(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ベビーカー
(51)【国際特許分類】
B62B 9/20 20060101AFI20240927BHJP
B62B 7/08 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
B62B9/20
B62B7/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519120
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-04-03
(86)【国際出願番号】 EP2022077014
(87)【国際公開番号】W WO2023052445
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】202111143389.1
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】ユエン,ジャリアン
【テーマコード(参考)】
3D051
【Fターム(参考)】
3D051AA02
3D051AA10
3D051AA11
3D051AA18
3D051AA23
3D051BA03
3D051BA05
3D051BB06
3D051CB07
3D051CG04
3D051CG07
3D051DD11
(57)【要約】
本開示は、ベビーカーを提供する。前記ベビーカーは、展開状態と折り畳み状態とを有し、ハンドルと、前脚と、後脚とを含む。前記ハンドルと前記前脚と前記後脚とは、互いに対して前記展開状態又は前記折り畳み状態に回転可能である。前記ハンドルは、ハンドル上部ジョイントと、ハンドル下部ジョイントとを含み、前記ハンドル上部ジョイントと前記ハンドル下部ジョイントとは、互いに対して前記展開状態又は前記折り畳み状態に回転可能である。前記ベビーカーは、さらに、制限部を含み、前記折り畳み状態において、前記制限部は、前記ハンドル上部ジョイントが前記展開状態に回転することを阻止する。本開示によって提供されるベビーカーは、ベビーカーが折り畳まれて運搬される際に、ハンドル又はキャノピーが展開されることを効果的に防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
展開状態と折り畳み状態とを有するベビーカーであって、
前記ベビーカーは、ハンドルと、前脚と、後脚とを含み、
前記ハンドルと前記前脚と前記後脚とは、互いに対して前記展開状態又は前記折り畳み状態に回転可能であり、
前記ハンドルは、ハンドル上部ジョイントとハンドル下部ジョイントとを含み、前記ハンドル上部ジョイントと前記ハンドル下部ジョイントとは、互いに対して前記展開状態又は前記折り畳み状態に回転可能であり、
前記ベビーカーは、さらに、制限部を含み、前記折り畳み状態において、前記制限部は、前記ハンドル上部ジョイントが前記展開状態に回転することを阻止する
ことを特徴とするベビーカー。
【請求項2】
前記ベビーカーは、さらに、第1のキャノピーブラケットを含み、前記第1のキャノピーブラケットと前記ハンドル上部ジョイントとは、同一の回転軸に沿って共に回転する
ことを特徴とする請求項1に記載のベビーカー。
【請求項3】
前記ハンドル上部ジョイントは、第1の回転部を含み、前記ハンドル下部ジョイントは、第2の回転部を含み、前記制限部は、前記第1の回転部に設けられ、前記折り畳み状態において、前記制限部は、前記第2の回転部のエッジを阻害して前記第1の回転部が前記第2の回転部に対して前記展開状態に回転することを阻止する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のベビーカー。
【請求項4】
前記制限部は、弾性フィンガーによって形成され、前記第2の回転部が前記弾性フィンガーに閾値以上の力を加える場合、前記弾性フィンガーが弾性変形されて前記第2の回転部の回転を許可する
ことを特徴とする請求項3に記載のベビーカー。
【請求項5】
前記制限部は、突起によって形成され、前記第2の回転部は、展開溝と、折りたたみ溝と、制限孔とを有し、前記展開状態において、前記突起は、前記展開溝内に位置し、前記展開状態から前記折り畳み状態に回転する時、前記突起は、前記折りたたみ溝を介して前記制限孔に進入する
