(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】弾性パッド、付加弾性パッド層及び家具
(51)【国際特許分類】
A47C 27/15 20060101AFI20240925BHJP
A47C 27/22 20060101ALI20240925BHJP
A47C 27/07 20060101ALI20240925BHJP
A47C 27/12 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
A47C27/15 A
A47C27/22 B
A47C27/07
A47C27/12 E
A47C27/12 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519639
(86)(22)【出願日】2022-09-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2022119103
(87)【国際公開番号】W WO2023051271
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】202111165817.0
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521358693
【氏名又は名称】ニュー-テック インテグレーション (シアメン) カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】レン,ルハオ
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AB07
3B096AB09
3B096AC01
3B096AD01
3B096AD02
3B096AD04
3B096AD05
3B096AD07
3B096BA03
(57)【要約】
【課題】本発明は、使用者が自ら特注可能な使用者が坐臥するための弾性パッド、家具及び弾性パッドにおける付加弾性パッド層を提供する。
【解決手段】弾性パッドは、弾性パッド本体と少なくとも一つの付加弾性パッド層とを含み、少なくとも一つの付加弾性パッド層は、お互いの間にそれぞれ独立であり、且つ、いずれも、弾性パッド本体と独立であり、さらに、少なくとも一つの付加弾性パッド層は、弾性パッド本体の全体の頂部の外側に積み重ねて付着されることができる。弾性パッドは、使用者がニーズに応じて付加弾性パッド層の種類、層の数及び積重順番を選択することが許可されるように構成される。本発明により提供される弾性パッドは、快適さが良い高級な弾性パッドであり、使用者による組み立てと付加弾性パッド層の交換が便利である。本発明では、使用者が弾性パッド本体を取り外すことなく、より良い特注体験を得られる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が自ら特注可能な使用者が坐臥する弾性パッドであって、
前記弾性パッドは、弾性パッド本体と少なくとも一つの付加弾性パッド層とを含み、
前記弾性パッド本体は、
閉鎖的な容納空間を定められるアウトカバーと、
前記容納空間内に設置される弾性モジュール層と、
弾性バランスネット層と、を含み、
前記弾性モジュール層は、アレイ式で配列される多数の弾性モジュールを含み、各弾性モジュールの内部に、前記弾性パッドの高さ方向において圧縮状態である錐形状スプリングが設置されており、
前記弾性バランスネット層には、多数の開孔が設けられ、前記開孔の寸法が、前記弾性モジュールの所定の高さでの外径と一致することによって、前記弾性バランスネット層は、多数の前記弾性モジュールを、それぞれ、対応する一つの前記開孔内に設置することで、全ての前記弾性モジュールを関連させることができ、
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、お互いの間にそれぞれ独立であり、且つ、いずれも、前記弾性パッド本体と独立であり、さらに、前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、前記弾性パッド本体の頂部の外側に積み重ねて付着されることができ、
前記弾性パッドは、使用者がニーズに応じて付加弾性パッド層の種類、層の数及び積重順番を選択することが許可されるように構成される、
ことを特徴とする弾性パッド。
【請求項2】
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、前記使用者が硬さの異なる第一の付加弾性パッド層と第二の付加弾性パッド層と第三の付加弾性パッド層を選択することが許可されるように構成され、
前記第三の付加弾性パッド層の硬さが、前記第二の付加弾性パッド層よりも大きく、前記第二の付加弾性パッド層の硬さが、前記第一の付加弾性パッド層よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性パッド。
【請求項3】
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、使用者が下記のような形態によって付加弾性パッド層を積み重ねることが許可されるように構成され、
前記形態は、
前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態である、
ことを特徴とする請求項2に記載の弾性パッド。
【請求項4】
前記弾性パッドは、使用者がニーズに応じて下記のような付加弾性パッド層の組から付加弾性パッド層を選択することが許可されるように構成され、前記付加弾性パッド層の組は、アイダーダウンで製作された付加弾性パッド層と、グースダウンで製作された付加弾性パッド層と、記憶スポンジで製作された付加弾性パッド層と、普段スポンジで製作された付加弾性パッド層と、ラテックスで製作された付加弾性パッド層と、ココナッツ繊維で製作された付加弾性パッド層とからなる、
ことを特徴とする請求項2に記載の弾性パッド。
【請求項5】
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層における各層の側辺には、いずれも、第一の接合構造が固定的に設置されるとともに、前記弾性パッド本体には、対応する第二の接合構造が固定的に設置され、前記第二の接合構造は、前記弾性パッド本体の頂側に積み重ねた付加弾性パッド層の前記第一の接合構造に接合可能であるように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性パッド。
【請求項6】
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層における少なくとも二つの付加弾性パッド層が前記弾性パッド本体の頂側に積み重ねるとき、前記少なくとも二つの付加弾性パッド層の前記第一の接合構造が前記弾性パッドの高さ方向において位置合わせされるとともに、前記弾性パッド本体には、一つだけの前記第二の接合構造が設置され、前記第二の接合構造は、前記少なくとも二つの付加弾性パッド層の全ての前記第一の接合構造に接合可能であるように構成される、
ことを特徴とする請求項5に記載の弾性パッド。
【請求項7】
前記第一の接合構造は、スナップリングであり、前記第二の接合構造は、ウェビングと前記ウェビングの両端に位置する係合上部材及び係合下部材とを含み、
前記第一の接合構造と前記第二の接合構造は、前記ウェビングが前記少なくとも二つの付加弾性パッド層の各々の前記スナップリングを通過した後、前記係合上部材と前記係合下部材によって締結できるように構成される、
ことを特徴とする請求項6に記載の弾性パッド。
【請求項8】
前記第一の接合構造と前記第二の接合構造は、ファスナー又はマジックテープである、
ことを特徴とする請求項5に記載の弾性パッド。
【請求項9】
前記弾性モジュールのうちの各々は、前記錐形状スプリングを収納し保持するスプリングブラケットを含み、且つ、前記弾性モジュール層は、弾性モジュール層の基層と、前記弾性モジュール層の基層に設置される多数本の軌道レールとをさらに含み、前記多数の弾性モジュールは、前記多数本の軌道レールに装着可能であり且つ対応する軌道レールに沿って所定の位置までスライドできる、
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性パッド。
【請求項10】
各前記軌道レールは、それぞれ、その左右両側に位置するスライドモジュールに接合されることによって、前記軌道レールの左右両側に位置する前記弾性モジュールが、お互いに対して独立的に、対応する滑り道に沿ってスライドできるように構成される、
ことを特徴とする請求項9に記載の弾性パッド。
【請求項11】
各前記軌道レールは、
垂直方向に沿って前記軌道レールの頂側から底側まで延びる支持壁と、
前記軌道レールの頂部に下方へ開口する二つの頂側収納部が形成されるように、中間部分が前記支持壁の頂側に接続されるとともに、前記支持壁の左右両側に向けてそれぞれ延び且つ下方へ折り曲げる、頂側接合部と、
前記軌道レールの底部に上方へ開口する二つの底側収納部が形成されるように、中間部分が前記支持壁の底側に接続されるとともに、前記支持壁の左右両側に向けてそれぞれ延び且つ上方へ折り曲げる、底側接合部と、を含み、
