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特表2024-536255ガスを圧縮する組立体、圧縮ガスを供給する方法、及びそのような組立体の使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ガスを圧縮する組立体、圧縮ガスを供給する方法、及びそのような組立体の使用
(51)【国際特許分類】
   F04B 41/00 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
F04B41/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024519742
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(85)【翻訳文提出日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 IB2022058921
(87)【国際公開番号】W WO2023057846
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】BE2021/5773
(32)【優先日】2021-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593074329
【氏名又は名称】アトラス コプコ エアーパワー,ナームローゼ フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】ATLAS COPCO AIRPOWER,naamloze vennootschap
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【弁理士】
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】マルテンス クリストフ アドリアン ラウラ
(72)【発明者】
【氏名】デ シャンフェラーレ ピーテル
【テーマコード(参考)】
3H076
【Fターム(参考)】
3H076AA12
3H076AA21
3H076BB08
3H076BB50
3H076CC07
3H076CC41
3H076CC93
(57)【要約】
ガスを圧縮するための複数の液体注入式要素(6、8)を有する組立体(1)を介して圧縮ガスを供給する方法であって、本方法は、
複数の液体注入式要素のうちの第1の液体注入式要素(6)に関連する第1の液体回路と、複数の液体注入式要素のうちの第2の液体注入式要素(8)に関連する第2の液体回路との間に流体接続部を提供するステップを含む。
【選択図】図4D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを圧縮するための組立体(1)であって、
ガスを圧縮するための第1の液体注入式要素(6)と、
前記第1の液体注入式要素(6)を駆動するための第1のモータ(7)と、
ガスを圧縮するための第2の液体注入式要素(8)と、
前記第2の液体注入式要素(8)を駆動するための第2のモータ(9)と、
前記第1の液体注入式要素(6)に関連する第1の液体回路と、
前記第2の液体注入式要素(8)のための第2の液体回路と、
を少なくとも備え、
前記第1の液体回路は、
前記第1の液体注入式要素(6)の液体入口(22)に液体を供給するための第1の液体供給ライン(21)と、
前記第1の液体注入式要素(6)のガス出口と第1の液体ライン(11)を介して流体連通している第1の液体分離器(10)と、
前記第1の液体分離器(10)の液体出口(15)と前記第1の液体供給ライン(21)との間で流体連通している第1の液体冷却器(14)と、
を含み、
前記第2の液体回路は、
前記第2の液体注入式要素(8)の液体入口(24)に液体を供給するための第2の液体供給ライン(23)と、
前記第2の液体注入式要素(8)のガス出口と第2の液体ライン(13)を介して流体連通している第2の液体分離器(12)と、
前記第2の液体分離器(12)の液体出口(17)と前記第2の液体供給ライン(23)との間で流体連通している第2の液体冷却器(16)と、
を含み、
前記第1の液体回路と第2の液体回路との間に流体接続部が設けられている、組立体(1)。
【請求項2】
前記流体接続部は、前記第1の液体ラインと前記第2の液体ラインとの間の第1の液体接続ライン(3)を含む、請求項1に記載の組立体(1)。
【請求項3】
前記第1の流体接続ライン(3)には、第1の弁(32)が設けられている、請求項2に記載の組立体(1)。
【請求項4】
前記第1の液体分離器(10)は、前記第1の液体分離器(10)の前記液体出口(15)を含む第1の液体リザーバを含み、前記第2の液体分離器(12)は、前記第2の液体分離器(12)の前記液体出口(17)を含む第2の液体リザーバを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組立体(1)。
【請求項5】
前記流体接続部は、前記第1の液体リザーバと前記第2の液体リザーバとの間の第2の流体接続ライン(4)をさらに含む、請求項4に記載の組立体(1)。
【請求項6】
前記第2の流体接続ライン(4)には、第2の弁(33)が設けられている、請求項5に記載の組立体(1)。
【請求項7】
前記第2の液体接続ライン(4)を通して液体を能動的に移動させるために、ポンプ(33)が、前記第2の液体接続ライン(4)に設けられている、請求項5又は6に記載の組立体(1)。
【請求項8】
前記第1の液体回路及び前記第2の液体回路内の液体はオイルである、請求項1から7のいずれか一項に記載の組立体(1)。
【請求項9】
前記流体接続部は、前記第1の液体供給ライン(21)と前記第2の液体供給ライン(23)との間に第3の液体接続ライン(5)をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の組立体(1)。
【請求項10】
前記第3の流体接続ライン(5)には、第3の弁(36)が設けられている、請求項9に記載の組立体(1)。
【請求項11】
第4の弁(38)が、前記第1の液体供給ライン(21)において、前記第1の液体冷却器(14)と、前記第3の液体接続ライン(5)の到着点との間に設けられている、請求項9又は10に記載の組立体(1)。
【請求項12】
第5の弁(39)が、前記第2の液体供給ライン(23)において、前記第2の液体冷却器(16)と、前記第3の流体接続ライン(5)の到達点との間に設けられている、請求項9から11のいずれか一項に記載の組立体(1)。
【請求項13】
ガスを圧縮するための複数の液体注入式要素(6、8)を有する組立体(1)を介して圧縮ガスを供給する方法であって、
前記複数の液体注入式要素のうちの第1の液体注入式要素(6)に関連する第1の液体回路と、前記複数の液体注入式要素のうちの第2の液体注入式要素(8)に関連する第2の液体回路との間に流体接続部を提供するステップ、
を含む方法。
【請求項14】
