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特表2024-536414安全機構が組み込まれた針ベースのデバイスを使用する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】安全機構が組み込まれた針ベースのデバイスを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/32 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A61M5/32 510K
A61M5/32 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521040
(86)(22)【出願日】2022-10-06
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 IB2022059572
(87)【国際公開番号】W WO2023057959
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】17/494,904
(32)【優先日】2021-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523454946
【氏名又は名称】メディヴェナ エスピー.ゼット オー.オー.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】モレダ,ヤロスラウ
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA10
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD08
4C066FF05
4C066HH12
4C066NN04
4C066NN08
(57)【要約】
方法は、その第1の不使用状態において、針ベース装置の針の全長を針キャップで保護すること、針シールドによって、第1の不使用状態における針の全長および針キャップの少なくとも部分的な長さを包含すること、および針キャップの針シールドの外側に突出する全長を安全キャップ内に包含すること、および第1の不使用状態の間、針および針キャップが完全に保護され覆われるように、安全キャップを針シールドの外面に固定することを含む。 針シールドから針キャップとともに安全キャップを取り外した後、本方法はまた、針シールドを後退させて針を針シールドから出現させ、針ベース装置の第2の使用状態に備えることを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
針ベース装置(100)の本体に結合された針マウント(112)から突出する針(116)を含む針ベース装置(100)の方法であって、
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針(116)を完全に包含する針キャップ(1414)を提供することに基づいて、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針マウント(112)から突出する針(116)の全長を保護すること、
針シールド(302)によって、針ベース装置(100)の針(116)の全長と、針ベース装置(100)の第1の不使用状態における針キャップ(1414)の少なくとも部分的な長さとを包含し、針キャップ(1414)の長さが、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針マウント(112)から最も遠い針シールド(302)の端部(310)から針シールド(302)の外側に突出すること、
安全キャップ(1504)内に、針マウント(112)から最も遠い端部(310)から針シールド(302)の外側に突出する針キャップ(1414)の長さのみを包含し、針ベース装置(100)の第1の使用停止状態の間、針(116)および針キャップ(1414)が完全に保護され覆われるように、針マウント(112)から最も遠い端部(310)に近接する針シールド(302)の外面に安全キャップ(1504)を固定するステップと、
針シールド(302)による針(116)の全長の包含が維持されるように、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針キャップ(1414)と共に安全キャップ(1504)を針シールド(302)の針マウント(112)から最も遠い端部(310)から取り外すステップと、
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針キャップ(1414)とともに安全キャップ(1504)を取り外した後、針シールド(302)を針ベース装置(100)の本体に向かって第1の方向に後退させて、針(116)を針シールド(302)から出現させ、針ベース装置(100)をその第2の使用状態に準備する工程;および、
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針(116)および針キャップ(1414)の著しい横方向の移動を防止するために、針キャップ(1414)がガイド要素(18021-2)を通過するように、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針シールド(302)の内部で針マウント(112)から最も遠い針シールド(302)の端部(310)から針シールド(302)の長さに平行な方向に突出するガイド要素(18021-2)を提供するステップと、
ここで、針シールド(302)の長さに垂直な方向に沿ったガイド要素(18021-2)間の距離は、針シールド(302)の内径よりも小さく、
針シールド(302)の長さの方向に沿ったガイド要素(18021-2)の各々の長さが、針シールド(302)の長さよりも有意に小さいことを特徴とする方法。
【請求項2】
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針マウント(112)上に静止しているバネ(604)で、針マウント(112)から突出している針ベース装置(100)の針(116)の全長をさらに包含すること;および、
針シールド(302)を介して、針ベース装置(100)の第1の使用停止状態における針(116)の突出長さ全体に加えて、バネ(604)の長さ全体を包含することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1の方向と正反対の第2の方向に加えられた力に従って、第2の使用状態の直後に針ベース装置(100)をその第1の不使用状態に自動的に戻すことを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
針取付台(112)に、その端部が針(116)に結合され、その別の端部が針ベース装置(100)の本体の相補的な端部を受け入れる第2の中空かつ幅広の部分(1406)に開口する第1の中空かつ幅狭の部分(1404)を、相補的な端部が針取付台(112)と針ベース装置(100)の本体の相補的な端部との間の完全な結合時に第1の中空かつ幅狭の部分(1404)にほぼ到達し、針(116)が第2の中空かつ幅広の部分(1406)にほぼ到達するように設けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1の方向と正反対の第2の方向に加えられる力を提供するバネ(604)の自動的な減圧に基づいて、第2の使用状態の直後に針ベース装置(100)をその第1の不使用状態に自動的に戻すことであって、第2の方向に加えられる力は、バネ(604)の自動的な復元力であることをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
注射器、皮下注射針、ペン型注射器、および流体収集装置の少なくとも1つのバレル(104)を針型装置(100)の本体として利用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
針シールド(302)に形成された溝(1108)を介してロックボタン(1102、1202)がばね(604)のコイルにラッチすること、および針ベース装置(100)の第1の不使用状態においてロックボタン(708)が溝(706)を介して針シールド(302)に単にロックすること、の少なくとも一方に基づいて、ロックボタン(708、1102、1202)で針シールド(302)をロックすることをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
針シールド(302)の長さに垂直な方向に沿ったガイド要素(18021-2)間の距離は、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、ばね(604)がガイド要素(18021-2)をその中に収容することを可能にするために、ばね(604)の内径よりも小さいことをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
針ベース装置(100)の本体に結合された針マウント(112)から突出する針(116)を含む針ベース装置(100)の方法であって、
注射器、皮下注射針、ペン型注射器、および流体収集装置のうちの少なくとも1つのバレル(104)を針型装置(100)の本体として利用すること、
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針(116)を完全に包含する針キャップ(1414)を提供することに基づいて、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針マウント(112)から突出する針(116)の全長を保護するステップと、