各々の前記弾性モジュールの前記スプリングブラケットの左右両側には、いずれも、軌道レールの頂側収納部と前記底側収納部に接合可能な連携凸起が設置されており、前記連携凸起は、それぞれ、前記スプリングブラケットの底部両側の頂面から上方へ突出するとともに、前記スプリングブラケットの底部両側の底面から下方へ突出する、
ことを特徴とする請求項10に記載の弾性パッド。
【請求項12】
各前記軌道レールは、
前記底面蓋体に設置される基部と、
前記基部の左右両側からそれぞれ上方へ延びる一対の接続壁と、
前記一対の接続壁の頂端からお互いに対向して延びる一対の端壁と、を含み、
前記一対の端壁の間に、間隔が存在しており、
前記基部は、それぞれ、前記一対の接続壁と前記一対の端壁と一緒に、開口がお互いに向かい合う一対の収納部を区画し、
各前記弾性モジュールの前記スプリングブラケットの左右両側には、いずれも、下方へ延びる接続脚が設置されており、前記接続脚の底端には、お互いに反対方向へ延びる連携凸起が設置されており、前記連携凸起は、各前記軌道レールの一対の前記収納部に接合可能であるように構成される、
ことを特徴とする請求項10に記載の弾性パッド。
【請求項13】
前記基部における二つの接続壁の間に分離壁が設置されており、前記分離壁の高さが前記接続壁の高さよりも小さい、
ことを特徴とする請求項12に記載の弾性パッド。
【請求項14】
前記基部の左側と右側に設置される前記接続壁は、それぞれ、前記軌道レールの延在方向において断続的に設置されるとともに、お互いに交互的に配列されている、
請求項12に記載の弾性パッド。
【請求項15】
前記底面蓋体には、さらに、多数組の軌道レール装着具が取外可能に設置されており、各組の前記軌道レール装着具が、それが対応する前記軌道レールの延在方向に沿ってお互いに間隔を置いて設置される、
ことを特徴とする請求項10に記載の弾性パッド。
【請求項16】
各前記軌道レール装着具は、超音波溶接又はカシメ又は粘着によって、前記底面蓋体の頂面に固定されている、
ことを特徴とする請求項15に記載の弾性パッド。
【請求項17】
各前記軌道レール装着具は、その頂部に位置する装着具突出部を含み、前記装着具突出部は、前記軌道レールの延在方向に垂直な方向且つ前記底面蓋体と平行する方向に沿って突出し、前記軌道レールの底部には、前記装着具突出部と対応する装着収納部が設置されており、前記装着具突出部は、前記軌道レールが、自身の延在方向に沿って前記軌道レール装着具に対してスライドし所定の位置に装着されるように、前記軌道レールの装着収納部と連携可能である、
ことを特徴とする請求項15に記載の弾性パッド。
【請求項18】
前記軌道レールは、超音波溶接又はカシメ又は粘着によって前記アウトカバーの内面に直接的に固定することができる、
ことを特徴とする請求項9に記載の弾性パッド。
【請求項19】
各前記軌道レールは、順番に繋がる多数の軌道レールセグメントを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の弾性パッド。
【請求項20】
各前記軌道レールセグメントは、前端に前方へ伸出した凸起が設置されており、后端に前記軌道レールセグメントの内部に凹入される凹溝が設置されており、隣り合う前記軌道レールセグメントの凸起と凹溝がお互いに適合されることによって、隣り合う前記軌道レールセグメントを一体に接続する、
ことを特徴とする請求項19に記載の弾性パッド。
【請求項21】
前記弾性パッド本体は、二つの前記弾性モジュール層を含む、
請求項9~20のいずれか一項に記載の弾性パッド。
【請求項22】
各前記弾性モジュールは、外輪郭が断面円錐形状であり、二つの前記弾性モジュール層は、第一の弾性モジュール層と、前記第一の弾性モジュール層の頂側に位置する第二の弾性モジュール層とを含み、前記第一の弾性モジュール層と前記第二の弾性モジュール層は、前記第一の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部と前記第二の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部がお互いに向かい合い、或いは、前記第一の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部と前記第二の弾性モジュール層の弾性モジュールの大径軸方向端部がお互いに向かい合うように積み重ねる、
ことを特徴とする請求項21に記載の弾性パッド。
【請求項23】
前記弾性パッドは、二つの前記バランスネット層を含み、二つの前記バランスネット層と二つの前記弾性モジュール層が一対一に対応する、
ことを特徴とする請求項22に記載の弾性パッド。
【請求項24】
各前記開孔の寸法と前記弾性モジュールの小径軸方向端部での外径とが一致している、
ことを特徴とする請求項23に記載の弾性パッド。
【請求項25】
前記アウトカバーは、頂面蓋体と、底面蓋体と、前記底面蓋体と前記頂面蓋体との間に接続され、周方向の全周に沿って延びる側包囲部材とを含み、前記側包囲部材と前記頂面蓋体との間及び前記側包囲部材と前記底面蓋体との間は、いずれも、取り外し可能な形態で繋がることによって、使用者が必要な前記弾性モジュール層と前記弾性バランスネット層を選択し交換することが許可される、
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性パッド。
【請求項26】
付加弾性パッド層であって、
前記付加弾性パッド層は、請求項1~25のいずれか一項に記載の弾性パッドにおける前記付加弾性パッド層である、
ことを特徴とする付加弾性パッド層。
【請求項27】
家具であって、
前記家具は、請求項1~25のいずれか一項に記載の弾性パッドを含む、
ことを特徴とする家具。
【請求項28】
前記家具は、ベット、ソファー又はソファーベットである、
ことを特徴とする請求項27に記載の家具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は家具の分野に関し、具体的に、弾性パッド、付加弾性パッド層及び家具に関する。
【背景技術】
【0002】
人々は、物質的な豊かさがますます増進することに伴い、インテリア用品に対する需要も段々変化していく。特に、ベットパッドとソファーパッドなどの長時間にわたって坐臥される製品に対して、使用者のニーズが多くなる一方、ニーズが多元化にもなっている。
【0003】
ちなみに、現在のインテリア製品のマーケティングにおいて、ベットパッドは、高級品と低級品に明らかに分けられている。低級品のベットパッドは、一般的に、厚さが薄く、搬送と収納に便利であるが、快適さという使用者のニーズをある程度で満たすことができない。一方、高級品のベットパッドは、一般的に、内部構造が複雑であり、仕上げりが絶妙であり、厚さが比較的に大きく、使用者により坐臥される時その優秀な快適さを感じさせるが、その内部構造が複雑であるからこそ、高級品のベットパッドがベットパッドの取り外し不可な形態になっており、使用者が入手可能な形態が、必ず一体式の取り外し不可なベットパッドであり、使用者はベットパッドの搬送と収納の時に不便を感じさせ、さらに、高級品の部材の一部が老化になると、使用者が目的性を持ちながらメンテナンスを行うこともできず、全体的に捨てるしかできなく、無駄な浪費に及ぼす。
【0004】
そして、現在の高級品のベットパッドは、いずれも、一体式の構造であり、使用者がその柔らかさや硬さを調節できず、多数の異なる体験を取得しようとしたら、使用者が対応的に多数の高級品を買う必要がある。現在のマーケティングにおいて、使用者が自ら特注可能な高級品のベットパッドが存在していない。
【0005】
さらに、高級品のベットパッドの着脱と特注可能な提案があっても、如何に特注プロセスを簡潔にし操作が便利となるかということも、研究価値のある課題である。
【0006】
このため、上記問題の少なくとも一部を解決するように、弾性パッド、付加弾性パッド層及び家具を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主な目的は、弾性パッド、弾性パッド層及び家具を提供することである。本発明により提供された弾性パッドは、快適さが良い高級な弾性パッドであり、現在の同じ種類の弾性パッドと比べ、本発明の弾性パッドが、使用者が自ら該弾性パッドを特注することが許可される。そして、付加弾性パッド層をアウトカバー内に設置する技術的構成と比べ、このような設置のほうが、使用者による組立と付加弾性パッド層の交換にもっと便利であり、使用者が快適で便利な操作において個人的な特注の体験も得られる。
【0008】
本発明の第一の点によれば、使用者が自ら特注可能な使用者が坐臥する弾性パッドを提供し、前記弾性パッドは、弾性パッド本体と少なくとも一つの付加弾性パッド層とを含み、
前記弾性パッド本体は、
閉鎖的な容納空間を定められるアウトカバーと、
前記容納空間内に設置される弾性モジュール層と、
弾性バランスネット層と、を含み、
前記弾性モジュール層は、アレイ式で配列される多数の弾性モジュールを含み、各前記弾性モジュールの内部に、前記弾性パッドの高さ方向において圧縮状態である錐形状スプリングが設置されており、
