(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】筐体を備える粉末貯蔵デバイス、および関連付けられた方法
(51)【国際特許分類】
B22F 12/50 20210101AFI20240925BHJP
B22F 1/05 20220101ALI20240925BHJP
B22F 10/28 20210101ALI20240925BHJP
B22F 10/32 20210101ALI20240925BHJP
B22F 10/80 20210101ALI20240925BHJP
B29C 64/153 20170101ALI20240925BHJP
B29C 64/25 20170101ALI20240925BHJP
B29C 64/314 20170101ALI20240925BHJP
B29C 64/364 20170101ALI20240925BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20240925BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20240925BHJP
【FI】
B22F12/50
B22F1/05
B22F10/28
B22F10/32
B22F10/80
B29C64/153
B29C64/25
B29C64/314
B29C64/364
B33Y10/00
B33Y30/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513864
(86)(22)【出願日】2022-09-01
(85)【翻訳文提出日】2024-04-23
(86)【国際出願番号】 FR2022051652
(87)【国際公開番号】W WO2023031563
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506220900
【氏名又は名称】レール・リキード・ソシエテ・アノニム・プール・レチュード・エ・レクスプロアタション・デ・プロセデ・ジョルジ・クロード
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100213654
【氏名又は名称】成瀬 晃樹
(72)【発明者】
【氏名】ステファヌ、デュドレ
(72)【発明者】
【氏名】コレイユ、シャルパンティエ
(72)【発明者】
【氏名】セバスチャン、ドゥブレ
(72)【発明者】
【氏名】エドゥアール、ショーベ
(72)【発明者】
【氏名】キリアン、ブーヌアール
【テーマコード(参考)】
4F213
4K018
【Fターム(参考)】
4F213AC04
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL03
4F213WL13
4F213WL43
4F213WL52
4F213WL72
4F213WL96
4K018AA03
4K018AA06
4K018AA07
4K018AA14
4K018AA24
4K018BA02
4K018BA03
4K018BA04
4K018BA08
4K018BA13
(57)【要約】
本発明は、粉末(2)および空気を入れるのに適切な筐体(1)を備える粉末貯蔵デバイスに関し、デバイスは、高感度要素(3)の少なくとも1つの光学特性が筐体の内側の空気によって決まるような筐体の内側に配列された少なくとも1つの高感度要素(3)を備え、デバイスは、少なくとも部分的に透明な少なくとも1つの観察部分(5)を備える観察手段を備え、観察手段は、筐体(1)の外側から高感度要素の光学特性を観察することを可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末(2)および空気を入れるように適合された筐体(1)を備える粉末貯蔵デバイスであって、前記デバイスが、高感度要素(3)の少なくとも1つの光学特性が前記筐体の内側の前記空気によって決まるような前記筐体の内側に配置された前記少なくとも1つの高感度要素(3)を備え、前記デバイスが、少なくとも1つの少なくとも部分的に透明な観察部分(5)を備える観察手段を備え、前記観察手段が、前記筐体(1)の外側から前記高感度要素の前記光学特性を観察することを可能にする、粉末貯蔵デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つの前記光学特性が、色および/またはルミネッセンスを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つの前記光学特性が、前記筐体の内側の前記空気の湿度および/または酸素含有量によって決まる、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つの前記光学特性が、前記筐体の内側の前記空気の前記湿度によって決まり、前記少なくとも1つの高感度要素(3)の少なくとも別の前記光学特性が、前記筐体の内側の前記空気の前記酸素含有量によって決まる、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記観察手段が、少なくとも1つの少なくとも部分的に反射性の反射要素をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記高感度要素(3)が前記観察部分(5)から離れて配置されるような、前記高感度要素(3)が接して配置された前記高感度要素の支持要素(12)を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つを前記支持要素(12)上に保持するように配列された伸縮要素(13)であって、例えば前記観察部分(5)をまたは前記観察手段の少なくとも部分的に反射性の反射要素を支持する、伸縮要素(13)をさらに備える、請求項1から6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つが、前記観察部分(5)に接して配置される、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
基準要素(14)の光学特性が前記筐体(1)の内側の前記空気によって決まらないような前記基準要素(14)をさらに備え、前記基準要素(14)の前記光学特性が、前記高感度要素(3)の前記光学特性が前記筐体の内側の前記空気に基づいて取ることが可能な値を有し、前記基準要素(14)が、例えば前記筐体(1)の内側に配置される、請求項1から8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記高感度要素(3)上および/または前記観察部分上および/または前記観察手段の少なくとも部分的に反射性の反射要素上に浮遊している粒子の堆積を制限または回避するように配列された、前記筐体(1)の内側の前記空気中に浮遊している前記粒子をフィルタ処理するための手段をさらに備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記粉末貯蔵デバイスが、付加製造用の貯蔵デバイスであり、前記デバイスが、付加製造方法において前記貯蔵粉末を使用することを目的として前記貯蔵粉末を維持するように適合された、請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記筐体が粉末を入れており、前記粉末が、例えばマイクロメートル粒子金属粉末などの金属粉末である、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
例えば付加製造または固結および焼結製造システムなどのシステムであって、請求項1から12のいずれか一項に記載のデバイスと、前記筐体(1)の外側に配置された測定手段(7)であって、前記観察部分(5)を介して前記高感度要素(3)の光学特性を測定するように構成された、測定手段(7)とを備え、例えば粉末添加および/または混合サブアセンブリを備える、システム。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載のデバイスまたは請求項13に記載のシステムの前記筐体(1)の内側に粉末を貯蔵するための方法であって、前記筐体(1)の内側の前記粉末の装填および/または抽出を行うステップを含む、方法。
【請求項15】
高感度要素(3)の光学特性に応じて前記筐体(1)の内側の前記空気を修復して変更するステップ(H)をさらに含む、請求項14に記載の貯蔵方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば付加製造方法において使用されることが意図される粉末などの、粉末の備蓄を入れた容器の内部空気の品質の観察の分野に関する。
【0002】
本発明は、詳細には、粉末貯蔵デバイス、システム、およびそれらに関連付けられた方法に関する。
【背景技術】
【0003】
粉末貯蔵デバイスが知られている。粉末は、付加製造または固結および焼結製造など、様々な用途のために貯蔵されることがある。粉末は、その性質を保持するために特定の条件で維持される必要があり得る。その上、粉末の品質は、様々な理由で不安定になり得る。粉末は、リサイクル済みの粉末、すなわち、例えば付加製造プロセスにおいて、既に使用された粉末であるかまたはこれを含んでもよい。
【0004】
さらに、粉末の一部の性質は知られていないことがある。粉末は、例えば、例えば空気中の酸素などの、例えば気体酸素などの、酸素などの酸化体と接触して、例えば自然発火しかねないような、反応性である場合がある。代替または追加として、粉末は、例えば酸化体への自発的または非自発的露出による、例えば表面酸化物層の形成によって、不動態化されていることもある。粉末の大きい比表面積、すなわち粉末粒子の交換表面積と粉末粒子の体積との比と組み合わされた、粉末の実際のまたは潜在的な反応性は、粉末の取扱いおよび使用時の爆発のリスクを持ち込む。一部の粉末は、依然として、例えばその発癌性または発癌物質の性質による、健康リスクをもたらすことがある。
【0005】
貯蔵容器の筐体に貯蔵された粉末の品質を直接的に監視するための方法が知られている。
【0006】
一部の方法は、筐体から粉末を抽出するために粉末のサンプリングに頼る。これらの方法が粉末を消費するという事実に加えて、粉末を抽出および収集するためのメカニズムは、実施するには複雑である。このようなメカニズムは、著しいコストと、特に外部空気による筐体の内部空気の汚染のリスクとの、両方の発生源である。その上、このタイプのサンプリング中、粉末は、筐体の外側の空気に露出されることがあり、このことが、分析の結果を歪めることがある。
【0007】
一部の方法は、貯蔵粉末の塊の中に置かれたセンサを使用する。一方では、センサには、粉末内のエネルギーの導入に関連した潜在的な安全上のリスクがあり、他方では、センサには、その場にあるセンサの感度および正確度による限界がある。使用されるエネルギーによっては、このようなセンサは、電気ネットワークによる電力供給を受けなければならず、したがって、粉末貯蔵容器の移動を制限する。
【0008】
したがって、意図される使用目的に応じて、特に混合されることが意図される粉末または混合から生じる粉末といった粉末が、いくつかの性質を持ち続けることが重要である。そうするために、粉末は、例えば、不活性空気、乾燥空気、および/または低酸素空気などの、例えばいくつかの条件の下で貯蔵されるべきである。粉末を維持する不活性空気の品質をチェックすることは、貯蔵粉末の品質を推察する間接的な方式である。
【0009】
粉末の貯蔵空気の監視によって粉末の品質を間接的に推定するための方法が知られている。
【0010】
一部の方法は、遠隔分析のための空気のサンプリングに基づく。これらの方法は、空気が潜在的に爆発性であるほど高くなるそのコストに加えて、粉末貯蔵容器を移動不能にする、抽出および分析ラインの仕組みを要求する。
【0011】
一部の方法は、監視されるべき空気内の能動センサの設置に基づく。使用される技術によっては、このアプローチには様々な欠点が伴うおそれがある。このアプローチは、単純なバッテリ動作が見込まれないようなまたはバッテリ動作が大きいバッテリを要求するような、エネルギー要件を必要とすることがあり、コンパクトさの問題、ならびにしたがって粉末容器の移動の問題、および人間工学的問題を生じる。このアプローチは、潜在的に爆発性の空気の中で長期的にまたはことによると永久的に、エネルギーまたはエネルギー源の導入を要求することがある。電気エネルギーに加えて、温度測定探針を取り除くことよって、またはいくつかの酸素含有量測定セルによって、著しい熱が発散されるおそれがある。このアプローチは、特にセンサおよび関連付けられた駆動電子機器に関して、著しいコストを伴うおそれがある。このような方法は、例えば、Carpenter Additiveという会社によって、付加製造のための金属粉末貯蔵容器の空気の監視に専用のこの会社のPowderEyeアクティブ電子モジュールで実施される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の1つの目的は、これらの欠点のうちの少なくとも1つを解決することである。本発明の1つの目的は、特に、低減されたコストを伴う、筐体に入れられた粉末の品質を評価するための手段を提供することである。本発明の別の目的は、特に、筐体に入れられた粉末の品質の堅牢なおよび/または安全な監視のための手段を提供することである。本発明の別の目的は、特に、筐体に入れられた粉末の品質を監視するための人間工学的手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このために、粉末および空気を入れるように適合された筐体を備える粉末貯蔵デバイスが提案され、デバイスが、高感度要素の少なくとも1つの光学特性が筐体の内側の空気によって決まるような筐体の内側に配置された少なくとも1つの高感度要素を備え、デバイスが、少なくとも1つの少なくとも部分的に透明な観察部分を備える観察手段を備え、観察手段が、筐体の外側から高感度要素の光学特性を観察することを可能にする。
