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特表2024-536131光学装置、モジュールおよびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】光学装置、モジュールおよびデバイス
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/232 20240101AFI20240927BHJP
   G02B 27/01 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
B60K35/232
G02B27/01
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519264
(86)(22)【出願日】2022-08-26
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 EP2022073815
(87)【国際公開番号】W WO2023052011
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】21199434.8
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】ヤルヴェンパー,トニ ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】サルミマー,マルヤ パウリーナ
【テーマコード(参考)】
2H199
3D344
【Fターム(参考)】
2H199DA03
2H199DA18
2H199DA25
2H199DA32
3D344AA19
3D344AA21
3D344AC25
(57)【要約】
本開示の例は、光学装置、モジュール及びデバイスに関する。光学装置は、コントロールパネルと、少なくとも1つの導光手段とを備える。少なくとも1つの導光手段は、第1の光エンジンから導光手段内に1つ以上の入力光ビームを内部結合するように構成された内部結合回折手段と、1つ以上の入力光ビームを拡大するように構成された拡大手段と、導光手段から1つ以上の拡大光ビームを外部結合するように構成された外部結合回折手段とを少なくとも含む。少なくとも1つの導光手段は透明であり、コントロールパネルの少なくとも一部に重ねて設けられ、コントロールパネルよりも長い焦点距離で仮想画像を表示するように構成される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントロールパネルと、
少なくとも1つの導光手段であって、1つ以上の入力光ビームを第1の光エンジンから前記導光手段に内部結合するように構成された内部結合回折手段、前記1つ以上の入力光ビームを拡大するように構成された拡大手段、前記1つ以上の拡大光ビームを前記導光手段から外部結合するように構成された外部結合回折手段を少なくとも含む導光手段とを備え、
前記少なくとも1つの導光手段は透明であり、前記コントロールパネルの少なくとも一部に重ねて設けられ、前記コントロールパネルよりも長い焦点距離で1つまたは複数の仮想画像を表示するように構成されることを特徴とする装置。
【請求項2】
積層構成で配置された複数の前記導光手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第1の導光手段が第1の焦点距離で仮想画像を表示するように構成され、第2の導光手段が第2の焦点距離で仮想画像を表示するように構成される複数の前記導光手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記コントロールパネル及び前記複数の導光手段は、異なる焦点距離における複数の前記画像が1つ以上のボリュメトリック(volumetric)画像を提供するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
ヘッドアップディスプレイを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記コントロールパネルに重なる前記導光手段の前記焦点距離は、前記ヘッドアップディスプレイの焦点距離に位置合わせされることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの導光手段と前記コントロールパネルとの間に間隙が設けられることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの導光手段は、前記コントロールパネルの直上に提供されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記装置によって提供される1つ以上の仮想画像の焦点距離を調整するための手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの導光手段の焦点距離は無限遠に設定されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの導光手段の焦点距離は、遠距離または中距離に設定されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つの導光手段の焦点距離が調整可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの導光手段は、ユーザの第1の眼用の第1の画像と、前記ユーザの第2の眼用の第2の画像とを表示するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の装置を含む、モジュール、デバイス、車両又は車両の運転室。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例は、光学装置、モジュール及びデバイスに関する。いくつかは、自動車または航空機などの車両内で画像を提供するための光学装置、モジュールおよびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車または航空機などの車両は、ユーザが車両を制御している間に見る必要があるコントロールパネルを備える。ユーザは、コントロールパネルを見るとき、その周囲の状況から目をそらす必要がある。次いで、ユーザが状況を再び見るとき、ユーザの眼が状況内のオブジェクトの異なる焦点距離に調節するために、いくらかの時間を要し得る。
