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特表2024-536068簡単な人間工学的開閉を有する飲料調製マシン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】簡単な人間工学的開閉を有する飲料調製マシン
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/36 20060101AFI20240927BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20240927BHJP
   A47J 31/22 20060101ALI20240927BHJP
   A47J 31/06 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A47J31/36
A47J31/44
A47J31/22
A47J31/06 323
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518464
(86)(22)【出願日】2022-10-07
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 EP2022077907
(87)【国際公開番号】W WO2023057612
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】21201687.7
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100168734
【弁理士】
【氏名又は名称】石塚 淳一
(72)【発明者】
【氏名】クリストルバウアー, ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】ラグーシュ, ローラン
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA12
4B104AA20
4B104AA23
4B104BA35
4B104BA36
4B104BA41
4B104BA59
4B104CA30
4B104EA06
4B104EA19
(57)【要約】
飲料(3)を調製するためのマシン(1)であって、原材料混合座部(11)を形成するために、一方が他方に対して遠隔相対位置から近接相対位置まで移動可能である第1の部分及び第2の部分(10、20)を有する飲料処理ユニット(10、20)と、第1の部分(10)及び第2の部分(20)が遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方に近い相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する第1の部分及び第2の部分(10、20)の相対移動を減衰させるように動作し、第1の部分及び第2の部分(10、20)が第1の相対位置及び第2の相対位置から離れた相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する第1の部分(10)及び第2の部分(20)の相対移動を減衰させるように動作しない、減衰デバイスと、を有する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
風味原材料(2)から、例えば、コーヒー又は茶又はチョコレート又はカカオ又はミルク又はスープから、水(4)を前記風味原材料(2)と混合することによって、例えば、前記水(4)と共に前記風味原材料(2)を遠心駆動することによって、飲料(3)を調製するためのマシン(1)であって、
一方が他方に対して遠隔相対位置から近接相対位置まで移動可能である第1の部分(10)及び第2の部分(20)を有する飲料処理ユニット(10、20)であって、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)が、前記近接位置において、前記原材料(2)を水(4)と混合するための原材料混合座部(11)を形成し、前記遠隔相対位置において、前記原材料(2)を前記混合座部(11)に挿入する、及び/又は前記原材料(2)を前記混合座部(11)から除去するための通路(5)を形成する、飲料処理ユニット(10、20)と、
前記処理ユニット(10、20)に関連付けられ、一方が他方に対して移動するときに前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の相対移動を減衰させるように構成された減衰デバイス(30)と、を備え、
任意選択で、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)は、遠隔相対位置から近接相対位置まで、一方が他方に対して並進で及び/又は例えば回転軸(20’)を中心とした回転で移動可能であり、
前記減衰デバイス(30)が、
前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)が前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のうちの少なくとも一方に近い相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作し、
前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)が第1の相対位置及び第2の相対位置から離れた相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作せず、
任意選択で、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)はそれぞれ、5~95%、例えば10~90%、15~85%など、例えば20~80%の範囲内である、前記マシン(1)の総重量の一部の重量を有する、マシン。
【請求項2】
一方が他方に対して移動する前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)は、それらの相対位置が、前記遠隔相対位置から前記近接相対位置に及ぶ間隔、例えば距離間隔及び/又は角度間隔の10%よりも、前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置の少なくとも一方に近いとき、前記間隔の5%よりも近いなど、例えば前記間隔の2.5%よりも近い、例えば前記間隔の1%よりも近いときに、前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置の少なくとも一方に近い、請求項1に記載のマシン。
【請求項3】
一方が他方に対して移動する前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)は、それらの相対位置がそれらの相対的に近い位置と異なるとき、前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のうちの少なくとも一方から離れている、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項4】
