(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】回転防止構造を含むポンプ組立体
(51)【国際特許分類】
B65D 47/34 20060101AFI20240927BHJP
B05B 11/00 20230101ALI20240927BHJP
B05B 11/10 20230101ALI20240927BHJP
【FI】
B65D47/34 110
B05B11/00 101Z
B05B11/10 101G
B05B11/10 101Z
B05B11/00 101G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520003
(86)(22)【出願日】2022-10-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 KR2022015098
(87)【国際公開番号】W WO2023063652
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0136162
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518079909
【氏名又は名称】ヨンウ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヒョ ソン
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AB01
3E084BA02
3E084DA01
3E084DB12
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084HA03
3E084HB03
3E084HD01
3E084KB01
3E084LB02
3E084LC01
3E084LD22
3E084LD25
(57)【要約】
本発明の実施形態によるポンプ組立体が提供される。前記ポンプ組立体は、内容物を収容する容器部に結合されて前記内容物を排出するポンプ組立体であって、ポンプ部と、一方の側が前記容器部に結合し、他方の側が前記ポンプ部に結合して、前記ポンプ部を前記容器部に結合させるショルダー部と、前記ショルダー部の上端に結合し、使用者の押圧に応じて前記内容物を吐出するヘッド部と、を含み得る。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する容器部に結合されて前記内容物を排出するポンプ組立体であって、
ポンプ部と、
一方の側が前記容器部に結合し、他方の側が前記ポンプ部に結合して、前記ポンプ部を前記容器部に結合させるショルダー部と、
前記ショルダー部の上端に結合し、使用者の押圧に応じて前記内容物を吐出するヘッド部と、
を含むことを特徴とする、ポンプ組立体。
【請求項2】
前記ショルダー部の外周面又は前記ヘッド部の内周面には、前記ショルダー部及び前記ヘッド部の回転を防止するための少なくとも一つの回転防止突起が突設されていることを特徴とする、請求項1に記載のポンプ組立体。
【請求項3】
前記ショルダー部の外周面又は前記ヘッド部の内周面には、前記ショルダー部及び前記ヘッド部の回転を防止するための少なくとも一つの回転防止溝が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のポンプ組立体。
【請求項4】
前記ヘッド部の内周面に少なくとも一つの回転防止突起が突設され、前記ショルダー部の外周面に少なくとも一つの回転防止溝が形成されて、
前記回転防止突起が前記回転防止溝に挿入されることにより、前記ヘッド部及び前記ショルダー部の回転が防止されることを特徴とする、請求項1に記載のポンプ組立体。
【請求項5】
前記ショルダー部の上側には、外周面の外側に所定長さ延びて、前記ヘッド部の内周面の少なくとも一部と接するリング部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のポンプ組立体。
【請求項6】
前記ヘッド部の内周面に少なくとも一つの回転防止突起が突設され、前記リング部に少なくとも一つの回転防止溝が形成されて、
前記回転防止突起が前記回転防止溝に挿入されることにより、前記ヘッド部及び前記ショルダー部の回転が防止されることを特徴とする、請求項5に記載のポンプ組立体。
【請求項7】
前記ポンプ部は、
上部と下部が開放され、内部が中空であるシリンダーと、
前記シリンダーの内壁に設けられるシールキャップと、
前記シリンダー内に少なくとも一部が挿入されて前記シリンダーの上部を少なくとも部分的に密閉するシール部と、
