(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】半導体デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 25/00 20060101AFI20240925BHJP
H01L 23/02 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
H01L25/00 B
H01L23/02 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518561
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 JP2021035721
(87)【国際公開番号】W WO2023053228
(87)【国際公開日】2023-04-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000154325
【氏名又は名称】住友電工デバイス・イノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100174399
【氏名又は名称】寺澤 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】ウォン ジェイムズ
(57)【要約】
半導体デバイスは、金属ベースと、壁と、蓋と、半導体ダイと、少なくとも1つのコンデンサとを含む。壁は、金属ベース上に配置され、壁の内側に開口部を備える。蓋は壁上に配置される。半導体ダイは金属ベース上に配置される。半導体ダイは開口部に配置される壁で囲まれる。コンデンサは壁上に配置される。コンデンサの第1の端部は半導体ダイに電気的に接続され、コンデンサの第2の端部は金属ベースに電気的に接続される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属ベースと、
前記金属ベース上に配置された壁であって、該壁の内側に開口部を備える壁と、
前記壁上に配置された蓋と、
前記金属ベース上に配置され、前記開口部内に配置されるように前記壁に囲まれた半導体ダイと、
前記壁上に配置された少なくとも1つのコンデンサであって、前記コンデンサの第1の端部が前記半導体ダイに電気的に接続され、前記コンデンサの第2の端部が前記金属ベースに電気的に接続される、少なくとも1つのコンデンサと、
を備える、半導体デバイス。
【請求項2】
前記壁上に配置され、前記コンデンサの前記第1の端部を前記半導体ダイに電気的に接続する第1の上側パターンと、
前記壁上に配置され、前記コンデンサの前記第2の端部を前記金属ベースに電気的に接続する第2の上側パターンと、を更に備え、
前記壁が、内側に突出部を有し、
前記第1の上側パターンが、前記壁の前記突出部に設けられた領域を含み、
前記第1の上側パターンの前記領域が、ワイヤによって前記半導体ダイのドレインパッドと電気的に接続される、
請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記壁上に配置された第3の上側パターン及び第4の上側パターンを更に備え、
前記第3の上側パターンが、前記第1の上側パターンと電気的に接続され、
前記第4の上側パターンが、前記第2の上側パターンと電気的に接続され、ビアホールを介して前記金属ベースと電気的に接続される、
請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記壁の表面に配置され、第1の上側パターンと、第1の下側パターンと、前記第1の上側パターンと前記第1の下側パターンとの間に挟まれた誘電体とを含むフレームを更に備え、
前記第1の上側パターンが、半田又は導電性接着剤によって前記コンデンサの前記第1の端部に電気的に接続され、
前記第1の下側パターンが、前記誘電体を貫通する第1のビアホールによって前記第1の上側パターンと電気的に接続され、ワイヤによって前記半導体ダイと電気的に接続される、
請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記フレームが、前記誘電体を挟む、第2の上側パターン及び第2の下側パターンを更に含み、
前記第2の上側パターンが、半田又は導電性接着剤によって前記コンデンサの前記第2の端部と電気的に接続され、前記第2の下側パターンが、前記誘電体を貫通する第2のビアホールによって前記第2の上側パターンと電気的に接続され、前記金属ベースと接続される、
請求項4に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記金属ベースが、50W/(m・K)以上の高熱伝導率材料で作られていて、
前記壁が、ガラスマイクロファイバ強化樹脂又はフッ素樹脂で作られている、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記高熱伝導率材料が、銅又は銅合金を含む、
請求項6に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記半導体ダイが、基板と、前記基板の表面上に配置された窒化物半導体層とを含む、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記金属ベース上に配置され、前記壁に囲まれ、前記半導体ダイに電気的に接続されたインピーダンス整合回路を更に備え、
前記蓋が、前記半導体ダイ及び前記インピーダンス整合回路を覆う、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記少なくとも1つのコンデンサが、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを含み、
