(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】再帰反射体を規定するプローブ、当該プローブを含むプローブシステム、及び当該プローブの利用方法
(51)【国際特許分類】
G01R 31/28 20060101AFI20240927BHJP
G01R 31/265 20060101ALI20240927BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G01R31/28 L
G01R31/265
H01L21/66 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520989
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-04-09
(86)【国際出願番号】 US2022045073
(87)【国際公開番号】W WO2023069240
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505377474
【氏名又は名称】フォームファクター, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100230514
【氏名又は名称】泉 卓也
(72)【発明者】
【氏名】チュエン ユエン
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ ジョージ フランケル
【テーマコード(参考)】
2G003
2G132
4M106
【Fターム(参考)】
2G003AG04
2G003AG20
2G132AF06
2G132AF14
4M106AA01
4M106AA02
4M106BA01
4M106DB04
4M106DD08
(57)【要約】
再帰反射体を規定するプローブ、プローブを含むプローブシステム、及びプローブの利用方法。プローブは再帰反射体を含み、この再帰反射体は再帰反射体本体によって規定される。再帰反射体本体は、第1の側と、反対にある第2の側と、第1の側から延在するテーパー状領域と、第2の側に規定される受光領域とを含む。プローブはまた、被試験デバイス(DUT)に試験信号を供給し、及び/又はDUTから結果信号を受信するように構成されたプローブ先端部を含む。再帰反射体は、受光領域を介して光入射角で光を受光するように構成されている。また、再帰反射体は、受光領域を介して光入射角と少なくとも実質的に等しい光出射角で再帰反射体本体から少なくとも出射成分光を放出するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブシステム用のプローブであって、当該プローブは、
再帰反射体本体によって規定される再帰反射体を含み、前記再帰反射体本体は、
(i)第1の側と、
(ii)反対にある第2の側と、
(iii)前記再帰反射体本体の前記第1の側から延在するテーパー状領域と、
(iv)前記再帰反射体本体の前記反対にある第2の側に規定される受光領域と
を含み、
前記プローブは、さらに、
被試験デバイス(DUT)への試験信号の供給及びDUTからの結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成されたプローブ先端部と
を含み、
前記再帰反射体は、前記受光領域を介して光入射角で光を受光し、前記受光領域を介して光入射角と少なくとも実質的に等しい光出射角で前記再帰反射体本体から少なくとも出射成分光を放出するように構成される、プローブ。
【請求項2】
前記再帰反射体本体は、一体型再帰反射体本体である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項3】
前記再帰反射体本体は、前記第1の側、前記第2の側、前記テーパー状領域、及び前記受光領域を規定する単一の再帰反射体本体である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項4】
前記再帰反射体本体は、少なくとも部分的に光学的に透明な再帰反射体本体である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項5】
前記プローブ先端部は、DUTと通信するように構成されている、請求項1に記載のプローブ。
【請求項6】
前記プローブ先端部は、DUTの接触パッドに物理的に接触するように構成され、さらに、前記プローブ先端部は、DUTへの電気的試験信号の伝達及びDUTからの電気的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成された電気導管を含む、請求項5に記載のプローブ。
【請求項7】
前記プローブ先端部は、DUTの結合構造と非接触で通信するように構成され、さらに、前記プローブ先端部は、DUTの結合構造への光学的試験信号の伝達及びDUTの結合構造からの光学的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成された光導管を含む、請求項5に記載のプローブ。
【請求項8】
前記プローブ先端部は、DUTの結合構造への電磁気的試験信号の伝達及びDUTの結合構造からの電磁気的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成されたアンテナを含む、請求項5に記載のプローブ。
【請求項9】
前記受光領域は、少なくとも実質的に平面状の受光領域である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項10】
前記受光領域は、少なくとも部分的に光学的に透明な受光領域である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項11】
前記受光領域は、前記再帰反射体本体内で光が反射するように、前記再帰反射体本体内に光を伝達するように構成されている、請求項1に記載のプローブ。
【請求項12】
前記受光領域は、少なくとも部分的に円形である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項13】
前記再帰反射体は、
(i)前記プローブ先端部から間隔をあけて配置されている、及び/又は
(ii)前記プローブ先端部から別個に配置されている、
請求項1に記載のプローブ。
【請求項14】
前記再帰反射体は、前記再帰反射体本体の内側表面によって少なくとも部分的に規定される、請求項1に記載のプローブ。
【請求項15】
前記再帰反射体は、前記再帰反射体本体内で、光が前記再帰反射体本体の内側表面から反射し、前記出射成分光として前記受光領域から出るように構成されている請求項1に記載のプローブ。
【請求項16】
前記テーパー状領域は、少なくとも部分的に角錐状のテーパー状領域である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項17】
前記再帰反射体は、前記出射成分光が所定の光パターンを規定するように形成される、請求項1に記載のプローブ。
【請求項18】
前記所定の光パターンは、円形状を含む、請求項17に記載のプローブ。
【請求項19】
前記所定の光パターンは、
(i)多角形形状、
(ii)セグメント化された多角形形状、
(iii)六角形状、
(iv)セグメント化された六角形形状、
の少なくとも1つを含む、請求項17に記載のプローブ。
【請求項20】
前記プローブは、前記光入射角で入射した光を前記光入射角とは異なるオフセット領域角度で前記再帰反射体本体から離れるように伝達する、背景オフセット領域をさらに含む、請求項1に記載のプローブ。
【請求項21】
前記背景オフセット領域は、前記受光領域を少なくとも部分的に取り囲む、請求項20に記載のプローブ。
【請求項22】
前記背景オフセット領域は、前記受光領域によって規定される平面内で前記受光領域から離れる方向に延在する突起領域を含み、前記突起領域は突起先端部を含む、請求項20に記載のプローブ。
【請求項23】
前記背景オフセット領域は、前記再帰反射体本体の前記反対にある第2の側に規定され、さらに、前記背景オフセット領域は、前記受光領域から離れて延在し、前記再帰反射体本体の前記第1の側に向かって先細りになっている、請求項20に記載のプローブ。
【請求項24】
前記背景オフセット領域は、第2の側の背景オフセット領域であり、さらに、前記プローブは、第1の側の背景オフセット領域を含み、当該第1の側の背景オフセット領域は、前記第2の側の背景オフセット領域から離れる方向を向き、その上に入射する光を、前記光入射角とは異なる第1の側のオフセット領域角度で前記再帰反射体本体から離れる方向に伝達するように構成される、請求項20記載のプローブ。
【請求項25】
前記第1の側の背景オフセット領域は、前記受光領域に対して斜めの角度で延在している、請求項24に記載のプローブ。
【請求項26】
前記第1の側の背景オフセット領域は、少なくとも部分的に、前記テーパー状領域が内部で延在する凹領域を規定する、請求項24に記載のプローブ。
【請求項27】
前記背景オフセット領域は、オフセット領域表面積を有し、前記受光領域が受光領域表面積を有し、前記受光領域表面積と前記オフセット領域表面積との比が少なくとも0.05、多くとも6である、請求項20に記載のプローブ。
【請求項28】
