(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】ディープニューラルネットワークおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス処理チェーン
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240925BHJP
H04B 1/40 20150101ALI20240925BHJP
【FI】
H04L27/26 300
H04B1/40
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024516656
(86)(22)【出願日】2022-09-12
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 US2022076288
(87)【国際公開番号】W WO2023044284
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジビン
(72)【発明者】
【氏名】シュタウファー,エリック・リチャード
【テーマコード(参考)】
5K011
【Fターム(参考)】
5K011DA02
5K011DA15
5K011JA01
(57)【要約】
ディープニューラルネットワーク(DNN)および静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのための技術および装置が説明される。態様において、第1のワイヤレス通信デバイスは、ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレスデバイスと通信する。第1のワイヤレス通信デバイスは、入力として符号化ビットを使用して変調信号を生成する変調ディープニューラルネットワーク(DNN)を形成する機械学習構成(ML構成)を選択する(805)。第1のワイヤレス通信デバイスは、変調ML構成に基づいて、変調DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッド送信機処理チェーンの一部として変調DNNを形成する(810)。変調DNNを形成することに応答して、第1のワイヤレス通信デバイスは、ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレス通信デバイスと関連付けられたワイヤレス通信を処理する(815)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを使用して、第1のワイヤレス通信デバイスによって第2のワイヤレス通信デバイスと通信するために実装される方法であって、
前記第1のワイヤレス通信デバイスを使用して、符号化モジュールから受信される符号化ビットを入力として使用して変調信号を生成する変調ディープニューラルネットワーク(DNN)を形成するための変調機械学習(ML)構成を選択することと、
前記変調ML構成に基づいて、前記変調DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッド送信機処理チェーンの一部として前記変調DNNを形成することと、
前記ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して、前記第2のワイヤレス通信デバイスと関連付けられたワイヤレス通信を伝送することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記変調ML構成を選択することは、
多入力多出力(MIMO)アンテナ処理を実施するDNNを形成する変調ML構成を選択することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールは、前記符号化モジュールであり、前記方法は、
前記符号化モジュールを使用して前記符号化ビットを生成することをさらに含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記符号化ビットを生成することは、
前記符号化モジュールが、
低密度パリティ検査(LPDC)符号化アルゴリズム、
ポーラ符号化アルゴリズム、
ターボ符号化アルゴリズム、または
ビタビ符号化アルゴリズムのうちの1つまたは複数を使用することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記変調ML構成を選択することは、
畳み込みニューラルネットワークアーキテクチャ、
リカレントニューラルネットワークアーキテクチャ、
全結合ニューラルネットワークアーキテクチャ、または
部分結合ニューラルネットワークアーキテクチャを選択することを含む、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記変調ML構成を前記第2のワイヤレス通信デバイスに示すことをさらに含む、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のワイヤレス通信デバイスは、基地局であり、前記第2のワイヤレス通信デバイスは、ユーザ機器(UE)であり、前記変調ML構成を選択することは、
前記変調DNNとして、前記符号化モジュールから受信される前記符号化ビットを前記入力として使用して変調ダウンリンク信号を生成するBS側変調DNNを形成するための基地局側(BS側)変調ML構成を選択することをさらに含み、
前記変調DNNを形成することは、前記BS側変調DNNを形成することをさらに含む、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記BS側変調ML構成を前記UEに示すことをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記BS側変調ML構成を前記UEに示すことは、
ダウンリンク制御情報(DCI)内のフィールドを使用して前記BS側変調ML構成を示すこと、または
前記BS側変調ML構成にマッピングされる基準信号を伝送することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記UEからハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックを受信することと、
前記HARQフィードバックを使用して前記BS側変調DNNを訓練することと、をさらに含む、請求項7~請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
変調アップリンク信号を生成するためのUE側変調DNNを形成するユーザ機器側(UE側)変調ML構成を選択することと、
前記UE側変調ML構成を前記UEに示すことと、をさらに含む、請求項7~請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記UE側変調ML構成を前記UEに示すことは、ダウンリンク制御情報(DCI)を使用して前記UE側変調ML構成を前記UEに示すことをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記BS側変調ML構成は、第1のBS側ML構成であり、前記方法は、
前記UEから、ユーザ機器選択の(UE選択の)UE側復調ML構成の指示を受信することと、
前記UE選択のUE側復調ML構成に対して補完的である第2のBS側変調ML構成を使用して前記BS側変調DNNを更新することと、をさらに含む、請求項7~請求項12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記UE選択のUE側復調ML構成の前記指示を受信することは、前記UE選択のUE側復調ML構成の前記指示をチャネル状態情報(CSI)内で受信することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記UEは、第1のUEであり、前記方法は、
前記第1のUEから共通ML構成に対する第1のUE側ML構成更新を受信することを含み、前記共通ML構成は、復調ML構成または変調ML構成であり、
前記方法は、第2のUEから前記共通ML構成に対する第2のUE側ML構成更新を受信することと、
連合学習技術、前記第1のUE側ML構成更新、および前記第2のUE側ML構成更新を使用して、更新した共通ML構成を選択することと、
前記更新した共通ML構成を使用してそれぞれのUE側DNNを更新するように前記第1のUEおよび前記第2のUEに指示することと、をさらに含む、請求項7~請求項14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールは、符号化モジュールであり、前記ワイヤレス通信を伝送することは、
入力として、前記符号化モジュールから前記符号化ビットを受信することと、
前記ハイブリッド送信機処理チェーン内のUE側変調DNNを使用して、および前記符号化ビットに基づいて、変調アップリンク信号を生成することと、をさらに含む、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記変調ML構成を選択することは
基地局からUE側変調ML構成の指示を受信することと、
前記指示を使用して前記変調ML構成を選択することと、をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記指示を受信することは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のためのダウンリンク制御情報(DCI)のフィールド内に前記指示を受信することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記UE側変調ML構成を選択することは、変調ML構成の既定のセットから前記UE側変調ML構成を選択することをさらに含む、請求項15~請求項18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
装置であって、
ワイヤレス送受信機と、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行に応答して、任意の先行する請求項に記載の方法を実施するように前記装置に指示する命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体と、を備える、装置。
【請求項21】
プロセッサによる実行に応答して、請求項1~請求項19のいずれか1項に記載の方法を実施するように装置に指示する命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
ワイヤレス通信システムの進化は、多くの場合、データスループットに対する需要に起因する。1つの例として、データスループットに対する需要は、ますます多くのデバイスがワイヤレス通信システムへのアクセスを得るにつれて増加する。別の例として、進化するデバイスは、データインテンシブなストリーミングビデオアプリケーション、データインテンシブなソーシャルメディアアプリケーション、データインテンシブなオーディオサービスなど、従来のアプリケーションよりも多くのデータスループットを利用するデータインテンシブなアプリケーションを実行する。このような需要の増加は、時として、ワイヤレス通信システムの利用可能なデータスループットを上回り得る。故に、データ使用量の増加に対応するために、進化するワイヤレス通信システムは、レガシワイヤレス通信システムと比較してより多くのデータスループット提供するためにますます複雑なアーキテクチャを利用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
データ容量を増加させるため、第5世代(5G)規格および技術は、6ギガヘルツを超える(GHz)周波数帯など、より高い周波数範囲を使用してデータを伝送する。しかしながら、これらのより高い周波数範囲を使用して情報を伝送および復元することは、難題をもたらす。より高い周波信号は、より低い周波無線信号と比べて、マルチパスフェージング、散乱、大気吸収、回折、干渉などの影響をより受けやすい。これらの信号ひずみは、多くの場合、受信機において情報を復元するときにエラーにつながる。デバイスが場所を移動するとチャネル状態が変化することから、ユーザモビリティもまた、これらのより高い周波数範囲を使用して情報がどれくらい良好に伝送および/または復元され得るかに影響を及ぼす。これらのより高い周波数を伝送、受信、ルーティング、および/または別途使用することができるハードウェアは、複雑かつ高価であり得、このことが、ワイヤレスネットワークデバイスにおける処理費用を増加させる。近年の技術的進歩に伴って、ワイヤレス通信の性能(例えば、データスループット、信頼性)を改善するために新規の手法が利用可能であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
本文書は、ディープニューラルネットワーク(DNN)および静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのための技術および装置を説明する。態様において、第1のワイヤレス通信デバイスは、ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレスデバイスと通信する。第1のワイヤレス通信デバイスは、入力として符号化ビットを使用して変調信号を生成する変調ディープニューラルネットワーク(DNN)を形成する機械学習構成(ML構成)を選択する。第1のワイヤレス通信デバイスは、変調ML構成に基づいて、変調DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッド送信機処理チェーンの一部として変調DNNを形成する。ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して、第1のワイヤレス通信デバイスは、ワイヤレス通信信号を第2のワイヤレス通信デバイスに伝送する。
【0004】
態様において、第1のワイヤレス通信デバイスは、ハイブリッド受信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレス通信デバイスと通信する。第1のワイヤレス通信デバイスは、入力として変調信号を使用して出力として符号化ビットを生成する復調ディープニューラルネットワーク(DNN)を形成する復調機械学習(ML)構成を選択する。第1のワイヤレス通信デバイスは、復調ML構成を使用して、少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールおよび復調DNNを含むハイブリッド受信機処理チェーンの一部として復調DNNを形成する。ハイブリッド受信機処理チェーンを使用して、第1のワイヤレス通信デバイスは、第2のワイヤレス通信デバイスから受信されるワイヤレス信号を処理する。
【0005】
態様において、基地局は、少なくとも1つのDNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを使用して、ユーザ機器(UE)と通信する。基地局は、入力として符号化ビットを使用して変調ダウンリンク信号を生成するか、または入力として変調アップリンク信号を使用して符号化ビットを生成する基地局側DNN(例えば、基地局側変調DNN)を形成する機械学習構成(ML構成)を選択する。基地局は、ML構成をUEに示し、示されたML構成に基づいて、基地局側DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの一部として基地局側DNNを形成する。基地局は、ハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを使用してワイヤレス通信を処理する。
【0006】
態様において、UEは、DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むワイヤレス通信処理チェーンを使用して、ワイヤレスネットワーク内の基地局と通信する。UEは、基地局と関連付けられたワイヤレス通信を処理するDNNを形成するML構成の指示を受信する。UEは、次いで、(i)入力として変調ダウンリンク信号を使用して出力として符号化ビットを生成するか、または(ii)入力として符号化ビットを使用して変調アップリンク信号を生成するUE側DNNを形成するUE側ML構成を選択する。UEは、次いで、UE側ML構成を使用して、少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールおよびUE側DNNを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの一部としてUE側DNNを形成し、ハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを使用して、基地局と関連付けられたワイヤレス通信を処理する。
【0007】
DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの1つまたは複数の実装形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に明記される。他の特徴および利点は、説明および図面から、ならびにクレームから明らかになるものとする。この概要は、詳細な説明および図面にさらに説明される主題を紹介するために提供される。したがって、この概要は、必須の特徴を説明すると見なされるべきではなく、また特許請求された主題の範囲を限定するために使用されるべきではない。
【0008】
ディープニューラルネットワーク(DNN)および静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの1つまたは複数の態様の詳細は、以下に説明される。説明および図面内での異なる事例における同じ参照番号の使用は、同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの様々な態様が実装され得る、例となる環境を例証する図である。
【
図2】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの様々な態様を実装し得るデバイスの例となるデバイスダイアグラムである。
【
図3】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの態様による、複数のニューラルネットワーク形成構成を生成する例を例証する図である。
【
図4】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの様々な態様による、ワイヤレス通信のためのダウンリンク処理チェーンを比較する、例となる実施形態を例証する図である。
【
図5】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを実装する様々なネットワークエンティティの間の例となるトランザクションダイアグラムである。
【
図6】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを実装する様々なネットワークエンティティの間の例となるトランザクションダイアグラムである。
【
図7】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを実装する様々なネットワークエンティティの間の例となるトランザクションダイアグラムである。
【
図8】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのための第1の例となる方法を例証する図である。