前記第1のコンデンサが、前記壁の第1の側部の上に配置され、
前記第2のコンデンサが、前記壁の、前記第1の側部とは反対側の第2の側部の上に配置される、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項11】
前記蓋が、前記壁上の前記コンデンサを覆う、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項12】
前記半導体ダイが、第1の半導体ダイ及び第2の半導体ダイを含み、前記開口部が、第1の開口部及び第2の開口部を含み、
前記第1の半導体ダイが、前記第1の開口部内に配置され、前記第2の半導体ダイが、前記第2の開口部内に配置される、
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項13】
第1のインピーダンス整合回路と第2のインピーダンス整合回路とを更に備え、
前記蓋が、第1の蓋と第2の蓋とを含み、
前記第1の蓋が、前記第1の開口部の内部に配置された、前記第1の半導体ダイ及び前記第1のインピーダンス整合回路を覆い、
前記第2の蓋が、前記第1の開口部の内部に配置された、前記第2の半導体ダイ及び前記第2のインピーダンス整合回路を覆う、
請求項12に記載の半導体デバイス。
【請求項14】
前記蓋が、第1の蓋及び第2の蓋を含み、前記少なくとも1つのコンデンサが、第1のコンデンサと、第2のコンデンサと、第3のコンデンサと、第4のコンデンサとを含み、
前記第1の蓋が、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとを覆い、前記第2の蓋が、前記第3のコンデンサと前記第4のコンデンサとを覆う、
請求項12に記載の半導体デバイス。
【請求項15】
第1のインピーダンス整合回路と第2のインピーダンス整合回路とを更に備え、
前記蓋が、前記第1の半導体ダイ、前記第2の半導体ダイ、前記第1のインピーダンス整合回路、及び前記第2のインピーダンス整合回路を覆う、
請求項12に記載の半導体デバイス。
【請求項16】
前記少なくとも1つのコンデンサが、それぞれ前記壁上に配置された第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを含み、
前記蓋が、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとを覆う、
請求項12に記載の半導体デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
横方向拡散金属酸化膜半導体(LDMOS)又は窒化ガリウム(GaN)などの携帯電話インフラストラクチャ用の既存のトランジスタデバイスは、より高い動作出力及び動作帯域幅に対する需要が高まっている。両方の要求の結果として、電力需要に対応するためにトランジスタパッケージングのサイズを増大させることが必要になる。
【0003】
米国特許出願公開第2006/0138654号明細書は、半導体ダイを収容するためのパッケージの放熱特性を改善した半導体デバイスの一例を開示している。マイクロ波周波数に用いられる半導体デバイスは、このように構成されており、例えば、高周波信号を増幅する半導体ダイと、半導体ダイに接続された各種回路基板とが、パッケージ内に配置されている。パッケージは、半導体ダイ及び回路基板を固定するための底板と、底板の周囲に配置されて半導体ダイ及び回路基板を囲む壁と、壁によって形成された上部開口部を覆うための蓋とから構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/0138654号明細書
【発明の概要】
【0005】
本開示は、半導体デバイスを提供する。半導体デバイスは、金属ベースと、壁と、蓋と、半導体ダイと、少なくとも1つのコンデンサとを含む。壁は、金属ベース上に配置され、壁の内側に開口部を備える。蓋は、壁上に配置される。半導体ダイは、金属ベース上に配置される。半導体ダイは、開口部に配置される壁で囲まれる。コンデンサは、壁上に配置される。コンデンサの第1の端部は、半導体ダイに電気的に接続され、コンデンサの第2の端部は、金属ベースに電気的に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本開示の第1実施形態に係る半導体デバイスの構造を示す平面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すII-II線に沿った半導体デバイスの断面図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す半導体デバイスの第1のコンデンサの接続構造を示す拡大平面図である。
【
図4】
図4は、
図3に示すIV-IV線に沿った第1のコンデンサの接続構造を示す断面図である。
【
図5】
図5は、本開示の第1実施形態の変形例に係る半導体デバイスの構造を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、
図5に示す半導体デバイスのコンデンサと半導体ダイとの接続構造を示す拡大斜視図である。
【
図7】
図7は、
図6に示す半導体デバイスを蓋付きで示す斜視図である。
【
図8】
図8は、本開示の第2実施形態に係る半導体デバイスの構造を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、
図8に示す半導体デバイスの構造を蓋付きで示す斜視図である。
【
図10】
図10は、比較例の半導体デバイスの構造を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[本開示が解決しようとする課題]
