(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ヒートシンクを有するLEDフィラメント
(51)【国際特許分類】
F21K 9/232 20160101AFI20240927BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20240927BHJP
F21V 29/70 20150101ALI20240927BHJP
F21V 29/83 20150101ALI20240927BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240927BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20240927BHJP
【FI】
F21K9/232 100
F21V29/503
F21V29/70
F21V29/83
F21Y115:10
F21Y103:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519973
(86)(22)【出願日】2022-10-03
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 EP2022077454
(87)【国際公開番号】W WO2023057380
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ボムメル ティース
(72)【発明者】
【氏名】ヒクメット リファット アタ ムスターファ
(57)【要約】
LEDフィラメント光を放出するように構成されている、発光ダイオード「LED」フィラメント110であって、LED光を放出するように構成されている、複数の発光ダイオード120「LED」のアレイと、複数のLEDを支持するように配置されている、支持体130と、動作中の複数のLEDからの熱の放散のために、支持体と熱的に接続して配置されている、少なくとも1つのヒートシンク140であって、支持体に平行に延びているベース部分150と、ベース部分から突出している複数のフィン160とを含む、少なくとも1つのヒートシンクと、半透明材料を含む封入材170であって、複数のLED、支持体、及び少なくとも1つのヒートシンクを、少なくとも部分的に包囲している、封入材とを備える、発光ダイオード「LED」フィラメント。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオード「LED」フィラメントであって、LEDフィラメント光を放出するように構成されており、
LED光を放出するように構成されている、複数の発光ダイオード「LED」のアレイと、
前記複数のLEDを支持するように配置されている、支持体と、
動作中の前記複数のLEDからの熱の放散のために、前記支持体と熱的に接続して配置されている、少なくとも1つのヒートシンクであって、前記支持体に平行に延びているベース部分と、前記ベース部分から突出している複数のフィンとを含む、少なくとも1つのヒートシンクと、
半透明材料を含む封入材であって、前記複数のLED、前記支持体、及び前記少なくとも1つのヒートシンクを、少なくとも部分的に包囲している、封入材と、を備え、
前記少なくとも1つのヒートシンクが、金属箔を含む、LEDフィラメント。
【請求項2】
前記少なくとも1つのヒートシンクの前記複数のフィンが、前記少なくとも1つのヒートシンクの前記ベース部分の折り畳み部を構成している、請求項1に記載のLEDフィラメント。
【請求項3】
前記複数のLEDが、前記支持体の第1の面上に配置されており、前記少なくとも1つのヒートシンクのうちの1つのヒートシンクが、前記支持体の前記第1の面とは反対側の、前記支持体の第2の面上に配置されている、請求項1又は2のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項4】
前記複数のLED、及び前記少なくとも1つのヒートシンクのうちの1つのヒートシンクが、前記支持体の第1の面上に配置されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項5】
前記少なくとも1つのヒートシンクの前記ベース部分が、複数のアパーチャであって、前記LEDフィラメント光の少なくとも一部を、前記複数のアパーチャを通して透過させるように構成されている、複数のアパーチャを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項6】
前記少なくとも1つのヒートシンクが、銅「Cu」及びアルミニウム「Al」のうちの少なくとも一方を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項7】
前記少なくとも1つのヒートシンクが、層を更に含み、前記層が、
電気絶縁材料であって、それにより前記層が電気絶縁層を構成する、電気絶縁材料と、
反射材料であって、それにより前記層が、前記少なくとも1つのヒートシンクの前記ベース部分よりも高い反射率を有する反射層を構成する、反射材料とのうちの、少なくとも一方を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項8】
前記封入材が、前記少なくとも1つのヒートシンクを完全に包囲している、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項9】
前記少なくとも1つのヒートシンクの前記複数のフィンが、前記封入材に突出して、前記封入材から延出している、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項10】