針シールド(302)によって、針ベース装置(100)の針(116)の全長と、針ベース装置(100)の第1の不使用状態における針キャップ(1414)の少なくとも部分的な長さとを包含し、針キャップ(1414)の長さが、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針取付台(112)から最も遠い針シールド(302)の端部(310)から針シールド(302)の外側に突出すること、
安全キャップ(1504)内に、針マウント(112)から最も遠い端部(310)から針シールド(302)の外側に突出する針キャップ(1414)の長さのみを包含し、針ベース装置(100)の第1の使用停止状態の間、針(116)および針キャップ(1414)が完全に保護され覆われるように、針マウント(112)から最も遠い端部(310)に近接する針シールド(302)の外面に安全キャップ(1504)を固定するステップと、
針シールド(302)による針(116)の全長の包含が維持されるように、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針キャップ(1414)と共に安全キャップ(1504)を針シールド(302)の針マウント(112)から最も遠い端部(310)から取り外すステップと、
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針キャップ(1414)とともに安全キャップ(1504)を取り外した後、針シールド(302)を針ベース装置(100)の本体に向かって第1の方向に後退させて、針(116)を針シールド(302)から出現させ、針ベース装置(100)をその第2の使用状態に準備する工程;および、
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針(116)および針キャップ(1414)の著しい横方向の移動を防止するために、針キャップ(1414)がガイド要素(18021-2)を通過するように、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針シールド(302)の内部で針マウント(112)から最も遠い針シールド(302)の端部(310)から針シールド(302)の長さに平行な方向に突出するガイド要素(18021-2)を提供するステップと、
ここで、針シールド(302)の長さに垂直な方向に沿ったガイド要素(18021-2)間の距離は、針シールド(302)の内径よりも小さく、そして
針シールド(302)の長さの方向に沿ったガイド要素(18021-2)の各々の長さが、針シールド(302)の長さよりも有意に小さいことを特徴とする方法。
【請求項10】
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針取付台(112)上に静止しているバネ(604)で、針取付台(112)から突出している針ベース装置(100)の針(116)の突出長さ全体をさらに包含すること;および、
針シールド(302)を介して、針ベース装置(100)の第1の使用停止状態における針(116)の突出長さ全体に加えて、バネ(604)の長さ全体を包含することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の方向と正反対の第2の方向に加えられた力に従って、前記第2の使用状態の直後に、前記針ベース装置(100)を前記第1の不使用状態に自動的に戻すことをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
針取付台(112)に、その端部が針(116)に結合され、その別の端部が針ベース装置(100)の本体の相補的な端部を受ける第2の中空かつ幅広の部分(1406)に開口する第1の中空かつ幅狭の部分(1404)を、相補的な端部が針取付台(112)と針ベース装置(100)の本体の相補的な端部との間の完全な結合時に第1の中空かつ幅狭の部分(1404)にほぼ到達し、針(116)が第2の中空かつ幅広の部分(1406)にほぼ到達するように設けることを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
第1の方向と正反対の第2の方向に加えられる力を提供するバネ(604)の自動的な減圧に基づいて、第2の使用状態の直後に針ベース装置(100)をその第1の不使用状態に自動的に戻すことであって、第2の方向に加えられる力は、バネ(604)の自動的な復元力であることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
針シールド(302)に形成された溝(1108)を介してロックボタン(1102、1202)がばね(604)のコイルにラッチすること、および針ベース装置(100)の第1の不使用状態においてロックボタン(708)が溝(706)を介して針シールド(302)に単にロックすること、の少なくとも一方に基づいて、ロックボタン(708、1102、1202)で針シールド(302)をロックすることをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
針シールド(302)の長さに垂直な方向に沿ったガイド要素(18021-2)間の距離は、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、ばね(604)がその中にガイド要素(18021-2)を収容することを可能にするために、ばね(604)の内径よりも小さいことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
針ベースの装置(100)の本体に結合された針マウント(112)から突出する針(116)を含む針ベースの装置(100)の方法であって、
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針(116)を完全に包含する針キャップ(1414)を提供することに基づいて、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針マウント(112)から突出する針(116)の全長を保護すること、
針シールド(302)によって、針ベース装置(100)の針(116)の全長と、針ベース装置(100)の第1の不使用状態における針キャップ(1414)の少なくとも部分的な長さとを包含し、針キャップ(1414)の長さが、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針取付台(112)から最も遠い針シールド(302)の端部(310)から針シールド(302)の外側に突出すること、
安全キャップ(1504)内に、針取付台(112)から最も離れた端部(310)から針シールド(302)の外側に突出する針キャップ(1414)の長さのみを包含し、針ベース装置(100)の第1の使用停止状態の間、針(116)と針キャップ(1414)が完全に保護され覆われるように、針取付台(112)から最も離れた端部(310)に近接する針シールド(302)の外面に安全キャップ(1504)を固定するステップと、
針シールド(302)による針(116)の全長の包含が維持されるように、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針キャップ(1414)と共に安全キャップ(1504)を針シールド(302)の針マウント(112)から最も遠い端部(310)から取り外すステップと、
針ベース装置(100)の第1の使用停止状態において、針キャップ(1414)とともに安全キャップ(1504)を取り外した後、針シールド(302)を針ベース装置(100)の本体に向かって第1の方向に後退させて、針(116)を針シールド(302)から出現させ、針ベース装置(100)を第2の使用状態に準備するステップと、
第二の使用状態の直後に、第一の方向と正反対の第二の方向に加えられた力に従って、針ベース装置(100)を第一の使用状態に自動的に戻すステップ;および、
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針(116)および針キャップ(1414)の著しい横方向の移動を防止するために、針キャップ(1414)がガイド要素(18021-2)を通過するように、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において針シールド(302)の内部で針マウント(112)から最も遠い針シールド(302)の端部(310)から針シールド(302)の長さに平行な方向に突出するガイド要素(18021-2)を提供するステップと、
ここで、針シールド(302)の長さに垂直な方向に沿ったガイド要素(18021-2)間の距離は、針シールド(302)の内径よりも小さく、そして、
針シールド(302)の長さの方向に沿ったガイド要素(18021-2)の各々の長さが、針シールド(302)の長さよりも有意に小さいことを特徴とする方法。
【請求項17】
針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、針取付台(112)上に静止しているバネ(604)で、針取付台(112)から突出している針ベース装置(100)の針(116)の全長をさらに包含すること;および、
針シールド(302)を介して、針ベース装置(100)の第1の使用停止状態における針(116)の突出長さ全体に加えて、バネ(604)の長さ全体を包含することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第1の方向と正反対の第2の方向に加えられる力を提供するバネ(604)の自動的な減圧に基づいて、第2の使用状態の直後に針ベース装置(100)をその第1の不使用状態に自動的に戻すことであって、第2の方向に加えられる力は、バネ(604)の自動的な復元力であることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
