(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】電気モータ、特に操舵システムの電気モータを動作させるための制御装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H02P 27/06 20060101AFI20240927BHJP
B62D 5/04 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H02P27/06
B62D5/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520803
(86)(22)【出願日】2022-09-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 EP2022075888
(87)【国際公開番号】W WO2023057192
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】102021211208.0
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】パウル レマー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ナーゲル
(72)【発明者】
【氏名】マークス ヴェーバー
(72)【発明者】
【氏名】ヨナス シュミット
【テーマコード(参考)】
3D333
5H505
【Fターム(参考)】
3D333CB02
3D333CB19
3D333CB31
3D333CC02
5H505AA16
5H505BB07
5H505DD03
5H505EE08
5H505HB01
5H505JJ03
5H505MM13
(57)【要約】
電気モータ(12)、特に操舵システム(14)の電気モータ(12)を動作させるための制御装置(10)であって、パワーエレクトロニクス(16)と、通常動作状態においてパワーエレクトロニクス(16)を駆動制御するために設けられている一次ドライバユニット(18)と、一次ドライバユニット(18)に並列に接続され、かつ、一次ドライバユニット(18)の障害及び/又は故障が発生する少なくとも1つのエラー動作状態においてパワーエレクトロニクス(16)を駆動制御するために設けられている二次ドライバユニット(20)と、を備え、一次ドライバユニット(18)及び二次ドライバユニット(20)は、それぞれ統合されたトライステート機能部(22,24)を有し、二次ドライバユニット(20)は、通常動作状態においてハイインピーダンス状態にある、制御装置が提案される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モータ(12)、特に操舵システム(14)の電気モータ(12)を動作させるための制御装置(10)であって、
パワーエレクトロニクス(16)と、
通常動作状態において前記パワーエレクトロニクス(16)を駆動制御するために設けられている一次ドライバユニット(18)と、
前記一次ドライバユニット(18)に並列に接続され、かつ、前記一次ドライバユニット(18)の障害及び/又は故障が発生する少なくとも1つのエラー動作状態において前記パワーエレクトロニクス(16)を駆動制御するために設けられている二次ドライバユニット(20)と、
を備え、
前記一次ドライバユニット(18)及び前記二次ドライバユニット(20)は、それぞれ統合されたトライステート機能部(22,24)を有し、前記二次ドライバユニット(20)は、通常動作状態においてハイインピーダンス状態にある、制御装置(10)。
【請求項2】
前記一次ドライバユニット(18)及び前記二次ドライバユニット(20)は、それぞれ統合された電子回路として構成されている、
請求項1に記載の制御装置(10)。
【請求項3】
前記一次ドライバユニット(18)は、前記一次ドライバユニット(18)の前記トライステート機能部(22)を制御するための制御ピン(26)を有する、
請求項1又は2に記載の制御装置(10)。
【請求項4】
前記二次ドライバユニット(20)は、前記二次ドライバユニット(20)の前記トライステート機能部(24)を制御するためのさらなる制御ピン(28)を有する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の制御装置(10)。
【請求項5】
前記制御装置(10)は、計算ユニット(30)を含み、前記計算ユニット(30)は、前記通常動作状態における前記一次ドライバユニット(18)の動作を監視し、前記一次ドライバユニット(18)の障害及び/又は故障が特定された場合、前記一次ドライバユニット(18)を非アクティブにさせ、前記二次ドライバユニット(20)をアクティブにさせるために設けられている、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の制御装置(10)。
【請求項6】
アクチュエータアセンブリ(32)であって、電気モータ(12)と、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の制御装置(10)とを備えるアクチュエータアセンブリ(32)。