ことを特徴とする請求項3に記載のベビーカー。
【請求項6】
前記展開溝と前記折りたたみ溝とは、前記第2の回転部のエッジに形成され、前記突起は、前記第1の回転部のエッジに形成されている
ことを特徴とする請求項5に記載のベビーカー。
【請求項7】
前記ハンドル上部ジョイントは、第1の回転部を含み、前記ハンドル下部ジョイントは、第2の回転部を含み、前記第2の回転部に制限部が設けられ、前記折り畳み状態において、前記制限部は、前記第1の回転部が前記第2の回転部に対して前記展開状態に回転することを阻害する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のベビーカー。
【請求項8】
前記制限部は、弾性フィンガーによって形成され、前記第1の回転部が前記弾性フィンガーに閾値以上の力を加えると、前記弾性フィンガーが弾性変形されて前記第2の回転部の回転を許可する
ことを特徴とする請求項7に記載のベビーカー。
【請求項9】
前記制限部は、突起によって形成され、前記第1の回転部は、展開溝と、折りたたみ溝と、制限孔とを有し、前記展開状態において、前記突起は、前記展開溝内に位置し、前記展開状態から前記折り畳み状態に回転する時、前記突起は、前記折りたたみ溝を介して前記制限孔に進入する
ことを特徴とする請求項7に記載のベビーカー。
【請求項10】
前記展開溝と前記折りたたみ溝とは、前記第1の回転部のエッジに形成され、前記突起は、前記第2の回転部のエッジに形成されている
ことを特徴とする請求項9に記載のベビーカー。
【請求項11】
前記第1の回転部と前記第2の回転部の各々は、それぞれ2つのプレート部を有し、前記第1の回転部と前記第2の回転部の各々の2つのプレート部の間に隙間があり、前記第1の回転部の前記2つのプレート部と前記第2の回転部の前記2つのプレート部とは、交錯し、少なくとも部分的に互いに重なっている
ことを特徴とする請求項3~10のいずれか1項に記載のベビーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ベビーカーの技術分野に関し、特に、確実に折り畳むことができるベビーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
ベビーカーは、野外活動において子供の利便性を提供するために設計された道具車両として、広く使用されている。従来技術におけるベビーカーは、持ち運びや収納をより便利にするために、折り畳み可能な構造として設計されており、使用しないときには、ベビーカーを小さく折り畳んで、持ち運びや収納を容易にすることができる。
【0003】
現在、折り畳み後のサイズが小さく、飛行機にも持ち込めるベビーカーが人気である。このようなベビーカーは、折り畳んだ後がコンパクトであるため、使用者が持ち運ぶのに便利である。しかし、使用中に、フレームとハンドルが折り畳まれているにもかかわらず、ハンドル又はキャノピーが持ち運び中に自動的に開いてしまい、使用者の飛行機への搭乗又は使用者の外出時の携帯に影響を与える可能性がある。
【0004】
従って、ハンドル及び/又はキャノピーが自動的に開くのを防止することができるベビーカーが必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、ハンドル及び/又はキャノピーが自動的に開くのを防止することができるベビーカーを提供することである。
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、ベビーカーを提供する。前記ベビーカーは、展開状態と折り畳み状態とを有し、ハンドルと、前脚と、後脚とを含む。前記ハンドルと前記前脚と前記後脚とは、互いに対して前記展開状態又は前記折り畳み状態に回転可能である。前記ハンドルは、ハンドル上部ジョイントと、ハンドル下部ジョイントとを含み、前記ハンドル上部ジョイントと前記ハンドル下部ジョイントとは、互いに対して前記展開状態又は前記折り畳み状態に回転可能である。前記ベビーカーは、さらに、制限部を含み、前記折り畳み状態において、前記制限部は、前記ハンドル上部ジョイントが前記展開状態に回転することを阻止する。
【0007】
一実施形態では、前記ベビーカーは、さらに、第1のキャノピーブラケットを含み、前記第1のキャノピーブラケットと前記ハンドル上部ジョイントとは、同一の回転軸に沿って共に回転する。
