(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】コネクタと接続する分配装置、その接続状況を管理するサーバ装置およびその方法
(51)【国際特許分類】
H04Q 1/14 20060101AFI20240927BHJP
H04Q 1/20 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H04Q1/14
H04Q1/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514346
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 KR2022013201
(87)【国際公開番号】W WO2023033590
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117960
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524079904
【氏名又は名称】株式会社クエンソール
【氏名又は名称原語表記】QUANSOL INC.
【住所又は居所原語表記】A-1804, 43-22 Cheomdangwagi-ro 208beon-gil, Buk-gu, Gwangju 61011 REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】金京仙
(72)【発明者】
【氏名】朴有珍
(57)【要約】
複数のポートを含む分配函と結合可能な結合型分配装置が開示される。本装置は、分配函と締結するための締結部の形成された本体と、分配函と接続された状態で、複数のポートの配置位置に対応するように本体上に分散配置された複数の開口と、コネクタのタグを読み取ってタグに記録された識別情報を検出するリーダー部と、リーダー部から検出された識別情報およびコネクタの接続されるポートのポート情報をサーバ装置に伝送する通信部とを含む。それにより、分配装置の管理を容易にすることができるようになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のポートを含む分配函と結合可能な結合型分配装置において、
前記分配函と締結するための締結部の形成された本体と、
前記本体上に分散配置された複数の開口と、
前記本体が前記締結部によって前記分配函と結合された状態で、前記複数の開口のうちの一つを介して、前記分配函のポートのうちの一つに接続されるコネクタのタグを読み取り、前記タグに記録された識別情報を検出するリーダー部と、
前記リーダー部から検出された前記識別情報、および前記コネクタが接続されるポートのポート情報をサーバ装置に伝送する通信部と
を含む結合型分配装置。
【請求項2】
前記本体が前記分配函と結合された状態で、前記複数のポート位置に対応するように前記本体に設けられた複数のセンシング部材と、
制御部と
を更に含み、
前記複数のセンシング部材のそれぞれは、前記コネクタが前記開口を通過してポートに接続されると、前記コネクタの挿入による信号を前記制御部に提供し、
前記リーダー部は、前記本体の一側に配置され、前記コネクタが前記当該開口に挿入される前に前記リーダー部にタグ付けされると、前記コネクタのタグに記録された前記識別情報を検出して前記制御部に提供し、
前記制御部は、
前記リーダー部から提供された前記コネクタの識別情報と、前記信号を提供するセンシング部材の位置に対応するポート情報を前記通信部を介して前記サーバ装置に伝送する、請求項1に記載の結合型分配装置。
【請求項3】
前記複数の開口のそれぞれの大きさは、少なくとも一つのポートをカバーする大きさであり、
前記リーダー部は、
前記複数の開口の内部の複数の側面のうち、前記各ポートに接続されるコネクタのタグ方向の側面に配置される複数のリーダーを含む、請求項1に記載の結合型分配装置。
【請求項4】
前記リーダー部は、
前記本体上に前記複数の開口周りの表面から突出形成された複数の突出部にそれぞれ配置される複数のリーダーを含む、請求項1に記載の結合型分配装置。
【請求項5】
前記複数のポートの配置位置に対応するように前記本体に設けられた複数の発光部を更に含み、
前記制御部は、
前記コネクタの挿入されたポートに対応する発光部を発光させる、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の結合型分配装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記コネクタの正常な挿入位置と前記コネクタの挿入されたポートの位置とが一致すると、前記コネクタの挿入されたポートに対応する発光部を第1のカラーで発光させ、
前記コネクタの正常な挿入位置と前記コネクタの挿入されたポートの位置とが異なると、前記コネクタの挿入されたポートに対応する発光部を第2のカラーで発光させ、前記正常な挿入位置に対応する発光部を前記第1のカラーで発光させる、請求項5に記載の結合型分配装置。
【請求項7】
分配装置と通信を行うサーバ装置において、
通信部と、
メモリと、
プロセッサと
を含み、
前記通信部は、
識別情報の記録されたタグが付着されたコネクタが前記分配装置のポートのうちの一つと結合すると、前記分配装置から前記識別情報および前記コネクタの結合されたポートのポート情報を受信し、
前記プロセッサは、前記受信された識別情報および前記ポート情報に基づいて、前記分配装置に対するラインナンバーシート(Line Number Sheet)を生成して前記メモリに保存する、サーバ装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記受信されたポート情報および前記メモリに保存されたリファレンスポート情報を比較し、前記コネクタが誤結合していると判断されると、前記コネクタに対応するポート情報を前記通信部を介して前記分配装置に伝送する、請求項7に記載のサーバ装置。
【請求項9】
複数のポートを含む分配装置のコネクタ接続方法において、
前記複数のポートに接続される各コネクタに付着されたタグを読み取り、前記タグに記録された識別情報を検出するステップと、
検出された識別情報をサーバ装置に伝送するステップと、