前記減衰デバイス(30)は、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)が前記遠隔相対位置若しくは前記近接相対位置のいずれかに近い、又は前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のいずれかに近い相対位置にあるときに、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作する、請求項1~3のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項5】
前記処理ユニット(10、20)は、一方の部分(20)を他方の部分(10)に対して付勢することによって、前記減衰デバイス(30)が前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作する、前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のうちの少なくとも一方に移動させるように構成された自動又は半自動アクチュエータ(35)を備え、例えば、前記自動又は半自動アクチュエータ(35)は、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)を、前記減衰デバイス(30)が前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作する前記遠隔相対位置に付勢するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項6】
前記自動又は半自動アクチュエータは、電気アクチュエータ、例えばモータ;空気圧アクチュエータ、例えば空気圧半自動戻りアクチュエータ;並びにばねアクチュエータ(35)、例えば戻りばねアクチュエータ(35)、任意選択で、前記第1の部分(10)に関連付けられた第1の端部(36)と、前記第2の部分(20)に関連付けられた第2の端部(37)とを有するばね(35)などの、ブレードばね、ねじりばね、渦巻きばね、及び/又は螺旋ばね(35)を有するばねアクチュエータ、のうちの少なくとも1つを備える、請求項5に記載のマシン。
【請求項7】
前記減衰デバイス(30)は、前記第1の部分(10)及び第2の部分(20)が前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のうちの少なくとも一方に到達したときに力を受ける、例えば圧縮又は延伸又は撓曲される、移動終了バンパーを形成する、請求項1~6のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項8】
前記減衰デバイス(30)は、ばね又はゴム又はゴム状部材などの弾性部材;磁気デバイス;液圧デバイス、及び摩擦デバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項9】
前記減衰デバイス(30)は、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の一方の部分(10)に対して、直接又は間接的にそこに固定されるなど移動不能であり、又は移動可能であり、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の他方の部分(20)は、前記減衰デバイス(30)が減衰するように動作するときに、前記減衰デバイス(30)に接触して力を加える、例えば、圧縮又は延伸又は撓曲させる部材(21)、例えば剛性部材を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項10】
前記減衰デバイス(30)は凹部(31)を備え、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの少なくとも一方は、突出部(21’)を有する部材(21)を備え、及び/又は逆もまた同様であり、前記突出部(21’)は、前記凹部(31)に入り、前記減衰デバイス(30)が減衰するように動作するときに、前記減衰デバイス(30)に力を加える、例えば、圧縮又は延伸又は撓曲させるように接触する、請求項1~9のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項11】
飲料調製中にテーブル上面又は棚上面又はキャビネット頂部などの外部支持面上に載置されて移動不能であるように構成された足部(1’)を有し、前記処理ユニット(10、20)及び前記減衰デバイス(30)は、外側マシンハウジング(1’’)及び/又はマシンフレーム(1’’’)に固定された又は一体化された足部(1’)などの前記足部(1’)に直接又は間接的に取り付けられている、請求項1~10のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項12】
前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの一方の部分(10)は、前記足部(1’)に対して移動不能又は移動可能であり、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの他方の部分(20)は、前記一方の部分(20)が前記他方の部分(10)に対して移動するときに、前記足部(1’)に対して移動可能である、請求項11に記載のマシン。
【請求項13】
前記減衰デバイス(30)は、前記足部(1’)、前記第1の部分(10)、及び前記第2の部分(20)のうちの1つ以上に対して移動可能又は移動不能であり、例えば、
前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの一方の部分(20)が他方の部分(10)に対して移動するときに、
前記第1の部分及び前記第2の部分は両方とも、前記減衰デバイスに対して移動可能であり、前記減衰デバイスは、前記足部に対して移動可能又は移動不能である、あるいは
前記減衰デバイス(30)は、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの一方の部分(10)に対して移動不能であり、前記減衰デバイス(30)は、前記足部(1’)に対して移動可能又は移動不能である、請求項12に記載のマシン。
【請求項14】
前記第1の部分(10)はキャビティ(12)を有し、前記第2の部分(20)はカバー(22)を有し、前記キャビティ(12)及び前記カバー(22)は、前記近接相対位置において前記座部(11)を画定し、前記処理ユニット(10、20)は、前記水(4)を前記座部(11)に供給するための給水管路(23)と、前記飲料(3)を前記座部(11)から出すための飲料出口通路(24)とを備え、
任意選択で、前記座部(11)は、例えばフランジ(2’’)が設けられた、カプセル(2’)内に供給された前記風味原材料(2)を収容するように構成され、前記飲料処理ユニット(10、20)には、例えば、
前記給水管路(23)に関連付けられた少なくとも1つのカプセル入口穿孔要素(23’)、例えば中央穿孔要素(23’)であって、例えば前記管路(23)が前記穿孔要素(23’)によって画定され、例えば前記穿孔要素(23’)の内側に延びる、少なくとも1つのカプセル入口穿孔要素(23’)、
前記飲料出口通路(24)に関連付けられた1つ以上のカプセル出口穿孔要素(24’)、例えば一連の離間した周辺穿孔要素(24’)であって、例えば前記飲料出口通路(24)が前記出口穿孔要素(24’)に隣接して延びる、カプセル出口穿孔要素(24’)、並びに
