(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】処理ウィンドウ内の測定挙動
(51)【国際特許分類】
H04W 28/18 20090101AFI20240927BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20240927BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20240927BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20240927BHJP
【FI】
H04W28/18
H04W72/0453
H04W64/00
H04W88/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514697
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(85)【翻訳文提出日】2024-03-06
(86)【国際出願番号】 US2022075302
(87)【国際公開番号】W WO2023056138
(87)【国際公開日】2023-04-06
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジンチャオ・バオ
(72)【発明者】
【氏名】ソニー・アカラカラン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ51
(57)【要約】
ターゲットユーザ機器(UE)の帯域幅部分(BWP)に対する変更が基準信号(RS)リソースを測定及び処理するための処理ウィンドウ(PW)中に制限される技術が提供される。これらのBWP変更制限は、(i)サービング基地局がPW中にBWPを再構成しない又は切替えないことを確実にすること、(ii)UEが現在のBWPのBWP非アクティビティタイマーを一時停止することを確実にすること、(iii)BWPのヌメロロジー及び/若しくは帯域幅(BW)が変化しないことを確実にすること、並びに/又は(iv)BWPとRSリソースのスペクトルとの間の重複スペクトルへの変化を防止することの任意の組合せを採用することによって実施することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整する方法であって、
前記UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得することであって、前記1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する、取得することと、
前記少なくとも1つのPWに関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのPW中に前記UEの第1の帯域幅部分(BWP)のBWP制限を実施することであって、
前記第1のBWPが、第2の周波数スペクトルを有し、
前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとが、少なくとも部分的に重複して重複スペクトルを形成し、
前記第1のBWPと前記1つまたは複数のRSリソースとが、同じヌメロロジーを有する、
第1のBWPのBWP制限を実施することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記方法が、前記UEによって実行され、前記BWP制限を実施することが、前記少なくとも1つのPW中に前記第1のBWPのBWP非アクティビティタイマーを一時停止することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法が、前記UEによって実行され、前記少なくとも1つのPWに関する前記情報が、PW構成に含まれ、前記少なくとも1つのPWに関する前記情報を取得することが、
前記UEから前記UEのサービング基地局にPW構成要求を送信することと、
前記サービング基地局から前記UEにおいて前記PW構成を受信することと、
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記BWP制限の要求を前記PW構成要求とともに含めることを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記PW構成が、前記BWP制限に関する情報を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記方法が、前記UEによって実行され、前記BWP制限を実施することが、前記少なくとも1つのPWに関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて、前記BWP制限を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法が、前記UEのサービング基地局によって実行され、前記BWP制限を実施することが、
前記第1のBWPの再構成若しくは切替えを防止すること、
前記第1のBWPのヌメロロジー若しくは帯域幅(BW)のいずれか若しくは両方の変化を防止すること、若しくは
前記重複スペクトルの変化を防止すること、又は
それらの組合せ、
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、前記UEのサービング基地局によって実行され、前記少なくとも1つのPWに関する前記情報を取得することが、
前記サービング基地局において、前記UE又はロケーションサーバからPW構成要求を受信することと、
前記PW構成要求を受信したことに応答して、PW構成を決定することと、
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのPWが、複数の連続するPWインスタンスを含み、前記少なくとも1つのPW中に前記BWP制限を実施することが、前記複数の連続するPWインスタンスの各PWインスタンス中に前記BWP制限を実施することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記UEが、前記複数の連続するPWインスタンスのうちの第1のPWインスタンスの後に第2のBWPに切替え、前記BWP制限を実施することが、前記UEが前記複数の連続するPWインスタンスのうちの第2のPWインスタンスの前又は開始時に前記第2のBWPから前記第1のBWPに戻るように切替えることを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記BWP制限を実施することが、BWP構成に従って前記BWP制限を実施することを含み、前記方法が、前記1つまたは複数のRSリソースに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、複数の所定のBWP構成から前記BWP構成を選択することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整する方法であって、
前記UEにおいて、前記UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得することであって、前記1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する、取得することと、
前記UEのアクティブBWPを使用して、前記少なくとも1つのPW中に前記UEで前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を実行することであって、前記少なくとも1つのPWの少なくとも一部分について、前記アクティブBWPは前記第1の周波数スペクトルと少なくとも部分的に重複する第2の周波数スペクトルを使用する、前記1つまたは複数の測定を実行することと、
前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を示す情報を前記UEからロケーションサーバに送信することと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を実行することが、前記1つまたは複数のRSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルの帯域幅(BW)が閾値を満たすとの判定に応答するものである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数のRSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルに含まれない前記第1の周波数スペクトルの部分を使用して、前記1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の第2の測定を実行することと、
前記重複スペクトルに含まれない前記第1の周波数スペクトルの前記部分の前記使用を示す情報を送信することと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つのPW中に前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を実行することが、
(i)複数の連続するPWインスタンスのうちの1つまたは複数のPWインスタンス中にRSリソースセットの少なくとも1つのRSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応答して、前記複数の連続するPWインスタンス中に前記RSリソースセットの全てのRSリソースを測定すること、
(ii)複数の連続するPWインスタンスのうちのPWインスタンスのサブセット中にサブセットの各RSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応答して、前記複数の連続するPWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの前記サブセットを測定すること、又は、
(iii)
(a)初期PWインスタンス中の前記アクティブBWPの重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応答して、複数の連続するPWインスタンスのうちの前記初期PWインスタンス中に、RSリソースセットのRSリソースの初期サブセットを測定すること、および
(b)前記複数の連続するPWインスタンスのうちの1つまたは複数の後続のPWインスタンス中に、前記RSリソースセットのRSリソースの、1つまたは複数の後続の同じサブセットを測定すること、
を含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を示す前記情報が、
前記1つまたは複数の測定中の前記アクティブBWPの前記周波数スペクトル、
前記1つまたは複数の測定中の前記アクティブBWPの帯域幅(BW)、
前記第1の周波数スペクトルに対する前記1つまたは複数のRSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWの比、
前記第2の周波数スペクトルに対する前記1つまたは複数のRSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWの比、若しくは
前記1つまたは複数の測定が精度要件を満たしたかどうか、又は
任意のそれらの組み合わせ、を示す情報を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整するためのデバイスであって、前記デバイスが、
送受信機と、
メモリと、
前記送受信機及び前記メモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサと、
を備え、前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得することであって、前記1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する、取得することと、
前記少なくとも1つのPWに関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのPW中に前記UEの第1の帯域幅部分(BWP)のBWP制限を実施することであって、
前記第1のBWPが、第2の周波数スペクトルを有し、
前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとが、少なくとも部分的に重複して重複スペクトルを形成し、
前記第1のBWPと前記1つまたは複数のRSリソースとが、同じヌメロロジーを有する、
第1のBWPのBWP制限を実施することと、
を行うように構成されている、
デバイス。
【請求項18】
前記デバイスが、前記UEを含み、前記BWP制限を実施するために前記1つまたは複数のプロセッサが、前記少なくとも1つのPW中に前記第1のBWPのBWP非アクティビティタイマーを一時停止するように構成されている、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記デバイスが、前記UEを含み、前記少なくとも1つのPWに関する前記情報を取得するために前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記送受信機を介して前記UEのサービング基地局にPW構成要求を送信し、
前記送受信機を介して前記サービング基地局から前記少なくとも1つのPWに関する前記情報を含むPW構成を受信する、
ように構成されている、
請求項17に記載のデバイス。
【請求項20】
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記BWP制限の要求を前記PW構成要求とともに含める、又は前記PW構成から前記BWP制限に関する情報を取得する、ように更に構成されている、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記デバイスが、前記UEを含み、前記BWP制限を実施するために前記1つまたは複数のプロセッサが、前記少なくとも1つのPWに関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて、前記BWP制限を決定するように構成されている、請求項17に記載のデバイス。
【請求項22】
前記デバイスが、前記UEのサービング基地局を含み、前記BWP制限を実施するために前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記第1のBWPの再構成若しくは切替えを防止すること、
前記第1のBWPのヌメロロジー若しくは帯域幅(BW)のいずれか若しくは両方の変化を防止すること、若しくは
前記重複スペクトルの変化を防止すること、又は
それらの組合せ、
を行うように構成されている、
請求項17に記載のデバイス。
【請求項23】
前記デバイスが、前記UEのサービング基地局を含み、前記少なくとも1つのPWに関する前記情報を取得するために前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記送受信機を介して、前記UE又はロケーションサーバからPW構成要求を受信し、
前記PW構成要求を受信したことに応答して、PW構成を決定する、
ように構成されている、
請求項17に記載のデバイス。
【請求項24】
前記少なくとも1つのPWが、複数の連続するPWインスタンスを含み、前記少なくとも1つのPW中に前記BWP制限を実施するために前記1つまたは複数のプロセッサが、前記複数の連続するPWインスタンスの各PWインスタンス中に前記BWP制限を実施するように構成されている、請求項17に記載のデバイス。
【請求項25】
前記BWP制限を実施するために、前記1つまたは複数のプロセッサが、BWP構成に従って前記BWP制限を実施するように構成されている、請求項17に記載のデバイス。
【請求項26】
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記1つまたは複数のRSリソースに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、複数の所定のBWP構成から前記BWP構成を選択するように更に構成されている、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
基準信号(RS)処理を調整するためのユーザ機器(UE)であって、前記UEが、
送受信機と、
メモリと、
前記送受信機及び前記メモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサと、
を備え、前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記送受信機を介して、前記UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得することであって、前記1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する、取得することと、
前記UEのアクティブBWPを使用して、前記少なくとも1つのPW中に前記UEで前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を実行することであって、前記少なくとも1つのPWの少なくとも一部分について、前記アクティブBWPは前記第1の周波数スペクトルと少なくとも部分的に重複する第2の周波数スペクトルを使用する、前記1つまたは複数の測定を実行することと、
前記送受信機を介してロケーションサーバに前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を示す情報を送信することと、
を行うように構成されている、
UE。
【請求項28】
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記1つまたは複数のRSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWが閾値を満たすとの判定に応答して、前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を実行するように構成されている、請求項27に記載のUE。
【請求項29】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記1つまたは複数のRSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルに含まれない前記第1の周波数スペクトルの部分を使用して、前記1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の第2の測定を実行し、
前記重複スペクトルに含まれない前記第1の周波数スペクトルの前記部分の前記使用を示す情報を送信する、
ように更に構成されている、
請求項27に記載のUE。
【請求項30】
前記少なくとも1つのPW中に前記1つまたは複数のRSリソースの前記1つまたは複数の測定を実行するために、前記1つまたは複数のプロセッサが、
(i)複数の連続するPWインスタンスのうちの1つまたは複数のPWインスタンス中にRSリソースセットの少なくとも1つのRSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応答して、前記複数の連続するPWインスタンス中に前記RSリソースセットの全てのRSリソースを測定すること、
(ii)複数の連続するPWインスタンスのPWインスタンスのサブセット中にサブセットの各RSリソースと前記アクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応答して、前記複数の連続するPWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの前記サブセットを測定すること、又は、
(iii)
(a)初期PWインスタンス中の前記アクティブBWPの重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応答して、複数の連続するPWインスタンスの前記初期PWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの初期サブセットを測定すること、および
(b)前記複数の連続するPWインスタンスの1つまたは複数の後続のPWインスタンス中に前記RSリソースセットのRSリソースの1つまたは複数の後続の同じサブセットを測定すること、
を行うように構成されている、
請求項27に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
1.開示の分野
本開示は、概して、無線通信の分野に関し、より具体的には、モバイルデバイスの測位のための無線周波数(radio frequency、RF)信号の処理に関する。
【0002】
2.関連技術の記載
第5世代(Fifth Generation、5G)新無線(New Radio、NR)モバイル通信ネットワークでは、ネットワークノード(例えば、基地局又は基準ユーザ機器(user equipment、UE))は、種々のネットワークに基づく測位方法のいずれかを使用してターゲットUEの位置を決定するためにターゲットUEにおいて測定することができる基準信号(reference signal、RS)を送信することがある。ターゲットUEによって測定される信号の数の増大は、正確さの向上をもたらすことができる。ターゲットUEは、測定ギャップ(measurement gap、MG)中にいくつかの信号を測定するように構成することができるが、MGをどのように使用することができるかには制限がある。
【発明の概要】
【0003】
ターゲットユーザ機器(UE)の帯域幅部分(bandwidth part、BWP)に対する変更が基準信号(RS)リソースを測定及び処理するための処理ウィンドウ(processing window、PW)中に制限される技術が提供される。これらのBWP変更制限は、(i)サービング基地局がPW中にBWPを再構成しない又は切替えないことを確実にすること、(ii)UEが現在のBWPのBWP非アクティビティタイマー(BWP inactivity timer)を一時停止することを確実にすること、(iii)BWPのヌメロロジー及び/若しくは帯域幅(bandwidth、BW)が変化しないことを確実にすること、並びに/又は(iv)BWPとRSリソースのスペクトルとの間の重複スペクトルへの変化を防止することの任意の組合せを採用することによって実施することができる。
【0004】
本開示による、ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整する例示的な方法は、UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得することを含み、ここで1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する。この方法はまた、少なくとも1つのPWに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのPW中にUEの第1の帯域幅部分(BWP)のBWP制限を実施することを含み、ここで、第1のBWPが、第2の周波数スペクトルを有し、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとが、少なくとも部分的に重複して重複スペクトルを形成し、第1のBWPと1つまたは複数のRSリソースとが、同じヌメロロジーを有する。
【0005】
本開示による、ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整する例示的な方法は、UEにおいて、UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得することを含み、ここで1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する。この方法はまた、UEのアクティブBWPを使用して少なくとも1つのPW中にUEで1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することを含み、ここで、少なくとも1つのPWの少なくとも一部分について、アクティブBWPは第1の周波数スペクトルと少なくとも部分的に重複する第2の周波数スペクトルを使用する。この方法はまた、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を示す情報をUEからロケーションサーバに送信することを含むことができる。
