(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】制御情報の提供
(51)【国際特許分類】
E21C 35/06 20060101AFI20240925BHJP
【FI】
E21C35/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024514387
(86)(22)【出願日】2022-09-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-23
(86)【国際出願番号】 EP2022074818
(87)【国際公開番号】W WO2023036802
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】515277780
【氏名又は名称】サンドヴィック マイニング アンド コンストラクション オーワイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハンスキ, サミ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェリヴァアラ, ヨハンネス
(72)【発明者】
【氏名】ペソラ, ミッコ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィーニカイネン, ミッコ
(72)【発明者】
【氏名】コルバ, ティモ
【テーマコード(参考)】
2D065
【Fターム(参考)】
2D065BA01
2D065BA05
2D065BA31
(57)【要約】
フィードビームの基準位置を決定し、フィードビームは、移動式鉱山機械のブームに接続されており、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信し、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定し、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供するための装置、方法、およびコンピュータプログラム製品。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアと、少なくとも1つのブームとを備える移動式鉱山機械を制御するための装置であって、前記装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、少なくとも、
前記移動式鉱山機械のブームに接続されたフィードビームの基準位置であって、当該フィードビームの所望の位置を含む、フィードビームの基準位置を決定させ、、
前記フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信させ、
前記測定情報に基づいて、前記フィードビームに関連する前記慣性測定ユニットの移動を推定させ、
前記フィードビームの前記基準位置および前記慣性測定ユニットの前記推定された移動に基づいて、前記フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供させる
ように構成される、装置。
【請求項2】
前記基準位置は、前記移動式鉱山機械に対する、または重力に対する前記フィードビームの角度を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記基準位置は、掘削角度を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記掘削角度は、垂直角度または水平角度のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記ジョイント制御情報に基づいて少なくとも1つの弁を制御させるようにさらに構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、ブーム移動中に前記少なくとも1つの弁を制御させるように構成される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ジョイント制御情報は、前記フィードビームの向きを制御すること、または前記フィードビームの位置オフセットを制御することのうちの少なくとも1つのためのジョイント制御信号を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、ディスプレイ上に前記フィードビームの推定された向きおよび/または推定された位置オフセットに関する情報を提供させるように構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記慣性測定ユニットは、フィードレールまたはフィードクレードルに設置される、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記フィードビームの移動が閾値に達したと決定させるように構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記移動式鉱山機械に関するコンテキスト情報に基づいて前記ジョイント制御情報を調整させるように構成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記慣性測定ユニットは、少なくとも1つの加速度計と、少なくとも1つのジャイロスコープとを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の装置を備える、掘削リグ。
【請求項14】
移動式鉱山機械のフィードビームを制御するための方法であって、前記移動式鉱山機械は、キャリアと、少なくとも1つのブームとを備え、前記方法は、
前記移動式鉱山機械のブームに接続されたフィードビームの基準位置を決定することであって、前記フィードビームの前記基準位置は、当該フィードビームの所望の位置を含む、フィードビームの基準位置を決定することと、