【
図9】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのための第2の例となる方法を例証する図である。
【
図10】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのための第3の例となる方法を例証する図である。
【
図11】DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのための第4の例となる方法を例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
データ使用量の増加に対応するために、進化するワイヤレス通信システム(例えば、第5世代(5G)システム、第6世代(6G)システム)は、レガシワイヤレス通信システムと比べてより多くのデータスループットを提供するために、より高い周波数範囲、およびますます複雑なアーキテクチャを利用する。例証すると、より高い無線周波数は、より高い周波数範囲を使用して首尾よくデータをワイヤレスで交換するために、送信機および受信機処理チェーンに複雑性を追加し得る。例えば、受信機処理チェーン内のチャネル推定ブロックは、伝送環境が、その伝送環境を通じて伝搬する信号をどのように変形させるかを推定または予測する。チャネル等化器ブロックは、チャネル推定ブロックによって信号から識別されるひずみを反転させる。これらの複雑な機能は、多くの場合、6GHz範囲における、6GHz範囲周辺での、および/または6GHz範囲を上回る5G周波数など、より高い周波数範囲を処理するときにより複雑になる。例えば、伝送環境は、より低い周波数範囲と比べてより高い周波数範囲により多くのひずみを追加し、情報復元をより複雑にする。ユーザモビリティは、モバイルデバイスが場所を移動する際に伝送環境に動的な変化をもたらし、このことがまた、より高い周波数範囲を使用して情報を伝送および復元することの複雑性に寄与する。例えば、第1の場所へ向かって伝搬する信号にもたらされるひずみは、第2の場所へ向かって伝搬する信号にもたらされるひずみとは異なる。より高い周波数範囲を処理およびルーティングすることができるハードウェアは、増加した費用および複雑な物理的制約をデバイスに追加する。
【0011】
ディープニューラルネットワーク(DNN)は、ワイヤレス通信システム内で使用される複雑な機能性など、複雑な処理に対するソリューションを提供する。ワイヤレス通信処理チェーン動作(例えば、送信機および/または受信機処理チェーン動作)についてDNNを訓練することによって、DNNは、ワイヤレス通信信号のエンドツーエンド処理において使用される従来の処理ブロックのうちの一部またはすべてを置き換えること、個々のワイヤレス通信処理チェーンブロック(例えば、変調ブロック、復調ブロック)を置き換えることによってなど、様々なやり方で従来の複雑な機能性を置き換えることができる。様々な機械学習構成(例えば、係数、層接続、カーネルサイズ)を修正することなどによる、DNNの動的な再構成はまた、ユーザモビリティ、近隣セルからの干渉、バーストトラフィックなど、変化する動作状態に適合する能力を提供する。
【0012】
DNNを実装および/または訓練する複雑性は、DNNによって提供される機能性の複雑さおよび/または量、DNNへの入力パラメータの数、入力パラメータの変動および/または範囲、訓練データの変動量および/または範囲など、様々な因子に対して増加する。例えば、ワイヤレス通信信号処理チェーンに含まれる大半またはすべての機能性を提供する、第1のDNNは、ワイヤレス通信信号処理チェーンに含まれる機能性の副部分を提供する第2のDNNと比べてより複雑性を伴い得る。例として、第1のDNNは、第2のDNNと比べて、より大量の訓練データを処理し、より大量の入力データを処理し、より多くのシステム計算電力および/またはメモリを使用し、訓練および/またはリアルタイム計算のためにより長い持続時間を使用する、などである。
【0013】
機械学習アルゴリズム(例えば、DNN)は、モデルまたはアルゴリズムを動的に修正する一方、従来のアルゴリズムは、既定の規則を使用する。1つの例として、従来のエンコーダおよび/またはデコーダは、静的および/または固定アルゴリズムを使用してビットを符号化および/または復号する。これは、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアの任意の組み合わせを使用して実装される静的アルゴリズムを含み得る。例証すると、従来のエンコーダ(および/またはデコーダ)は、すべての動作条件下で使用される既定の論理および/または規則を明示的にプログラミングすることによって、静的符号化アルゴリズム(および/または静的復号アルゴリズム)を実装する。同様に、静的符号化アルゴリズムは、同じ入力を前提として同じ出力を生成する。既定の論理および/または規則は、フィーチャを構成する、および/または出力を変化させるためにアルゴリズムの特定のプログラム分岐を選択する入力パラメータ(例えば、符号化/復号率)を使用し得る。しかしながら、入力パラメータは、既定の論理および/または規則を修正しない、または変化させない。対照的に、機械学習アルゴリズム(例えば、DNN)は、訓練およびフィードバックを使用して、アルゴリズムの挙動および/または結果として生じる出力を動的に修正する。例えば、機械学習アルゴリズムは、訓練およびフィードバックを通じてデータ内のパターンを識別し、これらのパターンを新規(将来の)データ内で予測または識別するために機械学習アルゴリズムを修正する新規論理を生成する。
【0014】
DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの態様において、デバイスは、複雑性と適合性を両立させるためにDNNおよび静的アルゴリズムの組み合わせを使用してハイブリッドワイヤレス通信処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーンおよび/またはハイブリッド受信機処理チェーン)を実装する。ワイヤレス通信処理チェーンへの訓練したDNNの包含は、ユーザモビリティ、干渉、多入力多出力(MIMO)構成などに起因するワイヤレス通信における動的変化など、変化する入力データおよび動作環境への適合性を提供する。ワイヤレス通信チェーンへの静的アルゴリズムの包含は、DNNによって提供される機能性の量を低減することによって、訓練したDNNにおける複雑性の量を低減する。言い換えると、ワイヤレス通信処理チェーン内で静的アルゴリズムおよびDNNの組み合わせを使用することは、実装複雑性を低減し、変化するチャネル環境への適合性を提供する。例として、基地局および/またはUEは、(例えば、従来のエンコーダ/デコーダを使用することによる)設計および/または実装複雑性を低減するために、ワイヤレス通信処理チェーン内で静的ビット符号化および/または復号アルゴリズムを使用し、動的な動作環境(例えば、変化するチャネル状態、変化するネットワーク負荷、変化するUE位置、変化するUEデータ要件)への処理チェーンの適合性を増加させるために変調および/または復調DNN(例えば、変調および復調を実施するように訓練されるDNN)を使用する。代替的または追加的に、変調および/または復調DNNは、アンテナ選択、MIMOプリコーディング、MIMO空間多重化、MIMOダイバーシティコーディング処理、MIMO空間復元、MIMOダイバーシティ復元などの様々なMIMO動作を実施するように訓練される。この組み合わせは、DNNの使用を通じて提供される適合性を維持しながらDNNの複雑性を単純化するのを助ける。
【0015】
例となる環境
図1は、ワイヤレスリンク131および132として例証される1つまたは複数のワイヤレス通信リンク130(ワイヤレスリンク130)を通じて基地局120(基地局121および122として例証される)と通信し得るユーザ機器110(UE110)を含む、例となる環境100を例証する。簡略性のため、UE110は、スマートフォンとして実装されるが、モバイル通信デバイス、モデム、携帯電話、ゲーミングデバイス、ナビゲーションデバイス、メディアデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマート家電、車両ベースの通信システム、またはセンサもしくはアクチュエータなどのモノのインターネット(IoT)デバイスなど、任意の好適なコンピューティングまたは電子デバイスとして実装され得る。基地局120(例えば、Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network Node B、E-UTRAN Node B、evolved Node B、eNodeB、eNB、Next Generation Node B、gNode B、gNB、ng-eNB、または同様のもの)は、マクロセル、マイクロセル、スモールセル、ピコセル、分散型基地局、および同様のもの、またはそれらの任意の組み合わせもしくは将来の展開で実装され得る。
【0016】
基地局120は、任意の好適なタイプのワイヤレスリンクとして実装され得るワイヤレスリンク131および132を使用して、ユーザ機器110と通信する。ワイヤレスリンク131および132は、基地局120からユーザ機器110へ通信されるデータおよび制御情報のダウンリンク、ユーザ機器110から基地局120へ通信される他のデータおよび制御情報のアップリンク、または両方など、制御およびデータ通信を含む。ワイヤレスリンク130は、3rd Generation Partnership Project Long-Term Evolution(3GPP(登録商標) LTE)、Fifth Generation New Radio(5G NR)、および将来の展開など、任意の好適な通信プロトコルもしくは規格、または通信プロトコルもしくは規格の組み合わせを使用して実装される1つまたは複数のワイヤレスリンク(例えば、無線リンク)またはベアラを含み得る。様々な態様において、基地局120およびUE110は、3GPP LTE、5G NR、または6G通信規格(例えば、26GHz、28GHz、38GHz、39GHz、41GHz、57~64GHz、71GHz、81GHz、92GHz帯、100GHz~300GHz、130GHz~175GHz、または300GHz~3THz帯)のうちの1つまたは複数によって規定されるサブギガ帯、サブ6GHz帯(例えば、Frequency Range1)、および/または6GHzを超える周波数帯(例えば、Frequency Range2、ミリメートル波(mmWave)帯)での動作のために実装される。複数のワイヤレスリンク130が、UE110のためのより高いデータレートを提供するために、キャリアアグリゲーションまたは多接続性に集約され得る。複数の基地局120からの複数のワイヤレスリンク130は、UE110とのCoordinated Multipoint(CoMP)通信のために構成され得る。
【0017】
基地局120は、集合的に、無線アクセスネットワーク140(例えば、RAN、Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network、E-UTRAN、5G NR RAN、NR RAN)である。RAN140内の基地局121および122は、コアネットワーク150に接続される。基地局121および122は、それぞれ102および104において、5Gコアネットワークに接続するときは、制御プレーンシグナリングのためのNG2インターフェースを通じて、およびユーザプレーンデータ通信のためのNG3インターフェースを使用して、またはEvolved Packet Core(EPC)ネットワークに接続するときは、制御プレーンシグナリングのためのS1インターフェースおよびユーザプレーンデータ通信を使用して、コアネットワーク150に接続する。基地局121および122は、ユーザプレーンおよび制御プレーンデータを交換するために、106において、Xnインターフェースを通じてXn Application Protocol(XnAP)を使用して、またはX2インターフェースを通じてX2 Application Protocol(X2AP)を使用して通信し得る。ユーザ機器110は、コアネットワーク150を介して、インターネット160などのパブリックネットワークに接続して、遠隔サービス170と対話し得る。
【0018】
例となるデバイス
図2は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの様々な態様を実装し得る、UE110および基地局120のうちの1つの例となるデバイスダイアグラム200を例証する。UE110および基地局120は、明白性の目的のため、
図2では省略される追加の機能およびインターフェースを含み得る。
【0019】
UE110は、アンテナアレイ202、無線周波数フロントエンド204(RFフロントエンド204)、およびRAN140内の基地局120と通信するための1つまたは複数のワイヤレス送受信機206(例えば、LTE送受信機、5G NR送受信機、および/または6G送受信機)を含む。UE110のRFフロントエンド204は、様々なタイプのワイヤレス通信を促進するためにワイヤレス送受信機206をアンテナアレイ202に結合または接続し得る。UE110のアンテナアレイ202は、互いに類似した、または互いと異なる様式で構成される複数のアンテナのアレイを含み得る。アンテナアレイ202およびRFフロントエンド204は、L帯(1~2ギガヘルツ(GHz))、S帯(2~4GHz)、C帯(4~8GHz)、X帯(8~12GHz)、Ku帯(12~18GHz)、K帯(18~27GHz)、および/またはKa帯(27~40GHz)など、3GPP LTE通信規格、5G NR通信規格、6G通信規格、および/または様々な衛星周波数帯によって規定され、ワイヤレス送受信機206によって実装される、1つまたは複数の周波数帯へと調整され得る、および/または調整可能であり得る。いくつかの態様において、衛星周波数帯は、3GPP LTE規定、5G NR規定、および/または6G規定の周波数帯と重複する。追加的に、アンテナアレイ202、RFフロントエンド204、および/またはワイヤレス送受信機206は、基地局120との通信の伝送および受信のためのビームフォーミングをサポートするように構成され得る。限定ではなく例として、アンテナアレイ202およびRFフロントエンド204は、3GPP LTE、5G NR、6G、および/または衛星通信(例えば、衛星周波数帯)によって規定されるサブギガ(GHz)帯、サブ6GHz帯、および/または6GHzを超える周波数帯における動作のために実装され得る。
【0020】
UE110はまた、1つまたは複数のプロセッサ208およびコンピュータ可読記憶媒体210(CRM210)を含む。プロセッサ208は、例えば、シリコン、ポリシリコン、高k誘電体、銅など、様々な材料で構成されるシングルコアプロセッサまたはマルチプルコアプロセッサであり得る。本明細書に説明されるコンピュータ可読記憶媒体は、伝搬する信号を除外する。CRM210は、UE110のデバイスデータ212を記憶するために使用可能な、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、不揮発性RAM(NVRAM)、リードオンリメモリ(ROM)、またはフラッシュメモリなど、任意の好適なメモリまたはストレージデバイスを含み得る。デバイスデータ212は、ユーザデータ、センサデータ、制御データ、自動化データ、マルチメディアデータ、ビームフォーミングコードブック、アプリケーション、および/またはUE110のオペレーティングシステムを含み得、そのうちの一部は、ユーザプレーンデータ、制御プレーン情報、およびUE110とのユーザインタラクションを可能にするために、プロセッサ208によって実行可能である。
【0021】
態様において、CRM210は、限定ではなく例として、全結合ニューラルネットワークアーキテクチャ、畳み込みニューラルネットワークアーキテクチャ、リカレントニューラルネットワークアーキテクチャ、いくつかの結合隠れニューラルネットワーク層、入力層アーキテクチャ、出力層アーキテクチャ、ニューラルネットワークによって利用されるいくつかのノード、ニューラルネットワークによって利用される係数(例えば、重みおよびバイアス)、カーネルパラメータ、ニューラルネットワークによって利用されるいくつかのフィルタ、ニューラルネットワークによって利用されるストライド/プーリング構成、各ニューラルネットワーク層の活性化関数、ニューラルネットワーク層同士の相互接続、スキップすべきニューラルネットワーク層などを指定するパラメータなど、ニューラルネットワークを形成する様々なアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成を記憶するニューラルネットワークテーブル214を含む。したがって、ニューラルネットワークテーブル214は、ニューラルネットワーク形成構成(NN形成構成)を作成するために使用され得る、アーキテクチャおよび/またはパラメータ構成などのニューラルネットワーク形成構成要素(NN形成構成要素)の任意の組み合わせを含む。一般的に、NN形成構成は、DNNを規定および/または形成する1つまたは複数のNN形成構成要素の組み合わせを含む。いくつかの態様において、ニューラルネットワークテーブル214の単一の指標値が、単一のNN形成構成要素にマッピングする(例えば、1:1対応)。代替的に、または追加的に、ニューラルネットワークテーブル214の単一の指標値が、NN形成構成(例えば、NN形成構成要素の組み合わせ)にマッピングする。いくつかの実装形態において、ニューラルネットワークテーブルは、各NN形成構成要素および/またはNN形成構成の入力特徴を含み、この入力特徴は、さらに説明されるようなNN形成構成要素および/またはNN形成構成を生成するために使用される訓練データに関するプロパティを説明する。態様において、機械学習構成(ML構成)は、NN形成構成に対応する。
【0022】
CRM210はまた、ユーザ機器ニューラルネットワークマネージャ216(UEニューラルネットワークマネージャ216)を含み得る。代替的に、または追加的に、UEニューラルネットワークマネージャ216は、ユーザ機器110の他の構成要素と統合される、またはこれとは別個のハードウェア論理または回路として、全体的または部分的に、実装され得る。UEニューラルネットワークマネージャ216は、指標値としてなど、ニューラルネットワークテーブル214にアクセスし、変調DNNおよび/または復調DNNなど、NN形成構成によって指定されるNN形成構成要素を使用してDNNを形成する。これは、パラメータを更新することに関与するDNNに対する小さい変更、ならびに/または、DNNのノードおよび/もしくは層接続を再構成する大きい変更など、さらに説明されるようなDNNに対するアーキテクチャ変更および/またはパラメータ変更の任意の組み合わせでDNNを更新することを含む。実装形態において、UEニューラルネットワークマネージャは、(変調した)ダウンリンク信号のアナログ-デジタル変換器(ADC)サンプルを入力として受信し、ADCサンプルを処理して符号化ビットを復元するユーザ機器側復調ディープニューラルネットワーク(UE側復調DNN)を形成する第1のDNN、および入力として符号化ビットを受信し、変調したベースバンドアップリンク信号のデジタルサンプル、または符号化ビットを搬送する、変調した中間周波数(IF)信号のデジタルサンプルを生成する、UE側変調DNNを形成する第2のDNNなど、ワイヤレス通信を処理するために複数のDNNを形成する。いくつかの態様において、UEニューラルネットワークマネージャ216は、
