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特表2024-536373検出システム、端末デバイス、検出を制御するための方法、制御装置、及びコンピュータプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】検出システム、端末デバイス、検出を制御するための方法、制御装置、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01S 17/894 20200101AFI20240927BHJP
   G01S 7/481 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G01S17/894
G01S7/481 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520782
(86)(22)【出願日】2021-10-08
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2021122544
(87)【国際公開番号】W WO2023056585
(87)【国際公開日】2023-04-13
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 チャオ
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AA04
5J084AA07
5J084AA10
5J084AA13
5J084AC02
5J084AD01
5J084BA04
5J084BA07
5J084BA37
5J084BA40
5J084BB04
5J084BB10
5J084EA04
(57)【要約】
検出システム、端末デバイス、検出を制御するための方法、及び制御装置が提供され、これは自律運転、インテリジェントドライビング、又は測量及び地図作成において使用することができる。検出システムは、第1の画素アレイ及び第1の光源アレイを備え、ここで、第1の画素アレイは、M×Nの画素を有し、第1の光源アレイは、M×Nの画素に対応するM×Nの光源を有し、M及びNは1よりも大きい整数であり;前記第1の画素アレイにおける前記画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、前記第1の画素アレイにおける前記画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;且つ、前記第1の光源アレイにおける前記光源の配列方式は、前記第1の画素アレイにおける前記画素の配列方式に結合又は整合されている。これは、検出システムの角分解能を改善するために、第1の画素アレイの単位面積当たりに受信されるエコー信号の数を増加させることに役立ち得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素アレイ及び光源アレイを備える検出システムであって、前記画素アレイは、第1の画素アレイを有し、前記第1の画素アレイは、M×Nの画素を含み、前記光源アレイは、第1の光源アレイを有し、前記第1の光源アレイは、前記M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含み、M及びNの両方は、1よりも大きい整数であり;
前記第1の画素アレイにおける前記画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、前記第1の画素アレイにおける前記画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;且つ、
前記第1の光源アレイにおける前記光源の配列方式は、前記第1の画素アレイにおける前記画素の配列方式に結合又は整合されている
検出システム。
【請求項2】
前記第1の画素アレイは、前記画素アレイの一部又は全部の画素であり、及び/又は、前記第1の光源アレイは、前記光源アレイの一部又は全部の光源である、請求項1に記載の検出システム。
【請求項3】
前記画素アレイにおける前記画素は、少なくとも1つの感光ユニットのビニングを通して取得される、請求項1又は2に記載の検出システム。
【請求項4】
前記第1の画素アレイにおける前記画素が行方向においてずらした方式で配列されている方式は、以下の2つの方式:
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記行方向において等間隔でずらした方式で配列されている;又は
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記行方向において非等間隔でずらした方式で配列されている
のいずれか1つ又は組み合わせを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の検出システム。
【請求項5】
前記第1の画素アレイにおける前記画素が列方向においてずらした方式で配列されている方式は、以下の2つの方式:
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記列方向において等間隔でずらした方式で配列されている;又は
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記列方向において非等間隔でずらした方式で配列されている
のいずれか1つ又は組み合わせを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の検出システム。
【請求項6】
前記第1の画素アレイは、mの第1の区域を含み、前記mの第1の区域には少なくとも2つの第1の区域が存在し、前記少なくとも2つの第1の区域における画素は、異なるずらした方式で各々配列されており、ここで、mは1よりも大きい整数である、請求項1から5のいずれか一項に記載の検出システム。
【請求項7】
前記第1の画素アレイは、nの第2の区域を含み、前記nの第2の区域には少なくとも2つの第2の区域が存在し、前記少なくとも2つの第2の区域における画素は、異なる数の感光ユニットのビニングを通して各々取得され、ここで、nは1よりも大きい整数である、請求項1から6のいずれか一項に記載の検出システム。
【請求項8】
前記第1の画素アレイは、hの第3の区域を含み、前記hの第3の区域には少なくとも2つの第3の区域が存在し、前記少なくとも2つの第3の区域における画素は、異なるずれの大きさを各々有し、ここで、hは1よりも大きい整数である、請求項1から7のいずれか一項に記載の検出システム。
【請求項9】
前記光源アレイにおける光源は、光学領域を有し、前記光学領域は、信号光を送信するように構成されており;且つ
前記光源アレイは、kの区域を有し、前記kの区域には少なくとも2つの区域が存在し、前記少なくとも2つの区域における光源の光学領域は、前記光源に対して異なる位置を各々有し、ここで、kは1よりも大きい整数である、請求項1から8のいずれか一項に記載の検出システム。
【請求項10】
前記検出システムは、光学結像系をさらに備え;且つ
前記光源アレイは、前記光学結像系の像側の焦点面にあり、前記画素アレイは、前記光学結像系の物体側の焦点面にある
請求項1から9のいずれか一項に記載の検出システム。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の検出システムを備える端末デバイス。
【請求項12】
検出システムに適用される、検出を制御するための方法であって、前記検出システムは、画素アレイ及び光源アレイを備え、前記画素アレイは、第1の画素アレイを有し、前記第1の画素アレイは、M×Nの画素を含み、前記光源アレイは、第1の光源アレイを有し、前記第1の光源アレイは、前記M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含み、M及びNの両方は、1よりも大きい整数であり;前記第1の画素アレイにおける前記画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、前記第1の画素アレイにおける前記画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;前記第1の光源アレイにおける前記光源の配列方式は、前記第1の画素アレイにおける前記画素の配列方式に結合されている又はそれと整合されており;且つ
前記方法は、
前記第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように制御する段階、ここで、前記第1の画素は、前記第1の画素アレイにおける一部又は全部の画素である;及び
前記第1の画素に対応する、前記第1の光源アレイにおける第1の光源をゲーティングするように制御する段階
を備える方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記第1の画素から第1の電気信号を取得する段階、ここで、前記第1の電気信号は、受信された第1のエコー信号に基づいて前記第1の画素によって判定され、前記第1のエコー信号は、検出区域におけるターゲットが前記第1の光源によって発せられた第1の信号光を反射することによって取得される;及び
前記第1の電気信号に基づいて前記ターゲットの相関情報を判定する段階
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように前記制御する段階は、
第1の制御信号を取得する段階、ここで、前記第1の制御信号は、前記第1の画素及び/又は前記第1の光源をゲーティングするように制御するために用いられ、前記第1の制御信号は、少なくともターゲット角分解能に基づいて生成される;及び
前記第1の制御信号を前記画素アレイ及び/又は前記光源アレイに送信する段階
を有する、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の画素アレイにおける前記画素は、p×qの感光ユニットのビニングを通して取得され、ここで、p及びqの両方は1よりも大きい整数であり;且つ
前記方法は、
検出距離が閾値よりも小さいと判定するとともに、前記画素に対応する点群情報をQ個に拡張する段階、ここで、Qは1よりも大きい整数である
をさらに備える、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
検出距離が閾値よりも小さいことを判定するとともに、前記画素に対応する点群情報をQ個に拡張する前記段階は、
前記画素の中心区域におけるa×bの感光ユニットをゲーティングするように制御する段階、ここで、前記a×bの感光ユニットは、1個の第1の点群情報に対応し、ここで、aはpよりも小さく、bはqよりも小さい;及び
前記a×bの感光ユニットのうちの少なくとも1つに隣接する感光ユニットをゲーティングするように制御する段階、ここで、前記隣接する感光ユニットは第2の点群情報を出力する
を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項12から16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されているモジュールを備える制御装置。
【請求項18】
少なくとも1つのプロセッサ及びインタフェース回路を備える制御装置であって、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されている制御装置。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータプログラム又は命令を記憶し、前記コンピュータプログラム又は前記命令が通信装置によって実行される場合、前記通信装置は、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、検出技術の分野に関し、特に、検出システム、端末デバイス、検出を制御するための方法、及び制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学及び技術の発展に伴い、インテリジェント輸送デバイス、スマートホームデバイス、ロボット、及び車両(vehicles)等のインテリジェント端末が、人々の生活の中に徐々に入り込んでいる。検出システムは、インテリジェント端末においてますます重要な役割を果たしている。検出システムは、周囲環境を感知し、感知された環境情報に基づいて、移動しているターゲットを識別して追跡し、車線区分線又は標識等の静的シナリオを識別し、ナビゲータ、マップデータ等に基づいてルート計画等を実行することができる。したがって、検出システムは、インテリジェント端末においてますます重要な役割を果たす。
【0003】
角分解能は、検出システムの性能を特徴付けるために用いられる重要なパラメータである。現在、検出システムの角分解能を改善するために、通例は以下の2つの方式が用いられる。方式1:検出システムにおける光学結像系の焦点距離を増加させる。このようにして、検出システムの総サイズが増加し、これは検出システムの小型化に寄与しない。方式2:検出システムの視野角(field angle of view)を減少させて、検出システムの角分解能を増加させる。このようにして、検出システムの視野角の減少がもたらされ、検出システムの適用シナリオが限定される。
【0004】
結論として、検出システムの他の性能に影響を与えることなく検出システムの角分解能をどのように改善するかが、現在緊急に解決される必要がある技術的課題である。
【発明の概要】
【0005】
本願は、検出システムの角分解能を改善するために、検出システム、端末デバイス、検出を制御するための方法、及び制御装置を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、本願は、検出システムを提供する。当該検出システムは、画素アレイ及び光源アレイを備え、画素アレイは、第1の画素アレイを有し、光源アレイは、第1の光源アレイを有し、第1の画素アレイは、M×Nの画素を含み、第1の光源アレイは、M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含み、ここで、M及びNは、1よりも大きい整数である。第1の画素アレイにおける画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、画素のずれの大きさは、行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、第1の画素アレイにおける画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、画素のずれの大きさは、列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;且つ、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、第1の画素アレイにおける画素の配列方式に結合又は整合されている。
【0007】
代替的には、第1の光源アレイにおける光源は、行方向においてずらした方式で配列されており、光源のずれの大きさは、行方向における2つの隣接する光源の中心間の距離よりも小さく;又は、第1の光源アレイにおける光源は、列方向においてずらした方式で配列されており、光源のずれの大きさは、列方向における2つの隣接する光源の中心間の距離よりも小さく;且つ、第1の画素アレイにおける画素の配列方式は、第1の光源アレイにおける光源の配列方式に結合又は整合されていると理解されてよい。
【0008】
代替的には、第1の画素アレイにおける画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、画素のずれの大きさは、行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さいと理解されてよい。対応して、第1の光源アレイにおける光源は、行方向においてずらした方式で配列されており、光源のずれの大きさは、行方向における2つの隣接する光源の中心間の距離よりも小さい。代替的には、第1の画素アレイにおける画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、画素のずれの大きさは、列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さい。対応して、第1の光源アレイにおける光源は、列方向においてずらした方式で配列されており、光源のずれの大きさは、列方向における2つの隣接する光源の中心間の距離よりも小さい。
【0009】
前述した解決手段に基づいて、第1の光源アレイにおける光源は、ずらした方式で配列されており、第1の画素アレイにおける画素は、ずらした方式で配列されている。これは、第1の画素アレイの単位面積当たりの検出システムの等価線の数を増加させることに等しい。等価線の数が増加され、それにより、第1の画素アレイの単位面積当たりに受信されるエコー信号の光スポットの数が増加し、検出システムの角分解能を改善することに役立つ。例えば、画素アレイにおける画素及び光源アレイにおける光源が、行方向においてずらした方式で配列されている場合、行方向における検出システムの角分解能(第1の角分解能と称され得る)が改善され得る。画素アレイにおける画素及び光源アレイにおける光源が、列方向においてずらした方式で配列されている場合、列方向における検出システムの角分解能(第2の角分解能と称され得る)が改善され得る。