前記フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信することと、
前記測定情報に基づいて、前記フィードビームに関連する前記慣性測定ユニットの移動を推定することと、
前記フィードビームの前記基準位置および前記慣性測定ユニットの前記推定された移動に基づいて、前記フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供することと
を含む、方法。
【請求項15】
装置に、少なくとも、
移動式鉱山機械のブームに接続されたフィードビームの基準位置を決定することであって、当該フィードビームの前記基準位置は、当該フィードビームの所望の位置を含む、フィードビームの基準位置を決定することと、
前記フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信することと、
前記測定情報に基づいて、前記フィードビームに関連する前記慣性測定ユニットの移動を推定することと、
前記フィードビームの前記基準位置および前記慣性測定ユニットの前記推定された移動に基づいて、前記フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供することと
を実施させるための命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、制御情報を提供することに関する。より具体的には、本出願は、ジョイント制御情報(joint control information)を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
移動式鉱山機械は、地下鉱山などの困難な環境で作業を行う。
【0003】
削岩は、典型的には、少なくとも1つのブームの遠位端に削岩ユニットを有する少なくとも1つのブームが設けられたキャリアを備える掘削設備を使用することによって行われる。削岩ユニットは、掘削中にドリルビットを岩石と接触させ続けるように構成された供給システムを備える。供給システムは、掘削手順中にフィードビームに沿って移動するように構成された削岩デバイスを支持および案内するように構成されたフィードビームを備える。フィードビームの正確な制御は正確な削岩を可能にするので、フィードビームの位置を制御することは効率的な作業において役割を果たす。
【発明の概要】
【0004】
本発明の例の様々な態様は、特許請求の範囲に記載されている。本発明の様々な実施形態に対して求められる保護の範囲は、独立請求項によって記載されている。本明細書に記載され、独立請求項の範囲に含まれない例および特徴がある場合、それらは本発明の様々な実施形態を理解するのに有用な例として解釈されるべきである。
【0005】
本発明の第1の態様によれば、移動式鉱山機械を制御するための装置であって、移動式鉱山機械のブームに接続されているフィードビームの基準位置を決定することと、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信することと、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定することと、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供することとを実施するための手段を備える、装置が提供される。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、移動式鉱山機械のブームに接続されているフィードビームの基準位置を決定することと、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信することと、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定することと、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供することとを含む、方法が提供される。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、装置に、少なくとも、移動式鉱山機械のブームに接続されているフィードビームの基準位置を決定することと、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信することと、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定することと、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供することとを実施させるための命令を含む、コンピュータプログラムが提供される。
【0008】
本発明の第4の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、少なくとも、移動式鉱山機械のブームに接続されているフィードビームの基準位置を決定させ、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信させ、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定させ、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供させるように構成される、装置が提供される。
【0009】
本発明の第5の態様によれば、装置に、少なくとも、移動式鉱山機械のブームに接続されているフィードビームの基準位置を決定することと、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信することと、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定することと、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供することとを実施させるためのプログラム命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。
