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特表2024-535849電気化学スタック、及びその組み立て方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】電気化学スタック、及びその組み立て方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/105 20210101AFI20240925BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALI20240925BHJP
   H01M 10/0562 20100101ALI20240925BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20240925BHJP
   H01M 50/103 20210101ALI20240925BHJP
   H01M 50/119 20210101ALI20240925BHJP
   H01M 50/121 20210101ALI20240925BHJP
   H01M 50/117 20210101ALI20240925BHJP
   H01M 50/124 20210101ALI20240925BHJP
   H01M 50/178 20210101ALI20240925BHJP
   H01M 50/557 20210101ALI20240925BHJP
   H01M 50/131 20210101ALI20240925BHJP
   H01M 50/136 20210101ALI20240925BHJP
【FI】
H01M50/105
H01M10/0585
H01M10/0562
H01M10/052
H01M50/103
H01M50/119
H01M50/121
H01M50/117
H01M50/124
H01M50/178
H01M50/557
H01M50/131
H01M50/136
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516842
(86)(22)【出願日】2022-09-27
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 US2022044883
(87)【国際公開番号】W WO2023049507
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】63/261,727
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/299,700
(32)【優先日】2022-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/313,051
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/334,635
(32)【優先日】2022-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/392,093
(32)【優先日】2022-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520474211
【氏名又は名称】クアンタムスケープ バッテリー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】スレイグル,リチャード アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ミコライチャク,セリナ
【テーマコード(参考)】
5H011
5H029
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011CC02
5H011CC05
5H011CC06
5H011EE04
5H029AJ11
5H029AK03
5H029AL12
5H029AM12
5H029BJ12
5H029DJ02
5H029DJ05
5H029EJ01
5H029EJ03
5H029EJ12
5H029HJ15
5H043AA01
5H043BA20
5H043CA13
5H043JA06D
(57)【要約】
電気化学スタック組立体は、固体電気化学セルと電気化学スタックとを囲い込むフレームを取り囲むラミネートパウチを含む。幾つかの実施形態では、電気化学スタック組立体は、1つ以上の電気化学セルであって、それぞれの電気化学セルが固体電解質を含み、2つの主表面及び4つの副表面を有する少なくとも1つの電気化学スタックを形成する、電気化学セルと;上記少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むフレームであって、上記フレームと上記4つの副表面のそれぞれとの間に空間を有する、フレームと;上記フレーム及び上記少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むラミネートパウチであって、上記主表面の一方又は両方に接触する、ラミネートパウチとを含む。幾つかの実施形態では、フレームはトレイを含む。幾つかの実施形態では、電気化学スタック組立体は、2つのトレイを含み、それぞれが電気化学セルを含む電気化学スタックを有し、セルは固体電解質を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学スタック組立体であって:
1つ以上の電気化学セルであって、それぞれの電気化学セルが固体電解質を含み、2つの主表面及び4つの副表面を有する少なくとも1つの電気化学スタックを形成する、電気化学セルと;
前記少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むフレームであって、前記フレームと前記4つの副表面のそれぞれとの間に空間を有する、フレームと;
前記フレーム及び前記少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むラミネートパウチであって、前記2つの主表面の一方又は両方に接触する、ラミネートパウチと、
を含む、電気化学スタック組立体。
【請求項2】
前記フレームに取り付けられる又は前記フレームと一体となる平板と、前記平板前記2つの主表面の一方に接着するための接着剤とをさらに含み、前記ラミネートパウチが前記2つの主表面の他方に接触し、好ましくは前記ラミネートパウチが前記フレームの周囲に適合する、請求項1に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項3】
前記1つ以上の電気化学セルが、それぞれが2つの主表面及び4つの副表面を有する少なくとも2つの電気化学スタックを形成し、前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれが、前記平板のそれぞれの側面に接着される前記2つの主表面の一方を有する、請求項1に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項4】
前記フレームが、第1のフレーム部分及び第2のフレーム部分と、中央壁であって、前記第1のフレーム部分及び前記第2のフレーム部分の両方に取り付けられ、前記少なくとも1つの電気化学スタックの前記2つの主表面の一方、又は前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの前記2つの主表面の一方が取り付けられる中央壁とを含む、請求項3に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項5】
前記平板又は前記中央壁が熱伝導性材料を含む、請求項2~4のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項6】
前記フレームが負電位又は正電位である、請求項1~5のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項7】
前記フレームを絶縁するための絶縁材料をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項8】
前記フレームが、金属、プラスチック、熱添加剤を有するプラスチック、ゴム、シリコーン、セラミック、粘土、ガラス、強化ガラス、熱可塑性物質、炭素繊維、金属-プラスチック複合材料、アルミニウム、陽極処理アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム-銅合金、又はアルミニウム-銅合金、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項9】
前記平板又は中央壁が、金属、プラスチック、熱添加剤を有するプラスチック、ゴム、シリコーン、セラミック、粘土、ガラス、強化ガラス、熱可塑性物質、炭素繊維、金属-プラスチック複合材料、アルミニウム、陽極処理アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム-銅合金、又はアルミニウム-銅合金、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項2~8のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項10】
前記フレームと、前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの前記4つの副表面との間の前記空間によって、前記1つ以上の電気化学セルのそれぞれの中の前記固体電解質の変形、亀裂、又は他の損傷を引き起こさずに、それぞれの電気化学スタックの充電及び放電サイクル中に、それぞれの電気化学スタックの前記4つの副表面に対して前記ラミネートパウチによる力が加わるのが防止される、請求項1~9のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項11】
前記ラミネートパウチの内部が真空下にあり、それによって前記ラミネートパウチが、前記少なくとも1つの電気化学スタックの前記2つの主表面の一方又は両方、又は前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの前記2つの主表面の一方に接触し、好ましくは、前記ラミネートパウチの内部が真空下にあるときに前記ラミネートパウチがその形状を維持し、より好ましくは、前記真空によって、前記少なくとも1つの電気化学スタックの前記2つの主表面、又は前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの前記2つの主表面の一方の上に最大14.7ポンド/平方インチ(PSI)の大気圧が加わり、さらにより好ましくは、前記ラミネートパウチ中の前記真空が10Torr未満である、請求項1~10のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項12】
前記フレームと、前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの前記4つの副表面との間の前記空間によって、前記1つ以上の電気化学セルのそれぞれの中の前記固体電解質の変形、亀裂、又は他の損傷を引き起こさずに、前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタック膨張及び収縮するための空間が得られる、請求項1~11のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項13】
前記ラミネートパウチによって、前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックの前記2つの主表面の少なくとも1つに対して垂直の方向で約20%の膨張及び収縮が得られる、請求項1~12のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項14】
それぞれの電気化学スタックの前記2つの主表面にわたる圧力の分布が、10mm、10cm、又は10m、好ましくは20mm、20cm、又は20m、より好ましくは30mm、30cm、又は30mの表面積にわたって均一である、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項15】
前記ラミネートパウチによって、前記少なくとも1つの電気化学スタックの前記2つの主表面の両方、又は前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの前記2つの主表面のそれぞれの上に、単位面積当たり78ポンドの力が加えられる、請求項1~14のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項16】
前記ラミネートパウチが、継ぎ目を形成し向かい合う表面を有する1組の積層体形態を含み、前記向かい合う表面が前記継ぎ目においてシールによって接合される、請求項1~15のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項17】
前記ラミネートパウチが、2つの主表面を有する成形形状を有する、好ましくは、前記ラミネートパウチ上の前記成形形状の前記2つの主表面のそれぞれの表面積の、前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックの前記2つの主表面のそれぞれの表面積に対する比が、1を超え、好ましくは1.1を超え、より好ましくは1.2を超える、請求項1~16のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項18】
前記ラミネートパウチの前記成形形状の厚さが、前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックの厚さの約20%である、請求項1~17のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項19】
少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子をさらに含み、好ましくは、前記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子は、前記フレーム及び前記ラミネートパウチを通過して延在する、請求項1~18のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項20】
前記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が、平坦である、曲げられる、折り曲げられる、又はZ型屈曲部を有する、請求項19に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項21】
それぞれの電気化学セルが、固体電解質セパレーター、好ましくは焼結リチウム充填ガーネット電解質を含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項22】
前記平板又は中央壁が、前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックの正極又は負極のいずれかに取り付けられ、好ましくは、前記フレーム又は前記中央壁又は前記平板を、前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックの前記正極又は前記負極のいずれかに取り付けるための感圧接着剤をさらに含む、請求項2~21のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項23】
前記フレームが、金属インサート及び周囲プラスチック部分を含み、好ましくは、前記周囲プラスチック部分が、前記周囲プラスチック部分の周囲に配置される複数の突出部を含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項24】
前記フレームが、前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの前記主表面の一方が取り付けられる第1の平板を含む第1のフレーム部分と、前記少なくとも2つの電気化学スタックの他方の前記主表面の他方が取り付けられる第2の平板を含む第2のフレーム部分とを含み、好ましくは、前記第1及び第2の平板が互いに接触するように、前記第1及び第2のフレーム部分が互いに対して配置される、請求項3~23のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項25】
前記第1のフレーム部分が、長方形であり、、前記少なくとも2つの電気化学スタックの1つを取り囲む第1のトレイを形成するように前記第1の平板から突出する4つの端部を含み、前記第2のフレーム部分が、長方形であり、前記少なくとも2つの電気化学スタックの第2のものを取り囲む第2のトレイを形成するように前記第2の平板から突出する4つの端部を含む、請求項24に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項26】
前記第1のトレイの前記4つの端部の1つが、第1の細長い開口部を含み、前記第2のトレイの前記4つの端部の1つが、第2の細長い開口部を含み、好ましくは、前記第1のトレイの前記4つの端部の1つが、少なくとも第1の組の細長い開口部を含み、前記第2のトレイの前記4つの端部の1つが、少なくとも第2の組の細長い開口部を含む、請求項24又は請求項25に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項27】
前記第1の組の細長い開口部の上に延在する第1の部品と、前記第2の組の細長い開口部の上に延在する第2の部品とをさらに含む、請求項26に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項28】
前記第1の細長い開口部の上に延在して前記第1の組の細長い開口部を画定する第1の部品と、前記第2の細長い開口部の上に延在して前記第2の組の細長い開口部を画定する第2の部品とをさらに含む、請求項26に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項29】
前記少なくとも1つの電気化学スタック、又は前記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれのアノード及びカソードが、それぞれの組の前記細長い開口部を通過して延在する、請求項26~28のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項30】
それぞれの電気化学スタックが、少なくとも2個のセル、好ましくは少なくとも4個のセル、より好ましくは少なくとも8個のセル、さらにより好ましくは少なくとも16個のセル、さらにより好ましくは少なくとも24個のセル、さらにより好ましくは100個ものセルを含む、請求項1~29のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項31】
前記平板又は中央壁の一方の側の上の電気化学セルがカソードを含み、前記平板又は中央壁の他方の側の上の前記電気化学セルが第2のカソードを含み、前記カソードが、前記第2のカソードよりも高いエネルギー密度又は高い電力出力又は高い容量を有する、請求項2~30のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項32】
前記電気化学セルのそれぞれが、順番に、第1のアノード集電体、第1のアノード支持体、第1のセパレーター、第1のカソードフレーム、第1のカソード集電体、第2のカソード集電体、第2のカソードフレーム、第2のセパレーター、第2のアノード支持体、及び第2のアノード集電体を含む、請求項1~31のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項33】
前記少なくとも1つの電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックの1つの前記2つの主表面1つと、前記ラミネートパウチとの間に配置される第1のスペーサーブロック及び第1の圧縮性シートをさらに含み、好ましくは、前記少なくとも2つの電気化学スタックの別のものの前記2つの主表面の1つと、前記ラミネートパウチとの間に配置される第2のスペーサーブロック及び第2の圧縮性シートをさらに含み、より好ましくは、第1の平壁又は中央面と、前記少なくとも1つの第1の電気化学スタック又は前記少なくとも2つの電気化学スタックの1つとの間に第1の接合層をさらに含み、さらにより好ましくは、第2の平壁又は中央面と、前記少なくとも2つの電気化学スタックの別のものとの間に第2の接合層を含む、請求項1~32のいずれか一項に記載の電気化学スタック組立体。
【請求項34】
請求項1~33のいずれか一項に記載の2つ以上の電気化学スタック組立体を含むモジュール。
【請求項35】
それぞれの電気化学セル中に正極又は負極を含み、前記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の前記正極又は負極の厚さが、別の電気化学スタック組立体の中の前記正極又は負極の厚さよりも大きい、請求項34に記載のモジュール。
【請求項36】
モジュール、又はモジュールの組み合わせを含むパックであって、前記モジュールが請求項34又は35に記載のモジュールである、パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2021年9月27日に出願された米国特許出願第63/261,727号;2022年1月14日に出願された米国特許出願第63/299,700号;2022年2月23日に出願された米国特許出願第63/313,051号;2022年4月25日に出願された米国特許出願第63/334,635号;及び2022年7月25日に出願された米国特許出願第63/392,093号の利益を主張する。本出願は、これらの出願すべての全体を参照により援用する。
【0002】
分野
[0002] 本出願は、蓄電池用、特に固体リチウム電池用の筐体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 固体リチウム電池は、液体ベースの電解質のみに依拠する従来のリチウム電池に対して多数の利点を有する。しかしながら、まさにそれらの性質によって固体は、液体よりも変形しにくく、固体リチウム電池のパッケージングがより困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004] 固体リチウム電池のパッケージングに関連する課題の1つは、充電及び放電のサイクル中に、電池の膨張及び収縮が起こることである。電池性能に悪影響を与えることなくこの膨張及び収縮に適応するパッケージングの提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
[0005] 幾つかの例では、電気化学スタック組立体が本明細書に記載される。一般に、電気化学スタック組立体は、少なくとも1つの電気化学スタック、フレーム、及びラミネートパウチを含む。幾つかの例では、電気化学スタックは、少なくとも1つ以上の電気化学セルを含み、それぞれの電気化学セルは固体電解質を含む。結果として得られる電気化学スタックは、2つの主表面及び4つの副表面を有する。フレームは、少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲み、少なくとも1つの電気化学スタックの4つの副表面には接触しない。使用中などの幾つかの例では、ラミネートパウチは、フレーム及び少なくとも1つの電気化学スタックを含み、一方又は両方の主表面に接触する。
【0006】
[0006] 本明細書全体にわたって、本明細書に記載の種々の実施形態及び/又は実施例を記載するために、「電気化学スタック組立体」、「フレーム組立体上の積層体」、及び「パウチ中の角柱型フレーム」という用語を使用することができる。これらの用語は、同じ構造を意味するために同義で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】[0007]電気化学セルを含む長方形の電気化学スタックの要素の図であり、それぞれの電気化学セルは固体電解質を含む。
図2A】[0008]一実施形態によるフレームと電気化学スタックとを含むラミネートパウチの図である。
図2B】[0008]一実施形態によるフレームと電気化学スタックとを含むラミネートパウチの図である。
図2C】[0008]一実施形態によるフレームと電気化学スタックとを含むラミネートパウチの図である。
図2D】[0008]一実施形態によるフレームと電気化学スタックとを含むラミネートパウチの図である。
図3A】[0009]一実施形態によるフレームと2つの電気化学スタックとを含むラミネートパウチの断面図である。
図3B】[0009]一実施形態によるフレームと2つの電気化学スタックとを含むラミネートパウチの断面図である。
図3C】[0009]パウチ内の電気化学スタックのさらなる図を示している。
図3D】[0009]パウチ内の電気化学スタックのさらなる図を示している。
図3E】[0009]一実施形態によるラミネートパウチの上面図である。
図3F】[0009]一実施形態によるラミネートパウチを通過して正極端子及び負極端子が延在するラミネートパウチの上面図である。
図3G】[0009]一実施形態によるラミネートパウチを通過して正極端子及び負極端子が延在するラミネートパウチの側面図である。
図4A】[0010]一実施形態による電気化学スタックを収容するためのフレームの図である。
図4B】[0010]一実施形態による電気化学スタックを収容するためのフレームの図である。
図4C】[0010]一実施形態によるフレームの概略図である。
図4D】[0010]一実施形態によるフレームの概略図である。
図4E】[0010]一実施形態によるフレームの概略図である。
図4F】[0010]一実施形態によるフレームの概略図である。
図4G】[0010]一実施形態によるフレームの一部の概略図である。
図4H】[0010]一実施形態によるフレームの概略図である。
図4I】[0010]一実施形態によるフレームの一部の概略図である。
図4J】[0010]一実施形態によるラミネートパウチの成形部分の概略図である。
図4K】[0010]一実施形態によるラミネートパウチの成形部分の概略図である。
図5A】[0011]一実施形態による電気化学スタックを収容するためのフレーム部分の図である。
図5B】[0011]一実施形態による電気化学スタックを収容するためのフレーム部分の図である。
図5C】[0011]一実施形態によるフレームの概略図である。
図5D】[0011]一実施形態によるフレームの概略図である。
図5E】[0011]一実施形態によるフレームの概略図である。
図5F】[0011]一実施形態によるフレームの概略図である。
図5G】[0011]一実施形態によるフレームの一部の概略図である。
図5H】[0011]一実施形態による電気化学スタックを収容するためのフレーム部分の図である。
図5I】[0011]一実施形態による電気化学スタックを終了するためのフレーム組立体の分解図である。
図5J】[0011]一実施形態による電気化学スタックを収容するためのフレーム部分の図である。
図5K】[0011]一実施形態による電気化学スタックを収容するためのフレーム組立体の分解図である。
図6A】[0012]異なる実施形態による電気化学スタック用の端子の図である。
図6B】[0012]異なる実施形態による電気化学スタック用の端子の図である。
図6C】[0012]異なる実施形態による電気化学スタック用の端子の図である。
図6D】[0012]異なる実施形態による電気化学スタック用の端子の図である。
図6E】[0012]異なる実施形態による電気化学スタック用の端子の図である。
図6F】[0012]異なる実施形態による電気化学スタック用の端子の図である。
図6G】[0012]異なる実施形態による電気化学スタック用の端子の図である。
図7A】[0013]一実施形態による電気化学スタックの側面斜視図である。
図7B】[0013]一実施形態による電気化学スタックの側面斜視図である。
図7C】[0013]一実施形態による電気化学スタックの前面斜視図である。
図8】[0014]一実施形態による電気化学スタック上の端子の溶接を示す図である。
図9A】[0015]ラミネートパウチの上部又は底部の画像である。
図9B】[0015]一実施形態によるパウチの内部にフレーム及び電気化学スタックを有するラミネートパウチの画像である。
