるより耐磨耗性の高い材料であってよい。第2の材料が適用される特徴部は、作業者によって選択されてよい。生成されたコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。第2の材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、特徴部パターン設計データ及び選択された特徴部から自動的に生成されてよい。
【0059】
ブロック455において、指定された特徴部位置における第2の材料の3D印刷の工程が行われてよい。特徴部パターン設計データ及び選択された特徴部から生成されたコードに基づいて、第2の材料が、識別された位置で特徴部上に3D印刷されてよい。付加機械加工プロセスは、2つ以上の第2の材料の追加のために行われてよいことを理解されたい。
【0060】
ブロック460で、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、第2の材料を第1の材料(または、使用されているときは中間材料)に融合し、それによって材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、第2の材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、識別された特徴部上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメントを熱処理することによって達成されてよい。場合によっては、平坦化工程がプレートセグメントに行われてよい。
【0061】
図4に示す特定の工程は、本開示の実施形態による特徴部パターンを有さないブランクプレートセグメントの付加機械加工の特定の方法400を提供する。代替実施形態に従って、他の一連の工程も行われてよい。例えば、本開示の代替実施形態は、上記で概説した工程を異なる順序で行ってよい。さらに、
図4に示される個々の工程は、個々の工程に適切な様々なシーケンスで行われ得る複数のサブ工程を含み得る。さらに、特定の用途に応じて、追加の工程が追加または除去されてよい。
【0062】
本開示のいくつかの態様によれば、3D印刷プロセスは、プレートセグメントの特徴部パターンを修復するために使用されてよい。以前に使用されたプレートセグメントを取得した後、特徴部パターンの特徴部は、各特徴部の上面が同じ平面内に位置するように平坦化されてよい。プレートセグメントは、特徴部パターンの特徴部の寸法及び位置を識別するために、例えば、3Dレーザ走査装置、カメラもしくは類似のものによる、3Dデジタル写真もしくは3Dデジタル写真等の他の撮像装置、またはレーダベースの走査装置等の他のタイプの走査装置を用いて光学的に走査されてよい。走査は、設計データを取得して正確な寸法を見つけ、特徴部の位置及びサイズを決定する必要性を排除することができる。
【0063】
走査工程から得られたデータに基づいて、特徴部の上面が識別されてよく、追加すべき位置に追加すべき材料のタイプ及び厚さは、作業者によって選択されてよい。例えば、リファイナプレートの基板及び特徴部パターンは、破損を最小限に抑えるために比較的延性の材料から鋳造されてよいが、追加の材料が、硬度を高め、摩耗を最小限に抑えるために特徴部パターンの選択された部分に追加されてよい。
【0064】
特徴部パターンの選択された表面上に追加材料を3D印刷するためのコードは、プレートセグメントを走査することによって得られたデータから自動的に生成されてよい。コードは、例えば、バーの最上部の上へのコンピュータ制御された金属堆積/印刷のためにコンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置をプログラミングするためのコードであってよい。3D印刷装置は、追加材料を特徴部の最上部の上に堆積させ、溶融/融合させて、特徴部の高さを、設計仕様及び走査によって識別されたパターンに基づいて指定された高さまで徐々に増加させてよい。場合によっては、特徴部パターンの特徴部は、特徴部が特徴部の基部よりも上面でより広くなるような寸法にされてよい。いくつかの実施態様では、走査が行われている間に3D印刷が行われてよい。
【0065】
追加材料の追加は、既存の特徴部の上に追加されてよい。3D印刷は、付加機械加工のための方法として本開示を通して説明されるが、材料は、溶接、焼結、接着、鍛造、3D印刷等の任意の適切な方法を使用して追加されてよい。この工程は、約0.5mm~5mmの範囲の材料を特徴部の最上部の上に追加し得る。追加された材料は、プレートセグメント基板材料と同じ組成のものであってもよいし、プレートセグメント基板及び特徴部の下部に使用される、より軟質でより弾性の(例えば、耐破損)材料の上に堆積されたより硬質の耐摩耗性材料などの異なる材料であってもよい。得られたプレートセグメントは、直接使用されてよい、及び/または熱処理されてよい、及び/または再研削されて平坦な、テーパ状の、円錐形の、円筒形の表面にされてよい。
【0066】
図5は、本開示の様々な態様による、付加機械加工を使用して、プレートセグメントの特徴部パターンを修復する方法の例500を示すフローチャートである。
