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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】弁アセンブリへのトリムの設置
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/02 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
F16K27/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521095
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2024-04-07
(86)【国際出願番号】 US2022078134
(87)【国際公開番号】W WO2023069877
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】17/504,658
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502122473
【氏名又は名称】ドレッサ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Dresser,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベトリー,ジャスティン ウォルター
(72)【発明者】
【氏名】ゴセリン,ピーター デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ロジャーズ・ヘアー,ティモシー ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ワリ,ヴィグネシュワル シャリワン
【テーマコード(参考)】
3H051
【Fターム(参考)】
3H051AA01
3H051BB10
3H051CC11
3H051CC14
3H051FF03
3H051FF05
3H051FF15
(57)【要約】
【解決手段】 トリムを蒸気調整弁に組み立てて設置するために使用されるように構成された工具。これらの構成は、ボンネットの代わりに取り付けられるデバイスと、技術者が弁から取り外すアクチュエータとを含むことができる。本デバイスは、トリムアセンブリを片持ち支持することができ、本質的に、技術者がトリムアセンブリを弁本体内に(又は弁本体から外に)摺動させて、本デバイスの設置又は修理を完了することができるプラットフォームを提供する。追加の利点として、技術者は、本デバイスを使用して、対象弁に近接してトリムを組み立てることもできる。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
流量制御装置上に存在するボルトに嵌合する第1の開口部を有する第1のプレートと、
前記第1のプレートに結合された細長い部材と、を備え、
前記細長い部材は、前記流量制御装置に対して片持ち梁の向きでトリムアセンブリを支持するように動作する、装置。
【請求項2】
前記第1のプレートに結合され、前記細長い部材に沿って延在するロッドを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のプレートに結合され、前記細長い部材に沿って延在するロッドを更に備え、前記第1のプレートは、前記ロッドを受け入れるための開口を有するボスを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のプレートは、前記開口部を有する終端部を備えたU字形状を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のプレートは、前記第1の開口部に垂直な第2の開口部を有する終端部を有するU字形状を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のプレートの反対側の端部で前記細長い部材に結合する第2のプレートを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のプレートの反対側の端部で前記細長い部材に結合する第2のプレートを更に備え、前記第1のプレート及び前記第2のプレートの各々が中央開口部を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のプレートとは反対側の端部で前記細長い部材に結合する第2のプレートを更に備え、前記第1のプレート及び前記第2のプレートはそれぞれ中央開口部を有し、前記第2のプレートの前記中央開口部は、前記第1のプレートの前記中央開口部の直径よりも大きい直径を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記細長い部材は、前記第1のプレートから延在する開口部の列を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記細長い部材は、そこを通って延在する工具のアクセスを可能にする、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
