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特表2024-536243血管内OCT画像から外弾性板(EEL)を検出するための機器、システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】血管内OCT画像から外弾性板(EEL)を検出するための機器、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/045 20060101AFI20240927BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A61B1/045 618
A61B1/00 526
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519672
(86)(22)【出願日】2022-09-29
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 US2022077297
(87)【国際公開番号】W WO2023056384
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】17/492,376
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596130705
【氏名又は名称】キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CANON U.S.A.,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】國尾 美絵
(72)【発明者】
【氏名】アタナジウ ランプロス
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA22
4C161BB08
4C161HH52
4C161JJ17
4C161PP09
4C161WW02
4C161WW12
(57)【要約】
本書では、外弾性板(EEL)及び/又は管腔エッジを検出するための、光干渉断層撮影法(OCT)、シングルモードOCT及び/又はマルチモーダルOCTの装置及びシステム、並びにそれらと併用される方法及び記憶媒体等の、医用光学イメージング機器向けの1つ以上の機器、システム、方法及び記憶媒体が提供される。1つ以上の実施形態は、血管の分子構造等の情報を把握し、血管情報を操作する能力を提供するための、少なくとも1つの方法、機器、装置、システム又は記憶媒体を提供する。1つ以上のイメージングモダリティを制御することに加えて、EEL検出技術は、手動又は自動のEEL検出、ステント位置調整やステント選択、コレジストレーション、イメージング等の1つ以上の用途向けに機能することができる。
【選択図】図2-1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外弾性板(EEL)を検出するためのイメージング機器であって、
1つ以上のプロセッサを備え、
前記1つ以上のプロセッサは、
1つ以上のイメージングモダリティの信号強度をキャリブレーションして、深さ効果を除去するステップと、
管腔を検出するステップと、
カテーテル又は前記カテーテルの一部から所定の距離以内に前記管腔が位置するかどうかを確認するステップと、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置する場合は、(i)設定数又は所定数のAラインについて前記信号強度の移動平均をとり、(ii)前記信号強度の平均が設定量又は所定量だけ急に変化する位置を見つけ、(iii)前記設定量又は所定量の前記検出された急な変化又は前記検出された変化に基づいて、前記EELの位置を検出するステップと、
を実行するように機能する、
イメージング機器。
【請求項2】
(i)前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部からの前記所定の距離は、3.0mm以内、2.0mm以内、1.0mm~3.0mm以内、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された距離、のうちの1つ以上であること、
(ii)前記カテーテルの前記一部は、前記カテーテルの中心、前記カテーテルの側面、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された前記カテーテルの一部であること、
(iii)前記所定数又は設定数のAラインは、10個のAライン、5個のAライン、3個のAライン、1~10個のAライン、10個以上のAライン、15個のAライン、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された数のAライン、のうちの1つ以上であること、及び/又は、
(iv)前記設定量又は所定量の前記検出された急な変化又は前記検出された変化は、5パーセント以上、10パーセント以上、5~10%以上、低強度から高強度への変化、及び/又は、前記ユーザによって設定又は定義された量、のうちの1つ以上を含むこと、
のうち1つ以上である、請求項1に記載のイメージング機器。
【請求項3】
前記1つ以上のプロセッサは、前記管腔内若しくは前記管腔付近の側枝の位置又は前記管腔内若しくは前記管腔付近のプラークの位置を除いて、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認するように更に機能する、
請求項1に記載のイメージング機器。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサは、EELを自動的に検出するように更に機能し、かつ、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置していない場合は、EELが検出されなかったことを標示するステップ、又は、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置する場合は、前記管腔からの所定の距離以内に前記EELが位置するかどうかを決定し、前記管腔からの前記所定の距離以内に前記EELが位置する場合は、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認し、又は、前記管腔からの前記所定の距離以内に前記EELが位置していない場合は、プラークが存在するかどうかを決定し、プラークが存在する場合は、EELプレ近傍曲率画像又はフレームに対して処理を実行して、完全なEELを含むEEL近傍曲率画像又はフレームを取得し、付近の検出結果から補間し、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認し、又は、前記プラークが存在しない場合は、付近の検出結果から補間し、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認するステップ、
を実行するように更に機能する、請求項1に記載のイメージング機器。
【請求項5】
(i)前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部からの前記所定の距離は、3.0mm以内、2.0mm以内、1.0mm~3.0mm以内、及び/又は、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、のうちの1つ以上であること、
(ii)前記カテーテルの前記一部は、前記カテーテルの中心、前記カテーテルの側面、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された前記カテーテルの一部であること、
(iii)前記所定数又は設定数のAラインは、10個のAライン、5個のAライン、3個のAライン、1~10個のAライン、10個以上のAライン、15個のAライン、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された数のAライン、のうちの1つ以上であること、
(iv)前記設定量又は所定量の前記検出された急な変化又は前記検出された変化は、5パーセント以上、10パーセント以上、5~10%以上、低強度から高強度への変化、及び/又は、前記ユーザによって設定又は定義された量、のうちの1つ以上を含むこと、及び/又は、
(v)前記検出されたEELの位置と前記管腔との間の前記所定の距離は、1mm以内、2mm以内、1~2mm以内、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された距離以内、のうちの1つ以上であること、
のうちの1つ以上である、請求項4に記載のイメージング機器。
【請求項6】
前記1つ以上のプロセッサは、側枝の位置又はプラークの位置を除いて、前記平滑化されたEELが前記デカルト座標及び/又は前記極座標において連続的であるかどうかを確認するように更に機能する、
請求項5に記載のイメージング機器。
【請求項7】
前記1つ以上のプロセッサは、
1つ以上の血管内画像内で管腔エッジを検出するステップと、
1つ以上の参照フレームを決定するステップと、
前記1つ以上の参照フレーム内に前記EELが認められるかどうかを決定するステップと、
前記EELを検出するステップと、
前記EELの直径を測定するステップと、
前記管腔内で使用されるステントのサイズ及び形状を決定するステップと、
を実行するように更に機能する、請求項1に記載のイメージング機器。
【請求項8】
外弾性板(EEL)の検出方法であって、
1つ以上のイメージングモダリティの信号強度をキャリブレーションして、深さ効果を除去するステップと、
管腔を検出するステップと、
カテーテル又は前記カテーテルの一部から所定の距離以内に前記管腔が位置するかどうかを決定するステップと、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置する場合は、(i)設定数又は所定数のAラインについて前記信号強度の移動平均をとり、(ii)前記信号強度の平均が設定量又は所定量だけ急に変化する位置を見つけ、(iii)前記設定量又は所定量の前記検出された急な変化又は前記検出された変化に基づいて、前記EELの位置を検出するステップと、
を含む方法。
【請求項9】
前記EELが前記管腔から所定の距離以内に位置するかどうかを決定するステップと、
前記EELが前記管腔から前記所定の距離以内に位置する場合は、前記検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認するステップと、
を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記検出されたEELの位置と前記管腔との間の前記所定の距離は、1mm以内、2mm以内、1~2mm以内、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された距離以内、のうちの1つ以上であること、及び/又は、
前記確認ステップは、前記管腔内若しくは前記管腔付近の側枝の位置又は前記管腔内若しくは前記管腔付近のプラークの位置を除いて、前記平滑化されたEELが前記デカルト座標及び/又は前記極座標において連続的であるかどうかを確認すること、
のうちの1つ以上である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記EELが前記管腔からの前記所定の距離以内に位置していない場合、プラークが存在するかどうかを決定するステップと、
プラークが存在する場合は、EELプレ近傍曲率画像又はフレームに対して処理を実行して、完全なEELを含むEEL近傍曲率画像又はフレームを取得し、付近の検出結果から補間し、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認し、又は、前記プラークが存在しない場合は、付近の検出結果から補間し、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認するステップと、
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記確認ステップは、前記管腔内若しくは前記管腔付近の側枝の位置又は前記管腔内若しくは前記管腔付近のプラークの位置を除いて、前記平滑化されたEELが前記デカルト座標及び/又は前記極座標において連続的であるかどうかを確認する、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
(i)前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部からの前記所定の距離は、3.0mm以内、2.0mm以内、1.0mm~3.0mm以内、及び/又は、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、のうちの1つ以上であること、
(ii)前記カテーテルの前記一部は、前記カテーテルの中心、前記カテーテルの側面、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された前記カテーテルの一部であること、
(iii)前記所定数又は設定数のAラインは、10個のAライン、5個のAライン、3個のAライン、1~10個のAライン、10個以上のAライン、15個のAライン、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された数のAライン、のうちの1つ以上であること、及び/又は、
(iv)前記設定量又は所定量の前記検出された急な変化又は前記検出された変化は、5パーセント以上、10パーセント以上、5~10%以上、低強度から高強度への変化、及び/又は、前記ユーザによって設定又は定義された量、のうちの1つ以上を含むこと、
のうちの1つ以上である、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
1つ以上の血管内画像内で管腔エッジを検出するステップと、
1つ以上の参照フレームを決定するステップと、
前記1つ以上の参照フレーム内に前記EELが認められるかどうかを決定するステップと、
前記EELを検出するステップと、
前記EELの直径を測定するステップと、
前記管腔内で使用されるステントのサイズ及び形状を決定するステップと、
を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記参照フレーム内に前記EELが認められない場合は、付近のフレーム、前記参照フレームの前後のフレーム、前記参照フレームから離れた数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近のフレームのうちの1つ以上において、前記EELが認められるかどうかを決定するステップ、
付近のフレーム、前記参照フレームの前後のフレーム、前記参照フレームから離れた数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近のフレームのうちの1つ以上において前記EELが認められない場合は、前記管腔の前記直径を測定し、前記ステントの前記サイズ及び前記形状を決定するステップ、
付近のフレーム、前記参照フレームの前後のフレーム、前記参照フレームから離れた数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近のフレームのうちの1つ以上において前記EELが認められる場合は、前記参照フレームを、前記付近のフレーム、前記参照フレームの前後の前記フレーム、前記参照フレームから離れた前記数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近の前記フレームのうちの1つ以上に変更するかどうかを決定するステップ、