針シールド(302)に形成された溝(1108)を介してロックボタン(1102、1202)がばね(604)のコイルにラッチすること、および針ベース装置(100)の第1の不使用状態においてロックボタン(708)が溝(706)を介して針シールド(302)に単にロックすること、の少なくとも一方に基づいて、ロックボタン(708、1102、1202)で針シールド(302)をロックすることをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
針シールド(302)の長さに垂直な方向に沿ったガイド要素(18021-2)間の距離は、針ベース装置(100)の第1の不使用状態において、ばね(604)がその中にガイド要素(18021-2)を収容することを可能にするために、ばね(604)の内径よりも小さいことをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年10月6日に出願された「NEEDLE-BASED DEVICE WITH A SAFETY MECHANISM IMPLEMENTED THEREIN」と題する同時係属中の米国特許出願第17/494,904号の優先権を主張するものであり、米国特許出願第16/831,824号の米国継続出願である。 「NEEDLE-BASED DEVICE WITH A SAFETY MECHANISM IMPLEMENTED THEREIN」と題する米国特許出願第16/831,824号は、2020年3月27日に出願され、2021年11月16日に米国特許第11,173,254号として発行され、また米国特許出願第17/234,793号も「NEEDLE-BASED DEVICE WITH A SAFETY MECHANISM IMPLEMENTED THEREIN」と題されており、2021年4月19日に出願され、2022年1月18日に米国特許第11,224,699号として発行された。米国特許出願第17/234,793号は、米国特許の一部継続出願であり、米国特許出願第16/831,824号に対する優先権を主張している。米国特許出願第16/831,824号も、2020年8月19日にPCT出願PCT/IB2020/057811として提出された。前述の各出願の内容は、参照によりその全体が本出願に組み込まれる。
本開示は、概して、針ベースの装置に関し、より具体的には、内部に実装された安全機構を備えた針ベースの装置に関する。
【背景技術】
【0002】
針ベースの装置は、皮下注射器、皮下注射針、ペン型注射器、および/または流体収集装置であってもよい。その針を使用して患者の体内に流体(例えば、薬剤)を注入したり、別の流体を抽出したりした後、針は保管のためにキャップで覆うことができる。また、使用前に針をキャップで覆ってもよい。針をキャップで覆ったり、針のキャップを取り外したりすると、針ベースの装置のユーザが怪我をする可能性がある。針ベースの装置のいくつかの実装は、使用後に針を引き込めることを可能にするように構成された針ベースの装置のバレル内にばねを使用することができる。しかしながら、ばねによって占められるバレル内の空間は、より少ない量の流体を取り込むことができる針ベースの装置をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
安全機構が実装された針ベースの装置の方法、装置、および/またはシステムが開示される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様において、方法は、針ベース装置の第1の不使用状態において針を完全に包含する針キャップを提供することに基づいて、針ベース装置の第1の不使用状態において針ベース装置の本体に結合された針マウントから突出する針ベース装置の針の全長を保護することと、針ベース装置の第1の不使用状態において針ベース装置の針の全長および針キャップの少なくとも部分的な長さを針シールドによって包含することとを含む。針キャップの長さは、針ベース装置の第1の不使用状態において、針マウントから最も遠い針シールドの端部から針シールドの外側に突出している。
【0005】
この方法はまた、針キャップの突出長さ全体を安全キャップ内に取り囲むステップと、針および針キャップが完全に保護されるように、針取付台から最も遠い端部に近接する針シールドの外面に安全キャップを固定するステップとを含む。針ベースのデバイスの最初の不使用状態中にカバーされ、針ベースのデバイスの最初の不使用状態で針取付台から最も遠い針シールドの端から針キャップと一緒に安全キャップを取り外す。針シールドによる針の全長の包囲が維持され、針ベースの装置の不使用の最初の状態で針キャップとともに安全キャップを取り外した後、針シールドを後退させる。針ベースの装置の本体に向かう第1の方向に針を針シールドから出現させ、針ベースの装置をその第2の使用状態に備える。
【0006】
別の態様では、方法は、注射器のバレル、皮下注射針、ペン型注射器および/または液体収集装置を針ベースのデバイスの本体として利用し、針ベースのデバイスの針の全長を保護することを含む。針ベースのデバイスの不使用の第1の状態において、針ベースのデバイスの本体に結合された針取付台から突出するデバイスは、針ベースのデバイスの不使用の第1の状態において針を完全に取り囲む針キャップを提供することに基づく、針ベースの装置の針の全長と、針ベースの装置の第1の不使用状態における針キャップの少なくとも一部の長さを、針シールドによって取り囲む。針キャップの一部分は、針ベースの装置の不使用の第1の状態において、針取付台から最も遠い針シールドの端部から針シールドの外側に突出する。
【0007】
この方法はまた、針キャップの突出長さ全体を安全キャップ内に取り囲むステップと、針および針キャップが完全に保護されるように、針取付台から最も遠い端部に近接する針シールドの外面に安全キャップを固定するステップとを含む。針ベースのデバイスの最初の不使用状態中にカバーされ、針ベースのデバイスの最初の不使用状態で針取付台から最も遠い針シールドの端から針キャップと一緒に安全キャップを取り外す。針シールドによる針の全長の包囲が維持され、針ベースの装置の不使用の最初の状態で針キャップとともに安全キャップを取り外した後、針シールドを後退させること。針ベースの装置の本体に向かう第1の方向に針を針シールドから出現させ、針ベースの装置をその第2の使用状態に備える。
【0008】
さらに別の態様では、方法は以下を含む。 針を完全に取り囲む針キャップを提供することに基づいて、針ベースのデバイスの不使用の第1の状態において、針ベースのデバイスの本体に結合された針取付台から突き出ている針ベースのデバイスの針の全長を保護する方法針ベースのデバイスが最初に使用されなくなった状態、および 針シールドによって、針ベースの装置の針の全長と、針ベースの装置の第1の不使用状態における針キャップの少なくとも一部の長さを包囲する。針キャップのある長さは、ニードルマウントから最も遠いニードルシールドの端部からニードルシールドの外側に突き出ている。
【0009】
この方法には次のものも含まれる。安全キャップ内で針キャップの突出長さ全体を包み込み、注射中に針と針キャップが完全に保護されカバーされるように、針取付台から最も遠い端部に近い針シールドの外面に安全キャップを固定する。針ベースのデバイスが使用されなくなった最初の状態、針ベースの装置の不使用の最初の状態において、針シールドが針の全長を取り囲むように、針ベースの装置から最も遠い針シールドの端から針キャップとともに安全キャップを取り外すステップと、維持され、そして、針ベースの装置の不使用の第1の状態で針キャップとともに安全キャップを取り外した後、針シールドを針ベースの装置の本体に向かって第1の方向に後退させて針を本体から出現させる。針シールドは、針ベースの装置をその第2の使用状態に備えるために準備される。
【0010】
さらに、この方法は、第1の方向と正反対の第2の方向に加えられる力に従って、第2の使用状態の直後に針ベースのデバイスをその第1の不使用状態に自動的に移行させるステップを含む。
【0011】
他の特徴は、添付の図面および以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0012】
本発明の実施形態は、添付図面の図において限定ではなく例として示され、同様の参照は同様の要素を示し、以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、1つ以上の実施形態による、針ベースのデバイスの概略図である。
図2】1つまたは複数の実施形態による、図1の針ベースのデバイスの針取付台の複数の構成の概略図である。
図3】1つまたは複数の実施形態による、図1の針ベースの装置に針を取り囲むように針シールドを結合する概略図である。
図4】1つまたは複数の実施形態による、バレルの外壁の側面に翼を備えた図1の針ベースのデバイスの概略図である。
図5】1つ以上の実施形態による、バレルの外壁にリングを備えた図1の針ベースのデバイスの概略図である。
図6】1つまたは複数の実施形態による、針シールドのバネベースの構成にある図1の針ベースのデバイスの概略図である。
図7図7は、外部キャップの概略図である。1つ以上の実施形態によれば、図1および図3の針ベースの装置の針シールドを少なくとも部分的に覆うように構成される。
図8図8は、1つまたは複数の実施形態による、図1の針ベースのデバイスにおけるセキュリティ機構の実装に含まれる動作を詳細に示すプロセスフロー図である。
図9図9は、モジュール要素としての外部キャップ、針取付台および針シールドを備えた図6~7のバネベースの実施形態の概略図である。
図10図10は、図6のバネベースの実施形態における針シールドの後退の説明図である。
図11図11は、図6および図7の実施形態による針ベースのデバイスのロック機構の概略図であるが、その変形例である。
図12図6の針ベースの装置で利用される外部ロックボタンの概略図である。
