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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】測位のための処理ウィンドウ設計
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0446 20230101AFI20240927BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20240927BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20240927BHJP
【FI】
H04W72/0446
H04W72/21
H04W64/00 173
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516496
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(85)【翻訳文提出日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 US2022075300
(87)【国際公開番号】W WO2023056137
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】17/490,229
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジンチャオ・バオ
(72)【発明者】
【氏名】ソニー・アカラカラン
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD20
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
(57)【要約】
ターゲットUEが1つ以上のRSリソースを測定することができる処理ウィンドウ(PW)を定義するPW構成をターゲットUEに提供することができる技術が提供される。PWは、任意選択的に、ターゲットUEがアップリンク(UL)RSを送信することを可能にすることができる。PW構成は、ターゲットUE又はロケーションサーバによるPW構成の要求に応じて、ターゲットUEのサービング基地局によってターゲットUEに提供することができる。要求は、ターゲットUEに提供されるRS構成に関する情報を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)における基準信号(RS)処理を協調させる方法であって、
前記UEにおいて、1つ以上のRSリソースのタイミングを示すRS構成を受信することと、
前記RS構成に少なくとも部分的に基づいて処理ウィンドウ(PW)構成であって、
前記1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、
前記少なくとも1つのPWの処理時間と、
を示す情報を含む、PW構成を取得することと、
前記少なくとも1つのPWの前記1つ以上のRS受信時間中に前記UEを用いて前記1つ以上の測定を実行することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのPWが、アップリンク(UL)RS送信時間を更に含み、前記方法が、前記少なくとも1つのPWの前記UL RS送信時間中にUL RS送信を実行することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記PW構成を取得することが、
前記RS構成を示す情報を含む、前記PW構成の要求を前記UEから前記UEのサービング基地局に送信することと、
前記要求を送信した後に、前記PW構成を前記UEの前記サービング基地局から受信することと、
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記PW構成を取得することが、前記RS構成への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、前記UEでの前記PW構成を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の所定のルールの前記適用が、
前記RS構成に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することと、
前記少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることと、
を含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることが、
前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は
前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの前記第1のPWフラグメントが前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの前記第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又は
それらの組合せ、
に基づく、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記PW構成を取得することが、前記UEによって、前記UEのサービング基地局によって前記UEに提供される複数のPW構成から前記PW構成を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記PW構成が、
前記少なくとも1つのPWの開始時間、
前記少なくとも1つのPWの持続時間、
前記少なくとも1つのPWの周期性、
前記1つ以上のRSリソースの優先度、若しくは
前記1つ以上のRSリソースの帯域幅部分(BWP)の指示、又は
それらの組合せ、
を示す情報を更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのPWが、
無線周波数(RF)チェーン同調時間、
非RS通信のための期間、若しくは
UL RS送信時間、又は
それらの組合せ、
を更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上のRSリソースが、1つ以上の測位基準信号(PRS)リソースを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのPWの前記1つ以上のRS受信時間中に前記UEを用いて前記1つ以上の測定を実行することが、前記UEの他のデータ通信の優先度よりも高い優先度を前記1つ以上の測定を実行するために割り当てることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ユーザ機器(UE)のための基準信号(RS)処理を協調させる方法であって、
基地局において、前記UEのための処理ウィンドウ(PW)構成の要求を受信することであって、
前記基地局が、前記UEのサービング基地局を含み、
前記要求が、RS構成を示す情報を含み、前記RS構成が、1つ以上のRSリソースのタイミングを示す、受信することと、
前記基地局において、前記RS構成を示す前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記PW構成であって、
前記1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、
前記少なくとも1つのPWの処理時間と、
を示す情報を含む、前記PW構成を決定することと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記PW構成の前記要求が、前記UE又はロケーションサーバから受信される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記PW構成を決定することが、前記RS構成を示す前記情報への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、前記PW構成を決定することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の所定のルールの前記適用が、
前記RS構成を示す前記情報に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することと、
前記少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることと、
を含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることが、
前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は
前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの前記第1のPWフラグメントが前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの前記第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又は
それらの組合せ、
に基づく、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記PW構成が、
前記少なくとも1つのPWの開始時間、
前記少なくとも1つのPWの持続時間、
前記少なくとも1つのPWの周期性、
前記1つ以上のRSリソースの優先度、若しくは
前記1つ以上のRSリソースの帯域幅部分(BWP)の指示、又は
それらの組合せ、
を示す情報を更に含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのPWが、
無線周波数(RF)チェーン同調時間、
非RS通信のための期間、若しくは
アップリンク(UL)RS送信時間、又は
それらの組合せ、
を更に含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項19】
基準信号(RS)処理を協調させるためのユーザ機器(UE)であって、前記UEが、
送受信機と、
メモリと、
前記送受信機及び前記メモリと通信可能に結合された1つ以上のプロセッサと、
を備え、前記1つ以上のプロセッサが、
前記送受信機を介して、1つ以上のRSリソースのタイミングを示すRS構成を受信し、
前記RS構成に少なくとも部分的に基づいて処理ウィンドウ(PW)構成であって、
前記1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、
前記少なくとも1つのPWの処理時間と、
を示す情報を含む、PW構成を取得し、
前記少なくとも1つのPWの前記1つ以上のRS受信時間中に、前記送受信機を使用して、前記1つ以上の測定を実行する、
ように構成されている、
UE。
【請求項20】
前記1つ以上のプロセッサが、前記少なくとも1つのPWのアップリンク(UL)RS送信時間中にUL RS送信を実行するように更に構成されている、請求項19に記載のUE。
【請求項21】
前記PW構成を取得するために、前記1つ以上のプロセッサが、
前記RS構成を示す情報を含む、前記PW構成の要求を前記UEから前記UEのサービング基地局に送信し、
前記要求を送信した後に、前記PW構成を前記UEの前記サービング基地局から受信する、
ように構成されている、
請求項19に記載のUE。
【請求項22】
前記PW構成を取得するために、前記1つ以上のプロセッサが、前記RS構成への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、前記UEでの前記PW構成を決定するように構成されている、請求項19に記載のUE。
【請求項23】
前記1つ以上の所定のルールの前記適用を実行するために、前記1つ以上のプロセッサが、
前記RS構成に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定し、
前記少なくとも2つのPWフラグメントをマージする、
ように構成されている、
請求項22に記載のUE。
【請求項24】
前記1つ以上のプロセッサが、
前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は
前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの前記第1のPWフラグメントが前記少なくとも2つのPWフラグメントのうちの前記第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又は
それらの組合せ、
に基づいて、前記少なくとも2つのPWフラグメントをマージするように構成されている、
請求項23に記載のUE。
【請求項25】
前記PW構成を取得するために、前記1つ以上のプロセッサが、前記UEのサービング基地局によって前記UEに提供される複数のPW構成から前記PW構成を選択するように構成されている、請求項19に記載のUE。
【請求項26】
前記少なくとも1つのPWの前記1つ以上のRS受信時間中に前記UEを用いて前記1つ以上の測定を実行するために、前記1つ以上のプロセッサが、前記UEの他のデータ通信の優先度よりも高い優先度を前記1つ以上の測定を実行するために割り当てるように構成されている、請求項19に記載のUE。
【請求項27】
ユーザ機器(UE)のための基準信号(RS)処理を協調させるための基地局であって、前記基地局が、
送受信機と、
メモリと、
前記送受信機及び前記メモリと通信可能に結合された1つ以上のプロセッサと、
を備え、前記1つ以上のプロセッサが、
前記送受信機を介して、前記UEのための処理ウィンドウ(PW)構成の要求を受信し、ここで、
前記基地局が、前記UEのサービング基地局を含み、
前記要求が、RS構成を示す情報を含み、前記RS構成が、1つ以上のRSリソースのタイミングを示す、
前記RS構成を示す前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記PW構成であって、
前記1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、
前記少なくとも1つのPWの処理時間と、
を示す情報を含む、前記PW構成を決定する、
ように構成されている、
基地局。
【請求項28】
前記1つ以上のプロセッサが、前記RS構成を示す前記情報への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、前記PW構成を決定するように構成されている、請求項27に記載の基地局。
【請求項29】
前記1つ以上の所定のルールの前記適用を実行するために、前記1つ以上のプロセッサが、
前記RS構成を示す前記情報に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定し、
前記少なくとも2つのPWフラグメントをマージする、
ように構成されている、
請求項28に記載の基地局。
【請求項30】
前記PW構成を決定するために、前記1つ以上のプロセッサが、
無線周波数(RF)チェーン同調時間、
非RS通信のための期間、若しくは
アップリンク(UL)RS送信時間、又は
それらの組合せ、
を決定するように構成されている、
請求項27に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
1.分野
本開示は、概して、無線通信の分野に関し、より具体的には、モバイルデバイスの測位のための無線周波数(radio frequency、RF)信号の処理に関する。
【0002】
2.背景
第5世代(Fifth Generation、5G)新無線(New Radio、NR)モバイル通信ネットワークでは、ネットワークノード(例えば、基地局又は基準ユーザ機器(user equipment、UE))は、種々のネットワークに基づく測位方法のいずれかを使用してターゲットUEの位置を決定するためにターゲットUEにおいて測定することができる基準信号(reference signal、RS)を送信することがある。ターゲットUEによって測定される信号の数の増大は、正確さの向上をもたらすことができる。ターゲットUEは、測定ギャップ(measurement gap、MG)中にいくつかの信号を測定するように構成することができるが、MGをどのように使用することができるかには制限がある。
【発明の概要】
【0003】
ターゲットUEが1つ以上のRSリソースを測定することができる処理ウィンドウ(processing window、PW)を定義するPW構成をターゲットUEに提供することができる技術が提供される。PWは、任意選択的に、ターゲットUEがアップリンク(uplink、UL)RSを送信することを可能にすることができる。PW構成は、ターゲットUE又はロケーションサーバによるPW構成の要求に応じて、ターゲットUEのサービング基地局によってターゲットUEに提供することができる。要求は、ターゲットUEに提供されるRS構成に関する情報を含むことができる。
【0004】
本開示による、ユーザ機器(UE)において基準信号(RS)処理を協調させる例示的な方法は、UEにおいて、1つ以上のRSリソースのタイミングを示すRS構成を受信することを含むことができる。この方法はまた、RS構成に少なくとも部分的に基づいて処理ウィンドウ(PW)構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を取得することを含むことができる。この方法はまた、少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間中にUEを用いて1つ以上の測定を実行することを含むことができる。
【0005】
本開示による、ユーザ機器(UE)のための基準信号(RS)処理を協調させる例示的な方法は、基地局において、UEのための処理ウィンドウ(PW)構成の要求を受信することであって、基地局が、UEのサービング基地局を含み、要求が、RS構成を示す情報を含み、RS構成が、1つ以上のRSリソースのタイミングを示す、受信することを含むことができる。この方法はまた、基地局において、RS構成を示す情報に少なくとも部分的に基づいてPW構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を決定することを含むことができる。
【0006】
本開示による、基準信号(RS)処理を協調させるための例示的なユーザ機器(UE)は、送受信機と、メモリと、送受信機及びメモリと通信可能に結合された1つ以上のプロセッサとを備えることができ、1つ以上のプロセッサは、送受信機を介して、1つ以上のRSリソースのタイミングを示すRS構成を受信するように構成されている。1つ以上のプロセッサは、RS構成に少なくとも部分的に基づいて処理ウィンドウ(PW)構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を取得するように更に構成することができる。1つ以上のプロセッサは、少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間中に、送受信機を使用して、1つ以上の測定を実行するように更に構成することができる。
【0007】
本開示による、ユーザ機器(UE)のための基準信号(RS)処理を協調させるための例示的基地局は、送受信機と、メモリと、送受信機及びメモリと通信可能に結合された1つ以上のプロセッサとを備えることができ、1つ以上のプロセッサは、送受信機を介して、UEのための処理ウィンドウ(PW)構成の要求を受信することであって、基地局が、UEのサービング基地局を含み、要求が、RS構成を示す情報を含み、RS構成が、1つ以上のRSリソースのタイミングを示す、受信することを行うように構成されている。1つ以上のプロセッサは、RS構成を示す情報に少なくとも部分的に基づいてPW構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を決定するように更に構成することができる。
【0008】
本概要は、特許請求される主題の主要な又は必須の特徴を特定することが意図されておらず、特許請求される主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図されていない。本主題は、本開示の明細書全体、いずれか又は全ての図面、及び各請求項の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。上記は、他の特徴及び例と一緒に、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面において以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による、測位システムの図である。
図2】第5世代(5G)New Radio(NR)通信システム内で実装される測位システム(例えば、図1の測位システム)のある実施形態を示す、5G NR測位システムの図である。
図3】いくつかの実施形態による、異なるデバイスによって使用することができるビームフォーミングの一例を示す図である。
図4】NRのためのフレーム構造及び関連付けられた用語の一例を示す図である。
図5】測位基準信号(Positioning Reference Signal、PRS)測位機会とともに無線フレームシーケンスの一例を示す図である。
図6】いくつかの実施形態による、RF信号がリソース要素の異なるセットをどのように利用することができるかを示す、例示的な組合せ(コム)構造を示す図である。
図7】PRSリソース及びPRSリソースセットを、5G NRにおいて定義されたように、所与の測位周波数レイヤ(position frequency layer、PFL)の異なる送信受信ポイント(Transmission Reception Point、TRP)によってどのように使用することができるかの階層構造の図である。
図8】一実施形態による、リソースセットのスロット使用に対する2つの異なるオプションを示す時図表である。
図9】いくつかの実施形態による、ネットワークノードからの処理ウィンドウ(PW)構成の要求を含むプロセスをどのように実施することができるかの実施例を示すフロー図である。
図10】いくつかの実施形態による、ネットワークノードからの処理ウィンドウ(PW)構成の要求を含むプロセスをどのように実施することができるかの実施例を示すフロー図である。
図11】一実施形態による、PWの様々な構成要素を示す図である。
図12】一実施形態による、2つのPWフラグメントのマージの基本的な例を示す。
図13A】異なる実施形態による、PWフラグメント間の異なるタイプのマージを示す図である。
図13B】異なる実施形態による、PWフラグメント間の異なるタイプのマージを示す図である。
図13C】異なる実施形態による、PWフラグメント間の異なるタイプのマージを示す図である。
図13D】異なる実施形態による、PWフラグメント間の異なるタイプのマージを示す図である。
図14】異なる実施形態による、PWフラグメント間の異なるタイプのマージを示す図である。
図15A】異なる実施形態による、PWフラグメント間の異なるタイプのマージを示す図である。
