特表 2024-536471 交換式バッテリーモジュール

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-10-04

(54)【発明の名称】交換式バッテリーモジュール

(51)【国際特許分類】

   H01M 50/244 20210101AFI20240927BHJP

   B62J 43/16 20200101ALI20240927BHJP

   B62J 43/23 20200101ALI20240927BHJP

   B60K 1/04 20190101ALI20240927BHJP

   H01M 50/249 20210101ALI20240927BHJP

【ＦＩ】

H01M50/244 A

B62J43/16

B62J43/23

B60K1/04 A

H01M50/249

【審査請求】有

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2024521864

(86)(22)【出願日】2023-04-21

(85)【翻訳文提出日】2024-04-10

(86)【国際出願番号】 KR2023005421

(87)【国際公開番号】W WO2023211059

(87)【国際公開日】2023-11-02

(31)【優先権主張番号】10-2022-0050507

(32)【優先日】2022-04-25

(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】521065355

【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド

(74)【代理人】

【識別番号】100188558

【弁理士】

【氏名又は名称】飯田 雅人

(74)【代理人】

【識別番号】100110364

【弁理士】

【氏名又は名称】実広 信哉

(72)【発明者】

【氏名】ミン・ヨン・ジュン

【テーマコード（参考）】

3D235

5H040

【Ｆターム（参考）】

3D235AA00

3D235BB16

3D235BB21

3D235CC15

3D235EE63

5H040AA03

5H040AA12

5H040AS07

5H040AY03

5H040CC12

5H040CC24

(57)【要約】

本発明の一態様に係る交換式バッテリーモジュールは、外周面に形成された溝および前記溝の底面と弾性連結された係止部材を含むバッテリーパックと、バッテリーパックが着脱可能に装着される装着空間および前記装着空間内に装着されたバッテリーパックの位置が固定されるように、前記係止部材と係止固定される係止段差が設けられるバッテリーパック装着部と、を含む。

【特許請求の範囲】

【請求項1】

外周面に形成された溝および前記溝の底面と弾性連結された係止部材を含むバッテリーパックと、
前記バッテリーパックが着脱可能に装着される装着空間および前記装着空間内に装着されたバッテリーパックの位置が固定されるように、前記係止部材と係止固定される係止段差が設けられるバッテリーパック装着部と、
を含む交換式バッテリーモジュール。

【請求項2】

前記装着空間にバッテリーパックを装着するとき、前記係止部材は、前記係止段差の一端部から他端部を通過し、前記係止段差を通過した後に、前記係止段差の他端部と係止固定される請求項１に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項3】

前記係止部材は、前記係止段差の一端部から他端部を通過するとき、前記係止段差から押されて前記溝の底面側に移動する請求項２に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項4】

前記係止部材は、前記係止段差を通過した後に、前記係止段差から押された力が解除され、前記溝の底面から離れる方向に移動する請求項３に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項5】

前記係止段差は、その一端部が前記バッテリーパックの装着方向に沿って厚さが増加するように設けられ、
前記係止部材は、前記係止段差の一端部に接触した状態で摺動移動しながら前記係止段差の一端部を通過する請求項１から４のいずれか一項に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項6】

前記係止部材は、前記バッテリーパックの外側に露出した頭部と、
前記頭部と前記溝の底面とを連結するボディ部と、
前記ボディ部に装着されるスプリング部材と、
を含む請求項１に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項7】

前記溝の底面は、前記ボディ部が貫通する貫通孔を有する請求項６に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項8】

前記スプリング部材は、前記頭部が前記溝の底面側に移動するとき、圧縮されるように設けられる請求項６に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項9】

前記係止部材は、前記貫通孔を貫通した前記ボディ部の一部と結合して前記溝から前記係止部材の離脱を防止する離脱防止部材を含む請求項７に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項10】

前記バッテリーパック装着部は、前記装着空間から前記バッテリーパックを分離するときに、前記係止部材の係止結合を解除するための結合解除部を含む請求項１に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項11】

