(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】造影剤ミキサ
(51)【国際特許分類】
B01F 27/93 20220101AFI20240927BHJP
B01F 23/53 20220101ALI20240927BHJP
B01F 23/235 20220101ALI20240927BHJP
B01F 35/71 20220101ALI20240927BHJP
B01F 35/31 20220101ALI20240927BHJP
B01F 35/43 20220101ALI20240927BHJP
B01F 27/09 20220101ALI20240927BHJP
B01F 27/11 20220101ALI20240927BHJP
B01F 27/23 20220101ALI20240927BHJP
B01F 35/222 20220101ALI20240927BHJP
A61K 49/04 20060101ALI20240927BHJP
B01F 101/22 20220101ALN20240927BHJP
【FI】
B01F27/93
B01F23/53
B01F23/235
B01F35/71
B01F35/31
B01F35/43
B01F27/09
B01F27/11
B01F27/23
B01F35/222
A61K49/04
B01F101:22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024515676
(86)(22)【出願日】2022-09-22
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 SE2022050833
(87)【国際公開番号】W WO2023048623
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519307687
【氏名又は名称】ルメント アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】フォルク トーマス
(72)【発明者】
【氏名】アドネルヒル イングヴァル
(72)【発明者】
【氏名】カサル-ドゥヤット ルシア
(72)【発明者】
【氏名】リュウ ウェンユン
(72)【発明者】
【氏名】ブック オロフ
【テーマコード(参考)】
4C085
4G035
4G037
4G078
【Fターム(参考)】
4C085HH05
4C085JJ08
4C085KB82
4C085LL05
4G035AB29
4G035AB46
4G035AE02
4G037AA02
4G037AA03
4G037AA18
4G037DA23
4G037DA25
4G037EA04
4G078AA21
4G078AB20
4G078BA05
4G078CA19
4G078CA20
4G078DA23
(57)【要約】
泡型造影剤を提供するための造影剤ミキサ(100)が提示される。ミキサ(100)は、混合容器を支持するための保持装置(109)と、混合容器(200)内で造影剤粉末を液体と混合するための実質的に均質な円形ミキサブレード(110)と、ミキサブレード(110)の回転速度及び保持装置(109)とミキサブレード(110)との間の垂直距離(D)を制御するように構成されたコントローラと、を備える。方法、システム及び混合容器も提示される。
【選択図】
図1c
【特許請求の範囲】
【請求項1】
泡型造影剤を提供するための造影剤ミキサ(100)であって、前記造影剤ミキサ(100)は、混合容器(200)を支持するための保持装置(109)と、前記混合容器(200)内で造影剤粉末(5)を液体(3)と混合するための実質的に均質な円形ミキサブレード(110)と、前記ミキサブレード(110)の回転速度及び前記保持装置(109)と前記ミキサブレード(110)との間の垂直距離(D)を制御するように構成されたコントローラ(160)と、を備える、造影剤ミキサ(100)。
【請求項2】
前記保持装置(109)は、前記保持装置(109)と前記ミキサブレード(110)との間の前記垂直距離(D)を制御するために、前記造影剤ミキサ(100)の第二のモータ装置(140)によって移動可能であり、前記第二のモータ装置(140)は、前記コントローラ(160)によって制御される、請求項1に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項3】
前記ミキサブレード(110)は、ミキサシャフト(120)上に配置され、前記ミキサシャフト(120)は、前記コントローラ(160)によって制御される第一のモータ装置(130)によって前記ミキサシャフト(120)の長手方向軸を中心に回転可能である、請求項1又は2に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項4】
前記ミキサブレード(110)は、前記保持装置(109)と前記ミキサブレード(110)との間の前記垂直距離(D)を制御するために、前記造影剤ミキサ(100)の前記第二のモータ装置(140)によって移動可能であり、前記第二のモータ装置(140)は、前記コントローラ(160)によって制御される、請求項1~3のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項5】
前記ミキサブレード(110)は、クラッチ(150)によって前記第一のモータ装置(130)に動作可能に接続される、請求項3又は4に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項6】
前記クラッチは、前記第一のモータ装置(130)に動作可能に接続された上側部材(153)と、前記ミキサブレード(110)に動作可能に接続された下側部材(156)とを備える磁気クラッチ(150)であり、前記上側部材(153)は、1つ以上の磁石(155)によって前記下側部材(156)に接続される、請求項5に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項7】
前記クラッチ(150)の前記下側部材(156)又は前記上側部材(153)は、凹状に形成され、前記クラッチ(150)の前記下側部材(156)又は前記上側部材(153)の他方は、嵌合凸状に形成される、請求項6に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項8】
前記ミキサブレード(110)は、前記ミキサブレード(110)の平面(P
B)と前記ミキサシャフト(120)の長手方向軸(A)に垂直な基準平面(P
R)との間にブレード角度(a)が形成されるように前記ミキサシャフト(120)上に配置され、前記ブレード角度(a)は、0.5~5°の範囲、好ましくは2~4°の範囲にある、請求項3~7のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項9】
前記混合容器(200)内に前記液体(3)を分注するように配置された液体容器(180)をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項10】
前記液体容器(180)と前記混合容器(200)との間の流体経路に配置され、前記コントローラ(160)によって開位置と閉位置との間で制御可能な弁(185)をさらに備える、請求項9に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項11】
前記混合容器(200)内に前記造影剤粉末(5)を分注するように配置された粉末容器(181)をさらに備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項12】
腹部コンピュータ断層撮影(CT)のための経口陰性造影剤泡(7)を提供するために、請求項1~11のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)の前記コントローラ(160)によって実行される方法(300)であって、前記ミキサブレード(110)は、混合容器(200)内で造影剤粉末(5)を液体(3)と混合するように構成可能であり、前記方法(300)は、
前記ミキサブレード(110)を所望の回転速度で回転するように制御するステップ(310)と、
前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の垂直距離(L
P)を、上側距離(L
U)と下側距離(L
L)との間で繰り返し変化させるように制御するステップ(320)と、
を含む、方法(300)。
【請求項13】
前記造影剤ミキサ(100)は、弁(185)によって前記混合容器(200)内に液体(3)を分注するように配置された液体容器(180)を備え、前記方法(300)は、
前記混合容器(200)内に液体を分注するように前記弁(185)を制御するステップ(302)
をさらに含む、請求項12に記載の方法(300)。
【請求項14】
前記ミキサブレード(110)を前記所望の回転速度で回転するように制御するステップ(310)は、前記混合容器(200)内に液体(3)を分注するように前記弁(185)を制御するステップ(302)の前に、開始される、請求項13に記載の方法(300)。
【請求項15】
前記造影剤ミキサブレード(110)を前記所望の回転速度で回転するように制御するステップ(310)は、前記混合容器(200)内に前記液体(3)を分注するように前記弁(185)を制御するステップ(302)の後に、開始される、請求項13に記載の方法(300)。
【請求項16】
前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の前記垂直距離(L
P)を、前記上側距離(L
U)と前記下側距離(L
L)との間で繰り返し変化させるように制御するステップ(320)は、少なくとも8回、好ましくは少なくとも12回実施される、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項17】
前記ミキサブレード(110)を前記所望の回転速度で回転するように制御するステップ(310)は、前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の前記垂直距離(L
P)を制御するステップ(320)の間に、
休止期間の間、前記ミキサブレード(110)の回転を停止するステップ(315)
をさらに含む、請求項12~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
請求項1~11のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)と、混合容器(200)と、造影剤粉末(5)と、液体(3)とを備えるミキサシステム(10)であって、前記混合容器(200)は、前記ミキサ(100)の前記ミキサブレード(110)を受け入れるように配置可能である、ミキサシステム(10)。
【請求項19】
前記ミキサブレード(110)の直径(D’
B)は、前記混合容器(200)の直径(D