図13】より長い針取付台を備えた、図6の針ベースの装置の安全機構の説明図である。
図14図14は、図1~7および9~13の針ベースの装置の針取付台の別の実施形態の概略図である。
図15図15は、図14の針取付台の実施形態による、図1~7および9~13の針ベースのデバイスに類似した針ベースのデバイスの使用されない状態の概略図である。
図16】不使用状態にある図15の針ベースの装置の別の実施形態の概略図である。
図17図17は、図14~16の実施形態による針ベースの装置の使用が可能になった状態の概略図である。
図18】1つまたは複数の実施形態による、ガイド要素を備えた図15の針ベースのデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態の他の特徴は、添付の図面および以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0015】
以下に説明する例示的な実施形態を使用して、安全機構が実装された針ベースの装置の方法、システムおよび/または装置を提供することができる。本実施形態は、特定の例示的な実施形態を参照して説明されてきたが、様々な実施形態のより広い精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正および変更を行うことができることは明らかであろう。
【0016】
図1は、1つまたは複数の実施形態による針ベースの装置100を示す。1つまたは複数の実施形態では、針ベースの装置100は、皮下注射器、皮下注射針、ペン注射器、流体(例えば、血液)収集装置および/または流体注入器/抽出器であり得る。針ベースの装置100は、医療用途への使用に限定されるだけでなく、生物学的用途および/または化学的用途にも使用され得ることに留意されたい。例えば、針ベースの装置100を使用して、バイアル/ボトルから必要な量の溶媒/流体を抽出することができる。すべての合理的なアプリケーションは、本明細書で説明する例示的な実施形態の範囲内にある。
【0017】
1つまたは複数の実施形態では、針ベースのデバイス100は、そのバレル104の内外に移動するように構成されたプランジャ102を含み得る。 1つの例示的な実装形態では、バレル104は円筒形であってもよく、プランジャ102は、バレル104内およびバレル104の内外へのスライド移動を可能にするように適切に設計されてもよい(例えば、円筒形でもよい)。別の例示的な実装形態では、バレル104は次のような形状であってもよい。プランジャ102は、正方形のプリズムまたは直方体のプリズムであり、前述のスライド可能な移動を可能にするために適切な形状であってもよい。バレル104内およびバレル104の内外へのプランジャ102のスライド移動を可能にするバレル104およびプランジャ102のあらゆる可能な形状および構成は、本明細書で論じる例示的な実施形態の範囲内である。
【0018】
1つまたは複数の実施形態では、プランジャ102の基部106により、ユーザ150は、その手152の親指を使用してプランジャ102をバレル104に押し込むことができる。基部106はまた、ユーザ150が手152の親指および/または他の指を使用してバレル104からプランジャ102を引き出すことを可能にすることができる。1つまたは複数の実施形態では、ユーザ150は他の指(例えば、人差し指および中指)を使用することができる場合がある。およびオプションとして、親指を利用してプランジャ102をバレル104内に押し込みながら、針ベースの装置100を安定させるための手のひら152を使用することができる場合がある。ユーザ150は、別の手(例えば、手154)で針式装置100を保持し、手152の親指および/または他の指を使用してプランジャ102をバレル104から引き出すことができる。プランジャ102およびバレル104の使用は針ベースの装置に関する当事者には周知である。したがって、それらの詳細な説明は、便宜上、簡潔さおよび明確さのためにスキップされる。
【0019】
針ベースの装置100の動作のすべての状態において、プランジャ102の少なくとも一部(例えば、少なくとも基部106)がバレル104の外側にあってもよいことに留意されたい。プランジャ102は、針ベースの装置100の動作のすべての状態においてバレル104の内部にあってもよい。例えば、基部106を含むプランジャ102の端部から最も遠いプランジャ102の端部は、プランジャヘッド108であってもよい。ヘッド108は、針ベースのデバイス100の動作のすべての状態においてバレル104の内部にあってもよい。1つまたは複数の実施形態では、図1に示されるように、プランジャヘッド108の断面直径は、バレル104の断面直径より小さくてもよい。また、基部106の断面直径は、バレル104の断面直径より大きくてもよい。前述の設計は、プランジャ102がバレル104内で移動して針ベースのデバイス100に関連する機能を実行できるようにするために重要である。ベース106がなければ、バレル104内のプランジャヘッド108の位置を望ましいように制御することができない可能性がある。プランジャヘッド108がないと、プランジャ102は、基部106が底部にある針ベースの装置100の垂直位置でバレル104から落ちる可能性がある。また、プランジャヘッド108と、ベース106から最も遠いバレル104の端部110との間のバレル102の部分は、針ベースの装置100によってバイアル/ボトルから引き出された流体を含むことができる。前記部分は、プランジャヘッド108がないと、流体を保持できないことがある。
【0020】
図1は、1つまたは複数の実施形態による針取付台112も示している。1つ以上の実施形態において、針116の端部114は、針116が針取付台112から突出するように、針取付台112(例えば、針ハブ)に挿入され得る。1つ以上の実施形態において、針116は、その長さに沿った中空(例えば円筒形)の穴を含み得る。1つまたは複数の実施形態では、針116の別の端部118は、尖って傾斜していてもよい。1つまたは複数の実施形態では、針116の端部118は、流体の抽出中にバイアル/ボトルに、または流体の注入中に患者の腕に最初に接触するように構成され得る。1つまたは複数の実施形態では、針取付台112は、基部106から最も遠いその端部110によってバレル104に直接結合されてもよい。したがって、バレル104とプランジャ102が共に注射器を形成する実施例においては、針取付台112と、それにより、針116を注射器に取り付けることができる。
【0021】
図2は、1つまたは複数の実施形態による、針取付台112の複数の構成を示す。第1の構成では、針取付台112は、針取付台112がバレル104に結合されたときに、バレル104の長さにほぼ垂直な方向で、その各側面にウィング2021,2を有することができる。ウィングのない針取付台112の部分204はバレル104に(例えば、ねじ機構に基づいて)直接結合されるように構成される第1の構成において、ウィング2021-2は、均一な幅でもよい。第2の構成においても、針取付台112は、針取付台112がバレル104に結合されたときに、バレル104の長さにほぼ垂直な方向に、その各側面にウィング2121,2を有することができる。例えば、ウィングのない針取付台112の部分214は、バレル104に(例えば、ねじ機構に基づいて)直接結合されるように構成され得る。しかしながら、第1の構成とは異なり、ウィング2121-2は、部分的にのみ均一な幅であってもよく、その後、縮小された幅にテーパオフする(または幅を有さない)だけである。
【0022】
図3は、1つまたは複数の実施形態による、針ベースの装置100にその針116を取り囲むように針シールド302を結合することを示す。ここで、1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、針取付台112および/またはバレル104の設計に基づいて、円筒形または直角プリズム/正方形プリズムのような形状であってもよい。さらに、1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、突出した針116をその中に取り囲むことができるように中空である。1つまたは複数の実施形態では、端部110に近接するバレル104の外壁304は、その上にコネクタ306を有し、針シールド302の端部308がコネクタ306に留められることを可能にし、針シールド302は、その中に突出する針116を完全に包囲する。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302の断面内径は、針取付台112の断面外径およびバレル104の断面外径より大きくて、針シールド302が針取付台112およびバレル104上を摺動できるようにすることができる。
【0023】
1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、最初に、その端部308を通して針取付台112上の突き出た針116を受け入れることができる。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、次いで、端部308がバレル104の外壁304上のコネクタ306に留められるまで、針取付台112上をスライドされ得る。針シールド302が突き出た針116を完全に取り囲む時、針シールド302の他方端部(例えば、端部310)は針116の端部118を完全に取り囲む。図3は、針シールド302が透明であることを示す(例えば、針シールド302は、プラスチック、ガラスなどで作られ得る)。しかしながら、針シールド302は、特定の実施形態では半透明または不透明であってもよいことに留意されたい。ここで、針シールド302の外壁は、針116が針シールド302によって依然として保護されている間に針116を露出させる切り込み(図示せず)を含むことができる。すべての合理的な変形は、本明細書で論じられる例示的な実施形態の範囲内にある。
【0024】