前記参照フレームを、前記付近のフレーム、前記参照フレームの前後の前記フレーム、前記参照フレームから離れた前記数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近の前記フレームのうちの1つ以上に変更すると決定された場合は、前記EELを検出し、前記EELの前記直径を測定し、前記ステントの前記サイズ及び前記形状を決定するステップ、及び/又は、
前記参照フレームを、前記付近のフレーム、前記参照フレームの前後の前記フレーム、前記参照フレームから離れた前記数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近の前記フレームのうちの1つ以上に変更すると決定されなかった場合は、前記管腔の前記直径を測定し、前記ステントの前記サイズ及び前記形状を決定するステップ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
参照フレームが適切でない場合、又は参照フレームを変更すべきである場合に、ディスプレイに警告を出すステップ、及び/又は、
前記EELの検出に基づいて、参照フレームが適切でない場合、又は参照フレームを変更すべきである場合に、ディスプレイに警告を出すステップ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ステントの前記サイズ及び前記形状は、前記ステントの直径及び長さ、前記ステントの円周、及び/又は、前記ステントの体積、のうちの1つ以上を含み、
前記イメージング機器は、当該イメージング機器のユーザによる前記ステントの前記サイズ及び/又は前記形状の選択を支援する、
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するステップを更に含み、
前記ディスプレイのユーザ及び/又は前記GUIのうちの1つ以上が、前記EELの前記位置を変更し、かつ/又は、前記GUIは、前記ユーザをナビゲートするためのボタン及び/又はガイダンスを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項19】
イメージング対象の1つ以上の特徴が前記管腔の表面又は前記管腔エッジよりも比較的深くに位置付けられるように、深さに起因する信号強度の低下を補正し、前記補正された強度を分析するステップ、
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
外弾性板(EEL)を検出するための方法をコンピュータに実行させるための少なくとも1つのプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記方法は、
1つ以上のイメージングモダリティの信号強度をキャリブレーションして、深さ効果を除去するステップと、
管腔を検出するステップと、
カテーテル又は前記カテーテルの一部から所定の距離以内に前記管腔が位置するかどうかを決定するステップと、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置する場合は、(i)設定数又は所定数のAラインについて前記信号強度の移動平均をとり、(ii)前記信号強度の平均が設定量又は所定量だけ急に変化する位置を見つけ、(iii)前記設定量又は所定量の前記検出された急な変化又は前記検出された変化に基づいて、前記EELの位置を検出するステップと、
を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2021年10月1日に提出された米国非仮特許出願第17/492,376号に関連し、それに対する優先権を主張し、その開示は、参照により全体として本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、概してコンピュータイメージング及び/又は光学イメージングの分野に関し、特に、OCT画像から外弾性板(EEL)を検出するために、複数のイメージングモダリティ(光干渉断層撮影法(OCT)、マルチモードOCT(MMO-OCT)、近赤外蛍光(NIRF)、近赤外自家蛍光(NIRAF)等)を使用するための機器、システム、方法及び記憶媒体に関する。OCT用途の例としては、胃腸、心臓及び/又は眼での用途等の生物学的物体のイメージング、評価及び診断と、1つ以上の光学器具(1つ以上の光学プローブ、1つ以上のカテーテル、1つ以上の内視鏡、1つ以上のカプセル、1つ以上の針(例えば生検針)等)による取得が挙げられる。本明細書では、複数のイメージングモダリティを使用及び/又は制御する装置又はシステムを使用する用途において、サンプル又は物体を特性評価、検査及び/若しくは診断し、かつ/又は、サンプル又は物体の粘度を測定するための、1つ以上の機器、システム、方法及び記憶媒体を論じる。
【背景技術】
【0003】
光干渉断層撮影法(OCT)は、組織や材料の高解像度の断面画像を取得する技術であり、リアルタイムの可視化を可能にする。OCT技術の目的は、フーリエ変換やマイケルソン干渉計等の干渉光学系や干渉法を用いて、光の時間遅延を測定することである。光源からの光は、スプリッタ(例えばビームスプリッタ)によって分割され、参照アームとサンプル(又は測定)アームに送られる。参照ビームは、参照アームの参照ミラー(部分反射要素や他の反射要素)から反射され、サンプルビームは、サンプルアームのサンプルから反射又は散乱される。両ビームは、スプリッタで結合(又は再結合)され、干渉縞を生成する。干渉計の出力は、分光計(例えばフーリエ変換赤外分光計)等の1つ以上の機器において、フォトダイオードやマルチアレイカメラ等の1つ以上の検出器によって検出される。干渉縞は、サンプルアームの経路長が参照アームの経路長と光源のコヒーレンス長の範囲内で一致する場合に、生成される。出力ビームを評価することにより、入力放射のスペクトルを周波数の関数として導出することができる。干渉縞の周波数は、サンプルアームと参照アームの間の距離に対応する。周波数が高いほど、経路長の差が大きくなる。
【0004】
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)等の血管診断やインターベンション手技時には、光干渉断層撮影法(OCT)のユーザは、情報の過負荷が原因で、他のモダリティとの相関関係において断層撮影画像を理解することに苦労する場合があり、これにより、画像の解釈に混乱が生じてしまう。
【0005】
PCI等の1つ以上の手技において、PCI手技等では、EELを自動的に検出し、医師によるステントサイズの選択を支援するようなアルゴリズムやプロシージャがない。よって、EELを検出し、ユーザによるステントサイズの選択又は設定を支援するための自動検出方法を提供する必要がある。
【0006】
したがって、1つ以上のイメージングモダリティを使用、制御及び/又は強調し、かつ、ユーザによるステントサイズの選択を支援するために自動的にEELを検出するための、少なくとも1つのイメージング用光学機器、システム、方法及び記憶媒体を提供することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本開示の広範な目的は、1つ以上のイメージングモダリティの使用及び/又は制御し、かつ、ユーザによるステントサイズ(例えば直径、長さ、直径及び長さ、壁面積(例えば、EELと管腔の間の面積、ユーザが選択した壁面積、所定の壁面積、自動選択された壁面積等)等)の選択を支援するためにEELを自動的に検出するための、イメージング(例えばOCT、NIRF、NIRAF等)用の装置、システム、方法及び記憶媒体を提供することである。また、干渉計等の干渉光学系(例えばSD-OCTやSS-OCT等)を用いたOCT用機器、システム、方法及び記憶媒体を提供することも、本開示の広範な目的である。
【0008】
1つ以上の実施形態は、ユーザによるステントサイズ(例えば直径、長さ、直径及び長さ、壁面積(例えば、EELと管腔の間の面積、ユーザが選択した壁面積、所定の壁面積、自動選択された壁面積等)等)の選択を支援するためにEELを自動的に検出するための、少なくとも1つの方法、機器、装置、システム又は記憶媒体を提供する。
【0009】
1つ以上の手技において、本明細書に記載の1つ以上のアルゴリズム又は方法を使用して、EELを自動的に検出し、選択された参照フレームが適切又は不適切である場合にユーザ(例えば医師や技師等)に対して支援及び/又は警告を行うことができる。
【0010】
本開示には、全てのイメージングモダリティ(例えば断層撮影画像、カーペットビューでの近赤外自家蛍光(NIRAF)情報、カーペットビューでの近赤外蛍光(NIRF)情報、半管表示での冠状血管の3次元(3D)レンダリング、管腔径表示、長手方向ビュー、血管造影ビュー等)において、OCTユーザが関心領域に集中することを可能にする手段が記載される。後述するように、表示されたイメージングモダリティの全ては、ユーザが各表示を同時に変更及び更新するとともにNIRF及び/又はNIRAFのデータを適宜強調することを可能にするいくつかのコントロールバーのうちのいずれか1つによって制御することができる。これにより、ユーザは、マルチモダリティを用いて血管の構造的情報の全景を得ることができ、また、より的を絞ったフォーカスのための機能の設定可能性が与えられる。
【0011】
本開示の1つ以上の実施形態は、脈管間イメージング、血管内イメージング、動脈硬化プラークの評価、心臓ステントの評価、血液クリアリングを用いた冠動脈内イメージング、バルーン副鼻腔形成術(balloon sinuplasty)、副鼻腔ステント留置、関節鏡検査、眼科、耳の研究、獣医学での使用及び研究等、臨床用途で用いることができる。
【0012】
本開示の少なくとも別の態様によれば、本明細書に記載の1つ以上の技術は、光学コンポーネント及び/又は処理コンポーネントの数を削減又は最小化することにより、また、1つ以上の装置、機器、システム及び記憶媒体の使用/製造のコストを削減するための効率的な技術のおかげで、そのような装置、機器、システム及び記憶媒体の製造及び保守のうちの少なくとも1つのコストを低減する特徴として、又はそのような特徴とともに、採用されてよい。
【0013】
以下の段落では、特定の説明的な実施形態を記載する。他の実施形態は、代替、均等物及び変更を含む場合がある。加えて、説明的な実施形態はいくつかの新規の特徴を含む場合があり、特定の特徴は、本明細書に記載の機器、システム及び方法の一部の実施形態には必須ではない場合がある。
【0014】
本開示の他の態様によれば、本明細書では、OCT及び/又は他のイメージングモダリティ技術を用いる1つ以上の追加の機器、1つ以上のシステム、1つ以上の方法及び1つ以上の記憶媒体が論じられる。本開示の更なる特徴は、以下の説明から、かつ添付の図面を参照して、一部は理解可能であり、一部は明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の様々な態様を図示する目的で(同様の数字は同様の要素を示す)、図面には、採用され得る単純化された形態が示されている。しかし、当然のことながら、本開示は、図示されている精確な配置及び手段によって限定されず、又はそれに限定されない。当業者が本明細書の主題を作製及び使用することを支援するために、添付の図面及び図を参照する。
【0016】
図1A図1Aは、本開示の1つ以上の態様に係る、画像内でのEEL検出に使用できるシステムの少なくとも1つの実施形態を示す概略図である。
図1B図1Bは、本開示の1つ以上の態様に係る、EEL検出に使用できるマルチモダリティ光干渉断層撮影(MM-OCT)装置又はシステムの少なくとも1つの実施形態の構造を示す。
図2-1】図2Aは、本開示の1つ以上の態様に係る、EEL検出のアルゴリズム又は方法の少なくとも1つの実施形態である。
図2-2】図2B図2Cは、それぞれ、本開示の1つ以上の態様に係る、EEL検出アルゴリズム又は方法の1つ以上の実施形態によって処理及び/又は取得され得るEELプレ近傍曲率(EEL pre neighborhood curvature)とEEL近傍曲率(EEL neighborhood curvature)の少なくとも1つの実施形態を示す。
図3図3は、本開示の1つ以上の態様に係る、EEL検出技術を実行するための装置、方法又はシステムの少なくとも1つの実施形態と併用できるカテーテル又はプローブの実施形態の図である。
図4図4は、本開示の1つ以上の態様に係るEEL検出と併用できる、カテーテル検査室でのワークフロー全体の少なくとも1つの実施形態を示す。
図5図5は、本開示の1つ以上の態様に係る、EEL検出のアルゴリズム又は方法の少なくとも追加の実施形態である。
図6図6は、本開示の1つ以上の態様に係る、コレジストレーションの全体ワークフローの少なくとも1つの実施形態を示す。
図7図7A図7Bは、本開示の1つ以上の態様に係る、急な信号変化とEEL位置を検出することの少なくとも1つの実施形態を示す。
図8図8A図8Bは、それぞれ、本開示の1つ以上の態様に係る、原画像フレームと補正後画像フレームの少なくとも1つの実施形態を示す。
図9図9は、本開示の1つ以上の態様に係る、グラウンドトゥルースデータと、図8Aの原画像からのデータと、図8Bの補正後画像からのデータと、対応するRMSE、最大及び最小の値とを使用する少なくとも1つの実施形態を示す。
図10図10A図10Bは、それぞれ、本開示の1つ以上の態様に係る、原画像フレームと補正後画像フレームの少なくとも別の実施形態を示す。
図11図11は、本開示の1つ以上の態様に係る、グラウンドトゥルースデータと、図10Aの原画像からのデータと、図10Bの補正後画像からのデータと、対応するRMSE、最大及び最小の値とを使用する少なくとも1つの実施形態を示す。
図12図12A図12Bは、それぞれ、本開示の1つ以上の態様に係る、原画像フレームと補正後画像フレームの少なくとも更なる実施形態を示す。
図13図13は、本開示の1つ以上の態様に係る、グラウンドトゥルースデータと、図12Aの原画像からのデータと、図12Bの補正後画像からのデータと、対応するRMSE、最大及び最小の値とを使用する少なくとも1つの実施形態を示す。
図14図14は、本開示の1つ以上の態様に係る、EEL検出に使用できる1つ以上のイメージングモダリティを利用するためのOCT装置又はシステムの少なくとも1つの実施形態を示す。
図15図15は、本開示の1つ以上の態様に係る、EEL検出に使用できる1つ以上のイメージングモダリティを利用するためのOCT装置又はシステムの少なくとも別の実施形態を示す。
図16図16は、本開示の1つ以上の態様に係る、EEL検出に使用できる1つ以上のイメージングモダリティを利用するためのOCT装置又はシステムの少なくとも更なる実施形態を示す。
図17図17は、本開示の1つ以上の態様に係る、本明細書に記載の装置又はシステム又は1つ以上の方法の1つ以上の実施形態と併用できるコンピュータの実施形態の概略図を示す。
