(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】参照データ表を生成するためのコンピュータアーキテクチャ
(51)【国際特許分類】
G16H 40/00 20180101AFI20240927BHJP
【FI】
G16H40/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519319
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-05-07
(86)【国際出願番号】 US2022045341
(87)【国際公開番号】W WO2023055994
(87)【国際公開日】2023-04-06
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2022/032250
(32)【優先日】2022-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2022/038941
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2022/042262
(32)【優先日】2022-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515059083
【氏名又は名称】ガーダント ヘルス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】クマール, ナヴィーン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, ジンウェン
(72)【発明者】
【氏名】スブラマニアン, ニシャ
(72)【発明者】
【氏名】ナヤック, ゴータム
(72)【発明者】
【氏名】ハンナ, デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ルー, シュンシン
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
個人の共通グループのゲノム情報及び健康保険請求データ情報を含む統合データレポジトリが生成され得る。健康保険請求データは生物学的状況が存在する個人へ提供される治療に対応する保険コード識別子を判断するために分析され得る。保険コード識別子は治療に関する追加情報を取得するために1又は複数のデータベースに問い合わせるために使用され得る。治療参照表は、1又は複数のデータベースから取得された保険請求データ及び追加情報を使用することにより生成され得る。治療参照表は、生物学的状況に関係する1又は複数の治療を受けた個人の集団を識別するために及び集団に含まれる個人の1又は複数の特徴を判断するためにも使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の判断基準に関してデータレポジトリにより格納された1又は複数のデータ表を、処理回路構成及びメモリを含むコンピューティングシステムにより分析することであって、前記1又は複数のデータ表は生物学的状況の個人へ提供される1又は複数の治療に対応する保険請求データを含み、前記1又は複数の判断基準は保険コード識別子の1又は複数のフォーマットを指示する、分析すること;
前記1又は複数の判断基準に対応する前記1又は複数のデータ表に含まれる複数の保険コード識別子を前記コンピューティングシステムにより判断すること、
前記複数の保険コード識別子のサブセットの1又は複数のフォーマットを判断するために前記複数の保険コード識別子の前記サブセットを前記コンピューティングシステムにより分析すること;
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの保険コード識別子を含むアプリケーションプログラミングインターフェース(API)呼び出しの1又は複数の要求を前記コンピューティングシステムにより生成すること;
前記保険コード識別子に対応する情報を含むデータファイルを前記コンピューティングシステムにより及び前記APIの前記1又は複数の要求に応じて取得すること;
前記データファイルから治療識別子を前記コンピューティングシステムにより抽出すること;及び、
前記保険コード識別子が前記治療識別子に対応するということを指示する行を有する追加データ表を前記コンピューティングシステムにより生成することを含む方法。
【請求項2】
個人の治療に対応する保険コード識別子を含む前記1又は複数のデータ表の1又は複数の列を前記コンピューティングシステムにより判断することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の保険コード識別子の第1の保険コード識別子が前記複数の保険コード識別子の第2の保険コード識別子の複製であるということを前記コンピューティングシステムにより判断すること;及び
前記複数の保険コード識別子を生成するために前記複数の保険コード識別子から前記第2の保険コード識別子を前記コンピューティングシステムにより除去することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の保険コード識別子は複数の全米医薬物コード(NDC)識別子に対応する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの第1の保険コード識別子を前記コンピューティングシステムにより識別すること;
前記第1の保険コード識別子が保険コード識別子の第1のフォーマットに対応するということを前記コンピューティングシステムにより判断すること;及び
保険コード識別子の第2のフォーマットに対応する第2の保険コード識別子を生成するために前記第1の保険コード識別子を前記コンピューティングシステムにより修正することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の保険コード識別子を含む追加APIの1又は複数の追加要求を前記コンピューティングシステムにより生成すること;
第3の保険コード識別子に対応する情報を含む追加データファイルを前記コンピューティングシステムにより及び前記追加APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
前記追加データファイルから前記保険コード識別子を前記コンピューティングシステムにより抽出することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
追加保険コード識別子を含む前記APIの1又は複数の追加呼び出しを前記コンピューティングシステムにより生成すること;
前記追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記コンピューティングシステムにより及び前記APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
少なくとも1つの妥当な保険コード識別子が前記追加情報に含まれないということを前記コンピューティングシステムにより判断することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの追加保険コード識別子を含む前記APIの1又は複数の追加呼び出しを前記コンピューティングシステムにより生成すること;
前記追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記コンピューティングシステムにより及び前記APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;
1又は複数の追加判断基準に関する前記追加情報を前記コンピューティングシステムにより分析すること;及び
前記追加情報は少なくとも1つの薬物識別子を含まないということを前記コンピューティングシステムにより判断することを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記治療識別子を含む追加APIの1又は複数の追加呼び出しを前記コンピューティングシステムにより生成すること;
前記薬物識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記コンピューティングシステムにより及び前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
前記薬物識別子に対応する薬物のクラスを前記コンピューティングシステムにより及び前記追加情報に基づき判断することを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
優先数の薬物源に関する薬物の前記クラスの源を前記コンピューティングシステムにより分析することにより薬物の前記クラスの前記源を前記コンピューティングシステムにより及び前記追加情報に基づき判断すること;
前記追加情報の少なくとも一部を前記コンピューティングシステムにより及び前記データファイルの1又は複数のフィールドから抽出すること;及び
前記追加情報の前記少なくとも一部をデータベース表の行へ前記コンピューティングシステムにより追加することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記優先数の薬物源は第1の優先度を有する薬物の前記クラスの第1の源と前記第1の優先度より低い第2の優先度を有する薬物の前記クラスの第2の源とを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
薬物の前記クラスの前記第1の源に関する前記追加情報を前記コンピューティングシステムにより分析すること;
前記追加情報が前記第1のクラスに対応する薬物の前記クラスの源を含まないということを前記コンピューティングシステムにより判断すること;
薬物の前記クラスの前記第2の源に関する前記追加情報を前記コンピューティングシステムにより分析すること;及び
薬物の前記クラスの前記第2の源に関係する前記追加データファイルから前記追加情報の少なくとも一部を前記コンピューティングシステムにより抽出することを含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
生物学的状況が個人のグループに関して存在するということに応じて治療を受けた個人の前記グループを識別するための要求を前記コンピューティングシステムにより受信することであって、前記要求は前記治療の名称又は前記治療のクラスを含む、受信すること;
治療の前記名称又は前記治療の前記クラスに対応する1又は複数の保険コード識別子を判断するために前記追加データ表の1又は複数の行の1又は複数の値を前記コンピューティングシステムにより分析すること;
前記1又は複数の保険コード識別子を含む1又は複数の行を判断するために前記1又は複数のデータ表の多くの行の値を前記コンピューティングシステムにより分析すること;及び
前記生物学的状況に関係する前記治療を受けた個人の集団を生成するために前記1又は複数の行に含まれる個人の1又は複数の識別子を前記コンピューティングシステムにより判断することを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記生物学的状況に関係する前記治療を受けた個人の前記集団のゲノム情報を前記コンピューティングシステムにより判断すること;及び
個人の前記集団の1又は複数のフィーチャを判断するために1又は複数の統計技術又は1又は複数の機械学習技術のうちの少なくとも1つを前記コンピューティングシステムにより適用することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記1又は複数のフィーチャは、個人の前記集団に含まれる個人のそれぞれのゲノムに含まれる遺伝子突然変異、個人の前記集団に含まれる個人から取得された1又は複数の検体に含まれる無細胞デオキシリボ核酸(DNA)の遺伝子突然変異、個人の前記集団に含まれる前記それぞれの個人の前記遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量、又は一定期間にわたる、個人の前記集団に含まれる前記それぞれの個人の前記遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの前記量の変化のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
1又は複数のハードウェア処理ユニット;及び
コンピュータ実行可能指令を格納する1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体を含むシステムであって、前記コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると前記システムに以下のことを含む操作を行わせる、システム:
1又は複数の判断基準に関してデータレポジトリにより格納された1又は複数のデータ表を分析することであって、前記1又は複数のデータ表は生物学的状況の個人へ提供される1又は複数の治療に対応する保険請求データを含み、前記1又は複数の判断基準は保険コード識別子の1又は複数のフォーマットを指示する、分析すること;
前記1又は複数の判断基準に対応する前記1又は複数のデータ表に含まれる複数の保険コード識別子を判断すること、
前記複数の保険コード識別子のサブセットの1又は複数のフォーマットを判断するために前記複数の保険コード識別子の前記サブセットを分析すること;
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの保険コード識別子を含むアプリケーションプログラミングインターフェース(API)呼び出しの1又は複数の要求を生成すること;
前記保険コード識別子に対応する情報を含むデータファイルを前記APIの前記1又は複数の要求に応じて取得すること;
前記データファイルから治療識別子を抽出すること;及び
前記保険コード識別子が前記治療識別子に対応するということを指示する行を有する追加データ表を生成すること。
【請求項17】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項16に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は、前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると前記システムに個人の治療に対応する保険コード識別子を含む前記1又は複数のデータ表の1又は複数の列を判断することを含む追加操作を行わせる、システム。
【請求項18】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項16又は17に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
前記複数の保険コード識別子の第1の保険コード識別子が前記複数の保険コード識別子の第2の保険コード識別子の複製であるということを判断すること;及び
前記複数の保険コード識別子を生成するために前記複数の保険コード識別子から前記第2の保険コード識別子を除去すること。
【請求項19】
前記複数の保険コード識別子は複数の全米医薬物コード(NDC)識別子に対応する、請求項16~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項16~19のいずれか一項に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの第1の保険コード識別子を識別すること;
前記第1の保険コード識別子が保険コード識別子の第1のフォーマットに対応するということを判断すること;及び
保険コード識別子の第2のフォーマットに対応する第2の保険コード識別子を生成するために前記第1の保険コード識別子を修正すること。
【請求項21】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項5に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
前記第2の保険コード識別子を含む追加APIの1又は複数の追加要求を生成すること;
第3の保険コード識別子に対応する情報を含む追加データファイルを前記追加APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
前記追加データファイルから前記保険コード識別子を抽出すること。
【請求項22】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項16~19のいずれか一項に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせるシステム:
追加保険コード識別子を含む前記APIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;
前記追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
少なくとも1つの妥当な保険コード識別子は前記追加情報内に含まれないということを判断すること。
【請求項23】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項16~22のいずれか一項に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの追加保険コード識別子を含む前記APIの1又は複数の追加呼び出しを前記コンピューティングシステムにより生成すること;
前記追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;
1又は複数の追加判断基準に関する前記追加情報を分析すること;及び
前記追加情報が少なくとも1つの薬物識別子を含まないということを判断すること。
【請求項24】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項16~23のいずれか一項に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
前記治療識別子を含む追加APIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;
前記薬物識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
前記薬物識別子に対応する薬物のクラスを前記追加情報に基づき判断すること。
【請求項25】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項16~24のいずれか一項に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
優先数の薬物源に関する薬物のクラスの源を分析することにより薬物の前記クラスの前記源を前記追加情報に基づき判断すること;
前記追加情報の少なくとも一部を前記データファイルの1又は複数のフィールドから抽出すること;及び
前記追加情報の前記少なくとも一部をデータベース表の行へ追加すること。
【請求項26】
前記優先数の薬物源は第1の優先度を有する薬物の前記クラスの第1の源と前記第1の優先度より低い第2の優先度を有する薬物の前記クラスの第2の源とを含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項25又は26に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
薬物の前記クラスの前記第1の源に関する前記追加情報を分析すること;
前記追加情報が前記第1のクラスに対応する薬物の前記クラスの源を含まないということを判断すること;
薬物の前記クラスの前記第2の源に関する前記追加情報を分析すること;及び
薬物の前記クラスの前記第2の源に関係する前記追加データファイルから前記追加情報の少なくとも一部を抽出すること。
【請求項28】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項16~27のいずれか一項に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
生物学的状況が個人のグループに関して存在するということに応じて治療を受けた個人の前記グループを識別するための要求を受信することであって、前記要求は前記治療の名称又は前記治療のクラスを含む、受信すること:
前記治療の前記名称又は前記治療の前記クラスに対応する1又は複数の保険コード識別子を判断するために前記追加データ表の1又は複数の行の1又は複数の値を分析すること;
前記1又は複数の保険コード識別子を含む1又は複数の行を判断するために前記1又は複数のデータ表の多くの行の値を分析すること;及び
前記生物学的状況に関係する前記治療を受けた個人の集団を生成するために前記1又は複数の行に含まれる個人の1又は複数の識別子を判断すること。
【請求項29】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項28に記載のシステムであって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:
前記生物学的状況に関係する前記治療を受けた個人の前記集団のゲノム情報を判断すること;及び
個人の前記集団の1又は複数のフィーチャを判断するために1又は複数の統計技術又は1又は複数の機械学習技術のうちの少なくとも1つを適用すること。
【請求項30】
前記1又は複数のフィーチャは、個人の前記集団に含まれる個人のそれぞれのゲノムに含まれる遺伝子突然変異、個人の前記集団に含まれる個人から取得された1又は複数の検体に含まれる無細胞デオキシリボ核酸(DNA)の遺伝子突然変異、個人の前記集団に含まれる前記それぞれの個人の前記遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量、又は一定期間にわたる、個人の前記集団に含まれる前記それぞれの個人の前記遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの前記量の変化のうちの少なくとも1つを含む、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
コンピュータ実行可能指令を格納する1又は複数の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、前記コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、システムに以下のことを含む操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体:
1又は複数の判断基準に関してデータレポジトリにより格納された1又は複数のデータ表を分析することであって、前記1又は複数のデータ表は生物学的状況の個人へ提供される1又は複数の治療に対応する保険請求データを含み、前記1又は複数の判断基準は保険コード識別子の1又は複数のフォーマットを指示する、分析すること;
前記1又は複数の判断基準に対応する前記1又は複数のデータ表に含まれる複数の保険コード識別子を判断すること、
前記複数の保険コード識別子のサブセットの1又は複数のフォーマットを判断するために前記複数の保険コード識別子の前記サブセットを分析すること;
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの保険コード識別子を含むアプリケーションプログラミングインターフェース(API)呼び出しの1又は複数の要求を生成すること;
前記保険コード識別子に対応する情報を含むデータファイルを前記APIの前記1又は複数の要求に応じて取得すること;
前記データファイルから治療識別子を抽出すること;及び
前記保険コード識別子が前記治療識別子に対応するということを指示する行を有する追加データ表を生成すること。
【請求項32】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項31に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は、前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると前記システムに個人の治療に対応する保険コード識別子を含む前記1又は複数のデータ表の1又は複数の列を判断することを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項33】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項31又は32に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
前記複数の保険コード識別子の第1の保険コード識別子が前記複数の保険コード識別子の第2の保険コード識別子の複製であるということを判断すること;及び
前記複数の保険コード識別子を生成するために前記複数の保険コード識別子から前記第2の保険コード識別子を除去すること。
【請求項34】
前記複数の保険コード識別子は複数の全米医薬物コード(NDC)識別子に対応する、請求項31~33のいずれか一項に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項35】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項31~34のいずれか一項に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの第1の保険コード識別子を識別すること;
前記第1の保険コード識別子が保険コード識別子の第1のフォーマットに対応するということを判断すること;及び
保険コード識別子の第2のフォーマットに対応する第2の保険コード識別子を生成するために前記第1の保険コード識別子を修正すること。
【請求項36】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項35に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
前記第2の保険コード識別子を含む追加APIの1又は複数の追加要求を生成すること;
前記第3の保険コード識別子に対応する情報を含む追加データファイルを前記追加APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
前記追加データファイルから前記保険コード識別子を抽出すること。
【請求項37】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項31~34のいずれか一項に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
追加保険コード識別子を含む前記APIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;
前記追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
少なくとも1つの妥当な保険コード識別子は前記追加情報内に含まれないということを判断すること。
【請求項38】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項31~37のいずれか一項に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
前記複数の保険コード識別子の前記サブセットの追加保険コード識別子を含む前記APIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;
前記追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記APIの前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;
1又は複数の追加判断基準に関する前記追加情報を分析すること;及び
前記追加情報が少なくとも1つの薬物識別子を含まないということを判断すること。
【請求項39】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項31~38のいずれか一項に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
前記治療識別子を含む追加APIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;
前記薬物識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを前記1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び
前記薬物識別子に対応する薬物のクラスを前記追加情報に基づき判断すること。
【請求項40】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項31~39のいずれか一項に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
優先数の薬物源に関する薬物のクラスの前記源を分析することにより薬物の前記クラスの源を前記追加情報に基づき判断すること;
前記追加情報の少なくとも一部を前記データファイルの1又は複数のフィールドから抽出すること;及び
前記追加情報の前記少なくとも一部をデータベース表の行へ追加すること。
【請求項41】
前記優先数の薬物源は第1の優先度を有する薬物の前記クラスの第1の源と前記第1の優先度より低い第2の優先度を有する薬物の前記クラスの第2の源とを含む、請求項40に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項42】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項40又は41に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
薬物の前記クラスの前記第1の源に関する前記追加情報を分析すること;
前記追加情報が前記第1のクラスに対応する薬物の前記クラスの源を含まないということを判断すること;
薬物の前記クラスの前記第2の源に関する前記追加情報を分析すること;及び
薬物の前記クラスの前記第2の源に関係する前記追加データファイルから前記追加情報の少なくとも一部を抽出すること。
【請求項43】
追加コンピュータ実行可能指令を含む、請求項31~42のいずれか一項に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
生物学的状況が個人のグループに関して存在するということに応じて治療を受けた個人の前記グループを識別するための要求を受信することであって、前記要求は前記治療の名称又は前記治療のクラスを含む、受信すること;
前記治療の前記名称又は前記治療の前記クラスに対応する1又は複数の保険コード識別子を判断するために前記追加データ表の1又は複数の行の1又は複数の値を分析すること;
前記1又は複数の保険コード識別子を含む1又は複数の行を判断するために前記1又は複数のデータ表の多くの行の値を分析すること;及び