前記コネクタが接続されたポートのポート情報を前記サーバ装置に伝送するステップと
を含むコネクタ接続方法。
【請求項10】
前記識別情報を有するコネクタの実際の挿入位置と正常な挿入位置とが一致すると、前記複数のポート別に配置された複数の発光部のうち、前記コネクタの実際の挿入位置に対応する発光部を第1のカラーで発光させ、前記実際の挿入位置と前記正常な挿入位置とが異なると、前記実際の挿入位置に対応する発光部を第2のカラーで発光させ、前記正常な挿入位置に対応する発光部を前記第1のカラーで発光させるステップを更に含む、請求項9に記載のコネクタ接続方法。
【請求項11】
分配装置と通信を行うサーバ装置の管理方法において、
識別情報の記録されたタグが付着されたコネクタが前記分配装置のポートのうちの一つと結合すると、前記分配装置から前記識別情報を受信するステップと、
前記分配装置から前記コネクタの結合されたポートのポート情報を受信するステップと、
前記受信された識別情報および前記ポート情報に基づいて、前記分配装置に対するラインナンバーシート(Line Number Sheet)を生成して保存するステップと
を含む、管理方法。
【請求項12】
前記受信されたポート情報および予め保存されたリファレンスポート情報を比較し、前記コネクタが誤結合していると判断されると、前記コネクタに対応するポート情報を前記分配装置に伝送するステップを更に含む、請求項11に記載の管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタと接続する分配装置、その接続状況を管理するサーバ装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の発達により、様々なタイプの通信装置が一般家庭や会社で使われるようになっている。このような通信装置は、外部回線と線路を通じて接続されて使用される。線路接続は、分配装置によって行われる。
【0003】
しかし、世帯数が多く、通信回線も様々な環境では、分配装置内のポートの中から正確なポートを探し当て、通信コネクタを接続することは、決して容易な作業ではない。特に、世帯の転入や転出により通信回線が変更になる場合、正しくないポートにコネクタが接続されるおそれもある。
【0004】
現在は、ポート接続状況を管理するために、ラインナンバーシート(Line Number Sheet)を記載して使用している。しかし、通常、ラインナンバーシートの記載および管理は手記で行われているため、殴り書きで書かれると他人には読みにくく、記載もれや記載ミスがある場合には、後任の人にはそのエラーを見つけることは困難であるという問題があった。
【0005】
それにより、分配装置の接続状況を効率よく管理するための技術が必要になってきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、分配装置の各ポートに対してコネクタを正確に接続することができ、その接続状況を効率よく管理することができる分配装置、サーバ装置およびその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上のような目的を達成するための本発明の一実施例に係る結合型分配装置は、複数のポートを含む分配函と締結するための締結部の形成された本体と、前記本体上に分散配置された複数の開口と、前記本体が前記締結部によって前記分配函と結合された状態で、前記複数の開口のうちの一つを介して、前記分配函のポートのうちの一つに接続されるコネクタのタグを読み取り、前記タグに記録された識別情報を検出するリーダー部と、前記リーダー部から検出された前記識別情報、および前記コネクタが接続されるポートのポート情報をサーバ装置に伝送する通信部とを含む。
【0008】
ここで、前記本体が前記分配函と結合された状態で、前記複数のポート位置に対応するように前記本体に設けられた複数のセンシング部材と、制御部とを更に含んでよい。この場合、前記複数のセンシング部材のそれぞれは、前記コネクタが前記開口を通過してポートに接続されると、前記コネクタの挿入による信号を前記制御部に提供し、前記リーダー部は、前記本体の一側に配置され、前記コネクタが前記当該開口に挿入される前に前記リーダー部にタグ付けされると、前記コネクタのタグに記録された前記識別情報を検出して前記制御部に提供し、前記制御部は、前記リーダー部から提供された前記コネクタの識別情報と、前記信号を提供するセンシング部材の位置に対応するポート情報を前記通信部を介して前記サーバ装置に伝送してよい。
【0009】
なお、前記複数の開口のそれぞれの大きさは、少なくとも一つのポートをカバーする大きさであり、前記リーダー部は、前記複数の開口の内部の複数の側面のうち、前記各ポートに接続されるコネクタのタグ方向の側面に配置される複数のリーダーを含んでよい。
【0010】
または、前記リーダー部は、前記本体上に前記複数の開口周りの表面から突出形成された複数の突出部にそれぞれ配置される複数のリーダーを含んでよい。
【0011】
なお、前記複数のポートの配置位置に対応するように前記本体に設けられた複数の発光部を更に含み、前記制御部は、前記コネクタの挿入されたポートに対応する発光部を発光させてよい。
【0012】
または、前記制御部は、前記コネクタの正常な挿入位置と前記コネクタの挿入されたポートの位置とが一致すると、前記コネクタの挿入されたポートに対応する発光部を第1のカラーで発光させ、前記コネクタの正常な挿入位置と前記コネクタの挿入されたポートの位置とが異なると、前記コネクタの挿入されたポートに対応する発光部を第2のカラーで発光させ、前記正常な挿入位置に対応する発光部を前記第1のカラーで発光させてよい。
【0013】
一方、本発明の一実施例によると、分配装置と通信を行うサーバ装置は、通信部と、メモリと、プロセッサとを含む。ここで、前記通信部は、識別情報の記録されたタグが付着されたコネクタが前記分配装置のポートのうちの一つと結合すると、前記分配装置から前記識別情報および前記コネクタの結合されたポートのポート情報を受信し、前記プロセッサは、前記受信された識別情報および前記ポート情報に基づいて、前記分配装置に対するラインナンバーシート(Line Number Sheet)を生成して前記メモリに保存する。
【0014】