図18図18は、本開示の1つ以上の態様に係る、本明細書に記載のイメージング装置又はシステム又は方法の1つ以上の実施形態と併用できるコンピュータの別の実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して実施形態を説明する。同じ番号は全体を通して同じ要素を指す。なお、以下の説明は、本質的に例証及び例示にすぎず、本開示及びその用途又は使用を限定することを意図するものではない。実施形態に記載される構成要素及びステップの相対的な配置、数値表現及び数値は、具体的に別段の記載がない限り、本開示の範囲を限定しない。当業者に周知の技術、方法及び機器は、当業者であれば以下に記載される実施形態を使用可能にするためにそれらの詳細を知る必要がないので、詳述されない場合がある。また、以下に開示されるような、人体内部の検査に用いられる内視鏡は、他の物体の検査にも用いることができる。実施形態が実施され得る内視鏡の例である特殊内視鏡の例として、血管内視鏡、肛門鏡、関節鏡、動脈鏡、関節鏡、気管支鏡、カプセル内視鏡、胆道鏡、結腸鏡、膣鏡、膀胱鏡、脳鏡、上部消化管内視鏡(esophagogastroduodenoscope)、食道鏡、胃鏡、ヒステロスコープ、腹腔鏡、喉頭鏡、縦隔鏡、ネフロスコープ、神経内視鏡、直腸鏡、レゼクトスコープ、鼻鏡、S状結腸鏡、上顎洞内視鏡(sinuscope)、胸腔鏡、尿管鏡、子宮鏡、ボアスコープ、ファイバースコープ、検査カメラ、及び実施形態を含むように適合され得る任意の特殊内視鏡が挙げられる。内視鏡は、軟性である場合もあるし、剛性である場合もある。実施形態は、プローブであってもよいし、イメージング装置であってもよい。
【0018】
本明細書には、以下を使用して組織等の被写体の直接画像(例えば白黒やカラー等)を取得するための、1つ以上の機器、光学系、方法及び記憶媒体が開示される:イメージングの機能、特徴、技術若しくは方法;コレジストレーションの機能、特徴、技術若しくは方法;及び/又は、適切なコレジストレーション方法の選択。かつ/又は、本明細書には、イメージングの特徴、機能又は技術を使用して、診断、灌注、吸引、拡張(例えばバルーン)、培養、組織サンプリング、生検の実行、薬剤のインプラント、並びに/又は、その他の種類の診断及び/若しくは治療の実行を行うための、1つ以上の機器、光学系、方法及び記憶媒体が開示される。本開示の少なくとも1つの態様によれば、本明細書に記載の1つ以上の機器、光学系、方法及び記憶媒体は、イメージングの機能、特徴、技術又は方法、コレジストレーションの機能、特徴、技術又は方法、適切なコレジストレーション方法の選択を使用し、かつ/又は、EEL検出方法を使用する。
【0019】
1つ以上の実施形態では、病院のカテーテル検査室において手技の計画を立て、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の手技の成功を確認するために、複数のイメージングモダリティが使用される場合がある。
【0020】
本明細書には、複数のイメージング技術又はモダリティ(例えばOCT、NIRF、NIRAF等)を使用して組織(或いは物体やサンプル)を特性評価するための、1つ以上の機器、システム、方法及び記憶媒体が開示される。図1A図18には、本開示のいくつかの実施形態(本開示の装置、システム、方法及び/又はコンピュータ可読記憶媒体の1つ以上の実施形態によって実施され得る)が図式的かつ視覚的に記載される。
【0021】
ここで図面の詳細に目を向けると、図1Aは、本開示の1つ以上の態様に係る光学プローブ用途とともにOCT技術(例えば本明細書に記載のEEL検出技術の1つ以上の実施形態等)を利用するように機能するOCTシステム100(本明細書では「システム100」とも呼ばれる)を示す。システム100は、光源101、参照アーム102、サンプルアーム103、スプリッタ104(本明細書では「ビームスプリッタ」とも呼ばれる)、参照ミラー(本明細書では「参照反射」とも呼ばれる)105及び1つ以上の検出器107を備える。システム100は移相デバイス又はユニット130を含んでもよく、1つ以上の実施形態では、移相デバイス又はユニットは省略されてもよい。1つ以上の実施形態では、システム100は、患者インタフェース機器又はユニット(「PIU」)110及びカテーテル120(図1A図1Bに図式的に示される)を含んでもよく、システム100は、サンプル又は標的106とインタラクトすることができる(例えばカテーテル120及び/又はPIU110を介して)。1つ以上の実施形態では、システム100は干渉計を含み、又は、干渉計は、少なくとも光源101や参照アーム102、サンプルアーム103、スプリッタ104、参照ミラー105等、システム100の1つ以上のコンポーネントによって画成される。
【0022】
光源101はスプリッタ104への光を発するように機能し、スプリッタ104は、光源101からの光を、参照アーム102に入る参照ビームとサンプルアーム103に入るサンプルビームとに分離する。ビームスプリッタ104は、参照ミラー105、1つ以上の検出器107及びサンプル又は標的106に対して、角度を成して位置付け又は配置される。参照ビームは移相ユニット130(システム100に示されるように、システムに含まれる場合)を通過し、参照ビームは参照アーム102の参照ミラー105に反射される。一方、サンプルビームは、サンプルアーム103のPIU(患者インタフェースユニット)110及びカテーテル120を通して、サンプル106から反射又は散乱される。参照ビームとサンプルビームの両方は、スプリッタ104で結合(又は再結合)し、干渉縞を生成する。システム100及び/又はその干渉計の出力は、1つ以上の検出器107(例えばフォトダイオードやマルチアレイカメラ等)で連続的に取得される。1つ以上の検出器107は、結合又は再結合された2つの放射線又は光ビーム間の干渉又は干渉縞を測定する。1つ以上の実施形態では、フリンジ効果が作り出され、1つ以上の検出器107によって測定することができるように、参照ビームとサンプルビームは、異なる光路長を進む。システム100及び/又はその干渉計の出力から得られる電気アナログ信号は、デジタル信号に変換されて、コンピュータ1200、1200’(それぞれ後述される図17又は図18に示される)等のコンピュータによって分析される。1つ以上の実施形態では、光源101は、放射線源であってもよいし、広帯域の波長で放射される広帯域光源であってもよい。1つ以上の実施形態では、ソフトウェア及び電子機器を含むフーリエ解析器を用いて、電気アナログ信号を光スペクトルに変換することができる。
【0023】
光源101は、複数の光源を含んでもよいし、単一の光源であってもよい。光源101は、1つ以上の実施形態において、広帯域レーザ光を発生する。光源101は、レーザ、有機発光ダイオード(OLED)、発光ダイオード(LED)、ハロゲンランプ、白熱灯、レーザによって励起される超連続光源、及び/又は蛍光灯のうち1つ以上を含んでよい。光源101は、少なくとも3つのバンドに分離できる光を提供する任意の光源であってよく、各バンドは更に分散されて、空間情報のスペクトル符号化に用いられる光を提供する。光源101は、本明細書に記載の1つ又は複数のシステム(システム100、システム100’、システム100”、システム100’’’等)の他のコンポーネントにファイバ結合されてもよいし、自由空間結合されてもよい。
【0024】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、OCTシステムの特徴は、光ファイバを用いて実装される。前述したとおり、本開示のOCT技術の1つの用途は、図1A図1Bに概略的に示されるように、カテーテル120とOCTを併用することである。
【0025】
ここで図1Bを参照すると、本明細書に記載の1つ以上のプルバック実施形態及び/又は1つ以上のEEL検出技術と併用できるイメージングシステム20の少なくとも1つの実施形態の概略図が示されている。イメージングシステム20は、血管造影システム30と、血管内イメージングシステム40と、画像プロセッサ50と、ディスプレイ又はモニタ1209と、心電図検査(ECG)機器60とを含んでよい。血管造影システム30は、血管造影システム制御部24に接続されたCアーム22等のX線イメージング機器と、物体又は患者106の血管造影画像フレームを取得するための血管造影画像プロセッサ26とを含む。
【0026】
イメージングシステム20の血管内イメージングシステム40は、コンソール32と、カテーテル120と、血管内画像フレームを取得するためにカテーテル120とコンソール32の間を接続する患者インタフェースユニット又はPIU110とを含んでよい。カテーテル120は、患者106の血管に挿入することができる。カテーテル120は、例えば冠動脈等の特定の血管の管腔に配置される光照射器及びデータ収集プローブとして機能することができる。カテーテル120は、プローブチップと、1つ以上の放射線不透過性マーカと、光ファイバと、トルクワイヤとを含み得る。プローブチップは、1つ以上のデータ収集システムを含んでよい。カテーテル120は、冠動脈の画像を得るために、患者106の動脈に通すことができる。患者インタフェースユニット110は、血管内画像フレームの取得中にイメージング光学系のプルバックを可能にするために、内部にモータMを含んでよい。イメージングプルバック手技により、血管の画像を取得することができる。イメージングプルバック経路はコレジストレーション経路を表すことができ、これは、管の関心領域又は標的領域であってよい。
【0027】
コンソール32は、光源101及びコンピュータ1200を含み得る。コンピュータ1200は、本明細書に記載されるような特徴を含んでも良いし(例えば図1A図14図17等を参照)、或いは、コンピュータ1200’(例えば図18等を参照)その他の本明細書に記載のコンピュータやプロセッサであってもよい。1つ以上の実施形態では、コンピュータ1200は、血管内システムコントローラ35及び血管内画像プロセッサ36を有してよい。血管内システムコントローラ35及び/又は血管内画像プロセッサ36は、患者インタフェースユニット110内のモータMを制御するように機能することができる。また、血管内画像プロセッサ36は、画像処理のための様々なステップを実行し、表示される情報を制御することができる。
【0028】
イメージングシステム20内では、様々なタイプの血管内イメージングシステムを用いることができる。血管内イメージングシステム40は、イメージングシステム20内で使用できる血管内イメージングシステムの一例にすぎない。例として、OCTシステム、マルチモダリティOCTシステム又はIVUSシステム等を含む、様々なタイプの血管内イメージングシステムを用いることができる。
【0029】
また、イメージングシステム20は、患者106の皮膚上に配置された電極を用いてある期間にわたって心臓の電気的活動を記録するために、心電図検査(ECG)機器60に接続してもよい。イメージングシステム20はまた、血管造影データ、血管内イメージングデータ及びECG機器60からのデータを受信して、様々な画像処理ステップを実行して、血管造影画像フレームをコレジストレーション経路とともに表示するためにディスプレイ1209に送信するために、画像プロセッサ50を含んでもよい。図1Bでは、イメージングシステム20に関連付けられた画像プロセッサ50は、血管造影システム30と血管内イメージングシステム40の両方の外部にあるように見えるが、画像プロセッサ50は、血管造影システム30、血管内イメージングシステム40、ディスプレイ1209又はスタンドアロンデバイスの中に含まれてもよい。或いは、血管造影画像プロセッサ26、イメージングシステム20の血管内画像プロセッサ36、又はその他の本明細書に記載のプロセッサ(例えばコンピュータ1200、コンピュータ1200’等)のうちの1つ以上を用いて各種画像処理ステップが実行される場合、画像プロセッサ50は必要ではない場合がある。
【0030】
1つ以上の実施形態では、1つ以上のイメージングモダリティを用いて、病院のカテーテル検査室にて手技の計画を立て、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の手技の成功を確認することができ、或いは、1つ以上のイメージングモダリティを用いて、1つ以上の他の手技(例えばイメージングやEEL検出等)の計画及び実行を行うことができる。図2Aは、EEL検出の全体ワークフローの少なくとも1つの実施例を示す。1つ以上の実施形態では、当該方法は、以下のステップを含み得る:(i)OCT信号強度又は他のモダリティの信号強度をキャリブレーションして、深さ効果(effect of depth)を除去するステップ(例えば図2AのステップS200参照);(ii)管腔を検出するステップ(例えば図2AのステップS201参照);(iii)管腔がカテーテル中心から所定の距離以内(例えば3.0mm以内、2.0mm以内、1.0mm~3.0mm以内等)に位置するかどうかを決定するステップ(例えば図2AのステップS202参照);(iv)S202で“Yes”である場合は、所定数又は設定数XX個のAライン(例えば、10個のAライン、5個のAライン、3個のAライン、1~10個のAライン、10個以上のAライン、15個のAライン、ユーザによって設定された数のAライン等)について、信号強度の移動平均をとり(例えば、範囲=20,~0.1mm)(例えば図2AのステップS203参照)、次に、後述するステップS204~S206へ進むか、又は、S202で“No”である場合は、EEL検出が発生しなかったと決定及び/又は標示するステップ(例えば図2AのステップS202b参照);(v)ステップS204において、平均強度が所定量だけ変化したか又は急変した(例えば、5パーセント以上、10パーセント以上、5~10%以上、ユーザによって設定又は定義された量等)位置を見つけるステップ(例えば図2AのステップS204参照);(vi)検出された変化又は急変(例えば低強度から高強度)の位置と、EEL又は検出された変化若しくは急変の強度とに基づいて、EEL位置を検出するステップ(例えば図2AのステップS205参照);(vii)検出されたEEL位置が管腔から所定の距離以内(例えば、1mm以内、2mm以内、1~2mm以内、ユーザによって設定された距離以内、1つ以上のイメージングモダリティの最大侵入深さ以内、OCTイメージングモダリティの場合の1~2mm以内等)にあるかどうかを決定するステップ(例えば図2AのステップS206参照);(viii)S206で“Yes”である場合は、後述するステップS210及びS211へ進み、又は、S206で“No”である場合は、ステップS207へ進むステップ;(ix)ステップS207において、プラークが存在するかどうかを決定し(例えば図2AのステップS207参照)、S207で“Yes”である場合は、(x)EEL近傍曲率処理を実行してから(例えば、EELプレ近傍曲率を評価し、それに処理を実行して(例えば図2Bに示されるように)、EEL近傍曲率を得るか又は見つける(例えば図2Cに示されるように))(例えば図2AのステップS208参照)、後述するステップS209~S211へ進み、又は、S207で“No”である場合は、(xi)付近の検出結果から補間することにより、ステップS209~S211へ進むステップ(例えば図2AのステップS209参照);(xii)検出された点の間を補間し、平滑化を実行するステップ(例えば図2AのステップS210参照);及び、(xiii)平滑化されたEELが側枝又はプラークの位置を除いてデカルト座標において連続的であるかどうかを確認するステップ(例えば図2AのステップS211参照)。図2B図2Cに示されるとおり、プラークが存在又は位置することが決定される1つ以上の実施形態では、本方法は、プレ近傍及び/若しくは近傍曲率フレーム並びに/又はプラークフレーム内でEELを見つけるステップを含んでよく、また、検出されたEELの頂点から線を作成することができる(例えば図2Bに示されるような近傍EEL曲率線301)。中間の接続点は、非不可視のプラークEEL点に対応する。例えば、図2B図2Cの上側の円304が、プラーク位置に対応し得る。図2Bでは、プラーク304が存在する場合、壁が厚くなるので、EELが見えない場合がある。対照的に、図2Bにおいて、壁がそれほど厚くなかったり薄かったりする領域では、EELが見える場合がある。同様に、残りのフレームの非不可視プラークEEL点を検出することができる。1つ以上の実施形態では、補間点300(図2Bに示されるような)を用いて、近傍曲率線301を作成することができる。このステップにより、本方法又はアルゴリズムは、1つ以上の画像においてEEL線303を適切に拡大したり見つけたりすることができる(例えば、EEL303が完全に表示又は説明されていない場合のある図2Bから、EEL303が完全に表示されている図2Cへ)。このように、正確な画像又はフレームを得て、管腔302とEEL303を区別することができる。1つ以上の実施形態では、本方法は、得られたEEL近傍曲率線フレーム(例えばEELプレ近傍曲率フレーム、EELポスト近傍曲率(EEL post neighborhood curvature)フレーム、EEL近傍曲率フレームの任意の組合わせ、EELプレ近傍曲率フレーム及びEELポスト近傍曲率フレームの任意の組合わせ、EELプレ近傍曲率フレーム及びその他の種類のEEL近傍曲率フレームの任意の組合わせ等)を用いて、EEL近傍曲率線を決定することができる。