図9C】[0015]一実施形態によるパウチの内部にフレーム及び電気化学スタックを有するラミネートパウチの画像である。
図9D】[0015]一実施形態によるパウチの内部にフレーム及び電気化学スタックを有するラミネートパウチの画像である。
図9E】[0015]一実施形態によるラミネートパウチの一部を形成する積層板を示している。
図9F】[0015]一実施形態による積層板の詳細を示している。
図9G】[0015]一実施形態による積層板の詳細を示している。
図9H】[0015]一実施形態による積層板の詳細を示している。
図9I】[0015]一実施形態による積層板の詳細を示している。
図9J】[0015]一実施形態による積層板の詳細を示している。
図9K】[0015]一実施形態による積層板の詳細を示している。
図9L】[0015]一実施形態による積層板の詳細を示している。
図9M】[0015]一実施形態による積層板の詳細を示している。
図9N】[0015]一実施形態によるラミネートパウチを示している。
図9O】[0015]図9Nのラミネートパウチの代表的な寸法を示している。
図9P】[0015]一実施形態によるラミネートパウチを示している。
図9Q】[0015]図9Pのラミネートパウチの代表的な寸法を示している。
図9R】[0015]一実施形態によるラミネートパウチを示している。
図9S】[0015]図9Rのラミネートパウチの代表的な寸法を示している。
図10A】[0016]異なる実施形態による電気化学スタックの構造の高レベルの図である。
図10B】[0016]異なる実施形態による電気化学スタックの構造の高レベルの図である。
図10C】[0016]異なる実施形態による電気化学スタックの構造の高レベルの図である。図10Cは、電気化学スタックのフレームへの接合も示している。
図10D】[0016]一実施形態によるフレーム及び電気化学スタックを含むラミネートパウチの構造の高レベルの図である。
図11A】[0017]異なる実施形態によるフレームの図である。
図11B】[0017]異なる実施形態によるフレームの図である。
図11C】[0017]異なる実施形態によるフレームの図である。
図11D】[0017]異なる実施形態によるフレームの図である。
図12】[0018]一実施形態によるパウチ中の角柱型フレームの分解図である。
図13A】[0019]一実施形態によるフレーム及びセル組立体を示している。
図13B】[0019]一実施形態によるフレーム及びセル組立体を示している。
図13C】[0019]一実施形態によるフレーム及びセル組立体を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
[0020] 電気化学スタックの端部(端部は、本明細書において端部表面又は副表面とも呼ばれる)から離れてラミネートパウチを保持して端部を保護しながら、望ましい場合に電気化学スタックの上部及び底部の主表面の望ましい場所に圧力を加えることができる、フレーム構造の種々の実施形態が以下に説明される。真空下でシールされる場合、ラミネートパウチによって、セルスタックに対する圧力が生じる。フレームによって、セルスタックを保護するための構造が得られる。フレームによって、充電及び放電のサイクル電気化学スタック内のセルの膨張のための空間及び保護も得られる。一実施形態では、ラミネートパウチは、封入用ラミネートパウチである。一実施形態では、ラミネートパウチは、あらかじめ形成されたラミネートパウチである。したがって、本明細書において使用される場合、「ラミネートパウチ」という用語は、封入用ラミネートパウチ及び/又はあらかじめ形成されたラミネートパウチを含むことができる。
【0009】
[0021] 電気化学スタック(本明細書では、場合によりスタック、又はセルスタック、又は電気化学セルスタックと呼ばれる)は、互いの上に積み重ねられた一連の固体電気化学セルを含む。水及び酸素への曝露からセルスタックを保護することが重要である。したがって、スタックは真空下で、缶、パウチ、及び別の種類のシールされたハウジングの中にシールされる。真空下でシールされる場合、パウチによって、セルスタックに対する圧力が生じる。一実施形態では、この圧力は、パウチ内部の圧力に抵抗しない大気圧である。セルスタックに対する圧力が均等に分布しない場合、スタック内の1つ以上セルのそれぞれの内部の固体電解質は、変形、亀裂、又は破壊により損傷することがある。
【0010】
[0022] これらの損傷の問題、及び固体電気化学セルのパッケージングに関連する別の問題に対処するため、本明細書に記載のフレーム構造によって、電気化学スタックの主表面のみに圧力を加え、電気化学スタックの端部又は副表面には圧力を加えずに、ラミネートパウチが電気化学スタックをシールすることが可能となる。この種類の構造によって、電気化学スタックの主表面に対して垂直に(z方向に)圧力を加えることが可能となる。このように圧力が加えられると、電気化学スタックの端部又は副表面の周囲に空間が残り、電気化学スタックの端部又は副表面に対して加えられる圧力(x方向又はy方向)が防止される、又は減少する。
【0011】
[0023] 以下の説明によって、当業者は、開示される主題の製造及び使用、並びにその主題の多数の用途への採用が可能となる。異なる用途における種々の修正、及び種々の使用は、当業者には容易に明らかとなるであろう。本明細書に記載の一般的な原理は、広範囲の実施形態に適用可能である。したがって、本開示は、提供される実施形態に限定されることが意図されるものではなく、本明細書に開示される原理及び新規な特徴と矛盾がない最も広い範囲が与えられるべきである。
【0012】
[0024] 以下の詳細な説明では、開示される構造及び技術のより十分な理解を得るために、多数の具体的な詳細が説明される。しかしながら、これらの具体的な詳細に必ずしも限定されることなく、これらの開示される構造及び技術を実施できることが、当業者には明らかとなるであろう。別の場合では、本開示が不明瞭になることを回避するために、周知の構造及び装置は、詳細ではなくブロック図の形態で示される。
【0013】
定義
[0025] 本明細書において使用される場合、例えば約15重量パーセント(%w/w)のように、ある数を修飾する場合の「約」という用語は、修飾される数と、場合により、その数の±10%を含むその修飾される数の範囲内に含まれる数とを意味する。例えば、約15%w/wは、15%w/w、並びに13.5%w/w、14%w/w、14.5%w/w、15.5%w/w、16%w/w、又は16.5%w/wを含む。例えば、「約75℃」は、75℃、並びに67℃、68℃、69℃、70℃、71℃、72℃、73℃、74℃、75℃、76℃、77℃、78℃、79℃、80℃、81℃、82℃、又は83℃を含む。
【0014】
[0026] 本明細書において使用される場合、「からなる群から選択される」は、その群からの1つの構成要素、その群からの2つ以上の構成要素、又はその群からの構成要素の組み合わせを意味する。例えば、A、B、及びCからなる群から選択される構成要素は、Aのみ、Bのみ、又はCのみ、並びにA及びB、A及びC、B及びC、並びにA、B、及びCを含むことができる。
【0015】
[0027] 本明細書において使用される場合、「電気化学セル」又は「電池セル」という語句は、逆のことが明記されるのでなければ、電解質又はイオンを介して互いにイオン的に連絡する正極と負極とを含む1つのセルを意味するものとする。幾つかの実施形態では、電池又はモジュールは、1つの容器内に密閉される、又は電気化学セルのスタックなど、他の方法で互いに重ねて配置される、複数の正極及び/又は複数の負極を含むことができる。電気化学セルのスタックは、多層セルと呼ばれる場合がある。対称セルは、固体電解質によって分離された2つのLi金属アノードを有するセルであってよい。
【0016】
[0028] 本明細書において使用される場合、「電気化学スタック」という語句は、少なくとも負極(例えば、Li、LiC)と、正極(例えば、FeF、NiF(式中、xは2又は3である)、ニッケルコバルトアルミニウム酸化物(NCA)、リン酸鉄リチウム(LFP)、LiNiMnCo、[NMC]、又はLiNiAlCo[NCA]、式中、x+y+z=1であり;0≦x≦1;0≦y≦1;及び0≦z≦1である)、場合により固体電解質又はゲル電解質と組み合わされる)と、正極と負極との間にありこれらに接触する固体電解質(例えば、リチウム充填ガーネット(例えば、LiLaZr12)などの本明細書に記載の酸化物電解質)とをそれぞれが含む1つ以上のユニットを意味する。幾つかの例では、固体電解質と正極との間には、規格に準拠した電解質(例えば、ゲル電解質、ゲルポリマー電解質)を含む追加の層が存在する。電気化学スタックは、これらの前述のユニットの1つを含むことができる。電気化学スタックは、電気的に連絡して配列される(例えば、直列又は並列の電気的接続)これらの前述のユニットを数個含むことができる。幾つかの例では、電気化学スタックが数個のユニットを含む場合、ユニットは、一列に、互いに層状に重ねられるか、又は別の方法で互いに接着される。幾つかの例では、電気化学スタックが数個のユニットを含む場合、ユニットは、ある配列で、互いに層状に重ねられるか、又は別の方法で互いに接着される。幾つかの例では、電気化学スタックが数個のユニットを含む場合、1つの負極集電体が2つ以上の正極で共有されるようにスタックを配列することができる。或いは、幾つかの例では、電気化学スタックが数個のユニットを含む場合、1つの正極集電体が2つ以上の負極で共有されるようにスタックを配列することができる。適切又は必要である場合、スタック中の種々の層の間に、接着剤又は別の接合材料を設けることができる。場合により、又はこれに加えて、セルが互いに提供されてスタックが形成される場合、セルは、単純に互いに重ねて配置することができ、或いは、1つ以上のセルを直接隣接するセルの一方又は両方に接着することができる。
【0017】
[0029] 本明細書において使用される場合、「正極」という語句は、電池の放電中にそれに向かって陽イオン、例えばLiが伝導、流動、又は移動する二次電池中の電極を意味する。本明細書において使用される場合、「負極」という語句は、電池の放電中にそこから陽イオン、例えばLiが流動、又は移動する二次電池中の電極を意味する二次電池中の電極を意味する。Li金属電極と、変換化学、インターカレーション化学、又は変換/インターカレーション化学の組み合わせを含む電極とで構成される電池において、変換化学、インターカレーション化学、又は変換/インターカレーション化学の組み合わせの材料を有する電極が、正極と呼ばれる。幾つかの用法では、正極の代わりにカソードが使用され、負極の代わりにアノードが使用される。Li二次電池が充電される場合、Liイオンは正極(例えば、NiF、NMC、NCA)から負極(例えば、Li金属)に向かって移動する。Li二次電池が放電される場合、Liイオンは負極から正極に向かって移動する。
【0018】
[0030] 本明細書において使用される場合、「正極端子」という語句は、正極への電気的接続を意味する。正極端子は、正極集電体と呼ばれる場合もある。
【0019】
[0031] 本明細書において使用される場合、「負極端子」という語句は、負極への電気的接続を意味する。負極端子は、負極集電体と呼ばれる場合もある。
【0020】
[0032] 本明細書において使用される場合、「カソード活物質」という語句は、可逆的な方法で、リチウムイオンのインターカレーション、又はリチウムイオンとの反応が可能な材料を意味する。例としては、LiMPO(M=Fe、Ni、Co、Mn);LiTi(式中、xは0~8であり、yは1~12であり、zは1~24である);LiMn2aNi(式中、aは0~2である);ニッケルコバルトアルミニウム酸化物;LiNiMnCo(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、及び0≦z≦1である);及びLiNiCoAl(式中、x+y+z=1、及び0≦x≦1、0≦y≦1、及び0≦z≦1である)が挙げられる。これらの式中、式が電荷的に中性となるようにx、y、及びzが選択される。
【0021】
[0033] 本明細書において使用される場合、「固体カソード」という語句は、液相電解質を含まないカソードを意味する。本明細書において使用される場合、「カソード」及び「アノード」という用語は、電池の電極を意味する。カソード及びアノードは、関連分野においてそれぞれ正極及び負極と呼ばれることが多い。
【0022】
[0034] 本明細書において使用される場合、「固体カソライト」という語句、又は「カソライト」という用語は、カソード(すなわち、正極)活物質と密接に混合される、又はこの活物質で取り囲まれるイオン伝導体を意味する。
【0023】
[0035] 本明細書において使用される場合、「電解質」という用語は、イオン、例えばLiがそれを通って移動することができるが、電子はそれを通って伝導することができない材料を意味する。電解質は、二次電池のカソード及びアノードの電気絶縁に有用であり、同時に、イオン、例えばLiが電解質の中を伝達することができる。
【0024】
[0036] 本明細書で使用される場合、「固体電解質セパレーター」という語句は、「固体セパレーター」という語句と同義で使用され、炭素を含まず、原子イオン(例えば、Li)は伝導するが、電子は伝導しない材料を意味する。固体電解質セパレーターは、リチウム二次電池の正極及び負極の電気絶縁に適しており、同時に、リチウムイオンの伝導経路も提供する固体材料である。固体電解質の例としては、酸化物電解質及び硫化物電解質が挙げられ、これらは以下でさらに規定される。硫化物電解質の非限定的な例は、例えば、2015年10月27日に発行された米国特許第9,172,114号に見られ、2017年6月8日に公開された米国特許出願公開第2017-0162901 A1号にも見られる。酸化物電解質の非限定的な例は、例えば、2015年7月16日に公開され、2017年10月31日に米国特許第9,806,372号として発行された米国特許出願公開第2015-0200420 A1に見られる。幾つかの例では、無機固体電解質は、ポリマーも含み、複合電解質と呼ばれる。複合電解質は、例えば米国特許第9,666,870号に見られる。今挙げた米国特許及び公開された米国特許出願の内容全体は、あらゆる目的でそれらの全体が参照により本明細書に援用される。
【0025】
[0037] 本明細書において使用される場合、「セパレーター」という用語は、明らかに別のことが明記されるのでなければ、Liイオン伝導性セパレーターの省略表現である。
【0026】
[0038] 明らかに逆のことが明記されるのでなければ、本明細書において使用されるセパレーターは、リチウム金属と接触する場合に安定である。
【0027】
[0039] 本明細書において使用される場合、「端部表面」又は「副表面」という用語は、電気化学セルスタック、フレーム、又はパウチ中の角柱型フレームの側面を意味するために同義で使用することができる。
【0028】
[0040] 本明細書において使用される場合、「主表面」という用語は、電気化学セルスタック、フレーム、又はパウチ中の角柱型フレームの主表面を意味するために交換可能に使用することができ、いずれも主表面よりも実質的に小さい表面積を有する「端部表面」又は「副表面」と対比される。幾つかの場合では、電気化学スタックの方向によるが、主表面は、上部主表面又は底部主表面であってよい。「上部表面」又は「上部主表面」は、一般に、「底部表面」又は「底部主表面」とは反対側にある。
【0029】
[0041] 本明細書において使用される場合、「厚さ」又は「膜厚」という語句は、層又は膜の主表面間の距離又はメジアン測定距離を意味する。本明細書において使用される場合、主表面は、最大幾何学的表面積を有する層又は膜の面を意味する。
【0030】
[0042] 本明細書において使用される場合、「薄い」は、固体電解質を修飾する場合、200μm未満、場合により100μm未満、幾つかの場合0.1~60μmの間、別の場合約10nm~約100μmの厚さ寸法、別の場合約1μm、10μm、又は50μmの厚さを意味する。
【0031】
[0043] 本明細書において使用される場合、「z体積膨張及び収縮の%」という語句は、それぞれ充電及び放電の結果としてのリチウム金属アノードを有する固体電気化学セルの膨張及び収縮を意味する。充電中、それぞれの電気化学セル中のアノード層においてリチウム金属のプレートアウトが生じ、それによってそれぞれの電気化学セルが膨張する。この膨張は、主として、セルのカソード、電解質、及びアノードが層となる順序を横断する方向で生じる。ここで、z方向は、カソード、電解質、及びアノードを横断する垂直線である。ここで、x方向及びy方向は、カソード、電解質、又はアノードの面内に含まれる。放電中、それぞれの電気化学セル中のアノード層からリチウム金属がはがれ(離れ)、それによってそれぞれの電気化学セルが収縮する。z体積膨張及び収縮は、それぞれの電気化学セルのこの膨張及び収縮の方向である。この方向は、電気化学スタックの上部又は底部の主表面に対して垂直の線(本明細書の別の箇所ではz軸と呼ばれる)に対して平行又は実質的に平行である。例えば、電気化学スタックが、100μmの厚さ、及び0%充電状態であり、次に20%のz体積膨張及び収縮が起こる場合、これは、電気化学スタックが100%充電状態まで充電されるときに約20μmだけ膨張し、次に0%充電状態まで放電されるときに約20μmだけ収縮することを意味する。この積層体は、電気化学セルの厚さの0~20%の間のセル膨張に対応することができ、次に放電中に元の形状に戻ることができるように成形される。
【0032】
[0044] 本明細書において使用される場合、「積層体がフレームの周囲に適合する」という語句は、積層体がフレームに接触しない、積層体とフレームとの間の空間が多量に存在することなく、フレームを取り囲み封入するラミネートパウチの柔軟性を意味する。幾つかの例では、積層体は、特にパウチが真空下にある場合に、フレームと密接に接触する。
【0033】
[0045] 本明細書において使用される場合、ラミネートパウチのあらかじめ成形された形状」という語句は、積層体に形成される形状を意味する。幾つかの例では、積層体は、空気圧プレス中に配置される平坦シート形態から製造される。平坦シートをあらかじめ成形された形状に変形させるために、ダイ及びキャビティが使用される。これは、その形状のデボス加工によって、積層体表面から上方に離れて積層体の一部を隆起させること、及びその形状のエンボス加工によって、積層体表面の下方に離れて積層体の一部を押し込むことを含む。幾つかの例では、デボス加工とエンボス加工との組み合わせが、積層体の形状の形成に使用される。積層体中に形状を形成することによって、電気化学スタックの上部又は底部の主表面に対して、積層体を変形させる必要あったとしても、あまり大きく変形させる必要はない。真空が使用される場合、大気によって、シールされた積層体は、フレーム及びセルスタックの上に押しつけられ、フレーム及びセルスタックの形状をとる。幾つかの例では、積層体は、0%充電状態における電気化学スタックの形状に成形される。したがって、この積層体には、その製造中にあらかじめ応力がかけられ、そのため、積層体がフレーム上で延伸される場合に、電気化学スタック上に応力が集中しない。積層体がフレーム上で引っ張られる場合、積層体がフレーム上で延伸されるときに、ある抜き勾配が存在する。この抜き勾配は、積層体と電気化学スタックとの間に空間が生じる部分であり、そのため積層体のみが電気化学スタックの上部又は底部の主表面に接触する。シールされた積層体上に真空が引かれると、抜き勾配は、フレームに対してはつぶれるが、電気化学スタックの副表面に対してはつぶれない。シールされた積層体内が真空に引かれた後、積層体のあらかじめ形成された部分は、フレームの形状をとる。
【0034】
[0046] 本明細書において使用される場合、「上部主表面」及び「底部主表面」という語句は、ラミネートパウチ、フレーム、電気化学セル、及び/又は電気化学スタックの特定の方向を意味する。このような方向は、本明細書の1つ以上の図中に示すことができる。すぐ上に記載の要素、又は実際には結果として得られる電気化学スタック組立体、モジュール、若しくはパックの方向は相対的なものであることを、当業者は認識するであろう。
【0035】
[0047] 本明細書において使用される場合、「幾何学的表面積」という語句は、考慮される表面の領域の長さに幅を掛けたものであり、平坦な表面が仮定される。
【0036】
[0048] 本明細書において使用される場合、「リチウム充填ガーネット」という語句は、ガーネット結晶構造に関連する結晶構造を特徴とする酸化物を意味する。2015年4月9日に公開され、2014年10月7日に米国特許出願第14/509,029号として出願された米国特許出願公開第2015/0099190号は、あらゆる目的でその全体が参照により本明細書に援用される。この出願には、固体リチウム蓄電池中に使用されるLi充填ガーネット固体電解質が記載されている。
【0037】
[0049] 逆のことが別に記載されるのでなければ、リチウム充填ガーネットとしては、式LiLaM’M”Zr、LiLaM’M”Ta、若しくはLiLaM’M”Nb(式中、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2;0≦E≦2、10<F<13であり、M”及びM”のそれぞれは、各場合で独立して、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、又はTaから選択される)、又はLiLaZrAlMe”(式中、5<a<7.7;2<b<4;0≦c≦2.5;0≦d≦2;0≦e≦2、10<f<13であり、Me”は、Nb、Ta、V、W、Mo、Ga、又はSbから選択される金属である)を有する化合物、並びに本明細書に記載のものが挙げられる。
【0038】
[0050] Li充填ガーネットは、LiLaM’M”Zr、LiLaM’M”Ta、若しくはLiLaM’M”Nb(式中、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2;0≦E<3、10<F<13であり、M’及びM”のそれぞれは、各場合で独立して、Ga、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、又はTaから選択される)、又はLiLaZrAlMe”(式中、5<a<8.5;2<b<4;0<c≦2.5;0≦d<2;0≦e<2、及び10<f<13であり、Me”は、Ga、Nb、Ta、V、W、Mo、又はSbから選択される金属である)による組成、、並びに米国特許出願公開第2015/0099190号に記載の別のものであってもよい。本明細書において使用される場合、リチウム充填ガーネット、及びガーネットとしては、一般に、限定するものではないが、Li7.0La(Zrt1+Nbt2+Tat3)O12+0.35Al12が挙げられ;ここで(t1+t2+t3=2)であり、そのためLa:(Zr/Nb/Ta)比は3:2である。また、本明細書において使用されるガーネットとしては、LiLaZr+yAlが挙げられ、ここで、xは5.5~9の範囲であり;yは0.05~1の範囲である。これらの例では、下付文字のx、y、及びFは、ガーネットの電荷が中性となるように選択される。幾つかの例では、xは7であり、yは1.0である。幾つかの例では、xは5であり、yは1.0である。幾つかの例では、xは6であり、yは1.0である。幾つかの例では、xは8であり、yは1.0である。幾つかの例では、xは9であり、yは1.0である。幾つかの例では、xは7であり、yは0.35である。幾つかの例では、xは5であり、yは0.35である。幾つかの例では、xは6であり、yは0.35である。幾つかの例では、xは8であり、yは0.35である。幾つかの例では、xは9であり、yは0.35である。幾つかの例では、xは7であり、yは0.7である。幾つかの例では、xは5であり、yは0.7である。幾つかの例では、xは6であり、yは0.7である。幾つかの例では、xは8であり、yは0.7である。幾つかの例では、xは9であり、yは0.7である。幾つかの例では、xは7であり、yは0.75である。幾つかの例では、xは5であり、yは0.75である。幾つかの例では、xは6であり、yは0.75である。幾つかの例では、xは8であり、yは0.75である。幾つかの例では、xは9であり、yは0.75である。幾つかの例では、xは7であり、yは0.8である。幾つかの例では、xは5であり、yは0.8である。幾つかの例では、xは6であり、yは0.8である。幾つかの例では、xは8であり、yは0.8である。幾つかの例では、xは9であり、yは0.8である。幾つかの例では、xは7であり、yは0.5である。幾つかの例では、xは5であり、yは0.5である。幾つかの例では、xは6であり、yは0.5である。幾つかの例では、xは8であり、yは0.5である。幾つかの例では、xは9であり、yは0.5である。幾つかの例では、xは7であり、yは0.4である。幾つかの例では、xは5であり、yは0.4である。幾つかの例では、xは6であり、yは0.4である。幾つかの例では、xは8であり、yは0.4である。幾つかの例では、xは9であり、yは0.4である。幾つかの例では、xは7であり、yは0.3である。幾つかの例では、xは5であり、yは0.3である。幾つかの例では、xは6であり、yは0.3である。幾つかの例では、xは8であり、yは0.3である。幾つかの例では、xは9であり、yは0.3である。幾つかの例では、xは7であり、yは0.22である。幾つかの例では、xは5であり、yは0.22である。幾つかの例では、xは6であり、yは0.22である。幾つかの例では、xは8であり、yは0.22である。幾つかの例では、xは9であり、yは0.22である。また、本明細書において使用されるようなガーネットとしては、LiLaZr12+yAlが挙げられるが、これに限定されるものではない。一実施形態では、本明細書におけるLi充填ガーネットはLiLiZr12の組成を有する。別の一実施形態では、本明細書におけるLi充填ガーネットはLiLiZr12.Alの組成を有する。さらに別の一実施形態では、本明細書におけるLi充填ガーネットはLiLiZr12.0.22Alの組成を有する。さらに別の一実施形態では、本明細書におけるLi充填ガーネットはLiLiZr12.0.35Alの組成を有する。ある別の実施形態では、本明細書におけるLi充填ガーネットはLiLiZr12.0.5Alの組成を有する。別の一実施形態では、本明細書におけるLi充填ガーネットはLiLiZr12.0.75Alの組成を有する。
【0039】
[0051] 本明細書において使用される場合、ガーネットには、YAG-ガーネット(すなわち、イットリウムアルミニウムガーネット、すなわち例えばYAl12)は含まれない。本明細書において使用される場合、ガーネットには、パイロープ、アルマンディン、スペサルティン、グロッシュラー、ヘソナイト、若しくは肉桂石、ツァボライト、ウバロバイト、及びアンドラダイト、並びに固溶体のパイロープ-アルマンディン-スペサライト(spessarite)及びウバロバイト-グロッシュラー-アンドラダイトなどのシリケート系のガーネットは含まれない。本明細書におけるガーネットには、一般式X(SiO(式中、Xは、Ca、Mg、Fe、及び/又は、Mnであり;Yは、Al、Fe、及び/又は、Crである)を有するネソシリケートは含まれない。
【0040】
パウチ中の電気化学スタック
[0052] 幾つかの例では、本明細書において、電気化学スタックは、少なくとも1つ以上の電気化学セルを含み、それぞれの電気化学セルは固体電解質を含む。これらの例では、電気化学スタックは、2つの主表面と、4つの副表面とを有する。ラミネートパウチは、一方又は両方の主表面に接触する。フレームは、ラミネートパウチ内に収容され、少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲む。フレームは4つの副表面には接触しない。
【0041】
[0053] 幾つかの例では、本明細書において、フレーム組立体上の積層体は、少なくとも1つの電気化学セルであって、少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子を含み、2つの主表面及び4つの副表面を有する少なくとも1つの電気化学スタックを形成する、少なくとも1つの電気化学セルと;ラミネートパウチと;ラミネートパウチ内に収容され、少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むフレームとを含み;ここで、フレームは4つの副表面には接触せず;ラミネートパウチは両方の主表面に接触する。
【0042】