なお、前記プロセッサは、前記受信されたポート情報および前記メモリに保存されたリファレンスポート情報を比較し、前記コネクタが誤結合していると判断されると、前記コネクタに対応するポート情報を前記通信部を介して前記分配装置に伝送する。
【0015】
一方、本発明の一実施例によると、複数のポートを含む分配装置のコネクタ接続方法は、前記複数のポートに接続される各コネクタに付着されたタグを読み取り、前記タグに記録された識別情報を検出するステップと、検出された識別情報をサーバ装置に伝送するステップと、前記コネクタが接続されたポートのポート情報を前記サーバ装置に伝送するステップとを含む。
【0016】
ここで、前記識別情報を有するコネクタの実際の挿入位置と正常な挿入位置とが一致すると、前記複数のポート別に配置された複数の発光部のうち、前記コネクタの実際の挿入位置に対応する発光部を第1のカラーで発光させ、前記実際の挿入位置と前記正常な挿入位置とが異なると、前記実際の挿入位置に対応する発光部を第2のカラーで発光させ、前記正常な挿入位置に対応する発光部を前記第1のカラーで発光させるステップを更に含んでよい。
【0017】
一方、本発明の一実施例によると、分配装置と通信を行うサーバ装置の管理方法は、識別情報の記録されたタグが付着されたコネクタが前記分配装置のポートのうちの一つと結合すると、前記分配装置から前記識別情報を受信するステップと、前記分配装置から前記コネクタの結合されたポートのポート情報を受信するステップと、前記受信された識別情報および前記ポート情報に基づいて、前記分配装置に対するラインナンバーシート(Line Number Sheet)を生成して保存するステップとを含む。
【0018】
ここで、前記受信されたポート情報および予め保存されたリファレンスポート情報を比較し、前記コネクタが誤結合していると判断されると、前記コネクタに対応するポート情報を前記分配装置に伝送するステップを更に含んでよい。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、分配装置のコネクタの接続状態を正確かつ効率よく管理することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施例に係る分配装置の動作を説明するための図である。
【0021】
【
図2】本発明の一実施例に係る結合型分配装置の構成を説明するための図である。
【0022】
【
図3】本発明の多様な実施例に係る分配装置の構成を説明するための図である。
【
図4】本発明の多様な実施例に係る分配装置の構成を説明するための図である。
【
図5】本発明の多様な実施例に係る分配装置の構成を説明するための図である。
【
図6】本発明の多様な実施例に係る分配装置の構成を説明するための図である。
【0023】
【
図7】本発明の一実施例に係る分配装置の構成を示すブロック図である。
【0024】
【
図8】本発明の一実施例に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【0025】
【
図9】端末装置を用いて識別情報を記録する方法を説明するための図である。
【0026】
【
図10】分配装置のコネクタ接続方法を説明するためのフローチャートである。
【0027】
【
図11】サーバ装置の管理方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書において使用される用語について概略に説明し、本開示について具体的に説明する。
【0029】
本開示の実施例で使用される用語は、本開示における機能を考慮しつつ、できる限り現在広く使用される一般の用語を選択しているが、それは、当分野に携わる技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などによって異なってよい。なお、特定の場合は、出願人の任意で選定した用語もあり、この場合、当該する開示の説明部分において詳しくその意味について記載する。よって、本開示で使用される用語は単なる用語の名称ではなく、その用語のもつ意味と本開示の全般にわたる内容を基に定義されるべきである。
【0030】
本開示の実施例は、多様な変換を施したり、様々な実施例を有することができるため、特定の実施例を図面に例示して詳しい説明にて詳しく説明する。しかし、それは、特定の実施形態に対して範囲を限定するためのものではなく、開示された思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物ないし代替物を含むものとして理解されるべきである。実施例を説明するうえで、関連する公知技術に対する具体的な説明が要旨を曖昧にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0031】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するのに使われてよいが、このような構成要素は、用語によって限定されることはない。用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0032】
単数の表現は、文脈上明白にそうでないことを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「構成される」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はそれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はそれらを組み合わせたものの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解されるべきである。
【0033】
本開示の実施例において、「モジュール」あるいは「部」は、少なくとも一つの機能や動作を行い、ハードウェアまたはソフトウェアで実現されたり、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実現されてよい。なお、複数の「モジュール」あるいは複数の「部」は、特定のハードウェアで実現される必要のある「モジュール」あるいは「部」を除いては、少なくとも一つのモジュールで一体化され、少なくとも一つのプロセッサで実現されてよい。
