(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】異なるタイプの生理学的センサとの拡張可能通信のためのモジュール式検体接続性システム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1473 20060101AFI20240925BHJP
【FI】
A61B5/1473
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516603
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 US2022043493
(87)【国際公開番号】W WO2023043814
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】500211047
【氏名又は名称】アボット ダイアベティス ケア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT DIABETES CARE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】デサイ ニヒル
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムス ジャスティン
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KL09
4C038KX01
(57)【要約】
生理学的センサのような異なるタイプの医療デバイスと通信するためのモジュール式設計を有する医療デバイス通信システム。モジュール式設計は、様々なアプリケーション又は第三者アプリケーションが医療デバイスデータにアクセスするための統一フレームワークを提供する拡張可能ソフトウエアライブラリを用いて実施される。モジュール式設計はまた、システムの規制部分と非規制部分とを各部分が別々に更新されることを可能にしながらシステムの中に統合されることを可能にする。システムの規制部分は、規制承認の対象であるセンサ及びソフトウエアライブラリのような構成要素を含む場合があり、一方で非規制部分は、規制承認の対象外のアプリケーションを含む場合がある。すなわち、システムは、第三者アプリケーション開発者がセンサデータを利用するアプリケーションに関して規制当局にアプリケーションを提出する必要性を回避することを可能にする。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体データを生理学的センサから生理学的センサフレームワークモジュールを通じて少なくとも1つのアプリケーションに中継する方法であって、
前記生理学的センサフレームワークモジュール内のコアフレームワークに生理学的センサプラグ-インを結合するための結合要求を受信する段階と、
前記結合要求に応答して、前記生理学的センサプラグ-インの認証を実行する段階と、
前記認証に応答して、前記生理学的センサプラグ-インを前記コアフレームワークに結合する段階と、
前記生理学的センサプラグ-インを結合する段階に応答して、検体データを前記生理学的センサから前記少なくとも1つのアプリケーションに中継する段階と、
を含む方法。
【請求項2】
前記生理学的センサは、二重チャネル生理学的センサである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生理学的センサは、物理センサである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記生理学的センサは、仮想センサである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記結合する段階に応答して、前記生理学的センサプラグ-インを通じて前記生理学的センサを制御するための少なくとも1つの機能を公開するように構成されたアプリケーションプログラミングインタフェースを前記少なくとも1つのアプリケーションに提供する段階、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記生理学的センサは、グルコースセンサ、乳酸センサ、又はケトンセンサのうちのいずれか1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記生理学的センサは、グルコースセンサ、乳酸センサ、又はケトンセンサのうちのいずれか1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第2の生理学的センサプラグ-インを前記生理学的センサフレームワークモジュール内の前記コアフレームワークに結合するために第2の結合要求を受信する段階と、
前記第2の結合要求に応答して、前記第2の生理学的センサプラグ-インの第2の認証を実行する段階と、
前記第2の認証に応答して、前記第2の生理学的センサプラグ-インを前記コアフレームワークに結合する段階と、
前記第2の生理学的センサプラグ-インを結合する段階に応答して第2の検体データを前記第2の生理学的センサから前記少なくとも1つのアプリケーションに中継する段階と、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記生理学的センサプラグ-インを結合する段階に応答して、前記生理学的センサに関連付けられたオブジェクトインスタンスであって、前記生理学的センサに関連付けられた複数の属性を含む前記オブジェクトインスタンスを発生させる段階、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ユーザインタフェース情報を生理学的センサアプリケーションに通信するように構成されたユーザインタフェースモジュールと、
生理学的センサと前記少なくとも1つのアプリケーション間で通信を中継するように構成された生理学的センサプラグ-イン、及び
コアフレームワークであって、
前記生理学的センサプラグ-インを前記コアフレームワークに結合するための結合要求を受信し、
前記結合要求に応答して、前記生理学的センサプラグ-インの認証を実行し、
前記認証に応答して、前記生理学的センサプラグ-インを前記コアフレームワークに結合し、
前記生理学的センサプラグ-インを結合することに応答して、検体データを前記生理学的センサから前記少なくとも1つのアプリケーションに中継する、
ように構成された前記コアフレームワーク、
を含む検体デバイス接続性システムと、
を含む生理学的センサフレームワークモジュール。
【請求項11】
前記生理学的センサは、二重チャネル生理学的センサである請求項10に記載の生理学的センサフレームワークモジュール。
【請求項12】
前記生理学的センサは、物理センサである請求項10に記載の生理学的センサフレームワークモジュール。
【請求項13】
前記生理学的センサは、仮想センサである請求項10に記載の生理学的センサフレームワークモジュール。
【請求項14】
前記コアフレームワークは、
前記生理学的センサプラグ-インを結合することに応答して、前記生理学的センサに関連付けられた複数の属性を含み、前記生理学的センサに関連付けられたオブジェクトインスタンスを発生させる、
ように更に構成される、
請求項10に記載の生理学的センサフレームワークモジュール。
【請求項15】
前記複数の属性は、グルコース濃度属性、センサ較正属性、センサ稼動時間属性、グルコースサンプリング間隔属性、及びグルコース傾向属性のうちの少なくとも1つを含む請求項14に記載の生理学的センサフレームワークモジュール。
【請求項16】
前記複数の属性は、必須属性、条件属性、推奨属性、非推奨属性、及び任意的属性を含む請求項14に記載の生理学的センサフレームワークモジュール。
【請求項17】
認証アプリケーション及び生理学的センサと通信するデバイス接続性システムであって、
複数のセンサプラグ-インであって、前記複数のセンサプラグ-インのうちのセンサプラグ-インが、前記認証アプリケーションと前記生理学的センサ間でセンサデータを中継するように構成され、前記認証アプリケーションが、第三者によって管理される第1の部分と前記生理学的センサの製造業者によって管理される第2の部分とを含み、前記第2の部分が、前記複数のセンサプラグ-インと通信するためのソフトウエアライブラリを含み、前記第1の部分が、規制承認の対象外であり、前記第2の部分及び前記生理学的センサが、規制承認の対象である前記複数のセンサプラグ-インと、
前記センサプラグ-インを前記認証アプリケーションに結合するためのアプリケーションプログラミングインタフェースを提供するように構成されたサービスアダプタを含むモジュール式フレームワークと、
を含む検体デバイス接続性システム。
【請求項18】
更に第2の生理学的センサと通信して、デバイス接続性システムが、
前記認証アプリケーションと規制承認の対象である前記第2の生理学的センサとの間で第2のセンサデータを中継するように構成された前記複数のセンサプラグ-インのうちの第2のセンサプラグ-イン、
を含む請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項19】
前記アプリケーションプログラミングインタフェースは、前記生理学的センサから事象を受信するためのコールバックを登録するように構成されたコールバック機能、前記生理学的センサを起動又は停止するように構成されたセンサ起動機能、及び前記認証アプリケーションを前記生理学的センサに接続するか又はそこから切断するように構成されたセンサ接続機能のうちの少なくとも1つを含む請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項20】
前記センサプラグ-インは、規制承認の対象である請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項21】
前記生理学的センサは、二重チャネルセンサである請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項22】
前記生理学的センサからの前記センサデータは、規制承認の対象であり、
前記センサプラグ-インは、
前記センサデータを前記生理学的センサから前記認証アプリケーションに提供する、
ように更に構成される、
請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項23】
前記認証アプリケーションは、第三者アプリケーションを含む請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項24】
前記センサデータは、異なる生理学的信号を含む請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項25】
前記異なる生理学的信号は、規制承認の対象である請求項24に記載のデバイス接続性システム。
【請求項26】
前記センサデータは、グルコース傾向、履歴グルコースデータ、ターゲットグルコース範囲にある時間、又はグルコースシステムアラートを含む請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項27】
前記ソフトウエアライブラリは、前記センサデータをネットワーク上でリモートサーバに送信するための命令を含むリモートデータ管理モジュールを含む請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項28】
前記リモートデータ管理モジュールは、前記認証アプリケーションを認証するために前記リモートサーバと通信するように構成される請求項27に記載のデバイス接続性システム。
【請求項29】
前記認証は、ユーザ認証、アプリケーション認証、又はセッション認証を更に含む請求項28に記載のデバイス接続性システム。
【請求項30】
前記認証アプリケーションは、第三者アプリケーションを含み、前記リモート管理モジュールは、データプライバシー、データ共有、又は前記第三者アプリケーションに関する第三者同意を実行するために前記第三者アプリケーションに固有のユーザインタフェースを更に含む請求項27に記載のデバイス接続性システム。
【請求項31】
前記生理学的センサは、グルコースセンサ、乳酸センサ、又はケトンセンサのうちのいずれか1つを含む請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項32】
前記ソフトウエアライブラリは、ユーザインタフェースを含むセンサ制御モジュールを含み、
前記ユーザインタフェースは、前記認証アプリケーションが第三者アプリケーションであるか否かに基づいて前記認証アプリケーションに関してカスタマイズ可能である、
請求項17に記載のデバイス接続性システム。
【請求項33】
コンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行されるように構成されたソフトウエアライブラリを格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、
前記ソフトウエアライブラリは、
前記コンピュータデバイスを複数の生理学的センサに対して認証し、
前記複数の生理学的センサの各々から異なる生理学的信号を示すデータを含むデータを受信するために前記複数の生理学的センサの各々との通信セッションを可能にし、
前記複数の生理学的センサの各々から得られた前記データを前記コンピュータデバイスのメモリに格納し、
前記複数の生理学的センサの各々の前記データから前記異なる生理学的信号を示す出力を取得し、かつ
前記複数の生理学的センサの各々からの前記異なる生理学的信号を示す前記出力を前記コンピュータデバイス上で実行される認証アプリケーションに提供する、
ための命令を含むセンサ制御モジュールを含む、
非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項34】
前記認証アプリケーションは、第三者アプリケーションを含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項35】
前記複数の生理学的センサは、ユーザの体液内の検体レベルを検出するように構成された検体センサを含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項36】
前記通信セッションは、近距離無線通信(NFC)通信セッションを含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項37】
前記通信セッションは、Bluetooth低エネルギ(BLE)通信セッションを含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項38】
前記異なる生理学的信号を示す前記出力は、検体値を含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項39】
前記異なる生理学的信号を示す前記出力は、生理学的状態の通知を含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項40】
前記異なる生理学的信号を示す前記出力は、ユーザへの薬剤の送出に関する情報を含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項41】
前記センサ制御モジュールは、前記複数の生理学的センサのうちの少なくとも1つとの併用に関して前記認証第三者アプリケーションを認証するための命令を含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項42】
前記データをネットワーク上でリモートサーバに送信するための命令を含むリモートデータ管理モジュールを更に含む請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項43】
前記リモートデータ管理モジュールは、前記センサ制御モジュールを認証するために前記リモートサーバと通信するように構成される請求項42に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項44】
前記複数の生理学的センサは、規制承認の対象である請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項45】
前記ソフトウエアライブラリは、規制承認の対象である請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項46】
前記複数の生理学的センサの各々からの前記異なる生理学的信号を示す前記出力は、規制承認の対象である請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項47】
前記コンピュータデバイス上で実行される前記認証第三者アプリケーションは、規制承認の対象外である請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項48】
前記ソフトウエアライブラリは、前記認証第三者アプリケーションのコンポーネントとして実施されるように構成される請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項49】
前記データは、前記複数の生理学的センサの各々から実質的に同時に受信される請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項50】
ユーザの身体に取り付けるように構成された身体上ユニットであって、異なる生理学的信号を示すデータを含むデータを発生させるように各々が構成された複数の1又は2以上の生理学的センサのうちの少なくとも2つを含む前記身体上ユニットと、
コンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行されるように構成されたソフトウエアライブラリを格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、前記ソフトウエアライブラリが、
前記コンピュータデバイスを前記身体上ユニットに対して認証し、
前記少なくとも2つの生理学的センサの各々から前記データを実質的に同時に受信するために前記身体上ユニットとの通信セッションを可能にし、
前記複数の生理学的センサの各々から得られた前記データを前記コンピュータデバイスのメモリに格納し、
前記少なくとも2つの生理学的センサの各々の前記データから前記生理学的信号を示す出力を取得し、かつ
前記少なくとも2つの生理学的センサの各々からの前記異なる生理学的信号を示す前記出力を前記コンピュータデバイス上で実行される認証第三者アプリケーションに提供する、
ための命令を含むセンサ制御モジュールを含む前記非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体と、
を含む生理学的センサ及び通信インタフェース。
【請求項51】
前記複数の生理学的センサは、異なるタイプの検体レベルを検出するように構成された少なくとも2つの検体センサを含む請求項50に記載の生理学的センサ及び通信インタフェース。
【請求項52】
コンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行されるように構成されたソフトウエアライブラリを格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、
前記ソフトウエアライブラリは、
前記コンピュータデバイス上のアプリケーションを規制承認の対象である1又は2以上の生理学的センサに対して認証し、
前記1又は2以上の生理学的センサから生理学的信号を示すデータを含むデータを受信するために前記1又は2以上の生理学的センサとの通信セッションを可能にし、
前記1又は2以上の生理学的センサから得られた前記データを前記コンピュータデバイスのメモリに格納し、
前記1又は2以上の生理学的センサからの前記生理学的信号を示す出力が規制承認の対象である前記生理学的信号を示す前記出力を前記1又は2以上の生理学的センサの前記データから取得し、かつ
前記1又は2以上の生理学的センサからの前記生理学的信号を示す前記出力を前記コンピュータデバイス上で実行される規制承認の対象外である前記認証アプリケーションに提供する、
ための命令を含むセンサ制御モジュールを含む、
非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項53】
前記アプリケーションは、第三者アプリケーションを含む請求項52に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項54】
前記ソフトウエアライブラリは、規制承認の対象である請求項52に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項55】
前記1又は2以上の生理学的センサの前記データからの前記生理学的信号を示す前記出力は、異なる生理学的信号を含む請求項52に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項56】
前記異なる生理学的信号は、規制承認の対象である請求項55に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項57】
前記ソフトウエアライブラリは、前記認証第三者アプリケーションのコンポーネントとして実施されるように構成される請求項52に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項58】
前記生理学的信号を示す前記出力は、グルコース傾向、履歴グルコースデータ、ターゲットグルコース範囲にある時間、又はグルコースシステムアラートを更に含む請求項52に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項59】
前記データをネットワーク上でリモートサーバに送信するための命令を含むリモートデータ管理モジュールを更に含む請求項52に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項60】
前記リモートデータ管理モジュールは、前記アプリケーションを認証するために前記リモートサーバと通信するように構成される請求項59に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項61】
前記認証は、ユーザ認証、アプリケーション認証、又はセッション認証を更に含む請求項60に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項62】
前記リモート管理モジュールは、データプライバシー、データ共有、又は前記認可アプリケーションに関する第三者同意を実行する請求項59に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項63】
前記リモート管理モジュールは、データプライバシー、データ共有、又は前記認可アプリケーションに関する第三者同意を実行するために前記アプリケーションに固有のユーザインタフェースを更に含む請求項62に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項64】
前記アプリケーションは、第三者アプリケーションを含み、前記リモート管理モジュールは、データプライバシー、データ共有、又は前記第三者アプリケーションに関する第三者同意を実行するために前記第三者アプリケーションに固有のユーザインタフェースを更に含む請求項59に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項65】
前記1又は2以上の生理学的センサは、グルコースセンサ、乳酸センサ、又はケトンセンサのうちのいずれか1又は2以上を含む請求項52に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項66】
前記センサ制御モジュールは、ユーザインタフェースを含み、
前記ユーザインタフェースは、前記アプリケーションが第三者アプリケーションであるか否かに基づいて前記アプリケーションに関してカスタマイズ可能である、
請求項52に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項67】
検体モニタシステム内で生理学的出力を提供する方法であって、
センサ制御モジュールを含むソフトウエアライブラリにより、規制承認の対象である1又は2以上の生理学的センサに対するコンピュータデバイス上のアプリケーションの認証を引き起こす段階と、
1又は2以上の生理学的センサとの通信セッションを前記1又は2以上の生理学的センサから生理学的信号を示すデータを受信するために可能にする段階と、
前記1又は2以上の生理学的センサから得られた前記データを前記コンピュータデバイスのメモリに格納する段階と、
前記1又は2以上の生理学的センサからの前記生理学的信号を示す出力が規制承認の対象である前記生理学的信号を示す前記出力を前記1又は2以上の生理学的センサの前記データから取得する段階と、
前記1又は2以上の生理学的センサからの前記生理学的信号を示す前記出力を前記コンピュータデバイス上で実行される規制承認の対象外である前記認証アプリケーションに提供する段階と、
を含む方法。
【請求項68】
コンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行されるように構成されたソフトウエアライブラリを格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、
前記コンピュータデバイスは、
センサ制御モジュール及び1又は2以上の生理学的センサが規制承認の対象である前記センサ制御モジュールを用いて前記1又は2以上の生理学的センサに対して前記コンピュータデバイス上のアプリケーションを認証し、
前記1又は2以上の生理学的センサから生理学的信号を示すデータを含むデータを受信するために前記1又は2以上の生理学的センサとの通信セッションを可能にするように前記センサ制御モジュールに要求し、
前記1又は2以上の生理学的センサから得られた前記データを前記コンピュータデバイスのメモリに格納し、
前記1又は2以上の生理学的センサの前記データからの前記生理学的信号を示す出力であって、前記1又は2以上の生理学的センサからの前記生理学的信号を示す前記出力が、規制承認の対象であり、前記出力が、前記コンピュータデバイス上で実行される規制承認の対象外である前記認証アプリケーションで受信される前記出力を前記センサ制御モジュールから取得する、
ための命令を含む、
非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、本明細書に引用によって全体的にかつ全ての目的に対してその各々が組み込まれる2022年3月4日出願の米国仮特許出願第63/316,906号、2021年12月31日出願の米国仮特許出願第63/295,726号、及び2021年9月15日出願の米国仮特許出願第63/244,694号の「35 U.S.C.§119(e)」の下での利益を主張するものである。
【0002】
本明細書に説明する主題は、一般的に、検体センサと外部アプリケーション間の通信を含むユーザの検体レベルを取得する、モニタする、及び管理するためのシステム、デバイス、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
グルコース、ケトン、乳酸、酸素、又はヘモグロビンA1Cなどのような検体レベルの頻繁なモニタ及び管理は、人々、特に糖尿病を有する人々の全体的な健康を改善することができる。真性糖尿病を有する患者は、意識喪失、循環器系疾患、網膜症、神経症、及び腎障害を含む合併症を体験する可能性がある。糖尿病患者は、一般的に、彼らのグルコースレベルが臨床的に安全な範囲に維持されていることを保証するためにグルコースレベルをモニタすることが必要とされ、同じくその情報を用いて体内のグルコースレベルを低減するのにインスリンを必要とするか及び/又はその時を又は体内のグルコースレベルを上昇させるのに追加のグルコースを必要とする時を決定することができる。
【0004】
臨床データは、グルコースモニタの頻度と血糖制御の間の強い相関関係を明らかにしている。しかし、そのような相関関係にも関わらず、糖尿病疾患を有すると診断された多くの個人は、利便性、検査の自由裁量、グルコース検査に関連付けられた疼痛、及び費用を含む要因の組合せに起因して、彼らが行うべきほど頻繁には彼らのグルコースレベルをモニタしない。
【0005】
頻繁なグルコースモニタの計画への患者の厳守を増大するために、センサ制御デバイスを着用することができる生体内検体モニタシステムを検体モニタを必要とする個人の身体上に利用することができる。個人に対する快適性及び利便性を増大するために、センサ制御デバイスは、小さい形状因子を有することができ、かつ個人によって組み立ててセンサアプリケータを用いて適用することができる。適用プロセスは、人体の皮層に位置付けられた体液内のユーザの検体レベルを感知する生体内センサのようなセンサをセンサが体液との接触状態になるようにアプリケータ又は挿入機能を用いて挿入する段階を含む。センサ制御デバイスはまた、検体データを別のデバイスに送信するように構成することができ、この別のデバイスから個人又は彼女の健康管理提供者(「HCP」)はこれらのデータを精査して治療判断を行うことができる。センサのライフサイクル中に、パフォーマンスを改善することを助けるコンテクスト情報を発生させることができる。
【0006】
更に、検体モニタシステムの利益は、糖尿病を有する人に限定されない。例えば、検体モニタシステムは、彼らの健康及び好調性を改善することに関心を有する個人に有用な情報及び洞察を提供することができる。一例として、パフォーマンスを改善するために、運動選手は、身体上に着用されたセンサ制御デバイスを利用して例えばグルコース及び/又は乳酸のような1又は2以上の検体に関連するデータを収集することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2013/0150691号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2021/0204841号明細書
【特許文献3】国際公開第2018/136898号
【特許文献4】国際公開第2019/236850号
【特許文献5】国際公開第2019/236859号
【特許文献6】国際公開第2019/236876号
【特許文献7】米国特許出願公開第2020/0196919号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2016/0331283号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2018/0235520号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2014/0171771号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2010/00230285号明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2019/0274598号明細書
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】7-307CLSI POCT05、第2版「連続間質グルコースモニタに関連するパフォーマンス測定基準(Performance Metrics for Continuous Interstitial Glucose Monitoring)」
【非特許文献2】13-72IEEE規格11073-10425-2017「健康情報学-パーソナル健康デバイスの通信-第10425部:デバイス仕様-連続グルコースモニタ(CGM)(Health Informatics-Personal health device communication,Part10425:Device Specialization-Continuous Glucose Monitor(CGM))」
【非特許文献3】13-88IEEE ISO11073-10417、第3版2017-04「健康情報学-パーソナル健康デバイスの通信-第10417部:デバイス仕様-グルコース計(Health informatics-Personal health device communication-Part 10417:Device specialization-Glucose meter)」
【非特許文献4】ISO13485:2016「医療デバイス-品質管理システム-規制目的に関連する要件)Medical devices-Quality Management Systems-Requirements for regulatory purposes)」
【非特許文献5】ISO14971:2012「医療デバイス-医療デバイスへのリスク管理の適用(Medical devices-Application of Risk Management to Medical Devices)」
【非特許文献6】IEC62304、第1.1版:2015「医療デバイスソフトウエア-ソフトウエアライフサイクルプロセス(Medical Device Software-Software Lifecycle Processes)」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
様々なアプリケーションは、好調性機能を含む様々な機能を実行するのにセンサデータを利用する。しかし、センサデータを使用することを望む各ソフトウエアは、規制基準の対象になるか又は規制認可を必要とし、医療デバイスとしてのソフトウエアと見なされる可能性がある。センサから取得することができる生理学的データに関して使用事例を作ることと望むいずれの新しいアプリケーションも、米国食品医薬品局の下での規制の関門に直面する可能性がある。すなわち、生理学的センサと通信して第三者アプリケーションを含む様々なアプリケーションによる使用に関して検体データを受信することができるが、データに関する全ての使用事例に対する規制承認の必要性を回避するフレームワークを提供する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の開示の主題の目的及び利点は、以下に続く説明に示し、かつそこから明らかになり、並びに本発明の開示の主題の実施によって習得されることになる。本発明の開示の主題の追加の利点は、本明細書及びその特許請求の範囲並びに添付図面に具体的に指摘される方法及びシステムによって実現かつ達成されることになる。
【0011】
これら及び他の利点を達成するためにかつ本発明の開示の主題の目的により、具現化されて広義に説明するように、本発明の開示の主題は、センサとアプリケーション間の通信を提供する医療デバイス通信システムに関するものである。医療デバイスシステムは、医療デバイスシステムの再構成を必要とすることなく新しいセンサをシステムに統合することを可能にする新しいモジュール式かつ拡張可能な設計を利用する。医療デバイス通信システムは、センサデータを取得して中継するためのアプリケーションによる使用に関してソフトウエアライブラリを利用する。
【0012】
医療デバイス通信システムは、規制部分と非規制部分とを含むように構成することができる。規制部分は、規制承認の対象である構成要素を含む。これらの規制構成要素の例は、センサと、センサからのデータを中継する役割を受け持つソフトウエアのある一定の態様、例えば、ソフトウエアライブラリとを含む。非規制部分は、規制承認を必要としない構成要素を含む。これらの非規制構成要素の例は、ソフトウエアライブラリとインタフェースしてセンサと通信することができる第三者アプリケーションを含む。本発明の開示の主題により、複数の生理学的センサと、医療デバイスとしてのソフトウエアを含むソフトウエアライブラリとが規制承認の対象である。生理学的センサからの生理学的信号を示す出力も、規制承認の対象である。しかし、コンピュータデバイス上で稼働する第三者アプリケーションは、規制承認の対象外であり、かつソフトウエアライブラリと連携して稼働するように構成することができる。
【0013】
本明細書に説明する医療デバイス通信システムは、従来技術システムに優るいくつかの利点を提供する。例えば、システムは、コア通信及び処理機能がソフトウエアライブラリの一部であるので第三者アプリケーションを規制承認の対象とすることなく統合することを可能にする。従って、第三者アプリケーションを迅速に開発して利用することができる。これに加えて、従来のソフトウエアライブラリは、新しいタイプのセンサを受け入れるように容易にアップグレードすることができないので将来性がない。
【0014】
ソフトウエアライブラリは、センサ制御モジュール、リモート管理モジュールを含み、かつ複数の生理学的センサ及びアプリケーションとの通信のためのソフトウエア論理部を含むことができる。センサ制御モジュールは、異なる生理学的信号を示すデータを含むセンサデータを受信するために複数の生理学的センサの各々との通信を可能にすることによることを含む受信デバイスがセンサデータを受信することを可能にするために受信デバイスを認証することができる。センサ制御モジュールは、更に、センサデータをコンピュータデバイスのメモリに格納することができる。センサ制御モジュールは、複数の生理学的センサの各々のセンサデータから異なる生理学的信号を示す出力を取得することができる。センサ制御モジュールは、生理学的センサからの異なる生理学的信号の出力をコンピュータデバイス上で稼働する認証第三者アプリケーションに提供することができる。
【0015】
本発明の開示の主題により、生理学的センサは、ユーザの体液内の検体レベルを検出するように構成された検体センサを含むことができる。異なる生理学的信号の出力は、検体値を含むことができる。出力は、生理学的状態の通知を更に含むことができる。出力は、更に、ユーザへの薬剤の配送に関する情報を示すことができる。
【0016】
本発明の開示の主題により、コンピュータデバイス内及びコンピュータデバイスと生理学的センサ間の通信セッションは、近距離通信(NFC)、Bluetooth低エネルギ(BLE)、又は当該技術分野で公知のあらゆる適切な無線通信プロトコルを含むことができる。
【0017】
ソフトウエアライブラリは、センサデータをネットワーク上でリモートサーバに送信するための命令を含むリモートデータ管理モジュールを更に含むことができる。リモート管理モジュールは、センサ制御モジュール、第三者アプリケーション、又はいずれかの他のアプリケーションを認証するためにリモートサーバと通信するように構成することができる。認証は、ソフトウエアライブラリにアクセスするアプリケーションに関係なく統一されたユーザインタフェースを用いることができる。
【0018】
ソフトウエアライブラリは、認証された第三者アプリケーションのコンポーネントとして実施されるように構成することができる。モジュール式アーキテクチャ及び共有機能性の理由で、センサデータは、複数の生理学的センサから実質的に同時に受信、解釈、及び表示することができる。
【0019】
構造と作動の両方に関して、本明細書に示す主題の詳細は、類似の参照番号が類似の部分を示す添付図面の考察によって明らかであると考えられる。これらの図の構成要素は、必ずしも正確な縮尺のものとは限らず、代わりに本発明の主題の原理を例示することに重点を置いている。更に、全ての具体例は、設計構想を伝えることを意図したものであり、相対サイズ、形状、及び他の詳細な属性は、正確又は厳密にではなく概略的に例示する場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】センサアプリケータ、読取器デバイス、モニタシステム、ネットワーク、及びリモートシステムのシステム概略図である。
【
図1B】本明細書に説明する技術との併用に適する例示的検体モニタシステムの作動環境を例示する図である。
【
図2A】読取器デバイスの例示的実施形態を描くブロック図である。
【
図2B】本発明の開示の主題の例証的実施形態によるセンサと通信するための例示的データ受信デバイスを示すブロック図である。
【
図2C】センサ制御デバイスの例示的実施形態を描くブロック図である。
【
図2D】センサ制御デバイスの例示的実施形態を描くブロック図である。
【
図2E】本発明の開示の主題の例証的実施形態による例示的検体センサを示すブロック図である。
【
図3A】組立に関してユーザがトレイを準備する例示的実施形態を描く近接斜視図である。
【
図3B】組立に関してユーザがアプリケータデバイスを準備する例示的実施形態を描く側面図である。
【
図3C】組立中にユーザがアプリケータデバイスをトレイの中に挿入する例示的実施形態を描く近接斜視図である。
【
図3D】組立中にユーザがアプリケータデバイスをトレイから取り外す例示的実施形態を描く近接斜視図である。
【
図3E】患者がアプリケータデバイスを用いてセンサを適用する例示的実施形態を描く近接斜視図である。
【
図3F】適用済みのセンサと使用済みのアプリケータデバイスとを有する患者の例示的実施形態を描く近接斜視図である。
【
図4A】キャップに結合したアプリケータデバイスの例示的実施形態を描く側面図である。
【
図4B】切り離されたアプリケータデバイスとキャップとの例示的実施形態を描く側面斜視図である。
【
図4C】アプリケータデバイスの遠位端及び電子機器ハウジングの例示的実施形態を描く斜視図である。
【
図4D】本発明の開示の主題による例証的アプリケータデバイスの上面斜視図である。
【
図5】滅菌蓋が結合されたトレイの例示的実施形態を描く近接斜視図である。
【
図6A】センサ送出構成要素を有するトレイの例示的実施形態を描く近接斜視破断図である。
【
図6B】センサ送出構成要素を描く近接斜視図である。
【
図7A】例証的センサ制御デバイスの等角分解上面図である。
【
図7B】例証的センサ制御デバイスの等角分解底面図である。
【
図8A】センサアセンブリに対する統合コネクタを含む身体上デバイスの組立図である。
【
図8B】センサアセンブリに対する統合コネクタを含む身体上デバイスの断面図である。
【
図8C】センサアセンブリに対する統合コネクタを含む身体上デバイスの断面図である。
【
図9A】
図2Cのキャップが結合された
図1Aのセンサアプリケータの例示的実施形態の側面図である。
【
図9B】
図2Cのキャップが結合された
図1Aのセンサアプリケータの例示的実施形態の断面側面図である。
【
図10A】別の例示的センサ制御デバイスの等角投影図である。
【
図10B】別の例示的センサ制御デバイスの側面図である。
【
図12A】センサアプリケータと
図10A~
図10Bのセンサ制御デバイスとの例示的実施形態の組立及び分解を示す段階的な断面側面図である。
【
図12B】センサアプリケータと
図10A~
図10Bのセンサ制御デバイスとの例示的実施形態の組立及び分解を示す段階的な断面側面図である。
【
図12C】センサアプリケータと
図10A~
図10Bのセンサ制御デバイスとの例示的実施形態の組立及び分解を示す段階的な断面側面図である。
【
図13A】展開ステージ中のアプリケータの例示的実施形態を描く断面図である。
【
図13B】展開ステージ中のアプリケータの例示的実施形態を描く断面図である。
【
図13C】展開ステージ中のアプリケータの例示的実施形態を描く断面図である。
