(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】デューテトラベナジンを含む多粒子剤形
(51)【国際特許分類】
A61K 31/4745 20060101AFI20240925BHJP
A61K 9/52 20060101ALI20240925BHJP
A61K 9/16 20060101ALI20240925BHJP
A61K 9/26 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20240925BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20240925BHJP
A61K 47/34 20170101ALI20240925BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20240925BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20240925BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240925BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
A61K31/4745
A61K9/52
A61K9/16
A61K9/26
A61K47/26
A61K47/36
A61K47/38
A61K47/32
A61K47/02
A61K47/44
A61K47/34
A61K47/10
A61K9/48
A61P43/00 111
A61P25/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516944
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-01
(86)【国際出願番号】 US2022076547
(87)【国際公開番号】W WO2023044418
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】515247864
【氏名又は名称】オースペックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マヤンク・ジョシ
(72)【発明者】
【氏名】サンディープ・パンディタ
(72)【発明者】
【氏名】ディヴヤン・パテル
(72)【発明者】
【氏名】ソウメン・パッタナイェク
(72)【発明者】
【氏名】パラグ・シャー
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA31
4C076AA41
4C076AA53
4C076AA63
4C076AA64
4C076AA67
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4C076DD67
4C076EE07H
4C076EE10H
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4C086MA37
4C086MA41
4C086MA52
4C086NA12
4C086ZA22
4C086ZC41
(57)【要約】
本明細書では、例えば多動性運動障害の処置に使用するための、デューテトラベナジンを含有する改変放出多粒子剤形が提供される。この剤形は、1日1回又は1日2回ベースで、対象に容易に投与され、安全かつ効果的な薬物動態プロファイルを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デューテトラベナジンを1日2回投与するための制御放出経口剤形であって、持続放出ビーズの集団を含み;持続放出ビーズは、
第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアを含み、
pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第1のコートを更に含む、制御放出経口剤形。
【請求項2】
コアが、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤;又は
b)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子
を含む、請求項1に記載の剤形。
【請求項3】
持続放出ビーズが、第1のコートの上部において、第2の量の微紛化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤で更にコーティングされている、請求項1又は2に記載の剤形。
【請求項4】
持続放出ビーズが、第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤の上部において、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第2のコートで更にコーティングされている、請求項3に記載の剤形。
【請求項5】
即時放出ビーズの集団を更に含み;即時放出ビーズの集団は、
a)即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又は
b)即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項6】
第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は薬学的に許容される賦形剤、並びに第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は薬学的に許容される賦形剤、並びに即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が同一であるか、或いは
第1の量のデューテトラベナジン及び/又は薬学的に許容される賦形剤、並びに第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は薬学的に許容される賦形剤、並びに即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が異なっている、請求項1から5のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項7】
第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤、並びに第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤、並びに即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤における薬学的に許容される賦形剤が同一であるか、或いは
第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤、並びに第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤、並びに即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤における薬学的に許容される賦形剤が異なっている、請求項1から6のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項8】
微粉化デューテトラベナジンが0.05~100ミクロン、又は1~30ミクロン、又は5~25ミクロンの中央粒径を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項9】
微粉化デューテトラベナジンが、約10~約15ミクロンのD
90を特徴とする粒径分布を有する、請求項8に記載の剤形。
【請求項10】
微粉化デューテトラベナジンが、約10~約20ミクロンのD
50を特徴とする粒径分布を有する、請求項8に記載の剤形。
【請求項11】
微粉化デューテトラベナジンが、3ミクロン以下のD
10を特徴とする粒径分布を有する、請求項8に記載の剤形。
【請求項12】
微粉化デューテトラベナジンが、15ミクロン以下のD
90、約10~約20ミクロンのD
50、及び3ミクロン以下のD
10を特徴とする粒径分布を有する、請求項8に記載の剤形。
【請求項13】
微粉化デューテトラベナジンが、独立して、微紛化デューテトラベナジンの第1の量で、又は微紛化デューテトラベナジンの第2の量で、又は即時放出量で、持続放出ビーズ又は即時放出ビーズのコアの質量の5wt%~80wt%、又は10wt%~80wt%、又は10wt%~70wt%、20wt%~60wt%、5wt%~30wt%、又は50wt%~80wt%の濃度で存在する、請求項1から12のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項14】
第1の薬学的に許容される賦形剤、又は第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、抗酸化剤、結合剤、充填剤、界面活性剤、消泡剤又はそれらの組合せを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項15】
第1の薬学的に許容される賦形剤、又は第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の0.1wt%~1.0wt%の濃度で、非水溶性抗酸化剤を含む、請求項14に記載の剤形。
【請求項16】
第1の薬学的に許容される賦形剤、又は第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の0.5wt%~10.0wt%の濃度で、結合剤を含む、請求項14から15のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項17】
第1、第2又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、糖、二糖、多糖、多価アルコール、微結晶セルロース、天然及び合成ガム、アルファ化デンプン、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、二塩基性リン酸カルシウム、カオリン、無機塩、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、並びにそれらの組合せ、からなる群から選択される充填剤を含む、請求項14から16のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項18】
充填剤が、微結晶セルロース、糖、多価アルコール、又はそれらの組合せを含み、糖は、好ましくはラクトース一水和物を含み、多価アルコールは、好ましくはマンニトールを含む、請求項17に記載の剤形。
【請求項19】
第1の薬学的に許容される賦形剤、又は第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の5.0~50.0wt%の濃度で、充填剤を含む、請求項17又は18に記載の剤形。
【請求項20】
第1、第2、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が界面活性剤を含む、請求項14から19のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項21】
第1の薬学的に許容される賦形剤、第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の2.0wt%~12.0wt%の濃度で、界面活性剤を含む、請求項20に記載の剤形。
【請求項22】
第1、第2、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が消泡剤を含む、請求項14から21のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項23】
持続放出ビーズが、コアをコーティングする第1及び任意選択で第2のpH非依存性ポリマーコートを含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項24】
持続放出ビーズが、コアをコーティングする第1及び任意選択で第2のpH依存性ポリマーコートを含む、請求項1から23のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項25】
持続放出ビーズが、第1及び/又は第2のpH非依存性ポリマーコートをコーティングする第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートを含む、請求項24に記載の剤形。
【請求項26】
第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、約5.0~7.0のpHで溶解するように配合されている、請求項24又は25に記載の剤形。
【請求項27】
第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、又はそれらの組合せ、好ましくはメタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマーを含む、請求項26に記載の剤形。
【請求項28】
第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、7.0超のpHで溶解するように配合されている、請求項24又は25に記載の剤形。
【請求項29】
第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、pH-感受性メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテル、シェラック、又はそれらの組合せ、好ましくはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーを含む、請求項28に記載の剤形。
【請求項30】
第1及び/若しくは第2のpH非依存性ポリマーコート、又は第1及び/若しくは第2のpH依存性ポリマーコートが、薬学的に許容される可塑剤を更に含む、請求項23から29のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項31】
第1及び/若しくは第2のpH非依存性ポリマーコート又は第1及び/若しくは第2のpH依存性ポリマーコートが、持続放出ビーズの質量の15.0wt%~50.0wt%の濃度で持続放出ビーズに存在する、請求項23から30のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項32】
pH非依存性ポリマーコート又はpH依存性ポリマーコートが、持続放出ビーズの質量の20.0wt%~40.0wt%の濃度で持続放出ビーズに存在する、請求項23から31のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項33】
剤形が、合計6mg~72mgの微粉化デューテトラベナジン、好ましくは、合計6mg、又は12mg、又は18mg、又は24mg、又は30mg、又は36mg、又は42mg又は48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む、請求項1から32のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項34】
持続放出ビーズの集団から本質的になる、請求項1から4又は8から33のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項35】
持続放出ビーズの集団が、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアであって、薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、及びそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、コア;
b)コアをコーティングする第1のpH非依存性ポリマーコート
含み、並びに任意選択で
c)第1のpH非依存性ポリマーコートをコーティングする第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートを更に含み;並びに任意選択で、
d)第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートをコーティングする第2のpH非依存性ポリマーコートを更に含み;並びに任意選択で、
e)カプセルシェル又は医薬サッシェパッケージングを更に含む、請求項34に記載の剤形。
【請求項36】
コアが、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む、請求項35に記載の剤形。
【請求項37】
第1及び/又は第2の量のpH非依存性ポリマーコートが、独立して、エチルセルロース、ポリエチレングリコール及びトリアセチンを含み、任意選択でポビドンを更に含む、請求項35又は36に記載の剤形。
【請求項38】
第1及び/又は第2の量のpH非依存性ポリマーコートが酢酸セルロースを含み、任意選択でポリエチレングリコールを更に含む、請求項35又は36に記載の剤形。
【請求項39】
剤形が、持続放出ビーズの集団を含み、即時放出ビーズの集団を更に含み、即時放出ビーズは、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む、請求項1から38のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項40】
持続放出ビーズの集団が、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアであって、薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、及びそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、コア;
b)コアをコーティングする第1の量のpH依存性ポリマーコート
を含み、並びに任意選択で
c)第1の量のpH依存性ポリマーコートをコーティングする第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートを更に含み;並びに任意選択で、
d)第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートをコーティングする第2の量のpH依存性ポリマーコートを更に含み;並びに任意選択で、
e)カプセルシェル又は医薬サッシェパッケージングを更に含む、請求項39に記載の剤形。
【請求項41】
コアが、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む、請求項40に記載の剤形。
【請求項42】
第1及び/又は第2の量のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、又はそれらの組合せを含む、請求項40又は41に記載の剤形。
【請求項43】
第1及び/又は第2の量のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマーを含む、請求項42に記載の剤形。
【請求項44】
第1及び/又は第2の量のpH依存性ポリマーコートが、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、pH-感受性メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテル、シェラック、又はそれらの組合せを含む、請求項42又は43に記載の剤形。
【請求項45】
第1及び/又は第2の量のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマーを含む、請求項44に記載の剤形。
【請求項46】
請求項42又は43に規定の持続放出ビーズの集団を含む、請求項40に記載の剤形。
【請求項47】
請求項44又は45に規定の持続放出ビーズの集団を含む、請求項40に記載の剤形。
【請求項48】
請求項42又は43に規定の持続放出ビーズの集団を含み;請求項44又は45に規定の持続放出ビーズの集団を更に含む、請求項40に記載の剤形。
【請求項49】
カプセル又は医薬サッシェパッケージの形態である、請求項1から48のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項50】
USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約50%が4時間以内に放出される、請求項1から49のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項51】
VMAT2媒介障害の処置に使用するための、請求項1から50のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項52】
VMAT2媒介障害を処置する方法であって、請求項1から51のいずれか一項に記載の制御放出剤形を、それを必要とする患者に経口投与することを含む方法。
【請求項53】
VMAT2媒介障害が、多動性運動障害である、請求項51に記載の剤形又は請求項52に記載の方法。
【請求項54】
多動性運動障害が慢性多動性運動障害である、請求項53に記載の剤形又は方法。