前記弾性バランスネット層には、多数の開孔が設けられ、前記開孔の寸法が、前記弾性モジュールの所定の高さでの外径と一致することによって、前記弾性バランスネット層は、多数の前記弾性モジュールを、それぞれ、対応する一つの前記開孔内に設置することで、全ての前記弾性モジュールを関連させることができ、
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、お互いの間にそれぞれ独立であり、且つ、いずれも、前記弾性パッド本体と独立であり、さらに、前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、前記弾性パッド本体の頂部の外側に積み重ねて付着されることができ、
そのうち、前記弾性パッドは、使用者がニーズに応じて付加弾性パッド層の種類、層の数及び積重順番を選択することが許可されるように構成される。
【0009】
本発明の一実施形態において、前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、前記使用者が硬さの異なる第一の付加弾性パッド層と第二の付加弾性パッド層と第三の付加弾性パッド層を選択することが許可されるように構成され、そのうち、前記第三の付加弾性パッド層の硬さが、前記第二の付加弾性パッド層よりも大きく、前記第二の付加弾性パッド層の硬さが、前記第一の付加弾性パッド層よりも大きい。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、使用者が下記のような形態によって付加弾性パッド層を積み重ねることが許可されるように構成され、
前記形態は、
前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態である。
【0011】
本発明の一実施形態において、前記弾性パッドは、使用者がニーズに応じて下記のような付加弾性パッド層の組から付加弾性パッド層を選択することが許可されるように構成され、前記付加弾性パッド層の組は、アイダーダウンで製作された付加弾性パッド層と、グースダウンで製作された付加弾性パッド層と、記憶スポンジで製作された付加弾性パッド層と、普段スポンジで製作された付加弾性パッド層と、ラテックスで製作された付加弾性パッド層と、ココナッツ繊維で製作された付加弾性パッド層とからなる。
【0012】
本発明の一実施形態において、前記少なくとも一つの付加弾性パッド層における各層の側辺には、いずれも、第一の接合構造が固定的に設置されるとともに、前記弾性パッド本体には、対応する第二の接合構造が固定的に設置され、前記第二の接合構造は、前記弾性パッド本体の頂側に積み重ねた付加弾性パッド層の前記第一の接合構造に接合可能であるように構成される。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記少なくとも一つの付加弾性パッド層における少なくとも二つの付加弾性パッド層が前記弾性パッド本体の頂側に積み重ねるとき、前記少なくとも二つの付加弾性パッド層の前記第一の接合構造が前記弾性パッドの高さ方向において位置合わせされるとともに、前記弾性パッド本体には、一つだけの前記第二の接合構造が設置され、前記第二の接合構造は、前記少なくとも二つの付加弾性パッド層の全ての前記第一の接合構造に接合可能であるように構成される。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記第一の接合構造は、スナップリングであり、前記第二の接合構造は、ウェビングと前記ウェビングの両端に位置する係合上部材及び係合下部材とを含み、そのうち、前記第一の接合構造と前記第二の接合構造は、前記ウェビングがすべての前記付加弾性パッド層の前記スナップリングを通過して、前記係合上部材と前記係合下部材によって締結できるように構成される。
【0015】
本発明の一実施形態において、前記第一の接合構造と前記第二の接合構造は、ファスナー又はマジックテープである。
【0016】
本発明の一実施形態において、前記弾性モジュールのうちの各々は、前記錐形状スプリングを収納し保持するスプリングブラケットを含み、そして、前記弾性モジュール層は、弾性モジュール層の基層と、前記弾性モジュール層の基層に設置される多数本の軌道レールとをさらに含み、前記多数の弾性モジュールは、前記多数本の軌道レールに装着可能であり且つ対応する軌道レールに沿って所定の位置までスライドできる。
【0017】
本発明の一実施形態において、各前記軌道レールは、それぞれ、その左右両側に位置するスライドモジュールに接合されることによって、前記軌道レールの左右両側に位置する前記弾性モジュールが、お互いに対して独立的に、対応する滑り道に沿ってスライドできるように構成される。
【0018】
本発明の一実施形態において、各前記軌道レールは、
垂直方向に沿って前記軌道レールの頂側から底側まで延びる支持壁と、
前記軌道レールの頂部に下方へ開口する二つの頂側収納部が形成されるように、中間部分が前記支持壁の頂側に接続されるとともに、前記支持壁の左右両側に向けてそれぞれ延び且つ下方へ折り曲げる、頂側接合部と、
前記軌道レールの底部に上方へ開口する二つの底側収納部が形成されるように、中間部分が前記支持壁の底側に接続されるとともに、前記支持壁の左右両側に向けてそれぞれ延び且つ上方へ折り曲げる、底側接合部と、を含み、
そのうち、各々の前記弾性モジュールの前記スプリングブラケットの左右両側には、いずれも、軌道レールの頂側収納部と前記底側収納部に接合可能な連携凸起が設置されており、前記連携凸起は、それぞれ、前記スプリングブラケットの底部両側の頂面から上方へ突出するとともに、前記スプリングブラケットの底部両側の底面から下方へ突出する。
【0019】
本発明の一実施形態において、各前記軌道レールは、
前記底面蓋体に設置される基部と、
前記基部の左右両側からそれぞれ上方へ延びる一対の接続壁と、
前記一対の接続壁の頂端からお互いに対向して延びる一対の端壁と、を含み、
前記一対の端壁の間に、間隔が存在しており、
そのうち、前記基部は、それぞれ、前記一対の接続壁と前記一対の端壁と一緒に、開口がお互いに向かい合う一対の収納部を区画し、
そのうち、各前記弾性モジュールの前記スプリングブラケットの左右両側には、いずれも、下方へ延びる接続脚が設置されており、前記接続脚の底端には、お互いに反対方向へ延びる連携凸起が設置されており、前記連携凸起は、各前記軌道レールの一対の前記収納部に接合可能であるように構成される。
【0020】
本発明の一実施形態において、前記基部における二つの接続壁の間に分離壁が設置されており、前記分離壁の高さが前記接続壁の高さよりも小さい。
【0021】
本発明の一実施形態において、前記基部の左側と右側に設置される前記接続壁は、それぞれ、前記軌道レールの延在方向において断続的に設置されるとともに、お互いに交互的に配列されている。
【0022】
本発明の一実施形態において、前記底面蓋体には、さらに、多数組の軌道レール装着具が取外可能に設置されており、各組の前記軌道レール装着具が、それが対応する前記軌道レールの延在方向に沿ってお互いに間隔を置いて設置される。
【0023】
本発明の一実施形態において、各前記軌道レール装着具は、超音波溶接又はカシメ又は粘着によって、前記底面蓋体の頂面に固定されている。
【0024】
本発明の一実施形態において、各前記軌道レール装着具は、その頂部に位置する装着具突出部を含み、前記装着具突出部は、前記軌道レールの延在方向に垂直な方向且つ前記底面蓋体と平行する方向に沿って突出し、前記軌道レールの底部には、前記装着具突出部と対応する装着収納部が設置されており、前記装着具突出部は、前記軌道レールが、自身の延在方向に沿って前記軌道レール装着具に対してスライドし所定の位置に装着されるように、前記軌道レールの装着収納部と連携可能である。
【0025】
本発明の一実施形態において、前記軌道レールは、超音波溶接又はカシメ又は粘着によって前記アウトカバーの内面に直接的に固定することができる。
【0026】
本発明の一実施形態において、各前記軌道レールは、順番に繋がる多数の軌道レールセグメントを含む。
【0027】
本発明の一実施形態において、各前記軌道レールセグメントは、前端に前方へ伸出した凸起が設置されており、后端に前記軌道レールセグメントの内部に凹入される凹溝が設置されており、隣り合う前記軌道レールセグメントの凸起と凹溝がお互いに適合されることによって、隣り合う前記軌道レールセグメントを一体に接続する。
【0028】
本発明の一実施形態において、前記弾性パッド本体は、二つの前記弾性モジュール層を含む。
【0029】
本発明の一実施形態において、各前記弾性モジュールは、外輪郭が断面円錐形状であり、二つの前記弾性モジュール層は、第一の弾性モジュール層と、前記第一の弾性モジュール層の頂側に位置する第二の弾性モジュール層とを含み、前記第一の弾性モジュール層と前記第二の弾性モジュール層は、前記第一の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部と前記第二の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部がお互いに向かい合い、或いは、前記第一の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部と前記第二の弾性モジュール層の弾性モジュールの大径軸方向端部がお互いに向かい合うように積み重ねる。