【0006】
本開示による、ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整するための例示的なデバイスは、送受信機と、メモリと、送受信機及びメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備えることができ、1つまたは複数のプロセッサは、UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得するように構成され、ここで1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する。1つまたは複数のプロセッサは、少なくとも1つのPWに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのPW中にUEの第1の帯域幅部分(BWP)のBWP制限を実施するように更に構成されることができ、ここで、第1のBWPが、第2の周波数スペクトルを有し、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとが、少なくとも部分的に重複して重複スペクトルを形成し、第1のBWPと1つまたは複数のRSリソースとが、同じヌメロロジーを有する。
【0007】
本開示による、基準信号(RS)処理を調整するための例示的なユーザ機器(UE)は、送受信機と、メモリと、送受信機及びメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備えることができ、1つまたは複数のプロセッサは、送受信機を介して、UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得するように構成され、ここで、1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する。1つまたは複数のプロセッサは、UEのアクティブBWPを使用して少なくとも1つのPW中にUEで1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するように更に構成されることができ、ここで、アクティブBWPは、少なくとも1つのPWの少なくとも一部分について、第1の周波数スペクトルと少なくとも部分的に重複する第2の周波数スペクトルを使用する。1つまたは複数のプロセッサは、送受信機を介してロケーションサーバに1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を示す情報を送信するように更に構成することができる。
【0008】
本概要は、特許請求される主題の主要な又は必須の特徴を特定することが意図されておらず、特許請求される主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図されていない。本主題は、本開示の明細書全体、いずれか又は全ての図面、及び各請求項の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。上記は、他の特徴及び例と一緒に、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面において以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態による、測位システムの図である。
【
図2】第5世代(5G)New Radio(NR)通信システム内で実装される測位システム(例えば、
図1の測位システム)のある実施形態を示す、5G NR測位システムの図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、異なるデバイスによって使用することができるビームフォーミングの一例を示す図である。
【
図4】NRのためのフレーム構造及び関連付けられた用語の一例を示す図である。
【
図5】測位基準信号(Positioning Reference Signal、PRS)測位機会とともに無線フレームシーケンスの一例を示す図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、RF信号がリソース要素の異なるセットをどのように利用することができるかを示す、例示的な組合せ(コム)構造を示す図である。
【
図7】PRSリソース及びPRSリソースセットを、5G NRにおいて定義されたように、所与の測位周波数レイヤ(position frequency layer、PFL)の異なる送信受信ポイント(Transmission Reception Point、TRP)によってどのように使用することができるかの階層構造の図である。
【
図8】一実施形態による、リソースセットのスロット使用に対する2つの異なるオプションを示す時図表である。
【
図9】いくつかの実施形態による、ネットワークノードからの処理ウィンドウ(PW)構成の要求を含むプロセスをどのように実施することができるかの実施例を示すフロー図である。
【
図10】いくつかの実施形態による、ネットワークノードからの処理ウィンドウ(PW)構成の要求を含むプロセスをどのように実施することができるかの実施例を示すフロー図である。
【
図11】一実施形態による、PWの様々な構成要素を示す図である。
【
図12】UEがアクティブ帯域幅部分(BWP)から離調することなく基準信号(RS)リソースの測定を行うことを可能にする例示的な周波数重複を示す図である。
【
図13A】一実施形態による、UEにおけるRS処理を調整する方法のフロー図である。
【
図13B】一実施形態による、UEによるRS処理を調整する方法のフロー図である。
【
図14】本明細書で説明する実施形態で利用することができるUEの一実施形態のブロック図である。
【
図15】本明細書で説明する実施形態で利用することができる基地局の一実施形態のブロック図である。
【
図16】本明細書で説明する実施形態で利用することができるコンピュータシステムの一実施形態のブロック図である。
【0010】
いくつかの例示的な実装形態によれば、様々な図面における同様の参照符号は同様の要素を示す。加えて、要素の複数のインスタンスは、その要素の第1の数字の後に文字又はハイフン及び第2の数字を続けることによって示されてもよい。例えば、要素110の複数のインスタンスは、110-1、110-2、110-3などとして、又は110a、110b、110cなどとして示され得る。第1の数字のみを使用して、そのような要素を指すとき、その要素の任意のインスタンスであるものと理解されるべきである(例えば、前の例における要素110は、要素110-1、110-2、及び110-3、又は要素110a、110b、及び110cを指す)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明は、様々な実施形態の発明的態様を説明する目的でいくつかの実装形態を対象としている。しかしながら、本明細書での教示が多数の異なる方法で適用され得ることを当業者は容易に認識されよう。説明される実装形態は、米国電気電子技術者協会(IEEE)IEEE802.11規格(Wi-Fi(登録商標)技術として特定されるものを含む)、Bluetooth(登録商標)規格、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Global System for Mobile communications(GSM)、GSM/General Packet Radio Service(GPRS)、Enhanced Data GSM Environment(EDGE)、Terrestrial Trunked Radio(TETRA)、広帯域CDMA(W-CDMA)、Evolution Data Optimized(EV-DO)、1xEV-DO、EV-DO Rev A、EV-DO Rev B、High Rate Packet Data(HRPD)、High Speed Packet Access(HSPA)、High Speed Downlink Packet Access(HSDPA)、High Speed Uplink Packet Access(HSUPA)、Evolved High Speed Packet Access(HSPA+)、Long Term Evolution(LTE)、Advanced Mobile Phone System(AMPS)のいずれかなどの、任意の通信規格に従った高周波(RF)信号、又は、3G技術、4G技術、5G技術、6G技術、若しくはそれらの更なる実装形態を利用するシステムなどの、ワイヤレスネットワーク、セルラーネットワーク、若しくはinternet of things(IoT)ネットワーク内で通信するために使用される他の既知の信号を送信して受信することが可能な、任意のデバイス、システム、又はネットワークにおいて実装され得る。
【0012】
本明細書で使用する「RF信号」は、送信機(又は、送信デバイス)と受信機(又は、受信デバイス)との間の空間を通じて情報を運ぶ電磁波を備える。本明細書で使用されるように、送信機は、単一の「RF信号」又は複数の「RF信号」を受信機へ送信し得る。しかしながら、受信機は、複数のチャネル又は経路を通るRF信号の伝搬特性に起因して、送信される各RF信号に対応する複数の「RF信号」を受信することがある。
【0013】
加えて、別段指定されない限り、「基準信号」、「測位基準信号」、「測位のための基準信号」などへの言及は、ユーザ機器(UE)の測位のために使用される信号を指すために使用され得る。そのような信号は、本明細書では一般に基準信号(RS)と呼ばれる。本明細書においてより詳しく説明されるように、そのような信号は、様々な信号タイプのいずれを備えてもよいが、関連するワイヤレス規格において定義されるような測位基準信号(PRS)に必ずしも限定されないことがある。
【0014】
以下で更に詳細に説明するように、本明細書の実施形態は、UEを測位するための基準信号を処理するための処理ウィンドウ(PW)のUEによる使用を可能にする。いくつかの実施形態によれば、これは、測定ギャップ(MG)を使用せずに行うことができ、UEがアクティブダウンリンク(downlink、DL)帯域幅部分(bandwidth part、BWP)内の基準信号を測定することを可能にする。したがって、実施形態は、PW中にアクティブDL BWP(又は、より広義には、アクティブBWP)を変更することを制限することができる。そのような測定は、UEの測位のために、単独で、又は(例えば、MGを利用していることがある)他の測定とともに使用することができる。更なる詳細は、関連するシステム及び技術の最初の説明の後に続く。
【0015】
図1は、一実施形態による、測位システム100のUE105、ロケーションサーバ160、及び/又は他の構成要素が、UE105の測位のためのPW使用のために本明細書で提供される技術を使用することができる、測位システム100の簡略図である。本明細書で説明される技法は、測位システム100の1つ又は複数のコンポーネントによって実装され得る。測位システム100は、UE105と、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)、GLONASS、Galileo、又はBeidouなどの全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System、GNSS)のための1つまたは複数の衛星110(宇宙船(space vehicles、SV)とも呼ばれる)と、基地局120と、アクセスポイント(access points、AP)130と、ロケーションサーバ160と、ネットワーク170と、外部クライアント180と、を含むことができる。一般に、測位システム100は、UE105によって受信され、かつ/又はUE105から送信されたRF信号、並びにRF信号を送信及び/又は受信する他のコンポーネント(例えば、GNSS衛星110、基地局120、AP130)の既知の位置に基づいて、UE105の位置を推定することができる。具体的な位置推定技法に関する更なる詳細は、
図2に関してより詳しく論じられる。
【0016】
図1は、様々な構成要素の一般化された図のみを提供し、構成要素のいずれか又は全てが適宜に利用されてもよく、構成要素の各々が必要に応じて複製されてもよいことに留意されたい。具体的には、1つのUE105のみが示されているが、多くのUE(例えば、数百、数千、数百万など)が測位システム100を利用してもよいことが理解されよう。同様に、測位システム100は、
図1に示されているものよりも多数の又は少数の基地局120及び/又はAP130を含んでもよい。測位システム100における様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的若しくは間接的な物理及び/若しくはワイヤレス接続、並びに/又は追加のネットワークを含んでもよい、データ及びシグナリング接続を含む。更に、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わせられ、分離され、置換され、かつ/又は省略されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、外部クライアント180は、ロケーションサーバ160に直接接続されてもよい。当業者は、図示されたコンポーネントに対する多くの改変を認識するだろう。
【0017】
所望の機能に応じて、ネットワーク170は、様々なワイヤレスネットワーク及び/又はワイヤラインネットワークのいずれかを含んでもよい。ネットワーク170は、例えば、パブリックネットワーク及び/又はプライベートネットワーク、ローカルエリアネットワーク及び/又はワイドエリアネットワークなどの任意の組合せを備えることができる。更に、ネットワーク170は、1つ又は複数のワイヤード及び/又はワイヤレス通信技術を利用してもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク170は、例えば、セルラー若しくは他のモバイルネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、及び/又はインターネットを備えてもよい。ネットワーク170の例には、Long-Term Evolution(LTE)ワイヤレスネットワーク、(New Radio(NR)ワイヤレスネットワーク又は5G NRワイヤレスネットワークとも呼ばれる)第5世代(5G)ワイヤレスネットワーク、Wi-Fi WLAN、及びインターネットがある。LTE、5G及びNRは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって定義された、又は定義されているワイヤレス技術である。ネットワーク170はまた、2つ以上のネットワーク及び/又は2つ以上のタイプのネットワークを含んでもよい。
【0018】
基地局120及びアクセスポイント(AP)130は、ネットワーク170に通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、基地局120は、セルラーネットワークプロバイダによって所有、維持、及び/又は運営されてもよく、以下で本明細書において説明されるように、様々なワイヤレス技術のいずれを利用してもよい。ネットワーク170の技術に応じて、基地局120は、node B、Evolved Node B(eNodeB又はeNB)、基地送受信機局(base transceiver station、BTS)、無線基地局(radio base station、RBS)、NR NodeB(gNB)、次世代eNB(Next Generation eNB、ng-eNB)などを含んでもよい。gNB又はng-eNBである基地局120は、ネットワーク170が5Gネットワークである場合に5Gコアネットワーク(5GC)に接続し得る、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)の一部であってもよい。AP130は、例えば、Wi-Fi AP又はBluetooth(登録商標)AP又はセルラー能力(例えば、4G LTE及び/又は5G NR)を有するAPを備えてもよい。したがって、UE105は、第1の通信リンク133を使用して基地局120を介してネットワーク170にアクセスすることによって、ロケーションサーバ160などのネットワーク接続デバイスとの間で情報を送受信することができる。追加又は代替として、AP130はネットワーク170とも通信可能に結合され得るので、UE105は、第2の通信リンク135を使用して、又は1つ又は複数の他のUE145を介して、ロケーションサーバ160を含むネットワーク接続デバイス及びインターネット接続デバイスと通信し得る。
【0019】
本明細書で使用される場合、「基地局」という用語は、一般的に、基地局120に位置し得る、単一の物理送信ポイント又は複数のコロケートされた物理送信ポイントを指すことがある。送信受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)(送信/受信ポイント(transmit/receive point)としても知られる)は、このタイプの送信ポイントに対応し、「TRP」という用語は、本明細書では「gNB」、「ng-eNB」、及び「基地局」という用語と互換的に使用されてもよい。場合によっては、基地局120は、複数のTRPを含んでもよく、例えば、各TRPは、基地局120用の異なるアンテナ又は異なるアンテナアレイに関連付けられている。物理的な送信点は、(例えば、多入力多出力(MIMO)システムの場合のように、かつ/又は基地局がビームフォーミングを利用する場合に)基地局120のアンテナのアレイを備えてもよい。「基地局」という用語は、追加として、複数のコロケートされていない物理送信ポイントを指すことがあり、物理送信ポイントは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された空間的に分離されたアンテナのネットワーク)又はリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であってもよい。
【0020】
本明細書で使用される場合、「セル」という用語は、一般的に、基地局120との通信に使用される論理通信エンティティを指すことがあり、同じ又は異なるキャリアを介して動作する近隣セルを区別するための識別子(例えば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連付けられてもよい。いくつかの例では、キャリアは複数のセルをサポートしてもよく、異なるセルは、異なるタイプのデバイスにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(例えば、Machine-Type Communication(MTC)、Narrowband Internet-of-Things(NB-IoT)、Enhanced Mobile Broadband(eMBB)など)に従って構成されてもよい。場合によっては、「セル」という用語は、論理エンティティが動作する地理的カバレージエリアの一部分(例えば、セクタ)を指すことがある。
【0021】
ロケーションサーバ160は、UE105の推定位置を決定し、かつ/又はUE105にデータ(例えば、「支援データ」)を提供してUE105による位置測定及び/又は位置決定を容易にするように構成される、サーバ及び/又は他のコンピューティングデバイスを備えてもよい。いくつかの実施形態によれば、ロケーションサーバ160は、Home Secure User Plane Location(SUPL)Location Platform(H-SLP)を備えてもよく、H-SLPは、Open Mobile Alliance(OMA)によって定義されるSUPLユーザプレーン(UP)位置特定法をサポートすることができ、ロケーションサーバ160に記憶されているUE105についてのサブスクリプション情報に基づいてUE105のための位置特定サービスをサポートすることができる。いくつかの実施形態では、ロケーションサーバ160は、Discovered SLP(D-SLP)又はEmergency SLP(E-SLP)を備えてもよい。ロケーションサーバ160はまた、UE105によるLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)位置特定法を使用してUE105の位置特定をサポートするEnhanced Serving Mobile Location Center(E-SMLC)を備えてもよい。ロケーションサーバ160は、UE105によるNR又はLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)位置特定法を使用してUE105の位置特定をサポートするLocation Management Function(LMF)を更に備えてもよい。
【0022】
CPロケーションソリューションでは、UE105のロケーションを制御及び管理するためのシグナリングは、既存のネットワークインターフェース及びプロトコルを使用して、ネットワーク170の観点からのシグナリングとして、ネットワーク170の要素とUE105との間で交換されてもよい。UP位置特定法では、UE105の位置特定を制御及び管理するためのシグナリングは、ネットワーク170の観点からのデータ(例えば、インターネットプロトコル(IP)及び/又は伝送制御プロトコル(TCP)を使用して輸送されるデータ)として、ロケーションサーバ160とUE105との間で交換されてもよい。
【0023】
前に述べられたように(かつ以下でより詳細に説明されるように)、UE105の推定ロケーションは、UE105から送られたかつ/又はUE105によって受信されたRF信号の測定値に基づいてもよい。詳細には、これらの測定値は、測位システム100における1つ又は複数の構成要素(例えば、GNSS衛星110、AP130、基地局120)からのUE105の相対距離及び/又は角度に関する情報を提供することができる。UE105の推定位置は、1つ又は複数のコンポーネントの既知の場所とともに距離及び/又は角度の測定結果に基づいて、(例えば、多角測量及び/又はマルチラテレーションを使用して)幾何学的に推定され得る。
【0024】
AP130及び基地局120などの地上構成要素は固定であってもよいが、実施形態はそのように限定されない。移動式のコンポーネントが使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、UE105の位置は、UE105と、移動式又は固定式であり得る1つ又は複数の他のUE145との間で通信されるRF信号140の測定結果に少なくとも部分的に基づいて推定されてもよい。特定のUE105の場所決定において1つ又は複数の他のUE145が使用されるとき、場所が決定されるべきUE105は、「ターゲットUE」と呼ばれることがあり、使用される1つ又は複数の他のUE145の各々は、「アンカーUE」と呼ばれることがある。ターゲットUEの場所決定のために、1つ又は複数のアンカーUEのそれぞれの場所は、既知であってもよく、かつ/又はターゲットUEと一緒に決定されてもよい。1つ又は複数の他のUE145とUE105との間の直接通信は、サイドリンク及び/又は同様のデバイス間(D2D)通信技術を備えてもよい。3GPPによって定義されたサイドリンクは、セルラーベースのLTE及びNR規格の下でのD2D通信の一形態である。
【0025】