【請求項7】
操舵システム(14)であって、請求項6に記載の少なくとも1つのアクチュエータアセンブリ(32)を備える操舵システム(14)。
【請求項8】
特に請求項1乃至5のいずれか一項に記載の制御装置(10)を用いて電気モータ(12)を動作させるための方法であって、
パワーエレクトロニクス(16)が、通常動作状態においては一次ドライバユニット(18)を用いて駆動制御され、
前記一次ドライバユニット(18)の障害及び/又は故障が発生するエラー動作状態においては、前記一次ドライバユニット(18)に並列に接続された二次ドライバユニット(20)を用いて駆動制御され、
前記一次ドライバユニット(18)及び前記二次ドライバユニット(20)は、それぞれ統合されたトライステート機能部(22,24)を有し、前記二次ドライバユニット(20)は、通常動作状態においてハイインピーダンス状態にある、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気モータ、特に操舵システムの電気モータを動作させるための制御装置、及び、特にそのような制御装置を用いて電気モータを動作させるための方法に関する。また、本発明は、そのような制御装置を備えたアクチュエータアセンブリ、及び、そのようなアクチュエータアセンブリを備えた操舵システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術からは、ハーフブリッジドライバ及び/又はゲートドライバの形態の複数のドライバユニットを備えた電気モータを動作させるための制御装置が公知であり、ここでのドライバユニットは、様々なパワーエレクトロニクス又は個々のパワーエレクトロニクスを駆動制御するために設けられるものとしてよい。後者の態様では、ドライバユニットは、例えば、冗長性要求を満足するために用いることができ、そのため、エラーケースにおいても、パワーエレクトロニクスの駆動制御を達成することができ、したがって、電気モータの動作を維持することができる。しかしながら、複数のドライバユニットが並列に接続され、同一のパワーエレクトロニクスの駆動制御のために設けられている場合には、動作中に、一次ドライバユニット及び/又はアクティブなドライバユニットから、二次ドライバユニット及び/又はパッシブなドライバユニットへの電流通流を阻止又は少なくとも低減する必要がある。公知の制御装置においては、この目的のために、例えば、付加的なスイッチ及び/又は抵抗が使用される。しかしながら、これらの公知の手段は、出力効率の低下につながり、付加的な手間及び付加的なコストに結び付く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、このことを起点として、特に、効率に関して改善された特性を有する電気モータを動作させるための制御装置及び方法を提供することにある。この課題は、請求項1、6、7及び8の特徴部分により解決され、それに対して、本発明の好適な実施形態及び発展形態は、従属請求項から読み取ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の開示
電気モータ、特に操舵システムの電気モータを動作させるための制御装置であって、パワーエレクトロニクスと、通常動作状態においてパワーエレクトロニクスを駆動制御するために設けられている一次ドライバユニットと、一次ドライバユニットに並列に接続され、かつ、一次ドライバユニットの障害及び/又は故障が発生する少なくとも1つのエラー動作状態においてパワーエレクトロニクスを駆動制御するために設けられている二次ドライバユニットと、を備え、ここで、一次ドライバユニット及び二次ドライバユニットは、それぞれ統合されたトライステート機能部を有しており、二次ドライバユニットは、通常動作状態においてハイインピーダンス状態にある、制御装置が提案される。また、一次ドライバユニットは、通常動作状態においてアクティブ状態にある。したがって、本発明においては、通常動作状態において一次ドライバユニットはアクティブであり、二次ドライバユニットはパッシブ及び/又は非アクティブである。二次ドライバユニットは、特に本発明においては、エラー動作状態における一次ドライバユニットを置き換えるために設けられている。そのため、好適には、エラー動作状態において一次ドライバユニットはハイインピーダンス状態にあり、二次ドライバユニットはアクティブ状態にある。したがって、エラー動作状態において一次ドライバユニットはパッシブ及び/又は非アクティブであり、二次ドライバユニットは、アクティブである。一次ドライバユニットと二次ドライバユニットとの間における切換及び/又は入れ替えのために、制御装置は、好適には計算ユニットの形態の切換ユニットを含み得る。この実施形態によれば、効率、特に出力効率、制御効率、エネルギー効率、構造空間効率、構成部品効率及び/又はコスト効率を改善することができる。また、好適には、制御装置の可用性を高めることができる。その上さらに、特に計算コストを最小化することができ、及び/又は、制御アルゴリズムを簡素化することができる。
【0005】