図8を参照してさらに説明されるように、訓練モジュールによって生成されるものなど、更新した機械学習パラメータを、基地局120に転送して、連合学習のための情報に貢献する。
【0023】
CRM210は、ユーザ機器訓練モジュール218(UE訓練モジュール218)を含む。代替的に、または追加的に、UE訓練モジュール218は、ユーザ機器110の他の構成要素と統合される、またはこれとは別個のハードウェア論理または回路として、全体的または部分的に、実装され得る。UE訓練モジュール218は、既知の入力データを使用して、および/またはフィードバックを使用して、DNNに教示する、および/またはこれを訓練する。1つの例として、UE訓練モジュール218は、
図4および
図6を参照してさらに説明されるように、巡回冗長検査(CRC)を使用してUE側復調DNNを訓練する。例証のため、UE側復調DNNが、ダウンリンク信号のADCサンプルを入力として受信し、ADCサンプルを処理して符号化ビットを復元すると仮定する。UE訓練モジュール218は、CRC合格または不合格に基づいて様々なMLパラメータ(例えば、重み、バイアス)を調節することによってUE側復調DNNを訓練し得る。しかしながら、UE訓練モジュール218は、代替的または追加的に、UE側変調DNNを訓練し得る。UE訓練モジュール218は、オフラインで(例えば、DNNがワイヤレス通信を処理することに積極的に関与していない間)、および/またはオンラインで(例えば、DNNがワイヤレス通信を処理することに積極的に関与している間)DNNを訓練し得る。
【0024】
UE110はまた、1つまたは複数の静的アルゴリズムモジュール220を含む。静的アルゴリズムモジュール220は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせを使用して実装され得る。故に、静的アルゴリズムモジュール220は、CRM210に記憶され、プロセッサ208によって実行可能である、プロセッサ実行可能な命令を使用して実装され得る(
図2には示されない)。一般的に、静的アルゴリズムモジュールは、変化することのない既定の論理および/または規則を使用して様々なタイプの動作を実施する。態様において、静的アルゴリズムモジュール220は、符号化アルゴリズムおよび/または復号アルゴリズムなど、ワイヤレス通信処理チェーンと関連付けられた動作を実装する。
【0025】
図2に示される、基地局120のためのデバイスダイアグラムは、単一のネットワークノード(例えば、gNode B)を含む。基地局120の機能性は、複数のネットワークノードまたはデバイスに分散され得、本明細書に説明される機能を実施するのに好適な任意の方式で分散され得る。この分散型基地局機能性の命名は変化し、中央装置(CU:Central Unit)、分散型ユニット(DU:Distributed Unit)、ベースバンドユニット(BBU:Baseband Unit)、遠隔無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、無線ユニット(RU:Radio Unit)、および/または遠隔無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)などの用語を含む。基地局120は、アンテナアレイ252、無線周波数フロントエンド254(RFフロントエンド254)、UE110と通信するための1つまたは複数のワイヤレス送受信機256(例えば、1つもしくは複数のLTE送受信機、1つもしくは複数の5G NR送受信機、および/または1つもしくは複数の6G送受信機)を含む。基地局120のRFフロントエンド254は、様々なタイプのワイヤレス通信を促進するためにワイヤレス送受信機256をアンテナアレイ252に結合または接続し得る。基地局120のアンテナアレイ252は、互いに類似した、または互いと異なる様式で構成される複数のアンテナのアレイを含み得る。アンテナアレイ252およびRFフロントエンド254は、3GPP LTE、5G NR、6G通信規格、および/または様々な衛星周波数帯によって規定され、ワイヤレス送受信機256によって実装される、1つまたは複数の周波数帯へと調整され得、および/または調節可能であり得る。追加的に、アンテナアレイ252、RFフロントエンド254、およびワイヤレス送受信機256は、UE110との通信の伝送および受信のためのビームフォーミング(例えば、大規模の多入力多出力(Massive-MIMO))をサポートするように構成され得る。
【0026】
基地局120はまた、プロセッサ258およびコンピュータ可読記憶媒体260(CRM260)を含む。プロセッサ258は、例えば、シリコン、ポリシリコン、高k誘電体、銅など、様々な材料で構成されるシングルコアプロセッサまたはマルチプルコアプロセッサであり得る。CRM260は、基地局120のデバイスデータ262を記憶するために使用可能な、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、不揮発性RAM(NVRAM)、リードオンリメモリ(ROM)、またはフラッシュメモリなど、任意の好適なメモリまたはストレージデバイスを含み得る。デバイスデータ262は、UE110との通信を可能にするためにプロセッサ258によって実行可能である、ネットワークスケジューリングデータ、無線リソース管理データ、ビームフォーミングコードブック、アプリケーション、および/または基地局120のオペレーティングシステムを含み得る。
【0027】
CRM260は、複数の異なるNN形成構成要素および/またはNN形成構成(例えば、ML構成)を記憶するニューラルネットワークテーブル264を含み、NN形成構成要素および/またはNN形成構成が、
図5を参照してさらに説明されるようにDNNのための様々なアーキテクチャおよび/またはパラメータを規定する。いくつかの実装形態において、ニューラルネットワークテーブルは、各NN形成構成要素および/またはNN形成構成の入力特徴を含み、この入力特徴は、NN形成構成要素および/またはNN形成構成を生成するために使用される訓練データに関するプロパティを説明する。例えば、入力特徴は、限定ではなく例として、推定UE位置、多入力多出力(MIMO)アンテナ構成、電力情報、信号対干渉プラス雑音比(SINR)情報、チャネル品質インジケータ(CQI)情報、チャネル状態情報(CSI)、ドプラフィードバック、周波数帯、ブロック誤り率(BLER:BLock Error Rate)、サービス品質(QoS:Quality of Service)、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)情報(例えば、第1の伝送誤り率、第2の伝送誤り率、最大再伝送)、レイテンシ、無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)、自動再送要求(ARQ:Automatic Repeat reQuest)メトリック、受信信号強度(RSS:received signal strength)、アップリンクSINR、タイミング管理、エラーメトリック、UE能力、BS能力、電力モード、インターネットプロトコル(IP)層スループット、エンドツーエンドレイテンシ、エンドツーエンドパケットロス率などを含む。したがって、入力特徴は、時として、層1、層2、および/または層3メトリックを含む。いくつかの実装形態において、ニューラルネットワークテーブル264の単一の指標値が、単一のNN形成構成要素にマッピングする(例えば、1:1対応)。代替的に、または追加的に、ニューラルネットワークテーブル264の単一の指標値が、NN形成構成(例えば、NN形成構成要素の組み合わせ)にマッピングする。
【0028】
実装形態において、1つのニューラルネットワークテーブルに記憶されるNN形成構成要素および/または入力特徴が、第2のニューラルネットワークテーブルにおいて複製されるように、基地局120は、ニューラルネットワークテーブル264をニューラルネットワークテーブル214と同期させる。代替的に、または追加的に、1つのニューラルネットワークテーブルに記憶されるNN形成構成要素および/または入力特徴が、第2のニューラルネットワークテーブルにおいて補完的な機能性を表すように、基地局120は、ニューラルネットワークテーブル264をニューラルネットワークテーブル214と同期させる。例証すると、ニューラルネットワークテーブル264内の基地局側変調DNN(BS側変調DNN)を形成するNN形成構成要素にマッピングする指標値はまた、ニューラルネットワークテーブル214内の(補完的な)ユーザ機器側復調DNN(UE側復調DNN)を形成するNN形成構成要素にマッピングする。
【0029】
CRM260はまた、基地局ニューラルネットワークマネージャ266(BSニューラルネットワークマネージャ266)を含む。代替的に、または追加的に、BSニューラルネットワークマネージャ266は、基地局120の他の構成要素と統合される、またはこれとは別個のハードウェア論理または回路として、全体的または部分的に、実装され得る。少なくともいくつかの態様において、BSニューラルネットワークマネージャ266は、ダウンリンク通信を処理するためのBS側変調DNN、アップリンク通信を処理するための基地局側復調ディープニューラルネットワーク(BS側復調DNN)、ダウンリンク通信を処理するためのユーザ機器側復調ディープニューラルネットワーク(UE側復調DNN)、および/またはアップリンク通信を処理するためのユーザ機器側変調DNN(UE側変調DNN)を形成するためにNN形成構成要素の組み合わせを選択することなどによって、ワイヤレス通信を処理するためのディープニューラルネットワークを構成するために基地局120および/またはUE110によって利用されるNN形成構成を選択する。いくつかの実装形態において、BSニューラルネットワークマネージャ266は、UE110からのフィードバック(例えば、UE選択のNN形成構成および/またはUE選択のDNN構成)を受信し、フィードバックに基づいてNN形成構成を選択する。代替的または追加的に、BSニューラルネットワークマネージャ266は、フィードバックを使用してBS側DNNを訓練する。いくつかの態様において、BSニューラルネットワークマネージャ266は、
図8を参照して説明されるように、連合学習技術を使用して、複数のUEのための共通NN形成構成および/または共通ML構成を識別する。
【0030】
CRM260は、基地局訓練モジュール268(BS訓練モジュール268)を含む。代替的に、または追加的に、BS訓練モジュール268は、基地局120の他の構成要素と統合される、またはこれとは別個のハードウェア論理または回路として、全体的または部分的に、実装され得る。態様において、BS訓練モジュール268は、既知の入力データを使用して、および/またはフィードバックを使用して、DNNに教示する、および/またはこれを訓練する。1つの例として、BS訓練モジュール268は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)情報および/またはUE110からのフィードバックを使用してBS側変調DNNを訓練する。例証のため、BS側変調DNNが、ダウンリンク信号の符号化ビットを入力として受信し、変調ベースバンドダウンリンク信号に対応するデジタル信号サンプルを生成すると仮定する。しかしながら、他の態様において、BS側変調DNNは、デジタル変調IFダウンリンク信号を生成する。BS訓練モジュール268は、HARQ情報フィードバックに基づいて様々なMLパラメータ(例えば、重み、バイアス)を調節することによってBS側変調DNNを訓練し得る。しかしながら、BS訓練モジュール268は、代替的または追加的に、アップリンク信号を処理するためのBS側復調DNNを訓練し得る。BS訓練モジュール268は、オフラインで(例えば、DNNがワイヤレス通信を処理することに積極的に関与していない間)、および/またはオンラインで(例えば、DNNがワイヤレス通信を処理することに積極的に関与している間)DNNを訓練し得る。
【0031】
態様において、BS訓練モジュール268は、
図3を参照してさらに説明されるように、学習したパラメータ構成をDNNから抽出する。BS訓練モジュール268は、次いで、抽出した学習したパラメータ構成を使用して、ニューラルネットワークテーブル264を作成および/または更新し得る。抽出したパラメータ構成は、ノード接続、係数、活性層、重み、バイアス、プーリングなど、ニューラルネットワークの挙動を規定する情報の任意の組み合わせを含む。
【0032】
CRM260はまた、基地局マネージャ270を含む。代替的に、または追加的に、基地局マネージャ270は、基地局120の他の構成要素と統合される、またはこれとは別個のハードウェア論理または回路として、全体的または部分的に、実装され得る。少なくともいくつかの態様において、基地局マネージャ270は、UE110との通信のためのワイヤレス送受信機256を構成する。
【0033】
基地局120はまた、1つまたは複数の静的アルゴリズムモジュール272を含む。静的アルゴリズムモジュール220は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせを使用して実装され得る。故に、静的アルゴリズムモジュール272は、CRM260に記憶され、プロセッサ258によって実行可能である、プロセッサ実行可能な命令を使用して実装され得る(
図2には示されない)。一般的に、静的アルゴリズムモジュールは、変化することのない既定の論理および/または規則を使用して様々なタイプの動作を実施する。態様において、静的アルゴリズムモジュール272は、符号化アルゴリズムおよび/または復号アルゴリズムなど、ワイヤレス通信処理チェーンと関連付けられた動作を実装する。
【0034】
基地局120はまた、基地局マネージャ270が、ユーザプレーンデータ、制御プレーン情報、および/または他のデータ/情報をコアネットワーク関数および/またはエンティティと交換するように構成する、コアネットワークインターフェース274を含む。1つの例として、基地局120は、コアネットワークインターフェース274を使用して、
図1のコアネットワーク150と通信する。
【0035】
ディープニューラルネットワークの訓練および構成
一般的に、DNNは、3つ以上の層へと整理される接続ノードのグループに対応し、DNNは、訓練およびフィードバックを使用してDNNアルゴリズムの挙動および/または結果として生じる出力を動的に修正する。例えば、DNNは、訓練およびフィードバックを通じてデータ内のパターンを識別し、これらのパターンを新規(将来の)データ内で予測または識別するために機械学習アルゴリズム(DNNとして実装される)を修正する新規論理を生成する。層間の接続ノードは、第1の層内のノードの第1のサブセットが第2の層内のノードの第2のサブセットと接続される、部分的に接続された構成、または、第1の層内の各ノードが第2の層内の各ノードに接続される、完全に接続された構成など、様々なやり方で構成可能である。ノードは、単一線形回帰、多重線形回帰、ロジスティック回帰、ステップワイズ回帰、二値分類、多クラス分類、多変量適応的回帰スプライン、LOESS(Locally Estimated Scatterplot Smoothing)など、適応学習に基づいて出力情報を生成するために様々なアルゴリズムおよび/または分析を使用し得る。時として、アルゴリズムは、適応学習に基づいて変化する重みおよび/または係数を含む。故に、重みおよび/または係数は、DNNによって学習される情報を反映する。
【0036】
DNNはまた、対応するニューラルネットワーク内のどのノードが接続されるか、どのようにデータがニューラルネットワーク内で前進および/または保持されるか、どんな重みおよび係数が入力データを処理するために使用されるか、どのようにデータが処理されるかなどを決定する様々なアーキテクチャを採用し得る。これらの様々な因子は、集合的に、NN形成構成(機械学習(ML)構成とも称される)を説明する。例証すると、長・短期メモリ(LSTM)ニューラルネットワークなどのリカレントニューラルネットワーク(RNN)は、入力データシーケンスの以前の部分からの情報を保持するために、ノード接続間にサイクルを形成する。リカレントニューラルネットワークは、次いで、入力データシーケンスの後続の部分のために、保持した情報を使用する。別の例として、フィードフォワードニューラルネットワークが、情報を保持するためにサイクルを形成することなしに、フォワード接続に情報をわたす。ノード接続の文脈で説明されるが、NN形成構成は、ニューラルネットワークがどのように入力データを処理するかに影響を及ぼす様々なパラメータ構成を含み得るということを理解されたい。
【0037】
DNNを形成するために使用されるNN形成構成は、様々なアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成によって特徴付けられ得る。例証のため、DNNが畳み込みニューラルネットワークを実装する例を検討する。一般的に、畳み込みニューラルネットワークは、層が入力データをフィルタリングするために畳み込み動作を使用してデータを処理するDNNのタイプに対応する。したがって、畳み込みNN形成構成は、限定ではなく例として、プーリングパラメータ(例えば、入力データの次元を低減するためにプーリング層を指定する)、カーネルパラメータ(例えば、入力データを処理することに使用するためのフィルタサイズおよび/またはカーネルタイプ)、重み(例えば、入力データを分類するために使用されるバイアス)、および/または層パラメータ(例えば、層接続および/または層タイプ)で特徴付けられ得る。プーリングパラメータ、カーネルパラメータ、重みパラメータ、および層パラメータの文脈で説明されるが、他のパラメータ構成がDNNを形成するために使用され得る。したがって、NN形成構成(例えば、ML構成)は、DNNが出力データを生成するためにどのように入力データを処理するかに影響を及ぼす、DNNに適用され得る任意の他のタイプのパラメータを含み得る。
【0038】
図3は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンによる、複数のNN形成構成を生成する態様を説明する例300を例証する。時として、例300の様々な態様は、
図2のUEニューラルネットワークマネージャ216、UE訓練モジュール218、BSニューラルネットワークマネージャ266、および/またはBS訓練モジュール268の任意の組み合わせによって実装される。
【0039】
図3の上部分は、変調DNNおよび/または復調DNNなど、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを実装するために使用され得る任意の好適なDNNを表すDNN302を含む。態様において、ニューラルネットワークマネージャは、ワイヤレス通信処理チェーンの部分を実施するDNNのための異なるNN形成構成および/またはML構成を生成する。代替的に、または追加的に、ニューラルネットワークマネージャは、異なる伝送環境、伝送チャネル状態、および/またはMIMO構成に基づいて、NN形成構成および/またはML構成を生成する。訓練データ304は、ダウンリンク通信、アップリンク通信、MIMOおよび/もしくは動作構成、ならびに/または伝送環境の任意の組み合わせのためのデジタル変調ベースバンド信号に対応するデータなど、DNN302への例となる入力を表す。他の態様において、訓練データ304は、
図4および
図5を参照して説明されるような符号化ビットを表す。いくつかの実装形態において、訓練モジュールは、訓練データを数学的に生成するか、または訓練データを記憶するファイルにアクセスする。そうでないときは、訓練モジュールは、現実世界通信データを獲得する。故に、訓練モジュールは、数学的に生成されたデータ、静的データ、および/または現実世界データを使用して、DNN302を訓練し得る。いくつかの実装形態は、動作構成、伝送チャネルメトリック、MIMO構成、UE能力、UE位置、変調スキーム、コーディングスキームなど、訓練データの様々な品質を説明する入力特徴306を生成する。
