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▶ ベックマン コールター, インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】調整可能搭載装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/00 20210101AFI20240927BHJP
   G02B 21/24 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G02B7/00 B
G02B7/00 A
G02B21/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518816
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 US2022043867
(87)【国際公開番号】W WO2023049047
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】63/249,018
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510005889
【氏名又は名称】ベックマン コールター, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Beckman Coulter, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 S. Kraemer Boulevard, Brea, CA 92821, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100110663
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 共永
(72)【発明者】
【氏名】ソフカ,ヨセフ
【テーマコード(参考)】
2H043
2H052
【Fターム(参考)】
2H043AA04
2H043AA25
2H043AB03
2H043AB05
2H043AB07
2H043AB08
2H043AB10
2H052AD05
2H052AD18
(57)【要約】
ここに特許請求され説明される技術は、第2の本体(40、50)の第2の機器(42、42H、42U、52)のターゲット場所(44、54)に対して第1の本体(10、20、60)の第1の機器(12)の焦点場所(14)を調整可能に位置決めするように構成される装置(500、1000A、1000B)を提供する。装置は、第3の本体(30)と、第1の継手(210)と、第2の継手(310)とをさらに含む。第1の継手は、第1の軸(A2)に沿って前記第3の本体に対して第1の本体を調整可能に直線的に位置決めし、それにより第1の調整を実施するように構成され、第1の軸(A2)の周りに第3の本体に対して第1の本体を調整可能に回転可能に位置決めし、それにより第2の調整を実施するようにさらに構成される。第2の継手は、第2の軸(A3)に沿って第3の本体に対して第2の本体を調整可能に直線的に位置決めし、それにより第3の調整を実施するように構成され、第2の軸(A3)の周りに第3の本体に対して第2の本体を調整可能に回転可能に位置決めし、それにより第4の調整を実施するようにさらに構成される。第1、第2、第3、および/または第4の調整のそれぞれは互いに独立に実施され、ゼロバックラッシュを有することができる。さらなる第3の軸(A1、A1A、A1B)直線および/または回転調整機構(複数可)が付加され得る。特定の実施形態において、第1、第2、および/または第3の軸は、点(P)で互いに交差する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2の本体(40、50)に対して第1の本体(10、20、60)を調整可能に位置決めするように構成される装置(500、1000A、1000B)であって、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体(30)と、
第1の軸(A2)に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に直線的に位置決めするように構成され、前記第1の軸(A2)の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に回転可能に位置決めするようにさらに構成される第1の継手(210)と、
第2の軸(A3)に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に直線的に位置決めするように構成され、前記第2の軸(A3)の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に回転可能に位置決めするようにさらに構成される第2の継手(310)とを備え、
前記第1および第2の軸は、点(P)で互いに交差する、装置(500、1000A、1000B)。
【請求項2】
第2の本体(40、50)の第2の機器(42、42H、42U、52)のターゲット場所(44、54)に対して第1の本体(10、20、60)の第1の機器(12)の焦点場所(14)を調整可能に位置決めするように構成される装置(500、1000A、1000B)であって、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体(30)と、
第1の軸(A2)に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に直線的に位置決めし、それにより第1の調整を実施するように構成され、前記第1の軸(A2)の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に回転可能に位置決めし、それにより第2の調整を実施するようにさらに構成される第1の継手(210)と、
第2の軸(A3)に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に直線的に位置決めし、それにより第3の調整を実施するように構成され、前記第2の軸(A3)の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に回転可能に位置決めし、それにより第4の調整を実施するようにさらに構成される第2の継手(310)とを備え、
前記装置は、前記第1、第2、第3、および/または第4の調整のそれぞれを互いに独立に調整可能に位置決めするように構成される、装置(500、1000A、1000B)。
【請求項3】
第2の本体(40、50)の工作物(42、52)のターゲット場所(44、54)に対して第1の本体(10、20、60)のツール(12)のフィーチャ(14)を移動させるように構成される装置(500、1000A、1000B)であって、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体(30)と、
第1の軸(A2)に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を直線的に移動させ、それにより第1の移動を実施するように構成され、前記第1の軸(A2)の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を回転可能に移動させ、それにより第2の移動を実施するようにさらに構成される第1の継手(210)と、
第2の軸(A3)に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を直線的に移動させ、それにより第3の移動を実施するように構成され、前記第2の軸(A3)の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を回転可能に移動させ、それにより第4の移動を実施するようにさらに構成される第2の継手(310)とを備え、
前記装置は、前記第1、第2、第3、および/または第4の移動のそれぞれを互いに独立に実施するように構成される、装置(500、1000A、1000B)。
【請求項4】
第2の本体(40、50)の第2のオブジェクト(42、42H、42U、52)のターゲット場所(44、54)に対して第1の本体(10、20、60)の第1のオブジェクト(12)のフィーチャ(14)を移動させるように構成される装置(500、1000A、1000B)であって、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体(30)と、
第1の軸(A2)に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を直線的に移動させ、それにより第1の移動を実施するように構成され、前記第1の軸(A2)の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を回転可能に移動させ、それにより第2の移動を実施するようにさらに構成される第1の継手(210)と、
第2の軸(A3)に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を直線的に移動させ、それにより第3の移動を実施するように構成され、前記第2の軸(A3)の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を回転可能に移動させ、それにより第4の移動を実施するようにさらに構成される第2の継手(310)とを備え、
前記装置は、前記第1、第2、第3、および/または第4の移動のそれぞれを互いに独立に実施するように構成される、装置(500、1000A、1000B)。
【請求項5】
前記第1、第2、第3、および/または第4の調整の任意の調整を実施することは、他の調整と実質的にクロスカップルしない、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記第1、第2、第3、および/または第4の移動の任意の移動を実施することは、他の移動と実質的にクロスカップルしない、請求項3または4に記載の装置。
【請求項7】