前記生物学的状況に関係する前記治療を受けた個人の集団を生成するために前記1又は複数の行に含まれる個人の1又は複数の識別子を判断すること。
【請求項44】
前記1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、請求項43に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記追加コンピュータ実行可能指令は前記1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、前記システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:
前記生物学的状況に関係する前記治療を受けた個人の前記集団のゲノム情報を判断すること;及び
個人の前記集団の1又は複数のフィーチャを判断するために1又は複数の統計技術又は1又は複数の機械学習技術のうちの少なくとも1つを適用すること。
【請求項45】
前記1又は複数のフィーチャは、個人の前記集団に含まれる個人のそれぞれのゲノムに含まれる遺伝子突然変異、個人の前記集団に含まれる個人から取得された1又は複数の検体に含まれる無細胞デオキシリボ核酸(DNA)の遺伝子突然変異、個人の前記集団に含まれる前記それぞれの個人の前記遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量、又は一定期間にわたる、個人の前記集団に含まれる前記それぞれの個人の前記遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの前記量の変化のうちの少なくとも1つを含む、請求項44に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2022年6月3日申請のPCT出願第PCT/US2022/032250号明細書:題名“Computer Architecture for Generating an Integrated Data Repository”、2022年7月29日申請のPCT出願第PCT/US2022/038941号明細書:題名“Computer Architecture for Identifying Lines of Therapy”、及び2022年8月31日申請のPCT出願第PCT/US2022/042262号明細書:題名“Data Repository,System and Method for Cohort Selection”に対する2021年9月30日申請の米国特許仮出願第63/250,912号明細書の利益を請求し、これら出願の全体の各々を参照により本明細書に援用する。
【0002】
本開示の実装形態は、一般的にはコンピュータアーキテクチャの分野に関し、そして具体的には、1又は複数の生物学的状況が存在し得る患者へ提供される治療の識別子を指示する参照データ表を生成するためのコンピュータアーキテクチャの実装形態に関する。
【背景技術】
【0003】
個人が1又は複数の生物学的状況を治療するために医療サービス提供者を訪問すると、様々なタイプの文書が生成され得る。例えば、医療サービス提供者より記録された臨床観察、実験室試験結果、診断試験情報、撮像情報、歯科衛生情報、及びこれらの1又は複数の組み合わせ等々を含む医療記録が医療サービス提供者により生成され得る。加えて、医療サービス提供者により個人へ提供される製品又はサービスの少なくとも1つに関する支払情報を指示する課金記録が生成され得る。更に、1又は複数の生物学的条件に関する個人の治療に関係する健康保険会社により取得される情報を指示する健康保険請求情報が生成され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下の説明及び添付図面は、当業者がそれらを実行することを可能にするための特定実装形態を十分に示す。他の実装形態は構造的、論理的、電気的プロセス及び他の変更を取り込み得る。幾つかの実装形態の幾つかの部分及び特徴は他の実装形態の幾つかの部分及び特徴に含まれ得る又はそれらと置換され得る。特許請求の範囲に記載された実装形態はそれらの請求項のすべての利用可能等価物を包含する。
【0005】
既存システム及び技術を使用するヘルスケアデータの分析は通常、医療サービス提供者により生成される医療記録に関して行われる。本明細書で使用されるように、ヘルスケア提供者は、1又は複数の生物学的状況の治療又は予防のうちの少なくとも1つに関係するケアを個人へ提供する際に関与するエンティティ、個人、又は個人のグループを指し得る。加えて、本明細書で使用されるように、生物学的状況は、異常の検知可能フィーチャを生成する又は生成することを脅すような程度までの個人における機能及び/又は構造の異常を指し得る。生物学的状況は、1又は複数の母集団内の生物学的ノルムからの偏差を指示する外部及び/又は内部特徴、サイン及び/又は徴候により特徴付けられ得る。生物学的状況は、1又は複数の疾患、1又は複数の不調、1又は複数の傷、1又は複数の症候群、1又は複数の障害、1又は複数の感染、1又は複数の分離された徴候、又は個人の生物学的構造及び/又は機能の他の非典型的偏差のうちの少なくとも1つを含み得る。加えて、本明細書において使用される治療は、個人における生物学的状況の1又は複数の影響を軽減する意図でもって施され得る又は行われ得る物質、手順、ルーチン、デバイス、及び/又は他の介入を指し得る。1又は複数の例では、治療は個人により代謝される物質を含み得る。物質は、医薬品組成などの組成物を含み得る。物質は、摂食、注射、吸収又は吸入などの多くの方法を介し個人へ配送され得る。治療はまた、1又は複数の手術などの物理的介入を含み得る。
【0006】
既存システムにより通常分析されるヘルスケアデータは未構造化データを含む。未構造化データは、所定又は標準化フォーマットに従って編成されないデータを含み得る。例えば、自由テキストで構成される未構造化データはヘルスケア提供者により作成されたノートを含み得る。即ち、ノートが取られるやり方は、ヘルスケア提供者により(ドロップダウンメニューを介する又はリストを介するなどにより)選択可能である所定入力を含まない。むしろ、ノートはヘルスケア提供者により入力されたテキスト(文章、文章断片、ワード、文字、シンボル、略語、及びこれらの1又は複数の組み合わせなどを含み得る)を含む。幾つかのケースでは、未構造化データは部分的に構築され得る。例えば、提供者は、保険課金コードの所定リストから保険課金コードを選択し、そして未構造化ノートを当該課金コードに関連付けられたデータへ追加する可能性がある。
【0007】
既存システムは通常、既存システムにより行われる分析に関連し得る情報を抽出するために大量のコンピューティング資源を、未構造化データを分析することにささげる。幾つかのケースでは、既存システムは、未構造化データの分析を容易にするために、未構造化データを分析し、そして構造化フォーマットへ変換し得る。既存システムによる未構造化データの分析は非効率的であり得るだけでなく不精確でもあり得る。未構造化データがヘルスケアデータから取得されるシナリオでは、情報を精確に分析する重要性は、分析が1又は複数の生物学的状況に関して多くの個人の治療又は診断のうちの少なくとも1つに関係し得るので、高い。従って、ヘルスケアデータの不精確な分析は有害な影響を個人の健康に及ぼし得る。
【0008】
本明細書において説明される技術、アーキテクチャ、フレームワーク、システム、プロセス及びコンピュータ可読指令の実装形態は、個人の健康又は治療の少なくとも1つに関する情報を導出するために健康保険請求データを分析することに向けられる。既存システムとは対照的に、健康保険請求データは、1又は複数のフォーマットに従って構造化され、そして多くのデータ表により格納される。データ表は、個人が受ける治療を指示するコード又は他の英数字情報、治療の日付、投薬情報、1又は複数の生物学的状況に関する個人の診断、ヘルスケア提供者への訪問に関係する情報、ヘルスケア提供者への訪問の日付、課金情報等々を含み得る。本明細書において説明される実装形態は、1又は複数の生物学的状況が存在する何百~何千人の個人の健康保険請求データを精確に分析するために使用され得る。様々な例では、健康保険請求データの何万、何十万、そして最大何百万もの行及び/又は列が、1又は複数の生物学的状況が存在する個人の健康関連情報を判断するために分析され得る。
【0009】
様々な例では、本明細書において説明される実装形態は分子データと健康保険請求データとを統合し得る。分子データは多くの個人から抽出された組織検体から導出された情報を含み得る。加えて、分子データは多くの個人から抽出された血液検体から導出された情報を含み得る。1又は複数の実例では、分子データはゲノムデータを含み得る。更に、1又は複数の例では、健康保険請求データは多くの個人の生殖細胞系列遺伝子情報と統合され得る。
【0010】
個人の健康保険請求データと個人の分子データとを組み合わせた統合データレポジトリが生成され得る。1又は複数の例では、個人の健康保険請求データ及び個人の分子データの両方に関連付けられた識別子が個人に関し生成され得る。統合データレポジトリにより格納された分子データ及び健康保険請求データの両方は個人の単一識別子を使用することによりアクセス可能かもしれない。1又は複数の実例では、個人の識別子は暗号化されたセキュリティキーを含み得る。様々な例では、統合データレポジトリは、データレポジトリ内に格納されたデータの様々な態様に対応する多くのデータ表を含み得る。例えば、統合データレポジトリに含まれる個人の要約データ(個人的情報など)を含む第1のデータ表が、生成され得、そしてヘルスケア提供者への訪問に対応するデータを含む第2のデータ表が生成され得る。加えて、個人へ提供される医療手順を指示する第3のデータ表が生成され得、そして個人により取得された処方箋に関係する情報を指示する第4のデータ表が生成され得る。更に、個人の分子の情報を含む第5のデータ表が生成され得る。
【0011】
統合データレポジトリに含まれるデータ表同士は論理リンクを介し接続され得る。このようにして、1つのデータ表から情報を検索するための問い合わせにより、1又は複数の追加データ表からの情報が検索されるようにし得る。リンクされたデータ表により格納された情報が、統合データレポジトリにより格納された情報を分析するために使用され得る多くの異なるデータセットを生成するためにアクセスされ得る。1又は複数の例では、統合データレポジトリにより格納された情報は、患者又は患者のグループに関する生物学的意味を抽出するために分析され得る。加えて、統合データレポジトリにより格納された情報は個人の生物学的状態を判断するために分析され得る。生物学的状態は、生物学的状況が患者又は患者のグループに関して存在するか否かを判断することに対応し得る。
【0012】
1又は複数の別の例では、統合データレポジトリにより格納された情報は、1又は複数のスキームに従って編成されるデータセットを生成するために1又は複数のアルゴリズムにより分析され得る。データセットは、生物学的状況に関して一定期間にわたって個人が受ける治療を指示し得る。データセットはまた、多くの共通特徴を有する統合データレポジトリに含まれる個人の集団を指示し得る。様々な例では、データセットは、統合データレポジトリを含む多くの異なるデータ源からの情報を強化し配置し得る。データセットは、ヘルスケア提供者、患者又は、生物学的状況の治療の提供者のうちの少なくとも1つにとって関心があり得る情報を指示するために多くの問い合わせに関して分析され得る。例えば、1又は複数のデータセットは、個人(生物学的状況が存在し、そして規定治療を受けることに応じた規定ゲノムプロファイルを有する)の生存率を判断するために統合されそして分析され得る。
【0013】
本明細書において説明される実装形態は、一定量の未構造化データを含む電子的医療記録に通常依存する既存システムにおいて発見されない個人の健康保険請求データと分子データとを統合するためのプラットホームを提供し得る。分子データと統合された構造化健康保険請求データを生成しそして分析することにより、本明細書において説明される実装形態は、比較的不精確且つ未構造化電子的医療記録データに依存する既存システムに対し、統合データのより精確な特徴付けを提供し得る。加えて、本明細書において説明される実装形態は、秘密且つ匿名的やり方で個人に関する健康情報の分析を可能にする分析準備完了(analytics ready)データセットを生成する。
【0014】
加えて、保険請求データは、個人内に存在する1又は複数の生物学的状況、1又は複数の生物学的状況が存在する個人へ提供される治療、個人へ提供される治療のタイムライン、又は個人内に存在する生物学的状況に対する修正のうちの少なくとも1つを判断するために使用され得る情報を含み得る。しかし、生(なま)形式の保険請求データは解釈するのが困難であり得る。更に、個人内に存在する生物学的状況に基づき個人へ提供される1又は複数の治療に関係する大量の保険請求データが一定期間にわたり個人のために生成され得る。1又は複数の例では、何百から最大何千以上もの保険請求が、生物学的状況に関して個人へ提供される1又は複数の治療に基づき一定期間にわたって生成され得る。また、保険請求データは通常、どのようにコード同士が関係するのか又は何をコード自体が意味するのかに関していかなる指示も提供しない一連のコードであるので、所与の生物学的状況に関して個人の1つの保険請求データと個人の別の保険請求データとを関係付けることは挑戦的であり得る。従って、1又は複数の生物学的状況のために1個人が受ける治療に関係する有形な洞察、傾向、相関等々を保険請求データを使用することにより判断することは、単純明快でなく、従って大量の異種データの分析に関与する。複数の個人の保険請求データが分析される状況では、個人の治療に関する関係性、相関、洞察などを判断するために使用される複雑性、時間及びコンピューティング資源はかなりの割合でそして更には指数関数的に増加する。
【0015】
本明細書において説明される技術、システム、アーキテクチャ、フレームワーク、プロセス及び方法はまた、保険請求データを分析するために使用され得る参照データ表を生成することに向けられる。1又は複数の例では、参照データ表は、生物学的状況が存在する個人へ提供される1又は複数の治療に関する情報を指示し得る。例えば、参照データ表は、生物学的状況が存在する個人へ提供される1又は複数の薬物に関する情報を含み得る。様々な例では、参照データ表は、所与の保険コード識別子、治療の名称、治療のクラス、治療に含まれる1又は複数の組成物、治療に関する情報の源、治療の1又は複数の追加識別子、及びこれらの1又は複数の組み合わせ等々に関し指示し得る。
【0016】
1又は複数の実装形態では、保険コード識別子は、生物学的状況が存在する個人の1又は複数の治療に関係する多くの保険コード識別子を含む1又は複数のデータ表から抽出され得る。保険コード識別子は、保険コード識別子の少なくとも1つのフォーマットに関係する1又は複数の判断基準に関して分析され得る。例えば、保険コード識別子は保険コード識別子が全米医薬物コード(NDC:National Drug Code)フォーマットに対応するかどうかを判断するために分析され得る。1又は複数の実例では、保険コード識別子は保険コード識別子がNDC9フォーマット、NDC10フォーマット、NDC11フォーマット又は別のNDCフォーマットに対応するかを判断するために分析され得る。1又は複数の実装形態では、保険コード識別子の初期バージョンに対応する最新保険コード識別子を判断するためにデータレポジトリに問い合わせるアプリケーションプログラミングインターフェース(API:application programming interface)要求が生成され得る。少なくとも幾つかの例では、API要求に対する応答は、API要求を生成するために使用されるNDCコードのフォーマットとは異なるフォーマットを有するNDCコードを含み得る。例えば、NDC9フォーマット又はNDC10フォーマットを当初有した保険コード識別子の修正バージョンを含み得るAPI要求が、生成され、そしてデータレポジトリ管理システムへ送信され得る。これらのシナリオでは、要求に対する応答は、NDC11フォーマットに対応する保険コード識別子のバージョンを含むデータファイルであり得る。NDC11フォーマットに対応する保険コード識別子は、データレポジトリ管理システムにより格納された1又は複数の追加データセットから情報を検索するための追加API要求を生成するために使用され得る。追加API要求に対する応答は、データベース管理システム内の治療の識別子、1又は複数の治療の名称、1又は複数のクラスの治療に関係する情報、又は1又は複数のクラスの治療の1又は複数の源に関係する情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0017】
参照データ表は、1又は複数のデータセットから情報を検索するAPI要求に対する応答から取得された情報の少なくとも一部を使用することにより生成され得る。1又は複数の例では、それぞれの行は、妥当な保険コード識別子を有する個々の治療の参照データ表内に生成され得る。参照表の列は、個々の治療に対応する情報(1又は複数のデータセットに含まれるデータを取得するためのAPI要求から取得された)を使用することにより埋められ得る。例えば、参照データ表は、保険請求データから取得された元のNDCコード、元のNDCコードに対応する治療の識別子、元のNDCコードに対応する治療の名称、又は元のNDCコードに対応する治療のクラスのうちの少なくとも1つを指示する1又は複数の列を含み得る。
【0018】
1又は複数の実例では、分析は、1又は複数の規定遺伝子突然変異を有する個人に対する治療の有効性を判断するために行われ得る。治療の有効性を判断するために、個人へ提供される治療を指示する保険請求データが分析され得る。参照表は、個人へ提供される治療を、参照表に含まれる保険コード識別子及び治療に関係する保険請求データに含まれる保険コード識別子を分析することにより判断するために使用され得る。その後、治療を受ける個人の集団は、治療に対応する保険コード識別子を判断するために参照表を使用することにより、そして次に、保険コード識別子を含む保険請求データを有する個人を判断することにより識別され得る。次に、追加分析が、多くの追加判断基準に基づき個人へ提供される治療の有効性を判断するために個人の集団に関し行われ得る。例えば、血液検体又は組織検体の少なくとも1つに含まれる遺伝物質が、治療を受ける特定腫瘍を示す個人がその腫瘍の大きさが増加している又は減少しているかを判断するために分析され得る。
【0019】
この結果、参照データ表は、保険請求データに含まれる個々のNDCコードの行を含み、そして個々のNDCコードに対応する治療に関係する情報を指示し得る。このようにして、保険請求データは、保険請求データに含まれる個人へ提供される治療に関して分析され得る。参照データ表が無い場合、当該保険請求データが個人により取得された治療に関して分析されることになるたびに、治療情報を含むデータセットが問い合わせられそして妥当性に関して分析されることになるだろう。これは、時間がかかり、計算資源集約的、且つ非効率的努力である。従って、それぞれの治療に対応しそして容易にアクセス可能である保険コード識別子を指示する参照データ表を生成することで、参照データ表無しに状況に関係する分析(個々の保険コード識別子とそれぞれの治療との相関は分析毎に判断される)を行うために利用される計算資源の数と使用される時間とを低減する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】1又は複数の実装形態による、複数のタイプのヘルスケアデータを含む統合データレポジトリを生成するためのそして1又は複数の生物学的条件が存在し得る患者へ提供される治療の識別子を指示する参照データ表を生成するための例示的アーキテクチャを示す。
【
図2】1又は複数の実装形態による、統合データレポジトリ内のデータ表の配置に対応する例示的フレームワークを示す。
【
図3】1又は複数の実装形態による、多くの源からの健康関連データを統合するデータレポジトリから検索された情報から1又は複数のデータセットを生成するためのアーキテクチャを示す。
【
図4】1又は複数の実装形態による、匿名化健康保険請求データ及び匿名化ゲノムデータを含む統合データレポジトリを生成するためのアーキテクチャを示す。
【
図5】1又は複数の実装形態による、統合データレポジトリにより格納されたデータに基づきデータパイプラインシステムによりデータセットを生成するためのフレームワークを示す。
【
図6】1又は複数の実装形態による、1又は複数の生物学的条件が存在し得る患者へ提供される治療の識別子を指示する参照データ表を生成するためのアーキテクチャを示す。
【
図7】1又は複数の実装形態による、1又は複数の生物学的条件が存在し得る患者へ提供される治療に関する情報を含む治療参照表を生成するための例示的プロセスの流れ図である。
【
図8】1又は複数の実装形態による、1又は複数のアプリケーションプログラミングインターフェース(API:application programming interface)要求を使用することにより保険コード識別子に対応する薬物の識別子を判断するための例示的プロセスの流れ図である。
【
図9】1又は複数の実装形態による、治療の識別子に対応するクラスを判断するための、そして治療の識別子を含む参照データ表内のクラスに関係する情報を含むための例示的プロセスの流れ図である。
【
図10】1又は複数の実装形態による「一組の指令が、マシーンに本明細書において論述された方法論の1又は複数のうちの任意のものを行わせるために実行され得る」コンピュータシステムの形式でのマシーンの線図表現を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、1又は複数の実装形態による、複数のタイプのヘルスケアデータを含む統合データレポジトリを生成するための例示的アーキテクチャ100を示す。アーキテクチャ100はデータ統合&分析システム102を含み得る。データ統合&分析システム102は、多くのデータ源からデータを取得し、そしてデータ源からのデータを統合データレポジトリ104内へ取り込み得る。例えば、データ統合&分析システム102はデータを健康保険請求データレポジトリ106から取得し得る。様々な例では、データ統合&分析システム102及び健康保険請求データレポジトリ106は様々なエンティティにより生成されそして維持され得る。1又は複数の追加例では、データ統合&分析システム102及び健康保険請求データレポジトリ106は同じエンティティにより生成されそして維持され得る。
【0022】
データ統合&分析システム102は1又は複数のコンピューティングデバイスにより実装され得る。1又は複数のコンピューティングデバイスは、1又は複数のサーバコンピューティングデバイス、1又は複数のデスクトップコンピューティングデバイス、1又は複数のラップトップコンピューティングデバイス、1又は複数のタブレットコンピューティングデバイス、1又は複数のモバイルコンピューティングデバイス、又はこれらの組み合わせを含み得る。幾つかの実装形態では、1又は複数のコンピューティングデバイスの少なくとも一部は分散コンピューティング環境内に実装され得る。例えば、1又は複数のコンピューティングデバイスの少なくとも一部はクラウドコンピューティングアーキテクチャ内に実装され得る。データ統合&分析システム102を実装するために使用されるコンピューティングシステムが分散コンピューティングアーキテクチャ内に構成されるシナリオでは、処理操作は複数の仮想マシーンにより同時に行われ得る。様々な例では、データ統合&分析システム102はマルチスレッディング技術を実装し得る。分散コンピューティングアーキテクチャ及びマルチスレッディング技術の実装形態は、データ統合&分析システム102に、これらの技術を実装しない計算アーキテクチャと比較してより少ない計算資源を利用させる。
【0023】
健康保険請求データレポジトリ106は、1又は複数の健康保険会社の加入者によりなされた保険請求に対応する1又は複数の健康保険会社から取得された情報を格納し得る。健康保険請求データレポジトリ106は患者識別子により配置(例えば、ソート)され得る。患者識別子は患者の名、姓、生年月日、社会保障番号、住所、雇用者等々に基づき得る。健康保険請求データレポジトリ106により格納されるデータは、1又は複数のデータ表内に配置される構造化データを含み得る。構造化データを格納する1又は複数のデータ表は、ヘルスケア提供者から加入者が受ける処置及び/又は治療に関連して1又は複数の健康保険会社の加入者によりなされた健康保険請求に関する情報を指示する多くの行及び列を含み得る。健康保険請求データレポジトリ106により格納されるデータ表の行及び列の少なくとも一部は、健康保険コードを含み得、健康保険コードは、生物学的状況の診断と1又は複数の健康保険会社の加入者により取得された治療及び/又は処置とを指示し得る。様々な例では、健康保険コードはまた、個人内に存在し得る1又は複数の生物学的状況に関係する個人により取得された診断手順を指示し得る。1又は複数の例では、診断手順は、生物学的状況の存在の検出において使用される情報を提供し得る。診断手順はまた、生物学的状況の進展を判断するために使用される情報を提供し得る。1又は複数の実例では、診断手順は1又は複数の撮像手順、1又は複数の分析、1又は複数の実験室手順、及びこれらの1又は複数の組み合わせ等々を含み得る。
【0024】
データ統合&分析システム102はまた、分子データレポジトリ108から情報を取得し得る。分子データレポジトリ108は、ゲノム情報、遺伝子情報、代謝情報、転写(transcriptomic)情報、フラグメントミクス(fragmentiomic)情報、免疫受容体情報、メチル化情報、後成遺伝学(epigenomic)情報、及び/又はタンパク質学(proteomic)情報、免疫組織化学(IHC:Immunohistochemistry)及び免疫蛍光法(IF:immunofluorescence)に関係する多くの個人のデータを格納し得る。1又は複数の例では、データ統合&分析システム102及び分子データレポジトリ108は様々なエンティティにより生成され維持され得る。1又は複数の追加例では、データ統合&分析システム102及び分子データレポジトリ108は同じエンティティにより生成され維持され得る。本明細書で使用されるように、「フラグメントミクス情報」は、数ある中でも特に、腫瘍の有無を判断するためにそして腫瘍の特徴を判断するためにDNA又はRNA断片の長さの分析に関係する情報を含み得る。1又は複数の実例では、フラグメントミクス情報はヌクレオソーム(nucleosomal)構造及び転写因子結合部位に対応し得る。
【0025】
ゲノム情報は個人の遺伝子に対応する1又は複数の突然変異を指示し得る。個人の遺伝子に対する突然変異は個人の核酸配列と1又は複数の基準ゲノムとの差に対応し得る。基準ゲノムはhgl9などの既知基準ゲノムを含み得る。様々な例では、個人の遺伝子の突然変異は、基準ゲノムに関係する個人の生殖細胞系列遺伝子の差に対応し得る。1又は複数の追加例では、基準ゲノムは個人の生殖細胞系列ゲノムを含み得る。1又は複数の別の例では、個人の遺伝子に対する突然変異は体細胞突然変異を含み得る。個人の遺伝子に対する突然変異は、挿入、削除、単一ヌクレオチド変化、異型接合性の喪失、複製、増幅、転位、融合遺伝子又はこれらの1又は複数の組み合わせに関係し得る。少なくとも幾つか例では、ゲノム情報はゲノムの非コード化範囲に対応し得る。非コード化範囲は1又は複数の遺伝子の調節に関係し得る。1又は複数の例では、非コード化範囲の分析は、1又は複数の患者の1又は複数の後成遺伝痕跡を検出し得る。
【0026】
1又は複数の実例では、分子データレポジトリ108により格納されるゲノム情報は個人内に存在する腫瘍細胞のゲノムプロファイルを含み得る。これらの状況では、ゲノム情報は、個人内に存在する腫瘍細胞の劣化に起因して存在する個人の血液検体内に見出されるデオキシリボ核酸(DNA:deoxyribonucleic acid)及び/又はリボ核酸(RNA:ribonucleic acid)のような遺伝物質の分析から導出され得る。1又は複数の例では、個人の腫瘍細胞のゲノム情報は1又は複数の標的部位に対応し得る。1又は複数の標的部位に関し存在する1又は複数の突然変異は個人内の腫瘍細胞の存在を指示し得る。分子データレポジトリ108により格納されるゲノム情報は、基準ゲノムの1又は複数の標的部位に対する1又は複数の突然変異を判断し得る分析又は他の診断試験に関連して生成され得る。
【0027】
1又は複数の実例では、遺伝物質は検体(限定しないが組織検体又は腫瘍生検標本、循環腫瘍細胞(CTC:circulating tumor cell)、エクソソーム又はエフェロソームを含む)から又は循環核酸から導出され得る。様々な例では、循環核酸は本明細書では「無細胞DNA」と呼ばれ得る。「無細胞DNA」、「cfDNA分子」、又は単純に「cfDNA」は、細胞外形式で被験者内(例えば血液、血清、血漿、又はリンパ、脳脊髄液、尿又は唾液などの他の体液内)に発生するDNA分子を含み、そして被験者から隔離された時点で細胞に含まれない又はそうでなければ細胞に束縛されていないDNAを含む。DNAは大きな複雑な生物学的有機体(例えば哺乳動物)の細胞又は細胞群、又は有機体をコロニー化する他の細胞(細菌)内に元々存在したが、DNAは、細胞から、生物学的有機体内に見出される流体中へ解放された。cfDNAは、限定しないが被験者の無細胞ゲノムDNA(例えば人間被験者のゲノムDNA)、及び被験者に寄生する細菌(一般的にコロニー化された場所(健常対照群の内臓又は皮膚など)に通常見出される病原細菌又は細菌)などの微生物の無細胞DNAを含むが、体液の検体だけを汚染した微生物の無細胞DNAを含まない。通常、cfDNAは、生体外細胞融解工程を行う必要性無しに流体の検体を取得することにより取得され得、そしてまた、液体内に存在する細胞の除去(例えば細胞を除去するための血液の遠心分離)を含む。
【0028】
1又は複数の追加例では、データ統合&分析システム102は情報を1又は複数の追加データレポジトリ110から取得し得る。1又は複数の追加データレポジトリ110は、個人の電子的医療記録に関係するデータ(健康保険請求データレポジトリ106又は分子データレポジトリ108のうちの少なくとも1つの中に存在する)を格納し得る。更に、1又は複数の追加データレポジトリ110は、個人の病理報告書に関係するデータ(データが健康保険請求データレポジトリ106又は分子データレポジトリ108のうちの少なくとも1つの中に存在する)を格納し得る。様々な例では、1又は複数の追加データレポジトリ110は生物学的状況及び/又は生物学的状況の治療に関係するデータを格納し得る。1又は複数の例では、データ統合&分析システム102と1又は複数の追加データレポジトリ110の少なくとも一部は様々なエンティティにより生成され維持され得る。1又は複数の別の例では、データ統合&分析システム102と1又は複数の追加データレポジトリ110の少なくとも一部は同じエンティティにより生成され維持され得る。
【0029】
1又は複数の別の実装形態では、データ統合&分析システム102は1又は複数の参照情報データレポジトリ112から情報を取得し得る。1又は複数の参照情報データレポジトリ112は、定義、標準規格、プロトコル、用語集、及びこれらの1又は複数の組み合わせ等々を含む情報を格納し得る。様々な例では、1又は複数の参照情報データレポジトリにより格納される情報は生物学的状況及び/又は生物学的状況の治療に対応し得る。1又は複数の実例では、1又は複数の参照情報データレポジトリ112はRxNormを含み得る(RxNormは、臨床薬物の規格化名を提供し、規格化名と薬局管理及び薬物相互作用ソフトウェア内で使用される薬物用語のうちの多くとをリンクする)。1又は複数の例では、データ統合&分析システム102と、1又は複数の参照情報データレポジトリ112のうちの少なくとも一部は様々なエンティティにより生成され維持され得る。1又は複数の例では、データ統合&分析システム102と、1又は複数の参照情報データレポジトリ112のうちの少なくとも一部は同じエンティティにより生成され維持され得る。
