(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】補体成分(C3)をサイレンシングするためのiRNA組成物および方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/113 20100101AFI20240925BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20240925BHJP
A61K 31/713 20060101ALI20240925BHJP
A61K 31/7115 20060101ALI20240925BHJP
A61K 31/712 20060101ALI20240925BHJP
A61K 31/7125 20060101ALI20240925BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240925BHJP
A61P 7/00 20060101ALI20240925BHJP
A61P 13/02 20060101ALI20240925BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20240925BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240925BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20240925BHJP
A61P 25/02 20060101ALI20240925BHJP
A61P 21/04 20060101ALI20240925BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240925BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20240925BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240925BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240925BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20240925BHJP
A61K 38/10 20060101ALI20240925BHJP
A61K 38/12 20060101ALI20240925BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240925BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/54 20170101ALI20240925BHJP
【FI】
C12N15/113 Z ZNA
C12N5/10
A61K31/713
A61K31/7115
A61K31/712
A61K31/7125
A61P43/00 111
A61P7/00
A61P13/02
A61P3/00
A61P25/00
A61P27/02
A61P25/02
A61P21/04
A61P13/12
A61P17/00
A61P29/00
A61K45/00
A61P43/00 105
A61P37/02
A61K38/10
A61K38/12
A61K39/395 N
A61K9/08
A61K47/12
A61K47/02
A61K47/54
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516854
(86)(22)【出願日】2022-09-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 US2022076464
(87)【国際公開番号】W WO2023044370
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】505369158
【氏名又は名称】アルナイラム ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALNYLAM PHARMACEUTICALS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】バリー,ジョセフ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C076
4C084
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
4B065AA90X
4B065AB01
4B065BA01
4B065CA44
4C076AA12
4C076BB13
4C076BB16
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4C085GG04
4C086AA01
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4C086ZA33
4C086ZA51
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA94
4C086ZB07
4C086ZB21
4C086ZC21
4C086ZC41
(57)【要約】
本発明は、補体成分C3(C3)遺伝子をターゲティングする、RNAi剤、例えば二本鎖RNA(dsRNA)剤に関する。本発明は、C3遺伝子の発現を阻害するそのようなRNAi剤を使用する方法、ならびにC3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを防止および処置する方法にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、アンチセンス鎖が、C3をコードするmRNAと相補的な領域を含み、相補的な領域が、表2~5のうちのいずれか1つのアンチセンスヌクレオチド配列のいずれか1つと、3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む、細胞内の補体成分C3(C3)の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤。
【請求項2】
二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖が、配列番号901のヌクレオチド809~831、810~832、811~831、812~832、2632~2654、2633~2655、2634~2654、2634~2656、または2635~2655のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つと、3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15の連続ヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が、配列番号902の対応するヌクレオチド配列から、少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む、細胞内の補体成分C3(C3)の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤。
【請求項3】
二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖が、配列番号901のヌクレオチド809~831、2632~2654、2633~2655、または2634~2656のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つと、3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15の連続ヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が、配列番号902の対応するヌクレオチド配列から、少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む、細胞内の補体成分C3(C3)の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤。
【請求項4】
アンチセンス鎖が、AD-569268.9、AD-1479342.2、AD-1479343.2、AD-1479344.2、AD-1479345.2、AD-1479346.2、AD-570712.6、AD-1479289.2、AD-570713.5、AD-570714.11、AD-1479311.2、AD-1479312.2、AD-1479317.2、およびAD-1479328.2からなる群から選択される二重鎖の、アンチセンス鎖のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つと、3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項5】
少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項6】
センス鎖のヌクレオチドの実質的に全てが、修飾ヌクレオチドであるか;アンチセンス鎖のヌクレオチドの実質的に全てが、修飾ヌクレオチドであるか;またはセンス鎖のヌクレオチドの実質的に全て、およびアンチセンス鎖のヌクレオチドの実質的に全てが、修飾ヌクレオチドである、請求項1から5のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項7】
センス鎖のヌクレオチドの全てが、修飾ヌクレオチドであるか;アンチセンス鎖のヌクレオチドの全てが、修飾ヌクレオチドであるか;またはセンス鎖のヌクレオチドの全て、およびアンチセンス鎖のヌクレオチドの全てが、修飾ヌクレオチドである、請求項1から6のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項8】
修飾ヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、デオキシヌクレオチド、3’末端デオキシチミジン(dT)ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、2’-5’-連結リボヌクレオチド(3’-RNA)、ロックヌクレオチド、アンロックヌクレオチド、配座固定ヌクレオチド、拘束エチルヌクレオチド、脱塩基ヌクレオチド、2’-アミノ修飾ヌクレオチド、2’-O-アリル-修飾ヌクレオチド、2’-C-アルキル-修飾ヌクレオチド、2’-ヒドロキシ-修飾ヌクレオチド、2’-メトキシエチル修飾ヌクレオチド、2’-O-アルキル修飾ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ホスホルアミデート、非天然塩基を含むヌクレオチド、テトラヒドロピラン修飾ヌクレオチド、1,5-アンヒドロヘキシトール修飾ヌクレオチド、シクロヘキセニル修飾ヌクレオチド、ホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、メチルホスホネート基を含むヌクレオチド、5’-リン酸を含むヌクレオチド、5’-リン酸模倣体を含むヌクレオチド、ビニルホスホネートヌクレオチド、熱不安定性ヌクレオチド、グリコール修飾ヌクレオチド(GNA)、2’-リン酸を含むヌクレオチド、および2-O-(N-メチルアセトアミド)修飾ヌクレオチド;ならびにこれらの組合せからなる群から選択される、請求項5から7のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項9】
修飾ヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、LNA、HNA、CeNA、2’-メトキシエチル、2’-O-アルキル、2’-O-アリル、2’-C-アリル、2’-フルオロ、2’-デオキシ、2’-ヒドロキシ、およびグリコール;およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項5から7のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項10】
修飾ヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、デオキシヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、グリコール修飾ヌクレオチド(GNA)、2’-リン酸を含むヌクレオチド、およびホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される、請求項5から7のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項11】
修飾ヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、熱不安定性ヌクレオチド修飾によって修飾されたヌクレオチドである、請求項5から7のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項12】
熱不安定性ヌクレオチド修飾が、脱塩基修飾;二重鎖内の対向ヌクレオチドとのミスマッチ;不安定性糖修飾、2’-デオキシ修飾、非環状ヌクレオチド、アンロック核酸(UNA)、およびグリセロール核酸(GNA)からなる群から選択される、請求項11に記載のdsRNA剤。
【請求項13】
二本鎖領域が、19~30ヌクレオチド対の長さである、請求項1から12のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項14】
二本鎖領域が、19~25ヌクレオチド対の長さである、請求項13に記載のdsRNA剤。
【請求項15】
二本鎖領域が、19~23ヌクレオチド対の長さである、請求項13に記載のdsRNA剤。
【請求項16】
二本鎖領域が、23~27ヌクレオチド対の長さである、請求項13に記載のdsRNA剤。
【請求項17】
二本鎖領域が、21~23ヌクレオチド対の長さである、請求項13に記載のdsRNA剤。
【請求項18】
各鎖が、独立に、30ヌクレオチド以下の長さである、請求項1から17のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項19】
センス鎖が、21ヌクレオチドの長さであり、アンチセンス鎖が、23ヌクレオチドの長さである、請求項1から18のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項20】
相補的な領域が、少なくとも17ヌクレオチドの長さである、請求項1から19のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項21】
相補的な領域が、19ヌクレオチドと23ヌクレオチドの間の長さである、請求項1から20のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項22】
相補的な領域が、19ヌクレオチドの長さである、請求項1から21のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項23】
少なくとも1つの鎖が、少なくとも1ヌクレオチドの3’突出を含む、請求項1から22のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項24】
少なくとも1つの鎖が、少なくとも2ヌクレオチドの3’突出を含む、請求項1から22のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項25】
リガンドをさらに含む、請求項1から24のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項26】
リガンドが、dsRNA剤のセンス鎖の3’末端とコンジュゲートされている、請求項25に記載のdsRNA剤。
【請求項27】
リガンドが、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)誘導体である、請求項25または26に記載のdsRNA剤。
【請求項28】
リガンドが、一価、二価、または三価の分枝状リンカーを介して接合されている1つまたは複数のGalNAc誘導体である、請求項25から27のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項29】
リガンドが、
【化1】
である、請求項27または28に記載のdsRNA剤。
【請求項30】
以下の図式
【化2】
において示されるリガンドとコンジュゲートされ、Xは、OまたはSである、請求項29に記載のdsRNA剤。
【請求項31】
Xが、Oである、請求項30に記載のdsRNA剤。
【請求項32】
少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結をさらに含む、請求項1から31のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項33】
ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結が、1つの鎖の3’末端にある、請求項32に記載のdsRNA剤。
【請求項34】
鎖が、アンチセンス鎖である、請求項33に記載のdsRNA剤。
【請求項35】
鎖が、センス鎖である、請求項33に記載のdsRNA剤。
【請求項36】
ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結が、1つの鎖の5’末端にある、請求項32に記載のdsRNA剤。
【請求項37】
鎖が、アンチセンス鎖である、請求項36に記載のdsRNA剤。
【請求項38】
鎖が、センス鎖である、請求項36に記載のdsRNA剤。
【請求項39】
ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結が、1つの鎖の5’末端および3’末端の両方にある、請求項32に記載のdsRNA剤。
【請求項40】
鎖が、アンチセンス鎖である、請求項39に記載のdsRNA剤。
【請求項41】
二重鎖のアンチセンス鎖の5’末端の1位における塩基対が、AU塩基対である、請求項1から40のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項42】
請求項1から41のいずれか一項に記載のdsRNA剤を含有する細胞。
【請求項43】
請求項1から41のいずれか一項に記載のdsRNA剤および薬学的に許容される担体を含む、補体成分C3(C3)をコードする遺伝子の発現を阻害するための医薬組成物。
【請求項44】
dsRNA剤が、非緩衝液中にある、請求項43に記載の医薬組成物。
【請求項45】
非緩衝液が、生理食塩液または水である、請求項44に記載の医薬組成物。
【請求項46】
前記dsRNA剤が、緩衝液中にある、請求項43に記載の医薬組成物。
【請求項47】
緩衝液が、酢酸塩、クエン酸塩、プロラミン、炭酸塩、もしくはリン酸塩、またはこれらの任意の組合せを含む、請求項46に記載の医薬組成物。
【請求項48】
緩衝液が、リン酸緩衝生理食塩液(PBS)である、請求項47に記載の医薬組成物。
【請求項49】
細胞内の補体成分C3(C3)遺伝子の発現を阻害する方法であって、細胞を、請求項1から41のいずれか一項に記載のdsRNA剤、または請求項43から48のいずれか一項に記載の医薬組成物と接触させ、これにより、細胞内のC3遺伝子の発現を阻害することを含む方法。
【請求項50】
細胞が、対象内部の細胞である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
対象が、ヒトである、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
対象が、C3関連障害を有する、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
C3関連障害が、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、および全身性エリテマトーデスからなる群から選択される、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
C3関連疾患が、全身性エリテマトーデスである、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
細胞を、dsRNA剤と接触させることが、C3の発現を、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、または95%阻害する、請求項49から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
C3の発現を阻害することが、対象の血清中のC3タンパク質レベルを、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、または95%低下させる、請求項49から55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
補体成分C3(C3)発現の低減から利益を得る障害を有する対象を処置する方法であって、対象へと、治療有効量の、請求項1から41のいずれか一項に記載のdsRNA剤、または請求項43から48のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与し、これにより、C3発現の低減から利益を得る障害を有する対象を処置することを含む方法。
【請求項58】
補体成分C3(C3)発現の低減から利益を得る障害を有する対象における、少なくとも1つの症状を防止する方法であって、対象へと、予防有効量の、請求項1から41のいずれか一項に記載のdsRNA剤、または請求項43から48のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与し、これにより、C3発現の低減から利益を得る障害を有する対象における少なくとも1つの症状を防止することを含む方法。
【請求項59】
障害が、C3関連障害である、請求項57または58に記載の方法。
【請求項60】
C3関連障害が、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、および全身性エリテマトーデスからなる群から選択される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
C3関連疾患が、全身性エリテマトーデスである、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
対象がヒトである、請求項57から61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
対象へのdsRNA剤の投与が、対象における溶血の低減および/またはC3タンパク質蓄積の低減を引き起こす、請求項57から62のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
dsRNA剤が、約0.01mg/kg~約50mg/kgの用量で、対象に投与される、請求項57から63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
dsRNA剤が、対象へと、皮下投与される、請求項57から64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
dsRNA剤が、対象へと、静脈内投与される、請求項57から64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
対象に由来する試料(複数可)中のC3のレベルを決定することをさらに含む、請求項57~66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
対象試料(複数可)中のC3のレベルが、血液試料(複数可)中または血清試料(複数可)中または尿試料(複数可)中または肝臓組織試料(複数可)中のC3タンパク質レベルである、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
対象へと、C3関連障害の処置のためのさらなる治療剤を投与することをさらに含む、請求項57から68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
さらなる治療剤が、エクリズマブである、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
さらなる治療剤が、コンプスタチンである、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
請求項1から41のいずれか一項に記載のdsRNA剤または請求項43から48のいずれか一項に記載の医薬組成物を含むキット。
【請求項73】
請求項1から41のいずれか一項に記載のdsRNA剤または請求項43から48のいずれか一項に記載の医薬組成物を含むバイアル。
【請求項74】
請求項1から41のいずれか一項に記載のdsRNA剤、または請求項43から48のいずれか一項に記載の医薬組成物を含むシリンジ。
【請求項75】
請求項1から41に記載のdsRNA剤のいずれかのアンチセンス鎖を含むRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、その全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、2021年9月17日に出願された米国特許仮出願第63/245,260号の優先権の利益を主張する。
【0002】
配列表
本出願は、XMLファイルフォーマットにおいて、電子的に提出され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる配列表を含有する。2022年9月14日に作成された前記XMLコピーは、121301_16820_SL.xmlと名付けられ、5,484,861バイトのサイズである。
【背景技術】
【0003】
補体系は、血液中に可溶性タンパク質として存在するか、または膜結合タンパク質として存在するかのいずれかである30を超えるタンパク質からなる。補体の活性化は、補体活性化経路として公知の酵素反応の連続カスケードをもたらし、強力なアナフィラトキシンC3aおよびC5aの形成をもたらす。最初、補体は、侵入する病原体に対して強く迅速な応答を開始する自然免疫において主要な役割を果たすと考えられていた。しかしながら、近年、補体は、病原体の再侵入を防止する免疫記憶の維持において、病原体の排除を助けるT細胞およびB細胞を含む適応免疫においても重要な役割を果たし(Dunkelberger JR and Song WC. (2010) Cell Res. 20:34; Molina H, et al. (1996) Proc Natl Acad Sci U S A. 93:3357)、多くのヒトの病理的状態に関与する(Qu, H, et al. (2009) Mol Immunol. 47:185; Wagner, E. and Frank MM. (2010) Nat Rev Drug Discov. 9:43)ことが、ますますに明らかになっている。
【0004】
補体活性化は、主に不活性な酵素原として存在し、次いで、順に切断および活性化されるタンパク質を含む、3つの異なる経路:代替経路、古典経路、およびレクチン経路(
図1)を介して起こることが公知である。
【0005】
古典経路は、多くの場合、抗体-抗原複合体またはC反応性タンパク質(CRP)によって活性化され、それらは両方とも補体成分C1qと相互作用する。さらに、古典経路は、免疫複合体の非存在下でアポトーシス小体中に存在するホスファチジルセリンによって活性化されうる。
【0006】
レクチン経路は、病原体の表面における複合糖質残基に結合するマンノース結合レクチン(MBL)によって開始される。古典経路またはレクチン経路の活性化は、(C4b2b)C3転換酵素の活性化をもたらす。
【0007】
代替経路は、標的化表面における、C3の加水分解によって自発的に生成されるC3bの結合によって活性化される。次いで、この表面結合C3bは、B因子によって認識され、複合体C3bBを形成する。C3bB複合体は、今度は、D因子によって切断され、APのC3転換酵素の活性型(C3bBb)を生じる。両方の型のC3転換酵素が、C3を切断し、C3bを形成する。次いで、C3bは、さらなるB因子に結合して、AP(いわゆる代替または増幅ループ)を介した補体活性化を増強するか、または活性C5転換酵素(C3bBbC3bまたはC4bC2bC3b)の形成をもたらし、それはC5を切断し、膜侵襲複合体(MAC)(C5b-9)の形成をもたらす後の事象を引き起こす。
【0008】
補体系の不適切な活性化は、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、虚血再灌流傷害および神経変性疾患を含む、多くの異なる疾患における病変の伝播および/または開始の原因となる。
【0009】
現在まで、C5-C5a軸を標的とする唯一の治療法である、抗C5抗体、エクリズマブ(Soliris(登録商標))が、補体成分C3関連疾患の処置に利用可能である。エクリズマブは、発作性夜間血色素尿症(PNH)および非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の処置に有効であることが示されており、さらなる補体成分C3関連疾患の臨床試験において現在評価されているが、エクリズマブ療法は、高コストで、週1回の高用量の注入と、その後の隔週の維持注入を必要とする。さらに、エクリズマブで処置されたPNH対象のおよそ50%が、低レベルの溶血を示し、余分な輸血を必要とする(Hill A, et al. (2010) Haematologica 95(4):567-73)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、補体成分C3関連疾患を有する対象のための代替療法および組合せ療法が当技術分野において必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、補体成分C3(C3)をコードする遺伝子のRNA転写物の、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)媒介切断を実行する(effect)iRNA組成物を提供する。C3遺伝子は、細胞内、例えば、ヒト対象などの対象内部の細胞内のでありうる。本発明は、C3遺伝子の発現を阻害するための、および/またはC3遺伝子の発現を阻害または減少することから利益を得る対象、例えば、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスに罹患するかまたは罹患する傾向にある対象を処置するための本発明のiRNA組成物を使用する方法も提供する。
【0012】
したがって、一態様において、本発明は、二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖が、配列番号901のヌクレオチド配列と、0、1、2、または3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、または20の連続ヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が、配列番号902のヌクレオチド配列の相当する部分と、1、2、または3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、または20の連続ヌクレオチドを含む、細胞内の補体成分C3(C3)の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤を提供する。
【0013】
別の態様において、本発明は、二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、アンチセンス鎖が、補体成分C3(C3)をコードするmRNAと相補的な領域を含み、相補的な領域が、表2~5のうちのいずれか1つのアンチセンスヌクレオチド配列のいずれか1つと、0、1、2、または3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15、例えば15、16、17、18、19、または20の連続ヌクレオチドを含む、細胞内のC3の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)を提供する。
【0014】
別の態様において、本発明は、二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖が、配列番号901のヌクレオチド809~831、810~832、811~831、812~832、2632~2654、2633~2655、2634~2654、2634~2656、または2635~2655のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つと、3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15、例えば15、16、17、18、19、または20の連続ヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が、配列番号902の対応するヌクレオチド配列から、少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む、細胞内の補体成分C3(C3)の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤を提供する。
【0015】
一態様において、本発明は、二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖が、配列番号901のヌクレオチド809~831、2632~2654、2633~2655、または2634~2656のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つと、3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15、例えば15、16、17、18、19、または20の連続ヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が、配列番号902の対応するヌクレオチド配列から、少なくとも15の連続ヌクレオチドを含む、細胞内の補体成分C3(C3)の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤を提供する。
【0016】
一実施形態において、アンチセンス鎖は、AD-569268.9、AD-1479342.2、AD-1479343.2、AD-1479344.2、AD-1479345.2、AD-1479346.2、AD-570712.6、AD-1479289.2、AD-570713.5、AD-570714.11、AD-1479311.2、AD-1479312.2、AD-1479317.2、およびAD-1479328.2からなる群から選択される二重鎖の、アンチセンス鎖のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つと、3ヌクレオチド以下異なる、少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、または20の連続ヌクレオチドを含む。
【0017】
一実施形態において、dsRNA剤は、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む。
【0018】
一実施形態において、センス鎖のヌクレオチドの実質的に全ては、修飾ヌクレオチドであるか;アンチセンス鎖のヌクレオチドの実質的に全ては、修飾ヌクレオチドであるか;またはセンス鎖のヌクレオチドの実質的に全て、およびアンチセンス鎖のヌクレオチドの実質的に全ては、修飾ヌクレオチドである。
【0019】
一実施形態において、センス鎖のヌクレオチドの全ては、修飾ヌクレオチドであるか;アンチセンス鎖のヌクレオチドの全ては、修飾ヌクレオチドであるか;またはセンス鎖のヌクレオチドの全て、およびアンチセンス鎖のヌクレオチドの全ては、修飾ヌクレオチドである。
【0020】
一実施形態において、修飾ヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、デオキシヌクレオチド、3’末端デオキシチミジン(dT)ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、ロックヌクレオチド、アンロックヌクレオチド、配座固定ヌクレオチド、拘束エチルヌクレオチド、脱塩基ヌクレオチド、2’-アミノ修飾ヌクレオチド、2’-O-アリル-修飾ヌクレオチド、2’-C-アルキル-修飾ヌクレオチド、2’-ヒドロキシ-修飾ヌクレオチド、2’-メトキシエチル修飾ヌクレオチド、2’-O-アルキル修飾ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ホスホルアミデート、非天然塩基を含むヌクレオチド、テトラヒドロピラン修飾ヌクレオチド、1,5-アンヒドロヘキシトール修飾ヌクレオチド、シクロヘキセニル修飾ヌクレオチド、ホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、メチルホスホネート基を含むヌクレオチド、ビニルホスホネートヌクレオチド、5’-リン酸を含むヌクレオチド、5’-リン酸模倣体を含むヌクレオチド、熱不安定性ヌクレオチド、グリコール修飾ヌクレオチド(GNA)、2’-リン酸を含むヌクレオチド、および2-O-(N-メチルアセトアミド)修飾ヌクレオチド;ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
【0021】
一実施形態において、修飾ヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、LNA、HNA、CeNA、2’-メトキシエチル、2’-O-アルキル、2’-O-アリル、2’-C-アリル、2’-フルオロ、2’-デオキシ、2’-ヒドロキシ、およびグリコール;ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
【0022】
一実施形態において、修飾ヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、デオキシヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、グリコール修飾ヌクレオチド(GNA)、例えば、Ggn、Cgn、Tgn、またはAgn、2’-リン酸を含むヌクレオチド、例えば、G2p、C2p、A2p、またはU2p、およびホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
【0023】
別の実施形態において、修飾ヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、熱不安定性ヌクレオチド修飾を有するヌクレオチドである。
【0024】
一実施形態において、熱不安定性ヌクレオチド修飾は、脱塩基修飾;二重鎖内の対向ヌクレオチドとのミスマッチ;不安定性糖修飾、2’-デオキシ修飾、非環状ヌクレオチド、アンロック核酸(UNA)、およびグリセロール核酸(GNA)からなる群から選択される。
【0025】
一部の実施形態において、修飾ヌクレオチドは、3’末端デオキシチミジンヌクレオチド(dT)の短い配列を含む。
【0026】
一部の実施形態において、dsRNA剤は、少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結をさらに含む。一部の実施形態において、dsRNA剤は、6~8つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を含む。一実施形態において、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結は、1つの鎖の3’末端にある。鎖は、アンチセンス鎖であってもよい。別の実施形態において、鎖は、センス鎖である。関連する実施形態において、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結は、1つの鎖の5’末端にある。鎖は、アンチセンス鎖であってもよい。別の実施形態において、鎖は、センス鎖である。別の実施形態において、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結は、1つの鎖の5’末端と3’末端の両方にある。鎖は、アンチセンス鎖であってもよい。別の実施形態において、鎖は、センス鎖である。
【0027】
二本鎖領域は、19~30ヌクレオチド対の長さ;19~25ヌクレオチド対の長さ;19~23ヌクレオチド対の長さ;23~27ヌクレオチド対の長さ;または21~23ヌクレオチド対の長さでありうる。
【0028】
一実施形態において、各鎖は、独立に、30ヌクレオチド以下の長さである。
【0029】
一実施形態において、センス鎖は、21ヌクレオチドの長さであり、アンチセンス鎖は、23ヌクレオチドの長さである。
【0030】
相補性領域は、少なくとも17ヌクレオチドの長さ;19ヌクレオチドと23ヌクレオチドの間の長さ;または19ヌクレオチドの長さでありうる。
【0031】
一実施形態において、少なくとも1つの鎖は、少なくとも1ヌクレオチドの3’突出を含む。別の実施形態において、少なくとも1つの鎖は、少なくとも2ヌクレオチドの3’突出を含む。
【0032】
一実施形態において、dsRNA剤は、リガンドをさらに含む。
【0033】
一実施形態において、リガンドは、dsRNA剤のセンス鎖の3’末端とコンジュゲートされている。
【0034】
一実施形態において、リガンドは、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)誘導体である。
【0035】
一実施形態において、リガンドは、一価、二価、または三価の分枝状リンカーを介して接合されている1つまたは複数のGalNAc誘導体である。
【0036】
一実施形態において、リガンドは、
【0037】
【0038】
一実施形態において、dsRNA剤は、以下の図式
【0039】
【化2】
において示されるリガンドとコンジュゲートされ、Xは、OまたはSである。
【0040】
一実施形態において、Xは、Oである。
【0041】
一実施形態において、dsRNA剤は、少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結をさらに含む。
【0042】
一実施形態において、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結は、1つの鎖の3’末端、例えば、アンチセンス鎖またはセンス鎖にある。
【0043】
別の実施形態において、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結は、1つの鎖の5’末端、例えば、アンチセンス鎖またはセンス鎖にある。
【0044】
一実施形態において、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結は、1つの鎖の5’末端および3’末端の両方にある。一実施形態において、鎖は、アンチセンス鎖である。
【0045】
一実施形態において、二重鎖のアンチセンス鎖の5’末端の1位における塩基対は、AU塩基対である。
【0046】
本発明はまた、本発明のdsRNA剤のうちのいずれか、および本発明のdsRNA剤のうちのいずれかを含む医薬組成物を含有する細胞も提供する。
【0047】
本発明の医薬組成物は、dsRNA剤を、非緩衝液中、例えば、生理食塩液または水中に含む場合もあり、本発明の医薬組成物は、dsRNA剤を、緩衝液中、例えば、酢酸塩、クエン酸塩、プロクラミン塩、炭酸塩、もしくはリン酸塩、またはこれらの任意の組合せを含む緩衝液;あるいはリン酸緩衝生理食塩液(PBS)中に含む場合もある。
【0048】
一態様において、本発明は、細胞内の補体成分C3(C3)遺伝子の発現を阻害する方法を提供する。方法は、細胞を、本発明のdsRNA、または本発明の医薬組成物のいずれかと接触させ、これにより、細胞内のC3遺伝子の発現を阻害することを含む。
【0049】
一実施形態において、細胞は、例えば、ヒト対象、例えば、補体成分C3(C3)関連障害、例えば発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを有する対象内部の細胞である。
【0050】
ある特定の実施形態において、細胞を、dsRNA剤と接触させることは、(例えば、dsRNA剤との細胞の最初の接触前;例えば、対象へのdsRNA剤の最初の用量の投与前のC3の発現のレベルと比較して)C3の発現を、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%阻害する。ある特定の実施形態において、C3の発現を阻害することは、対象の血清試料中のC3タンパク質レベルを、例えば、dsRNA剤との細胞の最初の接触前のC3の発現レベルと比較して、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、または95%低下させる。
【0051】
一態様において、本発明は、補体成分C3(C3)発現の低減から利益を得る障害を有する対象を処置する方法を提供する。方法は、対象へと、治療有効量の、本発明のdsRNA、または本発明の医薬組成物のいずれかを投与し、これにより、C3発現の低減から利益を得る障害を有する対象を処置することを含む。
【0052】
別の態様において、本発明は、補体成分C3(C3)発現の低減から利益を得る障害を有する対象において、少なくとも1つの症状を防止する方法を提供する。方法は、対象へと、予防有効量の、本発明のdsRNA、または本発明の医薬組成物のいずれかを投与し、これにより、C3発現の低減から利益を得る障害を有する対象において少なくとも1つの症状を防止することを含む。
【0053】
ある特定の実施形態において、障害は、補体成分C3(C3)関連障害である。
【0054】
一部の実施形態において、C3関連障害は、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、および全身性エリテマトーデスからなる群から選択される。
【0055】
さらなる態様において、本発明は、対象において補体成分C3(C3)の発現を阻害する方法も提供する。方法は、対象へと、治療有効量の、本明細書で提示されるdsRNAのいずれかを投与し、これにより対象におけるC3の発現を阻害することを含む。
【0056】
一実施形態において、対象はヒトである。
【0057】
一実施形態において、対象へのdsRNA剤の投与は、対象における溶血の低減および/またはC3タンパク質蓄積の低減を引き起こす。
【0058】
一実施形態において、dsRNA剤は、対象へと、約0.01mg/kg~約50mg/kgの用量において投与される。
【0059】
一実施形態において、dsRNA剤は、対象へと、皮下投与される。
【0060】
一実施形態において、dsRNA剤は、対象へと、静脈内投与される。
【0061】
一実施形態において、本発明の方法は、対象試料(複数可)中のC3のレベルが、血液試料(複数可)中または血清試料(複数可)中または尿試料(複数可)中または肝臓組織試料(複数可)中のC3タンパク質レベルであることを決定することをさらに含む。
【0062】
ある特定の実施形態において、本発明の方法は、さらなる治療剤を対象へと投与することをさらに含む。
【0063】
ある特定の実施形態において、さらなる治療剤は、エクリズマブである。ある特定の実施形態において、さらなる治療剤は、コンプスタチンである。
【0064】
本発明はまた、本発明のdsRNA、または本発明の医薬組成物のいずれかと、適宜、使用のための指示書とを含むキットも提供する。一実施形態において、本発明は、細胞においてC3の発現を阻害するのに有効な量で本発明の二本鎖RNAi剤と細胞を接触させることにより、細胞におけるC3遺伝子の発現を阻害する方法を実施するためのキットを提供する。キットは、RNAi剤および使用のための指示書と、適宜、対象へとRNAi剤を投与するための手段とを含む。
【0065】
本発明は、本発明のdsRNA剤または本発明の医薬組成物を含むバイアルも提供する。本発明は、本発明のdsRNA剤または本発明の医薬組成物を含むシリンジをさらに提供する。
【0066】
本発明は、本発明のdsRNA剤のいずれかのアンチセンス鎖を含むRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)をさらに提供する。
【0067】
別の実施形態において、RNAi剤は、その薬学的に許容される塩である。本明細書のRNAi剤の各々の「薬学的に許容される塩」は、ナトリウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、それらの混合物を含むがこれらに限定されない。当業者は、RNAi剤が、適宜修飾されたホスホジエステル骨格および/または他の酸性修飾のいずれか(例えば、5’-末端ホスホネート基)の遊離酸性基あたり1つのカチオンを有するポリカチオン性塩として提供されることを理解するであろう。例えば、「n」ヌクレオチドの長さのオリゴヌクレオチドは、n-1の適宜修飾されたホスホジエステルを含有し、21ntの長さのオリゴヌクレオチドは、最大20カチオンを有する塩(例えば、20ナトリウムカチオン)として提供されうる。同様に、21ntの長さを有するセンス鎖および23ntの長さのアンチセンス鎖を有するRNAi剤は、最大42カチオンを有する塩(例えば、42ナトリウムカチオン)として提供されうる。前述の実施例において、RNAi剤は、5’-末端リン酸または5’-末端ビニルホスホネート基も含み、RNAi剤は、最大44カチオンを有する塩(例えば、44ナトリウムカチオン)として提供されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】
図1は、3つの補体経路:代替、古典およびレクチンの概略図である。
【
図2】
図2は、投与後14日目の、指定したdsRNA二重鎖の単回10mg/kg用量を皮下投与したマウス(群あたりn=3)におけるヒトC3 mRNAレベルを示すグラフである。ヒトC3 mRNAレベルは、PBS処置によって検出した対照レベルと比較して示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本発明は、補体成分C3(C3)遺伝子のRNA転写物の、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)媒介切断を実行するiRNA組成物を提供する。遺伝子は、細胞内、例えば、ヒト対象などの対象内部の細胞内の遺伝子でありうる。これらのiRNAの使用は、哺乳動物における、対応する遺伝子(C3)のmRNAのターゲティング分解を可能とする。
【0070】
本発明のiRNAは、他の哺乳動物種のC3オーソログ内において保存される遺伝子の部分を含め、ヒト補体成分C3(C3)遺伝子をターゲティングするようにデザインされている。理論に限定されることを意図せずに述べると、これらのiRNAにおける、前出の特性および特異的標的部位または特異的修飾の組合せまたは部分的組合せは、本発明のiRNAに、有効性、安定性、効能、持続性、および安全性の改善を付与すると考えられる。
【0071】
したがって、本発明は、C3遺伝子のRNA転写物の、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)媒介切断を実行するiRNA組成物を使用して、補体成分C3(C3)関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを処置および防止するための方法を提供する。
【0072】
本発明のiRNAは、最大において、約30ヌクレオチドまたはこれ未満の長さ、例えば、19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23または21~22ヌクレオチドの長さであり、C3遺伝子のmRNA転写物の少なくとも一部と、実質的に相補的である領域を有するRNA鎖(アンチセンス鎖)を含む。
【0073】
ある特定の実施形態において、本発明の二本鎖RNAi剤の鎖の一方または両方は、C3遺伝子のmRNA転写物の少なくとも一部と、実質的に相補的である、少なくとも19連続ヌクレオチドの領域を伴う、最大において、66ヌクレオチドの長さ、例えば、36~66、26~36、25~36、31~60、22~43、27~53ヌクレオチドの長さである。一部の実施形態において、長さの長いアンチセンス鎖を有する、このようなiRNA剤は、例えば、20~60ヌクレオチドの長さの、第2のRNA鎖(センス鎖)を含むことが可能であり、この場合、センス鎖およびアンチセンス鎖は、18~30連続ヌクレオチドの二重鎖を形成する。
【0074】
本発明のiRNAの使用は、哺乳動物における、対応する遺伝子(C3遺伝子)のmRNAのターゲティング分解を可能にする。インビトロ(in vitro)アッセイを使用して、本発明者らは、C3遺伝子をターゲティングするiRNAが、RNAiを、強力に媒介する結果として、C3遺伝子発現の著明な阻害をもたらすことを裏付けている。したがって、これらのiRNAを含む方法および組成物は、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを有する対象を処置するために有用である。
【0075】
したがって、本発明は、C3遺伝子のRNA転写物の、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)媒介切断を実行するiRNA組成物を使用して、C3遺伝子の発現の阻害または低減から利益を得る障害、例えば、補体成分C3(C3)関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを有する対象を処置するための方法および組合せ療法を提供する。
【0076】
本発明はまた、C3遺伝子の発現の阻害または低減から利益を得る障害、例えば補体成分C3(C3)関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを有する対象における、少なくとも1つの症状を防止するための方法も提供する。
【0077】
以下の「発明を実施するための形態」は、iRNAを含有する組成物をどのようにして作り、使用して、C3遺伝子の発現を阻害するのかについて開示するほかC3遺伝子の発現の阻害および/または低減から利益を得る対象、例えば、C3関連障害に罹患しやすいか、またはこれを伴うと診断された対象を処置するための組成物、使用、および方法を開示する。
【0078】
I.定義
本発明が、よりたやすく理解されうるように、まず、ある特定の用語について規定する。加えて、パラメーターの値または値の範囲が列挙される場合は常に、値および列挙される値の中間の範囲もまた、本発明の一部であると意図されることに注意されたい。
【0079】
本明細書において、「ある(a)」および「ある(an)」という冠詞は、1つまたは1つを超える(すなわち、少なくとも1つの)、冠詞の文法的対象を指すように使用される。例として述べると、「要素」とは、1つの要素または1つを超える要素、例えば、複数の要素を意味する。
【0080】
本明細書において、「~を含むこと」という用語は、「~を含むがこれらに限定されないこと」という語句を意味するように使用され、これと互換的に使用される。
【0081】
本明細書において、「または」という用語は、文脈により、そうでないことが明確に指し示されない限りにおいて、「および/または」という用語を意味するように使用され、これと互換的に使用される。例えば、「センス鎖またはアンチセンス鎖」は、「センス鎖もしくはアンチセンス鎖、またはセンス鎖およびアンチセンス鎖」と理解される。
【0082】
「約」という用語は、本明細書において、当技術分野における、典型的な公差の範囲内にあることを意味するように使用される。例えば、「約」とは、平均値から、約2標準偏差であると理解されうる。ある特定の実施形態において、「約」は、±10%を意味する。ある特定の実施形態において、「約」は、±5%を意味する。「約」が、一連の数または範囲の前に存在する場合、「約」は、一連の数または数の範囲の各々を修飾しうることが理解される。
【0083】
数または一連の数の前の、「少なくとも」、「以上」または「またはこれを超える」という用語は、「少なくとも」という用語と隣接する数、および文脈から明らかである通り、論理的に含まれうる後続の全ての数または整数を含むように理解される。例えば、核酸分子内のヌクレオチドの数は、整数でなければならない。例えば、「21ヌクレオチドの核酸分子のうちの、少なくとも19のヌクレオチド」とは、19、20、または21のヌクレオチドが、指し示された特性を有することを意味する。「少なくとも」が、一連の数または範囲の前に存在する場合、「少なくとも」は、一連の数または数の範囲の各々を修飾しうることが理解される。
【0084】
本明細書において使用される、「~以下(no more than)」または「~以下(or less)」は、文脈から論理的である通り、この語句と隣接する値、および、ゼロまでの、これを論理的に下回る値または整数であると理解される。例えば、「2ヌクレオチド以下」の突出を伴う二重鎖は、2、1、または0ヌクレオチドの突出を有する。「以下」が、一連の数または範囲の後に存在する場合、「以下」は、一連の数または数の範囲の各々を修飾しうることが理解される。本明細書において使用された、範囲は、上限および下限の両方を含む。
【0085】
本明細書において使用される検出法は、存在する解析物の量が、方法の検出レベルを下回ることの決定を含みうる。
【0086】
指し示される標的部位と、センス鎖またはアンチセンス鎖のヌクレオチド配列との間において齟齬が生じる場合は、指し示される配列が優先される。
【0087】
配列と転写物上に指し示されるその部位、または他の配列との間において齟齬が生じる場合は、本明細書において列挙されるヌクレオチド配列が優先される。
【0088】
本明細書において使用される、「補体成分3」という用語は、「C3」という用語と互換的に使用され、当技術分野において、ARMD9、C3a、アナフィラトキシン、ASP、補体成分C3a、C3a、補体成分C3b、C3b、プレプロC3、アシル化刺激タンパク質切断産物、CPAMD1、補体C3、C3およびPZP様アルファ-2-マクログロブリンドメイン含有タンパク質1、補体成分C3、およびAHUS5としてもまた知られる、周知の遺伝子およびポリペプチドを指す。「C3」という用語は、そのアミノ酸およびヌクレオチド配列が、例えば、GenBank登録番号NM_000064.3(GI:726965399;配列番号901)に見出されうる、ヒトC3;そのアミノ酸およびヌクレオチド配列が、例えば、GenBank登録番号NM_009778.3(GI:773669943;配列番号903)に見出されうる、マウスC3;およびそのアミノ酸およびヌクレオチド配列が、例えば、GenBank登録番号NM_016994.2(GI:158138560;配列番号905)に見出されうる、ラットC3を含む。
【0089】
「C3」という用語は、そのアミノ酸およびヌクレオチド配列が、例えば、GenBank登録番号XM_005587719.2(GI:982312947;配列番号907)および遺伝子のエントリ、ENSP00000245907(遺伝子座=chr19:6921416:6963034)、マカク属(Macaca)ゲノムプロジェクトウェブサイト(http://macaque.genomics.org.cn/page/species/index.jsp)に見出されうる、カニクイザル(Macaca fascicularis)C3も含む。
【0090】
C3 mRNA配列のさらなる例が、例えば、GenBank、UniProt、OMIM、およびマカク属ゲノムプロジェクトウェブサイトを使用してたやすく入手可能である。
【0091】
例示的なC3ヌクレオチド配列が、配列番号901、903、905、および907にも見出されうる。配列番号902、904、906、および908はそれぞれ、配列番号901、903、905、および907の逆相補配列である。
【0092】
C3についてのさらなる情報は、例えば、www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/718の、NCBI Geneデータベースで提供される。
【0093】
前出のGenBank登録番号およびGeneデータベース番号の各々については、本出願が出願される日付で、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0094】
本明細書において使用される、「補体成分C3」および「C3」という用語は、C3遺伝子の天然に存在するDNA配列バリエーションも指す。C3遺伝子内の多くの配列変異が同定されており、例えば、NCBI dbSNPおよびUniProtにおいて見出されうる(例えば、本出願が出願される日付で、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる、www.ncbi.nlm.nih.gov/snp?LinkName=gene_snp&from_uid=718を参照されたい)。
【0095】