【0040】
DNN302は、訓練データを分析し、ここでは二値データとして表される出力308を生成する。しかしながら、訓練データが符号化ビットに対応するときなど、他の態様において、出力308は、デジタル変調バースバンドまたはIF信号に対応する。いくつかの実装形態は、機械学習モジュールの正確性を改善するために訓練データの同じセットおよび/または同じ入力特徴を有する追加の訓練データを使用して、DNN302を繰り返し訓練する。訓練中、機械学習モジュールは、ノード接続、係数、カーネルサイズなど、機械学習モジュールに含まれるニューラルネットワークのアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成の一部またはすべてを修正する。訓練のいくつかの態様は、復調DNNを訓練するための軟復号入力など、補足的な入力(
図3には示されない)を含む。
【0041】
態様において、訓練モジュールが、正確性が所望のしきい値を満たすか、またはこれを超えること、訓練プロセスが反復回数を満たすか、またはこれを超えることなどを識別するときなど、訓練モジュールは、DNN302のアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成310(例えば、プーリングパラメータ、カーネルパラメータ、層パラメータ、重み)を抽出する。DNN302からの抽出したアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成は、NN形成構成、NN形成構成要素、ML構成、および/またはML構成に対する更新に対応する。アーキテクチャおよび/またはパラメータ構成は、固定アーキテクチャおよび/もしくはパラメータ構成、ならびに/または可変アーキテクチャおよび/もしくはパラメータ構成の任意の組み合わせを含み得る。
【0042】
図3の下部は、
図2のニューラルネットワークテーブル214および/またはニューラルネットワークテーブル264など、NN形成構成要素の集まりを表すニューラルネットワークテーブル312を含む。ニューラルネットワークテーブル312は、アーキテクチャ構成、パラメータ構成、および入力特徴の様々な組み合わせを記憶するが、代替の実装形態は、入力特徴をテーブルから省略する。様々な実装形態は、DNNが追加の情報を学習する際、NN形成構成要素および/または入力特徴を更新および/または維持する。例えば、指標314、ニューラルネットワークマネージャ、および/または訓練モジュールは、訓練データ304を分析する間にDNN302によって生成されるアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成310を含むためにニューラルネットワークテーブル312を更新する。後の時間点において、ニューラルネットワークマネージャ(例えば、UEニューラルネットワークマネージャ216、BSニューラルネットワークマネージャ266)は、入力特徴を現在の動作環境および/または構成に一致させることによって、例えば、入力特徴を現在のチャネル状態および/またはMIMO構成(例えば、アンテナ選択)に一致させることによって、ニューラルネットワークテーブル312から1つまたは複数のNN形成構成を選択する。態様において、基地局120は、さらに説明されるように、DNNを形成する(例えば、生成する、インスタンス生成する、またはロードする)ためにどのNN形成構成を使用すべきかを示すために、指標314をUE110に通信する(またはその逆)。
【0043】
DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーン
DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの態様において、デバイスは、複雑性と適合性を両立させるためにDNNおよび静的アルゴリズムの組み合わせを使用して、ワイヤレス通信処理チェーン(例えば、送信機処理チェーンおよび/または受信機処理チェーン)を実装する。各処理チェーンは、例えば、変調および/または復調動作を実施する静的アルゴリズムおよび少なくとも1つのDNNを使用する符号化モジュールおよび/または復号モジュールを含む。DNNの包含は、変調スキーム変化、チャネル状態変化、MIMO構成変化など、動作環境における変化に応答して、伝送がどのように生成されるかを修正するための柔軟性を提供する。例証すると、いくつかの態様は、現在の伝送チャネルにおける問題を軽減するプロパティ(例えば、周波数、変調スキーム、ビーム方向、MIMOアンテナ選択)を有する伝送を生成するために、DNNを動的に修正する。例えば、静的符号化モジュールおよび/または静的復号モジュールを通じた、静的アルゴリズムの包含は、DNNの複雑性を簡略化し(例えば、処理時間を低減し、訓練時間を低減する)、複雑性と効率を両立させる。
【0044】
図4は、ワイヤレス通信処理チェーンを比較する第1の例となる環境400および第2の例となる環境402を例証し、処理チェーンは、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの様々な態様によると、1つまたは複数のDNNを、時として静的アルゴリズムと組み合わせて、含む。環境400および環境402は各々、ダウンリンク(DL)ワイヤレス通信を処理するため(例えば、基地局120におけるDL送信機処理チェーン、UE110におけるDL受信機処理チェーン)、またはアップリンク(UL)ワイヤレス通信を処理するため(例えば、UE110におけるUL送信機処理チェーン、基地局120におけるUL受信機処理チェーン)に使用され得る、例となる送信機処理チェーンおよび例となる受信機処理チェーンを含む。
【0045】
環境400において、基地局120のBSニューラルネットワークマネージャ266(
図4には示されない)は、基地局ダウンリンク処理チェーン406(BSダウンリンク処理チェーン406)に含まれる1つまたは複数のディープニューラルネットワーク404(DNN404)を管理する。態様において、BSニューラルネットワークマネージャ266は、UE110に向けられるダウンリンクワイヤレス通信のための送信機処理チェーン動作を実施するようにDNN404を構成する。例証すると、BSニューラルネットワークマネージャ266は、1つもしくは複数のデフォルトML構成または1つもしくは複数の特定のML構成を(例えば、さらに説明されるように現在のダウンリンクチャネル状態に基づいて)選択し、ML構成を使用してDNN404を形成する。態様において、DNN404は、二値データを入力として受信すること、二値データを符号化すること、符号化したデータを使用してデジタル変調ベースバンドもしくはIF信号を生成すること、MIMO伝送動作を実施すること(例えば、アンテナ選択、MIMOプリコーディング、MIMO空間多重化、MIMOダイバーシティコーディング処理)、および/またはダウンリンク伝送408のためのアンテナアレイ252をフィードするデジタル-アナログ変換器(DAC)をフィードするアップコンバートされた信号(例えば、デジタル表現)を生成することなど、(ワイヤレス通信)送信機処理チェーンの一部またはすべての機能性を実施する。例証すると、DNN404は、畳み込み符号化、シリアル-パラレル変換、サイクリックプレフィクス挿入、チャネルコーディング、時間/周波数インターリービング、直交周波数分割多重(OFDM)、MIMO伝送動作などの任意の組み合わせを実施し得る。
【0046】
UE110のUEニューラルネットワークマネージャ216(
図4には示されない)は、ユーザ機器ダウンリンク処理チェーン412(UEダウンリンク処理チェーン412)に含まれる1つまたは複数のディープニューラルネットワーク410(DNN410)を管理する。態様において、UEニューラルネットワークマネージャ216は、基地局120から受信されるダウンリンクワイヤレス通信信号を処理するようにDNN410を構成する。例証すると、UEニューラルネットワークマネージャ216は、基地局120によって示されるML構成を使用して、および/またはUEニューラルネットワークマネージャ216によって選択されるNN形成構成を使用して、DNN410を形成する。態様において、DNN410は、BS DL処理チェーンが1つまたは複数のDNNを含むか、静的アルゴリズムモジュールを含むか、または両方を含むかにかかわらず、BS DL処理チェーンによって実施される処理(例えば、ダウンコンバートステージ、復調ステージ、復号ステージ)に対して補完的である処理など、(ワイヤレス通信)受信機処理チェーンの一部またはすべての機能性を実施する。例証すると、DNN410は、受信(RX)信号に埋め込まれたデータを復調/抽出すること、制御情報を復元すること、二値データを復元すること、送信機ブロックにおいて適用される順方向誤り訂正に基づいてデータエラーを修正すること、フレームおよび/またはスロットからペイロードデータを抽出することなどの任意の組み合わせを実施し得る。
【0047】
同様に、UE110は、UEニューラルネットワークマネージャ216によって構成および/または形成される1つまたは複数のディープニューラルネットワーク416(DNN416)を使用してアップリンク通信を処理する第1のユーザ機器アップリンク処理チェーン414(UEアップリンク処理チェーン414)を含む。例証すると、およびDNN404を参照して以前に説明されるように、DNN416は、基地局120に向けられるアップリンク伝送418を生成するための(アップリンク)送信機チェーン処理動作の任意の組み合わせを実施する。
【0048】
基地局120は、BSニューラルネットワークマネージャ266によって管理される1つまたは複数のディープニューラルネットワーク422(DNN422)を使用して、(受信した)アップリンク通信を処理する第1の基地局アップリンク処理チェーン420(BSアップリンク処理チェーン420)を含む。DNN422は、UE UL処理チェーンが、1つまたは複数のDNNを含むか、静的アルゴリズムモジュールを含むか、または両方を含むかにかかわらず、UE UL処理チェーンによって実施される補完的な処理(例えば、DNN410を参照して説明されるような受信機チェーン処理動作)を実施する。
【0049】
対照的に、環境402は、アップリンクおよび/またはダウンリンクワイヤレス通信を処理するために静的アルゴリズムモジュールおよびDNNの組み合わせを使用する、例となるハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを例証する。例えば、環境402は、静的アルゴリズムモジュールおよびDNNの組み合わせを使用するハイブリッド送信機処理チェーン424を含む。例えば、基地局120は、BS DL DNN処理チェーン406もしくは従来の静的アルゴリズムBS側DL処理チェーンの代わりに、ハイブリッド送信機処理チェーン424を使用し、ならびに/または、UE110は、UE UL DNN処理チェーン412もしくは従来の静的アルゴリズムUE側アップリンク処理チェーンの代わりに、ハイブリッド送信機処理チェーン424を使用する。環境402はまた、ワイヤレス通信受信機処理チェーン内で静的アルゴリズムモジュールおよびDNNの組み合わせを使用するハイブリッド受信機処理チェーン426を含む。例証すると、UE110は、UE DL DNN処理チェーン412もしくは従来の静的アルゴリズムUE側ダウンリンク処理チェーンの代わりに、ハイブリッド受信機処理チェーン426を使用し、ならびに/または、基地局120は、BS UL DNN処理チェーン420もしくは従来の静的アルゴリズムBS側UL処理チェーンの代わりに、ハイブリッド受信機処理チェーン426を使用する。
【0050】
ハイブリッド送信機処理チェーン424は、ソースビット430を受信し(例えば、
図4には示されない、プロトコルスタックから)、低密度パリティ検査(LPDC)符号化アルゴリズム、ポーラ符号化アルゴリズム、ターボ符号化アルゴリズム、および/またはビタビ符号化アルゴリズムなどの1つまたは複数の静的符号化アルゴリズムを使用して符号化ビットを生成する、静的アルゴリズムを使用して実装される符号化モジュール428を含む。ハイブリッド送信機処理チェーン424は、符号化モジュール428を実装するためにハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせを利用する。態様において、符号化モジュール428は、ソースビット430をどのように符号化するかを符号化モジュールに指示する入力パラメータ(例えば、チャネルコーディングスキームパラメータ、レートマッチングパラメータ)を受信する。符号化モジュール428内で静的アルゴリズムを使用することによって、ハイブリッド送信機処理チェーン424は、より良好な性能のために最適化される(例えば、処理速度のために最適化される、物理および/またはメモリサイズのために最適化される)符号化モジュールを使用することができる。
【0051】
ハイブリッド送信機処理チェーン424はまた、符号化モジュール428から受信される符号化ビットを変調する1つまたは複数の変調DNN434を含む変調モジュール432を含む。例証すると、DNN434は、BS側変調DNNとも称される、ダウンリンク通信を変調する基地局側ディープニューラルネットワーク(BS側DNN)、および/または、UE側変調DNNとも称される、アップリンク通信を変調するユーザ機器側ディープニューラルネットワーク(UE側DNN)に対応する。いくつかの態様において、基地局120のBSニューラルネットワークマネージャ266は、変調DNN434を形成するために1つまたは複数の変調ML構成を選択する。1つの例として、BSニューラルネットワークマネージャ266は、
図5を参照して説明されるものなど、ダウンリンク通信を処理する基地局側変調ML構成(BS側変調ML構成)を選択する。代替的または追加的に、BSニューラルネットワークマネージャ266は、
図6を参照して説明されるものなど、UE110に送信するためにユーザ機器側変調ML構成(UE側変調ML構成)を選択する。いくつかの態様において、BSニューラルネットワークマネージャ266は、
図7を参照して説明されるような連合学習技術を使用することなどによって、変調ML構成に対する更新を選択する。
【0052】
BSニューラルネットワークマネージャ266は、因子の任意の組み合わせを使用して、変調ML構成(例えば、BS側変調ML構成、UE側変調ML構成)を選択する。例証すると、BSニューラルネットワークマネージャ266は、例として、現在の動作状態、UE110のUE能力、MIMO構成(例えば、アンテナ選択)、変調スキーム、チャネル状態などの因子を使用して、変調構成を選択する。例証すると、およびMIMO構成に関して、BSニューラルネットワークマネージャは、2つの伝送アンテナ、2つの受信アンテナに対応する2×2MIMO構成、4つの伝送アンテナ、4つの受信アンテナに対応する4×4MIMO構成など、MIMO伝送および受信アンテナ構成に基づいて、変調ML構成を選択し得る。別の例として、BSニューラルネットワークマネージャは、変調スキームに基づいて変調ML構成を選択し得る。
【0053】
態様において、および
図5を参照して説明されるように、基地局(例えば、基地局120)は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)メッセージ内で伝送されるダウンリンク制御情報(DCI)内のフィールドを通じてBS側変調ML構成を示すことなどによって、BSニューラルネットワークマネージャによって選択される変調ML構成をUE110に示し得る。1つの例として、DCIは、チャネルコーディングスキームを指定する第1のフィールド、および変調ML構成を指定する第2のフィールドを含み得る。代替的または追加的に、第2のフィールドは、
図7を参照して説明されるような連合学習技術を通じて識別される変更など、変調ML構成に対する変更および/または更新を指定する。しかしながら、いくつかの態様において、基地局120は、DCI内の第1のフィールドを使用する代わりに、チャネルコーディングスキームを暗黙的に示す。別の例として、基地局は、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、復調基準信号(DMRS)、および/または特定の変調ML構成にマッピングされる位相トラッキング基準信号(PTRS)など、特定の基準および/またはパイロット信号を伝送することによって、変調ML構成を示す。いくつかの態様において、基地局120は、ニューラルネットワークテーブルおよび/またはコードブックに記憶されるML構成のサブセットなど、固定数の変調ML構成および/または変調ML構成の既定のセットから変調ML構成を選択し、コードブック指標をUEに伝送する。
【0054】
代替的に、補完的な動作を使用して、基地局120は、BS側変調ML構成に基づいてダウンリンク通信を処理するためのユーザ機器側復調機械学習構成(UE側復調ML構成)を選択し、そのUE側復調ML構成をDCI内でUEに示し得る。先に記したように、指示は、ニューラルネットワークへの指数および/またはML構成のコードブックセットを表し得る。例証のため、基地局120は、UE特有の能力、UE特有の信号品質測定、UE特有のリンク品質測定、UE特有のMIMO構成などの任意の組み合わせを使用して、UE側変調ML構成を選択すると仮定する。時分割デュプレックス(TDD)伝送を通じてなど、ダウンリンクおよびアップリンク通信のために同じ伝送チャネルを使用するとき、基地局120は、
図5を参照して説明されるものなど、(ダウンリンク)BS側変調ML構成に基づいて(ダウンリンク)UE側復調DNNを形成するためにUE側復調ML構成を選択し得る。代替的または追加的に、基地局120は、DCI内でBS側変調ML構成を示すとき、ダウンリンク処理のためのUE側復調ML構成を黙示的または明示的に示し得る。
【0055】
DNN434は、ハイブリッド送信機処理チェーン424内で変調および/またはMIMO動作を実施する。例えば、変調DNN434は、符号化モジュール428から符号化ビットを受信し、デジタル変調ベースバンド信号(例えば、変調ベースバンド信号のデジタルサンプル)を生成する。しかしながら、代替の実装形態は、ベースバンド信号に関して説明されるものと同様の様式で処理されるデジタル変調IF信号を生成する。デジタル変調ベースバンド信号は、複数のアンテナを通じていくつかの信号を同時に送信するMIMO通信を含み得る。例えば、変調DNN434は、2×2MIMO通信、4×4MIMO通信などのための変調ベースバンド信号を生成し得る。故に、態様において、変調DNN434は、符号化データを複数のデータストリーム上へ分割および/または複製する変調ベースバンド信号を生成する。代替的または追加的に、変調DNN434は、MIMOプリコーディング、MIMO空間多重化、および/またはMIMOダイバーシティコーディングなど、デジタル変調ベースバンド信号を生成することにおける他のMIMO動作を実施する。
【0056】
デジタル変調ベースバンド信号を生成することにおいて、変調DNN434は、直交周波数分割多重(OFDM)変調フォーマットなど、符号化データに変調スキームを適用する。選択した変調ML構成は、OFDMを使用する二値位相偏移変調(BPSK)、OFDMを使用する4位相偏移変調(QPSK)、OFDMを使用する16直交振幅変調(16-QAM)など、OFDM変調を符号化データに適用する処理を実施するために変調DNN434を形成する。変調DNN434がダウンリンク伝送を処理するためのBS側変調DNNに対応するときなど、いくつかの態様において、基地局は(BSニューラルネットワークマネージャ266として)、現在の動作および/またはチャネル状態に基づいて、変調DNN434を更新する。例証すると、および