前記再帰反射体本体は、前記背景オフセット領域を規定する、請求項20に記載のプローブ。
【請求項29】
基板上に形成された被試験デバイス(DUT)を試験するためのプローブシステムであって、
前記基板を支持するように構成されたチャックと、
請求項1に記載のプローブと、
前記光入射角で前記受光領域の方向へ光を向けるように構成された光源と、
少なくとも実質的に前記光出射角で前記再帰反射体から放出される前記出射成分光を受光するように構成された撮像デバイスと、
を含む、プローブシステム。
【請求項30】
前記プローブシステムは、さらに、
(i)前記プローブ先端部を介したDUTへの試験信号の供給、及び
(ii)前記プローブ先端部を介したDUTからの結果信号の受信
の少なくとも一方を行うように構成された、信号生成・解析アセンブリをさらに含む、請求項29に記載のプローブシステム。
【請求項31】
請求項1に記載のプローブを利用する方法であって、
前記光入射角で前記受光領域に入射するように前記再帰反射体の方向へ光を向けることと、
前記再帰反射体本体内で少なくとも反射成分光を内部反射させることと、
前記反射成分光のうち前記出射成分光を再帰反射体本体から、前記受光領域を介して、前記光出射角で放出することと、
光の残部が前記光出射角以外の角度で前記再帰反射体から伝播するように、光の残部を散乱させることと、
を含む方法。
【請求項32】
前記方法が、前記プローブをDUTに位置合わせすることをさらに含み、当該位置合わせが、前記プローブのプローブ先端部をDUT上の対応する試験位置に位置合わせすることを含み、前記方法は、前記出射成分光を撮像デバイスで受信することをさらに含み、前記位置合わせが当該受信に少なくとも部分的に基づく、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記方法が、DUTを試験することをさらに含み、当該試験では、
(i)DUTへの試験信号の供給、及び
(ii)DUTからの結果信号の受信、
の少なくとも一方が行われる、請求項31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]本出願は、2022年9月27日に出願された米国特許出願シリアル番号第17/954,093号、及び2021年10月20日に出願された米国仮特許出願シリアル番号第63/257,868号の優先権を主張するものであり、それらの開示内容は全て、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、再帰反射体を規定するプローブ、当該プローブを含むプローブシステム、及び/又は当該プローブを利用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
プローブシステムは、被試験デバイス(Device Under Test、DUT)への試験信号の供給及び/又はDUTからの結果信号の受信によって、DUTの動作及び/又は性能を試験するために利用されることがある。プローブシステムとDUTの間で信号を正確に伝達するために、プローブシステムの1つ又は複数のプローブを、DUTの1つ又は複数の対応するカップリング領域に位置合わせすることがあり、この位置合わせには、数マイクロメートルのオーダーの許容誤差という、高い精度と正確性が要求されることがある。したがって、プローブとDUTの位置合わせには、プローブ及び/又はカップリング領域の位置(カップリング領域に対するプローブの高さ、及び/又はプローブとカップリング領域の間の相対的な向きなど)について、非常に正確かつ精密な測定と操作が必要である。
【0004】
プローブシステムは、しばしば、撮像デバイスを含み、プローブとカップリング領域との間の位置合わせを容易にするためにこの撮像デバイスが利用されることがある。特定の状況では有効であるが、従来のプローブを利用する従来のプローブシステムは、多くの欠点を示すことがある。一例として、DUT上方のプローブの高さを正確に測定することが困難な場合がある。別の例として、特に、プローブとカップリング領域の位置合わせに自動化ルーチンを利用する自動化プローブシステムでは、プローブとDUTを区別することが困難な場合が多い。この困難の例を
図1~2に示す。
図1に示されるように、従来のプローブ8と、被試験デバイス62を含む基板60との間の相対的な向きを決定することは、従来のプローブの直下にある基板の領域が均一である場合、及び/又は基板とプローブとの間にコントラストがある場合には、一般に実行可能である。しかしながら、
図2に示されるように、従来のプローブの直下にある基板の領域が均一ではなく従来のプローブの下にある基板に構造的なばらつきがある場合、及び/又は基板とプローブとの間に十分なコントラストがない場合、従来のプローブと基板との間の相対的な向きを正確に決定することは困難であるか、又は不可能でさえある。この困難は、プローブと基板及び/又はDUTとの位置合わせに電子アルゴリズム及び/又は自動化ルーチンが利用される場合に悪化する可能性がある。したがって、再帰反射体を規定する改良されたプローブ、及び/又は、当該プローブを含む、及び/又は当該プローブを利用する改良されたプローブシステム及び方法へのニーズが存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書では、再帰反射体を規定するプローブ、当該プローブを含むプローブシステム、及び当該プローブを利用する方法を開示する。このプローブは、再帰反射体本体によって規定される再帰反射体を含む。再帰反射体本体は、第1の側と、反対にある第2の側と、第1の側から延在するテーパー状領域と、第2の側に規定される受光領域とを含む。また、プローブは、被試験デバイス(DUT)に試験信号を供給し、及び/又はDUTから結果信号を受信するように構成されたプローブ先端部を含む。再帰反射体は、受光領域を介して光入射角で光を受光するように構成されている。また、再帰反射体は、再帰反射体本体から、受光領域を介して、光入射角と少なくとも実質的に等しい光出射角で、少なくとも出射成分光を放出するように構成されている。
【0006】
プローブシステムは、基板上に形成されたDUTを試験するように構成されている。プローブシステムは、基板とプローブを支持するように構成されたチャックを含む。また、プローブシステムは、光入射角で受光領域へ光を向けるように構成された光源を含む。さらに、プローブシステムは、少なくとも実質的に光出射角で再帰反射体からの放出された出射成分光を受光するように構成された撮像デバイスを含む。
【0007】
本方法は、プローブを利用する方法を含み、少なくとも光の一部が光入射角で受光領域に入射するように光を再帰反射体の方向へ光を向けることを含む。また、この方法は、再帰反射体本体内で少なくとも反射成分光を内部反射させることと、反射成分光のうち前記出射成分光を、再帰反射体本体から、受光領域を介して、光出射角で放出することとを含む。さらに、この方法は、光の残部が光出射角以外の角度で再帰反射体から伝播するように、光の残部を散乱させることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】基板の上方にある従来のプローブの画像である。
【
図2】基板の上方にある従来のプローブの別の画像である。
【
図3】本開示による、再帰反射体を含み、プローブシステム内に含まれうるプローブの例に関する概略的な図である。
【
図4】本開示による、再帰反射体を含み、プローブシステム内に含まれうるプローブの例に関し、
図3ほど概略的ではない図である。
【
図5】本開示によるプローブの一部を形成しうる再帰反射体の例の概略的な斜視図である。
【
図7】
図5~6の再帰反射体の概略的な正面図である。
【
図8】
図5~7の概略的な再帰反射鏡と同様の形状を有する再帰反射鏡を上から見た画像である。
【
図9】
図5~8の再帰反射鏡と光の相互作用のモデルを示す図である。
【
図10】
図9のモデルによって決定される、
図5~8の再帰反射体から反射される光の光強度を示す図である。
【
図11】本開示によるプローブの一部を形成しうる再帰反射体の例の概略的な斜視図である。
【
図14】
図11~13の概略的な再帰反射鏡と同様の形状を有する再帰反射鏡を上から見た画像である。
【
図15】
図11~14の再帰反射鏡と光の相互作用のモデルを示す図である。
【
図16】
図15のモデルによって決定される、
図11~14の再帰反射体から反射される光の光強度を示す図である。
【
図17】本開示によるプローブの一部を形成しうる再帰反射体の例の概略的な斜視図である。
【
図21】本開示による、プローブを利用する方法の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図3~21は、本開示による、再帰反射体106、再帰反射体106を含むプローブ100、プローブ100を含むプローブシステム10、プローブ100の再帰反射体106からの光反射、及び/又は方法200の例を提供する。同様の、又は少なくとも実質的に同様の目的を果たす要素は、
図3~20の各々において同様の番号でラベル付けされていて、これらの要素は、
図3~20の各々を参照して本明細書で詳細に説明されない場合がある。同様に、全ての要素が
図3~20の各々においてラベル付けされていないこともありうるが、それらに関連する参照数字は、一貫性のために本明細書において利用される場合がある。
