(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】飲料又は泡立ち飲料を選択的に作製する方法及びデバイス
(51)【国際特許分類】
A47J 31/40 20060101AFI20240927BHJP
A47J 31/44 20060101ALI20240927BHJP
A47J 31/46 20060101ALI20240927BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A47J31/40
A47J31/44
A47J31/46
B67D1/08 Z
B67D1/08 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521313
(86)(22)【出願日】2022-10-05
(85)【翻訳文提出日】2024-04-09
(86)【国際出願番号】 EP2022077695
(87)【国際公開番号】W WO2023061825
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504237533
【氏名又は名称】シュタイナー・アーゲー・ウェギス
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】シュタイナー,アドリアン
【テーマコード(参考)】
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E082AA02
3E082BB04
3E082CC10
3E082EE01
3E082EE02
4B104AA23
4B104BA11
4B104BA14
4B104BA17
4B104BA21
4B104BA22
4B104BA43
4B104BA60
4B104BA61
4B104BA63
4B104BA64
4B104DA11
4B104DA12
4B104EA30
(57)【要約】
本発明は、飲料又は泡立ち飲料、好ましくは泡立ちミルクを選択的に作製する方法に関し、この方法において、飲料は、少なくとも1つの粉末混合ユニット(2)によって混合され、少なくとも1つの粉末混合ユニット(2)は、インスタント粉末を供給する少なくとも1つの粉末容器(30、31)、及び少なくとも1つの給水部(21)に接続し得る。混合飲料は、飲料の泡を生成する泡立て器ユニット(5)によって少なくとも処理され、冷たい又は温かい状態で出口(6)に搬送される。このことは、粉末と水との混合物の場合でさえ、一貫性及び健全性の点で優れた泡の質を有する温かいミルクの泡及び冷たいミルクの泡の両方を作製し得ることを意味する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料又は泡立ち飲料、好ましくは泡立ちミルクを選択的に作製する方法であって、前記飲料は、少なくとも1つの粉末混合ユニット(2、42)によって混合され、少なくとも1つの前記粉末混合ユニット(2、42)は、インスタント粉末を送出する少なくとも1つの粉末容器(30、31、41)、及び少なくとも1つの給水部(21、43)に接続し得る、方法において、
前記混合飲料は、泡立ち飲料を生成する泡立て器ユニット(5、55)によって処理され、冷たい又は温かい状態で出口(6、49)に搬送されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記混合飲料は、泡立てないミルク又はチョコレート飲料等の混合飲料として、冷たい又は温かい状態で、前記粉末混合ユニット(2)から個別に出口(6)に搬送されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1つの前記給水部(21、43)の水は、冷たい又は温かい状態で前記粉末混合ユニット(2、42)に搬送されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法を実行するデバイスにおいて、
少なくとも1つの前記給水部(21、43)によって、冷水又は熱湯を前記粉末混合ユニット(2、42)に搬送し得、前記粉末混合ユニット(2、42)から、冷たい又は温かい飲料の泡を作製する泡立て器ユニット(5、55)を通じて前記混合飲料を搬送し得ることを特徴とする、デバイス。
【請求項5】
前記泡立て器ユニット(5、55)は、給気口(50)と、ポンプ(52)と、前記出口(6、49)に通じる出口管路(14、15、54)内の少なくとも1つの絞り点(53)とを備えることを特徴とする、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