図5を参照すると、基地局120は、UEからのフィードバックを使用して変調DNN434を訓練する。変調DNN434がアップリンク伝送を処理するためのUE側変調DNNに対応するときなど、別の例として、UEは、
図6を参照して説明されるように変調DNN434を訓練する。これは、基地局120および/またはUEが、動作および/またはチャネル状態が変化する際に伝送を改善することを可能にする。
【0057】
ハイブリッド送信機処理チェーン424内で、ダウンリンクBS側変調DNN、またはアップリンクUE側変調DNNに対応し得る変調DNNは、デジタル変調ベースバンド信号(またはデジタルIF信号)を生成する。変調モジュール432は、デジタル変調ベースバンド信号を、アンテナ(例えば、基地局120内で動作するときはアンテナアレイ252、UE110内で動作するときはアンテナアレイ202)に接続される伝送無線周波数処理モジュール436(TX RF処理モジュール436)にフィードする。TX RF処理モジュール436は、アンテナを介して伝送を出力するために使用されるハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアの任意の組み合わせを含む。例えば、TX RF処理モジュール436は、変調モジュール432からデジタル変調ベースバンド信号を受信し、アナログ変調ベースバンド信号を生成する、DACを含む。TX RF処理モジュール436は、代替的または追加的に、アナログ変調ベースバンド信号を所望の搬送周波数にアップコンバートする信号混合器を含み、この搬送周波数は、次いで、アンテナ(例えば、ダウンリンク伝送としてはアンテナアレイ252、アップリンク伝送としてはアンテナアレイ202)から伝送される。
【0058】
環境402において、ハイブリッド受信機処理チェーン426は、送信機処理チェーン406に対する補完的な処理を実施するためにDNNおよび静的アルゴリズムモジュールの組み合わせを使用する(従来の静的アルゴリズムを使用するか、DNNを使用するか、またはハイブリッド手法を使用するかのいずれかで実装される)。例えば、基地局120は、BS UL処理チェーン420(例えば、BS側UL処理チェーン)の代わりにハイブリッド受信機処理チェーン426を使用し、ならびに/または、UE110は、UE DL処理チェーン412(例えば、UE側ダウンリンク処理チェーン)の代わりにハイブリッド受信機処理チェーン426を使用する。
【0059】
1つの例として、UE110は、アンテナアレイ202を使用して基地局120からダウンリンク通信および/または伝送を受信し、ダウンリンク通信は、MIMO通信を含み得る。アンテナは、(アナログ)受信ダウンリンク伝送を、ハイブリッド受信機処理チェーン426に含まれる受信無線周波数処理モジュール438(RX RF処理モジュール438)へルーティングする。RX RF処理モジュール438は、受信したアナログ信号をデジタル変調ベースバンド信号へ変換する。しかしながら、代替の実装形態において、RX RF処理モジュール438は、デジタル変調ベースバンド信号と同様の様式で処理されるデジタル変調IF信号を生成する。例えば、RX RF処理モジュール438は、ダウンリンク伝送をアナログベースバンド信号へダウンコンバートする混合器、およびダウンコンバートしたアナログ信号をデジタル化することによってデジタル変調ベースバンド信号を生成するADCを含む。RX RF処理モジュール438は、次いで、デジタル変調ベースバンド信号を、1つまたは複数の復調DNN442を含む復調モジュール440(例えば、ダウンリンク通信を処理するためのUE側復調モジュール、アップリンク通信を処理するためのBS側復調モジュール)へ入力する。例証すると、UE110が、UEニューラルネットワークマネージャ216を使用して復調DNN442を形成するか、または基地局120が、BSニューラルネットワークマネージャ266を使用して復調DNN442を形成する。態様において、復調DNN442は、デジタル変調ベースバンド信号を受信すること、および符号化データを復元するためにデジタル変調ベースバンド信号を処理することなど、変調モジュール432に含まれる変調DNN434に対する補完的な処理を実施する。これは、MIMO空間復元および/またはMIMOダイバーシティ復元、チャネル推定、チャネル等化器関数など、MIMO動作を含み得る。
【0060】
復調モジュール440は、復元した符号化データを、復元ビット446を生成するために静的アルゴリズムを使用する復号モジュール444へ入力する。これは、復号モジュール444が入力パラメータ(例えば、チャネルコーディングスキームパラメータ、レートマッチングパラメータ)を受信することを含み得、この入力パラメータは、復元ビット446をどのように復号および生成するかに関して復号モジュールに指示する。いくつかの態様において、復号モジュール444は、対数尤度比情報などの軟復号情報448を生成し、軟復号情報を復調DNN440へ入力する。符号化モジュール428と同様に、復号モジュール444は、静的復号アルゴリズム(例えば、LPDC復号アルゴリズム、ポーラ復号アルゴリズム、ターボ復号アルゴリズム、および/またはビタビ復号アルゴリズム)の任意の組み合わせを実装し得る。いくつかの態様において、ハイブリッド受信機処理チェーン426は、復調DNN442を訓練することをトリガするためにCRC情報などの復号モジュール444からのフィードバックを使用し、および/または
図5を参照して説明されるものなど、復調DNN442を訓練するためにフィードバックを使用する。
【0061】
ハイブリッドワイヤレス通信処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424、ハイブリッド受信機処理チェーン426)は、処理チェーンを実装することおよび動作させることにおける複雑性と適合性を両立させる能力を有するデバイスを提供する。静的アルゴリズムをワイヤレス通信処理チェーンに含めることは、対応するDNNによって提供される機能性の量を低減し、このことが、DNNによるシステム計算電力および/またはメモリ消費を低減し、DNNの処理および/または訓練持続時間を低減する。ワイヤレス通信処理チェーン(静的アルゴリズムモジュールに接続される)内へのDNNの包含は、変化する動作および/またはチャネル状態に対する適合性を提供して、チャネルおよび/または動作問題を軽減する。
【0062】
シグナリングおよびデータトランザクションダイアグラム
図5~
図7は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの1つまたは複数の態様による、基地局とユーザ機器との間の例となるシグナリングおよびデータトランザクションダイアグラムを例証する。シグナリングおよびデータトランザクションの動作は、
図1~
図4のいずれかを参照して説明されるような態様を使用して、
図1の基地局120および/またはUE110によって実施され得る。ハイブリッド送信機および受信機処理チェーンは、BSおよびUEの両方について推定されるが、いくつかの状況においては、送信機はハイブリッド処理チェーンを使用し得る一方、受信機は従来のDNNまたはハイブリッド処理チェーンを使用する。同様に、送信機が従来のDNNまたはハイブリッド処理チェーンを使用するとき、受信機は、ハイブリッド処理チェーンを使用し得る。
【0063】
DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのためのシグナリングおよびデータトランザクションの第1の例は、
図5のシグナリングおよびデータトランザクションダイアグラム500によって例証される。ダイアグラム500において、基地局(例えば、基地局120)およびUE(例えば、UE110)は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの1つまたは複数の態様に従って、静的アルゴリズムモジュールおよびDNNの組み合わせを含む処理チェーンを使用してダウンリンクワイヤレス通信を交換する。
【0064】
例証されるように、505において、基地局120は、少なくとも1つのDNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールの組み合わせを使用するBS側送信機処理チェーンに含まれる基地局側DNN(BS側DNN)を形成する基地局側変調機械学習構成(BS側変調ML構成)を選択する。例証すると、基地局120は、ダウンリンク送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)内のBS側変調DNN(例えば、DNN434)のための変調ML構成を選択する。基地局120は、情報の任意の組み合わせを使用してBS側変調ML構成を選択する。1つの例として、基地局120は、ブロードキャスト伝送を生成するためのDL変調DNNを形成するデフォルトBS側変調ML構成を選択する。言い換えると、基地局120は、他の変調スキームと比べて異なるチャネル状態の範囲にわたってよりロバストであるDL変調スキームを有する伝送など、一般および/または未知のチャネル状態に向けられる特徴を有する変調した伝送を生成する変調DNNを形成する変調ML構成を選択する。代替的または追加的に、基地局120は、固定数のML構成および/またはML構成の既定のセット(例えば、基地局120およびUE110の両方に知られているML構成のセット)からBS側変調ML構成を選択する。いくつかの態様において、基地局120は、UE位置情報、信号品質測定、リンク品質測定、UE能力など、UE110に特有の情報に基づいてBS側変調ML構成を選択する。
【0065】
510において、UEが復調DNN形成を含むUE能力を示したと仮定し、基地局120は、選択したBS側変調ML構成をUE110に示す。基地局120は、例えば、PDCCHのためのDCI内の第1のフィールドを使用してBS側変調ML構成を示し、515においてさらに説明されるように相互的なUE側復調MLを選択するようにUE110に(黙示的または明示的に)指示する。選択したBS側ML構成を示すことによって、基地局120は、異なるUE(例えば、異なる製造業者、異なるUE能力)に、対応するBS側DNNがどのように動作するかに関する情報を提供し、故に、各UEが、515に説明されるものなど、それぞれの補完的なUE側ML構成を選択することを可能にする。代替的に、基地局120は、UE側復調ML構成をUE110に示し、ダウンリンク通信を処理するための復調DNNを(UE側復調ML構成を使用して)形成するようにUE110に(黙示的または明示的に)指示する。
【0066】
態様において、基地局120は、ML構成(例えば、BS側変調構成、UE側復調構成)に加えて、DCI(例えば、新規DCIフォーマット)内の第2のフィールドを使用してチャネルコーディングスキームを示す。ML構成(例えば、BS側変調ML構成、UE側復調ML構成)を示す1つの例として、基地局120およびUE110が、ML構成の既定のセットのための共通および/または同期マッピングを使用すると仮定する。態様において、基地局120は、ML構成の既定のセットの中から特定のML構成を、特定のML構成にマッピングする指標値を示すことによってなど、UE110に示す。共通および/または同期マッピングに基づいて、UE110は、指標値を使用して、ML構成の既定のセットの中から、示されたML構成を識別する。いくつかの態様において、基地局120は、特定のパイロットおよび/または基準信号を伝送することによってBS側変調ML構成を示す。例えば、基地局120は、特定のBS側変調ML構成および/または指標値にマッピングする特定のCSI-RS、DMRS、および/またはPTRSを伝送する。
【0067】
515において、UE110は、UE側受信機処理チェーンに含まれるUE側DNNのためのUE側復調ML構成を選択し、UE側受信機処理チェーンは、少なくとも1つのDNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールの組み合わせを使用する。例証すると、UE110は、PDCCH DCIを分析することによって、ならびに/または受信した基準および/もしくはパイロット信号を識別することによって、510において基地局によって通信される示されたBS側変調ML構成を識別する。示されたBS側変調ML構成を識別することに基づいて、UEは、ハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)内に復調DNN(例えば、復調DNN442)を形成する補完的なML構成を選択する。指示が指標値に対応するときなど、いくつかの態様において、UE110は、コードブックおよび/またはML構成の既定のセットからUE側復調ML構成を獲得するために指標値を使用する。
【0068】
代替的または追加的に、UE110は、複数の復調ML構成の性能メトリック(例えば、ビット誤り率(BER)、ブロック誤り率(BLER))を分析することによって、UE側復調ML構成を選択する。1つの例として、UE110は、示されたBS側変調ML構成に対して補完的な初期ML構成を使用して初期UE側復調DNNを形成する。UE110は、UE側復調DNNの性能メトリックを獲得し、性能メトリックが劣化した性能を示す(例えば、初期ML構成と関連付けられた性能メトリックが性能しきい値を満たすことができない)ことを決定する。それに応じて、UE110は、性能メトリックに基づいて第2のUE側復調ML構成を選択する。言い換えると、UE110は、初期UE側復調DNNよりも良好な性能メトリック(例えば、性能しきい値を満たす性能メトリック)を有する第2のUE側復調DNNを形成する第2のUE側復調ML構成を選択する。例証すると、UE110は、復調ML構成のセットを分析し、そのセットから、最良の性能メトリックと関連付けられた復調ML構成を選択する。いくつかの態様において、UE側復調ML構成を分析および選択することの一部として、UE110は、(例えば、510において)基地局によって示されるものから一致するチャネル復調スキームを選択する。代替的または追加的に、UE110は、OFDMを使用する特定の変調構成(例えば、OFDMを使用するBPSK、OFDMを使用するQPSK、16-QAM)などを復調する復調DNNを形成するUE側復調ML構成を選択する。故に、UE110はまた、トランスポートブロックサイズ、周波数グラントサイズ、空間グラントサイズ、時間グラントサイズなど、他の因子の任意の組み合わせに基づいてUE側復調ML構成を選択し得る。いくつかの態様において、UE110は、UE能力に基づいてUE側復調ML構成を選択する。
【0069】
したがって、520において、UEは、任意選択的に(破線で示されるように)、UE選択のUE側復調ML構成を基地局120に示す。UE110は、選択した復調ML構成にマッピングされる特定のサウンディング基準信号(SRS)を伝送することによって、および/またはチャネル状態情報(CSI)通信内に選択した復調ML構成の指示を含めることによって、任意の好適な機構を使用してUE選択のUE側復調ML構成を示し得る。
【0070】
525において、基地局120は、BS側変調DNNを形成する。これは、基地局120が505において選択されるBS側変調ML構成を使用すること、または任意選択的に、UE選択のUE側復調ML構成の指示を受信することに基づいて、第2のBS側変調ML構成を選択すること(および/またはBS側変調DNNを更新すること)を含み得る。同様に、530において、UE110は、UE側復調DNNを形成し、これは、UE110が、510における基地局120からの指示に基づいてUE側復調ML構成を使用すること、または515においてUE110によって決定されるUE選択のUE側復調ML構成を使用することを含み得る。
【0071】
535において、基地局120は、符号化モジュールおよび525において形成されるBS側変調DNNを使用して1つまたは複数のダウンリンク通信を処理する。態様において、BS側変調DNNは、静的アルゴリズム(例えば、符号化モジュール428)を使用して実装される符号化モジュールから符号化ビットを入力として受信し、デジタル変調ベースバンド信号を出力する。これは、追加的に、BS側変調DNNが、
図4を参照してさらに説明されるようなMIMO動作を実施することを含み得る。540において、基地局120は、アンテナに結合されるTX RF処理モジュール(例えば、TX RF処理モジュール436)を使用してデジタル変調ベースバンド信号をアナログRF信号へ変換することなどによって、ダウンリンク通信をUE110へ伝送する。
【0072】
545において、UE110は、復号モジュールおよび530において形成されるUE側復調DNNを使用してダウンリンク通信を処理する。例証すると、UE110は、540において伝送されるダウンリンク通信をダウンコンバートし、
図4を参照して説明されるようにデジタル変調ベースバンド信号を生成するために、RX RF処理モジュール(例えば、RX RF処理モジュール438)を使用する。UE側復調DNNは、デジタル変調ベースバンド信号を入力として受信し、符号化ビットを復元する。態様において、UE110は、復元ビットを生成するために、静的アルゴリズムを用いて実装される復号モジュール(例えば、復号モジュール444)を使用する。いくつかの態様において、UE側復調DNNは、軟復号情報(例えば、軟復号情報448)を入力として復号モジュールから受信する。
【0073】
550において、UE110は、任意選択的に(破線で示される)、フィードバックを基地局120に伝送する。例えば、UE110は、550においてHARQ情報を基地局120に伝送し、これは、重み、バイアスなどを調節するためにBS側変調DNNを訓練するように基地局120をトリガする場合とそうでない場合とがある。
【0074】
したがって、555において、基地局120は、任意選択的に(破線で示される)、BS側変調DNNを訓練する。例証すると、基地局120は、HARQ情報がUE110における故障を示す場合に訓練を実施することを決定する。代替的または追加的に、基地局120は、信号品質および/またはリンク品質測定を、許容性能レベルを示すしきい値と比較し、信号品質および/またはリンク品質測定が許容性能レベルを満たさないときに訓練をトリガすることによってなど、BS側変調DNNを訓練することをトリガするために、550においてUE110によって返される信号品質測定および/またはリンク品質測定を使用する。いくつかの態様において、基地局は、符号化ビットの同じセットを使用し、HARQ情報が許容性能レベルを示すまでMLパラメータおよび/またはMLアーキテクチャを調節することによってなど、BS側変調DNNを訓練するためにHARQ情報を使用する。BS側変調DNNを訓練することに応答して、基地局120は、560に示されるようにBS側変調DNNを更新し、更新したBS側変調DNNを使用して後続のダウンリンク通信を処理する。
【0075】