前記封入材が、前記複数のLEDから放出された光を散乱させるように構成されている光散乱材料と、前記複数のLEDから放出された光を変換光に少なくとも部分的に変換するように構成されているルミネッセント材料とのうちの、少なくとも一方を含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項11】
前記封入材及び前記少なくとも1つのヒートシンクが可撓性である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項12】
前記封入材がシリコーンを含む、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項13】
前記少なくとも1つのヒートシンクの前記ベース部分が、複数のアパーチャであって、前記LEDフィラメント光の少なくとも一部を、前記複数のアパーチャを通して透過させるように構成されている、複数のアパーチャを含み、前記封入材が、前記複数のLEDから放出された光を散乱させるように構成されている光散乱材料と、前記複数のLEDから放出された光を変換光に少なくとも部分的に変換するように構成されているルミネッセント材料とのうちの、少なくとも一方を含み、前記封入材が可撓性であり、前記少なくとも1つのヒートシンクが可撓性であり、前記LEDフィラメントが、渦巻形状、蛇行形状、コイル形状、及び螺旋形状のうちの少なくとも1つを有する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のLEDフィラメント。
【請求項14】
LED照明デバイスであって、
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の、少なくとも1つのLEDフィラメントと、
少なくとも部分的に透明な材料を含むカバーであって、前記LEDフィラメントを少なくとも部分的に包囲している、カバーと、
前記LEDフィラメントの前記複数のLEDへの電力供給のために、前記LEDフィラメントに接続されている、電気接続部と、を備える、LED照明デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に、1つ以上の発光ダイオード「light emitting diode;LED」を備える、照明構成に関する。より具体的には、本発明は、ヒートシンクを有するLEDフィラメントに関する。
【背景技術】
【0002】
照明目的のための発光ダイオード(LED)の使用が、注目を集め続けている。白熱ランプ、蛍光ランプ、ネオン管ランプなどと比較して、LEDは、より長い動作寿命、電力消費の低減、及び、光エネルギーと熱エネルギーとの比率に関する効率の向上などの、数多くの利点をもたらす。特に、LEDフィラメントランプは、極めて装飾的であるため、高く評価されている。
【0003】
LEDの使用の有利な諸態様のゆえに、多くの照明構成において、従来の光源をLEDに置き換えることへの関心が、急速に高まってきている。レトロフィッティングとも呼ばれるこの置き換えは、白熱電球の外見を有することを望むユーザによって評価され、所望されている点が理解されるであろう。光源の置き換え(レトロフィッティング)は、多くの場合、照明構成の照明器具(例えば、ランプホルダ)から、従来の光源を取り外して、LED、LED構成、又はLEDデバイスを、照明器具内に取り付けることによって実行される。これらの構想のうちの1つは、電球内に配置されているLEDフィラメントに基づくものであるが、これは、この種のランプの外観が、非常に装飾的であることにより評価されるためである。
【0004】
最近の展開は、高輝度及び/又は高光束のランプ並びに照明器具などの、高性能の照明用途におけるLEDフィラメントの使用である。LEDフィラメントランプから、最大出力の光及び/又は特定の色の光を供給することに加えて、照明デバイスの設計又は構築は、LEDフィラメントによって生成される熱の排出を考慮に入れる必要がある。熱の影響は、LEDフィラメントに対して有害な場合があり、それにより、LEDフィラメントの動作が、不規則で不安定となり得る点に留意されたい。それゆえ、熱管理は、LEDフィラメントの熱損傷を防止するための重要な課題であり、照明デバイスの信頼性を維持し、LEDフィラメントの早期故障を防止するためには、過剰な熱を放散させることが必要である。
【0005】
しかしながら、LED構成の現在の熱管理は、非効率的である場合が多く、高輝度及び/又は高光束のランプ並びに照明器具などの、高性能の照明用途の場合には不十分であり得る。
【0006】
米国特許出願公開第2016/178133号は、回路ストリップアセンブリと、回路ストリップアセンブリ上にオーバーモールドされているプラスチックダム部材と、プラスチックダム部材のポケット内に配設されているLEDチップアセンブリとを含む、LEDリードフレームアセンブリを開示している。LEDチップアセンブリは、LEDチップアセンブリに給電するために、回路ストリップアセンブリに電気的に結合されている。
【0007】
中国特許出願第203656626(U)号は、少なくとも1つのLEDランプ管を備える、金属ラジエータを有さないLEDランプを開示しており、少なくとも1つのLED照明ストリップが、各バルブシェル内に設置されており、各照明ストリップは、金属冷却フィンを備えており、金属基材と、金属基材と一体化されている少なくとも1つの金属冷却フィンと、金属基材上に配置されている光反射層と、光反射層上に配置されているLEDチップの少なくとも1つのストリングと、透明媒体層又はルミネッセント粉体層とを含み、LEDチップは、透明媒体層又はルミネッセント粉体層でコーティングされている。
