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特表2024-536034撚糸として形成された補強繊維を備えたプレスカバー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】撚糸として形成された補強繊維を備えたプレスカバー
(51)【国際特許分類】
   D21F 3/02 20060101AFI20240927BHJP
   D02G 3/44 20060101ALI20240927BHJP
   D02G 3/28 20060101ALI20240927BHJP
   D02G 3/26 20060101ALI20240927BHJP
   B29C 70/16 20060101ALI20240927BHJP
   D01H 13/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
D21F3/02 Z
D02G3/44
D02G3/28
D02G3/26
B29C70/16
D01H13/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517451
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 EP2022075335
(87)【国際公開番号】W WO2023046522
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】102021124356.4
(32)【優先日】2021-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506408818
【氏名又は名称】フォイト パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】VOITH PATENT GmbH
【住所又は居所原語表記】St. Poeltener Str. 43, D-89522 Heidenheim, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジュアンハオ ヅォウ
【テーマコード(参考)】
4F205
4L036
4L055
4L056
【Fターム(参考)】
4F205AA45
4F205AD16
4F205AG16
4F205AH04
4F205HA06
4F205HA23
4F205HA37
4F205HA47
4F205HB01
4F205HC03
4F205HL03
4F205HL12
4F205HM04
4L036MA04
4L036MA37
4L036PA21
4L036PA46
4L036UA07
4L055BD05
4L055CE79
4L055EA15
4L055EA16
4L055EA19
4L055FA22
4L055FA30
4L056FA07
(57)【要約】
本発明は、プレスカバー(200)であって、補強構造体(100)が埋め込まれている少なくとも1つのポリマー層(240)を有しており、補強構造体(100)は、プレスカバー(200)の軸方向で延在する複数の長手方向繊維(220)から成る半径方向内側の第1の層と、プレスカバー(200)の実質的に周方向で延在する少なくとも1つの周方向繊維(230)から成る半径方向外側の第2の層とを含む繊維補強材として形成されており、第1の層の長手方向繊維(220)は、および好ましくは第2の層の少なくとも1つの周方向繊維(230)も、それぞれ補強繊維として形成されており、補強繊維は、まず、複数の単繊維または繊維束を第1の撚り方向で第1の単位長さあたりの撚り数で互いに撚り合わせて粗糸を形成し、次いで複数のこのような粗糸を、第1の撚り方向とは逆の第2の撚り方向で第2の単位長さあたりの撚り数で互いに撚り合わせることにより、撚糸として形成されており、第1の単位長さあたりの撚り数は、第2の単位長さあたりの撚り数よりも小さく、長手方向繊維(220)と少なくとも1つの周方向繊維(230)とは、プレスカバー(200)の半径方向で見て、互いに接触するように互いに配置されている、プレスカバー(200)に関する。さらに本発明は、このようなプレスカバー(200)を備えた、繊維材料ウェブを処理するためのプレスロールおよびシュープレス、ならびに繊維材料ウェブを処理するためのプレス、特にシュープレスにおけるこのようなプレスカバー(200)の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレスカバー(200)であって、
補強構造体(100)が埋め込まれている少なくとも1つのポリマー層(240)を有しており、
前記補強構造体(100)は、前記プレスカバー(200)の軸方向で延在する複数の長手方向繊維(220)から成る半径方向内側の第1の層と、前記プレスカバー(200)の実質的に周方向で延在する少なくとも1つの周方向繊維(230)から成る半径方向外側の第2の層とを含む繊維補強材として形成されており、