カプセル(2’)を前記座部(11)に挿入する、及び/又はカプセル(2’)を前記座部(11)から取り外すためのカプセル移送デバイス(25)であって、例えば、前記カプセル(2’)の前記フランジ(2’’)を案内するように構成された一対のスライドなど、前記カプセル(2’)を前記座部(11)へ及び/又は前記座部(11)から案内するためのガイドに関連付けられる、カプセル移送デバイス(25)
のうちの少なくとも1つが設けられている、請求項1~13のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項15】
水源(40)、例えば、水タンク(40)から、飲料出口(13)、例えば、飲料(3)で充填されるユーザ容器を受け入れるための飲料注出領域(14)、例えば、容器支持体(15)及び/又は外側マシンハウジング(1’’)によって画定された飲料注出領域(14)の上方に位置する出口(13)まで延びる流体ライン(13、23、24、40)であって、任意選択で、前記水源(40)から前記座部(11)に前記水(4)を駆動するためのポンプ(16)、並びに前記座部(11)内に供給される水(4)を熱調整するための加熱器及び/又は冷却器などの熱調整デバイス(25)、のうちの少なくとも1つを備える、流体ライン、並びに/あるいは
廃棄原材料収集器(16)又は風味原材料供給器などの取り外し可能な原材料容器(16)、
を備える、請求項1~14のいずれか一項に記載のマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、加熱及び/又は冷却された液体など熱的に調節された液体を使用する飲料調製マシンに関する。液体は、典型的には水又は水性である。マシンは、コーヒー、茶、カカオ、ミルク、砂糖、及び/又はスープ原材料のうちの少なくとも1つなど、調製される飲料の原材料に液体を通過させることによって、飲料を調製するように構成され得る。原材料は、カプセル内でマシン内に供給されてもよい。例えば、液体は、液体がカプセルを通過している間にカプセルを遠心処理することによって、カプセル内に収容された原材料と混合される。
【0002】
本明細書の目的に関して、「飲料」は、茶、コーヒー、温かい又は冷たいチョコレート、ミルク、スープ、ベビーフードなどの、人が飲食可能な任意の液体物質を含むことを意図している。「カプセル」は、例えば、風味原材料などの、予め小分けされた飲料原材料を収容するためのパッケージなど、任意の容器を含むことを意図され、該パッケージは、任意の材料、特に気密性又は透過性材料、多孔性又は非多孔性材料、例えば、プラスチック、アルミニウム、紙、リサイクル可能及び/又は生分解性のパッケージの、並びに任意の形状及び構造の、エンクロージャを形成するものである。
【背景技術】
【0003】
ある種の飲料調製マシンはカプセルを使用しており、カプセルは、抽出若しくは溶解される原材料、及び/又はマシン内にて保管され自動的に投入される、若しくは飲み物の調製時に添加される原材料を収容している。いくつかの飲料マシンは充填手段を有し、充填手段は、通常は水である液体用のポンプを含み、ポンプは水の供給源から、冷水、又は例えばサーモブロックなどの加熱手段により実際には加熱された液体を圧送する。
【0004】
特に、コーヒー調製の分野では、飲料原材料を収容したカプセルが淹出デバイスに挿入されるマシンが広く開発されてきた。淹出デバイスは、カプセルの周囲で密閉されており、カプセルの第1の面に水を注入し、カプセルの密閉された内容積部で飲料を生成し、淹出された飲料をカプセルの第2の面から排出し、カップ又はグラスなどの容器内に収集することができる。
【0005】
遠心処理を用いることによる飲料の調製は知られている。このような飲料調製は、例えば、粉末及び/又は茶葉などの、カプセルに入った飲料(風味)原材料を提供するステップと、カプセル内に液体を流通させ、カプセル内で液体の圧力勾配を生成しながら液体の原材料との相互作用を確保するのに十分な速度でカプセルを回転させるステップとを含む。このような圧力は、カプセルの中心から周縁に向かって徐々に増加する。液体がコーヒー層などの原材料を通過するにつれて、コーヒー混合物などの原材料の抽出が起こり、カプセルの周縁にて流出する液体抽出物が得られる。このようなシステムの例が、国際公開第2008/148601号、同第2013/007776号、同第2013/007779号、及び同第2013/007780号に開示されている。
【0006】
焙煎して挽いたコーヒー又は茶などのある飲料原材料は、所望のアロマ化合物の捕捉を含む原材料の完全な抽出を確実にするために、特定の温度範囲内の加熱された液体、例えば、熱湯で抽出される必要がある。したがって、抽出物の品質に悪影響を与えるため、抽出後の液体による温度損失を補償するために抽出ユニットに供給される液体を過熱することはできない。最終的な飲料の最高品質を確保するために、コーヒー又は茶などの最適な淹出の温度範囲を尊重する必要がある。更に、コーヒー飲料の他の品質特性、例えば、「クレマ」と呼ばれる泡の上部は、調製中に保持される必要がある。上述したようにデバイスにおける温度損失を追加の加熱要素を使用することによって補償することは欧州特許第2393404号から既知であるが、これらのデバイスは非常に複雑である。飲料風味原材料と混合する前の液体の温度及び結果として得られた飲料の温度を管理するための好都合なシステムは、国際公開第2010/089329号、同第2014/090850号、及び同第2020/201469号に開示されている。
【0007】
更なる飲料調製マシンが、国際公開第2009/043630号及び同第2011/042401号に開示されており、これらは、淹出ユニットのための半自動開閉構成を開示している。後者の公報は、半自動構成が、例えば慣性ダンパ、摩擦ダンパ、水圧式ダンパ、空気ダンパ、磁気ダンパ形態の、特に平歯車の移動ダンパと関連付けられ得ることを開示している。
【0008】
混合構成を有する経済的及び/又は人間工学的な飲料マシンを提供すること、及び/又はカプセル取り外しの信頼性を向上させることが依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、原材料から飲料を調製するためのマシンに関する。飲料調製マシンは、家庭内又は家庭外のマシンとすることができる。マシンは、コーヒー、茶、チョコレート、カカオ、ミルク、スープ、ベビーフードなどの調製用とすることができる。
【0010】
飲料の調製は、典型的には、複数の飲料原材料、例えば水と乳粉末の混合、及び/又は、飲料原材料の浸出、例えば挽いたコーヒー若しくは茶の水による浸出などを含む。そのような原材料の1つ以上は、固まっていない粉末形態及び/若しくは凝集粉末形態、並びに/又は液体形態、特に濃縮した形態で供給することができる。水などのキャリア又は希釈液を、そのような原材料と混合して飲料を形成することができる。典型的には、ユーザ要求に応じて1人分(例えば、1杯分)に相当する所定量の飲料が形成及び注出される。このような1杯分の量は、飲料の種類に応じて、例えば、カップ又はマグを満たす量である、25~600mL(例えば、40~250mL)など、15~1000mLの範囲内であってもよい。形成されて注出される飲料は、リステロット、エスプレッソ、ルンゴ、カプチーノ、カフェラッテ、アメリカーノコーヒー、茶などから選択することができる。例えば、コーヒーマシンは、例えば、1杯当たり20~60mLの調整可能な量のエスプレッソ、及び/又は、例えば、1杯当たり70~200mLの範囲の量のルンゴ、及び/又は、例えば、150~750mLの範囲の量のアメリカーノを注出するように構成され得る。
