(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】傾きが調整可能な照明デバイス
(51)【国際特許分類】
F21V 14/02 20060101AFI20240927BHJP
H02K 7/10 20060101ALI20240927BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240927BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240927BHJP
【FI】
F21V14/02 200
H02K7/10 D
F21S2/00 250
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518517
(86)(22)【出願日】2022-09-23
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 EP2022076550
(87)【国際公開番号】W WO2023046913
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】102021124771.3
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524109223
【氏名又は名称】エクイリブリオ
【氏名又は名称原語表記】EQUILIBRIO
【住所又は居所原語表記】August-Exter-Str. 4, Munich 81245 Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤンセン ファン ローゼンダール,アルベルト エアー
【テーマコード(参考)】
5H607
【Fターム(参考)】
5H607CC03
5H607EE28
(57)【要約】
本発明は、傾きが調整可能な照明デバイス(100)に関する。照明デバイスは、凸状の足セクション(11)およびそれに接続される遮蔽セクション(12)を有するハウジング(10)を備える。ウエイト(20)が、可変の位置を有するように足セクション(11)内に固定され、その結果、照明デバイス(100)の重心が修正され得る。ハウジング(10)は、少なくとも遮蔽セクション(12)を通して光を放射するように設計された照明手段(30)を備える。照明デバイス(100)の傾きは、足セクション(11)内のウエイト(20)の位置を変更することによって調整され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
傾きが調整可能な照明デバイス(100)であって、
凸状の足セクション(11)およびそれに接続される遮蔽セクション(12)を含むハウジング(10)と、
前記照明デバイス(100)の重心が可変であるように可変の位置を有して前記足セクション(11)内に取り付けられるウエイト(20)と、
を備え、
少なくとも前記遮蔽セクション(12)を通した光放射の目的のために構成された光源(30)が、前記ハウジング(10)内に配置可能であり、前記照明デバイス(100)の前記傾きが、前記足セクション(11)内の前記ウエイト(20)の位置を変更することによって調整可能である、照明デバイス(100)。
【請求項2】
前記足セクション(11)の下部に配置されてそれに堅固に接続される足ウエイト(50)をさらに備え、前記足ウエイト(50)が、前記足セクション(11)の長手軸(L)の方向において前記照明デバイス(100)の前記重心の位置を変化させるように構成される、請求項1に記載の照明デバイス(100)。
【請求項3】
前記足ウエイトが、エネルギー貯蔵デバイスとして設計され、前記足セクションが、前記エネルギー貯蔵デバイスの誘導充電のためのデバイスを備える、請求項2に記載の照明デバイス(100)。
【請求項4】
前記凸状の足セクション(11)が、部分的に楕円状であり、好ましくは半楕円状であり、特に好ましくは半球状である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明デバイス(100)。
【請求項5】
前記遮蔽セクション(12)および前記足セクション(11)が、いくつかの配向において解放可能な態様で接続可能であり、前記配向が、前記遮蔽セクション(12)の基部領域の中心点を通る回転軸(D)の周りでの回転角に関して異なる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明デバイス(100)。
【請求項6】
前記回転軸(D)の周りでの前記配向が、連続的に選択可能であり、または、前記回転軸(D)の周りでの前記配向が、不連続的に選択可能であり、かつ、好ましくは前記回転軸(D)の周りで互いに均等に離間された角度差において選択可能である、請求項5に記載の照明デバイス(100)。
【請求項7】
前記遮蔽セクション(12)および前記足セクション(11)が、接続リング(60)にそれぞれ取り付けられ、前記接続リング(60)の内側領域内に前記光源(30)のためのホルダが配置される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明デバイス(100)。
【請求項8】
スピンドル軸(S)の周りで回転可能に前記足セクション(11)における支持点(41)上に取り付けられたスピンドル(40)上に、前記ウエイト(20)が変位可能な態様で取り付けられる、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明デバイス(100)。