前記第1の層の前記長手方向繊維(220)は、および好ましくは前記第2の層の前記少なくとも1つの周方向繊維(230)も、それぞれ補強繊維(10)として形成されており、前記補強繊維は、まず、複数の単繊維または繊維束(30)を第1の撚り方向で第1の単位長さあたりの撚り数で互いに撚り合わせて粗糸(20)を形成し、次いで複数のこのような粗糸(20)を、前記第1の撚り方向とは逆の第2の撚り方向で第2の単位長さあたりの撚り数で互いに撚り合わせることにより、撚糸として形成されている、プレスカバー(200)において、
前記第1の単位長さあたりの撚り数は、前記第2の単位長さあたりの撚り数よりも小さく、前記長手方向繊維(220)と前記少なくとも1つの周方向繊維(230)とは、前記プレスカバー(200)の半径方向で見て、互いに接触するように互いに配置されていることを特徴とする、プレスカバー(200)。
【請求項2】
前記第1の単位長さあたりの撚り数は、前記第2の単位長さあたりの撚り数の70%~90%に相当し、前記第1の単位長さあたりの撚り数は、好ましくは1メートルにつき70~90回転であり、さらに好適には75~85回転であり、さらに好適には80回転である、請求項1記載のプレスカバー(200)。
【請求項3】
前記第1の撚り方向はS方向であり、前記第2の撚り方向はZ方向である、請求項1または2記載のプレスカバー(200)。
【請求項4】
各粗糸(20)は、2つの単繊維または繊維束(30)から形成されていて、完成した前記撚糸は、3つの粗糸(20)から形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)。
【請求項5】
前記プレスカバー(200)の前記第1の層の前記長手方向繊維(220)は、第1の予荷重を有していて、これに対して前記第2の層の前記少なくとも1つの周方向繊維(230)は第2の予荷重を有しており、前記第1の予荷重は、前記第2の予荷重よりも大きい、請求項1から4までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)。
【請求項6】
前記第1の予荷重は、前記第2の予荷重の少なくとも7倍に、かつ/または最大で13倍に相当する、請求項5記載のプレスカバー(200)。
【請求項7】
前記プレスカバー(200)の前記補強構造体(100)全体は、前記第1の層と前記第2の層とだけから成っている、請求項1から6までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)。
【請求項8】
撚糸として形成されている少なくとも1つの前記補強繊維(10)は、コーティングを有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)。
【請求項9】
撚糸として形成されている前記少なくとも1つの補強繊維(10)は、800dtex~1500dtexの、好ましくは1000dtex~1200dtexの、さらに好適には、1100dtexの繊度を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)。
【請求項10】
前記粗糸(20)はそれぞれ複数の繊維束(30)から形成されており、各繊維束(30)は、180~230の単一のフィラメントを有している、請求項1から9までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)。
【請求項11】
前記プレスカバー(200)の前記補強構造体(100)のすべての糸は、撚糸として形成されている前記少なくとも1つの補強繊維(10)に相当する、請求項1から10までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)。
【請求項12】
前記プレスカバー(200)の前記補強構造体(100)のすべての糸は、互いに同一に形成されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)。
【請求項13】
繊維材料ウェブ(FB)を処理するためのシュープレス(500)のためのプレスロール(400)であって、
前記プレスロール(400)は、請求項1から12までのいずれか1項記載の少なくとも1つのプレスカバー(200)を有していることを特徴とする、プレスロール(400)。
【請求項14】
繊維材料ウェブ(FB)を、特にペーパーウェブ、厚紙ウェブ、またはティッシュウェブを処理するためのシュープレス(500)であって、延長されたプレスギャップ(510)を共に形成または画定しているプレスロール(400)と対向ロール(450)とを含み、前記プレスロール(400)は、周方向で取り囲むプレスカバー(200)を含んでいる、シュープレス(500)において、
