(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】セル再選択方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 48/00 20090101AFI20240925BHJP
H04W 48/08 20090101ALI20240925BHJP
H04W 60/04 20090101ALI20240925BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20240925BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20240925BHJP
H04W 36/00 20090101ALI20240925BHJP
【FI】
H04W48/00 110
H04W48/08
H04W60/04
H04W72/21
H04W64/00
H04W36/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516891
(86)(22)【出願日】2022-09-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 CN2022117506
(87)【国際公開番号】W WO2023040719
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】202111112845.6
(32)【優先日】2021-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】于 ▲瑩▼▲潔▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲芸▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 磊
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067JJ70
5K067JJ72
5K067JJ74
(57)【要約】
本出願は、セル再選択後に、端末が、取得されたSRSリソースに基づいてRRC接続を再確立すること、またはSRSリソースを再取得することを必要とせずに測位手順を完了して、端末の電力消費を低減し、端末の低電力消費要件を満たすことができるように、セル再選択方法および装置を開示する。この方法は以下を含む。端末が、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を有し、端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、かつ端末は、測位エリアに含まれているセルを再選択する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セル再選択方法であって、
端末によって第1のインジケーション情報を受信するステップであって、前記第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、前記1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、前記測位エリアに含まれている前記複数のセルは同じリソース設定情報を有し、前記リソース設定情報が使用されて参照信号リソースを構成する、ステップと、
前記端末によって、前記第1のインジケーション情報によって示されている前記1つまたは複数の測位エリアにおいてセル再選択を実施するステップ、および前記端末によって、前記1つまたは複数の測位エリアに含まれている前記セルを再選択するステップと
を含む、セル再選択方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記端末によって第2のインジケーション情報を受信するステップであって、前記第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである、ステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末によって、前記第1のインジケーション情報によって示されている前記測位エリアにおいてセル再選択を実施する前記ステップと、前記端末によって、前記測位エリアに含まれている前記セルを再選択するステップとは、
前記端末によって候補セルを決定するステップであって、前記候補セルは前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルを含み、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルは、異なる優先度を有する周波数間セルに属するか、または無線アクセス技術RAT間セルに属する、ステップと、
前記端末によって、前記候補セル中でより高い優先度を有する前記第1タイプセルを再選択するステップと
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの周波数の優先度が前記第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの識別子の優先度が前記第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項2または3に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記端末によって第3のインジケーション情報を受信するステップであって、前記第3のインジケーション情報は、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである、ステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記端末によって、前記第1のインジケーション情報によって示されている前記測位エリアにおいてセル再選択を実施する前記ステップと、前記端末によって、前記測位エリアに含まれている前記セルを再選択するステップとは、
前記端末によって候補セルを決定するステップであって、前記候補セルは、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルを含み、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルは、同じ優先度を有する周波数間セルか、または周波数内セルに属する、ステップと、
前記端末によって、前記候補セル中でより大きいR値を有する前記第1タイプセルを再選択するステップと
を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
セル再選択方法であって、
ネットワークデバイスによって第1のインジケーション情報を送信するステップであって、前記第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、前記第1のインジケーション情報によって示された前記測位エリアにおいてセル再選択を端末が実施することを可能にする、ステップと、前記測位エリアに含まれているセルを再選択するステップとを含み、前記1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、前記測位エリアに含まれている前記複数のセルは、同じリソース設定情報を使用する、セル再選択方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記ネットワークデバイスによって第2のインジケーション情報を送信するステップであって、前記第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである、ステップをさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの周波数の優先度が前記第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの識別子の優先度が前記第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、前記第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット値の値での動作を実施して、前記第1のターゲットパラメータの前記値を増加させるか、または前記第2のターゲットパラメータの前記値を減少させ、前記第1のターゲットパラメータの前記値は、前記第1タイプセルの前記優先度を示し、前記第2のターゲットパラメータの前記値は、前記第2タイプセルの前記優先度を示し、前記第1のターゲットパラメータの前記値は、前記第1タイプセルの前記優先度と正の相関があり、前記第2のターゲットパラメータの前記値は、前記第2タイプセルの前記優先度と正の相関がある請求項2、3または9に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される請求項2乃至5または請求項9乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記ネットワークデバイスによって第3のインジケーション情報を送信するステップであって、前記第3のインジケーション情報は前記端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである、ステップをさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、前記第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータ値の値での動作を実施して、前記第3のターゲットパラメータの前記値を減少させるか、または前記第4のターゲットパラメータの前記値を増加させ、前記第3のターゲットパラメータは、前記第1タイプセルの一時的オフセット、前記第1タイプセルの再選択オフセット、または前記第1タイプセルの参照信号受信電力RSRPであり、前記第4のターゲットパラメータは、前記第2タイプセルの一時的オフセット、前記第2タイプセルの再選択オフセット、または前記第2タイプセルの参照信号受信電力RSRPである請求項6、7、または14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の調整値が使用され、前記第3のターゲットパラメータの前記値での前記動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffset
temp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffset
temp
を満たし、ここで、Rnは前記第1タイプセルの前記R値を表し、Qmeans,nは前記サービングセルの前記隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは前記第1タイプセルの前記再選択オフセットを表し、Qoffset
tempは前記第1タイプセルの前記一時的オフセットを表す請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される請求項6もしくは7、または請求項14乃至16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
通信装置であって、
第1のインジケーション情報を受信するように構成されたトランシーバモジュールであって、前記第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、前記1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、前記測位エリアに含まれている前記複数のセルは、同じリソース設定情報を有し、前記リソース設定情報が使用されて参照信号リソースを構成する、トランシーバモジュールと、
前記第1のインジケーション情報によって示されている前記1つまたは複数の測位エリアにおいてセル再選択を実施し、前記端末に対して、前記1つまたは複数の測位エリアに含まれている前記セルを再選択するように構成された処理モジュールと
を備える通信装置。
【請求項19】
前記トランシーバモジュールは、第2のインジケーション情報を受信するようにさらに構成され、前記第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである請求項18に記載の通信装置。
【請求項20】
前記処理モジュールは、
候補セルを決定することであって、前記候補セルは、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルを含み、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルは、異なる優先度を有する周波数間セルに属するか、または無線アクセス技術RAT間セルに属する、決定することと、
前記候補セル中でより高い優先度を有する前記第1タイプセルを再選択することと
を行うように特に構成されている請求項19に記載の通信装置。
【請求項21】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの周波数の優先度が前記第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項19または20に記載の通信装置。
【請求項22】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの識別子の優先度が前記第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項19または20に記載の通信装置。
【請求項23】
前記トランシーバモジュールは、第3のインジケーション情報を受信するようにさらに構成され、前記第3のインジケーション情報は、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである請求項18に記載の通信装置。
【請求項24】
前記処理モジュールは、
候補セルを決定することであって、前記候補セルは、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルを含み、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルは、同じ優先度を有する周波数間セルか、または周波内セルに属する、候補セルを決定することと、
前記候補セル中でより大きいR値を有する前記第1タイプセルを再選択することと
を行うように特に構成されている請求項23に記載の通信装置。
【請求項25】
通信装置であって、
第1のインジケーション情報を送信することであって、前記第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示す、送信することと、前記第1のインジケーション情報によって示された前記測位エリアにおいてセル再選択を端末が実施することを可能にすることと、前記測位エリアに含まれているセルを再選択することと
を行うように構成されたトランシーバモジュールを備え、
前記1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、前記測位エリアに含まれている前記複数のセルは、同じリソース設定情報を使用する、通信装置。
【請求項26】
トランシーバモジュールは、第2のインジケーション情報を送信するようにさらに構成され、前記第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである請求項25に記載の通信装置。
【請求項27】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの周波数の優先度が前記第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項26に記載の通信装置。
【請求項28】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの識別子の優先度が前記第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項26に記載の通信装置。
【請求項29】
前記第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、前記第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット値の値での動作を実施して、前記第1のターゲットパラメータの前記値を増加させるか、または前記第2のターゲットパラメータの前記値を減少させ、前記第1のターゲットパラメータの前記値は前記第1タイプセルの前記優先度を示し、前記第2のターゲットパラメータの前記値は前記第2タイプセルの前記優先度を示し、前記第1のターゲットパラメータの前記値は前記第1タイプセルの前記優先度と正の相関があり、前記第2のターゲットパラメータの前記値は前記第2タイプセルの前記優先度と正の相関がある請求項19、20または26に記載の通信装置。
【請求項30】
前記第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される請求項19乃至22または請求項26乃至29のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項31】
前記トランシーバモジュールは、第3のインジケーション情報を送信するようにさらに構成され、前記第3のインジケーション情報は前記端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである請求項25に記載の通信装置。
【請求項32】
前記第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、前記第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータ値の値での動作を実施して、前記第3のターゲットパラメータの前記値を減少させるか、または前記第4のターゲットパラメータの前記値を増加させ、前記第3のターゲットパラメータは、前記第1タイプセルの一時的オフセット、前記第1タイプセルの再選択オフセット、または前記第1タイプセルの参照信号受信電力RSRPであり、前記第4のターゲットパラメータは、前記第2タイプセルの一時的オフセット、前記第2タイプセルの再選択オフセット、または前記第2タイプセルの参照信号受信電力RSRPである請求項23、24または31に記載の通信装置。
【請求項33】
前記第2の調整値が使用され、前記第3のターゲットパラメータの前記値での前記動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffset
temp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffset
temp
を満たし、ここで、Rnは前記第1タイプセルの前記R値を表し、Qmeans,nは前記サービングセルの前記隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは前記第1タイプセルの前記再選択オフセットを表し、Qoffset
tempは前記第1タイプセルの前記一時的オフセットを表す請求項32に記載の通信装置。
【請求項34】
前記第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される請求項23もしくは24、または請求項31乃至33のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項35】
プロセッサを備える通信デバイスであって、前記プロセッサは、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されている、通信デバイス。
【請求項36】
通信デバイスであって、プロセッサおよびメモリを備え、前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラムを実行するように構成され、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を前記通信デバイスが実施することを可能にする、通信デバイス。
【請求項37】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されたときに、前記コンピュータは、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を実施することが可能にされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年9月18日に中国国家知識産権局に出願された、「CELL RESELECTION METHOD AND APPARATUS」という名称の中国特許出願第202111112845.6号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術の分野に関し、詳細には、セル再選択方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
既存のアップリンク測位手順において、サービング基地局は、端末に対して、サウンディング参照信号(sounding reference signal, SRS)を送信するために使用されるリソース(SRSリソースとも呼ばれる)を構成し、サービング基地局は、そのSRSリソースを端末に通知する。端末は、後に続く測位のために、そのSRSリソースでSRSを送信し得る。
【0004】
一般に、SRSリソースはセルレベルに基づいて構成され、言い換えれば、SRSリソースはセルごとに構成される。端末が非アクティブ状態にあるとき、端末は、周期的な無線リソース管理(Radio Resource Management, RRM)測定を隣接セルに対して実施し、参照信号受信品質(Reference Signal Received Power, RSRP)が強いセルを特定のルールに従って選択して、端末の通信品質を保証する。この処理は、セル再選択処理と呼ばれる。セル再選択処理では、サービング基地局によって現在のセルに対して構成されたSRSリソースが解放される。端末がターゲットセルを再選択した後、端末は、ターゲットセルへの無線リソース制御(radio resource control, RRC)接続を再確立し、かつ端末は、ターゲットセルに対して設定されたSRSリソースを取得して、そのSRSリソースでSRSを送信する。
【0005】
前述のセル再選択処理では、端末は、ターゲットセルへのRRC接続を再確立してSRSリソースを再取得する必要がある。その結果、端末の電力消費が増大され、バッテリー電力消費が高くなる。これは、端末の低電力消費要件に反する。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、セル再選択後に、端末が、取得されたSRSリソースに基づいてRRC接続を再確立すること、またはSRSリソースを再取得することを必要とせずに測位手順を完了して端末の電力消費を低減し端末の低電力消費要件を満たすことができるように、セル再選択方法および装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は、第1の通信装置によって実施され得る。第1の通信装置は、通信デバイスであってよく、または、この方法で必要とされる機能を実装する際に通信デバイスをサポートすることができる通信装置、たとえばチップシステムであってよい。以下では、通信デバイスが端末である例を説明のために使用する。
【0008】
端末は、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。端末は、第1のインジケーション情報によって示された測位エリアにおいてセル再選択を実施し、かつ端末は、測位エリアに含まれているセルを再選択する。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施する。候補セルは、測位エリア内のセルおよび測位エリア外側のセルを含み得る。本出願のこの実施形態で提供されるソリューションによれば、セル再選択手順を最終的に実施した後、端末は、測位エリアに含まれているセルを再選択することができる。第1の態様で提供されるソリューションから、セル再選択を測位エリア内のセルにおいて実施するときに、ネットワークデバイスが測位セル内のセルを再選択することができ、測位エリア外側のセルを再選択しないと知られることが可能である。こうして、端末は、セルを再選択した後にRRC接続を再確立することが不要なこと、およびSRS設定情報を頻繁に取得することが不要なことが保証され、端末の電力消費が低減する。
【0009】
第1の態様の可能な実装では、この方法はさらに以下を含む。端末は、第2のインジケーション情報を受信し、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを端末に通知し、言い換えれば、第2のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。セル再選択手順には、セル優先度が使用される必要があるいくつかのシナリオがある。これらのシナリオにおいて、端末は、候補セルの中で最も高い優先度を有するセルを再選択する。したがって、この実装では、第1タイプセルの優先度は、第2タイプセルの優先度よりも高くなるように構成されて、測位エリア内のセルおよび測位エリア外側のセルが候補セルの中に存在するときに、端末がセルの優先度に基づいて測位エリア内の優先度の高いセルを再選択できることを保証する。このようにして、端末は、端末の電力消費を低減させるために参照信号リソース設定情報を頻繁に取得することが不要である。
【0010】
第1の態様の可能な実装において、端末が、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施すること、および端末が、測位エリアに含まれているセルを再選択することは以下を含む。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、かつ端末は、候補セルが第1タイプセルおよび第2タイプセルを含むことを取得し、第1タイプセルおよび第2タイプセルは、異なる優先度を有する周波数間セルに属するか、または無線アクセス技術RAT間セルに属する。端末は、第1タイプセルと第2タイプセルで、高い優先度を有する第1タイプセルの方を再選択する。セル再選択手順において、候補セルが、異なる優先度を有する周波数間セルか、またはRAT間セルに属するときには、候補セルの優先度が使用される必要があり、最終的に端末は、候補セルの中で最も高い優先度を有するセルを再選択する。この実装では、端末が測位エリア内のセルを再選択することができるように、第1タイプセルの優先度が高められ、端末は、端末の電力消費を低減させるために参照信号リソース設定情報を頻繁に取得することが不要である。
【0011】
第1の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。この実装では、周波数の優先度は、端末が、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが分かるように構成される。
【0012】
第1の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。言い換えれば、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先度が第2タイプ識別子に対応するセルの優先度よりも高いことを特に示す。第1タイプ識別子は、第1タイプセルの各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセルの各セルの識別子を含む。この実装では、セルの識別子の優先度は、端末が、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが分かるように構成される。
【0013】
第1の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット値の値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度を示し、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度と正の相関がある。この実装では、第1タイプセルの優先度は、第1の調整値を使用して、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高くなることを可能にするように調整され、または第2タイプセルの優先度は、第1の調整値を使用して、第2タイプセルの優先度が第1タイプセルの優先度よりも低くなることを可能にするように調整される。
【0014】
第1の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。この実装では、第2のインジケーション情報は、異なるメッセージで搬送されてよい。たとえば、SIBまたはPos SIBが第2のインジケーション情報を搬送する。ただ1つのシグナリングが、1つの測位エリア内の複数の端末を示し得る。第1タイプセルの優先度は、第2タイプセルの優先度よりも高い。代替として、第2のインジケーション情報はRRCシグナリングで搬送されてもよい。このようにして、複数の測位エリア内の複数の端末が示され得、各第1タイプセルの優先度は、その第1タイプセルに対応する第2タイプセルの優先度よりも高い。
【0015】
第1の態様の可能な実装では、この方法はさらに以下を含む。端末は、第3のインジケーション情報を受信し、この第3のインジケーション情報は、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを端末に通知する。言い換えれば、第3のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られる。たとえば、第3のインジケーション情報はR値を調整するために端末によって使用され、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きくなることを可能にする。第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。セル再選択手順には、セルのR値が使用される必要があるいくつかのシナリオがある。これらのシナリオにおいて、端末は、候補セルの中で最も大きいR値を有するセルを再選択する。したがって、この実装では、第1タイプセルのR値は、第2タイプセルのR値よりも高くなるように構成されて、測位エリア内のセルおよび測位エリア外側のセルが候補セルの中に存在するときに、端末がセルのR値に基づいて測位エリア内のより大きいR値を有するセルを再選択できることを保証する。このようにして、端末は、端末の電力消費を低減させるために参照信号リソース設定情報を頻繁に取得することが不要である。
【0016】
第1の態様の可能な実装において、端末が、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施すること、および端末が、測位エリアに含まれているセルを再選択することは以下を含む。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、かつ端末は、候補セルが第1タイプセルおよび第2タイプセルを含むことを取得し、第1タイプセルおよび第2タイプセルは、同じ優先度を有する周波数間セルか、または周波数内セルに属する。端末は、第1タイプセルと第2タイプセルで、高い優先度を有する第1タイプセルの方を再選択する。セル再選択手順において、候補セルが、同じ優先度を有する周波数間セルか、または周波数内セルに属するときには、候補セルのR値が使用される必要があり、最終的に端末は、候補セルの中で最も大きいR値を有するセルを再選択する。この実装では、端末が測位エリア内のセルを再選択することができるように、第1タイプセルのR値が増大され、端末は、端末の電力消費を低減させるために参照信号リソース設定情報を頻繁に取得することが不要である。
【0017】
第1の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第3のターゲットパラメータの値を減少させるか、または第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルの参照信号受信電力RSRPであり、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルの参照信号受信電力RSRPである。この実装では、ソリューションの多様性を増加させるために、第1タイプセルのR値を増加させる特定の方式が提供され、それに対応して、第2タイプセルのR値を減少させる方式がさらに提供される。
【0018】
第1の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffsettemp
を満たし、ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeans,nはサービングセルの隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表し、それにより、この実装では、全体的なR基準が改善され、可能な式が、第1タイプセルのR値を増加させるために提供される。
【0019】
第1の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0020】
第2の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。ネットワークデバイスが第1のインジケーション情報を送信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、それにより、端末が、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、測位エリアに含まれているセルを再選択し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれが複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、リソース設定情報は参照信号リソースを構成するために使用され、参照信号リソースは端末によって参照信号を送信するために使用され、参照信号は端末のロケーションを決定するために使用される。
【0021】
第2の態様の可能な実装では、この方法はさらに以下を含む。ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を送信し、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを端末に通知し、言い換えれば、第2のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0022】
第2の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0023】
第2の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。言い換えれば、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先度が第2タイプ識別子に対応するセルの優先度よりも高いことを特に示し、第1タイプ識別子は、第1タイプセルの各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセルの各セルの識別子を含む。
【0024】
第2の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット値の値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度を示し、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0025】
第2の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0026】
第2の態様の可能な実装において、方法はさらに以下を含む。ネットワークデバイスは第3のインジケーション情報を送信し、第3のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0027】
第2の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第3のターゲットパラメータの値を減少させるか、または第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルの参照信号受信電力RSRPであり、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルの参照信号受信電力RSRPである。
【0028】
第2の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffsettemp
を満たし、ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeans,nはサービングセルの隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0029】
第2の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0030】
第3の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。端末が、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。端末は、第2のインジケーション情報を受信し、この第2のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より高い優先度を有し第2のインジケーション情報によって示されている第1タイプセルを再選択する。
【0031】
第3の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0032】
第3の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。言い換えれば、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先度が第2タイプ識別子に対応するセルの優先度よりも高いことを特に示し、第1タイプ識別子は、第1タイプセルの各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセルの各セルの識別子を含む。
【0033】
第3の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット値の値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度を示し、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0034】
第3の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0035】
第4の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。ネットワークデバイスが、第1のインジケーション情報を送信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を送信し、この第2のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルであり、それにより、端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施して、より高い優先度を有し第2のインジケーション情報によって示されている第1タイプセルを再選択する。
【0036】
第4の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0037】
第4の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。言い換えれば、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先度が第2タイプ識別子に対応するセルの優先度よりも高いことを特に示し、第1タイプ識別子は、第1タイプセルの各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセルの各セルの識別子を含む。
【0038】
第4の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット値の値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度を示し、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0039】
第4の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0040】
第5の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。端末が、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。端末は第2のインジケーション情報を受信し、この第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、この第1の調整値は端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が高まり、それにより、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高くなり、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より高い優先度を有する第1タイプセルを再選択する。
【0041】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させ、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0042】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での加算動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させる。
【0043】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での乗算動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させる。
【0044】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用されて第1タイプセルの優先度が置換され、それにより、置換によって取得された第1タイプセルの優先度は、置換前の第1タイプセルの優先度よりも高くなる。
【0045】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が端末によって使用されて第1タイプセルの周波数の優先度が高められ、それにより、第1タイプセルの周波数の優先度は、第2タイプセルの周波数の優先度よりも高くなる。
【0046】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第2のターゲットパラメータの値での減算動作を実施して、第2のターゲットパラメータの値を低減させる。
【0047】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第2のターゲットパラメータの値での除算動作を実施して、第2のターゲットパラメータの値を低減させる。
【0048】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用されて第2タイプセルの優先度が置換され、それにより、置換によって取得された第2タイプセルの優先度は、置換前の第2タイプセルの優先度よりも低くなる。
【0049】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が端末によって使用されて第2タイプセルの周波数の優先度が低下し、それにより、第2タイプセルの周波数の優先度は、第1タイプセルの周波数の優先度よりも低くなる。
【0050】
第6の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。ネットワークデバイスが、第1のインジケーション情報を送信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。ネットワークデバイスは第2のインジケーション情報を送信し、この第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、この第1の調整値は端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が高まり、それにより、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高くなり、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。したがって端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より高い優先度を有する第1タイプセルを再選択する。
【0051】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させ、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先度を示し、かつ第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0052】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での加算動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させる。
【0053】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での乗算動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させる。
【0054】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用されて第1タイプセルの優先度が置換され、それにより、置換によって取得された第1タイプセルの優先度は、置換前の第1タイプセルの優先度よりも高くなる。
【0055】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が端末によって使用されて第1タイプセルの周波数の優先度が高められ、それにより、第1タイプセルの周波数の優先度は、第2タイプセルの周波数の優先度よりも高くなる。
【0056】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第2のターゲットパラメータの値での減算動作を実施して、第2のターゲットパラメータの値を低減させる。
【0057】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第2のターゲットパラメータの値での除算動作を実施して、第2のターゲットパラメータの値を低減させる。
【0058】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用されて第2タイプセルの優先度が置換され、それにより、置換によって取得された第2タイプセルの優先度は、置換前の第2タイプセルの優先度よりも低くなる。
【0059】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が端末によって使用されて第2タイプセルの周波数の優先度が低下し、それにより、第2タイプセルの周波数の優先度は、第1タイプセルの周波数の優先度よりも低くなる。
【0060】
第7の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。端末が、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。端末は、第3のインジケーション情報を受信し、この第3のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より大きいR値を有し第2のインジケーション情報によって示されている第1タイプセルを再選択する。
【0061】
第7の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を実施して第3のターゲットパラメータの値を減少させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルの参照信号受信電力RSRPである。
【0062】
第7の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta
を満たす。
【0063】
第7の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffsettemp
を満たし、ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeans,nはサービングセルの隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0064】
第7の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルの参照信号受信電力RSRPである。
【0065】
第7の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0066】
第8の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。ネットワークデバイスが、第1のインジケーション情報を送信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。ネットワークデバイスは、第3のインジケーション情報を送信し、この第3のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルであり、それにより端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より大きいR値を有し第3のインジケーション情報によって示されている第1タイプセルを再選択する。
【0067】
第8の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を実施して第3のターゲットパラメータの値を減少させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルの参照信号受信電力RSRPである。
【0068】
第8の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta
を満たす。
【0069】
第8の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffsettemp
を満たし、ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeans,nはサービングセルの隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0070】
第8の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルの参照信号受信電力RSRPである。
【0071】
第8の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0072】
第9の態様によれば、端末が提供される。この端末は、第1の態様、第3の態様、第5の態様、または第7の態様によるセル再選択方法を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてよく、または、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてよい。このハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0073】