装置であって、
アクチュエータの代わりに蒸気調整弁を吊り下げる支持構造を備え、前記支持構造は、
前記蒸気調整弁上のボルトと係合する第1の端部と、
前記第1の端部に結合されたクレードルであって、前記蒸気調整弁の内側に見られるトリムアセンブリを片持ち支持する部材を有するクレードルと、備える、装置。
【請求項12】
前記クレードルは、前記クレードルの表面を前記蒸気調整弁の内側の表面と位置合わせするように調整するために前記ボルトと係合する止めねじを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記クレードルは、前記蒸気調整弁上の一対のボルトと係合する開口部を有するプレートを前記第1の端部上に備える、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記クレードルは、前記トリムアセンブリの構成要素よりも大きい直径を有する中央開口部を有するプレートを前記第1の端部上に備える、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の端部をプラットフォームに固定するブラケットを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
方法であって、
支持構造を第1の向きでプラットフォームに固定することと、
前記支持構造内に蒸気調整弁用のトリムアセンブリを組み立てることと、
前記トリムアセンブリを取り外すことと、
前記支持構造を前記第1の向きとは異なる第2の向きで前記蒸気調整弁に固定することと、
前記トリムアセンブリを前記支持構造に挿入することと、を含み、
前記支持構造は、前記蒸気調整弁に対して前記トリムアセンブリを片持ち支持するように構成されている、方法。
【請求項17】
前記第1の向きは、前記支持構造の中心軸を垂直に配向する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の向きは、前記支持構造の中心軸を水平に配向する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記トリムアセンブリを前記蒸気調整弁に押し込むことを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記トリムアセンブリを前記蒸気調整弁内に設置することと、
前記蒸気調整弁から前記支持構造を取り外すことと、
前記支持構造の代わりにアクチュエータを設置することと、
を更に含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0001】
流量制御装置は、多くの産業施設において大きな役割を果たす。例えば、発電プラント及び産業処理施設は、パイプ、タンク、発電機、及び他の機器の広大なネットワーク全体にわたって材料、典型的には流体の流れを管理するために、異なるタイプの流量制御装置を使用する。蒸気調整弁は、蒸気の圧力及び温度を低下させるのに有用である。これらの弁は、多くの用途に典型的な極めて高い温度(最大650℃)及び圧力に適応するために、特に堅固な設計を必要とする。この設計には、パイプ又はパイプラインに接続する弁本体のような特定の構成要素が含まれる。弁本体は、典型的にはディフューザ、ケージ、及び可動閉鎖部材を含む弁トリムアセンブリを収容する。弁本体がこれらのシステムにおいて水平に取り付けられることは珍しいことではない。この向きは、弁トリムの弁本体への組み付けを複雑にする可能性がある。例えば、スペースの制約は、弁トリムの重い金属片を持ち上げ、保持し、又は支持するために必要な特定の機器の使用を妨げる可能性がある。
【0002】
本開示の主題は、これらのスペースの制約に対処する改良に関する。ここで特に興味深いのは、水平に配向された弁本体内への弁トリムアセンブリの設置を容易にする実施形態である。これらの実施形態は、蒸気調整弁のボンネット部分及びデバイスを通る流れを制御するアクチュエータの代わりに固定することができる。提案された設計の1つの利点は、実施形態が、弁本体の周りのスペース内にアクチュエータが形成するエンベロープ内に収まることである。この特徴は、技術者が流量制御装置を効率的に設置又は保守する能力を妨げる可能性がある隣接機器との干渉を回避する。追加の利点として、提案された設計の実施形態は、技術者が弁トリムの部品を弁本体に近接して一緒に組み立てるために使用することができる、スタンド又は支柱として機能することもできる。技術者は、例えば、設置「キット」又は「システム」の一部として、デバイスに付随するハードウェアを利用してもよい。このハードウェアは、ディフューザ、ケージ、及び閉鎖部材を受け入れるプラットフォーム又は格子にデバイス構造を固定するために、デバイス構造と一体化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
ここで、添付図面を簡単に参照する。
図1図1は、工具の例示的な実施形態の概略図である。
図2図2は、図1の工具の例示的な構造の斜視図である。
図3図3は、図1の工具の例示的な構造の斜視図である。
図4図4は、流量制御装置上の位置にある図3の例の斜視図である。