より広い帯域幅をサポートするためのより良好な互換性を可能にするために、外部ビデオ帯域幅(VBW)リードが、特許文献1に説明されているパッケージなどのパッケージに導入される。従来、コアパッケージは常にセラミックであり、単層のみであった。セラミックの誘電率は高いので、トップメタライズのアートワークは即座に影響を与える(この例ではマイナスの影響)。この現在のアプローチは、プリント回路基板の技術上、以前は採用されていなかった。
【0008】
[本開示の効果]
本開示によれば、最終的に直列LC共振として形成されるインダクタンス量を低減することができる。
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
本開示の実施形態を列挙して説明する。本開示の一態様によれば、金属ベースと、壁と、蓋と、半導体ダイと、少なくとも1つのコンデンサとを含む半導体デバイスが提供される。壁は、金属ベース上に配置され、壁の内側に開口部を備える。蓋は、壁上に配置される。半導体ダイは、金属ベース上に配置される。半導体ダイは、開口部に配置される壁で囲まれる。コンデンサは、壁上に配置される。コンデンサの第1の端部は、半導体ダイに電気的に接続され、コンデンサの第2の端部は、金属ベースに電気的に接続される。
【0010】
上記の半導体デバイスは、コンデンサを壁上に配置し、コンデンサの第1の端部を半導体ダイに電気的に接続し、コンデンサの第2の端部を金属ベースに電気的に接続する。したがって、この実施形態では、半導体ダイとコンデンサとを接続するワイヤボンドの長さが低減する。結果として、この実施形態では、最終的に直列LC共振として形成されるインダクタンス量が低減する。また、この実施形態では、コンデンサの特性に影響を与えない。結果として、半導体デバイスの回路性能を向上させることができる。
【0011】
一実施形態として、半導体デバイスは、壁上に配置された第1の上側パターンと、壁上に配置された第2の上側パターンとを更に含んでもよい。第1の上側パターンは、コンデンサの第1の端部を半導体ダイに電気的に接続してもよい。第2の上側パターンは、コンデンサの第2の端部を金属ベースに電気的に接続してもよい。この実施形態では、壁は、壁の内側に突出部を有してもよい。第1の上側パターンは、壁の突出部に設けられた領域を含んでもよく、第1の上側パターンの該領域は、ワイヤによって半導体ダイのドレインパッドと電気的に接続されてもよい。したがって、この実施形態では、半導体ダイとコンデンサとを接続するワイヤボンドの長さが更に低減する。結果として、この実施形態では、最終的に直列LC共振として形成されるインダクタンス量が更に低減し、半導体デバイスの回路性能が向上する。
【0012】
一実施形態として、半導体デバイスは、壁上に配置された第3の上側パターン及び第4の上側パターンを更に含んでもよい。第3の上側パターンは、第1の上側パターンと電気的に接続されてもよい。第4の上側パターンは、第2の上側パターンと電気的に接続され、ビアホールを介して金属ベースと電気的に接続されてもよい。
【0013】
一実施形態として、半導体デバイスは、壁上に配置されるフレームを更に含んでもよい。フレームは、第1の上側パターンと、第1の下側パターンと、第1の上側パターンと第1の下側パターンとの間に挟まれた誘電体とを含んでもよい。この実施形態では、第1の上側パターンは、半田又は導電性接着剤によってコンデンサの第1の端部に電気的に接続されてもよい。半田は、金-錫(AuSn)合金半田ペースト、又は銀半田ペーストで作られていてもよい。導電性接着剤は、銀充填エポキシ、低温インジウム膜で作られていてもよい。第1の下側パターンは、誘電体を貫通する第1のビアホールによって第1の上側パターンと電気的に接続されてもよいし、ワイヤによって半導体ダイと電気的に接続されてもよい。
【0014】
上記実施形態において、フレームは、第2の上側パターン及び第2の下側パターンを更に含んでもよい。第2の上側パターン及び第2の下側パターンは、これらの間に誘電体を挟んでもよい。この半導体デバイスでは、第2の上側パターンは、半田又は導電性接着剤によってコンデンサの第2端部と電気的に接続されてもよいし、第2の下側パターンは、誘電体を貫通する第2のビアホールによって第2の上側パターンと電気的に接続されてもよく、金属ベースと接続されてもよい。半田は、金-錫(AuSn)合金半田ペースト、又は銀半田ペーストで作られていてもよい。導電性接着剤は、銀充填エポキシ、低温インジウム膜で作られていてもよい。
【0015】
一実施形態として、金属ベースは、50W/(m・K)以上の高熱伝導率材料で作られていてもよいし、これは銅又は銅合金であり得、壁は、ガラスマイクロファイバ強化樹脂又はフッ素樹脂で作られていてもよい。
【0016】
一実施形態として、半導体ダイは、基板と、基板の表面上に配置された窒化物半導体層とを含んでもよい。
【0017】
一実施形態として、半導体デバイスは、金属ベース上に配置されたインピーダンス整合回路を更に含んでもよい。インピーダンス整合回路は、壁によって囲まれ、半導体ダイに接続されてもよい。この半導体デバイスでは、蓋は、半導体ダイ及びインピーダンス整合回路を覆ってもよい。
【0018】
一実施形態として、少なくとも1つのコンデンサは、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを含んでもよい。この半導体デバイスでは、第1のコンデンサは、壁の第1の側部に配置されてもよく、第2のコンデンサは、壁の第1の側部とは反対側の第2の側部に配置されてもよい。
【0019】
一実施形態として、蓋は、壁上にあるコンデンサを覆ってもよい。
【0020】
一実施形態として、半導体ダイは、第1の半導体ダイ及び第2の半導体ダイを含んでもよく、開口部は、第1の開口部及び第2の開口部を含んでもよい。この半導体デバイスでは、第1の半導体ダイが第1の開口部の内部に配置されてもよく、第2の半導体ダイが第2の開口部の内部に配置されてもよい。
