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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】腰椎前傾促進装置
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/14 20060101AFI20240925BHJP
   A47C 27/08 20060101ALI20240925BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
A47C7/14 Z
A47C27/08 A
A47C7/62 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024518804
(86)(22)【出願日】2022-09-22
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 ES2022000037
(87)【国際公開番号】W WO2023047001
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】U202100365
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ES
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524113574
【氏名又は名称】セラーノ ベルズ フェリックス
(71)【出願人】
【識別番号】524113585
【氏名又は名称】セラーノ ベルズ フランシスコ ハビエル
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】セラーノ ベルズ フェリックス
(72)【発明者】
【氏名】セラーノ ベルズ フランシスコ ハビエル
【テーマコード(参考)】
3B084
3B096
【Fターム(参考)】
3B084BA01
3B084JA06
3B084JC01
3B096AA01
3B096AC11
3B096AC12
3B096AD03
(57)【要約】
腰椎前傾促進装置は、1つ以上の流体バッグ(1)で構成される。各バッグ(1)は、加圧流体供給源(7)に接続された1つ以上の流体入口点(2)を有し、前記1つ以上の流体入口点(2)は、第1端から1つ以上の流体出口点(3)まで前記バッグ(1)を充填できるように配置され、前記1つ以上の流体出口点(3)は、前記第1端の反対側の第2端から流体を排出できるように配置される。前記装置は、いくつかのセンサーシステム(8、9、10)を適用することができる流体内圧調整システムも含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の流体バッグ(1)で構成される腰椎前傾促進装置であって、各バッグ(1)は、加圧流体供給源(7)に接続された1つ以上の流体入口点(2)を有し、前記1つ以上の流体入口点(2)は、第1端から1つ以上の流体出口点(3)まで前記バッグ(1)を充填できるように配置され、前記1つ以上の流体出口点(3)は、前記第1端の反対側の第2端から流体を排出できるように配置され、前記腰椎前傾促進装置は、流体内圧調整システムも含む、ことを特徴とする腰椎前傾促進装置。
【請求項2】
差圧弁を少なくとも備えた圧力調整システムを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項3】
圧力調整システムは、
前記入口点(2)の近くに第1センサーシステム(8)を形成する1つ以上の第1センサーと、使用者の存在を検出する第2センサーシステム(9)を形成する1つ以上のセンサーと、前記バッグ(1)の湾曲又は前記バッグ(1)の前記第2端への流体経路を検出する第3センサーシステム(10)を形成する1つ以上の第3センサーと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項4】
同じ方向を向いた2つ以上の独立したバッグ(1)によって構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項5】
前記バッグ(1)は、構造体(4)によって結合される、ことを特徴とする請求項4に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項6】
前記入口点(2)及び/又は前記出口点(3)に逆止弁を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項7】
前記出口点(3)は、前記供給源(7)に接続された流体貯留部に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項8】
各バッグ(1)は、両側間の隙間を保証する分離要素を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項9】
各バッグ(1)の内側は、互いにもたれかかるときに流体経路を閉じる、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項10】
前記第2端の外側に追加の出口点(3’)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項11】
前記バッグ(1)の外側ケース(11)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項12】
使用者の存在が検出されたとき、前記出口点(3)が開き、前記入口点(2)が自動的に動作するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の腰椎前傾促進装置。
【請求項13】
前記供給源(7)は、センサーシステム(8、9)によって検出された使用者の体重及び位置に基づいて動作する、ことを特徴とする請求項12に記載の腰椎前傾促進装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、あらゆる種類の座席に適合でき、使用者の背中の正しい位置を確保して(ensure)怪我のリスクを軽減する要素を含む腰椎前傾促進装置(a lumbar lordosis facilitator device)に関する。