好ましくは前記泡立て器ユニット(5)に平行に延びる管路(3)は、前記粉末混合ユニット(2)に接続される吸込み管路(16)と、ポンプ(4)と、前記少なくとも1つの出口(6)に通じる出口管路(17)とを備え、前記出口管路(17)により、ミルク又はチョコレート飲料等の混合飲料を泡立てずに冷たい又は温かい状態で搬送し得ることを特徴とする、請求項4又は5に記載のデバイス。
【請求項7】
中心吸込み管路(10)は、前記粉末混合ユニット(2)から離れて通じ、前記管路(3)又は前記泡立て器ユニット(5)のそれぞれの吸込み管路(13、16)に開口し、前記吸込み管路(13、16)から、作動弁(7)を有する中心出口管路(15)に入り、前記出口(6)に通じることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
吸込み管路(44)は、前記粉末混合ユニット(2)から前記泡立て器ユニット(55)に直接通じ、前記泡立て器ユニット(55)から前記出口(49)に通じており、作動可能閉鎖弁(57)は、前記給気口(50)に割り当てられ、前記作動可能閉鎖弁(57)により、前記給気口(50)を遮断又は開放し得るため、必要に応じて、泡立てない飲料又は泡立ち飲料、冷たい飲料又は温かい飲料として前記混合飲料を前記出口(49)に搬送し得ることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記粉末混合ユニット(2、42)は、漏斗ハウジング(25、46)から構成され、前記漏斗ハウジング(25、46)は、粉末供給部に通じる混合チャンバ(20、45)と、前記混合チャンバ(20、45)に本質的に接線方向で通じる少なくとも1つの給水部(21、43)と、駆動可能混合ホイール(22、48)を中に有する出口通路(26)と、飲料出口(23)とを有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記漏斗ハウジング(25)は、ほぼ円筒形の区分(25’)と、上側カバー(35)と、リング形状基壁(32)と、下側流れ開口(33)と共に構成され、前記混合ホイール(22)は、回転軸が前記流れ方向に横断する状態で配置され、出口要素(27)は、前記粉末容器(30)から前記混合チャンバ(20)に通じることを特徴とする、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記粉末容器(30)は、粉末送出要素(3’)を備え、前記粉末送出要素(3’)は、スクリュー・コンベヤ(28)によって形成され、前記スクリュー・コンベヤ(28)は、前記スクリュー・コンベヤ(28)の長手方向延在部に沿って水平に回転するように前記粉末容器の下側領域内に組み付けられ、前記長手方向延在部の前側を通じて、粉末は、前記粉末容器内の開口(30’)で、上側に配置した前記出口要素(27)を通じて前記混合チャンバ(22)に搬送し得ることを特徴とする、請求項4から9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記スクリュー・コンベヤ(28)は、制御可能駆動ユニットによって回転し得、流量計が検出した水量に応じて、前記給水部(21)は、制御ユニットにより前記スクリュー・コンベヤ(28)の回転速度を調節し得ることを特徴とする、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
瞬間湯沸器は、前記給水部(21)で前記粉末混合ユニット(2)の上流に設けられ、前記瞬間湯沸器は、熱湯を搬送するか冷水を搬送するかに応じて、オン又はオフを切り替えることができ、前記瞬間湯沸器により、水温を室温に近い温度から約95℃の間で必要に応じて調節し得ることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
インスタント粉末として、ミルク粉末、代替ミルク粉末、チョコレート粉末、又はバニラ、砂糖、コーヒー、カラメル、ココナッツ、果物等の香味料を含む混合粉末を使用し得ることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1及び請求項4のそれぞれに対するプリアンブルによる、特にインスタント粉末から飲料又は泡立ち飲料を選択的に作製する方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料又は泡立ち飲料を選択的に作製する公知のデバイスは、それぞれ、飲料を水及びインスタント粉末から混合し得る粉末混合ユニットを備える。熱湯を粉末混合ユニットに搬送し得る少なくとも1つの給水部が設けられ、インスタント粉末を粉末混合ユニットに搬送し得る少なくとも1つの粉末容器が設けられる。