【0021】
一実施形態として、半導体デバイスは、第1のインピーダンス整合回路及び第2のインピーダンス整合回路を更に含んでもよい。蓋は、第1の蓋及び第2の蓋を含んでもよい。この半導体デバイスでは、第1の蓋は、第1の開口部の内部に配置された第1の半導体ダイ及び第1のインピーダンス整合回路を覆い、第2の蓋は、第1の開口部の内部に配置された第2の半導体ダイ及び第2のインピーダンス整合回路を覆ってもよい。
【0022】
一実施形態として、蓋は、第1の蓋及び第2の蓋を含んでもよく、少なくとも1つのコンデンサは、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ、第3のコンデンサ、及び第4のコンデンサを含んでもよい。この半導体デバイスでは、第1の蓋は、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを覆ってもよく、第2の蓋は、第3のコンデンサ及び第4のコンデンサを覆ってもよい。
【0023】
一実施形態として、半導体デバイスは、第1のインピーダンス整合回路及び第2のインピーダンス整合回路を更に含んでもよい。上記半導体デバイスでは、蓋は、第1の半導体ダイ、第2の半導体ダイ、第1のインピーダンス整合回路及び第2のインピーダンス整合回路を覆ってもよい。
【0024】
一実施形態として、少なくとも1つのコンデンサは、それぞれ壁上に配置された第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを含んでもよい。蓋は、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを覆ってもよい。
【0025】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の半導体デバイスの具体例について、図面を参照しながら説明する。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と同等の意味及び特許請求の範囲内の全ての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0026】
[第1実施形態]
図1は、本開示の第1実施形態に係る半導体デバイスの構造を示す平面図である。
図2は、
図1に示すII-II線に沿った半導体デバイスの断面図である。
図1及び
図2に示すように、半導体ダイを収容するためのパッケージを有する半導体デバイス10は、金属ベース11と、蓋12と、第1のリード13と、第2のリード14と、インピーダンス整合回路15と、半導体ダイ16と、壁20と、第1のコンデンサ30と、第2のコンデンサ40とを含む。
【0027】
金属ベース11は、矩形の平面形状を有し、銅又は銅合金などの金属で作られている。金属ベース11は、50W/(m・K)以上の高熱伝導率材料で作られていてもよい。金属ベース11は、1.05mm以上の厚さを有してもよい。金属ベース11は、上面11aと裏面パターン11bとを含む。
【0028】
壁20は、樹脂等の誘電体材料で作られている略矩形のフレーム状部材であり、金属ベース11上に配置される。壁20は、壁20の内側に開口部20aを備える。壁20は、第1の側部21と、第2の側部22と、第3の側部23と、第4の側部24とを含む。第1の側部21は第2の側部22と対向し、第3の側部23は第4の側部24と対向する。インピーダンス整合回路15及び半導体ダイ16は、第1の側部21から第4の側部24によって区画された開口部20a内に配置される。第1の側部21は、半導体ダイ16に向かって延びる突出部25を更に含み、第2の部分22は、半導体ダイ16に向かって延びる突出部26を更に含む。壁20は、例えば、ガラスマイクロファイバ強化樹脂やフッ素樹脂などで作られていてもよい。
【0029】
蓋12は、インピーダンス整合回路15及び半導体ダイ16を覆うように壁20上に配置される。蓋12は、酸化アルミニウム(AlO)等の金属で作られている。蓋12は、インピーダンス整合回路15及び半導体ダイ16と共に、第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40を覆ってもよい。
【0030】
第1のリード13及び第2のリード14は、金属製の板状部材で作られており、例えば、銅、銅合金又は鉄合金からなる金属薄板で作られていてもよい。第1のリード13の一端は、壁20の第3の側部23の上面23aに接合される。第1のリード13は、壁20の第3の側部23によって金属ベース11の主面11aから絶縁されている。第2のリード14の一端は、壁20の第4の側部24の上面24aに接合される。第2のリード14は、金属壁20の第4の側部24によって金属ベース11の主面11aから絶縁されている。
【0031】
インピーダンス整合回路15は、第1のリード13と半導体ダイ16との間のインピーダンスを整合させる。インピーダンス整合回路15の一端は、ボンディングワイヤ17を介して第1のリード13に電気的に接続される。インピーダンス整合回路15の他端は、ボンディングワイヤ18を介して半導体ダイ16のゲート電極に電気的に接続される。これにより、第1のリード13は、インピーダンス整合回路15を介して半導体ダイ16のゲート電極と電気的に接続される。インピーダンス整合回路15は、金属ベース11の表面11a上に配置され、接着剤によって金属ベース11に固定される。
【0032】