【0014】
デバイスは、
- 少なくとも1つの高感度要素のうちの少なくとも1つの光学特性が、筐体の内側の空気の湿度および/または酸素含有量によって決まること、
- 少なくとも1つの高感度要素のうちの少なくとも1つの光学特性が、筐体の内側の空気の湿度によって決まり、少なくとも1つの高感度要素の少なくとも別の光学特性が、筐体の内側の空気の酸素含有量によって決まること、
- 観察手段が、少なくとも1つの少なくとも部分的に反射性の反射要素をさらに備えること、
- 高感度要素が観察部分から離れて配置されるような、高感度要素が接して配置された高感度要素の支持要素、
- 少なくとも1つの高感度要素のうちの少なくとも1つを支持要素上に保持するように配列された伸縮要素であって、例えば観察部分をまたは反射要素を支持する、伸縮要素、
- 少なくとも1つの高感度要素のうちの少なくとも1つが、観察部分に接して配置されること、
- 基準要素の光学特性が筐体の内側の空気によって決まらないような基準要素であって、基準要素の光学特性が、高感度要素の光学特性が筐体の内側の空気に基づいて取ることが可能な値を有し、基準要素が、例えば筐体の内側に配置される、基準要素、
- 高感度要素上および/または観察部分上および/または反射要素上に浮遊している粒子の堆積を制限または回避するように配列された、筐体の内側の空気中に浮遊している粒子をフィルタ処理するための手段
という、単独でまたはこれらの技術的に可能な組合せのうちのいずれか1つで得られる特性を有することが可能である。
【0015】
筐体の外側に配置されたこのようなデバイスおよび測定手段を備えるシステムがさらに提案され、測定手段は、観察部分を介して高感度要素の光学特性を測定するように構成される。
【0016】
システムは、
- システムが、付加製造または固結および焼結製造システムであること、
- システムが、粉末添加および/または混合サブアセンブリを備えること、
という、単独でまたはこれらの技術的に可能な組合せのうちのいずれか1つで得られる特性を有することが可能である。
【0017】
このようなデバイスまたはこのようなシステムの筐体の内側に粉末を貯蔵するための方法がさらに提案され、方法が、筐体の内側の粉末の装填および/または抽出を行うステップを含む。
【0018】
方法は、高感度要素の光学特性に応じて筐体の内側の空気を修復して変更するステップをさらに含むことが可能である。
【0019】
粉末貯蔵デバイスが、付加製造用の貯蔵デバイスであり、デバイスが、付加製造方法において貯蔵粉末を使用することを目的として貯蔵粉末を維持するように適合された、このようなデバイスまたはこのようなシステムまたはこのような方法がさらに提案される。
【0020】
デバイスまたは方法またはシステムは、
- システムが、貯蔵粉末を使用する付加製造システムである、
- 貯蔵粉末が、例えばマイクロメートル粒子金属粉末などの金属粉末である、
という、単独でまたはこれらの技術的に可能な組合せのうちのいずれか1つで得られる特性を有することが可能である。
【0021】
純粋に例証的であって限定的でなく添付の図面に関連して読まれるべき以下の説明から、本発明の他の特性、目的、および利点が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の1つの例示的実施形態によるデバイスを概略的に例示した図である。
【
図2】本発明の別の例示的実施形態によるデバイスを概略的に例示した図である。
【
図3】本発明の1つの例示的実施形態によるデバイスの少なくとも部分的に透明な部分を概略的に例示した図である。
【
図4】本発明の1つの例示的実施形態によるデバイスの高感度要素を概略的に例示した図である。
【
図5】本発明の1つの例示的実施形態によるデバイスの別の高感度要素を概略的に例示した図である。
【
図6】本発明の1つの例示的実施形態によるさらに別の高感度要素を概略的に例示した図である。
【
図7】本発明の1つの例示的実施形態による基準要素および高感度要素を再び概略的に例示した図である。
【
図8】本発明の1つの例示的実施形態による反射要素を備える観察手段を概略的に例示した図である。
【
図9】本発明の1つの例示的実施形態による反射要素を備える他の観察手段を概略的に例示した図である。
【
図10】本発明の1つの例示的実施形態による観察手段を隠すための手段を概略的に例示した図である。
【
図11】本発明の1つの例示的実施形態による観察手段を隠すための他の手段を概略的に例示した図である。
【
図12】本発明の別の例示的実施形態によるデバイスを概略的に例示した図である。
【
図13】本発明の別の例示的実施形態によるデバイスを概略的に例示した図である。
【
図14】本発明の別の例示的実施形態によるデバイスの上面図である。
【
図17】本発明の1つの例示的実施形態によるシステムを概略的に例示した図である。
【
図18A】本発明の1つの例示的実施形態による方法のステップのフローチャートである。
【
図18B】本発明の別の例示的実施形態による方法のステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図の全てにおいて、類似の要素には同一の参照記号がついている。
【0024】
一般的な説明
図1から
図16に関して、粉末貯蔵デバイスが記載されている。粉末貯蔵デバイスは、付加製造方法でまたは固結および焼結製造方法で使用されることが意図される粉末貯蔵デバイスであることが可能である。デバイスは、例えば粉末2および空気4を入れるように適合された筐体1を備える。デバイスは、高感度要素3の少なくとも1つの光学特性が筐体の内側の空気によって決まるような筐体の内側に配置された少なくとも1つの高感度要素3を備える。デバイスは、少なくとも1つの少なくとも部分的に透明な観察部分5を備える観察手段を備え、観察手段が、筐体の外側から高感度要素の光学特性を観察することを可能にする。
【0025】
したがって、例えば粉末の備蓄を受け取るように適合された、筐体の内部空気の品質の、例えば測定などの、例えば評価などの、観察を効果的に実行することが可能である。したがって、例えば貯蔵粉末などの、筐体に貯蔵された要素の品質を間接的に評価することが可能である。
【0026】
このようなデバイスには、コストの点で利点がある。実際には、筐体の内側の粉末もしくは空気を測定するために同じ機能を有しデバイスに統合されたセンサのコスト、または粉末もしくは空気抽出を伴う測定システムに比べて、低減された単価指標を実現することを可能にする。このようなデバイスは、再充電されなければならないかさばるバッテリ、またはかさばる追加の電気設備を統合することなく、実現されることが可能であり、これにより、維持コストおよび人間工学的設置面積を抑える。
【0027】
このようなデバイスには、堅牢性の利点もある。このようなデバイスは、多くの専用アクティブ構成要素の使用を要求せず、したがって、無線周波数などの擾乱への、測定に関連付けられたデバイス部分の感度を制限する。
【0028】
このようなデバイスには、内因性の安全性の利点もある。筐体の内部容積は、特に不活性化していない場合、空気中に浮遊している可燃性粒子の存在に関する爆発リスクをもたらすことがある。しかし、筐体の内側のアクティブ構成要素の制限を通じて、および粉末貯蔵筐体へのエネルギー入力の量および発生の制限を通じて、デバイスは、爆発をトリガするリスクを抑える。さらに、デバイスは、外部環境へのナノメートルおよびマイクロメートル粒子の発散を阻止し、したがって、健康および爆発リスクを抑える。特に、例えばポンプを用いた空気のサンプリングと違って、既に浮遊しているはずの粒子を流入させるリスクはない。さらに、このようなデバイスは、酸化性空気との貯蔵粉末の接触を制限すること、したがって、粉末の冶金学的特性の爆発および劣化のリスクを抑えること、ならびに/または、湿った空気との貯蔵粉末の接触を制限すること、したがって、流動性の低減のリスクを抑えることを可能にする。特に、筐体の空気への移動可能なサンプリング・メンバの導入と違って、管理されるべき外部空気による内部空気の汚染のリスクは制限される。このようなデバイスは、例えば金属粉末などの粉末への操作者の露出を制限または低減させることを可能にする。デバイスはさらに、エネルギーの点火を引き起こし得るエネルギーとの粉末の接触を制限することを可能にする。特に、センサが強い熱を放射する、例えば湿度用の露点センサ・タイプまたはジルコニア酸素センサの、筐体への永久探針の導入と違って、著しいエネルギー入力が回避され、浮遊粉末を直接的に点火するリスク、または粉末層を間接的に悪化させるリスクが制限される。
【0029】
このようなデバイスには、人間工学的利点もある。実際には、例えば筐体上の、特にデバイスの容器といった、このような配列のデバイス上の設置面積は、例えば内部センサと駆動力およびバッテリ電力供給ボックスとを組み合わせた一部のデバイスに比べて、低減される。デバイスの大部分は、したがって、適宜低減されることが可能であり、デバイスは、例えばより容易に輸送可能になることが可能である。したがって、大部分を制限することが可能である。特に、非常に縦長のシリンダの形状を有するセンサなど、特定の非常にかさばるセンサを使用するのを回避することが可能である。このようなデバイスはさらに、より優れた人間工学を備え、かつ/または、取扱いおよび/もしくは操作の容易さを有していることがある。特に、筐体に置かれることになる要素を制限することによって、バルブなどのデバイスの要素にアクセスすること、または、デバイスの下にもしくはデバイスを通じて滑り込まされなければならないフォークリフトのフォークなどの置換え手段にデバイスを接続することが容易になる。
【0030】
したがって、これらの量の検証を可能にする、例えば監視される圧力および/または酸素含有量および/または湿度を伴う、最適な、例えば不活性空気内にこれを維持することによって、例えば付加製造用の、例えば金属粉末などの、粉末の量を維持することが可能である。デバイスは、付加製造用の粉末貯蔵デバイスであることが可能であり、デバイスは、付加製造方法で貯蔵された粉末を使用することを目的として貯蔵粉末を維持するように適合されることが可能である。
【0031】
デバイスは、例えば、少なくとも2つの高感度要素に関する、筐体の内側の空気に応じた光学特性の間で、光学特性が異なるように、例えば筐体の内側の空気の量の特性に応じて、高感度要素3毎に高感度要素3の少なくとも1つの光学特性が筐体の内側の空気によって決まるような筐体1の内側に配置されたいくつかの高感度要素3を備えることが可能である。高感度要素3のうちのいくつかは、例えば同じ観察部分5を通じて観察されることが可能であり、および/または、高感度要素3のうちのいくつかの光学特性は、例えば同じ観察部分5を通じて観察されることが可能である。デバイスは、例えば別個の観察部分5を介した別個の高感度要素の光学特性などの、例えば筐体1の外側から高感度要素の光学特性を観察することを可能にする観察手段などの、例えば少なくとも1つまたはそれぞれなど、いくつかの少なくとも部分的に透明な観察部分5を備える観察手段を備えることが可能である。
【0032】
システム
図17を参照すると、例えばこのような第1のデバイス702Aおよび/またはこのような第2のデバイス702Bおよび/またはこのような第3のデバイス702Cなどの、例えばいくつかのこのようなデバイスなどの、少なくともこのようなデバイスを備えるシステム70が記載されている。
【0033】
システム70は、例えば選択的レーザ溶融(レーザ・ビーム溶融)を有する、例えば金属付加製造用のシステムなどの、例えば貯蔵粉末からの付加製造用のシステムなどの、付加製造または固結および焼結製造システムであることが可能である。
【0034】
デバイス702Aおよび/または702Bおよび/または702Cは、例えば重み添加サブアセンブリなどの、添加サブアセンブリ701、および/または、例えばねじ技術などの、例えば連続的な技術を伴う、粉末混合サブアセンブリと、機械的に協働するように適合されることが可能である。デバイス、またはデバイスのうちの1つもしくはいくつかは、例えば混合されるべき粉末を添加および/もしくは混合サブアセンブリ701に放出するように適合され、ならびに/または、例えば添加および/もしくは混合サブアセンブリから誘導された添加および/もしくは混合粉末を収集するように適合される。
【0035】
システム70は、第1の粉末と第2の粉末とを混合するためのアセンブリ700を備えることが可能である。混合アセンブリ700は、連続的な混合アセンブリであることが可能である。
【0036】
「連続的」によって、例えば粉末の全てが同時に混合されるバッチ混合とは対照的に、デバイスが粉末の流れと共に連続的に動作することが表される。
【0037】
混合アセンブリ700は、粉末添加および/または混合サブアセンブリ701を備えることが可能である。サブアセンブリ701は、第1の粉末用の第1の添加器703Aを備えることが可能である。第1の添加器703Aは、連続添加器であることが可能である。サブアセンブリ701は、第2の粉末用の第2の添加器703Bを備えることが可能である。第2の添加器703Bは、連続添加器であることが可能である。
【0038】
サブアセンブリ701は、混合器704を備えることが可能である。混合器704は、混合粉末の連続的な流れを提供するように、第1の添加器703Aによって添加された第1の粉末と、第2の添加器703Bによって添加された第2の粉末とを混合するように配列されることが可能である。流れは、例えば第1の添加器703Aおよび第2の添加器703Bに応じた、決定済みの比率に応じて提供されることが可能である。