前記流体接続部を提供するステップは、前記複数の液体注入式要素のうちの前記第1の液体注入式要素(6)に関連する第1の液体回路から、前記複数の液体注入式要素のうちの前記第2の液体注入式要素(8)に関連する第2の液体回路に流体の一部を供給することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の液体注入式要素のうちの前記第1の液体注入式要素は全負荷下で動作するが、前記複数の液体注入式要素のうちの前記第2の液体注入式要素は部分負荷下又はゼロ負荷下で動作する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、前記複数の液体注入式要素(6、8)のうちの前記第1の液体注入式要素に関連する第1の液体リザーバと、前記複数の液体注入式要素(6、8)のうちの前記第2の液体注入式要素に関連する第2の液体リザーバとの間に、さらなる流体接続部を提供するステップをさらに含む、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記さらなる流体接続部において、液体が、前記第1及び第2の液体リザーバのうちの一方から、前記第1及び第2の液体リザーバのうちの他方へ能動的に移動される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記流体接続部を介して供給される液体のある量は、前記さらなる流体接続部を介して反対方向に移動される、請求項14から16のいずれか一項及び請求項17に記載の方法。
【請求項19】
圧縮ガスの需要に基づいて、前記第1の要素(6)を駆動する前記第1のモータ(7)を調整し、前記第2の要素(8)を駆動する前記第2のモータ(9)を調整することによって圧縮ガスを供給するための、請求項1から12のいずれか一項に記載の組立体(1)の使用。
【請求項20】
前記第1のモータ(7)は、実質的に固定された回転速度を有する第1のタイプのモータであり、第2のモータ(9)は、可変調整可能な回転速度を有する第2のタイプのモータである、請求項19に記載の使用。
【請求項21】
前記第1のモータ(7)は、前記第2のモータ(9)よりも低い最大動作出力を有する、請求項19又は20に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスを圧縮するための組立体に関する。より具体的には、本発明は、ガスを圧縮するための複数の要素、詳細には、水注入式要素及び/又はオイル注入式要素のような液体注入式要素を有し、複数の要素の動作が最適化されている組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
これに関連して、「要素」は、圧縮機要素及び真空ポンプ要素の両方を意味することができる。
【0003】
このような組立体の主な目的は、ガスを圧縮することである。オイル注入式要素又は水注入式要素では、要素の部品を潤滑する、シールをもたらす、及び/又は圧縮プロセス中に冷却を行う、及び/又はさらなる二次的な理由のために、ガスが圧縮される間にそれぞれオイル又は水である液体が加えられる。この液体を供給することにより、要素から出てくる流れは、圧縮ガスを含むだけでなく、かなりの量の液体も含むことになる。この液体は、この流れから分離され、通常、液体注入ラインを介して要素に再び供給するために冷却される。この動作を可能にするさまざまな構成要素は、組立体の一部である。
【0004】
ガスを圧縮するための複数の要素を有する組立体は、圧縮ガスの需要量が非常に変動する場合に特に有利である。各動作圧力に対して、ガスを圧縮するための要素は、要素の速度、液体の注入流量及び温度の組み合わせである所定の動作点で、エネルギー的に最適な方法で動作する。上記の最適動作点は、通常、要素の最大負荷付近に位置する。要素が上記の最適動作点で動作しない場合、例えば半分の負荷で動作する場合、エネルギー効率は著しく悪化する。これは、部分負荷で生成される同量の圧縮ガスが、全負荷で生成される場合よりも著しく高いコストを有することを意味する。上記の効率を改善するために、複数の要素を有する組立体が提供される。例えば、2つの要素を有する組立体の全負荷の半分の負荷では、これにより、2つの要素の一方がその最適動作点又はその近傍で運転され、2つの要素の他方は運転されない。これは単なる一例であり、当業者であれば、異なる状況に対して最適化された複数の変形例が考えられることを理解するであろう。例えば、2つの要素のうちの一方が固定回転速度を有するモータによって駆動され、2つの要素のうちの他方が可変回転速度を有するモータによって駆動される2つの要素を有する組立体を提供することができる。これにより、組立体をエネルギー的に最適化できるだけでなく、組立体のコストを最適化することもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、複数の要素を有する組立体をさらに改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的のために、ガスを圧縮するための組立体が提供され、組立体は、
ガスを圧縮するための第1の液体注入式要素と、
第1の要素を駆動するための第1のモータと、
ガスを圧縮するための第2の液体注入式要素と、
第2の要素を駆動するための第2のモータと、
第1の液体注入式要素に関連する第1の液体回路と、
第2の液体注入式要素のための第2の液体回路と、
を少なくとも備え、
第1の液体回路は、
第1の液体注入式要素の液体入口に液体を供給するための第1の液体供給ラインと、
第1の液体注入式要素のガス出口と第1の液体ラインを介して流体連通している第1の液体分離器と、
第1の液体分離器の液体出口と第1の液体供給ラインとの間で流体連通している第1の液体冷却器と、
を含み、
第2の液体回路は、
第2の液体注入式要素の液体入口に液体を供給するための第2の液体供給ラインと、
第2の液体注入式要素のガス出口と第2の液体ラインを介して流体連通している第2の液体分離器と、
第2の液体分離器の液体出口と第2の液体供給ラインとの間で流体連通している第2の液体冷却器と、
を含み、
第1の液体回路と第2の液体回路との間に流体接続部が設けられている。
【0007】
この組立体の1つの利点は、高度に変化する圧縮ガスの流れを生成するための組立体の柔軟性に関する。この柔軟性は、状況によっては、圧縮ガスに対する高度に変化する需要量に対応するために必要である。これにより、本発明による組立体は、流量が高度に変化するにもかかわらず、エネルギー的に最適かつ効率的な方法で動作し続けることができる。大部分の組立体、主に1つの要素を有する組立体は、圧縮ガスの変化する流れが発生すると極めて非効率的になることに留意されたい。各々が独自のモータによって駆動され、独自の液体冷却器を有する独自の液体分離器に結合された2つの要素を有する組立体を構築することによって、組立体は圧縮ガスのユーザのニーズに基づいて構成することができ、その構成における各要素は、エネルギー的に最適な方法で機能することができる。これにより、複数の要素間で共有されるガス冷却器で圧縮ガスを冷却することができる。
【0008】
複数の要素の各々に液体回路を設けることは知られている。典型的な液体回路は、要素に液体を注入するための1つの液体注入式要素に関連する実質的に閉じた回路であり、その後、液体は圧縮ガスと共に流体ラインを通って液体注入式要素から流出する。流体ラインは液体分離器と流体連通しており、ここで液体の少なくとも一部、好ましくは可能な限り多くが液体から分離される。液体分離器で分離された液体は、液体冷却器を介して液体注入式要素に戻される。