【0030】
本発明の一実施形態において、前記弾性パッドは、二つの前記バランスネット層を含み、二つの前記バランスネット層と二つの前記弾性モジュール層が一対一に対応する。
【0031】
本発明の一実施形態において、各前記開孔の寸法と前記弾性モジュールの小径軸方向端部での外径とが一致している。
【0032】
本発明の一実施形態において、前記アウトカバーは、頂面蓋体と、底面蓋体と、前記底面蓋体と前記頂面蓋体との間に接続され、周方向の全周に沿って延びる側包囲部材とを含み、前記側包囲部材と前記頂面蓋体との間及び前記側包囲部材と前記底面蓋体との間は、いずれも、取り外し可能な形態で繋がることによって、使用者が必要な前記弾性モジュール層と前記弾性バランスネット層を選択し交換することが許可される。
【0033】
本発明の第二の点によれば、付加弾性パッド層を提供し、前記付加弾性パッド層は、上記記載のうちいずれ一項に記載の弾性パッドにおける前記付加弾性パッド層である
【0034】
本発明の第三の点によれば、家具を提供し、前記家具は、上記記載のうちいずれ一項に記載の弾性パッドを含む。
【0035】
本発明の一実施形態において、前記家具は、ベット、ソファー又はソファーベットである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の上記目の及び他の目の、特徴、利点と機能を分かりやすく理解するために、図面に示す好適な実施形態を参照すればよい。図面において同一な符号は、同一な部材を示す。図面が本発明の好適な実施形態を模式的に説明するものであり、本発明の範囲に対して一切限定しないことは、当業者にとって理解すべきであり、図面における各部材が、比例に従い描かれているものではない。
【
図1】
図1は、本発明による一実施形態における弾性パッドが組立された状態での斜視模式図であり、
【
図3】
図3は、
図1における弾性パッド本体と付加弾性パッド層が離れた模式図であり、
【
図4】
図4は、
図3における多数の付加弾性パッド層がお互いに離れた図であり、
【
図6】
図6は、
図2における第二の接合構造の拡大模式図であり、
【
図7A】
図7Aは、一実施形態における弾性パッド本体の模式図であり、
【
図7B】
図7Bは、一実施形態における弾性パッド本体の模式図であり、
【
図8A】
図8Aは、一実施形態における弾性パッド本体の模式図であり、
【
図8B】
図8Bは、一実施形態における弾性パッド本体の模式図であり、
【
図9A】
図9Aは、一実施形態における弾性パッド本体の模式図であり、
【
図9B】
図9Bは、一実施形態における弾性パッド本体の模式図であり、
【
図11】
図11は、
図7A乃至
図9Bにおけるいずれか一つの弾性パッド本体における弾性モジュール層とバランスネット層の組合模式図であり、
【
図12】
図12は、
図1における弾性パッド本体における弾性モジュールが装着された底面蓋体の模式図であり、
【
図13】
図13は、一実施形態における軌道レールが底面蓋体に装着された模式図であり、
【
図14B】
図14Bは、他の二つの軌道レール装着具と底面蓋体の接合の模式図であり、
【
図14C】
図14Cは、他の二つの軌道レール装着具と底面蓋体の接合の模式図であり、
【
図15】
図15は、軌道レールが所定の位置に装着された後の模式図であり、
【
図17】
図17は、多数の弾性モジュールが底面蓋体に装着された模式図であり、そのうち、一つの軌道レールの左右両側に位置する隣り合う一対の弾性モジュールを拡大して示しており、
【
図19】
図19は、一実施形態における軌道レールが底面蓋体の所定の位置に装着された時の模式図であり、
【
図20A】
図20Aは、それぞれ、
図19におけるいずれか一本の軌道レールの端部模式図に関する二つの可能形態であり、
【
図20B】
図20Bは、それぞれ、
図19におけるいずれか一本の軌道レールの端部模式図に関する二つの可能形態であり、
【
図21】
図21は、当該実施形態において多数の弾性モジュールが底面蓋体に装着された模式図であり、そのうち、一つの軌道レールの左右両側に位置する隣り合う一対の弾性モジュールを拡大して示しており、
【
図23】
図23は、一実施形態における軌道レールが底面蓋体の所定の位置に装着された時の模式図であり、
【
図24】
図24は、一つの軌道レールの隣り合う一対の軌道レールセグメントの正面図と上面図であり、
【
図25】
図25は、多数の弾性モジュールが
図23に示す軌道レールに装着された時の模式図であり、
【
図27】
図27は、一つの弾性パッド本体の分解模式図であり、図において弾性モジュールが取り外されており、
【発明を実施するための形態】
【0037】
これから、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。ここで説明されるのは、本発明による好適な実施形態のみであり、当業者が前記好適な実施形態に基づき想起される本発明を実現可能な他の形態も、同様に本発明の範囲に入る。
【0038】
本発明は、インテリア製品に用いる弾性パッド及び当該弾性パッドを含む家具を提供し、該弾性パッドは、例えば、ベットパッド又はソファーパッド又は使用者が坐臥するための他のパッドである。該弾性パッドは、使用者が自ら特注及び組み立て、取り外し、収納を行うことを許可する。
図1乃至
図27は、本発明による若干の好適な実施形態を示す。
【0039】
最初から説明する必要なのは、
図1乃至
図27に示す実施形態を参照しながら本発明に記載される方向用語と位置用語を理解すべきである。本発明に記載される方向用語と位置用語は、いずれも、各部件間の相対方向と相対位置を示し、絶対方向と絶対位置を示すものではない。
【0040】
まず、
図1を参照し、本発明の一つの好適な実施形態における弾性パッドは、一つの長方体構造であり、後記の「竪方向」と「横方向」と「高さ方向」が
図1に示す長方体構造を参照しながら理解すべきである。例えば、本発明の各好適な実施形態における各軌道レールは、横方向に沿って延びているとともに、竪方向に沿ってお互いに間隔を空けて配列されている。一部件の「左右両側」とは、横方向における該部件の両側を指す。また、本発明には、「周方向」がさらに記載されているが、周方向が円形状構造のみに適用されるとは限らず、
図1に示す構造において、横方向と竪方向で限定された平面が弾性パッド100の四周を囲む方向も周方向である。
【0041】
図1を参照し、弾性パッド100は、弾性パッド本体101と少なくとも一つの付加弾性パッド層102とを含む。そのうち、少なくとも一つの付加弾性パッド層102は、お互いの間がそれぞれ独立であり、且つ、いずれも、前記弾性パッド本体101と独立であり、前記少なくとも一つの付加弾性パッド層102が、前記弾性パッド本体101全体の頂部外側に積み重ねて付着されることができる。
図1において、三層の付加弾性パッド層102が模式的に示されているが、
図1における例示に限らなく、使用者がニーズに応じて必要な種類及び/又は必要な層の数の付加弾性パッド層102を選択できる。「使用者のニーズ」などの記載についての例示的な説明は後述する。
【0042】
図2乃至
図6には、本実施形態における付加弾性パッド層102と弾性パッド本体101との間の付着形態が示されている。全体的に言うと、各々の前記付加弾性パッド層102の側辺には、いずれも、第一の接合構造が固定的に設置されているとともに、前記弾性パッド本体101には、対応的に第二の接合構造が固定的に設置されており、前記第二の接合構造は、前記弾性パッド本体101の頂側に積み重ねて設置された付加弾性パッド層102の前記第一の接合構造に接合可能であるように構成される。
【0043】
具体的に、本実施形態において、
図4と
図5を参照し、第一の付加弾性パッド層1021の側辺には、第一の接合構造としてのスナップリング1021aが設置されており、第二の付加弾性パッド層1022の側辺には、第一の接合構造としてのスナップリング1022aが設置されており、第三の付加弾性パッド層1023の側辺には、第一の接合構造としてのスナップリング1023aが設置されている。そのうち、第一の付加弾性パッド層1021と第二の付加弾性パッド層1022と第三の付加弾性パッド層1023のそれぞれのスナップリングは、弾性パッドの高さ方向において位置合わせされている。同時に、前記弾性パッド本体101には、一つのみの前記第二の接合構造1015が設置されており、前記一つの前記第二の接合構造1015が、全ての前記付加弾性パッド層102の前記第一の接合構造に接合可能であるように構成される。前記第二の接合構造1015は、ウェビング1015a及び前記ウェビング1015aの両端に位置する係合上部材1015b及び係合下部材1015cとを含み、前記第一の接合構造と前記第二の接合構造は、前記ウェビングが全ての前記付加弾性パッド層102のスナップリングを通過した後、前記係合上部材1015bと前記係合下部材1015cによって締結できるように構成される。