図15B】異なる実施形態による、PWフラグメント間の異なるタイプのマージを示す図である。
図16】PWフラグメント間の時間差τの値を、所望の機能に応じて異なる方法でどのように定義することができるかを示す図である。
図17】ミュートされたシナリオ及びミュートされていないシナリオにおいてPWをどのように決定することができるかを示す、図8と同様のリソースセットのスロット使用の図である。
図18】一実施形態による、UEにおけるRS処理を協調させる方法のフロー図である。
図19】一実施形態による、UEのためのRS処理を協調させる方法のフロー図である。
図20】本明細書で説明する実施形態で利用することができるUEの一実施形態のブロック図である。
図21】本明細書で説明する実施形態で利用することができる基地局の一実施形態のブロック図である。
図22】本明細書で説明する実施形態で利用することができるコンピュータシステムの一実施形態のブロック図である。
【0010】
いくつかの例示的な実装形態によれば、様々な図面における同様の参照符号は同様の要素を示す。加えて、要素の複数のインスタンスは、その要素の第1の数字の後に文字又はハイフン及び第2の数字を続けることによって示されてもよい。例えば、要素110の複数のインスタンスは、110-1、110-2、110-3などとして、又は110a、110b、110cなどとして示され得る。第1の数字のみを使用して、そのような要素を指すとき、その要素の任意のインスタンスであるものと理解されるべきである(例えば、前の例における要素110は、要素110-1、110-2、及び110-3、又は要素110a、110b、及び110cを指す)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明は、様々な実施形態の発明的態様を説明する目的でいくつかの実装形態を対象としている。しかしながら、本明細書での教示が多数の異なる方法で適用され得ることを当業者は容易に認識されよう。説明される実装形態は、米国電気電子技術者協会(IEEE)IEEE802.11規格(Wi-Fi(登録商標)技術として特定されるものを含む)、Bluetooth(登録商標)規格、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Global System for Mobile communications(GSM)、GSM/General Packet Radio Service(GPRS)、Enhanced Data GSM Environment(EDGE)、Terrestrial Trunked Radio(TETRA)、広帯域CDMA(W-CDMA)、Evolution Data Optimized(EV-DO)、1xEV-DO、EV-DO Rev A、EV-DO Rev B、High Rate Packet Data(HRPD)、High Speed Packet Access(HSPA)、High Speed Downlink Packet Access(HSDPA)、High Speed Uplink Packet Access(HSUPA)、Evolved High Speed Packet Access(HSPA+)、Long Term Evolution(LTE)、Advanced Mobile Phone System(AMPS)のいずれかなどの、任意の通信規格に従った高周波(RF)信号、又は、3G技術、4G技術、5G技術、6G技術、若しくはそれらの更なる実装形態を利用するシステムなどの、ワイヤレスネットワーク、セルラーネットワーク、若しくはinternet of things(IoT)ネットワーク内で通信するために使用される他の既知の信号を送信して受信することが可能な、任意のデバイス、システム、又はネットワークにおいて実装され得る。
【0012】
本明細書で使用する「RF信号」は、送信機(又は、送信デバイス)と受信機(又は、受信デバイス)との間の空間を通じて情報を運ぶ電磁波を備える。本明細書で使用されるように、送信機は、単一の「RF信号」又は複数の「RF信号」を受信機へ送信し得る。しかしながら、受信機は、複数のチャネル又は経路を通るRF信号の伝搬特性に起因して、送信される各RF信号に対応する複数の「RF信号」を受信することがある。
【0013】
加えて、別段指定されない限り、「基準信号」、「測位基準信号」、「測位のための基準信号」などへの言及は、ユーザ機器(UE)の測位のために使用される信号を指すために使用され得る。そのような信号は、本明細書では一般に基準信号(RS)と呼ばれる。本明細書においてより詳しく説明されるように、そのような信号は、様々な信号タイプのいずれを備えてもよいが、関連するワイヤレス規格において定義されるような測位基準信号(PRS)に必ずしも限定されないことがある。
【0014】
以下で更に詳細に説明するように、本明細書の実施形態は、UEを測位するための基準信号を処理するための処理ウィンドウ(PW)のUEによる使用を可能にする。いくつかの実施形態によれば、これは、測定ギャップ(MG)を使用せずに行うことができ、UEがアクティブダウンリンク(downlink、DL)帯域幅部分(bandwidth part、BWP)内の基準信号を測定することを可能にする。そのような測定は、UEの測位のために、単独で、又は(例えば、MGを利用していることがある)他の測定とともに使用することができる。更なる詳細は、関連するシステム及び技術の最初の説明の後に続く。
【0015】
図1は、一実施形態による、測位システム100のUE105、ロケーションサーバ160、及び/又は他の構成要素が、UE105の測位のためのPW設計のために本明細書で提供される技術を使用することができる、測位システム100の簡略図である。本明細書で説明される技法は、測位システム100の1つ又は複数のコンポーネントによって実装され得る。測位システム100は、UE105と、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)、GLONASS、Galileo、又はBeidouなどの全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System、GNSS)のための1つ以上の衛星110(宇宙船(space vehicles、SV)とも呼ばれる)と、基地局120と、アクセスポイント(access points、AP)130と、ロケーションサーバ160と、ネットワーク170と、外部クライアント180と、を含むことができる。一般に、測位システム100は、UE105によって受信され、かつ/又はUE105から送信されたRF信号、並びにRF信号を送信及び/又は受信する他のコンポーネント(例えば、GNSS衛星110、基地局120、AP130)の既知の位置に基づいて、UE105の位置を推定することができる。具体的な位置推定技法に関する更なる詳細は、図2に関してより詳しく論じられる。
【0016】
図1は、様々な構成要素の一般化された図のみを提供し、構成要素のいずれか又は全てが適宜に利用されてもよく、構成要素の各々が必要に応じて複製されてもよいことに留意されたい。具体的には、1つのUE105のみが示されているが、多くのUE(例えば、数百、数千、数百万など)が測位システム100を利用してもよいことが理解されよう。同様に、測位システム100は、図1に示されているものよりも多数の又は少数の基地局120及び/又はAP130を含んでもよい。測位システム100における様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的若しくは間接的な物理及び/若しくはワイヤレス接続、並びに/又は追加のネットワークを含んでもよい、データ及びシグナリング接続を含む。更に、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わせられ、分離され、置換され、かつ/又は省略されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、外部クライアント180は、ロケーションサーバ160に直接接続されてもよい。当業者は、図示されたコンポーネントに対する多くの改変を認識するだろう。
【0017】
所望の機能に応じて、ネットワーク170は、様々なワイヤレスネットワーク及び/又はワイヤラインネットワークのいずれかを含んでもよい。ネットワーク170は、例えば、パブリックネットワーク及び/又はプライベートネットワーク、ローカルエリアネットワーク及び/又はワイドエリアネットワークなどの任意の組合せを備えることができる。更に、ネットワーク170は、1つ又は複数のワイヤード及び/又はワイヤレス通信技術を利用してもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク170は、例えば、セルラー若しくは他のモバイルネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、及び/又はインターネットを備えてもよい。ネットワーク170の例には、Long-Term Evolution(LTE)ワイヤレスネットワーク、(New Radio(NR)ワイヤレスネットワーク又は5G NRワイヤレスネットワークとも呼ばれる)第5世代(5G)ワイヤレスネットワーク、Wi-Fi WLAN、及びインターネットがある。LTE、5G及びNRは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標、下記同様))によって定義された、又は定義されているワイヤレス技術である。ネットワーク170はまた、2つ以上のネットワーク及び/又は2つ以上のタイプのネットワークを含んでもよい。
【0018】
基地局120及びアクセスポイント(AP)130は、ネットワーク170に通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、基地局120は、セルラーネットワークプロバイダによって所有、維持、及び/又は運営されてもよく、以下で本明細書において説明されるように、様々なワイヤレス技術のいずれを利用してもよい。ネットワーク170の技術に応じて、基地局120は、node B、Evolved Node B(eNodeB又はeNB)、基地送受信機局(base transceiver station、BTS)、無線基地局(radio base station、RBS)、NR NodeB(gNB)、次世代eNB(Next Generation eNB、ng-eNB)などを含んでもよい。gNB又はng-eNBである基地局120は、ネットワーク170が5Gネットワークである場合に5Gコアネットワーク(5GC)に接続し得る、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)の一部であってもよい。AP130は、例えば、Wi-Fi AP又はBluetooth(登録商標)AP又はセルラー能力(例えば、4G LTE及び/又は5G NR)を有するAPを備えてもよい。したがって、UE105は、第1の通信リンク133を使用して基地局120を介してネットワーク170にアクセスすることによって、ロケーションサーバ160などのネットワーク接続デバイスとの間で情報を送受信することができる。追加又は代替として、AP130はネットワーク170とも通信可能に結合され得るので、UE105は、第2の通信リンク135を使用して、又は1つ又は複数の他のUE145を介して、ロケーションサーバ160を含むネットワーク接続デバイス及びインターネット接続デバイスと通信し得る。
【0019】
本明細書で使用される場合、「基地局」という用語は、一般的に、基地局120に位置し得る、単一の物理送信ポイント又は複数のコロケートされた物理送信ポイントを指すことがある。送信受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)(送信/受信ポイント(transmit/receive point)としても知られる)は、このタイプの送信ポイントに対応し、「TRP」という用語は、本明細書では「gNB」、「ng-eNB」、及び「基地局」という用語と互換的に使用されてもよい。場合によっては、基地局120は、複数のTRPを含んでもよく、例えば、各TRPは、基地局120用の異なるアンテナ又は異なるアンテナアレイに関連付けられている。物理的な送信点は、(例えば、多入力多出力(MIMO)システムの場合のように、かつ/又は基地局がビームフォーミングを利用する場合に)基地局120のアンテナのアレイを備えてもよい。「基地局」という用語は、追加として、複数のコロケートされていない物理送信ポイントを指すことがあり、物理送信ポイントは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された空間的に分離されたアンテナのネットワーク)又はリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であってもよい。
【0020】
本明細書で使用される場合、「セル」という用語は、一般的に、基地局120との通信に使用される論理通信エンティティを指すことがあり、同じ又は異なるキャリアを介して動作する近隣セルを区別するための識別子(例えば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連付けられてもよい。いくつかの例では、キャリアは複数のセルをサポートしてもよく、異なるセルは、異なるタイプのデバイスにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(例えば、Machine-Type Communication(MTC)、Narrowband Internet-of-Things(NB-IoT)、Enhanced Mobile Broadband(eMBB)など)に従って構成されてもよい。場合によっては、「セル」という用語は、論理エンティティが動作する地理的カバレージエリアの一部分(例えば、セクタ)を指すことがある。
【0021】
ロケーションサーバ160は、UE105の推定位置を決定し、かつ/又はUE105にデータ(例えば、「支援データ」)を提供してUE105による位置測定及び/又は位置決定を容易にするように構成される、サーバ及び/又は他のコンピューティングデバイスを備えてもよい。いくつかの実施形態によれば、ロケーションサーバ160は、Home Secure User Plane Location(SUPL)Location Platform(H-SLP)を備えてもよく、H-SLPは、Open Mobile Alliance(OMA)によって定義されるSUPLユーザプレーン(UP)位置特定法をサポートすることができ、ロケーションサーバ160に記憶されているUE105についてのサブスクリプション情報に基づいてUE105のための位置特定サービスをサポートすることができる。いくつかの実施形態では、ロケーションサーバ160は、Discovered SLP(D-SLP)又はEmergency SLP(E-SLP)を備えてもよい。ロケーションサーバ160はまた、UE105によるLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)位置特定法を使用してUE105の位置特定をサポートするEnhanced Serving Mobile Location Center(E-SMLC)を備えてもよい。ロケーションサーバ160は、UE105によるNR又はLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)位置特定法を使用してUE105の位置特定をサポートするLocation Management Function(LMF)を更に備えてもよい。
【0022】
CPロケーションソリューションでは、UE105のロケーションを制御及び管理するためのシグナリングは、既存のネットワークインターフェース及びプロトコルを使用して、ネットワーク170の観点からのシグナリングとして、ネットワーク170の要素とUE105との間で交換されてもよい。UP位置特定法では、UE105の位置特定を制御及び管理するためのシグナリングは、ネットワーク170の観点からのデータ(例えば、インターネットプロトコル(IP)及び/又は伝送制御プロトコル(TCP)を使用して輸送されるデータ)として、ロケーションサーバ160とUE105との間で交換されてもよい。
【0023】
前に述べられたように(かつ以下でより詳細に説明されるように)、UE105の推定ロケーションは、UE105から送られたかつ/又はUE105によって受信されたRF信号の測定値に基づいてもよい。詳細には、これらの測定値は、測位システム100における1つ又は複数の構成要素(例えば、GNSS衛星110、AP130、基地局120)からのUE105の相対距離及び/又は角度に関する情報を提供することができる。UE105の推定位置は、1つ又は複数のコンポーネントの既知の場所とともに距離及び/又は角度の測定結果に基づいて、(例えば、多角測量及び/又はマルチラテレーションを使用して)幾何学的に推定され得る。
【0024】
AP130及び基地局120などの地上構成要素は固定であってもよいが、実施形態はそのように限定されない。移動式のコンポーネントが使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、UE105の位置は、UE105と、移動式又は固定式であり得る1つ又は複数の他のUE145との間で通信されるRF信号140の測定結果に少なくとも部分的に基づいて推定されてもよい。特定のUE105の場所決定において1つ又は複数の他のUE145が使用されるとき、場所が決定されるべきUE105は、「ターゲットUE」と呼ばれることがあり、使用される1つ又は複数の他のUE145の各々は、「アンカーUE」と呼ばれることがある。ターゲットUEの場所決定のために、1つ又は複数のアンカーUEのそれぞれの場所は、既知であってもよく、かつ/又はターゲットUEと一緒に決定されてもよい。1つ又は複数の他のUE145とUE105との間の直接通信は、サイドリンク及び/又は同様のデバイス間(D2D)通信技術を備えてもよい。3GPPによって定義されたサイドリンクは、セルラーベースのLTE及びNR規格の下でのD2D通信の一形態である。
【0025】
UE105の推定位置は、様々な用途で、例えば、UE105のユーザのための方向検出若しくはナビゲーションを助けるために、又は(例えば、外部クライアント180に関連付けられた)別のユーザがUE105の位置を特定するのを助けるために使用することができる。「ロケーション」は、本明細書では、「ロケーション推定値」、「推定ロケーション」、「ロケーション」、「位置」、「位置推定値」、「位置フィックス」、「推定位置」、「ロケーションフィックス」、又は「フィックス」とも呼ばれる。位置を決定するプロセスは、「測位」、「場所決定」、「位置決定」などと呼ばれることがある。UE105の位置は、UE105の絶対的な位置(例えば、緯度及び経度並びに場合によっては高度)、又はUE105の相対的な位置(例えば、何らかの他の既知の固定された位置(例えば、基地局120又はAP130の位置を含む)から、もしく何らかの既知の前の時間におけるUE105の位置若しくは何らかの既知の前の時間における別のUE145の位置などの何らかの他の位置からの、南北、東西、及び場合によっては上下の距離として表される位置)を備えてもよい。ロケーションは、絶対(例えば、緯度、経度及び任意選択で高度)、相対(例えば、何らかの既知の絶対ロケーションに対する)、又は局所(例えば、工場、倉庫、大学構内、ショッピングモール、スポーツスタジアム、若しくはコンベンションセンターなどのローカルエリアに対して定義された座標系による、X、Y、及び任意選択でZ座標)であり得る座標を含む測地ロケーションとして指定されてもよい。位置は、代わりにシビック位置(civic location)であってもよく、そうすると、街路住所(例えば、国、州、郡、市、道路及び/若しくは街路、並びに/又は道路若しくは街路番号の、名称及び標識を含む)、並びに/又は、地点、建物、建物の一部、建物の階、及び/若しくは建物の内部の部屋などの、標識若しくは名称のうちの1つ又は複数を備えてもよい。位置は更に、位置の誤差がその中にあると予想される水平方向及び場合によっては垂直方向の距離などの、不確実性若しくは誤差の標示、又は、UE105が何らかの水準の信頼度(例えば、95%の信頼度)でその中に位置すると予想されるエリア若しくはボリュームの標示(例えば、円又は楕円)を含んでもよい。
【0026】
外部クライアント180は、UE105との何らかの関連を有し得る(例えば、UE105のユーザによってアクセスされ得る)ウェブサーバ若しくはリモートアプリケーションであってもよく、又は、(例えば、友人若しくは親類の捜索又は子供若しくはペットの位置特定などのサービスを可能にするために)UE105の位置を取得及び提供することを含み得る、位置特定サービスを何らかの他のユーザに提供するサーバ、アプリケーション、若しくはコンピュータシステムであってもよい。追加又は代替として、外部クライアント180は、UE105の位置を取得して、緊急サービス提供者、政府機関などに提供してもよい。
【0027】
前に述べられたように、例示的な測位システム100は、LTEベースのネットワーク又は5G NRベースのネットワークなどのワイヤレス通信ネットワークを使用して実装され得る。図2は、5G NRを実装する測位システム(例えば、測位システム100)のある実装形態を示す、5G NR測位システム200の図を示す。5G NR測位システム200は、アクセスノードを使用することによってUE105の位置を決定するように構成されてもよく、アクセスノードは、1つ又は複数の測位方法を実施するために、NR NodeB(gNB)210-1及び210-2(本明細書ではgNB210と集合的かつ包括的に呼ばれる)、ng-eNB214、及び/又はWLAN216を含んでもよい。gNB210及び/又はng-eNB214は図1の基地局120に相当することがあり、WLAN216は図1の1つ又は複数のアクセスポイント130に相当することがある。任意選択で、5G NR測位システム200は加えて、1つ又は複数の測位方法を実施するために、LMF220(ロケーションサーバ160に相当し得る)を使用することによってUE105の位置を決定するように構成され得る。ここで、5G NR測位システム200は、UE105と、次世代(NG)無線アクセスネットワーク(RAN)(NG-RAN)235及び5Gコアネットワーク(5G CN)240を備える5G NRネットワークのコンポーネントとを備える。5Gネットワークは、NRネットワークと呼ばれることもある。NG-RAN235は、5G RAN又はNR RANと呼ばれることがあり、5G CN240は、NGコアネットワークと呼ばれることがある。5G NR測位システム200は、GNSSシステムのような全地球測位システム(GPS)又は同様のシステム(例えば、GLONASS、Galileo、Beidou、Indian Regional Navigational Satellite System(IRNSS))の、GNSS衛星110からの情報を更に利用してもよい。5G NR測位システム200の追加のコンポーネントが、以下で説明される。5G NR測位システム200は、追加又は代替のコンポーネントを含み得る。