【0030】
データ統合&分析システム102は、データ統合&分析システム102にアクセス可能なそして健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108、1又は複数の追加データレポジトリ110又は参照情報データレポジトリ112のうちの少なくとも1つのアクセス可能な1又は複数の通信ネットワークを介し健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108、1又は複数の追加データレポジトリ110又は参照情報データレポジトリ112のうちの少なくとも1つからデータを取得し得る。データ統合&分析システム102はまた、1又は複数の安全な通信チャンネルを介し健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108、1又は複数の追加データレポジトリ110又は参照情報データレポジトリ112のうちの少なくとも1つからデータを取得し得る。加えて、データ統合&分析システム102は、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)の1又は複数の呼び出しを介し健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108、1又は複数の追加データレポジトリ110又は参照情報データレポジトリ112のうちの少なくとも1つからデータを取得し得る。
【0031】
データ統合&分析システム102はデータ統合システム114を含み得る。データ統合システム114は、統合データレポジトリ104を生成するために健康保険請求データレポジトリ106及び分子データレポジトリ108からデータを取得し得る。データ統合システム114はまた、統合データレポジトリ104を生成するために1又は複数の追加データレポジトリ110からデータを取得し得る。様々な例では、データ統合システム114は、1又は複数の追加データレポジトリ110からのデータを統合データレポジトリ104中へ統合するために1又は複数の自然言語処理技術を実装し得る。
【0032】
1又は複数の例では、データ統合システム114は、健康保険請求データレポジトリ106内に格納されたデータと分子データレポジトリ108内に格納されたデータとを有する個人を識別するために1又は複数のトークンを生成し得る。様々な例では、データ統合システム114は1又は複数のハッシュ関数を実施することにより1又は複数のトークンを生成し得る。データ統合システム114は、健康保険請求データレポジトリ106又は分子データレポジトリ108の少なくとも1つにより格納された情報に基づき1又は複数のトークンを生成するために1又は複数のハッシュ関数を実施し得る。例えば、ハッシュ関数を実施することにより個々のトークンを生成するためにデータ統合システム114により使用される情報はそれぞれの個人の識別子、それぞれの個人の生年月日、それぞれの個人の郵便番号、それぞれの個人の生年月日、又はそれぞれの個人の性別の少なくとも1つを含み得る。1又は複数の実例では、それぞれの個人の識別子は、それぞれの個人の名の少なくとも一部とそれぞれの個人の姓の少なくとも一部との組み合わせを含み得る。様々なデータレポジトリからのデータを使用することにより生成されたトークンは様々なデータレポジトリにより格納される同じ又は同様な情報又は同じ又は同様なタイプに対応し得る。例えば、トークンは、健康保険請求データレポジトリ106及び分子データレポジトリ108から取得された個人の名前の一部、生年月日、郵便番号の少なくとも一部及び性別を使用することにより生成され得る。
【0033】
データ統合システム114は、多くの異なるデータ源からのデータを、多くの異なるデータ源から取得されたデータを使用することにより1又は複数のハッシュ関数を実施することにより生成されたトークンを分析することにより統合し得る。例えば、データ統合システム114は、健康保険請求データレポジトリ106により格納されたデータから生成された1又は複数の第1のトークン及び分子データレポジトリ108により格納されたデータから生成された1又は複数の第2のトークンを取得し得る。データ統合システム114は、個々の第2のトークンに対応する個々の第1のトークンを判断するために、1又は複数の第2のトークンに関する1又は複数の第1のトークンを分析し得る。1又は複数の実例では、データ統合システム114は個々の第2のトークンに整合する個々の第1のトークンを識別し得る。第1のトークンは、第1のトークンのデータが第2のトークンのデータに対する少なくとも閾値量の類似性を有すると第2のトークンに整合し得る。1又は複数の例では、第1のトークンは第1のトークンのデータが第2のトークンのデータと同じであると第2のトークンに整合し得る。例えば、第1のトークンは第1のトークンの英数字列が第2のトークンの英数字列と同じであると第2のトークンに整合し得る。
【0034】
分子データレポジトリ108により格納されたデータを使用することにより生成された第2のトークンに対応する健康保険請求データレポジトリ106により格納されたデータを使用することにより生成された第1のトークンを判断することにより、データ統合システム114は、健康保険請求データレポジトリ106及び分子データレポジトリ108の両方内に格納されたデータを有する個人を識別し得る。このようにして、データ統合システム114は、データを多くの個人からの健康保険請求データレポジトリ106から、そしてデータを多くの個人からの分子データレポジトリ108から取得し、そして多くの個人の健康保険請求データ及び分子データを統合データレポジトリ104内に格納し得る。
【0035】
データ統合システム114はまた、1又は複数の追加データレポジトリ110により格納されたデータと統合データレポジトリ104を生成するために健康保険請求データレポジトリ106及び分子データレポジトリ108からのデータとを統合し得る。例えば、データ統合システム114は、病理報告書に対応するデータを格納するデータレポジトリなどの追加データレポジトリ110により格納されたデータから生成された1又は複数の第3のトークンを取得し得る。データ統合システム114は、個々の第1のトークン及び個々の第2のトークンに対応するそれぞれの第3のトークンを判断するために、健康保険請求データレポジトリ106により格納された情報を使用することにより生成された第1のトークンと分子データレポジトリ108により格納された情報を使用することにより生成された第2のトークンとに関する1又は複数の第3のトークンを分析し得る。1又は複数の実例では、データ統合システム114は、1又は複数のハッシュ関数と健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108及び追加データレポジトリ110から取得された共通組の情報とを使用することにより生成された第3のトークンを識別し得る。
【0036】
健康保険請求データレポジトリ106により格納されたデータを使用することにより生成された第1のトークンと分子データレポジトリ108により格納されたデータを使用することにより生成された第2のトークンとに対応する追加データレポジトリ110により格納されたデータを使用することにより生成された第3のトークンを判断することにより、データ統合システム114は、健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108、及び追加データレポジトリ110内に格納されたデータを有する個人を識別し得る。このようにして、データ統合システム114は、多くの個人からの健康保険請求データレポジトリ106からデータを、そして多くの個人からの分子データレポジトリ108及び追加データレポジトリ110からデータを取得し得、そして多くの個人の健康保険請求データ、分子データ及び追加データを統合データレポジトリ104内に格納し得る。
【0037】
多くの個人の統合データレポジトリ104により格納されたデータは、個人のそれぞれの識別子を使用することによりアクセス可能であり得る。データ統合システム114は、統合データレポジトリ104内の個人の情報を格納しそして検索することに関する匿名化プロセスの一部として多くの技術を実装し得る。個人の識別子は、少なくとも1つのハッシュ関数を使用することにより生成されるキーに対応し得る。個人の識別子はまた、少なくとも1つのハッシュ関数、1又は複数のハッシュ関数を使用することにより生成されたトークン、及び健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108、及び/又は追加データレポジトリ110から取得された共通組の情報を使用することにより生成されたキーに関する1又は複数の塩析プロセスを実施することにより生成され得る。1又は複数の実例では、統合データレポジトリ104により格納されたそれぞれの個人の情報にアクセスするためにデータ統合システム114により生成された識別子は個人毎に一意的であり得る。1又は複数の例では、個人の識別子は、個人に関係するトークンを生成するために使用される情報の少なくとも一部を使用することにより生成され得る。1又は複数の追加例では、個人の識別子は、個人に関係するトークンを生成するために使用される情報からの様々な情報を使用することにより生成され得る。
【0038】
データ統合システム114はまた、同様なやり方でデータレポジトリの多くの異なる組み合わせから統合データレポジトリ104を生成し得る。例えば、データ統合システム114は、健康保険請求データレポジトリ106により格納された情報から生成されたトークンと1又は複数の追加データストア110により格納された情報から生成された追加トークンとを取得し得る。データ統合システム114は、1又は複数の追加データレポジトリ110により格納された情報から生成された個々の追加トークンに対応する健康保険請求データレポジトリ106により格納された情報から生成された個々のトークンを判断し得る。追加データレポジトリ110により格納されたデータを使用することにより生成された追加トークンに対応する健康保険請求データレポジトリ106により格納されたデータを使用することにより生成されたトークンを判断することにより、データ統合システム114は、健康保険請求データレポジトリ106及び追加データレポジトリ110の両方内に格納されたデータを有する個人を識別し得る。このようにして、データ統合システム114は、多くの個人からの健康保険請求データレポジトリ106からデータを、そして多くの個人からの追加データレポジトリ110からデータを取得し、そして多くの個人の健康保険請求データ及び追加データを統合データレポジトリ104内に格納し得る。多くの個人の統合データレポジトリ104により格納された健康保険請求データ及び追加データは個人のそれぞれの識別子を使用することによりアクセス可能かもしれない。
【0039】
1又は複数の別の例では、データ統合システム114は、分子データレポジトリ108により格納された情報から生成されたトークンと1又は複数の追加データストア110により格納された情報から生成されたトークンとを取得し得る。データ統合システム114は、1又は複数の追加データレポジトリ110により格納された情報から生成された個々の追加トークンに対応する分子データレポジトリ108により格納された情報から生成された個々のトークンを判断し得る。追加データレポジトリ110により格納されたデータを使用することにより生成された追加トークンに対応する分子データレポジトリ108により格納されたデータを使用することにより生成されたトークンを判断することにより、データ統合システム114は、分子データレポジトリ108及び追加データレポジトリ110の両方内に格納されたデータを有する個人を識別し得る。このようにして、データ統合システム114は、多くの個人からの分子データレポジトリ108からデータを、そして多くの個人からの追加データレポジトリ110からデータを取得し、そして多くの個人の分子データ及び追加データを統合データレポジトリ104内に格納し得る。多くの個人の統合データレポジトリ104により格納された分子データ及び追加データは、個人のそれぞれの識別子を使用することによりアクセス可能かもしれない。
【0040】
統合データレポジトリ104により格納されたデータは、プライバシーを保護するとともに個人の医療記録、健康情報及び保険情報の安全性を保証する1又は複数の規制フレームワークに従って格納され得る。例えば、データは、個人情報を保護することに向けられた1又は複数の政府規制フレームワーク(Health Insurance Portability and Accoun(HIPAA)及び/又は一般データ保護規制(GDPR: General Data Protection Regulation)など)に従って統合データレポジトリ104により格納され得る。統合データレポジトリ104はまた、統合データレポジトリ104により格納されたデータを有する個人のプライバシーの防護を保証するためにデータを匿名化的やり方で格納する。統合データレポジトリ104により格納されたデータを有する個人のプライバシーを更に保証するために、データ統合システム114は統合データレポジトリ104を定期的に再生成し得る。例えば、データ統合システム114は統合データレポジトリ104を四半期毎に一回生成し得る。1又は複数の追加例では、データ統合システム114は統合データレポジトリ104を月1回ベース、週1回ベース、又は2週毎に1回生成し得る。新しいデータが利用可能な場合に統合データレポジトリ104を単純にリフレッシュするのではなく定期的ベースで再生成することにより、統合データレポジトリ104は、統合データレポジトリ104により格納されたデータに関するプライバシー保護を強化する。即ち、データレポジトリが新しいデータにより単純にリフレッシュされる状況では、所定時刻に追加された新しい個人の数が通常は、データレポジトリにより格納されたデータを既に有する個人の既存数より小さいので、データレポジトリへ新しく追加されたデータに関連付けられた個人をより容易に追跡することが可能かもしれない。
【0041】
様々な例では、統合データレポジトリ104により格納されたデータはデータベース管理システムを介しアクセスされ得る。加えて、統合データレポジトリ104は1又は複数のデータベースモデルに従ってデータを格納し得る。1又は複数の例では、統合データレポジトリ104は1又は複数のリレーショナルデータベース技術に従ってデータを格納し得る。例えば、統合データレポジトリ104はリレーショナルデータベースモデルに従ってデータを格納し得る。1又は複数の追加例では、統合データレポジトリ104はオブジェクト指向型データベースモデルに従ってデータを格納し得る。1又は複数の別の例では、統合データレポジトリ104は拡張可能マークアップ言語(XML:extensible markup language)データベースモデルに従ってデータを格納し得る。さらなる追加例では、統合データレポジトリ104は構造化問い合わせ言語(SQL:structured query language)データベースモデルに従ってデータを格納し得る。更に別の例では、統合データレポジトリは画像データベースモデルに従ってデータを格納し得る。
【0042】
データ統合システム114は、多くのデータ表を生成しそしてデータ表間のリンクを生成することにより統合データレポジトリ104を生成し得る。リンクはデータ表間の論理的結合を指示し得る。データ統合システム114は、データレポジトリ106、108、110、112から取得された情報から規定組のデータを抽出しそしてデータをそれぞれのデータ表の列と行内に格納することによりデータ表を生成し得る。様々な例では、データ表間の論理的結合は、1データ表内の情報の行が別のデータ表内の情報の行に対応する1対1リンク、1データ表内の情報の行が別のデータ表内の情報の複数の行に対応する1対多リンク、又は1データ表の情報の複数の行が別のデータ表内の情報の複数の行に対応する多対多リンクのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0043】
多数のデータ表がデータレポジトリスキーム116に従って配置され得る。
図1の実例では、データベーススキーム114は第1のデータ表118、第2のデータ表120、第3のデータ表122、第4のデータ表124及び第5のデータ表124を含む。
図1の実例は5つのデータ表を含むが、追加実装形態では、データレポジトリスキーム116はより多くのデータ表又はより少ないデータ表を含み得る。データレポジトリスキーム116はまた、データ表118、120、122、124、128間のリンクを含み得る。データ表118、120、122、124、126間のリンクは「データ表118、120、122、124、126のうちの1つから検索された情報が、検索されるべき、1又は複数の追加データ表118、120、122、124、126により格納された追加情報を生じる」ということを指示し得る。加えて、データ表118、120、122、124、126のすべてが他のデータ表118、120、120、122、124、126の各々へリンクされ得るわけではない。
図1の実例では、第1のデータ表118は第1のリンク128により第2のデータ表118へ論理的に結合され、そして第1のデータ表118は第2のリンク130により第4のデータ表124へ論理的に結合される。加えて、第2のデータ表120は第3のリンク132を介し第3のデータ表122へ論理的に結合され、そして第4のデータ表124は第4のリンク134を介し第5のデータ表126へ論理的に結合される。更に、第3のデータ表122は第5のリンク136を介し第5のデータ表126へ論理的に結合される。
【0044】
様々な例では、データ表はデータレポジトリスキーム116へ追加される及び/又はそれから除去されるので、データ表間の追加リンクがデータレポジトリスキーム116へ追加され得る又はそれから除去され得る。1又は複数の実例では、統合データレポジトリ104は「データ統合システム114が健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108、1又は複数の追加データレポジトリ110及び1又は複数の参照情報データレポジトリ112のうちの少なくとも2つの組み合わせから情報を取得した」個人のうちの少なくとも一部の個人のデータ表をデータレポジトリスキーム116に従って格納し得る。この結果、統合データレポジトリ104は、何千、何万、そして最大何十万以上の個人のデータ表118、120、122、124、126のうちのそれぞれのインスタンスをデータレポジトリスキーム116に従って格納し得る。
【0045】
データ統合&分析システム102はまた、データパイプラインシステム138を含み得る。データパイプラインシステム138は、追加データセットを生成するために統合データレポジトリ104により格納された情報を処理する多くのアルゴリズム、ソフトウェアコード、スクリプト、マクロ、又は他の何束ものコンピュータ実行可能指令を含み得る。追加データセットは、データ表118、120、122、124、126のうちの1又は複数から取得された情報を含み得る。追加データセットはまた、データ表118、120、122、124、126のうちの1又は複数から取得されたデータから導出される情報を含み得る。第1の追加データセットを生成するための実装されるデータパイプラインシステム138の部品は、第2の追加データセットを生成するために使用されるデータパイプラインシステム138の部品とは異なり得る。
【0046】
1又は複数の例では、データパイプラインシステム138は、多くの個人が受ける医薬治療を指示するデータセットを生成し得る。1又は複数の実例では、データパイプラインシステム138は、多くの個人が受ける医薬治療に対応する健康保険コードを判断するために、データ表118、120、122、124、126のうちの少なくとも1つ内に格納された情報を分析し得る。データパイプラインシステム138は、個人が受ける医薬治療の名称を判断するために1又は複数の健康保険コードに対応する規定医薬治療を指示するデータのライブラリに関する医薬治療に対応する健康保険コードを分析し得る。1又は複数の追加例では、データパイプラインシステム138は、多くの個人が受ける医療手順を判断するために統合データレポジトリ104により格納された情報を分析し得る。例えば、データパイプラインシステム138は、注射又は静脈内注射のうちの少なくとも1つを介し個人が受ける治療を判断するために、データ表118、120、122、124、126のうちの1つにより格納された情報を分析し得る。1又は複数の別の例では、データパイプラインシステム138は、個人のエピソードオブケア(episodes of care)、個人が受ける一連の療法、生物学的状況の進展、又は次の治療までの時間を判断するために、統合データレポジトリ104により格納された情報を分析し得る。様々な例では、データパイプラインシステム138により生成されたデータセットは様々な生物学的状況に関して異なり得る。例えば、データパイプラインシステム138は、肺癌などの第1のタイプの癌に関する第1の数のデータセット及び結腸直腸癌などの第2のタイプの癌に関する第2の数のデータセットを生成し得る。
【0047】
データパイプラインシステム138はまた、統合データレポジトリ104により格納されたデータを有する個人に関連付けられた情報に割り当てるべき1又は複数の信頼水準を判断し得る。それぞれの信頼水準は、統合データレポジトリ104により格納されたデータを有する個人に関連付けられた情報の精度の様々な測度に対応し得る。それぞれの信頼水準に関連付けられた情報は、統合データレポジトリ104により格納されたデータから導出される個人の1又は複数の特徴に対応し得る。1又は複数の特徴の信頼水準の値は、統合データレポジトリ104から1又は複数のデータセットを生成することと併せてデータパイプラインシステム138により生成され得る。1又は複数の例では、第1の信頼水準は精度の第1の範囲の測度に対応し得、第2の信頼水準は精度の第2の範囲の測度に対応し得、そして第3の信頼水準は精度の第3の範囲の測度に対応し得る。1又は複数の追加例では、精度の第2の範囲の測度は精度の第1の範囲の測度の値より小さい値を含み得、そして精度の第3の範囲の測度は精度の第2の範囲の測度の値より小さい値を含み得る。1又は複数の実例では、第1の信頼水準に対応する情報はゴールド判断基準情報と呼ばれ得、第2の信頼水準に対応する情報はシルバー判断基準情報と呼ばれ得、そして第3の信頼水準に対応する情報はブロンズ判断基準情報と呼ばれ得る。
【0048】
データパイプラインシステム138は多くの要因に基づき個人の特徴の信頼水準の値を判断し得る。例えば、それぞれの組の情報が個人の特徴を判断するために使用され得る。データパイプラインシステム138は、個人の特徴を判断するために使用されるそれぞれの組の情報の一定量の完全性に基づき個人の特徴の信頼水準を判断し得る。1又は複数の情報が第1の数の個人に関連付けられた一組の情報から欠けている状況では、特徴の信頼水準は、情報が一組の情報から欠けていない第2の数の個人の信頼水準より低いかもしれない。1又は複数の例では、一定量の不明情報が個人の特徴の信頼水準を判断するためにデータパイプラインシステム138により使用され得る。例えば、個人の特徴を判断するために使用される大量の不明情報は特徴の信頼水準を「特徴を判断するために使用される不明情報の量がより少ない状況」よりも低くし得る。更に、様々なタイプの情報が特徴の様々な信頼水準に対応し得る。1又は複数の例では、個人の特徴を判断するために使用される第1の情報の存在は特徴の信頼水準を「特徴を判断するために使用される第2の情報の存在」より高い結果を生じ得る。
【0049】
1又は複数の実例では、データパイプラインシステム138は、肺癌(又は他の生物学的状況)の一次診断を有する集団に含まれる多くの個人を判断し得る。データパイプラインシステム138は、肺癌の一次診断を有するものとして分類されることに関するそれぞれの個人の信頼水準を判断し得る。データパイプラインシステム138は、肺癌集団内の個人の包含の信頼水準を判断するためにデータ表118、120、122、124及び126に含まれる多くの列からの情報を使用し得る。多くの列は、生物学的状況の診断及び/又は生物学的状況の治療に関係する健康保険コードを含み得る。加えて、多くの列は生物学的状況の診断及び/又は治療の日付に対応し得る。データパイプラインシステム138は「情報が多くの列の又は少なくとも閾値数の列の列毎に利用可能であるシナリオにおける肺癌集団の一部として特徴付けられる個人の信頼水準が、閾値数の列の情報より少ない情報が利用可能であるインスタンスにおけるものよりもより高い」ということを判断し得る。更に、データパイプラインシステム138は、情報のタイプと1又は複数の列に関連付けられた情報の利用可能性とに基づき肺癌集団に含まれる個人の信頼水準を判断し得る。例えば、1又は複数の診断コードが個人のグループの1又は複数の期間に関連して存在しそして1又は複数の治療コードが存在しない状況では、データパイプラインシステム138は「肺癌集団内の個人のグループを含む信頼水準が、診断コードのうちの少なくとも1つの診断コードが存在しなく且つ個人が肺癌集団に含まれるかどうかを判断するために使用される治療コードが存在する状況におけるものより大きい」ということを判断し得る。
【0050】
データ統合&分析システム102はデータ分析システム140を含み得る。データ分析システム140は、例示的コンピューティングデバイス144などの1又は複数のコンピューティングデバイスから統合データレポジトリ要求142を受信し得る。1又は複数の統合データレポジトリ要求142は、データが統合データレポジトリ104から検索されるようにし得る。様々な例では、1又は複数の統合データレポジトリ要求142は、データがデータパイプラインシステム138により生成された1又は複数のデータセットから検索されるようにし得る。統合データレポジトリ要求142は、統合データレポジトリ104から検索されるデータ及び/又はデータパイプラインシステム138により生成される1又は複数のデータセットを規定し得る。1又は複数の追加例では、統合データレポジトリ要求142は、統合データレポジトリ104から規定組のデータを検索するコンピュータ実行可能指令に対応する1又は複数の予め構築された問い合わせ及び/又はデータパイプラインシステム138により生成された1又は複数のデータセットを含み得る。
【0051】
1又は複数の統合データレポジトリ要求142に応じて、データ分析システム140は、データ分析結果146を生成するために、統合データレポジトリ104の少なくとも1つから検索されたデータ又はデータパイプラインシステム138により生成された1又は複数のデータセットを分析し得る。データ分析結果146は、1又は複数のコンピューティングデバイス(例示的コンピューティングデバイス148など)へ送信され得る。
図1の実例は「1つのコンピューティングデバイス144からの1又は複数の統合データレポジトリ要求142及びデータ分析結果146が別のコンピューティングデバイス148へ送信される」ということを示すが、1又は複数の追加実装形態では、データ分析結果146は、1又は複数の統合データレポジトリ要求142を送信した同じコンピューティングデバイスにより受信され得る。データ分析結果146は、コンピューティングデバイス144により又はコンピューティングデバイス148により描画される1又は複数のユーザインターフェースにより表示され得る。
【0052】
1又は複数の例では、データ分析システム140は、1又は複数の統合データレポジトリ要求142に応じて検索されたデータを分析するために1又は複数の機械学習技術又は1又は複数の統計技術のうちの少なくとも1つを実装し得る。1又は複数の実例では、データ分析システム140は、肺癌が1又は複数の治療に応じて存在する個人の生存率を判断し得る。1又は複数の追加実例では、データ分析システム140は、肺癌が1又は複数の治療に応じて存在する1又は複数のゲノム領域突然変異を有する個人の生存率を判断し得る。様々な例では、データ分析システム140は、統合データレポジトリ104の少なくとも1つから検索されたデータ又はデータパイプラインシステム138により生成された1又は複数のデータセットが1又は複数の判断基準を満足する状況においてデータ分析結果146を生成し得る。例えば、データ分析システム140は、1又は複数の統合データレポジトリ要求142に応じて検索されたデータの少なくとも一部が閾値信頼水準を満足するかどうかを判断し得る。1又は複数の統合データレポジトリ要求142に応じて検索された日付の少なくとも一部の信頼水準が閾値信頼水準より低い状況では、データ分析システム140は、データ分析結果146の少なくとも一部を生成することを差し控え得る。1又は複数の統合データレポジトリ要求142に応じて検索されたデータの少なくとも一部の信頼水準が少なくとも閾値信頼水準であるシナリオでは、データ分析システム140はデータ分析結果146の少なくとも一部を生成し得る。様々な例では、閾値信頼水準は、データ分析システム140により生成されるデータ分析結果146のタイプに関係し得る。
【0053】
1又は複数の実例では、データ分析システム140は、1又は複数の個人の生存率を指示するデータ分析結果146を生成するために統合データレポジトリ要求142を受信し得る。これらの事例では、データ分析システム140は、統合データレポジトリ104により格納されたデータ、及び/又はデータパイプラインシステム138により生成された1又は複数のデータセットにより格納されたデータがゴールド基準規格信頼水準などの閾値信頼水準を満足するかどうかを判断し得る。1又は複数の追加例では、データ分析システム140は、1又は複数の個人が受ける治療を指示するデータ分析結果146を生成するために、統合データレポジトリ要求142を受信し得る。これらの実装形態では、データ分析システム140は、統合データレポジトリ104により格納されたデータ、及び/又はデータパイプラインシステム138により生成された1又は複数のデータセットにより格納されたデータがブロンズ基準規格信頼水準などの低い閾値信頼水準を満足するかどうかを判断し得る。
【0054】
データ統合&分析システム102はまた治療参照表システム150を含み得る。治療参照表システム150はデータ統合システム114及びデータパイプラインシステム138から離れたものとして
図1の実例では示されるが、治療参照表システム150により行われる操作の少なくとも一部はデータ統合システム114又はデータパイプラインシステム138のうちの少なくとも1つにより行われ得る。治療参照表システム150は、治療参照表152を生成するために、健康保険請求データレポジトリ106及び少なくとも1つの参照情報データレポジトリ112から取得された情報を分析し得る。治療参照表152に含まれるデータは、データ分析結果146を生成するために、1又は複数の統合データレポジトリ要求142に応じてデータ分析システム140へアクセス又は提供されたデータの少なくとも1つであり得る。
【0055】