【0008】
欧州特許第3154097号では、長いストリップ形状の基材と、基材の第1の表面上に配置され、基材の延伸方向に沿って分布されている、複数の発光ユニットと、第1の表面及び複数の発光ユニットを覆う、光透過性の蛍光接着剤層とを備える、LEDランプフィラメントが開示されている。基材の少なくとも一方の面上に、複数の隆起部が設けられており、隆起部は、基材の延伸方向に沿って分布されており、蛍光接着剤層によって励起されて発光ユニットから放出される光の一部は、隣接する隆起部間の空間から、基材の第1の表面とは反対側の第2の表面に向けた方向に放出する。
【0009】
それゆえ、本発明の目的は、不十分及び/又は非効率的な放熱特性に関する、現在のLED構成の欠陥のうちの少なくともいくつかを克服するように試みること、並びに、改善された熱管理を有すると共に、所望の光学性能を提供することが可能な、LED構成を提供することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
例えばLEDフィラメントを備える、LED構成の現在の熱管理の欠陥のうちの少なくともいくつかを、これらのLED構成の動作の改善のために克服すると共に、所望の光学性能を提供することが、関心の対象である。
【0011】
この目的及び他の目的は、独立請求項における特徴を有する、LEDフィラメントを提供することによって達成される。従属請求項において、好ましい実施形態が定義される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
それゆえ、本発明によれば、LEDフィラメント光を放出するように構成されている、発光ダイオード「LED」フィラメントが提供される。LEDフィラメントは、LED光を放出するように構成されている、複数の発光ダイオード「LED」のアレイを備える。LEDフィラメントは、複数のLEDを支持するように配置されている、支持体を更に備える。更には、LEDフィラメントは、動作中の複数のLEDからの熱の放散のために、支持体と熱的に接続して配置されている、少なくとも1つのヒートシンクを備え、少なくとも1つのヒートシンクは、支持体に平行に延びているベース部分と、ベース部分から突出している複数のフィンとを含む。LEDフィラメントは、半透明材料を含む封入材を更に備え、封入材は、複数のLED、支持体、及び少なくとも1つのヒートシンクを、少なくとも部分的に包囲している。
【0013】
それゆえ、本発明は、動作中にLEDフィラメントから好都合かつ効率的に熱が放散されることが可能であると共に、LEDフィラメントから放出される光のあらゆる障害及び/又は望ましくない影響を最小限に抑えることによって、所望の光出力を提供する、LEDフィラメントを提供するという着想に基づく。それゆえ、本発明は、封入材を介して、動作中のLEDフィラメントからの、光分布及び/又は審美的に魅力的な照明の観点からの、所望の光出力の組み合わせを提供すると同時に、ヒートシンクを介して、LEDフィラメントの熱管理を最適化し得る。
【0014】
本発明は、例えば直接的な物理的接触による、LEDフィラメントの支持体とヒートシンクとの熱的接続が、LEDフィラメントからヒートシンクへの、伝導による熱の効率的な伝達を確実にするという点で有利である。より具体的には、LEDフィラメントは、動作中に複数のLEDによって生成された熱を、ヒートシンクのベース部分及び/又はフィンを介して、効率的に放散させることができる。その結果として、本発明は、LED構成の効率的な熱管理を提供することにより、動作中のLEDフィラメントのLEDに対する熱の悪影響を最小限に抑える。
【0015】
本発明は更に、LEDフィラメントの封入材が、光の所望の(全方向性の)分布、並びに、審美的に装飾的又は魅力的な照明効果を含む、所望の光出力を提供することが可能であるという点で有利である。
【0016】
本発明のLEDフィラメントは更に、比較的少ない構成要素を備えることが理解されるであろう。構成要素の数が比較的少ないことは、LEDフィラメントが比較的安価に製造されるという点で有利である。更には、LEDフィラメントの構成要素の数が比較的少ないことは、特に、容易な分解及び/又は再利用の作業の妨げとなる比較的多数の構成要素を備えるデバイス若しくは構成と比較して、再利用がより容易になることを意味する。
【0017】
LEDフィラメント光を放出するように構成又は配置されているLEDフィラメントは、LED光を放出するように構成又は配置されている、LEDのアレイを備える。LEDフィラメント光は、LED光、及び/又は、LEDフィラメントの封入材によって影響を受けた(例えば、散乱及び/又は変換された)ようなLED光を含み得る点が理解されるであろう。用語「アレイ」とは、本明細書では、LEDフィラメント上に配置されている、LEDの線形構成又はチェーンなどを意味する。LEDフィラメントは、複数のLEDを支持するように配置されている、支持体を更に備える。それゆえ、複数のLEDは、支持体(例えば、基材)上に/支持体に、配置され、取り付けられ、及び/又は機械的に結合されてもよく、支持体は、LEDを機械的及び/又は電気的に支持するように構成されている。更には、支持体は、光透過性及び/又は光反射性であってもよい。LEDフィラメントは更に、動作中の複数のLEDからの熱の放散のために、支持体と熱的に接続して配置されている、少なくとも1つのヒートシンクを備える。用語「ヒートシンク」とは、本明細書では、熱を放散させるように構成及び/又は配置されている、実質的に任意の構造体、構成要素、構成などを意味する。