[0054] 幾つかの例では、本明細書において、フレーム組立体上の積層体は、少なくとも1つの電気化学スタックであって、少なくとも1つ以上の電気化学セルを含み、それぞれの電気化学セルが:少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子と;固体電解質とを含み、2つの主表面及び4つの副表面を有する、少なくとも1つの電気化学スタックと;ラミネートパウチと;ラミネートパウチ内に収容され、少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むフレームとを含み;ここで、フレームは4つの副表面には接触せず;ラミネートパウチは両方の主表面に接触する。
【0043】
[0055] 幾つかの例では、本明細書において、フレーム組立体上の積層体は、少なくとも1つの電気化学スタックであって、固体電解質及び少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子を含み、2つの主表面及び4つの副表面を有する、少なくとも1つの電気化学スタックと;ラミネートパウチと;ラミネートパウチ内に収容され、少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むフレームとを含み;ここで、フレームは4つの副表面には接触せず;ラミネートパウチは両方の主表面に接触する。
【0044】
[0056] 幾つかの例では、本明細書において、フレーム組立体上の積層体は、少なくとも1つの電気化学セルであって、少なくとも1つの固体電解質、少なくとも1つの正極端子、及び少なくとも1つの負極端子を含み、2つの主表面及び4つの副表面を有し、少なくとも1つの電気化学スタックを形成する少なくとも1つの電気化学セルと;ラミネートパウチと;ラミネートパウチ内に収容され、少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むフレームとを含む;ここで、フレームは4つの副表面には接触せず;ラミネートパウチは両方の主表面に接触する。
【0045】
[0057] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは、電気化学スタックのいずれかの主表面に接着される。
【0046】
[0058] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは、電気化学スタックのいずれかの主表面に感圧接着剤で接着される。
【0047】
[0059] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、第1の電気化学スタック及び第2の電気化学スタックが存在し、熱伝導性の中央壁によって、第1の電気化学スタックが第2の電気化学スタックから分離される。
【0048】
[0060] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、第2の電気化学スタックは第1の電気化学スタックと同じである。幾つかの例では、第2の電気化学スタックは、第1の電気化学スタックと比較して異なる数の電気化学セル、異なる種類の電気化学セル、又は異なるサイズの電気化学セルを有することができる。
【0049】
[0061] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学スタックは、少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子をさらに含む。
【0050】
[0062] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは、リチウム金属電池中でゼロ電圧を有するリチウム金属に対して負電位となる。
【0051】
[0063] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは、リチウム金属電池中でゼロ電圧を有するリチウム金属に対して正電位となる。
【0052】
[0064] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは絶縁される。
【0053】
[0065] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは陽極処理アルミニウムを含む。幾つかの例では、フレームは、強化ガラスなどのガラスを含む。幾つかの例では、フレームは、熱添加剤を有するプラスチックなどのプラスチックを含む。
【0054】
[0066] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームによって、電気化学スタックの4つの副表面上に力が加わるのが防止される。
【0055】
[0067] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチは真空下にあり、フレームによって、電気化学スタックの4つの副表面上に大気圧が加わるのが防止される。
【0056】
[0068] これより図面を参照しながら本発明の実施形態を見ると、図1は、電気化学セル(別に図示せず)を含み、それぞれの電気化学セルが固体電解質を含む長方形の電気化学スタック100の上面図及び底面図を示している。これらの図は必ずしも縮尺通りではなく、高解像度ではない。上面図は、上部主表面101及び底部主表面102、並びに端部又は側面又は副表面103、104、105、及び106を示している。底面図は、裏返された上部主表面101及び底部主表面102を示しており、裏返された端部又は側面103及び105も示している。電気化学スタックは厚さ107を有する。一実施形態では、電気化学スタックは、本明細書においてさらに説明されるフレーム内に適合し、このフレームは、真空が使用される場合に電気化学スタックの端部又は副表面に積層体が接触するのを防止するサイズ又は寸法を有する。充電及び放電中に電気化学スタックと物理的干渉が生じないように、フレームによって電気化学スタックの周囲に空間が形成される。
【0057】
[0069] 前述のいずれかを含むある例では、電気化学スタックの上部主表面101及び/又は底部主表面102は、感圧接着剤(PSA)材料を介してフレーム上の表面に取り付けられる。異なる実施形態では、PSA材料は、3M接着剤又はAvery Dennison接着剤において見られる。PSA材料としては、粘着付与剤を有するエラストマーを挙げることができる。このPSAによって、スタックの上部主表面101又は底部主表面102のいずれかがフレームの表面に維持され、充電及び放電中にフレーム内部でスタックが動かないようになる。幾つかの実施形態では、PSAによって、電気化学スタックの副表面がフレームに接触しなくなる。ある例では、上部主表面101は、本明細書に記載される中央壁においてフレームに接合される。ある例では、底部主表面102は、中央壁においてフレームに接合される。中央壁は、中央面、中央板、又は接合板(ある実施形態では接合板はスタックの板への付着を意味する)と呼ばれる場合がある。フレーム内でのスタックの動きは、模擬質量を用いた振動試験によって評価することができる。動きがほとんど又は全くない場合、中央面に対する質量の位置の変化はほとんど又は全くない。
【0058】
[0070] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームと電気化学スタックの副表面との間の隙間の量は少なくとも0.5mmである。ある用途では、隙間は、より大きい場合、又はより小さい場合がある。幾つかの別の例では、フレームと電気化学スタックの副表面との間の隙間の量は少なくとも0.4mmである。さらに別の例では、フレームと電気化学スタックの副表面との間の隙間の量は少なくとも0.3mmである。さらなる例では、フレームと電気化学スタックの副表面との間の隙間の量は少なくとも0.2mmである。さらなる例では、フレームと電気化学スタックの副表面との間の隙間の量は少なくとも0.1mmである。
【0059】
[0071] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学スタックは、最大幾何学的表面積を有する2つの主表面を有する長方形を有する。主表面に対して約90°の角度において4つの副表面が存在し、そのそれぞれは、いずれの主表面の幾何学的表面積よりも小さい幾何学的表面積を有する。前述のいずれかを含む幾つかの例では、固体電解質がどのように形成されるかによって、主表面と副表面との間の角度は90°に近いが厳密には90°ではない場合がある。例えば、固体電解質の1つ以上の端部は、わずかに丸みを帯びている場合がある。これらの例では、4つの副表面の中の2つは、4つの副表面の別の2つよりも小さな面積を有する。
【0060】
[0072] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学スタックは、最大幾何学的表面積を有する2つの主表面を有する正方形を有する。主表面に対して約90°の角度において4つの副表面が存在し、そのそれぞれは、いずれの主表面の幾何学的表面積よりも小さい幾何学的表面積を有する。前述のいずれかを含む幾つかの例では、固体電解質がどのように形成されるかによって、主表面と副表面との間の角度は90°に近いが厳密には90°ではない場合がある。例えば、固体電解質の1つ以上の端部は、わずかに丸みを帯びている場合がある。これらの例では、4つの副表面は、おおよそ同じ表面積を有する。
【0061】
[0073] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、固体電解質は、最大幾何学的表面積を有する2つの主表面を有する長方形を有する。前述のいずれかを含む幾つかの例では、主表面に対して約90°の角度において4つの副表面が存在し、そのそれぞれは、いずれの主表面の幾何学的表面積よりも小さい幾何学的表面積を有する。前述のいずれかを含む幾つかの例では、固体電解質がどのように形成されるかによって、主表面と副表面との間の角度は90°に近いが厳密には90°ではない場合がある。例えば、固体電解質の1つ以上の端部は、わずかに丸みを帯びている場合がある。これらの例では、4つの副表面の中の2つは、4つの副表面の別の2つよりも小さな表面積を有する。
【0062】
[0074] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、固体電解質は、最大幾何学的表面積を有する2つの主表面を有する正方形を有する。主表面に対して約90°の角度において4つの副表面が存在し、そのそれぞれは、いずれの主表面の幾何学的表面積よりも小さい幾何学的表面積を有する。前述のいずれかを含む幾つかの例では、固体電解質がどのように形成されるかによって、主表面と副表面との間の角度は90°に近いが厳密には90°ではない場合がある。例えば、固体電解質の1つ以上の端部は、わずかに丸みを帯びている場合がある。これらの例では、4つの副表面は、おおよそ同じ表面積を有する。
【0063】
[0075] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、固体電解質は、1μm~100μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、20μm~100μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、40μm~100μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、20μm~80μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、40μm~80μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、20μm~60μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、10μm~30μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、10μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、11μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、12μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、13μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、14μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、15μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、16μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、17μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、18μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、19μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、20μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、21μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、22μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、23μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、24μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、25μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、26μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、27μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、28μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、29μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、30μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、31μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、32μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、33μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、34μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、35μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、36μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、37μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、38μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、39μmの膜厚を有する薄膜である。幾つかの例では、固体電解質は、40μmの膜厚を有する薄膜である。
【0064】
[0076] 前述のいずれかを含むある例では、固体電解質は、10μmの膜厚を有する薄膜である。ある別の例では、固体電解質は、20μmの膜厚を有する薄膜である。さらに別の例では、固体電解質は、30μmの膜厚を有する薄膜である。ある例では、固体電解質は、40μmの膜厚を有する薄膜である。さらに別の例では、固体電解質は、50μmの膜厚を有する薄膜である。さらに別の例では、固体電解質は、60μmの膜厚を有する薄膜である。さらに別の例では、固体電解質は、70μmの膜厚を有する薄膜である。さらに別の例では、固体電解質は、80μmの膜厚を有する薄膜である。さらに別の例では、固体電解質は、90μmの膜厚を有する薄膜である。さらに別の例では、固体電解質は、100μmの膜厚を有する薄膜である。
【0065】
[0077] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは負電位である。例えば、フレームは、電気化学スタックのアノード部分と同じ電位であってよい。ある例では、フレームは、少なくとも1つの電気化学セルのアノード(すなわち、負極)に電気的に接続される。
【0066】
[0078] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは正電位である。例えば、フレームは、電気化学スタックのカソード部分と同じ電位であってよい。ある例では、フレームは、少なくとも1つの電気化学セルのカソード(すなわち、正極)に電気的に接続される。
【0067】
[0079] 図2A~2Cは、実施形態によるフレーム及び電気化学スタックを収容するラミネートパウチを有する組立体の図である。この組立体は、電気化学スタック組立体、フレーム組立体上の積層体、又はパウチ中の角柱型フレームと、さまざまに呼ばれる場合がある。
【0068】
[0080] 図2A中、上部から底部の順序で、組立体2000中、上部積層体部分2010が上方フレーム部分2020の上に配置される。上方フレーム部分2020と下方フレーム部分2040との間には、電気化学スタック2030がはめ込まれる。上方フレーム部分2020及び下方フレーム部分2040は互いに取り付けられて、電気化学スタック2030の周囲にフレームを形成する。フレームは、電気化学スタック2030の副表面を取り囲むが、それらには接触しない。下方フレーム部分2040の下には、底部積層体部分2050が配置される。上部積層体部分2010と底部積層体部分2050とはラミネートパウチ(場合により、あらかじめ形成されたラミネートパウチと呼ばれる)を形成し、これは、中に収容される組み立てられたフレーム及び電気化学スタック2030を取り囲む。上部積層体部分2010及び底部積層体部分2050は互いにシールされて、中に収容される組み立てられたフレーム及び電気化学スタック2030の周囲にシールが形成される。
【0069】
[0081] 電気化学スタック2030は、電気化学スタック2030のカソード及びアノードにそれぞれ取り付けられた端子(正極及び負極又はタブ)2060も有する。カソード及びアノードは、フレームを通過して延在しており、フレームに接触することができる。幾つかの例では、端子2060は、ラミネートパウチを通過して延在する。幾つかの例では、端子2060は、ラミネートパウチを通過して延在し、シールの一部を形成する。
【0070】
[0082] 図2B中、上部から底部の順序で、組立体2100中、上部積層体部分2110が上方フレーム部分2120の上に配置される。上方フレーム部分2120と下方フレーム部分2140との間には、電気化学スタック2130aがはめ込まれる。下方フレーム部分2140は、電気化学スタック2130aが接合したり別の方法で取り付けられたりすることができる中実部分又は表面2140aを有する。下方フレーム部分2140は、中実部分又は表面2140aの上及び下の両方に突出する端部2141~2144を有し、これらは、本明細書の別の場所ではトレイと呼ばれる場合があるトレイ型構造2145を形成する。
【0071】
[0083] 上方フレーム部分2120及び下方フレーム部分2140は互いに取り付けられて、電気化学スタック2130aの周囲にフレームを形成する。フレームは、電気化学スタック2130aの副表面を取り囲むが、それらには接触しない。さらなる電気化学スタック2130bが、表面2140aの下に配置され、これは表面2140aに接合したり別の方法で取り付けたりすることができる。フレームは、電気化学スタック2130bの副表面を取り込むが、それらには接触しない。一実施形態では、電気化学スタック2130bは、下方フレーム部分2040の下方突出端部内にはめ込まれるのに十分な薄さであり、そのため、下方フレーム部分2140の下方突出端部は、電気化学スタック2130bの端部を取り囲むが、それらには接触しない。下方フレーム部分2140の下には、底部積層体部分2150が配置される。上部積層体部分2110と底部積層体部分2150とはラミネートパウチを形成し、これは、中に収容される組み立てられたフレーム並びに電気化学スタック2130a及び2130bを取り囲む。上部積層体部分2110及び底部積層体部分2150は互いにシールされて、中に収容される組み立てられたフレーム並びに電気化学スタック2130a及び2130bの周囲にシールが形成される。
【0072】
[0084] 電気化学スタック2130aは、電気化学スタック2130の個別のセルカソード端子2131a及び個別のセルアノード端子2132a、並びに電気化学スタック2130bの個別のセルカソード端子2131b及び個別のセルアノード端子2132bにそれぞれ取り付けられた端子(正極及び負極又はタブ)2160も有する。これらの個別のセルカソード端子2131a、2131b、及びアノード端子2132a、2132bは、フレームを通過して延在しており、フレームに接触することができる。幾つかの例では、端子2160は、ラミネートパウチを通過して延在する。幾つかの例では、端子2160は、ラミネートパウチを通過して延在し、シールの一部を形成する。
【0073】
[0085] 図2C中、上部から底部の順序で、組立体2200中、上部積層体部分2210が電気化学スタック2230の上に配置される。電気化学スタック2230がフレーム2240内にはめ込まれる。フレーム2240は、電気化学スタック2230の副表面を取り囲むが、それらには接触しない。外側フレーム2040の下には、底部積層体部分2250が配置される。上部積層体部分2210と底部積層体部分2250とはラミネートパウチを形成し、これは、中に収容されるフレーム2240及び電気化学スタック2230を取り囲む。上部積層体部分2210及び底部積層体部分2250は互いにシールされて、中に収容されるフレーム2240及び電気化学スタック2240の周囲にシールが形成される。正極端子(カソード)2231及び負極端子(アノード)2232は、電気化学スタック2230内に到達することができる。
【0074】
[0086] 図2C中、開口部2231から突出するカソード、及び開口部2232から突出するアノードにそれぞれ取り付けられる端子は示されていない。図2Cの実施形態が端子を含む場合、それらの端子は、組立体2200を取り囲むラミネートパウチを通過して延在して、シールの一部を形成することができる。
【0075】
[0087] 図2Cは、それぞれ積層体部材2210及び2250の上及び下の発泡体パッド2290、2295も示している。これらのパッドは、使用するためにパウチを搭載するときに、組み立てられたラミネートパウチの緩衝に役立てることができる。図2C中、パッド2290、2295は、上部及び底部積層体部分2290、2295の中央部分とおおよそ同じ領域を覆うサイズである。
【0076】
[0088] 図2D中、上部から底部の順序で、組立体2300中、電極2331a及び2332aを有するユニットスタック2330aの上に上部積層体部分2310が配置される。電気化学スタック2330aの表面領域にわたる圧力の分散を促進するために、電気化学スタック2330aと、中央板2340aを有するフレーム部分2340との間に、スペーサーブロック2310aを設けることができる。幾つかの実施形態では、スペーサーブロック2310aによって、上部積層体部分2310への電気化学スタック2330aの上部主表面の接触を促進するためのさらなる体積が組立体2300中に得られる。フレーム部分2340は、スペーサーブロック2310a及び電気化学スタック2330aを収容するための、中央板2340aから上方に延在する端部2341~2344を有する。フレーム部分2340と、中央板2340aと、上方に延在する端部2341~2344との全体の構造がトレイ2345を形成する。一実施形態では、電気化学スタック2330aを設置可能な弾性表面を得るために、スペーサーブロック2310aは圧縮性であってよい。
【0077】
[0089] 電気化学スタック2330bの表面領域にわたる圧力の分散を促進するために、フレーム部分2340と、電極2331b及び2332bを有するさらなる電気化学スタック2330bとの間に、さらなるスペーサーブロック2310bを設けることができる。一実施形態では、電気化学スタック2330bを設置可能な弾性表面を得るために、スペーサーブロック2310bは圧縮性であってよい。幾つかの実施形態では、スペーサーブロック2310bによって、底部積層体部分2350への電気化学スタック2330bの底部主表面の接触を促進するためのさらなる体積が組立体2300中に得られる。フレーム部分2320は、スペーサーブロック2310b及び電気化学スタック2330bの周囲に適合する。フレーム部分2320及び電気化学スタック2330bの下には、底部積層体部分2350が配置される。幾つかの実施形態では、スペーサーブロック2310bによって、底部積層体部分2350への電気化学スタック2330bの底部主表面の接触を促進するためのさらなる体積が組立体2300中に得られる。トレイ2345とフレーム部分2320とを合わせたものが、組み立てられたフレームを形成し、これは、電気化学スタック2330bの副表面を取り囲むが、それらには接触しない。上部積層体部分2310と底部積層体部分2350とはラミネートパウチを形成し、これは、中に収容される組み立てられたフレーム並びに電気化学スタック2330a及び2330bを取り囲む。上部積層体部分2310及び底部積層体部分2350は互いにシールされて、中に収容される組み立てられたフレーム並びに電気化学スタック2330a及び2330bの周囲にシールが形成される。
【0078】
[0090] 電気化学スタック2330aは、電気化学スタック2330aのセルカソード端子2331a及びセルアノード端子2332a、並びに電気化学スタック2330bのセルカソード端子2331b及びセルアノード端子2332bにそれぞれ取り付けられた端子(正極及び負極又はタブ)2360も有する。これらのセルカソード端子2331a、2331b及びアノード端子2332a、2332bは、フレームの端部まで延在しており、フレームに接触することができる。端子2060は、カソード端子2331a、2331b、及びアノード端子2332a、2332bに接続される。幾つかの例では、端子2360は、ラミネートパウチを通過して延在する。幾つかの例では、端子2360は、ラミネートパウチを通過して延在し、シールの一部を形成する。
【0079】
[0091] 図3Aは、一実施形態によるラミネートパウチ300の2つの異なる断面図を示している。上の断面図において、前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学セルスタック1(303a)及び電気化学セルスタック2(303b)の間にそれぞれPSAが設けられる。中央壁又は中央面310は、電気化学セルスタック303a、303bの間に延在しており、パウチの外部に延在することができる。一実施形態では、中央壁310は、構造部材として機能する。一実施形態では、中央壁又は中央面310は、熱伝導体として機能する。一実施形態では、中央壁又は中央面310は、構造部材及び熱伝導体の両方として機能する。
【0080】
[0092] 電気化学セルスタック303a、303bからの熱除去を促進する熱伝達壁として機能することによって、熱伝導体としての中央壁又は中央面310は、電気化学セルスタック303a、303bからフレーム内への熱伝達を改善する。一実施形態では、中央壁又は中央面310は、電気化学セルスタック303a、303bを機械的な束縛にもなり、それによってスタックはフレームの制限の範囲内で移動しない。実施形態によるが、中央壁又は中央面310は、フレームと同じ材料でできていてよいし、又は異なる材料でできていてもよい。実施形態によるが、中央壁又は中央面310は、アルミニウム(Al)、陽極処理アルミニウム、マグネシウム(Mg)、Mg-銅(Cu)合金、又はAl-Mg合金であってよい。
【0081】
[0093] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学セルスタック303a、303bのいずれか又は両方は、8~100個の電気化学セルを有することができる。
【0082】