前記第1および第2の軸(A2、A3)は互いに直交する、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の継手の前記第1の軸(A2)は、一対の球表面(222、224)の中心の間で規定される、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の継手の前記球表面のそれぞれは、前記第1の継手の一対の円柱表面(242、244、246、248)にそれぞれ係合する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の継手の前記第2の軸(A3)は、一対の球表面(322、324)の中心の間で規定される、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の継手の前記球表面のそれぞれは、前記第2の継手の一対の円柱表面(342、344、346、348)にそれぞれ係合する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
4つのアクチュエータ(252、272、352、372)をさらに備え、それぞれのアクチュエータは、前記第1の継手または前記第2の継手を直線的にまたは回転可能にそれぞれ独立に調整するように構成される、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記4つのアクチュエータのそれぞれは手動で調整される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記4つのアクチュエータの少なくとも1つのアクチュエータは自動的に調整される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
第3の軸(A1)に沿って前記第2の本体に対して前記第1の本体を直線的に調整するおよび/または移動させるように構成される第3の継手(110)をさらに備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記第3の継手は、少なくとも2つの屈曲部(122、124、126、128、132、134、136、138)を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第3の軸(A1)の周りに前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転可能に調整するおよび/または移動させるように構成される第4の継手(410)をさらに備える、請求項15または16に記載の装置。
【請求項18】
前記継手の少なくとも1つはゼロバックラッシュ継手である、請求項1から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記継手の全てはゼロバックラッシュ継手である、請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記継手の少なくとも1つは最小拘束継手である、請求項1から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記継手の全ては最小拘束継手である、請求項1から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記継手の少なくとも1つはばね式継手である、請求項1から21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記継手の全てはばね式継手である、請求項1から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
第2の本体(40、50)に対して第1の本体(10、20、60)を調整可能に位置決めするように構成される装置(500、1000A、1000B)を備え、前記装置は、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体(30)と、
第1の軸(A2)に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に直線的に位置決めするように構成され、前記第1の軸(A2)の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に回転可能に位置決めするようにさらに構成される第1の継手(210)と、
第2の軸(A3)に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に直線的に位置決めするように構成され、前記第2の軸(A3)の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に回転可能に位置決めするようにさらに構成される第2の継手(310)とを備え、
前記第1および第2の軸は、点(P)で互いに交差する、機器(1100A、1100B)。
【請求項25】
第2の本体(40、50)の第2の機器(42、42H、42U、52)のターゲット場所(44、54)に対して第1の本体(10、20、60)の第1の機器(12)の焦点場所(14)を調整可能に位置決めするように構成される装置(500、1000A、1000B)を備え、前記装置は、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体(30)と、
第1の軸(A2)に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に直線的に位置決めし、それにより第1の調整を実施するように構成され、前記第1の軸(A2)の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に回転可能に位置決めし、それにより第2の調整を実施するようにさらに構成される第1の継手(210)と、
第2の軸(A3)に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に直線的に位置決めし、それにより第3の調整を実施するように構成され、前記第2の軸(A3)の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に回転可能に位置決めし、それにより第4の調整を実施するようにさらに構成される第2の継手(310)とを備え、
前記装置は、前記第1、第2、第3、および/または第4の調整のそれぞれを互いに独立に調整可能に位置決めするように構成される、機器(1100A、1100B)。
【請求項26】
第2の本体(40、50)の第2のオブジェクト(42、42H、42U、52)のターゲット場所(44、54)に対して第1の本体(10、20、60)の第1のオブジェクト(12)のフィーチャ(14)を移動させるように構成される装置(500、1000A、1000B)を備え、前記装置は、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体(30)と、
第1の軸(A2)に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を直線的に移動させ、それにより第1の移動を実施するように構成され、前記第1の軸(A2)の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を回転可能に移動させ、それにより第2の移動を実施するようにさらに構成される第1の継手(210)と、
第2の軸(A3)に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を直線的に移動させ、それにより第3の移動を実施するように構成され、前記第2の軸(A3)の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を回転可能に移動させ、それにより第4の移動を実施するようにさらに構成される第2の継手(310)とを備え、
前記装置は、前記第1、第2、第3、および/または第4の移動のそれぞれを互いに独立に実施するように構成される、機器(1100A、1100B)。
【請求項27】
前記第1、第2、第3、および/または第4の調整の任意の調整を実施することは、他の調整と実質的にクロスカップルしない、請求項25に記載の機器。
【請求項28】
前記第1、第2、第3、および/または第4の移動の任意の移動を実施することは、他の移動と実質的にクロスカップルしない、請求項26に記載の機器。
【請求項29】
前記第1および第2の軸(A2、A3)は互いに直交する、請求項24から28のいずれか一項に記載の機器。
【請求項30】
前記第1の継手の前記第1の軸(A2)は、一対の球表面(222、224)の中心の間で規定される、請求項24から29のいずれか一項に記載の機器。
【請求項31】
前記第1の継手の前記球表面のそれぞれは、前記第1の継手の一対の円柱表面(242、244、246、248)にそれぞれ係合する、請求項30に記載の機器。
【請求項32】
前記第2の継手の前記第2の軸(A3)は、一対の球表面(322、324)の中心の間で規定される、請求項24から31のいずれか一項に記載の機器。
【請求項33】
前記第2の継手の前記球表面のそれぞれは、前記第2の継手の一対の円柱表面(342、344、346、348)にそれぞれ係合する、請求項32に記載の機器。
【請求項34】
4つのアクチュエータ(252、272、352、372)をさらに備え、それぞれのアクチュエータは、前記第1の継手または前記第2の継手を直線的にまたは回転可能にそれぞれ独立に調整するように構成される、請求項24から33のいずれか一項に記載の機器。
【請求項35】
前記4つのアクチュエータのそれぞれは手動で調整される、請求項34に記載の機器。
【請求項36】
前記4つのアクチュエータの少なくとも1つのアクチュエータは自動的に調整される、請求項34に記載の機器。
【請求項37】
第3の軸(A1)に沿って前記第2の本体に対して前記第1の本体を直線的に調整するおよび/または移動させるように構成される第3の継手(110)をさらに備える、請求項24から36のいずれか一項に記載の機器。
【請求項38】
前記第3の継手は、少なくとも2つの屈曲部(122、124、126、128、132、134、136、138)を含む、請求項37に記載の機器。