1つまたは複数の実施形態では、針取付台112上での針シールド302の摺動は、針取付台112上のウィング2021-2によって促進され得る。前述の目的のために、オプションとして、溝3121-2が針シールド302の内壁314上に提供され得る。1つまたは複数の実施形態では、針取付台112のウィング2021-2は、ウィング2021-2が、溝3121-2に対して相対的にスライドする間、溝3121-2内に受容され得る。図3は、溝3121-2が針シールド302の内壁314を横断してその厚さ全体に切り込んでいるように示しているが、より多くの代替実施形態では、溝3121-2は、針シールド302の内壁314を完全に1つまたは2つに横断しなくてもよいことに留意されたい。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、コネクタ306内に受け入れられるまでスライドすることができる。1つまたは複数の実施形態では、コネクタ306は、その中に針シールド302の端部308を受け入れる溝3181-2をそれぞれが形成する一対のフラップ3161-2によって構成され得る。
【0025】
したがって、1つまたは複数の実施形態では、ユーザ150は、一時的な保護のために(例えば、患者の部位への輸送のために)、針116を針シールド302で覆うことができる。1つまたは複数の実施形態では、針116は、その使用後も針シールド302を使用してカバーされ得る。1つまたは複数の実施形態では、針116を針シールド302で覆うことは、針116を保護するだけでなく、それとの望ましくない接触から生じる望ましくない事故を防ぐこともできる。1つまたは複数の実施形態では、患者の体内への流体(例えば、薬剤)の注入を可能にするために、針116は、針シールド302をさらに下方に押すことに基づいてカバーを外すことができる。1つまたは複数の実施形態では、コネクタ306が柔軟であってもよいので、ユーザ150は、針シールド302の端部308がコネクタ306の溝3181-2から飛び出し、バレル104に沿ってさらに下向きにスライドできるようにするのに十分な下向きの圧力を加えることができる場合がある。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302がバレル104に沿ってさらに下方にスライドする過程で、針116が針シールド302の端部310から飛び出して、針116が覆われないようにする。
【0026】
1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、ユーザー150がプランジャ102をバレル104から外側に引き抜いた後、針シールド302をバイアルまたはボトルのキャップに当ててバレル104をバイアルまたはボトルに向かって内側に押すと、間接的にバレル104に沿ってさらに下方に移動することができる。1つまたは複数の実施形態では、これにより、針シールド302の端部308がコネクタ306の溝3181-2から自動的に飛び出し、バレル104に沿ってさらに下方にスライドし、それによって針116を露出させることができる。1つまたは複数の実施形態では、ユーザー150は針シールド302を保持して、針116が患者の体内に流体(例えば、薬剤)を注入するか、そこから血液を抽出するために露出される位置を維持する。1つまたは複数の実施形態では、タスクが完了すると、針シールド302による針116の完全な包囲の状態を復元するために、ユーザー150によって針シールド302に反対方向に力が加えられ得る。
【0027】
したがって、1つまたは複数の実施形態では、針ベースの装置100には、使用されていない状態(例えば、保管、輸送、流体の注入後、流体の回収後)で針116を保護するように構成された針シールド302を設けることができる。その使用(例えば、流体の注入、流体の収集)のために針116を露出させるために引き込み可能である。図2および3は針取付台112の側面にウィング(2021-2、2121-2)を示しているが、1つ以上の代替実施形態において、ウィングは代わりにバレル104の側面に1つ以上存在する可能性があることに留意されたい。ここで、1つまたは複数の実施形態では、針取付台112は、サイズがより小さく、より平坦であり得る。また、針シールド302は、単にコネクタ306を介してバレル104に結合される必要はないことに留意されたい。特定の実施形態では、針シールド302は、針取付台112と同様の要素に単に取り付けられてもよい。この場合、前記要素は、針取付台112を取り囲むことができ、針シールド302は、前記要素に結合されることによってバレル104に間接的に結合することができる。ある場合には、針取付台112はまた、針シールド302のための(例えば、針取付台112を取り囲む要素に基づく)マウントとして解釈され得る。
【0028】
図4は、1つまたは複数の実施形態による、バレル104の外壁304上の端部110に近接する側面にウィング4021-2を有する針ベースの装置100を示す。ここで、1つまたは複数の実施形態では、針シールド302はウィング4021-2上をスライドして外壁304上のコネクタ306にロックして針116を保護することができる。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302はバレル104に沿って、更に下方に押される。これにより、端部308がコネクタ306から飛び出すように、針シールド302に加えられる圧力に基づいて、針116を覆い隠す/露出させる。再び、1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、針シールド302が突き出た針116を完全に包囲する位置まで引き戻され得る。
【0029】
図4は、図2の針取付台112におけるその第1の構成と同様の構成のウィング4021-2を示しているが、ウィング4021-2はまた、図2の針取付台112におけるその第2の構成と同様の構成であってもよいことに留意されたい。さらに、針シールド302と針取付台112/バレル104との間の相対運動を可能にするすべての合理的な変形は、本明細書で論じられる例示的な実施形態の範囲内である。図4では、針取付台112は、その上にウィングがないため、図2~3の実施形態よりも小さくてもよい。
【0030】
図3を再び参照すると、ウィング2021-2の構成は限定されないことに留意されたい。ウイング2021-2の代わりに、ウイング2121-2が針取付台112の側面にあることが可能である。さらに、上述のように、溝3121-2は、針シールド302の内壁314を完全に横切ることができない。この実施形態では、ウイング2121-2は、溝3121-2内に受け入れられ、溝3121-2に対して相対的にスライドすることができる。ここで、ウィング2121-2の先細りにより、上で論じたように、コネクタ306を必要とせずに針シールド302を針取付台112/バレル104上にロックすることができる。また、針シールド302は、上述の通り、針116を覆い隠す/露出させる為に下方に押される。次いで、針シールド302は、針シールド302が突出針116を完全に取り囲む元の位置に手動で復元され得る。
【0031】
図5は、1つまたは複数の実施形態による、端部110に近接するバレル104の外壁304上にリング502を有する針ベースの装置100を示す。ここで、針取付台112は、図2~3と同じ構成であってもよい。あるいは、針取付台112は、より小さく、その上にウィングがなくてもよい。一実施形態では、リング502(例えば、均一な厚さの)は、バレル104の外壁304から突出することができる。さらに、リング502の下側は、針シールド302の端部308上の突起506に相補的な溝504を有することができる。再び、針シールド302は、その端部308を通して針取付台112上の針116を最初に受容することができる。針シールド302は、ある時点の後、針シールド302の突起506がリング502の溝504にロックするように、バレル104に向かって下方に移動され得る。この状態において、針シールド302は、その中に突出針116を完全に取り囲むことができる。
【0032】
1つまたは複数の実施形態では、リング502は、柔軟な材料でできていてもよい。また、1つまたは複数の実装では、リング502はその柔軟性のために形状を変えることができるが、リング502はバレル104に沿ってその位置を変えることはできない。1つまたは複数の実施形態では、(例えば、ユーザー150による)適切な下方圧力により、突起506は、溝504から飛び出し、針シールド302をバレル104に沿ってさらに下方に移動させる。1つまたは複数の実施形態では、これにより、患者に使用する(例えば、血液を抽出するため、流体を注入するため、指を刺すため)ために、またはバイアル/ボトルに使用する(例えば、液体を抽出するために)ために、針116を露出/露出させることができる。1つまたは複数の実施形態では、針116の使用に続いて、針シールド302が再び針116を完全に取り囲むことができるように、突起506が溝504に再びロックできるように上向きの圧力が加えられてもよい。
【0033】
図5のリング(例えば、リング502)の実施形態は、単に例示的な実施形態である。針116のカバーおよびそのカバーを外すことを容易にするリングを含む他の実施形態は、本明細書で論じられる例示的な実施形態の範囲内である。1つまたは複数の実施形態では、針取付台112上のウイング(2021-2、2121-2)は、適切な位置での/からの針ベース302のロック/ロック解除/再ロックをさらに補助し得る。すべての合理的な変更は、本明細書で説明する例示的な実施形態の範囲内にある。
【0034】