本明細書において使用される、「標的配列」とは、補体成分C3遺伝子の転写時に形成されるmRNA分子であって、一次転写産物のRNAプロセシングの産物であるmRNAを含むmRNA分子のヌクレオチド配列の連続部分を指す。一実施形態において、配列の標的部分は、C3遺伝子の転写時に形成されるmRNA分子のヌクレオチド配列のこの部分における、またはこの近傍における、iRNAにより導かれる切断のための基質として用いられるのに、少なくとも十分に長いであろう。一実施形態において、標的配列は、C3遺伝子のタンパク質コード領域内にある。別の実施形態において、標的配列は、C3遺伝子の3’UTR内にある。
【0096】
標的配列は、約19~36ヌクレオチドの長さ、例えば、約19~30ヌクレオチドの長さでありうる。例えば、標的配列は、約19~30ヌクレオチド、19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22ヌクレオチドの長さでありうる。ある特定の実施形態において、標的配列は、19~23ヌクレオチドの長さであり、21~23ヌクレオチドの長さであってもよい。上記において列挙された範囲および長さの中間の範囲および長さもまた、本開示の一部であると想定される。
【0097】
本明細書において使用される、「配列を含む鎖」という用語は、標準的なヌクレオチド命名法を使用して言及される配列により記載されるヌクレオチド鎖を含むオリゴヌクレオチドを指す。
【0098】
「G」、「C」、「A」、「T」、および「U」は、各々、一般に、それぞれ、グアニン、シトシン、アデニン、チミジン、およびウラシルを、塩基として含有するヌクレオチドを表す。しかし、「リボヌクレオチド」または「ヌクレオチド」という用語はまた、下記においてさらに詳述される、修飾ヌクレオチド、またはサロゲートの置きかえ部分(例えば、表1を参照されたい)も指す場合があることが理解されるであろう。当業者は、グアニン、シトシン、アデニン、およびウラシルが、このような置きかえ部分を保有するヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの塩基対合特性を、実質的に変更せずに、他の部分により置きかえられうることを十分に承知しているであろう。例えば、限定せずに述べると、イノシンを、その塩基として含むヌクレオチドは、アデニン、シトシン、またはウラシルを含有するヌクレオチドと塩基対合しうる。よって、ウラシル、グアニン、またはアデニンを含有するヌクレオチドは、本発明において特色づけられるdsRNAのヌクレオチド配列内において、例えば、イノシンを含有するヌクレオチドにより置きかえられうる。別の例において、オリゴヌクレオチド内のいずれかの位置におけるアデニンおよびシトシンは、それぞれ、標的mRNAと、G-Uゆらぎ塩基対合を形成するように、グアニンおよびウラシルにより置きかえられうる。このような置きかえ部分を含有する配列は、本発明において特色づけられる組成物および方法に適する。
【0099】
本明細書において互換的に使用される、「iRNA」、「RNAi剤」、「iRNA剤」、「RNA干渉剤」という用語は、この用語が本明細書において規定される通り、RNAを含有し、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)経路を介して、RNA転写物のターゲティング切断を媒介する薬剤を指す。iRNAは、RNA干渉(RNAi)として公知の過程を介して、mRNAの配列特異的分解を方向付ける。iRNAは、細胞内、例えば、哺乳動物対象などの対象内部の肝臓細胞内のC3遺伝子の発現を、モジュレートする、例えば、阻害する。
【0100】
一実施形態において本発明のRNAi剤は、標的RNA配列、例えば、C3の標的mRNA配列と相互作用して、標的RNAの切断を方向付ける一本鎖RNAを含む。理論に束縛されることを望まずに述べると、細胞へと導入された、長鎖の二本鎖RNAは、Dicerとして公知のIII型エンドヌクレアーゼにより、siRNAへと分解されると考えられる[Sharp et al. (2001) Genes Dev. 15:485]。リボヌクレアーゼIII様酵素であるDicerは、dsRNAを、特徴的な2塩基の3’突出を伴う、19~23塩基対の短鎖干渉RNAへとプロセシングする[Bernstein, et al., (2001) Nature 409:363]。次いで、siRNAは、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)へと組み込まれ、ここで、1つまたは複数のヘリカーゼが、siRNA二重鎖をほどき、相補性のアンチセンス鎖が、標的の認識を誘導することを可能とする[Nykanen, et al., (2001) Cell 107:309]。適切な標的mRNAに結合すると、RISC内の、1つまたは複数のエンドヌクレアーゼは、標的を切断して、サイレンシングを誘導する[Elbashir, et al., (2001) Genes Dev. 15:188]。したがって、一態様において、本発明は、細胞内において生成し、標的遺伝子、すなわち、C3遺伝子のサイレンシングを実行するRISC複合体の形成を促進する一本鎖RNA(siRNA)に関する。したがって、本明細書において、「siRNA」という用語はまた、上記において記載されたiRNAを指すようにも使用される。
【0101】
ある特定の実施形態において、RNAi剤は、標的mRNAを阻害するように、細胞または生物へと導入される一本鎖siRNA(ssRNAi)でありうる。一本鎖RNAi剤は、RISCエンドヌクレアーゼであるArgonaute 2に結合し、次いで、これが、標的mRNAを切断する。一本鎖siRNAは、一般に、15~30ヌクレオチドであり、化学修飾されている。一本鎖siRNAのデザインおよび試験については、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,101,348号、およびLima et al., (2012) Cell 150:883-894において記載されている。本明細書において記載されるアンチセンスヌクレオチド配列のうちのいずれかは、本明細書において記載されるか、またはLima et al., (2012) Cell 150:883-894において記載されている方法により化学修飾された、一本鎖siRNAとして使用されうる。
【0102】
ある特定の実施形態において、本発明の組成物、使用、および方法における使用のための「iRNA」は、二本鎖RNAであり、本明細書において、「二本鎖RNA剤」、「二本鎖RNA(dsRNA)分子」、「dsRNA剤」、または「dsRNA」と称される。「dsRNA」という用語は、2つの、アンチパラレルの、実質的に相補的な核酸鎖を含む二重鎖構造を有する、リボ核酸分子の複合体を指し、標的RNA、すなわちC3遺伝子に対して「センス」および「アンチセンス」の方向を有すると称される。本発明の一部の実施形態において、二本鎖RNA(dsRNA)は、本明細書において、RNA干渉またはRNAiと称される、転写後遺伝子サイレンシング機構を介して、標的RNA、例えば、mRNAの分解を誘発する。
【0103】
一般に、dsRNA分子の各鎖のヌクレオチドの大部分は、リボヌクレオチドであるが、本明細書において、詳細に記載される通り、各鎖または鎖の両方はまた、1つまたは複数の非リボヌクレオチド、例えば、デオキシリボヌクレオチドまたは修飾ヌクレオチドも含みうる。加えて、本明細書において使用される「iRNA」は、化学修飾を伴うリボヌクレオチドを含む場合があり;iRNAは、複数のヌクレオチドにおいて実質的な修飾を含む場合がある。本明細書において使用される、「修飾ヌクレオチド」という用語は、独立に、修飾糖部分、修飾ヌクレオチド間連結、もしくは修飾ヌクレオ塩基、またはこれらの任意の組合せを有するヌクレオチドを指す。したがって、修飾ヌクレオチドという用語は、例えば、官能基または原子の、ヌクレオシド間連結、糖部分、またはヌクレオ塩基への置換、付加、またはこれらからの除去を包含する。本発明の薬剤における使用に適する修飾は、本明細書において開示されるか、または当技術分野において公知である、全ての種類の修飾を含む。siRNA型分子において使用される、任意のこのような修飾は、本明細書および特許請求の範囲を目的とする「iRNA」、または「RNAi剤」により包含される。
【0104】
本開示のある特定の実施形態において、デオキシヌクレオチドの組入れは、RNAi剤中に存在する場合に、修飾ヌクレオチドを構成すると考えられる。
【0105】
二重鎖領域は、RISC経路を介して、所望の標的RNAの特異的分解を可能とする、任意の長さであることが可能であり、約19~36塩基対の長さ、例えば、約19~30塩基対の長さ、例えば、約9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36塩基対の長さ、約19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22塩基対などの長さの範囲でありうる。ある特定の実施形態において、二重鎖領域は、19~21塩基対の長さ、例えば、21塩基対の長さである。上記において列挙された範囲および長さの中間の範囲および長さもまた、本開示の一部であると想定される。
【0106】
二重鎖構造を形成する2つの鎖は、1つの大型のRNA分子の異なる部分の場合もあり、別個のRNA分子の場合もある。2つの鎖が、1つの大型分子の一部であり、したがって、一方の鎖の3’末端と、対する他方の鎖の5’末端との間において二重鎖構造を形成する、非中断ヌクレオチド鎖により接続される場合、接続するRNA鎖は、「ヘアピンループ」と称される。ヘアピンループは、少なくとも1つの非対合ヌクレオチドを含みうる。一部の実施形態において、ヘアピンループは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、23、またはこれを超える非対合ヌクレオチドを含みうる。一部の実施形態において、ヘアピンループは、10ヌクレオチド以下でありうる。一部の実施形態において、ヘアピンループは、8非対合ヌクレオチド以下でありうる。一部の実施形態において、ヘアピンループは、4~10非対合ヌクレオチドでありうる。一部の実施形態において、ヘアピンループは、4~8ヌクレオチドでありうる。
【0107】
dsRNAの、2つの実質的な相補鎖が、別個のRNA分子に含まれる場合、これらの分子は、共有結合的に接続される必要はないが、共有結合的に接続される場合がある。2つの鎖が、一方の鎖の3’末端と、対する他方の鎖の5’末端との間において二重鎖構造を形成する、非中断ヌクレオチド鎖以外の手段により、共有結合的に接続される場合、接続構造は、「リンカー」と称される。RNA鎖は、同じ数のヌクレオチドを有する場合もあり、異なる数のヌクレオチドを有する場合もある。最大の塩基対数は、最も短いdsRNA鎖中のヌクレオチド数から、二重鎖中に存在する、任意の突出を差し引いた数である。二重鎖構造に加えて、RNAiは、1つまたは複数のヌクレオチド突出を含みうる。RNAi剤についての一実施形態において、少なくとも1つの鎖は、少なくとも1ヌクレオチドの3’突出を含む。別の実施形態において、少なくとも1つの鎖は、少なくとも2ヌクレオチドの3’突出、例えば、2、3、4、5、6、7、9、10、11、12、13、14、または15ヌクレオチドの3’突出を含む。他の実施形態において、RNAi剤の、少なくとも1つの鎖は、少なくとも1ヌクレオチドの5’突出を含む。ある特定の実施形態において、少なくとも1つの鎖は、少なくとも2ヌクレオチドの5’突出、例えば、2、3、4、5、6、7、9、10、11、12、13、14、または15ヌクレオチドの5’突出を含む。さらに他の実施形態において、RNAi剤の1つの鎖の、3’末端および5’末端のいずれも、少なくとも1ヌクレオチドの突出を含む。
【0108】
ある特定の実施形態において、本発明のiRNA剤は、その各鎖が、19~23ヌクレオチドを含み、標的RNA配列、例えば、C3遺伝子と相互作用して、標的RNAの切断を方向付けるdsRNAである。
【0109】
一部の実施形態において、本開示のiRNAは、標的RNA配列、例えば、C3の標的mRNA配列と相互作用して、標的RNAの切断を方向付ける、24~30ヌクレオチドのdsRNAである。
【0110】
本明細書において使用される、「ヌクレオチドの突出」という用語は、二本鎖iRNAの二重鎖構造から突出する、少なくとも1つの非対合ヌクレオチドを指す。例えば、dsRNAの一方の鎖の3’末端が、他方の鎖の5’末端を越えて伸長するか、またはこの逆である場合、ヌクレオチドの突出が存在する。dsRNAは、少なくとも1ヌクレオチドの突出を含むことが可能であるが;代替的に、突出は、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、またはこれを超えるヌクレオチドを含みうる。ヌクレオチドの突出は、デオキシヌクレオチド/ヌクレオシドを含む、ヌクレオチド/ヌクレオシド類似体を含みうるか、またはこれらからなりうる。突出(複数可)は、センス鎖上にある場合もあり、アンチセンス鎖上にある場合もあり、これらの任意の組合せの上にある場合もある。さらに、ヌクレオチド(複数可)の突出は、dsRNAのアンチセンス鎖またはセンス鎖5’末端に存在する場合もあり、3’末端に存在する場合もあり、両末端に存在する場合もある。
【0111】
一実施形態において、dsRNAのアンチセンス鎖は、3’末端または5’末端において、1~10ヌクレオチド、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの突出を有する。一実施形態において、dsRNAのセンス鎖は、3’末端または5’末端において、1~10ヌクレオチド、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの突出を有する。別の実施形態において、突出内のヌクレオチドのうちの1つまたは複数は、チオリン酸ヌクレオシドにより置きかえられる。
【0112】
ある特定の実施形態において、dsRNAのアンチセンス鎖は、3’末端または5’末端において、1~10ヌクレオチド、例えば、0~3、1~3、2~4、2~5、4~10、5~10、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの突出を有する。一実施形態において、dsRNAのセンス鎖は、3’末端または5’末端において、1~10ヌクレオチド、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの突出を有する。別の実施形態において、突出内のヌクレオチドのうちの1つまたは複数は、チオリン酸ヌクレオシドにより置きかえられる。
【0113】
ある特定の実施形態において、dsRNAのアンチセンス鎖は、3’末端または5’末端において、1~10ヌクレオチド、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの突出を有する。ある特定の実施形態において、センス鎖もしくはアンチセンス鎖、またはこれらの両方における突出は、10ヌクレオチド、例えば、1~30ヌクレオチド、2~30ヌクレオチド、10~30ヌクレオチド、10~25ヌクレオチド、10~20ヌクレオチド、または10~15ヌクレオチドの長さを超えて伸長する長さを含みうる。ある特定の実施形態において、伸長突出は、二重鎖のセンス鎖上に存在する。ある特定の実施形態において、伸長突出は、二重鎖のセンス鎖の3’末端上に存在する。ある特定の実施形態において、伸長突出は、二重鎖のセンス鎖の5’末端上に存在する。ある特定の実施形態において、伸長突出は、二重鎖のアンチセンス鎖上に存在する。ある特定の実施形態において、伸長突出は、二重鎖のアンチセンス鎖の3’末端上に存在する。ある特定の実施形態において、伸長突出は、二重鎖のアンチセンス鎖の5’末端上に存在する。ある特定の実施形態において、伸長突出内のヌクレオチドのうちの1つまたは複数は、チオリン酸ヌクレオシドにより置きかえられる。ある特定の実施形態において、突出は、突出が、生理学的条件下において安定である、ヘアピン構造を形成することが可能であるように、自己相補性部分を含む。
【0114】
「平滑」または「平滑末端」とは、二本鎖RNA剤のこの末端において、非対合ヌクレオチドが存在しない、すなわち、ヌクレオチド突出が存在しないことを意味する。「平滑末端の」二本鎖RNA剤は、その全長にわたり、二本鎖である、すなわち、分子のいずれの末端においても、ヌクレオチド突出が存在しない。本発明のRNAi剤は、一方の末端において、ヌクレオチド突出を伴わないRNAi剤(すなわち、1つの突出末端と、1つの平滑末端とを伴う薬剤)、またはいずれの末端においても、ヌクレオチド突出を伴わないRNAi剤を含む。このような分子は、その全長にわたり、二本鎖であることが極めて多いであろう。
【0115】
「アンチセンス鎖」または「ガイド鎖」という用語は、標的配列、例えば、C3 mRNAと実質的に相補的な領域を含む、iRNA鎖、例えば、dsRNA鎖を指す。
【0116】
本明細書において使用される、「相補性領域」という用語は、配列、例えば、標的配列、例えば、本明細書において規定される、C3ヌクレオチド配列と実質的に相補的なアンチセンス鎖上の領域を指す。相補性領域が、標的配列と、完全に相補的ではない場合、ミスマッチは、分子の内部領域内の場合もあり、末端領域内の場合もある。一般に、許容度が最も大きなミスマッチは、例えば、iRNAの5’末端または3’末端から、5、4、3ヌクレオチドの範囲の末端領域内にある。一部の実施形態において、本発明の二本鎖RNA剤は、アンチセンス鎖内に、ヌクレオチドミスマッチを含む。一部の実施形態において、本発明の二本鎖RNA剤のアンチセンス鎖は、標的mRNAとの、4つ以下のミスマッチを含む、例えば、アンチセンス鎖は、標的mRNAとの、4つ、3つ、2つ、1つ、または0のミスマッチを含む。一部の実施形態において、本発明の二本鎖RNA剤のアンチセンス鎖は、センス鎖との、4つ以下のミスマッチを含む、例えば、アンチセンス鎖は、センス鎖との、4つ、3つ、2つ、1つ、または0のミスマッチを含む。一部の実施形態において、本発明の二本鎖RNA剤は、センス鎖内に、ヌクレオチドミスマッチを含む。一部の実施形態において、本発明の二本鎖RNA剤のセンス鎖は、アンチセンス鎖との、4つ以下のミスマッチを含む、例えば、センス鎖は、アンチセンス鎖との、4つ、3つ、2つ、1つ、または0のミスマッチを含む。一部の実施形態において、ヌクレオチドミスマッチは、例えば、iRNAの3’末端から、5、4、3ヌクレオチドの範囲内にある。別の実施形態において、ヌクレオチドミスマッチは、例えば、iRNA剤の3’末端ヌクレオチド内にある。一部の実施形態において、ミスマッチ(複数可)は、シード領域内にない。
【0117】
したがって、本明細書において記載されるRNAi剤は、標的配列との、1つまたは複数のミスマッチを含有しうる。一実施形態において、本明細書において記載されるRNAi剤は、3つ以下のミスマッチ(すなわち、3つ、2つ、1つ、または0のミスマッチ)を含有する。一実施形態において、本明細書において記載されるRNAi剤は、2つ以下のミスマッチを含有する。一実施形態において、本明細書において記載されるRNAi剤は、1つ以下のミスマッチを含有する。一実施形態において、本明細書において記載されるRNAi剤は、0のミスマッチを含有する。ある特定の実施形態において、RNAi剤のアンチセンス鎖が、標的配列とのミスマッチを含有する場合、ミスマッチは、相補性領域の5’末端または3’末端から最後の5ヌクレオチドの範囲内に制約されてもよい。例えば、このような実施形態において、23ヌクレオチドのRNAi剤について、C3遺伝子の領域と相補性である鎖は、一般に、中央部の13ヌクレオチドの範囲内の任意のミスマッチを含有しない。本明細書において記載される方法、または当技術分野において公知の方法は、標的配列とのミスマッチを含有するRNAi剤が、C3遺伝子の発現の阻害において、有効であるのかどうかを決定するのに使用されうる。C3遺伝子の発現の阻害における、ミスマッチを伴うRNAi剤の有効性の検討は、とりわけ、C3遺伝子内の、特定の相補性領域が、集団内において、多型性の配列変異を有することが公知である場合に、重要である。
【0118】
本明細書において使用される、「センス鎖」または「パッセンジャー鎖」という用語は、この用語が本明細書において規定される通り、アンチセンス鎖の領域と、実質的に相補的である領域を含むiRNA鎖を指す。
【0119】
本明細書において使用される、「ヌクレオチドの実質的に全てが修飾されている」とは、大部分が修飾されているが、完全には修飾されていないことであり、5つ、4つ、3つ、2つ、または1つを超えない、非修飾ヌクレオチドを含みうる。
【0120】
本明細書において使用される、「切断領域」という用語は、切断部位に、直に隣接して配置された領域を指す。切断部位とは、切断が生じる、標的上の部位である。一部の実施形態において、切断領域は、切断部位のいずれかの末端上にあり、切断部位に直に隣接する、3つの塩基を含む。一部の実施形態において、切断領域は、切断部位のいずれかの末端上にあり、切断部位に直に隣接する、2つの塩基を含む。一部の実施形態において、切断部位は、アンチセンス鎖のヌクレオチド10および11が結合した部位において特異的に生じ、切断領域は、ヌクレオチド11、12、および13を含む。
【0121】
本明細書において使用され、そうでないことが指し示されない限りにおける、「相補性」という用語は、第1のヌクレオチド配列について、第2のヌクレオチド配列との関係において記載するのに使用される場合、当業者により理解される通り、ある特定の条件下において、第2のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドとハイブリダイズし、二重鎖構造を形成する、第1のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの能力を指す。このような条件は、例えば、50℃または70℃において、12~16時間にわたる、400mMのNaCl、40mMのPIPES pH6.4、1mMのEDTA、およびそれに続く洗浄を含みうる、厳密な条件でありうる[例えば、"Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Sambrook, et al. (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Pressを参照されたい]。生物の内部において遭遇しうる、生理学的に関連する条件など、他の条件も、適用されうる。当業者は、ハイブリダイズされるヌクレオチドの最終的な適用に従い、2つの配列の相補性についての試験に最も適切な条件のセットを決定することができるであろう。
【0122】
iRNA内の相補性配列、例えば、本明細書において記載されるdsRNA内の相補性配列は、第1のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの、第2のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドとの、ヌクレオチド配列の一方または両方の全長にわたる塩基対合を含む。本明細書において、このような配列は、互いに照らして、「完全に相補的」であると称されうる。しかし、本明細書において、第1の配列が、第2の配列に照らして、「実質的に相補的」であると称される場合、2つの配列は、完全に相補的な場合もあり、それらの最終的な適用、例えば、インビトロまたはインビボで、遺伝子発現の阻害に最も関連する条件下において、ハイブリダイズする能力を保持しながら、一般に、30塩基対までの二重鎖のためのハイブリダイゼーション時において、5つ、4つ、3つ、または2つを超えない1つまたは複数のミスマッチ塩基対を形成する場合もある。しかし、2つのオリゴヌクレオチドが、ハイブリダイゼーション時に、1つまたは複数の一本鎖突出を形成するようにデザインされる場合、このような突出は、相補性の決定に関して、ミスマッチとは考えられないものとする。例えば、21ヌクレオチドの長さの、1つのオリゴヌクレオチドと、23ヌクレオチドの長さの、別のオリゴヌクレオチドとを含み、長い方のオリゴヌクレオチドが、短い方のオリゴヌクレオチドと、完全に相補的である、21ヌクレオチドの配列を含むdsRNAも、やはり、本明細書において記載される目的のためには、「完全に相補的」であると称されうる。
【0123】
本明細書において使用される「相補性」配列はまた、ハイブリダイズするそれらの能力に関する、上記の要件が満たされる限りにおいて、非ワトソン-クリック型塩基対、または非天然ヌクレオチドおよび修飾ヌクレオチドから形成される塩基対も含みうるか、または完全にこれらから形成されうる。このような非ワトソン-クリック型の塩基対は、G:Uゆらぎ塩基対合またはフーグステイン型塩基対合を含むがこれらに限定されない。
【0124】
本明細書において、「相補性」、「完全に相補的」、および「実質的に相補的」という用語は、それらの使用の文脈から理解される通り、dsRNAのセンス鎖と、アンチセンス鎖との間、または二本鎖RNA剤のアンチセンス鎖と、標的配列などの2つのオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド間の塩基マッチングに関して使用されうる。
【0125】
本明細書において使用される、メッセンジャーRNA(mRNA)「の少なくとも一部と実質的に相補的」であるポリヌクレオチドとは、目的のmRNA(例えばC3遺伝子をコードするmRNA)の連続部分と実質的に相補的であるポリヌクレオチドを指す。例えば、ポリヌクレオチドは、配列が、C3遺伝子をコードするmRNAの非中断部分と、実質的に相補的である場合、C3 mRNAの少なくとも一部と相補的である。
【0126】
したがって、一部の実施形態において、本明細書において開示されるアンチセンスポリヌクレオチドは、標的であるC3配列と、完全に相補的である。他の実施形態において、本明細書において開示されるアンチセンスポリヌクレオチドは、標的であるC3配列と、実質的に相補的であり、その全長にわたり、配列番号901、903、905、もしくは907のうちのいずれか1つのヌクレオチド配列の同等領域、または配列番号901、903、905、または907のうちのいずれか1つの断片に対して、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%相補的であるなど、少なくとも80%相補的である連続ヌクレオチド配列を含む。
【0127】
一部の実施形態において、本明細書において開示されるアンチセンスポリヌクレオチドは、標的であるC3配列の断片と、実質的に相補的であり、その全長にわたり、配列番号901のヌクレオチド809~831、810~832、811~831、812~832、2632~2654、2633~2655、2634~2654、2634~2656、または2635~2655の群から選択される、配列番号901の断片に対して、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%相補的であるなど、少なくとも80%相補的である連続ヌクレオチド配列を含む。
【0128】
一部の実施形態において、本明細書において開示されるアンチセンスポリヌクレオチドは、標的であるC3配列の断片と、実質的に相補的であり、その全長にわたり、配列番号901のヌクレオチド809~831、2632~2654、2633~2655、または2634~2656の群から選択される、配列番号901の断片に対して、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%相補的であるなど、少なくとも約80%相補的である、連続ヌクレオチド配列を含む。
【0129】
他の実施形態において、本明細書において開示されるアンチセンスポリヌクレオチドは、標的であるC3配列と、実質的に相補的であり、その全長にわたり、表2~5のうちのいずれか1つにおける、センス鎖ヌクレオチド配列のいずれか1つ、または表2~5のうちのいずれか1つにおける、センス鎖ヌクレオチド配列のうちのいずれか1つの断片と、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または100%相補的であるなど、少なくとも約80%相補的である連続ヌクレオチド配列を含む。
【0130】
一実施形態において、本開示のRNAi剤は、アンチセンスポリヌクレオチドと、実質的に相補的であるセンス鎖を含み、アンチセンスポリヌクレオチドは、標的であるC3配列と同じであり、この場合、センス鎖ポリヌクレオチドは、その全長にわたり、配列番号902、904、906、もしくは908のヌクレオチド配列の同等領域、または配列番号902、904、906、もしくは908のうちのいずれか1つの断片に対して、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または100%相補的であるなど、少なくとも約80%相補的である、連続ヌクレオチド配列を含む。
【0131】
一部の実施形態において、本発明のiRNAは、アンチセンスポリヌクレオチドと、実質的に相補的であるセンス鎖を含み、アンチセンスポリヌクレオチドは、標的であるC3配列と相補的であり、この場合、センス鎖ポリヌクレオチドは、その全長にわたり、表2~5のうちのいずれか1つにおける、アンチセンス鎖のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つ、または表2~5のうちのいずれか1つにおける、アンチセンス鎖のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つの断片に対して、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または100%相補的であるなど、少なくとも約80%相補的である、連続ヌクレオチド配列を含む。
【0132】
ある特定の実施形態において、センス鎖およびアンチセンス鎖は、二重鎖AD-569268.9、AD-1479342.2、AD-1479343.2、AD-1479344.2、AD-1479345.2、AD-1479346.2、AD-570712.6、AD-1479289.2、AD-570713.5、AD-570714.11、AD-1479311.2、AD-1479312.2、AD-1479317.2、およびAD-1479328.2のうちのいずれか1つから選択される。
【0133】
一般に、「iRNA」は、化学修飾を伴うリボヌクレオチドを含む。このような修飾は、本明細書において開示されるか、または当技術分野において公知である、全ての種類の修飾を含みうる。dsRNA分子において使用される、任意のこのような修飾は、本明細書および特許請求の範囲を目的とする「iRNA」により包含される。
【0134】
本開示についてのある特定の実施形態において、RNAi剤中に存在する場合のデオキシヌクレオチドの組入れは、修飾ヌクレオチドを構成すると考えられる。
【0135】
本発明の一態様において、本発明の方法および組成物での使用のための薬剤は、アンチセンス阻害メカニズムにより、標的であるmRNAを阻害する、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド分子である。一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド分子は、標的であるmRNA内の配列と相補的である。一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチドは、mRNAとの塩基対合および翻訳機構を物理的に遮断することにより、化学量論的な方法で翻訳を阻害することができ、Dias, N. et al., (2002) Mol Cancer Ther 1:347-355を参照されたい。一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド分子は、約14~約30ヌクレオチドの長さであり、標的配列と相補的である配列を有してもよい。例えば、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド分子は、本明細書において記載されるアンチセンス配列のうちのいずれか1つからの少なくとも約14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上の連続ヌクレオチドである配列を含んでもよい。
【0136】
本明細書において使用される、dsRNAなどの「iRNAと細胞を接触させること」という語句は、任意の可能な手段により細胞を接触させることを含む。細胞をiRNAと接触させることは、インビトロにおいて細胞をiRNAと接触させること、またはインビボにおいて細胞をiRNAと接触させることを含む。接触は、直接的になされる場合もあり、間接的になされる場合もある。したがって、例えば、iRNAは、方法を実施する個人により、細胞と、物理的に接触させられる場合もあり、代替的に、iRNAは、それがその後細胞と接触することを可能とする状況、またはそれをその後細胞と接触させる状況に置かれる場合もある。
【0137】
インビトロにおける細胞の接触は、例えば、細胞を、iRNAと共にインキュベートすることによりなされうる。インビボにおける細胞の接触は、例えば、iRNAを、細胞が位置する組織へと、またはこの近傍に注射することによりなされる場合もあり、薬剤が、その後、接触させられる細胞が位置する組織に到達するように、iRNAを、別の領域、例えば、血流または皮下腔へと注射することによりなされる場合もある。例えば、iRNAは、iRNAを、目的の部位、例えば、肝臓へと方向付けるリガンド、例えば、GalNAcを含有する場合もあり、これとカップリングされる場合もある。インビトロにおいて接触させる方法と、インビボにおいて接触させる方法との組合せもまた、可能である。例えば、細胞はまた、インビトロにおいて、iRNAと接触させられ、その後対象へと移植される場合もある。
【0138】
ある特定の実施形態において、細胞をiRNAと接触させることは、細胞への取込みまたは吸収を容易とするか、またはこれらをもたらすことにより、「iRNAを、細胞へと導入すること」または「iRNAを、細胞へとデリバリーすること」を含む。iRNAの吸収または取込みは、自発的拡散または能動的な細胞内過程を介して生じる場合もあり、補助的薬剤または補助的デバイスにより生じる場合もある。iRNAの、細胞への導入は、インビトロにおける導入の場合もあり、インビボにおける導入の場合もある。例えば、インビボにおける導入のために、iRNAは、組織部位へと注射される場合もあり、全身投与される場合もある。インビトロにおける、細胞への導入は、電気穿孔およびリポフェクションなど、当技術分野において公知の方法を含む。さらなる手法については、本明細書の下記において記載されるか、または当技術分野において公知である。
【0139】
「脂質ナノ粒子」または「LNP」という用語は、核酸分子、例えば、iRNA、またはiRNAが転写されるプラスミドなど、薬学的活性分子を封入する脂質層を含む小胞である。LNPについては、例えば、それらの全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,858,225号、同第6,815,432号、同第8,158,601号、および同第8,058,069号において記載されている。
【0140】
本明細書において使用される、「対象」とは、標的遺伝子を、内因的に発現するか、または異種発現する、霊長動物(ヒト、非ヒト霊長動物、例えば、サルおよびチンパンジーなど)、非霊長動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ハムスター、モルモット、ネコ、イヌ、ラット、またはマウス)を含む哺乳動物、または鳥類などの動物である。ある実施形態において、対象は、本明細書において記載される、C3発現の低減から利益を得る疾患もしくは障害のために処置されるか、またはこれらについて評価されるヒト;C3発現の低減から利益を得る疾患もしくは障害の危険性があるヒト;C3発現の低減から利益を得る疾患もしくは障害を有するヒト;またはC3発現の低減から利益を得る疾患もしくは障害のために処置されるヒトなどのヒトである。
【0141】
本明細書において使用される、「~を処置すること」または「処置」という用語は、対象におけるC3関連障害の少なくとも1つの徴候または症状の低減など、有益な結果または所望の結果を指す。処置はまた、望ましくないC3発現と関連する、1つまたは複数の徴候または症状の軽減;望ましくないC3の活性化または安定化の程度の減少;望ましくないC3の活性化または安定化の改善または緩和も含む。「処置」はまた、処置の非存在下において期待される生存と比較した、生存の延長も意味しうる。
【0142】
対象におけるC3もしくは疾患マーカーのレベルまたは症状の文脈における、「低下」という用語は、このようなレベルの、統計学的に有意な低下を指す。低下は、例えば、少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、またはこれを超える低下でありうる。ある特定の実施形態において、低下は、少なくとも20%である。ある特定の実施形態において、低下は、疾患マーカー、例えば、タンパク質レベルまたは遺伝子発現レベルの少なくとも50%の低下である。対象におけるC3レベルの文脈における、「低下」は、このような障害を伴わない個体について、正常の範囲内として許容されるレベルまでの減少である。ある特定の実施形態において、「低下」は、疾患に罹患している対象におけるマーカーのレベルまたは症状と個体の正常の範囲内であると許容されるレベルとの間の差異の低減である。「低下」という用語はまた、疾患または状態の症状を正常化すること、すなわち、C3関連障害に罹患している対象におけるレベルとC3関連障害に罹患していない正常な対象におけるレベルとの間の差異を低減させることに関連して使用される場合もある。本明細書において使用される、疾患が症状についての値の上昇と関連する場合、「正常」は、正常の上限値と考えられる。疾患が症状についての値の低減と関連する場合、「正常」は、正常の下限と考えられる。
【0143】
本明細書において、C3遺伝子の発現、またはC3タンパク質の産生の低減から利益を得る、疾患、障害、またはそれらの状態に言及して使用される場合の、「防止」または「~を防止すること」は、対象がそのような疾患、障害、または状態と関連する症状、例えば、C3関連疾患の症状を発症する可能性の低減を指す。疾患、障害、もしくは状態の発症の失敗、またはそのような疾患、障害、もしくは状態と関連する症状の発症の低減(例えば、その疾患もしくは障害の臨床的に許容可能なスケールで少なくとも約10%)、または遅延した症状の提示(例えば、日、週、月、または年による)は、有効な防止と考えられる。
【0144】
本明細書において使用される、「補体成分C3関連疾患」、「C3関連疾患」、「補体成分C3関連障害」または「C3関連障害」という用語は、補体活性化によって引き起こされるか、またはそれと関連する疾患または障害である。「補体成分C3関連疾患」という用語は、C3発現の低減から利益を得る疾患、障害または状態を含む。そのような疾患は、典型的には、炎症および/または免疫系活性化、例えば、膜侵襲複合体による溶解、アナフィラキシー、および/または溶血に関連する。補体成分C3関連疾患の非限定的な例としては、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、喘息、関節リウマチ(RA);抗リン脂質抗体症候群;ループス腎炎;虚血-再灌流傷害;典型または感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS);デンスデポジット糸球体腎炎(DDD);視神経脊髄炎(NMO);多巣性運動ニューロパチー(MMN);多発性硬化症(MS);黄斑変性症(例えば、加齢性黄斑変性症(AMD));全身性エリテマトーデス;溶血、肝逸脱酵素上昇、および血小板低下(HELLP)症候群;血栓性血小板減少性紫斑病(TTP);自然流産;微量免疫型血管炎;表皮水疱症;習慣性流産;妊娠高血圧腎症、外傷性脳損傷、重症筋無力症、寒冷凝集素症、皮膚筋炎、水疱性類天疱瘡、志賀毒素産生性大腸菌(E.coli)に関連する溶血性尿毒症症候群、C3神経障害、抗好中球細胞質抗体関連血管炎(例えば、多発血管炎性肉芽腫症(以前にウェグナー肉芽腫症として知られていた)、チャーグ・ストラウス症候群、および顕微鏡的多発性血管炎)、液性および血管性移植拒絶反応、移植片機能不全、心筋梗塞(例えば、心筋梗塞における組織損傷および虚血)、同種移植、敗血症(例えば、敗血症における転帰不良)、冠動脈疾患、皮膚筋炎、グレーブス病、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、全身性炎症反応敗血症、敗血症性ショック、脊髄損傷、糸球体腎炎、橋本甲状腺炎、1型糖尿病、乾癬、天疱瘡、自己免疫溶血性貧血(AIHA)、ITP、グッドパスチャー症候群、ドゴー病、抗リン脂質症候群(APS)、劇症型APS(CAPS)、心血管疾患、心筋炎、脳血管障害、末梢(例えば、筋骨格)血管障害、腎血管障害、腸間膜/腸血管障害、脈管炎、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病性腎炎、全身性エリテマトーデス関連性血管炎、関節リウマチに関連する血管炎、免疫複合体性血管炎、高安病、拡張型心筋症、糖尿病性血管症、川崎病(動脈炎)、静脈ガス塞栓病(VGE)、およびステント留置後の再狭窄、回転性粥腫切除術、および経皮血管冠動脈形成(PTCA)が挙げられる(例えば、Holers (2008) Immunological Reviews 223:300-316;Holers and Thurman (2004) Molecular Immunology 41:147-152;米国特許出願公開第20070172483号を参照されたい)。
【0145】
一実施形態において、補体成分C3関連疾患は、発作性夜間血色素尿症(PNH)である。PNHは、古典的PNHまたは別の骨髄不全症候群および/または骨髄異形成症候群(MDS)、例えば、血球減少症の場合のPNHでありうる。
【0146】
別の実施形態において、補体成分C3関連疾患は、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)である。
【0147】
別の実施形態において、補体成分C3関連疾患は、視神経脊髄炎(NMO)である。NMOは、脊髄炎と視神経炎の同時発生である。一部の実施形態において、NMOを有する対象は、多発性硬化症(MS);急性散在性脳脊髄炎(ADEM);全身性エリテマトーデス(SLE);シェーグレン症候群;ウイルス感染;または細菌感染も有しうる。
【0148】
さらに別の実施形態において、補体成分C3関連疾患は、多巣性運動ニューロパチー(MMN)である。
【0149】
別の実施形態において、補体成分C3関連疾患は、重症筋無力症(MG)である。MGは、MGの眼形態、MGの一般形態、または眼および一般MGの組合せでありうる。
【0150】
別の実施形態において、補体成分C3関連疾患は、C3糸球体腎炎である。
【0151】
一実施形態において、補体成分C3関連疾患は、全身性エリテマトーデスである。
【0152】
本明細書において使用される、「治療有効量」は、C3関連障害を有する対象へと投与された場合に、疾患の処置を実行する(例えば、既存の疾患、または疾患の1つもしくは複数の症状を減少させるか、改善するか、または維持することにより)のに十分である、RNAi剤の量を含むことが意図される。「治療有効量」は、RNAi剤、薬剤がどのように投与されるのか、疾患ならびにその重症度および既往歴、年齢、体重、家族歴、遺伝子組成、存在する場合、先行処置または併用処置の種類、および処置される対象の、他の個々の特徴に応じて変動しうる。
【0153】
本明細書において使用される、「予防有効量」は、C3関連障害を有する対象へと投与された場合に、障害または障害の1つもしくは複数の症状を防止または緩和するのに十分である、RNAi剤の量を含むことが意図される。疾患の緩和は、疾患の経過を遅延することまたは後から発症する疾患の重症度を低減することを含む。「予防有効量」は、RNAi剤、薬剤がどのように投与されるのか、疾患の危険性の程度および既往歴、年齢、体重、家族歴、遺伝子組成、存在する場合、先行処置または併用処置の種類、および処置される対象の、他の個々の特徴に応じて変動しうる。
【0154】
「治療有効量」または「予防有効量」はまた、任意の処置に適用可能な、妥当な有益性/危険性比において、何らかの所望の効果をもたらす、RNAi剤の量も含む。本発明の方法において利用されるiRNAは、このような処置に適用可能な、妥当な有益性/危険性比をもたらすのに十分な量において投与されうる。
【0155】
本明細書において、「薬学的に許容される」という語句は、正しい医学的判断の範囲内において、ヒト対象および動物対象の組織との接触における使用であって、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わず、妥当な有益性/危険性比に見合う使用に適する化合物(塩を含む)、素材、組成物、または剤形を指すのに用いられる。
【0156】
本明細書において使用される、「薬学的に許容される担体」という語句は、液体もしくは固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、製造補助剤[例えば、滑沢剤、滑石、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはステアリン酸亜鉛、またはステアリン(steric)酸]、または対象化合物の、1つの臓器もしくは体内の部分から、別の臓器もしくは体内の部分への移送または輸送に関与する、溶媒封入材料など、薬学的に許容される材料、組成物、または媒体を意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性であり、処置される対象に対して有害でないという意味において、「許容可能」でなければならない。このような担体は、当技術分野において公知である。薬学的に許容される担体は、注射による投与のための担体を含む。
【0157】
本明細書において使用される、「試料」という用語は、対象から単離された、同様の体液、細胞、または組織のほか、対象内部に存在する体液、細胞、または組織のコレクションを含む。体液の例は、血液、血清および漿液、血漿、脳脊髄液、眼液、リンパ、尿、唾液などを含む。組織試料は、組織、臓器、または限局領域に由来する試料を含みうる。例えば、試料は、特定の臓器、臓器の部分、またはこれらの臓器内の体液もしくは細胞に由来しうる。ある特定の実施形態において、試料は、肝臓(例えば、全肝臓もしくは肝臓のある特定のセグメント、または、例えば、肝細胞など、肝臓内のある特定の種類の細胞)に由来しうる。一部の実施形態において、「対象に由来する試料」とは、対象から得られた尿を指す。「対象に由来する試料」は、対象からの血液、または血液由来の血清もしくは血漿を指す場合がある。
【0158】
II.本発明のiRNA
本発明は、C3遺伝子の発現を阻害するiRNAを提供する。ある特定の実施形態において、iRNAは、対象、例えば、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを発症しやすいヒトなどの哺乳動物内部の細胞などの細胞内のC3遺伝子の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)分子を含む。dsRNAi剤は、C3遺伝子の発現において形成されるmRNAのうちの、少なくとも一部と相補性である相補性領域を有するアンチセンス鎖を含む。相補性領域は、約19~30ヌクレオチドの長さ(例えば、約30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、または19ヌクレオチドの長さ)である。
【0159】
C3遺伝子を発現する細胞と接触させると、iRNAは、例えば、PCRもしくは分岐DNA(bDNA)ベースの方法、または、例えば、ウェスタンブロット法またはフローサイトメトリー法を使用する免疫蛍光解析などによる、タンパク質ベースの方法によりアッセイされる通り、C3遺伝子(例えば、ヒト、霊長動物、非霊長動物、またはラットのC3遺伝子)の発現を、少なくとも約50%阻害する。ある特定の実施形態において、発現の阻害は、本明細書の実施例に提示されるqPCR法により、例えば、この実施例において用意される、適切な生物細胞または系内の濃度を10nMとするsiRNAについて決定される。ある特定の実施形態において、インビボにおける発現の阻害は、例えば、3mg/kgにおける、例えば、単回投与として投与された場合の、ヒト遺伝子を発現する齧歯動物、例えば、ヒト標的遺伝子を発現するマウスまたはAAV感染マウスの、RNA発現の最低レベルにおける、ヒト遺伝子のノックダウンにより決定される。
【0160】
dsRNAは、相補的であり、dsRNAが使用される条件下において、二重鎖構造を形成するようにハイブリダイズする、2つのRNA鎖を含む。dsRNAのうちの一方の鎖(アンチセンス鎖)は、標的配列と、実質的に相補的であり、一般に、完全に相補的である、相補性領域を含む。標的配列は、C3遺伝子の発現時に形成される、mRNAの配列に由来しうる。他方の鎖(センス鎖)は、適切な条件下において組み合わされた場合に、2つの鎖がハイブリダイズし、二重鎖構造を形成するように、アンチセンス鎖と相補的である領域を含む。本明細書の別の箇所において記載され、当技術分野において公知の通り、dsRNAの相補性配列はまた、別個のオリゴヌクレオチド上の相補性配列と対比される、単一核酸分子の自己相補性領域としても含有されうる。
【0161】
一般に、二重鎖構造は、15~30塩基対の長さ、例えば、15~29、15~28、15~27、15~26、15~25、15~24、15~23、15~22、15~21、15~20、15~19、15~18、15~17、18~30、18~29、18~28、18~27、18~26、18~25、18~24、18~23、18~22、18~21、18~20、19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22塩基対の長さである。ある特定の実施形態において、二重鎖構造は、18~25塩基対の長さ、例えば、18~25、18~24、18~23、18~22、18~21、18~20、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~25、21~24、21~23、21~22、22~25、22~24、22~23、23~25、23~24または24~25塩基対の長さ、例えば、19~21塩基対の長さである。上記において列挙された範囲および長さの中間の範囲および長さもまた、本開示の一部であると想定される。
【0162】
同様に、標的配列と相補的な領域は、15~30ヌクレオチドの長さ、例えば、15~29、15~28、15~27、15~26、15~25、15~24、15~23、15~22、15~21、15~20、15~19、15~18、15~17、18~30、18~29、18~28、18~27、18~26、18~25、18~24、18~23、18~22、18~21、18~20、19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22ヌクレオチドの長さ、例えば、19~23ヌクレオチドの長さまたは21~23ヌクレオチドの長さである。上記において列挙された範囲および長さの中間の範囲および長さもまた、本開示の一部であると想定される。
【0163】
一部の実施形態において、二重鎖構造は、19~30塩基対の長さである。同様に、標的配列と相補的な領域は、19~30ヌクレオチドの長さである。
【0164】
一部の実施形態において、dsRNAは、約19~約23ヌクレオチドの長さ、または約25~約30ヌクレオチドの長さである。一般に、dsRNAは、Dicer酵素のための基質として用いられるのに十分な程度に長い。例えば、当技術分野において、約21~23ヌクレオチドの長さを超えるdsRNAが、Dicerのための基質として用いられうることは周知である。当業者がまた認識する通り、切断のためにターゲティングされるRNAの領域は、しばしば、mRNA分子である、大型のRNA分子の一部であることが極めて多い。該当する場合、mRNA標的の「一部」は、それが、RNAiにより導かれる切断(すなわち、RISC経路を介する切断)のための基質となることを可能とするのに十分な長さの、mRNA標的の連続配列である。
【0165】
当業者はまた、二重鎖領域が、dsRNAの、主要な機能的部分、例えば、約19~約30塩基対、例えば、約19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22塩基対の二重鎖領域であることも認識するであろう。したがって、一実施形態において、所望のRNAを、切断のためにターゲティングする、例えば、15~30塩基対の機能的二重鎖へとプロセシングされる限りにおいて、30塩基対を超える二重鎖領域を有する、RNA分子またはRNA分子の複合体は、dsRNAである。したがって、当業者は、一実施形態において、miRNAが、dsRNAであることを認識するであろう。別の実施形態において、dsRNAは、天然に存在するmiRNAではない。別の実施形態において、C3遺伝子の発現をターゲティングするのに有用なiRNA剤は、標的細胞内において、大型のdsRNAの切断によっては生成しない。
【0166】
本明細書において記載されるdsRNAは、例えば、1~4、2~4、1~3、2~3、1、2、3、または4ヌクレオチドの、1つまたは複数の一本鎖ヌクレオチド突出をさらに含みうる。少なくとも1つのヌクレオチドの突出を有するdsRNAは、それらの平滑末端対応物と比べて、優れた阻害特性を有しうる。ヌクレオチドの突出は、デオキシヌクレオチド/ヌクレオシドを含む、ヌクレオチド/ヌクレオシド類似体を含みうるか、またはこれらからなりうる。突出(複数可)は、センス鎖上にある場合もあり、アンチセンス鎖上にある場合もあり、これらの任意の組合せの上にある場合もある。さらに、ヌクレオチド(複数可)の突出は、dsRNAのアンチセンス鎖またはセンス鎖の5’末端上、3’末端上、または両末端上に存在しうる。
【0167】
dsRNAは、当技術分野において公知の標準的方法により合成されうる。本発明の二本鎖RNAi化合物は、2工程手順を使用して調製されうる。まず、二本鎖RNA分子の個々の鎖を、個別に調製する。次いで、鎖の構成要素をアニーリングさせる。siRNA化合物の個々の鎖は、液相有機合成もしくは固相有機合成、またはこれらの両方を使用して調製されうる。有機合成は、非天然ヌクレオチドまたは修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド鎖が、容易に調製されうるという利点をもたらす。同様に、本発明の一本鎖オリゴヌクレオチドは、液相有機合成もしくは固相有機合成、またはこれらの両方を使用して調製されうる。
【0168】
ある態様において、本発明のdsRNAは、少なくとも2つのヌクレオチド配列である、センス配列およびアンチセンス配列を含む。センス鎖は、表2~5のうちのいずれか1つに提示された配列群から選択され、センス鎖の、対応するアンチセンス鎖は、表2~5のうちのいずれか1つの配列群から選択される。この態様において、2つの配列のうちの1つは、2つの配列のうちの他方と相補的であり、配列のうちの1つは、C3遺伝子の発現において生成するmRNAの配列と、実質的に相補的である。このように、この態様において、dsRNAは、1つのオリゴヌクレオチドが、表2~5のうちのいずれか1つにおいて、センス鎖として記載され、第2のオリゴヌクレオチドが、表2~5のうちのいずれか1つにおいて、センス鎖の、対応するアンチセンス鎖として記載される、2つのオリゴヌクレオチドを含むであろう。
【0169】
ある特定の実施形態において、dsRNAの、実質的に相補的な配列は、別個のオリゴヌクレオチドに含有される。他の実施形態において、dsRNAの、実質的に相補的な配列は、単一のオリゴヌクレオチドに含有される。
【0170】
ある特定の実施形態において、センス鎖またはアンチセンス鎖は、二重鎖AD-569268.9、AD-1479342.2、AD-1479343.2、AD-1479344.2、AD-1479345.2、AD-1479346.2、AD-570712.6、AD-1479289.2、AD-570713.5、AD-570714.11、AD-1479311.2、AD-1479312.2、AD-1479317.2、およびAD-1479328.2のうちのいずれか1つのセンス鎖またはアンチセンス鎖から選択される。
【0171】
例えば表2における配列は、修飾配列またはコンジュゲート配列として記載されないが、本開示のRNAiのRNA、例えば、本発明のdsRNAは、修飾されていないか、コンジュゲートされていないか、またはその中の記載とは異なる形において修飾されるか、もしくはコンジュゲートされた、表2~5のうちのいずれか1つに明示された配列のうちのいずれか1つを含みうることが理解されるであろう。言い換えると、本発明は、修飾されていないか、コンジュゲートされていないか、または本明細書において記載される通りに修飾されるか、もしくはコンジュゲートされた、表2~5のdsRNAを包含する。
【0172】
当業者は、約20~23塩基対、例えば、21塩基対の二重鎖構造を有するdsRNAが、RNA干渉の誘導において、特に、有効であると言われていることについて承知している[Elbashir et al., EMBO 2001, 20:6877-6888]。しかし、他の研究者らは、より短い二重鎖構造またはより長いRNA二重鎖構造もまた、有効でありうることを見出している[Chu and Rana (2007) RNA 14:1714-1719; Kim et al. (2005) Nat Biotech 23:222-226]。上記において記載された実施形態において、表2~5のうちのいずれか1つに提示されたオリゴヌクレオチド配列の性質により、本明細書において記載されるdsRNAは、最小において、21ヌクレオチドの長さの、少なくとも1つの鎖を含みうる。一方または両方の末端における、少数のヌクレオチドだけを差し引いた、表2~5のうちのいずれか1つ内の配列のうちのいずれか1つを有する、より短い二重鎖も、上記において記載されたdsRNAと比較して、同様に有効でありうることが妥当に期待されうる。よって、表2~5のうちのいずれか1つの配列のうちのいずれか1つに由来する、少なくとも19、20、またはこれを超える連続ヌクレオチドの配列を有し、全長配列を含むdsRNAの、約5、10、15、20、25、または30%を超えない阻害により、C3遺伝子の発現を阻害する、それらの能力において異なるdsRNAは、本発明の範囲内にあることが想定される。
【0173】
加えて、表2~5に提示されたRNAは、C3転写物における、RISC媒介切断に感受性の部位(複数可)を同定する。このように、本発明は、これらの部位のうちの1つの内部をターゲティングするiRNAをさらに特色とする。iRNAが、この特定の部位の内部のいずれかの位置において、転写物の切断を促進する場合に、本明細書において使用されるiRNAは、RNA転写物の特定部位の内部をターゲティングすると言われる。このようなiRNAは、一般に、C3遺伝子内の、選択された配列と隣接する領域から採取された、さらなるヌクレオチド配列へとカップリングされた、表2~5のうちのいずれか1つに提示された配列のうちのいずれか1つに由来する、少なくとも約19連続ヌクレオチドを含む。
【0174】
III.本発明の修飾iRNA
ある特定の実施形態において、本開示のRNAiのRNA、例えば、dsRNAは、修飾されておらず、例えば、当技術分野において公知であり、本明細書において記載される化学修飾またはコンジュゲーションを含まない。他の実施形態において、本開示のRNAiのRNA、例えば、dsRNAは、安定性または他の有益な特徴を増強するように、化学修飾されている。本発明のある特定の実施形態において、本開示のRNAiのヌクレオチドの実質的に全ては、修飾されている。本発明についての他の実施形態において、iRNAのヌクレオチドの全て、またはiRNAのヌクレオチドの実質的に全ては、修飾されている、すなわち、5つ、4つ、3つ、2つ、または1つを超えない非修飾ヌクレオチドが、iRNA鎖内に存在する。
【0175】
本発明において特色づけられる核酸は、参照により本明細書に組み込まれる、"Current protocols in nucleic acid chemistry," Beaucage, S.L. et al. (Edrs.), John Wiley & Sons, Inc., New York, NY, USAにおいて記載されている方法など、当技術分野において十分に確立された方法により、合成または修飾されうる。修飾は、例えば、末端修飾、例えば、5’末端修飾(リン酸化、コンジュゲーション、反転連結)または3’末端修飾(コンジュゲーション、DNAヌクレオチド反転連結など);塩基修飾、例えば、安定化塩基、不安定性塩基、またはパートナーの拡大レパートリーと塩基対合する塩基による置きかえ、塩基の除去(脱塩基ヌクレオチド)、またはコンジュゲート塩基;糖修飾(例えば、2’位または4’位における)もしくは糖の置きかえ;またはホスホジエステル連結の修飾または置きかえを含む骨格修飾を含む。本明細書において記載される実施形態において有用なiRNA化合物の具体例は、修飾骨格を含有するRNA、または天然ヌクレオシド間連結を含有しないRNAを含むがこれらに限定されない。修飾骨格を有するRNAは、とりわけ、骨格内にリン原子を有さないRNAを含む。本明細書の目的のために、かつ、場合によって、当技術分野において言及される通り、それらのヌクレオシド間骨格内に、リン原子を有さない修飾RNAはまた、オリゴヌクレオシドであるとも考えられうる。一部の実施形態において、修飾iRNAは、それらのヌクレオシド間骨格内に、リン原子を有するであろう。
【0176】