少なくとも1つのヒートシンクは、支持体に平行に延びているベース部分を含む。支持体は、(細長形)LEDフィラメントのLEDのアレイを支持するために細長形であってもよいため、ヒートシンクのベース部分は、細長形であってもよい。少なくとも1つのヒートシンクは、ベース部分から突出している複数のフィンを更に含む。用語「フィン」とは、本明細書では、少なくとも1つのヒートシンクの、比較的薄い部分を意味するものであり、フィンは、放熱の目的のために、ベース部分から個別に突出又は延出している。LEDフィラメントは、半透明材料を含む封入材を更に備え、封入材は、複数のLED、支持体、及び少なくとも1つのヒートシンクを、少なくとも部分的に包囲している。用語「封入材」とは、本明細書では、LEDフィラメントの複数のLED、支持体、及び少なくとも1つのヒートシンクを、少なくとも部分的に取り囲み、封入し、及び/又は包囲するように構成若しくは配置されている、材料、要素、構成などを意味する。用語「半透明材料」とは、本明細書では、可視光に対して半透明及び/又は透明である、材料、組成物、及び/又は物質を意味する。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのヒートシンクは、金属箔を含み得る。用語「金属箔」とは、本明細書では、比較的薄い金属のシートを意味する。例えば、少なくとも1つのヒートシンクのベース部分は、金属箔を含んでもよく、又は金属箔を構成してもよい。本実施形態は、(薄い)金属箔が、LEDフィラメントの、比較的軽量な、可撓性、柔軟性、及び/又は順応性の特性を維持し得るという点で有利である。換言すれば、先行技術における比較的嵩高及び/又は重いヒートシンク構造体と比較して、本実施形態の比較的薄い金属箔は、LEDフィラメントの所望の熱管理を提供すると共に、比較的軽量な、可撓性、柔軟性、及び/又は順応性の、LEDフィラメントを提供し得る。本実施形態は更に、金属箔が、LEDフィラメントの支持体に近接して、又は支持体と物理的に接触して、好都合に配置されてもよいことにより、複数のLEDからの熱が、支持体を介して、ヒートシンクの金属箔に特に効果的に伝達されるという点で有利である。本実施形態は更に、高い熱伝導率をもたらす金属の材料特性が、動作中のLEDからの熱の伝達に関して特に有利であるという点で有利である。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのヒートシンクの複数のフィンは、少なくとも1つのヒートシンクのベース部分の、折り畳み部を構成してもよい。それゆえ、LEDフィラメントのヒートシンクのベース部分は、折り畳み部が複数のフィンを構成及び/又は形成するように、折り畳まれている。本実施形態は、複数のフィンが、ヒートシンクのベース部分の材料から、好都合に製造及び/又は提供され得るという点で有利である。本実施形態は、ヒートシンクのベース部分が金属箔である場合に、金属箔が容易かつ好都合に折り畳み部へと折り畳まれ得るため、特に有利である点が理解されるであろう。本発明の実施形態の更に別の有利な態様は、複数のフィンが、LEDフィラメントの支持体に対して垂直に配置されている場合、この構成は、渦巻構成、コイル構成、及び/又は螺旋構成にLEDフィラメントを配置するための、LEDフィラメントの所望の可撓性を可能にする点である。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、複数のLEDは、支持体の第1の面上に配置されてもよく、少なくとも1つのヒートシンクのうちの1つのヒートシンクは、支持体の第1の面とは反対側の、支持体の第2の面上に配置されてもよい。それゆえ、複数のLEDのアレイと、ヒートシンクとは、(両面)支持体の反対側の面上に配置されてもよい。本実施形態は、ヒートシンクが更に、LEDフィラメントから放出される光のあらゆる障害及び/又は望ましくない影響を更に最小限に抑え得る点で、並びに、その結果として、LEDフィラメント光及び/又はLED光が、照明目的及び/又は審美的目的に関して、更により望ましい方式で供給され得るという点で有利である。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、複数のLED、及び少なくとも1つのヒートシンクのうちの1つのヒートシンクは、支持体の第1の面上に配置されてもよい。それゆえ、複数のLEDのアレイと、ヒートシンクとは、(両面)支持体の同じ(第1の)面上に配置されてもよい。本実施形態は、LEDとヒートシンクとを互いに比較的近接して配置することにより、LED及び/又は支持体からヒートシンクへの熱伝達が、更に効率的になり得るという点で有利である。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのヒートシンクのベース部分は、複数のアパーチャであって、LEDフィラメント光の少なくとも一部を、複数のアパーチャを通して透過させるように構成されている、複数のアパーチャを含んでもよい。用語「アパーチャ」とは、本明細書では、ベース部分の開口部、(貫通)穴などを意味する。本実施形態は、ヒートシンクのアパーチャが更に、LEDフィラメントから放出される光のあらゆる障害を更に最小限に抑え得るという点で有利である。アパーチャの主要目的のうちの1つは、支持体の一方の側から支持体の他方の側に、光を透過させることである点に留意されたい。透過された光は、基本的に散乱されたLED光であるが、これは、LEDが、ヒートシンクから離れる方向に光を放出するように構成されており、この光が、封入材によって、例えば、封入材のルミネッセント材料及び/又は散乱粒子によって、散乱及び/又は反射されて戻るためである。