【0008】
一実施形態では、前記ハンドル上部ジョイントは、第1の回転部を含み、前記ハンドル下部ジョイントは、第2の回転部を含み、前記制限部は、前記第1の回転部に設けられ、前記制限部は、前記第2の回転部のエッジを阻害して前記第1の回転部が前記第2の回転部に対して前記展開状態に向かって回動することを阻止する。
【0009】
一実施形態では、前記制限部は、弾性フィンガーによって形成され、前記第2の回転部が前記弾性フィンガーに閾値以上の力を加える場合、前記弾性フィンガーが弾性変形されて前記第2の回転部の回転を許可する。
【0010】
一実施形態では、前記制限部は、突起によって形成され、前記第2の回転部は、展開溝と、折りたたみ溝と、制限孔とを有し、前記展開状態において、前記突起は、前記展開溝内に位置し、前記展開状態から前記折り畳み状態に回転する時、前記突起は、前記折りたたみ溝を介して前記制限孔に進入する。
【0011】
一実施形態では、前記展開溝と前記折りたたみ溝とは、前記第2の回転部のエッジに形成され、前記突起は、前記第1の回転部のエッジに形成されている。
【0012】
一実施形態では、前記ハンドル上部ジョイントは、第1の回転部を含み、前記ハンドル下部ジョイントは、第2の回転部を含み、前記第2の回転部に制限部が設けられ、前記折り畳み状態において、前記制限部は、前記第1の回転部が前記第2の回転部に対して前記展開状態に回転することを阻害する。
【0013】
一実施形態では、前記制限部は、弾性フィンガーによって形成され、前記第1の回転部が前記弾性フィンガーに閾値以上の力を加えると、前記弾性フィンガーが弾性変形されて前記第2の回転部の回転を許可する。
【0014】
一実施形態では、前記制限部は、突起によって形成され、前記第1の回転部は、展開溝と、折りたたみ溝と、制限孔とを有し、前記展開状態において、前記突起は、前記展開溝内に位置し、前記展開状態から前記折り畳み状態に回転する時、前記突起は、前記折りたたみ溝を介して前記制限孔に進入する。
【0015】
一実施形態では、前記展開溝と前記折りたたみ溝とは、前記第1の回転部のエッジに形成され、前記突起は、前記第2の回転部のエッジに形成されている。
【0016】
一実施形態では、前記第1の回転部と前記第2の回転部の各々は、それぞれ2つのプレート部を有し、前記第1の回転部と前記第2の回転部の各々の2つのプレート部の間に隙間があり、前記第1の回転部の前記2つのプレート部と前記第2の回転部の前記2つのプレート部とは、交錯し少なくとも部分的に互いに重なっている。
【0017】
本開示のベビーカーは、ハンドル及び/又はキャノピーが自動的に開くことを防止することができ、ベビーカーが折り畳まれて運ばれるときにハンドル又はキャノピーが開くことを効果的に防止することができ、したがって、ユーザの使用に影響を与え、同時に、ユーザがハンドル及びキャノピーを展開することに影響を与えない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示の様々な目的、特徴及び利点は、本開示の好ましい実施形態の以下の詳細な説明を添付の図面と併せて考慮することにより、より明らかになるであろう。図面は、本開示の例示的な図示に過ぎず、必ずしも縮尺通りに描かれていない。図面において、同じ参照番号は、同じ又は類似の部品を指す。
【0019】
【
図1】本開示の実施形態におけるベビーカーは折り畳まれた状態にある側面図である。
【
図2】本開示の実施形態におけるベビーカーは展開状態にある透視図である。
【
図4】
図2の部分Aの別の角度からの部分拡大図である。
【
図6】本開示の実施形態におけるベビーカーは折り畳み状態にある透視図である。
【
図8】本開示の実施形態におけるベビーカーは折り畳み状態にある透視図である。
【
図10】本開示の別の実施形態におけるベビーカーの部分透視分解図である。
【
図11】本開示の別の実施形態におけるベビーカーは展開状態にある透視図である。
【
図13】本開示の別の実施形態におけるベビーカーは折り畳み状態にある透視図である。
【
図15】本開示の別の実施形態におけるハンドル上部ジョイントの透視図である。
【
図16】本開示の別の実施形態におけるハンドル下部ジョイントの透視図である。
【
図17】本開示の別の実施形態におけるハンドル下部ジョイントの概略図であり、ハンドル下部ジョイントの内部構造を示す。