【発明の概要】
【0003】
必ずしもすべてではないが、本開示の様々な例によれば、コントロールパネルと、少なくとも1つの導光手段であって、1つ以上の入力光ビームを第1の光エンジンから導光手段に内部結合するように構成された内部結合回折手段、1つ以上の入力光ビームを拡大するように構成された拡大手段、1つ以上の拡大光ビームを導光手段から外部結合するように構成された外部結合回折手段とを少なくとも含む導光手段とを備え、少なくとも1つの導光手段は透明であり、コントロールパネルの少なくとも一部に重ねて設けられ、コントロールパネルよりも長い焦点距離で1つまたは複数の仮想画像を表示するように構成される。
【0004】
装置は、積層構成で配置された複数の導光手段を備えてもよい。
【0005】
装置は、複数の導光手段を備え、第1の導光手段は、第1の焦点距離で仮想画像を表示するように構成され、第2の導光手段は、第2の焦点距離で仮想画像を表示するように構成される。
【0006】
コントロールパネルおよび複数の導光手段は、異なる焦点距離における画像が1つまたは複数のボリュメトリック画像を提供するように構成され得る。
【0007】
装置は、ヘッドアップディスプレイを備え得る。
【0008】
コントロールパネルに重なる導光手段の焦点距離は、ヘッドアップディスプレイの焦点距離に位置合わせすることができる。
【0009】
少なくとも1つの導光手段とコントロールパネルとの間に間隙を設けることができる。
【0010】
少なくとも1つの導光手段は、コントロールパネルの直上に設けることができる。
【0011】
装置は、装置によって提供される1つまたは複数の仮想画像の焦点距離を調整するための手段を備えることができる。
【0012】
少なくとも1つの導光手段の焦点距離は無限遠に設定されてもよい。
【0013】
少なくとも1つの導光手段の焦点距離は、遠距離または中距離に設定されてもよい。
【0014】
装置は、少なくとも1つの導光手段の焦点距離が調整されることを可能にするように構成され得る。
【0015】
少なくとも1つの導光手段は、ユーザの第1の眼用の第1の画像と、ユーザの第2の眼用の第2の画像とを表示するように構成され得る。
【0016】
必ずしもすべてではないが、本開示の様々な例によれば、コントロールパネルと、少なくとも1つの導光体であって、第1の光エンジンから導光体内に1つ以上の入力光ビームを内部結合するように構成された内部結合回折要素、1つ以上の入力光ビームを拡大するように構成された1つ以上の拡大器、1つ以上の拡大光ビームを導光体から外部結合するように構成された外部結合回折要素を少なくとも含む導光体とを備え、少なくとも1つの導光体は透明であり、コントロールパネルの少なくとも一部に重ねて設けられ、コントロールパネルよりも長い焦点距離で仮想画像を表示するように構成される。
【0017】
必ずしも全てではないが、本開示の種々の実施例によれば、本明細書に説明されるような装置を備えるモジュール、デバイス、車両、または車両の運転室が提供されてもよい。
【0018】
次に、添付の図面を参照していくつかの例を説明する:
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】例示的な導光手段を示す。
図2】例示的な装置を示す。
図3】車両内の例示的な装置を示す。
図4A】使用中の例示的な装置を示す。
図4B】使用中の例示的な装置を示す。
図5】使用中の例示的な装置を示す。
図6A】使用中の例示的な装置を示す。
図6B】使用中の例示的な装置を示す。
図7A】使用中の例示的な装置を示す。
図7B】使用中の例示的な装置を示す。
図8A】装置によって表示され得る例示的な画像を示す。
図8B】装置によって表示され得る例示的な画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本開示の実施例で使用することができる例示的な導光手段101を示す。導光手段101は、導波路、光学基板、透明プレート、または任意の他の適切な材料上に形成することができる。
【0021】
この例では、導光手段101は射出瞳エキスパンダを含む。射出瞳エキスパンダは、光エンジンまたは他の光学配列からの射出瞳のサイズを増加させるように構成される。光エンジンは、投影エンジンなどの表示手段であり得る。
【0022】
導光手段101は、内部結合回折手段103と、拡大手段105と、外部結合回折手段107とを備える。
【0023】
内部結合回折手段103は、光エンジンからの光の1つ以上のビームを導光手段101に内部結合するように構成された任意の手段を含む。内部結合回折手段103は、使用時に内部結合回折手段103が光エンジンに隣接して位置決めされ得るように、導光手段101内に位置決めされる。
【0024】
内部結合された光ビームは、全内部反射を介して導光手段101を通過する。導光手段101に使用される材料の屈折率、内部結合されたビームの波長、および内部結合回折手段103のパラメータは、全内部反射角を決定する。
【0025】
拡大手段105は、内部結合された光ビームが内部結合回折手段103から拡大手段105に提供されるように、導光手段101内に配置される。
【0026】
