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特表2024-535935設備画像の縮小図を用いた技術設備用の制御システム
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  • 特表-設備画像の縮小図を用いた技術設備用の制御システム 図1
  • 特表-設備画像の縮小図を用いた技術設備用の制御システム 図2
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  • 特表-設備画像の縮小図を用いた技術設備用の制御システム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-02
(54)【発明の名称】設備画像の縮小図を用いた技術設備用の制御システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20240925BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240925BHJP
【FI】
G05B23/02 301T
G06F3/0481
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024520797
(86)(22)【出願日】2022-10-03
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 EP2022077431
(87)【国際公開番号】W WO2023057365
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】21201042.5
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517291346
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Werner-von-Siemens-Str. 1, D-80333 Muenchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ベンヤミン ルッツ
【テーマコード(参考)】
3C223
5E555
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223BA03
3C223BB02
3C223BB08
3C223BB12
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB01
3C223EB05
3C223FF43
3C223FF44
3C223FF52
3C223FF53
3C223GG01
3C223HH02
3C223HH06
3C223HH07
3C223HH17
3C223HH29
5E555AA25
5E555AA58
5E555BA37
5E555BA42
5E555BB37
5E555BC04
5E555BC14
5E555CA02
5E555CA12
5E555CA47
5E555CB05
5E555CB14
5E555CB64
5E555CC04
5E555DB03
5E555DB12
5E555DB56
5E555DC07
5E555DC09
5E555DC14
5E555DC18
5E555DD06
5E555DD08
5E555EA09
5E555EA10
5E555FA00
(57)【要約】
提案されているのは、技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システム(15)であって、少なくとも1つのオペレータステーションサーバ(16)および少なくとも1つのオペレータステーションクライアント(17)を有する制御システム(15)であり、オペレータステーションサーバ(16)は、オペレータによる技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のためにオペレータステーションクライアント(17)に伝送するように構成されており、視覚化情報には、技術設備のコンポーネントのデジタル表現(2,3,4,5,6)と、技術設備の操作および監視のための関連する測定データ(7,8,9)とを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、技術設備の少なくとも1つの第1設備画像(1)および第2設備画像(9)が含まれている。制御システム(15)は、オペレータステーションクライアント(17)によってオペレータに第1設備画像(1)が視覚的に提供される間に、始まるイベントに起因して、オペレータステーションクライアント(17)により、オペレータに第2設備画像(9)が視覚的に提供されるように構成されており、第1設備画像(1)の表示サイズと、第2設備画像(9)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、第2設備画像(9)の表示サイズは好適には、第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さい、ことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システム(15)であって、少なくとも1つのオペレータステーションサーバ(16)および少なくとも1つのオペレータステーションクライアント(17)を有する制御システム(15)であって、前記オペレータステーションサーバ(16)は、オペレータによる前記技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のために前記オペレータステーションクライアント(17)に伝送するように構成されており、前記視覚化情報には、前記技術設備のコンポーネントのデジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記技術設備の前記操作および監視のための関連する測定データ(7,8,9)とを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、前記技術設備の少なくとも1つの第1設備画像(1)および第2設備画像(9)が含まれている、制御システム(15)において、