下端に前記シールキャップによって開閉される流入口が形成され、前記流入口と連通する通路が上端まで形成されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドと共に昇降するように結合されたステムと、
前記ステムと前記シール部との間に設けられ、前記シール部から前記ステムに向かって弾性力を付与する弾性部材と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載のポンプ組立体。
【請求項8】
前記弾性部材は、蛇腹(bellows)状に形成されていることを特徴とする、請求項7に記載のポンプ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転防止構造を含むポンプ組立体に関し、さらに詳しくは、ショルダー部の外周面及びヘッド部の内周面に回転防止構造が形成されることにより、蛇腹状(ベローズ状)の弾性部材を用いた場合であっても、ヘッド部の押圧(加圧)時に、回転防止構造と弾性部材とが衝突することなく、ショルダー部及びヘッド部の回転が防止されるようにしたポンプ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ポンプ組立体は、容器本体の上部に結合されてポンプ動作により内容物を外部に排出するように構成されており、容器本体の上部に結合され、容器本体の内部を真空状態にして、ポンプ動作により内容物を引き上げるポンプ部と、ポンプ部の上部に位置し、使用者の押圧に応じて昇降し、ポンプ部に圧力を伝達するヘッド部と、で構成される。ここで、容器本体に収納された内容物を外部に排出するために使用者がヘッド部を押圧すると、その圧力によってヘッド部が回転し、使用上不都合が生じるという問題があった。
【0003】
この問題を解決するために、ポンプ組立体の内側に回転防止構造を形成した製品が開発されている。しかし、このような回転防止構造は、ポンプ組立体の内側に形成されているものが多いため、弾性部材の形状が蛇腹状(ベローズ状)のように弾性部材の内部の体積が変化する場合には、回転防止構造と弾性部材とが衝突する問題があるため、回転防止構造を形成できなかったり、弾性部材の形状を自由に採用できなかったりするという問題があった。
【0004】
一方、ポンプ組立体を有するポンプ容器の場合、内容物の不使用時におけるポンプ部の汚染を防止するために、ポンプ部を密封可能な蓋を別途組み合わせることが一般的である。しかし、このような容器では、容器の蓋を開閉する操作が面倒であり、蓋を紛失するおそれがあり、また、蓋が組み合わされていないと、意図せずにヘッド部が押圧されて内容物が吐出され、無駄になってしまうという問題があった。
【0005】
したがって、これらの問題を解決できるポンプ組立体が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためのものであり、ショルダー部の外周面とヘッド部の内周面に形成された回転防止構造を含むポンプ組立体を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の技術課題は、以上で言及した技術的課題に限定されるものではなく、言及されていない他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態によるポンプ組立体が提供される。前記ポンプ組立体は、内容物を収容する容器部に結合されて前記内容物を排出するポンプ組立体であって、ポンプ部と、一方の側が前記容器部に結合し、他方の側が前記ポンプ部に結合して、前記ポンプ部を前記容器部に結合させるショルダー部と、前記ショルダー部の上端に結合し、使用者の押圧に応じて前記内容物を吐出するヘッド部と、を含み得る。
【0009】
また、前記ショルダー部の外周面又は前記ヘッド部の内周面には、前記ショルダー部及び前記ヘッド部の回転を防止するための少なくとも一つの回転防止突起が突設(突出形成)され得る。
【0010】
さらに、前記ショルダー部の外周面又は前記ヘッド部の内周面には、前記ショルダー部及び前記ヘッド部の回転を防止するための少なくとも一つの回転防止溝が形成されていてもよい。
【0011】
さらにまた、前記ヘッド部の内周面に少なくとも一つの回転防止突起が突設され、前記ショルダー部の外周面に少なくとも一つの回転防止溝が形成されて、前記回転防止突起が前記回転防止溝に挿入されることにより、前記ヘッド部及び前記ショルダー部の回転が防止されるようにしてもよい。
【0012】
さらにまた、前記ショルダー部の上側には、外周面の外側に所定長さ延びて、前記ヘッド部の内周面の少なくとも一部と接するリング部が設けられていてもよい。
【0013】