拡大手段105は、内部結合された光ビームを少なくとも1つの次元に拡大するように構成された任意の手段を含む。拡大手段105は、回折格子などの回折手段または任意の他の適切な手段を備えることができる。回折格子において、内部結合された光ビームは、内部反射ごとに2つに分割される。ビームの2つの分割セクションは、異なる方向に進行し、分割を継続し、したがって、光エンジンの射出瞳を拡大する。図1に示す例では、拡大手段105は、ビームを水平方向に拡大する格子を有する。
【0027】
外部結合回折手段107は、水平方向に拡大された光ビームが拡大手段105から外部結合回折手段107に提供されるように、導光手段101内に配置される。
【0028】
外部結合回折手段107は、水平方向に拡大された光ビームを導光手段から外部結合するように構成された任意の手段を含む。外部結合回折手段107は、拡大光ビームが内部反射毎に2つに分割されるように、拡大手段105と同様に機能することができる。外部結合回折手段107はまた、水平に拡大された光ビームを第2の次元に拡大するように構成されることができる。図1に示す例では、外部結合回折手段107は、水平方向に拡大されたビームを垂直方向に拡大する水平格子を有する。
【0029】
導光手段101は、外部結合された拡大光ビームを使用者が見ることができるように構成される。外部結合された拡大光ビームは、ユーザによって観察され得る仮想画像を提供する。したがって、外部結合された光ビームは、拡大された射出瞳を提供する。
【0030】
異なる回折手段のサイズ、形状、位置、および拡大方向の変化は例にすぎず、他の変化も、本開示の他の例において使用され得ることを理解されたい。例えば、拡大手段105は、光ビームを水平以外の何らかの方向に拡大することができる。別の例として、外部結合回折手段107は、ビームを垂直以外の何らかの方向に拡大することができる。第3の例として、内部結合回折手段103によって内部結合された光のビームの射出瞳は、ビームを導光手段101に内部結合する前に既に第1の拡大寸法に拡大される。この例では、導光手段101内に配置された拡大手段105は存在しない。
【0031】
内部結合回折手段103、拡大手段105、および外部結合回折手段107に使用される回折手段は、入力光ビームを回折するように構成することができる任意の手段を備えることができる。回折手段は、回折光学要素、回折構造、回折格子、ホログラフィック格子、ブラッグ格子、線条、隆起、表面レリーフ回折格子、または光を異なる方向に進むいくつかのビームに分割および回折する周期構造を有する任意の好適な光学構成要素または特徴のうちのいずれか1つ以上を備えることができる。
【0032】
図2は、例示的な装置201の側面図を概略的に示す。装置201は、導光手段101及びコントロールパネル203を備える。装置201は、図2に示されていない追加の構成要素を備えることができる。例えば、装置201は、HUD、反射を低減するためのコーティング、および/または任意の他の好適な構成要素を備えることができる。
【0033】
コントロールパネル203は、車両のコントロールパネルまたは車両の運転室を含むことができる。例えば、コントロールパネル203は、自動車又は他のタイプの自動車のダッシュボードを含むことができる。コントロールパネル203は、航空機などの航空機のコントロールパネルを含むこともできる。いくつかの例では、コントロールパネル203は、車両または機械に取り付けることができる運転室内に設けることができる。例えば、コントロールパネル203は、掘削機又はクレーンに連結され得る運転室内に設けられ得る。
【0034】
コントロールパネル203は、コントロールパネル203に関連付けられた車両の機能に関する情報を提供するように構成され得る任意の手段を備え得る。例えば、コントロールパネル203は、情報を表示するための1つ以上のゲージまたは他の手段を備えることができる。コントロールパネル203によって表示される情報は、車両の速度、車両の現在の動作モード、車両の位置、車両の燃料状態、後方カメラからの情報、または任意の他の適切な種類の情報に関連し得る。
【0035】
導光手段101は、図1に示すようなものとすることができる。導光手段101は、射出瞳拡大手段または任意の他の適切な種類の導光手段101を備えることができる。
【0036】
導光手段101は、内部結合回折手段103と、拡大手段105と、外部結合回折手段107とを備えることができる。内部結合回折手段103は、第1の光エンジンから導光手段101への1つ以上の入力光ビームを内部結合するように構成することができる。拡大手段105は、1つ以上の入力光ビームを拡大するように構成することができる。外部結合回折手段107は、導光手段101からの1つ以上の拡大光ビームを外部結合するように構成することができる。
【0037】
いくつかの実施例では、内部結合回折手段103、拡大手段105、および外部結合回折手段107は、図1に示されるように配列されることができる。内部結合回折手段103、拡大手段105、および外部結合回折手段107の他の配置は、本開示の他の例において使用され得る。
【0038】
導光手段101およびコントロールパネル203は、単一の装置201に統合することができる。導光手段101とコントロールパネル203は、1つのユニットとして設けることができる。
【0039】
導光手段101は、コントロールパネル203の少なくとも一部に重なるように装置201内に配置することができる。いくつかの例では、導光手段101は、コントロールパネル203のすべてに重なることができる。いくつかの例では、導光手段101の外部結合回折手段107は、コントロールパネル203のすべてに重なることができる。
【0040】
いくつかの例では、導光手段101は、コントロールパネル203の表面と接触するように配置することができる。そのような例では、導光手段101は、コントロールパネル203と導光手段101との間に隙間が設けられないように、コントロールパネル203に直接重なるように設けることができる。他の例では、コントロールパネル203と導光手段101との間に間隙を設けることができる。
【0041】
導光手段101は透明であり得る。導光手段101は、コントロールパネル203又はコントロールパネル203の少なくとも一部が導光手段101を通して見えるように透明であり得る。