【0034】
以下では、添付の図面を参照し、本開示の実施例について本開示の属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、詳しく説明する。しかし、本開示は、様々な異なる形態で実現されてよく、ここで、説明する実施例に限定されない。そして、図面で本開示を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略しており、全明細書にわたり類似する部分については、類似する図面符号を付している。
【0035】
以下では、図面を参照し、本開示についてより詳細に説明する。
【0036】
図1は、本発明の一実施例に係る分配装置の動作を説明するための図である。
図1によると、分配装置100には、複数のポート110-1~100-nが含まれる。分配装置100は、各種通信標準によるネットワークから外部の通信線路と内部の通信線路とを接続するための装置である。具体的には、複数のデジタルユニットから一つの無線ユニットに送るための信号をグルーピングするか、信号を分割するなどの役目を担う。他に、分配函(distribution box)やデータ分配フレーム(Data Distribution Frame:DDF)、スマートDDFなどと呼ばれることもあるが、本明細書では、分配装置と統一して説明する。
【0037】
図1の分配装置100は、前面と背面からポートに接続可能な構造からなる。一つのポートの背面では外部線路が接続され、前面に内部線路が接続されると、そのポートを介して外部ネットワークと内部装置との間の通信線路が接続される。
【0038】
本実施例によると、内部線路側のコネクタ300は、タグ330を含む。コネクタ300は、ポート内でパッドと接続される挿入部310と、それを支持するボディ部320と、ボディ部320を介して挿入部310と接続されるワイヤ340とで構成され、タグ330はボディ部320に設けられてよい。
【0039】
実施例によって、タグはRFタグのようなNFCモジュール(Near Field Communication)で実現されてよい。タグは、コネクタ300と一体型で製作されてよいが、一例によっては、シールのように簡単に着脱可能な形態で製作され、コネクタ300に取り付けて使用してよい。別の例による、タグはバーコードやQRコード(登録商標)などのように、識別情報を提供するためのパターンが描かれたシール状で実現されてよい。タグ330には、当該コネクタ300を識別できる識別情報が記録される。識別情報には、コネクタID、コネクタ名、ディスクリプション、設置場所など、様々な情報が含まれてよい。タグ330がRFタグで実現された場合、アンテナの役目を担うコイル(図示せず)と、そのコイルを介して読み取り/書き込みが可能なICチップなどを含んでよい。能動型RFタグで実現される場合、バッテリを更に含んでよい。
【0040】
このように、タグを取り付け、または含むコネクタ300が分配装置100に接続されると、分配装置100はタグの識別情報を読み取り、そのコネクタの接続されたポートのポート情報および読み取ったタグの識別情報をサーバ装置200に伝送する。サーバ装置200は、通信線路を管理する通信会社が運用するサーバや、建物の管理者や通信管理者の使用するサーバになってよい。または、サーバ装置200は、通信線路を接続するための設置者の保有する携帯電話やタブレット、ラップトップパソコンのような無線端末装置で実現されてよい。
【0041】
サーバ装置200は、分配装置100から受信された情報に基づいて、ラインナンバーシート(Line number sheet)を生成し、保存する。ラインナンバーシートとは、分配装置から各線路がどの回線で活用されるか、または活用されないか、などを示すラインナンバー情報を記録するファイルを意味する。
【0042】
初期設置の際に、ラインナンバーシートを作成してからは、サーバ装置200はその後、コネクタが外された後、他のポートに接続されるか、新たなコネクタが新たなポートに接続される場合、緊急事態によってラインナンバーが変更される場合などのように、コネクタ及びポート間の接続関係が変更されるたびに、その変更日時とともに関連情報を記録してラインナンバーシートをアップデートしてよい。
【0043】
図1に示すように、分配装置100が各コネクタの識別情報に基づいて、コネクタ及びポート間の接続情報を正確に認識し、サーバ装置に提供するようになると、それに基づいたラインナンバーシートの作成及びアップデートも正確に行われる。よって、従来のように、管理者のミスによってラインナンバー情報が間違って記載されたり、漏れ、紛失する危険性を防ぐことができる。
【0044】
各コネクタのタグを認識するために、分配装置100はリーダーを含む。リーダーの配置位置及びそれに基づいた認識方法は、実施例によって、多様に変更されてよく、それについては、詳しく後述することにする。
【0045】
一方、
図1では、ポートを備えた分配装置そのものでリーダーおよび通信部(図示せず)を備える場合を図示および説明しているが、分配装置そのものがこのような追加構成を含まないこともある。この場合、結合型分配装置で上述の動作を行ってよい。
【0046】
図2は、本発明の一実施例に係る結合型分配装置の構成および動作を説明するための図である。
図2によると、結合型分配装置400は、複数のポートを含む分配函10と結合可能な構造で製作される。
【0047】
結合型分配装置400は、本体の背面や上下左右側面に分配函10と結合可能な構造を含む。
図2では、本体の背面で両側縁に二つの締結部420-1、420-2が形成された場合を示しているが、締結部の個数や位置、形状は多様に変形されてよい。
【0048】
図2によると、締結部420-1、420-2は、それぞれ複数のピン421を含む。ユーザは、分配函10の上部表面に設けられた複数のホール12に複数のピン421を挿入し、分配函10の上側に結合型分配装置400を接続してよい。分配函10が従来の通常の分配装置である場合、ユーザが分配函10の縁部分にホール12を開けた後、結合型分配装置400を直接接続してよい。
【0049】