【
図13D】展開ステージ中のアプリケータの例示的実施形態を描く断面図である。
【
図13E】展開ステージ中のアプリケータの例示的実施形態を描く断面図である。
【
図13F】展開ステージ中のアプリケータの例示的実施形態を描く断面図である。
【
図14】検体センサの体外感度の例を描くグラフである。
【
図15】本発明の開示の主題の例証的実施形態によるセンサの例示的作動状態を示す図である。
【
図16】本発明の開示の主題によるセンサの無線プログラミングのための例示的作動フロー及びデータフローを示す図である。
【
図17】本発明の開示の主題による2つのデバイス間のセキュアなデータ交換のための例示的データフローを示す図である。
【
図18】ソフトウエアライブラリと受信デバイスとセンサアセンブリとを含むシステムのシステム概略図である。
【
図19】受信デバイスの例示的実施形態を描くブロック図である。
【
図20】センサアセンブリの例示的実施形態を描くブロック図である。
【
図21A】アプリケーションとセンサアセンブリ間の通信を容易にするための例示的ソフトウエアライブラリを描くブロック図である。
【
図21B】センサ制御モジュールとリモート管理モジュールとを含む例示的ソフトウエアライブラリを描くブロック図である。
【
図21C】アプリケーションとの通信のためにセンサ制御モジュールとリモート管理モジュールとを含む例示的ソフトウエアライブラリを描くブロック図である。
【
図22】センサ制御モジュールの例示的実施形態を描くブロック図である。
【
図23】リモート管理モジュールの例示的実施形態を描くブロック図である。
【
図24A】本発明のアーキテクチャを用いるアプリケーションのユーザインタフェースの例示的実施形態である。
【
図24B】本発明のアーキテクチャを用いるアプリケーションのユーザインタフェースの例示的実施形態である。
【
図24C】本発明のアーキテクチャを用いるアプリケーションのユーザインタフェースの例示的実施形態である。
【
図25】本発明の開示の主題を用いてセンサデータをセンサからアプリケーション又は第三者アプリケーションに通信するための例示的方法の図である。
【
図26】本発明の開示の主題を用いてセンサデータをアプリケーション又は第三者アプリケーションに表示するための例示的方法の図である。
【
図27】デバイス接続性システムの例示的実施形態を描くブロック図である。
【
図28】デバイス接続性システムにセンサプラグ-インを結合するための例示的方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ここで添付図面に例示する本発明の開示の主題の様々な例証的実施形態を以下で詳細に参照する。
【0022】
本発明の主題を詳細に説明する前に、本発明の開示が、説明する特定の実施形態に限定されず、従って、当然ながら様々な可能性があることは理解されるものとする。本発明の開示の範囲は、特許請求の範囲による以外は限定されることにはならないので、本明細書に用いる用語法は、単に特定の実施形態を説明することを目的としたものであることも理解されるものとする。
【0023】
本明細書及び特許請求の範囲内で使用する場合に、単数形「a」、「an」、及び「the」は、状況が他に明確に定めない限り、複数の指示物を含む。
【0024】
本明細書で議論する文献は、本出願の出願日の前のそれらの文献の開示という理由だけによって提供するものである。本明細書のいずれのものも、先行開示であるという理由によって本発明の開示がそのような文献に先行する権利を持たないことを容認したものと解釈すべきではない。更に、提供する文献の日付は、実際の公開日と異なる場合があり、これらの公開日は、独立に確認する必要がある場合がある。
【0025】
一般的に、本発明の開示の実施形態は、生体内検体モニタシステムとの併用に適する検体センサ挿入アプリケータの使用に適するようなシステム、デバイス、及び方法を含む。アプリケータは、センサ制御デバイスの電子機器ハウジングが中に含まれた無菌パッケージ内でユーザに提供することができる。一部の実施形態により、アプリケータとは別個の容器のような構造体も、センサモジュール及びシャープモジュールが中に含まれた無菌パッケージとしてユーザに提供することができる。ユーザは、センサモジュールを電子機器ハウジングに結合することができ、更に指定方式での容器内へのアプリケータの挿入を有する組立プロセスによってシャープをアプリケータに結合することができる。他の実施形態では、アプリケータと、センサ制御デバイスと、センサモジュールと、シャープモジュールとを単一パッケージ内で提供することができる。アプリケータは、センサが着用者の体液と接触する状態で人体の上にセンサ制御デバイスを配置するのに使用することができる。本明細書で提供する実施形態は、センサが不適切に挿入されるか又は破損するか又は有害な生理反応を誘起する可能性を低減する改善である。他の改善及び利点も提供する。これらのデバイスの様々な構成を例に過ぎない実施形態を用いて詳細に説明する。
【0026】
更に、多くの実施形態は、身体の少なくとも1つの検体に関する情報を取得するためにセンサの少なくとも一部分をユーザの身体に配置する又はすることができるように構造的に構成された生体内検体センサを含む。しかし、本明細書に開示する実施形態は、体外機能を組み込んだ生体内検体モニタシステム、並びに完全に非侵襲的なシステムを含む純粋に体外又は生体外の検体モニタシステムと併用することができることに注意しなければならない。
【0027】
更に、本明細書に開示する方法の各全ての実施形態に関してこれらの実施形態の各々を実施する機能を有するシステム及びデバイスを本発明の開示内に包含する。例えば、センサ制御デバイスの実施形態を開示し、これらのデバイスは、あらゆる全ての方法の段階を実行することができるか又はあらゆる全ての方法の段階の実行を容易にすることができる1又は2以上のセンサ、検体モニタ回路(例えば、アナログ回路)、メモリ(例えば、命令を格納するための)、電源、通信回路、送信機、受信機、プロセッサ、及び/又はコントローラ(例えば、命令を実行するための)を有することができる。これらのセンサ制御デバイス実施形態は、本明細書に説明する方法のあらゆる全てのものからのセンサ制御デバイスによって実施される段階を実行するのに使用することができ、かつその機能を有することができる。
【0028】
更に、本明細書に提示するシステム及び方法は、以下に限定されるものではないが、好調性、フィットネス、食餌療法、研究、情報、又は経時的検体感知に関わるいずれかの目的のような検体モニタシステムに使用されるセンサの作動に合わせて使用することができる。本明細書に使用する時に、「センサ」は、以下に限定されるものではないが、体温センサ、血圧センサ、脈拍センサ又は心拍センサ、グルコースレベルセンサ、検体センサ、身体活動センサ、体動センサ又は身体情報又は生体情報を収集するためのいずれかの他のセンサを例示目的で含み、ユーザからセンサ情報を受け入れる機能を有するいずれかのデバイスを意味することができる。検体センサによって測定される検体は、一例として、以下に限定されるものではないが、グルコース、ケトン、乳酸、酸素、ヘモグロビンA1C、アルブミン、アルコール、アルカリホスファターゼ、アラニントランスアミナーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ビリルビン、血中尿素窒素、カルシウム、二酸化炭素、塩化物、クレアチニン、ヘマトクリット、乳酸、マグネシウム、酸素、pH、リン、カリウム、ナトリウム、全蛋白質量、尿酸などを含むことができる。
【0029】
しかし、実施形態の上述の態様を詳細に説明する前に、例えば、その全てを本明細書に説明する実施形態と併用することができる生体内検体モニタシステムの中に存在する可能性があるデバイスの例及びその作動の例を最初に説明することが望ましい。
【0030】
様々なタイプの生体内検体モニタシステムが存在する。「連続検体モニタ」システム(又は「連続グルコースモニタ」システム)は、例えば、データをセンサ制御デバイスから読取器デバイスに確認応答要求することなく連続的に、例えば、スケジュールに従って自動的に送信することができる。別の例として「断続検体モニタシステム」(又は「断続グルコースモニタ」システム又は簡潔に「断続」システム)は、読取器デバイスによる走査又はデータ必要に応じて近距離無線通信(NFC)プロトコル又は無線周波数識別(RFID)プロトコルなどを用いてデータをセンサ制御デバイスから中継することができる。生体内検体モニタシステムは、指先穿刺較正の必要なしに作動させることができる。
【0031】
生体内検体モニタシステムは、身体の外側(又は「生体外」)で生体サンプルに接触し、ユーザの体液を担持してユーザの血糖レベルを決定するために分析することができる検体検査ストリップを受け入れるためのポートを有する測定デバイスを一般的に含む「体外」システムと区別することができる。
【0032】
生体内モニタシステムは、生体に配置されている間にユーザの体液と接触し、そこに含有されている検体レベルを感知するセンサを含むことができる。センサは、ユーザの身体上に存在するセンサ制御デバイスの一部とすることができ、センサ制御デバイスは、検体感知を可能にして制御する電子機器及び電源を含む。センサ制御デバイス及びその変形は、いくつかを挙げると、「センサ制御ユニット」、「身体上電子機器」デバイス又は「身体上電子機器」ユニット、「身体上」デバイス又は「身体上」ユニット又は「センサデータ通信」デバイス又は「センサデータ通信」ユニットと呼ぶ場合がある。
【0033】
生体内モニタシステムは、センサ制御デバイスから感知検体データを受け入れてそれを処理する及び/又はあらゆる形態でユーザに対して表示するデバイスを含むことができる。このデバイス及びその変形は、いくつかを挙げると、「手持ち式読取器デバイス」、「読取器デバイス」、(又は簡潔に「読取器」)、「手持ち式電子機器」(又は簡潔に「手持ち式」)、「携帯可能データ処理」デバイス又は「携帯可能データ処理」ユニット、「データ受信機」、「受信機」デバイス又は「受信機」ユニット(又は簡潔に「受信機」)又は「リモート」デバイス又は「リモート」ユニットと呼ぶ場合がある。パーソナルコンピュータのような他のデバイスも、生体内又は体外のモニタシステムと併用されてきたか又はそこに組み込まれている。
【0034】
図1Aは、センサアプリケータ150と、センサ制御デバイス102と、データ受信デバイス120とを含む検体モニタシステム100の例示的実施形態を描く概念図である。この場合に、センサアプリケータ150は、センサ制御デバイス102をユーザの皮膚上のモニタ場所に配送するのに使用することができ、この場所でセンサ104は、接着パッチ105によってある期間にわたって動かないように維持される。センサ制御デバイス102に関しては、
図2B及び
図2Cで更に詳しく説明することにし、センサ制御デバイス102は、有線技術又は無線技術を用いた通信経路140を通してデータ受信デバイス120と通信することができる。例示的無線プロトコルは、Bluetooth、Bluetooth低エネルギ(BLE、BTLE、Bluetoothスマートのような)、近距離無線通信(NFC)、及びその他を含む。ユーザは、データ受信デバイス120上のメモリ内にインストールされたアプリケーションを画面122及び入力121を用いてモニタすることができ、デバイスのバッテリを電力ポート123を用いて再充電することができる。データ受信デバイス120に関するより詳しい詳細に関して、下記で
図2Aに明らかにする。データ受信デバイス120は、有線技術又は無線技術を用いた通信経路141を通してローカルコンピュータシステム170と通信することができる。ローカルコンピュータシステム170は、ラップトップ、デスクトップ、タブレット、ファブレット、スマート電話、セットトップボックス、ビデオゲームコンソール又は他のコンピュータデバイスのうちの1又は2以上を含むことができ、無線通信は、Bluetooth、Bluetooth低エネルギ(BTLE)、Wi-Fi又は他を含むいくつかの適用可能な無線ネットワーク接続プロトコルのうちのいずれかを含むことができる。ローカルコンピュータシステム170は、データ受信デバイス120が通信経路142を通してネットワーク190と通信することができる方式と類似の方式で上述したように有線技術又は無線技術による通信経路143を通してネットワーク190と通信することができる。ネットワーク190は、私設ネットワーク及び公衆ネットワーク、ローカルエリアネットワーク又はワイドエリアネットワークなどのようないくつかのネットワークのうちのいずれかとすることができる。高信頼性コンピュータシステム180はサーバを含むことができ、認証サービス及びセキュアなデータ格納を提供することができ、有線技術又は無線技術による通信経路144を通してネットワーク190と通信することができる。
【0035】
図1Bは、本明細書に説明する技術を具現化する機能を有する検体モニタシステム100の作動環境の別の例示的実施形態を例示している。図示のように、検体モニタシステム100は、人体又は動物体の検体レベルのようなパラメータのモニタを提供するように設計された構成要素のシステムを含むことができ、又は様々な構成要素の構成に基づいて他の作動を可能にすることができる。本明細書に具現化されるように、システムは、ユーザによって着用されるか又は情報が収集されている身体に取り付けられた低電力センサ制御デバイス102を含むことができる。本明細書に具現化されるように、センサ制御デバイス102は、予め決められた実用寿命(例えば、約1日、約14日、約30日のような)を有する密封された配置可能デバイスとすることができる。センサ110は、ユーザの身体の皮膚に適用することができ、センサ寿命の継続時間にわたって接着状態に留まることができ、又は選択的に取り外されて再度適用された時に機能性を留めるように設計することができる。低電力検体モニタシステム100は、センサ制御デバイス102からの検体データを含むデータの取り出し及び送出を容易にするために本明細書に説明するように構成されたデータ読取デバイス120又は多目的データ受信デバイス130を更に含むことができる。
【0036】
本明細書に具現化されるように、検体モニタシステム100は、例えば、リモートアプリケーションサーバ155又はアプリケーションストアフロントサーバ160を通して第三者に提供されて多目的ハードウエアデバイス130、例えば、通信リンクを通してセンサ制御デバイス102と通信する機能を有する携帯電話、タブレット、パーソナルコンピュータデバイス又は他の類似のコンピュータデバイス内に組み込まれたソフトウエア又はファームウエアのライブラリ又はアプリケーションを含むことができる。多目的ハードウエアは、センサ制御デバイス102と通信するように構成された埋め込みライブラリを有するインスリンポンプ又はインスリンペンを含むがこれらに限定されない埋め込みデバイスを更に含むことができる。検体モニタシステム100の図示の実施形態は、図示のデバイスの各々を1つのみを含むが、本発明の開示は、検体モニタシステム100が、それを通して相互作用する複数の各構成要素を組み込むことを考えている。例えば、限定することなく、本明細書に具現化されるように、データ受信デバイス120及び/又は多目的データ受信デバイス130は、複数の各々を含むことができる。本明細書に具現化されるように、複数のデータ受信デバイス130は、本明細書に説明するようにセンサ制御デバイス102と直接に通信することができる。これに加えて又はこれに代えて、データ受信デバイス130は、二次的なデータ受信デバイス130と通信して検体データ又はその視覚表現又は分析結果をユーザ又は権限を有する他の関係者への二次的な表示に関して提供することができる。
【0037】
図2Aは、スマート電話として構成されたデータ受信デバイス120の例示的実施形態を描くブロック図である。この場合に、データ受信デバイス120は、ディスプレイ122と、入力構成要素121と、メモリ223に結合された通信プロセッサ222と、メモリ225に結合されたアプリケーションプロセッサ224とを含む処理コア206とを含むことができる。同様に、別個のメモリ230と、アンテナ229を有するRF送受信機228と、パワーマネージメントモジュール238を有する電源226とを含めることができる。更に、アンテナ234を用いてWi-Fi、NFC、Bluetooth、BTLE、及びGPSを通して通信することができる多機能送受信機232を含めることができる。当業者によって理解されるように、これらの構成要素は、機能デバイスを生成するように電気的に通信的に結合される。
【0038】
データ受信デバイス120は、例えば、Wi-Fi又はインターネット対応スマート電話、タブレット又は携帯情報端末(PDA)のようなモバイル通信デバイスとすることができる。スマート電話の例は、インターネット接続及び/又はローカルエリアネットワーク(LAN)を通じたデータ通信のためのデータネットワーク接続機能を有するWINDOWS(登録商標)オペレーティングシステム、ANDROID(登録商標)オペレーティングシステム、IPHONE(登録商標)オペレーティングシステム、PALM、WEBOS、BLACKBERRY(登録商標)オペレーティングシステム又はSYMBIANオペレーティングシステムに基づく電話を含むことができるがこれらに限定されない。
【0039】
データ受信デバイス120は、ユーザの眼の上に又はそれに隣接するように着用された光学アセンブリ(例えば、GOOGLE GLASSESのようなスマート単眼鏡又はスマート眼鏡)のようなモバイルスマートウェアラブル電子機器アセンブリとして構成することができる。この光学アセンブリは、ユーザの検体レベル(本明細書に説明する)に関する情報をユーザに対して表示し、同時にユーザの全体的な視覚が最小限にしか妨害されないようにユーザがディスプレイを見通すことを可能にする透明ディスプレイを有することができる。光学アセンブリは、スマート電話と同種の無線通信の機能を有することができる。ウェアラブル電子機器の他の例は、ユーザの手首の周り又はその周りに着用されるデバイス(例えば、スマート腕時計のような)、首の周り又はその周りに着用されるデバイス(例えば、ネックレスのような)、頭の周り又はその周りに着用されるデバイス(例えば、ヘッドバンド、帽子のような)、胸の周り又はその周りに着用されるデバイスなどを含む。
【0040】
限定ではなく例示の目的で、本発明の開示の主題との併用のための
図2Bに示すデータ受信デバイスの別の例示的実施形態120を参照されたい。データ受信デバイス120及び関連の多目的データ受信デバイス130は、センサ制御デバイス102及びその作動の議論に密接に関連する構成要素を含み、追加の構成要素を含めることができる。特定の実施形態では、データ受信デバイス120及び多目的データ受信デバイス130は、第三者によって提供される構成要素とする又はそれらを含むことができ、センサ制御デバイス102と同じ製造業者によって製造されたデバイスを含むことに必ずしも限定されない。
【0041】
図2Bに示すように、データ受信デバイス120は、通信モジュール4040と通信的に結合されたマイクロコントローラ4010と、メモリ4020と、ストレージ4030とを含むASIC4000を含む。データ受信デバイス120の構成要素に対する電力は、本明細書に具体的に示すように再充電可能バッテリを含むことができる電力モジュール4050によって送出することができる。データ受信デバイス120は、センサ制御デバイス102又は他のデバイス(例えば、ユーザデバイス145又はリモートアプリケーションサーバ155)から受信した検体データの精査を容易にするディスプレイ4070を更に含むことができる。データ受信デバイス120は、別個のユーザインタフェース構成要素(例えば、物理的なキー、光センサ、マイクロフォンのような)を含むことができる。
【0042】
通信モジュール4040は、BLEモジュール4041とNFCモジュール4042とを含むことができる。データ受信デバイス120は、センサ制御デバイス102と無線結合し、センサ制御デバイス102に指令を送信し、そこからデータを受信するように構成することができる。本明細書に具現化されるように、データ受信デバイス120は、本明細書に説明するセンサ制御デバイス102に関して通信モジュール4040の特定のモジュール(例えば、BLEモジュール4042又はNFCモジュール4043)を通してNFCスキャナ及びBLE終点として作動するように構成することができる。例えば、データ受信デバイス120は、通信モジュール4040の第1のモジュールを用いてセンサ制御デバイス102に指令(例えば、センサのデータ同報通信モードのための起動指令、データ受信デバイス120を識別するためのペアリング指令)を出し、通信モジュール4040の第2のモジュールを用いてセンサ制御デバイス102とデータを送受信することができる。データ受信デバイス120は、通信モジュール4040のユニバーサルシリアルバス(USB)モジュール4045を通じたユーザデバイス145との通信に適するように構成することができる。
【0043】
別の例として、通信モジュール4040は、例えば、セルラー無線モジュール4044を含むことができる。セルラー無線モジュール4044は、第3世代(3G)、第4世代(4G)、及び第5世代(5G)のネットワークを含むがこれらに限定されない広帯ゾーンセルラーネットワークを用いて通信するための1又は2以上の無線送受信機を含むことができる。更に、データ受信デバイス120の通信モジュール4040は、「IEEE 802」.11規格(例えば、802.11a、802.11b、802.11g、802.11n(aka Wi-Fi4)、802.11ac(aka Wi-Fi5)、802.11ax(aka Wi-Fi6))のうちの1又は2以上による無線ローカルエリアネットワークを用いた通信のためのWi-Fi無線モジュール4043を含むことができる。セルラー無線モジュール4044又はWi-Fi無線モジュール4043を使用することにより、データ受信デバイス120は、リモートアプリケーションサーバ155と通信して検体データを受信する又は更新情報又はユーザから受信した入力を提供することができる。例示していないが、検体センサ120の通信モジュール5040が、セルラー無線モジュール又はWi-Fi無線モジュールを同じく含むことができる。
【0044】
本明細書に具現化されるように、データ受信デバイス120の搭載型ストレージ4030は、センサ制御デバイス102から受信した検体データを格納することができる。更に、データ受信デバイス120、多目的データ受信デバイス130又はユーザデバイス145は、リモートアプリケーションサーバ155とワイドエリアネットワーク上で通信するように構成することができる。本明細書に具現化されるように、センサ制御デバイス102は、データをデータ受信デバイス120又は多目的データ受信デバイス130に提供することができる。データ受信デバイス120は、これらのデータをユーザコンピュータデバイス145に送信することができる。更に、ユーザコンピュータデバイス145(又は多目的データ受信デバイス130)は、これらのデータを処理及び分析に関してリモートアプリケーションサーバ155に送信することができる。
【0045】
本明細書に具現化されるように、データ受信デバイス120は、センサ制御デバイス102の感知ハードウエア5060と類似の又はそれから拡張された感知ハードウエア4060を更に含むことができる。特定の実施形態では、データ受信デバイス120は、センサ制御デバイス102と連携し、そこから受信した検体データに基づいて作動するように構成することができる。一例として、センサ制御デバイス102がグルコースセンサである場合に、データ受信デバイス120は、インスリンポンプ又はインスリン注射ペンとする又はそれらを含むことができる。連携において、互換デバイス130は、検体センサから受信したグルコース値に基づいてユーザに対するインスリン投与量を調節することができる。
【0046】
図2C及び
図2Dは、検体センサ104と、ユーザに対する表示に適する最終結果データをレンダリングするための処理機能の大部分を有することができるセンサ電子機器160とを有するセンサ制御デバイス102の例示的実施形態を描くブロック図である。
図2Cには、個々の仕様の特定用途向け集積回路(ASIC)とすることができる単一半導体チップ161が示されている。ASIC161内には、アナログフロントエンド(AFE)162と、パワーマネージメント(又は制御)回路164と、プロセッサ166と、通信回路168(送信機、受信機、送受信機、受動回路又は他に通信プロトコルによるものとして実施することができる)とを含むある一定の高レベル機能ユニットが示されている。この実施形態ではAFE162とプロセッサ166との両方が検体モニタ回路として使用されるが、他の実施形態では、いずれかの回路が検体モニタ機能を実行することができる。プロセッサ166は、各々を別個のチップとするか又はいくつかの異なるチップの間で分散させる(かつこれらのチップの一部分とする)ことができる1又は2以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、及び/又はマイクロコントローラを含むことができる。
【0047】
ASIC161の中にはメモリ163も含まれ、メモリ163は、ASIC161の中に存在する様々な機能ユニットによって共有することができる又はこれらの機能ユニットのうちの2又は3以上の間に分散させることができる。メモリ163は、別個のチップとすることができる。メモリ163は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリとすることができる。この実施形態では、ASIC161は、コイン電池バッテリなどとすることができる電源172と結合される。AFE162は、生体内検体センサ104と相互接続し、そこから測定データを受け入れ、これらのデータをプロセッサ166にデジタル形態で出力し、プロセッサ166は、更にこれらのデータを最終結果のグルコース個別値及びグルコース傾向値等をもたらすように処理する。次に、これらのデータは、アンテナ171を通して例えばデータ受信デバイス120(図示せず)に送るために通信回路168に供給することができ、データ受信デバイス120では、データを表示するための常駐ソフトウエアアプリケーションによる更に別の処理が僅かしか必要とされない。
【0048】
図2Dは、
図2Cと同様であるが、一緒又は別々にパッケージ化することができる2つの別個の半導体チップ162と174を含む。この場合に、AFE162は、ASIC161上に常駐する。プロセッサ166は、チップ174上でパワーマネージメント回路164及び通信回路168に統合される。AFE162はメモリ163を含み、チップ174は、その内部で隔離するか又は分散させることができるメモリ165を含む。1つの例示的実施形態では、AFE162は、1つのチップ上でパワーマネージメント回路164及びプロセッサ166と組み合わされ、それに対して通信回路168は別個のチップ上にある。別の例示的実施形態では、AFE162と通信回路168の両方が1つのチップ上にあり、プロセッサ166とパワーマネージメント回路164とが別のチップ上にある。各々は、説明する別個の機能を受け持つ又はフェイルセーフ冗長性を達成するために1又は2以上の機能を共有する3又は4以上のチップを含む他のチップ組合せが可能であることに注意しなければならない。
【0049】
限定ではなく例示の目的で、
図2Eは、本明細書に説明するセキュリティアーキテクチャ及び通信方式に対応するセンサ制御デバイス102の別の例示的実施形態を描いている。
【0050】
本明細書に具現化されるように、センサ制御デバイス102は、通信モジュール5040に通信的に結合された特定用途向け集積回路(「ASIC」)5000を含むことができる。ASIC5000は、マイクロコントローラコア5010と、搭載型メモリ5020と、ストレージメモリ5030とを含むことができる。ストレージメモリ5030は、認証及び暗号化セキュリティアーキテクチャに使用されるデータを格納することができる。ストレージメモリ5030は、センサ制御デバイス102に対するプログラミング命令を格納することができる。本明細書に具現化されるように、ある一定の通信チップセット(例えば、NFC送受信機5025)をASIC5000内に埋め込むことができる。ASIC5000は、搭載型バッテリのような電力モジュール5050又はNFCパルスから電力を受け入れることができる。ASIC5000のストレージメモリ5030は、識別及び追跡の目的でセンサ制御デバイス102に対する識別子のような情報を含むようにプログラムすることができる。ストレージメモリ5030は、センサ制御デバイス102及びその様々な構成要素によって使用される構成パラメータ又は較正パラメータを用いてプログラムすることができる。ストレージメモリ5030は、書き換え可能メモリ又はワンタイムプログラミング(OTP)メモリを含むことができる。ストレージメモリ5030は、センサ制御デバイス102の有用性、を拡張するために本明細書に説明する技術を用いて更新することができる。
【0051】
本明細書に具現化されるように、センサ制御デバイス102の通信モジュール5040は、検体モニタシステム100の他のデバイスとの通信をサポートするための1又は2以上のモジュールとする又はそれらを含むことができる。限定ではなく単なる例として、例示的通信モジュール5040は、本発明の開示を通して使用するBluetooth低エネルギ(「BLE」)モジュール5041を含むことができ、BLEは、エンドユーザに対して簡単なBluetoothデバイスのペアリングを行うように最適化された短距離通信プロトコルを意味する。通信モジュール5040は、データ受信デバイス120又はユーザデバイス145の類似の機能を有する通信モジュールとの対話によってデータ及び指令を送受信することができる。通信モジュール5040は、例えば、「IEEE 802」.15プロトコル、「IEEE 802」.11プロトコルによるパーソナルエリアネットワーク、赤外線データ協会(IrDA)規格による赤外線通信のような類似の短距離通信手法との併用に適する追加の又は代わりのチップセットを含むことができる。
【0052】
センサ制御デバイス102は、その機能を実行するために、これらの機能に適する感知ハードウエア5060を更に含むことができる。本明細書に具現化されるように、感知ハードウエア5060は、被検者の体液との接触状態で経皮的又は皮下に配置された検体センサを含むことができる。検体センサは、体液内の1又は2以上の検体レベルに対応する値を含有するセンサデータを発生させることができる。
【0053】
センサ制御デバイス102の構成要素は、適切なユーザ場所への配送の前にユーザによる最終組立を必要とする複数のパッケージでユーザによって取得することができる。
図3A~
図3Dは、配送に関してセンサを提供するように構成要素を結合する前の別個の構成要素の準備を含むセンサ制御デバイス102に関するユーザによる組立プロセスの例示的実施形態を描いている。
図3E~
図3Fは、適切な配送場所を選択し、センサ制御デバイス102をこの場所に適用することによる適切なユーザ場所へのデバイス102の配送の例示的実施形態を描いている。
【0054】
図3Aは、この場合は組立プロセスのためのトレイとして構成される(他のパッケージを使用することができるが)容器810をユーザが与える例示的実施形態を描く近接斜視図である。ユーザは、この準備をトレイ810から蓋812を取り外してプラットフォーム808を露出させることにより、例えば、蓋812の接着部分が取り外されるようにトレイ810から蓋812の非接着部分を剥ぎ取ることによって達成することができる。蓋812の取り外しは、様々な実施形態ではプラットフォーム808がトレイ810内で十分に露出される限り適切とすることができる。次に、蓋812を脇に置くことができる。
【0055】
図3Bは、組立に関してユーザがアプリケータデバイス150を準備する例示的実施形態を描く側面図である。アプリケータデバイス150は、アプリケータキャップ708によって密封された無菌パッケージ内で提供することができる。アプリケータデバイス150の準備は、ハウジング702をアプリケータキャップ708から切り距離を置いてシース704(
図3C)を露出させる段階を含むことができる。この切り離しは、アプリケータキャップ708を捩ってハウジング702から外す(又は他に切り離す)ことによって達成することができる。アプリケータキャップ708を脇に置くことができる。
【0056】
図3Cは、組立中にユーザがアプリケータデバイス150をトレイ810の中に挿入する例示的実施形態を描く近接斜視図である。最初に、ユーザは、ハウジング方位機能1302(又はスロット又は凹部)とトレイ方位機能924(当接部又は戻り止め)とが位置合わせされた後にシース704をトレイ810の内側でプラットフォーム808の中に挿入することができる。シース704をプラットフォーム808の中に挿入することにより、シース704がハウジング702から一時的にアンロックされ、プラットフォーム808もトレイ810から一時的にアンロックされる。この段階では、トレイ810からのアプリケータデバイス150の取り外しは、トレイ810内へのアプリケータデバイス150の最初の挿入の前の状態と同じ状態をもたらすことになる(すなわち、このプロセスは、この時点で逆行させ又は中断し、更に影響なく繰り返すことができる)。
【0057】
ハウジング702を遠位に前進させる間に、シース704は、プラットフォーム808内でハウジング702に対する位置を維持し、プラットフォーム808と結合してプラットフォーム808をトレイ810に対して遠位に前進させることができる。この段階は、トレイ810内でプラットフォーム808をアンロックして圧潰させる。シース704は、トレイ810内でロッキング機構(図示せず)に接触してそれを切断させ、それによってシース704がハウジング702からアンロックされ、ハウジング702がプラットフォーム808を遠位に前進させる間にシース704が移動する(相対的に)ことが防止される。ハウジング702及びプラットフォーム808の前進の終了時に、シース704は、ハウジング702から永久にアンロックされる。ハウジング702の遠位前進の終了時に、トレイ810内のシャープ及びセンサ(図示せず)をハウジング702内の電子機器ハウジング(図示せず)と結合することができる。アプリケータデバイス150とトレイ810との作動及び相互作用に関して下記で更に詳しく説明する。
【0058】
図3Dは、組立中にユーザがアプリケータデバイス150をトレイ810から取り外す例示的実施形態を描く近接斜視図である。ユーザは、ハウジング702をトレイ810に対して近位に前進させる又はアプリケータ150とトレイ810とを切り離すのと同じ終端効果を有する他の動きによってアプリケータ150をトレイ810から取り外すことができる。アプリケータデバイス150は、その内部で完全に組み立てられたセンサ制御デバイス102(シャープ、センサ、電子機器)(図示せず)と共に取り外され、配送に関して配置される。
【0059】
図3Eは、患者がアプリケータデバイス150を用いてセンサ制御デバイス102を例えば腹部又は他の適切な場所の上の皮膚のターゲット区域に適用する例示的実施形態を描く近接斜視図である。ハウジング702を前進させることにより、その内部でシース704が遠位に圧潰し、センサ制御デバイス102の底面上の接着層が皮膚に接着するようにセンサがターゲット場所に適用される。シャープは、ハウジング702を完全に前進させた時に自動的に後退し、それに対してセンサ(図示せず)は、定められた位置に残されて検体レベルを測定する。
【0060】
図3Fは、適用位置にセンサ制御デバイス102を有する患者の例示的実施形態を描く近接斜視図である。次に、ユーザは、アプリケータ150を適用部位から取り外すことができる。
【0061】
図3A~
図3Fに関して説明されて本明細書の他の箇所で説明するシステム100は、従来技術システムと比較してアプリケータ構成要素の偶発的な損壊、永久変形、又は不正な組立の可能性の低減又は排除をもたらすことができる。アプリケータハウジング702は、シース704がアンロックされている間にシース704を通じた間接係合ではなくプラットフォーム808に直接係合するので、シース704とハウジング702の間の相対角度は、アーム又は他の構成要素の損壊又は永久変形をもたらすことにはならない。組立中の比較的強い力(従来のデバイスの場合のような)の潜在性が低減することになり、それによってユーザ組立の失敗の可能性が低減する。
【0062】
図4Aは、スクリューアプリケータキャップ708に結合されたアプリケータデバイス150の例示的実施形態を描く側面図である。この図は、アプリケータ150がどのように出荷され、ユーザによるセンサとの組立の前にユーザによってどのように荷受けされるかの例である。
図4Bは、切り離された後のアプリケータ150とアプリケータキャップ708とを描く側面斜視図である。
図4Cは、アプリケータキャップ708が定位置にあった時にシース704のセンサ担体710内で維持されていたと考えられる位置から電子機器ハウジング706及び接着パッチ105が取り外された状態のアプリケータデバイス150の遠位端の例示的実施形態を描く斜視図である。
【0063】
限定ではなく例示の目的で
図4D~
図4Gを参照すると、アプリケータデバイスの別の例示的実施形態20150を単一統合アセンブリとしてユーザに提供することができる。
図4D及び
図4Eは、それぞれ、アプリケータデバイス20150の斜視上面図及び斜視底面図を提示しており、
図4Fは、アプリケータデバイス20150の分解組立図を提示しており、
図4Gは、側面破断図を提供する。これらの斜視図は、アプリケータ20150がどのように出荷され、ユーザによってどのように荷受けされるかを示している。分解組立図及び破断図は、アプリケータデバイス20150の構成要素を示している。アプリケータデバイス20150は、ハウジング20702と、ガスケット20701と、シース20704と、シャープ担体201102と、バネ205612と、センサ担体20710(「パック担体」とも呼ぶ)と、シャープハブ205014と、センサ制御デバイス(「パック」とも呼ぶ)20102と、接着パッチ20105と、乾燥剤20502と、アプリケータキャップ20708と、シリアルラベル20709と、未開封証明機能20712とを含むことができる。一部の実施形態では、ユーザが荷受けする時は、ハウジング20702と、アプリケータキャップ20708と、未開封証明機能20712と、ラベル20709としか見えていない。未開封証明機能20712は、例えば、ハウジング20702及びアプリケータキャップ20708の各々に結合されたステッカーとすることができ、更にハウジング20702とアプリケータキャップ20708とを切り離すことによって例えば回復不能に損壊し、それによってハウジング20702とアプリケータキャップ20708とが以前に切り離されたことをユーザに対して示すことができる。これらの機能に関して下記でより詳細に説明する。
【0064】
図5は、滅菌蓋812が取り外し可能に結合されたトレイ810の例示的実施形態を示し、パッケージがどのようにユーザに出荷され、組立前にユーザによってどのように荷受けされるかを表すことができる近接斜視図である。
【0065】
図6Aは、トレイ810内のセンサ配送構成要素を描く近接斜視破断図である。プラットフォーム808は、トレイ810の中に摺動可能に結合される。乾燥剤502が、トレイ810に対して固定される。センサモジュール504が、トレイ810内に装着される。
【0066】
図6Bは、センサモジュール504をより詳細に描く近接斜視図である。この場合に、プラットフォーム808の保持アーム延長部1834が、センサモジュール504を定められた位置に解除可能に固定させる。モジュール2200が、コネクタ2300、シャープモジュール2500、及びセンサ(図示せず)と結合され、それによって組立中にこれらを互いにセンサモジュール504として取り外すことができる。
【0067】
簡単に
図1A及び
図3A~
図3Gを再度参照すると、ツーピースアーキテクチャシステムでは、センサトレイ810とセンサアプリケータ150とは別個のパッケージとしてユーザに提供され、従って、ユーザが各パッケージを開梱してシステムを最終的に組み立てることを必要とする。一部の用途では、これら別個の密封パッケージは、センサトレイ810とセンサアプリケータ150とを各パッケージの内容物に独特で他方の内容物には適合しない別個の滅菌プロセスで滅菌することを可能にする。より具体的には、センサ104とシャープ220とを含むプラグアセンブリ207を含むセンサトレイ810は、電子ビーム(又は「電子ビーム」)照明のような放射線滅菌を用いて滅菌することができる。適切な放射線滅菌プロセスは、電子ビーム(電子ビーム)照明、ガンマ線照明、X線照明又はこれらのあらゆる組合せを含むがこれらに限定されない。しかし、放射線滅菌は、センサ制御デバイス102の電子機器ハウジングの中に配置された電気構成要素を破損する場合がある。その結果、センサ制御デバイス102の電子機器ハウジングを含むセンサアプリケータ150を滅菌する必要がある場合に、それを例えばエチレンオキシドを用いたガス化学滅菌のような別の方法によって滅菌することができる。しかし、ガス化学滅菌は、センサ104上に含まれる酵素又は他の化学的作用物質及び生物学的作用物質を破損する場合がある。この滅菌非共用性に起因してセンサトレイ810とセンサアプリケータ150とは、一般的に、別個の滅菌プロセスで滅菌され、その後に、別々にパッケージ化され、それによってユーザは、使用に関して最終的に構成要素を組み立てることが必要である。
【0068】
図7A及び
図7Bは、それぞれ、1又は2以上の実施形態によるセンサ制御デバイス3702の分解上面図及び分解底面図である。シェル5006とマウント5008とは、センサ制御デバイス3702の様々な電子構成要素を封入するか又は他に実質的に被包する対向するクラムシェル半片として働きをする。図示のように、センサ制御デバイス3702は、複数の電子モジュール3806が結合されたプリント回路基板(PCB)3804を含むプリント回路基板アセンブリ(PCBA)3802を含むことができる。例示的電子モジュール3806は、抵抗器、トランジスタ、コンデンサー、誘導子、ダイオード、及びスイッチを含むがこれらに限定されない。従来のセンサ制御デバイスは、一般的に、PCB構成要素をPCBの一方の側にのみ積み重ねる。それとは対照的に、センサ制御デバイス3702内のPCB構成要素3806は、PCB3804の両側(すなわち、上面と底面)の面区域の周りに分散させることができる。
【0069】
電子モジュール3806以外に、PCBA3802は、PCB3804に装着されたデータ処理ユニット3808を更に含むことができる。データ処理ユニット3808は、例えば、センサ制御デバイス3702の作動に関する1又は2以上の機能又はルーチンを実施するように構成された特定用途向け集積回路(ASIC)を含むことができる。より具体的には、データ処理ユニット3808は、データ処理機能を実行するように構成することができ、この場合に、そのような機能は、ユーザのサンプリングされた検体レベルに各々が対応する複数のデータ信号のフィルタリング及び符号化を含むことができるがこれらに限定されない。データ処理ユニット3808は、読取器デバイス106と通信するためのアンテナを更に含む又は他にそれと通信することができる。
【0070】