【請求項9】
前記スピンドル(40)の長手方向範囲が、前記スピンドル(40)が変位可能な態様で取り付けられる調整範囲を画定し、前記調整範囲が、前記支持点(41)間の距離よりも短い、請求項8に記載の照明デバイス(100)。
【請求項10】
前記スピンドル(40)が、前記部分的に楕円状または半楕円状の足セクション(11)の主軸もしくは2次軸に平行に延在し、特に前記半球状の足セクション(11)の場合には前記半球状の足セクション(11)の直径に平行に延在する、請求項8に記載の照明デバイス(100)。
【請求項11】
前記ウエイト(20)の位置が、駆動デバイス(70)によって調整され得る、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明デバイス(100)。
【請求項12】
位置の変化のために、前記駆動デバイス(70)が、前記ウエイト(20)が直線運動を行うように、前記ウエイト(20)に連結されたベルトドライブを介して協動する、請求項11に記載の照明デバイス(100)。
【請求項13】
振子(75)が、前記足セクション(11)内の固定位置において吊り下げられ、吊下げ部と反対の側を向いた前記振子(75)の端部に、誘導エネルギー伝達のためのアンテナ(76)が配置される、請求項12に記載の照明デバイス(100)。
【請求項14】
前記振子(75)が、前記足ウエイト(50)に設けられたスロットを通過し、前記アンテナ(76)が、前記足ウエイト(50)と前記足セクション(11)との間に延在する、請求項13に記載の照明デバイス(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傾きが調整可能な照明デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
照明デバイスの上部と照明デバイスの下部との間の関節接続により照明デバイスの上部が照明デバイスの下部に対して傾きを調整され得る照明デバイス、特にフロアランプが、従来技術から知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術から進み、本発明の目的は、その傾きの調整性が自由度の改善をもたらす照明デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、請求項1に記載の照明デバイスによりこの問題を解決する。したがって、傾きが調整可能な照明デバイスが開示され、この照明デバイスは、凸状の足セクションおよびそれに接続される遮蔽セクションを含むハウジングと、照明デバイスの重心が可変であるような態様でその位置が変更され得るように足セクション内に取り付けられるウエイトと、を備える。光源がハウジング内に配置されてよく、この光源は、少なくとも遮蔽セクションを通して光を放射するように構成される。照明デバイスの傾きは、足セクション内のウエイトの位置を変更することによって調整され得る。
【0005】
したがって、本発明による照明デバイスは、足セクション内のウエイトの位置を変更することにより、重心位置の変更を可能にし、したがって照明デバイスの静的安静位置の変更を可能にする。したがって、ウエイトの位置を変更することにより、照明デバイスの静的安静位置の変更が可能であり、これは、足セクションの凸形状に起因して、変更された重心位置に応じて照明デバイスが傾くことにつながり、そのため、照明デバイスは、照明デバイスの対応する傾きとともに新たな静的安静位置を取る。したがって、照明デバイスの傾きは、ウエイトの位置を変更することによって調整され、不確かなまたは不安定な位置に到達することによって制限され得る。
【0006】
照明デバイスの一部、例えば照明デバイスの上部だけが照明デバイスの別の部分、例えば照明デバイスの下部に対してその傾きを変更され得る照明デバイスは、従来技術からは知られていない。照明デバイスの傾き-したがって全体としての照明デバイス-の変更は、従来技術からの照明デバイスでは不可能である。言い換えれば、知られている照明デバイスは、照明デバイスの一部分の傾きの調整のみを可能にし、照明デバイス自体の傾きの調整は可能にしない。
【0007】
本発明によれば、遮蔽セクションは、実質的に任意の形状を備えることができ、結果として、照明デバイスは、特に多用途な態様で構成され得る。遮蔽セクションは、有利には、光が遮蔽セクションを通して放射されることを可能にするために、完全に透明であることまでを含めて、半透明または部分的に透明であるように構成され得る。しかし、遮蔽セクションは、パーフォレーションなどの凹部を通して光が放射されることを可能にする不透明材料で作られてもよい。遮蔽セクションは、樹脂、特にポリカーボネートなどの、合成材料で構成され得ることが好ましく、そのような合成材料は、例えば拡散屈折性であり得る。しかし、遮蔽セクションはまた、ガラス、セラミックスなどで構成されてもよい。遮蔽セクションは、射出成形により特に有利に製造され得る。
【0008】
本発明によれば、上記されたことは足セクションにも同様に当てはまり、足セクションもまた、完全に透明であることまでを含めて半透明もしくは部分的に透明であるように、または不透明であるように、設計され得る。
【0009】
上部および下部は、好ましくは同じ材料から作られ、かつ、半透明である。
【0010】