修飾RNA骨格は、例えば、通常の3’-5’連結を有する、ホスホロチオエート、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、メチル、および3’-アルキレンホスホネートおよびキラルホスホネートを含む、他のアルキルホスホネート、ホスフィネート、3’-アミノホスホルアミデートおよびアミノアルキルホスホルアミデートを含むホスホルアミデート、チオノホスホルアミデート、チオノアルキルホスホネート、チオノアルキルホスホトリエステル、ならびにボラノホスフェート、これらの2’-5’連結類似体、ならびに隣接するヌクレオシド単位の対が、5’-3’に対して、3’-5’連結されるか、または5’-2’に対して、2’-5’連結される、逆極性を有する類似体を含む。多様な塩形態、混合塩形態、および遊離酸形態もまた、含まれる。本発明の一部の実施形態において、本発明のdsRNA剤は、遊離酸形態にある。本発明についての他の実施形態において、本発明のdsRNA剤は、塩形態にある。本発明についての一実施形態においてdsRNA剤は、ナトリウム塩形態にある。ある特定の実施形態において、本発明のdsRNA剤が、ナトリウム塩形態にある場合、ナトリウムイオンは、薬剤中に、薬剤中に存在する、ホスホジエステル基および/またはホスホロチオエート基の実質的に全てに対する対イオンとして存在する。ホスホジエステル連結および/またはホスホロチオエート連結の実質的に全てが、ナトリウム対イオンを有する薬剤は、ナトリウム対イオンを伴わない、5つ、4つ、3つ、2つ、または1つを超えない、ホスホジエステル連結および/またはホスホロチオエート連結を含む。一部の実施形態において、本発明のdsRNA剤が、ナトリウム塩形態にある場合、ナトリウムイオンは、薬剤中に、薬剤中に存在する、ホスホジエステル基および/またはホスホロチオエート基の全てに対する対イオンとして存在する。
【0177】
上記のリン含有連結の調製について教示する、代表的な米国特許は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,687,808号;同第4,469,863号;同第4,476,301号;同第5,023,243号;同第5,177,195号;同第5,188,897号;同第5,264,423号;同第5,276,019号;同第5,278,302号;同第5,286,717号;同第5,321,131号;同第5,399,676号;同第5,405,939号;同第5,453,496号;同第5,455,233号;同第5,466,677号;同第5,476,925号;同第5,519,126号;同第5,536,821号;同第5,541,316号;同第5,550,111号;同第5,563,253号;同第5,571,799号;同第5,587,361号;同第5,625,050号;同第6,028,188号;同第6,124,445号;同第6,160,109号;同第6,169,170号;同第6,172,209号;同第6,239,265号;同第6,277,603号;同第6,326,199号;同第6,346,614号;同第6,444,423号;同第6,531,590号;同第6,534,639号;同第6,608,035号;同第6,683,167号;同第6,858,715号;同第6,867,294号;同第6,878,805号;同第7,015,315号;同第7,041,816号;同第7,273,933号;同第7,321,029号;米国再発行特許第39464号を含むがこれらに限定されない。
【0178】
その中においてリン原子を含まない修飾RNA骨格は、短鎖アルキルまたはシクロアルキルによるヌクレオシド間連結、混合ヘテロ原子およびアルキルまたはシクロアルキルによるヌクレオシド間連結、または1つもしくは複数の短鎖の、ヘテロ原子または複素環を伴うヌクレオシド間連結により形成される骨格を有する。修飾RNA骨格は、モルホリノ連結(部分的に、ヌクレオシドの糖部分から形成される)を有する修飾RNA骨格;シロキサン骨格;スルフィド骨格、スルホキシド骨格、およびスルホン骨格;ホルムアセチル骨格およびチオホルムアセチル骨格;メチレンホルムアセチル骨格およびチオホルムアセチル骨格;アルケン含有骨格;スルファメート骨格;メチレンイミノ骨格およびメチレンヒドラジノ骨格;スルホネート骨格およびスルホンアミド骨格;アミド骨格;および混合N、O、S、およびCH2構成部分を有する骨格を含む。
【0179】
上記のオリゴヌクレオシドの調製について教示する、代表的な米国特許は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,034,506号;同第5,166,315号;同第5,185,444号;同第5,214,134号;同第5,216,141号;同第5,235,033号;同第5,64,562号;同第5,264,564号;同第5,405,938号;同第5,434,257号;同第5,466,677号;同第5,470,967号;同第5,489,677号;同第5,541,307号;同第5,561,225号;同第5,596,086号;同第5,602,240号;同第5,608,046号;同第5,610,289号;同第5,618,704号;同第5,623,070号;同第5,663,312号;同第5,633,360号;同第5,677,437号;および同第5,677,439号を含むがこれらに限定されない。
【0180】
ヌクレオチド単位の、糖およびヌクレオシド間連結の両方、すなわち、骨格が、新規の基により置きかえられた、本明細書において提示されるiRNAにおける使用に適するRNA模倣体が想定される。塩基単位は、適切な核酸ターゲティング(target)化合物とのハイブリダイゼーションのために維持される。RNA模倣体が、優れたハイブリダイゼーション特性を有することが示されている、1つのこのようなオリゴマー化合物は、ペプチド核酸(PNA)と称される。PNA化合物において、RNAの糖骨格は、アミド含有骨格、特に、アミノエチルグリシン骨格により置きかえられる。ヌクレオ塩基は、保持され、骨格のアミド部分のアザ窒素原子に、直接的に、または間接的に結合される。PNA化合物調製について教示する、代表的な米国特許は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,539,082号;同第5,714,331号;および同第5,719,262号を含むがこれらに限定されない。本発明のiRNAにおける使用に適する、さらなるPNA化合物については、例えば、Nielsen et al., Science, 1991, 254, 1497-1500において記載されている。
【0181】
本発明において特色づけられる、一部の実施形態は、ホスホロチオエート骨格を伴うRNA、およびヘテロ原子骨格を伴うオリゴヌクレオシドを含み、特に、上記において参照された米国特許第5,489,677号の-CH2-NH-CH2-、-CH2-N(CH3)-O-CH2-[メチレン(メチルイミノ)骨格またはMMI骨格として公知である]、-CH2-O-N(CH3)-CH2-、-CH2-N(CH3)-N(CH3)-CH2-、および-N(CH3)-CH2-CH2-、および上記において参照された米国特許第5,602,240号のアミド骨格を含む。一部の実施形態において、本明細書において特色づけられるRNAは、上記において参照された米国特許第5,034,506号のモルホリノ骨格構造を有する。天然のホスホジエステル骨格は、O-P(O)(OH)-OCH2-として表されうる。
【0182】
修飾RNAはまた、1つまたは複数の置換糖部分も含有しうる。iRNA、例えば、本明細書において特色づけられるdsRNAは、2’位において、以下:OH;F;O-アルキル、S-アルキル、もしくはN-アルキル;O-アルケニル、S-アルケニル、もしくはN-アルケニル;O-アルキニル、S-アルキニル、もしくはN-アルキニル;またはO-アルキル-O-アルキル[式中、アルキル、アルケニル、およびアルキニルは、置換または非置換の、C1~C10のアルキル、またはC2~C10のアルケニルおよびアルキニルでありうる]のうちの1つを含みうる。例示的な適切な修飾は、O[(CH2)nO]mCH3、O(CH2)nOCH3、O(CH2)nNH2、O(CH2)nCH3、O(CH2)nONH2、およびO(CH2)nON[(CH2)nCH3)]2[式中、nおよびmは、1~約10である]を含む。他の実施形態において、dsRNAは、2’位において、以下:C1~C10の低級アルキル、置換低級アルキル、アルカリール、アラルキル、O-アルカリールまたはO-アラルキル、SH、SCH3、OCN、Cl、Br、CN、CF3、OCF3、SOCH3、SO2CH3、ONO2、NO2、N3、NH2、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルカリール、アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、RNA切断基、レポーター基、挿入剤、iRNAの薬物動態特性を改善するための基、またはiRNAの薬力学特性を改善するための基、および同様の特性を有する、他の置換基のうちの1つを含む。一部の実施形態において、修飾は、2’-メトキシエトキシ[2’-O-(2-メトキシエチル)または2’-MOEとしても公知の、2’-O-CH2CH2OCH3](Martin et al., Helv. Chim. Acta, 1995, 78:486-504)、すなわち、アルコキシ-アルコキシ基を含む。別の例示的修飾は、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、すなわち、本明細書の下記の実施例において記載される通り、2’-DMAOEとしても公知の、O(CH2)2ON(CH3)2基、および2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ(当技術分野においてまた、2’-O-ジメチルアミノエトキシエチルまたは2’-DMAEOEとしても公知である)、すなわち、2’-O-CH2-O-CH2-N(CH3)2である。さらなる例示的修飾は、5’-Me-2’-Fヌクレオチド、5’-Me-2’-OMeヌクレオチド、5’-Me-2’-デオキシヌクレオチド(これら3つのファミリー内の、R異性体およびS異性体の両方);2’-アルコキシアルキル;および2’-NMA(N-メチルアセトアミド)を含む。
【0183】
他の修飾は、2’-メトキシ(2’-OCH3)、2’-アミノプロポキシ(2’-OCH2CH2CH2NH2)、および2’-フルオロ(2’-F)を含む。同様の修飾はまた、iRNAのRNA上の他の位置、特に、3’末端ヌクレオチド上の糖の3’位、または2’-5’連結されたdsRNA内、および5’末端ヌクレオチドの5’位においてもなされうる。iRNAはまた、ペントフラノシル糖の代わりに、シクロブチル部分などの糖模倣体も有しうる。このような修飾糖構造について教示する、代表的な米国特許は、それらのうちのある特定の特許が、本出願と共に共同所有される、米国特許第4,981,957号;同第5,118,800号;同第5,319,080号;同第5,359,044号;同第5,393,878号;同第5,446,137号;同第5,466,786号;同第5,514,785号;同第5,519,134号;同第5,567,811号;同第5,576,427号;同第5,591,722号;同第5,597,909号;同第5,610,300号;同第5,627,053号;同第5,639,873号;同第5,646,265号;同第5,658,873号;同第5,670,633号;および同第5,700,920号を含むがこれらに限定されない。前出の各々の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0184】
iRNAはまた、ヌクレオ塩基(当技術分野において、単に、「塩基」と称されることが多い)の修飾または置換も含みうる。本明細書において使用される、「非修飾」ヌクレオ塩基または「天然」ヌクレオ塩基は、プリン塩基である、アデニン(A)およびグアニン(G)、ならびにピリミジン塩基である、チミン(T)、シトシン(C)、およびウラシル(U)を含む。修飾ヌクレオ塩基は、デオキシチミジン(dT)、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの、6-メチル誘導体および他のアルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの、2-プロピル誘導体および他のアルキル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、および2-チオシトシン、5-ハロウラシルおよび5-ハロシトシン、5-プロピニルウラシルおよび5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、および6-アゾチミン、5-ウラシル(シュードウラシル)、4-チオウラシル、8-ハロアデニンおよび8-ハログアニン、8-アミノアデニンおよび8-アミノグアニン、8-チオールアデニンおよび8-チオールグアニン、8-チオアルキルアデニンおよび8-チオアルキルグアニン、8-ヒドロキシルアデニン類似体(anal)および8-ヒドロキシルグアニン類似体、他の8-置換アデニンおよび8-置換グアニン、5-ハロウラシルおよび5-ハロシトシン、特に、5-ブロモウラシルおよび5-ブロモシトシン、5-トリフルオロメチルウラシルおよび5-トリフルオロメチルシトシン、および他の5-置換ウラシルおよび5-置換シトシン、7-メチルグアニンおよび7-メチルアデニン、8-アザグアニンおよび8-アザアデニン、7-デアザグアニンおよび7-デアザアデニン(daazaadenine)、ならびに3-デアザグアニンおよび3-デアザアデニンなど、他の合成ヌクレオ塩基および天然ヌクレオ塩基を含む。さらなるヌクレオ塩基は、米国特許第3,687,808号に開示されているヌクレオ塩基;Modified Nucleosides in Biochemistry, Biotechnology and Medicine, Herdewijn, P. ed. Wiley-VCH, 2008に開示されているヌクレオ塩基;The Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering, pages 858-859, Kroschwitz, J. L, ed. John Wiley & Sons, 1990に開示されているヌクレオ塩基;Englisch et al., Angewandte Chemie, International Edition, 1991, 30, 613により開示されているヌクレオ塩基;およびSanghvi, Y S., Chapter 15, dsRNA Research and Applications, pages 289-302, Crooke, S. T. and Lebleu, B., Ed., CRC Press, 1993により開示されているヌクレオ塩基を含む。これらのヌクレオ塩基のうちのある特定のヌクレオ塩基は、本発明において特色づけられるオリゴマー化合物の結合アフィニティーを増大させるために、特に、有用である。これらは、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジン、ならびにN-2置換プリン、N-6置換プリン、ならびに2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、および5-プロピニルシトシンを含む0~6置換プリンを含む。5-メチルシトシン置換は、核酸二重鎖安定性を0.6~1.2℃増大させることが示されており(Sanghvi, Y. S., Crooke, S. T. and Lebleu, B., Eds., dsRNA Research and Applications, CRC Press, Boca Raton, 1993, pp. 276-278)、なおより特定すると、2’-O-メトキシエチル糖修飾と組み合わされた場合に、例示的塩基置換である。
【0185】
上記において言及された修飾ヌクレオ塩基のうちのある特定の修飾ヌクレオ塩基のほか、他の修飾ヌクレオ塩基の調製について教示する、代表的な米国特許は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、上記において言及された、米国特許第3,687,808号;同第4,845,205号;同第5,130,30号;同第5,134,066号;同第5,175,273号;同第5,367,066号;同第5,432,272号;同第5,457,187号;同第5,459,255号;同第5,484,908号;同第5,502,177号;同第5,525,711号;同第5,552,540号;同第5,587,469号;同第5,594,121号;同第5,596,091号;同第5,614,617号;同第5,681,941号;同第5,750,692号;同第6,015,886号;同第6,147,200号;同第6,166,197号;同第6,222,025号;同第6,235,887号;同第6,380,368号;同第6,528,640号;同第6,639,062号;同第6,617,438号;同第7,045,610号;同第7,427,672号;および同第7,495,088号を含むがこれらに限定されない。
【0186】
一部の実施形態において、本開示のRNAi剤はまた、1つまたは複数の二環式糖部分を含むようにも修飾されうる。「二環式糖」は、隣接するかまたは隣接しない、2つの炭素の架橋により形成された環により修飾されたフラノシル環である。「二環式ヌクレオシド」(「BNA」)は、糖環の、隣接しているかまたは隣接していない2つの炭素を架橋し、これにより、二環式環系を形成することによって形成される環を含む糖部分を有するヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、架橋は、糖環の4’炭素と、2’炭素とを、2’非環式酸素原子を適宜介して接続する。したがって、一部の実施形態において、本発明の薬剤は、1つまたは複数のロック核酸(LNA)を含みうる。ロック核酸は、リボース部分が2’炭素と、4’炭素とを接続する、追加の架橋を含む修飾リボース部分を有するヌクレオチドである。言い換えると、LNAは、4’-CH2-O-2’架橋を含む、二環式糖部分を含むヌクレオチドである。この構造は、リボースを、3’側内部構造コンフォメーション内に、有効に「ロックする」。ロック核酸の、siRNAへの付加は、血清中のsiRNAの安定性を増大させ、オフターゲット効果を低減することが示されている[Elmen, J. et al., (2005) Nucleic Acids Research 33(1):439-447; Mook, OR. et al., (2007) Mol Canc Ther 6(3):833-843; Grunweller, A. et al., (2003) Nucleic Acids Research 31(12):3185-3193]。本発明のポリヌクレオチドにおける使用のための二環式ヌクレオシドの例は、限定せずに述べると、リボシル環の4’原子と、2’原子との間の架橋を含むヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、本発明のアンチセンスポリヌクレオチド剤は、4’-2’架橋を含む、1つまたは複数の二環式ヌクレオシドを含む。
【0187】
ロックヌクレオシドは、構造(立体化学は省略する)
【0188】
【化3】
式中、Bは、核酸塩基または修飾核酸塩基であり、Lは、リボース環の2’炭素を4’炭素へと接続する連結基である、によって表しうる。
【0189】
このような4’-2’架橋二環式ヌクレオシドの例は、4’-(CH2)-O-2’(LNA);4’-(CH2)-S-2’;4’-(CH2)2-O-2’(ENA);4’-CH(CH3)-O-2’(別称:「拘束エチル」または「cEt」)、および4’-CH(CH2OCH3)-O-2’(およびこれらの類似体;例えば、米国特許第7,399,845号を参照されたい);4’-C(CH3)(CH3)-O-2’(およびこれらの類似体;例えば、米国特許第8,278,283号を参照されたい);4’-CH2-N(OCH3)-2’(およびこれらの類似体;例えば、米国特許第8,278,425号を参照されたい);4’-CH2-O-N(CH3)-2’(例えば、米国特許公開第2004/0171570号を参照されたい);4’-CH2-N(R)-O-2’[式中、Rは、H、C1~C12アルキル、または窒素保護基である](例えば、米国特許第7,427,672号を参照されたい);4’-CH2-C(H)(CH3)-2’(例えば、Chattopadhyaya et al., J. Org. Chem., 2009, 74, 118-134を参照されたい);ならびに4’-CH2-C(=CH2)-2’(およびこれらの類似体;例えば、米国特許第8,278,426号を参照されたい)を含むがこれらに限定されない。前出の各々の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0190】
ロック核酸ヌクレオチドの調製について教示する、さらなる、代表的な米国特許および米国特許公開は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、以下:米国特許第6,268,490号;同第6,525,191号;同第6,670,461号;同第6,770,748号;同第6,794,499号;同第6,998,484号;同第7,053,207号;同第7,034,133号;同第7,084,125号;同第7,399,845号;同第7,427,672号;同第7,569,686号;同第7,741,457号;同第8,022,193号;同第8,030,467号;同第8,278,425号;同第8,278,426号;同第8,278,283号;US2008/0039618;およびUS2009/0012281を含むがこれらに限定されない。
【0191】
例えば、α-L-リボフラノースおよびβ-D-リボフラノースを含む、1つまたは複数の糖立体化学配置(WO99/14226を参照されたい)を有する、前出の二環式ヌクレオシドのうちのいずれかが調製されうる。
【0192】
iRNAのRNAはまた、1つまたは複数の拘束エチルヌクレオチドを含むようにも修飾されうる。本明細書において使用される、「拘束エチルヌクレオチド」または「cEt」とは、4’-CH(CH3)-O-2’架橋(すなわち、前述の構造におけるL)を含む二環式糖部分を含むロック核酸である。一実施形態において、拘束エチルヌクレオチドは、本明細書において、「S-cEt」と称される、Sコンフォメーション内にある。
【0193】
本発明のiRNAはまた、1つまたは複数の「配座固定ヌクレオチド」(「CRN」)も含みうる。CRNは、リボースのC2’炭素と、C4’炭素とを接続するリンカー、またはリボースのC3と、-C5’炭素とを接続するリンカーを伴うヌクレオチド類似体である。CRNは、リボース環を、安定的コンフォメーションへとロックし、mRNAに対するハイブリダイゼーションアフィニティーを増大させる。リンカーは、リボース環のパッカリングの減少を結果としてもたらす、安定性およびアフィニティーに最適の位置に酸素を配置するのに十分な長さである。
【0194】
上記において言及されたCRNのうちのある特定のCRNの調製について教示する、代表的な公報は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開第2013/0190383号;およびPCT公開第WO2013/036868号を含むがこれらに限定されない。
【0195】
一部の実施形態において、本開示のiRNAは、UNA(アンロック核酸)ヌクレオチドである、1つまたは複数の単量体を含む。UNAは、アンロック非環状核酸であり、この場合、糖の結合のうちのいずれかが除去され、アンロック「糖」残基を形成する。一例において、UNAはまた、C1’-C4’間結合(すなわち、C1’炭素と、C4’炭素との間の、共有結合的炭素-酸素-炭素間結合)が除去された単量体も包含する。別の例において、糖のC2’-C3’間結合(すなわち、C2’炭素と、C3’炭素との間の、共有結合的炭素-炭素間結合)が除去されている[参照により本明細書に組み込まれる、Nuc. Acids Symp. Series, 52, 133-134 (2008)およびFluiter et al., Mol. Biosyst., 2009, 10, 1039を参照されたい]。
【0196】
UNAの調製について教示する、代表的な米国公報は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開第8,314,227号;および米国特許公開第2013/0096289号;同第2013/0011922号;および同第2011/0313020号を含むがこれらに限定されない。
【0197】
RNA分子の末端に対する、潜在的な安定化修飾は、N-(アセチルアミノカプロイル)-4-ヒドロキシプロリノール(Hyp-C6-NHAc)、N-(カプロイル-4-ヒドロキシプロリノール(Hyp-C6)、N-(アセチル-4-ヒドロキシプロリノール(Hyp-NHAc)、チミジン-2’-0-デオキシチミジン(エーテル)、N-(アミノカプロイル)-4-ヒドロキシプロリノール(Hyp-C6-アミノ)、2-ドコサノイル-ウリジン-3’-リン酸、反転2’-デオキシ修飾リボヌクレオチド、例えば、反転dT(idT)、反転dA(idA)、および反転脱塩基である2’-デオキシリボヌクレオチド(iAb)ならびに他の安定化修飾を含みうる。この修飾についての開示は、WO2011/005861において見出されうる。
【0198】
一実施例において、オリゴヌクレオチドの3’または5’末端は、反転2’-デオキシ修飾リボヌクレオチド、例えば、反転dT(idT)、反転dA(idA)、または反転脱塩基である2’-デオキシリボヌクレオチド(iAb)に連結される。特定の一実施例において、反転2’-デオキシ修飾リボヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの3’末端、例えば本明細書に記載されるセンス鎖の3’末端に連結され、結合は、3’-3’ホスホジエステル連結または3’-3’ホスホロチオエート連結による。
【0199】
別の実施例において、センス鎖の3’末端は、3’-3’ホスホロチオエート連結によって、反転脱塩基であるリボヌクレオチド(iAb)に連結される。別の実施例において、センス鎖の3’末端は、3’-3’ホスホロチオエート連結によって、反転dA(idA)に連結される。
【0200】
特定の一実施例において、反転2’-デオキシ修飾リボヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの3’末端、例えば、本明細書に記載されるセンス鎖の3’末端に連結され、連結は、3’-3’ホスホジエステル連結または3’-3’ホスホロチオエート連結による。
【0201】
別の実施例において、センス鎖の3’末端ヌクレオチドは、反転dA(idA)であり、3’-3’連結(例えば、3’-3’ホスホロチオエート連結)により、前述のヌクレオチドに連結される。
【0202】
本開示のiRNAのヌクレオチドに対する、他の修飾は、アンチセンスiRNA鎖上に、5’リン酸または5’リン酸模倣体、例えば、5’末端のリン酸またはリン酸模倣体を含む。適切なリン酸模倣体については、例えば、それらの全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開第2012/0157511号において開示されている。
【0203】
A.本発明のモチーフを含む修飾iRNA
本発明のある特定の態様において、本発明の二本鎖RNA剤は、例えば、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、WO2013/075035において開示されている、化学修飾を伴う薬剤を含む。本明細書およびWO2013/075035号に示される、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つまたは複数のモチーフは、dsRNAi剤のセンス鎖またはアンチセンス鎖、特に切断部位において、またはこの近傍において導入されうる。一部の実施形態において、dsRNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖は、他の形において、完全に修飾されうる。これらのモチーフの導入は、存在する場合、センス鎖またはアンチセンス鎖の修飾パターンを中断する。dsRNAi剤は、例えば、センス鎖上において、GalNAc誘導体リガンドとコンジュゲートされてもよい。
【0204】
より具体的には、二本鎖RNA剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖が、dsRNAi剤の、少なくとも1つの鎖の切断部位において、またはこの近傍において、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つまたは複数のモチーフを有するように、完全に修飾された場合、dsRNAi剤の遺伝子サイレンシング活性が観察された。
【0205】
したがって、本発明は、インビボにおいて、標的遺伝子(すなわち、C3遺伝子)の発現を阻害することが可能な、二本鎖RNA剤を提供する。RNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含む。RNAi剤の各鎖は、例えば、17~30ヌクレオチドの長さ、25~30ヌクレオチドの長さ、27~30ヌクレオチドの長さ、19~25ヌクレオチドの長さ、19~23ヌクレオチドの長さ、19~21ヌクレオチドの長さ、21~25ヌクレオチドの長さ、または21~23ヌクレオチドの長さでありうる。
【0206】
センス鎖およびアンチセンス鎖は、典型的に、本明細書においてまた、「dsRNAi剤」とも言及される、二重鎖である、二本鎖RNA(「dsRNA」)を形成する。dsRNAi剤の二重鎖領域は、例えば、27~30ヌクレオチド対の長さ、19~25ヌクレオチド対の長さ、19~23ヌクレオチド対の長さ、19~21ヌクレオチド対の長さ、21~25ヌクレオチド対の長さ、または21~23ヌクレオチド対の長さでありうる。別の例において、二重鎖領域は、19、20、21、22、23、24、25、26、および27ヌクレオチドの長さから選択される。
【0207】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤は、鎖の一方または両方の3’末端、5’末端、または両末端において、1つまたは複数の突出領域またはキャッピング基を含有しうる。突出は、独立に、1~6ヌクレオチドの長さ、例えば、2~6ヌクレオチドの長さ、1~5ヌクレオチドの長さ、2~5ヌクレオチドの長さ、1~4ヌクレオチドの長さ、2~4ヌクレオチドの長さ、1~3ヌクレオチドの長さ、2~3ヌクレオチドの長さ、または1~2ヌクレオチドの長さでありうる。ある特定の実施形態において、突出領域は、上記において提示された伸長突出領域を含みうる。突出は、一方の鎖が、他方の鎖より長い結果である場合もあり、同じ長さの2つの鎖が付着末端鎖である結果の場合もある。突出は、標的mRNAと、ミスマッチを形成する場合もあり、ターゲティングされる遺伝子配列と相補的である場合もあり、別の配列である場合もある。第1の鎖と、第2の鎖とはまた、例えば、ヘアピンを形成するように、さらなる塩基により接続される場合もあり、他の非塩基リンカーにより接続される場合もある。
【0208】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤の突出領域内のヌクレオチドは、各々、独立に、2’-F、2’-O-メチル、チミジン(T)、2’-O-メトキシエチル-5-メチルウリジン(Teo)、2’-O-メトキシエチルアデノシン(Aeo)、2’-O-メトキシエチル-5-メチルシチジン(m5Ceo)、およびこれらの任意の組合せなどの2’糖修飾ヌクレオチドを含むがこれらに限定されない、修飾ヌクレオチドの場合もあり、非修飾ヌクレオチドの場合もある。
【0209】
例えば、TTは、いずれかの鎖上のいずれかの末端のための突出配列でありうる。突出は、標的mRNAと、ミスマッチを形成する場合もあり、ターゲティングされる遺伝子配列と相補的である場合もあり、別の配列である場合もある。
【0210】
dsRNAi剤のセンス鎖、アンチセンス鎖、または両方の鎖における、5’突出または3’突出は、リン酸化されうる。一部の実施形態において、突出領域(複数可)は、2つのヌクレオチドの間に、ホスホロチオエートを有する、2つのヌクレオチドを含有し、この場合、2つのヌクレオチドは、同じ場合もあり、異なる場合もある。一部の実施形態において、突出は、センス鎖、アンチセンス鎖、または両方の鎖の3’末端に存在する。一部の実施形態において、この3’突出は、アンチセンス鎖内に存在する。一部の実施形態において、この3’突出は、センス鎖内に存在する。
【0211】
dsRNAi剤は、その全体的な安定性に影響を及ぼさずに、RNAiの干渉活性を強化しうる、1つだけの突出を含有しうる。例えば、一本鎖突出は、センス鎖の3’末端に配置される場合もあり、代替的に、アンチセンス鎖の3’末端に配置される場合もある。RNAiはまた、アンチセンス鎖の5’末端(すなわち、センス鎖の3’末端)に配置された平滑末端を有する場合もあり、この逆の場合もある。一般に、dsRNAi剤のアンチセンス鎖は、3’末端において、ヌクレオチドの突出を有し、5’末端は、平滑末端である。理論に束縛されることを望まずに述べると、アンチセンス鎖の5’末端における平滑末端と、アンチセンス鎖の3’末端突出との非対称性は、RISC工程へのガイド鎖のローディングに好適である。
【0212】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤は、19ヌクレオチドの長さの両平滑末端であり、センス鎖は、5’末端からの7、8、9位における、3つの連続ヌクレオチド上における、3つの2’-F修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有する。アンチセンス鎖は、5’末端からの11、12、および13位における、3つの連続ヌクレオチド上における、3つの2’-O-メチル修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有する。
【0213】
他の実施形態において、dsRNAi剤は、20ヌクレオチドの長さの両平滑末端であり、センス鎖は、5’末端の8、9、および10位における、3つの連続ヌクレオチド上における、3つの2’-F修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有する。アンチセンス鎖は、5’末端の11、12、および13位における、3つの連続ヌクレオチド上における、3つの2’-O-メチル修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有する。
【0214】
さらに他の実施形態において、dsRNAi剤は、21ヌクレオチドの長さの両平滑末端であり、センス鎖は、5’末端の9、10、および11位における、3つの連続ヌクレオチド上における、3つの2’-F修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有する。アンチセンス鎖は、5’末端の11、12、および13位における、3つの連続ヌクレオチド上における、3つの2’-O-メチル修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有する。
【0215】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤は、21ヌクレオチドのセンス鎖、および23ヌクレオチドのアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、5’末端の9、10、および11位における、3つの連続ヌクレオチド上における、3つの2’-F修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有し;アンチセンス鎖は、5’末端の11、12、および13位における、3つの連続ヌクレオチド上における、3つの2’-O-メチル修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有し、RNAi剤の一方の末端は、平滑末端であるが、他方の末端は、2つのヌクレオチドの突出を含む。一実施形態において、2つのヌクレオチドの突出は、アンチセンス鎖の3’末端にある。
【0216】
2つのヌクレオチドの突出が、アンチセンス鎖の3’末端にある場合、末端の3つのヌクレオチドの間に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結が存在する場合があり、3ヌクレオチドのうちの2つは、突出ヌクレオチドであり、第3のヌクレオチドは、突出ヌクレオチドに隣接する対合ヌクレオチドである。一実施形態において、RNAi剤は、加えて、センス鎖の5’末端、およびアンチセンス鎖の5’末端の両方において、末端の3つのヌクレオチドの間に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を有する。ある特定の実施形態において、モチーフの一部であるヌクレオチドを含む、dsRNAi剤のセンス鎖内およびアンチセンス鎖内のあらゆるヌクレオチドは、修飾ヌクレオチドである。ある特定の実施形態において、各残基は、独立に、例えば、交互モチーフ内の、2’-O-メチルまたは3’-フルオロにより修飾される。dsRNAi剤は、リガンド(GalNAc3など)をさらに含んでもよい。
【0217】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、25~30ヌクレオチド残基の長さであり、5’末端ヌクレオチド(1位)から始まり、第1の鎖の1~23位は、少なくとも8つのリボヌクレオチドを含み;アンチセンス鎖は、36~66ヌクレオチド残基の長さであり、3’末端のヌクレオチドから始まり、センス鎖の1~23位と対合する位置において、二重鎖を形成するように、少なくとも8つのリボヌクレオチドを含み;この場合、アンチセンス鎖の、少なくとも3’末端ヌクレオチドは、センス鎖と非対合であり、3’末端における、最大において6つの連続ヌクレオチドは、センス鎖と非対合であり、これにより、1~6ヌクレオチドの一本鎖3’突出を形成し;アンチセンス鎖の5’末端は、センス鎖と非対合である、10~30の連続ヌクレオチドを含み、これにより、10~30ヌクレオチドの一本鎖5’突出を形成し;少なくともセンス鎖の5’末端および3’末端ヌクレオチドは、センス鎖と、アンチセンス鎖とが、最大の相補性についてアライメントされる場合に、アンチセンス鎖のヌクレオチドと塩基対合し、これにより、センス鎖と、アンチセンス鎖との間に、実質的な二重鎖領域を形成し;アンチセンス鎖は、二本鎖核酸が、哺乳動物細胞へと導入される場合に、標的遺伝子の発現を低減するように、アンチセンス鎖の、少なくとも19リボヌクレオチドの長さにわたり、標的RNAと十分に相補的であり;センス鎖は、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの2’-F修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有し、この場合、モチーフのうちの少なくとも1つは、切断部位において、またはこの近傍において存在する。アンチセンス鎖は、鎖の切断部位において、またはこの近傍において、3つの連続ヌクレオチド上の、2’-O-メチル修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有する。
【0218】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含み、dsRNAi剤は、少なくとも25ヌクレオチドであり、最大において29ヌクレオチドの長さである、第1の鎖と、5’末端の11、12、13位における、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの2’-O-メチル修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを伴う、最大において30ヌクレオチドの長さである、第2の鎖とを含み;第1の鎖の3’末端と、第2の鎖の5’末端とは、平滑末端を形成し、第2の鎖は、その3’末端において、第1の鎖より1~4ヌクレオチド長く、少なくとも25ヌクレオチドの長さである二重鎖領域と、第2の鎖とは、RNAi剤が、哺乳動物細胞へと導入される場合に、標的遺伝子の発現を低減するように、第2の鎖の、少なくとも19ヌクレオチドの長さにわたり、標的mRNAと十分に相補的であり、この場合、DicerによるdsRNAi剤の切断は、第2の鎖の3’末端を含むsiRNAを結果としてもたらし、これにより、哺乳動物における標的遺伝子の発現を低減する。dsRNAi剤は、リガンドをさらに含んでもよい。
【0219】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤のセンス鎖は、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有し、この場合、モチーフのうちの1つは、センス鎖内の切断部位において存在する。
【0220】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤のアンチセンス鎖はまた、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフも含有する場合があり、この場合、モチーフのうちの1つは、アンチセンス鎖内の切断部位において、またはこの近傍において存在する。
【0221】
19~23ヌクレオチドの長さの二重鎖領域を有するdsRNAi剤のために、アンチセンス鎖の切断部位は、典型的に、5’末端の10、11、12位近傍である。したがって、3つの同一な修飾によるモチーフは、アンチセンス鎖の5’末端の、最初のヌクレオチドからのカウント、またはアンチセンス鎖の5’末端の二重鎖領域内の、最初の対合ヌクレオチドからのカウントにより、アンチセンス鎖の9、10、11位;10、11、12位;11、12、13位;12、13、14位;または13、14、15位に存在しうる。アンチセンス鎖内の切断部位はまた、dsRNAi剤の二重鎖領域の5’末端からの長さに従っても変化しうる。
【0222】
dsRNAi剤のセンス鎖は、鎖の切断部位において、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを含有する場合があり;アンチセンス鎖は、鎖の切断部位において、またはこの近傍において、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾のうちの、少なくとも1つのモチーフを有しうる。センス鎖とアンチセンス鎖とが、dsRNA二重鎖を形成する場合、センス鎖およびアンチセンス鎖は、センス鎖上の3つのヌクレオチドによる1つのモチーフと、アンチセンス鎖上の3つのヌクレオチドによる1つのモチーフとが、少なくとも1つのヌクレオチドの重複を有する、すなわち、センス鎖内のモチーフの3つのヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、アンチセンス鎖内のモチーフの3つのヌクレオチドのうちの少なくとも1つと共に、塩基対を形成するようにアライメントされうる。代替的に、少なくとも2つのヌクレオチドが重複する場合もあり、3つのヌクレオチド全てが重複する場合もある。
【0223】
一部の実施形態において、dsRNAi剤のセンス鎖は、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つを超えるモチーフを含有しうる。第1のモチーフは、鎖の切断部位において、またはこの近傍において存在する場合があり、他のモチーフは、ウィング修飾でありうる。本明細書における、「ウィング修飾」という用語は、同じ鎖の切断部位またはこの近傍におけるモチーフから隔てられた、鎖の別の部分において存在するモチーフを指す。ウィング修飾は、第1のモチーフに隣接するか、または少なくとも1つもしくは複数のヌクレオチドにより隔てられる。モチーフが、互いと直に隣接する場合、モチーフの化学的特性は、互いと顕著に異なり、モチーフが、1つまたは複数のヌクレオチドにより隔てられている場合(than)、化学的特性は、同じ場合もあり、異なる場合もある。2つまたはこれを超えるウィング修飾が存在しうる。例えば、2つのウィング修飾が存在する場合、各ウィング修飾は、切断部位もしくはこの近傍、またはリードモチーフのいずれかの側に存在する、第1のモチーフに対して、1つの末端において存在しうる。
【0224】
センス鎖と同様に、dsRNAi剤のアンチセンス鎖は、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つを超えるモチーフを含有する場合があり、モチーフのうちの少なくとも1つは、鎖の切断部位において、またはこの近傍において存在する。このアンチセンス鎖もまた、アライメントにおいて、センス鎖上に存在しうるウィング修飾と同様の、1つまたは複数のウィング修飾を含有しうる。
【0225】
一部の実施形態において、dsRNAi剤のセンス鎖上またはアンチセンス鎖上のウィング修飾は、典型的に、鎖の3’末端、5’末端、または両末端において、最初の1つまたは2つの末端ヌクレオチドを含まない。
【0226】
他の実施形態において、dsRNAi剤のセンス鎖上またはアンチセンス鎖上のウィング修飾は、典型的に、鎖の3’末端、5’末端、または両末端において、二重鎖領域内の、最初の1つまたは2つの対合ヌクレオチドを含まない。
【0227】
dsRNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖が、各々、少なくとも1つのウィング修飾を含有する場合、ウィング修飾は、二重鎖領域の同じ末端に位置する可能性があり、1つ、2つ、または3つのヌクレオチドの重複を有しうる。
【0228】
dsRNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖が、各々、少なくとも2つのウィング修飾を含有する場合、センス鎖およびアンチセンス鎖は、1つの鎖に由来する、2つずつの修飾が、二重鎖領域の一方の末端に位置し、1つ、2つ、または3つのヌクレオチドの重複を有し;1つの鎖に由来する、2つずつの修飾が、二重鎖領域の他方の末端に位置し、1つ、2つ、または3つのヌクレオチドの重複を有し;1つの鎖に由来する、2つずつの修飾は、リードモチーフの各側に位置し、二重鎖領域内に、1つ、2つ、または3つのヌクレオチドの重複を有するようにアライメントされうる。
【0229】
一部の実施形態において、モチーフの一部であるヌクレオチドを含む、dsRNAi剤のセンス鎖内およびアンチセンス鎖内のあらゆるヌクレオチドは、修飾されうる。各ヌクレオチドは、非連結型リン酸酸素の一方もしくは両方、または連結型リン酸酸素のうちの1つもしくは複数の、1つまたは複数の変更;リボース糖の構成要素、例えば、リボース糖上の、2’-ヒドロキシルの変更;リン酸部分の、「脱リン酸」リンカーによる全体的な置きかえ;天然に存在する塩基の修飾または置きかえ;およびリボース-リン酸骨格の置きかえまたは修飾を含みうる、同じ修飾または異なる修飾により修飾されうる。
【0230】
核酸は、サブユニットのポリマーであるので、修飾の多く、例えば、塩基、またはリン酸部分、またはリン酸部分の非結合型Oの修飾は、核酸内において反復される位置において生じる。一部の場合に、修飾は、核酸内の対象位置の全てにおいて生じるであろうが、多くの場合には、そうでないであろう。例として述べると、修飾は、3’末端位または5’末端位だけにおいて生じる場合があり、末端領域内だけにおいて、例えば、末端ヌクレオチド上の位置において、または鎖の最後の2つ、3つ、4つ、5つ、もしくは10のヌクレオチドにおいて生じうる。修飾は、二重鎖領域、単鎖領域、またはこれらの両方において生じうる。修飾は、RNAの二重鎖領域だけにおいて生じる場合もあり、RNAの単鎖領域だけにおいて生じる場合もある。例えば、非結合型O位におけるホスホロチオエート修飾は、末端の一方または両方だけにおいて生じる場合もあり、末端領域内だけにおいて、例えば、末端ヌクレオチド上の位置において、または鎖の最後の2つ、3つ、4つ、5つ、もしくは10のヌクレオチドにおいて生じる場合もあり、二重鎖領域内および単鎖領域内において、特に、末端において生じる場合もある。5’末端または両末端は、リン酸化されうる。
【0231】
例えば、安定性を増強するために、突出内に特定の塩基を含むか、または単鎖突出内、例えば、5’突出内もしくは3’突出内、またはこれらの両方に修飾ヌクレオチドもしくはヌクレオチドサロゲートを含むことが可能でありうる。例えば、突出内にプリンヌクレオチドを含むことが所望でありうる。一部の実施形態において、3’突出内または5’突出内の塩基の全部または一部は、例えば、本明細書において記載される修飾により修飾されうる。修飾は、例えば、当技術分野において公知の修飾を伴う、リボース糖の2’位における修飾の使用、例えば、ヌクレオ塩基内のリボ糖ではなく2’-デオキシ-2’-フルオロ(2’-F)または2’-O-メチル修飾されたデオキシリボヌクレオチドの使用、およびリン酸基内の修飾、例えば、ホスホロチオエート修飾の使用を含みうる。突出は、標的配列と相同である必要がない。
【0232】
一部の実施形態において、センス鎖およびアンチセンス鎖の各残基は、独立に、LNA、CRN、cET、UNA、HNA、CeNA、2’-メトキシエチル、2’-O-メチル、2’-O-アリル、2’-C-アリル、2’-デオキシ、2’-ヒドロキシル、または2’-フルオロにより修飾される。鎖は、1つを超える修飾を含有しうる。一実施形態において、センス鎖およびアンチセンス鎖の各残基は、独立に、2’-O-メチルまたは2’-フルオロにより修飾される。
【0233】
少なくとも2つの異なる修飾は、典型的に、センス鎖上およびアンチセンス鎖上に存在する。これらの2つの修飾は、2’-O-メチル修飾の場合もあり、2’-フルオロ修飾の場合もあり、他の修飾の場合もある。
【0234】
ある特定の実施形態において、NaまたはNbは、交互パターンによる修飾を含む。本明細書において使用される、「交互モチーフ」という用語は、各修飾が、1つの鎖の交互ヌクレオチド上において存在する、1つまたは複数の修飾を有するモチーフを指す。交互ヌクレオチドとは、ヌクレオチド2つごとに1つ、もしくはヌクレオチド3つごとに1つ、または同様のパターンを指す場合がある。例えば、A、B、およびCが、各々、ヌクレオチドに対する修飾のうちの、1つ種類を表す場合、交互モチーフは、「ABABABABABAB・・・」、「AABBAABBAABB・・・」、「AABAABAABAAB・・・」、「AAABAAABAAAB・・・」、「AAABBBAAABBB・・・」、または「ABCABCABCABC・・・」などでありうる。
【0235】
交互モチーフ内に含有される修飾の種類は、同じ場合もあり、異なる場合もある。例えば、A、B、C、Dが、各々、ヌクレオチド上の修飾のうちの、1つ種類を表す場合、交互パターン、すなわち、ヌクレオチド1つおきのヌクレオチド上の修飾は、同じでありうるが、センス鎖またはアンチセンス鎖の各々は、「ABABAB・・・」、「ACACAC・・・」、「BDBDBD・・・」、または「CDCDCD・・・」など、交互モチーフ内の修飾のいくつかの可能性から選択されうる。
【0236】
一部の実施形態において、本発明のdsRNAi剤は、アンチセンス鎖上の交互モチーフのための修飾パターンと比べてシフトした、センス鎖上の交互モチーフのための修飾パターンを含む。シフトは、センス鎖の修飾ヌクレオチド群が、アンチセンス鎖の異なる修飾ヌクレオチド群に対応し、この逆も成り立つようなシフトでありうる。例えば、センス鎖が、dsRNA二重鎖内のアンチセンス鎖と対合する場合、二重鎖領域内において、センス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へと、「ABABAB」により始まる場合があり、アンチセンス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へと、「BABABA」により始まる場合がある。別の例として述べると、センス鎖と、アンチセンス鎖との間において、修飾パターンの、完全なシフトまたは部分的なシフトがなされるように、二重鎖領域内において、センス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へと、「AABBAABB」により始まる場合があり、アンチセンス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へと、「BBAABBAA」により始まる場合がある。
【0237】
特定の一実施例において、センス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へと、「ABABAB」であり、各Aは、非修飾のリボヌクレオチドであり、各Bは、2’-O-メチル修飾ヌクレオチドである。
【0238】
特定の一実施例において、センス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へと「ABABAB」であり、各Aは、2’-デオキシ-2’-フルオロ修飾ヌクレオチドであり、各Bは、2’-O-メチル修飾ヌクレオチドである。
【0239】
別の特定の実施例において、アンチセンス鎖内の交互モチーフは、鎖の3’から5’へと「BABABA」であり、各Aは、2’-デオキシ-2’-フルオロ修飾ヌクレオチドであり、各Bは、2’-O-メチル修飾ヌクレオチドである。
【0240】
特定の一実施例において、センス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へと「ABABAB」であり、アンチセンス鎖内の交互モチーフは、鎖の3’から5’へと「BABABA」であり、各Aは、非修飾リボヌクレオチドであり、各Bは、2’-O-メチル修飾ヌクレオチドである。
【0241】
特定の一実施例において、センス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へと「ABABAB」であり、アンチセンス鎖内の交互モチーフは、鎖の3’から5’へと「BABABA」であり、各Aは、2’-デオキシ-2’-フルオロ修飾ヌクレオチドであり、各Bは、2’-O-メチル修飾ヌクレオチドである。
【0242】
一部の実施形態において、dsRNAi剤は、初期における、アンチセンス鎖上の、2’-O-メチル修飾と、2’-F修飾との交互モチーフパターンと比べて、シフトを有する、初期における、センス鎖上の、2’-O-メチル修飾と、2’-F修飾との交互モチーフパターンを含む、すなわち、センス鎖上の2’-O-修飾ヌクレオチドは、アンチセンス鎖上の2’-F修飾ヌクレオチドと塩基対合し、この逆も成り立つ。センス鎖の1位は、2’-F修飾により始まる場合があり、アンチセンス鎖の1位は、2’-O-メチル修飾により始まる場合がある。
【0243】
3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つまたは複数のモチーフの、センス鎖またはアンチセンス鎖への導入は、センス鎖内またはアンチセンス鎖内に存在する、初期の修飾パターンを中断する。3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つまたは複数のモチーフを、センス鎖またはアンチセンス鎖へと導入することによる、センス鎖またはアンチセンス鎖の修飾パターンに対する、この中断は、標的遺伝子に対する遺伝子サイレンシング活性を増強しうる。
【0244】
一部の実施形態において、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾によるモチーフが、鎖のうちのいずれかへと導入される場合、モチーフに隣接するヌクレオチドの修飾は、モチーフの修飾と異なる修飾である。例えば、モチーフを含有する配列の一部は、「・・・NaYYYNb・・・」[配列中、「Y」は、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾によるモチーフの修飾を表し、「Na」および「Nb」は、モチーフ「YYY」に隣接するヌクレオチドに対する修飾であって、Yの修飾と異なる修飾を表し、この場合、NaおよびNbは、同じ修飾の場合もあり、異なる修飾の場合もある]である。代替的に、ウィング修飾が存在する場合、NaまたはNbは、存在する場合もあり、存在しない場合もある。
【0245】
iRNAは、少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結をさらに含みうる。ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結による修飾は、センス鎖、アンチセンス鎖、または両方の鎖の、鎖の任意の位置の、任意のヌクレオチドにおいて生じうる。例えば、ヌクレオチド間連結による修飾は、センス鎖上またはアンチセンス鎖上の、あらゆるヌクレオチドにおいて生じる場合もあり;各ヌクレオチド間連結による修飾は、センス鎖上またはアンチセンス鎖上の交互パターンにおいて生じる場合もあり;センス鎖またはアンチセンス鎖が、両方のヌクレオチド間連結による修飾を、交互パターンにおいて含有する場合もある。センス鎖上の、ヌクレオチド間連結による修飾の交互パターンは、アンチセンス鎖と同じ場合もあり、異なる場合もあり、センス鎖上の、ヌクレオチド間連結による修飾の交互パターンは、アンチセンス鎖上の、ヌクレオチド間連結による修飾の交互パターンと比べて、シフトを有しうる。一実施形態において、二本鎖RNAi剤は、6つ~8つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を含む。一部の実施形態において、アンチセンス鎖は、5’末端における、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結、および3’末端における、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を含み、センス鎖は、5’末端または3’末端における、少なくとも2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を含む。
【0246】
一部の実施形態において、dsRNAi剤は、突出領域内に、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結による修飾を含む。例えば、突出領域は、2つのヌクレオチドの間に、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結を有する、2つのヌクレオチドを含有しうる。ヌクレオチド間連結による修飾はまた、突出ヌクレオチドを、二重鎖領域内の、末端の対合ヌクレオチドと連結するようにもなされうる。例えば、少なくとも2つ、3つ、4つ、または全ての突出ヌクレオチドは、ホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結を介して連結されうるが、突出ヌクレオチドを、突出ヌクレオチドに隣接する、対合ヌクレオチドと連結する、さらなるホスホロチオエートヌクレオチド間連結またはメチルホスホネートヌクレオチド間連結がなされてもよい。例えば、末端の3つのヌクレオチドの間に、少なくとも2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結が存在する場合があり、この場合、3つのヌクレオチドのうちの2つは、突出ヌクレオチドであり、第3のヌクレオチドは、突出ヌクレオチドに隣接する対合ヌクレオチドである。これらの末端における3つのヌクレオチドは、アンチセンス鎖の3’末端にある場合もあり、センス鎖の3’末端にある場合もあり、アンチセンス鎖の5’末端にある場合もあり、アンチセンス鎖の5’末端にある場合もある。
【0247】
一部の実施形態において、2ヌクレオチドの突出は、アンチセンス鎖の3’末端にあり、末端の3つのヌクレオチドの間に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結が存在するが、この場合、3つのヌクレオチドのうちの2つは、突出ヌクレオチドであり、第3のヌクレオチドは、突出ヌクレオチドに隣接する対合ヌクレオチドである。加えて、dsRNAi剤は、末端の3つのヌクレオチドの間に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を、センス鎖の5’末端、およびアンチセンス鎖の5’末端の両方において有してもよい。
【0248】
一実施形態において、dsRNAi剤は、二重鎖内の標的とのミスマッチ(複数可)、またはこれらの組合せを含む。ミスマッチは、突出領域内において生じる場合もあり、二重鎖領域内において生じる場合もある。塩基対は、解離または融解を促進する、それらの傾向に基づきランク付けされうる[例えば、特定の対合の会合または解離の自由エネルギーについて、最も簡単な手法は、個々の対塩基における対について検討することであるが、最近接塩基対法(next neighbor)または同様の解析もまた、使用されうる]。解離の促進に関して:A:Uは、G:Cより好ましく;G:Uは、G:Cより好ましく;I:Cは、G:C(I=イノシン)より好ましい。ミスマッチ、例えば、非カノニカルまたはカノニカル以外の対合(本明細書の別の箇所において記載される)は、カノニカル(A:T、A:U、G:C)の対合より好ましく;ユニバーサル塩基を含む対合は、カノニカルの対合より好ましい。
【0249】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤は、独立に、A:U、G:U、I:C、およびミスマッチ対、例えば、非カノニカルの対合もしくはカノニカルの対合以外の対合、または二重鎖の5’末端における、アンチセンス鎖の解離を促進するように、ユニバーサル塩基を含む対合の群から選択される、アンチセンス鎖の5’末端の二重鎖領域内の、最初の1つ、2つ、3つ、4つ、または5つの塩基対のうちの少なくとも1つを含む。
【0250】
ある特定の実施形態において、アンチセンス鎖の5’末端の二重鎖領域内の、1位におけるヌクレオチドは、A、dA、dU、U、およびdTから選択される。代替的に、アンチセンス鎖の5’末端の二重鎖領域内の、最初の1つ、2つ、または3つの塩基対のうちの少なくとも1つは、AU塩基対である。例えば、アンチセンス鎖の5’末端の二重鎖領域内の、最初の塩基対は、AU塩基対である。
【0251】