【0011】
原材料は、そのようなマシンにおいて、例えばフランジが設けられた、カプセル内に供給され、そこで処理されてもよい。そのようなカプセルは、表題「技術分野」に上述した種類であってもよく、かつ/又はカプセルは同表題に記載した原材料を含んでもよい。好適なカプセルの例は、国際公開第2008/148601号、同第2008/148604号、同第2008/148646号、同第2008/148650号、同第2008/148656号、同第2008/148834、同第2011/141532号、同第2011/141535号、同第2013/072239号、同第2013/072297号、同第2013/072326号、同第2015/044400号に開示されている。カプセルは、商標VertuoでNespressoによって市販されている種類のものであってもよい。
【0012】
カプセルは、カプセル本体を備えることができる。カプセル本体は、対称又は非対称、円錐形又は円錐台状、ピラミッド形又は角錐台状、円筒形又は角柱状、球状又は半球状又は切頂球状、ドーム状又は切頂ドーム状であり得る。カプセル本体は、原材料、例えば挽いたコーヒー、茶又はカカオ又は別の飲料原材料を収容し得る。
【0013】
カプセルは、カプセル本体の周縁部、例えば縁又は面から延びる、円形周縁環状フランジ、例えば可撓性又は剛性のフランジを有することができる。
【0014】
マシンは、風味原材料を水と混合することによって、例えば、このような風味原材料を水と共に遠心駆動することによって、風味原材料から飲料を調製するように構成されている。
【0015】
マシンは、一方が他方に対して遠隔相対位置から近接相対位置まで移動可能である第1の部分及び第2の部分を含む飲料処理ユニットを有する。第1の部分及び第2の部分は、近接位置において、原材料を水と混合するための原材料混合座部を形成し、遠位相対位置において、例えば使用時に、原材料を混合座部に挿入する、及び/又は原材料を混合座部から除去するための通路を形成する。
【0016】
マシンは、処理ユニットに関連付けられ、一方が他方に対して移動するときに、第1の部分及び第2の部分の相対移動を減衰させるように構成された減衰デバイスを有する。
【0017】
第1の部分及び第2の部分は、遠隔相対位置から近接相対位置まで、一方が他方に対して並進で及び/又は例えば回転軸を中心とした回転で移動可能であり得る。
【0018】
減衰デバイスは、第1の部分及び第2の部分が遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方に近い相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する第1の部分及び第2の部分の相対移動を減衰させるように動作可能である。
【0019】
このような減衰デバイスを設けることによって、例えば、典型的には以下に説明するような自動又は半自動アクチュエータを使用することによって、第1の部分及び第2の部分をそれらの近接位置と遠隔位置との間で迅速に相対移動させることが可能であり、更に、過度の移動終了衝撃、特に、マシンを損傷させる、及び/又はマシンを通じた著しい振動、例えば、マシン全体を変位させるのに適した大きさの振動、及び/又は原材料の取扱いと干渉する、例えば、混合座部からの原材料カプセルの取り外しと干渉するのに適した大きさの振動を引き起こす衝撃を回避することが可能である。
【0020】
第1の部分及び第2の部分はそれぞれ、5~95%、例えば10~90%、15~85%など、例えば20~80%の範囲内である、そのようなマシンの総重量の一部である重量を有してもよい。
【0021】
減衰デバイスは、第1の部分及び第2の部分が第1の相対位置及び第2の相対位置から離れた相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する第1の部分及び第2の部分の相対移動を減衰させるように動作しない。
【0022】
一方が他方に対して移動する第1の部分及び第2の部分は、それらの相対位置が、離間相対位置から近接相対位置に及ぶ間隔、例えば距離間隔及び/又は角度間隔の10%よりも、遠隔相対位置及び近接相対位置の上記少なくとも一方に近いとき、間隔の5%よりも近いなど、例えば間隔の2.5%よりも近い、例えば間隔の1%よりも近いとき、離間相対位置及び近接相対位置の少なくとも一方に近くなり得る。
【0023】
距離間隔は、1.5~7cm、例えば2~5cmの範囲内とすることができる。
【0024】
角度間隔は、30~60度など、20~95度の範囲であってもよい。
【0025】
一方が他方に対して移動する第1の部分及び第2の部分は、それらの相対位置がそれらの相対的に近い位置とは異なるときに、遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方から離れていてもよい。
【0026】
減衰デバイスは、第1の部分及び第2の部分が、遠隔相対位置若しくは近接相対位置のいずれかに近い、又は遠隔相対位置及び近接相対位置のいずれかに近い相対位置にあるときに、第1の部分及び第2の部分の相対移動を減衰させるように動作することができる。
【0027】
処理ユニットは、一方の部分を他方の部分に対して付勢することによって、減衰デバイスが第1の部分及び第2の部分の相対移動を減衰させるように動作する、遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方に移動させるように構成された自動又は半自動アクチュエータを含んでもよい。例えば、自動又は半自動アクチュエータは、第1の部分及び第2の部分を、減衰デバイスが第1の部分及び第2の部分の相対移動を減衰させるように動作する遠隔相対位置に付勢するように構成されている。
【0028】
自動又は半自動アクチュエータは、電気アクチュエータ、例えばモータ;空気圧アクチュエータ、例えば空気圧半自動戻りアクチュエータ;並びにばねアクチュエータ、例えば戻りばねアクチュエータ、任意選択で、ブレードばね、ねじりばね、渦巻きばね、及び/又は螺旋ばねを有するばねアクチュエータ、のうちの少なくとも1つを有してもよい。例えば、螺旋ばねは、第1の部分に関連付けられた第1の端部と、第2の部分に関連付けられた第2の端部とを有し、例えば、第1及び/又は第2の端部は、撓曲又は撓曲することが可能である。アクチュエータは、いくつかのそのようなばね、例えば、一対のばね、例えば、並列ばねを含んでもよい。
【0029】
減衰デバイスは、第1の部分及び第2の部分がそれらの遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方に到達したときに力を受ける、例えば、圧縮又は延伸又は撓曲される、移動終了バンパーを形成することができる。
【0030】
減衰デバイスは、ばね又はゴム又はゴム状部材などの弾性部材;磁気デバイス;液圧デバイス;及び摩擦デバイスのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0031】
減衰デバイスは、第1の部分及び第2の部分のうちの一方の部分に対して、直接又は間接的にそこに固定されるなど移動不能であり、又は移動可能であり、第1の部分及び第2の部分のうちの他方の部分は、減衰デバイスが減衰するように動作するときに、減衰デバイスに接触して力を加える、例えば圧縮又は延伸又は撓曲させる部材、例えば剛性部材を含んでもよい。