半導体ダイ16は、高周波信号を増幅するためのトランジスタである。半導体ダイ16は、例えば、基板と、基板の表面からエピタキシャル成長させた層である窒化物半導体層とを含むトランジスタであってもよい。基板としては、例えば、Si基板やSiC基板を含む。窒化物半導体層は、例えば、GaN層である。半導体ダイ16は、金属ベース11の表面11a上に配置され、接着剤によって金属ベース11に固定される。半導体ダイ16は、開口部20a内に配置されるように壁20によって囲まれる。半導体ダイ16のゲート電極は、インピーダンス整合回路15に接続され、半導体ダイ16のソース電極は、第2のリード14に接続される。半導体ダイ16のドレイン電極は、第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40に接続される。
【0033】
第1のコンデンサ30は、第1の電極31と、第2の電極32と、誘電体33とを含む。誘電体33は、セラミックスで作られていて、第1の電極31と第2の電極32との間に挟まれている。第1の電極31は半導体ダイ16に接続され、第2の電極32は金属ベース11に接続され接地されている。第1のコンデンサ30は、壁20の第1の側部21に配置される。第2のコンデンサ40は、第1の電極41と、第2の電極42と、誘電体43とを含む。誘電体43は、セラミックスで作られていて、第1の電極41と第2の電極42との間に挟まれている。第1の電極41は半導体ダイ16に接続され、第2の電極42は金属ベース11に接続され接地されている。第2のコンデンサ40は、壁20の第2の側部22に配置される。第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40のそれぞれは、後述する比較例の縦置きコンデンサの代わりにチップコンデンサとすることができる。第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40は、0805(2012メトリック)以下のサイズの表面実装型(SMD)セラミックコンデンサであってもよい。
【0034】
次に、
図3及び
図4を参照して、第1のコンデンサ30の接続構造の詳細について説明する。第2のコンデンサ40の接続構造は、第1のコンデンサ30の接続構造と同様であるため、重複する説明を省略する。
図3は、半導体デバイス10の第1のコンデンサ30の接続構造を示す拡大平面図である。
図4は、
図3のIV-IV線に沿った第1のコンデンサ30の接続構造を示す断面図である。
図3及び
図4に示すように、接続構造S1では、壁20の第1の側部21に、第1の基板34及び第2の基板35が設けられる。第1の基板34と第2の基板35とは、互いに絶縁される。
【0035】
第1の基板34は、第1の上側パターン34aと、第1の下側パターン34bと、第1の誘電体34cとを含む。第1の上側パターン34aは、第1の誘電体34cの上面に設けられ、第1の下側パターン34bは、第1の誘電体34cの下面に設けられる。第1の誘電体34c内には、第1の誘電体34cを貫通し、第1の上側パターン34aと第1の下側パターン34bとを電気的に接続する信号ビア34dが設けられる。第1の上側パターン34aは、単層であり、半田又は導電性接着剤によって第1のコンデンサ30の第1の電極31と電気的に接続される。第1の下側パターン34bは、第1の側部21の上面21aに配置された第3の上側パターン36aに、半田又は導電性接着剤によって取り付けられる。第1の上側パターン34a、第1の下側パターン34b及び第3の上側パターン36aは、銅又は金などで作られている。半田は、金-錫(AuSn)合金半田ペーストで作られていてもよいし、銀半田ペーストで作られていてもよい。上記の導電性接着剤は、銀充填エポキシ、低温インジウム膜で作られていてもよい。
【0036】
第2の基板35は、第2の上側パターン35aと、第2の下側パターン35bと、第2の誘電体35cとを含む。第2の上側パターン35aは、第2の誘電体35cの上面に設けられ、第2の下側パターン35bは、第2の誘電体35cの下面に設けられる。第2の誘電体35c内には、第2の誘電体35cを貫通し、第2の上側パターン35aと第2の下側パターン35bとを接続するビア35dが設けられる。第2の上側パターン35aは、半田又は導電性接着剤によって第1のコンデンサ30の第2の電極32に接続される。第2の下側パターン35bは、第1の側部21の上面21aに配置された第4の上側パターン36bに、半田又は導電性接着剤によって取り付けられる。第4の上側パターン36bは、壁20の第1の側部21の下面21bに配置された第3の下側パターン36cとビア36dによって接続される。第3の下側パターン36cが配置される下面21bは、熱伝導性及び電気伝導性のフィルムである導電性接着フィルム38で金属ベース11に接着されている。第2の上側パターン35a、第2の下側パターン35b、第4の上側パターン36b及び第3の下側パターン36cは、銅又は金などで作られている。
【0037】
上述した接続構造S1では、第1のコンデンサ30が壁20上に位置しているため、第1のコンデンサ30及び第1の上側パターン34aは、半導体ダイ16に近接して配置される。また、第1の上側パターン34aは、壁20の突出部25の半導体ダイ16側に設けられた領域34eを有する。領域34eは、半導体ダイ16のドレイン電極を延長するドレインパッド16aとワイヤ37により接続される。したがって、第1の上側パターン34a(領域34e)と半導体ダイ16のドレイン電極を延長するドレインパッド16aとの間に接続されるワイヤ37の長さは、半導体ダイ16のドレイン電極と第1のコンデンサ30の第1の電極31との間に直接接続されるワイヤの長さよりも短い。第1の上側パターン34aは、第2の上側パターン35aよりも半導体ダイ16の電極に近い。第2の上側パターン35aは、ビアホール35d及びビアホール36dによってパッケージの金属ベース11と電気的に接続される。
【0038】