【0009】
組立体に複数の液体注入式要素を設けることにより、複数の液体回路も設けられる。本発明は、少なくとも2つの液体回路の間にカップリングを設けることに関する。より具体的には、第1の液体回路と第2の液体回路との間に流体接続部が設けられる。この流体接続部は、液体の交換を可能にし、その結果、2つの回路内の液体の量及び圧力の両方を調整することができる。これにより、組立体のさらなる最適化が可能になる。
【0010】
好ましくは、各液体分離器のガス出口の下流に逆流防止弁が設けられる。逆流防止弁の下流では、共通のガス出口を形成するために、これらのガス出口を結合することができる。逆止弁とも呼ばれる逆流防止弁が各液体分離器の下流に存在することにより、2つの要素に属する液体回路の完全な圧力分離がもたらされ、これにより、要素を互いに独立して始動及び停止させることができる。
【0011】
さらなる逆流防止弁は、好ましくは、各液体注入式要素の空気入口に配置され、要素が作動を停止した場合に、例えば、関連する液体分離器内に依然として存在する圧縮ガスに起因してこれが逆流しないことを保証する。
【0012】
好ましくは、この流体接続部は、第1の流体ラインと第2の流体ラインとの間の第1の流体接続ラインを含む。第1の流体ラインは、第1の液体注入式要素のガス出口を第1の液体分離器に接続する。第2の流体ラインは、第2の液体注入式要素のガス出口を第2の液体分離器に接続する。従って、第1の流体接続ラインは、第1及び第2の液体注入式要素の一方が、第1及び第2の液体注入式要素の他方の液体分離器に加圧流体流れを供給することを可能にする。第1の流体接続ラインは、第1及び第2の要素によって供給される流体流れを第1及び第2の液体分離器間で比例的に分配することを可能にする。例えば、第1の要素が第2の要素よりも著しく高い流量を供給する場合、2つの液体分離器を通る実質的に等しい流量を可能にするために、流体流れを要素間及び液体分離器間で再分配することができる。その結果、液体分離器の圧力損失による損失を最小限に抑えることができる。加えて、例えば、2つの液体分離器内又はその下流の流体流れから液体を追加的に分離するためのそれぞれのフィルタ要素の使用を均等にすることができ、その結果、それぞれのフィルタ要素のようなそれぞれの構成要素の耐用年数が実質的に同じになる。
【0013】
好ましくは、第1の流体接続ラインには第1の弁が設けられている。第1の流体接続ラインを通る流体流れは、第1の弁を用いて調整することができ、その結果、最適なガス及び液体の循環を達成するために、流体流れを調整することができる。
【0014】
好ましくは、第1の液体分離器は、第1の液体分離器の液体出口を含む第1の液体リザーバを含み、第2の液体分離器は、第2の液体分離器の液体出口を含む第2の液体リザーバを含む。好ましくは、上記の流体接続部は、第1の液体リザーバと第2の液体リザーバとの間の第2の流体接続ラインをさらに含む。液体は、第2の流体接続ラインを介して第1の液体回路と第2の液体回路との間で交換することができる。各液体回路は、圧縮ガスを供給する際に液体を失う。詳細には、複数の液体注入式要素を有する組立体では、1つの要素が他の要素よりも著しく多くの圧縮ガスを供給しており、異なる液体回路内の液体量に不均衡が生じるという状況が生じる場合がある。このような不均衡は、第2の液体接続ラインを用いて解消することができる。
【0015】
好ましくは、第2の流体接続ラインには第2の弁が設けられている。好ましくは、第2の流体接続ラインを通して液体を能動的に移動させるために、ポンプが第2の流体接続ラインに設けられている。
【0016】
第2の流体接続ラインは、第1の流体接続ラインも使用される場合、及び後述する第3の流体接続ラインが使用される場合に、さらなる利点を有する。詳細には、液体の一部は、第1及び/又は第3の流体接続ラインを用いて一方の液体回路から他方の液体回路に移動させることができる。これにより、2つの液体回路内の液体の量に不均衡が生じるが、この不均衡は、第2の流体接続ラインを用いて補償することができる。
【0017】
好ましくは、第1の液体回路及び第2の液体回路内の液体はオイルである。試験及びシミュレーションにより、上述のような設計は、特にオイル注入式圧縮機に有利であることが示されている。
【0018】
好ましくは、上述の流体接続部は、第1の液体供給ラインと第2の液体供給ラインとの間に第3の流体接続ラインをさらに含む。この場合、好ましくは、第3の流体接続ラインにも第3の弁が設けられ、さらに詳細に後述するように、さらなる弁も随意的に設けられる。これは特に、液体注入式要素のうちの1つ、例えば第2の要素が、ゼロ負荷、すなわち圧縮ガスを供給することなく運転される場合に興味深い。この状態では、第2の要素の潤滑及び冷却を保証するために、液体回路内のガス及び液体の循環を最低限に維持する必要がある。第3の流体接続ラインなしで、第2の液体注入式要素は、液体リザーバによる要素の十分な潤滑及び冷却がもたらされるように、第2の液体分離器内に最小圧力を供給する必要がある。第2の液体分離器内のこの最小圧力は、第3の液体接続ラインが第1の液体回路から第2の液体注入式要素に直接液体を供給するという点で、第3の液体接続ラインによって二重化(redundant)される。
【0019】
また、本発明は、ガスを圧縮するための複数の液体注入式要素を有する組立体を介して圧縮ガスを供給する方法に関し、本方法は、複数の液体注入式要素のうちの第1の液体注入式要素に関連する第1の液体回路と、複数の液体注入式要素のうちの第2の液体注入式要素に関連する第2の液体回路との間に液体接続部を提供するステップを含む。
本組立体を参照して上述した利点及び効果は、本方法にも同様に適用される。
【0020】
好ましくは、流体接続部を提供するステップは、複数の液体注入式要素のうちの第1の液体注入式要素に関連する第1の液体回路から、複数の液体注入式要素のうちの第2の液体注入式要素に関連する第2の液体回路に流体の一部を供給することを含む。
【0021】
好ましくは、複数の液体注入式要素のうちの第1の液体注入式要素は全負荷下で動作するが、複数の液体注入式要素のうちの第2の液体注入式要素は部分負荷下又はゼロ負荷下で動作する。
【0022】
好ましくは、本方法は、複数の液体注入式要素のうちの第1の液体リザーバに関連する第1の液体リザーバと、複数の液体注入式要素のうちの第2の液体リザーバに関連する第2の液体リザーバとの間にさらなる流体接続部を提供するステップをさらに含む。好ましくは、さらなる流体接続部において、液体は、第1及び第2の液体リザーバの一方から、第1及び第2の液体リザーバの他方へ能動的に移動される。
【0023】
好ましくは、流体接続部を介して供給される所定量の液体は、さらなる流体接続部を介して反対方向に移動される。
【0024】
この場合、「反対方向に移動される」という表現は、液体注入式要素の一方から液体注入式要素の他方へ流体接続部を介して供給される所定量の液体が、液体注入式要素の他方から液体注入式要素の一方へさらなる流体接続部を介して戻されることを意味する。
【0025】