【0010】
本発明の第6の態様によれば、装置に、少なくとも、移動式鉱山機械のブームに接続されているフィードビームの基準位置を決定することと、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信することと、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定することと、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供することとを実施させるためのプログラム命令を含む、コンピュータ可読媒体が提供される。
【0011】
次に、いくつかの例示的な実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】開示された実施形態の例を適用することができる例示的な装置のブロック図である。
【
図2】開示された実施形態の例を適用することができる別の例示的な装置のブロック図である。
【
図4】例示的な実施形態の態様を組み込んだ例示的なシステムを示す図である。
【
図5】本発明の例の態様を組み込んだ例示的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の実施形態が例示される。本明細書は、本文のいくつかの箇所で「1つの(an)」、「1つの(one)」、または「いくつかの(some)」実施形態を指す場合があるが、これは、各参照が同じ実施形態を指すこと、または特定の特徴が単一の実施形態にのみ適用されることを必ずしも意味しない。異なる実施形態の単一の特徴を組み合わせて、他の実施形態を提供することもできる。
【0014】
例示的な実施形態は、移動式鉱山機械のフィードビームの位置を制御することに関する。移動式鉱山機械は、少なくとも1つのブーム、例えば少なくとも1つのブームの遠位端に削岩ユニットが設けられた掘削ブームを備える。削岩ユニットは、掘削中にドリルビットを岩石と接触させ続けるように構成された供給システムを備える。供給システムは、掘削手順中にフィードビームに沿って移動するように配置された削岩デバイスを支持および案内するように構成されたフィードビームを備える。
【0015】
現在、フィードビームの位置制御は、ジョイントセンサを用いた油圧または電子制御に基づいている。油圧制御は特定のブーム運動学でのみ機能し、電子制御は少なくともすべての回転ジョイントに対するセンサを必要とし、それによって各ジョイント軸のための回転センサおよび配線が必要となる。しかし、配線および角度センサは、特に地下環境では損傷を受けやすい。加えて、センサは別々に較正される必要がある。
【0016】
例示的な実施形態は、フィードビームの基準位置を決定し、フィードビームは、移動式鉱山機械の少なくとも1つのジョイントを介してブームに接続されており、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信し、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定し、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供するように構成された、装置に関する。
【0017】
図1は、本発明の例示的な実施形態に従って動作する装置100を図示するブロック図である。装置100は、例えば、自動化もしくは制御システム、チップ、またはチップセットによって構成されるモジュールなどの電子デバイスであってもよい。装置100は、コンピュータプログラム命令120などの1つまたは複数のアルゴリズムを含む、少なくとも1つのプロセッサ110および少なくとも1つのメモリ160などの1つまたは複数の制御回路を備え、少なくとも1つのメモリ160およびコンピュータプログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサ110を用いて、装置に、後述する例示的な機能のいずれか行わせるように構成される。
【0018】
図1の例では、プロセッサ110は、メモリ160間で読み書きするように動作可能に接続された制御ユニットである。プロセッサ110はまた、入力インターフェースを介して受信された制御信号を受信するように構成されてもよく、および/またはプロセッサ110は、出力インターフェースを介して制御信号を出力するように構成されてもよい。例示的な実施形態では、プロセッサ110は、受信した制御信号を、装置の機能を制御するための適切なコマンドに変換するように構成することができる。
【0019】
少なくとも1つのメモリ160は、プロセッサ110にロードされると、以下に説明するように装置100の動作を制御するコンピュータプログラム命令120を記憶する。他の例では、装置100は、複数のメモリ160または異なる種類の記憶デバイスを備えることができる。
【0020】
本発明の例示的な実施形態の実装を可能にするためのコンピュータプログラム命令120またはそのようなコンピュータプログラム命令の一部は、装置100の製造業者によって、装置100のユーザによって、もしくはダウンロードプログラムに基づいて装置100自体によって装置100にロードされてもよく、または命令は、外部デバイスによって装置100にプッシュすることができる。コンピュータプログラム命令は、電磁キャリア信号を介して装置100に到達してもよく、またはコンピュータプログラム製品、メモリデバイス、もしくは記録媒体、例えばUSBスティック、コンパクトディスク(CD)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、もしくはブルーレイディスクなどの物理的実体からコピーされてもよい。
【0021】