【請求項55】
慢性多動性運動障害が、ハンチントン病に関連する舞踏病、遅発性ジスキネジア、及び脳性麻痺におけるジスキネジアから選択される、請求項54に記載の剤形又は方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年9月17日出願の米国仮特許出願第63/256,299号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、ハンチントン病、遅発性ジスキネジア、レボドパ誘発性ジスキネジア及び脳性麻痺におけるジスキネジアを含む状態に由来する多動性運動障害を処置するための多粒子剤形、多粒子剤形の製造方法及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
デューテトラベナジン((RR,SS)-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-9,10-ジ(メトキシ-D3)-3-(2-メチルプロピル)-2H-ベンゾ[a]キノリジン-2-オン)は、小胞性モノアミ輸送体2型(VMAT2)である。デューテトラベナジンから形成される生物活性代謝物(アルファ-ジヒドロデューテトラベナジン[α-deuHTBZ]及びベータ-ジヒドロデューテトラベナジン[β-deuHTBZ])は、まとめて「deuHTBZ」として同定され、VMAT2結合の強力な阻害剤である。デューテトラベナジンは、テトラベナジンと比較して、その活性代謝物の半減期が長いことが示されている(例えば、米国特許第8,524,733号)。
【0004】
デューテトラベナジン(deu-TBZ)は、ハンチントン病(HD)に関連する舞踏病(不随意筋運動)の処置のために、及び成人の遅発性ジスキネジア(TD)の処置のために、商品名AUSTEDO(登録商標)の下で米国食品医薬品局によって承認されている。AUSTEDO(登録商標)剤形は、1日2回(bid)経口投与され、1日あたりの総投薬量が12mg又はそれを超えるデューテトラベナジンとなる。
【0005】
経口投与された薬物の胃腸吸収には、種々のpHでの薬物の溶解度及び薬物が剤形から放出される速度等、いくつかの要因が影響を及ぼす。経口剤形の薬物放出速度は、典型的には、インビトロでの溶解速度、すなわち、例えばFDA承認システムにおいて単位時間あたり剤形から放出される薬物の量として測定される。このようなシステムには、例えば、米国薬局方(USP)溶解装置I、II及びIIIが含まれる。
【0006】
薬物の治療域とは、血漿薬物濃度が治療上有効な血漿薬物濃度の範囲内にある期間である。しかし、血漿薬物濃度は時間の経過とともに低下するため、血漿薬物濃度が治療域内にとどまるか、又は再び治療域まで上昇することを保証するために、適切な間隔で薬物剤形の複数回用量を投与する必要がある。しかし同時に、望ましくない副作用を引き起こす血漿薬物濃度を回避するか又は最小限に抑える必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第8,524,733号
【特許文献2】米国特許第9,296,739号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Koziolekら、J Pharma Sci; 104(9) 2855-63
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
デューテトラベナジンを含むいくつかの剤形は、米国特許第9,296,739号に開示されている。長期間にわたって制御された様式でデューテトラベナジンを送達することができる剤形により、より有利な投薬レジメン、例えば、AUSTEDO(登録商標)によって最近実現された処置効果を維持しながら、1日1回(「qd」)投与及び容易な経口投与が許容される投薬レジメンが可能になるであろう。そのような代替剤形が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書では、それを必要とする対象にデューテトラベナジンを1日1回経口投与するための持続放出多粒子剤形及び制御放出多粒子剤形が開示される。本明細書では、それを必要とする対象にデューテトラベナジンを1日2回経口投与するための持続放出多粒子剤形及び制御放出多粒子剤形もまた開示される。剤形は、例えばカプセル又は医薬サッシェパッケージにパッケージ化することができ、標的集団に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】[
図1A]本開示のビーズ集団の図である。
図1Aは、持続放出ビーズ又は即時放出ビーズのコアに関する3つの選択肢を示している。左の図は、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む顆粒、ペレット又は錠剤を表す;中央の図は、第1の量の微粉化デューテトラベナジンを含み、更に任意選択で追加の微粉化デューテトラベナジン分散体でコーティングされた顆粒、ペレット又は錠剤を表す;並びに右の図は、第1の量の微粉化デューテトラベナジン分散体でコーティングされた不活性粒子を表す。 [
図1B]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1C]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1D]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1E]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1F]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Ga]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Gb]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Ha]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Hb]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1I]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Ja]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Jb]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Ka]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Kb]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1L]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1M]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Na]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Nb]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Oa]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1Ob]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。 [
図1P]
図1Aのコア/即時放出ビーズに基づいて考えられる持続放出ビーズを示す。図において、黒色の層はpH非依存性ポリマーを表し、点線の層はpH依存性ポリマー(pH5.5~pH7に感受性)を表し、縞模様の層はpH依存性ポリマー(pH>7に感受性)を表す。経口剤形は、図に示される持続放出ビーズの集団のうちの単一又はいずれかの選択を含んでもよく、任意選択で、
図1Aに示される即時放出集団のうちの単一又は選択を含む。
【
図2】微粉化された重水素化分散体でコーティングされた不活性粒子の一般的な製造方法を例示するフローチャートを提供する。粒子は、即時放出ビーズとして、又は持続放出ビーズのコアとして機能し得る。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の一部を形成する以下の詳細な説明を参照することにより、本主題をより容易に理解することができる。本発明は、本明細書に記載及び/又は示される特定の方法、条件、又はパラメータに限定されるものではなく、かつ本明細書で使用される専門用語は、例としてのみ特定の実施形態を説明することを目的としており、特許請求された発明を限定することを意図するものではないということが理解されるべきである。
【0013】
本明細書において他に定義されない限り、本出願に関連して使用する科学的及び技術的用語は、当業者によって一般的に理解される意味を有するものとする。
【0014】
上記及び本開示全体で使用される場合、以下の用語及び略語は、別段の指示がない限り、以下の意味を有すると理解されるものとする。
【0015】
単数形「a」、「an」、及び「the」は、特に明記しない限り、複数の冠詞を指すことができる。
【0016】
本明細書で使用される「約」という用語は、それが改変する数値を修飾することを意図しており、そのような値が+10%の範囲内で可変であることを示す。
【0017】
値の範囲が表される場合、別の実施形態は、一方の特定の値から、及び/又は他方の特定の値までを含む。同様に、ある値が、先行する「約」の使用によって近似値として表される場合、特定の値が別の実施形態を形成することが理解される。すべての範囲は包括的かつ組合せ可能である。
【0018】
本明細書で使用される場合「化合物」、「薬物」、「薬理学的活性剤」、「活性剤」、又は「薬剤」という用語は、本明細書において互換的に使用され、対象(ヒト又は動物)に投与される場合、局所的及び/又は全身的作用によって所望の薬理学的及び/又は生理学的効果を誘発する1つ若しくは複数の化合物又は物質の組成物を指す。本明細書に開示される活性剤は、好ましくはデューテトラベナジンである。「デューテトラベナジン」又は「deu-TBZ」は、テトラベナジンの選択的に重水素置換された安定な非放射性同位体形であり、2つのO結合メチル基の6つの水素原子が重水素原子に置き換えられている(すなわち、-OCH3部分ではなく-OCD3部分)。
【0019】
本明細書で使用される場合、「剤形」とは、各ビーズ集団が異なる特性を示す、多粒子特性を有する薬物形態を指す。
【0020】
本明細書で使用される「ビーズ」という用語は、少なくとも第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬製剤の別個の単位を指す。いくつかの実施形態では、「即時放出ビーズ」は、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む、顆粒、ペレット又は錠剤から形成され得るコアを含む即時放出製剤を指す。いくつかの実施形態では、即時放出ビーズは、更に、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤で少なくとも部分的にコーティングされている、コア、例えば、顆粒、ペレット、又は錠剤を含む。他の実施形態では、即時放出ビーズは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤で少なくとも部分的にコーティングされている、微結晶セルロース(MCC)又は糖粒子等の不活性粒子を含む。好ましい実施形態では、本明細書に開示される持続放出ビーズは、第1の、及び任意選択で第2の、pH非依存性ポリマー及び/又はpH依存性ポリマーで更にコーティングされる、即時放出コア又は即時放出粒子(すなわち、微粉化デューテトラベナジン含有顆粒、ペレット、錠剤、又はコーティング不活性粒子)を含む。
【0021】
本明細書で使用される「第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤」並びに「第1の量の微粉化デューテトラベナジン」という用語は、コア及び/又は不活性粒子をコーティングする、薬学的に許容される賦形剤中の微粉化デューテトラベナジンの分散体を指す。
【0022】
本明細書で使用される「第1のコート」又は「持続放出の第1のコート」又は「制御放出の第1のコート」又は「第1のpH非依存性ポリマーコート」及び「第1のpH依存性ポリマーコート」という用語は、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤をコーティングする、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされている、pH非依存性ポリマーコート、から選択されるポリマーコーティング層を指す。
【0023】
本明細書で使用される「第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤」並びに「第2の量の微粉化デューテトラベナジン」という用語は、第1のコートをコーティングする、薬学的に許容される賦形剤中の微粉化デューテトラベナジンの分散体を指す。
【0024】
本明細書で互換的に使用される「第2のコート」又は「持続放出の第2のコート」又は「制御放出の第2のコート」又は「第2のpH非依存性ポリマーコート」及び「第2のpH依存性ポリマーコート」という用語は、第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤をコーティングする、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされている、pH非依存性ポリマーコート、から選択されるポリマーコーティング層を指す。
【0025】
本明細書で使用される「第1の薬学的に許容される賦形剤」及び「第1の賦形剤」という用語は、持続放出ビーズのコア及び/又は不活性粒子をコーティングする、第1の量の微粉化デューテトラベナジンの分散体に使用するために選択される薬学的に許容される賦形剤を指す。
【0026】
本明細書で互換的に使用される「第2の薬学的に許容される賦形剤」又は「第2の賦形剤」という用語は、第1のコートをコーティングする、第2の量の微粉化デューテトラベナジンの分散体に使用するために選択される薬学的に許容される賦形剤を指す。
【0027】
本明細書で使用される「即時放出の第1の薬学的に許容される賦形剤」及び「即時放出の第1の賦形剤」という用語は、即時放出ビーズのコア及び/又は不活性粒子をコーティングする、第1の量の微粉化デューテトラベナジンの分散体に使用するために選択される薬学的に許容される賦形剤を指す。
【0028】
本明細書で使用される「即時放出」(IR)という用語は、投与後約1時間以内に活性剤、すなわちデューテトラベナジンを放出する医薬製剤、すなわちビーズを指す。このような放出は、典型的には、上部消化管(GI)内で、例えば、胃内で起こる。
【0029】
本明細書で使用される「持続放出」という用語は、長期間、典型的には投与後1~12時間、又は1~24時間かけて活性剤、すなわちデューテトラベナジンを放出する医薬製剤、すなわちビーズを指す。このような放出は、典型的には、上部消化管(GI)内で、例えば、上部腸及び/又は下部腸及び/又は結腸内で起こる。
【0030】
「制御放出」は、例えば最長約12時間、15時間、18時間、21時間、又は最長約24時間等の長期間にわたって活性剤を放出できる剤形を指す。活性剤は、好ましくは、本明細書に開示されるようなデューテトラベナジンである。活性剤の一部は胃内で放出され(即時放出)、一部は小腸及び/又は下部腸/結腸内で放出される(持続放出)。いくつかの実施形態では、剤形は、USPIII装置、pH7.2で測定した場合、7時間以内に剤形中の活性剤の約50wt%を放出する。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、デューテトラベナジンの約30%が2時間以内に放出され、約65%が6時間以内に放出され、デューテトラベナジンの約80%以上(NLT)が10時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、デューテトラベナジンの約25%が2時間以内に放出され、約45%が6時間以内に放出され、デューテトラベナジンの約75%NLTが10時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、デューテトラベナジンの約15%が2時間以内に放出され、約35%が6時間以内に放出され、デューテトラベナジンの約55%NLTが10時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約50%が4時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約80%以上(NLT)が8時間以内に放出される。
【0031】
本明細書に開示される剤形は、カプセル又は他の方法でパッケージ化されたビーズの形態であり得る。「カプセル」は、本明細書において開示される、ビーズ集団を包んでいる剤形である。カプセルは、ゼラチン(動物性又は植物性)又は他の薬学的に許容される材料から形成してもよい。
【0032】
胃腸管又は「GI管」は、口腔から食道を介して胃へ、そして小腸及び結腸を介して肛門へと伸びており、領域及び食品の状態に応じて異なるpHを示す。胃は、典型的には、GI管の第1のセクションであり、ここで薬物の崩壊及び溶解が生じる。胃のpHは、通常は1~3である。腸管は、栄養及び薬物のための主な吸収部位である。小腸は、十二指腸、空腸、及び回腸の3つの異なる領域を有する。固体剤形の小腸への侵入は、十二指腸が重炭酸塩を分泌するために急激なpH上昇を伴う。更に、文献では、十二指腸における約pH5.5~6.8から、末端の回腸におけるpH6.8~8へのpH値のその後の上昇が示唆されている。大腸(結腸を含む)におけるpH値は、回腸のpH値と比較してわずかに酸性であり、おそらく、結腸の微生物叢の発酵プロセスに起因する(Koziolekら、J Pharma Sci;104(9) 2855-63)。
【0033】
本明細書で使用される場合、「処置」又は「治療」(及びそれらの異なる形態)という用語は、予防の(preventative)(例えば、予防的(prophylactic))、治癒的、又は緩和的処置を含む。本明細書で使用される場合、「処置する」という用語は、状態、疾患又は障害のうちの少なくとも1つの有害若しくは負の効果又は症状を緩和若しくは軽減することを含む。この状態、疾患、又は障害は、多動性運動障害、例として、これらに限定されないが、ハンチントン病に関連する舞踏病、遅発性ジスキネジア、トゥレット症候群、ジストニア、脳性麻痺におけるジスキネジア(DCP)、及びパーキンソン疾患におけるレボドパ誘発性ジスキネジア(LID)を指す場合がある。
【0034】
「投与すること」という用語は、本発明の医薬組成物又は剤形(本明細書において互換的に使用される)を患者に提供することを意味する。
【0035】
「対象」、「個体」、及び「患者」という用語は、本明細書では互換的に使用され、本発明による剤形を用いる予防的処置を含む処置が提供されるヒトを指す。
【0036】
「薬学的に許容される」とは、健全な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題、合併症を伴わず、合理的な利益/リスク比に見合う、ヒトの組織と接触させるのに好適な、それらの化合物、材料、組成物及び/又は賦形剤を指す。
【0037】
「微小粒子」とは、粒径(すなわち、直径)が1mm未満の粒子、例えばデューテトラベナジン粒子を指す。一実施形態では、微小粒子のメジアン径(D50)は、約0.05~約100μmである。別の実施形態では、微小粒子のD50は約0.05~約50μmである。別の実施形態では、微小粒子のD50は、約1μm~約30μm、又は約1μm~約25μm、又は約5μm~約30μm、又は約1μm~約20μm、又は約5μm~約25μm、又は約10μm~約20μmである。一実施形態では、デューテトラベナジン微小粒子は、直径約1μm~約30μmの粒径分布を有する。別の実施形態では、デューテトラベナジン微小粒子は、15μmのD90を有する(すなわち、粒子の90%が15um以下の直径を有する)。別の実施形態では、デューテトラベナジン微小粒子は、10μmのD50を有する(すなわち、粒子の50%が10umを超える直径を有し、粒子の50%が10um以下の直径を有する)。更に別の実施形態では、デューテトラベナジン微小粒子は、3μmのD10を有する(すなわち、粒子の10%が3um未満の直径を有する)。
【0038】
D90、D50、又はD10という用語は、当技術分野においてよく理解されている。微小粒子の粒径分布(すなわち、直径)は、従来の方法、例えば、微小粒子組成物の水性分散体の動的又は静的光散乱を使用して、当業者が決定することができる。D90及びD10値は、D50値と同様に、微小粒子の粒径分布から計算することができる。例えば、15μmのD90は、粒子の90%(体積比)が15μm以下のサイズを有することを意味する。10μmのD50は、粒子の50%(体積比)が10μm以下のサイズを有することを意味する。3μmのD10は、粒子の10%(体積比)が3μm以下のサイズを有することを意味する。これらの用語を組み合わせて粒径分布(PSD)を定義することができる。
【0039】