さらにまた、前記ヘッド部の内周面に少なくとも一つの回転防止突起が突設され、前記リング部に少なくとも一つの回転防止溝が形成されて、前記回転防止突起が前記回転防止溝に挿入されることにより、前記ヘッド部及び前記ショルダー部の回転が防止されるようにしてもよい。
【0014】
さらにまた、前記ポンプ部は、上部と下部が開放され、内部が中空であるシリンダーと、前記シリンダーの内壁に設けられたシールキャップと、前記シリンダー内に少なくとも一部が挿入されて前記シリンダーの上部を少なくとも部分的に密閉するシール部と、下端に前記シールキャップによって開閉される流入口が形成され、前記流入口と連通する通路が上端まで形成されたピストンロッドと、前記ピストンロッドと共に昇降するように結合されたステムと、前記ステムと前記シール部との間に設けられ、前記シール部から前記ステムに向かって弾性力を付与する弾性部材と、を含んでいてもよい。
【0015】
さらにまた、前記弾性部材は、蛇腹(ベローズ:bellows)状に形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ショルダー部とヘッド部に回転防止構造が形成されているので、ヘッド部の押圧時にショルダー部及びヘッド部の回転を防止し、使用上の利便性を提供することができる。
【0017】
また、本発明によれば、弾性部材を蛇腹状に形成した場合であっても、回転防止構造と弾性部材との衝突することなくショルダー部及びヘッド部の回転を防止することができ、弾性部材の形状に関係なく回転防止構造を形成することができる。
【0018】
さらに、本発明によれば、ヘッド部をショルダー部に対して回転させることにより、ヘッド部を押圧する第1の状態またはヘッド部を押圧しない第2の状態に切り替えることができる。
【0019】
さらにまた、本発明によれば、ポンプ組立体が使用されていないとき、使用者は、ヘッド部を第2の状態に維持することができ、それにより、別個のキャップや栓を設けることなく、ヘッド部が押圧されることを防止し、容器の保管の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の詳細な説明の欄において引用される図面をより十分に理解するために、各図面に関する簡単な説明が提供される。
【0021】
【
図1】本発明の実施形態による内容物容器の分解斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態によるポンプ組立体の分解斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態によるポンプ組立体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面に基づき、本発明による実施形態について説明する。各図面の構成要素に参照符号を付するに当たって、同じ構成要素に対しては、たとえ異なる図面の上に示されているとしても、できる限り同じ符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明の実施形態について説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能についての具体的な説明が本発明の実施形態への理解を妨げると認められる場合には、その詳細な説明は省略する。さらに、以下において、本発明の実施形態について説明するが、本発明の技術的思想はこれに何等限定又は制限されるものではなく、当業者によって変形されて種々に実施され得る。一方、以下に記載される便宜上の上下左右の方向は、図面を基準としたものであり、当該方向に本発明の権利範囲が必ずしも限定されることはない。
【0023】
「第1」、「第2」などの序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するために使用されることがあるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されるものではない。これら用語は、ある構成要素を他の構成要素と区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1の構成要素を第2の構成要素と命名することができ、同様に、第2の構成要素を第1の構成要素と命名することができる。「及び/又は」という用語は、複数の関連する項目の組み合わせ、または複数の関連する項目のうちのいずれか1つの項目を含む。
【0024】