バッテリ開口3810が、PCB3804内に定められ、かつセンサ制御デバイス3702に給電するように構成されたバッテリ3812を受け入れて着座させるようにサイズ決定することができる。PCB3804には軸線方向バッテリ接点3814a及び半径方向バッテリ接点3814bを結合することができ、これらの接点は、バッテリ開口3810の中に延びてバッテリ3812からPCB3804への電力の伝達を容易にすることができる。名称が示唆する通り、軸線方向バッテリ接点3814aは、バッテリ3812に対して軸線方向接触を与えるように構成することができ、一方で半径方向バッテリ接点3814bは、バッテリ3812に対して半径方向接触を与えることができる。バッテリ接点3814a、3814bを有するバッテリ開口3810の中にバッテリ3812を位置付けることは、センサ制御デバイス3702の高さHを低減することを助け、それによってPCB3804を中心に位置付けし、その構成要素を両側(すなわち、上面と底面)上に分散させることを可能にする。これは、電子機器ハウジング3704上に面取り3718を設けることを容易にすることにも役立つ。
【0071】
センサ3716は、PCB3804に関して中心に位置付けることができ、テール3816と、フラグ3818と、テール3816とフラグ3818とを相互接続するネック3820とを含むことができる。テール3816は、マウント3708の中心開口3720を通って延びてユーザの皮膚の下に経皮的に受け入れられるように構成することができる。更に、テール3816は、その上に含まれて検体モニタを容易にすることを助ける酵素又は他の化学的作用物質を有することができる。
【0072】
フラグ3818は、その上に配置された1又は2以上のセンサ接点3822(
図7Bに3つを示す)を有するほぼ平坦な面を含むことができる。センサ接点3822は、PCB3804上に設けられた対応する1又は2以上の回路接点3824(
図7Aに3つを示す)に位置合わせされてそれらに係合するように構成することができる。一部の実施形態では、センサ接点3822は、フラグ3818に印刷又は他にデジタルに適用された炭素含浸ポリマーを含むことができる。一般的に、従来のセンサ制御デバイスは、センサとPCBの間の導電性接点として働きをする1又は2以上の柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールを被包するシリコーンゴムで製造されたコネクタを含む。それとは対照的に、本発明の開示のセンサ接点3822は、センサ3716とPCB3804の間に直接に接続を与え、それによって従来技術のコネクタに対する必要性が排除され、高さHが有利に低減する。更に、柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールを排除することにより、有意な回路抵抗が排除され、従って、回路導電性が改善される。
【0073】
センサ制御デバイス3702は、フラグ3818とシェル3706の内面の間に挟まるように配置することができる柔軟性部材3826を更に含むことができる。より具体的には、シェル3706とマウント3708とが互いに組み込まれる時に、柔軟性部材3826は、強制的にセンサ接点3822を対応する回路接点3824との連続係合状態に入れる受動的付勢荷重をフラグ3818に対して与えるように構成することができる。図示の実施形態では、柔軟性部材3826は、弾性Oリングであるが、これに代えて、本発明の開示の範囲から逸脱することなく圧縮バネなどのいずれかの他のタイプの付勢デバイス又は付勢機能を含むことができると考えられる。
【0074】
センサ制御デバイス3702は、第1のシールド3828a及び第2のシールドとして示す1又は2以上の電磁シールドを更に含むことができる。シェル3706は、第1の方位決定しレセプタクル3830a(
図7B)と第2の方位決定しレセプタクル3830b(
図7B)とを設けるか又は他に定めることができ、マウント3708は、第1の方位決定しポスト3832a(
図7A)と第2の方位決定しポスト3832b(
図7A)とを設けるか又は他に定めることができる。第1及び第2の方位決定しレセプタクル3830a、3830bをそれぞれ第1の方位決定しポスト3832a、3832bと嵌合させることにより、シェル3706はマウント3708に適正に位置合わせすることになる。
【0075】
特に
図7Aを参照すると、マウント3708の内面は、シェル3706がマウント3708に嵌合される時にセンサ制御デバイス3702の様々な部分構成要素を受け入れるように構成された複数のポケット又は凹部を設けるか又は他に定めることができる。例えば、マウント3708の内面は、センサ制御デバイス3702が組み立てられる時にバッテリ3812の一部分を受け入れるように構成されたバッテリロケータ3834を定めることができる。それに隣接する接点ポケット3836を軸線方向接点3814aの一部分を受け入れるように構成することができる。
【0076】
更に、PCB3804の底部上に配置される様々な電子モジュール3806を受け入れるための複数のモジュールポケット3838をマウント3708の内面内に定めることができる。更に、センサ制御デバイス3702が組み立てられる時に第2のシールド3828bの少なくとも一部分を受け入れるためのシールドロケータ3840をマウント3708の内面内に定めることができる。バッテリロケータ3834、接点ポケット3836、モジュールポケット3838、及びシールドロケータ3840は、全てマウント3708の内面の中に短い距離だけ延び、その結果、センサ制御デバイス3702の全高Hを従来のセンサ制御デバイスと比較して低減することができる。モジュールポケット3838は、PCB構成要素を両側(すなわち、上面と底面)上に配置することを可能にすることによってPCB3804の直径を最小にすることを助けることができる。
【0077】
引き続き
図7Aを参照すると、マウント3708は、その外周に散在するように定められた複数の担体把持機能3842(2つを示す)を更に含むことができる。担体把持機能3842は、マウント3708の底部3844から軸線方向にオフセットされ、組立中にそこに転写接着剤(図示せず)を適用することができる。マウントの底部と交差する円錐形担体把持機能を一般的に含む従来のセンサ制御デバイスとは対照的に、本発明の開示の担体把持機能3842は、この平面(すなわち、底部3844)からオフセットされ、そこに転写接着剤が適用される。これは、組立中に配送システムが転写接着剤に不用意に取り付けられないことを保証することを助けるので有利であることを明らかにすることができる。更に、本発明の開示の担体把持機能3842は、スカラップ形転写接着剤に対する必要性を排除し、それによって転写接着剤の製造が容易になり、転写接着剤をマウント3708に対して正確に方位決定する必要性が排除される。同様に、それによって接着面積が増大し、従って、接着強度が高まる。
【0078】
図7Bを参照すると、マウント3708の底部3844は、マウント3708の外周又はその近くに互いに等距離で離間するように定めることができる複数の溝3846を設けるか又は他に定めることができる。転写接着剤(図示せず)は、底部3844に結合することができ、溝3846は、使用中に湿気をセンサ制御デバイス3702からマウント3708の周りに搬送(移送)することを助けるように構成することができる。一部の実施形態では、溝3846の間隔は、マウント3708の反対側(内面)に定められたモジュールポケット3838(
図7A)の間に挟まることができる。察知されるであろうが、溝3846の位置とモジュールポケット3838の位置とを交替させることにより、マウント3708の両側で反対機能が互いの中に延び込まないことを保証する。これは、マウント3708のための材料の使用率を最大に高めることを助け、それによってセンサ制御デバイス3702の最低高さHを維持することを助けることができる。モジュールポケット3838は、モールドの陥没を有意に低減し、転写接着剤が接着する底部3844の平坦性を改善することができる。
【0079】
引き続き
図7Bを参照すると、シェル3706の内面も、シェル3706がマウント3708に嵌合される時にセンサ制御デバイス3702の様々な部分構成要素を受け入れるように構成された複数のポケット又は凹部を設けるか又は他に定めることができる。例えば、シェル3706の内面は、マウント3708のバッテリロケータ3834(
図7A)の反対に配置可能でセンサ制御デバイス3702が組み立てられる時にバッテリ3812の一部分を受け入れるように構成された対向バッテリロケータ3848を定めることができる。対向バッテリロケータ3848は、シェル3706の内面の中に短い距離だけ延び、これは、センサ制御デバイス3702の全高Hを低減することを助ける。
【0080】
シャープ及びセンサロケータ3852をシェル3706の内面によって設けるか又は他にその上に定めることができる。シャープ及びセンサロケータ3852は、シャープ(図示せず)とセンサ3716の一部分の両方を受け入れるように構成することができる。更に、シャープ及びセンサロケータ3852は、マウント3708の内面上に設けられた対応するシャープ及びセンサロケータ2054(
図7A)に位置合わせ及び/又は嵌合するように構成することができる。
【0081】
本発明の開示の実施形態に従って、代替センサアセンブリ/電子機器アセンブリの接続手法を
図8Aから
図8Cに例示している。図示のように、センサアセンブリ14702は、センサ14704と、コネクタ支持体14706と、シャープ14708とを含む。取りわけ、電子機器アセンブリ14712のマウントの底部内に凹部又はレセプタクル14710を定めることができ、凹部又はレセプタクル14710は、センサアセンブリ14702を受け入れて電子機器アセンブリ14712に結合され、それによってセンサ制御デバイスを完全に組み立てることができる場所を設けることができる。センサアセンブリ14702の外形は、弾性密封部材14714(回路基板に結合されてセンサ14704の電気接点に位置合わせする導電材料を含む)を含むレセプタクル14710に整合するか又はそれと相補的な方式に成形することができる。従って、センサアセンブリ14702を電子機器アセンブリ14712内に一体形成された凹部14710の中に押し込むことによって電子機器アセンブリ14712にスナップ式又は他に接着された時に、
図8Cに示す身体上デバイス14714が形成される。この実施形態は、電子機器アセンブリ14712の中にセンサアセンブリ14702に対する統合コネクタを提供する。
【0082】
センサアセンブリに関する追加情報は、米国特許出願公開第2013/0150691号明細書及び米国特許出願公開第2021/0204841号明細書に示されており、これらの文献の各々の全内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
【0083】
本発明の開示の実施形態により、センサ制御デバイス102は、ワンピースアーキテクチャセンサ制御デバイスに特化して設計された滅菌技術を適用することができるワンピースアーキテクチャをもたらすように修正することができる。ワンピースアーキテクチャは、センサアプリケータ150とセンサ制御デバイス102とをいずれの最終ユーザ組立段階も必要としない単一密封パッケージでユーザに出荷することを可能にする。言い換えれば、ユーザは、1つのパッケージを開梱するだけでよく、その後に、センサ制御デバイス102をターゲットモニタ場所に配送する。本明細書に説明するワンピースシステムアーキテクチャは、部分構成要素、様々な加工プロセス段階、及びユーザ組立段階を排除するので有利であることを明らかにすることができる。その結果、パッケージ及び廃棄物が低減し、ユーザ過誤又はシステムの汚染が軽減する。
【0084】
図9A及び
図9Bは、それぞれ、アプリケータキャップ708が結合されたセンサアプリケータ150の例示的実施形態の側面図及び断面側面図である。より具体的には、
図9Aは、センサアプリケータ150をどのような状態でユーザに出荷し、ユーザがどのような状態で荷受けすることができると考えられるかを示しており、
図9Bは、センサアプリケータ150の中に配置されたセンサ制御デバイス4402を描いている。これらの図により、完全に組み立てられたセンサ制御デバイス4402は、ユーザに配送される前に既に組み立てられたでセンサアプリケータ150の中に取り付けれており、従って又は他にユーザが具現化しなければならないと考えられるいずれの追加の組立段階も排除される。
【0085】
完全に組み立てられたセンサ制御デバイス4402は、センサアプリケータ150の中に装填することができ、次に、アプリケータキャップ708をセンサアプリケータ150に結合することができる。一部の実施形態では、アプリケータキャップ708は、ハウジング702に螺合することができ、未開封リング4702を含むことができる。ハウジング702に対してアプリケータキャップ708を回転させた(例えば、捻り外した)時に、未開封リング4702がねじ切られ、それによってアプリケータキャップ708をセンサアプリケータ150から解除することができる。
【0086】
本発明の開示により、センサアプリケータ150内に装填されている間に、センサ制御デバイス4402に、その電子機器ハウジング4404及びいずれかの他の露出部分を滅菌するように構成されたガス化学滅菌4704を適用することができる。この滅菌をもたらすために、センサアプリケータ150と相互接続されたキャップ210とによって協働的に定められた滅菌チャンバ4706の中に化学物質を注入することができる。一部の用途では、化学物質は、アプリケータキャップ708内でその近位端610に定められた1又は2以上の通気口4708を通して滅菌チャンバ4706の中に注入することができる。ガス化学滅菌4704に使用することができる例示的化学物質は、エチレンオキシド、過酸化水素蒸気、窒素酸化物(例えば、亜酸化窒素、二酸化窒素のような)、及び蒸気を含むがこれらに限定されない。
【0087】
センサ4410及びシャープ4412の遠位部分は、センサキャップ4416内で密封されるので、ガス化学滅菌プロセス中に使用される化学物質は、テール4524及び他のセンサ構成要素の上、例えば、検体流入を調整する膜コーティング上に設けられた酵素、化学的作用物質、生物学的作用物質と相互作用しない。
【0088】
滅菌チャンバ4706内で望ましい無菌性確実にレベルに到達すると、気溶体を除去することができ、滅菌チャンバ4706を曝気することができる。曝気は、一連の真空と、それに続くガス滅菌チャンバ4706を通してガス(例えば、窒素)又は除菌空気を循環させる段階とによって達成することができる。滅菌チャンバ4706が適正に曝気されると、通気口4708をシール4712(破線に示す)で塞ぐことができる。
【0089】
一部の実施形態では、シール4712は、異なる材料から構成される2又は3以上の層を含むことができる。第1の層は、DuPont(登録商標)から利用可能なTyvek(登録商標)のような合成材料(例えば、フラッシュ紡糸密度ポリエチレン繊維)で製造することができる。Tyvek(登録商標)は耐久性が高く、耐穿孔性があり、蒸気の透過を許す。Tyvek(登録商標)層は、ガス化学滅菌プロセスの前に適用することができ、ガス化学滅菌プロセスに続いて、滅菌チャンバ4706内への汚染物質及び湿気の侵入を防止するためにTyvek(登録商標)層の上に箔又は他の耐蒸気性及び耐湿性の材料層を密封(例えば、熱溶融)することができる。他の実施形態では、シール4712は、アプリケータキャップ708に適用された単一保護層のみを含む場合がある。そのような実施形態では、この単層は、滅菌プロセスに関してガス透過性を有することができるが、滅菌プロセスが完了した後に湿気及び他の有害要素に対する保護の機能を有することができる。
【0090】
シール4712が定位置にある状態で、アプリケータキャップ708は、外部からの汚染に対する障壁を提供し、それによってユーザがアプリケータキャップ708を取り外す(螺脱する)まで組み立てられたセンサ制御デバイス4402に対する無菌環境を維持する。アプリケータキャップ708は、搬送及び保存中に接着パッチ4714が汚くなることを防止する無塵環境を生成することができる。
【0091】
図10A及び
図10Bは、それぞれ、本発明の開示の1又は2以上の実施形態による別の例示的センサ制御デバイス5002の等角投影図及び側面図である。センサ制御デバイス5002は、
図1Aのセンサ制御デバイス102といくつかの点で同様とすることができ、従って、それを参照することで最も明快に理解することができるであろう。更に、センサ制御デバイス5002は、
図1Aのセンサ制御デバイス102に置き換わることができ、従って、
図1Aのセンサアプリケータ150と併用することができ、センサアプリケータ150は、センサ制御デバイス5002をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所に配送することができる。
【0092】
しかし、
図1Aのセンサ制御デバイス102とは異なり、センサ制御デバイス5002は、ユーザが複数のパッケージを開梱して適用する前にセンサ制御デバイス5002を最終的に組み立てることを必要としないワンピースシステムアーキテクチャを含むことができる。言い換えれば、ユーザによる荷受け時に、センサ制御デバイス5002は既に完全に組み立てられており、センサアプリケータ150(
図1A)の中に適正に位置決めされている。センサ制御デバイス5002を使用するために、ユーザは、使用に関して1つの障壁(例えば、
図3Bのアプリケータキャップ708)を開けるだけでよく、その後に直ちにセンサ制御デバイス5002をターゲットモニタ場所に配送する。
【0093】
図示のように、センサ制御デバイス5002は、ほぼ円盤形であり、円形断面を有することができる電子機器ハウジング5004を含む。しかし、他の実施形態では、電子機器ハウジング5004は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく長円形又は多角形のような他の断面形状を示すことができる。電子機器ハウジング5004は、センサ制御デバイス5002を作動させるのに使用される様々な電気構成要素を格納するか又は他に含むように構成することができる。少なくとも1つの実施形態では、電子機器ハウジング5004の底部に接着パッチ(図示せず)を配置することができる。接着パッチは、
図1Aの接着パッチ105と同様とすることができ、従って、使用に関してセンサ制御デバイス5002をユーザの皮膚に接着させることを助けることができる。
【0094】
図示のように、センサ制御デバイス5002は、シェル5006と、それと嵌合可能なマウント5008とを含む電子機器ハウジング5004を含む。シェル5006は、スナップ式係合、干渉嵌合、音波溶接、1又は2以上の機械ファスナ(例えば、スクリュー)、ガスケット、接着剤、又はこれらのあらゆる組合せのような様々な手法によってマウント5008に固定させることができる。一部の場合に、シェル5006は、マウント5008の間に密封インタフェースが生成されるようにマウント5008に固定させることができる。
【0095】
センサ制御デバイス5002は、センサ5010(部分的に見えている)と、センサ制御デバイス5002の適用中にセンサ5010をユーザの皮膚の下に経皮的に送出することを助けるように使用されるシャープ5012(部分的に見えている)とを更に含むことができる。図示のように、センサ5010とシャープ5012との対応する部分は、電子機器ハウジング5004(例えば、マウント5008)の底部から遠位に延びる。シャープ5012は、それを固定させて担持するように構成されたシャープハブ5014を含むことができる。
図10Bで最も明確に分るように、シャープハブ5014は、嵌合部材5016を含む又は他に定めることができる。シャープ5012をセンサ制御デバイス5002に結合するために、シャープハブ5014がシェル5006の上面に係合し、嵌合部材5016がマウント5008の底部から遠位に延びるまでシャープ5012を電子機器ハウジング5004を通して軸線方向に前進させることができる。シャープ5012が電子機器ハウジング5004を貫通すると、センサ5010の露出部分をシャープ5012の中空部分又は、凹部(円弧形)部分の中に受け入れることができる。センサ5010の残余は、電子機器ハウジング5004内に配置される。
【0096】
センサ制御デバイス5002は、
図10A~
図10Bでは電子機器ハウジング5004から分解された又は切り離された状態に示すセンサキャップ5018を更に含むことができる。センサキャップ5018は、センサ制御デバイス5002(例えば、電子機器ハウジング5004)にマウント5008の底部又はその近くで取り外し可能に結合することができる。センサキャップ5018は、センサ5010及びシャープ5012の露出部分を囲んでガス化学滅菌から保護する密封障壁を設けることを助けることができる。図示のように、センサキャップ5018は、第1の端部5020aと、その反対にある第2の端部5020bとを有するほぼ円筒形の本体を含むことができる。第1の端部5020aは、本体の中に定められた内側チャンバ5022内へのアクセスを与えるために開口させることができる。それとは対照的に、第2の端部5020bは、閉鎖することができ、係合機能5024を設ける又は他に定めることができる。本明細書に説明するように、係合機能5024は、センサキャップ5018をセンサアプリケータ(例えば、
図1及び
図3A~
図3Gのセンサアプリケータ150)のキャップ(例えば、
図3Bのアプリケータキャップ708)に嵌合することを助けることができ、キャップをセンサアプリケータ150から取り外す時にセンサキャップ5018をセンサ制御デバイス5002から取り外すことを助けることができる。
【0097】
センサキャップ5018は、電子機器ハウジング5004にマウント5008の底部又はその近くで取り外し可能に結合することができる。より具体的には、センサキャップ5018は、マウント5008の底部から遠位に延びる嵌合部材5016に取り外し可能に結合することができる。少なくとも1つの実施形態では、例えば、嵌合部材5016は、センサキャップ5018によって定められた雌ネジ5026b(
図10A)のセットと嵌合可能な雄ネジ5026a(
図10B)のセットを定めることができる。一部の実施形態では、雄ネジ及び雌ネジ5026a、5026bは、これらの部分をモールド成形するのに有利であることを明らかにすることができる角ネジ設計(例えば、螺旋湾曲を欠く)を含むことができる。これに代えて、雄ネジ及び雌ネジ5026a、5026bは、螺旋螺合係合を含むことができる。従って、センサキャップ5018は、センサ制御デバイス5002にシャープハブ5014の嵌合部材5016の場所で螺合可能に結合することができる。他の実施形態では、センサキャップ5018は、干渉嵌合又は摩擦嵌め又は僅かな離脱力(例えば、軸線方向力又は回転力)で破壊することができる易壊性の部材又は物質を含むがこれらに限定されない他のタイプの係合によって嵌合部材5016に取り外し可能に結合することができる。
【0098】
一部の実施形態では、センサキャップ5018は、第1の端部5020aと第2の端部5020bの間を延びるモノリシック(単一)構造体を含むことができる。しかし、他の実施形態では、センサキャップ5018は、2又は3以上の部分構成要素を含むことができる。図示の実施形態では、例えば、センサキャップ5018は、第1の端部5020aに配置されたシールリング5028と、第2の端部5020bに配置された乾燥剤キャップ5030とを含むことができる。シールリング5028は、下記でより詳細に説明するように内側チャンバ5022を密封することを助けることができる。少なくとも1つの実施形態では、シールリング5028は、エラストマーOリングを含むことができる。乾燥剤キャップ5030は、内側チャンバ5022内で好ましい湿度レベルを維持することを助ける乾燥剤を格納する又は含むことができる。更に、乾燥剤キャップ5030は、センサキャップ5018の係合機能5024を定める又は他に設けることができる。
【0099】
図11A~
図11Cは、1又は2以上の実施形態によるセンサアプリケータ150とセンサ制御デバイス5002との組立を示す段階的な断面側面図である。センサ制御デバイス5002が完全に組み立てられると、それをセンサアプリケータ150の中に装填することができる。
図11Aを参照すると、シャープハブ5014は、センサ制御デバイス5002をセンサアプリケータ150に結合することを助けるように構成されたハブスナップ爪5302を含む又は他に定めることができる。より具体的には、センサ制御デバイス5002をセンサアプリケータ150内に進め入ることができ、ハブスナップ爪5302をセンサアプリケータ150の中に配置されたシャープ担体5306の対応するアーム5304が受け入れることができる。
【0100】
図11Bには、シャープ担体5306によって受け入れられ、従って、センサアプリケータ150の中に固定されたセンサ制御デバイス5002が示されている。センサ制御デバイス5002がセンサアプリケータ150の中に装填されると、アプリケータキャップ708をセンサアプリケータ150に結合することができる。一部の実施形態では、アプリケータキャップ708とハウジング702とは、アプリケータキャップ708をハウジング702上に時計周り(又は反時計周り)方向に捻り留め、それによってアプリケータキャップ708をセンサアプリケータ150に固定させることを可能にする反対嵌合可能なネジ山5308のセットを有することができる。
【0101】
図示のように、センサアプリケータ150の中にシース704が更に配置され、センサアプリケータ150は、シース704が衝撃事象中に早期に圧潰しないことを保証するように構成されたシースロッキング機構5310を含むことができる。図示の実施形態では、シースロッキング機構5310は、アプリケータキャップ708とシース704の間に螺合係合を含むことができる。より具体的には、アプリケータキャップ708の内面上に1又は2以上の雌ネジ5312aを定める又は他に設けることができ、シース704上に1又は2以上の雄ネジ5312bを定める又は他に設けることができる。雌ネジ5312aと雄ネジ5312bは、アプリケータキャップ708がセンサアプリケータ150にネジ山5308では螺合される時に螺合可能に嵌合するように構成することができる。雌ネジ及び雄ネジ5312a、5312bは、アプリケータキャップ708をハウジング702上に捻り留めることを可能にするネジ山5308と同じネジ山ピッチを有することができる。
【0102】
図11Cには、ハウジング702に完全に螺合(結合)されたアプリケータキャップ708が示されている。図示のように、アプリケータキャップ708は、その内部で中心に位置付けられてアプリケータキャップ708の底部から近位に延びるキャップポスト5314を更に設ける又は他に定めることができる。キャップポスト5314は、アプリケータキャップ708がハウジング702上に捻り留められる時にセンサキャップ5018の少なくとも一部分を受け入れるように構成することができる。
【0103】
センサ制御デバイス5002がセンサアプリケータ150の中に装填され、アプリケータキャップ708が適正に固定された状態で、次に、センサ制御デバイス5002には、その電子機器ハウジング5004及びいずれかの他の露出部分を滅菌するように構成されたガス化学滅菌を適用することができる。センサ5010及びシャープ5012の遠位部分は、センサキャップ5018の中に密封されるので、ガス化学滅菌プロセス中に使用される化学物質は、テール5104上に設けられた酵素、化学的作用物質、及び生物学的作用物質、並びに他のセンサ構成要素、例えば、検体流入を調整する膜コーティングと相互作用することができない。
【0104】
図12A~
図12Cは、1又は2以上の追加の実施形態によるセンサアプリケータ150とセンサ制御デバイス5002との代替実施形態の組立及び分解を示す段階的な断面側面図である。上記で全体的に上述したように、ハブスナップ爪5302をセンサアプリケータ150の中に配置されたシャープ担体5306のアーム5304の中に結合することにより、完全組み立てられたセンサ制御デバイス5002をセンサアプリケータ150の中に装填することができる。
【0105】
図示の実施形態では、シース704のシースアーム5604は、ハウジング702内に定められた第1の戻り止め5702a及び第2の戻り止め5702bと相互作用するように構成することができる。第1の戻り止め5702aは、これに代えて、「ロッキング」戻り止めと呼ぶ場合があり、第2の戻り止め5702bは、これに代えて、「放出」戻り止めと呼ぶ場合がる。センサ制御デバイス5002が最初にセンサアプリケータ150内に取り付けられる時に、シースアーム5604を第1の戻り止め5702aの中に受け入れることができる。下記で説明するように、シース704を作動させてシースアーム5604を第2の戻り止め5702bまで移動することができ、それによってセンサアプリケータ150は放出位置に置かれる。
【0106】
図12Bでは、シース704がアプリケータキャップ708の中に受け入れられるように、アプリケータキャップ708がハウジング702に位置合わせされてハウジング702に関して前進される。アプリケータキャップ708をハウジング702に結合するのに、アプリケータキャップ708をハウジング702に対して回転させる代わりに、アプリケータキャップ708のネジ山をハウジング702の対応するネジ山上にスナップ係止することができる。アプリケータキャップ708内に定められた軸線方向の切れ目又はスロット5703(1つを示す)が、アプリケータキャップ708のうちでその螺刻部に近い部分を外向きに湾曲させてハウジング702の螺刻部との係合状態までスナップ留めすることを可能にすることができる。アプリケータキャップ708がハウジング702にスナップ留めされる時に、相応にセンサキャップ5018をキャップポスト5314の中にスナップ留めすることができる。
【0107】
図11A~
図11Cの実施形態と同様に、センサアプリケータ150は、シース704が衝撃事象中に早期に圧潰しないことを保証するように構成されたシースロッキング機構を含むことができる。図示の実施形態では、シースロッキング機構は、シース704のベースの近くに定められて、アプリケータキャップ708のベースの近くに定められた1又は2以上のリブ5706(2つを示す)及びショルダー5708と相互作用するように構成された1又は2以上のリブ5704(1つを示す)を含む。リブ5704は、アプリケータキャップ708をハウジング702に取り付けながらリブ5706とショルダー5708の間に噛み合うように構成することができる。より具体的には、アプリケータキャップ708がハウジング702上にスナップ留めされると、アプリケータキャップ708を回転させることができ(例えば、時計周りに)、この回転により、シース704のリブ5704がアプリケータキャップ708のリブ5706とショルダー5708の間に位置決めされ、これは、ユーザが使用に関してアプリケータキャップ708を取り外すためにアプリケータキャップ708を逆回転させるまでアプリケータキャップ708を定位置に「ロック」する。アプリケータキャップ708のリブ5706とショルダー5708との間へのリブ5704の係合はまた、シース704が早期に圧潰することを防止することができる。
【0108】
図12Cでは、アプリケータキャップ708は、ハウジング702から取り外されている。
図12A~
図12Cの実施形態の場合と同様に、アプリケータキャップ708は、それを逆回転させることによって取り外すことができ、この回転は、相応にキャップポスト5314を同じ方向に回転させ、上記で全体的に上述したように、センサキャップ5018を嵌合部材5016から螺脱させる。更に、センサキャップ5018をセンサ制御デバイス5002から切り離すことにより、センサ5010及びシャープ5012の遠位部分が露出する。
【0109】
アプリケータキャップ708がハウジング702から捻って外される時に、シース704上に定められたリブ5704は、アプリケータキャップ708上に定められたリブ5706の上部に摺動係合することができる。リブ5706の上部は、対応する立ち上がり面を提供することができ、この立ち上がり面は、アプリケータキャップ708が回転された時にシース704の上方変位をもたらし、シース704を上方に移動する結果としてシースアーム5604は湾曲して第1の戻り止め5702aとの係合から外れ、第2の戻り止め5702bの中に受け入れられる。シース704が第2の戻り止め5702bまで移動する時に、半径方向ショルダー5614は担体アーム5608との半径方向係合から離脱し、それによってバネ5612の受動的バネ力がシャープ担体5306を上方に押し、担体アーム5608を溝5610との係合から強制的に外す。シャープ担体5306がハウジング702内で上方に移動する時に、相応に嵌合部材5016がセンサ制御デバイス5002の底部と面一に、実質的に面一に、又は準面一になるまで後退することができる。この時点で、センサアプリケータ150は放出位置にある。従って、この実施形態では、アプリケータキャップ708を取り外すことにより、相応に嵌合部材5016が後退する。
【0110】
図13A~
図13Fは、センサ制御デバイス102をユーザに適用することを目的とし、シャープ1030を使用されたアプリケータ150の中に安全に後退させて戻す段階を含むアプリケータ150を「放出」する段階の内部デバイスの構成の実施形態の例示的詳細を例示している。全て一緒にこれらの図面は、シャープ1030(センサ制御デバイス102に結合されたセンサを支持している)をユーザの皮膚の中に駆動する段階、センサをユーザの間質液との作動可能接触状態に残しながらシャープを引き出す段階、及びセンサ制御デバイスをユーザの皮膚に接着剤を用いて接着させる段階の例示的シーケンスを表している。これらの図面を参照により、当業者は、代替アプリケータアセンブリの実施形態及び構成要素との併用のためのそのような活動の修正を認めることができる。更に、アプリケータ150は、本明細書に開示するワンピースアーキテクチャ又はツーピースアーキテクチャを有するセンサアプリケータとすることができる。
【0111】
ここで
図13Aに移ると、センサ1102は、ユーザの皮膚1104の僅かに上方でシャープ1030内で支持される。シース704に対するアプリケータ150の動きを制御するために、上側案内セクション1108のレール1106(任意的に3つのレール1106)を設けることができる。シース704は、シャープ1030及びセンサ制御デバイス102がユーザの皮膚1104の中(及びその上)に長手軸線に沿って並進することができるようにアプリケータ150の長手軸線に沿う適切な下向きの力が戻り止め機能1110によって与えられる抵抗力を打ち負かすことになるようにアプリケータ150の中に戻り止め機能1110によって固持される。更に、センサ担体1022のキャッチアーム1112が、シャープ後退アセンブリ1024に係合してシャープ1030をセンサ制御デバイス102との相対的な位置に維持する。
【0112】
図13Bでは、戻り止め機能1110に打ち勝ち、それを無効にするためのユーザの力が印加され、シース704はハウジング702の中に圧潰してセンサ制御デバイス102を(付属の部分と共に)矢印Lに示すように長手軸線に沿って下方に並進するように駆動する。シース704の上側案内セクション1108の内径が、センサ/シャープ挿入プロセスの全ストロークを通して担体アーム1112の位置を拘束する。シャープ後退アセンブリ1024の相補面1116に対する担体アーム1112の止め部面1114の保持により、戻りバネ1118が最大に付勢された状態でこれらの部材の位置が維持される。実施形態により、センサ制御デバイス102を矢印Lに示すように長手軸線に沿って下方に並進するように駆動するのにユーザの力を使用する代わりに、ハウジング702が、センサ制御デバイス102を駆動するための駆動バネ(限定ではなく例としてコイルバネ)を作動させるボタン(限定ではなく例としてプッシュボタン)を含むことができる。
【0113】
図13Cでは、センサ1102及びシャープ1030は、最大の挿入深さに到達する。そうする際に、担体アーム1112が、上側案内セクション1108の内径を通過する。次に、コイル戻りバネ1118の圧縮力が、曲折止め部面1114を半径方向外向きに駆動し、(スロット付きの又は他に構成された)シャープ1030を
図13Dの矢印Rに示すようにユーザの外にかつセンサ1102から離れるように引っ張るようにシャープ後退アセンブリ1024のシャープ担体1102を駆動する力を放出する。
【0114】
図13Eに示すようにシャープ1030が完全に後退した状態で、シース704の上側案内セクション1108に最終ロッキング機構1120が嵌め込まれる。
図13Fに示すように、センサ制御デバイス102を置き去りにし、シャープ1030が安全にアプリケータアセンブリ150の内側に固定された状態に使用されたアプリケータアセンブリ150が挿入部位から取り出される。この時点で、使用されたアプリケータアセンブリ150はいつでも廃棄可能である。
【0115】
センサ制御デバイス102を適用する時にアプリケータ150の作動は、シャープ1030の挿入と後退の両方がアプリケータ150の内部機能によって自動的に実施されるという感覚をユーザに与えるように設計される。言い換えれば、本発明は、ユーザが自分でシャープ1030を彼らの皮膚の中に押し込むという感覚を体験することを回避する。従って、ユーザがアプリケータ150の戻り止め機能からの抵抗力に打ち勝つほど十分な力を印加した後に、得られるアプリケータ150の動きは、アプリケータが「トリガ」されることに対する自動応答であると知覚される。シャープ1030を挿入するのに全ての駆動力がユーザによって与えられ、追加の付勢/駆動手段が使用されないにも関わらず、ユーザは、皮膚を穿通するためにシャープ1030を駆動するための追加の力を自分が供給していると知覚しない。上記で
図13Cでは詳述したように、シャープ1030の後退は、アプリケータ150のコイル戻りバネ1118によって自動化される。
【0116】
本明細書に説明するアプリケータ実施形態のいずれか、並びにシャープ実施形態、シャープモジュール実施形態、及びセンサモジュール実施形態を含むがこれらに限定されないアプリケータ実施形態の構成要素のいずれかに関して、当業者は、これらの実施形態を被検者の表皮、真皮、又は皮下組織内の体液内の検体レベルを感知するように構成されたセンサとの併用に適するように寸法決定及び構成することができることを理解するであろう。一部の実施形態では、例えば、本明細書に開示するシャープ及び検体センサの遠位部分は、特定の末端深さ(すなわち、被検者の身体の組織又は層、例えば、表皮、真皮、又は皮下組織内への最も深い貫入点)に配置されるように寸法決定され、それと共に構成することができる。一部のアプリケータ実施形態に関して、当業者は、シャープのある一定の実施形態を被検者の身体内で検体センサの最終末端深さと比較して異なる末端深さに配置されるように寸法決定及び構成することができることを認めるであろう。一部の実施形態では、例えば、シャープは、後退の前に被検者の表皮内の第1の末端深さに配置することができ、それに対して検体センサの遠位部分は、被検者の真皮内の第2の末端深さに配置することができる。他の実施形態では、シャープは、後退の前に被検者の真皮内の第1の末端深さに配置することができ、それに対して検体センサの遠位部分は、被検者の皮下組織内の第2の末端深さに配置することができる。更に他の実施形態では、シャープは、後退の前に第1の末端深さに配置することができ、検体センサは、第2の末端深さに配置することができ、第1の末端深さと第2の末端深さとは、両方共に被検者の身体の同じ層又は組織内である。
【0117】
これに加えて、本明細書に説明するアプリケータのうちのいずれに関しても、当業者は、検体センサ、並びに1又は2以上のバネ機能を含むがそれらに限定されない検体センサに結合された1又は2以上の構造化構成要素をアプリケータ内でその1又は2以上の軸線に関する偏心位置に配置することができることを理解するであろう。一部のアプリケータ実施形態では、例えば、検体センサ及びバネ機能は、アプリケータの軸線に関してアプリケータの第1の側にある偏心位置に配置することができ、センサ電子機器は、アプリケータの軸線に関してアプリケータの第2の側にある偏心位置に配置することができる。他のアプリケータ実施形態では、検体センサ、バネ機能、及びセンサ電子機器は、アプリケータの軸線に関して同じ側にある偏心位置に配置することができる。当業者は、検体センサ、バネ機能、センサ電子機器、及びアプリケータの他の構成要素のうちのいずれか又は全ては、アプリケータの1又は2以上の軸線に関して中心にある位置又は偏心した位置に配置される他の組み替え及び構成が可能であり、完全に本発明の開示内にあることを認めるであろう。
【0118】
適切なデバイス、システム、方法、構成要素、及びこれらの作動の追加の詳細は、関連の特徴と共にRao他に付与された国際公開第2018/136898号、Thomas他に付与された国際公開第2019/236850号、Thomas他に付与された国際公開第2019/236859号、Thomas他に付与された国際公開第2019/236876号、及び2019年6月6日出願の米国特許出願公開第2020/0196919号明細書に説明されており、これらの文献の各々の全内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。アプリケータ、その構成要素の実施形態、及びこれらの変形に関する追加の詳細は、米国特許出願公開第2013/0150691号明細書、第2016/0331283号明細書、及び第2018/0235520号明細書に説明されており、これらの文献の全てのものの全内容は、全ての目的で引用によって本明細書に組み込まれている。シャープモジュール、シャープ、その構成要素、及びこれらの変形の実施形態に関する追加の詳細は、米国特許出願公開第2014/0171771号明細書に説明されており、この文献の全内容は、全ての目的で引用によって本明細書に組み込まれている。
【0119】
生化学センサは、1又は2以上の感知特性によって説明することができる。一般的な感知特性を生化学センサの感度と呼び、感度は、生化学センサが検出するように設計された化学物質の濃度又は組成に対するセンサの応答性の尺度である。電気化学センサでは、この反応は、電流(電流測定)又は電荷(電量測定)の形態にあるとすることができる。他のタイプのセンサでは、反応は、光子強度(例えば、光)のような異なる形態にあるとすることができる。生化学検体センサの感度は、センサが体外状態又は生体内状態のいずれにあるかを含むいくつかの要因に依存して変化する可能性がある。
【0120】
図14は、電流測定検体センサの体外感度を描くグラフである。体外感度は、センサを様々な検体濃度で体外試験し、次に、得られたデータに対して回帰(例えば、線形又は非線形)又は他の曲線当て嵌めを実施することによって取得することができる。この例では、検体センサの感度は、線形又は実質的に線形であり、yがセンサの出力電流であり、xが検体レベル(又は濃度)であり、mが感度の傾きであり、bが、ほぼ背景信号(例えば、ノイズ)に対応する感度の切片である時に、式y=mx+bに従ってモデル化することができる。線形又は実質的に線形の反応を有するセンサでは、所与の電流に対応する検体レベルを感度の傾き及び切片から決定することができる。非線形感度を有するセンサは、センサの出力電流からもたらされる検体レベルを決定するのに追加情報を必要とし、当業者は、非線形感度をモデル化する方式に精通していると考えられる。生体内センサのある一定の実施形態では、生体内感度は生体内感度と同じ場合があるが、他の実施形態では、体外感度をセンサの意図する生体内使用に適用可能な生体内感度に変換するために伝達(又は変換)関数が使用される。