【0039】
サブアセンブリ701は、混合粉末のわずかな流れを取るように適合されたサンプリング器705を備えることが可能である。サンプリング器705は、例えば取外し可能サンプル・コンテナなどの、サンプル・コンテナ706を備えることが可能である。サンプリング器705は、コンテナ706に取られる粉末の量または各量を放出するように適合されることが可能である。したがって、取られた粉末の特性の分析をその後実行することが可能である。
【0040】
混合アセンブリ700は、これらを外部空気汚染からより容易に保護することによって、操作者を粉末への露出からより容易に保護することによって、粉末粒子の浮遊による爆発性空気の可能性のある形成に関するリスクをより容易に阻止することによって、および、特にその生産中に混合された粉末のサンプリングによって動作の追跡可能性を可能にすることによって、最終的な製品において、混合された粉末の、例えば質量比などの、割合の比率を混合動作の全体を通じて満たしつつ、2つの粉末の同種の混合、すなわち最終的な混合製品における密度による、構成による、または粒子サイズによる分離のないまたは分離が限定的な混合を生み出すことを可能にする。
【0041】
混合アセンブリ700は、したがって、添加混合器を形成することが可能である。
【0042】
混合アセンブリ700は、第1の粉末および/または第2の粉末および/または混合粉末を貯蔵するように適合されることが可能である。デバイスは、第1の粉末を貯蔵するための第1のデバイス702Aをさらに含むことが可能であり、第1のデバイス702Aは、第1の粉末用の容器を形成し、第1のデバイス702Aは、第1の粉末を貯蔵するように、および/または、例えば重力によって、第1の粉末を第1の添加器703Aに連続的に提供するように配列される。第1のデバイス702Aは、第1の粉末を貯蔵することが可能である。第1の粉末は、新しい粉末であることが可能である。
【0043】
混合アセンブリ700は、第2の粉末を貯蔵するための第2のデバイス702Bを備えることが可能であり、第2のデバイス702Bは、第2の粉末用の容器を形成し、第2のデバイス702Bは、第2の粉末を貯蔵するように、および/または、例えば重力によって、第2の粉末を第2の添加器703Bに連続的に提供するように配列される。第2のデバイス702Bは、第2の粉末を貯蔵することが可能である。第2の粉末は、リサイクル済みの粉末であることが可能である。
【0044】
混合アセンブリ700は、混合粉末を貯蔵するための第3のデバイス702Cを備えることが可能であり、第3のデバイス702Cは、混合粉末用の容器を形成し、第3のデバイス702Cは、混合粉末の流れを受け取るように配列される。第3のデバイス702Cは、混合器704から誘導された混合粉末を、例えば重力によって、連続的に受け取るように配列されることが可能である。第3のデバイス702Cは、混合粉末を貯蔵することが可能である。
【0045】
システム70は、下記に記載のように、測定手段7を備えることが可能であり、測定手段7は、システム70のデバイスに共通である。
【0046】
システム70は、1つまたはいくつかの製造機械710を備えることが可能である。製造機械710は、例えば1つまたはいくつかの付加製造または固結および焼結製造機械である。製造機械710は、例えば金属粉末の選択的レーザ溶融を伴う1つまたはいくつかの機械などの、金属粉末を使用した1つもしくはいくつかの機械でもよく、またはこれらを備えてもよい。
【0047】
システム70は、例えば製造機械710の上流に、1つまたはいくつかの粉末濾し器(図示せず)を備えることが可能である。混合アセンブリ70は、例えば製造機械710の下流ならびに/またはデバイス702Aおよび702Bのうちの少なくとも1つの上流に、粉末濾し器または粉末濾し器のうちの1つを備えることが可能である。
【0048】
システム70からのまたは内の粉末の移送は、例えば1つもしくはいくつかの粉末運搬器などの、例えば1つもしくはいくつかの粉末運搬ユニットなどの、1つもしくはいくつかの粉末運搬手段によって、または重力によって実行されることが可能である。
【0049】
システム70内の粉末の移送は、システム70の粉末の備蓄(図示せず)から、および/または濾し器(図示せず)から、および/または製造機械710から、デバイス702Aおよび702Bのうちの1つへの移送を含むことが可能である。システム70内の粉末の移送は、デバイス702Cから製造機械710への移送を含むことが可能である。システム70内の粉末の移送は、デバイス702Aおよび702Bのうちの少なくとも1つからサブアセンブリ701への移送を含むことが可能である。システム70内の粉末の移送は、サブアセンブリ701からデバイス702Cへの移送を含むことが可能である。
【0050】
デバイス702Aおよび/または702Bおよび/または702Cは、特に重力による粉末の移送を可能にするためといった、システム70内の粉末の輸送を可能にするために、システム70内で移動可能であることが可能である。デバイス702Cは、例えば、サブアセンブリ701からデバイス702Cへの重力による粉末の放出を可能にするサブアセンブリ701より下の第1の位置と、デバイス702Cから製造機械710への重力による粉末の放出を可能にする製造機械710より上の第2の位置との間で移動可能であるまたは移動される。デバイス702Aおよび/または702Bは、前記粉末貯蔵器(図示せず)からデバイス702Aおよび/または702Bへの重力による粉末放出を可能にする粉末貯蔵器(図示せず)より下の第1の位置と、デバイス702Aおよび/または702Bからサブアセンブリ701への重力による粉末の放出を可能にするサブアセンブリ701より上の第2の位置との間で移動可能であることまたは移動されることが可能である。デバイス702Aおよび/または702Bおよび/または702Cは、例えばフォークリフトによって、移動可能であることまたは移動されることが可能である。
【0051】
筐体
デバイスは、例えば容器を形成する筐体1などの、粉末容器を備えることが可能である。
【0052】
筐体1は、本体8を備えることが可能である。本体8は、側壁801を備えることが可能である。筐体1は、例えば粉末2がその上に載るように適合された、例えば底部を備える下部802を備えることが可能である。本体は、例えば粉末2を受け取ることなど、粉末2を受け取るように適合されることが可能である。本体8は、例えば、側壁801および下部802が1つのピースに形成されるか、または例えば別々の様式で、例えば機械的協働によって、互いに取り付けられた2つの別個の部分を形成するような、下部802を備えることが可能である。例えば本体8などの筐体1は、例えば側壁801を形成する円筒形部分および/または下部802を形成する円錐形部分などの、例えば円錐形部分の上に円筒形部分が配置された、例えば円筒円錐形タンクなどの、例えば円筒形部分および/または円錐形部分を備えるタンクなどの、タンクを備えることまたはタンクから形成されることが可能である。
【0053】
「下(lower)」または「上(upper)」によって、デバイスもしくは筐体1、またはシステムのいずれかの要素が使用の位置にあるときの実験室基準フレーム内の底部の方または頂部の方が意図され、および/あるいは、重力によって定義された方向もしくは粉末が貯蔵される側、または重力とは逆の方向もしくは粉末2が貯蔵される側とは逆の方向が意図される。
【0054】
「下(below)」または「上(above)」によって、デバイスもしくは筐体1、またはシステムのいずれかの要素が使用の位置にあるときの実験室基準フレーム内の底部の方または頂部の方が意図され、および/あるいは、重力によって定義された方向もしくは粉末が貯蔵される側、または重力とは逆の方向もしくは粉末2が貯蔵される側とは逆の方向が意図される。
【0055】
筐体1は、上部9を備えることが可能である。筐体1は、1つのピースでも、またはいくつかの別々の部品の機械的協働から生じてもよい。上部9および本体8は、1つのピースに形成されるか、または例えば別々の様式で、例えば機械的協働によって、互いに取り付けられた2つの別個の部分を形成することが可能である。したがって、
図2に例示されたように、上部9は、カバーを備えることが可能である。本体8および上部9は、例えば1つまたはいくつかの密封材10によって、例えば密封されたジョイントによって、密封された様式で、互いに、例えば別々の様式で、例えば取り付けられるなど、接続されることが可能であり、密封材は、例えばカバーによって、例えば上部9によって押しつぶされるように配列される。
【0056】
筐体は、筐体の壁を備えることが可能であり、筐体の壁は、例えば側壁801および/または下部802および/または上部9など、本体8を形成することが可能である。
【0057】
本体8または上部9には、例えば下記に記載のような窓などの、例えば観察部分5を載せることまたは受けることなど、観察部分5が提供されることが可能である。例えば窓などの観察部分5は、例えば本体8または上部などの、筐体の残りの部分に取外し可能なようにマウントされることが可能である。観察部分5は、例えば実質的に上向きに向けられた、例えばカバーの上面などの、例えばカバーなどの、例えば上部9にマウントされる。
図3に例示されたように、観察部分5は、例えば筐体などの、例えばデバイスの取外し可能なサポート物11によって、例えば本体8または上部9などの、筐体1の残りの部分に取外し可能なように取り付けられることが可能であり、観察部分5は、取外し可能なサポート物11に固定されている。観察部分5は、例えば筐体1の補助要素にねじ留めされるように適合された金環によって、例えばねじ留めすることによって、例えば本体8または上部9などの、筐体1の残りの部分に取外し可能なように取り付けられることが可能であり、金環は、例えば金環の内側に向けられた金環の1つの面のレベルにある、例えば細線を備え、補助要素は、例えば補助要素の外側に向けられた補助要素の1つの面のレベルにある、補助の細線を備える。取外し可能なサポート物11は、金環を備えることが可能である。
【0058】
観察部分5は、取外し可能なサポート物11に滑り込まされるかまたは押し付けられることが可能である。観察部分5、取外し可能なサポート物11、および、筐体の補助要素は、例えばBene Inox(登録商標)によって参照番号62426の下で市販されているはんだ付け窓に対応する。代替として、観察部分5は、例えば取外し不能な様式で、筐体に直接的に押し付けられることが可能であるか、または観察部分5は、傾いたカバーにマウントされることが可能である。
【0059】
同様に、本体8または上部9には、例えば下記に記載のような第2の窓などの、例えば第2の観察部分5’を載せることまたは受けることなど、第2の観察部分5’が提供されることが可能である。例えば第2の窓などの第2の観察部分5’は、例えば本体8または上部などの、筐体の残りの部分に取外し可能なようにマウントされることが可能である。第2の観察部分5’は、例えば実質的に上向きに向けられた、例えばカバーの上部などの、例えばカバーなどの、例えば上部9にマウントされる。第2の観察部分5’は、例えば筐体1などの、例えばデバイスの第2の取外し可能なサポート物11’によって、例えば本体8または上部9などの、筐体1の残りの部分に取外し可能なように取り付けられることが可能であり、第2の観察部分5’は、第2の取外し可能なサポート物11’に固定されている。第2の観察部分5’は、例えば筐体1の第2の補助要素にねじ留めされるように適合された第2の金環によって、例えばねじ留めすることによって、例えば本体8または上部9などの、筐体1の残りの部分に取外し可能なように取り付けられることが可能であり、第2の金環は、例えば金環の内側に向けられた第2の金環の第2の面のレベルにある、例えば細線を備え、第2の補助要素は、例えば第2の補助要素の外側に向けられた第2の補助要素の第2の面のレベルにある、補助の細線を備える。第2の取外し可能なサポート物11’は、第2の金環を備えることが可能である。
【0060】
第2の観察部分5’は、第2の取外し可能なサポート物11’に滑り込まされるかまたは押し付けられることが可能である。第2の観察部分5’、第2の取外し可能なサポート物11’、および、筐体の第2の補助要素は、例えばBene Inox(登録商標)によって参照番号62426の下で市販されているはんだ付け窓に対応する。代替として、第2の観察部分5’は、例えば取外し不能な様式で、筐体1に直接的に押し付けられることが可能であるか、または第2の観察部分5’は、傾いたカバーにマウントされることが可能である。
【0061】
筐体1は、例えば粉末2を含む。筐体1の内側の空気は、粉末2が沈められた空気であることが可能である。筐体1の内側の空気は、例えば筐体1によって囲まれた大量のガスなどの内部空気を表す。筐体の内側の空気は、内部空気とみなされることが可能である。例えば筐体1などのデバイスは、密封された様式で、例えば粉末を収容することおよび内部空気を入れることが意図される、内部容積の境界を定めることが可能である。内部容積は、例えば筐体1の内側になるべき領域の一部分として定義されることが可能である。「筐体の内側の空気」によって、例えば粉末によって占有されていない内部容積の一部分などの、例えば筐体の内側の気体層が意図され、気体層は、ガスまたはガスの混合物を含む。筐体の内側の空気は、例えば湿度または酸素含有量などの、1つまたはいくつかのパラメータを有してもよい。
【0062】
筐体1の内部容積は、例えば約38Lなどの、例えば35Lから45Lまでなどの、例えば20Lから50Lまでなどの、10Lから100Lまでを占めることが可能である。貯蔵粉末2の最大容積は、例えば約30Lなどの、例えば28Lから34Lまでなどの、例えば16Lから40Lまでなどの、8Lから80Lまでを占めることが可能である。