本明細書で使用される用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限及び/又は限定することを意図するものではない。単数形の表現は、文脈上明らかに異なる意味がない限り、複数形の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせが存在するということを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されなければならない。
【0025】
明細書全体において、ある部分が他の部分と接続されていると言われる場合、これは直接的に接続されている場合だけでなく、その間に他の構成を挟んで間接的に接続されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を含むと言われる場合、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態による内容物容器の分解斜視図であり、
図2は、本発明の実施形態によるポンプ組立体の分解斜視図であり、
図3は、本発明の実施形態によるポンプ組立体の断面図である。
【0027】
図1~
図3を参照すると、本発明の実施形態による内容物容器1000は、容器部100及びポンプ組立体200、300、400を含み得る。
【0028】
容器部100は、内容物を収容することができる。例えば、内容物は、化粧品、医薬品及び/又は医薬部外品などを含み得るが、これらに限定されず、公知のあらゆる用途の内容物を含み得る。また、例えば、内容物は、液状、固形状、粉末状及び/又は気体状の製剤として形成され得るが、これらに限定されず、公知のあらゆる製剤として形成され得る。
【0029】
容器部100は、公知のあらゆる形態の容器を含み得る。例えば、容器部100は、ボトル(Bottle)、ジャー(Jar)、バレル(Barrel)、ケース(Case)、チューブ(Tube)、ベッセル(Vessel)、タンブラー(Tumbler)、カップ(Cup)、またはディスペンサー(Dispenser)容器であり得る。また、例えば、容器部100は、上述した容器のうちの複数の容器を組み合わせて形成されていてもよい。また、上述した内容は例示的なものに過ぎず、容器部100は、公知の他のあらゆる形態の容器または容器の組み合わせを含み得る。
【0030】
ポンプ組立体200、300、400は、押圧によって容器部100に収容された内容物を排出することができる。このため、ポンプ組立体(200、300、400)は、容器部100に結合され、使用者から外力を印加されて、内容物を流入及び排出することができる。
【0031】
実施形態において、ポンプ組立体200、300、400は、ポンプ部200、ショルダー部300、及びヘッド部400を含み得る。
【0032】
ポンプ部200は、少なくとも一部が容器部100の内側に収容され、内圧の変化により容器部100の内容物をヘッド部400に移動させることができる。このようなポンプ部200における圧力変化は、ヘッド部400に加えられる使用者の押圧によるものであり得る。実施形態において、ポンプ部200は、公知のあらゆるポンプ構造を採用でき、ポンプ部200の例示的な構造については後述する。
【0033】
ショルダー部300は、ポンプ部200を容器部100に結合させることができる。例えば、ショルダー部300は、一方の側が容器部100に結合し、他方の側がポンプ部200に結合することにより、ポンプ部200を容器部100に結合させることができる。ショルダー部300とポンプ部200との結合及び/又はショルダー部300と容器部100との結合には、ねじ結合、嵌込、嵌合及び/又は係合が適用され得、これらに限定されず、公知のあらゆる結合方法が適用され得る。
【0034】
実施形態において、ショルダー部300の外側には、ヘッド部400が結合され得る。ショルダー部300とヘッド部400との結合に関する具体的な内容については、重複説明を避けるために後述する。
【0035】
ヘッド部400は、使用者の押圧に応じてポンプ部200を作動させて内容物を吐出し得る。このため、ヘッド部400は、ショルダー部300の上部に結合し、押圧によってポンプ部200(例えば、ステム250)を昇降させることができる。実施形態において、ヘッド部400は、流入口、通路及び出口を含み得る。例えば、ポンプ部200から排出された内容物が流入口を介して流入し、流入した内容物は、通路を通過した後、出口から排出され得る。しかし、これに限定されるものではない。
【0036】