前記プレスカバー(200)は、請求項1から12までのいずれか1項により形成されていることを特徴とする、シュープレス(500)。
【請求項15】
繊維材料ウェブ(FB)を、特にペーパーウェブ、厚紙ウェブ、またはティッシュウェブを処理するためのプレス、特にシュープレス(500)における、請求項1から12までのいずれか1項記載のプレスカバー(200)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレスカバーであって、補強構造体が埋め込まれている少なくとも1つのポリマー層を有しており、補強構造体は、プレスカバーの軸方向で延在する複数の長手方向繊維から成る半径方向内側の第1の層と、プレスカバーの実質的に周方向で延在する少なくとも1つの周方向繊維から成る半径方向外側の第2の層とを含む繊維補強材として形成されており、第1の層の長手方向繊維は、および好ましくは第2の層の少なくとも1つの周方向繊維も、それぞれ補強繊維として形成されており、補強繊維は、まず、複数の単繊維または繊維束を第1の撚り方向で第1の単位長さあたりの撚り数で互いに撚り合わせて粗糸を形成し、次いで複数のこのような粗糸を、第1の撚り方向とは逆の第2の撚り方向で第2の単位長さあたりの撚り数で互いに撚り合わせることにより、撚糸として形成されている、プレスカバーに関する。さらに本発明は、このようなプレスカバーを備えた、繊維材料ウェブを処理するためのプレスロールおよびシュープレス、ならびに繊維材料ウェブ、特にペーパーウェブ、厚紙ウェブ、またはティッシュウェブを処理するためのプレス、特にシュープレスにおけるこのようなプレスカバーの使用に関する。
【0002】
このようなプレスカバーは、本発明者によりすでに刊行物独国特許出願公開第102019126077号明細書において記載されていて、この明細書の開示内容はこれにより全範囲において本出願に含まれる。この場合、本発明者は、補強繊維としての特別な撚糸の使用は、ニップにおける-しばしば局所的でしかない-過負荷の結果として起こり得る故障の危険が減じられるので、プレスカバーに有利に作用することをすでに認識していた。換言すると、撚糸として形成された補強繊維は、プレスカバーの耐用期間を延長するのに役立つ。
【0003】
しかしながら、プレスカバーの半径方向で見た場合に、半径方向内側の長手方向繊維が、少なくとも1つの半径方向外側の周方向繊維に接触するように配置されていると、塊通過の際に半径方向内側の長手方向繊維が損傷する可能性があるというリスクは依然として存在している。本発明者のシミュレーション結果は、このために、少なくとも1つの周方向繊維が、塊通過時に長手方向繊維に直接に押し付けられる際に、長手方向繊維と少なくとも1つの周方向繊維との交点において局所的に長手方向繊維に作用する著しい応力集中が生じることを示している。したがって、上述の刊行物である独国特許出願公開第102019126077号明細書に基づくプレスカバーでは、長手方向繊維と少なくとも1つの周方向繊維とは意図的に、互いに接触しないように配置されている。このようにして、これらの糸の間での直接的な力伝達が生じず、これらの糸の間に配置されたマトリックス材料、例えばポリウレタンが、減衰作用を及ぼすことができる。しかしながらこの場合の欠点は、長手方向繊維と少なくとも1つの周方向繊維とを互いに間隔を置いて配置することが製造技術的に比較的手間がかかるということである。
【0004】
したがって、依然として改善の余地が存在しており、本発明者は、プレスカバーを、いわゆる塊通過のような過負荷状況に対してなおも耐性を有するものとし、ひいてはプレスカバーの耐用期間をさらに延ばすためのさらなる措置を模索することを課題としている。同時に、製造の手間が可能な限り僅かであるように保たれることが望ましい。
【0005】
この課題は、独立請求項により解決され、この場合、従属請求項は、本発明の有利な発展形態を対象としている。
【0006】
具体的には、本発明者は、厳しい原因分析および数回の試験により、驚くべきことに、冒頭で述べた形式のプレスカバーにおいて、第1の単位長さあたりの撚り数を第2の単位長さあたりの撚り数よりも小さく選択した場合、この課題を解決できることを確認した。同時にこの場合、長手方向繊維と少なくとも1つの周方向繊維とは、プレスカバーの半径方向で見て、互いに接触するように互いに配置されていることにより、製造の手間も僅かであるように保つことができる。
【0007】
加撚において単位長さあたりの撚り数をこのように選択することは極めて稀である。繊維技術、特に紡糸の分野における当業者には知られているように、撚糸の特徴的な挙動特性は、単位長さあたりの撚り数にはあまり依存せず、つまり撚糸の長さの1メートルあたりの撚り数にはあまり依存せず、むしろ、撚糸を加撚によって製造する個々のストランドの撚り角(「twist angle」とも呼ばれる)に依存している。さらにこの撚り角度は、撚糸の直径に大きく依存している。撚糸直径と撚り角度との関係は、図1に概略的に示されており、この場合、dは撚糸の直径を、Iはストランドのうちの1つが完全に1回転した場合の撚糸の長さを、θは撚り角度を表している。この場合、等式が成り立つ:
tanθ=πd/I
【0008】
これにより、撚糸の直径が大きくなるほど、撚り角度が大きくなることがわかる。さらに-既に上述したように-、撚糸の特徴的な挙動特性は、撚り角度に依存することが公知である。したがって、例えば、撚り角度が大きくなると、撚りが強くなるということが当てはまる。
【0009】
通常は撚糸が縮れてしまうので、撚糸の撚りは僅かであるように保つことが望ましい。したがって、2段階加撚では、つまり粗糸から製造される加撚では、撚り方向は常に互いに逆向きである。したがって、図2に例示されているように、粗糸はS方向で加撚することができ、複数の粗糸から製造された完成糸はZ方向で加撚することができる。粗糸は当然ながら、これらの粗糸から製造される完成糸よりもはるかに小さな直径を有しているので、粗糸の単位長さあたりの撚り数は、完成糸の単位長さあたりの撚り数よりも明らかに大きくなければならない。このようにしてのみ、粗糸のために、類似または同一の撚り角度に達し、ひいては類似または同一の特徴的な挙動特性を得ることができる。特に、粗糸の加撚により第2の加撚段階で完成糸が含む撚りをこれにより相殺することができる。その結果、予荷重をかけなくても、縮れる傾向を示すことなく平坦な基礎上に完成糸を置くことができるようになる。このような理由から、通常、2段階加撚の紡糸では、第1の単位長さあたりの撚り数が第2の単位長さあたりの撚り数よりも常に大きく選択されている。
【0010】
確かに、自動車タイヤ製造の分野からは、複数の粗糸から形成された完成糸の単位長さあたりの撚り数よりも小さい第1の単位長さあたりの撚り数を有する粗糸から成る撚糸が補強繊維として既に存在している。これについては、例えばブリジストン社の刊行物である米国特許第4787200号明細書を参照されたい。しかしながら、自動車タイヤにおける補強構造体の構造は、基本的に、プレスカバーにおける補強構造体の冒頭に記載された構造とは異なっているので、ここでは同じ問題、特に長手方向繊維と周方向繊維との交点における局所的な過剰応力は生じない。自動車タイヤでは通常、半径方向外側から少なくとも1つの周方向繊維によって接触される長手方向繊維も存在しない。この場合に解決すべき具体的な問題は、最終的には、自動車タイヤの耐用期間を長くすることを目指すものだとしても、異なる性質のものである。したがって、プレスカバーの当業者には、全く異なる技術分野からこの従来技術を利用しようという動機付けもない。
【0011】
同様のことは、例えば、日本板硝子社の刊行物欧州特許出願公開第3770309号明細書に記載されているような、歯付きベルト製造の技術的な分野にも合理的に該当する。
【0012】
いずれにせよ、プレスカバーの製造分野における当業者には、通常の基本原理とは異なる加撚補強繊維を選択するもしくは特別に製造する明らかな根拠はない。
【0013】
したがって、本発明者の功績は、補強繊維の加撚の際に第1の単位長さあたりの撚り数を第2の単位長さあたりの撚り数よりも小さく選択するのにもかかわらず、プレスカバーでは過負荷に対する抵抗力に関して有利であることを認識したことである。この場合、補強繊維が縮れる傾向に対しては、補強繊維をポリマーマトリックス内に埋め込む際の相応の予荷重により対抗することができる。
【0014】
図3は、撚糸として形成された補強繊維の半径方向の硬度を特定するための試験構成を概略的に示している。所定の力(この場合、9.8N)を加えた場合に、補強繊維の半径方向での変形ΔLが大きいほど、この補強繊維は半径方向で軟らかいと言える。
【0015】
発明者は、第2の単位長さあたりの撚り数よりも小さく選択された第1の単位長さあたりの撚り数を有する撚糸は、予荷重が低い場合は、予荷重が高い場合の同じ撚糸よりも半径方向で著しく軟質の挙動を示すことを確認した。このような硬度の差は、第1の単位長さあたりの撚り数が第2の単位長さあたりの撚り数よりも大きく選択されている従来使用されている撚糸の場合よりも著しく大きい。プレスカバーでは、このような挙動を有利に利用することができる。すなわち、プレスカバーでは、典型的には、第1の組織層を形成する、半径方向でさらに内側に配置される補強繊維、特に、プレスカバーの軸方向で延在する長手方向繊維には、半径方向でさらに外側に配置される少なくとも1つの補強繊維、特に実質的に周方向で延在する少なくとも1つの周方向繊維よりも大きな予荷重がかけられる。これにより、同じ加撚された繊維材料を使用する場合は、半径方向でさらに外側に配置される少なくとも1つの補強繊維は、半径方向でさらに内側に配置される補強繊維よりも、半径方向で軟質であることを達成することができる。
【0016】