UE105の推定位置は、様々な用途で、例えば、UE105のユーザのための方向検出若しくはナビゲーションを助けるために、又は(例えば、外部クライアント180に関連付けられた)別のユーザがUE105の位置を特定するのを助けるために使用することができる。「ロケーション」は、本明細書では、「ロケーション推定値」、「推定ロケーション」、「ロケーション」、「位置」、「位置推定値」、「位置フィックス」、「推定位置」、「ロケーションフィックス」、又は「フィックス」とも呼ばれる。位置を決定するプロセスは、「測位」、「場所決定」、「位置決定」などと呼ばれることがある。UE105の位置は、UE105の絶対的な位置(例えば、緯度及び経度並びに場合によっては高度)、又はUE105の相対的な位置(例えば、何らかの他の既知の固定された位置(例えば、基地局120又はAP130の位置を含む)から、もしく何らかの既知の前の時間におけるUE105の位置若しくは何らかの既知の前の時間における別のUE145の位置などの何らかの他の位置からの、南北、東西、及び場合によっては上下の距離として表される位置)を備えてもよい。ロケーションは、絶対(例えば、緯度、経度及び任意選択で高度)、相対(例えば、何らかの既知の絶対ロケーションに対する)、又は局所(例えば、工場、倉庫、大学構内、ショッピングモール、スポーツスタジアム、若しくはコンベンションセンターなどのローカルエリアに対して定義された座標系による、X、Y、及び任意選択でZ座標)であり得る座標を含む測地ロケーションとして指定されてもよい。位置は、代わりにシビック位置(civic location)であってもよく、そうすると、街路住所(例えば、国、州、郡、市、道路及び/若しくは街路、並びに/又は道路若しくは街路番号の、名称及び標識を含む)、並びに/又は、地点、建物、建物の一部、建物の階、及び/若しくは建物の内部の部屋などの、標識若しくは名称のうちの1つ又は複数を備えてもよい。位置は更に、位置の誤差がその中にあると予想される水平方向及び場合によっては垂直方向の距離などの、不確実性若しくは誤差の標示、又は、UE105が何らかの水準の信頼度(例えば、95%の信頼度)でその中に位置すると予想されるエリア若しくはボリュームの標示(例えば、円又は楕円)を含んでもよい。
【0026】
外部クライアント180は、UE105との何らかの関連を有し得る(例えば、UE105のユーザによってアクセスされ得る)ウェブサーバ若しくはリモートアプリケーションであってもよく、又は、(例えば、友人若しくは親類の捜索又は子供若しくはペットの位置特定などのサービスを可能にするために)UE105の位置を取得及び提供することを含み得る、位置特定サービスを何らかの他のユーザに提供するサーバ、アプリケーション、若しくはコンピュータシステムであってもよい。追加又は代替として、外部クライアント180は、UE105の位置を取得して、緊急サービス提供者、政府機関などに提供してもよい。
【0027】
前に述べられたように、例示的な測位システム100は、LTEベースのネットワーク又は5G NRベースのネットワークなどのワイヤレス通信ネットワークを使用して実装され得る。
図2は、5G NRを実装する測位システム(例えば、測位システム100)のある実装形態を示す、5G NR測位システム200の図を示す。5G NR測位システム200は、アクセスノードを使用することによってUE105の位置を決定するように構成されてもよく、アクセスノードは、1つ又は複数の測位方法を実施するために、NR NodeB(gNB)210-1及び210-2(本明細書ではgNB210と集合的かつ包括的に呼ばれる)、ng-eNB214、及び/又はWLAN216を含んでもよい。gNB210及び/又はng-eNB214は
図1の基地局120に相当することがあり、WLAN216は
図1の1つ又は複数のアクセスポイント130に相当することがある。任意選択で、5G NR測位システム200は加えて、1つ又は複数の測位方法を実施するために、LMF220(ロケーションサーバ160に相当し得る)を使用することによってUE105の位置を決定するように構成され得る。ここで、5G NR測位システム200は、UE105と、次世代(NG)無線アクセスネットワーク(RAN)(NG-RAN)235及び5Gコアネットワーク(5G CN)240を備える5G NRネットワークのコンポーネントとを備える。5Gネットワークは、NRネットワークと呼ばれることもある。NG-RAN235は、5G RAN又はNR RANと呼ばれることがあり、5G CN240は、NGコアネットワークと呼ばれることがある。5G NR測位システム200は、GNSSシステムのような全地球測位システム(GPS)又は同様のシステム(例えば、GLONASS、Galileo、Beidou、Indian Regional Navigational Satellite System(IRNSS))の、GNSS衛星110からの情報を更に利用してもよい。5G NR測位システム200の追加のコンポーネントが、以下で説明される。5G NR測位システム200は、追加又は代替のコンポーネントを含み得る。
【0028】
図2は、様々な構成要素の一般化された図のみを提供し、構成要素のいずれか又は全てが適宜に利用されてもよく、構成要素の各々が必要に応じて複製又は省略されてもよいことに留意されたい。具体的には、1つのUE105のみが示されているが、多くのUE(例えば、数百、数千、数百万など)が5G NR測位システム200を利用してもよいことが理解されよう。同様に、5G NR測位システム200は、より多い(又はより少ない)数のGNSS衛星110、gNB210、ng-eNB214、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)216、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)215、外部クライアント230、並びに/又は他の構成要素を含んでもよい。5G NR測位システム200における様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的若しくは間接的な物理及び/若しくはワイヤレス接続、並びに/又は追加のネットワークを含んでもよい、データ及びシグナリング接続を含む。更に、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わせられ、分離され、置換され、かつ/又は省略されてもよい。
【0029】
UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を含んでもよく、かつ/又はそのように呼ばれるか、若しくは何らかの他の名称で呼ばれることがある。その上、UE105は、携帯電話、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、携帯情報端末(PDA)、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、又は何らかの他の携帯用若しくは移動可能なデバイスに対応することができる。必須ではないが通常、UE105は、GSM、CDMA、W-CDMA、LTE、High Rate Packet Data(HRPD)、IEEE 802.11 Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX(商標))、5G NR(例えば、NG-RAN235及び5G CN240を使用する)などの、1つ又は複数の無線アクセス技術(RAT)を使用するワイヤレス通信をサポートし得る。UE105はまた、インターネットなどの他のネットワークに接続し得るWLAN216(
図1に関して前に述べられたような、1つ又は複数のRATのような)を使用するワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つ又は複数の使用により、UE105が(例えば、
図2に示されていない5G CN240の要素を介して、又は場合によってはGateway Mobile Location Center(GMLC)225を介して)外部クライアント230と通信することが可能になり、かつ/又は外部クライアント230が(例えば、GMLC225を介して)UE105に関する位置情報を受信することが可能になり得る。
図2の外部クライアント230は、5G NRネットワークにおいて実装された、又は5G NRネットワークと通信可能に結合された、
図1の外部クライアント180に対応し得る。
【0030】
UE105は、ユーザがオーディオ、ビデオ、及び/若しくはデータI/Oデバイス、並びに/又は、身体センサ及び別個の有線若しくはワイヤレスモデムを利用し得るパーソナルエリアネットワークなどにおいて、単一のエンティティを含んでもよく、複数のエンティティを含んでもよい。UE105の位置の推定は、位置、位置推定、位置フィックス、フィックス、場所、場所推定、又は場所フィックスと呼ばれることがあり、測地的であってもよいので、高度成分(例えば、標高、地面、床面、又は地下からの高さ又は深さ)を含むことも含まないこともある、UE105の位置座標(例えば、緯度及び経度)を提供する。代替として、UE105のロケーションは、都市ロケーションとして(例えば、郵便住所、又は特定の部屋若しくはフロアなどの建物の中の何らかの地点の目的地若しくは小さいエリアの呼称として)表されてもよい。UE105の位置はまた、UE105が何らかの確率又は信頼度(例えば、67%、95%など)でその中に位置することが予想される(測地的に、又はシビック形式でのいずれかで定義される)エリア又はボリュームとして表されてもよい。UE105の位置は更に、例えば、測地的に、シビック形式で、又は、地図、見取り図、若しくは建築計画に示された地点、エリア、若しくはボリュームを参照して定義され得る、既知の位置にある何らかの原点に対して定義される、距離及び方向、又は相対的なX、Y(及びZ)座標を備える相対的な位置であってもよい。本明細書に含まれる説明では、ロケーションという用語の使用は、別段に示されていない限り、これらの変形態のいずれかを含んでもよい。UEの位置を算出するとき、局地的なX、Y、及び場合によってはZの座標の値を求め、次いで、必要な場合、局地座標を(例えば、緯度、経度、及び平均海面の上又は下への高度についての)絶対座標に変換することが一般的である。
【0031】
図2に示されるNG-RAN235の中の基地局は、
図1の基地局120に相当してもよく、gNB210を含んでもよい。NG-RAN235内のgNB210のペアは、(例えば、
図2に示されているように直接的に、又は他のgNB210を介して間接的に)互いに接続されてもよい。基地局(gNB210及び/又はng-eNB214)間の通信インターフェースは、Xnインターフェース237と呼ばれることがある。5Gネットワークへのアクセスは、UE105とgNB210のうちの1つ又は複数との間のワイヤレス通信を介してUE105に提供され、それは、5G NRを使用するUE105の代わりに、5G CN240へのワイヤレス通信アクセスを提供し得る。基地局(gNB210及び/又はng-eNB214)とUE105との間のワイヤレスインターフェースは、Uuインターフェース239と呼ばれることがある。5G NR無線アクセスは、NR無線アクセス又は5G無線アクセスと呼ばれることもある。
図2では、UE105用のサービングgNBはgNB210-1であると想定されるが、他のgNB(例えば、gNB210-2)は、UE105が別のロケーションに移動する場合にサービングgNBとして働くことができるか、又は追加のスループット及び帯域幅をUE105に提供するために2次gNBとして働くことができる。
【0032】
図2に示されているNG-RAN235内の基地局は、ng-eNB214とも呼ばれる次世代発展型ノードBも含んでもよく、又は代わりにそれを含んでもよい。ng-eNB214は、NG-RAN235内で1つまたは複数のgNB210に、例えば、直接的に又は他のgNB210及び/若しくは他のng-eNBを介して間接的に接続することができる。ng-eNB214は、UE105へのLTEワイヤレスアクセス及び/又はevolved LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスを提供してもよい。
図2のいくつかのgNB210(例えば、gNB210-2)及び/又はng-eNB214は、測位専用ビーコンとして機能するように構成されてもよく、測位専用ビーコンは、信号(例えば、測位基準信号(PRS))を送信することができ、かつ/又はUE105の測位を支援するための支援データをブロードキャストすることができるが、UE105からの又は他のUEからの信号を受信することができない。検出のみのノードとして機能するように構成され得る一部のgNB210(例えば、gNB210-2及び/又は示されない別のgNB)及び/又はng-eNB214は、例えばPRSデータ、支援データ、又は他の位置データを含む信号をスキャンし得る。そのような検出のみのノードは、信号又はデータをUEに送信しなくてもよいが、信号又はデータ(例えば、PRS、支援データ、又は他の位置データに関連する)を、少なくともUE105の測位のためのデータを受信及び記憶又は使用し得る他のネットワークエンティティ(例えば、5G CN240、外部クライアント230、又はコントローラの1つ又は複数のコンポーネント)に送信してもよい。1つのng-eNB214のみが
図2に示されているが、いくつかの実施形態は複数のng-eNB214を含んでもよいことに留意されたい。基地局(例えば、gNB210及び/又はng-eNB214)は、Xn通信インターフェースを介して互いに直接通信し得る。追加又は代替として、基地局は、LMF220及びAMF215などの5G NR測位システム200の他のコンポーネントと直接又は間接的に通信してもよい。
【0033】
5G NR測位システム200はまた、(例えば、信頼されていないWLAN216の場合)5G CN240の中のNon-3GPP InterWorking Function(N3IWF)250に接続し得る1つ又は複数のWLAN216を含んでもよい。例えば、WLAN216は、UE105のためのIEEE 802.11 Wi-Fiアクセスをサポートしてもよく、1つ又は複数のWi-Fi AP(例えば、
図1のAP130)を備えてもよい。ここで、N3IWF250は、AMF215などの5G CN240の中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、WLAN216は、Bluetoothなどの別のRATをサポートしてもよい。N3IWF250は、5G CN240の中の他の要素へのUE105によるセキュアなアクセスのサポートを提供してもよく、かつ/又はWLAN216及びUE105によって使用される1つ又は複数のプロトコルの、AMF215などの5G CN240の他の要素によって使用される1つ又は複数のプロトコルへのインターワーキングをサポートしてもよい。例えば、N3IWF250は、UE105とのIPSecトンネル確立、UE105とのIKEv2/IPSecプロトコルの終端、それぞれ、制御プレーン及びユーザプレーンのための5G CN240へのN2インターフェース及びN3インターフェースの終端、N1インターフェースにわたるUE105とAMF215との間のアップリンク(UL)及びダウンリンク(DL)の制御プレーン非アクセス層(NAS)シグナリングの中継をサポートしてもよい。いくつかの他の実施形態では、WLAN216は、N3IWF250を介さず、5G CN240の中の要素(例えば、
図2において破線によって示されるAMF215)に直接接続してもよい。例えば、5GCN240へのWLAN216の直接接続は、WLAN216が5GCN240にとって信頼できるWLANである場合に行われてもよく、WLAN216内部の要素であり得るトラステッドWLANインターワーキング機能(TWIF)(
図2に図示せず)を使用して可能にされてもよい。1つのWLAN216のみが
図2に示されているが、いくつかの実施形態は複数のWLAN216を含んでもよいことに留意されたい。
【0034】
アクセスノードは、UE105とAMF215との間の通信を可能にする種々のネットワークエンティティのいずれかを備え得る。述べられたように、これは、gNB210、ng-eNB214、WLAN216、及び/又は他のタイプのセルラー基地局を含むことができる。しかしながら、本明細書で説明される機能を提供するアクセスノードは、追加又は代替として、非セルラー技術を含み得る、
図2に示されない種々のRATのいずれかへの通信を可能にするエンティティを含み得る。したがって、本明細書において以下で説明される実施形態で使用されるような「アクセスノード」という用語は、gNB210、ng-eNB214、又はWLAN216を含んでもよいが、必ずしもそれらに限定されない。
【0035】
いくつかの実施形態では、gNB210、ng-eNB214、及び/又はWLAN216などのアクセスノードは(単独で又は5G NR測位システム200の他のコンポーネントと組み合わせて)、LMF220から位置情報に対する要求を受信したことに応答して、UE105から受信されたアップリンク(UL)信号の位置測定結果を取得し、かつ/又は1つ又は複数のアクセスノードからUE105によって受信されたDL信号についてUE105によって取得されたダウンリンク(DL)位置測定結果をUE105から取得するように構成されてもよい。述べられたように、
図2は、それぞれ、5G NR、LTE、及びWi-Fiの通信プロトコルに従って通信するように構成されるアクセスノード(gNB210、ng-eNB214、及びWLAN216)を示すが、例えば、Universal Mobile Telecommunications Service(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)のための広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))プロトコルを使用するNode B、Evolved UTRAN(E-UTRAN)のためのLTEプロトコルを使用するeNB、又はWLANのためのBluetooth(登録商標)プロトコルを使用するBluetoothビーコンなどの、他の通信プロトコルに従って通信するように構成されるアクセスノードが使用されてもよい。例えば、UE105にLTEワイヤレスアクセスを提供する4G Evolved Packet System(EPS)では、RANはE-UTRANを備えてもよく、これはLTEワイヤレスアクセスをサポートするeNBを備える基地局を備えてもよい。EPSのためのコアネットワークは、発展型パケットコア(EPC)を備えてもよい。その場合、EPSはEPCを加えたE-UTRANを含んでもよく、
図2では、E-UTRANはNG-RAN235に対応し、EPCは5GCN240に対応する。UE105のシビック位置を取得することに関して本明細書において説明される方法及び技法は、そのような他のネットワークにも適用可能であり得る。
【0036】
gNB210及びng-eNB214は、測位機能のためにLMF220と通信するAMF215と通信することができる。AMF215は、第1のRATのアクセスノード(例えば、gNB210、ng-eNB214、又はWLAN216)から第2のRATのアクセスノードへのUE105のセル変更及びハンドオーバーを含む、UE105のモビリティをサポートし得る。AMF215はまた、UE105へのシグナリング接続並びに場合によってはUE105用のデータベアラ及び音声ベアラをサポートすることに関与してもよい。LMF220は、UE105がNG-RAN235又はWLAN216にアクセスするとき、CP位置特定法を使用してUE105の測位をサポートしてもよく、Assisted GNSS(A-GNSS)、(NRではTime Difference Of Arrival(TDOA)と呼ばれることがある)Observed Time Difference Of Arrival(OTDOA)、Real Time Kinematic(RTK)、Precise Point Positioning (PPP)、Differential GNSS(DGNSS)、Enhance Cell ID(ECID)、到達角(AoA)、離脱角(AoD)、WLAN測位、往復信号伝搬遅延(RTT)、マルチセルRTT、並びに/又は他の測位の手順及び方法などの、UEにより支援される/UEに基づく、及び/又はネットワークに基づく手順/方法を含む、測位の手順及び方法をサポートしてもよい。LMF220はまた、例えば、AMF215から又はGMLC225から受信された、UE105に対するロケーションサービス要求を処理してもよい。LMF220は、AMF215に及び/又はGMLC225に接続され得る。いくつかの実施形態では、5GCN240などのネットワークは、追加又は代替として、発展型サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)又はSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)などの、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装してもよい。いくつかの実施形態では、(UE105のロケーションの決定を含む)測位機能の少なくとも一部は、(例えば、gNB210、ng-eNB214及び/若しくはWLAN216などのワイヤレスノードによって送信されたダウンリンクPRS(DL-PRS)信号を測定すること、並びに/又は、例えばLMF220によってUE105に提供された支援データを使用することによって)UE105において実行されてもよいことに留意されたい。
【0037】
Gateway Mobile Location Center(GMLC)225は、外部クライアント230から受信されたUE105に対する位置特定要求をサポートしてもよく、そのような位置特定要求を、AMF215によってLMF220に転送するために、AMF215に転送してもよい。LMF220からのロケーション応答(例えば、UE105についてのロケーション推定値を含む)は、直接又はAMF215を介してのいずれかでGMLC225に同様に返されてもよく、次いで、GMLC225は、ロケーション応答(例えば、ロケーション推定値を含む)を外部クライアント230に返してもよい。
【0038】
ネットワークエクスポージャ機能(NEF)245は、5GCN240に含まれてもよい。NEF245は、外部クライアント230への5GCN240及びUE105に関係する能力及びイベントのセキュアなエクスポージャをサポートすることができ、その場合、これはアクセス機能(AF)と呼ばれることがあり、外部クライアント230から5GCN240への情報のセキュアな提供を可能にすることができる。NEF245は、UE105のロケーション(例えば、都市ロケーション)を取得し、そのロケーションを外部クライアント230に提供する目的で、AMF215に及び/又はGMLC225に接続されてもよい。
【0039】
図2に更に示されるように、LMF220は、3GPP Technical Specification(TS)38.455において定義されるようなNR Positioning Protocol annex(NRPPa)を使用して、gNB210及び/又はng-eNB214と通信し得る。NRPPaメッセージは、AMF215を介して、gNB210とLMF220との間で及び/又はng-eNB214とLMF220との間で転送されてもよい。
図2に更に示されているように、LMF220及びUE105は、3GPP TS 37.355において定義されたLTE測位プロトコル(LPP)を使用して通信してもよい。ここで、LPPメッセージは、AMF215及びUE105用のサービングgNB210-1又はサービングng-eNB214を介して、UE105とLMF220との間で転送されてもよい。例えば、LPPメッセージは、(例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)に基づいて)サービスベースの動作についてのメッセージを使用してLMF220とAMF215との間で転送されてもよく、5G NASプロトコルを使用してAMF215とUE105との間で転送されてもよい。LPPプロトコルが、A-GNSS、RTK、TDOA、マルチセルRTT、AoD、及び/又はECIDなどの、UEにより支援される及び/又はUEに基づく測位方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用されてもよい。NRPPaプロトコルは、ECID、AoA、アップリンクTDOA(UL-TDOA)などのネットワークに基づく測位方法を使用して、UE105の測位をサポートするために使用されてもよく、かつ/又は、gNB210及び/若しくはng-eNB214からのDL-PRS送信を定義するパラメータなどの、位置関連情報をgNB210及び/若しくはng-eNB214から取得するためにLMF220によって使用されてもよい。