前記結合解除部は、
前記バッテリーパック装着部の外周面に位置する押ボタンと、
前記押ボタンと連結され、前記外周面を貫通して前記装着空間に露出した一端部を有するロッドと、
を含み、
前記バッテリーパックの装着状態で前記押ボタンが押されると、前記ロッドの一端部は、前記係止部材を前記溝の底面側に移動させる請求項１０に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項12】

前記ロッドによって前記係止部材が前記溝の底面側に移動された後、前記係止部材は、前記係止段差の他端部から一端部に通過可能である請求項１１に記載の交換式バッテリーモジュール。

【請求項13】

請求項１に記載の交換式バッテリーモジュールを含む電気自動車。

【請求項14】

請求項１に記載の交換式バッテリーモジュールを含むバッテリースワップステーション。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、交換式バッテリーモジュール、これを含む電気自動車、およびバッテリースワップ（swap）ステーションに関する。

【0002】

本出願は、２０２２年０４月２５日付の韓国特許出願第１０－２０２２－００５０５０７号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。

【背景技術】

【0003】

軽電気自動車ＬＥＶ（Light Electric Vehicle）市場は、大都市の交通渋滞および駐車不足問題の解決策として提案されており、観光地、ゴルフカート、物流倉庫など様々な分野で使用が拡大している。

【0004】

バッテリーパックを備えた小型電気自動車は、駆動のためにバッテリー充電が必要であるが、バッテリー充電に長い時間がかかるという欠点がある。

【0005】

最近、バッテリー充電時間を短縮するために、バッテリー交換（swap）方式が考えられている。バッテリー交換方式とは、使用済みのバッテリーと完全充電されたバッテリーを交換する方式を意味し、バッテリー交換方式は、短時間内にバッテリー交換が可能であるため、電気自動車の運転者に利便性を提供し得る。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

本発明は、簡単な結合構造によってバッテリーパックの交換を迅速に行い得る交換式バッテリーモジュール、これを含む電気自動車およびバッテリースワップステーションを提供することを解決しようとする課題とする。

【課題を解決するための手段】

【0007】

前記課題を解決するために、本発明の一態様に係る交換式バッテリーモジュールは、外周面に形成された溝および前記溝の底面と弾性連結された係止部材を含むバッテリーパックと、バッテリーパックが着脱可能に装着される装着空間および前記装着空間内に装着されたバッテリーパックの位置が固定されるように、前記係止部材と係止固定される係止段差が設けられるバッテリーパック装着部と、を含む。

【0008】

また、装着空間にバッテリーパックを装着するとき、前記係止部材は、係止段差の一端部から他端部を通過し、係止段差を通過した後に、係止段差の他端部と係止固定できる。

【0009】

また、前記係止部材は、係止段差の一端部から他端部を通過するとき、係止段差から押されて溝の底面側に移動する。

【0010】

また、前記係止部材は、係止段差を通過した後に、係止段差から押された力が解除され、溝の底面から離れる方向に移動する。

【0011】

また、前記係止段差は、一端部がバッテリーパックの装着方向に沿って厚さが増加するように設けられ、前記係止部材は、前記係止段差の一端部に接触した状態で摺動移動しながら一端部を通過するように設けられ得る。

【0012】

また、前記係止部材は、バッテリーパックの外側に露出した頭部と、前記頭部と溝の底面とを連結するボディ部と、前記ボディ部に装着されるスプリング部材と、を含み得る。

【0013】

また、前記溝の底面は、前記ボディ部が貫通する貫通孔を有する。

【0014】

また、前記スプリング部材は、頭部が溝の底面側に移動するとき、圧縮されるように設けられ得る。

【0015】

また、前記係止部材は、前記貫通孔を貫通したボディ部の一部と結合して溝から係止部材の離脱を防止する離脱防止部材を含み得る。

【0016】

また、前記バッテリーパック装着部は、装着空間からバッテリーパックを分離するときに、係止部材の係止結合を解除するための結合解除部を含み得る。

【0017】

また、前記結合解除部は、前記バッテリーパック装着部の外周面に位置する押ボタンと、前記押ボタンと連結され、前記外周面を貫通して装着空間に露出した一端部を有するロッドと、を含み得る。