【背景技術】
【0002】
座って過ごす時間が長い人は、悪い姿勢で背中の問題を抱えていることがよくある。解決手段は、通常、使用者の背中がより適切な位置になるように椅子の背もたれを変更することである。しかしながら、これは、使用者がほとんどの場合に適切に椅子にもたれかかることを保証する(guarantee)ことではない。
【0003】
この技術には、椅子に配置することができる流体バッグ(a fluid bag)を備えたシステムがある。このシステムは、部分的に流体で充填されている。したがって、使用者がバッグの前部に座ると、流体が後部に移動し、使用者を正しい位置に押し込む推力が生じる。このシステムは、かなり効果的であり、本発明に最も近いシステムであると考えられる。しかしながら、このシステムは、使用者の位置に大きく依存する。使用者が過度に前方又は後方に座ると、このシステムは、機能せず、逆効果が生じる可能性もある。
【0004】
出願人は、主張しているものと同じくらい効果的な解決手段を知っていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、特許請求の範囲に記載の腰椎前傾促進装置を含む。この装置の構成は、検討された問題を解決し、この問題の専門家にとって明らかな顕著な利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、背景技術において説明した流体バッグのような1つ以上の流体バッグで構成される腰椎前傾促進装置である。しかしながら、本明細書において、各バッグは、ガス又は別の流体の1つ以上の入口を有し、これらの1つ以上の入口は、通常空気である加圧流体の供給源にフック(hooked)され、第1端からバッグを充填できるように配置され、第1端は、使用中に椅子の上部(背もたれ近く)に配置される。また、少なくとも反対側の端又は第2端を通って流体を排出できるように配置された1つ以上の流体出口点(fluid exit points)も有する。流体供給源は、どのタイプであるかとは特に無関係であるが、コンプレッサ、ガスカートリッジ、圧力ポンプなどが考えられる。更に、このシステムは、流体内圧調整システムを含む。このシステムは、(供給源とバッグとの間の)入口点及び/又は出口点の差動弁で形成されてもよいが、スマートシステムであることが好ましい。
【0007】
好ましい解決手段では、圧力調整システムは、使用中に椅子の上部(背もたれ近く)に位置する入口点(entry point)の近くにある1つ以上の第1(primary)センサー(第1センサーシステム)と、バッグの残りの範囲にある1つ以上の第2(secondary)センサー(第2センサーシステム)と、を含む。これら2つのセンサーシステムは、使用者の存在を検出又は確認する。また、この装置は、バッグの第2端の湾曲を検出するために、バッグの前部に1つ以上の第3(tertiary)センサー(第3センサーシステム)も有する。これらのセンサーシステムとしては、後で示すように、異なるタイプを含み得る。
【0008】
その構成の1つでは、この装置は、2つ以上のバッグで構成され、2つ以上のバッグは、互いに接続され、又は同じ方向を向いて分離され、このように、後者の場合、使用者の臀筋のそれぞれに異なる圧力がかかるため、快適さが制御される。これらのバッグは、構造体(構造、structure)によって、及び/又はケースの内部で結合されることが好ましい。
【0009】
追加の出口点は、第2端とは離れた他の位置に配置されてもよい。例えば、出口点への経路が閉じられると、使用者が座り込むことにより釣り合いを取る。言い換えれば、バッグの利用可能な容積が減少すると、これらの追加の出口点を通じて圧力が低下する。
【0010】
別の構成では、出口点は開き、経路を閉じることができる弁はなく、入口点は、フックされるか又は使用者の存在が検出された場合に供給源から流体を導入するように設定される。この導入は、使用者の検出された体重(weight)及び位置に基づいて(例えば、使用される圧力に体重を関連付けるデータテーブルを使用して)行われてもよい。
【0011】
他の変形例については、従属請求項で定義されるものとして以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明をよりよく理解するために、以下の図が含まれる。
【0013】
図1】構成例に係るバッグの縦断面図である。
図2】使用中の第2例の縦断面図である。
図3】装置の5つの異なる構成例の概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の構成モードについて、限定するものではないが例示として簡単に説明する。
【0015】
図に示されている装置は、1つ以上の膨張可能なバッグ(1)で構成され、各バッグは、空気又は別の流体の1つ以上の入口点(2)と1つ以上の出口点(3)を有し、本明細書において、2つの反対する端で表される。入口点(2)は、最初に充填される第1端の上に表され、出口点(3)は、第2端の上に表される。この第2端には、使用中に流体がなくなる。2つ以上のバッグ(1)が配置される場合、これらのバッグは、椅子の上に配置されるか又は椅子に内蔵される(図3のD)クッションを形成する布、不織布などで作られる構造体(4)によって結合されることが好ましい。バッグ(1)は、椅子の使用者がもたれかかる可能性のある全ての領域をカバーするため、支持点とは無関係である。
【0016】
本発明は、図1及び図2の構成に基づいて説明される。2つのセグメント(5、6)が各バッグ(1)内に規定(defined)され、各バッグ(1)は、本明細書において、入口点(2)、出口点(3)及び流体内圧調整システムを有する。第1セグメント(5)は、入口点(2)に装着され、第2セグメント(6)は、出口点(3)に装着される。通常、出口点(3)と入口点(2)の両方は、流体の経路を自動的に、又は電子コントローラによって開閉する弁を有する。出口点(3)と入口点(2)の両方は、逆止弁を有してもよい。応用例としては、両側の圧力差が予め設定された値を超えると開くダックビル(duckbill)弁又はスプリングが挙げられる。使用者の体重により両側が近づいたときにバッグ(1)の内面が経路を十分に閉じる場合、出口点(3)は弁を有しなくてもよい。