【0042】
導光手段101は、コントロールパネル203のユーザに仮想画像を表示する。例えば、コントロールパネル203が自動車のダッシュボードを含む場合、導光手段101は、ドライバに仮想画像を表示するように構成される。
【0043】
導光手段101は、コントロールパネル203よりも長い焦点距離で仮想画像を表示するように構成されている。例えば、仮想画像は、コントロールパネル203までの距離よりも長い焦点距離で、および/またはコントロールパネル203上に表示される画像よりも長い焦点距離で表示することができる。コントロールパネル203は、ユーザから所定の距離に配置される。これは、短い焦点範囲内であってもよい。導光手段101によって表示される仮想画像は、より長い焦点範囲にあることができる。導光手段101によって表示される仮想画像は、中距離焦点距離であってもよく、長距離焦点距離であってもよい。そのような例では、導光手段101の焦点距離は、遠距離または中距離に設定される。例えば、湾曲した導光手段101を使用することができ、又はレンズなどの光学部品を使用して平坦な導光手段101の焦点距離を調整することができる。いくつかの例では、導光手段101によって表示される仮想画像は、無限遠に合焦させることができる。このような例では、少なくとも1つの導光手段101の焦点距離は無限に設定される。例えば、フラットな導光手段101を使用することができる。
【0044】
いくつかの例では、導光手段101によって表示される仮想画像の焦点距離は、ユーザが見ている可能性がある他のオブジェクトと位置合わせすることができる。位置合わせは、焦点距離に合致すること、または互いの所与の範囲内の焦点距離を有することであり得る。例えば、ユーザがヘッドアップディスプレイ(HUD)も使用している場合、導光手段101によって表示される仮想画像の焦点距離は、HUDの焦点距離に整合され得る。この例では、HUDは、固定された既知の焦点距離を有することができ、したがって、導光手段101からの画像の焦点距離をHUD内の画像に整合させることが可能である。
【0045】
他の例では、ユーザは、車両の周囲のオブジェクトを見ることもできる。例えば、ユーザは、道路および道路上の他の車両および潜在的なハザードを見ている可能性がある。そのような例では、仮想画像の焦点距離と潜在的なハザードとを正確に位置合わせすることは実現可能でない場合がある。しかしながら、導光手段101からの仮想画像の焦点距離は、そのようなオブジェクトの予想焦点距離の閾値内に設けることができる。
【0046】
いくつかの例では、導光手段101は、仮想画像がコントロールパネル203のユーザにのみ見えるように構成することができる。例えば、仮想画像は、車両のドライバによって見ることができるが、車両の乗員のいずれによっても見ることができないように表示することができる。いくつかの例では、導光手段101の射出瞳は、仮想画像がコントロールパネル203のユーザにのみ見えるように制御され得る。
【0047】
導光手段101によって提供される画像は、車両のドライバまたはコントローラにとって有用な任意の情報を含むことができる。導光手段101によって提供される画像は、車両の速度、車両の現在の動作モード、車両の位置、車両の燃料状態、後方カメラからの情報、または任意の他の適切な種類の情報に関する情報を含むことができる。仮想画像に表示される情報は、コントロールパネル203に表示される情報のサブセットを含むことができる。いくつかの例では、仮想画像に表示される情報は、車両のユーザにとって最も重要または重要な情報を含むことができる。仮想画像に表示される情報は、車両の周囲の状況またはオブジェクトに関連し得る。
【0048】
図2に示す例では、装置101は、単一の導光手段101を備える。他の例では、装置101は、複数の導光手段101を備えることができる。複数の導光手段101は、積層構成で配置することができる。複数の導光手段101は、スタック内の導光手段101の各々が、少なくとも部分的に、コントロールパネル203に重なるように、コントロールパネル203に重なるスタック構成で配置することができる。複数の導光手段101は、スタック内の導光手段101の各々が、少なくとも部分的に、互いに重なるように、コントロールパネル203に重なるスタック構成で配置することができる。導光手段101のための他の構成が、本開示の他の例において使用され得る。
【0049】
装置201が複数の導光手段101を備える例では、複数の導光手段101は、第1の導光手段が第1の焦点距離で仮想画像を提供し、第2の導光手段が第2の焦点距離で仮想画像を提供するように構成することができる。異なる焦点距離における画像は、ボリュメトリック(volumetric)画像を提供するように構成することができる。ボリュメトリック画像の例を図8に示す。
【0050】
いくつかの例では、ボリュメトリック画像は、コントロールパネル203と、コントロールパネル203の少なくとも一部に重なる1つまたは複数の導光手段101とによって形成され得る。例えば、第1の導光手段101は、第1の焦点距離で仮想画像を提供するように構成することができ、コントロールパネル203は、第2の焦点距離で実像を提供するように構成することができる。異なる焦点距離における画像は、ボリュメトリック画像を提供するように構成することができる。
【0051】
装置201が複数の導光手段101を備える例では、複数の導光手段101は、仮想画像の色を多重化し、仮想画像の焦点距離を多重化し、仮想画像の視野を制御し、射出瞳のパラメータを制御し、又は任意の他の特徴を制御するように構成することができる。
【0052】
装置201は、図2に示されていない追加の構成要素を備えることができる。例えば、いくつかの例では、装置201は、装置201によって提供される仮想画像の焦点距離を調整するための手段を備えることができる。いくつかの例では、仮想画像の焦点距離は、導光手段101を調整することによって調整することができる。そのような例では、導光手段101の焦点距離を調整するために、1つまたは複数の光学部品を設け、使用することができる。光学構成要素は、1つ以上のレンズまたは任意の他の好適な構成要素を備えることができる。