【
図18】本開示の別の実施形態におけるベビーカーは展開状態にある部分概略図である。
【
図19】本開示の別の実施形態におけるベビーカーは折り畳み状態にある部分概略図である。
【符号の説明】
【0020】
ベビーカー 1
ハンドル 11
ハンドル上部ジョイント 111
第1の回転部 1131
第1のプレート部 11311
第2のプレート部 11312
エッジ 11313
ハンドル下部ジョイント 112
第2の回転部 1132
第3のプレート部 11321
第4のプレート部 11322
エッジ 11323
制限部 114
展開溝 115
折りたたみ溝 116
制限孔 117
前脚 12
後脚 13
ホイール 14
キャノピーブラケット 15
第1のキャノピーブラケット 151
第2のキャノピーブラケット 152
シート 16
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の全体概念をより明確に説明するために、本明細書の添付図面を参照して、以下の詳細な説明を例示的に行う。
【0022】
以下の説明では、本開示を十分に理解するために、多くの具体的な詳細が記載されていることに留意されたい。しかしながら、本開示は、ここに記載したものとは異なる他の方法で実施することができる。したがって、本開示の保護範囲は、以下に開示される特定の実施形態によって限定されない。
【0023】
また、本開示の説明において、用語「中央」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「トップ」、「底」、「内側」、「外側」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」等は、本開示の説明の便宜のためであり、説明を簡略化するためである。は、図面に示された向き又は位置関係に基づいて向き又は位置関係を示すものであり、本開示を説明し、説明を簡略化するための便宜的なものに過ぎず、示された装置又は構成要素が特定の向きを有していなければならない、又は特定の向きで構成され、動作しなければならないことを示す又は暗示するものではなく、したがって、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0024】
本開示において、特に指定及び限定がない限り、「設置」、「接続」、「結合」及び「固定」という用語は、例えば、固定、着脱又は一体化されていてもよく、直接接続されていても中間媒体を介して間接的に接続されていてもよく、2つの構成要素の内部連絡又は2つの構成要素間の相互作用であってもよく、広義に理解されるべきである。ただし、直接接続とは、接続された2つの対象が過剰な構造によって接続関係を構築するのではなく、接続構造によって一体化された部分を形成するだけであることを意味する。当業者にとって、本開示における上記用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0025】
本開示では、特に指定及び限定しない限り、第2の特徴の「上」又は「下」にある第1の特徴は、第1の及び第2の特徴の間で直接接触していてもよく、中間媒体を介して第1の及び第2の特徴の間で間接的に接触していてもよい。本明細書の説明において、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「実施例」、「具体例」、又は「いくつかの実施例」という用語に言及する説明は、実施形態又は実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態又は実施例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の模式的表現は、必ずしも同一の実施形態又は実施例を指すものではない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料又は特性は、任意の1つ又は複数の実施形態又は実施例において、適切な方法で組み合わせることができる。
【0026】
図1は、本開示の実施形態におけるベビーカーの側面図であり、ベビーカーは折り畳み状態にあり、
図2は、本開示の実施形態におけるベビーカーの透視図であり、ベビーカーは、展開状態にある。
【0027】