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのヒートシンクは、銅「Cu」及びアルミニウム「Al」のうちの少なくとも一方を含み得る。それゆえ、ヒートシンクは、Cu及び/又はAlを含み得る。本実施形態は、Cu、Al、及び/又はそれらの合金が、高い熱伝導率特性を有することにより、優れたヒートシンク材料を構成するという点で有利である。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのヒートシンクは、層を更に含んでもよく、当該層は、電気絶縁材料であって、それにより当該層が電気絶縁層を構成する、電気絶縁材料と、反射材料であって、それにより当該層が、少なくとも1つのヒートシンクのベース部分よりも高い反射率を有する反射層を構成する、反射材料とのうちの、少なくとも一方を含む。それゆえ、ヒートシンクは、1種以上の電気絶縁材料を含む電気絶縁層、及び/又は、反射材料を含む反射層を含んでもよい。「反射層」とは、本明細書では、入射光を反射するように構成されている、コーティング又は層を意味する。例えば、アルミニウム(Al)及び/又は銀(Ag)などの、高反射率のコーティング又は層が、ヒートシンク上に蒸着されてもよい。本実施形態は、ヒートシンクの反射層が、動作時にLEDフィラメントから放出される光を、効率的に反射し得るという点で有利である。
本発明の一実施形態によれば、封入材は、少なくとも1つのヒートシンクを完全に包囲してもよい。それゆえ、ヒートシンクは、封入材によって完全に包囲されてもよい。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのヒートシンクの複数のフィンは、封入材に突出してもよく、封入材から延出してもよい。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、封入材は、複数のLEDから放出された光を散乱させるように構成されている光散乱材料と、複数のLEDから放出された光を変換光に少なくとも部分的に変換するように構成されているルミネッセント材料とのうちの、少なくとも一方を含んでもよい。それゆえ、封入材は、複数のLEDから放出されたLED光を散乱させるように構成されている光散乱材料、及び/又は、複数のLEDから放出されたLED光を変換光に少なくとも部分的に変換するように構成されているルミネッセント材料を含んでもよい。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、封入材及び少なくとも1つのヒートシンクは、可撓性であってもよい。封入材及び/又はヒートシンクは、それらが、その(それらの)元の形状に戻るように屈曲し得るという点で、可撓性であってもよく、すなわち、可逆的に可撓性であってもよい。あるいは、封入材及び/又はヒートシンクは、それらが新たな形状に変更され、その新たな形状に維持され得るという点で、可撓性であってもよく、すなわち、不可逆的に可撓性であってもよい。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、封入材は、シリコーンを含み得る。本実施形態は、シリコーンが光透過性であり、熱及び光に対する耐性が高いことにより、封入材の劣化を軽減するという点で有利である。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのヒートシンクのベース部分は、複数のアパーチャであって、LEDフィラメント光の少なくとも一部を、複数のアパーチャを通して透過させるように構成されている、複数のアパーチャを含んでもよく、封入材は、複数のLEDから放出された光を散乱させるように構成されている光散乱材料と、複数のLEDから放出された光を変換光に少なくとも部分的に変換するように構成されているルミネッセント材料とのうちの、少なくとも一方を含んでもよく、封入材は可撓性であってもよく、少なくとも1つのヒートシンクは可撓性であってもよく、LEDフィラメントは、渦巻形状、蛇行形状、コイル形状、及び螺旋形状のうちの少なくとも1つを有してもよい。本実施形態は、LEDフィラメントの特徴が、封入材と、LEDフィラメントの渦巻形状、蛇行形状、コイル形状、及び/又は螺旋形状とを介して、動作中のLEDフィラメントからの、光分布及び/又は審美的に魅力的な照明の観点からの、所望の光出力の組み合わせを提供すると同時に、ヒートシンクを介して、LEDフィラメントの熱管理を最適化するために、特に有益であるという点で有利である。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、LED照明デバイスが提供される。LED照明デバイスは、前述の実施形態のうちのいずれか1つによるLEDフィラメントを備えてもよい。LED照明デバイスは更に、少なくとも部分的に透明な材料を含むカバーであって、LEDフィラメントを少なくとも部分的に包囲している、カバーと、LEDフィラメントの複数のLEDへの電力供給のために、LEDフィラメントに接続されている、電気接続部とを備えてもよい。用語「カバー」とは、本明細書では、少なくとも部分的に半透明及び/又は透明な材料を含む、キャップ、カバー、外囲器などの包囲要素を意味する。本実施形態は、本発明によるLEDフィラメントが、LEDフィラメントランプ、照明器具、照明システムなどの、実質的に任意の照明LED照明デバイス内に、好都合に配置され得るという点で有利である。LED照明デバイスは、LEDフィラメントのLEDに電力を供給するための、ドライバを更に備えてもよい。更には、照明デバイスは、LEDの第1のセット、LEDの第2のセットなどの、LEDフィラメントのLEDの2つ以上のサブセットの個別制御のための、コントローラを更に備えてもよい。