【0121】
較正は、センサの予想出力との差を低減するためにセンサの測定出力を調節することによって精度を改善又は維持するための技術である。感度のようなセンサの感知特性を説明する1又は2以上のパラメータが、較正調節に使用するために決定される。
【0122】
ある一定の生体内検体モニタシステムは、ユーザ又は患者内へのセンサの埋め込みの後にユーザ関与によるか又は自動式にシステム自体によるかのいずれかで較正を行うことを必要とする。例えば、ユーザ関与を必要とする場合に、ユーザは、検体センサが埋め込まれている間に体外測定(例えば、指先穿刺と体外検査ストリップとを用いた血中グルコース(BG)測定)を実行し、測定値をシステムの中に入力する。システムは、体外測定値を生体内信号と比較し、差を用いてセンサの生体内感度の推定値を決定する。次に、生体内感度をアルゴリズムプロセスに用いて、センサを用いて収集されたデータをユーザの検体レベルを示す値に変換することができる。この及び較正を実行するのにユーザアクションを必要とする他のプロセスを「ユーザ較正」と呼ぶ。システムは、感度が経時的にドリフト又は変化するようなセンサの感度の不安定性に起因してユーザ較正を必要とする可能性がある。従って、精度を維持するために複数回のユーザ較正(例えば、定期的(例えば、毎日)の予定、可変の予定に従った、又は必要に応じての)を必要とする可能性がある。本明細書に説明する実施形態は、特定の実施に適するある程度のユーザ較正を組み込むことができるが、一般的には、ユーザ較正は、ユーザが苦痛又は他に高価なBG測定を実行することを必要とし、ユーザ誤差を招き入れる可能性があるので好ましくはない。
【0123】
一部の生体内検体モニタシステムは、システム自体(例えば、ソフトウエアを実行する処理回路)によって行われるセンサ特性の自動測定の使用によって較正パラメータを定期的に調節することができる。システム(ユーザではなく)によって測定される変数に基づくセンサの感度の繰り返し調節は、一般的に、「システム」(又は自動)較正と呼ばれ、早期BG測定のようなユーザ較正と共に又はユーザ較正なしで実行することができる。繰り返しユーザ較正の場合と同様に、一般的に、繰り返しシステム較正は、センサの感度の経時的ドリフトによって必要とされる。従って、本明細書に説明する実施形態は、ある程度自動化されたシステム較正と共に使用することができるが、好ましくは、センサの感度は、実施後較正が必要とされないような経時的に比較的安定したものである。
【0124】
一部の生体内検体モニタシステムは、工場較正されたセンサを用いて作動する。工場較正は、ユーザ又は医療従事者(HCP)への販売の前の1又は2以上の較正パラメータの決定又は推定を意味する。較正パラメータは、センサ製造業者(又はセンサ製造業者とセンサ制御デバイスの他の構成要素の製造業者とが異なる場合は後者の製造業者)によって決定することができる。多くの生体内センサ製造工程は、生産ロット、製造段階ロット、又は簡潔にロットと呼ばれる群又はバッチでセンサを加工する。単一ロットは、数千個のセンサを含む可能性がある。
【0125】
センサは、較正コード又は較正パラメータを含むことができ、これは、1又は2以上のセンサ製造工程中に導出又は決定され、製造工程の一部として検体モニタシステムのデータ処理デバイス内に符号化又はプログラムされ、又は例えばセンサ上に示されているバーコード、レーザタグ、RFIDタグ又は他の機械可読情報としてセンサ自体の上に提供することができる。コードが受信機(又は他のデータ処理デバイス)に提供される場合に、センサの生体内使用中のユーザ較正を回避することができ、又はセンサ着用中の生体内較正の頻度を低減することができる。較正コード又は較正パラメータがセンサ自体上に提供される実施形態では、センサ使用前又は開始時に、較正コード又は較正パラメータは、検体モニタシステム内のデータ処理デバイスに自動的に送信又は提供することができる。
【0126】
一部の生体内検体モニタシステムは、工場較正された、システム較正された、及び/又はユーザ較正されたもののうちの1又は2以上とすることができるセンサを用いて作動する。例えば、センサには、工場較正を可能にすることができる較正コード又は較正パラメータを与えることができる。これらの情報が受信機に提供される(例えば、ユーザによって入力される)場合に、センサは、工場較正されたセンサとして作動することができる。これらの情報が受信機に提供されない場合に、センサは、ユーザ較正されたセンサ及び/又はシステム較正されたセンサとして作動することができる。
【0127】
更に別の態様では、使用中に生体内センサに時変調節アルゴリズムを与えるためのプログラミング命令又は実行可能命令を検体モニタシステムのデータ処理デバイス及び/又は受信機/コントローラユニット内に設けるか又は格納することができる。例えば、生体に使用される検体センサのレトロスペクティブ統計分析と対応するグルコースレベルフィードバックとに基づいて、安定性プロファイルでの潜在的センサドリフト又は他の要因を補償するための追加の調節を1又は2以上の生体内センサパラメータに加えるように構成された時系列の予め決められた曲線又は分析曲線又はデータベースを発生させることができる。
【0128】
本発明の開示の主題により、検体モニタシステムは、センサドリフトプロファイルに基づいてセンサ感度を補償又は調節するように構成することができる。生体内使用中にセンサ挙動の分析に基づいて時変パラメータβ(t)を定義又は決定することができ、かつ時変ドリフトプロファイルを決定することができる。ある一定の態様では、検体センサからセンサデータが受信される時に補償又は調節又はこれらの両方を自動的及び/又は反復的に実施することができるように、センサ感度の補償又は調節は、検体モニタシステムの受信機ユニット、コントローラ又はデータプロセッサ内にプログラムすることができる。本発明の開示の主題により、検体センサ感度プロファイルの調節又は補償が、対応する機能又はルーチンのユーザによる始動又は起動時に又はユーザがセンサ較正コードを入力した時に実施又は実行されるように、調節又は補償のアルゴリズムは、ユーザによって始動又は実行することができる(自己始動又は自己実行ではなく)。
【0129】
本発明の開示の主題により、センサの1又は2以上の点での膜厚のようなセンサの特性を決定又は測定するために、センサロット内の各センサ(一部の実施では生体内試験に使用されるサンプルセンサを含まない)を非破壊的に検査することができ、活性区域の面積/体積のような物理特性を含む他の特性を測定又は決定することができる。そのような測定又は決定は、例えば、光学スキャナ又は他の適切な測定デバイス又は測定システムを用いて自動方式を用いて実施することができ、センサロット内の各センサに関して決定されたセンサ特性は、各センサに割り当てられた較正パラメータ又は較正コードの可能な補正に関してサンプルセンサに基づく対応する平均値と比較される。例えば、センサ感度として定められる較正パラメータでは、感度は、膜厚にほぼ反比例し、従って、例えば、同じセンサロットからサンプリングされたセンサよりも約4%大きい測定膜厚を有するセンサでは、一実施形態ではこのセンサに割り当てられる感度は、このサンプルセンサから選択的に決定された平均を1.04で割り算したものである。同様に、感度は、センサの活性面積にもほぼ比例するので、同じセンサロットからサンプリングされたセンサに関する平均活性面積よりも約3%小さい測定活性面積を有するセンサでは、このセンサに割り当てられる感度は、平均感度に0.97を乗じたものである。割り当てられた感度は、サンプルセンサからの平均感度から当該センサの各検査又は測定に関する複数回の連続する調節によって決定することができる。ある一定の実施形態では、各センサの検査又は測定は、膜厚及び/又は活性感知区域の面積又は体積に加えて膜の粘性又は質感の測定を更に含むことができる。
【0130】
センサ較正に関する追加情報は、米国特許出願公開第2010/00230285号明細書及び米国特許出願公開第2019/0274598号明細書に示されており、これらの文献の各々の全内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。
【0131】
センサ制御デバイス102のストレージメモリ5030は、通信モジュールの通信プロトコルに関連するソフトウエアブロックを含むことができる。例えば、ストレージメモリ5030は、BLEモジュール5041をセンサ制御デバイス102のコンピュータハードウエアに対して利用可能にするためのインタフェースを提供する機能を有するBLEサービスソフトウエアブロックを含むことができる。これらのソフトウエア機能は、BLE論理インタフェースとインタフェースパーサとを含むことができる。通信モジュール5040によって提供されるBLEサービスは、汎用アクセスプロファイルサービス、汎用属性サービス、汎用アクセスサービス、デバイス情報サービス、データ送信サービス、及びセキュリティサービスを含むことができる。データ送信サービスは、センサ制御データ、センサステータスデータ、検体測定データ(過去及び現在の)、及び事象ログデータのようなデータを送信するのに使用される主要サービスとすることができる。センサステータスデータは、エラーデータ、アクティブな現在時間、及びソフトウエア状態を含むことができる。検体測定データは、現在及び過去の生測定値、適切なアルゴリズム又はモデルを用いて処理した後の現在及び過去の値、測定レベルの予想及び傾向、患者固有平均に対する他の値の比較、アルゴリズム又はモデルによって決定されたアクションの呼び出し、及び他の類似のタイプのデータのような情報を含むことができる。
【0132】
本発明の開示の主題の態様により、本明細書に具現化されるように、センサ制御デバイス102は、そのハードウエア及び無線機によってサポートされる通信プロトコル又は通信媒体の機能を適応させることにより、複数のデバイスと同時に通信するように構成することができる。一例として、通信モジュール5040のBLEモジュール5041には、中心デバイスとして又は別のデバイスが中心デバイスである場合は周囲デバイスとしてセンサ制御デバイス102と、周囲デバイスとして複数の他のデバイス間の複数の同時接続を可能にするためのソフトウエア又はファームウエアとを提供することができる。
【0133】
BLEのような通信プロトコルを用いた2つのデバイス間の接続、及びその結果として発生する通信セッションは、これら2つのデバイス(例えば、センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120)の間で作動する類似の物理チャネルによって特徴付けることができる。物理チャネルは、単一チャネルを含むか、又は限定ではなく例として共通クロックとチャネルホッピング又は周波数ホッピングのシーケンスとによって決定された合意された一連のチャネルを使用する段階を含む一連のチャネルを含むことができる。通信セッションは、類似の量の利用可能な通信スペクトルを使用することができ、複数のそのような通信セッションが近くに存在することができる。ある一定の実施形態では、通信セッション中のデバイスの各集合は、同じ近くにあるデバイスとの干渉を管理するために異なる物理チャネル又は一連のチャネルを使用する。
【0134】
限定ではなく例示の目的で、本発明の開示の主題との併用に適するセンサ-受信機接続のための手順の例示的実施形態を参照する。最初に、データ受信デバイス120を探してセンサ制御デバイス102は、その環境にその接続情報を繰り返し広告する。センサ制御デバイス102は、接続が確立するまで定期的に広告を繰り返すことができる。データ受信デバイス120は、広告パケットを検出し、接続されるセンサ制御デバイス102を探して広告パケット内に与えられるデータを通して走査及びフィルタリングする。次に、データ受信デバイス120が走査要求指令を送り、センサ制御デバイス102は、追加の詳細を提供する走査応答パケットによって応答する。次に、データ受信デバイス120が、関連のBluetoothデバイスアドレスを用いて接続要求を送る。データ受信デバイス120は、特定のBluetoothデバイスアドレスを用いてセンサ制御デバイス102への接続を確立するように絶え間なく要求することができる。次に、データ受信デバイスが、それとセンサとがデータを交換し始めることを可能にする初期接続を確立する。これらのデバイスは、データ交換サービスを初期化し、相互認証手順を実施するためのプロセスを始める。
【0135】
センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120との初回の接続中に、データ受信デバイス120は、サービス、特性、及び属性の発見手順を初期化することができる。データ受信デバイス120は、センサ制御デバイス102のこれらの機能を評価し、それらをその後の接続中の使用に関して格納することができる。次に、データ受信デバイスは、センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120との相互認証に使用される個々の対応セキュリティサービスに関する通知を有効にする。相互認証手順は、自動化されてユーザ関与を必要としない場合がある。相互認証手順の正常完了に続いて、センサ制御デバイス102は、それによって支配的に選択され、寿命を最大に延ばすように構成された接続パラメータ設定をデータ受信デバイス120が使用するように要求するための接続パラメータ更新情報を送る。
【0136】
次に、データ受信デバイス120は、過去データ、現在データ、事象ログ、及び工場データを埋め戻すためのセンサ制御手順を実行する。一例として、データ受信デバイス120は、各タイプのデータに関して埋め戻しプロセスを開始するための要求を送る。この要求は、例えば、必要に応じて測定値、タイムスタンプなどに基づいて定められた記録範囲を指定することができる。センサ制御デバイス102は、そのメモリ内のそれまでに未送信の全てのデータがデータ受信デバイス120に送出されるまで要求データで応答する。センサ制御デバイス102は、データ受信デバイス120からの埋め戻し要求に対して全てのデータを既に送り終わったという応答を行うことができる。埋め戻しが完了すると、データ受信デバイス120は、定期的な測定読取値を受信する準備が整ったことをセンサ制御デバイス102に通知することができる。センサ制御デバイス102は、読取値を複数の通知結果にわたって繰り返し送ることができる。本明細書に具現化されるように、データが正しく送信されることを保証するために、複数の通知は冗長的な通知とすることができる。これに代えて、複数の通知は、単一ペイロードを含むことができる。
【0137】
限定ではなく例示の目的で、シャットダウン指令をセンサ制御デバイス102に送るための手順の例示的実施形態を参照する。シャットダウン作動は、センサ制御デバイス102が、例えば、エラー状態、挿入失敗状態、又はセンサ失効状態にある場合に実行される。センサ制御デバイス102は、これらの状態にない場合に指令を記録し、エラー状態又はセンサ失効状態に移行した時にシャットダウンを実行することができる。データ受信デバイス120は、適正にフォーマット設定されたシャットダウン指令をセンサ制御デバイス102に送る。センサ制御デバイス102は、アクティブに別の指令を処理中である場合に、ビジーであることを示す標準エラー応答によって応答することになる。そうでなければ、センサ制御デバイス102は、指令を受信した時に応答を送る。更に、センサ制御デバイス102は、指令を受信したことを確認応答するのに固有のセンサ制御によって成功通知を送る。センサ制御デバイス102は、シャットダウン指令を登録する。次の適切な機会(例えば、本明細書に説明する現在センサ状態に依存する)に、センサ制御デバイス102はシャットダウンすることになる。
【0138】
限定ではなく例示の目的で、
図15に示すようにセンサ制御デバイス102が取ることができるアクションの状態機械表現6000の高レベル描写の例示的実施形態を参照する。初期化の後に、センサは、センサ制御デバイス102の製造に関連する状態6005に入る。製造状態6005では、センサ制御デバイス102は、作動に適するように構成することができ、例えば、ストレージメモリ5030に書込を行うことができる。状態6005にある間の様々な時点で、センサ制御デバイス102は、受信指令に関して検査を行って保存状態6015に移る。保存状態6015に入ると、センサは、ソフトウエア完全性検査を実行する。保存状態6015にある間に、センサは、起動要求指令を受信することができ、その後に、挿入検出状態6025に進行する。
【0139】
状態6025に入ると、センサ制御デバイス102は、起動中に設定された通りにセンサと通信するか又は感知ハードウエア5060からの測定値を伝達及び解釈することに関連するアルゴリズムを初期化するように認証されたデバイスに関する情報を格納することができる。センサ制御デバイス102は、そのアクティブ作動時間計数値を維持する役割を受け持つライフサイクルタイマーを初期化し、記録データを送信するために認証デバイスとの通信を始めることができる。挿入検出状態6025にある間に、センサは状態6030に入ることができ、そこで作動時間が予め決められた閾値に等しいか否かをセンサ制御デバイス102が検査する。この作動時間閾値は、挿入が成功したか否かを決定するためのタイムアウト機能に対応することができる。作動時間が閾値に達した場合に、センサ制御デバイス102は状態6035に進行し、そこで平均データ読取量が、正常な挿入の検出をトリガするための予想データ読取量に対応する閾値量よりも大きいか否かを検査する。状態6035にある間にデータ読取量が閾値よりも低い場合に、センサは、挿入失敗に対応する状態6040に進行する。データ読取量が閾値を満足している場合に、センサは、アクティブ対合状態6055に進行する。
【0140】
センサ制御デバイス102のアクティブ対合状態6055は、センサ制御デバイス102が、測定値を記録すること、測定値を処理すること、及び必要に応じてこれらの測定値を報告することによって正常として作動している状態を反映する。アクティブ対合状態6055にある間に、センサ制御デバイス102は、測定結果を送るか又は受信デバイス120との接続を確立しようと試る。センサ制御デバイス102は、更に作動時間を増分する。センサ制御デバイス102は、予め決められた閾値作動時間に達すると(例えば、作動時間が予め決められた閾値に達すると)、アクティブ失効状態6065に移行する。センサ制御デバイス102のアクティブ失効状態6065は、センサ制御デバイス102が、その最大予め決められた時間量にわたって作動した状態を反映する。
【0141】
アクティブ失効状態6065にある間に、センサ制御デバイス102は、作動を徐々に終了させる段階、及び必要に応じて収集測定値が受信デバイスにセキュアに送信されたことを保証する段階に関連する作動を一般的に実行することができる。例えば、アクティブ失効状態6065にある間に、センサ制御デバイス102は、収集データを送信することができ、接続が利用不能な場合に、隣接する認証デバイスを見出し、それとの接続を確立しようとする試みを強化することができる。アクティブ失効状態6065にある間に、センサ制御デバイス102は、状態6070ではシャットダウン指令を受信することができる。シャットダウン指令が受信されない場合に、センサ制御デバイス102は、状態6075で作動時間が最終作動閾値を超えたか否かを検査することができる。最終作動閾値は、センサ制御デバイス102のバッテリ寿命に基づく場合がある。正常送信状態6080は、センサ制御デバイス102の最終作動に対応し、最終的にセンサ制御デバイス102をシャットダウンする。
【0142】
センサが起動される前に、ASIC5000は、低電力保存モード状態にある。起動プロセスは、例えば、入射RF場(例えば、NFC場)がASIC5000への電源の電圧をリセット閾値よりも大きいまで駆動し、それよってセンサ制御デバイス102がスリープ解除状態に入る時に始まることができる。スリープ解除状態にある間に、ASIC5000は、起動シーケンス状態に入る。次に、ASIC5000は、通信モジュール5040をスリープ解除する。通信モジュール5040が初期化され、電源投入時自己診断試験がトリガされる。電源投入時自己診断試験は、ASIC5000が、メモリ及びワンタイムプログラム可能メモリが破損していないことを検証するためにデータを読み書きする指定シーケンスを用いて通信モジュール5040と通信する段階を含むことができる。
【0143】
ASIC5000が初めて測定モードに入る時に、適正な測定を行うことができる前にセンサ制御デバイス102が患者の身体上に適正に取り付けられることを検証するための挿入検出シーケンスが実施される。最初に、センサ制御デバイス102が、測定構成プロセスを起動するための指令を解釈してASIC5000を測定指令モードに入れる。次に、センサ制御デバイス102は、挿入が成功したか否かを試験するためのいくつかの連続測定を実行する測定ライフサイクル状態に一時的に入る。通信モジュール5040又はASIC5000は、測定結果を評価して挿入の成否を決定する。センサ制御デバイス102は、挿入が成功したと見なされた時に測定状態に入り、そこで感知ハードウエア5060を用いて定期的な測定値を取得し始める。センサ制御デバイス102は、挿入が成功しなかったと決定した場合に、挿入失敗モードに入るようにトリガされ、そこでASIC5000が、保存モードに戻るように命令され、一方で通信モジュール5040は、それ自体を無効にする。
【0144】
図1Bは、本明細書に説明する技術との併用に適する無線(「OTA」)更新を適用するための例示的作動環境を更に例示している。検体モニタシステム100のオペレータは、データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102に対する更新情報を多目的データ受信デバイス130上で実行されるアプリケーションに対する更新情報まで束ねることができる。データ受信デバイス120と多目的データ受信デバイス130とセンサ制御デバイス102との間で利用可能な通信チャネルを用いて、多目的データ受信デバイス130は、データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102に対する定期的な更新情報を受信し、データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102上へのこれらの更新情報のインストールを開始することができる。多目的データ受信デバイス130がセンサ制御デバイス102、データ受信デバイス120、及び/又はリモートアプリケーションサーバ155と通信することを可能にするアプリケーションは、ワイドエリアネットワーク接続機能を用いずにデータ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102上のソフトウエア又はファームウエアを更新することができるので、多目的データ受信デバイス130は、データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102のためのインストールプラットフォーム又は更新プラットフォームとして作用する。
【0145】
本明細書に具現化されるように、センサ制御デバイス102の製造業者及び/又は検体モニタシステム100のオペレータが作動させるリモートアプリケーションサーバ155は、検体モニタシステム100のデバイスにソフトウエア更新情報及びファームウエア更新情報を提供することができる。特定の実施形態では、リモートアプリケーションサーバ155は、更新されたソフトウエア及びファームウエアをユーザデバイス140に又は直接多目的データ受信デバイスに提供することができる。本明細書に具現化されるように、リモートアプリケーションサーバ155は、アプリケーションストアフロントで提供されるインタフェースを用いてアプリケーションソフトウエア更新情報をアプリケーションストアフロントサーバ160に提供することができる。多目的データ受信デバイス130は、アプリケーションストアフロントサーバ160と定期的に通信して更新情報をダウンロード及びインストールすることができる。
【0146】
多目的データ受信デバイス130がデータ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102に対するファームウエア更新情報又はソフトウエア更新情報を含むアプリケーション更新情報をダウンロードした後に、データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102と多目的データ受信デバイス130とは、接続を確立する。多目的データ受信デバイス130は、データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102に対するファームウエア更新情報又はソフトウエア更新情報が取得することができることを決定する。多目的データ受信デバイス130は、ソフトウエア更新情報又はファームウエア更新情報をデータ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102への配送に関して与えることができる。一例として、多目的データ受信デバイス130は、ソフトウエア更新情報又はファームウエア更新情報に関連するデータを圧縮又は分割することができ、又はファームウエア更新情報又はソフトウエア更新情報を暗号化又は解読することができ、又はファームウエア更新情報又はソフトウエア更新情報の完全性検査を実行することができる。多目的データ受信デバイス130は、ファームウエア更新情報又はソフトウエア更新情報に関連するデータをデータ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102に送る。更に、多目的データ受信デバイス130は、更新を開始するための指令をデータ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102に送ることができる。これに加えて又はこれに代えて、多目的データ受信デバイス130は、そのユーザに対して通知を提示し、更新が完了するまでデータ受信デバイス120と多目的データ受信デバイス130とを電源に接続された状態及び直近に保つ命令のような更新を容易にするための命令を含めることができる。
【0147】
データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102は、更新のためのデータと更新を開始するための指令とを多目的データ受信デバイス130から受信する。次に、データ受信デバイス120は、ファームウエア更新情報又はソフトウエア更新情報をインストールすることができる。更新情報をインストールするために、データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102は、それ自体を限られた作動機能のみを有するいわゆる「セーフ」モードに入れるか又はこのモードで再開することができる。更新が完了すると、データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102は、標準作動モードに再入するか又はこのモードでリセットする。データ受信デバイス120又はセンサ制御デバイス102は、ファームウエア更新情報又はソフトウエア更新情報が正常にインストールされたことを決定するために1又は2以上の自己診断試験を実行することができる。多目的データ受信デバイス130は、正常更新の通知を受信することができる。次に、多目的データ受信デバイス130は、正常更新の確認をリモートアプリケーションサーバ155に報告することができる。
【0148】
特定の実施形態では、センサ制御デバイス102のストレージメモリ5030は、ワンタイムプログラム可能(OTP)メモリを含む。OTPメモリという用語は、メモリ内の特定のアドレス又はセグメントへの予め決められた回数の書込を容易にするためのアクセスの制限及びセキュリティを含むメモリを意味することができる。メモリ5030は、複数の事前割当されたメモリブロック又はメモリ容器まで事前編成することができる。容器は、固定サイズに事前割当される。ストレージメモリ5030がワンタイムプログラム可能メモリである場合に、容器は、プログラミング不能状態にあると考えることができる。まだ書き込まれていない追加の容器は、プログラム可能又は書込可能な状態にすることができる。このようにしてストレージメモリ5030を容器化することにより、ストレージメモリ5030に書き込むべきコード及びデータの可搬性を改善することができる。OTPメモリに格納されたデバイス(例えば、本明細書に説明するセンサデバイス)のソフトウエアを更新する段階は、メモリ内の全コードを置換するのではなく過去に書き込まれた1又は複数の特定の容器内のコードのみを1又は複数の新しい容器に書き込まれる最新のコードと入れ替えることによって実施することができる。第2の実施形態では、メモリは事前編成されない。代わりに、データに割り当てられる空間が、必要に応じて動的に割り当てられるか又は決定される。更新が予想される様々なサイズの容器が定められる可能性があるので、増分更新情報を送信することができる。
【0149】
図16は、本発明の開示の主題によるセンサ制御デバイス102内のストレージメモリ5030の無線(OTA)プログラミング、並びにOTAプログラミングの後のセンサデバイス110によるプロセスの実行時のメモリの使用に関連する例示的作動フロー及びデータフローを示す図である。
図5に示す例示的OTAプログラミング500では、OTAプログラミング(又は再プログラミング)を開始するという要求が、外部デバイス(例えば、データ受信デバイス130)から送られる。511では、センサデバイス110の通信モジュール5040が、OTAプログラミング指令を受信する。通信モジュール5040は、OTAプログラミング指令をセンサデバイス110のマイクロコントローラ5010に送る。
【0150】
531では、OTAプログラミング指令を受信した後に、マイクロコントローラ5010が、OTAプログラミング指令の正当性を確認する。例えば、マイクロコントローラ5010は、OTAプログラミング指令が適切なデジタル署名トークンで署名されているか否かを決定することができる。OTAプログラミング指令が正当であると決定すると、マイクロコントローラ5010は、センサデバイスをOTAプログラミングモードに設定することができる。532では、マイクロコントローラ5010は、OTAプログラミングデータの正当性を確認することができる。533では、マイクロコントローラ5010は、センサデバイス110をプログラミング状態で再初期化するためにセンサデバイス110をリセットすることができる。センサデバイス110がOTAプログラミング状態に移行すると、マイクロコントローラ5010は、534でセンサデバイスの書き換え可能メモリ540(例えば、メモリ5020)にデータを書き込み始め、更に535でセンサデバイスのOTPメモリ550(例えば、ストレージメモリ5030)にデータを書き込むことができる。マイクロコントローラ5010によって書き込まれるデータは、正当性確認されたOTAプログラミングデータに基づく場合がある。マイクロコントローラ5010は、OTPメモリ550の1又は2以上のプログラミングブロック又はプログラミング領域を不正又はアクセス不能とマーキングさせるデータを書き込む場合がある。OTPメモリ550の不正と見なされた又はアクセス不能なプログラミングブロックを置換するためにOTPメモリの空き部分又は未使用部分に書き込まれたデータを使用することができる。マイクロコントローラ5010は、534及び535ではデータをそれぞれのメモリに書き込んだ後に、書込プロセス中にプログラミングブロックの中にエラーが招き入れられなかったことを保証するための1又は2以上のソフトウエア完全性検査を実行することができる。データがエラーなく書き込まれたことを決定することができた後に、マイクロコントローラ5010は、センサデバイスの標準作動を再開することができる。
【0151】
実行モードでは、536でマイクロコントローラ5010は、書き換え可能メモリ540からプログラミングマニフェスト又はプログラミングプロファイルを取り出すことができる。プログラミングマニフェスト又はプログラミングプロファイルは、正当なソフトウエアプログラミングブロックのリストを含むことができ、更にセンサ制御デバイス102に対するプログラム実行のガイドを含むことができる。プログラミングマニフェスト又はプログラミングプロファイルに従うことにより、マイクロコントローラ5010は、OTPメモリ550のどのメモリブロックを実行するのに適切であるかを決定し、有効満了の又は不正と見なされたプログラミングブロックの実行又は有効満了データへの参照を回避することができる。537では、マイクロコントローラ5010は、OTPメモリ550からメモリブロックを選択的に取り出すことができる。538では、マイクロコントローラ5010は、メモリに格納されたプログラミングコードを実行することによって又は格納された変数を用いて取り出されたメモリブロックを使用することができる。
【0152】
本明細書に具現化されるように、通信に使用される通信プロトコルによって指定され、そこに組み込まれたセキュリティプロトコルに基づいて、センサ制御デバイス102と他のデバイス間の通信のための第1のセキュリティ層を確立することができる。別のセキュリティ層は、通信するデバイスの直近性を必要とする通信プロトコルに基づく場合がある。更に、ある一定のパケット及び/又はパケットの中に含まれるある一定のデータを暗号化することができ、一方で他のパケット及び/又はパケット内の他のデータは、他に暗号化されるか又は暗号化されない。これに加えて又はこれに代えて、検体モニタシステム100内の他のデバイスとの相互認証及び通信暗号化を確立するために、アプリケーション層暗号化を1又は2以上のブロック暗号又はストリーム暗号と共に使用することができる。
【0153】
センサ制御デバイス102のASIC5000は、ストレージメモリ5030の中に保持されたデータを用いて認証キーと暗号化キーとを動的に生成するように構成することができる。ストレージメモリ5030は、特定のクラスのデバイスと併用するための正当な認証キーと暗号化キーとのセットを用いて事前プログラムすることができる。ASIC5000は、受信データを用いて他のデバイスとの認証手順を具現化し、極秘データを送信する前に生成キーをこれらの極秘データに提供するように更に構成することができる。生成キーは、センサ制御デバイス102に対して固有とすること、1対のデバイスに対して固有とすること、センサ制御デバイス102と他デバイス間の通信セッションに対して固有とすること、通信セッション中に送られるメッセージに対して固有とする又はメッセージの中に含まれるデータブロックに対して固有とすることができる。
【0154】
センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120との両方は、例えば、指令を送信するか又はデータを受信するために通信セッションでの他の当事者の権限を保証することができる。特定の実施形態では、2つの機能によってID認証を実行することができる。最初に、IDをアサートする当事者が、デバイスの製造業者又は検体モニタシステム100のオペレータによって署名された正当な証明を提供する。次に、検体モニタシステム100のデバイスによって決定された又は検体モニタシステム100のオペレータによって決定された公開鍵及び非公開鍵、並びにそこから導出された共有秘密を用いて認証を実行することができる。他の当事者のIDを確認するために、当事者は、それ自体が非公開鍵を管理しているという証明を提供することができる。
【0155】
センサ制御デバイス102、データ受信デバイス120の製造業者又は多目的データ受信デバイス130のためのアプリケーションの提供者は、これらのデバイスがセキュアなプログラミング及び更新によってセキュアに通信するのに必要な情報及びプログラミングを提供することができる。例えば、製造業者は、センサ制御デバイス102及び任意的にデータ受信デバイス120に対するセキュアルートキーを含む各デバイスに対する暗号化キーを生成するのに使用することができる情報を提供することができ、これらの情報は、必要に応じてデバイス、セッション又はデータ送信に対して独特な暗号化値を生成するためにデバイス固有の情報及び作動データ(例えば、エントロピーベースのランダム値)との組合せに使用することができる。
【0156】
ユーザに関連する検体データは、健康のモニタ及び薬品投与量の決定を含む様々な目的に使用することができることに少なくとも部分的に起因して機密データである。ユーザデータに加えて、検体モニタシステム100は、リバースエンジニアリングしようとする外部の関係者による試みに対抗してセキュリティ強化を実施することができる。通信接続は、デバイス固有又はセッション固有の暗号化キーを用いて暗号化することができる。いずれか2つのデバイス間の暗号化通信又は非暗号化通信は、通信の中に組み込まれた送信完全性検査を用いて検証することができる。センサ制御デバイス102の作動は、通信インタフェースを通じたメモリ5020への読み書きの機能へのアクセスを制限することによって改ざんから保護することができる。センサは、「ホワイトリスト」内に示されている既知の又は「高信頼」デバイス又は製造業者又は他に認証されたユーザに関連する予め決められたコードを提供することができるデバイスにしかアクセスを可能にしないように構成することができる。ホワイトリストは、そこに含まれるもの以外のいずれの接続識別子も使用されることはならないことを意味する限定的な範囲又は最初にホワイトリストが検索されるが、他のデバイスを依然として使用することもできる好ましい範囲を表す場合がある。更に、センサ制御デバイス102は、要求元が通信インタフェースを通して予め決められた期間の範囲(例えば、4秒以内)でログイン手順を完了することができない場合に接続要求を拒否してシャットダウンすることができる。これらの特性は、特定のサービス拒否攻撃、特にBLEインタフェースに対するサービス拒否攻撃に対する保護を適用する。
【0157】
本明細書に具現化されるように、検体モニタシステム100は、キーの無能化及び不正利用可能性を更に低減するために定期的なキーの入れ替えを使用することができる。検体モニタシステム100によって使用されるキー入れ替え策は、サイトに展開又は分散されたデバイスの後方互換性に対応するように設計することができる。一例として、検体モニタシステム100は、下流デバイス(例えば、サイトにあるデバイス又は更新情報の提供を実現可能な手法で受けることができないデバイス)に対して上流デバイスによって使用される複数世代のキーとの互換性を有するように設計されたキーを使用することができる。
【0158】
限定ではなく例示の目的で、
図17に示し、かつ1対のデバイス、特にセンサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120の間の例示的データ交換を例証する本発明の開示の主題との併用に適するメッセージシーケンス
図600の例示的実施形態を参照する。データ受信デバイス120は、本明細書に具体的に示すようにデータ受信デバイス120又は多目的データ受信デバイス130とすることができる。段階605では、データ受信デバイス120が、例えば、短距離通信プロトコルによってセンサ起動指令605をセンサ制御デバイス102に送信することができる。センサ制御デバイス102は、段階605の前に、主として休止状態にあるものとし、完全起動が必要になるまでバッテリを保存することができる。段階610中の起動の後に、センサ制御デバイス102が、データを収集する又はセンサ制御デバイス102の感知ハードウエア5060に対して適切な他の作動を実施することができる。段階615では、データ受信デバイス120が、認証要求指令615を開始することができる。認証要求指令615に応答して、センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120との両方は、相互認証プロセス620に関わることができる。相互認証プロセス620は、センサ制御デバイス102及びデータ受信デバイス120が、本明細書に説明する合意されたセキュリティフレームワークを厳守する機能を他方のデバイスが十分に有することを保証することを可能にするチャレンジパラメータを含むデータの移送を含むことができる。相互認証は、オンライン高信頼第三者の関与あり又はなしでチャレンジ応答によって秘密キーの確立を検証する2又は3以上のエンティティの互いの認証のための機能に基づく場合がある。相互認証は、2通過、3通過、4通過、又は5通過の認証又はその類似バージョンを用いて実施することができる。
【0159】
正常な相互認証プロセス620に続いて、段階625では、センサ制御デバイス102は、データ受信デバイス120にセンサ秘密625を提供することができる。センサ秘密は、センサ固有値を含み、製造中に生成されたランダム値から導出することができる。センサ秘密は、それに第三者がアクセスすることを防止するために送信の前又は最中に暗号化することができる。センサ秘密625は、相互認証プロセス620によって又は相応に生成されたキーのうちの1又は2以上によって暗号化することができる。段階630では、データ受信デバイス120が、センサ秘密からセンサ固有暗号化キーを導出することができる。センサ固有暗号化キーは、更にセッション固有とすることができる。従って、センサ固有暗号化キーは、センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120との間で送信されることなく各デバイスによって決定することができる。段階635では、センサ制御デバイス102が、ペイロード内に含めるべきデータを暗号化することができる。段階640では、センサ制御デバイス102が、その適切な通信モデルとデータ受信デバイス120の適切な通信モデルの間に確立された通信リンクを用いて暗号化ペイロード640をデータ受信デバイス120に送信することができる。段階645では、データ受信デバイス120が、段階630中に導出されたセンサ固有暗号化キーを用いてペイロードを解読することができる。段階645に続いて、センサ制御デバイス102が、追加の(新しく収集されたものを含む)データを配送することができ、データ受信デバイス120が、受信データを適切に処理することができる。
【0160】
本明細書で議論するように、センサ制御デバイス102は、限られた処理パワー、バッテリ供給量、及びストレージのみを有するデバイスである場合がある。センサ制御デバイス102によって使用される暗号化技術(例えば、暗号アルゴリズム又はその実施の選択)は、これらの制限に少なくとも部分的に基づいて選択することができる。データ受信デバイス120は、これらの性質の制限が少ないより強力なデバイスとすることができる。従って、データ受信デバイス120は、暗号のアルゴリズム及び実施のようなより精巧でコンピュータ負荷の高い暗号化技術を使用することができる。
【0161】