原則的に、フラット照明パネルおよび/またはLED組込みユニットを含むLED光源、蛍光管、従来の電球などのようなあらゆる適切な光源が、光源と見なされ得る。光源は、照明デバイスから送り出された電力ケーブルにより電流を供給されてもよく、かつ/または、外部電源なしで(少なくとも一時的に)動作されるために再充電式電池を備えることができる。照明デバイスはまた、遠隔制御手段によって制御されるために、電子制御装置が設けられてもよい。これは、コンピュータ、スマートフォン、タブレットなどのような、適切なソフトウェアを備えた専用のハードウェアデバイス(狭義では遠隔制御装置)および多機能デバイスの両方を含む。あるいは、またはさらに、照明デバイス自体または存在するのであれば電力ケーブル上のタッチスクリーンおよびボタンなどの制御インターフェースもまた、設けられ得る。したがって、照明デバイスの光出力のパラメータを所望に応じて制御することが、有利に可能である。これは、例えば、照明の色(すなわち、好ましくはRGB光成分の制御)、および/または色温度、および/または光強度の制御を含む。例えば、RGB発光ダイオードが設けられた照明デバイスの使用が可能である。
【0011】
本発明によれば、用語「凸状の(convex)」は、広義に解釈されるものであり、(足セクションに対して)外向きに湾曲している全ての表面を意味するものである。表面は、必ずしも回転対称である必要はない。
【0012】
本発明との関連では、照明デバイスが転倒するのを防止されるように、最大の位置変化時に照明デバイスが不確かなまたは不安定な位置を取る(近づく)ことがないような方法でウエイトの位置の可変性の程度を制限することも好ましい。これは、照明デバイスの重心の適切な静的設計によって、および、計算または実験解析を通じてウエイトの質量を考慮することによって、実現され得る。
【0013】
照明デバイスの安定性を高めるには、実際の設置場所に置かれている保持リング上に照明デバイスの足セクションを設置することも有利である。保持リングは、例えば、透明なシリコーンで作られ得る。木、セラミック、もしくは金属、または他の材料で作られた保持リングも適切である。
【0014】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項において特定されており、また、説明、図、および図の説明から導き出せる。
【0015】
スピンドル軸の周りで変位可能な態様で回転され得るように足セクション内で支持点に取り付けられるスピンドルにウエイトを取り付けることが、有利である。
【0016】
この実施形態による位置が可変であるウエイトは、位置を変更するのにそのスピンドル軸の周りでのスピンドルの回転しか必要としないので、取扱いが特に容易であり、結果として、ウエイトは、スピンドルのピッチに従ってスピンドル軸に沿って変位され得る。実質的に、横方向力のみがスピンドルに作用し、これは、スピンドルおよび支持点が受ける応力が少ないことを意味する。
【0017】
あるいは、例えば、スピンドルの代わりに支持点上に取り付けられた心棒にウエイトを堅固に接続することも考えられ、この場合、ウエイトの位置の変更は、心棒を回転させて、この他の位置において心棒の回転位置を固定することによって、実現される。すると、ウエイトは、円弧の一部にわたって心棒の周りの円周方向において位置が可変であるはずである。これは、スピンドルの製造およびスピンドル軸への後者の取付けと比較して製造を単純化するが、心棒へのねじり応力、および、支持点におけるより高い曲げモーメントをもたらす。
【0018】
ウエイトが変位可能な態様でスピンドルに取り付けられる、スピンドルの長手方向範囲の方向における調整範囲を画定することが有利であり、また、調整範囲は、支持点間の距離よりも短いことが有利である。
【0019】
これは、ウエイトの位置が所定の調整範囲内でのみ変更され得ることを確実にする。このようにして、一方では、照明デバイスの最大の傾きは、好ましくは照明デバイスの静的に安定した位置のみを可能にするように、制限され得る。他方では、ウエイトが足セクションに接触するのを防ぐことにより足セクションへのいかなる損傷をも防ぐこと、および-半透明の足セクションの場合には-ウエイトにより不都合な影が落とされるのを防ぐこともまた、確実に可能である。
【0020】
照明デバイスが、足セクションの下部に配置されてそれに堅固に接続される足ウエイトを備え、足ウエイトが、足セクションの長手軸の方向において照明デバイスの重心の位置を変更するように構成されることが、有利である。
【0021】
これは、復原トルクを常に保証することにより、傾いた状態における照明デバイスの安定性を高める。これは、例えば非常に長い上部により照明デバイスの重心の好ましくない変位をもたらすであろう特に背の高い照明デバイスにとって、特に有利である。
【0022】
「長手軸の方向に(in the direction of a longitudinal axis)」とは、長手軸の方向に沿うこと、および、長手軸と横方向に沿った位置から長手軸にさらに向かうことの両方を意味する。
【0023】
小体積とともに大質量を得るために、金属などの特に高密度の材料が足ウエイトに好ましい。(部分的に)透明な足セクションの場合、そのようなコンパクトな態様で設けられ得る足ウエイトは、光の放射に最小限にしか影響しない。あるいは、またはさらに、足ウエイトは、例えば、円錐または切頭円錐の形状で構成され得る。あるいは、またはさらに、足ウエイトは、(場合により散乱性の)反射面を備え得る。ウエイトは、照明デバイスが無線のものであるように構成され得るように、エネルギー貯蔵デバイスとして構成されることが特に好ましい。この目的のために、誘導充電の選択肢が提供されることが好ましく、この選択肢では、電気エネルギーを伝送するための対応する導体ループが、足部内に配置され、かつ、充電回路(electronic charging circuit)を介してエネルギー貯蔵デバイスに接続される。形状は、逆ピラミッド、切頭円錐、または円錐に類似することが好ましく、それにより、影を落とすことに関して利点が提供される。誘導エネルギー伝達を生じさせるための対応する外部充電デバイスは、理想的には、照明デバイスを充電するために照明デバイスの基部が内部に配置され得る凹状領域を備える。そのような凹状支持点はまた、例えば家具類に組み入れられてもよく、それにより、同時に摩擦が増大し、照明デバイスは、さらにより確実な足場を得る。