【0003】
刊行された公報欧州特許第1593330号明細書によれば、泡立ちミルク又はミルク飲料を作製するデバイス及び方法が公知であり、ミルクは、容器からポンプによって、瞬間湯沸器を用いて、絞り点を介して出口に搬送され、ガスを調整可能な量で混合してミルクに加え得る。この状況において、温かい泡立ちミルク又は温かいミルクは、同じポンプによって搬送される。したがって、特に、ミルク容器からの新鮮なミルクを処理して泡立ちミルクを生成し得る。
【0004】
刊行された公報欧州特許出願公開第1859715号明細書で開示されるのは、インスタント粉末、特にミルク粉末を熱湯に個別に溶解させ、次に泡立てるデバイスである。この状況において、ノズルを備える泡立てチャンバが設けられ、ノズルは、水が接線方向で泡立てチャンバに入る熱湯圧力管路と接続される。熱湯圧力管路は、入口漏斗が開口する粉末入口開口と、基部内の出口開口とを備える。したがって、粉末は、この泡立てチャンバ内で水と混合され、混合物の泡立ては、同時に行われる。しかし、混合物が十分に均質に混合できない、又は泡立ての間、均一で一貫した泡がかろうじて得られるにすぎない、及び温かいミルクの泡しか作製できないといったいくつかの欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許第1593330号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1859715号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、これまで説明した種類の方法及びデバイスを提供する目的に基づき、前記欠点を回避でき、温かい状態及び冷たい状態の両方で最適なミルクの泡を粉末から作製し得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1及び請求項4のそれぞれの特徴によって、本発明により解決される。方法及びデバイスの更なる実施形態は、更なる請求項の特徴によって定義される。
【0008】
飲料又は泡立ち飲料を選択的に作製する本発明による方法の場合、混合飲料は、泡立ち飲料を生成する少なくとも1つの泡立て器ユニットによって処理され、冷たい状態又は温かい状態で出口に搬送される。
【0009】
このことは、粉末と水との混合物により、温かい泡立ちミルク及び冷たい泡立ちミルクの両方の作製を可能にするものであり、一貫性及び健全性に関して優れた質の泡を有する。
【0010】
本発明によれば、混合飲料は、ミルク飲料又はチョコレート飲料等の混合飲料に対する個別管路を通じて、泡立てずに、温かい又は冷たい状態で出口に搬送し得る。したがって、単純な様式で、飲料をインスタント粉末から冷たい飲料又は温かい飲料として作製し得る。
【0011】
1つの好ましい実施形態では、瞬間湯沸器は、少なくとも1つの給水部の上流に設けられ、瞬間湯沸器により、摂氏95度までの選択的に調節可能な値を有する水温をもたらし得る。瞬間湯沸器は、瞬間湯沸器のスイッチをオフにした際に急速に冷めるように構成され、このため、短い時間間隔で冷水又は熱湯を粉末混合ユニットに送出することが可能である。しかし、冷水の送出に関し、個別の弁により制御される送出管路を混合器に設けることも可能である。
【0012】
少なくとも2つの個別の又は細分化した粉末容器が設けられ、好ましくは、ミルク、代替ミルク、チョコレート若しくは同様のインスタント粉末等の様々なインスタント粉末を搬送し得るようにするか、又は混合粉末を含み得るようにする。
【0013】
本発明は、少なくとも1つのスピンドル又はスクリュー・コンベヤが、粉末容器内に回転可能に組み付けられ、インスタント粉末を搬送すること、及び少なくとも1つのスピンドル又はスクリュー・コンベヤが、その回転速度を調節可能であることを規定する。流量計は、少なくとも1つの給水部に設けられ、流量計による測定値から、スピンドルの回転速度を調節し得る。例えば、温かい飲料又は温かい泡立ち飲料を作製する間、給水はより少なく、この結果、より少ない量のインスタント粉末が追加される。
【0014】