【0031】
血管造影は、患者の冠動脈ツリーの全体像を示す。血管内超音波検査(IVUS)や光干渉断層撮影法(OCT)、マルチモダリティOCT(MM-OCT)等の血管内イメージングモダリティは、標的の冠動脈の断面ビューをキャプチャすることにより、血管壁の情報を提供することができる。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの血管造影画像がどのように取得されたのかに基づいて、1つ以上の血管内画像を1つ以上の血管造影画像とコレジストレーションする適切な方法を選択するための方法を説明する。血管内画像と血管造影画像のコレジストレーションは、医師/従事者が異なるイメージングモダリティからの情報を繋ぎ合わせ、患者の1つ以上の状態を理解する際の助けとなり得る。
【0032】
ステップS203の1つ以上の実施形態において、分析されるAラインの数は、ユーザによって設定されてもよいし、所定の数であってもよい(或いは、所定の数のセットから選択されてもよい)。少なくとも1つの実施形態では、分析されるAラインの数はAライン10個であり得るが、分析されるAラインの数は、Aラインの総数と利用可能な計算能力に左右され得る。1つ以上の実施形態では、分析されるAラインの数は、ソフトウェアにより、又は、アルゴリズム又はプロセスを利用する機器又はシステムにより、デフォルト値として設定されてもよいし、かつ/又は、好ましい場合にはユーザが数を決定又は設定してもよい。
【0033】
追加又は代替として、ステップS203について、1つ以上の実施形態は、移動平均をとるときにグループ化する画素数を決定することができ、又は指示を受けることができる。1つ以上の実施形態では、20画素を0.1mm又は~0.1mmに相当する値として設定することができる。1つ以上の実施形態では、OCT侵入深さが約2~3mmであり、検出対象の1つ以上の特徴が1~2mm以内に位置する場合があるので、0.1mm又は~0.1mmの解像度を使用することができ、或いは妥当である場合がある。1つ以上の実施形態では、解像度は、ユーザ及び/又は手技のニーズに応じて、ユーザによって設定されてもよい。ユーザが望むのであれば、ユーザは、移動平均をとるときにグループ化する画素数を決定することができる。追加又は代替として、1つ以上の実施形態では、機器又はシステムが取得するデータが多くなるほど、該機器又はシステムは、最適な数字が何であるかを独力で学習したり決定したりすることが可能になり得る。
【0034】
ステップS205の1つ以上の実施形態等の1つ以上の実施形態では、(例えば、低強度から高強度への急激な強度変化以外の)他の特徴を用いて、EELを検出することができる。例えば、1つ以上の実施形態では、中膜のテクスチャ情報やプラークタイプを使用することができる。石灰化プラークは比較的特定が容易であり、その特徴は、信号強度キャリブレーションを適用することによって強調することができる。
【0035】
1つ以上の実施形態では、中膜及びプラークの外側にEELが位置する場合があるので、(デカルト座標の360度でEELを検出できない場合であっても)ユーザ、機器又はシステムが中膜及びプラークの特徴を特定できる場合は、比較的正確にEELを検出することができる。1つ以上の実施形態は、デカルト座標の360度でEELを検出することができる。好ましくは、EELは、中膜及びプラークの外側に位置する。1つ以上の実施形態では、EEL検出は、プラークタイプの特性評価を含む組織タイプの特性評価と併用することができる。他のアルゴリズムやプロセス(例えばディープラーニング等)によって異なるプラークタイプや中膜を特定できれば、より簡単にEEL検出を行うことができる。
【0036】
1つ以上の実施形態では、OCT(又は他のモダリティ)の信号補正を使用することにより、構造の可視性が向上し得る。1つ以上の実施形態では、Aライン信号の平滑化(移動平均)を使用することにより、偽特徴を原因とする信号強度の急変を回避することができる。1つ以上の実施形態では、極座標及び/又はデカルト座標を使用することにより、検出曲線を平滑化し、かつ/又は、無意味な検出を回避することができる。1つ以上の実施形態では、管腔検出結果を利用することにより、EELが検出されない可能性のある領域を特定することができる。
【0037】
1つ以上の実施形態では、角度の閾値が設定されることが好ましい。1つ以上の実施形態では、角度として360度が設定される。EELが360度で検出されない可能性のある1つ以上の実施形態では、閾値のひとつとして、EELを可視することができる180度以上の角度を使用することができる。特定の臨床試験用の閾値のひとつとしてEELを可視することができる180度以上の角度が使用される1つ以上の実施形態では、角度閾値は、好ましくは約180度に設定することができ、又は、180度に設定することができる。1つ以上の実施形態では、好ましくは、角度は180度以下である(例えば、使用される閾値のひとつがEELを可視することができる180度以上の角度である試験又は手技の場合)。
【0038】
好ましくは、1つ以上の実施形態では、EEL位置は、フレームから次のフレームまで劇的に変化しない可能性があり、又は、劇的に変化しないものである。フレームから次のフレームまでEEL位置が劇的に変化しない1つ以上の実施形態では、現在処理中のフレーム内でEELが検出されない(或いは検出できない)場合、本ソフトウェア、又は、アルゴリズム若しくはプロセスを使用する本機器若しくはシステムは、付近のフレームを確認し、EEL又はEELの一部が該フレーム内で検出され得るかどうかを決定することができる。該フレーム内でEELが検出され得る場合、原フレームとEELが検出され得るフレームとを、例えば管腔エッジを介してレジストレーションし、原フレームのEEL位置を決定することができる。EELが検出されない角度が十分に小さい(例えば、角度が15度未満、角度が10度未満、角度が5度未満等)1つ以上の実施形態では、本ソフトウェア又は本プロセス若しくはアルゴリズムは、極座標又はデカルト座標において補間されてもよい。
【0039】
1つ以上の実施形態では、デカルト座標の使用がEEL検出に役立つ場合がある。好ましくは、EELは、デカルト座標における血管内の連続的な経路であり得る。検出されたEEL輪郭が連続的でない1つ以上の実施形態では、EEL輪郭は、連続的になるように変更されてよい。検出されたEEL輪郭が連続的でない1つ以上の実施形態では、EEL輪郭は、側枝又はプラークの存在を除いて連続的になるように変更されてよい。側枝やプラークが存在する場合、EELは、プラークが現れる前のフレーム内のEEL又はEELの一部によって推定することができる。
【0040】
1つ以上の実施形態では、ステントは通常、側枝やプラークが存在する場所には配置できないので、デカルト座標の使用は、(1)EELの連続性を確保することと、(2)EEL検出には不適切なケースを特定することに役立つ。EEL検出には不適切なケースを特定するという2つ目のシナリオについて、ソフトウェア、又は、アルゴリズム若しくはプロセスを使用する機器若しくはシステムは、依然として結果をユーザに提示し、ユーザが該フレームを参照フレームとして使用したいかどうかをユーザに尋ねることができる。1つ以上の実施形態では、管腔及び/又は側枝は、OCTその他のイメージングモダリティが検出できる範囲内で検出される場合がある。
【0041】
1つ以上の実施形態では、本アルゴリズム又はプロセスは、EELがどの程度深くに位置し得るのか、及び/又は、EELがどの程度深くに位置し得るのかを決定することができる。参照フレーム(例えばPCI手技用の参照フレーム)は、血管が正常に見えるフレームとして選択され得るので、血管の3つの層(例えば内膜、中膜、外膜)が明瞭に可視化され得る。内膜、中膜及び外膜の層を使用する状況では、EEL(中膜と外膜の間の境界)は、管腔表面から1~2mm以内に位置し得る。
【0042】
1つ以上の実施形態では、EEL検出は、PCI手技、特にステントサイジングとステント留置位置のナビゲートを支援することができる。したがって、管腔エッジから比較的浅い領域でEELが検出できない場合、ステントサイズ(直径)の決定に管腔エッジを使用することによって現在のフレームを参照フレームとして使用できるとユーザが選択又は設定した場合を除き、現在のフレームを参照フレームとして使用しなくてもよい。
【0043】
図3は、シース121、コイル122、プロテクタ123及び光学プローブ124を含むカテーテル120の実施形態を示す。図1A図1Bに概略的に示されるように、カテーテル120は、プルバックによってコイル122をスピンさせるために、PIU110に接続されることが好ましい(例えば、PIU110の少なくとも1つの実施形態は、プルバックによってコイル122をスピンさせるように機能する)。コイル122は、その近位端から遠位端へ(例えば、PIU110の回転モータを介して、又は該回転モータによって)トルクを送達する。1つ以上の実施形態では、評価されている生体器官、サンプル又は物質(血管や心臓等の中空器官等)の全方向ビューを見るために光学プローブ124の遠位端もスピンするように、コイル122は光学プローブ124とともに/光学プローブ124に固定される。例えば、アクセスするのが困難な内臓器官(血管内画像や消化管、その他の狭域等)へのアクセスを提供するために、OCT干渉計のサンプルアーム(例えば図1Aに示されるサンプルアーム103)内には、光ファイバのカテーテル及び内視鏡が存在してよい。カテーテル120又は内視鏡の内部の光学プローブ124を通る光のビームが関心表面にわたって回転すると、1つ以上のサンプルの断面画像が得られる。3次元データを取得するために、光学プローブ124は、回転スピン中に長手方向に同時に並進されて、らせん状のスキャンパターンをもたらす。この並進は、プローブ124の先端を近位端に向かって引き戻すことによって行うことができるので、プルバックと呼ばれる。
【0044】
1つ以上の実施形態では、1つ以上のコンポーネント(プローブの1つ以上のコンポーネント(例えばカテーテル120(例えば図1A図1Bを参照))、針、カプセル、患者インタフェースユニット(例えば患者インタフェースユニット110)等)を、1つ以上の他のコンポーネント(光学部品、光源(例えば光源101)、偏向部(例えば、光源からの光を光学干渉系へ偏向してから、光学干渉系から受け取った光を少なくとも1つの検出器に向けて送るように機能するコンポーネントである偏向又は被偏向部;1つ以上の干渉計、サーキュレータ、ビームスプリッタ、アイソレータ、カプラ、融着ファイバカプラ、穴を有する部分切断ミラー、タップを有する部分切断ミラー等のうちの少なくとも1つを含む偏向又は被偏向部、等)、サンプルアーム102、接続コンポーネント及び又は患者ユーザインタフェース110に電力供給するように機能するモータ、等)に接続するために、患者ユーザインタフェース110は、接続コンポーネント(又はインタフェースモジュール)(回転接合部等)を備えてよく、或いは含んでよい。例えば、接続部材又はインタフェースモジュールが回転接合部である場合、回転接合部は後述するように機能することが好ましい。1つ以上の他の実施形態では、回転接合部は、接触型回転接合部、レンズレス回転接合部、レンズベース回転接合部、又は当業者に既知の他の回転接合部のうちの少なくとも1つであってよい。
【0045】
少なくとも1つの実施形態では、PIU110は、光ファイバ回転接合部(FORJ)と、回転モータ及び並進電動ステージ(例えばPIU110の一部)と、カテーテルコネクタ(例えばPIU110の一部)とを含んでよい。FORJにより、ファイバをファイバ軸に沿って回転させながら、光信号を途切れることなく伝送することができる。FORJは、ロータ及びステータを含む自由空間光ビームコンバイナを有してよい。
【0046】
システム100’に存在し既に先に説明した(システム100について等)同番号の要素の説明は繰り返さないものとし、参照によりその全体がここに援用される。
【0047】
少なくとも1つの実施形態では、コンソール1200、1200’は、モータ及び並進電動ステージ(以後「モータ」又は「モータ及びステージ」と呼ぶ)の動きを制御し、少なくとも1つの検出器107から強度データを取得し、(例えば、ディスプレイ等のモニタ又はスクリーン上や、後述する図17のコンソール1200及び/又は図18のコンソール1200’に示されるスクリーン又はモニタ1209上に)スキャンされた画像を表示するように機能する。1つ以上の実施形態では、コンソール1200,1200’は、モータの速度を変更し、かつ/又はモータを停止するように機能する。モータは、速度を制御して位置の精度を高めるために、ステッピング又はDCサーボモータであってよい。
【0048】
1つ以上の実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200、1200’は、システム100(及び後述されるシステム100’、システム100”、システム100’’’等の他のシステム)、カテーテル120、及び/又はシステム100の1つ以上の他の前述されたコンポーネントを制御するように機能する。少なくとも1つの実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200、1200’は、OCT用システム/機器/装置の少なくとも1つの検出器107から強度データを取得するように機能し、画像を表示する(例えば、ディスプレイ等のモニタ又はスクリーン上や、後述する図17のコンソール1200及び/又は図18のコンソール1200’に示されるスクリーン又はモニタ1209上に)。システム100(及び後述されるシステム100’、システム100”、システム100’’’等の他のシステム)の1つ以上のコンポーネントの出力は、OCT用システム/機器/装置の少なくとも1つの検出器107によって取得される(例えばフォトダイオード、光電子増倍管(PMT)、ラインスキャンカメラ、又はマルチアレイカメラ等)。システム100(及び/又は後述されるシステム100’、システム100”、システム100’’’等の他のシステム)又はその1つ以上のコンポーネントの出力から得られる電気アナログ信号は、デジタル信号に変換されて、コンピュータ1200,1200’(例えば図1A図1B及び図14図17に示される)等のコンピュータによって分析される。1つ以上の実施形態では、光源101は、放射線源であってもよいし、広帯域の波長で放射される広帯域光源であってもよい。1つ以上の実施形態では、ソフトウェア及び電子機器を含むフーリエ解析器を用いて、電気アナログ信号を光スペクトルに変換することができる。一部の実施形態では、少なくとも1つの検出器107は、3つの異なる帯域の光を検出するように構成された3つの検出器を含む。
【0049】