【0010】
可能な実装において、第1の画素アレイは、画素アレイの一部又は全部の画素である、及び/又は、第1の光源アレイは、光源アレイの一部又は全部の光源である。
【0011】
可能な実装において、画素アレイにおける画素は、少なくとも1つの感光ユニットのビニングを通して取得される。
【0012】
2又はそれより多くの感光ユニットのビニングを通して画素が取得される場合、画素アレイのダイナミックレンジが改善される。
【0013】
可能な実装において、第1の画素アレイにおける画素は、行方向において等間隔でずらした方式で配列されている;第1の画素アレイにおける画素は、行方向において非等間隔でずらした方式で配列されている;又は、行方向において、第1の画素アレイにおける画素の一部は、等間隔で配列されており、第1の画素アレイにおける画素の一部は、非等間隔で配列されている。
【0014】
第1の画素アレイにおける画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、これは、行方向における等価線の数を増加させることに役立ち、ひいては行方向における検出システムの角分解能を改善することに役立つ。
【0015】
別の可能な実装において、第1の画素アレイにおける画素は、列方向において等間隔でずらした方式で配列されている;第1の画素アレイにおける画素は、列方向において非等間隔でずらした方式で配列されている;又は、列方向において、第1の画素アレイにおける画素の一部は、等間隔で配列されており、第1の画素アレイにおける画素の一部は、非等間隔で配列されている。
【0016】
第1の画素アレイにおける画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、これは、列方向において等価線の数を増加させることに役立ち、ひいては列方向における検出システムの角分解能を改善することに役立つ。
【0017】
可能な実装において、第1の画素アレイは、mの第1の区域を含み、mの第1の区域には少なくとも2つの第1の区域が存在し、少なくとも2つの第1の区域における画素は、異なるずらした方式で各々配列されており、mは1よりも大きい整数である。
【0018】
第1の画素アレイの異なる区域において、異なるずらした配列方式が設定されている。これは、感光ユニットのビニング(binning)方式を変更することなく、全視野(full field of view)における異なる視野角に対応する異なる角分解能を実装することに役立つ。
【0019】
可能な実装において、第1の画素アレイは、nの第2の区域を含み、nの第2の区域には少なくとも2つの第2の区域が存在し、少なくとも2つの第2の区域における画素は、異なる数の感光ユニットのビニングを通して各々取得され、ここで、nは1よりも大きい整数である。
【0020】
第1の画素アレイの異なる区域において、画素は、異なる数の感光ユニットのビニングを通して取得されるように設定されている。これは、異なる視野角に対応する異なる第1の角分解能又は異なる第2の角分解能を実装することに役立つ。
【0021】
可能な実装において、第1の画素アレイは、hの第3の区域を含み、hの第3の区域には少なくとも2つの第3の区域が存在し、少なくとも2つの第3の区域における画素は、異なるずれの大きさを各々有し、ここで、hは1よりも大きい整数である。
【0022】
第1の画素アレイの異なる区域において、異なるずれの大きさが設定されている。これは、感光ユニットのビニング(binning)方式を変更することなく、全視野における異なる視野角に対応する異なる第1の角分解能又は異なる第2の角分解能を実装することに役立つ。
【0023】
可能な実装において、前記光源アレイにおける光源は、光学領域を有し、前記光学領域は、信号光を送信するように構成されており;前記光源アレイは、kの区域を有し、前記kの区域には少なくとも2つの区域が存在し、前記少なくとも2つの区域における光源の光学領域は、前記光源に対して異なる位置を各々有し、ここで、kは1よりも大きい整数である。
【0024】
第1の光源アレイの異なる区域において、光源の光学領域は、光源に対して異なる位置に配置されている。これは、第1の画素アレイの構造を変更することなく、異なる視野角に対応する異なる第1の角分解能又は異なる第2の角分解能を実装することに役立つ。
【0025】
可能な実装において、前記検出システムは、光学結像系をさらに備え、前記光源アレイは、前記光学結像系の像側の焦点面にあり、前記画素アレイは、前記光学結像系の物体側の焦点面にある。
【0026】
光源アレイは、光学結像系の像側の焦点面にあり、画素アレイは、光学結像系の物体側の焦点面にあり、それにより、光源アレイにおける光源によって送信される信号光を、対応する画素上に結像させることができる。さらに、光学結像系が用いられ、それにより、第1の光源アレイにおける光源の配列方式が第1の画素アレイにおける画素の配列方式に結合又は整合されている。
【0027】
第2の態様によれば、本願は、検出を制御するための方法を提供し、当該方法は、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のいずれか1つによる検出システムに適用されてよい。当該方法は、第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように制御する段階、ここで、第1の画素は、第1の画素アレイにおける一部又は全部の画素である;及び、第1の画素に対応する、第1の光源アレイにおける第1の光源をゲーティングするように制御する段階を備える。
【0028】
前述した解決手段に基づいて、光源及び対応する画素は、画素アレイ及び光源アレイの構造を変更することなく、自己定義方式で行方向及び/又は列方向においてゲーティングされ得、それにより、検出システムの行方向及び/又は列方向における等価線の数を柔軟に調整することができ、且つ、検出システムの行方向における角分解能又は列方向における角分解能を柔軟に調整することができる。
【0029】
可能な実装において、当該方法は、第1の画素から第1の電気信号を取得する段階、及び、第1の電気信号に基づいてターゲットの相関情報を判定する段階、ここで、第1の電気信号は、受信された第1のエコー信号に基づいて第1の画素によって判定され、第1のエコー信号は、検出区域におけるターゲットが第1の光源によって発せられた第1の信号光を反射することによって取得される、をさらに備える。
【0030】
可能な実装において、当該方法は、第1の画素及び/又は第1の光源をゲーティングするように制御するために用いられる第1の制御信号を取得する段階;及び、画素アレイ及び/又は光源アレイに第1の制御信号を送信する段階、ここで、第1の制御信号は、少なくともターゲット角分解能に基づいて生成される、をさらに備える。
【0031】
可能な実装において、前記画素アレイにおける前記画素は、p×qの感光ユニットのビニングを通して取得され、ここで、p及びqの両方は1よりも大きい整数であり;且つ、前記方法は、検出距離が閾値よりも小さいと判定するとともに、前記画素に対応する点群情報をQ個に拡張する段階、ここで、Qは1よりも大きい整数である、をさらに備える。
【0032】
検出距離が閾値よりも小さいと判定された後、点群情報の量を増加させることによって、検出システムの角分解能がさらに改善され得る。特に、検出システムは、近距離検出シナリオに適用され、検出システムの第1の角分解能及び第2の角分解能は、点群情報の量を増加させることによってさらに改善され得る。
【0033】
さらに、任意選択で、当該方法は、画素アレイにおける画素の中心区域におけるa×bの感光ユニットをゲーティングするように制御する段階;及び、a×bの感光ユニットのうちの少なくとも1つに隣接する感光ユニットをゲーティングするように制御する段階、ここで、a×bの感光ユニットは、1個の第1の点群情報に対応しており、ここで、aはpよりも小さく、bはqよりも小さく、隣接する感光ユニットは第2の点群情報を出力する、をさらに備えてよい。
【0034】
a×bの感光ユニットは、1個の第1の点群情報を出力するように制御され、隣接する感光ユニットは、第2の点群情報を出力し、それにより、点群情報量を増加させることができる。
【0035】
第3の態様によれば、本願は、制御装置を提供する。当該制御装置は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実施するように構成されており、前述した方法におけるステップを実施するように構成されている対応する機能モジュールを備える。この機能は、ハードウェアによって実施されてもよいし、又はハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述した機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。
【0036】
可能な実装において、当該制御装置は、例えば、チップ、チップシステム、論理回路等である。有益な効果については、第2の態様における説明を参照されたい。ここでは、詳細を再び説明しない。当該制御装置は、トランシーバモジュール及び処理モジュールを備えてよい。処理モジュールは、第2の態様による方法における対応する機能を実行することにおいて制御装置をサポートするように構成されてよい。トランシーバモジュールは、制御装置及び検出システム、検出システムにおける別のモジュール等の間のインタラクションをサポートするように構成されている。トランシーバモジュールは、独立受信モジュール、独立送信モジュール、トランシーバ機能を統合したトランシーバモジュール等であってよい。
【0037】
第4の態様によれば、本願は、制御装置を提供する。当該制御装置は、第3の態様又は第3の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実施するように構成されており、前述した方法におけるステップを実施するように構成されている対応する機能モジュールを備える。この機能は、ハードウェアによって実施されてもよいし、又はハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述した機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。
【0038】
可能な実装において、当該制御装置は、例えば、チップ、チップシステム、論理回路等である。有益な効果については、第2の態様における説明を参照されたい。ここでは、詳細を再び説明しない。制御装置は、インタフェース回路及びプロセッサを備えてよい。プロセッサは、第2の態様による方法における対応する機能を実行することにおいて制御装置をサポートするように構成されてよい。インタフェース回路は、制御装置及び検出システムにおける別の構造、検出システム等の間のインタラクションをサポートするように構成されている。任意選択で、制御装置は、メモリをさらに備えてよい。メモリは、プロセッサに結合されてよく、メモリは、制御装置に必要なプログラム命令等を記憶する。
【0039】
第5の態様によれば、本願は、チップを提供する。チップは、少なくとも1つのプロセッサ及びインタフェース回路を備える。さらに、任意選択で、チップは、メモリをさらに備えてよい。プロセッサは、チップが第2の態様又は第2の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行するように、メモリに記憶されたコンピュータプログラム又は命令を実行するように構成されている。
【0040】
第6の態様によれば、本願は、端末デバイスを提供する。端末デバイスは、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のいずれか1つによる検出システムを備える。
【0041】
さらに、任意選択で、端末デバイスは、プロセッサをさらに備えてよく、プロセッサは、検出区域を検出するように検出システムを制御するように構成されてよい。
【0042】
第7の態様によれば、本願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラム又は命令を記憶する。コンピュータプログラム又は命令が制御装置によって実行される場合、制御装置は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行することが可能になる。
【0043】
第8の態様によれば、本願は、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム又は命令を備える。コンピュータプログラム又は命令が制御装置によって実行される場合、制御装置は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行することが可能になる。
【0044】
第3の態様から第8の態様のいずれか1つにおいて達成することができる技術的効果については、第2の態様における有益な効果の説明を参照されたい。ここでは、詳細を再び説明しない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1a】本願による感光ユニットのビニングの概略図である;
【0046】
図1b】本願によるライダの線の数の概略図である;
【0047】
図1c】本願によるBSI原理の概略図である;
【0048】
図1d】本願によるFSI原理の概略図である;
【0049】
図2a】本願による可能な適用シナリオの概略図である;
【0050】
図2b】本願による別の可能な適用シナリオの概略図である;
【0051】
図3】本願による検出システムの構造の概略図である;
【0052】
図4】本願による感光ユニット及び画素間の関係の概略図である;
【0053】
図5a】本願による、画素が行方向においてずらした方式で配列されている構造の概略図である;
【0054】
図5b】本願による、画素が行方向において整列された方式で配列されている構造の概略図である;
【0055】
図5c】本願による、画素が列方向においてずらした方式で配列されている構造の概略図である;
【0056】
図5d】本願による、画素が整列された方式で列方向において配列されている構造の概略図である;
【0057】
図5e】本願による、画素が行方向においてずらした方式で配列されている別の構造の概略図である;
【0058】
図5f】本願による、画素が列方向においてずらした方式で配列されている別の構造の概略図である;
【0059】
図5g】本願による、画素が行方向においてずらした方式で配列されている構造の概略図である;
【0060】
図5h】本願による、画素が列方向においてずらした方式で配列されている別の構造の概略図である;
【0061】
図6a】本願による画素アレイの構造の概略図である;
【0062】
図6b】本願による別の画素アレイの構造の概略図である;
【0063】
図6c】本願によるまた別の画素アレイの構造の概略図である;
【0064】
図7】本願による第1の光源アレイ及び第1の画素アレイ間の関係の概略図である;
【0065】
図8a】本願による光学レンズの構造の概略図である;
【0066】
図8b】本願による別の光学レンズの構造の概略図である;
【0067】
図9】本願による端末デバイスの構造の概略図である;
【0068】
図10】本願による検出方法の概略図である;
【0069】
図11】本願による制御装置の構造の概略図である;及び
【0070】
図12】本願による制御装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
以下では、添付図面を参照して、本願の実施形態を詳細に説明する。
【0072】
本願において使用されるいくつかの用語を下で説明する。これらの説明は、当業者が理解し易いように意図されたものであり、本願において特許請求される保護範囲に対する限定をなすものではないことに留意されたい。
【0073】
1.ビニング(binningとも称される)
【0074】
ビニングは、読み出し方式である。この方式では、ビニングされた感光ユニット(又は画素セルと称される)(cells)における全部の感光ユニットによって感知された信号(例えば、光子)が、1つの画素(Pixel)のようにして一緒に加算されて読み出される。ビニングは、行方向におけるビニング及び列方向におけるビニングに分類することができる。行方向におけるビニングにおいて、隣接する行の信号は、1つの画素のようにして加算されて読み出される(下の図1aを参照されたい)。列方向におけるビニングにおいて、隣接する列の信号は、1つの画素のようにして加算されて読み出される。検出システムは、行のみのビニング、又は列のみのビニング、又は行及び列のビニングを実施し得ることも理解され得る。ビニング方式は、代替的には、別の可能な方式、例えば、斜め方向におけるビニングであってもよいことが理解されるべきである。これは、本願において限定されるものではない。
【0075】
2.検出システムの線の数
【0076】
検出システムの線の数は、検出システムによって1回で送信される信号光の数である。検出区域において異なる位置を検出するために、異なる信号光が用いられてよい。図1bを参照されたい。検出システムの線の数は5である。検出システムの線の数は、5よりも大きくてもよいし、又は5よりも小さくてもよいことが理解されるべきである。5は、図1bにおいて単に一例として用いられている。これは、本願において限定されるものではない。
【0077】
3.角分解能
【0078】