実施形態において、ショルダー部300の外周面及び/又はヘッド部400の内周面には、ショルダー部300及びヘッド部400の回転を防止するための少なくとも一つの回転防止突起410が突設されるか、又は、少なくとも一つの回転防止溝314が形成され得る。具体的には、ショルダー部300(特に、リング部310)の外周面に少なくとも一つの回転防止溝314が形成され、ヘッド部400の内周面に少なくとも一つの回転防止突起410が形成されて、回転防止突起410が回転防止溝314に挿入され得る。回転防止突起410が回転防止溝314に挿入されると、回転防止突起410の回転が制限され、それに応じてヘッド部400の回転が制限され得る。ただし、これは例示的なものに過ぎず、ショルダー部300に回転防止突起が形成され、ヘッド部400に回転防止溝が形成されることができ、これに限定されず、ショルダー部300とヘッド部400の回転を制限できる構造であれば、いずれも適用可能である。
【0037】
実施形態において、回転防止突起410は、ヘッド部400の内周面に突設される場合もあるが、長手方向に切れ目なく連続して形成され得る。ただし、これは例示的なものに過ぎず、回転防止突起410は、長手方向に所定距離ごとに離間して不連続に形成され得る。
【0038】
実施形態において、ヘッド部400の内側にショルダー部300が結合し、ショルダー部300は、ヘッド部400の内周面の少なくとも一部と接し得る。例えば、ショルダー部300の上側には、外周面の外側に所定長さ延び、ヘッド部400(特に、回転防止突起410)の内周面の少なくとも一部と接するリング部310が設けられてもよい。この場合、ヘッド部400は、リング部310に接触した状態でリング部310に沿って回転し、ヘッド部400の押圧の有無によって決まる第1の状態と第2の状態との間で変化し得る。具体的には、第1の状態では、ヘッド部400の回転防止突起410がリング部310の回転防止溝314に位置しているので、使用者がヘッド部400を押圧して内容物を吐出することができる。また、第2の状態では、ヘッド部400の回転防止突起410がリング部310(特に、制限部311)の上面に支持されているので、使用者がヘッド部400を押圧してもヘッド部400が押圧されないようにできる。これにより、使用者は、内容物容器1000の使用時にはヘッド部400を第1の状態とし、内容物容器1000の不使用時にはヘッド部400を第2の状態とすることで、ポンプ部200への不要な押圧を防止することができ、内容物容器1000での保管の利便性を向上させることができる。
【0039】
リング部310は、制限部311、第1のガイド部312、第1の係止突起313、回転防止溝314、第2のガイド部315、及び第2の係止突起316を含み得る。
【0040】
実施形態において、リング部310の下端部の少なくとも一部に制限部311が形成されていてもよい。制限部311は、ヘッド部400がショルダー部300に結合されてリング部310に沿って回転する際に、ヘッド部400が一定の深さだけ挿入されるように、ヘッド部400の回転防止突起410の端部を支持する役割を果たすことができる。例えば、制限部311は回転防止突起410の端部と接するように突出しているが、回転防止溝314には制限部311が形成されていないので、下端が開いたままであってもよい。これにより、ヘッド部400が第2の状態を維持するとき、回転防止突起410の端部が制限部311の上面に支持されているので、使用者によってヘッド部400に外力が加えられても、ヘッド部400の押圧を防止することができる。また、使用者がリング部310に沿ってヘッド部400を回転させる際に、ヘッド部400の挿入深さを一定に維持して、より容易に回転させることができる。
【0041】
実施形態において、リング部310の一側に第1のガイド部312が突設され得る。第1のガイド部312は、第1の方向(例えば、時計回り)及び第2の方向(例えば、反時計回り)に向かって傾斜を有する第1の傾斜面及び第2の傾斜面を含み得る。このとき、傾斜面とは、対応する傾斜面に接触して所定の基準以上の外力が加えられたときにスリップ(slip)が発生する領域を意味し得る。具体的には、使用者がヘッド部400をショルダー部300に結合させた後、ヘッド部400を第1の方向に回転させると、ヘッド部400の回転防止突起410は、第1のガイド部312に接触して第1の傾斜面に沿ってスリップし得る。
【0042】
実施形態において、リング部310には、第1のガイド部312の第1の方向に第1のガイド部312に隣接して第1の係止突起313が突設され得る。第1の係止突起313は、第1の方向に向く第1の係止爪を含み得る。このとき、係止爪は、対応する係止爪と接触して外力が加えられてもスリップが発生しない領域を意味し得る。具体的には、第1のガイド部312に沿ってスリップした回転防止突起410を使用者が第1の方向に回転させ続けると、回転防止突起410は、第1の係止突起313の第1の係止爪に支持されてそれ以上の回転を防止することができる。
【0043】