【請求項39】
前記第3の軸(A1)の周りに前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転可能に調整するおよび/または移動させるように構成される第4の継手(410)をさらに備える、請求項37または38に記載の機器。
【請求項40】
前記継手の少なくとも1つはゼロバックラッシュ継手である、請求項24から39のいずれか一項に記載の機器。
【請求項41】
前記継手の全てはゼロバックラッシュ継手である、請求項24から40のいずれか一項に記載の機器。
【請求項42】
前記継手の少なくとも1つは最小拘束継手である、請求項24から41のいずれか一項に記載の機器。
【請求項43】
前記継手の全ては最小拘束継手である、請求項24から42のいずれか一項に記載の機器。
【請求項44】
前記継手の少なくとも1つはばね式継手である、請求項24から43のいずれか一項に記載の機器。
【請求項45】
前記継手の全てはばね式継手である、請求項24から44のいずれか一項に記載の機器。
【請求項46】
尿検査分析器である、請求項24から45のいずれか一項に記載の機器。
【請求項47】
血液学分析器である、請求項24から45のいずれか一項に記載の機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示され特許請求される技術の種々の態様は、キネマティックマウント、低バックラッシュ調整可能マウント、ゼロバックラッシュ調整可能マウント、調整可能スライドホルダー、調整可能サンプルホルダー、調整可能キネマティックマウント、光学マウント、位置決め装置、複数自由度マウント、および同様のものに関する。
【背景技術】
【0002】
光学構成要素用のマウントおよびハウジングの製造公差は、顕微鏡などの精密光学システムのための必要とされるレベルの性能を達成するために不十分である。構成要素の精密な横方向および角度アライメントは、専用調整ステージおよびマウントによって通常促進される。
【0003】
市販のステージおよび/またはマウントは、高レベルの精度を提供するが、必要とされる種々の調整間のクロスカップリングを受ける。例えば、中心アパーチャからオフセットするピボットによって行われる光学機器に対するチルト調整は、望ましくない横方向および/または軸方向変位(すなわち、中心アパーチャの軸に垂直なおよび/またはそれと同軸の変位)をもたらす場合もある。
【0004】
従来技術の設計に関連するクロスカップリングは、小さい軸方向および/または横方向変位に敏感であるそのような光学アライメントプロシージャを複雑にする。例えば、1インチ直径アパーチャステージについての1度調整は、約290μmの軸方向シフトを引き起こす場合がある。そのような従来技術の設計は、これらの望ましくない変位についての補償を可能にするが、複数回の調整入力の反復が必要とされる場合がある。
【0005】
特定のジンバルタイプマウント設計は、アパーチャの中心の周りの角度調整を可能にするが、所与の容量について著しく大きく、予測不能なミスアライメントを生じるピボットを使用し、2重の役割を果たす調整ねじを有する場合がある。
【0006】
そのため、調整入力のクロスカップリングなしでかつバックラッシュなしで、4、5、および/または6自由度で調整を行うことができるアライメント/位置決め機構の必要性が存在する。さらに、コンパクトであり、経済的であり、保守しやすいそのようなアライメント/位置決め機構の必要性が存在する。
【0007】
従来のおよび伝統的な従来技術のマウント/調整器/ジンバル装置のさらなる制限および欠点は、図面を参照して本出願の残りの部分で述べるように、そのような機構と本開示の特定の態様との比較を通して当業者に明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0008】
本発明者は、仮想中心ピボットを有しかつ調整入力のクロスカップリングがないかまたは最小の、コンパクトな4、5、および/または6軸アライメントステージについての必要性を認識した。特定の実施形態は、3つの主要な構成要素:a)固定ベース、b)第1の可動部材、c)第2の可動部材を含む。第1の可動部材は、2つの球であって、それぞれが、一対の円柱ピンと接線接触状態にある、2つの球を使用して固定ベースに取り付けられ、それにより、1)2つの球の中心の間で規定される第1の軸の周りの回転変位、および2)同じ第1の軸に沿う直線変位を可能にする。固定ベースに対する第1の可動部材の直線およびチルト調整は、第1の軸方向直線およびチルト調整ねじを2つのプリローデッドばねに対して作動させることによって実施される。第2の可動部材は、2つの球であって、それぞれが、一対の円柱ピンと接線接触状態にある、2つの球を使用して第1の可動部材に同様に取り付けられ、それにより、3)2つの球の中心の間で規定される第2の軸の周りの回転変位、および4)同じ第2の軸に沿う直線変位を可能にする。第1の可動部材に対する第2の可動部材の直線およびチルト調整は、第2の軸方向直線およびチルト調整ねじを2つのプリローデッドばねに対して作動させることによって実施される。この配置構成は、2つの軸の交点の周りのゼロバックラッシュ相対移動を提供することができ、調整ねじは、クロスカップリングなしで互いに独立に働くことができる。さらなる第3の軸方向直線および/またはチルト機構(複数可)が付加され得る。
【0009】
本開示のこれらのおよび他の利点、態様、および新規の特徴ならびに本開示の示す実施形態の詳細は、以下の説明および図面からより完全に理解されるであろう。
【0010】
本開示の実施形態は、ここで、単に例として、添付図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の原理による、搭載装置を有する機器の第1の実施形態の斜視図である。
図2】本開示の原理による、フローセルが搭載装置上に搭載された状態の機器の第2の実施形態の斜視図である。
図3図1の機器の別の斜視図である。
図4図1の機器の平面図である。
図5図4でコールアウトされた図1の機器の側立面断面図である。
図6図5でコールアウトされた図5の拡大図である。
図7図1の機器の側立面図である。
図8図2の機器の平面図である。
図9図8でコールアウトされた図2の機器の側立面断面図である。
図10】本開示の原理による、図2の機器に適合する別のフローセルの縦断面図である。
図11図10のフローセルの動作状況を示す略図である。
図12】本開示の原理による、図1の搭載装置の斜視図である。
図13】本開示の原理による、図1の搭載装置の第1のキネマティック機構の斜視図である。
図14】本開示の原理による、図1の搭載装置の第2のキネマティック機構の斜視図である。
図15】本開示の原理による、図14の第2のキネマティック機構の第1の部分の斜視図である。
図16】本開示の原理による、図14の第2のキネマティック機構の第2の部分の斜視図である。
図17】本開示の原理による、図1の搭載装置の第3のキネマティック機構の斜視図であり、図12に示す搭載装置に対する第3のキネマティック機構の回転移動を示す。
図18図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の別の斜視図である。
図19図18の斜視図であるが、分解されている。
図20図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の別の分解斜視図である。
図21図16の第2のキネマティック機構の第2の部分のさらに別の分解斜視図である。
図22図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の側面図である。
図23図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の正面図である。
図24図23でコールアウトされた図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の側断面図である。
図25図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の分解斜視図である。
図26図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の別の分解斜視図である。
図27図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の斜視図である。
図28図15の第2のキネマティック機構の第1の部分のさらに別の分解斜視図である。
図29図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の側面図である。
図30図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の正面図である。
図31図30でコールアウトされた図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の側断面図である。
図32図14の第2のキネマティック機構の分解斜視図である。
図33図32の分解斜視図であるが、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分のみを示す。
図34図32の分解斜視図であるが、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分のみを示す。
図35】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の正面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の直線移動を示す。
図36】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の正面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の直線移動を示す。
図37】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の正面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の直線移動を示す。