[0094] 図3A中の下の断面図を見ると、上方フレーム部分302及び下方フレーム部分304によってフレームが形成され、その中に、中央壁310が間に挟まれた電気化学セルスタック303a、303bが配置される。上部積層体部分301及び底部積層体部分305は、フレームを取り囲む。一実施形態では、中央壁310は、上方フレーム部分302の一部であってよい。一実施形態では、中央壁310は、下方フレーム部分304の一部であってよい。一実施形態では、中央壁は、上方フレーム部分302及び下方フレーム部分304のどちらの一部でなくてもよく、そのかわりに別個の要素であってよい。前述のように、一実施形態では、中央壁310は、電気化学スタックの中央において、電気化学スタックの内部からフレーム及び積層体パウチの端部に向かう熱を奪うための熱シンクとなる。
【0083】
[0095] 下の断面図は、電気化学セルスタック303a、303bとフレームとの間の間隙315を示している。間隙315によって、充電及び放電サイクル中の電気化学セルスタック303a、303bの膨張及び収縮が可能となる。図3A中の下の断面図は、ラミネートパウチ300内の真空の提供も示している。この図は、ラミネートパウチ300の外側が大気圧(海水面において14.7ポンド/平方インチ(PSI)、又は101.4キロパスカル(kPa))であることも示している。スタックの内部及び外部の圧力差によって、上方積層体部分301及び下方積層体305が、電気化学セルスタック303a、303bのそれぞれの対向する表面に押しつけられる。ラミネートパウチ300内に不完全な真空が得られうることを当業者は認識されるであろう。実施形態によるが、ラミネートパウチ300の内側と外側との間に十分な圧力差は、上方積層体部分301及び下方積層体部分305と、電気化学セルスタック303a、303bのそれぞれの対向する表面との間で必要な接触を得るために十分となる。
【0084】
[0096] 間隙315は、スタックとフレームとの間の電気化学セルスタック303a、303bの周囲に延在する。フレームは、パウチと電気化学セルスタック303a、303bの副表面との間に介在するので、パウチは、スタックの副表面に接触しない。幾つかの例では、電気化学スタックの副表面とフレームとの間に約0.5mmの空間が存在する。図3Aは、上方積層体部分301及び下方積層体部分305を互いに接合させて、フレーム及び電気化学セルスタック303a、303bを取り囲むパウチを形成する積層体シール315も示している。図3Aの下の断面は、パウチを通過して延在する中央壁310も示している。
【0085】
[0097] 図3Bは、図3A中の構造の一部の拡大図を示しており、上方積層体部分301、下方積層体部分305、電気化学セルスタック303a、303b、及び中央壁310のさらなる詳細が示されている。電気化学スタック303a、303bの組成によるが、動作中のスタックの厚さ膨張の量は変動しうる。ラミネートパウチの外側の大気圧とは反対に、ラミネートパウチの内側が真空であることは、上方及び下方積層体部分301、305の電気化学スタック303a、303bに対する力を維持するのに役立つ。中央壁310は、電池全体の構造に加えられ、電気化学スタック303a、303bから、ラミネートパウチの外側、より低温の領域への熱伝達も行う。一実施形態では、ラミネートパウチの外側に延在する中央壁310は、熱伝達を促進するために、より低温の構造に直接接触する。
【0086】
[0098] 図3C及び3Dは、長い寸法(図3C)及び短い寸法(図3D)を通過するそれぞれのパウチ300の高レベルの断面図を示しており、ここで電気化学セルスタック303a、303bは長方形である。図3C及び3Dの両方は、電気化学セルスタック303a、303bの間に延在する中央壁310、及び電気化学セルスタック303a、303bとフレームとの間の間隙315を示している。
【0087】
[0099] 図3Eは、電気化学スタックの上面図を示している。一実施形態では、電気化学スタックは、64mm×79mmの寸法を有する。スタックの周囲にフレームが配置される。幾つかの例では、フレームの内法寸法は64.5mm×79.5mmである。幾つかの例では、内法寸法は(64+x)mm×(79.5+x)mmであり、ここでxはフレームと電気化学スタックとの間の空間である。一実施形態では、xは、箔のタブ(例えば、正極端子、負極端子)の上部空間であってよい。幾つかの例では、xは1mmである。幾つかの例では、xは2mmである。幾つかの例では、xは3mmである。幾つかの例では、xは4mmである。幾つかの例では、xは5mmである。幾つかの例では、xは6mmである。
【0088】
[0100] 図3F及び3Gは、ラミネートパウチの上面図及び側面図を示している。一実施形態では、ラミネートパウチは13.5mmの厚さを有する。一実施形態では、ラミネートパウチは102mm×83mmの外法寸法を有する。図3F中、一実施形態では、正端子及び負端子313、323は、ラミネートパウチから111mm延在する。端子313、323は、パウチから下方に延在することができ、又はパウチからまっすぐ延在することができ、又はパウチからある角度で延在することができる。
【0089】
[0101] 図4A及び4Bは、上方フレーム部分又は下方フレーム部分であってよいフレーム部分404の一実施形態のそれぞれ異なる図を示している。一実施形態では、図4A及び4B中のフレーム部分404は、図2Bに関する前述の議論のように電気化学セルスタックを取り付けることができる中実部分又は表面5040aを有する、以下に議論される図5A及び5Bにおけるフレーム部分5040とともに使用することができる。一実施形態では、表面5040aの中実部分は、前述の中央壁として機能する。
【0090】
[0102] 図4Cは、フレーム部分の上面図を示している。図4Dは、線D-Dを通る図4Cの断面を示している。図4Eは、線E-Eを通る図4Cの断面を示している。図4Fは、フレーム部分の側面図を示している。図4Gは、円形部分Gに示される図4Eの拡大部分を示している。図4Gは、一方のフレーム部分と他方のフレーム部分との機械的連結を示すことによって、上方フレーム部分及び下方フレーム部分を取り付けてフレームを形成できる方法の1つを示している。
【0091】
[0103] 図4H及び4Iは、上方フレーム部分及び下方フレーム部分を取り付けてフレームを形成することができる方法の1つを示している。図4Hは、一例として、フレームと、フレーム内の電気化学スタックとの間の2.00mmの間隙を示している。「I」の印が付いた図4Hの一部を拡大したものを示している図4Iは、一方のフレーム部分と他方のフレーム部分との機械的連結を示している。
【0092】
[0104] 図4J及び4Kは、一実施形態によるラミネートパウチの形成部分の例を示している。示される寸法は、例であり、限定を意図したものではない。図4J中、ラミネートパウチの外側端部からその中央に向かい上部の外側表面にわたって、形成部分が始まるラミネートパウチにおいて約100°の上昇が存在する。この上昇後、ラミネートパウチは、形成されたくぼみを有し、約7.97mmの横方向距離の後にくぼみの主平面は下がっている。図4K中、形成部分の厚さは約6.57mmである。また図4K中、ラミネートパウチの形成部分に約1.26mmの厚さの増加が存在する。この例では、ラミネートパウチの形成部分は、電気化学スタックを中に配置できるくぼみを形成するために延在する壁を有する。この壁は約3.35mmの横方向距離にわたって延在する。
【0093】
[0105] 図5A及び5Bは、上方フレーム部分又は下方フレーム部分であってよいフレーム部分5040と;図2Bに関する前述の議論のような電気化学セルスタックを取り付けることができる中央板又は中央面5040aと;中央面5040aから上方に延在する端部5041~5044とを含むトレイ5045の一実施形態のそれぞれ異なる図を示している。
【0094】
[0106] 図5Cは、フレーム部分の上面図を示している。図5Dは、線D-Dを通る図5Cの断面を示している。図5Eは、線E-Eを通る図5Cの断面を示している。図5Fは、フレーム部分の側面図を示している。図5Gは、円形部分Gによって示される図5Eの拡大部分を示している。図5Gは、一方のフレーム部分と他方のフレーム部分との機械的連結を示すことによって、上方フレーム部分及び下方フレーム部分を取り付けてフレームを形成することができる方法の1つを示している。
【0095】
[0107] 図5Hは、中央面5140aと、パック中のセルのアノード及びカソードの端子を収容するための一方の末端における2つの間隔を開けた開口部5160、5160とを有するフレーム部分5140の一実施形態を示している。端部5141~5144は、中央面5140aから離れて延在する。フレーム5140、その中央面5140a、及びその端部5141~5144は、トレイ5145を形成する。
【0096】
[0108] 図5Iは、互いに面するそれぞれの中央面5140aと、それぞれの中央面5140aから離れて延在する端部5141~5144とを有する2つのフレーム部分5140を示している。フレーム5140、その中央面5140a、及びその端部5141~5144は、トレイ5145を形成する。したがって、図5Iは、背中合わせで配置された中央面5140aを有する2つのトレイ5145を示している。部品508、508は、開口部5160を含むフレーム部分5140の末端に取り付けられる。部品508は、突出部508a及び508bを含み、これらは主表面508cから下方に延在して、フレーム部分5140の開口部5160に対して相補的な開口部508dを形成する。一実施形態では、フレーム部分5140は、スタンピングすることができ、又はCNCを用いて製造することができる。一実施形態では、部品508は、射出成形することができる。
【0097】
[0109] 図5Jは、中央面5240aと、パック中のセルのアノード及びカソードの端子を収容するための一方の末端における1つの開口部510とを有するフレーム部分5240の一実施形態を示している。端部5241~5244は、中央面5240aから離れて延在する。フレーム5240、その中央面5240a、及びその端部5241~5244は、トレイ5245を形成する。
【0098】
[0110] 図5Kは、互いに面するそれぞれの中央面5240aと、それぞれの中央面5240aから離れて延在する端部5241~5244とを有する2つのフレーム部分5240を示している。フレーム5240、その中央面5240a、及びその端部5241~5244は、トレイ5245を形成する。したがって、図5Iは、背中合わせで配置された中央面5240aを有する2つのトレイ5245を示している。部品508、508は、それぞれの開口部510を含むフレーム部分5240の末端に取り付けられることで、パック中のセルアノード及びカソードのための適切な空間が形成される。図5I中と同様に、部品508は、突出部508a及び508bを含み、これらは主表面508cから下方に延在して、フレーム部分5240の開口部510に対して相補的な開口部508dを形成する。一実施形態では、フレーム部分5240は、スタンピングすることができ、又はCNCを用いて製造することができる。一実施形態では、部品508は、射出成形することができる。
【0099】
[0111] 図5H~5K、特に図5I及び5Kをさらに見ると、別の実施形態によると、前述のように(例えば、図4A及び4B参照)、フレーム部分5140及び5240の一方は、中央面が欠けていてもよい。部品508は、依然として、カソード及びアノードの開口部を形成する。
【0100】
[0112] 実施形態によるが、1つのフレーム部分の少なくとも1つの側面にスロットが存在することができ、その中に、別のフレーム部分の相補的な突出分を取り付けることで、部品の接合を促進することができる。
【0101】
[0113] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは、電気化学スタックの4つの副表面上に力が加わるのを防止する。ラミネートパウチが真空下にある場合、ラミネートパウチは、電気化学スタックの主表面に接触する。その際に、ラミネートパウチは、電気化学スタックの副表面には接触しない。副表面とフレームとの間には空間が存在する。ラミネートパウチは、フレームと電気化学スタックとを収容する。ラミネートパウチが真空下にある場合、副表面とフレームとの間の空間が残存する。
【0102】
[0114] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチは真空下にある。フレームは、4つの副表面上に大気圧が加わるのを防止する。大気圧は、外部からパウチに加わることができる。しかしながら、パウチは4つの副表面には接触しないので、大気圧は副表面に作用しない。
【0103】
[0115] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学スタックは、それぞれがリチウム金属負極を含む電気化学セルを含む。
【0104】
[0116] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームによって、充電及び放電サイクル中に膨張及び収縮が起こるための空間が電気化学スタックの周囲に形成される。幾つかの例では、電気化学スタックは、その厚さの最大20%(この値を含む)の膨張及び収縮が起こる。この膨張及び収縮は、スタックがカソードからアノードに向かうと考えられる場合にスタックに対して垂直である1つの方向で実質的に起こる。これはz方向とも呼ばれる。x-y-z三次元座標系が固体電解質の上部主表面上に配置される場合、x軸及びy軸は上部主表面の面内にあり、z軸は上部主表面に対して垂直である。この例においてz軸は、前述の膨張及び収縮のz方向に対して平行又は実質的に平行である。ラミネートパウチによって、この膨張及び収縮に対応するのに十分な空間が電気化学スタックの副表面の周囲に形成される。
【0105】
[0117] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく、充電サイクル中に膨張及び収縮が起こるための空間が、電気化学スタックの副表面の周囲に形成される。
【0106】
[0118] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約10~20%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約20%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約19%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約18%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約17%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約16%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約15%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約14%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約13%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約12%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約11%のz体積膨張及び収縮が起こる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチによって、固体電解質の変形、亀裂、又は破壊を引き起こすことなく約10%のz体積膨張及び収縮が起こる。
【0107】
[0119] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、両方の主表面にわたる圧力分布は、均一又は実質的に均一である。幾つかの例では、圧力の均一な分布は10mmの表面積にわたる。幾つかの例では、圧力の均一な分布は10cmの表面積にわたる。幾つかの例では、圧力の均一な分布は10mの表面積にわたる。
【0108】
[0120] 幾つかの例では、圧力の均一な分布は20mmの表面積にわたる。幾つかの例では、圧力の均一な分布は20cmの表面積にわたる。幾つかの例では、圧力の均一な分布は20mの表面積にわたる。
【0109】
[0121] 幾つかの例では、圧力の均一な分布は30mmの表面積にわたる。幾つかの例では、圧力の均一な分布は30cmの表面積にわたる。幾つかの例では、圧力の均一な分布は30mの表面積にわたる。
【0110】
[0122] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチはフレームの周囲に適合する。
【0111】
[0123] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ内部に真空が使用される場合に、ラミネートパウチの形状は変化しない。幾つかの別の例では、真空が使用されると、電気化学スタックの厚さが圧縮される。これらの例では、ラミネートパウチは、この圧縮に適合して形状を変化させることができる。しかしながら、ラミネートパウチは、セルの4つの副表面の周囲の空間を依然として維持する。
【0112】
[0124] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチは、シールされ、真空下にある。
【0113】
[0125] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、大気圧において、ラミネートパウチによって、64mm×79mmの寸法を有する電気化学スタックの両方の主表面上に全体で115.2ポンド(794.3キロパスカル(kPa))の力が加わる。異なる電気化学スタック表面寸法では、加わる力の量が異なる。異なる寸法の例は、本明細書に示される。これらの例では、真空シールされた条件下の場合、電気化学スタックのそれぞれの端部又は副表面は、64mm×79mmの寸法を有する電気化学スタック上に全体で115.2ポンド(794.3kPa)の力を受ける。
【0114】
[0126] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大で14.7ポンド/平方インチ(PSI)(101.4kPa)の大気圧が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0115】
[0127] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大13PSI(89.63kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面の両方の主表面上に生じる。
【0116】
[0128] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大12PSI(82.74kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面の両方の主表面上に生じる。
【0117】
[0129] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大11PSI(75.84kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0118】
[0130] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大10PSI(68.95kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0119】
[0131] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大9PSI(62.05kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0120】
[0132] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大8PSI(55.16kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0121】
[0133] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大7PSI(48.26kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0122】
[0134] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大6PSI(41.37kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0123】
[0135] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大5PSI(34.47kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0124】
[0136] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大4PSI(27.58kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0125】
[0137] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大3PSI(20.68kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0126】
[0138] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大2PSI(13.79kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0127】
[0139] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、最大1PSI(6.895kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0128】
[0140] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、真空によって、少なくとも1PSI(6.895kPa)の圧力が電気化学スタックの両方の主表面上に生じる。
【0129】
[0141] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチは、向かい合う積層体材料の間の継ぎ目に接合シールを有する。この接合シールは、ヒートシール方法によって形成することができる。あるヒートシール方法では、2つの高温の金属棒を2つの積層体パウチの部品に同時に押しつけることを、それぞれの積層体上のポリマー層が溶融して2つのシートが互いに接合される(例えば、溶接される)まで続ける。前述のいずれかを含む幾つかの例では、接合シールは、超音波溶接方法によって、又はレーザー溶接によって、又は接着剤によって、又は外部からの固定によって、又はステッチ溶接によって形成することができる。この目的は、ラミネートパウチ内の排気又は実質的な排気を支援するのに適切なシールを実現することである。
【0130】
[0142] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ中の真空は120Torr未満である。
【0131】
[0143] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ中の真空は115Torr未満である。
【0132】
[0144] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ中の真空は110Torr未満である。
【0133】
[0145] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ中の真空は105Torr未満である。
【0134】
[0146] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ中の真空は20Torr未満である。
【0135】
[0147] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ中の真空は15Torr未満である。
【0136】
[0148] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ中の真空は10Torr未満である。
【0137】
[0149] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチ中の真空は5Torr未満である。
【0138】
[0150] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、トレイ、フレーム、及び/又はフレーム部分は、金属、プラスチック、ゴム、シリコーン、セラミックス、粘土、ガラス、強化ガラス、熱添加剤を有するガラス若しくは強化ガラス、又はそれらの組み合わせで構成されてよい。幾つかの例では、トレイ、フレーム、及び/又はフレーム部分は金属であってよい。別の例では、トレイ、フレーム、及び/又はフレーム部分はプラスチックであってよい。さらに別の例では、トレイ、フレーム、及び/又はフレーム部分は、金属と非金属材料との複合材料であってよい。別の例では、トレイ、フレーム、及び/又はフレーム部分は、2つ以上の異なる種類の金属の複合材料であってよい。別の例では、トレイ、フレーム、及び/又はフレーム部分は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)又はガラス充填(GF)PEEKでできていてよい。さらに別の例では、トレイ、フレーム、及び/又はフレーム部分は、PEEK又はGF PEEKと、ポリエーテルイミド、シリコーン、ウレタン、又はポリプロピレンなどの別の材料とからできていてよい。幾つかの例では、金属は、アルミニウム、陽極処理アルミニウム、マグネシウム、アルミニウムの合金、又はマグネシウムの合金である。
【0139】
[0151] 異なる実施形態では、トレイ、フレーム、及び/又はフレーム部分は、例えばコンピューター数値制御(CNC)機械加工を用いて、又はさまざまな種類の工具(例えば、漸進的及び段階的工具)によって、又はダイキャスティングによって機械加工することができる。CNC又は工具を用いる場合、フレームは、図2A~2D、5I、5K、及び10Dが示すように2つの部分を含むことができる。実施形態では、これらのプロセスの1つとともに用いられる金属はアルミニウムであってよいが、前述のように別の金属を適切に使用することができる。別の実施形態では、前述のようなプラスチック、熱可塑性、シリコーン、又はゴムでできたフレームは、例えば、射出成形などの成形によって製造することができる。別の実施形態では、前述のようなセラミックス、粘土、ガラス、又は強化ガラスでできたフレームは、例えば、成形又は焼成によって製造することができる。幾つかの実施形態では、炭素繊維又は金属-プラスチック複合材料を使用することができる。
【0140】
[0152] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチは、成形形状を有する。幾つかの例では、ラミネートパウチの形成された部分は、ダイ及びキャビティを用いて形成されることで、積層体上への成形形状のデボス加工及び/又はエンボス加工が行われる。次に、積層体は、ともにフレーム及び電気化学スタックの周囲にシールされる。
【0141】
[0153] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチの成形形状の主表面の表面積の、電気化学スタックの主表面の表面積に対する比は1を超える。1を超えるこの比によって、ラミネートパウチがフレームを取り囲むことになり、次にこのフレームは電気化学スタックを取り囲み、電気化学スタックのそれぞれの副表面とフレームとの間に空間が形成される。
【0142】
[0154] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチの成形形状の主表面の表面積の、電気化学スタックの主表面の表面積に対する比は1.1を超える。すぐ上で議論したことと同様に、この比によって、ラミネートパウチはフレームを取り囲むことになり、電気化学スタックのそれぞれの副表面とフレームとの間により広い空間が形成される。