各場合において、粉末混合ユニットから到来するのは、個別の平行する第1の吸込み管路及び第2の吸込み管路であり、それぞれ、少なくとも1つの出口に通じるポンプを備える。一方の吸込み管路を通じて、チョコレート等の泡立てられない混合飲料は、冷たい状態又は温かい状態で搬送される一方で、泡立てられる飲料は、平行する吸込み管路を通じて少なくとも1つの出口に搬送し得る。
【0015】
この目的で、第1の吸込み管路及び第2の吸込み管路は、粉末混合ユニットから到来する共通の中心吸込み管路に接続される。
【0016】
一実施形態では、泡立て器ユニットは、流れ制御弁を有する空気取入れ口と、ポンプと、少なくとも1つの絞り点とを備え、この少なくとも1つの絞り点は、泡立て補助具として働く。例えば、そのような絞り点は、泡立てノズルとして構成される。
【0017】
本発明、及び本発明の更なる利点は、例示的実施形態に基づき、図面を参照しながら以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】飲料又は泡立ち飲料を選択的に作製する本発明によるデバイスの液圧図である。
【
図2】
図1による粉末混合ユニットの漏斗ハウジングの斜視長手方向断面図である。
【
図3】
図2による粉末混合ユニットの漏斗ハウジング又は粉末容器を通る断面を伴う斜視正面図である。
【
図4】飲料又は泡立ち飲料を選択的に作製する本発明によるデバイスの一変形形態の液圧図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、飲料又は泡立ち飲料を選択的に作製するデバイス1の概略図を示し、特定の目的は、天然のミルクから飲料を作製するのではなく、紛末からミルク飲料を作製することである。粉末として使用されるのは、通常、従来の様式で製造される水溶性インスタント粉末と呼ばれるものから成るものである。この粉末には、ミルク、代替ミルク、チョコレート又は同様のインスタント粉末を含む。しかし、ミルク及びチョコレート又は他の粉末の粉末混合物を、バニラ、砂糖、コーヒー、カラメル、ココナッツ、果物等の香味料と共に使用することも可能である。粉末は、特定の種類の粉末に制限されない。粉末は、細粉及び/又は砂粒の形態の材料から構成し得る。
【0020】
デバイス1は、粉末供給及び送水要素21を有する粉末混合ユニット2を備える。第1の粉末容器30からの第1のインスタント粉末及び/又は第2の粉末容器31からの第2のインスタント粉末は、各場合において、1回容量で又は計量された様式で混合チャンバ20内に搬送され、この混合チャンバ20内で水と混合され、残留粉末のない均質な混合物を生成する。
【0021】
本発明によれば、混合飲料は、飲料の泡を生成する少なくとも1つの泡立て器ユニット5によって処理され、冷たい又は温かい状態で出口6に搬送される。この目的のため、冷水又は熱湯のいずれかが少なくとも1つの給水部21を通じて粉末混合ユニット2内に搬送され、粉末混合ユニット2から、混合飲料は、冷たい又は温かい飲料の泡を生成するために泡立て器ユニット5を通じて搬送され、泡立て器ユニット5から出口6に搬送し得る。
【0022】
したがって、粉末と水との混合物により、温かいミルクの泡及び冷たいミルクの泡の両方の作製を可能にし、一貫性及び健全性に関して優れた泡立ちの質を有する。
【0023】
泡立て器ユニット5は、単純な構造設計を特徴とし、流れ制御弁51を有する空気取入れ口5と、ポンプ52と、第1の搬送管路として出口6に通じる出口管路14、15における少なくとも1つの絞り点53とを備える。粉末混合ユニット2によって吸い上げられる混合飲料は、空気取入れ口50において特定量の空気と混ぜ合わされ、ポンプ52、絞り点53及び出口管路14、15によって処理され、泡立ちミルクを生成し、出口6でカップ36、ポット等に注がれる。有利には、出口6に配置されるのは、特にコーヒーのための、図示しない更なる出口であり、様々な飲料の変種、好ましくは、カプチーノ、ラテ・マキアート又は他の飲料種を選択し得るようにする。
【0024】
本発明の枠組において、粉末混合ユニット2から到来する第2の管路3も、吸込み管路16と、ポンプ4と、出口管路17とを備え、T字形部品を介して同様に少なくとも1つの出口6に通じる。泡立て器の管路13、14に平行に延びるこの管路3を通じて、チョコレート飲料等の混合飲料が搬送される。したがって、この管路3は、同様に冷たい又は温かい状態で粉末混合ユニット2内で調製された混合飲料を、この混合飲料を泡立てずに出口6に直接搬送することを可能にする。
【0025】