第10の態様によれば、本出願の実施形態は、ネットワークデバイスを提供する。このネットワークデバイスは、第2の態様、第4の態様、第6の態様、または第8の態様によるセル再選択方法を実施する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてよく、または、対応するソフトウェアを実施するハードウェアによって実装されてよい。このハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0074】
第11の態様によれば、本出願は端末を提供する。端末は、プロセッサおよびメモリを含み、メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成され、第1の態様、第3の態様、第5の態様、または第7の態様による方法を装置が実行することを可能にする。
【0075】
第12の態様によれば、本出願はネットワークデバイスを提供する。ネットワークデバイスは、プロセッサとメモリとを含み、メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成され、第2の態様、第4の態様、第6の態様、または第8の態様による方法を装置が実行することを可能にする。
【0076】
第13の態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、第9の態様または第11の態様による端末と、第10の態様および第12の態様によるネットワークデバイスとを含む。
【0077】
第14の態様によれば、本出願はチップシステムを提供する。チップシステムは、前述の態様による方法におけるネットワークデバイスまたは端末の機能を実装するように構成されたプロセッサを含む。可能な設計では、チップシステムは、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成されたメモリをさらに含む。チップシステムは、チップを含み得、または、チップおよび別の個別コンポーネントを含み得る。
【0078】
第15の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードが実行されるときに、前述の態様におけるネットワークデバイスまたは端末によって実施される方法が実施される。
【0079】
第16の態様によれば、本出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。コンピュータプログラムが実行されるときに、前述の態様におけるネットワークデバイスまたは端末によって実施される方法が実施される。
【0080】
本出願の実施形態において、ネットワークデバイスは最初に、1つまたは複数の測位エリアを端末に対して構成し得る。各測位エリアは1つの参照信号リソースに対応し、各測位エリアは複数のセルを含む。言い換えれば、複数のセルは参照信号リソースに対応する。そうして、測位エリア内のセルにおいてセル再選択を実施するとき、ネットワークデバイスは測位セル内のセルを再選択できるが測位エリア外側のセルは再選択しないことが保証される。こうして、端末は、セルを再選択した後にSRS設定情報を頻繁に取得することが不要なことが保証され、端末の電力消費が低減する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【
図1】本出願の実施形態が適用可能な通信システムのネットワークアーキテクチャの図である。
【
図2】本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャの図である。
【
図3】本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャの図である。
【
図4】本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャの図である。
【
図5】本出願の実施形態によるアップリンク測位方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の実施形態によるアップリンク測位方法の例示的な概略フローチャートである。
【
図7】本出願の実施形態によるセル再選択方法のフローチャートである。
【
図8】本出願の実施形態によるセル再選択方法のシナリオの概略図である。
【
図9】本出願の実施形態によるセル再選択方法のシナリオの概略図である。
【
図10】本出願の実施形態によるセル再選択方法のフローチャートである。
【
図11】本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
【
図12】本出願の実施形態による通信装置の別の構造の概略図である。
【
図13】本出願の実施形態による第1の通信装置の別の構造の概略図である。
【
図14】本出願の実施形態による第2の通信装置の別の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本出願の実施形態の目的、技法的ソリューション、および利点をより明確にするために、以下では、添付図面を参照して詳細に本出願の実施形態をさらに記述する。
【0083】
本出願が説明される前に、当業者がより良く理解する助けになるように、本出願の実施形態におけるいくつかの用語が最初に簡単に説明され記述される。
【0084】
(1)本出願の実施形態における端末(ユーザ機器(user equipment, UE)とも呼ばれる)は、無線トランシーバ機能を有するデバイスである。端末デバイスは、無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)を介してコアネットワークと通信し、RANと音声および/またはデータを交換し得る。端末デバイスは、屋内または屋外のデバイス、ハンドヘルドデバイスまたは車載デバイスを含む陸上に配備されてもよく、または水上(たとえば、船舶上)に配備されてよく、または空中(たとえば、航空機、気球、衛星上)に配備されてよい。端末デバイスは、モバイル電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(パッド)、ワイヤレストランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality, VR)端末、拡張現実(augmented reality, AR)端末、産業制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medical)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、交通安全(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、およびスマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末などであり得る。端末デバイスは、たとえば、UE、ワイヤレス端末デバイス、モバイル端末デバイス、デバイス間(device-to-device, D2D)通信端末デバイス、車両間(vehicle-to-everything, V2X)端末デバイス、機械間/機械タイプ通信(machine-to-machine/machine type communication, M2M/MTC)端末デバイス、モノのインターネット(internet of things, IoT)端末デバイス、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、モバイル局(mobile station)、リモート局(remote station)、アクセスポイント(access point, AP)、リモート端末(remote terminal)、顧客構内機器(customer premises equipment, CPE)、固定ワイヤレスアクセス(fixed wireless access、FWA)、アクセス端末(access terminal)、ユーザ端末(user terminal)、ユーザエージェント(user agent)、またはユーザデバイス(user device)を含み得る。たとえば、端末デバイスは、モバイル電話(または「セルラー」電話と呼ばれる)、モバイル端末デバイスを有するコンピュータ、またはポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、もしくはコンピュータ内蔵のモバイル装置を含み得る。たとえば、端末デバイスは、パーソナル通信サービス(personal communications service, PCS)電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol, SIP)電話、無線ローカルループ(wireless local loop、WLL)局、またはパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant, PDA)などのデバイスである。端末デバイスは、限定されたデバイス、たとえば、電力消費が少ないデバイス、記憶能力が限定されたデバイス、またはコンピューティング能力が限定されたデバイスをさらに含む。たとえば、端末デバイスは、情報検知デバイス、たとえば、バーコード、高周波識別(radio frequency identification, RFID)、センサ、全地球測位システム(global positioning system, GPS)、またはレーザスキャナであり得る。
【0085】
限定ではなく例として、本出願の実施形態では、端末は、代替として、ウェアラブルデバイスであってもよい。ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルインテリジェントデバイス、インテリジェントウェアラブルデバイスなどと呼ばれることもあり、眼鏡、手袋、時計、衣服、靴などの日常的に身に着けるものにウェアラブル技術を適用することによって知的に設計開発されるウェアラブルデバイスの総称である。ウェアラブルデバイスは、身体に直に着用されたり、ユーザの衣服またはアクセサリーに組み込まれたりすることが可能なポータブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは単なるハードウェアデバイスではなく、ソフトウェアサポート、データ交換、クラウドインタラクションによって強力な機能を実装する。一般化されたウェアラブルインテリジェントデバイスは、スマートフォンに依存しなくても完全な機能または部分的な機能を実装できるスマートウォッチまたはスマートグラスなどの、フル機能を備えた大型デバイスと、ただ1つのタイプのアプリケーション機能のみに焦点を当て、スマートフォンなどの他のデバイスと共に機能する必要がある様々なスマートバンド、スマートヘルメット、または身体徴候を監視するためのスマートジュエリーなどのデバイスとを含む。
【0086】
しかし、前述の様々な端末が車両に位置している(たとえば、車両に配置される、または車両に装着される)場合、端末は、車載端末デバイスと見なされ得る。たとえば、車載端末デバイスは、オンボードユニット(on-board unit、 OBU)とも呼ばれる。
【0087】
端末は、キャリアネットワークによって提供されるインターフェース(たとえば、N1)を介してキャリアネットワークへの接続を確立し、キャリアネットワークによって提供されるデータサービスおよび/または音声サービスなどのサービスを使用し得る。端末デバイスはさらに、キャリアネットワークを介してDNにアクセスし、DNに配備されたキャリアサービス、および/またはサードパーティによって提供されたサービスを使用し得る。サードパーティは、キャリアネットワークおよび端末デバイス以外のサービスパーティであってもよく、データおよび/または音声などのサービスを端末デバイスに提供し得る。サードパーティの具体的な表現形は、実際のアプリケーションシナリオに基づいて具体的に決定されてよく、本明細書では限定されない。
【0088】
(2)本出願の実施形態におけるコアネットワークは、ユーザのシグナリングおよびデータを処理し転送するネットワークデバイスを含み得る。たとえば、AMF、セッション管理機能(session management function, SMF)、ユーザプレーンゲートウェイ、およびロケーション管理装置などのコアネットワークデバイスが含まれる。ユーザプレーンゲートウェイは、ユーザプレーンデータ専用のモビリティ管理、ルーティング、および転送などの機能を有するサーバであり得る。ユーザプレーンゲートウェイ、たとえば、サービングゲートウェイ(serving gateway, SGW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(packet data network gateway, PGW)、またはユーザプレーンネットワーク要素機能エンティティ(user plane function, UPF)は、一般にネットワーク側に位置している。AMFおよびSMFは、LTEシステムのモビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity, MME)に相当する。AMFは主にアドミッションを担っており、SMFは主にセッション管理を担っている。もちろん、コアネットワークは他のネットワーク要素をさらに含み得、これらは、本明細書では1つずつ列挙されない。
【0089】
ロケーション管理デバイスは測位機能を有する。本出願の実施形態におけるロケーション管理デバイスは、ロケーション管理機能(location management function, LMF)もしくはロケーション管理コンポーネント(location management component, LMC)を含み得、またはネットワークデバイスに位置しているローカルロケーション管理機能(local location management function, LLMF)であり得る。これは、本出願の実施形態では限定されていない。記述しやすいように、以下の実施形態は、ロケーション管理デバイスがLMFである例を使用して記述される。
【0090】
(3)本出願の実施形態におけるネットワーク装置は、たとえばアクセスネットワーク(access network, AN)デバイスを含む。本出願の実施形態におけるNG-RANは、1つまたは複数のアクセスネットワークデバイスを含み得る。NG-RANにおけるアクセスネットワークデバイスは、基地局、RANノード、またはRANデバイスと呼ばれることもある。V2X技術におけるネットワークデバイスは、路側ユニット(road side unit, RSU)である。RSUは、V2Xアプリケーションをサポートする固定インフラストラクチャエンティティであり得、メッセージを、V2Xアプリケーションをサポートする別のエンティティと交換し得る。ネットワークデバイスは、ネットワーク側にあって信号を伝送および/または受信するように構成されているエンティティであり、受信された無線フレームとインターネットプロトコル(Internet Protocol, IP)パケットとの間で相互変換を実施するように構成されてよく、端末とアクセスネットワークの残りの部分との間のルータとしての役割を果たし得る。アクセスネットワークの残りの部分は、IPネットワークなどを含み得る。ネットワークデバイスはさらに、エアインターフェースの属性管理を調和させることができる。たとえば、ネットワークデバイスは、LTEの進化型NodeB(evolved NodeB, eNBまたはe-NodeB)であってよい。eNBは、無線アクセスネットワークに配備されて4G規格を満たすとともにワイヤレス通信機能を端末に提供する装置である。アクセスネットワークデバイスは、代替として、新無線(new radio, NR)コントローラ、5GシステムのgNodeB(gNB)、中央ユニット(central unit)、新無線基地局、リモート無線モジュール、マイクロ基地局(スモールセルとも呼ばれる)、中継器(relay)、分散ユニット(distributed unit)、様々な形のマクロ基地局、送受信ポイント(transmission reception point, TRP)、伝送測定機能(transmission measurement function, TMF)、伝送ポイント(transmission point, TP)、他の任意の無線アクセスデバイス、または次世代通信の基地局などであってもよい。しかし、本出願の実施形態はこれらに限定されない。ネットワークデバイスは、代替として、無線ネットワークコントローラ(radio network controller, RNC)、ノードB(NodeB, NB)、基地局コントローラ(base station controller, BSC)、基地トランシーバ局(base transceiver station, BTS)、ホーム基地局(たとえば、ホーム進化型NodeB、またはホームNodeB、HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit, BBU)、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity, Wi-Fi)、アクセスポイントAPなどを含み得る。
【0091】
いくつかの配備では、基地局(たとえば、gNB)は、中央ユニット(central unit, CU)および分散ユニット(distributed unit, DU)を含み得る。具体的には、元のLTEアクセスネットワークの基地局の機能が分割され、基地局のいくつかの機能が1つのCUに配備され、残りの機能がDUに配備され、複数のDUがCUを共有する。これは、コストを低減させることができ、ネットワーク拡張を容易にすることができる。CUとDUとは、プロトコルスタックに基づいて分割され得る。RRCレイヤ、サービスデータ適応プロトコル(service data adaptation protocol, SDAP)レイヤ、およびPDCPレイヤがCUに配備され、無線リンク制御RLCレイヤ、メディアアクセス制御(media access control, MAC)レイヤ、およびPHYレイヤがDUに配備される。CUとDUとは、F1インターフェースを介して接続され得る。CUは、NGインターフェースを介してgNBの代わりにコアネットワークに接続され、またCUは、Xnインターフェースを介してgNBの代わりに別のgNBに接続される。
【0092】
さらに、CUは、CU-制御プレーン(control plane, CP)とCU-ユーザプレーン(user plane, UP)とにさらに分割されることがある。CU-CPは制御プレーン機能を担っており、主にRRCレイヤと、制御プレーンに対応するPDCPレイヤ、すなわちPDCP-Cレイヤとを含む。PDCP-Cは主に、制御プレーンでデータ暗号化・復号、完全性保護、データ伝送などを担っている。CU-UPは、ユーザプレーン機能を担っており、主にSDAPレイヤと、ユーザプレーンに対応するPDCPレイヤ、すなわちPDCP-Uレイヤとを含む。SDAPは主に、コアネットワークのデータを処理すること、およびフローをベアラにマッピングすることを担っている。PDCP-Uは、データプレーン暗号化・復号、完全性保護、ヘッダ圧縮、シーケンス番号保持、データ伝送などを担っている。CU-CPとCU-UPとは、E1インターフェースを介して接続される。gNBの代わりに、CU-CPは、NGインターフェースを介してコアネットワークに接続され、F1インターフェース制御プレーンすなわちF1-Cを介して、DUに接続される。CU-UPは、F1インターフェースユーザプレーンすなわちF1-Uを介して、DUに接続される。もちろん、別の可能な実装では、PDCP-Cは代替としてCU-UPにある。
【0093】
(4)ユーザ中心測位エリア(UE-Centric Positioning Area, UCPA)は、ユーザが現在位置しているセルと、そのセルの1つまたは複数の隣接セルとであり得る。
【0094】
(5)用語「システム」および「ネットワーク」は、本出願の実施形態において交換可能に使用され得る。用語「複数の」は、2つ以上を意味する。用語「および/または」は、関連する対象物を記述するためのつながり関係を記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。たとえば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を表し得る。Aだけが存在する、AとBの両方が存在する、Bだけが存在する。加えて、文字「/」は一般に、関連する対象物間の「または」関係を示す。
【0095】
「以下の品目(部分)のうちの少なくとも1つ」またはその類似表現は、単数の品目(部分)または複数の品目(部分)の任意の組み合わせを含めて、これらの品目の任意の組み合わせを示す。たとえば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはaおよびbおよびcを示すことがあり、ここでa、b、およびcは単数でも複数でもよい。
【0096】
加えて、特にことわらない限り、本出願の実施形態で言及される「第1の」および「第2の」などの序数は、複数の対象物を区別するために使用されるが、複数の対象物の順序、時間順序、優先度、または重要度を限定するものではない。たとえば、第1のメッセージおよび第2のメッセージは、異なるメッセージを区別するために使用されるにすぎず、2つのタイプのメッセージの異なる優先度、送信順序、または重要度を示すためには使用されない。
【0097】
図1は、LTEおよびNR Rel-16における測位アーキテクチャの概略図である。
図1に示されるように、包含されるネットワーク要素/モジュールは主に3つの部分、すなわち、次世代無線アクセスネットワーク(next generation radio assess network, NG RAN)、端末、およびコアネットワークを含む。
【0098】
(コアネットワークは、LMF、アクセス・モビリティ管理機能(access and mobility management function, AMF)、サービスロケーションプロトコル(service location protocol, SLP)、進化型サービングモバイルロケーションセンタ(evolved serving mobile location center, E-SMLC)などを含む。ロケーションサーバすなわちLMFはAMFに接続され、LMFとAMFとはNLsインターフェースを介して接続される。LMFは、端末を測位することおよび支援データを端末へ転送することを含む、端末に関連する異なるタイプのロケーションサービスをサポートすることを担っている。AMFは、端末に関連するロケーションサービス要求を第5世代コアネットワークロケーションサービス(5th generation core network location service, 5GC LCS)エンティティから受信することがあり、またはAMFは、特定の端末の代わりにいくつかのロケーションサービスをイネーブルにし、ロケーションサービス要求をLMFへ転送することがある。端末によって返されたロケーション情報を取得した後、AMFは、関連するロケーション情報を5GC LCSエンティティへ返す。
【0099】
NG RANは、次世代NodeB(next generation NodeB, gNB)、次世代進化型NodeB(next generation evolved NodeB, ng-eNB)などを含み得る。gNBとng-eNBとは、Xnインターフェースを介して接続され、LMFとng-eNB/gNBとは、NG-Cインターフェースを介して接続される。
【0100】
NG RAN側の1つまたは複数のネットワークデバイスは、端末に対して、参照信号を送信するのに使用されるリソースを構成し、端末からの参照信号などのアップリンク信号を測定し、測定結果をLMFへフィードバックして測位をサポートする。参照信号は測位に使用され、測位参照信号と呼ばれることもあることを理解されたい。本明細書では主に、アップリンク測位に焦点を当てる。したがって、測位参照信号は、SRS、プリアンブル(Preamble)などであってよい。本明細書では、測位参照信号がSRSである例が使用される。一般に、SRSリソースはセルレベルに基づいて構成され、言い換えれば、SRSリソースはセルごとに構成される。端末が移動するにつれて、端末は、1つのセル(現在のセル)から別のセル(たとえば、ターゲットセルと呼ばれる)へ移動し得る。この場合、端末はセルハンドオーバを実施する。セルハンドオーバ処理では、サービング基地局によって現在のセルに対して構成されたSRSリソースが解放される。端末がターゲットセルとのRRC接続を再確立した後、端末は、ターゲットセルに対して構成されたSRSリソースを取得して、そのSRSリソースでSRSを送信する。
【0101】
端末のモビリティの故に、測位処理において端末は、SRSリソース設定を頻繁に取得する必要がある。その結果、端末の電力消費が増大され、バッテリーの電力消費が高くなる。これは、端末の低電力消費要件に反する。
【0102】
これを考慮して、本出願の実施形態において提供されるソリューションでは、特定のエリア内の複数のセルに対して同じSRSリソースが構成され得る。端末がそのエリア内に位置している場合、端末は、SRSリソース構成を再取得する必要がない。このようにして、端末がSRSリソース設定を取得する回数量が低減されて、端末の電力消費が減少する。
【0103】
本出願の実施形態において提供される測位方法は、様々な通信システム、たとえば、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)システム、NRなどの第5世代(5th generation, 5G)システム、および6Gシステムなどの次世代通信システムに適用されてよい。もちろん、本出願の実施形態における技法的ソリューションは、通信システムが端末に対する測位要件を有することを条件として、別の通信システムに適用されてもよい。加えて、本通信システムは、未来志向の通信技術にもさらに適用可能である。本出願の実施形態において記述されているシステムは、本出願の実施形態における技法的ソリューションをより明確に記述するものであって、本出願の実施形態において提供される技法的ソリューションを限定するものとはならない。当業者であれば、ネットワークアーキテクチャの進化に伴い、本出願の実施形態において提供される技法的ソリューションが同様の技術的問題にもまた適用可能であることを知り得る。
【0104】
図2は、本出願の実施形態が適用可能な通信システムのネットワークアーキテクチャを示す。通信システムは、コアネットワーク、NG-RAN、および端末を含む。コアネットワークは、LMF、AMF、セキュアユーザプレーンロケーション(secure user plane location, SUPL)ロケーションプラットフォーム(SUPL location platform, SLP)、および拡張サービングモバイルロケーションセンタ(enhanced serving mobile location center, E-SMLC)などのネットワーク要素/モジュールを含む。NG RANは、gNBおよびng-eNBなどのネットワーク要素/モジュールを含む。LMF、AMF、SLP、E-SMLC、gNB、およびng-eNBなどのネットワーク要素/モジュールの具体的な機能、ならびにネットワーク要素/モジュール間の接続関係については、上記の
図1の関連部分の説明を参照されたく、詳細は本明細書では再度記述されない。
【0105】
図1との相違点は、
図2に示されたネットワークアーキテクチャではLMCがNG-RANに追加され、このLMCは特に、基地局の内部に配備されており、たとえばgNBまたはng-ENBに配備されていることにある。このネットワークアーキテクチャでは、LMCは、基地局の内部機能としての役割を果たす。したがって、新たなインターフェースが導入される必要はない。
【0106】
図3は、本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャを示す。
図3に示されるように、通信システムは、コアネットワーク、NG-RAN、および端末も含む。
図2との相違点は、
図3に示されたネットワークアーキテクチャのLMCが、NG-RANの独立した論理ノードとしての役割を果たし、新たなインターフェースを介して基地局に接続されることにある。たとえば、
図3では、LMCは、インターフェースItfを介してgNB-CUに接続されている。
【0107】
図4は、本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャを示す。
図4に示されるように、通信システムは、コアネットワーク、NG-RAN、および端末も含む。LMCは、NG-RANの独立した論理ノードとしての役割を果たす。
図3との相違点は、
図4において、LMCは、新たなインターフェースを介して複数の基地局に同時に接続され得ることにある。
図4では、LMCが2つの基地局に同時に接続される例が使用されている。特定の実装では、LMCは、代替として、もっと多くの基地局に接続されてもよい。
【0108】
図1、
図2、
図3、および
図4は、本出願の実施形態が適用可能な通信システムを記述するための単なる例にすぎず、本出願が適用可能な通信システムに含まれるネットワーク要素のタイプ、数量、接続方式などを特に限定するものではないことを理解されたい。加えて、
図2から
図4に破線で示されたネットワーク要素/モジュールは必須ではなく、任意選択である。たとえば、E-SMLCまたはSLPは必須ではない。代替として、破線で示されたネットワーク要素/モジュールは別の形態である。たとえば、gNBまたはng-eNBは、いくつかの実施形態ではTRPとも呼ばれ、端末は、いくつかの実施形態ではSETとも呼ばれる。
【0109】
測位方法は、前述のOTDOA測位方法、DL-AOA測位方法、DL-AOD測位方法、UL-AOA測位方法、マルチRTT測位方法などを含むと理解されたい。一般に、測位方法は、アップリンク測位方法、ダウンリンク測位方法、アップリンク・ダウンリンク測位方法として要約され得る。用語「アップリンク」および「ダウンリンク」は、本明細書では相対的なものであることに留意されたい。基地局から端末への伝送方向がダウンリンク方向である場合(本明細書で例として使用されている)、端末から基地局への伝送方向がアップリンク方向になる。逆に、基地局から端末への伝送方向がアップリンク方向である場合には、端末から基地局への伝送方向がダウンリンク方向になる。
【0110】
以下では、添付図面を参照して、本出願の実施形態において提供される測位方法について詳細に説明する。
【0111】
図5は、本出願の実施形態によるアップリンク測位方法のフローチャートである。以下の記述では、
図2から
図4に示された通信システムにこの方法が適用される例が使用される。加えて、この方法は、3つの通信装置によって実施されてもよい。3つの通信装置は、たとえば、第1の通信装置、第2の通信装置および第3の通信装置である。記述しやすいように、以下の記述では、この方法がネットワークデバイス、端末、およびロケーション管理デバイスによって実施される例が使用され、言い換えれば、第1の通信装置がネットワークデバイスであり、第2の通信装置が端末であり、第3の通信装置がロケーション管理デバイスである例が使用される。
図2から
図4の通信システムは、本出願の実施形態の例として使用されているにすぎないことに留意されたい。シナリオはこれに限定されない。端末によって現在アクセスされているネットワークデバイスが1つあることを理解されたい(ネットワークデバイスはサービング基地局と呼ばれることがある)。記述しやすいように、ネットワークデバイスは、以下ではサービング基地局と呼ばれる。ロケーション管理デバイスがLMFネットワーク要素である例が以下では使用される。6Gなどの将来の通信においてロケーション管理デバイスは、やはりLMFネットワーク要素であってよく、または別の名称を有してもよいことを理解されたい。これは、本出願の実施形態では限定されていない。
【0112】
具体的に、本出願の実施形態において提供されるアップリンク測位方法の特定の手順が、以下のように記述される。
【0113】
S501:ネットワークデバイスは、第1のメッセージを端末へ送信し、それに対応して、端末は、第1のメッセージを受信し、この第1のメッセージは、1つまたは複数のリソース設定情報を含むことがあり、リソース設定情報のそれぞれは、参照信号リソースを構成するために使用され、参照信号リソースは、参照信号を送信するために端末によって使用され、参照信号は、端末のロケーションを決定するために使用される。
【0114】
S502:ネットワークデバイスは第1のインジケーション情報を端末へ送信し、それに対応して、端末は第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示す。
【0115】
本出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスは、端末に現在サービスしているネットワークデバイスであってよい。ネットワークデバイスは、たとえばNG RANのgNBまたはng-eNBである、デバイスであってもよい。代替として、ネットワークデバイスはLMCであってもよい。前述のように、LMCがネットワークデバイスの内部機能としての役割を果たす場合、このネットワークデバイスは、LMCが位置しているネットワークデバイスである。LMCの配備ソリューションが
図3または
図4に示されている場合、具体的には、LMCが独立した論理ノードとしての役割を果たし、インターフェースを介して1つまたは複数のネットワークデバイスに接続されている場合、このネットワークデバイスは、LMCに接続された任意のネットワークデバイスである。
【0116】
既存のアップリンク測位手順では、ネットワークデバイスは、端末に対して、SRSを送信するために使用されるリソース(SRSリソースとも呼ばれる)を構成し、ネットワークデバイスは、そのSRSリソースを端末に通知する。端末は、後に続く測位のために、そのSRSリソースでSRSを送信し得る。しかし、現在、SRSリソースはセルレベルに基づいて構成されており、言い換えれば、SRSリソースはセルごとに構成されている。端末が移動するにつれて、端末は、1つのセル(現在のセル)から別のセル(たとえば、ターゲットセルと呼ばれる)へ移動することがある。この場合、端末はセルハンドオーバを実施する。セルハンドオーバ処理では、サービング基地局によって現在のセルに対して構成されたSRSリソースが解放される。端末がターゲットセルとのRRC接続を再確立した後、端末は、ターゲットセルに対して構成されたSRSリソースを取得し、そのSRSリソースでSRSを送信する。端末のモビリティにより、測位処理では、端末はSRSリソース設定を頻繁に取得する必要がある。その結果、端末の電力消費が増大され、バッテリーの電力消費が高くなる。
【0117】
したがって、本出願のこの実施形態では、端末が位置しているセルと、そのセルの複数の隣接セルとが1つの仮想セルとみなされてよく、1つの仮想セルが1つのSRSリソースに対応する。このようにして、端末が仮想セル内を移動する場合、端末は、取得されたSRSリソースを使用してSRSを送信することができ、言い換えれば、端末がセル間でハンドオーバされるとき、端末は、SRSリソースを再取得する必要がない。端末が1つの仮想セルから別の仮想セルにハンドオーバされるときにだけ、端末は、SRSリソースを再取得してSRSリソースステップを減らし、端末の電力消費を低減させる。仮想セルは、本明細書では測位のための参照エリアであり、したがって、本明細書では測位エリアと呼ばれる。すなわち、本出願のこの実施形態では、複数のセルが1つの測位エリアとみなされることがある。
【0118】
本出願のこの実施形態において、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを直接または間接的に示すことがあり、言い換えれば、ネットワークデバイスは、端末に対して1つまたは複数の測位エリアを構成することがある。第1のメッセージは、1つまたは複数のリソース設定情報を含み、リソース設定情報のそれぞれは、SRSリソースを構成するために使用される。各測位エリアは1つのリソース設定情報に対応し、言い換えれば、各測位エリアは1つのSRSリソースに対応する。1つのセルから別のセルへとハンドオーバされるとき、端末は、第1のインジケーション情報および第1のメッセージに基づいてSRSを送信し得る。たとえば、端末が第1のセルから第2のセルへとハンドオーバされるときに、端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへとハンドオーバされるかどうかが決定されて、端末が現在位置している測位エリアに対応するSRSリソースに基づいて、SRSが送信され得る。
【0119】
各測位エリアは複数のセルを含むことを理解されたい。いくつかの実施形態では、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれに含まれる複数のセルを示すことがあり、言い換えれば、複数の測位エリアは、各測位エリアに含まれている複数のセルを示すことによって示される。たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数のセルインデックスリストを搬送し得、各セルインデックスリストは1つの測位エリアに対応し、各セルインデックスリストに含まれる1つのセルインデックスは、1つのセルに対応する。たとえば、各セルインデックスは、物理セル識別子(physical cell identifier, PCI)、セルグローバル識別子(cell global identifier, CGI)などであってよい。セルインデックスがPCIである場合、端末が1つのセル(たとえば、第1のセル)から別のセル(たとえば、第2のセル)へとハンドオーバされるときに、第2のセルのPCIが取得され得る。たとえば、第2のセルのSSBが検出されて第2のセルのPCIが特定され、PCIが位置している特定のセルインデックスリストが決定され、それにより、端末が現在位置している特定の測位エリアが直接決定され得る。加えて、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の絶対無線周波数チャネル番号(absolute radio frequency channel number, ARFCN)をさらに含む。各セルインデックスリスト中の各セルインデックスは、セルの周波数を示すための対応するARFCNを有する。1つのセルインデックスリストは、1つまたは複数のARFCNを含み得る。1つのARFCNは、1つまたは複数のセルインデックスに対応し得る。代替として、1つのセルインデックスリストは1つまたは複数のセルインデックスを含み、1つのセルインデックスは1つのARFCNに対応する。
【0120】
異なるセルが同じPCIに対応し得る場合を考慮して、本出願の実施形態では、端末が現在位置している第2のセルをより正確に決定するために、セルインデックスがCGIとして構成されてよい。この場合、端末が第2のセルへとハンドオーバされたときに、第2のセルのSIBが読み取られて第2のセルのCGIが特定され得、そのCGIが位置している特定のセルインデックスリストが決定され、それにより、端末が現在位置している特定の測位エリアが直接決定される。
【0121】
他のいくつかの実施形態では、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示す。たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスを搬送し得る。これは直接的なものである。インデックスは、たとえば識別(identity, ID)であってよい。この場合、測位エリアと複数のセルとの対応関係は、予め定義されてよい。たとえば、測位エリアインデックスとセルインデックスリストとの対応関係が予め定義されてよい。端末に対して、端末が第1のセルから第2のセルへとハンドオーバされるときに、第2のセルのインデックス、たとえばPCIまたはCGIが取得されてよく、そのインデックスが位置しているセルインデックスリストが決定されてよく、それにより、端末が位置している特定の測位エリアが、セルインデックスリストと測位エリアインデックスとの対応関係に基づいて決定される。この実施形態では、第1のインジケーション情報が1つまたは複数の測位エリアインデックスを搬送するので、すなわち、少量の情報を搬送するので、シグナリングオーバーヘッドが低減されることが可能である。
【0122】
測位精度要件が低い場合には、各測位エリアは少量のセルを含むことを理解されたい。測位精度要件が高い場合には、各測位エリアは大量のセルを含む。あり得るシナリオにおいて、たとえばキャンパスでは、測位エリアインデックスとセルインデックスリストの間の最初に定義された対応関係において、各測位エリアは、測位精度要件が低いシナリオに、たとえばキャンパス内のユーザの測位に適用可能であるように、少量のセルに対応する。しかし、測位精度要件が高いシナリオがキャンパス内にはあり得る。たとえば、産業動作シナリオでは、ロボットは、動作コンソールにロボットが正確に到達するかどうかを決定するために、正確に測位される必要がある。この場合、測位エリアインデックスとセルインデックスリストの間の最初に定義された対応関係は、正確な測位が実装されるように更新され得る。具体的には、他のいくつかの実施形態では、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスと、その1つまたは複数の測位エリアのそれぞれに対応するセルインデックスリストとを含み得る。この実施形態では、各測位エリアとセルインデックスリストとの対応関係は一意でなくてもよく、また、各測位エリアとセルインデックスリストとの対応関係は、実際の測位要件に基づいて決定されてもよい。これは、より適応性がある。
【0123】
いくつかの実施形態では、異なるセルインデックスリストは異なるセルインデックスを含み、言い換えれば、異なる測位エリアは異なるセルを含む。他のいくつかの実施形態では、異なるセルインデックスリストに含まれるセルインデックスは部分的に同じであり、言い換えれば、異なる測位エリアは、端末が電力消費を最大限に削減できること、または端末の測位精度を改善できることを保証するために、同じセルを含み得る。端末がネットワークデバイスのカバレッジエリアの中央に位置しているときに実施される測位は、端末がネットワークデバイスのカバレッジエリアの端に位置しているときに実施されるものよりも正確であることを理解されたい。たとえば、端末がネットワークデバイスのカバレッジエリアの端に位置しているとき、または端末がネットワークデバイスのカバレッジエリアの周辺に位置しているときには、測位精度は良くない。端末は測位エリアの端に移動しているが、端末がキャンプするネットワークデバイスは別の測位エリア内にまさに位置している場合、端末は、その別の測位エリアに対応するSRSリソースでSRSを送信して、端末の測位精度を保証する。端末の移動エリアは時間によって変化することがあり、現在の時間周期の移動エリア(略して第1のエリアと呼ばれる)と次の時間周期の移動エリア(略して第2のエリアと呼ばれる)とは部分的に重なり合うことを理解されたい。第1のエリアが1つの測位エリアに対応し、第2のエリアが別の測位エリアに対応すると仮定されている。端末が第2のエリアへ移動し、その端末が、第2のエリア内にある、かつ第1のエリアと重複するエリアにまさにあるときに、端末が、第2のエリアに対応する測位エリアのSRSリソースに切り替えるならば、不要なSRSリソースの切り替えおよび報告が回避されて、ロケーションサービスの継続性を保証することが可能である。
【0124】
ネットワークデバイスは、端末に対してSRSリソースを構成し得ることを理解されたい。本出願のこの実施形態において、ネットワークデバイスは、1つの測位エリアに対して1つのSRSリソースを構成し得る。いくつかの実施形態では、第1のメッセージは、1つのSRSリソースを構成するための1つのリソース設定情報を含み得る。第1のインジケーション情報は、SRSリソース情報、たとえばSRSリソースインデックスをさらに含み得る。この場合、端末はSRSをSRSリソースで送信する。端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへとハンドオーバされるとき、端末は、端末がハンドオーバされる先の新たなセルのSRSリソースを再取得し、そのSRSリソースでSRSを送信する必要がある。すなわち、端末は、新たなセルのSRSリソースを取得する必要なステップ、たとえばネットワークデバイスと対話するステップを実施する。次いで、端末は、新たに取得されたSRSリソースでSRSを送信する。もちろん、ネットワークデバイスが端末に対して1つのSRSリソースを構成する場合には、端末が第1のメッセージに基づいてSRSリソースを知り得るので、第1のインジケーション情報はSRSリソースインデックスを搬送しなくてもよい。
【0125】
いくつかの他の実施形態では、第1のメッセージは、複数の測位エリアに対応するSRSリソースを構成するための複数のリソース設定情報を含み得る。たとえば、第1のインジケーション情報は、複数のSRSリソース情報、たとえば複数のSRSリソースインデックスをさらに含み得る。1つのSRSリソースインデックスは、1つの測位エリアまたは1つのセルインデックスリストに対応することを理解されたい。端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへとハンドオーバされるとき、端末は、別の測位エリアに対応するSRSリソースでSRSを直接送信し得る。言い換えれば、端末がハンドオーバされる先の新たなセルのSRSリソースを再取得する必要がなく、すなわち、手順を簡略化するために、新たなセルのSRSリソースを取得するいくつかのステップを実施する必要がない。この場合、端末は、別の測位エリア(セルインデックスリスト)および対応するSRSリソースインデックスを決定し、その測位エリアのインデックス(セルインデックスリスト)および対応するSRSリソースインデックスをLMFへ送信し得る。このようにして、LMFは、端末がSRSリソースを切り替えたことを適時に知ることができ、それにより、端末が切り替わる先のSRSリソースは、ネットワークデバイスに対して更新されて、不必要なSRSリソース切り替えおよび報告を回避し、ロケーションサービスの継続性を保証し得る。
【0126】
端末が第1のインジケーション情報および第1のメッセージに基づいてSRSを送信することについては、本明細書で後述される。
【0127】
S501とS502の実施順序は、本出願のこの実施形態では限定されていなく、S501がS502の前に実施されてよく、またはS502がS501の前に実施されてよく、またはS501とS502が同時に実施されることに留意されたい。
【0128】
第1のインジケーション情報は、複数の実装において実装されてよい。第1のインジケーション情報の実装では、第1のインジケーション情報はSIBで搬送され得る。ネットワークデバイスは、SIBをブロードキャスト方式で送信し、端末は、SIBを周期的に読み出して第1のインジケーション情報を取得し得る。この実装は、既存のネットワークデバイスがSIBを送信する手順と互換性があり、追加のセッションが確立される必要がないことを理解されたい。加えて、RRC_Inactive状態の端末はSIBを受信することもあり、すなわち、RRC_Inactive状態の端末はまた、第1のインジケーション情報を取得することもできる。もちろん、第1のインジケーション情報は、SIBの既存のフィールドまたは新たに定義されたフィールドで搬送されてよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0129】
第1のインジケーション情報の別の実装では、第1のインジケーション情報はPos SIBで搬送されてよい。同様に、ネットワークデバイスは、Pos SIBをブロードキャスト方式で送信し、端末は、Pos SIBを周期的に読み出して第1のインジケーション情報を取得し得る。この方式は、既存のネットワークデバイスがposを送信する手順と互換性があり、追加のセッションが確立される必要がないことを理解されたい。加えて、RRC_Inactive状態の端末はまたPos SIBを受信することもあり、言い換えれば、RRC_Inactive状態の端末はまた、第1のインジケーション情報を取得することもできる。もちろん、第1のインジケーション情報は、既存のフィールドまたはPos SIBの新たに定義されたフィールドで搬送されてよい。これは、本出願の実施形態では限定されていない。
【0130】
第1のインジケーション情報のさらに別の実装では、第1のインジケーション情報はRRCメッセージで搬送されてよい。この方式では、測位要件を有するとき、端末は、端末に対して1つまたは複数の測位エリアを構成することをネットワークデバイスに要求してよく、ネットワークデバイスは、端末に対する測位エリアを端末の要求に基づいて構成し得る。RRCメッセージはまた、端末の要求に対して送信された応答メッセージとみなされてもよい。端末は、応答メッセージを受信してよく、すなわち、SIBなどの情報を周期的に読み出す必要がない。これは、端末の電力消費を低減させる。
【0131】
S502では、ネットワークデバイスが第1のインジケーション情報を端末へ送信する例が使用されていることに留意されたい。可能な実装では、第1のインジケーション情報は、代替として、LMFによって端末へ送信されてもよい。すなわち、LMFは
図5のS502aを実施し得る。第1のインジケーション情報がLMFによって端末へ送信される場合、第1のインジケーション情報はLPPシグナリングで搬送されてよい。
【0132】
同様に、第1のメッセージは、SIB、Pos SIB、RRCメッセージ、またはLPPシグナリングで搬送されてよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0133】
前述のように、ネットワークデバイスは、第1のインジケーション情報をブロードキャスト方式で端末へ送信する。各端末に関して、ネットワークデバイスによって端末に対して構成される測位エリアは同じである。しかし、実際の状況、たとえば端末の測位精度要件または端末の電力消費などの異なる要件を考慮して、ネットワークデバイスは、端末ごとに個別測位エリアを構成することがある。たとえば、第1の端末および第2の端末が存在する。ネットワークデバイスは、第1の端末に対して1つまたは複数の測位エリアを構成することがあるが、この1つまたは複数の測位エリアは、第2の端末ではなく第1の端末に属する。
【0134】
複数の端末があり、その複数の端末の中には特別な要件を有する端末が存在しない場合、ネットワークデバイスは、複数の端末に対して同じ測位エリアを構成し得ることを理解されたい。特別な要件を有する端末が複数の端末の中に存在する場合、ネットワークデバイスは、その端末に対して個別測位エリアを構成し、複数の他の端末に対して同じ測位エリアを構成し得る。ネットワークデバイスが個別測位エリアを端末に対して構成する前に、端末は、ネットワークデバイスが個別測位エリアを端末に対して構成するときの参照用に、端末に関する何らかの情報をネットワークデバイスに通知し得る。
【0135】
S503:端末は第2のメッセージをネットワークデバイスへ送信し、それに対応して、ネットワークデバイスは第2のメッセージを受信する。
【0136】
第2のメッセージは、端末の1つまたは複数の特性情報を含み得る。たとえば、第2のメッセージは以下の、端末の測位精度要件、端末のバッテリー容量情報、および端末のエネルギー節減要件情報、またはあり得る他の情報、のうちの1つまたは複数を含み得る。これは、本出願の実施形態では限定されていない。いくつかの実施形態において、端末の測位精度要件は、たとえばメートルレベル、デシメートルレベル、またはセンチメートルレベルである精度レベルによって表され得る。端末のバッテリー容量情報は、端末のバッテリー容量パーセンテージ(たとえば60%)によって表され得る。端末のバッテリー容量パーセンテージが小さい場合には、バッテリー余裕が小さい。端末のエネルギー節減要件情報は、定量化されて数値によって表され得る。たとえば、表現にはパーセンテージが使用される。100%が最も高いエネルギー節減要件を示し、0%が最も低いエネルギー節減要件を示し、逆も同様である。別の例では、数値が表現に使用される。1が最も高いエネルギー節減要件を示し、0が最も低いエネルギー節減要件を示し、逆も同様である。もちろん、これらは単なる例であり、端末のエネルギー節減要件が提示される具体的な方式は、本出願の実施形態では限定されていない。
【0137】
いくつかの実施形態では、第2のメッセージはRRCメッセージであってよく、具体的には、端末はネットワークデバイスに、端末の測位精度要件、端末のバッテリー容量情報、端末のエネルギー節減要件情報などを、RRCシグナリングを使用して通知する。