【0024】
凸状の足セクションは、部分的に楕円状、好ましくは半楕円状、特定の好みによっては半球状であれば、有利である。
【0025】
前述のように、必要なことは、足セクションが凸状であることだけである。これは、足セクションのための特に多岐にわたる形状を含む。半球状の足セクションは、製造するのが特に容易であり、また、その回転対称の形状に起因して見た目に美しいので、特に有利である。
【0026】
スピンドルは、部分楕円状または半楕円状の足セクションの主軸または2次軸に平行に延在すると、特に半球状の足セクションの場合には半球状の足セクションの直径に平行に延在すると、有利である。
【0027】
これは、照明デバイスの傾きの動力学的に特に一様な調整性を可能にする。それは、この場合ウエイトによって-照明デバイスの中立位置から始まって-達成される重心の変化が、両方の可能な調整方向において同じ量の変化をもたらすためである。したがって、照明デバイスの取扱いは、改善され得る。
【0028】
遮蔽セクションおよび足セクションは、互いに対して複数の配向において解放可能な態様で接続され得るのであれば有利であり、それらの配向は、遮蔽セクションの基部領域の中心点を通って延在する回転軸の周りでの回転角に関して異なる。
【0029】
これは、照明デバイスが特に高い自由度を有して構成されることを可能にする。したがって、照明デバイスの傾きを調整することに加えて、使用者は、遮蔽セクションと足セクションとの相対的な配向を変化させることにより、可能な限り多くのやり方で照明デバイスの外側形状を変化させることもできる。この調整性は、非回転対称の遮蔽セクションを使用するときに、特に効果的である。
【0030】
回転軸の周りでの配向が連続的に選択され得るのであれば、または(すなわち、その代わりに)回転軸の周りでの配向が不連続的に選択可能でありまた有利には回転軸の周りで互いに均等に離間された角度差において選択可能であれば、有利である。
【0031】
これは、照明デバイスが使用者の要求に最適に適応されることを可能にする。使用者が照明デバイスの最大の調整性を望む場合、照明デバイスは、配向が連続的に選択可能であるように構成され得る。特定の配向のみが可能とされる場合、照明デバイスは、配向が不連続的にのみ選択可能であるように構成され得る。後者の事例は、例えば、複数の照明デバイスが1つの設置場所において使用され、また一様な外観が設定可能であるべきときに、望ましい場合がある。
【0032】
遮蔽セクションおよび足セクションが接続リングにそれぞれ取り付けられ、接続リングの内側領域内に光源のためのホルダが配置されるのであれば、有利である。
【0033】
これは、遮蔽セクションおよび足セクションが物理的に別々の構成要素として製造可能であり、最終的に接続リングを介して接続され得るという点において、照明デバイスの構成を単純化する。それと同時に、電子構成要素とウエイトを含むスピンドルとの組立がより容易になり、また、照明デバイスを指定された部品に分解して搬送することができるのであれば、照明デバイスの搬送可能性が向上する。
【0034】
遮蔽セクションが回転軸の周りで回転可能である場合、接続リングは、回転可能性を認める対応する機械的インターフェースを備え得る。これは、例えば、接続リングの円周方向に(少なくとも部分的に)延びる環状溝であってもよく、遮蔽セクションは、この環状溝内に係合し、また、遮蔽セクションは、環状溝内で例えば挟持またはねじ込みによって(分離可能に)固定され得る。遮蔽セクションはまた、場合により、好ましくは接続リングに係合するその端部に(遮蔽セクション自体に座繰りをして埋められた)磁石を備えることができ、この磁石は、接続リングの対応する磁石と、または接続リングの磁性環状溝と、相互作用することができる。配向の不連続的な選択は、例えば、遮蔽セクションおよび接続リングまたはその環状溝が例えばさねはぎ対合によりまたは差込み固定を使用することにより所定の配向においてのみ機械的に接続され得る場合に、達成され得る。
【0035】
1つの好ましい実施形態によれば、照明デバイスの位置は、駆動デバイスを使用してウエイトの位置を変更することによって調整され得る。駆動デバイスは、ウエイトの位置を変更する少なくとも1つのモータを含む。駆動デバイスはまた、他の補助手段、例えばウエイトの位置を変更するように協動する種々のベルトドライブを含むことができる。
【0036】
さらに、エネルギー貯蔵デバイスの誘導充電のためのエネルギー伝送用のアンテナを備える振子が照明デバイスの足セクション内に設けられるのであれば、有利である。この振子は、有利には、効率的な誘導充電を可能にするために照明デバイスの外側に設けられたアンテナから振子のアンテナが最小限の間隔を備えるように、エネルギー貯蔵デバイスを同時に形成する照明デバイスの足ウエイトを貫通する。
【0037】
上記その他の利点はまた、以下で説明される図から導き出せる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1a】本発明の実施形態による足セクションの図である。
【
図1b】傾きが異なる