図38】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の正面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の直線移動を示す。
図39】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の正面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の直線移動を示す。
図40】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の正面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の直線移動を示す。
図41】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の斜視図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の回転移動を示す。
図42】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の斜視図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の回転移動を示す。
図43】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の端面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の回転移動を示す。
図44】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の端面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の回転移動を示す。
図45】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の端面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の回転移動を示す。
図46】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の端面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の回転移動を示す。
図47】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の端面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の回転移動を示す。
図48】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の端面図であり、図16の第2のキネマティック機構の第2の部分の回転移動を示す。
図49】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の斜視図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の回転移動を示す。
図50】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の斜視図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の回転移動を示す。
図51】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の側面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の回転移動を示す。
図52】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の側面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の回転移動を示す。
図53】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の側面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の回転移動を示す。
図54】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の側面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の回転移動を示す。
図55】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の側面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の回転移動を示す。
図56】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の側面図であり、図15の第2のキネマティック機構の第1の部分の回転移動を示す。
図57-58】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構の側面図であり、図13の第1のキネマティック機構の直線移動を示す。
図59】本開示の原理による、図13および14の第1および第2のキネマティック機構に搭載される図1および2の汎用機器の斜視図であり、キネマティック機構を設定するための5つの調整器を示す。
図60】本開示の原理による、5つの調整器を有する図59の機器を調整する方法のフローチャートである。
図61】本開示の原理による、5つの調整器を有する図59の機器を調整する別の方法のフローチャートである。
図62】5つの調整器を有する特定の従来技術の機器を調整する方法のフローチャートである。
図63】5つの調整器を有する特定の従来技術の機器を調整する方法の別のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
種々の実施形態は、図面を参照して詳細に説明されることになり、図面において、同様の参照数字は、幾つかの図全体を通して同様の部品およびアセンブリを指す。本開示が、本明細書で説明する特定の方法および例に限定されず、したがって、変動する場合があることが理解される。本明細書で使用される用語が、単に特定の実施形態を説明するためのものであり、本開示または添付の特許請求の範囲を限定することを意図されないことも理解される。
【0013】
本明細書で使用されるように、および、添付の特許請求において、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、別段に文脈が明確に指示しない限り、複数参照を含む。
【0014】
別段に規定されない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本開示が属する技術分野の専門家にとって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0015】
本開示の原理によれば、調整可能装置は、第2のオブジェクト42、42H、42U、52に対して第1のオブジェクト12を位置決めするために使用され得る。例の示す実施形態において、第1のオブジェクト12は顕微鏡であり、第2のオブジェクト42、42H、42U、52は、一実施形態においてフローセル42H、42U(図2および8~11の品目42、42H、42U参照)であり、別の実施形態においてスライド(図6および親図5の品目52参照)である。さらに他の実施形態において、第1のオブジェクト12は、デバイス、ツール、サンプル、工作物、ホルダー、スライド、スライドホルダー、レーザー、フローセル、ウェハ、カメラ、プローブ、マスク、電子エミッター、リソグラフィヘッドなどとすることができ、および/または、第2のオブジェクト42、52は、デバイス、ツール、サンプル、工作物、ホルダー、スライドホルダー、顕微鏡、レーザー、ウェハ、カメラ、プローブ、マスク、電子エミッター、リソグラフィヘッドなどとすることができる。
【0016】
図に示す例の実施形態において、第1のオブジェクト12は分析デバイス(例えば、顕微鏡、プローブ、カメラなど)であり、第2のオブジェクト42、42H、42U、52は、分析デバイスによって、分析、調査、測定、観測、追跡などをされる。他の実施形態において、第1のオブジェクト12はツール(例えば、デバイス、ホルダー、レーザー、レーザー溶接機、プローブ、電子エミッター、機械ツール、リソグラフィヘッドなど)であり、第2のオブジェクト42、52は、工作物(例えば、ツールによって作業される、オブジェクト、デバイス、サンプル、スライド、ウェハ、マスクなど)である。さらに他の実施形態において、第1のオブジェクト12は第1の物品であり、第2のオブジェクト42、52は第2の物品である。さらに他の実施形態において、第1のオブジェクト12は品目の第1の部分であり、第2のオブジェクト42、52は同じ品目の第2の部分であり、品目は、可撓性があり変形可能であるなどとすることができ、調整可能装置は、第1および第2の部分を互いに対して移動させ、それにより、品目を変形させ、屈曲(flex)させるなどのために使用され得る。
【0017】
本開示の原理によれば、例のフローセル42Uは、尿検査機器(例えば、尿検査分析器)で使用されるフローセルとすることができ、および/または、例のフローセル42Hは、血液学機器(例えば、血液学分析器)で使用されるフローセルとすることができる。本開示の原理によれば、調整可能装置は、分析機器(例えば、尿検査機器、尿検査分析器、血液学機器、血液学分析器、顕微鏡機器など)に組み込まれ得る、ツール配置構成(例えば、溶接機配置構成、機械ツール配置構成、リソグラフィ配置構成など)に組み込まれ得る、および/または、種々の画像化装置(instrumentation)、例えば、尿分析システム、血液学/血液分析システム、および/または他の診断画像化プラットフォームで使用され得る。
【0018】
特定の実施形態において、調整可能装置は、本開示の原理によれば、分析機器とツール配置構成(例えば、溶接機であって、溶接機が行った溶接を同様に検査する、溶接機)の両方である配置構成に組み込まれ得る。