【0143】
[0155] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチの成形形状の主表面の表面積の、電気化学スタックの主表面の表面積に対する比は1.2を超える。この場合も、この比によって、ラミネートパウチはフレームを取り囲むことになり、電気化学スタックのそれぞれの副表面とフレームとの間により広い空間が形成される。
【0144】
[0156] 図6Aは、図2A及び2B中の端子又はタブ2060、2160に類似している平坦な端子又はタブ6060を示している。ヘッドスペースを減少させるために、一実施形態では、端子又はタブは、さまざまな種類の屈曲によって短くすることで、ヘッドスペースを減少させることができる。図6Bは、曲げられた端子又はタブ6160を示している。ヘッドスペースを依然として減少させながらより広い端子面積を得るために、図6Cにおける変形形態は、Z型屈曲部を有する端子又はタブ6260を示している。さらに別の一変形形態では、図6Dは、折り曲げられた端子又はタブ6360を示しており、端子又はタブ6360の折り曲げられた部分の下に折り目6260aが見られる。
【0145】
[0157] 図6E~6Gは、カソードセル端子2231及びアノードセル端子2232を有する図2Cなどの構成のためのさまざまな種類の取付具を示している。一実施形態では、図6E~6Gのそれぞれにおける平坦部分616は、カソード2231及びアノード2232のそれぞれに取り付けることができる。図6E中、平坦部分616から突出部626が延在することができる。図6E中の突出部626は、円筒形断面を有するように示されているが、この突出部は、正方形又は長方形などの別の断面を有することができ、及び/又は必要に応じて若しくは希望通りの異なる量だけ平坦部分616から延在することができることは、当業者は認識されるであろう。
【0146】
[0158] 図6F中、タブ636は、平坦部分616から延在し、貫通孔638を有する。図6G中、折り曲げられた又は曲げられた部分646は、平坦部分616から延在する。図6F~6Gのいずれかの実施形態において、突出部626、タブ636、又は折り曲げられた若しくは曲げられた部分646は、全体の電池システムの一部としてカソード2231又はアノード2232を電気的に接続するための端子として機能することができる。
【0147】
[0159] 図7Aは、カソード及びアノード(図示せず)からそれぞれ延在する端子7060(図6A中に示されるものに類似)を有する電気化学スタック7030を取り囲むフレーム7020を示している。図7Bは、曲げられた端子又はタブ7160(図6B中に示されるものに類似)を有する図7A中の構造の一変形形態を示しており、これによって、そのラミネートパウチ中の結果として得られる固体電解質電池におけるヘッドスペースが減少する。図7Cは、電気化学スタック7030と、それより延在する曲げられた端子若しくはタブ7260とを有する同様の一変形形態を示している。
【0148】
[0160] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学スタックの主表面は、長方形を有し、64mm×79mmの寸法を有する。図7Cは、電気化学スタック7030の一例を示している。一実施形態では、スタック7030は、64mm×79mmの寸法を有する。図7Cの左側には、電気化学スタック7030に接触し、そこから離れて延在する2つの端子又はタブ7260が存在する。
【0149】
[0161] 異なる実施形態では、完成パウチが配置される又は設置される方法によるが、電気化学スタックの寸法は、より大きい場合も、より小さい場合もある。長さと幅との間の比も変動しうる。例えば、電気化学スタックは、約60mm~約100mmの幅、及び約70mm~約250mmの長さの範囲であってよい。幾つかの例では、電気化学スタックは、約80~100mmの幅、及び約100~130mmの長さであってよい。幾つかの例では、長さと幅との間の比は、約1.2:1~約2.50:1の間であってよい。幾つかの例では、この比は約1.2:1~1.5:1の間であってよい。
【0150】
[0162] ある例では、端子又はタブは曲げることができる。ある別の例では、端子又はタブは折り曲げることができる。幾つかの例では、端子又はタブは、ヘッドスペースを減少させるために、曲げたり折り曲げたりすることができる。
【0151】
[0163] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央壁の一方の側の上の電気化学セルはカソードを含み、中央壁の他方の側の上の電気化学セルは第2のカソードを含み、上記カソードは第2のカソードよりも厚い。
【0152】
[0164] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央壁の一方の側の上の電気化学セルはカソードを含み、中央壁の他方の側の上の電気化学セルは第2のカソードを含み、上記カソードは、第2のカソードよりも高いエネルギー密度を有する。
【0153】
[0165] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央壁の一方の側の上の電気化学セルはカソードを含み、中央壁の他方の側の上の電気化学セルは第2のカソードを含み、上記カソードによって、第2のカソードよりも高い電力出力が得られる。
【0154】
[0166] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央壁の一方の側の上の電気化学セルはカソードを含み、中央壁の他方の側の上の電気化学セルは第2のカソードを含み、上記カソードによって、第2のカソードよりも高い容量が得られる。
【0155】
[0167] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、モジュールは、本明細書に記載のいずれかの電気化学スタック及び/又は電気化学スタック組立体を2つ以上含む。
【0156】
[0168] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、モジュールは、それぞれの電気化学セル中に正極を含み、2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の正極の厚さは、別の電気化学スタック組立体中の正極よりも厚い。これらの例では、より厚い正極は、より多い活物質及びより高いエネルギー密度を有する。これらの例では、より薄い正極は、より少ない活物質及びより高い電力出力を有する。
【0157】
[0169] 幾つかの例では、エネルギーセルが本明細書に記載される。エネルギーセルは、電気化学スタック組立体中の電気化学セルである。幾つかの例では、パワーセルが本明細書に記載される。パワーセルは、電気化学スタック組立体中の電気化学セルである。エネルギーセルは、より厚い正極(すなわち、より多いカソード活物質、例えば、NMC、LFP、リチウムチタン酸化物(LTO)など)を、パワーセルと比較して(すなわち、より少ないカソード活物質)有するのでエネルギーセルと見なされる。幾つかの例では、電池モジュールは、1つ以上の電気化学スタック組立体を含み、それらの1つ以上の電気化学スタック組立体の中の幾つかがエネルギーセルを含み、別の電気化学スタック組立体がパワーセルを含む。幾つかの例では、電池モジュールは、それぞれの電気化学スタック組立体がエネルギーセルとパワーセルとの組み合わせを含む、1つ以上の電気化学スタック組立体を含む。幾つかの例では、電池モジュールは、それぞれの電気化学スタック組立体がエネルギーセルとパワーセルとの組み合わせを含み、さらにパワーセルよりも多くのエネルギーセルが存在する、1つ以上の電気化学スタック組立体を含む。幾つかの別の例では、電池モジュールは、それぞれの電気化学スタック組立体がエネルギーセルとパワーセルとの組み合わせを含み、さらにエネルギーセルよりも多くのパワーセルが存在する1つ以上の電気化学スタック組立体を含む。幾つかの例では、これらのセル及びモジュールのエネルギー及び容量は、顧客の仕様及び要求に合わせられる。
【0158】
[0170] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、モジュールは、それぞれの電気化学セル中に正極を含み、2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の正極の厚さは、別の電気化学スタック組立体の中の正極の厚さよりも薄い。
【0159】
[0171] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、モジュールは、それぞれの電気化学セル中に正極を含み、2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の正極は、別の電気化学スタック組立体の中の正極よりも高いエネルギー密度を有する。
【0160】
[0172] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、モジュールは、それぞれの電気化学セル中に正極を含み、2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の正極は、別の電気化学スタック組立体の中の正極よりも高い電力出力を有する。
【0161】
[0173] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、モジュールは、それぞれの電気化学セル中に正極を含み、2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の正極は、別の電気化学スタック組立体の中の正極よりも高い容量を有する。
【0162】
[0174] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、モジュールは、それぞれの電気化学セル中に正極を含み、2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の正極は、別の電気化学スタック組立体の中の正極よりも高い電力出力を有し;さらに、2つ以上の電気化学スタック組立体の別の少なくとも1つ以上の中の別の正極は、正極 電気化学スタック組立体よりも高いエネルギー密度を有する。
【0163】
[0175] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、本明細書に記載のモジュール、又は本明細書に記載のモジュールの組み合わせを含むパックが本明細書に記載される。
【0164】
[0176] 例えば、本明細書における開示とともに使用できる種々の電気化学スタック組立体が以下に示される。別の構成が考慮されるので、この一覧は限定を意味するものではない。
【0165】
[0177] 同じパック中の別のモジュールよりも高いエネルギー密度を有するモジュール、いわゆるエネルギーモジュールを含むパックが本明細書において考慮される。同じパック中の別のモジュールよりも高い電力出力が得られるモジュール、いわゆるパワーモジュールを含むパックが本明細書において考慮される。同じパック中の別のモジュールよりも高い容量を有するモジュールを含むパックが本明細書において考慮される。ある種類のモジュールを含むパックと、別の種類のモジュールを含む別のパックが本明細書に提供され、上記パックは、上記別のパックよりも高いエネルギー密度を有する。ある種類のモジュールを含むパックと、別の種類のモジュールを含む別のパックが本明細書に提供され、上記パックは、上記別のパックよりも高い電力出力を有する。ある種類のモジュールを含むパックと、別の種類のモジュールを含む別のパックが本明細書に提供され、上記パックは、上記別のパックよりも高い容量を有する。
【0166】
[0178] 幾つかの例では、本明細書に記載の16層又は8個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は1.35Ah~1.65Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は5.2Wh~6.2Whであり、指定(Specify)エネルギーは45Wh/kg~55Wh/kgであり、エネルギー密度は61Wh/L~73Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは155Wh/kg~189Wh/kgであり、活性スタックのエネルギー密度は520Wh/L~634Wh/Lである。
【0167】
[0179] 幾つかの例では、本明細書に記載の32層又は16個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は1.7Ah~3.2Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は10.4Wh~12.4Whであり、指定(Specify)エネルギーは90Wh/kg~110Wh/kgであり、エネルギー密度は122Wh/L~146Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは310Wh/kg~380Wh/kgであり、活性スタックのエネルギー密度は1040Wh/L~1268Wh/Lである。
【0168】
[0180] 幾つかの例では、本明細書に記載の48層又は24個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は7.7Ah~9.3Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は29.7Wh~34.1Whであり、指定(Specify)エネルギーは167Wh/kg~203Wh/kgであり、エネルギー密度は348Wh/L~424Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは288Wh/kg+352Wh/kgであり、活性スタックのエネルギー密度は983Wh/L~1201Wh/Lである。
【0169】
[0181] 幾つかの例では、本明細書に記載の60層又は30個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は8Ah~11Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は40Wh~60Whであり、指定(Specify)エネルギーは200Wh/kg~300Wh/kgであり、エネルギー密度は400Wh/L~450Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは300Wh/kg~400Wh/kgであり、活性スタックのエネルギー密度は1000Wh/L~1300Wh/Lである。
【0170】
[0182] 幾つかの例では、本明細書に記載の72層又は36個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は46Ah~38Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は148Wh~182Whであり、指定(Specify)エネルギーは315Wh/kg~386Wh/kgであり、エネルギー密度は880Wh/L~1078Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは372Wh/kg~454Wh/kgであり、活性スタックのエネルギー密度は1270Wh/L~1553Wh/Lである。
【0171】
[0183] 幾つかの例では、本明細書に記載の72層又は36個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は37Ah~45Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は140Wh~171Whであり、指定(Specify)エネルギーは308Wh/kg~377Wh/kgであり、エネルギー密度は837~1023Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは369Wh/kg~451Wh/kgであり、活性スタックエネルギー密度は1270Wh/L~1553(Wh/L)である。
【0172】
[0184] 幾つかの例では、本明細書に記載の84層又は42個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は50Ah~60Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は250~50Wh~6.2Whであり、指定(Specify)エネルギーは45Wh/kg~56Wh/kgであり、エネルギー密度は60Wh/L~74Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは154Wh/kg~189Wh/kgであり、活性スタックエネルギー密度は519Wh/L~634Wh/Lである。
【0173】
[0185] 幾つかの例では、本明細書に記載の98層又は49個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は33.6Ah~41.1Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は129.5Wh~158.3Whであり、指定(Specify)エネルギーは266Wh/kg~325Wh/kgであり、エネルギー密度は769Wh/L~940Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは312Wh/kg~382Wh/kgであり、活性スタックエネルギー密度は1376Wh/L~1125Wh/Lである。
【0174】
[0186] 幾つかの例では、本明細書に記載の98層又は49個のユニットセルを有する特定の電気化学スタック組立体の場合、容量(C/3、25℃において測定される)は32Ah~39Ahであり、エネルギー密度(C/3、25℃において測定される)は123Wh~150Whであり、指定(Specify)エネルギーは260~318Wh/kgであり、エネルギー密度は733Wh/L~895Wh/Lであり、活性スタックの比エネルギーは309Wh/kg~377Wh/kgであり、活性スタックエネルギー密度は1376Wh/L~1125Wh/Lである。
【0175】
[0187] 図8は、一実施形態による電気化学スタックのカソード又はアノードに端子を溶接するための代表的な構造を示している。図8中、電気化学スタック803a及び803bのそれぞれからのカソード813又はアノード823は、形成された端子806とともに、溶接ヘッド860及び金床870との間でプレスされる。溶接ヘッドに熱が加えられて、端子806とカソード813又はアノード823とが溶接される。図8中、フレーム802又は804は電気化学スタック803bを取り囲み、そのためスタック803bは図中には見られない。
【0176】
[0188] 図9Aは、ラミネートパウチの上部部分又は底部部分の画像を示している。図9B、9C、及び9Dは、ラミネートパウチを通過して延在する正極端子及び負極端子を有する電気化学スタックを含むラミネートパウチの画像を示している。
【0177】
[0189] 図9Eは、ラミネートパウチの上部部分又は底部部分の別の画像を示している。図9Fには、ラミネートパウチの上部部分又は底部部分の側面図が描かれており、一実施形態では約70.5mmとなりうる幅が示されている。図9Gは、パウチ部分の上面図であり、図9H及び9Iは、それぞれ線H-H及びI-Iにおける図9Gの断面であり、パウチ部分の一実施形態のさらなる寸法を示している。図9Jは、丸で囲まれた要素Jにおける図9Iのさらなる詳細を示している。この丸で囲まれた要素は、図9L中における異なる図でも詳細に示される折り目又は屈曲部分である。
【0178】
[0190] 図9Kは、一実施形態によるパウチ部分の一部のさらなる寸法を示している。図9L及び9Mは、図9H中の丸で囲まれた要素L及びMのそれぞれの詳細図を示しており、一実施形態による一部のさらなる寸法も示している。
【0179】
[0191] 一実施形態では、図9N中に示されるように、ラミネートパウチ部分の側面は、フレームの周囲にパウチが組み立てられるときに平坦なままであってよい。図9Oは、代表的な寸法を示している。一実施形態では、図9P中に示されるように、パウチ部分の1つ以上の端部(幾つかの場合では、最大3つの端部)は、電池セルの「ジェリーロール」構成と同様の方法で巻くことができる。端部を巻き上げることで、自動車などの動力付き装置の内部にパウチを配置する場合に空間を節約することができる。図9Qは、代表的な寸法を示している。端部を巻き上げると、長さ及び幅は、図9N及び9O中よりも図9P及び9Q中で小さくなる。
【0180】
[0192] 一実施形態では、図9R中に示されるように、電極とは反対側の組み立てられたラミネートパウチの側面は、巻かれないままであってよく、散熱を促進するための溝付きの金属片250中に挿入することができる。一実施形態では、図9S中に示されるように、組み立てられたパウチの側面は、散熱を促進するための台座270上の平らな金属片260の間に挿入することができる。
【0181】
[0193] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームの内側部分の寸法は65mm×80mmであり、これによって64mm×79mmの電気化学スタックの周囲に1mmのマージンが得られる。一実施形態では、1mmのマージンは、電気化学スタックの4つの端部又は副表面の周囲に均等に分布し、電気化学スタックのそれぞれの端部又は副表面上に0.5mmのマージンが得られる。
【0182】
[0194] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームの内側部分の寸法は64.75mm×79.75mmであり、これによって64mm×79mmの電気化学スタックの周囲に0.75mmマージンが得られる。一実施形態では、0.75mmのマージンは、電気化学スタックの4つの端部又は副表面の周囲に均等に分布し、電気化学スタックのそれぞれの端部又は副表面上に0.375mmのマージンが得られる。幾つかの例では、フレームの内側部分の寸法は64.5mm×79.5mmであり、これによって64mm×79mmの電気化学スタックの周囲に0.5mmのマージンが得られる。一実施形態では、0.5mmマージンは、電気化学スタックの4つの端部又は副表面の周囲に均等に分布し、電気化学スタックのそれぞれの端部又は副表面上に0.25mmのマージンが得られる。より一般には、フレームが取り囲む電気化学スタックの寸法がどのようなものであっても、スタックの周囲に0.75mmマージン、又はスタックの周囲に0.5mmのマージンが存在することができる。電気化学スタックの寸法によるが、膨張に対応するためにスタック周囲に適切なマージンが存在すべきことを、当業者は認識されるであろう。
【0183】
[0195] 前述のように、電気化学スタックの長さ対幅の比は約1.2:1~約2.5:1であってよい。電気化学スタックとフレームとの間の間隔は、絶対数として、例えば0.5mm~2mmで提供することができ、又は長さ及び/又は幅のパーセント値として、例えば約0.005%~1%で提供することができる。したがって、幾つかの例では、電気化学スタックは、前述の議論よりも大きい寸法を有することができ、長さ対幅の比は前述の議論の通りであってよい。実施形態では、上記間隔は、電気化学スタックの4つの端部の周囲に均等に分布する。
【0184】
[0196] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチの形状の厚さは約13.5mmであってよい。
【0185】
[0197] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子は、フレームとあらかじめ形成されたパウチとを通過して延在する。
【0186】
[0198] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ラミネートパウチは多層パウチである。幾つかの例では、ラミネートパウチは、アルミニウムの層を有し、上記アルミニウムのいずれかの側の上にポリマー材料の1つ以上の層を有する。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは10μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは20μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは30μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは40μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは50μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは60μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは70μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは80μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは90μmである。幾つかの例では、アルミニウムの層の厚さは100μmである。
【0187】
[0199] 図10Aは、一実施形態による電気化学スタックの構造の高レベルの図である。図10A中、一実施形態では、電気化学スタック1000は、アノード集電体1050と;アノード集電体1050の下の上部シール1060及びスタックの底部における底部シール1060と;上部シール1060の下の第1のフィルム層1070及び底部シール1060の上の第2のフィルム層1080と;二重カソード1090の両方の側の上の1組のカソードシール1080とを含む。
【0188】
[0200] 図10Bは、一実施形態によるフレーム中央板に接合された電気化学スタックの構造の高レベルの図である。図10B中、右から左に進んで、電気化学スタックは、一実施形態による感圧接着剤を含むことができる接合剤1012を用いて中央壁1010に接合される。一実施形態では、中央壁1010は、フレームの一部であってよい。接合剤1012の上にはアノード集電体1050がある。アノード1050の上にはシール1060がある。このシールの上には第1のフィルム1070がある。シール1080はカソード1090を取り囲む。シール1080及びカソード1090の組み合わせの上には、さらなるフィルム1070がある。実施形態によるが、フレーム1095はカソード1080を取り囲むことができる。
【0189】
[0201] 図10Cは、一実施形態による2層ユニットセル2430の高レベルの図である。電気化学スタック2430の上部及び底部にアノード集電体1055が存在する。アノード1055に隣接し、電気化学スタック2430の一部としてアノード集電体1055の内側に、アノード支持体1065が存在する。電気化学スタック2430中のアノード支持体1065の内側にはセパレーター1075がある。セパレーター1075の内側にはカソードフレーム1085がある。最後に、電気化学スタック2430の中央にはカソード集電体1095があり、これは両方のアノード1055とともに機能する。実施形態によるが、カソード集電体1095は、カソードフレーム1085内にはめ込まれる場合がある。
【0190】
[0202] 図10Dは、一実施形態による図10C中に描かれるものなどのユニットセルを含むパウチ中の角柱型フレーム2400の高レベルの分解図である。図10Dの実施形態では、4つのユニットセル2430が組み合わされて、8層ユニットスタック2435が形成される。異なる実施形態では、ユニットセル2430の互いの位置合わせの維持を容易にするために、隣接するユニットセル2430の間に接着層(図示せず)が存在することができる。異なる実施形態では、ユニットセル2430は、接着層を用いず、パウチ内部の真空の吸引などの、パウチ中の角柱型フレーム2400の残りの部分の圧力を用いて組み合わせることができ、パウチ内部で上方及び下方の積層部分がフレームの上部及び底部並びに電気化学スタック組立体に接触して、ユニットセル2430の互いの位置合わせを維持することができる。
【0191】