【0044】
示されていない他の実施形態において、前記第一の接合構造と前記第二の接合構造は、ファスナー又はマジックテープ又は押しボタンである。例えば、第一の接合構造は、高さ方向において位置合わせされる多数の磁石や押しボタンやマジックテープなどの構造であってもよく、第二の接合構造は、一つのみであるが同時に全ての第一の接合構造に接合できる構造であってもよい。
【0045】
図10A乃至
図10Cを参照し、例示的な若干の付加弾性パッド層を詳しく説明する。
図10A乃至
図10Cにおいて、付加弾性パッド層は、お互いに独立である第一の付加弾性パッド1021と第二の付加弾性パッド1022と第三の付加弾性パッド1023とを含む。第三の付加弾性パッド層1023の硬さが第二の付加弾性パッド層1022によりも高く、第二の付加弾性パッド層1022の硬さが第一の付加弾性パッド層1021よりも高い。
【0046】
図10Aに示す付加弾性パッド層の組み合わせにおいて、第一の付加弾性パッド層1021が使用者に最も近く、第三の付加弾性パッド層1023が使用者に最も遠く、第二の付加弾性パッド層1022が、第一の付加弾性パッド層1021と第二の付加弾性パッド層1022との間に挟まれる。
【0047】
図10Bに示す付加弾性パッド層の組み合わせにおいて、第二の付加弾性パッド層1022が使用者に最も近く、第一の付加弾性パッド層1021が使用者に最も遠く、第三の付加弾性パッド層1023が、第一の付加弾性パッド層1021と第二の付加弾性パッド層1022との間に挟まれる。
図10Bにおける第一の付加弾性パッド層1021と第二の付加弾性パッド層1022は、位置交換されてもよい。
【0048】
図10Cに示す付加弾性パッド層の組み合わせにおいて、第三の付加弾性パッド層1023が使用者に最も近く、第一の付加弾性パッド層1021が使用者に最も遠く、第二の付加弾性パッド層1022が、第一の付加弾性パッド層1021と第二の付加弾性パッド層1022との間に挟まれる。
【0049】
或いは、他の実施形態において、第一の付加弾性パッド層が中間に位置し、第二と第三の付加弾性パッド層が、それぞれ、第一の付加弾性パッド層の頂側又は底側に位置してもよい。
図10A乃至
図10Cに示す実施形態及び様々な他の付加弾性パッド層の組み合わせにおいて、各付加弾性パッド層は、下記のような付加弾性パッド層の組から必要な付加弾性パッド層を選択できる。前記付加弾性パッド層の組は、アイダーダウンで製作された付加弾性パッド層と、グースダウンで製作された付加弾性パッド層と、記憶スポンジで製作された付加弾性パッド層と、普段スポンジで製作された付加弾性パッド層と、ラテックスで製作された付加弾性パッド層と、ココナッツ繊維で製作された付加弾性パッド層とからなる。そして、使用者は、ニーズに応じて必要な付加弾性パッド層の種類、層の数と積み重ね配列の組み合わせ形態を選択できる。使用者のニーズは、柔軟性に関するニーズ(例えば、比較的硬いココナッツ繊維で製作された付加弾性パッド層を使用者に接近するように設置する傾向のある使用者がいる。)と、触感に関するニーズ(使用者は、通常、例えばカシミヤのような肌に優しい材質で製作された付加弾性パッド層を使用者に近い側に置く傾向、及び弾性のあるようなラテックスで製作された付加弾性パッド層を使用者に近い側に設置する傾向がある。)と、聴感に関するニーズ(一部の材質が圧縮されると低騒音を生じると理解され得る。使用者は、このような材質を使用者に遠い側に置く傾向がある。)と、嗅覚に関するニーズ(カシミヤやグースダウンなどの天然香が好きな使用者がおり、これらの使用者は、それを使用者に近い側に置く傾向がある。)と、アレルギーに関するニーズ(使用者は、アレルギーを起こす可能性がある材質で製作された付加弾性パッド層を使用者に遠い側に置く傾向がある。)というニーズ等を含む。このように、本発明では、「使用者のニーズ」について、十分に詳しく説明した。
【0050】
本実施形態において、弾性パッド本体に関しても様々な好適設置を与えた。
図1と
図3と
図7Aと
図7Bを参照し、弾性パッド本体は、アウトカバー1011と弾性モジュール層と弾性バランスネット層104とを含む。前記アウトカバー1011は、閉鎖的な容納空間を定められ、アウトカバーが、頂部蓋体1012と底部罩体1013と側包囲部材1011とをさらに含み、側包囲部材1011と底部罩体1013との間に、ファスナー1014が設置されている。前記弾性モジュール層は、前記容納空間内に設置され、前記弾性モジュール層は、アレイ式で配列された多数の弾性モジュール106を含み、各々の弾性モジュール106内に、前記弾性パッドの高さ方向に沿って圧縮状態を呈する錐形状スプリングが設置されている。また、
図11をさらに参照し、前記弾性バランスネット層104には、多数の開孔が開設されており、前記開孔の寸法が、前記弾性モジュール106の所定の高さでの外径と一致することによって、前記弾性バランスネット層104は、多数の前記弾性モジュール106を、それぞれ、前記開孔内に設置することで、全ての前記弾性モジュール106を関連させることができる。
【0051】
なお、本発明に記載された「付加弾性パッド層が、弾性パッド本体の全体の頂部外側に積み重ね付着されることができる」とは、付加弾性パッド層102が必ず頂部蓋体1012の上方に位置することを指す。付加弾性パッド層をアウトカバー内に設置する技術的構成と比べ、このような設置では、使用者による組み立てと付加弾性パッド層の交換が便利である。本発明では、使用者が頻繁に弾性パッド本体を取り外す必要がなく、弾性パッド本体のカバーが、摩損や汚れに強い材料で作製可能である。
【0052】
さらに、弾性パッドは、使用者が必要な種類及び/又は必要な数の弾性モジュール層を選択し、さらに、弾性モジュール層の総厚さに適合する高さの側包囲部材を選択し、頂面蓋体と底面蓋体と選ばれた側包囲部材と選ばれた付加弾性パッド層を一体に装着し、弾性パッドが得られることが許可されるように構成される。
【0053】
本発明の弾性パッドは、使用者が自ら弾性モジュール層の種類と層の数を選択することが許可されたので、弾性モジュール層の全体の積重高さが、唯一な高さではない。このため、弾性パッドに、多数の高さ寸法を備えるアウトカバーの側包囲部材1011が提供され、使用者が自由に選択できる。これに基づき、
図27に示すもう一つの実施形態を参照し、本発明は、頂面蓋体1012と側包囲部材1011との間及び底面蓋体1013と側包囲部材1011との間に、いずれも、ファスナーが設定されていることがより好ましい。
【0054】
ちなみに、頂面蓋体と側包囲部材との間にもファスナーが設置されていることは、本分野の通常設置ではなく、通常のベットパッドのアウトカバーに対してファスナーを設置しても、一般的に、一本だけのファスナーを設置することとなり、これによって、生産プロセスを節約できる一方、アウトカバーを多数の部件に分解することによる紛失を回避できる。このため、通常のベットパッドなどの弾性パッドにとって、ファスナーを設置しない形態又は一本だけのファスナーを設置する形態は、好適な設置であるが、二本のファスナーを設置することによってアウトカバーを三つの部分に分けることは、明らかに悪化された形態である。そこで、当業者が、通常のベットパッドアウトカバーを、頂面蓋体と側包囲部材との間及び底面蓋体と側包囲部材との間にもファスナーが設置されている形態へ変更する動機付けがない。
【0055】
図12は、
図7A乃至
図7Bにおける弾性モジュール層の例示が示されている。弾性パッド本体101において、多数の弾性モジュール106を高さ方向と垂直な平面に沿ってアレイ式を呈するように弾性モジュール層の基層105に配列することによって弾性モジュール層が構成された。そして、各々の弾性モジュール内のスプリングは、高さ方向において圧縮状態を呈する。なお、本実施形態において、弾性モジュール層の基層105が底面蓋体1013上に集積されていることである。しかし、他の実施形態において、弾性モジュール層は、アウトカバー110と独立して設置され、弾性モジュール層が全体的にアウトカバー110内に置かれ又はアウトカバー110内から取り出されることができるようにしてもよい。
【0056】
【0057】
まず、
図8A乃至
図8Bを参照し、前記弾性パッド本体は二つの前記弾性モジュール層を含み、前記二つの前記弾性モジュール層は、第一の弾性モジュール層101aと、前記第一の弾性モジュール層101aの頂側に位置する第二の弾性モジュール層101bとを含み、前記第一の弾性モジュール層101aと前記第二の弾性モジュール層101bは、前記第一の弾性モジュール層101aの弾性モジュールの小径軸方向端部と前記第二の弾性モジュール層101bの弾性モジュールの小径軸方向端部がお互いに向かい合うように積み重ねる。本実施形態において、各前記弾性モジュール106の外輪郭は、断面円錐形状であるので、「大径軸方向端部」と「小径軸方向端部」が、弾性モジュール自身の軸方向の両端部であり、それぞれ、弾性モジュールの最大径方向寸法と最小径方向寸法を具備すると理解すればよい。
【0058】
より好ましく、前記弾性パッドは、二つの前記バランスネット層104を含み、二つの前記バランスネット層104と二つの前記弾性モジュール層が一対一に対応する。各前記開孔の寸法は、前記弾性モジュールの小径軸方向端部での外径と一致する。