図2は、ピンを用いて結合する形態を示しているが、別の例によると、締結部は磁力を用いて分配函10と結合する構造で実現されてよく、接着力のある接着部材などで実現され、分配函10に付着されてよい。なお、ボルトとナットのような一般的な締結部材によって接続されてよい。
【0050】
結合型分配装置100は、複数の開口410-1~410-mを含む。各開口は、分配函10に設けられたポートの位置と大きさに対応するように形成されてよい。すなわち。結合型分配装置100の本体が分配函10と結合すると、各開口410-1~410-mの下側に分配函10の各ポート11-1が位置するため、コネクタが開口を通過し、下側ポートに挿入されてよい。ポート間の間隔がコネクタの大きさに比して密になっている場合、ポート間の境界の幅が狭くなるため、結合型分配装置100では、開口間の境界を作りにくくなることがある。この場合、開口の形状および大きさは、複数のポートをカバーするように実現される。
【0051】
それにより、
図2では、一つの開口が計4つのポートをカバーする形状および大きさで実現されていることを示している。ただ、開口の個数および大きさは、必ずしもそれに限定されるものではなく、一つの開口が一つのポートに対応するように形成されてよい。この場合、開口の個数mは、ポートの個数nと等しくなる。開口を通過してコネクタがポートに挿入されなければならないため、コネクタの大きさを考慮し、開口の大きさがポートより更に大きく製作されてよい。
【0052】
図2の結合型分配装置も、リーダー部および通信部を含み、ラインナンバーシートの作成および管理のための情報をサーバ装置200に提供してよい。
【0053】
以上で説明したように、本発明の多様な実施例によると、分配装置はポートを含む装置そのもので実現されてよく、ポートを備えた分配装置、すなわち、分配函と接続して分配装置の機能を補う結合型分配装置の形態で実現されてよい。以下では、説明の便宜上、結合型分配装置で実現された場合を基準に多様な細部構成の例及び動作について説明するが、このような説明は、
図1のように、直接ポートを備える分配装置についても同様に適用されてよい。
【0054】
図3は、本発明の一実施例に係る結合型分配装置の構成を示す。
図3によると、結合型分配装置400は、複数の開口410-1~410-nと、複数のセンシング部材451-1~451-n、リーダー部411および通信部440を含む。
図3は、開口がポートと1対1でマッチングされる形態であるため、開口の個数はポートの個数と同様にn個になる。それにより、図面の符号も、410-1~410-nで示している。
【0055】
複数のセンシング部材451-1~451-nは、複数の開口410-1~410-nのそれぞれに設けられる。
図3では、各開口410-1~410-nの内部の一側面に配置されるものとして示しているが、センシング部材451-1~451-nの種類に応じて配置位置が異なってくる。一例として、センシング部材451-1~451-nは、コネクタが挿入される際、コネクタの一部と接触するパッド(pad)で実現されてよい。それにより、コネクタとの接触に対応する信号を制御部(図示せず)に提供してよい。具体的に、コネクタ接触による抵抗値またはキャパシタンス値が異なるようになり、それによる電気信号の変化を制御部(図示せず)が認識し、その値によってコネクタの挿入の有無を判断することができる。別の例として、パッドは磁性体で実現されてコネクタと磁力で結合し、その磁束変化による信号を制御部に提供してよい。更に別の例として、センシング部材451-1~451-nはポートダイオードで実現されてよい。具体的に、開口内部に発光ダイオードおよび受光ダイオードをそれぞれ配置し、コネクタ挿入の有無を検知してよい。または、センシング部材451-1~451-nは、凹凸構造で開口内に形成され、コネクタの挿入の際、コネクタの一部と結合されると同時にコネクタを支持し、その結合による電気信号を制御部に提供する形態で実現されてよい。
【0056】
一方、上述のように、一つの開口が複数のポートをカバーする程度の大きさで製作されたら、一つの開口内に複数のセンシング部材が設けられてよい。この場合、各センシング部材は、一つの開口内で各ポートの位置に対応する位置に配置されてよい。
【0057】
リーダー部311は、本体の一側に配置される。ユーザは、コネクタを開口に挿入する前に、リーダー部311に先にタグ付けしてよい。リーダー部311は、コネクタがタグ付けされると、そのタグに記録された識別情報を検出して制御部に提供する。リーダー部311は、コネクタのタグの種類に応じて様々な形態で実現されてよい。タグがRFIDタグなら、リーダー部311は、アンテナを含むRFIDリーダーで実現され、タグがバーコードやQRコード(登録商標)なら、それを読み取るためのバーコードリーダーまたはQRコード(登録商標)リーダーで実現されてよい。
【0058】
制御部は、リーダー部311にタグ付けした時点から一定時間以内に一つのセンシング部材でコネクタの挿入がセンシングされると、タグ付けされた識別情報を有するコネクタがそのセンシング部材に対応するポートに挿入されたものと判断してよい。よって、制御部は、タグ付けされた識別情報と、信号が発生したセンシング部材の位置に対応するポート情報を通信部440を介してサーバ装置に伝送する。
【0059】
図4は、本発明の別の実施例に係る結合型分配装置の構成を示す。
図4は、結合型分配装置の側面から眺めた図である。
図4の実施例によると、リーダー部411は、複数のリーダー411-1を含む。上述のように、開口とポートが1対1でマッチングされる場合には、各リーダーは、各開口別に配置されてよく、開口が複数のポートをカバーする形態である場合には、一つの開口内に複数のリーダーが配置されてよい。この場合、各リーダーの配置位置は、本体が分配函と結合した状態でポートの位置に対応するように決定される。以下では、ポートと開口が1対1でマッチングする場合を基準に説明する。
【0060】
複数のリーダーは、各開口に結合されるコネクタの識別情報を直ちに検出して制御部に提供し、制御部は、その識別情報が検出されたリーダーの位置に対応するポート情報と、当該リーダーが検出した識別情報を通信部440を介してサーバ装置に伝送する。
図4によると、複数のリーダーを使用する代わりに、センシング部材を別途に備える必要がなくなる。
【0061】
各リーダーの位置は、実施例によって多様に実現される。