【0040】
WLAN216へのUE105アクセスの場合、LMF220は、gNB210又はng-eNB214へのUE105アクセスについてたった今説明された方法と同様の方法で、UE105のロケーションを取得するためにNRPPa及び/又はLPPを使用してもよい。したがって、NRPPaメッセージは、UE105のネットワークベースの測位及び/又はWLAN216からLMF220への他のロケーション情報の転送をサポートするために、AMF215及びN3IWF250を介してWLAN216とLMF220との間で転送されてもよい。代替として、NRPPaメッセージは、N3IWF250に知られているか又はN3IWF250がアクセス可能であり、NRPPaを使用してN3IWF250からLMF220に転送されるロケーション関連情報及び/又はロケーション測定値に基づく、UE105のネットワークベースの測位をサポートするために、AMF215を介してN3IWF250とLMF220との間で転送されてもよい。同様に、LPP及び/又はLPPメッセージは、LMF220によるUE105のUEにより支援される又はUEに基づく測位をUE105がサポートするために、AMF215、N3IWF250、及びサービングWLAN216を介して、UE105とLMF220との間で転送されてもよい。
【0041】
5G NR測位システム200では、測位方法は「UEにより支援される」又は「UEに基づく」ものとして分類され得る。これは、UE105の場所を決定することに対する要求がどこから発信されたかに依存し得る。例えば、要求がUEにおいて(例えば、UEによって実行されるアプリケーション又は「アプリ」から)発信された場合、測位方法はUEに基づくものとして分類されてもよい。一方、要求が外部クライアント若しくはAF230、LMF220、又は5Gネットワーク内の他のデバイス若しくはサービスから発信される場合、測位方法は、UEにより支援される(又は「ネットワークに基づく」)ものとして分類されてもよい。
【0042】
UE支援型測位方法を用いると、UE105は、ロケーション測定値を取得し、UE105についてのロケーション推定値の算出のために、その測定値をロケーションサーバ(例えば、LMF220)に送ることができる。RAT依存の測位方法の位置測定結果は、gNB210、ng-eNB214、及び/又はWLAN216のための1つ又は複数のアクセスポイントのための、Received Signal Strength Indicator(RSSI)、Round Trip signal propagation Time(RTT)、Reference Signal Received Power(RSRP)、Reference Signal Received Quality(RSRQ)、Reference Signal Time Difference(RSTD)、Time of Arrival(TOA)、AoA、Receive Time-Transmission Time Difference(Rx-Tx)、Differential AoA(DAoA)、AoD、又はTiming Advance(TA)のうちの1つ又は複数を含み得る。追加又は代替として、同様の測定結果が他のUEによって送信されるサイドリンク信号から作られてもよく、他のUEは、他のUEの場所が知られている場合、UE105の測位のためのアンカーポイントとして機能してもよい。ロケーション測定値は、GNSS(例えば、GNSS衛星110についてのGNSS擬似距離、GNSSコード位相、及び/又はGNSSキャリア位相)、WLANなどのRAT非依存測位方法の測定値も含んでもよく、又は代わりにそれを含んでもよい。
【0043】
UEに基づく測位方法では、UE105は、(例えば、UEにより支援される測位方法のための位置測定結果と同じか又は同様であってもよい)位置測定結果を取得してもよく、(例えば、LMF220、SLPなどのロケーションサーバから受信される、又はgNB210、ng-eNB214、若しくはWLAN216によってブロードキャストされる支援データの助けにより)UE105の位置を更に算出してもよい。
【0044】
ネットワークに基づく測位方法では、1つ又は複数の基地局(例えば、gNB210及び/又はng-eNB214)、(例えば、WLAN216の中の)1つ又は複数のAP、又はN3IWF250は、UE105によって送信される信号のための位置測定結果(例えば、RSSI、RTT、RSRP、RSRQ、AoA、又はTOAの測定結果)を取得してもよく、かつ/又は、N3IWF250の場合、UE105、若しくはWLAN216の中のAPによって取得された測定結果を受信してもよく、UE105の位置推定の算出のためにロケーションサーバ(例えば、LMF220)に測定結果を送信してもよい。
【0045】
UE105の測位はまた、測位に使用される信号のタイプに応じて、ULに基づく、DLに基づく、又はDL-ULに基づくものとして分類されてもよい。例えば、測位が(例えば、基地局又は他のUEから)UE105において受信された信号のみに基づく場合、測位はDLに基づくものとして分類されてもよい。一方、測位が(例えば、基地局又は他のUEによって受信され得る)UE105によって送信された信号のみに基づく場合、測位はULに基づくものとして分類されてもよい。DL-ULに基づく測位は、UE105によって送信と受信の両方が行われる信号に基づく、RTTに基づく測位などの測位を含む。サイドリンク(SL)により支援される測位は、UE105と1つ又は複数の他のUEとの間で通信される信号を備える。いくつかの実施形態によれば、本明細書において説明されるUL、DL、又はDL-ULの測位は、SL、DL、又はDL-ULシグナリングの補足又は置換としてSLシグナリングを使用することが可能であってもよい。
【0046】
測位のタイプ(例えば、ULに基づく、DLに基づく、又はDL-ULに基づく)に応じて、使用される基準信号のタイプは異なり得る。例えば、DLに基づく測位の場合、これらの信号は、TDOA、AoD、及びRTTの測定に使用され得るPRS(例えば、基地局によって送信されるDL-PRS又は他のUEによって送信されるSL-PRS)を備え得る。測位(UL、DL、又はDL-UL)に使用され得る他の基準信号は、サウンディング基準信号(SRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、同期信号(例えば、同期信号ブロック(SSB)、同期信号(SS))、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、復調基準信号(DMRS)などを含み得る。その上、基準信号は、(例えば、ビームフォーミング技法を使用して)Txビームにおいて送信され、及び/又はRxビームにおいて受信されることがあり、これは、AoD及び/又はAoAなどの角度の測定結果に影響することがある。
【0047】
図3は、RF信号を送信及び/又は受信するための指向性ビームを生成するためにビームフォーミングを実行することができるアンテナアレイを有する2つのTRP320-1及び320-2(これらは
図1の基地局120並びに/又は
図2のgNB210及び/若しくはng-eNB214に対応することができる)を含む、簡略化された環境300を示す図である。
図3はまた、RF信号を送信及び/又は受信するためにビームフォーミングを使用することもできるUE105を示す。そのような指向性ビームは、5G NR無線通信ネットワークにおいて使用される。指向性ビームの各々は、異なる方向を中心とするビーム幅を有することができ、TRP320の異なるビームがTRP320のためのカバレッジエリア内の異なるエリアに対応することを可能にする。
【0048】
異なる動作モードは、TRP320-1及び320-2がより多数又はより少数のビームを使用することを可能にすることができる。例えば、第1の動作モードでは、TRP320は、16個のビームを使用することができ、その場合、各ビームは、比較的広いビーム幅を有することができる。第2の動作モードでは、TRP320は、64個のビームを使用することができ、その場合、各ビームは、比較的狭いビーム幅を有することができる。TRP320の能力に応じて、TRPは、TRP320が形成することが可能であり得る任意の数のビームを使用することができる。動作モード及び/又はビーム数は、関連する無線規格において定義することができ、方位角及び仰角のいずれか又は両方における異なる方向(例えば、水平方向及び垂直方向)に対応することができる。異なる動作モードを使用して、異なる信号タイプを送信及び/又は受信することができる。追加又は代替として、UE105は、異なる動作モード、信号タイプなどにも対応することができる、異なる数のビームを使用することが可能であり得る。
【0049】
いくつかの状況では、TRP320は、ビーム掃引を使用することができる。ビーム掃引は、TRP320が、異なるそれぞれのビームを使用して異なる方向にRF信号を送信することができ、しばしば連続して、カバレッジエリアにわたって効果的に「掃引」するプロセスである。例えば、TRP320は、周期的に繰り返すことができる各ビーム掃引について、方位角方向に120度又は360度にわたって掃引することができる。各指向性ビームは、RF基準信号(例えば、PRSリソース)を含んでもよく、TRP320-1は、Txビーム305-a、305-b、305-c、305-d、305-e、305-f、305-g、及び305-hを含むRF基準信号のセットを生成し、TRP320-2は、Txビーム309-a、309-b、309-c、309-d、309-e、309-f、309-g、及び309-hを含むRF基準信号のセットを生成する。前述したように、UE320は、アンテナアレイも含むことができるので、それぞれの受信ビーム(Rxビーム)311-a及び311-bを形成するためにビームフォーミングを使用してTRP320-1及び320-2によって送信されるRF基準信号を受信することができる。(TRP320による、及び任意選択的にUE105による)この方式のビームフォーミングは、通信をより効率的にするために使用することができる。それらはまた、位置決定のための測定(例えば、AoD及びAoA測定)を行うことを含む、他の目的のために使用することができる。
【0050】
図4は、UE105と基地局/TRPとの間の物理層通信の基盤として機能することができる、NRのためのフレーム構造及び関連付けられた用語の一例を示す図である。ダウンリンク及びアップリンクの各々に対する送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分されてもよい。各無線フレームは、所定の時間長(例えば10ms)を有してもよく、各々が1msの、0~9というインデックスを有する10個のサブフレームに区分されてもよい。各サブフレームは、サブキャリア間隔に応じて可変の数のスロットを含み得る。各スロットは、サブキャリア間隔に応じて可変の数のシンボル期間(例えば、7個又は14個のシンボル)を含み得る。各スロットの中のシンボル期間は、インデックスを割り当てられ得る。ミニスロットは、サブスロット構造(例えば、2個、3個、又は4個のシンボル)を備え得る。加えて、サブフレームの完全な直交周波数分割多重化(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing、OFDM)が
図4に示され、サブフレームを時間と周波数の両方にわたり複数のリソースブロック(Resource Blocks、RB)にどのように分割することができるかを示す。単一のRBは、14個シンボル及び12個のサブキャリアに及ぶリソース要素(RE)の格子を備えることができる。
【0051】
スロットの中の各シンボルは、リンク方向(例えば、ダウンリンク(DL)、アップリンク(UL)、又はフレキシブル)又はデータ送信を示してもよく、又は、各サブフレームのリンク方向は動的に切り替えられてもよい。リンク方向は、スロットフォーマットに基づいてよい。各スロットは、DL/ULデータ並びにDL/UL制御情報を含んでよい。NRでは、同期信号(SS)ブロックが送信される。SSブロックは、一次SS(PSS)、二次SS(SSS)、及び2個のシンボルの物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を含む。SSブロックは、
図4に示すようなシンボル0~3などの、固定されたスロット位置において送信することができる。PSS及びSSSは、セル探索及びセル獲得のためにUEによって使用され得る。PSSは、半フレームタイミングを提供してもよく、SSは、サイクリックプレフィックス(CP)長及びフレームタイミングを提供してもよい。PSS及びSSSは、セル識別情報を提供してよい。PBCHは、ダウンリンクシステム帯域幅、無線フレームの中のタイミング情報、SSバーストセット周期、システムフレーム番号などの、いくつかの基本システム情報を搬送する。
【0052】
図5は、PRS測位機会とともに無線フレームシーケンス500の一例を示す図である。「PRSインスタンス」又は「PRS機会」は、PRSが送信されると予想される、定期的に繰り返される時間枠(例えば、1つ又は複数の連続するスロットのグループ)の1つのインスタンスである。PRS機会は、「PRS測位機会」、「PRS測位インスタンス」、「測位機会」、「測位インスタンス」、又は単に「機会」若しくは「インスタンス」と呼ばれることもある。サブフレームシーケンス500は、測位システム100内の基地局120からのPRS信号(DL-PRS信号)のブロードキャストに適用可能であり得る。無線フレームシーケンス500は、5G NR(例えば、5G NR測位システム200)及び/又はLTEにおいて使用することができる。
図4と同様に、時間は、
図5において水平方向に(例えば、X軸上で)表され、時間は、左から右に向かって増加する。周波数は垂直方向に(例えば、Y軸上で)表され、周波数は下から上に向かって増大(又は減少)する。
【0053】
図5は、PRS測位機会510-1、510-2、及び510-3(本明細書では集合的及び包括的に測位機会510と呼ばれる)が、システムフレーム番号(System Frame Number、SFN)、セル固有サブフレームオフセット(Δ
PRS)515、L
PRS個のサブフレームの長さ又はスパン、及びPRS周期(T
PRS)520によってどのように決定されるかを示す。セル固有PRSサブフレーム構成は、支援データ(例えば、TDOA支援データ)に含まれる「PRS構成インデックス」I
PRSによって定義されてもよく、これは、準拠する3GPP規格によって定義され得る。セル固有サブフレームオフセット(Δ
PRS)515は、システムフレーム番号(SFN)0から開始して第1の(後続の)PRS測位機会の開始までに送信されるサブフレームの数に関して定義することができる。
【0054】
PRSは、適切な構成の後、(例えば、Operations and Maintenance(O&M)サーバによって)ワイヤレスノード(例えば、基地局120)によって送信され得る。PRSは、測位機会510へとグループ化される特別な測位サブフレーム又はスロットにおいて送信することができる。例えば、PRS測位機会510-1は、NPRS個の連続する測位サブフレームを備えることができ、数NPRSは、1と160の間であり得る(例えば、値1、2、4、及び6並びに他の値を含むことができる)。PRS機会510は、1つまたは複数のPRS機会グループへとグループ化することができる。前述したように、PRS測位機会510は、数TPRSによって示されるミリ秒(又はサブフレーム)間隔の間隔で周期的に存在してもよく、TPRSは、5、10、20、40、80、160、320、640、又は1280(又は任意の他の適切な値)に等しくてもよい。いくつかの実施形態では、TPRSは、連続する測位機会の開始と開始との間のサブフレームの数に関して測定されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、UE105が特定のセル(例えば、基地局)のための支援データにおいてPRS構成インデックスI
PRSを受信するとき、UE105は、記憶されているインデックス付けされたデータを使用して、PRS周期T
PRS520及びセル固有サブフレームオフセット(Δ
PRS)515を決定することができる。次いで、UE105は、PRSがセルにおいてスケジュールされるとき、無線フレーム、サブフレーム及びスロットを決定し得る。支援データは、例えば、ロケーションサーバ(例えば、
図1のロケーションサーバ160及び/又は
図2のLMF220)によって決定されてもよく、基準セル、及び様々なワイヤレスノードによってサポートされるいくつかの近隣セルのための、支援データを含む。
【0056】
典型的には、同じ周波数を使用するネットワーク内の全てのセルからのPRS機会は、時間的に揃っており、異なる周波数を使用するネットワーク内の他のセルに対して固定された既知の時間オフセット(例えば、セル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)515)を有してもよい。SFN同期ネットワークでは、全てのワイヤレスノード(例えば、基地局120)は、フレーム境界とシステムフレーム番号との両方について揃っていることがある。したがって、SFN同期ネットワークでは、様々なワイヤレスノードによってサポートされる全てのセルがPRS送信の任意の特定の周波数に対して同じPRS構成インデックスを使用してもよい。一方、SFN非同期ネットワークでは、様々なワイヤレスノードは、フレーム境界は揃っていることがあるが、システムフレーム番号は揃っていないことがある。したがって、SFN非同期ネットワークでは、各セルについてのPRS構成インデックスは、PRSオケージョンが時間的に整合するようにネットワークによって別々に構成されてもよい。UE105がセル、例えば、基準セル又はサービングセルのうちの少なくとも1つのセルタイミング(例えば、SFN又はフレーム番号)を取得することができる場合、UE105は、TDOA測位のための基準セル及び近隣セルのPRS機会510のタイミングを決定することができる。次いで、例えば、異なるセルからのPRS機会が重複するという仮定に基づいて、他のセルのタイミングがUE105によって導出され得る。
【0057】
図4のフレーム構造に関して、PRSの送信のために使用されるREの集合体は、「PRSリソース」と呼ばれる。リソース要素の集合体は、周波数領域の中の複数のRB及び時間領域の中のスロット内の1つ又は複数の連続するシンボルにまたがることができ、それらの内部で、疑似ランダム四位相偏移変調(QPSK)シーケンスがTRPのアンテナポートから送信される。時間領域における所与のOFDMシンボルの中で、PRSリソースは周波数領域における連続するRBを占有する。所与のRB内でのPRSリソースの送信は、特定の組合せ(combination)、又は「コム(comb)」のサイズを有する。(コムサイズは「コム密度」とも呼ばれ得る。)コムサイズ「N」は、PRSリソース構成の各シンボル内のサブキャリア間隔(又は周波数/トーン間隔)を表し、構成はRBのあるシンボルのN個ごとのサブキャリアを使用する。例えば、comb-4の場合、PRSリソース構成の4個のシンボルの各々に対して、4個ごとのサブキャリア(例えば、サブキャリア0、4、8)に対応するREが、PRSリソースのPRSを送信するために使用される。例えば、comb-2、comb-4、comb-6、及びcomb-12というコムサイズがPRSにおいて使用され得る。異なる数のシンボルを使用する異なるコムサイズの例が、
図6に提供される。
【0058】
「PRSリソースセット」は、PRS信号の送信のために使用されるPRSリソースのグループを備え、ここで、各PRSリソースはPRSリソースIDを有する。加えて、PRSリソースセットの中のPRSリソースは、同じTRPと関連付けられる。PRSリソースセットは、PRSリソースセットIDによって識別され、(セルIDによって識別される)特定のTRPと関連付けられる。「PRSリソース反復」は、PRS機会/インスタンスの間のPRSリソースの反復である。PRSリソースの反復の数は、PRSリソースの「反復係数」によって定義され得る。加えて、PRSリソースセットの中のPRSリソースは、スロットにわたって同じ周期、共通のミューティングパターン構成、及び同じ反復係数を有し得る。周期は、2m×{4,5,8,10,16,20,32,40,64,80,160,320,640,1280,2560,5120,10240}スロットから選択された長さを有してもよく、μ=0,1,2,3である。反復係数は、{1、2、4、6、8、16、32}スロットから選択される長さを有し得る。
【0059】
PRSリソースセットの中のPRSリソースIDは、(TRPが1つ又は複数のビームを送信し得る場合)単一のTRPから送信される単一のビーム(及び/又はビームID)と関連付けられ得る。すなわち、PRSリソースセットの各PRSリソースは異なるビーム上で送信されてもよく、したがって、「PRSリソース」(又は単に「リソース」)は「ビーム」と呼ばれることもある。このことは、PRSがその上で送信されるTRP及びビームがUEに知られているかどうかについていかなる意味合いも有しないことに、留意されたい。
【0060】
図2に示される5G NR測位システム200において、TRP(gNB210、ng-eNB214、及び/又はWLAN216)は、前に説明されたようなフレーム構成に従ってPRS信号(すなわち、DL-PRS)をサポートする、フレーム又は他の物理層シグナリングシーケンスを送信してもよく、これらは、UE105の場所決定のために測定され使用されてもよい。述べられたように、他のUEを含む他のタイプのワイヤレスネットワークノードも、上で説明されたものと同様の(又は同じ)方式で構成されたPRS信号を送信するように構成されてもよい。ワイヤレスネットワークノードによるPRSの送信は無線範囲内の全てのUEに向けられ得るので、ワイヤレスネットワークノードはPRSを送信(又はブロードキャスト)すると見なされてもよい。
【0061】
図7は、5G NRにおいて定義されるような、PRSリソース及びPRSリソースセットをどのように所与の測位周波数レイヤ(PFL)の異なるTRPによって使用することができるかの、階層構造の図である。ネットワーク(Uu)インターフェースに関して、UE105は、1つ又は複数のTRPの各々からの1つ又は複数のDL-PRSリソースセットを用いて構成され得る。各DL-PRSリソースセットは、K≧1個のDL-PRSリソース(単数又は複数)を含み、これらは、前述したように、TRPのTxビームに対応することができる。DL-PRS PFLは、同じサブキャリア間隔(SCS)及びサイクリックプレフィックス(CP)タイプ、同じDL-PRS帯域幅の値、同じ中心周波数、及び同じ値のコムサイズを有する、DL-PRSリソースセットの集合体として定義される。現行版のNR規格では、UE105は最高で4個のDL-PRS PFLを用いて構成され得る。
【0062】
NRは、異なる周波数範囲(例えば、周波数範囲1(FR1)及び周波数範囲2(FR2))にまたがる複数の周波数帯域を有する。PFLは、同じ帯域又は異なる帯域にあり得る。いくつかの実施形態では、それらは異なる周波数範囲にあることもある。加えて、
図7に示すように、複数のTRP(例えば、TRP1及びTR2)が同じPFL上にあってもよい。前に述べられたように、現在のNRでは、各TRPは最高で2つのPRSリソースセットを有することができ、それらは各々、1つ又は複数のPRSリソースを伴う。
【0063】
異なるPRSリソースセットは、異なる周期を有し得る。例えば、あるPRSリソースセットは追跡のために使用されてもよく、別のPRSリソースは獲得のために使用され得る。追加又は代替として、あるPRSリソースセットはより多数のビームを有してもよく、別のPRSリソースはより少数のビームを有してもよい。したがって、異なるリソースセットは、異なる目的でワイヤレスネットワークによって使用され得る。
【0064】