粒径分布はレーザー回折法によって決定される。より具体的には、粒径分布は、Malvern Instruments社のMastersizer3000を使用して決定した。粒径の決定は、試料に応じて湿式又は乾式測定として行ってもよい。
【0040】
一定放出剤形は多くのさまざまな薬物療法に有効であることが証明されているが、完全に満足できている臨床状況は存在していない。一部の患者に関しては、継続的な有効性を提供することが予想される実質的に一定の薬物放出の維持にもかかわらず、薬物の治療的有効性が、所望の治療期間の終了前に治療有効性の閾値を下回って低下することが観察されている。
【0041】
本開示の剤形は、前述の剤形と比較して、改善された放出制御を提供する。例えば、酢酸セルロースの混合物を剤形中に使用すると、酢酸セルロースの混合物を含まない剤形と比較して、例えば、エチルセルロースを含む剤形と比較して、より良好な放出制御プロファイルが得られることが発見されている。本開示の剤形は、アルコールの「用量ダンピング」実験においてもより優れた性能を発揮する。「用量ダンピング」は、制御放出又は持続放出製剤中の比較的大量の薬物が急速に放出され、その結果、潜在的に有毒な量の薬物が全身循環に入る場合に発生する。本開示の剤形は、前述の剤形と比較して用量ダンピングが少なくなり、それによって関連する有害事象のリスクが低下する。いくつかの実施形態では、アルコール誘発性用量ダンピングに耐性のある剤形が提供される。
【0042】
本明細書では、持続放出ビーズの集団を含む、デューテトラベナジンを1日1回投与するための制御放出経口剤形が提供され;持続放出ビーズは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアを含み、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第1のコートを更に含む。任意選択で、持続放出ビーズは、親水性ポリマーと疎水性ポリマーの混合物を含むフィルムコートを更に含む。
【0043】
本明細書ではまた、持続放出ビーズの集団を含む、デューテトラベナジンを1日2回投与するための制御放出経口剤形も提供され、持続放出ビーズは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアを含み、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第1のコートを更に含む。任意選択で、持続放出ビーズは、親水性ポリマーと疎水性ポリマーの混合物を含むフィルムコートを更に含む。
【0044】
持続放出ビーズのコアは、いくつかの形態のうちの1つであり得る、例えば、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子。いくつかの実施形態では、持続放出ビーズのコアは、即時放出顆粒、即時放出ペレット、又は即時放出錠剤を含む。いくつかの実施形態では、持続放出ビーズのコアは、コーティング不活性粒子を含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、持続放出ビーズは、第1のコートの上部に、第2の量のデューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートを更に含む。いくつかの実施形態では、持続放出ビーズは、第2の量のデューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされ、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第2のコートを更に含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、本開示の剤形は、1つ又は複数の持続放出ビーズの集団を含む。
【0047】
他の実施形態では、剤形は、持続放出ビーズの集団及び即時放出ビーズの集団を含み、即時放出ビーズの集団は、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む。剤形のいくつかの実施形態では、持続放出粒子のコア自体が即時放出ビーズの集団として機能する。したがって、いくつかの実施形態では、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は第1の薬学的に許容される賦形剤は、独立して、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は第2の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて、持続放出ビーズのコアにおいて、又は持続放出ビーズにおいて累積的に、及び即時放出ビーズにおいて同じである。しかし、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は第1の薬学的に許容される賦形剤は、独立して、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は第2の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて、持続放出ビーズのコアにおいて、又は持続放出ビーズにおいて累積的に、及び即時放出ビーズにおいて異なっていてもよい。
【0048】
明確にするために、第1の及び任意選択で第2の微粉化デューテトラベナジンの量、並びに第1の及び任意選択で第2の賦形剤の量及び選択は、持続放出粒子及び即時放出粒子中の分散体のそれぞれについて独立して選択される。好ましい実施形態では、デューテトラベナジンは、デューテトラベナジン微小粒子として提供される。種々の実施形態では、微紛化デューテトラベナジンの第1の量又は微紛化デューテトラベナジンの第2の量の微紛化デューテトラベナジン又は即時放出ビーズ中の微紛化デューテトラベナジンの量は、それぞれ、持続放出ビーズ又は即時放出ビーズのコアの質量の5wt%~80wt%、又は10wt%~80wt%、又は10wt%~70wt%、20wt%~60wt%、5wt%~30wt%、又は50wt%~80wt%の濃度で存在する。
【0049】
微紛化デューテトラベナジンは、第1の量の微紛化デューテトラベナジンにおいて、及び任意選択の第2の量の微紛化デューテトラベナジンにおいて、及び/又は任意選択の即時放出ビーズにおいて、第1の及び任意選択で第2の及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤と一緒に存在する。これらの実施形態では、コア(すなわち、第1及び/又は第2)の薬学的に許容される賦形剤及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、それぞれ独立して、抗酸化剤、結合剤、充填剤、界面活性剤、消泡剤、又はそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、第1、第2及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、それぞれ独立して、抗酸化剤、結合剤、充填剤、界面活性剤、及び/又は消泡剤を含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、第1、第2及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、独立して、抗酸化剤を含み、これは非水溶性抗酸化剤であり得る。非水溶性抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、6-エトキシ-1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノリン(6-ethoxy-1,2-digydro-2,2,4-trimethylquinoline)(エトキシキン)、ノルジヒドログアイアレチン酸(NDGA)、メタ重亜硫酸ナトリウム(SMB)、トコフェロール、又はそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、非水溶性抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、又はそれらの組合せを含む。非水溶性抗酸化剤は、コア又は持続放出ビーズ、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれ0.1wt%~1.0wt%の濃度で、独立して、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤に、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤に、又は持続放出ビーズに、存在してもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1、第2及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、独立して、結合剤を含む。結合剤は、水溶性結合剤、非水溶性結合剤、及びそれらの組合せからなる群から選択してもよい。いくつかの実施形態では、結合剤は水溶性結合剤を含み、水溶性結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ポリマー、ポリエーテル、炭水化物ポリマー(天然又は合成)、又はそれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、結合剤は、非水溶性ポリマーを含み、非水溶性ポリマーとしては、クロスポビドン、コポビドン、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイドシリカ、シリカ、エチルセルロース、乳酸ポリマー、乳酸とグルタミン酸とのコポリマー、ポリ酢酸ビニル、又はそれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、結合剤はポリエーテルを含み、ポリエーテルとしてはポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。結合剤は、コア又は持続放出ビーズ、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれ0.5wt%~10.0wt%の濃度で、独立して、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤に、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤に、又は持続放出ビーズに、存在してもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、第1、第2及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、独立して、充填剤を含む。充填剤は、糖、二糖、多糖、多価アルコール、微結晶セルロース、天然及び合成ガム、アルファ化デンプン、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、二塩基性リン酸カルシウム、カオリン、無機塩、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、並びにそれらの組合せであってもよい。いくつかの実施形態では、充填剤は、微結晶セルロース、糖、多価アルコール、又はそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、糖は乳糖である。いくつかの実施形態では、ポリアルコールはマンニトールである。充填剤は、コア又は持続放出ビーズ、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれ5.0wt%~50.0wt%の濃度で、独立して、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤において、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤において、又は持続放出ビーズにおいて、存在してもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、第1、第2及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、独立して、界面活性剤を含む。界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウム、ポリソルベート、tween、ポリオキシエチレン15ヒドロキシステアレート、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、又はそれらの組合せを挙げてもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤には、ラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。界面活性剤は、コア又は持続放出ビーズ、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれ2.0wt%~12.0wt%の濃度で、独立して、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤において、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤において、又は持続放出ビーズにおいて、存在してもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、第1、第2及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、独立して、消泡剤を含む。消泡剤としては、不溶性油、ポリジメチルシロキサン及び他のシリコーン、ある特定のアルコール、ステアレート、グリコール、並びにそれらの組合せ、好ましくはシメチコン、ジメチコン、チラクターゼ、又はペパーミント油を挙げてもよい。消泡剤は、コア又は持続放出ビーズ、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれ0.3wt%~3.0wt%の濃度で、独立して、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤において、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤において、又は持続放出ビーズにおいて、存在してもよい。
【0055】
第1の量のデューテトラベナジン及び第1の量の賦形剤を含む持続放出ビーズのコアは、pH非依存性ポリマーコート及び/又はpH依存性ポリマーから選択される第1のコートでコーティングすることができる。いくつかの実施形態では、持続放出ビーズは、第2の量のデューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤、並びにpH非依存性ポリマー及び/又はpH依存性ポリマーから選択される第2のコートを更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、持続放出ビーズの第1のコート及び任意選択で第2のコートは、独立して、pH非依存性ポリマーコートを含む。pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロース、酢酸セルロースの混合物、エチルセルロース、又はエチルセルロースとポリエチレングリコールの混合物であってもよい。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、エチルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロースを含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロースNF398-10と酢酸セルロース320Sの混合物を含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロースとポリエチレングリコールの混合物を含む。持続放出ビーズの第1のコート及び任意選択で第2のコートは、独立して、pH非依存性ポリマーコートをコーティングするpH依存性ポリマーコートを更に含み得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、持続放出ビーズの第1のコート及び任意選択で第2のコートは、独立して、コア又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤をコーティングするpH依存性ポリマーコートをそれぞれ含む。いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、例えばヒト対象の上部小腸において、約5.0~7.0のpHで溶解するように配合されている。pH依存性ポリマーコートは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、又はそれらの組合せであってもよい。いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマーを含む。
【0057】
いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、例えばヒト対象の大腸又は結腸において、7.0を超えるpHで溶解するように配合されている。その場合、pH依存性ポリマーコートとしては、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、pH-感受性メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテル、シェラック、又はそれらの組合せを挙げてもよい。いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーを含む。
【0058】
明確にするために、pH非依存性又はpH依存性ポリマーコートの量及び/又は選択は、第1及び第2のコートごとに独立している。
【0059】
第1及び任意選択で第2のコートのpH非依存性ポリマー、又は第1及び任意選択で第2のコートのpH依存性ポリマーは、独立して、薬学的に許容される可塑剤を更に含み得る。可塑剤としては、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、ソルビトールソルビタン溶液、ヒマシ油、ジアセチル化モノグリセリド、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、又はそれらの組合せを挙げてもよい。いくつかの実施形態では、可塑剤はクエン酸トリエチルを含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコート又はpH依存性ポリマーコートは、持続放出ビーズの質量の15.0wt%~50.0wt%の濃度で持続放出ビーズに存在する。pH非依存性ポリマーコート又はpH依存性ポリマーコートは、持続放出ビーズの質量の20.0wt%~40.0wt%の濃度で持続放出ビーズに存在してもよい。明確にするために、可塑剤の量及び/又は選択は、持続放出粒子の第1及び任意選択で第2のコーティングごとに独立している。
【0060】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される剤形は、合計6mg~72mgの微粉化デューテトラベナジンを含む。いくつかの実施形態では、剤形は、合計6mg、又は12mg、又は18mg、又は24mg、又は30mg、又は36mg、又は42mg又は48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む。
【0061】
本明細書に開示される剤形は、pH非依存性ポリマーコートを含む持続放出ビーズの集団、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされたpH非依存性ポリマーコートを含む持続放出ビーズの集団から本質的に構成され得る。剤形は、カプセル、サッシェ等であってもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、剤形は、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアであって、ここで、第1の薬学的に許容される賦形剤は、抗酸化剤、水溶性結合剤、消泡剤、充填剤、及び界面活性剤を含む、コア;
b)コアをコーティングする第1のpH非依存性ポリマーコート
を含み、並びに任意選択で
c)カプセルシェル又は医薬サッシェパッケージングを更に含む持続放出ビーズの集団から本質的になる。
【0063】
いくつかの実施形態では、コアは、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、又はそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む。
【0064】