図2は、本発明の例示的な実施形態による装置200を図示するブロック図である。装置200は、自動化システムまたは制御システム、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、デスクトップ、無線端末、通信端末、コンピューティングデバイスなどによって構成されるモジュールなどの電子デバイスであってもよい。以下の例では、装置200がコンピューティングデバイスであると仮定する。
【0022】
図2の例示的な実施形態では、装置200は、装置100と、ディスプレイ210と、コンピューティングデバイス200と相互作用するためのユーザインターフェース220とを備えるものとして示されている。ディスプレイ210はまた、ユーザインターフェースとして作用するように構成されてもよい。例えば、ディスプレイは、タッチスクリーンディスプレイであってもよい。例示的な実施形態では、ディスプレイ210および/またはユーザインターフェース220は、装置200の外部にあってもよいが、装置200と通信することができる。
【0023】
追加的または代替的に、ユーザインターフェースはまた、ボタン、キー、タッチパッド、ジョイスティック、スタイラス、ペン、ローラー、ロッカー、キーパッド、キーボード、または情報を入力および/もしくはアクセスするための任意の適切な入力機構など、手動で操作可能な制御部を備えてもよい。
【0024】
図2の例の装置200はまた、例えば、セルラネットワーク、Bluetooth、またはWiFi接続などを使用して別のデバイスとの無線通信を確立するように構成されてもよい。代替的または追加的に、装置200は、有線接続を使用して別のデバイスと通信するように構成され得る。
【0025】
例示的な実施形態によれば、装置200は、移動式鉱山機械に動作可能に接続されたモジュールを備える。例えば、装置200は、移動式鉱山機械の制御システムに実装されてもよく、または装置200は、有線もしくは無線接続を介して移動式鉱山機械の制御システムと通信するように構成されてもよい。
【0026】
例示的な実施形態によれば、移動式鉱山機械は、掘削リグを備える。
【0027】
例示的な実施形態によれば、移動式鉱山機械は、キャリアと、少なくとも1つのブームとを備える。
【0028】
上で説明したように、移動式鉱山機械は、少なくとも1つのブームの遠位端に削岩ユニットが設けられた少なくとも1つのブームを備える。削岩ユニットは、掘削中にドリルビットを岩石と接触させ続けるように構成された供給システムを備える。供給システムは、1つまたは複数の回転可能なジョイントを介して少なくとも1つのブームに接続されたフィードクレードルに対して移動するように構成されたフィードビームを備える。フィードビームは、掘削手順中にフィードビームに沿って移動するように配置された削岩デバイスを支持および案内するように構成される。フィードビームは、フィードレールを備えることができる。
【0029】
不正確なトンネルプロファイルを回避するために、正確な削岩が必要である。したがって、装置200は、フィードビームの位置を監視および制御するように構成される。フィードビームの位置の監視および制御は、フィードビームの基準位置に基づいて実施されてもよい。
【0030】
例示的な実施形態によれば、フィードビームの位置は、フィードビームの基準位置に対するフィードビームの向きを含む。
【0031】
フィードビームの基準位置は、フィードビームの所望の位置を含むことができる。基準位置は、所定の基準位置を含むことができ、または装置200は、例えば、測定データ、センサデータ、シミュレーション、機械学習アルゴリズム、オペレータ入力、1つまたは複数の環境要因、ナビゲーション手順などの基準位置を設定するための手順などに基づいて基準位置を決定するように構成することができる。
【0032】
例示的な実施形態によれば、装置200は、磁力計および/またはジャイロコンパスによって提供される情報に基づいて基準位置を決定するように構成される。例えば、装置200は、磁力計および/またはジャイロコンパスによって提供される情報を受信し、受信した情報に基づいて基準位置を決定するように構成され得る。
【0033】
例示的な実施形態によれば、装置200は、ナビゲーション手順に基づいて基準位置を決定するように構成される。ナビゲーション手順は、例えば、ブームを所望の位置に位置合わせすることを含んでもよい。例えば、装置200は、位置合わせされたブームの位置がオペレータによって受け入れられたという指示の受信に応答して、位置合わせされたブームの位置に基づいて基準位置を決定するように構成されてもよい。
【0034】
別の例として、装置200は、位置合わせされたブームの位置が所定の位置合わせに対応するという指示の受信に応答して、位置合わせされたブームの位置に基づいて基準位置を決定するように構成されてもよい。所定の位置合わせは、例えば、レーザビームで示されてもよい。
【0035】
例示的な実施形態によれば、装置200は、フィードビームの基準位置を決定するように構成され、フィードビームは、移動式鉱山機械のブームに接続されている。
【0036】
フィードビームの基準位置は、場所情報および/または向き情報を含むことができる。場所情報は、座標系の座標内の場所などの絶対場所(absolute location)、または特定の基準点に対する場所などの相対的な場所を含むことができる。向き情報は、特定の基準点に対する角度位置を含むことができる。
【0037】
例示的な実施形態によれば、基準位置は、移動式鉱山機械に対するフィードビームの角度を含む。移動式鉱山機械に対するフィードビームの角度は、移動式鉱山機械に関連する所定の基準点に対するフィードビームの角度を含むことができる。
【0038】
別の例示的な実施形態によれば、基準位置は、重力に対するフィードビームの角度を含む。重力に対するフィードビームの角度は、地理的場所における重力の方向に対するフィードビームの角度を含むことができる。
【0039】
重力の方向は、少なくとも限られた地理的領域内では地球上で実質的に安定かつ予測可能であり、ある期間中は実質的に同じであると見なされ得る。
【0040】
特許請求の範囲を限定するものではないが、重力に対するフィードビームの角度を含む基準位置の利点は、重力が移動式鉱山機械の位置とは無関係に正確で再現可能な位置決めを可能にすることである。