実施形態において、リング部310の第1のガイド部312と第1の係止突起313との間には、回転防止溝314が形成されていてもよい。回転防止溝314では、制限部311が形成されておらず、下端が開放されているので、ヘッド部400の回転防止突起410が回転防止溝314に位置する第1の状態において、使用者はヘッド部400を押圧して内容物を吐出することができる。また、第1の状態において、回転防止突起410は、所定の基準以上の外力が第2の方向に加えられる前に、第1のガイド部312の第2の傾斜面をスリップすることができないため、回転防止突起410が回転防止溝314に挿入されている間は、ショルダー部300及びヘッド部400の回転が制限され得る。
【0044】
実施形態において、リング部310には、第1のガイド部312の第2の方向に第1のガイド部312に隣接して第2のガイド部315が突設され得る。第2のガイド部315は、第1の方向及び第2の方向に向かって傾斜を有する第3傾斜面及び第4傾斜面を含み得る。具体的には、第1の状態を維持していたヘッド部400を第2の方向に回転させるとき、ヘッド部400の回転防止突起410が第1のガイド部312に接し、第2の傾斜面に沿ってスリップして回転し続けることができる。その後、回転防止突起410は、第2のガイド部315に接し、第1の傾斜面に沿ってスリップすることができる。
【0045】
実施形態によれば、リング部310には、第2のガイド部315の第2の方向に第2のガイド部315に隣接して第2の係止突起316が突設され得る。第2の係止突起316は、第2の方向に向く第2の係止爪を含み得る。具体的には、第2のガイド部315に沿ってスリップした回転防止突起410を使用者が第2の方向に回転させ続けると、回転防止突起410は、第2の係止突起316の第2の係止爪に支持されてそれ以上の回転を防止し、第2の状態に位置し得る。これにより、第2の状態では、ヘッド部400の回転防止突起410の端部が制限部311の上面に支持されているので、使用者によってヘッド部400に圧力が加えられても、ヘッド部400の押圧を防止することができる。
【0046】
実施形態において、第1のガイド部312及び第2のガイド部315は、回転防止突起410の端部と接するように突出しているが、回転防止突起410は、多少の抵抗を伴って第1のガイド部312及び第2のガイド部315を越えて回転し得る強度を有していてもよい。これにより、ヘッド部400は、第1の状態及び第2の状態の一方において安定した状態を維持することができる。
【0047】
ポンプ部200は、シリンダー210、シールキャップ220、シール部230、ピストンロッド240、ステム250、及び弾性部材260を含み得る。ただし、これは例示的なものに過ぎず、ポンプ部200の構造を限定するものではなく、ポンプ部200は、公知のあらゆるポンプ構造を採用することができる。
【0048】
シリンダー210は、上部と下部が開放され、内部に中空が形成されていてもよい。シリンダー210は、容器部100の内側に位置しており、外側に第1の載置翼が形成されて、容器部100上に載置され得る。シリンダー210の下端は、容器部100の内部に向かって延設され得、容器部100と連通する入口が形成されていてもよい。入口にまたは入口に隣接してバルブが設けられ得る。バルブは、逆流防止バルブであり、シリンダー210の内圧が正圧のときに入口を密閉しているが、シリンダー210の内圧が負圧に変化すると入口を開放することが可能となる。
【0049】
シールキャップ220は、ピストンロッド240を開閉するためのものであり、外面がシリンダー210に密着しており、内面がピストンロッド240と密着していてもよい。シールキャップ220の内面の下端がピストンロッド240の支持部(基端部)に密着してピストンロッド240の流入口を密閉することができ、シールキャップ220を基準としてピストンロッド240が下降すると、シールキャップ220の下端がピストンロッド240の支持部から離れて流入口が開放され、シリンダー210の内部と連通することが可能となる。
【0050】
シール部230は、シリンダー210の上部に結合しており、下端がシリンダー210の内側に延びるように構成され得る。このとき、シール部230は、少なくとも一部がシリンダー210内に挿入されてシリンダー210の上部を部分的に密閉し得る。具体的には、シール部230は、シリンダー210と接する側壁と、側壁の下端から内側に形成された基部と、側壁の下端から外側に延びている第2の載置翼と、を含み得る。基部の底面によってシールキャップ220の上昇が拘束され得る。また、弾性部材260の下端が基部の上面に支持され、弾性部材260の外部への離脱が側壁によって阻止され得る。さらに、第2の載置翼は、容器部100及び/又はシリンダー210の第1の載置翼の上部に載置され得る。実施形態において、側壁には、弾性部材260の下端が密着配置され得る。