C)の半分より小さく、前記混合容器(200)の前記直径(D
C)の3分の1より大きい、請求項18に記載のミキサシステム(10)。
【請求項20】
前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の前記垂直距離(L
P)は、上側距離(L
U)と下側距離(L
L)との間で制御可能であり、前記ミキサブレード(110)は、前記下側距離(L
L)で前記混合容器(200)の底部に隣接する、請求項18又は19に記載のミキサシステム(10)。
【請求項21】
前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の前記上側距離(L
U)は、前記ミキサ(100)の動作中、前記ミキサ容器(200)内の前記陰性造影剤泡(7)の所望の高さの75%未満、好ましくは前記ミキサ容器(200)内の前記陰性造影剤泡(7)の前記所望の高さの65%未満、最も好ましくは前記ミキサ容器(200)内の前記陰性造影剤泡(7)の前記所望の高さの55%未満である、請求項20に記載のミキサシステム(10)。
【請求項22】
前記造影剤粉末(5)は、卵白粉末(5)である、請求項18~21のいずれか一項に記載のミキサシステム(10)。
【請求項23】
前記液体(3)は、水(3)である、請求項18~22のいずれか一項に記載のミキサシステム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミキサに関し、より詳細には、経口陰性造影剤泡(per-oral negative contrast agent foam)を提供するのに適した造影剤ミキサ、並びに関連する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ断層撮影(CT)は、健康及び疾患における実質器官、筋肉、脂肪組織、骨、血管、リンパ節等の断面画像又はスライスを作成する一連のX線キャプションを組み合わせることによって、身体、例えば、ヒトの身体の詳細な画像を内部で作成する撮像診断技術である。今日のCTは、磁気共鳴断層撮影法等の他の断層撮影技術と比較してコストが低く、特に検査が速いため、また世界的に利用可能性が高いため、頻繁に使用されるツールである。がんの診断におけるその一般的な使用に加えて、CTは、炎症性疾患、外傷、異常等の様々な他の疾患及び障害の診断を容易にするために広く使用されている。
【0003】
腹部のCT(CT-abd)では、造影剤は、組織区画間の密度の差を増やすことによって、構造を画定するために使用される。コントラストの差を強くすることで、放射線科医が経時的に腹部及び骨盤内の異常を検出及び追跡するために必要な詳細の可視化が改善し、したがって、これに可能な医療診断を伴う。構造及び/又は材料の放射線密度は、ハウンスフィールド単位(HU)で測定される。腹部器官及び構造は、それらの組成物の放射線密度に応じて、グレースケールで様々な色で、白色(骨等;約+1000HU)から薄い灰色(血管等;約+70HU)、及び黒色(肺内の空気等;約-1000HU)までの色で表示される。
【0004】
CT-abdと日常的に呼ばれる患者は、通常、胃腸管を画定するための経口剤で調製される。これまでは、最も一般的に使用される境界剤は、静脈内適用のために意図されるヨウ素造影剤の希釈溶液であり、その結果、白色の腸内容物、すなわち陽性HUをもたらす。他の薬剤は、約10HUの密度を提供する等浸透圧溶液であり、これは、他の身体構造の色に近い灰色の腸管腔を示す。したがって、陽性の経口充填剤は、CT画像上で腸壁と小腸の管腔との間のコントラストを全く提供しないか、又は不満足にしか提供しない。結果として、腸壁の画像は、読みづらいもので、その結果、放射線診断の品質が低下し、偽陽性診断及び偽陰性診断の両方を含むことがある。その結果として、粘膜内層及び腸壁に対して顕著に大きなコントラストを有する陰性「黒色」充填造影剤が特許文献1で紹介され、それによって、医学的評価を改善する機会が創出された。
【0005】
特許文献1で紹介された造影剤は、マイクロバブルの流動性の水性泡である。完全に均質な分散液が得られるまで、造影剤粉末を液体と共に手動で又はマグネチックスターラによって撹拌することによって得られた分散液から泡を作製する。この分散液を、ブレンダを用いて手動で泡に混合した。ブレンダのブレードは、余分な空気の取り込み及び新たな大きなバブルの形成を回避するために、空気ポケットを一切作り出すことなく分散体中に連続的に保持される。泡が均質になり、目に見えるバブルがなくなるまで、泡をホイップする。目に見えるバブルが泡の表面で目に見えることによって検出される場合、バブルを、スプーン又はパスツールピペット等の吸引装置で除去する。除去され得ない過多のバブルが表面及び/又はバルクに存在する場合、泡を、廃棄又は再ホイップしなければならないので、製品の調製時間が長くなり、コストを増大する。
【0006】
造影剤泡を製造するプロセスは、敏感である。空気が過剰な場合、オーバーランが増加し、その結果、より厚い泡を生成するとともに、大きなバブルが形成され、不均質で高多分散性の泡が生成される。このような泡は、X線画像の品質に悪影響を及ぼす。泡は、泡を構成するマイクロバブルの中に、はっきりと見えるバブルを含んではならない。
【0007】
したがって、上記から、改善の余地があることが理解される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、従来技術よりも改善され、上述の欠点に対処するか又は少なくとも軽減する新しいタイプのミキサを提供することである。より具体的には、本発明の目的は、例えば、腹部コンピュータ断層撮影用の経口陰性造影剤泡を提供するのに適した造影剤ミキサを提供することである。これらの目的は、添付の独立請求項に記載される技術によって対処され、好ましい実施形態は、それに関連する従属請求項に定義される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第一の態様では、泡型造影剤を提供するための造影剤ミキサが提示される。ミキサは、混合容器を支持するための保持装置と、混合容器内で造影剤粉末を液体と混合するための実質的に均質な円形ミキサブレードと、ミキサブレードの回転速度及び保持装置とミキサブレードとの間の垂直距離を制御するように構成されたコントローラと、を備える。
【0011】
一変形形態では、保持装置は、保持装置とミキサブレードとの間の垂直距離を制御するために、ミキサの第二のモータ装置によって移動可能である。第二のモータ装置は、コントローラによって制御される。これは、混合中の騒音及び振動を低減し、ミキサブレードと保持装置との間の距離を制御するので有益である。
【0012】
一変形形態では、ミキサブレードは、ミキサシャフト上に配置され、ミキサシャフトは、コントローラによって制御される第一のモータ装置によって、ミキサシャフトの長手方向軸を中心に回転可能である。これは、モータ装置が制御可能なトルクを提供し、エネルギー効率が良く、サイレントで、コスト効率が良く、制御が比較的容易であるので有益である。
【0013】
一変形形態では、ミキサブレードは、保持装置とミキサブレードとの間の垂直距離を制御するために、ミキサの第二のモータ装置によって移動可能である。第二のモータ装置は、コントローラによって制御される。これは、第二のモータ装置に対する要件が緩やかになり、ミキサのコストを削減し得るので、有益である。
【0014】
一変形形態では、ミキサブレードは、クラッチによって第一のモータ装置に動作可能に接続される。クラッチを有することによって、ミキサブレードをミキサから取り外して、ミキサブレードの交換及び/又は洗浄を簡素化することができるので、有益である。
【0015】
一変形形態では、クラッチは、第一のモータ装置に動作可能に接続された上側部材と、ミキサブレードに動作可能に接続された下側部材とを備える磁気クラッチである。上側部材は、1つ以上の磁石によって下側部材に接続される。クラッチに磁石を使用することで、ミキサブレードの取り外しが工具なしで可能になり、改善されたユーザ経験を提供し、ミキサブレードを交換及び/又は洗浄するときに必要とされる時間を短縮し、労力を低減するので有益である。
【0016】
一変形形態では、クラッチの下側部材又は上側部材は、凹状に形成され、クラッチの下側部材又は上側部材の他方は、嵌合凸状に形成される。これは、第一のモータ装置に対するミキサブレードの容易かつ正確な位置決めを可能にすることで、ミキサブレードを交換及び/又は洗浄するときに必要とされる時間を短縮し、労力を低減するので、有益である。
【0017】
一変形形態では、ミキサブレードは、ミキサブレードの平面とミキサシャフトの長手方向軸に垂直な基準平面との間にブレード角度が形成されるようにミキサシャフト上に配置される。ブレード角度は、0.5~5°の範囲、好ましくは2~4°の範囲にある。これは、ブレード角度を使用して泡に組み込まれる空気の量を制御し、それによって泡の体積を制御することができるので、有益である。ブレード角度によって、ミキサブレードの有効性が高くなる。
【0018】
一変形形態では、陰性経口造影剤ミキサ(negative oral contrast agent mixer)は、混合容器内に液体を分注するように配置された液体容器をさらに備える。これは、ミキサを始動する前に、液体が混合容器内にあることを確認する必要がないため、有益である。
【0019】
一変形形態では、陰性経口造影剤ミキサは、液体容器と混合容器との間の流体経路に配置され、コントローラによって開位置と閉位置との間で制御可能な弁をさらに備える。これは、コントローラが、液体がいつ混合容器に添加されるか、及び/又は混合容器に添加される液体の量を制御し得るので、有益である。
【0020】
一変形形態では、陰性経口造影剤ミキサは、混合容器内に造影剤粉末を分注するように配置された粉末容器をさらに備える。これは、ミキサを始動する前に、造影剤粉末が混合容器内にあることを確認する必要がないため、有益である。
【0021】
一変形形態では、陰性経口造影剤ミキサは、コントローラによって開位置と閉位置との間で制御可能な粉末分注器をさらに備える。これは、コントローラが、造影剤粉末がいつ混合容器に添加されるか、及び/又は混合容器に添加される造影剤粉末の量を制御し得るため、有益である。
【0022】
第二の態様では、腹部CTのための経口陰性造影剤泡を提供するための方法が提示される。この方法は、第一の態様による陰性経口造影剤ミキサのコントローラによって実行される。ミキサブレードは、混合容器内で造影剤粉末を液体と混合するように構成可能である。この方法は、ミキサブレードを所望の回転速度で回転するように制御するステップと、ミキサブレードと保持装置との間の垂直距離を、上側距離と下側距離との間で繰り返し変化させるように制御するステップとを含む。
【0023】
一変形形態では、造影剤ミキサは、弁によって混合容器内に液体を分注するように配置された液体容器を備え、方法は、混合容器内に液体を分注するように弁を制御するステップをさらに含む。これは、コントローラが、液体がいつ混合容器に添加されるか、及び/又は混合容器に添加される液体の量を制御し得るので、有益である。
【0024】