他の実施形態において、センス鎖の3’末端におけるヌクレオチドが、デオキシチミジン(dT)であるか、またはアンチセンス鎖の3’末端におけるヌクレオチドが、デオキシチミジン(dT)である。例えば、センス鎖、アンチセンス鎖、または両方の鎖の3’末端において、デオキシチミジンヌクレオチドの短い配列、例えば、2つのdTヌクレオチドが存在する。
【0252】
ある特定の実施形態において、センス鎖配列は、式(I):
5’np-Na-(XXX)i-Nb-YYY-Nb-(ZZZ)j-Na-nq3’(I)
[式中:
iおよびjは、各々、独立に、0または1であり;
pおよびqは、各々、独立に、0~6であり;
各Naは、独立に、0~25の修飾ヌクレオチドを含み、各配列が、少なくとも2つの、修飾が異なるヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し;
各Nbは、独立に、0~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し;
各npおよび各nqは、独立に、突出ヌクレオチドを表し;
ここで、NbとYとは、同じ修飾を有さず;
XXX、YYY、およびZZZは、各々、独立に、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つのモチーフを表す。一実施形態において、YYYは、全て、2’-F修飾ヌクレオチドである]
により表されうる。
【0253】
一部の実施形態において、NaまたはNbは、交互パターンによる修飾を含む。
【0254】
一部の実施形態において、YYYモチーフは、センス鎖の切断部位において、またはこの近傍において存在する。例えば、dsRNAi剤が、17~23ヌクレオチドの長さの二重鎖領域を有する場合、YYYモチーフは、5’末端の、最初のヌクレオチドからのカウントにより;または5’末端の二重鎖領域内の、最初の対合ヌクレオチドにおけるカウントによってもよい、センス鎖の、切断部位(例えば、6、7、8;7、8、9;8、9、10;9、10、11;10、11、12;または11、12、13位において存在しうる)において、またはこの近傍において存在しうる。
【0255】
一実施形態において、iは、1であり、jは、0であるか、またはiは、0であり、jは、1であるか、またはiおよびjのいずれも、1である。したがって、センス鎖は、以下の式:
5’np-Na-YYY-Nb-ZZZ-Na-nq3’(Ib);
5’np-Na-XXX-Nb-YYY-Na-nq3’(Ic);または
5’np-Na-XXX-Nb-YYY-Nb-ZZZ-Na-nq3’(Id)
により表されうる。
【0256】
センス鎖が、式(Ib)により表される場合、Nbは、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Naは、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表しうる。
【0257】
センス鎖が、式(Ic)として表される場合、Nbは、0~10、0~7つ、0~10、0~7つ、0~5つ、0~4つ、0~2つ、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Naは、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表しうる。
【0258】
センス鎖が、式(Id)として表される場合、各Nbは、独立に、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。一実施形態において、Nbは、0、1、2、3、4、5、または6である。各Naは、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表しうる。
【0259】
X、Y、およびZの各々は、互いと同じ場合もあり、異なる場合もある。
【0260】
他の実施形態において、iは、0であり、jは、0であり、センス鎖は、式:
5’np-Na-YYY-Na-nq3’(Ia)
により表されうる。
【0261】
センス鎖が、式(Ia)により表される場合、各Naは、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表しうる。
【0262】
一実施形態において、RNAiのアンチセンス鎖配列は、式(II):
5’nq’-Na’-(Z’Z’Z’)k-Nb’-Y’Y’Y’-Nb’-(X’X’X’)l-N’a-np’3’(II)
[式中:
kおよびlは、各々、独立に、0または1であり;
p’およびq’は、各々、独立に、0~6であり;
各Na’は、独立に、0~25の修飾ヌクレオチドを含み、各配列が、少なくとも2つの、修飾が異なるヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し;
各Nb’は、独立に、0~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し;
各np’および各nq’は、独立に、突出ヌクレオチドを表し;
ここで、Nb’とY’とは、同じ修飾を有さず;
X’X’X’、Y’Y’Y’、およびZ’Z’Z’は、各々、独立に、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つのモチーフを表す]
により表されうる。
【0263】
一部の実施形態において、Na’またはNb’は、交互パターンによる修飾を含む。
【0264】
Y’Y’Y’モチーフは、アンチセンス鎖の切断部位において、またはこの近傍において存在する。例えば、dsRNAi剤が、17~23ヌクレオチドの長さの二重鎖領域を有する場合、Y’Y’Y’モチーフは、5’末端の、最初のヌクレオチドからのカウントにより;または5’末端の二重鎖領域内の、最初の対合ヌクレオチドにおけるカウントによってもよい、アンチセンス鎖の、9、10、11;10、11、12;11、12、13;12、13、14;または13、14、15位において存在しうる。一実施形態において、Y’Y’Y’モチーフは、11、12、13位において存在する。
【0265】
ある特定の実施形態において、Y’Y’Y’モチーフは、全て、2’-OMe修飾ヌクレオチドである。
【0266】
ある特定の実施形態において、kは、1であり、lは、0であるか、またはkは、0であり、lは、1であるか、またはkおよびlのいずれも、1である。
【0267】
したがって、アンチセンス鎖は、以下の式:
5’nq’-Na’-Z’Z’Z’-Nb’-Y’Y’Y’-Na’-np’3’(IIb);
5’nq’-Na’-Y’Y’Y’-Nb’-X’X’X’-np’3’(IIc);または
5’nq’-Na’-Z’Z’Z’-Nb’-Y’Y’Y’-Nb’-X’X’X’-Na’-np’3’(IId)
により表されうる。
【0268】
アンチセンス鎖が、式(IIb)により表される場合、Nb’は、0~10、0~7つ、0~10、0~7つ、0~5つ、0~4つ、0~2つ、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Na’は、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0269】
アンチセンス鎖が、式(IIc)として表される場合、Nb’は、0~10、0~7つ、0~10、0~7つ、0~5つ、0~4つ、0~2つ、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Na’は、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0270】
アンチセンス鎖が、式(IId)として表される場合、各Nb’は、独立に、0~10、0~7つ、0~10、0~7つ、0~5つ、0~4つ、0~2つ、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Na’は、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。一実施形態において、Nbは、0、1、2、3、4、5、または6である。
【0271】
他の実施形態において、kは、0であり、lは、0であり、アンチセンス鎖は、式:
5’np’-Na’-Y’Y’Y’-Na’-nq’3’(Ia)
により表されうる。
【0272】
アンチセンス鎖が、式(IIa)として表される場合、各Na’は、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。X’、Y’、およびZ’の各々は、互いと同じ場合もあり、異なる場合もある。
【0273】
センス鎖およびアンチセンス鎖の各ヌクレオチドは、独立に、LNA、CRN、UNA、cEt、HNA、CeNA、2’-メトキシエチル、2’-O-メチル、2’-O-アリル、2’-C-アリル、2’-ヒドロキシル、または2’-フルオロにより修飾されうる。例えば、センス鎖およびアンチセンス鎖の各ヌクレオチドは、独立に、2’-O-メチルまたは2’-フルオロにより修飾される。各X、Y、Z、X’、Y’、およびZ’は、特に、2’-O-メチル修飾を表す場合もあり、2’-フルオロ修飾を表す場合もある。
【0274】
一部の実施形態において、dsRNAi剤のセンス鎖は、二重鎖領域が、21ntである場合に、5’末端の、最初のヌクレオチドからのカウントにより、または5’末端の二重鎖領域内の、最初の対合ヌクレオチドにおけるカウントによってもよい鎖の9、10、および11位において存在するYYYモチーフを含有する場合があり;Yは、2’-F修飾を表す。センス鎖は、加えて、二重鎖領域の反対端において、ウィング修飾としての、XXXモチーフまたはZZZモチーフを含有する場合もあり;XXXおよびZZZは、各々、独立に、2’-OMe修飾または2’-F修飾を表す。
【0275】
一部の実施形態において、アンチセンス鎖は、5’末端の、最初のヌクレオチドからのカウントにより、または5’末端の二重鎖領域内の、最初の対合ヌクレオチドにおけるカウントによってもよい鎖の11、12、13位において存在するY’Y’Y’モチーフを含有する場合があり;Y’は、2’-O-メチル修飾を表す。アンチセンス鎖は、加えて、二重鎖領域の反対端において、ウィング修飾としての、X’X’X’モチーフまたはZ’Z’Z’モチーフを含有する場合もあり;X’X’X’およびZ’Z’Z’は、各々、独立に、2’-OMe修飾または2’-F修飾を表す。
【0276】
上記の式(Ia)、(Ib)、(Ic)、および(Id)のうちのいずれか1つにより表されるセンス鎖は、それぞれ、式(IIa)、(IIb)、(IIc)、および(IId)のうちのいずれか1つにより表されるアンチセンス鎖と共に、二重鎖を形成する。
【0277】
したがって、本発明の方法における使用のためのdsRNAi剤は、各鎖が、14~30ヌクレオチドを有する、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むことが可能であり、iRNA二重鎖は、式(III):
センス:5’np-Na-(XXX)i-Nb-YYY-Nb-(ZZZ)j-Na-nq3’
アンチセンス:3’np’-Na’-(X’X’X’)k-Nb’-Y’Y’Y’-Nb’-(Z’Z’Z’)l-Na’-nq’5’
(III)
[式中:
i、j、k、およびlは、各々、独立に、0または1であり;
p、p’、q、およびq’は、各々、独立に、0~6であり;
各Naおよび各Na’は、独立に、0~25の修飾ヌクレオチドを含み、各配列が、少なくとも2つの、修飾が異なるヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し;
各Nbおよび各Nb’は、独立に、0~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し;
ここで、それらの各々が存在する場合もあり、存在しない場合もある、各np’、np、nq’、およびnqは、独立に、突出ヌクレオチドを表し;
XXX、YYY、ZZZ、X’X’X’、Y’Y’Y’、およびZ’Z’Z’は、各々、独立に、3つの連続ヌクレオチド上の、3つの同一な修飾による、1つのモチーフを表す]
により表されうる。
【0278】
一実施形態において、iは、0であり、jは、0であるか;またはiは、1であり、jは、0であるか;またはiは、0であり、jは、1であるか;またはiおよびjのいずれも、0であるか;iおよびjのいずれも、1である。別の実施形態において、kは、0であり、lは、0であるか;またはkは、1であり、lは、0であり;kは、0であり、lは、1であるか;またはkおよびlのいずれも、0であるか;kおよびlのいずれも、1である。
【0279】
iRNA二重鎖を形成する、センス鎖と、アンチセンス鎖との例示的組合せは、下記の式:
5’np-Na-YYY-Na-nq3’
3’np’-Na’-Y’Y’Y’-Na’nq’5’
(IIIa)
5’np-Na-YYY-Nb-ZZZ-Na-nq3’
3’np’-Na’-Y’Y’Y’-Nb’-Z’Z’Z’-Na’nq’5’
(IIIb)
5’np-Na-XXX-Nb-YYY-Na-nq3’
3’np’-Na’-X’X’X’-Nb’-Y’Y’Y’-Na’-nq’5’
(IIIc)
5’np-Na-XXX-Nb-YYY-Nb-ZZZ-Na-nq3’
3’np’-Na’-X’X’X’-Nb’-Y’Y’Y’-Nb’-Z’Z’Z’-Na-nq’5’
(IIId)
を含む。
【0280】
dsRNAi剤が、式(IIIa)により表される場合、各Naは、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0281】
dsRNAi剤が、式(IIIb)により表される場合、各Nbは、独立に、1~10、1~7、1~5、または1~4の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Naは、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0282】
dsRNAi剤が、式(IIIc)として表される場合、各Nb、Nb’は、独立に、0~10、0~7つ、0~10、0~7つ、0~5つ、0~4つ、0~2つ、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Naは、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0283】
dsRNAi剤が、式(IIId)として表される場合、各Nb、Nb’は、独立に、0~10、0~7つ、0~10、0~7つ、0~5つ、0~4つ、0~2つ、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Na、Na’は、独立に、2つ~20、2つ~15、または2つ~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。Na、Na’、Nb、およびNb’の各々は、独立に、交互パターンによる修飾を含む。
【0284】
式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、および(IIId)における、X、Y、およびZの各々は、互いと同じ場合もあり、異なる場合もある。
【0285】
dsRNAi剤が、式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、および(IIId)により表される場合、Yヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、Y’ヌクレオチドのうちの1つと共に、塩基対を形成しうる。代替的に、Yヌクレオチドのうちの少なくとも2つは、対応するY’ヌクレオチドと共に、塩基対を形成するか;またはYヌクレオチドの3つ全ては、全て、対応するY’ヌクレオチドと共に、塩基対を形成する。
【0286】
dsRNAi剤が、式(IIIb)または(IIId)により表される場合、Zヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、Z’ヌクレオチドのうちの1つと共に、塩基対を形成しうる。代替的に、Zヌクレオチドのうちの少なくとも2つは、対応するZ’ヌクレオチドと共に、塩基対を形成するか;またはZヌクレオチドの3つ全ては、全て、対応するZ’ヌクレオチドと共に、塩基対を形成する。
【0287】
dsRNAi剤が、式(IIIc)または(IIId)として表される場合、Xヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、X’ヌクレオチドのうちの1つと共に、塩基対を形成しうる。代替的に、Xヌクレオチドのうちの少なくとも2つは、対応するX’ヌクレオチドと共に、塩基対を形成するか;またはXヌクレオチドの3つ全ては、全て、対応するX’ヌクレオチドと共に、塩基対を形成する。
【0288】
ある特定の実施形態において、Yヌクレオチド上の修飾は、Y’ヌクレオチド上の修飾と異なるか、Zヌクレオチド上の修飾は、Z’ヌクレオチド上の修飾と異なるか、またはXヌクレオチド上の修飾は、X’ヌクレオチド上の修飾と異なる。
【0289】
ある特定の実施形態において、dsRNAi剤が、式(IIId)により表される場合、Na修飾は、2’-O-メチル修飾または2’-フルオロ修飾である。他の実施形態において、RNAi剤が、式(IIId)により表される場合、Na修飾は、2’-O-メチル修飾または2’-フルオロ修飾であり、np’>0であり、少なくとも1つのnp’は、ホスホロチオエート連結を介して、隣接ヌクレオチドと連結される。さらに他の実施形態において、RNAi剤が、式(IIId)により表される場合、Na修飾は、2’-O-メチル修飾または2’-フルオロ修飾であり、np’>0であり、少なくとも1つのnp’は、ホスホロチオエート連結を介して、隣接ヌクレオチドと連結され、センス鎖は、二価または三価の分枝状リンカー(下記に記載される)を介して接合されている1つまたは複数のGalNAc誘導体とコンジュゲートされている。他の実施形態において、RNAi剤が、式(IIId)により表される場合、Na修飾は、2’-O-メチル修飾または2’-フルオロ修飾であり、np’>0であり、少なくとも1つのnp’は、ホスホロチオエート連結を介して、隣接ヌクレオチドと連結され、センス鎖は、少なくとも1つのホスホロチオエート連結を含み、センス鎖は、二価または三価の分枝状リンカーを介して接合されている1つまたは複数のGalNAc誘導体とコンジュゲートされている。
【0290】
一部の実施形態において、dsRNAi剤が、式(IIIa)により表される場合、Na修飾は、2’-O-メチル修飾または2’-フルオロ修飾であり、np’>0であり、少なくとも1つのnp’は、ホスホロチオエート連結を介して、隣接ヌクレオチドと連結され、センス鎖は、少なくとも1つのホスホロチオエート連結を含み、センス鎖は、二価または三価の分枝状リンカーを介して接合されている1つまたは複数のGalNAc誘導体とコンジュゲートされている。
【0291】
一部の実施形態において、dsRNAi剤は、式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、および(IIId)により表される少なくとも2つの二重鎖を含有する多量体であり、この場合、二重鎖は、リンカーにより接続される。リンカーは、切断型の場合もあり、切断型でない場合もある。多量体は、リガンドをさらに含んでもよい。二重鎖の各々は、同じ遺伝子をターゲティングする場合もあり、2つの異なる遺伝子をターゲティングする場合もあり;二重鎖の各々は、2つの異なる標的部位における、同じ遺伝子をターゲティングする場合もある。
【0292】
一部の実施形態において、dsRNAi剤は、式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、および(IIId)により表される3つ、4つ、5つ、6つ、またはこれを超える二重鎖を含有する多量体であり、この場合、二重鎖は、リンカーにより接続される。リンカーは、切断型の場合もあり、切断型でない場合もある。多量体は、リガンドをさらに含んでもよい。二重鎖の各々は、同じ遺伝子をターゲティングする場合もあり、2つの異なる遺伝子をターゲティングする場合もあり;二重鎖の各々は、2つの異なる標的部位における、同じ遺伝子をターゲティングする場合もある。
【0293】
一実施形態において、式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、および(IIId)のうちの少なくとも1つにより表される、2つのdsRNAi剤は、5’末端、および3’末端の一方または両方において、互いと連結され、リガンドとコンジュゲートされてもよい。薬剤の各々は、同じ遺伝子をターゲティングする場合もあり、2つの異なる遺伝子をターゲティングする場合もあり;薬剤の各々は、2つの異なる標的部位における、同じ遺伝子をターゲティングする場合もある。
【0294】
ある特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、2’-フルオロ修飾を含有する、少数のヌクレオチド、例えば、2’-フルオロ修飾を含有する、10以下のヌクレオチドを含有しうる。例えば、RNAi剤は、2’-フルオロ修飾を伴う、10、9つ、8つ、7つ、6つ、5つ、4つ、3つ、2つ、1つ、または0のヌクレオチドを含有しうる。具体的な実施形態において、本発明のRNAi剤は、2’-フルオロ修飾を伴う、10のヌクレオチド、例えば、センス鎖内の、2’-フルオロ修飾を伴う、4つのヌクレオチド、およびアンチセンス鎖内の、2’-フルオロ修飾を伴う、6つのヌクレオチドを含有する。別の具体的実施形態において、本発明のRNAi剤は、センス鎖内の、2’-フルオロ修飾を伴う、6つのヌクレオチド、例えば、2’-フルオロ修飾を伴う、4つのヌクレオチド、およびアンチセンス鎖内の、2’-フルオロ修飾を伴う、2つのヌクレオチドを含有する。
【0295】
他の実施形態において、本発明のRNAi剤は、2’-フルオロ修飾を含有する、極少数のヌクレオチド、例えば、2’-フルオロ修飾を含有する、2つ以下のヌクレオチドを含有しうる。例えば、RNAi剤は、2’-フルオロ修飾を伴う、2つ、1つ、または0のヌクレオチドを含有しうる。具体的な実施形態において、RNAi剤は、2’-フルオロ修飾を伴う、2つのヌクレオチド、例えば、センス鎖内の、2-フルオロ(2-fluoro)修飾を伴う、0のヌクレオチド、およびアンチセンス鎖内の、2’-フルオロ修飾を伴う、2つのヌクレオチドを含有しうる。
【0296】
多様な公報が、本発明の方法において使用されうる多量体iRNAについて記載している。このような公報は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、WO2007/091269、米国特許第7,858,769号、WO2010/141511、WO2007/117686、WO2009/014887、およびWO2011/031520を含む。
【0297】
ある特定の実施形態において、本開示の組成物および方法は、本明細書において記載されるRNAi剤のビニルホスホネート(VP)修飾を含む。例示的実施形態において、本開示の5’ビニルホスホネート修飾ヌクレオチドは、構造:
【0298】
【化4】
[式中、Xは、OまたはSであり;
Rは、水素、ヒドロキシ、フルオロまたはC
1~20アルコキシ(例えば、メトキシもしくはn-ヘキサデシルオキシ)であり;
R
5’は、=C(H)-P(O)(OH)
2であり、C5’炭素とR
5’との間の二重結合は、EまたはZ配置(orientation)(例えば、E配置)にあり;および
Bは、核酸塩基または修飾核酸塩基であり、ここでBは、アデニン、グアニン、シトシン、チミンまたはウラシルであってもよい。]
を有する。
【0299】
一実施形態において、R5’は、=C(H)-P(O)(OH)2であり、C5’炭素とR5’との間の二重結合は、E配置にある。別の実施形態において、Rはメトキシであり、R5’は=C(H)-P(O)(OH)2であり、C5’炭素とR5’との間の二重結合は、E配置にある。別の実施形態において、XはSであり、Rはメトキシであり、R5’は=C(H)-P(O)(OH)2であり、C5’炭素とR5’との間の二重結合は、E配置にある。
【0300】
本開示のビニルホスホネートは、本開示のdsRNAアンチセンス鎖またはセンス鎖へと接合されていてもよい。ある特定の実施形態において、本開示のビニルホスホネートは、dsRNAのアンチセンス鎖へと接合され、これはdsRNAのアンチセンス鎖の5’末端における接合であってもよい。
【0301】
ビニルホスホネート修飾もまた、本開示の組成物および方法のために想定される。例示的ビニルホスホネート構造は、前述の構造を含み、式中、R5’は、=C(H)-OP(O)(OH)2であり、C5’炭素とR5’との間の二重結合は、EまたはZ配置[例えば、E配置]にある。
【0302】
下記においてより詳細に記載される通り、1つまたは複数の炭水化物部分の、iRNAへのコンジュゲーションを含有するiRNAは、iRNAの1つまたは複数の特性を最適化しうる。多くの場合において、炭水化物部分は、iRNAの修飾サブユニットへと接合されるであろう。例えば、iRNAの、1つまたは複数のリボヌクレオチドサブユニットのリボース糖は、別の部分、例えば、炭水化物リガンドが接合された、非炭水化物(例えば環状)担体により置きかえられうる。本明細書において、サブユニットのリボース糖が、このように置きかえられたリボヌクレオチドサブユニットは、リボース置換修飾サブユニット(RRMS)と称される。環状担体は、炭素環式環系の場合もあり、すなわち、全ての環原子が炭素原子の場合もあり、複素環式環系の場合もある、すなわち、1つまたは複数の環原子が、ヘテロ原子、例えば、窒素、酸素、硫黄の場合もある。環状担体は、単環式環系の場合もあり、2つまたはこれを超える環、例えば、融合環を含有する場合もある。環状担体は、完全飽和環系の場合もあり、1つまたは複数の二重結合を含有する場合もある。
【0303】
リガンドは、担体を介して、ポリヌクレオチドへと接合されていてもよい。担体は、(i)少なくとも1つの「骨格接合点」、例えば、2つの「骨格接合点」、および(ii)少なくとも1つの「テザリング接合点」を含む。本明細書において使用される、「骨格接合点」とは、官能基、例えば、ヒドロキシル基、または、一般に、担体の、リボ核酸の骨格、例えば、リン酸骨格、または修飾リン酸骨格、例えば、硫黄含有骨格への組込みに利用可能であり、これに適する結合を指す。一部の実施形態において、「テザリング接合点」(TAP)とは、選択部分を接続する、環状担体の構成要素である環原子、例えば、炭素原子またはヘテロ原子(骨格接合点をもたらす原子と顕著に異なる原子)を指す。部分は、例えば、炭水化物、例えば、単糖、二糖、三糖、四糖、オリゴ糖、または多糖でありうる。選択部分は、テザーを、環状担体へと介在させることにより接続されてもよい。したがって、環状担体は、官能基、例えば、アミノ基を含むか、または一般に、別の化学的実体、例えば、リガンドの、構成要素である環への組込みまたはテザリングに適する結合をもたらすことが多いであろう。
【0304】
iRNAは、担体を介して、リガンドへとコンジュゲートされていてもよく、この場合、担体は、環状基の場合もあり、非環状基の場合もあり;一実施形態において、環状基は、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、[1,3]ジオキソラン、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キノキサリニル、ピリダジノニル、テトラヒドロフラニル、およびデカリンから選択され;一実施形態において、非環状基は、セリノール骨格またはジエタノールアミン骨格である。
【0305】
i.熱不安定性修飾
ある特定の実施形態において、dsRNA分子は、アンチセンス鎖のシード領域内に熱不安定性修飾を組み込むことにより、RNA干渉について最適化されうる。本明細書において使用される「シード領域」は、基準鎖の5’末端の2~9位を意味する。例えば、熱不安定性修飾は、オフターゲットの遺伝子サイレンシングを低減するまたは阻害するようにアンチセンス鎖のシード領域に組み込まれうる。
【0306】
「熱不安定性修飾(複数可)」という用語は、このような修飾(複数可)を有さないdsRNAの融解温度(Tm)より低い全体的なTmを有するdsRNAを結果としてもたらす修飾(複数可)を含む。例えば、熱不安定性修飾(複数可)は、摂氏1、2、3または4度などの1~4℃、dsRNAのTmを低下できる。また、「熱不安定性ヌクレオチド」という用語は、1つまたは複数の熱不安定性修飾を含有するヌクレオチドを指す。
【0307】
アンチセンス鎖の5’末端からカウントして、最初の9ヌクレオチドの位置の範囲内に、二重鎖の、少なくとも1つの熱不安定性修飾を含むアンチセンス鎖を伴うdsRNAは、オフターゲットの遺伝子サイレンシング活性を低減していることが発見されている。したがって、一部の実施形態において、アンチセンス鎖は、アンチセンス鎖の5’領域の、最初の9ヌクレオチドの位置の範囲内に、二重鎖の、少なくとも1つの(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはこれを超える)熱不安定性修飾を含む。一部の実施形態において、二重鎖の、1つまたは複数の熱不安定性修飾(複数可)は、アンチセンス鎖の5’末端から、2~9位、例えば、4~8位内に配置される。一部のさらなる実施形態において、二重鎖の熱不安定性修飾(複数可)は、アンチセンス鎖の5’末端から、6、7、または8位に配置される。一部のなおさらなる実施形態において、二重鎖の熱不安定性修飾は、アンチセンス鎖の5’末端の7位に配置される。一部の実施形態において、二重鎖の熱不安定性修飾は、アンチセンス鎖の5’末端から、2、3、4、5、または9位に配置される。
【0308】
iRNA剤は、各鎖が、14~40ヌクレオチドを有する、センス鎖およびアンチセンス鎖を含む。RNAi剤は、式(L):
【0309】
【化5】
[式(L)中、B1、B2、B3、B1’、B2’、B3’、およびB4’は、各々、独立に、2’-O-アルキル、2’-置換アルコキシ、2’-置換アルキル、2’-ハロ、ENA、およびBNA/LNAからなる群から選択される修飾を含有するヌクレオチドである。一実施形態において、B1、B2、B3、B1’、B2’、B3’、およびB4’は、各々、2’-OMe修飾を含有する。一実施形態において、B1、B2、B3、B1’、B2’、B3’、およびB4’は、各々、2’-OMeまたは2’-F修飾を含有する。一実施形態において、B1、B2、B3、B1’、B2’、B3’、およびB4’のうちの少なくとも1つは、2’-O-N-メチルアセトアミド[2’-O-NMA、2’O-CH2C(O)N(Me)H]修飾を含有する]
により表されうる。
【0310】
C1は、アンチセンス鎖のシード領域(すなわち、アンチセンス鎖の5’末端の2~8位)と向かい合う部位に配置された、熱不安定性ヌクレオチドである。例えば、C1は、アンチセンス鎖の5’末端の2~8位におけるヌクレオチドと対合する、センス鎖の位置にある。一例において、C1は、センス鎖の5’末端の15位にある。C1ヌクレオチドは、脱塩基修飾を含みうる、熱不安定性修飾;二重鎖内の対向ヌクレオチドとのミスマッチ;および2’-デオキシ修飾などの糖修飾、または非環状ヌクレオチド、例えば、アンロック核酸(UNA)もしくはグリセロール核酸(GNA);または2’-5’連結リボオヌクレオチド(「3’-RNA」)を保有する。一実施形態において、C1は、i)アンチセンス鎖内の対向ヌクレオチドとのミスマッチ;ii)
【0311】
【化6】
からなる群から選択される、脱塩基修飾;ならびにiii)
【0312】
【化7】
[式中、Bは、修飾ヌクレオ塩基または非修飾ヌクレオ塩基であり、R
1およびR
2は、独立に、H、ハロゲン、OR
3、またはアルキルであり;R
3は、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、または糖である]
からなる群から選択される糖修飾からなる群から選択される、熱不安定性修飾を有する。一実施形態において、C1内の熱不安定性修飾は、G:G、G:A、G:U、G:T、A:A、A:C、C:C、C:U、C:T、U:U、T:T、およびU:Tからなる群から選択されるミスマッチであり;ミスマッチ対内の、少なくとも1つのヌクレオ塩基は、2’-デオキシヌクレオ塩基であってもよい。一例において、C1内の熱不安定性修飾は、GNAまたは
【0313】
【化8】
である。T1、T1’、T2’、およびT3は、各々、独立に、2’-OMe修飾の立体的嵩高さ以下の立体的嵩高さをヌクレオチドにもたらす修飾を含むヌクレオチドを表す。立体的嵩高さとは、修飾の立体効果の合計を指す。当業者には、ヌクレオチドの修飾の立体効果を決定するための方法が公知である。修飾は、ヌクレオチドのリボース糖の2’位における修飾の場合もあり、非リボースヌクレオチド、非環状ヌクレオチド、またはヌクレオチドの骨格への修飾であって、リボース糖の2’位への修飾と同様または同等の修飾の場合もあり、2’-OMe修飾の立体的嵩高さ以下の立体的嵩高さをヌクレオチドにもたらす。例えば、T1、T1’、T2’、およびT3’は、各々、独立に、DNA、RNA、LNA、2’-F、および2’-F-5’-メチルから選択される。一実施形態において、T1は、DNAである。一実施形態において、T1’は、DNA、RNA、またはLNAである。一実施形態において、T2’は、DNAまたはRNAである。一実施形態において、T3’は、DNAまたはRNAである。
n
1、n
3、およびq
1は、独立に、4~15ヌクレオチドの長さである。
n
5、q
3、およびq
7は、独立に、1~6ヌクレオチド(複数可)の長さである。
n
4、q
2、およびq
6は、独立に、1~3ヌクレオチド(複数可)の長さであり;代替的に、n
4は、0である。
q
5は、独立に、0~10ヌクレオチド(複数可)の長さである。
n
2およびq
4は、独立に、0~3ヌクレオチド(複数可)の長さである。
【0314】
代替的に、n4は、0~3ヌクレオチドの長さである。
【0315】
一実施形態において、n4は、0でありうる。一例において、n4は、0であり、q2およびq6は、1である。別の例において、n4は、0であり、q2およびq6は、1であり、センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0316】
一実施形態において、n4、q2、およびq6は、各々、1である。
【0317】
一実施形態において、n2、n4、q2、q4、およびq6は、各々、1である。
【0318】
一実施形態において、C1は、センス鎖が、19~22ヌクレオチドの長さである場合、センス鎖の5’末端の14~17位にあり、n4は、1である。一実施形態において、C1は、センス鎖の5’末端の15位にある。
【0319】
一実施形態において、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端の2位に始まる。一例において、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端の2位にあり、q6は、1に等しい。
【0320】
一実施形態において、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端の14位に始まる。一例において、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端の14位にあり、q2は、1に等しい。
【0321】
例示的実施形態において、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端の2位からから始まり、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端の14位から始まる。一例において、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端の2位から始まり、q6は、1に等しく、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端の14位から始まり、q2は、1に等しい。
【0322】
一実施形態において、T1’と、T3’とは、11ヌクレオチドの長さ(すなわち、T1’ヌクレオチドおよびT3’ヌクレオチドをカウントしない)で隔てられている。
【0323】
一実施形態において、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端の14位にある。一例において、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端の14位にあり、q2は、1に等しく、2’位、または非リボース、非環状もしくは骨格における位置における修飾は、2’-OMeリボース未満の立体的嵩高さをもたらす。
【0324】
一実施形態において、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端の2位にある。一例において、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端の2位にあり、q6は、1に等しく、2’位、または非リボース、非環状もしくは骨格における位置における修飾は、2’-OMeリボース以下の立体的嵩高さをもたらす。
【0325】
一実施形態において、T1は、センス鎖の切断部位にある。一例において、T1は、センス鎖が、19~22ヌクレオチドの長さである場合に、センス鎖の5’末端の11位にあり、n2は、1である。例示的実施形態において、T1は、センス鎖が、19~22ヌクレオチドの長さである場合に、センス鎖の5’末端の11位における、センス鎖の切断部位にあり、n2は、1である。
【0326】
一実施形態において、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端の6位に始まる。一例において、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端の6~10位にあり、q4は、1である。
【0327】
例示的実施形態において、T1は、センス鎖が、19~22ヌクレオチドの長さである場合に、センス鎖の切断部位、例えば、センス鎖の5’末端の11位にあり、n2は、1であり;T1’は、アンチセンス鎖の5’末端の14位にあり、q2は、1に等しく、T1’への修飾は、リボース糖の2’位、または非リボース、非環状もしくは骨格における位置にあり、2’-OMeリボースほど立体的に嵩が高くなく;T2’は、アンチセンス鎖の5’末端の6~10位にあり、q4は、1であり;T3’は、アンチセンス鎖の5’末端の2位にあり、q6は、1に等しく、T3’への修飾は、2’位、または非リボース、非環状もしくは骨格における位置にあり、2’-OMeリボース以下の立体的嵩高さをもたらす。
【0328】
一実施形態において、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端の8位に始まる。一例において、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端の8位に始まり、q4は、2である。
【0329】
一実施形態において、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端の9位に始まる。一例において、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端の9位にあり、q4は、1である。
【0330】
一実施形態において、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、1であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、6であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0331】
一実施形態において、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、1であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、6であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0332】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。
【0333】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0334】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、6であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、7であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。
【0335】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、6であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、7であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0336】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、1であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、6であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。
【0337】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’ -OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、1であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、6であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0338】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、5であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、1であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;アンチセンス鎖の3’末端において、少なくとも2つのさらなるTTを伴ってもよい。一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、5であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、1であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;アンチセンス鎖の3’末端において、少なくとも2つのさらなるTTを伴ってもよく;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0339】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0340】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0341】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。
【0342】
RNAi剤は、センス鎖またはアンチセンス鎖の5’末端において、リン含有基を含みうる。5’末端のリン含有基は、5’末端ホスフェート(5’-P)、5’末端ホスホロチオエート(5’-PS)、5’末端ホスホロジチオエート(5’-PS2)、5’末端ビニルホスホネート(5’-VP)、5’末端メチルホスホネート(MePhos)、または5’-デオキシ-5’-C-マロニル(
【0343】
【化9】
)でありうる。5’末端のリン含有基が、5’末端のビニルホスホネート(5’-VP)である場合、5’-VPは、5’-E-VP異性体(すなわち、trans-ビニルホスホネート、
【0344】
【化10】
)、5’-Z-VP異性体(すなわち、cis-ビニルホスホネート、
【0345】
【0346】
一実施形態において、RNAi剤は、センス鎖の5’末端において、リン含有基を含む。一実施形態において、RNAi剤は、アンチセンス鎖の5’末端において、リン含有基を含む。
【0347】
一実施形態において、RNAi剤は、5’-Pを含む。一実施形態において、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に、5’-Pを含む。
【0348】
一実施形態において、RNAi剤は、5’-PSを含む。一実施形態において、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に、5’-PSを含む。
【0349】
一実施形態において、RNAi剤は、5’-VPを含む。一実施形態において、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に、5’-VPを含む。一実施形態において、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に、5’-E-VPを含む。一実施形態において、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に、5’-Z-VPを含む。
【0350】
一実施形態において、RNAi剤は、5’-PS2を含む。一実施形態において、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に、5’-PS2を含む。
【0351】
一実施形態において、RNAi剤は、5’-PS2を含む。一実施形態において、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に、5’-デオキシ-5’-C-マロニルを含む。
【0352】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0353】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0354】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せでありうる。
【0355】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-PS2も含む。
【0356】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0357】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0358】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0359】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せでありうる。
【0360】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PS2も含む。
【0361】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0362】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0363】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。dsRNA剤はまた、5’-PSも含む。
【0364】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せでありうる。
【0365】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-PS2も含む。
【0366】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0367】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0368】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0369】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せでありうる。
【0370】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PS2も含む。
【0371】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0372】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0373】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0374】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せでありうる。
【0375】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。dsRNAi RNA(dsRNAi RNA)はまた、5’-PS2も含む。
【0376】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0377】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0378】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0379】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せでありうる。
【0380】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PS2も含む。
【0381】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0382】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0383】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0384】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せでありうる。
【0385】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-PS2も含む。
【0386】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1である。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0387】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0388】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0389】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せでありうる。
【0390】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PS2も含む。
【0391】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0392】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-Pは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0393】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0394】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-VP(例えば、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せ)、およびターゲティングリガンドも含む。
【0395】
一実施形態において、5’-VPは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0396】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PS2およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-PS2は、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0397】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-デオキシ-5’-C-マロニルは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0398】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-Pは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0399】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0400】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-VP(例えば、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せ)、およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-VPは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0401】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PS2およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-PS2は、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0402】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-OMeであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(5’末端からカウントする)内の、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-デオキシ-5’-C-マロニルは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0403】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-Pは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0404】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0405】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-VP(例えば、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せ)、およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-VPは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0406】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PS2およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-PS2は、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0407】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、T2’は、2’-Fであり、q4は、2であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、5であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-デオキシ-5’-C-マロニルは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0408】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-Pは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0409】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0410】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-VP(例えば、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはこれらの組合せ)、およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-VPは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0411】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-PS2およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-PS2は、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0412】
一実施形態において、B1は、2’-OMeまたは2’-Fであり、n1は、8であり、T1は、2’Fであり、n2は、3であり、B2は、2’-OMeであり、n3は、7であり、n4は、0であり、B3は、2’-OMeであり、n5は、3であり、B1’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q1は、9であり、T1’は、2’-Fであり、q2は、1であり、B2’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q3は、4であり、q4は、0であり、B3’は、2’-OMeまたは2’-Fであり、q5は、7であり、T3’は、2’-Fであり、q6は、1であり、B4’は、2’-Fであり、q7は、1であり;センス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の1および2位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴い、アンチセンス鎖の18~23位(アンチセンス鎖の5’末端からカウントする)内に、2つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結による修飾を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態において、5’-デオキシ-5’-C-マロニルは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、ターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0413】
特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;ならびに
(iii)1、3、5、7、9~11、13、17、19、および21位における2’-F修飾、ならびに2、4、6、8、12、14~16、18、および20位における2’-OMe修飾(5’末端からカウントする)
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)23ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、3、5、9、11~13、15、17、19、21、および23位における2’-OMe修飾、ならびに2、4、6~8、10、14、16、18、20、および22位(5’末端からカウントする)における2’F修飾;ならびに