最後に、本発明は、圧縮ガスの需要量に基づいて、第1の要素を駆動する第1のモータを調整(gearing)し、第2の要素を駆動する第2のモータを調整することによって圧縮ガスを供給するための、上述した実施形態のいずれかによる組立体の使用にも関する。需要量は様々な方法で供給することができる。具体的には、需要量は受動的に供給することができる、すなわち、圧縮ガスの消費は、消費者ネットワーク内の圧力降下を引き起こし、この圧力は、圧縮ガスの需要量を直接示すようになっている。あるいは、消費者のデータを転送することで、需要量を能動的に供給することもできる。さらなる代替案として、需要量は、能動的及び受動的に組み合わせて供給することもできる。需要量に基づいてモータを調整することにより、消費者ネットワークにおける圧縮ガスの変化する要求量をエネルギー的に最適な方法で供給することができる。
【0026】
好ましくは、第1のモータは、実質的に固定された回転速度を有する第1のタイプのモータであり、第2のモータは、可変調整可能な回転速度を有する第2のタイプのモータである。固定された回転速度を有するモータは、より安価であり、エネルギー的に最適な効率で圧縮ガスを供給するために、連結された液体注入式要素によりよく適合させることができる。可変調整可能な回転速度を有するモータは、例えば、周波数調整器又は電圧調整器に接続され、調整可能な回転速度を有する。モータの構造又は回転数を制御する方法は、本文の主題ではないことは明らかであり、従ってこの点についてはこれ以上説明しない。液体注入式要素が可変調整可能な回転数を有するモータに連結される場合、液体注入式要素は、最大回転数で圧縮ガスを供給するのに適しており、好ましくは最適化されている必要があるだけでなく、最大回転数よりも低い回転数で圧縮ガスを供給するのに適しており、好ましくは最適化されている必要もある。従って、可変調整可能な回転速度を有するモータに連結されたこのような液体注入式要素は、典型的には、より高価でありかつ効率が劣る。しかし、大きな利点は、可変量の圧縮ガスを供給できることである。詳細には、1つの要素における固定回転速度を有するモータと、別の要素における可変調整速度を有するモータとを組み合わせることで、上述の利点を部分的に兼ね備えることもできる。
【0027】
好ましくは、第1のモータは、第2のモータよりも低い最大動作出力を有する。固定回転速度を有するモータよりも大きな出力を有する可変調整回転速度を有するモータを提供することにより、「制御ギャップ」が最小化される、あるいは回避される。制御ギャップは、組み合わされた圧縮ガスの最大供給可能量の約半分が要求される場合に、より具体的には、固定回転速度を有するモータがスイッチオンされ、一方で可変調整回転速度を有するモータが低速にされる又はスイッチオフされる場合に発生する可能性がある。試験によれば、固定速度モータがスイッチオンされ、一方で同じ出力を有する可変速度モータがその可能な最小動作速度にされた場合、固定速度モータと可変速度モータの組み合わせは、典型的に、制御ギャップが生じるような最大動作速度で可変速度モータのみが運転された場合よりも、最小動作速度でより多くの量の圧縮ガスを供給することが示されている。また、試験によれば、固定速度モータの最大出力は、好ましくは可変速度モータの最大出力の60%より大きい、より好ましくは80%より大きいことが示されている。さらに、固定速度モータの最大出力は、好ましくは可変速度モータの最大出力の90%未満、より好ましくは85%未満である。これにより、潜在的な制御ギャップの不都合な影響を最小限に抑えながら、圧縮ガスの最大送出量を最適化することができる。
【0028】
以下、図面に示された実施形態の例を用いて本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態による組立体の概略側面図である。
図2】本発明の一実施形態による組立体のフロー図である。
図3】本発明の実際的な一実施形態による組立体の第1の斜視図である。
図4A】本発明による組立体の概略構成を示し、使用例が示されている。
図4B】本発明による組立体の概略構成を示し、使用例が示されている。
図4C】本発明による組立体の概略構成を示し、使用例が示されている。
図4D】本発明による組立体の概略構成を示し、使用例が示されている。
図5A】本発明による組立体の概略構造を示し、さらなる使用状況が示されている。
図5B】本発明による組立体の概略構造を示し、さらなる使用状況が示されている。
図5C】本発明による組立体の概略構造を示し、さらなる使用状況が示されている。
図5D】本発明による組立体の概略構造を示し、さらなる使用状況が示されている。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図面において、同じ参照番号は、同じ又は同等の要素に割り当てられている。
【0031】
組立体1の主な目的は、圧縮ガスを供給することである。この目的のために、組立体の各要素6、8は、主として、圧縮されるガスを圧縮するために設けられている。要素にオイル又は水などの液体を供給することにより、要素6、8から出てくる流体の流れは、圧縮ガスを含むだけでなく、かなりの量の液体も含むことになる。各要素6、8の出口を、例えばサイクロン分離器を含む液体分離器10、12の入口と流体連通させることにより、液体の大部分は、流体流れから分離することができる。これは、分離された液体を要素に戻すさらなる可能性を与えるので、液体を再利用できる実質的に閉じた液体回路がもたらされる。実際には、液体分離器から出てくる液体流れ及び随意的にガス流は、それぞれ液体冷却器及びガス冷却器によって冷却される。好ましくは、各液体分離器の下流には、逆流防止弁が設けられている。より具体的には、一体型逆流防止弁を有する最小圧力弁は、各液体分離器のガス出口の近傍に配置されている。この弁は、液体分離器の下流のラインから液体分離器に圧縮ガスが逆流しないことを保証する。実際には、このことは、液体回路が圧力に関して互いに完全に切り離されること、従って、2つの要素6、8が互いに独立して作動することができることを保証する。好ましくは、要素が作動を停止しても、関連する液体分離器内に依然として存在する圧縮ガスに起因して逆流しないことを保証するために、さらなる逆流防止弁が、各液体注入式要素のガス入口の近くに配置される。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態による組立体1の構成を示す。組立体1は、圧縮ガスを生成するための複数の構成要素を含み、これらの複数の構成要素は、ハウジング2内で一緒に組み立てられる。
【0033】
図1では、組立体1は、1つのハウジング2内に複数の要素6及び8を含む。1つのハウジングに複数の要素6及び8がある利点は、単一の要素のみを有する組立体と比較して、複数の要素6及び8を有する組立体1によって、組立体1から要求される圧縮ガスの流量のより大きな変動に対応できることである。さらに、複数の要素6、8を設ける場合、流量変動がある圧縮ガスの供給効率が高くなる。図には、2つの要素6及び8を備える実施形態が示されている。本発明の同じ原理は、3又は4以上の要素を有する組立体1に適用できることは明らかである。本発明は、2つの要素6及び8のみを有する組立体1に限定されない。
【0034】