一変形形態では、ミキサブレードを所望の回転速度で回転するように制御するステップは、混合容器内に液体を分注するように弁を制御するステップの前に、開始される。これは、ミキサブレードの回転中に水を添加することによって、造影剤粉末が液体中に塊を形成するリスクを低減するので有益である。
【0025】
一変形形態では、ミキサブレードを所望の回転速度で回転するように制御するステップは、液体を混合容器内に分注するように弁を制御するステップの後に、開始される。これは、こぼれ及び/又はスプラッシュのリスクを低減するので、有益である。
【0026】
一変形形態では、造影剤ミキサは、粉末分注器によって混合容器内に造影剤粉末を分注するように配置された粉末分注器を備え、本方法は、混合容器内に粉末を分注するように粉末分注器を制御するステップをさらに含む。これは、コントローラが、造影剤粉末がいつ混合容器に添加されるか、及び/又は混合容器に添加される造影剤粉末の量を制御し得るので、有益である。
【0027】
一変形形態では、ミキサブレードと保持装置との間の距離の垂直位置を、上側距離と下側距離との間で繰り返し変化させるように制御するステップは、少なくとも8回、好ましくは少なくとも12回実施される。これは、腹部CTのための経口陰性造影剤泡に特に適した泡を提供するので有益である。
【0028】
一変形形態では、ミキサブレードを所望の回転速度で回転するように制御するステップは、ミキサブレードと保持装置との間の垂直距離を制御するステップの間に、休止期間の間、ミキサブレードの回転を停止するステップをさらに含む。これは、比較的大きなバブルが混合容器の表面まで上昇することが可能になるので有益であり、バブルは、表面との接触によって、又はミキサブレードの回転が開始されたときに崩壊する。
【0029】
第三の態様では、ミキサシステムであり、これは、第一の態様の陰性経口造影剤ミキサと、混合容器と、造影剤粉末と、液体とを含む。混合容器は、ミキサのミキサブレードを受け入れるように配置可能である。
【0030】
一変形形態では、ミキサブレードの直径は、混合容器の直径の半分より小さく、混合容器の直径の3分の1より大きい。これは、腹部CTのための経口陰性造影剤泡に特に適した泡を提供するので有益である。
【0031】
一変形形態では、ミキサブレードと保持装置との間の垂直距離は、上側距離と下側距離との間で制御可能である。ミキサブレードは、下側位置で混合容器の底部に隣接している。これによって、造影剤粉末のバブルが大きくならずに、又は残留物なしに、均質な泡の製造が可能になるので有益である。
【0032】
一変形形態では、ミキサブレードと保持装置との間の上側距離は、ミキサの動作中、ミキサ容器内の陰性造影剤泡の所望の高さの75%未満、好ましくはミキサ容器内の陰性造影剤泡の所望の高さの65%未満、最も好ましくはミキサ容器内の陰性造影剤泡の所望の高さの55%未満である。これによって、造影剤粉末のバブルが大きくならずに、又は残留物なしに、均質な泡の製造が可能になるので有益である。
【0033】
一変形形態では、造影剤粉末は、卵白粉末である。
【0034】
一変形形態では、液体は、水である。
【0035】
第四の態様では、腹部コンピュータ断層撮影(CT)用の経口陰性造影剤泡を提供するための陰性経口造影剤ミキサが提示される。ミキサは、混合容器内で造影剤粉末を液体と混合するためのミキサブレードと、ミキサブレードの垂直位置及びミキサブレードの回転速度を制御するように構成されたコントローラとを備える。
【0036】
一変形形態では、ミキサブレードは、第一の電気モータによってミキサシャフトの長手方向軸を中心に回転可能であり、第二の電気モータによってミキサシャフトの長手方向軸に沿って移動可能なミキサシャフト上に配置される。第一の電気モータ及び第二の電気モータは、コントローラによって制御される。これは、電気モータが制御可能なトルクを提供し、エネルギー効率が良く、サイレントで、コスト効率が良く、制御が比較的容易であるので有益である。
【0037】
一変形形態では、ミキサブレードは、クラッチによって第一の電気モータに動作可能に接続される。クラッチを有することによって、ミキサブレードをミキサから取り外して、ミキサブレードの交換及び/又は洗浄を簡素化することができるので、有益である。
【0038】
一変形形態では、クラッチは、第一の電気モータに動作可能に接続された上側部材と、ミキサブレードに動作可能に接続された下側部材とを備える磁気クラッチである。上側部材は、1つ以上の磁石によって下側部材に接続される。クラッチに磁石を使用することで、ミキサブレードの取り外しが工具なしで可能になり、改善されたユーザ経験を提供し、ミキサブレードを交換及び/又は洗浄するときに必要とされる時間を短縮し、労力を低減するので有益である。
【0039】
一変形形態では、クラッチの下側部材又は上側部材は、凹状に形成され、クラッチの下側部材又は上側部材の他方は、嵌合凸状に形成される。これは、第一の電気モータに対するミキサブレードの容易かつ正確な位置決めを可能にすることで、ミキサブレードを交換及び/又は洗浄するときに必要とされる時間を短縮し、労力を低減するので、有益である。
【0040】
一変形形態では、ミキサブレードは、ミキサブレードの平面とミキサシャフトの長手方向軸に垂直な基準平面との間にブレード角度が形成されるようにミキサシャフト上に配置される。ブレード角度は、0.5~5°の範囲、好ましくは2~4°の範囲にある。これは、ブレード角度を使用して泡に組み込まれる空気の量を制御し、それによって泡の体積を制御することができるので、有益である。ブレード角度によって、ミキサブレードの有効性が高くなる。
【0041】
一変形形態では、ミキサブレードは、均質な実質的に円形のミキサブレードである。これは、混合プロセスにおける乱流のリスクを低減し、より均質なバブルサイズを有する泡を提供するために、有益である。
【0042】
一変形形態では、陰性経口造影剤ミキサは、混合容器内に液体を分注するように配置された液体容器をさらに備える。これは、ミキサを始動する前に、液体が混合容器内にあることを確認する必要がないため、有益である。
【0043】
一変形形態では、陰性経口造影剤ミキサは、液体容器と混合容器との間の流体経路に配置され、コントローラによって開位置と閉位置との間で制御可能な弁をさらに備える。これは、コントローラが、液体がいつ混合容器に添加されるか、及び/又は混合容器に添加される液体の量を制御し得るため、有益である。
【0044】
一変形形態では、陰性経口造影剤ミキサは、混合容器内に造影剤粉末を分注するように配置された粉末容器をさらに備える。これは、ミキサを始動する前に造影剤粉末が混合容器内にあることを確認にする必要がないため、有益である。
【0045】
一変形形態では、陰性経口造影剤ミキサは、コントローラによって、造影剤粉末が混合容器の中に分注される少なくとも分注位置に制御可能な粉末分注器をさらに備える。これは、コントローラが、造影剤粉末がいつ混合容器に添加されるか、及び/又は混合容器に添加される造影剤粉末の量を制御し得るため、有益である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
本発明の実施形態について、以下で、本発明の概念をどのように実施することができるかの非限定的な例を示す添付の図式的図面を参照しながら、説明する。
【0047】
【
図1a】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの斜視図である。
【
図1b】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの側面図である。
【
図1c】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの斜視図である。
【
図1d】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの側面図である。
【
図1e】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの側面図である。
【
図2a】本発明のいくつかの実施形態によるクラッチの斜視図である。
【
図2b】本発明のいくつかの実施形態によるクラッチの斜視図である。
【
図2c】本発明のいくつかの実施形態によるクラッチの斜視図である。
【
図2d】本発明のいくつかの実施形態によるクラッチの斜視図である。
【
図3a】本発明のいくつかの実施形態によるミキサブレードの側面図である。
【
図3b】本発明のいくつかの実施形態によるミキサブレードの斜視図である。
【
図4a】本発明のいくつかの実施形態によるミキサブレードを有する混合容器の正面図である。
【
図4b】本発明のいくつかの実施形態によるミキサブレードの垂直移動の時系列プロットである。
【
図5】本発明のいくつかの実施形態によるミキサブレードの部分側面図である。
【
図6】本発明のいくつかの実施形態によるミキサブレード及び混合容器の上面図である。
【
図7】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの斜視図である。
【
図8a】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの斜視図である。
【
図8b】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの斜視図である。
【
図8c】本発明のいくつかの実施形態による造影剤ミキサの部分ブロック図である。
【
図9】本発明のいくつかの実施形態によるミキサシステムの概略ブロック図である。
【
図10】本発明のいくつかの実施形態による方法の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下では、特定の実施形態について、添付の図面を参照して、より詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、例として提供されるが、それは、本開示が徹底的かつ完全なものであり、添付の特許請求の範囲で定義されるような本発明の範囲を当業者に十分に伝えるためである。
【0049】
「結合された」という用語は、接続されたものとして定義されるが、必ずしも直接的ではなく、必ずしも機械的なものではない。「結合された」2つ以上のアイテムは、互いに一体であってもよい。「1つの(a)」及び「1つの(an)」という用語は、本開示が別途明示的に必要としない限り、1つ以上として定義される。「実質的に」、「およそ」、及び「約」という用語は、当業者によって理解されるように、概ねその特定されたものであると定義されるが、必ずしも完全にその特定されたものである必要はない。「備える」(及びその任意の形態、例えば「備えて」及び「備えている」)、「有する」(及びその任意の形態、例えば「有して」及び「有している」)、「含む」(及びその任意の形態、例えば「含んで」及び「含んでいる」)及び「含有する(及びその任意の形態、例えば「含有し」及び「含有している」)という用語は、オープンエンドの連結動詞である。その結果、1つ以上のステップを「備える」、「有する」、「含む」、又は「含有する」方法は、それらの1つ以上のステップを所持するが、それらの1つ以上のステップのみを所持することに限定されない。