「制御装置」とは、この文脈では、少なくとも1つの動作状態においてアクチュエータアセンブリの少なくとも1つの電気モータの動作を制御するために設けられている、アクチュエータアセンブリの少なくとも一部、特にサブアセンブリであって、好適には操舵システムの少なくとも一部であると理解されるべきである。電気モータは、特にサーボモータとして、好適にはブラシレスモータとして、特に好適には非同期モータ又は永久励磁型同期モータとして構成されている。好適には、電気モータは、ここでは、電動支援式操舵機能の一部であり、特に電動操舵支援を生成するために設けられている。電気モータは、ここでは、例えば、6相、9相又は12相の電気モータとして構成することができる。しかしながら、好適には、電気モータは、三相電気モータとして構成されていることが提案される。その上さらに、パワーエレクトロニクスは、インバータユニットとして、特に出力段及び/又はB6ブリッジ回路として構成され、電気モータの電力供給及び/又は通電のために設けられている。
【0006】
さらに、「ドライバユニット」とは、少なくとも部分的に電気的及び/又は電子的に構成されたユニットであって、パワーエレクトロニクスに、特にパワーエレクトロニクスの少なくとも1つのパワースイッチの制御端子に電気的に接続され、少なくとも1つのパワースイッチを駆動制御し、特に少なくとも1つのパワースイッチのために制御電圧及び/又は制御電流を提供するために設けられているユニットを意味するものと理解されるべきである。好適には、ドライバユニットは、パワーエレクトロニクスのすべてのパワースイッチを駆動制御するために設けられている。好適には、ドライバユニットは、ここではハーフブリッジドライバ及び/又はゲートドライバとして構成されている。さらに、一次ドライバユニットは、好ましくはマスタドライバユニットとして構成されているのに対し、二次ドライバユニットは、スレーブドライバユニットとして構成されている。一次ドライバユニット及び二次ドライバユニットは、相互に冗長的にかつ好適には同一構造に構成されている。特に好適には、一次ドライバユニット及び/又は二次ドライバユニットは、統合された電子回路として構成されている。好適には、一次ドライバユニットは、通常動作状態において、特にパワーエレクトロニクスの駆動制御によって、電気モータのモータモーメント、及び、好適には電気モータの支援モーメントを設定するために設けられている。二次ドライバユニットは、一次ドライバユニットとの作用的接続関係を有し、特にエラー動作状態における一次ドライバユニットを置き換え、パワーエレクトロニクスの駆動制御を、したがって、電気モータの動作の制御を引き継ぐために設けられている。好適には、通常動作状態における一次ドライバユニット及びエラー動作状態における二次ドライバユニットは、パワーエレクトロニクスの駆動制御のために、少なくとも部分的に同一及び/又は同等の、特に既存のアセンブリ及び接続線路を使用し、特に同一のパワースイッチを駆動制御し、したがって、電気モータの同一の相を動作させるために設けられている。さらに、一次ドライバユニット及び二次ドライバユニットは、好適には相互に依存することなく動作可能である。特に、一次ドライバユニットは、ここでは専ら通常動作状態においてパワーエレクトロニクスを駆動制御し、これによって電気モータのモータモーメント及び好適には電気モータの支援モーメントを変更するために及び/又は変化させるために設けられている。また、二次ドライバユニットは、好適には、専らエラー動作状態においてパワーエレクトロニクスを駆動制御し、これによって電気モータのモータモーメント及び好適には電気モータの支援モーメントを変更するために及び/又は変化させるために設けられている。「ドライバユニットは、トライステート機能部を有する」とは、特に、ドライバユニットの特にパワーエレクトロニクスに接続された出力端が、少なくとも3つの異なる状態をとることができ、ここで、第1の状態は、アクティブ状態に対応し、第2の状態は、非アクティブ状態に対応し、第3の状態は、ハイインピーダンス状態又は「ハイZ」状態に対応することを意味するものと理解されるべきである。この目的のために、ドライバユニットは、例えば、対応する機能ユニット及び/又は機能エレクトロニクスを有し得る。「ドライバユニットは、統合されたトライステート機能部を有する」との表現は、特に、トライステート機能部又はこれと結合された機能ユニット及び/又は機能エレクトロニクスが、ドライバユニットの駆動制御エレクトロニクスと共に統合された電子回路として構成されていることを意味するものと理解されるべきである。したがって、特に、トライステート機能部は、外部配線を介して実現されるものではない。その上さらに、「一次ドライバユニットの障害及び/又は故障」とは、特に、一次ドライバユニット自体及び/又は一次ドライバユニットと協働する周辺アセンブリ、例えばエネルギー供給部などの障害及び/又は故障を意味するものと理解されるべきであり、さらに、これによって引き起こされる一次ドライバユニットの障害を意味するものと理解されるべきである。
【0007】