本明細書には、以下を使用して組織等の被写体の直接画像(例えば白黒やカラー等)を取得するための、1つ以上の機器、光学系、方法及び記憶媒体が開示される:イメージングの機能、特徴、技術若しくは方法;コレジストレーションの機能、特徴、技術若しくは方法;及び/又は、適切なコレジストレーション方法の選択。かつ/又は、本明細書には、イメージングの特徴、機能又は技術を使用して、診断、灌注、吸引、拡張(例えばバルーン)、培養、組織サンプリング、生検の実行、薬剤のインプラント、並びに/又は、その他の種類の診断及び/若しくは治療の実行を行うための、1つ以上の機器、光学系、方法及び記憶媒体が開示される。本開示の少なくとも1つの態様によれば、本明細書に記載の1つ以上の機器、光学系、方法及び記憶媒体は、イメージングの機能、特徴、技術若しくは方法、コレジストレーションの機能、特徴、技術若しくは方法、及び/又は、適切なコレジストレーション方法の選択を使用する。
【0050】
1つ以上の実施形態では、病院のカテーテル検査室において手技の計画を立て、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の手技の成功を確認するために、複数のイメージングモダリティが使用される場合がある。図4は、カテーテル検査室での全体ワークフローの少なくとも1つの実施例を示す。1つ以上の実施形態では、当該方法は、以下のステップを含み得る:(i)患者を準備するステップ(例えば前述の患者106)(例えば図4のステップS1000参照);(ii)少なくとも1つの血管造影画像を取得するステップ(例えば図4のステップS1001参照);(iii)血管造影画像を分析するステップ(例えば図4のステップS1002参照);(iv)血管内画像が必要であるかどうかを決定し(例えば図4のステップS1003参照)、“No”である場合は後述するステップS1008へ進み、又は、“Yes”である場合はステップS1004~S1008へ進むステップ;(v)ステップS1003において血管内画像が必要である場合は、血管内画像を取得するステップ(例えば図4のステップS1004参照);(vi)血管造影画像を取得するステップ(例えば図4のステップS1005参照);(vii)コレジストレーションを実行するステップ(例えば図4のステップS1006参照;後述する図6も参照);(viii)血管内影画像を分析するステップ(例えば図4のステップS1007参照);(ix)PCIが必要であるかどうかを決定し(例えば図4のステップS1008参照)、“Yes”である場合は、(x)PCIを実行し(例えば図4のステップS1009参照)、次にステップS1001へ戻り、又は、“No”でる場合は、(xii)全ての画像を保存し(例えば図4のステップのS1010参照)、次にケースを閉じるステップ(例えば図4のステップS1011参照)。血管造影は、患者の冠動脈ツリーの全体像を示す。血管内超音波検査(IVUS)や光干渉断層撮影法(OCT)、マルチモダリティOCT(MM-OCT)等の血管内イメージングモダリティは、標的の冠動脈の断面ビューをキャプチャすることにより、血管壁の情報を提供することができる。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの血管造影画像がどのように取得されたのかに基づいて、1つ以上の血管内画像を1つ以上の血管造影画像とコレジストレーションする適切な方法を選択するための方法を説明する。血管内画像と血管造影画像のコレジストレーションは、医師/従事者が異なるイメージングモダリティからの情報を繋ぎ合わせ、患者の1つ以上の状態を理解する際の助けとなり得る。
【0051】
図2Aのフローチャートに示されるように、管腔エッジ検出は、OCT信号強度のキャリブレーションの後に行われてもよいし、キャリブレーションの前に行われてもよいし、或いは両方(キャリブレーションの前後)に行われてもよい。1つ以上の実施形態は、前述したとおり、深さ効果を除去するためにOCT(又は他のイメージングモダリティ)の信号強度をキャリブレーションするという特徴を含んでもよい。1つ以上の実施形態は、プラークが存在するかどうかを決定し、かつ/又は、平滑化されたEELが(側枝又はプラークの位置を除いて)デカルト座標において連続的であるかどうかを確認することを含んでもよい。1つ以上の実施形態では、EELが連続的であるかどうかを決定するために、側枝又はプラークの位置が考慮され得る。1つ以上の実施形態では、管腔がカテーテルの一部又はカテーテル中心から所定の距離以内に位置しているかどうか検出するための決定が行われ、“No”である場合はEEL検出は行われない。1つ以上の実施形態では、前述したとおり、EELが管腔から所定の距離以内に位置しているかどうかを決定し、“No”である場合は、プラークが存在するかどうかを確認するための決定が行われる(後者の決定で“No”である場合は、付近の検出結果から補間が実行される)。
【0052】
本明細書に記載の機器、システム、方法又はアルゴリズムの1つ以上の実施形態は、血管内画像を分析することができる。例えば、図5に示される少なくとも1つの実施形態では、1つ以上の方法を用いて血管内画像を分析することができ、該方法は、以下のステップを含み得る:(i)管腔エッジを検出するステップ例えば図5のステップS500参照);(ii)参照フレームを決定するステップ(例えば図5のステップS501参照);(iii)参照フレームにEELが認められるかどうかを決定し(例えば図5のステップS502参照)、ステップS502で“Yes”である場合は、図5に示されるステップS503、S504及びS508へ進み、又は、ステップS502で“No”である場合は、図5に示されるステップS505へ進むステップ;(iv)参照フレーム内にEELが認められる場合(図5のステップS502で“Yes”)、EELを検出し(例えば図5のステップS503参照)、EELの直径を測定し(例えば図5のステップS504参照)、ステントの直径及び長さを決定するステップ(例えば図5のステップS508参照);(v)参照フレーム内にEELが認められない場合(図5のステップS502で“No”)、近くのフレーム(例えば、参照フレームの前後のフレーム、参照フレームから離れた数個のフレーム、参照フレーム付近のフレーム等)内にEELが認められるかどうかを決定し(例えば図5のステップS505参照)、ステップS505で“No”の場合は図5のステップS507に進み、又は、ステップS505で“Yes”の場合は図5のステップS506に進むステップ;(vi)ステップS506において、参照フレームを付近のフレーム(例えば、参照フレームの前後のフレーム、参照フレームから離れた数個のフレーム、参照フレーム付近のフレーム等)に変更するかどうかを決定し(例えば図5のステップS506参照)、図5のステップS506で“Yes”の場合はステップS503、S504及びS508へ進み、又は、図5のステップS506で“No”の場合は、図5のステップS507へ進むステップ;(vii)ステップS507において、管腔の直径を測定するステップ(例えば図5のステップS507参照);及び、(viii)ステントの直径及び長さを決定するステップ(例えば図5のステップS508参照)。1つ以上の実施形態では、その後の心イベント又は急性心イベントの良好な予測因子、或いは他の分析(手動又は自動)用の良好な予測因子は、壁面積であり得る(例えば、EELと管腔の間の面積、ユーザによって選択された壁面積、所定の壁面積、自動選択された壁面積等)。
【0053】
1つ以上の実施形態では、学習プロセスを支援又は強化するために、ユーザマークアップを使用することができる。例えば、ユーザは、本明細書に記載のソフトウェア、機器、システム、方法又はアルゴリズムによって自動的に検出されたEEL位置を変更することができる。そのための少なくとも1つの実施形態では、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)に、ユーザをナビゲートするためのボタン及び/又はガイダンスが設けられてもよい。これは、管腔検出とその変更プロセスに類似するものであってもよいし、管腔検出とその変更プロセスに追加されるものであってもよい。ユーザがEEL位置を変更すると、本システム、機器、方法及び/又はアルゴリズムは、失敗したケースのパターンを特定し、以後の検出のためにパターンを学習することができる。
【0054】
1つ以上の実施形態では、EELを自動的に検出して、ユーザによるステントのサイズ及び/又は形状(例えばステント直径、ステント長さ、ステント円周、ステントボリューム、ステント形状等)の選択を支援することができる。EELの自動検出とともに、本開示の機器、システム、方法及び/又はアルゴリズムは、選択された参照フレームが適切であるか否かをユーザに警告するために使用することができる。
【0055】
本開示の1つ以上の実施形態は、深さに起因する信号強度の低下を補正し、補正後の強度を分析することができるので、管腔表面よりも比較的深い位置にある1つ以上の特徴を検出のために強調することができる。前述したとおり、1つ以上の実施形態は、極座標情報とデカルト座標情報の一方又は両方を利用して、よりリアルな輪郭を作成することができる。1つ以上の実施形態では、EELの輪郭は連続的であることが好ましい。プラークが存在し、EELの位置が管腔エッジから遠すぎてOCTその他のイメージングモダリティによって検出できない場合、EEL輪郭が崩れているのが観察される場合がある。PCI手技での使用では、EEL検出を用いて、選択された参照フレームが適切であるか否かを決定することができる。EELが検出できない場合、又は、検出されるべき角度よりも小さい角度で検出され得る場合、又は、検出されることが好ましい角度よりも小さい角度で検出され得る場合、本機器、システム、方法及び/又はアルゴリズムは、1つ以上の参照フレームの選択が不適切である可能性についてユーザに警告することができる。1つ以上の実施形態では、1つ以上の参照フレームの選択が不適切である可能性についてユーザに警告するために、ソフトウェアを用いることができる。1つ以上の実施形態は、管腔検出結果を利用して、EELを検出するか否かを決定することができる。例えば、少なくとも1つの実施形態では、カテーテル中心から、又は、カテーテル内若しくはカテーテル周辺の他の所定若しくは設定の位置から、3mmの距離以内又は他の所定若しくは設定の距離(例えば1mm、2mm、1~3mm、ユーザによって設定された任意の距離、撮像されている解剖学的構造によって設定される距離、解剖学的構造によって設定又は制限される距離等)以内に管腔が検出されない場合、本機器、システム、方法又はアルゴリズムによってEELは検出されなくてもよく、或いは、EELを検出しないこと又はEELが検出されないことを示す警告又はメッセージがユーザに対して発せられてもよい。1つ以上の実施形態では、EELは、管腔位置と比較してカテーテルからより遠くに位置することが好ましい。
【0056】
図6には、コレジストレーションの全体ワークフローの実施形態が記載されている(例えば、図4に示される「コレジストレーションする」というサブプロセスボックスのステップS1006の1つ以上のステップの実施例)。1つ以上の実施形態では、方法は、血管内画像を取得するステップを含んでよく(例えば図6のステップS9001参照)、また、血管内画像と同時、前、又は後に血管造影画像を取得するステップを含んでよい(例えば図6のステップS9002参照)。以下、コレジストレーションの最初の3つのステップ(血管造影画像のインポート(例えば図6のステップS9003参照)、マーカ位置の検出(例えば図6のステップS9004参照)、及びコレジストレーション経路の作成(例えば図6のステップS9005参照))の詳細なワークフローを説明する。コレジストレーション経路としてイメージングカテーテル経路を使用することができるので、コレジストレーションの精度は、イメージングカテーテル経路の生成精度に左右され得る。システムに血管造影画像がインポートされた後(例えば図6のステップS9003参照)、システムは、インポートされた血管造影画像に心拍位相情報が関連付けられているかどうかを確認する。そうである場合、システムは、インポートされた血管造影画像が、所定の領域(例えば標的血管(すなわち、血管内画像が取得される欠陥領域))内に造影剤が存在しない十分な数(例えば、所定数又は閾値を超える数、所定期間にわたって入手可能である数等)のフレームを含むかどうかを確認する。フレーム数の1つ以上の基準は、心周期に関連して決定されてよい。本システム又は機器は、造影剤が存在しない血管造影フレームが少なくとも1回の心周期にわたって利用可能である場合に(又はそのようなケースにおいて)、フレーム数が十分であると判断する。この確認プロセスは、必要に応じてユーザによる支援を受けてもよい。このような2つの情報(すなわち、心拍位相情報の利用可能性と、造影剤が存在しない血管造影フレーム数の利用可能性)に基づき、本システムは、以下のコレジストレーション経路生成のプロセスのいずれかを自動的に選択することができる。
【0057】
1つ以上の実施形態には、血管造影画像が心拍位相情報を有し(例えば、血管造影データがECG信号と同期されている)、所定の領域(例えば標的血管)内に造影剤が存在しない血管造影フレームの数が十分であるケースが含まれ得る。この場合、本システムは、コレジストレーション経路(例えばイメージングカテーテル経路)を直接検出することができる。検出精度は、心拍位相情報の使用を伴う心臓運動の効果により、また、検出されたイメージングカテーテル経路の位置を検出されたマーカ位置を用いて確認することにより、改善することができる。1つ以上の実施形態には、血管造影画像が心拍位相情報を有しておらず、かつ/又は、標的血管内に造影剤が存在しない血管造影フレームの数が十分でないケースが含まれ得る。このケースでは、各血管造影フレームからコレジストレーション経路(例えばイメージングカテーテル経路)を直接検出することは難しい。したがって、本システムは、検出されたマーカ位置を使用することにより、コレジストレーション経路又はイメージングカテーテル経路を正確に生成する。1つ以上の実施形態では、コレジストレーション方法は、各血管内画像が取得された位置を血管造影画像上で見つけるステップを含んでもよく(例えば図6のステップS9006参照)、また、情報(位置等)をGUIに表示するステップを含んでもよい(例えば図6のステップS9007参照)。
【0058】