図8は、一実施形態による、リソースセットのスロット使用に対する2つの異なるオプションを示す時図表である。各例は各リソースを4回繰り返すので、リソースセットは4という反復係数を有すると言われる。連続する掃引810は、後続のリソースに進む前に、単一のリソース(リソース1、リソース2など)を4回反復することを含む。この例では、各リソースがTRPの異なるビームに対応する場合、TRPは次のビームに移る前に行の中の4個のスロットのためにビームを反復する。各リソースは連続するスロットにおいて反復される(例えば、リソース1はスロットn、n+1、n+2などにおいて反復される)ので、時間ギャップは1スロットであると言われる。一方、インターリーブされる掃引820では、TRPは、各々の後続するスロットのためにあるビームから次のビームに移動してもよく、4回の周回では4個のビームを循環する。各リソースは4個のスロットごとに反復される(例えば、リソース1はスロットn、n+4、n+8などにおいて反復される)ので、時間ギャップは1スロットであると言われる。当然、実施形態はそのように限定されない。リソースセットは、異なる量のリソース及び/又は反復を備え得る。その上、上述したように、各TRPは、複数のリソースセットを有してもよく、複数のTRPは、単一のPFLを利用してもよく、UEは、複数のPFLを介して送信されるPRSリソースの測定を行うことが可能であってもよい。
【0065】
したがって、ネットワークにおいてTRP及び/又はUEによって送信されるPRS信号からのPRS測定結果を取得するために、UEは、測定期間と呼ばれる期間の間、PRSリソースを観測するように構成することができる。すなわち、PRS信号を使用するUEの位置を決定するために、UE及びロケーションサーバ(例えば、
図2のLMF220)は、位置特定セッションを開始してもよく、位置特定セッションにおいて、UEは、PRSリソースを観測して得られたPRS測定結果をロケーションサーバに報告するための期間を与えられる。以下でより詳しく説明されるように、この測定期間はUEの能力に基づいて決定され得る。
【0066】
測定期間の間にPRSリソースを測定して処理するために、UEは、測定ギャップ(MG)パターンを実行するように構成することができる。UEは、例えば、サービングTRPからの測定ギャップを要求することができ、サービングTRPは、次いで、(例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)プロトコルを介して)UEに構成を提供することができる。
【0067】
上述したように、UEは、MGパターンを実行して、UEがサービングTRPとデータを送受信するアクティブDL帯域幅部分(BWP)の外側のPRSリソースセットのPRSリソースを測定及び処理するように構成することができる。ネットワークが(動的であり得る)UEの処理能力及びバッファリング能力に適応するようにUEを構成することを可能にするために、UEは、PRS処理に関係する能力をネットワーク(例えば、TRP又はロケーションサーバ)に提供することができる。MGパターンの様々なパラメータは、これらの能力を考慮して構成することができる。
【0068】
しかしながら、MG機会が必要とされないことがある場合、又は測定をMG機会の外側で行うことができるとき、いくつかの条件が存在し得る。例えば、UEは、RS処理ウィンドウ(PW)内で、MGの外側の基準信号(RS)(例えば、PRS及び/又は測位のために使用することができる他の信号)を測定することが可能であり得る。これは、例えば、RSのBWPがアクティブDL BWPと少なくとも部分的に重複し、アクティブDL BWPと同じヌメロロジーを有するときに起こり得る。多くの態様では、PWは、RS受信及び処理のための指定された時間を含むという点で、MGと同様である。PW内でRS測定及び処理を実行するために、UEは、他のDL/UL基準信号/データよりも高い優先度をRS動作に割り当てることができる。
【0069】
MGを使用せずに測定を実行することにより、MGを使用することに勝る1つまたは複数の利点を提供することができる。例えば、いくつかの事例では、測定されたRSがアクティブなBWP内に位置することができるので、RF回路(例えば、送受信機のRFチェーン)を別個のBWPに同調させる必要がないことがあり、これにより、時間を節約し、効率を高めることができる。更に、いくつかの構成は、UEがPW中に非RSデータ/シグナリングを受信し続けることを可能にすることができ、これにより、更に、時間を節約し、効率を高めることができる。追加又は代替として、PWは、UEがUL信号を送信することを可能にすることができ、これは、従来のMG中には許可されないことがある。これは、UEの測位がUL信号の測定(例えば、UL-AoA、RTT、及び/又はUEからのUL信号を利用する他の測定)に基づくとき、特に有用であり得る。加えて、UEがアクティブBWPから離調することなくRSを測定することができる場合、UEは、サービング基地局と通信し続けることができる。本明細書に開示される実施形態は、以下でより詳細に説明するように、PWを利用し、したがって、これら及び他の利点を含むことができる。
【0070】
UEは、MGを使用せずに測定を実行するための異なる能力を有することができる。第1の能力によれば、例えば、UEは、PW内の全てのシンボルにおいて他のDL信号/チャネルよりもRS(例えば、DL PRS)を優先することが可能であり得る。これにより、全てのDLコンポーネントキャリア(component carriers、CC)からのDL信号/チャネル、又は特定の帯域/CCからのDL信号/チャネルのみに影響を及ぼすことができる。追加又は代替として、UEは、RSを受信するために使用されるウィンドウ内のシンボルにおいてのみ、他のDL信号/チャネルよりもRSを優先させることが可能であり得る。いずれの場合も、UEは、サービング基地局(例えば、サービングgNB)及び/又はロケーションサーバ(例えば、LMF)に(例えば、MGなしで測定を実行する能力を示す)能力情報を提供することが可能であり得る。更に、UEは、サービング基地局からの指示/構成、(例えば、管理仕様のルールから指示される)ルールベースの決定、ロケーションサーバから受信された指示/構成などのうちの1つまたは複数に基づいて、RSの優先度を決定することができる。所望の機能に応じて、UEは、単一の位置決定のためにPWの内側及び外側の両方のRS測定値を取得することが可能であり得る。
【0071】
サービング基地局とUEとの間のPWの調整。UEは、(例えば、1つまたは複数の基地局によって送信されたRSに加えて、又はその代替として)1つまたは複数の他のUEによって送信されたRSを測定することができるので、測定を行う(及びその位置が決定される)UEは、本明細書ではターゲットUEと呼ばれることがある。(ターゲットUEによって測定された信号を送信する)1つまたは複数の他のUEは、使用される場合、本明細書ではアンカーUEと呼ばれることがある。少なくとも1つのRSを測定するためにターゲットUEによって使用されるPWを構成及びシグナリングするための技術は、構成による、又は暗黙的導出によるサービング基地局とUEとの間の調整を含むことができる。
【0072】
第1の技術によれば、例えば、ネットワークノード(例えば、ターゲットUE又はロケーションサーバ)は、PWを構成する要求をターゲットUEのサービング基地局に送信することができる。要求は、ネットワークノードがロケーションサーバを含む場合、NRPPaを介して送信することができる。ネットワークノードがターゲットUEを含む場合、ターゲットUEは、アップリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)及び/又は媒体アクセス制御-制御要素(Medium Access Control-Control Element、MAC-CE)を介して要求を提供することができる。
【0073】
図9及び
図10は、いくつかの実施形態による、第1の技術(ネットワークノードからのPW要求)をどのように実装することができるかの実施例を示すフロー図である。これらのプロセスは、UE105とLMF220との間の測位セッション(例えば、LPP測位セッション)の一部であってもよいが、本明細書の実施形態は、そのように限定されない。UE105とLMF220との間の通信は、
図2に示されているように、サービングgNB210を含む様々なデバイスによって中継することができる(かつ、それらに透過的であってもよい)。更に、測位セッションは、
図9又は
図10に示されていない追加又は代替のステップを含むことができる。
【0074】
図9では、プロセス900は、ブロック910において測位セッションの開始を含む。これは、(例えば、UEベース又はUE支援測位セッションを開始する)UE105の位置の要求と、LMF220による能力の要求とを含むことができる。矢印920において、UE105は、本明細書で説明するようなPW関連能力を含む能力をLMF220に提供する。より具体的には、これは、UE105が様々なPW構成を受信することが可能であるという指示を含むことができる。矢印930において、LMF220は、RS構成(例えば、DL-PRS構成)をUE105に提供する。RS構成は、RSを測定することができるときを示すので、UE105は、RSを測定するためにPWを使用することができるかどうかを判定することができ、使用することができる場合、矢印940で示されるように、サービングgNB210から対応するPW構成を要求することができる。いくつかの実施形態によれば、サービングgNB210は、ブロック945に示すように、PW構成要求の確認又は肯定応答を提供することができる。所望の機能に応じて、RS構成は、LMF220によって提供される支援データに含まれてもよい。一方、サービングgNB210は、矢印950においてPW構成を提供し、UE105は、ブロック960において示されるように、PWを使用して1つまたは複数の対応するRS測定を実行する。測定は更に、LMF220から受信された位置特定要求(図示せず)に応答するものであり得る。
【0075】
図10は、プロセス1000が
図9のプロセス900の対応する動作と同様の動作1010~1060を有する代替実施形態を示す。しかしながら、UE105がPW構成要求を送信する(
図9の矢印940)のではなく、LMF220は、矢印1040においてPW構成要求をサービングgNB210に送信する。(例えば、
図9のプロセス900ではなく)このプロセス1000を実行して、UE105とサービングgNB210との間の帯域幅使用を低減するのを助けることができる。
【0076】
図9及び
図10のプロセス900及び1000は、PW要求及び構成のための動的手法を提供する。すなわち、必要に応じてPWを要求して構成することができる。追加又は代替として、PWは、事前構成されたPW構成のリストをUEに提供するサービングgNB210によって構成することができ、その場合、UEは、リアルタイムでUCI/MAC-CE/RRCを使用して、事前構成されたPW構成のリストに基づいて、PW構成をアクティブ化し、非アクティブ化し、かつ/又は切替えることができる。より具体的には、事前構成されたPW構成のリストは、異なるパラメータ値を用いて事前構成されたPW構成のリストを含むことができ、UEは、所与のPWに使用するためにリスト内の構成を選択することができる。(PW構成のパラメータについては、以下でより詳細に説明する。)そのような事例では、UE105又はLMF220は、(例えば、
図9及び
図10の矢印940及び1040によって示される要求と同様の方法で)所与のRS構成に基づいて事前構成されたPW構成のリストを再構成する要求をサービングgNB210に送信することができる。リストは、UEがインデックス指示を使用してPW構成の選択を通信することを可能にするために、インデックス付けすることができる。追加又は代替として、いくつかの実施形態によれば、サービングgNB210は、DCI、MAC-CE、又はRRCを使用してUE105に選択を示す同様の方法で、PW缶持続時間をアクティブ化し、非アクティブ化し、かつ/又は切替えることができる。
【0077】
少なくとも1つのRSを測定するためにターゲットUEによって使用されるPWを構成及びシグナリングするための第2の技術によれば、(例えば、UE105又はLMF220によって)サービングgNB210に要求を送信するのではなく、PWは、RS構成に基づいて暗黙的に導出することができる。すなわち、LMF220又はUE105は、RS構成をサービングgNB210に送信することができ、UE105及びサービングgNB210はそれぞれ、(例えば、管理仕様において定義されているような)適用可能なルールに従ってPW構成を別々に導出することができる。これにより、サービングgNB210がUE105にPW構成を提供することを省略することができるので、(例えば、プロセス900又はプロセス1000と同様のプロセスにおいて)RS測定のためのPWを構成するための待ち時間を低減することができる。
【0078】
所望の機能に応じて、PW構成は、1つまたは複数の異なるパラメータについての値の組合せを含むことができる。開始時間は、例えば、PW要求の受信後のシンボル、スロット、サブフレーム、又はフレームの数によって示すことができる、1つのそのようなパラメータを含むことができる。PWの持続時間は、シンボル、スロット、サブフレーム、又はフレームの数によっても示すことができる、別のパラメータである。PWが(例えば、
図5に関して説明したPRS機会と同様の)複数のPW機会を含む場合、PW構成は、シンボル、スロット、サブフレーム、又はフレームの数によっても示すことができる、周期性の指示を含むことができる。追加又は代替として、PW構成は、PW中に行われるRS測定(単数又は複数)のためのBWPの指示を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、PW構成はまた、PW内のRSの優先度など、RSデータの指示を含むことができる。
【0079】
PW構成は、PW中に実行されるアクションに対応するように変化することができる。これらのアクション及び対応するPW構成要素に関する追加情報は、
図11に関して提供される。
【0080】
図11は、一実施形態によるPW1110の様々な構成要素を示す図である。図示のように、PW1110は、初期RFチェーン同調時間1120と、第1のRS受信時間1130と、非RSシグナリング時間1140と、第2のRS受信時間1150と、任意選択のUL-RS送信時間1160と、RS処理時間1170と、最終RFチェーン同調時間1180とを含むことができる。しかしながら、
図11のPW1110は、非限定的な実施例として提供されることに留意することができる。異なる構成要素の存在及び持続時間は、変化することができ、異なるPW構成によって適応することができる。特に、初期RFチェーン同調時間1120及び最終RFチェーン同調時間1180は、RFチェーン同調が必要とされない場合には存在しなくてもよく、UEの能力に基づくことができる。更に、
図11には2つのRS受信時間(第1のRS受信時間1130及び第2のRS受信時間1150)が示されているが、PWは、必要に応じて、より少ない又はより多いRS受信時間を有することができる。一般的に言えば、PWは、RS受信のために指定された1つまたは複数の時間を含むことができる。各RS受信時間は、RSの特定の特徴(例えば、RS構成、コムサイズ、シンボルの数、反復、ミューティングパターンなど)に基づくことができる。UL-RS送信時間1160は、UEがUL-RS(例えば、UL-PRS、SRSなど)を送信するための指定された時間を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、UL-RS送信は、PW1110中の任意の時間に送信することができるが、
図11に示すように、この時間は、PW1110内で指定することができる。UL-RSは、いくつかの事例では必要とされないことがあるので、したがって、いくつかのPW構成では省略することができる。
【0081】
明確にするために、PWは、必要に応じて構成要素の異なる組合せを含むことができる。RFチェーン同調時間(例えば、RFチェーン同調時間1120及び1180)は、任意選択であり、BWP切替えがPWに必要とされる場合、PWの最初及び最後に含まれてもよく、これは、UEの能力又はPRS測定要件に基づくことができる。前述したように、UEが1つまたは複数のRSインスタンスを測定する場合、1つまたは複数のRS受信時間(例えば、RS受信時間1130及び1150)が含まれてもよい。(いくつかの実施形態によれば、PWがUL-RS送信を含まない場合、少なくとも1つのRS受信時間が含まれなければならない。)RS受信時間と同様に、UEが1つまたは複数のRSインスタンスを測定する場合、RS処理時間(例えば、RS処理時間1170)が含まれてもよい。UL-RS送信時間(例えば、UL-RS送信時間1160)が任意選択的に含まれてもよいが、前述したように、いくつかの実施形態は、RS受信時間がPWに含まれない場合、UL-RS送信時間を必要とすることができる。最後に、所望の機能に応じて、非RSシグナリング時間(例えば、非RSシグナリング時間1140)が任意選択的に含まれてもよい。
【0082】
RS処理時間1170は、UEの能力に基づくことができる。LPPでは、この能力は、例えば、パラメータdurationOfPRS-Processing及び/又はmaxNumOfDL-PRS-ResProcessedPerSlotを使用して、UEによってLMFに報告することができる。しかしながら、これらのパラメータのうちのいくつかは、PW中のRS測定のリアルタイム帯域幅を反映しないことがある最大PRS帯域幅を仮定することができることに留意することができる。代わりに、リアルタイム帯域幅は、現在アクティブなBWPの帯域幅、又はアクティブなBWPと測定されたRSとの間の帯域幅の重複を指すことがある。gNB、UE、及び/又はLMFは、このパラメータをワーストケース限界として直接使用する、又は比(リアルタイム帯域幅/最大RS帯域幅)に基づいて処理時間をスケーリングする、のいずれかであり得る。
【0083】
非RSシグナリング時間1140は、RSに無関係であり得るUL及び/又はDLデータを通信することができる、PW1110内の期間を含むことができる。第1のRS受信時間1130と第2のRS受信時間1150との間に示されているが、非RSシグナリング時間1140は、例えば、第2のRS受信時間1150とUL-RS送信時間1160との間、UL-RS送信時間1160の後、及び/又は第1のRS受信時間1130の前など、PW1110内の他の場所に位置することができる。これにより、PW1110が非RS通信に与える影響を低減するのを助けることができる。PW1110の他の特徴と同様に、非RSシグナリング時間1140の位置及び持続時間は、シンボル、スロット、サブフレーム、フレーム、又はそれらの任意の組合せに関して決定することができる。シンボルレベルでは、例えば、非RSシグナリング時間は、RSインスタンスによって使用されるシンボルも含むスロット内の未使用シンボルを含むことができる。例えば、(
図6に示すように)RSインスタンスが14シンボルスロットの4つのシンボルを占有するコム4構造を備える場合、スロットの残りの10個のシンボルは、非RSシグナリング時間1140として指定することができる。
【0084】
所望の機能に応じて、(例えば、PW構成において定義されるような)PW持続時間は、N個の連続するシンボル、スロット、サブフレーム、フレーム、又はこれらの任意の組合せとして定義することができる。第1のオプションでは、各PWインスタンスの持続時間は、シンボルレベル又はスロットレベルで定義することができる。これは、RSリソースごとのレベルで行うことができ、各PW持続時間は、RSリソースのスロットのシンボルにわたることができ、必要に応じて、RF同調時間及び/又は処理時間を更に含むことができる。(
図8に関して、例えば、各リソースに対して1つのPWが定義される。)この方法は、多くのPWフラグメントを生成することができる。代替的に、これは、RSリソースセット内の全てのRSリソースをキャプチャすることができ、各PW持続時間は、単一のRSリソースセットの全てのRSリソースのための連続スロットの連続シンボルにわたることができ、必要に応じて、RF同調時間及び/又は処理時間を更に含むことができる。(
図8に関して、例えば、全てのリソースに対して単一のPWが定義される。)第2のオプションでは、PWは、PW持続時間及びマージ条件を用いて定義することができ、特定の状況において、PWが別のPWにマージされることを可能にする。
【0085】
1つまたは複数のRSリソースを測定及び処理するためのPWの使用は、アクティブBWPから切替えることなくRSリソース測定を可能にする条件に依存し得る。前述のように、条件は、対応する能力を有するUEと、アクティブBWPと同じヌメロロジーを有するRSとを含むことができる。加えて、本明細書で提供される実施形態によれば、PW中のBWP切替えは、BWPの望ましくない変化がPW中に起こらないことを確実にするのに役立つように制限することができる。この理由を、
図12に関連して説明する。
【0086】
図12は、UEがアクティブBWP内のRSの測定を行うことを可能にする例示的な周波数重複を示す図である。具体的には、UEのアクティブBWP1210とRS帯域幅(BW)1220とは、何らかの重複スペクトル1230を有し、これにより、UEが少なくとも重複スペクトル1230を使用してRS測定を行うことを可能にする。しかしながら、上述したように、アクティブBWP1210の変更は、重複スペクトル1230を変更し、UEによるRSの測定に悪影響を与える可能性があるので、PWにとって問題となり得る。
【0087】
したがって、実施形態によれば、BWP切替えは、PW内及び/又はPWインスタンスにわたって制限することができる。(前述したように、PWは、
図5に関して説明したPRSと同様に、複数のPWインスタンス又は発生のセットを含むことができる。)すなわち、BWP切替え制限は、BWP切替えのプロセスにおいて許容されるパラメータ変更を制限することができる。これらのBWP切替え制限は、(i)サービングgNBがPW中にアクティブBWPを再構成しない又は切替えないことを確実にすること、(ii)UEが現在アクティブなBWPのBWP非アクティビティタイマーを一時停止することを確実にすること(それによって、非アクティビティタイマーが経過した場合にデフォルトBWPへのフォールバックを防止すること)、(iii)BWPのヌメロロジー及び/若しくはBWが変化しないことを確実にすること(若しくは、重複帯域幅が増加若しくは減少することのみを可能にすることなど)、及び/又は(iv)アクティブBWP1210とRS BW1220との間の重複スペクトル1230への変化を防止することの任意の組合せを採用することによって実施することができる。(いくつかの実施形態によれば、重複スペクトル1230は、PWの開始時又は第1のPWインスタンス/発生の開始時に定義することができる。)動作(i)~(iv)のいずれか又は全てによって実施されるBWP切替え制限は、(例えば、UEとサービングgNBとの間のデータ通信のための)管理仕様において、又は(例えば、PW要求の一部としての)サービングgNBへのUE若しくはLMFによる要求ごとに、のいずれかで定義することができる。サービングgNBは、その能力及びスケジューリングに基づいて、BWP切替え制限を有するPW構成を決定することができる。BWP切替え制限は、PW構成に含まれる情報要素であってもよい。
【0088】
所望の機能に応じて、PW中のBWP切替え制限は、(例えば、対応するPW構成において示されるように)異なる方法で実施することができる。いくつかの実施形態によれば、例えば、BWP切替え制限は、1つのPWインスタンス内に適用されてもよい。すなわち、PW構成のBWP切替え制限は、PWインスタンスごとに適用することができる。追加又は代替として、BWP切替え制限は、連続するPWインスタンスにわたって適用することができる。後者の場合、連続するインスタンスにわたるBWP切替え制限は、異なるPWインスタンスのための異なるアクティブBWPをもたらしてRSリソースの連続するサンプルにわたる精度変動を引き起こす可能性がある、サービングgNBがPWインスタンス間の間隔中にアクティブBWPを切替えることを防止することができる。
【0089】