【0138】
S504: ネットワークデバイスは第2のインジケーション情報を端末へ送信し、それに対応して、端末は第2のインジケーション情報を受信する。
【0139】
第2のメッセージを端末から受信した後、ネットワークデバイスは、端末によって送信された第2のメッセージに基づいて第2のインジケーション情報を決定してよく、具体的には、個別測位エリアを第2メッセージに基づいて端末に対して構成してよい。第2のメッセージと同様に、第2のインジケーション情報は、RRCメッセージで搬送されてよく、または、RRCメッセージと呼ばれることもある。第2のメッセージはまた、ネットワークデバイスから測位エリアを要求するためのメッセージとみなされてもよく、測位エリア要求メッセージと呼ばれることもある。それに対応して、第2のインジケーション情報は、第2のメッセージの応答メッセージ、すなわち測位エリア応答メッセージとみなされ得る。もちろん、第2のメッセージが測位エリア要求メッセージである場合、ネットワークデバイスは、代替として、ネットワークデバイスが端末に対して個別測位エリアを構成しないことを示すために、測位エリア要求メッセージの失敗応答メッセージを端末へ送信し得る。
【0140】
具体的には、第1のインジケーション情報と同様に、第2のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示し得る。たとえば、第2のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスを含み得る。代替として、第2のインジケーション情報は、各測位エリアに含まれている複数のセルを示し得る。たとえば、第2のインジケーション情報は、1つまたは複数のセルインデックスリストを含み得る。代替として、第2のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスと、各測位エリアに対応するセルインデックスリストとを含み得る。第2のインジケーション情報の特定の実装は、第1のインジケーション情報のものと同じである。詳細については、第1のインジケーション情報の特定の実装を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0141】
第1のインジケーション情報との相違点は、第2のインジケーション情報が端末に対して個別測位エリアを構成するのに使用されるので、第2のインジケーション情報の優先度が第1のインジケーション情報のものよりも高いとみなされ得ることにある。端末に関して、端末が第1のインジケーション情報および第2のインジケーション情報を受信した場合に、端末は、第2のインジケーション情報が有効であり第1のインジケーション情報が無効であるとみなし、すなわち、第1のインジケーション情報を無視し、第2のインジケーション情報によって示されている測位エリアでSRSを、測位エリアに対応するリソース設定情報に基づいて送信し得る。
【0142】
システムは、第2のインジケーション情報の優先度が第1のインジケーション情報の優先度より高いとデフォルトでみなし得ることに留意されたい。しかし、いくつかのシナリオでは、端末は、第1のインジケーション情報および第2のインジケーション情報をネットワークデバイスから受信するが、端末は第2のインジケーション情報を無視し、第1のインジケーション情報に基づいてSRSを送信することもある。たとえば、ネットワークデバイスはさらに、第2のインジケーション情報が無効であることを端末に通知する。
【0143】
S503では、端末が第2のメッセージをネットワークデバイスへ送信し、ネットワークデバイスが第2のインジケーション情報を使用して端末に対する個別測位エリアを構成する例が使用されている。いくつかの実施形態では、LMFは、代替として、端末に対する個別測位エリアを構成してよい。この場合、端末は、第2のメッセージをLMFへ送信してよく、すなわち、端末は
図5のS503aを実施する。第2のメッセージはLPPメッセージであり得ることを理解されたい。LMFは、S504aを実施してよく、すなわち、LMFは、第2のインジケーション情報を端末へ送信してよく、この第2のインジケーション情報はLPPメッセージで搬送され得る。
【0144】
S503、S504、S503a、およびS504aは必須のステップではなく、したがって、
図5に破線で図示されていることに留意されたい。S503は、S501またはS502の前に実施されてもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。可能な実装では、S503がS502の前に実施される場合、ネットワークデバイスは、代替として、第1のインジケーション情報を第2のメッセージに基づいて決定し得る。もちろん、S504は、S501またはS502の前に実施されてよい。同様に、S503aおよびS504aは、S502aの前に実施されてよく、またはS502aの後に実施されてよい。
【0145】
S505:端末は、第1のインジケーション情報または第2のインジケーション情報によって示されている測位エリア内で、測位エリアに対応するSRSリソースに基づいてSRSを送信する。
【0146】
端末が第1のインジケーション情報を受信した場合、端末は、SRSを第1のインジケーション情報および第1のメッセージに基づいて送信し得る。端末が第1のインジケーション情報および第2のインジケーション情報を受信した場合、端末は、SRSを第2のインジケーション情報および第1のメッセージに基づいて送信し得る。以下では、端末がSRSを第1のインジケーション情報または第2のインジケーション情報に基づいてどのように送信するかについて別々に記述する。
【0147】
端末は、第1のメッセージを読み出し、端末に対してネットワークデバイスによって構成された1つまたは複数のSRSリソースを決定し得る。端末は、SIBまたはPos SIBを周期的に読み出して第1のインジケーション情報を取得し、端末に対してネットワークデバイスによって構成された1つまたは複数の測位エリアを決定し得る。さらに、端末は、測位エリアごとにネットワークデバイスによって構成されたSRSリソースを決定するために第1のインジケーション情報を決定して、SRSをSRSリソースで送信し得る。端末のモビリティの故に、端末は1つのセルから別のセルへと移動することを理解されたい。これは、端末を1つの測位エリアから別の測位エリアへと移動させ得る。本出願のこの実施形態において、端末が1つの測位エリアから別の測位エリアに移動するときにだけ、端末は、別の測位エリアに対応するSRSリソースを再決定し、SRSをSRSリソースで送信する。端末が1つのセルから別のセルに移動するときに、別のセルに対してSRSリソースが再取得される必要があるソリューションと比較して、このソリューションは、測位手順を簡略化し端末の電力消費を低減させることができる。
【0148】
たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示す。たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスを含む。端末は、第1のインジケーション情報を受信し、たとえば、ネットワークデバイスによって端末に対して構成された1つまたは複数の測位エリアを決定し得る。端末が現在、第1の測位エリアに位置している場合、端末が現在位置しているセル(たとえば第1のセル)から第2のセルへと端末がハンドオーバされた後、端末は、第2のセルのSSBを検出し、第2のセルのPCIを識別し、第2のセルのPCIに基づいて、第2のセルが第1の測位エリア内にあるかどうかを決定し得る。第2のセルのPCIが、第1の測位エリアに対応するセルインデックスリストにあるならば、第2のセルは第1の測位エリアにある。その場合、端末は、取得されたSRSリソース、すなわち第1の測位エリアに対応するSRSリソースをやはり使用してSRSを送信し得る。第2のセルのPCIが、第1の測位エリアに対応するセルインデックスリストにはない、すなわち、第2のセルが第1の測位エリアにはなく、たとえば第2のセルが第2の測位エリアにあるならば、端末は、現在取得されているSRSリソースを解放し、第2の測位エリアに対応する第2のリソース設定情報を取得し得る。すなわち、端末は、新たなSRSリソースを第2のセルで、第2の測位エリアに対応するSRSリソースとして取得し、そのSRSをSRSリソースで送信する。
【0149】
代替の実装では、端末が第1のセルから第2のセルへとハンドオーバされると、端末は第2のセルのSIBを読み出して第2のセルのCGIを識別し得る。第2のセルのCGIが、第1の測位エリアに対応するセルインデックスリストにあるならば、第2のセルは第1の測位エリアにあり、端末は、取得されたSRSリソースをやはり使用してSRSを送信し、すなわち、第2のセルのSRSリソースは再取得される必要がない。これは測位手順を簡略化し、端末の電力消費を低減させる。第2のセルのCGIが、第2の測位エリアに対応するセルインデックスリストにある、すなわち、第2のセルが第2の測位エリアにあるならば、端末は、現在取得されているSRSリソースを解放し、新たなSRSリソースを第2のセルで、第2の測位エリアに対応するSRSリソースとして取得し、そのSRSをSRSリソースで送信し得る。
【0150】
第1のインジケーション情報が1つまたは複数の測位エリアインデックスを含む例が使用されていることを理解されたい。第1のインジケーション情報が1つまたは複数のセルインデックスリストを含むならば、端末が第1のセルから第2のセルに移動するときに、第2のセルのセルインデックス、たとえばPCIまたはCGIが取得され、第2のセルのセルインデックスが、第1のセルのセルインデックスを含む第1のセルインデックスリストにあるかどうかが決定され得る。第2のセルのセルインデックスが第1のセルインデックスリストにあるならば、端末は、第1のセルインデックスリストに対応する第1のリソース設定情報に基づいてSRSを送信し、すなわち端末は、取得されたSRSリソースをやはり使用してSRSを送信する。第2のセルのセルインデックスが第2のセルインデックスリストにあるならば、端末は、現在取得されているSRSリソースを解放し、第2のセルインデックスリストに対応する第2のリソース設定情報を取得し、その第2のリソース設定情報に基づいてSRSを送信する。すなわち、端末は、新たなSRSリソースを第2のセルで、第2の測位エリアに対応するSRSリソースとして取得し、そのSRSリソースでSRSを送信する。
【0151】
第1のインジケーション情報が複数のSRSリソース設定情報をさらに含むならば、すなわち、ネットワークデバイスが、対応するSRSリソースを測位エリアごとに構成するならば、端末は、第2のセルが第2の測位エリアにあると決定し、また端末は、第2の測位エリアに対応するSRSリソースでSRSを送信し得ることに留意されたい。すなわち端末は、SRSリソースを第2のセルで再取得する必要がない。これは、測位手順をさらに簡略化し端末の電力消費を低減させることができる。
【0152】
たとえば、端末が第1のセルから第2のセルへとハンドオーバされ、第2のセルのセルインデックスがたとえば第3のセルインデックスリストにあると端末が決定した場合、端末は、第3のセルインデックスリストに対応するSRSリソースインデックスを決定し、そのSRSリソースインデックスに対応するSRSリソースでSRSを送信し得る。同様に、第2のセルがたとえば第3の測位エリアにあると端末が決定した場合には、端末は、第3の測位エリアに対応するSRSリソースインデックスを決定し、そのSRSリソースインデックスに対応するSRSリソースでSRSを送信する。
【0153】
端末が第2のインジケーション情報をさらに受信する場合には、端末は、第2のインジケーション情報によって示されている測位エリアで、その測位エリアに対応するリソース設定情報に基づいてSRSを送信すると理解されたい。端末が第2のインジケーション情報に基づいてSRSを送信する手順は、端末が第1のインジケーション情報に基づいてSRSを送信するものと同じである。詳細については、端末が第1のインジケーション情報に基づいてSRSを送信する前述の手順を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0154】
さらに、端末が1つの測位エリア(たとえば、第1の測位エリア)から別の測位エリア(たとえば、第2の測位エリア)へとハンドオーバされるとき、端末は、第2の測位エリアインデックスおよび/または第2の測位エリアに対応するSRSリソースインデックスをLMFまたはネットワークデバイスへ送信し得る。このようにして、LMFまたはネットワークデバイスは、端末がSRSリソースを切り替えたことを適時に知って、SRSリソースを適時に更新することができる。これは、不必要なSRSリソース切り替えおよび報告を回避して、ロケーションサービスの継続性を保証する。加えて、RRC非アクティブ状態の端末に関して、端末は、RRCシグナリングを使用して、端末がキャンプするネットワークデバイスに、端末の更新された第2の測位エリアおよび対応するSRSリソースを通知し得る。これは、LMFまたはネットワークデバイスが、第1の測位エリアのSRSリソースが解放されていることを知る助けになり、それにより、第1の測位エリアのSRSリソースは別の端末に割り当てられて、リソース利用率が改善し得る。
【0155】
端末は、端末の更新された測位エリアおよび対応するSRSリソースをネットワークデバイスまたはLMFに通知し、ネットワークデバイスまたはLMFは、端末の測位エリアおよび対応するSRSリソースを更新する。これは、具体的には以下のステップを含み得る。
【0156】
(1)端末は、RRC接続再開要求(RRC resume request)メッセージ、RRC再設定(RRC reconfiguration)メッセージ、またはRRCメッセージを使用して、測位エリア更新情報をネットワークデバイスまたはLMFへ送信し得る。測位エリア更新情報は、端末の更新された測位エリアおよび対応するSRSリソースを示し得る。端末の更新された測位エリアは、第2のセルインデックスリストに対応する第2の測位エリアであると仮定されている。測位エリア更新情報は以下の情報、すなわち、第2の測位エリアインデックス、第2のセルインデックスリスト、および第2の測位エリア(または第2のセルインデックスリスト)に対応するSRSリソースインデックス、のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0157】
(2)ネットワークデバイスは、端末に最終的にサービスするネットワークデバイス(略して、最後のネットワークデバイスと呼ばれる)に、端末のコンテキストデータを要求し得る。
【0158】
(3)最後のネットワークデバイス(最後のサービングgNB)は、端末のコンテキストデータをネットワークデバイスにフィードバックする。
【0159】
(4)ネットワークデバイスは、AMFにサービスチャネルを切り替えることを要求する。
【0160】
(5)AMFは、サービスチャネル切り替え応答をネットワークデバイスへ返す。
【0161】
(6)ネットワークデバイスは、最後のネットワークデバイスをトリガして端末のコンテキストを解放する。
【0162】
(7)ネットワークデバイスは、端末の測位エリア更新情報をLMFへ送信する。
【0163】
測位エリア更新情報は、測位エリア更新情報が属する端末を示す必要があることを理解されたい。したがって、測位エリア更新情報は、第2の測位エリアインデックス、第2のセルインデックスリスト、およびステップ(1)の第2の測位エリア(または第2のセルインデックスリスト)に対応するSRSリソースインデックスのうちの1つまたは複数を含み、測位エリア更新情報はさらに、端末および/または現在の測定タスクを示す情報を含み、それによりLMFは、現在の測定タスクが変更されているかどうかを知る。たとえば、測位エリア更新情報は、端末の識別子(インデックス)、および/または測定タスクを示す測定識別子(インデックス)をさらに含み、この測定識別子は、代替としてNRPPaメッセージインデックスであってもよい。
【0164】
測位エリア更新メッセージを受信した後、LMFは、第1の測位エリアであって以前に端末に割り当てられているSRSリソースが解放されることを決定し、SRSリソースを別の端末に割り当てるためのネットワークデバイスを示して、リソース利用率を改善し得る。
【0165】
図6は、本出願の実施形態によるアップリンク測位方法のフローチャートの例である。
図6では、TDOAベースの測位が例として使用されている。測位手順が以下の通り記述される。
【0166】
S601:端末は、測位支援情報をLMFと交換する。
【0167】
LMFが測位支援情報を端末と交換する手順は、端末が、OTDOAベースの測位手順でLPP情報を使用して情報をLMFと交換する手順と同様である。具体的には、端末は、測位支援情報をLMFに要求し、LMFは、LPP提供支援データ(provide assistance data)を使用して、その支援情報などを端末へ送信する。詳細は本明細書では再度記述されない。測位支援情報は、端末によって測定される必要があるセルのインデックス、たとえば、隣接セルのセルインデックスおよび/または参照セルのセルインデックスを含み、SRS設定などをさらに含み得る。
【0168】
端末が測位支援情報をLMFと交換する手順は、以下をさらに含み得る。LMFは、端末の測位能力を取得する。たとえば、LMFは端末に測位能力を要求し、LMFはLPP要求能力(request capability)処理を介して端末の測位能力を要求し、または端末はLPP提供能力(provide capability)を使用して測位能力情報をLMFに報告する。測位能力情報は、端末によってサポートされる測位方法、端末によってサポートされる測位方法に対応する測定能力などを含み得る。代替として、測位能力情報は、前述の第2のメッセージに含まれる1つまたは複数の情報を含み得る。具体的には、前述の第2のメッセージは、LMFによって端末へ送信された測位能力要求メッセージの応答メッセージであり得る。
【0169】
S602:LMFは、第1の要求メッセージをネットワークデバイスへ送信し、この第1の要求メッセージは、端末に対してSRSリソースを構成することを要求する。
【0170】
LMFが端末を配置する必要があるとき、LMFは、端末に対してSRSリソースを構成することをネットワークデバイス(サービング基地局)に要求し得る。異なるセルのSRS設定は、それぞれ異なることがある。いくつかの実施形態では、LMFは、各セルのSRS設定を端末に通知し得る。
【0171】
S603:ネットワークデバイスは、端末に対してSRSリソースを構成する。
【0172】
LMFの要求を受信した後、ネットワークデバイスは、利用可能なSRSリソースを決定し、端末に対してSRSリソースを構成し得る。本出願のこの実施形態において、ネットワークデバイスは、複数の測位エリアのそれぞれについて、1つのSRSリソースを端末に対して構成し得る。セルごとに1つのSRSリソースが構成されるソリューションと比較して、このソリューションは、測位手順を簡略化し、端末の電力消費を低減させることができる。
【0173】
ネットワークデバイスは、SRSリソースを端末に対して測位エリア粒度で構成することを理解されたい。この場合、第1の要求メッセージを受信した後、ネットワークデバイスは、1つまたは複数の測位エリアを端末に対して構成し、測位エリアごとに1つのSRSリソースを構成し得る。次いで、ネットワークデバイスは、端末に対して構成されたSRSリソースを端末またはLMFに通知し得る。
【0174】
S604:ネットワークデバイスは、第1のメッセージを端末へ送信する。
【0175】
SRSリソースを端末に対して構成した後、ネットワークデバイスは端末に通知し得る。たとえば、ネットワークデバイスは第1のメッセージを端末へ送信し得る。第1のメッセージは、1つまたは複数のリソース設定情報を含むことがあり、各リソース設定情報は1つのSRSリソースを示す。
【0176】
いくつかの実施形態では、ネットワークデバイスは、代替として、第1のメッセージをLMFへ送信して、ネットワークデバイスによって端末に対して構成されたSRSリソースをLMFに通知し得る。
【0177】
S605:ネットワークデバイスは、第1のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0178】
端末に対してSRSリソースを構成した後、ネットワークデバイスは端末に通知し得る。たとえば、ネットワークデバイスは、第1のインジケーション情報を端末へ送信することがあり、この第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスによって端末に対して構成されたSRSリソースをLMFに通知する。LMFは、代替として、第1のインジケーション情報を端末へ送信し得る。すなわち、LMFは、1つまたは複数の測位エリアを端末に対して構成し得る。
【0179】
端末に関して、端末がセルにキャンプするとき、端末は、端末がキャンプするセルのSRSリソース、すなわち、端末が現在位置している測位エリアのSRSリソースを決定し得る。端末が現在位置している測位エリアから別の測位エリアへ端末がハンドオーバされるとき、その端末は、端末がハンドオーバされる先の新たなセルでSRSリソースを、別の測位エリアに対するSRSリソースとして取得し得る。
【0180】
いくつかの実施形態では、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数のSRSリソースインデックスをさらに含むことがあり、1つのSRSリソースインデックスは1つの測位エリアに対応し、その測位エリアに対応するSRSリソースを示す。この場合、端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへとハンドオーバされるとき、端末は、SRSリソースを新たなセルで取得する必要がない。
【0181】
第1のインジケーション情報は、端末の特性情報に基づいて決定されてよく、すなわち、前述の第2のメッセージに基づいて決定されてよいことを理解されたい。この場合、端末は、第2のメッセージをネットワークデバイスへ送信し得る。
【0182】
もちろん、ネットワークデバイスは、代替として、第2のメッセージに基づいて端末に対して個別測位エリアを構成してもよく、すなわち、ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を端末へさらに送信し得る。第1のインジケーション情報および第2のインジケーション情報の具体的な実装については、前述の実施形態の記述を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0183】
S606:LMFは、第2の要求メッセージをネットワークデバイスへ送信し、この第2の要求メッセージは、SRSを送信するように端末をトリガすることをネットワークデバイスに要求する。
【0184】
S607:ネットワークデバイスは、第3の要求メッセージを端末へ送信し、この第3の要求メッセージは、SRSを送信するように端末をトリガする。
【0185】
ネットワークデバイスによって端末に対して構成されるSRSリソースを決定した後、LMFは、SRSを送信するように端末をトリガすることをネットワークデバイスに要求し得る。
【0186】
S608:ネットワークデバイスは、第2の要求メッセージの応答メッセージをLMFへ送信する。
【0187】
S609:ネットワークデバイスは、測位に加わっている各ネットワークデバイスへSRSリソース設定情報を送信する。
【0188】
SRSリソース設定情報は、アップリンク測位測定を実装するためのすべての情報をさらに含み得ると理解されたい。
【0189】
S610:各ネットワークデバイスは、端末によって送信されたSRSを測定して、測定結果を取得する。
【0190】
S611:各ネットワークデバイスは、取得された測定結果をLMFへ送信し、それにより、LMFは端末のロケーションを決定する。
【0191】
図6は、アップリンクTDOAベースの測位を例として使用しており、すべてのステップ、たとえば、端末が第2のメッセージをネットワークデバイスに報告するステップ、およびネットワークデバイスが第2のインジケーション情報を端末へ送信するステップは示していないことに留意されたい。本出願の実施形態では、複数のセルが1つの測位エリアとみなされることがあり、1つのSRSリソースが1つの測位エリアに対して構成され、言い換えれば、複数のセルが1つのSRSリソースに対応する。測位処理において、端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへと移動するときにだけ、端末は、SRSを送信するために、対応する参照信号リソースを再取得する必要がある。1つのセルが1つの参照信号リソースに対応するソリューション、言い換えれば、1つのセルから別のセルへのハンドオーバ後にSRSリソースが再取得される必要があるソリューションと比較して、このソリューションでは、端末はSRS設定情報を頻繁に取得する必要がない。これは、端末の電力消費を低減させることができる。
【0192】
本出願の実施形態において提供されるソリューションは、固定されたエリアで長期間移動する端末に特に適用可能である。このタイプの端末では、端末の電力消費が大幅に低減されることが可能である。適用可能なシナリオは、産業動作シナリオを含み得る。たとえば、工場では、各デバイスのロケーション情報をより適切に修得するために、工場内の各デバイスの現在のロケーションが取得される必要がある。別の例では、埠頭において、各輸送デバイスが目的地に正確に到着するかどうかをより適切に決定するために、各輸送デバイスの現在のロケーションが取得される必要がある。適用可能なシナリオは、キャンパスシナリオをさらに含み得る。たとえば、キャンパス内のユーザは、キャンパス内で長期間の活動を行うことが多い。本出願の実施形態において提供されるソリューションは、ユーザの測位をキャンパス内で完結するために使用されてよい。本明細書に列挙されたいくつかの適用可能なシナリオは、本出願の実施形態が適用可能な典型的なシナリオにすぎず、可能なすべてのシナリオが列挙されているわけではないことに留意されたい。本出願の実施形態において提供されるソリューションは、他のシナリオにももちろん適用可能である。
【0193】
加えて、前述のソリューションに基づいて、本出願人は、新たな問題を発見している。非アクティブ状態の端末が、隣接セルについてRRM測定を実施し、高いRSRPを有するセルを特定の規則に従って選択して、端末の通信品質を保証する。この処理は、セル再選択処理と呼ばれる。セル再選択処理では、端末がターゲットセルを再選択した後、端末はターゲットセルとのRRC接続を再確立し、端末は、ターゲットセルに対して構成されたSRSリソースを取得して、そのSRSリソースでSRSを送信する。共通のセル再選択手順に基づいて、端末が測位エリアの端へ移動したときに、端末は測位エリア外側のセルを再選択し得る。いくつかのシナリオでは、端末が測位エリア外側のセルを再選択する場合に、端末はさらにSRSリソースを再取得する必要がある。これは、端末の電力消費を低減させる助けにならない。代替として、他のいくつかのシナリオでは、端末は、測位エリア内のセルと測位エリア外側のセルとの間で再選択を頻繁に実施することがある。その結果、端末は、SRS設定情報を頻繁に取得することが必要になる。これは、端末の電力消費を低減させる助けにならない。
【0194】
前述の問題を解決するために、本出願の実施形態では、セル再選択手順を実施した後に、測位エリアの端に移動する端末が、測位エリアに含まれているセルを再選択できるように、共通のセル再選択手順が修正される。本出願の実施形態において提供されるソリューションをより良く理解するように、以下では共通のセル再選択手順について記述する。
【0195】
一般に、異なるキャリアに割り当てられたネットワーク周波数帯は、それぞれ異なる。たとえば、キャリアAによって取得される周波数帯は周波数1から周波数2までであり、キャリアBによって取得される周波数帯は周波数3から周波数4までである。異なるキャリアでは、キャリアは、キャリアの周波数帯内のキャリアのセルに周波数を、対応するセルにアクセスする端末デバイスが、対応する周波数で機能するように割り当て得る。たとえば、キャリアAは、第1のセルの周波数を、周波数1から周波数2までの範囲内の周波数Aに設定してよい。この場合、第1のセルにアクセスする端末デバイスの動作周波数は周波数Aになる。別の例として、キャリアBは、第2のセルの周波数を、周波数3から周波数4の範囲内の周波数Bに設定してよい。この場合、第2のセルにアクセスする端末デバイスの動作周波数は周波数Bになる。もちろん、異なるキャリアのネットワーク周波数帯は、交互に重なってよい。これは、本出願の実施形態では限定されていない。
【0196】
加えて、異なる通信システムでは、異なる周波数帯を使用する。たとえば、4G通信システム(4Gネットワークとも呼ばれる)に使用される周波数帯は周波数帯1であり、5G通信システム(5Gネットワークとも呼ばれる)に使用される周波数帯は周波数帯2であり、この周波数帯2は周波数帯1とは異なる。周波数帯1では、各キャリアは、対応する周波数帯を有する。周波数帯2では、各キャリアは同様に、対応する周波数帯を有する。この場合、端末デバイスは、対応するセルが4Gネットワークによってカバーされているか、それとも5Gネットワークによってカバーされているかを各セルの周波数に基づいて決定することができる。
【0197】
異なる周波数の隣接セルについて、端末は、隣接セルがキャンピング条件を満たすかどうかを決定するのに異なる方式を使用する。その方式は、以下で別々に記述されている。
【0198】
I.異なる優先度を有する周波数間セルおよび無線アクセス技術(radio access technology, RAT)間セル
【0199】
1.隣接セルがサービングセルよりも高い優先度を有している、または2つのセルがRAT間セルであるならば、端末は、以下の条件が満たされる場合に、より高い優先度セルを再選択する。
【0200】
条件1:Treselection期間内で、高優先度隣接セルは、Squal>ThreshX,HighQ、またはSrxlev>ThreshX,HighPを満たし、ここで、ThreshX,HighQはキャンピング閾値であり、ThreshX,HighPは別のキャンピング閾値である。
【0201】
条件2:端末は、新たなセルで1秒を超えてキャンプしている。
【0202】
2.隣接セルがサービングセルよりも低い優先度を有している、または2つのセルがRAT間セルであるならば、端末は、以下の条件のいずれか1つが満たされる場合に、より高い優先度セルを再選択する。
【0203】
条件1:Treselection期間内で、Squal<Threshserving,LowQ、またはSqual>ThreshX,LowQであり、ここで、Threshserving,LowQは信号閾値であり、ThreshX,LowQは別の信号閾値である。
【0204】
条件2:Treselection期間内で、Srxlev<Threshserving,LowP、またはSrxlev>ThreshX,LowQであり、ここで、Threshserving,LowPは信号閾値であり、ThreshX,LowQは別の信号閾値であり、端末は、新たなセルで1秒を超えてキャンプしている。
【0205】
通信プロトコルバージョンの進化により、より高い優先度セルを再選択する方式が何らかの理由により変わり得ることに留意されたい。本明細書で提供される式は単なる例にすぎない。
【0206】
II.同じ優先度を有する周波数間セルおよび周波数内セル
【0207】
同じ周波数のセルと、異なる周波数の、しかし候補セル中で同じ優先度を有するセルとに対して、セル再選択は、S基準およびR基準により実施されることが可能である。具体的には、端末は最初に、隣接セルをS基準に基づいて事前に選別する。S基準は、以下の式1-1および式1-2を参照して理解され得る。S基準による事前の選別中、Srxlevが0より大きく、またSqualが0より大きい隣接セルが選別される。
Srxlev=Qrxlevmeas-(Qrxlevmin+Qrxlevminoffset)-Pcompensation-Qoffsettemp (1-1)、および
Squal=Qqualmeas-(Qqualmin+Qqualminoffset)-Qoffsettemp (1-2)
ここで、Srxlevは、計算によって取得されたセル選択受信レベル値を表す。Qrxlevmeasは、端末デバイスによって測定を通して取得された受信信号強度値を表し、その値は、測定された参照信号受信電力RSRPである。Qrxlevminは、セルに必要とされる最小受信信号強度値を表す。Qrxlevminoffset:このパラメータは、端末デバイスが通常、仮想プライベートモバイルネットワーク(virtual private mobile network, VPMN)でキャンプし、セル選択評価のために高優先度公衆陸上モバイルネットワーク(public land mobile network, PLMN)を周期的に探索するときにだけ有効である。このパラメータは、Qrxlevminをオフセットするために使用される。Pcompensationは、(PEMAX-PUMAX)または0のうち大きい方の値を表し、PEMAXは、端末デバイスがセルにアクセスするときにシステムで指定される最大許容伝送電力であり、PUMAXは、端末デバイスのレベルに基づいて指定される最大出力電力である。Qoffsettempは、セルの一時的オフセットを表す。Squalは、セル選択品質値を表す。Qqualmeasは、測定された参照信号受信品質(reference signal received quality, RSRQ)値を表す。Qqualminは、セルに必要とされる最小品質レベルを表し、QqualminoffsetはQqualminのオフセットを表す。
【0208】
通信プロトコルのバージョンの進化により、S基準の式、ならびにSrxlevおよびSqualを計算するための式が何らかの理由により変わり得ることに留意されたい。本明細書で提供される式は単なる例にすぎない。
【0209】
次に、S基準を満たす隣接セルがR基準を満たすかどうかが決定されて、再選択されるべき最終セルが取得される。R基準は、以下の式1-3および式1-4を参照して理解され得る。
Rs=Qmeas,s+Qhyst-Qoffsettemp (1-3)、および
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp (1-4)
ここで、Rsはサービングセルのランキング値であり、Rnはサービングセルの隣接セルのR値であり、略してR値と呼ばれ、Qmeas,sはサービングセルで測定された受信信号強度値(dBm)、すなわちセル再選択処理におけるRSRP測定値であり、Qmeans,nは隣接セルで測定された受信信号強度値(dBm)である。Qoffsetはセル再選択オフセットである。Qhystはサービングセルのヒステリシスである。
【0210】
端末デバイスは、S基準を満たすすべてのセルをR値でソートし、最大R値(Rn)を有するセルを再選択する。加えて、最大R値を有するセルは、サービングセルのRs値より大きいか、または端末は、新たなセルで1秒を超えてキャンプしている。
【0211】
通信プロトコルのバージョンの進化により、R基準の式、ならびにRsおよびRnを計算するための式が何らかの理由により変わり得ることに留意されたい。本明細書で提供される式は単なる例にすぎない。
【0212】
以下の実施形態をより良く理解するように、以下では本出願の実施形態の研究アイデアについて記述する。
【0213】
上記の記述では、異なる周波数の隣接セルについて、端末は、異なる方式で、隣接セルがキャンピング条件を満たしているかどうかを決定する。したがって、本出願の実施形態において提供されるソリューションでは、異なるソリューションが、異なる周波数の隣接セルに対して、端末が測位エリアでセル再選択を実施すること、およびその測位エリアに含まれるセルを再選択できることを保証するように設計される。
【0214】
異なる優先度を有する周波数間セルおよびRAT間セルの前述のシナリオに関して、本出願の実施形態において提供されるソリューションでは、測位エリアに含まれているセルの優先度が、測位エリアに含まれているセルの優先度を改善するように調整される。具体的には、サービングセルの優先度と、そのサービングセルの隣接セル内にあり測位エリアに含まれているセルの優先度とが、端末が測位エリア内でセル再選択を実施すること、および測位エリアに含まれるより高い優先度セルを再選択できることを保証するように調整される。本出願の実施形態において提供されるソリューションで、同じ優先度を有する周波数間セルと周波数内セルとの前述のシナリオに関して、R基準は、サービングセルのR値と、サービングセルの隣接セル中にあって測位エリアに含まれているセルのR値とを増加させるように修正されて、端末が測位エリア内でセル再選択を実施すること、およびより大きいR値を有して測位エリアに含まれるセルを再選択できることを保証する。
【0215】
この研究アイデアに基づいて、以下では、異なる優先度を有する周波数間セルおよびRAT間セルのシナリオと、同じ優先度を有する周波数間セルおよび周波数内セルのシナリオとに関して、本出願の実施形態において提供されるソリューションについて記述する。
【0216】
I.異なる優先度を有する周波数間セルおよびRAT間セルのシナリオ
【0217】
端末が測位エリア内でセルを再選択することを可能にするには、それは、測位エリア内でセルを選択する可能性を高めるために、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが保証される必要がある。第1タイプセルは、サービングセルを含み、さらに、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリア内のセル以外であるセルを含む。
【0218】
図7は、本出願の実施形態によるセル再選択方法のフローチャートである。本出願のこの実施形態において提供されるセル再選択方法は、以下の手順を含み得る。
【0219】
701:ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0220】
図7に対応する実施形態では、ネットワークデバイスは、端末に現在サービスしているネットワークデバイスであってよい。ネットワークデバイスは、NG RAN内の、たとえばgNBまたはng-eNBである、デバイスであってよい。
【0221】
第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを知るために、端末によって使用される。第1のインジケーションメッセージを理解することについては、
図5および
図6に対応する実施形態で記述された第1のインジケーションメッセージを参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0222】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、システムメッセージ(system Information block, SIB)、位置システムメッセージ(position system Information block, Pos SIB)、またはRRCで搬送されることがある。たとえば、ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を搬送するのに既存のシグナリング、たとえばSIBまたはPos SIBを再使用してよい。このようにして、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを1つの測位エリア内の複数の端末に示すには、ただ1つのシグナリングが送信されるだけでよい。たとえば、第1の端末および第2の端末に対して同じ測位エリアが構成され、第1の端末のサービングセルと第2の端末のサービングセルとが同じである。第1タイプセルの優先度が、第2タイプセルの優先度よりも高くなるように1つのシグナリングを使用して構成されてよい。この設定は、測位エリア内の各端末に適用可能であり得る。加えて、たとえば、ネットワークデバイスは、代替として、各端末の第1タイプセルの優先度が端末の第2タイプセルの優先度よりも高いことを複数の測位エリア内の複数の端末に示すために、第2のインジケーション情報をRRCシグナリングに含めてもよい。たとえば、第1の端末に対して構成された測位エリアと第2の端末に対して構成された測位エリアとは異なる。第1の端末に対して構成された測位エリアは第1の測位エリアであり、第2の端末に対して構成された測位エリアは第2の測位エリアである。第2のインジケーション情報はRRCシグナリングで搬送されて、第1の端末および第2の端末に別々に示され得る。具体的には、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルAの優先度が第2タイプセルAの優先度よりも高いことを第1の端末に示し、第1タイプセルBの優先度が第2タイプセルBの優先度よりも高いことを第2の端末に示す。第1タイプセルAと第1タイプセルBとは異なる第1タイプセルであり、2つのセルは異なるセルを含む。第2タイプセルAと第2タイプセルBは異なる第2タイプセルであり、2つのセルは異なるセルを含む。第2のインジケーション情報を搬送する特定の方式は、本出願の実施形態では限定されていないことに留意されたい。
【0223】
可能な実装では、第2のインジケーション情報および第1のインジケーションメッセージは、同じメッセージで搬送されてよい。たとえば、第1のインジケーションメッセージと第2のインジケーション情報の両方がSIBで搬送されたり、第1のインジケーションメッセージと第2のインジケーション情報の両方がPos SIBで搬送されたり、または第1のインジケーションメッセージと第2のインジケーション情報の両方がRRCで搬送されたりする。
【0224】
可能な実装では、第2のインジケーション情報および第1のインジケーションメッセージは、異なるメッセージで搬送されてよい。たとえば、第1のインジケーションメッセージはSIBで搬送され、第2のインジケーション情報はRRCで搬送される。
【0225】
加えて、第2のインジケーション情報は複数の方式で表現されてよい。以下では、いくつかの可能な表現方式を参照して記述する。
【0226】
1.第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを端末が取得するように、周波数の優先度を示す。
【0227】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、異なる動作周波数の優先度を搬送する。たとえば、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの動作周波数の優先度が第2タイプセルの動作周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0228】
ネットワークデバイスは端末デバイスに対して第1のインジケーション情報を使用して測位エリアを構成することが上述されている。たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数のセルインデックスリストを搬送し得、各セルインデックスリストは1つの測位エリアに対応し、各セルインデックスリストに含まれる1つのセルインデックスは、1つのセルに対応する。ネットワークデバイスは、測位エリアに含まれている各セルを知っており、測位エリアに含まれているセルの周波数の優先度を構成し得、その設定結果を第2のインジケーション情報を使用して端末へ送信する。たとえば、可能な実装において、サービングセルの周波数の優先度は、サービングセルの1つまたは複数の隣接セル中にあって測位エリアに属するセルの周波数の優先度と同じになるように(以下で、サービングセルの1つまたは複数の隣接セル中にあって測位エリアに属するセルは、第1タイプ隣接セルと呼ばれる)、また、サービングセルの1つまたは複数の隣接セル中にあって測位エリアに属さないセルの周波数の優先度よりも高くなるように(以下では、サービングセルの1つまたは複数の隣接セル中にあって測位エリアに属さないセルは第2タイプ隣接セルと呼ばれる)、構成され得る。可能な実装において、サービングセルの周波数の優先度は、第1タイプ隣接セルの周波数の優先度とは異なるように構成され得るが、両方の優先度が第2タイプ隣接セルの周波数の優先度よりも高い。
【0229】
実装をより直感的にディスプレイするために、以下では
図8を参照して説明および記述する。
図8に示されるように、サービングセルがセル1であると仮定すると、隣接セルは、セルA、セルB、セルC、セル2、セル4、およびセル3を含む。測位エリア内のセルは、セル1からセル7を含むと仮定されている。この場合、サービングセルの隣接セル中のセル2、セル3、およびセル4は、サービングセルの隣接セル中にあって測位エリアに属するセルであり、以下では第1タイプ隣接セルと呼ばれる。セルA、セルB、およびセルCは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属さないセルであり、以下では第2タイプ隣接セルと呼ばれる。セル3、セル4、およびセル2の周波数がすべて1であり、セルA、セルB、およびセルCの周波数がすべて2であり、セル1の周波数が周波数3であると仮定すると、可能な実装では、ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を使用して、周波数1および周波数3の優先度が周波数2の優先度よりも高いことを端末デバイスに示し得る。たとえば、第2のインジケーション情報は、周波数1の優先度が7であり、周波数3の優先度が7であり、周波数2の優先度が3であることを示す。より大きい優先度の値がより高い優先度を示す。セル3、セル4、セル2、およびセル1の周波数がすべて1であり、セルA、セルB、およびセルCの周波数がすべて2であると仮定すると、可能な実装では、ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を使用して、周波数1の優先度が周波数2の優先度よりも高いことを端末デバイスに示し得る。
【0230】
以下では、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project, 3GPP)プロトコル技術仕様で定義されているコードセグメントを参照して、本出願の実施形態を記述する。可能な実装では、本出願の実装において、3GPP技術仕様の第1タイプセルの優先度関連パラメータの値は、第1タイプセルの優先度を上げるように調整され得る。たとえば、以下のコードセグメントでは、CellReselectionPrioritiesが周波数優先度リストを示す。本出願のこの実施形態では、リスト中のSEQUENCEの値が調整され得る。たとえば、CellReselectionPrioritが優先度の整数部を示し、CellReselectionSubPriorityが優先度の小数部を示す。この2つの部分は、優先度の値を形成する。より大きい値がより高い優先度を示す。優先度の値は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高くなることを保証するように調整される。
CellReselectionPriorities ::= SEQUENCE {
freqPriorityListEUTRA FreqPriorityListEUTRA OPTIONAL, -- Need M
freqPriorityListNR FreqPriorityListNR OPTIONAL, -- Need M
t320 ENUMERATED {min5, min10, min20, min30, min60, min120, min180, spare1} OPTIONAL, -- Need R
}
FreqPriorityNR ::= SEQUENCE {
carrierFreq ARFCN-ValueNR,
cellReselectionPriority CellReselectionPriority,
cellReselectionSubPriority CellReselectionSubPriority OPTIONAL -- Need R
}
【0231】
可能な実装では、SIBを使用して優先度が構成されるときにサービングセルの優先度がSIB 2内で構成され、周波数間セルの優先度がSIB 4内で構成され、RAT間セルの優先度がSIB 5内で構成されることがプロトコルで指定される。この仕様は、本出願の実施形態において提供されるソリューションで再使用されてもよく、異なるタイプのセルの優先度は、異なるSIBを使用して構成される。詳細は以下では再度記述されない。
【0232】
2.第2のインジケーション情報は、第1の調整値を搬送する。
【0233】
ネットワークデバイスは、SIBを使用して、ブロードキャストを介して各周波数の優先度を送信し得る。たとえば、サービングセルの周波数の優先度がSIB 2内で構成され、周波数間セルの周波数の優先度がSIB 4内で構成され、RAT間セルの周波数の優先度がSIB 5内で構成される。本出願の実施形態において提供されるソリューションでは、第1の調整パラメータがSIBで搬送されてよく、それにより、SIBを受信する端末が、第1の調整パラメータに基づいて測位エリア内のセルの周波数の優先度を調整する。可能な実装では、SIBを受信する、測位に使用される端末だけが、エリア内のセルの周波数の優先度を第1の調整パラメータに基づいて調整することが可能にされてよく、測位に使用される端末以外のタイプの端末は、第1の調整パラメータを無視する。
【0234】
可能な実装では、第1の調整値を取得した後、端末は、測位エリア内のセルの周波数の元の優先度についての計算を実施して、測位エリア内のセルの周波数の優先度を上げる。たとえば、第1の調整値が元の周波数の優先度に加算されてよく、加算によって取得された結果がセルの周波数の最終優先度として使用され、または、第1の調整値に元の優先度が乗算され、乗算によって取得された結果がセルの周波数の最終優先度として使用される。たとえば、セルの周波数の元の優先度の値範囲は[0,8]である。可能な実装では、第1の調整値の値範囲は[0,8]に設定されてよい。測位エリア内のセルの周波数の元の優先度が5であり、第1の調整値が2であると仮定すると、第1の調整値とその周波数の元の優先度とが計算される。たとえば、5+2=7であり、7が測位エリア内のセルの周波数の最終優先度として使用される。別の例では、第1の調整値とその周波数の元の優先度とが計算される。たとえば、5×2で10が、測位エリア内のセルの周波数の最終優先度として使用される。
【0235】
可能な実装では、測位エリア内のセルの周波数の元の優先度は、代替として第1の調整値に置換されてもよい。たとえば、測位エリア内のセルの周波数の元の優先度が5であり、第1の調整値が8であると仮定すると、元の優先度5は第1の調整値8に置換され、測位エリア内のセルの周波数の最終優先度が8に更新される。
【0236】
以下では、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project, 3GPP)プロトコル技術仕様で定義されているコードセグメントを参照して、本出願の実施形態を記述する。可能な実装では、本出願の実装において、第1の調整パラメータを定義するための追加のコードは、第1タイプセルの優先度に関連しており3GPP技術仕様にあるコードセグメントに追加され得る。たとえば、priorityOffsetに関連するコードセグメントが追加されて第1の調整値がオフセット値として定義され、それにより、端末は、第1の調整値と元の周波数の優先度とを加算し、この加算によって取得された結果をセルの周波数の最終優先度として使用する。別の例では、scalingFactorに関連するコードセグメントが追加されて第1の調整値がスケーリング値として定義され、それにより、端末は、第1の調整値と元の周波数の優先度とを乗算し、この加算によって取得された結果をセルの周波数の最終優先度として使用する。別の例では、cellReselectionPriorityPosおよびcellReselectionSubPriorityPosに関連するコードセグメントが追加されて、周波数の元の優先度が第1の調整値と置換される場合が定義される。
InterFreqCarrierFreqInfo ::= SEQUENCE {
dl-CarrierFreq ARFCN-ValueNR,
frequencyBandList MultiFrequencyBandListNR-SIB OPTIONAL, -- Cond Mandatory
frequencyBandListSUL MultiFrequencyBandListNR-SIB OPTIONAL, -- Need R
nrofSS-BlocksToAverage INTEGER (2..maxNrofSS-BlocksToAverage) OPTIONAL, -- Need S
...