【0050】
水性媒体中の空気分散体から構成されるシステムは、分散された空気の割合に応じて、-1000HU~0HUの範囲の負の密度コントラスト値を提供し、したがって、陰性造影剤として使用され得る。このような造影剤は、MRI、超音波、CTに用いることができる。それは食品ベースの造影剤であるので、経口投与、したがって、腹部撮像に特に適している。本開示は、使用にかかわらず、陽性及び陰性のこれらの用途の全てに泡型造影剤を提供するために適用可能である。本開示は、腹部CT撮像CTのための経口造影剤泡に焦点を当てているが、これは、1つの例示的な実施形態にすぎない。本開示の教示は、また、腹部CTスキャンからの放射線画像上に(陰性)造影剤特性を有する又は有さない他の充填剤を提供する場合にも適用可能である。腹部CT撮像の場合、提供される負の密度コントラスト値は、好ましくは、空気のかなり高い体積割合に対応する-300~-800HUの範囲内であるべきである。さらに、CT撮像において使用するための造影剤は、胃腸管全体にわたって本質的に同じCT負密度コントラスト値を提供するために、胃腸管において十分に安定であるべきである。当技術分野で認識されるように、液体、すなわち泡中の空気の分散は、発泡剤を含む水溶液又は分散液をホイップ又は叩解(beating)することによって提供されてもよい。発泡剤の典型的な例は、洗剤である。発泡剤の種類及び量は、最終泡の特性に影響を及ぼす。さらに、水溶液又は分散液に組み込まれる空気の量も、最終泡の特性に影響を及ぼす。腹部CT用の陰性造影剤の調製は、乾燥粉末5(
図9参照)、さらなる造影剤粉末5又は粉末5を液体で撹拌して、典型的にはマグネチックスターラを用いて分散液を得ることを含む。この分散液を、通常ブレンダで混合して、空気を分散液に組み込み、それにより、患者に経口投与される泡を生成する。例えば、陰性造影剤を含むCTからの反復可能で同等の結果に到達するために、泡は、誰が、どこで又はいつ泡を調製したかにかかわらず、一貫していなければならない。これに加えて、二重機械、すなわち、マグネチックスターラ及びブレンダを使用することは、面倒であり、時間がかかり、2つの別個の機械を洗浄、維持、及びサービスする必要があることに加えて、いくつかの手動ステップを必要とする。
【0051】
造影剤粉末5について、食品由来のタンパク質の中でも、卵白タンパク質がゲル化及び泡形成に対して極めて優れた機能性を有することが分かっている。卵白タンパク質又は卵白アルブミンは、いくつかの球状タンパク質(オボアルブミン、オボトランスフェリン、オボムコイド、オボムチン、リゾチーム、グロブリン、アビジン)で構成される。オボアルブミンが重要なタンパク質の1つであるにもかかわらず、卵白に含まれる異なるタンパク質の組み合わせは、発泡特性及び泡安定性特性において有利である。対向する電荷の混合物及び分子間結合の形成は、食品泡の安定化を改善する。したがって、混合物は、好ましくは、少なくともオボアルブミン、オボムチン及びオボグロブリンを含んでもよい。分散液中では、界面活性剤、例えば、卵白は、その両親媒性の性質に起因して、バブルの形成及びその安定化を可能にする。アルブミンタンパク質は、泡形成及びゲル化に対して例外的な機能特性を有することが判明したため、好ましい。しかしながら、分散されたエアバブルの安定化を強化するために、泡安定剤、例えば、泡安定剤として作用する親水コロイド、例えば天然ゴムが液体組成物中に存在すべきである。
【0052】
「コントラスト粉末」という用語は、本出願を通して使用されるが、粉末は、コントラスト増強特性自体を有する必要はない。「造影剤粉末」という用語は、造影剤を提供するために使用される粉末、言い換えれば、粉末形態の造影剤を指す。以下でさらに詳述するように、造影剤粉末は、泡のための安定化特性を有してもよく、泡のエアバブルは、コントラストを高めるためのもので、したがって、造影剤粉末は、コントラストを促進するものとして説明することができる。
【0053】
陰性経口造影剤泡7(
図9参照)の反復可能な調製プロセスは、
図1a及び
図1bの陰性経口造影剤ミキサ100によって提供される。陰性経口造影剤ミキサ100、又は略してミキサ100は、造影剤粉末5を液体3と混合することによって腹部コンピュータ断層撮影用の経口陰性造影剤泡7を提供するためのミキサブレード110を備える(
図9参照)。つまり、ミキサ100は、造影剤粉末5及び液体3から、陰性造影剤泡7を提供するように構成され、すなわち、最初に分散液を提供する必要がない。ミキサ100は、ミキサブレード110と保持装置109(
図1b参照)との間の垂直距離L
P(
図4b参照)及びミキサブレード110の回転速度を制御するように構成されたコントローラ160(
図9参照)をさらに備える。いくつかの実施形態では、コントローラ160は、ミキサブレード110の回転方向を制御するようにさらに構成される。ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pを制御することで、比較的大きいエアバブルが泡7の一部となるリスクを低減し、均質な泡7が確実に提供されるようにする。ミキサブレード110の回転速度を制御することにより、泡7に取り込まれる空気の量を制御することができる。回転速度が増加すると、より多くの空気の取り込み、したがって、より大きい泡体積を引き起こし、回転速度が減少すると、結果として、取り込む空気が少なくなり、結果的に、泡体積が低減する。この構成では、ミキサ100は、液体3とともに乾燥粉末5を最初に撹拌して分散液にする必要なく、陰性造影剤泡7の形成を可能にする。泡7の品質を大幅に改善することに加えて、これにより、陰性造影剤泡7の調製時間が大幅に短縮され、それによって介護者、病院職員等の貴重な時間が節約される。
【0054】
本開示は、造影剤ミキサ100に関連して主になされるが、ここで、そのようなミキサは、超音波ゲル等の他の目的にも使用され得るが、この目的には限定されないことが既に強調されるべきである。超音波ゲルは、プロピレングリコールと水との混合物から構成されてもよく、そのような混合物は、本開示のミキサ100によって非常に良好に取得され得る。
【0055】
図1bに見られるように、混合は、好ましくは、陰性造影剤泡7に混合される乾燥粉末5及び液体3を保持する混合容器200内で行われる。乾燥粉末5及び/又は液体3は、ミキサ100を始動する前にミキサ100のユーザによって混合容器200に手動で添加されてもよく、又は本開示の他のセクションでさらに詳細に説明されるように、ミキサ100によって混合容器200に自動的又は半自動的に添加されてもよい。混合容器は、保持装置109によって支持してもよく、保持装置109は、更に説明するように、ミキサシャフトLの長手方向軸に沿って固定されても、又は移動可能にしてもよい。
【0056】
ミキサブレード110は、好ましくは、ミキサ100のミキサシャフト120の一端に配置される。ミキサシャフト120は、ミキサブレード110の一体部分として形成されてもよく、あるいはミキサブレード110は、溶接又は1つ以上のねじ、ピン等の好適な取付手段によってミキサシャフトに取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、ミキサブレード110は、ミキサシャフト120から取り外し可能である。ミキサシャフト120は、第一のモータ装置130によってミキサシャフト120の長手方向軸Lを中心に回転可能である。すなわち、ミキサブレード110は、第一のモータ130に動作可能に接続される。第一のモータ130の回転速度は、好ましくは、ミキサブレード110の回転速度を決定し、ミキサブレード110の回転速度は、好ましくは、第一のモータ130の回転速度を制御するコントローラ160によって制御される。第一のモータ130とミキサブレード110との間の動作可能な接続は、ミキサブレード110の回転速度及び/又はトルクの制御を支援するために、1つ以上のトランスミッション(図示せず)を備えてもよい。
【0057】
前述のように、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pは、コントローラ160によって制御される。好ましくは、ミキサ100は、ミキサブレード110、又は
図1cを参照して説明されるように、保持装置109をミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿って移動させるように配置された第二のモータ装置140をさらに備える。この実施形態では、第二のモータ装置140は、保持装置109とミキサブレード110との間の距離Dが変化するように、ミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿ってミキサブレード110を任意の適切な方法で移動させるように配置してもよい。さらなる一実施形態では、ミキサブレード110は、第一のモータ装置130と一緒に移動する。これは、第二のモータ装置140にミキサ100のキャリア170の位置を制御させることによって提供されてもよい。キャリア170は、キャリア170が移動されると、第一のモータ装置130及びミキサブレード110がそれと共に移動されるように、第一のモータ130及びミキサブレード110を支持するように配置されてもよい。ミキサ100は、ベース103と、好ましくはベース103に対して実質的に垂直な角度でベース103に取り付けられたコラム105とをさらに備えてもよい。第二のモータ装置140は、コラム103に取り付けられ、キャリア170に接続された親ねじ145の形態のモータシャフト145、例えば、アクメシャフトを備えてもよい。第二のモータ装置140が作動すると、親ねじ145が回転し、キャリア170がミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿って移動する。いくつかの実施形態では、コラム105は、ガイドレール107を備えてもよく、キャリア170は、コラム105に沿って案内されることを可能にする嵌合ガイド(図示せず)を備えてもよい。ミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿ったミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pは、好ましくは、第二のモータ装置140を制御するコントローラ160によって制御される。
【0058】
図1cには、造影剤ミキサ100の代替的又はさらなる実施形態が示されている。この実施形態では、保持装置109は、ミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿って移動可能である。保持装置109の移動は、長手方向軸Lに沿ったミキサブレード110の移動と同様に、例えば、モータシャフト14の回転によって、第二のモータ装置140によって制御されてもよい。
【0059】
図1dには、いくつかの実施形態によるミキサ100の側面図が示され、モータシャフト145と保持装置109との間の接続が見える。保持装置109は、この実施形態では、ミキサのコラム105に沿って移動可能であり、その結果、保持装置109とミキサブレード110との間の距離Dが変化するようになっている。