【0017】
入口点(2)は、ガス又は別の加圧流体の供給源(7)、例えば、コンプレッサ、圧縮ガスカートリッジ、コンプレッサに接続されたアキュムレータ、圧力ポンプなど、又は任意のこのような要素に接続される。圧力計などの装置は、バッグ(1)内の流体の適切な圧力を監視する。出口点(3)は、外部に、又は流体貯留部(a fluid deposit)に開いてもよく、供給源(7)は、流体貯留部から流体を回収し、閉回路を形成する。内部の圧力範囲を超えた場合に流体を放出する差動弁又は電子弁を備えた追加の出口点(3’)が入口点(2)の近くに含まれてもよい。入口点(2)に電磁弁がある場合、この入口点(2)はまた、供給源(7)を作動させることなく開閉する追加の出口点(3’)として機能してもよい。この追加の出口点(3’)は、バッグ(1)の任意の点、例えば中央領域(middle area)に配置されてもよい。
【0018】
各バッグ(1)は、いくつかの機能を有するケース(11)を有してもよい。まず、このケース(11)は、容積に影響を与えることなく内圧を高めることができるように、バッグ(1)の膨張上限を規定する。更に、このケース(11)は、美観、感触の変更を可能にし、又は汚れがつきにくい仕上がりを提供するなどの利点もある。
【0019】
各バッグ(1)は、第1セグメント(5)にある第1存在センサーシステム(8)と、バッグ(1)にある第2存在センサーシステム(9)と、バッグ(1)の湾曲を検出し、バッグ(1)の前部に位置する第3センサーシステム(10)と、を有する。これらのセンサーシステム(8、9、10)のそれぞれを繰り返して、検出を保証するか又はいくつかの点で測定を行うことができる。
【0020】
第1センサーシステム(8)及び第2センサーシステム(9)は、使用者の存在を検出するセンサーである。これらのセンサーシステムは、スプリング、圧力センサー、導電率センサーなどに設けられたボタンであり得るが、通常、体重を検出する。第3センサー(10)は、第2セグメント(6)の前部にあるバッグ(1)の湾曲を検出し、バッグ(1)の変形、バッグ(1)の内圧、出口点(3)を通る流体経路などを検出してもよい。2つのセンサーシステム(8、9)を有するため、装置上の使用者の位置、すなわち、前方寄りか又は後方寄りかを知ることができる。存在及び位置の検出精度を高めるために、3つ以上のセンサーシステム(8、9)を配置することが可能である。
【0021】
センサーシステム(8、9)が使用者の存在を体重によって検出する場合、使用者の体重に応じて供給源(7)にどの圧力を供給する必要があるかを示すテーブル(tables)に従って圧力を調整することができる。圧力は、直接測定されるか又はポンプの出力に基づいて測定されてもよい。
【0022】
センサーシステム(8、9)は、直接的な方法で、例えば体重によって、又は間接的な方法で、使用者の存在を検出する必要がある。間接的な方法の例としては、誰かが第2端に座っていることをチェックする方法として、出口点(3)を通る流体経路を検出することが挙げられる。
【0023】
座っている人が検出されると、流体が導入される場合、入口点の反対側の出口点(3)は弁なしで開いてもよく、この人の体重という要素は、図2に示す状況になるようにバッグ(1)の2つの壁を絞って出口点への流体経路を閉じる。
【0024】
各バッグ(1)の内部には、人が立ち上がったとき、つまり使用者が存在しなくなったとき、バッグ(1)の両側が分離されることを保証する分離要素(separating elements)があってもよい。例えば、歯又は発泡ゴムのコグ(cogs)を有し、或いは内面に配置された何らかの柔らかい材料で作られ、体重が取り除かれると、該材料がバッグ(1)の両側の間に隙間を維持し、それによりバッグ(1)が元の位置に戻ることができる。
【0025】
使用中、装置は、第2セグメント(6)が椅子の前部に留まるように椅子上に配置されるか又は椅子に内蔵される。使用者は、椅子、ソファ、座席などに座り、臀部を装置上に置くと、バッグ(1)を第2セグメント(6)から後方に向かって押し込む。使用者が第2セグメント(6)にのみもたれかかる場合、第2セグメント(6)は、出口点(3)により空になる一方、第1セグメント(5)は、正しい推力が生成されるまで膨らむ。装置の湾曲により使用者の体の向きが変わり、正しい腰椎位置に設定される。使用者が第2セグメント(6)にもたれかかり、部分的に第1セグメント(5)にもたれかかると、その圧力と、その圧力と必要な圧力との差異に応じて、正しい推力が生成されるまで流体が除去又は注入され、腰椎前傾を再び促進する。しかしながら、使用者が第2セグメントにもたれかかると、使用者が適切に座って仮想の(hypothetical)背中にもたれかかっていることがわかるため、バッグ(1)の流体が完全になくなり、このように、第1センサーシステム(8)が座っている使用者を検出する。
【0026】
第2センサーシステム(9)は、使用者の存在を検出し、他のセンサーは、バッグを空にする必要があるか否かを検出する(第3センサーシステム(10)及び第1センサーシステム[8])。第3センサーシステム(10)は、出口点(3)の差圧弁、1つ以上の出口点(3)の流量センサーなどと置き換えられてもよい。あまり好ましくないオプションであるが、差圧弁を入口点(2)に配置して第1センサー(8)を補完又は交換することも可能である。
【0027】
この装置は、図3のA~Eのいくつかの例に示されるいくつかの可能な形態がある。基本的な考え方は、使用者の各臀筋が1つ以上のバッグ(1)によって支持されるということであり、この操作は、様々な方法で実行され得る。
【0028】
電子配電盤は、オンオフスイッチを有しながら、装置の全ての要素を制御してもよい。この装置は、電池によって駆動されても、コードによってグリッドに接続されても、コードによって車の電池などに接続されてもよい。必要に応じて、流体は、バッグ(1)に導入されるときに、入口点(2)に配置された抵抗器によって温められてもよい。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
【国際調査報告】