【0063】
デバイスは、例えば筐体1および/または取外し可能な延長部分38に接続された部分をそれぞれ備える、例えば1つまたはいくつかの脚部37などの、筐体1をサポートするための手段37を備えることが可能である。
【0064】
筐体1および/または本体8および/または上部9は不透明でもよい。筐体1および/または本体8および/または上部9は、例えば不透明な材料などの、金属材料を備えることが可能である。
【0065】
接続および支持要素
図5、
図6、および
図13によって例示されているように、高感度要素3は、例えば1つまたはいくつかの接続部品によって、本体8および/または上部9に、例えば固定された様式で、接続されることが可能である。高感度要素3は、粉末2に落ちないように、または観察手段によって可能にされた視野から消え去らないように、本体8および/または上部9に、例えば取り付けられることなどの、固定された様式で接続されることが可能である。高感度要素3は特に、必要であれば置き換えられることが可能なように、取外し可能な様式で接続されることが可能である。
【0066】
デバイスは、高感度要素3が観察部分から離れて配置されるような、高感度要素3のまたは高感度要素3のうちの1つの、例えば支持部品などの支持要素12を備えることが可能であり、高感度要素3は支持要素12に接して配置される。したがって、観察される光学特性が、内部空気の特性の変更にいっそう反応するように、および可能な限り内部容積全体を表すように、例えばガス再注入またはガス漏れの場合に、空気がより良くかき混ぜられるかつ/またはより素早く均質にされるエリアに高感度要素3を置くことが可能である。その上、したがって、例えば光学特性が空気との接触および交換の最大表面にわたって観察されることが可能であるように、高感度要素3と筐体の内側の空気との間の交換表面を増加させることが可能である。高感度要素3は、下記に記載のように、観察部分5または反射要素16の方を向いて配置されることが可能である。
【0067】
支持要素12は、例えば本体8および/または上部9などの、筐体1に固定されることが可能である。
【0068】
支持要素12は、本体8もしくは上部9に機械的に取り付けられるように適合された接続セクション、および/または、高感度要素3が接して配置された支持セクションを備えることが可能である。接続セクションおよび支持セクションは、例えば支持要素に「L」の形を与えることなど、例えば角度を形成するように、例えば固定された様式で互いに接続されることが可能である。
【0069】
デバイスは、支持要素12上に高感度要素3を保持するための手段を備えることが可能である。保持手段は、例えば1つもしくはいくつかのコーナ・ピース、および/または1つもしくはいくつかの留め金、および/または1つもしくはいくつかの粘着物質などの、支持要素12に固定された1つまたはいくつかの要素を備えることが可能である。
【0070】
例えば固定された要素などの、例えば保持手段などのデバイスは、
図6および
図13に例示されたように、支持要素上に高感度要素3を保持するように配列された伸縮要素13をさらに備えることが可能であり、伸縮要素13は、下記に記載のように、例えば観察部分5をもしくは反射要素16を支持し、および/または伸縮要素13は、例えば高感度要素3を支持し、高感度要素はさらに、例えば支持要素12を支持する。これは、例えばねじ留めすることによって、例えば本体8または上部9などの、筐体1の残りの部分に観察部分5が取外し可能なように取り付けられたケースで特に有利である。伸縮要素13は、例えば圧縮ばねなどの、ばねであることが可能である。例えば本体8または上部9などの、筐体1の残りの部分への、例えば窓などの、例えば観察部分5のねじ留めなどの、取り付けは、ばねの圧縮、および支持要素12への高感度要素3の保持を確実にすることが可能である。この構成は、高感度要素3の保持と、筐体1の残りの部分への観察部分5の、例えば締め付けなどの、適合された取り付けとの両方が、密封を確実にすることを可能にする。このような伸縮要素13の使用は、観察部分5と高感度要素3との間に堅いくさびを使用して支持要素12を押し付けることに比べて、特に有利である。実際には、くさびが長すぎる場合、例えば製造または拡大耐性により、窓を最大限にねじ留めできないというリスク、およびしたがって、この場所に不十分な密封を有するというリスクがある。伸縮要素13を用いると、支持要素12に高感度要素3を適切に押し付けつつ、所望のレベルで締め付けを止めることが可能であり、伸縮要素は、失われたまたは過剰な長さを補償する。
【0071】
観察手段
少なくとも部分的に透明な観察部分
例えば観察手段などのデバイスは、穴を備えることが可能である。
【0072】
穴は、例えば密封された様式で、例えばオリフィスなどの、閉じられた開口部を備えることが可能である。開口部は、筐体1の壁に作られた通り抜け可能な開口部であることが可能である。観察部分5は、開口部のレベルに少なくとも部分的に広がることが可能である。観察部分は、開口部の密封された閉鎖に関与することが可能である。代替として、観察部分5は、例えば筐体1の壁が観察部分5の場所で筐体1の壁の厚さ全体にわたって少なくとも部分的に透明であるように、筐体1の壁を伴う1つのピースで形成されることが可能である。
【0073】
観察部分5は、窓を備えることが可能である。観察部分5は、例えばパイレックス・タイプ・ガラス(登録商標)などの、例えばサファイア・ガラスなどの、例えばクリスタル・ガラスなどの、例えばガラスを備えるかまたはガラスから形成されることが可能である。観察部分5は、例えば測定手段7によっておよび/または個人の目によって、例えば下記に記載のような1つまたはいくつかの反射要素によって、直接的にまたは1つもしくはいくつかの他の部分を通じて、例えば高感度要素の光学特性などの、筐体の内部および/または高感度要素3の観察を可能にし、個人は、例えば操作者および/または観察者である。筐体1の外側からの観察は、例えば観察部分5を通り抜けるなど、観察部分5を通り抜ける光路に従うことが可能である。デバイスは、例えば窓を通るなど、観察部分5を通じた高感度要素の光学特性の観察を可能にする。
【0074】
粉末の、例えば穴および/または窓などの、特に観察部分5といった観察手段の設置面積は低減される。
【0075】
観察部分5は、内面および/または外面を備えることが可能である。内面は、例えば筐体1の外部を高感度要素に接続し観察部分を通り抜ける直接光の経路上の高感度要素3と外面との間にある。内面は、筐体の内側に向けられることおよび/または筐体の内側の空気と接触していることが可能である。外面は、筐体の外側に向けられることおよび/または周囲の空気と接触しているかもしくは筐体の外側にあることが可能である。少なくとも部分的に透明な観察部分5は、例えばその厚さ全体にわたる、例えば内面と外面との間の光路に沿って、透明または部分的に透明であることが可能である。
【0076】
設置面積は、高感度要素3の可視化のための、例えば穴および/または窓などの観察部分5が、筐体1の内側に貯蔵された粉末2の筐体1の外側からの観察を可能にするように適合された、例えば穴および/または窓などの観察部分5をさらに形成することが可能なので、いっそう低減されることが可能である。粉末の、例えば直接の可視化など、可視化のこの追加の可能性は、例えば粉末の明らかな流動性および充填の品質を監視するために、望まれることがある。代替または追加として、下記に記載のように、第2の粉末観察部分が提供されることが可能である。
【0077】
「少なくとも部分的に透明な部分」によって、例えば400nmから800nmに広がる可視光帯域などの、例えば関心のある光波長の帯域で、透過率≧85%であることが意図される。
【0078】
第2の観察部分
観察手段は、筐体1の内側に貯蔵された粉末2の筐体1の外側からの観察を可能にするように適合された、第1の観察部分5とは別個の、第2の少なくとも部分的に透明な観察部分5’を備えることが可能である。
【0079】
例えば観察手段などのデバイスは、第2の穴を備えることが可能である。
【0080】
第2の穴は、例えば密封された様式で、例えば閉じられた、例えば第2のオリフィスなどの、第2の開口部を備えることが可能である。第2の開口部は、筐体1の壁に作られた通り抜け可能な開口部であることが可能である。第2の観察部分5’は、第2の開口部のレベルに少なくとも部分的に広がることが可能である。第2の観察部分は、第2の開口部の密封された閉鎖に関与することが可能である。代替として、第2の観察部分5’は、例えば筐体1の壁が観察部分5’の場所で筐体1の壁の厚さ全体にわたって少なくとも部分的に透明であるように、筐体1の壁を伴う1つのピースで形成されることが可能である。
【0081】
第2の観察部分5’は、第2の窓を備えることが可能である。第2の観察部分5’は、例えばパイレックス・タイプ・ガラス(登録商標)などの、例えばサファイア・ガラスなどの、例えばクリスタル・ガラスなどの、例えばガラスを備えるかまたはガラスから形成されることが可能である。第2の観察部分5’は、例えば測定手段7によってならびに/または例えば操作者および/もしくは観察者などの個人の目によって、例えば下記に記載のような1つまたはいくつかの反射要素によって、直接的にまたは1つもしくはいくつかの他の部分を通じて、筐体の内部および/または粉末2の観察を可能にする。
【0082】
第2の観察部分5’は、第2の内面および/または第2の外面を備えることが可能である。第2の内面は、例えば筐体の外部を粉末2に接続し第2の観察部分を通り抜ける直接光の経路上の粉末2と第2の外面との間にある。第2の内面は、筐体の内側に向けられることおよび/または筐体の内側の空気と接触していることが可能である。第2の外面は、筐体の外側に向けられることおよび/または周囲の空気と接触しているかまたは筐体の外側にあることが可能である。第2の少なくとも部分的に透明な観察部分5’は、例えばその厚さ全体にわたる、例えば内面と外面との間の光路に沿って、透明または部分的に透明であることが可能である。
【0083】
反射要素
図8および
図9に例示されたように、観察手段は、例えばいくつかのこのような反射要素16などの、例えば鏡などの、例えば反射器などの、少なくとも1つの少なくとも部分的に反射性の反射要素16をさらに含むことが可能である。反射要素は、高感度要素3からの観察部分5の中間の上流または下流を伴わない直接光路ではなく、高感度要素3の観察のために間接光路15を確立することを可能にする。反射要素16のうちの少なくとも1つは、
図8に例示されたように、筐体1の内側に配置されること、およびしたがって、高感度要素3から観察部分の上流にあることが可能である。代替または追加として、反射要素16のうちの少なくとも1つは、
図9に例示されたように、筐体1の外側に配置されること、およびしたがって、高感度要素3から観察部分の下流にあることが可能である。
【0084】
「所与の部分から上流」または「所与の部分から下流」によって、例えば高感度要素3または測定手段7から、発生源であると考えられる所与の部分から誘導された光子の流れの伝搬の方向に対して、すなわち、発生源であると考えられる部分からの光路に対して、上流または下流が意図される。
【0085】
反射要素16は、筐体1に取り付けられることが可能である。
【0086】
同様に、例えば観察手段などのデバイスは、例えばいくつかのこのような第2の反射要素などの、例えば鏡などの、例えば反射器などの、少なくとも1つの第2の少なくとも部分的に反射性の反射要素をさらに備えることが可能である。第2の反射要素は、粉末2からの第2の観察部分5’の中間の上流または下流を伴わない直接光路ではなく、粉末2の観察のために間接光路を確立することを可能にする。第2の反射要素のうちの少なくとも1つは、筐体1の内側に配置されること、およびしたがって、粉末2から第2の観察部分の上流にあることが可能である。代替または追加として、第2の反射要素のうちの少なくとも1つは、筐体1の外側に配置されること、およびしたがって、粉末2から第2の観察部分の下流にあることが可能である。第2の反射要素は、筐体1に取り付けられることが可能である。第2の反射要素は、高感度要素3を観察するための反射要素16とは別個のものであることが可能であるか、または代替として、第2の反射要素は、高感度要素3を観察するための反射要素16によって形成されることが可能であり、光路は、別個の軌道を辿りつつ、同じ反射要素を経て、観察部分5からおよび観察部分5’からやって来る。
【0087】
高感度要素
高感度要素の一般的な説明
高感度要素3は、受動素子であることが可能である。「受動」によって、いくつかの条件をチェックする要素が意図される。第1の条件は、高感度要素3が、これ自体の内部にエネルギー源を備えないことである。第2の条件は、光学特性が、高感度要素3にエネルギーを提供することを要求しない観察によって測定、推定、もしくは観察されることが可能なこと、または、光学特性の測定、推定、もしくは観察を可能にする観察に必要なエネルギー供給が高感度要素3の外部およびデバイスの外部のエネルギー源によって、ならびに高感度要素3とエネルギー源との間の機械的協働もしくは機械的連続性を要求せずに、実行されるだけである。受動素子は、したがって、例えば光または無線周波数の刺激によって、接触せずに電力供給されることが可能である。第3の条件は、高感度要素3の動作、すなわち、光学特性の変更、維持、および発現が、可能な外部エネルギー源から受け取られたエネルギーの、内部空気4の方への移送を要求しないことである。例えば、高感度要素3は、これを探索するためにエネルギーを内部空気のガスに戻すことも、除去湿度探針(purging humidity probe)がこれを行うはずなので、受け取られたエネルギーを使用して、吸収されたガスから脱着することも行わない。
【0088】