1つ以上の実施形態では、取得及び/又はインポートされた血管造影フレームは、評価のために各フレームを選択することにより、以下のような2つの群に分けられることが好ましい:(1)標的血管内に造影剤が存在しないフレーム(造影剤が血管内撮像領域に到達する前にキャプチャされたフレーム)、及び(2)標的血管内に造影剤が存在するフレーム。次に、群(1)の各血管造影フレームからイメージングカテーテル経路を検出することができ、群(2)の各血管造影フレームから、血管輪郭と、イメージングカテーテル上の放射線不透過性マーカとを検出することができる。一例として、イメージングカテーテルを標的血管に送達する際に通るガイドワイヤや、イメージングカテーテルの駆動ケーブルを、イメージングカテーテル経路として使用することができる。イメージングカテーテル経路と血管輪郭は、Sobel、Canny、Prewitt、Roberts、Kernel、Laplacian of Gaussian、若しくはその他、及び/又は、それらの任意の組合わせ等のエッジ検出フィルタを適用することによって、検出することができる。放射線不透過性マーカは、例えばViterbiベースの方法及び/又は機械学習やディープラーニングベースの方法によって、検出することができる。検出された情報は、心拍位相情報とともに各血管造影フレームに保存される。心拍位相情報は、ECG信号に基づいて得ることができる。心拍位相情報を評価する方法のひとつは、心周期の長さのパーセンテージを計算することである。血管造影フレーム全体について検出及び保存のプロセスが行われた後(例えば、第1のフレームを選択するステップ、標的(例えば標的血管)内に造影剤が存在するかどうかを決定するステップ、造影剤が存在しない場合に血管内イメージングカテーテル経路を検出するステップ、造影剤が存在しない場合に検出されたカテーテル経路とその心拍位相の情報をフレームとともに保存するステップ、造影剤が存在する場合に標的領域の血管輪郭及びマーカを検出するステップ、造影剤が存在する場合に検出された血管輪郭、マーカ及びその心拍位相の情報をフレームとともに保存するステップ、評価されたフレームが最後のフレームであるかどうかを確認するステップ、評価されたフレームが最後のフレームでない場合に次のフレームに移行するステップ等)、本システム又は機器は、群(2)から1つの血管造影フレームを選び、同じ心拍位相の血管造影フレームを群(1)から見つけることができる。次に、群(1)から選択された血管造影フレーム内で検出されたイメージングカテーテル経路を、群(2)から選択された血管造影フレームに重ね合わせることができる。この重ね合わされた画像を用いて、本システム又は機器は、検出されたイメージングカテーテル経路上に、又は、該イメージングカテーテル経路から特定の距離以内に、検出されたマーカが位置する又は配置されているかどうかを決定又は評価することができる(例えば、以下のうちの1つ以上を参照:検出されたカテーテル経路が検出された血管輪郭内に位置するかどうかを決定するステップ;検出されたカテーテル経路が検出された血管輪郭内に位置する場合に、検出されたマーカ位置がカテーテル経路上にあるかどうかを決定するステップ;検出されたマーカ位置がカテーテル経路上にない場合に、検出されたマーカ位置がカテーテル経路に十分近いかどうかを決定するステップ;検出されたマーカ位置がカテーテル経路に十分近い位置にない場合、同じ心拍位相で造影剤が存在しない別のフレームがあるかどうかを決定し、そうである場合は、選択されたフレームを重ね合わせるステップに戻り、そうでない場合は、造影剤の存在するフレームが最後のフレームであるかどうかを決定するステップに進むステップ;又は、検出されたマーカ位置がカテーテル経路に十分近い場合、カテーテル経路上で最も近い点を見つけてマーカ位置を更新するステップに進み、次に、カテーテル経路位置の情報を、造影剤ありの選択された血管造影フレーム及び検出/更新されたマーカ位置とともに保存するステップに進むステップ;又は、検出されたマーカがカテーテル経路上にあるかどうか決定するステップにおいて、検出されたマーカ位置がカテーテル経路上にある場合、保存ステップに直接進むステップ)。距離の閾値は、システムによって予め決定されていてもよいし、ユーザによって決定されてもよい。重ね合わされた画像が両方の基準を満たす場合、検出されたカテーテル経路位置の情報は、群(2)から選択された血管造影フレームとともに保存される。検出されたマーカが、検出されたイメージングカテーテル経路上には位置しない又は配置されていないが、特定の距離以内に位置する又は配置されている場合、イメージングカテーテル経路上で検出されたマーカ位置に最も近い位置が検索され、その位置が、検出されたマーカ位置を更新することにより、群(2)から選択された血管造影フレームとともに保存される。また、本システムは、検出されたイメージングカテーテル経路が、検出された血管輪郭の間又は内部に位置する又は配置されているかどうかを確認して、検出されたイメージングカテーテル経路が血管の長手方向の代表線であり得ることを確認することもできる。重ね合わされた画像がいずれの基準も満たさない場合、本システムは、群(1)で別の血管造影フレームを検索し、同じプロセスに従う。同じ心拍位相の他の血管造影フレームが群(1)にない場合、本システムは、群(2)から選択された血管造影フレームについてプロセスを停止する。次に、本システムは、群(2)の別のフレームを選択し、群(2)の最後のフレームが処理されるまで一連のプロセス全体を繰り返す。実際、少なくともこの実施形態と、コレジストレーションの実行に関する他の実施形態は、2020年1月28日出願のPCT/US2020/015403(その全体は参照により本明細書に援用される)と、2019年1月30日出願の米国特許出願第62/798,885号(その全体は参照により本明細書に援用される)に記載されているように、使用することができる。
【0059】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、前述したとおり、OCT画像又は他のイメージングモダリティの画像の管腔、ステント及び/又はアーチファクトの検出のための1つ以上の追加の方法は、本明細書に提供され、又は本開示の特徴又は態様のうち1つ以上と併用することができ、また、米国特許出願第16/414,222号(2019年5月16日出願、2019年12月12日に米国特許出願公開第2019/0374109号として公開、その開示全体は、その全体が参照により本明細書に援用される)で論じられている。
【0060】
コンソール又はコンピュータ1200、1200’等のコンピュータは、製造又は使用されるシステム(システム100、システム100’、システム100”、システム100’’’等)について、前述の(例えば図2A図2C図4図5図6等の)ステップのいずれかを実行することができる。
【0061】
図7A図7Bは、信号強度の急変及びEEL位置の検出の少なくとも1つの実施例を示す。機器、システム、方法又はアルゴリズムは、図7A及び図7Bに示されるような信号強度の各種変化に基づいて、内膜や中膜、外膜等の層も検出することができる(外膜と中膜の検出については例えば図7Aを参照し、内膜、中膜及び外膜の検出については例えば図7Bを参照されたい)。
【0062】
図8A図8Bは、それぞれ、原フレームと補正後フレームの少なくとも1つの実施例を示す。図8A図8Bは、実施した実験のフレーム334を示す。
【0063】
図9は、グラウンドトゥルースデータ(図9の201)と、図8Aの原画像からのデータ(図9の203)と、図8Bの補正後画像からのデータ(図9の202)と、対応するRMSE値、最大値及び最小値とを使用する少なくとも1つの実施形態を示す。図9に示されるように、補正後データでは、RMSE値は0.0197であり、最大値は0.0446mmであり、最小値は5.64×10-5mmであった。原データでは、RMSE値は0.104mmであり、最大値は0.191mmであり、最小値は8.73×10-4mmであった。
【0064】
図10A図10Bは、それぞれ、原画像フレームと補正後画像フレームの少なくとも別の実施形態を示す。図10A図10Bは、実施した実験のフレーム560を示す。
【0065】
図11は、グラウンドトゥルースデータ(図11の204)と、図10Aの原画像からのデータ(図11の206)と、図10Bの補正後画像からのデータ(図11の205)と、対応するRMSE値、最大値及び最小値とを使用する少なくとも1つの実施形態を示す。図11に示されるように、補正後データでは、RMSE値は0.120mmであり、最大値は0.246mmであり、最小値は1.37×10-7mmであった。原データでは、RMSE値は0.235mmであり、最大値は0.609mmであり、最小値は5.48×10-4mmであった。外膜91、中膜92及び内膜93の検出結果を、図11の右側に示す。
【0066】
図12A図12Bは、それぞれ、原画像フレームと補正後画像フレームの少なくとも更なる実施形態を示す。図12A図12Bは、実施した実験のフレーム613を示す。
【0067】
図13は、グラウンドトゥルースデータ(図13の207)と、図12Aの原画像からのデータ(図13の209)と、図12Bの補正後画像からのデータ(図13の208)と、対応するRMSE値、最大値及び最小値とを使用する少なくとも1つの実施形態を示す。図13に示されるように、補正後データでは、RMSE値は0.104mmであり、最大値は0.201mmであり、最小値は1.14×10-3mmであった。原データでは、RMSE値は0.272mmであり、最大値は0.612mmであり、最小値は1.39×10-4mmであった。
【0068】
本開示の1つ以上の更なる態様によれば、本明細書に開示されるEEL検出技術とともに、ベンチトップシステムを利用することができる。図14は、眼科用途等のベンチトップ向けのEEL検出技術を利用できるシステムの例を示す。光源101からの光は、偏向部108により、参照アーム102とサンプルアーム103へ送達及び分割される。参照アーム102では、参照ビームが長さ調整部904(1つ以上の実施形態では任意である)を通過し、参照ミラー(図1Aに示される参照ミラー又は参照反射105等)から反射され、サンプルアーム103では、サンプルビームが、サンプル、標的又は物体106から反射又は散乱される(例えばPIU110及びカテーテル120を介して)。一実施形態では、両ビームは偏向部108で結合し、干渉縞を生成する。1つ以上の実施形態では、ビームはコンバイナ903へ進み、コンバイナ903は、サーキュレータ901及び偏向部108を介してビームを結合する。結合されたビームは、1つ以上の検出器107等の1つ以上の検出器へ送られることが好ましい。ビームスプリッタ(例えば図1Aのビームスプリッタ104参照)、偏向部108及び/又は干渉計の出力は、1つ以上の検出器107等の1つ以上の検出器によって連続的に取得される。電気アナログ信号はデジタル信号に変換されて、コンピュータ1200(図1A図1Bを参照;後述される図14図17にも示されている)やコンピュータ1200’(例えば後述される図18を参照)等のコンピュータによって分析される。
【0069】
1つ以上の実施形態では、サンプルアーム103は、図15のシステム100”に示されるベンチトップシステムでは、移相ユニット103を含んでよい。サンプル106は、移相ユニット130と併用されるミラー105の場所に配置することができる(例えば図1Aに示されるように)。光源101からの光は、スプリッタ104により、参照アーム102とサンプルアーム103へ送達及び分割される。参照アーム102では、参照ビームが長さ調整部904を通過し、参照ミラー(図14図16に示される参照ミラー105等)から反射され、サンプルアーム103では、サンプルビームが移相ユニット(移相ユニット130等)を通って、サンプル、標的及び/又は物体106から反射又は散乱される。一実施形態では、両ビームはスプリッタ104で結合し、干渉縞を生成する。1つ以上の実施形態では、ビームはコンバイナ903に進み、コンバイナ903は、サーキュレータ901及びスプリッタ104を介して両ビームを結合し、結合されたビームは1つ以上の検出器(1つ以上の検出器107等)に送られる。ビームスプリッタ104及び/又は干渉計の出力は、1つ以上の検出器107等の1つ以上の検出器によって連続的に取得される。電気アナログ信号はデジタル信号に変換され、コンピュータで分析される。
【0070】
EEL検出、回転、強度、又は本明細書に記載のその他の測定値を計算し、かつ/又は、MMOCT用機器/装置、システム及び/又は記憶媒体を制御及び/又は製造する方法は、デジタルでもアナログでも多数存在する。少なくとも1つの実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200,1200’等のコンピュータは、本明細書に記載のOCT用機器、システム、方法及び/又はそれと併用される記憶媒体を制御及び/又は使用するための専用であってよい。
【0071】
本開示の1つ以上の更なる態様によれば、本明細書に開示される管腔エッジ及びアーチファクトの検出のOCT技術とともに、1つ以上の他のシステムを利用することができる。図16は、眼科用途等のEEL検出技術を利用できるシステム100’’’の例を示す。光源101からの光は、OCTイメージングエンジン150内部に位置する偏向部108(例えばビームスプリッタ又は本明細書に記載の他の偏向部又は被偏向部)によって分離され、参照アーム102及びサンプルアーム103に送られる。OCTイメージングエンジン150は、1つ以上の実施形態では、OCT干渉計151(偏向部108を収納又は包含してもよい)及び波長掃引型エンジン152を含んでもよい。参照ビームは、長さ調整部904(参照ミラー(参照ミラー又は参照反射105等;図1Aにも示される)の距離を変化させるように機能し得る)を通過し、参照アーム102の参照反射105から反射され、一方、サンプルビームは、サンプルアーム103においてサンプル、標的又は物体106から反射又は散乱される。一実施形態では、両ビームは偏向部108で結合し、干渉縞を生成する。1つ以上の実施形態では、結合されたビームは、1つ以上の検出器に送られる。干渉計151の出力は、1つ以上の検出器107等の1つ以上の検出器によって連続的に取得される。電気アナログ信号はデジタル信号に変換されて、コンピュータ(コンピュータ1200(例えば図1A図1Bを参照;後述される図14図17にも示されている)、コンピュータ1200’(例えば後述される図18を参照)等)によって分析される。1つ以上の実施形態では、本明細書に記載のサンプル、標的又は物体106からサンプルビームが反射又は散乱されるような形で、サンプルアーム103はPIU110及びカテーテル120を含む。1つ以上の実施形態では、PIU110は、カテーテル120(又はその1つ以上のコンポーネント)のプルバック動作を制御し、かつ/又は、カテーテル120(又はその1つ以上のコンポーネント)の回転又はスピンを制御するために、1つ以上のモータを含んでよい。例えば、PIU110は、プルバックモータ(PM)及びスピンモータ(SM)を含んでよく、かつ/又は、プルバックモータPM及び/又はスピンモータSMを用いてプルバック機能及び/又は回転機能を実行するように機能する運動制御部112を含んでよい。本明細書に記載のとおり、PIU110は、回転接合部(例えば図16に示されるような回転接合部RJ)を含んでよい。回転接合部RJは、カテーテル120がサンプル106の1つ以上のビュー又は画像を取得することができるように、スピンモータSMに接続されてよい。コンピュータ1200(又はコンピュータ1200’)を用いて、プルバックモータPM、スピンモータSM及び/又は運動制御部112のうちの1つ以上を制御することができる。OCTシステムは、OCTエンジン150、コンピュータ(例えばコンピュータ1200、コンピュータ1200’等)、PIU110、カテーテル120、モニタ等のうちの1つ以上を含んでよい。OCTシステムの1つ以上の実施形態は、アンギオシステムや外部ディスプレイ、1つ以上の病院ネットワーク、外部記憶媒体、電源、ベッドサイドコントローラ(例えばBluetooth(登録商標)技術や、無線通信で既知の他の方法を用いてOCTシステムに接続され得る)等の、1つ以上の外部システムと相互作用することができる。
【0072】
本明細書に別段の記載がない限り、同様の数字は同様の要素を示す。例えば、システム100、システム100’、システム100”、システム100’’’等のシステム間には変形又は差異が存在するが(例えば、使用するOCTシステム又は方法に応じた参照反射105(及び/又は参照アーム102)の位置の差)、その光源101や偏向部108、その他のコンポーネント(例えばコンソール1200、コンソール1200’等)等のそれらの1つ以上の特徴は、互いに同じであってもよいし、類似してもよい。当業者には当然のことながら、光源101、少なくとも1つの検出器107、及び/又はシステム100の1つ以上の他の要素は、1つ以上の他のシステム(本明細書に記載のシステム100、システム100’、システム100”、システム100’’’等)の同様の番号の要素と同じ又は類似の方式で機能してよい。当業者には当然のことながら、システム100、システム100’、システム100”、システム100’’’、及び/又は、そのようなシステムのうち1つの1つ以上の同様の番号の要素の代替実施形態は、本明細書に記載されるように他の変形を含むが、本明細書に記載の他のシステム(又はそのコンポーネント)のうちのいずれかの同様の番号の要素と同じ又は類似の方式で機能してよい。実際、本明細書に記載のシステム100、システム100’、システム100”及びシステム100’’’の間には特定の違いが存在するが、本明細書に記載のシステムの間には類似点がある。同様に、1つ以上のシステム(例えばシステム100、システム100’、システム100”、システム100’”等)においてコンソール又はコンピュータ1200を用いることができるが、1つ以上の他のコンソール又はコンピュータ(コンソール又はコンピュータ1200’等)を追加又は代替として用いることができる。