相対的に軟質に形成されていて半径方向でさらに外側に配置される少なくとも1つの補強繊維によって、プレスカバーが過負荷にさらされる場合でも、プレスカバーの外表面から亀裂が発生してしまう危険性が減じられるので、これは有利である。このような亀裂は、発明者が観察することができたように、このようなプレスカバーの典型的にはその外表面に設けられる溝の底部から発生することが多い。しかしながら、プレスカバーのポリマー材料における、特に溝底部における応力ピークは、少なくとも1つの半径方向外側の補強繊維が相対的に軟質に形成されているならば減じることができる。
【0017】
同時に、半径方向内側の補強繊維が可能な限り硬質に形成されているならば有利であることも確認された。すなわちこれらの繊維は、塊通過の際に、殆ど常に最初に亀裂が生じる傾向があり、これらの繊維が相応に硬質に構成されているならばこのような危険は対処される。
【0018】
試験では、第1の単位長さあたりの撚り数が、第2の単位長さあたりの撚り数の70%~90%に相当し、第1の単位長さあたりの撚り数は、好ましくは1メートルにつき70~90回転であり、さらに好適には75~85回転であり、さらに好適には80回転であると有利であることが判明した。
【0019】
例えば縫い糸では通常であるのと同様に、第1の撚り方向はS方向であってもよく、第2の撚り方向はZ方向であってもよい。このような典型的な縫い糸は、例えば図2に示されている。
【0020】
図2に示した典型的な縫い糸の場合とは異なり、本発明による補強繊維に関しては、各粗糸が2つの単繊維または繊維束から形成されていて、完成した撚糸は、3つの粗糸から形成されているならば好適である。これにより、特に安定的な補強繊維が得られる。補強繊維は、特に、その長手方向延在に沿った引っ張り力に対して耐性があることができることも望ましい。
【0021】
既に上述したように、本発明により、補強構造体が、プレスカバーの軸方向で延在する複数の長手方向繊維から成る第1の層と、プレスカバーの実質的に周方向で延在する少なくとも1つの周方向繊維から成る第2の層とを含む繊維補強材として形成されており、長手方向繊維と少なくとも1つの周方向繊維とは、プレスカバーの半径方向で見て、互いに接触するように互いに配置されているならば、製造技術的に極めて有利である。「実質的に周方向で」とは、この場合、少なくとも1つの周方向繊維が、プレスカバーの長手方向軸線を中心として螺旋状に延在することであると理解してもよい。複数のねじ条を備えたねじの場合と同様に互いに相対的に配置することができる2つ以上の周方向繊維を第2の層に設けることもできる。好ましくは、この場合、第1の層の長手方向繊維および/または第2の層の少なくとも1つの周方向繊維は、撚糸として形成される少なくとも1つの補強繊維に相当する。
【0022】
この思想の発展形態では、プレスカバーにおける第1の層の長手方向繊維は、第1の予荷重を有していて、これに対して第2の層の少なくとも1つの周方向繊維は第2の予荷重を有しており、第1の予荷重は、第2の予荷重よりも大きく、好ましくは、第1の予荷重は、第2の予荷重の少なくとも7倍に、かつ/または最大で13倍に相当することが提案される。これにより、両層において同じ繊維材料が使用されたとしても、両層における補強繊維の既に上述したさらに有利な異なる硬度が生じる。
【0023】
この場合、プレスカバーの補強構造体全体は、第1の層と第2の層とだけから成っていれば十分である。
【0024】
撚糸として形成されている少なくとも1つの補強繊維が、コーティングを有しているならばさらに有利であることが示されている。コーティングは、撚糸と、この撚糸を取り囲むポリマーマトリックスとの結合を促進することができる。
【0025】
撚糸として形成されている少なくとも1つの補強繊維が、800dtex~1500dtexの、好ましくは1000dtex~1200dtexの、さらに好適には、1100dtexの繊度を有しているならば好適である。単位dtexは、1/10texであるdecitexの略語であり、公式のtex系は重量を番号化したものであり、すなわち糸の繊度を示す。この場合、繊度は、所定の長さの糸が有する重量によって定義される。texは、1kmの糸が何グラムを有しているかを表している(例えば、1dtex=1/10tex:糸1kmが10gである)。補強繊維が繊細過ぎると、この補強繊維は、プレスカバーにおいて引張力を必要な範囲で吸収することができない。これに対し、補強繊維が粗過ぎると、ポリマーマトリックスに結合させる際に問題が生じる。
【0026】
粗糸がそれぞれ複数の繊維束から形成されており、各繊維束は、180~230の単一のフィラメントを有しているならば有利であることが示された。
【0027】
好ましくは、プレスカバーの補強構造体のすべての糸は、撚糸として形成されている少なくとも1つの補強繊維に相当する。これは特に、第1の単位長さあたりの撚り数および第2の単位長さあたりの撚り数に関して当てはまる。