【0028】
図2は、様々な構成要素の一般化された図のみを提供し、構成要素のいずれか又は全てが適宜に利用されてもよく、構成要素の各々が必要に応じて複製又は省略されてもよいことに留意されたい。具体的には、1つのUE105のみが示されているが、多くのUE(例えば、数百、数千、数百万など)が5G NR測位システム200を利用してもよいことが理解されよう。同様に、5G NR測位システム200は、より多い(又はより少ない)数のGNSS衛星110、gNB210、ng-eNB214、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)216、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)215、外部クライアント230、並びに/又は他の構成要素を含んでもよい。5G NR測位システム200における様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的若しくは間接的な物理及び/若しくはワイヤレス接続、並びに/又は追加のネットワークを含んでもよい、データ及びシグナリング接続を含む。更に、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わせられ、分離され、置換され、かつ/又は省略されてもよい。
【0029】
UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を含んでもよく、かつ/又はそのように呼ばれるか、若しくは何らかの他の名称で呼ばれることがある。その上、UE105は、携帯電話、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、携帯情報端末(PDA)、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、又は何らかの他の携帯用若しくは移動可能なデバイスに対応することができる。必須ではないが通常、UE105は、GSM、CDMA、W-CDMA、LTE、High Rate Packet Data(HRPD)、IEEE 802.11 Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX(商標))、5G NR(例えば、NG-RAN235及び5G CN240を使用する)などの、1つ又は複数の無線アクセス技術(RAT)を使用するワイヤレス通信をサポートし得る。UE105はまた、インターネットなどの他のネットワークに接続し得るWLAN216(図1に関して前に述べられたような、1つ又は複数のRATのような)を使用するワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つ又は複数の使用により、UE105が(例えば、図2に示されていない5G CN240の要素を介して、又は場合によってはGateway Mobile Location Center(GMLC)225を介して)外部クライアント230と通信することが可能になり、かつ/又は外部クライアント230が(例えば、GMLC225を介して)UE105に関する位置情報を受信することが可能になり得る。図2の外部クライアント230は、5G NRネットワークにおいて実装された、又は5G NRネットワークと通信可能に結合された、図1の外部クライアント180に対応し得る。
【0030】
UE105は、ユーザがオーディオ、ビデオ、及び/若しくはデータI/Oデバイス、並びに/又は、身体センサ及び別個の有線若しくはワイヤレスモデムを利用し得るパーソナルエリアネットワークなどにおいて、単一のエンティティを含んでもよく、複数のエンティティを含んでもよい。UE105の位置の推定は、位置、位置推定、位置フィックス、フィックス、場所、場所推定、又は場所フィックスと呼ばれることがあり、測地的であってもよいので、高度成分(例えば、標高、地面、床面、又は地下からの高さ又は深さ)を含むことも含まないこともある、UE105の位置座標(例えば、緯度及び経度)を提供する。代替として、UE105のロケーションは、都市ロケーションとして(例えば、郵便住所、又は特定の部屋若しくはフロアなどの建物の中の何らかの地点の目的地若しくは小さいエリアの呼称として)表されてもよい。UE105の位置はまた、UE105が何らかの確率又は信頼度(例えば、67%、95%など)でその中に位置することが予想される(測地的に、又はシビック形式でのいずれかで定義される)エリア又はボリュームとして表されてもよい。UE105の位置は更に、例えば、測地的に、シビック形式で、又は、地図、見取り図、若しくは建築計画に示された地点、エリア、若しくはボリュームを参照して定義され得る、既知の位置にある何らかの原点に対して定義される、距離及び方向、又は相対的なX、Y(及びZ)座標を備える相対的な位置であってもよい。本明細書に含まれる説明では、ロケーションという用語の使用は、別段に示されていない限り、これらの変形態のいずれかを含んでもよい。UEの位置を算出するとき、局地的なX、Y、及び場合によってはZの座標の値を求め、次いで、必要な場合、局地座標を(例えば、緯度、経度、及び平均海面の上又は下への高度についての)絶対座標に変換することが一般的である。
【0031】
図2に示されるNG-RAN235の中の基地局は、図1の基地局120に相当してもよく、gNB210を含んでもよい。NG-RAN235内のgNB210のペアは、(例えば、図2に示されているように直接的に、又は他のgNB210を介して間接的に)互いに接続されてもよい。基地局(gNB210及び/又はng-eNB214)間の通信インターフェースは、Xnインターフェース237と呼ばれることがある。5Gネットワークへのアクセスは、UE105とgNB210のうちの1つ又は複数との間のワイヤレス通信を介してUE105に提供され、それは、5G NRを使用するUE105の代わりに、5G CN240へのワイヤレス通信アクセスを提供し得る。基地局(gNB210及び/又はng-eNB214)とUE105との間のワイヤレスインターフェースは、Uuインターフェース239と呼ばれることがある。5G NR無線アクセスは、NR無線アクセス又は5G無線アクセスと呼ばれることもある。図2では、UE105用のサービングgNBはgNB210-1であると想定されるが、他のgNB(例えば、gNB210-2)は、UE105が別のロケーションに移動する場合にサービングgNBとして働くことができるか、又は追加のスループット及び帯域幅をUE105に提供するために2次gNBとして働くことができる。
【0032】
図2に示されているNG-RAN235内の基地局は、ng-eNB214とも呼ばれる次世代発展型ノードBも含んでもよく、又は代わりにそれを含んでもよい。ng-eNB214は、NG-RAN235内で1つ以上のgNB210に、例えば、直接的に又は他のgNB210及び/若しくは他のng-eNBを介して間接的に接続することができる。ng-eNB214は、UE105へのLTEワイヤレスアクセス及び/又はevolved LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスを提供してもよい。図2のいくつかのgNB210(例えば、gNB210-2)及び/又はng-eNB214は、測位専用ビーコンとして機能するように構成されてもよく、測位専用ビーコンは、信号(例えば、測位基準信号(PRS))を送信することができ、かつ/又はUE105の測位を支援するための支援データをブロードキャストすることができるが、UE105からの又は他のUEからの信号を受信することができない。検出のみのノードとして機能するように構成され得る一部のgNB210(例えば、gNB210-2及び/又は示されない別のgNB)及び/又はng-eNB214は、例えばPRSデータ、支援データ、又は他の位置データを含む信号をスキャンし得る。そのような検出のみのノードは、信号又はデータをUEに送信しなくてもよいが、信号又はデータ(例えば、PRS、支援データ、又は他の位置データに関連する)を、少なくともUE105の測位のためのデータを受信及び記憶又は使用し得る他のネットワークエンティティ(例えば、5G CN240、外部クライアント230、又はコントローラの1つ又は複数のコンポーネント)に送信してもよい。1つのng-eNB214のみが図2に示されているが、いくつかの実施形態は複数のng-eNB214を含んでもよいことに留意されたい。基地局(例えば、gNB210及び/又はng-eNB214)は、Xn通信インターフェースを介して互いに直接通信し得る。追加又は代替として、基地局は、LMF220及びAMF215などの5G NR測位システム200の他のコンポーネントと直接又は間接的に通信してもよい。
【0033】
5G NR測位システム200はまた、(例えば、信頼されていないWLAN216の場合)5G CN240の中のNon-3GPP InterWorking Function(N3IWF)250に接続し得る1つ又は複数のWLAN216を含んでもよい。例えば、WLAN216は、UE105のためのIEEE 802.11 Wi-Fiアクセスをサポートしてもよく、1つ又は複数のWi-Fi AP(例えば、図1のAP130)を備えてもよい。ここで、N3IWF250は、AMF215などの5G CN240の中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、WLAN216は、Bluetoothなどの別のRATをサポートしてもよい。N3IWF250は、5G CN240の中の他の要素へのUE105によるセキュアなアクセスのサポートを提供してもよく、かつ/又はWLAN216及びUE105によって使用される1つ又は複数のプロトコルの、AMF215などの5G CN240の他の要素によって使用される1つ又は複数のプロトコルへのインターワーキングをサポートしてもよい。例えば、N3IWF250は、UE105とのIPSecトンネル確立、UE105とのIKEv2/IPSecプロトコルの終端、それぞれ、制御プレーン及びユーザプレーンのための5G CN240へのN2インターフェース及びN3インターフェースの終端、N1インターフェースにわたるUE105とAMF215との間のアップリンク(UL)及びダウンリンク(DL)の制御プレーン非アクセス層(NAS)シグナリングの中継をサポートしてもよい。いくつかの他の実施形態では、WLAN216は、N3IWF250を介さず、5G CN240の中の要素(例えば、図2において破線によって示されるAMF215)に直接接続してもよい。例えば、5GCN240へのWLAN216の直接接続は、WLAN216が5GCN240にとって信頼できるWLANである場合に行われてもよく、WLAN216内部の要素であり得るトラステッドWLANインターワーキング機能(TWIF)(図2に図示せず)を使用して可能にされてもよい。1つのWLAN216のみが図2に示されているが、いくつかの実施形態は複数のWLAN216を含んでもよいことに留意されたい。
【0034】
アクセスノードは、UE105とAMF215との間の通信を可能にする種々のネットワークエンティティのいずれかを備え得る。述べられたように、これは、gNB210、ng-eNB214、WLAN216、及び/又は他のタイプのセルラー基地局を含むことができる。しかしながら、本明細書で説明される機能を提供するアクセスノードは、追加又は代替として、非セルラー技術を含み得る、図2に示されない種々のRATのいずれかへの通信を可能にするエンティティを含み得る。したがって、本明細書において以下で説明される実施形態で使用されるような「アクセスノード」という用語は、gNB210、ng-eNB214、又はWLAN216を含んでもよいが、必ずしもそれらに限定されない。
【0035】
いくつかの実施形態では、gNB210、ng-eNB214、及び/又はWLAN216などのアクセスノードは(単独で又は5G NR測位システム200の他のコンポーネントと組み合わせて)、LMF220から位置情報に対する要求を受信したことに応答して、UE105から受信されたアップリンク(UL)信号の位置測定結果を取得し、かつ/又は1つ又は複数のアクセスノードからUE105によって受信されたDL信号についてUE105によって取得されたダウンリンク(DL)位置測定結果をUE105から取得するように構成されてもよい。述べられたように、図2は、それぞれ、5G NR、LTE、及びWi-Fiの通信プロトコルに従って通信するように構成されるアクセスノード(gNB210、ng-eNB214、及びWLAN216)を示すが、例えば、Universal Mobile Telecommunications Service(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)のための広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))プロトコルを使用するNode B、Evolved UTRAN(E-UTRAN)のためのLTEプロトコルを使用するeNB、又はWLANのためのBluetooth(登録商標)プロトコルを使用するBluetoothビーコンなどの、他の通信プロトコルに従って通信するように構成されるアクセスノードが使用されてもよい。例えば、UE105にLTEワイヤレスアクセスを提供する4G Evolved Packet System(EPS)では、RANはE-UTRANを備えてもよく、これはLTEワイヤレスアクセスをサポートするeNBを備える基地局を備えてもよい。EPSのためのコアネットワークは、発展型パケットコア(EPC)を備えてもよい。その場合、EPSはEPCを加えたE-UTRANを含んでもよく、図2では、E-UTRANはNG-RAN235に対応し、EPCは5GCN240に対応する。UE105のシビック位置を取得することに関して本明細書において説明される方法及び技法は、そのような他のネットワークにも適用可能であり得る。
【0036】
gNB210及びng-eNB214は、測位機能のためにLMF220と通信するAMF215と通信することができる。AMF215は、第1のRATのアクセスノード(例えば、gNB210、ng-eNB214、又はWLAN216)から第2のRATのアクセスノードへのUE105のセル変更及びハンドオーバーを含む、UE105のモビリティをサポートし得る。AMF215はまた、UE105へのシグナリング接続並びに場合によってはUE105用のデータベアラ及び音声ベアラをサポートすることに関与してもよい。LMF220は、UE105がNG-RAN235又はWLAN216にアクセスするとき、CP位置特定法を使用してUE105の測位をサポートしてもよく、Assisted GNSS(A-GNSS)、(NRではTime Difference Of Arrival(TDOA)と呼ばれることがある)Observed Time Difference Of Arrival(OTDOA)、Real Time Kinematic(RTK)、Precise Point Positioning(PPP)、Differential GNSS(DGNSS)、Enhance Cell ID(ECID)、到達角(AoA)、離脱角(AoD)、WLAN測位、往復信号伝搬遅延(RTT)、マルチセルRTT、並びに/又は他の測位の手順及び方法などの、UEにより支援される/UEに基づく、及び/又はネットワークに基づく手順/方法を含む、測位の手順及び方法をサポートしてもよい。LMF220はまた、例えば、AMF215から又はGMLC225から受信された、UE105に対するロケーションサービス要求を処理してもよい。LMF220は、AMF215に及び/又はGMLC225に接続され得る。いくつかの実施形態では、5GCN240などのネットワークは、追加又は代替として、発展型サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)又はSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)などの、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装してもよい。いくつかの実施形態では、(UE105のロケーションの決定を含む)測位機能の少なくとも一部は、(例えば、gNB210、ng-eNB214及び/若しくはWLAN216などのワイヤレスノードによって送信されたダウンリンクPRS(DL-PRS)信号を測定すること、並びに/又は、例えばLMF220によってUE105に提供された支援データを使用することによって)UE105において実行されてもよいことに留意されたい。
【0037】
Gateway Mobile Location Center(GMLC)225は、外部クライアント230から受信されたUE105に対する位置特定要求をサポートしてもよく、そのような位置特定要求を、AMF215によってLMF220に転送するために、AMF215に転送してもよい。LMF220からのロケーション応答(例えば、UE105についてのロケーション推定値を含む)は、直接又はAMF215を介してのいずれかでGMLC225に同様に返されてもよく、次いで、GMLC225は、ロケーション応答(例えば、ロケーション推定値を含む)を外部クライアント230に返してもよい。
【0038】
ネットワークエクスポージャ機能(NEF)245は、5GCN240に含まれてもよい。NEF245は、外部クライアント230への5GCN240及びUE105に関係する能力及びイベントのセキュアなエクスポージャをサポートすることができ、その場合、これはアクセス機能(AF)と呼ばれることがあり、外部クライアント230から5GCN240への情報のセキュアな提供を可能にすることができる。NEF245は、UE105のロケーション(例えば、都市ロケーション)を取得し、そのロケーションを外部クライアント230に提供する目的で、AMF215に及び/又はGMLC225に接続されてもよい。
【0039】
図2に更に示されるように、LMF220は、3GPP Technical Specification(TS)38.455において定義されるようなNR Positioning Protocol annex(NRPPa)を使用して、gNB210及び/又はng-eNB214と通信し得る。NRPPaメッセージは、AMF215を介して、gNB210とLMF220との間で及び/又はng-eNB214とLMF220との間で転送されてもよい。図2に更に示されているように、LMF220及びUE105は、3GPP TS 37.355において定義されたLTE測位プロトコル(LPP)を使用して通信してもよい。ここで、LPPメッセージは、AMF215及びUE105用のサービングgNB210-1又はサービングng-eNB214を介して、UE105とLMF220との間で転送されてもよい。例えば、LPPメッセージは、(例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)に基づいて)サービスベースの動作についてのメッセージを使用してLMF220とAMF215との間で転送されてもよく、5G NASプロトコルを使用してAMF215とUE105との間で転送されてもよい。LPPプロトコルが、A-GNSS、RTK、TDOA、マルチセルRTT、AoD、及び/又はECIDなどの、UEにより支援される及び/又はUEに基づく測位方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用されてもよい。NRPPaプロトコルは、ECID、AoA、アップリンクTDOA(UL-TDOA)などのネットワークに基づく測位方法を使用して、UE105の測位をサポートするために使用されてもよく、かつ/又は、gNB210及び/若しくはng-eNB214からのDL-PRS送信を定義するパラメータなどの、位置関連情報をgNB210及び/若しくはng-eNB214から取得するためにLMF220によって使用されてもよい。
【0040】
WLAN216へのUE105アクセスの場合、LMF220は、gNB210又はng-eNB214へのUE105アクセスについてたった今説明された方法と同様の方法で、UE105のロケーションを取得するためにNRPPa及び/又はLPPを使用してもよい。したがって、NRPPaメッセージは、UE105のネットワークベースの測位及び/又はWLAN216からLMF220への他のロケーション情報の転送をサポートするために、AMF215及びN3IWF250を介してWLAN216とLMF220との間で転送されてもよい。代替として、NRPPaメッセージは、N3IWF250に知られているか又はN3IWF250がアクセス可能であり、NRPPaを使用してN3IWF250からLMF220に転送されるロケーション関連情報及び/又はロケーション測定値に基づく、UE105のネットワークベースの測位をサポートするために、AMF215を介してN3IWF250とLMF220との間で転送されてもよい。同様に、LPP及び/又はLPPメッセージは、LMF220によるUE105のUEにより支援される又はUEに基づく測位をUE105がサポートするために、AMF215、N3IWF250、及びサービングWLAN216を介して、UE105とLMF220との間で転送されてもよい。
【0041】
5G NR測位システム200では、測位方法は「UEにより支援される」又は「UEに基づく」ものとして分類され得る。これは、UE105の場所を決定することに対する要求がどこから発信されたかに依存し得る。例えば、要求がUEにおいて(例えば、UEによって実行されるアプリケーション又は「アプリ」から)発信された場合、測位方法はUEに基づくものとして分類されてもよい。一方、要求が外部クライアント若しくはAF230、LMF220、又は5Gネットワーク内の他のデバイス若しくはサービスから発信される場合、測位方法は、UEにより支援される(又は「ネットワークに基づく」)ものとして分類されてもよい。
【0042】
UE支援型測位方法を用いると、UE105は、ロケーション測定値を取得し、UE105についてのロケーション推定値の算出のために、その測定値をロケーションサーバ(例えば、LMF220)に送ることができる。RAT依存の測位方法の位置測定結果は、gNB210、ng-eNB214、及び/又はWLAN216のための1つ又は複数のアクセスポイントのための、Received Signal Strength Indicator(RSSI)、Round Trip signal propagation Time(RTT)、Reference Signal Received Power(RSRP)、Reference Signal Received Quality(RSRQ)、Reference Signal Time Difference(RSTD)、Time of Arrival(TOA)、AoA、Receive Time-Transmission Time Difference(Rx-Tx)、Differential AoA(DAoA)、AoD、又はTiming Advance(TA)のうちの1つ又は複数を含み得る。追加又は代替として、同様の測定結果が他のUEによって送信されるサイドリンク信号から作られてもよく、他のUEは、他のUEの場所が知られている場合、UE105の測位のためのアンカーポイントとして機能してもよい。ロケーション測定値は、GNSS(例えば、GNSS衛星110についてのGNSS擬似距離、GNSSコード位相、及び/又はGNSSキャリア位相)、WLANなどのRAT非依存測位方法の測定値も含んでもよく、又は代わりにそれを含んでもよい。