図1aの足セクションの図である。
【
図2a】遮蔽セクションが分離した本発明の実施形態による照明デバイスの図である。
【
図2b】遮蔽セクションが接続された
図2aによる照明デバイスの図である。
【
図3】遮蔽セクションが分離した本発明の実施形態による照明デバイスの図である。
【
図4】本発明の実施形態による接続リングの図である。
【
図5】モータによって移動され得るウエイトが第1の位置にある、第2の例示的な実施形態の図である。
【
図6】第2の例示的な実施形態のウエイトの第2の位置および照明デバイスの図である。
【
図7】第2の例示的な実施形態による回転軸の周りで90°回転された照明デバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明による傾きが調整可能な照明デバイス100が、
図2a、
図2b、および
図3に示されている。図に見られるように、本発明による照明デバイス100のそれぞれは、凸状の足セクション11とそれに分離可能に接続される遮蔽セクション12とを含むハウジング10を備える。例として
図2a、
図2b、および
図3に示されるように、遮蔽セクション12の形状は、照明デバイス100が特に多用途な態様で構成されることを可能にする、任意の望ましい形状であってよい。
【0040】
さらに、照明デバイス100は、その位置が変更され得るように足セクション内に取り付けられるウエイト20を備え、その結果、照明デバイス100全体の重心は可変である。
図1a、
図1b、
図2a、
図2b、および
図3に示された実施形態では、ウエイト20は、実質的に球状であってよく、かつ、スピンドル40から振子の態様で吊り下げられ得る。
【0041】
光源30が、ハウジング10内に配置され、かつ、少なくとも遮蔽セクション12を通して光を放射するように構成される。光源30はまた、足セクション11を通して光を放射するように構成されることが好ましい。光源30は、例えば、好ましくは組み入れられた電子制御装置により例えば色温度および/または照明の色および/または光強度を(遠隔)制御することを可能にする、フラット照明パネル30であり得る。フラット照明パネルの代わりにまたはそれに加えて、LED組込みユニットも設けられ得る。
【0042】
照明デバイス100の傾きは、
図1aおよび
図1bに示されるように、足セクション11内のウエイト20の位置を変更することによって調整され得る。この目的のために、スピンドル軸(S)の周りで回転され得るように支持点41において足セクション11内に変位可能な態様で取り付けられたスピンドル40にウエイト20が固定されると、有利である。
【0043】
示された実施形態では、ウエイト20がスピンドル40に沿って変位可能に取り付けられる調整範囲をスピンドル40の螺旋部の長手方向範囲が画定すること、および、その調整範囲が支持点41間の距離よりも短いことが、有利である。これは、
図1aおよび
図1bに特に明瞭に示されている。調整範囲を限定するために、スピンドル40の螺旋部は、螺旋部を担持するシャフトにその両端が接続され得る。スピンドル40は、シャフトによって保持され、シャフトは、支持点において足セクション11内に回転可能に取り付けられる。ウエイト20は、好ましくは、螺旋部上を移動する閉じたアイレットを備えることができ、その結果、ウエイト20は、係留的かつ変位可能な態様でスピンドル40に取り付けられ得る。スピンドル40は、外向きに突出するハンドルによって動作可能である。さらに、またはその代わりに、スピンドル40は、モータなどの(遠隔的に)制御可能なアクチュエータによって作動されてもよい。
【0044】
図2aおよび
図2bに示されるように、照明デバイス100は、足セクション11の下部内に配置されてそれに堅固に接続された足ウエイト50を備えることが好ましい。足ウエイト50は、足セクション11の長手軸(L)の方向において照明デバイス100の重心の位置に影響を与えて、特にあらゆる位置における自動復原トルクを保証するように構成され得る。
図1a、
図1b、
図2a、
図2b、および
図3に示された例では、凸状の足セクション11は、部分的に楕円状、好ましくは半楕円状、特に好ましくは(by particular preference)半球状であり得る。
【0045】
スピンドル40は部分的に楕円状または半楕円状の足セクション11の主軸または2次軸に平行に延在することができ、特に半球状の足セクション11の場合にはスピンドル40は半球状の足セクション11の直径に平行に延在することができることが、図、特に
図1aおよび
図1bから明らかである。例では、これは、スピンドル40を
図1aにおける足セクション11の中立の傾きに対して水平に配置することによって実現される。
【0046】
遮蔽セクション12および足セクション11はいくつかの配向において解放可能な態様で接続され得ることが、有利でありまた特に
図2a、
図2b、および
図3で明らかであり、ここで、配向は、遮蔽セクション12の基部領域の中心を通過する回転軸(D)の周りでの回転角に関して異なる。この目的のために、遮蔽セクション12は、示されるように足セクション11から分離可能であってよく、したがって、異なる配向において足セクション11に再接続されてよい。したがって、照明デバイス100は、特に可変の態様で構成され得る。
【0047】
回転軸(D)の周りでの配向は、好ましくは連続的にまたは不連続的に選択されてよく、また、好ましくは互いに均等に離間された回転軸(D)周りでの角度差を伴って選択されてよい。
【0048】
図1aから