要素6及び8は、同じ要素とすること又は異なる要素とすることができる。要素6及び8をそれぞれ駆動するモータ7及び9は、同じモータとすること又は異なるモータとすること、及び/又は、同じ方法で制御すること又は異なる方法で制御することができる。1つの実施形態では、2つのモータ7及び9は両方とも固定速度モータである。あるいは、2つのモータは、少なくとも2つの異なるコイルの存在による、極数変換モータであり、その結果、少なくとも2つの固定速度で運転することができる。さらなる代替案として、2つのモータ7及び9の両方は可変速度モータであり、通常、周波数調整器によって制御される。さらに別の代替案として、2つのモータ7及び9のうちの1つは固定速度モータ又は極数変換モータであり、2つのモータ7及び9のうちの第2のモータは可変速度モータである。本発明は、同じ出力を有するモータに限定されない。従って、2つのモータ7及び9は、相互に異なる出力を有することもでき、これは、圧縮ガスの需要量が変化する場合の調整に関連してさらに有利である。例えば、モータ7が固定速度モータであり、モータ9が可変速度モータである場合、可変速度モータの出力を固定速度モータの出力よりも大きく選択することが有利であり、固定速度モータがスイッチオン及びオフされる場合の制御ギャップが生じないようになっている。明瞭化のために、固定速度モータは、実質的に固定された回転速度を有する第1のタイプのモータであり、可変速度モータは、可変調整可能な回転速度を有する第2のタイプのモータである。図示の実施形態では、2つの要素6及び8並びに2つのモータ7及び9は、ハウジング2の第1のセクション3に設けられている。
【0035】
各要素6、8は、液体分離器10、12に接続されている。上記で説明したように、要素6、8は、主に圧縮ガスを供給するために設けられている。この目的のために、各要素6、8は、それぞれ流体ライン11、13に接続されたガス出口を有する。上記ガス出口及び流体ライン11、13から出てくる流体流れは、圧縮ガスだけでなく、かなりの量の液体も含んでいる。液体分離器10及び12は、流体流れから液体を分離するために、それぞれ流体ライン11及び13を介してガス出口と流体連通している。
【0036】
各液体分離器10及び12は、接続された要素6、8に合わせて構成及び最適化することができる。それにより、液体分離器10及び12は、異なる構成及び/又は寸法にすることができる。各液体分離器10及び12は、好ましくは、サイクロン分離器と、流体流れから液体をさらに分離するための1又は2以上のフィルタ要素との両方を含む。各液体分離器10及び12は、それぞれ液体出口15及び17と、それぞれガス出口19及び20とを有する。液体出口15、17から出てくる液体は、それぞれの液体冷却器14、16を通ってそれぞれの要素6、8に戻される。2つのガス出口19及び20から出てくる圧縮ガスは、内蔵された逆止弁を有する最小圧力弁を通過した後、混合され、圧縮ガスがハウジング2のガス出口26に送られる前にガス冷却器に供給される。第1の液体冷却器14、第2の液体冷却器16、及びガス冷却器18(図1には示されていない)のそれぞれの冷却空気の供給又は排出は、組立体1が最適に及び効率的に作動できるように、冷却の必要性に基づいて個別に制御することができる。
【0037】
図1には、第1の流体ライン11と第2の流体ライン13との間の第1の流体接続ライン3が示されている。第1の流体ライン11は、第1の液体注入式要素6の高圧出口を第1の液体分離器10に接続する。第2の流体ライン13は、第2の液体注入式要素8の高圧出口を第2の液体分離器12に接続する。また、第1の流体接続ライン3は、第1及び第2の液体注入式要素のうちの一方が、第1及び第2の液体注入式要素のうちの他方の液体分離器に加圧流体流れを供給することを可能にする。図1には、第1の液体分離器10と第2の液体分離器12との間の第2の流体接続ライン4が示されており、さらに第1の液体注入式要素6の液体入口22に接続される第1の液体供給ライン21と第2の液体注入式要素8の液体入口24に接続される第2の液体供給ライン23との間の第3の流体接続ライン5が示されている。
【0038】
図2は、組立体1の概略構造を示し、これから様々な構成要素の動作及び相互関係が明らかである。図2は、第1の要素6が第1のモータ7によって駆動される方法を示す。第1の要素6は、ガス入口27からガスを引き込む。特殊なガス、例えば窒素又は酸素を圧縮する必要がある場合、ガス入口27はガス貯蔵タンク又はガス製造設備に接続される。第1の要素6はさらに液体入口22を有し、ガス及び液体を圧縮して第1の要素6のガス出口及び第1の流体ライン11に供給する。上記ガス出口及び第1の流体ライン11は、圧縮ガスだけでなく、かなりの量の液体もガス出口及び第1の流体ライン11から流出するため、第1の液体分離器10と流体連通している。第1の液体分離器10は、ガス出口及び第1の流体ライン11の流体流れをガス流と液体流れに分離する。液体流れは液体出口15から流出して、第1の液体冷却器14を通って第1の要素6に戻され、閉じた液体回路を形成するようになっている。ガス流は、第1の液体分離器10のガス出口19から流出して、ハウジング2のガス出口26に随意的にガス冷却器18を通って供給される。
【0039】
図2は、第2の要素8が第2のモータ9によって駆動される方法を示す。第2の要素8はガス入口27からガスを引き込む。特殊ガス、例えば窒素又は酸素を圧縮する必要がある場合、ガス入口27はガス貯蔵タンク又はガス製造設備に接続される。第2要素8はさらに液体入口24を有し、ガス及び液体を圧縮して第2のガス出口及び第2の流体ライン13に供給する。上記ガス出口及び第2の流体ライン13は、圧縮ガスだけでなく、かなりの量の液体もガス出口及び第2の流体ライン13から流出するため、第2の液体分離器12と流体連通している。第2の液体分離器12は、ガス出口及び第2の流体ライン12の流体流れをガス流と液体流れに分離する。液体流れは液体出口17から流出して、第2の液体冷却器16を通って第2の要素8に戻され、閉じた液体回路を形成するようになっている。ガス流は、第2の液体分離器12のガス出口20から流出して、ハウジング2のガス出口26に供給される。
【0040】
図2は、第1の液体分離器10のガス出口19及び第2の液体分離器12のガス出口20が、ガス冷却器18に行く前に一緒にされる方法を示す。従って、液体分離器10と12から流出する2つのガス流は、1つのガス冷却器18によって冷却される。試験及びシミュレーションの結果、これによって効率が大幅に低下することはない。また、図2は、圧縮ガスの需要量に基づいて第1のモータ7及び第2のモータ9を制御するために、制御装置28が設けられることも示している。従って、制御装置28は、圧縮ガスの需要量に対応するために、2つの要素6及び8を別々に及び/又は一緒に効率的に制御することができる。また、制御装置28は、液体冷却器14及び16、及び/又はガス冷却器18の冷却空気流量を制御することもできる。
【0041】
上述の第1、第2及び第3の流体接続ライン3、4及び5は、図2にも示されている。第1の流体接続ライン3には第1の弁32が示されており、この第1の弁については以下に詳しく説明する。さらに、第2の流体接続ライン4には第2の弁33が示されており、この第2の弁については以下で詳しく説明する。さらに、第3の流体接続ライン5には第3の弁36が示されており、この第3の弁については以下で詳しく説明する。
【0042】
図3は、第1のセクションが、例えば、図2の制御装置28を含むことができる制御キャビネットを含む方法を示している。また、制御キャビネットは、組立体1のさまざまな要素を接続及び制御するための装置及びケーブルを含むことができる。制御キャビネットは、センサ値を読み出すこと、モータ用のスイッチングモデル、例えば周波数調整器を収容すること、保護装置を収容することなどが可能である。