図5を参照すると、ブロック510において、以前に使用されたプレートセグメントが取得されてよい。以前に使用されたプレートセグメントは、円錐形または円筒形のプレートセグメントであってもよく、または一体成形の円形物であってもよい。以前に使用されたプレートセグメントの特徴部(例えば、バー、溝、ダムなど)は、摩耗して、それらの寸法がもはや製造公差に準拠しない場合がある。
【0067】
ブロック520において、平坦化工程が行われてよい。プレートセグメントは、特徴部パターンにおける特徴部の上面が同じ平面に位置するように、平坦な表面を得るために機械加工されてよい。湾曲したプレートセグメントの場合、平坦化工程の結果、特徴部パターンの特徴部の上面は、プレートセグメントの基部に対して同じ高さを有する。
【0068】
ブロック530において、プレートセグメントを走査して、特徴部パターンにおける特徴部の位置を決定してよい。プレートセグメントは、例えば、限定ではないが、3Dレーザ走査装置もしくは他の光学走査装置、音響ベースの走査装置、レーダベースの走査装置等によって走査されてよい。走査工程によって、プレートセグメントの外周を識別することができ、プレートセグメントの外周に対する特徴部パターンの特徴部の位置及び寸法を規定する三次元マップを生成することができる。したがって、プレートセグメントの特定の位置合わせを必要としない。
【0069】
ブロック540で、中間材料がオプションで適用されてよい。場合によっては、プレートセグメントを製造する材料と特徴部パターンの特徴部に追加されるより耐摩耗性の高い材料との間のより強い結合を促進するために中間材料が適用されてよい。中間材料が適用されるとき、指定された特徴部位置に中間材料を3D印刷するためのプログラミングコードを生成するオプションの工程が行われてよい。中間材料は、第1の材料を第2の材料に確実に結合するために適用されてよい。中間材料が適用される特徴部は、作業者によって選択されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。中間材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、3D走査データ及び選択された特徴部から自動的に生成されてよい。
【0070】
ブロック550において、中間材料が適用されるとき、指定された特徴部位置における中間材料の3D印刷のオプションの工程が行われてよい。3D走査データ及び選択された特徴部から生成されたプログラミングコードに基づいて、中間材料は、識別された位置で特徴部上に3D印刷されてよい。
【0071】
ブロック560において、中間材料を適用するとき、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、中間材料を第1の材料に融合し、それによって材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、中間材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、識別された特徴部上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメントを熱処理することによって達成されてよい。
【0072】
ブロック570において、指定された特徴部位置における第2の材料の3D印刷のためのプログラミングコードが生成されてよい。第2の材料は、第1の材料と同じであってよい。場合によっては、より耐摩耗性の高い材料が、特徴部パターンにおいて識別された特徴部に追加されてよい。第2の材料が適用される特徴部は、作業者によって選択されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。第2の材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、3D走査データ及び選択された特徴部から自動的に生成されてよい。
【0073】
ブロック580において、指定された特徴部位置における第2の材料の3D印刷の工程が行われてよい。3D走査データ及び選択された特徴部から生成されたプログラミングコードに基づいて、第2の材料が、識別された位置で特徴部上に3D印刷されてよい。付加機械加工プロセスは、2つ以上の第2の材料の追加のために行われてよいことを理解されたい。
【0074】
ブロック590で、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、第2の材料を第1の材料(または、使用されているときは中間材料)に融合し、それによって材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、第2の材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、識別された特徴部上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメントを熱処理することによって達成されてよい。場合によっては、平坦化工程がプレートセグメントに行われてよい。
【0075】
図5に示す特定の工程は、本開示の実施形態による、付加機械加工を使用して、プレートセグメントの特徴部パターンを修復する特定の方法500を提供する。代替実施形態に従って、他の一連の工程が行われてよい。例えば、本開示の代替実施形態は、上記で概説した工程を異なる順序で行ってよい。さらに、