図6は、1つまたは複数の実施形態による、針シールド302のばねベース構成の針ベースの装置100を示す。ここで、1つまたは複数の実施形態において、ウィング2121-2を有する針取付台112は、基部106から最も遠い端部110を介してバレル104に直接挿入され得る。一実施例において、バレル104は、内壁に溝(図示せず)を有し得る。その近位端110上に針取付台112をねじ込むことができる。針取付台112をバレル104に結合する他の形態は、本明細書で論じる例示的な実施形態の範囲内である。1つまたは複数の実施形態では、バレル104は、端部110に近接する外壁304上に形成されたリング602(例えば、リング502に類似しているが、構造的に異なっていてもよい。リング602は、可撓性材料で作製されていてもよい)を有することができる。リング602はバレル104と一体的に形成されてもよいが、いくつかの他の実施形態では、リング602はバレル104とは別の要素であってもよい。
【0035】
1つまたは複数の実施形態では、ばね604が突出針116をその全長に沿って取り囲むように、ばね604を針取付台112上に配置することができる。1つまたは複数の実施形態では、ここで、針116を取り囲むばね604がその端部308を通して針シールド302内に受け入れられ、針シールド302がバレル104に向かって下方に移動されると、針シールド302の端部308がリング602に押し付けられ得る。いくつかの実施形態では、(例えば、ユーザ150の手152を介して)圧力をさらに加えることで、リング602を圧縮し、リング602を端部308の内側に押し込んで、針シールド302内に受け入れることができる。1つまたは複数の実施形態では、この状態で、針シールド302は完全に突出針116とばね604の両方の全長を包含する。
【0036】
1つまたは複数の実施形態では、さらなる外圧が加えられない場合、針シールド302は、突き出た針116およびばね602を快適に保護することができる。1つまたは複数の実施形態では、リング602は針シールド302を位置にロックしないが、リング602の断面内径は、端部308の断面内径より大きくてもよいので、針ベースの装置100がひっくり返されたときに、針シールド302が外向きに落下するのを防ぐことができる。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は中空であってもよい。1つまたは複数の実施形態では、さらに、端部308から最も離れた針シールド302の端部310の断面内径は、ばね604の断面直径よりも小さくてもよい。したがって、1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は針ベースの装置100が直立位置に保持されるとき、ばね604によって下方への落下が防止され得る。
【0037】
1つまたは複数の実施形態では、ばね604が存在しない場合、針シールド302が滑って下方に落下する可能性がある。代替的または追加的に、針シールド302は、上で論じたように、針取付台112に取り付けられた要素に基づいて下方に落下するのを防ぐことができる。しかし、1つまたは複数の実施形態では、ユーザ150がバレル104に向けて下方向に更に圧力をかけるか、針シールド302の端部310を表面(例えば、患者の腕、バイアルのキャップ、またはボトル)が下方向に通常の反作用を及ぼすと、針シールド302はバレル104に沿って下方向に移動し、それによってばね604も同じ方向に圧縮して針116を露出/露出させる。次いで、針116を適切に利用することができる(例えば、患者に流体を注入するため、患者の指/身体部分を刺すため、バイアル/ボトルのキャップを刺すため)。針116の使用に続いて、ばね604の圧縮方向に沿った力が緩和されて(例えば、針ベースの装置100を表面から取り出し、ユーザ150が下方向への圧力の適用を停止することによって)、ばね604をその非圧縮バージョンに戻すことができる。ばね604の圧縮されていない状態では、針シールド302は、突き出た針116およびばね604を再び完全に取り囲むことができる。
【0038】
換言すれば、ばね604の圧縮方向に沿った力の適用を緩和した直後に、針ベースの装置100は自動的にその不使用状態(例えば、針シールド302が針を完全に包囲する状態)に戻ることができる。 116およびバネ604)の使用後、バネ604の圧縮方向と正反対の方向に自動的に加えられるバネ604の減圧によってもたらされる別の力(例えば、復元力)に従って作動する。
【0039】
患者の体内に流体を注入するシナリオにおいて、針ベースの装置100は、最初に、流体が抽出されるバイアル/ボトルのキャップに対して配置され得る。端部310がキャップに押し付けられると、キャップからの通常の反応が針シールド302を下方に押し、それによってばね604を圧縮する。針シールド302の下方への移動およびばね604の圧縮により、キャップを刺す針116が露出する。プランジャ102はまた、プランジャヘッド108が針取付台112に接触するように、ユーザ150が基部106を針取付台112に向かって上方向に押すことによって押し込まれ得る。プランジャ102を後方に引くと、針取付台112とプランジャヘッド108との間にギャップが生じ得る。前記ギャップは低圧領域を構成することができ、それにより流体が中空針116を通って噴出することによってギャップを満たすことが可能になる。
【0040】
ここで、所望の量の流体をギャップに充填することができる。ギャップは、バレル104上の目盛り付きマーク(例えば、目盛り付きマーク606として示される)に基づいて制御され得る。所望の量の流体がギャップ内で利用可能になると、ユーザ150は、バイアル/ボトルから針ベースの装置100を取り出し得る。これにより、ばね604を減圧して、ばね604を元の形状に復元する。次に、ユーザ150は針シールド302の端部310を患者の腕に当てることができ、これもまた、上述のようにばね604を圧縮し、針116を露出させる。露出した針116は、患者の肌を刺す。基部106のプレスはギャップの体積を圧縮することができ、それによってその中に高圧領域を作り出す。流体は、中空針116を通して患者の体内に圧搾され得る。
【0041】
流体が患者の体内に注入されると、針ベースの装置100は患者の腕から引き抜かれてもよい。これにより、ばね604の圧縮が解除され、針シールド302が露出した針116およびばね604を完全に取り囲む位置に針シールド302が復元される。針ベースの装置100はまた、患者の指先を刺して血液を抽出する、またはボトル/バイアルからの別の液体を抽出するために使用され得る。さらに、針ベースの装置100は、哺乳動物の身体部分から毒液を抽出するために使用することができる。上で論じた図に関する詳細は、前述の用途を明らかにする。すべての合理的な変更は、本明細書で説明する例示的な実施形態の範囲内にある。
【0042】
図6に関して、針シールド302を引っ込めて針116を露出させ、解放して針116を自由に閉じることができることは明らかである。また、針取付台112上のウィング2121-2は、針シールド302とバレル104との間の確実な結合を助けることができる。ウィング2121-2なしで図6の実施形態を想定することが可能である。要約すると、図6の実施形態は、針シールド302が後退してばね604を圧縮し、針116を露出させる針ベースの装置100の使用に関して、2つの異なる動作モードで使用することができる。針ベースの装置100の使用の第1の異なる動作モードは、哺乳動物(例えば、ヒト)のバイアル/ボトルまたは体(例えば、腕)からの流体の抽出であり得、第2の異なる動作モードは、針ベースの装置100の使用操作は、哺乳動物の体または別の哺乳動物の体への前記流体の注入であり得る。流体の抽出とその注入の両方の際に使用するために類似の針が遮蔽され露出される現在の解決策は存在しない。図6の実施形態のさらに別の動作モードは、針116がばね604および針シールド302によって完全に遮蔽/取り囲まれている針ベースの装置100の不使用状態に関連し得る。
【0043】
図7は、1つまたは複数の実施形態による、針シールド302を少なくとも部分的に覆うように構成された外部キャップ702を示す。1つまたは複数の実施形態では、外部キャップ702は、針シールド302のスリットおよびカットを覆うために、透明(例えば、プラスチック、ガラス)、半透明(例えば、ゴム)または不透明な材料から作製され得る。例えば、外部キャップ702の外面704は、その中に溝706を有することができる。それに対応して、1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、その外面にロックボタン708を有することができる。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302のロックボタン708は、外部キャップ702の溝706に受け入れられて、針ベースの装置100をロックするように(例えば、使用されていない状態で)構成され得る。
【0044】
1つまたは複数の実施形態では、外部ロックの使用は、針ベースの装置100、またはその中の少なくとも針116の再使用を防止することができる。図7は、針シールド302が針116およびばね604を覆うように示しているが、外部ロックに関連する概念は、図1~5の実施形態にも適用可能である。1つまたは複数の実施形態では、外部ロックは、針シールド302の移動を防止し、これにより、針ベースの装置100の再使用を防止することができる。あるいは、針シールド302自体が、ロックボタン708および溝706の両方を含むことができる。ここで、針シールド302の要素を使用するだけでロックできる。別の代替実施形態では、ロックボタン708は針シールド302の外部にあってもよい。例えば、ロックボタン708は外部キャップ702にあってもよく、溝706は針シールド302にあってもよい。外部キャップ702のロックボタン708は、針シールド302の溝706内に受容され得る。
【0045】
さらに別の代替実施形態では、外部キャップ702は針シールド302のロックボタン708を覆って、針ベースの装置100の輸送中または取り扱い中に時期尚早の/偶発的なロックを防止することができる。一実施例において、外部キャップ702はペンのキャップの様なデザインでも良い。外部キャップ702の他の構成は、本明細書の例示的実施形態の範囲内である。