(iii)ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、dsRNA剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0414】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1、3、5、7、9~11、13、15、17、19、および21位における2’-F修飾、ならびに2、4、6、8、12、14、16、18、および20位における2’-OMe修飾(5’末端からカウントする);ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)23ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、3、5、7、9、11~13、15、17、19、および21~23位における2’-OMe修飾、ならびに2、4、6、8、10、14、16、18、および20位(5’末端からカウントする)における2’F修飾;ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0415】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1~6、8、10、および12~21位における2’-OMe修飾、7、および9位における2’-F修飾、ならびに11位(5’末端からカウントする)におけるデオキシヌクレオチド(例えば、dT);ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)23ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、3、7、9、11、13、15、17、および19~23位における2’-OMe修飾、ならびに2、4~6、8、10、12、14、16、および18位における2’-F修飾(5’末端からカウントする);ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0416】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1~6、8、10、12、14、および16~21位における2’-OMe修飾、ならびに7、9、11、13、および15位における2’-F修飾;ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)23ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、5、7、9、11、13、15、17、19、および21~23位における2’-OMe修飾、ならびに2~4、6、8、10、12、14、16、18、および20位における2’-F修飾(5’末端からカウントする);ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0417】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1~9、および12~21位における2’-OMe修飾、ならびに10、および11位における2’-F修飾;ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)23ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、3、5、7、9、11~13、15、17、19、および21~23位における2’-OMe修飾、ならびに2、4、6、8、10、14、16、18、および20位における2’-F修飾(5’末端からカウントする);ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0418】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1、3、5、7、9~11、および13位における2’-F修飾、および2、4、6、8、12、および14~21位における2’-OMe修飾;ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)23ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、3、5~7、9、11~13、15、17~19、および21~23位における2’-OMe修飾、ならびに2、4、8、10、14、16、および20位における2’-F修飾(5’末端からカウントする);ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0419】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1、2、4、6、8、12、14、15、17、および19~21位における2’-OMe修飾、ならびに3、5、7、9~11、13、16、および18位における2’-F修飾;ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)25ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、4、6、7、9、11~13、15、17、および19~23位における2’-OMe修飾、2、3、5、8、10、14、16、および18位における2’-F修飾、ならびに24および25位(5’末端からカウントする)におけるデオキシヌクレオチド(例えば、dT);ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、4つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0420】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1~6、8、および12~21位における2’-OMe修飾、ならびに7、および9~11位における2’-F修飾;ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)23ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、3~5、7、8、10~13、15、および17~23位における2’-OMe修飾、ならびに2、6、9、14、および16位における2’-F修飾(5’末端からカウントする);ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0421】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1~6、8、および12~21位における2’-OMe修飾、ならびに7、および9~11位における2’-F修飾;ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)23ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、3~5、7、10~13、15、および17~23位における2’-OMe修飾、ならびに2、6、8、9、14、および16位における2’-F修飾(5’末端からカウントする);ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置21と22との間、およびヌクレオチド位置22と23との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0422】
別の特定の実施形態において、本発明のRNAi剤は、
(a)センス鎖であって、
(i)19ヌクレオチドの長さ;
(ii)3’末端へと接合されたASGPRリガンドであって、三価の分枝状リンカーを介して接合された、3つのGalNAc誘導体を含むASGPRリガンド;
(iii)1~4、6、および10~19位における2’-OMe修飾、ならびに5、および7~9位における2’-F修飾;ならびに
(iv)ヌクレオチド位置1と2との間、およびヌクレオチド位置2と3との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するセンス鎖と;
(b)アンチセンス鎖であって、
(i)21ヌクレオチドの長さ;
(ii)1、3~5、7、10~13、15、および17~21位における2’-OMe修飾、ならびに2、6、8、9、14、および16位における2’-F修飾(5’末端からカウントする);ならびに
(iii)ヌクレオチド位置1と2との間、ヌクレオチド位置2と3との間、ヌクレオチド位置19と20との間、およびヌクレオチド位置20と21との間(5’末端からカウントする)におけるホスホロチオエートヌクレオチド間連結
を有するアンチセンス鎖と
を含み;
この場合、RNAi剤は、アンチセンス鎖の3’末端における、2つのヌクレオチド突出、およびアンチセンス鎖の5’末端における平滑末端を有する。
【0423】
ある特定の実施形態において、本発明の方法における使用のためのiRNAは、表2~5のうちのいずれか1つにおいて列挙された薬剤から選択される薬剤である。これらの薬剤は、リガンドをさらに含みうる。
【0424】
III.リガンドへとコンジュゲートされたiRNA
本開示のRNAiのRNAの、別の修飾は、iRNAへと、活性、細胞内分布、またはiRNAの、例えば、細胞への取込みを増強する、1つまたは複数のリガンド、部分、またはコンジュゲートを、化学的に連結することを伴う。このような部分は、コレステロール部分などの脂質部分を含むがこれらに限定されない(Letsinger et al., Proc. Natl. Acid. Sci. USA, 1989, 86: 6553-6556)。他の実施形態において、リガンドは、コール酸[Manoharan et al., Biorg. Med. Chem. Let., 1994, 4:1053-1060]、チオエーテル、例えば、ベリル-S-トリチルチオール[Manoharan et al., Ann. N.Y. Acad. Sci., 1992, 660:306-309; Manoharan et al., Biorg. Med. Chem. Let., 1993, 3:2765-2770]、チオコレステロール[Oberhauser et al., Nucl. Acids Res., 1992, 20:533-538]、脂肪族鎖、例えば、ドデカンジオールもしくはウンデシル残基[Saison-Behmoaras et al., EMBO J, 1991, 10:1111-1118; Kabanov et al., FEBS Lett., 1990, 259:327-330; Svinarchuk et al., Biochimie, 1993, 75:49-54]、リン脂質、例えば、ジヘキサデシル-rac-グリセロールもしくはトリエチル-アンモニウム1,2-ジ-O-ヘキサデシル-rac-グリセロ-3-ホスホネート[Manoharan et al., Tetrahedron Lett., 1995, 36:3651-3654; Shea et al., Nucl. Acids Res., 1990, 18:3777-3783]、ポリアミン鎖もしくはポリエチレングリコール鎖[Manoharan et al., Nucleosides & Nucleotides, 1995, 14:969-973]、またはアダマンタン酢酸[Manoharan et al., Tetrahedron Lett., 1995, 36:3651-3654]、パルミチル部分[Mishra et al., Biochim. Biophys. Acta, 1995, 1264:229-237]、またはオクタデシルアミン部分もしくはヘキシルアミノカルボニルオキシコレステロール部分[Crooke et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 1996, 277:923-937]である。
【0425】
ある特定の実施形態において、リガンドは、それが組み込まれるiRNA剤の分布、ターゲティング、または寿命を変更する。一部の実施形態において、リガンドは、例えば、このようなリガンドが存在しない分子種と比較した、選択標的、例えば、分子、細胞または細胞型、コンパートメント、例えば、細胞コンパートメントもしくは臓器コンパートメント、組織、臓器、または体内の領域に対するアフィニティーの増強をもたらす。一部の実施形態において、リガンドは、二重鎖核酸内における、二重鎖の対合に参与しない。
【0426】
リガンドは、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)、低密度リポタンパク質(LDL)、またはグロブリン);炭水化物(例えば、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、イヌリン、シクロデキストリン、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、またはヒアルロン酸);または脂質などの天然に存在する物質を含みうる。リガンドはまた、合成ポリマー、例えば、合成ポリアミノ酸などの組換え分子または合成分子でもありうる。ポリアミノ酸の例は、ポリリシン(PLL)、ポリL-アスパラギン酸、ポリL-グルタミン酸、スチレン-無水マレイン酸コポリマー、ポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)コポリマー、ジビニルエーテル-無水マレイン酸コポリマー、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミドコポリマー(HMPA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン、ポリ(2-エチルアクリル酸)、N-イソプロピルアクリルアミドポリマー、またはポリホスファジンを含む。ポリアミンの例は、ポリエチレンイミン、ポリリシン(PLL)、スペルミン、スペルミジン、ポリアミン、シュードペプチド-ポリアミン、ペプチド模倣体ポリアミン、デンドリマーポリアミン、アルギニン、アミジン、プロトアミン、カチオン性脂質、カチオン性ポルフィリン、ポリアミンの四級塩、またはアルファ-ヘリックス型ペプチドを含む。
【0427】
リガンドはまた、ターゲティング基、例えば、細胞ターゲティング剤または組織ターゲティング剤、例えば、レクチン、糖タンパク質、脂質、またはタンパク質、例えば、腎細胞など、指定の細胞型に結合する抗体も含みうる。ターゲティング基は、チロトロピン、メラノトロピン、レクチン、糖タンパク質、サーファクタントタンパク質A、ムチン系炭水化物、多価ラクトース、多価ガラクトース、N-アセチル-ガラクトサミン、N-アセチル-グルコサミン多価マンノース、多価フコース、グリコシル化ポリアミノ酸、多価ガラクトース、トランスフェリン、ビスホスホネート、ポリグルタメート、ポリアスパレート、脂質、コレステロール、ステロイド、胆汁酸、フォレート、ビタミンB12、ビタミンA、ビオチン、またはRGDペプチドもしくはRGDペプチド模倣体でありうる。ある特定の実施形態において、リガンドは、多価ガラクトース、例えば、N-アセチルガラクトサミンである。
【0428】
リガンドの他の例は、色素、挿入剤(例えば、アクリジン)、架橋剤(例えば、ソラーレン、マイトマイシンC)、ポルフィリン(TPPC4、テキサフィリン、サフィリン)、複素環芳香族炭水化物(例えば、フェナジン、ジヒドロフェナジン)、人工エンドヌクレアーゼ(例えば、EDTA)、親油性分子[例えば、コレステロール、コール酸、アダマンタン酢酸、1-ピレン酪酸、ジヒドロテストステロン、1,3-ビス-O(ヘキサデシル)グリセロール、ゲラニルオキシヘキシル基、ヘキサデシルグリセロール、ボルネオール、メントール、1,3-プロパンジオール、ヘプタデシル基、パルミチン酸、ミリスチン酸,O3-(オレオイル)リトコール酸、O3-(オレオイル)コレン酸、ジメトキシトリチル、またはフェノキサジン、およびペプチドコンジュゲート(例えば、アンテナペディアペプチド、Tatペプチド)、アルキル化剤、リン酸、アミノ、メルカプト、PEG(例えば、PEG-40K)、MPEG、[MPEG]2、ポリアミノ、アルキル、置換されたアルキル、放射性標識化マーカー、酵素、ハプテン(例えば、ビオチン)、輸送/吸収促進剤(例えば、アスピリン、ビタミンE、葉酸)、合成リボヌクレアーゼ(例えば、イミダゾール、ビスイミダゾール、ヒスタミン、イミダゾールクラスター、アクリジン-イミダゾールコンジュゲート、テトラアザ大員環のEu3+複合体)、ジニトロフェニル、HRP、またはAPを含む。
【0429】
リガンドは、タンパク質、例えば、糖タンパク質、もしくはペプチド、例えば、コリガンドに対して特異的アフィニティーを有する分子、または抗体、例えば、肝細胞など、指定の細胞型に結合する抗体でありうる。リガンドはまた、ホルモンおよびホルモン受容体も含みうる。リガンドはまた、脂質、レクチン、炭水化物、ビタミン、補因子、多価ラクトース、多価ガラクトース、N-アセチル-ガラクトサミン、N-アセチル-グルコサミン多価マンノース、または多価フコースなど、ペプチド以外の分子種も含みうる。リガンドは、例えば、リポ多糖、p38MAPキナーゼの活性化因子、またはNF-κBの活性化因子でありうる。
【0430】
リガンドは、物質、例えば、例えば、細胞骨格を破壊することにより、例えば、細胞微小管、マイクロフィラメント、または中間径フィラメントを破壊することにより、iRNA剤の、細胞への取込みを増大させうる薬物でありうる。薬物は、例えば、タキソール、ビンクリスチン、ビンブラスチン、サイトカラシン、ノコダゾール、ジャプラキノリド、ラトルンクリンA、ファロイジン、スウィンホリドA、インダノシン、またはミオセルビン(myoservin)でありうる。
【0431】
一部の実施形態において、本明細書において記載される、iRNAへと接合されているリガンドは、薬物動態モジュレーター(PKモジュレーター)として作用する。PKモジュレーターは、親油性物質、胆汁酸、ステロイド、リン脂質類似体、ペプチド、タンパク質結合性薬剤、PEG、ビタミンなどを含む。例示的なPKモジュレーターは、コレステロール、脂肪酸、コール酸、リトコール酸、ジアルキルグリセリド、ジアシルグリセリド、リン脂質、スフィンゴ脂質、ナプロキセン、イブプロフェン、ビタミンE、ビオチンを含むがこれらに限定されない。多数のホスホロチオエート連結を含むオリゴヌクレオチドもまた、血清タンパク質に結合することが公知であり、したがって、骨格内に、複数のホスホロチオエート連結を含む、短いオリゴヌクレオチド、例えば約5塩基、10塩基、15塩基、または20塩基のオリゴヌクレオチドもまた、リガンド(例えば、PKモジュレーティングリガンド)として、本発明に適する。加えて、血清成分(例えば、血清タンパク質)に結合するアプタマーもまた、本明細書において記載される実施形態におけるPKモジュレーティングリガンドとしての使用に適する。
【0432】
本発明のリガンドコンジュゲート型iRNAは、連結分子の、オリゴヌクレオチドへの接合に由来する、反応性のペンダント官能基(下記において記載される)など、反応性のペンダント官能基を保有するオリゴヌクレオチドの使用により合成されうる。この反応性オリゴヌクレオチドは、市販のリガンド、様々な保護基のうちのいずれかを保有する合成リガンド、または連結部分が接合されているリガンドと、直接反応させられうる。
【0433】
本発明のコンジュゲートにおいて使用されるオリゴヌクレオチドは、周知の固相合成法を介して、好都合に、かつ、規定的に作製されうる。このような合成のための装置は、例えば、Applied Biosystem(登録商標)(Foster City、Calif.)を含む、いくつかの販売元により販売されている。加えて、または代替的に、当技術分野において公知である、このような合成のための、他の任意の方法も利用されうる。同様の技法を使用して、ホスホロチオエート誘導体およびアルキル化誘導体など、他のオリゴヌクレオチドを調製することもまた、公知である。
【0434】
本発明のリガンドコンジュゲート型iRNA、および配列特異的連結型ヌクレオシドを保有するリガンド分子において、オリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオシドは、標準的なヌクレオチド前駆体もしくはヌクレオシド前駆体、または連結部分を既に保有するヌクレオチドコンジュゲート前駆体もしくはヌクレオシドコンジュゲート前駆体、リガンド分子を既に保有するリガンド-ヌクレオチドコンジュゲート前駆体もしくはリガンド-ヌクレオシドコンジュゲート前駆体、またはヌクレオシド以外のリガンド保有構成要素を用いて、適切なDNA合成器上においてアセンブルされうる。
【0435】
連結部分を既に保有する、ヌクレオチドコンジュゲート前駆体を使用する場合、典型的に、配列特異的連結型ヌクレオシドの合成が完了し、次いで、リガンドコンジュゲート型オリゴヌクレオチドを形成するように、リガンド分子が、連結部分と反応させられる。一部の実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドまたは連結型ヌクレオシドは、市販されており、オリゴヌクレオチド合成において規定的に使用されている、標準的なホスホルアミダイトおよび非標準的なホスホルアミダイトに加えて、リガンド-ヌクレオシドコンジュゲートに由来するホスホルアミダイトを使用して、自動式合成器により合成される。
【0436】
A.脂質コンジュゲート
ある特定の実施形態において、リガンドまたはコンジュゲートは、脂質または脂質ベースの分子である。一実施形態において、このような脂質または脂質ベースの分子は、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)に結合する。HSA結合性リガンドは、コンジュゲートの、標的組織、例えば、体内の腎臓以外の標的組織への分布を可能とする。例えば、標的組織は、肝臓の実質細胞を含む肝組織でありうる。HSAに結合しうる、他の分子もまた、リガンドとして使用されうる。例えば、ナプロキセンまたはアスピリンが使用されうる。脂質または脂質ベースのリガンドは、(a)コンジュゲートの分解に対する抵抗性を増大させる場合もあり、(b)標的細胞または標的細胞膜へのターゲティングまたは輸送を増大させる場合もあり、(c)血清タンパク質、例えば、HSAへの結合を調整するのに使用される場合もある。
【0437】
脂質ベースのリガンドは、コンジュゲートの、標的組織への結合を阻害する、例えば、制御するのに使用されうる。例えば、HSAに強く結合する、脂質または脂質ベースのリガンドは、腎臓へとターゲティングされる可能性が小さく、したがって、体内からクリアリングされる可能性が小さいであろう。HSAに弱く結合する、脂質または脂質ベースのリガンドは、コンジュゲートを、腎臓へとターゲティングするのに使用されうる。
【0438】
ある特定の実施形態において、脂質ベースのリガンドは、HSAに結合する。一実施形態において、脂質ベースのリガンドは、コンジュゲートが、腎臓以外の組織へと分布するように、十分なアフィニティーにより、HSAに結合する。しかし、アフィニティーは、HSA-リガンド間の結合が解消されえないほどには強くならないことが好ましい。
【0439】
他の実施形態において、脂質ベースのリガンドは、HSAに、弱く結合するか、または全く結合しない。一実施形態において、コンジュゲートは、腎臓へと分布する。腎細胞へとターゲティングする、他の部分もまた、脂質ベースのリガンドの代わりに、またはこれに加えて使用されうる。
【0440】
別の態様において、リガンドは、標的細胞、例えば、増殖細胞により取り込まれる部分、例えば、ビタミンである。これらは、特に、例えば、悪性型細胞または非悪性型細胞、例えば、がん細胞による、望ましくない細胞増殖により特徴づけられる障害を処置するために有用である。例示的ビタミンは、ビタミンA、E、およびKを含む。他の例示的ビタミンは、ビタミンB(B vitamin)、例えば、葉酸、B12、リボフラビン、ビオチン、ピリドキサル、または肝細胞などの標的細胞により取り込まれる、他のビタミンもしくは栄養物を含む。また、HSAおよび低密度リポタンパク質(LDL)も含まれる。
【0441】
B.細胞透過剤
別の態様において、リガンドは、ヘリックス型細胞透過剤などの、細胞透過剤である。一実施形態において、薬剤は、両親媒性である。例示的薬剤は、tatまたはアンテノペディアなどのペプチドである。薬剤が、ペプチドである場合、薬剤は修飾されることが可能であり、ペプチジル模倣体、インバートマー、非ペプチド連結またはシュードペプチド連結、およびD-アミノ酸の使用を含む。一実施形態において、ヘリックス剤は、親油性相および疎油性相を有するアルファ-ヘリックス剤である。
【0442】
リガンドは、ペプチドの場合もあり、ペプチド模倣体の場合もある。ペプチド模倣体(本明細書においてまた、オリゴペプチド模倣体とも言及される)は、天然ペプチドと同様の、規定された三次元構造へとフォールディングすることが可能な分子である。ペプチドおよびペプチド模倣体の、iRNA剤への接合は、細胞による認識および吸収を増強することなどにより、iRNAの薬物動態分布に影響を及ぼしうる。ペプチド部分またはペプチド模倣体部分は、約5~50アミノ酸長、例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50アミノ酸長でありうる。
【0443】
ペプチドまたはペプチド模倣体は、例えば、細胞透過性ペプチド、カチオン性ペプチド、両親媒性ペプチド、または疎水性ペプチド(例えば、主に、Tyr、Trp、またはPheからなる)でありうる。ペプチド部分は、デンドリマーペプチド、拘束ペプチド、または架橋ペプチドでありうる。別の代替例において、ペプチド部分は、疎水性MTS(membrane translocation sequence)を含みうる。例示的な疎水性MTS含有ペプチドは、アミノ酸配列AAVALLPAVLLALLAP(配列番号909)を有する組換え線維芽細胞増殖因子(RFGF)である。疎水性MTSを含有するRFGF類似体[例えば、アミノ酸配列AALLPVLLAAP(配列番号910)はまた、ターゲティング部分でもありうる。ペプチド部分は、ペプチド、オリゴヌクレオチド、およびタンパク質を含む、大型の極性分子を、細胞膜を越えて運びうる、「デリバリー」ペプチドでありうる。例えば、HIV Tatタンパク質[GRKKRRQRRRPPQ(配列番号911)]およびショウジョウバエ属(Drosophila)アンテナペディアタンパク質[RQIKIWFQNRRMKWKK(配列番号912)]に由来する配列は、デリバリーペプチドとして機能することが可能であることが見出されている。ペプチドまたはペプチド模倣体は、ファージディスプレイライブラリー、またはOBOC(one-bead-one-compound)コンビナトリアルライブラリー(Lam et al., Nature, 354:82-84, 1991)から同定されるペプチドなど、DNAのランダム配列によりコードされうる。細胞をターゲティングすることを目的として組み込まれた単量体単位を介して、dsRNA剤へとテザリングされるペプチドまたはペプチド模倣体の例は、アルギニン-グリシン-アスパラギン酸(RGD)ペプチドまたはRGD模倣体である。ペプチド部分は、約5アミノ酸~約40アミノ酸の長さの範囲でありうる。ペプチド部分は、安定性または直接的なコンフォメーション特性を増大させる構造的修飾などの構造的修飾を有しうる。下記において記載される構造的修飾のうちのいずれかが利用されうる。
【0444】
本発明の組成物および方法における使用のためのRGDペプチドは、直鎖状の場合もあり、環状の場合もあり、特異的組織(複数可)へのターゲティングを容易とするように修飾されうる、例えば、グリコシル化またはメチル化されうる。RGD含有ペプチドおよびペプチド模倣体は、D-アミノ酸のほか、合成RGD模倣体を含みうる。RGDに加えて、インテグリンリガンド、例えばPECAM-1またはVEGFをターゲティングする、他の部分も使用することができる。
【0445】
「細胞透過性ペプチド」は、細胞、例えば、細菌細胞もしくは真菌細胞などの微生物細胞、またはヒト細胞などの哺乳動物細胞を透過することが可能である。微生物細胞透過性ペプチドは、例えば、α-ヘリックス型直鎖状ペプチド[例えば、LL-37またはセクロピンP1(Ceropin P1)]、ジスルフィド結合含有ペプチド(例えば、α-デフェンシン、β-デフェンシン、またはバクテネシン)、または1つまたは2つの主要アミノ酸だけを含有するペプチド(例えば、PR-39またはインドリシジン)でありうる。細胞透過性ペプチドはまた、核局在化シグナル(NLS)も含みうる。例えば、細胞透過性ペプチドは、HIV-1 gp41およびSV40大型T抗原のNLSなどの融合ペプチドドメインに由来するMPGなどの二部分型両親媒性ペプチドでありうる(Simeoni et al., Nucl. Acids Res. 31:2717-2724, 2003)。
【0446】
C.炭水化物コンジュゲート
本発明の組成物および方法についての、一部の実施形態において、iRNAは、炭水化物をさらに含む。炭水化物コンジュゲートiRNAは、本明細書において記載される、インビボにおける核酸のデリバリーのほか、インビボにおける治療的使用に適する組成物に有利である。本明細書において使用される、「炭水化物」とは、酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子が、各炭素原子へと結合した、少なくとも6つの炭素原子(直鎖状の場合もあり、分枝状の場合もあり、環状の場合もある)を有する、1つまたは複数の単糖単位から構成される炭水化物自体;または各々が、酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子が、各炭素原子へと結合した、少なくとも6つの炭素原子(直鎖状の場合もあり、分枝状の場合もあり、環状の場合もある)を有する、1つまたは複数の単糖単位から構成される炭水化物部分を、その一部として有する化合物である化合物を指す。代表的炭水化物は、糖(約4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、または9つの単糖単位を含有する、単糖、二糖、三糖、およびオリゴ糖)、ならびにデンプン、グリコーゲン、セルロース、および多糖ガムなどの多糖を含む。具体的単糖は、C5およびこれを上回る糖(例えば、C5、C6、C7、またはC8)を含み;二糖および三糖は、2つまたは3つの単糖単位(例えば、C5、C6、C7、またはC8)を有する糖を含む。
【0447】
ある特定の実施形態において、本発明の組成物および方法における使用のための炭水化物コンジュゲートは、単糖である。
【0448】
ある特定の実施形態において、単糖は、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)である。1つまたは複数のN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)誘導体を含むGalNAcコンジュゲートについては、例えば、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる、US8,106,022において記載されている。一部の実施形態において、GalNAcコンジュゲートは、iRNAを、特定の細胞へとターゲティングするリガンドとして用いられる。一部の実施形態において、GalNAcコンジュゲートは、例えば、肝細胞(例えば、肝細胞)のアシアロ糖タンパク質受容体に対するリガンドとして用いられることにより、iRNAを、肝細胞へとターゲティングする。
【0449】
一部の実施形態において、炭水化物コンジュゲートは、1つまたは複数のGalNAc誘導体を含む。GalNAc誘導体は、リンカー、例えば、二価または三価の分枝状リンカーを介して接合されていてもよい。一部の実施形態において、GalNAcコンジュゲートは、センス鎖の3’末端とコンジュゲートされている。一部の実施形態において、GalNAcコンジュゲートは、リンカー、例えば、本明細書において記載されるリンカーを介して、iRNA剤と(例えば、センス鎖の3’末端と)コンジュゲートされている。一部の実施形態において、GalNAcコンジュゲートは、センス鎖の5’末端とコンジュゲートされている。一部の実施形態において、GalNAcコンジュゲートは、リンカー、例えば、本明細書において記載されるリンカーを介して、iRNA剤と(例えば、センス鎖の5’末端と)コンジュゲートされている。
【0450】
本発明のある特定の実施形態において、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、一価リンカーを介して、本発明のiRNA剤へと接合されている。一部の実施形態において、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、二価リンカーを介して、本発明のiRNA剤へと接合されている。本発明についての、さらに他の実施形態において、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、三価リンカーを介して、本発明のiRNA剤へと接合されている。本発明についての他の実施形態において、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、四価リンカーを介して、本発明のiRNA剤へと接合されている。
【0451】
ある特定の実施形態において、本発明の二本鎖RNAi剤は、iRNA剤へと接合された、1つのGalNAcまたはGalNAc誘導体を含む。ある特定の実施形態において、本発明の二本鎖RNAi剤は、各々が、独立に、複数の一価リンカーを介して、二本鎖RNAi剤の、複数のヌクレオチドへと接合された、複数の(例えば、2、3、4、5、または6)GalNAcまたはGalNAc誘導体を含む。
【0452】
一部の実施形態において、例えば、本発明のiRNA剤の2つの鎖が、一方の鎖の3’末端と、それぞれの他方の鎖の5’末端との間の非中断ヌクレオチド鎖により接続され、複数の非対合ヌクレオチドを含むヘアピンループを形成する、1つの大型分子の一部である場合、ヘアピンループ内の、各非対合ヌクレオチドは、独立に、一価リンカーを介して接合された、GalNAcまたはGalNAc誘導体を含みうる。ヘアピンループはまた、二重鎖の一方の鎖内の伸長突出によっても形成されうる。
【0453】
一部の実施形態において、例えば、本発明のiRNA剤の2つの鎖が、一方の鎖の3’末端と、それぞれの他方の鎖の5’末端との間の非中断ヌクレオチド鎖により接続され、複数の非対合ヌクレオチドを含むヘアピンループを形成する、1つの大型分子の一部である場合、ヘアピンループ内の、各非対合ヌクレオチドは、独立に、一価リンカーを介して接合された、GalNAcまたはGalNAc誘導体を含みうる。ヘアピンループはまた、二重鎖の一方の鎖内の伸長突出によっても形成されうる。
【0454】
一実施形態において、本発明の組成物および方法における使用のための炭水化物コンジュゲートは、
【0455】
【0456】
【0457】
【0458】
【0459】
【化12-5】
[式中、YはOまたはSであり、nは3~6である(式XXIV)];
【0460】
【化13】
[式中、YはOまたはSであり、nは3~6である(式XXV)];
【0461】
【化14】
[式中、XはOまたはSである(式XXVII)];
【0462】
【0463】
【0464】
別の実施形態において、本発明の組成物および方法における使用のための炭水化物コンジュゲートは、単糖である。一実施形態において、単糖は、
【0465】
【化16】
などのN-アセチルガラクトサミンである。
【0466】
一部の実施形態において、RNAi剤は、以下の図式[式中、Xは、OまたはSである]
【0467】
【化17】
において示されるリンカーを介して、炭水化物コンジュゲートへと接合されている。
【0468】
一部の実施形態において、RNAi剤は、表1において規定され、下記:
【0469】
【化18】
に示される通りに、L96とコンジュゲートされている。
【0470】
本明細書において記載される実施形態における使用のための、別の代表的炭水化物コンジュゲートは、
【0471】
【化19】
[式中、XまたはYのうちの一方が、オリゴヌクレオチドである場合、他方は、水素である]
を含むがこれらに限定されない。
【0472】
一部の実施形態において、適切なリガンドは、それらの全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、WO2019/055633において開示されているリガンドである。一実施形態において、リガンドは、下記の構造:
【0473】
【0474】
本発明のある特定の実施形態において、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、一価リンカーを介して、本発明のiRNA剤へと接合されている。一部の実施形態において、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、二価リンカーを介して、本発明のiRNA剤へと接合されている。本発明についての、さらに他の実施形態において、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、三価リンカーを介して、本発明のiRNA剤へと接合されている。
【0475】
本発明についての一実施形態において二本鎖RNAi剤は、iRNA剤へと接合された、1つまたは複数のGalNAcまたはGalNAc誘導体を含む。GalNAcは、センス鎖上またはアンチセンス(antsisense)鎖上のリンカーを介して、任意のヌクレオチドへと接合されていてもよい。GalNacは、センス鎖の5’末端、センス鎖の3’末端、アンチセンス鎖の5’末端、またはアンチセンス鎖の3’末端へと接合されていてもよい。一実施形態において、GalNAcは、例えば、三価リンカーを介して、センス鎖の3’末端へと接合されている。
【0476】
他の実施形態において、本発明の二本鎖RNAi剤は、各々が、独立に、複数のリンカー、例えば、一価リンカーを介して、二本鎖RNAi剤の、複数のヌクレオチドへと接合された、複数の(例えば、2、3、4、5、または6)GalNAcまたはGalNAc誘導体を含む。
【0477】
一部の実施形態において、例えば、本発明のiRNA剤の2つの鎖が、一方の鎖の3’末端と、それぞれの他方の鎖の5’末端との間の非中断ヌクレオチド鎖により接続され、複数の非対合ヌクレオチドを含むヘアピンループを形成する、1つの大型分子の一部である場合、ヘアピンループ内の、各非対合ヌクレオチドは、独立に、一価リンカーを介して接合された、GalNAcまたはGalNAc誘導体を含みうる。
【0478】
一部の実施形態において、炭水化物コンジュゲートは、PKモジュレーターまたは細胞透過性ペプチドなどであるがこれらに限定されない、上記において記載された、1つまたは複数のさらなるリガンドをさらに含む。
【0479】
本発明における使用に適する、さらなる炭水化物コンジュゲートおよびリンカーは、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、PCT公開第WO2014/179620号および同第WO2014/179627号において記載されている、炭水化物コンジュゲートおよびリンカーを含む。
【0480】
D.リンカー
一部の実施形態において、本明細書において記載されるコンジュゲートまたはリガンドは、切断型の場合もあり、切断型でない場合もある、多様なリンカーにより、iRNAオリゴヌクレオチドへと接合されていてもよい。
【0481】
「リンカー」または「連結基」という用語は、化合物の2つの部分を接続する有機部分、例えば、化合物の2つの部分を共有結合的に接合する有機部分を意味する。リンカーは、典型的に、直接的結合、または酸素もしくは硫黄などの原子、NR8、C(O)、C(O)NH、SO、SO2、SO2NHなどの単位、または置換アルキルもしくは非置換アルキル、置換アルケニルもしくは非置換アルケニル、置換アルキニルもしくは非置換アルキニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルヘテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、アルキルヘテロ(herero)シクリルアルキニル、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、アルキニルヘテロシクリルアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アルキルヘテロアリール、アルケニルヘテロアリール、アルキニルヘテロアリールなどであるがこれらに限定されない原子鎖であって、1つもしくは複数のメチレンが、O、S、S(O)、SO2、N(R8)、C(O)、置換アリールもしくは非置換アリール、置換ヘテロアリールもしくは非置換ヘテロアリール、または置換複素環もしくは非置換複素環[式中、R8は、水素、アシル、脂肪族、または置換脂肪族である]により中断もしくは終結する原子鎖を含む。一実施形態において、リンカーは、約1~24原子、2~24、3~24、4~24、5~24、6~24、6~18、7~18、8~18、7~17、8~17、6~16、7~17、または8~16原子である。
【0482】
切断型連結基とは、細胞外においては十分に安定であるが、標的細胞内に入ると、切断されて、リンカーが一体に保持している、2つの部分を放出する連結基である。例示的実施形態において、切断型連結基は、標的細胞内、または第1の基準条件(例えば、細胞内条件を模倣するか、またはこれを表すように選択されうる)下において、対象の血液中、または第2の基準条件(例えば、血液中または血清中において見出される条件を模倣するか、またはこれを表すように選択されうる)下の、少なくとも約10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、もしくはこれを超える速度、または少なくとも100倍の速度において切断される。
【0483】
切断型連結基は、切断剤、例えば、pH、レドックスポテンシャル、または分解性分子の存在に感受性である。一般に、切断剤は、血清中または血液中より、細胞の内部において、高頻度であるか、または高レベルもしくは高活性において見出される。このような分解剤の例は、特定の基質について選択されるレドックス剤、または基質特異性を有さないレドックス剤であって、例えば、細胞内に存在し、還元によりレドックス切断型連結基を分解しうるメルカプタン;エステラーゼ;エンドソーム、または酸性環境、例えば、5もしくはこれ未満のpHを結果としてもたらす酸性環境を創出しうる薬剤;一般酸、ペプチダーゼ(基質特異的でありうる)、およびホスファターゼとして作用することにより、酸切断型連結基を加水分解または分解しうる酵素などの、酸化酵素または還元酵素もしくは還元剤を含むレドックス剤を含む。
【0484】
ジスルフィド結合などの切断型連結基は、pHに感受性でありうる。ヒト血清のpHは、7.4であるが、細胞内の平均pHは、やや低値であり、約7.1~7.3の範囲である。エンドソームは、5.5~6.0の範囲の、酸性度が強いpHを有し、リソソームは、およそ5.0の、酸性度がなお強いpHを有する。一部のリンカーは、選択されたpHにおいて切断され、これによりカチオン性脂質を、細胞内部のリガンドから、または所望の細胞コンパートメントへと放出する切断型連結基を有するであろう。
【0485】
リンカーは、特定の酵素により切断される切断型連結基を含みうる。リンカーへと組み込まれる切断型連結基の種類は、ターゲティングされる細胞に依存しうる。例えば、肝ターゲティングリガンドは、エステル基を含むリンカーを介して、カチオン性脂質へと連結されうる。肝細胞は、エステラーゼに富むので、リンカーは、エステラーゼに富まない細胞型より、肝細胞内において、より効率的に切断されるであろう。エステラーゼに富む、他の細胞型は、肺、腎皮質、および精巣の細胞を含む。
【0486】
ペプチド結合を含有するリンカーは、肝細胞および滑膜細胞など、ペプチダーゼに富む細胞型をターゲティングする場合に使用されうる。
【0487】
一般に、候補切断型連結基の適性は、候補連結基を切断する、分解剤(または分解条件)の能力について調べることにより査定されうる。また、候補切断型連結基を、血液中の切断、または他の非標的組織との接触時における切断に抵抗する能力について調べることも所望されるであろう。したがって、第1の条件が、標的細胞内の切断を指し示すように選択され、第2の条件が、他の組織内、または体液中、例えば、血液中もしくは血清中の切断を指し示すように選択される場合の、第1の条件と、第2の条件との間における、切断に対する相対感受性を決定することができる。査定は、無細胞系、細胞、細胞培養物、臓器培養物もしくは組織培養物、または動物全体において実施されうる。無細胞条件または培養物条件において初期査定を行い、動物全体における、さらなる査定により確認することが有用でありうる。ある特定の実施形態において、有用な候補化合物は、細胞(または細胞内条件を模倣するように選択されたインビトロ条件下において)内において、血液中または血清中(または細胞外条件を模倣するように選択されたインビトロ条件下において)と比較して、少なくとも約2、4、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100倍の速度において切断される。
【0488】
i.レドックス切断型連結基
ある特定の実施形態において、切断型連結基は、還元時または酸化時に切断される、レドックス切断型連結基である。還元切断型連結基の例は、ジスルフィド連結基(-S-S-)である。候補切断型連結基が、適切な「還元切断型連結基」であるのかどうか、または、例えば、特定のiRNA部分および特定のターゲティング剤を伴う使用に適するのかどうかを決定するために、本明細書において記載される方法を検討することができる。例えば、候補物質は、ジチオトレイトール(DTT)、または細胞内、例えば、標的細胞内において観察される切断速度を模倣する、当技術分野において公知の試薬を使用する、他の還元剤を伴うインキュベーションにより査定されうる。候補物質はまた、血液中条件または血清中条件を模倣するように選択される条件下においても査定されうる。一実施形態(one)において、候補化合物は、血中の最大において、約10%切断される。他の実施形態において、有用な候補化合物は、細胞(または細胞内条件を模倣するように選択されたインビトロ条件下において)内において、血液中(または細胞外条件を模倣するように選択されたインビトロ条件下において)と比較して、少なくとも約2、4、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または約100倍の速度において分解される。候補化合物の切断速度は、標準的な酵素反応速度アッセイを、細胞内媒体(media)を模倣するように選び出された条件下において使用して決定され、細胞外媒体を模倣するように選び出された条件と比較されうる。
【0489】
ii.リン酸ベースの切断型連結基
他の実施形態において、切断型リンカーは、リン酸ベースの切断型連結基を含む。リン酸ベースの切断型連結基は、リン酸基を分解または加水分解する薬剤により切断される。細胞内のリン酸基を切断する薬剤の例は、細胞内のホスファターゼなどの酵素である。リン酸ベースの連結基の例は、-O-P(O)(ORk)-O-、-O-P(S)(ORk)-O-、-O-P(S)(SRk)-O-、-S-P(O)(ORk)-O-、-O-P(O)(ORk)-S-、-S-P(O)(ORk)-S-、-O-P(S)(ORk)-S-、-S-P(S)(ORk)-O-、-O-P(O)(Rk)-O-、-O-P(S)(Rk)-O-、-S-P(O)(Rk)-O-、-S-P(S)(Rk)-O-、-S-P(O)(Rk)-S-、-O-P(S)(Rk)-Sであり、式中、各出現においてRkは、独立にC1~C20アルキル、C1~C20ハロアルキル、C6~C10アリールまたはC7~C12アラルキルでありうる。例示的実施形態は、-O-P(O)(OH)-O-、-O-P(S)(OH)-O-、-O-P(S)(SH)-O-、-S-P(O)(OH)-O-、-O-P(O)(OH)-S-、-S-P(O)(OH)-S-、-O-P(S)(OH)-S-、-S-P(S)(OH)-O-、-O-P(O)(H)-O-、-O-P(S)(H)-O-、-S-P(O)(H)-O、-S-P(S)(H)-O-、-S-P(O)(H)-S-および-O-P(S)(H)-S-を含む。ある特定の実施形態において、リン酸ベースの連結基は、-O-P(O)(OH)-O-である。これらの候補連結基は、上記において記載された方法と類似の方法を使用して査定されうる。
【0490】
iii.酸切断型連結基
他の実施形態において、切断型リンカーは、酸切断型連結基を含む。酸切断型連結基は、酸性条件下において切断される連結基である。ある特定の実施形態において、酸切断型連結基は、pHを約6.5以下(例えば、約6.0、5.5、5.0、またはこれ未満)とする酸性環境において、または一般酸として作用しうる酵素などの薬剤により切断される。細胞内において、エンドソームおよびリソソームなど、特異的な低pH細胞小器官は、酸切断型連結基のための切断環境をもたらす。酸切断型連結基の例は、ヒドラゾン、エステル、およびアミノ酸のエステルを含むがこれらに限定されない。酸切断型基は、一般式:-C=NN-、C(O)O、または-OC(O)を有しうる。例示的実施形態は、エステル(アルコキシ基)の酸素へと接合された炭素が、アリール基、置換アルキル基、またはジメチルペンチルもしくはt-ブチルなどの三級アルキル基である実施形態である。これらの候補連結基は、上記において記載された方法と類似の方法を使用して査定されうる。
【0491】
iv.エステルベースの連結基
他の実施形態において、切断型リンカーは、エステルベースの切断型連結基を含む。エステルベースの切断型連結基は、細胞内のエステラーゼおよびアミダーゼなどの酵素により切断される。エステルベースの切断型連結基の例は、アルキレン基、アルケニレン基、およびアルキニレン基のエステルを含むがこれらに限定されない。エステル切断型連結基は、一般式:-C(O)O-または-OC(O)-を有する。これらの候補連結基は、上記において記載された方法と類似の方法を使用して査定されうる。
【0492】
v.ペプチドベースの切断型連結(cleaving)基
さらに他の実施形態において、切断型リンカーは、ペプチドベースの切断型連結基を含む。ペプチドベースの切断型連結基は、細胞内のペプチダーゼおよびプロテアーゼなどの酵素により切断される。ペプチドベースの切断型連結基は、オリゴペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチドなど)およびポリペプチドをもたらすように、アミノ酸の間において形成されるペプチド結合である。ペプチドベースの切断型連結基は、アミド基[-C(O)NH-]を含まない。アミド基は、任意のアルキレン、アルケニレン、またはアルキニレン(alkynelene)の間において形成されうる。ペプチド結合は、アミノ酸の間において形成されて、ペプチドおよびタンパク質をもたらす、特殊な種類のアミド結合である。ペプチドベースの切断型連結基は、一般に、アミノ酸の間において形成され、ペプチドおよびタンパク質をもたらすペプチド結合(すなわち、アミド結合)に限定され、アミド官能基の全体を含まない。ペプチドベースの切断型連結基は、一般式:-NHCHRAC(O)NHCHRBC(O)-[式中、RAおよびRBは、2つの隣接するアミノ酸のR基である]を有する。これらの候補連結基は、上記において記載された方法と類似の方法を使用して査定されうる。
【0493】
一部の実施形態において、本開示のiRNAは、リンカーを介して、炭水化物とコンジュゲートされている。iRNAの、本発明の組成物および方法のリンカーを伴う、炭水化物コンジュゲートの非限定例は、
【0494】
【0495】
【化21-2】
[式中、XまたはYのうちの一方が、オリゴヌクレオチドである場合、他方は、水素である]
を含むがこれらに限定されない。
【0496】
本発明の組成物および方法についての、ある特定の実施形態において、リガンドは、二価または三価の分枝状リンカーを介して接合された、1つまたは複数の「GalNAc」(N-アセチルガラクトサミン)誘導体である。
【0497】
本発明についての一実施形態においてdsRNAは、式(XLV)~(XLVIII)のうちのいずれかに示された構造の群から選択される、二価または三価の分枝状リンカー:
【0498】
【化22】
[式中、
q2A、q2B、q3A、q3B、q4A、q4B、q5A、q5B、およびq5Cは、独立に、各出現について、0~20を表し、この場合、反復単位は、同じ場合もあり、異なる場合もあり;
P
2A、P
2B、P
3A、P
3B、P
4A、P
4B、P
5A、P
5B、P
5C、T
2A、T
2B、T
3A、T
3B、T
4A、T
4B、T
4A、T
5B、T
5Cは、各々、独立に、各出現について、非存在、CO、NH、O、S、OC(O)、NHC(O)、CH
2、CH
2NH、またはCH
2Oであり;
Q
2A、Q
2B、Q
3A、Q
3B、Q
4A、Q
4B、Q
5A、Q
5B、Q
5Cは、独立に、各出現について、非存在、アルキレン、置換アルキレンであり、この場合、1つまたは複数のメチレンは、O、S、S(O)、SO
2、N(R
N)、C(R’)=C(R’’)、C≡C、またはC(O)のうちの1つまたは複数により、中断される場合もあり、終結する場合もあり;
R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
5Cは、各々、独立に、各出現について、非存在、NH、O、S、CH
2、C(O)O、C(O)NH、NHCH(R
a)C(O)、-C(O)-CH(R
a)-NH-、CO、CH=N-O、
【0499】
【化23】
、またはヘテロシクリルであり;
L
2A、L
2B、L
3A、L
3B、L
4A、L
4B、L
5A、L
5Bおよび
L5Cは、各々、独立に、各出現について、リガンドを表す;すなわち、単糖(GalNAcなど)、二糖、三糖、四糖、オリゴ糖、または多糖を表し;R
aは、Hまたはアミノ酸側鎖である]とコンジュゲートされている。三価コンジュゲートGalNAc誘導体は、式(XLIX):
【0500】
【化24】
[式中、L
5A、L
5BおよびL
5Cは、GalNAc誘導体などの単糖を表す]
のRNAi剤など、標的遺伝子の発現を阻害するためのRNAi剤を伴う使用に、特に、有用である。
【0501】
GalNAc誘導体をコンジュゲートする、適切な二価の分枝状リンカーおよび三価の分枝状リンカー基の例は、上記において、式II、VII、XI、X、およびXIIIとして列挙された構造を含むがこれらに限定されない。
【0502】
RNAコンジュゲートの調製について教示する、代表的な米国特許は、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,828,979号;同第4,948,882号;同第5,218,105号;同第5,525,465号;同第5,541,313号;同第5,545,730号;同第5,552,538号;同第5,578,717号;同第5,580,731号;同第5,591,584号;同第5,109,124号;同第5,118,802号;同第5,138,045号;同第5,414,077号;同第5,486,603号;同第5,512,439号;同第5,578,718号;同第5,608,046号;同第4,587,044号;同第4,605,735号;同第4,667,025号;同第4,762,779号;同第4,789,737号;同第4,824,941号;同第4,835,263号;同第4,876,335号;同第4,904,582号;同第4,958,013号;同第5,082,830号;同第5,112,963号;同第5,214,136号;同第5,082,830号;同第5,112,963号;同第5,214,136号;同第5,245,022号;同第5,254,469号;同第5,258,506号;同第5,262,536号;同第5,272,250号;同第5,292,873号;同第5,317,098号;同第5,371,241号;同第5,391,723号;同第5,416,203号;同第5,451,463号;同第5,510,475号;同第5,512,667号;同第5,514,785号;同第5,565,552号;同第5,567,810号;同第5,574,142号;同第5,585,481号;同第5,587,371号;同第5,595,726号;同第5,597,696号;同第5,599,923号;同第5,599,928号;同第5,688,941号;同第6,294,664号;同第6,320,017号;同第6,576,752号;同第6,783,931号;同第6,900,297号;同第7,037,646号;および同第8,106,022号を含むがこれらに限定されない。
【0503】
所与の化合物内の全ての位置が、一様に修飾されることは必要でなく、実際、前述の修飾のうちの1つを超える修飾は、単一の化合物内に組み込まれる場合もあり、iRNA内の単一のヌクレオシドに組み込まれる場合さえある。本発明はまた、キメラ化合物である、iRNA化合物も含む。
【0504】
本発明の文脈における、「キメラ」iRNA化合物または「キメラ」とは、各々が、少なくとも1つの単量体単位、すなわち、dsRNA化合物の場合におけるヌクレオチドから構成される、2つまたはこれを超える、化学的に顕著に異なる領域を含有する、dsRNAi剤などの、iRNA化合物である。これらのiRNAは、典型的に、iRNAに、ヌクレアーゼ分解に対する抵抗性の増大、細胞内取込みの増大、または標的核酸に対する結合アフィニティーの増大を付与するように、RNAが修飾された、少なくとも1つの領域を含有する。iRNAのさらなる領域は、RNA:DNAハイブリッド体またはRNA:RNAハイブリッド体を切断することが可能な酵素のための基質として用いられうる。例として述べると、RNアーゼHは、RNA:DNA二重鎖のRNA鎖を切断する、細胞内エンドヌクレアーゼである。したがって、RNアーゼHの活性化は、RNA標的の切断を結果としてもたらし、これにより、iRNAによる遺伝子発現の阻害の効率を大幅に増強する。結果として、キメラdsRNAが使用される場合、同じ標的領域とハイブリダイズするホスホロチオエートデオキシdsRNAと比較して、より短いiRNAにより同等の結果が得られうることが多い。RNA標的の切断は、ゲル電気泳動および、必要な場合、関連の当技術分野において公知の核酸ハイブリダイゼーション法により、常套的に検出されうる。
【0505】
ある特定の場合に、iRNAのRNAは、非リガンド基により修飾されうる。活性、細胞内分布、またはiRNAの細胞への取込みを増強するために、多数の非リガンド分子が、iRNAへとコンジュゲートされており、このようなコンジュゲーションを実施するための手順は、学術文献において入手可能である。このような非リガンド部分は、コレステロール部分などの脂質部分[Kubo, T. et al., Biochem. Biophys. Res. Comm., 2007, 365(1):54-61; Letsinger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1989, 86:6553]、コール酸[Manoharan et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 1994, 4:1053]、チオエーテル、例えば、ヘキシル-S-トリチルチオール[Manoharan et al., Ann. N.Y. Acad. Sci., 1992, 660:306; Manoharan et al., Biorg. Med. Chem. Let., 1993, 3:2765]、チオコレステロール[Oberhauser et al., Nucl. Acids Res., 1992, 20:533]、脂肪族鎖、例えば、ドデカンジオールもしくはウンデシル残基[Saison-Behmoaras et al., EMBO J, 1991, 10:111; Kabanov et al., FEBS Lett., 1990, 259:327; Svinarchuk et al., Biochimie, 1993, 75:49]、リン脂質、例えば、ジヘキサデシル-rac-グリセロールもしくはトリエチル-アンモニウム1,2-ジ-O-ヘキサデシル-rac-グリセロ-3-H-ホスホネート[Manoharan et al., Tetrahedron Lett., 1995, 36:3651; Shea et al., Nucl. Acids Res., 1990, 18:3777]、ポリアミン鎖もしくはポリエチレングリコール鎖[Manoharan et al., Nucleosides & Nucleotides, 1995, 14:969]、またはアダマンタン酢酸[Manoharan et al., Tetrahedron Lett., 1995, 36:3651]、パルミチル部分[Mishra et al., Biochim. Biophys. Acta, 1995, 1264:229]、またはオクタデシルアミン部分もしくはヘキシルアミノカルボニルオキシコレステロール部分[Crooke et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 1996, 277:923]を含んだ。このようなRNAコンジュゲートの調製について教示する代表的米国特許は、上記において列挙されている。典型的なコンジュゲーションプロトコールは、配列の1つまたは複数の位置において、アミノリンカーを保有するRNAの合成を伴う。次いで、適切なカップリング試薬または活性化試薬を使用して、アミノ基を、コンジュゲートされている分子と反応させる。コンジュゲーション反応は、RNAが固体支持体に結合したまま実施される場合もあり、RNAを切断した後、溶液相中において実施される場合もある。HPLCによるRNAコンジュゲートの精製は、典型的に、純粋なコンジュゲートをもたらす。
【0506】
IV.本開示のiRNAのデリバリー
本発明のiRNAの、細胞、例えば、ヒト対象[例えば、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスに罹患しやすいか、またはこれを伴うと診断された対象など、それを必要とする対象]などの対象内部の細胞へのデリバリーは、多数の異なる形において達成されうる。例えば、デリバリーは、インビトロまたはインビボにおいて、細胞の、本開示のiRNAとの接触により実施されうる。インビボにおけるデリバリーはまた、iRNA、例えば、dsRNAを含む組成物を、対象へと投与することによっても、直接的に実施されうる。代替的に、インビボにおけるデリバリーは、iRNAをコードする、1つまたは複数のベクターを投与し、iRNAの直接的な発現をもたらすことにより、間接的にも実施されうる。これらの代替法については、下記において、さらに論じられる。
【0507】