高感度要素3が、例えば外部光源によって観察を可能にするだけの、受動素子であるという事実は、筐体2内の電気的または無線周波数擾乱を回避することを可能にする。少なくとも1つの高感度要素3のうちの少なくとも1つの光学特性は、例えば肉眼でおよび/または自然照明の下で観察されることが単に可能であることによって、特定の方式で刺激される必要なく観察可能であることが可能である。少なくとも1つの高感度要素3のうちの少なくとも1つの光学特性は、観察されるために、例えば下記に記載のような測定手段7などの、例えば刺激要素などの、放射手段によって提供される刺激を要求してもよい。同じ測定手段7は、例えばいくつかの容器などの、いくつかのデバイスのために使用されることが可能であり、容器の数に関するコストを低減させる。このようなデバイスには、内因性の安全性の利点がある。内部高感度要素の、ことによると筐体の外側の、観察に必要なエネルギー源を制限することまたはなくすことによって、本発明は、爆発をトリガするリスクを阻止または低減させる。
【0089】
光学特性は、高感度要素3および/または粉末2が沈められた、例えば空気の品質などの、例えば筐体1の内側の空気4の単一のパラメータなどの、筐体1の内側の空気4の1つまたはいくつかのパラメータによって決まることがある。パラメータは、例えば、筐体1の内側の空気4の絶対湿度および/もしくは相対湿度などの筐体1の内側の空気4の湿度、ならびに/または筐体1の内側の空気4の酸素含有量を含むかまたはこれらであることが可能である。代替または追加として、パラメータは、筐体1の内側の空気4の温度を含むか、または筐体1の内側の空気4の温度であることが可能であり、高感度要素3は、したがって、例えば筐体1の外側の空気の圧力に対する筐体1の内側の空気4の絶対圧力または相対圧力などの、筐体1の内側の空気4の1つまたはいくつかの熱変色インジケータおよび/または圧力を含むことが可能であり、高感度要素3は、したがって、筐体1の内側の空気の1つまたはいくつかの気圧変色(barochromic)および/またはpHインジケータを含むことが可能であり、高感度要素3は、したがって、例えばpH紙を備えることが可能である。「相対湿度」によって、温度および圧力条件を考慮した、ここでは筐体の内側の空気である、空気が含み得る最大量に対する、空気に含まれる水の量の比が意図される。「絶対湿度」によって、ここでは筐体の内側の空気である、空気の水蒸気含有量が意図される。
【0090】
高感度要素3の光学特性は、例えば、色の陰影などの色、色調、および/または、例えば蛍光もしくはリン光などのルミネッセンスなどを含むことが可能である。
【0091】
例えば、光学特性は、例えばパラメータの値が閾値を超えたときに、例えば可逆的に、または連続的に、変更するように適合される。
【0092】
例えば、光学特性は、パラメータの値が値の連続的な範囲の中で発展するときに、変化するように、または変化への励起に応じた発展のその動態に、適合される。値のこの範囲は、0.01%から3%までの間、または0.002%から21%までの間、または0.002%から10%までの間、または0.03%から100%までの間に含まれる酸素含有値の範囲であることが可能である。値のこの範囲は、体積で0.01%から3%までの間、または体積で0.002%から21%までの間、または体積で0.002%から10%までの間、または体積で0.03%から100%までの間に含まれる酸素含有値の範囲であることが可能である。
【0093】
例えば、光学特性は、例えば観察手段を通じて、例えば蛍光動態などの、例えばルミネッセンス動態などの、例えば下記に記載のような測定手段7などの、例えば観察手段を介して提供された、例えば強度および/または周波数および/または持続時間で較正されるなど、例えば較正された、デバイスの外部の、例えば光学的励起などの、例えば励起に関する、発展の動態を含むように適合される。
【0094】
光学特性は、例えば色などの、個人によって視覚的に観察可能な光学特性であることが可能である。特にこの技術がデバイスに統合されなければならない場合、データ収集手段の寄与を要求するセンサおよびトランスミッタを使用する技術に比べて、観察のコストがゼロなので、このようなデバイスにはコストの利点がある。
【0095】
高感度要素3または高感度要素3のうちの少なくとも1つは、例えば空気4の酸素含有量などの、パラメータに敏感に反応するリン光体を含むことが可能である。
【0096】
高感度要素3または高感度要素3のうちの少なくとも1つは、色調が、例えば筐体1の内側の空気4の相対湿度などの、筐体の内側の空気4のパラメータに応じて、例えば可逆的に、例えば変更されるなど、例えばパラメータなどの、筐体の内側の空気によって決まる、着色表面を備えることが可能である。着色表面は、典型的には5%、10%、または60%である閾値を、例えば上回るおよび/または下回るなど、超える、例えば周囲の相対湿度などの、例えばパラメータに応じるなど、例えばパラメータの値に応じるなど、筐体1の内側の空気4に応じて色調を変化させる1つまたはいくつかの着色エリアを備えることが可能である。
【0097】
高感度要素3は、検体であることまたは検体を形成することが可能である。
【0098】
パッド
高感度要素3または高感度要素3のうちの少なくとも1つは、パッド3または3Aを備えることが可能である。パッドは、例えば筐体1の内側の空気の酸素含有量などの、パラメータの値に応じて、例えば強度および/または周波数および/または持続時間で、例えば較正された外部の光学的励起などの、励起に反応する、例えば蛍光性などの、例えばルミネッセンスなどの、光学的な、例えば動的性質を有することが可能である。パッドは、PreSens(登録商標)という会社からのPSt3またはPSt6範囲からのパッドであることが可能である。
【0099】
高感度要素3は、したがって、例えば較正された外部の光学的励起に反応して酸素含有量に敏感に反応するルミネッセンスを伴う、リン光体を備えることが可能である。前記リン光体は、例えば観察部分5に貼り付けるためのパッドなどの、パッドの形であることが可能である。
【0100】
パッドは、4mmから20mmまでの間に含まれる直径もしくは主要寸法、および/または0.1mmから1mmまでの間に含まれる厚さを有することが可能である。
【0101】
観察部分に対する高感度要素
例えばパッドを備える高感度要素3または高感度要素3のうちの少なくとも1つは、
図4に例示されたように、観察部分5の内面に対して、例えば透明なシリコーン接着剤などの、例えば透明な接着剤などの、例えば接着剤によって、例えば押し付けられるかつ/または接着されるなど、例えば観察部分5の内面に接するなど、観察部分5に接して配置されることが可能である。したがって、例えば、例えば高感度要素3の光学的反応を呼び起こして観察する、下記に記載のような測定手段7と高感度要素の間など、高感度要素3と測定手段7または個人との間の光路長を最小化させることが可能である。例えば窓などの観察部分5は、例えば、例えばパッド3などの高感度要素3が観察部分5に接して配置される場所で、厚さe≦10mmを有することが可能であり、ならびに/または、例えばパッドなどの高感度要素3は、直径d≧5mm、およびより都合のよいことにd≧10mmを有することが可能である。観察部分5のおよび/または例えばパッドなどの高感度要素3のこのような寸法は、高感度要素3の光学的反応の品質を改善することを可能にする。
【0102】
着色インジケータおよび着色表面
高感度要素3または高感度要素3のうちの少なくとも1つは、1つまたはいくつかの着色インジケータ3C、3Dを備えることが可能であり、各着色インジケータの色調は、例えばパラメータの値が閾値を超えるときに、筐体の内側の空気4のパラメータのうちの1つに応じて、例えば可逆的に、例えば変化する、筐体1の内側の空気によって決まる。パラメータは、例えば筐体1の内側の空気4の相対湿度などの、湿度を含むことが可能であり、および/または、パラメータは、筐体の内側の酸素含有量であるかもしくはこれを含むことが可能である。特に、例えば着色インジケータまたは着色インジケータのうちの1つもしくはいくつかなどの、高感度要素3または高感度要素3のうちの1つもしくはいくつかは、色調が、筐体1の内側の空気のパラメータに応じて、例えば可逆的に、例えば変化するなど、筐体の内側の空気によって決まる、着色表面の一部を備えるかまたは形成することが可能である。着色表面は、したがって、例えば相対湿度などのパラメータが、典型的には5%、10%、または60%の閾値を上回るかまたは下回るかに応じて色調を変化させる、例えば1つまたはいくつかの着色インジケータのうちの1つをそれぞれ形成する、1つまたはいくつかの着色エリアを備えることが可能である。例えば、着色表面は、例えば、周囲の相対湿度が、典型的には5%、10%、または60%の閾値を上回るかまたは下回るかに応じてピンクまたは青の色調を帯びる1つまたはいくつかの着色エリアを含む、例えば参照番号51060HIC125などの、「湿度インジケータ・カード」と市販上呼ばれる、例えばSCSという会社からのコバルト塩化物が装填された1つまたはいくつかの厚紙シートなどの、例えば1つまたはいくつかの着色インジケータのうちの1つをそれぞれ形成する、コバルト塩化物が装填された1つまたはいくつかの要素を備えることが可能である。
【0103】
付加製造用の金属粉末の、例えば維持など、デバイスによるまたはシステムによる貯蔵の特定のフレームワーク内では、例えば着色インジケータおよび/または着色表面などの高感度要素3は、都合のよいことに相対湿度10%以下またはより都合のよいことに相対湿度5%以下、都合のよいことに湿度1%以上の、色調変化閾値を有することが可能である。
【0104】
例えば着色表面を備える、高感度要素3が接して配置された上述のような支持要素12は、観察部分から離れて着色表面が配置されるように配列されることが可能であり、着色表面は、例えば支持要素12に接して配置された高感度要素3の1つの面とは反対側の少なくとも高感度要素3の1つの面上に、広がる。実際には、このような要素3の場合、光学特性が観察されることになる着色表面は、したがって、空気4との接触および交換の最大化された表面と同じ場所を占めることが可能である。
【0105】
着色インジケータは、水変色インジケータおよび/または熱変色インジケータおよび/または気圧変色インジケータおよび/または着色pHインジケータを含むことが可能である。
【0106】
複数の高感度要素
上述のように、また、
図13に例示されたように、デバイスは、筐体1の内側に配置されたいくつかの高感度要素3を備えることが可能である。
【0107】
少なくとも1つの高感度要素3は、第1の高感度要素3Bおよび第2の高感度要素3Aを備えることが可能である。第1の高感度要素3Bの光学特性および第2の高感度要素3Aの光学特性は異なってもよい。第1の高感度要素3Bの光学特性は、湿度によって決まってもよく、第2の高感度要素3Aの光学特性は、筐体の内側の空気の酸素含有量によって決まってもよい。第1の高感度要素3Bの光学特性は色を含み、筐体の内側の空気の湿度によって決まることが可能であり、第2の高感度要素3Aの光学特性は、例えば蛍光などのルミネッセンスを含み、筐体の内側の空気の酸素含有量によって決まることが可能である。
【0108】
デバイスは、したがって、例えばパッド3Aおよび着色表面3Bを備えることが可能であり、着色表面3Bは、例えば少なくとも2つの着色インジケータ3Cおよび3Dを含む。パッド3Aは、例えば較正された外部の光学的励起に応答してルミネッセンス反応を示すように適合され、ルミネッセンス反応は、筐体1内の酸素含有量によって決まる。パッド3Aは、例えばPreSens(登録商標)という会社からのPSt3またはPSt6範囲からのものである。着色表面3Bは、例えば厚紙サポートなどのサポートであることが可能である。例えば着色インジケータ3Cおよび3Dの、着色表面3Bの色調は、例えば周囲の湿気の含有量が対応する閾値を上回るかまたは下回るかに応じるなど、対応するパラメータに応じて変動することが可能である。着色表面3Bは、例えば、およそ5%の相対湿度で色を変化させるインジケータ3C、およびおよそ10%の相対湿度で色を変化させる3Dインジケータを維持するために、例えばSCSという会社からの参照番号51060HIC125「湿度インジケータ・カード」と市販上呼ばれる、シートをカットすることによって取得されることが可能である。パッド3Aは、観察部分5の内面に貼り付けられることが可能である。着色表面3Bは、支持要素12によって本体に接続されることが可能である。したがって、例えば、Nomasense(登録商標)という会社からのO2 P300リーダ、またはPreSens(登録商標)という会社からのFibox4 Tracesリーダなどの、例えば7Aリーダの、例えば下記に記載のような測定手段7を使用してパッド3Aのルミネッセンス反応を励起および測定することによって、筐体1の内側の酸素含有量を、上部9によって閉じられた筐体1の外側から読み取ることが可能である。リーダ7Aとパッド3Aとの間の光路は、観察部分5の外部表面への、例えば測定手段などの、光導波路6Aによって確立されることが可能である。着色表面3Bによって指示された湿度レベルの、外部の個人7Bによる読み取りも可能であり、個人7Bは、着色表面3Bおよび着色インジケータ3C、3Dに対する直接の視線6Bを有している。
【0109】
基準要素
図7に例示されたように、デバイスは、例えば基準要素14の光学特性が筐体の内側の空気4によって決まらないような、前記基準要素14をさらに含むことが可能である。基準要素14の光学特性は、高感度要素3の光学特性が筐体の内側の空気4に応じて取ることが可能な、例えばいくつかの値などの、例えば値を有することが可能であり、基準要素14は、例えば筐体の内側に配置される。したがって、基準要素14の、例えば色または色の陰影などの、光学特性に対する高感度要素3の、例えば色または色の陰影などの、光学特性またはその変動を評価することが可能である。基準14は、筐体1の外にまたは筐体1の内側に配置されることが可能である。