【0032】
減衰デバイスは凹部を有してもよく、第1の部分及び第2の部分のうちの少なくとも一方は、突出部を含む部材を有してもよく、及び又は逆もまた同様であり、突出部は凹部に入り、減衰デバイスが減衰するように動作するときに、減衰デバイスに力を加える、例えば圧縮又は延伸又は撓曲させるように減衰デバイスに接触する。
【0033】
マシンは、飲料調製中にテーブル上面又は棚上面又はキャビネット頂部などの外部支持面上に載置されて移動不能であるように構成された足部を有することができ、処理ユニット及び減衰デバイスは、足部に直接又は間接的に取り付けられている。足部は、外側マシンハウジング及び/又はマシンフレームに固定されてもよく、又は一体化されてもよい。
【0034】
第1の部分及び第2の部分のうちの一方の部分は、足部に対して移動不能又は移動可能とすることができ、第1の部分及び第2の部分のうちの他方の部分は、一方の部分が他方の部分に対して移動するときに、足部に対して移動可能とすることができる。
【0035】
減衰デバイスは、足部、第1の部分、及び第2の部分のうちの1つ以上に対して移動可能又は移動不能であり得る。
【0036】
第1の部分及び第2の部分のうちの一方の部分が他方の部分に対して移動するときに、第1の部分及び第2の部分は両方とも、減衰デバイスに対して移動可能であり、減衰デバイスは、足部に対して移動可能又は移動不能である。
【0037】
第1の部分及び第2の部分のうちの一方の部分が他方の部分に対して移動するときに、減衰デバイスは、第1の部分及び第2の部分のうちの一方の部分に対して移動不能であり、減衰デバイスは、足部に対して移動可能又は移動不能である。
【0038】
第1の部分はキャビティを有することができ、第2の部分はカバーを有することができ、キャビティ及びカバーは、近接相対位置において座部を画定する。
【0039】
このような座部及びカバーの例は、例えば国際公開第2014/096122号、国際公開第2014/096123号、及び国際公開第02020/201469号に開示されている。
【0040】
処理ユニットは、上記水を座部に供給するための給水管路と、飲料を座部から出すための飲料出口通路とを有してもよい。例えば、処理ユニットの一方の部分、例えば、第2の部分は、給水管路及び飲料出口通路の両方を有する、及び/又は画定する。
【0041】
座部は、カプセル、例えば、上述した種類のカプセル及び/又はフランジが設けられた、カプセル内に供給された風味原材料を収容するように構成されてもよい。
【0042】
飲料処理ユニットは、給水管路に関連付けられた少なくとも1つのカプセル入口穿孔要素、例えば中央穿孔要素を有してもよい。例えば、管路は、穿孔要素によって画定され、例えば穿孔要素の内側に延びる。
【0043】
飲料処理ユニットは、飲料出口通路に関連付けられた1つ以上のカプセル出口穿孔要素、例えば、一連の離間した周辺穿孔要素を含むことができる。飲料出口通路は、出口穿孔要素に隣接して延びてもよい。
【0044】
飲料処理ユニットには、カプセルを座部に挿入する、及び/又はカプセルを座部から取り外すためのカプセル移送デバイスが嵌合されてもよい。カプセル移送デバイスは、カプセルの上述のフランジを案内するように構成された一対のスライドなどの、カプセルを座部へ及び/又は座部から案内するためのガイドと関連付けることができる。
【0045】
好適な移送デバイスの例は、国際公開第2012041605号、同第2017/046294号、及び同第2017/202746号に開示されている。
【0046】
マシンは、水源、例えば水タンクから飲料出口まで延びる流体ラインを含んでもよい。
【0047】
水タンクの例は、コーヒーメーカーVertuo Next、又は国際公開第2011/083103号、国際公開第2011/089210号、及び国際公開第2017/081055号から既知である。
【0048】
そのような飲料出口は、飲料で充填されるユーザ容器、例えばマグカップ又はカップを受け入れるための飲料注出領域の上方に位置することができる。例えば、飲料注出領域は、容器支持体及び/又は外側マシンハウジングによって画定される。
【0049】
容器支持体の例は、欧州特許第0549887号、同第1440639号、同第1731065号、同第1867260号、米国特許第5,161,455号、同第5,353,692号、国際公開第2009/074557号、同第2009/074559号、同第2009/135869号、同第2011/154492号、同第2012/007313号、同第2013/186339号、同第2016/096705号、同第2016/096706号、同第2016/096707号、及び同第2020/030740号に開示されている。好適な支持体は、コーヒーメーカブランドのVertuo NextにおいてNespressoによって市販されている。
【0050】
流体ラインは、水源から座部に水を駆動するためのポンプ、並びに座部内に供給される水を熱的に調整するための加熱器及び/又は冷却器などの温度調整器、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0051】
ポンプの例及びそれらの飲料マシンへの組み込みは、国際公開第2009/150030号、同第2010/108700号、同第2011/107574号、及び同第2013/098173号に開示されている。
【0052】
熱調整器の例は、欧州特許第1253844号、同第1380243号、及び同第1809151号、国際公開第2010/089329号、同第2014/090850号、及び同第2020/201469号に見出すことができる。
【0053】
マシンは、廃棄原材料収集器又は風味原材料供給器などの取り外し可能な原材料容器を有することができる。原材料容器は、販売された原材料を収容するための上部部分と、液体を収容するための下部部分とを有してもよい。
【0054】
このような容器の例は、コーヒーメーカーVertuo Next又は国際公開第2009/074559号からも既知である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
ここで、本発明を概略図を参照して説明する。
図1】処理ユニットの第1の部分及び第2の部分が近接位置にある、本発明によるマシンの長形断面図である。
図1a図1の細部100の拡大図である。
図2図1のマシンの第1の部分及び第2の部分を作動させるための自動アクチュエータの斜視図である。
図3図1のマシンの減衰デバイスの斜視図である。
図4】処理ユニットの第1の部分及び第2の部分が遠隔位置にある、図1のマシンの断面図である。
図4a図1の細部200の拡大図である。
図5図4に示すマシンの前面図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
同じ参照番号が一般に同じ要素を示す図1図5は、本発明によるマシン1及びその要素の例示的な実施形態を示す。
【0057】
マシン1は、風味原材料2から、例えば、コーヒー又は茶又はチョコレート又はカカオ又はミルク又はスープから、水4と原材料2を混合することによって、例えば、水4と共に原材料2を遠心駆動することによって、飲料3を調製するように構成されている。
【0058】
マシン1は、一方が他方に対して遠隔相対位置(図4、4a、及び5)から近接相対位置(図1及び1a)に移動可能である第1の部分10及び第2の部分20を有する飲料処理ユニット10、20を含む。第1の部分10及び第2の部分20は、近接位置において、原材料2を水4と混合するための原材料混合座部11を形成し、遠隔相対位置において、原材料2を混合座部11に挿入する、及び/又は原材料2を混合座部11から除去するための通路5を形成する。