【0073】
電力を計算し、かつ/又はEELを検出する方法は、デジタルでもアナログでも多く存在する。少なくとも1つの実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200、1200’等のコンピュータは、本明細書に記載のOCT用機器、システム、方法及び/又は記憶媒体の制御及びモニタリングの専用であってよい。
【0074】
イメージングに使用される電気信号は、ケーブル又はワイヤ(ケーブル又はワイヤ113(図17を参照)等)を介して、1つ以上のプロセッサ(コンピュータ1200(例えば図1A図1B及び図14図17を参照)、後述するコンピュータ1200’(例えば図18を参照)等)に送られてよい。
【0075】
図17には、コンピュータシステム1200(例えば図1A図1B及び図14図17に示されるコンソール又はコンピュータ1200を参照)の様々なコンポーネントが提供されている。コンピュータシステム1200は、中央処理装置(「CPU」)1201と、ROM1202と、RAM1203と、通信インタフェース1205と、ハードディスク(及び/又は他の記憶装置)1204と、スクリーン(又はモニタインタフェース)1209と、キーボード(又は入力インタフェース;キーボードに加えてマウスその他の入力機器を含み得る)1210と、前述のコンポーネントのうちの1つ以上の間のBUSその他の接続線(例えば接続線1213)とを含んでよい(例えば図17に示されるように)。更に、コンピュータシステム1200は、前述のコンポーネントのうちの1つ以上を備えてよい。例えば、コンピュータシステム1200は、CPU1201と、RAM1203と、入出力(I/O)インタフェース(通信インタフェース等1205)と、バス(コンピュータシステム1200のコンポーネント間の通信システムとして1本以上の配線1213を含み得る;1つ以上の実施形態では、コンピュータシステム1200と少なくともそのCPU1201は、1本以上の配線1213を介して、本明細書で前述したFORJ又はそれを使用する機器若しくはシステム(システム100、システム100’、システム100”及び/又はシステム100’’’等)の1つ以上の前述のコンポーネントと通信できる)とを含む場合があり、1つ以上の他のコンピュータシステム1200は、他の前述したコンポーネントの1つ以上の組合わせを含む場合がある。CPU1201は、記憶媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令を読み込んで実行するように構成される。コンピュータ実行可能命令は、本明細書に記載の方法及び/又は計算の実行のための命令を含んでよい。コンピュータシステム1200は、CPU1201に加えて1つ以上の追加のプロセッサを含んでよく、CPU1201を含む当該プロセッサは、それと併用されるか又は本明細書に記載の任意の管腔検出、ステント検出及び/又はアーチファクト検出の技術と併用される機器、システム又は記憶媒体の制御及び/又は製造に使用されてよい。システム1200は、ネットワーク接続を介して(例えばネットワーク1206を介して)接続された1つ以上のプロセッサを更に含んでよい。CPU1201と、システム1200によって用いられている追加のプロセッサは、同じテレコムネットワーク内に配置されてもよいし、異なるテレコムネットワークに配置されてもよい(例えば、技術の実行、製造、制御及び/又は使用は、リモートで制御することができる)。
【0076】
I/Oインタフェース又は通信インタフェース1205は、入出力機器(光源101、RJ、PM、SM、ユニット150、ユニット112、マイク、通信ケーブル及びネットワーク(有線又は無線)、キーボード1210、マウス(例えば図18に示されるマウス1211を参照)、タッチスクリーン又はスクリーン1209、ライトペン等を含んでよい)に通信インタフェースを提供する。モニタインタフェース又はスクリーン1209は、それに対する通信インタフェースを提供する。
【0077】
本開示の任意の方法及び/又はデータ(本明細書に記載されるような、OCT画像に含まれるEEL、管腔エッジ、ステント及び/又はアーチファクトを検出するための機器、システム、それと併用される記憶媒体及び/又は方法を使用及び/又は製造するための方法等)は、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。本明細書に開示される方法のステップをプロセッサ(前述のコンピュータシステム1200のプロセッサ又はCPU1201等)に実行させるために、一般に使用されるコンピュータ可読及び/又は書込み可能な記憶媒体を用いることができる(例えば、ハードディスク(例えばハードディスク1204、磁気ディスク等)、フラッシュメモリ、CD、光ディスク(例えばコンパクトディスク(「CD」)、デジタル多用途ディスク(「DVD」)、Blu-ray(商標)ディスク等)、光磁気ディスク、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)(RAM1203等)、DRAM、リードオンリーメモリ(「ROM」)、分散コンピュータシステムのストレージ、メモリカード又は類似のもの(例えば不揮発性メモリカード、ソリッドステートドライブ(SSD)(図18のSSD1207を参照)、SRAM等の他の半導体メモリ)、それらの任意の組合せ、サーバ/データベース等のうち1つ以上)。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体であってよく、かつ/又は、コンピュータ可読媒体は、一時的であり信号を伝搬していることを唯一の例外として、全てのコンピュータ可読媒体を含んでよい。コンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)やレジスタメモリ、プロセッサキャッシュ等、所定の期間、限定された期間又は短期間に、かつ/又は電源の存在下でのみ情報を格納する媒体を含んでよい。本開示の実施形態は、記憶媒体(より完全には「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」と呼ぶこともできる)に記録されたコンピュータ実行可能命令(例えば1つ以上のプログラム)を読み出し実行して、前述の実施形態のうちの1つ以上の機能を実行し、かつ/又は、前述の実施形態のうちの1つ以上の機能を実行するための1つ以上の回路(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))を含むシステム又は装置のコンピュータによって実現することもできるし、また、システム又は装置のコンピュータが、記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み出し実行して、前述の実施形態のうちの1つ以上の機能を実行すること、及び/又は1つ以上の回路を制御して、前述の実施形態のうちの1つ以上の機能を実行することによって実行される方法によって実現することもできる。
【0078】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、プロセッサ(前述のコンピュータ1200のプロセッサ、コンピュータ1200’のプロセッサ等)に関連付けられた前述の方法、機器、システム及びコンピュータ可読記憶媒体は、図示されるような適切なハードウェアを利用して実現されてよい。本開示の1つ以上の態様の機能は、図17に図示されるような適切なハードウェアを利用して実現されてよい。そのようなハードウェアは、標準のデジタル回路、ソフトウェア及び/又はファームウェアプログラムを実行するように動作可能な既知のプロセッサのいずれか、1つ以上のプログラム可能なデジタルデバイス又はシステム(プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、プログラマブルアレイロジックデバイス(PAL)等)のような、既知の技術を利用して実装することができる。CPU1201(図17又は図18に示される)は、1つ以上のマイクロプロセッサ、ナノプロセッサ、1つ以上のグラフィックスプロセシングユニット(「GPU」、ビジュアルプロセシングユニット(「VPU」)とも呼ばれる)、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、又は他のタイプの処理コンポーネント(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))を含んでもよく、かつ/又はそれから成ってもよい。更に、本開示の様々な態様は、適切な記憶媒体(例えばコンピュータ可読記憶媒体、ハードドライブ等)又は輸送性及び/又は配布のための媒体(フロッピーディスク、メモリチップ等)に格納することのできるソフトウェア及び/又はプログラムによって実装することができる。コンピュータは、コンピュータ実行可能命令を読み出して実行するための別個のコンピュータ又は別個のプロセッサのネットワークを含んでよい。コンピュータ実行可能命令は、例えばネットワーククや記憶媒体から、コンピュータに提供されてよい。
【0079】
前述のように、図18には、コンピュータ又はコンソール1200’の代替実施形態のハードウェア構造が示されている。コンピュータ1200’は、中央処理装置(CPU)1201と、グラフィックスプロセシングユニット(GPU)1215と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1203と、ネットワークインタフェース機器1212と、ユニバーサルシリアルバス(USB)等の操作インタフェース1214と、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブ(SSD)1207等のメモリとを含む。好ましくは、コンピュータ又はコンソール1200’は、ディスプレイ1209を含む。コンピュータ1200’は、操作インタフェース1214又はネットワークインタフェース1212を介して、システム(例えばシステム100、システム100’、システム100”、システム100’’’等)の回転接合部(例えば図16のRJ等)、モータPM、モータSM及び/又は1つ以上の他のコンポーネントと接続してよい。コンピュータ1200、1200’等のコンピュータは、1つ以上の実施形態では、RJ、PM及び/又はSMを含んでよい。操作インタフェース1214は、マウス機器1211やキーボード1210、タッチパネル機器等の操作部と接続される。コンピュータ1200’は、各コンポーネントを2つ以上含んでよい。或いは、CPU1201又はGPU1215は、コンピュータ(コンピュータ1200、コンピュータ1200’等)の設計に応じて、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)又は他の処理ユニットに置換されてよい。
【0080】
コンピュータプログラムはSSD1207に格納されており、CPU1201は、プログラムをRAM1203にロードし、プログラムの命令を実行して、基本的な入力、出力、計算、メモリ書込み及びメモリ読出しのプロセスだけでなく、本明細書に記載の1つ以上のプロセスを実行する。
【0081】
コンピュータ1200、1200’等のコンピュータは、システム(システム100,100’、100”、100’’’等)のPIU110、回転接合部(例えばRJ等)、モータPM、モータSM、カテーテル120及び/又は1つ以上の他のコンポーネントと通信してイメージングを実行し、取得された強度データから画像を再構成する。モニタ又はディスプレイ1209は、再構成された画像を表示し、また、イメージング条件又はイメージング対象の物体に関する他の情報を表示することができる。また、モニタ1209は、例えばOCTその他のイメージング技術(EEL及び/又は管腔エッジの検出等)の実行時に、ユーザがシステム(例えばシステム100システム100’、システム100”、システム100’’’等)を操作するためのグラフィカルユーザインタフェースを提供する。操作信号は、操作ユニット(例えばマウス機器1211、キーボード1210、タッチパネル機器等)からコンピュータ1200’の操作インタフェース1214に入力され、操作信号に対応して、コンピュータ1200’は、システム(例えばシステム100、システム100’、システム100”、システム100’’’等)に、イメージング条件を設定又は変更し、イメージングを開始又は終了し、かつ/又は、管腔検出、ステント検出及び/又はアーチファクト検出を開始又は終了するように命令する。上記OCTシステムのレーザ源101は、ステータス情報及び制御信号を送受信するために、コンピュータ1200、1200’と通信するインタフェースを有してよい。
【0082】
同様に、本開示並びに/又はその機器、システム及び記憶媒体及び/若しくは方法の1つ以上のコンポーネントは、光干渉断層撮影プローブと併せて用いることもできる。そのようなプローブは、Tearneyらに対する米国特許第7,872,759号、第8,289,522号及び第8,928,889号と、フォトルミネセンスイメージングを促進する構成及び方法(Tearneyらに対する米国特許第7,889,348号に開示されているもの等)と、米国特許第9,332,942号、米国特許公開第2010/0092389号、第2012/0101374号、第2016/0228097号、第2010/0092389号及び第2018/0003481号に開示されたマルチモダリティイメージングを対象とする開示(特許及び特許公報の各々は、その全体が参照により本明細書に援用される)等を含む。前述したとおり、本開示の任意の特徴又は態様は、OCTイメージングシステム、装置、方法、記憶媒体、又は、米国特許出願第16/414,222号(2019年5月16日出願、2019年12月12日に米国特許公開第2019/0374109号として公開、その開示全体は、その全体が参照により本明細書に援用される)に記載の他の態様若しくは特徴と併用することができる。
【0083】
本開示、及び/又は、本開示の機器、システム及び記憶媒体並びに/又は方法の1つ以上の構成要素は、米国特許出願公開第2020/0359911号(その開示全体は、全体として参照により本明細書に援用される)に開示されるOCTイメージングシステム等の(例えばOCTイメージングにおける)動脈壁の特性評価と併用することもできる。
【0084】
本明細書の開示は特定の実施形態を参照して説明されてきたが、当然のことながら、これらの実施形態は、本開示の原理及び用途の例示にすぎない(そして、それに限定されない)。したがって、当然のことながら、例示の実施形態には多くの変更を加えることができ、本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく他の構成を考案することができる。以下の特許請求の範囲は、そのような変更並びに均等の構造及び機能を全て包含するように、最も広い解釈が与えられるべきである。
図1A
図1B
図2-1】
図2-2】
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2024-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外弾性板(EEL)を検出するためのイメージング機器であって、
1つ以上のプロセッサを備え、
前記1つ以上のプロセッサは、
1つ以上のイメージングモダリティの信号強度をキャリブレーションして、深さ効果を除去するステップと、
管腔を検出するステップと、