複数のPWインスタンスにわたってBWP制限を適用するとき、異なる手法をとることができる。例えば、暗黙的手法によれば、サービングgNB及びUEは各々、RS構成に基づいてBWP切替え制限構成を導出することができる。次いで、UEは、各PWインスタンスの前に(この場合、このBWPに切替えるための同調時間は、PWインスタンスに含まれない)、又は各PWインスタンスの開始時に(この場合、このBWPに切替えるための同調時間は、PWインスタンスに含まれてもよい)、このBWPに切替えることができる。明示的手法によれば、サービングgNBは、PWのBWPを示すPW構成を提供することができ、これは、UE又はLMFが特定のBWPを有するPW構成を要求したことに応答するものであってもよい。この場合も、同調は、所望の機能に応じて、各PWインスタンスの前又は開始時に行うことができる。暗黙的手法又は明示的手法のいずれかにおいて、BWPは、RSと同じヌメロロジーを有するべきである事前構成されたBWPのリストから選択することができる。更に、選択されたBWPは、事前構成されたBWPの中からRSとの最大重複を有することができる。追加又は代替として、PWのためのBWPは、PRS、PFL、及びBWパラメータ、並びにgNB能力及びUE能力に基づいて生成することができる。生成されたBWPは、全てのRS BW(例えば、RS BW1220)をカバーすることができる。いくつかの実施形態によれば、詳細なPDSCH、PDCCH、及び/又はPUSCH構成は、他の事前構成されたBWPから継承されてもよい。いくつかの実施形態によれば、この設計は、限られた数の連続するPWインスタンスに適用することができる。例えば、(例えば、3GPP仕様TS 38.133の下で定義されるような)測定期間の全てのPWインスタンス。
【0090】
PWインスタンス間の間隔中、BWP動作は、異なる方法で実施することができる。第1のオプションによれば、例えば、UE及びサービングgNBは、測定期間中にPWのBWPから別のBWPに切替えなくてもよい。第2のオプションによれば、サービングgNBは、DCIを送信することによってアクティブBWPを切替えることができる(又は、UEは、満了した非アクティビティタイマーに起因してアクティブBWPを切替えることができる)。しかしながら、UEは、PWインスタンスの前にDCIがPWのBWPに切替えることを予想することができる。UEがPW BWPに切替えるためのBWP切替えDCIを受信しない場合、UEは、(例えば、前述した方法で)PWに入る前に、又はPWの開始時に、PWのBWPに切替えることができる。第3のオプションによれば、BWP切替えを許可することができるが、UEは、PWに入る前に、又はPWの開始時に、PWのBWPに切替えることができる。この切替えは、管理仕様又は受信された構成に従うことができる。
【0091】
いくつかの実施形態によれば、UEは、測定が精度要件を満たすかどうかに基づいて、アクティブBWP内のRSリソースを測定することができることに留意することができる。RS測定、特にタイミング測定の精度は、BWに比例する。したがって、UEがアクティブBWP内のRSのみを測定することができる場合、それは、測定の精度要件を満たさないことがある。これを考慮して、実施形態は、PWに対していくつかの異なるオプションのうちの1つを採用することができる。
【0092】
第1のオプションによれば、UEは、常に、重複スペクトル1230内のRSの部分を測定することができる。対応する測定報告で測定結果を提供するとき、UEは、精度関連情報を更に示すことができる。例えば、UEは、測定された帯域幅、測定の精度/不確実性を示すことができる。追加又は代替として、UEは、測定が精度を満たすことができるかどうかを示すために、ビットインジケータを使用することができる。
【0093】
第2のオプションによれば、UEは、(i)重複スペクトル1230のBWがBWの絶対値(例えば、最小BW閾値)以上である、又は重複スペクトル1230が比(例えば、RS BW1220又はアクティブBWP1210に対する重複スペクトル1230の比又は相対部分)以上であるとき、重複スペクトル1230内のRSの部分のみを測定することができる。所望の機能に応じて、この絶対値又は比は、(例えば、LMF又はロケーションサービス(location service、LCS)クライアントによって)UEに提供することができる、又は精度要件若しくはサービス品質(quality of service、QOS)に基づいてUEによって導出することができる。
【0094】
第3のオプションによれば、UEは、任意選択的に、アクティブBWP1210の外側のRS BW1220の一部分(例えば、重複スペクトル1230の外側のRS BW1220の少なくとも一部分)を測定することができる。測定報告において、UEは、アクティブBWP1210を超えて測定された追加のRS BW1220を更に示すことができる。一例として、これは、2つのアクティブBWPを有する2つのCCのアグリゲーション中に起こり得る。2つのCCは、スペクトル上にギャップを有することができる。UEは、両方のBWPを受信するために1つのフロントエンドを使用することができ、RSは、ギャップと重複することができ、したがって、測定は、より大きいBWを有することができる。
【0095】
いくつかの実施形態によれば、上記のBW考慮事項に起因してRSリソースが測定されない場合、UEは、測定を報告しないこと、又は測定が欠落していることを示す値とともに測定を報告することを選択することができる。
【0096】
所望の機能に応じて、前述のオプションを実装するときに1つまたは複数の例外ルールを作成することができる。例えば、1つのそのような例外ルールは、関係がRSリソースのセットにわたって存在する場合に適用することができる。すなわち、いくつかの測定(例えば、RSTD、DL-AoDのRSRP)は、単一のRSリソースではなく、RSリソースのセットに基づくことができる。例えば、RSTDは、2つのTRPから受信されたRSリソースのToAの差である。加えて、DL-AoDは、UEが1つのTRPからのDL-PRSリソースの数(N)を測定することを要求する。したがって、PRSリソースのサブセットを測定することにより、劣った測定又は不完全な測定をもたらすことがある。実施形態は、RSリソースの少なくともサブセットが精度要件を満たすことができる場合、UEが重複BW考慮事項(例えば、重複スペクトル1230が閾値BW又は最小比を有するかどうか)を一時的に無視し、アクティブBWP1210内の1つの測定のために全ての必要なRSリソースを測定することを可能にすることによって、この問題を解決することができる。この例外ルールは、管理仕様であるLMFによって定義されてもよく、又はUE自体によって決定されてもよい。
【0097】
別のそのような例外ルールは、同じRSリソースの連続するサンプル間に関係が存在する場合に適用することができる。例えば、管理仕様又はLMFは、UEがM個のサンプル又は4個のサンプルのいずれかを用いて測定を報告することを要求することができる。しかしながら、BWP切替えに起因して、RSリソースの重複スペクトル1230は、連続するRSインスタンスにわたって変動することができる。このことを考慮して、実施形態は、2つのオプションのうちの1つを採用することができる。第1のオプションによれば、UEは、精度要件に従い、特定のRSインスタンスの特定のRSリソースのみを測定することができる。欠落サンプルは、ミュートされたRSリソースとして扱うことができる。このオプションは、M個のサンプル要件を緩和し、UEは、0<k<M個のサンプルを測定することができるが、依然として、この測定を報告することが可能である。いくつかの実施形態によれば、UEは更に、例えば、そのサンプル選択及び/又はサンプル結合戦略をLMFに示すことによって、欠落サンプル情報をLMFに示すことができる。
【0098】
第2のオプションによれば、UEは、前のインスタンスにおいて測定されたRSに基づいて、後続のRSインスタンスを測定することができる。例えば、第1のインスタンスにおいて測定されたRSは、測定における次のRSインスタンスのUEの測定挙動を決定することができる。したがって、RSがBW要件を満たすので、UEが第1のインスタンスにおいてRSを測定する場合、UEはまた、(それらがBW要件を満たすかどうかにかかわらず)同じ方法で後続のRSインスタンスを測定することができる。BW制限(例えば、閾値未満を有するBW)による「低品質」サンプルが最終測定に寄与することができるので、UEは、測定が1つまたは複数の「低品質」サンプルに基づくことをLMFに示す、又はLMFに報告するときに「高品質」サンプルのみを使用する、のいずれかであり得る。(高品質サンプルのみの使用は、上述の第1のオプションと同様に、必要とされるM個のサンプル要件よりも少ない報告をもたらすことができる。)
【0099】
図13Aは、一実施形態による、UEにおけるRS処理を調整する方法1300-Aのフロー図である。
図13Aに示すブロックのうちの1つまたは複数に示される機能を実行する手段は、UE(例えば、ターゲットUE)又は基地局(例えば、サービング基地局)のハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素によって実行することができる。UEの例示的な構成要素は、
図14に示され、基地局の例示的な構成要素は、
図15に示され、それらの両方について、以下でより詳細に説明する。
【0100】
ブロック1310において、機能は、UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つのPWに関する情報を取得することを含み、ここで1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する。前述の実施形態で述べたように、少なくとも1つのPWに関する情報を取得することは、所望の機能に応じて異なる方法で行うことができる。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのPWに関する情報は、例えば、(例えば、UE又はロケーションサーバによってサービング基地局に送信されたPW構成要求に応答して)サービング基地局によってUEに提供することができるPW構成に含まれてもよい。少なくとも1つのPWに関する情報は、1つまたは複数のRSリソースに関する情報に基づいて決定することができる。これは、RS構成(例えば、PRS構成)を介してUEに提供し、かつ/又はPW構成要求の一部としてサービング基地局に提供することができる。
【0101】
ブロック1310において機能を実行する手段は、
図14に示されたように、バス1405、プロセッサ(単数又は複数)1410、メモリ1460、無線通信インターフェース1430、及び/若しくはUE1400の他の構成要素、又は、
図15に示されたように、バス1505、プロセッサ(単数又は複数)1510、メモリ1560、無線通信インターフェース1530、及び/若しくは基地局1500の他の構成要素を備えることができる。
【0102】
ブロック1320において、機能は、少なくとも1つのPWに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのPW中にUEの第1のBWPのBWP制限を実施することを含み、ここで、第1のBWPが、第2の周波数スペクトルを有し、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとが、少なくとも部分的に重複して重複スペクトルを形成し、第1のBWPと1つまたは複数のRSリソースとが、同じヌメロロジーを有する。前述の実施形態で示したように、BWP制限を実施することは、所望の機能に応じて異なる方法で行うことができる。いくつかの実施形態によれば、BWP制限を実施することは、BWP構成に従ってBWP制限を実施することを含んでもよい。上述したように、BWP構成は、PW構成に含まれてもよく、かつ/又はRS構成に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、BWP構成は、UE又はサービング基地局がBWP構成を選択することができる多くの所定のBWP構成のうちの1つであってもよい。したがって、いくつかの実施形態によれば、方法1300-Aは、1つまたは複数のRSリソースに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、複数の所定のBWP構成からBWP構成を選択することを更に含んでもよい。
【0103】
ブロック1320において機能を実行する手段は、
図14に示されたように、バス1405、プロセッサ(単数又は複数)1410、メモリ1460、無線通信インターフェース1430、及び/若しくはUE1400の他の構成要素、又は、
図15に示されたように、バス1505、プロセッサ(単数又は複数)1510、メモリ1560、無線通信インターフェース1530、及び/若しくは基地局1500の他の構成要素を備えることができる。
【0104】
前に示したように、方法1300-Aは、UEのサービング基地局によって、又はUEによって実行することができる。方法がUEによって実行される実施形態では、BWP制限を実施することは、少なくとも1つのPW中に第1のBWPのBWP非アクティビティタイマーを一時停止することを含んでもよい。追加又は代替として、少なくとも1つのPWに関する情報は、PW構成に含まれてもよく、少なくとも1つのPWに関する情報を取得することは、UEからUEのサービング基地局にPW構成要求を送信することと、サービング基地局からUEにおいてPW構成を受信することと、を含むことができる。そのような実施形態では、方法1300-Aは、PW構成要求とともにBWP制限の要求を送信することを更に含むことができる。上述したように、PW構成は、BWP制限に関する情報を含むことができる。追加又は代替として、BWP制限を実施することは、少なくとも1つのPWに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、BWP制限を決定することを含むことができる。上述したように、これは、サービング基地局による更なる構成なしに、UEにおいて実行することができる。
【0105】
方法1300-AがUEのサービング基地局によって実行される実施形態では、代替機能を実施することができる。そのような実施形態では、例えば、BWP制限を実施することは、第1のBWPの再構成若しくは切替えを防止すること、第1のBWPのヌメロロジー若しくは帯域幅(BW)のいずれか若しくは両方の変化を防止すること、若しくは重複スペクトルの変化を防止すること、又はそれらの組合せを含むことができる。そのような場合、少なくとも1つのPWに関する情報を取得することは、サービング基地局において、UE又はロケーションサーバからPW構成要求を受信することと、PW構成要求を受信したことに応答して、PW構成を決定することと、を含むことができる。そのような実施形態では、方法1300-Aは、サービング基地局からUEにPW構成を送信することを更に含むことができる。これは、任意選択的に、BWP制限に関する情報をPW構成とともに含めることを含むことができる。
【0106】
所望の機能に応じて、追加又は代替の動作が実行されてもよい。いくつかの実施形態によれば、例えば、少なくとも1つのPWは、複数の連続するPWインスタンスを含むことができ、少なくとも1つのPW中にBWP制限を実施することは、複数の連続するPWインスタンスの各PWインスタンス中にBWP制限を実施することを含むことができる。そのような事例では、UEは、複数の連続するPWインスタンスのうちの第1のPWインスタンスの後に第2のBWPに切替えることができ、BWP制限を実施することは、UEが複数の連続するPWインスタンスのうちの第2のPWインスタンスの前又は開始時に第2のBWPから第1のBWPに戻るように切替えることを更に含むことができる。
【0107】
図13Bは、一実施形態による、UEにおけるRS処理を調整する方法1300-Bのフロー図である。
図13Bに示すブロックのうちの1つまたは複数に示される機能を実行する手段は、UE(例えば、ターゲットUE)のハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素によって実行することができる。この場合も、UEの例示的な構成要素は、
図14に示され、基地局の例示的な構成要素は、
図15に示され、それらの両方について、以下でより詳細に説明する。
【0108】
ブロック1330において、機能は、UEにおいて、UEが1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定をその間に実行するように構成される、少なくとも1つのPWに関する情報を取得することを含み、ここで1つまたは複数のRSリソースは第1の周波数スペクトルを有する。この場合も、少なくとも1つのPWに関する情報を取得することは、所望の機能に応じて異なる方法で行うことができる。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのPWに関する情報は、例えば、(例えば、UE又はロケーションサーバによってサービング基地局に送信されたPW構成要求に応答して)サービング基地局によってUEに提供することができるPW構成に含まれてもよい。少なくとも1つのPWに関する情報は、1つまたは複数のRSリソースに関する情報に基づいて決定することができる。これは、RS構成(例えば、PRS構成)を介してUEに提供し、かつ/又はPW構成要求の一部としてサービング基地局に提供することができる。
【0109】
ブロック1330において機能を実行する手段は、
図14に示されたように、バス1405、プロセッサ(単数又は複数)1410、メモリ1460、無線通信インターフェース1430、及び/又はUE1400の他の構成要素を備えることができる。
【0110】
ブロック1340において、機能は、UEのアクティブBWPを使用して、少なくとも1つのPW中にUEで1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することを含み、ここで、PWの少なくとも一部分について、アクティブBWPは、第1の周波数スペクトルと少なくとも部分的に重複する第2の周波数スペクトルを使用する。しかしながら、ここで、BWP制限は、必ずしもアクティブBWPにおいて実施されない可能性があり、したがって、BWP切替えが発生する可能性がある。しかしながら、前述のように、実施形態は、異なる方法で(重複スペクトルに影響を及ぼすことができる)そのような切替えに適応することができる。いくつかの実施形態によれば、例えば、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することは、1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWが閾値を満たすとの判定に応じてであってもよい。そのような実施形態では、閾値は、BWの最小絶対値、第1の周波数スペクトルに対する重複スペクトルのBWの比、又は第2の周波数スペクトルに対する重複スペクトルのBWの比を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することは、複数の連続するPWインスタンスのPWインスタンスのうちの1つまたは複数の中にサブセットの少なくとも1つのRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンス中に全てのRSリソースにおいてRSリソースセットを測定することを含む。これにより、前述した機能を可能にすることができ、UEは、少なくとも1つのRSリソースが閾値を上回ることに基づいて、RSリソースセット全体について測定を行う。測定を報告するとき、UEは、精度要件を満たさない可能性がある測定を識別することができる。追加又は代替として、少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することは、複数の連続するPWインスタンスのPWインスタンスのサブセット中のサブセットの各RSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースのサブセットを測定することを含むことができる。前述したように、これにより、UEが精度要件を満たすそれらのRSリソースのみを測定することを可能にすることができる。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することは、(i)初期PWインスタンス中のアクティブBWPの重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンスの初期PWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの初期サブセットを測定することと、(ii)複数の連続するPWインスタンスの1つまたは複数の後続のPWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの1つまたは複数の後続の同じサブセットを測定することと、を含む。
【0111】
ブロック1340において機能を実行する手段は、
図14に示されたように、バス1405、プロセッサ(単数又は複数)1410、メモリ1460、無線通信インターフェース1430、及び/又はUE1400の他の構成要素を備えることができる。
【0112】
ブロック1350において、機能は、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を示す情報をUEからロケーションサーバに送信することを含む。これは、測定自体を含むことができる測定報告又は同様のメッセージにおいて提供することができる。この測定報告又はメッセージは、管理規格に従ってロケーションサーバに送信することができる。いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を示す情報は、1つまたは複数の測定中のアクティブBWPの周波数スペクトル、1つまたは複数の測定中のアクティブBWPのBW、第1の周波数スペクトルに対する1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWの比、第2の周波数スペクトルに対する1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWの比、若しくは1つまたは複数の測定が精度要件を満たしたかどうか、又はそれらの任意の組合せを示す情報を含むことができる。上述したように、いくつかの実施形態は、重複スペクトルの外側で測定を行うこと(例えば、そのような測定のためのBWを増加させること)を可能にすることができ、その場合、そのような測定は、ロケーションサーバに提供される情報に含まれてもよい。したがって、いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルに含まれない第1の周波数スペクトルの部分を使用して、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の第2の測定を実行し、重複スペクトルに含まれない第1の周波数スペクトルの部分の使用を示す情報を送信する。
【0113】
ブロック1350において機能を実行する手段は、
図14に示されたように、バス1405、プロセッサ(単数又は複数)1410、メモリ1460、無線通信インターフェース1430、及び/又はUE1400の他の構成要素を備えることができる。
【0114】
図14は、(例えば、
図1~
図19に関連して)本明細書で上述したように利用することができ、したがって、他の図のUE(例えば、UE105)に対応することができる、UE1400の一実施形態のブロック図である。例えば、UE1400は、
図13に示す方法の機能のうちの1つまたは複数を実行することができる。
図14は、様々な構成要素の一般化された図を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のうちのいずれか又は全ては、必要に応じて利用することができることに留意されたい。いくつかの事例では、
図14によって示される構成要素を、単一の物理デバイスに局在化することができること、及び/又は異なる物理位置に配置することができる様々なネットワーク化されたデバイスの間で分散することができることに留意することができる。更に、前述のように、前述した実施形態において論じたUEの機能は、
図14に示すハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素のうちの1つまたは複数によって実行することができる。
【0115】