565において、UE110は、任意選択的に(破線で示される)、UE側復調DNNを訓練する。例証すると、UE110は、CRC情報を監視し、CRCが故障を連続「N」回示すときに訓練をトリガすることによってなど、訓練手順をいつトリガすべきかを決定するために復号モジュールからのCRC情報を使用し、「N」は予め決定された値である。1つの例として、UE110は、CRC情報が許容性能レベルを示すまで様々なMLパラメータ(例えば、重み、バイアス)および/またはMLアーキテクチャを調節するために、変調ベースバンド信号のADCサンプルおよびフィードバックとして復号モジュールによって生成されるCRC情報を使用する。例えば、UE110は、UEニューラルネットワークマネージャ(例えば、UEニューラルネットワークマネージャ216)および/または訓練モジュール(例えば、UE訓練モジュール218)を介して、勾配値でUE側復調DNNのMLパラメータを調節し、CRC合格/不合格情報を使用し、ならびに/または、CRCエラーのコスト関数を測定する(例えば、CRCエラーを最小限にする)ことによって、ビットエラーを低減する、および/もしくはビット復元を改善する調節を選択する。いくつかの態様において、UEニューラルネットワークマネージャおよび/または訓練モジュールは、UE側復調DNNの性能がいつ性能しきい値を下回って劣化したかを決定するためにコスト関数を使用することによって、UE側復調DNNを訓練することを決定する。
【0076】
UE側復調DNNを訓練することに応答して、UE110は、任意選択的に(破線で示される)、570に示されるようにUE側復調DNNを更新し、更新したUE側復調DNNを使用して後続のダウンリンク通信を処理する。代替的または追加的に、UE110は、任意選択的に、
図3を参照して説明されるようにUE側復調DNNに対する更新を抽出し、575においてML構成更新(例えば、UE側ML構成更新)を基地局120に伝送する。代替的または追加的に、基地局120は、任意選択的に(破線で示される)、
図3に示されるようにBS側変調DNNに対する更新を伝送抽出し、580においてML更新をUE110に伝送する。
【0077】
DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのためのシグナリングおよびデータトランザクションの第2の例は、
図6のシグナリングおよびデータトランザクションダイアグラム600によって例証される。ダイアグラム600において、基地局(例えば、基地局120)およびUE(例えば、UE110)は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの1つまたは複数の態様に従って、静的アルゴリズムモジュールおよびDNNの組み合わせを含む処理チェーンを使用してアップリンクワイヤレス通信を交換する。
【0078】
605において、基地局120は、UE側DNNのためのUE側変調ML構成を選択する。例証すると、および
図5の505に同様に説明されるように、基地局120は、入力として符号化ULデータを使用してデジタル変調ベースバンド信号を生成するUE側変調DNN(例えば、変調DNN434)のための変調ML構成を選択する。基地局は、複数の異なるタイプのUE、チャネル状態などに好適な変調DNNを形成するデフォルトML構成を選択する。代替的または追加的に、基地局120は、ML構成の既定のセット(例えば、基地局120およびUE110の両方に知られているML構成のセット)から、および/またはUE位置情報、信号品質測定、リンク品質測定、UE能力などのUE110に特有の情報に基づいて、UE側変調ML構成を選択する。
【0079】
610において、基地局120は、UE側変調ML構成の指示をUE110に伝送する。1つの例において、基地局120は、PUSCHのためのDCIのフィールド内でUE側変調ML構成の指示を伝送する。態様において、基地局120は、指示として、コードブック内のエントリにマップする指標値を伝送し、および/または基地局120とUE110との間で同期されるML構成の既定のセットの中から特定のML構成を指し示す。いくつかの態様において、基地局120は、
図4を参照して説明されるように相互関係に基づいてUE側変調ML構成を黙示的に示す。
【0080】
615において、UE110は、UE側変調ML構成を選択する。例証すると、および
図5の515において同様に説明されるように、UE110は、610において基地局によって通信される示されたUE側変調ML構成を識別し、示されたML構成を使用してUE側変調DNN(例えば、変調DNN434)を形成し得る。代替的または追加的に、UE110は、ML構成の既定のセットおよび/またはコードブックからUE側変調ML構成を選択するために、1つまたは複数のダウンリンク基準信号(例えば、DMRS、PTRS、CSI-RS)の性能メトリックを分析する。したがって、620において、UE110は、任意選択的に(破線で示されるように)、UE選択のUE側変調ML構成を基地局120に示す。
【0081】
625において、UE110は、示されたUE側変調ML構成またはUE選択のUE側変調ML構成のいずれかを使用してUE側変調DNNを形成する。同様に、630において、基地局120は、UE側変調DNNに対する補完的な処理を実施するBS側復調DNNを形成し、BS側復調ML構成は、610において示されるUE側変調ML構成または620において示されるUE選択のUE側変調ML構成に基づき得る。
【0082】
635において、UE110は、符号化モジュールおよびUE側変調DNNを使用して1つまたは複数のアップリンク通信を処理する。例証すると、および
図5を参照して説明されるように、UE側変調DNN(例えば、変調DNN434)は、1つまたは複数の静的符号化アルゴリズム(例えば、符号化モジュール514)を使用する符号化モジュールから符号化ビットを受信する。UE側変調DNNは、符号化ビットを処理し、デジタル変調ベースバンド信号を生成し、処理は、MIMO動作を実施することを含み得る。UE側変調DNNは、デジタル変調ベースバンド信号を、アップコンバートされたアナログ変調信号を生成するTX RF処理モジュールへ入力し、640において、UE110は、アップコンバートされたアナログ変調信号およびUEの1つまたは複数のアンテナ(例えば、アンテナアレイ202)を使用してアップリンク通信を伝送する。
【0083】
645において、基地局120は、復号モジュールおよびBS側復調DNNを使用してアップリンク通信を処理する。態様において、基地局120は、
図5のBSアップリンク処理チェーン524など、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールの組み合わせを含む受信機処理チェーン内にBS側復調DNNを含む。例証すると、受信機処理チェーン内のRX RF処理モジュールは、受信したアナログ信号をデジタル変調ベースバンド信号へ変換する。BS側復調DNNは、符号化データを復元するためにデジタル変調ベースバンド信号を処理し、復元した符号化データを静的復号モジュールへ入力して復元ビットを生成する。
【0084】
650において、基地局120は、任意選択的に(破線で示される)、フィードバックをUE110へ伝送し、破線で示される。1つの例として、基地局120は、BER情報、BLER情報、および/またはCRC情報をUE110に伝送する。
【0085】
655において、UE110は、任意選択的に(破線で示される)、UE側変調DNNを訓練する。態様において、UE110は、650において伝送されるフィードバックに基づいてUE側変調DNNのための訓練手順をトリガおよび/または開始する。例えば、UE110は、BERおよび/またはBLERを分析し、BERおよび/またはBLERがエラーの許容しきい値レベルを超える、および/またはエラーの許容しきい値を「M」回超えるとき、訓練をトリガし、「M」は、任意の数に対応する。いくつかの態様において、UE110は、干渉レベルが別のしきい値を超えることを示す信号品質および/またはリンク品質測定など、信号品質測定および/またはリンク品質測定に基づいて、訓練手順をトリガおよび/または開始する。UE側変調DNNを訓練することに応答して、UE110は、任意選択的に、660に示されるようにUE側変調DNNを更新し、更新したUE側変調DNNを使用して後続のアップリンク通信を処理する。代替的または追加的に、UE110は、任意選択的に、
図3を参照して説明されるようにUE側変調DNNに対する更新を抽出し、665においてML構成更新を基地局120へ伝送する。
【0086】
670において、基地局120は、任意選択的に、BS側復調DNNを訓練する。例証すると、および
図5の560において同様に説明されるように、基地局120は、CRC情報を監視し、CRCが故障を連続「N」回示すときに訓練をトリガすることによって、BS側復調DNNの訓練をトリガし、「N」は任意の値である。態様において、基地局120は、様々なMLパラメータ(例えば、重み、バイアス)を調節するために変調ベースバンド信号のADCサンプルおよびフィードバックとして復号モジュールによって生成されるCRC情報を使用してBS側復調DNNを訓練する。BS側復調DNNを訓練することに応答して、基地局120は、675に示されるようにBS側復調DNNを更新し、更新したBS側復調DNNを使用して後続のアップリンク通信を処理する。
【0087】
DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのためのシグナリングおよびデータトランザクションの第3の例は、
図7のシグナリングおよびデータトランザクションダイアグラム700によって例証される。ダイアグラム700において、基地局(例えば、基地局120)は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの1つまたは複数の態様に従って、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールの組み合わせを含む処理チェーン内で使用される変調および/または復調DNNのDNN構成を管理するために連合学習技術を使用する。ダイアグラム700の態様は、基地局(例えば、基地局120)および少なくとも2つのUE(例えば、少なくとも2つのUE110)によって実施され得る。
【0088】
一般的に、連合学習は、機械学習アルゴリズムのための分散訓練機構に対応する。例証すると、MLマネージャ(例えば、BSニューラルネットワークマネージャ266)は、ベースラインML構成を選択し、ベースラインML構成を使用してMLアルゴリズムを形成および訓練するように複数のデバイスに指示する。MLマネージャは、次いで、複数のデバイスから訓練結果を受信および集約して、MLアルゴリズムのための更新したML構成を生成する。1つの例として、複数のデバイスは各々、独自の特定の入力データを処理する間にMLアルゴリズムによって生成される学習したパラメータ(例えば、重みまたは係数)をレポートし、MLマネージャは、更新したML構成を作成するために重みまたは係数を平均することによって更新したML構成を生成する。別の例として、複数のデバイスは各々、独自の個々の入力データに基づいて、勾配結果を、関数処理コスト(例えば、処理時間、処理正確性)に基づいて最適ML構成を示すMLマネージャにレポートし、MLマネージャが勾配を平均する。いくつかの態様において、複数のデバイスは、学習したMLアーキテクチャ更新および/またはベースラインML構成からの変更をレポートする。連合学習、分散訓練、および/または分散学習という用語は、同義に使用され得る。
【0089】
705において、基地局120は、UEのグループを選択する。1つの例として、基地局120は、共通の数のアンテナまたは共通の送受信機能力など、共通UE能力に基づいて、UEのグループを選択する。代替的に、または追加的に、基地局120は、同等の信号またはリンク品質測定(例えば、互いに対してしきい値内にある値を有するパラメータ)に基づいてグループUEを選択する。これは、基準信号受信電力(RSRP)信号対干渉プラス雑音比(SINR)、チャネル品質インジケータ(CQI)など、同等のアップリンクおよび/またはダウンリンク信号品質測定を含み得る。共通UE能力、同等の信号またはリンク品質測定、推定UE位置(例えば、UE同士の既定の距離内)などの任意の組み合わせに基づいて、基地局120は、連合学習のためのグループに含めるために2つ以上のUEを選択する。
【0090】
710において、基地局120は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールの組み合わせを利用する処理チェーンに含まれるDNNのための初期ML構成を選択する。例証すると、基地局120は、
図4~
図6を参照して説明されるようなBS側変調DNN、UE側復調DNN、UE側変調DNN、および/またはBS側復調DNNの任意の組み合わせのために初期ML構成を選択する。故に、基地局120は、複数の初期ML構成を選択し得、各初期ML構成が、異なるDNNに対応する。
【0091】
715において、基地局120は、705において選択されるUEのグループに含まれるUEの各々に初期ML構成を示す。言い換えると、基地局120は、共通ML構成を初期ML構成としてUEの各々に示す。これは、
図4~
図7を参照して説明されるように、DCI、CSI-RS、パイロット信号などを使用して初期ML構成を示すことを含み得る。いくつかの態様において、基地局120は、初期ML構成が連合学習のためのベースラインML構成に対応することをUEの各々に示す。
【0092】
720において、基地局120は、任意選択的に(破線で示される)、1つまたは複数の訓練条件を、705において選択されるUEのグループに含まれるUEの各々に示し、訓練条件は、対応するDNNの訓練をトリガすることに対応する。例証すると、基地局は、更新したML情報をいつレポートすべきかに関する規則または命令を指定する1つまたは複数の更新条件を示すことによって、更新したML情報をレポートする(および/または訓練手順を実施する)ようにUEに要求する。更新条件の1つの例として、基地局120は、定期的に、更新したML情報を伝送する(および/または訓練手順を実施する)ようにUEのグループ内の各UEに要求し、再帰時間間隔を示す。別の例となる更新条件として、基地局120は、UEにおけるDNN内の変更に対応するトリガイベントなどのトリガイベントを検出することに応答して、更新したML情報を伝送する(および/または訓練手順を実施する)ようにUEのグループ内の各UEに要求する。例証すると、基地局120は、MLパラメータ(例えば、重みまたは係数)がしきい値を超えて変化したことをUEが決定するときに更新したML情報を伝送するように各UEに要求する。別の例として、基地局120は、各UEが、DNNがノードまたは層を追加または除去することによってMLアーキテクチャを変更したことをUEが(UEニューラルネットワークマネージャ216として)識別するときなど、MLアーキテクチャがUEにおいて変化するときを検出することに応答して、更新したML情報を伝送することを要求する。
【0093】
いくつかの態様において、基地局120は、UEが観察した信号またはリンク品質測定に基づいて、更新したML情報をレポートするようにUEに要求する。例証すると、基地局120は、トリガイベントおよび/または更新条件として、UEが、ダウンリンク信号および/またはリンク品質パラメータ(例えば、RSSI、SINR、CQI、チャネル遅延広がり、ドプラ広がり)がしきい値だけ変化したこと、またはこれを満たすことを識別することに応答して、更新したML情報をレポートすることを要求する。別の例として、基地局120は、トリガイベントおよび/または更新条件として、UEが、肯定/否定応答(ACK/NACK)のしきい値を検出することに応答して、更新したML情報をレポートすることを要求する。故に、基地局120は、それぞれのUEにおいて検出される条件に基づいて、UEのグループからの同期した更新(例えば、定期的)またはUEのグループからの非同期更新を要求することができる。態様において、基地局は、UEが更新したML情報と一緒に観察した信号またはリンク品質測定をレポートすることを要求する。
【0094】
725において、基地局120およびグループに含まれるUE110は、少なくとも1つのDNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むそれぞれの処理チェーンを使用して通信を処理する。例証すると、および
図4を参照すると、基地局120は、BS側変調DNN(例えば、DNN434)および静的アルゴリズムを使用する符号化モジュール(例えば、符号化モジュール428)を含むハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)を使用してダウンリンク通信を処理する。UEのグループ内の各UEは、それぞれのUE側復調DNN(例えば、復調DNN442)および静的アルゴリズムを使用するそれぞれの復号モジュール(例えば、復号モジュール444)を含むそれぞれのハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426のそれぞれのインスタンス)を使用してダウンリンク通信を処理し、各UEが、715において示される共通ML構成を使用するそれぞれのUE側復調DNNを形成する。代替的または追加的に、UEのグループ内の各UEは、それぞれのUE側変調DNN(例えば、変調DNN434)および静的アルゴリズムを使用するそれぞれの符号化モジュール(例えば、符号化モジュール428)を含むハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)を使用してアップリンク通信を処理する。基地局120は、代替的または追加的に、BS側復調DNN(例えば、復調DNN442)および静的アルゴリズムを使用する復号モジュール(例えば、復号モジュール444)を含むハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)を使用してアップリンク通信を処理する。
【0095】
730において、UEのグループに含まれる少なくとも1つのUE110は、訓練条件を検出する。例証すると、UE110は、定期的な訓練スケジュールから、訓練時間の発生/再発生時間を検出する。代替的または追加的に、UEは、
図5の565に説明されるように「N」回のCRC故障を検出し、性能しきい値を満たさない信号品質測定および/またはリンク品質測定を検出し、基地局120からフィードバックを受信する、などである。したがって、および訓練条件を検出することに応答して、UE110は、
図5の565および/または
図6の655に説明されるものなど、735においてUE側DNNを訓練する。740において、各UE110は、
図5の575および/または
図6の665に説明されるように、ML構成更新を基地局120に伝送する。視覚的明白性のため、ダイアグラム700は、UEのグループ内の各UE110が、訓練条件を検出し、UE側DNNの訓練を実施し、ML構成更新を基地局120に伝送することを同時に例証するが、他の態様において、各UEは、それぞれの訓練条件を検出し、互いと異なる時間に(例えば、非同期に)訓練を実施する。
【0096】
745において、基地局120は、UEのグループ内のそれぞれのUEからの受信したML構成更新および連合学習技術を使用して、1つまたは複数の更新したML構成を識別する。例えば、基地局120は、更新したML構成を生成するために、UEにおいて使用されるプライベートデータをおそらくは暴露することなく、複数のUEから受信される更新したML構成(例えば、740において伝送される更新したML構成)を集約する連合学習技術を適用する。例証すると、基地局120は、MLパラメータ、勾配などを集約する重み付け平均を実施する。別の例として、各UE110は、独自の個々の入力データに基づいて、関数処理コスト(例えば、処理時間、処理正確性)に基づいて最適ML構成を示す勾配結果をレポートし、基地局120が勾配を平均する。いくつかの態様において、複数のデバイスは、学習したMLアーキテクチャ更新ならびに/または初期および/もしくは共通ML構成からの変更をレポートする。更新したML構成は、UE側復調DNNおよび/またはUE側変調DNNに対応し得る。いくつかの態様において、基地局120は、追加的に、
図4および
図5を参照して説明されるようにBS側変調DNNおよび/またはBS側復調DNNに対する更新を決定する。