図5に示される個々の工程は、個々の工程に適切な様々なシーケンスで行われ得る複数のサブ工程を含み得る。さらに、特定の用途に応じて、追加の工程が追加または除去されてよい。
【0076】
本開示のいくつかの態様によれば、3D印刷プロセスを使用して、基板及び特徴部パターンを含む完全なプレートセグメントを製造してよい。プレートセグメントについて得られた設計データを用いて、プレートセグメント基板の3D印刷のためのプログラミングコード及びプレートセグメント基板上の特徴部パターンが生成されてよい。コードは、例えば、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置をプログラミングするためのコードであってよい。3D印刷装置は、追加の材料をブランクプレートセグメント基板上に堆積し、溶融/融合して、特徴部パターンを生成することができる。
【0077】
方法は、プレートセグメント基板と同じであっても異なっていてもよいすべての追加された特徴部に対して単一の冶金を使用することができるか、または特徴部の底部及び最上部、特徴部の中央(例えば、コア)、及び/または外面、特徴部の異なる表面/側面、プレートセグメントの異なる部分もしくはプレートセグメントの異なるゾーン、及び/または異なるプレート特徴部(例えば、異なる材料のダムを作る)等に複数の冶金を使用することができる。得られたプレートセグメントは、直接使用されてよい、及び/または熱処理されてよい、及び/または再研削されて平坦な、テーパ状の、円錐形の、円筒形の表面にされてよい。
【0078】
図6は、本開示の様々な態様による、プレートセグメントの付加機械加工の方法600の例を示すフローチャートである。
図6を参照すると、ブロック610において、プレートセグメントの設計データが取得されてよい。プレートセグメント設計データは、プレートセグメント基板の設計データと、プレートセグメントの特徴部パターンとを含み得る。プレートセグメントは、例えば、リファイナプレート、ディスパーザプレート、フリンガプレート等であってよいが、これらに限定されず、特定の用途に適した特徴部パターン(例えば、バー、溝、ダムなど)を含み得る。場合によっては、特徴部パターンの特徴部は、特徴部が特徴部の基部よりも上面でより広くなるような寸法にされてよい。
【0079】
ブロック615において、プレートセグメント基板の3D印刷のためのプログラミングコードが生成されてよい。プレートセグメント基板の3D印刷のためのプログラミングコードは、プレートセグメント設計データから自動的に生成されてよい。プレートセグメント基板設計データは、プレートセグメント基板の全体的な寸法、例えば、限定されるものではないが、形状、厚さ、取り付け穴の位置等を指定することができる。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。
【0080】
ブロック620において、プレートセグメント基板の3D印刷の工程が行われてよい。プレートセグメント設計データから生成されたコードに基づいて、プレートセグメント基板は3D印刷されてよい。プレートセグメント基板は、破損に対する耐性を提供し得る特性を有する第1の材料から印刷されてよい。
【0081】
ブロック625において、オプションの平坦化工程が行われてよい。プレートセグメント基板は、プレートセグメント基板の上面が同じ平面に位置するように、平坦な表面を得るために機械加工されてよい。湾曲したプレートセグメントの場合、オプションの平坦化工程の結果、均一な厚さを有するプレートセグメント基板となり得る。
【0082】
ブロック630において、特徴部パターンの3D印刷のためのプログラミングコードが生成されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。特徴部パターンの3D印刷のためのプログラミングコードは、プレートセグメント設計データから自動的に生成されてよい。プレートセグメント設計データは、例えば、限定されないが、バー、溝、ダム等の特徴部のタイプ及び寸法、ならびにプレートセグメント基板上のそれらの位置を特定し得る。
【0083】
ブロック635において、特徴部パターンの3D印刷の工程が行われてよい。プレートセグメント設計データから生成されたプログラミングコードに基づいて、特徴部パターンは、プレートセグメント基板上に3D印刷されてよい。場合によっては、例えば、特徴部が、プレートセグメント基板が製造された材料とは異なる材料から印刷されるとき、中間材料が、特徴部パターンと同じパターンでプレートセグメント基板に適用されて、プレートセグメント基板材料の、特徴部パターンの特徴部が製造される材料への確実な結合を促進してよい。
【0084】
ブロック640で、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、特徴部が製造される材料を、プレートセグメント基板が製造される材料(または使用される場合は中間材料)に融合させることによって、材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、特徴部パターンの材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、プレートセグメント基板上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメント(例えば、プレートセグメント基板及び3D印刷特徴部パターン)を熱処理することによって達成されてよい。