センサ制御デバイス102は、受信デバイスが適切なデータパケットを受信する及び/又は確認応答信号を提供する確率を高めるように又は他に確認応答信号を受信する機能の欠如をもたらす可能性がある制限を低減するように試みるために発見可能性挙動を変更するように構成することができる。センサ制御デバイス102の発見可能性挙動を変更する段階は、限定ではなく例として接続データがデータパケット内に含まれる頻度を変更する段階、一般的にどの程度の頻度でデータパケットが送信されるかを変更する段階、データパケットに対するブロードキャストウィンドウを延長又は短縮する段階、センサ制御デバイス102及び/又はホワイトリスト上の1又は2以上のデバイスとそれまで通信していた1又は2以上のデバイスへの指向性送信(例えば、1又は2以上の試行送信による)を含むブロードキャストの後にセンサ制御デバイス102が確認応答信号又は走査信号を受信待機する時間量を変更する段階、データパケットをブロードキャストする時に通信モジュールに関連する送信電力を変更する(例えば、ブロードキャストの距離を延ばすか又は消費エネルギを低減して検体センサのバッテリの寿命を延ばすように)段階、データパケットを準備及びブロードキャストする速度を変更する段階、又は1又は2以上の他の変更の組合せを含むことができる。これに加えて又はこれに代えて、受信デバイスもまた、接続データを含むデータパケットを受信する可能性を高めるためにデバイスの受信待機挙動に関連するパラメータを調節することができる。
【0162】
本明細書に具現化されるように、センサ制御デバイス102は、2つのタイプのウィンドウを用いてデータパケットをブロードキャストするように構成することができる。第1のウィンドウは、センサ制御デバイス102が通信ハードウエアを作動させるように構成される速度に関連する。第2のウィンドウは、センサ制御デバイス102がデータパケットのアクティブ送信(例えば、ブロードキャスト)状態になるように構成される速度に関連する。一例として、第1のウィンドウは、センサ制御デバイス102が各60秒期間のうちの最初の2秒間にデータパケット(接続データを含む)を送信及び/又は受信するように通信ハードウエアを作動させることを示すことができる。第2のウィンドウは、各2秒ウィンドウの間にセンサ制御デバイス102が60ミリ秒置きにデータパケットを送信することを示すことができる。2秒ウィンドウの間の残りの時間には、センサ制御デバイス102は走査中である。センサ制御デバイス102は、その発見可能性挙動を修正するためにいずれかのウィンドウを延長又は短縮することができる。
【0163】
特定の実施形態では、検体センサの発見可能性挙動は、発見可能性プロファイルに格納することができ、変更は、センサ制御デバイス102のステータスのような1又は2以上の要因に基づいて、及び/又はセンサ制御デバイス102のステータスに基づく規則を適用することによって加えることができる。例えば、センサ制御デバイス102のバッテリレベルが予め決められた量を下回った時に、これらの規則は、センサ制御デバイス102にブロードキャストプロセスによって消費される電力を低減することができる。別の例としてパケットをブロードキャストするか又は他に送信することに関連する構成設定を周囲温度、センサ制御デバイス102の温度又はセンサ制御デバイス102の通信ハードウエアのある一定の構成要素の温度に基づいて調節することができる。送信電力を修正することに加えて、送信の速度、周波数、及びタイミングを含むがこれらに限定されず、センサ制御デバイス102の通信ハードウエアの送信機能又は送信プロセスに関連する他のパラメータを修正することができる。別の例として被検者が有害な健康事象を受けているか又は見舞われようとすることを検体データが示す時に、上述の規則は、この有害な健康事象を受信デバイスに警告するためにセンサ制御デバイス102にその発見可能性を高めることができる。
【0164】
本明細書に具現化されるように、センサ制御デバイス102の感知ハードウエア5060に対するある一定の較正機能を外部又は内部の環境機能に基づいて、更に、長い不使用期間(例えば、使用前の「保存期間」)中の感知ハードウエア5060の自然劣化を補償するように調節することができる。感知ハードウエア5060の較正機能は、センサ制御デバイス102が自律的に調節することができる(例えば、メモリ5020又はストレージ5030内の機能を修正するASIC5000の作動により)又は検体モニタシステム100の他のデバイスが調節することができる。
【0165】
一例として感知ハードウエア5060のセンサ感度は、外部温度データ又は製造からの時間に基づいて調節することができる。センサの保存中に外部温度がモニタされる時に、本発明の開示の主題は、デバイスが保存状態の変化に遭遇する時にセンサ感度の補償を時間経過に伴って適応的に変更することができる。限定ではなく例示の目的で、適応的感度調節は、センサ制御デバイス102が温度を測定するために定期的にスリープ解除される「アクティブ」保存モードを用いて実施することができる。これらの機能は、検体デバイスのバッテリを節約して検体センサの寿命を延長させることができる。各温度測定時に、センサ制御デバイス102は、測定温度に基づいて当該期間にわたる感度調節量を計算することができる。次に、アクティブ保存モードの終了時(例えば、挿入時)の全センサ感度調節値を計算するために、アクティブ保存モード期間にわたる温度重み付き調節量を積算することができる。同様に、挿入時に、センサ制御デバイス102は、それ又は感知ハードウエア5060の製造の間の時間差(ASIC5000のストレージ5030に書き込むことができる)を決定し、1又は2以上の公知の自然劣化速度又は自然劣化計算式に従ってセンサ感度又は他の較正機能を修正することができる。
【0166】
これに加えて、限定ではなく例示の目的で、本明細書に具現化されるように、センサ感度調節は、センサドリフトのような他のセンサ状態を考慮することができる。例えば、センサドリフトの場合に、平均的なセンサがどの程度ドリフトする可能性があるかという推定に基づいて、センサ感度調節量を製造中にセンサ制御デバイス102の中にハード符号化することができる。センサ制御デバイス102は、センサの着用期間にわたるドリフトを考慮することができるセンサのオフセット及び利得に関連する時変機能を有する較正機能を使用することができる。従って、センサ制御デバイス102は、経時的なセンサ制御デバイス102のドリフトを説明し、センサ感度を表すことができ、更にデバイス固有とすることができるデバイス依存機能をグルコースプロファイルのベースラインとの組合せで利用して間質電流を間質グルコース値に変換するのに使用される機能を利用することができる。センサ感度とドリフトとを考慮するそのような機能は、着用期間にわたるセンサ制御デバイス102の精度をユーザ較正を必要とせずに改善することができる。
【0167】
センサ制御デバイス102は、感知ハードウエア5060からの生測定値を検出する。生測定値を解釈するようにトレーニングされた1又は2以上のモデル等によってセンサ関連処理を実施することができる。モデルは、1又は2以上の検体レベルを検出、予想又は解釈するために生測定値を検出、予想又は解釈するようにデバイス外でトレーニングされた機械学習モデルとすることができる。更に別のトレーニングモデルが、生測定値と対話するようにトレーニングされた機械学習モデルの出力に基づいて作動させることができる。一例として、モデルを用いて、感知ハードウエア5060によって検出された生測定値及び検体のタイプに基づいて事象を検出、予想又は推奨することができる。事象は、身体活動の開始又は完了、食事、医療手順又は薬品の適用、緊急健康事象、及び類似の性質の他の事象を含むことができる。
【0168】
モデルは、製造中又はファームウエア又はソフトウエアの更新中にセンサ制御デバイス102、データ受信デバイス120又は多目的データ受信デバイス130に提供することができる。モデルは、個々のユーザ又は集合的に複数のユーザのセンサ制御デバイス102及びデータ受信デバイスから受信したデータに基づいてセンサ制御デバイス102の製造業者又は検体モニタシステム100のオペレータ等が定期的に精緻化することができる。ある一定の実施形態では、センサ制御デバイス102は、それが取り付けられたユーザの固有の特徴部等に基づいて機械学習モデルの更に別のトレーニング又は精緻化を助けるほど十分なコンピュータ構成要素を含む。機械学習モデルは、限定ではなく例として、決定木分析、勾配ブースティング、適応ブースティング、人工ニューラルネットワーク又はその変形、線形判別分析、最近傍分析、サポートベクトル機械、教師あり又は教師なしの分類、及びその他を用いてトレーニングされるか又はこれらを包含するモデルを含むことができる。モデルは、機械学習モデルに加えて、アルゴリズムモデル又は規則ベースのモデルを含むことができる。モデルベースの処理は、センサ制御デバイス102(又は他の下流デバイス)からデータを受信した時に、データ受信デバイス120又は多目的データ受信デバイス130を含む他のデバイスによって実行することができる。
【0169】
センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120との間で送信されるデータは、生又は処理された測定値を含むことができる。センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120との間で送信されるデータは、ユーザへの表示のためのアラーム又は通知を更に含むことができる。データ受信デバイス120は、生又は処理された測定値に基づく通知をユーザに対して表示又は他に伝達することができ、又はセンサ制御デバイス102からアラームを受信した時にそれを表示することができる。ユーザに対する表示に関してトリガすることができるアラームは、直接的な検体値(例えば、閾値を超えた又は閾値を満足し損ねた一時的な読取値)、検体値の傾向(例えば、設定期間にわたって閾値を超えた又は閾値を満足し損ねた平均読取値、傾き)、検体値の予想(例えば、検体値に基づくアルゴリズム計算値が閾値を超えた又は閾値を満足し損ねた場合)に基づくアラーム、センサアラート(例えば、疑わしい機能不良の検出)、通信アラート(例えば、センサ制御デバイス102とデータ受信デバイス120の間に閾値期間にわたって通信がない場合に、不明なデバイスがセンサ制御デバイス102との通信セッションを開始しようと試みた又はし損ねた場合)、備忘通知(例えば、データ受信デバイス120を充電することの備忘通知、薬品を服用する又は他の活動を実施することの備忘通知)、及び類似の性質の他のアラートを含む。限定ではなく例示の目的で、本明細書に具現化されるように、本明細書に説明するアラームパラメータは、ユーザによって構成可能にすることができ、又は製造中に固定され、又はユーザ設定可能パラメータとユーザ設定不能パラメータとの組合せとすることができる。
【0170】
本明細書に説明するように、受信デバイス上で実行されるソフトウエアの中に統合されたソフトウエアライブラリは、検体センサとの通信を容易にし、第三者アプリケーションが医療上必要なアプリケーション又はユーザの健康状態に関連するアプリケーションでの使用に関してセンサデータにアクセスすることを許すことができる。ソフトウエアライブラリは、センサとは独立に実施され、センサデータへのアクセスを可能にするために第三者アプリケーションの中に統合することができる。更に、センサ制御モジュールは、複数のセンサアセンブリからデータを同時又は実質的に同時に受信するような方式でそのようなセンサアセンブリと通信することができる。システムは、更に、センサ制御モジュールからリモート管理モジュールへのセンサ情報の転送を可能にする。
【0171】
図18は、ソフトウエアライブラリ400と、様々なアプリケーション420と、センサアセンブリ300と、受信デバイス200とを使用するモジュール式接続フレームワークを含むシステム1800の例示的実施形態を描く概略図である。
【0172】
本発明の開示の主題により、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体は、受信デバイス200又はポンプ、インスリンペンのような独立型デバイス上のアプリケーション420がセンサデータを取得するのに使用するためのソフトウエアライブラリを含む。ソフトウエアライブラリは、センサ制御モジュール、リモート管理モジュールを含み、更に複数のセンサ及びアプリケーションとの通信のためのソフトウエア論理部を含むことができる。センサ制御モジュールは、様々な信号を示すデータを含むセンサデータを受信するために複数のセンサの各々との通信を可能にする段階を併せ含む受信デバイスがセンサデータを受信する段階を可能にするために受信デバイスを認証することができる。更に、センサ制御モジュールは、センサデータをコンピュータデバイスのメモリに格納することができる。センサ制御モジュールは、複数のセンサの各々のセンサデータから様々な信号を示す出力を取得することができる。センサ制御モジュールは、センサからの様々な信号の出力を上述のコンピュータデバイス上で実行される認証第三者アプリケーションに提供することができる。
【0173】
システム1800は、センサ制御モジュール500が受信デバイス200上の様々なアプリケーション420と通信することを可能にするモジュール式アーキテクチャを用いて機能するソフトウエアライブラリ400を含む。ソフトウエアライブラリ400は、受信デバイス200上の様々なアプリケーション420の中に存在する又はその内部で作動させることができる。一例として、ソフトウエアライブラリ400は、検体管理のための統合アプリケーションの中に存在することができ、ソフトウエアライブラリ400を格納し、そこへのアクセスを与えるように構成された専用アプリケーションの中に存在する又は受信デバイス200上で実行される他のアプリケーションに対してアクセス可能な独立型プロセス又は命令セットとして存在することができる。更に、アプリケーション420は、センサ制御モジュール500を通してセンサアセンブリ300とインタフェースすることができ、具体的には通信リンク1802を通してセンサアセンブリ300と直接にインタフェースする要求を通信制御モジュール542(
図22に記載)に与えることによってセンサアセンブリ300とインタフェースすることができる。センサアセンブリ300は、異なる複数の検体を検出するように設計された様々なセンサテール又は1つのセンサテールを有する1つのデバイスとすることができる。
【0174】
受信デバイス200は、1又は2以上のアプリケーション420を含み、各アプリケーションインスタンスはソフトウエアライブラリ400を内蔵する。受信デバイス200は、アプリケーション420に対してモジュール式接続フレームワークを使用する。特に、アプリケーション420の各々は、1又は2以上のセンサアセンブリ300と通信するためのリモート管理モジュール600及びセンサ制御モジュール500を含むソフトウエアライブラリ400を含む。ソフトウエアライブラリ400は、センサ制御モジュール500又はリモート管理モジュール600を1又は2以上のアプリケーションと並行して実行することを可能にする下層アプリケーションと同時に実行されるサービスとして作動することができる。
【0175】
センサ制御モジュール500は、更に、センサデータとインタフェースすることができる。アプリケーション420内に実施されたソフトウエアライブラリ400内の様々なモジュールは、通信リンク1802を通してセンサアセンブリ300と通信を送受信することができる。
【0176】
センサ制御モジュール500は、受信デバイス200内のアプリケーション420内であるが、スマート腕時計、モバイルデバイス、又は他のウェアラブルデバイスのような第2の受信デバイス内に基礎構成要素を有することができると考えられる。そのようなスマート腕時計又はウェアラブルデバイスは、スマート電話、タブレット、又はコンピュータが提供することができるユーザインタフェース体験を可能にするのと同時に、センサ制御モジュール500を組み込み、それを通してセンサアセンブリ300との直接に通信を可能にすることができる。これは、ウェアラブルデバイスに固有のアプリケーションがセンサデータを使用することを可能にすることができる。ウェアラブルデバイスは、受信デバイス200とは別々に同期することができ、センサデータの受信を実施及び開始するためのユーザログイン、初期化、認証、及び同意の機能の大部分を実行するのに使用することができる。
【0177】
通信リンク1802は、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)低エネルギ(BLE、BTLE、Bluetooth(登録商標)スマートのような)、近距離無線通信(NFC)、及びその他を含む無線プロトコルとすることができる。通信リンク1802の各々は、同じか又は異なる無線プロトコルを使用することができる。システム1800は、2又は3以上の電子デバイス間のRF通信リンク、赤外線通信リンク、又はいずれかの他のタイプの適切な無線通信接続などであるがこれらに限定されず、更に一方向又は双方向の通信とすることができる他の無線データ通信リンクを通して通信するように構成することができる。これに代えて、データ通信リンクは、例えば、RS232接続、USB接続、FireWire、Lightning又はシリアルケーブル接続などであるがこれらに限定されない有線ケーブル接続を含むことができる。
【0178】
例えば、本明細書に具現化されるように、通信リンク1802は、BLEのようなBluetoothプロトコルを使用するように構成することができ、又はNFCプロトコルを使用するように構成することができる。これに加えて又はこれに代えて、図示していない別の通信リンクが第2のセンサアセンブリの間に存在することができ、この通信リンクは、BLE又はNFCとBLEの両方を使用するように構成することができる。これらの通信リンクは、異なる作動を実施するように構成することができる。例えば、通信リンク1802は、センサアセンブリの起動のみを実施するように構成することができる。更に、通信リンクは、全体的なシステムアーキテクチャ又は所与の時点で起動されるか又はシステムに使用される構成要素に依存して異なる構成を有することができる。例えば、本明細書に具現化されるように、通信リンク1802は、受信デバイス200がシステム内でアクティブな時に第1の通信構成を有し、この受信デバイスがアクティブでないか又はシステムに含まれない時に第2の通信構成を有することができる。
【0179】
第1の通信構成では、通信リンク1802は、NFC無線プロトコルを用いてセンサの起動のみを実施するように構成することができる。別の構成では、センサアセンブリ300とアプリケーション420との間でBLE機能が停止状態に留まることができる(この機能が設けられる場合に)。アプリケーション420は、NFC無線プロトコルを用いてセンサアセンブリ300を起動し、センサ状況情報を取得することができる。センサ状況情報は、センサアセンブリ300との通信セッションを認証するための認証情報と、通信リンクを通じた暗号化データ通信を可能にするための暗号化情報と、センサアセンブリ300とのBLE接続を開始するためのBLE通信アドレスとを含むことができる。ソフトウエアライブラリ400は、BLEを通してセンサアセンブリ300からセンサ状況情報を取得することができる。センサ状況情報を使用することにより、ソフトウエアライブラリ400は、セッションがスマート電話のような受信デバイス200上のアプリケーション420からスマート腕時計のような別の受信デバイス200上の別のアプリケーション420に切り換わることを可能にする機能を含む。センサ状況情報は、アプリケーション420内で送信することができる。
【0180】
本発明の開示の主題により、センサアセンブリ300は、図示のように、同じセンサアセンブリ内で様々な検体を検出するための感知要素を含むことができる。システム1800は、図示のように、本明細書に説明する通信リンク1802と類似の通信機能を有する通信リンク1802を通して接続した複数のセンサアセンブリ300を含むことができる。一緒に1つの検体に関連する読取値をもたらすか又は様々な検体に関連する読取値を別々にもたらす複数の感知要素を有することによって2又は3以上のセンサアセンブリ300を併用することができる。いずれかの個数の異なる検体値を測定するためにいずれかの個数のセンサアセンブリを一緒に使用することができると考えられ、本発明の開示では、限定ではなく例示目的で2つのセンサアセンブリを示している。
【0181】
アプリケーション420は、無線通信リンク701を介し、リモートクラウド700を通してソフトウエアライブラリ400にアクセスするように構成することができる。ある一定の実施形態では、通信リンク701は、データをシステム1800に送信する及び/又はそこから受信するために双方向無線周波数(RF)通信に適するように構成された無線通信セクションを含む。更に、通信リンク701は、リモートクラウド700と、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、iパッド、タブレットコンピュータデバイス、セルラー電話、スマート電話、携帯情報端末、ワークステーション、サーバ、メインフレームコンピュータ、クラウドコンピュータシステム、例えば、注入デバイス、検体モニタデバイスなどであるか又はインスリン配送デバイスを含む外部医療デバイス又は類似の相補的データ通信に適するように構成された他のデバイスのような受信デバイス200の間のデータ通信を可能にするためのUSBポート、RS-232ポート、シリアルポート、IEEE 1394(Firewire)ポート、イーサネットポート又はいずれかの他の適切な電気接続ポートのうちの1又は2以上のような物理的なポート又はインタフェースを含むように構成することができる。ある一定の実施形態では、通信リンク701は、潜在的なデータの衝突及び干渉を回避しながらいくつかのユニットのセキュア無線通信(例えば、HIPPA要件による)を可能にすることができるセルラー通信プロトコル、Wi-Fi(「IEEE 802」.1x)通信プロトコル又は均等な無線通信プロトコルを含むことができる。
【0182】
他の実施形態では、通信リンク701は、受信デバイス200が、注入デバイス、検体モニタデバイス、コンピュータ端末、サーバ、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、iパッド、タブレットコンピュータ、セル電話、スマート電話、ワークステーション、メインフレームコンピュータ、クラウドコンピュータシステム、通信対応携帯電話、携帯情報端末又は患者又はデバイスユーザが糖尿病のような健康状態の治療を管理するのに併用することができるいずれかの他の通信デバイスのような他のデバイスと通信することを可能にするために赤外線通信、Bluetooth通信、無線USB通信、ZigBee通信、セルラー通信、Wi-Fi(「IEEE 802」.11x)通信、RFID(受動的又は能動的な)通信又はいずれかの他の適切な無線通信機能に適するように構成することができる。
【0183】
一部の実施形態では、アプリケーション420は、無線リンク1804を通して受信デバイス200と通信することができる。センサアセンブリ300とアプリケーション420と受信デバイス200との間の通信は、IEEE規格11073-10425及びIEEE 11073-20601に準拠して実施することができる。例えば、センサアセンブリ300又はアプリケーション420が送受信するメッセージは、アプリケーションプロトコルデータユニット(APDU)として実施することができる。メッセージのサイズは、センサ制御モジュール500内のデータベース530の実施に基づいて制限される(
図22に関してより詳細に議論する)。一部の実施形態では、センサ制御モジュール500は、データベース530を永続データストアとして実施するように構成することができる。そのような実施形態では、送信メッセージのサイズは、第1のサイズ(例えば、64,512オクテット)に制限することができる。データベース530が永続データストアとして実施されず、センサからのデータが最初に格納されることなくリモートサイト又はリモートデバイスに自動的にアップロードされる実施形態では、送信メッセージのサイズは、第2のサイズ(例えば、896オクテット)に制限することができる。永続データストアを含む実施ではセンサデータがバッチで送信されるので送信メッセージのサイズを大きくすることができる。
【0184】
一部の実施形態では、センサアセンブリ300と受信デバイス200の間の関連付け手順は、IEEE規格11073-20601に準拠して実施することができる。これらの実施形態では、センサアセンブリは、関連付け要求を受信デバイス200に送信することができる。関連付け要求は、センサアセンブリによって使用される関連付け手順のバージョンと、センサアセンブリによって使用されるデータプロトコルの識別子とを含む関係を確立するための情報を含むことができる。関連付け必要性に応じて、受信デバイス200は、それが関連付け要求を受け入れるか否かに関連する表示を含むことができる関連付け応答を送信することができる。
【0185】
受信デバイス200が関連付けを受け入れたことを示す関連付け応答を受信すると、センサアセンブリ300は構成状態に入り、受信デバイス200と連携して構成手順を開始することができる。センサアセンブリ300は、その通信機能性及び検体モニタ機能性のような構成情報を含む構成通知メッセージを受信デバイス200に送信することができる。構成通知メッセージに応答して、受信デバイス200は、その通信機能性のような受信デバイス200の構成情報を含む応答を送信することができる。
【0186】
システム1800は、開ループシステム、閉ループシステム、及びハイブリッド閉ループシステムとして作動するように構成することができる。開ループシステムは、センサアセンブリ300に関連するある一定の機能を制御するために手動ユーザ入力を必要とする。閉ループシステムは、センサアセンブリ300からのデータと、ユーザ入力なしにソフトウエアライブラリ400を制御するためのアルゴリズムとを使用する。ハイブリッドシステムでは、アプリケーション420を制御し、ソフトウエアライブラリ400を開始するためにユーザからの入力を必要とする可能性がある。ハイブリッド閉ループシステムは、閉ループシステムと共に又はその代わりに使用することができる。本明細書に開示するように、規制認可は、システム1800に使用されるシステム構成のタイプには関与せず、ソフトウエアライブラリ400に限定される。
【0187】
図19は、受信デバイス200の例示的実施形態を描くブロック図である。ソフトウエアライブラリ400は、第三者に提供され、携帯電話、タブレット、パーソナル受信デバイス、又は他の類似の受信デバイスのような多目的受信デバイス200のためのアプリケーション420の中に組み込むことができる。デバイスアプリケーションソフトウエアを具現化して実行する受信デバイス200は、コンピュータデバイス又は多目的デバイスと呼ぶ場合もある。受信デバイス200は、センサアセンブリ300との通信に適するように構成されたセンサアセンブリソフトウエアパッケージ1918を有するソフトウエアライブラリ400を組み込んだアプリケーション420を実行する適切に構成されたハードウエアデバイスを指す。この場合に、受信デバイス200は、ディスプレイ1902と、入力構成要素1904と、メモリ1908に結合されたプロセッサ1906とを含むことができる。更に、アンテナ1912に結合された通信回路1910と電源1914とを含めることができる。当業者によって理解されるように、これらの構成要素は、機能的なデバイスを含む方式電子的及び通信的に結合される。本明細書に具現化されるように、メモリ1908は、アプリケーションとセンサアセンブリ300のためのセンサアセンブリソフトウエアパッケージ1918とを含むことができる。アプリケーション420は、センサアセンブリソフトウエアパッケージ1918を含むソフトウエアライブラリ400をインポートすることができる。ソフトウエアライブラリ400及びセンサアセンブリソフトウエアパッケージ1918は、センサアセンブリ300の提供者によって開発することができる。
【0188】
受信デバイスは、ユーザに対して表示するのに適切な最終結果をレンダリングするためのシステム1800の処理機能の大部分を有することができる。受信デバイス200は、スマート電話又はスマート腕時計とすることができる。
【0189】
受信デバイス200は、グルコースデータのような検体データを受信し、低検体レベル及び高検体レベルを計算し、それに対応するアラーム及びメッセージを生成することができる。受信デバイス200は、センサアセンブリ300のような別のデバイスが生成したアラートを忠実に再現することができる。受信デバイス200は、プロセッサ1906によって検体データを処理し、検体関連情報を値、傾向、及びグラフとしてディスプレイ1902上にレンダリングし、受信検体レベルに基づいて追加のメッセージ及び通知を提供することができる。
【0190】
図20は、検体センサ2002Aのようなセンサテールと、センサ電子機器2004(検体モニタ回路を含む)とを有するセンサアセンブリ300の例示的実施形態を描くブロック図である。検体センサ2002A及び2002Bは、センサ2002の実施形態である。一部の実施形態では、センサアセンブリ300は、検体センサ2002Aのような単一検体センサテールを用いて実施することができる。他の実施形態では、センサアセンブリ300は、グルコース、ケトン、及び乳酸のような異なるタイプの検体を処理するために少なくとも2つのセンサテールを有する二重チャネルセンサとして構成することができ、この場合に、一方の検体センサテールは、1つのタイプの検体を処理するように構成され、別の検体センサテールは、別のタイプの検体を処理するように構成される。例えば、一実施形態では、検体センサ2002Aをグルコースセンサとして構成することができ、検体センサ2002Bをケトンセンサとして構成することができ、別の例として検体センサ2002Aをケトンセンサとして構成することができ、検体センサ2002Bを乳酸センサとして構成することができる。検体センサ2002A及び2002Bは、生体内検体センサとして実施され、約5~30日の使用期間を有するように構成することができる。一部の実施形態では、センサアセンブリ300は、ワイドエリアネットワーク通信機能なしで構成することができる。
【0191】
検体センサ2002A及び2002Bは、患者の各々の検体レベルの測定値に関連する生データ信号を生成することができる。センサ電子機器2004は、センサ2002と作動可能に結合され、センサ電子機器2004に関連する1又は2以上の予め決められた特性2022を格納したメモリ2016を含む。メモリ2016は、メモリの特定のアドレス又は領域に書込を行うことができる回数であって、1回又は予め決められた回数に達するまでの1回よりも多い回数とすることができ、この回数の書込後にメモリを使用不能とマーキングする又は他にプログラミングに利用不能にすることができる回数を定めるためのサポーティングアーキテクチャを含む又は他にそのように構成することができるいわゆる「一回限定プログラム可能」(OTP)メモリとすることができる。本明細書に開示する主題は、このOTPメモリを新しい情報で更新するためのシステム及び方法に関連する。
【0192】
検体センサ2002A及び検体センサ2002Bからの生データ信号は、これらの検体センサ2002A及び検体センサ2002Bに関連する相応接続に提供することができ、この場合に、各センサからのデータは、接続したアプリケーションを利用することができる相応検体データに生データ信号から変換することができる。一部の実施形態では、生データ信号は、バイトストリームとして送信され、生データ信号を変換する段階は、バイトストリームをオブジェクトインスタンスに変換する段階を含み、次に、このオブジェクトインスタンスを接続したアプリケーションに送信することができる。バイトストリームは、少数の例を挙げると、グルコース値、センサ作動、センサステータスのような様々なデータタイプを含むデータを含むことができる。バイトストリームを変換する段階は、これらの異なるタイプに関連するデータを当該データのソフトウエア表現である対応するオブジェクトインスタンスに変換する段階を含む。例えば、グルコース値、センサ作動、及びセンサステータスデータに対する別個のオブジェクトインスタンスが存在することができる。この場合に、アプリケーションは、推奨案を提供することのような他の機能に関してオブジェクトインスタンスを表示又は利用する段階を含むオブジェクトインスタンス処理を行うことができる。
【0193】
センサ電子機器2004は、描いているように、単一半導体チップを含むことができ、個々の仕様の特定用途向け集積回路(ASIC2006)とすることができる。ASIC2006内には、アナログフロントエンド(AFE2008)と、パワーマネージメント(又は制御)回路2010と、プロセッサ2012と、通信回路2014(通信プロトコルに従って送信機、受信機、送受信機、受動回路又は他に実施することができる)とを含むある一定の高レベル機能ユニットが示されている。限定ではなく単なる例として、例示的通信回路2014は、Bluetooth低エネルギ(「BLE」)チップセット、近距離無線通信(「NFC」)チップセット又は例えば、「IEEE 802」.15プロトコル、「IEEE 802」.11プロトコルに従うパーソナルエリアネットワーク、赤外線データ協会規格(IrDA)に従う赤外線通信のような類似の短距離通信方式との併用に適する他のチップセットを含むことができる。通信回路2014は、類似の機能を有する通信モジュールとの対話によってデータ及び指令を送受信することができる。ASIC2006(例えば、NFCアンテナ)内には、ある一定の通信チップセットを埋め込むことができる。
【0194】
センサアセンブリ300は、システム1800内の他のデバイスとの相互認証及び暗号化を確立するために1又は2以上のブロック暗号を使用するアプリケーション層暗号化を使用することができる。アプリケーション層に実施される非標準暗号化設計の使用は、いくつかの利点を有する。この手法の1つの利点は、ある一定の実施形態では、ユーザがセンサアセンブリ300と別のデバイスとのペアリングを最小限の対話しか伴わずに、例えば、セキュリティピンを入力する段階又はペアリングを確認する段階のような追加の入力を必要とする段階を伴わずにNFC走査のみを用いて完了することができる点である。センサアセンブリ300は、認証キー及び暗号化キーを動的に生成するように構成することができる。センサアセンブリ300は、特定の部類のデバイスと併用するために正当な認証キーと暗号化キーとのセットを用いて事前プログラムすることができる。ASIC2006は、受信データを用いて他のデバイスとの認証手順(例えば、ハンドシェイク、相互認証のような)を実施し、機密データを送信する前に生成キーをこれらの機密データに提供するように更に構成することができる。
【0195】
この実施形態では、AFE2008とプロセッサ2012との両方が検体モニタ回路として使用されるが、他の実施形態では、いずれの回路も検体モニタ機能を実行することができる。プロセッサ2012は、1又は2以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、及び/又はマイクロコントローラを含むことができ、これらの各々を個別チップとする又はいくつかの異なるチップの間で分散させること(及びこれらのチップの一部分とすること)ができる。
【0196】
ASIC2006の中に含まれるメモリ2016は、ASIC2006の中に存在する様々な機能ユニットが共有することができ、又はこれらのユニットのうちの2又は3以上の間に分散させることができる。メモリ2016は、別個のチップとすることができる。メモリ2016は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリとすることができる。この実施形態では、ASIC2006は、コイン電池バッテリなどとすることができる電源2018と結合される。AFE2008は、センサ2002とインタフェースし、そこから測定データを受信し、これらのデータをデジタルタイプでプロセッサ2012に出力する。次に、これらのデータは、アンテナ2020を通してソフトウエアライブラリ400に送るために通信回路2014に提供することができる。
【0197】
上述のように、検体センサ2002A及び検体センサ2002Bは、異なるタイプの検体、例えば、アセチルコリン、アミラーゼ、ビリルビン、コレステロール、絨毛性ゴナドトロピン、クレアチンキナーゼ(例えば、CK-MB)、クレアチン、DNA、フルクトサミン、グルタミン、成長ホルモン、ホルモン、ケトン、乳酸、過酸化物、前立腺特異抗原、プロトロンビン、RNA、甲状腺刺激ホルモン、及びトロポニンをモニタするように構成することができる。
【0198】
センサアセンブリ300は、そこから受け入れた情報に基づいてセンサアセンブリデータをソフトウエアライブラリ400に提供するのに適するように構成されたセンサアセンブリ内蔵ライブラリ(図示せず)を含む。センサアセンブリデータは、グルコース読取値、データタイプ、範囲、実時間及び過去のグルコース及び傾向、センサ作動情報、及びセンサシステム情報を含むことができる。
【0199】
ある一定の用途では、センサアセンブリは、医療デバイスとして規制を受ける場合がある。血中グルコースモニタの規制には、ISO15197:2013「体外診断検査システム」を含むある一定の規格が関係する。連続グルコースモニタの規制には、7-307CLSI POCT05、第2版「連続間質グルコースモニタに関連するパフォーマンス測定基準(Performance Metrics for Continuous Interstitial Glucose Monitoring)」、13-72IEEE規格11073-10425-2017「健康情報学-パーソナル健康デバイスの通信-第10425部:デバイス仕様-連続グルコースモニタ(CGM)(Health Informatics-Personal health device communication,Part10425:Device Specialization-Continuous Glucose Monitor(CGM))」、及び13-88IEEE ISO11073-10417、第3版2017-04「健康情報学-パーソナル健康デバイスの通信-第10417部:デバイス仕様-グルコース計(Health informatics-Personal health device communication-Part 10417:Device specialization-Glucose meter)」を含むある一定の規格が関係する。
【0200】
図21Aは、アプリケーション422、424、426として示すアプリケーション420に統合されたソフトウエアライブラリ400と第三者アプリケーション428とがセンサアセンブリ300Aと通信している例を描くブロック図である。アプリケーション420への参照は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428のうちの1又は2以上を意味する。
図21Aに示すアプリケーション422、424、426及び428、並びにセンサアセンブリ300Aの個数は例示的なものに過ぎず、システムは、いずれの個数のアプリケーション及びセンサアセンブリを用いても実施することができることは理解されるものとする。ソフトウエアライブラリ400は、システムと共に作動しているアプリケーション420の全てに満たない個数のアプリケーション420と統合することができ、ソフトウエアライブラリ400のインスタンス内で実行される他のアプリケーション420は、他のアプリケーション420内で実行されるソフトウエアライブラリ400のインスタンスにアクセス可能である。
【0201】
図21Bは、各々が独立にセンサアセンブリ300及びリモートクラウド700とそれぞれ通信する機能を有するセンサ制御モジュール500及びリモート管理モジュール600を含むソフトウエアライブラリ400を描くブロック図である。本発明の開示の主題により、センサ制御モジュール500及びリモート管理モジュール600の各々は、それぞれセンサアセンブリ300及びリモートクラウド700と通信するための単一の統一インタフェースを設けることができる。
【0202】
図21Cは、アプリケーション422、424、426として示すアプリケーション420及び第三者アプリケーション428との通信のためのソフトウエアライブラリ400の例を描くブロック図の別の例を描くブロック図である。アプリケーション420への参照は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428のうちの1又は2以上を意味する。ソフトウエアライブラリ400は、各々が独立にアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428と通信する機能を有するセンサ制御モジュール500及びリモート管理モジュール600を含む。本発明の開示の主題により、センサ制御モジュール500及びリモート管理モジュール600の各々は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428と通信するための単一の統一インタフェース520及び621をそれぞれ含むことができる。
【0203】
【0204】
ソフトウエアライブラリ400は、モジュール式アーキテクチャを用い、アプリケーション420内への包含に適するように製造することができるソフトウエア開発キットを通して利用可能にされる。ソフトウエアライブラリ400は、各々をアプリケーション420による使用に関して独立に提供することができると考えられる2つのモジュールを含むことができる。第1はセンサ制御モジュール500である。センサ制御モジュール500は、通信リンク520を通してセンサアセンブリ300と通信し、センサアセンブリ300から通信リンク520を通してセンサデータを受信する。一部の実施形態では、通信リンク520は、NFC接続又はBLE接続として実施することができる。センサ制御モジュール500は、センサアセンブリ300とアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428の間の通信をセンサ制御モジュールインタフェースを用いて更に容易にすることができる。
【0205】
ソフトウエアライブラリ400は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428とリモートクラウド700又はリモートサーバ2340(
図23に示す)のようなリモート場所の間の通信を容易にするリモート管理モジュール600を更に含む。リモート管理モジュール600は、通信を容易にするためにリモート管理モジュールインタフェースを利用することができる。
【0206】
更に、リモート管理モジュール600は、センサ制御モジュール500からモジュール間インタフェース450を通してセンサデータを受信し、これらのデータをクラウド内などへのリモートストレージに関してリモートサーバ2340に格納するためにリモート管理モジュール600を更に使用することができる。リモート管理モジュール600を使用することにより、アプリケーション開発者は、第三者アプリケーション428のような第三者アプリケーションを含む様々なアプリケーションにわたってユーザアカウント管理のために一貫性の高いユーザインタフェースを利用することができる。アカウント管理目的で、リモート管理モジュール600の中にデータプライバシーを更に統合することができる。
【0207】