cellReselectionPriority CellReselectionPriority OPTIONAL, -- Need R
cellReselectionSubPriority CellReselectionSubPriority OPTIONAL, -- Need R
priorityOffset INTEGER (0..7)
scalingFactor INTEGER (1..8)
cellReselectionPriorityPos CellReselectionPriority
cellReselectionSubPriorityPos CellReselectionSubPriority
q-OffsetFreq Q-OffsetRange DEFAULT dB0,
interFreqNeighCellList InterFreqNeighCellList OPTIONAL, -- Need R
interFreqBlackCellList InterFreqBlackCellList OPTIONAL, -- Need R
【0237】
3.第2のインジケーション情報はセル識別子の優先度を示し、それにより、端末は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを取得する。
【0238】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は異なるセル識別子の優先度を搬送する。たとえば、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0239】
可能な実装では、サービングセルの優先度は、第1タイプ隣接セルの優先度と同じになり第2タイプ隣接セルの優先度よりは高くなるように構成され得る。可能な実装では、サービングセルの優先度は、第1タイプ隣接セルの優先度とは異なるが、両方の優先度が第2タイプ隣接セルの優先度よりも高くなるように構成され得る。
【0240】
以下では
図8を参照して説明および記述する。
図8に示されるように、サービングセルがセル1であると仮定すると、隣接セルは、セルA、セルB、セルC、セル2、セル4、およびセル3を含む。測位エリア内のセルは、セル1からセル7を含むと仮定されている。この場合、サービングセルの隣接セル中のセル2、セル3、およびセル4は、サービングセルの隣接セル中にあって測位エリアに属するセルであり、以下では第1タイプ隣接セルと呼ばれる。セルA、セルB、およびセルCは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属さないセルであり、以下では第2タイプ隣接セルと呼ばれる。可能な実装では、ネットワークデバイスは、セル識別子1、セル識別子3、セル識別子4、セル識別子5、およびセル識別子2のいずれか1つの優先度も、セル識別子A、セル識別子B、およびセル識別子Cのいずれか1つの優先度よりも高いことを端末デバイスに、第2のインジケーション情報を使用して示し得る。たとえば、第2のインジケーション情報は、セル識別子1、セル識別子3、セル識別子4、セル識別子5、およびセル識別子2のいずれか1つの優先度も7であることを示し、セル識別子A、セル識別子B、およびセル識別子Cのいずれか1つの優先度も3であることを示し、ここで、より大きい優先度の値がより高い優先度を示す。
【0241】
4.第2のインジケーション情報は、測位エリア内のセルの優先度が、測位エリア内のセルの隣接セルの優先度よりも高いことを示す。
【0242】
この実装では、ネットワークデバイスは、周波数の優先度またはセル識別子の優先度を直接示すのではなく、測位エリア内のセルの優先度が、測位エリア内のセルの隣接セルの優先度よりも高いことを示して、セル再選択処理において、測位エリア内のセルが候補セル中に存在する場合には、測位エリア内のセルが再選択されること、および測位エリア外側のセルは再選択されないことを保証する。
【0243】
以下では、
図9を参照して記述のために例を使用する。測位エリア内のセルがセル1からセル7を含むと仮定すると、ネットワークデバイスは、セル1からセル7の優先度が、セル1からセル7のいずれか1つの1つまたは複数の隣接セル中で、測位エリアに含まれているセル以外のセルの優先度よりも高いことを端末デバイスに示す。たとえば、
図9に示すシナリオでは、測位エリアに含まれるセル以外の、セル1からセル7のいずれか1つの1つまたは複数の隣接セル中のセルは、セルAからセルLを含む。したがって、セル1からセル7のいずれか1つの優先度も、セルAからセルLのいずれか1つの優先度よりも高い。
【0244】
本出願の実施形態において提供される様々な実施形態は、組み合わされ得ることに留意されたい。たとえば、可能な実装では、第2のインジケーション情報は、測位エリア内のセルの周波数の優先度が、測位エリア内のセルの1つまたは複数の隣接セル中の、測位エリア内のセル以外のセルの周波数の優先度よりも高いことを示し得る。
【0245】
702:端末は、測位エリア内でセル再選択を実施し、測位エリア内でセルを再選択する。
【0246】
ネットワークデバイスの第3のインジケーション情報を受信した後、端末は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを知り得る。第3のインジケーション情報は、701で詳細に記述されており、詳細は本明細書では再度記述されない。
【0247】
701で記述された第2のインジケーション情報の複数の表現方式に対応して、端末は、異なる方式で、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを知り得る。詳細については、701の関連する記述を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0248】
第1タイプセルおよび第2タイプセルは、701の第1タイプセルおよび第2タイプセルの関連する記述を参照して理解される。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0249】
セル再選択条件が満たされるとき、候補セル中の異なる優先度を有する周波数間セルについて、そのセルが測位エリア内のセルを含むならば、701の構成の故に、測位エリア内のセルの優先度は、候補セル中の非測位エリア内のセルの優先度よりも明らかに高く、したがって端末は、測位エリア内のセルを再選択する。本明細書では、
図8を参照して、端末のサービングセルがセル1であり、端末は、セル1でセル再選択手順を開始するようにトリガされ、隣接セルがセルA、セルB、セルC、セル2、セル4、およびセル3を含むと仮定されている。隣接セルおよびサービングセルは、候補セルとして使用されることが可能である。候補セルが、異なる優先度を有する周波数間セルである場合、端末は、セル再選択ルールに従って最高優先度セルを最終的に再選択する。セル2、セル4、およびセル3のいずれか1つの優先度が、セルA、セルB、およびセルCのいずれか1つの優先度よりも明らかに高いので、端末は、測位エリア内のセル、たとえばセル2、セル4、およびセル3のいずれか1つを明らかに再選択するが、セルA、セルB、およびセルCはどれも再選択しない。
【0250】
上記では、異なる優先度を有する周波数間セルとRAT間セルとのシナリオでセル再選択手順を開始した後に、測位エリア内のセルを再選択することを端末がどのように可能にするかについて記述している。以下では、同じ優先度を有する周波数間セルと周波数内セルとのシナリオでセル再選択手順を開始した後に、測位エリア内のセルを端末が再選択することをどのように可能にするかについて記述している。
【0251】
II.同じ優先度を有する周波数間セルおよび周波数内セル
【0252】
候補セルが同じ周波数に属するならば、または候補セルが異なる周波数を有するが同じ優先度を有するならば、セル再選択を実施するときに、端末は、セルがS基準を満たすかどうかをまず決定し、次に、S基準を満たすセルがR基準を満たすかどうかを決定する必要がある。端末が測位エリア内のセルを再選択することを可能にするには、それは、測位エリア内のセルを選択する可能性を高めるために、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを保証する必要がある。第1タイプセルおよび第2タイプセルは、第1タイプセルおよび第2タイプセルについての上記の記述を参照して理解される。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0253】
図10は、本出願の実施形態によるセル再選択方法のフローチャートである。本出願のこの実施形態で提供されるセル再選択方法は、以下のステップを含み得る。
【0254】
1001:ネットワークデバイスが、第3のインジケーション情報を端末に送信する。
【0255】
ネットワークデバイスの理解については、
図7に対応する実施形態で記述されたネットワークデバイスを参照されたい。ここで詳細が再び記述されることはない。
【0256】
第3のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られる。
【0257】
可能な実装では、第3のインジケーション情報は、SIB、Pos SIB、またはRRCで搬送され得る。例えば、ネットワークデバイスは、既存のシグナリング、例えばSIBまたはPos SIBを再使用して、第3のインジケーション情報を搬送し得る。このようにすれば、1つの測位エリア中の複数の端末を示すのに1つのシグナリングが送信されるだけで済み、ここで、第1タイプセルのR値は、第2タイプセルのR値よりも大きい。例えば、第1の端末と第2の端末とに対して同じ測位エリアが構成され、第1の端末と第2の端末とのサービングセルは同じである。1つのシグナリングを使用して、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいように構成され得る。この構成は、測位エリア中の各端末に適用可能であり得る。加えて、例えば、ネットワークデバイスは、代替として、第2のインジケーション情報をRRCシグナリングに含めて、複数の測位エリア中の複数の端末を示してもよく、ここで、各第1タイプセルのR値は、この第1タイプセルに対応する第2タイプセルのR値よりも大きい。例えば、第1の端末と第2の端末とに対して構成される測位エリアは異なる。第1の端末に対して構成される測位エリアは、第1の測位エリアであり、第2の端末に対して構成される測位エリアは、第2の測位エリアである。第2のインジケーション情報は、RRCシグナリングで搬送されて、第1の端末と第2の端末とに別々に示され得る。具体的には、第3のインジケーション情報は、第1タイプセルAのR値が第2タイプセルAのR値よりも大きいことを第1の端末に示し、第1タイプセルBのR値が第2タイプセルBのR値よりも大きいことを第2の端末に示す。第1タイプセルAと第1タイプセルBとは、異なる第1タイプセルであり、2つのセルは異なるセルを含む。第2タイプセルAと第2タイプセルBとは、異なる第2タイプセルであり、2つのセルは異なるセルを含む。第2のインジケーション情報を搬送する具体的な方式は、本出願の実施形態において限定されないことに留意されたい。
【0258】
可能な実装では、第3のインジケーション情報、第2のインジケーション情報、および第1のインジケーションメッセージは、同じメッセージで搬送され得る。例えば、第3のインジケーション情報、第2のインジケーション情報、および第1のインジケーション情報は、すべてSIBで搬送される。または、第3のインジケーション情報、第1のインジケーションメッセージ、および第2のインジケーション情報は、すべてPos SIBで搬送される。または、第3のインジケーション情報、第1のインジケーションメッセージ、および第2のインジケーション情報は、すべてRRCで搬送される。
【0259】
可能な実装では、第3のインジケーション情報、第1のインジケーションメッセージ、および第2のインジケーション情報は、異なるメッセージで搬送される。例えば、第1のインジケーションメッセージはSIBで搬送され、第2のインジケーション情報はRRCで搬送され、第3のインジケーション情報はRRCで搬送される。
【0260】
加えて、第3のインジケーション情報は、複数の方式で表わされ得る。以下に、いくつかの可能な表し方に関する記述を提供する。
【0261】
1.第3のインジケーション情報が、第2の調整値を搬送する。
【0262】
端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいてR基準を調整して、第1タイプセルのR値を増加させるかまたは第2タイプセルのR値を減少させる。
【0263】
上記で、式1-4、すなわちRn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettempを記述している。
【0264】
以下のいくつかの実装では、第1タイプセルのR値を増加させるためのソリューションについて記述する。
【0265】
方式1:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいて第1タイプセルのRnの値を増加させる。例えば、Rnは、下式1-5に従って修正される。
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta (1-5)
【0266】
パラメータQoffsetdetaは第2の調整値を表し、Qoffsetdetaは、0よりも大きい実数であり得る。
【0267】
方式2:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいて第1タイプセルのRnの値を増加させる。例えば、Rnは、下式1-6に従って修正される。
Rn=Qmeas,n-Qoffset*N-Qoffsettemp (1-6)
【0268】
パラメータNは第2の調整値を表し、Nは、0よりも大きく1未満の実数であり得る。
【0269】
方式1および方式2について、3GPPプロトコル技術仕様書で定義されているコードセグメントを参照しながら以下に記述される。可能な実装では、本出願の実施形態において、第2の調整パラメータを定義するための追加のコードが、3GPP技術仕様書におけるセル再選択コードセグメントに加えられ得る。例えば、第2の調整値は、q-OffsetDeltaに関係付けられるコードセグメントを追加することによってオフセット値として定義される。すなわち、前述の式1-5におけるQoffsetdetaが定義される。別の例では、第2の調整値は、scalingFactorに関係付けられるコードセグメントを使用してスケーリング値として定義される。すなわち、前述の式1-6におけるNが定義される。
IntraFreqNeighCellInfo ::= SEQUENCE {
physCellId PhysCellId,
q-OffsetCell Q-OffsetRange,
q-OffsetDelta Q-OffsetRange,
scalingFactor ENUMERATED {oDot2, oDot4, oDot6, oDot8}
q-RxLevMinOffsetCell INTEGER (1..8) OPTIONAL, -- Need R
q-RxLevMinOffsetCellSUL INTEGER (1..8) OPTIONAL, -- Need R
q-QualMinOffsetCell INTEGER (1..8) OPTIONAL, -- Need R
【0270】
方式3:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、代替として、第2の調整値に基づいて第1タイプセルのRnの値を増加させ得る。例えば、Rnは、下式1-7に従って修正される。
Rn=M*Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp (1-7)
【0271】
パラメータMは第2の調整値を表し、Mは、1よりも大きい実数であり得る。
【0272】
以下では、実装を参照しながら、第2タイプセルのR値を減少させるためのソリューションについて記述する。
【0273】
方式4:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいて第2タイプセルのRnの値を減少させる。例えば、Rnは、下式1-5に従って修正される。
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp-Q1 (1-5)
【0274】
パラメータQ1は第2の調整値を表し、Q1は、0よりも大きい実数であり得る。
【0275】
方式5:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいて第2タイプセルのRnの値を減少させる。例えば、Rnは、下式1-6に従って修正される。
Rn=Qmeas,n-Qoffset*N1-Qoffsettemp (1-6)
【0276】
パラメータN1は第2の調整値を表し、Nは、1よりも大きい実数であり得る。
【0277】
方式6:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、代替として、第2の調整値に基づいて第2タイプセルのRnの値を減少させ得る。例えば、Rnは、下式1-7に従って修正される。
Rn=M1*Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp (1-7)
【0278】
パラメータMは第2の調整値を表し、Mは、0よりも大きく1未満の実数であり得る。
【0279】
方式1から方式6において記述された実装では、第3のインジケーション情報は具体的な第2の調整値を搬送し、したがって、端末は、具体的な第2の調整値に基づいて、第1タイプセルのR値を増加させるかまたは第2タイプセルのR値を減少させる。加えて、可能な実装では、第3のインジケーション情報は、代替として、具体的な第2の調整値を搬送せず、第1タイプセルのR値を増加させるかまたは第2タイプセルのR値を減少させるよう端末に示すのみであり得、端末は、第1タイプセルのR値または第2タイプセルのR値を自由に調整する。以下では、この実装について、具体的な実装を参照しながら記述する。
【0280】
2.第3のインジケーション情報が、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを端末に示す。
【0281】
可能な実装では、端末は、第1タイプセルのR値が増加させられる必要があることを第3のインジケーション情報に基づいて取得したとき、事前に記憶された調整値に基づいて第1タイプセルのR値を増加させ得る。
【0282】
可能な実装では、端末は、第2タイプセルのR値が減少させられる必要があることを第3のインジケーション情報に基づいて取得したとき、事前に記憶された調整値に基づいて第2タイプセルのR値を減少させ得る。
【0283】
可能な実装では、端末は、第3のインジケーション情報に基づいて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを取得する。この実装では、端末がセル再選択手順を開始した後、候補セルは第1タイプセルおよび第2タイプセルを含み、したがって、第2タイプセルは除外され、再選択されるセルは第1タイプセルのみから取得される。
【0284】
1002:端末が、測位エリアにおいてセル再選択を実施し、測位エリア中のセルを再選択する。
【0285】
候補セル中の、同じ優先順位を有する周波数間セルと周波数内セルとについてセル再選択条件が満たされるとき、セルが測位エリア中のセルを含む場合は、ステップ1001における構成により測位エリア中のセルのR値は候補セル中の非測位エリア中のセルのR値よりも確実に大きく、端末は、測位エリア中のセルを再選択する。
【0286】
図5または
図6において記述されたソリューションに従って端末が測位エリア中のセルを再選択した後、端末は、RRC接続を再確立することも、また再選択されたセル中でSRSリソースを再取得することも必要とせずに、
図5または
図6において記述されたソリューションに従って、取得されたSRSリソースに基づいて測位手順を完了することができ、それにより端末の電力消費を低減する。
【0287】
本出願で提供される前述の実施形態では、本出願の実施形態で提供される方法が、端末とネットワークデバイスとの間の対話の観点から記述されている。本出願の実施形態で提供される前述の方法における機能を実装するために、端末、ネットワークデバイス、およびロケーション管理デバイスは、ハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを備え得、それにより、前述の機能を、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールとの組合せの形で実装し得る。機能のうちの1つがハードウェア構造を使用して実装されるか、ソフトウェアモジュールを使用して実装されるか、それともハードウェア構造とソフトウェアモジュールとの組合せを使用して実装されるかは、技術的ソリューションの特定の適応例および設計制約条件に依存する。
【0288】
添付図面を参照しながら、以下に、本出願の実施形態における前述の方法を実装するように構成された装置について記述する。したがって、前述の内容が後続の実施形態で使用されることがあり、繰り返される内容が再び記述されることはない。
【0289】
図11は、本出願における通信装置の可能な例示的ブロック図である。通信装置1100は、前述の方法実施形態における端末、ネットワークデバイス、またはロケーション管理デバイスによって実装される機能またはステップを相応に実装し得る。通信装置は、トランシーバモジュール1101および処理モジュール1102を備え得る。任意選択で、装置は、記憶モジュールをさらに備え得る。記憶モジュールは、命令(コードもしくはプログラム)および/またはデータを記憶するように構成され得る。トランシーバモジュール1101および処理モジュール1102は、記憶モジュールに結合され得る。例えば、処理モジュール1102は、記憶モジュール中の命令(コードもしくはプログラム)および/またはデータを読み取って、対応する方法を実装し得る。前述のモジュールは、独立して配置されることもあり、または部分的にもしくは完全に統合されることもある。
【0290】
処理モジュール1102は、プロセッサまたはコントローラであり得、例えば、汎用中央処理装置(central processing unit, CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor, DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuits, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェアコンポーネント、またはこれらの任意の組合せであり得ることを理解されたい。処理モジュール1102は、本出願で開示される内容に関して記述される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実装または実行し得る。プロセッサは、代替として、コンピューティング機能を実装するプロセッサの組合せ、例えば、1つもしくは複数のマイクロプロセッサの組合せ、またはDSPとマイクロプロセッサとの組合せであり得る。トランシーバモジュール1101は、装置のインターフェース回路であり、別の装置から信号を受信するように構成される。例えば、装置がチップの形で実装されるときは、トランシーバモジュール1101は、別のチップもしくは装置から信号を受信するためにチップによって使用されるインターフェース回路であり、または、別のチップもしくは装置に信号を送信するためにチップによって使用されるインターフェース回路である。
【0291】
通信装置1100は、前述の実施形態におけるネットワークデバイス、端末、もしくはロケーション管理デバイスであり得、または、ネットワークデバイス、端末、もしくはロケーション管理デバイス中で使用されるチップであり得る。例えば、通信装置1100がネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスであるときは、処理モジュール1102は例えばプロセッサであり得、トランシーバモジュール1101は例えばトランシーバであり得る。任意選択で、トランシーバは無線周波数回路を備え得、記憶ユニットは例えばメモリであり得る。例えば、通信装置1100がネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイス中で使用されるチップであるときは、処理モジュール1102は例えばプロセッサであり得、トランシーバモジュール1101は、例えば入出力インターフェース、ピン、または回路であり得る。処理モジュール1102は、記憶ユニットに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し得る。任意選択で、記憶ユニットは、チップ中の記憶ユニット、例えばレジスタまたはバッファである。代替として、記憶ユニットは、ネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイス中にありチップ外部に位置する記憶ユニット、例えば、読取専用メモリ(read-only memory, ROM)、静的な情報および命令を記憶できる別のタイプの静的記憶デバイス、またはランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)であり得る。
【0292】
いくつかの可能な実装では、通信装置1100は、前述の方法実施形態における端末の挙動および機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置1100は、端末であり得、または、端末中で使用されるコンポーネント(例えば、チップもしくは回路)であり得る。トランシーバモジュール1101は、端末と別のネットワークエンティティとの間の通信をサポートするように構成され得、例えば、
図5または
図6に示される端末とネットワークデバイスおよび/またはロケーション管理デバイスとの間の通信をサポートするように、また別の例では、
図7または
図10に示される端末とネットワークデバイスとの間の通信をサポートするように構成され得る。
【0293】
処理モジュール1102は、端末のアクションを制御および管理するように構成される。例えば、処理モジュール1102は、
図5または
図6における端末の、送信および受信動作以外のすべての動作を端末が実施するのをサポートするように構成される。別の例では、処理モジュール1102は、
図7または
図10における端末の、送信および受信動作以外のすべての動作を端末が実施するのをサポートするように構成される。
【0294】
例えば、トランシーバモジュール1101は、
図5に示される実施形態で端末によって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図5に示される実施形態におけるS501、S502、S503、S504、S502a、S503a、およびS504aを実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図5に示される実施形態で端末によって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作、例えば、
図5に示される実施形態におけるS505を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0295】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図6に示される実施形態で端末によって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図6に示される実施形態におけるS601、S604、S605、およびS6011を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図6に示される実施形態で端末によって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0296】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図7に示される実施形態で端末によって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図7に示される実施形態における701を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図7に示される実施形態で端末によって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0297】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図10に示される実施形態で端末によって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図10に示される実施形態における1001を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図10に示される実施形態で端末によって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0298】
いくつかの実施形態では、トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報および第1のメッセージを受信するように構成され、第1のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、第1のメッセージは1つまたは複数のリソース設定情報を含み、各リソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、参照信号リソースは通信装置によって使用されて参照信号が送信され、参照信号が使用されて通信装置のロケーションが決定され、1つのリソース設定情報は1つの測位エリアに対応する。トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいて、測位エリアに対応するリソース設定情報に基づいて参照信号を送信するように、さらに構成される。
【0299】
任意選択の実装では、通信装置1100が第1のセルから第2のセルにハンドオーバされた後、処理モジュール1102は、第2のセルが第1の測位エリア中にあると決定した場合、第1の測位エリアに対応する第1のリソース設定情報に基づいて参照信号を送信すると決定するように構成され、第1のセルは第1の測位エリア中にある。
【0300】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報を受信するようにさらに構成され、第2のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、第2のインジケーション情報の優先順位は、第1のインジケーション情報の優先順位よりも高い。
【0301】
トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいて、測位エリアに対応するリソース設定情報に基づいて参照信号を送信するようにさらに構成される。
【0302】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアインデックスを含み、1つの測位エリアインデックスは1つの測位エリアに対応する。
【0303】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数のセルインデックスリストを含み、1つのセルインデックスリストは1つの測位エリアに対応し、1つのセルインデックスリスト中の1つのセルインデックスは1つのセルに対応する。
【0304】
任意選択の実装では、異なるセルインデックスリストに含まれるセルインデックスは、部分的に同じである。
【0305】
任意選択の実装では、処理モジュール1102は、通信装置1100が第1のセルから第2のセルにハンドオーバされた後、第2のセルのセルインデックスを取得し、第2のセルのセルインデックスが第1のセルインデックスリスト中にあると決定した場合は、第1のセルインデックスリストに対応する第1のリソース設定情報に基づいて参照信号を送信すると決定し、または、第2のセルのセルインデックスが第2のセルインデックスリスト中にあると決定した場合は、第2のセルインデックスリストに対応する第2のリソース設定情報を取得し、第2のリソース設定情報に基づいて参照信号を送信すると決定するように構成され、第1のセルのセルインデックスは第1のセルインデックスリスト中にある。
【0306】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の参照信号リソースインデックスをさらに含み、1つの参照信号リソースインデックスは、1つの測位エリアまたは1つのセルインデックスリストに対応する。
【0307】
任意選択の実装では、処理モジュール1102は、通信装置1100が第1のセルから第2のセルにハンドオーバされた後、第2のセルが第3のセルインデックスリスト中にあると決定した場合は、第3のセルインデックスリストに対応する参照信号リソースインデックスを決定するように特に構成され、
トランシーバモジュール1101は、参照信号リソースインデックスに対応する参照信号リソースに基づいて参照信号を送信するように構成される。
【0308】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のメッセージを送信するようにさらに構成され、第2のメッセージは、測位精度情報と、通信装置1100の電池容量情報と、通信装置1100のエネルギー節約要件情報とのうちの1つまたは複数を含む。
【0309】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は、第2のメッセージに基づいて決定される。
【0310】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は、SIB、Pos SIB、RRCメッセージ、またはLPPメッセージで搬送される。
【0311】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報を受信するように構成され、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、リソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。処理モジュール1102は端末によって使用されて、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択が実施され、端末は、測位エリアに含まれているセルを再選択する。
【0312】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報を受信するようにさらに構成され、第2のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルの優先順位が第2タイプセルの優先順位よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0313】
任意選択の実装では、処理モジュール1102は端末によって特に使用されて、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択が実施され、候補セルが第1タイプセルおよび第2タイプセルを含むことが取得され、第1タイプセルおよび第2タイプセルは、異なる優先順位を有する周波数間セルに属するかまたは無線アクセス技術RAT間セルに属し、第1タイプセルと第2タイプセルとの間でより高い優先順位を有する第1タイプセルが再選択される。
【0314】
任意選択の実装では、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先順位が第2タイプセルの周波数の優先順位よりも高いことを端末に特に示す。
【0315】
任意選択の実装では、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先順位が、第2タイプ識別子に対応するセルの優先順位よりも高いことを特に示す。第1タイプ識別子は、第1タイプセル中の各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセル中の各セルの識別子を含む。
【0316】
任意選択の実装では、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット値の値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先順位を示し、第2のターゲットパラメータの値は、第2タイプセルの優先順位を示し、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先順位と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は、第2タイプセルの優先順位と正の相関がある。
【0317】
任意選択の実装では、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0318】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第3のインジケーション情報を受信するようにさらに構成され、第3のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0319】
任意選択の実装では、処理モジュール1102は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、候補セルが第1タイプセルおよび第2タイプセルを含むことを取得することであって、第1タイプセルおよび第2タイプセルは、同じ優先順位を有する周波数間セルに、または周波数内セルに属することと、第1タイプセルと第2タイプセルとの間でより大きいR値を有する第1タイプセルを再選択することとを行うように特に構成される。
【0320】
任意選択の実装では、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第3のターゲットパラメータの値を減少させるか、または第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルの参照信号受信電力RSRPであり、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルの参照信号受信電力RSRPである。
【0321】
任意選択の実装では、下式を満たすように、第2の調整値が使用されて第3のターゲットパラメータの値での動作が可能にされる。
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset*N-Qoffsettemp
ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeans,nは、サービングセルの隣接するセルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0322】
任意選択の実装では、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0323】
本出願のこの実施形態では、処理モジュール1102は、プロセッサ、またはプロセッサに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得、トランシーバモジュール1101は、トランシーバ、またはトランシーバに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得ることを理解されたい。
【0324】
いくつかの可能な実装では、通信装置1100は、前述の方法実施形態におけるネットワークデバイスの挙動および機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置1100は、ネットワークデバイスであり得、または、ネットワークデバイス中で使用されるコンポーネント(チップもしくは回路など)であり得る。トランシーバモジュール1101は、ネットワークデバイスと別のネットワークエンティティとの間の通信をサポートするように構成され得、例えば、
図5または
図6に示されるネットワークデバイスと端末との間の通信をサポートするように、また別の例では、
図7または
図10に示されるネットワークデバイスと端末との間の通信をサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、ネットワークデバイスのアクションを制御および管理するように構成される。例えば、処理モジュール1102は、
図5または
図6における、送信および受信以外のすべての動作をネットワークデバイスが実施するのをサポートするように構成される。別の例では、処理モジュール1102は、
図7または
図10における送信および受信以外のすべての動作を実施するようネットワークデバイスに示すように構成される。
【0325】
例えば、トランシーバモジュール1101は、
図5に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図5に示される実施形態におけるS501、S502、S503、およびS504を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図5に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0326】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図6に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図6に示される実施形態におけるS601からS611のうちのS603以外のステップ、ならびに、S601およびS610における受信もしくは送信動作を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図6に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作、例えば、
図6に示される実施形態におけるS603を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0327】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図7に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図7に示される実施形態における701を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図7に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0328】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図10に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図10に示される実施形態における1001を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図10に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0329】
いくつかの実施形態では、トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報および第1のメッセージを送信するように構成され、第1のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、第1のメッセージは1つまたは複数のリソース設定情報を含み、各リソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、参照信号が使用されて端末のロケーションが決定され、1つのリソース設定情報は1つの測位エリアに対応する。トランシーバモジュール1101は、参照信号を受信するようにさらに構成され、処理モジュール1102は、参照信号を測定して測位測定結果を取得するように構成され、測位測定結果が使用されて端末のロケーションが決定される。トランシーバモジュール1101は、測位測定結果をロケーション管理デバイス機能に送信するようにさらに構成される。
【0330】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報を送信するようにさらに構成され、第2のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、第2のインジケーション情報の優先順位は、第1のインジケーション情報の優先順位よりも高い。
【0331】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアインデックスを含み、1つの測位エリアインデックスは1つの測位エリアに対応する。
【0332】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数のセルインデックスリストを含み、1つのセルインデックスリストは1つの測位エリアに対応し、1つのセルインデックスリスト中の1つのセルインデックスは1つのセルに対応する。
【0333】
任意選択の実装では、異なるセルインデックスリストに含まれるセルインデックスは、部分的に同じである。
【0334】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の参照信号リソースインデックスをさらに含み、1つの参照信号リソースインデックスは、1つの測位エリアまたは1つのセルインデックスリストに対応する。
【0335】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のメッセージを受信するようにさらに構成され、第2のメッセージは、測位精度情報と、端末の電池容量情報と、端末のエネルギー節約要件情報とのうちの1つまたは複数を含む。
【0336】
可能な実装では、処理モジュール1102は、第2のメッセージに基づいて第1のインジケーション情報を決定するように構成される。
【0337】
可能な実装では、第1のインジケーション情報は、SIB、Pos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。
【0338】
トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報を送信するように構成され、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、したがって、端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、測位エリアに含まれているセルを再選択し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、リソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。
【0339】
可能な実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報を送信するようにさらに構成され、第2のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルの優先順位が第2タイプセルの優先順位よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0340】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先順位が第2タイプセルの周波数の優先順位よりも高いことを端末に特に示す。
【0341】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先順位が、第2タイプ識別子に対応するセルの優先順位よりも高いことを特に示す。第1タイプ識別子は、第1タイプセル中の各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセル中の各セルの識別子を含む。
【0342】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット値の値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先順位を示し、第2のターゲットパラメータの値は、第2タイプセルの優先順位を示し、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先順位と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は、第2タイプセルの優先順位と正の相関がある。
【0343】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0344】
可能な実装では、トランシーバモジュール1101は、第3のインジケーション情報を送信するようにさらに構成され、第3のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0345】
可能な実装では、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第3のターゲットパラメータの値を減少させるか、または第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルの参照信号受信電力RSRPであり、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルの参照信号受信電力RSRPである。
【0346】
可能な実装では、下式を満たすように、第2の調整値が使用されて第3のターゲットパラメータの値での動作が可能にされる。
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset*N-Qoffsettemp
ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeans,nは、サービングセルの隣接するセルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0347】
可能な実装では、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0348】
本出願のこの実施形態では、処理モジュール1102は、プロセッサ、またはプロセッサに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得、トランシーバモジュール1101は、トランシーバ、またはトランシーバに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得ることを理解されたい。
【0349】
いくつかの可能な実装では、通信装置1100は、前述の方法実施形態におけるロケーション管理デバイスの挙動および機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置1100は、ロケーション管理機能であり得、または、ロケーション管理デバイス中で使用されるコンポーネント(例えば、チップもしくは回路)であり得る。トランシーバモジュール1101は、ロケーション管理デバイスと別のネットワークエンティティとの間の通信をサポートするように構成され得、例えば、
図5または
図6に示されるロケーション管理デバイスとネットワークデバイスとの間の通信をサポートし得る。処理モジュール1102は、ロケーション管理デバイスのアクションを制御および管理するように構成される。例えば、処理モジュール1102は、
図5または
図6における、送信および受信動作以外のすべての動作をロケーション管理デバイスが実施するのをサポートするように構成される。
【0350】
例えば、トランシーバモジュール1101は、
図5に示される実施形態でロケーション管理デバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図5に示される実施形態におけるS502a、S503a、およびS504aを実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図5に示される実施形態でロケーション管理デバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成される。
【0351】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図6に示される実施形態でロケーション管理デバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図6に示される実施形態におけるS602、S606からS609、およびS611、ならびに、S601における受信もしくは送信動作を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図6に示される実施形態でロケーション管理デバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0352】
いくつかの実施形態では、トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報を送信して測位測定結果を受信するように構成され、第1のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、測位測定結果は、端末によって送信された参照信号に基づく測定を実施することによって取得され、処理モジュール1102は、測位測定結果に基づいて端末のロケーションを決定するように構成される。
【0353】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のメッセージを受信するようにさらに構成され、第2のメッセージは、測位精度情報と、端末の電池容量情報と、端末のエネルギー節約要件情報とのうちの1つまたは複数を含む。
【0354】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報または第2のメッセージは、LPPメッセージで搬送される。すなわち、端末とLMFとの間の個別シグナリングで搬送される。
【0355】
本出願のこの実施形態では、処理モジュール1102は、プロセッサ、またはプロセッサに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得、トランシーバモジュール1101は、トランシーバ、またはトランシーバに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得ることを理解されたい。
【0356】
加えて、本出願のこの実施形態におけるトランシーバモジュール1101は、代替として、受信モジュールおよび送信モジュールを備えるものと考えられ得ることを理解されたい。受信モジュールは、前述の実施形態でトランシーバモジュール1101によって実施される、受信に関係付けられるステップを実施するように構成され、送信モジュールは、前述の実施形態でトランシーバモジュール1101によって実施される、送信に関係付けられるステップを実施するように構成される。本出願のこの実施形態におけるトランシーバは、代替として、受信機および送信機と考えられ得る。受信機は、前述の実施形態でトランシーバによって実施される、受信に関係付けられるステップを実施するように構成され、送信機は、前述の実施形態でトランシーバによって実施される、送信に関係付けられるステップを実施するように構成される。
【0357】
図12は、本出願の実施形態による通信装置1200を示す。通信装置1200は、ネットワークデバイスであり得、本出願の実施形態で提供される方法におけるネットワークデバイスの機能を実装することができる。代替として、通信装置1200は、端末であり得、本出願の実施形態で提供される方法における端末の機能を実装することができる。代替として、通信装置1200は、ロケーション管理デバイスであり得、本出願の実施形態で提供される方法におけるロケーション管理デバイスの機能を実装することができる。代替として、通信装置1200は、ネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスが本出願の実施形態で提供される方法における対応する機能を実装するのをサポートすることができる装置であり得る。通信装置1200は、チップシステムであり得る。本出願のこの実施形態では、チップシステムは、チップを含み得、または、チップおよび別のディスクリートコンポーネントを含み得る。
【0358】
ハードウェア実装の間、トランシーバモジュール1101はトランシーバであり得、トランシーバは、通信装置1200に統合されて通信インターフェース1210を形成する。
【0359】
通信装置1200は、少なくとも1つのプロセッサ1220を備える。プロセッサ1220は、本出願におけるソリューションのプログラム実行を制御するように構成されたCPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または1つもしくは複数の集積回路であり得、本出願の実施形態で提供される方法におけるネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスの機能を通信装置1200が実装するのをサポートするように構成される。詳細については、方法例における詳細な記述を参照されたい。ここで詳細が再び記述されることはない。
【0360】
通信装置1200は、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリ1230をさらに備え得る。メモリ1230は、プロセッサ1220に結合される。本出願の実施形態における結合は、装置、ユニット、またはモジュール間の間接的結合または通信接続であり、電気的な形、機械的な形、または別の形であり得、装置、ユニット、またはモジュール間の情報交換に使用される。プロセッサ1220は、メモリ1230と協働して動作し得る。プロセッサ1220は、メモリ1230に記憶されたプログラム命令および/またはデータを実行し得、したがって通信装置1200は、対応する方法を実装する。少なくとも1つのメモリは、プロセッサ1220に含まれることがある。
【0361】
通信装置1200は、別のデバイスと通信するために、または、RAN、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)、もしくは有線アクセスネットワークなどの通信ネットワークと通信するために、通信インターフェース1210、すなわち任意のトランシーバなどの装置をさらに備え得る。通信インターフェース1210は、伝送媒体を介して別のデバイスと通信するように構成され、それにより、通信装置1200中の装置は別のデバイスと通信し得る。例えば、通信装置1200がネットワークデバイスであるときは、別のデバイスは、端末またはロケーション管理機能である。代替として、通信装置が端末であるときは、別のデバイスはネットワークデバイスである。プロセッサ1220は、通信インターフェース1210を使用してデータを送受信し得る。通信インターフェース1210は、具体的にはトランシーバであり得る。
【0362】
本出願のこの実施形態は、通信インターフェース1210とプロセッサ1220とメモリ1230との間の具体的な接続媒体を限定しない。本出願のこの実施形態では、
図12において、メモリ1230とプロセッサ1220と通信インターフェース1210とは、バス1240を介して接続され、バスは、
図12では太線を使用して表されている。他のコンポーネント間の接続方式は、記述のための例にすぎず、どんな限定も課さない。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類され得る。表現を容易にするために、
図12では1本の太線のみがバスを示しているが、これは、1つのバスまたは1つのタイプのバスしかないことを意味するものではない。
【0363】