【0041】
例示的な実施形態によれば、基準位置は、掘削角度を含む。掘削角度は、掘削中の移動式鉱山機械に対するフィードビームの向き、または重力に対するフィードビームの向きを含むことができる。
【0042】
例示的な実施形態によれば、掘削角度は、垂直角度または水平角度のうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
垂直角度は、フィードビームと水平面との間の角度を含み、水平角度は、フィードビームと垂直面との間の角度を含む。
【0044】
例示的な実施形態によれば、フィードビームは、ブームに機械的に接続される。例えば、フィードビームは、異なる種類のジョイントおよび/またはフィードクレードルを介して直接ブームに接続されてもよい。
【0045】
例示的な実施形態によれば、装置200は、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信するように構成される。測定情報は、例えば、測定データおよび/または測定データに関するメタデータを含むことができ、装置200は、無線または有線接続を介して慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信するように構成することができる。
【0046】
特許請求の範囲を限定するものではないが、慣性測定ユニットをフィードビームに関連付ける利点は、慣性測定ユニットによって提供される測定情報に基づいて、フィードビームの位置および/または移動を決定することができることである。
【0047】
フィードビームに関連する慣性測定ユニットは、供給システムに設置された慣性測定ユニットを備えることができる。例示的な実施形態によれば、慣性測定ユニットは、フィードレールに設置される。別の例示的な実施形態によれば、慣性測定ユニットは、フィードクレードルに設置される。
【0048】
特許請求の範囲を限定するものではないが、慣性測定ユニットをフィードレールまたはフィードクレードルに設置する利点は、供給システムの構造が、例えば、落石から慣性測定ユニットを保護することができ、それによって慣性測定ユニットが損傷しにくくなることである。
【0049】
慣性測定ユニットは、1つまたは複数の加速度計および1つまたは複数のジャイロスコープなどの複数の慣性センサを使用して直線加速度および角速度を検出するように構成される。慣性測定ユニットは、コンパス方位を検出するための磁力計をさらに備えてもよい。
【0050】
例示的な実施形態によれば、慣性測定ユニットは、少なくとも1つの加速度計と、少なくとも1つのジャイロスコープとを備える。例示的な実施形態によれば、慣性測定ユニットは、少なくとも1つの磁力計をさらに備える。
【0051】
例示的な実施形態によれば、装置200は、慣性測定ユニットによって提供される測定情報に基づいて慣性測定ユニットの位置を決定するように構成される。慣性測定ユニットの位置は、例えば、慣性測定ユニットの6自由度(6DOF)位置を含むことができる。装置200は、フィードビームに関連する慣性測定ユニットの位置に基づいてフィードビームの位置を決定するようにさらに構成される。
【0052】
装置200は、慣性測定ユニットの位置の変化に基づいて慣性測定ユニットの移動を決定または推定するようにさらに構成することができる。
【0053】
例示的な実施形態によれば、装置200は、測定情報に基づいて、少なくとも1つの慣性測定ユニットの移動を推定するように構成される。
【0054】
装置200は、1つまたは複数のセンサ融合アルゴリズムを使用することによって少なくとも1つの慣性測定ユニットの移動を推定するように構成することができる。
【0055】
センサ融合アルゴリズムは、物体の位置を推定するために、1つまたは複数の加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計などの複数のセンサからのデータを組み合わせるように構成されてもよい。慣性測定ユニットがフィードビームに関連付けられているので、センサ融合アルゴリズムは、フィードビームの向きおよび移動を推定するために使用することができる。
【0056】
特許請求の範囲を限定するものではないが、慣性測定ユニットを使用してフィードビームの向きおよび移動を推定する利点は、各ジョイント軸のためのセンサおよび配線を必要とする回転ジョイントセンサを単一の慣性測定ユニットで置き換えることができることである。さらに、地下鉱山環境では回転ジョイントセンサや配線が損傷しやすいため、適切に慣性測定ユニットを載置することで、損傷したセンサおよび/または配線によって生じる遮断の回数を低減することが可能になる。さらに、複数の別々のセンサの較正が不要となるため、慣性測定ユニットを使用することでより効率的な動作が可能となる。
【0057】
例示的な実施形態によれば、装置200は、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を決定するように構成される。
【0058】
ジョイント制御情報を決定することは、例えば、慣性測定ユニットによって提供される測定情報に基づいてフィードビームの位置を決定することと、フィードビームの位置をフィードビームの基準位置と比較することと、移動式鉱山機械に対する、または重力に対するフィードビームの位置を維持するための制御信号を決定することとを含んでもよい。
【0059】
例示的な実施形態によれば、装置200は、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供するように構成される。
【0060】
特許請求の範囲を限定するものではないが、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいてフィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供することの利点は、移動式鉱山機械を動作させている間、フィードビームの位置を実質的に維持することができることである。例えば、少なくとも1つのブームを制御しながら、フィードビームの位置を維持することが可能である。