1又は複数の例では、治療参照表システム150は、治療に対応する保険コード識別子を判断するために健康保険請求データを分析し得る。次に、治療参照表システム150は、統合データレポジトリ104により格納されたデータを有する個人へ提供される治療に対応する健康保険請求データから保険コード識別子を抽出し得る。治療に対応する保険コード識別子は、保険コード識別子のフォーマットに関係する1又は複数の判断基準に関して分析され得る。加えて、保険コード識別子は、保険コード識別子に関係する及び保険コード識別子に対応する治療に関係する参照情報データレポジトリ112から情報を取得するために1又は複数のAPI要求を生成する際に使用され得る。1又は複数の実例では、治療参照表システム150は、治療に対応する保険コード識別子がNDC9フォーマット又はNDC10フォーマットに従ってフォーマット化されるということを判断し得る。治療参照表システム150は参照情報データレポジトリ112へ送信されるAPI要求を生成し得、そしてNDC9フォーマット又はNDC10フォーマットを有した初期保険コード識別子に対応するNDC11フォーマットを有する追加保険コード識別子を有する参照情報データレポジトリ112からの情報を含む応答が戻され得る。
【0056】
治療参照表システム150は、1又は複数のフォーマット化判断基準を満足する妥当な保険コード識別子を使用することにより追加API要求を生成し得る。追加API要求は、妥当な保険コード識別子に関係する追加情報を取得するために参照情報データレポジトリ112へ送信され得る。例えば、治療参照表システム150は、保険コード識別子に対応する治療の名称、保険コード識別子に対応する治療の1又は複数の組成物、保険コード識別子に対応する治療の少なくとも1つのクラス、クラス情報に関係する少なくとも1つの源、参照情報データレポジトリ112内の保険コード識別子の追加識別子、又は治療に関係する用語タイプのうちの少なくとも1つを含む保険コード識別子に関する追加情報を取得し得る。
【0057】
治療参照表システム150は、1又は複数の参照情報データレポジトリ112へ送信されたAPI要求に応じて取得された情報を使用することにより治療参照表152を生成し得る。1又は複数の追加例では、治療参照表システム150は、健康保険請求データレポジトリ106から取得された情報を使用することにより治療参照表152を生成し得る。例えば、治療参照表システム150は、健康保険請求データレポジトリ106から取得されたデータに含まれる一意的保険コード識別子の治療参照表152の行を生成し得る。一意的保険コード識別子は、健康保険請求データレポジトリ106から取得された任意の他の保険コード識別子と同じ順番で配置された同じ組の英数字又は他のシンボルを含まない健康保険請求データレポジトリ106から取得された保険コード識別子を含み得る。
【0058】
治療参照表152はまた、治療参照表152の個々の行に対応する多くの列を含み得る。1又は複数の例では、治療参照表152は、健康保険請求データレポジトリ106から取得された保険コード識別子と参照情報データレポジトリ112から取得された保険コード識別子に対応する追加識別子とを指示する列を含み得る。加えて、治療参照表152は保険コード識別子に対応する治療の名称を指示する列を含み得る。更に、治療参照表152は治療のクラスを指示する列及びクラスの源を指示する列を含み得る。様々な例では、クラスの源は、治療のクラスを編成する及び/又は特徴付けるために使用される分類スキームに対応し得る。1又は複数の追加例では、治療参照表152は、治療参照表システム150により生成されるコメントを含む列を含み得る。コメントは、治療に関する所与の行及び/又は情報に対応する治療に関係し得る。1又は複数の例では、1又は複数の列はヌル値を含み得る。
【0059】
1又は複数の実装形態では、保険コード識別子及び治療に関して要求された情報を格納する参照情報データレポジトリ112は、データ統合&分析システム102に関連付けられたエンティティの外部に在り得る。1又は複数の追加例では、保険コード識別子及び治療に関して要求された情報を格納する参照情報データレポジトリ112は、データ統合&分析システム102を制御、実施、及び/又は維持するエンティティにより制御及び維持される内部データレポジトリであり得る。例えば、保険コード識別子及び治療に関係する情報を格納する内部参照情報データレポジトリ112は、外部参照情報データレポジトリ112から取得された情報の複製を格納し得る。様々な例では、内部参照情報データレポジトリ112は、保険コード識別子及び治療情報を格納する外部参照情報データレポジトリ112に対する多くのAPI要求を使用することにより定期的に更新され得る。
【0060】
1又は複数の実例では、データ統合&分析システム102は、1又は複数の治療のそれぞれの名称、1又は複数の治療に含まれる組成物、又は1又は複数の治療のクラスのうちの少なくとも1つを含む統合データレポジトリ要求142を取得し得る。治療の名称、組成物又はクラスの使用は、治療に関係し得る保険コード識別子より、より一般に知られており、従って統合データレポジトリ104の問い合わせが、しばしば変化する及び/又は容易に利用可能でない保険コード識別子が使用される状況においてよりもより容易に生成されることを可能にする。1又は複数の治療のそれぞれの名称、組成物又はクラスのうちの少なくとも1つを含む統合データレポジトリ要求142を受信した後、データ分析システム140は、統合データレポジトリ要求142に含まれる情報に対応する1又は複数の保険コード識別子を判断するために治療参照表152を使用し得る。次に、データ分析システム140は、治療に対応する個人を判断するために統合データレポジトリ104に問い合わせを行い得る。このようにして、治療に対応する個人の集団は、治療のそれぞれの名称、治療に含まれる組成物、又は治療のクラスのうちの少なくとも1つを含むデータ分析システム150に対する問合せに基づき判断され得る。次に、集団に含まれる個人に関係する情報のうちの1又は複数の追加分析が行われ得る。例えば、集団に含まれる個人の遺伝子情報が分析され得る。加えて、治療が集団に含まれる個人に関する受けられた投薬情報及び/又は頻度が分析され得る。更に、集団に含まれる個人の診断情報が分析され得る。治療参照表152を使用することによりデータ分析システム140により行われる分析の少なくとも一部の結果はデータ分析結果146に含まれ得る。
【0061】
1又は複数の追加実例では、データ分析システム140は、患者の集団に対応する情報を分析するための要求を受信し得る。1又は複数のゲノム突然変異が個人の集団内に存在し得る。加えて、集団に含まれる患者は所与の生物学的状況の治療を受けたかもしれない。要求に応じて、データ分析システム140は、集団に含まれる患者に対応する1又は複数の定量的測度を含むデータ分析結果146を生成するために、統合データレポジトリ104により格納された情報を分析し得る。例えば、データ分析システム140は、集団に含まれる患者の現世界生存メトリックを判断し得る。様々な例では、データ分析システム140は、集団に含まれる患者の一定期間にわたる生存確率を判断するために患者の集団に関係する情報を分析し得る。1又は複数の実例では、データ分析システム140は、集団に含まれる患者の現世界全体生存期間メトリッククを判断するために患者の1又は複数の集団に関係する情報を分析し得る。1又は複数の別の実例では、データ分析システム140は、集団に含まれる患者の「次の治療までの時間」メトリック及び/又は「中断までの時間」メトリックを判断するために集団に関係する情報を分析し得る。
【0062】
様々な例では、データ分析システム140は、集団に含まれる患者の少なくともサブセット内の生物学的状況の進展量を判断するために集団に含まれる患者に対応する情報を分析し得る。1又は複数の例では、データ分析システム140は、一連の療法の一部として1又は複数の医薬物質を受ける患者の集団の進展量を判断し得る。1又は複数の実例では、データ分析システム140は、集団の患者の生物学的状況の進展量を判断するために患者の集団の「次の治療までの時間」メトリック又は「中断までの時間」メトリックのうちの少なくとも1つを分析し得る。これらの事例では、データ分析システム140は、集団に含まれる患者のゲノムデータを判断しそして1又は複数の規定ゲノム突然変異を有する集団の患者を識別するために統合データレポジトリ1104に問い合わせを行い得る。次に、データ分析システム140は、集団に含まれそして生物学的状況の治療を受けた患者の生物学的状況の進展を判断するために、1又は複数のゲノム突然変異を有する集団に含まれる患者の「次の治療までの時間」メトリック、「中断までの時間」メトリック、及び/又は現世界全体生存期間メトリックを分析し得る。
【0063】
1又は複数の別の例では、データ分析システム140は、生物学的状況の1又は複数の治療を受ける集団に含まれる1又は複数の患者により発現された抵抗力のレベルを判断するために集団に関する情報を分析し得る。様々な例では、データ分析システム140は、生物学的状況の治療を受けた集団の患者により発現された抵抗力のレベルを判断するために「次の治療までの時間」メトリック、「中断までの時間」メトリック又は現世界生存メトリックの少なくとも1つを分析し得る。少なくとも幾つかの例では、データ分析システム140はまた、1又は複数のゲノム突然変異を有する集団内の患者の1又は複数の治療に関する抵抗力のレベルを判断し得る。少なくとも幾つかの例では、抵抗力のレベルは「次の治療までの時間」又は現世界生存率がより低い値を有する状況ではより大きいかもしれなく、そして抵抗力のレベルは「次の治療までの時間」又は現世界生存率の値が比較的高い状況ではより低いかもしれない。
【0064】
少なくとも幾つかの例では、データ分析システム140は、生物学的状況を有する診断された患者に施すための1又は複数の治療の推奨を判断するために一連の療法情報を分析し得る。1又は複数の例では、データ分析システム140は、抵抗力のレベルが比較的低い及び/又は進展量が比較的低い1又は複数の一連の療法を受けた集団の患者の1又は複数の特徴を判断するために患者の集団に関する情報を分析し得る。次に、データ分析システム140は、1又は複数の追加患者に対する治療として1又は複数の一連の療法を推薦するべきかどうかを判断するために生物学的状況により分析された集団の1又は複数の追加患者の特徴を分析し得る。集団の1又は複数の追加患者の少なくとも一部は、生物学的状況の治療を既に受けたかもしれない。1又は複数の追加例では、集団の1又は複数の追加患者の少なくとも一部は、集団に関連付けられた生物学的状況の治療を受けていないかもしれない。様々な例では、データ分析システム140はまた、集団に含まれる患者の一連の療法の有効性を判断するために所与の集団に含まれる患者の情報を分析し得る。一連の療法の有効性は、一連の療法(集団の患者に関する生物学的状況の影響を低減すること又は集団の患者に関する生物学的状況を無くすことのうちの少なくとも1つ)の確率に対応し得る。
【0065】
様々な例では、生物学的状況の進展量、生物学的状況を治療するための一連の療法の有効性、一連の治療に対する抵抗力を発現する確率、又はこれらの組み合わせは、1又は複数の統計技術又は1又は複数の機械学習技術のうちの少なくとも1つを使用することによりデータ分析システム140により判断され得る。例えば、データ分析システム140は、生物学的状況の進展量、生物学的状況を治療するための一連の療法の有効性又は一連の治療に対する抵抗力を発現する確率のうちの少なくとも1つを判断するために、Cox比例ハザードモデル、カイ二乗検定、ログ順位検定(log-rank test)又はKaplan-Meier方法のうちの少なくとも1つを実施し得る。1又は複数の追加例では、データ分析システム140は、生物学的状況の進展量、生物学的状況を治療するための一連の療法の有効性又は一連の治療に対する抵抗力を発現する確率のうちの少なくとも1つを判断するために、1又は複数のニューラルネットワーク、1又は複数の畳み込みニューラルネットワーク又は1又は複数の残差(residual)ニューラルネットワークを実施し得る。
【0066】
1又は複数の治療的に効果的な量の1又は複数の治療が、生物学的状況の進展量、1又は複数の一連の療法の有効性のレベル、又は1又は複数の患者に関して判断された抵抗力のレベルに基づき、集団に含まれる1又は複数の患者へ施され得る。治療的に効果的な量の1又は複数の治療は、1又は複数の患者の新しい一連の療法又は追加の一連の療法に対応し得る。様々な例では、治療的に効果的な量の1又は複数の治療は、1又は複数の患者へ以前提供された非効果的(例えば、1又は複数の患者へ提供される1又は複数の以前の治療に対する抵抗力の閾値レベルを1又は複数の患者が発現したことに起因する)治療を置換するために提供され得る。
【0067】
1又は複数の例では、データ統合&分析システム102は、所与の疾病、不調、又は生物学的状況を有する患者へ施すための治療を識別し得る。本質的に、任意の癌治療(例えば外科的療法、放射線療法、化学療法及び/又は等々)がこれらの治療の一部として含まれる。様々な例では、患者へ施される治療は少なくとも1つの化学療法薬物を含み得る。少なくとも幾つかの例では、化学療法薬物は、アルキル化剤(限定されないが例えば、クロラムブチル、シクロホスファミド、シスプラチン及びカルボプラチン)、ニトロソウレア(限定されないが例えば、カルマスティン及びロムスチン)、代謝拮抗物質(限定されないが例えば、フルオラウラシル、メトトレザト及びフルダラビン)、植物アルカロイド及び天然産物(限定されないが例えば、ビンクリスチン、パクリタキセル及びトポテカン)、抗腫瘍抗生物質(限定されないが例えば、ブレオマイシン、アドリアマイシン及びミトキサントロン)、ホルモン剤(限定されないが例えば、プレドニゾン、デクサメタゾーン、タモキシフェン及びロイプロリド)そして生物反応修飾物質(限定されないが例えば、ハーセプチン及びアバスチン、アービタックス及びリツキサン)を含み得る。1又は複数の追加例では、被験者へ施される化学療法はFOLFOX又はFOLFIRIを含み得る。治療はまた、ラロトレクチニブ、ビニメチニブ、エンコラフェニブ及びトファシチニブなどのキナーゼ抑制剤に加えてルカパリブ及びニラパリブなどの様々なポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)抑制剤を含み得る。様々な例では、1又は複数の治療が癌の1又は複数の症状を治療するために施され得る(例えば、肺癌を治療するためのエントレシチニブ、ダコミチニブ及びトポテカン;結腸癌を治療するためのトリフルレジン/チピラシル及びイリカテカン;前立腺癌を治療するためのアパルタミド、デガレリクス、アビラテロン及びエンザルタミド;そして乳癌を治療するタメノツカチニブ、タラゾパリブ及びオラパリブ)。
【0068】
1又は複数の別の例では、1又は複数の治療は少なくとも1つの免疫療法(又は免疫治療剤)を含み得る。免疫療法は一般的に、所与の癌タイプに対する免疫反応を強化する方法を指す。少なくとも幾つか実装形態では、免疫療法は、腫瘍又は癌に対するT細胞反応を強化する方法を指す。様々な例では、免疫療法又は免疫治療剤は免疫チェックポイント分子を標的とする。幾つかの腫瘍は、免疫チェックポイント経路を採用することにより免疫系を回避することができる。従って、免疫チェックポイントを標的にすることは、免疫系を回避するための腫瘍の能力に対抗するためのそして幾つかの癌に対するアンチターン(anti-turn)又は免疫を活性化するための効果的手法として出現した。Pardoll,Nature Reviews Cancer,2012,12:252-264。
【0069】
様々な例では、免疫チェックポイント分子は、抗原に対するT細胞反応に関与する信号を低減する抑制分子である。例えば、CTLA4が、T細胞上に発現され、そして抗原提示細胞上のCD80(別名B7.1)又はCD86(別名B7.2)に結合することによりT細胞活性化を下方制御する際に役割を果たす。PD-1はT細胞上に発現される別の抑制チェックポイント分子である。PD-1は、炎症反応中の末梢組織内のT細胞の活動を制限する。加えて、PD-1(PD-L1又はPD-L2)の配位子は一般的に、多くの異なる腫瘍の表面上で上方制御され、腫瘍微環境内の抗腫瘍免疫反応の下方制御を生じる。1又は複数の例では、抑制免疫チェックポイント分子はCTLA4又はPD-1である。1又は複数の追加例では、抑制免疫チェックポイント分子はPD-L1又はPD-L2などのPD-1の配位子である。少なくとも幾つか例では、抑制免疫チェックポイント分子はCD80又はCD86などのCTLA4の配位子である。更に他の例では、抑制免疫チェックポイント分子は、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、受容体のようなキラー細胞免疫グロブリン(KIR:killer cell immunoglobulin like receptor)、T細胞膜蛋白質3(TIM3:T cell membrane protein)、ガレクチン 9(GAL9)又はアデノシンA2a受容体(A2aR:adenosine A2a receptor)である。
【0070】
これらの免疫チェックポイント分子を標的にする拮抗体は幾つかの癌に対する抗原固有T細胞反応を強化するために使用され得る。従って、1又は複数の実装形態では、免疫療法又は免疫治療剤は抑制免疫チェックポイント分子の拮抗体である。様々な例では、抑制免疫チェックポイント分子はPD-1である。1又は複数の例では、抑制免疫チェックポイント分子はPD-L1である。1又は複数の追加例では、抑制免疫チェックポイント分子の拮抗体は抗体(例えば単クローン抗体)である。1又は複数の別の例では、抗体又は単クローン抗体は、アンチCTLA4、アンチPD-1、アンチPD-Ll又はアンチPD-L2抗体である。更に他の例では、抗体は単クローンアンチPD-1抗体である。少なくとも幾つかの例では、抗体は単クローンアンチPD-Ll抗体である。様々な例では、単クローン抗体は、アンチCTLA4抗体及びアンチPD-1抗体、アンチCTLA4抗体及びアンチPD-Ll抗体、又はアンチPD-Ll抗体及びアンチPD-1抗体の組み合わせである。1又は複数の事例では、アンチ-PD-1抗体はペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))又はニボルマブ(Opdivo(登録商標))のうちの1又は複数である。様々なシナリオでは、アンチCTLA4抗体はイピリムマブ(Yervoy(登録商標))である。少なくとも幾つかの実装形態では、アンチ-PD-Ll抗体は、アテゾィズマブ(Tecentriq(登録商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))又はデュルバルマブ(Imfinzi(登録商標))のうちの1又は複数である。
【0071】
1又は複数の別の例では、免疫療法又は免疫治療剤はCD80、CD86、LAG3、KIR、TIM3、GAL9又はA2aRに対する拮抗薬(例えば抗体)である。1又は複数の追加例では、拮抗薬は抑制免疫チェックポイント分子の溶解可能バージョン(抑制免疫チェックポイント分子の細胞外領域及び抗体のFc領域を含む溶解可能融合蛋白質など)である。1又は複数の別の例では、溶解可能融合蛋白質はCTLA4、PD-1、PD-L1又はPD-L2の細胞外領域を含む。少なくとも幾つかの例では、溶解可能融合蛋白質はCD80、CD86、LAG3、KIR、TIM3、GAL9又はA2aRの細胞外領域を含む。様々な実装形態では、溶解可能融合蛋白質はPD-L2又はLAG3の細胞外領域を含む。
【0072】
1又は複数の実装形態では、免疫チェックポイント分子は、抗原に対するT細胞反応に関与する信号を増幅する共刺激分子である。例えば、CD28はT細胞上に発現される共促進受容体である。T細胞がそのT細胞受容体を介し抗原に結合すると、CD28はT細胞受容体信号を増幅しそしてT細胞活性化を促進するために抗原提示細胞上のCD80(別名B7.1)又はCD86(別名B7.2)に結合する。CD28がCTLA4と同じ配位子(CD80及びCD86)に結合するので、CTLA4はCD28により媒介された共刺激シグナリングを打ち消す又は規制することができる。少なくとも幾つかの例では、免疫チェックポイント分子はCD28、誘導型T細胞共刺激体(ICOS)、CD137、0X40又はCD27から選択される共刺激分子である。様々な例では、免疫チェックポイント分子は、例えばCD80、CD86、B7RP1、B7-H3、B7-H4、CD137L、OX40L又はCD70を含む共刺激分子の配位子である。
【0073】
これらの共刺激チェックポイント分子を標的とする作用薬は幾つかの癌に対する抗原固有T細胞反応を強化するために使用され得る。従って、1又は複数の例では、免疫療法又は免疫治療剤は共刺激チェックポイント分子の作用薬である。1又は複数の追加例では、共刺激チェックポイント分子の作用薬は、作用薬抗体であり、そして好適には単クローン抗体である。1又は複数の別の実装形態では、作用薬抗体又は単クローン抗体はアンチCD28抗体である。少なくとも幾つかの例では、作用薬抗体又は単クローン抗体は、アンチICOS、アンチCD137、アンチOX40、又はアンチCD27抗体である。様々な例では、作用薬抗体又は単クローン抗体は、アンチCD80、アンチCD86、アンチB7RPl、アンチ-B7-H3、アンチ-B7-H4、アンチCD137L、アンチOX40L又はアンチCD70抗体である。
【0074】
癌以外の特定遺伝的疾患、不調又は状態を治療するための治療選択肢は、当業者に一般的によく知られており、従って考慮下の特定疾病、不調又は状態が与えられれば明白になる。
【0075】
1又は複数の実装形態では、本明細書において説明されるカスタム化療法は通常非経口的に(例えば静脈内に又は皮下に)施される。免疫治療剤を含む医薬組成物は通常は静脈内に施される。幾つかの治療薬は経口的に施される。カスタム化療法(例えば免疫治療剤など)はまた、当該技術領域において知られている例えば口腔、舌下腺、直腸、膣、尿道、外用薬、眼内、鼻腔内、及び/又は耳介内を含む任意の方法により施され得、これは錠剤、カプセル、果粒、水性懸濁液、ゲル、噴霧、坐薬、軟膏剤、軟膏などを含み得る。
【0076】
1又は複数の別の実例では、データ統合&分析システム102は、1又は複数の患者に関する情報を指示する追加データ表を生成するために、データレポジトリ106、108、110、112のうちの1又は複数により格納されたデータを分析し得る。少なくとも幾つかの例では、1又は複数の患者は1又は複数の生物学的状況の1又は複数の治療を受けたかもしれない。1又は複数の実例では、追加データ表は、生物学的状況が存在しそして生物学的状況に関係する1又は複数の規定治療を受けた患者の集団に関する情報を含み得る。1又は複数の追加実例では、追加データ表は生物学的状況が存在しない個人の追加集団に対応する情報を含み得る。様々な例では、追加集団に含まれる個人は健常人としてラベル付けされ得る。
【0077】
追加データ表は、個々の患者に対応する個々の列を有する多くの列を含み得る。追加データ表はまた、個々の患者のフィーチャに対応する個々の行を有する多くの行を含み得る。フィーチャは、ゲノム突然変異、生体測定データ、分析試査の結果、診断撮像手順、他の診断試験結果、患者の物理的特徴、患者の個人情報、定量的生物情報工学情報、及びこれらの1又は複数の組み合わせ等々に対応する数値的指示子を含み得る。このようにして、追加データ表は、個々の患者の多くのフィーチャを表す列ベクトルの高次元データ行列を含み得る。様々な例では、追加データ表により格納された情報は各個人の生物学的状態を判断するために分析され得る。生物学的状態は多くの異なる判断基準に従って判断され得る。例えば、個々の患者の生物学的状態は健康全般レベルに対応し得、ここでは、1又は複数の規定生物学的状態が存在しない個人に関係するデータが健康のベースラインレベルを判断するために使用され、そして1又は複数の規定生物学的状態が存在する患者のデータは健康のベースラインレベルに対して測定される。個々の患者の生物学的状態はまた、1又は複数の生物学的状況の存在、1又は複数の生物学的状態が存在するレベル、又は1又は複数の規定生物学的状況の無いことのうちの少なくとも1つに関連して判断され得る。少なくとも幾つかの例では、患者の生物学的状態は、年齢、食事、民族的背景、疾病状態、ライフスタイル選択、場所又は環境の少なくとも1つに従って変動し得る。
【0078】
図2は、1又は複数の実装形態による統合データレポジトリ内のデータ表の配置に対応する例示的フレームワーク200を示す。
図2の実例では、フレームワーク200は、第1のデータ表204、第2のデータ表206、第3のデータ表208、第4のデータ表210、第5のデータ表212、第6のデータ表214及び第7のデータ表216を含むデータベーススキーム202を含む。
図2の実例は7つのデータ表を含むが、追加実装形態ではデータレポジトリスキーム202はより多くのデータ表又はより少ないデータ表を含み得る。データレポジトリスキーム202はまた、データ表204、206、208、210、212、214、216間のリンクを含み得る。データ表204、206、208、210、212、214、216間のリンクは「データ表204、206、208、210、212、214、216のうちの1つから検索される情報が、検索されるべき、1又は複数の追加データ表204、206、208、210、212、214、216により格納された追加情報を生じる」ということを指示し得る。加えて、データ表204、206、208、210、212、214、216のすべてが他のデータ表204、206、208、210、212、214、216の各々へリンクされ得るのではない。
図2の実例では、第1のデータ表204は第1のリンク218により第2のデータ表206へ論理的に結合され、そして第3のデータ表208は第2のリンク220により第2のデータ表206へ論理的に結合される。第2のデータ表206はまた、第3のリンク222により第4のデータ表210へ論理的に結合され、そして第2のデータ表206は第4のリンク224により第5のデータ表212へ論理的に結合され、そして第2のデータ表206は第5のリンク226により第6のデータ表214へ論理的に結合される。加えて、第5のデータ表212は第6のリンク228により第6のデータ表214へ論理的に結合され、そして第6のデータ表214は第7のリンク230により第7のデータ表216へ論理的に結合される。更に、第7のデータ表216は第8のリンク232により第4のデータ表210へ論理的に結合される。様々な例では、データ表がデータレポジトリスキーム202へ追加される及び/又はそれから除去されると、データ表間の追加リンクがデータレポジトリスキーム202へ追加され得る又はそれから除去され得る。1又は複数の実例では、統合データレポジトリ104は、データ統合システム114が健康保険請求データレポジトリ106、分子データレポジトリ108、及び1又は複数の追加データレポジトリ110のうちの少なくとも2つの組み合わせから情報を取得した個人のうちの少なくとも一部の個人のデータレポジトリスキーム202に従ってデータ表を格納し得る。この結果、統合データレポジトリ104は、何千、何万、そして最大何十万以上の個人のデータレポジトリスキーム204に従ってデータ表204、206、208、210、212、214、216のそれぞれのインスタンスを格納し得る。
【0079】
1又は複数の例では、第1のデータ表204は、個人のゲノム及びゲノム試験に対応するデータを格納し得る。例えば、第1のデータ表204は、ゲノムデータを生成するために使用されるパネルに対応する情報、ゲノム領域の突然変異、突然変異のタイプ、ゲノム領域の複製数、1又は複数の突然変異を有する検体内で識別される多くの核酸分子を指示する補償範囲データ、試験日、そして患者情報を含む列を含む。第1のデータ表204はまた、1又は複数の診断コードに対応し得る健康保険データコードを含む1又は複数の列を含み得る。加えて、第1のデータ表204内の情報は、第1のデータ表204のインスタンスに関連付けられた個人の少なくとも1つの識別子を含み得る。
【0080】
第2のデータ表206は、1又は複数のヘルスケア提供者への個人による1又は複数の患者訪問に関係するデータを格納し得る。第3のデータ表208は、第2のデータ表206により指示される1又は複数のヘルスケア提供者への1又は複数の患者訪問に関して個人へ提供されるそれぞれのサービスに対応する情報を格納し得る。例えば、個人はヘルスケア提供者を訪問し得、複数のサービスが訪問時に個人に関して行われ得る。第2のデータ表206は、患者訪問中に行われる複数のサービスの各サービスの情報を指示する列を含み得る。複数の第3のデータ表208は、患者訪問に関して生成され得、そして患者訪問に関係する第2のデータ表206により格納された情報より患者訪問中に提供されたそれぞれのサービスのより高い粒度レベルに関する情報を指示する列を含む。例えば、第2のデータ表206は、患者訪問中に個人へ提供される様々なサービスの健康保険コードを指示する複数の列を含み得、そしてサービスのうちの1つに関係する第3のデータ表208は、それぞれのサービスに関係する追加情報に対応する追加健康保険コードの複数の列を含み得る。患者訪問の第2のデータ表206及び第3のデータ表208は、患者訪問に対応するサービスの1又は複数の日付を指示し得る。
【0081】
第4のデータ表210は、統合データレポジトリ104により格納された個人に関する情報を指示する列を含み得る。例えば、第4のデータ表210は、個人の場所、個人の性別、個人の生年月日、個人の死亡日(適用可能ならば)又は個人に関連付けられた1又は複数のキーのうちの少なくとも1つに関係する情報を指示する列を含み得る。1又は複数の例では、第4のデータ表210は、誤ったデータが個人に関して識別されたかどうかに関係する1又は複数の列を含み得る。様々な例では、単一の第4のデータ表210がそれぞれの個人に関して生成され得る。従って、データレポジトリスキーム202は、第4のデータ表210の複数(例えば何千、何万、そして最大何十万以上)のインスタンスを含み得る。
【0082】
第5のデータ表212は、それぞれの個人へ提供される1又は複数のサービスの支払いを行った健康保険会社又は政府事業体に関係する情報を指示する列を含み得る。例えば、第5のデータ表212は1又は複数の支払人識別子を含み得る。第6のデータ表214は、それぞれの個人の健康保険補償範囲情報に対応する情報を含む列を含み得る。1又は複数の例では、第6のデータ表214は、個人の医療補償範囲の有無、個人の医薬補償範囲の有無、及び個人に関係する健康保険計画のタイプ(保険維持機構(HMO:health maintenance organization)、優先医療給付機構(PPO:preferred provider organization)等々)を指示する列を含み得る。
【0083】
第7のデータ表216は、それぞれの個人により取得された医薬治療に関係する情報を指示する列を含み得る。1又は複数の例では、第7のデータ表216は、薬局を介し利用可能な医薬治療に対応する健康保険コードを指示する1又は複数の列を含み得る。健康保険コードは個々の医薬治療に対応し得る。加えて、健康保険コードは個人に関する生物学的状況の診断を指示し得る。第7のデータ表216はまた、追加情報(例えば投薬量、供給日数、調剤された量、認可された再投薬回数、サービスの日付、又は医薬治療を受ける個人に関係する情報のうちの少なくとも1つなど)を含み得る。
【0084】
図3は、1又は複数の実装形態による、多くの源からの健康関連データを統合するデータレポジトリから検索された情報から1又は複数のデータセットを生成するためのアーキテクチャ300を示す。アーキテクチャ300はデータ統合&分析システム102及び統合データレポジトリ104を含み得る。加えて、データ統合&分析システム102は少なくともデータパイプラインシステム138及びデータ分析システム140を含み得る。データパイプラインシステム138は、データ分析結果146を生成するための統合データレポジトリ要求142に応じてデータ分析システム140により分析され得るそれぞれのデータセットを生成するように実行可能である多くの組のデータ処理指令を含み得る。