【0043】
UEに基づく測位方法では、UE105は、(例えば、UEにより支援される測位方法のための位置測定結果と同じか又は同様であってもよい)位置測定結果を取得してもよく、(例えば、LMF220、SLPなどのロケーションサーバから受信される、又はgNB210、ng-eNB214、若しくはWLAN216によってブロードキャストされる支援データの助けにより)UE105の位置を更に算出してもよい。
【0044】
ネットワークに基づく測位方法では、1つ又は複数の基地局(例えば、gNB210及び/又はng-eNB214)、(例えば、WLAN216の中の)1つ又は複数のAP、又はN3IWF250は、UE105によって送信される信号のための位置測定結果(例えば、RSSI、RTT、RSRP、RSRQ、AoA、又はTOAの測定結果)を取得してもよく、かつ/又は、N3IWF250の場合、UE105、若しくはWLAN216の中のAPによって取得された測定結果を受信してもよく、UE105の位置推定の算出のためにロケーションサーバ(例えば、LMF220)に測定結果を送信してもよい。
【0045】
UE105の測位はまた、測位に使用される信号のタイプに応じて、ULに基づく、DLに基づく、又はDL-ULに基づくものとして分類されてもよい。例えば、測位が(例えば、基地局又は他のUEから)UE105において受信された信号のみに基づく場合、測位はDLに基づくものとして分類されてもよい。一方、測位が(例えば、基地局又は他のUEによって受信され得る)UE105によって送信された信号のみに基づく場合、測位はULに基づくものとして分類されてもよい。DL-ULに基づく測位は、UE105によって送信と受信の両方が行われる信号に基づく、RTTに基づく測位などの測位を含む。サイドリンク(SL)により支援される測位は、UE105と1つ又は複数の他のUEとの間で通信される信号を備える。いくつかの実施形態によれば、本明細書において説明されるUL、DL、又はDL-ULの測位は、SL、DL、又はDL-ULシグナリングの補足又は置換としてSLシグナリングを使用することが可能であってもよい。
【0046】
測位のタイプ(例えば、ULに基づく、DLに基づく、又はDL-ULに基づく)に応じて、使用される基準信号のタイプは異なり得る。例えば、DLに基づく測位の場合、これらの信号は、TDOA、AoD、及びRTTの測定に使用され得るPRS(例えば、基地局によって送信されるDL-PRS又は他のUEによって送信されるSL-PRS)を備え得る。測位(UL、DL、又はDL-UL)に使用され得る他の基準信号は、サウンディング基準信号(SRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、同期信号(例えば、同期信号ブロック(SSB)、同期信号(SS))、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、復調基準信号(DMRS)などを含み得る。その上、基準信号は、(例えば、ビームフォーミング技法を使用して)Txビームにおいて送信され、及び/又はRxビームにおいて受信されることがあり、これは、AoD及び/又はAoAなどの角度の測定結果に影響することがある。
【0047】
図3は、RF信号を送信及び/又は受信するための指向性ビームを生成するためにビームフォーミングを実行することができるアンテナアレイを有する2つのTRP320-1及び320-2(これらは図1の基地局120並びに/又は図2のgNB210及び/若しくはng-eNB214に対応することができる)を含む、簡略化された環境300を示す図である。図3はまた、RF信号を送信及び/又は受信するためにビームフォーミングを使用することもできるUE105を示す。そのような指向性ビームは、5G NR無線通信ネットワークにおいて使用される。指向性ビームの各々は、異なる方向を中心とするビーム幅を有することができ、TRP320の異なるビームがTRP320のためのカバレッジエリア内の異なるエリアに対応することを可能にする。
【0048】
異なる動作モードは、TRP320-1及び320-2がより多数又はより少数のビームを使用することを可能にすることができる。例えば、第1の動作モードでは、TRP320は、16個のビームを使用することができ、その場合、各ビームは、比較的広いビーム幅を有することができる。第2の動作モードでは、TRP320は、64個のビームを使用することができ、その場合、各ビームは、比較的狭いビーム幅を有することができる。TRP320の能力に応じて、TRPは、TRP320が形成することが可能であり得る任意の数のビームを使用することができる。動作モード及び/又はビーム数は、関連する無線規格において定義することができ、方位角及び仰角のいずれか又は両方における異なる方向(例えば、水平方向及び垂直方向)に対応することができる。異なる動作モードを使用して、異なる信号タイプを送信及び/又は受信することができる。追加又は代替として、UE105は、異なる動作モード、信号タイプなどにも対応することができる、異なる数のビームを使用することが可能であり得る。
【0049】
いくつかの状況では、TRP320は、ビーム掃引を使用することができる。ビーム掃引は、TRP320が、異なるそれぞれのビームを使用して異なる方向にRF信号を送信することができ、しばしば連続して、カバレッジエリアにわたって効果的に「掃引」するプロセスである。例えば、TRP320は、周期的に繰り返すことができる各ビーム掃引について、方位角方向に120度又は360度にわたって掃引することができる。各指向性ビームは、RF基準信号(例えば、PRSリソース)を含んでもよく、基地局320-1は、Txビーム305-a、305-b、305-c、305-d、305-e、305-f、305-g、及び305-hを含むRF基準信号のセットを生成し、基地局320-2は、Txビーム309-a、309-b、309-c、309-d、309-e、309-f、309-g、及び309-hを含むRF基準信号のセットを生成する。前述したように、UE320は、アンテナアレイも含むことができるので、それぞれの受信ビーム(Rxビーム)311-a及び311-bを形成するためにビームフォーミングを使用して基地局320-1及び320-2によって送信されるRF基準信号を受信することができる。(基地局320による、及び任意選択的にUE105による)この方式のビームフォーミングは、通信をより効率的にするために使用することができる。それらはまた、位置決定のための測定(例えば、AoD及びAoA測定)を行うことを含む、他の目的のために使用することができる。
【0050】
図4は、UE105と基地局/TRPとの間の物理層通信の基盤として機能することができる、NRのためのフレーム構造及び関連付けられた用語の一例を示す図である。ダウンリンク及びアップリンクの各々に対する送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分されてもよい。各無線フレームは、所定の時間長(例えば10ms)を有してもよく、各々が1msの、0~9というインデックスを有する10個のサブフレームに区分されてもよい。各サブフレームは、サブキャリア間隔に応じて可変の数のスロットを含み得る。各スロットは、サブキャリア間隔に応じて可変の数のシンボル期間(例えば、7個又は14個のシンボル)を含み得る。各スロットの中のシンボル期間は、インデックスを割り当てられ得る。ミニスロットは、サブスロット構造(例えば、2個、3個、又は4個のシンボル)を備え得る。加えて、サブフレームの完全な直交周波数分割多重化(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing、OFDM)が図4に示され、サブフレームを時間と周波数の両方にわたり複数のリソースブロック(Resource Blocks、RB)にどのように分割することができるかを示す。単一のRBは、14個シンボル及び12個のサブキャリアに及ぶリソース要素(RE)の格子を備えることができる。
【0051】
スロットの中の各シンボルは、リンク方向(例えば、ダウンリンク(DL)、アップリンク(UL)、又はフレキシブル)又はデータ送信を示してもよく、又は、各サブフレームのリンク方向は動的に切り替えられてもよい。リンク方向は、スロットフォーマットに基づいてよい。各スロットは、DL/ULデータ並びにDL/UL制御情報を含んでよい。NRでは、同期信号(SS)ブロックが送信される。SSブロックは、一次SS(PSS)、二次SS(SSS)、及び2個のシンボルの物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を含む。SSブロックは、図4に示すようなシンボル0~3などの、固定されたスロット位置において送信することができる。PSS及びSSSは、セル探索及びセル獲得のためにUEによって使用され得る。PSSは、半フレームタイミングを提供してもよく、SSは、サイクリックプレフィックス(CP)長及びフレームタイミングを提供してもよい。PSS及びSSSは、セル識別情報を提供してよい。PBCHは、ダウンリンクシステム帯域幅、無線フレームの中のタイミング情報、SSバーストセット周期、システムフレーム番号などの、いくつかの基本システム情報を搬送する。
【0052】
図5は、PRS測位機会とともに無線フレームシーケンス500の一例を示す図である。「PRSインスタンス」又は「PRS機会」は、PRSが送信されると予想される、定期的に繰り返される時間枠(例えば、1つ又は複数の連続するスロットのグループ)の1つのインスタンスである。PRS機会は、「PRS測位機会」、「PRS測位インスタンス」、「測位機会」、「測位インスタンス」、又は単に「機会」若しくは「インスタンス」と呼ばれることもある。サブフレームシーケンス500は、測位システム100内の基地局120からのPRS信号(DL-PRS信号)のブロードキャストに適用可能であり得る。無線フレームシーケンス500は、5G NR(例えば、5G NR測位システム200)及び/又はLTEにおいて使用することができる。図4と同様に、時間は、図5において水平方向に(例えば、X軸上で)表され、時間は、左から右に向かって増加する。周波数は垂直方向に(例えば、Y軸上で)表され、周波数は下から上に向かって増大(又は減少)する。
【0053】
図5は、PRS測位機会510-1、510-2、及び510-3(本明細書では集合的及び包括的に測位機会510と呼ばれる)が、システムフレーム番号(System Frame Number、SFN)、セル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)515、LPRS個のサブフレームの長さ又はスパン、及びPRS周期(TPRS)520によってどのように決定されるかを示す。セル固有PRSサブフレーム構成は、支援データ(例えば、TDOA支援データ)に含まれる「PRS構成インデックス」IPRSによって定義されてもよく、これは、準拠する3GPP規格によって定義され得る。セル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)515は、システムフレーム番号(SFN)0から開始して第1の(後続の)PRS測位機会の開始までに送信されるサブフレームの数に関して定義することができる。
【0054】
PRSは、適切な構成の後、(例えば、Operations and Maintenance(O&M)サーバによって)ワイヤレスノード(例えば、基地局120)によって送信され得る。PRSは、測位機会510へとグループ化される特別な測位サブフレーム又はスロットにおいて送信することができる。例えば、PRS測位機会510-1は、NPRS個の連続する測位サブフレームを備えることができ、数NPRSは、1と160の間であり得る(例えば、値1、2、4、及び6並びに他の値を含むことができる)。PRS機会510は、1つ以上のPRS機会グループへとグループ化することができる。前述したように、PRS測位機会510は、数TPRSによって示されるミリ秒(又はサブフレーム)間隔の間隔で周期的に存在してもよく、TPRSは、5、10、20、40、80、160、320、640、又は1280(又は任意の他の適切な値)に等しくてもよい。いくつかの実施形態では、TPRSは、連続する測位機会の開始と開始との間のサブフレームの数に関して測定されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、UE105が特定のセル(例えば、基地局)のための支援データにおいてPRS構成インデックスIPRSを受信するとき、UE105は、記憶されているインデックス付けされたデータを使用して、PRS周期TPRS520及びセル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)515を決定することができる。次いで、UE105は、PRSがセルにおいてスケジュールされるとき、無線フレーム、サブフレーム及びスロットを決定し得る。支援データは、例えば、ロケーションサーバ(例えば、図1のロケーションサーバ160及び/又は図2のLMF220)によって決定されてもよく、基準セル、及び様々なワイヤレスノードによってサポートされるいくつかの近隣セルのための、支援データを含む。
【0056】
典型的には、同じ周波数を使用するネットワーク内の全てのセルからのPRS機会は、時間的に揃っており、異なる周波数を使用するネットワーク内の他のセルに対して固定された既知の時間オフセット(例えば、セル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)515)を有してもよい。SFN同期ネットワークでは、全てのワイヤレスノード(例えば、基地局120)は、フレーム境界とシステムフレーム番号との両方について揃っていることがある。したがって、SFN同期ネットワークでは、様々なワイヤレスノードによってサポートされる全てのセルがPRS送信の任意の特定の周波数に対して同じPRS構成インデックスを使用してもよい。一方、SFN非同期ネットワークでは、様々なワイヤレスノードは、フレーム境界は揃っていることがあるが、システムフレーム番号は揃っていないことがある。したがって、SFN非同期ネットワークでは、各セルについてのPRS構成インデックスは、PRSオケージョンが時間的に整合するようにネットワークによって別々に構成されてもよい。UE105がセル、例えば、基準セル又はサービングセルのうちの少なくとも1つのセルタイミング(例えば、SFN又はフレーム番号)を取得することができる場合、UE105は、TDOA測位のための基準セル及び近隣セルのPRS機会510のタイミングを決定することができる。次いで、例えば、異なるセルからのPRS機会が重複するという仮定に基づいて、他のセルのタイミングがUE105によって導出され得る。
【0057】
図4のフレーム構造に関して、PRSの送信のために使用されるREの集合体は、「PRSリソース」と呼ばれる。リソース要素の集合体は、周波数領域の中の複数のRB及び時間領域の中のスロット内の1つ又は複数の連続するシンボルにまたがることができ、それらの内部で、疑似ランダム四位相偏移変調(QPSK)シーケンスがTRPのアンテナポートから送信される。時間領域における所与のOFDMシンボルの中で、PRSリソースは周波数領域における連続するRBを占有する。所与のRB内でのPRSリソースの送信は、特定の組合せ(combination)、又は「コム(comb)」のサイズを有する。(コムサイズは「コム密度」とも呼ばれ得る。)コムサイズ「N」は、PRSリソース構成の各シンボル内のサブキャリア間隔(又は周波数/トーン間隔)を表し、構成はRBのあるシンボルのN個ごとのサブキャリアを使用する。例えば、comb-4の場合、PRSリソース構成の4個のシンボルの各々に対して、4個ごとのサブキャリア(例えば、サブキャリア0、4、8)に対応するREが、PRSリソースのPRSを送信するために使用される。例えば、comb-2、comb-4、comb-6、及びcomb-12というコムサイズがPRSにおいて使用され得る。異なる数のシンボルを使用する異なるコムサイズの例が、図6に提供される。
【0058】
「PRSリソースセット」は、PRS信号の送信のために使用されるPRSリソースのグループを備え、ここで、各PRSリソースはPRSリソースIDを有する。加えて、PRSリソースセットの中のPRSリソースは、同じTRPと関連付けられる。PRSリソースセットは、PRSリソースセットIDによって識別され、(セルIDによって識別される)特定のTRPと関連付けられる。「PRSリソース反復」は、PRS機会/インスタンスの間のPRSリソースの反復である。PRSリソースの反復の数は、PRSリソースの「反復係数」によって定義され得る。加えて、PRSリソースセットの中のPRSリソースは、スロットにわたって同じ周期、共通のミューティングパターン構成、及び同じ反復係数を有し得る。周期は、2×{4,5,8,10,16,20,32,40,64,80,160,320,640,1280,2560,5120,10240}スロットから選択された長さを有してもよく、μ=0,1,2,3である。反復係数は、{1、2、4、6、8、16、32}スロットから選択される長さを有し得る。
【0059】
PRSリソースセットの中のPRSリソースIDは、(TRPが1つ又は複数のビームを送信し得る場合)単一のTRPから送信される単一のビーム(及び/又はビームID)と関連付けられ得る。すなわち、PRSリソースセットの各PRSリソースは異なるビーム上で送信されてもよく、したがって、「PRSリソース」(又は単に「リソース」)は「ビーム」と呼ばれることもある。このことは、PRSがその上で送信されるTRP及びビームがUEに知られているかどうかについていかなる意味合いも有しないことに、留意されたい。
【0060】
図2に示される5G NR測位システム200において、TRP(gNB210、ng-eNB214、及び/又はWLAN216)は、前に説明されたようなフレーム構成に従ってPRS信号(すなわち、DL-PRS)をサポートする、フレーム又は他の物理層シグナリングシーケンスを送信してもよく、これらは、UE105の場所決定のために測定され使用されてもよい。述べられたように、他のUEを含む他のタイプのワイヤレスネットワークノードも、上で説明されたものと同様の(又は同じ)方式で構成されたPRS信号を送信するように構成されてもよい。ワイヤレスネットワークノードによるPRSの送信は無線範囲内の全てのUEに向けられ得るので、ワイヤレスネットワークノードはPRSを送信(又はブロードキャスト)すると見なされてもよい。
【0061】
図7は、5G NRにおいて定義されるような、PRSリソース及びPRSリソースセットをどのように所与の測位周波数レイヤ(PFL)の異なるTRPによって使用することができるかの、階層構造の図である。ネットワーク(Uu)インターフェースに関して、UE105は、1つ又は複数のTRPの各々からの1つ又は複数のDL-PRSリソースセットを用いて構成され得る。各DL-PRSリソースセットは、K≧1個のDL-PRSリソース(単数又は複数)を含み、これらは、前述したように、TRPのTxビームに対応することができる。DL-PRS PFLは、同じサブキャリア間隔(SCS)及びサイクリックプレフィックス(CP)タイプ、同じDL-PRS帯域幅の値、同じ中心周波数、及び同じ値のコムサイズを有する、DL-PRSリソースセットの集合体として定義される。現行版のNR規格では、UE105は最高で4個のDL-PRS PFLを用いて構成され得る。
【0062】
NRは、異なる周波数範囲(例えば、周波数範囲1(FR1)及び周波数範囲2(FR2))にまたがる複数の周波数帯域を有する。PFLは、同じ帯域又は異なる帯域にあり得る。いくつかの実施形態では、それらは異なる周波数範囲にあることもある。加えて、図7に示すように、複数のTRP(例えば、TRP1及びTR2)が同じPFL上にあってもよい。前に述べられたように、現在のNRでは、各TRPは最高で2つのPRSリソースセットを有することができ、それらは各々、1つ又は複数のPRSリソースを伴う。
【0063】
異なるPRSリソースセットは、異なる周期を有し得る。例えば、あるPRSリソースセットは追跡のために使用されてもよく、別のPRSリソースは獲得のために使用され得る。追加又は代替として、あるPRSリソースセットはより多数のビームを有してもよく、別のPRSリソースはより少数のビームを有してもよい。したがって、異なるリソースセットは、異なる目的でワイヤレスネットワークによって使用され得る。
【0064】
図8は、一実施形態による、リソースセットのスロット使用に対する2つの異なるオプションを示す時図表である。各例は各リソースを4回繰り返すので、リソースセットは4という反復係数を有すると言われる。連続する掃引810は、後続のリソースに進む前に、単一のリソース(リソース1、リソース2など)を4回反復することを含む。この例では、各リソースがTRPの異なるビームに対応する場合、TRPは次のビームに移る前に行の中の4個のスロットのためにビームを反復する。各リソースは連続するスロットにおいて反復される(例えば、リソース1はスロットn、n+1、n+2などにおいて反復される)ので、時間ギャップは1スロットであると言われる。一方、インターリーブされる掃引820では、TRPは、各々の後続するスロットのためにあるビームから次のビームに移動してもよく、4回の周回では4個のビームを循環する。各リソースは4個のスロットごとに反復される(例えば、リソース1はスロットn、n+4、n+8などにおいて反復される)ので、時間ギャップは1スロットであると言われる。当然、実施形態はそのように限定されない。リソースセットは、異なる量のリソース及び/又は反復を備え得る。その上、上述したように、各TRPは、複数のリソースセットを有してもよく、複数のTRPは、単一のPFLを利用してもよく、UEは、複数のPFLを介して送信されるPRSリソースの測定を行うことが可能であってもよい。
【0065】
したがって、ネットワークにおいてTRP及び/又はUEによって送信されるPRS信号からのPRS測定結果を取得するために、UEは、測定期間と呼ばれる期間の間、PRSリソースを観測するように構成することができる。すなわち、PRS信号を使用するUEの位置を決定するために、UE105及びロケーションサーバ(例えば、図2のLMF220)は、位置特定セッションを開始してもよく、位置特定セッションにおいて、UEは、PRSリソースを観測して得られたPRS測定結果をロケーションサーバに報告するための期間を与えられる。以下でより詳しく説明されるように、この測定期間はUEの能力に基づいて決定され得る。
【0066】
測定期間の間にPRSリソースを測定して処理するために、UEは、測定ギャップ(MG)パターンを実行するように構成することができる。UEは、例えば、サービングTRPからの測定ギャップを要求することができ、サービングTRPは、次いで、(例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)プロトコルを介して)UEに構成を提供することができる。
【0067】