この半導体デバイス10では、VBW信号は、アクティブトランジスタダイ(半導体ダイ16)のドレイン端子からワイヤボンドによって第1のコンデンサ30の端部及び/又は第2のコンデンサ40の端部に接続され、第1のコンデンサ30の他端及び/又は第2のコンデンサ40の他端は接地されている。したがって、これらのコンデンサは、これらのVBW周波数に対して短絡回路として機能することができる。
【0039】
以上のように構成された本実施形態の半導体デバイス10によって得られる有用な効果について、
図10及び
図11に示す比較例と対比して説明する。
図10は、比較例の半導体デバイスの構造を示す平面図である。
図11は、
図10に示す半導体デバイスのXI-XI線に沿った断面図である。
図10及び
図11に示すように、比較例に係る半導体デバイス510は、金属ベース511と、蓋と、第1のリード513と、第2のリード514と、インピーダンス整合回路515と、半導体ダイ516と、壁520と、第1のコンデンサ530と、第2のコンデンサ540とを含む。第1のコンデンサ530及び第2のコンデンサ540は、縦型コンデンサであり、上部電極と、下部電極と、上部電極と下部電極との間の誘電体とを含む。第1のコンデンサ530及び第2のコンデンサ540は、金属ベース511上に配置され、壁520の内側に位置する。半導体デバイス510では、第1のコンデンサ530及び第2のコンデンサ540は、それぞれワイヤ537及びワイヤ547によって半導体ダイ516に接続される。ワイヤ537及びワイヤ547は、半導体デバイス10のワイヤ37及びワイヤ47よりも長い。
【0040】
上記実施形態では、比較例と比較してワイヤボンドの長さが大幅に低減されているため、この実施形態は、最終的に直列LC共振として形成されるインダクタンス量を低減することができる。また、この実施形態ではコンデンサの特性に影響を与えないため、半導体デバイス10の回路性能が向上する。外部VBW機能により、定格100Vで1μF以上などの大容量表面実装型コンデンサが可能になる。
【0041】
本実施形態では、比較例と比較して、更に以下の利点が得られる。第一に、パワーアンプのレイアウトの実装面積をより小さくコンパクトに設計することができる。これは主にリード幅の寸法に起因する。この実施形態は、リード幅のサイズの半分以上である。第二に、この実施形態は、一次リード間の絶縁経路を広くして干渉を低減することができる。第三に、この実施形態は、外部VBWリードに対する要件がないため、パワーアンプのアートワーク/レイアウトをより小さく保つことができることを意味する。第四に、この実施形態では、最大8本の1次リードを提供できるため、最大利用可能出力が増大する。最後に、この実施形態は、しばしば、内部で行われるビデオ周波数(<1GHz)用に必要な終端を提供することができる。比較例では、縦置きコンデンサに直接ワイヤボンディングする場合、かなり長いワイヤボンドを必要とするため、容易に実現できない。しかし、この実施形態は、ワイヤボンドの長さを短くすることができ、したがって容易に実現可能である。
【0042】
[第1実施形態の変形例]
次に、
図5、
図6及び
図7を参照して、本開示の第1実施形態の変形例について説明する。
図5は、本開示の第1実施形態の変形例に係る半導体デバイスの構造を示す斜視図である。
図6は、
図5に示す半導体デバイスのコンデンサと半導体ダイとの接続構造を示す拡大斜視図である。
図7は、
図5に示す半導体デバイスを蓋付きで示す斜視図である。
図5から
図7に示すように、変形例の半導体デバイス110は、金属ベース11と、蓋12と、第1のリード13と、第2のリード14と、インピーダンス整合回路15と、半導体ダイ16と、壁20と、第1のコンデンサ30と、第2のコンデンサ40とを含む。インピーダンス整合回路15は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等のセラミックで作られている。
【0043】
半導体デバイス110は、第1の基板34の第1の誘電体34c及び第2の基板35の第2の誘電体35cに代えて、フレーム130及びフレーム140を更に含む。フレーム130及びフレーム140は、低損失誘電体複合材料(例えば、ガラス微細繊維樹脂など)で作られている。フレーム130は、第1の基板34の第1の誘電体34cと第2の基板35の第2の誘電体35cとを共通に構成して設けられる。第1の上側パターン34a及び第2の上側パターン35aは、フレーム130の上面に配置される。フレーム130は、壁20の第1の側部21の全面に亘って設けられる。また、第2のコンデンサ40が配置される壁の第2の側部22の全面に亘ってフレーム140が設けられる。フレーム140は、フェルール130と同様の機能を有する。フレーム130及びフレーム140は、1つのフレームで構成することができる。
【0044】
この変形例では、第1の下側パターン34bの先端部は、壁20の突出部25に設けられる。第1の下側パターン34bと半導体ダイ16のドレイン電極を延長する部分との間に接続されるワイヤ37の長さは、半導体ダイ16のドレイン電極と第1のコンデンサ30の第1の電極31との間に直接接続されるワイヤの長さよりも短い。第1の下側パターン34bは、第1の上側パターン34aよりも半導体ダイ16の電極に近い。この変形例では、第1の上側パターン34aは、壁20の突出部25に設けられていない。結果として、第1の上側パターン34aが半導体ダイ16側に延在していないことにより、第1の上側パターン34a上に第1のコンデンサ30を実装するための半田がパッケージ内に侵入することが防止される。
【0045】
図7に示すように、半導体デバイス110は、パッケージの壁20上に配置される蓋12を有する。蓋12は、壁20に囲まれたインピーダンス整合回路15及び半導体ダイ16を覆う。蓋12は、フレーム130の一部に接触している。いくつかの例では、蓋12は、壁20によって囲まれたインピーダンス整合回路15及び半導体ダイ16を覆ってもよく、壁20上に設けられた第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40の両方を更に覆ってもよい。この実施形態では、蓋12は、フレーム130の一部に接触している。