【0060】
いくつかの実施形態では(図示せず)、第二のモータ装置140は、保持装置109とミキサブレード110の両方の垂直位置を制御するように構成されてもよいことに言及すべきである。これは、第二のモータ装置140がミキサブレード110及び保持装置の一方を第一の垂直方向に移動させ、モータ装置140及びミキサブレード110の他方を第二の垂直方向に移動させるように構成され、第二の垂直方向は第一の垂直方向と反対であることによって提供することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のクラッチ装置が、第二のモータ装置140とミキサブレード110及び保持装置109の一方又は両方との間に設けられる。このような実施形態では、第二のモータ装置140は、ミキサブレード110及び/又は保持装置109の垂直位置を選択的に制御するように構成されてもよい。
【0061】
図1には、造影剤ミキサ100の別の実施形態が、
図1bのものに対応する側面図で示されている。この実施形態では、造影剤ミキサは、可動保持装置109を備えていないことを除いて、あらゆる態様において前述の実施形態の造影剤ミキサ100と同様である。これは、固定保持装置(図示せず)を含んでもよい。これは、第二のモータ装置140が、長手方向軸Lに沿ったミキサブレード110の垂直位置を制御することを意味する。これは、ミキサブレード110の垂直位置が制御されるとき、第一のモータ装置130がミキサブレード110と一緒に移動することを意味する。
【0062】
ミキサシャフト120の長手方向軸に沿って保持装置109を移動させることによって保持装置109とミキサブレード110との間の距離Dを変更することは、振動及び騒音を低減するので有益であり得ることに言及すべきである。これは、例えば、この実施形態では、回転可能なミキサブレード110をよりしっかりと締結することができるためである。しかしながら、ミキサシャフト120の長手方向軸に沿ってミキサブレード110を移動させることによって保持装置109とミキサブレード110との間の距離Dを変更することは、第二のモータ装置140のサイズ及び重量を低減し、それによってコストを低減することができるので有益であり得る。これは、例えば、保持装置109が液体3及び粉末5を有する混合容器200と一緒になると、ほとんどの実施形態において、ミキサブレードに関連する対応する可動部品よりも重いことに起因する。
【0063】
第二のモータ装置140は、ステッピングモータ140であってもよい。第一のモータ装置130は、ブラシレスDCモータ130であってもよい。
【0064】
図1a及び
図1bの実施形態は、ミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿って移動可能なミキサブレード110として説明されており、
図1c及び
図1dの実施形態は、ミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿って移動可能な保持装置109として説明されているが、これらの実施形態は、相互に排他的ではないことを強調しておくべきである。当業者なら、ミキサブレード110及び保持装置109の両方が長手方向軸Lに沿って移動可能である実施形態と、第二のモータ装置140が、例えば、この相互移動を容易にするための歯車装置及び/又はクラッチを備えて構成され得ることを理解するであろう。要約すると、ミキサブレード110及び保持装置109の一方又は両方は、保持装置109とミキサブレード110との間の距離Dが変化するように、長手方向軸Lに沿って移動可能である。ミキサ100が移動可動又は静止の特定の保持装置109を備えていない実施形態では、保持装置109とミキサブレード110との間の距離Dは、ミキサブレード110と混合容器200を支持するための表面との間の距離として解釈されるべきであることに言及すべきである。そのような表面は、例えば、ミキサ100が置かれるベース103又はテーブルであってもよい。
【0065】
ミキサシャフト120は、いくつかの実施形態では、クラッチ150によって第一のモータ装置130に接続されてもよい。クラッチ150は、ミキサブレード110のミキサ100への簡単かつ迅速な接続及び分離を可能にするように構成され得るので有益である。例えば、ミキサブレード110が再使用可能である場合、容易に取り外して洗浄することができる。さらに、ミキサブレード110が使い捨てである場合、容易に取り外して交換することができる。ミキサブレード110は、実施形態に応じて、ミキサシャフト120も含むと解釈され得ることに言及すべきである。一実施形態では、ミキサブレード110は、ステンレス鋼ミキサブレード110であり、これは洗浄が容易で耐久性があるので有益である。別の実施形態では、ミキサブレード110は、プラスチックミキサブレード110であり、これは、洗浄の必要性を低減するので有益である。
【0066】
クラッチ150は、ミキサブレード110を第一のモータ装置130から解放できるようにする任意の適切な方法で形成されてもよい。
図2a~
図2dを参照して、クラッチ150の1つの好ましい実施形態をさらに詳細に説明する。この実施形態では、クラッチ150は、上側部材153及び下側部材156を備える。上側部材153は、第一のモータ装置130に動作可能に接続され、下側部材156は、ミキサブレード110に動作可能に接続される。下側部材156のミキサブレード110への動作可能な接続は、ミキサシャフト120を介してもよい。上側部材153の第一のモータ130への動作可能な接続は、第一のモータ装置130の駆動シャフト135を備えてもよい。上側部材153及び下側部材156は、
図2bの断面図に最もよく示されているように、任意の適切な締結手段152によってそれぞれのシャフト135、120に接続されても、あるいはシャフト135、120と一体に形成されてもよい。上側部材153及び下側部材156は、1つ以上の取付手段155によって互いに取り外し可能に取り付けられ、これについては、上側部材153及び下側部材156を分離して示す
図2c及び
図2dを参照されたい。取付手段155は、バヨネットマウント、クリックマウント、ナット及びボルト構成等の任意の適切な取付手段155であってもよい。上側部材153又は下側部材156の一方には、ガイド突起(図示せず)が形成され、上側部材153及び下側部材156の他方には、嵌合ノッチ(図示せず)が形成されてもよい。
【0067】
しかしながら、上側部材153及び下側部材156の表面を滑らかに保ち、洗浄が困難になって、汚れが蓄積するのを回避するために、好ましい実施形態では、取付手段155は、磁石155として形成される。取付手段155は、上側部材153又は下側部材156のいずれか一方に設けられた1つの磁石155であってもよいが、上側部材153又は下側部材156の他方が磁性を有することが、その条件となる。上側部材153がミキサシャフト120の長手方向軸Lの周りの回転を伝達するので、クラッチ150は、トルクを受け、取付手段155は、これに耐えるのに充分な強度を有しなければならない。クラッチ150にかけられるトルク及びオイラー力は、第一のモータ装置130によって提供される加速度に依存する。比較的弱い取付手段155は、第一のモータ130によって及ぼされるトルクを低減するようにコントローラ160を構成することによって補償され得る。本発明者らは、上側部材153及び下側部材156のそれぞれに複数の磁石155を配置することにより、十分に強固なクラッチ150が得られることを見出した。好ましくは、磁石155は、上側部材153及び下側部材156のキャビティ内に埋め込まれ、クラッチ150が組み立てられると、上側部材153内の磁石155のS極が下側部材156内の磁石155のN極に面するように、又はその逆になるように配置される。好ましい実施形態では、上側部材153及び下側部材156は、それぞれ3つの磁石を備える。
【0068】
磁石155及びそれらの関連するキャビティは、清浄するのが困難なヌーク(nooks)及びくぼみ(crannies)の存在を減らすために、好ましくは、適切なコーティングで覆われる。
【0069】
図2bに示すクラッチ150の断面図と、
図2cの上側部材153と
図2dの下側部材156との分離図とに見られるように、下側部材156は、凸状に形成され、上側部材153は、嵌合凹状に形成されてもよい。図示されていないが、上側部材153が凸状に形成され、下側部材156が嵌合凹状に形成される逆の構成も可能であるが、凸状の方が洗浄するのに容易であり、下側部材156に好ましい。
【0070】
磁石155として提供される取付手段155と、上側部材153及び下側部材156の形状とは、一緒に示されているが、これらが直接連結されず、例えば、任意の好適な取付手段155を上側部材153及び下側部材156の任意の好適な形状と組み合わせてもよいことに留意されたい。
【0071】
追加又は代替として、前述のように、ミキサブレード110は、ミキサシャフト120から取り外し可能であってもよい。そのような実施形態では、ミキサブレード110は、例えば、ツイストロック、スナップイン又は他の適切な取付手段によってミキサシャフト120に取り付けられてもよい。そのような構成は、ミキサブレード110及びミキサシャフト120が異なる材料から提供され得るので有益である。一実施形態では、ミキサブレード110は、プラスチックミキサブレード110であり、ミキサシャフト120は、金属ミキサシャフトである。ミキサブレード110は、使い捨てミキサブレード110であってもよく、ミキサシャフト120は、再使用可能なミキサシャフト120であってもよい。
【0072】
図3a及び
図3bを参照すると、陰性造影剤泡7の一貫した効率的な発泡を保証するために、本開示の背後にある発明者らは、発明的思考を通して、ミキサブレード110は、好ましくは、ミキサシャフト120上に配置され、こうして、ミキサブレード110の平面P
Bと基準平面P
Rとの間にブレード角度aが形成されるようになると結論付けた。基準平面P
Rは、ミキサシャフト120の長手方向軸Aに垂直である。ブレード角度aが大きいと、ブレード角度aが小さい場合に比べて、空気をより多く取り込み、したがって、他の全ての条件が同じであると仮定すると、より大きい泡7体積を提供することになる。実質的な研究及び実験は、0.5~5°の範囲のブレード角度aが、腹部CTのための許容可能な経口陰性造影剤泡7を提供すると結論付けた。ブレード角度aが2~4°の範囲内であると、より良好な造影剤泡7が得られ、ブレード角度が実質的に3°であることが最も好ましいことが示された。
【0073】
ミキサブレード110を様々な形状で形成してもよいが、実験的試験及び研究によって、均質なミキサブレード110が適切な陰性造影剤泡7を提供すると結論付けられている。穴又はキャビティをミキサブレード110に追加すると、穴によって引き起こされる乱流の増加によって、均質なミキサブレード110と比較して、より均質でなく、多くの可視バブルを伴う泡7が得られるため、混合ブレード110の効果が低下する。これに加えて、ミキサブレード110は、実質的に円形の円周形状に形成されてもよく、好ましくは、ミキサシャフト120がミキサブレード110の中心に位置するようにすると、バランスのとれた負荷が得られ、ミキサブレード110が回転するときの振動のリスクを低減する。ミキサブレード110の下面は、バルジ(bulge)又はスタッド(stud)を備えてもよい。下面は、受け皿形状であってもよい。これは、ミキサ100の動作中に、より多くの乱流を促進するので有益であり、このため、混合及び泡形成に有利である。