混合飲料は、粉末混合ユニット2から出て、中心吸込み管路10を介して搬送し得る。中心吸込み管路10は、T字形部品を介してこれらの第1の吸込み管路13及び第2の吸込み管路16に開口し、第1の吸込み管路13及び第2の吸込み管路16から、それぞれのポンプ52、4により、これら第1の出口管路14及び第2の出口管路17のそれぞれに前進し、その結果、作動弁7を有する中心出口管路15に入り、出口6へと至る。
【0026】
好ましくは、泡立て器ユニットにおいて、試用された、信頼できるギヤ・ポンプが使用され、管路3において、蠕動ポンプ又はホース・ポンプが使用される。しかし、これらの代わりに、必要な場合、他の搬送駆動ユニットの使用も可能である。
【0027】
中心吸込み管路10と出口管路15との間のそれぞれの回路、及び泡立て器ユニット5と第1のポンプ4との間のそれぞれの回路内に配置されるのは、各場合において、逆止め弁9である。この逆止め弁9は、飲料が吸込み管路10から泡立て器ユニット5又は管路3のいずれかを介して出口管路15に誘導されることを保証する。ポンプ52又は4のどちらが回路内で係合されるかに応じて、飲料は、粉末混合ユニット2から一方又は他方の吸込み管路13、16を介して吸い込まれ、泡立て器ユニット5又は管路3を通じて出口6に搬送される。
【0028】
更に、溢流管路18は、粉末混合ユニット2及び出口6の作動弁7から、流出部8に通じており、流出部8の下に配置されるのは、集水容器38である。これらの溢流管路18によって、より詳細に説明しない洗い流し処置を実行し得る。
【0029】
図2及び
図3による粉末混合ユニット2は、図示のように粉末送出要素3’を有する粉末容器30、混合チャンバ20を有する漏斗ハウジング25、給水部21を有する水接続部34、混合ホイール22を中に有する出口通路26、及び飲料出口23から構成される。長手方向で構成される粉末容器30において、粉末送出要素3’は、スクリュー・コンベヤ28等によって形成され、粉末容器30の長手方向延在部に沿った下側領域において水平方向に回転可能であるように組み付けられ、長手方向延在部に配置されるのは、粉末容器30内の表側開口30’であり、表側開口30’に接続されるのは、出口要素27であり、出口要素27は、その上側で漏斗ハウジング25の混合チャンバ20に通じており、粉末をこの混合チャンバのほぼ中間領域に誘導する。粉末容器30内のこの粉末送出要素3’は、フラップ等のように別様に構成することもでき、粉末は、フラップの開放によって1回容量で又は計量された様式でのみ送出し得る。粉末及び水の送出を伴う混合チャンバは、例えば、粉末が同様に横に搬送され混合チャンバに入ることによって、別様に構成することもできる。
【0030】
漏斗ハウジング25は、カバー35を有するほぼ円筒形の上側区分25’で構成され、開口37と、リング形状基壁32と、出口通路26内のより狭い円錐形流れ開口33とを備える。出口通路26内に配置されるのは、
図3に示される混合ホイール22であり、混合ホイール22の回転軸は、粉末の流れ方向に横断し、出口通路26により、混合チャンバ20は、飲料出口23に接続される。混合ホイール22は、駆動ユニット29に接続され、接続ユニット29によって駆動し得る。給水部21は、混合チャンバ20のこの円筒形区分25’内部において本質的に接線方向で給水口内に開口する。粉末混合ユニット20の飲料出口23は、中心吸込み管路10に接続される。この漏斗ハウジング及び混合チャンバのそれぞれの構成、並びに適用可能な場合、1つ又は複数の給水部の構成は、別様に構成してもよい。
【0031】
少なくとも1つの給水部21内、又は粉末混合ユニット2の下流に統合されるのは、これ以上詳細には図示しない流量計であり、流量計の測定値は、制御デバイスによって検出、評価される。更に、回転駆動装置によって回転させ得る粉末容器30内のスクリュー・コンベヤ28の回転速度も、制御デバイスによって調節し得る。例えば、温かい飲料又は温かい泡立ち飲料を調製する間、給水量は、冷たい飲料の場合より少なく調節でき、この結果、より少ない量のインスタント粉末も搬送される。しかし、水送出量及び/又はスクリュー・コンベヤ28の回転速度も制御された様式で変更し得る、別の形態の制御の使用も同様に可能である。
【0032】
有利には、粉末混合ユニット2の上流には、これ以上詳細には図示しない瞬間湯沸器が設けられ、瞬間湯沸器は、熱湯が搬送されるか又は冷水が搬送されるかに応じてオン又はオフし得る。この瞬間湯沸器を用いると、必要に応じて、室温から約95度の間で水温を選択、調節し得る。冷水用に第2の個別の給水部を設けることも可能であり、第2の個別の給水部は、オンに切り替えることができ、瞬間湯沸器に搬送されないが、粉末混合ユニット2に直接搬送される。