【0059】
該実施形態において、第一の弾性モジュール層101aと第二の弾性モジュール層101bとの間には、単一層構造が設置されてもよく、これら二つの弾性モジュール層の弾性モジュール層の基層105が、それぞれ、該層構造の頂面と底面に設置される。
【0060】
図9A乃至
図9Bを参照し、前記弾性パッド本体は、二つの前記弾性モジュール層を含み、前記二つの前記弾性モジュール層は、第一の弾性モジュール層101aと前記第一の弾性モジュール層101aの頂側に位置する第二の弾性モジュール層101bとを含み、前記第一の弾性モジュール層101aと前記第二の弾性モジュール層101bは、前記第一の弾性モジュール層101aの弾性モジュール106の小径軸方向端部と前記第二の弾性モジュール層101bの弾性モジュール106の大径軸方向端部がお互いに向かい合うように積み重ねる。本実施形態において、各前記弾性モジュール106の外輪郭は断面円錐形状であるので、「大径軸方向端部」と「小径軸方向端部」が、弾性モジュール自身の軸方向の両端部であり、それぞれ、弾性モジュールの最大径方向寸法と最小径方向寸法を具備すると理解すればよい。
【0061】
より好ましく、前記弾性パッドは、二つの前記バランスネット層104を含み、二つの前記バランスネット層104と二つの前記弾性モジュール層が一対一に対応する。各前記開孔の寸法は、前記弾性モジュールの小径軸方向端部での外径と一致する。
【0062】
上記の若干の実施形態の各々の弾性モジュール層の具体的な設置は、類似している。本発明で説明された弾性モジュール層に関する全ての記載が、
図7A乃至
図9Bに示す実施形態における各々の弾性モジュール層の実施形態に適用されると理解すべきである。
【0063】
一つの弾性モジュール層の設置を例として、弾性モジュール106は、弾性モジュール層の基層105に設置される(つまり、底面蓋体1013に設置される)軌道レール108によってスライドし所定の位置に装着可能であり、各々の軌道レール108が、横方向に沿って延びる。
図13乃至
図18には、その具体的な一実施形態が挙げられている。
【0064】
図13を参照し、各々の軌道レール108は、一組の軌道レール装着具107によって取り外し可能に弾性モジュール層の基層105に装着され、各組の軌道レール装着具107が、それの対応する軌道レール108の延在方向に沿ってお互いに間隔を置いて設置されている。各組の軌道レール装着具107は、三つであり、それぞれ、軌道レール108の両端部と中間位置に設置されている。
【0065】
図14Aには、各々の軌道レール装着具107の構造が示されている。各々の軌道レール装着具107には、その頂部に位置するとともに、軌道レール108の延在方向に垂直な方向且つ弾性モジュール層の基層105と平行する方向に沿って突出する装着具突出部が設置されており、突出部の下方には、竪方向に沿って凹入する凹入部1073が形成されている。言い換えると、各々の軌道レール108は、上部構造1071と下部構造1072とを含み、上部構造1071の竪方向での寸法が、下部構造1072の竪方向での寸法よりも大きく、これによって、上部構造1071の縦方向両端が下部構造1072に対して装着具突出部が形成される。装着具突出部及びその下方の凹入部1073は、軌道レール108との連携に用いる。
【0066】
図14Aを引き続き参照し、装着具突出部の底部には、アレイ式で配列される固定凸点1074が設置されており、固定凸点1074は、装着具突出部を超音波溶接によって弾性モジュール層の基層105に溶接することに用いる。
【0067】
図15乃至
図16Bには、軌道レール108が横方向に沿って軌道レール装着具107に対して所定の位置までスライドされた模式図が示されている。
図15乃至
図16Bを参照し、軌道レール108の底部には、装着具突出部に対応する装着収納部1081が設置されており、装着具突出部は、軌道レール108が、自身の延在方向に沿って軌道レール装着具107に対してスライドし所定の位置に装着されるように、装着収納部1081と連携可能である。装着収納部1081は、実際に、一つの係合フック1086を形成し、軌道レール装着具107の凹入部1073に係合される。
【0068】
図16Aと
図16Bにも、軌道レール108の本体構造(つまり、弾性モジュール106と連携するための構造)が示されている。各々の軌道レール108は、軌道レール108の頂側からその底側まで延びる支持壁1082と、頂側接合部1083と、底側接合部1085とを含む。頂側接合部1083は、軌道レール108の頂部に下方へ開口する二つの頂側収納部1084が形成されるように、支持壁1082の頂側に接続されるとともに、支持壁1082の左右両側に向けてそれぞれ延び且つ下方へ折り曲げ、底側接合部1085は、軌道レール108の底部に上方へ開口する二つの底側収納部1084が形成されるように、支持壁1082の底側に接続されるとともに、支持壁1082の左右両側に向けてそれぞれ延び且つ上方へ折り曲げる。
【0069】
対応的に
図17と
図18を参照し、各々の弾性モジュール106は、錐形状スプリングと、錐形状スプリングを収納し保持するスプリングブラケット106とを含み、スプリングブラケット106の左右両側に、いずれも、連携凸起1061を具備し、連携凸起1061は、スプリングブラケット106の底部本体の頂面から上方へ突出するとともに、スプリングブラケット106の底部本体の底面から下方へ突出することによって、連携凸起1061が同時に該弾性モジュール106の左右両側の軌道レール108の頂側収納部1084と底側収納部1084によって受け止められる。すなわち、各々の軌道レール108の左右両側には、その左右両側に位置する弾性モジュール106にそれぞれ接合可能な構造が設置されており、これによって、軌道レール108の両側の二つの弾性モジュール106が、個別に独立して各自のレールに沿ってスライドできる。
【0070】
図14Bと
図14Cには、超音波溶接の代替案としての他の実施形態の例示が示されている。
図14Bを参照し、軌道レール装着具は、粘着剤によって弾性モジュール層の基層105に粘着されてもよく、軌道レール装着具には、同様に、凹入部1073が形成された上部構造1071と下部構造1072とを含む。
図14Cを参照し、軌道レール装着具107は、リベット1075によって弾性モジュール層の基層105にカシメされており、軌道レール装着具107には、同様に、装着具突出部と凹入部が設置されている。
【0071】
図20A乃至
図22には、もう一つの代替的な実施形態が示されている。該実施形態において、各々の弾性モジュール125のスプリングブラケットの左右両側には、いずれも、連携凸起1251を備え、連携凸起1251は、スプリングブラケット本体の頂面から上方へ突出するとともに、スプリングブラケット本体の底面から下方へ突出することによって、連携凸起1251が同時に該弾性モジュールの左右両側の軌道レール121の頂側収納部1212と底側収納部1212(それに
図20A、
図20Bに示すような容納溝123が形成されている)によって受け止められる。各々の軌道レール121の左右両側には、その左右両側に位置する弾性モジュール125にそれぞれ接合可能な構造が設置されており、これによって、軌道レール121の両側の二つの弾性モジュールが、個別に独立して各自のレールに沿ってスライドできる。
【0072】
しかし、上記の実施形態と異なり、本実施形態における軌道レールは、(
図20Aに示されたような)超音波溶接や粘着や(
図20Bに示されたような)リベット124によるカシメによって、底面蓋体122に直接的に固定されている。本実施形態では、軌道レール装着具の設置が省略された。
【0073】
図23乃至
図26には、もう一つの実施形態が示されている。まず、
図24を参照し、各々の軌道レールは、多数の軌道レールセグメントを含み、各軌道レールセグメントが竪方向に沿って順番に繋がる。各々の軌道レールセグメントは、前端に前方に向かう凸起が設置され、后端に前方へ凹入される凹溝が設置され、隣り合う軌道レールセグメントの凸起と凹溝がお互いに適合されており、これによって、隣り合う軌道レールセグメントが一体に接続される。例えば、
図24に示す隣り合う軌道レールでは、第一の軌道レール1312の前段の凸起1312aは、第二の軌道レール1312の后端における前方へ凹入される凹溝1311a内に進入するまで延びている。
【0074】
図26を参照し、各々の軌道レールは、基部131と、基部131の左右両側からそれぞれ上方へ延びる一対の接続壁と、一対の壁の頂端からお互いに対向して延びる一対の端壁と、を含む。各一対の端壁間に間隔が存在し、そのうち、基部131は、それぞれ、一対の接続壁と一対の端壁と一緒に、開口がお互いに向かい合う一対の収納部1313を区画し、収納部1313に、容納溝1314が形成されている。対応的に、各々の弾性モジュールのスプリングブラケットの左右両側には、いずれも、下方へ延びる接続脚と、スプリングブラケットの左右両側の接続脚からお互いに反対方向へ延びる連携凸起1321とが設置されている。各々の軌道レールの一対の収納部1313の容納溝1314は、該軌道レールの左右両側に位置する弾性モジュールの対応する連携凸起1321にそれぞれ接合できる。好ましく、基部131の二つの接続壁間に、分離壁1315が設置されており、分離壁131の高さが接続壁の高さよりも小さい。