【0110】
基準要素14は、例えば1つまたはいくつかの基準色調などの、1つまたはいくつかの基準色を有することが可能である。基準要素14は、したがって、例えば塗られたまたは印刷された、1つまたはいくつかの着色平面、色チャート、勾配、単色を有することが可能である。湿度インジケータを形成する高感度要素3に関連付けられた基準要素14の場合、色チャートは、観察されるものの、およびしたがって、例えば観察される湿度の定量化において、観察者を誘導するように、いくつかの色の視覚基準を与えることが可能であり、色チャートの色は、際だったピンク、ライト・ピンク、グレー、ライト・ブルー、および/またはダーク・ブルーを含むことが可能である。
【0111】
基準要素14は、例えば保護用ニスの塗布によって、筐体の内側の空気4の品質に敏感に反応しないようにされた、高感度要素3の重複を備えることが可能である。
【0112】
基準要素14は、例えば、観察手段が、例えば高感度要素に付随して、筐体1の外側から基準要素14の光学特性を観察することを可能にするように、筐体1の内側に配置されることが可能である。基準要素14は、したがって、例えば高感度要素3に付随して、下記に記載のように、個人および/または測定手段7の視野内に現れるように配置されることが可能である。
【0113】
基準要素14は、例えば、観察部分5による、例えば色の、同じ光学特性の歪み、ならびに/または、例えば影および/もしくは反射などの、同じ寄生する光学的効果が、筐体1の外側からの基準要素14および高感度要素3の観察中に、基準要素14および高感度要素3の両方に適用されるように、筐体1の内側に配置されることが可能である。
【0114】
高感度要素3は、基準要素4が、例えば上述のような高感度要素と同じ方式で配置されるような、基準要素4を備えることが可能である。
【0115】
代替として、基準要素4は、高感度要素3とは別個のものであることが可能である。
【0116】
代替または追加として、高感度要素3に関して上述されたものと類似の様式で、基準要素14は、例えば1つまたはいくつかの接続部品によって、本体8および/または上部9に、例えば固定された様式で、接続されることが可能である。デバイスは、基準要素14が観察部分5から離れて配置されるような、基準要素14のうちの1つの、例えば専用の支持部品などの、専用の支持要素を備えることが可能であり、基準要素は支持部品に接して配置される。基準要素14は、上述のように観察部分5または反射要素16の方を向いて配置されることが可能である。高感度要素3の支持要素12の説明は、基準要素14の支持要素に当てはまる。デバイスは、専用の支持要素上に基準要素4を保持するための手段を備えることが可能である。高感度要素3を保持するための手段の説明は、基準要素4を保持するための手段に当てはまる。代替または追加として、基準要素は、パッドを備えることが可能である。高感度要素3のパッドの説明は、基準要素4のパッドに当てはまる。代替または追加として、例えばパッドであるかもしくはパッドを備える基準要素、またはパッドは、観察部分5の内面に接して、例えば透明なシリコーン接着剤などの、例えば透明な接着剤などの、例えば接着剤によって、例えば押し付けられるおよび/または接着されるなど、例えば観察部分5の内面に接するなど、観察部分5に接して配置されることが可能である。したがって、例えば、例えば基準要素の光学的反応を呼び起こして観察する、下記に記載のような測定手段7と基準要素の間など、基準要素と測定手段7または個人との間の光路長を最小化させることが可能である。例えば窓などの観察部分5は、例えば、例えばパッドなどの基準要素4が観察部分5に接して配置される場所で、厚さe≦10mmを有することが可能であり、および/または、例えばパッドなどの基準要素4は、直径d≧5mm、およびより都合のよいことにd≧10mmを有することが可能である。観察部分5のおよび/または例えばパッドなどの基準要素4のこのような寸法は、例えばパッドなどの基準要素4の光学的反応の品質を改善することを可能にする。
【0117】
フィルタ処理手段
デバイスは、例えば第2の観察部分5の第2の内面の上、および/または第2の反射要素の上など、例えば観察部分5の内面の上、ならびに/または反射要素16および/もしくは第2の観察部分5’の上など、例えば高感度要素3および/または観察部分5の上に浮遊している粒子の堆積を制限または回避するように配列された、例えば1つまたはいくつかのフィルタ23を備える、筐体1の内側の空気中に浮遊している粒子をフィルタ処理するための手段をさらに含むことが可能である。したがって、フィルタ23による塵の隔離によって、特に筐体1の内側に配置された、高感度要素13の、および/もしくは観察部分5の内面の、および/もしくは反射要素16の、ならびに/または、特に筐体1の内側に配置された、第2の観察部分5’の第2の内面の、および/もしくは第2の反射要素16の、全てまたは一部を、空気4中に浮遊している、特に粉末の、粒子の堆積からまたは粒子の過度の堆積から保護することが可能である。
【0118】
フィルタは、高感度要素3、および/または例えば観察部分5の内面などの観察部分5、および/または反射要素16、および/または例えば第2の観察部分5の第2の内面などの第2の観察部分5’、および/または第2の反射要素がそのレベルで配置される、例えば粉末2が貯蔵される第1の貯蔵部分とフィルタ処理された空気の第2の部分との間の筐体の内側の空間を分ける、フィルタ壁を備えることが可能である。
【0119】
測定手段
システムおよび/またはデバイスは、筐体1の外側に配置された測定手段7を備えることが可能である。測定手段7は、観察部分5を介して、高感度要素3および/または基準要素14の光学特性を測定するように構成されることが可能である。測定手段7は、測定要素であるかまたは測定要素を備えることが可能である。
【0120】
測定手段7は、例えば高感度要素3および/または基準要素14の反応を引き起こすように、例えば観察手段5を介して、例えば高感度要素3および/または基準要素14に提供された、例えば強度および/または周波数および/または持続時間で較正されるなど、例えば較正された、デバイスの外部の、例えば光学的励起などの、例えば励起を放射するための手段などの、放射手段を備えることが可能である。
【0121】
測定手段7は、例えば高感度要素3および/または基準要素14の光学特性に関するデータを取得するように、例えば観察手段5を介して、例えば励起を受けるためなど、例えば高感度要素3および/または基準要素14から誘導された放射線を光学的に受け取るための手段などの、受け取り手段を備えることが可能である。
【0122】
測定手段7は、例えば湿度または酸素含有量の評価のケースで高感度要素3の色またはルミネッセンスを推定するために、例えば受け取り手段を形成するかまたは受け取り手段の一部を形成する、光検知器に連結された、例えば放射手段を形成するかまたは放射手段の一部を形成する、場合によっては例えば照明器などの放射手段に連結された、電子カメラ、または、フォトダイオードなどの検出手段を備える光学探針を備えることが可能である。測定手段7は、ルミネッセンス用に、例えば、Nomasense(登録商標)という会社からのO2 P300リーダ、および/またはPreSens(登録商標)という会社からのFibox4 Tracesリーダなどの、リーダ7Aを備えることが可能である。
【0123】
測定手段7は、例えば放射手段および/または受け取り手段から観察部分5の外表面に延びるなど、例えば放射手段および/または受け取り手段と観察部分5の外表面との間に延びる光導波路6Aを備えることが可能である。
【0124】
同じ測定手段7が、いくつかのデバイスのために使用されることが可能であり、容器の数に対するコストを低減させる。
【0125】
隠蔽手段および光学フィルタ処理手段
デバイスは、観察部分5および/または第2の観察部分5’を隠すための手段17および/または18を備えることが可能である。隠蔽手段は、隠蔽要素を備えることが可能である。隠蔽手段は、観察部分5および/または第2の観察部分5’を通じて筐体1の外側からやって来る光の通路を選択的に制限するように適合されることが可能である。したがって、高感度要素3の観察位相外の、筐体の内側の光を回避または制限することが可能である。
【0126】
隠蔽手段は、
図10に例示されたように、例えば観察部分5の外面などの、例えば観察部分5上で調節可能な、取外し可能キャップ17を備えることが可能である。代替または追加として、隠蔽手段は、例えば観察部分5の外面などの、観察部分5上で調節可能な、
図11に例示されたような、例えば筐体1に固定された、傾斜フラップ18を備えることが可能である。
【0127】
隠蔽手段は、高感度要素3が、空気4の酸素含有量に敏感に反応するリン光体を備えるケースで特に有益である。実際には、このようなリン光体は、例えば光へのおよび特に紫外線への長期露出によって劣化するおそれがある。
【0128】
同様に、隠蔽手段は、例えば第2の観察部分5’の第2の外面などの、例えば第2の観察部分5’上で調節可能な、第2の取外し可能キャップを備えることが可能である。代替または追加として、隠蔽手段は、例えば第2の観察部分5’の第2の外面などの、第2の観察部分5’上で調節可能な、例えば筐体1に固定された、第2の傾斜フラップを備えることが可能である。
【0129】
同じ取外し可能キャップ17は、例えば観察部分5の外面および第2の観察部分5’の第2の外面などの、例えば観察部分5および第2の観察部分5’上で調節可能であることが可能である。代替または追加として、例えば筐体1に固定された、同じ傾斜フラップ18は、例えば第2の観察部分5’の第2の外面などの、例えば観察部分5および第2の観察部分5’の外面などの、観察部分5上で調節可能であることが可能である。
【0130】
代替または追加として、観察部分5は、観察部分5および/または第2の観察部分5’を通じて筐体1の外側からやって来る光を光学的にフィルタ処理するための手段を備えることが可能である。光学フィルタ処理手段は、例えば外面および/または第2の外面のレベルに配置された、例えば紫外線をフィルタ処理する、フィルタリング・コーティング層を備えることが可能である。代替または追加として、光学フィルタ処理手段は、観察部分5および/または第2の観察部分5’の体積が、例えば紫外線のフィルタ処理などの、フィルタ処理を確実にするかまたはフィルタ処理に関与するような、この性質を有する観察部分をなす材料を備えるかまたは材料であることが可能である。
【0131】
粉末取入れおよび/または排出経路
図13に例示されたように、デバイスは、例えば少なくとも1つの粉末取入れ経路および/または1つの粉末排出経路などの、1つまたはいくつかの粉末取入れおよび/または排出経路を備えることが可能である。
【0132】
例えばカバーなどの、例えば本体8または上部9などの、例えば筐体1などのデバイスは、したがって、1つまたはいくつかの粉末取入れ経路を備えることが可能である。粉末取入れ経路は、粉末供給ダクト26を備えることが可能であり、供給ダクト26は、例えばカバーなどの、例えば上部9を通り抜けることが可能である。粉末取入れ経路は、例えば供給ダクト26を閉鎖するように適合された、例えば粉末および/または気密閉鎖バルブなどの、例えばバタフライ・バルブなどの、例えば閉鎖バルブ27などの、閉鎖手段を備えることが可能である。
【0133】
例えば本体8および/または下部802などの、例えば筐体1などのデバイスは、したがって、1つまたはいくつかの粉末排出経路を備えることが可能である。粉末排出経路は、筐体1からの粉末放出ダクト28を備えることが可能である。粉末排出経路は、例えば放出ダクト28を閉鎖するように適合された、例えば粉末および/または気密閉鎖バルブなどの、例えばバタフライ・バルブなどの、例えば閉鎖バルブ29などの、閉鎖手段を備えることが可能である。
【0134】
ガス注入および/または回収経路
図12および
図13に例示されたように、デバイスは、例えば少なくとも1つのガス注入経路および/または1つのガス回収経路などの、例えば不活性ガスなどの、ガスを注入および/または回収するための1つまたはいくつかの経路を備えることが可能である。
【0135】
例えばカバーなどの、例えば本体8または上部9などの、例えば筐体1などのデバイスは、したがって、1つまたはいくつかのガス注入経路19を備えることが可能である。注入経路19は、注入タッピング30を備えることが可能である。注入タッピング30は、例えば注入タッピング30を閉鎖するように適合された、例えば粉末および/または気密閉鎖バルブなどの、例えばボール・バルブなどの、例えばバルブなどの、例えば閉鎖バルブ32などの、閉鎖手段を備えることが可能である。注入タッピング30は、例えばガス源に、例えば素早く連結するための手段などの、連結手段34を備えることが可能である。
【0136】
デバイスは、例えば注入経路19を介して注入されたガスの流入する流れ21による高感度要素13の直接的な通過を回避または制限するために、注入経路19を介して注入されたガスから高感度要素3を保護するための手段を備えることが可能である。実際には、ガス注入のケースでは、筐体1に入るガスの流れ21によって直接的に通過された高感度要素13は、ガスが移動していない安定状態に比べて、流入する流れ21が徐々に弱められる空気4の品質の影響を犠牲にして、高感度要素13の光学特性が、流入するガスの品質に強く依存するというリスクを冒すはずである。注入されたガスから高感度要素を保護するための手段は、例えば1つまたはいくつかの外装および/またはバッフル22などの、例えば1つまたはいくつかの壁などの、1つまたはいくつかの防護物であるかまたはこれを備えることが可能である。例えば外装および/またはバッフル22などの、高感度要素3を保護するための手段は、例えば貯蔵粉末2によって形成された粉末層などの、貯蔵粉末2に注入されたガスの流入する流れ21の直接のインパクトを制限または回避し、したがって、観察要素5の内面を不透明にすること、ならびに/または高感度要素3の1つの面を覆うこと、ならびに/または高感度要素3および/もしくは貯蔵粉末2の観察を妨げるはずの観察要素5と高感度要素3との間に雲を形成することを行いかねない粉末2の射出および浮遊を制限するように、配列されることが可能である。