前記制御システム(15)は、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)が視覚的に提供される間に、始まるイベントに起因して、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記第2設備画像(9)が前記オペレータに視覚的に提供されるように構成されており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さい、ことを特徴とする、制御システム(15)。
【請求項2】
イベントは、前記オペレータによって与えられる指示である、請求項1記載の制御システム(15)。
【請求項3】
前記イベントは、前記設備画像のリスト表示(11)からの前記第2設備画像(9)の選択である、請求項2記載の制御システム(15)。
【請求項4】
前記リスト表示(11)における前記第2設備画像(9)には、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージが付与されている、請求項3記載の制御システム(15)。
【請求項5】
イベントは、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージである、請求項1記載の制御システム(15)。
【請求項6】
前記第2設備画像(9)の視覚表示を前記オペレータステーションクライアント(17)によって作動させるために、どの特性を前記メッセージが有しなければならないかをあらかじめ設定可能である、請求項5記載の制御システム(15)。
【請求項7】
前記第2設備画像(9)は画像ウィンドウに表示可能であり、前記画像ウィンドウは、前記オペレータステーションクライアント(17)によって視覚的に表示される画面表示において、前記オペレータによって移動可能であるように構成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の制御システム(15)。
【請求項8】
前記第2設備画像(9)の前記視覚表示には、前記第2設備画像(9)によって含まれる前記技術設備のコンポーネントに対応付けられているアラームメッセージについての概要(12)が含まれる、請求項1から7までのいずれか1項記載の制御システム(15)。
【請求項9】
前記概要(12)には、特定のアラームクラスのそれぞれの個数のアラームメッセージが含まれる、請求項8記載の制御システム(15)。
【請求項10】
前記視覚化情報には付加的に、前記技術設備の少なくとも1つの第3設備画像(14)が含まれており、前記制御システム(15)は、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)が視覚的に提供される間に、始まる1つのイベントに起因するか、または始まる複数のイベントに起因して、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記第2設備画像(9)および前記第3設備画像(14)が前記オペレータに視覚的に提供されるように構成されており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは、また前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第3設備画像(14)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)および前記第3設備画像(14)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さい、請求項1から9までのいずれか1項記載の制御システム(15)。
【請求項11】
技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システム(15)であって、少なくとも1つのオペレータステーションサーバ(16)および少なくとも1つのオペレータステーションクライアント(17)を有する制御システム(15)を作動させる方法であって、前記オペレータステーションサーバ(16)は、オペレータによる前記技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のために前記オペレータステーションクライアント(17)に伝送するように構成されており、前記視覚化情報には、前記技術設備のコンポーネントのデジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記技術設備の前記操作および監視のための関連する測定データ(7,8,9)とを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、前記技術設備の少なくとも1つの第1設備画像(1)および第2設備画像(9)が含まれており、前記方法には、
a)前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)を視覚的に提供するステップと、
b)始まるイベントに応答し、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第2設備画像(9)を視覚的に提供するステップとが含まれており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さい、方法。
【請求項12】
イベントは、前記オペレータによって受け取られる指示である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
イベントは、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージである、請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記オペレータステーションクライアント(17)によって視覚的に表示される画面表示において、前記オペレータによって移動可能であるように構成されている画像ウィンドウに前記第2設備画像(9)を表示する、請求項11から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記第2設備画像(9)の前記視覚表示には、前記第2設備画像(9)によって含まれる、前記技術設備のコンポーネントに対応付けられているアラームメッセージについての概要(12)が含まれている、請求項11から14までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システムであって、少なくとも1つのオペレータステーションサーバおよび少なくとも1つのオペレータステーションクライアントを有する制御システムに関し、オペレータステーションサーバは、オペレータによる技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のためにオペレータステーションクライアントに伝送するように構成されており、視覚化情報には、技術設備のコンポーネントのデジタル表現と、技術設備の操作および監視のための関連するデータとを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、技術設備の少なくとも1つの第1設備画像および第2設備画像が含まれている。さらに本発明は、技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システムを作動させる方法に関する。