【0046】
したがって、上記の例示的な実施形態は、針ベースの装置100に関する安全機構を提供する。典型的な注射器で利用可能な手動の遮蔽は、その使用後に針をキャップすることを必要とし得る。キャッピングとキャッピングの解除により、ユーザが針で怪我をする可能性がある。さらに、注射器の中に針を引っ込めることを可能にするばねベースの典型的な実装では、ばねのためにバレル内にいくらかのスペースを確保することができる。これにより、投薬のためのスペースが失われる可能性がある。本明細書で論じる例示的な実施形態における針シールド302の自動後退は、針ベースの装置100の片手操作も可能にすることができる。すべての合理的な変形は、本明細書で論じる例示的な実施形態の範囲内にある。
【0047】
上述の例示的な実施形態は、バレル104およびプランジャ102を備えた皮下注射器および針116の文脈に置かれていることに留意されたい。しかしながら、本明細書で論じられる例示的な実施形態に関連する概念は、針取付台112が針ベースの装置100の本体(バレル104の代わり)に連結されて、針116が針取付台112から突出する実施形態全体に適用可能である。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、作動状態で突き出た針116を取り囲んでもよい。針シールド302は、針116を露出/露出するために引っ込められてもよい。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、上で論じたように、外部キャップ702によって保護されてもよい。図1~7に関して論じた例示的実施形態のすべての妥当な変形および組み合わせは、本明細書で論じた例示的実施形態の範囲内である。
【0048】
図8は、1つまたは複数の実施形態による、針ベースの装置(例えば、針ベースの装置100)におけるセキュリティメカニズムの実装に関与する動作を詳述するプロセスフロー図を示す。1つまたは複数の実施形態では、動作802は、本体(例えば、バレル104)に結合された針取付台(例えば、針取付台112)から突出する針ベースの装置の針(例えば、針116)の全長を保護することを含み得る。針ベースの装置の第1の不使用の状態において、針の突出長さ全体を完全に取り囲むように構成された針シールド(例えば、針シールド302)を提供する。1つまたは複数の実施形態では、操作804は、針シールドを針ベースの装置の本体に向かって第1の方向に引っ込めて、針を針シールドから出現させて、針ベースの装置をその第2の使用の状態に準備することを含み得る。
【0049】
1つまたは複数の実施形態では、動作806は、第1の方向と正反対の第2の方向に加えられる力に従って、第2の使用の状態に続いて、針ベースの装置をその第1の不使用の状態に移行させることを含み得る。1つまたは複数の実施形態では、操作808は次に関与し得る。針シールドと針ベースの装置の本体との間の結合に基づいて、針ベースの装置の第1の不使用の状態において針シールドによって針の突出長さ全体の包囲を確実に維持する。
【0050】
図9は、外部キャップ702、針取付台112、および針シールド302をモジュール要素として有する、図6~7のばねベースの実施形態を示す。1つまたは複数の実施形態では、図6および9によって明確に示され、上述のように、針シールド302は、バレル104(針ベースの装置100の本体)に直接、または例えばコネクタ(リング602など)のユーザーを通して、針シールド302がばね604および針116の両方を取り囲むように取り付けられる。図6を参照して説明したように、針取付台112、針シールド302、およびリング602の相対的な断面積/直径は、針116を自動的に保護することができ、針116によって引き起こされる偶発的な突き刺しを防止する。針シールド302を直接結合できるように、バレル104(または針ベースの装置100の本体)にスナップ(図示せず)が形成されてもよいことに留意されたい。
【0051】
図10は、1つまたは複数の実施形態による、図6のばねベースの実施形態における針シールド302の後退を示す。上述のように、ユーザ150によって、または針シールド302の端部310を表面(例えば、患者の腕、バイアル/ボトルのキャップ)に押し付けることによって、バレル104に向かって下向きの方向に圧力が加えられると、針シールド302は同じ下方向に移動し、それによって図10に示すようにばね604を圧縮する。図11は、図6および7の実施形態による針ベースの装置100のロック機構1100を示すが、その変形である。ここで、1つまたは複数の実施形態では、ロック機構1100は、針取付台112の端部114/頂部に近接した位置の針シールド302上のロックボタン1102(ロックボタン708に類似)を含み得る。ただし、ここでは、図11に示されるように、ロックボタン1102は、針取付台112の上部に触れるため、そして、フック1104の上の鉤歯1110が1つ以上のバネ604のワイヤをキャッチすることによって針シールド302をロックするために、バネ604のコイル1106の間に入り、その上に構成されたフック1104を有し得る。前述の目的のために、針シールド302はその外壁に溝1108を有することができ、フック1104と鉤歯1110が通過してばね604のコイル1106と針取付台112の上部にロックされ、これにより、図7の実施形態のロック力と比較してロック力が増加する。ロックボタン708が代わりに外部キャップ702と係合する。
【0052】
上述のように、他の可能な実施形態は、針シールド302または針シールド302およびばね604の両方と係合する別個の要素であるロックボタン708を含む。図12は針シールド302の溝1204(例えば、外部ロックボタン1202のフック1208による)およびばね604のコイル1106(例えば、外部ロックのボタン1202上の鉤歯1210を含む別のフック1206による溝1108を介して)の両方と係合するように構成された外部ロックボタン1202(例えば、ロック機構1200の一部)を示す。再び、外部ロックボタン1202の実施形態の文脈は、図6のものと同様である。1つまたは複数の実施形態では、上記のばね604は、別個の要素であってもよく、上記の針取付台112または針シールド302と一体化されていてもよい。1つまたは複数の実施形態では、ばね604は、金属ばねまたは成形ばねであってもよい。1つまたは複数の実施形態では、すべての実施形態にわたる針シールド302は、針取付台112およびばね604などの他の要素とともに、注射器または別の形態の針ベースの装置100とは異なる安全機構として販売され得る。
【0053】
図13は、図6の実施形態を示すが、針取付台112がより長い。ここで、針取付台112は、バレル104の代わりにリング602がその上に形成され得るように、より長くてもよい。したがって、針取付台112および針シールド302を有する針116は、針ベースの装置100とは別個の別個の安全機構1300として販売され得る。図3の手動の実施形態は、ロック機構(例えば、図7および図11~12のもの(図3の実施形態にはばね604が存在しないので、ばね604のワイヤを引っ掛けない))も含むことができることに留意されたい。本明細書で説明するばね604がない図7の実施形態を想像するのは容易である。すべての合理的な変更は、本明細書で説明する例示的な実施形態の範囲内にある。また、哺乳動物の体内への流体の注入および哺乳動物のバイアル/ボトル/体からの流体の抽出のメカニズムは、当業者に、特に針ベースの装置100に関する当業者は既知であることに留意されたい。したがって、便宜上および明確にするために、その詳細な説明および図示は省略する。
【0054】
図14は、1つ以上の実施形態による、針取付台112のさらに別の実施形態を示す。ここで、針取付台112は、針116が取り付けられる端部114を有し得る。端部114から始まり、針取付台112の本体1402は、端部114を通して針116を受け入れるように構成された狭い第1の部分1404(例えば、円筒形)を有してもよい。前記円筒形の第1の部分1404は、より幅広の第2の部分1406(例えば、円筒形)に開いていてもよい。これは、針取付台112の端部114とは反対側の別の端部1408まで続く。
【0055】
図14に示されるように、第2の部分1406は、その下面(例えば、内面)に(例えば、ねじ山1410で)ねじ山を付けることができる。図14はまた、バレル104の端部(例えば、端部110)の周囲にねじ山が切られている(例えば、ねじ山1412を備えている)ことを示している。第2の部分1406/針取付台112のねじ山1410およびバレル104のねじ山1412は、針取付台112がねじ山1410およびねじ山1412によってバレル104にねじ込まれることによって針取付台112がバレル104に結合されるように、互いに相補的であってもよい。中空で狭い第1の部分1404と幅広の第2の部分1406を有する針取付台112の設計により、針116が一方の側から第2の部分1406にほぼ到達し、バレル104が他方の側から第1の部分1404にほぼ到達し、続いて針取付台112とバレル104間の結合が可能となり得る。明らかに、針取付台112は、第1の部分1404および第2の部分1406の側面に翼14501-2を含み、溝(溝を含んでも含まなくてもよい)針シールド302の内壁に沿って針取付台112が移動できるようにすることができる。例えば、図3の溝3121-2に類似した溝)は、前述の動きを容易にする。
【0056】
いくつかの実施形態が可能である。一実施形態では、第2の部分1406は、第1の部分1404に向かう方向に先細りであってよい。換言すると、第2の部分1406は、端部1408で最も幅が広く、第1の部分1404に最も近い場合に最も狭くなり得る。上で論じたように(例えば、端部110)、バレル104は、第2の部分1406の先細りに相補的な方法で先細りにすることができる。別の実施形態では、第2の部分1406は先細りでなくてもよい。さらに別の実施形態では、ねじ山1412はバレル104の内面/内壁にあってもよく、ねじ山1410は第2の部分1406の外面にあってもよい。針取付台112のバレル104への結合は、針取付台112をバレル104にねじ込むことを含んでもよい。さらに、別の実施形態では、バレル104のテーパ部分は、それ自体が別のテーパ部分と交換可能なモジュール要素であってもよい。すべての合理的な変形は、本明細書で説明する例示的な実施形態の範囲内にある。