図4は、複数の開口のうちの一つである第1の開口410-1部分の側面断面図を示す。上述のように、コネクタは、開口を通過して裏側のポートに結合しなければならないため、第1の開口410-1の大きさは、コネクタ310が十分に通過できるくらいに大きくなければならない。なお、コネクタ310の挿入時に、タグ330とリーダー411-1が接触するか、十分に接近距離に位置しなければならないため、第1の開口410-1の内部の側面のうち、コネクタ310のタグ330方向の側面にリーダー411-1が配置される。よって、開口幅d2のうち、リーダー411-1の大きさを除く残りの幅d1は、コネクタ310のボディ部320とタグ330を合わせた幅d3より最低限同じか大きくなければならない。
【0062】
図5は、本発明の更に別の実施例に係る結合型分配装置の構成を示す。
図4と同様に、
図5も、複数のリーダーが設けられる。各リーダーは、本体上に設けられた複数の突出部にそれぞれ配置される複数のリーダーを含む。突出部は、開口周辺に形成されることで、コネクタのタグと直接または近接配置されてよい。
【0063】
図5を参照すると、第1の開口410-1の周辺の表面には、一つの突出部412-1が形成され、その突出部412-1の一側にリーダー411-1が配置される。突出部の大きさおよびリーダーの配置位置は、コネクタ310のボディ部320の長さと、タグ330の配置位置によって異なってよい。上述のように、タグ330がコネクタ310に付着するシール状である場合、突出部のリーダー配置方向と位置に合わせて、コネクタ310上で正確な方向と位置に付着される必要がある。
【0064】
一方、本発明の更に別の実施例によると、結合側分配装置は発光部を更に含み、ポートが正常に挿入されたか否か、および正確な挿入位置などのような多様な情報を知ることができる。
【0065】
図6は、本発明の更に別の実施例に係る結合型分配装置の構成を示す。
図3と同様に、
図6でも、各開口の大きさ及び個数は、各ポートに対応する形態で実現される場合を示しているが、必ずしもそれに限定されるわけではない。
【0066】
図6によると、結合型分配装置は、複数の開口410-1~410-nのそれぞれに設けられた複数の発光部430-1~430-nを含む。制御部は、コネクタが挿入された開口に対応する発光部を発光させる制御動作を行ってよい。
【0067】
各発光部は、一つの発光ダイオードで実現されてよいが、複数のカラーの発光ダイオードセットで実現されてよい。制御部は、各発光部の点滅状況や、点滅速度を変更するか、カラーを変更し、ポート挿入の有無に関連する多様な通知を提供することができる。
図6のような発光部は、
図1ないし
図5で説明した多様な実施例のうち、少なくとも一つと結合されるか、単独で実現されてよい。
【0068】
一方、上述のように、一つの開口が複数のポートをカバーする程度の大きさで製作されると、一つの開口に複数の発光部が配置されてよい。この場合、各発光部は、一つの開口の外側に各ポートの位置に対応する位置に配置されてよい。その他に、発光部を用いた多様な通知方法については、具体的に後述する。
【0069】
図7は、本発明の多様な実施例に係る結合型分配装置の構成を示すブロック図である。
図7によると、結合型分配装置400は、リーダー部411と、発光部430と、通信部440と、センシング部450と、制御部460とを含む。説明の便宜上、本体や開口、締結部などのような外観構成については図示を省略している。なお、
図7では、上述の多様な実施例で説明した構成要素を全てブロック図として示しているが、実施例の組み合わせによって一部の構成要素は省略されてよい。例えば、リーダー部411が、
図4および
図5のように、複数のリーダーを含む形態で実現される場合には、複数のセンシング部材を含むセンシング部450のような構成は省略されてよい。
【0070】
リーダー部411は、コネクタのタグを読み取るための構成である。実施例によって、リーダー部411は、一つのリーダーまたは複数のリーダーを含んでよく、各リーダーの駆動状態を制御する制御回路まで含む形態で実現されてよい。
【0071】
制御部460は、通信部440を介してサーバ装置と連動して結合型分配装置の動作を制御してよい。制御部460は、簡単な制御回路で実現されてよく、メモリおよびプロセッサを含む形態で実現されてよい。
【0072】
具体的に、リーダー部411がコネクタの識別情報を検出すると、制御部460は、その識別情報とコネクタの挿入されたポート情報を通信部440を介してサーバ装置に伝送する。サーバ装置では、コネクタの識別情報とポート情報とがマッチングされるか否かを判断し、それによる制御信号を伝送してよい。制御部460は、サーバ装置から伝送される制御信号によって、コネクタの挿入された開口に対応する発光部430を制御する。
【0073】
具体的に、コネクタの正常な挿入位置と、コネクタの挿入された開口の位置が一致すると、制御部460は、コネクタの挿入された開口に対応する発光部を第1のカラー(例えば、緑)に発光させる。一方、正常な挿入位置と実際の挿入位置とが異なると、実際の挿入位置に該当する発光部を第2のカラー(例えば、赤)で発光させる。この場合、制御部460は、正常な挿入位置に該当する発光部を第1のカラーで発光させ、ユーザが正常な挿入位置にコネクタを挿入するように誘導してよい。
【0074】
別の実施例によると、制御部460は、カラーではない発光部の点滅状態を調整してよい。例えば、誤って挿入された場合、当該発光部を点滅するように制御してよい。なお、正常な挿入位置の発光部を点けてユーザがその開口を介いてコネクタを挿入するように誘導してよい。
【0075】
一方、
図6の実施例では、各開口別に発光部が設けられた場合を示しているが、発光部430は、一つのみが含まれてよい。この場合、制御部460は、コネクタが正常に挿入された際は、発光部450を一度だけ点滅させるように制御するか、緑色に表示されるように制御してよい。一方、誤って挿入された際には、発光部450を点滅し続けさせるか、赤色に表示されるように制御してよい。それにより、ユーザは再度正確な位置がどこかを確認した後、ちゃんとした位置にコネクタを挿入することができる。
【0076】