【0059】
マシン1は、処理ユニット10、20に関連付けられ、一方が他方に対して移動するときに第1の部分10及び第2の部分20の相対移動を減衰させるように構成された減衰デバイス30(図3)を有する。
【0060】
第1の部分10及び第2の部分20は、遠隔相対位置から近接相対位置まで、一方が他方に対して並進で及び/又は例えば回転軸20’を中心とした回転で移動可能であってもよい。
【0061】
減衰デバイス30は、第1の部分10及び第2の部分20が遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方に近い相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する第1の部分10及び第2の部分20の相対移動を減衰させるように動作する。
【0062】
減衰デバイス30は、第1の部分10及び第2の部分20が第1の相対位置及び第2の相対位置から離れた相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する第1の部分10及び第2の部分20の相対移動を減衰させるように動作しない。
【0063】
例えば、第1の部分10及び第2の部分20はそれぞれ、5~95%、例えば10~90%、15~85%など、例えば20~80%の範囲内である、そのようなマシン1の総重量の一部である重量を有する。
【0064】
一方が他方に対して移動する第1の部分10及び第2の部分20は、それらの相対位置が、遠隔相対位置から近接相対位置に及ぶ間隔、例えば距離間隔及び/又は角度間隔の10%よりも、そのような遠隔相対位置及び近接相対位置の少なくとも一方に近いとき、間隔の5%よりも近いなど、例えば間隔の2.5%よりも近い、例えば間隔の1%よりも近いとき、遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方に近いと見なされ得る。
【0065】
一方が他方に対して移動する第1の部分10及び第2の部分20は、それらの相対位置が相対的に近い位置と異なるときに、遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方から離れていると見なされ得る。
【0066】
減衰デバイス30は、第1の部分10及び第2の部分20が、遠隔相対位置若しくは近接相対位置のいずれかに近い、又は遠隔相対位置及び近接相対位置のいずれかに近い相対位置にあるときに、第1の部分10及び第2の部分20の相対移動を減衰させるように動作することができる。
【0067】
処理ユニット10、20は、一方の部分20を他方の部分10に対して付勢することによって、減衰デバイス30が第1の部分10及び第2の部分20の相対移動を減衰させるように動作する、遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方に移動させるように構成された自動又は半自動アクチュエータ35(図2及び図4)を含んでもよい。自動又は半自動アクチュエータ35は、第1の部分10及び第2の部分20を、減衰デバイス30が第1の部分10及び第2の部分20の相対移動を減衰させるように動作する遠隔相対位置に付勢するように構成することができる。
【0068】
自動又は半自動アクチュエータ35は、電気アクチュエータ、例えばモータ;空気圧アクチュエータ、例えば空気圧半自動戻りアクチュエータ;並びにばねアクチュエータ35、例えば戻りばねアクチュエータ35、とのうちの少なくとも1つを含むことができる。そのようなばねアクチュエータ35は、第1の部分10に関連付けられた第1の端部36と、第2の部分20に関連付けられた第2の端部37とを有するばね35などの、ブレードばね、ねじりばね、渦巻きばね、及び/又は螺旋ばね35を有してもよい。
【0069】
減衰デバイス30は、第1の部分10及び第2の部分20が遠隔相対位置及び近接相対位置のうちの少なくとも一方に到達したときに力を受ける、例えば、圧縮、延伸、又は撓曲される、移動終了バンパーを形成してもよい。
【0070】
減衰デバイス30は、ばね又はゴム又はゴム状部材などの弾性部材;磁気デバイス;液圧デバイス;及び摩擦デバイスのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0071】
減衰デバイス30は、第1の部分10及び第2の部分20のうちの一方の部分10に対して、直接又は間接的にそこに固定されるなど移動不能あってもよく、又は移動可能であってもよく、第1の部分10及び第2の部分20のうちの他方の部分20は、減衰デバイス30が減衰するように動作するときに、減衰デバイス30に接触して力を加える、例えば圧縮又は延伸又は撓曲させる部材21、例えば剛性部材を有する。
【0072】
減衰デバイス30は、凹部31を含んでもよく、第1の部分10及び第2の部分20の少なくとも一方は、突出部21’を有する部材21を含んでもよく、及び又は逆もまた同様である。突出部21’は、凹部31に入り、減衰デバイス30が減衰するように動作するときに、減衰デバイス30に力を加える、例えば、圧縮又は延伸又は撓曲させるように、減衰デバイス30に接触してもよい。
【0073】
マシンは、飲料調製中にテーブル上面又は棚上面又はキャビネット頂部などの外部支持面上に載置されて移動不能であるように構成された足部1’を有することができ、処理ユニット10、20及び減衰デバイス30は、外側マシンハウジング1’’及び/又はマシンフレーム1’’’に固定された又は一体化された足部1’などの足部1’に直接又は間接的に取り付けられている。
【0074】
第1の部分10及び第2の部分20のうちの一方の部分10は、足部1’に対して移動不能又は移動可能とすることができ、第1の部分10及び第2の部分20のうちの他方の部分20は、一方の部分20が他方の部分10に対して移動するときに、足部1’に対して移動可能とすることができる。
【0075】
減衰デバイスは、足部1’、第1の部分10、及び第2の部分20のうちの1つ以上に対して移動可能又は移動不能であり得る。
【0076】
第1の部分及び第2の部分のうちの一方の部分が他方の部分に対して移動するときに、第1の部分及び第2の部分は両方とも、減衰デバイスに対して移動可能とすることができ、減衰デバイスは、足部に対して移動可能又は移動不能である。
【0077】
第1の部分10及び第2の部分20のうちの一方の部分20が他方の部分10に対して移動するときに、減衰デバイス30は、第1の部分10及び第2の部分20のうちの一方の部分10に対して移動不能であってもよく、減衰デバイス30は、足部1’に対して移動可能又は移動不能である。
【0078】
第1の部分10はキャビティ12を有することができ、第2の部分20はカバー22を有することができ、キャビティ12及びカバー22は、近接相対位置において座部11を画定し、処理ユニット10、20は、水4を座部11に供給するための給水管路23と、飲料3を座部11から出すための飲料出口通路24とを有する。例えば、処理ユニット10、20のうちの一方の部分20、例えば、第2の部分20は、給水管路23及び飲料出口通路24の両方を有する、及び/又は画定する。
【0079】
座部11は、例えばフランジ2’’が設けられた、カプセル2’内に供給された風味原材料2を収容するように構成されてもよい。