本開示のベビーカー1は、展開状態(
図2に示す状態)と折り畳み状態(
図1に示す状態)とを有する。ベビーカー1は、ハンドル11と、前脚12と、後脚13と、ホイール14とを含む。ホイール14は、ベビーカー1を押すことができるように、前脚12の端部及び後脚13の端部にそれぞれ設けることができる。ハンドル11、前脚12及び後脚13は、互いに対して展開状態と折り畳み状態とに回動可能である。この実施形態では、ベビーカー1は、4つのホイール14を有するが、本開示はこれに限定されない。あるいは、ベビーカー1は、3つのホイールを有してもよく、4つ以上のホイールを有してもよい。また、ベビーカー1は、赤ちゃんが座るためのシート16を含んでもよく、ベビーカーの異なる部分を構成するための他の構成要素を含んでもよい。
【0028】
ハンドル11は、ハンドル上部ジョイント111とハンドル下部ジョイント112とを含む。ハンドル上部ジョイント111とハンドル下部ジョイント112は、互いに対して展開状態と折り畳み状態とに回動可能である。
図1に示すように、折り畳み状態では、ハンドル上部ジョイント111はほぼ垂直な姿勢となる。弾性要素(例えば、ねじりばね)がハンドル11に設けられていてもよく、弾性要素がハンドル上部ジョイント111に力を加えて、折り畳み状態に向かって移動するようにしてもよい。
【0029】
また、ベビーカーは、弾性阻止部材や突起が制限孔に係合する構造などの制限構造(以下で詳細に説明する)を含む。折り畳み状態において、制限構造は、ハンドル上部ジョイント111が展開状態に向かって回転するのを阻止することができる。本開示における「阻止する」という用語は、部分的な阻止を含み得る、すなわち、制限構造に加えられる力が閾値を超えると、制限構造はもはや阻止効果を有しなくなり得る。閾値は、例えば、ユーザの腕が提供できる力の範囲内であってもよい。
【0030】
図3は、
図2の部分Aの部分拡大図であり、
図4は、
図2の部分Aを別の角度から見た部分拡大図である。
【0031】
図1~
図4を参照すると、ベビーカー1は、キャノピーブラケット15をさらに含む。キャノピーブラケット15は、第1のキャノピーブラケット151と第2のキャノピーブラケット152とを含むことができる。第1のキャノピーブラケット151は、同じ回転軸に沿ってハンドル上部ジョイント111と共に回転することができる。キャノピーブラケット15は、キャノピー(図示せず)のフレームとして使用されてもよい。例えば、キャノピーは、布製であってもよく、必要に応じて光を遮る機能を実現するために展開したり折り畳んだりすることができる。
【0032】
図5は、
図4に示す部品の分解透視図であり、
図6は、本開示の実施形態におけるベビーカーの透視図であり、ベビーカーは折り畳み状態にあり、
図7は、
図6の部品Bの部分拡大図である、
図8は、本開示の実施形態におけるベビーカーの透視図であり、ベビーカーは折り畳み状態にある。
図7は、
図6の部品Bの部分拡大図であり、
図8は、本開示の実施形態におけるベビーカーの透視図であり、ベビーカーは折り畳み状態にあり、
図9は、
図8の部品Cの部分拡大図である。
【0033】
図5を参照すると、ハンドル上部ジョイント111は、第1の回転部1131を含む。ハンドル下部ジョイント112は、第2の回転部1132を含む。第1の回転部1131は、制限部114を備える。折り畳み状態において、制限部114は、第2の回転部1132のエッジ11323を阻害して、第1の回転部1131が第2の回転部1132に対して展開状態に向かって回転するのを防止することができる。
【0034】
制限部114は、弾性フィンガーとして形成されてもよい。
図5に示すように、制限部114は、(
図5に矢印で示すように)第1の回転部1131の表面に垂直な方向に弾性変形してもよく、制限部114の端部は、第1の回転部1131の表面から突出する突起を形成してもよい。第2の回転部1132が弾性フィンガーに閾値以上の力を加えると、弾性フィンガーは、第2の回転部1132の回転を阻止しないように弾性変形する。突起が第2の回転部1132の側を向く角度は、上記閾値の要求に応じて設計することができる。なお、角度が急なほど閾値は大きくなり、角度が緩やかなほど閾値は小さくなる。
【0035】