バス1405を介して電気的に結合することができる(又は必要に応じて他の方法で通信していてもよい)ハードウェア要素を備えるUE1400が示されている。ハードウェア要素は、限定はしないが、1つまたは複数の汎用プロセッサ(例えば、アプリケーションプロセッサ)、(デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuits、ASIC)などの)1つまたは複数の専用プロセッサ、及び/又は他の処理構造若しくは処理手段を含むことができる、プロセッサ(単数又は複数)1410を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)1410は、単一の集積回路(integrated circuit、IC)又は複数のICに収容される場合がある1つまたは複数の処理ユニットを含むことができる。
図14に示されるように、いくつかの実施形態は、所望の機能に応じて別個のDSP1420を有し得る。ワイヤレス通信に基づく位置決定および/または他の決定は、プロセッサ1410および/または(以下で論じられる)ワイヤレス通信インターフェース1430において行われ得る。UE1400はまた、限定はしないが、1つまたは複数のキーボード、タッチスクリーン、タッチパッド、マイクロフォン、ボタン、ダイヤル、スイッチなどを含むことができる1つまたは複数の入力デバイス1470と、限定はしないが、1つまたは複数のディスプレイ(例えば、タッチスクリーン)、発光ダイオード(light emitting diodes、LED)、スピーカなどを含むことができる1つまたは複数の出力デバイス1415と、を含むことができる。
【0116】
UE1400はまた、限定はしないが、モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、無線通信デバイス、及び/又は(Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE 802.11デバイス、IEEE 802.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、WANデバイス、及び/又は様々なセルラーデバイスなどの)チップセットなどを含むことができる無線通信インターフェース1430を含んでもよく、それらは、UE1400が上記の実施形態で説明したように他のデバイスと通信することを可能にすることができる。無線通信インターフェース1430は、本明細書で説明するように、例えば、eNB、gNB、ng-eNB、アクセスポイント、様々な基地局及び/若しくは他のアクセスノードタイプ、並びに/又は他のネットワーク構成要素、コンピュータシステム、及び/若しくはTRP若しくは基地局と通信可能に結合された任意の他の電子デバイスを介して、データ及びシグナリングがネットワークのTRPと通信される(例えば、送信及び受信される)ことを可能にすることができる。通信は、無線信号1434を送信及び/又は受信する1つまたは複数の無線通信アンテナ(単数又は複数)1432を介して実行することができる。いくつかの実施形態によれば、無線通信アンテナ(単数又は複数)1432は、複数の個別アンテナ、アンテナアレイ、又はこれらの任意の組合せを含むことができる。アンテナ(単数又は複数)1432は、ビーム(例えば、Txビーム及びRxビーム)を使用して無線信号を送信及び受信することが可能であってもよい。ビーム形成は、それぞれのデジタル及び/又はアナログ回路を用いた、デジタル及び/又はアナログビーム形成技法を使用して実行されてもよい。無線通信インターフェース1430は、そのような回路を含んでもよい。
【0117】
所望の機能に応じて、無線通信インターフェース1430は、基地局(例えば、ng-eNB及びgNB)並びに無線デバイス及びアクセスポイントなどの他の地上送受信機と通信するために、別個の受信機及び送信機、又は送受信機、送信機、及び/若しくは受信機の任意の組合せを備えてもよい。UE1400は、様々なネットワークタイプを含むことができる異なるデータネットワークと通信することができる。例えば、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)は、CDMAネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、WiMAX(IEEE 802.16)ネットワークなどであってもよい。CDMAネットワークは、CDMA2000(登録商標)、WCDMAなどの1つ又は複数のRATを実装することができる。CDMA2000(登録商標)は、IS-95規格、IS-2000規格、及び/又はIS-856規格を含む。TDMAネットワークは、GSM、Digital Advanced Mobile Phone System(D-AMPS)、又は何らかの他のRATを実装し得る。OFDMAネットワークは、LTE、LTE Advanced、5G NRなどを利用し得る。5G NR、LTE、LTE Advanced、GSM、及びWCDMAは、3GPPからの文書に記載されている。CDMA2000(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の団体からの文書に記載されている。3GPP文書及び3GPP2文書は、公に入手可能である。ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)はまた、IEEE802.11xネットワークであってもよく、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)は、Bluetoothネットワーク、IEEE802.15x、又は何らかの他のタイプのネットワークであってもよい。本明細書で説明する技法はまた、WWAN、WLAN、及び/又はWPANの任意の組合せのために使用されてもよい。
【0118】
UE1400は、センサ(単数又は複数)1440を更に含むことができる。センサ(単数又は複数)1440は、限定はしないが、1つまたは複数の慣性センサ及び/又は他のセンサ(例えば、加速度計(単数又は複数)、ジャイロスコープ(単数又は複数)、カメラ(単数又は複数)、磁力計(単数又は複数)、高度計(単数又は複数)、マイクロフォン(単数又は複数)、近接センサ(単数又は複数)、光センサ(単数又は複数)、気圧計(単数又は複数)など)を含むことができ、それらのいくつかは、位置関係測定値及び/又は他の情報を取得するために使用することができる。
【0119】
UE1400の実施形態はまた、(アンテナ1432と同じであってもよい)アンテナ1482を使用して、1つまたは複数のGNSS衛星から信号1484を受信することが可能な、全地球航法衛星システム(GNSS)受信機1480も含んでもよい。GNSS信号測定値に基づく測位は、本明細書で説明する技法を補完し、かつ/又は組み込むために利用され得る。GNSS受信機1480は、従来の技術を使用して、全地球測位システム(GPS)、Galileo、GLONASS、日本上空の準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System、QZSS)、インド上空のIRNSS、中国上空のBeidou航法衛星システム(BeiDou Navigation Satellite System、BDS)などのGNSSシステムのGNSS衛星110から、UE1400の位置を抽出することができる。更に、GNSS受信機1480は、例えば、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(Wide Area Augmentation System、WAAS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(European Geostationary Navigation Overlay Service、EGNOS)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(Multi-functional Satellite Augmentation System、MSAS)、及びジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(Geo Augmented Navigation system、GAGAN)などの1つまたは複数の全地球及び/若しくは地域航法衛星システムに関連付ける、又はそれらとともに使用するために他の方法で有効化することができる、様々なオーグメンテーションシステム(例えば、衛星ベースオーグメンテーションシステム(Satellite Based Augmentation System、SBAS))とともに使用することができる。
【0120】
GNSS受信機1480は、別個の構成要素として
図14に示されているが、実施形態はそのように限定されないことに留意することができる。本明細書で使用する「GNSS受信機」という用語は、GNSS測定値(GNSS衛星からの測定値)を取得するように構成されたハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、したがって、GNSS受信機は、プロセッサ(単数又は複数))1410、DSP1420、及び/又は無線通信インターフェース1430内の(例えば、モデム内の)プロセッサなどの、1つまたは複数のプロセッサによって(ソフトウェアとして)実行される測定エンジンを含むことができる。GNSS受信機は、任意選択で、測位エンジンも含んでもよく、測位エンジンは、拡張カルマンフィルタ(EKF)、加重最小2乗(WLS)、ハッチフィルタ、粒子フィルタなどを使用してGNSS受信機の位置を決定するために、測定エンジンからのGNSS測定値を使用することができる。測位エンジンはまた、プロセッサ(単数又は複数)1410又はDSP1420などの1つまたは複数のプロセッサによって実行することができる。
【0121】
UE1400は、メモリ1460を更に含んでもよく、かつ/又はメモリ1460と通信していてもよい。メモリ1460は、限定はしないが、ローカル及び/又はネットワークアクセス可能ストレージ、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得るランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)及び/又は読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)などのソリッドステート記憶デバイスを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はされないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。
【0122】
UE1400のメモリ1460はまた、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、及び/又は1つまたは複数のアプリケーションプログラムなどの他のコードを含むソフトウェア要素(
図14に図示せず)を備えることができ、それらは、本明細書で説明するように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを含んでもよく、かつ/又は他の実施形態によって提供される方法を実装し、かつ/若しくは他の実施形態によって提供されるシステムを構成するように設計されていてもよい。単なる例として、上述した方法(単数又は複数)に関して説明した1つまたは複数の手順は、UE1400(及び/又は、UE1400内のプロセッサ(単数又は複数)1410若しくはDSP1420)によって実行可能な、メモリ1460内のコード及び/又は命令として実装されてもよい。いくつかの実装形態では、次いで、そのようなコード及び/又は命令は、記載された方法に従って1つまたは複数の動作を実行するように、汎用コンピュータ(又は他のデバイス)を構成し、かつ/又は適合させるために使用することができる。
【0123】
図15は、(例えば、
図1~
図13に関連して)本明細書で上述したように利用することができ、したがって、これらの他の図に関して説明したような基地局又はTRP(例えば、基地局120、TRP320など)に対応することができる、基地局1500の一実施形態のブロック図である。
図15は、様々な構成要素の一般化された図を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のうちのいずれか又は全ては、必要に応じて利用することができることに留意されたい。いくつかの実施形態では、基地局1500は、gNB、ng-eNB、及び/又は(より一般的に)TRPに対応することができる。
【0124】
バス1505を介して電気的に結合することができる(又は必要に応じて他の方法で通信していてもよい)ハードウェア要素を備える、基地局1500が示されている。ハードウェア要素は、限定はされないが、1つまたは複数の汎用プロセッサ、(DSPチップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、ASICなどの)1つまたは複数の専用プロセッサ、及び/又は他の処理構造若しくは処理手段を含むことができる、プロセッサ(単数又は複数)1510を含むことができる。
図15に示されているように、いくつかの実施形態は、所望の機能に応じて別個のDSP1520を有してもよい。いくつかの実装形態によれば、ワイヤレス通信に基づく位置決定および/または他の決定は、プロセッサ1510および/または(以下で論じられる)ワイヤレス通信インターフェース1530において行われ得る。基地局1500はまた、限定はしないが、キーボード、ディスプレイ、マウス、マイクロフォン、ボタン(単数又は複数)、ダイヤル(単数又は複数)、スイッチ(単数又は複数)などを含むことができる1つまたは複数の入力デバイスと、限定はしないが、ディスプレイ、発光ダイオード(LED)、スピーカなどを含むことができる1つまたは複数の出力デバイスと、を含むことができる。
【0125】
基地局1500はまた、限定はしないが、モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、無線通信デバイス、及び/又は(Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE 802.11デバイス、IEEE 802.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、セルラー通信設備などの)チップセットなどを含むことができる無線通信インターフェース1530を含んでもよく、それらは、基地局1500が本明細書に記載されたように通信することを可能にすることができる。無線通信インターフェース1530は、UE、他の基地局/TRP(例えば、eNB、gNB、及びng-eNB)、並びに/又は他のネットワーク構成要素、コンピュータシステム、及び/若しくは本明細書で説明する任意の他の電子デバイスに、データ及びシグナリングが通信される(例えば、送信及び受信される)ことを可能にすることができる。通信は、無線信号1534を送信及び/又は受信する1つまたは複数の無線通信アンテナ(単数又は複数)1532を介して実行することができる。
【0126】
基地局1500はまた、ネットワークインターフェース1580を含んでもよく、ネットワークインターフェース1580は、有線通信技術のサポートを含むことができる。ネットワークインターフェース1580は、モデム、ネットワークカード、チップセットなどを含んでもよい。ネットワークインターフェース1580は、データがネットワーク、通信ネットワークサーバ、コンピュータシステム、及び/又は本明細書で説明する任意の他の電子デバイスと交換されることを可能にするために、1つまたは複数の入力及び/又は出力通信インターフェースを含んでもよい。
【0127】
多くの実施形態では、基地局1500は、メモリ1560を更に備えてもよい。メモリ1560は、限定はしないが、ローカル及び/又はネットワークアクセス可能ストレージ、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得るRAM及び/又はROMなどのソリッドステート記憶デバイスを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はされないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。
【0128】
基地局1500のメモリ1560はまた、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、及び/又は1つまたは複数のアプリケーションプログラムなどの他のコードを含む、(
図15に示されていない)ソフトウェア要素を備えることができ、それらは、本明細書に記載されたように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを含んでもよく、かつ/又は他の実施形態によって提供される方法を実装し、かつ/若しくは他の実施形態によって提供されるシステムを構成するように設計されていてもよい。単に例として、上述した方法(単数又は複数)に関して説明した1つまたは複数の手順は、基地局1500(並びに/又は基地局1500内のプロセッサ(単数又は複数)1510若しくはDSP1520)によって実行可能な、メモリ1560内のコード及び/又は命令として実装することができる。いくつかの実装形態では、次いで、そのようなコード及び/又は命令は、記載された方法に従って1つまたは複数の動作を実行するように、汎用コンピュータ(又は他のデバイス)を構成し、かつ/又は適合させるために使用することができる。
【0129】
図16は、本明細書の実施形態で説明される1つまたは複数のネットワーク構成要素(例えば、
図1のロケーションサーバ160、
図9及び
図10のLMFなど)の機能を提供するために全体的又は部分的に使用することができる、コンピュータシステム1600の一実施形態のブロック図である。
図16は、様々な構成要素の一般化された図を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のうちのいずれか又は全ては、必要に応じて利用することができることに留意されたい。したがって、
図16は、相対的に分離された又は相対的により統合された方式で個々のシステム要素をどのように実装することができるかを広く示す。加えて、
図16によって示される構成要素を、単一のデバイスに局在化することができること、及び/又は異なる地理的位置に配置することができる様々なネットワーク化されたデバイスの間で分散することができることに留意することができる。
【0130】
バス1605を介して電気的に結合することができる(又は必要に応じて他の方法で通信していてもよい)ハードウェア要素を備えるコンピュータシステム1600が示されている。ハードウェア要素は、限定はされないが、1つまたは複数の汎用プロセッサ、(デジタル信号処理チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサなどの)1つまたは複数の専用プロセッサ、及び/又は、本明細書で説明する方法のうちの1つまたは複数を実行するように構成することができる他の処理構造を含むことができる、プロセッサ(単数又は複数)1610を含むことができる。コンピュータシステム1600はまた、限定はしないが、マウス、キーボード、カメラ、マイクロフォンなどを含むことができる、1つまたは複数の入力デバイス1615と、限定はしないが、ディスプレイデバイス、プリンタなどを含むことができる、1つまたは複数の出力デバイス1620とを備えてもよい。
【0131】
コンピュータシステム1600は、1つまたは複数の非一時的記憶デバイス1625を更に含んでもよく(かつ/又はそれらと通信していてもよく)、1つまたは複数の非一時的記憶デバイス1625は、限定はしないが、ローカル及び/若しくはネットワークアクセス可能ストレージを含むことができ、かつ/又は、限定はしないが、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得るRAM及び/若しくはROMなどのソリッドステート記憶デバイスを含んでもよい。そのような記憶デバイスは、限定はされないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。そのようなデータストアは、本明細書で説明するように、ハブを介して1つ又は複数のデバイスに送られるべきメッセージ及び/又は他の情報を記憶及び管理するために使用されるデータベース及び/又は他のデータ構造を含んでもよい。
【0132】
コンピュータシステム1600はまた、通信サブシステム1630を含んでもよく、通信サブシステム1630は、無線通信インターフェース1633によって管理及び制御される無線通信技術、並びに(イーサネット、同軸通信、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)などの)有線技術を含んでもよい。無線通信インターフェース1633は、無線アンテナ(単数又は複数)1650を介して無線信号1655(例えば、5G NR又はLTEによる信号)を送受信することができる1つまたは複数の無線送受信機を備えてもよい。したがって、通信サブシステム1630は、モデム、ネットワークカード(無線若しくは有線)、赤外線通信デバイス、無線通信デバイス、及び/又はチップセットなどを備えてもよく、それらは、コンピュータシステム1600が、本明細書で説明する通信ネットワークのいずれか又は全てで、ユーザ機器(UE)、基地局及び/若しくは他のTRP、並びに/又は本明細書で説明する任意の他の電子デバイスを含む、それぞれのネットワーク上の任意のデバイスに通信することを可能にすることができる。したがって、通信サブシステム1630は、本明細書の実施形態で説明するようにデータを受信し、送信するために使用されてもよい。
【0133】
多くの実施形態では、コンピュータシステム1600は、上述したように、RAMデバイス又はROMデバイスを含むことができるワーキングメモリ1635を更に備える。ワーキングメモリ1635内に位置するものとして示されるソフトウェア要素は、オペレーティングシステム1640、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、及び/又は1つまたは複数のアプリケーション1645などの他のコードを含んでもよく、それらは、本明細書で説明するように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを含んでもよく、かつ/又は他の実施形態によって提供される方法を実装し、かつ/若しくは他の実施形態によって提供されるシステムを構成するように設計されていてもよい。単に例として、上述した方法(単数又は複数)に関して説明した1つまたは複数の手順は、コンピュータ(及び/又はコンピュータ内のプロセッサ)によって実行可能なコード及び/又は命令として実装されてもよい。一態様では、次いで、そのようなコード及び/又は命令は、説明する方法に従って1つまたは複数の動作を実行するように、汎用コンピュータ(又は他のデバイス)を構成し、かつ/又は適応させるために使用することができる。
【0134】
これらの命令及び/又はコードのセットは、上述した記憶デバイス(単数又は複数)1625などの非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。場合によっては、記憶媒体は、コンピュータシステム1600などのコンピュータシステム内に組み込まれることがある。他の実施形態では、記憶媒体が、その上に記憶された命令/コードを用いて汎用コンピュータをプログラムし、構成し、かつ/又は適応させるために使用され得るように、記憶媒体は、コンピュータシステムとは別個(例えば、光ディスクなどのリムーバブル媒体)であり、かつ/又はインストールパッケージにおいて提供される場合がある。これらの命令は、コンピュータシステム1600によって実行可能な実行可能コードの形態をとる場合があり、かつ/あるいはソース及び/又はインストール可能コードの形態をとる場合があり、ソース及び/又はインストール可能コードは、(例えば、様々な一般に入手可能なコンパイラ、インストールプログラム、圧縮/解凍ユーティリティなどのいずれかを使用して)コンピュータシステム1600上でコンパイル及び/又はインストールされると、次いで、実行可能コードの形態をとる。