【0085】
ブロック645で、中間材料がオプションで適用されてよい。場合によっては、プレートセグメントを製造する材料と特徴部パターンの特徴部に追加されるより耐摩耗性の高い材料との間の強い結合を促進するために中間材料が適用されてよい。中間材料が適用されるとき、指定された特徴部位置に中間材料を3D印刷するためのプログラミングコードを生成するオプションの工程が行われてよい。中間材料は、第1の材料を第2の材料に確実に結合するために適用されてよい。中間材料が適用される特徴部は、作業者によって選択されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。中間材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、特徴部パターン設計データから自動的に生成されてよい。
【0086】
ブロック650において、中間材料が適用されるとき、指定された特徴部位置における中間材料の3D印刷のオプションの工程が行われてよい。特徴部パターン設計データ及び選択された特徴部から生成されたプログラミングコードに基づいて、中間材料が、識別された位置で特徴部上に3D印刷されてよい。
【0087】
ブロック655において、中間材料を適用するとき、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、中間材料を第1の材料に融合し、それによって材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、中間材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、識別された特徴部上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメントを熱処理することによって達成されてよい。
【0088】
ブロック660において、指定された特徴部位置における第2の材料の3D印刷のためのプログラミングコードが生成されてよい。第2の材料は、特徴部パターンにおいて識別された特徴部に追加される、より耐磨耗性の高い材料であってよい。中間材料が適用される特徴部は、作業者によって選択されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。第2の材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、特徴部パターン設計データ及び選択された特徴部から自動的に生成されてよい。
【0089】
ブロック665において、指定された特徴部位置における第2の材料の3D印刷の工程が行われてよい。特徴部パターン設計データ及び選択された特徴部から生成されたプログラミングコードに基づいて、第2の材料が、識別された位置で特徴部上に3D印刷されてよい。付加機械加工プロセスは、2つ以上の第2の材料の追加のために行われてよいことを理解されたい。
【0090】
ブロック670で、オプションの焼結工程が行われてよい。焼結工程は、第2の材料を第1の材料(または、使用されている場合は中間材料)に融合し、それによって材料の強度及び構造完全性を高めるために行われてよい。焼結は、第2の材料が、例えば、レーザ焼結プロセスを使用して、識別された特徴部上に印刷されるときに行われてよい。代替的にまたは追加的に、焼結は、プレートセグメントを熱処理することによって達成されてよい。場合によっては、平坦化工程がプレートセグメントに行われてよい。
【0091】
図6に示す特定の工程は、本開示の実施形態によるプレートセグメントの付加機械加工の特定の方法600を提供する。代替実施形態に従って、他の一連の工程が行われてよい。例えば、本開示の代替実施形態は、上記で概説した工程を異なる順序で行ってよい。さらに、
図6に示す個々の工程は、個々の工程に適した様々なシーケンスで行われ得る複数のサブ工程を含み得る。さらに、特定の用途に応じて、追加の工程が追加または除去されてよい。
【0092】
図7は、本開示の様々な態様による、部分的特徴部パターンを有するプレートセグメントの付加機械加工の方法700の例を示すフローチャートである。
図7を参照すると、ブロック710において、部分的特徴部パターンを有するプレートセグメントが取得されてよい。プレートセグメントは、例えば、限定されないが、リファイナプレートセグメント、ディスパーザプレートセグメント、フリンガプレートセグメント、または他のプレートセグメントであってよい。部分的特徴部パターンは、バー、溝、ダム、チャネル、または他の特徴部を含み得るが、これらに限定されない。プレートセグメントは、鋳造プロセスまたは他のプロセスを用いて製造されてよい。部分的特徴部パターンは、プレートセグメント基板から決定される高さを備えた特徴部を有する特徴部パターンであってよい。部分的特徴部パターンの高さは、特徴部の設計された高さ未満であってよい。場合によっては、特徴部パターンの特徴部は、特徴部が特徴部の基部よりも上面でより広くなるような寸法にされてよい。