一般に、核酸分子をデリバリーする任意の方法(インビトロまたはインビボにおいて)は、本開示のiRNAを伴う使用に適合させられうる[例えば、参照によりそれらの全体において本明細書に組み込まれる、Akhtar S. and Julian RL. (1992) Trends Cell. Biol. 2(5):139-144;およびWO94/02595を参照されたい]。インビボにおけるデリバリーについて、iRNA分子をデリバリーするために検討すべき因子は、例えば、デリバリーされた分子の生物学的安定性、非特異的作用の防止、およびデリバリーされた分子の標的組織内蓄積を含む。RNA干渉はまた、直接的な注射による、CNSへの局所的デリバリーによる成功も示している[Dorn, G., et al. (2004) Nucleic Acids 32:e49; Tan, PH., et al (2005) Gene Ther. 12:59-66; Makimura, H., et al (2002) BMC Neurosci. 3:18; Shishkina, GT., et al (2004) Neuroscience 129:521-528; Thakker, ER., et al (2004) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 101:17270-17275; Akaneya,Y., et al (2005) J. Neurophysiol. 93:594-602]。RNAの修飾または医薬担体はまた、iRNAの、標的組織へのターゲティングを可能とし、所望されないオフターゲット効果を回避することも可能である。iRNA分子は、細胞内の取込みを増強し、分解を防止するように、コレステロールなどの親油性基との化学コンジュゲーションにより修飾されうる。例えば、親油性コレステロール部分とコンジュゲートされたApoBに対して方向付けられたiRNAが、マウスへと全身注射される結果として、肝臓および空腸の両方における、apoB mRNAのノックダウンがもたらされた[Soutschek, J., et al (2004) Nature 432:173-178]。
【0508】
代替的実施形態において、iRNAは、ナノ粒子、デンドリマー、ポリマー、リポソーム、またはカチオン性デリバリーシステムなどの薬物デリバリーシステムを使用してデリバリーされうる。正に帯電したカチオン性デリバリーシステムは、iRNA分子(負に帯電した)の結合を容易とし、また、細胞によるiRNAの効率的な取込みを可能とするように、負に帯電した細胞膜における相互作用も増強する。カチオン性脂質、デンドリマー、またはポリマーは、iRNAに結合される場合もあり、iRNAを封入する小胞またはミセル[例えば、Kim SH, et al (2008) Journal of Controlled Release 129(2):107-116を参照されたい]を形成するように誘導される場合もある。小胞またはミセルの形成は、全身投与された場合に、iRNAの分解をさらに防止する。カチオン性iRNA複合体を作製し、投与するための方法は、十分に、当業者の能力の範囲内にある[例えば、参照によりそれらの全体において本明細書に組み込まれる、Sorensen, DR, et al (2003) J. Mol. Biol 327:761-766; Verma, UN, et al (2003) Clin. Cancer Res. 9:1291-1300; Arnold, AS et al (2007) J. Hypertens. 25:197-205を参照されたい]。iRNAの全身デリバリーに有用な薬物デリバリーシステムの、一部の非限定例は、DOTAP[Sorensen, DR., et al (2003), supra; Verma, UN, et al (2003), supra]、「固体核酸脂質粒子」[Zimmermann, TS, et al (2006) Nature 441:111-114]、カルジオリピン[Chien, PY, et al (2005) Cancer Gene Ther. 12:321-328; Pal, A, et al (2005) Int J. Oncol. 26:1087-1091]、ポリエチレンイミン[Bonnet ME, et al (2008) Pharm. Res. Aug 16 Epub ahead of print; Aigner, A. (2006) J. Biomed. Biotechnol. 71659]、Arg-Gly-Asp(RGD)ペプチド[Liu, S. (2006) Mol. Pharm. 3:472-487]、およびポリアミドアミン[Tomalia, DA, et al (2007) Biochem. Soc. Trans. 35:61-67; Yoo, H., et al (1999) Pharm. Res. 16:1799-1804]を含む。一部の実施形態において、iRNAは、シクロデキストリンと共に、全身投与のための複合体を形成する。iRNAおよびシクロデキストリンの投与のための方法および医薬組成物は、参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、米国特許第7,427,605号において見出されうる。本開示の特定の態様は、細胞を本開示の二本鎖RNAi剤と接触させることを含む、前記細胞内でのC3遺伝子の発現を低減する方法に関する。一実施形態において、細胞は、肝臓細胞であり、肝細胞であってもよい。一実施形態において、細胞は、肝臓外の細胞である。
【0509】
A.本発明のiRNAをコードしたベクター
C3遺伝子をターゲティングするiRNAは、DNAベクターまたはRNAベクターへと挿入された転写単位から発現される[例えば、Couture, A, et al., TIG. (1996), 12:5-10;Skillern, A, et al.、PCT国際公開第WO00/22113号;Conrad、PCT国際公開第WO00/22114号;およびConrad、米国特許第6,054,299号を参照されたい]。発現は、使用される具体的コンストラクト、および標的組織または標的細胞型に応じて、一過性(数時間~数週間のオーダーにおける)の場合もあり、持続性(数週間~数カ月間またはこれを超える)の場合もある。これらのトランス遺伝子は、組込型の場合もあり、非組込型ベクターの場合もある、直鎖状コンストラクト、環状プラスミド、またはウイルスベクターとして導入されうる。トランス遺伝子はまた、追加の染色体性プラスミドとして受け継がれることを可能とするように構築される場合もある[Gassmann, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1995) 92:1292]。
【0510】
本明細書において記載される方法および組成物と共に利用されうるウイルスベクター系は、(a)アデノウイルスベクター;(b)レンチウイルスウイルスベクター、モロニーマウス白血病ウイルスなどを含むがこれらに限定されない、レトロウイルスベクター;(c)アデノ随伴ウイルスベクター;(d)単純ヘルペスウイルスベクター;(e)SV40ベクター;(f)ポリオーマウイルスベクター;(g)パピローマウイルスベクター;(h)ピコルナウイルスベクター;(i)オルトポックスウイルスベクター、例えば、ワクシニアウイルスベクター、またはアビポックスウイルスベクター、例えば、カナリアポックスウイルスベクターまたは鶏痘ウイルスベクターなどのポックスウイルスベクター;および(j)ヘルパー依存性アデノウイルスまたはガットレスアデノウイルスを含むがこれらに限定されない。複製欠損ウイルスもまた、有利でありうる。ベクターにより、細胞ゲノムへと組み込まれる場合もあり、組み込まれない場合もある。コンストラクトは、所望の場合、トランスフェクションのためのウイルス配列を含みうる。代替的に、コンストラクトは、エピソーム内の複製が可能なベクター、例えば、EPVベクターおよびEBVベクターへと組み込まれうる。iRNAの組換え発現のためのコンストラクトは、一般に、標的細胞内のiRNAの発現を確保するように、調節的要素、例えば、プロモーター、エンハンサーなどを要求する。ベクターおよびコンストラクトについて検討すべき他の側面は、当技術分野において公知である。
【0511】
V.本発明の医薬組成物
本発明はまた、本発明のiRNAを含む、医薬組成物および製剤も含む。本明細書の一実施形態においては、本明細書において記載される、iRNAを含有する医薬組成物と、薬学的に許容される担体とが提示される。iRNAを含有する医薬組成物は、C3関連障害、例えば発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを防止または処置するために有用である。
【0512】
このような医薬組成物は、デリバリー方式に基づき製剤化される。一例は、例えば、皮下(SC)デリバリー、筋内(IM)デリバリー、または静脈内(IV)デリバリーによる非経口デリバリーを介する全身投与のために製剤化された組成物である。本発明の医薬組成物は、C3遺伝子の発現を阻害するのに十分な投与量において投与されうる。
【0513】
一部の実施形態において、本発明の医薬組成物は、滅菌である。別の実施形態において、本発明の医薬組成物は、発熱物質非含有である。
【0514】
本発明の医薬組成物は、C3遺伝子の発現を阻害するのに十分な投与量において投与されうる。一般に、本開示のiRNAの適切な用量は、1日当たり、レシピエントの体重1キログラム当たり、約0.001~約200.0ミリグラムの範囲であり、一般に、1日当たり、体重1キログラム当たり、約1~50mgの範囲であろう。典型的に、本発明のiRNAの適切な用量は、約0.1mg/kg~約5.0mg/kgの範囲、例えば、約0.3mg/kgおよび約3.0mg/kgであろう。反復投与レジメンは、毎月、3~6カ月間ごとに1回、または1年ごとに1回など、定期的な、治療量のiRNAの投与を含みうる。ある特定の実施形態において、iRNAは、1カ月ごとに約1回~6カ月ごとに約1回投与される。
【0515】
初期の処置レジメンの後、処置は、より低い頻度において投与されうる。処置の持続期間は、疾患の重症度に基づき決定されうる。
【0516】
他の実施形態において、投与が、1、2、3、または4カ月を超えない間隔においてなされるように、医薬組成物の単回投与のための用量は、長期にわたり残存しうる。本発明の一部の実施形態において、本発明の医薬組成物の単回投与のための用量は、1カ月ごとに約1回投与される。本発明の他の実施形態において、本発明の医薬組成物の単回投与のための用量は、毎年4回(すなわち、約3カ月ごとに)投与される。本発明についての他の実施形態において、本発明の医薬組成物の単回投与のための用量は、毎年2回(すなわち、6カ月ごとに約1回)投与される。
【0517】
当業者は、対象において存在する突然変異、既往の処置、対象の全般的健康状態または年齢、および存在する他の疾患を含むがこれらに限定されない、ある特定の因子が、対象を有効に処置するのに要求される投与量およびタイミングに影響を及ぼしうることを理解するであろう。さらに、適切な予防有効量または治療有効量の組成物による、対象の処置は、単回処置または処置シリーズを含みうる。
【0518】
本開示の医薬組成物は、局所処置または全身処置が望ましいかどうかに基づく、および処置される領域に基づく多数の形で投与されうる。投与は、局所(眼内、膣内、直腸、鼻腔内、経皮を含む)、経口、または非経口であってもよい。非経口投与は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内もしくは筋肉内注射または注入;例えば移植した装置を介して皮下;または例えば実質内、髄腔内もしくは脳室内による頭蓋内投与を含む。
【0519】
iRNAは、特定の組織、例えば、肝臓をターゲティングするようにデリバリーされうる。
【0520】
局所投与のための医薬組成物および製剤は、経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、ドロップ、坐薬、スプレー、液体および粉末を含みうる。従来の医薬担体、水性、粉末または油性基剤、増粘剤等は、必要であるかまたは所望でありうる。コーティングしたコンドーム、グローブ等も、有用でありうる。適切な局所製剤は、本開示において特色づけられるRNAi剤が、脂質、リポソーム、脂肪酸、脂肪酸エステル、ステロイド、キレート剤および界面活性剤のような局所デリバリー剤と混合されるものを含む。適切な脂質およびリポソームは、中性(例えば、ジオレオイルホスファチジルDOPEエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルコリンDMPC、ジステアロイルホスファチジルコリン(distearolyphosphatidylcholine))、陰性(例えば、ジミリストイルホスファチジルグリセロールDMPC)およびカチオン性(例えば、ジオレオイルテトラメチルアミノプロピルDOTAPおよびジオレオイルホスファチジルエタノールアミンDOTMA)を含む。本開示において特色づけられるRNAi剤は、リポソーム内にカプセル化されうるか、またはそれと、特にカチオン性リポソームと複合体を形成しうる。代替的に、RNAi剤は、脂質、特にカチオン性脂質に複合体化されうる。適切な脂肪酸およびエステルは、限定はされないが、アラキドン酸、オレイン酸、エイコサン酸、ラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、ジカプリン酸、トリカプリン酸、モノオレイン、ジラウリン、グリセリル1-モノカプリン酸、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン、アシルカルニチン、アシルコリン、またはC1-20アルキルエステル(例えば、イソプロピルミリスチン酸IPM)、モノグリセリド、ジグリセリドまたはこれらの薬学的に許容される塩を含む。局所製剤は、参照により本明細書に組み込まれるUS6,747,014に詳細に記載される。
【0521】
一実施形態において、siRNA、本発明の二本鎖RNA剤は、投与の局所経路により、医薬組成物中で細胞へと投与される。一実施形態において、医薬組成物は、局所デリバリー剤と混合されたsiRNA化合物を含みうる。局所デリバリー剤は、複数の極微小の小胞でありうる。極微小の小胞は、リポソームでありうる。一部の実施形態において、リポソームは、カチオン性リポソームである。
【0522】
別の実施形態において、dsRNA剤は、局所透過増強剤と混合される。一実施形態において、局所透過増強剤は、脂肪酸である。脂肪酸は、アラキドン酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、ジカプリン、トリカプリン、モノオレイン、ジラウリン、グリセリル1-モノカプリン酸、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン、アシルカルニチン、アシルコリン、またはC1-10アルキルエステル、モノグリセリド、ジグリセリドまたはこれらの薬学的に許容される塩でありうる。
【0523】
別の実施形態において、局所透過増強剤は、胆汁酸塩である。胆汁酸塩は、コール酸、デヒドロコール酸、デオキシコール酸、グルコール酸、グリコール酸、グリコデオキシコール酸、タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、タウロ-24,25-ジヒドロフシジン酸ナトリウム、グリコジヒドロフシジン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテルまたはこれらの薬学的に許容される塩でありうる。
【0524】
別の実施形態において、透過増強剤は、キレート剤である。キレート剤は、EDTA、クエン酸、サリチル酸(salicyclate)、コラーゲンのN-アシル誘導体、ラウレス-9、ベータジケトンのN-アミノアシル誘導体またはこれらの混合物でありうる。
【0525】
別の実施形態において、透過増強剤は、界面活性剤、例えば、イオン性または非イオン性界面活性剤である。界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン-20-セチルエーテル、ペルフルオロ化合物のエマルジョンまたはこれらの混合物でありうる。
【0526】
別の実施形態において、透過増強剤は、不飽和環状尿素、1-アルキル-アルコン、1-アルケニルアザシクロ-アルカノン(alakanones)、ステロイド性抗炎症剤およびこれらの混合物からなる群から選択されうる。さらに別の実施形態において、透過増強剤は、グリコール、ピロール、アゾン、またはテルペンでありうる。
【0527】
一態様において、本発明は、注射可能な剤形中に、siRNA化合物、例えば、二本鎖siRNA化合物、またはssiRNA化合物(例えば、前駆体、例えば、ssiRNA化合物へとプロセシングされうる、大型のsiRNA化合物、またはsiRNA化合物、例えば、二本鎖siRNA化合物、もしくはssiRNA化合物をコードするDNA、またはこれらの前駆体)を含む医薬組成物を特色づける。一実施形態において、医薬組成物の注射可能な剤形は、滅菌水溶液または分散剤および滅菌粉末を含む。一部の実施形態において、滅菌溶液は、水;生理食塩水;不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、またはプロピレングリコールを含みうる。
【0528】
本発明のiRNA分子は、医薬組成物へと組み込まれうる。そのような組成物は、典型的には、1つまたは複数の種のiRNAおよび薬学的に許容される担体を含む。本明細書において使用される言葉「薬学的に許容される担体」は、細胞、例えば、肝臓細胞への薬剤投与に適合性である、溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤等のいずれかおよび全てを含むことが意図される。薬学的に活性な物質のためのそのような媒体または薬剤の使用は、当技術分野で周知である。従来の媒体または薬剤のいずれかが活性な化合物と不適合性である限りにおいて、組成物中でのそれらの使用が想定される。補助的な活性化合物も、組成物へと組み込まれうる。
【0529】
本発明の医薬組成物は、溶液、エマルジョン、およびリポソーム含有製剤を含むがこれらに限定されない。これらの組成物は、あらかじめ形成された液体、自己乳化固体、および自己乳化半固体を含むがこれらに限定されない、様々な成分から作出されうる。製剤は、肝臓をターゲティングする製剤を含む。
【0530】
好都合に、単位剤形において提示される、本発明の医薬製剤は、医薬業界において周知の常套的な技法に従い調製されうる。このような技法は、有効成分を、医薬担体(複数可)または賦形剤(複数可)と会合させる工程を含む。一般に、製剤は、有効成分を、液体担体と、一様にかつ緊密に会合させることにより調製される。
【0531】
A.さらなる製剤
i.エマルジョン
本発明の組成物は、エマルジョンとして調製および製剤化されうる。エマルジョンは、典型的に、1つの液体が、別の液体中に、通例、直径が0.1μmを超える液滴の形態において分散させられた、不均一系である[例えば、Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Allen, LV., Popovich NG., and Ansel HC., 2004, Lippincott Williams & Wilkins (8th ed.), New York, NY; Idson, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 1, p. 199; Rosoff, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., Volume 1, p. 245; Block in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 2, p. 335; Higuchi et al., in Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1985, p. 301を参照されたい]。エマルジョンは、互いと緊密に混合され、分散させられた、2つの不混和液相を含む二相系であることが多い。一般に、エマルジョンは、油中水(w/o)型の場合もあり、水中油(o/w)型の場合もある。水性相が、微小な液滴へと微細に分割され、微小な液滴として、バルク油性相へと分散させられる場合、結果として得られる組成物は、油中水(w/o)エマルジョンと呼ばれる。代替的に、油性相が、微小な液滴へと微細に分割され、微小な液滴として、バルク水性相へと分散させられる場合、結果として得られる組成物は、水中油(o/w)エマルジョンと呼ばれる。エマルジョンは、分散相に加えて、さらなる成分と、水性相、油性相、または別個の相としてのそれ自体において、溶液として存在しうる、活性薬物とを含有しうる。乳化剤、安定化剤、色素、および抗酸化剤などの医薬賦形剤もまた、必要に応じて、エマルジョン中に存在しうる。医薬エマルジョンはまた、例えば、油中水中油(o/w/o)エマルジョン、および水中油中水(w/o/w)エマルジョンの場合など、2つを超える相から構成される、複数のエマルジョンでもありうる。このような複合体製剤は、単純な二元エマルジョンがもたらさない、ある特定の利点をもたらすことが多い。o/wエマルジョンの個々の油滴が、小型の水滴を封入する、複数のエマルジョンは、w/o/wエマルジョンを構成する。同様に、油性の連続相中において安定化させられた、水の小球内に封入された油滴系は、o/w/oエマルジョンをもたらす。
【0532】
エマルジョンは、熱力学的安定性が殆どまたは全く存在しないことにより特徴づけられる。エマルジョンの分散相または不連続相は、外部相または連続相へと十分に分散させられ、乳化剤または製剤の粘性により、この形態において維持されることが多い。エマルジョンを安定化させる、他の手段は、エマルジョンのいずれかの相へと組み込まれうる乳化剤の使用を伴う。乳化剤は、大きく、4つの類別:合成界面活性剤、天然に存在する乳化剤、吸収塩基、および微細分散固体へと分類されうる[例えば、Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Allen, LV., Popovich NG., and Ansel HC., 2004, Lippincott Williams & Wilkins (8th ed.), New York, NY; Idson, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 1, p. 199を参照されたい]。
【0533】
表面活性剤としてもまた公知の、合成界面活性剤は、エマルジョン製剤において、広範に適用されており、文献中において総説されている[例えば、Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Allen, LV., Popovich NG., and Ansel HC., 2004, Lippincott Williams & Wilkins (8th ed.), New York, NY; Rieger, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 1, p. 285; Idson, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., 1988, volume 1, p. 199を参照されたい]。界面活性剤は、典型的に、両親媒性であり、親水性部分と、疎水性部分とを含む。界面活性剤の、親水性性質の、疎水性性質に対する比は、親水性/親油性バランス(HLB)と称されており、製剤を調製する場合の、界面活性剤の類別および選択において、有用なツールである。界面活性剤は、親水性基の性質に基づき、異なるクラス:非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両親媒性界面活性剤へと分類されうる[例えば、Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Allen, LV., Popovich NG., and Ansel HC., 2004, Lippincott Williams & Wilkins (8th ed.), New York, NY Rieger, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 1, p. 285を参照されたい]。
【0534】
多種多様な非乳化材料もまた、エマルジョン製剤に含まれ、エマルジョンの特性に寄与する。これらは、脂肪、油、蝋、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪エステル、保湿剤、親水性コロイド、保存剤、および抗酸化剤を含む[Block, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 1, p. 335; Idson, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 1, p. 199]。
【0535】
皮内経路、経口経路、および非経口経路を介する、エマルジョン製剤の適用、およびそれらの製造のための方法については、文献において総説されている[例えば、Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Allen, LV., Popovich NG., and Ansel HC., 2004, Lippincott Williams & Wilkins (8th ed.), New York, NY; Idson, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 1, p. 199を参照されたい]。
【0536】
ii.マイクロエマルジョン
本発明についての一実施形態において、iRNAおよび核酸の組成物は、マイクロエマルジョンとして製剤化される。マイクロエマルジョンは、最適に等方性であり、熱力学的に安定な、単一の溶液である、水、油、両親媒物の系として規定されうる[例えば、Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Allen, LV., Popovich NG., and Ansel HC., 2004, Lippincott Williams & Wilkins (8th ed.), New York, NY; Rosoff, in Pharmaceutical Dosage Forms, Lieberman, Rieger and Banker (Eds.), 1988, Marcel Dekker, Inc., New York, N.Y., volume 1, p. 245を参照されたい]。典型的に、マイクロエマルジョンとは、まず、油を、界面活性剤水溶液中に分散させ、次いで、十分量の第4の成分、一般に、中間鎖長のアルコールを添加して、透明系を形成することにより調製される系である。したがって、マイクロエマルジョンはまた、表面活性分子の界面膜により安定化させられる、2つの不混和液体の、熱力学的に安定であり、等方的に透明な分散体としても記載されている[Leung and Shah, in: Controlled Release of Drugs: Polymers and Aggregate Systems, Rosoff, M., Ed., 1989, VCH Publishers, New York, pages 185-215]。
【0537】
iii.マイクロ粒子
本開示のiRNAは、粒子、例えば、マイクロ粒子へと組み込まれうる。マイクロ粒子は、噴霧乾燥により作製されうるが、また、凍結乾燥、蒸発、流動層乾燥、真空乾燥、またはこれらの技法の組合せを含む、他の方法によっても作製されうる。
【0538】
iv.透過増強剤
一実施形態において、本発明は、核酸、特に、iRNAの、動物の皮膚への、効率的なデリバリーをもたらす、多様な透過増強剤を利用する。大半の薬物は、溶液中、イオン化形態および非イオン化形態の両方において存在する。しかし、通例、脂質可溶性または親油性の薬物だけが、細胞膜をたやすく越える。越えられる膜が、透過増強剤により処理される場合、非親油性薬物であってもなお、細胞膜を越えることが発見されている。細胞膜を越える、非親油性薬物の拡散の補助に加えて、透過増強剤はまた、親油性薬物の透過性も増強する。
【0539】
透過増強剤は、5つの大きな類別、すなわち、界面活性剤、脂肪酸、胆汁塩、キレート化剤、および非キレート化非界面活性剤のうちの1つに属するものとして分類されうる[例えば、Malmsten, M. Surfactants and polymers in drug delivery, Informa Health Care, New York, NY, 2002; Lee et al., Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems, 1991, p.92を参照されたい]。上述の透過増強剤のクラスの各々、ならびに医薬組成物の製造および医薬剤のデリバリーにおけるこれらの使用は、当技術分野において周知である。
【0540】
v.賦形剤
担体化合物と対照的に、「医薬担体」または「賦形剤」とは、1つまたは複数の核酸を、動物へとデリバリーするための、薬学的に許容される溶媒、懸濁剤、または、他の任意の、薬理学的に不活性の媒体である。賦形剤は、液体の場合もあり、固体の場合もあり、核酸、および所与の医薬組成物の他の成分と組み合わされた場合に、所望のバルク、粘稠性などをもたらすように、計画された、念頭にある投与方式により選択される。このような薬剤は、当技術分野において周知である。
【0541】
vi.他の成分
本発明の組成物は、加えて、医薬組成物中に、当技術分野において確立された、それらの用法レベルにおいて、常套的に見出される、他の補助成分を含有しうる。したがって、例えば、組成物は、例えば、鎮痒剤、収斂剤、局所麻酔剤、または抗炎症剤など、さらなる、適合性の、薬学的に活性の材料を含有する場合もあり、着色剤、香味剤、保存剤、抗酸化剤、乳白剤、増粘剤、および安定化剤など、本発明の組成物の多様な剤形の物理的調合において有用な、さらなる材料を含有する場合もある。しかし、このような材料は、添加された場合に、本発明の組成物の成分の生物学的活性に、過度に干渉しないものとする。製剤は、滅菌処理され、所望の場合に、製剤の核酸(複数可)と、有害な形において相互作用しない補助剤、例えば、滑沢剤、保存剤、安定化剤、保湿剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色剤、香味剤、または芳香物質などと混合される。
【0542】
水性懸濁液は、懸濁液の粘性を増大させる物質であって、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランを含む物質を含有しうる。懸濁液はまた、安定化剤も含有しうる。
【0543】
一部の実施形態において、本発明において特色づけられる医薬組成物は、(a)1つまたは複数のiRNA、および(b)iRNA以外の機構により機能し、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスの処置において有用である、1つまたは複数の薬剤を含む。
【0544】
このような化合物の毒性および予防的有効性は、例えば、LD50(集団のうちの50%に対して、致死性である用量)、およびED50(集団のうちの50%において、予防的に有効である用量)を決定するための、細胞培養物または実験動物における、標準的な薬学的手順により決定されうる。毒性作用と、治療効果との用量比は、治療指数であり、LD50/ED50の比として表される。高治療指数を呈する化合物が好ましい。
【0545】
細胞培養アッセイおよび動物研究から得られるデータは、ヒトにおける使用のための、投与量範囲の策定において使用されうる。本発明における、本明細書において特色づけられる組成物の投与量は、一般に、毒性を殆どまたは全く伴わない、ED50、例えばED80、またはED90を含む、循環濃度の範囲内にある。投与量は、利用される剤形、および利用される投与経路に応じて、この範囲内において変動しうる。本発明において特色づけられる方法において使用される任意の化合物について、予防有効用量は、まず、細胞培養アッセイから推定されうる。細胞培養物中において決定される、IC50(すなわち、症状の最大半量の阻害を達成する、被験化合物の濃度)またはこれを超える阻害レベルを含む用量は、化合物または、適切な場合、標的配列のポリペプチド産物の、循環血漿濃度範囲を達成する(例えば、ポリペプチド濃度の低下を達成する)ように、動物モデルにおいて策定されうる。このような情報は、ヒトにおける有用用量を、より正確に決定するのに使用されうる。血漿中レベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーにより測定されうる。
【0546】
上記において論じられた、それらの投与に加えて、本発明において特色づけられるiRNAは、C3関連障害、例えば発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスの防止または処置のために使用される、他の公知の薬剤と組み合わせても投与されうる。いずれにせよ、投与する医師は、当技術分野において公知であるか、または本明細書において記載されている、有効性についての標準的な尺度を使用して観察される結果に基づき、iRNA投与の量およびタイミングを調整することができる。
【0547】
VI.C3の発現を阻害するための方法
本発明はまた、細胞内のC3遺伝子の発現を阻害する方法も提供する。方法は、細胞を、細胞内のC3の発現を阻害するのに有効な量のRNAi剤、例えば、二本鎖RNA剤と接触させ、これにより、細胞内のC3の発現を阻害することを含む。本開示の一部の実施形態において、C3遺伝子の発現は、肝臓(例えば、肝細胞)において優先的に阻害される。
【0548】
細胞の、iRNA、例えば、二本鎖RNA剤との接触は、インビトロにおいてなされる場合もあり、インビボにおいてなされる場合もある。インビボにおける細胞の、iRNAとの接触は、対象、例えば、ヒト対象の内部の細胞または細胞群の、iRNAとの接触を含む。細胞を接触させるインビトロ法とインビボ法との組合せもまた、可能である。上記において論じられた通り、細胞の接触は、直接的な場合もあり、間接的な場合もある。さらに、細胞の接触は、本明細書において記載されるか、または当技術分野において公知の、任意のリガンドを含む、ターゲティングリガンドを介して達せられうる。一部の実施形態において、ターゲティングリガンドは、炭水化物部分、例えば、GalNAc3リガンド、またはRNAi剤を、目的の部位へと方向付ける、他の任意のリガンドである。
【0549】
本明細書において使用される、「~を阻害すること」という用語は、「~を低減すること」、「~をサイレンシングすること」、「~を下方調節すること」、「~を抑制すること」、および他の同様の用語と互換的に使用され、任意のレベルの阻害を含む。
【0550】
「C3の発現を阻害すること」という語句は、任意のC3遺伝子[例えば、マウスC3遺伝子、ラットC3遺伝子、サルC3遺伝子、またはヒトC3遺伝子など]のほか、C3遺伝子の変異体または突然変異体の発現の阻害を指すように意図される。したがって、C3遺伝子は、野生型C3遺伝子の場合もあり、突然変異体C3遺伝子の場合もあり、遺伝子操作された細胞、細胞群、もしくは生物の文脈における、トランスジェニックC3遺伝子の場合もある。
【0551】
「C3遺伝子の発現の阻害」は、C3遺伝子の、任意のレベルの阻害、例えば、C3遺伝子の発現の少なくとも部分的な抑制を含む。C3遺伝子の発現は、C3遺伝子の発現と関連する、任意の変数のレベル、またはレベルの変化、例えば、C3 mRNAレベルまたはC3タンパク質レベルに基づき評価されうる。このレベルは、例えば、対象に由来する試料を含む、個々の細胞または細胞群において評価されうる。
【0552】
阻害は、C3の発現と関連する、1つまたは複数の変数の絶対レベルまたは相対レベルの、対照レベルと比較した低下により評価されうる。対照レベルは、当技術分野において利用される、任意の種類の対照レベル、例えば、投与前のベースラインレベル、または非処置であるか、もしくは対照(例えば、緩衝液だけの対照または非活性薬剤対照など)により処置された、同様の対象、細胞、もしくは試料から決定されるレベルでありうる。
【0553】
本発明の方法についての、一部の実施形態において、C3遺伝子の発現は、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%、またはアッセイの検出レベルを下回るレベルまで阻害される。一部の実施形態において、C3遺伝子の発現は、少なくとも70%阻害される。他の組織内、例えば、脳内における発現の著明な阻害を伴わない、ある特定の組織内、例えば、肝臓内における、C3発現の阻害が所望でありうることがさらに理解される。一部の実施形態において、発現レベルは、種をマッチさせた、適切な細胞系のsiRNA濃度を10nMとする、実施例2に提示されるアッセイ法を使用して決定される。
【0554】
ある特定の実施形態において、インビボにおける発現の阻害は、例えば、3mg/kgにおける、例えば、単回投与として投与された場合の、ヒト遺伝子を発現する齧歯動物、例えば、ヒト標的遺伝子(すなわち、C3)を発現するAAV感染マウスの、RNA発現の最低レベルにおける、ヒト遺伝子のノックダウンにより決定される。モデル動物系における、内因性遺伝子発現のノックダウンもまた、例えば、例えば、3mg/kgにおける単回投与後の、RNA発現の最低レベルにおいて決定されうる。このような系は、ヒトiRNAが、モデル動物遺伝子の有効なノックダウンをもたらすように、ヒト遺伝子の核酸配列と、モデル動物遺伝子の核酸配列とが、十分に近縁である場合に有用である。肝臓内のRNA発現は、実施例2に提示されるPCR法を使用して決定される。
【0555】
C3遺伝子の発現の阻害は、C3遺伝子の発現が、第1の細胞または細胞群と、実質的に同一であるが、このように処置されていない、第2の細胞または細胞群[iRNAにより処置されていないか、または目的の遺伝子へとターゲティングされるiRNAにより処置されていない対照細胞(複数可)]と比較して阻害されるように、C3遺伝子が転写され、処置されている(例えば、1つもしくは複数の細胞を、本発明のiRNAと接触させることにより、または本発明のiRNAを、細胞が存在するか、もしくは存在した対象へと投与することにより)、第1の細胞または細胞群(このような細胞は、例えば、対象に由来する試料中に存在しうる)により発現されるmRNAの量の低減により顕示されうる。一部の実施形態において、阻害は、種をマッチさせた細胞系において、10nMのsiRNA濃度を使用し、以下の式:
【0556】
【数1】
を使用して、処置細胞内のmRNAのレベルを、対照細胞内のmRNAのレベルに対する百分率として表す、実施例2に提示される方法により評価される。
【0557】
他の実施形態において、C3遺伝子の発現の阻害は、C3遺伝子の発現と機能的に関連するパラメーター、例えば、対象に由来する血液中または血清中のC3タンパク質レベルの低減に関して評価されうる。C3遺伝子のサイレンシングは、内因性C3を発現するか、または発現コンストラクトから異種C3を発現する任意の細胞内において、当技術分野において公知の任意のアッセイにより決定されうる。
【0558】
C3タンパク質発現の阻害は、細胞もしくは細胞群により発現するC3タンパク質レベル、または対象試料中のC3タンパク質レベル(例えば、対象に由来する血液試料中のタンパク質レベル)の低減により顕示されうる。mRNA抑制の評価について、上記において説明された通り、処置細胞内または細胞群内のタンパク質発現レベルの阻害は、同様に、対照細胞内もしくは対照細胞群内のタンパク質レベルに対する百分率として、または対象試料中、例えば、対象に由来する血液中もしくは血清中のタンパク質レベルの変化としても表されうる。
【0559】
C3遺伝子の発現の阻害について評価するのに使用されうる、対照細胞、細胞群、または対象試料は、本発明のRNAi剤と接触させられていない細胞、細胞群、または対象試料を含む。例えば、対照細胞、細胞群、または対象試料は、RNAi剤による対象の処置の前における、個々の対象(例えば、ヒト対象または動物対象)に由来する場合もあり、マッチが適切な集団対照に由来する場合もある。
【0560】
細胞または細胞群により発現するC3 mRNAのレベルは、mRNA発現について評価するための、当技術分野において公知の任意の方法を使用して決定されうる。一実施形態において、試料中のC3の発現レベルは、転写されるポリヌクレオチド、またはその部分、例えば、C3遺伝子のmRNAを検出することにより決定される。RNAは、例えば、酸フェノール/イソチオシアン酸グアジニン抽出(RNAzol B;Biogenesis)、RNeasy(商標)RNA調製キット[Qiagen(登録商標)]またはPAXgene(商標)[PreAnalytix(商標)、Switzerland]の使用を含む、RNA抽出法を使用して、細胞から抽出されうる。リボ核酸ハイブリダイゼーションを用いる、典型的なアッセイフォーマットは、核ランオンアッセイ、RT-PCR、RNアーゼ保護アッセイ、ノーザンブロット法、インサイチューハイブリダイゼーション、およびマイクロアレイ解析を含む。
【0561】
一部の実施形態において、C3の発現レベルは、核酸プローブを使用して決定される。本明細書において使用される、「プローブ」という用語は、特異的なC3に選択的に結合することが可能な、任意の分子を指す。プローブは、当業者により合成される場合もあり、適切な生物学的調製物に由来する場合もある。プローブは、標識付けされるように、特異的にデザインされうる。プローブとして利用されうる分子の例は、RNA、DNA、タンパク質、抗体、および有機分子を含むがこれらに限定されない。
【0562】
単離mRNAは、サザン解析またはノーザン解析、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)解析、およびプローブアレイを含むがこれらに限定されない、ハイブリダイゼーションアッセイまたは増幅アッセイにおいて使用されうる。mRNAレベルを決定するための1つ方法は、単離mRNAを、C3 mRNAとハイブリダイズしうる核酸分子(プローブ)と接触させることを伴う。一実施形態において、例えば、単離mRNAを、アガロースゲル上において泳動させ、mRNAを、ゲルから、ニトロセルロースなどの膜へと転写することにより、mRNAは、固体表面上に固定化され、プローブと接触させられる。代替的実施形態において、例えば、Affymetrix(登録商標)遺伝子チップアレイにおいて、プローブ(複数可)は、固体表面上に固定化され、mRNAは、プローブと接触させられる。当業者は、公知のmRNA検出法を、C3 mRNAのレベルの決定における使用のために、たやすく適合させることができる。
【0563】
試料中のC3の発現レベルを決定するための代替的方法は、例えば、RT-PCR(Mullis、1987、米国特許第4,683,202号において明示されている実験的実施形態)、リガーゼ連鎖反応[Barany (1991) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:189-193]、自己持続配列複製[Guatelli et al. (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:1874-1878]、転写増幅系[Kwoh et al. (1989) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:1173-1177]、Qベータレプリカーゼ[Lizardi et al. (1988) Bio/Technology 6:1197]、ローリングサークル複製(Lizardiら、米国特許第5,854,033号)、または他の任意の核酸増幅法に続く、当業者に周知の技法を使用する増幅された分子の検出による、例えば、試料中のmRNAに対する核酸増幅工程または逆転写酵素工程(cDNAを調製する工程)を伴う。これらの検出スキームは、とりわけ、このような分子が、極めて少数存在する場合における、核酸分子の検出に有用である。本発明の特定の態様において、C3の発現レベルは、定量蛍光RT-PCR[すなわち、TaqMan(商標)システム]により決定される。一部の実施形態において、発現レベルは、例えば、種にマッチさせた細胞系において、10nMのsiRNA濃度を使用する、実施例2に提示される方法により決定される。
【0564】
C3 mRNAの発現レベルは、膜ブロット(ノーザンブロット、サザンブロット、ドットブロットなどのハイブリダイゼーション解析において使用される膜ブロットなど)、またはマイクロウェル、試験管、ゲル、ビーズ、またはファイバー(または結合核酸を含む、任意の固体支持体)を使用してモニタリングされうる。参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,770,722号、同第5,874,219号、同第5,744,305号、同第5,677,195号、および同第5,445,934号を参照されたい。C3発現レベルの決定はまた、溶液中の核酸プローブの使用も含みうる。
【0565】
一部の実施形態において、mRNA発現のレベルは、分岐DNA(bDNA)アッセイまたはリアルタイムPCR(qPCR)を使用して評価される。これらの方法の使用は、本明細書に提示される実施例において記載され、例示される。一部の実施形態において、発現レベルは、種をマッチさせた細胞系において、10nMのsiRNA濃度を使用する、実施例2に提示される方法により決定される。
【0566】
C3タンパク質発現のレベルは、タンパク質レベルの測定のための、当技術分野において公知の任意の方法を使用して決定されうる。このような方法は、電気泳動、キャピラリー電気泳動、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、高拡散クロマトグラフィー、流体沈降素反応またはゲル沈降素反応、吸収分光法、比色アッセイ、分光光度アッセイ、フローサイトメトリー、免疫拡散(単一免疫拡散または二重免疫拡散)、免疫電気泳動、ウェスタンブロット法、ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素免疫測定アッセイ(ELISA)、免疫蛍光アッセイ、電気化学発光アッセイなどを含む。
【0567】
一部の実施形態において、本発明の方法の有効性は、C3のmRNAレベルまたはタンパク質レベル(例えば、肝生検中の)の低下により評価される。
【0568】
一部の実施形態において、本発明の方法の有効性は、C3関連障害の症状の低減を検出またはモニタリングすることによってモニターされうる。そのようなパラメーターのうちのいずれか1つ、またはパラメーターの任意の組合せを測定することにより、方法の有効性をモニターすることは、十分に、当業者の能力の範囲内にある。
【0569】
本発明の方法についての、一部の実施形態において、iRNAは、iRNAが、対象内部の特異的部位へとデリバリーされるように、対象へと投与される。C3の発現の阻害は、対象内部の特異的部位からの体液または組織(例えば、肝臓または血液)に由来する試料中のC3 mRNAまたはC3タンパク質のレベルまたはレベルの変化の測定を使用して評価されうる。
【0570】
本明細書において使用された、解析物のレベルの検出または決定という用語は、素材、例えば、タンパク質、RNAが存在するのかどうかを決定する工程の実施を意味するように理解される。本明細書において使用される、検出または決定する方法は、使用される方法のための検出レベルを下回る解析物レベルの検出または決定を含む。
【0571】
VII.本発明の予防法および処置法
本発明はまた、C3の発現を阻害するために、本発明のiRNAまたは本発明のiRNAを含有する組成物を使用し、それにより、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを防止または処置する方法も提供する。本発明の方法において、細胞は、インビトロまたはインビボにおいて、siRNAと接触されうる、すなわち、細胞は、対象内部の細胞でありうる。
【0572】
本発明の方法を使用する処置に適する細胞は、C3遺伝子を発現する任意の細胞、例えば、肝細胞でありうる。本発明の方法における使用に適する細胞は、哺乳動物細胞、例えば、霊長動物細胞(キメラ非ヒト動物におけるヒト細胞を含むヒト細胞、または非ヒト霊長動物細胞、例えば、サル細胞もしくはチンパンジー細胞など)の場合もあり、非霊長動物細胞の場合もある。ある特定の実施形態において、細胞は、ヒト細胞、例えば、ヒト肝細胞である。本発明の方法において、C3発現は、細胞内において、少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、もしくは95、またはアッセイの検出レベルを下回るレベルまで阻害される。
【0573】
本発明のインビボ法は、対象へと、iRNAを含有する組成物を投与することを含む場合があり、この場合、iRNAは、RNAi剤が投与される哺乳動物のC3遺伝子のRNA転写物のうちの、少なくとも一部と相補的なヌクレオチド配列を含む。組成物は、頭蓋内(例えば、脳室内、実質内、および髄腔内)投与、静脈内投与、筋内投与、皮下投与、経皮投与、気道内投与(エアロゾールによる投与)、経鼻投与、直腸内投与、眼内投与(例えば、眼周囲注射、結膜注射、テノン嚢下注射、前房内注射、硝子体内注射、眼内注射、前部もしくは後部強膜近傍注射、網膜下注射、結膜下注射、眼球後注射、または毛細胆管内注射)、静脈内投与、筋内投与、皮下投与、経皮投与、気道内投与(エアロゾールによる投与)、および局所投与(口腔内投与および舌下投与を含む)を含む、経口経路、腹腔内経路、または非経口経路を含むがこれらに限定されない、当技術分野において公知の任意の手段により投与されうる。
【0574】
ある特定の実施形態において、組成物は、静脈内注入または静脈内注射により投与される。ある特定の実施形態において、組成物は、皮下注射により投与される。ある特定の実施形態において、組成物は、筋内注射により投与される。
【0575】
投与の方式は、局所処置または全身処置が望ましいかどうかに基づいて、および処置される領域に基づいて選択されうる。投与の経路および部位は、ターゲティングを増強するように選択されうる。
【0576】
一態様において、本発明はまた、哺乳動物において、C3遺伝子の発現を阻害するための方法も提供する。方法は、哺乳動物へと、哺乳動物の細胞内のC3遺伝子をターゲティングするdsRNAを含む組成物を投与することと、C3遺伝子のmRNA転写物の分解を得るのに十分な時間にわたり、哺乳動物を維持し、これにより、細胞内のC3遺伝子の発現を阻害することとを含む。遺伝子発現の低減は、当技術分野において公知の任意の方法、および本明細書の、例えば、実施例2において記載される方法、例えば、qRT-PCR法により評価されうる。タンパク質産生の低減は、当技術分野において(it)公知の任意の方法、例えば、ELISAにより評価されうる。ある特定の実施形態において、穿刺による肝臓生検試料は、C3遺伝子発現またはタンパク質発現の低減をモニタリングするための組織素材として用いられる。他の実施形態において、血液試料は、C3タンパク質発現の低減をモニタリングするための対象試料として用いられる。
【0577】
本発明は、それを必要とする対象、例えば、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスなどを伴うと診断された対象の処置方法をさらに提供する。
【0578】
本発明は、それを必要とする対象における予防法をさらに提供する。本発明の処置法は、本発明のiRNAを、対象、例えば、C3発現の低減から利益を得る対象へと、C3遺伝子をターゲティングするdsRNA、またはC3遺伝子をターゲティングするdsRNAを含む医薬組成物の予防有効量において投与することを含む。
【0579】
一態様において、本発明は、C3発現の低減から利益を得る障害、例えば、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを有する対象を処置する方法を提供する。一部の実施形態において、RNAi剤は、対象内の細胞におけるC3発現を阻害するために有効な量で、対象に投与される。対象内の細胞におけるC3発現を阻害するために有効な量は、C3 mRNA、C3タンパク質、または関連する変数の阻害、例えば、C3関連障害の症状の重症度の低減の評価を含む方法を含む、上で考察した方法を使用して評価されうる。
【0580】
本発明のiRNAは、「遊離iRNA」として投与されうる。遊離iRNAは、医薬組成物の非存在下において投与される。ネイキッドiRNAは、適切な緩衝液中のネイキッドiRNAでありうる。緩衝液は、酢酸塩、クエン酸塩、プロラミン、炭酸塩、もしくはリン酸塩、またはこれらの任意の組合せを含みうる。一実施形態において、緩衝液は、リン酸緩衝生理食塩液(PBS)である。iRNAを含有する緩衝液のpHおよび浸透圧は、対象への投与に適するように調整されうる。
【0581】
代替的に、本発明のiRNAは、dsRNAリポソーム製剤などの医薬組成物として投与されうる。
【0582】
C3遺伝子発現の阻害から利益を得る対象は、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスに罹患しやすいか、またはこれを伴うと診断された対象である。ある実施形態において、方法は、標的C3遺伝子の発現が、投与1回当たり、約1、2、3、4、5、6、1~6、1~3、または3~6カ月間などにわたり低下するように、本明細書において特色づけられる組成物を投与することを含む。ある特定の実施形態において、組成物は、3~6カ月ごとに1回投与される。
【0583】
一実施形態において、本明細書において特色づけられる方法および組成物に有用なiRNAは、標的C3遺伝子のRNA(一次RNAまたはプロセシングされたRNA)を特異的にターゲティングする。iRNAを使用して、これらの遺伝子の発現を阻害するための組成物および方法は、本明細書において記載される通りに調製および実施されうる。
【0584】
本発明の方法に従う、iRNAの投与は、C3関連障害、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスの防止または処置を結果としてもたらしうる。対象は、約0.01mg/kg~約200mg/kgなど、治療量のiRNAを投与されうる。
【0585】
一実施形態において、iRNAは、皮下投与される、すなわち、皮下注射により投与される。1回または複数回の注射は、所望用量のiRNAを、対象へとデリバリーするのに使用されうる。注射は、ある期間にわたり反復されうる。
【0586】
投与は、定期的に反復されうる。ある特定の実施形態において、初期の処置レジメンの後、処置は、より低い頻度において投与されうる。反復投与レジメンは、1カ月ごとに1回~1年ごとに1回など、定期的な、治療量のiRNAの投与を含みうる。ある特定の実施形態において、iRNAは、1カ月ごとに約1回~3カ月ごとに約1回、または3カ月ごとに約1回~6カ月ごとに約1回投与される。
【0587】
本発明は、C3遺伝子の発現の低減および/または阻害から利益を得る対象、例えば、C3関連障害を有する対象を処置するためのiRNA剤またはその医薬組成物の、他の医薬および/または他の治療法、例えば、例えば、これらの障害を処置するために現在利用されている医薬または治療法など、公知の医薬および/または公知の治療法と組み合わせた方法および使用をさらに提供する。
【0588】
したがって、本発明についての一部の態様において、本発明のiRNA剤の投与を含む方法は、さらに、対象へと、1つまたは複数のさらなる治療剤を投与することを含む。例えば、ある特定の実施形態において、C3をターゲティングするiRNAは、例えば、プラスマフェレーシス(plasmaphoresis)、血栓溶解療法(例えば、ストレプトキナーゼ)、抗血小板薬、葉酸、コルチコステロイド;免疫抑制剤;エストロゲン、メトトレキサート、6-MP、アザチオプリン、スルファサラジン、メサラジン、オルサラジン、クロロキニン/ヒドロキシクロロキン、ペニシラミン(pencillamine)、金チオリンゴ酸塩(筋肉内および経口)、アザチオプリン、コルヒチン、コルチコステロイド(経口、吸入および局所注射)、ベータ-2アドレナリン受容体アゴニスト(サルブタモール、テルブタリン、サルメテロール(salmeteral))、キサンチン(テオフィリン、アミノフィリン)、クロモグリク酸塩、ネドクロミル、ケトチフェン、イプラトロピウムおよびオキシトロピウム、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、レフルノミド、NSAID、例えば、イブプロフェン、プレドニゾロンなどのコルチコステロイド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシンアゴニスト(adensosine agonists)、抗血栓剤、補体阻害剤、アドレナリン作動薬、TNF-αまたはIL-1などの炎症誘発性サイトカインによるシグナル伝達に干渉する薬剤(例えば、IRAK、NIK、IKK、p38またはMAPキナーゼ阻害剤)、IL-1β転化酵素阻害剤、TNFα転化酵素(TACE)阻害剤、キナーゼ阻害剤などのT細胞シグナル伝達阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、アザチオプリン、6-メルカプトプリン、アンジオテンシン転化酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体およびその誘導体(例えば、可溶性p55またはp75 TNF受容体および誘導体p75TNFRIgG(Embrel(商標)およびp55TNFRIgG(Lenercept))、sIL-1RI、sIL-1RII、およびsIL-6R)、抗炎症性サイトカイン(例えば、IL-4、IL-10、IL-11、IL-13、およびTGFβ)、セレコキシブ、葉酸、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、ロフェコキシブ、エタネルセプト、インフリキシモノクローナル抗体(infliximonoclonal antibody)、ナプロキセン、バルデコキシブ、スルファサラジン、メチルプレドニゾロン、メロキシカム、酢酸メチルプレドニゾロン、金チオリンゴ酸ナトリウム、アスピリン、トリアムシノロンアセトニド、プロポキシフェンナプシレート/apap、葉酸塩、ナブメトン、ジクロフェナク、ピロキシカム、エトドラク、ジクロフェナクナトリウム、オキサプロジン、オキシコドン塩酸塩、重酒石酸ヒドロコドン/apap、ジクロフェナクナトリウム/ミソプロストール、フェンタニル、アナキンラ、ヒト組換え体、トラマドール塩酸塩、サルサラート、スリンダク、シアノコバラミン/葉酸/ピリドキシン、アセトアミノフェン、アレンドロン酸ナトリウム、プレドニゾロン、モルヒネ硫酸塩、リドカイン塩酸塩、インドメタシン、グルコサミン硫酸塩(glucosamine sulf)/コンドロイチン、アミトリプチリン塩酸塩、スルファジアジン、オキシコドン塩酸塩/アセトアミノフェン、オロパタジン塩酸塩、ミソプロストール、ナプロキセンナトリウム、オメプラゾール、シクロホスファミド、リツキシモノクローナル抗体(rituximonoclonal antibody)、IL-1 TRAP、MRA、CTLA4-IG、IL-18 BP、抗IL-18、抗IL-15、BIRB-796、SCIO-469、VX-702、AMG-548、VX-740、ロフルミラスト、IC-485、CDC-801、メソプラム、シクロスポリン、サイトカイン抑制抗炎症性薬剤(CSAID);CDP-571/BAY-10-3356(ヒト化抗TNFα抗体;Celltech/Bayer);cA2/インフリキシモノクローナル抗体(キメラ抗TNFα抗体;Centocor);75kdTNFR-IgG/エタネルセプト(75kD TNF受容体-IgG融合タンパク質;Immunex;例えば、(1994) Arthr. Rheum. 37: S295;(1996) J. Invest. Med. 44: 235Aを参照されたい);55kdTNF-IgG(55kD TNF受容体-IgG融合タンパク質;Hoffmann-LaRoche);IDEC-CE9.1/SB210396(非消失性(non-depleting)霊長類化抗CD4抗体;IDEC/SmithKline;例えば、(1995) Arthr. Rheum. 38: S185を参照されたい);DAB486-IL-2および/またはDAB389-IL-2(IL-2融合タンパク質;Seragen;例えば、(1993) Arthrit. Rheum. 36: 1223を参照されたい);抗Tac(ヒト化抗IL-2Rα;Protein Design Labs/Roche);IL-4(抗炎症性サイトカイン;DNAX/Schering);IL-10(SCH52000;組換えIL-10、抗炎症性サイトカイン;DNAX/Schering);IL-4;IL-10および/またはIL-4アゴニスト(例えば、アゴニスト抗体);IL-1RA(IL-1受容体アンタゴニスト;Synergen/Amgen);アナキンラ(Kineret(登録商標)/Amgen);TNF-bp/s-TNF(可溶性TNF結合タンパク質;例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement)): S284; (1995) Amer. J. Physiol. - Heart and Circ. Physiol. 268: 37-42を参照されたい);R973401(IV型ホスホジエステラーゼ阻害剤;例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S282を参照されたい);MK-966(COX-2阻害剤;例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S81を参照されたい);Iloprost(例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S82を参照されたい);メトトレキサート;サリドマイド(例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S282を参照されたい)およびサリドマイド関連薬剤(例えば、Celgen);レフルノミド(抗炎症およびサイトカイン阻害剤;例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S131;(1996) Inflamm. Res. 45: 103-107を参照されたい);トラネキサム酸(プラスミノーゲン活性化の阻害剤;例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S284を参照されたい);T-614(サイトカイン阻害剤;例えば(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S282を参照されたい);プロスタグランジンE1(例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S282を参照されたい);テニダップ(非ステロイド性抗炎症薬;例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S280を参照されたい);ナプロキセン(非ステロイド性抗炎症薬;例えば、(1996) Neuro. Report 7: 1209-1213を参照されたい);メロキシカム(非ステロイド性抗炎症薬);イブプロフェン(非ステロイド性抗炎症薬);ピロキシカム(非ステロイド性抗炎症薬);ジクロフェナク(非ステロイド性抗炎症薬);インドメタシン(非ステロイド性抗炎症薬);スルファサラジン(例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S281を参照されたい);アザチオプリン(例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S281を参照されたい);ICE阻害剤(酵素インターロイキン1 転化酵素の阻害剤);zap-70および/またはlck阻害剤(チロシンキナーゼzap-70またはlckの阻害剤);VEGF阻害剤および/またはVEGF-R阻害剤(血管内皮細胞増殖因子または血管内皮細胞増殖因子受容体の阻害剤;血管新生の阻害剤);コルチコステロイド抗炎症剤(例えば、SB203580);TNF-転換酵素阻害剤;抗IL-12抗体;抗IL-18抗体;インターロイキン-11(例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S296を参照されたい);インターロイキン-13(例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S308を参照されたい);インターロイキン-17阻害剤(例えば、(1996) Arthr. Rheum. 39(9 (supplement): S120を参照されたい);金;ペニシラミン;クロロキン;クロラムブシル;ヒドロキシクロロキン;シクロスポリン;シクロホスファミド;全身リンパ節照射法;抗胸腺細胞グロブリン;抗CD4抗体;CD5-トキシン;経口投与されるペプチドおよびコラーゲン;ロベンザリット二ナトリウム;サイトカイン調節剤(CRA)HP228およびHP466(Houghten Pharmaceuticals,Inc.);ICAM-1アンチセンスホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチド(ISIS2302;Isis Pharmaceuticals,Inc.);可溶性補体受容体1(TP10;T Cell Sciences,Inc.)プレドニゾン;オルゴテイン;硫酸化グリコサミノグリカン(glycosaminoglycan polysulphate);ミノサイクリン;抗IL2R抗体;海産および植物脂質(魚および植物種子脂肪酸;例えば、DeLuca et al. (1995) Rheum. Dis. Clin. North Am. 21: 759-777を参照されたい);オーラノフィン;フェニルブタゾン;メクロフェナム酸;フルフェナム酸;静脈内免疫グロブリン;ジレウトン;アザリビン;ミコフェノール酸(RS-61443);タクロリムス(FK-506);シロリムス(ラパマイシン);アミプリロース(セラフェクチン);クラドリビン(2-クロロデオキシアデノシン);メトトレキサート;bcl-2阻害剤(Bruncko, M. et al. (2007) J. Med. Chem. 50(4): 641-662を参照されたい);抗ウイルス薬および免疫調節剤、KDRの小分子阻害剤、Tie-2の小分子阻害剤;メトトレキサート;プレドニゾン;セレコキシブ;葉酸;ヒドロキシクロロキン硫酸塩;ロフェコキシブ;エタネルセプト;インフリキシモノクローナル抗体;レフルノミド;ナプロキセン;バルデコキシブ;スルファサラジン;メチルプレドニゾロン;イブプロフェン;メロキシカム;酢酸メチルプレドニゾロン;金チオリンゴ酸ナトリウム;アスピリン;アザチオプリン;トリアムシノロンアセトニド;プロポキシフェンナプシレート/apap;葉酸塩;ナブメトン;ジクロフェナク;ピロキシカム;エトドラク;ジクロフェナクナトリウム;オキサプロジン;オキシコドンhcl;重酒石酸ヒドロコドン/apap;ジクロフェナクナトリウム/ミソプロストール;フェンタニル;アナキンラ、ヒト組換え体;トラマドールhcl;サルサラート;スリンダク;シアノコバラミン/fa/ピリドキシン;アセトアミノフェン;アレンドロン酸ナトロイウム;プレドニゾロン;モルヒネ硫酸塩;リドカイン塩酸塩;インドメタシン;グルコサミン硫酸塩/コンドロイチン;シクロスポリン;アミトリプチリン塩酸塩;スルファジアジン;オキシコドンhcl/アセトアミノフェン;オロパタジンhcl;ミソプロストール;ナプロキセンナトリウム;オメプラゾール;ミコフェノール酸モフェチル;シクロホスファミド;リツキシモノクローナル抗体;IL-1 TRAP;MRA;CTLA4-IG;IL-18 BP;IL-12/23;抗IL18;抗IL15;BIRB-796;SCIO-469;VX-702;AMG548;VX-740;ロフルミラスト;IC-485;CDC-801;メソプラム、アルブテロール、サルメテロール/フルチカゾン、モンテルカストナトリウム、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、プレドニゾン、サルメテロールキシナホ酸塩、レバルブテロールhcl、アルブテロール硫酸塩/イプラトロピウム、リン酸プレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、イプラトロピウム臭化物、アジスロマイシン、酢酸ピルブテロール、プレドニゾロン、無水テオフィリン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、クラリスロマイシン、ザフィルルカスト、フマル酸ホルモテロール、インフルエンザウイルスワクチン、メチルプレドニゾロン、