【0097】
750において、基地局120は、UEのグループに含まれる少なくともいくつかのUEに更新した共通ML構成を示す。これは、DCIを使用して、CSI-RS、パイロット信号等を使用して、更新した共通ML構成を示すことを含み得る。
【0098】
755において、UEのグループ内の少なくともいくつかのUEは、750において示される更新したML構成を使用してそれぞれのUE側DNNを更新する。760において、処理は、725において実施されるようなシグナリングおよびデータトランザクションへと進み、各UE110が、次いで、更新したUE側DNNを使用して、通信、アップリンク、および/またはダウンリンクを処理する。
【0099】
765において、基地局120は、任意選択的に、BS側DNNのための更新したML構成を使用して、1つまたは複数のBS側DNNを更新し、ダイアグラム700においては破線で示される。770において、基地局120は、更新したBS側DNNを使用して、通信、アップリンク、および/またはダウンリンクを処理する。
【0100】
例となる方法
例となる方法800、900、1000、および1100は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの1つまたは複数の態様に従って
図8~
図11を参照して説明される。
【0101】
図8は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの態様を実施するための使用される、例となる方法800を例証する。例えば、方法800の態様において、第1のワイヤレス通信デバイスは、ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレス通信デバイスと通信する。いくつかの実装形態において、第1のワイヤレス通信デバイスは、基地局(例えば、基地局120)であり、第2のワイヤレス通信デバイスは、UE(例えば、UE110)である。他の実装形態において、第1のワイヤレス通信デバイスは、UE(例えば、UE110)であり、第2のワイヤレス通信デバイスは、基地局(例えば、基地局120)である。
【0102】
805において、第1のワイヤレス通信デバイスは、入力として符号化ビットを使用して変調信号を生成する変調ディープニューラルネットワーク(変調DNN)を形成する変調機械学習構成(ML構成)を選択する。1つの例として、基地局(例えば、基地局120)は、
図5の505に説明されるように、BS側変調ML構成を選択する。別の例として、UE(例えば、UE110)は、
図6の615に説明されるように、UE側変調ML構成を選択する。
【0103】
810において、第1のワイヤレス通信デバイスは、変調ML構成に基づいて、変調DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッド送信機処理チェーンの一部として変調DNNを形成する。例証すると、基地局(例えば、基地局120)は、
図5の525において、および
図4を参照して説明されるように、BS側変調DNN(例えば、変調DNN434)をハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)の一部として形成する。代替的に、UE(例えば、UE110)は、
図6の625において、および
図4を参照して説明されるように、UE側変調DNN(例えば、変調DNN434)をハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)の一部として形成する。
【0104】
815において、第1のワイヤレス通信デバイスは、ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレス通信デバイスと関連付けられたワイヤレス通信を処理する。1つの例として、基地局(例えば、基地局120)は、
図5の535において、および
図4を参照して説明されるように、ハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)を使用して、UE(例えば、UE110)に向けられるダウンリンク通信を処理する。別の例として、UE(例えば、UE110)は、
図6の635において、および
図4を参照して説明されるように、ハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)を使用して、基地局(例えば、基地局120)に向けられるアップリンク通信を処理する。
【0105】
図9は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの態様を実施するための使用される、例となる方法900を例証する。例えば、方法900の態様において、第1のワイヤレス通信デバイスは、ハイブリッド受信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレス通信デバイスと通信する。いくつかの実装形態において、第1のワイヤレス通信デバイスは、基地局(例えば、基地局120)であり、第2のワイヤレス通信デバイスは、UE(例えば、UE110)である。他の実装形態において、第1のワイヤレス通信デバイスは、UE(例えば、UE110)であり、第2のワイヤレス通信デバイスは、基地局(例えば、基地局120)である。
【0106】
905において、第1のワイヤレス通信デバイスは、入力として変調信号を使用して符号化ビットを生成する復調ディープニューラルネットワーク(復調DNN)を形成する復調機械学習構成(ML構成)を選択する。1つの例として、基地局(例えば、基地局120)は、
図6の630に説明されるように、BS側復調ML構成を選択する。別の例として、UE(例えば、UE110)は、
図5の515に説明されるように、UE側復調ML構成を選択する。
【0107】
910において、第1のワイヤレス通信デバイスは、復調ML構成に基づいて、復調DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッド受信機処理チェーンの一部として復調DNNを形成する。例証すると、基地局(例えば、基地局120)は、
図6の630において、および
図4を参照して説明されるように、BS側復調DNN(例えば、復調DNN442)をハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)の一部として形成する。代替的に、UE(例えば、UE110)は、
図5の530において、および
図4を参照して説明されるように、UE側復調DNN(例えば、復調DNN442)をハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)の一部として形成する。
【0108】
915において、第1のワイヤレス通信デバイスは、ハイブリッド受信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレス通信デバイスと関連付けられたワイヤレス通信を処理する。1つの例として、基地局(例えば、基地局120)は、
図6の645において、および
図4を参照して説明されるように、ハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)を使用して、UE(例えば、UE110)からのアップリンク通信を処理する。別の例として、UE(例えば、UE110)は、
図5の545において、および
図4を参照して説明されるように、ハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)を使用して、基地局(例えば、基地局120)からのダウンリンク通信を処理する。
【0109】
図10は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの態様を実施するための使用される、例となる方法1000を例証する。いくつかの実装形態において、方法1000の動作は、基地局120などの基地局によって実施される。
【0110】
1005において、基地局は、(i)入力として符号化ビットを使用して変調ダウンリンク信号を生成する、または(ii)入力として変調アップリンク信号を使用して符号化ビットを生成するDNNを形成する機械学習構成(ML構成)を選択する。例えば、基地局(例えば、基地局120)は、
図5の505に説明されるようにダウンリンク通信を処理するBS側変調DNN(例えば、変調DNN434)のためのBS側変調ML構成を選択する。別の例として、基地局(例えば、基地局120)は、UE側復調DNN(例えば、復調DNN442)のためのUE側復調構成を選択する。いくつかの態様において、基地局は、
図6の605において、および
図4を参照して説明されるように、UEのためのUE側変調ML構成をML構成として選択する。
【0111】
1010において、基地局は、UEにML構成を示す。例証すると、基地局(例えば、基地局120)は、
図5の510において、および
図4を参照して説明されるように、DCIフィールド内で、または基準信号を使用して、BS側変調ML構成および/またはUE側復調ML構成をUE(例えば、UE110)に示す。いくつかの態様において、基地局(例えば、基地局120)は、
図6の610において、および
図5を参照して説明されるように、UE側変調ML構成を示す。
【0112】
1015において、基地局は、示されたML構成に基づいて、基地局側DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンに含まれる基地局側DNNを形成する。例証すると、基地局が1005および1010においてBS側変調ML構成を選択するおよび/または示すとき、基地局(例えば、基地局120)は、
図5の525において、および
図4を参照して説明されるように、ハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)に含まれるBS側変調DNN(例えば、変調DNN432)を形成する。代替的または追加的に、基地局が1005および1010においてUE側復調ML構成を選択するおよび/または示すとき、基地局(例えば、基地局120)は、補完的なBS側ML構成を有するBS側変調DNNを形成する。基地局がUE側変調ML構成を選択し、示すとき(例えば、
図6の605および610に説明されるように)など、いくつかの態様において、基地局(例えば、基地局120)は、
図4を参照して説明されるように、ハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)に含まれるBS側復調DNN(例えば、復調DNN442)を形成する。
【0113】
1020において、基地局は、ハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを使用して、UEと関連付けられたワイヤレス通信を処理する。例証すると、基地局(例えば、基地局120)は、
図5の535に説明されるように、ハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)に含まれるBS側変調DNN(例えば、変調DNN434)を使用して、UE(例えば、UE110)に向けられるダウンリンク通信を処理する。代替的または追加的に、基地局(例えば、基地局120)は、
図6の645に説明されるように、受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)に含まれるBS側復調DNN(例えば、復調DNN442)を使用して、UE(例えば、UE110)から受信されるアップリンク通信を処理する。
【0114】
図11は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの態様を実施するための使用される、例となる方法1100を例証する。いくつかの実装形態において、方法1100の動作は、UE110などのユーザ機器によって実施される。
【0115】
1105において、UEは、基地局から、基地局と関連付けられたワイヤレス通信を処理するDNNを形成するML構成の指示を受信する。1つの例として、UE(例えば、UE110)は、
図5の510に示されるように、BS側変調ML構成の指示を受信する。別の例として、UE(例えば、UE110)は、
図6の610に説明されるようにUE側変調ML構成の指示を受信することによって、および/または
図5の510に説明されるようにUE側復調ML構成の指示を受信することによってなど、UE側ML構成の指示を受信する。
【0116】
1110において、UEは、示されたML構成に基づいて、(i)入力として変調ダウンリンク信号を使用して出力として符号化ビットを生成するか、または(ii)入力として符号化ビットを使用して変調アップリンク信号を生成するUE側DNNを形成するUE側ML構成を選択する。例証すると、UE(例えば、UE110)は、
図5の515に説明されるようにUE側復調ML構成を選択し、および/または
図6の615に説明されるようにUE側変調ML構成を選択する。
【0117】
1115において、UEは、UE側ML構成を使用して、少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールおよびUE側DNNを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの一部としてUE側DNNを形成する。これは、UE(例えば、UE110)が、
図5の530において、および
図4を参照して説明されるように、ハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)に含まれるUE側復調DNNを形成すること、またはUE(例えば、UE110)が、
図6の625において、および
図4を参照して説明されるように、ハイブリッド送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)に含まれるUE側変調DNNを形成することを含み得る。
【0118】
1120において、UEは、ハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを使用して、基地局と関連付けられたワイヤレス通信を処理する。例証すると、UE(例えば、UE110)は、
図5の545に説明されるように、受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)に含まれるUE側復調DNN(例えば、復調DNN442)を使用して、基地局(例えば、基地局120)からのダウンリンク通信を処理する。代替的または追加的に、ユーザ機器(例えば、UE110)は、
図6の635に説明されるように、送信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド送信機処理チェーン424)に含まれるUE側変調DNN(例えば、変調DNN434)を使用して、基地局(例えば、基地局120)に向けられるアップリンク通信を処理する。
【0119】
方法800~1100の方法ブロックが説明される順序は、限定として解釈されるべきではなく、任意の数の説明した方法ブロックは、方法または代替の方法を実装するために任意の順序において、スキップされ得るか、または組み合わされ得る。一般的に、本明細書に説明される構成要素、モジュール、方法、および動作のいずれかは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(例えば、固定論理回路)、手動処理、またはそれらの任意の組み合わせを使用して実装され得る。例となる方法のいくつかの動作は、コンピュータ処理システムに対してローカルおよび/またはリモートであるコンピュータ可読ストレージメモリに記憶される実行可能な命令の一般的文脈で説明され得、実装形態は、ソフトウェアアプリケーション、プログラム、関数、および同様のものを含み得る。代替的に、または追加的に、本明細書に説明される機能性のいずれかは、限定なしに、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップシステム(SoC)、結合プログラム可能論理デバイス(CPLD)、および同様のものなど、1つまたは複数のハードウェア論理構成要素によって少なくとも部分的に実施され得る。
【0120】
DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンのための技術およびデバイスは、特徴および/または方法に特有の言語で説明されているが、添付のクレームの主題は、説明される特定の特徴または方法に必ずしも限定されないということを理解されたい。むしろ、特定の特徴および方法は、DNNおよび静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンの例となる実装形態として開示される。
【0121】
実施例
以下において、本明細書に説明される主題のいくつかの例が説明される。
【0122】
1つの例において、方法は、ハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを使用して、第2のワイヤレス通信デバイスと通信するため、第1のワイヤレス通信デバイスによって実装される。本方法は、第1のワイヤレス通信デバイスを使用して、符号化モジュールから受信される符号化ビットを入力として使用して変調信号を生成する変調ディープニューラルネットワーク(DNN)を形成するための変調機械学習(ML)構成を選択することと、変調ML構成に基づいて、変調DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッド送信機処理チェーンの一部として変調DNNを形成することと、ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して、第2のワイヤレス通信デバイスと関連付けられたワイヤレス通信を伝送することと、を含む。
【0123】
ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレス通信デバイスと関連付けられたワイヤレス通信を処理することは、任意選択的に、変調信号を第2のワイヤレス通信デバイスに伝送することを含み得る。
【0124】
変調ML構成を選択することは、任意選択的に、多入力多出力(MIMO)アンテナ処理を実施するDNNを形成する変調ML構成を選択することをさらに含む。少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールは、任意選択的に、符号化モジュールであり得る。本方法は、任意選択的に、符号化モジュールを使用して符号化ビットを生成することをさらに含み得る。符号化ビットを生成することは、任意選択的に、符号化モジュールが、低密度パリティ検査(LPDC)符号化アルゴリズム、ポーラ符号化アルゴリズム、ターボ符号化アルゴリズム、またはビタビ符号化アルゴリズムのうちの1つまたは複数を使用することをさらに含み得る。
【0125】
変調ML構成を選択することは、任意選択的に、畳み込みニューラルネットワークアーキテクチャ、リカレントニューラルネットワークアーキテクチャ、全結合ニューラルネットワークアーキテクチャ、または部分結合ニューラルネットワークアーキテクチャを選択することを含み得る。
【0126】
本方法は、任意選択的に、変調ML構成を第2のワイヤレス通信デバイスに示すことをさらに含み得る。
【0127】