一方、更に別の実施例によると、制御部460は、コネクタの識別情報と先にサーバ装置に提供した後、サーバ装置からその識別情報に対応するポートナンバーを伝送すると、そのポートナンバーに対応する発光部430を発光させ、ユーザが当該ポートを容易に探し当てるようにすることもできる。
【0077】
以上、
図7では、サーバ装置を介して受信された制御信号によって発光部の動作を制御するものとして示しているが、結合型分配装置にメモリ(図示せず)が含まれると、制御部460は、メモリに保存された情報に基づいて正常な挿入位置を判断することもできる。
【0078】
なお、
図7では、図示を省略しているが、結合型分配装置400は電源部(図示せず)を更に含んでよい。電源部(図示せず)は、外部電源から提供される電気信号を結合型分配装置400内の各部品が使用可能な規格に変換して提供する電源回路を含んでよい。または、電源部は、各種バッテリーを含む形態で実現されてよく、締結部420-1、420-2を介して分配函から電源を提供される形態で実現されてよい。
【0079】
なお、上述の結合型分配装置の複数の実施例は、締結部を介して分配函と結合される形態ではなく、分配装置そのもので実現されてよい。すなわち、新たに製作して設置する分配函は、上述の複数の実施例で説明した構成を有するように製作されて使用されてよい。
【0080】
図8は、本発明の一実施例に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図8によると、サーバ装置200は、通信部210と、メモリ230およびプロセッサ220を含む。
【0081】
通信部210は、各種有・無線の通信方式によって分配装置と通信を行い、各種情報を受信するための構成である。ここで、分配装置は、
図2ないし
図6で説明した結合型分配装置だけでなく、リーダー部やセンシング部を含む分配装置になってよい。以下では、分配装置として説明する。
【0082】
上述のように、識別情報の記録されたタグが付着されたコネクタが分配装置のポートのうちの一つと結合すると、通信部210は、分配装置から識別情報と、そのコネクタが結合されたポートのポート情報を受信してよい。
【0083】
メモリ230は、サーバ装置200の動作に必要な各種プログラムおよびデータを保存するための構成である。メモリ230には、サーバ装置200が管理する各分配装置に対するラインナンバーシート(Line Number Sheet)が保存されてよい。
【0084】
プロセッサ220は、受信された識別情報とポート情報に基づいて、分配装置に対するラインナンバーシートを作成し、メモリ230に保存する。従来のラインナンバーシートの保存された分配装置から新たに情報が受信されると、プロセッサ220は受信された情報に基づいてラインナンバーシートをアップデートする。
【0085】
プロセッサ220は、メモリ230に保存しているラインナンバーシートをユーザの要求に応じて他端末装置に伝送する。例えば、現場のサービススタッフの所有する携帯電話に伝送することができる。それにより、現場のサービススタッフが現場に出動して到着するまで、スマートフォンアプリを通じて作業スケジュールおよび作業リストを確認することができるようになる。なお、プロセッサ220は、現場のサービススタッフが分配装置から各コネクタをポートに挿入することで、その進捗状況をラインナンバーシートにリアルタイムで保存することができる。よって、専用のEMSを通じたネットの構築およびメンテナンス作業の計画および日程を事前に立てることが容易になる。
【0086】
メモリ230には、コネクタ別のリファレンスポート情報が保存されてよい。プロセッサ220は、メモリ230に保存された情報に基づいて、分配装置でコネクタ接続が間違っているか否かを判断することができる。具体的に、プロセッサ220は、受信された識別情報に対応するリファレンスポート情報をメモリ230から検出した後、そのリファレンスポート情報と、通信部210で受信したポート情報とを比較する。比較の結果、違いがあれば、プロセッサ220は、コネクタが誤結合していると判断する。誤結合と判断された場合、プロセッサ220は、コネクタに対応するポート情報を通信部210を介して分配装置に伝送する。それにより、分配装置は、正常の挿入位置を確認し、それに対応する発光部を発光させる方式で、コネクタの正常な結合を誘導することができる。
【0087】
このように、発光部を用いてコネクタの接続位置を容易に肉眼で確認しながら、エラー状況をリアルタイムで確認および修正することができる。特に、サービス登録の有無と、関連のない接続などの作業処理も同時に行うことができる。
【0088】
そして、サーバ装置200の管理者も、すぐに状況の把握が可能になり、エラー発生の際には、サービススタッフに直ちに通知をしたり、処置作業を指示してよい。
【0089】
一方、コネクタ300のタグに記録される識別情報は、現場のサービススタッフの所有する携帯電話や別途の端末装置を介して現場で直接発行することもできる。
【0090】
図9は、端末装置を用いて識別情報を記録する方法を説明するための構成である。
図9によると、サービススタッフは、自分の携帯電話1000に端末装置900を接続し、端末装置900上の特定領域910にタグ330を置く。
【0091】
端末装置900は、タグ330にデータを記録するためのアンテナを含む。サービススタッフが自分の携帯電話1000で特定のアプリを立ち上げると、携帯電話1000は、そのアプリの実行画面1100をディスプレイする。実行画面1100には、コネクタIDの発行1111、ラインナンバーシートの確認1112などのような多様なメニューが表示される。ユーザがコネクタIDの発行1111のメニューを押すと、携帯電話1000は、サーバ装置200にコネクタIDなどのような識別情報をリクエストする。この場合、携帯電話1000は、サービススタッフが直接携帯電話1000の実行画面1100上で入力した分配装置情報をサーバ装置200に提供することもできる。または、サーバ装置200で通信接続を行う現場の分配装置情報を当該サービススタッフに提供し、サービススタッフがその分配装置情報に対応する位置に移動した後、アプリを立ち上げると、サーバ装置200が自動的に当該分配装置のポート接続作業として認識するように実現してよい。
【0092】
携帯電話1000にデータの書き込み機能を行うためのアンテナなどの構成が含まれていない場合、サービススタッフは、