【0019】
ここで図1および3~7を参照すると、機器1100Aは、本開示の原理に従って示される。示す例において、機器1100Aは、スライド52に対して顕微鏡12を位置決めし(図5および6参照)、それにより、スライド52のターゲット場所54に関して顕微鏡12の焦点場所14を位置決めする、位置合わせする、配向させるなどを行うように構成される調整可能装置1000A(例えば、可動装置、キネマティック機構、結合式キネマティック機構など)を含む。特に、焦点場所14は、顕微鏡12の第1のレンズ12Aおよび第2のレンズ12B、ならびに、装備されている場合、顕微鏡12のセンサ16のセンサ像平面18の位置によって決定され得る。(図5は、光学デバイスの技術分野において知られている例証方法で、第1の光線R1、第2の光線R2、第3の光線R3、および第4の光線R4と共にレンズ12A、12B、像平面18、および焦点場所14を示す。)調整可能装置1000Aは、図11および12において、本開示の原理に従ってさらに示される。
【0020】
ここで図2、8、および9を参照すると、機器1100Bは、本開示の原理に従って示される。示す例において、機器1100Bは、フローセル42U、42Hに対して顕微鏡12を位置決めし(図10および11も参照)、それにより、フローセル42U、42Hのターゲット場所44(図9~11参照)に関して顕微鏡12の焦点場所14(図5参照)を位置決めする、位置合わせする、配向させるなどを行うように構成される調整可能装置1000B(例えば、可動装置、キネマティック機構、結合式キネマティック機構など)を含む。上記で説明したように、焦点場所14は、レンズ12Aおよび12B、ならびに、装備されている場合、センサ像平面18の位置によって決定され得る。
【0021】
本開示の原理によれば、および、以降で詳細に説明されるように、調整可能装置1000A、1000Bは、スライド52(1000A)のターゲット場所54に対しておよび/またはフローセル42U、42H(1000B)のターゲット場所44に対して顕微鏡12の焦点場所14を、6自由度(d-o-f:degrees-of-freedom)で、位置決めする、配向させる、位置合わせするなどを行うことができ、6自由度は、軸A1A(1000Aの場合、図4、12、および17参照)および/または軸A1B(1000Bの場合、図2、8、および9参照)に沿う並進およびそれの周りの回転、軸A2(1000Aの場合、図12、および、1000A、1000Bの場合、図25、27、28、30、および31参照)に沿う並進およびそれの周りの回転、ならびに、軸A3(1000Aの場合、図12、および、1000A、1000Bの場合、図18~21、23、および24参照)に沿う並進およびそれの周りの回転を含む。軸A1は、軸A1AおよびA1Bを一般的に指すことができる。示す実施形態において、軸A1、A2、およびA3は、少なくとも中性構成において互いに相互に直交する(図12参照)。示す実施形態において、軸A1、A2、およびA3は、少なくとも中性構成において点Pで互いに交差する(図5、6、9、12、35、38、41、42、44、46、48~50、52、54、および56参照)。特定の実施形態において、軸A1、A2、およびA3は、点Pで互いに連続して交差する
【0022】
特定の実施形態において、および、本開示の原理によれば、調整可能装置1000A、1000Bは、調整可能装置500によって置換され(すなわち、代わりに使用され)得る。示す実施形態において、調整可能装置500は、調整可能装置1000A、1000Bのサブセットであり、図1~5、7~9、11、12、14、32、および35~58に示される。調整可能装置500は、スライド52のターゲット場所54に対しておよび/またはフローセル42U、42Hのターゲット場所44に対して顕微鏡12の焦点場所14を、4d-o-fで、位置決めする、配向させる、位置合わせするなどを行うことができ、4d-o-fは、軸A2(図12、25、27、28、30、および31参照)に沿う並進およびそれの周りの回転、および、軸A3(図12、18~21、23、および24参照)に沿う並進およびそれの周りの回転を含む。調整可能装置500は、上記で全体的に説明したように、第2のオブジェクト42、42H、42U、52に対して第1のオブジェクト12を4d-o-fで、さらに、位置決めする、配向させる、位置合わせするなどを行うことができる。そのため、図に示すように、調整可能装置500は、軸A1、A1A、A1Bに沿う並進も、それの周りの回転も提供しない。
【0023】
しかしながら、特定の実施形態において、および、本開示の原理によれば、調整可能装置400Aは、上記で全体的に説明したように、第2のオブジェクト52に対する第1のオブジェクト12の操作について5d-o-fを提供するために、調整可能装置500と組み合わされ、それにより、軸A1A(図4、12、および17参照)の周りの回転の単一自由度(d-o-f)を付加することができる。示す実施形態において、調整可能装置400Aは、調整可能装置1000Aのサブセットである。同様に、特定の実施形態において、および、本開示の原理によれば、調整可能装置400Bは、上記で全体的に説明したように、第2のオブジェクト42、42H、42Uに対する第1のオブジェクト12の操作について5d-o-fを提供するために、調整可能装置500と組み合わされ、それにより、軸A1B(図2、8、および9参照)の周りの回転の単一d-o-fを付加することができる。示す実施形態において、調整可能装置400Bは、調整可能装置1000Bのサブセットである。
【0024】
同様に、特定の実施形態において、および、本開示の原理によれば、調整可能装置400Cは、上記で全体的に説明したように、第2のオブジェクト52に対する第1のオブジェクト12の操作について6d-o-fを提供するために、調整可能装置500と組み合わされ、それにより、軸A1A(図4、12、および17参照)に沿う並進およびそれの周りの回転の2d-o-fを付加することができる。同様に、特定の実施形態において、および、本開示の原理によれば、調整可能装置400Dは、上記で全体的に説明したように、第2のオブジェクト42、42H、42Uに対する第1のオブジェクト12の操作について6d-o-fを提供するために、調整可能装置500と組み合わされ、それにより、軸A1B(図2、8、および9参照)に沿う並進およびそれの周りの回転の2d-o-fを付加することができる。
【0025】
特定の実施形態において、および、本開示の原理によれば、調整可能装置100Aは、上記で全体的に説明したように、第2のオブジェクト42、42H、42U、52に対する第1のオブジェクト12の操作について5d-o-fを提供するために、調整可能装置500と組み合わされ、それにより、軸A1(図13、57、および58参照)に沿う並進の単一d-o-fを付加することができる。示す実施形態において、調整可能装置100は、調整可能装置1000A、1000Bのサブセットである。
【0026】
特定の実施形態において、および、本開示の原理によれば、調整可能装置500(図14および32参照)は、調整可能装置200(図15、25~31、34~37、および49~56参照)および調整可能装置300(図16、18~24、33、および38~48参照)を含むことができる。示す実施形態において、調整可能装置200および300は、調整可能装置500のサブセットである。調整可能装置200および300は、上記で全体的に説明したように、第2のオブジェクト42、42H、42U、52に対して第1のオブジェクト12を位置決めする、配向させる、位置合わせするなどを行うために調整可能装置500内でサービス提供することができる。特に、調整可能装置200は、軸A2に沿う並進およびそれの周りの回転を含む2d-o-fを提供することができ、調整可能装置300は、軸A3に沿う並進およびそれの周りの回転を含む2d-o-fを提供することができる。上記で述べたように、軸A2およびA3は、少なくとも中性構成において、互いに相互に直交する(図12参照)。
【0027】
ここで図13、57、および58を参照すると、調整可能装置100の移動(すなわち、キネマティック移動)は、本開示の原理に従って示される。調整可能装置100は、調整可能装置100の第1の端部102と第2の端部104との間に継手110(すなわち、曲げ継手、プリズム状継手など)を含む。示す実施形態において、第1の端部102は第1の屈曲部セット120に隣接し、第2の端部104は第2の屈曲部セット130に隣接する。他の実施形態において、屈曲部セットは、対向する端部102と104との間に延在する可能性がある。示すように、第1の屈曲部セット120は、4つの屈曲部122、124、126、および128を含み、第2の屈曲部セット130は、4つの屈曲部132、134、136、および138を含む。4つの梁112、114、116、および118は、対応する屈曲部122と132との間、124と134との間、126と136との間、128と138との間に延在する。示すように、継手110は、ワンピース曲げ継手であり、したがって、ゼロバックラッシュ継手である。それにより、継手110は、軸A1に沿う直線移動(すなわち、図57および58に示すΔZ)の単一d-o-fを有する調整可能装置100を提供する。継手110の直線調整150、それにより、軸A1に沿う直線移動の単一d-o-fの調整は、そのマウント154内の調整器152(すなわち、アクチュエータ)を転回し、それにより、調整器152の先端156をプッシュパッド158に押し付けることによって達成され得る。曲げ継手110は、ばね式であり、それにより、それ自体を保持することができる。そのため、屈曲部122、124、126、128、132、134、136、138および梁112、114、116、118は、ばね162として役立つことができ、端部102、104は、ばねマウント164、166としてそれぞれ役立ち、それにより、直線保持セット160として共に機能することができる。図5、6、および9に示すように、継手110は、ターゲット場所44、54に顕微鏡12の焦点を合わせるために使用され得る。曲げ継手の技術分野で知られているように、軸A1に沿う直線移動(すなわち、ΔZ)に垂直な移動は、適切な設計選択によって無視できるほどに小さくなるように行われ得る。
【0028】