コアは、即時放出顆粒、即時放出ペレット、若しくは1つ以上の即時放出錠剤、又は第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子の形態であってもよい。いくつかの実施形態では、第1のpH非依存性ポリマーコートは、エチルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、エチルセルロース、ポリエチレングリコール及びクエン酸トリエチルを含み、任意選択でポビドンを更に含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロースNF398-10と酢酸セルロース320Sの混合物を含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロース及び任意選択でポリエチレングリコールを含む。
【0065】
種々の実施形態では、剤形は、持続放出ビーズの集団を含み、即時放出ビーズの集団を更に含む。即時放出ビーズは、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む。いくつかの実施形態では、即時放出ビーズは(b)を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、剤形は、即時放出ビーズの集団及び持続放出ビーズの集団を含み、持続放出ビーズは、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアであって、第1の薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、又はそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、コア;
b)コアをコーティングしている、pH5.5~pH7に感受性のある第1のpH依存性ポリマーコートを含む。
【0067】
第1のpH依存性ポリマーコートは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、又はそれらの組合せであってもよい。いずれの特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、メタクリル酸とアクリル酸エチルのコポリマー、及びクエン酸トリエチルを含むpH依存性ポリマーコートは、約5.5~約7のpHで感受性があり、それにより小腸を標的とする。
【0068】
いくつかの実施形態では、剤形は、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアであって、第1の薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、又はそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、コア;
b)コアをコーティングしている、約7~約8のpHに感受性のある第1のpH依存性ポリマーコートを含む、持続放出ビーズの集団を含む。
【0069】
pH>7.0に対して感受性がある第1のpH依存性ポリマーコートは、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、pH-感受性メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテル、シェラック、又はそれらの組合せであってもよい。いずれの特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、第1のpH依存性ポリマーコートは、メタクリル酸及びアクリル酸メチルコポリマー並びにクエン酸トリエチルを含み、約7~約8のpHに感受性があり、それにより大腸/結腸で溶解する。
【0070】
前述の持続放出ビーズのコアは、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む。いくつかの実施形態では、コアは(b)を含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される剤形は、即時放出ビーズの集団及び持続放出ビーズの集団を含み、持続放出ビーズは、pH5.5~7で溶解するpH依存性コーティングを有する。
【0072】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される剤形は、即時放出ビーズの集団及び持続放出ビーズの集団を含み、持続放出ビーズは、pH>7で溶解するpH依存性コーティングを有する。
【0073】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される剤形は、即時放出ビーズの集団及び持続放出ビーズの2つの集団を含み、持続放出ビーズの一方の集団は、pH5.5~7.0で溶解するpH依存性コーティングを有し、持続放出ビーズのもう一方の集団は、pH>7で溶解するpH依存性コーティングを有する。
【0074】
本明細書に開示される剤形は、カプセルシェル及び少なくとも1つの持続放出ビーズの集団を含み、任意選択で、即時放出ビーズの集団を更に含む、カプセルの形態であってもよい。或いは、本明細書に開示される剤形は、サッシェパッケージ及び少なくとも1つの持続放出ビーズの集団を含み、任意選択で、即時放出ビーズの集団を更に含む、サッシェの形態であってもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約50%が7時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約30%が2時間以内に放出され、約65%が6時間以内に放出され、微粉化デューテトラベナジンの約80%以上(NLT)が10時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約25%が2時間以内に放出され、約45%が6時間以内に放出され、微粉化デューテトラベナジンの約75%NLTが10時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約15%が2時間以内に放出され、約35%が6時間以内に放出され、微粉化デューテトラベナジンの約55%NLTが10時間以内に放出される。
【0076】
いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約50%が4時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約80%以上(NLT)が8時間以内に放出される。
【0077】
更に、VMAT2媒介障害の処置に有用な方法が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、VMAT2媒介障害を処置する方法は、本明細書に開示される制御放出剤形を、それを必要とする患者に経口投与することを含む。またVMAT2媒介障害の処置に有用な方法も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、VMAT2媒介障害を処置する方法は、本明細書に開示される持続放出剤形を、それを必要とする患者に経口投与することを含む。VMAT2媒介障害は、多動性運動障害であり得る。多動性運動障害は、慢性障害、例えば、ハンチントン病、遅発性ジスキネジア、及び脳性麻痺におけるジスキネジアであってもよい。
【0078】
更に本明細書では、即時放出ビーズ又は持続放出ビーズのコアを製造するための方法であって、以下の工程:
a)第1の薬学的に許容される賦形剤を伴う第1の量の微粉化デューテトラベナジンの分散体を提供する工程であって、第1の薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、又はそれらの混合物を含む充填剤を含む、工程と;
b)a)の分散体から即時放出顆粒、即時放出ペレット又は即時放出錠剤を形成する工程;又は不活性粒子をa)の分散体でコーティングする工程
とを含み、
それにより、即時放出ビーズ又は持続放出ビーズのコアが生成される、方法が提供される。
【0079】
更に、持続放出ビーズを製造する方法であって、以下の工程:
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む分散体を提供する工程であって、薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、又はそれらの混合物を含む充填剤を含む、工程と;
b)コアを提供する工程であって、コアが、a)の分散体を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット、若しくは即時放出錠剤;又はa)の分散体でコーティングされた不活性粒子を含む、工程と;
c)第1のpH非依存性ポリマーコーティングで、第1のpH依存性ポリマーコーティングで、又は第1のpH非依存性ポリマーコーティング及びpH依存性ポリマーコーティングで、b)のコアをコーティングする工程と
を含み、
それにより、持続放出ビーズが生成される、方法が提供される。
【0080】
いくつかの実施形態では、方法は、
d)持続放出ビーズを、第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤を含む第2の微粉化デューテトラベナジン分散体でコーティングする工程であって、第2の薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、又はそれらの混合物を含む充填剤を含む、工程を更に含み;
それにより、第2の量の即時放出微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤を含む持続放出ビーズが生成される。
【0081】
いくつかの実施形態では、方法は、
e)第2の即時放出微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤を含む持続放出ビーズを、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、並びにpH非依存性ポリマーコート及びpH依存性ポリマーコート、から選択される第2のコートでコーティングする工程
を更に含み、
それにより、第2の持続放出コートを含む持続放出ビーズが生成される。
【0082】
いくつかの実施形態では、方法は、工程c~eのいずれか1つの後に、フィルムコート、すなわち親水性ポリマーと疎水性ポリマーの混合物を含むフィルムコートでコーティングする工程を更に含む。
【0083】
驚くべきことに、望ましい放出速度、及びしたがって長期間望ましい薬物動態(PK)プロファイルを示すデューテトラベナジンを含む経口剤形を達成することができることが発見された。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される多粒子剤形を、1日1回(qd)ベースで対象に経口投与した場合、1日2回(bid)投与されるAUSTEDO(登録商標)剤形の薬物動態プロファイルに匹敵する、例えば生物学的に同等の薬物動態プロファイルが提供される。他の実施形態では、本明細書で開示される多粒子剤形を、1日2回(bid)ベースで対象に経口投与した場合、1日2回(bid)投与されるAUSTEDO(登録商標)剤形の薬物動態プロファイルに匹敵する、例えば生物学的に同等の薬物動態プロファイルが提供される。
【0084】
本明細書では、持続放出ビーズの集団を含む、デューテトラベナジンを1日1回投与するための持続放出経口剤形が提供され、持続放出ビーズは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアを含み、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第1のコートを更に含む。本明細書ではまた、持続放出ビーズの集団を含む、デューテトラベナジンを1日2回投与するための持続放出経口剤形が提供され、持続放出ビーズは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアを含み、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第1のコートを更に含む。いくつかの実施形態では、コアは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット又は即時放出錠剤を含む。微粉化デューテトラベナジン及び薬学的に許容される賦形剤は、デューテトラベナジン分散体であってもよい。いくつかの実施形態では、コアは、不活性粒子、例えば微結晶セルロース粒子を含む。このような粒子は、当技術分野における製剤化の開発者に周知である。このような実施形態では、コアは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤分散体でコーティングされた不活性粒子を含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、剤形は、即時放出ビーズの集団を更に含み;即時放出ビーズの集団は、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む。いくつかの実施形態では、即時放出ビーズの即時放出顆粒、ペレット、若しくは錠剤、又は不活性粒子の一部は、持続放出ビーズのコアとして機能する。
【0086】
現在、デューテトラベナジンの中央粒径が、0.05~100ミクロン(μm)、又は0.05~50μm、又は1μm~30μm、又は1μm~25μm、又は5μm~30μm、又は1μm~20μm、又は5μm~25μm、又は10μm~20μmである場合、剤形は、開示されるように機能するという関連性が認められる。所望の中央粒径は、例えば、原薬をマイクロメートルサイズにミリングすることによって生成してもよい。いくつかの実施形態では、デューテトラベナジンは、15μm以下のD90を特徴とする粒径分布を有する。D90は、好ましくは、14μm以下、13μm以下、12μm以下、11μm以下、又は10μm以下である。いくつかの実施形態では、デューテトラベナジンは、3μm以下のD10を特徴とする粒径分布を有する。
【0087】
いくつかの実施形態では、微粉化デューテトラベナジンは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン又は即時放出ビーズにおいて、剤形の総質量の約5wt%~80wt%、又は10wt%~80wt%、又は10wt%~70wt%、20wt%~60wt%、5wt%~30wt%、又は50wt%~80wt%の範囲で存在する。デューテトラベナジンは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン又は即時放出ビーズにおいて、コア若しくは持続放出ビーズの質量、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれの約5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、1.01、12.0、13.0、14.0、15.0、16.0、17.0、18.0、19.0、20.0、21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0、31.0、32.0、33.0、34.0、35.0、36.0、37.0、38.0、39.0、40.0、41.0、42.0、43.0、44.0、45.0、46.0、47.0、48.0、49.0、50.0、60.0、61.0、62.0、63.0、64.0、65.0、66.0、67.0、68.0、69.0、70.0、71.0、72.0、73.0、74.0、75.0、76.0、77.0、78.0、79.0、70.0(wt%による)の量で存在する。
【0088】
第1の又は第2の又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、独立して、抗酸化剤、結合剤、充填剤、界面活性剤、消泡剤、又はそれらの組合せを含む。典型的には、複数の賦形剤を、それぞれ第1及び/又は第2の量の微粉化デューテトラベナジンとともに、第1又は第2の分散体のいずれか1つに使用する。いくつかの実施形態では、第1又は第2又は即時放出賦形剤は、独立して、非水溶性抗酸化剤である抗酸化剤を含む。いくつかの実施形態では、非水溶性抗酸化剤は、没食子酸プロピル、6-エトキシ-1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノリン(6-ethoxy-1,2-digydro-2,2,4-trimethylquinoline)(エトキシキン)、ノルジヒドログアイアレチン酸(NDGA)、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン又はそれらの任意の混合物からなる群から選択される。特定の一実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、及びそれらの組合せから選択される。抗酸化剤、好ましくは非水溶性抗酸化剤は、剤形中において、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤又は即時放出ビーズの質量の0.1wt%~1.0wt%、又は約0.2wt%~1.0wt%、又は約0.5wt%~0.8wt%の範囲で存在し、コア若しくは持続放出ビーズの質量、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれの0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.40、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.50、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.60、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、又は1.0(wt%による)の量で存在し得る。
【0089】
第1の及び/又は第2の、及び/又は即時放出の賦形剤は、独立して、結合剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、結合剤は、水溶性結合剤、非水溶性結合剤、又はそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、結合剤は水溶性結合剤を含み、水溶性結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ポリマー、ポリエーテル、炭水化物ポリマー(天然又は合成)、又はそれらの組合せを含む、セルロース系結合剤であり得る。いくつかの実施形態では、結合剤は、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、プロピルセルロース(PC)、ヒドロキシメチルセルロース(HMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、酢酸セルロース及びそれらの組合せからなる群から選択されるセルロース系結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。いくつかの実施形態では、結合剤はポリエーテルである。好適なポリエーテルとしては、ポリエチレングリコールポリマーが挙げられる。更なる実施形態では、結合剤は、非水溶性ポリマーを含み、非水溶性ポリマーは、クロスポビドン、コポビドン、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイドシリカ、シリカ、エチルセルロース、乳酸ポリマー、乳酸とグルタミン酸とのコポリマー、ポリ酢酸ビニル、又はそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、結合剤は、剤形の質量の0.5wt%~10.0wt%、約1.0wt%~8.0wt%、又は約2.0wt%~6.0wt%の範囲で、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤に、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤において、又は持続放出ビーズにおいて、存在する。結合剤は、コア若しくは持続放出ビーズの質量、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれの0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5(wt%による)、又は約10.0wt%の量で剤形中において存在し得る。
【0090】
一実施形態では、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は即時放出ビーズにおける、結合剤と微粉化デューテトラベナジンの質量比は、独立して、約5:1~1.5:1、又は約4.5:1~2:1、又は約4:1~2:1、又は約4:1、又は約2:1である。
【0091】