【0085】
データパイプラインシステム138は、第1のデータ処理指令302、第2のデータ処理指令304,...第Nのデータ処理指令306を含み得る。データ処理指令302、304、306は、統合データレポジトリ104から取得された情報を使用することによりそれぞれのデータセットを生成するための多くの操作を行うために1又は複数の処理ユニットにより実行可能であり得る。1又は複数の実例では、データ処理指令302、304、306は、ソフトウェアコード、スクリプト、API呼び出し、マクロなどのうちの少なくとも1つを含み得る。第1のデータ処理指令302は第1のデータセット308を生成するように実行可能であり得る。加えて、第2のデータ処理指令304は第2のデータセット310を生成するように実行可能であり得る。更に、第Nのデータ処理指令306は第Nのデータセット312を生成するように実行可能であり得る。様々な例では、データ統合&分析システム102が統合データレポジトリ104を生成した後、データパイプラインシステム138は、データセット308、310、312を生成するためにデータ処理指令302、304、306を実行させ得る。1又は複数の例では、データセット308、310、312は、統合データレポジトリ104により又はデータ統合&分析システム102にアクセス可能な追加データレポジトリにより格納され得る。データ処理指令302、304、306のうちの少なくとも一部は、データセット308、310、312のうちの少なくとも一部を生成するために健康保険コードを分析し得る。加えて、データ処理指令302、304、306のうちの少なくとも一部は、データセット308、310、312のうちの少なくとも一部を生成するためにゲノムデータを分析し得る。
【0086】
1又は複数の例では、第1のデータ処理指令302は、統合データレポジトリ104により格納された1又は複数の第1のデータ表からデータを検索するように実行可能であり得る。第1のデータ処理指令302はまた、1又は複数の第1のデータ表のうちの1又は複数の規定列からデータを検索するように実行可能であり得る。様々な例では、第1のデータ処理指令302は1又は複数の診断コードに対応する1又は複数の列及び行の組み合わせ内に格納された健康保険コードを有する個人を識別するように実行可能であり得る。次に、第1のデータ処理指令302は個人が分析された生物学的状況を判断するために1又は複数の診断コードを分析するように実行可能であり得る。1又は複数の実例では、第1のデータ処理指令302はそれぞれの診断コードに対応する1又は複数の生物学的状況を指示する診断コードのライブラリに関する1又は複数の診断コードを分析するように実行可能であり得る。診断コードのライブラリは何百から最大何千もの診断コードを含み得る。第1のデータ処理指令302はまた、個人のタイミング情報(治療の日付、診断の日付、死亡日、及びこれらの1又は複数の組み合わせ等々)を分析することにより生物学的状況を有する診断された個人を判断するように実行可能であり得る。
【0087】
第2のデータ処理指令304は、統合データレポジトリ104により格納された1又は複数の第2のデータ表からデータを検索するように実行可能であり得る。第2のデータ処理指令304はまた、1又は複数の第2のデータ表の1又は複数の規定列からデータを検索するように実行可能であり得る。様々な例では、第2のデータ処理指令304は1又は複数の治療コードに対応する1又は複数の列及び行の組み合わせ内に格納された健康保険コードを有する個人を識別するように実行可能であり得る。1又は複数の治療コードは薬局から取得された治療に対応し得る。1又は複数の追加例では、1又は複数の治療コードは医療手順により受ける治療(注射又は静脈注射など)に対応し得る。第2のデータ処理指令304は、所定組の情報に関係する健康保険コードを分析することにより1又は複数の第2のデータ表に含まれるそれぞれの健康保険コードに対応する1又は複数の治療を判断するように実行可能であり得る。所定組の情報は、何百から最大何千もの健康保険コードからの1つに対応する1又は複数の治療を指示するデータライブラリを含み得る。第2のデータ処理指令304は、個人のグループが受けるそれぞれの治療を指示するための第2のデータセット310を生成し得る。1又は複数の実例では、個人のグループは第1のデータセット308に含まれる個人に対応し得る。第2のデータセット310は行及び列で配置され得、1又は複数の行は単独個人に対応しそして1又は複数の列はそれぞれの個人が受ける治療を指示する。
【0088】
第Nの処理命令306(Nは任意の正整数であり得る)は、多くの以前に生成されたデータセット(第1のデータセット308及び第2のデータセット310など)からの情報を組み合わせることにより第Nのデータセット312を生成するように実行可能であり得る。加えて、第Nの処理指令306は、統合データレポジトリ104の1又は複数の追加列から追加情報を検索しそして統合データレポジトリ104からの追加情報と第1のデータセット308及び第2のデータセット310から取得された情報とを連携させるために第Nのデータセット312を生成するように実行可能であり得る。例えば、第Nの処理指令306は、第1のデータセット308に含まれる個人に対応する第2のデータセット210内に指示される治療の日付を判断するために、生物学的状況により診断される第1のデータセット308に含まれる個人を識別しそして統合データレポジトリ104の1又は複数の追加データ表の規定列を分析するように実行可能であり得る。1又は複数の別の例では、第Nの処理指令306は第1のデータセット308に含まれる個人が受ける第2のデータセット310内に指示される治療の投薬量を判断するために統合データレポジトリ104の1又は複数の追加データ表の列を分析するように実行可能であり得る。このようにして、第Nの処理指令306は、集団データセット及び治療データセットに含まれる情報に基づきエピソードオブケアデータセットを生成するために実行可能であり得る。
【0089】
1又は複数の実例では、統合データレポジトリ要求142を受信することに応答して、データ分析システム140は、統合データレポジトリ要求142に関係する問合せのフィーチャに対応する1又は複数のデータセットを判断し得る。例えば、データ分析システム140は、第1のデータセット308及び第2のデータセット310に含まれる情報が統合データレポジトリ要求142に応じることに適用可能であるということを判断し得る。これらのシナリオでは、データ分析システム140は、データ分析結果146を生成するために、第1のデータセット308及び第2のデータセット310に含まれるデータの少なくとも一部を分析し得る。1又は複数の追加例では、データ分析システム140は、データ分析結果146を生成するために、統合データレポジトリ要求142に含まれる様々な問い合わせに応答するための様々なデータセットを判断し得る。
【0090】
図4は、1又は複数の実装形態による、匿名化健康保険請求データ及び匿名化ゲノムデータを含む統合データレポジトリを生成するためのアーキテクチャ400を示す。アーキテクチャ400はデータ統合&分析システム102、健康保険請求データレポジトリ106及び分子データレポジトリ108を含み得る。データ統合&分析システム102は患者情報402を分子データレポジトリ108から取得し得る。患者情報402は、分子データレポジトリ108により格納されたデータを有する個人のゲノムデータ404を含み得る。ゲノムデータ404は、1又は複数の標的ゲノム領域に関する個人から取得された検体に含まれる核酸分子の配列を分析する1又は複数の核酸配列操作の結果を指示し得る。1又は複数の例では、検体は1又は複数の個人の組織から取得され得る。1又は複数の追加例では、検体は1又は複数の個人の液体(血液又は血漿など)から取得され得る。1又は複数の標的ゲノム領域は、1又は複数の生物学的状況の存在に対応するゲノム領域に対応し得る。例えば、標的部位は、生物学的状況が存在する個人内に存在する突然変異を有する基準ゲノムのゲノム領域に対応し得る。1又は複数の実例では、標的部位は、1又は複数の突然変異が1又は複数の形式の癌が存在する個人内に存在する基準ヒトゲノムのゲノム領域に対応し得る。患者情報402はまた、分子データレポジトリ108により格納されたデータを有する個人に関する個人情報を指示する情報と個人により提供された検体に対し行われる試験及び分析に対応する情報とを含み得る。
【0091】
データ統合&分析システム102は、分子データレポジトリ108から取得された個人情報を匿名化する匿名化処理406を行い得る。データ統合&分析システム102は、匿名化データが個人のプライバシーを保護しそして1又は複数のプライバシー規制フレームワークに従うように、分子データレポジトリ108により格納された個人に関係するデータを匿名化するための匿名化プロセスの一部として1又は複数の計算技術を実装し得る。匿名化プロセス406は408においてトークンにアクセスすることを含み得る。様々な例では、アクセストークンは英数字文字列を含み得る。1又は複数の例では、アクセストークンはデータ統合&分析システム102により生成され得る。1又は複数の追加例では、アクセストークンは第三者により生成されそしてデータ統合&分析システム102により取得され得る。
【0092】
アクセストークンは、患者情報402のサブセット410に関係する1又は複数のハッシュ関数を使用することにより生成され得る。例えば、分子データレポジトリ108により格納された情報を有する個人に関して、アクセストークンは、それぞれの個人の名の少なくとも一部、それぞれの個人の姓の少なくとも一部、それぞれの個人の生年月日の少なくとも一部、個人の性別、及びそれぞれの個人の場所識別子の少なくとも一部の組み合わせを使用することにより生成され得る。匿名化プロセス406はまた、412において、分子データレポジトリ108により格納されたデータを有する個人の識別子を生成することを含み得る。識別子は、アクセストークンを生成するために使用される1又は複数のハッシュ関数とは異なる1又は複数のハッシュ関数を使用することによりデータ統合&分析システム102により生成され得る。1又は複数の実例では、データ統合&分析システム102は、1又は複数のハッシュ関数を使用することによりそれぞれの識別子の中間バージョンを生成し、そして次に、識別子の最終バージョンを生成するために1又は複数の塩析技術を識別子の中間バージョンに適用し得る。様々な例では、データ統合&分析システム102は、分子データレポジトリ108により格納されたそれぞれの個人の情報の少なくとも一部を使用することにより412において識別子を生成し得る。1又は複数の実例では、識別子は患者情報402に含まれる患者識別子に基づき生成され得る。データ統合&分析システム102により生成された識別子は、分子データレポジトリ108により格納されたデータを有するそれぞれの個人に関して一意的であり得る。
【0093】
操作414において、データ統合&分析システム102は修正された患者情報416を識別子に基づき生成し得る。修正された患者情報416は、分子データレポジトリ108とそれぞれの個人の識別子に関連付けられた個人とに関係するゲノムデータ404を含み得る。修正された患者情報416はデータ構造418を有し得る。データ構造418は、分子データレポジトリ108に関連付けられた個人のそれぞれの識別子を含む列と、個人に関係するゲノムデータ404(1又は複数の遺伝子の識別子、1又は複数の遺伝子に対する変更、遺伝子に対する変更のタイプなど)を含む多くの列とを含み得る。
【0094】
データ統合&分析システム102はトークンファイル420を生成し得る。トークンファイル420は、分子データレポジトリ108により格納されたデータを有するそれぞれの個人の操作408においてアクセスされた第1のトークン422を含み得る。トークンファイル420は、それぞれの個人の情報を含む多くの列を含むデータ構造424を有し得る。データ構造424は、データ統合&分析システム102により生成されたそれぞれの識別子を指示する列とそれぞれの識別子に関連付けられた1又は複数の第1のトークン422を指示する列とを含み得る。データ統合&分析システム102は、健康保険請求データレポジトリ106へ結合される健康保険請求データ管理システム426へトークンファイル420を送信し得る。健康保険請求データ管理システム426は対応する第2のトークン428に関する第1のトークン422を分析し得る。第2のトークン428は、健康保険請求データ管理システム426によりアクセス又は生成され得る。第2のトークン428は、患者情報402のサブセット410として健康保険請求データレポジトリ106内に格納されたデータを有する個人の情報の同じ又は同様なサブセットを使用することにより生成され得る。例えば、第2のトークン428は、それぞれの個人の名の少なくとも一部、それぞれの個人の姓の少なくとも一部、それぞれの個人の生年月日の少なくとも一部、個人の性別、及びそれぞれの個人の場所識別子の少なくとも一部の組み合わせを使用することにより生成され得る。
【0095】
様々な例では、健康保険請求データ管理システム426は、対応する第1のトークン422に整合するそれぞれの第2のトークン428に関連付けられた個人の健康保険請求データレポジトリ106から健康保険請求データを検索し得る。第1のトークン422は、第1のトークン422のデータが第2のトークン428のデータに関する少なくとも閾値の類似性を有する場合に第2のトークン428に整合し得る。1又は複数の例では、第1のトークン422は第1のトークン422のデータが第2のトークン428のデータと同じである場合に第2のトークン428に整合し得る。
【0096】
それぞれの第1のトークン422に対応するそれぞれの第2のトークン428を有する個人の健康保険請求データを識別することに応答して、健康保険請求データ管理システム426は修正された健康保険請求データ430を生成し得る。健康保険請求データ管理システム426は修正された健康保険請求データ430をデータ統合&分析システム102へ送信し得る。1又は複数の例では、修正された健康保険請求データ430はデータ構造432に従ってフォーマット化され得る。データ構造432は、第1のトークン422に対応する第2のトークン428のサブセットを含む列と健康保険請求データを含む多くの列とを含み得る。
【0097】
操作434において、データ統合&分析システム102は、分子データレポジトリ108及び健康保険請求データレポジトリ106の両方に共通である個人のゲノムデータと健康保険請求データとを統合し得る。データ統合&分析システム102は、共通トークンに対応するゲノムデータ及び健康保険請求データを判断することにより分子データレポジトリ108及び健康保険請求データレポジトリ106の両方に共通である個人を判断し得る。データ統合&分析システム102は、ゲノムデータ404の一部に関係する第1のトークン422は健康保険請求データの一部に関係する第2のトークン428に対応するということを第1のトークン422及び第2のトークン428間の類似性の測度を判断することにより判断し得る。第1のトークン422が第2のトークン428に関する少なくとも閾値の類似性を有するシナリオでは、データ統合&分析システム102は、ゲノムデータ404の対応部分と統合データレポジトリ(
図1、
図2及び
図3の統合データレポジトリ104など)内の個人の識別子に関係する健康保険請求データの対応部分とを格納し得る。
【0098】
図5は、1又は複数の実装形態による、統合データレポジトリ104により格納されたデータに基づきデータパイプラインシステム138によりデータセットを生成するためのフレームワーク500を示す。統合データレポジトリ104は個人502のグループの健康保険請求データ及びゲノムのデータを格納し得る。例えば、統合データレポジトリ104は個人502のグループの健康保険請求記録504から取得された情報を格納し得る。個人502のグループに含まれる個人毎に、統合データレポジトリ104は複数の健康保険請求記録504から取得された情報を格納し得る。様々な例では、統合データレポジトリ104により格納される情報は、何千、何万、何十万そして最大何百万もの健康保険請求記録504を含み得る及び/又はそれから導出され得る。加えて、各健康保険請求記録は複数の列を含み得る。この結果、統合データレポジトリ104は健康保険請求データの何百万もの列の分析を介し生成され得る。
【0099】
更に、健康保険請求データは構造化データフォーマットに従って編成され得るが、健康保険請求データは通常、ヘルスケア提供者により個人へ提供されるサービスに関係する財務情報及び保険コード情報を示すために、健康保険提供者、患者及びヘルスケア提供者により見られるように配置される。従って、健康保険請求データは、生物学的状況が存在する個人の特徴との関係で利用可能であり得る洞察であって生物学的状況に関する個人の治療において支援し得る洞察を取得するためには、容易に分析されない。統合データレポジトリ104は「統合データレポジトリ104により格納されたデータが、1又は複数の生物学的状況が存在し得る個人に関する傾向、特徴、フィーチャ及び/又は洞察を判断するために更に分析されることを可能にする」やり方で生健康保険請求データを分析及び修正することにより生成及び編成され得る。更に、統合データレポジトリ104は、個人502のグループのゲノムデータ記録506を使用することにより生成され得る。様々な例では、大量の健康保険請求データが、統合データレポジトリ104を生成するために個人502のグループのゲノムデータと整合され得る。1又は複数の例では、統合データレポジトリ104を生成するために、健康保険請求記録504とゲノム要求記録506とを統合するために実施されるプロセス及び技術は複雑であり得、従って統合データレポジトリ104を生成するために使用される資源を計算する量を最小化するために効率強化技術、システム及びプロセスを実装し得る。
【0100】
1又は複数の実例では、データパイプラインシステム138は、個人502のグループの少なくとも一部に関係する情報を含む多くの追加データ記録508を含むデータセットを生成するために、統合データレポジトリ104により格納された情報にアクセスし得る。
図5の実例では、追加データ記録508は、肺癌が存在する個人の集団に個人が含まれるかどうかを指示する情報を含む。データパイプラインシステム138は、肺癌が存在する個人502のグループの集団を判断するために複数の異なる組のデータ処理指令を実行し得る。様々な例では、追加データ記録508は、肺癌に関する個人502の状態を判断するために使用される情報(1又は複数のトランザクション保険識別子、1又は複数の国際疾病分類(ICD:international classification of diseases)コード、及び1又は複数の健康保険トランザクション期日など)を指示し得る。個人502が肺癌集団に含まれるかどうかを指示する列を含むことに加えて、追加データ記録508は肺癌の存在に関する個人502の状態の信頼水準を指示する列を含み得る。
【0101】
図6は、1又は複数の実装形態による1又は複数の生物学的状況が存在し得る患者へ提供される治療の識別子を指示する参照データ表152を生成するためのアーキテクチャ600を示す。アーキテクチャ600はデータ統合&分析システム102を含み得る。データ統合&分析システム102は、治療参照表152を生成し得る治療参照表システム150を含み得る。1又は複数の例では、データ統合&分析システム102は保険コード識別子を含むデータ表602を取得すること又は生成することのうちの少なくとも1つを行い得る。データ表602は、
図1の健康保険請求データレポジトリ106から取得された情報を含み得る及び/又はそれを使用することにより生成され得る。様々な例では、データ表602は
図1の統合データレポジトリ104により格納された1又は複数のデータ表を含み得る。例えば、データ表602は統合データレポジトリ104により格納された薬局記録データ表及び/又はサービスラインデータ表を含み得る。
【0102】
治療参照システム150は、データ表602に含まれる保険コード識別子のサブセットを生成するためにデータ表602を分析し得る。例えば、治療参照システム150は1又は複数の判断基準に関しデータ表602を分析し得る。1又は複数の例では、治療参照システム150は、生物学的状況が存在する個人へ提供される治療に対応する保険コード識別子を識別するためにデータ表602に含まれる情報を分析し得る。例えば、治療に関係する保険コード識別子は1又は複数の規定フォーマットを有し得る。1又は複数の実例では、治療に対応する保険コード識別子は、規定数の英数字又は他のシンボル(8文字又はシンボル、9文字又はシンボル、10文字又はシンボル、11文字又はシンボル、12文字又はシンボル等々)を有し得る。治療に対応する保険コード識別子はまた、1又は複数の配置の英数字シンボル及び/又は文字を有し得る。
【0103】
1又は複数の追加実例では、治療に対応する保険コード識別子は多くのセグメントを有し得、多くの英数字及び/又はシンボルが個々のセグメントに含まれる。様々な例では、治療に対応する保険コード識別子は少なくとも1つのセグメント、少なくとも2つのセグメント、少なくとも3つのセグメント又は少なくとも4つのセグメントを有し得る。個々のセグメントは少なくとも1つの英数字シンボル、少なくとも2つの英数字シンボル、少なくとも3つの英数字シンボル又は少なくとも4つの英数字シンボルを含み得る。1又は複数の例では、治療に対応する保険コード識別子のセグメントはシンボルにより分離され得る。様々な例では、治療に対応する保険コード識別子のセグメントはダッシュ、コンマ又はピリオドのうちの少なくとも1つにより分離され得る。
【0104】
1又は複数の実装形態では、治療参照表システム150は、1又は複数の判断基準に対応する列及び行の値を判断するために、データ表602に含まれる情報を分析し得る。治療参照表システム150は、1又は複数の判断基準を満足するデータ表602の保険コード識別子を含む一組の治療保険コード識別子604を生成し得る。例えば、治療参照表システム150は、1又は複数のフォーマットに対応する保険コード識別子を判断するために、データ表602により格納された情報を分析し得る。1又は複数の実例では、治療参照表システム150は、保険コード識別子がNDC9、NDC10又はNDC11のうちの少なくとも1つのものフォーマットに対応するかどうかを判断するために、データ表602により格納された情報を分析し得る。様々な例では、少なくとも数万の保険コード識別子、何十万の保険コード識別子、そして最大何百万以上の保険コード識別子が、一組の治療保険コード識別子604を生成するために治療参照表システム150により分析される。少なくとも幾つかの例では、一組の治療保険コード識別子に含まれる個々の識別子は、生物学的状況が存在する患者へ提供される治療を一意的に識別し得る。
【0105】
1又は複数の追加例では、治療参照表システム150は、1又は複数の判断基準を満足する保険コード識別子を含むデータ表602の1又は複数の列を判断し得る。例えば、治療参照表システム150は、多くの列606が保険コード識別子のフォーマット化判断基準に対応する保険コード識別子を含むということを判断し得る。1又は複数の例では、多くの列606はデータ統合&分析システム102により取得されるユーザ入力に基づき判断され得る。1又は複数の別の例では、治療参照表システム150は、1又は複数のフォーマット化判断基準を満足する保険コード識別子を含む多くの列606を判断するためにデータ表602の列の少なくとも一部に含まれる情報を分析し得る。1又は複数の実例では、一組の治療コード識別子604に含まれる個々の治療保険コード識別子は第1のフォーマット608、第2のフォーマット610及び第3のフォーマット612を有し得る。
図6の実例は一組の治療保険コード識別子604が3つのフォーマットを有し得るということを示すが、追加実装形態では、一組の治療保険コード識別子604はより少ない又は多くのフォーマットを有し得る。
【0106】
治療参照表システム150はまた、1又は複数の一意的治療保険コード識別子を含む治療保険コード識別子のサブセットを判断するために一組の治療保険コード識別子604を分析し得る。1又は複数の例では、治療参照表システム150は、重複排除された治療保険コード識別子614を一組の治療保険コード識別子604に基づき生成するために1又は複数の重複排除プロセスを行い得る。様々な例では、重複排除された治療保険コード識別子614は、治療に対応する保険コード識別子であって、重複排除された治療保険コード識別子614の保険コード識別子とは互いに異なる保険コード識別子を含み得る。例えば、重複排除された治療保険コード識別子614に含まれる個々の一意的治療保険コード識別子は、重複排除された治療保険コード識別子614に含まれる他の保険コード識別子の対応位置に存在しない少なくとも1つの位置に配置された少なくとも1つの英数字及び/又は他のシンボルを含み得る。
【0107】
治療参照表システム150は、1又は複数の追加フォーマット判断基準に関し、重複排除された治療保険コード識別子614を分析し得る。様々な例では、重複排除された治療保険コード識別子614は、1又は複数のNDCフォーマットに従ってフォーマットされる一意的治療保険コード識別子を含み得、そして治療参照表システム150は、重複排除された治療保険コード識別子614に含まれる個々の治療保険コード識別子のNDCフォーマットを判断するために、重複排除された治療保険コード識別子614を分析し得る。1又は複数の例では、個々のNDCフォーマットは、追加NDCフォーマットの1又は複数のフォーマット特徴とは異なる1又は複数のフォーマット特徴を有し得る。例えば、NDC9フォーマットに従ってフォーマットされた保険コード識別子は1又は複数の第1の特徴を有し得、NDC10フォーマットに従ってフォーマットする保険コード識別子は1又は複数の第2の特徴を有し得、そしてNDC11フォーマットに従ってフォーマットされた保険コード識別子は1又は複数の第3の特徴を有し得る。1又は複数の第1の特徴は1又は複数の第2の特徴及び1又は複数の第3の特徴とは異なり得、そして1又は複数の第2の特徴は1又は複数の第3の特徴とは異なり得る。1又は複数の実例では、治療参照表システム150は、NDC9フォーマットに対応する重複排除された治療保険コード識別子614の一部を判断し得る。加えて、治療参照表システム150は、NDC10フォーマットに対応する重複排除された治療保険コード識別子614の一部を判断し得る。更に、治療参照表システム150は、NDC11フォーマットに対応する重複排除された治療保険コード識別子614の一部を判断し得る。1又は複数の追加実例では、治療参照表システム150は、治療保険コード識別子内に存在する多くの英数字を判断することに少なくとも部分的に基づき治療保険コード識別子のNDCフォーマットを判断し得る。1又は複数の別の実例では、治療参照表システム150は、治療保険コード識別子に含まれる多くのセグメント及び/又は治療保険コード識別子の個々のセグメント内に存在する多くの英数字に少なくとも部分的に基づき治療保険コード識別子のNDCフォーマットを判断し得る。1又は複数のシナリオでは、第1のフォーマット608はNDC9フォーマットに対応し得、第2のフォーマット610はNDC10フォーマットに対応し得、そして第3のフォーマット612はNDC11フォーマットに対応し得る。
【0108】
データ統合&分析システム102は、治療参照表システム150が治療参照表152を生成するために使用する情報を取得するために1又は複数の参照情報データレポジトリから情報を取得し得る。様々な例では、重複排除された治療保険コード識別子614に含まれる個々の治療保険コード識別子は1又は複数の参照情報データレポジトリから情報を取得するために使用され得る。1又は複数の例では、データ統合&分析システム102は1又は複数の通信ネットワークを介し治療分類データ管理システム616と通信状態にあり得る。治療分類データ管理システム616は治療分類データレポジトリ618へ結合され得る。治療分類データ管理システム616は、治療分類データレポジトリ618により格納された情報の格納及び検索を管理し得る。治療分類データレポジトリ618は、治療保険コード識別子に関係する情報を格納し得る。1又は複数の実例では、治療分類データレポジトリ618は治療保険コード識別子に対応する治療に関係する情報を格納し得る。例えば、治療分類データ管理システム616は1又は複数の治療データセット620を格納し得る。様々な例では、治療分類データ管理システム616は、データ統合&分析システム102を制御、維持、及び実装するエンティティの外部にあるエンティティにより維持、制御、及び実施され得る。1又は複数の追加例では、治療分類データ管理システム616は、データ統合&分析システム102に対し内部に在り得、そしてデータ統合&分析システム102と同じエンティティにより制御、維持、及び実装され得る。これらのシナリオでは、治療分類データレポジトリ618は、1又は複数のAPI要求を使用することにより外部データレポジトリから取得された情報の複製を格納し得る。
【0109】
個々の治療データセット620は個々の治療保険コード識別子に対応する情報を格納し得る。個々の治療データセット620は、治療分類データ管理システム616からの問合せに応じてグループとしてアクセスされ得るデータの配置に対応し得る。様々な例では、治療データセット620は、治療保険コード識別子に関係する情報を格納しそして検索するために治療分類データ管理システム616により使用されるデータ管理システム(DMS)識別子622などの追加識別子を含み得る。1又は複数の例では、治療分類データ管理システム616により使用される個々のDMS識別子622は1又は複数の治療保険コード識別子に対応し得る。少なくとも幾つかのシナリオでは、治療保険コード識別子に関係する情報を格納しそして検索するために治療分類データ管理システム616により使用されるDMS識別子622は、治療保険コード識別子のフォーマットとは異なるフォーマットを有し得る。1又は複数の実例では、DMS識別子622は1又は複数のRxNorm概念固有識別子(RxCUIs:RxNorm concept unique identifiers)を含み得る。
【0110】
1又は複数の実装形態では、治療データセット620は、治療保険コード識別子に関係する1又は複数の治療の1又は複数の名称、治療保険コード識別子に関係する1又は複数の治療の1又は複数の組成物、治療保険コード識別子に関係する1又は複数の治療の1又は複数のクラス、1又は複数のクラスの1又は複数の源、治療保険コード識別子に関係する1又は複数の治療の1又は複数の用語タイプ、又はこれらの1又は複数の組み合わせに対応する治療保険コード識別子の情報を格納し得る。様々な例では、治療データセット620は、治療保険コード識別子に対応する治療の状態、治療保険コード識別子が治療分類データレポジトリ618内で活性であった開始日又は終了日のうちの少なくとも1つ、治療分類データ管理システム616に関係する治療保険コード識別子の履歴、又はこれらの1又は複数の組み合わせを格納し得る。治療保険コード識別子の状態は、治療保険コード識別子がそれぞれの治療に関係する情報を識別するために現在使用されているか否かを示し得る。
【0111】