図9のように、別途の端末装置900を携帯電話1000に接続して使用してよい。サービススタッフがタグ330を含むシールを端末装置900の上に載せた状態で、コネクタIDの発行1111のメニューを押すと、端末装置900は携帯電話1000を介して提供される識別情報をタグ330に記録する。サービススタッフは、当該タグ330をコネクタに付着した後、分配装置のポートに結合してよい。
【0093】
図9では、端末装置900の上に載せた形態で実現された場合を示しているが、タグを端末装置900に挿入する形態で実現されてよい。または、端末装置900で識別情報パターンがQRコード(登録商標)やバーコード形態で印刷されたシールを直接出力する形態で実現されてよい。
【0094】
図10は、本発明の一実施例に係る分配装置のコネクタ接続方法を説明するためのフローチャートである。
図10によると、分配装置は、コネクタの識別情報を検出した後(S1010)、接続されたポートのポート情報を確認し(S1020)、各情報をサーバ装置に伝送する(S1030)。ポート情報の確認ステップと識別情報の検出ステップの順番は、相互入れ替わってよく、各開口別に設置された複数のリーダーを含む構造である場合には、ほぼ同時に行われてよい。伝送された情報は、当該分配装置のラインナンバーシートの作成及び管理に使用される。
図10のフローチャートは、上述の
図2ないし7で説明した多様な構成の分配装置で行われてよいが、それに限定せずに、多様な構成の分配装置によって行われてよい。
【0095】
図10の方法が、複数の発光部を含む分配装置で行われる場合、分配装置は、コネクタの実際の挿入位置と正常な挿入位置とを比較し、各発光部の点滅状態を調整してよい。一例として、位置が一致すると、実際の挿入位置に対応する発光部を第1のカラーで発光させ、位置が異なると、実際の挿入位置の発光部は、第2のカラーで発光させ、正常な挿入位置の発光部を第1のカラーで発光させる。上述のように、実施例によって、カラーではない、点滅パターンを変更してよい。
【0096】
図11は、本発明の一実施例に係るサーバ装置の管理方法を説明するためのフローチャートである。
図11によると、サーバ装置は、識別情報の記録されたタグが付着されたコネクタが分配装置のポートのうちの一つと結合すると、そのタグの識別情報を受信して保存する(S1110)。なお、そのポート情報も受信して保存する(S1120)。各情報の受信及び保存の順番は入れ替わってよく、ほぼ同時に一括処理されてよい。
【0097】
サーバ装置は、受信された情報に基づいて当該分配装置に対するラインナンバーシートを作成するか、アップデートする(S1130)。
【0098】
正常な挿入位置、すなわち、リファレンスポート情報が保存されていると、サーバ装置は、受信された識別情報およびポート情報の予め保存されたリファレンスポート情報とを比較し、コネクタの誤結合の有無を判断することもできる。誤結合と判断されると、サーバ装置は、コネクタに対応するポート情報を分配装置に伝送してよい。それにより、分配装置が正常な挿入位置にコネクタを挿入するように誘導してよい。
【0099】
以上説明したように、本発明の多様な実施例によると、ラインナンバーシートを自動的に作成して管理することができるようになるため、ラインナンバーシートの記載ミスや漏れによる通信の不具合を防ぐことができる。なお、実際の分配装置を点検して管理するサービススタッフが現場でかける時間を大幅に短縮させると同時に、接続の正確度を大きく改善させることができる。
【0100】
特に、結合型分配装置で実現する場合、現在設置された分配函の撤去及び再設置がなくても、上述の多様な実施例に係る動作を行ってよい。
【0101】
一方、上述の実施例は、コンピュータによって実行可能なコマンド及びデータを保存するコンピュータで読み取り可能な記録媒体で実現されてよい。上記コマンドおよびデータのうち少なくとも一方は、プログラムコードの形態で保存されてよく、プロセッサによって実行された際、所定のプログラムモジュールを作成して所定の動作を行ってよい。
【0102】
具体的には、複数のポートに接続される各コネクタに付着されたタグを読み取り、前記タグに記録された識別情報を検出するステップと、検出された識別情報をサーバ装置に伝送するステップと、コネクタの接続されたポートのポート情報をサーバ装置に伝送するステップとを順次に行うプログラムコードがコンピュータ読み取り可能な記録媒体に保存された状態でリリースされ、分配装置に搭載されてよい。
【0103】
または、分配装置から識別情報を受信するステップと、分配装置からポート情報を受信するステップと、受信された識別情報およびポート情報に基づいて分配装置に対するラインナンバーシートを作成して保存するステップとを順次に行うプログラムコードがコンピュータ読み取り可能な記録媒体に保存された状態でリリースされ、サーバ装置に搭載されてよい。
【0104】
それにより、上述の多様な実施例に係る動作を行ってよい。
【0105】
このようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、read-only memory(ROM)、random-access memory(RAM)、flash(登録商標) memory、CD-ROMs、CD-Rs、CD+Rs、CD-RWs、CD+RWs、DVD-ROMs、DVD-Rs、DVD+Rs、DVD-RWs、DVD+RWs、DVD-RAMs、BD-ROMs、BD-RsBD-R LTHs、BD-REs、マグネチックテープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気データ保存装置、光学データ保存装置、ハードディスク、ソリッドステートディスク(SSD)などであってよい。その他に、コマンドまたはソフトウェア、関連データ、データファイル、およびデータ構造を保存してよく、プロセッサやコンピュータがコマンドを実行できるように、プロセッサやコンピュータにコマンドまたはソフトウェア、関連データ、データファイルおよびデータ構造を提供できるいかなる装置であってよい。
【0106】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【国際調査報告】