ここで図15、25~31、34~37、および49~56を参照すると、調整可能装置200の移動(すなわち、キネマティック移動)は、本開示の原理に従って示される。調整可能装置200は、調整可能装置200の第1の端部202と第2の端部204との間に継手210(図27参照)を含む。示す実施形態において、第1の端部202は第1の要素セット220を含み、第2の端部204は第2の要素セット240を含む。他の実施形態において、要素セット220、240は、対向する端部204、202に対してスワップされる可能性がある。第1および第2の要素セット220および240は、継手210を形成するために互いにインターフェースすることができる。
【0029】
示すように、第1の要素セット220は、第1の球表面222(例えば、玉軸受)および第2の球表面224(例えば、玉軸受)を含む。示すように、第2の要素セット240は、第1の円柱242(例えば、ダウエルピン)、第2の円柱244(例えば、ダウエルピン)、第3の円柱246(例えば、ダウエルピン)、および第4の円柱248(例えば、ダウエルピン)を含む。示す実施形態において、第1の球表面222は、第1および第2の円柱242と244との間に挟まれ、第2の球表面224は、第3および第4の円柱246と248との間に挟まれる。示すように、円柱242、244、246、248は、互いにかつ軸A2に平行である。それにより、球表面222、224は、それぞれの円柱242、244、246、248に沿って、それにより、軸A2に沿って摺動することができる。それにより、球表面222、224は、球表面222、224の中心によって規定される軸A2の周りに回転することができる。
【0030】
第1の要素セット220は、圧縮三角形230内で引っ張った状態で働くばね282によって、第2の要素セット240に対してばねで留められ得、それにより、継手210は、ゼロバックラッシュ継手であり、普通なら継手210を分離することになる荷重が継手210に加えられる場合でも、離れないようにさらに維持され得る。それにより、ばね282は、回転保持セット280の構成要素としてさらに役立ち、第1の端部202上の第1のマウント284および第2の端部204上の第2のマウント286に接続され得る。
【0031】
回転調整セット270は、継手210の回転調整を促進し、それにより、軸A2の周りの回転移動を制御することができる。示す実施形態において、そのマウント274内の調整器272(すなわち、アクチュエータ)を転回することは、それにより、調整器272の先端276をプッシュパッド278に押し付け、それにより、軸A2の周りの回転移動を制御する。直線調整セット250は、継手210の直線調整を促進し、それにより、軸A2に沿う直線移動を制御することができる。示す実施形態において、そのマウント254内の調整器252(すなわち、アクチュエータ)を転回することは、それにより、調整器252の先端256をプッシュパッド258に押し付け、それにより、軸A2に沿う直線移動を制御する。
【0032】
直線保持セット260は、調整器252のプレローディングを引き起こす引っ張った状態のばね262を含むことができる。ばね262は、第1の端部202上の第1のばねマウント264および第2の端部204上の第2のばねマウント266によって搭載され得る。継手210は、過剰移動制限部264、268をさらに含むことができる。
【0033】
それにより、継手210は、軸A2に沿う直線移動および/またはその周りの回転の2d-o-fを有する調整可能装置200を提供する。
【0034】
ここで図16、18~24、33、および38~48を参照すると、調整可能装置300の移動(すなわち、キネマティック移動)は、本開示の原理に従って示される。調整可能装置300は、調整可能装置300の第1の端部302と第2の端部304との間に継手310(図18参照)を含む。示す実施形態において、第1の端部302は第1の要素セット320を含み、第2の端部304は第2の要素セット340を含む。他の実施形態において、要素セット320、340は、対向する端部304、302に対してスワップされる可能性がある。第1および第2の要素セット320および340は、継手210を形成するために互いにインターフェースすることができる。
【0035】
示すように、第1の要素セット320は、第1の球表面322(例えば、玉軸受)および第2の球表面324(例えば、玉軸受)を含む。示すように、第2の要素セット340は、第1の円柱342(例えば、ダウエルピン)、第2の円柱344(例えば、ダウエルピン)、第3の円柱346(例えば、ダウエルピン)、および第4の円柱348(例えば、ダウエルピン)を含む。示す実施形態において、第1の球表面222は、第1および第2の円柱342と344との間に挟まれ、第2の球表面324は、第3および第4の円柱346と348との間に挟まれる。示すように、円柱342、344、346、348は、互いにかつ軸A3に平行である。それにより、球表面322、324は、それぞれの円柱342、344、346、348に沿って、それにより、軸A3に沿って摺動することができる。それにより、球表面322、324は、球表面322、324の中心によって規定される軸A3の周りに回転することができる。
【0036】
第1の要素セット320は、圧縮三角形330内で引っ張った状態で働くばね382によって、第2の要素セット340に対してばねで留められ得、それにより、継手310は、ゼロバックラッシュ継手であり、普通なら継手310を分離することになる荷重が継手310に加えられる場合でも、離れないようにさらに維持され得る。それにより、ばね382は、回転保持セット380の構成要素としてさらに役立ち、第1の端部302上の第1のマウント384および第2の端部304上の第2のマウント386に接続され得る。
【0037】
回転調整セット370は、継手310の回転調整を促進し、それにより、軸A3の周りの回転移動を制御することができる。示す実施形態において、そのマウント374内の調整器372(すなわち、アクチュエータ)を転回することは、それにより、調整器372の先端376をプッシュパッド378に押し付け、それにより、軸A3の周りの回転移動を制御する。直線調整セット350は、継手310の直線調整を促進し、それにより、軸A3に沿う直線移動を制御することができる。示す実施形態において、そのマウント354内の調整器352(すなわち、アクチュエータ)を転回することは、それにより、調整器352の先端356をプッシュパッド358に押し付け、それにより、軸A3に沿う直線移動を制御する。
【0038】
直線保持セット360は、調整器352の事前荷重を引き起こす引っ張った状態のばね362を含むことができる。ばね362は、第1の端部302上の第1のばねマウント364および第2の端部304上の第2のばねマウント366によって搭載され得る。継手210は、過剰移動制限部334、364、368をさらに含むことができる。
【0039】
それにより、継手310は、軸A3に沿う直線移動および/またはその周りの回転の2d-o-fを有する調整可能装置300を提供する。
【0040】
球表面222、224、322、324は、それらの搭載時にスロープが存在しないように、図25および31に示すようにマウント70に搭載され得る。円柱242、244、246、248、342、344、346、348は、それらの搭載時にスロープが存在しないように、図20および23に示すようにマウント72に搭載され得る。
【0041】
図4に示すように、オフセット390が、アクチュエータ252、352と対応するばね262、362との間に存在することができる。そのようなオフセット390は、調整可能装置200、300、500の構成要素を梱包するときに有益とすることができる。ばね282、382は、調整可能装置200、300、500がそのようなオフセット390に対応することができるのに十分に強いサイズに作られ得る。示すように、オフセット390Zは、軸A1に沿ってアクチュエータ352の中心とばね362中心を分離し、オフセット390Xは、軸A2に沿ってアクチュエータ352の中心とばね362中心を分離する。
【0042】
ここで図12および17を参照すると、調整可能装置400Aの移動(すなわち、キネマティック移動)は、本開示の原理に従って示される。調整可能装置400Aは、調整可能装置400Aの第1の端部402と第2の端部404との間に継手410を含む。示す実施形態において、第1の端部402は第1の要素セット420を含み、第2の端部404は第2の要素セット440を含む。他の実施形態において、要素セット420、440は、対向する端部204、202に対してスワップされる可能性がある。第1および第2の要素セット420および440は、継手410を形成するために互いにインターフェースすることができる。示すように、第1の要素セット420は、ボア422、第1の隆起接点424、第2の隆起接点426、および第3の隆起接点428を含む。ボア422に隣接して、インデックスマーク430が、第1の端部402に位置決めされ、ボア422から半径方向に外方に延在する。示すように、第2の要素セット440は、円柱442(すなわち、ジャーナル)、および、円柱442から半径方向に内方に延在する、第2の端部404に位置決めされたインデックスマーク450を含む。軸方向保持器444は、第2の端部404に示される(図5参照)。他の実施形態において、軸方向保持器は、第1および/または第2の端部402、404にあるとすることができる。円柱442は、3つの隆起接点422、424、426と締まりばめを有することができ、継手410は、それにより、ゼロバックラッシュ継手とすることができる。それにより、継手410は、軸A1Aの周りの回転の単一d-o-fを有する調整可能装置400Aを提供する。継手410の調整、それにより、軸A1Aの周りの回転の単一d-o-fの調整は、円柱442の突出部分446を転回すること(すなわち、アクチュエータを作動させること)によって達成され得る。図6に示すように、第2のオブジェクト52は、継手410の第2の端部404に搭載され得る。
【0043】