【0030】
以下の詳細な開示、図面、及び添付の請求項を検討することにより、本発明の更なる目的、特徴、及び利点が明らかとなるであろう。当業者は、以下で説明される実施形態以外の実施形態を作り出すために、本発明の種々の特徴が組み合わされることができる点を理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
次に、本発明のこの態様及び他の態様が、本発明の実施形態を示す添付図面を参照して、より詳細に説明される。
【
図1】LEDフィラメントを備える、先行技術によるLEDフィラメントランプを概略的に示す。
【
図2a】本発明の例示的実施形態による、LEDフィラメントを概略的に示す。
【
図2b】本発明の例示的実施形態による、LEDフィラメントのヒートシンクを概略的に示す。
【
図2c】本発明の他の例示的実施形態による、LEDフィラメントを概略的に示す。
【
図2d】本発明の他の例示的実施形態による、LEDフィラメントを概略的に示す。
【
図3a】本発明の例示的実施形態による、LEDフィラメントのヒートシンクの準備を概略的に示す。
【
図3b】本発明の例示的実施形態による、LEDフィラメントのヒートシンクの準備を概略的に示す。
【
図3c】本発明の例示的実施形態による、LEDフィラメントのヒートシンクの準備を概略的に示す。
【
図4】本発明の例示的実施形態による、LED光デバイスを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、複数のLEDフィラメント20を備える、先行技術によるLEDフィラメントランプ10を示す。この種のLEDフィラメントランプ10は、極めて装飾的であるため、並びに、白熱ランプと比較して、より長い動作寿命、電力消費の低減、及び、光エネルギーと熱エネルギーとの比率に関する効率の向上などの、数多くの利点をもたらすため、高く評価されている。
【0033】
図2は、本発明の例示的実施形態による、LEDフィラメント110を概略的に示す。軸線Aに沿って伸長しているLEDフィラメント110は、LEDフィラメント光を放出するように構成されている。LEDフィラメント110は、好ましくは、1cm~20cm、より好ましくは2cm~12cm、最も好ましくは3cm~10cmの範囲の長さL
fを有してもよい。LEDフィラメント110は、好ましくは、0.5mm~10mm、より好ましくは0.8mm~8mm、最も好ましくは1~5mmの範囲の幅W
fを有してもよい。アスペクト比L
f/W
fは、好ましくは少なくとも5、より好ましくは少なくとも8、最も好ましくは少なくとも10である。
【0034】
LEDフィラメント100は、LED光を放出するように構成されている、複数のLED120のアレイ又は「チェーン」を備える。例えば、複数のLED120のアレイ又は「チェーン」は、隣接して配置されている複数のLED120を含んでもよく、LED120の各対の間には、対応の配線が設けられている。複数のLED120は、好ましくは、6つ以上のLED、より好ましくは、9つ以上のLED、更により好ましくは11個以上のLEDを含む。複数のLED120は、色を提供する直接発光LEDであってもよい。LED120は、好ましくは青色LEDである。LED120はまた、UV LEDであってもよい。LED120の組み合わせ、例えばUV LEDと青色光LEDとが、使用されてもよい。LED120は、レーザダイオードを含んでもよい。動作中にLEDフィラメント110から放出されるLEDフィラメント光は、好ましくは白色光である。白色光は、好ましくは、黒体軌跡(black body locus;BBL)から15SDCM以内である。白色光の色温度は、好ましくは、2000~6000Kの範囲、より好ましくは2100~5000Kの範囲、最も好ましくは、例えば2300K又は2700Kなどの、2200~4000Kの範囲である。白色光は、好ましくは、少なくとも75、より好ましくは少なくとも80、最も好ましくは、例えば90又は92などの、少なくとも85のCRIを有する。
【0035】
LEDフィラメント110は、複数のLED120を支持するように配置されている、支持体130を更に備える。複数のLED120は、支持体130上に/支持体130に、配置され、取り付けられ、及び/又は機械的に結合されてもよい。支持体130、例えば基材は、複数のLED120を機械的及び/又は電気的に支持するように構成されている。支持体130は、プリント回路基板(printed circuit board;PCB)であってもよい。支持体130は、光透過性及び/又は光反射性であってもよい。更には、支持体130は、可撓性であってもよく、例えば、ポリマー箔(例えば、ポリイミド(polyimide;PI)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate;PET)など)を含んでもよい。支持体130は、1つ以上の熱伝導層及び1つ以上の絶縁層を含んでもよい。
【0036】
LEDフィラメント110は、少なくとも1つのヒートシンク140を更に備え、単一のヒートシンク140が、
図2aに例示されている。ヒートシンク140は、支持体130に隣接して配置されており、LEDフィラメント100の動作中の、複数のLED120からの熱の放散のために、支持体130と熱的に接続して配置されている。ヒートシンク140は、支持体130と物理的に(直接)接触して配置されてもよい。ヒートシンク140は、熱を放散させるように構成及び/又は配置されている、実質的に任意の構造体、構成要素、構成などの形態を、構成及び/又は有し得る点に留意されたい。ヒートシンク140は、支持体130に平行に延びている(視認性の理由から