上述したように、UEは、MGパターンを実行して、UEがサービングTRPとデータを送受信するアクティブDL帯域幅部分(BWP)の外側のPRSリソースセットのPRSリソースを測定及び処理するように構成することができる。ネットワークが(動的であり得る)UEの処理能力及びバッファリング能力に適応するようにUEを構成することを可能にするために、UEは、PRS処理に関係する能力をネットワーク(例えば、TRP又はロケーションサーバ)に提供することができる。MGパターンの様々なパラメータは、これらの能力を考慮して構成することができる。
【0068】
しかしながら、測定ギャップ機会が必要とされないことがある特定の条件が存在し得る。例えば、UEは、基準信号処理ウィンドウ(PW)内で、MGの外側の基準信号(RS)(例えば、PRS及び/又は測位のために使用することができる他の信号)を測定することが可能であり得る。これは、例えば、基準信号がアクティブDL BWP内にあり、アクティブDL BWPと同じヌメロロジーを有するときに起こり得る。PW内でRS測定及び処理を実行するために、UEは、他のDL/UL基準信号/データよりも高い優先度をRS動作に割り当てることができる。
【0069】
MGを使用せずに測定を実行することにより、MGを使用することに勝る1つ以上の利点を提供することができる。例えば、いくつかの事例では、測定されたRSがアクティブなBWP内に位置することができるので、RF回路(例えば、送受信機のRFチェーン)を別個のBWPに同調させる必要がないことがあり、これにより、時間を節約し、効率を高めることができる。更に、いくつかの構成は、UEがPW中に非RSデータ/シグナリングを受信し続けることを可能にすることができ、これにより、更に、時間を節約し、効率を高めることができる。追加又は代替として、PWは、UEがUL信号を送信することを可能にすることができ、これは、従来のMG中には許可されないことがある。これは、UEの測位がUL信号の測定(例えば、UL-AoA、RTT、及び/又はUEからのUL信号を利用する他の測定)に基づくとき、特に有用であり得る。本明細書に開示される実施形態は、以下でより詳細に説明するように、PWを利用し、したがって、これら及び他の利点を含むことができる。
【0070】
UEは、MGを使用せずに測定を実行するための異なる能力を有することができる。第1の能力によれば、例えば、UEは、PW内の全てのシンボルにおいて他のDL信号/チャネルよりもRS(例えば、DL PRS)を優先することが可能であり得る。これにより、全てのDLコンポーネントキャリア(component carriers、CC)からのDL信号/チャネル、又は特定の帯域/CCからのDL信号/チャネルのみに影響を及ぼすことができる。追加又は代替として、UEは、RSを受信するために使用されるウィンドウ内のシンボルにおいてのみ、他のDL信号/チャネルよりもRSを優先させることが可能であり得る。いずれの場合も、UEは、サービング基地局(例えば、サービングgNB)及び/又はロケーションサーバ(例えば、LMF)に(例えば、MGなしで測定を実行する能力を示す)能力情報を提供することが可能であり得る。更に、UEは、サービング基地局からの指示/構成、(例えば、管理仕様のルールから指示される)ルールベースの決定、ロケーションサーバから受信された指示/構成などのうちの1つ以上に基づいて、RSの優先度を決定することができる。所望の機能に応じて、UEは、単一の位置決定のためにMGの内側及び外側の両方のRS測定値を取得することが可能であり得る。
【0071】
本明細書の実施形態は、サービング基地局とUEとの間のPWの協調を可能にする、PW構成及びシグナリングを対象とする。UEは、(例えば、1つ以上の基地局によって送信されたRSに加えて、又はその代替として)1つ以上の他のUEによって送信されたRSを測定することができるので、測定を行う(及びその位置が決定される)UEは、本明細書ではターゲットUEと呼ばれることがある。(ターゲットUEによって測定された信号を送信する)1つ以上の他のUEは、使用される場合、本明細書ではアンカーUEと呼ばれることがある。少なくとも1つのRSを測定するためにターゲットUEによって使用されるPWを構成及びシグナリングするための技術は、構成による、又は暗黙的導出によるサービング基地局とUEとの間の協調を含むことができる。
【0072】
第1の技術によれば、例えば、ネットワークノード(例えば、ターゲットUE又はロケーションサーバ)は、PWを構成する要求をターゲットUEのサービング基地局に送信することができる。要求は、ネットワークノードがロケーションサーバを含む場合、NRPPaを介して送信することができる。ネットワークノードがターゲットUEを含む場合、ターゲットUEは、アップリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)及び/又は媒体アクセス制御-制御要素(Medium Access Control - Control Element、MAC-CE)を介して要求を提供することができる。
【0073】
図9及び図10は、いくつかの実施形態による、第1の技術(ネットワークノードからのPW要求)をどのように実装することができるかの実施例を示すフロー図である。これらのプロセスは、UE105とLMF220との間の測位セッション(例えば、LPP測位セッション)の一部であってもよいが、本明細書の実施形態は、そのように限定されない。UE105とLMF220との間の通信は、図2に示されているように、サービングgNB210を含む様々なデバイスによって中継することができる(かつ、それらに透過的であってもよい)。更に、測位セッションは、図9又は図10に示されていない追加又は代替のステップを含むことができる。
【0074】
図9では、プロセス900は、ブロック910において測位セッションの開始を含む。これは、(例えば、UEベース又はUE支援測位セッションを開始する)UE105の位置の要求と、LMF220による能力の要求とを含むことができる。矢印920において、UE105は、本明細書で説明するようなPW関連能力を含む能力をLMF220に提供する。より具体的には、これは、UE105が様々なPW構成を受信することが可能であるという指示を含むことができる。矢印930において、LMF220は、RS構成(例えば、DL-PRS構成)をUE105に提供する。RS構成は、RSを測定することができるときを示すので、UE105は、RSを測定するためにPWを使用することができるかどうかを判定することができ、使用することができる場合、矢印940で示されるように、サービングgNB210から対応するPW構成を要求することができる。いくつかの実施形態によれば、サービングgNB210は、ブロック945に示すように、PW構成要求の確認又は肯定応答を提供することができる。所望の機能に応じて、RS構成は、LMF220によって提供される支援データに含まれてもよい。一方、サービングgNB210は、矢印950においてPW構成を提供し、UE105は、ブロック960において示されるように、PWを使用して1つ以上の対応するRS測定を実行する。測定は更に、LMF220から受信された位置特定要求(図示せず)に応答することができる。
【0075】
図10は、プロセス1000が図9のプロセス900の対応する動作と同様の動作1010~1060を有する代替実施形態を示す。しかしながら、UE105がPW構成要求を送信する(図9の矢印940)のではなく、LMF220は、矢印1040においてPW構成要求をサービングgNB210に送信する。(例えば、図9のプロセス900ではなく)このプロセス1000を実行して、UE105とサービングgNB210との間の帯域幅使用を低減するのを助けることができる。
【0076】
図9及び図10のプロセス900及び1000は、PW要求及び構成のための動的手法を提供する。すなわち、必要に応じてPWを要求して構成することができる。追加又は代替として、PWは、事前構成されたPW構成のリストをUEに提供するサービングgNB210によって構成することができ、その場合、UEは、リアルタイムでUCI/MAC-CE/RRCを使用して、事前構成されたPW構成のリストに基づいて、PW構成をアクティブ化し、非アクティブ化し、かつ/又は切替えることができる。より具体的には、事前構成されたPW構成のリストは、異なるパラメータ値を用いて事前構成されたPW構成のリストを含むことができ、UEは、所与のPWに使用するためにリスト内の構成を選択することができる。(PW構成のパラメータについては、以下でより詳細に説明する。)そのような事例では、UE105又はLMF220は、(例えば、図9及び図10の要求940及び1040と同様の方法で)所与のRS構成に基づいて事前構成されたPW構成のリストを再構成する要求をサービングgNB210に送信することができる。リストは、UEがインデックス指示を使用してPW構成の選択を通信することを可能にするために、インデックス付けすることができる。
【0077】
少なくとも1つのRSを測定するためにターゲットUEによって使用されるPWを構成及びシグナリングするための第2の技術によれば、(例えば、UE105又はLMF220によって)サービングgNB210に要求を送信するのではなく、PWは、RS構成に基づいて暗黙的に導出することができる。すなわち、LMF220又はUE105は、RS構成をサービングgNB210に送信することができ、UE105及びサービングgNB210はそれぞれ、(例えば、管理仕様において定義されているような)適用可能なルールに従ってPW構成を別々に導出することができる。これにより、サービングgNB210がUE105にPW構成を提供することを省略することができるので、(例えば、プロセス900又はプロセス1000と同様のプロセスにおいて)RS測定のためのPWを構成するための待ち時間を低減することができる。
【0078】
所望の機能に応じて、PW構成は、1つ以上の異なるパラメータについての値の組合せを含むことができる。開始時間は、例えば、PW要求の受信後のシンボル、スロット、サブフレーム、又はフレームの数によって示すことができる、1つのそのようなパラメータを含むことができる。PWの持続時間は、シンボル、スロット、サブフレーム、又はフレームの数によっても示すことができる、別のパラメータ、時間である。PWが(例えば、図5に関して説明したPRS機会と同様の)複数のPW機会を含む場合、PW構成は、シンボル、スロット、サブフレーム、又はフレームの数によっても示すことができる、周期性の指示を含むことができる。追加又は代替として、PW構成は、PW中に行われるRS測定(単数又は複数)のためのBWPの指示を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、PW構成はまた、PW内のRSの優先度など、RSデータの指示を含むことができる。
【0079】
PW構成は、PW中に実行されるアクションに対応するように変化することができる。これらのアクション及び対応するPW構成要素に関する追加情報は、図11に関して提供される。
【0080】
図11は、一実施形態によるPW1110の様々な構成要素を示す図である。図示のように、PW1110は、初期RFチェーン同調時間1120と、第1のRS受信時間1130と、非RSシグナリング時間1140と、第2のRS受信時間1150と、任意選択のUL-RS送信時間1160と、RS処理時間1170と、最終RFチェーン同調時間1180とを含むことができる。しかしながら、図11のPW1110は、非限定的な実施例として提供されることに留意することができる。異なる構成要素の存在及び持続時間は、変化することができ、異なるPW構成によって適応することができる。特に、初期RFチェーン同調時間1120及び最終RFチェーン同調時間1180は、RFチェーン同調が必要とされない場合には存在しなくてもよく、UEの能力に基づくことができる。更に、図11には2つのRS受信時間(第1のRS受信時間1130及び第2のRS受信時間1150)が示されているが、PWは、必要に応じて、より少ない又はより多いRS受信時間を有することができる。一般的に言えば、PWは、RS受信のために指定された1つ以上の時間を含むことができる。各RS受信時間は、RSの特定の特徴(例えば、RS構成、コムサイズ、シンボルの数、反復、ミューティングパターンなど)に基づくことができる。UL-RS送信時間1160は、UEがUL-RS(例えば、UL-PRS、SRSなど)を送信するための指定された時間を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、UL-RS送信は、PW1110中の任意の時間に送信することができるが、図11に示すように、この時間は、PW1110内で指定することができる。UL-RSは、いくつかの事例では必要とされないことがあるので、したがって、いくつかのPW構成では省略することができる。
【0081】
明確にするために、PWは、必要に応じて構成要素の異なる組合せを含むことができる。RFチェーン同調時間(例えば、RFチェーン同調時間1120及び1180)は、任意選択であり、BWP切替えがPWに必要とされる場合、PWの最初及び最後に含まれてもよく、これは、UEの能力又はPRS測定要件に基づくことができる。前述したように、UEが1つ以上のRSインスタンスを測定する場合、1つ以上のRS受信時間(例えば、RS受信時間1130及び1150)が含まれてもよい。(いくつかの実施形態によれば、PWがUL-RS送信を含まない場合、少なくとも1つのRS受信時間が含まれなければならない。)RS受信時間と同様に、UEが1つ以上のRSインスタンスを測定する場合、RS処理時間(例えば、RS処理時間1170)が含まれてもよい。UL-RS送信時間(例えば、UL-RS送信時間1160)が任意選択的に含まれてもよいが、前述したように、いくつかの実施形態は、RS受信時間がPWに含まれない場合、UL-RS送信時間を必要とすることができる。最後に、所望の機能に応じて、非RSシグナリング時間(例えば、非RSシグナリング時間1140)が任意選択的に含まれてもよい。
【0082】
RS処理時間1170は、UEの能力に基づくことができる。LPPでは、この能力は、例えば、パラメータdurationOfPRS-Processing及び/又はmaxNumOfDL-PRS-ResProcessedPerSlotを使用して、UEによってLMFに報告することができる。しかしながら、これらのパラメータのうちのいくつかは、PW中のRS測定のリアルタイム帯域幅を反映しないことがある最大PRS帯域幅を仮定することができることに留意することができる。リアルタイム帯域幅は、現在アクティブなBWPの帯域幅、又はアクティブなBWPと測定されたRSとの間の帯域幅の重複を指すことがある。gNB、UE、及び/又はLMFは、このパラメータをワーストケース限界として直接使用する、又は比(リアルタイム帯域幅/最大RS帯域幅)に基づいて処理時間をスケーリングする、のいずれかであり得る。
【0083】
非RSシグナリング時間1140は、RSに無関係であり得るUL及び/又はDLデータを通信することができる、PW1110内の期間を含むことができる。第1のRS受信時間1130と第2のRS受信時間1150との間に示されているが、非RSシグナリング時間1140は、例えば、第2のRS受信時間1150とUL-RS送信時間1160との間、UL-RS送信時間1160の後、及び/又は第1のRS受信時間1130の前など、PW1110内の他の場所に位置することができる。これにより、PW1110が非RS通信に与える影響を低減するのを助けることができる。PW1110の他の特徴と同様に、非RSシグナリング時間1140の位置及び持続時間は、シンボル、スロット、サブフレーム、フレーム、又はそれらの任意の組合せに関して決定することができる。シンボルレベルでは、例えば、非RSシグナリング時間は、RSインスタンスによって使用されるシンボルも含むスロット内の未使用シンボルを含むことができる。例えば、(図6に示すように)RSインスタンスが14シンボルスロットの4つのシンボルを占有するコム4構造を備える場合、スロットの残りの10個のシンボルは、非RSシグナリング時間1140として指定することができる。
【0084】
所望の機能に応じて、(例えば、PW構成において定義されるような)PW持続時間は、N個の連続するシンボル、スロット、サブフレーム、フレーム、又はこれらの任意の組合せとして定義することができる。第1のオプションでは、各PWインスタンスの持続時間は、シンボルレベル又はスロットレベルで定義することができる。これは、RSリソースごとのレベルで行うことができ、各PW持続時間は、RSリソースのスロットのシンボルにわたることができ、必要に応じて、RF同調時間及び/又は処理時間を更に含むことができる。(図8に関して、例えば、各リソースに対して1つのPWが定義される。)この方法は、多くのPWフラグメントを生成することができる。代替的に、このPWは、RSリソースセット内の全てのRSリソースをキャプチャすることができ、各PW持続時間は、単一のRSリソースセットの全てのRSリソースのための連続スロットの連続シンボルにわたることができ、必要に応じて、RF同調時間及び/又は処理時間を更に含むことができる。(図8に関して、例えば、全てのリソースに対して単一のPWが定義される。)第2のオプションでは、PWは、PW持続時間及びマージ条件を用いて定義することができ、特定の状況において、PWが別のPWにマージされることを可能にする。
【0085】
したがって、デバイス(例えば、ターゲットUE又はサービング基地局)は、RS構成に基づいてPWを決定するためのルールを適用することによって、そのPW構成を決定することができる。これにより、マージプロセス中にマージすることができるPWフラグメントをもたらすことができる。(本明細書で言及されるとき、「PWフラグメント」は、マージプロセスの前のPWを指すことがある。)重複する、隣接する、及び/又は近くにあるが隣接しないPWフラグメントの処理は、PWをマージするための適用可能なルールによってカバーすることができる。マージ条件は、異なるPWをマージすることができる条件を含むことができる。
【0086】
図12は、2つのPWフラグメントのマージの基本的な例を示す。ここで、PWフラグメント1の後にPWフラグメント2が続き、各フラグメントは、それぞれの初期RFチェーン同調時間1220、RS受信時間1230、RS処理時間1240、及び最終RFチェーン同調時間1250を有する。(混乱を避けるために、これらの構成要素は、PWフラグメント1のみにおいてラベル付けされている。)PWフラグメントは、重複しないが、PWフラグメント1及びPWフラグメント2は、結果として得られるPW1260を生成するために、図示されるようにそれらをマージすることができるマージ条件が存在することができるほど十分に近い。2つのPWフラグメント(又は、より広義にはPWへの)のそのようなマージは、それらの一方をキャンセルし、他方に重複時間を割り当てることによって行うことができる。図1の例では、例えば、第2のPWフラグメントがキャンセルされ、各PWフラグメントのRS受信時間の間の時間を、結果として得られるPW1260の非RSシグナリング時間1270として指定することができる。結果として得られるPW1260は、単一の処理時間1280及びRFチェーン同調時間1290の単一のセットのみを有することができるので、これにより、全体的な効率の利得をもたらすことができる。
【0087】
存在する条件のタイプに応じて、異なるタイプのマージを行うことができる。本明細書で説明するいくつかのタイプのマージを図13A図15Bに示す。13A~15Bに示されている例は、同調期間を有するPWを含むが、前述のように、いくつかのPWは、同調期間を含まなくてもよいことに留意することができる。それにもかかわらず、同調期間のないPWは、同様の方法でマージすることができる。
【0088】
図13Aは、第1のPWフラグメントPW1及び第2のPWフラグメントPW2がマージされて、組み合わされたPW、PW3を形成する第1のタイプのマージを示す。(この慣例は、後続の図でも同様に使用される。)この例では、各PWは、同調期間1310(混乱を避けるために、そのうちの2つだけがラベル付けされている)で始まり、終了する。各同調期間は、図11に示し前述したように、RFチェーン同調時間1120又は1180に対応することができる。この例では、PW1及びPW2において取られたRS測定又はRS帯域幅は、同じ帯域幅を利用し、したがって、UEは、PW1とPW2との間でそのRFチェーンを再同調する必要がない。したがって、マージされたPW3は、PW1とPW2とを組み合わせて、UEが再同調なしにRSを測定することを可能にする。このタイプのマージは、任意の数の隣接するPW(例えば、2つ以上)の間で行うことができる。更に、結果として得られるPW3の長さは、PW1とPW2との組み合わされた長さに等しくすることができるので、再同調が必要とされないので、RS測定(又は非RSデータ、UL送信などの他の動作)のためのより多くの時間を可能にすることができる。
【0089】
図13Bは、図13Aに示すマージに類似する第2のタイプのマージを示す。しかしながら、ここでは、PW1とPW2との間で再同調が必要である。したがって、結果として得られるPW3は、これを可能にする同調期間1320を含むことができる。PW3内の同調1320の位置は、(BWP、CC、周波数レイヤ、PFL、RSを含む)異なる周波数割振りのための1つ以上の測定を可能にすることができる。この場合も、結果として得られるPW3の長さは、PW1とPW2との組み合わされた長さに等しくすることができるので、1つの再同調のみが必要とされるので、RS測定(又は非RSデータ、UL送信などの他の動作)のためのより多くの時間を可能にすることができる。
【0090】
図13Cは、PW1及びPW2が隣接しておらず、代わりに時間τだけ離れている場合に適用される、図13Aに示されているタイプのマージの拡張を含む第3のタイプのマージを示す。この例では、τがPWをマージするための時間閾値δ以下であるとき、マージ条件が存在する。PW3は、時間差τを吸収することができる。したがって、PW3の長さは、PW1とPW2との組み合わされた長さにτを加えたものに等しくてもよい。
【0091】
図13Dは、図13Cの例と同様に適用される、図13Bに示されたタイプのマージの拡張を含む第4のタイプのマージを示す。具体的には、PW1とPW2は、隣接しておらず、代わりに時間τだけ離れている。結果として得られるPW3は、必要に応じてPW中に再同調を可能にすることができる同調期間を含む。図13Bの例と同様に、同調期間は、異なる周波数割振りのための1つ以上の測定を可能にするために、PW3内に位置することができる。この場合も、PW3の長さは、PW1とPW2との組み合わされた長さにτを加えたものに等しくすることができる。
【0092】