第1のワイヤレス通信デバイスは、基地局であり得る。第2のワイヤレス通信デバイスは、ユーザ機器(UE)であり得る。変調ML構成を選択することは、任意選択的に、変調DNNとして、符号化モジュールから受信される符号化ビットを入力として使用して変調ダウンリンク信号を生成するBS側変調DNNを形成するための基地局側(BS側)変調ML構成を選択することをさらに含み得る。変調DNNを形成することは、任意選択的に、BS側変調DNNを形成することをさらに含み得る。本方法は、任意選択的に、BS側変調ML構成をUEに示すことをさらに含み得る。BS側変調ML構成をUEに示すことは、ダウンリンク制御情報(DCI)内のフィールドを使用してBS側変調ML構成を示すこと、またはBS側変調ML構成にマッピングされる基準信号を伝送することをさらに含み得る。
【0128】
本方法は、任意選択的に、UEからハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックを受信することと、HARQフィードバックを使用してBS側変調DNNを訓練することとをさらに含み得る。本方法は、任意選択的に、変調アップリンク信号を生成するためのUE側変調DNNを形成するユーザ機器側(UE側)変調ML構成を選択することと、UE側変調ML構成をUEに示すこととをさらに含み得る。復調BS側DNNは、任意選択的に、UE側変調ML構成に基づいて形成され得る。UE側変調ML構成をUEに示すことは、ダウンリンク制御情報(DCI)を使用してUE側変調ML構成をUEに示すことをさらに含み得る。BS側変調ML構成は、任意選択的に、第1のBS側ML構成であり得る。本方法は、任意選択的に、UEから、ユーザ機器選択の(UE選択の)UE側復調ML構成の指示を受信することをさらに含み得る。BS側変調DNNは、任意選択的に、UE選択のUE側復調ML構成に対して補完的である第2のBS側変調ML構成を使用して更新され得る。UE選択のUE側復調ML構成の指示を受信することは、任意選択的に、UE選択のUE側復調ML構成の指示をチャネル状態情報(CSI)内で受信することをさらに含み得る。UEは、任意選択的に、第1のUEであり得る。共通ML構成に対する第1のUE側ML構成更新は、任意選択的に、第1のUEから受信され得る。共通ML構成は、任意選択的に、復調ML構成または変調ML構成であり得る。共通ML構成に対する第2のUE側ML構成更新は、任意選択的に、第2のUEから受信され得る。更新した共通ML構成は、任意選択的に、連合学習技術、第1のUE側ML構成更新、および第2のUE側ML構成更新を使用して選択され得る。第1のUEおよび第2のUEは、任意選択的に、更新した共通ML構成を使用してそれぞれのUE側DNNを更新するように指示され得る。
【0129】
第1のワイヤレス通信デバイスは、任意選択的に、ユーザ機器(UE)であり得る。第2のワイヤレス通信デバイスは、任意選択的に、基地局であり得る。変調ML構成を選択することは、符号化ビットを入力として使用して変調アップリンク信号を生成するUE側変調DNNを形成するUE側変調ML構成を選択することをさらに含み得る。少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールは、任意選択的に、符号化モジュールであり得る。ワイヤレス通信を伝送することは、入力として符号化モジュールから符号化ビットを受信することと、ハイブリッド送信機処理チェーン内のUE側変調DNNを使用して、および符号化ビットに基づいて、変調アップリンク信号を生成することとをさらに含み得る。変調ML構成を選択することは、任意選択的に、基地局からUE側変調ML構成の指示を受信することと、指示を使用して変調ML構成を選択することとをさらに含み得る。指示を受信することは、任意選択的に、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のためのダウンリンク制御情報(DCI)のフィールド内に指示を受信することをさらに含み得る。UE側変調ML構成を選択することは、任意選択的に、変調ML構成の既定のセットからUE側変調ML構成を選択することをさらに含み得る。
【0130】
別の例において、方法は、ハイブリッド受信機処理チェーンを使用して、第2のワイヤレス通信デバイスと通信するため、第1のワイヤレス通信デバイスによって実装される。本方法は、入力として変調信号を使用して出力として符号化ビットを生成する復調ディープニューラルネットワーク(DNN)を形成する復調機械学習(ML)構成を選択することと、復調ML構成を使用して、少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールおよび復調DNNを含むハイブリッド受信機処理チェーンの一部として復調DNNを形成することと、ハイブリッド受信機処理チェーンを使用して第2のワイヤレス通信デバイスからワイヤレス信号を受信することとを含む。
【0131】
少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールは、任意選択的に、復号モジュールを含み得る。本方法は、任意選択的に、復号モジュールを使用して復号ビットを生成することをさらに含み得る。復号ビットを生成することは、任意選択的に、復号モジュールが、低密度パリティ検査(LPDC)復号アルゴリズム、ポーラ復号アルゴリズム、ターボ復号アルゴリズム、またはビタビ復号アルゴリズムのうちの1つまたは複数を使用することをさらに含み得る。復調ML構成を選択することは、任意選択的に、第1の入力として変調信号、および第2の入力として復号モジュールからの復号フィードバックを受信するために復調DNNを形成するML構成を選択することをさらに含み得る。本方法は、任意選択的に、復調DNNへの第2の入力として、復号モジュールから1つまたは複数の対数尤度比を受信するために、復調DNNを形成することをさらに含み得る。本方法は、任意選択的に、ブロック誤り率またはビット誤り率のうちの少なくとも一方を使用して復調DNNのコスト関数を測定することをさらに含み得る。任意選択的に、復調DNNの性能がしきい値を下回って劣化したことが、コスト関数を使用して決定され得る。しきい値を下回って劣化したものとして性能を決定することに基づいて、復調DNNのための訓練手順が、任意選択的に開始され得る。本方法は、任意選択的に、1つまたは複数の信号品質測定もしくはリンク品質測定を分析すること、または復調DNNおよび復号モジュールによって共同して生成される復元ビットのための巡回冗長検査(CRC)を分析することに基づいて、復調DNNのための訓練手順を開始することを決定することをさらに含み得る。本方法は、任意選択的に、復元ビットのためのCRCが既定の回数連続して故障することを識別することと、CRCが既定の回数故障することに基づいて、復調DNNを訓練することとをさらに含み得る。
【0132】
第1のワイヤレス通信デバイスは、任意選択的に、ユーザ機器(UE)であり得る。第2のワイヤレス通信デバイスは、任意選択的に、基地局であり得る。復調ML構成を選択することは、任意選択的に、復調DNNとしてUE側復調DNNを形成するユーザ機器側(UE側)復調ML構成を選択することをさらに含み得る。復調ML構成を選択することは、任意選択的に、基地局から基地局側変調ML構成の指示を受信することと、基地局側変調ML構成を使用してユーザ機器側(UE側)復調ML構成を選択することとをさらに含み得る。基地局から指示を受信することは、ダウンリンク制御情報(DCI)内で指示を受信すること、または基地局側変調ML構成にマッピングされる基準信号として指示を受信することをさらに含み得る。UE側復調ML構成を選択することは、任意選択的に、基地局によって示される基地局側変調ML構成に基づいて第1の復調ML構成を選択することと、第1の復調ML構成を使用して形成される復調DNNが性能しきい値を満たすことができないことを決定することと、性能しきい値を満たす第2の復調ML構成を選択することとをさらに含み得る。第2の復調ML構成は、任意選択的に、基地局に示され得る。基地局に第2の復調ML構成に示すことは、任意選択的に、第2の復調ML構成にマッピングされるサウンディング基準信号(SRS)を伝送することをさらに含み得る。
【0133】
第1のワイヤレス通信デバイスは、任意選択的に、基地局であり得る。第2のワイヤレス通信デバイスは、任意選択的に、ユーザ機器(UE)であり得る。復調ML構成を選択することは、任意選択的に、入力として変調アップリンク信号を使用して復号ビットを生成するBS側復調ディープニューラルネットワーク(DNN)を形成する基地局側(BS側)復調ML構成を選択することをさらに含み得る。BS側復調ML構成を選択することは、任意選択的に、UEに示されるUE側変調ML構成に対する補足的なML構成としてBS側復調ML構成を選択することをさらに含み得る。
【0134】
別の例として、装置は、ワイヤレス送受信機と、プロセッサと、プロセッサによる実行に応答して、本明細書に説明される方法のいずれかを実施するように装置に指示する命令を含むコンピュータ可読記憶媒体とを備える。
【0135】
別の例として、コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによる実行に応答して、本明細書に説明される方法のいずれかを実施するように装置に指示する命令を含む。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッドワイヤレス通信処理チェーンを使用して、第1のワイヤレス通信デバイスによって第2のワイヤレス通信デバイスと通信するために実装される方法であって、
前記第1のワイヤレス通信デバイスを使用して、符号化モジュールから受信される符号化ビットを入力として使用して変調信号を生成する変調ディープニューラルネットワーク(DNN)を形成するための変調機械学習(ML)構成を選択することと、
前記変調ML構成に基づいて、前記変調DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッド送信機処理チェーンの一部として前記変調DNNを形成することと、
前記ハイブリッド送信機処理チェーンを使用して、前記第2のワイヤレス通信デバイスと関連付けられたワイヤレス通信を伝送することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記変調ML構成を選択することは、
多入力多出力(MIMO)アンテナ処理を実施するDNNを形成する変調ML構成を選択することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールは、前記符号化モジュールであり、前記方法は、
前記符号化モジュールを使用して前記符号化ビットを生成することをさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記符号化ビットを生成することは、
前記符号化モジュールが、
低密度パリティ検査(LPDC)符号化アルゴリズム、
ポーラ符号化アルゴリズム、
ターボ符号化アルゴリズム、または
ビタビ符号化アルゴリズムのうちの1つまたは複数を使用することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記変調ML構成を選択することは、
畳み込みニューラルネットワークアーキテクチャ、
リカレントニューラルネットワークアーキテクチャ、
全結合ニューラルネットワークアーキテクチャ、または
部分結合ニューラルネットワークアーキテクチャを選択することを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記変調ML構成を前記第2のワイヤレス通信デバイスに示すことをさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のワイヤレス通信デバイスは、基地局であり、前記第2のワイヤレス通信デバイスは、ユーザ機器(UE)であり、前記変調ML構成を選択することは、
前記変調DNNとして、前記符号化モジュールから受信される前記符号化ビットを前記入力として使用して変調ダウンリンク信号を生成するBS側変調DNNを形成するための基地局側(BS側)変調ML構成を選択することをさらに含み、
前記変調DNNを形成することは、前記BS側変調DNNを形成することをさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記BS側変調ML構成を前記UEに示すことをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記BS側変調ML構成を前記UEに示すことは、
ダウンリンク制御情報(DCI)内のフィールドを使用して前記BS側変調ML構成を示すこと、または
前記BS側変調ML構成にマッピングされる基準信号を伝送することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記UEからハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックを受信することと、
前記HARQフィードバックを使用して前記BS側変調DNNを訓練することと、をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項11】
変調アップリンク信号を生成するためのUE側変調DNNを形成するユーザ機器側(UE側)変調ML構成を選択することと、
前記UE側変調ML構成を前記UEに示すことと、をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項12】
前記UE側変調ML構成を前記UEに示すことは、ダウンリンク制御情報(DCI)を使用して前記UE側変調ML構成を前記UEに示すことをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記BS側変調ML構成は、第1のBS側ML構成であり、前記方法は、
前記UEから、ユーザ機器選択の(UE選択の)UE側復調ML構成の指示を受信することと、
前記UE選択のUE側復調ML構成に対して補完的である第2のBS側変調ML構成を使用して前記BS側変調DNNを更新することと、をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項14】
前記UE選択のUE側復調ML構成の前記指示を受信することは、前記UE選択のUE側復調ML構成の前記指示をチャネル状態情報(CSI)内で受信することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記UEは、第1のUEであり、前記方法は、
前記第1のUEから共通ML構成に対する第1のUE側ML構成更新を受信することを含み、前記共通ML構成は、復調ML構成または変調ML構成であり、
前記方法は、第2のUEから前記共通ML構成に対する第2のUE側ML構成更新を受信することと、
連合学習技術、前記第1のUE側ML構成更新、および前記第2のUE側ML構成更新を使用して、更新した共通ML構成を選択することと、
前記更新した共通ML構成を使用してそれぞれのUE側DNNを更新するように前記第1のUEおよび前記第2のUEに指示することと、をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールは、符号化モジュールであり、前記ワイヤレス通信を伝送することは、
入力として、前記符号化モジュールから前記符号化ビットを受信することと、
前記ハイブリッド送信機処理チェーン内のUE側変調DNNを使用して、および前記符号化ビットに基づいて、変調アップリンク信号を生成することと、をさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項17】
前記変調ML構成を選択することは
基地局からUE側変調ML構成の指示を受信することと、
前記指示を使用して前記変調ML構成を選択することと、をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記指示を受信することは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のためのダウンリンク制御情報(DCI)のフィールド内に前記指示を受信することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記UE側変調ML構成を選択することは、変調ML構成の既定のセットから前記UE側変調ML構成を選択することをさらに含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項20】
装置であって、
ワイヤレス送受信機と、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行に応答して
、請求項
1~請求項19のいずれか1項に記載の方法を実施するように前記装置に指示する命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体と、を備える、装置。
【請求項21】
プロセッサによる実行に応答して、請求項1~請求項19のいずれか1項に記載の方法を実施するように装置に指示す
る、コンピュータ
プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
UE側復調DNNを訓練することに応答して、UE110は、任意選択的に(破線で示される)、570に示されるようにUE側復調DNNを更新し、更新したUE側復調DNNを使用して後続のダウンリンク通信を処理する。代替的または追加的に、UE110は、任意選択的に、
図3を参照して説明されるようにUE側復調DNNに対する更新を抽出し、575においてML構成更新(例えば、UE側ML構成更新)を基地局120に伝送する。代替的または追加的に、基地局120は、任意選択的に(破線で示される)、
図3に示されるようにBS側変調DNNに対する更新
を抽出し、580においてML更新をUE110に伝送する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0089】
705において、基地局120は、UEのグループを選択する。1つの例として、基地局120は、共通の数のアンテナまたは共通の送受信機能力など、共通UE能力に基づいて、UEのグループを選択する。代替的に、または追加的に、基地局120は、同等の信号またはリンク品質測定(例えば、互いに対してしきい値内にある値を有するパラメータ)に基づいてUEのグループを選択する。これは、基準信号受信電力(RSRP)信号対干渉プラス雑音比(SINR)、チャネル品質インジケータ(CQI)など、同等のアップリンクおよび/またはダウンリンク信号品質測定を含み得る。共通UE能力、同等の信号またはリンク品質測定、推定UE位置(例えば、UE同士の既定の距離内)などの任意の組み合わせに基づいて、基地局120は、連合学習のためのグループに含めるために2つ以上のUEを選択する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0107】
910において、第1のワイヤレス通信デバイスは、復調ML構成に基づいて、復調DNNおよび少なくとも1つの静的アルゴリズムモジュールを含むハイブリッド受信機処理チェーンの一部として復調DNNを形成する。例証すると、基地局(例えば、基地局120)は、
図6の630において、および
図4を参照して説明されるように、BS側復調DNN(例えば、復調DNN442)をハイブリッド
受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)の一部として形成する。代替的に、UE(例えば、UE110)は、
図5の530において、および
図4を参照して説明されるように、UE側復調DNN(例えば、復調DNN442)をハイブリッド受信機処理チェーン(例えば、ハイブリッド受信機処理チェーン426)の一部として形成する。
【国際調査報告】