[0203] 図10Dをさらに見ると、積層体プリフォーム2410、2450は、ラミネートパウチ組立体2400の上方部分及び下方部分を形成する。積層体プリフォーム2410の下には、スペーサーブロック2410aと、一実施形態によるとゴムとして示される圧縮性シート2415aとがあり、積層体プリフォーム2450の上には、スペーサーブロック2410bと、圧縮性シート2415bとがある。一実施形態では、スペーサーブロック2410b及び圧縮性シート2415bは、フレーム2420の内部にある。圧縮性シート2415の下には8層ユニットスタック2435aがあり、圧縮性シート2415bの上には8層ユニットスタック2435bがある。ラミネートパウチの中央には、中央板又は中央面2440aと、中央面2440aから上方に延在する端部2441~2444とを有し、トレイ2445を形成するフレーム部分2440が存在する。それぞれの8層スタック2435a、2435bを中央面2440aに接着するために、いずれかの側の上に接合層2446を設けることができる。異なる実施形態では、スペーサーブロック2410a及び2410bは圧縮性であってよい。
【0192】
[0204] 図10Dには、8層ユニットスタック2435a、2435bが描かれており、合計16セルとなる。実施形態によっては、別の数の層を設けることができ、異なる数のユニットセルを用いてユニットスタックを形成することができる。例えば、中央面2440aのいずれの側にも2つの8層スタックを設けることで、合計32セルにすることができる。或いは、中央面2440aのいずれの側にも3つの8層スタックを設けることで、合計48セルにすることができる。実施形態によっては、中央面2440aのいずれかの側に異なる数の8層スタックを設けることができる。スタック中のユニットセルの数を変更することもできる。別の箇所に記載のように、スタック中に100個ものユニットセルが存在することができる。実施形態によるが、ユニットスタック中のすべてのアノード電極は、例えば溶接によって互いに固定することができ、同様に実施形態によるが、カソード電極の場合にも同じことを言うことができる。
【0193】
[0205] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、リチウム充填ガーネット電解質を含む固体電解質セパレーターが含まれる。
【0194】
[0206] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、負極はリチウム金属を含む。
【0195】
[0207] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学スタックは中央壁をさらに含む。
【0196】
[0208] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学スタックは、図2B、3A~3D、5A、及び5Bなどの多数の図に示されるように中央壁をさらに含む。
【0197】
[0209] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学スタックは、フレームの一方の半体の上に取り付けられた中央壁をさらに含む。
【0198】
[0210] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央壁は、電気化学スタックの正極又は負極のいずれかに取り付けられる。
【0199】
[0211] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央壁は、電気化学スタックの正極又は負極のいずれかに感圧接着剤を用いて取り付けられる。
【0200】
[0212] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは、電気化学スタックの主表面に対して平行な表面を含む。
【0201】
[0213] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フレームは、電気化学スタックの正極又は負極のいずれかに感圧接着剤を用いて取り付けられる。
【0202】
[0214] 図11A~11Dは、異なる実施形態によるフレーム組立体の図である。図11Aは、第1のフレーム区画1111及び第2のフレーム区画1115を含むフレーム組立体1110の分解図である。一実施形態では、フレーム区画1115は、フレーム区画1111の中に入れ子状に入ることができる。一実施形態では、フレーム区画1111は、フレーム区画1115の中に入れ子状に入ることができる。一実施形態では、フレーム区画1111は適切なプラスチックであってよく、インサート1115は適切な金属であってよい。
【0203】
[0215] また図11Aにおいて、タブ1112、1113は、フレーム区画1111及び1115の中の開口部1118の上に取り付けられる。一実施形態では、これらのタブ1112、1113は、フレーム1110内にある電気化学スタック中のカソード及びアノードにそれぞれ接触する。
【0204】
[0216] 図11Bは、フレーム組立体1110の組み立てられた図であり、フレーム部分1111及び1115は、一方が他方の中に入れ子状に入り、タブ1112、1113は、フレーム部分1111及び1115の開口部の中に挿入される。
【0205】
[0217] 図11C及び11Dは、フレーム組立体の外側部分の2つの実施形態を示している。図11C中、外側フレーム部分1130は、4つの異なる種類の突出部を有する。突出部1131は、長方形部分1135から延在するタブを有する。これらのタブは貫通孔を有する。突出部1132は、中にくぼみを有するタブである。突出部1133は、上方に延在する円筒形部分を有するタブである。実施形態によるが、延在部分は、異なる断面を有することができる。例えば、突出部1134は、上方に延在する長方形断面の突出部を有するタブである。これらの構成のすべては、ラミネートパウチを互いに取り付ける場合、又は1つ以上のラミネートパウチを保持できる領域の内部に取り付ける場合に有用となりうる。図11Cは、フレーム組立体内に配置される電気化学スタック中のカソード及びアノードのそれぞれに接続可能な開口部1138も有する。
【0206】
[0218] 図11D中、外側フレーム部分1140は、電気化学スタックを取り囲む長方形部分1145の周囲の大部分の周りに外側に延在するフランジ型部分1141を有する。長方形部分1145からは突出部1142も延在する。図11Dは、フレーム組立体内に配置される電気化学スタック中のカソード及びアノードのそれぞれに接続可能な開口部1148も有する。
【0207】
[0219] 図12は、組立体1200の分解図を示している。組立体1200は、別の実施形態に関して記載される材料と同様のものであってよい可撓性層状ポリマーを含むことができる上方及び下方積層体部分1210、1250を含む。積層体部分1210、1250の内側にはセル1230a、1230bの2つのスタックが存在する。セル層1230a、1230bは、金属フレーム1240の一部である中央板1245両方の側の上に配置される。組み立てられると、セル1230a、1230bは、上方及び下方積層体部分1210、1250によって構成されるパウチの内部に包み込まれる。パウチが真空シールされる場合(すなわちパウチ内が真空に引かれる場合)、セル1230a、1230bは、中央板1245の両側の上にしっかりとまとめることができる。
【0208】
[0220] 完全に放電されると、セル内の全てのLiはカソード中にある。セル自体は、アノード中にLiを有さない。結果として、セルは、その最も圧縮された状態にある。この状態では、セルの面は、フレーム1240よりもわずかに下にあり、幾つかの実施形態では、1又は2mm下にある。それぞれのセルが充電され、それぞれのセル層のアノードがLiでめっきされると、それぞれのセルスタックは膨張する。可撓性包装材料は、スタックとともに膨張し、最終的にセルのフレームと同じ高さになる。
【0209】
[0221] 一実施形態では、それぞれのセルが充電されるときに、それぞれの層のアノードは純Liでめっきされ、それによって層が膨張し、それぞれのスタックが膨張する。層が膨張すると、それぞれのセル1230a、1230bの外壁がそれらとともに膨張し、最終的にフレーム1240の端部に到達する。このフレーム1240はそれぞれのセルの端部を保護し、1つのセルの膨張が次のセルに影響を与えることなく、セルを互いにしっかりとまとめることができる。それぞれのセルが放電されるときに、層は収縮してそれらのそれぞれのセルの中に戻る。結果として、それぞれのセルサイクルのときに、組立体1200は呼吸しているように見ることができる。
【0210】
[0222] 種々の実施形態に記載される構造の結果として、フレーム組立体の上の積層体の一部であるセルは、急速充電などの充電中に過剰の熱を散逸させることができる。セルは、外部から加えられる圧力を用いて又は用いずに機能することができる。
【0211】
[0223] それぞれのセル1230a、1230bの外部の壁は膨張することができるが、中央板1245は、フレーム組立体の上の積層体の中央から熱を逃すことができ、それぞれのセルの内部からフレーム1240まで熱を運ぶことができる。次に、フレーム1240は、パックの構成により、上部、底部、又は側面から冷却することができる。本明細書に記載の冷却機能と関連して、純Liは、従来のEV電池中の黒鉛よりもはるかに良好な熱伝導体であることに留意すべきである。
【0212】
[0224] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは0.3mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは0.4mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは0.5mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは0.6mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは0.7mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは0.8mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、平板、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは0.9mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、平板、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは1.0mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、平板、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは1.1mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、平板、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは1.2mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、平板、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは1.3mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、平板、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは1.4mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように、中央板、中央面、中央壁、平板、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれる)の厚さは1.5mmであってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、中央板(前述のように中央板、中央面、中央壁、平板、及び幾つかの場合では接合板とさまざまに呼ばれ、平板とも呼ばれる)の厚さは1.6mmであってよい。
【0213】
[0225] 図13A~13Cは、一実施形態による電気化学スタック組立体1300のハーフスタック平板設計の図を示している。一実施形態では、活性セルスタック1320は、平板1340の一方の表面1340aの上に位置し、フレーム1350で取り囲まれる。平板1340の反対側の表面1340bは、一実施形態によるこの設計の底部に面する側である。中央板又は中央壁が、互いに反対側の上にセルスタックを有する前述の実施形態とは異なり、図13A~13Cにおけるような一実施形態によると、ただ1つの活性セルスタックが平板1340の上に位置し、そのため反対側の表面1340bは、その活性セルスタック1320からの熱を伝導するのみである。ラミネートパウチ(図示せず)が、フレーム1350、平板1340、及び活性セルスタックを取り囲む。この種類の構成を用いると、冷却がより効率的となるが、その理由は、2つではなく1つのセルスタックが冷却されるだけでなく、積層体パウチ(図示せず)内の反対側の表面1340bを、例えば、電力供給される装置の表面上に容易に搭載することもでき、それによって、さらなる熱伝達性能が得ることができるからである。
【0214】
[0226] 一実施形態では、図13A~13C中に示されるような2つの電気化学スタック組立体を、それぞれの組立体中の平板1340の反対側の表面1340bが互いに向かい合い連結できるように配置することができる。ラミネートパウチ(図示せず)は、これら2つの電気化学スタック組立体を取り囲む。
【0215】
[0227] 一実施形態では、電極1360が、反対側の表面近くに突出する。電極1360は、特に曲げる必要なしにはんだ付けすることができる。全体として、記載の実施形態による構成によって、結果として得られるパックの搭載が容易になり、前述のように熱伝達が促進される。
【0216】
[0228] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、すぐ上に記載のハーフスタック平板は、さまざまに前述したラミネートパウチの内側に配置することができる。前述のいずれかを含む幾つかの例では、2つのハーフスタック平板を背中合わせに配置することができ、それらのそれぞれの平板は互いに向かい合い、又は互いに接触し、2つの平板が、全体のパウチ中の角柱型フレームの中央壁、又は中央板、又は中央面を形成することができる。前述の中央壁/中央板/中央面の厚さを平板に適用可能であることを、当業者は認識するであろう。
【0217】
パウチ中の電気化学スタックの製造方法
[0229] 角柱型電池セルを周囲の(機械的構造)フレームで保護する新規な方法が本明細書に記載される。角柱型電池セルは、真空に引かれ、継ぎ目がシールされ、ラミネートパウチ中にあるセルのスタック中に存在する。ラミネートパウチは、ラミネートパウチの外側に突出する電気端子を有することができる。結果として得られるパウチ中の角柱型フレームによって角柱型電池セルが保護される。
【0218】
[0230] 幾つかの実施形態では、固体カソードを含むセルは、本明細書中に開示される電気化学スタック中に包装される。
【0219】
[0231] 幾つかの実施形態では、カソードを含み、カソードが固体カソライトを含むセルは、本明細書中に開示される電気化学スタック中に包装される。
【0220】
[0232] ある例では、直列に配列された一連の電気化学セルを含む電気化学スタックが提供される。
【0221】
[0233] ある別の例では、並列に配列された一連の電気化学セルを含む電気化学スタックが提供される。
【0222】
[0234] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学セルはリチウム金属負極を含む。
【0223】
[0235] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学セルは固体電解質を含む。
【0224】
[0236] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、電気化学セルは、リチウム充填ガーネットを含む固体電解質セパレーターを含む。
【0225】
[0237] 正極端子は電気化学スタックに取り付けられる。
【0226】
[0238] 負極端子は電気化学スタックに取り付けられる。
【0227】
[0239] 電気化学スタックは、フレームの一方の半体の一部でもある接合板に感圧接着剤を介して接合される。
【0228】
[0240] ある例では、電気化学スタックは、上部主表面101又は底部主表面102において、感圧接着剤(PSA)材料を介して、フレーム上の表面に取り付けられる。このPSAは、上部主表面101又は底部主表面102のいずれかを介して、表面に対してスタックを充電及び放電中にフレーム内で移動しないように保持する。PSAは、電気化学スタックの副表面がフレームに接触しないように維持する。ある例では、上部主表面101は、図3A中に302で示される中央壁においてフレームに接合される。ある例では、底部主表面102は、図3A中に302で示される中央壁においてフレームに接合される。
【0229】
[0241] フレームの他方の半体は、フレームの上記一方の半体に接続され、取り付けられる。
【0230】
[0242] 積層体は、成形形状で製造される。幾つかの例では、この形状は電気化学スタックの形状に一致する。
【0231】
[0243] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、積層体は複数の層を有する。ある例では、積層体は5層を有する。これらの例の一部では、複数の層は、延伸ナイロン(ONy)層に隣接するポリエステル(PET)層を含む。ONy層はアルミニウム層に隣接する。アルミニウム層は、非接着シール性化学結合のポリフタルアミド(PPa)層に隣接する。PPa層はポリプロピレン(PP)層に隣接する。幾つかの例では、これらの層の順序は変わってもよい。幾つかの例では、6層以上が存在することができ、その一部又は全てが、すぐ上に記載の5つの材料の1つ以上であってよい。前述のいずれかを含む幾つかの例では、5層未満が存在することができ、その一部又は全てが、すぐ上に記載の5つの材料の1つ以上であってよい。
【0232】
[0244] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、アルミニウムのいずれかの側の上のポリマー材料は、ポリプロピレン(PP)、ポリフタルアミド(PPa)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び延伸ナイロン(ONy)の1つ以上を含むことができる。
【0233】
[0245] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは10μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは20μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは30μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは40μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは50μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは60μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは70μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは80μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは90μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPの層の厚さは100μmである。
【0234】
[0246] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは10μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは20μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは30μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは40μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは50μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは60μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは70μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは80μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは90μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPaの層の厚さは100μmである。
【0235】
[0247] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは10μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは20μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは30μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは40μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは50μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは60μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは70μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは80μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは90μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONyの層の厚さは100μmである。
【0236】
[0248] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは10μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは20μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは30μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは40μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは50μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは60μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは70μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは80μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは90μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PETの層の厚さは100μmである。
【0237】
[0249] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、PET層の厚さは約12μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONy層の厚さは約25μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、アルミニウム層の厚さは約40μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、アルミニウム層の厚さは約80μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPa層の厚さは約30μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PP層の厚さは約30μmである。
【0238】
[0250] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、PET層の厚さは約12μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、ONy層の厚さは約25μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、アルミニウム層の厚さは約40μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、アルミニウム層の厚さは約60μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PPa層の厚さは約40μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、PP層の厚さは約40μmである。
【0239】
[0251] PP層は、積層体パウチを形成するための1つの積層体形態からもう1つの積層体形態への層である。積層体の各シートは、それぞれのシートのPP層が接触するように向かい合わせで配置される。次に接合させる領域に熱を加える。PP層は互いに溶融し、それによってパウチが形成される。
【0240】
前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは100~200μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは140~190μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは150~175μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは160~185μmである。
【0241】