【0046】
[第2実施形態]
次に、
図8及び
図9を参照して、本開示の第2実施形態について説明する。
図8は、本開示の第2実施形態に係る半導体デバイスの構造を示す斜視図である。
図9は、
図8に示す半導体デバイスの構造を蓋付きで示す斜視図である。
図8及び
図9に示すように、半導体デバイス210は、金属ベース211と、蓋12と、第1のリード13と、第2のリード14と、インピーダンス整合回路15と、半導体ダイ16と、壁220と、第1のコンデンサ30と、第2のコンデンサ40とを含む。この実施形態における半導体デバイス210の第1のコンデンサ30の接続構造及び第2のコンデンサ40の接続構造は、半導体デバイス10又は110の第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40の接続構造と同様であるため、重複する説明を省略する。以下の説明では、第2実施形態が第1実施形態と異なる点を主に説明する。
【0047】
壁220は、壁220の内側に、複数の開口部220a、例えば、図面では2つの開口部220aを備える。
図8に示すように、半導体デバイス210は、開口部220aの内部にインピーダンス整合回路15及び半導体ダイ16をそれぞれ備える。半導体デバイス210はまた、開口部220aに設けられた各半導体ダイ16に対して、一対の第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40も備える。この実施形態では、第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40は、1つの共通フレーム230を介して壁220上に配置されている。
【0048】
半導体デバイス210は、パッケージの壁220上に設けられた複数の蓋12を含む。蓋12のそれぞれは、壁220によって囲まれた半導体ダイ16及びインピーダンス整合回路15を覆う。蓋12は、フレーム230の一部に接触している。別の例として、蓋12は、壁220によって半導体ダイ16及びインピーダンス整合回路15を覆ってもよい。蓋は、フレーム230の一部に接触している。そして、蓋12は、壁220上に設けられた第1のコンデンサ30及び第2のコンデンサ40を覆ってもよい。
【0049】
以上、本実施形態による半導体デバイスについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0050】
10,110,210 半導体デバイス
11,211 金属ベース
12 蓋
13 入力リード
14 出力リード
15 インピーダンス整合回路
16 半導体ダイ
16a ドレインパッド
17,18,19 ワイヤ
20,220 壁
21 第1の側部
22 第2の側部
23 第3の側部
24 第4の側部
25,26 突出部
30 第1のコンデンサ
31,41 第1の電極
32,42 第2の電極
33,43 誘電体
34 第1の基板
34a 第1の上側パターン
34b 第1の下側パターン
34c 第1の誘電体
34d 信号ビア
34e 領域
35 第2の基板
35a 第2の上側パターン
35b 第2の下側パターン
35c 第2の誘電体
35d ビア
36a 第3の上面
36b 第4の上面
36c 第3の下面
37 ワイヤ
38 導電性接着フィルム
40 第2のコンデンサ
S1 接続構造
【手続補正書】
【提出日】2024-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属ベースと、
前記金属ベース上に配置された壁であって、該壁の内側に開口部を備える壁と、
前記壁上に配置された蓋と、
前記金属ベース上に配置され、前記開口部内に配置されるように前記壁に囲まれた半導体ダイと、
前記壁
の上面上
であって前記蓋の外に配置された少なくとも1つのコンデンサであって、
第1の端子と第2の端子とを含む、少なくとも1つのコンデンサと、を備え、
前記コンデンサの
前記第1の
端子が前記半導体ダイに電気的に接続され、前記コンデンサの
前記第2の
端子が前記金属ベースに電気的に接続され
る、半導体デバイス。
【請求項2】
前記コンデンサと前記壁
の前記上面との間に配置され、前記コンデンサの前記第1の
端子を前記半導体ダイに電気的に接続する第1の上側パターンと、
前記壁
の前記上面上に配置され、前記コンデンサの前記第2の
端子を前記金属ベースに電気的に接続する第2の上側パターンと、を更に備え、
前記壁が、
前記壁の内側
の領域に
金属パターンを有し、
前記第1の上側パターンが、前記壁の
前記金属パターンを含み、
前記金属パターンが、ワイヤによって前記半導体ダイ
のパッドと電気的に接続さ
れ、
前記半導体ダイの前記パッドが、前記半導体ダイのドレインパッドである、
請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記壁上に配置された第3の上側パターン及び第4の上側パターンを更に備え、
前記第3の上側パターンが、前記第1の上側パターンと電気的に接続され、
前記第4の上側パターンが、前記第2の上側パターンと電気的に接続され、ビアホールを介して前記金属ベースと電気的に接続される、
請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記壁の表面に配置され、第1の上側パターンと、第1の下側パターンと、前記第1の上側パターンと前記第1の下側パターンとの間に挟まれた誘電体とを含むフレームを更に備え、
前記第1の上側パターンが、半田又は導電性接着剤によって前記コンデンサの前記第1の