【0018】

また、バッテリーパックの装着状態で前記押ボタンが押されると、前記ロッドの一端部は、係止部材を溝の底面側に移動させることができる。

【0019】

また、前記ロッドによって係止部材が溝の底面側に移動された後、前記係止部材は、係止段差の他端部から一端部に通過可能な状態となる。このとき、ユーザがバッテリーパックの装着方向と反対方向に外力を加えると、バッテリーパック装着部からバッテリーパックを分離することができる。

【0020】

また、本発明のまた他の一態様によると、前記交換式バッテリーモジュールを含む電気自動車が提供される。

【0021】

また、本発明のまた他の一態様によると、前記交換式バッテリーモジュールを含むバッテリースワップステーションが提供される。

【発明の効果】

【0022】

前述のように、本発明の少なくとも一態様に係る交換式バッテリーモジュール、これを含む電気自動車およびバッテリースワップステーションによれば、簡単な結合構造によってバッテリーパックの交換を迅速に行い得る。

【図面の簡単な説明】

【0023】

【図1】本発明の一実施形態に係る交換式バッテリーモジュールの断面図である。

【図2】図１に示した交換式バッテリーモジュールにおけるバッテリーパックの装着および分離過程を説明するための動作状態図である。

【図3】図１に示した交換式バッテリーモジュールにおけるバッテリーパックの装着および分離過程を説明するための動作状態図である。

【図4】図１に示した交換式バッテリーモジュールにおけるバッテリーパックの装着および分離過程を説明するための動作状態図である。

【図5】係止部材を詳細に示す図である。

【図6】係止部材を詳細に示す図である。

【図7】係止部材を詳細に示す図である。

【図8】本発明の一実施形態に係る電気自動車を概略的に示す構成図である。

【図9】本発明の一実施形態に係るバッテリースワップステーションを概略的に示す構成図である。

【発明を実施するための形態】

【0024】

以下、本発明の一実施形態に係る交換式バッテリーモジュール、これを含む電気自動車およびバッテリースワップステーションについて図面を参照して詳細に説明する。

【0025】

なお、図面符号にかかわらず、同一または対応する構成要素は、同一または類似の参照番号を付し、これについての重複説明は、省略するものとし、説明の便宜のために示された各構成部材の大きさおよび形状は、誇張または縮小し得る。

【0026】

図１は、本発明の一実施形態に係る交換式バッテリーモジュールの断面図であり、図２～図４は、図１に示した交換式バッテリーモジュールにおけるバッテリーパックの装着および分離過程を説明するための動作状態図である。

【0027】

具体的には、図２は、バッテリーパックの装着過程を説明するための動作状態図であり、図３は、バッテリーパックの装着完了の状態を説明するための動作状態図であり、図４は、バッテリーパックの分離過程を説明するための動作状態図である。

【0028】

本発明の一実施形態は、交換式バッテリーモジュールに関する。また、本発明の一実施形態に係る電気自動車は、前記交換式バッテリーモジュールを含む。また、本発明の一実施形態に係るバッテリースワップステーションは、前記交換式バッテリーモジュールを含む。具体的には、前記交換式バッテリーモジュールは、軽電気自動車（ＬＥＶ：Ｌｉｇｈｔ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ｖｅｈｉｃｌｅ）またはバッテリースワップステーション（または「バッテリー充電所」とも呼ばれる）に適用できる。

【0029】

図１を参照すると、本発明の一実施形態に係る交換式バッテリーモジュールは、バッテリーパック１００と、バッテリーパック装着部２００と、を含む。前記バッテリーパック装着部２００は、電気自動車に設けられるか、またはバッテリー充電所に設けられ得る。

【0030】

前記交換式バッテリーモジュールは、前記外周面１０２に形成された溝１１０および前記溝１１０の底面１１１と弾性連結された係止部材１２０を含むバッテリーパック１００と、バッテリーパック１００が着脱可能に装着される装着空間２１０および前記装着空間２１０内に装着されたバッテリーパック１００の位置が固定されるように、前記係止部材１２０と係止固定される係止段差２２０が設けられるバッテリーパック装着部２００と、を含む。