センサ制御モジュール500は、センサアセンブリ300を始動する要求を受信する。センサ制御モジュール500は、要求を行う受信デバイス200の特定のタイプを識別するための論理部を含み、当該受信デバイス200に対して認証機能を実行することができる。認証は、異なるキーを使用する3段階設計を使用することができる。これらのキーは、異なる複数の役割(例えば、製造業者、アプリケーション開発者のような)と整合させることができる。セキュリティ情報が漏れる可能性があると考えられる機密指令は、認証付きの更に別のキーセットを用いて認証付き暗号化をトリガすることができる。センサ制御モジュール500に提供されてアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーションに送られるセンサデータは、非常に機密性が高く、そのようなデータを保護することは有利とすることができる。患者に関連する医療データは、これらの情報を健康モニタ目的及び投薬用量決定目的を含む様々な目的に使用することができることに少なくとも部分的に起因して機密データである。本明細書に具現化されるように、様々なモジュール、アプリケーション422、424、426、及び第三者アプリケーション428は、この通信及び関係データの機密性、完全性、及び利用可能性(「CIA」)を保護するように設計されたセキュリティインタフェースに準拠するように構成することができる。これらのCIA問題を考慮し、データの機密性を容易にするために、センサアセンブリ300とセンサ制御モジュール500間の通信接続を機密データを送信する前に相互認証することができる。センサ制御モジュール500とアプリケーション422、424、426及び第三者アプリケーション428との間の通信にも同じことを行うことができる。センサ制御モジュール500による権限検査の様々な例に関連する追加の詳細は下記で説明する。通信接続は、デバイス固有又はセッション固有の暗号化キーを用いて暗号化することができる。本明細書に具現化されるように、暗号化パラメータは、通信の全てのデータブロックと共に変化するように構成することができる。
【0208】
本明細書に具現化されるように、データの完全性を保証するために、いずれか2つの構成要素の(例えば、センサ制御モジュール500とセンサアセンブリ300との)間の暗号化通信は、そこに組み込まれた送信完全性検査によって検証することができる。本明細書に具現化されるように、デバイスが各々認証された後に、通信を暗号化するのに使用することができるセッションキー情報を2つのデバイス間で交換することができる。センサアセンブリ300と専用センサ制御モジュール500の間の暗号化通信は、限定ではなく例として、非セキュアエラー検出コード、最小距離符号化、反復コード、パリティビット、チェックサム、巡回冗長検査、暗号学的ハッシュ関数、エラー訂正コード、及びデジタルメッセージ内でエラーの存在を検出するのに適する他の方法を含むエラー検出コード又はエラー訂正コードを用いて正当性確認を行うことができる。
【0209】
更に、センサ制御モジュール500は、センサアセンブリ300Aからのセンサデータを待つ間に受信デバイス200に関連するアクティブステータスを維持するための状態情報を生成することができる。センサ制御モジュール500は、それ及びDCS541に接続されたデバイスの状態を追跡する状態機械を更に維持することができる。
【0210】
センサ制御モジュール500は、データ共有を可能にするのに必要な許可を含むアプリケーション間のデータ共有を可能にすることができるユーザインタフェース510(
図22に示す)を更に含むことができる。センサ制御モジュール500でのユーザインタフェース510は、ソフトウエアライブラリが統合されたアプリケーションを通してセンサアセンブリ300から受信したセンサデータを表示することができる。
【0211】
本明細書では、センサアセンブリ300Aのような様々なセンサアセンブリ300から測定することができる複数の異なる検体の共有及び表示を可能にするモジュール式ユーザインタフェース510としてのソフトウエアライブラリ400のユーザインタフェース510を開示している。特に、本明細書に開示するように、ソフトウエアライブラリ400及びセンサ制御モジュール500を使用することにより、様々なセンサアセンブリ300からのセンサデータの表示に適する統一ユーザインタフェースを開発することができる。ユーザインタフェース510は、様々なセンサアセンブリ300から受信したセンサデータ間で切り換えて、ソフトウエアライブラリ400が統合されたアプリケーションを通して1つの画面上にセンサデータを表示する又は複数の異なる画面組合せを用いてセンサデータを表示することができると考えられる。
【0212】
センサアセンブリ300Aとアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428との間の通信は、センサ制御モジュールインタフェース520を通して行われる。アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428と、リモートクラウド700のようなリモート場所との間の通信は、リモート管理モジュールインタフェース2320を通して行われる。一部の実施形態では、この通信は、更に、事象通知プロセス又は事象コールバックプロセスを用いて駆動することができる。例えば、センサ制御モジュール500がセンサデータに関連する要求を第三者アプリケーション428から受信すると、この要求は、センサ制御モジュールインタフェース520を通して通信することができ、センサ制御モジュール500のユーザインタフェース510では認証を開始するための事象を発生させることができる。
【0213】
別の例として、通信リンク102を通してセンサ制御モジュール500がセンサデータを受信すると、これらのデータをセンサ制御モジュール500のユーザインタフェース510によって表示することができることをソフトウエアアーキテクチャ内の他のモジュール又は構成要素に通知するための事象を発生させることができる。
【0214】
ソフトウエアライブラリ400は、センサ制御モジュール500によるモジュール式のアーキテクチャを有するので、システムは、アプリケーション422、424、426及び第三者アプリケーション428と異なるタイプのセンサアセンブリ300との間の通信を可能にする。一部の実施形態では、センサアセンブリ300のセンサテールは、異なるタイプの検体を処理するように構成することができる。例えば、センサアセンブリ300は、グルコースのためのセンサ、ケトンのためのセンサ、及び乳酸のためのセンサのような検体センサを含むことができる。特に、デバイス接続性システム(DCS)541は通信制御モジュール542を含むことができ、通信制御モジュール542は、システム内のセンサアセンブリ300及びセンサテールの各々に固有の機能を含むことができ、グルコースデータ、ケトンデータ、及び乳酸データのような異なるタイプのセンサデータを受信するために様々なセンサアセンブリ300に同時にアクセスし、それらと通信することができる。同様に、アプリケーション422、424、及び426は、異なるタイプのセンサデータを処理するように構成することができる。例えば、アプリケーション422は、グルコースアプリケーションとして実施することができ、アプリケーション424は、ケトンアプリケーションとして実施することができ、アプリケーション426は、乳酸アプリケーションとして実施することができる。
【0215】
一部の実施形態では、センサアセンブリ300の1又は2以上のセンサは、実際のセンサのソフトウエア実施である仮想センサとして実施することができる。仮想センサは、実際のセンサの機能をシミュレートするソフトウエア機能を有するように構成することができる。そのような機能の例は、ウォーミングアッププロセス、接続機能及び切断機能、読取値に関連する実時間データを提供する段階、及び読取値に関連する過去データ又はレトロスペクティブデータを提供する段階を含む。一部の実施形態では、仮想センサは、実際のセンサの使用を伴わずにアプリケーションを試験するのに利用することができる。仮想センサは、ウォーミングアップ、接続、切断のような実際のセンサの事象、実時間読取値、及び過去読取値又はレトロスペクティブ読取値をシミュレートすることができる。仮想センサは、それを試験するためにそのクロックを加速するためのクロック加速機能性のようなデバッグ機能を含むことができる。
【0216】
アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に対してセンサアセンブリから受信したデータをこれらのアプリケーションによる表示に関して提供するためにセンサ制御モジュールインタフェース520が使用される。センサ制御モジュールインタフェース520を使用することにより、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428は、センサ制御モジュール500を通してセンサデータを受信して表示することができる。
【0217】
別の例として、第三者アプリケーション428の開発者は、第三者アプリケーション428内の機能をサポーするためにソフトウエアライブラリ400のある一定のモジュールを使用することを選択することができる。例えば、第三者アプリケーション428は、センサデータを好調性データとして使用することができる。一般的に、好調性データは、個人の体重、心拍数、血圧、血中グルコースレベルなどの個人の健康に関連するいずれかのタイプのデータを含むことができる。センサアセンブリは、そのような好調性データを含むことができる結果的センサデータを提供することができる。センサデータを利用することを望む限り、第三者アプリケーションは、望ましいセンサデータを達成するためにソフトウエアライブラリ400からの各々のモジュールにアクセス可能である。ソフトウエアライブラリ400を使用することにより、第三者アプリケーション428は、センサデータを受信するのにセンサアセンブリ300と直接にインタフェースする必要はない。ソフトウエアライブラリ400は、センサデータを受信し、それらをそれぞれの第三者アプリケーション428に提供することができるセンサ制御モジュール500を含む。「第三者」は、センサアセンブリ300又はソフトウエアライブラリ400の製造業者とは異なる関係者に対応することができることは理解されるものとする。第三者アプリケーション428は、センサ制御モジュールインタフェース520を通してアクセス可能なデータベース530上のある一定の認可データへのアクセスを有することができる。それとは別々に、第三者アプリケーション428は、センサ制御モジュール500を通して受信したセンサデータを格納するための独自のデータベース(図示せず)を含むことができる。
【0218】
一部の実施形態では、アプリケーション422、424、426及び第三者アプリケーション428は、各センサタイプに関連するそれぞれの接続モジュールをソフトウエアライブラリ400の中に含めることによってこれらのアプリケーションをコンパイルしている時(すなわち、構成時)にどのタイプのセンサと通信されるかを選択することができる。接続に関しては、
図27に関して更に詳しく議論する。
【0219】
ある一定の用途では、ユーザとの対話からのデータ又はユーザ健康情報を感知するセンサアセンブリのような医療デバイスと連携して作動するソフトウエアは、医療デバイスソフトウエアとして規制を受ける場合がある。医療デバイスソフトウエアの規制には、ISO13485:2016「医療デバイス-品質管理システム-規制目的に関連する要件)Medical devices-Quality Management Systems-Requirements for regulatory purposes)」、ISO14971:2012「医療デバイス-医療デバイスへのリスク管理の適用(Medical devices-Application of Risk Management to Medical Devices)」、及びIEC62304、第1.1版:2015「医療デバイスソフトウエア-ソフトウエアライフサイクルプロセス(Medical Device Software-Software Lifecycle Processes)」を含むある一定の規格が関連する。特に、規制は、医療デバイスとして作用するソフトウエア(一般的に、医療デバイスとしてのソフトウエア(Software as a Medical Device)と呼ばれる)は、米国食品医薬品局(FDA)のような規制機関によって規制されることを必要とする。この規制は、少なくとも、規制承認出願を提出することを必要とする。規制承認は、アプリケーション又はデバイスが、最初に規制当局(例えば、FDA)による規制認可を受けずには作動することができないことを意味する。
【0220】
本発明の開示の主題によって説明するように、医療デバイスとしてのソフトウエアの規制部分は、ソフトウエアライブラリ400及びセンサアセンブリ300の中に閉じ込めることができる。これは、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428が、センサデータを利用する時に規制の承認及び認可を受なくて済むことを可能にする。特に、規制機能は、全てソフトウエアライブラリ400の中に閉じ込めることができるので、第三者開発者が医療デバイスとしてのソフトウエアの定義に基づいて承認出願を提出することを必要とすることにはならない第三者アプリケーションを1又は2以上の健康目的で第三者開発者によって開発することができると考えられる。これは、様々な健康追跡アプリケーションの生成又はセンサアセンブリ300の元の製造業者が元来考えていたもの以外のセンサデータの使用を可能にするのでユーザが利益を達成することになる。
【0221】
センサ制御モジュール500は、任意的に、センサデータによってトリガされるアラーム及び通知を管理するためのアラームモジュール(図示せず)を含むことができる。本発明の開示の主題により、アラームモジュールは、センサアセンブリ300によって測定された各センサタイプに関連するアラームを発生させるための論理部を含むことができる。特に、アラームは、センサアセンブリ300のデバイスハードウエアに問題が生じる場合にトリガすることができる。これに加えて、センサアセンブリ300によってモニタされているユーザの特定の病態を示すアラームをトリガすることができる。モジュール式フレームワークに従ってアラームモジュールのための複数のアラーム論理部をセンサ制御モジュール500内で別々に維持することができる。
【0222】
本明細書に説明するように、アラームモジュールは、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428及びセンサ制御モジュール500と協働する。センサ制御モジュール500は、検体値を表すセンサデータをセンサアセンブリ300から受信する。1つのそのような値は、グルコース読取値とすることができると考えられる。センサ制御モジュール500及びアラームモジュールは、グルコース読取値のような特定の検体値に基づいてアラームトリガ条件を識別するための閾値検出論理部を有することができる。
【0223】
初期化中に、第三者アプリケーション428又はアプリケーション422、424、426は、アラームのトリガ段階を必要とする可能性がある条件をコールバック機能として設けることができる。トリガ段階は、センサデータの値と時間的関係とを考慮する論理部を含むことができる。例えば、センサアセンブリがグルコースデータを提供する場合に、値がある期間にわたって予め決められた数値だけ増加した場合又はある期間にわたって予め決められた値を上回ったまま留まった場合のような時間的関係に従ってアラームをトリガするトリガ値を設定することができる。これらのトリガ条件は、アラームをトリガする機能として変化率を含むことができる。センサ制御モジュール500の中にアラームモジュールを組み込むことにより、規制審査及び規制承認を必要とするアラーム条件をセンサ制御モジュール500の中に組み込み、規制承認を達成するためにアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428を提出する必要性を軽減することができる。
【0224】
図22は、ソフトウエアライブラリ400内のセンサ制御モジュール500の例示的実施形態を描くブロック図である。
【0225】
ある一定の実施形態では、センサ制御モジュール500は、通信制御モジュール542と、センサアセンブリ300と対話を行うための統一インタフェースをユーザインタフェース510に実施されるモジュール式フレームワークマネージャ544とを更に含むことができるDCS541を含む。
【0226】
通信制御モジュール542は、センサアセンブリ300への通信リンク1802を通して通信するための論理部を含む。通信制御モジュール542は、センサデータを受信し、それをユーザインタフェース510に表示するための更に別の論理部を含む。特に、各センサアセンブリ300は、センサ通信、特に専有のものに関連する作動を実施するための制御論理部を含む。例えば、センサアセンブリ300は、センサ測定値を受信し、データ解読及びグルコース計算を含む複雑なアルゴリズムを測定値に対して実施するためのセンサ制御デバイス製造業者提供論理部を含む。この点に関して通信制御モジュール542は、処理及び計算の結果を受信するだけでよく、複雑な専有アルゴリズムの保護に適するデータ精度及びデータ保全性は、閉じたセンサアセンブリ300で発生する。センサアセンブリ300は、認証を実行するためのセンサ制御デバイス製造業者提供論理部を更に含む。これは、様々なセンサに関連付けられたセンサ測定値から得られるデータであるセンサデータを通信制御モジュール542に提供するための機能をセンサアセンブリ300が含むことを可能にする。モジュール式フレームワークを使用することにより、通信制御モジュール542は、複数のセンサアセンブリ300からの実質的に同時の通信を可能にする複数のセンサアセンブリ300からデータを受信するための論理部を含む。これは、権限が付与された第三者が、独自で同じレベルのパフォーマンス及び結果精度を与えるという多大な責任を負うことを要求されることなくモバイルアプリを開発することを可能にする。モジュール式フレームワークは、第三者アプリケーションをソフトウエアライブラリ400とは別々に維持することも可能にする。このようにして、第三者アプリケーションは規制承認を受ける必要はない。一部の実施形態では、ユーザインタフェース510は、APIとして実施することができる。DCS541は、統一インタフェースを通してセンサアセンブリ300と対話を行うことに関連する機能を提供するように構成することができる。統一インタフェースは、DCS541に接続された異なるタイプのセンサアセンブリ300にアクセスするための同じ機能セットを提供する。従って、アプリケーションは、複数のセンサアセンブリ300からセンサデータを取り出すのに同じ機能を呼び出すことができる。
【0227】
これらの機能の非限定例は、選択されるセンサ制御モジュールに接続するための結合機能、アクティブなセンサ及びデバイスのオブジェクトインスタンス及びライフサイクルの管理、及び状態機械フレームワークを含む。これらの機能は、DCS541が異なるタイプのセンサと、これらのセンサによって提供されるデータを処理する様々なアプリケーションとの間の仲介役として作用することを可能にする。一部の実施形態では、統一インタフェースは、これらの機能をアプリケーション422又は第三者アプリケーション428のようなアプリケーションに対して公開することができる。従って、アプリケーションは、統一インタフェースを用いてそのような特定インタフェースに対して公開されたいずれかの機能を呼び出すことができる。
【0228】
オブジェクトインスタンスは、ハードウエアデバイス、並びに関連の機能のソフトウエア表現である。オブジェクトインスタンスは、IEEE 11073-10417及びIEEE 11073-10425に準拠して実施することができる。オブジェクトインスタンスの一例は、グルコース計医療デバイスシステム(MDS)オブジェクトと、グルコース数値オブジェクトと、列挙オブジェクトとを含むことができる。センサのオブジェクトインスタンスには、センサに関連付けられた情報を表す属性の個数と、統一インタフェースを通して呼び出すことができる機能と、オブジェクトインスタンスが生成することができる事象とを実施することができる。属性の例は、センサタイプ、センサモデル、センサ識別子、電力ステータス、及びバッテリレベルを含む。機能の追加の例は、センサアセンブリでの実時間クロックの設定と、基準時間及びオフセットを用いた実時間クロックの設定とを含む。
【0229】
オブジェクトインスタンスが、例えば、連続グルコースモニタ(CGM)のためのグルコース計として実施される実施形態では、属性は、グルコース濃度属性(患者グルコース濃度に関連する測定値に関連する)、センサ較正属性(グルコースセンサの較正ステータスに関連する)、センサ作動時間属性(グルコースセンサの全作動時間に関連する)、グルコースサンプリング間隔属性(グルコース量を測定するためのサンプリングの間隔に関連する)、グルコース傾向属性(予め決められた期間にわたるグルコース濃度の傾向に関連する)、ユーザ閾値属性(患者の高低の許容可能濃度値に関連する)、デバイス閾値属性(限界グルコース濃度範囲に関連する)、グルコース変化率属性(最大グルコース変化率に関連する)、及びCGMステータス属性(CGMに関連する作動ステータス、較正状態、及びいずれかの通知に関連する)のうちの1又は2以上を含むことができる。
【0230】
オブジェクトインスタンスの属性は、それが必須の属性(すなわち、全てのオブジェクトインスタンスに必要とされる実施)であるか否か、条件属性(すなわち、メタデータ内に含まれる条件に基づく状況依存的な実施)であるか否か、推奨属性(すなわち、実施しなければならないが、必要ではない属性)であるか否か、非推奨属性(すなわち、実施すべきでない実施)であるか否か、又は任意的属性(すなわち、実施することができる属性)であるか否かを含む様々なメタデータに従って定めることができる。オブジェクトインスタンスは、追加の検体測定値(例えば、乳酸、ケトン、コレステロール)のような追加の測定基準を含むように拡張することができる。
【0231】
DCS541は、センサアセンブリ300との通信(
図26)をサポートするように構成された制御モジュール又は接続を更に含むことができ、この場合に、DCS541は、グルコースセンサ、ケトンセンサ、乳酸センサ、及び仮想センサのためのプラグ-インを含むセンサアセンブリ300内の各タイプのセンサに対応するプラグ-インを含むことができる。一部の実施形態では、仮想センサは、その独自のプラグ-インに関連付けることができる。他の実施形態では、仮想センサは、それに対応する実際のセンサと同じプラグ-インに関連付けることができ、例えば、グルコースセンサに対する仮想センサは、実際のグルコースセンサと同じプラグ-インを共有することができる。更に、DCS541は、新しいセンサに対する新しいプラグ-インを用いて更新することができ、これは、新しいタイプのセンサが生成された時にDCS541をアップグレードすることを可能にする。センサプラグ-インに関しては、
図26に関してより詳細に議論する。
【0232】
様々な第三者企業は、DCS541のモジュール性を利用してソフトウエアライブラリ400及びセンサ制御モジュール500を通して製造業者のセンサアセンブリ300と協働する独自のモバイルアプリケーション(例えば、第三者アプリケーション428)を開発することができる。ソフトウエアライブラリ400は、第三者企業が、製造業者が現在サポートしているものとは異なる使用事例を実施するための拡張性及び柔軟性を与える。モジュール式アーキテクチャの利用は、第三者が少なめの個数のインタフェース呼び出ししか実施せずに、実施に関してソフトウエアライブラリ400の各々のモジュール式構成要素を参照することを可能にする。ソフトウエアライブラリ400は、全ての第三者企業が指令とプロトコルとの共通セットによってセンサアセンブリ300にアクセスするための統一インタフェースを提供する。描いていないが、ソフトウエアライブラリ400は、以前にセンサアセンブリ300へのアクセスが許可されていた1又は2以上の第三者企業が後にそこへの更に別のアクセスを有することを阻止する機能を与える「スイッチ停止」機能を含むことができる。
【0233】
様々な構成要素へのセンサ制御モジュール500内の通信は、センサ制御モジュールメッセージ通信チャネル2204を通して行われる。センサ制御モジュールメッセージ通信チャネル2204を通してセンサデータが受信されると、ユーザインタフェース510を用いてこれらのデータを表示することができる。
【0234】
アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428は、センサ制御モジュールインタフェース520を通して通信制御モジュール542と通信するための論理部を含み、上述のフレームワーク内でセンサデータの受信を可能にするように作動する。アプリケーション420、424、426又は第三者アプリケーション428は、最初にセンサ制御モジュール500を始動し、次に、センサデータを取得する要求を送ることによって起動機能を実行するようにセンサ制御モジュール500に要求する。センサ制御モジュール500は、様々なアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428の重複する所要機能に関連する一貫性を保証するためのセンサ制御モジュールインタフェース520を含む。センサ制御モジュールインタフェース520は、下層のアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428内のアプリケーションプログラムインタフェース(API)として実施される。更に、共有機能に対する標準インタフェースにより、複数のセンサからセンサデータを実質的に同時に受信するためにセンサ制御モジュール500を使用することを可能にする。ソフトウエアライブラリ内には、センサデータを受信する権限が付与された様々なアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428の起動を管理するための論理部が閉じ込められる。センサ制御モジュール500は、センサ制御モジュールインタフェース520を通して様々なアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428の状態を制御及び管理するための論理部を更に含むことができる。
【0235】
センサ制御モジュール500は、ソフトウエアライブラリ400内でセンサアセンブリ300と共に規制認可ターゲットの医療デバイスとしてのソフトウエアとして位置付けられる。医療デバイスとしてのソフトウエアの規制問題をトリガする構成要素をセンサアセンブリと通信するソフトウエアライブラリの中に含むことにより、追加の第三者アプリケーション428を規制承認を達成するために提出する必要が回避される。更に、これは、他のアプリケーション開発者が、規制審査に関してアプリケーションに関連する他の使用事例を提出する必要なしに当該使用事例を構成することを可能にし、更に規制を受けないアプリケーションがセンサデータを利用することを可能にする。この利点は、ソフトウエアライブラリ400に関して説明されたモジュール式論理部を使用することによって発生する。
【0236】
ユーザインタフェース510は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に対して受信センサデータを表示するための統一インタフェースを提供する。統一インタフェースは、全てが異なるプロバイダによる提供を受け、従って、異なるフォーマット要件又は通信要件を有する可能性があるアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428の間に滑らかな通信を可能にするインタフェースを意味することができる。DCS541は、この機能を各アプリケーションに対応する接続構成要素として実施することができるセンサ制御モジュールを通じて有効にすることができる。DCS541に実施された時に、センサ制御モジュールは、センサデータを相応アプリケーションに必要とされる通りに変換及び処理することができる。ユーザインタフェース510は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に関連するユーザ同意機能及び搭載機能を実行することができる。搭載段階は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428の新しいユーザにセンサデータへのアクセスを有するのに必要な同意を完了させる段階を含む。ユーザインタフェース510は、通信制御モジュール542を通して様々なセンサアセンブリ300が適正に機能していることを決定するための待機検査を更に含むことができる。ユーザインタフェース510は、センサデータを表示するための表示機能を含むことができる。ユーザインタフェース510は、ユーザのアカウント生成、データのプライバシー及び共有に関連する同意、及び他の類似の機能などを目的とするいずれの個数の共有機能に関してもアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に対して共通の形態に使用することができる。本発明の開示の実施形態により、センサ制御モジュール500は、センサアセンブリ300の製造業者によって開発されたアプリケーション422、424、426が作動状態にある時に特定のカスタマイズされたユーザインタフェース510を提供するが、センサアセンブリ300の製造業者によって開発されたものではない第三者アプリケーション428に対しては完全に異なるユーザインタフェース510を提供することができる。この場合に、ユーザインタフェース510の外観及び操作感は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428がセンサデータを要求したか否かに依存して自動的に適応する。本明細書に開示するように、センサ制御モジュール500は、ユーザインタフェース510の構成要素を用いずに実施することができると考えられる。この構成では、センサ制御モジュールインタフェース520は、下層アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428のディスプレイに情報を直接に提供するように機能する。
【0237】
センサ制御モジュール500は、任意的に、アプリケーションとセンサ間の接続性、及び/又はセンサ関連データ(例えば、センサデータ、アラート、及びシステムエラー)へのアプリケーションによるアクセスを可能にする前に1又は2以上の検査を実行することができる。本明細書に説明する実施形態の多くのものでは、独立に又は組合せで実施することができる1又は2以上の検査は、ライセンス検査及び/又は完全性検査を含むことができる。
【0238】
一部の実施形態により、ライセンス検査は、アプリケーションが起動される時にセンサ制御モジュール500によって実行することができる。より具体的には、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428は、それ自体の始動時にライセンス情報のような識別情報及び/又は信用証明をセンサ制御モジュール500に供給することによってセンサ制御モジュール500の初期化を要求することができる。一部の実施形態により、ライセンス情報は、受信デバイス200上にローカルに格納されたライセンスファイルを含むことができる。一部の実施形態では、ライセンス情報は、リモートクラウド700又はリモートサーバ2340上に存在するデータベースと対比して検査することができる。他の実施形態では、ライセンス情報は、受信デバイス200上に存在するローカルデータベースと対比して検査することができる。これらの実施形態の別の態様により、ライセンス情報は、例えば、第三者アプリケーション428が通信する権限を有するセンサの1つのタイプ(又は複数のタイプ)及び/又は第三者アプリケーション428がアクセスする権限を有するターゲットのセンサ関連データの1つのタイプ(又は複数のタイプ)を含むことができる。一部の実施形態の別の態様により、ライセンス情報は、市場レベル情報を含むことができる。例えば、特定の地域内で販売されているセンサアセンブリから取得されるデータにアクセスする権限を第三者アプリケーション428が有するか否かを決定するためのライセンス情報を検査することができる。
【0239】
一部の実施形態の別の態様により、ライセンスファイルがセンサ制御モジュール500によって正常に処理され、第三者アプリケーション428が権限を有すると見なされた場合に与えられる権限は、有効期限パラメータを更に含むことができる。例えば、ライセンス検査を通過し、有効期限パラメータが2週間に設定された場合に、第三者アプリケーション428は、直近の正常なライセンス検査の後の2週間の期間中にもう一度ライセンス検査を実行する必要はない。別の実施形態では、有効期限パラメータは、個々の回数の始動インスタンスを含むことができる。例えば、一部の実施形態では、ライセンス検査を通過し、有効期限パラメータが5回の始動インスタンスに設定された場合に、続く5回の始動インスタンスに関してライセンス検査なしで第三者アプリケーション428を起動してセンサ制御モジュール500と共に利用することができる。更に他の実施形態では、センサ制御モジュール500は、第三者アプリケーション428を起動してリモートクラウド700又はリモートサーバ2340との接続を確立することができる度に必ずライセンス検査を実行するように構成することができる。この点に関してライセンス検査は、ネットワーク接続が一時的に利用不能である場合に第三者アプリケーション428の使用を妨げることにはならない。
【0240】
一部の実施形態により、完全性検査は、第三者アプリケーション428がセンサ制御モジュール500と協働する権限を有するか否かを決定するためにセンサ制御モジュール500によって実行することができる。完全性検査は、例えば、起動時を含む第三者アプリケーション428の作動時ライフサイクル中の様々な時点を用いて実施することができる(例えば、ライセンス検査と共に)。これらの実施形態の別の態様により、完全性検査は、センサ制御モジュール500によってローカルに実行される。
【0241】
完全性検査が失敗した場合に、センサ制御モジュール500は、そのようなアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428の作動を可能にすることにはならない。第三者アプリケーション428に関しては、リモート管理モジュール600を用いて、それとリモートサーバ2340間の接続性によって決定される製造業者の現在の許可及び目標に基づいてセンサ制御モジュール500へのアクセスを取り消す又は権限を解除することができる。リモート管理モジュール600は、センサ制御モジュール500が更に作動することを阻止するために第三者アプリケーション428の認証をセンサ制御モジュール500から取り消すプロセスを開始することができる。一部の実施形態の別の態様により、ライセンス検査又は完全性検査が失敗した場合に、センサ制御モジュール500は、1又は2以上のアセットを意図的に損なわせ、センサ制御モジュール500又は第三者アプリケーション428のいずれかをクラッシュさせるまで予め決められた時間量にわたって作動し続けることができる。一部の実施形態では、この予め決められた時間量はランダム化することができ、第三者アプリケーション428の停止時にユーザにメッセージが示されない。正常な初期化の後に、センサ制御モジュール500は、認証に関して識別情報及び信用証明を提供することによってリモート管理モジュール600を初期化する。
【0242】
センサ制御モジュール500は、適正な認証アプリケーション422、424、426又は認証第三者アプリケーション428がセンサデータを求める要求が行われたことを保証するための保護手段を含む。一部の実施形態では、センサ制御モジュール500は、各接続されたセンサに対して要塞化設定を実施することができる。要塞化は、ハッキングのような攻撃から構成要素を保護することを意味する。要塞化に適する手法は、構成要素での潜在的なセキュリティ脆弱性を防ぐ段階、例えば、ソフトウエアコード及び暗号化キーがアクセス又はリバースエンジニアリングされることを防ぐ段階を含む。センサ制御モジュール500は、各接続されたセンサプラグ-インに対して各センサのパフォーマンス要件に基づいて異なる要塞化設定を実施することができる。例えば、センサ制御モジュール500は、センサ(例えば、グルコースセンサ)、対応するセンサプラグ-イン(例えば、グルコースセンサプラグ-イン)、及び対応するアプリケーションのパフォーマンスをモニタし、モニタされるパフォーマンスに基づいて設定を調節することができる。これらの構成要素のパフォーマンスは、測定データの精度及び様々な構成要素間でデータが提供される速度を意味することができる。
【0243】
センサ制御モジュール500を含む検体モニタの評価は、7-307CLSI POCT05、第2版「連続間質グルコースモニタに関連するパフォーマンス測定基準(Performance Metrics for Continuous Interstitial Glucose Monitoring)」に説明されている指針に準拠して実施することができる。評価は、検体モニタの精度を見極める段階を含むことができる。一部の実施形態では、精度を決定する方法は、検体読取値と基準値間の相対差を決定する段階を含む。例えば、検体読取値が基準値よりも小さい時に、相対差を負とすることができ、検体読取値が基準値よりも大きい時に、相対差を正とすることができる。相対差は、基準値に対する百分率として計算することができる。他の実施形態では、検体読取値と基準値間の差のみを考慮し、検体読取値が基準値よりも大きいか又は下回るかを考慮しない相対差絶対値を計算することができる。
【0244】
検体モニタのパフォーマンス評価に含まれる他の測定基準は、センサの安定性及び傾向の精度を含む。センサの安定性に関連する検体モニタパフォーマンスの評価は、センサの寿命にわたって変化する場合がある。一部の実施形態では、精度評価は、センサ寿命中の期間に基づいてパフォーマンス評価を編集する段階と、各期間中の精度に基づいて期間を順位付けする段階とを含む。精度が予め決められた閾値を下回った期間は、更に別の評価に関してリモートサーバに報告することができる。センサパフォーマンス評価は、センサの較正の間に実施することができる。一部の実施形態では、センサパフォーマンスは、推奨較正期間中の予め決められた期間内に評価することができる。
【0245】
傾向精度又は時間依存グルコース変化及び変化の方向は、センサ測定値と基準値間の関係に基づいて決定することができる。傾向精度を評価する方法は、センサ速度測定値と基準グルコース値間の近接度に依存する段階を含む。近接度は、例えば、センサ速度測定値と基礎的な血中グルコース変化速度の間の格差尺度を反映する平均速度偏差及び平均絶対速度偏差によって決定することができる。
【0246】
通信制御モジュール542は、通信リンク1802を通してセンサアセンブリ300に通信する。センサアセンブリ300から受信したセンサデータは、センサ制御モジュールメッセージ通信チャネル2204を用いてセンサ制御モジュール500の他の構成要素に提供される。センサデータは、センサ制御アセンブリ500とリモート管理モジュール600間の別のモジュール間インタフェース450を通してリモート管理モジュール600に通信することができる。更に、センサデータは、データベースマネージャ532によって管理されるデータベース530に格納される。
【0247】
ソフトウエアライブラリ400のモジュール式アーキテクチャに起因して、通信制御モジュール542は、センサアセンブリ300で表す様々なセンサのうちのいずれかからデータを受信することができる。これは、システムに関連する複数のセンサデータの実質的に同時の受信を可能にする。追加のデータを追跡するために新しいセンサが構成される時の将来の拡張を可能にするモジュールタイプでは、ソフトウエアライブラリ400及びセンサ制御モジュール500の中に必要なモジュールを組み込むことにより、複数の異なるタイプのセンサに対するサポートがシステムレベルで発生する。
【0248】
ユーザインタフェース510は、グルコース値のようなセンサデータを表示するのに限られた機能しか含まず、センサデータの表示に関して複数のセンサ読取値にわたって統一された使用を可能にするためにこのタイプで維持される。処理及び計算は、センサアセンブリ300で行われ、通信制御モジュール542は、センサデータ結果を値として受信する。
【0249】
通信制御モジュール542は、センサデータを受信すると、センサデータを利用可能にしてセンサ制御モジュールインタフェース520を通してアクセス可能なことをそれぞれのアプリケーション422、424、426に通知することになる事象通知を生成することによって事象を掲載することができる。データは、データベース530に格納し、センサ制御モジュールインタフェース520を通して直接にアクセス可能である。センサ制御モジュールインタフェース520及びユーザインタフェース510を使用することにより、センサ制御モジュール500は、様々なアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428が起動してセンサデータ結果を受信するための統一インタフェースを提供する。これに加えて、統一インタフェースは、ある一定のタイプのセンサデータを受信される様々なアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428をコールバックによって識別及び登録するためのソフトウエア論理部を含む。一例として、グルコースセンサデータが取得することができる場合に、統一インタフェースソフトウエア論理部は、センサ制御モジュールインタフェース520を通してグルコースセンサデータを受信する権限を有するアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428内でコールバックを呼び出すことになる。一部の実施形態では、アプリケーションは、事象通知が生成された時にそれらを自動的に受信することができるように通信制御モジュール542を通してコールバックを登録することができる。
【0250】
統一インタフェース論理部は、センサデータ要求が行われているセンサアセンブリ300を固有識別子を用いて識別することができる。描いていないが、これらの実施形態の一態様により、固有識別子オブジェクトは、予め存在していない場合は初期段階で生成することができる。一部の実施形態では、例えば、固有識別子オブジェクトは、アプリケーション420上で実行されるソフトウエアライブラリ400内のソフトウエアアプリケーション、モジュール又はルーチンが入力、生成、又は簡易化するユーザ固有識別子オブジェクト(例えば、ユーザ名、ユーザプロファイル、又はユーザアカウントID)とすることができる。他の実施形態では、固有識別子オブジェクトは、物理デバイス、例えば、特定のセンサアセンブリ300に関連付けることができ、例えば、製造番号、媒体アクセス制御(MAC)アドレス、公開鍵、非公開鍵、又は類似の文字列を含むことができる。
【0251】
これらの実施形態の別の態様により、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428の各々は、それによってそれぞれのコールが行われる時にセンサ制御モジュール500に渡すことができるパラメータを含む。これらの様々な構造及びデータタイプは、センサ制御モジュール500がセンサデータを受信するためにセンサアセンブリ300にアクセスすることを助けるようにセンサ制御モジュール500に対して利用可能とすることができる。
【0252】