本出願のこの実施形態では、プロセッサ1220は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであり得、本出願の実施形態で開示される方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施し得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得、または任意の従来型プロセッサなどであり得る。本出願の実施形態に関して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接に実施され得、または、プロセッサ中のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組合せによって実施され得る。
【0364】
メモリ1230は、ROM、静的な情報および命令を記憶できる別のタイプの静的記憶デバイス、RAM、もしくは、情報および命令を記憶できる別のタイプの動的記憶デバイスであり得、または、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory, EEPROM)、コンパクトディスク読取専用メモリ(compact disc read-only memory, CD-ROM)もしくは別のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-rayディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体もしくは別の磁気記憶デバイス、もしくは、予期されるプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形で搬送もしくは記憶するように構成されることが可能でありコンピュータによってアクセスされることが可能な他の任意の媒体であり得る。しかし、メモリ1230はこれらに限定されない。メモリは、独立して存在し得、通信線1240を介してプロセッサに接続される。メモリは、代替として、プロセッサと統合されてもよい。
【0365】
メモリ1230は、本出願のソリューションを実行するためのコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサ1220は実行を制御する。プロセッサ1220は、メモリ1230に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行して、本出願の前述の実施形態で提供されるサービス管理方法を実装するように構成される。
【0366】
任意選択で、本出願の実施形態におけるコンピュータ実行可能命令は、アプリケーションプログラムコードと呼ばれることもある。これは本出願の実施形態において特に限定されない。
【0367】
前述の実施形態における通信装置は、端末、回路、端末中で使用されるチップ、または、端末の機能を有する別の結合コンポーネントやコンポーネントなどであり得ることに留意されたい。通信装置が端末であるときは、トランシーバモジュールは、トランシーバであり得、アンテナや無線周波数回路などを備え得る。処理モジュールは、プロセッサ、例えばCPUであり得る。通信装置が端末の機能を有するコンポーネントであるときは、トランシーバモジュールは無線周波数ユニットであり得、処理モジュールはプロセッサであり得る。通信装置がチップまたはチップシステムであるときは、トランシーバモジュールは、チップまたはチップシステムの入出力インターフェースであり得、処理モジュールは、チップまたはチップシステムのプロセッサであり得る。チップまたはチップシステムの入力インターフェースは前述の受信モジュールに対応し、チップまたはチップシステムの出力インターフェースは前述の送信モジュールに対応すると考えられ得る。
【0368】
図13は、通信装置の単純化された構造の概略図である。理解および例証を容易にするために、
図13では、通信装置が基地局である例が使用される。基地局は、
図2から
図4に示されるシステム中で使用され得、
図2から
図4におけるネットワークデバイスであり得、前述の方法実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実施し得る。
【0369】
通信装置900は、トランシーバ910、メモリ921、およびプロセッサ922を備え得る。トランシーバ910は、通信を実施するために通信装置によって使用され得、例えば、前述のインジケーション情報を送信または受信するように構成され得る。メモリ921は、プロセッサ922に結合され、通信装置900による機能の実装に必要なプログラムおよびデータを記憶するように構成され得る。プロセッサ922は、通信装置900が前述の方法における対応する機能を実施するのをサポートするように構成される。機能は、メモリ921に記憶されたプログラムを呼び出すことによって実装され得る。
【0370】
具体的には、トランシーバ910は、ワイヤレストランシーバであり得、通信装置900が無線エアインターフェースを介してシグナリングおよび/またはデータを送受信するのをサポートするように構成され得る。トランシーバ910は、トランシーバユニットまたは通信ユニットと呼ばれることもある。トランシーバ910は、1つまたは複数の無線周波数ユニット912、および1つまたは複数のアンテナ911を備え得る。無線周波数ユニット、例えばリモート無線ユニット(remote radio unit, RRU)またはアクティブアンテナユニット(active antenna unit, AAU)は、無線周波数信号を伝送し、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実施するように特に構成され得る。1つまたは複数のアンテナは、無線周波数信号を放射および受信するように特に構成され得る。任意選択で、トランシーバ910は、前述の無線周波数ユニットのみを備えてもよい。この場合、通信装置900は、トランシーバ910、メモリ921、プロセッサ922、およびアンテナを備え得る。
【0371】
メモリ921とプロセッサ922とは、一体化されていることもあり、または相互から独立していることもある。
図13に示されるように、メモリ921およびプロセッサ922は、通信装置900の制御ユニット920に統合され得る。例えば、制御ユニット920はLTE基地局のBBUを含み得、ベースバンドユニットはDUと呼ばれることもある。代替として、制御ユニット920は、5Gおよび将来の無線アクセス技術における基地局中の、DUおよび/またはCUを含み得る。制御ユニット920は、1つまたは複数のアンテナパネルを備え得る。複数のアンテナパネルは、単一のアクセス規格の無線アクセスネットワーク(例えばLTEネットワーク)を合同でサポートし得、または、複数のアンテナパネルは、異なる複数のアクセス規格の無線アクセスネットワーク(例えば、LTEネットワーク、5Gネットワーク、および別のネットワーク)を別々にサポートし得る。メモリ921およびプロセッサ922は、1つまたは複数のアンテナパネルのために機能し得る。言い換えれば、メモリ921およびプロセッサ922は、各アンテナパネル上に別々に配置され得る。代替として、複数のアンテナパネルは、同じメモリ921および同じプロセッサ922を共有し得る。加えて、各アンテナパネル上に、必要な回路が配置され得る。例えば、回路は、メモリ921とプロセッサ922との間の結合を実装するように構成され得る。トランシーバ910とプロセッサ922とメモリ921とは、バス(bus)構造および/または別の接続媒体を使用して相互に接続され得る。
【0372】
図13に示される構造に基づけば、通信装置900がデータを送信する必要があるときは、プロセッサ922は、送信されることになるデータに対してベースバンド処理を実施し、ベースバンド信号を無線周波数ユニットに出力し得、無線周波数ユニットは、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実施し、無線周波数信号を電磁波の形でアンテナを介して送信する。通信装置900にデータが送信されたときは、無線周波数ユニットは、アンテナを介して無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサ922に出力する。プロセッサ922は、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。
【0373】
図13に示される構造に基づけば、トランシーバ910は、トランシーバモジュール1101によって実施されるステップを実施するように構成され得、かつ/または、プロセッサ922は、メモリ921中の命令を呼び出して、処理モジュール1102によって実施されるステップを実施するように構成され得る。
【0374】
図14は、端末の構造の単純化された概略図である。理解および例証を容易にするために、
図14では、端末がモバイルフォンである例が使用される。
図14に示されるように、端末は、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、アンテナ、および入出力装置を備える。プロセッサは、通信プロトコルおよび通信データを処理し、オンボードユニットを制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように主に構成される。メモリは、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように構成される。無線周波数回路は、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を実施し、無線周波数信号を処理するように主に構成される。アンテナは、無線周波数信号を電磁波の形で送受信するように主に構成される。入出力装置、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイスクリーン、またはキーボードは、ユーザによって入力されたデータを受け取り、ユーザに対してデータを出力するように主に構成される。いくつかのタイプのデバイスは入出力装置を有さないことがあることに留意されたい。
【0375】
データが送信される必要があるときは、プロセッサは、送信されることになるデータに対してベースバンド処理を実施した後、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。無線周波数回路は、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実施し、次いで、無線周波数信号を電磁波の形でアンテナを介して外部に送信する。データがデバイスに送信されたときは、無線周波数回路は、アンテナを介して無線周波数信号を受け取り、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。記述を容易にするために、
図14は、1つのメモリおよび1つのプロセッサのみを示す。実際のデバイス製品では、1つまたは複数のプロセッサ、および1つまたは複数のメモリがあり得る。メモリは、記憶媒体や記憶デバイスなどと呼ばれることもある。メモリは、プロセッサから独立して配置されることもあり、またはプロセッサと統合されることもある。これは本出願のこの実施形態において限定されない。
【0376】
本出願のこの実施形態では、送受信機能を有するアンテナおよび無線周波数回路は、装置のトランシーバユニットと考えられ得、処理機能を有するプロセッサは、装置の処理ユニットと考えられ得る。
図14に示されるように、装置1000は、トランシーバユニット1010および処理ユニット1020を備える。トランシーバユニット1010は、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置などと呼ばれることもある。処理ユニット1020は、プロセッサ、処理ボード、処理モジュール、処理装置などと呼ばれることもある。任意選択で、トランシーバユニット1010中で受信機能を実装するように構成されたコンポーネントは、受信ユニットと考えられ得、トランシーバユニット1010中で送信機能を実装するように構成されたコンポーネントは、送信ユニットと考えられ得る。言い換えれば、トランシーバユニット1010は、受信ユニットおよび送信ユニットを備える。トランシーバユニット1010は、トランシーバマシン、トランシーバ、トランシーバ回路などと呼ばれることも時としてある。受信ユニットは、受信機マシン、受信機、受信機回路などとよばれることも時としてある。送信ユニットは、送信機マシン、送信機、送信機回路などと呼ばれることも時としてある。
【0377】
トランシーバユニット1010は、前述の方法実施形態における端末側の送信動作および受信動作を実施するように構成され、処理ユニット1020は、前述の方法実施形態における端末の、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成されることを理解されたい。
【0378】
例えば、実装では、トランシーバユニット1010は、
図5、
図6、
図7、および
図10に示される実施形態における、送信および受信に関係付けられるステップを実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理ユニット1020は、
図5、
図6、
図7、および
図10に示される実施形態における、処理に関係付けられるステップを実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0379】
通信装置がチップ状装置または回路であるときは、装置は、トランシーバユニットおよび処理ユニットを備え得る。トランシーバユニットは、入出力回路および/または通信インターフェースであり得る。処理ユニットは、集積プロセッサ、マイクロプロセッサ、または集積回路である。
【0380】
本出願の実施形態は、通信システムをさらに提供する。具体的には、通信システムは、ネットワークデバイス、端末、およびロケーション管理デバイスを備え、または、より多くのネットワークデバイス、より多くの端末、およびより多くのロケーション管理デバイスを備え得る。例えば、通信システムは、
図5または
図6の実施形態における関係付けられる機能を実装するように構成されたネットワークデバイス、端末、およびロケーション管理デバイスを備える。例えば、通信システムは、
図7または
図10における関係付けられる機能を実装するように構成されたネットワークデバイスおよび端末を備える。
【0381】
ネットワークデバイスは、本出願の実施形態におけるネットワークデバイス部分の、関係付けられる機能を実装するように構成され、例えば、
図5、
図6、
図7、または
図10に示される実施形態におけるネットワークデバイス部分の、関係付けられる機能を実装するように構成される。端末は、本出願の実施形態における関係付けられる端末部分の機能を実装するように構成され、例えば、
図5、
図6、
図7、または
図10に示される実施形態における関係付けられる端末の機能を実装するように構成される。ロケーション管理デバイスは、
図5または
図6に関係付けられるロケーション管理デバイス部分の機能を実装するように構成される。詳細については、方法実施形態における関係付けられる記述を参照されたい。ここで詳細が再び記述されることはない。
【0382】
本出願の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。命令がコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、
図5、
図6、
図7、または
図10に示される実施形態におけるネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスによって実施される方法を実施することが可能にされる。
【0383】
本出願の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。命令がコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、
図5、
図6、
図7、または
図10に示される実施形態におけるネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスによって実施される方法を実施することが可能にされる。
【0384】
本出願の実施形態は、チップシステムを提供する。チップシステムは、前述の方法におけるネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスの機能を実装するために、プロセッサを備え、メモリをさらに備え得る。チップシステムは、チップを備え得、または、チップおよび別のディスクリートコンポーネントを備え得る。
【0385】
本出願の実施形態で提供される方法のすべてまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せを使用して実装され得る。ソフトウェアを使用して実施形態が実装されるときは、実施形態のすべてまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされてコンピュータ上で実行されたとき、本出願の実施形態による手順または機能のすべてまたはいくつかが生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ネットワークデバイス、ユーザ機器、または別のプログラマブル装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることもあり、または、あるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されることもある。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者線(digital subscriber line, 略してDSL))またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)方式で伝送され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体であり得、または、1つもしくは複数の使用可能媒体を統合したサーバやデータセンタなどのデータ記憶デバイスであり得る。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc, 略してDVD))、半導体媒体(例えばSSD)などであり得る。
【0386】
当業者なら本出願の保護範囲を逸脱することなく本出願に様々な修正および変形を加えることができることは明確である。本出願は、本出願の修正および変形が本出願の特許請求の範囲およびその等価技術に含まれるならば、これらの修正および変形もカバーするものとされる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セル再選択方法であって、
端末によって第1のインジケーション情報を受信するステップであって、前記第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、前記1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、前記測位エリアに含まれている前記複数のセルは同じリソース設定情報を有し、前記リソース設定情報が使用されて参照信号リソースを構成する、ステップと、
前記端末によって、前記第1のインジケーション情報によって示されている前記1つまたは複数の測位エリアにおいてセル再選択を実施するステップ、および前記端末によって、前記1つまたは複数の測位エリアに含まれている前記セルを再選択するステップと
を含む、セル再選択方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記端末によって第2のインジケーション情報を受信するステップであって、前記第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである、ステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末によって、前記第1のインジケーション情報によって示されている前記
1つまたは複数の測位エリアにおいてセル再選択を実施する前記ステップと、前記端末によって、前記
1つまたは複数の測位エリアに含まれている前記セルを再選択するステップとは、
前記端末によって候補セルを決定するステップであって、前記候補セルは前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルを含み、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルは、異なる優先度を有する周波数間セルに属するか、または無線アクセス技術
(RAT
)間セルに属する、ステップと、
前記端末によって、前記候補セル中でより高い優先度を有する前記第1タイプセルを再選択するステップと
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの周波数の優先度が前記第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項
2に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの識別子の優先度が前記第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項
2に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記端末によって第3のインジケーション情報を受信するステップであって、前記第3のインジケーション情報は、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである、ステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記端末によって、前記第1のインジケーション情報によって示されている前記
1つまたは複数の測位エリアにおいてセル再選択を実施する前記ステップと、前記端末によって、前記
1つまたは複数の測位エリアに含まれている前記セルを再選択するステップとは、
前記端末によって候補セルを決定するステップであって、前記候補セルは、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルを含み、前記第1タイプセルおよび前記第2タイプセルは、同じ優先度を有する周波数間セルか、または周波数内セルに属する、ステップと、
前記端末によって、前記候補セル中でより大きいR値を有する前記第1タイプセルを再選択するステップと
を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
セル再選択方法であって、
ネットワークデバイスによって第1のインジケーション情報を送信するステップであって、前記第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、前記第1のインジケーション情報によって示された前記測位エリアにおいてセル再選択を端末が実施することを可能にする、ステップと、前記測位エリアに含まれているセルを再選択するステップとを含み、前記1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、前記測位エリアに含まれている前記複数のセルは、同じリソース設定情報を使用する、セル再選択方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記ネットワークデバイスによって第2のインジケーション情報を送信するステップであって、前記第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを前記端末に通知し、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである、ステップをさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの周波数の優先度が前記第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のインジケーション情報は、前記第1タイプセルの識別子の優先度が前記第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを前記端末に特に示す請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、前記第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲット
パラメータの値での動作を実施して、前記第1のターゲットパラメータの前記値を増加させるか、または前記第2のターゲットパラメータの前記値を減少させ、前記第1のターゲットパラメータの前記値は、前記第1タイプセルの前記優先度を示し、前記第2のターゲットパラメータの前記値は、前記第2タイプセルの前記優先度を示し、前記第1のターゲットパラメータの前記値は、前記第1タイプセルの前記優先度と正の相関があり、前記第2のターゲットパラメータの前記値は、前記第2タイプセルの前記優先度と正の相関がある請求項
2に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のインジケーション情報は、システム
情報ブロック(SIB
)、位置システム
情報ブロック(Pos SIB
)、または無線リソース制御
(RRC
)メッセージで搬送される請求項
2に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記ネットワークデバイスによって第3のインジケーション情報を送信するステップであって、前記第3のインジケーション情報は前記端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、前記第1タイプセルは、サービングセルと、前記サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアに属するセルとを含み、前記第2タイプセルは、前記サービングセルの前記1つまたは複数の隣接セルの中にあって前記測位エリアには属さないセルである、ステップをさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、前記第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータ値の値での動作を実施して、前記第3のターゲットパラメータの前記値を減少させるか、または前記第4のターゲットパラメータの前記値を増加させ、前記第3のターゲットパラメータは、前記第1タイプセルの一時的オフセット、前記第1タイプセルの再選択オフセット、または前記第1タイプセルの参照信号受信電力
(RSRP
)であり、前記第4のターゲットパラメータは、前記第2タイプセルの一時的オフセット、前記第2タイプセルの再選択オフセット、または前記第2タイプセル
のRSRPである請求項
6に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の調整値が使用され、前記第3のターゲットパラメータの前記値での前記動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffset
temp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffset
temp
を満たし、ここで、Rnは前記第1タイプセルの前記R値を表し、Qme
as,nは前記サービングセルの前記隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは前記第1タイプセルの前記再選択オフセットを表し、Qoffset
tempは前記第1タイプセルの前記一時的オフセットを表す請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第3のインジケーション情報は、システム
情報ブロック(SIB
)、位置システム
情報ブロック(Pos SIB
)、または無線リソース制御
(RRC
)メッセージで搬送される請求項
6に記載の方法。
【請求項18】
プロセッサを備える通信デバイスであって、前記プロセッサは、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されている、通信デバイス。
【請求項19】
通信デバイスであって、プロセッサおよびメモリを備え、前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラムを実行するように構成され、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を前記通信デバイスが実施することを可能にする、通信デバイス。
【請求項20】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されたときに、前記コンピュータは、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を実施することが可能にされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年9月18日に中国国家知識産権局に出願された、「CELL RESELECTION METHOD AND APPARATUS」という名称の中国特許出願第202111112845.6号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術の分野に関し、詳細には、セル再選択方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
既存のアップリンク測位手順において、サービング基地局は、端末に対して、サウンディング参照信号(SRS)を送信するために使用されるリソース(SRSリソースとも呼ばれる)を構成し、サービング基地局は、そのSRSリソースを端末に通知する。端末は、後に続く測位のために、そのSRSリソースでSRSを送信し得る。
【0004】
一般に、SRSリソースはセルレベルに基づいて構成され、言い換えれば、SRSリソースはセルごとに構成される。端末が非アクティブ状態にあるとき、端末は、周期的な無線リソース管理(RRM)測定を隣接セルに対して実施し、参照信号受信電力(RSRP)が高いセルを特定のルールに従って選択して、端末の通信品質を保証する。この処理は、セル再選択処理と呼ばれる。セル再選択処理では、サービング基地局によって現在のセルに対して構成されたSRSリソースが解放される。端末がターゲットセルを再選択した後、端末は、ターゲットセルへの無線リソース制御(RRC)接続を再確立し、かつ端末は、ターゲットセルに対して設定されたSRSリソースを取得して、そのSRSリソースでSRSを送信する。
【0005】
前述のセル再選択処理では、端末は、ターゲットセルへのRRC接続を再確立してSRSリソースを再取得する必要がある。その結果、端末の電力消費が増大され、バッテリー電力消費が高くなる。これは、端末の低電力消費要件に反する。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、セル再選択後に、端末が、取得されたSRSリソースに基づいてRRC接続を再確立すること、またはSRSリソースを再取得することを必要とせずに測位手順を完了して端末の電力消費を低減し端末の低電力消費要件を満たすことができるように、セル再選択方法および装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は、第1の通信装置によって実施され得る。第1の通信装置は、通信デバイスであってよく、または、この方法で必要とされる機能を実装する際に通信デバイスをサポートすることができる通信装置、たとえばチップシステムであってよい。以下では、通信デバイスが端末である例を説明のために使用する。
【0008】
端末は、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。端末は、第1のインジケーション情報によって示された測位エリアにおいてセル再選択を実施し、かつ端末は、測位エリアに含まれているセルを再選択する。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施する。候補セルは、測位エリア内のセルおよび測位エリア外側のセルを含み得る。本出願のこの実施形態で提供されるソリューションによれば、セル再選択手順を最終的に実施した後、端末は、測位エリアに含まれているセルを再選択することができる。第1の態様で提供されるソリューションから、セル再選択を測位エリア内のセルにおいて実施するときに、ネットワークデバイスが測位エリア内のセルを再選択することができ、測位エリア外側のセルを再選択しないと知られることが可能である。こうして、端末は、セルを再選択した後にRRC接続を再確立することが不要なこと、およびSRS設定情報を頻繁に取得することが不要なことが保証され、端末の電力消費が低減する。
【0009】
第1の態様の可能な実装では、この方法はさらに以下を含む。端末は、第2のインジケーション情報を受信し、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを端末に通知し、言い換えれば、第2のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。セル再選択手順には、セル優先度が使用される必要があるいくつかのシナリオがある。これらのシナリオにおいて、端末は、候補セルの中で最も高い優先度を有するセルを再選択する。したがって、この実装では、第1タイプセルの優先度は、第2タイプセルの優先度よりも高くなるように構成されて、測位エリア内のセルおよび測位エリア外側のセルが候補セルの中に存在するときに、端末がセルの優先度に基づいて測位エリア内の優先度の高いセルを再選択できることを保証する。このようにして、端末は、端末の電力消費を低減させるために参照信号リソース設定情報を頻繁に取得することが不要である。
【0010】
第1の態様の可能な実装において、端末が、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施すること、および端末が、測位エリアに含まれているセルを再選択することは以下を含む。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、かつ端末は、候補セルが第1タイプセルおよび第2タイプセルを含むことを取得し、第1タイプセルおよび第2タイプセルは、異なる優先度を有する周波数間セルに属するか、または無線アクセス技術RAT間セルに属する。端末は、第1タイプセルと第2タイプセルで、高い優先度を有する第1タイプセルの方を再選択する。セル再選択手順において、候補セルが、異なる優先度を有する周波数間セルか、またはRAT間セルに属するときには、候補セルの優先度が使用される必要があり、最終的に端末は、候補セルの中で最も高い優先度を有するセルを再選択する。この実装では、端末が測位エリア内のセルを再選択することができるように、第1タイプセルの優先度が高められ、端末は、端末の電力消費を低減させるために参照信号リソース設定情報を頻繁に取得することが不要である。
【0011】
第1の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。この実装では、周波数の優先度は、端末が、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが分かるように構成される。
【0012】
第1の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。言い換えれば、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先度が第2タイプ識別子に対応するセルの優先度よりも高いことを特に示す。第1タイプ識別子は、第1タイプセルの各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセルの各セルの識別子を含む。この実装では、セルの識別子の優先度は、端末が、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが分かるように構成される。
【0013】
第1の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度を示し、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度と正の相関がある。この実装では、第1タイプセルの優先度は、第1の調整値を使用して、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高くなることを可能にするように調整され、または第2タイプセルの優先度は、第1の調整値を使用して、第2タイプセルの優先度が第1タイプセルの優先度よりも低くなることを可能にするように調整される。
【0014】
第1の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。この実装では、第2のインジケーション情報は、異なるメッセージで搬送されてよい。たとえば、SIBまたはPos SIBが第2のインジケーション情報を搬送する。ただ1つのシグナリングが、1つの測位エリア内の複数の端末を示し得る。第1タイプセルの優先度は、第2タイプセルの優先度よりも高い。代替として、第2のインジケーション情報はRRCシグナリングで搬送されてもよい。このようにして、複数の測位エリア内の複数の端末が示され得、各第1タイプセルの優先度は、その第1タイプセルに対応する第2タイプセルの優先度よりも高い。
【0015】
第1の態様の可能な実装では、この方法はさらに以下を含む。端末は、第3のインジケーション情報を受信し、この第3のインジケーション情報は、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを端末に通知する。言い換えれば、第3のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られる。たとえば、第3のインジケーション情報はR値を調整するために端末によって使用され、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きくなることを可能にする。第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。セル再選択手順には、セルのR値が使用される必要があるいくつかのシナリオがある。これらのシナリオにおいて、端末は、候補セルの中で最も大きいR値を有するセルを再選択する。したがって、この実装では、第1タイプセルのR値は、第2タイプセルのR値よりも高くなるように構成されて、測位エリア内のセルおよび測位エリア外側のセルが候補セルの中に存在するときに、端末がセルのR値に基づいて測位エリア内のより大きいR値を有するセルを再選択できることを保証する。このようにして、端末は、端末の電力消費を低減させるために参照信号リソース設定情報を頻繁に取得することが不要である。
【0016】
第1の態様の可能な実装において、端末が、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施すること、および端末が、測位エリアに含まれているセルを再選択することは以下を含む。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、かつ端末は、候補セルが第1タイプセルおよび第2タイプセルを含むことを取得し、第1タイプセルおよび第2タイプセルは、同じ優先度を有する周波数間セルか、または周波数内セルに属する。端末は、第1タイプセルと第2タイプセルで、高い優先度を有する第1タイプセルの方を再選択する。セル再選択手順において、候補セルが、同じ優先度を有する周波数間セルか、または周波数内セルに属するときには、候補セルのR値が使用される必要があり、最終的に端末は、候補セルの中で最も大きいR値を有するセルを再選択する。この実装では、端末が測位エリア内のセルを再選択することができるように、第1タイプセルのR値が増大され、端末は、端末の電力消費を低減させるために参照信号リソース設定情報を頻繁に取得することが不要である。
【0017】
第1の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第3のターゲットパラメータの値を減少させるか、または第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルのRSRPであり、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルのRSRPである。この実装では、ソリューションの多様性を増加させるために、第1タイプセルのR値を増加させる特定の方式が提供され、それに対応して、第2タイプセルのR値を減少させる方式がさらに提供される。
【0018】
第1の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffsettemp
を満たし、ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeas,nはサービングセルの隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表し、それにより、この実装では、全体的なR基準が改善され、可能な式が、第1タイプセルのR値を増加させるために提供される。
【0019】
第1の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。
【0020】
第2の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。ネットワークデバイスが第1のインジケーション情報を送信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、それにより、端末が、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、測位エリアに含まれているセルを再選択し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれが複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、リソース設定情報は参照信号リソースを構成するために使用され、参照信号リソースは端末によって参照信号を送信するために使用され、参照信号は端末のロケーションを決定するために使用される。
【0021】
第2の態様の可能な実装では、この方法はさらに以下を含む。ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を送信し、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを端末に通知し、言い換えれば、第2のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0022】
第2の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0023】
第2の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。言い換えれば、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先度が第2タイプ識別子に対応するセルの優先度よりも高いことを特に示し、第1タイプ識別子は、第1タイプセルの各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセルの各セルの識別子を含む。
【0024】
第2の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度を示し、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0025】
第2の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。
【0026】
第2の態様の可能な実装において、方法はさらに以下を含む。ネットワークデバイスは第3のインジケーション情報を送信し、第3のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0027】
第2の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第3のターゲットパラメータの値を減少させるか、または第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルのRSRPであり、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルのRSRPである。
【0028】
第2の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffsettemp
を満たし、ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeas,nはサービングセルの隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0029】
第2の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。
【0030】
第3の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。端末が、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。端末は、第2のインジケーション情報を受信し、この第2のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より高い優先度を有し第2のインジケーション情報によって示されている第1タイプセルを再選択する。
【0031】
第3の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0032】
第3の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。言い換えれば、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先度が第2タイプ識別子に対応するセルの優先度よりも高いことを特に示し、第1タイプ識別子は、第1タイプセルの各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセルの各セルの識別子を含む。
【0033】
第3の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度を示し、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0034】
第3の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。
【0035】
第4の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。ネットワークデバイスが、第1のインジケーション情報を送信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を送信し、この第2のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルであり、それにより、端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施して、より高い優先度を有し第2のインジケーション情報によって示されている第1タイプセルを再選択する。
【0036】
第4の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0037】
第4の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。言い換えれば、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先度が第2タイプ識別子に対応するセルの優先度よりも高いことを特に示し、第1タイプ識別子は、第1タイプセルの各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセルの各セルの識別子を含む。
【0038】
第4の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度を示し、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は第1タイプセルの優先度と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は第2タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0039】
第4の態様の可能な実装において、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。
【0040】
第5の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。端末が、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。端末は第2のインジケーション情報を受信し、この第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、この第1の調整値は端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が高まり、それにより、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高くなり、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より高い優先度を有する第1タイプセルを再選択する。
【0041】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させ、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先度を示し、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0042】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での加算動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させる。
【0043】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での乗算動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させる。
【0044】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用されて第1タイプセルの優先度が置換され、それにより、置換によって取得された第1タイプセルの優先度は、置換前の第1タイプセルの優先度よりも高くなる。
【0045】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が端末によって使用されて第1タイプセルの周波数の優先度が高められ、それにより、第1タイプセルの周波数の優先度は、第2タイプセルの周波数の優先度よりも高くなる。
【0046】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第2のターゲットパラメータの値での減算動作を実施して、第2のターゲットパラメータの値を低減させる。
【0047】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第2のターゲットパラメータの値での除算動作を実施して、第2のターゲットパラメータの値を低減させる。
【0048】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用されて第2タイプセルの優先度が置換され、それにより、置換によって取得された第2タイプセルの優先度は、置換前の第2タイプセルの優先度よりも低くなる。
【0049】
第5の態様の可能な実装において、第1の調整値が端末によって使用されて第2タイプセルの周波数の優先度が低下し、それにより、第2タイプセルの周波数の優先度は、第1タイプセルの周波数の優先度よりも低くなる。
【0050】
第6の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。ネットワークデバイスが、第1のインジケーション情報を送信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースが端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。ネットワークデバイスは第2のインジケーション情報を送信し、この第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、この第1の調整値は端末によって使用されて、第1タイプセルの優先度が高まり、それにより、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高くなり、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。したがって端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より高い優先度を有する第1タイプセルを再選択する。
【0051】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させ、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先度を示し、かつ第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先度と正の相関がある。
【0052】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での加算動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させる。
【0053】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値での乗算動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させる。
【0054】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用されて第1タイプセルの優先度が置換され、それにより、置換によって取得された第1タイプセルの優先度は、置換前の第1タイプセルの優先度よりも高くなる。
【0055】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が端末によって使用されて第1タイプセルの周波数の優先度が高められ、それにより、第1タイプセルの周波数の優先度は、第2タイプセルの周波数の優先度よりも高くなる。
【0056】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第2のターゲットパラメータの値での減算動作を実施して、第2のターゲットパラメータの値を低減させる。
【0057】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用され、第2のターゲットパラメータの値での除算動作を実施して、第2のターゲットパラメータの値を低減させる。
【0058】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が使用されて第2タイプセルの優先度が置換され、それにより、置換によって取得された第2タイプセルの優先度は、置換前の第2タイプセルの優先度よりも低くなる。
【0059】
第6の態様の可能な実装において、第1の調整値が端末によって使用されて第2タイプセルの周波数の優先度が低下し、それにより、第2タイプセルの周波数の優先度は、第1タイプセルの周波数の優先度よりも低くなる。
【0060】
第7の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。端末が、第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。端末は、第3のインジケーション情報を受信し、この第3のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルである。端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より大きいR値を有し第2のインジケーション情報によって示されている第1タイプセルを再選択する。
【0061】
第7の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を実施して第3のターゲットパラメータの値を減少させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルのRSRPである。
【0062】
第7の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta
を満たす。
【0063】
第7の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffsettemp
を満たし、ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeas,nはサービングセルの隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0064】
第7の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルのRSRPである。
【0065】
第7の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0066】
第8の態様によれば、セル再選択方法が提供される。この方法は以下を含む。ネットワークデバイスが、第1のインジケーション情報を送信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、このリソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、この参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、この参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。ネットワークデバイスは、第3のインジケーション情報を送信し、この第3のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアには属さないセルであり、それにより端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、より大きいR値を有し第3のインジケーション情報によって示されている第1タイプセルを再選択する。
【0067】
第8の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を実施して第3のターゲットパラメータの値を減少させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルのRSRPである。
【0068】
第8の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta
を満たす。
【0069】
第8の態様の可能な実装において、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値での動作を可能にして、式
Rn=Qmeas,n-Qoffset×N-Qoffsettemp