アモキシシリン三水和物、フルニソリド、アレルギー注射、クロモリンナトリウム、塩酸フェキソフェナジン、フルニソリド/メントール、アモキシシリン/クラブラン酸塩、レボフロキサシン、吸入支援装置、グアイフェネシン、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム、モキシフロキサシンhcl、ドキシサイクリンヒクレート、グアイフェネシン/d-メトルファン、p-エフェドリン/cod/クロルフェニル(chlorphenir)、ガチフロキサシン、塩酸セチリジン、フランカルボン酸モメタゾン、サルメテロールキシナホ酸塩、ベンゾナテート、セファレキシン、pe/ヒドロコドン/クロルフェニル(chlorphenir)、セチリジンhcl/プソイドエフェド(pseudoephed)、フェニレフリン/cod/プロメタジン、コデイン/プロメタジン、セフプロジル、デキサメタゾン、グアイフェネシン/プソイドエフェドリン、クロルフェニラミン/ヒドロコドン、ネドクロミルナトリウム、テルブタリン硫酸塩、エピネフリン、メチルブレドニゾロン、硫酸メタプロテレノール、アスピリン、ニトログリセリン、酒石酸メトプロロール、エノキサパリンナトリウム、ヘパリンナトリウム、クロピドグレル二硫酸塩、カルベジロール、アテノロール、モルヒネ硫酸塩、コハク酸メトプロロール、ワルファリンナトリウム、リシノプリル、一硝酸イソソルビド、ジゴキシン、フロセミド、シンバスタチン、ラミプリル、テネクテプラーゼ、エナラプリルマレイン酸塩、トルセミド、レタバーゼ(retavase)、ロサルタンカリウム、キナプリルhcl/mag carb、ブメタニド、アルテプラーゼ、エナラプリラト、アミオダロン塩酸塩、チロフィバンhcl m-水和物、ジルチアゼム塩酸塩、カプトプリル、イルベサルタン、バルサルタン、プロプラノロール塩酸塩、フォシノプリルナトリウム、リドカイン塩酸塩、エプチフィバチド、セファゾリンナトリウム、アトロピン硫酸塩、アミノカプロン酸、スピロノラクトン、インターフェロン、ソタロール塩酸塩、塩化カリウム、ドキュセートナトリウム、ドブタミンhcl、アルプラゾラム、プラバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、ミダゾラム塩酸塩、メペリジン塩酸塩、二硝酸イソソルビド、エピネフリン、ドーパミン塩酸塩、ビバリルジン、ロスバスタチン、エゼチミブ/シンバスタチン、アバシミブ、およびカリポリドと組み合わせて投与される。
【0589】
一部の態様において、さらなる治療剤は、例えば、それらの各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第9,249,415号、2015年6月12日に出願された米国仮特許出願第62/174,933号、2015年12月4日に出願された同第62/263,066号に記載される、C5遺伝子をターゲティングするiRNA剤である。
【0590】
他の態様において、さらなる治療剤は、抗補体成分C5抗体、またはその抗原結合断片(例えば、エクリズマブ)である。エクリズマブは、高親和性で補体成分C5に特異的に結合し、C5からC5aおよびC5bへの切断を阻害し、それにより、終末補体複合体C5b-9の生成を阻害するヒト化モノクローナルIgG2/4、カッパ軽鎖抗体である。エクリズマブは、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,355,245号に記載される。
【0591】
さらに他の態様において、さらなる治療剤は、C3ペプチド阻害剤、またはその類似体である。一実施形態において、C3ペプチド阻害剤はコンプスタチンである。コンプスタチンは、強力で選択的なC3阻害活性を有する環状トリデカペプチドである。コンプスタチン、およびその類似体は、米国特許第7,888,323号、同第7,989,589号、および同第8,442,776号、米国特許出願公開第2012/0178694号および同第2013/0053302号、ならびにPCT公開番号国際公開第2012/174055号パンフレット、国際公開第2012/2178083号パンフレット、国際公開第2013/036778号パンフレットに記載されており、その各々の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0592】
iRNAおよびさらなる治療剤は、同時に、および/または同じ組合せにおいて、例えば、非経口投与される場合もあり、さらなる治療剤は、別個の組成物の一部として、もしくは別個の時点において、および/または当技術分野において公知であるか、もしくは本明細書において記載される、別の方法により投与される場合もある。
【0593】
iRNA剤およびさらなる治療剤および/または処置は、同時に、および/または同じ組合せにおいて、例えば非経口投与される場合もあり、さらなる治療剤は、別個の組成物の一部として、もしくは別の時点において、および/または当技術分野において公知であるか、もしくは本明細書において記載される、別の方法により投与される場合もある。
【0594】
したがって、一態様において、本発明は、C3発現の低減から利益を得る障害、例えば、補体成分C3(C3)関連疾患、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを有する対象を処置する方法であって、対象、例えば、ヒトへと、治療有効量の、C3遺伝子をターゲティングするiRNA剤またはC3遺伝子をターゲティングするiRNA剤を含む医薬組成物、ならびに抗補体成分C5抗体、またはその抗原結合断片(例えば、エクリズマブ)、補体成分C5をターゲティングするiRNA剤、および/またはC3ペプチド阻害剤(例えば、コンプスタチン)などのさらなる治療剤を投与し、それにより、C3発現の低減から利益を得る障害を有する対象を処置することを含む方法を提供する。
【0595】
別の態様において、本発明は、C3発現の低減から利益を得る障害、例えば、補体成分C3関連疾患、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスを有する対象における、少なくとも1つの症状を防止する方法を提供する。方法は、対象へと、治療有効量のiRNA剤、例えばdsRNA、または本発明のベクター、ならびにさらなる治療剤、例えば、抗補体成分C5抗体、またはその抗原結合断片(例えば、エクリズマブ)、補体成分C5をターゲティングするiRNA剤、および/またはC3ペプチド阻害剤(例えば、コンプスタチン)を投与し、これにより、C3発現の低減から利益を得る障害を有する対象における少なくとも1つの症状を防止することを含む。
【0596】
別の態様において、本発明は、対象、例えば、C3発現の低減および/または阻害から利益を得る対象を処置するための、治療有効量の本発明のiRNA剤ならびにさらなる治療剤、例えば、抗補体成分C5抗体、またはその抗原結合断片(例えば、エクリズマブ)、補体成分C5をターゲティングするiRNA剤、および/またはC3ペプチド阻害剤(例えば、コンプスタチン)の使用を提供する。
【0597】
別の態様において、本発明は、対象、例えば、C3発現;例えば、補体成分C3関連疾患、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスの低減および/または阻害から利益を得る対象を処置するための、さらなる治療剤、例えば、抗補体成分C5抗体、またはその抗原結合断片(例えば、エクリズマブ)、補体成分C5をターゲティングするiRNA剤、および/またはC3ペプチド阻害剤(例えば、コンプスタチン)と組み合わせた使用のための、医薬の製造における、C3遺伝子をターゲティングするdsRNA剤などの本発明のiRNA剤またはC3遺伝子をターゲティングするiRNA剤を含む医薬組成物の使用を提供する。
【0598】
さらに別の態様において、本発明は、C3発現の低減および/または阻害から利益を得る障害;例えば、補体成分C3関連疾患、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスに罹患している対象において少なくとも1つの症状を防止するための、本発明のiRNA剤、例えばdsRNA、ならびにさらなる治療剤、例えば、抗補体成分C5抗体、またはその抗原結合断片(例えば、エクリズマブ)、補体成分C5をターゲティングするiRNA剤、および/またはC3ペプチド阻害剤(例えば、コンプスタチン)の使用を提供する。
【0599】
さらなる態様において、本発明は、C3発現の低減および/または阻害から利益を得る障害;例えば、補体成分C3関連疾患、例えば、発作性夜間血色素尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、重症筋無力症(MG)、C3糸球体腎炎、または全身性エリテマトーデスに罹患している対象において少なくとも1つの症状を防止するための、さらなる治療剤、例えば、抗補体成分C5抗体、またはその抗原結合断片(例えば、エクリズマブ)、補体成分C5をターゲティングするiRNA剤、および/またはC3ペプチド阻害剤(例えば、コンプスタチン)と組み合わせた使用のための、医薬の製造における、本発明のiRNA剤の使用を提供する。
【0600】
一実施形態において、C3をターゲティングするiRNA剤は、例えば、対象の細胞、組織、血液、尿または他の組織もしくは体液中のC3レベルが、少なくとも約10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、62%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%もしくはそれ以上低減されるように、本明細書において記載される補体成分C3関連疾患を有する対象に投与され、その後、さらなる治療剤が対象に投与される。
【0601】
さらなる治療剤は、抗補体成分C5抗体、またはその抗原結合断片もしくは誘導体でありうる。一実施形態において、抗補体成分C5抗体は、エクリズマブ(SOLIRIS(登録商標))、またはその抗原結合断片もしくは誘導体である。
【0602】
対象への、本発明のiRNA剤およびエクリズマブの投与を含む本発明の方法は、対象への髄膜炎菌ワクチンの投与をさらに含みうる。
【0603】
さらなる治療剤、例えば、エクリズマブおよび/または髄膜炎菌ワクチンは、C3(および/またはC5)をターゲティングするiRNA剤と同時に、または異なる時点で対象に投与されうる。
【0604】
さらに、さらなる治療剤、例えば、エクリズマブは、C3(および/またはC5)をターゲティングするiRNA剤と同じ製剤中で、またはC3(および/またはC5)をターゲティングするiRNA剤とは異なる製剤中で対象に投与されうる。
【0605】
エクリズマブ投与レジメンは、例えば、エクリズマブ(SOLIRIS(登録商標))の添付文書および米国特許出願公開第2012/0225056号に記載され、その各々の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。補体成分C3関連疾患、例えばPNH、aHUS、または関節リウマチを処置するための本発明の例示的な方法において、例えば、C3をターゲティングするiRNA剤は、まず対象におけるC5レベルが、(例えば、少なくとも約20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、62%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%もしくはそれ以上)低減されるように、対象に(例えば、皮下)投与され、その後、エクリズマブは、SOLIRIS(登録商標)の添付文書に記載されている用量より低い用量で投与される。例えば、エクリズマブは、4週間にわたって約600mg未満の用量で週に1回、その後、5回目の投与は約1週間後に約900mg未満、その後、約2週間ごとに約900mg未満の用量で、対象に投与されうる。エクリズマブはまた、4週間にわたって約900mg未満の用量で週に1回、その後、5回目の投与は約1週間後に約1200mg未満、その後、約2週間ごとに約1200mg未満の用量で、対象に投与されうる。対象が、18歳未満である場合、エクリズマブは、4週間にわたって約900mg未満の用量で週に1回、その後、5回目の投与は約1週間後に約1200mg未満、その後、約2週間ごとに約1200mg未満の用量で、対象に投与されてもよく;または対象が、18歳未満である場合、エクリズマブは、2週間にわたって約600mg未満の用量で週に1回、その後、3回目の投与は約1週間後に約900mg未満、その後、約2週間ごとに約900mg未満の用量で、対象に投与されてもよく;または対象が、18歳未満である場合、エクリズマブは、2週間にわたって約600mg未満の用量で週に1回、その後、3回目の投与は約1週間後に約600mg未満、その後、約2週間ごとに約600mg未満の用量で、対象に投与されてもよく;または対象が、18歳未満である場合、エクリズマブは、1週間にわたって約600mg未満の用量で週に1回、その後、2回目の投与は約1週間後に約300mg未満、その後、約2週間ごとに約300mg未満の用量で、対象に投与されてもよく;または対象が、18歳未満である場合、エクリズマブは、1週間にわたって約300mg未満の用量で週に1回、その後、2回目の投与は約1週間後に約300mg未満、その後、約2週間ごとに約300mg未満の用量で、対象に投与されうる。対象が、プラスマフェレーシス(plamapheresis)または血漿交換を受けている場合、エクリズマブは、約300mg未満(例えば、エクリズマブの直近の投与が、約300mgであった場合)または約600mg未満(例えば、エクリズマブの直近の投与が、約600mg以上であった場合)の用量で、対象に投与されうる。対象が、血漿注入を受けている場合、エクリズマブは、約300mg未満(例えば、エクリズマブの直近の投与が、約300mg以上であった場合)の用量で対象に投与されうる。低用量のエクリズマブは、エクリズマブの皮下または静脈内投与を可能にする。
【0606】
エクリズマブを含む本発明の組合せ療法において、エクリズマブは、約0.01mg/kg~約10mg/kg、または約5mg/kg~約10mg/kg、または約0.5mg/kg~約15mg/kgの用量で、対象に、例えば皮下投与されうる。例えば、エクリズマブは、0.5mg/kg、1mg/kg、1.5mg/kg、2mg/kg、2.5mg/kg、3mg/kg、3.5mg/kg、4mg/kg、4.5mg/kg、5mg/kg、5.5mg/kg、6mg/kg、6.5mg/kg、7mg/kg、7.5mg/kg、8mg/kg、8.5mg/kg、9mg/kg、9.5mg/kg、10mg/kg、10.5mg/kg、11mg/kg、11.5mg/kg、12mg/kg、12.5mg/kg、13mg/kg、13.5mg/kg、14mg/kg、14.5mg/kg、または15mg/kgの用量で、対象に、例えば皮下投与されうる。
【0607】
本発明の方法および使用は、標的C3(および/またはC5)遺伝子の発現が、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、12、16、18、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、64、68、72、76、または約80時間にわたって低減されるように、本明細書において記載される組成物を投与することを含む。一実施形態において、標的遺伝子の発現は、例えば、少なくとも約2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間またはそれ以上、例えば、約1週間、2週間、3週間、または約4週間もしくはそれ以上の長期間にわたって低減される。
【0608】
VIII.キット
ある特定の態様において、本開示は、siRNA化合物、例えば、二本鎖siRNA化合物による医薬製剤、またはsiRNA化合物(例えば、前駆体、例えば、siRNA化合物へとプロセシングされうる、大型のsiRNA化合物、あるいはsiRNA化合物、例えば、二本鎖siRNA化合物、もしくはssiRNA化合物、またはこれらの前駆体をコードするDNA)を含有する、適切な容器を含むキットを提示する。
【0609】
このようなキットは、1つまたは複数のdsRNA剤と、使用のための指示書、例えば、予防有効量または治療有効量のdsRNA剤(複数可)を投与するための指示書とを含む。dsRNA剤は、バイアル内に入れられる場合もあり、あらかじめ充填されたシリンジ内に入れられる場合もある。キットは、dsRNA剤を投与するための手段(例えば、あらかじめ充填されたシリンジなどの注射デバイス)、またはC3の阻害を測定するための手段(例えば、C3 mRNA、C3タンパク質、および/またはC3活性の阻害を測定するための手段)をさらに含んでもよい。C3の阻害を測定するための、このような手段は、例えば、血漿試料など、対象に由来する試料を得るための手段を含みうる。本発明のキットは、治療有効量有効量または予防有効量を決定するための手段をさらに含んでもよい。
【0610】
ある特定の実施形態において、医薬製剤の個々の成分は、1つの容器、例えば、バイアルまたはあらかじめ充填されたシリンジにより提供されうる。代替的に、医薬製剤の成分を、2つまたはこれを超える容器、例えば、siRNA化合物の調製物のための1つの容器、および担体化合物のための、少なくとも別の容器により、個別に提供することが所望される場合もある。キットは、1つの箱の中の、1つまたは複数の容器など、多数の異なる構成においてパッケージングされうる。異なる成分は、例えば、キットと共に提供される指示書に従い組み合わされうる。成分は、例えば、医薬組成物を調製および投与するために、本明細書において記載される方法に従い組み合わされうる。キットはまた、デリバリーデバイスも含みうる。
【0611】
本発明は、限定的なものとみなされるべきではない、以下の実施例により、さらに例示される。本出願を通して引用される、全ての参考文献、特許、および特許出願公開のほか、非公式の配列表および図面の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【0612】
[実施例1]
iRNAの合成
試薬の供給源
本明細書において、試薬の供給源が、具体的に与えられない場合、このような試薬は、分子生物学における適用のための品質/純度基準において、分子生物学のための試薬の任意の供給源から得ることができる。
【0613】
siRNAのデザイン
ヒト補体成分C3(C3)遺伝子をターゲティングするsiRNA(ヒト:NCBI refseqID NM_000064.3;NCBI GeneID:718)は、カスタムRおよびPythonスクリプトを使用してデザインした。human NM_000064.3 REFSEQ mRNAは、5148塩基の長さを有する。
【0614】
非修飾C3のセンス鎖およびアンチセンス鎖のヌクレオチド配列についての詳細なリストを表2および4に示す。修飾C3のセンス鎖およびアンチセンス鎖のヌクレオチド配列についての詳細なリストを、表3および5に示す。
【0615】
本出願を通して、小数を伴わない二重鎖名は、二重鎖のバッチ番号を参照するに過ぎない、小数を伴う二重鎖名と同等であることが理解されるものとする。例えば、AD-959917は、AD-959917.1と同等である。
【0616】
siRNAの合成
siRNAは、当技術分野において公知の方法を使用してデザインされ、合成され、調製された。
【0617】
略述すると、siRNA配列は、固体支持体上でのホスホルアミダイト化学反応により、Mermade 192合成機(BioAutomation)を使用して、1μmolのスケールで合成した。固体支持体は、カスタムのGalNAcリガンドをロードされた制御型多孔性ガラス(500~1000Å)(3’-GalNAcコンジュゲート)、ユニバーサル固体支持体(AM Chemicals)、または目的の第1のヌクレオチドであった。補助的合成試薬および標準的な2-シアノエチルホスホルアミダイト単量体(2’-デオキシ-2’-フルオロ、2’-O-メチル、RNA、DNA)は、Thermo-Fisher(Milwaukee、WI)、Hongene(China)、またはChemgenes(Wilmington、MA、USA)から得た。さらなるホスホルアミダイト単量体は、市販の供給元から調達するか、インハウスで調製するか、または様々なCMOからカスタム合成を使用して調達した。ホスホルアミダイトは、100mMの濃度のアセトニトリルまたは9:1 アセトニトリル:DMFのいずれか中で、5-エチルチオ-1H-テトラゾール(ETT、アセトニトリル中0.25M)を使用して、反応時間400秒で、カップリングして調製した。ホスホロチオエート連結は、無水アセトニトリル/ピリジン(9:1 v/v)中に、100mMの3-[(ジメチルアミノ-メチリデン)アミノ]-3H-1,2,4-ジチアゾール-3-チオン[DDTT;Chemgenes(Wilmington、MA、USA)製]溶液を使用して作出した。酸化時間は、5分間であった。全ての配列は、DMT基の最終除去(「DMT-Off」)により合成した。
【0618】
固相合成が完了したら、固体支持したオリゴリボヌクレオチドを、96ウェルプレート内、室温でおよそ2時間、300μLのメチルアミン(40%水溶液)によって処置して、固体支持体から切断し、続いて全てのさらなる塩基不安定保護基を除去した。tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)基により保護された、任意の天然のリボヌクレオチド連結(2’-OH)を含有する配列のために、第2の脱保護工程をTEA.3HF(トリエチルアミントリヒドロフルオリド)を使用して、実施した。メチルアミン水溶液中の各オリゴヌクレオチド溶液に、200μLのジメチルスルホキシド(DMSO)、および300μLのTEA.3HFを添加し、溶液を、60℃において、約30分間にわたりインキュベートした。インキュベーション後、プレートを、室温へと戻し、粗オリゴヌクレオチドを1mLのアセトニトリル(acetontrile):エタノール(9:1)またはエタノール:イソプロパノール(1:1)を添加することにより、沈殿させた。プレートを、4℃において45分間遠心分離し、マルチチャネルピペットの助けを借りて、上清を、注意深くデカントした。オリゴヌクレオチドペレットを、20mMのNaOAc中に再懸濁させ、続いて、HiTrapサイズ除外カラム(5mL、GE Healthcare)を、オートサンプラー、UV検出器、導電率計およびフラクションコレクターを装備したAgilent LC System上において使用して脱塩させた。脱塩試料は、96ウェルプレートに回収し、それぞれ物質の同一性を確認し、定量するためのLC-MSおよびUVスペクトロメトリーによって解析した。
【0619】
単鎖の二重鎖化は、Tecanリキッドハンドリングロボット上において実施した。センス単鎖と、アンチセンス単鎖とを、等モル比において、96ウェルプレート内で組み合わせて、最終濃度を1×PBS中10μMにし、プレートをシーリングし、100℃において、10分間インキュベートし、2~3時間にわたり、ゆっくりと、室温に戻した。各二重鎖の濃度および同一性を確認し、その後、インビトロスクリーニングアッセイに利用した。
[実施例2]
【0620】
インビトロスクリーニング法
細胞の培養および384ウェルトランスフェクション
Hep3b細胞(ATCC、Manassas、VA)は、5%CO2の雰囲気、10%のFBS(ATCC)を補充したイーグル最小必須培地(Gibco)中、37℃において、コンフルエンシー(confluence)近くまで増殖させてから、トリプシン処理により、プレートから放出した。384ウェルプレート内の個々のウェルの、2.5μlずつのsiRNA二重鎖へと、ウェル1つ当たり7.5μlのOpti-MEM+0.1μlのLipofectamine RNAiMax(Invitrogen、Carlsbad CA.;型番:13778-150)を添加することによりトランスフェクションを実施した。次いで、混合物を、室温において、15分間にわたりインキュベートした。次に、約1.5x104個の細胞を含有する、抗生物質を含まない40μlの完全増殖培地をsiRNA混合物に添加した。細胞を、RNA精製の前に、24時間にわたりインキュベートした。単回投与実験は、10nM、1nM、および0.1nMの最終二重鎖濃度で実施した。
【0621】
DYNABEADS mRNA単離キット(Invitrogen(商標)、part#:610-12)を使用する全RNA単離
細胞を、ウェル1つ当たり3μLのビーズを含有する、75μlのLysis/Binding Buffer中で溶解し、電磁気シェーカー上において、10分間にわたり混合した。洗浄工程は、磁気プレート支持体を使用する、Biotek EL406上で自動化した。ビーズは、間に吸引工程を伴い、Buffer Aにより1回、Buffer Bにより1回、およびBuffer Eにより2回洗浄した(90μL中)。最後の吸引後、以下に記載するように、10μLの完全RT混合物を各ウェルに添加した。
【0622】
ABI High capacity cDNA逆転写キット(Applied Biosystems,Foster City,CA,Cat#4368813)を使用するcDNA合成
cDNA合成のため、ウェル1つ当たり、反応1回当たり10倍濃度の緩衝液1μl、25倍濃度のdNTP0.4μl、1μlのランダムプライマー、0.5μlの逆転写酵素、0.5μlのRNアーゼ阻害剤、および6.6μlのH2Oのマスターミックスを添加した。プレートをシーリングし、電磁気シェーカー上で、10分間にわたり撹拌し、次いで37℃で2時間インキュベーションした。この後、プレートを、8分間にわたり80℃で撹拌した。
【0623】
リアルタイムPCR
RT-qPCRのため、2μlのcDNAを、384ウェルプレート(Roche;型番04887301001)内に、ウェル1つ当たり0.5μlのヒトGAPDH TaqMan Probe(4326317E)、0.5μlのヒトC3、2μlのヌクレアーゼフリー水および5μlのLightcycler 480プローブマスターミックス(Roche;型番04887301001)を含有するマスターミックスへと添加した。リアルタイムPCRは、LightCycler480 Real Time PCRシステム(Roche)において行った。
【0624】
相対倍数変化を計算するために、ΔΔCt法を使用して、データを解析し、10nMのAD-1955をトランスフェクトされた細胞、またはモックをトランスフェクトされた細胞により実施されたアッセイに対して正規化した。IC50は、XLFitを使用する4パラメーターフィットモデルを使用して算出し、AD-1955をトランスフェクトされた細胞、またはモックをトランスフェクトされた細胞に対して正規化した。AD-1955のセンスおよびアンチセンス配列は:
センス:cuuAcGcuGAGuAcuucGAdTsdT(配列番号913)および
アンチセンス:UCGAAGuACUcAGCGuAAGdTsdT(配列番号914)
である。
【0625】
Hep3B細胞における、表2および3に列挙したdsRNA剤のスクリーニングの結果は、表6に示す。
【0626】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0627】
【0628】
【0629】
【0630】
【0631】
【0632】
マウスにおけるdsRNA二重鎖のインビボスクリーニング
上記のインビトロ研究で同定された目的の二重鎖は、インビボで評価した。具体的には、投与前、-14日目の野生型マウス(C57BL/6)を、ヒトC3をコードするアデノ随伴ウイルス8(AAV8)ベクターの2×1010個のウイルス粒子の静脈内投与によって形質導入した。具体的には、マウスに、ヒトC3 mRNAのオープンリーディングフレームをコードするAAV8(AAV8.HsC3-p1)を投与した。
【0633】
0日目に、3匹のマウスの群は、目的の薬剤またはPBS対照の単回10mg/kg用量を皮下投与した。投与後14日目の動物を屠殺し、肝臓試料を回収して、液体窒素中で急速凍結した。組織mRNAを抽出し、RT-qPCR法によって解析した。
【0634】
ヒトC3 mRNAレベルを、ハウスキーピング遺伝子GAPDHと比較した。次いで、値をPBSビヒクル対照群の平均に対してノーマライズした。データは、ベースライン値のパーセントとして表し、平均+標準偏差として示した。表7に列挙し、
図2に示した結果は、試験した例示的な二重鎖剤が、インビボでヒトC3メッセンジャーRNAのレベルを効率的に低減させたことを実証する。
【0635】
【0636】
均等物
当業者は、規定以下の実験を使用して、本明細書において記載される、具体的実施形態および方法に対する、多くの均等物を認識するか、また確認することができるであろう。このような均等物は、以下の特許請求の範囲により包含されることが意図される。
非公式な配列表
配列番号901
>gi|726965399|ref|NM_000064.3| Homo sapiens complement component 3 (C3), mRNA
AGATAAAAAGCCAGCTCCAGCAGGCGCTGCTCACTCCTCCCCATCCTCTCCCTCTGTCCCTCTGTCCCTC
TGACCCTGCACTGTCCCAGCACCATGGGACCCACCTCAGGTCCCAGCCTGCTGCTCCTGCTACTAACCCA
CCTCCCCCTGGCTCTGGGGAGTCCCATGTACTCTATCATCACCCCCAACATCTTGCGGCTGGAGAGCGAG
GAGACCATGGTGCTGGAGGCCCACGACGCGCAAGGGGATGTTCCAGTCACTGTTACTGTCCACGACTTCC
CAGGCAAAAAACTAGTGCTGTCCAGTGAGAAGACTGTGCTGACCCCTGCCACCAACCACATGGGCAACGT
CACCTTCACGATCCCAGCCAACAGGGAGTTCAAGTCAGAAAAGGGGCGCAACAAGTTCGTGACCGTGCAG
GCCACCTTCGGGACCCAAGTGGTGGAGAAGGTGGTGCTGGTCAGCCTGCAGAGCGGGTACCTCTTCATCC
AGACAGACAAGACCATCTACACCCCTGGCTCCACAGTTCTCTATCGGATCTTCACCGTCAACCACAAGCT
GCTACCCGTGGGCCGGACGGTCATGGTCAACATTGAGAACCCGGAAGGCATCCCGGTCAAGCAGGACTCC
TTGTCTTCTCAGAACCAGCTTGGCGTCTTGCCCTTGTCTTGGGACATTCCGGAACTCGTCAACATGGGCC
AGTGGAAGATCCGAGCCTACTATGAAAACTCACCACAGCAGGTCTTCTCCACTGAGTTTGAGGTGAAGGA
GTACGTGCTGCCCAGTTTCGAGGTCATAGTGGAGCCTACAGAGAAATTCTACTACATCTATAACGAGAAG
GGCCTGGAGGTCACCATCACCGCCAGGTTCCTCTACGGGAAGAAAGTGGAGGGAACTGCCTTTGTCATCT
TCGGGATCCAGGATGGCGAACAGAGGATTTCCCTGCCTGAATCCCTCAAGCGCATTCCGATTGAGGATGG
CTCGGGGGAGGTTGTGCTGAGCCGGAAGGTACTGCTGGACGGGGTGCAGAACCCCCGAGCAGAAGACCTG
GTGGGGAAGTCTTTGTACGTGTCTGCCACCGTCATCTTGCACTCAGGCAGTGACATGGTGCAGGCAGAGC
GCAGCGGGATCCCCATCGTGACCTCTCCCTACCAGATCCACTTCACCAAGACACCCAAGTACTTCAAACC
AGGAATGCCCTTTGACCTCATGGTGTTCGTGACGAACCCTGATGGCTCTCCAGCCTACCGAGTCCCCGTG
GCAGTCCAGGGCGAGGACACTGTGCAGTCTCTAACCCAGGGAGATGGCGTGGCCAAACTCAGCATCAACA
CACACCCCAGCCAGAAGCCCTTGAGCATCACGGTGCGCACGAAGAAGCAGGAGCTCTCGGAGGCAGAGCA
GGCTACCAGGACCATGCAGGCTCTGCCCTACAGCACCGTGGGCAACTCCAACAATTACCTGCATCTCTCA
GTGCTACGTACAGAGCTCAGACCCGGGGAGACCCTCAACGTCAACTTCCTCCTGCGAATGGACCGCGCCC
ACGAGGCCAAGATCCGCTACTACACCTACCTGATCATGAACAAGGGCAGGCTGTTGAAGGCGGGACGCCA
GGTGCGAGAGCCCGGCCAGGACCTGGTGGTGCTGCCCCTGTCCATCACCACCGACTTCATCCCTTCCTTC
CGCCTGGTGGCGTACTACACGCTGATCGGTGCCAGCGGCCAGAGGGAGGTGGTGGCCGACTCCGTGTGGG
TGGACGTCAAGGACTCCTGCGTGGGCTCGCTGGTGGTAAAAAGCGGCCAGTCAGAAGACCGGCAGCCTGT
ACCTGGGCAGCAGATGACCCTGAAGATAGAGGGTGACCACGGGGCCCGGGTGGTACTGGTGGCCGTGGAC
AAGGGCGTGTTCGTGCTGAATAAGAAGAACAAACTGACGCAGAGTAAGATCTGGGACGTGGTGGAGAAGG
CAGACATCGGCTGCACCCCGGGCAGTGGGAAGGATTACGCCGGTGTCTTCTCCGACGCAGGGCTGACCTT
CACGAGCAGCAGTGGCCAGCAGACCGCCCAGAGGGCAGAACTTCAGTGCCCGCAGCCAGCCGCCCGCCGA
CGCCGTTCCGTGCAGCTCACGGAGAAGCGAATGGACAAAGTCGGCAAGTACCCCAAGGAGCTGCGCAAGT
GCTGCGAGGACGGCATGCGGGAGAACCCCATGAGGTTCTCGTGCCAGCGCCGGACCCGTTTCATCTCCCT
GGGCGAGGCGTGCAAGAAGGTCTTCCTGGACTGCTGCAACTACATCACAGAGCTGCGGCGGCAGCACGCG
CGGGCCAGCCACCTGGGCCTGGCCAGGAGTAACCTGGATGAGGACATCATTGCAGAAGAGAACATCGTTT
CCCGAAGTGAGTTCCCAGAGAGCTGGCTGTGGAACGTTGAGGACTTGAAAGAGCCACCGAAAAATGGAAT
CTCTACGAAGCTCATGAATATATTTTTGAAAGACTCCATCACCACGTGGGAGATTCTGGCTGTGAGCATG
TCGGACAAGAAAGGGATCTGTGTGGCAGACCCCTTCGAGGTCACAGTAATGCAGGACTTCTTCATCGACC
TGCGGCTACCCTACTCTGTTGTTCGAAACGAGCAGGTGGAAATCCGAGCCGTTCTCTACAATTACCGGCA
GAACCAAGAGCTCAAGGTGAGGGTGGAACTACTCCACAATCCAGCCTTCTGCAGCCTGGCCACCACCAAG
AGGCGTCACCAGCAGACCGTAACCATCCCCCCCAAGTCCTCGTTGTCCGTTCCATATGTCATCGTGCCGC
TAAAGACCGGCCTGCAGGAAGTGGAAGTCAAGGCTGCTGTCTACCATCATTTCATCAGTGACGGTGTCAG
GAAGTCCCTGAAGGTCGTGCCGGAAGGAATCAGAATGAACAAAACTGTGGCTGTTCGCACCCTGGATCCA
GAACGCCTGGGCCGTGAAGGAGTGCAGAAAGAGGACATCCCACCTGCAGACCTCAGTGACCAAGTCCCGG
ACACCGAGTCTGAGACCAGAATTCTCCTGCAAGGGACCCCAGTGGCCCAGATGACAGAGGATGCCGTCGA
CGCGGAACGGCTGAAGCACCTCATTGTGACCCCCTCGGGCTGCGGGGAACAGAACATGATCGGCATGACG
CCCACGGTCATCGCTGTGCATTACCTGGATGAAACGGAGCAGTGGGAGAAGTTCGGCCTAGAGAAGCGGC
AGGGGGCCTTGGAGCTCATCAAGAAGGGGTACACCCAGCAGCTGGCCTTCAGACAACCCAGCTCTGCCTT
TGCGGCCTTCGTGAAACGGGCACCCAGCACCTGGCTGACCGCCTACGTGGTCAAGGTCTTCTCTCTGGCT
GTCAACCTCATCGCCATCGACTCCCAAGTCCTCTGCGGGGCTGTTAAATGGCTGATCCTGGAGAAGCAGA
AGCCCGACGGGGTCTTCCAGGAGGATGCGCCCGTGATACACCAAGAAATGATTGGTGGATTACGGAACAA
CAACGAGAAAGACATGGCCCTCACGGCCTTTGTTCTCATCTCGCTGCAGGAGGCTAAAGATATTTGCGAG
GAGCAGGTCAACAGCCTGCCAGGCAGCATCACTAAAGCAGGAGACTTCCTTGAAGCCAACTACATGAACC
TACAGAGATCCTACACTGTGGCCATTGCTGGCTATGCTCTGGCCCAGATGGGCAGGCTGAAGGGGCCTCT
TCTTAACAAATTTCTGACCACAGCCAAAGATAAGAACCGCTGGGAGGACCCTGGTAAGCAGCTCTACAAC
GTGGAGGCCACATCCTATGCCCTCTTGGCCCTACTGCAGCTAAAAGACTTTGACTTTGTGCCTCCCGTCG
TGCGTTGGCTCAATGAACAGAGATACTACGGTGGTGGCTATGGCTCTACCCAGGCCACCTTCATGGTGTT
CCAAGCCTTGGCTCAATACCAAAAGGACGCCCCTGACCACCAGGAACTGAACCTTGATGTGTCCCTCCAA
CTGCCCAGCCGCAGCTCCAAGATCACCCACCGTATCCACTGGGAATCTGCCAGCCTCCTGCGATCAGAAG
AGACCAAGGAAAATGAGGGTTTCACAGTCACAGCTGAAGGAAAAGGCCAAGGCACCTTGTCGGTGGTGAC
AATGTACCATGCTAAGGCCAAAGATCAACTCACCTGTAATAAATTCGACCTCAAGGTCACCATAAAACCA
GCACCGGAAACAGAAAAGAGGCCTCAGGATGCCAAGAACACTATGATCCTTGAGATCTGTACCAGGTACC
GGGGAGACCAGGATGCCACTATGTCTATATTGGACATATCCATGATGACTGGCTTTGCTCCAGACACAGA
TGACCTGAAGCAGCTGGCCAATGGTGTTGACAGATACATCTCCAAGTATGAGCTGGACAAAGCCTTCTCC
GATAGGAACACCCTCATCATCTACCTGGACAAGGTCTCACACTCTGAGGATGACTGTCTAGCTTTCAAAG
TTCACCAATACTTTAATGTAGAGCTTATCCAGCCTGGAGCAGTCAAGGTCTACGCCTATTACAACCTGGA
GGAAAGCTGTACCCGGTTCTACCATCCGGAAAAGGAGGATGGAAAGCTGAACAAGCTCTGCCGTGATGAA
CTGTGCCGCTGTGCTGAGGAGAATTGCTTCATACAAAAGTCGGATGACAAGGTCACCCTGGAAGAACGGC
TGGACAAGGCCTGTGAGCCAGGAGTGGACTATGTGTACAAGACCCGACTGGTCAAGGTTCAGCTGTCCAA
TGACTTTGACGAGTACATCATGGCCATTGAGCAGACCATCAAGTCAGGCTCGGATGAGGTGCAGGTTGGA
CAGCAGCGCACGTTCATCAGCCCCATCAAGTGCAGAGAAGCCCTGAAGCTGGAGGAGAAGAAACACTACC
TCATGTGGGGTCTCTCCTCCGATTTCTGGGGAGAGAAGCCCAACCTCAGCTACATCATCGGGAAGGACAC
TTGGGTGGAGCACTGGCCCGAGGAGGACGAATGCCAAGACGAAGAGAACCAGAAACAATGCCAGGACCTC
GGCGCCTTCACCGAGAGCATGGTTGTCTTTGGGTGCCCCAACTGACCACACCCCCATTCCCCCACTCCAG
ATAAAGCTTCAGTTATATCTCAAAAAAAAAAAAAAAAA
配列番号902
配列番号901の逆相補鎖
>gi|726965399|ref|NM_000064.3| Homo sapiens complement component 3 (C3), mRNA
AGATAAAAAGCCAGCTCCAGCAGGCGCTGCTCACTCCTCCCCATCCTCTCCCTCTGTCCCTCTGTCCCTC
TGACCCTGCACTGTCCCAGCACCATGGGACCCACCTCAGGTCCCAGCCTGCTGCTCCTGCTACTAACCCA
CCTCCCCCTGGCTCTGGGGAGTCCCATGTACTCTATCATCACCCCCAACATCTTGCGGCTGGAGAGCGAG
GAGACCATGGTGCTGGAGGCCCACGACGCGCAAGGGGATGTTCCAGTCACTGTTACTGTCCACGACTTCC
CAGGCAAAAAACTAGTGCTGTCCAGTGAGAAGACTGTGCTGACCCCTGCCACCAACCACATGGGCAACGT
CACCTTCACGATCCCAGCCAACAGGGAGTTCAAGTCAGAAAAGGGGCGCAACAAGTTCGTGACCGTGCAG
GCCACCTTCGGGACCCAAGTGGTGGAGAAGGTGGTGCTGGTCAGCCTGCAGAGCGGGTACCTCTTCATCC
AGACAGACAAGACCATCTACACCCCTGGCTCCACAGTTCTCTATCGGATCTTCACCGTCAACCACAAGCT
GCTACCCGTGGGCCGGACGGTCATGGTCAACATTGAGAACCCGGAAGGCATCCCGGTCAAGCAGGACTCC
TTGTCTTCTCAGAACCAGCTTGGCGTCTTGCCCTTGTCTTGGGACATTCCGGAACTCGTCAACATGGGCC
AGTGGAAGATCCGAGCCTACTATGAAAACTCACCACAGCAGGTCTTCTCCACTGAGTTTGAGGTGAAGGA
GTACGTGCTGCCCAGTTTCGAGGTCATAGTGGAGCCTACAGAGAAATTCTACTACATCTATAACGAGAAG
GGCCTGGAGGTCACCATCACCGCCAGGTTCCTCTACGGGAAGAAAGTGGAGGGAACTGCCTTTGTCATCT
TCGGGATCCAGGATGGCGAACAGAGGATTTCCCTGCCTGAATCCCTCAAGCGCATTCCGATTGAGGATGG
CTCGGGGGAGGTTGTGCTGAGCCGGAAGGTACTGCTGGACGGGGTGCAGAACCCCCGAGCAGAAGACCTG
GTGGGGAAGTCTTTGTACGTGTCTGCCACCGTCATCTTGCACTCAGGCAGTGACATGGTGCAGGCAGAGC
GCAGCGGGATCCCCATCGTGACCTCTCCCTACCAGATCCACTTCACCAAGACACCCAAGTACTTCAAACC
AGGAATGCCCTTTGACCTCATGGTGTTCGTGACGAACCCTGATGGCTCTCCAGCCTACCGAGTCCCCGTG
GCAGTCCAGGGCGAGGACACTGTGCAGTCTCTAACCCAGGGAGATGGCGTGGCCAAACTCAGCATCAACA
CACACCCCAGCCAGAAGCCCTTGAGCATCACGGTGCGCACGAAGAAGCAGGAGCTCTCGGAGGCAGAGCA
GGCTACCAGGACCATGCAGGCTCTGCCCTACAGCACCGTGGGCAACTCCAACAATTACCTGCATCTCTCA
GTGCTACGTACAGAGCTCAGACCCGGGGAGACCCTCAACGTCAACTTCCTCCTGCGAATGGACCGCGCCC
ACGAGGCCAAGATCCGCTACTACACCTACCTGATCATGAACAAGGGCAGGCTGTTGAAGGCGGGACGCCA
GGTGCGAGAGCCCGGCCAGGACCTGGTGGTGCTGCCCCTGTCCATCACCACCGACTTCATCCCTTCCTTC
CGCCTGGTGGCGTACTACACGCTGATCGGTGCCAGCGGCCAGAGGGAGGTGGTGGCCGACTCCGTGTGGG
TGGACGTCAAGGACTCCTGCGTGGGCTCGCTGGTGGTAAAAAGCGGCCAGTCAGAAGACCGGCAGCCTGT
ACCTGGGCAGCAGATGACCCTGAAGATAGAGGGTGACCACGGGGCCCGGGTGGTACTGGTGGCCGTGGAC
AAGGGCGTGTTCGTGCTGAATAAGAAGAACAAACTGACGCAGAGTAAGATCTGGGACGTGGTGGAGAAGG
CAGACATCGGCTGCACCCCGGGCAGTGGGAAGGATTACGCCGGTGTCTTCTCCGACGCAGGGCTGACCTT
CACGAGCAGCAGTGGCCAGCAGACCGCCCAGAGGGCAGAACTTCAGTGCCCGCAGCCAGCCGCCCGCCGA
CGCCGTTCCGTGCAGCTCACGGAGAAGCGAATGGACAAAGTCGGCAAGTACCCCAAGGAGCTGCGCAAGT
GCTGCGAGGACGGCATGCGGGAGAACCCCATGAGGTTCTCGTGCCAGCGCCGGACCCGTTTCATCTCCCT
GGGCGAGGCGTGCAAGAAGGTCTTCCTGGACTGCTGCAACTACATCACAGAGCTGCGGCGGCAGCACGCG
CGGGCCAGCCACCTGGGCCTGGCCAGGAGTAACCTGGATGAGGACATCATTGCAGAAGAGAACATCGTTT
CCCGAAGTGAGTTCCCAGAGAGCTGGCTGTGGAACGTTGAGGACTTGAAAGAGCCACCGAAAAATGGAAT
CTCTACGAAGCTCATGAATATATTTTTGAAAGACTCCATCACCACGTGGGAGATTCTGGCTGTGAGCATG
TCGGACAAGAAAGGGATCTGTGTGGCAGACCCCTTCGAGGTCACAGTAATGCAGGACTTCTTCATCGACC
TGCGGCTACCCTACTCTGTTGTTCGAAACGAGCAGGTGGAAATCCGAGCCGTTCTCTACAATTACCGGCA
GAACCAAGAGCTCAAGGTGAGGGTGGAACTACTCCACAATCCAGCCTTCTGCAGCCTGGCCACCACCAAG
AGGCGTCACCAGCAGACCGTAACCATCCCCCCCAAGTCCTCGTTGTCCGTTCCATATGTCATCGTGCCGC
TAAAGACCGGCCTGCAGGAAGTGGAAGTCAAGGCTGCTGTCTACCATCATTTCATCAGTGACGGTGTCAG
GAAGTCCCTGAAGGTCGTGCCGGAAGGAATCAGAATGAACAAAACTGTGGCTGTTCGCACCCTGGATCCA
GAACGCCTGGGCCGTGAAGGAGTGCAGAAAGAGGACATCCCACCTGCAGACCTCAGTGACCAAGTCCCGG
ACACCGAGTCTGAGACCAGAATTCTCCTGCAAGGGACCCCAGTGGCCCAGATGACAGAGGATGCCGTCGA
CGCGGAACGGCTGAAGCACCTCATTGTGACCCCCTCGGGCTGCGGGGAACAGAACATGATCGGCATGACG
CCCACGGTCATCGCTGTGCATTACCTGGATGAAACGGAGCAGTGGGAGAAGTTCGGCCTAGAGAAGCGGC
AGGGGGCCTTGGAGCTCATCAAGAAGGGGTACACCCAGCAGCTGGCCTTCAGACAACCCAGCTCTGCCTT
TGCGGCCTTCGTGAAACGGGCACCCAGCACCTGGCTGACCGCCTACGTGGTCAAGGTCTTCTCTCTGGCT
GTCAACCTCATCGCCATCGACTCCCAAGTCCTCTGCGGGGCTGTTAAATGGCTGATCCTGGAGAAGCAGA
AGCCCGACGGGGTCTTCCAGGAGGATGCGCCCGTGATACACCAAGAAATGATTGGTGGATTACGGAACAA
CAACGAGAAAGACATGGCCCTCACGGCCTTTGTTCTCATCTCGCTGCAGGAGGCTAAAGATATTTGCGAG
GAGCAGGTCAACAGCCTGCCAGGCAGCATCACTAAAGCAGGAGACTTCCTTGAAGCCAACTACATGAACC
TACAGAGATCCTACACTGTGGCCATTGCTGGCTATGCTCTGGCCCAGATGGGCAGGCTGAAGGGGCCTCT
TCTTAACAAATTTCTGACCACAGCCAAAGATAAGAACCGCTGGGAGGACCCTGGTAAGCAGCTCTACAAC
GTGGAGGCCACATCCTATGCCCTCTTGGCCCTACTGCAGCTAAAAGACTTTGACTTTGTGCCTCCCGTCG
TGCGTTGGCTCAATGAACAGAGATACTACGGTGGTGGCTATGGCTCTACCCAGGCCACCTTCATGGTGTT
CCAAGCCTTGGCTCAATACCAAAAGGACGCCCCTGACCACCAGGAACTGAACCTTGATGTGTCCCTCCAA
CTGCCCAGCCGCAGCTCCAAGATCACCCACCGTATCCACTGGGAATCTGCCAGCCTCCTGCGATCAGAAG
AGACCAAGGAAAATGAGGGTTTCACAGTCACAGCTGAAGGAAAAGGCCAAGGCACCTTGTCGGTGGTGAC
AATGTACCATGCTAAGGCCAAAGATCAACTCACCTGTAATAAATTCGACCTCAAGGTCACCATAAAACCA
GCACCGGAAACAGAAAAGAGGCCTCAGGATGCCAAGAACACTATGATCCTTGAGATCTGTACCAGGTACC
GGGGAGACCAGGATGCCACTATGTCTATATTGGACATATCCATGATGACTGGCTTTGCTCCAGACACAGA
TGACCTGAAGCAGCTGGCCAATGGTGTTGACAGATACATCTCCAAGTATGAGCTGGACAAAGCCTTCTCC
GATAGGAACACCCTCATCATCTACCTGGACAAGGTCTCACACTCTGAGGATGACTGTCTAGCTTTCAAAG
TTCACCAATACTTTAATGTAGAGCTTATCCAGCCTGGAGCAGTCAAGGTCTACGCCTATTACAACCTGGA
GGAAAGCTGTACCCGGTTCTACCATCCGGAAAAGGAGGATGGAAAGCTGAACAAGCTCTGCCGTGATGAA
CTGTGCCGCTGTGCTGAGGAGAATTGCTTCATACAAAAGTCGGATGACAAGGTCACCCTGGAAGAACGGC
TGGACAAGGCCTGTGAGCCAGGAGTGGACTATGTGTACAAGACCCGACTGGTCAAGGTTCAGCTGTCCAA
TGACTTTGACGAGTACATCATGGCCATTGAGCAGACCATCAAGTCAGGCTCGGATGAGGTGCAGGTTGGA
CAGCAGCGCACGTTCATCAGCCCCATCAAGTGCAGAGAAGCCCTGAAGCTGGAGGAGAAGAAACACTACC
TCATGTGGGGTCTCTCCTCCGATTTCTGGGGAGAGAAGCCCAACCTCAGCTACATCATCGGGAAGGACAC
TTGGGTGGAGCACTGGCCCGAGGAGGACGAATGCCAAGACGAAGAGAACCAGAAACAATGCCAGGACCTC
GGCGCCTTCACCGAGAGCATGGTTGTCTTTGGGTGCCCCAACTGACCACACCCCCATTCCCCCACTCCAG
ATAAAGCTTCAGTTATATCTCAAAAAAAAAAAAAAAAA
配列番号903
>gi|773669943|ref|NM_009778.3| Mus musculus complement component 3 (C3), mRNA
AGAGAGGAGAGCCATATAAAGAGCCAGCGGCTACAGCCCCAGCTCGCCTCTGCCCACCCCTGCCCCTTAC
CCCTTCATTCCTTCCACCTTTTTCCTTCACTATGGGACCAGCTTCAGGGTCCCAGCTACTAGTGCTACTG
CTGCTGTTGGCCAGCTCCCCATTAGCTCTGGGGATCCCCATGTATTCCATCATTACTCCCAATGTCCTAC
GGCTGGAGAGCGAAGAGACCATCGTACTGGAGGCCCACGATGCTCAGGGTGACATCCCAGTCACAGTCAC
TGTGCAAGACTTCCTAAAGAGGCAAGTGCTGACCAGTGAGAAGACAGTGTTGACAGGAGCCAGTGGACAT
CTGAGAAGCGTCTCCATCAAGATTCCAGCCAGTAAGGAATTCAACTCAGATAAGGAGGGGCACAAGTACG
TGACAGTGGTGGCAAACTTCGGGGAAACGGTGGTGGAGAAAGCAGTGATGGTAAGCTTCCAGAGTGGGTA
CCTCTTCATCCAGACAGACAAGACCATCTACACCCCTGGCTCCACTGTCTTATATCGGATCTTCACTGTG
GACAACAACCTACTGCCCGTGGGCAAGACAGTCGTCATCCTCATTGAGACCCCCGATGGCATTCCTGTCA
AGAGAGACATTCTGTCTTCCAACAACCAACACGGCATCTTGCCTTTGTCTTGGAACATTCCTGAACTGGT
CAACATGGGGCAGTGGAAGATCCGAGCCTTTTACGAACATGCGCCGAAGCAGATCTTCTCCGCAGAGTTT
GAGGTGAAGGAATACGTGCTGCCCAGTTTTGAGGTCCGGGTGGAGCCCACAGAGACATTTTATTACATCG
ATGACCCAAATGGCCTGGAAGTTTCCATCATAGCCAAGTTCCTGTACGGGAAAAACGTGGACGGGACAGC
CTTCGTGATTTTTGGGGTCCAGGATGGCGATAAGAAGATTTCTCTGGCCCACTCCCTCACGCGCGTAGTG
ATTGAGGATGGTGTGGGGGATGCAGTGCTGACCCGGAAGGTGCTGATGGAGGGGGTACGGCCTTCCAACG
CCGACGCCCTGGTGGGGAAGTCCCTGTATGTCTCCGTCACTGTCATCCTGCACTCAGGTAGTGACATGGT
AGAGGCAGAGCGCAGTGGGATCCCGATTGTCACTTCCCCGTACCAGATCCACTTCACCAAGACACCCAAA