図4の示された実施形態の全てにおいて、遮蔽セクション12および足セクション11は、接続リング60にそれぞれ取り付けられることが好ましく、接続リング60の内部には、光源30のためのホルダが配置され得る。接続リング60の例は、
図4に特によく見ることができる。これを受けて、組み立てられた状態において足セクション11の長手軸(L)の方向に延在し得る好ましくは円周方向の円筒壁が、接続リング60を包囲し得る。T形状の突出部が、円筒壁から突出して配置されてよく、したがって、突出部は、2つの環状溝を形成することができ、環状溝内では、遮蔽セクション12および足セクション11が、互いに接続されるために(好ましくは解放可能な態様で)係合することができる。遮蔽セクション12および足セクション11は、様々な方法で、例えば差込み固定により、接続リング60にそれぞれ取り付けられ得る。接続リング60は、有利にはアルミニウムで作られる。光源30のためのホルダは、接続リング60に対して内方に向けられた突出部の形成を通じて構成されてよく、これは、好ましくは、足セクション11を通した光源30からの光の放射も可能にする。
【0049】
説明において指定された特徴およびいくつかの特徴の組合せの利点は、例示的なものにすぎず、これらの利点が本発明による実施形態によって必ず実現される必要なしに、代わる代わるにまたは累積的に作用し得る。
【0050】
以下の点が、本文書の開示内容に関して適用される。さらなる特徴-特に、いくつかの構成要素の互いに対する示された幾何形状および寸法、ならびにそれらの相対的な配置および動作的な接続-が、図面から導かれ得る。本発明の異なる実施形態の特徴の組合せ、または異なる特許請求項の特徴の組合せもまた、特許請求項の選択された相互依存関係からの逸脱として可能であり、また、本明細書によって促進される。これは、別々の図面に示されたまたはそれらの説明において指定された特徴にも適用される。これらの特徴はまた、異なる特許請求項の特徴と組み合わせられ得る。同様に、特許請求項に挙げられた特徴は、本発明のさらなる実施形態に対して省略され得るが、これは、取得特許の独立請求項には適用されない。
【0051】
特許請求項および説明において指定された特徴は、それらの数に関して、副詞「少なくとも」の明確な使用を必要とすることなく、正確にその数または指定された数よりも大きい数が存在するように理解されるべきである。そのため、例えば、ある要素が指定されている場合、これは、正確に1つの要素、2つの要素、またはより多くの要素が存在するように理解されるべきである。これらの特徴は、他の特徴によって補完され得るか、または、当該の製品を構成する唯一の特徴であり得る。
【0052】
特許請求の範囲に含まれる参照番号は、特許請求の範囲によって保護される主題の範囲を限定するものではない。それらは、単に特許請求の範囲をより理解しやすくするのに役立つものである。
【0053】
上記の実施形態によれば、ウエイト20の位置を変更するための手動動作が提供され、それによれば、外部からアクセス可能な要素を使用して、スピンドル40が足セクション11の内側で回転され、それにより、ウエイト20の吊下げ位置の直線的な変化がもたらされる。その代わりとして、例えば電気モータといった駆動デバイスの助けを借りてウエイト20が足セクション11の内側で変位されることも提供され得る。そのような第2の実施形態は、
図5から
図8を参照して以下で説明される。
【0054】
相当な要素が、
図5を参照して最初に説明される。すでに説明されたものまたは当業者によって変更されているものに相当する要素は、以下では説明されない。これは、遮蔽セクション12の接続に特に適用される。
【0055】
示された第2の例示的な実施形態では、アルミニウムプロファイル90が、足セクション11内に配置され、かつ、長手方向におけるその2つの対向する端部において第1のホルダ91および第2のホルダ92により足セクション11上にロックされる。この目的のために、2つのホルダ91および92は、例えば両側で接続リング60に固定され得る。2つのホルダ91および92は、アルミニウムプロファイル90を保持し、アルミニウムプロファイル90は、それと同時に、その長手方向範囲にわたってウエイト20の移動方向を画定する。
【0056】
シャフトまたは心棒93もしくは94が、ホルダ91および92上に配置され、かつ、駆動輪95または被動輪96をそれぞれ担持する。回転する連続ベルト97が、駆動輪95および被動輪96上に配置される。この連続ベルト97は、駆動デバイスとしてのモータ70を使用して駆動され、モータ70の制御装置(図示せず)は、連続ベルト97が図での視界に関して時計方向および反時計方向の両方に移動され得るように構成されている。アルミニウムプロファイル90を選択することに技術的な利点があることが、注目されるべきである。しかし、直線状の範囲を有し、かつ、以下でより詳細に説明されるモータ70と振子とを固定することおよびウエイト20のためのレールを用いることに適した、2つのホルダ間の別の接続も考えられる。
【0057】
1つの好ましい実施形態によれば、足セクション11から外向きに突出する作動要素80によって動作され得る手動作動もまた、第2の実施形態において提供され得る。この作動要素80は、図示されていないさらなる傘歯車と係合する傘歯車81と協動し、さらなる傘歯車は、駆動輪95に堅固に接続されている。図示されていない追加の傘歯車は、追加の駆動ベルトを介してモータ70と協動するためのベルトプーリとして同時に機能する。したがって、作動要素80の回転方向に応じて、時計方向または反時計方向における回転が実現される。モータ70の被動プーリは、