図2aには表示/図示されていない)ベース部分を含む。
図2aの支持体は、(細長形)LEDフィラメント100のLED120のアレイを支持するために細長形であり、ヒートシンク140のベース部分もまた、それにより細長形である点に留意されたい。ヒートシンク140は、そのベース部分から突出している複数のフィン160を更に含む。
図2aは、単一のヒートシンク140を示してはいるが、LEDフィラメント110は、代替的に、支持体130の両面上に2つのヒートシンクを備えてもよい。例えば、2つのヒートシンクは、1つ以上の特性に関して、同じ(又は同様)であってもよく、あるいは異なっていてもよい。
【0037】
図2bは、本発明の例示的な実施形態による、LEDフィラメント110のヒートシンク140を概略的に示すものであり、
図2aで示されたヒートシンク140に対応している。ヒートシンク140のベース部分150は、複数のアパーチャ400であって、LEDフィラメント光の少なくとも一部を、複数のアパーチャ400を通して透過させるように構成されている、複数のアパーチャ400を含む。アパーチャ400の代替として、窪み及び/又は凹部が設けられてもよい点に留意されたい。
図2bの実施例によれば、ベース部分150のアパーチャ400は矩形であり、ベース部分150が梯子の形状を有するように、規則的な間隔を空けて配置されている。例えば、支持体に対するヒートシンク140の接触面積は、アパーチャ400が設けられていることにより、支持体/ヒートシンク140の表面積の20%~80%の範囲であってもよい。
【0038】
梯子形状のベース部分150の「段」は、
図2aのヒートシンク140の複数のフィン160に対応している。ヒートシンク140の材料は、好ましくは、銅(Cu)及び/又はアルミニウム(Al)などの、比較的高い熱伝導率を有する金属若しくは合金である。ヒートシンク140は、少なくとも200Wm
-1K
-1、好ましくは>250Wm
-1K
-1、より好ましくは>300Wm
-1K
-1、最も好ましくは>350Wm
-1K
-1の熱伝導率を有してもよい。
【0039】
好ましくは、本発明の一実施形態によれば、ヒートシンク140は、銅箔などの金属箔を含む。金属箔の厚さは、一定であってもよい。金属箔の厚さは、20~2000μm、好ましくは50~1000μm、更により好ましくは80~800μm、最も好ましくは100~500μmの範囲であってもよい。ヒートシンク140の熱伝導率は、好ましくは少なくとも200W/mK、より好ましくは250W/mK超、最も好ましくは300W/mK超である。ヒートシンク140は、可撓性であってもよい。ヒートシンク140は、層(図示せず)を更に含んでもよく、当該層は、電気絶縁材料であって、それにより当該層が電気絶縁層を構成する、電気絶縁材料、及び/又は、反射材料であって、それにより当該層が、ヒートシンク140のベース部分150よりも高い反射率を有する反射層を構成する、反射材料を含む。反射層は、動作中のLEDフィラメント110からの入射光を反射し得る。反射層は、例えば、反射コーティングを含み得る。反射層又は反射コーティングは、ヒートシンク140上に蒸着され得る、アルミニウム(Al)及び/又は銀(Ag)などの、高反射率の任意の材料を含み得る。反射層は、化学蒸着(chemical vapor deposition;CVD)又は物理蒸着(physical vapor deposition;PVD)によって、好都合に適用されてもよい。
【0040】
図2aでは、LEDフィラメント110は、封入材170を更に備える。封入材170は、半透明材料を含む。更には、封入材170は、複数のLED120から放出された光を散乱させるように構成されている光散乱材料、及び/又は、複数のLED120から放出された光を変換光に少なくとも部分的に変換するように構成されているルミネッセント材料を含んでもよい。光散乱材料は、好ましくは、>70%、より好ましくは>80%、最も好ましくは>85%の反射率を有してもよい。
【0041】
LEDフィラメント光は、それにより、LED光及び/又は変換光を含んでもよい。ルミネッセント材料は、外部エネルギー励起下で光を放出するように構成されている。例えば、ルミネッセント材料は、蛍光材料を含み得る。ルミネッセント材料は、無機蛍光体、有機蛍光体、及び/又は量子ドット/量子ロッドを含み得る。UV/青色LED光は、ルミネッセント材料によって部分的又は完全に吸収され、別の色、例えば緑色、黄色、橙色、及び/又は赤色の光に変換されてもよい。封入材170は、可撓性であってもよい。更には、封入材170は、シリコーンを含み得る。
【0042】
図2aでは、封入材170は、複数のLED120、支持体130、及びヒートシンク140を、少なくとも部分的に包囲している。例えば、
図2aに示されるように、封入材170は、複数のLED120を完全に包囲している。支持体130の長さ及び/又は幅は、LEDフィラメント110の長さ及び/又は幅よりも、長く及び/又は広くてもよいため、封入材170は、支持体130を部分的に包囲している。更には、ヒートシンク140の複数のフィン160は、封入材170に突出して、封入材170から延出しているため、封入材170は、ヒートシンク140を部分的に包囲している。軸線Aに垂直な封入材170の断面は、円形であってもよいが、封入材170は、実質的に任意の他の形状の、封入材の断面を有してもよい点に留意されたい。
【0043】