さらに、「切換ユニット」とは特に、好適には電気的に及び/又は電子的に構成されたユニットであって、一次ドライバユニット及び/又は二次ドライバユニットと電気的に接続され、かつ、切換信号を用いて少なくとも1つの動作状態において、一次ドライバユニットの特にパワーエレクトロニクスに接続されている一次ドライバユニットの出力端の状態、及び/又は、二次ドライバユニットの特にパワーエレクトロニクスに接続されている二次ドライバユニットの特にさらなる出力端の状態を変化させるために設けられているユニットを意味するものと理解されるべきである。一次ドライバユニットの出力端及び/又は二次ドライバユニットのさらなる出力端は、ここでは特に、切換信号に依存してアクティブ状態、非アクティブ状態及びハイインピーダンス状態又は「ハイZ」状態の間で切換えることができる。さらに、「計算ユニット」とは、特に、情報入力端、情報処理部及び情報出力端を有する電気的ユニット及び/又は電子的ユニットを意味するものと理解されるべきである。好適には、計算ユニットはさらに、例えばマイクロプロセッサの形態の少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つの動作メモリと、少なくとも1つの入力手段及び/又は出力手段と、少なくとも1つの動作プログラムとを有する。「設けられる」とは、とりわけ、特別にプログラミングされること、設計されること及び/又は構成されることを意味するものと理解されるべきである。対象物が所定の機能のために設けられているとは、特に、当該対象物がこの所定の機能を少なくとも使用状態及び/又は動作状態において満足する及び/又は実行することを意味するものと理解されるべきである。
【0008】
一次ドライバユニットのトライステート機能部は、例えば、対応するソフトウェア構成又はソフトウェア構成ビットを介して制御することができる。ただし、好適には、一次ドライバユニットが、一次ドライバユニットのトライステート機能部を制御するための制御ピンを有することが提案される。特に、制御ピンは、ここでは、一次ドライバユニットの出力端を切換えるために用いられる。好適には、切換ユニット、特に計算ユニットは、特に、切換信号を用いて一次ドライバユニットの状態を変化させることができるように制御ピンと電気的に接続されている。これにより、一次ドライバユニットのトライステート機能部の特に簡単な制御を達成することができる。
【0009】
また、二次ドライバユニットのトライステート機能部は、対応するソフトウェア構成又はソフトウェア構成ビットを介して制御することができる。ただし、好適な実施形態によれば、二次ドライバユニットが、二次ドライバユニットのトライステート機能部を制御するためのさらなる制御ピンを有することが提案される。特に、このさらなる制御ピンは、ここでは、二次ドライバユニットのさらなる出力端の切換のために用いられる。好適には、切換ユニット、特に計算ユニットは、特に、切換信号を用いて二次ドライバユニットの状態を変化させることができるようにさらなる制御ピンと電気的に接続されている。これにより、二次ドライバユニットのトライステート機能部の特に簡単な制御を達成することができる。
【0010】
制御装置は、ここでは、一次ドライバユニットと二次ドライバユニットとの間における切換及び/又は入れ替えのための別個の切換ユニットと、通常動作状態における一次ドライバユニットの動作を監視するための、切換ユニットとは別個に構成された監視ユニットとを含み得る。しかしながら、特に好適な実施形態によれば、制御装置は、計算ユニット、特に既に前述した計算ユニットを含むことが提案され、当該計算ユニットは、通常動作状態における一次ドライバユニットの動作を監視し、一次ドライバユニットの障害及び/又は故障が判明した場合、一次ドライバユニットを、特に対応する切換信号を用いた制御ピンの駆動制御により、特にハイインピーダンス状態又は「ハイZ」状態への入れ替えによって非アクティブにさせ、二次ドライバユニットを、特に対応する切換信号を用いたさらなる制御ピンの駆動制御により、特にアクティブ状態への入れ替えによってアクティブにさせるために設けられている。したがって、本発明においては、計算ユニットは、切換及び監視ユニットとして構成されており、通常動作状態における一次ドライバユニットの動作を監視するために設けられている。さらに、計算ユニットは、制御ピン及びさらなる制御ピンの駆動制御により、一次ドライバユニット及び二次ドライバユニットの状態を変更するために設けられている。これにより、特に計算コストを最小化することができ、及び/又は、制御アルゴリズムを簡素化することができる。
【0011】
また、本発明は、電気モータ、特に既に前述した電気モータと、前述した制御装置とを備えたアクチュエータアセンブリに関する。特に好適には、制御装置及び電気モータは、ここでは、特に車両内、好適には自動車内で使用するために設けられている操舵システムの一部である。
【0012】
その上さらに、特に前述した制御装置を用いて電気モータを動作させるための方法が提案され、この方法においては、パワーエレクトロニクスが、通常動作状態においては一次ドライバユニットを用いて駆動制御され、一次ドライバユニットの障害及び/又は故障が発生するエラー動作状態においては一次ドライバユニットに並列に接続された二次ドライバユニットを用いて駆動制御され、ここで、一次ドライバユニット及び二次ドライバユニットは、それぞれ統合されたトライステート機能部を有し、二次ドライバユニットは、通常動作状態においてハイインピーダンス状態にある。これにより、既に前述した利点を達成することができる。特に、効率、とりわけ、出力効率、制御効率、エネルギー効率、構造空間効率、構成部品効率及び/又はコスト効率を改善することができる。また、好適には、制御装置の可用性を高めることができる。その上さらに、特に計算コストを最小化することができ、及び/又は、制御アルゴリズムを簡素化することができる。