図3~20のうちの1つ又は複数を参照して本明細書で議論される要素、構成要素、及び/又は特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、
図3~20のいずれかに含まれ、及び/又は
図3~20のいずれかと共に利用されてもよい。一般に、特定の実施形態に含まれる可能性が高い要素は実線で示され、任意である要素は破線で示される。しかしながら、実線で示される要素は、全ての実施形態に必須であるとは限らず、いくつかの実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく省略される場合がある。
【0010】
図3は、本開示による、再帰反射体106を含み、プローブシステム10内に含まれうるプローブ100の例に関する概略的な図である。
図4は、本開示による、再帰反射体106を含み、プローブシステム10内に含まれうるプローブの例に関し、
図3ほど概略的ではない図である。プローブシステム10は、基板60の上に形成されうる被試験デバイス(DUT)62を試験するように構成されうる。DUTの例には、半導体デバイス、電子デバイス、光デバイス、及び/又は光電子デバイスが含まれる。基板の例には、ウェハ、半導体ウェハ、シリコンウェハ、ガリウム砒素ウェハ、及び/又はIII-V型半導体ウェハが含まれる。
【0011】
図3に示されるように、また、少なくとも1つのプローブ100に加えて、プローブシステム10は、チャック20、光源30、及び撮像デバイス40を含む。
図3は、基板60の上面61を介してDUT62を試験する、又はDUT62とやりとりように構成されたプローブシステム10の例を示しているのに対し、
図4は、トレンチ68の側壁69を介するなど、基板60内に画定されたトレンチ68を介してDUT62を試験する、又はDUT62とインターフェースするように構成されたプローブシステム10の例を示している。光源30の例には、LED光源及び/又はレーザ光源など、電磁放射、光、及び/又は可視光を放出するように構成されうる任意の適切な構造が含まれる。撮像デバイス40の例には、カメラ、ビデオカメラ、顕微鏡、及び/又は電荷結合装置が含まれる。
【0012】
DUT62の試験、又はDUT62の動作試験などを目的としたプローブシステム10の動作中、基板60はチャック20によって、及び/又はチャック20上に支持されてもよい。さらに、光源30は、光入射角34で再帰反射体106の受光領域130に向け、及び/又は受光領域130に入射させるように、光32を放射し、及び/又は光32を向けられてもよい。再帰反射体106は、受光領域130から光32を受光し、その光の出射成分光42を放出するように構成されてもよい。出射成分光42は、光入射角34に等しく、少なくとも実質的に等しく、及び/又は等価でありうる光出射角44で受光領域130から放出されてもよい。出射成分光42は、その後、撮像デバイス40によって受光され、それによって、撮像デバイスを用いた及び/又は撮像デバイスによる画像の生成を可能にし、及び/又は促進することができる。
【0013】
光出射角44は、光入射角34に対して任意の適切な値を有することができる。いくつかの例では、出射成分光42は、光32に対して平行に、又は少なくとも実質的に平行に伝播することができる。このような例では、光出射角44は光入射角34に等しいか、又は少なくとも実質的に等しい。いくつかの例では、光出射角44は、光入射角34と、たとえば閾値角度差未満で、異なっていてもよく、又は僅かに異なっていてもよい。
【0014】
光32及び/又は出射成分光42は、受光領域の面法線方向に対して平行に、又は少なくとも実質的に平行に、受光領域130に入射してもよい。別の言い方をすれば、光入射角34及び/又は光出射角44は、90度に等しいか、又は少なくとも実質的に等しくてもよい。しかしながら、これは必須ではなく、光入射角34及び/又は光出射角44が90度から閾値角度差だけ異なっていてもよいことは本開示の範囲内である。閾値角度差の例には、5度、4.5度、4度、3.5度、3度、2.5度、2度、1.5度、1度、0.5度、0.25度、又は0.1度の閾値角度が含まれる。別の言い方をすれば、光入射角34は、光入射角が光出射角と閾値角度差未満だけ異なる場合、本明細書では光出射角44と「少なくとも実質的に等しい」ということができる。同様に、光32は、本明細書では、光32と出射成分光42との間の角度が閾値角度差未満である場合に、出射成分光42に対して「少なくとも実質的に平行」であるということができる。さらに、本明細書では、光32と面法線方向との間の角度及び/又は出射成分光42と面法線方向との間の角度が閾値角度差未満である場合、光32と出射成分光42は、受光領域の面法線方向に対して少なくとも実質的に平行に、受光領域130に入射するということができる。
【0015】
図3に破線で示すように、プローブシステム10は、信号生成・解析アセンブリ50を含んでもよい。信号生成・解析アセンブリ50は、それが存在する場合、プローブ100のプローブ先端部120を介してDUT62に試験信号52を提供するように、及び/又はプローブ先端部を介してDUTから結果信号54を受信するように、適合、構成、設計、及び/又は構築されうる。試験信号の例には、電気的試験信号、光学的試験信号、及び/又は電磁気的試験信号が含まれる。結果信号の例には、電気的結果信号、光学的結果信号、及び/又は電磁気的結果信号が含まれる。信号生成・解析アセンブリ50の例には、信号発生器、電気信号発生器、光信号発生器、信号送信器、電気信号送信器、光信号送信器、信号受信器、電気信号受信器、光信号受信器、信号解析器、電気信号解析器、及び/又は光信号解析器が含まれる。
【0016】
図3は、電気的、光学的、及び/又は電磁気的試験信号52及び/又は結果信号54を伝達するように構成されうるプローブ先端部120の例を示す。
図4は、光学的及び/又は電磁気的試験信号52及び/又は結果信号54を伝達するように構成されうるプローブ先端部120の例を示す。
【0017】
ここでより一般的に
図3~20に目を向けると、再帰反射体106は、第1の側112及び第2の側114を画定する再帰反射体本体110を含む。第2の側114は、第1の側112の反対にあってもよく、したがって、反対にある第2の側114と呼ばれることがある。また、再帰反射体本体110は、第1の側112から延在及び/又は突出するテーパー状領域116と、第2の側114上に画定される受光領域130とを規定する。説明したように、また
図3~4に図示したように、再帰反射体106は、受光領域130を介して光入射角34で、光32を受光するように構成されている。さらに、再帰反射体106は、再帰反射体本体110から、受光領域130を介して光出射角44で、光のうち少なくとも出射成分光42を放出するように構成されている。
【0018】
再帰反射体本体110は、第1の側112、第2の側114、テーパー状領域116、及び受光領域130を規定しうる任意の適切な構造を含んでもよく、及び/又はそのような任意の適切な構造であってもよい。いくつかの例では、再帰反射体本体110は、モノリシック再帰反射体本体及び/又は一体型再帰反射体本体を含んでもよく、及び/又はモノリシック再帰反射体本体及び/又は一体型再帰反射体本体であってもよい。別の言い方をすれば、再帰反射体本体110は、少なくとも第1の側、第2の側、テーパー状領域、及び受光領域を規定する単一の、モノリシックな、及び/又は一体型の再帰反射体本体であってもよい。
【0019】
いくつかの例では、再帰反射体本体110は、付加製造プロセスを介して形成してもよい。いくつかの例では、再帰反射体本体は、光学的に透明な、又は少なくとも部分的に光学的に透明な再帰反射体本体を含んでもよく、及び/又は光学的に透明な、又は少なくとも部分的に光学的に透明な再帰反射体本体であってもよい。いくつかの例では、再帰反射体本体は、光学的に透明なポリマーから形成されてもよい。いくつかの例では、再帰反射体本体は、少なくとも1.4、少なくとも1.45、少なくとも1.5、少なくとも1.55、多くとも1.7、多くとも1.65、多くとも1.6、多くとも1.55、又は多くとも1.5の屈折率を有してもよい。
【0020】
議論したように、第1の側112と第2の側114は、互いに反対側にあってもよく、少なくとも実質的に反対側にあってもよい。いくつかの例では、第1の側112の少なくとも一部及び/又は領域は、それに対応する第2の側114の一部及び/又は領域から離れる方向を向いていてもよい。加えて又は代替的に、第1の側112の少なくとも一部及び/又は領域は、それに対応する第2の側114の一部及び/又は領域から離れて突出してもよい。加えて又は代替的に、第2の側114の少なくとも一部及び/又は領域は、それに対応する第1の側112の一部及び/又は領域から離れて突出してもよい。別の言い方をすると、いくつかの例において、プローブ100がプローブシステム10内で利用されるとき、第1の側112は、プローブの下側であってもよく、及び/又はDUT62の方を向いていてもよく、一方で、第2の側114は、プローブの上側であってもよく、DUT62から離れる方向を向いていてもよく、光源30の方を向いていてもよく、及び/又は撮像デバイス40の方を向いていてもよい。
【0021】