【0033】
原則的に、瞬間湯沸器は、出口管路15におけるポンプ4、52の下流に配置し得、粉末混合ユニット2は、冷水のみを備え得る。瞬間湯沸器ではなく、熱湯を引き出し得る給湯器等の別の加熱手段を使用することも可能である。
【0034】
図4は、デバイス40を示し、デバイス40は、粉末混合ユニット42と、管路44によって粉末混合ユニット42に接続される泡立て器ユニット55とを有する。この粉末混合ユニット42は、粉末容器41からの粉末送出要素41’と、逆止め弁47を有する送水管路43と、混合チャンバ45及び混合ホイール48を有する漏斗ハウジング46とを備える。粉末混合ユニット42は、
図1又は
図3による粉末混合ユニットと同じように構成されるため、その詳細は以下で再度説明しない。少なくとも1つの粉末容器41からのインスタント粉末、及び更には冷水又は熱湯が1回容量で又は計量された様式で混合チャンバ45に導入され、混合チャンバ45で混合され、次に、回転駆動装置によって駆動される混合ホイール48によって処理され、均質な混合物を生成する。次に、混合物は、管路44を通じて泡立て器ユニット50に更に搬送される。
【0035】
本発明によれば、泡立て器ユニット55において、冷たい又は温かい状態の粉末と水との混合飲料から飲料粉末が作製され、飲料粉末は、切換え弁56を有する管路54を通じて出口49に搬送されカップ36又は別の容器に入れられる。
【0036】
この泡立て器ユニット55は、
図1による泡立て器ユニットと同様の構成である。したがって、泡立て器ユニットに対して部分的に同じ参照番号を使用する。空気取入れ口50、ポンプ52及び少なくとも1つの絞り点53は、出口49に通じる管路54内に設けられる。管路としてこの空気取入れ口50に割り当てられるのは、流れ調整弁51、閉鎖弁57及び逆止め弁である。第2の管路3が吸込み管路13に平行に設けられる
図1によるデバイス1とは対照に、給気口50のこの閉鎖弁57の場合、その閉鎖位置において、流れている粉末と水との混合飲料を泡立てずに冷たい又は温かいミルクとして排出することが可能になる。この状況において、飲料の選択に応じて、この閉鎖弁57は、制御ユニットによって相応に作動される。
【0037】
粉末混合ユニット42からポンプ52によって吸い上げられた混合飲料は、給気口50において特定量の空気と混合され、ポンプ52、絞り点53及び管路54によって処理されて泡立ちミルクを生成し、出口49でカップ36、ジャグ等に搬送される。有利には、カプチーノ又は同様のものをカップ内に作製するため、特にコーヒーのための図示しない更なる出口を出口49のすぐ隣に配置する。
【0038】
同様に、溢流管路18は、粉末混合ユニット42から泡立て器ユニット55を通じ、出口49の切換え弁56から、流出部8に通じており、流出部8の下に配置されるのは、集水容器38である。これらの溢流管路18によって、より詳細に説明しない洗い流し手順を実行し得る。
【0039】
更に、泡立て器ユニット55の上流の管路44からの分岐管路58が示され、分岐管路58を通じて、混合飲料をカップ36に排出でき、このために、より詳細に図示しない閉鎖弁を設け得る。この状況において、回転混合ホイール48は、粉末混合ユニット42内で作製した混合物をこの分岐管路58に運搬し得る。
【0040】
これらのデバイスは、有利には、水道接続が含まれるコーヒー・マシンに統合され、このコーヒー・マシンにおいて、少なくとも1つの粉末容器は、外側からアクセスでき、補充し得るように配置される。
【0041】
本発明は、上記の例示的な実施形態によって十分に説明されている。しかし、本発明は、更なる変形形態によって説明することもできる。例えば、粉末混合ユニットの混合チャンバに水を送出する際、水とミルクとの混合物、又は乳化剤、化学調味料等の添加物を含む水を使用し得る。
【0042】
新鮮なミルクを含むミルク容器に接続することも可能であり、このミルクは、泡立て器ユニットに直接搬送され、次に、泡立ちミルクとして出口に搬送される。
【0043】
当然、泡立て器ユニット5を別様に構成することも可能である。例えば、空気を取り入れる量は、手動調節可能な調節弁によって調節し得る。1つ又は2つのそのような絞り点53ではなく、同じ効果を有する少なくとも1つの他の泡立て器要素をシステム内に含め得る。
【0044】
原則的に、ただ1つのポンプ52を、この個別の管路3を伴わずにチョコレート飲料等のために使用する場合、ポンプから離れて通じる個別の管路は、絞り点を伴わずに、切替え可能弁を介して出口管路に通すことが可能である。
【国際調査報告】