【0080】
飲料処理ユニット10、20は、給水管路23に関連付けられた少なくとも1つのカプセル入口穿孔要素23’、例えば、中央穿孔要素23’を有することができる。管路23は、穿孔要素23’によって画定されてもよく、例えば、管路23は穿孔要素23’の内側に延びる。
【0081】
飲料処理ユニット10、20は、飲料出口通路24に関連付けられた1つ以上のカプセル出口穿孔要素24’、例えば、一連の離間した周辺穿孔要素24’を含んでもよい。飲料出口通路24は、出口穿孔要素24’に隣接して延びてもよい。
【0082】
飲料処理ユニット10、20には、カプセル2’を座部11に挿入する、及び/又はカプセル2’を座部11から取り外すためのカプセル移送デバイス25を嵌合することができる。カプセル移送デバイス25は、カプセルフランジ2’’を案内するように構成された一対のスライドなどの、カプセル2’を座部11へ及び/又は座部11から案内するためのガイドに関連付けられてもよい。
【0083】
マシン1は、水源40、例えば水タンクから飲料出口13まで延びる流体ライン13、23、24、40を含んでもよい。そのような出口13は、飲料3で充填されるユーザ容器を受け入れるための飲料注出領域14の上方に位置することができる。飲料注出領域14は、容器支持体15及び/又は外側マシンハウジング1’’によって画定されてもよい。
【0084】
流体ラインは、水源40から座部11に水4を駆動するためのポンプ16、並びに座部11に供給される水4を熱的に調整するための加熱器及び/又は冷却器などの熱調整器25のうちの少なくとも1つを組み込んでもよい。
【0085】
マシン1は、廃棄原材料収集器16又は風味原材料供給器などの取り外し可能な原材料容器16を有することができる。
図1
図1a
図2
図3
図4
図4a
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-08-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
風味原材料(2)から、例えば、コーヒー又は茶又はチョコレート又はカカオ又はミルク又はスープから、水(4)を前記風味原材料(2)と混合することによって、例えば、前記水(4)と共に前記風味原材料(2)を遠心駆動することによって、飲料(3)を調製するためのマシン(1)であって、
一方が他方に対して遠隔相対位置から近接相対位置まで移動可能である第1の部分(10)及び第2の部分(20)を有する飲料処理ユニット(10、20)であって、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)が、前記近接位置において、前記原材料(2)を水(4)と混合するための原材料混合座部(11)を形成し、前記遠隔相対位置において、前記原材料(2)を前記混合座部(11)に挿入する、及び/又は前記原材料(2)を前記混合座部(11)から除去するための通路(5)を形成する、飲料処理ユニット(10、20)と、
前記処理ユニット(10、20)に関連付けられ、一方が他方に対して移動するときに前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の相対移動を減衰させるように構成された減衰デバイス(30)と、を備え、
任意選択で、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)は、遠隔相対位置から近接相対位置まで、一方が他方に対して並進で及び/又は例えば回転軸(20’)を中心とした回転で移動可能であり、
前記減衰デバイス(30)が、
前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)が前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のうちの少なくとも一方に近い相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作し、
前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)が第1の相対位置及び第2の相対位置から離れた相対位置にあるときに、一方が他方に対して移動する前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作せず、
任意選択で、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)はそれぞれ、5~95%、例えば10~90%、15~85%など、例えば20~80%の範囲内である、前記マシン(1)の総重量の一部の重量を有する、マシン。
【請求項2】
一方が他方に対して移動する前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)は、それらの相対位置が、前記遠隔相対位置から前記近接相対位置に及ぶ間隔、例えば距離間隔及び/又は角度間隔の10%よりも、前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置の少なくとも一方に近いとき、前記間隔の5%よりも近いなど、例えば前記間隔の2.5%よりも近い、例えば前記間隔の1%よりも近いときに、前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置の少なくとも一方に近い、請求項1に記載のマシン。
【請求項3】
一方が他方に対して移動する前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)は、それらの相対位置がそれらの相対的に近い位置と異なるとき、前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のうちの少なくとも一方から離れている、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項4】
前記減衰デバイス(30)は、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)が前記遠隔相対位置若しくは前記近接相対位置のいずれかに近い、又は前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のいずれかに近い相対位置にあるときに、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作する、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項5】
前記処理ユニット(10、20)は、一方の部分(20)を他方の部分(10)に対して付勢することによって、前記減衰デバイス(30)が前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作する、前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のうちの少なくとも一方に移動させるように構成された自動又は半自動アクチュエータ(35)を備え、例えば、前記自動又は半自動アクチュエータ(35)は、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)を、前記減衰デバイス(30)が前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の前記相対移動を減衰させるように動作する前記遠隔相対位置に付勢するように構成されている、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項6】