受光領域130は、光32を光入射角34で受光するように、及び/又は出射成分光42を光出射角44で放出するように、適合、構成、設計、形成、及び/又は構築されうる再帰反射体本体110の任意の適切な領域及び/又は表面を含みうる。一例として、受光領域130は、平面状、又は少なくとも実質的に平面状の再帰反射体本体110の受光領域、及び/又は平面状、又は少なくとも実質的に平面状の再帰反射体本体110の表面及び/又は第2の側114を含んでもよく、平面状、又は少なくとも実質的に平面状の再帰反射体本体110の受光領域、及び/又は平面状、又は少なくとも実質的に平面状の再帰反射体本体110の表面及び/又は第2の側114であってもよい。別の例として、受光領域130は、円形、少なくとも実質的に円形、及び/又は少なくとも部分的に円形の再帰反射体本体110の領域及び/又は表面を含んでもよく、及び/又は円形、少なくとも実質的に円形、及び/又は少なくとも部分的に円形の再帰反射体本体110の領域及び/又は表面であってもよい。追加の例として、受光領域130は、光学的に透明な、又は少なくとも実質的に光学的に透明な再帰反射体本体110の受光領域、及び/又は光学的に透明な、又は少なくとも実質的に光学的に透明な再帰反射体本体110の表面領域であってもよい。
【0022】
いくつかの例では、受光領域130は、光が再帰反射体本体内及び/又は再帰反射体本体によって規定される再帰反射体106内で反射するように、光32を再帰反射体本体110内に伝達するように構成されうる。いくつかの例では、受光領域130は、再帰反射体106内での光の反射に続いて、再帰反射体本体110からの出射成分光42を放出するように構成されてもよい。
【0023】
再帰反射体106は、再帰反射体本体110によって、及び/又は再帰反射体本体110内に規定され、光32を光入射角34で受光し、及び/又は出射成分光42を光出射角44で放出する、任意の適切な構造を含み、及び/又はそのような任意の適切な構造であってよい。一例として、また
図3に示されるように、再帰反射体106、及び/又はそのテーパー状領域116は、光32が再帰反射体本体110内で、再帰反射体本体の内側表面118から反射するように構成及び/又は形成されうる。この反射光は、その後、受光領域130を介して、出射成分光42として再帰反射体本体から出る。この反射を許容及び/又は促進するために、再帰反射体本体110及び/又はそのテーパー状領域116は、いくつかの例では、少なくとも部分的に角錐状の再帰反射体本体、少なくとも部分的に3角錐状の再帰反射体本体、正角錐状の再帰反射体本体、及び/又は少なくとも部分的に正角錐状の再帰反射体本体とすることができる。
【0024】
いくつかの例では、再帰反射体106、再帰反射体本体110、及び/又はテーパー状領域116は、撮像デバイスによって受光されたときに、出射成分光42が所定の光パターンを有し、及び/又は所定の光パターンを規定するように、形成されてもよい。一例として、また
図4~7を参照すると、再帰反射体106は、円弧状表面108から少なくとも部分的に延在する3角錐状のテーパー状領域116を含んでよい。このような例では、また
図10に示されるように、所定の光パターンは、円形形状及び/又は円形光パターンを含んでもよいし、及び/又は円形形状及び/又は円形光パターンであってもよい。別の例として、また
図11~13を参照すると、再帰反射体106は、3角錐状のテーパー状領域116を含んでもよいし、3角錐状のテーパー状領域116のみを含んでもよい。このような例では、また
図16に示されるように、所定の光パターンは、多角形形状、セグメント化された多角形形状、六角形形状、及び/又はセグメント化された六角形形状を含んでもよいし、及び/又は、多角形形状、セグメント化された多角形形状、六角形形状、及び/又はセグメント化された六角形形状であってもよい。
【0025】
プローブ100の再帰反射体106を利用して所定の光パターンを生成及び/又は発生させられることで、
図3に示されるプローブシステム10の文脈において、明確な利点がもたらされる。一例として、
図10に図示される所定の光パターンを生成する
図4~7に図示される再帰反射体は、プローブ先端部120の高さにおける小さな誤差に対して比較的感度が低く、比較的広い焦点範囲内で撮像デバイス40に合焦することができ、及び/又は、より広い焦点範囲にわたって再帰反射体106上に比較的明るいスポットを生成することができる。このような構成は、プローブが撮像デバイスによってあまりよく解像されない高さにある場合、及び/又は、プローブを撮像する主な目的が、プローブの下方に延在する基板の平面に対する、及び/又は平面内のプローブの位置を決定することである場合に、有益でありうる。
【0026】
別の例として、
図11~13に図示される再帰反射体によって生成されうる
図16に図示される光パターンは、比較的小さい及び/又は狭い焦点範囲内でしか撮像デバイスに視認されない可能性がある。このような構成は、プローブが撮像デバイスによって良好に解像される高さにある場合、及び/又は、プローブを撮像する主な目的が、基板上のプローブの高さを決定するなど、プローブに撮像デバイスを正確に焦点合わせすることである場合に、有益でありうる。
【0027】
図3に破線で、及び
図4~9、11~15、17、19~20に実線で図示されているように、プローブ100は背景オフセット領域160を含みうるし、再帰反射体本体110は背景オフセット領域160を規定しうるし、及び/又は第2の側114は背景オフセット領域160を含み、及び/又は規定しうる。背景オフセット領域160は、それが存在する場合、光入射角34でその上に入射しうる光32を、光入射角とは異なるオフセット領域角度で再帰反射体本体110から離れるように伝達し、屈折させ、及び/又は反射させるように構成されうる。別の言い方をすると、背景オフセット領域160は、撮像デバイス40から光を遠ざけるように構成されてもよい。これは
図9及び
図15に図示されており、受光領域130を介して再帰反射体106に入射した光は撮像デバイス40に向けて放出され、一方、背景オフセット領域160に入射した光は撮像デバイスから遠ざかる方向に導かれる。
【0028】
図8及び
図14に示されるように、このような構成は、基板60に対してプローブ100の位置及び/又は場所を正確に決める機能を向上させうるという明確な利点を提供しうる。一例として、撮像デバイスで見たとき、また図示したように、背景オフセット領域160は、再帰反射体106によって生成された明部領域を取り囲む、又は少なくとも部分的に取り囲む暗部領域を生成する。この暗部領域は、ビルトインされた又は保証された、光学的コントラストをもたらし、それによって、基板上に存在する可能性のある構造又は基板から受光する可能性のある光に関係なく、プローブと基板との位置合わせを許容及び/又は容易にする。別の言い方をすれば、背景オフセット領域160によって生成される暗部領域により、撮像デバイスによって見たときに、再帰反射体によって生成される明部領域と基板との間に所定の空間的な分離がもたらされ、この所定の空間的な分離によって、撮像デバイスを利用してプローブの位置を正確に決定する機能が向上されうる。このことは、撮像デバイスを利用してプローブの位置を決定するために自動化されたルーチンを利用するように構成されたプローブシステム10に特に当てはまるだろう。
【0029】
背景オフセット領域160は、再帰反射体106及び/又は受光領域130に対して、任意の適切なサイズ、形状、及び/又は向きを有することができる。一例として、背景オフセット領域は、受光領域を取り囲んでもよく、又は少なくとも部分的に取り囲んでもよい。別の例として、背景オフセット領域はオフセット領域表面積を有してもよく、受光領域は受光領域表面積を有してもよく、オフセット領域表面積に対する受光領域表面積の比は、少なくとも0.05、少なくとも0.1、少なくとも0.15、少なくとも0.2、少なくとも0.25、少なくとも0.3、少なくとも0.35、少なくとも0.4、少なくとも0.45、少なくとも0.5、多くとも6、多くとも5.5、多くとも5、多くとも4.5、多くとも4、多くとも3.5、多くとも3、多くとも2.5、多くとも2、多くとも1.5、及び/又は多くとも1であってよい。さらに別の例として、背景オフセット領域は、再帰反射体本体110の第2の側114上に、及び/又は第2の側114よって規定されてよい。別の例として、背景オフセット領域は、受光領域130から離れて延在してもよく、及び/又は受光領域から再帰反射体本体の第1の側112に向かって先細りになってもよい。別の例として、背景オフセット領域は、少なくとも部分的に円錐形であってもよい。
【0030】
いくつかの例では、背景オフセット領域160は、本明細書では突起先端部162とも呼ばれうる突起領域162を含み、及び/又は規定しうる。突起領域162は、それが存在する場合、受光領域によって規定される平面内で測定されるように、受光領域130から離れるように突出及び/又は延在してよい。このような構成において、突起領域162は、撮像デバイスを利用した光学的観察を介してプローブと基板との間の位置合わせを改善することを容易にするための、代替的な又は補完的な基準点として利用されてもよい。
【0031】
図3に点線で、