【0074】
図4a及び
図4bを参照して、長手方向軸Lに沿ったミキサブレード110及び/又は保持装置109の移動について、さらに詳細に説明する。ミキサブレード110及び/又は保持装置109は、好ましくは、上下に繰り返し移動して、その結果、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pは、長手方向軸Lに沿って上側距離L
Uと下側距離L
Lとの間でシフトするようになる。これは、ミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿ってミキサブレード110及び/又は保持装置109を上下に移動させるように、第二のモータ装置140を制御するコントローラ160によって提供されてもよい。より低い距離L
Lでは、ミキサブレード110は、好ましくは、混合容器200の底部の近くに配置されるが、様々な理由で混合容器200の底部から離れていてもよい。いくつかの実施形態では、上側距離L
Uにおいて、ミキサブレード110は、混合容器200の高さの約半分の高さに固定される。他の実施形態では、ミキサブレード110と保持装置109との間の上側距離L
Uは、混合容器200内の陰性造影剤泡7の所望の高さに基づいて決定される。一実施形態では、ミキサブレード110と保持装置109との間の上側距離L
Uは、ミキサ容器200内の陰性造影剤泡7の所望の高さの75%未満、好ましくは陰性造影剤泡7の所望の高さの65%未満、最も好ましくは陰性造影剤泡7の所望の高さの55%未満である。いくつかの実施形態では、上側距離L
Uは、混合容器200内の陰性造影剤泡7の現在の高さに基づいて適合される。上側距離は、ミキサ容器200内の陰性造影剤泡7の現在の高さの75%未満、好ましくは65%未満、最も好ましくは55%未満となるように適合させてもよい。
【0075】
図4bに見られるように、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pの制御320は、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pが経時的にプロットされて、
図4bの実線によって示される鋸歯状曲線を描くように、実質的に一定の動きで行われてもよい。あるいは、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pの制御320は、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pが経時的にプロットされて、
図4bの点線によって示される正弦曲線を描くように、実質的に正弦運動で行われてもよい。
【0076】
さらなる研究及び実験的努力を通して、本開示の背後にある発明者らは、陰性造影剤泡7の品質をさらに改善するために利用され得るミキサブレード110のさらなる設計特徴があると結論付けた。
図5では、ミキサブレード110の垂直厚さTが示されており、ミキサブレード厚さTは、陰性造影剤泡7のバブルのサイズに影響を及ぼすことが示されている。ミキサブレード110の厚さTを薄くすると、バブルのサイズが小さくなる。厚さTを過度に薄くすると、ミキサブレード110を過度に可撓性になり、取り扱い中に曲がったり、又は他の方法で変形したりする可能性がある。ミキサブレード110は、一実施形態では、0.4~1.8mmの厚さTで構成され、さらなる実施形態では、0.5~1.1mmの厚さで構成され、またさらなる実施形態では、0.7(を含む)~1.0(を含む)mmの厚さTで構成される。泡7のバブルのサイズは、ミキサブレード110の回転速度等の他の要因に依存することに留意されたい。
【0077】
図6を参照して、本開示の1つのさらなる特徴を説明する。乾燥粉末5と液体3とを混合するときに制御可能な体積の空気を組み込むために、混合容器200に対するミキサブレード110のサイズを制御することが好ましい。
図5は、混合容器200の上面図であり、ミキサブレード110は、混合容器200内で実質的に中心に置かれている。ミキサブレード110は、基準平面P
Rにおいて投影直径D’
Bを示す。すなわち、直径D
Bを有する円形ミキサブレード110(
図3a参照)を仮定すると、これは、基準平面P
Rにおけるミキサブレード110の投影直径D’
Bは、ミキサブレード110の直径D
Bにブレード角度aの余弦値を乗じたものに等しくなる。D’
B=D
B・cos(a)。混合容器200は、それに対応して、基準平面P
Rにおいて直径D
Cを示す。本開示の発明者らによる研究及び実験的努力は、基準平面P
Rにおける混合容器200の直径D
Cとミキサブレード110の投影直径D’
Bとの比D
C/D’
Bが2~3であることが、泡7への空気の良好な組み込みを可能にするという教示をもたらした。好ましくは、混合容器200の直径D
Cは、基準平面P
Rにおけるミキサブレード110の投影直径D’
Bよりも2.4~2.7倍大きく、最も好ましくは約2.5倍大きい。
【0078】
一般に、ミキサブレード120と混合容器200との間の直径比は、0.3~0.7の範囲、好ましくは約0.4であってもよい。例として、ミキサブレード120の直径DBは、35mm~60mmの範囲、好ましくは40mm~55mmの範囲、より好ましくは48mmであってもよく、混合容器200の直径DCは、80~200mm、好ましくは100~130mmの間であってもよい。しかしながら、混合容器底部の底部の直径は、より小さくてもよく、例えば、40~70mmであってもよい。
【0079】
陰性造影剤ミキサ100の一実施形態では、
図7に斜視図で示され、混合容器200内に液体3を分注するように配置された液体容器180をさらに備える。液体容器180は、任意の適切な形状、サイズ又は形態であってもよく、
図7に示すような管状形状に限定されない。液体容器180は、好ましくは、液体容器180から混合容器200に液体3を案内するように配置された管部材187に動作可能に接続される。1つのさらなる実施形態では、弁185は、液体容器180から混合容器200への液体3の流れを制御するように配置される。弁185は、液体容器180と管部材187との間に配置されてもよい。弁185は、開位置と閉位置との間で制御可能であり、一実施形態では、弁185の位置の制御は、コントローラ160によって提供される。弁185は、開位置と閉位置との間で、1つ以上の離散ステップで、又は連続的にステップなしで、制御可能であってもよい。液体容器180は、任意選択で、液体容器180内の液体3の存在を検出するように構成された1つ以上のセンサ(図示せず)を備えてもよい。
【0080】
ミキサ100の代替又は追加の実施形態では、造影剤粉末5を混合容器200内に分注するように構成された粉末容器181(
図8a~b参照)をさらに備えてもよい。一実施形態では、粉末容器181は、ミキサ100に枢動可能に接続され、造影剤粉末5が混合容器200内に分注される傾斜位置と造影剤粉末5が粉末容器181内に留まる直立位置との間で制御可能である。粉末容器181の制御は、好ましくは、コントローラ160によって提供される。粉末容器181は、また、粉末を混合容器内に案内するための管部材(図示せず)に動作可能に接続されてもよい。造影剤粉末5の管部材内への放出は、例えば、ヒンジ式トラップドア構成によって制御されてもよい。枢動接続及びヒンジ式トラップドア構成は、粉末分注器183と呼ばれる(
図9参照)。したがって、粉末分注器183は、造影剤5の経路において混合容器と粉末容器181との間に配置される。
【0081】
図7は、この実施形態ではコラム105に取り付けられる保持装置109のクリップ部材109をさらに示す。先に説明したように、保持装置109は、代替的に、第二のモータ装置140に接続されてもよく、その結果、ミキサシャフト140の長手方向軸Lに沿って移動可能であるようになることが強調されるべきである。しかしながら、ミキサブレード110のみがミキサシャフトLの長手方向軸Lに沿って移動可能である実施形態では、保持装置は、例えば、
図7に示すようにコラム105に取り付けられてもよく、又はベース103の一部を形成していてもよい。クリップ部材109は、ミキサ100の動作中に、混合容器200を適所に保持するために使用可能である。
【0082】
ミキサシャフト120が適所にあり、正確にバランスがとれていることを確実にするために、キャリア170は、第一のモータ装置130及びクラッチ150から離れて配置されたガイド部材175を備えてもよい。ガイド部材175は、ミキサシャフト120を案内し、混合容器200内でのその中心合わせを確実にするために設けられる。ガイド部材175は、ミキサシャフト120を、例えばガイド部材170のノッチに固定するように配置されたロック部材175’を備えてもよく、その結果、ミキサシャフト120がミキサシャフト120の長手方向軸Lの周りを自由に回転し得るが、長手方向軸Lに対して角度を形成することは許されないようになる。ロック部材175’、ガイド部材175、及び/又はロック部材175’及び/又はガイド部材175のノッチには、ガイド部材175、及び任意選択でロック部材175’によって案内されているにもかかわらず、ミキサシャフト120が自由に回転できるようにするベアリング又は他の適切な摩擦低減手段を設けてもよい。
【0083】
図7に示す混合容器200は、取り外し可能な蓋210をさらに備える。この蓋210は、液体3及び/又は泡7の流出及び飛散を減らすために設けられている。蓋210は、ミキサブレード110を混合容器200に入れることができるように構成された開口部215を備える。
【0084】
混合容器200は、液体3、粉末5を保持し、それらを泡に混合することを可能にするのに好適な任意の容器であり得ることに言及すべきである。混合容器200は、ガラス、金属又はプラスチック容器であってもよく、好ましい実施形態では、混合容器は、紙材料混合容器200である。
【0085】
さらなる実施形態では、ガイド部材175は、液体容器180及び/又は粉末容器181のための管部材178用のガイドを形成するように、さらに構成されてもよい。
【0086】
図8a及び
図8bには、ミキサ100の斜視図が提示され、ミキサ100が外側ハウジング101を備える実施形態を例示している。外側ハウジング101は、任意の好適な材料から作製されてもよく、一実施形態では、外側ハウジング101は、プラスチックケーシングであり、少なくともいくつかの国では、保護接地を必要とせずに、ミキサ100に主電力によって給電することが可能である。外側ハウジング101によって、ミキサ100が審美的に心地よくなり、ミキサ100からの音が減衰し、スプラッシュのリスクが低減し、ミキサ100が保護されること等になる。外側ハウジング101は、好ましくは、