【0053】
いくつかの例では、仮想画像の焦点距離は、異なる導光手段101を使用することによって調整することができる。例えば、装置201は、複数の導光手段101を備えることができ、異なる導光手段101は、異なる焦点距離で仮想画像を提供する。装置201は、異なる導光手段101を適宜選択できるように構成することができる。
【0054】
仮想画像の異なる焦点距離は、任意の好適な理由で選択され得る。例えば、異なる焦点距離は、異なる身長のユーザを考慮するように、または異なるHUDを考慮するように、または任意の他の好適な理由のために選択され得る。焦点距離の調整のいくつかの例では、装置201は手動であり得る。そのような例では、焦点距離の調整は、1つまたは複数のユーザ入力に応答して行うことができる。焦点距離の調整のいくつかの例では、装置201は自動であり得る。そのような例では、焦点距離の調整は、いかなる特定のユーザ入力も伴わずに行うことができる。そのような例では、焦点距離の調整は、ドライバの身長の検出などのユーザ入力以外の入力に応答して行うことができる。
【0055】
図3は、車両301内の例示的な装置201を示す。この例では、装置201は車内に設けられる。他の例では、装置201は、他の車両または航空機または車両の運転室で使用され得る。
【0056】
図3の例では、装置201は、コントロールパネル203と導光手段101とを備える。コントロールパネル203は、この例では車両301のダッシュボードを含む。コントロールパネル203は、スクリーン311の後方に設けられている。スクリーンは、グレアを防止するように構成することができ、コントロールパネル203を保護するように構成することができる。コントロールパネル203及びスクリーン311は、車両301のステアリングホイール309の後方に設けられている。コントロールパネル203は、車両301のドライバ305がステアリングホイール309を通してコントロールパネル203を見ることができるように配置される。コントロールパネル203は、ドライバ305が車両301を運転しているときにコントロールパネル203が約70~90cm離れるように位置決めされる。
【0057】
導光手段101は、コントロールパネル203とスクリーン311との間に配置されている。図3の例では、導光手段101は、コントロールパネル203の表面と接触するように配置することができる。導光手段101は、コントロールパネル203と直接重ねて設けられ、コントロールパネル203と導光手段101との間には、ごくわずかな隙間しか設けられないか、又は隙間が設けられない。この例では、より大きな間隙が導光手段101とスクリーン311との間に設けられる。
【0058】
導光手段101は、光エンジン307に結合される。光エンジン307は、プロジェクタまたは任意の他の好適な手段を備えることができる。光エンジンは、導光手段101の内部結合回折手段103に画像を提供するように構成することができる。光エンジン307は、導光手段101によって表示される画像を制御するように制御され得る。
【0059】
ドライバ305が車両301を運転しているとき、ドライバ305は、車両301の前方に位置するオブジェクト313をウインドスクリーン303を通して見ることができる。例えば、ドライバ305は、道路上に何があるか、および車両313の周囲の任意の他のハザードまたはオブジェクト313を認識する必要がある。オブジェクト313を見るために、ドライバ305は、遠距離にある焦点に自分の眼の焦点を合わせる。
【0060】
ドライバ305がコントロールパネル203を見たい場合、ドライバ305はコントロールパネル203を見下ろさなければならない。コントロールパネル203がドライバ305の近くに配置されると、ドライバ305は、眼の焦点を近距離に調整しなければならない。
【0061】
本開示の例では、コントロールパネルに導光手段101を追加することにより、いくつかの情報を異なる焦点距離で表示することができる。例えば、導光手段101によって表示される情報は、ドライバ305が見る必要があるかもしれない他のオブジェクト313に対応する又はそれと位置合わせされた焦点距離で表示することができる。したがって、ドライバ305は、彼らの眼を遠距離焦点に合焦させ続けることによって、導光手段101によって提供される情報を見ることができる。
【0062】
したがって、装置201は、車両のドライバ305が、自分の眼の焦点を調整する必要なく、車両301の周囲のオブジェクト313と装置201によって表示される情報との両方を容易に見ることを可能にする。眼の焦点の調節は、いくらかの時間を要し得る。この固有の待ち時間は、ドライバ305が視覚信号を解釈することを困難にし得、事故が発生するリスクを増大させ得る。したがって、この調整を行う必要性を取り除くことは、ドライバ305が、装置201からの情報を見ることと車両301の周囲の状況を見ることとの切り替えるときに、ハザードを識別するのに役立ち得る。
【0063】
いくつかの例では、導光手段101は、仮想画像が車両のドライバ305にのみ見えるように構成することができる。これは、導光手段101の1つ以上のパラメータを制御することによって達成することができる。制御することができる導光手段101のパラメータは、外部結合回折手段107のサイズおよび形状、または任意の他の適切なパラメータを含むことができる。外部結合回折手段107のサイズおよび形状は、仮想画像が、車両301のドライバ305のみがそれらを見ることができるように位置付けられるように設計することができる。これにより、導光手段101を用いて個人情報や個人情報を表示することができる。
【0064】