TTCTTCAAGCCAGCCATGCCCTTTGACCTCATGGTGTTCGTGACCAACCCCGATGGCTCTCCGGCCAGCA
AAGTGCTGGTGGTCACTCAGGGATCTAATGCAAAGGCTCTCACCCAAGATGATGGCGTGGCCAAGCTAAG
CATCAACACACCCAACAGCCGCCAACCCCTGACCATCACAGTCCGCACCAAGAAGGACACTCTCCCAGAA
TCACGGCAGGCCACCAAGACAATGGAGGCCCATCCCTACAGCACTATGCACAACTCCAACAACTACCTAC
ACTTGTCAGTGTCACGAATGGAGCTCAAGCCGGGGGACAACCTCAATGTCAACTTCCACCTGCGCACAGA
CCCAGGCCATGAGGCCAAGATCCGATACTACACCTACCTGGTTATGAACAAGGGGAAGCTCCTGAAGGCA
GGCCGCCAGGTTCGGGAGCCTGGCCAGGACCTGGTGGTCTTGTCCCTGCCCATCACTCCAGAGTTTATTC
CTTCATTTCGCCTGGTGGCTTACTACACCCTGATTGGAGCTAGTGGCCAGAGGGAGGTGGTGGCTGACTC
TGTGTGGGTGGATGTGAAGGATTCCTGTATTGGCACGCTGGTGGTGAAGGGTGACCCAAGAGATAACCAT
CTCGCACCTGGGCAACAAACGACACTCAGGATTGAAGGAAACCAGGGGGCCCGAGTGGGGCTAGTGGCTG
TGGACAAGGGAGTGTTTGTGCTGAACAAGAAGAACAAACTCACACAGAGCAAGATCTGGGATGTGGTAGA
GAAGGCAGACATTGGCTGCACCCCAGGCAGTGGGAAGAACTATGCTGGTGTCTTCATGGATGCAGGCCTG
GCCTTCAAGACAAGCCAAGGACTGCAGACTGAACAGAGAGCAGATCTTGAGTGCACCAAGCCAGCAGCCC
GCCGCCGTCGCTCAGTACAGTTGATGGAAAGAAGGATGGACAAAGCTGGTCAGTACACTGACAAGGGTCT
TCGGAAGTGTTGTGAGGATGGTATGCGGGATATCCCTATGAGATACAGCTGCCAGCGCCGGGCACGCCTC
ATCACCCAGGGCGAGAACTGCATAAAGGCCTTCATAGACTGCTGCAACCACATCACCAAGCTGCGTGAAC
AACACAGAAGAGACCACGTGCTGGGCCTGGCCAGGAGTGAATTGGAGGAAGACATAATTCCAGAAGAAGA
TATTATCTCTAGAAGCCACTTCCCACAGAGCTGGTTGTGGACCATAGAAGAGTTGAAAGAACCAGAGAAA
AATGGAATCTCTACGAAGGTCATGAACATCTTTCTCAAAGATTCCATCACCACCTGGGAGATTCTGGCAG
TGAGCTTGTCAGACAAGAAAGGGATCTGTGTGGCAGACCCCTATGAGATCAGAGTGATGCAGGACTTCTT
CATTGACCTGCGGCTGCCCTACTCTGTAGTGCGCAACGAACAGGTGGAGATCAGAGCTGTGCTCTTCAAC
TACCGTGAACAGGAGGAACTTAAGGTGAGGGTGGAACTGTTGCATAATCCAGCCTTCTGCAGCATGGCCA
CCGCCAAGAATCGCTACTTCCAGACCATCAAAATCCCTCCCAAGTCCTCGGTGGCTGTACCGTATGTCAT
TGTCCCCTTGAAGATCGGCCAACAAGAGGTGGAGGTCAAGGCTGCTGTCTTCAATCACTTCATCAGTGAT
GGTGTCAAGAAGACACTGAAGGTCGTGCCAGAAGGAATGAGAATCAACAAAACTGTGGCCATCCATACAC
TGGACCCAGAGAAGCTCGGTCAAGGGGGAGTGCAGAAGGTGGATGTGCCTGCCGCAGACCTTAGCGACCA
AGTGCCAGACACAGACTCTGAGACCAGAATTATCCTGCAAGGGAGCCCGGTGGTTCAGATGGCTGAAGAT
GCTGTGGACGGGGAGCGGCTGAAACACCTGATCGTGACCCCCGCAGGCTGTGGGGAACAGAACATGATTG
GCATGACACCAACAGTCATTGCGGTACACTACCTGGACCAGACCGAACAGTGGGAGAAGTTCGGCATAGA
GAAGAGGCAAGAGGCCCTGGAGCTCATCAAGAAAGGGTACACCCAGCAGCTGGCCTTCAAACAGCCCAGC
TCTGCCTATGCTGCCTTCAACAACCGGCCCCCCAGCACCTGGCTGACAGCCTACGTGGTCAAGGTCTTCT
CTCTAGCTGCCAACCTCATCGCCATCGACTCTCACGTCCTGTGTGGGGCTGTTAAATGGTTGATTCTGGA
GAAACAGAAGCCGGATGGTGTCTTTCAGGAGGATGGGCCCGTGATTCACCAAGAAATGATTGGTGGCTTC
CGGAACGCCAAGGAGGCAGATGTGTCACTCACAGCCTTCGTCCTCATCGCACTGCAGGAAGCCAGGGACA
TCTGTGAGGGGCAGGTCAATAGCCTTCCTGGGAGCATCAACAAGGCAGGGGAGTATATTGAAGCCAGTTA
CATGAACCTGCAGAGACCATACACAGTGGCCATTGCTGGGTATGCCCTGGCCCTGATGAACAAACTGGAG
GAACCTTACCTCGGCAAGTTTCTGAACACAGCCAAAGATCGGAACCGCTGGGAGGAGCCTGACCAGCAGC
TCTACAACGTAGAGGCCACATCCTACGCCCTCCTGGCCCTGCTGCTGCTGAAAGACTTTGACTCTGTGCC
CCCTGTAGTGCGCTGGCTCAATGAGCAAAGATACTACGGAGGCGGCTATGGCTCCACCCAGGCTACCTTC
ATGGTATTCCAAGCCTTGGCCCAATATCAAACAGATGTCCCTGACCATAAGGACTTGAACATGGATGTGT
CCTTCCACCTCCCCAGCCGTAGCTCTGCAACCACGTTTCGCCTGCTCTGGGAAAATGGCAACCTCCTGCG
ATCGGAAGAGACCAAGCAAAATGAGGCCTTCTCTCTAACAGCCAAAGGAAAAGGCCGAGGCACATTGTCG
GTGGTGGCAGTGTATCATGCCAAACTCAAAAGCAAAGTCACCTGCAAGAAGTTTGACCTCAGGGTCAGCA
TAAGACCAGCCCCTGAGACAGCCAAGAAGCCCGAGGAAGCCAAGAATACCATGTTCCTTGAAATCTGCAC
CAAGTACTTGGGAGATGTGGACGCCACTATGTCCATCCTGGACATCTCCATGATGACTGGCTTTGCTCCA
GACACAAAGGACCTGGAACTGCTGGCCTCTGGAGTAGATAGATACATCTCCAAGTACGAGATGAACAAAG
CCTTCTCCAACAAGAACACCCTCATCATCTACCTAGAAAAGATTTCACACACCGAAGAAGACTGCCTGAC
CTTCAAAGTTCACCAGTACTTTAATGTGGGACTTATCCAGCCCGGGTCGGTCAAGGTCTACTCCTATTAC
AACCTCGAGGAATCATGCACCCGGTTCTATCATCCAGAGAAGGACGATGGGATGCTCAGCAAGCTGTGCC
ACAGTGAAATGTGCCGGTGTGCTGAAGAGAACTGCTTCATGCAACAGTCACAGGAGAAGATCAACCTGAA
TGTCCGGCTAGACAAGGCTTGTGAGCCCGGAGTCGACTATGTGTACAAGACCGAGCTAACCAACATAGAG
CTGTTGGATGATTTTGATGAGTACACCATGACCATCCAGCAGGTCATCAAGTCAGGCTCAGATGAGGTGC
AGGCAGGGCAGCAACGCAAGTTCATCAGCCACATCAAGTGCAGAAACGCCCTGAAGCTGCAGAAAGGGAA
GAAGTACCTCATGTGGGGCCTCTCCTCTGACCTCTGGGGAGAAAAGCCCAACACCAGCTACATCATTGGG
AAGGACACGTGGGTGGAGCACTGGCCTGAGGCAGAAGAATGCCAGGATCAGAAGTACCAGAAACAGTGCG
AAGAACTTGGGGCATTCACAGAATCTATGGTGGTTTATGGTTGTCCCAACTGACTACAGCCCAGCCCTCT
AATAAAGCTTCAGTTGTATTTCACCCATC
配列番号904
配列番号903の逆相補鎖
GATGGGTGAAATACAACTGAAGCTTTATTAGAGGGCTGGGCTGTAGTCAGTTGGGACAACCATAAACCACCATAGATTCTGTGAATGCCCCAAGTTCTTCGCACTGTTTCTGGTACTTCTGATCCTGGCATTCTTCTGCCTCAGGCCAGTGCTCCACCCACGTGTCCTTCCCAATGATGTAGCTGGTGTTGGGCTTTTCTCCCCAGAGGTCAGAGGAGAGGCCCCACATGAGGTACTTCTTCCCTTTCTGCAGCTTCAGGGCGTTTCTGCACTTGATGTGGCTGATGAACTTGCGTTGCTGCCCTGCCTGCACCTCATCTGAGCCTGACTTGATGACCTGCTGGATGGTCATGGTGTACTCATCAAAATCATCCAACAGCTCTATGTTGGTTAGCTCGGTCTTGTACACATAGTCGACTCCGGGCTCACAAGCCTTGTCTAGCCGGACATTCAGGTTGATCTTCTCCTGTGACTGTTGCATGAAGCAGTTCTCTTCAGCACACCGGCACATTTCACTGTGGCACAGCTTGCTGAGCATCCCATCGTCCTTCTCTGGATGATAGAACCGGGTGCATGATTCCTCGAGGTTGTAATAGGAGTAGACCTTGACCGACCCGGGCTGGATAAGTCCCACATTAAAGTACTGGTGAACTTTGAAGGTCAGGCAGTCTTCTTCGGTGTGTGAAATCTTTTCTAGGTAGATGATGAGGGTGTTCTTGTTGGAGAAGGCTTTGTTCATCTCGTACTTGGAGATGTATCTATCTACTCCAGAGGCCAGCAGTTCCAGGTCCTTTGTGTCTGGAGCAAAGCCAGTCATCATGGAGATGTCCAGGATGGACATAGTGGCGTCCACATCTCCCAAGTACTTGGTGCAGATTTCAAGGAACATGGTATTCTTGGCTTCCTCGGGCTTCTTGGCTGTCTCAGGGGCTGGTCTTATGCTGACCCTGAGGTCAAACTTCTTGCAGGTGACTTTGCTTTTGAGTTTGGCATGATACACTGCCACCACCGACAATGTGCCTCGGCCTTTTCCTTTGGCTGTTAGAGAGAAGGCCTCATTTTGCTTGGTCTCTTCCGATCGCAGGAGGTTGCCATTTTCCCAGAGCAGGCGAAACGTGGTTGCAGAGCTACGGCTGGGGAGGTGGAAGGACACATCCATGTTCAAGTCCTTATGGTCAGGGACATCTGTTTGATATTGGGCCAAGGCTTGGAATACCATGAAGGTAGCCTGGGTGGAGCCATAGCCGCCTCCGTAGTATCTTTGCTCATTGAGCCAGCGCACTACAGGGGGCACAGAGTCAAAGTCTTTCAGCAGCAGCAGGGCCAGGAGGGCGTAGGATGTGGCCTCTACGTTGTAGAGCTGCTGGTCAGGCTCCTCCCAGCGGTTCCGATCTTTGGCTGTGTTCAGAAACTTGCCGAGGTAAGGTTCCTCCAGTTTGTTCATCAGGGCCAGGGCATACCCAGCAATGGCCACTGTGTATGGTCTCTGCAGGTTCATGTAACTGGCTTCAATATACTCCCCTGCCTTGTTGATGCTCCCAGGAAGGCTATTGACCTGCCCCTCACAGATGTCCCTGGCTTCCTGCAGTGCGATGAGGACGAAGGCTGTGAGTGACACATCTGCCTCCTTGGCGTTCCGGAAGCCACCAATCATTTCTTGGTGAATCACGGGCCCATCCTCCTGAAAGACACCATCCGGCTTCTGTTTCTCCAGAATCAACCATTTAACAGCCCCACACAGGACGTGAGAGTCGATGGCGATGAGGTTGGCAGCTAGAGAGAAGACCTTGACCACGTAGGCTGTCAGCCAGGTGCTGGGGGGCCGGTTGTTGAAGGCAGCATAGGCAGAGCTGGGCTGTTTGAAGGCCAGCTGCTGGGTGTACCCTTTCTTGATGAGCTCCAGGGCCTCTTGCCTCTTCTCTATGCCGAACTTCTCCCACTGTTCGGTCTGGTCCAGGTAGTGTACCGCAATGACTGTTGGTGTCATGCCAATCATGTTCTGTTCCCCACAGCCTGCGGGGGTCACGATCAGGTGTTTCAGCCGCTCCCCGTCCACAGCATCTTCAGCCATCTGAACCACCGGGCTCCCTTGCAGGATAATTCTGGTCTCAGAGTCTGTGTCTGGCACTTGGTCGCTAAGGTCTGCGGCAGGCACATCCACCTTCTGCACTCCCCCTTGACCGAGCTTCTCTGGGTCCAGTGTATGGATGGCCACAGTTTTGTTGATTCTCATTCCTTCTGGCACGACCTTCAGTGTCTTCTTGACACCATCACTGATGAAGTGATTGAAGACAGCAGCCTTGACCTCCACCTCTTGTTGGCCGATCTTCAAGGGGACAATGACATACGGTACAGCCACCGAGGACTTGGGAGGGATTTTGATGGTCTGGAAGTAGCGATTCTTGGCGGTGGCCATGCTGCAGAAGGCTGGATTATGCAACAGTTCCACCCTCACCTTAAGTTCCTCCTGTTCACGGTAGTTGAAGAGCACAGCTCTGATCTCCACCTGTTCGTTGCGCACTACAGAGTAGGGCAGCCGCAGGTCAATGAAGAAGTCCTGCATCACTCTGATCTCATAGGGGTCTGCCACACAGATCCCTTTCTTGTCTGACAAGCTCACTGCCAGAATCTCCCAGGTGGTGATGGAATCTTTGAGAAAGATGTTCATGACCTTCGTAGAGATTCCATTTTTCTCTGGTTCTTTCAACTCTTCTATGGTCCACAACCAGCTCTGTGGGAAGTGGCTTCTAGAGATAATATCTTCTTCTGGAATTATGTCTTCCTCCAATTCACTCCTGGCCAGGCCCAGCACGTGGTCTCTTCTGTGTTGTTCACGCAGCTTGGTGATGTGGTTGCAGCAGTCTATGAAGGCCTTTATGCAGTTCTCGCCCTGGGTGATGAGGCGTGCCCGGCGCTGGCAGCTGTATCTCATAGGGATATCCCGCATACCATCCTCACAACACTTCCGAAGACCCTTGTCAGTGTACTGACCAGCTTTGTCCATCCTTCTTTCCATCAACTGTACTGAGCGACGGCGGCGGGCTGCTGGCTTGGTGCACTCAAGATCTGCTCTCTGTTCAGTCTGCAGTCCTTGGCTTGTCTTGAAGGCCAGGCCTGCATCCATGAAGACACCAGCATAGTTCTTCCCACTGCCTGGGGTGCAGCCAATGTCTGCCTTCTCTACCACATCCCAGATCTTGCTCTGTGTGAGTTTGTTCTTCTTGTTCAGCACAAACACTCCCTTGTCCACAGCCACTAGCCCCACTCGGGCCCCCTGGTTTCCTTCAATCCTGAGTGTCGTTTGTTGCCCAGGTGCGAGATGGTTATCTCTTGGGTCACCCTTCACCACCAGCGTGCCAATACAGGAATCCTTCACATCCACCCACACAGAGTCAGCCACCACCTCCCTCTGGCCACTAGCTCCAATCAGGGTGTAGTAAGCCACCAGGCGAAATGAAGGAATAAACTCTGGAGTGATGGGCAGGGACAAGACCACCAGGTCCTGGCCAGGCTCCCGAACCTGGCGGCCTGCCTTCAGGAGCTTCCCCTTGTTCATAACCAGGTAGGTGTAGTATCGGATCTTGGCCTCATGGCCTGGGTCTGTGCGCAGGTGGAAGTTGACATTGAGGTTGTCCCCCGGCTTGAGCTCCATTCGTGACACTGACAAGTGTAGGTAGTTGTTGGAGTTGTGCATAGTGCTGTAGGGATGGGCCTCCATTGTCTTGGTGGCCTGCCGTGATTCTGGGAGAGTGTCCTTCTTGGTGCGGACTGTGATGGTCAGGGGTTGGCGGCTGTTGGGTGTGTTGATGCTTAGCTTGGCCACGCCATCATCTTGGGTGAGAGCCTTTGCATTAGATCCCTGAGTGACCACCAGCACTTTGCTGGCCGGAGAGCCATCGGGGTTGGTCACGAACACCATGAGGTCAAAGGGCATGGCTGGCTTGAAGAATTTGGGTGTCTTGGTGAAGTGGATCTGGTACGGGGAAGTGACAATCGGGATCCCACTGCGCTCTGCCTCTACCATGTCACTACCTGAGTGCAGGATGACAGTGACGGAGACATACAGGGACTTCCCCACCAGGGCGTCGGCGTTGGAAGGCCGTACCCCCTCCATCAGCACCTTCCGGGTCAGCACTGCATCCCCCACACCATCCTCAATCACTACGCGCGTGAGGGAGTGGGCCAGAGAAATCTTCTTATCGCCATCCTGGACCCCAAAAATCACGAAGGCTGTCCCGTCCACGTTTTTCCCGTACAGGAACTTGGCTATGATGGAAACTTCCAGGCCATTTGGGTCATCGATGTAATAAAATGTCTCTGTGGGCTCCACCCGGACCTCAAAACTGGGCAGCACGTATTCCTTCACCTCAAACTCTGCGGAGAAGATCTGCTTCGGCGCATGTTCGTAAAAGGCTCGGATCTTCCACTGCCCCATGTTGACCAGTTCAGGAATGTTCCAAGACAAAGGCAAGATGCCGTGTTGGTTGTTGGAAGACAGAATGTCTCTCTTGACAGGAATGCCATCGGGGGTCTCAATGAGGATGACGACTGTCTTGCCCACGGGCAGTAGGTTGTTGTCCACAGTGAAGATCCGATATAAGACAGTGGAGCCAGGGGTGTAGATGGTCTTGTCTGTCTGGATGAAGAGGTACCCACTCTGGAAGCTTACCATCACTGCTTTCTCCACCACCGTTTCCCCGAAGTTTGCCACCACTGTCACGTACTTGTGCCCCTCCTTATCTGAGTTGAATTCCTTACTGGCTGGAATCTTGATGGAGACGCTTCTCAGATGTCCACTGGCTCCTGTCAACACTGTCTTCTCACTGGTCAGCACTTGCCTCTTTAGGAAGTCTTGCACAGTGACTGTGACTGGGATGTCACCCTGAGCATCGTGGGCCTCCAGTACGATGGTCTCTTCGCTCTCCAGCCGTAGGACATTGGGAGTAATGATGGAATACATGGGGATCCCCAGAGCTAATGGGGAGCTGGCCAACAGCAGC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配列番号905
>gi|158138560|ref|NM_016994.2| Rattus norvegicus complement component 3 (C3), mRNA
CTACCCCTTACCCCTCACTCCTTCCACCTTTGTCCTTTACCATGGGACCCACGTCAGGGTCCCAGCTACT
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AATGTCCTGCGGCTGGAGAGTGAAGAGACTTTCATACTAGAGGCCCATGATGCTCAGGGTGATGTCCCAG
TCACTGTCACTGTGCAAGACTTCCTAAAGAAGCAAGTGCTGACCAGTGAGAAGACAGTGTTGACAGGAGC
CACTGGACATCTGAACAGGGTCTCCATCAAGATTCCAGCCAGTAAGGAATTCAATGCAGATAAGGGGCAC
AAGTACGTGACAGTGGTGGCAAACTTCGGGGCAACAGTGGTGGAGAAAGCGGTGCTAGTAAGCTTTCAGA
GTGGTTACCTCTTCATCCAGACAGACAAGACCATCTACACCCCAGGCTCCACTGTTTTCTATCGGATCTT
CACTGTGGACAACAACCTATTGCCTGTGGGCAAGACAGTCGTCATCGTCATTGAGACCCCGGACGGCGTT
CCCATCAAGAGAGACATTCTATCTTCCCACAACCAATATGGCATCTTGCCTTTGTCTTGGAACATTCCAG
AACTGGTCAACATGGGGCAGTGGAAGATCCGAGCCTTCTATGAACATGCACCAAAGCAGACCTTCTCTGC
AGAGTTTGAGGTGAAGGAATACGTGCTGCCCAGTTTCGAAGTCCTGGTGGAGCCTACAGAGAAATTTTAT
TACATCGATGACCCAAAGGGCCTGGAAGTTTCCATCACAGCCAGATTCCTGTATGGGAAGAACGTGGACG
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CGTGCTGATCGAGGATGGTTCAGGGGAGGCAGTGCTCAGCCGAAAAGTGCTGATGGACGGGGTACGGCCC
TCCAGCCCAGAAGCCCTAGTGGGGAAGTCCCTGTACGTCTCTGTCACTGTTATCCTGCACTCAGGTAGCG
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ACCCAAATTCTTCAAGCCAGCCATGCCTTTCGACCTCATGGTGTTTGTGACCAACCCTGATGGCTCTCCA
GCCCGCAGAGTGCCAGTAGTCACTCAGGGATCCGACGCGCAGGCTCTCACCCAGGATGATGGTGTGGCCA
AGCTGAGCGTCAACACACCCAACAACCGCCAACCCCTGACTATCACGGTCCGCACCAAGAAGGAGGGTAT
CCCGGACGCGCGGCAGGCCACCAGGACGATGCAGGCCCAGCCCTACAGCACTATGCACAATTCCAACAAC
TACCTGCACTTGTCAGTGTCTCGGGTGGAGCTCAAGCCTGGGGACAACCTCAATGTCAACTTCCACCTGC
GCACGGACGCTGGCCAAGAGGCCAAGATCCGATACTACACCTATCTGGTTATGAACAAGGGGAAGTTACT
GAAGGCAGGCCGTCAGGTTCGGGAGCCTGGCCAGGACCTGGTGGTCTTGTCACTGCCCATCACTCCAGAA
TTTATACCTTCCTTCCGCCTGGTGGCTTACTACACCCTGATTGGAGCTAATGGCCAAAGGGAGGTGGTGG
CCGACTCAGTGTGGGTGGATGTGAAGGACTCCTGTGTAGGCACGCTGGTGGTGAAAGGTGACCCAAGAGA
TAACCGACAGCCCGCGCCTGGGCATCAAACGACACTAAGGATCGAGGGGAACCAGGGGGCCCGAGTGGGG
CTAGTGGCTGTGGACAAGGGGGTGTTTGTGCTGAACAAGAAGAACAAACTCACACAGAGCAAGATCTGGG
ATGTAGTAGAGAAGGCAGACATTGGCTGCACCCCAGGCAGTGGGAAGAACTATGCGGGTGTCTTCATGGA
TGCTGGCCTGACCTTCAAGACAAACCAAGGCCTGCAGACTGATCAGAGAGAAGATCCTGAGTGCGCCAAG
CCAGCTGCCCGCCGCCGTCGCTCAGTGCAGTTGATGGAAAGGAGGATGGACAAAGCTGGTCAGTACACCG
ACAAGGGTCTGCGGAAGTGTTGTGAGGATGGCATGCGTGATATCCCTATGAAGTACAGCTGCCAGCGCCG
GGCTCGCCTCATCACCCAGGGCGAGAGCTGCCTGAAGGCCTTCATGGACTGCTGCAACTATATCACCAAG
CTTCGTGAGCAGCACAGAAGAGACCATGTGCTGGGCCTGGCCAGGAGTGATGTGGATGAAGACATAATCC
CAGAAGAAGATATTATCTCTAGAAGCCACTTCCCAGAGAGCTGGTTGTGGACCATAGAAGAGTTGAAAGA
ACCAGAGAAAAATGGAATCTCTACGAAGGTCATGAACATCTTTCTCAAAGATTCCATCACCACCTGGGAG
ATTCTGGCAGTGAGCTTGTCCGACAAGAAAGGGATCTGTGTGGCAGACCCCTATGAGATCACAGTGATGC
AGGACTTCTTCATTGACCTGCGACTGCCCTACTCTGTGGTGCGCAATGAACAGGTGGAGATCAGAGCTGT
GCTCTTCAATTACCGTGAACAGGAGAAACTTAAGGTAAGGGTGGAACTGTTGCATAACCCAGCCTTCTGC
AGCATGGCCACTGCCAAGAAGCGGTACTACCAGACCATCGAAATCCCTCCCAAGTCCTCTGTGGCTGTGC
CTTATGTCATTGTCCCCTTGAAGATCGGCCTCCAGGAGGTGGAGGTCAAGGCCGCCGTCTTCAACCACTT
CATCAGTGATGGTGTCAAGAAGATACTGAAGGTCGTGCCAGAAGGAATGAGAGTCAACAAAACTGTGGCT
GTCCGTACACTGGATCCAGAACACCTCGGTCAAGGGGGAGTGCAGAGGGAGGATGTACCTGCAGCAGACC
TCAGTGACCAAGTGCCAGACACAGATTCTGAGACCAGAATTCTCCTGCAAGGGACCCCGGTGGCTCAGAT
GGCCGAGGACGCTGTGGACGGGGAGCGGCTGAAACACCTGATCGTGACCCCCTCTGGCTGTGGGGAGCAG
AACATGATTGGCATGACACCCACGGTCATTGCAGTACACTATCTGGATCAGACCGAACAGTGGGAGAAAT
TCGGCCTAGAGAAGAGGCAAGAAGCTCTGGAGCTCATCAAGAAAGGGTACACCCAGCAGCTGGCTTTCAA
ACAGCCCAGCTCTGCCTATGCTGCCTTCAACAACCGGCCTCCCAGCACCTGGCTGACAGCCTATGTGGTC
AAGGTCTTCTCTCTGGCTGCCAACCTCATCGCCATCGACTCTCAGGTCCTGTGTGGGGCTGTCAAATGGC
TGATTCTGGAGAAACAGAAGCCAGATGGTGTCTTTCAGGAGGACGGACCAGTGATTCACCAAGAAATGAT
TGGTGGCTTCCGGAACACCAAGGAGGCAGATGTGTCGCTTACAGCCTTTGTCCTCATCGCACTGCAGGAA
GCCAGAGATATCTGTGAGGGGCAGGTCAACAGCCTTCCCGGGAGCATCAACAAGGCAGGGGAGTATCTTG
AAGCCAGTTACCTGAACCTGCAGAGACCATACACAGTAGCCATTGCTGGGTATGCCCTGGCCCTGATGAA
CAAACTGGAGGAACCTTACCTCACCAAGTTTCTGAACACAGCCAAAGATCGGAACCGCTGGGAGGAGCCT
GGCCAGCAGCTCTACAATGTGGAGGCCACCTCCTACGCCCTCCTGGCCCTGCTGCTGCTGAAAGACTTTG
ACTCTGTGCCTCCTGTGGTGCGCTGGCTCAACGAGCAAAGATACTACGGAGGTGGCTATGGCTCCACGCA
GGCTACCTTCATGGTATTCCAAGCCTTGGCTCAATACCAAACAGATGTCCCTGACCACAAGGACTTGAAC
ATGGATGTGTCCCTCCACCTCCCCAGCCGCAGCTCCCCAACTGTGTTTCGCCTGCTATGGGAAAGTGGCA
GTCTCCTGAGATCAGAAGAGACCAAGCAGAATGAGGGCTTTTCTCTGACAGCCAAAGGAAAAGGCCAAGG
CACACTGTCGGTGGTGACAGTGTATCACGCCAAAGTCAAAGGCAAAGCCACCTGCAAGAAGTTTGACCTC
AGGGTCACCATAAAACCAGCCCCTGAGACAGCCAAGAAGCCCCAGGATGCCAAGAGTTCTATGATCCTTG
ACATCTGCACCAGGTACTTGGGAGACGTGGATGCTACTATGTCCATCCTGGACATCTCCATGATGACTGG
CTTTATTCCAGACACAAACGACCTGGAACTGCTGAGCTCTGGAGTAGACAGATACATTTCCAAGTATGAG
ATGGACAAAGCCTTCTCCAACAAGAACACCCTCATCATCTACCTAGAAAAGATCTCACACTCCGAAGAAG
ACTGCCTGTCCTTCAAAGTCCACCAGTTCTTTAACGTGGGACTTATCCAGCCGGGGTCGGTCAAGGTCTA
CTCCTACTACAATCTAGAGGAGTCATGCACCCGGTTCTATCATCCGGAGAAGGACGATGGAATGCTGAGC
AAGCTGTGCCACAATGAAATGTGCCGCTGTGCAGAGGAGAACTGCTTCATGCATCAGTCACAGGATCAGG
TCAGCCTGAATGAACGACTAGACAAGGCTTGTGAGCCTGGAGTGGACTACGTGTACAAGACCAAGCTAAC
GACGATAGAGCTGTCGGATGATTTTGATGAGTACATCATGACCATCGAGCAGGTCATCAAGTCAGGCTCA
GATGAGGTGCAGGCAGGTCAGGAACGAAGGTTCATCAGCCACGTCAAGTGCAGAAACGCCCTAAAGCTGC
AGAAAGGGAAGCAGTACCTCATGTGGGGCCTCTCCTCCGACCTCTGGGGAGAAAAGCCCAATACCAGCTA
CATCATTGGGAAGGACACGTGGGTGGAGCACTGGCCCGAGGCAGAGGAATGTCAGGATCAGAAGAACCAG
AAACAGTGCGAAGACCTCGGGGCATTCACAGAAACAATGGTGGTTTTCGGCTGCCCCAACTGACCACAAC
CTCCAATAAAGCTTCAGTTGTATTTTACCCATCAAAAAAAAAAAAAAAAAA
配列番号906
配列番号905の逆相補鎖
TTTTTTTTTTTTTTTTTTGATGGGTAAAATACAACTGAAGCTTTATTGGAGGTTGTGGTCAGTTGGGGCAGCCGAAAACCACCATTGTTTCTGTGAATGCCCCGAGGTCTTCGCACTGTTTCTGGTTCTTCTGATCCTGACATTCCTCTGCCTCGGGCCAGTGCTCCACCCACGTGTCCTTCCCAATGATGTAGCTGGTATTGGGCTTTTCTCCCCAGAGGTCGGAGGAGAGGCCCCACATGAGGTACTGCTTCCCTTTCTGCAGCTTTAGGGCGTTTCTGCACTTGACGTGGCTGATGAACCTTCGTTCCTGACCTGCCTGCACCTCATCTGAGCCTGACTTGATGACCTGCTCGATGGTCATGATGTACTCATCAAAATCATCCGACAGCTCTATCGTCGTTAGCTTGGTCTTGTACACGTAGTCCACTCCAGGCTCACAAGCCTTGTCTAGTCGTTCATTCAGGCTGACCTGATCCTGTGACTGATGCATGAAGCAGTTCTCCTCTGCACAGCGGCACATTTCATTGTGGCACAGCTTGCTCAGCATTCCATCGTCCTTCTCCGGATGATAGAACCGGGTGCATGACTCCTCTAGATTGTAGTAGGAGTAGACCTTGACCGACCCCGGCTGGATAAGTCCCACGTTAAAGAACTGGTGGACTTTGAAGGACAGGCAGTCTTCTTCGGAGTGTGAGATCTTTTCTAGGTAGATGATGAGGGTGTTCTTGTTGGAGAAGGCTTTGTCCATCTCATACTTGGAAATGTATCTGTCTACTCCAGAGCTCAGCAGTTCCAGGTCGTTTGTGTCTGGAATAAAGCCAGTCATCATGGAGATGTCCAGGATGGACATAGTAGCATCCACGTCTCCCAAGTACCTGGTGCAGATGTCAAGGATCATAGAACTCTTGGCATCCTGGGGCTTCTTGGCTGTCTCAGGGGCTGGTTTTATGGTGACCCTGAGGTCAAACTTCTTGCAGGTGGCTTTGCCTTTGACTTTGGCGTGATACACTGTCACCACCGACAGTGTGCCTTGGCCTTTTCCTTTGGCTGTCAGAGAAAAGCCCTCATTCTGCTTGGTCTCTTCTGATCTCAGGAGACTGCCACTTTCCCATAGCAGGCGAAACACAGTTGGGGAGCTGCGGCTGGGGAGGTGGAGGGACACATCCATGTTCAAGTCCTTGTGGTCAGGGACATCTGTTTGGTATTGAGCCAAGGCTTGGAATACCATGAAGGTAGCCTGCGTGGAGCCATAGCCACCTCCGTAGTATCTTTGCTCGTTGAGCCAGCGCACCACAGGAGGCACAGAGTCAAAGTCTTTCAGCAGCAGCAGGGCCAGGAGGGCGTAGGAGGTGGCCTCCACATTGTAGAGCTGCTGGCCAGGCTCCTCCCAGCGGTTCCGATCTTTGGCTGTGTTCAGAAACTTGGTGAGGTAAGGTTCCTCCAGTTTGTTCATCAGGGCCAGGGCATACCCAGCAATGGCTACTGTGTATGGTCTCTGCAGGTTCAGGTAACTGGCTTCAAGATACTCCCCTGCCTTGTTGATGCTCCCGGGAAGGCTGTTGACCTGCCCCTCACAGATATCTCTGGCTTCCTGCAGTGCGATGAGGACAAAGGCTGTAAGCGACACATCTGCCTCCTTGGTGTTCCGGAAGCCACCAATCATTTCTTGGTGAATCACTGGTCCGTCCTCCTGAAAGACACCATCTGGCTTCTGTTTCTCCAGAATCAGCCATTTGACAGCCCCACACAGGACCTGAGAGTCGATGGCGATGAGGTTGGCAGCCAGAGAGAAGACCTTGACCACATAGGCTGTCAGCCAGGTGCTGGGAGGCCGGTTGTTGAAGGCAGCATAGGCAGAGCTGGGCTGTTTGAAAGCCAGCTGCTGGGTGTACCCTTTCTTGATGAGCTCCAGAGCTTCTTGCCTCTTCTCTAGGCCGAATTTCTCCCACTGTTCGGTCTGATCCAGATAGTGTACTGCAATGACCGTGGGTGTCATGCCAATCATGTTCTGCTCCCCACAGCCAGAGGGGGTCACGATCAGGTGTTTCAGCCGCTCCCCGTCCACAGCGTCCTCGGCCATCTGAGCCACCGGGGTCCCTTGCAGGAGAATTCTGGTCTCAGAATCTGTGTCTGGCACTTGGTCACTGAGGTCTGCTGCAGGTACATCCTCCCTCTGCACTCCCCCTTGACCGAGGTGTTCTGGATCCAGTGTACGGACAGCCACAGTTTTGTTGACTCTCATTCCTTCTGGCACGACCTTCAGTATCTTCTTGACACCATCACTGATGAAGTGGTTGAAGACGGCGGCCTTGACCTCCACCTCCTGGAGGCCGATCTTCAAGGGGACAATGACATAAGGCACAGCCACAGAGGACTTGGGAGGGATTTCGATGGTCTGGTAGTACCGCTTCTTGGCAGTGGCCATGCTGCAGAAGGCTGGGTTATGCAACAGTTCCACCCTTACCTTAAGTTTCTCCTGTTCACGGTAATTGAAGAGCACAGCTCTGATCTCCACCTGTTCATTGCGCACCACAGAGTAGGGCAGTCGCAGGTCAATGAAGAAGTCCTGCATCACTGTGATCTCATAGGGGTCTGCCACACAGATCCCTTTCTTGTCGGACAAGCTCACTGCCAGAATCTCCCAGGTGGTGATGGAATCTTTGAGAAAGATGTTCATGACCTTCGTAGAGATTCCATTTTTCTCTGGTTCTTTCAACTCTTCTATGGTCCACAACCAGCTCTCTGGGAAGTGGCTTCTAGAGATAATATCTTCTTCTGGGATTATGTCTTCATCCACATCACTCCTGGCCAGGCCCAGCACATGGTCTCTTCTGTGCTGCTCACGAAGCTTGGTGATATAGTTGCAGCAGTCCATGAAGGCCTTCAGGCAGCTCTCGCCCTGGGTGATGAGGCGAGCCCGGCGCTGGCAGCTGTACTTCATAGGGATATCACGCATGCCATCCTCACAACACTTCCGCAGACCCTTGTCGGTGTACTGACCAGCTTTGTCCATCCTCCTTTCCATCAACTGCACTGAGCGACGGCGGCGGGCAGCTGGCTTGGCGCACTCAGGATCTTCTCTCTGATCAGTCTGCAGGCCTTGGTTTGTCTTGAAGGTCAGGCCAGCATCCATGAAGACACCCGCATAGTTCTTCCCACTGCCTGGGGTGCAGCCAATGTCTGCCTTCTCTACTACATCCCAGATCTTGCTCTGTGTGAGTTTGTTCTTCTTGTTCAGCACAAACACCCCCTTGTCCACAGCCACTAGCCCCACTCGGGCCCCCTGGTTCCCCTCGATCCTTAGTGTCGTTTGATGCCCAGGCGCGGGCTGTCGGTTATCTCTTGGGTCACCTTTCACCACCAGCGTGCCTACACAGGAGTCCTTCACATCCACCCACACTGAGTCGGCCACCACCTCCCTTTGGCCATTAGCTCCAATCAGGGTGTAGTAAGCCACCAGGCGGAAGGAAGGTATAAATTCTGGAGTGATGGGCAGTGACAAGACCACCAGGTCCTGGCCAGGCTCCCGAACCTGACGGCCTGCCTTCAGTAACTTCCCCTTGTTCATAACCAGATAGGTGTAGTATCGGATCTTGGCCTCTTGGCCAGCGTCCGTGCGCAGGTGGAAGTTGACATTGAGGTTGTCCCCAGGCTTGAGCTCCACCCGAGACACTGACAAGTGCAGGTAGTTGTTGGAATTGTGCATAGTGCTGTAGGGCTGGGCCTGCATCGTCCTGGTGGCCTGCCGCGCGTCCGGGATACCCTCCTTCTTGGTGCGGACCGTGATAGTCAGGGGTTGGCGGTTGTTGGGTGTGTTGACGCTCAGCTTGGCCACACCATCATCCTGGGTGAGAGCCTGCGCGTCGGATCCCTGAGTGACTACTGGCACTCTGCGGGCTGGAGAGCCATCAGGGTTGGTCACAAACACCATGAGGTCGAAAGGCATGGCTGGCTTGAAGAATTTGGGTGTCTTGGTGAAGTGGATCTGGTACGGGGAAGTGACAATTGGGATCCCACTGCGCTCTGCCTCTACCATGTCGCTACCTGAGTGCAGGATAACAGTGACAGAGACGTACAGGGACTTCCCCACTAGGGCTTCTGGGCTGGAGGGCCGTACCCCGTCCATCAGCACTTTTCGGCTGAGCACTGCCTCCCCTGAACCATCCTCGATCAGCACGCGGGTGAGGGACTGGGCCAGAGAAATCTTCTTATCCTCATCCTGGACCCCAAAGATCACGAAAGCTGTCCCGTCCACGTTCTTCCCATACAGGAATCTGGCTGTGATGGAAACTTCCAGGCCCTTTGGGTCATCGATGTAATAAAATTTCTCTGTAGGCTCCACCAGGACTTCGAAACTGGGCAGCACGTATTCCTTCACCTCAAACTCTGCAGAGAAGGTCTGCTTTGGTGCATGTTCATAGAAGGCTCGGATCTTCCACTGCCCCATGTTGACCAGTTCTGGAATGTTCCAAGACAAAGGCAAGATGCCATATTGGTTGTGGGAAGATAGAATGTCTCTCTTGATGGGAACGCCGTCCGGGGTCTCAATGACGATGACGACTGTCTTGCCCACAGGCAATAGGTTGTTGTCCACAGTGAAGATCCGATAGAAAACAGTGGAGCCTGGGGTGTAGATGGTCTTGTCTGTCTGGATGAAGAGGTAACCACTCTGAAAGCTTACTAGCACCGCTTTCTCCACCACTGTTGCCCCGAAGTTTGCCACCACTGTCACGTACTTGTGCCCCTTATCTGCATTGAATTCCTTACTGGCTGGAATCTTGATGGAGACCCTGTTCAGATGTCCAGTGGCTCCTGTCAACACTGTCTTCTCACTGGTCAGCACTTGCTTCTTTAGGAAGTCTTGCACAGTGACAGTGACTGGGACATCACCCTGAGCATCATGGGCCTCTAGTATGAAAGTCTCTTCACTCTCCAGCCGCAGGACATTGGGAGTAATGATGGAGTACATGGGGCTCCCCAGAGCTAGCAGGGAGCTGGCCAACAGCAGCAGTAGCACTAGTAGCTGGGACCCTGACGTGGGTCCCATGGTAAAGGACAAAGGTGGAAGGAGTGAGGGGTAAGGGGTAG
配列番号907
>gi|982312947|ref|XM_005587719.2| PREDICTED: Macaca fascicularis complement component 3 (C3), mRNA
AAAGCCAACTCCAGCAGTCACTGCTCACTCCTCCCCATCCTCTCCCTCTGTCCCTCTGTCCCTCTGACCC
TGCACTGTCCCAGCACCATGGGACTCACCTCAGGTCCCAGCCTGCTGCTCCTGCTACTAATCCACCTCCC
CCTGGCTCTGGGGACTCCCATGTACTCTATGATCACCCCAAACGTCTTGCGGCTGGAGAGTGAGGAGACC
GTGGTGCTGGAGGCCCATGACGCGAATGGGGATGTTCCGGTCACTGTCACTGTCCACGACTTCCCAGGCA
AAAAACTGGTGCTGTCCAGTGAGAAGACCGTGCTGACCCCTGCCACCAGCCACATGGGCAGCGTCACCAT
CAGGATCCCAGCCAACAAGGAGTTCAAGTCAGAAAAGGGGCACAACAAGTTCGTGACTGTGCAGGCCACC
TTCGGGGCCCAAGTGGTGGAGAAGGTGGTACTGGTCAGCCTTCAGAGCGGGTACCTCTTCATCCAGACAG
ACAAGACCATCTACACCCCTGGCTCCACAGTTCTCTGTCGGATCTTCACCGTCAACCACAAGCTGCTACC
CGTGGGCCGGACGGTCGTGGTCAACATTGAGAACCCGGACGGCATCCCGGTCAAGCAGGACTCCTTGTCT
TCTCAGAACCAATTTGGCATCTTGCCCTTGTCTTGGGACATTCCGGAACTCGTCAACATGGGCCAGTGGA
AGATCCGAGCCTACTATGAAAATTCGCCGCAACAGGTCTTCTCCACTGAGTTTGAGGTGAAGGAGTACGT
GCTGCCCAGTTTCGAGGTCATAGTGGAGCCTACAGAGAAATTCTACTACATCTATAACCAGAAGGGCCTG
GAGGTCACCATCACCGCCAGGTTCCTCTATGGAAAGAAAGTGGAGGGAACTGCCTTTGTCATCTTCGGGA
TCCAGGATGGCGAGCAGAGGATTTCCCTGCCTGAATCCCTCAAGCGCATCCAGATTGAGGATGGCTCAGG
AGACGCCGTGCTGAGCCGGAAGGTACTGCTGGACGGGGTGCAGAATCCCCGACCGGAAGACCTAGTGGGG
AAGTCCTTGTATGTGTCTGTCACCGTTATCCTGCACTCAGGCAGTGACATGGTGCAGGCGGAGCGCAGCG
GGATCCCCATCGTGACCTCTCCCTACCAGATCCACTTCACCAAGACGCCCAAGTACTTCAAACCAGGAAT
GCCCTTTGACCTCATGGTGTTCGTGACGAACCCCGATGGCTCTCCAGCCTACCGAGTCCCCGTGGCAGTC
CAGGGCGAGGACGCTGTGCAGTCTCTAACCCAGGGAGACGGCGTGGCCAAACTCAGCATCAACACACACC
CCAGCCAGAAGCCCTTGAGCATCACGGTGCGCACGAAGAAGCGGGAGCTCTCGGAGGCGGAGCAGGCTAC
CAGGACCATGGAGGCTCAGCCCTACAGCACCGTGGGCAACTCCAACAATTACCTGCATCTCTCAGTGCCA
CGTGCAGAGCTCAGACCTGGGGAGACCCTCAACGTCAACTTCCTCCTGCGAATGGACCGCACCCAGGAGG
CCAAGATCCGCTACTACACCTACCTGATTATGAACAAAGGCAAGCTGTTGAAGGTGGGACGCCAGGTGCG
AGAGCCTGGCCAGGACCTGGTGGTGCTGCCCCTGTCCATCACCACCGACTTCATCCCTTCCTTCCGCCTG
GTGGCCTACTACACGCTGATCGGCGCCAACGGCCAGAGGGAAGTGGTGGCCGACTCCGTGTGGGTGGACG
TCAAGGACTCTTGCGTGGGCTCGCTGGTGGTAAAAAGCGGCCAGTCAGAAGACAGGCAGCCTTTACCCGG
GCAGCAGATGACCCTGAAGATAGAGGGTGACCACGGGGCCCGGGTGGGACTGGTGGCTGTGGACAAGGGC
GTGTTTGTGCTGAATAAGAAGAACAAGCTGACGCAGAGTAAGATCTGGGACGTGGTGGAGAAGGCAGACA
TCGGCTGCACCCCAGGCAGTGGGAAGGATTACGCTGGTGTCTTCTCGGATGCAGGCCTGACCTTTGCGAG
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TCCGTGCAGCTCGCGGAGAAGAGAATGGACAAAGTTGGTCAGTACCCCAAGGAGCTGCGCAAGTGCTGCG
AGCACGGTATGCGGGAGAACCCCATGAGGTTCTCATGCCAGCGCCGGACCCGTTACATCACCCTGGACGA
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AGTCACCTGGGCCTGGCCAGGAGTAACCTGGATGAGGACATCATCGCAGAAGAGAACATCGTTTCCCGAA
GTGAGTTCCCAGAGAGTTGGCTGTGGAAGATTGAAGAGTTGAAAGAGGCACCGAAAAACGGAATCTCCAC
GAAGCTCATGAATATATTTTTGAAAGACTCCATCACCACGTGGGAGATTCTGGCCGTGAGCTTGTCAGAC
AAGAAAGGGATCTGTGTGGCAGACCCCTTCGAGGTCACAGTAATGCAGGACTTCTTCATCGACCTGCGGC
TACCCTACTCTGTTGTTCGAAACGAGCAGGTGGAAATCCGAGCTGTTCTCTACAATTACCGGCAGAACCA
AGAGCTCAAGGTGAGGGTGGAACTACTCCACAATCCAGCCTTCTGCAGCCTGGCCACCGCCAAGAGGCGT
CACCAGCAGACCGTAACCATCCCCCCCAAGTCCTCGCTGTCCGTTCCTTATGTCATCGTGCCCCTAAAGA
CCGGCCAGCAGGAAGTGGAAGTCAAGGCTGCCGTCTACCATTTTTTCATCAGTGACGGTGTCAGGAAGTC
CCTGAAGGTCGTGCCGGAAGGAATCAGAATGAACAAAACTGTGGCTGTTCGCACGCTGGATCCAGAACGC
CTGGGCCAGGAAGGAGTGCAGAGAGAGGACGTCCCACCTGCAGACCTCAGTGACCAAGTCCCGGACACCG
AGTCTGAGACCAGAATTCTCCTGCAAGGGACCCCGGTGGCCCAGATGACAGAGGATGCCATCGATGCGGA
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CTTCAGTTATATTTCA
配列番号908
配列番号907の逆相補鎖
TGAAATATAACTGAAGCTTTATTGGGAGTGGGGGAATGGGGGTGTGGTCAGTTGGGGCACCCAAAGACAACCATGTTCTCAGTGAAGGTGCCGAGGTCCTGGCATTGTTTCTGGTTCTCTTCATCTTGGCATTCGTCCTCCTCGGGCCAGTGCTCCACCCAGGTGTCCTTCCCGATGATGTAGCTGAGATTGGGTTTCTCTCCCCAGAAATCGGAGGAGAGACCCCACATGAGGTAGTGTTTCCTCTCCTCCAGCTTCAGGGCTTCCCTGCACTTGATGGGGCTGATGAACGTGCGCTGTTGTCCAACCTGCACCTCATCCGAGCCTGACTTGATGATCTGCTCAATGGCCATGATGTACTCGTCAAAGTCATTGGACAGCTGGGCCTTGACCAGTCGGGTCTTGTACACATAGTCCACTCCTGGCTCACAGGCCTTGTCCAGCCGTTCTTCCAGGGTGACTTTGTCATCCAACTTTTGTATGAAGCAATTCTCCTCAGCACAGCGGCACAGCTCATCACGACAGAGCTTGTTCAGCTTTCCATCCTCCTTTTCTGGGTGGTAGAACCGGGTACAGCTTTCCGCCAGGTTGTAATAGGCGTAGACCTTGACTGCACCAGGCTGGATAAGCTCTACATTAAAATATTGGTGAACTTTGAAAGCTATACAGTCATCCTCAGAGTGTGAGACCTTGTCCAGGTAGATGATGAGGGTGTTCCTATCGGAGAAGGCTTTGTCCAGCTCATACTTGGAGATGTATCTGTCAACGCCGTTTGCCAGCTGCTTGAGGTCATCTGTGTCTGGAACGAAGCCAGTCATCATGGATATGTCCAGTATAGACATAGTGGCATCCTGGTCTCCCCGGTACCTGGTACAGATCTCAAGGATCATAGTGTTCTTGGCATCCTGAGGCCTCTTTTCTGTTTCCGGTGCTGGTTTTATGGTGACCTTGAGGTCGAATTTATTACAGGTGAGTTGACCTTTGGCCTTAGCATGGTACATTGTCACTACCGACAAGGTGCCTTGGCCTTTTCCTTCAGCTGTGACTGTGAAACCCTCATTTTCCTTGGTCTCTTCTGATCGCAGGAGGCTGGCAGATTCCCAGTGGATACGGTGGATGATCTTGGAGCTGCGACTGGGCAGTTGGAGGGACACATCCAGGTTCAGTTCCTTGTGATCAGGGACATCCTTTTGGTATTGAGCCAAGGCTTGGAACACCATGAAGGTGGCCTGGGTAGAGCCATAGCCACCACCGTAGTATCTCTGTTCATTGAGCCAACGCACGACGGGAGGCACAAAGTCAAAGTCTTTTAGCTGCAGTAGGGCCAAGAGGGCATAGGATGTGGCCTCCACATTGTAGAGCTGCTGACCAGGCTCCTCCCAGCGGTTCTTATCTTTGGCTGTGGTCAGAAATTTGTTGAGAAGAGGTCCCTTCAGCCTGCCCATCTGGGCCAGGGCATAGGCAGCGATGGCCACAGTGTAGGATCTCTGTAGGTTCATGTAGTTGGCTTCAAGGAAGTCTCCTGCTTTAGTGATGCTGCCGGGCAGGCTGTTGACCTGCTCCTCGCAAATCTCTTTAGCCTCTTGCAGCGAGATGAGAACAAAGGCCGTGAGGGCCATGTCTTTCTCGTTGGTGTTCCGGAATCCACCAGTCATTTCTTGATGTATCACGGGCGCATCCTCCTGGAAGACCCCGTCGGGCTTCTGCTTCTCCAGGATCAGCCATTTAACAGCCCCGCAGAGGACCTGGGAGTCGATGGCAATGAGGTTGACAGCCAGAGAGAAGACCTTGACCACGTAGGCGGTCAGCCAGGTGCTGGGTGCCCGGTTCAGGAAGGCCGCAAAGGCAGAGCTGGGTTGTCTGAAGGCCAGCTGCTGGGTGTACCCCTTCTTGATGAGCTCCAAGGCCCCCTGCCGCTTCTCCGGGCCGAACTTCTCCCACTGTTCCGTTTCATCCAGGTAATGCACAGCGATGACTGTGGGCGTCATGGTGATCATGTTCTGTTCTCCGCAGCCCGAGGGGGTCACGATGAGGTGCTTCAGCCGTTCCGCATCGATGGCATCCTCTGTCATCTGGGCCACCGGGGTCCCTTGCAGGAGAATTCTGGTCTCAGACTCGGTGTCCGGGACTTGGTCACTGAGGTCTGCAGGTGGGACGTCCTCTCTCTGCACTCCTTCCTGGCCCAGGCGTTCTGGATCCAGCGTGCGAACAGCCACAGTTTTGTTCATTCTGATTCCTTCCGGCACGACCTTCAGGGACTTCCTGACACCGTCACTGATGAAAAAATGGTAGACGGCAGCCTTGACTTCCACTTCCTGCTGGCCGGTCTTTAGGGGCACGATGACATAAGGAACGGACAGCGAGGACTTGGGGGGGATGGTTACGGTCTGCTGGTGACGCCTCTTGGCGGTGGCCAGGCTGCAGAAGGCTGGATTGTGGAGTAGTTCCACCCTCACCTTGAGCTCTTGGTTCTGCCGGTAATTGTAGAGAACAGCTCGGATTTCCACCTGCTCGTTTCGAACAACAGAGTAGGGTAGCCGCAGGTCGATGAAGAAGTCCTGCATTACTGTGACCTCGAAGGGGTCTGCCACACAGATCCCTTTCTTGTCTGACAAGCTCACGGCCAGAATCTCCCACGTGGTGATGGAGTCTTTCAAAAATATATTCATGAGCTTCGTGGAGATTCCGTTTTTCGGTGCCTCTTTCAACTCTTCAATCTTCCACAGCCAACTCTCTGGGAACTCACTTCGGGAAACGATGTTCTCTTCTGCGATGATGTCCTCATCCAGGTTACTCCTGGCCAGGCCCAGGTGACTGGCCCGCGCGTGCTGCCGCCGCAGCTCGGTGATGTAGTTGCAGCAGTCCAGGAAGGCCTTCTTGCACGCCTCGTCCAGGGTGATGTAACGGGTCCGGCGCTGGCATGAGAACCTCATGGGGTTCTCCCGCATACCGTGCTCGCAGCACTTGCGCAGCTCCTTGGGGTACTGACCAACTTTGTCCATTCTCTTCTCCGCGAGCTGCACGGAACGGCGTCGGCGGGCGGCTGGCTGTGGGCACTGAAGTTCTGCCCTCTGGGCCGTCTGCTGGCCACTGCTGCTCGCAAAGGTCAGGCCTGCATCCGAGAAGACACCAGCGTAATCCTTCCCACTGCCTGGGGTGCAGCCGATGTCTGCCTTCTCCACCACGTCCCAGATCTTACTCTGCGTCAGCTTGTTCTTCTTATTCAGCACAAACACGCCCTTGTCCACAGCCACCAGTCCCACCCGGGCCCCGTGGTCACCCTCTATCTTCAGGGTCATCTGCTGCCCGGGTAAAGGCTGCCTGTCTTCTGACTGGCCGCTTTTTACCACCAGCGAGCCCACGCAAGAGTCCTTGACGTCCACCCACACGGAGTCGGCCACCACTTCCCTCTGGCCGTTGGCGCCGATCAGCGTGTAGTAGGCCACCAGGCGGAAGGAAGGGATGAAGTCGGTGGTGATGGACAGGGGCAGCACCACCAGGTCCTGGCCAGGCTCTCGCACCTGGCGTCCCACCTTCAACAGCTTGCCTTTGTTCATAATCAGGTAGGTGTAGTAGCGGATCTTGGCCTCCTGGGTGCGGTCCATTCGCAGGAGGAAGTTGACGTTGAGGGTCTCCCCAGGTCTGAGCTCTGCACGTGGCACTGAGAGATGCAGGTAATTGTTGGAGTTGCCCACGGTGCTGTAGGGCTGAGCCTCCATGGTCCTGGTAGCCTGCTCCGCCTCCGAGAGCTCCCGCTTCTTCGTGCGCACCGTGATGCTCAAGGGCTTCTGGCTGGGGTGTGTGTTGATGCTGAGTTTGGCCACGCCGTCTCCCTGGGTTAGAGACTGCACAGCGTCCTCGCCCTGGACTGCCACGGGGACTCGGTAGGCTGGAGAGCCATCGGGGTTCGTCACGAACACCATGAGGTCAAAGGGCATTCCTGGTTTGAAGTACTTGGGCGTCTTGGTGAAGTGGATCTGGTAGGGAGAGGTCACGATGGGGATCCCGCTGCGCTCCGCCTGCACCATGTCACTGCCTGAGTGCAGGATAACGGTGACAGACACATACAAGGACTTCCCCACTAGGTCTTCCGGTCGGGGATTCTGCACCCCGTCCAGCAGTACCTTCCGGCTCAGCACGGCGTCTCCTGAGCCATCCTCAATCTGGATGCGCTTGAGGGATTCAGGCAGGGAAATCCTCTGCTCGCCATCCTGGATCCCGAAGATGACAAAGGCAGTTCCCTCCACTTTCTTTCCATAGAGGAACCTGGCGGTGATGGTGACCTCCAGGCCCTTCTGGTTATAGATGTAGTAGAATTTCTCTGTAGGCTCCACTATGACCTCGAAACTGGGCAGCACGTACTCCTTCACCTCAAACTCAGTGGAGAAGACCTGTTGCGGCGAATTTTCATAGTAGGCTCGGATCTTCCACTGGCCCATGTTGACGAGTTCCGGAATGTCCCAAGACAAGGGCAAGATGCCAAATTGGTTCTGAGAAGACAAGGAGTCCTGCTTGACCGGGATGCCGTCCGGGTTCTCAATGTTGACCACGACCGTCCGGCCCACGGGTAGCAGCTTGTGGTTGACGGTGAAGATCCGACAGAGAACTGTGGAGCCAGGGGTGTAGATGGTCTTGTCTGTCTGGATGAAGAGGTACCCGCTCTGAAGGCTGACCAGTACCACCTTCTCCACCACTTGGGCCCCGAAGGTGGCCTGCACAGTCACGAACTTGTTGTGCCCCTTTTCTGACTTGAACTCCTTGTTGGCTGGGATCCTGATGGTGACGCTGCCCATGTGGCTGGTGGCAGGGGTCAGCACGGTCTTCTCACTGGACAGCACCAGTTTTTTGCCTGGGAAGTCGTGGACAGTGACAGTGACCGGAACATCCCCATTCGCGTCATGGGCCTCCAGCACCACGGTCTCCTCACTCTCCAGCCGCAAGACGTTTGGGGTGATCATAGAGTACATGGGAGTCCCCAGAGCCAGGGGGAGGTGGATTAGTAGCAGGAGCAGCAGGCTGGGACCTGAGGTGAGTCCCATGGTGCTGGGACAGTGCAGGGTCAGAGGGACAGAGGGACAGAGGGAGAGGATGGGGAGGAGTGAGCAGTGACTGCTGGAGTTGGCTTT
【配列表】
【国際調査報告】