【0093】
部分的特徴部パターンを有するプレートセグメントが得られた後、特徴部パターン内の特徴部の位置が、光学走査(ブロック720)によって、またはプレートセグメントの特徴部パターンの設計プログラミングコードを取得すること(ブロック740)によって決定されてよい。
【0094】
ブロック720において、特徴部パターン上の特徴部の位置が、光学走査によって決定されてよい。プレートセグメントを走査して、特徴部パターン内の特徴部の位置を決定してよい。プレートセグメントは、例えば、限定ではないが、3Dレーザ走査装置もしくは他の光学走査装置、音響ベースの走査装置、レーダベースの走査装置等によって走査されてよい。走査工程によって、プレートセグメントの外周を識別することができ、プレートセグメントの外周に対する特徴部パターンの特徴部の位置及び寸法を規定する三次元マップを生成することができる。したがって、プレートセグメントの特定の位置合わせを必要としない。
【0095】
ブロック730において、特徴部パターンの3D印刷のためのプログラミングコードが生成されてよい。プログラミングコードは、特徴部パターンの光学走査データから生成されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。中間材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、特徴部パターンの3D印刷データから自動的に生成されてよい。
【0096】
代替的に、ブロック740において、特徴部パターンの設計プログラミングコードを取得することによって、特徴部パターン上の特徴部の位置が決定されてよい。プレートセグメント設計プログラミングコードは、プレートセグメント基板とプレートセグメントの特徴部パターンとの設計データを含み得る。
【0097】
ブロック750において、特徴部パターンの3D印刷のためのプログラミングコードが生成されてよい。プログラミングコードは、特徴部パターンの設計データから生成されてよい。生成されたプログラミングコードは、コンピュータ数値制御(CNC)3D印刷装置を動作させるためのコードであってよい。中間材料の3D印刷のためのプログラミングコードは、特徴部パターンの設計データから自動的に生成されてよい。
【0098】
ブロック760において、部分的特徴部パターンを有するプレートセグメントが、3D印刷装置上に配置されてよい。プレートセグメントの正確な配置は、特徴部パターンの設計データに基づいて、特徴部パターンの選択された特徴部の位置を用いて達成されてよい。
【0099】
ブロック770において、部分的特徴部パターンを有するプレートセグメント上に特徴部パターンの3D印刷の工程が行われてよい。光学走査またはプレートセグメント設計データから生成されたプログラミングコードに基づいて、特徴部パターンが3D印刷されてよい。
【0100】
ブロック780において、別の材料が3D印刷されるか否かが決定されてよい。例えば、限定ではなく、耐摩耗性または他の特性等の異なる特性を有する後続の材料が3D印刷され得るか否かが決定されてよい。後続の材料が3D印刷されると決定すること(780-Y)に応答して、方法は、ブロック720またはブロック740において、特徴部パターンの特徴部の位置の決定を続けてよい。
【0101】
後続の材料が、3D印刷されないとの決定(780-N)に応答して、方法は終了してよい。
【0102】
2つ以上の材料が3D印刷されるとき、特徴部パターン上に印刷される位置は、光学走査もしくは設計データ、または光学走査及び設計データの組み合わせによって決定されてよいことが理解されるべきである。
【0103】
図7に示す特定の工程は、本開示の実施形態による部分的特徴部パターンを有するプレートセグメントの付加機械加工の特定の方法700を提供する。代替実施形態に従って、他の工程のシーケンスが行われてよい。例えば、本開示の代替実施形態は、上記で概説した工程を異なる順序で行われてよい。さらに、
図7に示す個々の工程は、個々の工程に適切なように様々なシーケンスで行われ得る複数のサブ工程を含み得る。さらに、特定の用途に応じて、追加の工程が追加または除去されてよい。
【0104】
上記の方法は、リファイナプレートセグメントに適用されるものとして記載されているが、本開示の方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のタイプのプレートセグメント、例えば、限定されないが、ディスパーザプレートセグメント、フリンガプレートセグメントなど、ならびに完全なディスクタイプのリファイナプレート、ディスパーザプレート、フリンガプレートなどに適用されてよい。さらに、本開示の方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、平坦、円錐形、及び円筒形のプレートセグメント、ならびに一体成形の円形プレートに適用されてよい。
【0105】
本明細書に記載の例及び実施形態は、例示のみを目的としている。それらを考慮して様々な修正及び変更が、当業者には明らかであろう。これらは、本出願の趣旨及び権限、ならびに添付の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【国際調査報告】