【0002】
(プロセス)技術設備の操作および監視は、複数の設備画像によって行われ、これらの設備画像では、プロセス技術のプロセスは画像要素によって略示され、画像要素それ自体は、プロセス値およびアラームによって動的にされる。アラーム管理により、技術設備のオペレータは複数の設備画像にガイドされ、これらの設備画像において、アラームを生成するプロセスオブジェクトの画像要素が視覚化される。
【0003】
より詳細な監視および操作のために、オペレータは、設備画像においていわゆる詳細図(例えばプロセスオブジェクトの傾向曲線、フェースプレート、メッセージシーケンス表示等)をオープンすることができる。オープンされた設備画像における詳細な操作または監視中に、別の設備画像からアラームが通報されると、オペレータは、通報されたアラームを取り扱うために、自身が開始した操作および監視を中断するか、または操作および監視をまず終了させるかを決断しなければならない。
【0004】
オペレータが、自身の現在の操作および監視を中断すると(それがそもそも可能である場合には)、オペレータには、設備画像の切換えにより、中断前の設備画像の状態に戻すために無駄な労力およびコストが必要になってしまう。このことは、オペレータが、発生したアラームに起因して(例えばクリティカリティが低いために)、自身が開始した行動を全く中断する必要がないような場合には特に不利である。したがって、アラーム管理による前に説明したガイドは、発生したアラームの処理を後回しにできる場合であったとしても、オペレータが、新たに通報されたアラームにより、通報する設備画像への切換えのために自身の行動を中断しなければならない場合も不利になってしまうことがある。
【0005】
複数のオペレータステーションサーバを用いて、様々なオブジェクトを備えた設備画像をオペレータに提供する公知の制御システムは、例えば欧州特許出願公開第3637205号明細書および欧州特許出願公開第3736647号明細書に開示されている。
【0006】
本発明の根底にある課題は、技術設備の改善された操作および監視を可能にする、技術設備用の制御システムを提供することである。
【0007】
この課題は、請求項1の特徴を備えた、技術設備、特に製造設備またはプロセス設備用の制御システムによって解決される。さらにこの課題は、請求項11の特徴を備えた、技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システムを作動させる方法によって解決される。有利な発展形態は、従属請求項から明らかになる。
【0008】
冒頭に述べた形式の制御システムは、本発明によると、オペレータステーションクライアントによってオペレータに第1設備画像が視覚的に提供される間に、始まるイベントに起因して、オペレータステーションクライアントにより、第2設備画像がオペレータに視覚的に提供されるように構成されており、第2設備画像の表示サイズは、第1設備画像の表示サイズよりも小さい、ことを特徴とする。
【0009】
本発明の文脈において制御システムは、技術システム、例えば製造設備または生産設備等を表示、操作および制御するための機能を含む、コンピュータ支援式の技術システムであると理解される。制御システムには、オペレータステーションサーバおよびオペレータステーションクライアントの他に、別のコンポーネント、例えば、アクチュエータもしくはセンサの駆動制御に使用される、いわゆるプロセス関連または製造関連のコンポーネント等が含まれていてよい。
【0010】
技術設備は、プロセス産業の設備、例えば、化学設備、製薬設備、石油化学設備、または食品産業および嗜好品産業の設備等であってよい。これにはまた、生産産業のあらゆる設備、例えば自動車またはあらゆる種類の物品が製造される工場も含まれる。本発明による方法の実施に適している技術設備は、エネルギ生成の分野の技術設備であってもよい。エネルギ生成のための風力発電機、太陽光設備または発電所も同様に技術設備の概念に含まれる。
【0011】
「オペレータステーションサーバ」は、本発明では、操作システムおよび監視システムのデータ、ならびに通例、技術設備用の制御システムのアラームアーカイブおよび測定値アーカイブのデータを中央で検出して、ユーザに提供するサーバであると理解される。オペレータステーションサーバは通例、技術設備のオートメーションシステム(例えばオートメーション装置等)との通信コネクションを確立し、技術設備の個々の機能要素の動作の操作および監視に使用可能な少なくとも1つのオペレータステーションクライアントに技術設備のデータを転送する。
【0012】
オペレータステーションサーバそれ自体は、別のオペレータステーションサーバのデータ(アーカイブ、メッセージ、タグ、変数)にアクセスするために、クライアント機能を有することができる。これにより、オペレータステーションサーバにおいて、技術設備の動作の画像と、別のオペレータステーションサーバの変数とを組み合わせることができる(サーバ間通信)。オペレータステーションサーバは、SIEMENS社のSIMATIC PCS 7 Industrial Workstation Serverであってよいが、これに限定されない。
【0013】
オペレータは、技術設備の人間の操作者であると理解される。オペレータは、特別なユーザインタフェースを用いて、技術設備もしくはその制御システムと対話し、設備の特別な技術機能を制御する。このために、オペレータは、オペレータステーションサーバおよびオペレータステーションクライアントにより、制御システムの操作システムおよび監視システムを使用することができる。
【0014】
技術設備のデータは、プロセス設備の場合、プロセスデータ、例えば、圧力値、温度値または充填レベル値等であってよいが、例えばメッセージであってもよい。データは、センサの生データであってよい。しかしながら、これらの生データは、測定変換器、周辺装置、オートメーション装置またはこのために構成されているその他の装置によって処理されていてもよい。