【0061】
ジョイント制御情報は、フィードビームの向きおよび/またはフィードビームの基準点に対するフィードビームの位置オフセットを制御するように構成された少なくとも1つの弁を制御するための少なくとも1つの制御信号を含むことができる。少なくとも1つの弁は、例えば、フィードビームの向きを制御するように構成された弁を備えることができる。
【0062】
例示的な実施形態によれば、ジョイント制御情報は、フィードビームの向きを制御するため、および/またはフィードビームの位置オフセットを制御するためのジョイント制御信号(joint control signal)を含む。
【0063】
装置200は、ジョイント制御情報を、少なくとも1つの弁を制御するように構成された専用コントローラに提供するように構成されてもよく、または装置200は、直接少なくとも1つの弁を制御するように構成されてもよい。
【0064】
例示的な実施形態によれば、装置200は、ジョイント制御情報に基づいて少なくとも1つの弁を制御するように構成される。少なくとも1つの弁を制御することは、直接、または専用コントローラを通して少なくとも1つの弁を制御することを含むことができる。
【0065】
装置200は、連続的に、または少なくとも1つの所定の基準が満たされたときに少なくとも1つの弁を制御するように構成されてもよい。少なくとも1つの所定の基準は、例えば、特定の制御モード、移動式鉱山機械の特定の状態などに関することができる。例えば、装置200は、移動式鉱山機械が静止しているがブームが移動しているとき、または移動式鉱山機械がブームが移動しているときに所望の向きにフィードビームを保つことを目的とした制御モードにあるとき、少なくとも1つの弁を制御するように構成されてもよい。
【0066】
例示的な実施形態によれば、装置200は、ブーム移動中に少なくとも1つの弁を制御するように構成される。
【0067】
特許請求の範囲を限定するものではないが、ブーム移動中に少なくとも1つの弁を制御する利点は、オペレータがブームを移動させるときに移動式鉱山機械に対するフィードビームの位置を維持することができることである。これにより、ブームが移動しても掘削精度を維持することができる。
【0068】
慣性測定ユニットから受信した測定情報に加えて、装置200は、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供するために他のソースからの情報を利用するように構成されてもよい。
【0069】
他のソースからの情報は、例えば、移動式鉱山機械に関するコンテキスト情報を含むことができる。コンテキスト情報は、例えば、環境に関する情報、または移動式鉱山機械の構造に関する情報を含んでもよい。環境に関する情報は、例えば、鉱山モデルなどの移動式鉱山デバイスの作業環境のモデルを含むことができる。移動式鉱山機械の構造に関する情報は、例えば、マルチブーム移動式鉱山機械の1つまたは複数の他のブームの現在の位置に関する情報を含んでもよい。
【0070】
例示的な実施形態によれば、装置200は、移動式鉱山機械に関するコンテキスト情報に基づいてジョイント制御情報を調整するように構成される。
【0071】
特許請求の範囲を限定するものではないが、ジョイント制御情報を提供するために追加の情報を利用する利点は、例えば、トンネルの床もしくは天井、または他のブームとの衝突を回避することができることである。
【0072】
例示的な実施形態によれば、装置200は、フィードビームの位置および/または移動を監視するように構成される。フィードビームの位置および/または移動を監視することは、例えば、フィードビームの位置および/または移動に関する情報をディスプレイに提供することを含むことができる。例えば、装置200は、ディスプレイ上に、フィードビームの基準位置、フィードビームの推定された位置、フィードビームの基準位置と推定された位置との間の差などに関する情報を提供するように構成されてもよい。さらに、装置200は、ディスプレイ上にジョイント制御情報の情報を提供するように構成され得る。
【0073】
例示的な実施形態によれば、装置200は、ディスプレイ上にフィードビームの推定された向きおよび/または推定された位置オフセットに関する情報を提供するように構成される。
【0074】
監視することは、フィードビームの位置が少なくとも1つの基準を満たすときを示すことをさらに含むことができる。装置200は、例えば、フィードビームの移動が所定の閾値に達したことに応答してオペレータに対する通知を提供するように構成されてもよい。例えば、オペレータが掘削される穴の間に70cmの閾値を設定したと仮定すると、装置200は、フィードビームが70cm移動したときにオペレータに通知するように構成され、それによってオペレータがより効率的に穴の掘削を実施するのを支援することができる。
【0075】
例示的な実施形態によれば、装置200は、フィードビームの移動が閾値に達したと決定するように構成される。閾値は、フィードビームの向きまたはフィードビームによって移動される距離を含むことができる。
【0076】
例示的な実施形態によれば、装置200は、フィードビームの移動が閾値に達したと決定したことに応答してディスプレイ上に通知を提供するように構成される。
【0077】
例示的な実施形態によれば、装置200は、装置200の特徴を実施するための手段を備え、実施するための手段は、少なくとも1つのプロセッサ110と、少なくとも1つのプロセッサ110を用いて、装置200の実施を引き起こすように構成されたコンピュータコード120を含む少なくとも1つのメモリ160とを備える。
【0078】