角分解能は、走査分解能とも称され得、2つの隣接する物体間の最小距離を区別する検出システムの能力を指す。角分解能がより小さいことは、検出区域に発せられる光スポットの数がより多いこと、すなわち、検出することができる、検出区域内のターゲットの点の数がより多く、且つ検出解像度がより高いことを示す。角分解能は、第1の角分解能及び第2の角分解能を含み、ここで、第1の角分解能は、行方向における角分解能であり、第2の角分解能は、列方向における角分解能である。第1の角分解能θは、以下の式1によって表され得、第2の角分解能θは、以下の式2によって表され得る。
θ=a/f 式1
θ=a/f 式2
【0079】
は、画素の、画素アレイの行方向における辺長を表し、aは、画素の、画素アレイの列方向における辺長を表し、fは、受光系の、行方向における等価焦点距離を表し、fは、受光系の、列方向における等価焦点距離を表す。a及びaは、同じでもよいし又は異なってもよく、f及びfは、同じでもよいし又は異なってもよいことが理解されるべきである。これは、本願において限定されるものではない。換言すれば、検出システムの角分解能は、受信端での画素アレイにおける画素のサイズ及び受光系の焦点距離に関係する。行方向が水平方向と一致し、列方向が垂直方向と一致する場合、水平方向における角分解能が第1の角分解能と称されてもよく、垂直方向における角分解能が第2の角分解能と称されてもよい。
【0080】
検出システムの角分解能は、画素の最小視野のサイズと同じであることに留意されたい。具体的には、検出システムの第1の角分解能は、画素の行方向における最小視野と同じであり、検出システムの第2の角分解能は、画素の列方向における最小視野と同じである。
【0081】
4.空間分解能
【0082】
空間分解能は、検出モジュール上での結像のために用いられる画素(Pixel)の最大数を指す。一般に、空間分解能は、行方向における画素の数及び列方向における画素の数の積によって測定され、すなわち、空間分解能=行方向における画素の数×列方向における画素の数である。
【0083】
検出モジュールの感光区域(又はターゲット表面又は感光面と称される)が固定されている場合、空間分解能は、画素サイズと逆相関することに留意されたい。すなわち、画素サイズがより小さいことは、空間分解能がより高いことを示し、画素サイズがより大きいことは、空間分解能がより低いことを示す。
【0084】
5.裏面照射(back side illumination、BSI)
【0085】
BSIは、光が裏面から画素アレイに入射することを意味する。図1cを参照されたい。光は、反射防止コーティングを含むマイクロレンズ(micro lens)によってカラーフィルタ層上で合焦され、カラーフィルタ層によって3つの原色成分に分割され、次に画素アレイに向けられる。裏面は、半導体製造プロセスのフロントエンド(front back end of line、 FEOL)プロセスに対応している。
【0086】
6.表面照射(front side illumination、FSI)
【0087】
FSIは、光が表面から画素アレイに入射することを意味する。
図1dを参照されたい。光は、反射防止コーティングを含むマイクロレンズ(micro lens)によってカラーフィルタ層上で合焦され、カラーフィルタ層によって3つの原色成分に分割され、金属配線層を通過し、それにより、平行光が画素アレイに向けられる。表面は、半導体製造プロセスのバックエンド(back end of line、BEOL)プロセスに対応している。
【0088】
7.画素のゲーティング及び光源のゲーティング
【0089】
画素アレイにおいて、行アドレスが水平座標であってよく、列アドレスが垂直座標であってよい。本願においては、画素アレイの行が水平方向に対応しており、画素アレイの列が垂直方向に対応している一例を、説明のために用いる。メモリ内の指定位置におけるデータが、行列ストローブ信号を用いることによって読み出されてよく、読み出された指定位置に対応する画素が、ゲーティングされる画素である。画素アレイにおける画素は、検出された信号を対応するメモリに記憶してよいことが理解されるべきである。例えば、バイアス電圧を用いて、画素を有効化してアクティブ(active)状態にし、画素の表面に入射するエコー信号に応答させてよい。
【0090】
光源アレイにおいて、行アドレスが水平座標であってよく、列アドレスが垂直座標であってよい。本願においては、画素アレイの行が水平方向に対応しており、画素アレイの列が垂直方向に対応している一例を、説明のために用いる。光源のゲーティングとは、光源をライトアップする(又はターンオンする)とともに、対応する出力の信号光を送信するように光源を制御することを指す。
【0091】
8.点群(Point Cloud)情報
【0092】
点群情報は、三次元空間における点のセットである。これらのベクトルは、一般にX、Y、及びZの三次元座標の形式で表され、通例は、ターゲットの相関情報を表すために用いられる。例えば、(X、Y、Z)は、ターゲットの幾何学的位置、強度、深度(すなわち、距離)、セグメンテーション結果等を表し得る。
【0093】
前述した内容に基づいて、以下では、本願における検出システムの可能な適用シナリオを提供する。
【0094】
可能な適用シナリオにおいて、検出システムは、ライダであってよい。図2aを参照すると、ライダは、車両(例えば、自動運転車、インテリジェントビークル、電気自動車、又はデジタル自動車)上に車載ライダとして設置されてよい。ライダは、車両の周りの環境についての情報を捕捉するように、4つの方向、すなわち、車両の前方、後方、左、及び右のうちの任意の1又は複数の方向に配備されてよい。図2aは、ライダが車両の前方に配備されている一例である。ライダによって感知することができる区域は、ライダの検出区域と称され得、対応する視野は、全視野と称され得る。ライダは、リアルタイムで又は定期的に、車両の経度及び緯度、速度、及び向き、又は、特定の範囲におけるターゲット(例えば、別の周囲の車両)の相関情報(例えば、ターゲットの距離、ターゲットの移動速度、ターゲットの姿勢、又はターゲットのグレースケールイメージ)を取得してよい。ライダ又は車両は、上記相関情報に基づいて、車両の位置及び/又は経路計画を判定してよい。例えば、経度及び緯度を通して、車両の位置が判定される。代替的には、速度及び向きを用いることによって、将来の期間における車両の走行方向及び目的地が判定される。代替的には、周囲の物体の距離を用いることによって、車両の周りの障害物の数、車両の周りの障害物の密度等が判定される。さらに、任意選択で、先進運転支援システム(advanced driving assistance system、ADAS)の機能に基づいて、車両の運転支援、自律運転等が実施されてよい。ライダがターゲットの相関情報を検出する原理は、以下の通りであることが理解されるべきである:ライダは、特定の方向に信号光を送信する。ターゲットがライダの検出区域に存在する場合、ターゲットが、受信した信号光を反射してライダへと戻し得(反射された信号光は、エコー信号と称され得る)、次に、ライダが、エコー信号に基づいてターゲットの相関情報を判定する。
【0095】
別の可能な適用シナリオにおいて、検出システムは、カメラであってよい。カメラは、代替的には、車両(例えば、自動運転車、インテリジェントビークル、電気自動車、又はデジタル自動車)上に車載カメラとして設置されてよい。図2bを参照されたい。カメラは、検出区域における物体の距離及び速度等の測定情報をリアルタイムで又は定期的に取得して、車線修正、車間距離保持、及び車両の後退等の操作のために必要な情報を提供することができる。車載カメラは、以下の機能:(a)車線区分線認識、交通信号灯認識、及び交通標識認識等の物体認識及び分類;(b)自由空間(Free Space)検出:例えば、走行のための車両の安全境界(走行可能区域)が分けられ得、車両、一般道路の縁部、縁石の縁部、可視障害物を伴わない境界、知られていない境界等が分けられる;(c)交差道路を通過する歩行者及び車両等の、横方向に移動しているターゲットを検出する能力;及び(d)自己位置推定及び地図作成、例えば、ビジョンベースの同時自己位置推定及び地図作成(simultaneous localization and mapping、SLAM)技術に基づく自己位置推定及び地図作成;等を実施することができる。
【0096】
前述した適用シナリオは、一例に過ぎず、本願において提供される検出システムは、複数の他の可能なシナリオにさらに適用されてよく、前述した例に示されているシナリオに限定されるものではないことに留意されたい。例えば、ライダは、代替的には、無人航空機上に機上レーダとして設置されてよい。別の例として、ライダは、代替的には、路側ユニット(road side unit、RSU)内に設置されてよく、インテリジェント車路協調通信(intelligent vehicle-road cooperative communication)を実施するために、路側交通ライダとして用いられてよい。別の例として、ライダは、自動化ガイド搬送車(automated guided vehicle、AGV)上に設置されてよい。AGVとは、指定されたナビゲーション経路に沿って走行可能であるとともに、安全保護及び様々な荷重移動機能を有する、電磁的又は光学的な自動化ナビゲーション装置等を備え付けた搬送車である。これは、ここで1つずつ列挙しない。本願のこの実施形態において説明される適用シナリオは、本願の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明することを意図しており、本願の実施形態において提供される技術的解決手段に対する限定をなすものではないことが理解されるべきである。当業者であれば、本願の実施形態において提供される技術的解決手段は、新たな適用シナリオが出現するとき、同様の技術的課題にも適用可能であることを認識し得る。
【0097】
前述した内容に基づいて、自動運転、自律運転、運転支援、インテリジェントドライビング、コネクテッドビークル、セキュリティ監視、リモートインタラクション、地図作成、又は人工知能等の分野に対して、適用シナリオが適用され得る。
【0098】
前述した内容に基づいて、以下では、図3から図8bを参照しながら本願において提供される検出システムを具体的に説明する。
【0099】
図3は、本願による検出システムの構造の概略図である。検出システム300は、画素アレイ301及び光源アレイ302を備えてよい。画素アレイ301は、第1の画素アレイ3011を有し、光源アレイ302は、第1の光源アレイ3021を有し、第1の画素アレイ3011は、M×Nの画素を含み、第1の光源アレイ3021は、M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含み、ここで、M及びNは、1よりも大きい整数である。第1の画素アレイにおける画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、画素のずれの大きさは、行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、第1の画素アレイにおける画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、画素のずれの大きさは、列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;且つ、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、第1の画素アレイにおける画素の配列方式に結合又は整合されている。
【0100】
第1の画素アレイにおける画素が行方向においてずらした方式で配列されているとは、i番目の行における各画素及びj番目の行における対応する画素が、行方向において特定の大きさでずらされており(すなわち、2つの隣接する行における2つの画素が整列されていない。下の図5a又は図5eを参照されたい)、i番目の行及びj番目の行は、互いに隣接していることを意味することに留意されたい。第1の光源アレイにおける光源が行方向においてずらした方式に配列されているとは、i番目の行における光源及びj番目の行における光源が行方向において特定の大きさでずらされており、i番目の行及びj番目の行は、互いに隣接していることを意味している。同様に、第1の画素アレイにおける画素が列方向においてずらした方式で配列されているとは、i番目の列における画素及びj番目の列における画素が、列方向において特定の大きさでずらされており(すなわち、2つの隣接する列における2つの画素が整列されていない。下の図5c又は図5fを参照されたい)、i番目の列及びj番目の列は、2つの隣接する列であることを意味する。第1の光源アレイにおける光源が列方向においてずらした方式に配列されているとは、i番目の列における光源及びj番目の列における光源が列方向において特定の大きさでずらされており、i番目の列及びj番目の列は、2つの隣接する列であることを意味している。
【0101】
検出システムに基づいて、第1の光源アレイにおける光源は、ずらした方式で配列されており、第1の画素アレイにおける画素は、ずらした方式で配列されている。これは、第1の画素アレイの単位面積当たりの検出システムの等価線の数を増加させることに等しい(詳細には、下で提供される4つのずらした配列方式の説明を参照されたい)。等価線の数が増加され、それにより、第1の画素アレイの単位面積当たりに受信されるエコー信号の光スポットの数が増加し、検出システムの角分解能を改善することに役立つ。例えば、画素アレイにおける画素及び光源アレイにおける光源が、行方向においてずらした方式で配列されている場合、行方向における検出システムの角分解能(第1の角分解能と称され得る)が改善され得る。画素アレイにおける画素及び光源アレイにおける光源が、列方向においてずらした方式で配列されている場合、列方向における検出システムの角分解能(第2の角分解能と称され得る)が改善され得る。
【0102】
可能な実装において、第1の光源アレイに含まれているM×Nの光源は、第1の画素アレイに含まれているM×Nの画素と一対一の対応関係にある。図7を参照されたい。第1の光源アレイは、2×2の光源を含み、第1の画素アレイは、2×2の画素を含み、2×2の光源が2×2の画素と一対一の対応関係にあることは、光源11が、画素11に対応しており、光源12が画素12に対応しており、光源21が画素21に対応しており、光源22が画素22に対応していることを意味する。
【0103】
可能な実装において、第1の光源アレイにおける光源の配列方式が第1の画素アレイにおける画素の配列方式に結合又は整合されていることは、第1の光源アレイにおける光源の配列方式が第1の画素アレイにおける画素の配列方式と同じである(又は、それと一致していると称される)ことを含むが、これに限定されるものではない。さらに、任意選択で、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、光学結像系を用いることによって、第1の画素アレイにおける画素の配列方式に結合又は整合されてよい。代替的には、光源アレイにおける光源によって送信される信号光は、光学結像系を用いることによって、光源に対応する画素上に結像されてよいことが理解され得る。光学結像系については、以下の関連する説明を参照されたい。ここでは、詳細を再び説明しない。
【0104】
以下では、特定の実装の一例を提供するために、図3に示されている構造を別個に説明する。説明し易さのために、以下における画素アレイにも光源アレイにも印が付けられていない。
【0105】
1.画素アレイ
【0106】
可能な実装において、画素アレイは、二次元 (two-dimensional、2D)画素アレイであってよい。さらに、任意選択で、画素アレイにおける画素は、少なくとも1つの感光ユニット(セル(cell))(又は画素素子と称される)のビニング(binning)を通して取得されてよい。感光ユニットは、例えば、単一光子検出器であってよく、単一光子検出器は、SPAD又はデジタルシリコン光電子増倍管(silicon photomultiplier、SiPM)を含むが、これに限定されるものではない。単一光子検出器は、FSIプロセス又はBSIプロセスを用いることによって形成されてよい。通例、BSIプロセスは、小さなSPADサイズ、高いPDE、及び高いエネルギー効率を達成するために用いることができる。
【0107】
例えば、画素は、m×nの感光ユニットのビニングによって取得される。m=1且つn=1である場合、それは、画素が1つの感光ユニットを含むこと、すなわち、感光ユニットのビニング方式が1×1であることを示し;m=1且つnが1よりも大きい整数である場合、それは、画素が列方向におけるnの感光ユニットのビニングによって取得されること、すなわち、感光ユニットのビニング方式が1×nであることを示し;mが1よりも大きい整数1であり且つn=1である場合、それは、画素が行方向におけるmの感光ユニットのビニングによって取得されること、すなわち、感光ユニットのビニング方式がm×1であることを示し;又は、mが1よりも大きい整数1であり且つnが1よりも大きい整数である場合、それは、画素が行方向におけるmの感光ユニットのビニング及び列方向におけるnの感光ユニットのビニングによって取得されること、すなわち、感光ユニットのビニング方式がm×nであることを示す。
【0108】