[0252] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは140μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは141μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは142μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは143μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは144μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは145μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは146μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは147μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは148μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは149μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは150μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは151μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは152μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは153μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは154μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは155μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは156μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは157μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは158μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは159μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは160μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは161μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは162μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは163μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは164μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは165μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは166μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは167μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは168μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは169μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは170μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは171μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは172μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは173μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは174μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは175μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは176μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは177μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは178μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは179μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは180μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは181μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは182μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは183μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは184μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは185μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは186μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは187μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは188μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは189μmである。前述のいずれかを含む幾つかの例では、全ての層を含めた積層体の厚さは190μmである。積層体は、パウチを形成するために別の積層体にシールされる。
【0242】
[0253] 積層体は、平坦シート形態から製造される。この形態を空気圧プレス中に配置する。ダイ及びキャビティを使用して、平坦シートをあらかじめ形成された形状に変換する。これは、上記形態をデボス加工して、積層体表面から上に離れるように積層体の一部を隆起させること、及び上記形態をエンボス加工して、積層体表面から下方に離れるように積層体の一部を押し込むことを含む。デボス加工及びエンボス加工の組み合わせを使用して、積層体中に形状を形成する。積層体中に形状を形成することによって、シールされた積層体が真空に引かれるときに、積層体は、電気化学スタックのいずれかの主表面に対して変形する必要がなくなる。したがって、積層体には、その製造中にあらかじめ応力がかかり、そのため、積層体がフレーム上で延伸されるときに電気化学スタック上に応力が集中しない。積層体がフレーム上で引っ張られるので、フレーム上で延伸されるときに抜き勾配が存在する。部分的には、この抜き勾配によって、積層体と電気化学スタックとの間に空間が形成され、それによって積層体は、電気化学スタックの一方又は両方の主表面にのみ接触する。
【0243】
[0254] 前述のいずれかを含む幾つかの例では、フォーミングダイ及びキャビティを有する空気圧プレス機械が使用される。
【0244】
[0255] 積層体はシールされる。この接合シールはヒートシール方法によって形成される。幾つかのヒートシール方法では、2つの高温の金属棒を2つの積層体パウチの部品に同時に押しつけることを、それぞれの積層体上のポリマー層が溶融して2つのシートが互いに接合される(例えば、溶接される)まで続ける。
【0245】
[0256] シールされた積層体を真空に引くことで、抜き勾配は、フレームに対しては崩壊するが、副表面に対しては崩壊しない。シールされた積層体中を真空に引いた後、積層体のあらかじめ形成された部分は、フレームの形状をとる。
【実施例
【0246】
実施例1-振動試験-予言的実施例
[0257] 電気化学スタックがフレーム内を横方向に移動しないこと(この実施例における横方向の移動は、電気化学スタックの膨張及び収縮が起こる方向に対して垂直の移動である)を保証するために、振動試験が使用される。横方向の移動は、図1中の上部又は底部主表面101及び102に対して垂直であるとしてz方向が取られる場合のx又はy面における移動である。
【0247】
[0258] 電気化学スタックが提供される。
【0248】
[0259] UN 38.3に準拠した振動試験が行われる。この試験は:
・7Hz~200Hzの正弦掃引;
・3つの軸のそれぞれで3時間の時間;
・7~18Hzから1g;及び
・18~200Hzから8g
を含む。
【0249】
[0260] この試験は、ST/SG/AC.10/11/Rev.6-Recommendations on the TRANSPORT OF DANGEROUS GOODS,Manual of Tests and Criteria,6threvised edition,United Nations,New York and Geneva,2015に見られる。
【0250】
[0261] UN 38.3は、広範囲の「危険物の輸送」試験に及び、これは以下のものを含む:
・高度シミュレーティング;
・熱試験;
・振動;
・衝撃;
・外部短絡;
・衝突及び破砕;
・過電圧;並びに
・強制放電。
【0251】
実施例2-振動試験-実施例
[0262] 電気化学スタックがフレーム内を横方向に移動しないこと(この実施例における横方向の移動は、電気化学スタックの膨張及び収縮が起こる方向に対して垂直の移動である)を保証するために、振動試験が使用される。横方向の移動は、図1中の上部又は底部主表面101及び102に対して垂直であるとしてz方向が取られる場合のx又はy面における移動である。
【0252】
[0263] フレーム上の積層体(LOF)の積層体シート試験機は、積層体が、充電及び放電サイクル中の実際のLOF電池の20%のz方向での増加に対してどのように対応するかをシミュレートする方法で、あらかじめ形成された積層体のシートの力及び移動を再現する機械である。この試験機は、積層体の内側に対しておおよそ75ポンドの力を加えるプランジャーを用いて電気化学スタックの膨張及び収縮をシミュレートする。この積層体試験機は、異なる積層体構成を評価し、及び層状接着技術を製造するプロセスを簡略化している。
【0253】
[0264] 一例の試験では、積層体は、40μmの厚さのアルミニウムの層を含んだ。第2の例の試験では、積層体は、80μmの厚さのアルミニウムの層を含んだ。
【0254】
[0265] 1000サイクルにおいて、40μmのアルミニウムは疲労破壊を示し、不合格となった。80μmのアルミニウムの厚さの試料は、1000サイクルで残存した。
【0255】
[0266] 疲労破壊は、後方から光を当て(バックライトを当て)、高解像度(VHX-6000 Camera)で積層体の疲労破壊を検査することによって確認した。
【0256】
[0267] ダミーの電気化学セルに、膨張及び収縮が起こる電気化学セルの代替品として前述のプランジャー装置を使用した。図2A中に示される一実施形態によるフレーム及びラミネートパウチを提供した。フレームは、プランジャーが感圧接着剤で取り付けられる中央壁を含んだ。「z」体積変化をシミュレートするために、プランジャーの2.5mmのサイクルを行った。このサイクルは、1サイクル当たり5分で行った。ラミネートパウチは真空(15PSI)下でシールした。このパウチはD-EL80 6PH(3)であった。予期せぬことに、80μmのアルミニウム層を有する積層体に関して、1000サイクル後に劣化の徴候は見られなかった。
【0257】
[0268] プランジャー装置が、膨張及び収縮が起こる電気化学セルの代替品となる、別のダミーの電気化学セルを提供した。図2A中に示される一実施形態によるフレーム及びラミネートパウチを提供した。フレームは、プランジャーが感圧接着剤で取り付けられる中央壁を含んだ。「z」体積変化をシミュレートするために、プランジャーの2.5mmのサイクルを行った。このサイクルは、1サイクル当たり30秒で行った。ラミネートパウチは真空(15PSI)下でシールした。このパウチはD-EL80 6PH(3)であった。予期せぬことに、5000サイクル後に劣化の徴候は見られなかった。
【0258】
[0269] 本発明の態様は、以下の条項に記載される:
条項1。電気化学スタック組立体であって:
1つ以上の電気化学セルであって、それぞれの電気化学セルが固体電解質を含み、2つの主表面及び4つの副表面を有する少なくとも1つの電気化学スタックを形成する、電気化学セルと;
上記少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むフレームであって、上記フレームと上記4つの副表面のそれぞれとの間に空間を有する、フレームと;
上記フレーム及び上記少なくとも1つの電気化学スタックを取り囲むラミネートパウチであって、上記2つの主表面の一方又は両方に接触する、ラミネートパウチと、
を含む、電気化学スタック組立体。
【0259】
条項2。中央壁と、上記中央壁を上記2つの主表面の一方に接着するための接着剤とをさらに含み、上記ラミネートパウチが、上記2つの主表面の他方に接触する、条項1の電気化学スタック組立体。
【0260】
条項3。上記接着剤が感圧接着剤を含む、条項2の電気化学スタック組立体。
【0261】
条項4。上記中央壁が熱伝導性材料を含む、条項2又は条項3の電気化学スタック組立体。
【0262】
条項5。上記1つ以上の電気化学セルが、それぞれが2つの主表面及び4つの副表面を有する少なくとも2つの電気化学スタックを形成し、上記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれが、上記中央壁に接着する上記2つの主表面の一方を有する、条項2~4のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0263】
条項6。少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子をさらに含む、条項1~5のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0264】
条項7。上記フレームが負電位又は正電位である、条項1~6のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0265】
条項8。上記フレームが正電位である、条項1~6のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0266】
条項9。フレームを絶縁するための絶縁材料をさらに含む、条項1~8のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0267】
条項10。上記フレームが、プラスチック、熱添加剤を有するプラスチック、ゴム、セラミック、粘土、ガラス、強化ガラス、熱可塑性物質、炭素繊維、金属-プラスチック複合材料、アルミニウム、陽極処理アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム-銅合金、若しくはアルミニウム-銅合金、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、条項1~9のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0268】
条項11。上記フレームと、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの上記4つの副表面との間の空間によって、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの充電及び放電サイクル中に、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの上記4つの副表面に対して上記ラミネートパウチによる力が加わるのが防止され、それによって上記1つ以上の電気化学セルのそれぞれの中の上記固体電解質の変形、亀裂、又は他の損傷が防止される、条項1~10のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0269】
条項12。上記ラミネートパウチの内部が真空下にあり、それによって上記ラミネートパウチが、上記少なくとも1つの電気化学スタックの上記2つの主表面の一方又は両方に接触する、条項1~11のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0270】
条項13。上記ラミネートパウチの内部が真空下にあり、それによって上記ラミネートパウチが、少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの上記2つの主表面の1つに接触する、条項1~12のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0271】
条項14。上記ラミネートパウチの内部が真空下にあり、それによって上記ラミネートパウチが、上記少なくとも1つの電気化学スタックの上記2つの主表面の両方に接触する、条項1~13のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0272】
条項15。上記フレームと、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックとの間の上記空間によって、上記1つ以上の電気化学セルのそれぞれの中の上記固体電解質の変形、亀裂、又は他の損傷を引き起こさずに、充電及び放電サイクル中に上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックが膨張及び収縮するための空間が得られる、条項1~14のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0273】
条項16。上記フレームと、上記少なくとも1つの電気化学スタックとの間の上記空間によって、上記1つ以上の電気化学セルのそれぞれの中の上記固体電解質の変形、亀裂、又は他の損傷を引き起こさずに、充電サイクル中に上記少なくとも1つの電気化学スタックが膨張するための空間が得られる、条項1~14のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0274】
条項17。上記ラミネートパウチによって、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの上記2つの主表面の少なくとも1つに対して垂直の方向で約20%の膨張及び収縮が得られる、条項1~16のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0275】
条項18。上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの上記2つの主表面にわたる圧力の分布が、10mm、10cm、又は10mの表面積にわたって均一である、条項1~17のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0276】
条項19。上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの上記2つの主表面にわたる圧力の分布が、20mm、20cm、又は20mの表面積にわたって均一である、条項1~17のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0277】
条項20。上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの上記2つの主表面にわたる圧力の分布が、30mm、30cm、又は30mの表面積にわたって均一である、条項1~17のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0278】
条項21。上記ラミネートパウチが上記フレームの周囲に適合する、条項1~20のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0279】
条項22。上記ラミネートパウチの内部が真空下にあるときに、上記ラミネートパウチがその形状を維持する、条項1~21のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0280】
条項23。上記ラミネートパウチがシールされ、上記ラミネートパウチの内部が真空下にある、条項1~22のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0281】
条項24。上記ラミネートパウチによって、上記少なくとも1つの電気化学スタックの上記2つの主表面、又は上記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの上記2つの主表面のそれぞれの両方の上に、単位面積当たり78ポンドの力が加えられる、条項1~23のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0282】
条項25。真空によって、上記少なくとも1つの電気化学スタックの2つの主表面、又は上記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの2つの主表面の1つの上に、最大14.7ポンド/平方インチ(PSI)の大気圧が加わる、条項1~24のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0283】
条項26。上記ラミネートパウチが、継ぎ目を形成し向かい合う表面を有する1組の積層体形態を含み、上記向かい合う表面が上記継ぎ目においてシールによって接合される、条項1~26のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0284】
条項27。上記ラミネートパウチ中の上記真空が10Torr未満である、条項1~27のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0285】
条項28。上記フレームが、金属、プラスチック、ゴム、シリコーン、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、条項1~28のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0286】
条項29。上記ラミネートパウチが、2つの主表面を有する成形形状を有する、条項1~29のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0287】
条項30。上記ラミネートパウチ上の上記成形形状の上記2つの主表面のそれぞれの表面積の、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの上記2つの主表面のそれぞれの表面積に対する比が1を超える、条項29の電気化学スタック組立体。
【0288】
条項31。上記ラミネートパウチ上の上記成形形状の上記2つの主表面のそれぞれの表面積の、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの上記2つの主表面のそれぞれの表面積に対する比が1.1を超える、条項29又は30の電気化学スタック組立体。
【0289】
条項32。上記ラミネートパウチ上の上記成形形状の上記2つの主表面のそれぞれの表面積の、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの上記2つの主表面のそれぞれの表面積に対する比が1.2を超える、条項29~31のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0290】
条項33。上記少なくとも1つの電気化学スタックの上記2つの主表面のそれぞれが、長方形であり、64mm×79mmの寸法を有する、条項1~32のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0291】
条項34。上記ラミネートパウチの上記成形形状の厚さが、上記少なくとも1つの電気化学スタック又は上記少なくとも2つの電気化学スタックの厚さの約20%である、条項29~33のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0292】
条項35。上記ラミネートパウチの上記成形形状の上記厚さが13.5mmである、条項34の電気化学スタック組立体。
【0293】
条項36。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が、上記フレーム及び上記ラミネートパウチを通過して延在する、条項6~35のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0294】
条項37。それぞれの電気化学セルが固体電解質セパレーターを含む、条項1~36のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0295】
条項38。上記固体電解質セパレーターが、焼結リチウム充填ガーネット電解質を含む、条項37の電気化学スタック組立体。
【0296】
条項39。負極がリチウム金属を含む、条項6~38のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0297】
条項40。上記フレームが、第1のフレーム部分及び第2のフレーム部分を含み、上記第2のフレーム部分が、中央壁であって、上記少なくとも1つの電気化学スタックの上記2つの主表面の1つ、又は上記少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの上記2つの主表面の1つが取り付けられる中央壁を含む、条項2~39のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0298】
条項41。少なくとも2つの電気化学スタックの1つの、主表面の1つが、上記中央壁の1つの表面に取り付けられ、上記少なくとも2つの電気化学スタックの別のものの、主表面の1つが、上記中央壁の他方の表面に取り付けられる、条項2~40のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0299】
条項42。上記中央壁が、上記少なくとも1つの電気化学スタックの正極又は負極のいずれかに取り付けられる、条項40~41のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0300】
条項43。上記少なくとも1つの電気化学スタックの正極又は負極のいずれかに、上記フレームの上記中央壁を取り付けるための感圧接着剤をさらに含む、条項40~42のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0301】
条項44。上記少なくとも1つの電気化学スタックの正極又は負極のいずれかに、上記フレームを取り付けるための感圧接着剤をさらに含む、条項6~43のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0302】
条項45。上記フレームが、金属インサート及び周囲プラスチック部分を含む、条項1~44のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0303】
条項46。上記周囲プラスチック部分が、上記周囲プラスチック部分の周囲に配置される複数の突出部を含む、条項45の電気化学スタック組立体。
【0304】
条項47。上記周囲プラスチック部分が、少なくとも3つの側面に沿ったフランジ部分を含む、条項45の電気化学スタック組立体。
【0305】
条項48。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が平坦である、条項6の電気化学スタック組立体。
【0306】
条項49。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が曲げられる、条項6の電気化学スタック組立体。
【0307】
条項50。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子がZ型屈曲部を有する、条項6の電気化学スタック組立体。
【0308】
条項51。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が折り曲げられる、条項6の電気化学スタック組立体。
【0309】
条項52。上記フレームが、少なくとも2つの電気化学スタックのそれぞれの主表面の一方が取り付けられる第1の中央壁を含む第1のフレーム部分と、上記少なくとも2つの電気化学スタックの他方の主表面の他方が取り付けられる第2の中央壁を含む第2のフレーム部分とを含む、条項2~51のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0310】
条項53。上記第1及び第2の中央壁が互いに接触できるように、上記第1及び第2のフレーム部分が互いに対して配置される、条項52の電気化学スタック組立体。
【0311】
条項54。上記第1のフレーム部分が、長方形であり、第1の電気化学スタックを保持する第1のトレイを形成するように上記第1の中央壁から上方に突出する4つの端部を含み、上記第2のフレーム部分が、長方形であり、第2の電気化学スタックを保持する第2のトレイを形成するように上記第2の中央壁から上方に突出する4つの端部を含む、条項52又は53の電気化学スタック組立体。