【0043】
図3は、要素6及び8のガス入口が、ガス入口フィルタ27A及び27Bを含むことができることを示している。ガスフィルター27A及び27Bは、ハウジングの屋根要素の近くに配置され、この屋根要素は、ハウジング内への冷却空気流を可能にする開口を含む。図示の実施形態では、制御キャビネットと、液体冷却器14、16及びガス冷却器18を有する中央セクションとの間にレール又は支持構造が設けられており、そこからガスフィルター27A、27Bを吊るすことができる。これは、組立体1の設置を簡素化する。
【0044】
図示の実施形態における各液体分離器10及び12は、サイクロン分離器を有し、さらに参照符号30で示される、流体流れからの液体の追加的な分離のための追加のフィルタ要素を備える。これにより、当業者は、必要性及び状況に基づいて、異なる種類及びタイプの液体分離器を使用及び/又は組み合わせることができることを理解するであろう。また、図3は、様々な液体接続部、液体フィルタ、通気口、圧力調整器、温度制御弁及び/又は他の部品を含むことができる構成要素29を概略的に示す。
【0045】
図4A-4Dは、上記で詳細に説明した図2の構成に構造的に類似した構成を示す。第1の液体回路と第2の液体回路との間の流体接続部の作用は、図4A-4Dを参照して以下に説明する。図4A-4Dの流体接続部は、第1の流体接続ライン3及び第2の流体接続ライン4によって形成される。
【0046】
第1の液体回路は、第1の液体注入式要素6に関連している。第1の液体回路は、順に、液体注入式要素6の液体出口に接続された第1の液体ライン11、第1の液体分離器10、第1の液体分離器10の第1の液体出口15、第1の液体冷却器14、第1の液体注入式要素6の液体入口22に接続された第1の液体供給ライン21を備える。説明のために、図中、液体分離器10内に液面が示されており、これは液体分離器10が第1の液体リザーバを形成することを示している。第1の液体リザーバは、第1の液体回路における外部の追加の構成要素として設けることもできることは明らかであろう。
【0047】
第2の液体回路は、第2の液体注入式要素8に関連している。第2の液体回路は、順に、液体注入式要素8の液体出口に接続された第2の液体ライン13、第2の液体分離器12、第2の液体分離器12の第2の液体出口17、第2の液体冷却器16、第2の液体注入式要素8の液体入口24に接続された第2の液体供給ライン23を備える。説明のために、図中、液体分離器12内に液面が示されており、これは液体分離器12が第2の液体リザーバを形成することを示している。第2の液体リザーバは、第2の液体回路における外部の追加の構成要素として設けることもできることは明らかであろう。
【0048】
図4Aは、液体接続ライン3及び4が閉鎖された状況を示す。詳細には、第1の液体接続ライン3及び第2の液体接続ライン4にそれぞれ設けられている弁32及び33は閉鎖されている。「閉鎖」とは、流体が関連する接続ラインを通って流れることが阻止されていることを意味する。このような状況では、2つの液体回路は互いに独立して動作する。これは、第1の液体注入式要素6が第1の量Aの圧縮ガスを生成し、第2の液体注入式要素8が第2の量Bの圧縮ガスを生成することを意味する。ガス出口26における圧縮ガスの総量は、A+Bである。
【0049】
上述したように、各液体分離器10、12の下流には、逆流防止弁が設けられている。より具体的には、一体化された逆流防止弁を有する最小圧力弁が、各液体分離器10、12のガス出口19、20の近傍に配置される。上記の弁は、図4A-4Dにおいて、それぞれ参照符号34及び35で示されている。図4Aでは液体注入式要素6、8の両方が圧縮ガスを供給するので、最小圧力弁34、35は両方とも開放状態で示されている。
【0050】
図4Bは、図4Aの状況に類似した状況を示しているが、相違点は、第1の液体注入式要素6が第2の液体注入式要素8よりも多くの圧縮ガスを供給している点である。第2の液体注入式要素8は部分負荷で動作する。印のついた弁35は、第2の最小圧力弁35を通る流量が著しく小さいことを示している。
【0051】
第1の液体注入式要素6が第2の液体注入式要素8よりも多くの圧縮ガスを供給する場合、2つの液体分離器10、12を通る異なる流量がもたらされる。これらの異なる流量は、要素6及び8上の異なる負荷、及び液体分離器10及び12における異なる、すなわち高い損失及び低い損失をもたらす。
【0052】
図4Cは、図4Bの状況に類似した状況を示しているが、相違点は、第1の弁32が第1の流体ライン11と第2の流体ライン13との間で開放されている点である。第1の液体注入式要素6から流出する流体の一部は、第1の流体接続ライン3を通って第2の液体分離器12を通過する。その結果、第1の液体注入式要素6から供給される流体流れの一部は、第2の液体分離器12を通って送られる。換言すれば、第1の液体注入式要素6からの圧縮された量は、2つの液体分離器10及び12の間で再分配され、液体分離器10及び12に関連する要素、例えばフィルタ要素30の耐用年数が均等化される。加えて、第1の液体分離器10からの流量は、典型的には減少することになり、その結果、ガス出口26に至るまでの圧力降下はより低くなり、これは、より低いエネルギー消費につながることになる。
【0053】
図4Cには、第1及び第2の液体分離器10及び12の矢印によって、潜在的な欠点が示されている。より具体的には、第1及び第2の液体回路の液体リザーバ内の液体レベルが不均衡になる可能性がある。これを修正するために、第2の液体接続ライン4が設けられている。この場合、従来のシステムでは、各液体回路は、所定の運転時間の間に動作するのに十分な液体を有していることに留意されたい。ガスが圧縮される場合、システムから圧縮ガスと共に常に最小量の液体が排出されることになる。本発明の組立体1では、それぞれの液体回路内の液体量に不均衡が生じる可能性がある。この不均衡は、液体回路のうちの1つの漏れに起因して生じる可能性がある。また、不均衡は、第1の液体接続ライン3に起因して生じる可能性があり、その結果、第1の液体回路からの液体の一部が第2の液体回路に行き着く。
【0054】
図4Dは、さらなる状況を示しており、第2の液体接続ライン4が、第1の液体回路の液体リザーバと第2の液体回路の液体リザーバとの間に設けられている。上記の第2の液体接続ライン4には、一方の液体回路から他方の液体回路へ液体を制御された方法で移動させるポンプ33が設けられている。当業者であれば、ポンプは単に液体を移動させる1つの方法に過ぎないことを理解するであろう。液体回路は、連通容器として互いに接続することもでき、その場合、第2の流体接続ライン4には、接続を実行する又は解除するための唯一の弁が設けられている。
【0055】
上記に基づいて、当業者には、第1の流体接続部を設けることなく、第2の流体接続部を設けることが有利であることは明らかである。図4Dに示すように、第2の流体接続部は、第1の流体接続部との併用で有利な場合がある。
【0056】
図5A-5Dは、図4A-4Dに類似している。第1の液体回路と第2の液体回路との間の第3の流体接続部の作用は、図5A-5Dを参照して以下に説明する。図5A-5Dの流体接続部は、第3の流体接続ライン5及び第2の流体接続ライン4によって形成される。