を満たし、ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeas,nはサービングセルの隣接セルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0070】
第8の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルのRSRPである。
【0071】
第8の態様の可能な実装において、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。
【0072】
第9の態様によれば、端末が提供される。この端末は、第1の態様、第3の態様、第5の態様、または第7の態様によるセル再選択方法を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてよく、または、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてよい。このハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0073】
第10の態様によれば、本出願の実施形態は、ネットワークデバイスを提供する。このネットワークデバイスは、第2の態様、第4の態様、第6の態様、または第8の態様によるセル再選択方法を実施する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてよく、または、対応するソフトウェアを実施するハードウェアによって実装されてよい。このハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0074】
第11の態様によれば、本出願は端末を提供する。端末は、プロセッサおよびメモリを含み、メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成され、第1の態様、第3の態様、第5の態様、または第7の態様による方法を端末が実行することを可能にする。
【0075】
第12の態様によれば、本出願はネットワークデバイスを提供する。ネットワークデバイスは、プロセッサとメモリとを含み、メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成され、第2の態様、第4の態様、第6の態様、または第8の態様による方法をネットワークデバイスが実行することを可能にする。
【0076】
第13の態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、第9の態様または第11の態様による端末と、第10の態様および第12の態様によるネットワークデバイスとを含む。
【0077】
第14の態様によれば、本出願はチップシステムを提供する。チップシステムは、前述の態様による方法におけるネットワークデバイスまたは端末の機能を実装するように構成されたプロセッサを含む。可能な設計では、チップシステムは、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成されたメモリをさらに含む。チップシステムは、チップを含み得、または、チップおよび別の個別コンポーネントを含み得る。
【0078】
第15の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードが実行されるときに、前述の態様におけるネットワークデバイスまたは端末によって実施される方法が実施される。
【0079】
第16の態様によれば、本出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。コンピュータプログラムが実行されるときに、前述の態様におけるネットワークデバイスまたは端末によって実施される方法が実施される。
【0080】
本出願の実施形態において、ネットワークデバイスは最初に、1つまたは複数の測位エリアを端末に対して構成し得る。各測位エリアは1つの参照信号リソースに対応し、各測位エリアは複数のセルを含む。言い換えれば、複数のセルは参照信号リソースに対応する。そうして、測位エリア内のセルにおいてセル再選択を実施するとき、ネットワークデバイスは測位エリア内のセルを再選択できるが測位エリア外側のセルは再選択しないことが保証される。こうして、端末は、セルを再選択した後にSRS設定情報を頻繁に取得することが不要なことが保証され、端末の電力消費が低減する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【
図1】本出願の実施形態が適用可能な通信システムのネットワークアーキテクチャの図である。
【
図2】本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャの図である。
【
図3】本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャの図である。
【
図4】本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャの図である。
【
図5】本出願の実施形態によるアップリンク測位方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の実施形態によるアップリンク測位方法の例示的な概略フローチャートである。
【
図7】本出願の実施形態によるセル再選択方法のフローチャートである。
【
図8】本出願の実施形態によるセル再選択方法のシナリオの概略図である。
【
図9】本出願の実施形態によるセル再選択方法のシナリオの概略図である。
【
図10】本出願の実施形態によるセル再選択方法のフローチャートである。
【
図11】本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
【
図12】本出願の実施形態による通信装置の別の構造の概略図である。
【
図13】本出願の実施形態による第1の通信装置の別の構造の概略図である。
【
図14】本出願の実施形態による第2の通信装置の別の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本出願の実施形態の目的、技法的ソリューション、および利点をより明確にするために、以下では、添付図面を参照して詳細に本出願の実施形態をさらに記述する。
【0083】
本出願が説明される前に、当業者がより良く理解する助けになるように、本出願の実施形態におけるいくつかの用語が最初に簡単に説明され記述される。
【0084】
(1)本出願の実施形態における端末(ユーザ機器(UE)とも呼ばれる)は、無線トランシーバ機能を有するデバイスである。端末デバイスは、無線アクセスネットワーク(RAN)を介してコアネットワークと通信し、RANと音声および/またはデータを交換し得る。端末デバイスは、屋内または屋外のデバイス、ハンドヘルドデバイスまたは車載デバイスを含む陸上に配備されてもよく、または水上(たとえば、船舶上)に配備されてよく、または空中(たとえば、航空機、気球、衛星上)に配備されてよい。端末デバイスは、モバイル電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(パッド)、ワイヤレストランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(VR)端末、拡張現実(AR)端末、産業制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medical)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、交通安全(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、およびスマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末などであり得る。端末デバイスは、たとえば、UE、ワイヤレス端末デバイス、モバイル端末デバイス、デバイス間(D2D)通信端末デバイス、車両間(V2X)端末デバイス、機械間/機械タイプ通信(M2M/MTC)端末デバイス、モノのインターネット(IoT)端末デバイス、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、モバイル局(mobile station)、リモート局(remote station)、アクセスポイント(AP)、リモート端末(remote terminal)、顧客構内機器(CPE)、固定ワイヤレスアクセス(FWA)、アクセス端末(access terminal)、ユーザ端末(user terminal)、ユーザエージェント(user agent)、またはユーザデバイス(user device)を含み得る。たとえば、端末デバイスは、モバイル電話(または「セルラー」電話と呼ばれる)、モバイル端末デバイスを有するコンピュータ、またはポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、もしくはコンピュータ内蔵のモバイル装置を含み得る。たとえば、端末デバイスは、パーソナル通信サービス(PCS)電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカルループ(WLL)局、またはパーソナルデジタルアシスタント(PDA)などのデバイスである。端末デバイスは、限定されたデバイス、たとえば、電力消費が少ないデバイス、記憶能力が限定されたデバイス、またはコンピューティング能力が限定されたデバイスをさらに含む。たとえば、端末デバイスは、情報検知デバイス、たとえば、バーコード、高周波識別(RFID)、センサ、全地球測位システム(GPS)、またはレーザスキャナであり得る。
【0085】
限定ではなく例として、本出願の実施形態では、端末は、代替として、ウェアラブルデバイスであってもよい。ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルインテリジェントデバイス、インテリジェントウェアラブルデバイスなどと呼ばれることもあり、眼鏡、手袋、時計、衣服、靴などの日常的に身に着けるものにウェアラブル技術を適用することによって知的に設計開発されるウェアラブルデバイスの総称である。ウェアラブルデバイスは、身体に直に着用されたり、ユーザの衣服またはアクセサリーに組み込まれたりすることが可能なポータブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは単なるハードウェアデバイスではなく、ソフトウェアサポート、データ交換、クラウドインタラクションによって強力な機能を実装する。一般化されたウェアラブルインテリジェントデバイスは、スマートフォンに依存しなくても完全な機能または部分的な機能を実装できるスマートウォッチまたはスマートグラスなどの、フル機能を備えた大型デバイスと、ただ1つのタイプのアプリケーション機能のみに焦点を当て、スマートフォンなどの他のデバイスと共に機能する必要がある様々なスマートバンド、スマートヘルメット、または身体徴候を監視するためのスマートジュエリーなどのデバイスとを含む。
【0086】
しかし、前述の様々な端末が車両に位置している(たとえば、車両に配置される、または車両に装着される)場合、端末は、車載端末デバイスと見なされ得る。たとえば、車載端末デバイスは、オンボードユニット(OBU)とも呼ばれる。
【0087】
端末は、キャリアネットワークによって提供されるインターフェース(たとえば、N1)を介してキャリアネットワークへの接続を確立し、キャリアネットワークによって提供されるデータサービスおよび/または音声サービスなどのサービスを使用し得る。端末デバイスはさらに、キャリアネットワークを介してDNにアクセスし、DNに配備されたキャリアサービス、および/またはサードパーティによって提供されたサービスを使用し得る。サードパーティは、キャリアネットワークおよび端末デバイス以外のサービスパーティであってもよく、データおよび/または音声などのサービスを端末デバイスに提供し得る。サードパーティの具体的な表現形は、実際のアプリケーションシナリオに基づいて具体的に決定されてよく、本明細書では限定されない。
【0088】
(2)本出願の実施形態におけるコアネットワークは、ユーザのシグナリングおよびデータを処理し転送するネットワークデバイスを含み得る。たとえば、AMF、セッション管理機能(SMF)、ユーザプレーンゲートウェイ、およびロケーション管理装置などのコアネットワークデバイスが含まれる。ユーザプレーンゲートウェイは、ユーザプレーンデータ専用のモビリティ管理、ルーティング、および転送などの機能を有するサーバであり得る。ユーザプレーンゲートウェイ、たとえば、サービングゲートウェイ(SGW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)、またはユーザプレーンネットワーク要素機能エンティティ(UPF)は、一般にネットワーク側に位置している。AMFおよびSMFは、LTEシステムのモビリティ管理エンティティ(MME)に相当する。AMFは主にアドミッションを担っており、SMFは主にセッション管理を担っている。もちろん、コアネットワークは他のネットワーク要素をさらに含み得、これらは、本明細書では1つずつ列挙されない。
【0089】
ロケーション管理デバイスは測位機能を有する。本出願の実施形態におけるロケーション管理デバイスは、ロケーション管理機能(LMF)もしくはロケーション管理コンポーネント(LMC)を含み得、またはネットワークデバイスに位置しているローカルロケーション管理機能(LLMF)であり得る。これは、本出願の実施形態では限定されていない。記述しやすいように、以下の実施形態は、ロケーション管理デバイスがLMFである例を使用して記述される。
【0090】
(3)本出願の実施形態におけるネットワーク装置は、たとえばアクセスネットワーク(AN)デバイスを含む。本出願の実施形態におけるNG-RANは、1つまたは複数のアクセスネットワークデバイスを含み得る。NG-RANにおけるアクセスネットワークデバイスは、基地局、RANノード、またはRANデバイスと呼ばれることもある。V2X技術におけるネットワークデバイスは、路側ユニット(RSU)である。RSUは、V2Xアプリケーションをサポートする固定インフラストラクチャエンティティであり得、メッセージを、V2Xアプリケーションをサポートする別のエンティティと交換し得る。ネットワークデバイスは、ネットワーク側にあって信号を伝送および/または受信するように構成されているエンティティであり、受信された無線フレームとインターネットプロトコル(IP)パケットとの間で相互変換を実施するように構成されてよく、端末とアクセスネットワークの残りの部分との間のルータとしての役割を果たし得る。アクセスネットワークの残りの部分は、IPネットワークなどを含み得る。ネットワークデバイスはさらに、エアインターフェースの属性管理を調和させることができる。たとえば、ネットワークデバイスは、LTEの進化型NodeB(eNBまたはe-NodeB)であってよい。eNBは、無線アクセスネットワークに配備されて4G規格を満たすとともにワイヤレス通信機能を端末に提供する装置である。アクセスネットワークデバイスは、代替として、新無線(NR)コントローラ、5GシステムのgNodeB(gNB)、中央ユニット(central unit)、新無線基地局、リモート無線モジュール、マイクロ基地局(スモールセルとも呼ばれる)、中継器(relay)、分散ユニット(distributed unit)、様々な形のマクロ基地局、送受信ポイント(TRP)、伝送測定機能(TMF)、伝送ポイント(TP)、他の任意の無線アクセスデバイス、または次世代通信の基地局などであってもよい。しかし、本出願の実施形態はこれらに限定されない。ネットワークデバイスは、代替として、無線ネットワークコントローラ(RNC)、ノードB(NB)、基地局コントローラ(base station controller, BSC)、基地トランシーバ局(BTS)、ホーム基地局(たとえば、ホーム進化型NodeB、またはホームNodeB、HNB)、ベースバンドユニット(BBU)、ワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi)、アクセスポイントAPなどを含み得る。
【0091】
いくつかの配備では、基地局(たとえば、gNB)は、中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)を含み得る。具体的には、元のLTEアクセスネットワークの基地局の機能が分割され、基地局のいくつかの機能が1つのCUに配備され、残りの機能がDUに配備され、複数のDUがCUを共有する。これは、コストを低減させることができ、ネットワーク拡張を容易にすることができる。CUとDUとは、プロトコルスタックに基づいて分割され得る。RRCレイヤ、サービスデータ適応プロトコル(SDAP)レイヤ、およびPDCPレイヤがCUに配備され、無線リンク制御RLCレイヤ、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ、およびPHYレイヤがDUに配備される。CUとDUとは、F1インターフェースを介して接続され得る。CUは、NGインターフェースを介してgNBの代わりにコアネットワークに接続され、またCUは、Xnインターフェースを介してgNBの代わりに別のgNBに接続される。
【0092】
さらに、CUは、CU-制御プレーン(CP)とCU-ユーザプレーン(UP)とにさらに分割されることがある。CU-CPは制御プレーン機能を担っており、主にRRCレイヤと、制御プレーンに対応するPDCPレイヤ、すなわちPDCP-Cレイヤとを含む。PDCP-Cは主に、制御プレーンでデータ暗号化・復号、完全性保護、データ伝送などを担っている。CU-UPは、ユーザプレーン機能を担っており、主にSDAPレイヤと、ユーザプレーンに対応するPDCPレイヤ、すなわちPDCP-Uレイヤとを含む。SDAPは主に、コアネットワークのデータを処理すること、およびフローをベアラにマッピングすることを担っている。PDCP-Uは、データプレーン暗号化・復号、完全性保護、ヘッダ圧縮、シーケンス番号保持、データ伝送などを担っている。CU-CPとCU-UPとは、E1インターフェースを介して接続される。gNBの代わりに、CU-CPは、NGインターフェースを介してコアネットワークに接続され、F1インターフェース制御プレーンすなわちF1-Cを介して、DUに接続される。CU-UPは、F1インターフェースユーザプレーンすなわちF1-Uを介して、DUに接続される。もちろん、別の可能な実装では、PDCP-Cは代替としてCU-UPにある。
【0093】
(4)ユーザ中心測位エリア(UCPA)は、ユーザが現在位置しているセルと、そのセルの1つまたは複数の隣接セルとであり得る。
【0094】
(5)用語「システム」および「ネットワーク」は、本出願の実施形態において交換可能に使用され得る。用語「複数の」は、2つ以上を意味する。用語「および/または」は、関連する対象物を記述するためのつながり関係を記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。たとえば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を表し得る。Aだけが存在する、AとBの両方が存在する、Bだけが存在する。加えて、文字「/」は一般に、関連する対象物間の「または」関係を示す。
【0095】
「以下の品目(部分)のうちの少なくとも1つ」またはその類似表現は、単数の品目(部分)または複数の品目(部分)の任意の組み合わせを含めて、これらの品目の任意の組み合わせを示す。たとえば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはaおよびbおよびcを示すことがあり、ここでa、b、およびcは単数でも複数でもよい。
【0096】
加えて、特にことわらない限り、本出願の実施形態で言及される「第1の」および「第2の」などの序数は、複数の対象物を区別するために使用されるが、複数の対象物の順序、時間順序、優先度、または重要度を限定するものではない。たとえば、第1のメッセージおよび第2のメッセージは、異なるメッセージを区別するために使用されるにすぎず、2つのタイプのメッセージの異なる優先度、送信順序、または重要度を示すためには使用されない。
【0097】
図1は、LTEおよびNR Rel-16における測位アーキテクチャの概略図である。
図1に示されるように、包含されるネットワーク要素/モジュールは主に3つの部分、すなわち、次世代無線アクセスネットワーク
(NG RAN)、端末、およびコアネットワークを含む。
【0098】
(コアネットワークは、LMF、アクセス・モビリティ管理機能(AMF)、サービスロケーションプロトコル(SLP)、進化型サービングモバイルロケーションセンタ(E-SMLC)などを含む。ロケーションサーバすなわちLMFはAMFに接続され、LMFとAMFとはNLsインターフェースを介して接続される。LMFは、端末を測位することおよび支援データを端末へ転送することを含む、端末に関連する異なるタイプのロケーションサービスをサポートすることを担っている。AMFは、端末に関連するロケーションサービス要求を第5世代コアネットワークロケーションサービス(5GC LCS)エンティティから受信することがあり、またはAMFは、特定の端末の代わりにいくつかのロケーションサービスをイネーブルにし、ロケーションサービス要求をLMFへ転送することがある。端末によって返されたロケーション情報を取得した後、AMFは、関連するロケーション情報を5GC LCSエンティティへ返す。
【0099】
NG RANは、次世代NodeB(gNB)、次世代進化型NodeB(ng-eNB)などを含み得る。gNBとng-eNBとは、Xnインターフェースを介して接続され、LMFとng-eNB/gNBとは、NG-Cインターフェースを介して接続される。
【0100】
NG RAN側の1つまたは複数のネットワークデバイスは、端末に対して、参照信号を送信するのに使用されるリソースを構成し、端末からの参照信号などのアップリンク信号を測定し、測定結果をLMFへフィードバックして測位をサポートする。参照信号は測位に使用され、測位参照信号と呼ばれることもあることを理解されたい。本明細書では主に、アップリンク測位に焦点を当てる。したがって、測位参照信号は、SRS、プリアンブル(Preamble)などであってよい。本明細書では、測位参照信号がSRSである例が使用される。一般に、SRSリソースはセルレベルに基づいて構成され、言い換えれば、SRSリソースはセルごとに構成される。端末が移動するにつれて、端末は、1つのセル(現在のセル)から別のセル(たとえば、ターゲットセルと呼ばれる)へ移動し得る。この場合、端末はセルハンドオーバを実施する。セルハンドオーバ処理では、サービング基地局によって現在のセルに対して構成されたSRSリソースが解放される。端末がターゲットセルとのRRC接続を再確立した後、端末は、ターゲットセルに対して構成されたSRSリソースを取得して、そのSRSリソースでSRSを送信する。
【0101】
端末のモビリティの故に、測位処理において端末は、SRSリソース設定を頻繁に取得する必要がある。その結果、端末の電力消費が増大され、バッテリーの電力消費が高くなる。これは、端末の低電力消費要件に反する。
【0102】
これを考慮して、本出願の実施形態において提供されるソリューションでは、特定のエリア内の複数のセルに対して同じSRSリソースが構成され得る。端末がそのエリア内に位置している場合、端末は、SRSリソース構成を再取得する必要がない。このようにして、端末がSRSリソース設定を取得する回数量が低減されて、端末の電力消費が減少する。
【0103】
本出願の実施形態において提供される測位方法は、様々な通信システム、たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)システム、NRなどの第5世代(5G)システム、および6Gシステムなどの次世代通信システムに適用されてよい。もちろん、本出願の実施形態における技法的ソリューションは、通信システムが端末に対する測位要件を有することを条件として、別の通信システムに適用されてもよい。加えて、本通信システムは、未来志向の通信技術にもさらに適用可能である。本出願の実施形態において記述されているシステムは、本出願の実施形態における技法的ソリューションをより明確に記述するものであって、本出願の実施形態において提供される技法的ソリューションを限定するものとはならない。当業者であれば、ネットワークアーキテクチャの進化に伴い、本出願の実施形態において提供される技法的ソリューションが同様の技術的問題にもまた適用可能であることを知り得る。
【0104】
図2は、本出願の実施形態が適用可能な通信システムのネットワークアーキテクチャを示す。通信システムは、コアネットワーク、NG-RAN、および端末を含む。コアネットワークは、LMF、AMF、セキュアユーザプレーンロケーション
(SUPL)ロケーションプラットフォーム
(SLP)、および拡張サービングモバイルロケーションセンタ
(E-SMLC)などのネットワーク要素/モジュールを含む。NG RANは、gNBおよびng-eNBなどのネットワーク要素/モジュールを含む。LMF、AMF、SLP、E-SMLC、gNB、およびng-eNBなどのネットワーク要素/モジュールの具体的な機能、ならびにネットワーク要素/モジュール間の接続関係については、上記の
図1の関連部分の説明を参照されたく、詳細は本明細書では再度記述されない。
【0105】
図1との相違点は、
図2に示されたネットワークアーキテクチャではLMCがNG-RANに追加され、このLMCは特に、基地局の内部に配備されており、たとえばgNBまたはng-ENBに配備されていることにある。このネットワークアーキテクチャでは、LMCは、基地局の内部機能としての役割を果たす。したがって、新たなインターフェースが導入される必要はない。
【0106】
図3は、本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャを示す。
図3に示されるように、通信システムは、コアネットワーク、NG-RAN、および端末も含む。
図2との相違点は、
図3に示されたネットワークアーキテクチャのLMCが、NG-RANの独立した論理ノードとしての役割を果たし、新たなインターフェースを介して基地局に接続されることにある。たとえば、
図3では、LMCは、インターフェースItfを介してgNB-CUに接続されている。
【0107】
図4は、本出願の実施形態が適用可能な別の通信システムのネットワークアーキテクチャを示す。
図4に示されるように、通信システムは、コアネットワーク、NG-RAN、および端末も含む。LMCは、NG-RANの独立した論理ノードとしての役割を果たす。
図3との相違点は、
図4において、LMCは、新たなインターフェースを介して複数の基地局に同時に接続され得ることにある。
図4では、LMCが2つの基地局に同時に接続される例が使用されている。特定の実装では、LMCは、代替として、もっと多くの基地局に接続されてもよい。
【0108】
図1、
図2、
図3、および
図4は、本出願の実施形態が適用可能な通信システムを記述するための単なる例にすぎず、本出願が適用可能な通信システムに含まれるネットワーク要素のタイプ、数量、接続方式などを特に限定するものではないことを理解されたい。加えて、
図2から
図4に破線で示されたネットワーク要素/モジュールは必須ではなく、任意選択である。たとえば、E-SMLCまたはSLPは必須ではない。代替として、破線で示されたネットワーク要素/モジュールは別の形態である。たとえば、gNBまたはng-eNBは、いくつかの実施形態ではTRPとも呼ばれ、端末は、いくつかの実施形態ではSETとも呼ばれる。
【0109】
測位方法は、前述のOTDOA測位方法、DL-AOA測位方法、DL-AOD測位方法、UL-AOA測位方法、マルチRTT測位方法などを含むと理解されたい。一般に、測位方法は、アップリンク測位方法、ダウンリンク測位方法、アップリンク・ダウンリンク測位方法として要約され得る。用語「アップリンク」および「ダウンリンク」は、本明細書では相対的なものであることに留意されたい。基地局から端末への伝送方向がダウンリンク方向である場合(本明細書で例として使用されている)、端末から基地局への伝送方向がアップリンク方向になる。逆に、基地局から端末への伝送方向がアップリンク方向である場合には、端末から基地局への伝送方向がダウンリンク方向になる。
【0110】
以下では、添付図面を参照して、本出願の実施形態において提供される測位方法について詳細に説明する。
【0111】
図5は、本出願の実施形態によるアップリンク測位方法のフローチャートである。以下の記述では、
図2から
図4に示された通信システムにこの方法が適用される例が使用される。加えて、この方法は、3つの通信装置によって実施されてもよい。3つの通信装置は、たとえば、第1の通信装置、第2の通信装置および第3の通信装置である。記述しやすいように、以下の記述では、この方法がネットワークデバイス、端末、およびロケーション管理デバイスによって実施される例が使用され、言い換えれば、第1の通信装置がネットワークデバイスであり、第2の通信装置が端末であり、第3の通信装置がロケーション管理デバイスである例が使用される。
図2から
図4の通信システムは、本出願の実施形態の例として使用されているにすぎないことに留意されたい。シナリオはこれに限定されない。端末によって現在アクセスされているネットワークデバイスが1つあることを理解されたい(ネットワークデバイスはサービング基地局と呼ばれることがある)。記述しやすいように、ネットワークデバイスは、以下ではサービング基地局と呼ばれる。ロケーション管理デバイスがLMFネットワーク要素である例が以下では使用される。6Gなどの将来の通信においてロケーション管理デバイスは、やはりLMFネットワーク要素であってよく、または別の名称を有してもよいことを理解されたい。これは、本出願の実施形態では限定されていない。
【0112】
具体的に、本出願の実施形態において提供されるアップリンク測位方法の特定の手順が、以下のように記述される。
【0113】
S501:ネットワークデバイスは、第1のメッセージを端末へ送信し、それに対応して、端末は、第1のメッセージを受信し、この第1のメッセージは、1つまたは複数のリソース設定情報を含むことがあり、リソース設定情報のそれぞれは、参照信号リソースを構成するために使用され、参照信号リソースは、参照信号を送信するために端末によって使用され、参照信号は、端末のロケーションを決定するために使用される。
【0114】
S502:ネットワークデバイスは第1のインジケーション情報を端末へ送信し、それに対応して、端末は第1のインジケーション情報を受信し、この第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示す。
【0115】
本出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスは、端末に現在サービスしているネットワークデバイスであってよい。ネットワークデバイスは、たとえばNG RANのgNBまたはng-eNBである、デバイスであってもよい。代替として、ネットワークデバイスはLMCであってもよい。前述のように、LMCがネットワークデバイスの内部機能としての役割を果たす場合、このネットワークデバイスは、LMCが位置しているネットワークデバイスである。LMCの配備ソリューションが
図3または
図4に示されている場合、具体的には、LMCが独立した論理ノードとしての役割を果たし、インターフェースを介して1つまたは複数のネットワークデバイスに接続されている場合、このネットワークデバイスは、LMCに接続された任意のネットワークデバイスである。
【0116】
既存のアップリンク測位手順では、ネットワークデバイスは、端末に対して、SRSを送信するために使用されるリソース(SRSリソースとも呼ばれる)を構成し、ネットワークデバイスは、そのSRSリソースを端末に通知する。端末は、後に続く測位のために、そのSRSリソースでSRSを送信し得る。しかし、現在、SRSリソースはセルレベルに基づいて構成されており、言い換えれば、SRSリソースはセルごとに構成されている。端末が移動するにつれて、端末は、1つのセル(現在のセル)から別のセル(たとえば、ターゲットセルと呼ばれる)へ移動することがある。この場合、端末はセルハンドオーバを実施する。セルハンドオーバ処理では、サービング基地局によって現在のセルに対して構成されたSRSリソースが解放される。端末がターゲットセルとのRRC接続を再確立した後、端末は、ターゲットセルに対して構成されたSRSリソースを取得し、そのSRSリソースでSRSを送信する。端末のモビリティにより、測位処理では、端末はSRSリソース設定を頻繁に取得する必要がある。その結果、端末の電力消費が増大され、バッテリーの電力消費が高くなる。
【0117】
したがって、本出願のこの実施形態では、端末が位置しているセルと、そのセルの複数の隣接セルとが1つの仮想セルとみなされてよく、1つの仮想セルが1つのSRSリソースに対応する。このようにして、端末が仮想セル内を移動する場合、端末は、取得されたSRSリソースを使用してSRSを送信することができ、言い換えれば、端末がセル間でハンドオーバされるとき、端末は、SRSリソースを再取得する必要がない。端末が1つの仮想セルから別の仮想セルにハンドオーバされるときにだけ、端末は、SRSリソースを再取得してSRSリソースステップを減らし、端末の電力消費を低減させる。仮想セルは、本明細書では測位のための参照エリアであり、したがって、本明細書では測位エリアと呼ばれる。すなわち、本出願のこの実施形態では、複数のセルが1つの測位エリアとみなされることがある。
【0118】
本出願のこの実施形態において、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを直接または間接的に示すことがあり、言い換えれば、ネットワークデバイスは、端末に対して1つまたは複数の測位エリアを構成することがある。第1のメッセージは、1つまたは複数のリソース設定情報を含み、リソース設定情報のそれぞれは、SRSリソースを構成するために使用される。各測位エリアは1つのリソース設定情報に対応し、言い換えれば、各測位エリアは1つのSRSリソースに対応する。1つのセルから別のセルへとハンドオーバされるとき、端末は、第1のインジケーション情報および第1のメッセージに基づいてSRSを送信し得る。たとえば、端末が第1のセルから第2のセルへとハンドオーバされるときに、端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへとハンドオーバされるかどうかが決定されて、端末が現在位置している測位エリアに対応するSRSリソースに基づいて、SRSが送信され得る。
【0119】
各測位エリアは複数のセルを含むことを理解されたい。いくつかの実施形態では、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれに含まれる複数のセルを示すことがあり、言い換えれば、複数の測位エリアは、各測位エリアに含まれている複数のセルを示すことによって示される。たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数のセルインデックスリストを搬送し得、各セルインデックスリストは1つの測位エリアに対応し、各セルインデックスリストに含まれる1つのセルインデックスは、1つのセルに対応する。たとえば、各セルインデックスは、物理セル識別子(PCI)、セルグローバル識別子(CGI)などであってよい。セルインデックスがPCIである場合、端末が1つのセル(たとえば、第1のセル)から別のセル(たとえば、第2のセル)へとハンドオーバされるときに、第2のセルのPCIが取得され得る。たとえば、第2のセルのSSBが検出されて第2のセルのPCIが特定され、PCIが位置している特定のセルインデックスリストが決定され、それにより、端末が現在位置している特定の測位エリアが直接決定され得る。加えて、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の絶対無線周波数チャネル番号(ARFCN)をさらに含む。各セルインデックスリスト中の各セルインデックスは、セルの周波数を示すための対応するARFCNを有する。1つのセルインデックスリストは、1つまたは複数のARFCNを含み得る。1つのARFCNは、1つまたは複数のセルインデックスに対応し得る。代替として、1つのセルインデックスリストは1つまたは複数のセルインデックスを含み、1つのセルインデックスは1つのARFCNに対応する。
【0120】
異なるセルが同じPCIに対応し得る場合を考慮して、本出願の実施形態では、端末が現在位置している第2のセルをより正確に決定するために、セルインデックスがCGIとして構成されてよい。この場合、端末が第2のセルへとハンドオーバされたときに、第2のセルのSIBが読み取られて第2のセルのCGIが特定され得、そのCGIが位置している特定のセルインデックスリストが決定され、それにより、端末が現在位置している特定の測位エリアが直接決定される。
【0121】
他のいくつかの実施形態では、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示す。たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスを搬送し得る。これは直接的なものである。インデックスは、たとえば識別(identity, ID)であってよい。この場合、測位エリアと複数のセルとの対応関係は、予め定義されてよい。たとえば、測位エリアインデックスとセルインデックスリストとの対応関係が予め定義されてよい。端末に対して、端末が第1のセルから第2のセルへとハンドオーバされるときに、第2のセルのインデックス、たとえばPCIまたはCGIが取得されてよく、そのインデックスが位置しているセルインデックスリストが決定されてよく、それにより、端末が位置している特定の測位エリアが、セルインデックスリストと測位エリアインデックスとの対応関係に基づいて決定される。この実施形態では、第1のインジケーション情報が1つまたは複数の測位エリアインデックスを搬送するので、すなわち、少量の情報を搬送するので、シグナリングオーバーヘッドが低減されることが可能である。
【0122】
測位精度要件が低い場合には、各測位エリアは少量のセルを含むことを理解されたい。測位精度要件が高い場合には、各測位エリアは大量のセルを含む。あり得るシナリオにおいて、たとえばキャンパスでは、測位エリアインデックスとセルインデックスリストの間の最初に定義された対応関係において、各測位エリアは、測位精度要件が低いシナリオに、たとえばキャンパス内のユーザの測位に適用可能であるように、少量のセルに対応する。しかし、測位精度要件が高いシナリオがキャンパス内にはあり得る。たとえば、産業動作シナリオでは、ロボットは、動作コンソールにロボットが正確に到達するかどうかを決定するために、正確に測位される必要がある。この場合、測位エリアインデックスとセルインデックスリストの間の最初に定義された対応関係は、正確な測位が実装されるように更新され得る。具体的には、他のいくつかの実施形態では、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスと、その1つまたは複数の測位エリアのそれぞれに対応するセルインデックスリストとを含み得る。この実施形態では、各測位エリアとセルインデックスリストとの対応関係は一意でなくてもよく、また、各測位エリアとセルインデックスリストとの対応関係は、実際の測位要件に基づいて決定されてもよい。これは、より適応性がある。
【0123】
いくつかの実施形態では、異なるセルインデックスリストは異なるセルインデックスを含み、言い換えれば、異なる測位エリアは異なるセルを含む。他のいくつかの実施形態では、異なるセルインデックスリストに含まれるセルインデックスは部分的に同じであり、言い換えれば、異なる測位エリアは、端末が電力消費を最大限に削減できること、または端末の測位精度を改善できることを保証するために、同じセルを含み得る。端末がネットワークデバイスのカバレッジエリアの中央に位置しているときに実施される測位は、端末がネットワークデバイスのカバレッジエリアの端に位置しているときに実施されるものよりも正確であることを理解されたい。たとえば、端末がネットワークデバイスのカバレッジエリアの端に位置しているとき、または端末がネットワークデバイスのカバレッジエリアの周辺に位置しているときには、測位精度は良くない。端末は測位エリアの端に移動しているが、端末がキャンプするネットワークデバイスは別の測位エリア内にまさに位置している場合、端末は、その別の測位エリアに対応するSRSリソースでSRSを送信して、端末の測位精度を保証する。端末の移動エリアは時間によって変化することがあり、現在の時間周期の移動エリア(略して第1のエリアと呼ばれる)と次の時間周期の移動エリア(略して第2のエリアと呼ばれる)とは部分的に重なり合うことを理解されたい。第1のエリアが1つの測位エリアに対応し、第2のエリアが別の測位エリアに対応すると仮定されている。端末が第2のエリアへ移動し、その端末が、第2のエリア内にある、かつ第1のエリアと重複するエリアにまさにあるときに、端末が、第2のエリアに対応する測位エリアのSRSリソースに切り替えるならば、不要なSRSリソースの切り替えおよび報告が回避されて、ロケーションサービスの継続性を保証することが可能である。
【0124】
ネットワークデバイスは、端末に対してSRSリソースを構成し得ることを理解されたい。本出願のこの実施形態において、ネットワークデバイスは、1つの測位エリアに対して1つのSRSリソースを構成し得る。いくつかの実施形態では、第1のメッセージは、1つのSRSリソースを構成するための1つのリソース設定情報を含み得る。第1のインジケーション情報は、SRSリソース情報、たとえばSRSリソースインデックスをさらに含み得る。この場合、端末はSRSをSRSリソースで送信する。端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへとハンドオーバされるとき、端末は、端末がハンドオーバされる先の新たなセルのSRSリソースを再取得し、そのSRSリソースでSRSを送信する必要がある。すなわち、端末は、新たなセルのSRSリソースを取得する必要なステップ、たとえばネットワークデバイスと対話するステップを実施する。次いで、端末は、新たに取得されたSRSリソースでSRSを送信する。もちろん、ネットワークデバイスが端末に対して1つのSRSリソースを構成する場合には、端末が第1のメッセージに基づいてSRSリソースを知り得るので、第1のインジケーション情報はSRSリソースインデックスを搬送しなくてもよい。
【0125】
いくつかの他の実施形態では、第1のメッセージは、複数の測位エリアに対応するSRSリソースを構成するための複数のリソース設定情報を含み得る。たとえば、第1のインジケーション情報は、複数のSRSリソース情報、たとえば複数のSRSリソースインデックスをさらに含み得る。1つのSRSリソースインデックスは、1つの測位エリアまたは1つのセルインデックスリストに対応することを理解されたい。端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへとハンドオーバされるとき、端末は、別の測位エリアに対応するSRSリソースでSRSを直接送信し得る。言い換えれば、端末がハンドオーバされる先の新たなセルのSRSリソースを再取得する必要がなく、すなわち、手順を簡略化するために、新たなセルのSRSリソースを取得するいくつかのステップを実施する必要がない。この場合、端末は、別の測位エリア(セルインデックスリスト)および対応するSRSリソースインデックスを決定し、その測位エリアのインデックス(セルインデックスリスト)および対応するSRSリソースインデックスをLMFへ送信し得る。このようにして、LMFは、端末がSRSリソースを切り替えたことを適時に知ることができ、それにより、端末が切り替わる先のSRSリソースは、ネットワークデバイスに対して更新されて、不必要なSRSリソース切り替えおよび報告を回避し、ロケーションサービスの継続性を保証し得る。
【0126】
端末が第1のインジケーション情報および第1のメッセージに基づいてSRSを送信することについては、本明細書で後述される。
【0127】
S501とS502の実施順序は、本出願のこの実施形態では限定されていなく、S501がS502の前に実施されてよく、またはS502がS501の前に実施されてよく、またはS501とS502が同時に実施されることに留意されたい。
【0128】
第1のインジケーション情報は、複数の実装において実装されてよい。第1のインジケーション情報の実装では、第1のインジケーション情報はSIBで搬送され得る。ネットワークデバイスは、SIBをブロードキャスト方式で送信し、端末は、SIBを周期的に読み出して第1のインジケーション情報を取得し得る。この実装は、既存のネットワークデバイスがSIBを送信する手順と互換性があり、追加のセッションが確立される必要がないことを理解されたい。加えて、RRC_Inactive状態の端末はSIBを受信することもあり、すなわち、RRC_Inactive状態の端末はまた、第1のインジケーション情報を取得することもできる。もちろん、第1のインジケーション情報は、SIBの既存のフィールドまたは新たに定義されたフィールドで搬送されてよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0129】
第1のインジケーション情報の別の実装では、第1のインジケーション情報はPos SIBで搬送されてよい。同様に、ネットワークデバイスは、Pos SIBをブロードキャスト方式で送信し、端末は、Pos SIBを周期的に読み出して第1のインジケーション情報を取得し得る。この方式は、既存のネットワークデバイスがPos SIBを送信する手順と互換性があり、追加のセッションが確立される必要がないことを理解されたい。加えて、RRC_Inactive状態の端末はまたPos SIBを受信することもあり、言い換えれば、RRC_Inactive状態の端末はまた、第1のインジケーション情報を取得することもできる。もちろん、第1のインジケーション情報は、既存のフィールドまたはPos SIBの新たに定義されたフィールドで搬送されてよい。これは、本出願の実施形態では限定されていない。
【0130】
第1のインジケーション情報のさらに別の実装では、第1のインジケーション情報はRRCメッセージで搬送されてよい。この方式では、測位要件を有するとき、端末は、端末に対して1つまたは複数の測位エリアを構成することをネットワークデバイスに要求してよく、ネットワークデバイスは、端末に対する測位エリアを端末の要求に基づいて構成し得る。RRCメッセージはまた、端末の要求に対して送信された応答メッセージとみなされてもよい。端末は、応答メッセージを受信してよく、すなわち、SIBなどの情報を周期的に読み出す必要がない。これは、端末の電力消費を低減させる。
【0131】
S502では、ネットワークデバイスが第1のインジケーション情報を端末へ送信する例が使用されていることに留意されたい。可能な実装では、第1のインジケーション情報は、代替として、LMFによって端末へ送信されてもよい。すなわち、LMFは
図5のS502aを実施し得る。第1のインジケーション情報がLMFによって端末へ送信される場合、第1のインジケーション情報はLPPシグナリングで搬送されてよい。
【0132】
同様に、第1のメッセージは、SIB、Pos SIB、RRCメッセージ、またはLPPシグナリングで搬送されてよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。
【0133】
前述のように、ネットワークデバイスは、第1のインジケーション情報をブロードキャスト方式で端末へ送信する。各端末に関して、ネットワークデバイスによって端末に対して構成される測位エリアは同じである。しかし、実際の状況、たとえば端末の測位精度要件または端末の電力消費などの異なる要件を考慮して、ネットワークデバイスは、端末ごとに個別測位エリアを構成することがある。たとえば、第1の端末および第2の端末が存在する。ネットワークデバイスは、第1の端末に対して1つまたは複数の測位エリアを構成することがあるが、この1つまたは複数の測位エリアは、第2の端末ではなく第1の端末に属する。
【0134】
複数の端末があり、その複数の端末の中には特別な要件を有する端末が存在しない場合、ネットワークデバイスは、複数の端末に対して同じ測位エリアを構成し得ることを理解されたい。特別な要件を有する端末が複数の端末の中に存在する場合、ネットワークデバイスは、その端末に対して個別測位エリアを構成し、複数の他の端末に対して同じ測位エリアを構成し得る。ネットワークデバイスが個別測位エリアを端末に対して構成する前に、端末は、ネットワークデバイスが個別測位エリアを端末に対して構成するときの参照用に、端末に関する何らかの情報をネットワークデバイスに通知し得る。
【0135】
S503:端末は第2のメッセージをネットワークデバイスへ送信し、それに対応して、ネットワークデバイスは第2のメッセージを受信する。
【0136】
第2のメッセージは、端末の1つまたは複数の特性情報を含み得る。たとえば、第2のメッセージは以下の、端末の測位精度要件、端末のバッテリー容量情報、および端末のエネルギー節減要件情報、またはあり得る他の情報、のうちの1つまたは複数を含み得る。これは、本出願の実施形態では限定されていない。いくつかの実施形態において、端末の測位精度要件は、たとえばメートルレベル、デシメートルレベル、またはセンチメートルレベルである精度レベルによって表され得る。端末のバッテリー容量情報は、端末のバッテリー容量パーセンテージ(たとえば60%)によって表され得る。端末のバッテリー容量パーセンテージが小さい場合には、バッテリー余裕が小さい。端末のエネルギー節減要件情報は、定量化されて数値によって表され得る。たとえば、表現にはパーセンテージが使用される。100%が最も高いエネルギー節減要件を示し、0%が最も低いエネルギー節減要件を示し、逆も同様である。別の例では、数値が表現に使用される。1が最も高いエネルギー節減要件を示し、0が最も低いエネルギー節減要件を示し、逆も同様である。もちろん、これらは単なる例であり、端末のエネルギー節減要件が提示される具体的な方式は、本出願の実施形態では限定されていない。
【0137】
いくつかの実施形態では、第2のメッセージはRRCメッセージであってよく、具体的には、端末はネットワークデバイスに、端末の測位精度要件、端末のバッテリー容量情報、端末のエネルギー節減要件情報などを、RRCシグナリングを使用して通知する。
【0138】
S504: ネットワークデバイスは第2のインジケーション情報を端末へ送信し、それに対応して、端末は第2のインジケーション情報を受信する。
【0139】
第2のメッセージを端末から受信した後、ネットワークデバイスは、端末によって送信された第2のメッセージに基づいて第2のインジケーション情報を決定してよく、具体的には、個別測位エリアを第2メッセージに基づいて端末に対して構成してよい。第2のメッセージと同様に、第2のインジケーション情報は、RRCメッセージで搬送されてよく、または、RRCメッセージと呼ばれることもある。第2のメッセージはまた、ネットワークデバイスから測位エリアを要求するためのメッセージとみなされてもよく、測位エリア要求メッセージと呼ばれることもある。それに対応して、第2のインジケーション情報は、第2のメッセージの応答メッセージ、すなわち測位エリア応答メッセージとみなされ得る。もちろん、第2のメッセージが測位エリア要求メッセージである場合、ネットワークデバイスは、代替として、ネットワークデバイスが端末に対して個別測位エリアを構成しないことを示すために、測位エリア要求メッセージの失敗応答メッセージを端末へ送信し得る。
【0140】
具体的には、第1のインジケーション情報と同様に、第2のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示し得る。たとえば、第2のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスを含み得る。代替として、第2のインジケーション情報は、各測位エリアに含まれている複数のセルを示し得る。たとえば、第2のインジケーション情報は、1つまたは複数のセルインデックスリストを含み得る。代替として、第2のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスと、各測位エリアに対応するセルインデックスリストとを含み得る。第2のインジケーション情報の特定の実装は、第1のインジケーション情報のものと同じである。詳細については、第1のインジケーション情報の特定の実装を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0141】
第1のインジケーション情報との相違点は、第2のインジケーション情報が端末に対して個別測位エリアを構成するのに使用されるので、第2のインジケーション情報の優先度が第1のインジケーション情報のものよりも高いとみなされ得ることにある。端末に関して、端末が第1のインジケーション情報および第2のインジケーション情報を受信した場合に、端末は、第2のインジケーション情報が有効であり第1のインジケーション情報が無効であるとみなし、すなわち、第1のインジケーション情報を無視し、第2のインジケーション情報によって示されている測位エリアでSRSを、測位エリアに対応するリソース設定情報に基づいて送信し得る。
【0142】
システムは、第2のインジケーション情報の優先度が第1のインジケーション情報の優先度より高いとデフォルトでみなし得ることに留意されたい。しかし、いくつかのシナリオでは、端末は、第1のインジケーション情報および第2のインジケーション情報をネットワークデバイスから受信するが、端末は第2のインジケーション情報を無視し、第1のインジケーション情報に基づいてSRSを送信することもある。たとえば、ネットワークデバイスはさらに、第2のインジケーション情報が無効であることを端末に通知する。
【0143】
S503では、端末が第2のメッセージをネットワークデバイスへ送信し、ネットワークデバイスが第2のインジケーション情報を使用して端末に対する個別測位エリアを構成する例が使用されている。いくつかの実施形態では、LMFは、代替として、端末に対する個別測位エリアを構成してよい。この場合、端末は、第2のメッセージをLMFへ送信してよく、すなわち、端末は
図5のS503aを実施する。第2のメッセージはLPPメッセージであり得ることを理解されたい。LMFは、S504aを実施してよく、すなわち、LMFは、第2のインジケーション情報を端末へ送信してよく、この第2のインジケーション情報はLPPメッセージで搬送され得る。
【0144】
S503、S504、S503a、およびS504aは必須のステップではなく、したがって、
図5に破線で図示されていることに留意されたい。S503は、S501またはS502の前に実施されてもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されていない。可能な実装では、S503がS502の前に実施される場合、ネットワークデバイスは、代替として、第1のインジケーション情報を第2のメッセージに基づいて決定し得る。もちろん、S504は、S501またはS502の前に実施されてよい。同様に、S503aおよびS504aは、S502aの前に実施されてよく、またはS502aの後に実施されてよい。
【0145】
S505:端末は、第1のインジケーション情報または第2のインジケーション情報によって示されている測位エリア内で、測位エリアに対応するSRSリソースに基づいてSRSを送信する。
【0146】
端末が第1のインジケーション情報を受信した場合、端末は、SRSを第1のインジケーション情報および第1のメッセージに基づいて送信し得る。端末が第1のインジケーション情報および第2のインジケーション情報を受信した場合、端末は、SRSを第2のインジケーション情報および第1のメッセージに基づいて送信し得る。以下では、端末がSRSを第1のインジケーション情報または第2のインジケーション情報に基づいてどのように送信するかについて別々に記述する。
【0147】
端末は、第1のメッセージを読み出し、端末に対してネットワークデバイスによって構成された1つまたは複数のSRSリソースを決定し得る。端末は、SIBまたはPos SIBを周期的に読み出して第1のインジケーション情報を取得し、端末に対してネットワークデバイスによって構成された1つまたは複数の測位エリアを決定し得る。さらに、端末は、測位エリアごとにネットワークデバイスによって構成されたSRSリソースを決定するために第1のインジケーション情報を決定して、SRSをSRSリソースで送信し得る。端末のモビリティの故に、端末は1つのセルから別のセルへと移動することを理解されたい。これは、端末を1つの測位エリアから別の測位エリアへと移動させ得る。本出願のこの実施形態において、端末が1つの測位エリアから別の測位エリアに移動するときにだけ、端末は、別の測位エリアに対応するSRSリソースを再決定し、SRSをSRSリソースで送信する。端末が1つのセルから別のセルに移動するときに、別のセルに対してSRSリソースが再取得される必要があるソリューションと比較して、このソリューションは、測位手順を簡略化し端末の電力消費を低減させることができる。
【0148】
たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示す。たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアインデックスを含む。端末は、第1のインジケーション情報を受信し、たとえば、ネットワークデバイスによって端末に対して構成された1つまたは複数の測位エリアを決定し得る。端末が現在、第1の測位エリアに位置している場合、端末が現在位置しているセル(たとえば第1のセル)から第2のセルへと端末がハンドオーバされた後、端末は、第2のセルのSSBを検出し、第2のセルのPCIを識別し、第2のセルのPCIに基づいて、第2のセルが第1の測位エリア内にあるかどうかを決定し得る。第2のセルのPCIが、第1の測位エリアに対応するセルインデックスリストにあるならば、第2のセルは第1の測位エリアにある。その場合、端末は、取得されたSRSリソース、すなわち第1の測位エリアに対応するSRSリソースをやはり使用してSRSを送信し得る。第2のセルのPCIが、第1の測位エリアに対応するセルインデックスリストにはない、すなわち、第2のセルが第1の測位エリアにはなく、たとえば第2のセルが第2の測位エリアにあるならば、端末は、現在取得されているSRSリソースを解放し、第2の測位エリアに対応する第2のリソース設定情報を取得し得る。すなわち、端末は、新たなSRSリソースを第2のセルで、第2の測位エリアに対応するSRSリソースとして取得し、そのSRSをSRSリソースで送信する。
【0149】
代替の実装では、端末が第1のセルから第2のセルへとハンドオーバされると、端末は第2のセルのSIBを読み出して第2のセルのCGIを識別し得る。第2のセルのCGIが、第1の測位エリアに対応するセルインデックスリストにあるならば、第2のセルは第1の測位エリアにあり、端末は、取得されたSRSリソースをやはり使用してSRSを送信し、すなわち、第2のセルのSRSリソースは再取得される必要がない。これは測位手順を簡略化し、端末の電力消費を低減させる。第2のセルのCGIが、第2の測位エリアに対応するセルインデックスリストにある、すなわち、第2のセルが第2の測位エリアにあるならば、端末は、現在取得されているSRSリソースを解放し、新たなSRSリソースを第2のセルで、第2の測位エリアに対応するSRSリソースとして取得し、そのSRSをSRSリソースで送信し得る。
【0150】
第1のインジケーション情報が1つまたは複数の測位エリアインデックスを含む例が使用されていることを理解されたい。第1のインジケーション情報が1つまたは複数のセルインデックスリストを含むならば、端末が第1のセルから第2のセルに移動するときに、第2のセルのセルインデックス、たとえばPCIまたはCGIが取得され、第2のセルのセルインデックスが、第1のセルのセルインデックスを含む第1のセルインデックスリストにあるかどうかが決定され得る。第2のセルのセルインデックスが第1のセルインデックスリストにあるならば、端末は、第1のセルインデックスリストに対応する第1のリソース設定情報に基づいてSRSを送信し、すなわち端末は、取得されたSRSリソースをやはり使用してSRSを送信する。第2のセルのセルインデックスが第2のセルインデックスリストにあるならば、端末は、現在取得されているSRSリソースを解放し、第2のセルインデックスリストに対応する第2のリソース設定情報を取得し、その第2のリソース設定情報に基づいてSRSを送信する。すなわち、端末は、新たなSRSリソースを第2のセルで、第2の測位エリアに対応するSRSリソースとして取得し、そのSRSリソースでSRSを送信する。