【0015】
オペレータは、オペレータステーションクライアントにおいてオペレータに視覚的に提供される(第1)設備画像および(第2)設備画像(および場合によっては別の設備画像)を技術設備の操作および監視に使用することができる。設備画像では、例えばプロセス技術のプロセスが、概略的に視覚化可能であり、またプロセス技術のプロセスが自動化される個々のプロセスオブジェクトのブロックシンボル(デジタル表現)によって動的にすることができる。この際に、プロセス技術のプロセスの操作はとりわけ、いわゆるフェースプレートによって可能であってよく、これらのフェースプレートは、例えば動的にされたブロックシンボルを介してオープン可能である。
【0016】
本発明による制御システムは有利には、イベントの始まりに基づいて、第2設備画像の視覚表示をオペレータに提供するように構成されている。この際に重要であるのは、第1設備画像の表示サイズと、第2設備画像の表示サイズとが異なることである。「表示サイズ」という用語は、例えば、設備画像の視覚表示に使用される、ディスプレイにおけるピクセル数を意味する。異なる表示サイズにより、オペレータは、(様々な理由から重要になり得る)第2設備画像に関する概要を直接に得ることができ、このために第1設備画像がもはや表示されなくなることはない。
【0017】
オペレータが、オープンされた第1設備画像において操作および監視状態にある場合、本発明による制御システムでは、発生したイベントが直接的な行動を必要としているか否か、またはオペレータが第1設備画像における操作および監視を終了してしまうまでこの行動を後回しできるか否かを判断できるようにするために、オペレータは、第2設備画像に(完全に)切り換えること(ひいては第1設備画像をクローズすること)をもはや強制されることはない。本発明による制御システムは、第2設備画像についての概要をオペレータに提供することができ、その際にはこのために第1設備画像の操作および監視を終了させる必要がない。
【0018】
第2設備画像の表示サイズは好ましくは、第1設備画像の表示サイズよりも小さい。この際、第2設備画像をミニチュア図の形態で第1設備画像に重畳させることができる。これは特に好ましくは、第2設備画像が表示可能であるかもしくは表示される(付加的な)画像ウィンドウの形態で行うことができる。オペレータは、オペレータステーションクライアントの表示においてこのオペレータに適した位置に画像ウィンドウを移動させるために、この画像ウィンドウを移動させることができる。
【0019】
イベントは、オペレータによって与えられる指示であってよい。このような指示は例えば、マウスクリック、タッチ感知式ディスプレイのタッチ、または音声指示の形態で与えられていてよい。この際にイニシアチブはオペレータから発し、ここでもこのオペレータは自身で、イベントの始まり、例えばアラームメッセージの発生などに基づいて、前に説明したように第2設備画像を表示するという指示を制御システムに与える。
【0020】
このイベントは好ましくは、(少なくとも)2つの設備画像のリスト表示から、第2設備画像(より正確には、第2設備画像において参照されるシンボルまたはアイコン)を選択することである。この場合、リスト表示における第2設備画像には、技術設備に発生したメッセージ、特にアラームメッセージを付与することができる。オペレータは、操作および監視時にリスト表示において、第2設備画像にアラームメッセージが発生していることを認識し、リスト表示においてこの第2設備画像を選択し、第2設備画像を表示させることができる。この際にアラームメッセージは、通例、技術設備のオペレータの即時の応答を必要とするメッセージである。この際にメッセージは、技術設備内の1つの離散的な状態から別の1つの離散的な状態への移行を表すイベントの始まりのメッセージであると理解される。
【0021】
イベントは、技術設備において発生するメッセージ、特にアラームメッセージであってもよい。この際に基本的には、オペレータのイニシアチブは不要である。アラームメッセージの発生に基づいて、制御システムは、前に説明したように「ポップアップした」画像ウィンドウとして第2設備画像を自動的に表示することができる。しかしながら、制御システムがまずオペレータに、第2設備画像を表示してもらいたいか否かを問い合わせることも可能である。この中間ステップは、オペレータが目下の時点では(まだ)第2設備画像の自動的な表示をして欲しくない場合に特に有利である。
【0022】
オペレータは好ましくは、オペレータステーションクライアントによる第2設備画像の視覚表示を作動させるために、メッセージが有しなければならない特性をあらかじめ設定することができる。例えば、オペレータは、特定のクリティカリティまたは特定の起源を有するメッセージ、またはオペレータ自身だけに宛てられたメッセージだけが考慮されるようにあらかじめ設定することができる。
【0023】
本発明の好ましい1つの発展形態の枠内では、第2設備画像の視覚表示には、第2設備画像によって含まれる、技術設備のコンポーネントに対応付けられているアラームメッセージについての概要が含まれる。これにより、オペレータは、どのアラームメッセージが、第2設備画像にリンクされているのかという直接的な情報を得る。この際に、オペレータは例えば、第2設備画像に表示されているコンポーネントに、いくつのクリティカルなまたはクリティカルでないアラームメッセージが対応付けられているかについての概要を得ることができる。
【0024】
上で表した課題はさらに、技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システムであって、少なくとも1つのオペレータステーションサーバおよび少なくとも1つのオペレータステーションクライアントを有する制御システムを作動させる方法によって解決され、オペレータステーションサーバは、オペレータによる技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のためにオペレータステーションクライアントに伝送するように構成されており、視覚化情報には、技術設備のコンポーネントのデジタル表現と、技術設備の操作および監視のための関連するデータとを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、技術設備の少なくとも1つの第1設備画像および第2設備画像が含まれている。
【0025】