【0031】

前記バッテリーパック１００は、ケース１０１と、ケース１０１の内部に収容される複数の二次電池セルＥと、を含み得る。バッテリーパック１００の外周面は、ケース１０１の外周面１０２を意味する。

【0032】

また、前記バッテリーパック１００は、バッテリーパック装着部２００内の装着空間２１０に装着された状態でバッテリーパック装着部２００と電気的に接続され得る。バッテリーパック１００とバッテリーパック装着部２００とが互いに電気的に接続されることによって、バッテリー充電所からバッテリーパック１００に電源が供給され、バッテリーパックの充電が行われ得る。また、バッテリーパック１００から電気自動車の駆動源である電気モータに電源が供給され得る。

【0033】

具体的には、前記バッテリーパック１００は、外周面１０２に形成される溝１１０と、前記溝１１０の底面１１１と弾性連結される係止部材１２０と、を含む。前記係止部材１２０は、溝１１０の底面１１１と弾性連結されることによって、溝１１０の底面１１１側に押されて移動するか、または元の位置に復帰できるように設けられる。

【0034】

前記係止部材１２０は、外力によって溝の底面１１１側に押されて移動し、外力が解除されると、溝の底面１１１から離れる方向に移動して元の位置に復帰する。前記外力は、以下に説明する係止段差２２０との接触によって発生し得る。このとき、係止部材１２０が溝１１０の底面１１１側に移動する方向を第１方向ｈ１と呼び、係止部材１２０が溝１１０の底面１１１から離れる方向を第２方向ｈ２と呼ぶ。このとき、第１方向ｈ１と第２方向ｈ２とは、互いに反対方向である。

【0035】

また、前記バッテリーパック１００は、前端部１００ａの幅Ｗ１と後端部１００ｂの幅Ｗ２の幅とが互いに異なり得る。前記バッテリーパック１００の前端部１００ａは、装着空間に挿入時に、装着空間２１０に先に入る部分であり、前端部１００ａとは反対方向の領域を後端部１００ｂという。

【0036】

図１を参照すると、前記バッテリーパック１００は、装着空間２１０に進入しやすいように、前端部１００ａの幅Ｗ１は、後端部１００ｂの幅Ｗ２に比べて相対的に狭く形成され得る。また、前記バッテリーパック１００は、後端部１００ｂ側にハンドル１３０が設けられ得る。

【0037】

前記バッテリーパック装着部２００は、バッテリーパック１００が着脱可能に装着される装着空間２１０と、装着空間２１０内に装着されたバッテリーパック１００の位置が固定されるように、前記係止部材１２０と係止固定される係止段差２２０と、を含む。

【0038】

図２を参照すると、バッテリーパック１００の装着時に、前記係止部材１２０は、係止段差２２０の一端部２２０ａから他端部２２０ｂを通過し、通過完了時に係止段差２２０の他端部２２０ｂと係止固定できる。

【0039】

係止固定状態において、前記係止部材１２０は、係止段差２２０の他端部２２０ｂと少なくとも一部が接触し得る。前記係止段差２２０の一端部２２０ａは、バッテリーパック１００が装着空間に進入する入口と隣接して位置する。

【0040】

前記係止段差２２０は、一端部２２０ａがバッテリーパックの装着方向Ｍに沿って厚さｔが増加するように設けられ得る。このとき、前記係止部材１２０は、バッテリーパックの装着方向Ｍに沿って前記係止段差２２０の一端部２２０ａと接触した状態で摺動移動しながら一端部２２０ａを通過することができる。

【0041】

また、前記係止部材１２０は、係止段差２２０の一端部２２０ａから他端部２２０ｂを通過するとき、係止段差２２０から押されて溝の底面１１１側に移動することができる。

【0042】

すなわち、バッテリーパック１００の装着方向Ｍに沿って装着空間２１０に進入すると、係止部材１２０は、係止段差２２０によって第１方向ｈ１に移動し、前記係止部材１２０は、係止段差２２０の厚さｔだけ徐々に溝１１０の底面１１１に近づく方向に移動することができる。