特定の実施形態において、継手410は、軸A1Aに沿う並進およびその周りの回転を有する2d-o-f継手(図4、12、および17参照)として構成され、それにより、調整可能装置400Cの第1の端部402と第2の端部404との間の継手410Cとして修正された継手410を含む、調整可能装置400C用の継手410を構成することができる。例えば、先行の段落の軸方向保持器444は、除去され、それにより、円柱442およびボア422(3つの隆起接点422、424、426がある状態でまたはない状態で)が、2d-o-f円柱継手410Cとして働くことを可能にすることができる。継手410Cの調整、それにより、軸A1Aに沿う並進および/またはその周りの回転の2d-o-fの調整は、円柱442の突出部分446を押すまたは引くおよび/または転回すること(すなわち、アクチュエータを作動させること)によって達成され得る。
【0044】
ここで図2、8、および9を参照すると、調整可能装置400Bの移動(すなわち、キネマティック移動)は、本開示の原理に従って示される。調整可能装置400Bは、調整可能装置400Bの第1の端部406と第2の端部408との間に継手460を含む。示す実施形態において、第1の端部406は第1の要素セット470を含み、第2の端部408は第2の要素セット480を含む。他の実施形態において、要素セット470、480は、対向する端部406、408に対してスワップされる可能性がある。第1および第2の要素セット470および480は、継手460を形成するために互いにインターフェースすることができる。示すように、第1の要素セット470は、クランプ可能ボア472およびクランプ474を含む。示すように、第2の要素セット480は、円柱482(すなわち、ジャーナル)を含む。軸方向保持器484は、第1の端部406に示される(図9参照)。他の実施形態において、軸方向保持器は、第1および/または第2の端部406、408にあるとすることができる。円柱482は、クランプ474によってクランプ可能ボア472内でクランプされ、それにより、継手460を固定することができる。クランプ解除されると、円柱482は、クランプ可能ボア472内で回転され得、継手460は、それにより、軸A1Bの周りの回転の単一d-o-fを有する調整可能装置400Bを提供し得る。継手460の調整、それにより、軸A1Bの周りの回転の単一d-o-fの調整は、円柱482の突出部分を転回すること(すなわち、アクチュエータを作動させること)によって達成され得る。
【0045】
特定の実施形態において、継手460は、軸A1Bに沿う並進およびその周りの回転を有する2d-o-f継手として構成され、それにより、調整可能装置400Dの第1の端部406と第2の端部408との間の継手460Dとして修正された継手460を含む、調整可能装置400D用の継手460を構成することができる。例えば、先行の段落の軸方向保持器484は、除去され、それにより、円柱482およびボア472が、2d-o-f円柱継手410Dとして働くことを可能にすることができる。継手460Dの調整、それにより、軸A1Dに沿う並進および/またはその周りの回転の2d-o-fの調整は、クランプ474をクランプ解除し、円柱482の突出部分を押しまたは引きおよび/または転回し(すなわち、アクチュエータを作動させ)、その後、クランプ474を再クランプすることによって達成され得る。
【0046】
機構500、1000A、1000Bは、特に小さいオブジェクトを画像化するために使用される画像化システム(例えば、尿分析システムまたは血球を画像化するために使用される血液学システム)を含む、高い程度の精度を利用する画像化システムにおいて特に有用であるとすることができる。そのようなシステムにおいて、光学システムは、そのような小さいターゲットオブジェクトを画像化するために必要とされる精度を考慮して、注意深く較正される必要がある。
【0047】
本開示の原理によれば、キネマティック機構500は、機器1100A、1100Bを調整し、それにより、機器1100A、1100B内の種々の構成要素を位置合わせするために使用され得る。本開示の例の実施形態に示すように、キネマティック機構500は、2つの並進d-o-fおよび2つの回転d-o-fを含む。特定の実施形態において、キネマティック機構100は、機器1100A、1100Bを調整し、それにより、さらなる並進d-o-fを提供するためにさらに使用され得る。特定の実施形態において、キネマティック機構400Aは、機器1100Aを調整し、それにより、さらなる回転d-o-fを提供するためにさらに使用され得る。本明細書の説明においておよび図において、組み合わせ式キネマティック機1000Aは、共に組み立てられたキネマティック機構100、400A、500を指す。
【0048】
特定の実施形態において、キネマティック機構400Bは、機器1100Bを調整し、それにより、さらなる回転d-o-fを提供するためにさらに使用され得る。本明細書の説明においておよび図において、組み合わせ式キネマティック機1000Bは、共に組み立てられたキネマティック機構100、400B、500を指す。
【0049】
本明細書の説明においておよび図において、キネマティック本体が規定され、キネマティック機構100、400A、400B、500、1000A、および1000B、ならびに、それらが互いに対して移動するときのそれらの相互関係を示し説明するために使用される。
【0050】
第1のキネマティック本体10は、機器1100A、1100Bのグラウンドおよび/またはベースに接続/固定され得る。例の実施形態において、本体10は、継手110の端部102を含むことができる。キネマティック機構100は、本体10を第2のキネマティック本体20に接続する。例の実施形態において、本体20は、継手110の端部104を含むことができる。図13、57、および58に示すように、1d-o-fプリズム状継手110は、例の実施形態において使用されて、第1および第2のキネマティック本体10、20を接続し、第1の軸A1、A1A、A1Bに沿う相対的直線移動を可能にする。他の実施形態において、他の継手が使用され得る。
【0051】
図14に示すように、キネマティック機構500は、キネマティック機構200およびキネマティック機構300を含む。キネマティック機構200は図15および25~31にさらに示され、キネマティック機構300は図16および18~24にさらに示される。キネマティック機構200は、本体20を第3のキネマティック本体30に接続する。例の実施形態において、本体20は、継手210の端部202を含むことができる。図27、35~37、および49~56に示すように、2d-o-f円柱継手210が、例の実施形態において使用されて、第2および第3のキネマティック本体20、30を接続し、第2の軸A2に沿う相対的直線移動およびそれの周りの相対的回転移動を可能にする。例の実施形態において、本体30は、継手210の端部204を含むことができる。キネマティック機構300は、本体30を第4のキネマティック本体40に接続する。例の実施形態において、本体30は、継手310の端部302を含むことができる。図18および38~48に示すように、2d-o-f円柱継手310が、例の実施形態において使用されて、第3および第4のキネマティック本体30、40を接続し、第3の軸A3に沿う相対的直線移動およびそれの周りの相対的回転移動を可能にする。例の実施形態において、本体40は、継手310の端部304を含むことができる。
【0052】
図12および17に示すように、第5のキネマティック本体50は、1d-o-f回転継手(すなわち、ピン継手)410によって本体40に接続され、第1の軸A1、A1Aの周りの相対的回転移動を可能にし得る。例の実施形態において、本体40は、継手410の端部402を含むことができる。例の実施形態において、本体50は、継手410の端部404を含むことができる。図6に示すように、第2のオブジェクト52は、本体50に搭載され得る。代替的にまたは付加的に、図8および9に示すように、第1のオブジェクト12の円柱482は、本体10に接続/固定されるボア472内に搭載され、それにより、第1の軸A1、A1Bの周りの相対的回転移動を可能にすることができる。軸方向保持器484は、本体10とキネマティック本体60との間に代替のまたはさらなる1d-o-f回転継手を形成するためにさらに使用され得る。
【0053】
ここで図60を参照すると、機器1100A、1100Bを調整するために調整可能装置1000A、1000Bを使用する方法600が、図59を参照して本開示の原理に従って説明される。方法600は、開始602で始まり、ステップ604に進み、顕微鏡12の焦点が、調整器152を操作することによって調整される。ステップ604が終了すると、ステップ606が実行され、顕微鏡12の垂直位置が、調整器352を使用して調整される。ステップ606が終了すると、ステップ608が実行され、顕微鏡12の水平位置が、調整器252を使用して調整される。ステップ608が終了すると、ステップ610が実行され、顕微鏡12の垂直チルトが、調整器372を使用して調整される。ステップ610が終了すると、ステップ612が実行され、顕微鏡12の水平チルトが、調整器272を使用して調整される。ステップ612が終了すると、方法600は終了し、方法600の終了614に達する。
【0054】