【0137】
例えば本体8および/または上部9などの、例えば筐体1などのデバイスは、したがって、1つまたはいくつかのガス回収経路を備えることが可能である。回収経路は、回収タッピング31を備えることが可能である。回収タッピング31は、例えば回収タッピング31を閉鎖するように適合された、例えば粉末および/または気密閉鎖バルブなどの、例えばボール・バルブなどの、例えばバルブなどの、例えば閉鎖バルブ33などの、閉鎖手段を備えることが可能である。回収タッピング31は、例えばガス排出口に、例えば素早く連結するための手段などの、連結手段35を備えることが可能である。
【0138】
圧力測定手段
例えばカバーなどの、例えば本体8または上部9などの、例えば筐体1などのデバイスは、圧力測定手段24Aおよび25を備えるかまたは提示することが可能である。圧力測定手段は、例えば100mbarから300mbarまでの間などの、例えば0.05barから1barまでの間の相対圧力など、例えば筐体1の内側の圧力と周囲の圧力または筐体の外側の圧力との間の相対圧力を測定するように適合される。
【0139】
例えばカバー9などの、例えば本体8または上部9などの、例えば筐体1などのデバイスは、したがって、例えば圧力ゲージ24Aなどの、筐体1の内側の圧力の直接の読み取りを提供するように適合された圧力測定手段24Aを備えるかまたは提示することが可能である。
【0140】
代替または追加として、例えばカバーなどの、例えば本体8または上部9などの、例えば筐体1などのデバイスは、したがって、例えばバッテリ・セルによって電力供給された、例えばデジタル圧力センサ25などの、デジタル圧力測定手段を備えるかまたは提示することが可能である。例えばデジタル圧力センサ25などのデジタル圧力測定手段は、例えばデジタル圧力センサなどの、デジタル圧力測定手段によって行われる圧力測定を、例えばBluetooth Low Energyなどの、例えばBluetoothプロトコルに従って、またはLoRaプロトコルに従って、例えば電波によって、例えばワイヤレス伝送することなど、伝送するための手段を備えることが可能である。例えばカバー9などの、例えば本体8または上部9などの、例えば筐体1などのデバイスは、例えばデジタル圧力センサ25などの、デジタル圧力測定手段を収容するフランジ24Bをさらに備えるかまたは提示することが可能である。デジタル圧力センサ25は、例えば、0mbarから350mbarまでの相対圧力を測定し、無線通信のためにBluetooth Low Energy技術を使用する、TE Connectivityという会社からのU5600圧力センサである。
【0141】
識別手段
デバイスは、デバイスおよび/もしくは筐体1、ならびに/または、例えば筐体に入れられた粉末などの筐体の中身を、識別および/または追跡するための手段36を備えることが可能である。例えばカバーなどの、例えば本体8および/または上部9などの、筐体1は、識別および/または追跡手段36を提示することが可能である。識別および/または追跡手段36は、マーカであるかまたはマーカを備えることが可能であり、マーカは、例えばRFID NFC(近距離無線通信)マーカ36などの、例えばRFID(無線周波数識別)マーカなどの、例えばチップである。
【0142】
粉末
各デバイスの粉末は、同一でもよい。代替として、粉末2は、デバイス毎に異なっていてもよい。
【0143】
粉末2は、同種または異種の粉末であることが可能である。粉末2は、例えば新しい粉末とリサイクル済みの粉末との混合物などの、異なる構成および/もしくは性質の粉末の混合物であるかまたはこれを含むことが可能である。
【0144】
粉末2は、付加製造粉末であることが可能である。
【0145】
本発明は、著しい量の粉末が含まれる、例えば「粉末層」溶融と呼ばれる選択的レーザ溶融などの、特に選択的レーザ溶融(レーザ・ビーム溶融)方法のフレームワークに関するかまたはこのフレームワーク内の、金属付加製造の分野における特定の実用性に気づいている。
【0146】
粉末2は、例えば易酸化性金属粉末などの、金属粉末であることが可能である。粉末2は、ニッケルおよび/またはチタニウムおよび/またはアルミニウムおよび/またはインコネル(登録商標)および/または銅および/または鉄を含むことが可能である。粉末2は、ニッケルまたはアルミニウムまたは鉄またはチタニウムまたは銅ベースの合金粉末であることが可能である。粉末2は、例えばインコネル(R)625もしくはインコネル(R)718などのインコネル粉末(登録商標)、またはAlSi7Mg0.6、またはTA6V、または316L、または42CrMo4粉末(参照番号AISI4140でも知られている)、またはMaraging300粉末であることが可能である。代替として、粉末は、プラスチックまたはセラミックであることが可能である。
【0147】
粉末は、特にマイクロメートル粒子金属粉末といった、マイクロメートル粒子であることが可能である。粉末の粒子サイズの分布は、体系的に200μm未満のサイズであり、例えば選択的レーザ溶融方法の場合、例えば、典型的には、5μmから60μmまでの間に主に分布されることが可能である。
【0148】
粉末2は、粉末2を構成する粒子の形態を有してもよく、実質的に球状に対応する。したがって、拡散能力を最大化させることが可能である。
【0149】
粉末2は、特に、例えば1グラム当たり約0.01m2から10m2までなどの、大きい特定の表面に関係のある、反応特性および/またはATEXリスクを提示することがある。
【0150】
粉末2は、例えば粒子の質量の0.05%から0.5%までに相当する水の収着からの生産には許容できない貼り付く現象などの、少量の水の収着からの限定的な流動性を有することがある。
【0151】
粉末2は、例えば空気中の酸素などの、例えば気体酸素などの、例えば酸素などの酸化体と接触すると、例えば自然発火する能力があるなど、反応性であることがある。代替または追加として、粉末は、酸化体への、例えば自発的または非自発的露出などの、例えば露出などによる、例えば表面酸化物層の形成によって、不動態化されていてもよい。
【0152】
このような金属粉末2は、付加製造における原料として使えるように適合された粉末であることが可能である。このような粉末2は、粉末の劣化を制限し、ATEXリスクを低減させるために、不活性空気、乾燥空気、および酸素が欠乏した空気に貯蔵されなければならない。いくつかの材料に対して、例えば粉末がアルミニウム粉末であるとき、不活性空気の構成および維持はまた、水素または窒素などの他の気体種による粉末の汚染を回避することを可能にする。
【0153】
デバイスは、筐体1の内側に存在する空気の酸素含有量および相対湿度の評価を可能にする。特に、10%または5%未満の相対湿度、および、例えば3%未満の酸素含有量または0.01%未満の酸素含有量などの、例えば0.01%から3%までの間に含まれる閾値を下回る酸素含有量を要求する応用を伴う付加製造の場合だけでなく、他の粉末冶金方法の場合も同様である。
【0154】
粉末2は、例えば付加製造プロセスにおいて既に使用されたことがある、リサイクル済みの粉末であるかまたはこれを含むことが可能である。このような粉末は、例えば粉末の溶融を可能にするエネルギー・ビームのインパクトの時点での蒸発現象から誘導された、および、例えば、これらには、例えば酸素および水素などの、汚染要素がより多く装填されるので、不必要であると考えられる、ナノメートル粒子を含むことが可能である。さらに、ナノメートル粒子は、これ自体が、粉末の操作中に操作者の健康リスクを持ち込むおそれがある。
【0155】
リサイクル済みの粉末は、マイクロメートル・サイズの粒子の集合体を含むことが可能である。非球形の集合体は粒子サイズの分布を変更し、流動性などの粉末の物理化学的性質を低下させる。さらに、このタイプの粒子の存在は、提供される材料の冶金学的性質の均質性を低減させることによって、付加製造方法中の溶融品質欠陥を引き起こす。
【0156】
粉末は、依然として健康リスクを提起するおそれがあり、例えば粉末がニッケルまたはチタニウムを備えるとき、粉末は、例えば発癌性または発癌物質の性質を有する能力がある。
【0157】
デバイスは、特に粉末が、混合されることが意図される粉末、または混合から生じた粉末である場合、例えば粉末が意図される使用に関係のある性質などの、粉末のいくつかの性質を維持することが可能である。デバイスは、貯蔵粉末2の分離の状態および/または摩耗の状態を、例によって維持する。例えば、デバイスは、デバイスが含む粉末の密度、材料、もしくは形態学的粒度分布、および/または粉末の摩耗による分離を生み出さない。摩耗は、球形の喪失、および/または粒子サイズの変更、および/または塵の生成につながる。
【0158】
寸法
デバイスは、コンパクトであることが可能である。例えば、例えば筐体1、高感度要素3、および観察手段5が組み合わされたデバイスは、55cm×45cm×69cmの寸法を有する平行六面体の寸法より小さい寸法を有することが可能であり、例えば、このような平行六面体に収まることが可能である。測定手段7は、10cm×12cm×20cmの寸法を有する平行六面体の寸法より小さい寸法を有することが可能であり、例えば、このような平行六面体に収まることが可能である。
【0159】
例示的実施形態
図14、
図15、および
図16は、
図13のデバイスに対応するデバイスの1つの例の写真を再現している。
図14は、添加および混合サブアセンブリ701の排出口における、粉末用の入れ物として筐体1を使用する際の、筐体1の上面図である。
図15は、例えば粉末添加および混合サブアセンブリ701のための、粉末供給器として使用する際の、少し上からの筐体1の側面図である。
図16は、窓5の軸に沿った外部の上面図である。
【0160】
方法
方法の一般的な説明
図18Aおよび
図18Bを参照すると、デバイスまたはシステムの筐体1の内側に粉末を貯蔵するための方法が説明される。
【0161】
方法は、粉末を貯蔵および/または装填するステップS0を含むことが可能である。
【0162】
ステップS0の中で、例えば粉末装填の前などに、空気の事前の変更Aが発生することが可能である。空気の変更は、不活性ガスの筐体への事前充填中に起こることが可能である。空気の変更は、粉末装填の前の貯蔵中でも起こることが可能である。変更は、例えば湿度または酸素含有量または圧力が変化したときなど、筐体の内側で条件が変更したときでも起こることが可能である。事前変更Aは、観察可能な高感度要素3の光学特性の変更を引き起こす変更であることが可能である。
【0163】
ステップS0は、例えば変更Aの後、例えば粉末取入れ経路によって、筐体1の内側に粉末を装填するステップBを含むことが可能である。ステップBは、粉末の装填を含むことが可能であり、粉末は、例えば不活性が継続した状態で粉末の移送が起こるように不活性化された環境から誘導され、粉末は、例えば添加サブアセンブリ701から誘導される。代替として、ステップBは、周囲の空気内での1次貯蔵から誘導された粉末の、例えばデバイス702Aおよび/または702Bなど、空の筐体への放出を含むことが可能である。
【0164】
ステップS0の中で、筐体の内側の空気の変更Cは、例えば装填Bの結果として、装填Bの後、発生してもよい。変更Cは、観察可能な高感度要素3の光学特性の変更を引き起こす変更であることが可能である。変更Cは、筐体に貯蔵された粉末の不活性ガス供給中に起こることが可能であり、粉末は、例えばデバイス702Aおよび/または702B内など、例えば周囲の空気内での1次貯蔵後に放出されたものである。代替として、ステップCは、例えば場合によっては粉末によってまたは装填B中の操作エラーによって再びもたらされた汚染物質を取り除くために、例えば所定のコマンドに関連付けられた、空気の修復のための変更であることが可能である。
【0165】
方法は、貯蔵維持ステップの連続S1を含むことが可能である。連続S1は、循環を形成することが可能であり、循環のステップは、例えば任意の回数、例えば周期的または非周期的に、繰り返されることが可能である。
【0166】
連続S1は、例えば少なくとも部分的に透明な観察部分5を介した、例えば観察手段による筐体1の外側からの高感度要素3の光学特性の観察を含む、高感度要素3に関連付けられた光学特性を測定するステップを含むことが可能である。
【0167】
連続S1は、例えば評価されたパラメータに基づくならびに/または測定ステップFで測定および/もしくは観察された高感度要素3の光学特性に基づく判定などの、例えば測定ステップFおよび/または判定ステップにおいて測定および/または観察された光学特性に基づいて、例えばパラメータを評価することなどの、空気を評価するステップGを含むことが可能である。
【0168】
判定は、例えばアクションを要求する筐体の内側の空気の変更の識別がない場合、アクションなしを含むことが可能であり、アクションなしは、例えば筐体の内側の空気の変更が識別されるまで、例えば測定ステップFの繰り返しなどの、例えば循環S1の続行を含むことが可能である。
【0169】
判定は、例えば修復可能な筐体の内側の空気の変更の識別の場合の、高感度要素3の光学特性に基づく修復のための空気変更ステップHの実行、次いで、例えば筐体1の内側の空気の別の変更が識別されるまで、例えば測定ステップFの繰り返しを含む、例えば循環S1の続行を生じてもよい。