例示的な実施形態によれば、装置200は、フィードビームの基準位置を決定するための手段であって、フィードビームは、移動式鉱山機械の少なくとも1つのジョイントを介してブームに接続されている手段と、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信するための手段と、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定するための手段と、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供するための手段とを備える。
【0079】
例示的な実施形態によれば、装置200は、ジョイント制御情報に基づいて少なくとも1つの弁を制御するための手段、移動式鉱山機械に関するコンテキスト情報に基づいてジョイント制御情報を調整するための手段、および/またはブーム移動中に少なくとも1つの弁を制御するための手段をさらに備えることができる。装置200は、ディスプレイ上にフィードビームの推定された向きおよび/または推定された位置オフセットに関する情報を提供するための手段をさらに備えることができる。装置200は、フィードビームの移動が閾値に達したと決定するための手段、および/またはフィードビームの移動が閾値に達したと決定したことに応答してディスプレイ上に通知を提供するための手段をさらに備えることができる。
【0080】
図3は、例示的な掘削リグを示している。
図3の例では、掘削リグは、キャリア2と、1つまたは複数の掘削ブーム3と、掘削ブーム3に関連する掘削ユニット4とを備える削岩リグ1を備える。ブームは、ジョイントによって接続された2つ以上の部品、物体、または部分3a、3bを備えることができる。
図3の例では、ブームは、ジョイントによって掘削ユニット4にさらに接続される。掘削ユニット4は、削岩デバイス6をフィードデバイスによって移動させることができるフィードビーム5を備える。さらに、掘削ユニット4は、削岩デバイス6の打撃デバイスによって与えられる衝撃パルスが削岩される岩石に伝達される工具7を備える。上述したように、慣性測定ユニットは、例えば、慣性測定ユニットをフィードレールまたはフィードクレードル10aに設置することによってフィードビーム5に関連付けることができる。
【0081】
図3の例では、削岩リグ1は、例えば、削岩リグ1のアクチュエータを制御するように配置された少なくとも1つの制御ユニット8をさらに備える。制御ユニット8は、例えば、メモリに記憶されたコンピュータプログラムコードを実行する1つまたは複数のプロセッサを備える装置200を備えることができ、制御ユニット8へのオペレータコマンドおよび情報を受信するためのディスプレイデバイス9とのユーザインターフェース、ならびにオペレータ入力インターフェースを備えるか、またはそれらに接続することができる。いくつかの実施形態では、制御ユニット8は、少なくともブーム自動化制御関連動作を制御するように構成され、他の動作を制御するためにリグに1つまたは複数の他の制御ユニットが存在してもよい。
【0082】
さらに、ブーム3の一部、さらには工具7の現在の位置および方向を決定するために、1つまたは複数のセンサ10を配置することができる。そのようなセンサ10は、ブーム3に関連して位置してもよく、あるいは、キャリアから遠隔的に、さらには他の場所から計測が実行されてもよい。計測データは、適切な計算を実行することができる制御ユニット8(または位置決めのための別の制御ユニット)に提供することができる。
【0083】
図4は、先に開示された実施形態の態様を組み込んだ例示的なシステム400を示している。
図4の例では、装置200は、慣性測定ユニット(IMU)410から測定情報を受信する。
【0084】
上述したように、慣性測定ユニットは、1つまたは複数の加速度計および1つまたは複数のジャイロスコープなどの複数の慣性センサを使用して直線加速度および角速度を検出するように構成される。慣性測定ユニットは、コンパス方位を検出するための磁力計をさらに備えてもよい。
図4の例では、慣性測定ユニット410は、少なくとも1つの三次元(3D)加速度計と、少なくとも1つの3Dジャイロスコープとを備える。
【0085】
装置200は、フィードビームの基準位置を決定し、フィードビームは、移動式鉱山機械の少なくとも1つのジョイントを介してブームに接続されており、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信し、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定し、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供するように構成される。
【0086】
図4の例では、フィードビームの位置は、弁420および430を使用して制御される。弁420および430は、例えば、フィードビームの向きを制御するように構成された弁を備えることができる。
【0087】
図5は、先に開示された実施形態の態様を組み込んだ例示的な方法500を示している。より具体的には、例示的な方法500は、制御情報を提供することを示している。方法500は、装置200によって実施され得る。
【0088】
方法は、フィードビームの基準位置を決定すること510から開始し、フィードビームは、移動式鉱山機械のブームに接続されている。
【0089】
フィードビームの基準位置は、場所情報および/または向き情報を含むことができる。場所情報は、座標系の座標内の場所などの絶対場所(absolute location)、または特定の基準点に対する場所などの相対的な場所を含むことができる。向き情報は、特定の基準点に対する角度位置を含むことができる。
【0090】
図5の例では、基準位置は、移動式鉱山機械に対する掘削角度を含む。掘削角度は、垂直角度または水平角度を含むことができる。
【0091】
方法は、フィードビームに関連する慣性測定ユニットによって提供される測定情報を受信すること520に続く。フィードビームに関連する慣性測定ユニットは、フィードレールまたはフィードクレードルに設置される慣性測定ユニットなど、供給システムに設置された慣性測定ユニットを備えることができる。
【0092】