図5図5は、流量制御装置上の位置にある図3の例の斜視図である。
図6図6は、プラットフォーム上の位置にある図3の例の斜視図である。
図7図7は、プラットフォーム上の位置にある図3の例の斜視図である。
図8図8は、プラットフォーム上の位置にある図3の例の斜視図である。
図9図9は、プラットフォーム上の位置にある図3の例の斜視図である。
【0004】
適用可能な場合、同様の参照文字は、他の指示がない限り、縮尺どおりではない、いくつかの図全体を通して同一又は対応する構成要素及びユニットを指定する。本明細書に開示される実施形態は、いくつかの図のうちの1つ以上に、又は複数の図の組み合わせで現れる要素を含み得る。その上、方法は単なる例示であり、例えば、個々の段階を順序換え、追加、除去、及び/又は変更することによって修正され得る。
【0005】
本明細書における図面及び任意の説明は、本発明を開示するために実施例を使用する。これらの実施例は、最良の形態を含み、当業者が、任意のデバイス又はシステムを作製及び使用することと、任意の組み込まれた方法を実行することと、を含む、本発明を実施することを可能にする。単数形で記載され、「a」又は「an」という語で進められた要素又は機能は、そのような排除が明示的に記載されていない限り、複数の当該要素又は機能を除外しないものとして理解されるべきである。「一実施形態」又は「一実施態様」への言及は、列挙された特徴も組み込む追加の実施形態又は実施態様の存在を除外するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ここで、上記図面に示される実施形態の特徴について考察する。これらの特徴は、蒸気調整弁を含む流量制御装置の組み立て及び修理を容易にすることができ、これらは、以下の説明において参照される。これらの弁は、プロセスプラントにおける蒸気圧及び温度を制御することが知られている。注目すべきことに、これらの用途で使用されるデバイスは、大きくて重く、鋼及び同等の金属で作られることが多い。これらの特徴は、弁及びそれらの部品を、クレーン又はホイストのような機器を必要とせずに技術者が操作又は移動するのに特に扱いにくくする。上述したように、弁をプロセスラインに設置するタスク、又は弁をその位置で修理するタスクは、そうでなければ技術者が手近で作業を完了するのを助けることになるこの機器のサイズを制限する可能性があるスペースの制約を含む、いくつかの特定の課題をもたらす。しかしながら、本明細書の実施形態は、この機器の一部の必要性を省くことができる。他の実施形態は、本開示の範囲内であり得る。
【0007】
図1は、設置工具100の一例の概略図を示す。この例は、典型的には導管106のネットワーク全体に材料104を運ぶように設計された分配システム102に見られる。工具100は、流量制御装置108に接続してもよく、本明細書では内部チャンバ112及び開口部(例えば、入口I、出口O、及びトリム開口部T)を有する弁本体110と共に示される。流量制御装置108は、チャンバ112の内部に設置されるトリムアセンブリ114を有してもよい。トリムアセンブリ114は、ケージ116と、ディフューザ118と、材料104の流れを調整するために(弁本体110の内側の)弁座に対する位置に移動することができる閉鎖部材120とを含むことができる。流量制御装置108はまた、閉鎖部材120のこれらの位置を管理するアクチュエータ122を有してもよい。また図示のように、工具100は、技術者がトリムアセンブリ114を流量制御装置108内に設置するための位置にトリムアセンブリ110を受け入れることができる支持体124を含むことができる。
【0008】
概して、設置工具100は、弁の組み立て及び保守を容易にするように構成され得る。これらの構成は、技術者の仕事を単純化することができるデバイスを含み得る。本デバイスは、既存の工具、例えば、設置又は修理中のデバイスに、又はその付近に適合しないことが多い従来の「梁型」固定具に取って代わることができる。本明細書で言及されるように、提案された設計のデバイスは、これらのスペースの制約の妨げにならない。むしろ、提案された設計は、技術者が自らのタスクを完了するための十分な空間を、しばしばより少ない時間及びはるかに少ない労力で提供する可能性がより高い。
【0009】
分配システム102は、資源を送達又は移動するように構成され得る。これらの構成は、広大なインフラストラクチャを具現化し得る。この例では、材料104は高圧高温蒸気であるが、材料104は、他の気体、液体、固体、又は混合物も含み得る。導管106は、多くの場合、タービン、凝縮器、ボイラなどに接続されるパイプ又はパイプラインを含み得る。パイプは、タンク若しくはリザーバに、又は更には住宅若しくは商業施設にも接続し得る。多くの施設において、この機器は、隣接する機器間のスペースが制限された複雑なネットワークを形成する。
【0010】