【0043】

また、前記係止部材１２０は、係止段差２２０の一端部２２０ａから他端部２２０ｂに通過完了すると、係止段差２２０から押される力が解除され、元の位置に弾性復帰できる。前記係止部材１２０は、元の位置に弾性復帰することによって、係止段差２２０の他端部２２０ｂと少なくとも一部が接触し得る。前記接触した部分が係止固定の役割をする。

【0044】

また、前記係止段差２２０の一端部２２０ａは、傾斜面を有し、前記係止部材１２０は、前記傾斜面の傾斜に沿って摺動移動しながら係止段差２２０を通過することができる。前記係止部材１２０は、傾斜面との摩擦を最小化するために傾斜面と接触する部分をラウンド処理することができる。

【0045】

図５～図７は、係止部材１２０を詳細に示す図である。

【0046】

前記係止部材１２０は、係止段差２２０と係止固定できるようにバッテリーパック１００の外側に露出した頭部１２１と、前記頭部１２１と溝１１０の底面１１１とを連結するボディ部１２２と、前記ボディ部１２２に装着されるスプリング部材１２３と、を含み得る。このとき、前記スプリング部材１２３は、頭部１２１が溝１１０の底面１１１側に移動するときに圧縮されるように設けられ得る。すなわち、外力によって頭部１２１が第１方向ｈ１に移動するとき、スプリング部材１２３は圧縮される。逆に、外力が解除されると、スプリング部材１２３が弾性復元しながら頭部１２１が第２方向ｈ２に移動する。

【0047】

前記頭部１２１は、略直方体形状を有し得、角の部分がラウンド状に形成され得る。前記頭部１２１は、実質的に係止段差２２０の一端部２２０ａの傾斜面に沿って摺動移動し、係止段差２２０の他端部２２０ｂと係止固定される部分である。

【0048】

また、前記ボディ部１２２は、棒状であり得、頭部１２１の中心部と連結され得る。前記スプリング部材１２３は、内部にボディ部１２２が貫通するように、前記ボディ部１２２を囲むように設けられ得る。前記スプリング部材１２３は、頭部１２１が押されて移動した後に元の位置に弾性復帰する復元力を提供し得る。一例として、前記スプリング部材１２３は、コイルスプリングであり得る。また、前記溝１１０には、頭部１２１の移動を案内するレール部が設けられ得る。

【0049】

図５～図７を参照すると、前記溝１１０の底面１１１は、前記ボディ部１２２が貫通する貫通孔１１２を有し得る。前記貫通孔１１２は、溝１１０の底面１１１の中央部に位置し得る。

【0050】

また、前記係止部材１２０は、前記貫通孔１１２を貫通したボディ部１２２の一部と結合して溝１１０から係止部材１２０の離脱を防止する離脱防止部材４００を含み得る。

【0051】

前記離脱防止部材４００は、クリップ部材、例えば、Ｃ型クリップであり得る。前記貫通孔１１２を貫通したボディ部１２２は、前記クリップ部材が嵌合するためのクリップ溝１２４を有し得る。

【0052】

前記貫通孔１１２は、ケース１０１の外周面１０２と内周面１０３を貫通し、前記離脱防止部材４００は、内周面１０３に配置される。前記ケース１０１の内周面１０３は、装着空間２１０を囲むことになる。

【0053】

また、前記バッテリーパック装着部２００は、装着空間でバッテリーパック１００を分離するとき、係止部材１２０の係止結合を解除するための結合解除部２３０を含み得る。

【0054】

図２～図４を参照すると、前記結合解除部２３０は、前記バッテリーパック装着部２００の外周面２０１に位置する押ボタン２３１と、前記押ボタン２３１と連結され、外周面２０１を貫通して装着空間２１０に露出した一端部を有するロッド２３２と、を含む。前記バッテリーパック装着部２００の外周面２０１には、陥没部２０２が形成され、前記押ボタン２３１は、陥没部２０２内に配置され得る。また、ロッド２３２は、陥没部２０２を貫通して装着空間２１０内に延長される。