方法はさらに、測定情報に基づいて、慣性測定ユニットの移動を推定すること530に続く。慣性測定ユニットの移動は、例えば、1つまたは複数のセンサ融合アルゴリズムを使用して推定することができる。
【0093】
方法はさらに、フィードビームの基準位置および慣性測定ユニットの推定された移動に基づいて、フィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供すること540に続く。
【0094】
ジョイント制御情報は、フィードビームの向きおよび/またはフィードビームの基準点に対するフィードビームの位置オフセットを制御するように構成された少なくとも1つの弁を制御するための少なくとも1つの制御信号を含むことができる。少なくとも1つの弁は、例えば、フィードビームの向きを制御するように構成された弁を備えることができる。
【0095】
特許請求の範囲を限定するものではないが、フィードビームに関連する慣性測定ユニットから受信した測定情報に基づいてフィードビームの位置を制御するためのジョイント制御情報を提供する利点は、複数の回転ジョイントセンサを単一の慣性測定ユニットで置き換えることができることである。別の利点は、移動式鉱山機械の構造が外的衝撃から慣性測定ユニットを保護することができるように慣性測定ユニットを設置することができることである。
【0096】
以下に現れる特許請求の範囲の範囲、解釈、または適用を決して限定することなく、本明細書に開示される例示的な実施形態の1つまたは複数の技術的効果は、慣性測定ユニットが移動式鉱山機械の構造によって保護されるため、フィードビームの位置を制御する際の混乱を低減することができることである。さらなる技術的効果は、フィードビームの位置を制御するために必要な構成要素の数を低減することができることであり得る。
【0097】
本出願で使用される場合、「回路」という用語は、(a)ハードウェアのみの回路実装(アナログおよび/またはデジタル回路のみの実装など)、(b)ハードウェア回路とソフトウェアの組み合わせ、例えば(適用可能であれば)(i)アナログおよび/またはデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアの組み合わせ、ならびに(ii)携帯電話またはサーバなどの装置に様々な機能を実施させるために協働するソフトウェア(デジタル信号プロセッサを含む)、ソフトウェア、およびメモリを有するハードウェアプロセッサの任意の部分、ならびに(c)ハードウェア回路およびプロセッサ、例えば動作のためにソフトウェア(例えば、ファームウェア)を必要とするマイクロプロセッサまたはマイクロプロセッサの一部のうちの1つまたは複数またはすべてを指すことができるが、ソフトウェアは、動作のために必要とされない場合には存在しなくてもよい。
【0098】
回路のこの定義は、任意の請求項を含む、本出願におけるこの用語のすべての使用に適用される。さらなる例として、本出願で使用される場合、回路という用語はまた、単にハードウェア回路もしくはプロセッサ(または複数のプロセッサ)、またはハードウェア回路もしくはプロセッサの一部、ならびにそれに(またはそれらに)付随するソフトウェアおよび/もしくはファームウェアの実装も包含する。回路という用語はまた、例えば、適用可能である場合、特定のクレーム要素、モバイルデバイス用のベースバンド集積回路もしくはプロセッサ集積回路、またはサーバ、セルラネットワークデバイス、または他のコンピューティングもしくはネットワークデバイス内の同様の集積回路を包含する。
【0099】
本発明の実施形態は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーション論理、またはソフトウェア、ハードウェア、およびアプリケーション論理の組み合わせで実装することができる。ソフトウェア、アプリケーション論理、および/またはハードウェアは、装置、別々のデバイス、または複数のデバイス上に存在してもよい。所望に応じて、ソフトウェア、アプリケーション論理、および/またはハードウェアの一部は装置上に存在してもよく、ソフトウェア、アプリケーション論理、および/またはハードウェアの一部は別々のデバイス上に存在してもよく、ソフトウェア、アプリケーション論理、および/またはハードウェアの一部は複数のデバイス上に存在してもよい。例示的な実施形態では、アプリケーション論理、ソフトウェア、または命令セットは、様々な従来のコンピュータ可読媒体のいずれか1つで維持される。本明細書の文脈では、「コンピュータ可読媒体」は、
図2に記載および図示されたコンピュータの一例を用いて、コンピュータなどの命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと関連して使用するための命令を含み、記憶し、通信し、伝播し、または搬送することができる任意の媒体または手段であり得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータなどの命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと関連して使用するための命令を含むかまたは記憶することができる任意の媒体または手段であり得るコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0100】
所望に応じて、本明細書で説明される異なる機能は、異なる順序で、および/または互いに同時に実施されてもよい。さらに、所望に応じて、上述した機能の1つまたは複数は、任意選択であってもよいし、組み合わせてもよい。
【0101】
本発明の様々な態様が独立請求項に記載されているが、本発明の他の態様は、記載された実施形態および/または従属請求項からの特徴と独立請求項の特徴の他の組み合わせを含み、特許請求の範囲に明示的に記載された組み合わせだけではない。
【0102】
技術が進歩するにつれて、本発明の概念は様々な方法で実装することができることは当業者には明らかであろう。本発明およびその実施形態は、上述の例に限定されず、特許請求の範囲の範囲内で変化し得るものである。
【国際調査報告】