【0013】
本明細書においては、制御装置、アクチュエータアセンブリ、操舵システム及び方法は、上述した用途及び実施形態に限定されるべきではない。特に、本明細書に記載された機能を満足するための制御装置、アクチュエータアセンブリ、操舵システム及び方法は、本明細書において挙げられた個々の要素、構成部品及びユニットの数とは異なる数を有し得る。
【0014】
さらなる利点は、以下の図面の説明から得られる。これらの図面には、本発明の実施例が示されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】電気モータと制御装置とを含むアクチュエータアセンブリを備えた例示的な操舵システムの一部を示した斜視図である。
【
図2】制御装置及び電気モータを示した概略図である。
【
図3】電気モータを動作させるための方法の主な方法ステップを含む例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施例の説明
以下の実施例は、例示的に操舵システムに関する。しかしながら、基本的には、本発明は、操舵システムにおける使用に限定されるものではなく、例えば、ワイパ装置、パワーウィンドウシステム及び/又は駆動システムなどの車両の他の領域においても、及び/又は、他のエレクトロニクスシステム、例えば、家電装置及び/又は工作機械の領域などにおいても、使用することができる。
【0017】
図1は、例示的に操舵システム14の少なくとも一部を斜視図において示している。この操舵システム14は、本発明の場合、電動支援式操舵システムとして構成されている。操舵システム14は、例示的に従来の操舵システムとして構成されており、パワーステアリングの形態の電動支援式操舵機能を含む。さらに、操舵システム14は、車両(図示せず)、特に、自動車において使用するために設けられている。操舵システム14は、組み込まれた状態において車両の車両ホイール(図示せず)との作用的接続関係を有し、車両の走行方向に影響を与えるために設けられている。しかしながら、代替的に、電動重畳式操舵部及び/又はアクティブ操舵部を備えた操舵システムを構成することも考えられる。また、操舵システムは、基本的には、ステアバイワイヤ式操舵システムとして構成することもできる。
【0018】
操舵システム14は、例示的にラックアンドピニオン式操舵ギヤとして構成された操舵ギヤ34を含み、この操舵ギヤ34は、操舵設定を車両ホイールの操舵運動に変換するために設けられている。この目的のために、操舵ギヤ34は、本発明の場合、特にラックとして構成された少なくとも1つの操舵調整要素36を含む。
【0019】
さらに、操舵システム14は、少なくとも1つのアクチュエータアセンブリ32を含む。このアクチュエータアセンブリ32は、操舵アクチュエータとして構成されており、操舵調整要素36との作用的接続関係を有する。アクチュエータアセンブリ32は、操舵モーメントを提供するために設けられている。本発明の場合、アクチュエータアセンブリ32は、支援モーメント及び/又はサーボモーメントの形態の操舵モーメントを提供し、特に操舵支援のために操舵ギヤ34に導入するために設けられている。しかしながら、代替的に、アクチュエータアセンブリを、電動重畳式操舵部及び/又はアクティブ操舵部の一部とすることもできようし、特に付加的操舵角及び/又は可変伝達比の提供のために設けることもできる。さらに、アクチュエータアセンブリは、ステアバイワイヤ式操舵システムの部品とすることもできる。この場合、アクチュエータアセンブリを特に、ホイール操舵角調整器における使用のために、特に車両の走行方向の直接の制御のための操舵モーメントを提供するために設けることができる。ホイール操舵角調整器は、ここでは特に、車両のリアアクスル及び/又はフロントアクスルに対応付けられるものとしてよい。また、アクチュエータアセンブリは、この場合、ステアバイワイヤ式操舵システムの操作ユニットにおける使用のために、並びに、操舵操作部へのフィードバックモーメント及び/又はリセットモーメントの提供のために、設けることもできる。さらに、アクチュエータアセンブリは、冒頭において述べたように、操舵システムに依存することなく使用することもできる。
【0020】
アクチュエータアセンブリ32は、それ自体公知の電気モータ12を含む。電気モータ12は、特に永久励磁式同期モータとして構成されている。この電気モータ12は、さらに、多相電気モータとして構成されている。本発明の場合においては、電気モータ12は、例示的に三相電気モータとして構成されている。電気モータ12は、操舵ギヤ34と、特に操舵調整要素36と作用的接続関係にある。電気モータ12は、操舵モーメントを生成するために設けられている。電気モータ12は、この場合、本発明においては電動支援式操舵機能の一部であり、特に電動操舵支援の生成のために用いられる。しかしながら、基本的には、電気モータは、6相の電気モータとして構成されることも可能であり、又は、他の適当な数の相を有することも可能である。
【0021】