いくつかの実施形態では、第1の及び/又は第2の、及び/又は即時放出の賦形剤は、独立して、糖、二糖、多糖、多価アルコール、微結晶セルロース、天然及び合成ガム、ゼラチン、アルファ化デンプン、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、二塩基性リン酸カルシウム、カオリン、無機塩、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、並びにそれらの組合せ、からなる群から選択される充填剤を含む。糖は、例えば、グルコース、ガラクトース、デキストロース、フルクトースであってもよく、二糖は、例えば、スクロース、ラクトース、ラクトース一水和物、マルトース、トレハロース、マルトースであってもよく、多糖は、デンプン、マルトデキストリンであってもよく、多価アルコールは、例えば、ソルビトール、キシリトール、イノシトール、ラクチトール、マンニトール、噴霧乾燥マンニトールであってもよい。いくつかの実施形態では、充填剤は、微結晶セルロース、ラクトース一水和物、又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態では、充填剤は、ラクトース一水和物、マンニトール、又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態では、充填剤は、剤形中において、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤の、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤の、又は持続放出ビーズの質量の5.0~50.0wt%、5.0~30.0wt%、10.0~40.0wt%、又は10.0~40.0wt%の範囲で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、コア若しくは持続放出ビーズの質量、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれの約5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、1.01、12.0、13.0、14.0、15.0、16.0、17.0、18.0、19.0、20.0、21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0、31.0、32.0、33.0、34.0、35.0、36.0、37.0、38.0、39.0、40.0、41.0、42.0、43.0、44.0、45.0、46.0、47.0、48.0、49.0(wt%による)、又は50wt%を含む。
【0092】
剤形のいくつかの実施形態では、第1の及び/又は第2の、及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤は、独立して界面活性剤を含む。界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウム、ポリソルベート、tween、ポリオキシエチレン15ヒドロキシステアレート、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、又はそれらの組合せを含んでもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量のそれぞれ2.0wt%~12.0wt%の濃度で、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤において、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤において、又は即時放出ビーズにおいて、存在する。界面活性剤は、コア又は持続放出ビーズ、又は即時放出ビーズの質量のそれぞれ2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0(wt%による)、又は12.0wt%の量で、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤において、又は第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤において、又は即時放出ビーズにおいて、存在してもよい。
【0093】
いくつかの実施形態では、第1の及び/又は第2の、及び/又は即時放出の賦形剤は、独立して、消泡剤、例えば、不溶性油、ポリジメチルシロキサン及び他のシリコーン、ある特定のアルコール、ステアレート、グリコール、及びそれらの組合せを含む。種々の実施形態では、消泡剤は、シメチコン、ジメチコン、チラクターゼ、又はペパーミント油である。消泡剤は、コア、又は持続放出ビーズ、又は即時放出ビーズの質量の最大約2.0wt%のシメチコン30%であり得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される即時放出ビーズは、D90が10~15ミクロン(μm)である微粉化デューテトラベナジンでコーティングされた不活性粒子、並びにコア又は即時放出ビーズの質量に基づいて、0.1wt%~1.0wt%の抗酸化剤、約0.5wt%~10.0wt%の結合剤、約5.0wt%~50.0wt%の充填剤、約2.0wt%~12.0wt%の界面活性剤、及び0.3wt%~3wt%の消泡剤を含む薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、持続放出ビーズは、第1及び/又は第2のpH非依存性ポリマーコートを含む。pH非依存性ポリマーコートは、エチルセルロースを含んでもよい。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロース、酢酸セルロースの混合物、エチルセルロース、又はエチルセルロースとポリエチレングリコールの混合物を含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロースを含む。いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロースNF398-10と酢酸セルロース320Sの混合物を含む。他の実施形態では、pH非依存性ポリマーコートは、酢酸セルロースとポリエチレングリコールの混合物を含む。
【0096】
ある特定の実施形態では、持続放出ビーズは、第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートを含む。いくつかの実施形態では、持続放出ビーズは、pH5~7.0での薬物放出を標的とする第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーを含み、小腸上部を標的とする。腸溶性ポリマーはメタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマーである。いくつかの実施形態では、持続放出ビーズは、pH>7.0での薬物放出を標的とする第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーを含み、大腸/結腸を標的とする。いくつかの実施形態では、大腸/結腸を標的とするpH依存性ポリマーコートは、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、pH-感受性メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテル、シェラック、及びそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、酢酸セルロースとポリエチレングリコールの混合物を含む。いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、エチルセルロースとポリエチレングリコールの混合物を含む。
【0097】
第1及び/又は第2のpH非依存性又は第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートは、第1及び/又は第2の薬学的に許容される可塑剤を更に含み得る。可塑剤は、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、ソルビトールソルビタン溶液、ヒマシ油、ジアセチル化モノグリセリド、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、又はそれらの組合せであり得る。いくつかの実施形態では、可塑剤はクエン酸トリエチルを含む。
【0098】
剤形のいくつかの実施形態では、第1及び/又は第2のpH非依存性ポリマーコート、又は第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートは、独立して、持続放出ビーズの質量の15.0wt%~50.0wt%、又は約20.0wt%~40.0wt%の濃度で持続放出ビーズ上に存在する。
【0099】
任意選択で、持続放出ビーズは、フィルムコート、すなわち親水性ポリマーと疎水性ポリマーの混合物を含むフィルムコートを更に含む。いくつかの実施形態では、親水性ポリマーは、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、アルギン酸及びその塩、キトサン、カラギーナン、アラビアガム、グアーガム、寒天、ゼラチン、キサンタン、ローカストビーンガム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hdroxypropyl methylcellulose)、デンプン、及びそれらの組合せ、から選択することができる。いくつかの実施形態では、疎水性ポリマーは、エチルセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、セラック、メタクリレート及びアクリレートコポリマー(腸溶性及び非腸溶性)、ポリ(乳酸)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリ(酢酸ビニル)、及びそれらの組合せ、から選択することができる。
【0100】
剤形は、合計6mg~72mgの微粉化デューテトラベナジンを含み得る。いくつかの実施形態では、剤形は、合計6mg、又は12mg、又は18mg、又は24mg、又は30mg、又は36mg、又は42mg又は48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む。
【0101】
いくつかの実施形態では、剤形は、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアであって、第1の薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、及びそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、コア;
b)コアをコーティングする第1のpH非依存性ポリマーコート
を含み、並びに任意選択で
c)カプセルシェル又は医薬サッシェパッケージングを更に含む持続放出ビーズの集団から本質的になる。
【0102】
剤形のコアは、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む。
【0103】
いくつかの実施形態では、pH非依存性ポリマーの第1のコートは、エチルセルロース、ポリエチレングリコール、及びトリアセチンを含み、任意選択で更にポビドンを含む。他の実施形態では、pH非依存性ポリマーコートの第1のコートは、酢酸セルロース及び任意選択でポリエチレングリコール(PEG)を含む。いくつかの実施形態では、酢酸セルロースは、酢酸セルロース398-10と酢酸セルロース320Sの混合物を含み、任意選択でPEG3350を更に含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、剤形は、少なくとも1つの持続放出ビーズの集団及び1つの即時放出ビーズの集団を含み、即時放出ビーズは、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む。いくつかの実施形態では、第1の薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、及び重炭酸ナトリウムを含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む。持続放出ビーズは、即時放出ビーズから本質的になり得るコアを含み、小腸を標的とするpH依存性ポリマーコートを更に含む。いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、メタクリル酸及びアクリル酸エチルコポリマー、及び任意選択でクエン酸トリエチルを含む。他の実施形態では、持続放出ビーズは、即時放出ビーズから本質的になり得るコアを含み、大腸/結腸を標的とするpH依存性ポリマーコートを更に含む。いくつかの実施形態では、pH依存性ポリマーコートは、メタクリル酸及びアクリル酸メチルコポリマー、及び任意選択でクエン酸トリエチルを含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、本開示の剤形は、少なくとも1つの持続放出ビーズの集団及び1つの即時放出ビーズの集団を含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、剤形は、持続放出ビーズの2つの集団及び即時放出ビーズの1つの集団を含み、持続放出ビーズの一方の集団は小腸を標的とし、持続放出ビーズのもう一方の集団は大腸/結腸を標的とする。剤形は、例えば、カプセル又は医薬サッシェパッケージであってもよい。
【0107】
更に、VMAT2媒介障害の処置に有用な方法が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、VMAT2媒介障害を処置する方法は、本明細書に開示される制御放出剤形を、それを必要とする患者に経口投与することを含む。VMAT2媒介障害は、多動性運動障害であり得る。多動性運動障害は、慢性障害、例えば、ジストニア、ジスキネジア、ハンチントン病、遅発性ジスキネジア、及び脳性麻痺におけるジスキネジアであってもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、ハンチントン病に関連する舞踏病の処置に有効である。いくつかの実施形態では、この方法は、遅発性ジスキネジアの処置に有効である。遅発性ジスキネジアに罹患している対象には、抗精神病薬を同時に投与してもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、脳性麻痺におけるジスキネジアの処置に有効である。
【0108】
更に、VMAT2媒介障害の処置に有用な方法が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、VMAT2媒介障害を処置する方法は、本明細書に開示される持続放出剤形を、それを必要とする患者に経口投与することを含む。VMAT2媒介障害は、多動性運動障害であり得る。多動性運動障害は、慢性障害、例えば、ジストニア、ジスキネジア、ハンチントン病、遅発性ジスキネジア、及び脳性麻痺におけるジスキネジアであってもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、ハンチントン病に関連する舞踏病の処置に有効である。いくつかの実施形態では、この方法は、遅発性ジスキネジアの処置に有効である。遅発性ジスキネジアに罹患している対象には、抗精神病薬を同時に投与してもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、脳性麻痺におけるジスキネジアの処置に有効である。
【0109】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される実施形態のいずれか1つに記載の多粒子剤形は、食物とともに投与される。
【0110】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される実施形態のいずれか1つに記載の多粒子剤形は、絶食条件下で投与される。
【0111】
投与後の剤形の血漿プロファイルは好ましい。一実施形態では、6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の単回投与により、約90,000~142,750h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約4,600pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0112】
一実施形態では、12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の単回投与により、約180,000~285,500h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約9,200pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0113】
一実施形態では、24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の単回投与により、約360,000~571,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約18,400pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0114】
一実施形態では、36mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の単回投与により、約540,000~856,500h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約27,600pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0115】
一実施形態では、48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の単回投与により、約720,000~1,142,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約36,800pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0116】
一実施形態では、6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の投与により、定常状態で約102,500~200,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約10,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0117】
一実施形態では、12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の投与により、定常状態で約205,000~400,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約20,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0118】
一実施形態では、24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の投与により、定常状態で約400,000~800,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約40,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0119】
一実施形態では、36mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の投与により、定常状態で約615,000~1,200,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約60,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0120】
一実施形態では、48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日1回の経口剤形の投与により、定常状態で約800,000~1,600,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約80,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0121】
一実施形態では、6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日2回の経口剤形の単回投与により、約132±47h*ng/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約15.5±3.5ng/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0122】
一実施形態では、12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日2回の経口剤形の単回投与により、約289±115h*ng/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約32.1±8.1ng/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0123】
一実施形態では、18mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日2回の経口剤形の単回投与により、約419±165h*ng/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約47.8±12.0ng/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0124】