【0151】
第1のインジケーション情報が複数のSRSリソース設定情報をさらに含むならば、すなわち、ネットワークデバイスが、対応するSRSリソースを測位エリアごとに構成するならば、端末は、第2のセルが第2の測位エリアにあると決定し、また端末は、第2の測位エリアに対応するSRSリソースでSRSを送信し得ることに留意されたい。すなわち端末は、SRSリソースを第2のセルで再取得する必要がない。これは、測位手順をさらに簡略化し端末の電力消費を低減させることができる。
【0152】
たとえば、端末が第1のセルから第2のセルへとハンドオーバされ、第2のセルのセルインデックスがたとえば第3のセルインデックスリストにあると端末が決定した場合、端末は、第3のセルインデックスリストに対応するSRSリソースインデックスを決定し、そのSRSリソースインデックスに対応するSRSリソースでSRSを送信し得る。同様に、第2のセルがたとえば第3の測位エリアにあると端末が決定した場合には、端末は、第3の測位エリアに対応するSRSリソースインデックスを決定し、そのSRSリソースインデックスに対応するSRSリソースでSRSを送信する。
【0153】
端末が第2のインジケーション情報をさらに受信する場合には、端末は、第2のインジケーション情報によって示されている測位エリアで、その測位エリアに対応するリソース設定情報に基づいてSRSを送信すると理解されたい。端末が第2のインジケーション情報に基づいてSRSを送信する手順は、端末が第1のインジケーション情報に基づいてSRSを送信するものと同じである。詳細については、端末が第1のインジケーション情報に基づいてSRSを送信する前述の手順を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0154】
さらに、端末が1つの測位エリア(たとえば、第1の測位エリア)から別の測位エリア(たとえば、第2の測位エリア)へとハンドオーバされるとき、端末は、第2の測位エリアインデックスおよび/または第2の測位エリアに対応するSRSリソースインデックスをLMFまたはネットワークデバイスへ送信し得る。このようにして、LMFまたはネットワークデバイスは、端末がSRSリソースを切り替えたことを適時に知って、SRSリソースを適時に更新することができる。これは、不必要なSRSリソース切り替えおよび報告を回避して、ロケーションサービスの継続性を保証する。加えて、RRC非アクティブ状態の端末に関して、端末は、RRCシグナリングを使用して、端末がキャンプするネットワークデバイスに、端末の更新された第2の測位エリアおよび対応するSRSリソースを通知し得る。これは、LMFまたはネットワークデバイスが、第1の測位エリアのSRSリソースが解放されていることを知る助けになり、それにより、第1の測位エリアのSRSリソースは別の端末に割り当てられて、リソース利用率が改善し得る。
【0155】
端末は、端末の更新された測位エリアおよび対応するSRSリソースをネットワークデバイスまたはLMFに通知し、ネットワークデバイスまたはLMFは、端末の測位エリアおよび対応するSRSリソースを更新する。これは、具体的には以下のステップを含み得る。
【0156】
(1)端末は、RRC接続再開要求(RRC resume request)メッセージ、RRC再設定(RRC reconfiguration)メッセージ、またはRRCメッセージを使用して、測位エリア更新情報をネットワークデバイスまたはLMFへ送信し得る。測位エリア更新情報は、端末の更新された測位エリアおよび対応するSRSリソースを示し得る。端末の更新された測位エリアは、第2のセルインデックスリストに対応する第2の測位エリアであると仮定されている。測位エリア更新情報は以下の情報、すなわち、第2の測位エリアインデックス、第2のセルインデックスリスト、および第2の測位エリア(または第2のセルインデックスリスト)に対応するSRSリソースインデックス、のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0157】
(2)ネットワークデバイスは、端末に最終的にサービスするネットワークデバイス(略して、最後のネットワークデバイスと呼ばれる)に、端末のコンテキストデータを要求し得る。
【0158】
(3)最後のネットワークデバイス(最後のサービングgNB)は、端末のコンテキストデータをネットワークデバイスにフィードバックする。
【0159】
(4)ネットワークデバイスは、AMFにサービスチャネルを切り替えることを要求する。
【0160】
(5)AMFは、サービスチャネル切り替え応答をネットワークデバイスへ返す。
【0161】
(6)ネットワークデバイスは、最後のネットワークデバイスをトリガして端末のコンテキストを解放する。
【0162】
(7)ネットワークデバイスは、端末の測位エリア更新情報をLMFへ送信する。
【0163】
測位エリア更新情報は、測位エリア更新情報が属する端末を示す必要があることを理解されたい。したがって、測位エリア更新情報は、第2の測位エリアインデックス、第2のセルインデックスリスト、およびステップ(1)の第2の測位エリア(または第2のセルインデックスリスト)に対応するSRSリソースインデックスのうちの1つまたは複数を含み、測位エリア更新情報はさらに、端末および/または現在の測定タスクを示す情報を含み、それによりLMFは、現在の測定タスクが変更されているかどうかを知る。たとえば、測位エリア更新情報は、端末の識別子(インデックス)、および/または測定タスクを示す測定識別子(インデックス)をさらに含み、この測定識別子は、代替としてNRPPaメッセージインデックスであってもよい。
【0164】
測位エリア更新メッセージを受信した後、LMFは、第1の測位エリアであって以前に端末に割り当てられているSRSリソースが解放されることを決定し、SRSリソースを別の端末に割り当てるためのネットワークデバイスを示して、リソース利用率を改善し得る。
【0165】
図6は、本出願の実施形態によるアップリンク測位方法のフローチャートの例である。
図6では、TDOAベースの測位が例として使用されている。測位手順が以下の通り記述される。
【0166】
S601:端末は、測位支援情報をLMFと交換する。
【0167】
LMFが測位支援情報を端末と交換する手順は、端末が、OTDOAベースの測位手順でLPP情報を使用して情報をLMFと交換する手順と同様である。具体的には、端末は、測位支援情報をLMFに要求し、LMFは、LPP提供支援データ(provide assistance data)を使用して、その支援情報などを端末へ送信する。詳細は本明細書では再度記述されない。測位支援情報は、端末によって測定される必要があるセルのインデックス、たとえば、隣接セルのセルインデックスおよび/または参照セルのセルインデックスを含み、SRS設定などをさらに含み得る。
【0168】
端末が測位支援情報をLMFと交換する手順は、以下をさらに含み得る。LMFは、端末の測位能力を取得する。たとえば、LMFは端末に測位能力を要求し、LMFはLPP要求能力(request capability)処理を介して端末の測位能力を要求し、または端末はLPP提供能力(provide capability)を使用して測位能力情報をLMFに報告する。測位能力情報は、端末によってサポートされる測位方法、端末によってサポートされる測位方法に対応する測定能力などを含み得る。代替として、測位能力情報は、前述の第2のメッセージに含まれる1つまたは複数の情報を含み得る。具体的には、前述の第2のメッセージは、LMFによって端末へ送信された測位能力要求メッセージの応答メッセージであり得る。
【0169】
S602:LMFは、第1の要求メッセージをネットワークデバイスへ送信し、この第1の要求メッセージは、端末に対してSRSリソースを構成することを要求する。
【0170】
LMFが端末を配置する必要があるとき、LMFは、端末に対してSRSリソースを構成することをネットワークデバイス(サービング基地局)に要求し得る。異なるセルのSRS設定は、それぞれ異なることがある。いくつかの実施形態では、LMFは、各セルのSRS設定を端末に通知し得る。
【0171】
S603:ネットワークデバイスは、端末に対してSRSリソースを構成する。
【0172】
LMFの要求を受信した後、ネットワークデバイスは、利用可能なSRSリソースを決定し、端末に対してSRSリソースを構成し得る。本出願のこの実施形態において、ネットワークデバイスは、複数の測位エリアのそれぞれについて、1つのSRSリソースを端末に対して構成し得る。セルごとに1つのSRSリソースが構成されるソリューションと比較して、このソリューションは、測位手順を簡略化し、端末の電力消費を低減させることができる。
【0173】
ネットワークデバイスは、SRSリソースを端末に対して測位エリア粒度で構成することを理解されたい。この場合、第1の要求メッセージを受信した後、ネットワークデバイスは、1つまたは複数の測位エリアを端末に対して構成し、測位エリアごとに1つのSRSリソースを構成し得る。次いで、ネットワークデバイスは、端末に対して構成されたSRSリソースを端末またはLMFに通知し得る。
【0174】
S604:ネットワークデバイスは、第1のメッセージを端末へ送信する。
【0175】
SRSリソースを端末に対して構成した後、ネットワークデバイスは端末に通知し得る。たとえば、ネットワークデバイスは第1のメッセージを端末へ送信し得る。第1のメッセージは、1つまたは複数のリソース設定情報を含むことがあり、各リソース設定情報は1つのSRSリソースを示す。
【0176】
いくつかの実施形態では、ネットワークデバイスは、代替として、第1のメッセージをLMFへ送信して、ネットワークデバイスによって端末に対して構成されたSRSリソースをLMFに通知し得る。
【0177】
S605:ネットワークデバイスは、第1のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0178】
端末に対してSRSリソースを構成した後、ネットワークデバイスは端末に通知し得る。たとえば、ネットワークデバイスは、第1のインジケーション情報を端末へ送信することがあり、この第1のインジケーション情報は、1つまたは複数の測位エリアを示し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスによって端末に対して構成されたSRSリソースをLMFに通知する。LMFは、代替として、第1のインジケーション情報を端末へ送信し得る。すなわち、LMFは、1つまたは複数の測位エリアを端末に対して構成し得る。
【0179】
端末に関して、端末がセルにキャンプするとき、端末は、端末がキャンプするセルのSRSリソース、すなわち、端末が現在位置している測位エリアのSRSリソースを決定し得る。端末が現在位置している測位エリアから別の測位エリアへ端末がハンドオーバされるとき、その端末は、端末がハンドオーバされる先の新たなセルでSRSリソースを、別の測位エリアに対するSRSリソースとして取得し得る。
【0180】
いくつかの実施形態では、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数のSRSリソースインデックスをさらに含むことがあり、1つのSRSリソースインデックスは1つの測位エリアに対応し、その測位エリアに対応するSRSリソースを示す。この場合、端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへとハンドオーバされるとき、端末は、SRSリソースを新たなセルで取得する必要がない。
【0181】
第1のインジケーション情報は、端末の特性情報に基づいて決定されてよく、すなわち、前述の第2のメッセージに基づいて決定されてよいことを理解されたい。この場合、端末は、第2のメッセージをネットワークデバイスへ送信し得る。
【0182】
もちろん、ネットワークデバイスは、代替として、第2のメッセージに基づいて端末に対して個別測位エリアを構成してもよく、すなわち、ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を端末へさらに送信し得る。第1のインジケーション情報および第2のインジケーション情報の具体的な実装については、前述の実施形態の記述を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0183】
S606:LMFは、第2の要求メッセージをネットワークデバイスへ送信し、この第2の要求メッセージは、SRSを送信するように端末をトリガすることをネットワークデバイスに要求する。
【0184】
S607:ネットワークデバイスは、第3の要求メッセージを端末へ送信し、この第3の要求メッセージは、SRSを送信するように端末をトリガする。
【0185】
ネットワークデバイスによって端末に対して構成されるSRSリソースを決定した後、LMFは、SRSを送信するように端末をトリガすることをネットワークデバイスに要求し得る。
【0186】
S608:ネットワークデバイスは、第2の要求メッセージの応答メッセージをLMFへ送信する。
【0187】
S609:ネットワークデバイスは、測位に加わっている各ネットワークデバイスへSRSリソース設定情報を送信する。
【0188】
SRSリソース設定情報は、アップリンク測位測定を実装するためのすべての情報をさらに含み得ると理解されたい。
【0189】
S610:各ネットワークデバイスは、端末によって送信されたSRSを測定して、測定結果を取得する。
【0190】
S611:各ネットワークデバイスは、取得された測定結果をLMFへ送信し、それにより、LMFは端末のロケーションを決定する。
【0191】
図6は、アップリンクTDOAベースの測位を例として使用しており、すべてのステップ、たとえば、端末が第2のメッセージをネットワークデバイスに報告するステップ、およびネットワークデバイスが第2のインジケーション情報を端末へ送信するステップは示していないことに留意されたい。本出願の実施形態では、複数のセルが1つの測位エリアとみなされることがあり、1つのSRSリソースが1つの測位エリアに対して構成され、言い換えれば、複数のセルが1つのSRSリソースに対応する。測位処理において、端末が1つの測位エリアから別の測位エリアへと移動するときにだけ、端末は、SRSを送信するために、対応する参照信号リソースを再取得する必要がある。1つのセルが1つの参照信号リソースに対応するソリューション、言い換えれば、1つのセルから別のセルへのハンドオーバ後にSRSリソースが再取得される必要があるソリューションと比較して、このソリューションでは、端末はSRS設定情報を頻繁に取得する必要がない。これは、端末の電力消費を低減させることができる。
【0192】
本出願の実施形態において提供されるソリューションは、固定されたエリアで長期間移動する端末に特に適用可能である。このタイプの端末では、端末の電力消費が大幅に低減されることが可能である。適用可能なシナリオは、産業動作シナリオを含み得る。たとえば、工場では、各デバイスのロケーション情報をより適切に修得するために、工場内の各デバイスの現在のロケーションが取得される必要がある。別の例では、埠頭において、各輸送デバイスが目的地に正確に到着するかどうかをより適切に決定するために、各輸送デバイスの現在のロケーションが取得される必要がある。適用可能なシナリオは、キャンパスシナリオをさらに含み得る。たとえば、キャンパス内のユーザは、キャンパス内で長期間の活動を行うことが多い。本出願の実施形態において提供されるソリューションは、ユーザの測位をキャンパス内で完結するために使用されてよい。本明細書に列挙されたいくつかの適用可能なシナリオは、本出願の実施形態が適用可能な典型的なシナリオにすぎず、可能なすべてのシナリオが列挙されているわけではないことに留意されたい。本出願の実施形態において提供されるソリューションは、他のシナリオにももちろん適用可能である。
【0193】
加えて、前述のソリューションに基づいて、従来技術は以下の不利な点を有している。非アクティブ状態の端末が、隣接セルについてRRM測定を実施し、高いRSRPを有するセルを特定の規則に従って選択して、端末の通信品質を保証する。この処理は、セル再選択処理と呼ばれる。セル再選択処理では、端末がターゲットセルを再選択した後、端末はターゲットセルとのRRC接続を再確立し、端末は、ターゲットセルに対して構成されたSRSリソースを取得して、そのSRSリソースでSRSを送信する。共通のセル再選択手順に基づいて、端末が測位エリアの端へ移動したときに、端末は測位エリア外側のセルを再選択し得る。いくつかのシナリオでは、端末が測位エリア外側のセルを再選択する場合に、端末はさらにSRSリソースを再取得する必要がある。これは、端末の電力消費を低減させる助けにならない。代替として、他のいくつかのシナリオでは、端末は、測位エリア内のセルと測位エリア外側のセルとの間で再選択を頻繁に実施することがある。その結果、端末は、SRS設定情報を頻繁に取得することが必要になる。これは、端末の電力消費を低減させる助けにならない。
【0194】
前述の問題を解決するために、本出願の実施形態では、セル再選択手順を実施した後に、測位エリアの端に移動する端末が、測位エリアに含まれているセルを再選択できるように、共通のセル再選択手順が修正される。本出願の実施形態において提供されるソリューションをより良く理解するように、以下では共通のセル再選択手順について記述する。
【0195】
一般に、異なるキャリアに割り当てられたネットワーク周波数帯は、それぞれ異なる。たとえば、キャリアAによって取得される周波数帯は周波数1から周波数2までであり、キャリアBによって取得される周波数帯は周波数3から周波数4までである。異なるキャリアでは、キャリアは、キャリアの周波数帯内のキャリアのセルに周波数を、対応するセルにアクセスする端末デバイスが、対応する周波数で機能するように割り当て得る。たとえば、キャリアAは、第1のセルの周波数を、周波数1から周波数2までの範囲内の周波数Aに設定してよい。この場合、第1のセルにアクセスする端末デバイスの動作周波数は周波数Aになる。別の例として、キャリアBは、第2のセルの周波数を、周波数3から周波数4の範囲内の周波数Bに設定してよい。この場合、第2のセルにアクセスする端末デバイスの動作周波数は周波数Bになる。もちろん、異なるキャリアのネットワーク周波数帯は、交互に重なってよい。これは、本出願の実施形態では限定されていない。
【0196】
加えて、異なる通信システムでは、異なる周波数帯を使用する。たとえば、4G通信システム(4Gネットワークとも呼ばれる)に使用される周波数帯は周波数帯1であり、5G通信システム(5Gネットワークとも呼ばれる)に使用される周波数帯は周波数帯2であり、この周波数帯2は周波数帯1とは異なる。周波数帯1では、各キャリアは、対応する周波数帯を有する。周波数帯2では、各キャリアは同様に、対応する周波数帯を有する。この場合、端末デバイスは、対応するセルが4Gネットワークによってカバーされているか、それとも5Gネットワークによってカバーされているかを各セルの周波数に基づいて決定することができる。
【0197】
異なる周波数の隣接セルについて、端末は、隣接セルがキャンピング条件を満たすかどうかを決定するのに異なる方式を使用する。その方式は、以下で別々に記述されている。
【0198】
I.異なる優先度を有する周波数間セルおよび無線アクセス技術(radio access technology, RAT)間セル
【0199】
1.隣接セルがサービングセルよりも高い優先度を有している、または2つのセルがRAT間セルであるならば、端末は、以下の条件が満たされる場合に、より高い優先度セルを再選択する。
【0200】
条件1:Treselection期間内で、高優先度隣接セルは、Squal>ThreshX,HighQ、またはSrxlev>ThreshX,HighPを満たし、ここで、ThreshX,HighQはキャンピング閾値であり、ThreshX,HighPは別のキャンピング閾値である。
【0201】
条件2:端末は、新たなセルで1秒を超えてキャンプしている。
【0202】
2.隣接セルがサービングセルよりも低い優先度を有している、または2つのセルがRAT間セルであるならば、端末は、以下の条件のいずれか1つが満たされる場合に、より高い優先度セルを再選択する。
【0203】
条件1:Treselection期間内で、Squal<Threshserving,LowQ、またはSqual>ThreshX,LowQであり、ここで、Threshserving,LowQは信号閾値であり、ThreshX,LowQは別の信号閾値である。
【0204】
条件2:Treselection期間内で、Srxlev<Threshserving,LowP、またはSrxlev>ThreshX,LowQであり、ここで、Threshserving,LowPは信号閾値であり、ThreshX,LowQは別の信号閾値であり、端末は、新たなセルで1秒を超えてキャンプしている。
【0205】
通信プロトコルバージョンの進化により、より高い優先度セルを再選択する方式が何らかの理由により変わり得ることに留意されたい。本明細書で提供される式は単なる例にすぎない。
【0206】
II.同じ優先度を有する周波数間セルおよび周波数内セル
【0207】
同じ周波数のセルと、異なる周波数の、しかし候補セル中で同じ優先度を有するセルとに対して、セル再選択は、S基準およびR基準により実施されることが可能である。具体的には、端末は最初に、隣接セルをS基準に基づいて事前に選別する。S基準は、以下の式1-1および式1-2を参照して理解され得る。S基準による事前の選別中、Srxlevが0より大きく、またSqualが0より大きい隣接セルが、選別される。
Srxlev=Qrxlevmeas-(Qrxlevmin+Qrxlevminoffset)-Pcompensation-Qoffsettemp (1-1)、および
Squal=Qqualmeas-(Qqualmin+Qqualminoffset)-Qoffsettemp (1-2)
ここで、Srxlevは、計算によって取得されたセル選択受信レベル値を表す。Qrxlevmeasは、端末デバイスによって測定を通して取得された受信信号強度値を表し、その値は、測定された参照信号受信電力RSRPである。Qrxlevminは、セルに必要とされる最小受信信号強度値を表す。Qrxlevminoffset:このパラメータは、端末デバイスが通常、仮想プライベートモバイルネットワーク(virtual private mobile network, VPMN)でキャンプし、セル選択評価のために高優先度公衆陸上モバイルネットワーク(public land mobile network, PLMN)を周期的に探索するときにだけ有効である。このパラメータは、Qrxlevminをオフセットするために使用される。Pcompensationは、(PEMAX-PUMAX)または0のうち大きい方の値を表し、PEMAXは、端末デバイスがセルにアクセスするときにシステムで指定される最大許容伝送電力であり、PUMAXは、端末デバイスのレベルに基づいて指定される最大出力電力である。Qoffsettempは、セルの一時的オフセットを表す。Squalは、セル選択品質値を表す。Qqualmeasは、測定された参照信号受信品質(reference signal received quality, RSRQ)値を表す。Qqualminは、セルに必要とされる最小品質レベルを表し、QqualminoffsetはQqualminのオフセットを表す。
【0208】
通信プロトコルのバージョンの進化により、S基準の式、ならびにSrxlevおよびSqualを計算するための式が何らかの理由により変わり得ることに留意されたい。本明細書で提供される式は単なる例にすぎない。
【0209】
次に、S基準を満たす隣接セルがR基準を満たすかどうかが決定されて、再選択されるべき最終セルが取得される。R基準は、以下の式1-3および式1-4を参照して理解され得る。
Rs=Qmeas,s+Qhyst-Qoffsettemp (1-3)、および
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp (1-4)
ここで、Rsはサービングセルのランキング値であり、Rnはサービングセルの隣接セルのR値であり、略してR値と呼ばれ、Qmeas,sはサービングセルで測定された受信信号強度値(dBm)、すなわちセル再選択処理におけるRSRP測定値であり、Qmeas,nは隣接セルで測定された受信信号強度値(dBm)である。Qoffsetはセル再選択オフセットである。Qhystはサービングセルのヒステリシスである。
【0210】
端末デバイスは、S基準を満たすすべてのセルをR値でソートし、最大R値(Rn)を有するセルを再選択する。加えて、最大R値を有するセルは、サービングセルのRs値より大きいか、または端末は、新たなセルで1秒を超えてキャンプしている。
【0211】
通信プロトコルのバージョンの進化により、R基準の式、ならびにRsおよびRnを計算するための式が何らかの理由により変わり得ることに留意されたい。本明細書で提供される式は単なる例にすぎない。
【0212】
以下の実施形態をより良く理解するように、以下では本出願の実施形態の研究アイデアについて記述する。
【0213】
上記の記述では、異なる周波数の隣接セルについて、端末は、異なる方式で、隣接セルがキャンピング条件を満たしているかどうかを決定する。したがって、本出願の実施形態において提供されるソリューションでは、異なるソリューションが、異なる周波数の隣接セルに対して、端末が測位エリアでセル再選択を実施すること、およびその測位エリアに含まれるセルを再選択できることを保証するように設計される。
【0214】
異なる優先度を有する周波数間セルおよびRAT間セルの前述のシナリオに関して、本出願の実施形態において提供されるソリューションでは、測位エリアに含まれているセルの優先度が、測位エリアに含まれているセルの優先度を改善するように調整される。具体的には、サービングセルの優先度と、そのサービングセルの隣接セル内にあり測位エリアに含まれているセルの優先度とが、端末が測位エリア内でセル再選択を実施すること、および測位エリアに含まれるより高い優先度セルを再選択できることを保証するように調整される。本出願の実施形態において提供されるソリューションで、同じ優先度を有する周波数間セルと周波数内セルとの前述のシナリオに関して、R基準は、サービングセルのR値と、サービングセルの隣接セル中にあって測位エリアに含まれているセルのR値とを増加させるように修正されて、端末が測位エリア内でセル再選択を実施すること、およびより大きいR値を有して測位エリアに含まれるセルを再選択できることを保証する。
【0215】
この研究アイデアに基づいて、以下では、異なる優先度を有する周波数間セルおよびRAT間セルのシナリオと、同じ優先度を有する周波数間セルおよび周波数内セルのシナリオとに関して、本出願の実施形態において提供されるソリューションについて記述する。
【0216】
I.異なる優先度を有する周波数間セルおよびRAT間セルのシナリオ
【0217】
端末が測位エリア内でセルを再選択することを可能にするには、それは、測位エリア内でセルを選択する可能性を高めるために、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことが保証される必要がある。第1タイプセルは、サービングセルを含み、さらに、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接セルの中にあって測位エリア内のセル以外であるセルを含む。
【0218】
図7は、本出願の実施形態によるセル再選択方法のフローチャートである。本出願のこの実施形態において提供されるセル再選択方法は、以下の手順を含み得る。
【0219】
701:ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を端末へ送信する。
【0220】
図7に対応する実施形態では、ネットワークデバイスは、端末に現在サービスしているネットワークデバイスであってよい。ネットワークデバイスは、NG RAN内の、たとえばgNBまたはng-eNBである、デバイスであってよい。
【0221】
第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを知るために、端末によって使用される。第
2のインジケーションメッセージを理解することについては、
図5および
図6に対応する実施形態で記述された第1のインジケーション
情報を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0222】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、システムメッセージ(システム情報ブロック、SIBとも呼ばれる)、位置システムメッセージ(位置システム情報ブロック、Pos SIBとも呼ばれる)、またはRRCメッセージで搬送されることがある。たとえば、ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を搬送するのに既存のシグナリング、たとえばSIBまたはPos SIBを再使用してよい。このようにして、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを1つの測位エリア内の複数の端末に示すには、ただ1つのシグナリングが送信されるだけでよい。たとえば、第1の端末および第2の端末に対して同じ測位エリアが構成され、第1の端末のサービングセルと第2の端末のサービングセルとが同じである。第1タイプセルの優先度が、第2タイプセルの優先度よりも高くなるように1つのシグナリングを使用して構成されてよい。この設定は、測位エリア内の各端末に適用可能であり得る。加えて、たとえば、ネットワークデバイスは、代替として、各端末の第1タイプセルの優先度が端末の第2タイプセルの優先度よりも高いことを複数の測位エリア内の複数の端末に示すために、第2のインジケーション情報をRRCシグナリングに含めてもよい。たとえば、第1の端末に対して構成された測位エリアと第2の端末に対して構成された測位エリアとは異なる。第1の端末に対して構成された測位エリアは第1の測位エリアであり、第2の端末に対して構成された測位エリアは第2の測位エリアである。第2のインジケーション情報はRRCシグナリングで搬送されて、第1の端末および第2の端末に別々に示され得る。具体的には、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルAの優先度が第2タイプセルAの優先度よりも高いことを第1の端末に示し、第1タイプセルBの優先度が第2タイプセルBの優先度よりも高いことを第2の端末に示す。第1タイプセルAと第1タイプセルBとは異なる第1タイプセルであり、2つのセルは異なるセルを含む。第2タイプセルAと第2タイプセルBは異なる第2タイプセルであり、2つのセルは異なるセルを含む。第2のインジケーション情報を搬送する特定の方式は、本出願の実施形態では限定されていないことに留意されたい。
【0223】
可能な実装では、第2のインジケーション情報および第1のインジケーション情報は、同じメッセージで搬送されてよい。たとえば、第1のインジケーション情報と第2のインジケーション情報の両方がSIBで搬送されたり、第1のインジケーション情報と第2のインジケーション情報の両方がPos SIBで搬送されたり、または第1のインジケーション情報と第2のインジケーション情報の両方がRRCメッセージで搬送されたりする。
【0224】
可能な実装では、第2のインジケーション情報および第1のインジケーション情報は、異なるメッセージで搬送されてよい。たとえば、第1のインジケーション情報はSIBで搬送され、第2のインジケーション情報はRRCメッセージで搬送される。
【0225】
加えて、第2のインジケーション情報は複数の方式で表現されてよい。以下では、いくつかの可能な表現方式を参照して記述する。
【0226】
1.第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを端末が取得するように、周波数の優先度を示す。
【0227】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、異なる動作周波数の優先度を搬送する。たとえば、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの動作周波数の優先度が第2タイプセルの動作周波数の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0228】
ネットワークデバイスは端末デバイスに対して第1のインジケーション情報を使用して測位エリアを構成することが上述されている。たとえば、第1のインジケーション情報は、1つまたは複数のセルインデックスリストを搬送し得、各セルインデックスリストは1つの測位エリアに対応し、各セルインデックスリストに含まれる1つのセルインデックスは、1つのセルに対応する。ネットワークデバイスは、測位エリアに含まれている各セルを知っており、測位エリアに含まれているセルの周波数の優先度を構成し得、その設定結果を第2のインジケーション情報を使用して端末へ送信する。たとえば、可能な実装において、サービングセルの周波数の優先度は、サービングセルの1つまたは複数の隣接セル中にあって測位エリアに属するセルの周波数の優先度と同じになるように(以下で、サービングセルの1つまたは複数の隣接セル中にあって測位エリアに属するセルは、第1タイプ隣接セルと呼ばれる)、また、サービングセルの1つまたは複数の隣接セル中にあって測位エリアに属さないセルの周波数の優先度よりも高くなるように(以下では、サービングセルの1つまたは複数の隣接セル中にあって測位エリアに属さないセルは第2タイプ隣接セルと呼ばれる)、構成され得る。可能な実装において、サービングセルの周波数の優先度は、第1タイプ隣接セルの周波数の優先度とは異なるように構成され得るが、両方の優先度が第2タイプ隣接セルの周波数の優先度よりも高い。
【0229】
実装をより直感的にディスプレイするために、以下では
図8を参照して説明および記述する。
図8に示されるように、サービングセルがセル1であると仮定すると、隣接セルは、セルA、セルB、セルC、セル2、セル4、およびセル3を含む。測位エリア内のセルは、セル1からセル7を含むと仮定されている。この場合、サービングセルの隣接セル中のセル2、セル3、およびセル4は、サービングセルの隣接セル中にあって測位エリアに属するセルであり、以下では第1タイプ隣接セルと呼ばれる。セルA、セルB、およびセルCは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属さないセルであり、以下では第2タイプ隣接セルと呼ばれる。セル3、セル4、およびセル2の周波数がすべて1であり、セルA、セルB、およびセルCの周波数がすべて2であり、セル1の周波数が周波数3であると仮定すると、可能な実装では、ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を使用して、周波数1および周波数3の優先度が周波数2の優先度よりも高いことを端末デバイスに示し得る。たとえば、第2のインジケーション情報は、周波数1の優先度が7であり、周波数3の優先度が7であり、周波数2の優先度が3であることを示す。より大きい優先度の値がより高い優先度を示す。セル3、セル4、セル2、およびセル1の周波数がすべて1であり、セルA、セルB、およびセルCの周波数がすべて2であると仮定すると、可能な実装では、ネットワークデバイスは、第2のインジケーション情報を使用して、周波数1の優先度が周波数2の優先度よりも高いことを端末デバイスに示し得る。
【0230】
以下では、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)プロトコル技術仕様で定義されているコードセグメントを参照して、本出願の実施形態を記述する。可能な実装では、本出願の実装において、3GPP技術仕様の第1タイプセルの優先度関連パラメータの値は、第1タイプセルの優先度を上げるように調整され得る。たとえば、以下のコードセグメントでは、CellReselectionPrioritiesが周波数優先度リストを示す。本出願のこの実施形態では、リスト中のSEQUENCEの値が調整され得る。たとえば、CellReselectionPrioritが優先度の整数部を示し、CellReselectionSubPriorityが優先度の小数部を示す。この2つの部分は、優先度の値を形成する。より大きい値がより高い優先度を示す。優先度の値は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高くなることを保証するように調整される。
CellReselectionPriorities ::= SEQUENCE {
freqPriorityListEUTRA FreqPriorityListEUTRA OPTIONAL, -- Need M
freqPriorityListNR FreqPriorityListNR OPTIONAL, -- Need M
t320 ENUMERATED {min5, min10, min20, min30, min60, min120, min180, spare1} OPTIONAL, -- Need R
}
FreqPriorityNR ::= SEQUENCE {
carrierFreq ARFCN-ValueNR,
cellReselectionPriority CellReselectionPriority,
cellReselectionSubPriority CellReselectionSubPriority OPTIONAL -- Need R
}
【0231】
可能な実装では、SIBを使用して優先度が構成されるときにサービングセルの優先度がSIB 2内で構成され、周波数間セルの優先度がSIB 4内で構成され、RAT間セルの優先度がSIB 5内で構成されることがプロトコルで指定される。この仕様は、本出願の実施形態において提供されるソリューションで再使用されてもよく、異なるタイプのセルの優先度は、異なるSIBを使用して構成される。詳細は以下では再度記述されない。
【0232】
2.第2のインジケーション情報は、第1の調整値を搬送する。
【0233】
ネットワークデバイスは、SIBを使用して、ブロードキャストを介して各周波数の優先度を送信し得る。たとえば、サービングセルの周波数の優先度がSIB 2内で構成され、周波数間セルの周波数の優先度がSIB 4内で構成され、RAT間セルの周波数の優先度がSIB 5内で構成される。本出願の実施形態において提供されるソリューションでは、第1の調整パラメータがSIBで搬送されてよく、それにより、SIBを受信する端末が、第1の調整パラメータに基づいて測位エリア内のセルの周波数の優先度を調整する。可能な実装では、SIBを受信する、測位に使用される端末だけが、エリア内のセルの周波数の優先度を第1の調整パラメータに基づいて調整することが可能にされてよく、測位に使用される端末以外のタイプの端末は、第1の調整パラメータを無視する。
【0234】
可能な実装では、第1の調整値を取得した後、端末は、測位エリア内のセルの周波数の元の優先度についての計算を実施して、測位エリア内のセルの周波数の優先度を上げる。たとえば、第1の調整値が元の周波数の優先度に加算されてよく、加算によって取得された結果がセルの周波数の最終優先度として使用され、または、第1の調整値に元の優先度が乗算され、乗算によって取得された結果がセルの周波数の最終優先度として使用される。たとえば、セルの周波数の元の優先度の値範囲は[0,8]である。可能な実装では、第1の調整値の値範囲は[0,8]に設定されてよい。測位エリア内のセルの周波数の元の優先度が5であり、第1の調整値が2であると仮定すると、第1の調整値とその周波数の元の優先度とが計算される。たとえば、5+2=7であり、7が測位エリア内のセルの周波数の最終優先度として使用される。別の例では、第1の調整値とその周波数の元の優先度とが計算される。たとえば、5×2で10が、測位エリア内のセルの周波数の最終優先度として使用される。
【0235】
可能な実装では、測位エリア内のセルの周波数の元の優先度は、代替として第1の調整値に置換されてもよい。たとえば、測位エリア内のセルの周波数の元の優先度が5であり、第1の調整値が8であると仮定すると、元の優先度5は第1の調整値8に置換され、測位エリア内のセルの周波数の最終優先度が8に更新される。
【0236】
以下では、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)プロトコル技術仕様で定義されているコードセグメントを参照して、本出願の実施形態を記述する。可能な実装では、本出願の実装において、第1の調整パラメータを定義するための追加のコードは、第1タイプセルの優先度に関連しており3GPP技術仕様にあるコードセグメントに追加され得る。たとえば、priorityOffsetに関連するコードセグメントが追加されて第1の調整値がオフセット値として定義され、それにより、端末は、第1の調整値と元の周波数の優先度とを加算し、この加算によって取得された結果をセルの周波数の最終優先度として使用する。別の例では、scalingFactorに関連するコードセグメントが追加されて第1の調整値がスケーリング値として定義され、それにより、端末は、第1の調整値と元の周波数の優先度とを乗算し、この乗算によって取得された結果をセルの周波数の最終優先度として使用する。別の例では、cellReselectionPriorityPosおよびcellReselectionSubPriorityPosに関連するコードセグメントが追加されて、周波数の元の優先度が第1の調整値と置換される場合が定義される。
InterFreqCarrierFreqInfo ::= SEQUENCE {
dl-CarrierFreq ARFCN-ValueNR,
frequencyBandList MultiFrequencyBandListNR-SIB OPTIONAL, -- Cond Mandatory
frequencyBandListSUL MultiFrequencyBandListNR-SIB OPTIONAL, -- Need R
nrofSS-BlocksToAverage INTEGER (2..maxNrofSS-BlocksToAverage) OPTIONAL, -- Need S
...
cellReselectionPriority CellReselectionPriority OPTIONAL, -- Need R
cellReselectionSubPriority CellReselectionSubPriority OPTIONAL, -- Need R
priorityOffset INTEGER (0..7)
scalingFactor INTEGER (1..8)
cellReselectionPriorityPos CellReselectionPriority
cellReselectionSubPriorityPos CellReselectionSubPriority
q-OffsetFreq Q-OffsetRange DEFAULT dB0,
interFreqNeighCellList InterFreqNeighCellList OPTIONAL, -- Need R
interFreqBlackCellList InterFreqBlackCellList OPTIONAL, -- Need R
【0237】
3.第2のインジケーション情報はセル識別子の優先度を示し、それにより、端末は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを取得する。
【0238】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は異なるセル識別子の優先度を搬送する。たとえば、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの識別子の優先度が第2タイプセルの識別子の優先度よりも高いことを端末に特に示す。
【0239】
可能な実装では、サービングセルの優先度は、第1タイプ隣接セルの優先度と同じになり第2タイプ隣接セルの優先度よりは高くなるように構成され得る。可能な実装では、サービングセルの優先度は、第1タイプ隣接セルの優先度とは異なるが、両方の優先度が第2タイプ隣接セルの優先度よりも高くなるように構成され得る。
【0240】
以下では
図8を参照して説明および記述する。
図8に示されるように、サービングセルがセル1であると仮定すると、隣接セルは、セルA、セルB、セルC、セル2、セル4、およびセル3を含む。測位エリア内のセルは、セル1からセル7を含むと仮定されている。この場合、サービングセルの隣接セル中のセル2、セル3、およびセル4は、サービングセルの隣接セル中にあって測位エリアに属するセルであり、以下では第1タイプ隣接セルと呼ばれる。セルA、セルB、およびセルCは、サービングセルの隣接セルの中にあって測位エリアに属さないセルであり、以下では第2タイプ隣接セルと呼ばれる。可能な実装では、ネットワークデバイスは、セル識別子1、セル識別子3、セル識別子4、セル識別子5、およびセル識別子2のいずれか1つの優先度も、セル識別子A、セル識別子B、およびセル識別子Cのいずれか1つの優先度よりも高いことを端末デバイスに、第2のインジケーション情報を使用して示し得る。たとえば、第2のインジケーション情報は、セル識別子1、セル識別子3、セル識別子4、セル識別子5、およびセル識別子2のいずれか1つの優先度も7であることを示し、セル識別子A、セル識別子B、およびセル識別子Cのいずれか1つの優先度も3であることを示し、ここで、より大きい優先度の値がより高い優先度を示す。
【0241】
4.第2のインジケーション情報は、測位エリア内のセルの優先度が、測位エリア内のセルの隣接セルの優先度よりも高いことを示す。
【0242】
この実装では、ネットワークデバイスは、周波数の優先度またはセル識別子の優先度を直接示すのではなく、測位エリア内のセルの優先度が、測位エリア内のセルの隣接セルの優先度よりも高いことを示して、セル再選択処理において、測位エリア内のセルが候補セル中に存在する場合には、測位エリア内のセルが再選択されること、および測位エリア外側のセルは再選択されないことを保証する。
【0243】
以下では、
図9を参照して記述のために例を使用する。測位エリア内のセルがセル1からセル7を含むと仮定すると、ネットワークデバイスは、セル1からセル7の優先度が、セル1からセル7のいずれか1つの1つまたは複数の隣接セル中で、測位エリアに含まれているセル以外のセルの優先度よりも高いことを端末デバイスに示す。たとえば、
図9に示すシナリオでは、測位エリアに含まれるセル以外の、セル1からセル7のいずれか1つの1つまたは複数の隣接セル中のセルは、セルAからセルLを含む。したがって、セル1からセル7のいずれか1つの優先度も、セルAからセルLのいずれか1つの優先度よりも高い。
【0244】
本出願の実施形態において提供される様々な実施形態は、組み合わされ得ることに留意されたい。たとえば、可能な実装では、第2のインジケーション情報は、測位エリア内のセルの周波数の優先度が、測位エリア内のセルの1つまたは複数の隣接セル中の、測位エリア内のセル以外のセルの周波数の優先度よりも高いことを示し得る。
【0245】
702:端末は、測位エリア内でセル再選択を実施し、測位エリア内でセルを再選択する。
【0246】
ネットワークデバイスの第3のインジケーション情報を受信した後、端末は、第1タイプセルの優先度が第2タイプセルの優先度よりも高いことを知り得る。第3のインジケーション情報は、701で詳細に記述されており、詳細は本明細書では再度記述されない。
【0247】
701で記述された第2のインジケーション情報の複数の表現方式に対応して、端末は、異なる方式で、第1タイプセルの周波数の優先度が第2タイプセルの周波数の優先度よりも高いことを知り得る。詳細については、701の関連する記述を参照されたい。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0248】
第1タイプセルおよび第2タイプセルは、701の第1タイプセルおよび第2タイプセルの関連する記述を参照して理解される。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0249】
セル再選択条件が満たされるとき、候補セル中の異なる優先度を有する周波数間セルについて、そのセルが測位エリア内のセルを含むならば、701の構成の故に、測位エリア内のセルの優先度は、候補セル中の非測位エリア内のセルの優先度よりも明らかに高く、したがって端末は、測位エリア内のセルを再選択する。本明細書では、
図8を参照して、端末のサービングセルがセル1であり、端末は、セル1でセル再選択手順を開始するようにトリガされ、隣接セルがセルA、セルB、セルC、セル2、セル4、およびセル3を含むと仮定されている。隣接セルおよびサービングセルは、候補セルとして使用されることが可能である。候補セルが、異なる優先度を有する周波数間セルである場合、端末は、セル再選択ルールに従って最高優先度セルを最終的に再選択する。セル2、セル4、およびセル3のいずれか1つの優先度が、セルA、セルB、およびセルCのいずれか1つの優先度よりも明らかに高いので、端末は、測位エリア内のセル、たとえばセル2、セル4、およびセル3のいずれか1つを明らかに再選択するが、セルA、セルB、およびセルCはどれも再選択しない。
【0250】
上記では、異なる優先度を有する周波数間セルとRAT間セルとのシナリオでセル再選択手順を開始した後に、測位エリア内のセルを再選択することを端末がどのように可能にするかについて記述している。以下では、同じ優先度を有する周波数間セルと周波数内セルとのシナリオでセル再選択手順を開始した後に、測位エリア内のセルを端末が再選択することをどのように可能にするかについて記述している。
【0251】
II.同じ優先度を有する周波数間セルおよび周波数内セル
【0252】
候補セルが同じ周波数に属するならば、または候補セルが異なる周波数を有するが同じ優先度を有するならば、セル再選択を実施するときに、端末は、セルがS基準を満たすかどうかをまず決定し、次に、S基準を満たすセルがR基準を満たすかどうかを決定する必要がある。端末が測位エリア内のセルを再選択することを可能にするには、それは、測位エリア内のセルを選択する可能性を高めるために、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを保証する必要がある。第1タイプセルおよび第2タイプセルは、第1タイプセルおよび第2タイプセルについての上記の記述を参照して理解される。詳細は本明細書では再度記述されない。
【0253】
図10は、本出願の実施形態によるセル再選択方法のフローチャートである。本出願のこの実施形態で提供されるセル再選択方法は、以下のステップを含み得る。
【0254】
1001:ネットワークデバイスが、第3のインジケーション情報を端末に送信する。
【0255】
ネットワークデバイスの理解については、
図7に対応する実施形態で記述されたネットワークデバイスを参照されたい。ここで詳細が再び記述されることはない。
【0256】
第3のインジケーション情報は、端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られる。
【0257】
可能な実装では、第3のインジケーション情報は、SIB、Pos SIB、またはRRCメッセージで搬送され得る。例えば、ネットワークデバイスは、既存のシグナリング、例えばSIBまたはPos SIBを再使用して、第3のインジケーション情報を搬送し得る。このようにすれば、1つの測位エリア中の複数の端末に示すのに1つのシグナリングが送信されるだけで済み、ここで、第1タイプセルのR値は、第2タイプセルのR値よりも大きい。例えば、第1の端末と第2の端末とに対して同じ測位エリアが構成され、第1の端末と第2の端末とのサービングセルは同じである。1つのシグナリングを使用して、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいように構成され得る。この構成は、測位エリア中の各端末に適用可能であり得る。加えて、例えば、ネットワークデバイスは、代替として、第2のインジケーション情報をRRCシグナリングに含めて、複数の測位エリア中の複数の端末に示してもよく、ここで、各第1タイプセルのR値は、この第1タイプセルに対応する第2タイプセルのR値よりも大きい。例えば、第1の端末と第2の端末とに対して構成される測位エリアは異なる。第1の端末に対して構成される測位エリアは、第1の測位エリアであり、第2の端末に対して構成される測位エリアは、第2の測位エリアである。第3のインジケーション情報は、RRCシグナリングで搬送されて、第1の端末と第2の端末とに別々に示され得る。具体的には、第3のインジケーション情報は、第1タイプセルAのR値が第2タイプセルAのR値よりも大きいことを第1の端末に示し、第1タイプセルBのR値が第2タイプセルBのR値よりも大きいことを第2の端末に示す。第1タイプセルAと第1タイプセルBとは、異なる第1タイプセルであり、2つのセルは異なるセルを含む。第2タイプセルAと第2タイプセルBとは、異なる第2タイプセルであり、2つのセルは異なるセルを含む。第3のインジケーション情報を搬送する具体的な方式は、本出願の実施形態において限定されないことに留意されたい。
【0258】
可能な実装では、第3のインジケーション情報、第2のインジケーション情報、および第1のインジケーション情報は、同じメッセージで搬送され得る。例えば、第3のインジケーション情報、第2のインジケーション情報、および第1のインジケーション情報は、すべてSIBで搬送される。または、第3のインジケーション情報、第1のインジケーション情報、および第2のインジケーション情報は、すべてPos SIBで搬送される。または、第3のインジケーション情報、第1のインジケーション情報、および第2のインジケーション情報は、すべてRRCメッセージで搬送される。
【0259】
可能な実装では、第3のインジケーション情報、第1のインジケーション情報、および第2のインジケーション情報は、異なるメッセージで搬送される。例えば、第1のインジケーション情報はSIBで搬送され、第2のインジケーション情報はRRCメッセージで搬送され、第3のインジケーション情報はRRCメッセージで搬送される。
【0260】
加えて、第3のインジケーション情報は、複数の方式で表わされ得る。以下に、いくつかの可能な表し方に関する記述を提供する。
【0261】
1.第3のインジケーション情報が、第2の調整値を搬送する。
【0262】
端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいてR基準を調整して、第1タイプセルのR値を増加させるかまたは第2タイプセルのR値を減少させる。
【0263】
上記で、式1-4、すなわちRn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettempを記述している。
【0264】
以下のいくつかの実装では、第1タイプセルのR値を増加させるためのソリューションについて記述する。
【0265】
方式1:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいて第1タイプセルのRnの値を増加させる。例えば、Rnは、下式1-5に従って修正される。
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta (1-5)
【0266】
パラメータQoffsetdetaは第2の調整値を表し、Qoffsetdetaは、0よりも大きい実数であり得る。
【0267】
方式2:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいて第1タイプセルのRnの値を増加させる。例えば、Rnは、下式1-6に従って修正される。
Rn=Qmeas,n-Qoffset*N-Qoffsettemp (1-6)
【0268】
パラメータNは第2の調整値を表し、Nは、0よりも大きく1未満の実数であり得る。
【0269】
方式1および方式2について、3GPPプロトコル技術仕様書で定義されているコードセグメントを参照しながら以下に記述される。可能な実装では、本出願の実施形態において、第2の調整パラメータを定義するための追加のコードが、3GPP技術仕様書におけるセル再選択コードセグメントに加えられ得る。例えば、第2の調整値は、q-OffsetDeltaに関係付けられるコードセグメントを追加することによってオフセット値として定義される。すなわち、前述の式1-5におけるQoffsetdetaが定義される。別の例では、第2の調整値は、scalingFactorに関係付けられるコードセグメントを使用してスケーリング値として定義される。すなわち、前述の式1-6におけるNが定義される。
IntraFreqNeighCellInfo ::= SEQUENCE {
physCellId PhysCellId,
q-OffsetCell Q-OffsetRange,
q-OffsetDelta Q-OffsetRange,
scalingFactor ENUMERATED {oDot2, oDot4, oDot6, oDot8}
q-RxLevMinOffsetCell INTEGER (1..8) OPTIONAL, -- Need R
q-RxLevMinOffsetCellSUL INTEGER (1..8) OPTIONAL, -- Need R
q-QualMinOffsetCell INTEGER (1..8) OPTIONAL, -- Need R
【0270】
方式3:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、代替として、第2の調整値に基づいて第1タイプセルのRnの値を増加させ得る。例えば、Rnは、下式1-7に従って修正される。
Rn=M*Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp (1-7)
【0271】
パラメータMは第2の調整値を表し、Mは、1よりも大きい実数であり得る。
【0272】
以下では、実装を参照しながら、第2タイプセルのR値を減少させるためのソリューションについて記述する。
【0273】
方式4:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいて第2タイプセルのRnの値を減少させる。例えば、Rnは、下式1-5’に従って修正される。
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp-Q1 (1-5’)
【0274】
パラメータQ1は第2の調整値を表し、Q1は、0よりも大きい実数であり得る。
【0275】
方式5:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、第2の調整値に基づいて第2タイプセルのRnの値を減少させる。例えば、Rnは、下式1-6’に従って修正される。
Rn=Qmeas,n-Qoffset*N1-Qoffsettemp (1-6’)
【0276】
パラメータN1は第2の調整値を表し、Nは、1よりも大きい実数であり得る。
【0277】
方式6:可能な実装では、端末は、第2の調整値の取得後、代替として、第2の調整値に基づいて第2タイプセルのRnの値を減少させ得る。例えば、Rnは、下式1-7’に従って修正される。
Rn=M1*Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp (1-7’)
【0278】
パラメータMは第2の調整値を表し、Mは、0よりも大きく1未満の実数であり得る。
【0279】
方式1から方式6において記述された実装では、第3のインジケーション情報は具体的な第2の調整値を搬送し、したがって、端末は、具体的な第2の調整値に基づいて、第1タイプセルのR値を増加させるかまたは第2タイプセルのR値を減少させる。加えて、可能な実装では、第3のインジケーション情報は、代替として、具体的な第2の調整値を搬送せず、第1タイプセルのR値を増加させるかまたは第2タイプセルのR値を減少させるよう端末に示すのみであり得、端末は、第1タイプセルのR値または第2タイプセルのR値を自由に調整する。以下では、この実装について、具体的な実装を参照しながら記述する。
【0280】