図2aのLEDフィラメント110の実施例によれば、複数のLED120は、支持体130の第1の(前)面300上に配置されており、1つの(単一の)ヒートシンク140は、支持体130の第2の(背)面310上に配置されており、支持体130の第2の面310は、支持体130の第1の面300の反対側に配置されている。LEDフィラメント110の、図示されていない実施例によれば、複数のLED120及び1つの(単一の)ヒートシンク140は、支持体130の第1の面300上に配置されてもよい。
【0044】
図2aのLEDフィラメント110によって、動作中のLEDフィラメント110から好都合かつ効率的に熱を放散させると共に、LEDフィラメント110から放出される光のあらゆる障害を最小限に抑えることができる。それゆえ、LEDフィラメント110は、動作中のLEDフィラメント110からの所望の光分布の組み合わせを提供すると同時に、ヒートシンク150を介して、LEDフィラメント110の熱管理を最適化することができる。
【0045】
図2cは、
図2aで示されたLEDフィラメント110の、代替的実施形態を示す。
図2cのLEDフィラメント110の多くの特徴は、
図2aのLEDフィラメント110と同様又は同じであるため、いくつかの参照符号は省略されており、LEDフィラメント110の理解を深めるために、
図2a及び関連する説明文が更に参照される。
図2cでは、封入材170は、複数のLEDを完全に包囲している。支持体の長さ及び/又は幅は、LEDフィラメント110の長さ及び/又は幅よりも、長く及び/又は広くてもよいため、封入材170は、支持体を部分的に包囲している。更には、封入材170は、ヒートシンク140の複数のフィン160を含めて、ヒートシンク140を完全に包囲している。
【0046】
図2dは、
図2a及び
図2cで示されたLEDフィラメント110の、更に別の代替的実施形態を示す。
図2dのLEDフィラメント110の多くの特徴は、
図2aのLEDフィラメント110と同様又は同じであるため、いくつかの参照符号は省略されており、LEDフィラメント110の理解を深めるために、
図2a及び関連する説明文が更に参照される。
図2dでは、封入材170は、複数のLEDを完全に包囲している。支持体の長さ及び/又は幅は、LEDフィラメント110の長さ及び/又は幅よりも、長く及び/又は広くてもよいため、封入材170は、支持体を部分的に包囲している。更には、ヒートシンク140の複数のフィン160の長さは、ヒートシンク140の複数のフィン160の縁部が、封入材170の縁部と同一平面に配置されるように、封入材170の半径に対応している。
【0047】
図2a~
図2dは、LEDフィラメント110の例示的実施形態を示すものであり、LEDフィラメントの形状及び/又は数は、示されているものとは異なっていてもよい点に留意されたい。例えば、LEDフィラメント100は、渦巻形状、蛇行形状、コイル形状、及び/又は螺旋形状を有してもよい。
【0048】
図3a~
図3cは、本発明の例示的実施形態による、LEDフィラメントのヒートシンク140の準備を概略的に示す。
図3aでは、ヒートシンク140の材料及び形態は、等距離に配置されているアパーチャを含む(又は代替的に、後続の製造ステップにおいてアパーチャが設けられる)、金属箔、好ましくは銅箔から準備されている。
図3bに概略的に示されるように、
図3aで例示された金属(銅)箔の形態のヒートシンク140は、アパーチャ400から等距離に設けられているミシン目190を含む。ミシン目190における、ヒートシンク140の折り畳み動作から、
図3cに概略的に示されるように、ベース部分150の複数の折り畳み部200、例えばN個(Nは整数)の折り畳み部200が、ヒートシンク140用に構築されてもよい。これにより、折り畳み部200は、
図2aに示されるように、LEDフィラメント110のヒートシンク140のベース部分150の、複数のフィン160を構成してもよい。好ましくは、N≧5、すなわち、少なくとも5つの折り畳み部200、より好ましくはN≧10、すなわち、少なくとも10個の折り畳み部200、最も好ましくはN≧15、すなわち、少なくとも15個の折り畳み部200である。少なくとも1つのLEDが、隣接する(隣り合う)折り畳み部200の間に配置されてもよい。折り畳み部200の高さは、1~10mmの範囲、より好ましくは2~8mmの範囲、最も好ましくは3~5mmの範囲であってもよい。隣り合う折り畳み部200間の距離は、0.5~10mm、好ましくは1~8mm、更により好ましくは2~6mm、最も好ましくは3~5mmの範囲であってもよい。隣り合う折り畳み部間のピッチ(距離)は、一定であってもよい。
【0049】
図4は、本発明の一実施形態による、LED照明デバイス500を概略的に示す。ランプ又は照明器具を構成し得る、LED照明デバイス500は、前述の実施形態のうちのいずれか1つによる、1つ以上のLEDフィラメント110を備える。LED照明デバイス500は、電球形状であるとして例示されている、カバー510を更に備える。カバー510は、少なくとも部分的に光透過性の(例えば、透明な)材料を含んでもよく、LEDフィラメント110を少なくとも部分的に包囲している。LED照明デバイス500は、LEDフィラメント110の複数のLEDへの電力供給のために、LEDフィラメント110に接続されている、電気接続部520を更に備える。
【0050】
当業者は、本発明が、上述の好ましい実施形態に決して限定されるものではない点を、理解するものである。むしろ、多くの修正形態及び変形形態が、添付の請求項の範囲内で可能である。例えば、LEDフィラメント110、ヒートシンク140、封入材170などのうちの1つ以上は、図示/説明されたものとは異なる形状、寸法、及び/又はサイズを有してもよい。
【国際調査報告】