【0075】
図23をさらに詳細に観察することで分かるように、基部131の左側に設置された接続壁は、竪方向において断続的に設置されており、基部131の右側に設置された接続壁は、竪方向において断続的に設置されており、さらに、基部131の左側に設置された接続壁と基部の右側に設置された接続壁は、横方向において交互的に配列されている。
【0076】
上記の若干の弾性モジュールと底面蓋体との接続形態は、いずれも、使用者が硬さのニーズに応じて特注することが許可される弾性パッドに適用可能である。
【0077】
本実施形態における弾性パッドは、使用者が自ら取り外して収納することが許可される。使用者は、まず、アウトカバーを取り外してから弾性モジュール106を軌道レールから取り出すことができる。
【0078】
さらに、付加弾性パッド層102と頂面蓋体102と側包囲部材1011は、いずれも、巻き上げられて収納可能である。よりさらに、上記の軌道レール又は軌道レール装着具は、柔軟性のあるプラスチックで制作されたので、多数本の軌道レールが集約された弾性モジュール層の基層105を軌道レールの延在方向と垂直な平面に沿って巻き上げて収納可能であることが許可され、巻き上げられて収納されてから、柔らかい軌道レールが底面蓋体を刺し破ることにならない。軌道レールと軌道レール装着具は、いずれも、ある程度で安定な形状を具備する構造であるが、それら自身が必ず非常に硬いわけではなく、一定の外力のもと、軌道レールと軌道レール装着具はある程度の変形が発生すると理解すればよい。
【0079】
弾性パッドのアウトカバー110と付加弾性パッド層102と弾性モジュール106と弾性バランスネット層104がそれぞれに対して離れた後、下記のようなステップを介して収納できる。上記ステップは、付加弾性パッド層102と弾性バランスネット層104を積み重ねるとともに、一緒に巻き上げて収納することで第一の収納卷を形成するステップと、頂面蓋体102と側包囲部材1011と弾性モジュール層の基層105をそれぞれに対して分離させ(頂面蓋体102と側包囲部材1011との間及び側包囲部材1011と弾性モジュール層の基層105との間に、いずれもファスナーが設置されていると理解すればよい)それらを積み重ねるとともに、一緒に巻き上げて収納することで第二の収納卷を形成するステップとを含む。
【0080】
さらに、各々の弾性モジュール106は、下端が開口し且つ内部が中空である断面円錐構造として構成されるとともに、多数の弾性モジュール106は、使用者が各弾性モジュール106を軌道レールから取り外してから、弾性モジュールの高さ方向に沿って各弾性モジュールを順番に積み重ねて収納して弾性モジュール収納セットを形成することが許可されるように構成される。積み重ね状態において、隣り合う弾性モジュール106における下方に位置する弾性モジュール106は、上方へ向けて、上方に位置する弾性モジュール106の下端開口を介して、上方に位置する弾性モジュール106内に挿入される。
【0081】
さらに、使用者は、第一の収納卷、第二の収納卷及び弾性モジュール収納セットを共に収納箱内に入れてもよい。弾性パッドの販売に合わせて、寸法が対応する収納箱を商品又はサービス品として提供すればよく、これによって、使用者が自宅で弾性パッドを取り外して収納可能である。
【0082】
図28には、更なる一実施形態の弾性パッド層が示されており、弾性パッド本体2002と付加弾性パッド層2000とを含む。弾性パッド本体2002と付加弾性パッド層2000との間はマジックテープによって貼り付けされている。本実施形態における弾性パッド本体2002は、他の実施形態における弾性パッド本体と同一又は類似であってもよく、本実施形態における付加弾性パッド層2000は、他の実施形態における付加弾性パッド層と同一又は類似であってもよい。
【0083】
本発明は、上記実施形態の弾性パッドを含む家具をさらに提供し、該家具は、例えば、ソファーやベットやソファーベットなどの使用者が坐臥可能な家具であってもよい。
【0084】
本発明における付加弾性パッド層は、使用者が自ら選択できるように、様々な構造設置を備えてもよく、このため、各々の付加弾性パッド層が、一つの独立した商品として生産製造と販売を行われる。本発明は、付加弾性パッド層の実施形態をさらに提供し、該実施形態における独立した付加弾性パッド層は、
図1乃至
図27に示す弾性パッドにおける付加弾性パッド層を含む。
【0085】
本発明が提供された弾性パッドは、快適さが良い高級な弾性パッドであり、現在の同種の弾性パッドよりも、本発明の弾性パッドは、使用者が自ら該弾性パッドを特注することがさらに許可され、付加弾性パッド層をアウトカバー内に設置する技術的構成と比べ、このような設置の方が、使用者による組立と付加弾性パッド層の交換にもっと便利である。
【0086】
本発明の好適な形態において、さらに、使用者に対して下記のような利点を提供可能である。(1)使用者は、自分の使用目的を満たせる弾性パッドを意図的に作るように、ニーズに応じて対応するアクセサリーを選択可能であり、(2)弾性パッドの一部構造が弱くなったら、使用者は、対応するアクセサリーを自ら購入可能であり、弱くなった構造を交換することのみによって、当該弾性パッドを引き続き使用可能である。
【0087】
本発明の幾つかの実施形態に関する上記の説明は、関連分野での普通な技術者に対して説明するという目的として提供される。本発明を一つの開示された実施形態に排他的に限定する意図ではない。上記のように、当業者は、本発明の他の代替案と変形案を分かっている。このため、幾つかの代替性の実施形態を詳しく説明したが、当業者は、他の実施形態への開発を分かり、或いは相対的に行い易い。本発明は、ここで説明された本発明のすべての代替案と改進案と変形案及び上記のように記載された本発明の精神と範囲内に落ちる他の実施形態を含む。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が自ら特注可能な使用者が坐臥する弾性パッドであって、
前記弾性パッドは、弾性パッド本体と少なくとも一つの付加弾性パッド層とを含み、
前記弾性パッド本体は、
閉鎖的な容納空間を定められるアウトカバーと、
前記容納空間内に設置される弾性モジュール層と、
弾性バランスネット層と、を含み、
前記弾性モジュール層は、アレイ式で配列される多数の弾性モジュールを含み、各弾性モジュールの内部に、前記弾性パッドの高さ方向において圧縮状態である錐形状スプリングが設置されており、
前記弾性バランスネット層には、多数の開孔が設けられ、前記開孔の寸法が、前記弾性モジュールの所定の高さでの外径と一致することによって、前記弾性バランスネット層は、多数の前記弾性モジュールを、それぞれ、対応する一つの前記開孔内に設置することで、全ての前記弾性モジュールを関連させることができ、
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、お互いの間にそれぞれ独立であり、且つ、いずれも、前記弾性パッド本体と独立であり、さらに、前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、前記弾性パッド本体の頂部の外側に積み重ねて付着されることができ、
前記弾性パッドは、使用者がニーズに応じて付加弾性パッド層の種類、層の数及び積重順番を選択することが許可されるように構成される、
ことを特徴とする弾性パッド。
【請求項2】
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、前記使用者が硬さの異なる第一の付加弾性パッド層と第二の付加弾性パッド層と第三の付加弾性パッド層を選択することが許可されるように構成され、
前記第三の付加弾性パッド層の硬さが、前記第二の付加弾性パッド層よりも大きく、前記第二の付加弾性パッド層の硬さが、前記第一の付加弾性パッド層よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性パッド。
【請求項3】
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層は、使用者が下記のような形態によって付加弾性パッド層を積み重ねることが許可されるように構成され、
前記形態は、
前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第一の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態であり、或いは、
前記第三の付加弾性パッド層が使用者に最も近く、前記第二の付加弾性パッド層が使用者に最も遠い形態である、
ことを特徴とする請求項2に記載の弾性パッド。
【請求項4】
前記弾性パッドは、使用者がニーズに応じて下記のような付加弾性パッド層の組から付加弾性パッド層を選択することが許可されるように構成され、前記付加弾性パッド層の組は、アイダーダウンで製作された付加弾性パッド層と、グースダウンで製作された付加弾性パッド層と、記憶スポンジで製作された付加弾性パッド層と、普段スポンジで製作された付加弾性パッド層と、ラテックスで製作された付加弾性パッド層と、ココナッツ繊維で製作された付加弾性パッド層とからなる、