さらに、アクチュエータアセンブリ32は、制御装置10を有している(特に
図2も参照)。この制御装置10は、本発明の場合、制御装置として、特に操舵制御装置として構成されている。制御装置10は、電気モータ12との作用的接続関係を有し、電気モータ12の動作を制御するために設けられている。
【0022】
この目的のために、制御装置10は、計算ユニット30を含む。この計算ユニット30は、例えばマイクロプロセッサの形態の少なくとも1つのプロセッサ(図示せず)を含む。本発明の場合、計算ユニット30は、ここでは、例示的に2つ以上のプロセッサを含み、これによって好適には冗長性要件が満足され得る。また、計算ユニット30は、少なくとも1つの動作メモリ(図示せず)を含み得る。さらに、計算ユニット30は、少なくとも1つの計算ルーチンと少なくとも1つの制御ルーチンとを有する動作メモリに格納された少なくとも1つの動作プログラムを含む。
【0023】
さらに、制御装置10は、それ自体公知のパワーエレクトロニクス16を含む。このパワーエレクトロニクス16は、計算ユニット30と作用的接続関係にあり、制御技術的に計算ユニット30の下流側に接続されている。また、パワーエレクトロニクス16は、電気モータ12と作用的接続関係にある。パワーエレクトロニクス16は、本発明においては、出力段として、特にB6ブリッジ回路として構成されており、特に相互に同一に構成された複数のインバータ38を有し、この場合、電気モータ12の各相にこれらのインバータ38のうちの1つが割り当てられている。見易くするために、
図2においては、複数のインバータ38のうちの1つのみに参照符号が付されている。これらのインバータ38の各々は、2つの、特に相互に同一に構成されたパワースイッチ40,42、特にハイサイドパワースイッチ40及びローサイドパワースイッチ42を含む。これらのインバータ38の各々は、例えば、車両バッテリの形態のエネルギー源44の脈動整流電圧を相電流に変換し、電気モータ12に、特に電気モータ12の厳密には1つの相に供給するために設けられている。
【0024】
その上さらに、制御装置10は、一次ドライバユニット18を含む。この一次ドライバユニット18は、計算ユニット30と作用的接続関係にあり、制御技術的にこの計算ユニット30の下流側に接続されている。また、一次ドライバユニット18は、パワーエレクトロニクス16と作用的接続関係にある。したがって、一次ドライバユニット18は、制御技術的に計算ユニット30とパワーエレクトロニクス16との間に配置されている。一次ドライバユニット18は、統合された電子回路として構成されている。一次ドライバユニット18は、ハーフブリッジドライバ及び/又はゲートドライバとして構成されている。一次ドライバユニット18は、複数のパワースイッチ40,42のうちの少なくとも1つを駆動制御し、特に、少なくとも1つのパワースイッチ40,42のための制御電圧及び/又は制御電流を提供するために設けられている。本発明においては、一次ドライバユニット18は、例示的に、パワーエレクトロニクス16のすべてのパワースイッチ40,42を駆動制御するために設けられている。本発明の場合、一次ドライバユニット18は、ここは、少なくとも通常動作状態においてパワーエレクトロニクス16の駆動制御のために設けられている。
【0025】
操舵システム14は、運転者及び/又は車両の操縦に直接影響を及ぼす重要保安車両部品であるので、一次ドライバユニット18自体及び/又は一次ドライバユニット18と協働する周辺アセンブリ、例えばエネルギー供給部などの障害及び/又は故障、並びに、これによって引き起こされる一次ドライバユニット18の障害が発生するエラー動作状態において、対応する安全構想が必要になる。
【0026】
この理由から、制御装置10はさらに、二次ドライバユニット20を含む。この二次ドライバユニット20は、一次ドライバユニット18とは別個に構成されている。二次ドライバユニット20は、一次ドライバユニット18に対して冗長的に構成されている。二次ドライバユニット20はさらに、一次ドライバユニット18と同一構造に構成されている。ただし、基本的には、特に二次ドライバユニットが緊急時の提供用にのみ設けられている場合には、一次ドライバユニットと二次ドライバユニットとを相互に異ならせて構成することもできる。また、二次ドライバユニット20は、一次ドライバユニット18に並列に接続されている。したがって、二次ドライバユニット20は、計算ユニット30と作用的接続関係にあり、制御技術的に計算ユニット30の下流側に接続されている。また、二次ドライバユニット20は、パワーエレクトロニクス16と作用的接続関係にある。二次ドライバユニット20は、制御技術的に計算ユニット30とパワーエレクトロニクス16との間に配置されている。二次ドライバユニット20は、統合された電子回路として構成されている。二次ドライバユニット20は、ハーフブリッジドライバ及び/又はゲートドライバとして構成されている。二次ドライバユニット20は、複数のパワースイッチ40,42のうちの少なくとも1つ、特に一次ドライバユニット18と同一のパワースイッチ40,42を駆動制御し、特に少なくとも1つのパワースイッチ40,42のための制御電圧及び/又は制御電流を提供するために設けられている。本発明においては、二次ドライバユニット20は、例示的に、パワーエレクトロニクス16のすべてのパワースイッチ40,42を駆動制御するために設けられている。