一実施形態では、24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む1日2回の経口剤形の単回投与により、約580±229h*ng/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約60.9±13.8ng/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される。
【0125】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約90,000~142,750h*pg/mLの幾何平均AUC0-infを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0126】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約4,600pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0127】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約180,00~285,500h*pg/mLの幾何平均AUC0-infを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0128】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約9,200pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0129】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約360,000~571,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-infを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0130】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約18,400pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0131】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量36mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約540,000~856,500h*pg/mLの幾何平均AUC0-infを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0132】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量36mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約27,600pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0133】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約720,000~1,142,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-infを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0134】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約36,800pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0135】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約102,500~200,000h*pg/mLの平均AUC0-24を含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0136】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約10,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0137】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約205,000~400,000h*pg/mLの平均AUC0-24を含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0138】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約20,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0139】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約410,000~800,000h*pg/mLの平均AUC0-24を含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0140】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約40,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0141】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量36mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約615,000~1,200,000h*pg/mLの平均AUC0-24を含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0142】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量36mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約60,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0143】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約820,000~1,600,000h*pg/mLの平均AUC0-24を含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0144】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日1回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形により、約80,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、定常状態における総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0145】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日2回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子剤形の単回投与により、約15.5±3.5ng/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0146】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日2回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子投与量(multiparticulate dosage)の単回投与により、約32.1±8.1ng/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0147】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日2回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量18mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子投与量(multiparticulate dosage)の単回投与により、約47.8±12.0ng/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0148】
一実施形態では、本発明は、それを必要とする対象の多動性運動障害を処置する方法であって、本発明の実施形態のいずれか1つによる1日2回の多粒子剤形を、対象に経口投与することを含み、総量24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む多粒子投与量(multiparticulate dosage)の単回投与により、約60.9±13.8ng/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、方法を提供する。
【0149】
いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約50%が7時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約30%が2時間以内に放出され、約65%が6時間以内に放出され、微粉化デューテトラベナジンの約80%以上(NLT)が10時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約25%が2時間以内に放出され、約45%が6時間以内に放出され、微粉化デューテトラベナジンの約75%NLTが10時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約15%が2時間以内に放出され、約35%が6時間以内に放出され、微粉化デューテトラベナジンの約55%NLTが10時間以内に放出される。
【0150】
いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約50%が4時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約80%以上(NLT)が8時間以内に放出される。
【0151】
更に本明細書では、即時放出ビーズ又は持続放出ビーズのコアを製造するための方法であって、以下の工程:
a)第1の薬学的に許容される賦形剤を伴う第1の量の微粉化デューテトラベナジンの分散体を提供する工程であって、ここで、第1の薬学的に許容される賦形剤は、抗酸化剤、結合剤、消泡剤、充填剤、及び界面活性剤を含む、工程と;
b)a)の分散体から即時放出顆粒、即時放出ペレット又は即時放出錠剤を形成する工程;又は不活性粒子をa)の分散体でコーティングする工程
とを含み、
それにより、即時放出ビーズ又は持続放出ビーズのコアがそれぞれ生成される、方法が提供される。
【0152】
更に、持続放出ビーズを製造する方法であって、以下の工程:
a)コアを提供する工程であって、コアは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤の分散体を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤;又は第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤の分散体でコーティングされた不活性粒子を含む、工程と;
b)pH非依存性ポリマーコーティング、pH依存性ポリマーコーティング、又はpH非依存性ポリマーコーティング及びpH依存性ポリマーコーティングから選択される第1のコートで、a)のコアをコーティングする工程と
を含み、
それにより、持続放出ビーズが生成される、方法が提供される。
【0153】
いくつかの実施形態では、方法は、
c)第1のコートを第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤でコーティングする工程であって、第2の薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、又はそれらの混合物を含む充填剤を含む、工程を更に含み;
それにより、第2の量の即時放出デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤を含む持続放出ビーズが生成される。
【0154】
いくつかの実施形態では、方法は、
d)第2の量の即時放出デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤を含む持続放出ビーズを、pH非依存性ポリマーコーティング、pH依存性ポリマーコーティング、又はpH非依存性ポリマーコーティング及びpH依存性ポリマーコーティングから選択される第2のコートでコーティングする工程
を更に含み、
それにより、第2のコートを含む持続放出ビーズが生成される。
【0155】
いくつかの実施形態では、方法は、工程b~dのいずれか1つの後に、フィルムコート、すなわち親水性ポリマーと疎水性ポリマーの混合物を含むフィルムコートでコーティングする工程を更に含む。
【0156】
コア又は即時放出粒子のいくつかの実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、及びそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む。
【0157】
剤形は、コア及びpH非依存性コーティングを含む持続放出ビーズの集団をカプセルシェル又はサッシェに装填することによって製造することができる。
【0158】
剤形は、即時放出ビーズの集団、並びにコア及びpH依存性コーティングであって、小腸を標的とするpH依存性コーティングを含む持続放出ビーズの集団を、カプセルシェル又はサッシェに装填することによって製造することができる。
【0159】
剤形は、即時放出ビーズの集団、並びにコア及びpH依存性コーティングであって、大腸/結腸を標的とするpH依存性コーティングを含む持続放出ビーズの集団を、カプセルシェル又はサッシェに装填することによって製造することができる。
【0160】
剤形は、即時放出ビーズの集団、コア及び小腸を標的とするpH依存性コーティングを含む持続放出ビーズの集団並びにコア及び大腸/結腸を標的とするpH依存性コーティングを含む持続放出ビーズの集団を、カプセルシェル又はサッシェに装填することによって製造することができる。
【0161】
剤形は、コア、pH非依存性コーティング、第2の即時放出コート、及び第2のpH非依存性コーティングを含む持続放出ビーズの集団をカプセルシェル又はサッシェに装填することによって製造することができる。
【0162】
剤形は、即時放出ビーズの集団、並びにコア、pH非依存性コーティング、第2の即時放出コート、及び第2のpH非依存性コーティングを含む持続放出ビーズの集団をカプセルシェル又はサッシェに装填することによって製造することができる。
【0163】
剤形は、コア、pH依存性コーティング、第2の即時放出コート、及び第2のpH依存性コーティングを含む持続放出ビーズの集団をカプセルシェル又はサッシェに装填することによって製造することができる。
【実施例】
【0164】
以下の実施例を提供して、以前の開示を補足し、本明細書に記載の主題のより良い理解を提供する。これらの実施例は、記載された主題を限定するものと考えるべきではない。本明細書に記載の実施例及び実施形態は、例示のみを目的としており、それらの見地からの種々の修正又は変更は、当業者には明らかであり、開示の真の範囲内に含まれるべきであり、開示の真の範囲から逸脱することなく行うことができると理解されている。
【0165】
(実施例1)
製造方法の開発
多粒子剤形のための製造方法は、以下の工程を含む:
a.デューテトラベナジン分散体を製造する工程
b.粒子に微紛化デューテトラベナジン分散体をコーティングして、微紛化デューテトラベナジンコート粒子を生成するか、又はデューテトラベナジン分散体からコア顆粒/ペレット/錠剤を製造する工程;
c.デューテトラベナジン粒子を持続放出コーティングする工程;
d.任意選択でパッケージ化/カプセル化する工程。
【0166】
1.原薬の物理的特性評価
製造後(未処置)、微粉化後(エアジェットミル)のデューテトラベナジン粒径分布をTable 1(表1)に示す。
【0167】
【0168】
Mastersizer 3000(Malvern Instruments社)を使用し、以下の設定を使用してマイクロミリング及び非ミリングデューテトラベナジンの乾式測定を行った。
【0169】
【0170】
本明細書に開示される剤形は、1日1回用量(QD)又は1日2回用量(BID)のいずれかで、AUSTEDO(登録商標)12mg錠剤の2用量の同様の薬物動態(PK)を達成するために開発された。
【0171】
(実施例2)
デューテトラベナジンのマイクロサイズへのミリング
デューテトラベナジンの粒径を、クアドロミル(quadro mill)を使用してマイクロサイズ(<10ミクロン)まで縮小し、エアジェットミルを使用して微粉化した。
【0172】
(実施例3)
即時放出及び持続放出(pH依存性)剤形
ミリングに続いて、ラクトース、マンニトール、又はそれらの混合物の溶液を調製し、微粉化活性材料に加え、エアミキサーを使用して30分間混合する。得られたデューテトラベナジン分散体を、Glatt流動床コーターを使用して微結晶セルロース球上に噴霧して、デューテトラベナジンコーティング粒子を生成する。デューテトラベナジンコーティング粒子の第1の部分はそのまま残す(すなわち、即時放出集団);第2の部分は持続放出コーティング(メタクリル酸及びアクリル酸エチルコポリマー分散体、pH5.5~7)で更にコーティングする;並びに第3の部分は、第2の持続放出コーティング(メタクリル酸及びメタクリル酸メチルコポリマー分散液、pH>7)でコーティングする。持続放出粒子は、グアーガムとエチルセルロースの混合物で更にコーティングする。
【0173】
即時放出粒子及び持続放出粒子の2つの集団を、カプセルシェルに充填する。充填されたカプセルの溶解は、USPIII装置内で10dpmにて実行する。装置内のpH値は、GIのpHに基づいて選択する。pH勾配は、0.1N HClでは0~1時間、リン酸緩衝液pH6.8では1時間~3時間、リン酸緩衝液pH7.2では3時間~6時間であった。試料は、1、2、3、4、5、及び6時間目の時点で収集する。
【0174】
(実施例4)
即時放出及び持続放出(pH非依存性)剤形
ミリングに続いて、ラクトース、マンニトール、又はそれらの混合物の溶液を調製し、微粉化活性材料に加え、エアミキサーを使用して30分間混合する。得られたデューテトラベナジン分散体を、Glatt流動床コーターを使用して微結晶セルロース球上に噴霧して、デューテトラベナジンコーティング粒子を生成する。デューテトラベナジンコーティング粒子の第1の部分はそのまま残す(すなわち、即時放出集団);第2の部分は持続放出コーティング(酢酸セルロースの混合物)で更にコーティングする。持続放出粒子は、グアーガムとエチルセルロースの混合物で更にコーティングする。
【0175】
即時放出粒子及び持続放出粒子を、カプセルシェルに充填する。充填されたカプセルの溶解は、USPIII装置内で10dpmにて実行する。装置内のpH値は、GIのpHに基づいて選択する。pH勾配は、0.1N HClでは0~1時間、リン酸緩衝液pH6.8では1時間~3時間、リン酸緩衝液pH7.2では3時間~6時間であった。試料は、1、2、3、4、5、及び6時間目の時点で収集する。
【0176】
(実施例5)
持続放出剤形
ミリングに続いて、ラクトース、マンニトール、又はそれらの混合物の溶液を調製し、微粉化活性材料に加え、エアミキサーを使用して30分間混合する。得られたデューテトラベナジン分散体を、Glatt流動床コーターを使用して微結晶セルロース球上に噴霧して、デューテトラベナジンコーティング粒子を生成する。デューテトラベナジンコーティング粒子は、持続放出コーティング(酢酸セルロースの混合物)で更にコーティングする。持続放出粒子は、第2のデューテトラベナジン分散体で更にコーティングする。持続放出粒子は、第2の持続放出コーティング(酢酸セルロースの混合物)で更にコーティングする。持続放出粒子は、グアーガムとエチルセルロースの混合物で更にコーティングする。
【0177】
持続放出粒子を、カプセルシェルに充填する。充填されたカプセルの溶解は、USPIII装置内で10dpmにて実行する。装置内のpH値は、GIのpHに基づいて選択する。pH勾配は、0.1N HClでは0~1時間、リン酸緩衝液pH6.8では1時間~3時間、リン酸緩衝液pH7.2では3時間~6時間であった。試料は、1、2、3、4、5、及び6時間目の時点で収集する。
【0178】
(実施例6)
単回用量の生物学的利用能評価
デューテトラベナジンを含有する微小粒子剤形を、実施例1に開示されているように製造し、単回用量の薬物動態研究で研究する。
【0179】
主な目的は、絶食条件下、12時間間隔(bid)で2回投与された単回12mgのAustedo(登録商標)錠剤と比較した、1日1回の微小粒子剤形(Test)の単回投与後のデューテトラベナジン及び重水素化α-及びβ-ジヒドロテトラベナジン(deuHTBZ)代謝物の比較生物学的利用能(BA)を評価することである。