図4Aおよび図4Bは、使用中の例示的な装置201を示す。装置201は、図3に示されるような装置201を備えることができ、導光手段101がコントロールパネル203に重ねて設けられ、仮想画像をドライバ305に提供するように構成される。この例は、自動車で使用される装置201を示す。装置201は、他のタイプの車両で使用され得る。
【0065】
図4Aは、ドライバ305が眼を近焦点に合焦させるときに装置201がどのように見えるかを示す。
【0066】
図4Aの例では、車両301の周囲の状況405は焦点が合っていないように見える。導光手段101によって表示される仮想画像401も焦点が合っていない。コントロールパネル203は焦点が合っている。コントロールパネル203は、導光手段101を通して見ることができる。図4Aの例では、補助コントロールパネル403が焦点を合わせて示されている。補助コントロールパネル403は、ステアリングホイール309の側面に設けられ、ナビゲーション情報または他の適切なタイプの情報を表示するように構成することができる。
【0067】
図4Bは、ドライバ305が目の焦点を遠い焦点に合わせるときに装置201がどのように見えるかを示す。
【0068】
図4Bの例では、車両301の周囲の状況405に焦点が合っているように見える。導光手段101によって表示される仮想画像401も合焦している。コントロールパネル203及び補助コントロールパネル403は焦点が合っていない。
【0069】
導光手段101によって表示される仮想画像401と車両301の周囲の状況405との両方に焦点を合わせることにより、ドライバ305は、状況405を見ることと、導光手段101によって表示される仮想画像401を見ることとを、自分の目に焦点を合わせる必要なく切り替えることができる。これは、ドライバ305が、コントロールパネル203に焦点が合わせられているため、またはドライバの眼が依然として状況405を見るように調整されているため、ハザードに気付かないリスクを低減することができる。
【0070】
図5は、使用中の例示的な装置201を示す。装置201は、図3および図4Aおよび図4Bに示すようなものとすることができ、または任意の他の適切なタイプの装置201とすることができる。
【0071】
図5の例では、導光手段101は、仮想画像401に警告情報を表示するように構成されている。警告情報は、ハザード501が検出されたことに応答して表示され得る。この例では、ハザード501は、車両301の前方の道路の障害物である。他の例において、他のタイプのハザードに対する他のタイプの警告が提供され得る。
【0072】
この例では、導光手段101によって表示される警告情報とオブジェクト501との両方が同時に焦点が合っているように見える。導光手段101によって表示される警告情報の合焦距離は、ハザードオブジェクト501の合焦距離と同じ又は類似するように位置合わせすることができる。これにより、ドライバ305は、警告情報の閲覧とハザード501の閲覧とを容易に切り替えることができる。たとえば、いくつかの例では、ハザードオブジェクト501と車両301との間の距離が推定され得る。装置201によって表示される仮想画像の焦点距離は次いで、ハザードオブジェクト501の距離に整合されるかまたは実質的に整合されるように調整され得る。仮想画像の焦点距離は、レンズ等の1つ以上の光学構成要素の使用によって、または利用可能な導光手段101のスタックから導光手段101を選択することによって、または任意の他の好適な手段によって調整することができる。
【0073】
図6Aおよび図6Bは、使用中の別の例示的な装置201を示す。この例では、装置201は、コントロールパネル203に重ねて設けられた導光手段101に加えて、HUD601を備える。この例は、自動車で使用される装置201を示す。他の例では、他のタイプの車両を使用することができる。
【0074】
HUD601は、ステアリングホイール309の上方のウインドスクリーン303上に表示される。HUD601は、本開示の他の例において他の場所に表示され得る。
【0075】
HUD601は、任意の適切なタイプのHUD601であり得る。HUD601は、ウインドスクリーンから仮想画像を投影するように構成されたプロジェクタHUDであってもよい。いくつかの例では、HUD601は、1つまたは複数の導光手段101を備えることができる。1つ以上の導光手段101は、図1に示すようなものとすることができる。導光手段101は、仮想画像をドライバ305に表示するように構成することができる。他のタイプのHUD601が、本開示の他の例において使用され得る。
【0076】
図6Aは、ドライバ305が眼を近焦点に合焦させるときに装置201およびHUD601がどのように現れるかを示す。
【0077】
図6Aの例では、車両301の周囲の状況405と、導光手段101によって表示される仮想画像401とは焦点が合っていない。HUD601によって表示される画像も焦点が合っていない。この例では、コントロールパネル203は、導光手段101を通して見ることができ、焦点が合っている。また、ステアリングホイール309側に設けられた補助コントロールパネル403にも焦点が合っている。
【0078】
図6Bは、ドライバ305が眼を遠方焦点に合焦させるときに装置201およびHUD601がどのように現れるかを示す。
【0079】
図6Bの例では、車両301の周囲の状況405と、導光手段101によって表示される仮想画像401とは焦点が合っているように見える。HUD601によって表示される画像も焦点が合っているように見える。コントロールパネル203及び補助コントロールパネル403は焦点が合っていない。
【0080】
この例では、コントロールパネル203に重なる導光手段101の焦点距離は、HUD601の焦点距離に合わせることができる。導光手段101の焦点距離は、導光手段101によって表示される仮想画像の焦点距離とすることができる。いくつかの例では、焦点距離は、HUD601の焦点距離に整合させることができる。他の例では、焦点距離は、HUD601の焦点距離に類似するように、またはHUD601の焦点距離の所定の閾値以内になるように位置合わせすることができる。