図4は、本願による画素の構造の概略図である。画素は、4×4の感光ユニットのビニングによって取得される。換言すれば、感光ユニットのビニング方式は、4×4である。代替的には、1つの画素が4×4の感光ユニットを含むことが理解され得る。図4に示されている感光ユニットのビニング方式は一例に過ぎないことに留意されたい。本願において、感光ユニットのビニングは、行方向においてのみ実行されてもよいし、又は、感光ユニットのビニングは、列方向においてのみ実行されてもよい。
【0109】
可能な実装において、画素の形状は、正方形であってもよいし、又は、(図4に示されているように)矩形であってもよいし、又は、別の可能な規則的な形状(例えば、六角形、円形、又は楕円形)であってもよい。画素の特定の形状は、画素を形成する感光ユニット及び感光ユニットのビニング方式に関係することに留意されたい。画素が矩形である場合、画素の長辺は、行方向にあってもよいし、又は列方向にあってもよい。感光ユニットは、通例は対称的な規則的なパターン、例えば、正方形であることが理解されるべきである(図4を参照されたい)。当然ながら、代替的に矩形を用いてよい。これは、本願において限定されるものではない。
【0110】
可能な実装において、第1の画素アレイは、画素アレイの全部であってよい。換言すれば、画素アレイは、M×Nの画素を含む。これに基づいて、本願における第1の画素アレイは、画素アレイと置き換えられてよい。
【0111】
別の可能な実装において、第1の画素アレイは、画素アレイの一部の画素であってよい。すなわち、M×Nの画素によって形成される第1の画素アレイに加えて、画素アレイは、別の画素をさらに含んでよい。これに基づいて、画素アレイは、規則的なグラフ(例えば、矩形又は正方形)を形成してもよいし、又は不規則なグラフを形成してもよい。これは、本願において限定されるものではない。
【0112】
検出システムの第1の角分解能又は第2の角分解能を可能な限り改善するために、第1の画素アレイにおける画素が、ずらした配列方式で配列されてよい。
【0113】
以下に、第1の画素アレイにおける画素の可能なずらした配列方式の一例を示している。以下の例において、例えば、第1の画素アレイにおける画素は矩形であり、ずれの大きさは、像区域の中心に基づく。像区域とは、画素における、検出区域からのエコー信号を受信するために用いられる区域を指す(図5aから図5dに示されている以下の楕円形区域を参照されたい)。代替的には、エコー信号に対応する像が、画素の像区域において形成されることが理解され得る。換言すれば、像区域とは、エコー信号の結像位置である。
【0114】
方式1:行方向において等間隔でずらした方式で配列されている。
【0115】
それは、代替的には、行方向において等間隔でずらした方式で配列されており、且つ列方向において整列された方式で配列されていることと理解され得る。
【0116】
図5aは、本願による、第1の画素アレイの画素が行方向においてずらした方式で配列されている構造の概略図である。第1の画素アレイにおける画素は、行方向において等間隔でずらした方式で配列されており、N行の周期でずらした方式で配列されており、ここで、Nは1よりも大きい整数である。この例において、一例としてN=3が用いられており、行方向における任意の2つの隣接する画素間のずれの大きさは、Δである。行方向における任意の2つの隣接する画素間のずれの大きさΔは、2つの隣接する画素の中心間の距離Sよりも小さいことに留意されたい。
【0117】
例えば、行方向における受信光学系の等価焦点距離は、fである。第1の画素アレイにおける画素が、(図5bに示されているように)行方向及び列方向の両方において既存の整列された方式で配列されている場合、行方向におけるSの範囲において、行方向における第1の画素アレイにおける画素の等価辺長はaであり、第1の角分解能θ=a1/f1である。図5aに示されている画素配列方式に基づいて、行方向におけるSの範囲において、行方向における第1の画素アレイにおける画素の等価辺長はa/3であり、第1の角分解能θ'=a/3fである。したがって、図5bに示されている第1の画素アレイの整列された配列方式と比較して、図5aに示されている第1の画素アレイのずらした配列方式は、行方向における角分解能を三倍増加させ得る。図5bにおける第1の画素アレイの配列方式に基づいて、行方向におけるSの範囲において、画素に対応する最小視野は、長さSに対応する視野であることが理解されるべきである。図5aにおける第1の画素アレイの配列方式に基づいて、画素に対応する最小視野は、長さS/3に対応する視野である。
【0118】
列方向において、図5aに示されている第1の画素アレイにおける画素のずらした配列方式に基づく角分解能は、図5bに示されている第1の画素アレイにおける画素の配列方式に基づく角分解能と同じであることに留意されたい。
【0119】
方式2:列方向において等間隔でずらした方式で配列されている。
【0120】
それは、代替的には、列方向において等間隔でずらした方式で配列されており、且つ行方向において整列された方式で配列されていることと理解され得る。
【0121】
図5cは、本願による、第1の画素アレイの画素が列方向においてずらした方式で配列されている構造の概略図である。第1の画素アレイにおける画素は、列方向において等間隔でずらした方式で配列されており、M列の周期でずらした方式で配列されている。この例において、一例としてM=3が用いられており、列方向における任意の2つの隣接する画素間のずれの大きさは、Δである。列方向における任意の2つの隣接する画素間のずれの大きさΔは、2つの隣接する画素の中心間の距離Hよりも小さいことに留意されたい。
【0122】
例えば、列方向における受信光学系の焦点距離はfである。第1の画素アレイにおける画素が(図5dに示されているように)既存の整列された方式で配列されている場合、列方向におけるHの範囲において、列方向における第1の画素アレイにおける画素の等価辺長がbであり、第2の角分解能θ=b/fである。図5cに示されている画素配列方式に基づいて、列方向におけるHの範囲において、列方向における第1の画素アレイにおける画素の辺長はb/3であり、第2の角分解能θ'=b/3/fである。したがって、従来技術における第1の画素アレイの整列された配列方式と比較して、図5cに示されている第1の画素アレイのずらした配列方式は、列方向における角分解能を三倍増加させ得る。図5dにおける第1の画素アレイの配列方式に基づいて、行方向におけるHの範囲において、画素に対応する最小視野は、長さHに対応する視野であることが理解されるべきである。図5cにおける第1の画素アレイの配列方式に基づいて、画素に対応する最小視野は、長さH/3に対応する視野である。
【0123】
行方向において、図5cに示されている第1の画素アレイにおける画素のずらした配列方式に基づく角分解能は、図5dに示されている第1の画素アレイにおける画素の配列方式に基づく角分解能と同じであることに留意されたい。
【0124】
方式1におけるずれの大きさΔは、方式2におけるずれの大きさΔと同じであっても又は異なってもよいことが理解されるべきである。これは、本願において限定されるものではない。
【0125】
方式3:行方向において非等間隔でずらした方式で配列されている。
【0126】
それは、代替的には、行方向において非等間隔でずらした方式で配列されており、且つ列方向において整列された方式で配列されていることと理解され得る。
【0127】
図5eは、本願による、第1の画素アレイの画素が行方向においてずらした方式で配列されている別の構造の概略図である。行方向における第1の画素アレイにおける画素のずれの大きさの少なくとも2つの異なるタイプが存在し、画素は、N行の周期(これは、代替的にはずらした配列の周期と称される)でずらした方式で配列されており、ここで、Nは1よりも大きい整数である。この例において、一例としてN=2が用いられており、行方向における任意の2つの隣接する画素間のずれの大きさは、Δ又はΔである。例えば、ΔはΔよりも小さい。行方向における任意の2つの隣接する画素間のずれの大きさΔは、当該2つの隣接する画素の中心間の距離Sよりも小さく、行方向における任意の2つの隣接する画素間のずれの大きさΔもまた、当該2つの隣接する画素の中心間の距離Sよりも小さい。
【0128】
方式3のずらした配列方式に基づいて、第1の画素アレイは、行方向において少なくとも2つの異なる第1の角分解能を有する。例えば、行方向における2つの異なるずれの大きさが存在する場合、行方向において2つの異なる第1の角分解能が存在する。別の例として、行方向において3つの異なるずれの大きさが存在する場合、行方向において3つの異なる第1の角分解能が存在する。
【0129】
行方向において非等間隔でずらした配列でのずれの大きさは、(図5eに示されているように)互いに異なってもよいし、又は、ずれの大きさのいくつかが同じであってよく、ずれの大きさのいくつかが異なることに留意されたい。これは、本願において限定されるものではない。
【0130】
例えば、行方向における受信光学系の等価焦点距離は、fである。第1の画素アレイにおける画素が既存の整列された方式で配列されている場合(図5bを参照されたい)、第1の角分解能θ=a/fである。図5eに示されている画素配列方式に基づいて、行方向において2つのタイプの第1の角分解能が存在する。一方のタイプの第1の角分解能は、θ''=Δ/fであり、他方のタイプの第1の角分解能は、θ''=Δ/fである。図5bに基づいて、当該2つのタイプの第1の角分解能の両方は、第1の角分解能θよりも小さい。したがって、図5bに示されている第1の画素アレイにおける画素の既存の整列された配列方式と比較して、図5eに示されている第1の画素アレイのずらした配列方式は、行方向における角分解能を改善することができる。図5eに示されている第1の画素アレイの配列方式に基づいて、行方向において、画素に対応する最小視野はΔに対応する視野であることが理解されるべきである。
【0131】
さらに、任意選択で、これに基づいて、第1の画素アレイの総合角分解能は、上記2つの第1の角分解能に基づいて取得され得る。例えば、上記2つの第1の角分解能に対して加重平均が実行されてよい。別の例として、点群の中心区域の分解能が、第1の画素アレイの総合角分解能として用いられてよい。
【0132】
列方向において、図5eに示されている第1の画素アレイにおける画素のずらした配列方式に基づく角分解能は、図5bに示されている第1の画素アレイにおける画素の配列方式に基づく角分解能と同じであることに留意されたい。
【0133】
方式4:列方向において非等間隔でずらした方式で配列されている。
【0134】
それは、代替的には、列方向において非等間隔でずらした方式で配列されており、行方向において整列された方式で配列されていることと理解され得る。
【0135】
図5fは、本願による、第1の画素アレイの画素が列方向においてずらした方式で配列されている別の構造の概略図である。列方向における第1の画素アレイにおける画素の少なくとも2つの異なるタイプのずれの大きさが存在し、画素は、M列の周期でずらした方式で配列されており、ここで、Mは、1よりも大きい整数である。列方向における2つの隣接する画素間のずれの大きさは、Δ又はΔである。列方向における任意の2つの隣接する画素のずれの大きさΔは、当該2つの隣接する画素の中心間の距離Hよりも小さく、列方向における任意の2つの隣接する画素のずれの大きさΔは、2つの隣接する画素の中心間の距離Hよりも小さい。
【0136】
方式4のずらした配列方式に基づいて、第1の画素アレイは、列方向において少なくとも2つの異なる第2の角分解能を有する。例えば、列方向において2つの異なるずれの大きさが存在する場合、列方向において2つの異なる第2の角分解能が存在する。別の例として、列方向において3つの異なるずれの大きさが存在する場合、列方向において3つの異なる第2の角分解能が存在する。
【0137】
列方向において非等間隔でずらした配列でのずれの大きさは、(図5fに示されているように)互いに異なってもよいし、又は、ずれの大きさのいくつかが同じであってよく、ずれの大きさのいくつかが異なることに留意されたい。これは、本願において限定されるものではない。
【0138】
例えば、受信光学系の行方向における等価焦点距離はfである。第1の画素アレイにおける画素が既存の整列された方式で配列されている場合(図5dを参照されたい)、第2の角分解能θ=b/fである。図5fに示されている画素配列方式に基づいて、列方向において2つのタイプの第2の角分解能が存在する。一方のタイプの第2の角分解能はθ''=Δ/fであり、他方のタイプの第2の角分解能はθ'''=Δ/fである。当該2つの第2の角分解能は、図5dに示されている第2の角分解能θよりも小さい。したがって、従来技術における第1の画素アレイの整列された配列方式と比較して、図5fに示されている第1の画素アレイのずらした配列方式は、列方向における検出システムの角分解能を改善することができる。図5dにおける第1の画素アレイの配列方式に基づいて、行方向におけるHの範囲において、画素に対応する最小視野は、長さHに対応する視野であることが理解されるべきである。図5fにおける第1の画素アレイの配列方式に基づいて、画素に対応する最小視野は、長さΔに対応する視野である。
【0139】
行方向において、図5fに示されている第1の画素アレイにおける画素のずらした配列方式に基づく角分解能は、図5dに示されている第1の画素アレイにおける画素の配列方式に基づく角分解能と同じであることに留意されたい。
【0140】
第1の画素アレイにおける画素のずれの大きさは、検出システムの適用シナリオに応じて決まることにさらに留意すべきである。例えば、小さい角分解能が要求されるシナリオにおいて、画素のずれの大きさは小さい。別の例として、大きい角分解能が要求されるシナリオにおいて、画素のずれの大きさは大きい。ずれの大きさが小さいことは、検出システムの角分解能がより小さいこと及び空間分解能がより大きく改善されていることを示すことが理解されるべきである。加えて、ずらした配列に関する第1の画素アレイの周期(M又はN)は、検出システムの適用要件に基づいて設計されてよい。
【0141】
前述した4つの方式における画素は全て矩形であることが理解されるべきである。画素が円形である場合、第1の角分解能及び第2の角分解能の判定された辺長は、半径によって置き換えられてよい。画素が楕円形である場合、第1の角分解能の判定された辺長は、楕円形の長軸の長さ(又は短軸の長さ)と置き換えられてよく、対応して、第2の角分解能の判定された辺長は、楕円形の短軸の長さ(又は長軸の長さ)と置き換えられてよい。画素が別の可能な多角形である場合、第1の角分解能の判定された辺長は、行方向における最大辺長と置き換えられてよく、第2の角分解能の判定された辺長は、列方向における最大辺長と置き換えられてよい。
【0142】
前述した方式1及び方式2の組み合わせに基づいて、第1の画素アレイにおける画素は、代替的には、行方向においてずらした方式で配列されてよく、すなわち、画素のうちの一部が等間隔でずらした方式で配列され、画素のうちの一部が非等間隔で配列されることに留意されたい。図5gを参照されたい。行方向におけるずれの大きさは、Δ、Δ、及びΔである。図5gに示されている画素配列方式に基づいて、行方向において2つのタイプの第1の角分解能が存在する。一方のタイプの第1の角分解能は、θ''''=Δ/fであり、他方のタイプの第1の角分解能は、θ'''''=Δ/fである。図5bに基づいて、当該2つのタイプの第1の角分解能の両方は、第1の角分解能θよりも小さい。さらに、任意選択で、第1の画素アレイの総合角分解能は、上記2つの第1の角分解能に基づいて取得され得る。例えば、上記2つの第1の角分解能に対して加重平均が実行されてよく、ここで、θ''''の重みは、θ'''''の重みよりも大きくてよい。
【0143】
同様に、前述した方式3及び方式4の組み合わせに基づいて、第1の画素アレイにおける画素は、代替的には、列方向においてずらした方式で配列されてよく、すなわち、画素の一部が等間隔でずらした方式で配列され、画素の一部が非等間隔でずらした方式で配列される。図5hを参照されたい。列方向におけるずれの大きさは、Δ、Δ、及びΔである。図5hに示されている画素配列方式に基づいて、列方向において2つのタイプの第2の角分解能が存在する。一方のタイプの第2の角分解能は、θ''''=Δ/fであり、他方のタイプの第1の角分解能は、θ'''''=Δ/fである。図5dに基づいて、上記2つのタイプの第2の角分解能の両方は、第2の角分解能θよりも小さい。さらに、任意選択で、第1の画素アレイの総合角分解能は、上記2つの第2の角分解能に基づいて取得され得る。例えば、上記2つの第2の角分解能に対して加重平均が実行されてよく、ここで、θ''''の重みは、θ'''''の重みよりも大きくてよい。
【0144】
可能な実装において、第1の画素アレイはただ1つの区域を有してよく、すなわち、第1の画素アレイ全体は、1つのタイプの第1の角分解能及び1つのタイプの第2の角分解能に対応している。例えば、第1の画素アレイ全体が、感光ユニットの、同じずらした配列方式、同じずれの大きさ、及び同じビニング方式を用いる。
【0145】
別の可能な実装において、複雑な道路条件について、又は、全視野における異なる角度が異なる第1の角分解能又は第2の角分解能に対応するシナリオにおいて、又は、全視野における異なる角度に基づいて異なる第1の角分解能又は第2の角分解能に重点が置かれる必要があるシナリオにおいて、第1の画素アレイは、少なくとも2つの異なる区域を有してよく、各区域は、少なくとも1つの第1の角分解能又は少なくとも1つの第2の角分解能に対応してよい。代替的には、検出システムの全視野が少なくとも2つの異なる第1の角分解能又は少なくとも2つの異なる第2の角分解能に対応してよいことが理解され得る。第1の画素アレイにおける全部の画素がゲーティングされる場合、対応する視野は検出システムの全視野であることが理解されるべきである。