【0028】
プレスカバーの補強構造体のすべての糸は、互いに同一に形成されているならば極めて特に好適である。これによって、多量の同一の繊維材料を購入して組み込むことができ、これにより、プレスカバーの製造コストは安価に保たれる。
【0029】
本発明のさらなる観点は、繊維材料ウェブを処理するためのシュープレスのためのプレスロールであって、少なくとも1つの上述した本発明によるプレスカバーを有しているプレスロールに関する。
【0030】
本発明のさらなる別の観点は、繊維材料ウェブを、特にペーパーウェブ、厚紙ウェブ、またはティッシュウェブを処理するためのシュープレスであって、延長されたプレスギャップを共に形成または画定しているプレスロールと対向ロールとを含み、プレスロールは、周方向で取り囲むプレスカバーを含んでいて、このプレスカバーが、本発明により形成されている、シュープレスに関する。
【0031】
また、本発明は、繊維材料ウェブを、特にペーパーウェブ、厚紙ウェブ、またはティッシュウェブを処理するためのプレス、特にシュープレスにおける、上述した本発明によるプレスカバーの使用に関する。
【0032】
以下に、本発明を、正しい縮尺ではない概略図につき説明する。図面は詳細に示している。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】撚糸直径と撚り角度との間の一般的な関係を示す原理図である。
図2】S方向で撚られた3つの粗糸が共にZ方向で撚り合わせられている、縫い糸のような典型的な撚糸の例を示す図である。
図3】補強繊維の半径方向の硬度をどのようにして特定するかを説明する原理図である。
図4】異なる予荷重がかけられた様々な補強繊維の半径方向の硬度の比較を示す図である。
図5】本発明によるプレスカバーのための補強繊維を示す図である。
図6】本発明によるプレスカバーを備えたシュープレスを示す図である。
図7】本発明によるプレスカバーのための製造方法を示すための原理図である。
【0034】
図5には、本発明によるプレスカバー200(図6参照)における補強構造体100の構成部分として組み込まれるように本発明により形成されている補強繊維10が例示されている。補強繊維10は、撚糸として形成されており、この場合、まず2つの繊維束30がS撚り方向で、第1の単位長さあたりの撚り数で撚り合わせられて粗糸20を形成し、次いで同様に製作されたこのような3つの粗糸20が、Z方向で第2の単位長さあたりの撚り数で撚り合わせられて完成糸もしくは補強繊維10を形成する。次いで補強繊維10をさらにコーティングすることができる。
【0035】
本発明によれば、第1の単位長さあたりの撚り数は第2の単位長さあたりの撚り数よりも小さい。第1の単位長さあたりの撚り数は、この実施例では、1メートルにつき80回転であり、第2の単位長さあたりの撚り数は1メートルにつき100回転である。さらに糸は、1100dtexの繊度を有している。したがって、本発明による補強繊維10は、以下の略記形式で特徴付けることができる:
dtex1100×2×3 S80/Z100。
【0036】
本発明によるプレスカバーのための補強繊維10のこの実施例は、以下でAB-1と記載し、その半径方向の硬度に関して、図3に関して上述した試験構成に従って検査して、従来技術による各補強繊維の2つの実施例AB-2およびAB-3と比較した。AB-2およびAB-3による補強繊維は、確かに(図5に示したような)実施例AB-1と同じ基本構造を有しているが、これらの補強繊維では第1の単位長さあたりの撚り数は、第2の単位長さあたりの撚り数よりも大きい。略記形式で、AB-2による補強繊維を以下のように特徴付けることができる:
dtex1100×2×3 S165/Z150。
そして、AB-3による補強繊維を以下のように特徴付けることができる:
dtex1100×2×3 S100/Z80。
【0037】
したがって、AB-2の場合には、第1の単位長さあたりの撚り数は1メートルにつき165回転であり、第2の単位長さあたりの撚り数は1メートルにつき150回転であるのに対して、AB-3の場合には、第1の単位長さあたりの撚り数は1メートルにつき100回転であり、第2の単位長さあたりの撚り数は1メートルにつき80回転である。
【0038】
図4には、この比較の結果が示されており、この場合、X軸に、試験中に補強繊維にかけられた予荷重がニュートン(N)で示されている。Y軸には、Pussey & Jones(P&J)試験による硬度がプロットされている。この場合、相対的に小さいP&J値は、相対的に大きいP&J値よりも高い硬度を意味することを考慮されたい。
【0039】