流量制御装置108は、これらの複雑なネットワークにおいて、導管106を通る蒸気の流れを調節するように構成され得る。これらの構成は、蒸気調整弁及び同様のデバイスを含み得る。このようなデバイス内の弁本体110は、鋳造又は機械加工された金属で作られることが多い。この構造は、開口部I、O、Tにフランジを形成することが多い。隣接するパイプ106は、開口I、Oに接続して、蒸気104が内部チャンバ112を通って、多くの場合、弁座内の開口部を通って流れることを可能にすることができる。流れは、典型的には、「上流」開口部Iから「下流」開口部Oへの方向である。トリムアセンブリ114は、この流れを調整するのに役立つ。ディフューザ116及びケージ118は、騒音及び振動を低減するように意図された円筒のような穿孔部材を備え得る。閉鎖部材120は、金属ディスク又は金属「プラグ」を具現化し得る。アクチュエータ122は、開口部Tにおいて弁本体に結合し得る。このデバイスは、プラグ118の移動を調整するために空気圧又は油圧を使用することができる。プラグ120の位置は、弁座を通る蒸気104の流れを管理する少なくとも一対の動作状態に対応し得る。第1の状態、すなわち「開」状態は、蒸気104が弁座内の開口部を通って流れることを可能にする。第2の又は「閉」状態は、弁座内の開口部を通る蒸気104の流れを完全に禁止することができる。一実装形態では、圧力の変化は、プラグ120をその動作状態間で移動させることができる。この変化は、デバイスを通常、開状態からその閉状態へと作動させて、弁本体110の下流で蒸気の流れを直ちに遮断し得る。
【0011】
支持体124は、トリムアセンブリ114の構成要素を保持するように構成され得る。これらの構成は、アクチュエータ122の代わりに、例えば開口部Tにおいて弁本体110に取り付けられる構造を含み得る。これらの構造は、トリムアセンブリ114の重量を弁本体110から片持ち支持するために、鋼のような金属、又は頑丈な設計及び完全性の同等の材料を含み得る。技術者は、必要に応じて、デバイスを使用してトリムアセンブリ114を取り外し、トリムアセンブリ114を設置してもよい。設置のために、技術者は、トリムアセンブリ114を支持体124上に配置し、準備ができたら、トリムアセンブリ114を内部チャンバ112内に押し込んで、ディフューザ116、ケージ118、及びプラグ120を弁本体110の内側に配置し得る。完了すると、技術者は、開口部Tから支持体124を除去し、アクチュエータ122をその場所に取り付け得る。
【0012】
図2は、図1の工具100の一実施例の斜視図を描写する。この例では、支持体124は、その第1の端部126で直立している。この向きは、トリムアセンブリ116の部品を受け入れるためにその第2の端部128を露出させる。安定化ハードウェア130は、第1の端部126をプラットフォームPに固定し得る。一実装形態では、直立の向きにより、技術者は、弁本体110(図1)内に設置する前にトリムアセンブリ116を組み立てることができる。この特徴は、流量制御装置108に近接して、例えば、プロセスネットワーク102内の蒸気調整弁のための設置場所で、組み立てが行われることを可能にし得る。このようにして、技術者は、最初にトリムアセンブリ114を組み立て、ホイスト又はクレートを使用してトリムアセンブリを支持体124から持ち上げ得る。次に、技術者は、支持体124をプラットフォームPから取り外し、上述したように、組み立てられたトリム114を内部チャンバ112内に設置するために使用するために、支持体124を弁本体110上に設置することができる。
【0013】
図3は、支持体124の例示的な構造の斜視図を示す。端部126、128は、ここではU字形状又は馬蹄形状の構成を有するように示されているプレート132を含み得る。この構成は、対向する終端部136の間に開放部分134を形成し得る。第1の端部126において、プレート132(又は「第1のプレート」)の終端部136は、貫通孔138と、貫通孔138に垂直なねじ孔138aとを含み得る。プレート132の中央は、中央開口部140を有し得る。プレート132はまた、貫通孔であってもよい開口144を備えた下部ボス142を有し得る。ロッド146は、貫通孔144内に設置され、端部126、128上のプレート132間に延在し得る。一実装形態では、支持体124はまた、端部126と端部128との間に介在構造148を含み得る。構造148は、ここでは鋼又は適当な金属で作られた平坦なプレートとして示されている細長い部材を含み得る。これらの部材は、プレート132に取り付け得る。溶接がこの目的によく適している。しかしながら、ボルト及びナットのような締結具も同様に有用であり得る。1つの構造は、それらの長さの全て又は一部を占めるカットアウト152を有する対向する上部プレート150を含み得る。下部プレート154のセットは、上部プレート150に近接して存在してもよい。プレート150、154は、それらの隣接する縁部の全部又は一部に沿って互いに取り付けられてもよい。下部プレート154は、材料を貫通する開口部156の配列を含むことができる。この配置は、等しく又は均等に離間された孔の行及び列を形成し得る。この例では、2列の孔が下部プレート154の長さに沿って延在する。
【0014】