【0027】
二次ドライバユニット20は、少なくともエラー動作状態においてパワーエレクトロニクス16を駆動制御するために設けられている。二次ドライバユニット20は、この場合、通常動作状態においては純粋にパッシブな動作モード及び/又はスタンバイ動作モードにあり、専らエラー動作状態においてパワーエレクトロニクス16を駆動制御するために設けられている。本発明の場合、二次ドライバユニット20は、エラー動作状態における一次ドライバユニット18を置き換え、パワーエレクトロニクス16の駆動制御を、したがって、電気モータ12の動作の制御を引き継ぐために設けられている。また、二次ドライバユニット20は、パワーエレクトロニクス16の駆動制御のために、少なくとも部分的に同一及び/又は同等の、特に既存のアセンブリ及び接続線路を使用し、同一のパワースイッチ40,42を駆動制御するために設けられている。
【0028】
したがって、本発明においては、一次ドライバユニット18及び二次ドライバユニット20は、並列に接続され、同一のパワーエレクトロニクス16を駆動制御するために設けられており、ここで、一次ドライバユニット18は、通常動作状態においてアクティブであり、二次ドライバユニット20は、エラー動作状態においてアクティブである。この場合、適当な手段により、アクティブなドライバユニットからパッシブなドライバユニットへの電流通流を阻止又は少なくとも低減する必要がある。
【0029】
この目的のために、一次ドライバユニット18及び二次ドライバユニット20は、それぞれ統合されたトライステート機能部22,24を有しており、これによって、各ドライバユニット18,20の、パワーエレクトロニクス16に接続される各出力端46,48は、少なくとも3つの異なる状態、特にアクティブ状態、非アクティブ状態及びハイインピーダンス状態をとることができる。各トライステート機能部22,24の駆動制御のために、一次ドライバユニット18は制御ピン26を含み、二次ドライバユニット20は、さらなる制御ピン28を含む。
【0030】
通常動作状態では、特に
図2においても、閉成されたスイッチ及び開放されたスイッチによって示されているように、一次ドライバユニット18がアクティブ状態にあるのに対して、二次ドライバユニット20はハイインピーダンス状態にある。それに対して、エラー動作状態では、一次ドライバユニット18が、二次ドライバユニット20によって置き換えられる。その結果、一次ドライバユニット18及び二次ドライバユニット20は、エラー及び/又は障害が発生した場合に、一次ドライバユニット18がアクティブ状態からハイインピーダンス状態に入れ替わり、かつ、二次ドライバユニット20がハイインピーダンス状態からアクティブ状態に入れ替わるように、駆動制御される。したがって、このエラー動作状態では、一次ドライバユニット18はハイインピーダンス状態にあり、二次ドライバユニット20はアクティブ状態にある。これにより、これらのドライバユニット18,20の出力端46,48を有利に相互接続することができ、ここでは同時に、ドライバユニット18,20の、例えば短絡又は重畳の形態の相互干渉の影響を阻止することができる。
【0031】
一次ドライバユニット18と二次ドライバユニット20との間の切換及び/又は入れ替えのために、本発明の場合、制御ピン26及びさらなる制御ピン28に電気的に接続されている計算ユニット30が用いられる。したがって、計算ユニット30は、切換ユニットとして構成されている。さらに、計算ユニット30は、監視ユニットとして構成されている。本発明においては、計算ユニット30は、通常動作状態における一次ドライバユニット18の動作を監視し、一次ドライバユニット18の障害及び/又は故障が特定された場合、一次ドライバユニット18を、対応する切換信号を用いた制御ピン26の駆動制御により、特にハイインピーダンス状態への入れ替えによって非アクティブにさせ、二次ドライバユニット20を、対応する切換信号を用いたさらなる制御ピン28の駆動制御により、特にアクティブ状態への入れ替えによってアクティブにさせるために設けられている。この目的のために、一次ドライバユニット18は、例えば、統合された診断ルーチン又は自己診断機能を含むことが可能であり、これは、二次ドライバユニット20への切換を引き起こすために、一次ドライバユニット18の対応する内部エラーを特定し、計算ユニット30に通知する。しかしながら、代替的に、一次ドライバユニット18の対応する内部エラーの際に、自動的に二次ドライバユニット20に切換えることもできる。さらに、制御装置は、一次ドライバユニットと二次ドライバユニットとの間の切換及び/又は入れ替えのための別個の切換ユニットと、当該切換ユニットとは別個に構成された通常動作状態における一次ドライバユニットの動作監視のための監視ユニットと、を含むことも可能である。
【0032】
最後に、
図3は、制御装置10を用いて電気モータ12を動作させるための例示的な方法の主な方法ステップを含む例示的なフローチャートを示している。
【0033】