図14は、τに等しい期間だけ時間的に重複する第1のPWフラグメントPW1と第2のPWフラグメントPW2とのマージを示す。この例では、τがPWをマージするための時間閾値δ以下であるとき、マージ条件が存在する。(重複するPWをマージするために使用される時間閾値は、図13C及び図13Dに示すように、別個のPWをマージするために使用される時間閾値とは異なることができることに留意することができる。)図14では、PW1の長さ及びPW2の長さは、PWL1及びPWL2としてそれぞれ示されている。マージは、結果として得られるPW3がPWL1+PWL2-τに等しい長さを有するように実行することができる。いくつかの実施形態によれば、再同調が必要とされる場合、同調期間は、図示されるように、2つの方法のうちの1つでPW3内に位置することができる。すなわち、同調期間は、全PWL1の後に位置してもよく、又は全PWL2の前に位置してもよい。これは、PWの開始時間、PWの長さ、PWに(又はPW中に測定されているRSに)割り当てられた優先度などを含む、様々な要因のいずれかに基づいて決定することができる。追加又は代替として、同調期間は、図13A及び図13Bそれぞれに示す例と同様に、(i)省略されてもよく(例えば、必要でない場合)、又は(ii)必要に応じてRS測定に対応するためにPW3内のどこかに位置してもよい。
【0093】
図15Aは、図14と同様の図である。しかしながら、ここでは、PW1及びPW2は、期間τだけ時間的に重複し、τは、PWをマージするための時間閾値δよりも大きい。この場合、結果として得られるPWは、PW1とPW2のマージではなく、PW1又はPW2を含むことができる。言い換えれば、PW1又はPW2は、単純にキャンセルすることができる。どのPWをキャンセルするかの決定は、図14に関して説明したものと同様の要因(開始時間、長さ、優先度など)に基づくことができる。
【0094】
図15Bは、図15Aと同様に、PW1又はPW2をキャンセルすることができる場合を示す図である。すなわち、(例えば、図13C及び図13Dに示されているように)PW1及びPW2が期間τだけ離れており、τが時間閾値δ以下である場合にPW1とPW2とをマージすることの代替として、(ネットワークと協調して)ターゲットUEは、PW1又はPW2のいずれかを実装することができる(実装されていないPWを効果的にキャンセルする)。この場合も、どのPWフラグメントをキャンセルするかの決定は、τ及びδの値に加えて、図14及び図15Aに関して説明したものと同様の要因(開始時間、長さ、優先度など)に基づくことができる。いくつかの実施形態によれば、UEのRF回路の同調がPW1とPW2との間で必要であるかどうかは、要因であってもよい。すなわち、同調が必要とされる場合、PW1又はPW2は、(例えば、前述した要因のうちの1つ以上に基づいて)キャンセルすることができる。代替として、同調が必要とされない場合、PW1及びPW2は、(例えば、図13C又は図13Dに示す様式で)マージすることができる。
【0095】
図13A図15Bに示すPWフラグメントをマージする例では、閾値(例えば、PWフラグメント間の時間の閾値としての、及び/又はPW間の重複の閾値としてのδの値)は、所望の機能に応じて、異なる方法で決定することができる。いくつかの実施形態によれば、LMF又はサービングgNBは、非PRS時間の(例えば、シンボル、スロット、サブフレーム、及び/又はフレームの数に関して)閾値を定義することができる。いくつかの実施形態によれば、閾値は、管理仕様によって設定されてもよい。
【0096】
所望の機能に応じて、PW間の時間差τ(及び時間閾値δ)の値は、異なる方法で定義することができる。以下の実施例は、図16に示すようなPWフラグメントPW1及びPW2に関して説明する。
【0097】
第1の実施例によれば、第1の値τ1は、PW1におけるRS受信時間1630-1(又は、含まれる場合、UL-RS送信時間)の終了と、PW2におけるRS受信時間1630-2(又は、UL-RS送信時間)の開始との間の差として定義することができる。
【0098】
第3の実施例によれば、第3の値τ3は、PW1におけるRS処理時間1640-1(又はRFチェーン同調時間1650-1)の終了と、PW2におけるRS受信時間1630-2(又はUL-RS送信時間)の開始との間の差として定義することができる。
【0099】
第4の実施例によれば、第4の値τ4は、PW1におけるRS受信時間1630-1(又は、含まれる場合、UL-RS送信時間)の終了と、PW2におけるRFチェーン同調時間1620-2の開始との間の差として定義することができる。
【0100】
最後に、第5の実施例によれば、第5の値τ5は、PW1におけるRS処理時間1640-1(又はRFチェーン同調時間1650-1)の終了と、PW2におけるRFチェーン同調時間1620-2の開始との間の差として定義することができる。この実施例の変形形態によれば、τ5は、PW1におけるRS処理時間1640-1又はRFチェーン同調時間1650-1の終了(いずれか遅い方)と、PW2におけるRFチェーン同調時間1620-2又はRS受信時間1630-2の開始(いずれか早い方)との間の差として計算することができる。
【0101】
これらは、値τをどのように決定することができるかの非限定的な実施例であることに留意することができる。他の実施形態によれば、τの値は、PW1及びPW2の様々な構成要素の開始時間及び/又は終了時間の何らかの他の組合せを使用して決定することができる。更に、各PWフラグメントの境界は、(例えば、異なるRSリソースのための異なる送信ソースに基づいて)予想されるRSTDによって引き起こされる小さいデルタだけ更にシフトすることができることに留意することができる。したがって、いくつかの実施形態によれば、最も遅い又は最も早いシンボル又はスロットに丸めることができるシフトされた境界は、τの値の決定のために使用することができる。
【0102】
いくつかの実施形態によれば、マージルールを使用して、停止ルールが満たされるまで2つ以上のPWをマージすることができる。マージ条件と同様に、異なる状況では異なる停止ルールを満たすことができる。例えば、いくつかの実施形態によれば、時間ギャップ(例えば、図13C又は図13Dにおいて提供されるようなτの値)が閾値よりも大きい場合、停止ルールを満たすことができる。RS構成の一部として含まれてもよいRS信号ミューティング(例えば、PRSミューティング)は、閾値よりも大きい時間ギャップを生成することによって停止ルールを満たすことができることに留意することができる。この一例が図17に示されている。
【0103】
図17は、ミュートされたシナリオ及びミュートされていないシナリオにおいてPWをどのように決定することができるかを示す、図8と同様のリソースセットのスロット使用の図である。ミュートされていない例1710では、全てのリソースの全ての繰り返しを測定するために単一のPWが使用され、初期RFチェーン同調時間1720の後に、全てのリソースの全ての繰り返しを包含するRS受信時間1730が続く。次いで、RS受信時間1730の後に、最終RFチェーン同調時間1750を含むRS処理時間1740が続く。
【0104】
ミュートされた例1760では、リソースセット内のリソースの連続ブロックがミュートされ、それによって、時間の閾値よりも大きくなり得るリソースの第1のセットとリソースの第2のセットとの間の期間(図17では「ミュートされたリソース」とラベル付けされている)が生じる。そうである場合、図示されるように、異なるPWを使用して、リソースの異なるセットをキャプチャすることができる。図17の例では、第1のPW(PW1)は、リソースの第1のセットをキャプチャするように定義され、第2のPW(PW2)は、リソースの第2のセットをキャプチャするように定義される。
【0105】
ミュートされていない例1710は、インターリーブされていないリソースを含み、ミュートされた例1760は、インターリーブされたリソースを含むが、実施形態はそのように限定されないことに留意することができる。図17に示すようなミューティング及びPW使用は、リソースがインターリーブされているとき、及び/又はインターリーブされていないときに行うことができる。
【0106】
いくつかの実施形態によれば、追加又は代替の停止ルールが適用されてもよい。これは、例えば、ミューティングに起因する時間ギャップが、管理仕様において定義される、又はLMF、ターゲットUE、及び/若しくはサービングgNBの選好によってなど、停止ルールについて考慮されてもよく、又はされなくてもよい事例を含むことができる。追加又は代替として、停止ルールは、PW内のRSリソースの数がターゲットUEの処理及び/又はバッファリング能力に達するときに適用することができる。例えば、PW内のPRSリソースの数がUEの処理能力の限界に達する(例えば、それにより、バッファオーバーフローをもたらすことがある)場合、PWマージ動作は、任意の後続のPWフラグメントについて終了することができる。
【0107】
いくつかの実施形態によれば、PWの開始時間は、SFNオフセット、サブフレームオフセット、周期性、及び/又はRSセットオフセットに基づくことができる。例えば、PWの開始時間は、シンボルレベル(例えば、RSリソースの第1のシンボルから(必要に応じて)RF同調時間を引いたもの)で揃っていてもよく、又はスロットレベル(例えば、PRSリソースの第1のシンボルのスロットから(必要に応じて)RF同調時間を引いたもの)で揃っていてもよい。同様に、PWの終了時間は、シンボルレベル又はスロットレベルで定義することができる。すなわち、PW終了時間は、シンボルレベル(例えば、PRSリソースの最後のシンボルに処理時間又はRF同調時間を加えたもの)で揃っていてもよく、又はスロットレベル(例えば、PRSリソースの最後のシンボルのスロットに処理時間又はRF同調時間を加えたもの)で揃っていてもよい。
【0108】
図18は、一実施形態による、UEにおけるRS処理を協調させる方法1800のフロー図である。図18に示すブロックのうちの1つ以上に示される機能を実行する手段は、UE(例えば、ターゲットUE)のハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素によって実行することができる。UEの例示的な構成要素は、以下でより詳細に説明する図20に示されている。
【0109】
ブロック1810において、機能は、UEにおいて、1つ以上のRSリソースのタイミングを示すRS構成を受信することを含む。(1つ以上のRSリソースは、基地局、UEなどの1つ以上の無線ネットワークノードによって送信される。)これは、例えば、前述したように、図9の矢印930におけるアクション又は図10の矢印1030におけるアクションに対応することができる。図示されるように、RS構成は、1つ以上のRSリソースがいつ送信されるべきかを示す。RS構成は、RSリソースのBWP、CC、RB、及び/又は他の周波数関連態様、並びに(例えば、図5に関して本明細書で説明するような)RSリソースのコム番号、周期性、及び/又は他の特性に関する情報を更に含むことができる。
【0110】
ブロック1810において機能を実行する手段は、図20に示されたように、バス2005、プロセッサ(単数又は複数)2010、メモリ2060、無線通信インターフェース2030、及び/又はUE2000の他の構成要素を備えることができる。
【0111】
ブロック1820において、機能は、RS構成に少なくとも部分的に基づいてPW構成であって、(i)1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、(ii)少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を取得することを含む。図11に関して本明細書で説明するように、1つ以上のRS受信時間は、UEが1つ以上のRSリソースを受信することができる時間ブロックを含むことができる。RS処理時間は、RSリソースの測定値を取得するために、受信されたRSリソースが(例えば、相関、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)などを実行することによって)処理される時間ブロックを含むことができる。
【0112】
前述した実施形態で示したように、UEは、異なる方法でPW構成を取得することができる。例えば、いくつかの実施形態によれば、PW構成を取得することは、RS構成を示す情報を含む、PW構成の要求をUEからUEのサービング基地局に送信することと、要求を送信した後に、PW構成をUEのサービング基地局から受信することと、を含む。いくつかの実施形態によれば、PW構成を取得することは、RS構成への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、UEでのPW構成を決定することを含むことができる。前に示したように、PW構成を決定することは、1つ以上のPWフラグメントを決定するためにルールを適用することと、次いで、マージ条件が存在するときに1つ以上のPWフラグメントをマージすることと、を含むことができる。したがって、いくつかの実施形態によれば、1つ以上の所定のルールの適用は、RS構成に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することと、少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることと、を含むことができる。そのような実施形態では、少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることは、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又はそれらの組合せに基づくことができる。いくつかの実施形態によれば、1つ以上の所定のルールの適用は、RS構成に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することを含むことができ、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントは、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れている。
【0113】
ブロック1820において機能を実行する手段は、図20に示されたように、バス2005、プロセッサ(単数又は複数)2010、メモリ2060、無線通信インターフェース2030、及び/又はUE2000の他の構成要素を備えることができる。
【0114】
ブロック1830において、機能は、少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間中にUEを用いて1つ以上の測定を実行することを含む。本明細書の他の箇所で示されるように、これは、PWの1つ以上のRS受信時間中に1つ以上のRSリソースを受信することと、PWのRS処理時間中に1つ以上のRSリソースを処理することと、を含むことができる。ブロック1830において機能を実行する手段は、図20に示されたように、バス2005、プロセッサ(単数又は複数)2010、メモリ2060、無線通信インターフェース2030、及び/又はUE2000の他の構成要素を備えることができる。
【0115】
所望の機能に応じて、方法1800は、前述の実施形態で示したように、1つ以上の追加の動作を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのPWは、RSリソースミューティングによって引き起こされる時間ギャップだけ第2のPWから時間的に離れた第1のPWを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのPWは、UL RS送信時間を更に含むことができ、方法1800は、少なくとも1つのPWのUL RS送信時間中にUL RS送信を実行することを更に含むことができる。いくつかの実施形態によれば、PW構成を取得することは、UEによって、UEのサービング基地局によってUEに提供される複数のPW構成からPW構成を選択することを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、PW構成は、少なくとも1つのPWの開始時間、少なくとも1つのPWの持続時間、少なくとも1つのPWの周期性、1つ以上のRSリソースの優先度、若しくは1つ以上のRSリソースの帯域幅部分(BWP)の指示、又はそれらの組合せを示す情報を更に含むことができる。いくつかの実施形態によれば、方法は、UE能力情報をUEからロケーションサーバに送信することを更に含むことができ、RS構成は、UE能力情報を送信したことに応じて、ロケーションサーバからUEにおいて受信される。少なくとも1つのPWは、無線周波数(RF)チェーン同調時間、非RS通信のための期間、若しくはアップリンク(UL)RS送信時間、又はそれらの組合せを更に含むことができる。1つ以上のRSリソースは、1つ以上の測位基準信号(PRS)リソースを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、方法1800は、1つ以上の測定を示す情報をUEからロケーションサーバに送信することを含むことができる。
【0116】
図19は、一実施形態による、UEのためのRS処理を協調させる方法1900のフロー図である。図19に示すブロックのうちの1つ以上に示される機能を実行する手段は、基地局(例えば、UEのサービング基地局)のハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素によって実行することができる。基地局の例示的な構成要素は、以下でより詳細に説明する図21に示されている。
【0117】
ブロック1910において、機能は、基地局において、UEのためのPW構成の要求を受信することであって、基地局が、UEのサービング基地局を含み、要求が、RS構成を示す情報を含み、RS構成が、1つ以上のRSリソースのタイミングを示す、受信することを含む。前述した実施形態で示したように、PW構成の要求は、UE又はロケーションサーバから受信することができる。前述したように、RS構成は、RSリソースのBWP、CC、RB、及び/又は他の周波数関連態様、並びに(例えば、図5に関して本明細書で説明するような)RSリソースのコム番号、周期性、及び/又は他の特性に関する情報を含むことができる。ブロック1910において要求において受信された、RS構成を示す情報は、RS構成の情報の一部又は全部を含むことができる。
【0118】
ブロック1910において機能を実行する手段は、図21に示されたように、バス2105、プロセッサ(単数又は複数)2110、メモリ2160、無線通信インターフェース2130、及び/又は基地局2100の他の構成要素を備えることができる。
【0119】
ブロック1920において、機能は、基地局において、RS構成を示す情報に少なくとも部分的に基づいてPW構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を決定することを含む。この場合も、1つ以上のRS受信時間は、UEが1つ以上のRSリソースを受信することができる時間ブロックを含むことができる。RS処理時間は、RSリソースの測定値を取得するために、受信されたRSリソースが(例えば、相関、高速フーリエ変換(FFT)などを実行することによって)処理される時間ブロックを含むことができる。
【0120】
異なる実施形態は、所望の機能に応じて、ブロック1920における機能を異なるように実装することができる。いくつかの実施形態によれば、PW構成を決定することは、RS構成を示す情報への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、PW構成を決定することを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、1つ以上の所定のルールの適用は、RS構成を示す情報に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することと、少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることと、を含む。少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることは、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又はそれらの組合せに基づくことができる。いくつかの実施形態によれば、1つ以上の所定のルールの適用は、RS構成を示す情報に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することを含み、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントは、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れている。
【0121】
ブロック1920において機能を実行する手段は、図21に示されたように、バス2105、プロセッサ(単数又は複数)2110、メモリ2160、無線通信インターフェース2130、及び/又は基地局2100の他の構成要素を備えることができる。
【0122】
方法1900の実施形態は、所望の機能に応じて、1つ以上の追加の動作を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのPWは、RSリソースミューティングによって引き起こされる時間ギャップだけ第2のPWから時間的に離れた第1のPWを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、方法1900は、基地局によって複数のPW構成をUEに提供することを更に含むことができる。PW構成は、少なくとも1つのPWの開始時間、少なくとも1つのPWの持続時間、少なくとも1つのPWの周期性、1つ以上のRSリソースの優先度、若しくは1つ以上のRSリソースの帯域幅部分(BWP)の指示、又はそれらの組合せを示す情報を更に含むことができる。少なくとも1つのPWは、無線周波数(RF)チェーン同調時間、非RS通信のための期間、若しくはアップリンク(UL)RS送信時間、又はそれらの組合せを更に含むことができる。いくつかの実施形態によれば、1つ以上のRSリソースは、1つ以上の測位基準信号(PRS)リソースを含む。
【0123】
図20は、(例えば、図1図19に関連して)本明細書で上述したように利用することができ、したがって、他の図のUE(例えば、UE105)に対応することができる、UE2000の一実施形態のブロック図である。例えば、UE2000は、図18に示す方法の機能のうちの1つ以上を実行することができる。図20は、様々な構成要素の一般化された図を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のうちのいずれか又は全ては、必要に応じて利用することができることに留意されたい。いくつかの事例では、図20によって示される構成要素を、単一の物理デバイスに局在化することができること、及び/又は異なる物理位置に配置することができる様々なネットワーク化されたデバイスの間で分散することができることに留意することができる。更に、前述のように、前述した実施形態において論じたUEの機能は、図20に示すハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素のうちの1つ以上によって実行することができる。
【0124】