本発明の好ましい1つの発展形態では、視覚化情報には付加的に、技術設備の少なくとも1つの第3設備画像が含まれており、制御システムは、オペレータステーションクライアントによってオペレータに第1設備画像が視覚的に提供される間に、始まる1つのイベントに起因するか、または始まる複数のイベントに起因して、オペレータステーションクライアントにより、第2設備画像および第3設備画像がオペレータに視覚的に提供されるように構成されており、第1設備画像の表示サイズと、第2設備画像の表示サイズとは、また第1設備画像の表示サイズと、第3設備画像の表示サイズとは互いに異なって構成されており、第2設備画像および第3設備画像の表示サイズは好適には、第1設備画像の表示サイズよりも小さい。このことは、任意の個数の別の設備画像についても可能である。
【0026】
本方法には、次のステップ、すなわち、
a)オペレータステーションクライアントによってオペレータに第1設備画像を視覚的に提供するステップと、
b)始まるイベントに応答し、オペレータステーションクライアントによってオペレータに第2設備画像を視覚的に提供するステップとが含まれており、第1設備画像の表示サイズと、第2設備画像の表示サイズとは互いに異なって構成されており、第2設備画像の表示サイズは好適には、第1設備画像の表示サイズよりも小さい。
【0027】
好ましくは、オペレータステーションクライアントによって視覚的に表示される画面表示において、オペレータによって移動可能であるように構成されている画像ウィンドウに第2設備画像を表示する。
【0028】
第2設備画像の視覚表示には好ましくは、第2設備画像によって含まれる、技術設備のコンポーネントに対応付けられているアラームメッセージについての概要が含まれる。
【0029】
前に説明した課題はさらに、技術設備、特に製造設備またはプロセス設備を作動させるための、制御システムの使用によって解決される。
【0030】
上で説明した、本発明の特性、特徴および利点ならびにこれらを実現する仕方は、図面に関連して詳しく説明される実施例の以下の説明に関連付ければ、一層明瞭かつ明快に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】第2設備画像が重畳された第1設備画像を示す図である。
図2図1の第2設備画像を拡大した図である。
図3】第2設備画像および第3設備画像が重畳された、図1の第1設備画像を示す図である。
図4】本発明による制御システムを示す方式図である。
【0032】
図1には、プロセス技術設備として構成された技術設備の第1設備画像1が示されている。第1設備画像1には、様々な画像オブジェクト2,3,4,5が含まれており、これらはそれぞれ、プロセス技術設備のプロセスコンポーネントを視覚化するか、もしくはこれらのプロセスオブジェクトのデジタル表現を表している。個々のプロセスコンポーネントを互いに接続する管路6を見て取ることができる。
【0033】
第1設備画像1にはさらに、プロセス技術設備の測定値を有する線図7と、個々のプロセスオブジェクトを操作および監視するための様々なインタフェース8,9とが含まれている。第1設備画像1は、左上領域において、移動可能な画像ウィンドウに示されている第2設備画像9によって重畳されている。2つの設備画像1,9は、プロセス技術設備の制御システムのオペレータステーションクライアントのディスプレイ環境10に示されている。第1設備画像1は、図1において破線で示されており、第2設備画像9は、十字シンボルで示されている。
【0034】
ディスプレイ環境10は、図1の左側に設備画像1,9のリスト表示11を有する。プロセス技術設備にアラームメッセージが発生すると、リスト表示11にアラームメッセージが表示される。これにしたがって、オペレータは、該当する(第2)設備画像9をリスト表示11において選択することができ、これにより、図1において見て取れる、オペレータステーションクライアントによる第2設備画像9の視覚表示を行うことができる。第2設備画像9の表示サイズは、第1設備画像1の表示サイズよりも小さいことがよく見て取れる。
【0035】
図2には、第2設備画像9が拡大図で示されている。第2設備画像9は基本的に、第1設備画像1と同等の要素を有するため、これらはここではより詳細には説明しない。上方の領域12には、アラームメッセージについての概要が表示されており、これらのアラームメッセージは、第2設備画像9によって含まれている、プロセス技術設備のコンポーネントに対応付けられている。この実施例では、コンポーネントの1つに、特性「クリティカル」を有するアラームメッセージが対応付けられている(このことは図2ではマーク「H-1」によって明確に示されている)。
【0036】
図3には、第1設備画像1が、重畳された第2設備画像9(図1を参照されたい)と共に示されている。図1による実施形態とは異なり、第1設備画像1にはさらに、画像ウィンドウの形態の第3設備画像14が重畳されている。この画像ウィンドウも、オペレータによって移動可能であるように構成されていてよい。
【0037】
図4には、プロセス設備として、すなわちプロセス技術設備として構成されている技術設備の本発明による制御システム15の一部が図示されている。制御システム15には、オペレータステーションサーバ16およびオペレータステーションクライアント17が含まれている。
【0038】
オペレータステーションサーバ16とオペレータステーションクライアント17とは、ターミナルバス18を介して相互に接続されており、また選択的には、制御システム15の図示していない別のコンポーネント、例えばエンジニアリングステーションサーバ等に接続されている。
【0039】
ユーザもしくはオペレータは、オペレータステーションクライアント17を介して操作および監視する目的で、ターミナルバス18を用いて、オペレータステーションサーバ16にアクセスすることができる。ターミナルバス18は、例えば産業用イーサネットとして構成可能であるが、これに限定されない。
【0040】
オペレータステーションサーバ16は、設備バス20に接続されている装置インタフェース19を有する。この装置インタフェース19を介し、オペレータステーションサーバ16は、オートメーション装置21と、また選択的に設けられているプロセス設備の別のコンポーネント、例えば周辺装置(図示せず)等と通信可能である。設備バス20は、例えば産業用イーサネットとして構成可能であるが、これに限定されない。オートメーション装置21は、任意の個数のサブシステム(図示せず)と接続可能である。
【0041】