治療分類データ管理システム616は1又は複数のアプリケーションプログラミングインターフェース(API:application programming interfaces)624を実装し得る。1又は複数のAPI624は、治療分類データ管理システム616により治療分類データレポジトリ618から情報を要求するために使用され得る呼び出しを含み得る。1又は複数のAPI624の呼び出しは、治療分類データレポジトリ618により格納された情報を検索するための1又は複数のフィールド及び1又は複数のフォーマットを含み得る。1又は複数の例では、データ統合&分析システム102は1又は複数のAPI要求626を治療分類データ管理システム616へ送信し得る。次に、治療分類データ管理システム616は、治療分類データレポジトリ618からデータを検索するために治療分類データレポジトリ618に対する問い合わせを生成し得る。1又は複数の実例では、治療分類データ管理システム616により生成される問い合わせは、API要求626に応じて1又は複数の治療データセット620を検索することに対応し得る。治療分類データ管理システム616は、1又は複数のAPI応答628を1又は複数のAPI要求626に基づきデータ統合&分析システム102へ送信し得る。治療参照表システム150は、API応答628に含まれる情報を使用することにより治療参照表152の少なくとも一部を生成し得る。
【0112】
1又は複数の例では、API要求626は1又は複数のスキームに従って生成され得、個々のスキームは規定組のデータを検索するために使用される。様々な例では、第1のスキーム630に対応するAPI要求626は、治療分類データレポジトリ618により格納された第1の治療データセット632を取得するために使用され得る。加えて、第2のスキーム634に対応するAPI要求626は、治療分類データレポジトリ618により格納された第2の治療データセット636を取得するために使用され得る。更に、第3のスキーム638に対応するAPI要求626は、治療分類データレポジトリ618により格納された第3の治療データセット640を取得するために使用され得る。
【0113】
様々な例では、治療参照表システム150は、第1組の情報を使用することにより第1のスキーム630に対応するAPI要求626を生成し得る。加えて、治療参照表システム150は第2組の情報を使用することにより第2のスキーム634に対応するAPI要求626を生成し得る。更に、治療参照表システム150は第3の組の情報を使用することにより第3のスキーム638に対応するAPI要求626を生成し得る。例えば、治療参照表システム150は、第1のフォーマット608を有する重複排除された治療保険コード識別子614、又は第2のフォーマット610を有する重複排除された治療保険コード識別子614の少なくとも1つを使用することにより第1のスキーム630に従ってAPI要求626を生成し得る。1又は複数の例では、治療参照表システム150は、第1のスキーム630に従ってAPI要求626を生成するために、第1のフォーマット608を有する重複排除された治療保険コード識別子614及び/又第2のフォーマット610を有する重複排除された治療保険コード識別子614を修正し得る。例えば、治療参照表システム150は、第1のスキーム630に従ってAPI要求626を生成するために、第1のフォーマット608を有する重複排除された治療保険コード識別子614から又は第2のフォーマット610を有する重複排除された治療保険コード識別子614から1又は複数のシンボル及び/又は1又は複数の英数字を追加すること又は除去することの少なくとも1つを行い得る。1又は複数の例では、治療参照表システム150は、第1のスキーム630に従ってAPI要求626を生成するために、第1のフォーマット608及び/又は第2のフォーマット610を有する重複排除された治療保険コード識別子614の最後の2つの英数字を分離するために、ハイフンを追加し得る。
【0114】
1又は複数の実例では、治療参照表システム150は、NDC9フォーマット又はNDC10フォーマットを有する重複排除された治療保険コード識別子614を使用することにより第1のスキーム630に従ってAPI要求626を生成し得る。例えば、治療参照表システム150は、NDC9フォーマット若しくはNDC10フォーマットを有する重複排除された治療保険コード識別子614、又は重複排除された治療保険コード識別子614の修正バージョンを含むAPI要求626を生成し得る。API要求626はまた、治療分類データレポジトリ618から情報を検索するための命令又はそれぞれの治療データセット620の識別子のうちの少なくとも1つを含み得る。追加情報はまた、第1のスキーム630に従ってAPI要求626を生成するために使用され得る。API要求626はハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP:hypertext transfer protocol)要求としてフォーマット化され得る。
【0115】
治療参照表システム150により生成されたAPI要求626は治療分類データ管理システム616へ送信され得る。次に、治療分類データ管理システム616は、第1の治療データセット632に対応する治療分類データレポジトリ618から情報を検索し、そして第1の治療データセット632をAPI応答628を介しデータ統合&分析システム102へ送信し得る。様々な例では、第1の治療データセット632は、第1のフォーマット608又は第2のフォーマット610を有する重複排除された保険治療コード識別子に対応するNDC11フォーマットを有する追加治療保険コード識別子を含み得る。従って、これらのシナリオでは、第1のスキーム630に従って生成されたAPI要求626は、NDC9フォーマット又はNDC10フォーマットを有する治療保険コード識別子に対応するNDC11フォーマットを有する治療保険コード識別子を取得するために使用され得る。様々な例では、治療参照表システム150は、第1の治療データセット632に含まれる追加治療保険コード識別子が一組の保険コード識別子604に含まれているかどうかを判断し得る。第1の治療データセット632に含まれる追加治療保険コード識別子が一組の治療保険コード識別子604に既に含まれているシナリオでは、追加治療保険コード識別子は無視され得る。1又は複数の追加例では、第1の治療データセット632に含まれる追加治療保険コード識別子が一組の治療保険コード識別子604に含まれない状況では、追加治療保険コード識別子が、重複排除された治療保険コード識別子614へ追加され得る。
【0116】
第1の治療データセット632は追加情報を含み得る。例えば、第1の治療データセット632はまた、第1のスキーム630に従ってAPI要求626を生成するために使用される重複排除された治療保険コード識別子614に対応するDMS識別子622を含み得る。例えば、第1の治療データセット632は、NDC9識別子、NDC10識別子及び/又はNDC11識別子に対応するRxCUIを含み得る。加えて、第1の治療データセット632は、第1のスキーム630に従ってAPI要求626を生成するために使用される重複排除された治療保険コード識別子614に対応する治療の1又は複数の特性を含み得る。様々な例では、1又は複数の特性は、治療のパッケージング、治療の物理的特徴(例えば、色、形状、など)、治療の投薬特徴、治療の1又は複数の追加特徴(例えばジェネリック、活性、非活性、など)、又はこれらの1又は複数の組み合わせを指示し得る。
【0117】
治療参照表システム150は、第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614を使用することにより第2のスキーム634に従ってAPI要求626を生成し得る。例えば、治療参照表システム150は、NDC11フォーマットを有する重複排除された治療保険コード識別子614を使用することにより第2のスキーム634に従ってAPI要求626を生成し得る。第2のスキーム634に従って生成されたAPI要求626はまた、治療分類データレポジトリ618から情報を検索するための命令又はそれぞれの治療データセット620の識別子のうちの少なくとも1つを含み得る。追加情報はまた、第2のスキーム634に従ってAPI要求626を生成するために使用され得る。API要求626はハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)要求としてフォーマット化され得る。
【0118】
データ統合&分析システム102からの第2のスキーム634に従って生成されたAPI要求626を受信することに応答して、治療分類データ管理システム616は、第3のフォーマット612を有するAPI要求626を生成するために使用される重複排除された治療保険コード識別子614に対応する治療分類データレポジトリ618から第2の治療データセット636を検索され得る。様々な例では、第2の治療データセット636に含まれる情報は、治療分類データ管理システム616内の第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614の状態を指示し得る。例えば、第2の治療データセット636は、NDC11フォーマットを有する重複排除された治療保険コード識別子614が、重複排除された治療保険コード識別子614を使用することにより治療分類データレポジトリ618から情報を検索するために活発に使用され得るか否かを示し得る。これらのシナリオでは、第2のスキーム634に対応するAPI要求626は、第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614が妥当であるか否かを判断するために使用され得る。
【0119】
1又は複数の例では、治療参照表システム150は、第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614の妥当性を判断するために第2の治療データセット636を分析し得る。例えば、治療参照表システム150は、第2の治療データセット636が「第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614が治療分類データレポジトリ618内に発見されなかった」ということを指示するということを判断し得る。これらの状況では、治療参照表システム150は、第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614が妥当ではないということを判断し得る。加えて、治療参照表システム150は、似ているが同じではない治療保険コード識別子が治療分類データレポジトリ618内に存在するということを判断し得る。これらのシナリオでは、治療参照表システム150はまた、第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614が妥当ではないということを判断し得る。更に、治療参照表システム150は「第2の治療データセット636は、第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614に関係する情報がプロプライアタリであるということを指示する」ということを判断し得る。この結果、治療参照表システム150は、第3のフォーマット612を有する重複排除された治療保険コード識別子614が妥当ではないということを判断し得る。治療参照表システム150は、1又は複数の判断基準に従って妥当である重複排除された治療保険コード識別子614を判断し、そして一組の妥当な重複排除された治療保険コード識別子を生成し得る。個々の妥当な重複排除された治療保険コード識別子に関して、治療参照表システム150はそれぞれのDMS識別子622を識別し抽出し得る。妥当な重複排除された治療保険コード識別子614に対応するそれぞれのDMS識別子622は治療参照表152の個々の行を生成するために使用され得る。様々な例では、妥当でない重複排除された治療保険コード識別子614に関して、治療参照表システム150は、治療参照表152の行を生成し、そして重複排除された治療保険コード識別子614が妥当ではないということを指示するコメントを生成し得る。少なくとも幾つかのシナリオでは、治療参照表システム150は「重複排除された治療保険コード識別子614が妥当ではない(異なるパッケージングを有する同様な治療保険コード識別子が治療分類データレポジトリ618内に存在する)」又は「重複排除された治療保険コード識別子がプロプライアタリの分類を有する」という理由を指示するコメントを生成し得る。
【0120】
治療参照表システム150が妥当であると判断する重複排除された治療保険コード識別子614の各々に関して、治療参照表システム150は、妥当な重複排除された治療保険コード識別子614に対応するDMS識別子622を判断し得る。次に、DMS識別子622は第3のスキーム638に従ってAPI要求626を生成するために使用され得る。1又は複数の実例では、第3のスキーム638に従って生成されたAPI要求626は、第1の治療データセット632又は第2の治療データセット636の少なくとも1つから抽出されたRxCUIを含み得る。第3のスキーム638に従って生成されたAPI要求626はまた、治療分類データレポジトリ618から情報を検索するための命令又はそれぞれの治療データセット620の識別子の少なくとも1つを含み得る。追加情報はまた、第3のスキーム638に従ってAPI要求626を生成するために使用され得る。API要求626はハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)要求としてフォーマット化され得る。
【0121】
データ統合&分析システム102から第3のスキーム638に従って生成されたAPI要求626を受信することに応答して、治療分類データ管理システム616は第3の治療データセット640を治療分類データレポジトリ618から検索し得る。例えば、第3の治療データセット640は、第3のスキーム638に対応するAPI要求626に基づき治療分類データ管理システム616により生成されたAPI応答628に含まれ得る。様々な例では、第3の治療データセット640に含まれる情報は、第3のスキーム638に従って生成されたAPI要求626に含まれる1又は複数のDMS識別子622に対応する1又は複数のクラスの治療を指示し得る。例えば、第3のデータセット640に含まれる情報は、クラスの識別子、クラスの名称、クラスのタイプ、クラスの源、治療の薬物用語タイプ、治療の名称、又はこれらの1又は複数の組み合わせを含み得る。少なくとも幾つかの例では、治療参照表システム150は1又は複数の判断基準に関して第3の治療データセット640を分析し得る。例えば、治療参照表システム150は、治療に関係する用語タイプとも関連付けられたDMS識別子622に関連付けられた治療を判断するために第3の治療データセット640を分析し得る。治療に関係する用語タイプは、治療の組成物、治療の組成物のクラス、治療の投薬量、治療の形式(例えば、経口、点滴)、治療の商標、又は治療の異名のうちの少なくとも1つを指示し得る。
【0122】
第3の治療データセット640に含まれるクラス情報は、それぞれの源を有する1又は複数のタイプの治療を判断するために使用され得る。治療のタイプの様々な源は、治療に関係する様々な情報を指示し得る。1又は複数の例では、治療タイプの個々の源は治療に関する様々な情報を含み得る。例えば、治療情報の第1の源は治療に対応する薬理学的作用を指示し得る。加えて、治療情報の第2の源は、治療の作用の1又は複数の機構、治療に含まれる薬品又は他の組成物の化学構造及び分類スキーム、並びに治療に含まれる薬品又は組成物の生理的効果を含み得る。治療情報の第2の源はまた、治療に関係する薬理学的クラス(米国連邦医薬物局(United States Federal Drug Administration)確立薬理学的クラスなど)を含み得る。治療情報の第3の源は、治療が作用する器官又は器官系に基づき判断される治療のグループを指示し得る。治療情報の第3の源はまた、治療の化学的、薬理学的及び治療的特性を指示し得る。更に、治療情報の第4の源は、治療される生物学的状況、治療の作用の機構及び治療の化学構造に従って治療を指示し得る。治療情報の第4の源はまた、治療の分類、並びに組織、器官及び器官系に対する治療の効果を指示し得る。加えて、治療情報の第4の源は、治療の薬物動態(治療の活性組成物の吸収、分散及び除去など)を指示し得る。
【0123】
1又は複数の例では、第3の治療データセット640は、治療に関する情報の源の優先リストに関して分析され得る。例えば、治療参照表システム150は、第3の治療データセット640に含まれるデータの1又は複数のフィールドを分析する一組の規則又はプロトコルに従って第3の治療データセット640を分析し得る。例えば、治療参照表システム150により実施される規則は、第3の治療データセット640の1又は複数の規定フィールドを横断することで「1又は複数の規定フィールドが、治療情報の源の優先リスト内の最優先事項を有する治療情報の第1の源の第1の識別子を含むかどうか」を判断させ得る。第1の識別子が第3の治療データセット640の1又は複数の規定フィールド内にあるということを治療参照表システム150が判断する状況では、治療参照表システム150は、治療の治療参照表152の1又は複数の列の1又は複数の第1の値を判断し得る。加えて、第1の識別子が第3の治療データセット640の1又は複数の規定フィールド内に存在しないということを治療参照表システム150が判断するシナリオでは、治療参照表システム150は、治療情報の源の優先リストに含まれる治療情報の第2の源に関して1又は複数の規定フィールドを分析し得る。治療情報の第2の源は第2の優先事項及び第2の識別子に関連付けられ得る。第2の識別子が第3の治療データセット640の1又は複数の規定フィールド内にあるということを治療参照表システム150が判断する事例では、治療参照表システム150は治療参照表152の1又は複数の列の1又は複数の第2の値を判断し得る。第2の識別子が第3の治療データセット640の1又は複数の規定フィールド内に存在しないということを治療参照表システム150が判断する例では、治療参照表システム150は、治療情報の源の優先リストに含まれる治療情報の源が識別されるまで又は所与の治療に関して存在する優先リストに含まれる治療情報の源が無いということを治療参照表システム150が判断するまで、治療情報の源の優先リストに関して1又は複数の規定フィールドを分析し続け得る。
【0124】
治療情報の源に基づき又は優先リストに含まれる治療情報の源の存在の欠如に基づき、治療参照表システム150は治療参照表152の1又は複数の列のそれぞれの値を判断し得る。所与の治療の治療参照表システム150により判断される値は治療情報の様々な源に関して異なり得る。例えば、治療参照表システム150は、所与の治療が源の優先リストの第1の源に対応するということを判断することに応じて治療参照表152の1又は複数の列の1又は複数の第1の値を判断し得る。加えて、治療参照表システム150は、所与の治療が源の優先リストの第2の源に対応するということを判断することに応じて治療参照表152の1又は複数の列の1又は複数の第2の値を判断し得る。1又は複数の実例では、治療参照表システム150は、治療情報の第1の源に対応する1又は複数の第1の値及び/又は治療情報の第2の源に対応する1又は複数の第2の値が治療参照表152のコメント列、治療タイプ列、治療クラス、治療カテゴリー、又は治療識別子の少なくとも1つに関係するということを判断し得る。
【0125】
治療参照表システム150は、データ表602、第1の治療データセット632、第2の治療データセット636及び第3の治療データセット640から取得された情報に基づき治療参照表150を生成し得る。例えば、治療参照表システム150は、重複排除された治療保険コード識別子614に関係する個々の治療の少なくとも一部に対応する治療参照表152の行を生成し得る。1又は複数の例では、治療参照表システム150は、個々の治療の保険コード識別子を判断しそしてこれを治療参照表152の列に入力するためにデータ表602を分析し得る。加えて、治療参照表システム150は、第2の治療データセット636を分析することにより治療の商品名などの治療の個々の名称を判断し、そして治療の名称を使用することにより治療参照表152の列を埋め得る。更に、治療参照表システム150は、第3の治療データセット640に基づき治療の個々のクラス及び/又はカテゴリーを判断し、そしてクラス及び/又はカテゴリーを使用することにより治療参照表152の1又は複数の列を埋め得る。様々な例では、治療参照表システム150は、第2の治療データセット636を分析することにより個々の治療の組成物を判断し、そして治療の組成物を使用することにより治療参照表152の列を埋め得る。
【0126】
1又は複数の追加例では、治療参照表152は、個々の治療に関するコメント又は他の様々な情報を含む少なくとも1つの列を含み得る。治療参照表システム150は、第2の治療データセット636又は第3の治療データセット640の少なくとも1つに含まれるデータを分析することによりコメント列の値を判断し得る。例えば、治療参照表システム150は、治療参照表152に含まれる個々の治療の治療情報の源に基づきコメント列の値を判断し得る。例えば、治療参照表システム150は、治療情報の源を指示することにより又は治療情報の源に関連付けられたタイプの情報を指示することにより治療参照表152のコメント列の値を判断し得る。1又は複数の実例では、治療参照表システム150は、所与の治療に関して情報の源は治療の作用機構を含む第1の源であるということを判断し得る。これらのシナリオでは、治療参照表システム150は、作用機構情報が治療のために利用可能であるということを指示するために個々の治療のコメント列の値を判断し得る。1又は複数の追加例では、治療参照表システム150は、所与の治療に関して情報の源は薬理学的クラス情報を含む第2の源であるということを判断し得る。これらの事例では、治療参照表システム150は、薬理学的クラス情報が治療のために利用可能であるということを指示するために所与の治療のコメント列の値を判断し得る。
【0127】
1又は複数の別の例では、治療参照表システム150は、治療参照表152の列の1又は複数の値がヌルへ設定されるべきであるということ判断し得る。例えば、治療参照表システム150は、所与の治療に対応する情報の源を判断し、そして治療源カテゴリーの値及び/又は所与の治療のコメントの値がヌルへ設定されるべきであるということを判断し得る。これらの状況では、治療参照表システム150は、治療情報の1又は複数の源がコメント列のヌル値に対応するということを指示する1又は複数の規則又はプロトコルを実装し得る。加えて、治療参照表システム150は、重複排除された治療保険コード識別子614、第1の治療データセット632、第2の治療データセット636又は第3の治療データセット640のうちの少なくとも1つを分析し、そして治療に対応する少なくとも1つの識別子が存在しないということを判断し得る。これらの事例では、治療参照表システム150は、治療の識別子に対応する治療の列の値(保険コード識別子及び/又はDMS識別子622など)がヌルへ設定されるべきであるということを判断し得る。
【0128】
このようにして、治療参照表システム150は、多くの異種源から取得された治療データを分析し得、そして治療参照表152の列の値を生成するために治療データの特定部分を使用することにより治療参照表152を生成し得る。この結果、治療参照表152により格納されたデータは、1又は複数の規定生物学的状況が存在する個人の1又は複数の集団へ提供される治療に関する情報を判断するためにデータ統合&分析システム102により使用され得る。例えば、データ統合&分析システム102は、治療の名称又は治療のクラスに対応する1又は複数の保険コード識別子を判断するために治療参照表152の1又は複数の行の1又は複数の値を分析し得る。1又は複数の例では、データ統合&分析システム102は、1又は複数の保険コード識別子を含む1又は複数の行を判断するために1又は複数のデータ表の多くの行の値を分析し得、そして生物学的状況に関係する治療を受けた個人の集団を生成するために1又は複数の行に含まれる個人の1又は複数の識別子を判断し得る。様々な例では、データ統合&分析システム102は、生物学的状況に関係する治療を受けた個人の集団のゲノム情報を判断し得、そして個人の集団の1又は複数のフィーチャを判断するために1又は複数の統計的技術又は1又は複数の機械学習技術のうちの少なくとも1つを適用し得る。1又は複数の実例では、1又は複数のフィーチャは、個人の集団に含まれる個人のそれぞれのゲノムに含まれる遺伝子突然変異、個人の集団に含まれる個人から取得された1又は複数の検体に含まれる無細胞デオキシリボ核酸(DNA)の遺伝子突然変異、個人の集団に含まれるそれぞれの個人の遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量、又は一定期間にわたり個人の集団に含まれるそれぞれの個人の遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量の変化のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0129】
図7、8及び9は、統合データレポジトリを生成しそして統合データレポジトリにより格納される情報の分析に使用されるデータセットを生成するための例示的プロセスを示す。例示的プロセスは、ハードウェア、ソフトウェア又はその組み合わせで実施され得る一連の操作を表す論理的流れ図内のブロックの集合として示される。ブロックは数字により参照される。ソフトウェアの文脈では、ブロックは1又は複数のコンピュータ可読媒体上に格納されたコンピュータ実行可能指令を表し、コンピュータ実行可能指令は1又は複数の処理ユニット(ハードウェアマイクロプロセッサなど)により実行されると列挙された操作を行う。一般的に、コンピュータ実行可能指令は、特定機能を行う又は特定データタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等々を含む。操作が説明される順番は、制限として解釈されるように意図されていなく、従って説明されたブロックのうちの任意数のブロックはプロセスを実施するために任意の順序で及び/又は並列に組み合わせられ得る。
【0130】
図7は、1又は複数の実装形態による、1又は複数の生物学的条件が存在し得る患者へ提供される治療に関する情報を含む治療参照表を生成するための例示的プロセス700の流れ図である。操作702において、プロセス700は保険コード識別子の複数のフォーマットに関して生物学的状況の個人の治療に対応する保険請求データを含む1又は複数のデータ表を分析することを含み得る。保険請求データは、ヘルスケア提供者に関係する個人へ提供される多くの異なる介入及び/又はサービスに対応する保険コード識別子を含み得る。様々な例では、様々な治療に対応する保険コード識別子は様々なフォーマットを有し得る。例えば、医薬治療に対応する保険コード識別子は1又は複数のNDCフォーマットに従ってフォーマット化され得る。加えて、医療手順に対応する保険コード識別子は1又は複数の医師診療行為用語(CPT:current procedural terminology)コード及び/又は1又は複数のヘルスケア共通手順符号化システム(HCPCS:healthcare common procedure coding system)コードに従ってフォーマット化され得る。更に、生物学的状況に関する個人の診断に関係する保険コード識別子は1又は複数の国際疾病分類(ICD:international classification of diseases)コードに対応し得る。1又は複数の例では、保険コード識別子は少なくとも第1のフォーマット、第2のフォーマット及び第3のフォーマットを有し得る。1又は複数の実例では、保険コード識別子はNDC9フォーマット、NDC10フォーマット、又はNDC11フォーマットのうちの少なくとも1つを有し得る。
【0131】
操作704において、プロセス700は複数のフォーマットの個々のフォーマットに対応する1又は複数のデータ表に含まれる複数の保険コード識別子を判断することを含む。1又は複数の例では、個々のフォーマットは、英数字又はシンボルの少なくとも1つの配置に対応し得る。個々の保険コード識別子の英数字及び/又はシンボルの配置は、個々のフォーマットの英数字及び/又はシンボルの配置に関して分析され得る。保険コード識別子とそれぞれの保険コード識別子フォーマットとの間の少なくとも閾値類似性を判断することに応じて、保険コード識別子は、それぞれのフォーマットを有するものとして指定され得る。様々な例では、第1の数の保険コード識別子は第1のフォーマットを有するものとして識別され得、第2の数の保険コード識別子は第2のフォーマットを有するものとして識別され得、そして第3の数の保険コード識別子は第3のフォーマットを有するものとして識別され得る。1又は複数の実例では、保険コード識別子の第1のグループはNDC9フォーマットを有し得、保険コード識別子の第2のグループはNDC10フォーマットを有し得、そして保険コード識別子の第3のグループはNDC11フォーマットを有し得る。
【0132】
加えて、プロセス700は、操作706において、複数の保険コード識別子に含まれる保険コード識別子を含むアプリケーションプログラミングインターフェース(API)の1又は複数の要求を生成することを含み得る。API要求は、保険コード識別子の少なくとも一部を含む英数字又はシンボルの少なくとも1つの系列を含み得る。様々な例では、保険コード識別子は、データレポジトリから様々な情報を検索するために使用され得る様々なAPI要求に含まれ得る。例えば、保険コード識別子の少なくとも一部は、様々なフォーマットを有する保険コード識別子の別のバージョンを取得するために第1のAPI要求に含まれ得る。例えば、API要求は、NDC11フォーマットを有する保険コード識別子のバージョンを検索するために、NDC9フォーマット又はNDC10フォーマットを有する保険コード識別子を使用することにより生成され得る。1又は複数の追加例では、保険コード識別子は、保険コード識別子に関連付けられた治療の1又は複数の識別子を検索するために使用され得る第2のAPI要求を生成するために使用され得る。1又は複数の実装形態では、保険コード識別子が治療の商品名を検索するためにAPI要求を生成するために使用され得、標準化識別子(Rx Norm概念固有識別子(RxCUI:Rx Norm concept unique identifier)など)が、治療に関係する情報を格納するためにデータレポジトリにより使用され得る、又はこれらの両方が使用され得る。1又は複数の別の例では、保険コード識別子は、保険コード識別子に対応する治療に関係する情報の源を検索するために及び/又は保険コード識別子に対応する治療に関係するカテゴリーを検索するためにAPI要求を生成するために使用され得る。
【0133】
操作708では、プロセス700は、1又は複数のAPI要求に応じて、保険コード識別子に対応する情報を含む1又は複数のデータファイルを取得することを含み得、そして操作710では、プロセス700は、データファイルから治療の識別子を抽出することを含み得る。1又は複数の例では、治療の識別子は治療の名称(治療の商品名又は治療の組成物の名称など)を含み得る。1又は複数の追加例では、治療の識別子は治療のRxCUIを含み得る。
【0134】