図4から読み取れるように、4Nの小さい予荷重では、本発明による実施例AB-1のP&J硬度は、34であり、これは、AB-2(この場合、僅か21)の場合よりも明らかに高く、かつAB-3(この場合、32)の場合よりも幾分高い。換言すると、本発明による補強繊維10は、予荷重が低い場合には、従来技術の補強繊維と比較して、半径方向で相対的に軟質である。しかしながら、50Nの著しく高い予荷重の場合は、本発明による実施例AB-1のP&J硬度は、僅か20である。したがって、これは、AB-3のP&J硬度(この場合:24)より低く、AB-2のP&J硬度(この場合:18)をごく僅かに超える。換言すると、本発明による補強繊維10は、予荷重が高い場合には、半径方向で、従来技術の補強繊維より硬質であり、または従来技術の補強繊維と少なくとも同程度に硬質である。
【0040】
本発明による補強繊維10の半径方向の硬度のこのように大きな偏差は、本発明によるプレスカバー200において有利に利用される。つまり、この場合、長手方向繊維220としてプレスカバー200の軸線1に対して平行に延在するこれらの補強繊維10のうちの複数が、補強構造体100の第1の層を形成する。さらに、周方向繊維230として、半径方向外側で、軸線Aを中心として螺旋状に第1の層に巻回されているこれらの補強繊維10のうちの少なくとも1つは、補強構造体100の第2の層を形成する(図7参照)。好ましくは、本発明によるプレスカバー200の補強構造体100全体は、これらの両層のみから成っている。
【0041】
この場合、プレスカバー200は、図7に概略的に示したように製造することができる。図7は、この場合、本発明によるプレスカバー200を製作するための装置を著しく概略的な側面図で示している。この装置はこの場合、ちょうど1つの円筒状の巻き付けマンドレルを有している。周囲には、長手方向繊維220として形成された複数の補強繊維10が互いに間隔を置いて設けられている。巻き付けマンドレルの半径方向最も外側の周面上に、ポリマー層240を設けるために、ポリマーが塗布される。付加的に、例えば周方向繊維230が螺線状に、ポリマー層240のポリマー内に導入される。周方向繊維230は、ポリマー内に埋め込まれた後、長手方向繊維220と共に、本発明により製造されるプレスカバー200の補強構造体100を形成する。本発明によれば、この場合、周方向繊維230は長手方向繊維220に接触しており、すなわち、プレスカバー200の半径方向で見て、これらの間に間隔はない。
【0042】
巻き付けマンドレルは、製作すべきプレスカバー200の長手方向軸線Aに相当する長手方向軸線を中心として回転可能に支持されている。この場合、長手方向軸線は、図平面内に直交方向に延在している。注ぐことのできる硬化性のエラストマーのポリマー、例えばポリウレタンのようなキャスト材料が、管路300を介してキャスティングノズル310を通して上方から、巻き付けマンドレルの半径方向最も外側の周面上へと、もしくは長手方向繊維220上へと与えられる。このようなキャスト材料は、注ぐ際に、巻き付けマンドレルから下方に流れ落ちることのないように、例えばその滴下時間および粘性を選択することができる。その間、巻き付けマンドレルは、長手方向軸線を中心として矢印方向で回転している。この回転と同時に、キャスティングノズル310は、図7にはさらには示されていない適切なガイドを介して、巻き付けマンドレルに沿って相対的に、長手方向軸線Aに対して平行に長手方向軸線に沿ってガイドされる。キャスト材料を表面に注ぐと同時に、少なくとも1つの周方向繊維230が繰り出され、回転している巻き付けマンドレル上に螺線状に巻き付けられて螺旋を形成する。 この場合、キャスト材料は長手方向繊維220を通過して、巻き付けマンドレルまで到ることができる。ポリマーは、この例では、硬化のステップ後に、半径方向最も内側の、かつ好適にはエラストマーのポリマー層、例えば、ポリマー層240を形成する。付加的に、必要であれば、半径方向外側にさらに別のポリマー層を塗布することができる。しかしながら好ましくは、すべての補強構造体100が完全に、半径方向で最も内側のポリマー層240内に埋め込まれている。
【0043】
キャスティングノズル6から流出するキャスト材料は、プレポリマーと架橋剤とから成る混合物である。プレポリマーは、プレポリマーが貯蔵または攪拌されるプレポリマー容器(図示せず)から提供される。プレポリマーは、本発明によるイソシアネートおよびポリオールを含んでいてもよい。プレポリマー容器内には、プレポリマーが、例えば、今述べた材料から成るプレポリマーとして、存在していてもよい。架橋剤は、架橋剤容器内に準備されていてもよい。プレポリマー容器および架橋剤容器は、プレスカバー200を製作するための装置に配属されている。これらの容器は、同じく図示されていない管路を介して流れを案内するように、流れ方向でキャスティングノズル310の上流側に接続された混合室(図示せず)に、接続されている。プレポリマー・架橋剤混合物は、すなわち、上流で、キャスティングノズル310の外側で製作され、すなわち混合室内で混合される。混合物の製作とは独立して、次いでこの混合物は、巻き付けマンドレルの表面に、プレスカバー200の少なくとも1つのポリマー層の形成のために塗布される。