オペレータステーションサーバ16には、(とりわけ)視覚化サービス22およびプロセスイメージ23が実装されている。オペレータステーションクライアント17は、プロセス設備を操作および監視するために設備画像を表示するように構成されている。オートメーション装置21は、プロセス設備の自動化を制御してモニターするように構成されている。このために、オートメーション装置21には、プロセス設備の自動化の設計の枠内において、オートメーション装置21にロードされている制御プログラムが実装されている。オートメーション装置21は、プロセス設備からプロセスデータ(例えば測定値)を受け取り、これをオペレータステーションサーバ16のプロセスイメージ23に伝送する。
【0042】
オペレータステーションサーバ16の視覚化サービス22の特別な表示サービス24により、第1設備画像1(図1および図3を参照されたい)が生成され、この第1設備画像1が、視覚化のためにオペレータステーションクライアント17に伝送される。図1に基づいて説明したように、オペレータは、自身で(または択一的には制御システム15によって自動的に)第2設備画像9の視覚表示をトリガすることができる。このために、オペレータは、設備画像1,9のリスト表示11において第2設備画像を選択することができる(ステップI)。オペレータステーションサーバ16の受取りサービス25は、オペレータの指示を受け取り、これをオブジェクトサービス26に転送する(ステップII)。このオブジェクトサービス26は、第2設備画像9についての視覚化情報をオペレータステーションクライアント17に伝送し、これにより、オペレータステーションクライアント17は第2設備画像9を第1設備画像1に重畳させる(ステップIII)。
【0043】
オブジェクトサービス26は付加的に、アラームを項目分けする、アラームメッセージについての概要であって、第2設備画像9に対応付けられているアラームメッセージがオペレータに直接的に見通せるようにする概要を生成させる指示を表示サービス24に伝送する(ステップIV)。表示サービス24は、この概要を生成するために、どのプロセスオブジェクトが、(どの特性を有する)どのアラームメッセージを有しているのかが格納されているプロセスイメージ23にアクセスする(ステップV)。どのプロセスオブジェクトが第2設備画像9に対応付けられているかが表示サービス24にわかることにより、表示サービス24は、第2設備画像9に対応して、アラームメッセージも対応付けることができ、またアラームを項目分けする概要を生成することができる。次いで、この概要をオペレータステーションクライアント17に伝送し(ステップVI)、このオペレータステーションクライアント17によって、第2設備画像9と共に視覚的に表示する。
【0044】
アラームが項目分けされたミニチュア図(第2設備画像9および第3設備画像14)により、オペレータは、自身の操作および監視をより良好に優先順位付けすることができる。不要な画像切換えおよび既存のタスクの処理の中断は、前に説明した制御システム15によって効果的に回避可能である。
【0045】
したがって、本発明により、技術設備の制御システムの操作性の改善に大いに寄与することができる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-08-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システム(15)であって、オペレータステーションサーバ(16)およびオペレータステーションクライアント(17)を有する制御システム(15)であって、前記オペレータステーションサーバ(16)は、オペレータによる前記技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のために前記オペレータステーションクライアント(17)に伝送するように構成されており、前記視覚化情報には、前記技術設備のコンポーネントのデジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記技術設備の前記操作および監視のための関連する測定データ(7,8,9)とを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、前記技術設備の少なくとも1つの第1設備画像(1)と、前記第1設備画像(1)とは異なる第2設備画像(9)が含まれており、前記第1設備画像(1)の前記デジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記第2設備画像(9)の前記デジタル表現とが異なる、制御システム(15)において、
前記制御システム(15)は、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)が視覚的に提供される間に、始まるイベントに起因して、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記第2設備画像(9)が前記オペレータに視覚的に提供されるように構成されており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さく、前記表示サイズは、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記設備画像(1,9)の視覚表示に使用されるディスプレイのピクセル数である、ことを特徴とする、制御システム(15)。
【請求項2】
イベントは、前記オペレータによって与えられる指示である、請求項1記載の制御システム(15)。
【請求項3】
前記イベントは、前記設備画像のリスト表示(11)からの前記第2設備画像(9)の選択である、請求項2記載の制御システム(15)。
【請求項4】
前記リスト表示(11)における前記第2設備画像(9)には、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージが付与されている、請求項3記載の制御システム(15)。
【請求項5】
イベントは、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージである、請求項1記載の制御システム(15)。
【請求項6】
前記第2設備画像(9)の視覚表示を前記オペレータステーションクライアント(17)によって作動させるために、どの特性を前記メッセージが有しなければならないかをあらかじめ設定可能である、請求項5記載の制御システム(15)。
【請求項7】