更に、プロセス700は、操作712において、保険コード識別子が治療の識別子に対応するということを指示する行を有する追加データ表を生成することを含み得る。1又は複数の例では、追加データ表は、単一治療に対応する各行を有する多くの行を有し得る。様々な例では、追加データ表に含まれる治療は生物学的状況を治療するために使用され得る。追加データ表はまた、それぞれの治療に関係する情報に対応する値を有する多くの列を含み得る。1又は複数の例では、追加データ表は、治療の保険コード識別子を含む列とデータレポジトリから取得された治療識別子を含む別の列とを含み得る。1又は複数の実例では、治療に対応する行は、NDC9フォーマッ、NDC10フォーマット、又はNDC11フォーマッを有する識別子に対応する第1の列及び治療のRxCUIに対応する第2の列の値を有し得る。治療に対応する行はまた、治療の名称を含む第3の列を含み得る。追加データ表の追加列は、治療に関する情報の源、治療のカテゴリー、治療の状態、治療が活発に使用された日付、又はこれらの1又は複数の組み合わせに対応する値を含み得る。
【0135】
図8は、1又は複数の実装形態による、1又は複数のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)要求を使用することにより保険コード識別子に対応する薬物の識別子を判断する例示的プロセス800の流れ図である。プロセス800は、操作802において、多くの患者の保険請求情報を含む1又は複数のデータ表を生成することを含み得る。1又は複数のデータ表は、健康保険請求データを格納するデータレポジトリ(
図1の健康保険請求データレポジトリ106など)から取得された情報を含み得る。操作804では、プロセス800はNDCフォーマットを有する識別子を含む1又は複数のデータ表の1又は複数の列を判断することを含み得る。様々な例では、1又は複数のデータ表は、NDC識別子が1又は複数のデータ表の1又は複数の規定列内に存在するように配置され得る。1又は複数の追加例では、1又は複数のデータ表の列の値はNDC識別子に対応する1又は複数のフォーマットを有する列の値を識別するために分析され得る。1又は複数のフォーマットはNDC9フォーマット、NDC10フォーマット、又はNDC11フォーマットのうちの少なくとも1つを含み得る。NDCフォーマットを有する識別子は各々、少なくとも1つの生物学的状況の治療に対応し得る。1又は複数の実例では、治療は1又は複数の生物学的状況を治療し得る医薬物を含み得る。
【0136】
加えて、プロセス800は、操作806において、NDCフォーマットを有する重複排除された識別子を含むデータセットを生成するために、NDCフォーマットを有する重複識別子を除去することを含み得る。更に、操作808では、プロセス800は識別子のそれぞれのフォーマットを判断するために、データセットに含まれるNDCフォーマットを有する識別子を分析することを含み得る。様々な例では、重複排除されたNDC識別子データセットに含まれるNDC識別子は識別子のNDCフォーマットに従ってグループ化され得る。例えば、第1のNDCフォーマットを有する第1組の識別子は識別子の第1のグループに含まれ得、第2のNDCフォーマットを有する第2組の識別子は識別子の第2のグループに含まれ得、及び、第3のNDCフォーマットを有する第3組の識別子は識別子の第3のグループに含まれ得る。
【0137】
NDC識別子が第1のフォーマットを有する状況では、プロセス800は、1又は複数の第1のAPI要求がNDC識別子を使用することにより生成されるプロセス810へ移り得る。少なくとも幾つかの例では、第1のフォーマットはNDC11フォーマットを含み得る。1又は複数のAPI要求は1又は複数のデータセットから情報を検索するために使用され得る。1又は複数のAPI要求を使用することにより取得される情報は、NDC識別子の源、NDC識別子に対応する治療の状態、NDC識別子が活性化された開始日、NDC識別子がもはや活性状態ではない終了日、NDC識別子に対応する治療の1又は複数の名称、又はNDC識別子に関する追加情報のうちの少なくとも1つを含み得る。1又は複数の例では、1又は複数のAPI要求を使用することにより取得される情報は、初期NDC識別子に対応する治療の追加識別子を含み得る。操作812では、プロセス800は1又は複数の第1のAPI要求に対する応答から追加識別子を抽出することを含み得る。追加識別子は第三者により治療及び/又はNDC識別子へ割り当てられ得る。1又は複数の例では、追加識別子は、第三者により割り当てられた他の治療の識別子に関して一意的であり得る。1又は複数の実例では、追加識別子は治療のRxCUIを含み得る。
【0138】
プロセス800は、操作814において、治療の識別子を有する行を含む参照表を生成することを含み得る。参照表は、個々の治療に対応する複数の行の個々の行を有する複数の行を含み得る。参照表はまた、個々の治療に関する情報を有する値を有する多くの列を含み得る。例えば、参照表は、治療の1又は複数のカテゴリー、治療の1又は複数の追加識別子、治療の状態、治療の組成物、及びこれらの1又は複数の組み合わせ等々を指示する値を有する列を含み得る。
【0139】
NDC識別子のフォーマットが第2のフォーマットに対応するということを操作808の結果が指示するシナリオでは、プロセス800は操作808から操作816へ進み得る。操作816は修正されたNDC識別子を生成するためにNDC識別子のフォーマットを修正することを含み得る。1又は複数の例では、第2のフォーマットはNDC9フォーマット又はNDC10フォーマットに対応し得る。様々な例では、NDC識別子を修正することはNDC識別子から1又は複数の英数字又はシンボルを除去することを含み得る。加えて、NDC識別子を修正することは1又は複数の英数字又はシンボルをNDC識別子へ追加することを含み得る。1又は複数の実例では、NDC識別子はNDC識別子の最後の2桁の前にダッシュシンボルを追加することにより修正され得る。1又は複数の追加実例では、NDC識別子はNDC識別子の1又は複数のセグメントへ1又は複数の零を追加することにより修正され得る。1又は複数の別の例では、NDC識別子はNDC識別子から1又は複数の英数字及び/又はシンボルを除去することにより修正され得る。
【0140】
操作818では、プロセス800は修正されたNDC識別子を使用することにより1又は複数の第2のAPI要求を生成することを含み得る。1又は複数の第2のAPI要求は追加データセットから情報を取得するために使用され得る。追加データセットは、第2のフォーマットを有する初期NDC識別子に関係する多くの異なる識別子を含み得る。例えば、追加データセットは、第1のフォーマットを有する追加識別子を含み得る。例えば、NDC識別子はNDC9フォーマット又はNDC10フォーマットを有し得、追加識別子はNDC11フォーマットを有し得る。操作824では、プロセス800は、1又は複数の第2のAPI要求に対する応答から、第1のフォーマットを有する追加NDC識別子を抽出することを含み得る。第1のフォーマットを有する追加NDC識別子に基づき、本プロセスは操作810へ移り得、ここでは1又は複数の第1のAPI要求が、第1のフォーマットを有する追加NDC識別子を使用することにより生成され得、そして操作812及び操作814へ進み得、ここでは、治療参照表が、第1のフォーマットを有する追加識別子に基づき生成される1又は複数の第1のAPI要求を使用することにより取得された情報を使用することにより生成される。
【0141】
図9は、1又は複数の実装形態による、治療の識別子に対応するクラスを判断するための、そして治療の識別子を含む参照データ表内のクラスに関係する情報を含むための例示的プロセス900の流れ図である。操作902では、プロセス900は治療識別子を含む1又は複数のAPI要求を生成することを含み得る。1又は複数の例では、治療識別子は、多くの治療に関する情報を格納するデータレポジトリから取得された識別子に対応し得る。1又は複数の実例では、治療識別子は治療のRxCUIを含み得る。1又は複数のAPI要求は、データレポジトリから特定組の情報を取得するために使用され得る。1又は複数のAPI要求は、他のAPI要求のフォーマット及び/又は構造とは異なるフォーマット及び/又は構造を有し得る。1又は複数のAPI要求はそれぞれの格納場所に格納された情報を検索するために使用され得る。
【0142】
904において、プロセス900は、治療識別子のグループ化を判断するために出力ファイル906の1又は複数の第1のフィールドを分析することを含み得る。1又は複数の例では、1又は複数のAPI要求に応じて、多くのフィールドと1又は複数のフィールドのそれぞれの値とを含む出力ファイルが受信され得る。様々な例では、出力ファイル906は、治療識別子に対応するクラスの識別子、治療識別子に対応するタイプのクラスの識別子、又はクラス関係性の源若しくは治療識別子に対応する他の情報のうちの少なくとも1つを指示するフィールドを含み得る。1又は複数の追加例では、出力ファイル906は、治療識別子に関係する治療の名称及び/又は治療識別子に対応する治療の用語タイプに対応する値を有するフィールドを含み得る。
【0143】
プロセス900はまた、操作908において、一組の規則に従ってそして情報のクラスの源の優先リスト910に関して出力ファイル906の1又は複数の第2のフィールドを分析することを含み得る。優先リスト910は、治療識別子の情報のクラスの順序数の源を指示し得る。RxNORMデータベースが問い合わせられるシナリオでは、優先リストは、治療クラス関係の源(Anatomical Therapeutic Chemical(ATC)、Food and Drug Administration Structured Product Labeling(FDASPL)、Federal Medication Terminologies Subject Matter Expert(FMTSME)、Medication Reference Terminology(MEDRT)、Medical Subject Headings(MeSH)、RxNorm(国立医学図書館(National Library of Medicine)による)、又はSNOMEDCT(国際医療用語規格開発機構(International Health Terminology Standards Development Organization)による)など)を含み得る。情報のクラスに対応する出力ファイル906のフィールドの値は、情報(治療クラス関係情報など)のクラスの源を操作912において判断するために優先リスト910に関して分析され得る。治療識別子の情報のクラスに対応する出力ファイル906のフィールドの値もまた、情報のクラスの源に基づき治療識別子の参照表916の行の1又は複数の列の値を操作914において判断するために使用され得る。例えば、治療識別子のクラス情報の源に対応する出力ファイル906のフィールドの値は、治療識別子のクラス情報の源を判断するために使用され得る。1又は複数の実例では、治療識別子のクラス名は「苦痛」であり得、そしてクラスタイプは「疾病」であり得る。クラス情報の源は、治療がこれにより機能する作用機構又は治療に関係する薬理学的クラスを指示し得る。クラス情報の源はまた、治療の1又は複数の組成物の化学的構造及び/又は治療に関係する薬物動態学情報を指示し得る。
【0144】
図9の実例では、治療のクラス情報の源は値920に対応する第1の源918であり得る。操作922では、値920は参照表916の行に入力するために使用され得る。即ち、治療のクラス情報の個々の源に関して、治療に対応する参照表916の列のそれぞれの値が判断され得る。例えば、第1の列は第1の源918の名前により埋められ得、そして第2の列は第1の源918に関係するタイプにより埋められ得る。追加的に、治療に関係するコメントに対応する第3の列に関係する値は値920に従って埋められ得る。様々な例では、コメントは第1の源918が治療の作用機構情報又は薬理学的クラス情報を含むかを指示し得る。
【0145】
図10は、例示的実装形態による一例による、マシーン1000に本明細書において論述された方法論のうちの1又は複数の任意の方法論を行わせるための一組の指令が実行され得るコンピュータシステムの形式のマシーン1000の線図表現を示す。具体的には、
図10は、マシーン1000に本明細書に論述された方法論のうちの1又は複数の任意の方法論を行わせるための指令1002(例えばソフトウェア、プログラム、アプリケーション、アプレット、app又は他の実行可能コード)が実行され得るコンピュータシステムの例示的形式のマシーン1000の線図表現を示す。例えば、指令1002は、マシーン1000に、
図1、2、3、4、5及び6に関してそれぞれ説明されたアーキテクチャ及びフレームワーク100、200、300、400、500、600を実装させ、そして
図7、8及び9に関して説明された方法700、800、900をそれぞれ実行させ得る。
【0146】
指令1002は、一般的なプログラムされていないマシーン1000を、説明され示された機能を説明されたやり方で実行するようにプログラムされた特定マシーン1000へ変換する。代替実装形態では、マシーン1000はスタンドアロンデバイスとして動作してもよいし他のマシーンへ結合(例えば、ネットワーク化)されてもよい。ネットワーク化された配備では、マシーン1000は、サーバ/クライアントネットワーク環境内のサーバマシーン若しくはクライアントマシーンの資格で、又はピア・ツー・ピア(又は分散された)ネットワーク環境内のピアマシーンとして動作し得る。マシーン1000は、限定しないが、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、セットトップボックス(STB)、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、娯楽媒体システム、セル電話、スマートフォン、モバイルデバイス、ウェアラブルデバイス(例えばスマートウオッチ)、スマートホームデバイス(例えばスマート機器)、他のスマートデバイス、ウェブ機器、ネットワークルータ、ネットワークスイッチ、ネットワークブリッジ、又は指令1002を連続的に実行することができる任意のマシーンそうでなければマシーン1000により取るべき行為を規定する任意のマシーンを含み得る。更に、単一マシーン1000だけが示されるが、用語「マシーン」はまた、本明細書において論述された方法論のうちの任意の1又は複数の方法論を行うために個々に又は共同で指令1002を実行するマシーン1000の集合を含むものと捉えられるものとする。
【0147】
マシーン1000の例はロジック、1又は複数のコンポーネント、回路(例えばモジュール)又は機構を含み得る。回路は幾つかの操作を行うように構成された有形エンティティである。一例では、回路は規定やり方で配置され得る(例えば内部に、又は他の回路などの外部エンティティに対して)。一例では、1又は複数のコンピュータシステム(例えばスタンドアロン、クライアント又はサーバコンピュータシステム)又は1又は複数のハードウェアプロセッサ(プロセッサ群)は、本明細書において説明される幾つかの操作を行うように動作する回路としてソフトウェア(例えば指令、アプリケーション部又はアプリケーション)により構成され得る。一例では、ソフトウェアは(1)非一時的機械可読媒体上に又は(2)伝送信号内に常在し得る。一例では、ソフトウェアは、回路の内在ハードウェアにより実行されると回路に幾つかの操作を行わせる。
【0148】
一例では、回路は機械的に又は電子的に実装され得る。例えば、回路は、上に論述されたような1又は複数の技術を行うように特に構成された専用回路構成又はロジック(例えば専用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向集積回路(ASIC)を含む)を含み得る。一例では、回路は、幾つかの操作を(例えばソフトウェアにより)行うように一時的に構成され得るプログラマブルロジック(例えば汎用プロセッサ又は他のプログラム可能プロセッサ内に包含されるような回路構成)を含み得る。回路を機械的に(例えば専用的且つ恒久的に構成された回路構成内に)実装するための判断又は一時的に構成された(例えば、ソフトウェアにより構成された)回路構成で実装するための判断は費用的及び時間的考察により強いられ得るということが認識されることになる。
【0149】
従って、用語「回路」は、有形エンティティ(例えば、規定やり方で動作するために又は規定操作を行うために物理的に構築され、恒久的に構成される(例えば、ハードワイヤード化される)、又は一時的に(例えば過渡的に)構成される(例えば、プログラムされる)エンティティ)を包含するものと理解される。一例では、複数の一時的に構成された回路を所与として、これらの回路の各々は、どの時点においても構成又はインスタンス化される必要がない。例えば、回路が、ソフトウェアを介し構成されたた汎用プロセッサを含む場合、汎用プロセッサは様々な時にそれぞれの異なる回路として構成され得る。従って、ソフトウェアは、例えば、特定回路を一時点において構成するようにそして異なる回路を異なる時点において構成するようにプロセッサを構成し得る。
【0150】
一例では、回路は、情報を他の回路へ提供しそして情報を他の回路から受信し得る。この例では、回路は1又は複数の他の回路へ通信可能に結合されるものと見做され得る。複数のこのような回路が同時に存在する場合、通信は、回路同士を接続する信号伝送を介し(例えば適切な回路及びバス上に)実現され得る。複数の回路が、異なる時点に構成又はインスタンス化される実装形態では、このような回路間の通信は、例えば複数の回路がアクセスすることができるメモリ構造内の情報の格納及び検索を介し、実現され得る。例えば、1つの回路が、一操作を行い、そして通信可能に結合されたメモリデバイス内に当該操作の出力を格納し得る。次に、別の回路は、格納された出力を検索し処理するためにメモリデバイスにその後アクセスし得る。一例では、幾つかの回路は、入力又は出力デバイスとの通信を開始又は受信するように構成され得、そして資源(例えば情報の集合)を操作し得る。
【0151】
本明細書において説明される方法例の様々な操作は、関連操作を行うために一時的に構成又は恒久的に構成される1又は複数のプロセッサにより(例えばソフトウェアにより)少なくとも部分的に行われ得る。一時的に構成されたか又は恒久的に構成されたかに関わらず、このようなプロセッサは、1又は複数の操作又は機能を行うように動作するプロセッサ実装回路を構成し得る。一例では、本明細書において参照される回路はプロセッサ実装回路を含み得る。
【0152】
同様に、本明細書において説明される方法は少なくとも部分的にプロセッサ実装され得る。例えば、方法の操作のうちの少なくとも幾つかはプロセッサ又はプロセッサ実装回路のいずれかにより行われ得る。操作のうちの幾つかの操作の性能は、単一マシーン内に常在するだけでなく多くのマシーン全体にわたって配備される1又は複数のプロセッサの間で分散され得る。一例では、プロセッサ又はプロセッサ群は単一場所に(例えばホーム環境内に、オフィス環境内に又はサーバファームとして)配置され得るが、他の例では、プロセッサ群は多くの場所全体にわたって分散され得る。
【0153】
1又は複数のプロセッサはまた「クラウドコンピューティング」環境内で又は「サービスとしてのソフトウェア:software as a service」(SaaS)として関連操作の性能を支援するように動作し得る。例えば、操作のうちの少なくとも幾つかは一群のコンピュータにより行われ得(プロセッサを含むマシーンの例のように)、これらの操作はネットワーク(例えばインターネット)を介しそして1又は複数の適切なインターフェース(例えばアプリケーションプログラムインターフェース(API))を介しアクセス可能である。
【0154】
例示的実装形態(例えば装置、システム又は方法)は、ディジタル電子回路で、コンピュータハードウェアで、ファームウェアで、ソフトウェアで、又はこれらの任意の組み合わせで実装され得る。例示的実装形態はコンピュータプログラム製品(例えば、コンピュータプログラム、プログラム可能プロセッサ、コンピュータ又は複数のコンピュータなどのデータ処理装置による実行のために又はその動作を制御するための情報キャリヤ内又は機械可読媒体内に有形に具現化されたコンピュータプログラム)を使用することにより実装され得る。
【0155】
コンピュータプログラムは、任意の形式のプログラミング言語(コンパイル型言語又はインタープリタ型言語を含む)で書かれ得、そして任意の形式で(例えばスタンドアロンプログラムとして、又はソフトウェアモジュールとして、サブルーチンとして、又はコンピューティング環境内の使用に好適な他のユニットとして)配備され得る。コンピュータプログラムは、1つのサイトにおいて1つのコンピュータ又は複数のコンピュータ上で実行されるように配備され得る、又は複数のサイトにわたって分散されそして通信ネットワークにより相互接続されるように配備され得る。
【0156】
一例では、幾つかの操作は、入力データに作用しそして出力データを生成することにより幾つかの機能を行うためにコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラム可能プロセッサにより行われ得る。方法操作の例はまた、専用論理回路構成(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向集積回路(ASIC))により行われ得、そして例示的装置は専用論理回路構成として実装され得る。
【0157】
コンピューティングシステムはクライアント及びサーバを含み得る。クライアント及びサーバは通常、互いに離れており、そして一般的には通信ネットワークを介し相互作用する。クライアントとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行するコンピュータプログラムであって互いにクライアント/サーバ関係を有するコンピュータプログラムのおかげで発生する。プログラム可能コンピューティングシステムを配備する実装形態では、ハードウェアアーキテクチャ及びソフトウェアアーキテクチャの両方は考慮を必要とするということが理解されることになる。具体的には、幾つかの機能を恒久的に構成されたハードウェア(例えばASIC)で、一時的に構成されたハードウェア(例えばソフトウェアとプログラム可能プロセッサとの組み合わせ)で、又は恒久的に構成されたハードウェアと一時的に構成されたハードウェアとの組み合わせで実装するべきかどうかの選択は設計選択であり得るということが理解されることになる。以下に記載されるのは、例示的実装形態で配備され得るハードウェア(例えばコンピューティングデバイス800)アーキテクチャ及びソフトウェアアーキテクチャである。
【0158】
一例では、マシーン1000はスタンドアロンデバイスとして動作してもよいし他のマシーンへ接続されてもよい(例えば、ネットワーク化されてもよい)。
【0159】
ネットワーク化配備では、マシーン1000はサーバ/クライアントネットワーク環境内のサーバ又はクライアントマシーンのいずれかの資格で動作し得る。一例では、マシーン1000は、ピア・ツー・ピア(又は、他の分散型)ネットワーク環境内のピアマシーンとして働き得る。マシーン1000は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ウェブ機器、ネットワークルータ、スイッチ若しくはブリッジ、又はコンピューティングデバイス800により取られる(例えば、行われる)行為を規定する指令(連続的又は非連続的)を実行することができる任意のマシーンであり得る。更に、単一マシーン1000だけが示されるが、用語「コンピューティングデバイス」はまた、本明細書において論述された方法論のうちの任意の1又は複数の方法論を行うために一組(又は複数組)の指令を個々に又は共同で実行するマシーンの任意の集合を含むものと見做されるものとする。
【0160】
例示的マシーン1000はプロセッサ1004(例えば中央処理ユニットCPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)又は、両方)、主メモリ1006及びスタティックメモリ1008を含み得、そのうちの幾つか又はすべてはバス1010を介し互いに通信し得る。マシーン1000は更に、表示ユニット1012、英数字入力デバイス1014(例えばキーボード)、及びユーザインターフェース(UI)ナビゲーションデバイス1016(例えばマウス)を含む。一例では、表示ユニット1012、入力デバイス1014及びUIナビゲーションデバイス1016はタッチスクリーンディスプレイであり得る。マシーン1000は追加的に、ストレージデバイス(例えばドライブユニット)1018、信号生成デバイス1020(例えばスピーカ)、ネットワークインターフェースデバイス1022、及び1又は複数のセンサ1024(全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、又は別のセンサなど)を含み得る。
【0161】
ストレージデバイス1018は機械可読媒体1026を含み得、その上に格納されるのは、本明細書において説明される方法論又は機能のうちの1又は複数の任意のものを具現化する又はそれにより利用される1又は複数組のデータ構造又は指令1002(例えばソフトウェア)である。指令1002はまた、コンピューティングデバイス800による実行中に、スタティックメモリ1008内に、主メモリ806内に、又はプロセッサ1004内に完全に又は少なくとも部分的に常在し得る。一例では、プロセッサ1004、主メモリ1006、スタティックメモリ1008又はストレージデバイス1018のうちの1つ又は任意の組み合わせが機械可読媒体を構成し得る。
【0162】
機械可読媒体1026は単一媒体として示されるが、用語「機械可読媒体」は、1又は複数の指令1002を格納するように構成された単一媒体又は複数の媒体(例えば集中型又は分散型データベース及び/又は関連キャッシュ及びサーバ)を含み得る。用語「機械可読媒体」はまた、マシーンによる実行のための指令を格納、符号化、又は運搬することができる且つマシーンに本開示の方法論のうちの1又は複数の任意のものを行わせる任意の有形媒体を含むように解釈され得る。従って、用語「機械可読媒体」は限定しないが固体メモリ並びに光学媒体及び磁気媒体を含むように解釈され得る。機械可読媒体の特定例は不揮発性メモリを含み得、一例として半導体メモリデバイス(例えば電気的プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM))、及びフラッシュメモリデバイス;内部ハードディスク及び取外し可能ディスクなどの磁気ディスク;磁気光学ディスク;及びCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含む。
【0163】
指令1002は更に、多くの転送プロトコル(例えばフレームリレー、IP、TCP、UDP、HTTP、など)のうちの任意の1つを利用するネットワークインターフェースデバイス1022を介し伝送媒体を使用することにより通信ネットワーク1028上で送信又は受信され得る。例示的通信ネットワークは、とりわけ、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、パケットデータ網(例えばインターネット)、携帯電話ネットワーク(例えばセルラネットワーク)、基本電話(POTS:Plain Old Telephone)ネットワーク、並びに無線データ通信ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標)として知られたIEEE802.11標準規格ファミリー、WiMax(登録商標)として知られたIEEE802.16標準規格ファミリー)、ピア・ツー・ピア(P2P)ネットワークを含み得る。用語「伝送媒体」は、マシーンによる実行のための指令を格納、符号化、又は運搬することができる任意の無形媒体を含むもの捉えられものとし、そしてディジタル又はアナログ通信信号、又はこのようなソフトウェアの通信を容易にするための他の無形媒体を含む。
【0164】
幾つかの実装形態が番号付き例(例1、2、3、など)として説明される。これらは、一例としてだけ提供されており、従って本明細書において開示される技術を制限しない。
【0165】
態様1。1又は複数の判断基準に関するデータレポジトリにより格納された1又は複数のデータ表を、処理回路構成及びメモリを含むコンピューティングシステムにより分析することであって、1又は複数のデータ表は生物学的状況の個人へ提供される1又は複数の治療に対応する保険請求データを含み、1又は複数の判断基準は保険コード識別子の1又は複数のフォーマットを指示する、分析すること;1又は複数の判断基準に対応する1又は複数のデータ表に含まれる複数の保険コード識別子をコンピューティングシステムにより判断すること、複数の保険コード識別子のサブセットの1又は複数のフォーマットを判断するために複数の保険コード識別子のサブセットをコンピューティングシステムにより分析すること;複数の保険コード識別子のサブセットの保険コード識別子を含むアプリケーションプログラミングインターフェース(API)呼び出しの1又は複数の要求をコンピューティングシステムにより生成すること;保険コード識別子に対応する情報を含むデータファイルをコンピューティングシステムにより及びAPIの1又は複数の要求に応じて取得すること;データファイルから治療識別子をコンピューティングシステムにより抽出すること;並びに、保険コード識別子が治療識別子に対応するということを指示する行を有する追加データ表をコンピューティングシステムにより生成することを含む方法。
【0166】
態様2。個人の治療に対応する保険コード識別子を含む1又は複数のデータ表の1又は複数の列をコンピューティングシステムにより判断することを含む態様1に記載の方法。
【0167】
態様3。複数の保険コード識別子の第1の保険コード識別子が複数の保険コード識別子の第2の保険コード識別子の複製であるということをコンピューティングシステムにより判断すること;及び、複数の保険コード識別子を生成するために複数の保険コード識別子から第2の保険コード識別子をコンピューティングシステムにより除去することを含む態様1又は2に記載の方法。
【0168】
態様4。複数の保険コード識別子は複数の全米医薬物コード(NDC)識別子に対応する、態様1~3のいずれか一態様に記載の方法。
【0169】
態様5。複数の保険コード識別子のサブセットの第1の保険コード識別子をコンピューティングシステムにより識別すること;第1の保険コード識別子が保険コード識別子の第1のフォーマットに対応するということをコンピューティングシステムにより判断すること;及び保険コード識別子の第2のフォーマットに対応する第2の保険コード識別子を生成するために第1の保険コード識別子をコンピューティングシステムにより修正することを含む態様1~4のいずれか一態様に記載の方法。
【0170】
態様6。第2の保険コード識別子を含む追加APIの1又は複数の追加要求をコンピューティングシステムにより生成すること;第3の保険コード識別子に対応する情報を含む追加データファイルをコンピューティングシステムにより及び追加APIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び追加データファイルから保険コード識別子をコンピューティングシステムにより抽出することを含む態様5に記載の方法。
【0171】
態様7。追加保険コード識別子を含むAPIの1又は複数の追加呼び出しをコンピューティングシステムにより生成すること;追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルをコンピューティングシステムにより及びAPIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び少なくとも1つの妥当な保険コード識別子が追加情報に含まれないということをコンピューティングシステムにより判断することを含む態様1~4のいずれか一態様に記載の方法。
【0172】