【0146】
以下の例は、第1の画素アレイが少なくとも2つの異なる区域を有するあり得るケースを示している。
【0147】
ケース1:第1の画素アレイは、異なるずらした配列方式に基づいて複数の第1の区域に分割される。
【0148】
可能な実装において、第1の画素アレイは、mの第1の区域を含み、mの第1の区域には少なくとも2つの第1の区域が存在し、少なくとも2つの第1の区域における画素は、異なるずらした方式で各々配列されており、mは1よりも大きい整数である。
【0149】
例えば、第1の画素アレイは、前述した4つのずらした配列方式のうちの少なくとも2つの組み合わせを用いてよい。換言すれば、1つのずらした配列方式は、1つの第1の区域に対応している。代替的には、第1の画素アレイの第1の区域はずらした配列方式に基づいて分割されることが理解され得る。検出システムの適用シナリオに基づいて、特定の組み合わせが決定されてよい。
【0150】
図6aは、本願による第1の画素アレイの構造の概略図である。例えば、第1の画素アレイは、3つの第1の区域(すなわち、第1の区域1、第1の区域2、及び第1の区域3)を含み、各第1の区域は、1つのずらした画素配列方式に対応している。一シナリオにおいて、3つの第1の区域に対応する画素配列方式は互いに異なる。例えば、第1の区域1は、前述した方式1でずらした方式で配列されてよく、第1の区域2は、前述した方式2でずらした方式で配列されてよく、第1の区域3は、前述した方式3でずらした方式で配列されてよい。具体的には、第1の区域1の視野は、第1の角分解能1及び第2の角分解能1に対応しており、第1の区域2の視野は、第1の角分解能2及び第2の角分解能2に対応しており、第1の区域3の視野は、第1の角分解能3及び第2の角分解能3に対応している。別の例として、第1の区域1は、前述した方式1でずらした方式で配列されてよく、第1の区域2は、前述した方式2でずらした方式で配列されてよく、第1の区域3は、前述した方式4でずらした方式で配列されてよい。具体的には、第1の区域1の視野は、第1の角分解能1'及び第2の角分解能1'に対応しており、第1の区域2の視野は、第1の角分解能2'及び第2の角分解能2'に対応しており、第1の区域3の視野は、第1の角分解能3'及び第2の角分解能3'に対応しており、ここで詳細は繰り返さない。
【0151】
ケース1に基づいて、全視野において、感光ユニットのビニング方式を変更することなく、異なる第1の角分解能及び/又は第2の角分解能が異なる視野角に対応し得る。
【0152】
図6aにおける網掛け区域は、第1の角分解能及び第2の角分解能に関して無効な画素とみなされ得、すなわち、網掛け区域の感光ユニットは、デフォルトで使用されないことに留意されたい。さらに、網掛け区域におけるこれらの感光ユニットは、いくつかの他の機能、例えば、バックグラウンド周囲光強度検出の実施の支援及びデータ収集を実行してよい。
【0153】
ケース2:第1の画素アレイは、感光ユニットの異なるビニング方式に基づいて複数の区域に分割される。
【0154】
可能な実装において、第1の画素アレイは、nの第2の区域を含み、nの第2の区域には少なくとも2つの第2の区域が存在し、少なくとも2つの第2の区域における画素は、異なる数の感光ユニットのビニングを通して各々取得され、ここで、nは1よりも大きい整数である。
【0155】
代替的には、第1の画素アレイの異なる第2の区域における感光ユニットのビニング方式は異なることが理解され得る。これに基づいて、第1の画素アレイの異なる第2の区域は、同じずらした配列方式を用いてよく、異なる第2の区域におけるずれの大きさもまた同じである。第1の画素アレイにおける画素の長幅比は、同じであってもよいし又は異なってもよいことに留意されたい。第1の画素アレイにおける画素の長幅比が異なる場合、角分解能調整を実施するために、有効な自由度を有する回転対称の光学結像系が使用されてよい。
【0156】
図6bは、本願による第1の画素アレイの別の構造の概略図である。第1の画素アレイは、2つの第2の区域(すなわち、第2の区域a及び第2の区域b)に分割されてよい。例えば、第2の区域a及び第2の区域bは両方とも、前述した方式1において提供されたずらした配列方式を用いている。第2の区域aにおけるずれの大きさは、第2の区域bにおけるずれの大きさと同じであり、第2の区域aにおける感光ユニットのビニング方式は、第2の区域bにおける感光ユニットのビニング方式とは異なる。第2の区域aの視野に対応する第1の角分解能は、第2の区域bの視野に対応する第1の角分解能とは異なり、第2の区域aの視野に対応する第2の角分解能は、第2の区域bの視野に対応する第2の角分解能とは異なる。検出システムの全視野における中心視野は、通例はより高い角分解能を要求し、全視野における辺縁視野は、僅かにより低い角分解能を用い得る。これに基づいて、第1の画素アレイの中心区域において、より少数の感光ユニットのビニングが設定されてよく、端部区域において、より多くの感光ユニットのビニングが設定されてよい。
【0157】
ケース2に基づいて、第1の画素アレイの異なる第2の区域について、異なる感光ユニットのビニング方式が用いられる。これは、異なる視野角に対応する異なる第1の角分解能又は異なる第2の角分解能を実装することに役立つ。
【0158】
可能な実装において、ケース1におけるmの第1の区域は、ケース2におけるnの第2の区域にそれぞれ重なってよい。例えば、mの第1の区域は、第1の区域1、第1の区域2、及び第1の区域3を含み、nの第2の区域は、第2の区域A、第2の区域B、及び第2の区域Cを含み、第1の区域1は第2の区域Aに重なり、第1の区域2は第2の区域Bに重なり、第1の区域3は第2の区域Cに重なる。
【0159】
ケース3:第1の画素アレイは、異なるずれの大きさに基づいて複数の第3の区域に分割される。
【0160】
可能な実装において、第1の画素アレイは、hの第3の区域を含み、hの第3の区域には少なくとも2つの第3の区域が存在し、少なくとも2つの第3の区域における画素は、異なるずれの大きさを各々有し、ここで、hは1よりも大きい整数である。
【0161】
代替的には、第1の画素アレイにおける異なる第3の区域は異なるずれの大きさを有することが理解され得る。さらに、任意選択で、第1の画素アレイの異なる第3の区域は、同じずらした配列方式を用いてよく、異なる第3の区域は、異なるずれの大きさを有する。
【0162】
図6cは、本願による第1の画素アレイのまた別の構造の概略図である。例えば、第1の画素アレイは、2つの第3の区域(すなわち、第3の区域A及び第3の区域B)に分割され、第3の区域Aのずれの大きさは、第3の区域Bのずれの大きさよりも小さく、第3の区域A及び第3の区域Bは両方とも、前述した方式1において提供されたずらした配列方式を用いる。これに基づいて、第3の区域Aの視野に対応する第1の角分解能は、第3の区域Bの視野に対応する第1の角分解能よりも小さく、第3の区域Aの視野に対応する第2の角分解能は、第3の区域Bの視野に対応する第2の角分解能に等しい。検出システムの全視野における中心視野は、通例はより高い角分解能を要求し、全視野における辺縁視野は、僅かにより低い角分解能を用い得る。これに基づいて、第1の画素アレイの中心区域に関して、ずれの大きさが小さく設定されてよく、端部区域に関して、ずれの大きさが大きく設定されてよい。第1の画素アレイの中心区域は、全視野における中心視野に対応しており、第1の画素アレイの端部区域は、全視野における辺縁視野に対応していることが理解されるべきである。
【0163】
ケース3に基づいて、第1の画素アレイの異なる第3の区域が同じずらした配列方式を用いるが、異なるずれの大きさを用いる場合。これは、検出システムが、異なる視野角に対応する異なる第1の角分解能又は異なる第2の角分解能を実装することに役立つ。
【0164】
前述したケース1及びケース3に関して、第1の画素アレイにおける感光ユニットのビニング方式が同じである一例が、説明のために用いられる。換言すれば、前述したケース1及びケース3は、感光ユニットのビニング(binning)方式が変更されないケースに属し、したがって、異なる視野角が異なる角分解能に対応し得る。
【0165】
可能な実装において、ケース1におけるmの第1の区域は、ケース3におけるhの第3の区域にそれぞれ重なってよい。例えば、mの第1の区域は、第1の区域1、第1の区域2、及び第1の区域3を含み、hの第3の区域は、第3の区域A、第3の区域B、及び第3の区域Cを含む。第1の区域1は、第3の区域Aに重なり、第1の区域2は、第3の区域Bに重なり、第1の区域3は、第3の区域Cに重なる。
【0166】
別の可能な実装において、ケース2におけるnの第2の区域は、ケース3におけるhの第3の区域にそれぞれ重なってよい。例えば、nの第2の区域は、第2の区域A、第2の区域B、及び第2の区域Cを含み、hの第3の区域は、第3の区域A、第3の区域B、及び第3の区域Cを含み、第2の区域Aは第3の区域Aに重なり、第2の区域Bは第3の区域Bに重なり、第2の区域Cは第3の区域Cに重なる。
【0167】
全視野は、異なる第1の角分解能及び/又は第2の角分解能に対応している実装は、前述したケースの組み合わせであってもよいことに留意されたい。例えば、前述したケース1及びケース3が組み合わされる。具体的には、区域1が、ずれの大きさに基づいて区域11及び区域12にさらに分割され得る一例が用いられる。区域11の視野は、第1の角分解能θ111及び第2の角分解能θ112に対応しており、区域12の視野は、第1の角分解能θ121及び第2の角分解能θ122に対応している。区域2及び区域3は、ずれの大きさに基づいて複数の区域にさらに分割されてよいことが理解されるべきであり、ここで詳細は繰り返さない。代替的には、区域Aは、ずらした配列方式に基づいて区域A1及び区域A2にさらに分割されてよい。区域A1の視野は、第1の角分解能θA11及び第2の角分解能θA12に対応しており、区域A2の視野は、第1の角分解能θA21及び第2の角分解能θA22に対応している。区域Bは、ずれの大きさに基づいて複数の区域にさらに分割されてよいことが理解されるべきであり、ここで詳細は繰り返さない。
【0168】
別の例として、前述したケース1及びケース2が組み合わされる。具体的には、感光ユニットのビニング方式に基づいて区域1が区域1a及び区域1bにさらに分割され得る一例が用いられる。区域1aの視野は、第1の角分解能θ1a1及び第2の角分解能θ1a2に対応しており、区域1bの視野は、第1の角分解能θ1b1及び第2の角分解能θ1b2に対応している。区域2及び区域3は、感光ユニットのビニング方式に基づいて複数の区域にさらに分割されてもよいことが理解されるべきであり、ここで詳細は繰り返さない。代替的には、例えば、区域aは、ずらした配列方式に基づいて区域a1及び区域a2にさらに分割されてよい。区域a1の視野角は、第1の角分解能θa11及び第2の角分解能θa12に対応しており、区域a2の視野角は、第1の角分解能θa21及び第2の角分解能θa22に対応している。区域bは、ずらした配列方式に基づいて複数の区域にさらに分割されてもよいことが理解されるべきであり、ここで詳細は繰り返さない。
【0169】
別の例として、前述したケース3及びケース2が組み合わされる。具体的には、区域Aは、感光ユニットのビニング方式に基づいて区域Aa及び区域Abにさらに分割されてよい。区域Aaの視野は、第1の角分解能θAa1及び第2の角分解能θAa2に対応しており、区域Abの視野は、第1の角分解能θAb1及び第2の角分解能θAb2に対応している。区域Bは、感光ユニットのビニング方式に基づいて複数の区域にさらに分割されてもよいことが理解されるべきであり、ここで詳細は繰り返さない。代替的には、区域aは、ずれの大きさに基づいて区域aA及び区域aBにさらに分割されてよい。区域aAの視野角は、第1の角分解能θaA1及び第2の角分解能θaA2に対応しており、区域aBの視野角は、第1の角分解能θaB1及び第2の角分解能θaB2に対応している。区域bは、ずれの大きさに基づいて複数の区域にさらに分割されてもよいことが理解されるべきであり、ここで詳細は繰り返さない。
【0170】
別の例として、前述したケース1、ケース3、及びケース2が組み合わされる。具体的には、区域1は、ずれの大きさに基づいて区域11及び区域12にさらに分割されてよく、区域11は、感光ユニットのビニング方式に基づいて区域111及び区域112にさらに分割されてよい。区域111の視野は、第1の角分解能θ1111及び第2の角分解能θ1112に対応しており、区域112の視野は、第1の角分解能θ1121及び第2の角分解能θ1122に対応している。区域2及び区域3は、ずれの大きさに基づいて複数の区域にさらに分割されてもよく、更なる分割後に取得された区域は、感光ユニットのビニング方式に基づいて複数の区域にさらに分割されることが理解されるべきであり、ここで詳細は繰り返さない。代替的には、区域Aは、ずらした配列方式に基づいて区域A11及び区域A21にさらに分割されてよい。さらに、区域A11は、感光ユニットのビニング方式に基づいて区域A11a及び区域A21bに分割されてよい。区域A11aの視野は、第1の角分解能θA11a1及び第2の角分解能θA11a2に対応しており、区域A21bの視野は、第1の角分解能θ21b1及び第2の角分解能θ21b2に対応している。他の可能な組み合わせが用いられてよいことが理解されるべきであり、ここで詳細は繰り返さない。
【0171】
分割を通して取得される区域の前述した数は、一例に過ぎないことに留意されたい。これは、本願において限定されるものではない。
【0172】
可能な実装において、第1の画素アレイは、同じチップであってよい。換言すれば、同じチップの異なる区域は、異なる第1の角分解能及び/又は第2の角分解能に対応してよい。
【0173】
例えば、第1の画素アレイは、受信されたエコー信号に対して光電変換を実行して、検出区域におけるターゲットを判定するために使用される相関情報、例えば、ターゲットの距離情報、ターゲットの向き、ターゲットの速度、及び/又はターゲットのグレースケール情報を取得してよい。
【0174】
2.光源アレイ
【0175】
可能な実装において、光源アレイは2Dアドレス指定可能な光源アレイであってよい。アドレス指定可能な光源アレイは、光源アレイにおいて独立してゲーティング(又はライトオン、ターンオン、又はパワーオンと称される)することができる光源を指し、ゲーティングされる光源は、信号光を送信するために使用され得る。
【0176】
可能な実装において、光源アレイは、第1の光源アレイを有する。第1の光源アレイは、全光源アレイであり、すなわち、光源アレイは、M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含む。これに基づいて、本願における第1の光源アレイは、光源アレイと置き換えられてよい。
【0177】
別の可能な実装において、第1の光源アレイは、光源アレイにおける一部の光源であってよい。換言すれば、M×Nの光源によって形成される第1の光源アレイに加えて、光源アレイは、別の光源をさらに有してよい。これに基づいて、光源アレイは、規則的なパターンを形成してもよいし、又は、不規則なパターンを形成してもよい。これは、本願において限定されるものではない。
【0178】
例えば、光源アレイにおける光源は、垂直共振器面発光レーザ(vertical cavity surface emitting laser、VCSEL)、端面発光レーザ(edge emitting laser、EEL)、全固体半導体レーザ(diode pumped solid state laser、DPSS)、又は光ファイバレーザであってよい。
【0179】
Vcselが一例として用いられる。Vcselは、光学領域(optical area、OA)を含んでよい。光学領域は、信号光を送信するためにVcselによって用いられる領域であり、Vcselの別の領域は光を発さない。光学領域は、Vcselの中心区域に位置してもよいし、又はVcselの端部区域に位置してもよいし、又はVcselの別の区域に位置してもよい。これは、本願において限定されるものではない。Vcselの光学領域は、Vcselに対応する画素の像区域に対応している。検出区域におけるターゲットがVcselの光学領域によって送信された信号光を反射することによって取得されたエコー信号の像によってカバーされる画素の像区域の位置は、Vcselの光学領域の位置を調整すること(例えば、光学領域の中心座標を調整すること)によって変更されてよい。光学領域がVcselの中心区域に位置している場合、光学領域に対応する画素は、エコー信号の利用を改善するために、エコー信号を可能な限り受信することができることが有益である。
【0180】
可能な実装において、光源アレイはkの区域を含み、kの区域において少なくとも2つの区域が存在し、少なくとも2つの区域における光源の光学領域は、光源に対して異なる位置を各々有し、ここで、kは1よりも大きい整数である。第1の光源アレイにおける一部の区域におけるVcselの光学領域の空間配列方式(すなわち、光源に対する位置)が変更されている。具体的には、第1の光源アレイの異なる区域において、光源の光学領域は、光源に対して異なる位置に配置されている。これは、第1の画素アレイの構造を変更することなく、異なる視野角に対応する異なる第1の角分解能又は異なる第2の角分解能を実装することに役立つ。
【0181】