前記第2設備画像(9)は画像ウィンドウに表示可能であり、前記画像ウィンドウは、前記オペレータステーションクライアント(17)によって視覚的に表示される画面表示において、前記オペレータによって移動可能であるように構成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の制御システム(15)。
【請求項8】
前記第2設備画像(9)の前記視覚表示には、前記第2設備画像(9)によって含まれる前記技術設備のコンポーネントに対応付けられているアラームメッセージについての概要(12)が含まれる、請求項1から7までのいずれか1項記載の制御システム(15)。
【請求項9】
前記概要(12)には、特定のアラームクラスのそれぞれの個数のアラームメッセージが含まれる、請求項8記載の制御システム(15)。
【請求項10】
前記視覚化情報には付加的に、前記技術設備の少なくとも1つの第3設備画像(14)が含まれており、前記制御システム(15)は、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)が視覚的に提供される間に、始まる1つのイベントに起因するか、または始まる複数のイベントに起因して、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記第2設備画像(9)および前記第3設備画像(14)が前記オペレータに視覚的に提供されるように構成されており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは、また前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第3設備画像(14)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)および前記第3設備画像(14)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さい、請求項1から9までのいずれか1項記載の制御システム(15)。
【請求項11】
技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システム(15)であって、オペレータステーションサーバ(16)およびオペレータステーションクライアント(17)を有する制御システム(15)を作動させる方法であって、前記オペレータステーションサーバ(16)は、オペレータによる前記技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のために前記オペレータステーションクライアント(17)に伝送するように構成されており、前記視覚化情報には、前記技術設備のコンポーネントのデジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記技術設備の前記操作および監視のための関連する測定データ(7,8,9)とを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、前記技術設備の少なくとも1つの第1設備画像(1)と、前記第1設備画像(1)とは異なる第2設備画像(9)が含まれており、前記第1設備画像(1)の前記デジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記第2設備画像(9)の前記デジタル表現とが異なり、前記方法には、
a)前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)を視覚的に提供するステップと、
b)始まるイベントに応答し、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第2設備画像(9)を視覚的に提供するステップとが含まれており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さく、前記表示サイズは、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記設備画像(1,9)の視覚表示に使用されるディスプレイのピクセル数である、方法。
【請求項12】
イベントは、前記オペレータによって受け取られる指示である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
イベントは、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージである、請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記オペレータステーションクライアント(17)によって視覚的に表示される画面表示において、前記オペレータによって移動可能であるように構成されている画像ウィンドウに前記第2設備画像(9)を表示する、請求項11から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記第2設備画像(9)の前記視覚表示には、前記第2設備画像(9)によって含まれる、前記技術設備のコンポーネントに対応付けられているアラームメッセージについての概要(12)が含まれている、請求項11から14までのいずれか1項記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システム(15)であって、オペレータステーションサーバ(16)およびオペレータステーションクライアント(17)を有する制御システム(15)であって、前記オペレータステーションサーバ(16)は、オペレータによる前記技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のために前記オペレータステーションクライアント(17)に伝送するように構成されており、前記視覚化情報には、前記技術設備のコンポーネントのデジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記技術設備の前記操作および監視のための関連する測定データ(7,8,9)とを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、前記技術設備の少なくとも1つの第1設備画像(1)と、前記第1設備画像(1)とは異なる第2設備画像(9)とが含まれており、前記第1設備画像(1)の前記デジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記第2設備画像(9)の前記デジタル表現とが異なる、制御システム(15)において、