図8bに示すように、開閉可能なドア101’を備え、混合容器200及びミキサブレード120へのアクセスを提供するために開くことができる。液体容器180は、好ましくは、外側ハウジング101の外側からアクセス可能である。ドア101’は、外側ハウジング101の他の部分とは異なる種類の材料であってもよい。一実施形態では、ドア101’は、透明なプラスチックドア101’であって、ミキサ100のユーザは、泡7の形成を見ることが可能になる。
【0087】
ミキサ100は、ユーザインターフェース190を備えてもよい。ユーザインターフェース190は、コントローラ160によって制御されてもよく、ミキサ100のユーザに動作データを通信し、またユーザから動作データを受信するために使用されてもよい。一実施形態では、ユーザインターフェース190は、照明ボタン190である。ボタン190を押すと、ミキサ100が起動し、照明の色がミキサ100の状態を示す。異なる照明色及びパターンは、異なる状態及び/又はユーザから要求された異なるアクションを示すために利用されてもよい。そのような状態及びアクションは、ミキサ100の電源が切られているオフ状態、ミキサ100の使用準備が整っているアイドル状態、ドア101’が開いている状態、混合容器200が紛失している状態、液体容器180が空である状態、粉末容器181が空である状態、混合進行中である混合状態、混合完了状態等であり得るが、これらに限定されない。
【0088】
図8cに示すように、いくつかの実施形態によるミキサ100の部分ブロック図において、ミキサ100は、1つ以上の外部インターフェース195を備えてもよい。これらの外部インターフェース195は、任意の好適な有線又は無線インターフェース、例えば、シリアルインターフェース(RS232、USB等)、パラレルインターフェース(IEEE1284等)、WiFi、セルラーインターフェース(GSM(登録商標)、UMTS、LTE(登録商標)、NR等)、Bluetooth(登録商標)(BLE)、低電力WAN(LoRa(登録商標)、Sigfox(登録商標)等)等の1つ以上であってもよい。外部インターフェース195は、ミキサが、直接、又は例えば、モノのインターネットであるIoTネットワークの一部を形成するクラウドサービスを介して、他のデバイスに接続されることを可能にするように構成されてもよい。ミキサ100は、好ましくは、コントローラ160によって、サーバと通信するように構成されてもよく、こうして、現在の動作状態を共有し、制御コマンドを受信し、及び/又はソフトウェアもしくは構成上の更新を受信する。現在の動作状態は、実行される混合サイクルの数、エラーメッセージ、液体容器180内の液体の現在の量、液体容器180内の粉末の現在の量、メンテナンスの必要性等のうちの1つ以上を含んでもよい。ミキサ100によって提供されたデータは、ミキサ100のメンテナンスをスケジューリングし、粉末及び/又は液体の注文等を行うために使用されてもよい。外部インターフェース195を介して受信される制御コマンドは、サービスコマンド、開始コマンド、停止コマンド等であってもよい。制御コマンドは、クラウドサービスから、又は例えばBluetooth(登録商標)を介してミキサに直接提供されてもよい。外部インターフェースによって、例えば、モバイルデバイスによるミキサの遠隔及び/又はタッチレス制御が可能になる。
【0089】
ミキサ100は、1つ以上のセンサ165をさらに備えてもよい。センサ165は、混合容器200に添加される液体3の量、混合容器200に添加される造影剤粉末5の量、陰性造影剤泡7の発泡の状態、容器200内の泡7の高さ、容器200の重量、液体容器180内の液体3のレベル、粉末容器181内の造影剤粉末5のレベル、ミキサブレード110の回転速度、ミキサブレード110の存在、ロック部材175’の閉鎖、混合容器200の存在、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離LP等を検出するために設けてもよい。センサ165は、スイッチ、光学センサ、圧力センサ、超音波センサ、加速度計、電流センサ、電圧検出器等、任意のタイプの適切なセンサ165であってもよいが、これらに限定されない。コントローラ160は、好ましくは、センサ165に動作可能に接続され、センサ165によって提供されるデータに基づいて、ミキサ100の動作を制御するように構成される。
【0090】
一実施形態では、コントローラ160は、1つ以上のセンサ165からのデータに基づいて、混合容器200に添加される液体3の量を制御するように構成される。さらなる又は代替の実施形態では、コントローラ160は、1つ以上のセンサ165からのデータに基づいて、混合容器200に添加される粉末5の量を制御するように構成される。
【0091】
図9を参照すると、ミキサシステム10が示されている。ミキサシステムは、本明細書に提示されるような陰性経口造影剤ミキサ100と、先に紹介されたような混合容器200と、造影剤粉末5と、液体3とを備える。図示のように、混合容器200は、ミキサ100のミキサブレード110を受け入れるように配置可能である。液体3は、コントローラ160の制御下で液体容器180内に提供され、混合容器200内に分注されてもよい。造影剤粉末5は、コントローラ160の制御下で粉末容器181内に提供され、混合容器200内に分注されてもよい。ミキサシステム10は、本明細書に記載されるように腹部CTのための経口陰性造影剤泡7を提供するように構成される。
【0092】
図10を参照して、腹部CTのための経口陰性造影剤泡7を提供する方法300が提示されている。方法300は、ミキサブレードと保持装置との間の垂直距離L
P及びミキサブレードの回転速度を制御するように構成された任意の適切な手段によって実行され得るが、好ましくは、本明細書に開示される陰性経口造影剤ミキサ100のコントローラ160によって実行される。ミキサブレード110は、混合容器200内で造影剤粉末5を液体と混合するように構成可能である。方法300は、ミキサブレード110を所望の回転速度で回転するように制御するステップ310を含む。これは、第一のモータ装置130を所望の回転速度で回転するように制御するコントローラ160によって提供されてもよい。所望の回転速度に達するまで、所定の又は構成可能な加速期間の間、回転速度ミキサブレード110を加速することをさらに含んでもよい。これは、第一のモータ装置130の摩耗を低減し、またミキサブレード110の回転速度の急激な変化による液体のスプラッシュのリスクを低減するので有益である。一実施形態では、所望の回転速度は、6500~10000rpmの範囲、好ましくは8000~8500rpmの範囲である。所望の回転速度は、方法300の異なる段階で非常に大きく異なり得ることに言及すべきである。一実施形態では、ミキサブレード110の回転速度は、方法300の終了時よりも方法300の開始時が遅い。
【0093】
分散液は、陰性造影剤泡7と比較して異なる粘度を有するので、ミキサブレード110の回転速度を制御するときに第一のモータ装置130の電流を制御する310ことが有益である。これは、ミキサブレード110に与えられる負荷にかかわらず、第一のモータ装置130の一定の回転速度を保証する。
【0094】
方法300は、ミキサブレード110と保持装置との間の垂直距離L
Pを、ミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿って上側距離L
Uと下側距離L
Lとの間で繰り返し変化させるように制御するステップ320をさらに含む。これは、ミキサブレード110及び/又は保持装置109をミキサシャフト120の長手方向軸Lに沿って上下に動かすように第二のモータ装置140を制御するコントローラ160によって提供されてもよい。ミキサブレード110と保持装置との間の垂直距離L
Pを制御するステップ320は、
図4bを参照して説明したように、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pが経時的にプロットされて、鋸歯状曲線を描くように、実質的に一定の動きで行われてもよい。あるいは、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pを制御するステップ320は、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離L
Pが経時的にプロットされて、正弦曲線を描くように、実質的に正弦運動で行われてもよい。
【0095】
ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離LPを、上側距離LUと距離LLとの間で繰り返し移動させるように制御するステップ320は、所定の回数又は構成可能な回数で実行され得ることに言及すべきである。方法300の一実施形態では、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離LPは、上側距離LUと下側距離LLとの間で少なくとも8回循環され(cycled)、好ましい実施形態では、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離LPは、少なくとも12回繰り返される。代替又は追加として、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離LPは、上側距離LUと下側距離LLとの間で25回未満循環され、好ましい実施形態では、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離LPの移動は、17回未満循環される。ミキサブレード110及び/又は保持装置109の垂直移動の速度は、好ましくは、所望のサイクル数が4分未満、好ましくは2~3分で実行されるようなものである。
【0096】
いくつかの実施形態では、ミキサブレード110の所望の回転速度は、ミキサブレード110と保持装置109との間の垂直距離LPに応じて異なる。好ましい実施形態では、ミキサブレード110の所望の回転速度は、ミキサブレード110と保持装置109との間の上側距離LUにおいてよりも、下側距離LLにおいて遅い。
【0097】
液体容器180及び弁185を備えるミキサ100の実施形態では、方法300は、混合容器200内に液体3を分注するように弁185を制御するステップ302をさらに含んでもよい。弁185を制御するステップ302は、ミキサブレード110を所望の回転速度で回転するように制御するステップ310を開始した後、又はミキサブレード110を所望の回転速度で回転するように制御するステップ310を開始する前に行うことができる。
【0098】
同様に、粉末容器181及び粉末分注器183を備えるミキサ100の実施形態では、方法300は、混合容器200内に造影剤粉末5を分注するように粉末分注器183を制御するステップ303をさらに含んでもよい。粉末分注器183を制御するステップ303は、ミキサブレード110を所望の回転速度で回転するように制御するステップ310を開始した後、又はミキサブレード110を所望の回転速度で回転するように制御するステップ310を開始する前に行われてもよい。
【0099】