可能な実装において、第1の画素アレイ及び第1の光源アレイは、配列方式及び仕様設計の観点で密接に関係している。さらに、任意選択で、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、第1の画素アレイにおける画素の配列方式と整合されている。第1の画素アレイにおける画素の配列方式が前述した方式1である場合、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、代替的には、図5aに示されている配列方式であってよい。第1の画素アレイにおける画素の配列方式が前述した方式2である場合、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、代替的には、図5cに示されている配列方式であってよい。第1の画素アレイにおける画素の配列方式が前述した方式3である場合、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、代替的には、図5eに示されている配列方式であってよい。第1の画素アレイにおける画素の配列方式が前述した方式4である場合、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、代替的には、図5fに示されている配列方式であってよい。第1の画素アレイにおける画素の配列方式が図5gである場合、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、代替的には、図5gに示されている配列方式であってよい。第1の画素アレイにおける画素の配列方式が図5hである場合、第1の光源アレイにおける光源の配列方式は、代替的には、図5hに示されている配列方式であってよい。第1の光源アレイにおける光源の具体的な配列方式については、第1の画素アレイにおける画素の対応する配列方式を参照されたい。画素における像区域は、光学領域と置き換えられ得る。ここでは、詳細を再び説明しない。
【0182】
第1の光源アレイ及び第1の画素アレイは、同じずらした配列方式を用いるが、光源のずれの大きさは、画素のずれの大きさとは異なってよいことに留意されたい。
【0183】
可能な実装において、1つの光源は、1つの画素に対応しており、1つの画素は、m×nの感光ユニットのビニングによって取得されてよい。以下に、一例としての光源及び感光ユニット間の対応関係を示す。
【0184】
図7は、本願による光源及び感光ユニット間の対応関係を示している。この例において、第1の画素アレイは、2×2の画素(すなわち、画素11、画素12、画素21、及び画素22)を含み、第1の光源アレイは、2×2の光源(すなわち、光源11、光源12、光源21、及び光源22)を含み、各画素は、4×4のSPADを含む。画素11は、光源11に対応しており、画素12は、光源12に対応しており、画素21は、光源21に対応しており、画素22は、光源22に対応しており、各光源の光学領域は、対応する画素の像区域に対応している。
【0185】
画素がずらした方式で配列されている場合に取得される画素アレイは、異形構造と称され得、光源がずらした方式で配列されている場合に取得される光源アレイは、異形構造とも称され得ることに留意されたい。
【0186】
本願において、検出システムは、光学結像系をさらに備えてよく、光学結像系は、送信光学系及び受信光学系を有してよい。さらに、任意選択で、送信光学系及び受信光学系は同じであってもよいし、又は、送信光学系及び受信光学系は異なってもよい。これは、本願において限定されるものではない。光源アレイにおける光源によって発せられた信号光を、対応する画素上に結像させることができる任意の光学結像系が、本願の保護範囲内に含まれる。以下では、送信光学系が受信光学系と同じである一例が説明のために用いられる。
【0187】
3.光学結像系
【0188】
可能な実装において、光源アレイにおける光源によって送信された信号光が送信光学系によって整形及び/又はコリメートされ、次に検出区域へと発せられてよく、検出区域におけるターゲットが信号光を反射することによってエコー信号が取得される。エコー信号は、次に受信光学系によって整形及び/又はコリメートされ、次に画素アレイにおける対応する画素によって受信される。図7を参照すると、光源11の光学領域によって送信された信号光が送信光学系によって送信され、次に検出区域へと発せられて、検出区域におけるターゲットが信号光を反射することによってエコー信号が取得される。エコー信号は、対応する画素11の像区域において結像され得る。光源12の光学領域によって送信された信号光が送信光学系によって送信され、次に検出区域へと発せられて、検出区域におけるターゲットが信号光を反射することによってエコー信号が取得される。エコー信号は、対応する画素12の像区域において結像され得る。光源21の光学領域によって送信された信号光が送信光学系によって送信され、次に検出区域へと発せられて、検出区域におけるターゲットが信号光を反射することによってエコー信号が取得される。エコー信号は、対応する画素21の像区域において結像され得る。光源22の光学領域によって送信された信号光が送信光学系によって送信され、次に検出区域へと発せられて、検出区域におけるターゲットが信号光を反射することによってエコー信号が取得される。エコー信号は、対応する画素22の像区域において結像され得る。
【0189】
可能な実装において、焦点面結像の光学的原理に基づいて、光源アレイにおける光源の送信視野及び画素アレイにおける画素の受信視野間の一対一の整列が実施されてよい。すなわち、光源アレイにおける各光源の送信視野及び画素アレイにおける各画素の受信視野は、空間において一対一の対応関係にある。換言すれば、1つの画素は、1つの受信視野に対応しており、1つの光源は、1つの送信視野に対応しており、受信視野及び送信視野は、空間において一対一の整列状態にある。具体的には、光源アレイにおける各光源は、光学結像系の物体側にあり、画素アレイにおける各画素の感光面は、光学結像系の像側に位置している。具体的には、光源アレイにおける光源は、送信光学系の物体側焦点面にあり、画素アレイにおける画素の感光面は、受信光学系の像側焦点面にある。光源アレイにおける光源によって発せられた信号光は、送信光学系を通して検出区域に送信され、検出区域においてターゲットが信号光を反射することによって取得されたエコー信号は、受信光学系を通して像側焦点面上に結像することができる。
【0190】
これに基づいて、送信光学系及び受信光学系は、通例は同じ光学レンズを用いる。このようにして、送信光学系及び受信光学系は単純であり、モジュール化することができるので、検出システムを小型にすること、高度に統合すること等ができる。
【0191】
図8aは、本願による光学レンズの構造の概略図である。光学レンズは、少なくとも1つのレンズ素子を備える。レンズ素子は、例えば、レンズであってよい。図8aにおいて、光学レンズが4つのレンズを備える一例が用いられている。光学レンズの光軸は、図8aに示されている各レンズの球面球心を通過する直線を指す。
【0192】
光学レンズは、光軸の周りで回転対称であってよいことに留意されたい。例えば、光学レンズにおけるレンズ素子は、単一の球面レンズであってもよいし、又は複数の球面レンズの組み合わせ(例えば、凹レンズの組み合わせ、凸レンズの組み合わせ、又は凸レンズ及び凹レンズの組み合わせ等)であってもよい。複数の球面レンズの組み合わせは、検出システムの結像品質を改善させるとともに光学結像系の収差を減少させることに役立つ。凸レンズ及び凹レンズは、複数の異なるタイプを有することが理解されるべきである。例えば、凸レンズは、両凸レンズ、平凸レンズ、及び凹凸レンズを含み、凹レンズは、両凹レンズ、平凹レンズ、及び凹凸レンズを含む。これは、検出システムの光学構成要素の多重率を改善することに役立つとともに、検出システムの設置及び調整を容易にする。光軸の周りで回転対称である光学レンズの水平等価焦点距離及び垂直等価焦点距離は、同じである。
【0193】
光学レンズにおけるレンズ素子は、代替的には、単一の非球面レンズ又は複数の非球面レンズの組み合わせであってよいことに留意されたい。これは、本願において限定されるものではない。
【0194】
可能な実装において、光学レンズにおけるレンズ素子の材料は、ガラス、樹脂、又は結晶等の光学材料であってよい。レンズ素子の材料が樹脂である場合、それは、検出システムの重量を減少させることに役立つ。レンズ素子の材料がガラスである場合、これは、検出システムの結像品質をさらに改善することに役立つ。さらに、温度ドリフトを効果的に抑制するために、光学レンズは、ガラス材料から作成された少なくとも1つのレンズ素子を備える。
【0195】
図8bは、本願による別の光学レンズの構造の概略図である。光学レンズは、マイクロレンズアレイ(micro lens array、MLA)である。マイクロレンズアレイは、光源アレイからの信号光をコリメート及び/又は整形して、コリメート及び/又は整形された信号光を検出区域に送信し得る。例えば、マイクロレンズアレイは、0.05°から0.1°の信号光コリメーション度を実装し得る。
【0196】
光学レンズの前述した提供される構造は、送信光学系として用いられてもよいし、又は、受信光学系として用いられてもよいし、又は、送信光学系及び受信光学系の両方が光学レンズの前述した構造を用いることに留意されたい。送信光学系及び受信光学系は、代替的には、他の可能な構造、例えば、光源アレイの表面及び画素アレイの表面上に貼り付けられたマイクロ光学システムであってよいことが理解されるべきである。これは、本願において限定されるものではない。
【0197】
受信光学系の焦点距離が検出システムの視野角とともに変化し得る場合、異なる視野は、受信光学系の焦点距離を変更することによって異なる第1の角分解能及び/又は第2の角分解能に対応し得ることにさらに留意すべきである。
【0198】
可能な実装において、第1の光源アレイにおける光源の長幅比は、第1の画素アレイにおける対応する画素の長幅比と同じである。これに基づいて、送信光学系及び受信光学系の焦点距離は、同じであってよい。別の可能な実装において、光源アレイにおける光源の長幅比は、a:aに等しい。これに基づいて、送信光学系対受信光学系の焦点距離比は、a:aに等しい。代替的には、第1の光源アレイ及び第1の画素アレイは、受信光学系及び送信光学系を用いることによって空間において1対1の方式でマッピングされ、これは結合又は整合されていると称され得ることが理解され得る。
【0199】
さらに、任意選択で、検出システムは、制御モジュールをさらに備えてよい。制御モジュールは、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってもよいし、又は別の汎用プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、又は任意の従来のプロセッサであってよい)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、信号データ処理(digital signal processing、DSP)回路、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、トランジスタロジックデバイス、又は別のプログラマブルロジックデバイス、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。
【0200】
可能な実装において、検出システムが車両に適用される場合、制御モジュールは、検出区域の判定された相関情報に基づいて運転経路を計画する、例えば、走行している道路上の障害物を回避するために用いられてよい。
【0201】
可能な実装において、前述した実施形態のいずれか1つにおける検出システムは、ライダ、例えば、純固体ライダであってよい。
【0202】
前述した内容及び同じ構想に基づいて、本願は、本願における端末デバイスをさらに提供し得る。図9は、本願の実施形態による端末デバイスの構造の概略図である。端末デバイス900は、前述した実施形態のいずれか1つにおける検出システム901を備えてよい。さらに、任意選択で、端末デバイスは、プロセッサ902をさらに備えてよい。プロセッサ902は、検出区域を検出するように検出システム901を制御するために、プログラム又は命令を呼び出すように構成されている。さらに、プロセッサ902は、エコー信号の光電変換を通して取得される、検出システム901からの電気信号をさらに受信して、当該電気信号に基づいてターゲットの相関情報を判定してよい。任意選択で、端末デバイスは、メモリ903をさらに備えてよく、メモリ903は、プログラム又は命令を記憶するように構成されている。端末デバイスは、無線通信装置等の、他の構成要素も備えてよい。
【0203】
検出システム901については、前述した検出システムの説明を参照されたい。これは、ここで再び説明されない。
【0204】
プロセッサ902は、1又は複数の処理ユニットを有し得る。例えば、プロセッサ902は、アプリケーションプロセッサ(application processor、AP)、グラフィックス処理装置(graphics processing unit、GPU)、画像信号プロセッサ(image signal processor、ISP)、コントローラ、及びデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)を有してよい。異なる処理ユニットは、独立した構成要素であってもよいし、又は1又は複数のプロセッサに統合されてもよい。
【0205】
例えば、メモリ903は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、又は、当技術分野においてよく知られている任意の他の形式の記憶媒体を含むが、これに限定されるものではない。例えば、記憶媒体がプロセッサに結合されており、それにより、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出し、記憶媒体へと情報と書き込むことができる。当然ながら、記憶媒体は、プロセッサの構成要素であってよい。プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに配置されてよい。
【0206】
可能な実装において、プロセッサ902は、ターゲットの判定された相関情報に基づいて端末デバイスの運転経路をさらに計画してよい、例えば、運転経路における障害物を回避してよい。
【0207】
例えば、端末デバイスは、例えば、車両(例えば、自動運転車、インテリジェントビークル、電気自動車、又はデジタル自動車)、ロボット、測量及び地図作成デバイス、無人航空機、スマートホームデバイス(例えば、テレビ、バキュームクリーナロボット、スマートデスクランプ、音響システム、インテリジェント照明システム、電気制御システム、ホームバックグラウンドミュージック、ホームシアターシステム、インターコムシステム、又はビデオ監視デバイス)、又はインテリジェント製造デバイス(例えば、産業デバイス)、インテリジェント輸送デバイス(例えば、AGV、無人輸送車、又はトラック)、インテリジェント端末(例えば、移動電話、コンピュータ、タブレットコンピュータ、パームトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ヘッドセット、音響デバイス、ウェアラブルデバイス、車載デバイス、仮想現実デバイス、又は拡張現実デバイス)等であってよい。
【0208】
前述した内容及び同じ構想に基づいて、本願は、検出を制御するための方法を提供する。10における記載を参照されたい。検出を制御するための方法は、図3から図8bにおける実施形態のいずれか1つにおいて示されている検出システムに適用されてよい。代替的には、図3から図8bにおける前述した実施形態のいずれか1つに示されている検出システムに基づいて、以下の検出方法が実施され得ることが理解され得る。代替的には、検出を制御するための方法は、図9に示されている端末デバイスに適用されてもよい。代替的には、検出を制御するための方法は、図9に示されている端末デバイスに基づいて実施され得ることが理解され得る。
【0209】
検出を制御するための方法は、制御装置によって実行されてよく、制御装置は、検出システムに属してもよいし、又は、検出システムとは独立した制御装置、例えば、チップ又はチップシステムであってもよい。制御装置が車両に属する場合、制御装置は、車両内のドメインプロセッサであってもよいし、又は車両内の電子制御ユニット(electronic control unit、ECU)等であってもよい。
【0210】
図10に示されているように、本方法は以下のステップを備える。
【0211】
ステップ1001:制御装置は、第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように制御する。
【0212】
第1の画素は、第1の画素アレイにおける一部の画素又は全部の画素である。
【0213】
ステップ1002:制御装置は、第1の画素に対応する、第1の光源アレイにおける第1の光源をゲーティングするように制御する。
【0214】
第1の画素が第1の画素アレイにおける一部の画素である場合、第1の光源もまた、第1の画素に対応する、第1の光源アレイにおける一部の光源である;又は、第1の画素が第1の画素アレイにおける全部の画素である場合、第1の光源もまた、第1の光源アレイの全部である。
【0215】
ステップ1001及びステップ1002は、シーケンスを示すものではないことに留意されたい。ステップ1001及びステップ1002は、通例は同時に実行される。