前記制御システム(15)は、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)が視覚的に提供される間に、始まるイベントに起因して、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記第2設備画像(9)が前記オペレータに視覚的に提供されるように構成されており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さく、前記表示サイズは、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記設備画像(1,9)の視覚表示に使用されるディスプレイのピクセル数である、ことを特徴とする、制御システム(15)。
【請求項2】
イベントは、前記オペレータによって与えられる指示である、請求項1記載の制御システム(15)。
【請求項3】
前記イベントは、前記設備画像のリスト表示(11)からの前記第2設備画像(9)の選択である、請求項2記載の制御システム(15)。
【請求項4】
前記リスト表示(11)における前記第2設備画像(9)には、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージが付与されている、請求項3記載の制御システム(15)。
【請求項5】
イベントは、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージである、請求項1記載の制御システム(15)。
【請求項6】
前記第2設備画像(9)の視覚表示を前記オペレータステーションクライアント(17)によって作動させるために、どの特性を前記メッセージが有しなければならないかをあらかじめ設定可能である、請求項5記載の制御システム(15)。
【請求項7】
前記第2設備画像(9)は画像ウィンドウに表示可能であり、前記画像ウィンドウは、前記オペレータステーションクライアント(17)によって視覚的に表示される画面表示において、前記オペレータによって移動可能であるように構成されている、請求項1または2記載の制御システム(15)。
【請求項8】
前記第2設備画像(9)の前記視覚表示には、前記第2設備画像(9)によって含まれる前記技術設備のコンポーネントに対応付けられているアラームメッセージについての概要(12)が含まれる、請求項1または2記載の制御システム(15)。
【請求項9】
前記概要(12)には、特定のアラームクラスのそれぞれの個数のアラームメッセージが含まれる、請求項8記載の制御システム(15)。
【請求項10】
前記視覚化情報には付加的に、前記技術設備の少なくとも1つの第3設備画像(14)が含まれており、前記制御システム(15)は、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)が視覚的に提供される間に、始まる1つのイベントに起因するか、または始まる複数のイベントに起因して、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記第2設備画像(9)および前記第3設備画像(14)が前記オペレータに視覚的に提供されるように構成されており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは、また前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第3設備画像(14)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)および前記第3設備画像(14)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さい、請求項1または2記載の制御システム(15)。
【請求項11】
技術設備、特にプロセス設備または製造設備用の制御システム(15)であって、オペレータステーションサーバ(16)およびオペレータステーションクライアント(17)を有する制御システム(15)を作動させる方法であって、前記オペレータステーションサーバ(16)は、オペレータによる前記技術設備の操作および監視を可能にするために、視覚化情報を生成して、視覚化のために前記オペレータステーションクライアント(17)に伝送するように構成されており、前記視覚化情報には、前記技術設備のコンポーネントのデジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記技術設備の前記操作および監視のための関連する測定データ(7,8,9)とを視覚的に表示するかまたは表示可能にする、前記技術設備の少なくとも1つの第1設備画像(1)と、前記第1設備画像(1)とは異なる第2設備画像(9)とが含まれており、前記第1設備画像(1)の前記デジタル表現(2,3,4,5,6)と、前記第2設備画像(9)の前記デジタル表現とが異なり、前記方法には、
a)前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第1設備画像(1)を視覚的に提供するステップと、
b)始まるイベントに応答し、前記オペレータステーションクライアント(17)によって前記オペレータに前記第2設備画像(9)を視覚的に提供するステップとが含まれており、前記第1設備画像(1)の表示サイズと、前記第2設備画像(9)の表示サイズとは互いに異なって構成されており、前記第2設備画像(9)の表示サイズは好適には、前記第1設備画像(1)の表示サイズよりも小さく、前記表示サイズは、前記オペレータステーションクライアント(17)により、前記設備画像(1,9)の視覚表示に使用されるディスプレイのピクセル数である、方法。
【請求項12】
イベントは、前記オペレータによって受け取られる指示である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
イベントは、前記技術設備に発生するメッセージ、特にアラームメッセージである、請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記オペレータステーションクライアント(17)によって視覚的に表示される画面表示において、前記オペレータによって移動可能であるように構成されている画像ウィンドウに前記第2設備画像(9)を表示する、請求項11または12記載の方法。
【請求項15】
前記第2設備画像(9)の前記視覚表示には、前記第2設備画像(9)によって含まれる、前記技術設備のコンポーネントに対応付けられているアラームメッセージについての概要(12)が含まれている、請求項11または12記載の方法。
【国際調査報告】