図17~20に実線で示されているように、プローブ100はまた、第1の側の背景オフセット領域170を含むことができる。プローブ100が第1の側の背景オフセット領域170を含む場合、背景オフセット領域160は、本明細書では第2の側の背景オフセット領域160とも呼ばれることがあり、オフセット領域角度は、本明細書では第2の側のオフセット領域角度とも呼ばれることがある。第1の側の背景オフセット領域170は、第2の側の背景オフセット領域160から離れた方向を向いていてもよい。第2の側の背景オフセット領域160と同様に、第1の側の背景オフセット領域170は、それが存在する場合、そこに入射しうる光を、再帰反射体本体110から離れるように、再帰反射体106から離れるように、及び/又は撮像デバイス40から離れるように、伝達、屈折、及び/又は反射するように構成されうる。このように、第2の側の背景オフセット領域170の存在は、光が受光領域130に入射し、撮像デバイス40に反射して戻ってくるときに、受光領域130と背景オフセット領域160との間の光学的コントラスト、すなわち輝度差をさらに増大させうる。
【0032】
第1の側の背景オフセット領域170は、任意の構造を含んでよく、及び/又は任意の適切な形状を規定してよい。一例として、第1の側の背景オフセット領域170は、再帰反射体106及び/又はテーパー状領域116を取り囲むか、又は少なくとも部分的に取り囲んでもよい。より具体的な例として、第1の側の背景オフセット領域170は、凹部領域172を規定してもよく、少なくとも部分的に規定してもよく、境界を設けてもよく、及び/又は少なくとも部分的に境界を設けてもよく、再帰反射体106及び/又はテーパー状領域116は、少なくとも部分的に、あるいは完全に、凹部領域内に延在してもよい。
【0033】
別の例として、第1の側の背景オフセット領域170は、受光領域130に対して、及び/又は第2の側の背景オフセット領域160に対して、斜めの角度で延在していてもよい。別の例として、第1の側の背景オフセット領域170は、少なくとも部分的に円錐形であってもよい。さらに別の例として、第1の側の背景オフセット領域170は、受光領域130から離れるにつれて先細りになってもよく、第2の側の背景オフセット領域160から離れるにつれて先細りになってもよく、及び/又はテーパー状領域116に向かって先細りになってもよい。
【0034】
プローブ先端部120は、
図3~4に図示されるように、プローブ100に動作可能に取り付けられ、及び/又はプローブ100によって規定され、及び/又はDUT62と通信するように構成されうる、任意の適切な構造を含みうる。一例として、及び
図3に図示されるように、プローブ先端部120は、試験信号52をDUTに伝達し、及び/又はDUTから結果信号54を受信するように構成されうる通信構造150を含みうる。
【0035】
通信構造150の一例には電気導管152が含まれ、これは、対応するDUTの接触パッド64と電気的及び/又は接触的に通信するように構成されうる。電気導管152は、それが存在する場合、電気的試験信号をDUTに伝達し、及び/又はDUTから電気的結果信号を受信するように構成されうる。通信構造150の付加的な例には光導管154及び/又はアンテナ156が含まれ、これらは、対応するDUTの結合構造66と無線通信及び/又は非接触通信するように構成されうる。光導管154は、それ存在する場合、光学的試験信号をDUTに伝達し、及び/又はDUTから光学的結果信号を受信するように構成されうる。同様に、アンテナ156は、それが存在する場合、電磁気的試験信号をDUTに伝達し、及び/又はDUTから電磁気的結果信号を受信するように構成されうる。
【0036】
いくつかの実施例では、また
図3~4に示されるように、プローブ先端部120は、再帰反射体106から間隔をあけて、及び/又は別個に配置されてもよい。いくつかのそのような例では、プローブ先端部及び再帰反射体は、プローブに動作可能に取り付けられ、プローブ上に動作可能に規定され、及び/又はプローブ上に動作可能に形成されうる、別別々の構造体及び/又は別個の構造であってもよい。いくつかの実施例では、また
図3~4にも示されているように、プローブ先端部120とテーパー状領域116はともに、プローブから離れる方向及び/又はDUTに向かって突出することがある。そのような例では、プローブ先端はテーパー状領域よりも遠くに突出することがある。このような構成により、基板と再帰反射体との間の接触又は物理的接触なしに、プローブ先端とDUTとの間の通信を可能にし、及び/又は容易にすることができる。
【0037】
図21は、本開示による、プローブを利用する方法200の例を示すフローチャートである。プローブは、プローブシステムに含まれてもよく、及び/又はプローブシステムの一部を形成してもよい。プローブの例は、プローブ100を参照して本明細書に開示される。プローブシステムの例は、プローブシステム10を参照して本明細書に開示される。
【0038】
方法200は、210において再帰反射体の方向へ光を向けることと、220において光の反射成分を内部反射することとを含む。方法200はまた、230で反射成分光の一部である出射成分光を放出し、光の残部を240で散乱させることを含む。方法200はまた、250で出射成分光を受光すること、260で光学的コントラストを生成すること、270でプローブを被試験デバイス(DUT)に位置合わせすること、及び/又は280でDUTを試験することを含んでよい。
【0039】
210で再帰反射体の方向へ光を向けることは、光が再帰反射体の受光領域に光入射角で入射するように光を向けることを含んでもよい。光の例は、光32を参照して本明細書に開示される。受光領域の例は、受光領域130を参照して本明細書に開示される。光入射角の例は、光入射角34を参照して本明細書に開示される。再帰反射体の例は、再帰反射体106を参照して本明細書に開示される。
【0040】
220で光の反射成分を内部反射させることは、少なくとも光の反射成分を再帰反射体の再帰反射本体内で内部反射させることを含んでもよい。再帰反射体本体の例は、再帰反射体本体110を参照して本明細書に開示されている。
【0041】
230で光の反射成分の一部である出射成分光を放出することは、出射成分光を、再帰反射体本体から、受光領域を介して、及び/又は、光出射角度で放出することを含んでもよい。出射成分光の例は、出射成分光42を参照して本明細書に開示される。光出射角の例は、光出射角44を参照して本明細書に開示される。
【0042】
240で光の残部を散乱させることは、光の残部が再帰反射体から光出射角以外の角度で伝播するように光の残部を散乱させることを含んでもよい。
【0043】
250で出射成分光を受光することは、出射成分光を撮像デバイスで受光することを含んでもよい。撮像デバイスの例は、撮像デバイス40を参照して本明細書に開示される。
【0044】
260で光学的コントラストを生成することは、受光領域とプローブの背景オフセット領域との間の光学的コントラストを生成することを含んでもよい。背景オフセット領域の例は、背景オフセット領域(又は第2の側の背景オフセット領域)160及び/又は第1の側の背景オフセット領域170を参照して本明細書に開示される。これには、プローブの背景オフセット領域が受光領域を少なくとも部分的に、又は完全に取り囲むようにした生成が含まれてもよい。本明細書でより詳細に説明されるように、このような構成は、受光領域から放出される出射成分光の検出及び/又は認識の改善を可能にし、及び/又は容易にしうる。
【0045】
260での生成は、任意の適切な方法で実行されてもよい。一例として、260における生成は、240における散乱の結果であってもよい。別の言い方をすれば、240での散乱は、250での受光の間、背景オフセット領域から伝達される光が撮像デバイスに入射しないように実行されてもよく、それにより、検出された画像内及び背景オフセット領域内に暗部領域が形成される。
【0046】
270でプローブをDUTに位置合わせすることは、プローブの任意の適切な構造をDUT上の対応する位置に位置合わせすることを含んでもよい。一例として、270での位置合わせは、プローブのプローブ先端をDUT上の対応する試験位置に位置合わせすることを含んでもよい。プローブ先端部の例は、プローブ先端部120を参照して本明細書に開示される。対応する試験位置の例は、接触パッド64及び/又は結合構造66を参照して本明細書に開示される。
【0047】
270での位置合わせは、任意の適切な方法で達成されうる。一例として、方法200が250での受信を含む場合、270での位置合わせは、250での受信に少なくとも部分的に基づいてもよい。より具体的な例として、また議論されたように、出射成分光は、プローブとDUTとの間の位置合わせのための基準として利用されうる、プローブ上の、正確な、再現可能な、及び/又は明確に定義された基準点を提供しうる。
【0048】
280でDUTを試験することは、任意の適切な方法でDUTを試験することを含んでもよい。これには、DUTの機能性及び/又はDUTの任意の適切な性能パラメータを定量化及び/又は判定することが含まれうる。例として、280での試験は、DUTへの試験信号の提供及び/又はDUTからの結果信号の受信を含んでよい。試験信号の例は、本明細書において試験信号52を参照して開示される。結果信号の例は、本明細書において結果信号54を参照して開示される。
【0049】