【0057】
第1の液体回路及び第2の液体回路は、図4A-4Dを参照して上述した第1の液体回路及び第2の液体回路に類似している。
【0058】
上述したように、各液体分離器10,12の下流には、逆流防止弁が設けられている。より具体的には、一体化された逆流防止弁を有する最小圧力弁が、各液体分離器10、12のガス出口19、20の近傍に配置される。上記の弁は、図5A-5Dにおいて、それぞれ参照符号34及び35で示されている。図5Aでは液体注入式要素6、8の両方が圧縮ガスを供給するので、最小圧力弁34、35は両方とも開放状態で示されている。
【0059】
図5Bは、図5Aの状況に類似した状況を示しているが、相違点は、第1の液体注入式要素6のみが圧縮ガスを供給する点である。第2の液体注入式要素8はゼロ負荷で作動し、これは第2の液体分離器12の第2のガス出口20の閉鎖された弁によって示されている。
【0060】
第2の液体注入式要素8がゼロ負荷で作動する場合、上記の要素8は、第2の液体回路内の液体の最小流量を保証するために、液体分離器12内に十分な圧力を供給する必要がある。上記の最小流量は、第2の液体注入式要素8において十分な潤滑及び冷却を達成するために必要である。液体分離器12内に上記の最小圧力を供給して維持することは、第2のモータ9が依然としてかなりの電力を必要とするが、圧縮ガスが第2の液体注入式要素8によってガス出口26に送られないことを意味する。従って、第2のモータ9が必要とする上記の電力は、実質的に完全な損失であり、全負荷時の電力の最大20パーセントに達する可能性がある。
【0061】
図5Cは、図5Bの状況に類似した状況を示しているが、相違点は、第1の液体供給ライン21と第2の液体供給ライン23との間の第3の弁36が開放されている点である。第1の液体分離器10から流出した液体の一部は、第3の液体接続ライン5を通って第2の液体供給ライン23に流れる。その結果、第2の液体注入式要素8に液体が供給される。これにより、第2の液体注入式要素8は、上記第2の液体注入式要素8が第2の液体分離器12に最小圧力を供給することなく、ゼロ負荷状態で動作することができる。従って、第2のモータ9が供給する必要のある出力は著しく低くなる。従って、第2の液体注入式要素8は、ゼロ負荷下で著しく効率的である。換言すれば、第2の液体分離器12は大気圧にすることができ、これは、第2の液体注入式要素8に大気圧に対して過圧を供給する必要がないことを意味する。
【0062】
全負荷とゼロ負荷との間の切り替えは、液体注入式要素8の空気入口に弁を設けることによって調整される。上記の弁は参照符号37で示されている。ゼロ負荷下で弁37を実質的に完全に閉鎖することにより、液体注入式要素8には最小量の空気のみが引き込まれ、この空気は、実質的に完全に閉鎖された弁のすぐ下流の特定の真空度から液体分離器12内の大気圧まで圧縮され、ここで、上記の最小量の空気は、全体的又は部分的に吹き出される、及び/又は全体的又は部分的に液体注入式要素8の入口27に戻される。この状態では、液体注入式要素8は、第2のモータ9が必要とする最小のエネルギーで、ゼロ負荷で運転することができる。
【0063】
図5では、液体分離器10及び12と、液体供給ライン21及び23の第3の液体接続ライン5の到着点との間にそれぞれ配置された追加の弁38及び39が示されている。実際には、第2の液体分離器12が大気圧であり、第1の液体分離器10から第3の流体接続ライン5を介して第2の液体供給ライン23に加圧された液体が供給される図5Cに記載された状況では、第2の液体供給ライン23における第3の流体接続ライン5の上記到達点と第2の液体分離器12との間に閉鎖された弁がなければ、第2の液体分離器12の方向にも直接的な液体の流れが生じ、この直接的な液体の流れは、最初に第2の要素8を通過せず、これは、記載された利点を少なくとも部分的に打ち消すことになる。図5Cでは、弁39は閉鎖されており、第3の液体接続ライン5を通って流れる液体は、最初に第2の液体注入式要素8に流れ、これを通過するようになっている。
【0064】
図5Cには、第1及び第2の液体分離器10及び12の矢印によって、潜在的な欠点が示されている。詳細には、第1及び第2の液体回路の液体リザーバ内の液体レベルが不均衡になる可能性がある。これを修正するために、第2の液体接続ライン4が設けられている。従来のシステムでは、各液体回路は、所定の運転時間の間に動作するのに十分な液体を有していることに留意されたい。ガスが圧縮される場合、システムから圧縮ガスと共に常に最小量の液体が排出されることになる。本発明の組立体1では、2つの液体注入式要素6及び8の同じでない運転時間は、それぞれの液体回路内の液体量の不均衡につながる可能性がある。この不均衡は、液体回路のうちの1つの漏れに起因して生じる可能性もある。また、不均衡は、第3の液体接続ライン5に起因して生じる可能性があり、その結果、第1の液体回路からの液体の一部が第2の液体回路に行き着く。
【0065】
図5Dは、さらなる状況を示しており、第2の液体接続ライン4が、第1の液体回路の液体リザーバと第2の液体回路の液体リザーバとの間に設けられている。上記の第2の液体接続ライン4には、一方の液体回路から他方の液体回路へ液体を制御された方法で移動させるポンプ33が設けられている。当業者であれば、ポンプは単に液体を移動させる1つの手段に過ぎないことを理解するであろう。また、液体回路は、連通容器として互いに接続することもでき、その場合、第2の流体接続ライン4には、流体接続を実行する又は解除するための唯一の弁が設けられている。
【0066】
上記に基づいて、当業者には、第3の流体接続ライン5を設けることなく、第2の流体接続ライン4を設けることが有利であることは明らかである。図5Dに示すように、第2の流体接続ライン4は、第3の流体接続ライン5との併用で有利な場合がある。加えて、第1の流体接続ライン3、第2の流体接続ライン4、及び第3の流体接続ライン5が一緒に設けられ、オペレータの要求及び組立体の動作モードに基づいて使用される組立体を提供することも可能である。
【0067】
上記の説明に基づいて、当業者であれば、本発明を異なる方法で、異なる原理に基づいて実施できることが理解されよう。加えて、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態並びに図面は単なる例示であり、本発明の理解を高めるための役割のみを果たす。従って、本発明は、本明細書に記載された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
【手続補正書】
【提出日】2024-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを圧縮するための組立体(1)であって、
ガスを圧縮するための第1の液体注入式要素(6)と、
前記第1の液体注入式要素(6)を駆動するための第1のモータ(7)と、
ガスを圧縮するための第2の液体注入式要素(8)と、
前記第2の液体注入式要素(8)を駆動するための第2のモータ(9)と、
前記第1の液体注入式要素(6)に関連する第1の液体回路と、
前記第2の液体注入式要素(8)のための第2の液体回路と、
を少なくとも備え、
前記第1の液体回路は、