バス2005を介して電気的に結合することができる(又は必要に応じて他の方法で通信していてもよい)ハードウェア要素を備えるUE2000が示されている。ハードウェア要素は、限定はしないが、1つ以上の汎用プロセッサ(例えば、アプリケーションプロセッサ)、(デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuits、ASIC)などの)1つ以上の専用プロセッサ、及び/又は他の処理構造若しくは処理手段を含むことができる、プロセッサ(単数又は複数)2010を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)2010は、単一の集積回路(integrated circuit、IC)又は複数のICに収容される場合がある1つ以上の処理ユニットを含むことができる。図20に示されているように、いくつかの実施形態は、所望の機能に応じて別個のDSP2020を有することができる。無線通信に基づく位置決定及び/又は他の決定は、プロセッサ(単数又は複数)2010及び/又は(以下で論じられる)無線通信インターフェース2030において行うことができる。UE2000はまた、限定はしないが、1つ以上のキーボード、タッチスクリーン、タッチパッド、マイクロフォン、ボタン、ダイヤル、スイッチなどを含むことができる1つ以上の入力デバイス2070と、限定はしないが、1つ以上のディスプレイ(例えば、タッチスクリーン)、発光ダイオード(light emitting diodes、LED)、スピーカなどを含むことができる1つ以上の出力デバイス2015と、を含むことができる。
【0125】
UE2000はまた、限定はしないが、モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、無線通信デバイス、及び/又は(Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE 802.11デバイス、IEEE 802.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、WANデバイス、及び/又は様々なセルラーデバイスなどの)チップセットなどを含むことができる無線通信インターフェース2030を含んでもよく、それらは、UE2000が上記の実施形態で説明したように他のデバイスと通信することを可能にすることができる。無線通信インターフェース2030は、本明細書で説明するように、例えば、eNB、gNB、ng-eNB、アクセスポイント、様々な基地局及び/若しくは他のアクセスノードタイプ、並びに/又は他のネットワーク構成要素、コンピュータシステム、及び/若しくはTRP若しくは基地局と通信可能に結合された任意の他の電子デバイスを介して、データ及びシグナリングがネットワークのTRPと通信される(例えば、送信及び受信される)ことを可能にすることができる。通信は、無線信号2034を送信及び/又は受信する1つ以上の無線通信アンテナ(単数又は複数)2032を介して実行することができる。いくつかの実施形態によれば、無線通信アンテナ(単数又は複数)2032は、複数の個別アンテナ、アンテナアレイ、又はこれらの任意の組合せを含むことができる。アンテナ(単数又は複数)2032は、ビーム(例えば、Txビーム及びRxビーム)を使用して無線信号を送信及び受信することが可能であってもよい。ビーム形成は、それぞれのデジタル及び/又はアナログ回路を用いた、デジタル及び/又はアナログビーム形成技法を使用して実行されてもよい。無線通信インターフェース2030は、そのような回路を含んでもよい。
【0126】
所望の機能に応じて、無線通信インターフェース2030は、基地局(例えば、ng-eNB及びgNB)並びに無線デバイス及びアクセスポイントなどの他の地上送受信機と通信するために、別個の受信機及び送信機、又は送受信機、送信機、及び/若しくは受信機の任意の組合せを備えてもよい。UE2000は、様々なネットワークタイプを含むことができる異なるデータネットワークと通信することができる。例えば、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)は、CDMAネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、WiMAX(IEEE 802.16)ネットワークなどであってもよい。CDMAネットワークは、CDMA2000(登録商標)、WCDMA(登録商標)などの1つ又は複数のRATを実装することができる。CDMA2000(登録商標)は、IS-95規格、IS-2000規格、及び/又はIS-856規格を含む。TDMAネットワークは、GSM、Digital Advanced Mobile Phone System(D-AMPS)、又は何らかの他のRATを実装し得る。OFDMAネットワークは、LTE、LTE Advanced、5G NRなどを利用し得る。5G NR、LTE、LTE Advanced、GSM、及びWCDMA(登録商標)は、3GPPからの文書に記載されている。CDMA2000(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の団体からの文書に記載されている。3GPP文書及び3GPP2文書は、公に入手可能である。ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)はまた、IEEE802.11xネットワークであってもよく、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)は、Bluetoothネットワーク、IEEE802.15x、又は何らかの他のタイプのネットワークであってもよい。本明細書で説明する技法はまた、WWAN、WLAN、及び/又はWPANの任意の組合せのために使用されてもよい。
【0127】
UE2000は、センサ(単数又は複数)2040を更に含むことができる。センサ(単数又は複数)2040は、限定はしないが、1つ以上の慣性センサ及び/又は他のセンサ(例えば、加速度計(単数又は複数)、ジャイロスコープ(単数又は複数)、カメラ(単数又は複数)、磁力計(単数又は複数)、高度計(単数又は複数)、マイクロフォン(単数又は複数)、近接センサ(単数又は複数)、光センサ(単数又は複数)、気圧計(単数又は複数)など)を含むことができ、それらのいくつかは、位置関係測定値及び/又は他の情報を取得するために使用することができる。
【0128】
UE2000の実施形態はまた、(アンテナ2032と同じであってもよい)アンテナ2082を使用して、1つ以上のGNSS衛星から信号2084を受信することが可能な、全地球航法衛星システム(GNSS)受信機2080も含んでもよい。GNSS信号測定値に基づく測位は、本明細書で説明する技法を補完し、かつ/又は組み込むために利用され得る。GNSS受信機2080は、従来の技術を使用して、全地球測位システム(GPS)、Galileo、GLONASS、日本上空の準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System、QZSS)、インド上空のIRNSS、中国上空のBeidou航法衛星システム(BeiDou Navigation Satellite System、BDS)などのGNSSシステムのGNSS衛星110から、UE2000の位置を抽出することができる。更に、GNSS受信機2080は、例えば、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(Wide Area Augmentation System、WAAS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(European Geostationary Navigation Overlay Service、EGNOS)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(Multi-functional Satellite Augmentation System、MSAS)、及びジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(Geo Augmented Navigation system、GAGAN)などの1つ以上の全地球及び/若しくは地域航法衛星システムに関連付ける、又はそれらとともに使用するために他の方法で有効化することができる、様々なオーグメンテーションシステム(例えば、衛星ベースオーグメンテーションシステム(Satellite Based Augmentation System、SBAS))とともに使用することができる。
【0129】
GNSS受信機2080は、別個の構成要素として図20に示されているが、実施形態はそのように限定されないことに留意することができる。本明細書で使用する「GNSS受信機」という用語は、GNSS測定値(GNSS衛星からの測定値)を取得するように構成されたハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、したがって、GNSS受信機は、プロセッサ(単数又は複数))2010、DSP2020、及び/又は無線通信インターフェース2030内の(例えば、モデム内の)プロセッサなどの、1つ以上のプロセッサによって(ソフトウェアとして)実行される測定エンジンを含むことができる。GNSS受信機は、任意選択で、測位エンジンも含んでもよく、測位エンジンは、拡張カルマンフィルタ(EKF)、加重最小2乗(WLS)、ハッチフィルタ、粒子フィルタなどを使用してGNSS受信機の位置を決定するために、測定エンジンからのGNSS測定値を使用することができる。測位エンジンはまた、プロセッサ(単数又は複数))2010又はDSP2020などの1つ以上のプロセッサによって実行することができる。
【0130】
UE2000は、メモリ2060を更に含んでもよく、かつ/又はメモリ2060と通信していてもよい。メモリ2060は、限定はしないが、ローカル及び/又はネットワークアクセス可能ストレージ、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得るランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)及び/又は読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)などのソリッドステート記憶デバイスを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はされないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。
【0131】
UE2000のメモリ2060はまた、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、及び/又は1つ以上のアプリケーションプログラムなどの他のコードを含むソフトウェア要素(図20に図示せず)を備えることができ、それらは、本明細書で説明するように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを含んでもよく、かつ/又は他の実施形態によって提供される方法を実装し、かつ/若しくは他の実施形態によって提供されるシステムを構成するように設計されていてもよい。単なる例として、上述した方法(単数又は複数)に関して説明した1つ以上の手順は、UE2000(及び/又は、UE2000内のプロセッサ(単数又は複数)2010若しくはDSP2020)によって実行可能な、メモリ2060内のコード及び/又は命令として実装されてもよい。いくつかの実装形態では、次いで、そのようなコード及び/又は命令は、記載された方法に従って1つ又は複数の動作を実行するように、汎用コンピュータ(又は他のデバイス)を構成し、かつ/又は適合させるために使用することができる。
【0132】
図21は、(例えば、図1図19に関連して)本明細書で上述したように利用することができ、したがって、これらの他の図に関して説明したような基地局又はTRP(例えば、基地局120、TRP320など)に対応することができる、基地局2100の一実施形態のブロック図である。図21は、様々な構成要素の一般化された図を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のうちのいずれか又は全ては、必要に応じて利用することができることに留意されたい。いくつかの実施形態では、基地局2100は、gNB、ng-eNB、及び/又は(より一般的に)TRPに対応することができる。
【0133】
バス2105を介して電気的に結合することができる(又は必要に応じて他の方法で通信していてもよい)ハードウェア要素を備える、基地局2100が示されている。ハードウェア要素は、限定はされないが、1つ以上の汎用プロセッサ、(DSPチップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、ASICなどの)1つ以上の専用プロセッサ、及び/又は他の処理構造若しくは処理手段を含むことができる、プロセッサ(単数又は複数)2110を含むことができる。図21に示すように、いくつかの実施形態は、所望の機能に応じて別個のDSP2120を有することができる。いくつかの実装形態によれば、無線通信に基づく位置決定及び/又は他の決定は、プロセッサ(単数又は複数)2110及び/又は(以下で論じられる)無線通信インターフェース2130において行うことができる。基地局2100はまた、限定はしないが、キーボード、ディスプレイ、マウス、マイクロフォン、ボタン(単数又は複数)、ダイヤル(単数又は複数)、スイッチ(単数又は複数)などを含むことができる1つ以上の入力デバイスと、限定はしないが、ディスプレイ、発光ダイオード(LED)、スピーカなどを含むことができる1つ以上の出力デバイスと、を含むことができる。
【0134】
基地局2100はまた、限定はしないが、モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、無線通信デバイス、及び/又は(Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE 802.11デバイス、IEEE 802.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、セルラー通信設備などの)チップセットなどを含むことができる無線通信インターフェース2130を含んでもよく、それらは、基地局2100が本明細書に記載されたように通信することを可能にすることができる。無線通信インターフェース2130は、UE、他の基地局/TRP(例えば、eNB、gNB、及びng-eNB)、並びに/又は他のネットワーク構成要素、コンピュータシステム、及び/若しくは本明細書で説明する任意の他の電子デバイスに、データ及びシグナリングが通信される(例えば、送信及び受信される)ことを可能にすることができる。通信は、無線信号2134を送信及び/又は受信する1つ以上の無線通信アンテナ(単数又は複数)2132を介して実行することができる。
【0135】
基地局2100はまた、ネットワークインターフェース2180を含んでもよく、ネットワークインターフェース2180は、有線通信技術のサポートを含むことができる。ネットワークインターフェース2180は、モデム、ネットワークカード、チップセットなどを含んでもよい。ネットワークインターフェース2180は、データがネットワーク、通信ネットワークサーバ、コンピュータシステム、及び/又は本明細書で説明する任意の他の電子デバイスと交換されることを可能にするために、1つ以上の入力及び/又は出力通信インターフェースを含んでもよい。
【0136】
多くの実施形態では、基地局2100は、メモリ2160を更に備えてもよい。メモリ2160は、限定はしないが、ローカル及び/又はネットワークアクセス可能ストレージ、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得るRAM及び/又はROMなどのソリッドステート記憶デバイスを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はされないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。
【0137】
基地局2100のメモリ2160はまた、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、及び/又は1つ以上のアプリケーションプログラムなどの他のコードを含む、(図21に示されていない)ソフトウェア要素を備えることができ、それらは、本明細書に記載されたように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを含んでもよく、かつ/又は他の実施形態によって提供される方法を実装し、かつ/若しくは他の実施形態によって提供されるシステムを構成するように設計されていてもよい。単に例として、上述した方法(単数又は複数)に関して説明した1つ以上の手順は、基地局2100(並びに/又は基地局2100内のプロセッサ(単数又は複数)2110若しくはDSP2120)によって実行可能な、メモリ2160内のコード及び/又は命令として実装することができる。いくつかの実装形態では、次いで、そのようなコード及び/又は命令は、記載された方法に従って1つ又は複数の動作を実行するように、汎用コンピュータ(又は他のデバイス)を構成し、かつ/又は適合させるために使用することができる。
【0138】
図22は、本明細書の実施形態で説明される1つ以上のネットワーク構成要素(例えば、図1のロケーションサーバ160、図9及び図10のLMFなど)の機能を提供するために全体的又は部分的に使用することができる、コンピュータシステム2200の一実施形態のブロック図である。図22は、様々な構成要素の一般化された図を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のうちのいずれか又は全ては、必要に応じて利用することができることに留意されたい。したがって、図22は、相対的に分離された又は相対的により統合された方式で個々のシステム要素をどのように実装することができるかを広く示す。加えて、図22によって示される構成要素を、単一のデバイスに局在化することができること、及び/又は異なる地理的位置に配置することができる様々なネットワーク化されたデバイスの間で分散することができることに留意することができる。
【0139】
バス2205を介して電気的に結合することができる(又は必要に応じて他の方法で通信していてもよい)ハードウェア要素を備えるコンピュータシステム2200が示されている。ハードウェア要素は、限定はされないが、1つ以上の汎用プロセッサ、(デジタル信号処理チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサなどの)1つ以上の専用プロセッサ、及び/又は、本明細書で説明する方法のうちの1つ以上を実行するように構成することができる他の処理構造を含むことができる、プロセッサ(単数又は複数)2210を含むことができる。コンピュータシステム2200はまた、限定はしないが、マウス、キーボード、カメラ、マイクロフォンなどを含むことができる、1つ以上の入力デバイス2215と、限定はしないが、ディスプレイデバイス、プリンタなどを含むことができる、1つ以上の出力デバイス2220とを備えてもよい。
【0140】
コンピュータシステム2200は、1つ以上の非一時的記憶デバイス2225を更に含んでもよく(かつ/又はそれらと通信していてもよく)、1つ以上の非一時的記憶デバイス2225は、限定はしないが、ローカル及び/若しくはネットワークアクセス可能ストレージを含むことができ、かつ/又は、限定はしないが、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得るRAM及び/若しくはROMなどのソリッドステート記憶デバイスを含んでもよい。そのような記憶デバイスは、限定はされないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。そのようなデータストアは、本明細書で説明するように、ハブを介して1つ又は複数のデバイスに送られるべきメッセージ及び/又は他の情報を記憶及び管理するために使用されるデータベース及び/又は他のデータ構造を含んでもよい。
【0141】
コンピュータシステム2200はまた、通信サブシステム2230を含んでもよく、通信サブシステム2230は、無線通信インターフェース2233によって管理及び制御される無線通信技術、並びに(イーサネット、同軸通信、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)などの)有線技術を含んでもよい。無線通信インターフェース2233は、無線アンテナ(単数又は複数)2250を介して無線信号2255(例えば、5G NR又はLTEによる信号)を送受信することができる1つ以上の無線送受信機を備えてもよい。したがって、通信サブシステム2230は、モデム、ネットワークカード(無線若しくは有線)、赤外線通信デバイス、無線通信デバイス、及び/又はチップセットなどを備えてもよく、それらは、コンピュータシステム2200が、本明細書で説明する通信ネットワークのいずれか又は全てで、ユーザ機器(UE)、基地局及び/若しくは他のTRP、並びに/又は本明細書で説明する任意の他の電子デバイスを含む、それぞれのネットワーク上の任意のデバイスに通信することを可能にすることができる。したがって、通信サブシステム2230は、本明細書の実施形態で説明するようにデータを受信し、送信するために使用されてもよい。
【0142】
多くの実施形態では、コンピュータシステム2200は、上述したように、RAMデバイス又はROMデバイスを含むことができるワーキングメモリ2235を更に備える。ワーキングメモリ2235内に位置するものとして示されるソフトウェア要素は、オペレーティングシステム2240、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、及び/又は1つ以上のアプリケーション2245などの他のコードを含んでもよく、それらは、本明細書で説明するように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを含んでもよく、かつ/又は他の実施形態によって提供される方法を実装し、かつ/若しくは他の実施形態によって提供されるシステムを構成するように設計されていてもよい。単に例として、上述した方法(単数又は複数)に関して説明した1つ以上の手順は、コンピュータ(及び/又はコンピュータ内のプロセッサ)によって実行可能なコード及び/又は命令として実装されてもよい。一態様では、次いで、そのようなコード及び/又は命令は、説明する方法に従って1つ以上の動作を実行するように、汎用コンピュータ(又は他のデバイス)を構成し、かつ/又は適応させるために使用することができる。
【0143】