図4は、弁本体110上の取り付け位置にある支持体124の斜視図を示す。第1のプレートは、弁のボンネット部分及びアクチュエータ(図示せず)の代わりに、弁本体110上のトリム開口部Tにおいて露出フランジに嵌合する。第1のプレートのU字形状は、貫通孔138が露出したフランジを埋める一対のボルトBと整列するように構成される。これらのボルトは、ボンネット及びアクチュエータ(図示せず)を通常受け入れるパターンになっている。技術者は、ねじ孔138aにねじ込まれる止めねじ158を使用して、開口部140の内面が、弁本体110上の内側チャンバ112内へのトリム開口部Tの内面と位置合わせされることを確実にし得る。この特徴は、技術者がトリムアセンブリ(図示せず)を支持体124から弁本体110内に「押す」か、又はトリムアセンブリ(図示せず)を支持体124上へと「引く」ための滑らかで均一な移行を提供する。いったん位置合わせされると、技術者は、ナット160を使用して、支持体124を弁本体110上のその位置に固定し得る。一実装形態では、第1のプレートは、ボルトBのパターンの内径の内側に嵌合するための幾何学的形状を有する。この幾何学的形状はまた、下側ボス142を隣接するボルトBの間に配置することもできる。
【0015】
図5は、弁本体110上の取り付け位置にもある支持体124の斜視図を示す。上部プレート150間の空間は、トリムアセンブリ114が支持体124内に水平に置かれることを可能にし得る。技術者は、クレーン又はホイストを使用して、トリムアセンブリ114を支持体124の上方の位置に持ち上げ得る。クレーンは、ディフューザ116が最初に上部プレート150の間の空間に挿入されるように、トリムアセンブリ114を最初に垂直に配向し得る。ディフューザ116は、下側プレート154に接触し、技術者がトリムアセンブリ114を下方に回転させて、ケージ118(及びプラグ120)が端部128上のプレート132(又は「第2のプレート」)に近接して存在するようにするためのピボットとして動作し得る。いったんその水平位置になると、技術者は、トリムアセンブリ114を、弁本体110上の内側チャンバ112内のトリム開口部T内へと移動又は「押す」ことができる。このステップは、多くの場合、第2のプレートに最も近い開口部156から第1のプレートに最も近い開口部156まで連続的に、開口部156(図3)に挿入することができるてこ工具(例えば、てこ棒又はねじ回し)の使用を必要とする場合がある。
【0016】
図6は、直立位置すなわち「組み立て」位置にある支持体124の斜視図を示す。いくつかのブラケット162は、プラットフォームP上に第1のプレートを固定する役割を果たし得る。ブラケット162は、第1のプレートの一部にわたって延在するプレート164を含み得る。U字部材166は、プラットフォームPの下方に延在し得る。本デバイスはまた、プレート164内の開口部を貫通する対向部分168を有してもよい。対向部分は、ナット170を受容することができ、このナットは、プレート164上に締め付けられると、ブラケット162に第1のプレートを所定の位置にクランプさせ、支持体124を直立位置に維持する。
【0017】
図7図8、及び図9はまた、直立位置にある支持体124の斜視図を示す。図7は、技術者がディフューザ116を第2のプレート上の開口部140(図3)に挿入した後の支持体124を示す。図示のように、第2のプレート上の開口部140(図3)は、ディフューザ116の「弁座リング」が第2のプレートに接触するようなサイズにすることができる。この特徴は、トリムアセンブリ114を組み立てる後続のステップのために、ディフューザ116の一部を第2のプレートの上方に露出させる。例えば、図8に最もよく示されるように、技術者は、ケージ118を(好ましくはプラグ120と組み合わせて)ディフューザ116の露出部分の上及び上方に配置することができる。止めねじSは、ケージ118の周囲に設置され得る。これらの止めねじは、ディフューザ116と確実に係合して、単一のトリムアセンブリ114を形成し得る。図9では、技術者は、トリムアセンブリ114を支持体124から持ち上げるために、ホイスト又はクレーンをトリムアセンブリ210に取り付け、その後、技術者は、上述のように、ブラケット162を取り外し、支持体124を弁本体110の露出したフランジに取り付け得る。
【0018】
上記に鑑みて、ここでの改良は、蒸気調整弁及び他の流量制御装置の設置場所における組み立て及び保守を簡単にする。実施形態は、これらの弁のためのトリムアセンブリの組み立てを局所化することと、同様に弁へのトリムアセンブリの設置を簡略化することとの両方のために動作する多用途工具を提供する。この工具の特徴は、他の従来の横木又は支持ハードウェアの使用を妨げる可能性がある現場で見られる一般に狭いスペースの制約内に収まる。更に、トリムの「局所的な」組み立てを可能にするように工具を機能させることは、労働時間を節約することができる一方で、技術者が現場でこれらの大きく、重く、しばしば扱いにくい機器を取り扱う際の技術者に対する安全性の考慮も促進する。
【0019】
特定の要素又は項目(それらのうちの1つ以上を他の要素及び項目と組み合わせ得る)を含む実施例が以下に現れ、本開示の範囲及び趣旨内で想到される実施形態を説明する。この範囲は、当業者に着想される他の実施例を含み、かつ想到し得る。このような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文字どおりの文言と異ならない構造的要素を有する場合、又は、特許請求の範囲の文字どおりの文言とほとんど相違がない同等の構造的要素を有する場合、特許請求の範囲の範囲内にあると意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】