図5を参照すると、第1の回動部1131は、第1のプレート部11311と第2のプレート部11312とを有する。第2の回動部1132は、第3のプレート部11321と第4のプレート部11322とを有する。第1のプレート部11311と第2のプレート部11312との間には隙間があり、第3のプレート部11321と第4のプレート部11322との間には隙間がある。第1のプレート部11311と第2のプレート部11312との間の隙間は、第3のプレート部11321と第4のプレート部11322の一方を収容するのに適している。第3のプレート部11321と第4のプレート部11322との間の隙間は、第1のプレート部11311と第2のプレート部11312との一方を収容するのに適している。第1の回転部1131の第1のプレート部11311と第2のプレート部11312と、第2の回転部1132の第3のプレート部11321と第4のプレート部11322とは、互いに交錯し、第1の回転部1131と第2の回転部1132が少なくとも部分的に重なってる。
【0036】
図7を参照すると、ベビーカーのフレームが折り畳み状態にあるとき、第1の回転部1131は、第2の回転部1132と部分的に重なっており、制限部114は、第2の回転部1132のエッジ11323に接触して、第1の回転部1131が展開状態に向かって回転するのを防止する。したがって、ベビーカーのフレームが折り畳み状態にあるとき、ハンドル上部ジョイント111及び/又はハンドル上部ジョイント111とともに移動する第1のキャノピーブラケット151及び/又は第2のキャノピーブラケット152は、重力又は揺れによって部分的に展開されることなく、完全に折り畳まれた状態に維持され得る。ベビーカー1を展開する必要がある場合、ハンドル上部ジョイント111は、閾値を超える力を加えることによって回動され、第2の回動部1132が制限部114を強制的に弾性変形させ、第1の回動部1131の表面から明らかに突出しなくなり、第1の回動部1131が外側に回動することが妨げられなくなり、それによってベビーカー1をスムーズに展開させることができる。
【0037】
引き続き
図7を参照すると、制限部114は、第2の回動部1132のエッジ11323に接触し、かつ、折り畳み状態において第1の回動部1131と第2の回動部1132との共通の回動軸線Rよりも低い位置であれば、第1の回動部1131の複数の位置に配置される。制限部114の位置は、ベビーカー1の他の構成要素(例えば、シート布)を考慮した上で、適切に調整することができる。
【0038】
この実施形態では、制限部114は、第1の回動部1131に設けられているが、他の実施形態では、制限部114を第2の回動部113に設けてもよい。このようにして、折り畳み状態において、制限部114は、第1の回動部1131のエッジ11313を阻害して、第1の回動部1131が第2の回動部113に対して展開状態に回動するのを阻止する。第1の回動部1131が制限部に閾値を超える力を加えると、制限部は、弾性変形し、第2の回動部113の回動を阻止しない。
【0039】
図11は、本開示の別の実施形態におけるベビーカーの透視図であり、ベビーカーは展開状態にある。
図12は、
図11の部分Dの部分拡大図である。
図13は、本開示の別の実施形態におけるベビーカーの透視図であり、ベビーカーは折り畳み状態にある。
図14は、
図13の部分Eの部分拡大図である。
図15は、本開示の別の実施形態におけるハンドル上部ジョイントの透視図である。
図16は、本開示の別の実施形態におけるハンドル下部ジョイントの透視図である。
図17は、本開示の別の実施形態におけるハンドル下部ジョイントの概略図であり、ハンドル下部ジョイントの内部構造を示す。
図18は、本開示の別の実施形態におけるベビーカーの部分概略斜視図であり、ベビーカーは展開状態にある。
図19は、本開示の別の実施形態におけるベビーカーの部分概略斜視図であり、ベビーカーは折り畳み状態にある。
【0040】
以下、この実施形態と前述した実施形態との相違点のみを説明し、重複を避けるために同一部分は省略する。
【0041】
別の実施形態では、
図15に示すように、制限部114が突起によって形成され、第1の回転部1131に設けられている。
図12及び
図14に示すように、第2の回転部1132は、展開溝115、折りたたみ溝116及び制限孔117を有する。展開状態では、制限部114は、展開溝115内に位置する(