泡7内に大きなバブルが蓄積するリスクを減らすために、ミキサブレード110の回転を休止して、あらゆる大きすぎるバブルが泡7の表面まで上昇して、崩壊するのを許容する期間を設けることが有益であり得る。これは、休止期間の間、ミキサブレード110の回転を停止させる315ことによって提供されてもよい。
【0100】
方法300は、当業者が理解するように、本開示の教示をダイジェストした後に、本開示で言及されるセンサのいずれかからデータを読み取ることを含むように修正されてもよい。方法300は、混合を開始する前に、液体3、造影剤5、混合容器200等が存在することを確実にすることを含んでもよい。方法300は、センサが十分な発泡が達成されたことを示すまで実行されてもよい。
【0101】
前述の説明及び関連する図面に提示された教示の利益を有する当業者には、記載された実施形態の修正及び他の変形形態が思い浮かぶであろう。したがって、実施形態は、本開示に記載された特定の例示的実施形態に限定されず、修正及び他の変形形態が、本開示の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。例えば、本発明の実施形態は、陰性経口造影剤ミキサを関連する方法及びシステムとともに、参照して説明されたが、当業者は、本発明の実施形態が、均質かつ制御された発泡が所望される他の薬剤の混合に同等に適用され得ることを理解するであろう。さらに、特定の用語が本明細書で使用され得るが、それらの用語は、包括的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定を目的としない。したがって、当業者は、説明された実施形態に対する多数の変形形態で、添付の特許請求の範囲内に依然として入るものを認識するであろう。さらに、個々の特徴は、異なる請求項(又は実施形態)に含まれ得るが、これらの特徴は、場合によっては、有利に組み合わされてもよく、異なる請求項(又は実施形態)の包含は、特徴の組み合わせが実現可能及び/又は有利ではないことを意味するものではない。さらに、単数形の言及は、複数形を除外しない。最後に、特許請求の範囲における参照符号は、単に明確な例として提供され、特許請求の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
泡型造影剤を提供するための造影剤ミキサ(100)であって、前記造影剤ミキサ(100)は、混合容器(200)を支持するための保持装置(109)と、前記混合容器(200)内で造影剤粉末(5)を液体(3)と混合するための実質的に均質な円形ミキサブレード(110)と、前記ミキサブレード(110)の回転速度
を所望の回転速度に制御し、かつ前記保持装置(109)と前記ミキサブレード(110)との間の垂直距離(D)を制御するように構成されたコントローラ(160)と、を備える、造影剤ミキサ(100)。
【請求項2】
前記保持装置(109)は、前記保持装置(109)と前記ミキサブレード(110)との間の前記垂直距離(D)を制御するために、前記造影剤ミキサ(100)の第二のモータ装置(140)によって移動可能であり、前記第二のモータ装置(140)は、前記コントローラ(160)によって制御される、請求項1に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項3】
前記ミキサブレード(110)は、ミキサシャフト(120)上に配置され、前記ミキサシャフト(120)は、前記コントローラ(160)によって制御される第一のモータ装置(130)によって前記ミキサシャフト(120)の長手方向軸を中心に回転可能である、請求項
1に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項4】
前記ミキサブレード(110)は、前記保持装置(109)と前記ミキサブレード(110)との間の前記垂直距離(D)を制御するために、前記造影剤ミキサ(100)の前記第二のモータ装置(140)によって移動可能であり、前記第二のモータ装置(140)は、前記コントローラ(160)によって制御される、請求項
2に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項5】
前記ミキサブレード(110)は、クラッチ(150)によって前記第一のモータ装置(130)に動作可能に接続される、請求項
3に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項6】
前記クラッチは、前記第一のモータ装置(130)に動作可能に接続された上側部材(153)と、前記ミキサブレード(110)に動作可能に接続された下側部材(156)とを備える磁気クラッチ(150)であり、前記上側部材(153)は、1つ以上の磁石(155)によって前記下側部材(156)に接続される、請求項5に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項7】
前記クラッチ(150)の前記下側部材(156)又は前記上側部材(153)は、凹状に形成され、前記クラッチ(150)の前記下側部材(156)又は前記上側部材(153)の他方は、嵌合凸状に形成される、請求項6に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項8】
前記ミキサブレード(110)は、前記ミキサブレード(110)の平面(P
B)と前記ミキサシャフト(120)の長手方向軸(A)に垂直な基準平面(P
R)との間にブレード角度(a)が形成されるように前記ミキサシャフト(120)上に配置され、前記ブレード角度(a)は、0.5~5°の範囲、好ましくは2~4°の範囲にある、請求項
3に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項9】
前記混合容器(200)内に前記液体(3)を分注するように配置された液体容器(180)をさらに備える、請求項1~
4のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項10】
前記液体容器(180)と前記混合容器(200)との間の流体経路に配置され、前記コントローラ(160)によって開位置と閉位置との間で制御可能な弁(185)をさらに備える、請求項9に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項11】
前記混合容器(200)内に前記造影剤粉末(5)を分注するように配置された粉末容器(181)をさらに備える、請求項1~
4のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)。
【請求項12】
腹部コンピュータ断層撮影(CT)のための経口陰性造影剤泡(7)を提供するために、請求項1~
4のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)の前記コントローラ(160)によって実行される方法(300)であって、前記ミキサブレード(110)は、混合容器(200)内で造影剤粉末(5)を液体(3)と混合するように構成可能であり、前記方法(300)は、
前記ミキサブレード(110)を所望の回転速度で回転するように制御するステップ(310)と、
前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の垂直距離(L
P)を、上側距離(L
U)と下側距離(L
L)との間で繰り返し変化させるように制御するステップ(320)と、
を含む、方法(300)。
【請求項13】
前記造影剤ミキサ(100)は、弁(185)によって前記混合容器(200)内に液体(3)を分注するように配置された液体容器(180)を備え、前記方法(300)は、
前記混合容器(200)内に
前記液体を分注するように前記弁(185)を制御するステップ(302)
をさらに含む、請求項12に記載の方法(300)。
【請求項14】
前記ミキサブレード(110)を前記所望の回転速度で回転するように制御するステップ(310)は、前記混合容器(200)内に
前記液体(3)を分注するように前記弁(185)を制御するステップ(302)の前に、開始される、請求項13に記載の方法(300)。
【請求項15】
前
記ミキサブレード(110)を前記所望の回転速度で回転するように制御するステップ(310)は、前記混合容器(200)内に前記液体(3)を分注するように前記弁(185)を制御するステップ(302)の後に、開始される、請求項13に記載の方法(300)。
【請求項16】
前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の前記垂直距離(L
P)を、前記上側距離(L
U)と前記下側距離(L
L)との間で繰り返し変化させるように制御するステップ(320)は、少なくとも8回、好ましくは少なくとも12回実施される、請求項
12に記載の方法(300)。
【請求項17】
前記ミキサブレード(110)を前記所望の回転速度で回転するように制御するステップ(310)は、前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の前記垂直距離(L
P)を制御するステップ(320)の間に、
休止期間の間、前記ミキサブレード(110)の回転を停止するステップ(315)
をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項18】
請求項1~
4のいずれか一項に記載の造影剤ミキサ(100)と、混合容器(200)と、造影剤粉末(5)と、液体(3)とを備えるミキサシステム(10)であって、前記混合容器(200)は、前記
造影剤ミキサ(100)の前記ミキサブレード(110)を受け入れるように配置可能である、ミキサシステム(10)。
【請求項19】
前記ミキサブレード(110)の直径(D’
B)は、前記混合容器(200)の直径(D
C)の半分より小さく、前記混合容器(200)の前記直径(D
C)の3分の1より大きい、請求項18に記載のミキサシステム(10)。
【請求項20】
前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の前記垂直距離(L
P)は、上側距離(L
U)と下側距離(L
L)との間で制御可能であり、前記ミキサブレード(110)は、前記下側距離(L
L)で前記混合容器(200)の底部に隣接する、請求項
18に記載のミキサシステム(10)。
【請求項21】
前記ミキサブレード(110)と前記保持装置(109)との間の前記上側距離(L
U)は、前記
造影剤ミキサ(100)の動作中、前記
混合容器(200)内の前記陰性造影剤泡(7)の所望の高さの75%未満、好ましくは前記
混合容器(200)内の前記陰性造影剤泡(7)の前記所望の高さの65%未満、最も好ましくは前記
混合容器(200)内の前記陰性造影剤泡(7)の前記所望の高さの55%未満である、請求項20に記載のミキサシステム(10)。
【請求項22】
前記造影剤粉末(5)は、卵白粉末(5)である、請求項
18に記載のミキサシステム(10)。
【請求項23】
前記液体(3)は、水(3)である、請求項
18に記載のミキサシステム(10)。
【国際調査報告】