【0055】

図４を参照すると、バッテリーパック１００が装着空間２１０内に装着された状態でバッテリーパック装着部２００の外部から前記押ボタン２３１が押されると、前記ロッド２３２の一端部は、係止部材１２０を溝１１０の底面１１１側に移動させる。係止部材１２０が第１方向ｈ１に移動することによって、係止部材１２０と係止段差２２０との係止結合が解除される。

【0056】

バッテリーパック１００の装着状態で前記押ボタン２３１が押されると、前記ロッド２３２の一端部は、係止部材１２０を溝１１０の底面１１１側に移動させる。また、前記ロッド２３２によって係止部材１２０が溝１１０の底面１１１側に移動した後、前記係止部材１２０は、係止段差２２０の他端部２２０ｂから一端部２２０ａに通過可能となる。

【0057】

また、前記結合解除部２３０は、前記ロッド２３２に装着されるスプリング部材２３３を含み得る。前記スプリング部材２３３は、内部にロッド２３２が貫通するように前記ロッド２３２を囲む状態で装着され得る。前記スプリング部材２３３は、押ボタン２３１が押された後に元の位置に弾性復帰する復元力を提供し得る。

【0058】

図３および図４を参照すると、外力によって押ボタン２３１が押されると、ロッド２３２が第１方向ｈ１に移動するとき、スプリング部材２３３は圧縮される。逆に、押ボタンに加えられる外力が解除されると、スプリング部材２３３が弾性復元しながら、ロッド２３２が第２方向ｈ２に移動する。一例として、押ボタン２３１が押される方向Ｐは、第１方向ｈ１と同じ方向であり得る。

【0059】

本発明の一実施形態による交換式バッテリーモジュールは、バッテリーパック装着部と結合するカバー（図示せず）をさらに含み得る。前記カバーは、バッテリーパック装着部２００の装着空間２１０が密閉されるように、前記バッテリーパック装着部２００と結合される。前記カバーは、装着されたバッテリーパック１００の離脱防止および外部衝撃によって損傷されないようにバッテリーパック１００を保護する役割をする。

【0060】

図８は、本発明の一実施形態に係る電気自動車５００を概略的に示す構成図であり、図９は、本発明の一実施形態に係るバッテリースワップステーション６００を概略的に示す構成図である。

【0061】

図８を参照すると、本発明の一実施形態は、前述の交換式バッテリーモジュールを含む電気自動車５００であり得る。前記電気自動車５００は、バッテリーパック装着部２００を含み、前記バッテリーパック装着部２００にバッテリーパックが着脱可能に装着され得る。前記電気自動車５００は、交換式バッテリーモジュールが装着可能であれば、その種類は、特に限定されず、小型、中型または大型の電気自動車であり得、好ましくは、小型の電気自動車であり得る。小型電気自動車としては、例えば、電動スクーター、電動自転車、またはキックボードなどが挙げられる。前述の交換式バッテリーモジュールを含む電気自動車は、古いバッテリーパックを新しいバッテリーパックに交換するときに、交換時間が短縮されるという利点を有する。

【0062】

図９を参照すると、本発明の一実施形態は、前述の交換式バッテリーモジュールを含むバッテリースワップステーション６００に関する。前記バッテリースワップステーション６００は、バッテリーパック装着部２００を介してバッテリーパックに電源を供給してバッテリーパックを充電することができる。前述の交換式バッテリーモジュールを含むバッテリースワップステーションは、古いバッテリーパックを装着するか、または充電が完了したバッテリーパックを分離するときに消耗される交換時間を短縮するという利点を有する。

【0063】

前述した本発明の好ましい一実施形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明に関する通常の知識を有する当業者であれば、本発明の思想および範囲内で様々な修正、変更、付加が可能であり、このような修正、変更および付加は、下記の特許請求の範囲に属するものとみなすべきである。

【産業上の利用可能性】

【0064】

本発明の一実施形態に係る交換式バッテリーモジュール、これを含む電気自動車、およびバッテリースワップステーションによると、簡単な結合構造によってバッテリーパックの交換を迅速に行い得る。

【符号の説明】

【0065】

１００ バッテリーパック
２００ バッテリーパック装着部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【国際調査報告】