これらの実施形態の別の態様により、センサ制御モジュール500は、センサアセンブリ300又はアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に関連するメタデータ及び状態情報を格納することができる。更に、センサ制御モジュール500は、受信デバイス200又はセンサアセンブリ300に関連する識別子と、状態情報と、センサアセンブリ300、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428との接続を確立及び維持するために有利ないずれかの他の情報とを使用することなどによって上述のデータを暗号化タイプで格納することができる。このデータベースは、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428内のアクティブ構成要素である(一般的に、アクセス不能であるが)にも関わらず、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428によってアクセス可能なデータベースとは別々とすることができる。アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428は、起動停止する又はセンサデータへのアクセスを削除することができる。一部の実施形態では、センサ制御モジュール500がセンサアセンブリ300の様々なセンサから受信したある一定のタイプのデータを格納することを制限することができる。格納することを制限することができるデータのタイプは、センサに関連付けられたデータ又はユーザに関連するプライバシー規則に基づいて決定することができる。例えば、ユーザデータのプライバシーを維持するために、センサ制御モジュール500は、グルコースセンサなどからのグルコースデータ又は事象を格納することを阻止することができる。このようにして、センサ制御モジュール500は、ある一定のタイプのデータに対するパススルーとして作用し、同時にプライバシー問題に関与しない他のタイプのデータ(例えば、メタデータ、状態情報)を格納することができる。
【0253】
本明細書で具体的に示すセンサ制御モジュール500は、タグ情報に基づいてアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428を識別することができる。センサ制御モジュール500には、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に対応するタグ付け情報を事前ロードすることができるので、特定のアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428がセンサデータへのアクセスを要求した時に、センサ制御モジュール500は、当該アプリケーションを識別することができる。
【0254】
現在のフレームワーク及びシステムは、センサアセンブリ300の製造業者によって開発された以前のアプリケーション及び開発される将来のアプリケーションとの互換性を有するように構成することができる。特に、センサ読取値を使用可能データに変換するための論理部をセンサアセンブリ300又はそれぞれのアプリケーション422、424、426の中に含めることができる。このようにして、システムは、以前に開発されたアプリケーションをシステムのフレームワークの中に統合するために上述のフレームワークを利用することができる。
【0255】
センサ制御モジュール500は、センサデータの要求がアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428のいずれから到着したかを識別するための論理部を更に有する。更に、センサ制御モジュールは、センサデータ要求に関する情報をリモート管理モジュール600に通信することができる。
【0256】
センサ制御モジュール500は、センサアセンブリ300のセンサ構成要素に関連付けられたハードウエア問題に関する情報を受信するための論理部を更に有する。センサ制御モジュール500は、センサが失効すること、ハードウエア機能障害を有する又はセンサアセンブリ300によってモニタされている検体に関連するセンサデータを提供することを妨害する可能性があるいずれかの他の障害を有することをアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428を通してユーザに警告することなどによってセンサアセンブリ300に関連付けられた問題につてのステータスメッセージを表示するための通信をアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に送ることができる。センサ制御モジュール500は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428が背景作動状態にある時にセンサアセンブリ300に関連付けられた問題を識別する通知を表示するための通信を受信デバイス200のオペレーティングシステムに送ることができる。これらの問題は、センサが失効すること、ハードウエア機能障害を有する又はそれぞれのセンサアセンブリ300によってモニタされている検体に関連するセンサデータを提供することを妨害する可能性があるいずれかの他の問題を有することを含むことができる。
【0257】
アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428は、ユーザからの指令を受け入れるためのインタフェースとして作用するタッチ指令入力又は音声指令入力を含むユーザインタフェース(下記の
図24A~
図24Cで更に詳しく示す)を含むことができる。これらの指令又は入力は、ユーザがセンサ読取値を要求すること、センサデータを達成するために表示物を視覚的に軽く叩くこと、アラームに確認応答する又はセンサデータの表示に基づいて行うことができると考えられるいずれかの個数の異なる作動を含むことができる。
【0258】
センサ制御モジュール500は、新規開発のセンサアセンブリと通信するための機能を追加するためにソフトウエアライブラリ400を更新することを可能にするモジュール方式で符号化される。新規開発センサアセンブリとの通信を可能にし、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428がこれらの新規開発センサアセンブリからセンサデータを達成することを可能にするためのセンサ制御モジュール500の修正を規制審査及び規制認可に関して下層アプリケーションを新規提出又は補正出願で提出する必要なしに可能にするために変更不可な値の代わりに変数が使用される。
【0259】
図23は、リモート管理モジュール600の例示的実施形態を描くブロック図である。
【0260】
リモート管理モジュール600のユーザインタフェース2310は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428がある一定の共用機能に対して一貫したインタフェースを有するための機能を提供する。本明細書に具現化されるように、これらの機能及び機能は、データプライバシー、ユーザ同意、第三者同意、アプリケーション権限付与、及びその他のような作動を含むことができる。リモート管理モジュール600のユーザインタフェース2310は、様々なアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428がこれらの機能にアクセスすることを可能にするための一貫したインタフェースを提供する。リモート管理モジュール600内の様々なソフトウエア論理部への通信は、リモート管理モジュールメッセージ通信チャネル106を用いて行うことができる。ユーザインタフェース2310は、ユーザがアカウントを生成すること、パスワードを設定する又はプロファイル関連情報を設定することを可能にする一貫したアカウント管理機能を更に可能にする。
【0261】
リモート管理モジュール600は、通信チャネル2306に沿うリモートサーバ2340への通信を可能にするリモート制御モジュール2330を更に含む。リモートサーバ2340との通信は、BLE通信及びNFC通信を含むいずれかの利用可能な通信手段を用いて無線で行うことができる。
【0262】
システムの実施形態では、リモート管理モジュール600は、ユーザがスマート電話又は受信デバイス200をアップグレードする場合に様々なアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に格納されたデータのバックアップを可能にするための搬送機能を更に提供することができる。リモート管理モジュール600は、リモート管理モジュールインタフェース620を通してアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428と通信することができる。一部の実施形態では、アプリケーション422、424、426及び第三者アプリケーション428からデータを受信するためのクラウドサービスシステムの一部としてリモートサーバ640を実施することができる。そのような実施形態では、リモート管理モジュール600は、リモートサーバ2340によって提供されるクラウドサービスにアクセスするためのクラウドベースの機能を含むことができる。クラウドベースの機能の例は、接続したアプリケーションにセンサ固有インタフェースを提供すること、設定のようなクラウドアカウント機能、ユーザのアカウント又はプロファイルを管理することのようなユーザインタフェース機能を含む。
【0263】
センサ制御モジュール500及びリモート管理モジュール600を含むソフトウエアライブラリ400は、ハッキング及びリモートアクセスのようなサイバー脅威の防止を助けるためのセキュアな符号化層を含む。一例では、そのような脅威に対する保護は、デジタル証明又はプロファイルプロビジョニングの使用を含むことができる。
【0264】
更に、センサ制御モジュール500は、センサデータ要求がアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428のいずれによって生成されたかを識別することができる。本明細書で具体的に示すセンサ制御モジュールは、この情報をリモート管理モジュール600に渡すことができ、更に、リモート管理モジュール600は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に対するユーザインタフェース2310をリモートインフラストラクチャーを用いてカスタマイズすることができる。カスタマイズされたユーザインタフェースの一部としてアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428のユーザに個々の仕様ユーザ認証インタフェースを提供することができる。更に、リモート管理モジュール600は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に対する認証を無効にするための論理部を含む。特に、リモート管理モジュール600が第三者アプリケーション428の権限を解除することによって第三者アプリケーション428によるアクセスを無効にすることを可能にすることによって重要なセンサデータのモニタ及びこれらのセンサデータへのアクセスの制御が改善される。
【0265】
一部の実施形態では、センサ制御モジュール500と同様に、リモート管理モジュール600は、接続した各センサに対する要塞化設定を実施することができる。
【0266】
図24A~
図24Cは、ソフトウエアライブラリ400及びセンサ制御モジュール500を使用するアプリケーションの例示的実施形態である。
【0267】
一例では、アプリケーション420は、
図7Aに示す乳酸、
図7Bに示すケトン、又は
図7Cに示すグルコースのような検体値を追跡するためのアプリケーションとすることができる。表示物の一部は、センサ制御モジュールインタフェース520から取得したものとすることができ、一部は、下層アプリケーション420内の処理に基づいて表示することができる。
【0268】
更に、一部の実施形態により、アプリケーション2420、2422、2424は、センサデータの受信を可能にするためにセンサ制御モジュール500と通信するためのアプリケーション422、424、426を表している。センサ制御モジュール500及びリモート管理モジュール600を使用することにより、様々なアプリケーションに関して一貫したユーザ体験を与えることができる。更に、追加の検体値を検出及び感知することが必要に応じて、当該アプリケーションは、通信、アカウント管理、ユーザプライバシー、及び同意に関連する全アーキテクチャを開発する必要なしにソフトウエアライブラリ400を更に統合することができる。
【0269】
図25は、センサデータをセンサから第三者アプリケーション428に通信するための例示的方法を描いている。最初に、本明細書に説明する方法の段階及び/又はルーチンのうちのいずれか又は全ては、検体モニタシステムの一部であるか又はそれと通信しているセンサ制御デバイス、リモートデバイス(例えば、スマート電話、読取器)、及び/又はいずれかの他のコンピュータデバイスの不揮発性メモリに格納された命令(例えば、ソフトウエア、ファームウエアのような)を含むことができることを当業者は認識するであろう。更に、これらの命令は、その各々のコンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行された時に、1又は2以上のプロセッサに本明細書に説明する方法の段階のうちのいずれか1又は2以上を実行させることができる。コンピュータデバイスは、受信デバイス200とすることができる。更に、本明細書に説明する方法の段階及び/又はルーチンのうちの1又は2以上は、単一コンピュータデバイス上に格納されたソフトウエア及び/又はファームウエアを含むことができるが、ある一定の実施形態では、ソフトウエア及び/又はファームウエアは、複数の同種又は異種のコンピュータデバイス又はソフトウエアモジュールにわたって分散させることができることを当業者は認識するであろう。
【0270】
これらの実施形態の一態様により、方法2500は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428がそこで使用するためにセンサデータを受信することをサポートすることができる。段階2510では、第三者アプリケーション428が、システム内でセンサデータ要求を送る。要求は、通信チャネル及びアプリケーション制御モジュールを通じてセンサ制御モジュール500の通信制御モジュール542に伝達される。他の実施形態では、センサアセンブリ300が、例えば、BLE接続を用いて第三者アプリケーション428を有するBLE対応受信デバイス200の発見要求を送信することによって第三者アプリケーション428に自動的に接続する。
【0271】
段階2520では、センサ制御モジュール500が、第三者アプリケーション428の真正性及びセッションの完全性を検証する。更に、センサ制御モジュール500は、リモート管理モジュール600と通信してユーザ認証をサポートし、第三者アプリケーション428に関連するコンテンツ固有情報を取得することができる。これらのモジュールは、第三者アプリケーション428の開発者がこのアプリケーションのシステムの中にフレームワークとして統合することができるソフトウエアライブラリ400内で利用可能とすることができる。
【0272】
段階2530では、センサ制御モジュール500は、論理部を用いて第三者アプリケーションのタイプ及び望ましいセンサデータを識別して所望データ要求を送信することができる。任意的に、このセッションは認証されているので、センサアセンブリ300は、要求なしに通信制御モジュール542及びセンサ制御モジュールインタフェース520を通してセンサデータを送ることができる。
【0273】
段階2540では、センサ制御モジュール500は、センサデータ要求をセンサアセンブリに送信することができる。これに代えて、センサ制御モジュール500は、予め決められた送信頻度(例えば、30秒置き、1分置き、5分置きのような)に基づいてセンサデータの受信状態にすることができる。一部の実施形態により、センサデータは、取りわけ、例えば、グルコースレベル、グルコース変化率、グルコース傾向又はグルコースアラーム状態のような検体レベルを示すデータを含むことができる。
【0274】
段階2550では、センサデータが通信リンク1802を通して送出され、センサ制御モジュール500のデータベース530に格納され、段階2560に示すようにユーザインタフェース510に表示される。センサ制御モジュール500はセンサデータを受信する。上述のように、センサデータは、取りわけ、例えば、グルコースレベル、グルコース変化率、グルコース傾向、又はグルコースアラーム状態のような検体レベルを示すデータを含むことができる。
【0275】
データベース530は、様々なセンサアセンブリ300によって生成された各値に関連するセンサデータを別々に格納することができる。データベースマネージャ532は、センサアセンブリ300によって生成された異なるタイプのセンサデータを各々が別々に格納する1又は2以上のデータベース530を制御することができる。データは、単一データベース530の中に互いに格納することができる。図示のデータベース530は、限定ではなく例示を目的としたものである。別々のデータベースをアラーム状態及びトリガされたアラームの結果又は各アラームに関連する通知をセンサ制御モジュール500のデータベース530に格納することに専用とすることができる。
【0276】
データベース530は、IEEE規格の11073-10417及び11073-10425に説明されているストレージモデルに準拠して実施することができる。一部の実施形態では、センサデータをパーソナルコンピュータ、モバイルデバイスのようなリモートデバイス又はリモートサイトに又はクラウドストレージにさえも自動的にアップロードすることができる。これらの実施形態では、センサデータをこれに代えて、データベース530に格納することができる。他の実施形態では、センサデータを最初にデータベース530に格納し、必要に応じて又は予定時刻にリモートデバイス又はリモートサイトにアップロードすることができる。そのような実施形態では、データベース530は、永続的ストレージとして実施することができ、このストレージは、様々な属性のデータをストレージ内の別々のセグメントとして格納する。これらの属性は、検体(例えば、グルコース)データ、センサ較正データ、センサ作動時間データ、サンプリング間隔データ、検体傾向データ、ユーザ高/低閾値データ、センサ閾値、検体変化率閾値データ、デバイスステータスデータ、及び検体システムステータスデータ(例えば、CGM)を含むことができる。センサ制御モジュール500に接続されたセンサは、各センサに関連付けられたセグメントを各々が格納する別々の格納区域をデータベース530内に有することができる。各センサに対して全てのセグメントを生成する必要があるわけではなく、センサが対応するデータカテゴリのみが生成され、当該センサに対応する格納区域の中に存在する。例えば、センサは、検体傾向データ以外のデータをモニタすることができ、従って、検体傾向データの属性に対するセグメントは、データベース530内の当該センサの格納区域内には生成されない。様々なデータカテゴリを様々な属性を更に含むことができる格納オブジェクトとしてデータベース530内で表すことができる。
【0277】
検体データ属性は、センサによってメッセージされるユーザの検体濃度の測定値である。検体属性は、例えば、検体数値型、測定ステータス、測定信頼度を含む。検体数値型は、センサによってサンプリングされる流体のタイプ(例えば、血中、血漿、間質液)と、センサがサンプリングを行う身体部位とを定める。測定ステータスは、検体測定の品質を評価し、較正が行われているか否か、センサが未較正であるか否か、及び測定検体値を確実又は不確実のいずれと見なすことができるかのようなセンサの追加の作動状態を提供する。測定信頼度は、センサ製造業者がセンサによって提供される測定検体値に自信を有する範囲に対する上下の閾値を指定することができる。
【0278】
センサ較正データ属性は、較正状態又は未較正状態のいずれか、並びに較正測定の身体部位を示す属性を含むことができるセンサの較正ステータスの測定値である。センサ作動時間データ属性は、推奨センサ作動時間の測定値であり、センサを交換される時の指標を表している。この属性の特質は、一部の実施形態ではユーザ内へのセンサ挿入時間であるセンサの開始時間を表すタイムスタンプ値を含む。サンプリング間隔データ属性は、センサ検体測定頻度の測定値である。検体傾向データ属性は、検体値の経時変化を示す測定値である。この属性の特質は、例えば、センサによって提供される観察値が閾値範囲の外側にあるか否かを伝える閾値及びステータスを含む。ユーザ高/低閾値データ属性は、ユーザ許容可能グルコース濃度の範囲を示す測定値である。センサ閾値データ属性は、限界グルコース濃度範囲を示す測定値である。検体変化率閾値データ属性は、最大グルコース変化率を示す測定値である。この属性の特質は、例えば、ミリメートル又はモルのような変化率の測定単位を含む。デバイスステータスデータ属性は、ユーザに関連する事象を追跡するために記録されるデバイス事象の測定値である。センサアセンブリ300及び受信デバイス200を含むシステム1800内の各構成要素に関連する事象を格納することができる。この属性の特質は、例えば、センサ、送信機又は受信機のようなデバイスのタイプを指定するデバイスタイプ属性を含む。検体システムステータスデータ属性は、検体システムに関連する較正状態、通知、及びエラーを含むことができる検体システムステータスの測定値である。この属性の特質は、デバイスステータスデータ属性と同様であるが、検体システムに固有のものである。
【0279】
一部の実施形態では、データベース530は、連続期間のセグメント内にデータを格納し、連続期間からのデータがアップロードされ終わった後に期間をリセットする。一部の実施形態では、データベース530は、連続期間からのデータを別々の期間まで再分割することができ、それによって分離された期間に基づいてデータをクラスター化することを可能にする。例えば、単一データ(すなわち、連続期間)からのデータを8時間のクラスター(すなわち、別々の期間)まで再分割することができる。
【0280】
更に、ユーザインタフェース510は、センサデータに基づいて又はセンサアセンブリ300の状態に基づいてトリガされたアラームに関してユーザに対するアラーム通知を生成するのに使用することができる。センサ制御モジュール500は、アラームの存在に関してユーザに警告することができる。この通信は、センサ制御モジュールインタフェース520を通して行い、ユーザインタフェース510によって駆動することができる。
【0281】
本発明の開示の主題は、リモート管理モジュール600が、アラーム通知と、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に関連する事象とをバックアップとしてリモートサーバ2340に格納することができることを更に含む。これは、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428に関して規制審査及び規制承認を必要とするモジュールの外部に格納することができるアラーム事象を発生させることを可能にすることができる。このようにして、ユーザの健康及び好調性をモニタするために開発された様々なアプリケーションは、規制認可を必要としないアラーム事象を健康目的に使用することができる。アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428は、センサデータ、アラーム状態又は通知をセンサ制御モジュール500内のデータベース530とは別々のこれらのアプリケーション独自のデータベース又は共有データベースの中に格納することができる。
【0282】
本明細書に開示するように、センサ制御モジュール500を使用するソフトウエアライブラリ400及びモジュール式手法の1つのそのような利点は、ユーザ及びアプリケーション開発者が、センサデータに関連する様々な好調性関連アプリケーションを見つけ出して開発することを可能にすることができる点である。これは、従来グルコースモニタのような検体追跡を用いなかったユーザが、栄養物の追跡、カスタマイズ可能な糖尿病管理、及び他の非規制用途のような健康及び好調性の目的で検体追跡を加えることを考慮することを可能にすることができる。モジュール式のセンサ制御モジュール500を有することにより、第三者アプリケーション428は、規制認可プロセスを実施する必要なしにいずれかの非規制方式でセンサデータを使用することができると考えられる。更に、これは、製造業者のセンサを使用することを考慮しているユーザに対して利用可能な機能をより多く有するので、製造業者のセンサアセンブリ300に対するユーザ層を拡大することができる。これらの機能は、規制審査及び規制認可に関して改善を提出する必要なしに第三者アプリケーション428上に実施して改善することができ、この開示がユーザに対して健康をターゲットにする自発性をいかに改善するかを更に明らかにするものである。
【0283】
これは、これから開発されることになるセンサに関してセンサ制御モジュール500を用いてセンサデータを収集及び提供するようにソフトウエアライブラリを拡張可能にすることを可能にする。本明細書に開示するモジュール式手法は、様々な既存センサ及び新規開発センサからデータを読み取る際に共有の機能及び手法に関してコードを書き直す必要性を低減することができ、新規センサを導入するための費用を最小にし、健康アプリケーションでこのセンサのデータを使用するための機能及びオプションを増大する。拡張可能構成は、将来の世代のセンサアセンブリ300及びセンサデータアプリケーションに対して健康使用事例を更に改善するように全体のシステムを拡張可能にすることを可能にする。モジュール式構成は、下層の第三者アプリケーション428を構成及びスケーリングし、第三者アプリケーション428によって提供される機能を拡張するのに混合及び適合手法を使用することを可能にする。第三者アプリケーション428は、どの検体をモニタし、健康プログラムの中に組み込むべきかをセンサデータに基づいて選択することができる。
【0284】
更に、段階2570では、センサ制御モジュールは、センサデータが利用可能であることを識別する事象通知を第三者アプリケーション428に送信することができる。更に、センサデータは、センサ制御モジュールインタフェース520を用いて送信することができる。
【0285】
図26は、アプリケーション又は第三者アプリケーションでセンサデータを表示するための例示的方法2600を例示している。最初に、本明細書に説明する方法の段階及び/又はルーチンのうちのいずれか又は全ては、検体モニタシステムの一部であるか又はそれと通信しているセンサ制御デバイス、リモートデバイス(例えば、スマート電話、読取器)、及び/又はいずれかの他のコンピュータデバイスの不揮発性メモリに格納された命令(例えば、ソフトウエア、ファームウエアのような)を含むことができることを当業者は認識するであろう。更に、これらの命令は、その各々のコンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行された時に、1又は2以上のプロセッサに本明細書に説明する方法の段階のうちのいずれか1又は2以上を実行させることができる。コンピュータデバイスは、受信デバイス200とすることができる。更に、本明細書に説明する方法の段階及び/又はルーチンのうちの1又は2以上が単一コンピュータデバイス上に格納されたソフトウエア及び/又はファームウエアを含むことができるが、ある一定の実施形態では、ソフトウエア及び/又はファームウエアを複数の同種又は異種のコンピュータデバイス又はソフトウエアモジュールにわたって分散させることができることを当業者は認識するであろう。
【0286】
段階2610では、第三者アプリケーション428は、システム内でセンサデータ要求を送るか又はセンサアセンブリ300が例えばBLE接続を用いて第三者アプリケーション428を有するBLE対応受信デバイス200の発見要求を送信することによって第三者アプリケーション428に自動的に接続する。段階2620では、センサ制御モジュール500が完全性を検証し、第三者アプリケーション428の認証を実行する。更に、センサ制御モジュール500は、完全性をサポートし、第三者アプリケーション428に関連するコンテンツ固有情報を取得するためにリモート管理モジュール600と通信することができる。これらのモジュールは、第三者アプリケーション428の開発者がこのアプリケーションのシステムの中にフレームワークとして統合することができるソフトウエアライブラリ400内で利用可能とすることができる。段階2630では、センサ制御モジュール500は、論理部を用いて第三者アプリケーション428のタイプ及び望ましいセンサデータを識別して所望データ要求を送信することができる。任意的に、このセッションは認証されているので、センサアセンブリ300は、要求なしに通信制御モジュール540及びセンサ制御モジュールインタフェース520を通してセンサデータを送ることができる。
【0287】
段階2640では、センサ制御モジュール500は、センサデータを受信する。上述のように、センサデータは、取りわけ、例えば、グルコースレベル、グルコース変化率、グルコース傾向又はグルコースアラーム状態のような検体レベルを示すデータを含むことができる。
【0288】
段階2650では、センサ制御モジュール500にあるセンサデータは、センサ制御モジュールインタフェース520を通して第三者アプリケーションに送られる。段階2660では、センサデータは、センサ制御モジュールのユーザインタフェース520上に表示される。
【0289】
段階2670では、第三者アプリケーション428は、センサアセンブリ300に関連するいずれかの追加メッセージを表示する。第三者アプリケーション428は、検体レベル、通知、アラーム、メッセージ、又はセンサに関連付けられた他の問題に関連するセンサデータを含むセンサアセンブリ300に関連するいずれかの追加メッセージ又は段階2650からの受信センサデータに基づく食事及び運動の推奨案を表示することができる。従って、表示の一部は、検体レベルに関してセンサ制御モジュール500を通して行われ、それに対して第三者アプリケーション428上の別の表示部分は、センサ制御モジュール500の制御の範囲外で特定的に第三者アプリケーション428によって行われる。
【0290】
本明細書に開示するソフトウエアライブラリ400及びセンサ制御モジュール500は、アプリケーション422、424、426と併用することができる。アプリケーション422、424、426は、糖尿病モニタのためのグルコースセンサ、糖尿病モニタのためのグルコース及びケトンセンサ、糖尿病モニタのためのグルコースセンサ及びインスリン送出デバイス、及び閉ループインスリン送出システムのような様々な現在のアプリケーションを含むことができる。本明細書に開示するように、これらのアプリケーションは、様々な規制機能を必要とし、規制認可を達成するために完全な状態で提出しなければならない。本明細書に開示するように、これらのアプリケーションには糖尿病モニタ及びインスリン送出のための核心機能の中には収まらない様々な修正及び機能を追加することができ、センサデータに基づいてアプリケーションによって提供される機能の非規制性拡張を可能にする。本明細書で更に開示するように、スポーツモニタ又はフィットネスモニタのための又は健康及びダイエットのためのグルコースセンサ、健康又はダイエット計画、例えば、ケトンダイエット計画のためのケトンセンサ、スポーツモニタ又はフィットネスモニタのための乳酸センサ、又は治療及び法令遵守のためのアルコールモニタ、sST2、カルプロテクチン、HNL、NT-pro-BNPを含むいずれかの個数の他のアプリケーションのような健康のための追加機能をアプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428によって実行することができる。そのような機能は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428によって実行することができ、規制審査が必要な核心機能の外部に存在することができる。従って、本明細書に開示するモジュール式フレームワークの使用により、これらの機能強化は、これらの機能を消費者市場に投入する前に規制認可に関して提出されることはない。
【0291】
図27は、DCS541の通信機能を増大するために異なる生理学的センサに関連付けられた異なるソフトウエアコンポーネントをDCS541に結合することができるモジュール方式に実施されたDCS541の例示的実施形態を描くブロック図である。DCS541は、センサアセンブリ2720A~2720Cを含む様々なセンサと通信するのに必要とされるプロトコルに従ってプログラムされた複数のセンサプラグ-イン2702A~2702Cを有するように構成することができる。3つのセンサプラグ-イン、3つのセンサアセンブリ、及び1つの第三者アプリケーションしか示していないが、DCS541は、いずれの個数のセンサプラグ-インも結合し、いずれの個数のセンサアセンブリ及び第三者アプリケーションとも通信するように構成することができる。例えば、新しいタイプのセンサが開発された時に、新しいセンサプラグ-インを生成してDCS541に結合することができる。
【0292】
DCS541は、それに接続された各センサアセンブリと対話を行う上で同じ指令セットが第三者アプリケーション428に与えられるように全てのセンサアセンブリ2720A~2720Cに統一されたアプリケーションプログラムインタフェース(API)を提供する。接続を通してDCS541は、第三者アプリケーション428が異なるタイプ及び世代の生体センサと通信することを可能にするモジュール式の拡張可能なアーキテクチャを提供する。
【0293】
一部の実施形態では、DCS541は、センサアセンブリ2720A~2720C及び第三者アプリケーション428と通信するためにNFCインタフェース及びBLEインタフェースのうちの少なくとも一方を含む。
【0294】
一部の実施形態では、DCS541は、センサアセンブリ2720A~2720Cと第三者アプリケーション428との間で通信を中継するために事象ベースの通信方式を利用することができる。例えば、第三者アプリケーション428は、センサアセンブリ2720A~2720Cによって生成される事象を登録又は予約することができる。これらの事象の例は、センサデータ、エラー、並びにセンサデータ及び閾値に関連するアラートを含む。
【0295】
各センサプラグ-インによって提供されるプロトコルは、モジュール式フレームワークマネージャ544を通してセンサアセンブリ2720A~2720Cと通信するために呼び出すことができるセンサ固有指令を定める。この機能を提供するために、センサプラグ-イン2704A~2704Cは、モジュール式フレームワークマネージャ544に結合することができる。結合されると、モジュール式フレームワークマネージャ544は、センサアセンブリ2720A~2720Cのうちのいずれかと通信する(例えば、事象を受信する)ために第三者アプリケーション428によって呼び出すことができる共通指令セットとの統一APIを生成する。
【0296】
一部の実施形態では、センサプラグ-イン2702A~2702Cは、単一タイプ(例えば、ケトン、乳酸、グルコース)センサ又は二重タイプ(例えば、ケトン/乳酸、ケトン/グルコース、グルコース/乳酸)センサ、物理センサ又は仮想センサに各々が対応する個々のフレームワークとして構成され、更に、第三者アプリケーション428と通信するように構成することができる。一部の実施形態では、第三者アプリケーション428は、モバイルアプリケーションとして実施するか又はモバイルデバイス上にインストールすることができる。
【0297】
モジュール式フレームワークマネージャ544は、DCS541に対する基礎フレームワークであり、接続されたセンサと通信するために全てのアプリケーションによって使用される。モジュール式フレームワークマネージャ544は、サービスアダプタ2706と、デバイスマネージャ2708と、状態コントローラ2710と、データベース2712とを含むことができる。サービスアダプタ2706は、第三者アプリケーションとセンサアセンブリ間の通信に利用される統一APIを生成する。サービスアダプタ2708は、第三者アプリケーションが、選択したセンサアセンブリと通信するために呼び出すことができる共通機能セットを提供する。サービスアダプタ2708を用いて実施することができる機能は、センサプラグ-イン2704A~2704Cをモジュール式フレームワークマネージャ544に結合する段階と、アプリケーションがセンサ事象を受信するためのコールバックを予約する段階と、新しいセンサアセンブリを起動停止する段階と、センサに接続するか又はセンサから切断する(例えば、Bluetooth低エネルギを通して)段階とを含む。デバイスマネージャ2708は、モジュール式フレームワークマネージャ544に接続されている時のアクティブセンサのセンサインスタンスを管理する。センサインスタンスは、モジュール式フレームワークマネージャ544に接続されているセンサのソフトウエア表現である。センサインスタンスは、対応するセンサと通信し、それを管理するために呼び出すことができる全ての関係機能を含む。状態コントローラ2710は、センサプラグ-イン2704A~2704Cによって利用され、各センサアセンブリに関連する状態情報をモニタする状態機械フレームワークである。
【0298】
一部の実施形態では、モジュール式フレームワークマネージャ544は、ユーザプライバシーを維持するためにセンサデータ又は事象を格納しないように構成することができる。一部の実施形態では、モジュール式フレームワークマネージャ544のデータベース2712は、アクティブセンサに関連付けられたセンサメタデータ及び状態情報を格納するためのセキュアデータベースとして構成することができ、格納データの暗号化コンテクスト、センサアドレス情報、及びいずれかのアクティブセンサと通信するためのいずれかの他のコンテクスト変数のうちの少なくとも1つを含むことができる。データベース2712は、いずれの他の格納データ(アプリケーションデータのような)とも別々にセンサメタデータ及び状態情報のみを格納することができる。一部の実施形態では、データベース2712は、格納データのプライバシーを保護するためにモジュール式フレームワークマネージャ544だけによる使用に関して暗号化される。データベース2712は、センサがモジュール式フレームワークマネージャ544から切断された時に、切断されたセンサに関連付けられたあらゆるデータを削除するように構成することができる。一部の実施形態では、モジュール式フレームワークマネージャ544は、アプリケーションがセンサメタデータのようなデータをデータベース2712内に追加するか又はそこで更新するためのインタフェースを提供するように構成することができる。
【0299】
図28は、センサプラグ-インをデバイス接続性システムに結合するための例示的方法を描いている。最初に、本明細書に説明する方法の段階及び/又はルーチンのうちのいずれか又は全ては、検体モニタシステムの一部であるか又はそれと通信しているセンサ制御デバイス、リモートデバイス(例えば、スマート電話、読取器)、及び/又はいずれかの他のコンピュータデバイスの不揮発性メモリに格納された命令(例えば、ソフトウエア、ファームウエアのような)を含むことができることを当業者は認識するであろう。更に、これらの命令は、その各々のコンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行された時に、1又は2以上のプロセッサに本明細書に説明する方法の段階のうちのいずれか1又は2以上を実行させることができる。コンピュータデバイスは、DCS541とすることができる。これに加えて、本明細書に説明する方法の段階及び/又はルーチンのうちの1又は2以上は、単一コンピュータデバイス上に格納されたソフトウエア及び/又はファームウエアを含むことができるが、ある一定の実施形態では、ソフトウエア及び/又はファームウエアは、複数の同種又は異種のコンピュータデバイス又はソフトウエアモジュールにわたって分散させることができることを当業者は認識するであろう。
【0300】
これらの実施形態の一態様により、方法2800は、アプリケーション422、424、426又は第三者アプリケーション428が当該アプリケーション内で使用するためのセンサデータを受信することをサポートすることができる。段階2810では、DCS541は、センサプラグ-インをコアフレームワーク(例えば、モジュール式フレームワークマネージャ544)に結合するための結合要求を受信する。結合要求は、センサプラグ-インの識別子と、関係するセンサに関連付けられた情報、例えば、センサタイプとを含むことができる。
【0301】
段階2820では、DCS541は、そのコアフレームワークに結合されるセンサプラグ-インを認証する。この認証は、結合要求内の接続識別子のような情報に基づく場合があり、この場合に、DCS541は、リモート管理モジュール600と通信して接続認証をサポートし、センサプラグ-インに関連するセンサアセンブリに関連するセンサ固有情報を取得する。これらのモジュールは、第三者アプリケーション428の開発者がこのアプリケーションのシステムの中にフレームワークとして統合することができるソフトウエアライブラリ400内で利用可能とすることができる。
【0302】
段階2830では、DCS541は、センサプラグ-インをコアフレームワークに結合する。結合に応答して、DCS541は、センサプラグ-インを通じてセンサを制御するための少なくとも1つの機能(又は指令)を公開するアプリケーションプログラミングインタフェースを提供することができる。一部の実施形態では、結合段階の一部は、DCS541がセンサを表すオブジェクトインスタンスを発生させる段階を含む。オブジェクトインスタンスは、センサタイプ、センサモデル、センサ識別子、電力ステータス、及びバッテリレベルを含む上記で議論したようなセンサに関連付けられた属性を含むことができる。
【0303】
段階2840では、DCS541は、結合されたセンサプラグ-インを通じてセンサとアプリケーション間でセンサデータ及び他の通信を中継するように構成される。センサによって提供されるセンサデータは、最初に、センサデータを変換するための処理ライブラリを含む結合されたセンサプラグ-インによって受信することができる。一部の実施形態では、センサデータは、直接にセンサから生又は未処理状態で受信することができ、要求送信アプリケーションに送信されるか又は格納に関してデータベースに送信されるオブジェクトインスタンスに変換することができる。
【0304】
処理ライブラリは、アプリケーション又はDCS541などから指令又は他の命令も受信し、それらをセンサが理解して実施することができる指令に変換する。センサは、指令をバイトストリームの形態で受信する。DCS541がアプリケーションから指令を受信した(例えば、履歴データを取り出した)時に、DCS541の処理ライブラリは、指令をセンサ固有作動と当該センサに関連付けられたパラメータとを含むことができるバイトストリームに変換し、それを実行に関してセンサに送信する。次に、DCS541は、センサからの応答を受信することができ、それを対応するオブジェクトインスタンスに変換し、更にそれを要求送信アプリケーションに送信する。
【0305】