本明細書で使用される場合、第1の構成要素と第2の構成要素の間に置かれた用語「及び/又は」は、(1)第1の構成要素、(2)第2の構成要素、及び(3)第1の構成要素と第2の構成要素、のうちの1つを意味する。「及び/又は」と共に記載された複数の構成要素は、同じように解釈されるべきであり、すなわち、そのように結合された構成要素の「1つ以上」を意味する。具体的に特定された構成要素に関連するか否かにかかわらず、他の構成要素は「及び/又は」節によって具体的に特定された構成要素以外に追加的に存在しうる。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」への言及は、「comprising」などのオープンエンドの言語と組み合わせて使用される場合、ある実施形態では、Aのみ(任意にB以外の構成要素を含む)を指し、別の実施形態では、Bのみ(任意にA以外の構成要素を含む)を指し、さらに別の実施形態では、A及びBの両方(任意に他の構成要素を含む)を指す場合がある。これらの構成要素は、要素、アクション、構造、ステップ、動作、値などを指す場合がある。
【0050】
本明細書で使用する場合、1つ以上の構成要素のリストに関する「少なくとも1つ」という語句は、構成要素のリスト内の構成要素のいずれか1つ以上から選択される少なくとも1つの構成要素を意味するが、必ずしも構成要素のリスト内に具体的に列挙される各構成要素の少なくとも1つを含む必要はなく、構成要素のリスト内の構成要素の組み合わせを除外するものでもないと理解すべきである。この定義はまた、具体的に特定された構成要素に関連しているか否かにかかわらず、「少なくとも1つ」という語句が指す構成要素のリスト内で具体的に特定された構成要素以外の構成要素が追加的に存在する可能性があることを許容する。したがって、非限定的な例として、「A及びBのうちの少なくとも1つ」(又は、等価的に「A又はBのうちの少なくとも1つ」、又は、等価的に「A及び/又はBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bが存在しない(及び、任意選択でB以外の構成要素を含む)、少なくとも1つの、又は場合によっては複数の、Aを指す場合がある;別の実施形態では、Aが存在しない(及び、任意選択でA以外の構成要素を含む)、少なくとも1つの、又は場合によっては複数の、Bを含むものを指す場合がある;さらに別の実施形態では、少なくとも1つの、任意選択で1つ以上のAを含むもの、及び少なくとも1つの、任意選択で1つ以上のBを含むもの(及び任意選択で他の構成要素を含むもの)を指す。言い換えれば、「少なくとも1つ」、「1つ以上」、及び「及び/又は」という表現は、実際には接続詞と接続解除詞の両方であるオープンエンド表現である。例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、「A、B、又はCのうちの1つ以上」、及び「A、B、及び/又はC」という表現のそれぞれは、A単独、B単独、C単独、A及びBの組み合わせ、A及びCの組み合わせ、B及びCの組み合わせ、A、B、及びCの組み合わせ、及び追加的に少なくとも1つの他の構成要素と上記のいずれかとの組み合わせのいずれかを意味し得る。
【0051】
特許、特許出願、又は他の参考文献が本明細書に参考として組み込まれ、本開示の非組み込み部分又は他の組み込まれた参考文献のいずれかと(1)矛盾する方法で用語を定義し、かつ/又は(2)他の方法で矛盾する場合、本開示の非組み込み部分が支配するものとし、その用語又は組み込まれた開示は、その用語が定義され、かつ/又は組み込まれた開示が元々存在した参考文献に関してのみ支配するものとする。
【0052】
本明細書で使用される「適合された」及び「構成された」という用語は、要素、構成、又は他の主題が、所定の機能を実行するように設計及び/又は意図されていることを意味する。したがって、「適合された」及び「構成された」という用語の使用は、所定の要素、構成、又は他の主題が、所定の機能を単に実行することが「できる」ことを意味するのではなく、要素、構成、及び/又は他の主題が、その機能を実行する目的で具体的に選択され、作成され、実装され、利用され、プログラムされ、及び/又は設計されることを意味するものと解釈されるべきである。また、特定の機能を実行するように適合されていると説明されている要素、構成、及び/又は他の説明されている主題が、追加的又は代替的に、その機能を実行するように構成されていると説明される場合があり、その逆もまた、本開示の範囲内である。
【0053】
本明細書で使用される場合、本開示による1つ又は複数の構成、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法に関して使用される場合、「例えば」という語句、「例として」という語句、及び/又は単に「例」という語句は、記載される構成、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法が、本開示による構成、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法の例示的で非排他的な例であることを伝えることを意図している。したがって、記載された構成、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法は、限定的、必須、又は排他的/網羅的であることを意図するものではなく、構造的及び/又は機能的に類似及び/又は等価な構成、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法を含む他の構成、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法も、本開示の範囲内である。
【0054】
本明細書で使用される場合、程度又は関係を修飾する場合の「少なくとも実質的に」は、説明された「実質的な」程度又は関係だけでなく、説明された程度又は関係の全範囲も含みうる。説明された程度又は関係の実質的な量には、説明された程度又は関係の少なくとも75%が含まれうる。例えば、ある材料から少なくとも実質的に形成されている物体は、当該物体の少なくとも75%が当該材料から形成されている物体を含み、また、当該材料から完全に形成されている物体も含む。別の例として、第2の長さと少なくとも実質的に同じ長さの第1の長さは、第2の長さの75%以内の第2の長さを含み、第2の長さと同じ長さの第1の長さも含む。
【0055】
本開示によるプローブ、プローブシステム、及び方法の例示的で非排他的な例を、以下の段落に列挙する。
【0056】
A1.プローブシステム用のプローブであって、当該プローブは、
再帰反射体本体によって規定される再帰反射体を含み、前記再帰反射体本体は、
(i)第1の側と、
(ii)第2の側、反対にある第2の側、又は少なくとも実質的に反対にある第2の側と
(iii)前記再帰反射体本体の前記第1の側から延在するテーパー状領域と、
(iv)前記再帰反射体本体の前記第2の側に規定される受光領域と
を含み、
前記プローブは、さらに、
被試験デバイス(DUT)への試験信号の供給及びDUTからの結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成されたプローブ先端部と
を含み、
前記再帰反射体は、前記受光領域を介して光入射角で光を受光し、前記受光領域を介して光入射角と等しい又は少なくとも実質的に等しい光出射角で前記再帰反射体本体から少なくとも出射成分光を放出するように構成される、プローブ。
【0057】
A2.前記再帰反射体本体は、モノリシック再帰反射体本体又は一体型再帰反射体本体である、A1に記載のプローブ。
【0058】
A3.前記再帰反射体本体は、付加製造プロセスを介して形成される、A1、A2のいずれかに記載のプローブ。
【0059】
A4.前記再帰反射体本体は、
(i)前記再帰反射体の全体、並びに
(ii)前記第1の側、前記第2の側、前記テーパー状領域、及び前記受光領域
の少なくとも1つを規定する単一の再帰反射体本体である、A1~A3のいずれかに記載のプローブ。
【0060】
A5.前記再帰反射体本体が、
(i)光学的に透明な再帰反射体本体、及び
(ii)少なくとも部分的に光学的に透明な再帰反射体本体
の少なくとも1つである、A1~A4のいずれかに記載のプローブ。
【0061】
A6.前記プローブ先端部は、DUTと通信するように構成されている、A1~A5のいずれかに記載のプローブ。
【0062】
A7.前記プローブ先端部は、DUTへの電気的試験信号の伝達及びDUTからの電気的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成された電気導管を含む、A6に記載のプローブ。
【0063】
A8.前記プローブ先端部は、DUTの接触パッドに物理的に接触するように構成されている、A7に記載のプローブ。
【0064】
A9.前記プローブ先端部は、DUTのカップリング構造と非接触で通信するように構成されている、A6に記載のプローブ。
【0065】
A10.前記プローブ先端部は、DUTのカップリング構造への光学的試験信号の伝達及びDUTのカップリング構造からの光学的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成された光導管を含む、A9に記載のプローブ。
【0066】
A11.前記プローブ先端部が、DUTの結合構造への電磁気的試験信号の伝達及びDUTの結合構造からの電磁気的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成されたアンテナを含む、A10項に記載のプローブ。