図7を参照して以下で説明される。ウエイト20は、連続ベルト97の動きに従うように、連続ベルト97に堅固に接続される。
図5に示されるように、これは、両矢印によって示された方向にウエイト20が変位されることを可能にする。したがって、ウエイト20の位置は、照明デバイスのまたは足セクション11の全体的な重心が調整され得るような態様で、駆動デバイスとしてのモータ70によって変更される。モータ70は、外部の制御デバイス(例えば、アプリがインストールされたスマートフォン)によって遠隔的に動作され得る制御装置によって制御されることが好ましい。
【0058】
足ウエイト50が照明デバイス100に給電するためのエネルギー貯蔵デバイスとして同時に機能し得ることは、第1の例示的な実施形態を参照してすでに説明された。この場合、示された第2の例示的な実施形態では、モータ70のための電力供給も足ウエイト50に由来するのであれば、有利である。第2の例示的な実施形態では、エネルギー貯蔵デバイスを再充電するために、誘導充電デバイス85が提供される。誘導充電デバイス85は、照明デバイス100の基部としても機能することが好ましい。この目的のために、照明デバイス100に面する充電デバイス85のハウジングの部分は、凸状に構成された足セクション11が位置決めされ得る凹状の中央領域を備えることが好ましい。
【0059】
実際の充電回路87は、充電デバイス85のハウジングの内側に配置され、かつ、照明デバイス100へのエネルギーの無線伝送のための第1のアンテナ86に接続される。この第1のアンテナ86は、充電デバイス85の中央の凹状領域内に配置される。第1のアンテナ86は、足セクション11の内側に配置された第2のアンテナ76と協動する。
【0060】
この充電技術自体は、例えば携帯電話、タブレット、電動手工具、または類似のデバイスの誘導充電といった様々な分野から知られており、照明デバイスおよび駆動技術の所望のまたは必要とされるエネルギー要求に適合され得る。
【0061】
特に単純な1つの例示的な実施形態では、第2のアンテナ76が足セクション11内の固定位置にあることが提供され得るが、照明デバイス100の設定された傾きとは無関係に第2のアンテナ76が第1のアンテナ86に向かい合って配置されるように第2のアンテナ76が足セクション11の傾きに応じて移動するのであれば、有利である。好ましい実施形態によれば、これは、足セクション11内の第2のアンテナ76が振子75の一部であり、この振子75が、照明デバイス100が充電器上に位置しているときに第2のアンテナ76が重力により常に足セクション11の最下点にありしたがって第1のアンテナ75から近距離にあるような態様で吊り下げられるという点で、達成される。無線エネルギー供給であるので、電動の位置変更を含む動作、エネルギー貯蔵デバイスが十分に充電されたときに照明デバイス100の自由な位置決めが可能である。ウエイトの調整可能な位置による重心の制御は、ドーム形状の足セクションと一緒に、例えば過失により照明デバイスが位置から外れた場合でも照明デバイスが所望の位置に戻ることを意味する。
【0062】
振子75は、足セクション11内に形成され、振子75の一方の端部は、第2のアンテナ76によって形成される。振子75は、第2のアンテナ76と反対の側を向いたその端部において、回転可能にしかし固定位置に吊り下げられる。回転軸は、ウエイト20の移動方向に対して直角である。この吊下げの詳細な構成は、
図8を参照して以下で説明される。振子75は、ウエイト20の移動を妨げずしたがって照明デバイス100の傾きの最大限の調整を制限しないように構成されることが好ましい。これはまた、
図7および
図8を参照して以下でより詳細に説明される。
【0063】
ウエイト20は、第1のホルダ91と第2のホルダ92との間の長手方向範囲の幾何学的中心にある中央位置から始まってアルミニウムプロファイル90に沿って両方向に移動され得ることが、注目されるべきである。したがって、足セクション11の偏向(したがって、照明デバイス100全体の傾き)が、両方向において可能である。長手方向範囲および移動方向、ならびにすでに上述した回転軸Dは、傾きの面内に位置するが、振子75の軸は、それに対して直角に延びる。足セクション11の中立位置では、回転軸Dは、垂直線と一致する。理想的には、足セクション11内に配置された他の構成要素の質量もまた、全体的な重心がウエイト20の中央位置と一致するように釣り合わせられる。したがって、照明デバイス100全体の最大限の傾きのいかなる非対称性も、遮蔽セクション12の非対称的な質量分布にのみ起因する。
【0064】
図6は、足セクション11の第2の偏向を示す。この場合、垂直線と回転軸Dとの間の角度α’は、
図5の例示における角度αと比較して拡大されている。これは、ウエイト20が第2のホルダ92におけるその一方の端位置の方向にさらに偏向されることによって達成される。すでに述べられたように、これは、モータ70および第1のベルトドライブの助けを借りて達成され、第1のベルトドライブは、連続ベルト97に連結されたウエイト20がその中央位置からさらに変位されるように連続ベルト97を移動させる駆動輪95に作用する。反応として、回転軸Dは、垂直線に対してさらに傾けられる。次いで、反対方向の移動が、照明デバイス100を再度真っ直ぐに立たせ、ウエイト20がさらに変位されると、照明デバイス100は他方の方向に傾けられる。
【0065】