【0057】
上で論じたように、針116は、針取付台112に結合されたときに一方の側から第2の部分1406にほぼ到達し、バレル104が針取付台112に結合されたときにバレル104は針取付台112の第1の部分1404にほぼ到達するため、針取付台112の設計は、液体損失のためのデッドスペースが最小限に抑えられるようにします。図14はまた、1つまたは複数の実施形態による、針ベースのデバイス100のバレル104と針取付台112との間の結合手段の例を示す。明らかに、上述した様々な構成のばね604および針シールド302は、図14によって開示および予想される実施形態における針ベースの装置100の一部であってもよい。
【0058】
図14に示すように、針ベースのデバイス100は、不使用状態で針116を覆うように構成された針キャップ1414をさらに含み得る。図15は、 1つまたは複数の実施形態による、不使用状態にある図14の実施形態による針ベースのデバイス100を示す。針シールド302は、説明の便宜上、透明として示されている。 1つまたは複数の実施形態では、針ベースのデバイス100は、不使用の状態では針キャップ1414で完全に覆われた針116を含み得る。図6~7および図9~13のばねの実施形態に見られるように、針116は、針ベースの装置100の不使用の状態では、ばね604によって完全に包囲され得る。針116を覆う針キャップ1414は、少なくとも部分的にバネ604によって包囲され得る。
【0059】
ばね604のない本明細書で論じられる実施形態を容易に想像することは可能であるが、本明細書で論じられる例示的な実施形態は、便宜上、ばね604を含む。 1つまたは複数の実施形態では、針キャップ1414は、その中に針116を収容するための中空の円筒形または先細の要素であってもよい。 1つまたは複数の実施形態では、針ベースの装置100が不使用の状態では、針シールド302は、その中に針116およびバネ604を完全に包囲することができる。1つまたは複数の実施形態では、針シールド302は、針シールド302から(例えば、端部310から)突出する小さな部分(例えば、突出部分1502)を除いて、その中に針キャップ1414を完全に取り囲むこともできる。1つまたは複数の実施形態では、突出部分1502は、安全キャップ1504が針シールド302に結合され、針キャップ1414の突出部分1502を覆うように、針シールド302の外面上の溝1506に張り付く安全キャップ1504で覆われてもよい。完全に。針ベースの装置100が使用されないこの状態では、非圧縮ばね604が針116を完全に取り囲む(そして針キャップ1414を部分的に取り囲む)ことに留意すべきである。
【0060】
1つまたは複数の実施形態では、安全キャップ1504の存在により、針ベースの装置100の不使用状態において、針キャップ1414が安定に保たれ、内部の針116が針キャップ1414によって完全に覆われることが保証される。さらに、もし針キャップ1414が針取付け部112から最も遠い端部1508に穴を含む場合、針116が誤って不使用状態にある針ベースの装置100内の針取付け部112から外れた場合でも、針116が針シールド302から飛び出すことはない。図15もまた、針取付台112の端部1510にロックされている針キャップ1414を示す。前記結合は、ねじ(図示せず)またはその他の可能な手段に基づくことができる。
【0061】
図16は、針ベースの装置100の別の実施形態を示しており、針シールド302は、針ベースの装置100の不使用状態で針116、針キャップ1414およびばね604を完全に覆っている。この実施形態では、針キャップ1414は突き出ていなくてもよい。例えば、針ベースのデバイス100の不使用状態では、針キャップ1414の上部の表面は、針シールド302の端部310と同一平面であってもよい。1つまたは複数の実施形態では、安全キャップは、1504は、再び針ベースのデバイス100の不使用状態で針キャップ1414に結合し、溝1506にしがみついて、その中での針116の安定性を維持し、針116が針ベースのデバイス100から移動するのを防止することができる。
【0062】
針シールド302の外壁の溝1506が、代わりに安全キャップ1504の要素(例えば翼)がラッチするための穴であってもよいことは明らかである。安全キャップ1504と針シールド302の間、および安全キャップ1504と針キャップ1414の間の可能な連結手段はすべて、本明細書で論じる例示的な実施形態の範囲内である。図17は、図14~16の実施形態による針ベースの装置の使用が可能になる状態を示す。ここで、安全キャップ1504は、例えば、針シールド302上の溝1506(または穴)から安全キャップ1504を外すために、安全キャップ1504をひねることによって(例えばユーザ150によって)取り外すことができる。これにより、ユーザ150は、安全キャップ1504を針キャップ1414とともに針シールド302から引き抜き、針116がバネ604および針シールド302のみによって包囲されるようにする。また、前述の係合解除プロセスは、針116を針取付台112から取り外すことはない。
【0063】
図6~7および図9~13に関連する上記の議論を考慮すると明らかである。針ベースの装置100を使用者150の腕に押し付けることにより、針シールド302がバレル104に向かって下方に移動し、これによりバネ604が圧縮される。前述の力が緩められるかまたは撤回された直後に、バネ604の復元力が針シールド302を戻すことができる。針シールド302を元の位置に戻すことは、不使用を意味する。換言すれば、バネ604の復元力は、バネ604を減圧し、針ベースの装置100の不使用状態において針116およびバネ604を完全に包囲する状態に針シールド302を戻すことができる。この不使用状態において、針116はさらに、ロックボタン(後述)、針キャップ1414、および安全キャップ1504によって保護され得る。
【0064】
図14~16の上述の実施形態では、針シールド302は、図12~13の実施形態と同様のロックボタン(例えば、ロックボタン1102、外部ロックボタン1202)を含んでもよい。図14~16は、単に一例として、ロックボタン1102を有する針ベースのデバイス100を示している。針ベースのデバイス100が不使用の状態では、ロックボタン1102は、フック1104およびその鉤歯1110を介してバネ604のワイヤに引っ掛かることができ、これにより、針ベースのデバイス100にさらなる安定性が提供される。また、ロックボタン1102は、針ベースの装置100が使用されない状態では、バネ604のワイヤに引っ掛かることなく、単に針シールド302に(例えば、フック1104を介して)ロックすることもできる。
【0065】
図18は、図15の実施形態の針ベース装置100を示しており、その近位端310の内面にガイド要素18021-2が設けられている。図18は、前述のガイド要素18021-2を明確に示す針シールド302の正面断面図を示している。1つ以上の実施形態では、ガイド要素18021-2は、ニードルベースデバイス100のニードルシールド302の端部310の内面/内壁に形成されたプレートの形態であってもよい。1つ以上の実施形態では、ニードルシールド302の端部310の内面1804にガイド要素18021-2を形成することにより、ニードルベースデバイス100が使用されていない状態で、ニードルシールド302の長さと平行にニードルシールド310の内側の端部310から突出するガイド要素18021-2に基づいて、針キャップ1414の周囲の空間がさらに狭くなり、ガイド要素1802とガイド要素1802との間の距離がニードルシールド302の内径よりも小さくなる。ニードルベースデバイス100が使用されていない状態でガイド要素18021-2を通過する針キャップ1414によって課されるこのような狭まりにより、針ベース装置100が使用されていない状態では、針キャップ1414および針116の大きな横方向の移動/変位が発生する。
【0066】
重大な横方向の変位の防止は、ひいては、針116の損傷、および不使用の状態で針ベースの装置100を運ぶユーザ150の傷害を防止することができる。明らかに、ガイド要素18021-2は針シールド302の長さよりも大幅に短い距離まで針シールド302の端部310から内部に突出することができるため、ガイド要素18021-2の長さは針シールド302の長さよりも大幅に短くなり得る。また、ニードルシールド302の長さに垂直な方向に沿ったガイド要素1802とガイド要素1802との間の距離は、ニードルシールド302の内径より小さくてもよい。さらに、ガイド要素1802とガイドとの間の距離は、針シールド302の長さに垂直な方向に沿った要素1802は、針ベースの装置100の不使用の状態でガイド要素18021-2がばね604を通過できるようにするために、図18に示す通り、ばね604の内径より小さくてもよい。
【0067】
図14~18の実施形態が、図1~13に関して説明した実施形態の拡張であることは明らかである。したがって、図1~13に関して説明した動作/機能は、図14~18の実施形態にも適用可能である。すべての合理的な変形は、本明細書で説明する例示的な実施形態の範囲内にある。
【0068】
本実施形態は、特定の例示的な実施形態を参照して説明されたが、様々な実施形態のより広い精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味としてみなされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】