前記第1の液体注入式要素(6)の液体入口(22)に液体を供給するための第1の液体供給ライン(21)と、
前記第1の液体注入式要素(6)のガス出口と第1の液体ライン(11)を介して流体連通している第1の液体分離器(10)であって、該第1の液体分離器(10)のガス出口の下流に第1の逆止弁が設けられている、第1の液体分離器(10)と、
前記第1の液体分離器(10)の液体出口(15)と前記第1の液体供給ライン(21)との間で流体連通している第1の液体冷却器(14)と、
を含み、
前記第2の液体回路は、
前記第2の液体注入式要素(8)の液体入口(24)に液体を供給するための第2の液体供給ライン(23)と、
前記第2の液体注入式要素(8)のガス出口と第2の液体ライン(13)を介して流体連通している第2の液体分離器(12)であって、該第2の液体分離器(12)のガス出口の下流に第2の逆止弁が設けられている、第2の液体分離器(12)と、
前記第2の液体分離器(12)の液体出口(17)と前記第2の液体供給ライン(23)との間で流体連通している第2の液体冷却器(16)と、
を含み、
前記第1の液体回路と第2の液体回路との間に流体接続部が設けられている、組立体(1)。
【請求項2】
前記流体接続部は、前記第1の液体ラインと前記第2の液体ラインとの間の第1の液体接続ライン(3)を含む、請求項1に記載の組立体(1)。
【請求項3】
前記第1の流体接続ライン(3)には、第1の弁(32)が設けられている、請求項2に記載の組立体(1)。
【請求項4】
前記第1の液体分離器(10)は、前記第1の液体分離器(10)の前記液体出口(15)を含む第1の液体リザーバを含み、前記第2の液体分離器(12)は、前記第2の液体分離器(12)の前記液体出口(17)を含む第2の液体リザーバを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組立体(1)。
【請求項5】
前記流体接続部は、前記第1の液体リザーバと前記第2の液体リザーバとの間の第2の流体接続ライン(4)をさらに含む、請求項4に記載の組立体(1)。
【請求項6】
前記第2の流体接続ライン(4)には、第2の弁(33)が設けられている、請求項5に記載の組立体(1)。
【請求項7】
前記第2の液体接続ライン(4)を通して液体を能動的に移動させるために、ポンプ(33)が、前記第2の液体接続ライン(4)に設けられている、請求項5に記載の組立体(1)。
【請求項8】
前記第1の液体回路及び前記第2の液体回路内の液体はオイルである、請求項1から3のいずれか一項に記載の組立体(1)。
【請求項9】
前記流体接続部は、前記第1の液体供給ライン(21)と前記第2の液体供給ライン(23)との間に第3の液体接続ライン(5)をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組立体(1)。
【請求項10】
前記第3の流体接続ライン(5)には、第3の弁(36)が設けられている、請求項9に記載の組立体(1)。
【請求項11】
第4の弁(38)が、前記第1の液体供給ライン(21)において、前記第1の液体冷却器(14)と、前記第3の液体接続ライン(5)の到着点との間に設けられている、請求項9に記載の組立体(1)。
【請求項12】
第5の弁(39)が、前記第2の液体供給ライン(23)において、前記第2の液体冷却器(16)と、前記第3の流体接続ライン(5)の到達点との間に設けられている、請求項9に記載の組立体(1)。
【請求項13】
ガスを圧縮するための複数の液体注入式要素(6、8)を有する組立体(1)を介して圧縮ガスを供給する方法であって、
前記複数の液体注入式要素のうちの第1の液体注入式要素(6)に関連する第1の液体回路と、前記複数の液体注入式要素のうちの第2の液体注入式要素(8)に関連する第2の液体回路との間に流体接続部を提供するステップ、
含み、
前記第1の液体回路は、
前記第1の液体注入式要素(6)の液体入口(22)に液体を供給するための第1の液体供給ライン(21)と、
前記第1の液体注入式要素(6)のガス出口と第1の液体ライン(11)を介して流体連通している第1の液体分離器(10)であって、該第1の液体分離器(10)のガス出口の下流に第1の逆止弁が設けられている、第1の液体分離器(10)と、
前記第1の液体分離器(10)の液体出口(15)と前記第1の液体供給ライン(21)との間で流体連通している第1の液体冷却器(14)と、
を含み、
前記第2の液体回路は、
前記第2の液体注入式要素(8)の液体入口(24)に液体を供給するための第2の液体供給ライン(23)と、
前記第2の液体注入式要素(8)のガス出口と第2の液体ライン(13)を介して流体連通している第2の液体分離器(12)であって、該第2の液体分離器(12)のガス出口の下流に第2の逆止弁が設けられている、第2の液体分離器(12)と、
前記第2の液体分離器(12)の液体出口(17)と前記第2の液体供給ライン(23)との間で流体連通している第2の液体冷却器(16)と、
を含む、方法。
【請求項14】
前記流体接続部を提供するステップは、前記複数の液体注入式要素のうちの前記第1の液体注入式要素(6)に関連する第1の液体回路から、前記複数の液体注入式要素のうちの前記第2の液体注入式要素(8)に関連する第2の液体回路に流体の一部を供給することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の液体注入式要素のうちの前記第1の液体注入式要素は全負荷下で動作するが、前記複数の液体注入式要素のうちの前記第2の液体注入式要素は部分負荷下又はゼロ負荷下で動作する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、前記複数の液体注入式要素(6、8)のうちの前記第1の液体注入式要素に関連する第1の液体リザーバと、前記複数の液体注入式要素(6、8)のうちの前記第2の液体注入式要素に関連する第2の液体リザーバとの間に、さらなる流体接続部を提供するステップをさらに含む、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記さらなる流体接続部において、液体が、前記第1及び第2の液体リザーバのうちの一方から、前記第1及び第2の液体リザーバのうちの他方へ能動的に移動される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記流体接続部を介して供給される液体のある量は、前記さらなる流体接続部を介して反対方向に移動される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
圧縮ガスの需要に基づいて、前記第1の要素(6)を駆動する前記第1のモータ(7)を調整し、前記第2の要素(8)を駆動する前記第2のモータ(9)を調整することによって圧縮ガスを供給するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の組立体(1)の使用。
【請求項20】
前記第1のモータ(7)は、実質的に固定された回転速度を有する第1のタイプのモータであり、第2のモータ(9)は、可変調整可能な回転速度を有する第2のタイプのモータである、請求項19に記載の使用。
【請求項21】
前記第1のモータ(7)は、前記第2のモータ(9)よりも低い最大動作出力を有する、請求項19に記載の使用。
【国際調査報告】