【0170】
修復のための変更Hは、例えばアルゴンおよび/もしくは粉末の性質に応じて適合された不活性ガスを含むかまたはこれらから成る、例えば不活性ガスなどの、ガスの注入を含むことが可能である。修復のための変更Hは、筐体1に含まれるほんの一部のガスの排気を含むことが可能である。修復のための変更Hは、ガス注入と排気との同時の組合せ、したがって通過の実行を含むことが可能である。したがって、圧力および/もしくは酸素含有量、ならびに/または筐体1の内側の空気の湿度を変動させることが可能である。修復のための変更Hは、自動または手動で実施されることが可能である。
【0171】
自動実施のケースでは、変更は、ガス注入および/またはガス排気流量の自動調節を含むことが可能であり、自動調節は、サーボ制御ならびに/または自動始動および停止を含むことが可能である。自動調節は、測定手段7による高感度要素3の測定によって、および場合によっては追加として、圧力測定手段24Aおよび25を介して、リアルタイムに実行されることが可能である。
【0172】
手動実施の場合には、変更は、ガス注入および/またはガス排気流量の手動調節を含むことが可能であり、手動調節は、1つまたはいくつかのバルブによって実行されることが可能であり、バルブは、デバイスの1つもしくはいくつかのバルブ、および/またはデバイスの外部の1つもしくはいくつかのバルブであるかあるいはこれらを備える。手動調節は、高感度要素3によってリアルタイムに調節を適合させる操作者によって、ならびに場合によっては追加として、圧力測定手段24Aおよび25を介して、実行されることが可能である。
【0173】
判定は、例えば修復不能な筐体の内側の空気の変更が識別された場合に、循環S1の出力ステップIの実施を生じることが可能であり、ステップIは、粉末の全ての抽出を含むことが可能である。この時に抽出された粉末は、例えば使用不能であると考えられる。
【0174】
方法は、例えば循環S1の中で、粉末の全てを抽出するステップJを含むことが可能であり、粉末は、例えば使用可能であると考えられる。抽出ステップJは、循環S1に割り込むことが可能である。
【0175】
方法は、例えば循環S1の中で、粉末の一部分を抽出するステップKを含むことが可能であり、粉末は、例えば使用可能であると考えられる。部分抽出ステップKは、循環S1に割り込むこと、および/またはその後、修復のための空気変更ステップLが続くことが可能である。修復のための変更ステップLには、その後、例えば測定ステップFの繰り返しなどの、循環S1の続行が続くことが可能である。
【0176】
方法は、例えば循環S1の中で、新規粉末装填ステップS0を含むことが可能である。新規粉末装填ステップS0は、循環S1に割り込むことが可能である。新しいステップS0には、その後、例えば測定ステップFの繰り返しなどの、循環S1の続行が続くことが可能である。
【0177】
圧力情報を使用しない方法
図18Aに例示されたように、方法は、圧力情報を使用しなくてもよい。方法は、したがって、圧力情報が測定されずにまたは圧力情報が何も使用されずに、上述のように実施されることが可能である。
【0178】
圧力情報を使用する方法
代替として、
図18Bに例示されたように、方法は、圧力情報を使用することが可能である。
【0179】
ステップS0は、上述のように実施される。
【0180】
貯蔵維持ステップの連続S1は、上述のものとは異なる。連続S1は、循環を形成することが可能であり、循環のステップは、例えば任意の回数、例えば周期的または非周期的に、繰り返されることが可能である。
【0181】
連続S1は、光学特性を測定するステップFの前に、筐体1の内側の空気の圧力を測定するステップDを含むことが可能である。
【0182】
連続S1は、光学特性を測定するステップFの前におよび圧力測定ステップDの後に、例えば圧力測定ステップDで評価された圧力および/または測定された圧力に基づく判定などの、例えば圧力測定ステップDおよび/または判定ステップで測定された圧力を評価することなどの、空気を評価するステップFを含むことが可能である。
【0183】
ステップEの判定は、例えばアクションを要求する筐体の内側の空気の変更の識別がない場合、アクションなしを含むことが可能であり、アクションなしは、例えば測定ステップFの実施などの、例えば循環S1の続行を含むことが可能である。
【0184】
ステップEの判定は、例えば粉末の品質を維持するための危険な圧力変更が識別された場合に、循環S1の出力ステップIの実施につながることが可能であり、ステップIは、粉末の全ての抽出を含むことが可能である。危険な圧力変更は、圧力が、例えば100mbarなどの、特定の閾値より下に落ちるケースを含むことが可能である。実際には、特定の値を下回る圧力は、筐体1からの漏出の印であり、したがって、筐体1がもはや外部汚染物質の侵入から粉末2を保護していないという印になり得る。代替として、危険な圧力変更の識別は、下記に記載のようなステップFの実施をトリガすることが可能である。したがって、例えば酸素または湿度によっておよびどの比率で、空気が実際に汚染されたかどうかをチェックすること、ならびに、下記に記載のようなステップGにおいて、下記に記載のような、粉末が意図した使用に適さなくなる前に、空気の修復が粉末の劣化を止めることが可能であるかどうか(このケースでは、下記に記載のような、修復のための空気変更ステップHが不要な成分を除去するために実施される)、または、粉末が意図した使用に適さないような劣化の状態に達したかどうか(このケースでは、循環S1の出力ステップIが実施される)を決めることが可能である。
【0185】
判定ステップEは、例えば少なくとも部分的に透明な観察部分5を介した、例えば観察手段による筐体1の外側からの高感度要素3の光学特性の観察を含む、高感度要素3に関連付けられた光学特性を測定するステップFの実施につながることが可能である。
【0186】
連続S1は、例えば評価されたパラメータに基づくならびに/または測定ステップFで測定および/もしくは観察された光学特性に基づく判定などの、例えば測定ステップFおよび/または判定ステップで測定および/または観察された光学特性に応じて、例えばパラメータを評価することなど、空気を評価するステップGを含むことが可能である。
【0187】
ステップGにおける判定は、例えばアクションを要求する筐体の内側の空気の変更の識別がない場合、アクションなしを含むことが可能であり、アクションなしは、例えば圧力測定ステップDの繰り返しを含む、例えば循環S1の続行を含むことが可能である。
【0188】
ステップGの判定は、例えば修復可能な筐体の内側の空気の変更が識別された場合に、高感度要素3の光学特性に基づく、修復のための空気変更ステップHの実施に、次いで、例えば筐体1の内側の空気の別の変更が識別されるまで、例えば圧力測定ステップDまたは測定ステップFの繰り返しなどの、例えば循環S1の続行に、つながることが可能である。
【0189】
圧力測定ステップDの繰り返しは、第1の循環におけるステップFでの汚染物質の検出によって確認された、例えば第1の循環における圧力測定Dによって粉末維持問題が疑われる場合にトリガされることが可能である。
【0190】
ステップFの繰り返しは、例えば圧力測定Dが受け入れ可能な値を示したが第1の循環におけるステップFが汚染物質の存在を明らかにした場合にトリガされることが可能である。このような状況は、例えば十分に密封された容器が非常に多湿の粉末の湿気の一部を内部空気に徐々に発散する非常に多湿の粉末を含む場合に、発生する。
【0191】
修復のための変更Hは、例えばアルゴンおよび/もしくは粉末の性質に適合された不活性ガスを含むかまたはこれらから成る、例えば不活性ガスなどの、ガスの注入を含むことが可能である。修復のための変更Hは、筐体1に含まれるほんの一部のガスの排気を含むことが可能である。修復のための変更Hは、ガス注入と排気との同時の組合せ、したがって通過の実行を含むことが可能である。したがって、圧力および/もしくは酸素含有量、ならびに/または筐体1の内側の空気の湿度を変動させることが可能である。上述のように、修復のための変更Hは、自動または手動で実施されることが可能である。
【0192】
ステップGの判定は、例えば修復不能な筐体の内側の空気の変更が識別された場合に、循環S1の出力ステップIの実施につながることが可能であり、ステップIは、粉末の全ての抽出を含むことが可能である。この時に抽出された粉末は、例えば使用不能であると考えられる。
【0193】
方法は、例えば循環S1の中で、上述のような粉末の全ての抽出ステップJを含むことが可能である。
【0194】
方法は、例えば循環S1の中で、上述のような粉末の一部を抽出するステップKを含むことが可能である。部分抽出ステップKは、循環S1に割り込むこと、および/またはその後、修復のための空気変更ステップLが続くことが可能である。修復のための変更ステップLには、例えば圧力測定ステップDの繰り返しなどの、循環S1の続行が続くことが可能である。
【0195】
方法は、例えば循環S1の中で、新規粉末装填ステップS0を含むことが可能である。新規粉末装填ステップS0は、循環S1に割り込むことが可能である。新しいステップS0には、例えば圧力測定ステップDの繰り返しなどの、循環S1の続行が続くことが可能である。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末(2)および空気を入れるように適合された筐体(1)を備える粉末貯蔵デバイスであって、前記デバイスが、高感度要素(3)の少なくとも1つの光学特性が前記筐体の内側の前記空気によって決まるような前記筐体の内側に配置された前記少なくとも1つの高感度要素(3)を備え、前記デバイスが、少なくとも1つの少なくとも部分的に透明な観察部分(5)を備える観察手段を備え、前記観察手段が、前記筐体(1)の外側から前記高感度要素の前記光学特性を観察することを可能にする、粉末貯蔵デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つの前記光学特性が、色および/またはルミネッセンスを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つの前記光学特性が、前記筐体の内側の前記空気の湿度および/または酸素含有量によって決まる、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つの前記光学特性が、前記筐体の内側の前記空気
の湿度によって決まり、前記少なくとも1つの高感度要素(3)の少なくとも別の前記光学特性が、前記筐体の内側の前記空気の前記酸素含有量によって決まる、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記観察手段が、少なくとも1つの少なくとも部分的に反射性の反射要素をさらに備える、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記高感度要素(3)が前記観察部分(5)から離れて配置されるような、前記高感度要素(3)が接して配置された前記高感度要素の支持要素(12)を備える、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つを前記支持要素(12)上に保持するように配列された伸縮要素(13
)をさらに備える、請求
項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つの高感度要素(3)のうちの少なくとも1つが、前記観察部分(5)に接して配置される、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項9】
基準要素(14)の光学特性が前記筐体(1)の内側の前記空気によって決まらないような前記基準要素(14)をさらに備え、前記基準要素(14)の前記光学特性が、前記高感度要素(3)の前記光学特性が前記筐体の内側の前記空気に基づいて取ることが可能な値を有
する、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記高感度要素(3)上および/または前記観察部分上および/または前記観察手段の少なくとも部分的に反射性の反射要素上に浮遊している粒子の堆積を制限または回避するように配列された、前記筐体(1)の内側の前記空気中に浮遊している前記粒子をフィルタ処理するための手段をさらに備える、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記粉末貯蔵デバイスが、付加製造用の貯蔵デバイスであり、前記デバイスが、付加製造方法において前記貯蔵粉末を使用することを目的として前記貯蔵粉末を維持するように適合された、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記筐体が粉末を入れており、前記粉末が
、金属粉末である、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項13】
請求項
1に記載のデバイスと、前記筐体(1)の外側に配置された測定手段(7)であって、前記観察部分(5)を介して前記高感度要素(3)の光学特性を測定するように構成された、測定手段(7)とを備
える、システム。
【請求項14】
請求項
1に記載のデバイスまたは請求項13に記載のシステムの前記筐体(1)の内側に粉末を貯蔵するための方法であって、前記筐体(1)の内側の前記粉末の装填および/または抽出を行うステップを含む、方法。
【請求項15】
高感度要素(3)の光学特性に応じて前記筐体(1)の内側の前記空気を修復して変更するステップ(H)をさらに含む、請求項14に記載の貯蔵方法。
【国際調査報告】