【0081】
導光手段101によって表示される仮想画像401をHUD601の焦点距離に合わせることにより、ドライバ305は、状況405を見ることと、導光手段101によって表示される仮想画像401を見ることと、HUD601によって表示される仮想画像401を見ることとを、彼らの目の焦点を再度合わせる必要なく切り替えることができる。これは、ドライバ305が、HUD601上に表示されるハザードまたは重大な情報を気付かないリスクを低減することができ、その理由は、ドライバ305がコントロールパネル203に焦点を合わせているか、またはドライバの眼がまだ状況405またはHUD601を見るように調整しているからである。
【0082】
図7Aおよび7Bは、使用中の別の例示的装置201を示す。この例では、装置201は、コントロールパネル203に重ねて設けられた導光手段101に加えて、HUD601も備える。この例示的な装置201は、図6Aおよび図6Bに示す装置201と同様に構成され得る。
【0083】
図7Aおよび図7Bの例では、装置201は車内で使用されている。他の例では、他のタイプの車両を使用することができる。
【0084】
図7Aおよび図7Bの例では、HUD601の可視性条件は悪い。HUD601の可視性は、明るい光または任意の他の好適な要因によって影響され得る。図7Aおよび図7Bの例では、HUD601の可視性は、明るい太陽光701に起因して低下する。他の明るい光源は、対向車両のヘッドライトまたは任意の他の適切な光源であり得る。HUD601に対する不良な可視性条件の他の例は、導光手段101からの回折格子上の明るい光によって引き起こされる、ドライバ305に向かって伝搬する望ましくない回折効果を含み得る。
【0085】
図7Aは、ドライバ305が眼を近焦点に合焦させるときに装置201およびHUD601がどのように現れるかを示す。
【0086】
図7Aの例では、車両301の周囲の状況405と、導光手段101によって表示される仮想画像401とは焦点が合っていない。HUD601によって表示される画像も焦点が合っていない。この例では、コントロールパネル203は、導光手段101を通して見ることができ、焦点が合っている。また、ステアリングホイール309側に設けられた補助コントロールパネル403にも焦点が合っている。
【0087】
図7Bは、ドライバ305が眼を遠方焦点に合焦させるときに装置201およびHUD601がどのように現れるかを示す。
【0088】
図7Bの例では、車両301の周囲の状況405に焦点が合っているように見える。HUD601によって表示される画像も焦点が合っているように見えるが、太陽701からの明るい光のために洗い流されているように見える。導光手段101によって表示される仮想画像401は焦点が合っている。これらの画像は、明るい太陽光の直接経路の外に位置するため、洗い流されない。
【0089】
コントロールパネル203及び補助コントロールパネル403は焦点が合っていない。
【0090】
この例では、導光手段101は、導光手段101によって表示される情報が依然として見えるので、HUD601を支援し、HUD601が洗い流されるように見えても同様の焦点距離にある。これにより、導光手段101をHUD601のバックアップとして用いることができる。導光手段101上に表示される情報は、HUD601上に表示される情報と同じであってもよく、またはHUD601上に表示されるものと同じ情報の少なくともいくつかを含んでもよい。これにより、HUD601の視認性が悪い状況下であっても、長距離又は中距離の焦点距離でドライバ305が常に情報を利用できるようになる。
【0091】
図8Aおよび図8Bは、本開示のいくつかの例において装置201によって表示され得るボリュメトリック画像を示す。この例では、装置201は、コントロールパネル203及び導光手段101を備える。他の例では、ボリュメトリック画像は、複数の導光手段101によって表示することができる。
【0092】
コントロールパネル203は、第1の焦点距離で第1の画像801Aを提供し、導光手段101は、第2の焦点距離で第2の仮想画像801Bを提供する。この例では、第1の焦点距離は、第1の画像801Aが第2の仮想画像801Bよりも遠くに見えるように、第2の焦点距離よりも長い。
【0093】
図8Aは、コントロールパネル203および導光手段101ならびにそれぞれの画像801Aおよび801Bを概略的に示す。この例では、第1の画像801Aは立方体の後部を含み、第2の仮想画像801Bは立方体の前部を含む。
【0094】
図8Bは、2つの画像801Aおよび801Bがどのようにユーザに現れるかを示す。導光手段101およびコントロールパネル203は、画像801Aおよび801Bがボリュメトリック的もしくは3次元的であるように見えるように、または深度効果を含むように構成することができる。図8Bの例では、導光手段101及びコントロールパネル203は、2つの画像801A及び801Bが合成画像803を提供するように位置合わせされるように構成される。この例では、合成画像803は、ユーザに3次元で見える立方体を含む。
【0095】
図8Aおよび図8Bの例では、合成画像803は立方体を含む。本開示の他の実施例では、他のタイプの画像をユーザに提供することができる。例えば、組み合わされた仮想画像は、ハザードについての警告情報または任意の他の適切な情報を含むことができる。
【0096】
仮想画像の他の配列が、本開示の他の例において使用され得る。例えば、装置201は、導光手段101がユーザの第1の眼用の第1の画像及びユーザの第2の眼用の第2の画像を表示するように構成することができる。いくつかの例では、装置201は、複数の異なる導光手段101を備えることができ、これらは、異なる眼に対する異なる画像を異なる導光手段101によって表示できるように構成することができる。これは、両眼または立体画像が装置201によって提供されることを可能にすることができる。