カテーテル又は前記カテーテルの一部から所定の距離以内に前記管腔が位置するかどうかを確認するステップと、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置する場合は、(i)所定数のAラインについて前記信号強度の移動平均をとり、(ii)前記信号強度の平均が所定量だけ急に変化する位置を見つけ、(iii)前記所定量前記検出された変化に基づいて、前記EELの位置を検出するステップと、
を実行するように機能する、
イメージング機器。
【請求項2】
(i)前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部からの前記所定の距離は、3.0mm以内、2.0mm以内、1.0mm~3.0mm以内、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された距離、のうちの1つ以上であること、
(ii)前記カテーテルの前記一部は、前記カテーテルの中心、前記カテーテルの側面、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された前記カテーテルの一部であること、
(iii)前記所定数のAラインは、10個のAライン、5個のAライン、3個のAライン、1~10個のAライン、10個以上のAライン、15個のAライン、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された数のAライン、のうちの1つ以上であること、及び/又は、
(iv)前記所定量前記検出された変化は、5パーセント以上、10パーセント以上、5~10%以上、低強度から高強度への変化、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定又は定義された量、のうちの1つ以上を含むこと、
のうち1つ以上である、請求項1に記載のイメージング機器。
【請求項3】
前記1つ以上のプロセッサは、前記管腔内若しくは前記管腔付近の側枝の位置又は前記管腔内若しくは前記管腔付近のプラークの位置を除いて、前記EELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認するように更に機能する、
請求項1に記載のイメージング機器。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサは、EELを自動的に検出するように更に機能し、かつ、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置していない場合は、EELが検出されなかったことを標示するステップ、又は、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置する場合は、前記管腔からの所定の距離以内に前記EELが位置するかどうかを決定し、前記管腔からの前記所定の距離以内に前記EELが位置する場合は、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認し、又は、前記管腔からの前記所定の距離以内に前記EELが位置していない場合は、プラークが存在するかどうかを決定し、プラークが存在する場合は、EELプレ近傍曲率画像又はフレームに対して処理を実行して、完全なEELを含むEEL近傍曲率画像又はフレームを取得し、付近の検出結果から補間し、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認し、又は、前記プラークが存在しない場合は、付近の検出結果から補間し、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認するステップ、
を実行するように更に機能する、請求項1に記載のイメージング機器。
【請求項5】
(i)前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部からの前記所定の距離は、3.0mm以内、2.0mm以内、1.0mm~3.0mm以内、及び/又は、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、のうちの1つ以上であること、
(ii)前記カテーテルの前記一部は、前記カテーテルの中心、前記カテーテルの側面、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された前記カテーテルの一部であること、
(iii)前記所定数のAラインは、10個のAライン、5個のAライン、3個のAライン、1~10個のAライン、10個以上のAライン、15個のAライン、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された数のAライン、のうちの1つ以上であること、
(iv)前記所定量前記検出された変化は、5パーセント以上、10パーセント以上、5~10%以上、低強度から高強度への変化、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定又は定義された量、のうちの1つ以上を含むこと、及び/又は、
(v)前記検出されたEELの位置と前記管腔との間の前記所定の距離は、1mm以内、2mm以内、1~2mm以内、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、及び/又は、前記イメージング機器のユーザによって設定された距離以内、のうちの1つ以上であること、
のうちの1つ以上である、請求項4に記載のイメージング機器。
【請求項6】
前記1つ以上のプロセッサは、側枝の位置又はプラークの位置を除いて、前記平滑化されたEELが前記デカルト座標及び/又は前記極座標において連続的であるかどうかを確認するように更に機能する、
請求項5に記載のイメージング機器。
【請求項7】
前記1つ以上のプロセッサは、
1つ以上の血管内画像内で管腔エッジを検出するステップと、
1つ以上の参照フレームを決定するステップと、
前記1つ以上の参照フレーム内に前記EELが認められるかどうかを決定するステップと、
前記EELを検出するステップと、
前記EELの直径を測定するステップと、
前記管腔内で使用されるステントのサイズ及び形状を決定するステップと、
を実行するように更に機能する、請求項1に記載のイメージング機器。
【請求項8】
外弾性板(EEL)の検出方法であって、
1つ以上のイメージングモダリティの信号強度をキャリブレーションして、深さ効果を除去するステップと、
管腔を検出するステップと、
カテーテル又は前記カテーテルの一部から所定の距離以内に前記管腔が位置するかどうかを決定するステップと、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置する場合は、(i)所定数のAラインについて前記信号強度の移動平均をとり、(ii)前記信号強度の平均が所定量だけ急に変化する位置を見つけ、(iii)前記所定量前記検出された変化に基づいて、前記EELの位置を検出するステップと、
を含む方法。
【請求項9】
前記EELが前記管腔から所定の距離以内に位置するかどうかを決定するステップと、
前記EELが前記管腔から前記所定の距離以内に位置する場合は、出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認するステップと、
を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記検出されたEELの位置と前記管腔との間の前記所定の距離は、1mm以内、2mm以内、1~2mm以内、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、及び/又は、メージング機器のユーザによって設定された距離以内、のうちの1つ以上であること、及び/又は、
前記確認ステップは、前記管腔内若しくは前記管腔付近の側枝の位置又は前記管腔内若しくは前記管腔付近のプラークの位置を除いて、前記平滑化されたEELが前記デカルト座標及び/又は前記極座標において連続的であるかどうかを確認すること、
のうちの1つ以上である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記EELが前記管腔からの前記所定の距離以内に位置していない場合、プラークが存在するかどうかを決定するステップと、
プラークが存在する場合は、EELプレ近傍曲率画像又はフレームに対して処理を実行して、完全なEELを含むEEL近傍曲率画像又はフレームを取得し、付近の検出結果から補間し、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認し、又は、前記プラークが存在しない場合は、付近の検出結果から補間し、検出された点の間を補間し、前記EELに対して平滑化を実行し、前記平滑化されたEELがデカルト座標及び/又は極座標において連続的であるかどうかを確認するステップと、
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記確認ステップは、前記管腔内若しくは前記管腔付近の側枝の位置又は前記管腔内若しくは前記管腔付近のプラークの位置を除いて、前記平滑化されたEELが前記デカルト座標及び/又は前記極座標において連続的であるかどうかを確認する、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
(i)前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部からの前記所定の距離は、3.0mm以内、2.0mm以内、1.0mm~3.0mm以内、及び/又は、約1.0mm~約3.0mmの値以下の距離、のうちの1つ以上であること、
(ii)前記カテーテルの前記一部は、前記カテーテルの中心、前記カテーテルの側面、及び/又は、メージング機器のユーザによって設定された前記カテーテルの一部であること、
(iii)前記所定数のAラインは、10個のAライン、5個のAライン、3個のAライン、1~10個のAライン、10個以上のAライン、15個のAライン、及び/又は、メージング機器のユーザによって設定された数のAライン、のうちの1つ以上であること、及び/又は、
(iv)前記所定量前記検出された変化は、5パーセント以上、10パーセント以上、5~10%以上、低強度から高強度への変化、及び/又は、ーザによって設定又は定義された量、のうちの1つ以上を含むこと、
のうちの1つ以上である、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
1つ以上の血管内画像内で管腔エッジを検出するステップと、
1つ以上の参照フレームを決定するステップと、
前記1つ以上の参照フレーム内に前記EELが認められるかどうかを決定するステップと、
前記EELを検出するステップと、
前記EELの直径を測定するステップと、
前記管腔内で使用されるステントのサイズ及び形状を決定するステップと、
を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記参照フレーム内に前記EELが認められない場合は、付近のフレーム、前記参照フレームの前後のフレーム、前記参照フレームから離れた数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近のフレームのうちの1つ以上において、前記EELが認められるかどうかを決定するステップ、
付近のフレーム、前記参照フレームの前後のフレーム、前記参照フレームから離れた数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近のフレームのうちの1つ以上において前記EELが認められない場合は、前記管腔の前記直径を測定し、前記ステントの前記サイズ及び前記形状を決定するステップ、
付近のフレーム、前記参照フレームの前後のフレーム、前記参照フレームから離れた数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近のフレームのうちの1つ以上において前記EELが認められる場合は、前記参照フレームを、前記付近のフレーム、前記参照フレームの前後の前記フレーム、前記参照フレームから離れた前記数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近の前記フレームのうちの1つ以上に変更するかどうかを決定するステップ、
前記参照フレームを、前記付近のフレーム、前記参照フレームの前後の前記フレーム、前記参照フレームから離れた前記数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近の前記フレームのうちの1つ以上に変更すると決定された場合は、前記EELを検出し、前記EELの前記直径を測定し、前記ステントの前記サイズ及び前記形状を決定するステップ、及び/又は、
前記参照フレームを、前記付近のフレーム、前記参照フレームの前後の前記フレーム、前記参照フレームから離れた前記数個のフレーム、及び/又は前記参照フレーム付近の前記フレームのうちの1つ以上に変更すると決定されなかった場合は、前記管腔の前記直径を測定し、前記ステントの前記サイズ及び前記形状を決定するステップ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
参照フレームが適切でない場合、又は参照フレームを変更すべきである場合に、ディスプレイに警告を出すステップ、及び/又は、
前記EELの検出に基づいて、参照フレームが適切でない場合、又は参照フレームを変更すべきである場合に、ディスプレイに警告を出すステップ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ステントの前記サイズ及び前記形状は、前記ステントの直径及び長さ、前記ステントの円周、及び/又は、前記ステントの体積、のうちの1つ以上を含み、
メージング機器は、当該イメージング機器のユーザによる前記ステントの前記サイズ及び/又は前記形状の選択を支援する、
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するステップを更に含み、
前記ディスプレイのユーザ及び/又は前記GUIのうちの1つ以上が、前記EELの前記位置を変更し、かつ/又は、前記GUIは、前記ユーザをナビゲートするためのボタン及び/又はガイダンスを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項19】
イメージング対象の1つ以上の特徴が前記管腔の表面又は前記管腔エッジよりも比較的深くに位置付けられるように、深さに起因する信号強度の低下を補正し、前記補正された強度を分析するステップ、
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
外弾性板(EEL)を検出するための方法をコンピュータに実行させるための少なくとも1つのプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記方法は、
1つ以上のイメージングモダリティの信号強度をキャリブレーションして、深さ効果を除去するステップと、
管腔を検出するステップと、
カテーテル又は前記カテーテルの一部から所定の距離以内に前記管腔が位置するかどうかを決定するステップと、
前記カテーテル又は前記カテーテルの前記一部から前記所定の距離以内に前記管腔が位置する場合は、(i)所定数のAラインについて前記信号強度の移動平均をとり、(ii)前記信号強度の平均が所定量だけ急に変化する位置を見つけ、(iii)前記所定量前記検出された変化に基づいて、前記EELの位置を検出するステップと、
を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】