端子に電気的に接続され、
前記第1の下側パターンが、前記誘電体を貫通する第1のビアホールによって前記第1の上側パターンと電気的に接続され、ワイヤによって前記半導体ダイと電気的に接続される、
請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記フレームが、前記誘電体を挟む、第2の上側パターン及び第2の下側パターンを更に含み、
前記第2の上側パターンが、半田又は導電性接着剤によって前記コンデンサの前記第2の
端子と電気的に接続され、前記第2の下側パターンが、前記誘電体を貫通する第2のビアホールによって前記第2の上側パターンと電気的に接続され、前記金属ベースと接続される、
請求項4に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記金属ベースが、50W/(m・K)以上の高熱伝導率材料で作られていて、
前記壁が、ガラスマイクロファイバ強化樹脂又はフッ素樹脂で作られている、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記高熱伝導率材料が、銅又は銅合金を含む、
請求項6に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記半導体ダイが、基板と、前記基板の表面上に配置された窒化物半導体層とを含む、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記金属ベース上に配置され、前記壁に囲まれ、前記半導体ダイに電気的に接続されたインピーダンス整合回路を更に備え、
前記蓋が、前記半導体ダイ及び前記インピーダンス整合回路を覆う、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記少なくとも1つのコンデンサが、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを含み、
前記第1のコンデンサが、前記壁の第1の側部の上に配置され、
前記第2のコンデンサが、前記壁の、前記第1の側部とは反対側の第2の側部の上に配置される、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項11】
前記半導体ダイが、第1の半導体ダイ及び第2の半導体ダイを含み、前記開口部が、第1の開口部及び第2の開口部を含み、
前記第1の半導体ダイが、前記第1の開口部内に配置され、前記第2の半導体ダイが、前記第2の開口部内に配置される、
請求項1から請求項
10のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項12】
第1のインピーダンス整合回路と第2のインピーダンス整合回路とを更に備え、
前記蓋が、第1の蓋と第2の蓋とを含み、
前記第1の蓋が、前記第1の開口部の内部に配置された、前記第1の半導体ダイ及び前記第1のインピーダンス整合回路を覆い、
前記第2の蓋が、前記
第2の開口部の内部に配置された、前記第2の半導体ダイ及び前記第2のインピーダンス整合回路を覆う、
請求項
11に記載の半導体デバイス。
【請求項13】
前記蓋が、第1の蓋及び第2の蓋を含み、前記少なくとも1つのコンデンサが、第1のコンデンサと、第2のコンデンサと、第3のコンデンサと、第4のコンデンサとを含み、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサ
は、前記第1の蓋の外に位置し、前記第3のコンデンサと前記第4のコンデンサ
は、前記第2の蓋の外に位置する、
請求項
11に記載の半導体デバイス。
【請求項14】
第1のインピーダンス整合回路と第2のインピーダンス整合回路とを更に備え、
前記蓋が、前記第1の半導体ダイ、前記第2の半導体ダイ、前記第1のインピーダンス整合回路、及び前記第2のインピーダンス整合回路を覆う、
請求項
11に記載の半導体デバイス。
【請求項15】
前記少なくとも1つのコンデンサが、それぞれ前記壁上に配置された第1のコンデンサ及び第2のコンデンサを含み、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサ
は、前記蓋の外に位置する、
請求項
11に記載の半導体デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
一実施形態として、半導体デバイスは、第1のインピーダンス整合回路及び第2のインピーダンス整合回路を更に含んでもよい。蓋は、第1の蓋及び第2の蓋を含んでもよい。この半導体デバイスでは、第1の蓋は、第1の開口部の内部に配置された第1の半導体ダイ及び第1のインピーダンス整合回路を覆い、第2の蓋は、第2の開口部の内部に配置された第2の半導体ダイ及び第2のインピーダンス整合回路を覆ってもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
半導体デバイス110は、第1の基板34の第1の誘電体34c及び第2の基板35の第2の誘電体35cに代えて、フレーム130及びフレーム140を更に含む。フレーム130及びフレーム140は、低損失誘電体複合材料(例えば、ガラス微細繊維樹脂など)で作られている。フレーム130は、第1の基板34の第1の誘電体34cと第2の基板35の第2の誘電体35cとを共通に構成して設けられる。第1の上側パターン34a及び第2の上側パターン35aは、フレーム130の上面に配置される。フレーム130は、壁20の第1の側部21の全面に亘って設けられる。また、第2のコンデンサ40が配置される壁の第2の側部22の全面に亘ってフレーム140が設けられる。フレーム140は、フレーム130と同様の機能を有する。フレーム130及びフレーム140は、1つのフレームで構成することができる。
【国際調査報告】