2.第3のインジケーション情報が、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを端末に示す。
【0281】
可能な実装では、端末は、第1タイプセルのR値が増加させられる必要があることを第3のインジケーション情報に基づいて取得したとき、事前に記憶された調整値に基づいて第1タイプセルのR値を増加させ得る。
【0282】
可能な実装では、端末は、第2タイプセルのR値が減少させられる必要があることを第3のインジケーション情報に基づいて取得したとき、事前に記憶された調整値に基づいて第2タイプセルのR値を減少させ得る。
【0283】
可能な実装では、端末は、第3のインジケーション情報に基づいて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことを取得する。この実装では、端末がセル再選択手順を開始した後、候補セルは第1タイプセルおよび第2タイプセルを含み、したがって、第2タイプセルは除外され、再選択されるセルは第1タイプセルのみから取得される。
【0284】
1002:端末が、測位エリアにおいてセル再選択を実施し、測位エリア中のセルを再選択する。
【0285】
候補セル中の、同じ優先順位を有する周波数間セルと周波数内セルとについてセル再選択条件が満たされるとき、セルが測位エリア中のセルを含む場合は、ステップ1001における構成により測位エリア中のセルのR値は候補セル中の非測位エリア中のセルのR値よりも確実に大きく、端末は、測位エリア中のセルを再選択する。
【0286】
図5または
図6において記述されたソリューションに従って端末が測位エリア中のセルを再選択した後、端末は、RRC接続を再確立することも、また再選択されたセル中でSRSリソースを再取得することも必要とせずに、
図5または
図6において記述されたソリューションに従って、取得されたSRSリソースに基づいて測位手順を完了することができ、それにより端末の電力消費を低減する。
【0287】
本出願で提供される前述の実施形態では、本出願の実施形態で提供される方法が、端末とネットワークデバイスとの間の対話の観点から記述されている。本出願の実施形態で提供される前述の方法における機能を実装するために、端末、ネットワークデバイス、およびロケーション管理デバイスは、ハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを備え得、それにより、前述の機能を、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールとの組合せの形で実装し得る。機能のうちの1つがハードウェア構造を使用して実装されるか、ソフトウェアモジュールを使用して実装されるか、それともハードウェア構造とソフトウェアモジュールとの組合せを使用して実装されるかは、技術的ソリューションの特定の適応例および設計制約条件に依存する。
【0288】
添付図面を参照しながら、以下に、本出願の実施形態における前述の方法を実装するように構成された装置について記述する。したがって、前述の内容が後続の実施形態で使用されることがあり、繰り返される内容が再び記述されることはない。
【0289】
図11は、本出願における通信装置の可能な例示的ブロック図である。通信装置1100は、前述の方法実施形態における端末、ネットワークデバイス、またはロケーション管理デバイスによって実装される機能またはステップを相応に実装し得る。通信装置は、トランシーバモジュール1101および処理モジュール1102を備え得る。任意選択で、装置は、記憶モジュールをさらに備え得る。記憶モジュールは、命令(コードもしくはプログラム)および/またはデータを記憶するように構成され得る。トランシーバモジュール1101および処理モジュール1102は、記憶モジュールに結合され得る。例えば、処理モジュール1102は、記憶モジュール中の命令(コードもしくはプログラム)および/またはデータを読み取って、対応する方法を実装し得る。前述のモジュールは、独立して配置されることもあり、または部分的にもしくは完全に統合されることもある。
【0290】
処理モジュール1102は、プロセッサまたはコントローラであり得、例えば、汎用中央処理装置(CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェアコンポーネント、またはこれらの任意の組合せであり得ることを理解されたい。処理モジュール1102は、本出願で開示される内容に関して記述される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実装または実行し得る。プロセッサは、代替として、コンピューティング機能を実装するプロセッサの組合せ、例えば、1つもしくは複数のマイクロプロセッサの組合せ、またはDSPとマイクロプロセッサとの組合せであり得る。トランシーバモジュール1101は、装置のインターフェース回路であり、別の装置から信号を受信するように構成される。例えば、装置がチップの形で実装されるときは、トランシーバモジュール1101は、別のチップもしくは装置から信号を受信するためにチップによって使用されるインターフェース回路であり、または、別のチップもしくは装置に信号を送信するためにチップによって使用されるインターフェース回路である。
【0291】
通信装置1100は、前述の実施形態におけるネットワークデバイス、端末、もしくはロケーション管理デバイスであり得、または、ネットワークデバイス、端末、もしくはロケーション管理デバイス中で使用されるチップであり得る。例えば、通信装置1100がネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスであるときは、処理モジュール1102は例えばプロセッサであり得、トランシーバモジュール1101は例えばトランシーバであり得る。任意選択で、トランシーバは無線周波数回路を備え得、記憶ユニットは例えばメモリであり得る。例えば、通信装置1100がネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイス中で使用されるチップであるときは、処理モジュール1102は例えばプロセッサであり得、トランシーバモジュール1101は、例えば入出力インターフェース、ピン、または回路であり得る。処理モジュール1102は、記憶ユニットに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し得る。任意選択で、記憶ユニットは、チップ中の記憶ユニット、例えばレジスタまたはバッファである。代替として、記憶ユニットは、ネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイス中にありチップ外部に位置する記憶ユニット、例えば、読取専用メモリ(ROM)、静的な情報および命令を記憶できる別のタイプの静的記憶デバイス、またはランダムアクセスメモリ(RAM)であり得る。
【0292】
いくつかの可能な実装では、通信装置1100は、前述の方法実施形態における端末の挙動および機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置1100は、端末であり得、または、端末中で使用されるコンポーネント(例えば、チップもしくは回路)であり得る。トランシーバモジュール1101は、端末と別のネットワークエンティティとの間の通信をサポートするように構成され得、例えば、
図5または
図6に示される端末とネットワークデバイスおよび/またはロケーション管理デバイスとの間の通信をサポートするように、また別の例では、
図7または
図10に示される端末とネットワークデバイスとの間の通信をサポートするように構成され得る。
【0293】
処理モジュール1102は、端末のアクションを制御および管理するように構成される。例えば、処理モジュール1102は、
図5または
図6における端末の、送信および受信動作以外のすべての動作を端末が実施するのをサポートするように構成される。別の例では、処理モジュール1102は、
図7または
図10における端末の、送信および受信動作以外のすべての動作を端末が実施するのをサポートするように構成される。
【0294】
例えば、トランシーバモジュール1101は、
図5に示される実施形態で端末によって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図5に示される実施形態におけるS501、S502、S503、S504、S502a、S503a、およびS504aを実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図5に示される実施形態で端末によって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作、例えば、
図5に示される実施形態におけるS505を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0295】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図6に示される実施形態で端末によって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図6に示される実施形態におけるS601、S604、S605、およびS6011を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図6に示される実施形態で端末によって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0296】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図7に示される実施形態で端末によって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図7に示される実施形態における701を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図7に示される実施形態で端末によって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0297】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図10に示される実施形態で端末によって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図10に示される実施形態における1001を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図10に示される実施形態で端末によって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0298】
いくつかの実施形態では、トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報および第1のメッセージを受信するように構成され、第1のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、第1のメッセージは1つまたは複数のリソース設定情報を含み、各リソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、参照信号リソースは通信装置によって使用されて参照信号が送信され、参照信号が使用されて通信装置のロケーションが決定され、1つのリソース設定情報は1つの測位エリアに対応する。トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいて、測位エリアに対応するリソース設定情報に基づいて参照信号を送信するように、さらに構成される。
【0299】
任意選択の実装では、通信装置1100が第1のセルから第2のセルにハンドオーバされた後、処理モジュール1102は、第2のセルが第1の測位エリア中にあると決定した場合、第1の測位エリアに対応する第1のリソース設定情報に基づいて参照信号を送信すると決定するように構成され、第1のセルは第1の測位エリア中にある。
【0300】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報を受信するようにさらに構成され、第2のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、第2のインジケーション情報の優先順位は、第1のインジケーション情報の優先順位よりも高い。
【0301】
トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいて、測位エリアに対応するリソース設定情報に基づいて参照信号を送信するようにさらに構成される。
【0302】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアインデックスを含み、1つの測位エリアインデックスは1つの測位エリアに対応する。
【0303】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数のセルインデックスリストを含み、1つのセルインデックスリストは1つの測位エリアに対応し、1つのセルインデックスリスト中の1つのセルインデックスは1つのセルに対応する。
【0304】
任意選択の実装では、異なるセルインデックスリストに含まれるセルインデックスは、部分的に同じである。
【0305】
任意選択の実装では、処理モジュール1102は、通信装置1100が第1のセルから第2のセルにハンドオーバされた後、第2のセルのセルインデックスを取得し、第2のセルのセルインデックスが第1のセルインデックスリスト中にあると決定した場合は、第1のセルインデックスリストに対応する第1のリソース設定情報に基づいて参照信号を送信すると決定し、または、第2のセルのセルインデックスが第2のセルインデックスリスト中にあると決定した場合は、第2のセルインデックスリストに対応する第2のリソース設定情報を取得し、第2のリソース設定情報に基づいて参照信号を送信すると決定するように構成され、第1のセルのセルインデックスは第1のセルインデックスリスト中にある。
【0306】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の参照信号リソースインデックスをさらに含み、1つの参照信号リソースインデックスは、1つの測位エリアまたは1つのセルインデックスリストに対応する。
【0307】
任意選択の実装では、処理モジュール1102は、通信装置1100が第1のセルから第2のセルにハンドオーバされた後、第2のセルが第3のセルインデックスリスト中にあると決定した場合は、第3のセルインデックスリストに対応する参照信号リソースインデックスを決定するように特に構成され、
トランシーバモジュール1101は、参照信号リソースインデックスに対応する参照信号リソースに基づいて参照信号を送信するように構成される。
【0308】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のメッセージを送信するようにさらに構成され、第2のメッセージは、測位精度情報と、通信装置1100の電池容量情報と、通信装置1100のエネルギー節約要件情報とのうちの1つまたは複数を含む。
【0309】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は、第2のメッセージに基づいて決定される。
【0310】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は、SIB、Pos SIB、RRCメッセージ、またはLPPメッセージで搬送される。
【0311】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報を受信するように構成され、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、リソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。処理モジュール1102は端末によって使用されて、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択が実施され、端末は、測位エリアに含まれているセルを再選択する。
【0312】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報を受信するようにさらに構成され、第2のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルの優先順位が第2タイプセルの優先順位よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0313】
任意選択の実装では、処理モジュール1102は端末によって特に使用されて、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択が実施され、候補セルが第1タイプセルおよび第2タイプセルを含むことが取得され、第1タイプセルおよび第2タイプセルは、異なる優先順位を有する周波数間セルに属するかまたは無線アクセス技術RAT間セルに属し、第1タイプセルと第2タイプセルとの間でより高い優先順位を有する第1タイプセルが再選択される。
【0314】
任意選択の実装では、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先順位が第2タイプセルの周波数の優先順位よりも高いことを端末に特に示す。
【0315】
任意選択の実装では、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先順位が、第2タイプ識別子に対応するセルの優先順位よりも高いことを特に示す。第1タイプ識別子は、第1タイプセル中の各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセル中の各セルの識別子を含む。
【0316】
任意選択の実装では、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先順位を示し、第2のターゲットパラメータの値は、第2タイプセルの優先順位を示し、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先順位と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は、第2タイプセルの優先順位と正の相関がある。
【0317】
任意選択の実装では、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0318】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第3のインジケーション情報を受信するようにさらに構成され、第3のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0319】
任意選択の実装では、処理モジュール1102は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、候補セルが第1タイプセルおよび第2タイプセルを含むことを取得することであって、第1タイプセルおよび第2タイプセルは、同じ優先順位を有する周波数間セルに、または周波数内セルに属することと、第1タイプセルと第2タイプセルとの間でより大きいR値を有する第1タイプセルを再選択することとを行うように特に構成される。
【0320】
任意選択の実装では、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第3のターゲットパラメータの値を減少させるか、または第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルのRSRPであり、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルのRSRPである。
【0321】
任意選択の実装では、下式を満たすように、第2の調整値が使用されて第3のターゲットパラメータの値での動作が可能にされる。
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset*N-Qoffsettemp
ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeas,nは、サービングセルの隣接するセルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0322】
任意選択の実装では、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0323】
本出願のこの実施形態では、処理モジュール1102は、プロセッサ、またはプロセッサに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得、トランシーバモジュール1101は、トランシーバ、またはトランシーバに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得ることを理解されたい。
【0324】
いくつかの可能な実装では、通信装置1100は、前述の方法実施形態におけるネットワークデバイスの挙動および機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置1100は、ネットワークデバイスであり得、または、ネットワークデバイス中で使用されるコンポーネント(チップもしくは回路など)であり得る。トランシーバモジュール1101は、ネットワークデバイスと別のネットワークエンティティとの間の通信をサポートするように構成され得、例えば、
図5または
図6に示されるネットワークデバイスと端末との間の通信をサポートするように、また別の例では、
図7または
図10に示されるネットワークデバイスと端末との間の通信をサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、ネットワークデバイスのアクションを制御および管理するように構成される。例えば、処理モジュール1102は、
図5または
図6における、送信および受信以外のすべての動作をネットワークデバイスが実施するのをサポートするように構成される。別の例では、処理モジュール1102は、
図7または
図10における送信および受信以外のすべての動作を実施するようネットワークデバイスに示すように構成される。
【0325】
例えば、トランシーバモジュール1101は、
図5に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図5に示される実施形態におけるS501、S502、S503、およびS504を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図5に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0326】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図6に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図6に示される実施形態におけるS601からS611のうちのS603以外のステップ、ならびに、S601およびS610における受信もしくは送信動作を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図6に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作、例えば、
図6に示される実施形態におけるS603を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0327】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図7に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図7に示される実施形態における701を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図7に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0328】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図10に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図10に示される実施形態における1001を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図10に示される実施形態でネットワークデバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0329】
いくつかの実施形態では、トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報および第1のメッセージを送信するように構成され、第1のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、第1のメッセージは1つまたは複数のリソース設定情報を含み、各リソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、参照信号が使用されて端末のロケーションが決定され、1つのリソース設定情報は1つの測位エリアに対応する。トランシーバモジュール1101は、参照信号を受信するようにさらに構成され、処理モジュール1102は、参照信号を測定して測位測定結果を取得するように構成され、測位測定結果が使用されて端末のロケーションが決定される。トランシーバモジュール1101は、測位測定結果をロケーション管理デバイス機能に送信するようにさらに構成される。
【0330】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報を送信するようにさらに構成され、第2のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、第2のインジケーション情報の優先順位は、第1のインジケーション情報の優先順位よりも高い。
【0331】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアインデックスを含み、1つの測位エリアインデックスは1つの測位エリアに対応する。
【0332】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数のセルインデックスリストを含み、1つのセルインデックスリストは1つの測位エリアに対応し、1つのセルインデックスリスト中の1つのセルインデックスは1つのセルに対応する。
【0333】
任意選択の実装では、異なるセルインデックスリストに含まれるセルインデックスは、部分的に同じである。
【0334】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の参照信号リソースインデックスをさらに含み、1つの参照信号リソースインデックスは、1つの測位エリアまたは1つのセルインデックスリストに対応する。
【0335】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のメッセージを受信するようにさらに構成され、第2のメッセージは、測位精度情報と、端末の電池容量情報と、端末のエネルギー節約要件情報とのうちの1つまたは複数を含む。
【0336】
可能な実装では、処理モジュール1102は、第2のメッセージに基づいて第1のインジケーション情報を決定するように構成される。
【0337】
可能な実装では、第1のインジケーション情報は、SIB、Pos SIB、またはRRCメッセージで搬送される。
【0338】
トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報を送信するように構成され、第1のインジケーション情報は1つまたは複数の測位エリアを示し、したがって、端末は、第1のインジケーション情報によって示されている測位エリアにおいてセル再選択を実施し、測位エリアに含まれているセルを再選択し、1つまたは複数の測位エリアのそれぞれは複数のセルを含み、測位エリアに含まれている複数のセルは同じリソース設定情報を使用し、リソース設定情報が使用されて参照信号リソースが構成され、参照信号リソースは端末によって使用されて参照信号が送信され、参照信号が使用されて端末のロケーションが決定される。
【0339】
可能な実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のインジケーション情報を送信するようにさらに構成され、第2のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルの優先順位が第2タイプセルの優先順位よりも高いことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0340】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、第1タイプセルの周波数の優先順位が第2タイプセルの周波数の優先順位よりも高いことを端末に特に示す。
【0341】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、第1タイプ識別子に対応するセルの優先順位が、第2タイプ識別子に対応するセルの優先順位よりも高いことを特に示す。第1タイプ識別子は、第1タイプセル中の各セルの識別子を含み、第2タイプ識別子は、第2タイプセル中の各セルの識別子を含む。
【0342】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は第1の調整値を搬送し、第1の調整値が使用され、第1のターゲットパラメータの値または第2のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第1のターゲットパラメータの値を増加させるか、または第2のターゲットパラメータの値を減少させ、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先順位を示し、第2のターゲットパラメータの値は、第2タイプセルの優先順位を示し、第1のターゲットパラメータの値は、第1タイプセルの優先順位と正の相関があり、第2のターゲットパラメータの値は、第2タイプセルの優先順位と正の相関がある。
【0343】
可能な実装では、第2のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0344】
可能な実装では、トランシーバモジュール1101は、第3のインジケーション情報を送信するようにさらに構成され、第3のインジケーション情報は端末によって使用されて、第1タイプセルのR値が第2タイプセルのR値よりも大きいことが知られ、第1タイプセルは、サービングセルと、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアに属するセルとを含み、第2タイプセルは、サービングセルの1つまたは複数の隣接するセルの中にあって測位エリアには属さないセルである。
【0345】
可能な実装では、第3のインジケーション情報は第2の調整値を搬送し、第2の調整値が使用され、第3のターゲットパラメータの値または第4のターゲットパラメータの値での動作を実施して、第3のターゲットパラメータの値を減少させるか、または第4のターゲットパラメータの値を増加させ、第3のターゲットパラメータは、第1タイプセルの一時的オフセット、第1タイプセルの再選択オフセット、または第1タイプセルのRSRPであり、第4のターゲットパラメータは、第2タイプセルの一時的オフセット、第2タイプセルの再選択オフセット、または第2タイプセルのRSRPである。
【0346】
可能な実装では、下式を満たすように、第2の調整値が使用されて第3のターゲットパラメータの値での動作が可能にされる。
Rn=Qmeas,n-Qoffset-Qoffsettemp+Qoffsetdeta、または
Rn=Qmeas,n-Qoffset*N-Qoffsettemp
ここで、Rnは第1タイプセルのR値を表し、Qmeas,nは、サービングセルの隣接するセルによって測定された受信信号強度値を表し、Qoffsetは第1タイプセルの再選択オフセットを表し、Qoffsettempは第1タイプセルの一時的オフセットを表す。
【0347】
可能な実装では、第3のインジケーション情報は、システムメッセージSIB、位置システムメッセージPos SIB、または無線リソース制御RRCメッセージで搬送される。
【0348】
本出願のこの実施形態では、処理モジュール1102は、プロセッサ、またはプロセッサに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得、トランシーバモジュール1101は、トランシーバ、またはトランシーバに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得ることを理解されたい。
【0349】
いくつかの可能な実装では、通信装置1100は、前述の方法実施形態におけるロケーション管理デバイスの挙動および機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置1100は、ロケーション管理機能であり得、または、ロケーション管理デバイス中で使用されるコンポーネント(例えば、チップもしくは回路)であり得る。トランシーバモジュール1101は、ロケーション管理デバイスと別のネットワークエンティティとの間の通信をサポートするように構成され得、例えば、
図5または
図6に示されるロケーション管理デバイスとネットワークデバイスとの間の通信をサポートし得る。処理モジュール1102は、ロケーション管理デバイスのアクションを制御および管理するように構成される。例えば、処理モジュール1102は、
図5または
図6における、送信および受信動作以外のすべての動作をロケーション管理デバイスが実施するのをサポートするように構成される。
【0350】
例えば、トランシーバモジュール1101は、
図5に示される実施形態でロケーション管理デバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図5に示される実施形態におけるS502a、S503a、およびS504aを実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図5に示される実施形態でロケーション管理デバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成される。
【0351】
別の例では、トランシーバモジュール1101は、
図6に示される実施形態でロケーション管理デバイスによって実施されるすべての受信もしくは送信動作、例えば、
図6に示される実施形態におけるS602、S606からS609、およびS611、ならびに、S601における受信もしくは送信動作を実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理モジュール1102は、
図6に示される実施形態でロケーション管理デバイスによって実施される、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0352】
いくつかの実施形態では、トランシーバモジュール1101は、第1のインジケーション情報を送信して測位測定結果を受信するように構成され、第1のインジケーション情報は、1つもしくは複数の測位エリア、および/または、1つもしくは複数の測位エリアのそれぞれに含まれている複数のセルを示し、測位測定結果は、端末によって送信された参照信号に基づく測定を実施することによって取得され、処理モジュール1102は、測位測定結果に基づいて端末のロケーションを決定するように構成される。
【0353】
任意選択の実装では、トランシーバモジュール1101は、第2のメッセージを受信するようにさらに構成され、第2のメッセージは、測位精度情報と、端末の電池容量情報と、端末のエネルギー節約要件情報とのうちの1つまたは複数を含む。
【0354】
任意選択の実装では、第1のインジケーション情報または第2のメッセージは、LPPメッセージで搬送される。すなわち、端末とLMFとの間の個別シグナリングで搬送される。
【0355】
本出願のこの実施形態では、処理モジュール1102は、プロセッサ、またはプロセッサに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得、トランシーバモジュール1101は、トランシーバ、またはトランシーバに関係付けられる回路コンポーネントによって実装され得ることを理解されたい。
【0356】
加えて、本出願のこの実施形態におけるトランシーバモジュール1101は、代替として、受信モジュールおよび送信モジュールを備えるものと考えられ得ることを理解されたい。受信モジュールは、前述の実施形態でトランシーバモジュール1101によって実施される、受信に関係付けられるステップを実施するように構成され、送信モジュールは、前述の実施形態でトランシーバモジュール1101によって実施される、送信に関係付けられるステップを実施するように構成される。本出願のこの実施形態におけるトランシーバは、代替として、受信機および送信機と考えられ得る。受信機は、前述の実施形態でトランシーバによって実施される、受信に関係付けられるステップを実施するように構成され、送信機は、前述の実施形態でトランシーバによって実施される、送信に関係付けられるステップを実施するように構成される。
【0357】
図12は、本出願の実施形態による通信装置1200を示す。通信装置1200は、ネットワークデバイスであり得、本出願の実施形態で提供される方法におけるネットワークデバイスの機能を実装することができる。代替として、通信装置1200は、端末であり得、本出願の実施形態で提供される方法における端末の機能を実装することができる。代替として、通信装置1200は、ロケーション管理デバイスであり得、本出願の実施形態で提供される方法におけるロケーション管理デバイスの機能を実装することができる。代替として、通信装置1200は、ネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスが本出願の実施形態で提供される方法における対応する機能を実装するのをサポートすることができる装置であり得る。通信装置1200は、チップシステムであり得る。本出願のこの実施形態では、チップシステムは、チップを含み得、または、チップおよび別のディスクリートコンポーネントを含み得る。
【0358】
ハードウェア実装の間、トランシーバモジュール1101はトランシーバであり得、トランシーバは、通信装置1200に統合されて通信インターフェース1210を形成する。
【0359】
通信装置1200は、少なくとも1つのプロセッサ1220を備える。プロセッサ1220は、本出願におけるソリューションのプログラム実行を制御するように構成されたCPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または1つもしくは複数の集積回路であり得、本出願の実施形態で提供される方法におけるネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスの機能を通信装置1200が実装するのをサポートするように構成される。詳細については、方法例における詳細な記述を参照されたい。ここで詳細が再び記述されることはない。
【0360】
通信装置1200は、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリ1230をさらに備え得る。メモリ1230は、プロセッサ1220に結合される。本出願の実施形態における結合は、装置、ユニット、またはモジュール間の間接的結合または通信接続であり、電気的な形、機械的な形、または別の形であり得、装置、ユニット、またはモジュール間の情報交換に使用される。プロセッサ1220は、メモリ1230と協働して動作し得る。プロセッサ1220は、メモリ1230に記憶されたプログラム命令および/またはデータを実行し得、したがって通信装置1200は、対応する方法を実装する。少なくとも1つのメモリは、プロセッサ1220に含まれることがある。
【0361】
通信装置1200は、別のデバイスと通信するために、または、RAN、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、もしくは有線アクセスネットワークなどの通信ネットワークと通信するために、通信インターフェース1210、すなわち任意のトランシーバなどの装置をさらに備え得る。通信インターフェース1210は、伝送媒体を介して別のデバイスと通信するように構成され、それにより、通信装置1200中の装置は別のデバイスと通信し得る。例えば、通信装置1200がネットワークデバイスであるときは、別のデバイスは、端末またはロケーション管理機能である。代替として、通信装置が端末であるときは、別のデバイスはネットワークデバイスである。プロセッサ1220は、通信インターフェース1210を使用してデータを送受信し得る。通信インターフェース1210は、具体的にはトランシーバであり得る。
【0362】
本出願のこの実施形態は、通信インターフェース1210とプロセッサ1220とメモリ1230との間の具体的な接続媒体を限定しない。本出願のこの実施形態では、
図12において、メモリ1230とプロセッサ1220と通信インターフェース1210とは、バス1240を介して接続され、バスは、
図12では太線を使用して表されている。他のコンポーネント間の接続方式は、記述のための例にすぎず、どんな限定も課さない。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類され得る。表現を容易にするために、
図12では1本の太線のみがバスを示しているが、これは、1つのバスまたは1つのタイプのバスしかないことを意味するものではない。
【0363】
本出願のこの実施形態では、プロセッサ1220は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであり得、本出願の実施形態で開示される方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施し得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得、または任意の従来型プロセッサなどであり得る。本出願の実施形態に関して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接に実施され得、または、プロセッサ中のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組合せによって実施され得る。
【0364】
メモリ1230は、ROM、静的な情報および命令を記憶できる別のタイプの静的記憶デバイス、RAM、もしくは、情報および命令を記憶できる別のタイプの動的記憶デバイスであり得、または、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)もしくは別のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-rayディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体もしくは別の磁気記憶デバイス、もしくは、予期されるプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形で搬送もしくは記憶するように構成されることが可能でありコンピュータによってアクセスされることが可能な他の任意の媒体であり得る。しかし、メモリ1230はこれらに限定されない。メモリは、独立して存在し得、バス1240を介してプロセッサに接続される。メモリは、代替として、プロセッサと統合されてもよい。
【0365】
メモリ1230は、本出願のソリューションを実行するためのコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサ1220は実行を制御する。プロセッサ1220は、メモリ1230に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行して、本出願の前述の実施形態で提供されるセル再選択方法を実装するように構成される。
【0366】
任意選択で、本出願の実施形態におけるコンピュータ実行可能命令は、アプリケーションプログラムコードと呼ばれることもある。これは本出願の実施形態において特に限定されない。
【0367】
前述の実施形態における通信装置は、端末、回路、端末中で使用されるチップ、または、端末の機能を有する別の結合コンポーネントやコンポーネントなどであり得ることに留意されたい。通信装置が端末であるときは、トランシーバモジュールは、トランシーバであり得、アンテナや無線周波数回路などを備え得る。処理モジュールは、プロセッサ、例えばCPUであり得る。通信装置が端末の機能を有するコンポーネントであるときは、トランシーバモジュールは無線周波数ユニットであり得、処理モジュールはプロセッサであり得る。通信装置がチップまたはチップシステムであるときは、トランシーバモジュールは、チップまたはチップシステムの入出力インターフェースであり得、処理モジュールは、チップまたはチップシステムのプロセッサであり得る。チップまたはチップシステムの入力インターフェースは前述の受信モジュールに対応し、チップまたはチップシステムの出力インターフェースは前述の送信モジュールに対応すると考えられ得る。
【0368】
図13は、通信装置の単純化された構造の概略図である。理解および例証を容易にするために、
図13では、通信装置が基地局である例が使用される。基地局は、
図2から
図4に示されるシステム中で使用され得、
図2から
図4におけるネットワークデバイスであり得、前述の方法実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実施し得る。
【0369】
通信装置900は、トランシーバ910、メモリ921、およびプロセッサ922を備え得る。トランシーバ910は、通信を実施するために通信装置によって使用され得、例えば、前述のインジケーション情報を送信または受信するように構成され得る。メモリ921は、プロセッサ922に結合され、通信装置900による機能の実装に必要なプログラムおよびデータを記憶するように構成され得る。プロセッサ922は、通信装置900が前述の方法における対応する機能を実施するのをサポートするように構成される。機能は、メモリ921に記憶されたプログラムを呼び出すことによって実装され得る。
【0370】
具体的には、トランシーバ910は、ワイヤレストランシーバであり得、通信装置900が無線エアインターフェースを介してシグナリングおよび/またはデータを送受信するのをサポートするように構成され得る。トランシーバ910は、トランシーバユニットまたは通信ユニットと呼ばれることもある。トランシーバ910は、1つまたは複数の無線周波数ユニット912、および1つまたは複数のアンテナ911を備え得る。無線周波数ユニット、例えばリモート無線ユニット(RRU)またはアクティブアンテナユニット(AAU)は、無線周波数信号を伝送し、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実施するように特に構成され得る。1つまたは複数のアンテナは、無線周波数信号を放射および受信するように特に構成され得る。任意選択で、トランシーバ910は、前述の無線周波数ユニットのみを備えてもよい。この場合、通信装置900は、トランシーバ910、メモリ921、プロセッサ922、およびアンテナを備え得る。
【0371】
メモリ921とプロセッサ922とは、一体化されていることもあり、または相互から独立していることもある。
図13に示されるように、メモリ921およびプロセッサ922は、通信装置900の制御ユニット920に統合され得る。例えば、制御ユニット920はLTE基地局のBBUを含み得、ベースバンドユニットはDUと呼ばれることもある。代替として、制御ユニット920は、5Gおよび将来の無線アクセス技術における基地局中の、DUおよび/またはCUを含み得る。制御ユニット920は、1つまたは複数のアンテナパネルを備え得る。複数のアンテナパネルは、単一のアクセス規格の無線アクセスネットワーク(例えばLTEネットワーク)を合同でサポートし得、または、複数のアンテナパネルは、異なる複数のアクセス規格の無線アクセスネットワーク(例えば、LTEネットワーク、5Gネットワーク、および別のネットワーク)を別々にサポートし得る。メモリ921およびプロセッサ922は、1つまたは複数のアンテナパネルのために機能し得る。言い換えれば、メモリ921およびプロセッサ922は、各アンテナパネル上に別々に配置され得る。代替として、複数のアンテナパネルは、同じメモリ921および同じプロセッサ922を共有し得る。加えて、各アンテナパネル上に、必要な回路が配置され得る。例えば、回路は、メモリ921とプロセッサ922との間の結合を実装するように構成され得る。トランシーバ910とプロセッサ922とメモリ921とは、バス(bus)構造および/または別の接続媒体を使用して相互に接続され得る。
【0372】
図13に示される構造に基づけば、通信装置900がデータを送信する必要があるときは、プロセッサ922は、送信されることになるデータに対してベースバンド処理を実施し、ベースバンド信号を無線周波数ユニットに出力し得、無線周波数ユニットは、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実施し、無線周波数信号を電磁波の形でアンテナを介して送信する。通信装置900にデータが送信されたときは、無線周波数ユニットは、アンテナを介して無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサ922に出力する。プロセッサ922は、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。
【0373】
図13に示される構造に基づけば、トランシーバ910は、トランシーバモジュール1101によって実施されるステップを実施するように構成され得、かつ/または、プロセッサ922は、メモリ921中の命令を呼び出して、処理モジュール1102によって実施されるステップを実施するように構成され得る。
【0374】
図14は、端末の構造の単純化された概略図である。理解および例証を容易にするために、
図14では、端末がモバイルフォンである例が使用される。
図14に示されるように、端末は、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、アンテナ、および入出力装置を備える。プロセッサは、通信プロトコルおよび通信データを処理し、オンボードユニットを制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように主に構成される。メモリは、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように構成される。無線周波数回路は、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を実施し、無線周波数信号を処理するように主に構成される。アンテナは、無線周波数信号を電磁波の形で送受信するように主に構成される。入出力装置、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイスクリーン、またはキーボードは、ユーザによって入力されたデータを受け取り、ユーザに対してデータを出力するように主に構成される。いくつかのタイプのデバイスは入出力装置を有さないことがあることに留意されたい。
【0375】
データが送信される必要があるときは、プロセッサは、送信されることになるデータに対してベースバンド処理を実施した後、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。無線周波数回路は、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実施し、次いで、無線周波数信号を電磁波の形でアンテナを介して外部に送信する。データがデバイスに送信されたときは、無線周波数回路は、アンテナを介して無線周波数信号を受け取り、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。記述を容易にするために、
図14は、1つのメモリおよび1つのプロセッサのみを示す。実際のデバイス製品では、1つまたは複数のプロセッサ、および1つまたは複数のメモリがあり得る。メモリは、記憶媒体や記憶デバイスなどと呼ばれることもある。メモリは、プロセッサから独立して配置されることもあり、またはプロセッサと統合されることもある。これは本出願のこの実施形態において限定されない。
【0376】
本出願のこの実施形態では、送受信機能を有するアンテナおよび無線周波数回路は、装置のトランシーバユニットと考えられ得、処理機能を有するプロセッサは、装置の処理ユニットと考えられ得る。
図14に示されるように、装置1000は、トランシーバユニット1010および処理ユニット1020を備える。トランシーバユニット1010は、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置などと呼ばれることもある。処理ユニット1020は、プロセッサ、処理ボード、処理モジュール、処理装置などと呼ばれることもある。任意選択で、トランシーバユニット1010中で受信機能を実装するように構成されたコンポーネントは、受信ユニットと考えられ得、トランシーバユニット1010中で送信機能を実装するように構成されたコンポーネントは、送信ユニットと考えられ得る。言い換えれば、トランシーバユニット1010は、受信ユニットおよび送信ユニットを備える。トランシーバユニット1010は、トランシーバマシン、トランシーバ、トランシーバ回路などと呼ばれることも時としてある。受信ユニットは、受信機マシン、受信機、受信機回路などとよばれることも時としてある。送信ユニットは、送信機マシン、送信機、送信機回路などと呼ばれることも時としてある。
【0377】
トランシーバユニット1010は、前述の方法実施形態における端末側の送信動作および受信動作を実施するように構成され、処理ユニット1020は、前述の方法実施形態における端末の、送信および受信動作以外のすべての動作を実施するように構成されることを理解されたい。
【0378】
例えば、実装では、トランシーバユニット1010は、
図5、
図6、
図7、および
図10に示される実施形態における、送信および受信に関係付けられるステップを実施するように構成され得、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成され得る。処理ユニット1020は、
図5、
図6、
図7、および
図10に示される実施形態における、処理に関係付けられるステップを実施するように構成され、かつ/または、本明細書に記載の技術の別のプロセスをサポートするように構成される。
【0379】
通信装置がチップ状装置または回路であるときは、装置は、トランシーバユニットおよび処理ユニットを備え得る。トランシーバユニットは、入出力回路および/または通信インターフェースであり得る。処理ユニットは、集積プロセッサ、マイクロプロセッサ、または集積回路である。
【0380】
本出願の実施形態は、通信システムをさらに提供する。具体的には、通信システムは、ネットワークデバイス、端末、およびロケーション管理デバイスを備え、または、より多くのネットワークデバイス、より多くの端末、およびより多くのロケーション管理デバイスを備え得る。例えば、通信システムは、
図5または
図6の実施形態における関係付けられる機能を実装するように構成されたネットワークデバイス、端末、およびロケーション管理デバイスを備える。例えば、通信システムは、
図7または
図10における関係付けられる機能を実装するように構成されたネットワークデバイスおよび端末を備える。
【0381】
ネットワークデバイスは、本出願の実施形態におけるネットワークデバイス部分の、関係付けられる機能を実装するように構成され、例えば、
図5、
図6、
図7、または
図10に示される実施形態におけるネットワークデバイス部分の、関係付けられる機能を実装するように構成される。端末は、本出願の実施形態における関係付けられる端末部分の機能を実装するように構成され、例えば、
図5、
図6、
図7、または
図10に示される実施形態における関係付けられる端末の機能を実装するように構成される。ロケーション管理デバイスは、
図5または
図6に関係付けられるロケーション管理デバイス部分の機能を実装するように構成される。詳細については、方法実施形態における関係付けられる記述を参照されたい。ここで詳細が再び記述されることはない。
【0382】
本出願の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。命令がコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、
図5、
図6、
図7、または
図10に示される実施形態におけるネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスによって実施される方法を実施することが可能にされる。
【0383】
本出願の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。命令がコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、
図5、
図6、
図7、または
図10に示される実施形態におけるネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスによって実施される方法を実施することが可能にされる。
【0384】
本出願の実施形態は、チップシステムを提供する。チップシステムは、前述の方法におけるネットワークデバイス、端末、またはロケーション管理デバイスの機能を実装するために、プロセッサを備え、メモリをさらに備え得る。チップシステムは、チップを備え得、または、チップおよび別のディスクリートコンポーネントを備え得る。
【0385】
本出願の実施形態で提供される方法のすべてまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せを使用して実装され得る。ソフトウェアを使用して実施形態が実装されるときは、実施形態のすべてまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされてコンピュータ上で実行されたとき、本出願の実施形態による手順または機能のすべてまたはいくつかが生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ネットワークデバイス、ユーザ機器、または別のプログラマブル装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることもあり、または、あるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されることもある。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者線(DSL))またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)方式で伝送され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体であり得、または、1つもしくは複数の使用可能媒体を統合したサーバやデータセンタなどのデータ記憶デバイスであり得る。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えば、デジタルビデオディスク(DVD))、半導体媒体(例えばSSD)などであり得る。
【0386】
当業者なら本出願の保護範囲を逸脱することなく本出願に様々な修正および変形を加えることができることは明確である。本出願は、本出願の修正および変形が本出願の特許請求の範囲およびその等価技術に含まれるならば、これらの修正および変形もカバーするものとされる。
【国際調査報告】