方法ステップ50は、通常動作状態に対応する。この場合、一次ドライバユニット18は、パワーエレクトロニクス16の駆動制御のために設けられており、したがって、アクティブ状態にある。それに対して、二次ドライバユニット20は、ハイインピーダンス状態にあり、したがって、パッシブ及び/又は非アクティブ状態にある。また、例えば、計算ユニット30を用いて、通常動作状態における一次ドライバユニット18の動作が監視される。
【0034】
方法ステップ52においては、例えば、計算ユニット30を用いて、一次ドライバユニット18の障害及び/又は故障が特定される。その結果として、一次ドライバユニット18は、二次ドライバユニット20によって置き換えられる。この目的のために、一次ドライバユニット18は、例えば、計算ユニット30による対応する切換信号を用いた制御ピン26の駆動制御により、特にハイインピーダンス状態への入れ替えによって非アクティブにされ、二次ドライバユニット20は、例えば、計算ユニット30による対応する切換信号を用いたさらなる制御ピン28の駆動制御により、特にアクティブ状態への入れ替えによってアクティブにさせられる。
【0035】
方法ステップ54は、エラー動作状態に対応する。この場合、二次ドライバユニット20は、パワーエレクトロニクス16の駆動制御のために設けられており、したがって、アクティブ状態にある。それに対して、一次ドライバユニット18は、ハイインピーダンス状態にあり、したがって、パッシブ及び/又は非アクティブ状態にある。また、この場合、例えば、計算ユニット30を用いて警告メッセージを生成し、対応する出力手段(図示せず)を用いて乗員に表示することが可能である。
【0036】
図3の例示的なフローチャートは、ここでは、制御装置10を用いて電気モータ12を動作させるための方法を例示的に説明しているにすぎない。特に、個々の方法ステップは変化させることも可能であり、又は、付加的な方法ステップを追加することも可能である。例えば、一次ドライバユニット18の障害及び/又は故障を特定するために、別個の監視ユニットを使用することも可能である。また、一次ドライバユニット18と二次ドライバユニット20との間の切換及び/又は入れ替えのために、付加的な切換ユニットを使用することもできる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モータ(12)、特に操舵システム(14)の電気モータ(12)を動作させるための制御装置(10)であって、
パワーエレクトロニクス(16)と、
通常動作状態において前記パワーエレクトロニクス(16)を駆動制御するために設けられている一次ドライバユニット(18)と、
前記一次ドライバユニット(18)に並列に接続され、かつ、前記一次ドライバユニット(18)の障害及び/又は故障が発生する少なくとも1つのエラー動作状態において前記パワーエレクトロニクス(16)を駆動制御するために設けられている二次ドライバユニット(20)と、
を備え、
前記一次ドライバユニット(18)及び前記二次ドライバユニット(20)は、それぞれ統合されたトライステート機能部(22,24)を有し、前記二次ドライバユニット(20)は、通常動作状態においてハイインピーダンス状態にある、制御装置(10)。
【請求項2】
前記一次ドライバユニット(18)及び前記二次ドライバユニット(20)は、それぞれ統合された電子回路として構成されている、
請求項1に記載の制御装置(10)。
【請求項3】
前記一次ドライバユニット(18)は、前記一次ドライバユニット(18)の前記トライステート機能部(22)を制御するための制御ピン(26)を有する、
請求項
1に記載の制御装置(10)。
【請求項4】
前記二次ドライバユニット(20)は、前記二次ドライバユニット(20)の前記トライステート機能部(24)を制御するためのさらなる制御ピン(28)を有する、
請求項
1に記載の制御装置(10)。
【請求項5】
前記制御装置(10)は、計算ユニット(30)を含み、前記計算ユニット(30)は、前記通常動作状態における前記一次ドライバユニット(18)の動作を監視し、前記一次ドライバユニット(18)の障害及び/又は故障が特定された場合、前記一次ドライバユニット(18)を非アクティブにさせ、前記二次ドライバユニット(20)をアクティブにさせるために設けられている、
請求項
1に記載の制御装置(10)。
【請求項6】
アクチュエータアセンブリ(32)であって、電気モータ(12)と、請求項
1に記載の制御装置(10)とを備えるアクチュエータアセンブリ(32)。
【請求項7】
操舵システム(14)であって、請求項6に記載の少なくとも1つのアクチュエータアセンブリ(32)を備える操舵システム(14)。
【請求項8】
特に請求項
1に記載の制御装置(10)を用いて電気モータ(12)を動作させるための方法であって、
パワーエレクトロニクス(16)が、通常動作状態においては一次ドライバユニット(18)を用いて駆動制御され、
前記一次ドライバユニット(18)の障害及び/又は故障が発生するエラー動作状態においては、前記一次ドライバユニット(18)に並列に接続された二次ドライバユニット(20)を用いて駆動制御され、
前記一次ドライバユニット(18)及び前記二次ドライバユニット(20)は、それぞれ統合されたトライステート機能部(22,24)を有し、前記二次ドライバユニット(20)は、通常動作状態においてハイインピーダンス状態にある、方法。
【国際調査報告】