【0097】
変形および修正は、図に示され、上述された例に対してなされ得る。例えば、いくつかの例では、装置201は、装置201の射出瞳の位置を調整できるように構成することができる。装置201の射出瞳は、ドライバ305の高さまたは位置を考慮して、または任意の他の好適な目的のために調整することができる。調整は、機械的調整であり得る。例えば、装置201又は装置201の部分は、射出瞳の位置を調整するように傾けられるか又は他の方法で動かされ得る。光エンジン307または導光手段101または装置201の任意の他の適切な部分は、射出瞳の位置を調節できるように移動可能であり得る。
【0098】
装置201の可動部分は、射出瞳の位置の手動調整を可能にするように構成することができる。いくつかの例では、装置201の可動部分は、HUD601または車両もしくは装置201の任意の他の適切な部分の位置に対応するように調整されるように構成され得る。例えば、ユーザがHUD601の位置を調整する場合、装置201の射出瞳の位置に対する対応する調整は、さらなるユーザ入力なしで自動的に行うことができる。
【0099】
したがって、本開示の例は、仮想画像と実画像をブレンドするための装置201を提供する。仮想画像は、実像と位置合わせされた焦点距離を有するように構成することができる。これにより、ユーザは、仮想画像の閲覧と実像の閲覧とを容易に切り替えることができる。これは、ドライバが、その状況における潜在的なハザードと、コントロールパネル203上に表示される情報の両方を絶えず認識すべき車両のドライバにとって有用であり得る。
【0100】
用語「含む(comprise)」は、排他的な意味ではなく包括的な意味で本明細書で使用される。すなわち、Yを含むXへのいかなる言及も、Xが1つのYのみを含み得るか、または複数のYを含み得ることを示す。排他的な意味で「備える(comprise)」を使用することが意図される場合、それは、「1つのみ備える(comprising only one..)」を参照することによって、または「からなる(consisting)」を使用することによって、文脈において明らかになるであろう。
【0101】
この説明では、様々な例が参照されている。例に関する特徴または機能の説明は、それらの特徴または機能がその例に存在することを示す。テキストにおける用語「例(example)」または「例(for example)」または「can」または「may」の使用は、明示的に述べられるか否かにかかわらず、そのような特徴または機能が、例として説明されるか否かにかかわらず、少なくとも説明される例に存在すること、およびそれらが、必ずしもではないが、いくつかまたはすべての他の例に存在することができることを示す。したがって、「例(example)」、「例えば(for example)」、「can(can)」または「may(may)」は、例のクラスにおける特定のインスタンスを指す。インスタンスのプロパティは、そのインスタンスのみのプロパティ、またはクラスのプロパティ、またはクラス内のインスタンスのすべてではないがいくつかを含むクラスのサブクラスのプロパティであり得る。したがって、1つの例に関して説明されるが、別の例に関しては説明されない特徴は、可能な場合、その他の例において作業組み合わせの一部として使用され得るが、必ずしもその他の例において使用される必要はないことが暗示的に開示される。
【0102】
実施例は、種々の実施例を参照して前述の段落で説明されているが、請求項の範囲から逸脱することなく、与えられた実施例に対する修正が行われ得ることを理解されたい。
【0103】
前述の説明で説明される特徴は、上記で明示的に説明される組み合わせ以外の組み合わせで使用されてもよい。
【0104】
機能は、特定の特徴を参照して説明されているが、これらの機能は、説明されているか否かにかかわらず、他の特徴によって実行可能であり得る。
【0105】
特定の例を参照して特徴を説明してきたが、これらの特徴は、説明されるか否かにかかわらず、他の例にも存在し得る。
【0106】
用語「a」または「the」は、本明細書において、排他的意味ではなく包括的な意味で使用される。すなわち、「a/the」Yを含むXへのいかなる言及も、文脈が明確に反対を示さない限り、Xが1つのYのみを含んでもよく、または1つより多いYを含んでもよいことを示す。排他的な意味で「a」または「the」を使用することが意図される場合、それは文脈において明らかになるであろう。いくつかの状況では、「少なくとも1つ」または「1つ以上」の使用は、包括的な意味を強調するために使用され得るが、これらの用語の不在は、いかなる排他的な意味をも推測すると解釈されるべきではない。
【0107】
請求項における特徴(または特徴の組み合わせ)の存在は、その特徴または(特徴の組み合わせ)自体、および実質的に同じ技術的効果を達成する特徴(同等の特徴)への言及である。等価な特徴は、例えば、変形であり、実質的に同じ方法で実質的に同じ結果を達成する特徴を含む。同等の特徴は、例えば、実質的に同じ結果を達成するために実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行する特徴を含む。
【0108】
この説明では、例の特徴を説明するために形容詞または形容詞句を使用する様々な例が参照されている。例に関する特性のそのような説明は、特性が、説明されたように正確にいくつかの例に存在し、実質的に説明されたように他の例に存在することを示す。
【0109】
前述の明細書において、重要であると考えられるこれらの特徴に注意を向けようと努めているが、出願人は、特許請求の範囲を介して、本明細書において上で言及され、かつ/または図面に示された任意の特許可能な特徴または特徴の組み合わせに関して、強調されているか否かにかかわらず、保護を求め得ることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
【国際調査報告】