【0216】
可能な実装において、制御装置は、ターゲット角分解能に基づいて第1の制御命令を生成し、画素アレイに第1の制御命令を送信して、第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように制御してよい;及び/又は、制御装置は、光源アレイに第1の制御命令を送信して、第1の画素に対応する、第1の光源アレイにおける第1の光源をゲーティングするように制御する。
【0217】
検出システムの要件(又は適用シナリオ)に基づいて、検出システムの上位層(すなわち、検出システムの要件又は適用シナリオを取得することができる層、例えば、アプリケーション層)によってターゲット角分解能が生成又は取得されてよい。例えば、角分解能に対する高い要件を有するシナリオにおいて、ターゲット角分解能の値は小さい。別の例として、角分解能に対する要件が低いシナリオにおいて、ターゲット角分解能の値は大きい。別の例として、角分解能に対する要件が高く且つ検出距離が短い必要がある場合、ターゲット角分解能の値は大きい。別の例として、角分解能に対する要件が低く且つ検出距離が長い必要がある場合、ターゲット角分解能の値は低い。
【0218】
実際の使用において、第1の光源アレイにおける光源のゲーティングは、隣接していない行又は隣接していない列において同時に動作してよい。例えば、第1の行は、第1の時間においてゲーティングされ、第3の行は第2の時間においてゲーティングされる。このようにして、光学クロストークが減少する。
【0219】
光源及び対応する画素は、画素アレイ及び光源アレイを変更することなく自己定義方式で行方向及び/又は列方向においてゲーティングされ得、それにより、検出システムの行方向及び/又は列方向における等価線の数を柔軟に調整することができ、且つ、検出システムの行方向における角分解能又は列方向における角分解能を柔軟に調整することができることが、前述したステップ1001からステップ1002からわかる。具体的には、検出システムの角分解能は、検出を要求するシナリオの要件に基づいてカスタマイズされてよい。例えば、検出システムが置き換えられない場合、検出システムが動作する場合の列方向における等価線束の修正及び設定を制御することによって、列方向における角分解能が変更され得、検出システムが動作する場合の行方向における等価線束の修正及び設定を制御することによって、行方向における角分解能が変更され得る。
【0220】
上記ビニング方式が第1の画素アレイにおける画素のために用いられる場合、検出システムの角分解能は減少する。高い角分解能を要求するシナリオ(例えば、近距離検出シナリオ、又は、単一の画素の視野が、要求される最小角分解能よりも小さいか又はそれに等しい)に関して、制御装置は、データ処理中、1つの画素に対応する点群情報を複数個に拡張してよい。
【0221】
可能な方式において、第1の画素アレイにおける画素は、p×qの感光ユニットのビニングを通して取得され、ここで、p及びqの両方は、1よりも大きい整数であり;制御装置は、検出距離が閾値よりも小さいと判定して、当該画素に対応する点群情報をQ個に拡張し、ここで、Qは、1よりも大きい整数である。代替的には、検出距離が閾値よりも小さいと判定する場合、制御装置は、点群拡張機能を開始することが理解され得る。閾値は、事前設定されるか又は較正されて、検出システムに記憶されてよいことに留意されたい。検出距離が閾値よりも小さい場合、それは、検出システムが短距離検出を実行していることを示すことが理解されるべきである。この場合において、高い第1の角分解能及び/又は第2の角分解能が通例は要求される。
【0222】
さらに、任意選択で、制御装置は、さらに、画素アレイにおける画素の中心区域におけるa×bの感光ユニットをゲーティングするように制御し、a×bの感光ユニットのうちの少なくとも1つに隣接する感光ユニットをゲーティングするように制御してよく、ここで、a×bの感光ユニットは、1個の第1の点群情報に対応しており、ここで、aはpよりも小さく、且つbはqよりも小さく、隣接する感光ユニットは、第2の点群情報を出力する。点群情報は、より高い点群密度を達成することができ、これにより、検出システムの第1の角分解能及び/又は第2の角分解能を改善することができる。
【0223】
図7を参照すると、第1の画素アレイにおける画素は、4×4のビニング方式を用いる。検出システムの動作プロセスにおいて、1つの画素が1個の点群情報を出力してよい。制御装置は、通例、画素の中心区域における4つのSPAD(すなわち、SPAD11、SPAD12、SPAD21、及びSPAD22)を、エコー信号を受信するようにゲーティングするように制御してよい、すなわち、画素の中心区域における4つのSPADによって感知された信号が一緒に加算されて、1個の第1の点群情報を出力する。検出距離が閾値よりも小さい場合、検出システムの第1の角分解能及び/又は第2の角分解能を改善するために、1個の点群情報が複数個に拡張されてよい。具体的には、図7における中心区域において、4つのSPADの隣接するSPADは、SPAD1からSPAD8であり、すなわち、8つの隣接するSPADが存在する。SPAD1からSPAD8及び四隅における4つのSPADは、通例はゲーティングされない。制御装置が、検出距離が閾値よりも小さいと判定する場合、SPAD1からSPAD8のうちの少なくとも1つのSPADの点群情報(第2の点群情報と称することができる)を追加することができる。追加された第2の点群情報の空間座標は、実際の点群情報の事前設定された計算を通して計算することができる。例えば、追加された第2の点群情報を判定するために、強度又は距離の平均値又は適切な補間が用いられる。
【0224】
例えば、点群情報は、空間座標、強度、距離等を含むが、これに限定されるものではない。例えば、1個の点群情報は、5個の点群情報に拡張される。中心区域における4つのSPADは、1個の第1の点群情報を出力してよく、他の4個の第2の点群情報の生成ポリシーは、SPAD1、SPAD2、SPAD11、及びSPAD21によって形成される2×2の区域について、空間座標は、これらの4つのSPADの中心点の空間座標であってよく、距離及び強度情報は、中心区域の第1の列におけるSPAD11及びSPAD21によって収集されたデータの平均値である、であってよい。すなわち、SPAD1及びSPAD2は、有効な単一光子計数値を常に出力せず、第2の点群情報が取得されてよい。同様に、SPAD3、SPAD4、SPAD21、及びSPAD22によって形成される2×2の区域において、空間座標は、4つのSPADの中心点の空間座標であってよく、距離及び強度情報は、中心区域の第2の行におけるSPAD21及びSPAD22によって収集されたデータの平均値であり、すなわち、SPAD3及びSPAD4は、有効な単一光子計数値を常に出力しない。同じ処理方式に基づいて、別の第2の点群情報が取得されてよく、別の2個の第2の点群情報が取得されてよい。追加によって取得される第2の点群情報に対応する飛行時間は、中心区域におけるSPADによって出力される第1の点群情報に対応する飛行時間と同じであるとみなされ得ることが理解されるべきである。
【0225】
前述した実施形態のいずれか1つにおいて、行方向は、水平方向と一致してよく、列方向は、垂直方向と一致してよいことに留意されたい。
【0226】
前述した内容及び同じ構想に基づいて、図11及び図12は、各々、本願による制御装置の可能な構造の概略図である。これらの制御装置は、前述した方法の実施形態における図10における方法を実施するように構成されてよい。したがって、前述した方法の実施形態の有益な効果も実施することができる。本願において、制御装置は、前述した検出システムにおける制御モジュールであってもよいし、又は図9における端末デバイスにおけるプロセッサであってもよいし、又は別の独立した制御装置(例えば、チップ)であってもよい。
【0227】
図11に示されているように、制御装置1100は、処理モジュール1101を備え、トランシーバモジュール1102をさらに備えてよい。制御装置1100は、図10に示されている方法の実施形態における方法を実施するように構成されている。
【0228】
制御装置1100が図10に示されている方法の実施形態における方法を実施するように構成されている場合、処理モジュール1101は、トランシーバモジュール1102を用いることによって、第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように制御し、第1の画素に対応する、第1の光源アレイにおける第1の光源をゲーティングするように制御するように構成されており、ここで、第1の画素は、第1の画素アレイにおける一部又は全部の画素である。
【0229】
本願のこの実施形態において、処理モジュール1101は、プロセッサ又はプロセッサ関連回路構成要素によって実装されてよく、トランシーバモジュール1102は、インタフェース回路又は関連回路構成要素によって実装されてよいことが理解されるべきである。
【0230】
前述した内容及び同じ構想に基づいて、図12に示されているように、本願は、制御装置1200をさらに提供する。制御装置1200は、プロセッサ1201を備えてよく、さらに、任意選択で、インタフェース回路1202をさらに備えてよい。プロセッサ1201及びインタフェース回路1202は、互いに結合されている。インタフェース回路1202は、入力/出力インタフェースであってよいことが理解され得る。任意選択で、制御装置1200は、プロセッサ1201によって実行されるコンピュータプログラム命令等を記憶するように構成されているメモリ1203をさらに備えてよい。
【0231】
制御装置1200が図10に示されている方法を実施するように構成されている場合、プロセッサ1201は、前述した処理モジュール1101の機能を実行するように構成されており、インタフェース回路1202は、トランシーバモジュール1102の機能を実行するように構成されている。
【0232】
前述した内容及び同じ構想に基づいて、本願は、チップを提供する。チップは、プロセッサ及びインタフェース回路を備えてよい。さらに、任意選択で、チップは、メモリをさらに備えてよい。プロセッサは、チップが図10における可能な実装のいずれか1つによる方法を実行するように、メモリに記憶されているコンピュータプログラム又は命令を実行するように構成されている。
【0233】
本願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってもよいし、又は、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)又は別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組み合わせであってもよいことが理解され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサ等であってもよい。
【0234】
本願の実施形態における方法のステップは、ハードウェア方式で実施され得るか、又は、プロセッサによってソフトウェア命令を実行する方式で実施され得る。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含んでよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、又は当技術分野においてよく知られている任意の他の形態の記憶媒体に記憶され得る。例えば、記憶媒体がプロセッサに結合されており、それにより、プロセッサは記憶媒体から情報を読み出し、記憶媒体へと情報と書き込むことができる。当然ながら、記憶媒体は、プロセッサの構成要素であってよい。プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに配置されてよい。加えて、ASICは、制御装置に位置してよい。当然ながら、プロセッサ及び記憶媒体は、別個の構成要素として制御装置に存在してよい。
【0235】
前述した実施形態の全て又はいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組み合わせによって実施されてもよい。前述した実施形態を実施するためにソフトウェアが用いられる場合、実施形態の全て又はいくつかは、コンピュータプログラム製品の形式で実施され得る。コンピュータプログラム製品は、1又は複数のコンピュータプログラム又は命令を含む。コンピュータプログラム又は命令がロードされてコンピュータ上で実行される場合、本願の実施形態における手順又は機能が、全て又は部分的に実行される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、制御装置、ユーザ機器、又は別のプログラマブル装置であってよい。コンピュータプログラム又は命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、又は、コンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータプログラム又は命令は、或るウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタへ、有線又は無線方式で送信されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は、1又は複数の使用可能な媒体を統合するサーバ又はデータセンタ等のデータ記憶デバイスであり得る。使用可能な媒体は、フロッピディスク、ハードディスク、又は磁気テープ等の磁気媒体であってもよいし、デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD)等の光学媒体であってもよいし、又はソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)等の半導体媒体であってもよい。
【0236】
本願の実施形態において、別段の定め又は論理の矛盾が無い限り、異なる実施形態の間の用語及び/又は説明は一貫し、相互に参照され得、異なる実施形態における技術的特徴は、それらの内部論理関係に基づいて組み合わされて新しい実施形態を形成し得る。
【0237】
本願において、「垂直性」は、絶対的垂直性を意味するものでなくてよく、いくらかの工学上の誤差が許容され得る。加えて、「及び/又は」は、関連付けられている物体間の関連付けの関係を記述するものであり、3つの関係が存在し得ることを表すものである。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在する場合と、A及びBの両方が存在する場合と、Bのみが存在する場合とを表し得、ここで、A及びBは、単数形又は複数形であってよい。本願の本文の記述において、「/」という記号は、通例、関連付けられている物体間の「又は」の関係を示すものである。本願の式において、「/」という記号は、関連付けられている物体間の「除算」の関係を示すものである。加えて、本願の実施形態における「例えば」という文言は、一例、説明、又は記述を与えることを表すために用いられている。本願において「例」として説明されたいずれの実施形態又は設計スキームも、別の実施形態又は設計スキームより好ましい、又はより多くの利点を有していると説明されるべきではない。代替的には、「例」という文言は、特定の方式で構想を提示するために用いられており、本願に対する限定をなすものではないことが理解され得る。
【0238】
本願の実施形態における様々な番号は、説明し易いよう区別のために用いられているに過ぎず、本願の実施形態の範囲を限定するために用いられてはいないことが理解され得る。前述した処理のシーケンス番号は、実行シーケンスを意味するものではなく、処理の実行シーケンスは、処理の機能及び内部ロジックに基づいて決定されるべきである。「第1」、「第2」という用語、及び別の類似の表現は、類似の複数の物体を区別することを意図しており、必ずしも特定の順序又はシーケンスを示すものではない。加えて、「含む(include)」、「有する(have)」という用語及びこれらの任意の変形は、非排他的包含をカバーする、例えば、一連のステップ又はユニットを含むことを意図する。方法、システム、製品、又はデバイスは、文字通りに列挙されているこれらのステップ又はユニットに必ずしも限定されるものではないが、文字通りに列挙されていない又はそのようなプロセス、方法、製品、又はデバイスに対して固有の他のステップ又はユニットを含み得る。
【0239】
本願が特定の特徴及びその実施形態を参照して説明されているが、本願の趣旨及び範囲から逸脱することなく、それらに対して様々な修正及び組み合わせが加えられ得ることは明らかである。対応して、本明細書及び添付図面は、添付の特許請求の範囲によって定義される解決手段の説明のための例に過ぎず、本願の範囲をカバーする、修正、変形、組み合わせ、又は均等物のいずれか又は全てとみなされる。
【0240】
当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本願に対して様々な修正及び変形を加えることができることが明らかである。この場合において、本願は、本願の実施形態のこれらの修正及び変形を、それらが本願の以下の特許請求の範囲及びそれらの均等な技術によって定義される保護の範囲内に含まれる限りカバーすることを意図している。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図5f
図5g
図5h
図6a
図6b
図6c
図7
図8a
図8b