【0067】
A12.前記受光領域は、平面状、又は少なくとも実質的に平面状の受光領域である、A1~A11のいずれかに記載のプローブ。
【0068】
A13.前記受光領域は、
(i)光学的に透明な受光領域、及び
(ii)少なくとも部分的に光学的に透明な受光領域
と少なくとも1つである、A1~A12のいずれかに記載のプローブ。
【0069】
A14.前記受光領域は、前記再帰反射体本体内で光が反射するように、前記再帰反射体本体内に光を伝達するように構成されている、A1~A13のいずれかに記載のプローブ。
【0070】
A15.前記受光領域は、前記再帰反射体本体内での反射に続いて、前記再帰反射体本体から出射成分光を放出するように構成されている、A1~A14のいずれかに記載のプローブ。
【0071】
A16.前記受光領域は、少なくとも部分的に円形である、A1~A15のいずれかに記載のプローブ。
【0072】
A17.前記再帰反射体は、
(i)前記プローブ先端部から間隔をあけて配置されている、及び/又は
(ii)前記プローブ先端部から別個に配置されている、
A1~A16のいずれかに記載のプローブ。
【0073】
A18.前記再帰反射体は、前記再帰反射体本体の内側表面によって少なくとも部分的に規定される、A1~A17のいずれかに記載のプローブ。
【0074】
A19.前記再帰反射体は、前記再帰反射体内で、光が前記再帰反射体本体の内側表面から反射し、前記出射成分光として前記受光領域から出るように構成されている、A1~A18のいずれかに記載のプローブ。
【0075】
A20.前記テーパー状領域が
(i)少なくとも部分的に角錐状のテーパー状領域、及び
(ii)少なくとも部分的に3角錐状のテーパー状領域
の少なくとも1つである、A1~A19のいずれかに記載のプローブ。
【0076】
A21.前記再帰反射体は、前記出射成分光が所定の光パターンを規定するように形成される、A1~A20のいずれかに記載のプローブ。
【0077】
A22.前記所定の光パターンは、円形状を含む、A21に記載のプローブ。
【0078】
A23.前記所定の光パターンは、
(i)多角形形状、
(ii)セグメント化された多角形形状、
(iii)六角形状、
(iv)セグメント化された六角形形状、
の少なくとも1つを含む、A21~A22のいずれかに記載のプローブ。
【0079】
A24.前記プローブは、前記光入射角で入射した光を前記光入射角とは異なるオフセット領域角度で前記再帰反射体本体から離れるように伝達する、背景オフセット領域をさらに含む、A1~A23のいずれかに記載のプローブ。
【0080】
A25.前記背景オフセット領域は、
(i)前記受光領域を少なくとも部分的に取り囲む、及び
(ii)前記受光領域を取り囲む
の少なくとも1つである、A24に記載のプローブ。
【0081】
A26.前記背景オフセット領域は、オフセット領域表面積を有し、前記受光領域が受光領域表面積を有し、前記受光領域表面積と前記オフセット領域表面積との比が、
(i)少なくとも0.05、少なくとも0.1、少なくとも0.15、少なくとも0.2、少なくとも0.25、少なくとも0.3、少なくとも0.35、少なくとも0.4、少なくとも0.45、又は少なくとも0.5、
(ii)多くとも6、多くとも5.5、多くとも5、多くとも4.5、多くとも4、多くとも3.5、多くとも3、多くとも2.5、多くとも2、多くとも1.5、又は多くとも1、
のうちの少なくとも1つである、A24~A25のいずれかに記載のプローブ。
【0082】
A27.前記再帰反射体本体は、前記背景オフセット領域を規定する、A24~A26のいずれかに記載のプローブ。
【0083】
A28.前記背景オフセット領域は、前記受光領域によって規定される平面内で前記受光領域から離れる方向に延在する突起領域を含む、A24~A27のいずれかに記載のプローブ。
【0084】
A29.前記突起領域は、突起先端部を含む、A28に記載のプローブ。
【0085】
A30.前記背景オフセット領域は、前記再帰反射体本体の前記第2の側に規定される、A24~A29のいずれかに記載のプローブ。
【0086】
A31.前記背景オフセット領域は、前記受光領域から離れて延在し、前記再帰反射体本体の前記第1の側に向かって先細りになっている、A24~A30のいずれかに記載のプローブ。
【0087】
A32.前記背景オフセット領域は、第2の側の背景オフセット領域であり、さらに、前記プローブが、第1の側の背景オフセット領域を含み、当該第1の側の背景オフセット領域は、前記第2の側の背景オフセット領域から離れる方向を向き、その上に入射する光を、前記光入射角とは異なる第1の側のオフセット領域角度で前記再帰反射体本体から離れる方向に伝達するように構成される、A24~A31のいずれかに記載のプローブ。
【0088】
A33.前記第1の側の背景オフセット領域は、
(i)少なくとも部分的にテーパー状領域を取り囲む、及び
(ii)少なくとも部分的に、テーパー状領域が内部で延在する凹領域を規定する、
の少なくとも1つである、A32に記載のプローブ:
【0089】
A34.前記再帰反射体本体は、前記第1の側の背景オフセット領域を規定する、A32~A33のいずれかに記載のプローブ。
【0090】
A35.前記第1の側の背景オフセット領域は、前記再帰反射体本体の第1の側に規定される、A32~A34のいずれかに記載のプローブ。
【0091】
A36.前記第1の側の背景オフセット領域は、
(i)前記受光領域に対して斜めの角度で延在する、
(ii)第2の側の背景オフセット領域に対して斜めの角度で延在する、
(iii)少なくとも部分的に円錐形である、及び
(iv)第2の側の背景オフセット領域から離れ、テーパー状領域に向かって先細りになっている、
の少なくとも1つである、A32~A35のいずれかに記載のプローブ。
【0092】
B1.基板上に形成された被試験デバイス(DUT)を試験するためのプローブシステムであって、
前記基板を支持するように構成されたチャックと、
A1~A36に記載のプローブと、
前記光入射角で前記受光領域の方向へ光を向けるように構成された光源と、
少なくとも実質的に前記光出射角で前記再帰反射体から放出される前記出射成分光を受光するように構成された撮像デバイスと、
を含む、プローブシステム。
【0093】
B2.前記プローブシステムは、さらに、
(i)前記プローブ先端部を介したDUTへの試験信号の供給、及び
(ii)前記プローブ先端部を介したDUTからの結果信号の受信
の少なくとも一方を行うように構成された、信号生成・解析アセンブリをさらに含む、B1に記載のプローブシステム。
【0094】
B3.前記試験信号には、
(i)電気的試験信号、
(ii)光学的試験信号、及び
(iii)電磁気的試験信号、
の少なくとも1つを含む、B2に記載のプローブシステム。
【0095】
B4.前記結果信号には、
(i)電気的結果信号、
(ii)光学的結果信号、及び
(iii)電磁気的結果信号、
のうちの少なくとも1つを含む、B2又はB3に記載のプローブシステム。
【0096】
B5.前記プローブの背景オフセット領域は、前記撮像デバイスから離れるように光を伝達する、B1~B4のいずれかに記載のプローブシステム。
【0097】
C1.A1~A36のいずれかに記載のプローブ又はB1~B5のいずれかに記載のプローブシステムを利用する方法であって、
前記光入射角で前記受光領域に入射するように前記再帰反射体の方向へ光を向けること
前記再帰反射体本体内で少なくとも反射成分光を内部反射させることと、
前記反射成分光のうち前記出射成分光を再帰反射体本体から、前記受光領域を介して、前記光出射角で放出することと、
光の残部が前記光出射角以外の角度で前記再帰反射体から伝播するように、光の残部を散乱させることと、
を含む方法。
【0098】
C2.前記方法は、前記受光領域と前記プローブの背景オフセット領域との間に光学的コントラストを生成することをさらに含み、任意追加的に、当該生成は散乱の結果である、C1に記載の方法。
【0099】
C3.前記プローブの背景オフセット領域は、少なくとも部分的に、又は完全に、前記受光領域を取り囲む、C2に記載の方法。
【0100】
C4.前記プローブをDUTに位置合わせすることをさらに含む、C1~C3のいずれかに記載の方法。
【0101】
C5.前記位置合わせが、前記プローブのプローブ先端部をDUT上の対応する試験位置に位置合わせすることを含む、C4に記載の方法。
【0102】
C6.前記方法は、前記出射成分光を撮像デバイスで受信することをさらに含み、前記位置合わせが当該受信に少なくとも部分的に基づく、C4又はC5に記載の方法。
【0103】
C7.前記方法は、DUTを試験することをさらに含む、C1~C6のいずれかに記載の方法。
【0104】
C8.前記試験では、
(i)DUTへの試験信号の供給、及び
(ii)DUTからの結果信号の受信、
の少なくとも一方が行われる、C7に記載の方法。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本明細書に開示されたプローブ、プローブシステム、及び方法は、半導体製造及び試験産業に適用可能である。
【0106】