ことを特徴とする請求項2に記載の弾性パッド。
【請求項5】
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層における各層の側辺には、いずれも、第一の接合構造が固定的に設置されるとともに、前記弾性パッド本体には、対応する第二の接合構造が固定的に設置され、前記第二の接合構造は、前記弾性パッド本体の頂側に積み重ねた付加弾性パッド層の前記第一の接合構造に接合可能であるように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性パッド。
【請求項6】
前記少なくとも一つの付加弾性パッド層における少なくとも二つの付加弾性パッド層が前記弾性パッド本体の頂側に積み重ねるとき、前記少なくとも二つの付加弾性パッド層の前記第一の接合構造が前記弾性パッドの高さ方向において位置合わせされるとともに、前記弾性パッド本体には、一つだけの前記第二の接合構造が設置され、前記第二の接合構造は、前記少なくとも二つの付加弾性パッド層の全ての前記第一の接合構造に接合可能であるように構成される、
ことを特徴とする請求項5に記載の弾性パッド。
【請求項7】
前記第一の接合構造は、スナップリングであり、前記第二の接合構造は、ウェビングと前記ウェビングの両端に位置する係合上部材及び係合下部材とを含み、
前記第一の接合構造と前記第二の接合構造は、前記ウェビングが前記少なくとも二つの付加弾性パッド層の各々の前記スナップリングを通過した後、前記係合上部材と前記係合下部材によって締結できるように構成される、
ことを特徴とする請求項6に記載の弾性パッド。
【請求項8】
前記第一の接合構造と前記第二の接合構造は、ファスナー又はマジックテープである、
ことを特徴とする請求項5に記載の弾性パッド。
【請求項9】
前記弾性モジュールのうちの各々は、前記錐形状スプリングを収納し保持するスプリングブラケットを含み、且つ、前記弾性モジュール層は、弾性モジュール層の基層と、前記弾性モジュール層の基層に設置される多数本の軌道レールとをさらに含み、前記多数の弾性モジュールは、前記多数本の軌道レールに装着可能であり且つ対応する軌道レールに沿って所定の位置までスライドできる、
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性パッド。
【請求項10】
各前記軌道レールは、それぞれ、その左右両側に位置するスライドモジュールに接合されることによって、前記軌道レールの左右両側に位置する前記弾性モジュールが、お互いに対して独立的に、対応する滑り道に沿ってスライドできるように構成される、
ことを特徴とする請求項9に記載の弾性パッド。
【請求項11】
各前記軌道レールは、
垂直方向に沿って前記軌道レールの頂側から底側まで延びる支持壁と、
前記軌道レールの頂部に下方へ開口する二つの頂側収納部が形成されるように、中間部分が前記支持壁の頂側に接続されるとともに、前記支持壁の左右両側に向けてそれぞれ延び且つ下方へ折り曲げる、頂側接合部と、
前記軌道レールの底部に上方へ開口する二つの底側収納部が形成されるように、中間部分が前記支持壁の底側に接続されるとともに、前記支持壁の左右両側に向けてそれぞれ延び且つ上方へ折り曲げる、底側接合部と、を含み、
各々の前記弾性モジュールの前記スプリングブラケットの左右両側には、いずれも、軌道レールの頂側収納部と前記底側収納部に接合可能な連携凸起が設置されており、前記連携凸起は、それぞれ、前記スプリングブラケットの底部両側の頂面から上方へ突出するとともに、前記スプリングブラケットの底部両側の底面から下方へ突出する、
ことを特徴とする請求項10に記載の弾性パッド。
【請求項12】
各前記軌道レールは、
前記底面蓋体に設置される基部と、
前記基部の左右両側からそれぞれ上方へ延びる一対の接続壁と、
前記一対の接続壁の頂端からお互いに対向して延びる一対の端壁と、を含み、
前記一対の端壁の間に、間隔が存在しており、
前記基部は、それぞれ、前記一対の接続壁と前記一対の端壁と一緒に、開口がお互いに向かい合う一対の収納部を区画し、
各前記弾性モジュールの前記スプリングブラケットの左右両側には、いずれも、下方へ延びる接続脚が設置されており、前記接続脚の底端には、お互いに反対方向へ延びる連携凸起が設置されており、前記連携凸起は、各前記軌道レールの一対の前記収納部に接合可能であるように構成される、
ことを特徴とする請求項10に記載の弾性パッド。
【請求項13】
前記基部における二つの接続壁の間に分離壁が設置されており、前記分離壁の高さが前記接続壁の高さよりも小さい、
ことを特徴とする請求項12に記載の弾性パッド。
【請求項14】
前記基部の左側と右側に設置される前記接続壁は、それぞれ、前記軌道レールの延在方向において断続的に設置されるとともに、お互いに交互的に配列されている、
請求項12に記載の弾性パッド。
【請求項15】
前記底面蓋体には、さらに、多数組の軌道レール装着具が取外可能に設置されており、各組の前記軌道レール装着具が、それが対応する前記軌道レールの延在方向に沿ってお互いに間隔を置いて設置される、
ことを特徴とする請求項10に記載の弾性パッド。
【請求項16】
各前記軌道レール装着具は、超音波溶接又はカシメ又は粘着によって、前記底面蓋体の頂面に固定されている、
ことを特徴とする請求項15に記載の弾性パッド。
【請求項17】
各前記軌道レール装着具は、その頂部に位置する装着具突出部を含み、前記装着具突出部は、前記軌道レールの延在方向に垂直な方向且つ前記底面蓋体と平行する方向に沿って突出し、前記軌道レールの底部には、前記装着具突出部と対応する装着収納部が設置されており、前記装着具突出部は、前記軌道レールが、自身の延在方向に沿って前記軌道レール装着具に対してスライドし所定の位置に装着されるように、前記軌道レールの装着収納部と連携可能である、
ことを特徴とする請求項15に記載の弾性パッド。
【請求項18】
前記軌道レールは、超音波溶接又はカシメ又は粘着によって前記アウトカバーの内面に直接的に固定することができる、
ことを特徴とする請求項9に記載の弾性パッド。
【請求項19】
各前記軌道レールは、順番に繋がる多数の軌道レールセグメントを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の弾性パッド。
【請求項20】
各前記軌道レールセグメントは、前端に前方へ伸出した凸起が設置されており、后端に前記軌道レールセグメントの内部に凹入される凹溝が設置されており、隣り合う前記軌道レールセグメントの凸起と凹溝がお互いに適合されることによって、隣り合う前記軌道レールセグメントを一体に接続する、
ことを特徴とする請求項19に記載の弾性パッド。
【請求項21】
前記弾性パッド本体は、二つの前記弾性モジュール層を含む、
請求項
9に記載の弾性パッド。
【請求項22】
各前記弾性モジュールは、外輪郭が断面円錐形状であり、二つの前記弾性モジュール層は、第一の弾性モジュール層と、前記第一の弾性モジュール層の頂側に位置する第二の弾性モジュール層とを含み、前記第一の弾性モジュール層と前記第二の弾性モジュール層は、前記第一の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部と前記第二の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部がお互いに向かい合い、或いは、前記第一の弾性モジュール層の弾性モジュールの小径軸方向端部と前記第二の弾性モジュール層の弾性モジュールの大径軸方向端部がお互いに向かい合うように積み重ねる、
ことを特徴とする請求項21に記載の弾性パッド。
【請求項23】
前記弾性パッドは、二つの前記バランスネット層を含み、二つの前記バランスネット層と二つの前記弾性モジュール層が一対一に対応する、
ことを特徴とする請求項22に記載の弾性パッド。
【請求項24】
各前記開孔の寸法と前記弾性モジュールの小径軸方向端部での外径とが一致している、
ことを特徴とする請求項23に記載の弾性パッド。
【請求項25】
前記アウトカバーは、頂面蓋体と、底面蓋体と、前記底面蓋体と前記頂面蓋体との間に接続され、周方向の全周に沿って延びる側包囲部材とを含み、前記側包囲部材と前記頂面蓋体との間及び前記側包囲部材と前記底面蓋体との間は、いずれも、取り外し可能な形態で繋がることによって、使用者が必要な前記弾性モジュール層と前記弾性バランスネット層を選択し交換することが許可される、
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性パッド。
【請求項26】
付加弾性パッド層であって、
前記付加弾性パッド層は、請求項1~25のいずれか一項に記載の弾性パッドにおける前記付加弾性パッド層である、
ことを特徴とする付加弾性パッド層。
【請求項27】
家具であって、
前記家具は、請求項1~25のいずれか一項に記載の弾性パッドを含む、
ことを特徴とする家具。
【請求項28】
前記家具は、ベット、ソファー又はソファーベットである、
ことを特徴とする請求項27に記載の家具。
【国際調査報告】