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素アレイ及び光源アレイを備える検出システムであって、前記画素アレイは、第1の画素アレイを有し、前記第1の画素アレイは、M×Nの画素を含み、前記光源アレイは、第1の光源アレイを有し、前記第1の光源アレイは、前記M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含み、M及びNの両方は、1よりも大きい整数であり;
前記第1の画素アレイにおける前記画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、前記第1の画素アレイにおける前記画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;且つ、
前記第1の光源アレイにおける前記光源の配列方式は、前記第1の画素アレイにおける前記画素の配列方式に結合又は整合されている
検出システム。
【請求項2】
前記第1の画素アレイは、前記画素アレイの一部又は全部の画素であり、及び/又は、前記第1の光源アレイは、前記光源アレイの一部又は全部の光源である、請求項1に記載の検出システム。
【請求項3】
前記画素アレイにおける前記画素は、少なくとも1つの感光ユニットのビニングを通して取得される、請求項1に記載の検出システム。
【請求項4】
前記第1の画素アレイにおける前記画素が行方向においてずらした方式で配列されている方式は、以下の2つの方式:
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記行方向において等間隔でずらした方式で配列されている;又は
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記行方向において非等間隔でずらした方式で配列されている
のいずれか1つ又は組み合わせを含む、請求項1に記載の検出システム。
【請求項5】
前記第1の画素アレイにおける前記画素が列方向においてずらした方式で配列されている方式は、以下の2つの方式:
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記列方向において等間隔でずらした方式で配列されている;又は
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記列方向において非等間隔でずらした方式で配列されている
のいずれか1つ又は組み合わせを含む、請求項1に記載の検出システム。
【請求項6】
前記第1の画素アレイは、mの第1の区域を含み、前記mの第1の区域には少なくとも2つの第1の区域が存在し、前記少なくとも2つの第1の区域における画素は、異なるずらした方式で各々配列されており、ここで、mは1よりも大きい整数である、請求項1から5のいずれか一項に記載の検出システム。
【請求項7】
前記第1の画素アレイは、nの第2の区域を含み、前記nの第2の区域には少なくとも2つの第2の区域が存在し、前記少なくとも2つの第2の区域における画素は、異なる数の感光ユニットのビニングを通して各々取得され、ここで、nは1よりも大きい整数である、請求項1に記載の検出システム。
【請求項8】
前記第1の画素アレイは、hの第3の区域を含み、前記hの第3の区域には少なくとも2つの第3の区域が存在し、前記少なくとも2つの第3の区域における画素は、異なるずれの大きさを各々有し、ここで、hは1よりも大きい整数である、請求項1に記載の検出システム。
【請求項9】
前記光源アレイにおける光源は、光学領域を有し、前記光学領域は、信号光を送信するように構成されており;且つ
前記光源アレイは、kの区域を有し、前記kの区域には少なくとも2つの区域が存在し、前記少なくとも2つの区域における光源の光学領域は、前記光源に対して異なる位置を各々有し、ここで、kは1よりも大きい整数である、請求項1に記載の検出システム。
【請求項10】
前記検出システムは、光学結像系をさらに備え;且つ
前記光源アレイは、前記光学結像系の像側の焦点面にあり、前記画素アレイは、前記光学結像系の物体側の焦点面にある
請求項1に記載の検出システム。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の検出システムを備える端末デバイス。
【請求項12】
検出システムに適用される、検出を制御するための方法であって、前記検出システムは、画素アレイ及び光源アレイを備え、前記画素アレイは、第1の画素アレイを有し、前記第1の画素アレイは、M×Nの画素を含み、前記光源アレイは、第1の光源アレイを有し、前記第1の光源アレイは、前記M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含み、M及びNの両方は、1よりも大きい整数であり;前記第1の画素アレイにおける前記画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、前記第1の画素アレイにおける前記画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;前記第1の光源アレイにおける前記光源の配列方式は、前記第1の画素アレイにおける前記画素の配列方式に結合されている又はそれと整合されており;且つ
前記方法は、
前記第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように制御する段階、ここで、前記第1の画素は、前記第1の画素アレイにおける一部又は全部の画素である;及び
前記第1の画素に対応する、前記第1の光源アレイにおける第1の光源をゲーティングするように制御する段階
を備える方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記第1の画素から第1の電気信号を取得する段階、ここで、前記第1の電気信号は、受信された第1のエコー信号に基づいて前記第1の画素によって判定され、前記第1のエコー信号は、検出区域におけるターゲットが前記第1の光源によって発せられた第1の信号光を反射することによって取得される;及び
前記第1の電気信号に基づいて前記ターゲットの相関情報を判定する段階
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように前記制御する段階は、
第1の制御信号を取得する段階、ここで、前記第1の制御信号は、前記第1の画素及び/又は前記第1の光源をゲーティングするように制御するために用いられ、前記第1の制御信号は、少なくともターゲット角分解能に基づいて生成される;及び
前記第1の制御信号を前記画素アレイ及び/又は前記光源アレイに送信する段階
を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の画素アレイにおける前記画素は、p×qの感光ユニットのビニングを通して取得され、ここで、p及びqの両方は1よりも大きい整数であり;且つ
前記方法は、
検出距離が閾値よりも小さいと判定するとともに、前記画素に対応する点群情報をQ個に拡張する段階、ここで、Qは1よりも大きい整数である
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
検出距離が閾値よりも小さいことを判定するとともに、前記画素に対応する点群情報をQ個に拡張する前記段階は、
前記画素の中心区域におけるa×bの感光ユニットをゲーティングするように制御する段階、ここで、前記a×bの感光ユニットは、1個の第1の点群情報に対応し、ここで、aはpよりも小さく、bはqよりも小さい;及び
前記a×bの感光ユニットのうちの少なくとも1つに隣接する感光ユニットをゲーティングするように制御する段階、ここで、前記隣接する感光ユニットは第2の点群情報を出力する
を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項12から16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されているモジュールを備える制御装置。
【請求項18】
少なくとも1つのプロセッサ及びインタフェース回路を備える制御装置であって、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されている制御装置。
【請求項19】
通信装置に、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0240
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0240】
当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本願に対して様々な修正及び変形を加えることができることが明らかである。この場合において、本願は、本願の実施形態のこれらの修正及び変形を、それらが本願の以下の特許請求の範囲及びそれらの均等な技術によって定義される保護の範囲内に含まれる限りカバーすることを意図している
[項目1]
画素アレイ及び光源アレイを備える検出システムであって、前記画素アレイは、第1の画素アレイを有し、前記第1の画素アレイは、M×Nの画素を含み、前記光源アレイは、第1の光源アレイを有し、前記第1の光源アレイは、前記M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含み、M及びNの両方は、1よりも大きい整数であり;
前記第1の画素アレイにおける前記画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、前記第1の画素アレイにおける前記画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;且つ、
前記第1の光源アレイにおける前記光源の配列方式は、前記第1の画素アレイにおける前記画素の配列方式に結合又は整合されている
検出システム。
[項目2]
前記第1の画素アレイは、前記画素アレイの一部又は全部の画素であり、及び/又は、前記第1の光源アレイは、前記光源アレイの一部又は全部の光源である、項目1に記載の検出システム。
[項目3]
前記画素アレイにおける前記画素は、少なくとも1つの感光ユニットのビニングを通して取得される、項目1又は2に記載の検出システム。
[項目4]
前記第1の画素アレイにおける前記画素が行方向においてずらした方式で配列されている方式は、以下の2つの方式:
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記行方向において等間隔でずらした方式で配列されている;又は
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記行方向において非等間隔でずらした方式で配列されている
のいずれか1つ又は組み合わせを含む、項目1から3のいずれか一項に記載の検出システム。
[項目5]
前記第1の画素アレイにおける前記画素が列方向においてずらした方式で配列されている方式は、以下の2つの方式:
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記列方向において等間隔でずらした方式で配列されている;又は
前記第1の画素アレイにおける前記画素が前記列方向において非等間隔でずらした方式で配列されている
のいずれか1つ又は組み合わせを含む、項目1から3のいずれか一項に記載の検出システム。
[項目6]
前記第1の画素アレイは、mの第1の区域を含み、前記mの第1の区域には少なくとも2つの第1の区域が存在し、前記少なくとも2つの第1の区域における画素は、異なるずらした方式で各々配列されており、ここで、mは1よりも大きい整数である、項目1から5のいずれか一項に記載の検出システム。
[項目7]
前記第1の画素アレイは、nの第2の区域を含み、前記nの第2の区域には少なくとも2つの第2の区域が存在し、前記少なくとも2つの第2の区域における画素は、異なる数の感光ユニットのビニングを通して各々取得され、ここで、nは1よりも大きい整数である、項目1から6のいずれか一項に記載の検出システム。
[項目8]
前記第1の画素アレイは、hの第3の区域を含み、前記hの第3の区域には少なくとも2つの第3の区域が存在し、前記少なくとも2つの第3の区域における画素は、異なるずれの大きさを各々有し、ここで、hは1よりも大きい整数である、項目1から7のいずれか一項に記載の検出システム。
[項目9]
前記光源アレイにおける光源は、光学領域を有し、前記光学領域は、信号光を送信するように構成されており;且つ
前記光源アレイは、kの区域を有し、前記kの区域には少なくとも2つの区域が存在し、前記少なくとも2つの区域における光源の光学領域は、前記光源に対して異なる位置を各々有し、ここで、kは1よりも大きい整数である、項目1から8のいずれか一項に記載の検出システム。
[項目10]
前記検出システムは、光学結像系をさらに備え;且つ
前記光源アレイは、前記光学結像系の像側の焦点面にあり、前記画素アレイは、前記光学結像系の物体側の焦点面にある
項目1から9のいずれか一項に記載の検出システム。
[項目11]
項目1から10のいずれか一項に記載の検出システムを備える端末デバイス。
[項目12]
検出システムに適用される、検出を制御するための方法であって、前記検出システムは、画素アレイ及び光源アレイを備え、前記画素アレイは、第1の画素アレイを有し、前記第1の画素アレイは、M×Nの画素を含み、前記光源アレイは、第1の光源アレイを有し、前記第1の光源アレイは、前記M×Nの画素に対応するM×Nの光源を含み、M及びNの両方は、1よりも大きい整数であり;前記第1の画素アレイにおける前記画素は、行方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記行方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;又は、前記第1の画素アレイにおける前記画素は、列方向においてずらした方式で配列されており、前記画素のずれの大きさは、前記列方向における2つの隣接する画素の中心間の距離よりも小さく;前記第1の光源アレイにおける前記光源の配列方式は、前記第1の画素アレイにおける前記画素の配列方式に結合されている又はそれと整合されており;且つ
前記方法は、
前記第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように制御する段階、ここで、前記第1の画素は、前記第1の画素アレイにおける一部又は全部の画素である;及び
前記第1の画素に対応する、前記第1の光源アレイにおける第1の光源をゲーティングするように制御する段階
を備える方法。
[項目13]
前記方法は、
前記第1の画素から第1の電気信号を取得する段階、ここで、前記第1の電気信号は、受信された第1のエコー信号に基づいて前記第1の画素によって判定され、前記第1のエコー信号は、検出区域におけるターゲットが前記第1の光源によって発せられた第1の信号光を反射することによって取得される;及び
前記第1の電気信号に基づいて前記ターゲットの相関情報を判定する段階
をさらに備える、項目12に記載の方法。
[項目14]
前記第1の画素アレイにおける第1の画素をゲーティングするように前記制御する段階は、
第1の制御信号を取得する段階、ここで、前記第1の制御信号は、前記第1の画素及び/又は前記第1の光源をゲーティングするように制御するために用いられ、前記第1の制御信号は、少なくともターゲット角分解能に基づいて生成される;及び
前記第1の制御信号を前記画素アレイ及び/又は前記光源アレイに送信する段階
を有する、項目12又は13に記載の方法。
[項目15]
前記第1の画素アレイにおける前記画素は、p×qの感光ユニットのビニングを通して取得され、ここで、p及びqの両方は1よりも大きい整数であり;且つ
前記方法は、
検出距離が閾値よりも小さいと判定するとともに、前記画素に対応する点群情報をQ個に拡張する段階、ここで、Qは1よりも大きい整数である
をさらに備える、項目12から14のいずれか一項に記載の方法。
[項目16]
検出距離が閾値よりも小さいことを判定するとともに、前記画素に対応する点群情報をQ個に拡張する前記段階は、
前記画素の中心区域におけるa×bの感光ユニットをゲーティングするように制御する段階、ここで、前記a×bの感光ユニットは、1個の第1の点群情報に対応し、ここで、aはpよりも小さく、bはqよりも小さい;及び
前記a×bの感光ユニットのうちの少なくとも1つに隣接する感光ユニットをゲーティングするように制御する段階、ここで、前記隣接する感光ユニットは第2の点群情報を出力する
を有する、項目15に記載の方法。
[項目17]
項目12から16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されているモジュールを備える制御装置。
[項目18]
少なくとも1つのプロセッサ及びインタフェース回路を備える制御装置であって、項目12から16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されている制御装置。
[項目19]
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータプログラム又は命令を記憶し、前記コンピュータプログラム又は前記命令が通信装置によって実行される場合、前記通信装置は、項目12から16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】