【0180】
研究集団及び対象の数:研究には、健常男性及び女性の非喫煙対象が含まれる。
【0181】
対象の参加期間:研究には、2~4週間のスクリーニング期間(期間1)、試験剤形(Test)及び参照製剤(Ref)を用いた非盲検処置期間(期間2)、並びに少なくとも1日後の外来通院(期間3)が含まれる。
【0182】
処置:
処置シーケンスA:
1日目-Testの投与。
2~3日目-Refの投与後、Testを少なくとも6時間ウォッシュアウトする。
処置シーケンスB:
1日目-Refの投与。
2~3日目-Testの投与後、Testを少なくとも6時間ウォッシュアウトする。
【0183】
主な目的には、以下のパラメータを使用して対処した:
- 観察された最大濃度(Cmax)
- 時間0から最後の測定可能な血漿濃度時間までの血漿濃度-時間下面積(AUC)(AUC0-t)
- 無限大に挿入されたAUC(AUC0-∞)
- 時間0から投与後24時間目までのAUC(AUC0-24h)
【0184】
分析
AUC0-t、AUC0-∞、及びAUC0-24hは、台形則を使用して計算する。Cmax、AUC0-t、AUC0-∞、及びAUC0-24hのデータは、統計分析の前に自然対数変換する。処置間のCmax、AUC0-t、AUC0-∞、及びAUC0-24hの比較(T2A対R)は、シーケンス、期間、処置群、及びシーケンス内の対象のランダム効果に関する固定効果項を用い、個別のパラメトリック分散分析(ANOVA)モデルを使用して行うことになる。参照製剤(Ref)と試験製剤(Test)との間の差は、対数変換されたCmax、AUC0-t、AUC0-∞及びAUC0-24hに関するANOVAからの最小二乗平均に基づいて、Test/Ref比に関する90%信頼区間を構築することによって評価することになる。対数スケールでのANOVAから推測される処置の差及び関連する90%信頼区間を逆変換して、処置群とこの比率に関する90%信頼区間との間の幾何平均の推測比が得られることになる。
【0185】
結果
Test剤形の1日1回用量によって、Refに関して観察された類似のdeuHTBZ血漿濃度が得られる。本明細書において開示される多粒子剤形は、1日1回投与され、AUSTEDOのものと類似の処置効果を提供し、安全性の懸念もない。
【0186】
(実施例6A)
単回用量の生物学的利用能評価
デューテトラベナジンを含有する微小粒子剤形を、実施例4及び/又は5に開示されているように製造し、単回用量の薬物動態研究で研究する。
【0187】
主な目的は、絶食条件下、12時間間隔(bid)で2回投与された単回12mgのAustedo(登録商標)錠剤と比較した、12時間間隔で2回(bid)投与された12mgの微小粒子剤形(Test)の単回投与後のデューテトラベナジン及び重水素化α-及びβ-ジヒドロテトラベナジン(deuHTBZ)代謝物の比較生物学的利用能(BA)を評価することである。
【0188】
研究集団及び対象の数:研究には、健常男性及び女性の非喫煙対象が含まれる。
【0189】
対象の参加期間:研究には、2~4週間のスクリーニング期間(期間1)、試験剤形(Test)及び参照製剤(Ref)を用いた非盲検処置期間(期間2)、並びに少なくとも1日後の外来通院(期間3)が含まれる。
【0190】
処置:
処置シーケンスA:
1日目-Testの投与。
2~3日目-Refの投与後、Testを少なくとも6時間ウォッシュアウトする。
処置シーケンスB:
1日目-Refの投与。
2~3日目-Testの投与後、Testを少なくとも6時間ウォッシュアウトする。
【0191】
主な目的には、以下のパラメータを使用して対処した:
- 観察された最大濃度(Cmax)
- 時間0から最後の測定可能な血漿濃度時間までの血漿濃度-時間下面積(AUC)(AUC0-t)
- 無限大に挿入されたAUC(AUC0-∞)
- 時間0から投与後24時間目までのAUC(AUC0-24h)
【0192】
分析
AUC0-t、AUC0-∞、及びAUC0-24hは、台形則を使用して計算する。Cmax、AUC0-t、AUC0-∞、及びAUC0-24hのデータは、統計分析の前に自然対数変換する。処置間のCmax、AUC0-t、AUC0-∞、及びAUC0-24hの比較(T2A対R)は、シーケンス、期間、処置群、及びシーケンス内の対象のランダム効果に関する固定効果項を用い、個別のパラメトリック分散分析(ANOVA)モデルを使用して行うことになる。参照製剤(Ref)と試験製剤(Test)との間の差は、対数変換されたCmax、AUC0-t、AUC0-∞及びAUC0-24hに関するANOVAからの最小二乗平均に基づいて、Test/Ref比に関する90%信頼区間を構築することによって評価することになる。対数スケールでのANOVAから推測される処置の差及び関連する90%信頼区間を逆変換して、処置群とこの比率に関する90%信頼区間との間の幾何平均の推測比が得られることになる。
【0193】
結果
Test剤形の1日2回用量によって、Refに関して観察された類似のdeuHTBZ血漿濃度が得られる。本明細書において開示される多粒子剤形は、1日2回投与され、AUSTEDOのものと類似の処置効果を提供し、安全性の懸念もない。
【0194】
(実施例7)
複数回用量の生物学的利用能評価
実施例1において開示したように、24mgのデューテトラベナジンを含有する多粒子剤形を製造し、健常ボランティアでの非盲検無作為化複数回用量双方向クロスオーバー研究において研究する。
【0195】
主な目的は、絶食又は摂食条件下、Refのbid投与と比較した、1日1回(qd)のTestの投与の生物学的同等性(BE)を評価することである。
【0196】
処置は、Testの1日1回7日繰り返し投薬対Refのbid7日繰り返し投薬を含む。
【0197】
デューテトラベナジン及びdeuHTBZに関するAUCt、Cmax、tmax、Cmin、Cavを定常状態で分析する。
【0198】
結果
Testの複数回投薬は、pKパラメータが定常状態でのRefのものに匹敵する。したがって、類似の有効性応答が1日1回の投与で予想され、安全性の懸念はない。
【0199】
(実施例7A)
複数回用量の生物学的利用能評価
実施例4及び/又は5において開示したように、12mgのデューテトラベナジンを含有する多粒子剤形を製造し、健常ボランティアでの非盲検無作為化複数回用量双方向クロスオーバー研究において研究する。
【0200】
主な目的は、絶食又は摂食条件下、Refのbid投与と比較した、1日2回(bid)のTestの投与の生物学的同等性(BE)を評価することである。
【0201】
処置は、Testの1日1回7日繰り返し投薬対Refのbid7日繰り返し投薬を含む。
【0202】
デューテトラベナジン及びdeuHTBZに関するAUCt、Cmax、tmax、Cmin、Cavを定常状態で分析する。
【0203】
結果
Testの複数回投薬は、pKパラメータが定常状態でのRefのものに匹敵する。したがって、類似の有効性応答が1日2回の投与で予想され、安全性の懸念はない。
【0204】
(実施例8)
食事効果の研究
24mgのデューテトラベナジンを含有する多粒子剤形を、実施例1において開示したように製造し、非盲検無作為化双方向クロスオーバー研究において研究して、1日1回(qd)24mgの多粒子製剤を単回投与後、絶食状態と比較した、摂食状態におけるデューテトラベナジン及びdeuHTBZの比較生物学的利用能を評価する。
【0205】
処置には、
A- 少なくとも10時間の一晩絶食後、水とともに単回経口用量として与えられる、1日1回(qd)24mgの多粒子製剤
B- 少なくとも10時間の一晩絶食後、規格化された高カロリー高脂肪朝食の投与を開始してから30分後に水とともに単回経口用量として与えられる、1日1回(qd)24mgの多粒子製剤
が含まれる。
【0206】
対象は、少なくとも6日のウォッシュアウト期間とともに処置A/Bを受けることになる。
【0207】
デューテトラベナジン及びdeuHTBZに関する、AUCt、Cmax、tmax、Cmin、Cavが分析されることになる。
【0208】
結果
食品を伴った又は伴わない単回投与後、デューテトラベナジン及びdeuHTBZの類似の血漿濃度によって、多粒子剤形は食品に関係なく投与できることが示される。
【0209】
(実施例8A)
食事効果の研究
12mgのデューテトラベナジンを含有する多粒子剤形を、実施例4及び/又は5において開示したように製造し、非盲検無作為化双方向クロスオーバー研究において研究して、1日2回、1回(twice, once daily)(bid)12mgの多粒子製剤を単回投与後、絶食状態と比較した、摂食状態におけるデューテトラベナジン及びdeuHTBZの比較生物学的利用能を評価する。
【0210】
処置には、
A- 少なくとも10時間の一晩絶食後、水とともに単回経口用量として与えられる、1日2回(bid)12mgの多粒子製剤
B- 少なくとも10時間の一晩絶食後、規格化された高カロリー高脂肪朝食の投与を開始してから30分後に水とともに与えられる、1日2回(bid)12mgの多粒子製剤
が含まれる。
【0211】
対象は、少なくとも6日のウォッシュアウト期間とともに処置A/Bを受けることになる。
【0212】
デューテトラベナジン及びdeuHTBZに関する、AUCt、Cmax、tmax、Cmin、Cavが分析されることになる。
【0213】
結果
食品を伴った又は伴わない投与後、デューテトラベナジン及びdeuHTBZの類似の血漿濃度によって、多粒子剤形は食品に関係なく投与できることが示される。
【0214】
(実施例9)
アルコール溶液中でのインビトロ溶解研究
24mgのデューテトラベナジンを含有する多粒子剤形を、実施例1において開示したように製造し、薬物放出について試験して、0.1N HCl媒体と0.1N HCl+5%エタノール、0.1N HCl+10%エタノール、0.1N HCl+20%エタノール及び0.1N HCl+40%エタノール媒体における溶解の類似性を評価する。
【0215】
結果
本発明の剤形では、0%~40%のアルコール媒体中での薬物放出に差異はない。24mgのデューテトラベナジンを含有する剤形を、実施例1において開示したように製造し、これらの剤形は、初期用量ダンプなしでデューテトラベナジンの持続放出を示し、8時間を超える期間にわたって薬物放出を維持する。
【0216】
本明細書で言及されるすべての特許、特許出願、及び刊行物は、本発明が関係する当業者のレベルを示すものである。すべての特許、特許出願、及び刊行物は、各個々の刊行物が、参照により組み込まれると具体的かつ個別に示されている場合と同様に、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に例示的に記載されている本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素がない場合でも、好適に実践することができる。したがって、例えば、本明細書におけるそれぞれの場合で、「を含むこと(comprising)」、「から本質的になる(consisting essentially of)」、及び「からなる(consisting of)」という用語のいずれも、他の2つの用語のいずれかに置き換えることができる。用いられている用語及び表現は、説明の用語として使用するものであり、限定ではなく、そのような用語及び表現の使用においては、示されかつ記載されている特徴又はその一部の均等物を排除することを意図するものではなく、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲内で種々の変更が可能であることが認識される。したがって、本発明は、好ましい実施形態及び任意の特徴によって具体的に開示されているが、本明細書に開示された概念の改変及び変形は、当業者によって可能であり、そのような改変及び変形は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内であると考えられることが理解されるべきである。
【0217】
前述の実施形態に関しては、本明細書に開示される各実施形態は、他の開示される実施形態のそれぞれに適用可能であることが企図される。例えば、方法の実施形態で挙げられる要素は、本明細書において記載される医薬組成物、パッケージ、及び使用の実施形態において使用することができ、逆もまた同様である。
【0218】
態様
1. デューテトラベナジンを1日1回投与するための制御放出経口剤形であって、持続放出ビーズの集団を含み;持続放出ビーズは、
第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアを含み、
pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第1のコートを更に含む、制御放出経口剤形。
【0219】
2. コアが、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又は
b)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子
を含む、態様1に記載の剤形。
【0220】
3. 持続放出ビーズが、第1のコートの上部において、第2の量の微紛化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤で更にコーティングされている、態様1又は2に記載の剤形。
【0221】
4. 持続放出ビーズが、第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤の上部において、pH非依存性ポリマーコート、pH依存性ポリマーコート、又はpH依存性ポリマーコートで更にコーティングされているpH非依存性ポリマーコートから選択される第2のコートで更にコーティングされている、態様3に記載の剤形。
【0222】
5. 即時放出ビーズの集団を更に含み;即時放出ビーズの集団は、
a)即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又は
b)即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子
を含む、態様1~4のいずれか1つに記載の剤形。
【0223】
6. 第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は薬学的に許容される賦形剤、並びに第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は薬学的に許容される賦形剤、並びに即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が同一であるか、或いは
第1の量のデューテトラベナジン及び/又は薬学的に許容される賦形剤、並びに第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は薬学的に許容される賦形剤、並びに即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び/又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が異なっている、態様1~5のいずれか1つに記載の剤形。
【0224】
7. 第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤、並びに第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤、並びに即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤における薬学的に許容される賦形剤が同一であるか、或いは
第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤、並びに第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤、並びに即時放出量の微粉化デューテトラベナジン及び即時放出の薬学的に許容される賦形剤における薬学的に許容される賦形剤が異なっている、態様1~6のいずれか1つに記載の剤形。
【0225】
8. 微粉化デューテトラベナジンが0.05~100ミクロン、又は1~30ミクロン、又は5~25ミクロンの中央粒径を有する、態様1~7のいずれか1つに記載の剤形。
【0226】
9. 微粉化デューテトラベナジンが、約10~約15ミクロンのD90を特徴とする粒径分布を有する、態様8に記載の剤形。
【0227】
10. 微粉化デューテトラベナジンが、約10~約20ミクロンのD50を特徴とする粒径分布を有する、態様8に記載の剤形。
【0228】
11. 微粉化デューテトラベナジンが、3ミクロン以下のD10を特徴とする粒径分布を有する、態様8に記載の剤形。
【0229】
12. 微粉化デューテトラベナジンが、15ミクロン以下のD90、約10~約20ミクロンのD50、及び3ミクロン以下のD10を特徴とする粒径分布を有する、態様8に記載の剤形。
【0230】
13. 微粉化デューテトラベナジンが、独立して、微紛化デューテトラベナジンの第1の量で又は微紛化デューテトラベナジンの第2の量で、又は即時放出ビーズの量で、持続放出ビーズ又は即時放出ビーズのコアの質量の5wt%~80wt%、又は10wt%~80wt%、又は10wt%~70wt%、20wt%~60wt%、5wt%~30wt%、又は50wt%~80wt%の濃度で存在する、態様1~12のいずれか1つに記載の剤形。
【0231】
14. 第1の薬学的に許容される賦形剤、第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、抗酸化剤、結合剤、充填剤、界面活性剤、消泡剤又はそれらの組合せを含む、態様1~13のいずれか1つに記載の剤形。
【0232】
15. 第1の薬学的に許容される賦形剤又は第2の薬学的に許容される賦形剤又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、抗酸化剤、好ましくは非水溶性抗酸化剤である抗酸化剤を含む、態様14に記載の剤形。
【0233】
16. 非水溶性抗酸化剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、6-エトキシ-1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノリン(6-ethoxy-1,2-digydro-2,2,4-trimethylquinoline)(エトキシキン)、ノルジヒドログアイアレチン酸(NDGA)、メタ重亜硫酸ナトリウム(SMB)、トコフェロール、及びそれらの組合せ、からなる群から選択される、態様15に記載の剤形。
【0234】
17. 非水溶性抗酸化剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、又はそれらの組合せを含む、態様16に記載の剤形。
【0235】
18. 第1の薬学的に許容される賦形剤、又は第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の0.1wt%~1.0wt%の濃度で、非水溶性抗酸化剤を含む、態様15~17のいずれか1つに記載の剤形。
【0236】
19. 第1、第2、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が結合剤を含む、態様14~18のいずれか1つに記載の剤形。
【0237】
20. 結合剤が、水溶性結合剤、非水溶性結合剤、又はそれらの組合せを含む、態様19に記載の剤形。
【0238】
21. 結合剤が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ポリマー、ポリエーテル、天然若しくは合成炭水化物ポリマー、又はそれらの組合せを含む水溶性結合剤である、態様20に記載の剤形。
【0239】
22. 結合剤が、非水溶性ポリマーを含み、非水溶性ポリマーは、クロスポビドン、コポビドン、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイドシリカ、シリカ、エチルセルロース、乳酸ポリマー、乳酸とグルタミン酸とのコポリマー、ポリ酢酸ビニル、又はそれらの組合せである、態様19又は態様20の剤形。
【0240】
23. 結合剤がポリエーテル、好ましくはPEGを含む、態様20又は態様21に記載の剤形。
【0241】
24. 第1の薬学的に許容される賦形剤、又は第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の0.5wt%~10.0wt%の濃度で、結合剤を含む、態様19~23のいずれか1つに記載の剤形。
【0242】
25. 第1、第2又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、糖、二糖、多糖、多価アルコール、微結晶セルロース、天然及び合成ガム、アルファ化デンプン、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、二塩基性リン酸カルシウム、カオリン、無機塩、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、並びにそれらの組合せ、からなる群から選択される充填剤を含む、態様14~24のいずれか1つに記載の剤形。
【0243】
26. 充填剤が、微結晶セルロース、糖、多価アルコール、又はそれらの組合せを含み;糖は、好ましくはラクトース一水和物を含み、多価アルコールは、好ましくはマンニトールを含む、態様25に記載の剤形。