ここで図61を参照すると、機器1100A、1100Bを調整するために調整可能装置1000A、1000Bを使用する方法700が、図59を参照して本開示の原理に従って説明される。方法700は、開始702で始まり、ステップ704に進み、顕微鏡12の焦点が、調整器152を操作することによって調整される。ステップ704が終了すると、ステップ706は、ステップ704の焦点品質を評価するために実行される。ステップ706が終了すると、意思決定点708に達し、焦点品質が許容可能でない場合、方法700は、ループ752でステップ704に戻る、または、焦点品質が許容可能である場合、方法700は、ステップ710に進む。ステップ710にて、顕微鏡12の垂直位置が、調整器352を使用して調整される。ステップ710が終了すると、ステップ712が実行され、ステップ710の垂直アライメントの品質が評価される。ステップ712が終了すると、意思決定点714に達し、垂直アライメントが許容可能でない場合、方法700は、ループ752でステップ710に戻る、または、垂直アライメントが許容可能である場合、方法700は、ステップ716に進む。ステップ716にて、顕微鏡12の水平位置が、調整器252を使用して調整される。ステップ716が終了すると、方法700は、ステップ718に進み、ステップ716の水平アライメントの品質が評価される。ステップ718が終了すると、意思決定点720に達し、水平アライメントが許容可能でない場合、方法700は、ループ756でステップ716に戻る、または、顕微鏡12の水平アライメントが許容可能である場合、方法700は、ステップ722に進む。ステップ722にて、顕微鏡12の垂直チルトが、調整器372を使用して調整される。ステップ722が終了すると、方法700は、ステップ724に進み、ステップ722の垂直チルト調整の品質が評価される。ステップ724が終了すると、意思決定点726に達し、垂直チルト調整の品質が許容可能でない場合、方法700は、ループ758でステップ722に戻る、または、垂直チルト調整の品質が許容可能である場合、方法700は、ステップ728に進む。ステップ728にて、顕微鏡12の水平チルトが、調整器272を使用して調整される。ステップ728が終了すると、方法700は、ステップ730に進み、ステップ728の水平チルト調整の品質が評価される。ステップ730が終了すると、意思決定点732に達し、水平チルトの品質が許容可能でない場合、方法700は、ループ760でステップ728に戻る、または、水平チルトの品質が許容可能である場合、方法700は、終了し、終了734に達する。総称的にループ750と呼ばれるループ752、754、756、758、および760は、ほぼ単一プロセスであり、複数のプロセスを反復的に含まない。
【0055】
ここで図62を参照すると、従来技術の機器を調整するために従来技術の調整可能装置を使用する従来技術の方法800がここで説明される。方法800は、開始802で始まり、終了804で終わる。方法は、単一調整プロセスについて幾つかのループ850を含み、複数の調整プロセスについて幾つかのループ870を反復的に含む。それにより、従来技術の方法800は、1つまたは複数のチルト軸における結合された移動に対応するレガシーアライメントプロシージャを説明する。
【0056】
ここで図63を参照すると、従来技術の機器を調整するために従来技術の調整可能装置を使用する従来技術の方法900が説明される。方法900は、開始902で始まり、終了904で終わる。方法は、単一調整プロセスについて幾つかのループ950を含み、複数の調整プロセスについて幾つかのループ970を反復的に含む。それにより、従来技術の方法900は、1つまたは複数または全ての軸における結合された移動に対応するレガシーアライメントプロシージャを説明する。
【0057】
図5、6、9、12、35、38、41、42、44、46、48~50、52、54、および56に示すように、軸A1、A2、およびA3は、点Pにおいて互いに交差する。軸A1と、A2と、A3との間のそのような関係は、上記で説明したループ750、850、および950についての必要性を低減するまたはなくすことができる(例えば、調整のクロスカップリングを実質的に低減するまたはなくすことによって)。軸A1と、A2と、A3との間のそのような関係は、上記で説明したループ870および970についての必要性をさらに低減するまたはなくすことができる(例えば、調整のクロスカップリングを実質的に低減するまたはなくすことによって)。図5および6に示すように、点Pは、第2のオブジェクト52のターゲット場所54に一致するまたは実質的に一致することができる。軸A1、A2、A3、ならびにPおよびターゲット場所54の間のそのような関係は、上記で説明したループ750、850、および950についての必要性を低減するまたはなくすことができる(例えば、調整のクロスカップリングを実質的に低減するまたはなくすことによって)。軸A1、A2、A3、ならびにPおよびターゲット場所54の間のそのような関係は、上記で説明したループ870および970についての必要性をさらに低減するまたはなくすことができる(例えば、調整のクロスカップリングを実質的に低減するまたはなくすことによって)。
【0058】
図11に概略的に示すように、プロセッサ92および/または画像分析器94を含む制御システム90は、特定の実施形態において、調整装置500、1000A、1000Bの調整を自動化するために含まれ得る(方法600、700を自動化することを含む)。
【0059】
上記から、多数の変更および変形が、本開示の新規の概念の真の趣旨および範囲から逸脱することなく実施され得ることが観察されるであろう。図示された特定の実施形態に対する限定は、意図されておらず、または、推測されるべきでないことが理解される。
【符号の説明】
【0060】
10、20、60 第1の本体
12 第1の機器、ツール、第1のオブジェクト
14 焦点場所、フィーチャ
30 第3の本体
40、50 第2の本体
42、42H、42U、52 第2の機器、第2のオブジェクト
42、52 工作物
44、54 ターゲット場所
110 第3の継手
210 第1の継手
310 第2の継手
410 第4の継手
122、124、126、128、132、134、136、138 屈曲部
222、224、322、324 球表面
242、244、246、248、342、344、346、348 円柱表面
252、272、352、372 アクチュエータ
500、1000A、1000B 装置
1100A、1100B 機器
A1 第3の軸
A2 第1の軸
A3 第2の軸
P 点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57-58】
図59
図60
図61
図62
図63
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2の本体に対して第1の本体を調整可能に位置決めするように構成される装置であって、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体と
第1の軸に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に直線的に位置決めするように構成され、前記第1の軸の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に回転可能に位置決めするようにさらに構成される第1の継手と
第2の軸に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に直線的に位置決めするように構成され、前記第2の軸の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に回転可能に位置決めするようにさらに構成される第2の継手とを備え、
前記第1および第2の軸は、点で互いに交差する、装置。
【請求項2】
第2の本体の第2の機器のターゲット場所に対して第1の本体の第1の機器の焦点場所を調整可能に位置決めするように構成される装置であって、
前記第1の本体と、
前記第2の本体と、
第3の本体と
第1の軸に沿って前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に直線的に位置決めし、それにより第1の調整を実施するように構成され、前記第1の軸の周りに前記第3の本体に対して前記第1の本体を調整可能に回転可能に位置決めし、それにより第2の調整を実施するようにさらに構成される第1の継手と
第2の軸に沿って前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に直線的に位置決めし、それにより第3の調整を実施するように構成され、前記第2の軸の周りに前記第3の本体に対して前記第2の本体を調整可能に回転可能に位置決めし、それにより第4の調整を実施するようにさらに構成される第2の継手とを備え、
前記装置は、前記第1、第2、第3、および/または第4の調整のそれぞれを互いに独立に調整可能に位置決めするように構成される、装置。
【請求項3】
前記第1、第2、第3、および/または第4の調整の任意の調整を実施することは、他の調整と実質的にクロスカップルしない、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1および第2の軸は互いに直交する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の継手の前記第1の軸は、一対の球表面の中心の間で規定される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の継手の前記球表面のそれぞれは、前記第1の継手の一対の円柱表面にそれぞれ係合する、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記第2の継手の前記第2の軸は、一対の球表面の中心の間で規定される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項8】
前記第2の継手の前記球表面のそれぞれは、前記第2の継手の一対の円柱表面にそれぞれ係合する、請求項に記載の装置。
【請求項9】
4つのアクチュエータをさらに備え、それぞれのアクチュエータは、前記第1の継手または前記第2の継手を直線的にまたは回転可能にそれぞれ独立に調整するように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項10】
第3の軸に沿って前記第2の本体に対して前記第1の本体を直線的に調整するおよび/または移動させるように構成される第3の継手をさらに備える、請求項1または2に記載の装置。
【請求項11】
前記第3の継手は、少なくとも2つの屈曲部を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第3の軸の周りに前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転可能に調整するおよび/または移動させるように構成される第4の継手をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記継手の全てはゼロバックラッシュ継手である、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記継手の全ては最小拘束継手である、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記継手の全てはばね式継手である、請求項12に記載の装置。
記載の機器。
【国際調査報告】