【0312】
条項55。上記第1のトレイの上記4つの端部の1つが、少なくとも第1の組の細長い開口部を含み、上記第2のトレイの上記4つの端部の1つが、少なくとも第2の組の細長い開口部を含む、条項52~54のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0313】
条項56。上記第1の組の細長い開口部の上に延在する第1の部品と、上記第2の組の細長い開口部の上に延在する第2の部品とをさらに含む、条項55の電気化学スタック組立体。
【0314】
条項57。上記第1及び第2の電気化学スタックのそれぞれのアノード及びカソードが、それぞれの組の上記細長い開口部を通過して延在する、条項55又は条項56の電気化学スタック組立体。
【0315】
条項58。第1のトレイの4つの端部の1つが第1の細長い開口部を含み、第2のトレイの4つの端部の1つが第2の細長い開口部を含む、条項52~54のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0316】
条項59。上記第1の細長い開口部の上に延在して第1の組の細長い開口部を画定する第1の部品と、上記第2の細長い開口部の上に延在して第2の組の細長い開口部を画定する第2の部品とをさらに含む、条項58の電気化学スタック組立体。
【0317】
条項60。上記第1及び第2の電気化学スタックのそれぞれのアノード及びカソードが、それぞれの組の細長い開口部を通過して延在する、条項58又は条項59の電気化学スタック組立体。
【0318】
条項61。それぞれの電気化学スタックが少なくとも2個のセルを含む、条項1~60のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0319】
条項62。それぞれの電気化学スタックが少なくとも4個のセルを含む、条項1~61のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0320】
条項63。それぞれの電気化学スタックが少なくとも8個のセルを含む、条項1~62のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0321】
条項64。それぞれの電気化学スタックが100個ものセルを含む、条項1~63のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0322】
条項65。上記中央壁の一方の側の上の上記電気化学セルがカソードを含み、上記中央壁の他方の側の上の上記電気化学セルが第2のカソードを含み、上記カソードが上記第2のカソードよりも厚い、条項2~64のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0323】
条項66。上記中央壁の一方の側の上の上記電気化学セルがカソードを含み、上記中央壁の他方の側の上の上記電気化学セルが第2のカソードを含み、上記カソードが、上記第2のカソードよりも高いエネルギー密度、高い電力出力、又は高い容量を有する、条項2~64のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0324】
条項67。上記中央壁の一方の側の上の上記電気化学セルがカソードを含み、上記中央壁の他方の側の上の上記電気化学セルが第2のカソードを含み、上記カソードによって、上記第2のカソードよりも高い電力出力が得られる、条項2~64のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0325】
条項68。上記中央壁の一方の側の上の上記電気化学セルがカソードを含み、上記中央壁の他方の側の上の上記電気化学セルが第2のカソードを含み、上記カソードによって、上記第2のカソードよりも高い容量が得られる、条項2~64の電気化学スタック組立体。
【0326】
条項69。条項1~68のいずれか1つの2つ以上の電気化学スタック組立体を含むモジュール。
【0327】
条項70。それぞれの電気化学セル中に正極を含み、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記正極の厚さが、別の電気化学スタック組立体中の上記正極の厚さよりも大きい、条項69のモジュール。
【0328】
条項71。それぞれの電気化学セル中に負極を含み、、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記負極の厚さが、別の電気化学スタック組立体中の上記負極の厚さよりも大きい、条項69のモジュール。
【0329】
条項72。それぞれの電気化学セル中に正極を含み、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記正極が、別の電気化学スタック組立体の中の上記正極よりも高いエネルギー密度又は高い電力出力を有する、条項69のモジュール。
【0330】
条項73。それぞれの電気化学セル中に正極を含み、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記正極が、別の電気化学スタック組立体の中の上記正極よりも高い電力出力を有する、条項69のモジュール。
【0331】
条項74。それぞれの電気化学セル中に正極を含み、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記正極が、別の電気化学スタック組立体の中の上記正極よりも高い電力出力を有し;さらに、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の別の少なくとも1つ以上の中の別の正極が、上記正極 上記電気化学スタック組立体よりも高いエネルギー密度を有する、条項69のモジュール。
【0332】
条項75。モジュール、又はモジュールの組み合わせを含むパックであって、上記モジュールが、条項69~74のいずれか1つによるモジュールである、パック。
【0333】
条項76。電気化学スタック組立体であって:
2つの主表面及び4つの副表面を有する第1の固体電気化学スタックであって、第1の電気化学セルを含み、上記セルが固体電解質を含む、第1の固体電気化学スタックと;
上記第1の固体電気化学スタックを取り囲む第1のトレイであって、4つの側面を有する第1の中央面と、上記4つの側面のそれぞれ1つから上方にそれぞれ延在する4つの端部とを含み、上記第1のトレイの上記4つの端部のそれぞれと、上記第1の固体電気化学スタックの上記それぞれの副表面との間に空間を有する、第1のトレイと;
2つの主表面及び4つの副表面を有する第2の固体電気化学スタックであって、第2の電気化学セルを含み、上記セルが固体電解質を含む、第2の固体電気化学スタックと;
上記第2の固体電気化学スタックを取り囲む第2のトレイであって、4つの側面を有する第2の中央面と、上記4つの側面のそれぞれ1つから上方にそれぞれ延在する4つの端部とを含み、上記第2のトレイの上記4つの端部のそれぞれと、上記第2の固体電気化学スタックの上記それぞれの副表面との間に空間を有する、第2のトレイと;
上記第1及び第2のトレイ中の上記第1及び第2の固体電気化学スタックを取り囲むラミネートパウチであって、上記第1の固体電気化学スタックの上記2つの主表面の1つ、及び上記第2の固体電気化学スタックの上記2つの主表面の1つに接触する、ラミネートパウチと、
を含む、電気化学スタック組立体。
【0334】
条項77。上記第1及び第2の中央面が互いに接触する、条項76の電気化学スタック組立体。
【0335】
条項78。上記第1及び第2の中央面が、プラスチック、熱添加剤を有するプラスチック、ゴム、セラミック、粘土、ガラス、強化ガラス、アルミニウム、陽極処理アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム-銅合金、又はアルミニウム-銅合金からなる群から選択される材料を含む、条項76の電気化学スタック組立体。
【0336】
条項79。上記第1及び第2のトレイが、プラスチック、熱添加剤を有するプラスチック、ゴム、セラミック、粘土、ガラス、強化ガラス、アルミニウム、陽極処理アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム-銅合金、又はアルミニウム-銅合金からなる群から選択される材料を含む、条項76の電気化学スタック組立体。
【0337】
条項80。上記第1及び第2の固体電気化学スタックのそれぞれが、それぞれ固体電解質を有する2個の電気化学セルを含む、条項76~79のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0338】
条項81。上記第1及び第2の電気化学スタックのそれぞれが4個の電気化学セルを含む、条項76~80のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0339】
条項82。上記第1及び第2の電気化学スタックのそれぞれが、それぞれ固体電解質を有する8個の電気化学セルを含む、条項76~81のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0340】
条項83。上記第1及び第2の電気化学スタックのそれぞれが、それぞれ固体電解質を有する16個の電気化学セルを含む、条項76~82のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0341】
条項84。上記第1及び第2の電気化学スタックのそれぞれが、それぞれ固体電解質を有する24個の電気化学セルを含む、条項76~83のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0342】
条項85。上記電気化学セルのそれぞれが、順番に、第1のアノード集電体、第1のアノード支持体、第1のセパレーター、第1のカソードフレーム、第1のカソード集電体、第2のカソード集電体、第2のカソードフレーム、第2のセパレーター、第2のアノード支持体、及び第2のアノード集電体を含む、条項76~84のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0343】
条項86。上記第1の固体電気化学スタックの上記2つの主表面の1つと上記ラミネートパウチとの間に配置される第1のスペーサーブロック及び第1の圧縮性シート、並びに上記第2の固体電気化学スタックの上記2つの主表面の1つと上記ラミネートパウチとの間に配置される第2のスペーサーブロック及び第2の圧縮性シートをさらに含む、条項76~85のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0344】
条項87。上記第1の中央面と上記第1の電気化学スタックとの間の第1の接合層、及び上記第2の中央面と上記第2の電気化学スタックとの間の第2の接合層をさらに含む、条項76~86のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0345】
条項88。上記第1のトレイの上記4つの端部の1つが、第1の組の細長い開口部を含み、上記第2のトレイの上記4つの端部の1つが、第2の組の細長い開口部を含む、条項76~87のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0346】
条項89。上記第1の組の細長い開口部の上に延在する第1の部品と、上記第2の組の細長い開口部の上に延在する第2の部品とをさらに含む、条項88の電気化学スタック組立体。
【0347】
条項90。上記第1及び第2の電気化学スタックのそれぞれのアノード及びカソードが、それぞれの組の上記細長い開口部を通過して延在する、条項88又は条項89の電気化学スタック組立体。
【0348】
条項91。上記第1のトレイの上記4つの端部の1つが、第1の細長い開口部を含み、上記第2のトレイの上記4つの端部の1つが、第2の細長い開口部を含む、条項76~90のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0349】
条項92。上記第1の細長い開口部の上に延在して第1の組の細長い開口部を画定する第1の部品と、上記第2の細長い開口部の上に延在して第2の組の細長い開口部を画定する第2の部品とをさらに含む、条項91の電気化学スタック組立体。
【0350】
条項93。上記第1及び第2の電気化学スタックのそれぞれのアノード及びカソードが、それぞれの組の細長い開口部を通過して延在する、条項91又は条項92の電気化学スタック組立体。
【0351】
条項94。電気化学スタック組立体であって:
1つ以上の電気化学セルであって、それぞれの電気化学セルが固体電解質を含み、2つの主表面及び4つの副表面を有する電気化学スタックを形成する、電気化学セルと;
上記電気化学スタックを取り囲むフレームであって、上記フレームと上記4つの副表面のそれぞれとの間に空間を有する、フレームと;
上記フレーム及び上記電気化学スタックを取り囲むラミネートパウチであって、2つの主表面の一方又は両方に接触する、ラミネートパウチと、
を含む電気化学スタック組立体。
【0352】
条項95。上記電気化学スタック組立体が中央壁をさらに含み、上記電気化学スタック組立体が、上記中央壁を2つの主表面の一方に接着するための接着剤をさらに含み、上記ラミネートパウチが上記2つの主表面の他方に接触する、条項94の電気化学スタック組立体。
【0353】
条項96。上記接着剤が感圧接着剤を含む、条項95の電気化学スタック組立体。
【0354】
条項97。上記中央壁が熱伝導性材料を含む、条項95又は96の電気化学スタック組立体。
【0355】
条項98。少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子をさらに含む、条項94~97のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0356】
条項99。上記フレームが負電位である、条項94~98のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0357】
条項100。上記フレームが正電位である、条項94~98のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0358】
条項101。上記フレームを絶縁するための絶縁材料をさらに含む、条項94~100のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0359】
条項102。上記フレームが、プラスチック、熱添加剤を有するプラスチック、ゴム、セラミック、粘土、ガラス、強化ガラス、熱可塑性物質、炭素繊維、金属-プラスチック複合材料、アルミニウム、陽極処理アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム-銅合金、又はアルミニウム-銅合金、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、条項94~101のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0360】
条項103。上記フレームと、上記電気化学スタックの上記4つの副表面との間の上記空間によって、上記電気化学スタックの充電及び放電サイクル中に、上記4つの副表面に対して上記ラミネートパウチによる力が加わるのが防止され、それによって上記1つ以上の電気化学セルのそれぞれの中の上記固体電解質の変形、亀裂、又は他の損傷が防止される、条項94~102のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0361】
条項104。上記ラミネートパウチの内部が真空下にあり、それによって上記ラミネートパウチが、上記電気化学スタックの一方又は両方の主表面に接触する、条項94~103のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0362】
条項105。上記ラミネートパウチの内部が真空下にあり、それによって上記ラミネートパウチが両方の主表面に接触する、条項94~104のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0363】
条項106。上記フレームと上記電気化学スタックとの間の上記空間によって、上記1つ以上の電気化学セルのそれぞれの中の上記固体電解質の変形、亀裂、又は他の損傷を引き起こさずに、充電及び放電サイクル中に上記電気化学スタックが膨張及び収縮するための空間が得られる、条項94~105のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0364】
条項107。上記フレームと上記電気化学スタックとの間の上記空間によって、上記1つ以上の電気化学セルのそれぞれの中の上記固体電解質の変形、亀裂、又は他の損傷を引き起こさずに、充電サイクル中に上記少なくとも1つの電気化学スタックが膨張するための空間が得られる、条項94~106のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0365】
条項108。上記ラミネートパウチによって、上記2つの主表面の少なくとも1つに対して垂直の方向で約20%の膨張及び収縮が得られる、条項94~107のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0366】
条項109。上記2つの主表面にわたる圧力の分布が、10mm、10cm、又は10mの表面積にわたって均一である、条項94~108のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0367】
条項110。上記2つの主表面にわたる圧力の分布が、20mm、20cm、又は20mの表面積にわたって均一である、条項94~108のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0368】
条項111。上記2つの主表面にわたる圧力の分布が、30mm、30cm、又は30mの表面積にわたって均一である、条項94~108のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0369】
条項112。上記ラミネートパウチが上記フレームの周囲に適合する、条項94~111のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0370】
条項113。上記ラミネートパウチの内部が真空下にあるときに、上記ラミネートパウチがその形状を維持する、条項94~112のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0371】
条項114。上記ラミネートパウチがシールされ、上記ラミネートパウチの内部が真空下にある、条項94~113のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0372】
条項115。上記ラミネートパウチによって、上記電気化学スタックの上記2つの主表面の上に、単位面積当たり78ポンドの力が加えられる、条項94~114のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0373】
条項116。上記真空によって、上記電気化学スタックの上記2つの主表面の上に、最大14.7ポンド/平方インチ(PSI)の大気圧が加わる、条項113~115のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0374】
条項117。上記ラミネートパウチが、継ぎ目を形成し向かい合う表面を有する1組の積層体形態を含み、上記向かい合う表面が上記継ぎ目においてシールによって接合される、条項94~116のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0375】
条項118。上記ラミネートパウチ中の真空が10Torr未満である、条項94~117のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0376】
条項119。上記フレームが、金属、プラスチック、ゴム、シリコーン、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、条項94~118のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0377】
条項120。上記ラミネートパウチが、2つの主表面を有する成形形状を有する、条項94~119のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0378】
条項121。上記ラミネートパウチ上の上記成形形状の上記2つの主表面の1つの表面積の、上記電気化学スタックの上記2つの主表面の1つの表面積に対する比が1を超える、いずれかの条項120の電気化学スタック組立体。
【0379】
条項122。上記ラミネートパウチ上の上記成形形状の上記2つの主表面の1つの表面積の、上記電気化学スタックの上記2つの主表面の1つの表面積に対する比が1.1を超える、条項121の電気化学スタック組立体。
【0380】
条項123。上記ラミネートパウチ上の上記成形形状の上記2つの主表面の1つの表面積の、上記電気化学スタックの上記2つの主表面の1つの表面積に対する比が1.2を超える、条項121又は122の電気化学スタック組立体。
【0381】
条項124。上記電気化学スタックの上記主表面の1つが、長方形であり、64mm×79mmの寸法を有する、条項94~123のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0382】
条項125。上記ラミネートパウチの上記成形形状の厚さが、上記電気化学スタックの厚さの約20%である、条項121~124のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0383】
条項126。上記ラミネートパウチの上記成形形状の厚さが13.5mmである、条項121~124のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0384】
条項127。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が、上記フレーム及び上記ラミネートパウチを通過して延在する、条項98~125のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0385】
条項128。それぞれの電気化学セルが固体電解質セパレーターを含む、条項98~124のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0386】
条項129。上記固体電解質セパレーターが、焼結リチウム充填ガーネット電解質を含む、条項128の電気化学スタック組立体。
【0387】
条項130。負極がリチウム金属を含む、条項94~129のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0388】
条項131。上記中央壁が、上記電気化学スタックの正極又は負極のいずれかに取り付けられる、条項95~130のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0389】
条項132。上記電気化学スタックの上記正極又は上記負極のいずれかに、上記フレームの上記中央壁を取り付けるための感圧接着剤をさらに含む、条項131の電気化学スタック組立体。
【0390】
条項133。上記電気化学スタックの上記正極又は負極のいずれかに、上記フレームを取り付けるための感圧接着剤をさらに含む、条項131又は条項132の電気化学スタック組立体。
【0391】
条項134。上記フレームが、金属インサート及び周囲プラスチック部分を含む、条項94~133のいずれかの電気化学スタック組立体。
【0392】
条項135。上記周囲プラスチック部分が、上記周囲プラスチック部分の周囲に配置される複数の突出部を含む、条項134の電気化学スタック組立体。
【0393】
条項136。上記周囲プラスチック部分が、少なくとも3つの側面に沿ったフランジ部分を含む、条項134又は条項135の電気化学スタック組立体。
【0394】
条項137。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が平坦である、条項98の電気化学スタック組立体。
【0395】
条項138。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が曲げられる、条項98の電気化学スタック組立体。
【0396】
条項139。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子がZ型屈曲部を有する、条項98の電気化学スタック組立体。
【0397】
条項140。上記少なくとも1つの正極端子及び少なくとも1つの負極端子が折り曲げられる、条項98の電気化学スタック組立体。
【0398】
条項141。条項76~140のいずれか1つの、2つ以上の電気化学スタック組立体を含むモジュール。
【0399】
条項142。それぞれの電気化学セル中に正極を含み、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記正極の厚さが、別の電気化学スタック組立体中の上記正極の厚さよりも大きい、条項138のモジュール。
【0400】
条項143。それぞれの電気化学セル中に負極を含み、、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記負極の厚さが、別の電気化学スタック組立体中の上記負極の厚さよりも大きい、条項138のモジュール。
【0401】
条項144。それぞれの電気化学セル中に正極を含み、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記正極が、別の電気化学スタック組立体の中の上記正極よりも高いエネルギー密度を有する、条項138のモジュール。
【0402】
条項145。それぞれの電気化学セル中に正極を含み、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記正極が、別の電気化学スタック組立体の中の上記正極よりも高い電力出力を有する、条項138のモジュール。
【0403】
条項146。それぞれの電気化学セル中に正極を含み、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の少なくとも1つ以上の中の上記正極が、別の電気化学スタック組立体の中の上記正極よりも高い電力出力を有し;さらに、上記2つ以上の電気化学スタック組立体の別の少なくとも1つ以上の中の別の正極が、別の電気化学スタック組立体中の上記正極よりも高いエネルギー密度を有する、条項138のモジュール。
【0404】
条項147。モジュール、又はモジュールの組み合わせを含むパックであって、上記モジュールが、条項141~146のいずれか1つによるモジュールである、パック。
【0405】
条項148。条項1~140のいずれかによる電気化学スタック組立体;条項141~146のいずれかによるモジュール;又は条項147によるパックを含む電気自動車。
【0406】
[0270] 上記の実施形態及び実施例は、単に説明的で非限定的であることが意図される。当業者であれば、日常的な実験以下を用いることで、特定の化合物、材料、及び手順の多数の均等物を認識されるであろうし、又は確認できるであろう。このような全ての均等物は、本発明の範囲内であると見なされ、添付の請求項によって含まれる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4K
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図5I
図5J
図5K
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図7A
図7B
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図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図9H
図9I
図9J
図9K
図9L
図9M
図9N
図9O
図9P
図9Q
図9R
図9S
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図11D
図12
図13A
図13B
図13C
【国際調査報告】