【0135】
特定の要件に従って実質的な変形が加えられてよいことが当業者には明らかとなろう。例えば、カスタマイズされたハードウェアも使用されることがあり、かつ/又は特定の要素は、ハードウェア、(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、又はその両方で実装されることがある。更に、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されてよい。
【0136】
添付の図を参照すると、メモリを含み得る構成要素は、非一時的機械可読媒体を含み得る。本明細書で使用する「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は、特定の様式で機械を動作させるデータを提供することに関与する任意の記憶媒体を指す。上で提供された実施形態では、様々な機械可読媒体が、実行のためにプロセッサ及び/又は他のデバイスに命令/コードを提供することに関与することがある。追加又は代替として、機械可読媒体は、そのような命令/コードを記憶及び/又は搬送するために使用されることがある。多くの実装形態では、コンピュータ可読媒体は、物理的な及び/又は有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はされないが、不揮発性媒体及び揮発性媒体を含む、多くの形態をとり得る。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、例えば、磁気媒体及び/又は光媒体、穴のパターンを有する任意の他の物理媒体、RAM、プログラマブルROM(programmable ROM、PROM)、消去可能PROM(erasable PROM、EPROM)、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップ若しくはカートリッジ、又はコンピュータが命令及び/若しくはコードを読み取ることができる任意の他の媒体を含む。
【0137】
本明細書で説明する方法、システム、及びデバイスは例である。様々な実施形態は、適宜に、様々なプロシージャ又は構成要素を省略、置換、又は追加してもよい。例えば、いくつかの実施形態に関して説明する特徴は、様々な他の実施形態において組み合わされてもよい。実施形態の異なる態様及び要素は、同様に組み合わされてもよい。本明細書で提供する図の様々な構成要素は、ハードウェア及び/又はソフトウェアにおいて具現化され得る。また、技術は進化し、したがって、要素の多くは、本開示の範囲をそれらの具体例に限定しない例である。
【0138】
主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、情報、値、要素、シンボル、文字、変数、項、数、数値などと呼ぶことが時として好都合であることがわかっている。しかしながら、これら又は類似の用語の全てが便宜的なラベルにすぎず、適切な物理数量と関連付けなければならないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、上記の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」、「確認する」、「特定する」、「関連付ける」、「測定する」、「実行する」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータ又は同様の専用電子コンピューティングデバイスなどの特定の装置の行動又はプロセスを指すことが諒解される。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータ又は同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータ又は同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、又は他の情報記憶デバイス、送信デバイス、若しくはディスプレイデバイス内の電子的な、電気的な、又は磁気的な物理量として一般に表される信号を操作又は変換することが可能である。
【0139】
本明細書で使用する「及び」及び「又は」という用語は、そのような用語が使用される文脈に少なくとも部分的に依存することも予想される様々な意味を含んでもよい。通常、「又は」は、A、B、又はCなどのリストを関連付けるために使用される場合、ここでは包含的な意味で使用されるA、B、及びC、並びにここでは排他的な意味で使用されるA、B、又はCを意味することが意図される。加えて、本明細書で使用する「1つまたは複数の」という用語は、単数形での任意の特徴、構造、若しくは特性を表すために使用されてもよく、又は特徴、構造、若しくは特性の何らかの組合せを表すために使用されてもよい。しかしながら、これは説明に役立つ実例にすぎず、特許請求される主題がこの例に限定されないことに留意されたい。更に、「のうちの少なくとも1つ」という用語は、A、B、又はCなどの列挙を関連付けるために使用される場合、A、AB、AA、AAB、AABBCCCなどの、A、B、及び/又はCの任意の組合せを意味すると解釈され得る。
【0140】
いくつかの実施形態を説明しているが、本開示の範囲を逸脱することなく、様々な修正形態、代替構成、及び均等物が使用されてよい。例えば、上記の要素は、より大型のシステムの構成要素にすぎない場合があり、他の規則が、様々な実施形態の適用例に優先してよく、又は様々な実施形態の適用例を別様に修正してもよい。また、上記の要素が考慮される前、考慮される間、又は考慮された後に、いくつかのステップが着手されてよい。したがって、上記の説明は本開示の範囲を限定しない。
【0141】
この説明に鑑みて、実施形態は特徴の様々な組合せを含んでよい。以下の番号付きの条項において、実装例について説明する。
条項1.ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整する方法であって、UEが第1の周波数スペクトルを有する1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するように構成される少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得することと、少なくとも1つのPWに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのPW中にUEの第1の帯域幅部分(BWP)であって、第1のBWPが、第2の周波数スペクトルを有し、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとが、少なくとも部分的に重複して重複スペクトルを形成し、第1のBWPと1つまたは複数のRSリソースとが、同じヌメロロジーを有する、第1のBWPのBWP制限を実施することと、を含む、方法。
【0142】
条項2.方法が、UEによって実行される、条項1に記載の方法。
【0143】
条項3.BWP制限を実施することが、少なくとも1つのPW中に第1のBWPのBWP非アクティビティタイマーを一時停止することを含む、条項1又は2に記載の方法。
【0144】
条項4.少なくとも1つのPWに関する情報が、PW構成に含まれ、少なくとも1つのPWに関する情報を取得することが、UEからUEのサービング基地局にPW構成要求を送信することと、サービング基地局からUEにおいてPW構成を受信することと、を含む、条項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【0145】
条項5.BWP制限の要求をPW構成要求に含めることを更に含む、条項4に記載の方法。
【0146】
条項6.PW構成が、BWP制限に関する情報を含む、条項4又は5に記載の方法。
【0147】
条項7.BWP制限を実施することが、少なくとも1つのPWに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、BWP制限を決定することを含む、条項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【0148】
条項8.方法が、UEのサービング基地局によって実行される、条項1に記載の方法。
【0149】
条項9.BWP制限を実施することが、第1のBWPの再構成若しくは切替えを防止すること、第1のBWPのヌメロロジー若しくは帯域幅(BW)のいずれか若しくは両方の変化を防止すること、若しくは重複スペクトルの変化を防止すること、又はそれらの組合せを含む、条項1又は8に記載の方法。
【0150】
条項10.少なくとも1つのPWに関する情報を取得することが、サービング基地局において、UE又はロケーションサーバからPW構成要求を受信することと、PW構成要求を受信したことに応答して、PW構成を決定することと、を含む、条項1又は8から9のいずれか一項に記載の方法。
【0151】
条項11.PW構成をサービング基地局からUEに送信することを更に含む、条項10に記載の方法。
【0152】
条項12.BWP制限に関する情報をPW構成に含めることを更に含む、条項11に記載の方法。
【0153】
条項13.少なくとも1つのPWが、複数の連続するPWインスタンスを含み、少なくとも1つのPW中にBWP制限を実施することが、複数の連続するPWインスタンスの各PWインスタンス中にBWP制限を実施することを含む、条項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【0154】
条項14.UEが、複数の連続するPWインスタンスのうちの第1のPWインスタンスの後に第2のBWPに切替え、BWP制限を実施することが、UEが複数の連続するPWインスタンスのうちの第2のPWインスタンスの前又は開始時に第2のBWPから第1のBWPに戻るように切替えることを更に含む、条項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【0155】
条項15.BWP制限を実施することが、BWP構成に従ってBWP制限を実施することを含む、条項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【0156】
条項16.1つまたは複数のRSリソースに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、複数の所定のBWP構成からBWP構成を選択することを更に含む、条項15に記載の方法。
【0157】
条項17.ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整する方法であって、UEにおいて、UEが第1の周波数スペクトルを有する1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するように構成される少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得することと、UEのアクティブBWPであって、少なくとも1つのPWの少なくとも一部分について、第1の周波数スペクトルと少なくとも部分的に重複する第2の周波数スペクトルを使用する、アクティブBWPを使用して、少なくとも1つのPW中にUEでの1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することと、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を示す情報をUEからロケーションサーバに送信することと、を含む、方法。
【0158】
条項18.1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することが、1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWが閾値を満たすとの判定に応じてである、条項17に記載の方法。
【0159】
条項19.閾値が、BWの最小絶対値、第1の周波数スペクトルに対する重複スペクトルのBWの比、又は第2の周波数スペクトルに対する重複スペクトルのBWの比を含む、条項18に記載の方法。
【0160】
条項20.1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルに含まれない第1の周波数スペクトルの部分を使用して、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の第2の測定を実行することと、重複スペクトルに含まれない第1の周波数スペクトルの部分の使用を示す情報を送信することと、を更に含む、条項17から19のいずれか一項に記載の方法。
【0161】
条項21.少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することが、複数の連続するPWインスタンスのPWインスタンスのうちの1つまたは複数の中にRSリソースセットの少なくとも1つのRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンス中にRSリソースセットの全てのRSリソースを測定することを含む、条項17から19のいずれか一項に記載の方法。
【0162】
条項22.少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することが、複数の連続するPWインスタンスのPWインスタンスのサブセット中のサブセットの各RSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースのサブセットを測定することを含む、条項17から19のいずれか一項に記載の方法。
【0163】
条項23.少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行することが、初期PWインスタンス中のアクティブBWPの重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンスの初期PWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの初期サブセットを測定することと、複数の連続するPWインスタンスの1つまたは複数の後続のPWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの1つまたは複数の後続の同じサブセットを測定することと、を含む、条項17から19のいずれか一項に記載の方法。
【0164】
条項24.1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を示す情報が、1つまたは複数の測定中のアクティブBWPの周波数スペクトル、1つまたは複数の測定中のアクティブBWPのBW、第1の周波数スペクトルに対する1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWの比、第2の周波数スペクトルに対する1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWの比、若しくは1つまたは複数の測定が精度要件を満たしたかどうか、又はそれらの任意の組合せを示す情報を含む、条項17から23のいずれか一項に記載の方法。
【0165】
条項25.ユーザ機器(UE)による基準信号(RS)処理を調整するためのデバイスであって、デバイスが、送受信機と、メモリと、送受信機及びメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサと、を備え、1つまたは複数のプロセッサが、UEが第1の周波数スペクトルを有する1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するように構成される少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得し、少なくとも1つのPWに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのPW中にUEの第1の帯域幅部分(BWP)であって、第1のBWPが、第2の周波数スペクトルを有し、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとが、少なくとも部分的に重複して重複スペクトルを形成し、第1のBWPと1つまたは複数のRSリソースとが、同じヌメロロジーを有する、第1のBWPのBWP制限を実施する、ように構成されている、デバイス。
【0166】
条項26.デバイスが、UEを含む、条項25に記載のデバイス。
【0167】
条項27.BWP制限を実施するために、1つまたは複数のプロセッサが、少なくとも1つのPW中に第1のBWPのBWP非アクティビティタイマーを一時停止するように構成されている、条項25又は26に記載のデバイス。
【0168】
条項28.少なくとも1つのPWに関する前記情報を取得するために、1つまたは複数のプロセッサが、送受信機を介してUEのサービング基地局にPW構成要求を送信し、送受信機を介してサービング基地局から少なくとも1つのPWに関する情報を含むPW構成を受信するように構成されている、条項25から27のいずれか一項に記載のデバイス。
【0169】
条項29.1つまたは複数のプロセッサが、BWP制限の要求をPW構成要求に含めるように更に構成されている、条項28に記載のデバイス。
【0170】
条項30.1つまたは複数のプロセッサが、PW構成からBWP制限に関する情報を取得するように更に構成されている、条項28又は29に記載のデバイス。
【0171】
条項31.BWP制限を実施するために、1つまたは複数のプロセッサが、少なくとも1つのPWに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、BWP制限を決定するように構成されている、条項25から30のいずれか一項に記載のデバイス。
【0172】
条項32.デバイスが、UEのサービング基地局を含む、条項25に記載のデバイス。
【0173】
条項33.BWP制限を実施するために、1つまたは複数のプロセッサが、第1のBWPの再構成若しくは切替えを防止する、第1のBWPのヌメロロジー若しくは帯域幅(BW)のいずれか若しくは両方の変化を防止する、若しくは重複スペクトルの変化を防止する、又はそれらの組合せをするように構成されている、条項25又は32に記載のデバイス。
【0174】
条項34.少なくとも1つのPWに関する情報を取得するために、1つまたは複数のプロセッサが、送受信機を介して、UE又はロケーションサーバからPW構成要求を受信し、PW構成要求を受信したことに応答して、PW構成を決定するように構成されている、条項25又は32から33のいずれか一項に記載のデバイス。
【0175】
条項35.1つまたは複数のプロセッサが、送受信機を介して、PW構成をUEに送信するように更に構成されている、条項34に記載のデバイス。
【0176】
条項36.1つまたは複数のプロセッサが、BWP制限に関する情報をPW構成に含めるように更に構成されている、条項35に記載のデバイス。
【0177】
条項37.少なくとも1つのPWが、複数の連続するPWインスタンスを含み、少なくとも1つのPW中にBWP制限を実施するために、1つまたは複数のプロセッサが、複数の連続するPWインスタンスの各PWインスタンス中にBWP制限を実施するように構成されている、条項25から36のいずれか一項に記載のデバイス。
【0178】
条項38.BWP制限を実施するために、1つまたは複数のプロセッサが、BWP構成に従ってBWP制限を実施するように構成されている、条項25から37のいずれか一項に記載のデバイス。
【0179】
条項39.1つまたは複数のプロセッサが、1つまたは複数のRSリソースに関する情報に少なくとも部分的に基づいて、複数の所定のBWP構成からBWP構成を選択するように更に構成されている、条項38に記載のデバイス。
【0180】
条項40.基準信号(RS)処理を調整するためのユーザ機器(UE)であって、UEが、送受信機と、メモリと、送受信機及びメモリと通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサと、を備え、1つまたは複数のプロセッサが、送受信機を介して、UEが第1の周波数スペクトルを有する1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するように構成される少なくとも1つの処理ウィンドウ(PW)に関する情報を取得し、UEのアクティブBWPであって、少なくとも1つのPWの少なくとも一部分について、第1の周波数スペクトルと少なくとも部分的に重複する第2の周波数スペクトルを使用する、アクティブBWPを使用して、少なくとも1つのPW中にUEでの1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行し、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を示す情報を送受信機を介してロケーションサーバに送信するように構成されている、UE。
【0181】
条項41.1つまたは複数のプロセッサが、1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルのBWが閾値を満たすとの判定に応じて、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するように構成されている、条項40に記載のUE。
【0182】
条項42.1つまたは複数のプロセッサが、1つまたは複数のRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルに含まれない第1の周波数スペクトルの部分を使用して、1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の第2の測定を実行し、重複スペクトルに含まれない第1の周波数スペクトルの部分の使用を示す情報を送信するように更に構成されている、条項40に記載のUE。
【0183】
条項43.少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するために、1つまたは複数のプロセッサが、複数の連続するPWインスタンスのPWインスタンスのうちの1つまたは複数の中にRSリソースセットの少なくとも1つのRSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンス中にRSリソースセットの全てのRSリソースを測定するように構成されている、条項40から42のいずれか一項に記載のUE。
【0184】
条項44.少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するために、1つまたは複数のプロセッサが、複数の連続するPWインスタンスのPWインスタンスのサブセット中のサブセットの各RSリソースとアクティブBWPとの間の重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースのサブセットを測定するように構成されている、条項40から42のいずれか一項に記載のUE。
【0185】
条項45.少なくとも1つのPW中に1つまたは複数のRSリソースの1つまたは複数の測定を実行するために、1つまたは複数のプロセッサが、初期PWインスタンス中のアクティブBWPの重複スペクトルが精度要件を満たすとの判定に応じて、複数の連続するPWインスタンスの初期PWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの初期サブセットを測定し、複数の連続するPWインスタンスの1つまたは複数の後続のPWインスタンス中にRSリソースセットのRSリソースの1つまたは複数の後続の同じサブセットを測定するように構成されている、条項40から42のいずれか一項に記載のUE。
【0186】
条項46.条項1から24のいずれか一項に記載の方法を実行する手段を有する、装置。
【0187】
条項47.条項1から24のいずれか一項に記載の方法を実行するためのコードを備える命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】