【0244】
27. 第1の薬学的に許容される賦形剤、又は第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の5.0~50.0wt%の濃度で、充填剤を含む、態様25又は態様26に記載の剤形。
【0245】
28. 第1、第2、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が界面活性剤を含む、態様14~27のいずれか1つに記載の剤形。
【0246】
29. 界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウム、ポリソルベート、tween、ポリオキシエチレン15ヒドロキシステアレート、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、又はそれらの組合せを含む、態様28に記載の剤形。
【0247】
30. 第1の薬学的に許容される賦形剤、第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の2.0wt%~12.0wt%の濃度で、界面活性剤を含む、態様28又は態様29に記載の剤形。
【0248】
31. 第1、第2、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が消泡剤を含む、態様14~30のいずれか1つに記載の剤形。
【0249】
32. 消泡剤が、不溶性油、ポリジメチルシロキサン及び他のシリコーン、ある特定のアルコール、ステアレート、グリコール、並びにそれらの組合せ、好ましくはシメチコン、ジメチコン、チラクターゼ、又はペパーミント油を含む、態様31に記載の剤形。
【0250】
33. 第1の薬学的に許容される賦形剤、第2の薬学的に許容される賦形剤、又は即時放出の薬学的に許容される賦形剤が、独立して、コア又は持続放出ビーズ又は即時放出ビーズの質量の0.3wt%~3.0wt%の濃度で、消泡剤を含む、態様31又は態様32に記載の剤形。
【0251】
34. 持続放出ビーズが、コアをコーティングする第1及び任意選択で第2のpH非依存性ポリマーコートを含む、先行する態様のいずれか1つに記載の剤形。
【0252】
35. 第1及び/又は第2のpH非依存性ポリマーコートが独立して、酢酸セルロース、酢酸セルロースの混合物、酢酸セルロースとポリエチレングリコール、エチルセルロース、又はエチルセルロースとポリエチレングリコールの混合物を含む、態様34に記載の剤形。
【0253】
36. 第1及び/又は第2のpH非依存性ポリマーコートが酢酸セルロースを含む、態様35に記載の剤形。
【0254】
37. 第1及び/又は第2のpH非依存性ポリマーコートが、酢酸セルロースNF398-10と酢酸セルロース320Sの混合物を含む、態様36に記載の剤形。
【0255】
38. pH非依存性ポリマーコートが、エチルセルロースとポリエチレングリコールの混合物を含む、態様34~37のいずれか1つに記載の剤形。
【0256】
39. 持続放出ビーズが、コアをコーティングする第1及び任意選択で第2のpH依存性ポリマーコートを含む、態様1~33のいずれか1つに記載の剤形。
【0257】
40. 持続放出ビーズが、第1及び/又は第2のpH非依存性ポリマーコートをコーティングする第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートを含む、態様34~38のいずれか1つに記載の剤形。
【0258】
41. 第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、約5.0~7.0のpHで溶解するように配合されている、態様39又は態様40の剤形。
【0259】
42. 第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、又はそれらの組合せを含む、態様41に記載の剤形。
【0260】
43. 第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマーを含む、態様42に記載の剤形。
【0261】
44. 第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、7.0超のpHで溶解するように配合されている、態様39又は態様40の剤形。
【0262】
45. 第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、pH-感受性メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテル、シェラック、又はそれらの組合せを含む、態様44に記載の剤形。
【0263】
46. 第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートがメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーを含む、態様45に記載の剤形。
【0264】
47. 第1及び/若しくは第2のpH非依存性ポリマーコート、又は第1及び/若しくは第2のpH依存性ポリマーコートが、薬学的に許容される可塑剤を更に含む、態様34~46のいずれか1つに記載の剤形。
【0265】
48. 可塑剤が、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、ソルビトールソルビタン溶液、ヒマシ油、ジアセチル化モノグリセリド、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、又はそれらの組合せを含む、態様47に記載の剤形。
【0266】
49. 可塑剤がクエン酸トリエチルを含む、態様48に記載の剤形。
【0267】
50. 第1及び/又は第2のpH非依存性ポリマーコート又は第1及び/又は第2のpH依存性ポリマーコートが、持続放出ビーズの質量の15.0wt%~50.0wt%の濃度で持続放出ビーズに存在する、態様34~49のいずれか1つに記載の剤形。
【0268】
51. pH非依存性ポリマーコート又はpH依存性ポリマーコートが、持続放出ビーズの質量の20.0wt%~40.0wt%の濃度で持続放出ビーズに存在する、態様34~49のいずれか1つに記載の剤形。
【0269】
52. 剤形が、合計6mg~72mgの微粉化デューテトラベナジンを含む、先行する態様のいずれか1つに記載の剤形。
【0270】
53. 剤形が、合計6mg、又は12mg、又は18mg、又は24mg、又は30mg、又は36mg、又は42mg又は48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む、態様52に記載の剤形。
【0271】
54. 持続放出ビーズの集団から本質的になる、態様1~4又は8~53のいずれか1つに記載の剤形。
【0272】
55. 持続放出ビーズの集団が、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアであって、薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、及びそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、コア;
b)コアをコーティングする第1のpH非依存性ポリマーコート
を含み、並びに任意選択で
c)第1のpH非依存性ポリマーコートをコーティングする第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートを更に含み;並びに任意選択で、
d)第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートをコーティングする第2のpH非依存性ポリマーコートを更に含み;並びに任意選択で、
e)カプセルシェル又は医薬サッシェパッケージングを更に含む、態様54の剤形。
【0273】
56. コアが、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む、態様55に記載の剤形。
【0274】
57. 第1及び/又は第2の量のpH非依存性ポリマーコートが、独立して、エチルセルロース、ポリエチレングリコール及びトリアセチンを含み、任意選択でポビドンを更に含む、態様55又は態様56に記載の剤形。
【0275】
58. 第1及び/又は第2の量のpH非依存性ポリマーコートが酢酸セルロースを含み、任意選択でポリエチレングリコールを更に含む、態様55又は態様56に記載の剤形。
【0276】
59. 持続放出ビーズの集団を含み、即時放出ビーズの集団を更に含む、態様1~53のいずれか1つの剤形であって、即時放出ビーズは、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む、剤形。
【0277】
60. 持続放出ビーズの集団が、
a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含むコアであって、薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、及びそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、コア;
b)コアをコーティングする第1の量のpH依存性ポリマーコート
を含み、並びに任意選択で
c)第1の量のpH依存性ポリマーコートをコーティングする第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートを更に含み;並びに任意選択で、
d)第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートをコーティングする第2の量のpH依存性ポリマーコートを更に含み;並びに任意選択で、
e)カプセルシェル又は医薬サッシェパッケージングを更に含む、態様59の剤形。
【0278】
61. コアが、a)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤、又はb)第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤でコーティングされた不活性粒子を含む、態様60に記載の剤形。
【0279】
62. 第1及び/又は第2の量のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、又はそれらの組合せを含む、態様60又は態様61に記載の剤形。
【0280】
63. 第1及び/又は第2の量のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマーを含む、態様62に記載の剤形。
【0281】
64. 第1及び/又は第2の量のpH依存性ポリマーコートが、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、pH-感受性メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテル、シェラック、又はそれらの組合せを含む、態様61又は態様62に記載の剤形。
【0282】
65. 第1及び/又は第2の量のpH依存性ポリマーコートが、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマーを含む、態様64に記載の剤形。
【0283】
66. 態様61又は態様62に記載の持続放出ビーズの集団を含む、態様59に記載の剤形。
【0284】
67. 態様63又は態様64に記載の持続放出ビーズの集団を含む、態様59に記載の剤形。
【0285】
68. 態様61又は態様62に記載の持続放出ビーズの集団を含み;態様63又は態様64に記載の持続放出ビーズの集団を更に含む、態様59に記載の剤形。
【0286】
69. カプセル又は医薬サッシェパッケージの形態である、前述の態様のいずれか1つに記載の剤形。
【0287】
70. USPIII溶解デバイス、pH7.2で測定した場合、微粉化デューテトラベナジンの約50%が7時間以内に放出される、態様1~69のいずれか1つに記載の剤形。
【0288】
71. VMAT2媒介障害の処置に使用するための、態様1~70のいずれかに記載の剤形。
【0289】
72. VMAT2媒介障害を処置する方法であって、態様1~70のいずれかに記載の制御放出剤形を、それを必要とする患者に経口投与することを含む方法。
【0290】
73. VMAT2媒介障害が、多動性運動障害である、態様71に記載の剤形又は態様72に記載の方法。
【0291】
74. 多動性運動障害が慢性多動性運動障害である、態様73に記載の剤形又は方法。
【0292】
75. 慢性多動性運動障害が、ハンチントン病に関連する舞踏病、遅発性ジスキネジア、及び脳性麻痺におけるジスキネジアから選択される、態様74に記載の剤形又は方法。
【0293】
76. 6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の単回投与により、約90,000~142,750h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約4,600pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0294】
77. 12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の単回投与により、約180,000~285,500h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約9,200pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0295】
78. 24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の単回投与により、約360,000~571,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約18,400pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0296】
79. 36mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の単回投与により、約540,000~856,500h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約27,600pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0297】
80. 48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の単回投与により、約720,000~1,142,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-inf及び/又は約36,800pg/mL未満の幾何平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0298】
81. 6mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の投与により、定常状態で約102,500~200,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約10,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0299】
82. 12mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の投与により、定常状態で約205,000~400,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約20,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0300】
83. 24mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の投与により、定常状態で約400,000~800,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約40,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0301】
84. 36mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の投与により、定常状態で約615,000~1,200,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約60,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0302】
85. 48mgの微粉化デューテトラベナジンを含む経口剤形の投与により、定常状態で約800,000~1,600,000h*pg/mLの幾何平均AUC0-24、及び/又は定常状態で約80,000pg/mL未満の平均Cmaxを含む、総α-及びβ-ジヒドロデューテトラベナジンのインビボ血漿プロファイルが提供される、態様71~75のいずれか1つに記載の剤形又は方法。
【0303】
86. 態様1~70のいずれか1つに記載の持続放出ビーズのコア、又は態様5~70のいずれか1つに記載の即時放出ビーズを製造するための方法であって、
a)第1の薬学的に許容される賦形剤を伴う第1の量の微粉化デューテトラベナジンの分散体を提供する工程であって、薬学的に許容される賦形剤は、抗酸化剤、結合剤、消泡剤、充填剤、及び界面活性剤を含む、工程と;
b)a)の分散体から即時放出顆粒、即時放出ペレット又は即時放出錠剤を形成する工程;又は不活性粒子をa)の分散体でコーティングする工程
とを含み、
それにより、即時放出ビーズ又は持続放出ビーズのコアがそれぞれ生成される、方法
【0304】
87. 態様1~70のいずれか1つに記載の持続放出ビーズを製造するための方法であって、以下の工程:
a)コアを提供する工程であって、コアは、第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤の分散体を含む即時放出顆粒、即時放出ペレット若しくは即時放出錠剤;又は第1の量の微粉化デューテトラベナジン及び第1の薬学的に許容される賦形剤の分散体でコーティングされた不活性粒子を含む、工程;
b)pH非依存性ポリマーコーティング、pH依存性ポリマーコーティング、又はpH非依存性ポリマーコーティング及びpH依存性ポリマーコーティングから選択される第1のコートで、a)のコアをコーティングする工程
c)任意選択で、第1のコートを第2の量の微粉化デューテトラベナジン及び第2の薬学的に許容される賦形剤コートで更にコーティングする工程;
d)任意選択で、pH非依存性ポリマーコーティング、pH依存性ポリマーコーティング、又はpH非依存性ポリマーコーティング及びpH依存性ポリマーコーティングから選択される第2のコートで、c)のビーズを更にコーティングする工程
を含み、
それにより、持続放出ビーズが生成される、方法。
【0305】
88. コアを調製するための方法が以下の工程、
a)第1の薬学的に許容される賦形剤を伴う第1の量の微粉化デューテトラベナジンの分散体を提供する工程であって、薬学的に許容される賦形剤は、抗酸化剤、結合剤、消泡剤、充填剤、及び界面活性剤を含む、工程と;
b)a)の分散体から即時放出顆粒、即時放出ペレット又は即時放出錠剤を形成する工程;又は不活性粒子をa)の分散体でコーティングする工程
とを含み、
それにより、即時放出ビーズ又は持続放出ビーズのコアがそれぞれ生成される、態様87に記載の方法。
【0306】
89. 薬学的に許容される賦形剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンNFを含む抗酸化剤、ヒドロキシプロピルセルロースを含む水溶性結合剤、シメチコンを含む消泡剤、ラクトース一水和物、マンニトール、重炭酸ナトリウム、及びそれらの混合物を含む充填剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、態様86~88のいずれか1つに記載の方法。
【0307】
90. 親水性ポリマーと疎水性ポリマーの混合物を含むフィルムコートで、持続放出ビーズをコーティングすることを更に含む、態様86~89のいずれか1つに記載の方法。
【0308】
91. 親水性ポリマーが、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、アルギン酸及びその塩、キトサン、カラギーナン、アラビアガム、グアーガム、寒天、ゼラチン、キサンタン、ローカストビーンガム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、及びそれらの組合せを含む、態様90に記載の方法。
【0309】
92. 疎水性ポリマーが、エチルセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、セラック、メタクリレート及びアクリレートコポリマー(腸溶性及び非腸溶性)、ポリ(乳酸)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリ(酢酸ビニル)、及びそれらの組合せを含む、態様90に記載の方法。
【国際調査報告】