これらの命令及び/又はコードのセットは、上述した記憶デバイス(単数又は複数)2225などの非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。場合によっては、記憶媒体は、コンピュータシステム2200などのコンピュータシステム内に組み込まれることがある。他の実施形態では、記憶媒体が、その上に記憶された命令/コードを用いて汎用コンピュータをプログラムし、構成し、かつ/又は適応させるために使用され得るように、記憶媒体は、コンピュータシステムとは別個(例えば、光ディスクなどのリムーバブル媒体)であり、かつ/又はインストールパッケージにおいて提供される場合がある。これらの命令は、コンピュータシステム2200によって実行可能な実行可能コードの形態をとる場合があり、かつ/あるいはソース及び/又はインストール可能コードの形態をとる場合があり、ソース及び/又はインストール可能コードは、(例えば、様々な一般に入手可能なコンパイラ、インストールプログラム、圧縮/解凍ユーティリティなどのいずれかを使用して)コンピュータシステム2200上でコンパイル及び/又はインストールされると、次いで、実行可能コードの形態をとる。
【0144】
特定の要件に従って実質的な変形が加えられてよいことが当業者には明らかとなろう。例えば、カスタマイズされたハードウェアも使用されることがあり、かつ/又は特定の要素は、ハードウェア、(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、又はその両方で実装されることがある。更に、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されてよい。
【0145】
添付の図を参照すると、メモリを含み得る構成要素は、非一時的機械可読媒体を含み得る。本明細書で使用する「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は、特定の様式で機械を動作させるデータを提供することに関与する任意の記憶媒体を指す。上で提供された実施形態では、様々な機械可読媒体が、実行のためにプロセッサ及び/又は他のデバイスに命令/コードを提供することに関与することがある。追加又は代替として、機械可読媒体は、そのような命令/コードを記憶及び/又は搬送するために使用されることがある。多くの実装形態では、コンピュータ可読媒体は、物理的な及び/又は有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はされないが、不揮発性媒体及び揮発性媒体を含む、多くの形態をとり得る。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、例えば、磁気媒体及び/又は光媒体、穴のパターンを有する任意の他の物理媒体、RAM、プログラマブルROM(programmable ROM、PROM)、消去可能PROM(erasable PROM、EPROM)、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップ若しくはカートリッジ、又はコンピュータが命令及び/若しくはコードを読み取ることができる任意の他の媒体を含む。
【0146】
本明細書で説明する方法、システム、及びデバイスは例である。様々な実施形態は、適宜に、様々なプロシージャ又は構成要素を省略、置換、又は追加してもよい。例えば、いくつかの実施形態に関して説明する特徴は、様々な他の実施形態において組み合わされてもよい。実施形態の異なる態様及び要素は、同様に組み合わされてもよい。本明細書で提供する図の様々な構成要素は、ハードウェア及び/又はソフトウェアにおいて具現化され得る。また、技術は進化し、したがって、要素の多くは、本開示の範囲をそれらの具体例に限定しない例である。
【0147】
主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、情報、値、要素、シンボル、文字、変数、項、数、数値などと呼ぶことが時として好都合であることがわかっている。しかしながら、これら又は類似の用語の全てが便宜的なラベルにすぎず、適切な物理数量と関連付けなければならないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、上記の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」、「確認する」、「特定する」、「関連付ける」、「測定する」、「実行する」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータ又は同様の専用電子コンピューティングデバイスなどの特定の装置の行動又はプロセスを指すことが諒解される。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータ又は同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータ又は同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、又は他の情報記憶デバイス、送信デバイス、若しくはディスプレイデバイス内の電子的な、電気的な、又は磁気的な物理量として一般に表される信号を操作又は変換することが可能である。
【0148】
本明細書で使用する「及び」及び「又は」という用語は、そのような用語が使用される文脈に少なくとも部分的に依存することも予想される様々な意味を含んでもよい。通常、「又は」は、A、B、又はCなどのリストを関連付けるために使用される場合、ここでは包含的な意味で使用されるA、B、及びC、並びにここでは排他的な意味で使用されるA、B、又はCを意味することが意図される。加えて、本明細書で使用する「1つ以上の」という用語は、単数形での任意の特徴、構造、若しくは特性を表すために使用されてもよく、又は特徴、構造、若しくは特性の何らかの組合せを表すために使用されてもよい。しかしながら、これは説明に役立つ実例にすぎず、特許請求される主題がこの例に限定されないことに留意されたい。更に、「のうちの少なくとも1つ」という用語は、A、B、又はCなどの列挙を関連付けるために使用される場合、A、AB、AA、AAB、AABBCCCなどの、A、B、及び/又はCの任意の組合せを意味すると解釈され得る。
【0149】
いくつかの実施形態を説明しているが、本開示の範囲を逸脱することなく、様々な修正形態、代替構成、及び均等物が使用されてよい。例えば、上記の要素は、より大型のシステムの構成要素にすぎない場合があり、他の規則が、様々な実施形態の適用例に優先してよく、又は様々な実施形態の適用例を別様に修正してもよい。また、上記の要素が考慮される前、考慮される間、又は考慮された後に、いくつかのステップが着手されてよい。したがって、上記の説明は本開示の範囲を限定しない。
【0150】
この説明に鑑みて、実施形態は特徴の様々な組合せを含んでよい。以下の番号付きの条項において、実装例について説明する。
条項1.ユーザ機器(UE)において基準信号(RS)処理を協調させる方法であって、UEにおいて、1つ以上のRSリソースのタイミングを示すRS構成を受信することと、RS構成に少なくとも部分的に基づいて処理ウィンドウ(PW)構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を取得することと、少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間中にUEを用いて1つ以上の測定を実行することと、を含む、方法。
【0151】
条項2.少なくとも1つのPWが、アップリンク(UL)RS送信時間を更に含み、方法が、少なくとも1つのPWのUL RS送信時間中にUL RS送信を実行することを更に含む、条項1に記載の方法。
【0152】
条項3.PW構成を取得することが、RS構成を示す情報を含む、PW構成の要求をUEからUEのサービング基地局に送信することと、要求を送信した後に、PW構成をUEのサービング基地局から受信することと、を含む、条項1又は2に記載の方法。
【0153】
条項4.PW構成を取得することが、RS構成への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、UEでのPW構成を決定することを含む、条項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【0154】
条項5.1つ以上の所定のルールの適用が、RS構成に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することと、少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることと、を含む、条項4に記載の方法。
【0155】
条項6.少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることが、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又はそれらの組合せに基づく、条項5に記載の方法。
【0156】
条項7.1つ以上の所定のルールの適用が、RS構成に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することを含み、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れている、条項4に記載の方法。
【0157】
条項8.PW構成を取得することが、UEによって、UEのサービング基地局によってUEに提供される複数のPW構成からPW構成を選択することを含む、条項1から3又は7のいずれか一項に記載の方法。
【0158】
条項9.PW構成が、少なくとも1つのPWの開始時間、少なくとも1つのPWの持続時間、少なくとも1つのPWの周期性、1つ以上のRSリソースの優先度、若しくは1つ以上のRSリソースの帯域幅部分(BWP)の指示、又はそれらの組合せを示す情報を更に含む、条項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【0159】
条項10.UE能力情報をUEからロケーションサーバに送信することを更に含み、RS構成が、UE能力情報を送信したことに応じて、ロケーションサーバからUEにおいて受信される、条項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【0160】
条項11.少なくとも1つのPWが、無線周波数(RF)チェーン同調時間、非RS通信のための期間、若しくはUL RS送信時間、又はそれらの組合せを更に含む、条項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【0161】
条項12.1つ以上のRSリソースが、1つ以上の測位基準信号(PRS)リソースを含む、条項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【0162】
条項13.少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間中にUEを用いて1つ以上の測定を実行することが、UEの他のデータ通信の優先度よりも高い優先度を1つ以上の測定を実行するために割り当てることを含む、条項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【0163】
条項14.1つ以上の測定を示す情報をUEからロケーションサーバに送信することを更に含む、条項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【0164】
条項15.ユーザ機器(UE)のための基準信号(RS)処理を協調させる方法であって、基地局において、UEのための処理ウィンドウ(PW)構成の要求を受信することであって、基地局が、UEのサービング基地局を含み、要求が、RS構成を示す情報を含み、RS構成が、1つ以上のRSリソースのタイミングを示す、受信することと、基地局において、RS構成を示す情報に少なくとも部分的に基づいてPW構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を決定することと、を含む、方法。
【0165】
条項16.PW構成の要求が、UE又はロケーションサーバから受信される、条項15に記載の方法。
【0166】
条項17.PW構成を基地局からUEに送信することを更に含む、条項15又は16に記載の方法。
【0167】
条項18.PW構成を決定することが、RS構成を示す情報への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、PW構成を決定することを含む、条項15から17のいずれか一項に記載の方法。
【0168】
条項19.1つ以上の所定のルールの適用が、RS構成を示す情報に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することと、少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることと、を含む、条項18に記載の方法。
【0169】
条項20.少なくとも2つのPWフラグメントをマージすることが、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又はそれらの組合せに基づく、条項19に記載の方法。
【0170】
条項21.1つ以上の所定のルールの適用が、RS構成を示す情報に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定することを含み、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れている、条項18に記載の方法。
【0171】
条項22.少なくとも1つのPWが、RSリソースミューティングによって引き起こされる時間ギャップだけ第2のPWから時間的に離れた第1のPWを含む、条項15から21のいずれか一項に記載の方法。
【0172】
条項23.基地局によって複数のPW構成をUEに提供することを更に含む、条項15から22のいずれか一項に記載の方法。
【0173】
条項24.PW構成が、少なくとも1つのPWの開始時間、少なくとも1つのPWの持続時間、少なくとも1つのPWの周期性、1つ以上のRSリソースの優先度、若しくは1つ以上のRSリソースの帯域幅部分(BWP)の指示、又はそれらの組合せを示す情報を更に含む、条項15から23のいずれか一項に記載の方法。
【0174】
条項25.少なくとも1つのPWが、無線周波数(RF)チェーン同調時間、非RS通信のための期間、若しくはアップリンク(UL)RS送信時間、又はそれらの組合せを更に含む、条項15から24のいずれか一項に記載の方法。
【0175】
条項26.1つ以上のRSリソースが、1つ以上の測位基準信号(PRS)リソースを含む、条項15から25のいずれか一項に記載の方法。
【0176】
条項27.基準信号(RS)処理を協調させるためのユーザ機器(UE)であって、UEが、送受信機と、メモリと、送受信機及びメモリと通信可能に結合された1つ以上のプロセッサと、を備え、1つ以上のプロセッサが、送受信機を介して、1つ以上のRSリソースのタイミングを示すRS構成を受信し、RS構成に少なくとも部分的に基づいて処理ウィンドウ(PW)構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を取得し、少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間中に、送受信機を使用して、1つ以上の測定を実行する、ように構成されている、UE。
【0177】
条項28.1つ以上のプロセッサが、少なくとも1つのPWのアップリンク(UL)RS送信時間中にUL RS送信を実行するように更に構成されている、条項27に記載のUE。
【0178】
条項29.PW構成を取得するために、1つ以上のプロセッサが、RS構成を示す情報を含む、PW構成の要求をUEからUEのサービング基地局に送信し、要求を送信した後に、PW構成をUEのサービング基地局から受信するように構成されている、条項27又は28に記載のUE。
【0179】
条項30.PW構成を取得するために、1つ以上のプロセッサが、RS構成への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、UEでのPW構成を決定するように構成されている、条項27から29のいずれか一項に記載のUE。
【0180】
条項31.1つ以上の所定のルールの適用を実行するために、1つ以上のプロセッサが、RS構成に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定し、少なくとも2つのPWフラグメントをマージするように構成されている、条項30に記載のUE。
【0181】
条項32.1つ以上のプロセッサが、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又はそれらの組合せに基づいて、少なくとも2つのPWフラグメントをマージするように構成されている、条項31に記載のUE。
【0182】
条項33.1つ以上の所定のルールの適用を実行するために、1つ以上のプロセッサが、RS構成に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定するように構成され、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れている、条項30に記載のUE。
【0183】
条項34.PW構成を取得するために、1つ以上のプロセッサが、UEのサービング基地局によってUEに提供される複数のPW構成からPW構成を選択するように構成されている、条項27から29又は33のいずれか一項に記載のUE。
【0184】
条項35.PW構成を取得するために、1つ以上のプロセッサが、少なくとも1つのPWの開始時間、少なくとも1つのPWの持続時間、少なくとも1つのPWの周期性、1つ以上のRSリソースの優先度、若しくは1つ以上のRSリソースの帯域幅部分(BWP)の指示、又はそれらの組合せを示す情報を取得するように構成されている、条項27から34のいずれか一項に記載のUE。
【0185】
条項36.1つ以上のプロセッサが、送受信機を介して、UE能力情報をUEからロケーションサーバに送信するように更に構成され、RS構成が、UE能力情報を送信したことに応じて、ロケーションサーバからUEにおいて受信される、条項27から35のいずれか一項に記載のUE。
【0186】
条項37.1つ以上のRSリソースが、1つ以上の測位基準信号(PRS)リソースを含む、条項27から36のいずれか一項に記載のUE。
【0187】
条項38.少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間中にUEを用いて1つ以上の測定を実行するために、1つ以上のプロセッサが、UEの他のデータ通信の優先度よりも高い優先度を1つ以上の測定を実行するために割り当てるように構成されている、条項27から37のいずれか一項に記載のUE。
【0188】
条項39.1つ以上のプロセッサが、1つ以上の測定を示す情報を送受信機を介してUEからロケーションサーバに送信するように更に構成されている、条項27から38のいずれか一項に記載のUE。
【0189】
条項40.ユーザ機器(UE)のための基準信号(RS)処理を協調させるための基地局であって、基地局が、送受信機と、メモリと、送受信機及びメモリと通信可能に結合された1つ以上のプロセッサと、を備え、1つ以上のプロセッサが、送受信機を介して、UEのための処理ウィンドウ(PW)構成の要求を受信し、ここで、基地局が、UEのサービング基地局を含み、要求が、RS構成を示す情報を含み、RS構成が、1つ以上のRSリソースのタイミングを示す、RS構成を示す情報に少なくとも部分的に基づいてPW構成であって、1つ以上のRSリソースの1つ以上の測定を実行するための少なくとも1つのPWの1つ以上のRS受信時間と、少なくとも1つのPWの処理時間と、を示す情報を含む、PW構成を決定する、ように構成されている、基地局。
【0190】
条項41.1つ以上のプロセッサが、UE又はロケーションサーバからPW構成の要求を受信するように構成されている、条項40に記載の基地局。
【0191】
条項42.1つ以上のプロセッサが、UEとの間でPW構成を送信するように更に構成されている、条項40又は41に記載の基地局。
【0192】
条項43.1つ以上のプロセッサが、RS構成を示す情報への1つ以上の所定のルールの適用に基づいて、PW構成を決定するように構成されている、条項40から42のいずれか一項に記載の基地局。
【0193】
条項44.1つ以上の所定のルールの適用を実行するために、1つ以上のプロセッサが、RS構成を示す情報に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定し、少なくとも2つのPWフラグメントをマージするように構成されている、条項43に記載の基地局。
【0194】
条項45.1つ以上のプロセッサが、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れているという判定、又は少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントと第2の閾値時間未満だけ時間的に重複するという判定、又はそれらの組合せに基づいて、少なくとも2つのPWフラグメントをマージするように構成されている、条項40から44のいずれか一項に記載の基地局。
【0195】
条項46.1つ以上の所定のルールの適用を実行するために、1つ以上のプロセッサが、RS構成を示す情報に基づいて少なくとも2つのPWフラグメントを決定するように構成され、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第1のPWフラグメントが、少なくとも2つのPWフラグメントのうちの第2のPWフラグメントから第1の閾値時間未満だけ時間的に離れている、条項45に記載の基地局。
【0196】
条項47.1つ以上のプロセッサが、基地局によって複数のPW構成をUEに提供するように更に構成されている、条項40から46のいずれか一項に記載の基地局。
【0197】
条項48.PW構成を決定するために、1つ以上のプロセッサが、少なくとも1つのPWの開始時間、少なくとも1つのPWの持続時間、少なくとも1つのPWの周期性、1つ以上のRSリソースの優先度、若しくは1つ以上のRSリソースの帯域幅部分(BWP)の指示、又はそれらの組合せを示す情報を決定するように構成されている、条項40から47のいずれか一項に記載の基地局。
【0198】
条項49.PW構成を決定するために、1つ以上のプロセッサが、無線周波数(RF)チェーン同調時間、非RS通信のための期間、若しくはアップリンク(UL)RS送信時間、又はそれらの組合せを決定するように構成されている、条項40から48のいずれか一項に記載の基地局。
【0199】
条項50.1つ以上のRSリソースが、1つ以上の測位基準信号(PRS)リソースを含む、条項40から49のいずれか一項に記載の基地局。
【0200】
条項51.条項1から26のいずれか一項に記載の方法を実行する手段を有する、装置。
【0201】
条項52.条項1から26のいずれか一項に記載の方法を実行するためのコードを備える命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図14
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20
図21
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【国際調査報告】