【0044】
すなわち、回転注型としても公知のこのような連続的な注ぎ工程により、巻き付けマンドレルの幅にわたって、徐々に、長手方向軸線aを中心として閉じられた円筒状の無端のプレスカバー200が製作され、このプレスカバーの内周面は実質的に巻き付けマンドレル4の外周面に相当する。
【0045】
補強構造体100がポリマー層240内に埋め込まれる際には、好ましくは、長手方向繊維220は、僅か4Nの予荷重で予荷重をかけられた少なくとも1つの周方向繊維230よりも高い予荷重、例えば50Nの予荷重で予荷重をかけられている。これにより、長手方向繊維220として補強構造体100の第1の層を形成する本発明による補強繊維10は、周方向繊維230として補強構造体100の第2の層を形成する本発明による少なくとも1つの補強繊維10よりも著しく硬い。これは、塊通過時に本発明によるプレスカバー200の抵抗力に対して有利に作用する。
【0046】
図6には、シュープレス500が、部分的に断面された概略的な側面図で示されており、シュープレスは、この場合、本発明によるプレスロール400、すなわちシュープレスロールと、対向ロール450とを含む。シュープレスロール400と対向ロール450とは、それらの長手方向軸線に関して互いに平行に配置されている。シュープレスロールと対向ロールとは共に、延長されたプレスギャップ510を形成または画定している。
【0047】
この場合、対向ロール450は、長手方向軸線を中心として回転する円筒状に形成されたロールから成っており、シュープレスロール400は、シュー410と、このシューを支持する定置のヨークと、本発明によるプレスカバー200とから構成されている。シュー410とヨークとは、対向ロール450もしくはプレスカバー200に関して固定されて配置されている。つまり、シューとヨークとは回転しないという意味である。この場合、シュー410は、ヨークによって支持されて、液圧プレスエレメント(図示せず)を介して、このシューに対して相対的に回転するプレスカバー200の半径方向最も内側の表面に押し付けられる。シュー410とヨークとを周方向で取り囲むプレスカバー200は、この場合、対向ロール450とは逆の回転方向で、その長手方向軸線Aを中心として回転する。シュー410が、対向ロール450に面した側で凹状に形成されていることにより、比較的長いプレスギャップ510が生じる。
【0048】
シュープレス500は特に、繊維材料ウェブFBからの脱水に適している。シュープレス500の作動時には、1つまたは2つのプレスフェルト520を伴う繊維材料ウェブFBが、プレスギャップ510を通るようにガイドされる。この場合、その間に繊維材料ウェブFBをサンドイッチ状に保持するちょうど2つのプレスフェルト520が用いられる。延長されたプレスギャップ510を通る際に、延長されたプレスギャップ510では、繊維材料ウェブFBにプレスフェルト520を介して間接的に圧力が加えられる。これは、一方では対向ロール450の半径方向最も外側の表面が、そしてプレスカバー200の半径方向最も外側の表面が、直接に相応のプレスフェルト520に接触することにより行われる。繊維材料ウェブFBから流出する液体は、1つまたは2つのプレスフェルト520によって、かつプレスカバー表面に場合によっては設けられる凹部、特に溝(図示せず)によって、一時的に受け入れられる。プレスカバー200の凹部に受け入れられた液体は、延長されたプレスギャップ510から出た後、プレスカバー200が再度プレスギャップ510内に進入する前に放出される。さらに、プレスフェルト520によって吸収された水は、プレスギャップ510から出た後に、サクションエレメントによって除去することができる。
【0049】
本発明の図示されていない別の実施形態では、プレスフェルト520を省くことができる。このような場合には、繊維材料ウェブFBは、一方ではプレスカバー200に、他方では対向ロール450に直接接触しており、これらは共に1つのプレスギャップ510を形成している。この場合、対向ロールは、加熱式の乾式シリンダとして形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0050】
10 補強繊維
20 粗糸
30 繊維束
100 補強構造体
200 プレスカバー
220 長手方向繊維
230 周方向繊維
240 ポリマー層
300 管路
310 キャスティングノズル
400 (シュー)プレスロール
410 シュー
450 対向ロール
500 シュープレス
510 (延長された)プレスギャップ
520 プレスフェルト
A (プレスカバーの)軸線
AB-1 (本発明による)実施例1
AB-2 (従来技術による)実施例2
AB-3 (従来技術による)実施例3
FB 繊維ウェブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】