上記の開示は、独立した有用性を有する複数の異なる発明を包含すると考えられる。これらの発明の各々は、好ましい形態で開示されているが、本明細書に開示され説明された特定の実施形態は、多数の変形例が可能であり、限定的な意味で考慮されるべきではない。本発明の主題は、本明細書に開示された様々な要素、特徴、機能及び/又は特性の全ての新規かつ非自明な組み合わせ及びサブコンビネーションを含む。同様に、特許請求の範囲に、「a」又は「第1の」要素、或いはその等価物が記載されている場合、そのような特許請求の範囲は、1つ以上のそのような要素を構成要素として含むと理解されるべきであり、2つ以上のそのような要素を必須とするものでも排除するものでもない。
【0107】
以下の特許請求の範囲は、開示された複数の発明の1つに向けられ、新規かつ非自明である特定の組み合わせ及びサブコンビネーションを特に特定していると考えられる。特徴、機能、要素及び/又は特性の他の組み合わせ及びサブコンビネーションにおいて具体化される発明は、本出願又は関連出願において、本請求項の補正又は新たな請求項の提示を通じて請求することができる。このような補正された請求項又は新たな請求項は、それらが異なる発明に向けられているか、又は同じ発明に向けられているかにかかわらず、元の請求項と異なるか、より広いか、より狭いか、又は範囲が等しいかにかかわらず、本開示の発明の主題に含まれるものとみなされる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブシステム用のプローブであって、当該プローブは、
再帰反射体本体によって規定される再帰反射体を含み、前記再帰反射体本体は、
(i)第1の側と、
(ii)反対にある第2の側と、
(iii)前記再帰反射体本体の前記第1の側から延在するテーパー状領域と、
(iv)前記再帰反射体本体の前記反対にある第2の側に規定される受光領域と
を含み、
前記プローブは、さらに、
被試験デバイス(DUT)への試験信号の供給及びDUTからの結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成されたプローブ先端部と
を含み、
前記再帰反射体は、前記受光領域を介して光入射角で光を受光し、前記受光領域を介して光入射角と少なくとも実質的に等しい光出射角で前記再帰反射体本体から少なくとも出射成分光を放出するように構成される、プローブ。
【請求項2】
前記再帰反射体本体は、一体型再帰反射体本体である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項3】
前記再帰反射体本体は、前記第1の側、前記第2の側、前記テーパー状領域、及び前記受光領域を規定する単一の再帰反射体本体である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項4】
前記再帰反射体本体は、少なくとも部分的に光学的に透明な再帰反射体本体である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項5】
前記プローブ先端部は、DUTと通信するように構成されている、請求項1に記載のプローブ。
【請求項6】
前記プローブ先端部は、DUTの接触パッドに物理的に接触するように構成され、さらに、前記プローブ先端部は、DUTへの電気的試験信号の伝達及びDUTからの電気的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成された電気導管を含む、請求項5に記載のプローブ。
【請求項7】
前記プローブ先端部は、DUTの結合構造と非接触で通信するように構成され、さらに、前記プローブ先端部は、DUTの結合構造への光学的試験信号の伝達及びDUTの結合構造からの光学的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成された光導管を含む、請求項5に記載のプローブ。
【請求項8】
前記プローブ先端部は、DUTの結合構造への電磁気的試験信号の伝達及びDUTの結合構造からの電磁気的結果信号の受信の少なくとも一方を行うように構成されたアンテナを含む、請求項5に記載のプローブ。
【請求項9】
前記受光領域は、少なくとも実質的に平面状の受光領域である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項10】
前記受光領域は、少なくとも部分的に光学的に透明な受光領域である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項11】
前記受光領域は、前記再帰反射体本体内で光が反射するように、前記再帰反射体本体内に光を伝達するように構成されている、請求項1に記載のプローブ。
【請求項12】
前記受光領域は、少なくとも部分的に円形である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項13】
前記再帰反射体は、
(i)前記プローブ先端部から間隔をあけて配置されている、及び/又は
(ii)前記プローブ先端部から別個に配置されている、
請求項1に記載のプローブ。
【請求項14】
前記再帰反射体は、前記再帰反射体本体の内側表面によって少なくとも部分的に規定される、請求項1に記載のプローブ。
【請求項15】
前記再帰反射体は、前記再帰反射体本体内で、光が前記再帰反射体本体の内側表面から反射し、前記出射成分光として前記受光領域から出るように構成されている請求項1に記載のプローブ。
【請求項16】
前記テーパー状領域は、少なくとも部分的に角錐状のテーパー状領域である、請求項1に記載のプローブ。
【請求項17】
前記再帰反射体は、前記出射成分光が所定の光パターンを規定するように形成される、請求項1に記載のプローブ。
【請求項18】
前記所定の光パターンは、円形状を含む、請求項17に記載のプローブ。
【請求項19】
前記所定の光パターンは、
(i)多角形形状、
(ii)セグメント化された多角形形状、
(iii)六角形状、
(iv)セグメント化された六角形形状、
の少なくとも1つを含む、請求項17に記載のプローブ。
【請求項20】
前記プローブは、前記光入射角で入射した光を前記光入射角とは異なるオフセット領域角度で前記再帰反射体本体から離れるように伝達する、背景オフセット領域をさらに含む、請求項1に記載のプローブ。
【請求項21】
前記背景オフセット領域は、前記受光領域を少なくとも部分的に取り囲む、請求項20に記載のプローブ。
【請求項22】
前記背景オフセット領域は、前記受光領域によって規定される平面内で前記受光領域から離れる方向に延在する突起領域を含み、前記突起領域は突起先端部を含む、請求項20に記載のプローブ。
【請求項23】
前記背景オフセット領域は、前記再帰反射体本体の前記反対にある第2の側に規定され、さらに、前記背景オフセット領域は、前記受光領域から離れて延在し、前記再帰反射体本体の前記第1の側に向かって先細りになっている、請求項20に記載のプローブ。
【請求項24】
前記背景オフセット領域は、第2の側の背景オフセット領域であり、さらに、前記プローブは、第1の側の背景オフセット領域を含み、当該第1の側の背景オフセット領域は、前記第2の側の背景オフセット領域から離れる方向を向き、その上に入射する光を、前記光入射角とは異なる第1の側のオフセット領域角度で前記再帰反射体本体から離れる方向に伝達するように構成される、請求項20記載のプローブ。
【請求項25】
前記第1の側の背景オフセット領域は、前記受光領域に対して斜めの角度で延在している、請求項24に記載のプローブ。
【請求項26】
前記第1の側の背景オフセット領域は、少なくとも部分的に、前記テーパー状領域が内部で延在する凹領域を規定する、請求項24に記載のプローブ。
【請求項27】
前記背景オフセット領域は、オフセット領域表面積を有し、前記受光領域が受光領域表面積を有し、前記受光領域表面積と前記オフセット領域表面積との比が少なくとも0.05、多くとも6である、請求項20に記載のプローブ。
【請求項28】
前記再帰反射体本体は、前記背景オフセット領域を規定する、請求項20に記載のプローブ。
【請求項29】
基板上に形成された被試験デバイス(DUT)を試験するためのプローブシステムであって、
前記基板を支持するように構成されたチャックと、
請求項1
~28のいずれか1つに記載のプローブと、
前記光入射角で前記受光領域の方向へ光を向けるように構成された光源と、
少なくとも実質的に前記光出射角で前記再帰反射体から放出される前記出射成分光を受光するように構成された撮像デバイスと、
を含む、プローブシステム。
【請求項30】
請求項1
~28のいずれか1つに記載のプローブを利用する方法であって、
前記光入射角で前記受光領域に入射するように前記再帰反射体の方向へ光を向けることと、
前記再帰反射体本体内で少なくとも反射成分光を内部反射させることと、
前記反射成分光のうち前記出射成分光を再帰反射体本体から、前記受光領域を介して、前記光出射角で放出することと、
光の残部が前記光出射角以外の角度で前記再帰反射体から伝播するように、光の残部を散乱させることと、
を含む方法。
【請求項31】
前記方法が、前記プローブをDUTに位置合わせすることをさらに含み、当該位置合わせが、前記プローブのプローブ先端部をDUT上の対応する試験位置に位置合わせすることを含み、前記方法は、前記出射成分光を撮像デバイスで受信することをさらに含み、前記位置合わせが当該受信に少なくとも部分的に基づく、請求項3
0に記載の方法。
【国際調査報告】