態様8。複数の保険コード識別子のサブセットの追加保険コード識別子を含むAPIの1又は複数の追加呼び出しをコンピューティングシステムにより生成すること;追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルをコンピューティングシステムにより及びAPIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;1又は複数の追加判断基準に関する追加情報をコンピューティングシステムにより分析すること;及び追加情報は少なくとも1つの薬物識別子を含まないということをコンピューティングシステムにより判断することを含む態様1~7のいずれか一態様に記載の方法。
【0173】
態様9。治療識別子を含む追加APIの1又は複数の追加呼び出しをコンピューティングシステムにより生成すること;薬物識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルをコンピューティングシステムにより及び1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び薬物識別子に対応する薬物のクラスをコンピューティングシステムにより及び追加情報に基づき判断することを含む態様1~8のいずれか一態様に記載の方法。
【0174】
態様10。優先数の薬物源に関する薬物のクラスの源をコンピューティングシステムにより分析することにより薬物のクラスの源をコンピューティングシステムにより及び追加情報に基づき判断すること;追加情報の少なくとも一部をコンピューティングシステムにより及びデータファイルの1又は複数のフィールドから抽出すること;及び追加情報の少なくとも一部をデータベース表の行へコンピューティングシステムにより追加することを含む態様1~9のいずれか一態様に記載の方法。
【0175】
態様11。優先数の薬物源は第1の優先度を有する薬物のクラスの第1の源と第1の優先度より低い第2の優先度を有する薬物のクラスの第2の源とを含む、態様10に記載の方法。
【0176】
態様12。薬物のクラスの第1の源に関する追加情報をコンピューティングシステムにより分析すること;追加情報が第1のクラスに対応する薬物のクラスの源を含まないということをコンピューティングシステムにより判断すること;薬物のクラスの第2の源に関する追加情報をコンピューティングシステムにより分析すること;及び薬物のクラスの第2の源に関係する追加データファイルから追加情報の少なくとも一部をコンピューティングシステムにより抽出することを含む態様10又は11に記載の方法。
【0177】
態様13。生物学的状況が個人のグループに関して存在するということに応じて治療を受けた個人のグループを識別するための要求をコンピューティングシステムにより受信することであって、当該要求は治療の名称又は治療のクラスを含む、受信すること;治療の名称又は治療のクラスに対応する1又は複数の保険コード識別子を判断するために追加データ表の1又は複数の行の1又は複数の値をコンピューティングシステムにより分析すること;1又は複数の保険コード識別子を含む1又は複数の行を判断するために1又は複数のデータ表の多くの行の値をコンピューティングシステムにより分析すること;及び生物学的状況に関係する治療を受けた個人の集団を生成するために1又は複数の行に含まれる個人の1又は複数の識別子をコンピューティングシステムにより判断することを含む態様1~12のいずれか一態様に記載の方法。
【0178】
態様14。生物学的状況に関係する治療を受けた個人の集団のゲノム情報をコンピューティングシステムにより判断すること;及び、個人の集団の1又は複数のフィーチャを判断するために1又は複数の統計技術又は1又は複数の機械学習技術のうちの少なくとも1つをコンピューティングシステムにより適用することを含む態様13に記載の方法。
【0179】
態様15。1又は複数のフィーチャは、個人の集団に含まれる個人のそれぞれのゲノムに含まれる遺伝子突然変異、個人の集団に含まれる個人から取得された1又は複数の検体に含まれる無細胞デオキシリボ核酸(DNA)の遺伝子突然変異、個人の集団に含まれるそれぞれの個人の遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量、又は一定期間にわたる個人の集団に含まれるそれぞれの個人の遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量の変化のうちの少なくとも1つを含む、態様14に記載の方法。
【0180】
態様16。1又は複数のハードウェア処理ユニット;コンピュータ実行可能指令を格納する1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体を含むシステムであって、コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む操作を行わせる、システム:1又は複数の判断基準に関してデータレポジトリにより格納された1又は複数のデータ表を分析すること、1又は複数のデータ表は生物学的状況の個人へ提供される1又は複数の治療に対応する保険請求データを含み、1又は複数の判断基準は保険コード識別子の1又は複数のフォーマットを指示する、分析すること;1又は複数の判断基準に対応する1又は複数のデータ表に含まれる複数の保険コード識別子を判断すること、複数の保険コード識別子のサブセットの1又は複数のフォーマットを判断するために複数の保険コード識別子のサブセットを分析すること;複数の保険コード識別子のサブセットの保険コード識別子を含むアプリケーションプログラミングインターフェース(API)呼び出しの1又は複数の要求を生成すること;保険コード識別子に対応する情報を含むデータファイルをAPIの1又は複数の要求に応じて取得すること;データファイルから治療識別子を抽出すること;及び、保険コード識別子が治療識別子に対応するということを指示する行を有する追加データ表を生成すること。
【0181】
態様17。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は、1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると本システムに個人の治療に対応する保険コード識別子を含む1又は複数のデータ表の1又は複数の列を判断することを含む追加操作を行わせる追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様16に記載のシステム。
【0182】
態様18。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様16又は17に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:複数の保険コード識別子の第1の保険コード識別子が複数の保険コード識別子の第2の保険コード識別子の複製であるということを判断すること;及び、複数の保険コード識別子を生成するために複数の保険コード識別子から第2の保険コード識別子を除去すること。
【0183】
態様19。複数の保険コード識別子は複数の全米医薬物コード(NDC)識別子に対応する、態様16~18のいずれか一態様に記載のシステム。
【0184】
態様20。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様16~19のいずれか一態様に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:複数の保険コード識別子のサブセットの第1の保険コード識別子を識別すること;第1の保険コード識別子が保険コード識別子の第1のフォーマットに対応するということを判断すること;及び保険コード識別子の第2のフォーマットに対応する第2の保険コード識別子を生成するために第1の保険コード識別子を修正すること。
【0185】
態様21。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納し、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、態様20に記載のシステム:第2の保険コード識別子を含む追加APIの1又は複数の追加要求を生成すること;第3の保険コード識別子に対応する情報を含む追加データファイルを追加APIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び追加データファイルから保険コード識別子を抽出すること。
【0186】
態様22。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様16~19のいずれか一態様に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:追加保険コード識別子を含むAPIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルをAPIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び、少なくとも1つの妥当な保険コード識別子は追加情報内に含まれないということを判断すること。
【0187】
態様23。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様16~22のいずれか一態様に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:複数の保険コード識別子のサブセットの追加保険コード識別子を含むAPIの1又は複数の追加呼び出しをコンピューティングシステムにより生成すること;追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルをAPIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;1又は複数の追加判断基準に関する追加情報を分析すること;及び追加情報が少なくとも1つの薬物識別子を含まないということを判断すること。
【0188】
態様24。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様16~23のいずれか一態様に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:治療識別子を含む追加APIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;薬物識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び薬物識別子に対応する薬物のクラスを追加情報に基づき判断すること。
【0189】
態様25。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様16~24のいずれか一態様に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:優先数の薬物源に関する薬物のクラスの源を分析することにより薬物のクラスの源を追加情報に基づき判断すること;追加情報の少なくとも一部をデータファイルの1又は複数のフィールドから抽出すること;及び追加情報の少なくとも一部をデータベース表の行へ追加すること。
【0190】
態様26。優先数の薬物源は第1の優先度を有する薬物のクラスの第1の源と第1の優先度より低い第2の優先度を有する薬物のクラスの第2の源とを含む、態様25に記載のシステム。
【0191】
態様27。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様25又は26に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:薬物のクラスの第1の源に関する追加情報を分析すること;追加情報が第1のクラスに対応する薬物のクラスの源を含まないということを判断すること;薬物のクラスの第2の源に関する追加情報を分析すること;及び薬物のクラスの第2の源に関係する追加データファイルから追加情報の少なくとも一部を抽出すること。
【0192】
態様28。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様16~27のいずれか一態様に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:生物学的状況が個人のグループに関して存在するということに応じて治療を受けた個人のグループを識別するための要求を受信することであって、当該要求は治療の名称又は治療のクラスを含む、受信すること:治療の名称又は治療のクラスに対応する1又は複数の保険コード識別子を判断するために追加データ表の1又は複数の行の1又は複数の値を分析すること;1又は複数の保険コード識別子を含む1又は複数の行を判断するために1又は複数のデータ表の多くの行の値を分析すること;及び生物学的状況に関係する治療を受けた個人の集団を生成するために1又は複数の行に含まれる個人の1又は複数の識別子を判断すること。
【0193】
態様29。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様28に記載のシステムであって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、システム:生物学的状況に関係する治療を受けた個人の集団のゲノム情報を判断すること;及び個人の集団の1又は複数のフィーチャを判断するために1又は複数の統計技術又は1又は複数の機械学習技術のうちの少なくとも1つを適用すること。
【0194】
態様30。1又は複数のフィーチャは、個人の集団に含まれる個人のそれぞれのゲノムに含まれる遺伝子突然変異、個人の集団に含まれる個人から取得された1又は複数の検体に含まれる無細胞デオキシリボ核酸(DNA)の遺伝子突然変異、個人の集団に含まれるそれぞれの個人の遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量、又は一定期間にわたる個人の集団に含まれるそれぞれの個人の遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量の変化のうちの少なくとも1つを含む、態様29に記載のシステム。
【0195】
態様31。コンピュータ実行可能指令を格納する1又は複数の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体:1又は複数の判断基準に関してデータレポジトリにより格納された1又は複数のデータ表を分析することであって、1又は複数のデータ表は生物学的状況の個人へ提供される1又は複数の治療に対応する保険請求データを含み、1又は複数の判断基準は保険コード識別子の1又は複数のフォーマットを指示する、分析すること;1又は複数の判断基準に対応する1又は複数のデータ表に含まれる複数の保険コード識別子を判断すること、複数の保険コード識別子のサブセットの1又は複数のフォーマットを判断するために複数の保険コード識別子のサブセットを分析すること;複数の保険コード識別子のサブセットの保険コード識別子を含むアプリケーションプログラミングインターフェース(API)呼び出しの1又は複数の要求を生成すること;保険コード識別子に対応する情報を含むデータファイルをAPIの1又は複数の要求に応じて取得すること;データファイルから治療識別子を抽出すること;及び、保険コード識別子が治療識別子に対応するということを指示する行を有する追加データ表を生成すること。
【0196】
態様32。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様31に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は、1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されるとシステムに個人の治療に対応する保険コード識別子を含む1又は複数のデータ表の1又は複数の列を判断することを含む追加操作を行わせる、1又は複数の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【0197】
態様33。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様31又は32に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体:複数の保険コード識別子の第1の保険コード識別子が複数の保険コード識別子の第2の保険コード識別子の複製であるということを判断すること;及び、複数の保険コード識別子を生成するために複数の保険コード識別子から第2の保険コード識別子を除去すること。
【0198】
態様34。複数の保険コード識別子は複数の全米医薬物コード(NDC)識別子に対応する、態様31~33のいずれか一態様に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0199】
態様35。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様31~34のいずれか一態様に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:複数の保険コード識別子のサブセットの第1の保険コード識別子を識別すること;第1の保険コード識別子が保険コード識別子の第1のフォーマットに対応するということを判断すること;及び保険コード識別子の第2のフォーマットに対応する第2の保険コード識別子を生成するために第1の保険コード識別子を修正すること。
【0200】
態様36。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様35に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:第2の保険コード識別子を含む追加APIの1又は複数の追加要求を生成すること;第3の保険コード識別子に対応する情報を含む追加データファイルを追加APIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び追加データファイルから保険コード識別子を抽出すること。
【0201】
態様37。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様31~34のいずれか一態様に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:追加保険コード識別子を含むAPIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルをAPIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び、少なくとも1つの妥当な保険コード識別子は追加情報内に含まれないということを判断すること。
【0202】
態様38。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様31~37のいずれか一態様に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:複数の保険コード識別子のサブセットの追加保険コード識別子を含むAPIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;追加保険コード識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルをAPIの1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;1又は複数の追加判断基準に関する追加情報を分析すること;及び追加情報が少なくとも1つの薬物識別子を含まないということを判断すること。
【0203】
態様39。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様31~38のいずれか一態様に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:治療識別子を含む追加APIの1又は複数の追加呼び出しを生成すること;薬物識別子に対応する追加情報を含む追加データファイルを1又は複数の追加呼び出しに応じて取得すること;及び薬物識別子に対応する薬物のクラスを追加情報に基づき判断すること。
【0204】
態様40。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様31~39のいずれか一態様に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:優先数の薬物源に関する薬物のクラスの源を分析することにより薬物のクラスの源を追加情報に基づき判断すること;追加情報の少なくとも一部をデータファイルの1又は複数のフィールドから抽出すること;及び追加情報の少なくとも一部をデータベース表の行へ追加すること。
【0205】
態様41。優先数の薬物源は第1の優先度を有する薬物のクラスの第1の源と第1の優先度より低い第2の優先度を有する薬物のクラスの第2の源とを含む、態様40に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0206】
態様42。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様40又は41に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:薬物のクラスの第1の源に関する追加情報を分析すること;追加情報が第1のクラスに対応する薬物のクラスの源を含まないということを判断すること;薬物のクラスの第2の源に関する追加情報を分析すること;及び薬物のクラスの第2の源に関係する追加データファイルから追加情報の少なくとも一部を抽出すること。
【0207】
態様43。追加コンピュータ実行可能指令を含む態様31~42のいずれか一態様に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:生物学的状況が個人のグループに関して存在するということに応じて治療を受けた個人のグループを識別するための要求を受信することであって、当該要求は治療の名称又は治療のクラスを含む、受信すること:治療の名称又は治療のクラスに対応する1又は複数の保険コード識別子を判断するために追加データ表の1又は複数の行の1又は複数の値を分析すること;1又は複数の保険コード識別子を含む1又は複数の行を判断するために1又は複数のデータ表の多くの行の値を分析すること;及び生物学的状況に関係する治療を受けた個人の集団を生成するために1又は複数の行に含まれる個人の1又は複数の識別子を判断すること。
【0208】
態様44。1又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は追加コンピュータ実行可能指令を格納する、態様43に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、追加コンピュータ実行可能指令は1又は複数のハードウェア処理ユニットにより実行されると、本システムに以下のことを含む追加操作を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体:生物学的状況に関係する治療を受けた個人の集団のゲノム情報を判断すること;及び個人の集団の1又は複数のフィーチャを判断するために1又は複数の統計技術又は1又は複数の機械学習技術のうちの少なくとも1つを適用すること。
【0209】
態様45。1又は複数のフィーチャは、個人の集団に含まれる個人のそれぞれのゲノムに含まれる遺伝子突然変異、個人の集団に含まれる個人から取得された1又は複数の検体に含まれる無細胞デオキシリボ核酸(DNA)の遺伝子突然変異、個人の集団に含まれるそれぞれの個人の遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量、又は一定期間にわたる、個人の集団に含まれるそれぞれの個人の遺伝子突然変異を有する無細胞DNAの量の変化のうちの少なくとも1つを含む、態様44に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0210】
本明細書で使用されるように、コンポーネントは、デバイス、物理的エンティティ、又は機能又はサブルーチン呼び出しにより定義される境界を有するロジック、分岐点、API、又は特定処理又は制御機能の区分化又はモジュール化を提供する他の技術を指し得る。
コンポーネントは、機械プロセスを行うためにコンポーネントのインターフェースを介し他のコンポーネントと組み合わされ得る。コンポーネントは、他のコンポーネントと共に使用するために設計されたパッケージ化機能ハードウェアユニット、及び関連機能のうちの特定機能を通常行うプログラムの一部であり得る。コンポーネントはソフトウェア部品(例えば、機械可読媒体上に具現化されるコード)又はハードウェア部品のいずれかを構成し得る。「ハードウェア部品」は幾つかの操作を行うことができる有形ユニットで構成されてもよいし或る物理的やり方で配置されてもよい。様々な例示的実装形態では、1又は複数のコンピュータシステム(例えばスタンドアロンコンピュータシステム、クライアントコンピュータシステム又はサーバコンピュータシステム)又はコンピュータシステムの1又は複数のハードウェア部品(例えばプロセッサ又は一群のプロセッサ)は、本明細書において説明される幾つかの操作を行うために動作するハードウェア部品としてソフトウェア(例えばアプリケーション又はアプリケーション部)により構成され得る。
【0211】
本教示の方法において使用される個々の工程は、本教示が依然として実行可能である限り任意の順番で及び/又は同時に行われ得るということが理解されるべきである。更に「本教示の装置及び方法は、本教示が依然として実行可能である限り、説明された実装形態の任意数、又はすべてを含み得る」ということが理解されるべきである。
【0212】
本明細書において開示された方法の様々な工程又は本明細書において開示されたシステムにより実行される工程は同時に又は様々な時に、及び/又は同じ地理的場所又は様々な地理的場所(例えば国々)において実行され得る。本明細書において開示された方法の様々な工程は同じ人により行われてもよいし異なる人により行われてもよい。
【0213】
システム、デバイス及び方法の様々な実装形態が本明細書において説明された。これらの実装形態は、単に一例として与えられており、従って請求される発明の範囲を制限するように意図されていない。更に、説明された実装形態の様々なフィーチャは無数の追加実装形態を生成するために様々なやり方で組み合わせられ得るということが認識されるべきである。更に、様々な材料、寸法、形状、構成及び場所などは、開示された実装形態と共に使用するために説明されたが、開示されたものに加えて他のものが、請求された発明の範囲を越えることなく利用され得る。
【0214】
当業者は、実装形態は上述の任意の個々の実装形態において示されるものより少ないフィーチャを含み得るということを認識することになる。本明細書において説明された実装形態は、様々なフィーチャが組み合わせられ得るやり方の網羅的提示であるということを意味するものではない。従って、実装形態はフィーチャの相互に排他的な組み合わせでなく;むしろ実装形態は、当業者により理解されるように、様々な個々の実装形態から選択される様々な個々のフィーチャの組み合わせを含み得る。更に、一実装形態に関して説明された要素は、特に明記しない限り、このような実装形態において説明されなかった場合ですら他の実装形態において実装され得る。従属請求項は、特許請求の範囲では、1又は複数の他の請求項との特定組み合わせを指し得るが、他の実装形態はまた、従属請求項と各他の従属請求項の主題との組み合わせ、又は1又は複数のフィーチャと他の従属又は独立請求項との組み合わせを含み得る。このような組み合わせは、特定組み合わせが意図されていないということが述べられない限り、本明細書において提案される。更に、任意の他の独立請求項内の請求項のフィーチャを含むことも、この請求項が独立請求項に直接依存するようにされなくても意図されている。
【0215】
更に、「一実装形態」、「実装形態」又は「幾つかの実装形態」への本明細書における参照は、実装形態に関連して述べられた特定フィーチャ、構造、又は特徴が本教示の少なくとも1つの実装形態に含まれるということを意味する。本明細書内の様々な場所における句「一実装形態において」の出現は同じ実装形態を必ずしも指していない。
【0216】
上記文書の参照によるいかなる援用も、本明細書における明示的開示に反するいかなる主題も援用されないように制限される。上記文書の参照によるいかなる援用も更に、上記文書に含まれるいかなる請求項も本明細書における参照により援用されないように制限される。上記文書の参照によるいかなる援用も、上記文書において提供されたいかなる定義も本明細書において明示的に表現されない限り参照により本明細書へ援用されないように更に制限される。
【0217】
一実装形態が特定例示的実装形態を参照して説明されたが、様々な修正及び変更が本開示の広範な精神及び範囲から逸脱すること無くこれらの実装形態に対し行われ得るということが明らかになる。従って、本明細書と添付図面は制限的ではなくむしろ例示的であると見做されるべきである。その一部分を形成する添付図面は、本主題が実行され得る特定実装形態を制限ではなく実例として示す。示された実装形態は、当業者が本明細書において開示される教示を実行することを可能にするために十分に詳細に説明された。他の実装形態は、構造的及び論理的置換及び変更が本開示の範囲から逸脱すること無く行われ得るように本開示の範囲から利用され導出され得る。従って本「発明を実施するための形態」は制限的意味で捉えられるべきではなく、様々な実装形態の範囲はこのような請求項が権利を与えられる等価物の全範囲と共に添付の特許請求の範囲だけにより定義される。
【0218】
特定実装形態が本明細書において示され説明されたが、同じ目的を達成するように計算された任意の配置が示された特定実装形態の代わりに用いられ得るということが理解されるべきである。本開示は、様々な実装形態のあらゆる適応又は変形形態をカバーするように意図されている。上記実装形態の組み合わせ及び本明細書において具体的に説明されない他の実装形態は上記説明を精査すると当業者にとって明白になる。
【0219】
本明細書では、単数冠詞は「少なくとも1つ」又は「1又は複数」の任意の他のインスタンス又は使用とは無関係に1又は2以上を含むように使用される(特許文献において一般的に使用されるように)。本明細書では、用語「又は」は、非排他的なものを指すために使用される、又は「A若しくはB」が別途指示されない限り「AであるがBではない」「BであるがAではない」、及び「A並びにB」を含むように使用される。本明細書では、用語「含む」及び「において」は、それぞれの用語「含む」及び「ここで」の平易な英語の等価物として使用される。また、以下の特許請求の範囲において、用語「含む」は開放型である、すなわち、システム、ユーザ機器(UE:user equipment)、物品、構成物、製法又はプロセスは、請求項内の用語が当該請求項の範囲に入るものと依然とし見做される後に列挙されたものに加えて幾つかの要素を含む。更に、以下の特許請求の範囲において、用語「第1」「第2」、及び「第3」などは、単にラベルとして使用されており、従って数値的要件をそれらの対象物に課するように意図されていない。
【国際調査報告】