図12に示すように)。展開状態から折り畳み状態への過程において、例えば、回転により、制限部114は、展開溝115から離れ、第2の回転部1132から移動し、次に折りたたみ溝116に進入し、最後に折りたたみ溝116から離れ、制限孔117に進入し(
図14に示すように)、突起が制限孔117内に保持される。制限孔117は、ハンドル上部ジョイント111がある範囲内で回転できるように、一定の長さを有していてもよい。
【0042】
折り畳み状態から前記展開状態への回転において、閾値を超える力がハンドル上部ジョイント111に加えられ、制限部114が制限孔117のエッジの阻害を克服し、制限孔117から離れる。制限部114が制限孔117と折りたたみ溝116との間に位置するとき、制限部114は、第2の回転部1132に接触し、摩擦を発生させる可能性がある。ハンドル上部ジョイント111は、さらに展開されるので、制限部114は、最終的に(
図18に示すように)展開溝115に戻る。
【0043】
図17に示すように、第2の回動部1132のエッジ11323には、展開溝115及び折りたたみ溝116が形成されている。また、
図15に示すように、第1の回転部1131のエッジ11313に制限部114(突起)を形成してもよい。展開溝115及び折りたたみ溝116は、制限部114の不要な摩耗を防止することができる。折りたたみ溝116は、ガイド機能を有し、回転中に展開状態から折り畳み状態へ制限部114をガイドすることができ、制限部114は折りたたみ溝116に沿って制限孔117に移動することができる。
【0044】
図18及び
図19を参照すると、展開溝115、折りたたみ溝116、及び制限孔117は、概して、第1の回転部1131及び第2の回転部1132の回転軸を中心とする円の円周に形成されてもよい。
【0045】
制限部114(バンプ)の直径範囲は、2mm~5mmであってもよく、制限部114の高さ範囲は、1mm~3mmであってもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0046】
なお、この実施形態では、制限部114は、第1の回転部1131上に配置されている。他の実施形態では、制限部114は、第2の回転部1132上にも配置されることがあり、展開溝115、折りたたみ溝116及び制限孔117は、第1の回転部1131上に対応して配置される。このようにして、折り畳み状態において、制限部114(バンプ)は、第1の回転部1131上の制限孔117によって拘束され、第1の回転部1131が第2の回転部1132に対して展開状態に向かって回転するのを防止する。閾値を超える力がハンドル上部ジョイント111に加えられると、制限部114が制限孔117から離れ、第1の回転部1131が第2の回転部1132に対して回転して展開される。
【0047】
他の実施形態では、弾性フィンガーとして形成された制限部114と、突起によって形成された制限部114とを同時に用いてもよく、両者を第1の回転部1131又は第2の回転部1132に同時に設けてもよいし、第1の回転部1131及び第2の回転部1132にそれぞれ設けてもよい。さらに、弾性フィンガー及び突起の数も異なっていてもよい。
【0048】
当業者であれば、本明細書を検討し、上述のように本開示を実施した後に、本開示の他の実施形態を容易に思いつくであろう。本開示は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない技術分野における一般的な知識又は一般的な技術的手段を含む、本開示の変形、使用又は適応をカバーすることを意図している。また、本明細書及びその実施形態は、例示としてのみみなされ、本開示の範囲及び精神は、本開示の特許請求の範囲によって示される。
【0049】
本開示は、典型的な実施形態の例を参照して説明されてきたが、使用される用語は、制限的ではなく、例示的及び例示的である。本開示は、本開示の精神及び本質から逸脱することなく、様々な形態で具体化され得るので、上述の実施形態は、前述の詳細に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって定義される範囲内で最も広い意味で解釈されるべきであり、したがって、特許請求の範囲又はその均等物の範囲内に入る全ての変更は、特許請求の範囲によってカバーされるべきであることが理解されるべきである。
【国際調査報告】