示された実施形態では、足セクション11と充電デバイス85との間に特定の軸受は設けられない。照明デバイス100は、またはより正確には足セクション11は、ハウジングの凹状領域においてハウジング上に直接設置される。足セクション11または照明デバイス100全体がより容易に傾けられることを可能にするために、例えば、玉軸受要素が照明デバイス100の取付けのために充電デバイス85内に設けられてよく、これは、足セクション11のより容易な移動のための摩擦の減少を実現する。したがって、揺動などの効果が、エネルギーを大きく消費することなしに、ウエイト20の規則的な往復変位を通じて実現され得る。
【0066】
振子75に取り付けられた第2のアンテナ76は、重力により充電デバイス85の第1のアンテナ86に対するその位置を変化させないことが、
図5および
図6から明白である。これは、照明デバイス100の設定された傾きに関係なく充電デバイス85と照明デバイス100のエネルギー貯蔵デバイスとの間の良好なエネルギー伝達が常に保証されることを確実にする。
【0067】
図7は、充電デバイス85上に位置決めされた足セクション11の90°回転された断面図を示し、この図では、視覚的な明瞭性のためにウエイトは省略されている。シャフト71がモータ70から横方向に突出し、そのシャフト71上をベルトドライブの駆動ベルトが動き、駆動ベルトは、駆動輪95(図には見られない)に接続されたプーリと協動し、したがって連続ベルト97の移動をもたらすことが、明白である。
【0068】
示された例示的な実施形態では、モータ70は、アルミニウムプロファイル90上に固定されており、振子75の回転可能取付部として機能する保持マウント72が、モータ70とアルミニウムプロファイル90との間にさらに設けられている。振子75は、第2のアンテナ76と反対の側を向いたその端部に第1の脚78および第2の脚79を備える。2つの脚78および79は、ウエイト20(
図7には示されていない)が脚78と脚79との間を通ることができるように、アルミニウムプロファイル90の長手方向範囲に対して横方向に互いに離間されている。したがって、ウエイト20の移動方向に関する振子75の中央配置が可能であり、ウエイト20の移動は、依然として振子75によって妨げられない。
【0069】
図7の断面図では、足ウエイト50がスロット55を備え、振子75の接続セクション77がスロット55を通って延在することも、はっきりと見ることができる。接続セクション77は、第1の脚78および第2の脚79がまとまる点を第2のアンテナ76に接続させる。さらに、足ウエイト50と足セクション11との間に必要とされる空間を作り出すために足ウエイト50の下部領域において足ウエイト50に凹部が設けられていることが、明らかである。
【0070】
望ましくない特にくっきりと画定される影の形成を抑えるために、足ウエイト50と足セクション11との間にスペーサ51および52が設けられる。それらのスペーサは、足ウエイト50の外側表面と足セクション11の内側表面との間に間隙を作り出す。図から分かるように、これらのスペーサ51、52は、異なる方法で取り付けられてよく、すなわち、一方では、足ウエイト50の対応する凹部内への挿入が可能であり、他方では、スペーサ51、52は、足ウエイト50上に直接具現化されることも可能である。
【0071】
最後に、
図8は、振子75の吊下げを明らかにするために、拡大図を再度示す。アルミニウムプロファイル90を中央に見ることができ、このアルミニウムプロファイル90は、図から分かるように、標準的なプロファイルであってよく、特に、4つの全ての長手方向側面上に溝が具現化される押出しプロファイルであってよい。示された例示的な実施形態では、側面上に具現化された溝88および89は、第1の腕22および第2の腕23を介してアルミニウムプロファイル90から吊り下げられるウエイト20を担持するように機能する。第1の腕22および第2の腕23は、それぞれL字形状とされ、ここで、短い方の端部は、互いに向かい合い、かつ、溝88および89内にそれぞれ係合する。示された例示的な実施形態では、駆動デバイス、すなわちモータ70、ならびに運動伝達要素、すなわちベルトドライブ、連続ベルト97、駆動輪95、および被動輪96は、第1の腕22および第2の腕23がアルミニウムプロファイル90の溝88または89内を摺動することができるように、ウエイト20に向かう摩擦力を克服しなければならない。あるいは、摩擦を軽減するために、ウエイト20のための荷重伝達が玉軸受を使用して実施されることも提供され得る。
【0072】
連続ベルト97の上部ラン97.1および下部ラン97.2が、上側または下側に向けられたアルミニウムプロファイル90の溝内に延在することも、
図8に見ることができる。下部ラン97.2は、接続要素21を使用してウエイト20に堅固に接続されており、その結果、ウエイト20は、下部ラン97.2の移動に従い、したがって結局は連続ベルト97の移動に従う。
【0073】
すでに上記で説明したように、
図8には示されていないモータ70とアルミニウムプロファイル90との間に、保持マウント72が設けられる。このマウント72は、基本的にU字形状とされ、マウント72の配向は、U字形状の保持マウントの2つの脚がアルミニウムプロファイル90の周りに係合するように選択される。U字形状の保持マウント72の2つの脚と振子75の第1の脚78および第2の脚79との間に関節接続が具現化される。最も単純な事例では、これは、U字形状の保持マウント72に、より正確にはその脚に穴を設け、その穴に振子75の第1の脚78および第2の脚79の円筒形の端部が係合することによって実現され得る。この場合も、摩擦を軽減する軸受が設けられ得る。
【0074】
逆に、第1の脚78および第2の脚79における対応する凹部にそれぞれ係合するピンを保持マウント72のU字形状プロファイルの脚上に設けることも、考えられる。
【国際調査報告】