追加の実施形態では、方法2800は、DCS541が異なるセンサプラグ-インをコアフレームワークに結合するための別の結合要求を受信する段階を含むことができる。次に、DCS541は、この異なるセンサプラグ-インに関してそれを認証する段階と、この第2の生理学的センサプラグ-インをコアフレームワークに結合する段階と、追加の検体データを第2のセンサから接続されたいずれかのアプリケーションに中継する段階とを含む段階2820~2840を繰り返すことができる。
【0306】
本明細書に説明するように、ソフトウエアライブラリ400及びセンサ制御モジュール500は、第三者開発者に提供され、アプリケーション422、424、及び426、並びに第三者アプリケーション428のようなアプリケーションの中に統合することができる。ソフトウエアライブラリ400は、アプリケーション開発、デバッグ、試験中に使用することを目的とするバージョン(「非製品バージョン」)と、製品環境に使用することを目的とする(例えば、アプリケーションの最終構成物内への統合のための)バージョンとを含むいくつかのバージョンで提供することができる。ソフトウエアライブラリ400の全てのバージョンは、第三者による改ざん、リバースエンジニアリング、又は検査の感受性を低減するためにシステム要塞化形態で提供することができる(例えば、人が解釈可能なフォーマットではなく機械実行可能フォーマットで提供する)。
【0307】
いくつかのバージョンの各々は、開発サイクルの特定のステージでの当該バージョンの使用を容易にするための特定の機能を含むことができる。これに加えて又はこれに代えて、いくつかのバージョンの各々は、開発サイクルの特定のステージでの当該バージョンの使用を容易にするための特定の機能の変形を含むことができる。一例として、ソフトウエアライブラリ400を統合するアプリケーションの開発又はデバッグ中に使用することを目的とするソフトウエアライブラリ400のバージョンは、ソフトウエアライブラリ400の製品バージョンをより効率的にコンパイル又は実行することができるようにソフトウエアライブラリ400の製品バージョンよりも多い又はそれとは異なる機能を含むことができる。別の例としてのソフトウエアライブラリのデバッグバージョンとソフトウエアライブラリ400の製品バージョンとの両方が同じ指令を含むことができるが、デバッグバージョンは、ソフトウエアライブラリ400を統合するアプリケーションの作動をデバッグすることを容易にするための追加の部分機能(例えば、ログイン、報告、パラメータ検査)を含むことができる。ソフトウエアライブラリ400の非製品バージョンは、それと第三者アプリケーションの製品バージョンとの統合を防止するためのプロセスを含むことができる。
【0308】
ソフトウエアライブラリ400のデバッグバージョン又は他の開発バージョンは、仮想センサと協働又は通信する機能を含むことができる。仮想センサは、ベースラインとして物理センサと類似の方式で作動するように設計されたソフトウエアエミュレーションとすることができる。仮想センサの使用は、開発者がソフトウエアライブラリ400又はセンサと併せた自作のアプリケーションの機能を物理センサの使用又は保守を必要とせずに試験することを可能にする。仮想センサは、例えば、アプリケーション又はアプリケーション開発者によって指定された入力及び機能を適正作動及びソフトウエアライブラリ又は物理センサとの適合性に関して試験するためのセンサのソフトウエアエミュレーションのインスタンスを発生させることができる。
【0309】
一例として、仮想センサは、ローカル又はリモートに格納されたデータファイルからデータを読み取ることができる。データファイルは、例えば、サンプルセンサ情報値、サンプル検体読取値(又は処理されたデータ)又は様々なエラー又は他の不規則な処理事象をシミュレートするための対照を格納することができる。仮想センサは、ソフトウエアライブラリ400による計算を検証するためのデータを開発中のアプリケーションに渡して処理するか又はこれらの計算を直接に検証するように処理するかを自動的に又は開発者の命令でカスタマイズすることができる。本明細書に具現化されるように、仮想センサは、例えば、ソフトウエアライブラリ400に関連付けられた又はソフトウエアライブラリを統合するアプリケーションによって提示されたユーザインタフェースの作動を検証することができる。そのようなユーザインタフェースは、非限定例として検体読取値に基づくグラフ、検体値を提供する表、又はソフトウエアライブラリ400又はアプリケーションの対話構成要素を含むことができる。本明細書に具現化されるように、ソフトウエアライブラリ400のデバッグバージョンは、ある一定の機能に関して物理センサと協働するように構成することができる。
【0310】
本明細書に具現化されるように、仮想センサは、物理センサを使用する場合は利用可能ではない機能を含むことができる。一例として、仮想センサは、それが模擬データに対して作動するソフトウエアエミュレーションであることに少なくとも部分的に起因して、物理センサが物理的対象物からのデータを処理するか又は読み取ることができると考えられる速度よりも高速に模擬対象物から当該データを「処理する」又は「読み取る」ことができる。一例として、仮想センサは、数時間分又は数日分のデータを数分のうちに処理することができる加速モードで作動するように仮想センサを設定する設定値又はパラメータを含むことができる。これは、エラー又はエッジケースに関して試験を行うために物理的対象物からデータを読み取ることを待つことで引き起こされる休止時間を短縮することにより、仮想センサが、ソフトウエアライブラリ400を統合するアプリケーションの開発のより迅速な反復処理を容易にすることを可能にすることができる。本明細書に具現化されるように、仮想センサは、命令の設定シーケンス内のある一定の命令から又はある一定の命令で実行するように又はデータファイル内のある一定のデータから又はある一定のデータで処理し始めるように設定することができる。従って、仮想センサは、ソフトウエアライブラリ400を統合するアプリケーションの特定の実行ステージのターゲットを定めた試験を容易にすることができる。
【0311】
仮想センサの作動は、データファイルのフォーマット又はデータファイル内のデータに従って指定することができる。一例として、データファイルは、仮想センサに関連付けられた識別情報(例えば、製造番号、固有識別子、MACアドレス、BLEアドレス)、センサタイプ、世代戦略、局在性情報(例えば、センサのための意図する市場に対応する)、センサの模擬ハードウエアバージョン、センサの模擬ファームウエアバージョン、模擬製造記録、合計又は現在の着用継続時間、合計又は現在のウォーミングアップ継続時間(センサの起動とセンサが被検者又はモニタにデータを正確に提供することができる時との間の時間量に対応する)、起動の日付(カレンダーベースのフォーマット、寿命計数値ベースのフォーマット)又は起動からの時間、起動の期間、現在の期間、期間変化、及び他の類似の情報のような情報を含むことができる。データファイルは、非限定例として、タイマー加速、作動中断点、又は予定エラーを含む仮想作動の詳細を指定することができる。データファイルは、非限定例として、瞬間検体読取値、履歴検体読取値、平均検体読取値、検体傾向計算値、検体値の予想計算値、利用可能に決定された検体値、及び他の類似の値を含む指定センサタイプのセンサによって生成することができるデータを含むことができる。
【0312】
本明細書に具現化されるように、仮想センサは、ソフトウエアライブラリ400がその中に統合されるアプリケーションとの併用又はそれによる使用に適する試験パッケージソフトの中に統合することができる。試験パッケージソフトは、アプリケーションに与えられる一連の条件に応答してアプリケーションの試験を簡易化するために又は更に自動化するのに使用することができる。これらの条件又はテストケースは、仮想センサの作動を指定するデータファイルと共に又はそれとは別に指定することができる。テストケースは、センサの製造業者と提携関係のない第三者開発者とすることができるアプリケーション開発者によって生成することができる。テストケースは、アプリケーション開発者が物理センサに関連付けられた作動指針の遵守を保証することができるようにセンサの製造業者によって提供することができる。仮想センサ、その作動特性、及びその関連のテストケースは、迅速に開発及び拡張することができ、物理センサのみに依存する開発環境に見られると考えられるものよりも迅速であるソフトウエアライブラリ400を統合するアプリケーションの開発を可能にする。
【0313】
本明細書に具現化されるように、ソフトウエアライブラリ400は、それを統合するアプリケーションに対してアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を通して利用可能にされる様々な機能を含むことができる。APIは、非限定例としてアプリケーションがどのように機能を呼び出すことができるか、機能(例えば、開発、デバッグ又は試験)を実行することができるソフトウエアライブラリ400のタイプ、APIが機能呼び出しによって提供することが予想されることになるパラメータ、APIが機能呼び出しによって戻すことになるパラメータ、機能呼び出しが仮想センサ又は物理センサを用いて作動することができるか否か、又は他の類似の情報を指定することができる。
【0314】
一例として、アプリケーションによる使用に関してソフトウエアライブラリ400の機能を用いてソフトウエアライブラリ400を初期化することができる。ソフトウエアライブラリ400を初期化する段階は、アプリケーションを使用するための信用証明、例えば、アプリケーションを特定のユーザ又はセンサに関連付けるユーザ信用証明又はアプリケーションの開発者を識別するライセンス信用証明を指定する段階を含むことができる。ソフトウエアライブラリ400を初期化する段階は、ソフトウエアライブラリ400が開発モード、デバッグモード、又は製品モードのいずれで作動することになるかを指定する段階を含むことができる。ソフトウエアライブラリ400を初期化する段階は、コールバックフック又は事象ハンドラのような内部アプリケーション通信チャネルを指定する段階を含むことができる。初期化機能に応答して、ソフトウエアライブラリ400は、初期化に基づいていずれかのエラー識別名又は通知を含む応答をアプリケーションに提供することができる。
【0315】
本明細書に具現化されるように、ある一定のソフトウエアライブラリ400の機能は、開発目的、デバッグ目的、又は試験目的などでソフトウエアライブラリ400の非製品初期化だけに制限することができる。一例として、ソフトウエアライブラリ400の機能を用いて仮想センサの作動を開始することができる。仮想センサの作動を要求する段階は、例えば、仮想センサが読み出されることになるデータファイルの場所、仮想センサの作動の開始点、データファイルを読み取る時の選択的加速度、仮想センサのタイプ、データファイルの中に含まれるデータのタイプ、仮想センサが遭遇することになるエラー又は不規則作動の仕様(例えば、エラーへの試験応答に関連する)、構成パラメータ、及び他の類似のパラメータを指定する段階を含むことができる。仮想センサの作動の要求に応答して、ソフトウエアライブラリ400は、初期化中に遭遇するエラーフラグ又は他のエラー識別名又は仮想センサの作動を追跡するための機能を含むことができる応答をアプリケーションに提供することができる。別の例として、ソフトウエアライブラリ400の機能を用いて物理センサの作動を開始することができる。本明細書に具現化されるように、物理センサの作動は、物理センサの挿入の検出時に自動的に開始することができる。しかし、試験目的で、ソフトウエアライブラリ400の非製品バージョンは、物理センサ(例えば、特殊構成のデバッグ適合バージョンの物理センサを含むことができる)の試験、それとの通信、及びその作動を可能にするために物理センサの手動初期化を必要とする可能性がある。物理センサの作動を要求する段階は、例えば、物理センサを見つけてそれと通信するための局在性又は発見のプロセス、物理センサと通信するのに使用されることになる通信プロトコル、物理センサのタイプ、物理センサによって提供されるデータのタイプ、センサ構成パラメータ、及び他の類似のパラメータを指定する段階を含むことができる。物理センサの作動の要求に応答して、ソフトウエアライブラリ400は、初期化中に遭遇するエラー又は物理センサの作動を追跡するための機能を含むことができる応答をアプリケーションに提供することができる。別の例として、ソフトウエアライブラリの機能を用いて仮想センサ又は物理センサの作動を停止することができる。本明細書に具現化されるように、標準作動の下では、物理センサの作動は、寿命条件の終了(例えば、バッテリレベルが1又は2以上の限界閾値に達したこと、実行カウンタが指定閾値時間に達したこと、センサの取り外しの検出、実行時エラー)の検出時に自動的に停止することができる。従って、この機能は、ソフトウエアライブラリ400の製品バージョンで利用可能な機能セットでは無効にするか又はそこに含めない場合がある。しかし、ソフトウエアライブラリ400の非製品バージョンでは、仮想センサ又は物理センサに対する停止作動を用いて、通常停止条件を待つことなく作動を即座に止めることができる。センサ作動を停止するための命令は、仮想センサ又は物理センサと作動を停止する前にセンサに提供されることになるいずれかの停止条件とを指定する段階を含むことができる。作動を停止する必要性に応じて、ソフトウエアライブラリ400は、センサの作動が停止したことの確認及び遭遇したいずれのエラーも提供することができる。
【0316】
本明細書に具現化されるように、ある一定のソフトウエアライブラリ400の機能は、ソフトウエアライブラリ400の非製品初期化、並びにソフトウエアライブラリ400の製品初期化によって使用することができる。一例として、ソフトウエアライブラリ400の機能を用いて、現在ソフトウエアライブラリ400と通信している1又は2以上のセンサの詳細を取り出すことができる。取り出された詳細は、センサに関連付けられた識別情報(例えば、固有識別名、割り当て識別名、又はニックネーム識別名)、センサに登録されたユーザ(例えば、センサの被検者、センサの認可モニタ)に関連する識別情報、センサがペアリングされたアプリケーション又は受信デバイスに関連する識別情報、及び他の識別情報を含むことができる。取り出された詳細は、センサによって提供されるデータのタイプ(例えば、センサによってモニタされる検体のタイプ、センサによって提供されるデータが処理されたフォーマット又は生フォーマットのいずれで提供されるか)、センサによって使用されるか又はそれに対してアクセス可能な通信プロトコル、センサがどのように起動されたかの命令又はセンサの認可モニタ、及び他の類似の情報を含むがこれらに限定されないセンサに関連付けられた構成情報を含むことができる。
【0317】
一例として、ソフトウエアライブラリ400の機能を用いてセンサを初期化するプロセスを要求することができる。ソフトウエアライブラリ400の製品初期化では、センサを初期化するプロセスは、ユーザがセンサを起動する及び/又は取り付けることを容易にする一連のユーザインタフェースを初期化する段階を含むことができる。ソフトウエアライブラリ400の非製品初期化では、センサを初期化するプロセスは、ユーザが本明細書で議論するように仮想センサを起動することを容易にするユーザインタフェースを更に含むことができる。
【0318】
一例として、ソフトウエアライブラリ400の機能を用いて、利用可能センサに現在のセンサデータを要求する又は本明細書に説明する技術を用いて、アプリケーションユーザインタフェースを通してセンサデータを表示することができる。ソフトウエアライブラリ400の機能を用いて、利用可能センサをポーリングする又は指定センサに値を要求することができる。指定センサが利用可能でない場合に、ソフトウエアライブラリ400の機能は、当該センサが利用可能でないことを示し、利用可能になった(例えば、ソフトウエアライブラリ400と再接続した)時に現在のデータを提供することができる。更に、ソフトウエアライブラリ400の機能は、ソフトウエアライブラリ400を統合するアプリケーションのユーザインタフェース内に示される要素をアプリケーションが当該要素を修正することを可能にすることなく提供することなどによってデータを制限付きユーザインタフェースフォーマットで提供することができる。
【0319】
一例として、ソフトウエアライブラリ400の機能を用いて指定時点又は指定時間範囲に対応する仮想センサ又は物理センサにデータを要求することができる。指定時点又は指定時間範囲は、ソフトウエアライブラリ400の機能と共にパラメータとして含めることができる。この必要性に応じて、ソフトウエアライブラリ400の機能は、指定基準に一致する利用可能データ、指定基準に一致するデータが利用可能ではないことを示すエラー又は当該基準に一致する部分的なデータしか見つけることができなかったことの説明を戻すことができる。読取時間に基づいてデータを指定するのに加えて、データは、検体(又は他の感知された材料)のタイプ、データの傾向、データ値のアラート又は緊急度(例えば、閾値を超えたデータ値に関連する)、データが以前にセンサによってソフトウエアライブラリ400に又はソフトウエアライブラリ400によってそれを統合するアプリケーションに報告されたか否か、他の基準に一致する指定直近個数のデータ値(例えば、指定検体の直近50個のデータ値、直近25個の履歴平均値)、及び他の類似のパラメータを含むがこれらに限定されない他のパラメータに従って要求することができる。ソフトウエアライブラリ400がその中に統合されたアプリケーションによって始動される機能に加えて、ソフトウエアライブラリ400は、ある一定の事象の検出又はある一定の値の計算に応答してソフトウエアライブラリによって初期化されるいくつかの機能をサポートすることができる。一例として、ソフトウエアライブラリ400は、1又は2以上のセンサが現在のデータ値を通信した時をソフトウエアライブラリ400がその中に統合されたアプリケーションに報告することができる。更に、ソフトウエアライブラリ400は、移動平均値(例えば、センサからの直近3分、5分、10分、30分の読取値から計算された値)又はベンチマーク時間平均値(例えば、毎正時に報告される直近1時間にわたって平均された値)を報告することができる。ソフトウエアライブラリ400は、新しいセンサが起動されて最初にソフトウエアライブラリ400と通信した時を報告することができる。ソフトウエアライブラリ400は、センサがソフトウエアライブラリ400に接続された又はそれから切断された(例えば、通信リンク1802を通して)時を報告することができる。ソフトウエアライブラリ400は、センサが寿命条件の終点、例えば、1又は2以上の残留電圧閾値又は推定バッテリ寿命を通したバッテリレベル又は閾値よりも小さい予想センサ感度レベル(例えば、センサ感度が経時的に減衰する場合)にあるか又はそれに近づいていることを示す時を報告することができる。終末期の報告を用いて、被検者又は他のユーザがセンサを適時に交換することができるように当該者に警告することができる。ソフトウエアライブラリ400は、センサが処理エラー、メモリエラー、又は通信エラー又は感知エラー(例えば、センサが着目検体を検出することができない長い期間)のような作動時エラーに遭遇した時を報告することができる。ソフトウエアライブラリ400からそれを統合するアプリケーションへのエラー報告は、予想されるか又は可能性の高いエラー発生源及びエラーを是正する有望な手法のようなエラーの詳細を含むことができる。ソフトウエアライブラリ400は、それによってセンサに送信される通常シャットダウン通知又はセンサが限界バッテリレベルに達した時のいずれかからセンサ停止を報告することができる。センサ停止が異常シャットダウンからもたらされる場合に、ソフトウエアライブラリ400からそれを統合するアプリケーションへの報告は、可能性の高い異常シャットダウン条件発生源を示すことができる。
【0320】
本明細書に提供するいずれかの実施形態に関して説明する全ての特徴、要素、構成要素、機能、及び段階は、いずれかの他の実施形態から自由に組合せ可能及び交換可能であるように意図していることに注意しなければならない。ある一定の特徴、要素、構成要素、機能、又は段階を一実施形態だけに関して説明する場合に、他に明示しない限り、そのような特徴、要素、構成要素、機能、又は段階を本明細書に説明する全ての他の実施形態と併用することができることは理解されるものとする。従って、この段落は、様々な実施形態からの機能、要素、構成要素、機能、及び段階を組み合わせるか又は一実施形態からの機能、要素、構成要素、機能、及び段階を別と入れ替える特許請求の範囲の導入に対する先行記載事項及び書面による裏付けとして役割を以下の説明が特定の事例でそのような組合せ又は入れ替えが可能であることを明示しない場合であっても随時提供する。従って、本発明の開示の主題の特定の実施形態の以上の説明は、例示及び説明の目的で提示したものである。可能な全ての組合せ及び入れ替えの明示的な記載は過度に重荷であり、特に各全てのそのような組合せ及び入れ替えの許容性が当業者に容易に認識されることになることを考慮した上でそれを行わないことを明確に認識されたい。
【0321】
実施形態は、様々な修正及び変形を受け易いが、これらの実施形態の特定の例を図面に示して本明細書に詳細に説明した。本発明の開示の主題の方法及びシステムでは、本発明の開示の主題の精神又は範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を加えることができることは当業者には明らかであろう。従って、本発明の開示の主題は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲にある修正及び変形を含むように意図している。更に、実施形態のいずれの特徴、機能、段階、又は要素も特許請求の範囲内に説明するか又はそこに追加することができ、更に、本発明の範囲にない特徴、機能、段階、又は要素によって本発明の範囲を定める否定的限定を記載又は追加することができる。
【0322】
同じく開示するのは、以下の条項である。
1.生理学的センサフレームワークモジュール内のコアフレームワークに生理学的センサプラグ-インを結合するための結合要求を受信する段階と、
結合要求に応答して生理学的センサプラグ-インの認証を実行する段階と、
認証に応答して生理学的センサプラグ-インをコアフレームワークに結合する段階と、
生理学的センサプラグ-インを結合する段階に応答して検体データを生理学的センサから少なくとも1つのアプリケーションに中継する段階と、
を含む検体データを生理学的センサから生理学的センサフレームワークモジュールを通じて少なくとも1つのアプリケーションに中継する方法。
2.生理学的センサが、二重チャネル生理学的センサである条項1の方法。
3.生理学的センサが、物理センサである条項1-2の方法。
4.生理学的センサが、仮想センサである条項1-3の方法。
5.結合段階に応答して、生理学的センサを制御するための少なくとも1つの機能を生理学的センサプラグ-インを通じて公開するように構成されたアプリケーションプログラミングインタフェースを少なくとも1つのアプリケーションに提供する段階を更に含む条項1-4の方法。
6.生理学的センサが、グルコースセンサ、乳酸センサ、又はケトンセンサのうちのいずれか1つを含む条項1-5の方法。
7.生理学的センサが、グルコースセンサ、乳酸センサ、又はケトンセンサのうちのいずれか1つを含む条項1-6の方法。
8.第2の生理学的センサプラグ-インを生理学的センサフレームワークモジュール内のコアフレームワークに結合するための第2の結合要求を受信する段階と、
第2の結合要求に応答して第2の生理学的センサプラグ-インの第2の認証を実行する段階と、
第2の認証に応答して第2の生理学的センサプラグ-インをコアフレームワークに結合する段階と、
第2の生理学的センサプラグ-インを結合する段階に応答して第2の検体データを第2の生理学的センサから少なくとも1つのアプリケーションに中継する段階と、
を更に含む条項1-7の方法。
9.生理学的センサプラグ-インを結合する段階に応答して、生理学的センサに関連付けられた複数の属性を含む生理学的センサに関連付けられてたオブジェクトインスタンスを発生させる段階を更に含む条項1-8の方法。
10.ユーザインタフェース情報を生理学的センサアプリケーションに通信するように構成されたユーザインタフェースモジュールと、
検体デバイス接続性システムであって、
生理学的センサと少なくとも1つのアプリケーションとの間で通信を中継するように構成された生理学的センサプラグ-インと、
コアフレームワークであって、
生理学的センサプラグ-インをコアフレームワークに結合するための結合要求を受信し、
結合要求に応答して生理学的センサプラグ-インの認証を実行し、
認証に応答して生理学的センサプラグ-インをコアフレームワークに差し込まれ、かつ
生理学的センサプラグ-インを結合する段階に応答して検体データを生理学的センサから少なくとも1つのアプリケーションに中継する、
ように構成されたコアフレームワークと、
を含む検体デバイス接続性システムと、
を含む生理学的センサフレームワークモジュール。
11.生理学的センサが、二重チャネル生理学的センサである条項10の生理学的センサフレームワークモジュール。
12.生理学的センサが、物理センサである条項10-11の生理学的センサフレームワークモジュール。
13.生理学的センサが、仮想センサである条項10-12の生理学的センサフレームワークモジュール。
14.コアフレームワークが、生理学的センサプラグ-インを結合する段階に応答して、生理学的センサに関連付けられた複数の属性を含む生理学的センサに関連付けられたオブジェクトインスタンスを発生させるように更に構成される条項10-14の生理学的センサフレームワークモジュール。
15.複数の属性が、グルコース濃度属性、センサ較正属性、センサ稼動時間属性、グルコースサンプリング間隔属性、及びグルコース傾向属性のうちの少なくとも1つを含む条項14の生理学的センサフレームワークモジュール。
16.複数の属性が、必須属性、条件属性、推奨属性、非推奨属性、及び任意的属性を含む条項14-15の生理学的センサフレームワークモジュール。
17.複数のセンサプラグ-インであって、そのうちの1つのセンサプラグ-インが、認証アプリケーションと生理学的センサ間でセンサデータを中継するように構成され、認証アプリケーションが、第三者によって管理される第1の部分と、生理学的センサの製造業者によって管理される第2の部分とを含み、第2の部分が、複数のセンサプラグ-インと通信するためのソフトウエアライブラリを含み、第1の部分が、規制承認の対象外であり、第2の部分及び生理学的センサが、規制承認の対象である複数のセンサプラグ-インと、
センサプラグ-インを認証アプリケーションに結合するためのアプリケーションプログラミングインタフェースを提供するように構成されたサービスアダプタを含むモジュール式フレームワークと、
を含む認証アプリケーション及び生理学的センサと通信するデバイス接続性システム。
18.更に第2の生理学的センサと通信して、デバイス接続性システムが、認証アプリケーションと規制承認の対象である第2の生理学的センサとの間で第2のセンサデータを中継するように構成された複数のセンサプラグ-インのうちの第2のセンサプラグ-インを含む条項17のデバイス接続性システム。
19.アプリケーションプログラミングインタフェースが、生理学的センサから事象を受信するためのコールバックを登録するように構成されたコールバック機能、生理学的センサを起動又は停止するように構成されたセンサ起動機能、及び認証アプリケーションを生理学的センサに接続するか又はそこから切断するように構成されたセンサ接続機能のうちの少なくとも1つを含む条項17-18のデバイス接続性システム。
20.センサプラグ-インが、規制承認の対象である条項17-19のデバイス接続性システム。
21.生理学的センサが、二重チャネルセンサである条項17-20のデバイス接続性システム。
22.生理学的センサからのセンサデータが、規制承認の対象であり、センサプラグ-インが、センサデータを生理学的センサから認証アプリケーションに提供するように更に構成される条項17-21のデバイス接続性システム。
23.認証アプリケーションが、第三者アプリケーションを含む条項17-22のデバイス接続性システム。
24.センサデータが、異なる生理学的信号を含む条項17-23のデバイス接続性システム。
25.異なる生理学的信号が、規制承認の対象である条項24のデバイス接続性システム。
26.センサデータが、グルコース傾向、履歴グルコースデータ、ターゲットグルコース範囲にある時間、又はグルコースシステムアラートを含む条項17-25のデバイス接続性システム。
27.ソフトウエアライブラリが、センサデータをネットワーク上でリモートサーバに送信するための命令を含むリモートデータ管理モジュールを含む条項17-26のデバイス接続性システム。
28.リモートデータ管理モジュールが、認証アプリケーションを認証するためにリモートサーバと通信するように構成される条項27のデバイス接続性システム。
29.認証が、ユーザ認証、アプリケーション認証、又はセッション認証を更に含む条項27-28のデバイス接続性システム。
30.認証アプリケーションが、第三者アプリケーションを含み、リモート管理モジュールが、データプライバシー、データ共有、又は第三者アプリケーションに関する第三者同意を実行するために第三者アプリケーションに固有のユーザインタフェースを更に含む条項27-29のデバイス接続性システム。
31.生理学的センサが、グルコースセンサ、乳酸センサ、又はケトンセンサのうちのいずれか1つを含む条項17-30のデバイス接続性システム。
32.ソフトウエアライブラリが、ユーザインタフェースを含むセンサ制御モジュールを含み、ユーザインタフェースが、認証アプリケーションが第三者アプリケーションであるか否かに基づいて認証アプリケーションに関してカスタマイズ可能である条項17-31のデバイス接続性システム。
33.コンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行されるように構成されたソフトウエアライブラリを格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、ソフトウエアライブラリが、
コンピュータデバイスを複数の生理学的センサに対して認証し、
複数の生理学的センサの各々から異なる生理学的信号を示すデータを含むデータを受信するために複数の生理学的センサの各々との通信セッションを可能にし、
複数の生理学的センサの各々から得られたデータをコンピュータデバイスのメモリに格納し、
複数の生理学的センサの各々のデータから異なる生理学的信号を示す出力を取得し、かつ
複数の生理学的センサの各々からの異なる生理学的信号を示す出力をコンピュータデバイス上で実行される認証アプリケーションに提供する、
ための命令を含むセンサ制御モジュールを含む、
非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
34.認証アプリケーションが、第三者アプリケーションを含む条項33の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
35.複数の生理学的センサが、ユーザの体液内の検体レベルを検出するように構成された検体センサを含む条項33-34の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
36.通信セッションが、近距離無線通信(NFC)通信セッションを含む条項33-35の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
37.通信セッションが、Bluetooth低エネルギ(BLE)通信セッションを含む条項33-36の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
38.異なる生理学的信号を示す出力が、検体値を含む条項33-37の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
39.異なる生理学的信号を示す出力が、生理学的状態の通知を含む条項33-38の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
40.異なる生理学的信号を示す出力が、ユーザへの薬剤の送出に関する情報を含む条項33-39の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
41.センサ制御モジュールが、複数の生理学的センサのうちの少なくとも1つとの併用に関して認証第三者アプリケーションを認証するための命令を含む条項33-40の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
42.データをネットワーク上でリモートサーバに送信するための命令を含むリモートデータ管理モジュールを更に含む条項33-41の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
43.リモートデータ管理モジュールが、センサ制御モジュールを認証するためにリモートサーバと通信するように構成される条項42の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
44.複数の生理学的センサが、規制承認の対象である条項33-43の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
45.ソフトウエアライブラリが、規制承認の対象である条項33-44の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
46.複数の生理学的センサの各々からの異なる生理学的信号を示す出力が、規制承認の対象である条項33-45の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
47.コンピュータデバイス上で実行される認証第三者アプリケーションが、規制承認の対象外である条項33-46の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
48.ソフトウエアライブラリが、認証第三者アプリケーションのコンポーネントとして実施されるように構成される条項33-47の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
49.データが、複数の生理学的センサの各々から実質的に同時に受信される条項33-48の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
50.ユーザの身体に取り付けるように構成された身体上ユニットであって、異なる生理学的信号を示すデータを含むデータを発生させるように各々が構成された複数の1又は2以上の生理学的センサのうちの少なくとも2つを含む身体上ユニットと、
コンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行されるように構成されたソフトウエアライブラリを格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、ソフトウエアライブラリが、
コンピュータデバイスを身体上ユニットに対して認証し、
少なくとも2つの生理学的センサの各々からデータを実質的に同時に受信するために身体上ユニットとの通信セッションを可能にし、
複数の生理学的センサの各々から得られたデータをコンピュータデバイスのメモリに格納し、
少なくとも2つの生理学的センサの各々のデータから生理学的信号を示す出力を取得し、かつ
少なくとも2つの生理学的センサの各々からの異なる生理学的信号を示す出力をコンピュータデバイス上で実行される認証アプリケーションに提供する、
ための命令を含むセンサ制御モジュールを含む、
非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体と、
を含む生理学的センサ及び通信インタフェース。
51.複数の生理学的センサが、異なるタイプの検体レベルを検出するように構成された少なくとも2つの検体センサを含む条項50の生理学的センサ及び通信インタフェース。
52.コンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行されるように構成されたソフトウエアライブラリを格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、ソフトウエアライブラリが、
コンピュータデバイス上のアプリケーションを規制承認の対象である1又は2以上の生理学的センサに対して認証し、
1又は2以上の生理学的センサから生理学的信号を示すデータを含むデータを受信するために1又は2以上の生理学的センサとの通信セッションを可能にし、
1又は2以上の生理学的センサから得られたデータをコンピュータデバイスのメモリに格納し、
1又は2以上の生理学的センサのデータから生理学的信号を示す規制承認の対象の出力を取得し、かつ
1又は2以上の生理学的センサからの生理学的信号を示す出力をコンピュータデバイス上で実行される規制承認の対象外の認証アプリケーションに提供する、
ための命令を含むセンサ制御モジュールを含む、
非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
53.アプリケーションが、第三者アプリケーションを含む条項52の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
54.ソフトウエアライブラリが、規制承認の対象である条項52-53の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
55.1又は2以上の生理学的センサのデータからの生理学的信号を示す出力が、異なる生理学的信号を含む条項52-54の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
56.異なる生理学的信号が、規制承認の対象である条項55の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
57.ソフトウエアライブラリが、認証第三者アプリケーションのコンポーネントとして実施されるように構成される条項52-56の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
58.生理学的信号を示す出力が、グルコース傾向、履歴グルコースデータ、ターゲットグルコース範囲にある時間、又はグルコースシステムアラートを更に含む条項52-57の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
59.データをネットワーク上でリモートサーバに送信するための命令を含むリモートデータ管理モジュールを更に含む条項52-58の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
60.リモートデータ管理モジュールが、アプリケーションを認証するためにリモートサーバと通信するように構成される条項59の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
61.認証が、ユーザ認証、アプリケーション認証、又はセッション認証を更に含む条項60の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
62.リモート管理モジュールが、データプライバシー、データ共有、又は認可アプリケーションに関する第三者同意を実行する条項59-61の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
63.リモート管理モジュールが、データプライバシー、データ共有、又は認可アプリケーションに関する第三者同意を実行するためにアプリケーションに固有のユーザインタフェースを更に含む条項62の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
64.認証アプリケーションが、第三者アプリケーションを含み、リモート管理モジュールが、データプライバシー、データ共有、又は第三者アプリケーションに関する第三者同意を実行するために第三者アプリケーションに固有のユーザインタフェースを更に含む条項59-63の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
65.1又は2以上の生理学的センサが、グルコースセンサ、乳酸センサ、又はケトンセンサのうちのいずれか1又は2以上を含む条項52-64の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
66.センサ制御モジュールが、ユーザインタフェースを含み、ユーザインタフェースが、アプリケーションが第三者アプリケーションであるか否かに基づいてアプリケーションに関してカスタマイズ可能である条項52-65の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
67.検体モニタシステム内で生理学的出力を提供する方法であって、
規制承認の対象である1又は2以上の生理学的センサに対するコンピュータデバイス上のアプリケーションの認証をセンサ制御モジュールを含むソフトウエアライブラリによって行う段階と、
1又は2以上の生理学的センサから生理学的信号を示すデータを受信するために1又は2以上の生理学的センサとの通信セッションを可能にする段階と、
1又は2以上の生理学的センサから得られたデータをコンピュータデバイスのメモリに格納する段階と、
1又は2以上の生理学的センサのデータから生理学的信号を示す規制承認の対象の出力を取得する段階と、
1又は2以上の生理学的センサからの生理学的信号を示す出力をコンピュータデバイス上で実行される規制承認の対象外の認証アプリケーションに提供する段階と、
を含む方法。
68.コンピュータデバイスの1又は2以上のプロセッサによって実行されるように構成されたソフトウエアライブラリを格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、コンピュータデバイスが、
コンピュータデバイス上のアプリケーションを規制承認の対象のセンサ制御モジュールを用いて規制承認の対象の1又は2以上の生理学的センサに対して認証し、
1又は2以上の生理学的センサから生理学的信号を示すデータを含むデータを受信するために1又は2以上の生理学的センサとの通信セッションを可能にするようにセンサ制御モジュールに要求し、
1又は2以上の生理学的センサから得られたデータをコンピュータデバイスのメモリに格納し、
1又は2以上の生理学的センサのデータからの生理学的信号を示す出力であって、1又は2以上の生理学的センサからの生理学的信号を示す出力が、規制承認の対象であり、出力が、コンピュータデバイス上で実行される認証アプリケーションで受信され、コンピュータデバイス上で実行される認証アプリケーションが、規制承認の対象外である出力をセンサ制御モジュールから取得する、
ための命令を含む非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【符号の説明】
【0323】
100 検体モニタシステム
102 センサ制御デバイス
104 生体内検体センサ
120 読取器デバイス
150 センサアプリケータ
【国際調査報告】