【0051】
ピストンロッド240は、シリンダー210の内部に設けられており、下側がシールキャップ220によって取り囲まれており、上側がステム250に接続されていてもよい。ピストンロッド240は中空の管状を呈し、ピストンロッド240の下側には、シールキャップ220によって開閉される流入口が形成されており、ピストンロッド240の上側には、流入口から流入した内容物を流出するための流出口が形成されていてもよい。また、ピストンロッド240の下端には支持部が形成されていて、支持部にシールキャップ220の内面の下端が密着すると、流入口はシリンダー210の内部空間から密閉されるようになっていてもよい。ピストンロッド240は、ステム250によってシリンダー210内で垂直方向に移動し得る。ピストンロッド240が下方に移動すると、シールキャップ220の内面の下端が支持部から離れて流入口が開放されるようになり、これによりシリンダー210内部の内容物がピストンロッド240内部に流入し得る。ピストンロッド240が継続的に移動すると、内容物は流出口から排出された後、ステム250を通ってノズルの吐出孔から吐出され得る。ピストンロッド240が上方に移動すると、シリンダー210はピストンロッド240の流入口を密閉することができ、シリンダー210内部に負圧が発生し、容器部100内の内容物がシリンダー210内部に流入することができる。
【0052】
ステム250は、ピストンロッド240に結合されてピストンロッド240とともに昇降することができる。具体的に、ステム250は、例えば、ノズル等を介して、外力が加えられると、下降しながら、ピストンロッド240を下降させる一方、外力が除去されると、上昇しながら、ピストンロッド240を上昇させることができる。ステム250の上端には、周囲に沿って外側に突出する翼部が形成されていてもよい。翼部の底面によって弾性部材260の上端が支持され得る。弾性部材260の収容空間の長さは、翼部の底面からシール部230の基部の上面までの長さによって定義され得る。
【0053】
弾性部材260は、ピストンロッド240の位置を復元するのためのもので、ステム250とシール部230との間に設けられており、シール部230からステム250に向かって弾性力を与えることができる。具体的には、弾性部材260は、下部がシール部230によって支持され、上部がステム250によって支持され得る。
【0054】
実施形態において、弾性部材260は、蛇腹(ベローズ:bellows)状に形成されていてもよい。通常、ポンプ組立体を有するポンプ容器の場合、ヘッド部の回転を防止するために、ショルダー部の内周面に回転防止構造が形成されているが、ポンプ組立体の弾性部材を蛇腹状に形成した場合、弾性部材に圧力が加わると、弾性部材の内部容積が変化し、ショルダー部の回転防止構造と弾性部材とが衝突するという問題がある。しかし、本発明では、ショルダー部の外周面及び/又はヘッド部の内周面に回転防止突起及び/又は回転防止溝を形成することで、このような問題を解消することができるようになる。
【0055】
図1~
図3に示す内容物容器1000は例示的なものであり、本発明が適用される実施形態によって様々な構成を採用することができる。
【0056】
以上のように、図面及び明細書に最適な実施形態が開示された。ここで、特定の用語が使用されたが、これは単に本発明を説明するための目的で使用されたものに過ぎず、意味を限定したり、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を制限したりするために使用されたものではない。よって、本技術分野において通常の知識を有する者であれば、これから種々の変形及び均等な他の実施形態が可能であるということが理解できる筈である。よって、本発明の真の技術的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的な思想によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0057】
100 容器部
200 ポンプ部
210 シリンダー
220 シールキャップ
230 シール部
240 ピストンロッド
250 ステム
260 弾性部材
300 ショルダー部
310 リング部
311 制限部
312 第1のガイド部
313 第1の係止突起
314 回転防止溝
315 第2のガイド部
316 第2の係止突起
400 ヘッド部
410 回転防止突起
1000 内容物容器
【国際調査報告】