前記自動又は半自動アクチュエータは、電気アクチュエータ、例えばモータ;空気圧アクチュエータ、例えば空気圧半自動戻りアクチュエータ;並びにばねアクチュエータ(35)、例えば戻りばねアクチュエータ(35)、任意選択で、前記第1の部分(10)に関連付けられた第1の端部(36)と、前記第2の部分(20)に関連付けられた第2の端部(37)とを有するばね(35)などの、ブレードばね、ねじりばね、渦巻きばね、及び/又は螺旋ばね(35)を有するばねアクチュエータ、のうちの少なくとも1つを備える、請求項5に記載のマシン。
【請求項7】
前記減衰デバイス(30)は、前記第1の部分(10)及び第2の部分(20)が前記遠隔相対位置及び前記近接相対位置のうちの少なくとも一方に到達したときに力を受ける、例えば圧縮又は延伸又は撓曲される、移動終了バンパーを形成する、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項8】
前記減衰デバイス(30)は、ばね又はゴム又はゴム状部材などの弾性部材;磁気デバイス;液圧デバイス、及び摩擦デバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項9】
前記減衰デバイス(30)は、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の一方の部分(10)に対して、直接又は間接的にそこに固定されるなど移動不能であり、又は移動可能であり、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)の他方の部分(20)は、前記減衰デバイス(30)が減衰するように動作するときに、前記減衰デバイス(30)に接触して力を加える、例えば、圧縮又は延伸又は撓曲させる部材(21)、例えば剛性部材を備える、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項10】
前記減衰デバイス(30)は凹部(31)を備え、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの少なくとも一方は、突出部(21’)を有する部材(21)を備え、及び/又は逆もまた同様であり、前記突出部(21’)は、前記凹部(31)に入り、前記減衰デバイス(30)が減衰するように動作するときに、前記減衰デバイス(30)に力を加える、例えば、圧縮又は延伸又は撓曲させるように接触する、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項11】
飲料調製中にテーブル上面又は棚上面又はキャビネット頂部などの外部支持面上に載置されて移動不能であるように構成された足部(1’)を有し、前記処理ユニット(10、20)及び前記減衰デバイス(30)は、外側マシンハウジング(1’’)及び/又はマシンフレーム(1’’’)に固定された又は一体化された足部(1’)などの前記足部(1’)に直接又は間接的に取り付けられている、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項12】
前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの一方の部分(10)は、前記足部(1’)に対して移動不能又は移動可能であり、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの他方の部分(20)は、前記一方の部分(20)が前記他方の部分(10)に対して移動するときに、前記足部(1’)に対して移動可能である、請求項11に記載のマシン。
【請求項13】
前記減衰デバイス(30)は、前記足部(1’)、前記第1の部分(10)、及び前記第2の部分(20)のうちの1つ以上に対して移動可能又は移動不能であり、例えば、
前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの一方の部分(20)が他方の部分(10)に対して移動するときに、
前記第1の部分及び前記第2の部分は両方とも、前記減衰デバイスに対して移動可能であり、前記減衰デバイスは、前記足部に対して移動可能又は移動不能である、あるいは
前記減衰デバイス(30)は、前記第1の部分(10)及び前記第2の部分(20)のうちの一方の部分(10)に対して移動不能であり、前記減衰デバイス(30)は、前記足部(1’)に対して移動可能又は移動不能である、請求項12に記載のマシン。
【請求項14】
前記第1の部分(10)はキャビティ(12)を有し、前記第2の部分(20)はカバー(22)を有し、前記キャビティ(12)及び前記カバー(22)は、前記近接相対位置において前記座部(11)を画定し、前記処理ユニット(10、20)は、前記水(4)を前記座部(11)に供給するための給水管路(23)と、前記飲料(3)を前記座部(11)から出すための飲料出口通路(24)とを備え、
任意選択で、前記座部(11)は、例えばフランジ(2’’)が設けられた、カプセル(2’)内に供給された前記風味原材料(2)を収容するように構成され、前記飲料処理ユニット(10、20)には、例えば、
前記給水管路(23)に関連付けられた少なくとも1つのカプセル入口穿孔要素(23’)、例えば中央穿孔要素(23’)であって、例えば前記管路(23)が前記穿孔要素(23’)によって画定され、例えば前記穿孔要素(23’)の内側に延びる、少なくとも1つのカプセル入口穿孔要素(23’)、
前記飲料出口通路(24)に関連付けられた1つ以上のカプセル出口穿孔要素(24’)、例えば一連の離間した周辺穿孔要素(24’)であって、例えば前記飲料出口通路(24)が前記出口穿孔要素(24’)に隣接して延びる、カプセル出口穿孔要素(24’)、並びに
カプセル(2’)を前記座部(11)に挿入する、及び/又はカプセル(2’)を前記座部(11)から取り外すためのカプセル移送デバイス(25)であって、例えば、前記カプセル(2’)の前記フランジ(2’’)を案内するように構成された一対のスライドなど、前記カプセル(2’)を前記座部(11)へ及び/又は前記座部(11)から案内するためのガイドに関連付けられる、カプセル移送デバイス(25)
のうちの少なくとも1つが設けられている、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項15】
水源(40)、例えば、水タンク(40)から、飲料出口(13)、例えば、飲料(3)で充填されるユーザ容器を受け入れるための飲料注出領域(14)、例えば、容器支持体(15)及び/又は外側マシンハウジング(1’’)によって画定された飲料注出領域(14)の上方に位置する出口(13)まで延びる流体ライン(13、23、24、40)であって、任意選択で、前記水源(40)から前記座部(11)に前記水(4)を駆動するためのポンプ(16)、並びに前記座部(11)内に供給される水(4)を熱調整するための加熱器及び/又は冷却器などの熱調整デバイス(25)、のうちの少なくとも1つを備える、流体ライン、並びに/あるいは
廃棄原材料収集器(16)又は風味原材料供給器などの取り外し可能な原材料容器(16)、
を備える、請求項1又は2に記載のマシン。
【国際調査報告】